一家に一台は必要な、アイロンのおすすめの選び方をうかがってきました。アイロン台を使ってプレスするタイプ、ハンガーにかけたままスチームでしわを伸ばすタイプなどさま...
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
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アイロンは大きく分けて「ドライアイロン」と「スチームアイロン」の2種類あります。ドライアイロンとはスチーム機能が付いていないタイプのこと。スチーム機能のような使い方をする場合は、霧吹きなどで霧を吹きかけて使用する必要があります。
スチームアイロンはスチームでしわを伸ばす、セーターなどの形を整えるだけではなく、脱臭できるものもあります。
ドライアイロンとスチームアイロンの特徴やメリット・デメリット、おすすめのタイプは以下のとおりです。
ドライアイロン | スチームアイロン | |
---|---|---|
特徴 | スチーム機能がついていないタイプ | かけ面の穴からスチーム(蒸気)が出るタイプ |
メリット | ・スチームアイロンと比較すると安価 ・水を入れる手間がない | ・種類が豊富 ・しわを伸ばしやすい ・デリケートな衣類に使用できる |
デメリット | ・種類が少ない ・乾いた衣類のしわを伸ばす場合、霧吹きなどが必要 | ・目詰まりや水垢対策のための手入れが必要 ・スチームによる火傷 |
おすすめのタイプ | ・和裁やパッチワークに使用する方 ・シンプルな機能が良い方 | ・かんたんにしわを伸ばしたい方 ・多機能を求める方 |
スチーム機能の有無が決められたら、次はコードの有無をチェックしましょう。アイロン本体にコードが付いていないコードレスタイプは、専用の台にセットしてアイロン本体に熱を溜め、溜めた熱でアイロンをかけます。コードが付いたタイプは専用の台はなく、コードから電源をとりアイロンをあたためます。
それぞれのメリット・デメリットをチェックして、使いやすいものを選んでくださいね。
コード付き | コードレス | |
---|---|---|
特徴 | コードで通電して使用する | 専用の充電台にセットし、熱を溜めて使用する |
メリット | ・高温を維持できる ・蓄電の待ち時間がない | ・小回りが利く ・ハンガーにかけた状態のままでも使いやすい |
デメリット | ・コードが邪魔 ・細部やハンガーにかけた状態のものに使用しづらい | ・高温が保てない ・温度が下がるたびに蓄電の待ち時間が生じる |
おすすめのタイプ | ・大家族 ・長時間使用する方 | ・細部や高い位置に使用する方 ・使用時間が短い方 |
次にチェックしたいのが、ハンディタイプかどうかについてです。
ハンディタイプとは、ハンガーに衣類をかけた状態でアイロンをかけられるアイロンのことです。ふんわりした素材や薄手のワイシャツなどにアイロンがけする機会が多い方は、アイロン台の上でシャツを成型する手間がはぶけるので、ハンディタイプがおすすめです。
アイロンの重さもチェックポイントのひとつです。製品によってことなりますが、多くの場合アイロンの重量は1.0kg~1.5kg程度といわれています。
アイロン台を使用してアイロンがけをする場合は、ある程度の重量がある方がしわが伸ばしやすく楽にアイロンがけができます。アイロンが軽いと、手の力でプレスしなければしわがのびないので体力を使います。
ただし本体が重すぎると、本体を動かすために腕力が必要になります。特にスチームタイプは、本体重量+水分の重さが加わるので注意しましょう。
ハンディタイプの場合は、重すぎると持ち上げるときに手が疲れてしまいます。ハンディタイプのアイロンなら、1kg程度のものが使いやすいと言われています。ご自身の腕力を考慮して選びたいですね。
アイロンには、抗菌機能や脱臭機能が搭載されているものもあります。
