オール電化住宅の必須アイテム「IHクッキングヒーター」。買い替えや新しく購入を検討しているけど、どんなものを選べばいいのかわからないという人は多いですよね。
タイプや機能から、あなたの生活スタイルに合ったIHクッキングの選び方とおすすめ9選をご紹介します。
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
プロフィール詳細へ>>オール電化住宅の必須アイテム「IHクッキングヒーター」のおすすめを知りたい!という声にお応えします!
IHは調理に直接かかわる重要なアイテムなので、こだわって選びたい!という人は多いはず。でも、いざ選ぼうとすると、その種類の多さに茫然…。単なる「電気の調理器」ではないことに気付きます。
ビルトイン?据置き?それとも卓上?選び方の基準を覚えて、もう迷わない!プロ顔負けのIHクッキングヒーターの知識を身につけてしまいましょう!
ママアイテム編集部
IHクッキングヒーターの進化は止まりません。上を見るときりがないほど、機能はどんどん進化しています。たくさんある商品の中から、最低限チェックしておきたいポイントはどんなところでしょうか?
設置タイプには以下のものがあります。
ビルトイン型 | 据置き型 | 卓上型 |
---|---|---|
キッチンに組み込むタイプ。専門家の設置工事が必要。 | コンロ台の上に置いて使うタイプ。電源があれば工事不要で設置可 | テーブルで活躍する持ち運びタイプ。薄型で収納もしやすい。 |
システムキッチンに組み込まれ、キッチン一体になり見た目がすっきりします。
多くの場合、200Vの電源が必要になります。200Vの電源が引き込まれていない場合は、引き込み工事が必要に。
従来のガスコンロのように、ガス台に設置するタイプ。買ってきて台に置くだけで使えますが、
こちらも200Vタイプが主流なので、電源工事が必要なことも。
持ち運べる薄型のIHです。1口タイプが主流で、鍋や焼肉など、カセットコンロのように使えます。
卓上型のIHの場合、口数は1口で十分役割を果たします。据置きやビルトインの場合、2口か3口で迷うところです。
奥の小さな3口目のヒーターは、手前の2口に比べて火力が弱いので、長時間の煮込みやスープなどの保温に向いています。
2口あれば一般家庭の調理はまかなえます。しかし、もう1口あれば、保温や鍋の一時置き場としてとても便利です。
国内メーカーのIHでは、奥側の3口目のヒーターがIHではなく、ラジエントヒーターの商品もあります。ラジエントはIHと違い、電熱線が埋め込まれているもの。表面温度が熱くなるので気を付けてください。
IHクッキングヒーターの大きなメリットの一つである「掃除のしやすさ」。表面に凹凸がないので、調理後はサッと拭くだけでいつも綺麗を保てます。
ガラストップなのでどの商品もお手入れが簡単なのですが、商品ごとにお手入れに差が出る部分があるのです! それが「グリル」です。
グリルのお手入れがどんなに煩わしいか、料理をしたことのある人なら分かるはず。IH自体の機能も大事な選択ポイントですが、グリル庫内のお手入れのしやすさもとても大切。
お手入れがしやすいだけで、魚を焼くのが楽しくなります!最近では「網」が無くても焼き物ができるタイプも登場。庫内がすっきりしているのも、楽ちんお手入れのためには大切なチェックポイントです。
グリルが「魚を焼くだけ」の時代は終わりました。グリルに機能をたくさん持たせたIHが次々に登場しています。
両面焼きのものは、焼く物を「ひっくり返す必要がない」楽ちん調理のためには欠かせない機能です。グリルの下からも加熱するので、焼きむらが少なくなるというメリットもあります。
無水焼きができるのも楽ちんな調理のポイントです。受け皿は、水を入れなくても汚れがこびりつきにくい素材になっています。
自動火加減機能やタイマー機能も調理には欠かせません。焼きたいもののタイプ(切り身・一尾など)を選ぶだけで、自動で火加減を調整してくれるため、放っておいても上手に焼き物ができてしまいます。
さらに、オーブン機能を持ったもの。遠赤外線効果で焼き上げるものなど、グリルに更なる付加価値をつけた商品も次々登場しています。グリルにどんな機能が欲しいか、という基準でIHを選ぶこともできますね。
スマートフォンにアプリをダウンロードするだけで、スマートフォンをリモコン代わりに使える「スマート家電」。エアコンや冷蔵庫など、スマートに使える家電が増えてきました。
IHクッキングヒーターにも、スマート家電に分類される商品が登場しています。スマートフォンで調理時間や温度を設定できて、一日の電気使用量やエラー対処を確認することもできます。
対応するのはAndroid 2.3.3以上のおサイフケータイやNFCに対応する機種。IHをのぞき込んでメニューを設定しなくても、手元でラクラク操作ができる最先端のIHクッキングヒーターです。
今の暮らしをもっと快適にしてくれるスマート家電。キッチンにも少しずつその波は広がってきています。
使いやすいIHクッキングヒーターを探そうととした時、メーカーによって特徴があり、どれを選んだらよいか迷ってしまうことがありますね。
