音楽鑑賞やホームシアター活躍などでするトールボーイスピーカー。商品が豊富で自分のニーズに合うものを選ぶのは、なかなか難しいですよね。
今回は目的や聴きたい音楽のジャンルなどをふまえたトールボーイスピーカーの選び方と、おすすめ16選をご紹介します。
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
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今回はトールボーイスピーカーのおすすめ商品について専門家に話を伺ってきました!
細長く大型テレビのサイドによく似合うトールボーイスピーカーは今の主流。
音楽鑑賞をはじめ、ホームシアター用としても活躍してくれます。
商品バリエーションも豊富で、その中からニーズにぴったり合ったものを選ぶには、何点かのポイントを押さえておくことが大切です。
それを踏まえてクラッシック、ジャズ、ボーカル、映画と良い音で聞きたいジャンル別のおすすめをピックアップしています。
記事の後半には、購入時に気になる疑問・質問にもお答えします。
ママアイテム編集部
トールボーイスピーカーの選び方のポイントは7つあります。さっそくそれぞれについてわかりやすく解説していきます。
みなさんが良く知っている通り、スピーカーは音楽や音声を出すための機材です。その中では電気信号が振動に変換され、空気を震わせて音となって私たちの耳に届きます。
スピーカーの音を出している部分(丸い部分)をユニットといい、種類によってはユニットが1つだけのものから2つや3つ以上あるものもあります。
音には“高い低い”といった「音域」がありますが、ユニットが2つある場合はそれぞれに「高音用」「低音用」と分担させて音を出しています。この場合は2wayスピーカーと呼ばれます。
また、1wayのスピーカーはフルレンジスピーカーと呼ばれ、中音域の音質が得意です。3wayスピーカーの場合は「高・中・低音」をそれぞれのユニットが担当するのが一般的です。また、4way以上のスピーカーになると音域の組み合わせはさまざまです。スピーカーを選ぶ時、まずは「way数」を必ずチェックしましょう。
このように聞くと、way数が多い方が優れたスピーカーなのではと思うかもしれませんが、実はそうでもありません。どんな音が良い音と感じるかは人それぞれなので、どんなスピーカーが良いのかは好み次第と言えるでしょう。
上記1の説明からすると、way数=ユニット数と思えますがそうではありません。例えば、ユニットが3つで、そのうちの2つから同じ音域の音を出している場合は2wayのスピーカーとなります。この場合は「2way3ユニットスピーカー」と呼ばれます。
また、ユニットは担当する音域によって次のような名称で呼ばれています。
これを踏まえて例をあげると、ユニットが4つあり、その内訳が高音(ツィーター)、中音(ミッドレンジ)、低音(ウーハー)×2だと「3way4ユニットスピーカー」となります。
wayと同様、ユニット数が多いほど良いスピーカーというわけではありませんが、スピーカーの違いを見るには必須のポイントなので必ずチェックしておきましょう。
インピーダンスは「交流抵抗」とも呼ばれ、単位は「Ω(オーム)」で表します。かんたんに言えば電気の流れにくさを表すものです。
この数値が大きいと、スピーカーでは音が小さくなってしまいます。つまり、他の条件が同じスピーカーが2つあった場合、同じ音量で聞くためにはインピーダンスの数値が大きいスピーカーの方が電力が多く必要となります。
ですが、この音量云々よりアンプのインピーダンス数値との兼ね合いの方に注意が必要です。
アンプとは再生装置(プレーヤーなど)の音を増幅する機材で、スピーカーと接続します。このアンプのインピーダンス値とスピーカーのインピーダンス値の大きさが、「アンプ<スピーカー」となっていれば良いのですが、反対に「アンプ>スピーカー」となってしまうとアンプの故障につながります。
なぜなら、電気の流れやすいスピーカーに十分な電力を供給しようとアンプに負担がかかってしまうからです。
スピーカーを選ぶ時は、必ずアンプに対してのインピーダンスが適性かを確認しましょう。
トールボーイスピーカーの接続方法には、ケーブル(有線)とbluetooth(無線)の2つがあります。
bluetooth接続もできるスピーカーであれば、スマホの音楽をスピーカーを通して聴くのもかんたんです。スマホの音楽はヘッドフォンを通して聴くか、そのまま直接聴くことが多いですが、スピーカーを通すと音の迫力が違います。bluetoothの届く範囲内であればスマホを持ち歩くこともできるので、音楽を聴くスタイルを制限されません。