こまめに洗濯できないものは、アイロンをかけるだけで衣類に染みついた生活臭を抑えてくれる脱臭機能つきのものが、菌が気になるものには、除菌剤を使用しなくてもアイロンがけと同時に除菌できる除菌機能がついたものが便利です。
これらの機能が搭載されているアイロンを選べば、脱臭や除菌の手間が省けるので家事が楽になります。
アイロン底面(かけ面)の素材の滑りが良いと、衣類にひっかかりがなく楽にアイロンがけが行えます。かけ面に使用される素材には、フッ素、チタン、セラミックなどがあります。また、上位モデルになると各社独自の素材や加工が施されたものもあります。
一般的には、セラミック、チタン、フッ素の順に滑りが良いと言われおり、価格もセラミックを使用したもののほうが高価になります。
ちなみにフッ素加工されたものは、のりが付きにくく汚れにくいのでそういった点ではすべりが悪くなりにくいようです。
機能面でのチェックポイントがわかれば、あとは価格面です。機能によって価格はことなりますが、おおよその目安を確認しておくことで製品選びがはかどるでしょう。
通販大手三社の最安値価格帯、売れ筋価格帯、高級価格帯の3つの価格帯をチェックして参考にしてくださいね。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 高級価格帯 | |
---|---|---|---|
価格コム | ~2,000円 | 2,500円程度 | 15,000円~ |
楽天 | ~2,000円 | 4,500円程度 | 14,000円~ |
Amazon | ~2,000円 | 2,500円程度 | 13,000円~ |
1956年にフランスにて設立した、世界を代表する調理器具メーカー。フッ素加工を施したフライパンが「こびりつかない」と大人気になりました。デザイン性が高く使いやすい製品が多数揃っています。独自の技術「スマートテクノロジー」を採用したアイロンが人気です。
1918年創業の国内大手家電メーカー。家電製品のシェア率NO.1を誇り、家庭用アイロンにおいても2014年から3年連続出荷台数No.1です。かけ面の両端がとがっている「Wヘッドベース」が人気。また、多くの企業が撤退したドライアイロンの販売も続けています。
1875年に創業した家電メーカーです。白物家電と呼ばれる「生活家電」に関しては、2016年に中国の美的集団グループの子会社に異動しましたが、その後も東芝ブランドを維持しながら家庭電器事業を継続しています。幅広いタイプのアイロンを展開しています。
*スチーム機能の有無と注水量
*スチームの威力と穴の数
*スチームの持続時間
*コードの有無
*ハンディタイプかどうか
*アイロン底面の素材
*重さ
*除菌・脱臭機能
*使いやすさ
*消費電力
機能性が高くスチーム機能も充分な、プロ級の仕上がりに導くアイロンを3つピックアップしました。スチーム量・持続時間・スチームの広がりなどに注目してみてくださいね。
スチーム機能付きのアイロンは、おしゃれ着やセーター、プリーツスカートなどにアイロンをかける機会が多い方に特におすすめです。
重みがありスッとしわが伸びるもの、コンパクトで扱いやすくまるで手のひらでアイロンをかけているように感じるものなど、使用感の違いも要チェックです。
「高温長持ちシステム」を搭載しているので、コードレスの最大のデメリットである温度の低下が気になりません。除菌効果も高く、生乾きの衣類に繁殖した菌を99.9%除菌する優れものです。
1.35kgという重量と大量のスチームで、衣類にゆっくりと滑らすだけでしわがかんたんにとれます。日本のメーカーのものと比較するとやや大きめですが、デザイン性もよく、慣れれば扱いやすくアイロンがけが楽しくなると好評です。
パナソニックのアイロンの特徴である「新Wヘッドベース」を採用。アイロンは一方向への動作が基本ですが、Wヘッドベースを採用することで縦横斜めの全方向に対応。どの方向に動かしてもしわになりにくく、扱いやすいのが特徴です。
仕上がりが異なる4種のスチームがついており、ハイパワーショットを使えば一瞬でしわがとれます。愛用者からは「滑りがよく扱いやすい」「蒸気が選べるのがいい」「小回りが利く」「Wヘッドなので袖口のギャザーにアイロンがかけやすい」などと好評です。
