いま最も注目度の高い健康食品「えごま油」の国産おすすめ商品を専門家の目線で厳選!テレビやネットなどの各メディアで取り上げられてからというもの、えごま油を毎日の食...
中村史恵
テレビ通販で美容食を購入し、そこから美容食にどハマり。美容食使用歴10年の40代主婦です。美容食に関するレビューや記事執筆などのお仕事依頼を受託していて、美容食アドバイザーともいわれています。
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いま最も注目度の高い健康食品「えごま油」の国産おすすめ商品を専門家の目線で厳選!
テレビやネットなどの各メディアで取り上げられてからというもの、えごま油を毎日の食生活に取り入れる人が増えています。
今や「オメガ3」の名称ですっかりおなじみとなった必須脂肪酸のひとつ「アルファリノレン酸」を主成分とするえごま油ですが、産地や製造方法によって価格はさまざま。
いったい何が違うの?という方にぜひ知って頂きたい情報と、国産にこだわった「えごま油」のおすすめ商品9選です。
ママアイテム編集部
メーカーや販売店によって価格にバラつきがある国産えごま油。品質に違いはあるのでしょうか。まずは国産えごま油を選ぶときに欠かせない4つのチェックポイントから見ていきます。
日本では胡麻(ごま)よりも歴史が古く、はるか縄文時代から食されていたことが分かっている「荏胡麻(えごま)」ですが、まだまだ一般的にはよく知られていないというのが現状です。
国内には多くのえごま産地がありますが、食品メーカーによっては原材料のえごまを中国などから輸入し、国内で製造(精製・充填)したものを国産と謳って販売している物もあります。
製造方法や品質管理も大切ですが、やっぱり原材料から国産こだわりたいという場合は、購入前に表示を確認するなどして、そこから栽培地や生産者の顔が見える商品を選びましょう。
えごま油をはじめとする食用油の搾油方法には、有機溶剤を使って原材料の99パーセントまで油を搾ることができる「溶剤抽出法」と、熱や圧力によって油を搾る「圧搾法」があります。
薬品を使う製法は論外として、さらに圧搾法には以下の2つがあります。もっとも効率的でない製造法で搾った油が一番自然でおいしく、人体への悪影響も少ないと言えるでしょう。
◆ 高温圧搾法
種子を200度の高温に晒すことで70パーセントの油が抽出できますが、熱による油の酸化で栄養成分が損なわれるだけでなく、人体への影響も懸念されます。
◆ 低温圧搾法
粉砕した原料に圧力をかけて抽出します。摩擦熱が発生しないよう時間をかけて絞るため効率が悪く、抽出量もわずかですが原材料の成分が生きています。
えごまは農作物の中でも病害虫に強く、高冷地でもよく育つ栽培しやすい植物ですが、同じ敷地内で均一に育てられる場合は病気も蔓延しやすく、リスクが高まります。
農薬には作物を病気や害虫から守るほか、雑草を除去して農業従事者を重労働から守るという大切な役割があり、農薬が収穫後の作物に残ってしまういわゆる「残留農薬」はごく微量で問題ないと考える専門家もいます。
しかし人体への影響が全くないとは言い切れない以上、できる限り農薬は使わないでほしいと思うのが一般消費者の偽らざる気持ちではないでしょうか。
とくに妊娠・出産を控えた女性や、まだ小さい子供を育てている家庭では、農薬だけでなく化学肥料や食品添加物の有無についてもチェックしたいところです。
えごまの主成分である「αリノレン酸(オメガ3)」は、人体で生成することのできない必須脂肪酸のひとつです。
体内でDHAやEPAに変換され、血中の中性脂肪値を下げたり高血圧を予防する効果も認められており、生活習慣病を予防するためには1日に約2gの摂取が理想とされています。
えごま種実のうち約45パーセントは油分ですが、文化省が公開している脂肪酸成分表によればその中に含まれる「αリノレン酸」は全体の50~60パーセントを占め、「亜麻仁油」と並んで桁違いに多いのが特徴です。
一方で、αリノレン酸には熱に弱く酸化しやすいという特性があるため加熱調理には向いておらず、熱に強いえごま油には、酸化防止剤が添加されています。
無添加にこだわるなら、熱を加えない搾油方法で製造されていることも重要なポイントです。
市販されているえごま油の中にはαリノレン酸含有量を記載しているものも多いので、購入の際にはチェックしましょう。