スマホ内の音楽を部屋に響かせて聴きたい場合は、bluetooth接続もできるタイプを選ぶともっと音楽が楽しめます。
トールボーイスピーカーはスリムで縦に長いのが基本ですが、そのバリエーションや、材質、カラーもさまざま。デザインによって印象が大きく変わります。
インテリアとしても大きな存在感を示すものなので、部屋の雰囲気に合うかどうかもチェックポイントとして欠かせません。
つい、スペックにとらわれがちになりますが、インテリア性も考えて選びたいものです。
やはり生で聴く音はCDの音とは全く違います。これは、音にはCDには記録しきれない領域が存在するからです。
ハイレゾとは「ハイレゾリューション」の略で、「高繊細」や「高解像度」という意味を持ちます。つまり、音の質が高くなって、よりリアルに近い臨場感溢れる音を再現できるのがハイレゾ音源です。
このハイレゾ音源を聴く時に最適なのが、やはりハイレゾ対応スピーカーです。非対応のスピーカーでは、せっかくの質の良い音が実感できない可能性が大きく、音にこだわりがあるハイレゾ音源を聴くならば、トールボーイスピーカーもハイレゾ対応しているものを選ぶできだと言えるでしょう。
トールボーイスピーカーの価格はとても幅があり、安価なものでは1万円程度で購入できますが、高級品になると数百万円するのが当たり前。
高級スピーカーは、独自の高度な技術と高級な材質を用いて高音質な音を響かせます。ですが、高価なスピーカーだからすべてのジャンルが最高の音で聴けるかと言えばそうではなく、メーカーごとに得意不得意があります。また、スピーカー単体だけでなく、セッティングやアンプとの相性も重要な要素となってきます。
売れ筋の価格帯にも幅があり、3万円程度から、少し高級な10万円以下のラインが人気です。
注意したいのが、表示価格に「単体価格」と「ペア価格」という違いがある点です。通常は2本セットで買うので、単体価格では倍の金額が必要になります。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 高級価格帯 |
1万円程度 | 3万~10万円程度 | 100万円以上 |
・こだわりがなければ十分満足できるスペック | ・3way以上が多い ・独自技術 ・外装も高品質 | ・各ブランドのハイエンドライン |
トールボーイスピーカーを販売するブランドはいくつもありますが、その中でとくにおすすめのブランドはこちらです。
日本の老舗オーディオブランドであるデノン。この社名は、昭和14年創業の日本初の録音機製造会社「株式会社日本電音機製作所」の通称「電音(デンオン)」に由来しています。
実は、2001年までは日本国内では「デンオン」と呼ばれ、海外では発音の関係で「デノン」と呼ばれていました。それが2001年に統一され「デノン」となったのです。
スピーカーは真面目に作られた印象の製品が並び、ビギナーから中級者向けの品揃えが豊富です。
北欧デンマークの最高級スピーカー専門メーカーであるダリ。高級家具のような重厚なデザインとハイクオリティーなパーツ、それを組み立てる高い技術で確かな信頼を得ているブランドです。
周波数特性に偏らず、位相特性にも配慮したスピーカーシステムは低損失を実現。家具文化が発達した国ならではのインテリア性の高いデザインも好評です。
1973年創業の音響機器専業メーカーであるフォステクス。フォスター電機株式会社の自社ブランドでもあります。
ソニーやヤマハのスピーカー、メルセデスやホンダの車載スピーカーにも採用され、実は多くの人がフォステクススピーカーの音を聴いています。自分で作れるスピーカー「かんすぴシリーズ」も人気です。
コスパも優秀な今イチオシのトールボーイスピーカーを最初に紹介します!
2台買っても5万円台で手に入ることもあるこちらのスピーカー。デノンのミドルクラスシリーズです。
ハイレゾ対応だからハイレゾ音源の音質をそのまま再現することができるので、ライブ音源はとくに楽しめます。ホームシアター用に開発されたモデルですが、オーディオ用としても満足できる音質の良さがあります。
振動板が軽量なソフトドームツィーターを採用しているため、高音は良く伸びて軽やか。低音は2基のウーハーで表面積を稼ぎ、良く響かせます。
カラーリングは艶を抑えた赤味がかった天然木突き板と、ピアノブラック仕上げの2色。重厚さもあり、落ち着きもあり、ちょうどいいバランスのデザインです。
ホームシアターを本格的に始める人にも、初めてトールボーイスピーカーを買う人にもおすすめできる逸品です。
クラッシックを聴くならスピーカーにもこだわりたいところ。さまざまな楽器が奏でる高音から低音までの音を臨場感たっぷりに楽しめるおすすめ3選はこちらです!