スチーム持続時間が260秒と長く、スチームの種類も2種類あり、しわもニオイもすっきりさせます。通常スチーム穴はかけ面の先端のみについていることが多いことに対し、こちらは先端、外側、内側と広範囲。かけ面全体にスチームを広げることができます。
アイロン台に近い低フォルム、全方向に移動できる「ミラクル美ベース」搭載なので、まるで手のひらでアイロンを当てているかのような感覚が味わえます。
「滑りも良く使いやすい」「アイロン台への収納もスムーズ」と高評価を得ています。
忙しい朝や仕事で疲れている帰宅後に、わざわざアイロン台を出しての作業は面倒ですよね。そんな方におすすめなのが、ハンガーにかけたままの衣類に使える、強力なスチーム機能がついたアイロンです。
お勤めされている方のワイシャツのアイロンがけや、シフォン素材などのおしゃれ着のアイロンがけに便利です。
もちろんアイロン台での使用も可能です。どちらをメインに使うのかによって、重さ、サイズなど最適なアイロンがことなりますので、まずは使用用途を明確にしてから選ぶといいですよ。
スチーム噴射をする際のトリガー(引き金)が、ハンドルの裏側についていて操作性抜群。長時間の使用や、ハンガーにかけたままの衣類にも使いやすくなっています。
かけ面の素材は、温度が上がるほどに滑りが良くなる特殊セラミックを採用。本体重量は1.4kgとやや重めですが、指一本でもすいすい滑り、楽々アイロンがけを行うことが可能です。
また、スチームのための給水口がアイロンの前方についているので、水道から直接給水することができるのも便利ですね。
こちらのアイロンを使うようになってから、アイロンがけの時間が短縮できたという声も多い優秀なアイロンです。
アイロン台不要。ハンガーにかけたままで、素早くニオイとしわを取るハンディアイロンです。衣類の端を軽く引っ張るように持ち、スチームをあてながら、かけ面をゆっくりと滑らすようにして使います。
スチームは電源を入れてから約30秒で使用可能。260秒の連続スチームで、疲れた日も忙しい朝も手軽にアイロンがけができます。
もちろんしっかりアイロンをかけたいパンツの折り目などには、アイロン台を使ってのプレスも可能です。
コンパクトで収納場所もとらず、忙しい朝に大活躍との声が多く聞かれました。
1分あたり105gのスチーム威力で、大量のアイロンがけをスピーディーに終わらせることができます。かけ面の素材は、世界特許を取得したオートクリーンを採用しているので、常に清潔に保ち、滑りも良くメンテナンスの必要がありません。
350mlと大容量タンクなので、給水回数が少なく手間がかからないのもうれしいですね。
重さが1.69kgとやや重たいので、メインはアイロン台での使用とし、たまにハンガーにかけたままの衣類にも使いたい、という方におすすめです。
愛用者の口コミでは、「重たいのでスーッと滑らすだけでしわがのびる」「シーツなどの大物にも使える」「スチームの力と重みでしわがかんたんにのびる」など、しわの伸びを絶賛する声が多く聞かれました。
男性の一人暮らしに便利な、シンプルな機能で使い勝手がよいアイロンを2種類紹介します。短時間でさっとアイロンがけができ、軽くて扱いやすいものをまとめました。スチーム機能あり・なしの両方揃っているので、お好みのタイプを選んでくださいね。もちろん、男性だけではなく、女性にもおすすめのアイロンです。
前後共に先端が細くなっているWヘッドベースなので、前後左右斜めにも自由自在に動かすことが可能です。また蓄熱ベースなので、スチームを使っても冷めにくく、コード付きのアイロンのような感覚で使用できるのもうれしいですね。
独身男性の方からは「スチーム機能を調節して、ハンガーにかけたまま使っています」という声も聞かれました。
立ち上がり時間も短く、本体カバーはアイロンを冷まさずに使用できるので、時間がない方にもおすすめです。