ここでご紹介するどのメーカーも、国内では信頼のある電機メーカーですが、それぞれに特色のある顔を持っています。IHクッキングヒーター選びの参考にしてみてください。
グリル機能の充実と、お手入れのしやすさで多くの人に選ばれているパナソニックのIH。家電のトップメーカーとして、常に新しい機能を搭載したIHを開発しています。
創業者松下幸之助の理念を受け継ぎ、世界文化の発展に寄与する商品開発に力を入れています。
国内最大の電機メーカーである日立は、家電から新幹線車両、半導体システムの製造販売まで、日本の産業の根幹を支える企業です。
IHクッキングヒーターでは、使う人の目線に立った商品開発で、消費者の想いをカタチにした商品を次々に生み出しています。
料理が苦手な人でも日立のIHクッキングヒーターひとつで、料理のバリエーションが広がります。
日本の大手総合電機メーカーの三菱は、家電だけでなく太陽光発電、エコキュートなど省エネ商品にも力を入れている大手企業です。IHクッキングヒーターにも独自の技術を採用。
IHコイルにひと工夫あって、加熱調理にも省エネ技術が生かされています。IHならではの機能を追求し、常に家庭の主婦の目線で新しい商品を生み出しています。
まず、設置タイプは必ず考えないといけないポイントになります。設置タイプが決まったら、コンロの口数や搭載されている機能や安全性について掘り下げて考えていきましょう。
最低限抑えておきたいポイントは以下の通りです。
*設置タイプ
*コンロ口数
*サイズ
*最大火力
*タイマー機能
*揚げ物温度調整
IHクッキングヒーターの国内シェアトップのパナソニックは、常に最新の機能を搭載したIHを送り出しています。その中でも、特に人気のある商品がこちら。
価格と機能のバランス良いスタンダードモデルとして多くの人に選ばれています。
機能と価格のバランスが良く、日常使いのスタンダードモデル。ハウスメーカーのキッチン標準仕様に採用されることの多い人気モデルです。この商品の一番の特徴は「光火力センサー」。
鍋底が触れる部分に光センサーを搭載。鍋の温度をセンサーが感知して、食材投入時の温度低下を高火力で元に戻し、安定した高温調理を実現しました。
揚げ物の温度制御にも光火力センサーが大活躍!一気に高火力で油を熱するので、予熱時間の短縮になり、省エネにもつながります。
グリルは水無しで調理する両面焼きタイプ。焼き魚の自動調理メニューも3タイプで、庫内の温度上昇時には自動でスイッチOFF。安全面にも配慮したグリルです。
安全面については、グリル以外にも充実しています。全ヒーターに切り忘れ防止機能や温度上昇感知機能、鍋なし自動OFFといった、災害を防ぐ機能が満載です。小さな子どものいたずらを防ぐ「チャイルドロック」も装備されています。
3口のコンロすべてにタイマー機能を搭載。火力調整も10段階で、煮込み料理から炒め物まで、ガスコンロ顔負けの火力調整が可能。料理のバリエーションも仕上がりもワンランクアップすること間違いなしです!
ビルトインタイプのIHクッキングヒーターは、システムキッチンには欠かせないアイテムです。システムキッチンが主流の今、各メーカーとも、ビルトインタイプのIHの種類を充実させています。
同じビルトインタイプでも、メーカーによって特徴は様々。価格と機能のバランスが取れたグレードのIHでも、タイマー機能や揚げ物温度調整機能が充実してきています。
光センサーと温度センサーを搭載しているので、繊細な火力調整が自動で可能。鍋底の温度を感知して火加減が変わるので、ほったらかしでも美味しい煮物に仕上げることができます。
煮物を作る時、面倒なのが火加減ですよね。日立のHT-K60Sは一旦沸騰させて、火の強さを最初に設定しておくだけでセンサーが勝手に火加減を調整してくれるので、いちいち鍋をチェックする手間が省けて楽ちんです。
グリルは気軽に使える水無しグリル。上下に搭載された強火のヒーターなので、表面はパリッと、中はジューシーに焼きあげてくれます。日立ではこれを「七輪交互焼き」と呼んでいます。
最初に強火で焼き上げることで、魚などの臭みを飛ばしてくれます。自動調理ボタンで、セットすればあとは待つだけ。一尾の魚も切り身も、IHにお任せで仕上がるので、面倒なグリル内のチェックもいりません。
鍋底の温度が上がりすぎると自動で消火。鍋なし検知や切り忘れ防止装置など、安全性もしっかり考慮されたIHです。
日立HT-L8STFの大きな特徴は2つ。火加減マイスターと、ラク旨グリルです!火加減マイスターは、調理メニューを選んで目安温度を設定。あとは、予熱も加熱も自動火加減調整でフライパンや鍋の温度をキープ。
料理の美味しさを決めるのは、「味加減」はもちろん「火加減」も重要!火加減ひとつで仕上がりが大きく変わります。
火加減マイスター搭載のこちらのIHなら、焦げ付くことなく安定の温度で調理ができるので、焼きむらができず料理が美味しく仕上がります。
ラク旨グリルもとっても便利!魚焼きグリルにセットする専用のグリルパンのことで、フタをしたまま調理ができるので、中までふっくら火を通すことができます。フタがあるので、油はねもなく、庫内が汚れにくいのも嬉しいですね!