価格.comの2016プロダクトアワード銀賞を受賞した、評価の高いトールボーイスピーカーです。音の損失が少ないので、クラッシックの豊かな音の重なりも響かせます。今まで気付けなかった音とも出会えると好評です。
また、女性ボーカルやオペラ歌手の歌声がとても艶やかに聞こえ、購入の決め手になったという声も。ダリらしい高級感あふれる外装にも満足している人が多いようです。
まず目に入るのは曲線を描いた美しいライン。オーディオ&ビジュアルグランプリなど数多くの受賞歴があるスピーカーです。デザイン性が高いだけではなく、音の響きを考えて生まれた形です。
音のジャンルを選ばすきれいに響かせてくれるので、音楽から映画まで幅広く満足できます。それでいてコスパもいいと好評です。
約120cmと背は高めなので存在感はかなりのもの。広めの部屋に似合います。
音が素直に響くと好評のトールボーイスピーカーです。それもそのはず、聴いて心地良い、自然な音楽再生を目指して生まれたスピーカーで、音楽を聴いてくつろぐには最高の品質です。
また、オーケストラ演奏や弦楽器の音がとてもリアルに聞こえるとの評判も。クラッシックファンからの満足度が高いのも特徴です。
ピアノ塗装の表面は黒く光って美しいですが、目を凝らすとその下に木目がうっすらと見え、とても高級感があります。そのエンクロージャーの組み上げには日本の高度な木工技術が生かされているそうです。
ジャズの踊るような音を堪能するためのおすすめトールボーイスピーカーを3つ紹介します。生演奏が最高のジャズこそ、スピーカーにはこだわりましょう!
これまでのモデルよりもかなりスリムになった684S2。ハイエンドモデルから受け継がれた高度な技術で、中音域の音がゆがみなく見事に響きます。そのため、ジャズを聴くのに適した特性を持っていると言えます。
また、ダブルドームツィーターで高音域のパフォーマンスも向上しました。邪魔になる共鳴や振動が少ないので、耳に届く音は驚くほどナチュラルです。
音に厚みがあるのがJBLスピーカーの特徴。そのため、男性ボーカルやジャズを聴くのに向いているとの定評があります。とくにこのモデルはウーハーを2台搭載しているので低音の響きが際立ち、重低音の迫力を感じることができます。(問い合わせしたところ3ユニットではなく4ユニットでした)
また同時に、ウーハーとミッドレンジの音響結合がスムーズなのでボーカル音もとてもクリア。オーディオビジュアルグランプリで受賞歴のあるデザインは、エスプレッソ色の木目が美しく、落ち着きのある高級感にあふれています。
イギリスの名門オーディオブランドのタンノイ。このモデルにも搭載されているオリジナル技術のデュアル・コンセントリック(同軸2way)は、誕生以来70年に渡って高い評価を受け続けています。
柔らかい音を響かせるのが得意で、鋭さよりもしなやかさを感じる音質。だから長時間聴いても疲れず、音楽を楽しむのに大事な要素を持ち合わせています。
確かなクラフト技術で細部までこだわって組み上げられたエンクロージャーは、ダークウォールナットの上品な色合いの魅力と相まって、タンノイの歴史と自信を見事に表現しています。
映画の魅力は大きなスクリーンに映し出される映像だけではなく、体に響く大音量の音声にもありますよね。部屋が映画館になるトールボーイスピーカーのおすすめ3選を紹介します。