スチーム機能なしのドライアイロンなので、ワイシャツのアイロンがけがメインの方に最適。また、レトロなデザインがおしゃれなので、インテリアにこだわりたい方にもおすすめです。
重さは800gと軽量なので、取り扱いが楽で使い勝手もgood!かけ面はのりが付きにくいフッ素加工です。
スチームタイプでは水漏れが気になっていた方や、メンテナンスが煩わしいと感じていた方にも◎。霧吹きと併用される方も多いようですよ。
シンプルな機能で軽く、使い勝手がよいアイロンをお探しの方におすすめです。
消費電力によってことなりますが、10分間で約2.5~4.8円程度です。消費電力が大きいほど電気代は高くなります。また、同じアイロンでも温度設定によって電気代は異なり、温度が高くなればなるほど電気代は高くなります。
アイロンによる電気代を抑える方法を紹介します。ひとつめは、少量をこまめにかけるのではなく、ある程度の量をまとめてかけることです。
アイロンを使用する場合、最も電気代がかかるのが電源を入れてからアイロンが温まるまでの時間です。まとめてアイロンがけをすることで、立ち上がりの電気代が発生する回数を抑えることができます。
また、アイロン台の表面をアルミコートにすることで、短時間で効率よくアイロンをかけることができ、電気代の節約につながります。
さらに、化繊のものやハンカチなどの小さなものは、アイロンの電源を切った後の予熱を利用するのも一つの手です。
また、消費電力はかけ面の大きさによっても異なり、かけ面が大きい方が電気代は高くなります。このことから、かけ面が小さなものを選ぶことで一見電気代が節約できるように感じますが、かけ面が小さいとアイロンがけに時間がかかります。
そうなると通電時間が長くなり、結局は手間がかかるだけで電気代の節約にはならなかったということに……。節電を意識する場合でも、かけ面のサイズに関してはご自身が使いやすいものを選ぶ方が良いでしょう。
ワイシャツを上手にアイロンがけするための4つのコツを紹介します。
ワイシャツの場合、アイロンのスチーム機能だけでは水分がやや足りません。霧吹きなどでしっかりと湿らせておきましょう。
ワイシャツをアイロン台に置いたら、両手で広げながら押さえつけるようにして、あらかじめしわを伸ばしておきます。
アイロンをかける方向は一定方向にし、直線的に動かします。縦横斜めに無造作にかけるときれいな仕上がりにはなりません。
襟、袖口などの生地が厚い部分は、表面からだけではなく裏面からもアイロンをかけましょう。
アイロンをかける場合、アイロンを持っていない方の手で軽く生地を引っ張るようにしてテンションをかけながらかけるときれいに仕上がります。
袖口などのタック部分は、アイロンの先端を差し込むようにして丁寧にかけましょう。最初は時間がかかるかもしれませんが、慣れれば手早くきれいに仕上げられるようになります。
乾いた衣類にそのままアイロンをあてても、なかなか思うようにしわが伸びてくれません。その場合、スチームを当て衣類を湿らせ熱を加えることでしわを伸ばします。
また、プリーツスカートの折り目を整えたり、ニットの形を整えたりすることも可能です。ハンガーにかけたままの衣類のしわをのばす時にも活用できます。また、スチーム機能は、おしゃれ着などのアイロンがけにもむいています。
アイロン選びの7つのポイントは、しっかりチェックしていただけましたか?この7項目を押えておけば、アイロン選びに失敗することはありません。
アイロンは、「スチームあり・なし」と「コード付き・コードレス」の大きな違いはあるものの、その他の大きな違いはありません。だからこそ、あなた自身に合ったものを選ぶことが大切なのです。
例えば、良く着る衣服の素材や、どういったものにアイロンをかけたいのかで、選ぶべきスチーム機能やかけ面の素材・大きさが変わります。また、手の大きさや体格、腕力によって、最適な重さやサイズが異なります。
あなた自身にぴったり合ったアイロンを見つけるためにも、今回紹介したアイロン選びの7つのポイントを忘れないでくださいね。そうすれば、アイロンがけが楽しくなるような素敵なアイロンと出会えるはずです!