次にご紹介するのは、日本の食文化を大切に、こだわりの国産えごま油を製造販売している人気の国内メーカー3社です。
古くから「雨乞いの山」として崇敬を集めてきた標高1,250mの夫神岳(おがみだけ)の麓で発足した個人のグループです。
山里の気候風土を生かした四季折々の農産物を育てていますが、鳥獣被害の少ない「えごま」に着目し、地域の特産品にするべく精力的に活動しています。
「子供に食べさせたい食品を世界中の食卓へ。」を企業理念に、オーガニック・自然食品の加工販売を手掛ける広島県中区の食品メーカーです。
正しく作られた原材料をもとに、正しいと思える製造方法で作った食品だけを提供しています。
岐阜県の飛騨高山に拠点を構える「飛騨えごま本舗」は、純国産へのこだわりを大切に安心安全で納得できる食品を製造販売しています。
この地方で「あぶらえ」と呼ばれ、代々受け継がれたえごま種子を使用し、昔ながらの栽培法でまじめに生産されているのが「飛騨えごま油」です。
えごま油を選ぶときにチェックしたいポイントは、以下の3つに集約されます。健康志向でえごま油を食生活にとりいれるなら、どれも外せない要素です。
今回の比較ポイントに基づき、純国産の無農薬えごまを低温圧搾で抽出したイチオシの「えごま油」をご紹介します。
長野県小県郡青木村の元気な農家「長野県信州青木村やってみる会」が作っている「えごま油」は、地元青木村で育った国産原種を自家採取し、農薬や化学肥料を一切使用せずに栽培された純国産えごま種子100パーセントの人気商品。
原材料から安心・安全にこだわるという真摯なモノづくりの精神に加え、低温圧搾製法でじっくり抽出されたオイルはまろやかで癖がなく、風味も豊かです。
脂肪酸の中でもとくに熱に弱く品質が不安定といわれるαリノレン酸の成分を壊さないので、えごまの栄養を無駄にすることなく、効率よく摂取することができます。
1日小さじ1杯を目安に摂取することで、生活習慣病やダイエット中の栄養バランス改善が期待できるえごま油。賞味期限は未開封で約9か月となっています。
毎日摂取したいから、やっぱりお値段も気になります。原産地にこだわらず、無理なく続けられる国内生産のえごま油も人気です。
信州のおいしい漬物で有名な前沢産業が手頃な価格で提供しているえごま油は、使い勝手の良い140g入り。
生産者によれば、1回2gを朝起きてすぐか夜寝る前に摂取するのが効果的な使用法とされているので、2人暮らしなら約1か月で使い切れるサイズです。
前沢産業は季節ごとの野菜や果物の加工品を中心に製造販売している食品メーカーで、いずれも高品質で安心・安全なことに加え、伝統的な製法と味わいにもこだわったモノづくりで知られています。
定番商品の白菜醤油漬けと野沢菜醤油漬けはプロの料理人の間でも人気が高く、全国47都道府県の主婦が選ぶご当地自慢ランキング「よしもと47シュフラン2016」でも「おかず部門」でダブル金賞に輝きました。
外国の契約農家から輸入した原料を使用し、日本国内の工場で製造・加工から瓶詰めまで一貫管理されている製品です。精製加工により、一段とクセないのが特徴です。
低温でじっくり搾油されているため有効な成分が損なわれておらず、αリノレン酸の含有量は60パーセント。高品質のえごま油が普及価格で手に入るのは大きな魅力です。
神奈川県川崎市に本社を構える株式会社朝日は、「価値観・存在感・責任感」をモットーに世界の各地から高品質の食品原材料を輸入し、商品開発を行っています。
もともと寒天の専門商社として1954年(昭和29年)に発足した老舗で、消費者のニーズに適うコンセプトと安全第一の製品作りにこだわり続けているメーカーでもあります。
続いて、日本国内で丹精込めて育てたえごまを丁寧に搾って作られている純国産のえごま油です。
鹿児島県の有限会社鹿北製油は、1949年(昭和24年)に菜種油の専用工場として設立された歴史ある食品メーカー。
創業以来、契約栽培の国産原料にこだわり続け、現在はえごま油の他にも胡麻油や亜麻仁油、アーモンドオイルなど、健康を気づかう人に人気の商品を数多く手掛けています。
鹿北製油の製造方法は、明治5年から使い続けられているという専用の機械を使用した「石臼式玉締め搾り」という昔ながらのやり方。
搾り取ったオイルは手漉きの和紙を使って丁寧に濾されたのち、一本ずつ瓶詰にされます。
酸化防止剤や苛性ソーダなどの化学薬品は一切使用されていない、純国産の中でも最高峰のえごまオイルと言えるでしょう。