賃貸でもIHクッキングヒーターが使いたい!入居時に加熱調理機が備え付けられていない物件の場合、自分で購入して設置しなければいけません。
最近では物件全体の安全性を考えて、始めから200VのIH用電源が用意されている物件が増えてきています。
あとから電源工事をするのは賃貸の場合、難しいケースが多いので、IHにこだわるならキッチンに電源が用意されているかどうかを確認する必要があります。
据置きタイプの上位モデルです。プッシュ式の天面操作タイプなので、腰をかがめずにボタン操作ができる設計になっています。エコナビ光センサーが搭載されているので、焼くときも揚げるときも、火力調整が自動で美味しく調理できます。
自動火力調整で、無駄な電気の使用を抑えられるので省エネにもつながります。
一般的に据置きタイプはビルトインタイプよりも機能が少ないことが多いのですが、こちらの商品はビルトインと同じように機能が充実。賃貸でも置くだけでIHクッキングヒーターに変えられます。
焦げ付きお知らせ機能や自動電源OFFも搭載。グリルも庫内温度の上昇で自動で消火。安全機能も充実した、まさに賃貸住宅にピッタリの商品です。
HT-330Sに搭載されているのは「ケムレス」グリル。グリルの使用時にでるニオイや油煙を、パラジウム酸化触媒がしっかりカット。
キッチンの空気を綺麗に保ち、排気のニオイも少ないので賃貸住宅にはおすすめです。
2口のIHはビルトインタイプに搭載されている高火力3.0kwを採用。炒め物やチャーハンなど高火力で仕上げたい料理も美味しく仕上げます。3.0kwは、1Lのお湯を沸かすのにおよそ2分しかかからない火力。
高火力でもIHなので賃貸でも安心して使えますね。また、左右のIHにはオート調理機能が搭載されていますので、毎日の料理がもっと楽になります。
右と左、どちらのIHも高火力対応ですから、壁がどちら側に来ても使いやすいのも嬉しい設計です
。一人暮らしでもこのIHがあれば、料理のレパートリーが広がって毎日の料理が楽しくなること間違いなしです。
こちらの商品は、グリルに「シーズヒーター」を採用。シーズヒーターは、加熱時に放出される遠赤外線の8割近くになるので、炭火で焼くのと同じ焼き上がりに。外がこんがり、中はふっくらという焼き上がりが特徴です。
グリル使用時に出る排煙をファンで取り除く機能もおすすめ!賃貸では焼き魚を焼くときに、ニオイや油煙が気になるものですが、このIHなら強力に脱臭・脱煙してくれるのでグリルを使う機会が増えそうです。
天板で操作できるスイッチも楽らく。腰をかがめずに操作できるので、調理がグンと楽になりますよ。専用の天ぷら鍋が付属しているのも嬉しいですね。
少量の油でも調理できる機能も搭載していますので、一人暮らしでも揚げ物にチャレンジできそうです。
災害などで電気が使えない時、カセットコンロはとても役に立つアイテムです。でも、室内で火を使うのに抵抗のある人も多いのではないでしょうか?気がかりな人は、卓上タイプのIHがおすすめです。
火を使わずに安全に鍋料理ができるので、こたつの上でも安心して使えます。カセットコンロに比べて清掃性が良いのも◎。コンセントさえあればどこでも使える便利なアイテムです。
卓上タイプのIHにもかかわらず、揚げ物温度調整機能や、各種調理コースが充実しているKZ-PH33。
一見してシンプルな作りですが、とろ火と強火がワンタッチで操作出来たり、静音設計になっていたりと、各所にパナソニックのこだわりが見られます。
調理コースは、「鍋だしコース」と「味しみこみコース」の2つ。鍋のだし汁が沸騰したら自動で火力を落としたり、煮物の味をコトコト染み込ませたりする時に使えます。
揚げ物もこのIHの得意分野!油の温度を一定に保つ機能がついているので、最初に温度を設定したら、温度を気にせず揚げ物が出来てしまいます。
卓上IHをガスコンロの代用として使うだけではもったいないほどの充実機能が満載。キッチンの調理機器のサブとしても使えそうな優秀なIHです。
消費者目線の商品展開で家電業界に参入してきたアイリスオーヤマの卓上IH。とてもコンパクトな設計で、しまう場所を気にしなくて良いのは、アイリスオーヤマが消費者の立場に立ってモノづくりをしている証です。
コンパクトな設計ながら、安全機能はバッチリ。卓上での使い方を考えた安心設計です。使える鍋と使ってはいけない鍋を自動で検知する機能。切り忘れ自動OFF機能。温度過上昇防止機能などが充実しています。
誰にでも分かりやすい操作部もアイリスオーヤマならでは。揚げ物の自動温度調整はありませんが、5段階の加熱温度設定ができるので、油の温度を気にして調理する手間が省けるのは嬉しいですね。
卓上で使うので、食事中の会話を邪魔しない静音設計になっているのも◎です!