45kHz(-10dB)までの再生が可能な新開発ツイーターを採用したハイレゾ音源対応のトールボーイスピーカーです。ヤマハのスピーカーはもともと高音や女性ボーカルが得意と言われていますが、新開発のツイーターは高音をさらにリアルにし、同時になめらかな聴き心地も叶えます。
低音は量感の豊かさと抜けの良さを追求したウーハーを2台搭載しているので、映画サウンドの迫力を存分に体感できます。
フォルムもユニークで、側面がゆるやかなカーブを描いているのが特徴。これは、強度の向上と定在波の低減を目指してデザインされているためです。
2台1組のペア売りで低価格なのが人気のモデルです。木目調の塩化ビニールを使用しているのが気にならなければ、スペックにも満足できるとの声が多く寄せられています。
目を引くのが、ウーハーがサイドに配置されていること。この面を外側に向けるか、内側に向けるかで音が変わり、それぞれの良さを楽しむこともできます。セッティングしがいのあるスピーカと言えそうです。
ホームシアター用におすすめですが、ツインスコーカーの効果か男性ボーカルの声を美しく響かせてくれます。
高・中・低音のそれぞれをすべて気持ちよく鳴らし切るために、専用スピーカーユニットを開発して作られたモデルです。クリアな高音、ひずみのない中音、開放的に響く低音とバランスの良い音を再生するため、ホームシアター用として最適です。
また、音楽もポップスからジャズ、クラッシックまでジャンルを問わず良く鳴らしてくれます。
ピアノブラック仕上げのエンクロージャーがスッキリとした高級感を漂わせます。
好きなボーカリストの歌声は、息使いまで聴き逃したくないはず。好きな声に包まれ、まるでライブ会場にいるような感覚を体験できるおすすめスピーカーを集めました。
スピーカーとしても、トールボーイスピーカーとしても、その枠に収まりきらない独創的なフォルムが特徴。しかしこのフォルム、奇をてらったわけではなく、ある目的の元に作られたものなのです。
それは、CDに収録された音を“正確”に再生すること。つまりスピーカーの響きを加えない音を楽しむためのスピーカーなのです。その実力は、とあるプロピアニストに「私のピアノ演奏の延長そのもの」と言わしめたほど。
ボーカルの声も、その表現もダイレクトに伝えてくれるため、好きなアーティストの歌声を存分に堪能できるでしょう。
7シリーズを展開するMONITOR AUDIOのスピーカー。その中でBRONZEシリーズはバリューラインとして人気です。
すべてのパーツを自社生産しているため、バリューラインにもハイエンドの技術をおしみなく搭載できるのが強み。だからコストパフォーマンスに優れた質の良いスピーカーを見つけることができます。
ユニットはバズドライバー、ミッドバズドライバ―、ツィーターの3ユニット構成。大きな部屋向きではないものの、パワフルな音を響かせてくれるので、ボーカリストの声に包まれる感覚に浸れるでしょう。ポップスを聴くのにおすすめです。
高音が得意との定評があるのがELACのスピーカーですが、その期待に違わぬ音を響かせてくれます。とくに女性ボーカルの歌声を楽しむのにはおすすめです。
また、機械的なサウンドではなくライブで聴いているようなナチュラルさも感じられるのが特徴で、ボーカルもクリアに聴こえるので、アーティストの声を存分に堪能できます。クラッシックよりはボーカル再生向きと言えるでしょう。
「良い音だな」と誰もが感じることのできる、わかりやすさも魅力のひとつになっています。
いつかは手に入れたいハイブランドスピーカー。そんな最高の音を響かせてくれる憧れモデル3選はこちらです!