自然の恵みそのままのえごま油は、α-リノレン酸の含有率60%。酸化防止のため、黒い遮光瓶に入っています。
国内では珍しい「赤そば」の栽培も盛んな箕輪市でその年に収穫されたえごまを原料に、低温圧搾製法で作られている純国産のえごま油です。
製造者の「上松えごま工房」は、古くから優れた木工技術でその名を知られる長野県木曽郡にある上松町 特産品開発センターによって運営されている食品メーカー。
2015年から注文が増えたセンターでは、えごま油の特産化に向けて積極的に活動しており、最盛期には利用組合の組合員が総出で出荷に追われます。
原料生産から加工まで安心の国内生産であることに加え、味が良く食べやすいとの評判が高いため、生産が追い付かない年もあったというほど人気ある製品です。
オリーブオイルのようなパッケージデザインもファッショナブル印象的で、えごま油のイメージがぐっとオシャレになります。
農薬や化学肥料を使用せず、地元農家で丁寧に栽培された原料だけを使って、低温圧搾で生搾りにしています。
1kgのえごまの実から採取できるオイルは、わずか350g。1時間かけてじっくり抽出されるえごま油は、α-リノレン酸含有量67.5パーセント(島根県産業技術センター調査)と群を抜いています。
鮮度へのこだわりから商品を受注した後に搾油を始め、すぐに出荷されるので、いつもフレッシュなえごま油を手にすることができると評判です。
ボトルのサイズは携帯用や贈り物に便利な50g入りのほか、奥出雲中村ファームのネットショッピングでは家族みんなで使える130g入りも購入することができます。
山形の豊かな自然と最上川の清流が育んだ、戸沢村産えごま100パーセントの純国産・無添加製品です。
不純物を取り除いただけで、余計な手を一切加えていないピュアなえごま油は、素朴な風合いが生きている自然な味わい。開封後は冷暗所で保存し、1か月を目安に使い切るのがおすすめです。
戸沢村では一度は廃れてしまったえごま栽培を、おとなり韓国からやって来た女性たちがキムチを漬けるために復活させました。
清涼感のあるシソの香りが大好きな日本人ですが、えごまに含まれる独特な匂いの成分(ペリラケトン)は嫌われる傾向が強く、えごま栽培が衰退した理由のひとつとも言えます。
しかし、一方の朝鮮半島ではむしろ好ましい香りとされ、「トゥルギルム」という名称で古くから生活に密着しているということです。
原料から純国産にこだわったえごま油は、ほのかな香りときれいな色が特徴。栄養価と高品質にこだわる方はもちろん、まじめな生産者の活動を応援したいという方にもおすすめしたい逸品です。
島根県で無農薬栽培された原料のみを使用し、島根県の工場で搾油・瓶詰め加工されているこだわりの製品。内容量50gと小さく持ち運びにも大変便利です。
低温圧搾生搾りの無添加なので、そのまま食せば素材本来の持つほのかな風味や香りも楽しめます。健康志向の方への贈り物としてもきっと喜ばれるでしょう。
丁寧に作られた希少なえごま油は、スーパーで扱っている普及商品に比べると値段も相応ですが、本物のえごま油として他製品との違いを食べ比べてみるのもおすすめです。
ユメアスフーズのえごま油はクセのないさらりとした食感が特徴で、料理の邪魔になりません。加熱調理には適しませんが、炒めもののオイルを控えめにして料理にプラスするという食べ方ができます。
ドレッシングとしてサラダやヨーグルトにかけたり、あえ物やスープに混ぜるなど、アイデア次第で使い方は自由自在です。
農林水産大臣が認定した次6産業化事業者・飛騨えごま本舗が提供する「えごま油」は、純国産の生搾り。
飛騨地方は古くからえごまを「あぶらえ」と呼んで常用食にしていた土地柄のため、種も昔ながらの国産在来種を使用されており、飛騨の豊かな自然の中で大切に育てられています。
飛騨えごま100パーセントの品質と新鮮さが持ち味で、無農薬・酸化防止剤無添加へのこだわりはもちろん、栽培地や生産者まで明確にしている点も安心です。
酸化しやすいえごま油は開封と同時に鮮度が落ち始めることから、注文を受けてから搾油するという徹底ぶりで、内容量も短期間のうちに使い切りやすい1本50gという小規格になっています。
これならいつでも新鮮なえごまを摂取できるだけでなく、旅行やお出かけの時でも気軽に携帯できるので、これから始めてみようという方にも良習慣の心強いサポーターになってくれそうです。