ティファールのIH用鍋やフライパンをお持ちの方には、こちらのIH2028JPをおすすめします!自宅にある鍋やフライパンが使えるので、鍋料理用、おでん用、と卓上用に鍋を購入する必要がありません。
加熱調理は6段階のきめ細かい火力調節が可能。調理コースも設定できるので、調理時間の短縮にもつながります。揚げ物は鍋底の温度を感知して火力を調整する機能付き。気軽に揚げ物にチャレンジすることができます。
保温機能は鍋料理や煮込み料理を食卓で保温したい時に便利な機能です。食卓の真ん中に置いて使っても邪魔にならないサイズなので、いつでも温かい料理を楽しむことができますよ。
インテリアにマッチするモダンなデザインで、食卓を華やかに演出できるのも人気の秘密。デザイン性の高い表面のセラミックはお手入れしやすい素材。使い終わったらサッと拭くだけで清潔に収納することが可能です。
カタログを見ていて迷った!そんな時には次の質問も参考にしてみてください!
安全性を考えるならIHクッキングヒーターです。鍋をふって高火力で調理したいならガスコンロがおすすめです。
オール電化住宅の普及でIHを選択する家庭が増えていますが、ガスコンロの人気も根強いものがあります。IHは火を使わないので、高齢者や小さい子どものいる家庭にはおすすめです。
ただし、鍋をふって調理ができないのと、使用する鍋に制限があるというデメリットはあります。また、加熱時に上昇気流が起きないので、使用する換気扇はパワーが強いものを選ぶようにしましょう。
メーカーで比較するというよりも、搭載されている機能やお手入れのしやすさで比較しましょう。
日本の電機メーカーの製品は世界でも高く評価されています。日立とパナソニック、どちらも品質には定評があり、どちらのメーカーが良いという明確な答えはありません。
ただ、メーカーによって搭載されている機能やいちおしの機能には違いがあります。グリルや調理コース、手入れのしやすさには差が出てくるものです。
普段の料理の仕方を想像しながら、どんな機能が必要か、必要でないかという基準で考えていきましょう。
お湯がなかなか沸かない・電源が入りにくい。このような症状がでたら寿命が近いかもしれません。購入してから10年以上経過していて、このような症状が出てくる場合は買い替えを検討しましょう。
一般的に家電の寿命は7年から10年といわれています。この年数を過ぎても使えるほど、国産家電の技術は進化していますが、部品の保存は10年が限度です。
10年近く経って、上記のような症状が現れた場合、部品が手に入らないため、修理ができない可能性が高くなります。
明確な買い替え時期というものはありませんが、調子が悪くなったとき、修理が出来なければ買い替えとなります。
日々進化し続けるIHクッキングヒーター。安全に使える加熱調理機という位置づけだけでなく、料理の味をグレードアップさせる調理器具ともいえるほど機能が充実してきました。
ガスコンロには劣ると言われ続けた火力についても、グリル機能を充実させることでカバーしつつあります。
選ぶときには、自分の家ではどのような使い方をするのかをしっかり想像してください。どんな機能が必要で、どんな機能が不要かが見えてくるはずです。
欲しい機能面がまとまったら、清掃性や操作性についても考えてみましょう。このように、全体的に考えるのではなく、細切れにしてポイントを抑えていくことで、数ある商品の中から、ベストマッチなIHを見つけやすくなりますよ。