7つのシリーズを展開するモニターオーディオで、堂々のハイエンドモデルとして君臨するのがプラチナムシリーズです。最新かつオリジナルのテクノロジーが余すことなく注入されたスピーカーを鳴らしたとたん、体の全細胞が震えるような音の衝撃を体験するでしょう。
ユニットは165mmRDTⅡウーハー×2、100mmRDTⅡミッド×1、MPDトランスデューサー×1の構成。キャビネットは最高級家具職人の手によって組み立てられ、この工程だけで144時間もの手間がかけられているこだわりようです。
Hi-Fiスピーカーの完成形と言われている1台。高いポテンシャルをどう解放し切るのかがオーナーに試されるかもしれません。
イギリスでハイクオリティーなスピーカーを生産するKEF。2,000万円を超えるスピーカーMUON(ミュオン)を発売し、世界中のオーディオファンの度肝を抜いたことでも有名です。
こちらR700は、2チャンネルステレオとホームシアター再生にKEFの技術を詰め込んだシリーズ。中音域がとてもクリアに聴こえ、ボーカルやサックスが良く鳴ります。
とくに人の声はよりリアリティを持って耳に届くと評判で、のびのびとした低音、部屋中に広がる高音と合わせて原音再生に高い満足度を与えてくれるでしょう。
ピアノブラック仕上げのスタイリッシュさにも心魅かれます。
フォステクスのGシリーズにおけるトップモデルがG2000aです。純マグネシウムツィーターとミッドレンジを搭載した4way4ユニットスピーカー。高密度で浸透力の高い音響性を持つマグネシウムを採用することで、中音域では音の立体感や余韻が際立ち、高音域では艶やかな音を響かせます。
ウーハーは中・低音用と低音用を2台搭載。G2000と比べて中音域のクオリティーが上がったと同時に、奥行き表現に深みが増したと好評を得ています。
音に忠実に、そして感動を表現することにこだわって完成した1台。フォステクス独自の高精細な音を堪能するのに最高のスピーカーだと言えるでしょう。
スピーカーのスペックに記載されている「周波数帯域」とは、そのスピーカーから出力される周波数の幅を表したものです。
そもそも周波数とは「音」の高低を表したもの。音は空気の振動で発生しますが、その震えが早く小刻みだと高い音になり、ゆっくりだと低い音になります。単位はHz(ヘルツ)を使って表し、私たちの耳が聞きとれる周波数はおよそ20ヘルツ~20,000ヘルツ(低⇒高)です。
スピーカーの周波数帯域が広いほど幅広い音を再生できることになり、音の表現が豊かな高性能スピーカーだと言えます。
ただし、高性能だからと言って高音質であるかと言えばそうではありません。スピーカー選びにおいて、極端に狭い場合を除いては音域はそれほど重要ではありません。
サランネットを外すかそのままにするかについては、さまざまな意見があります。サランネットの最大の目的はスピーカーの保護。ホコリよけであったり、子どもやペットのいたずら防止であったりとスピーカーを守るための役割があります。
一方で、音の聞こえ方に影響を与えるので、外した方が良いという意見も多くあります。「あると音がこもって聞こえる」「外したら劇的に音が変わった」という声が寄せられているのも事実です。
また同時に、軽微な違いでしかなく「セッティングの方がよほど音に影響する」と冷静な意見もあります。
もし気になるようであれば、一度取り外して音の違いを確かめてみるのが一番です。サランネットの有無による音の違いは、スピーカーの個性同様、好みが分かれると言っていいでしょう。サランネットの使い方は全くの自由です。
ちなみに、名器との呼び名が高い「ヤマハ NS‐1000M」は、サランネットなしのフロントマスクが特徴です。カッコイイと評判を呼び、以降サランネットなしのモデルも増えるなど大きな影響を与えました。
トールボーイスピーカー最大の特徴は、細長いことです。つまり幅を取らないので、狭い場所でも設置しやすいのがメリットです。また、ホームシアター用として、大型テレビのサイドにぴったりはまるというのも人気の理由のひとつです。
さらに、コンパクトなブックシェルフスピーカーよりも容量が大きい分、低音が良く響きます。そのため、映画の効果音も迫力が増します。
箱の大きさを生かしてウーハーを2台搭載し、細身ゆえの小口径ユニットを数でカバーしている工夫も上位モデルでは多く見られます。
もうひとつは、ブックシェルフスピーカーのように、スタンドが必要ない点です。そのまま置けるので設置もかんたんです。
そしてスピーカーは高さを耳に合わせて設置することが重要で、とくにツィーターの位置が耳に合うことがポイントです。トールボーイスピーカーは1mほどの背丈で、上からツィーター、ミッドレンジ、ウーハーと並んでいるので高さ調整をするまでもないのも利点だと言えるでしょう。
スピーカーに詳しい専門家からの情報をもとに、トールボーイスピーカーのおすすめ16選を紹介しました。
スピーカーの世界は深遠で難しすぎるように感じますが、シンプルに言えば“好みの問題”、この一言に尽きます。試聴した感じや、見た目で「いいな」と思った感覚を大事にして選んでみると、心地の良い音楽や迫力のあるサウンドを体験できるでしょう。
トールボーイスピーカーはインテリア性も高く、日本の住環境にもマッチしたフォルムです。スピーカー初心者にも扱いやすくておすすめですよ。