メディアで話題のえごま油で、健康習慣を始めたいと思ったときは?まず気になるポイントは以下のとおりです。
以前はオーガニックの専門店や農家の直営店でしか購入できなかったえごま油ですが、近ごろのブームでインターネットや近所スーパーでも簡単に手に入るようになりました。
とはいえ、ふつうのサラダオイルやオリーブオイルのようには品揃えが充実していないのも実情です。
また、店舗や地域によっても異なりますが、スーパーで扱っているえごま油はボリュームゾーン(普及価格帯)の商品が中心になっています。
安価で販売されているえごま油には、原料に中国産や韓国産のえごま原料を使用しているものが多く、さらに安価なものになると原産地を表記していない食品メーカーもあります。
同じ価格帯の中から選ぶときのポイントとしては、遮光瓶や専用の箱で光による酸化に配慮しているものや、開封してから長時間放置することのない使いきりサイズがおすすめです。
国民生活センターの統計によれば、「えごま油」に関する相談は2015年を境に急増しており、2010年からの5年間に寄せられた179件の問い合わせのうち、約80パーセントを占めています。
その中でとくに多いのは、中身が本当にえごま油なのか疑わしいといった「品質に関する疑問(83件)」で、次いで「原産地の表示に関する疑問(75件)」の2つです。
安価でも栄養価が低ければわざわざ購入する意味がありませんし、だからといって高価なものが高品質のえごま油であるという保証もありません。
以下は国民生活センターに寄せられた相談の抜粋です。
外国製のえごま油が、色が濃く、においも味もふつうのゴマ油のようだった。 (2015 年 6 月受付、相談者:愛知県・70 歳代・女性)
[quotation http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20160128_1.pdf]
購入したえごま油に産地の表示がなかった。販売元に聞くと、中国産のえごまを輸入して日 本で加工していると言っていた。このような表示の仕方でいいのか。 (2015 年 9 月受付、相談者:福岡県・70 歳代・男性
[quotation http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20160128_1.pdf]
とくに外国製品の中には悪質なものもあり、健康を増進するどころか最悪の場合は健康を害する恐れもあるため、製造地には十分に注意する必要があるでしょう。
古くから水運の町として栄えた島根県川本町は、えごま栽培で地域おこしに成功した好例としてメディアに取り上げられたことで、日本中に広く知られるようになりました。
川本町で「エゴマの会」の代表をつとめる竹下禎彦さんは、郵便局を早期退職したのち両親の田畑を引き継ぎましたが、地域に休耕田が増え農耕地が荒れてしまったことに心を痛め、えごま栽培を思い立ったのだそうです。
60歳から独学で栽培法を学んだ竹下さんは、平成14年から荒れた耕地でえごまを育て始め、15年がかりでえごま加工に必要な機械を買い揃えて、えごまを加工・製品化する環境を整えました。
生産者の輪を広げながら地域活性化に貢献し、町のPRに功績が認められた竹下さんは県の表彰を受け、えごま油は川本町の特産品となりました。
ふつうのサラダ油に比べると高価な印象がある「えごま油」ですが、さまざまな生活習慣病の改善に有効な成分「αリノレン酸」が、非効率で手間のかかる製法によってのみ消費者の食卓まで届くという点をお分かりいただけたでしょうか。
古来より食用としてだけでなく、燃料などにも広く利用されていた「えごま油」は、安価な菜種(なたね)油の台頭で一度は廃れかけたものの、優れた栄養価が見直されて再び家庭に届く食卓にのぼるようになりました。
加熱しなくても油臭さやクセがなく、手軽に健康をサポートしてくれる点はもちろんですが、比較的丈夫で栽培しやすいために日本各地で地域おこしの起爆剤になっているという点も明るい話題のひとつです。
気になる価格のバラつきは、種子の産地・原材料・栽培地・農薬や添加物の有無・搾油方法などの違いによるもので、昔ながらの「しそ油」という呼び名で製造しているメーカーもあります。
また、製法や原料によっても味わいが違うので、ライフスタイルや目的に合わせてバランス良く使い分けてみてはいかがでしょう。今回ご紹介したおすすめ商品の中から、ぜひお気に入りのえごま油を見つけてくださいね。