初心者におすすめの万年筆から高級万年筆まで、2018年の情報をまんべんなくお届けします。細字が書きやすいのはパイロット、セーラー万年筆、プラチナ万年筆などの国産...
初心者におすすめの万年筆から高級万年筆まで、2018年の情報をまんべんなくお届けします。
細字が書きやすいのはパイロット、セーラー万年筆、プラチナ万年筆などの国産ブランド。歴史ある国外ブランド、モンブランやペリカンなどからも、おすすめの万年筆をピックアップしました。
なめらかな書き心地のためには、ペン先の素材が重要。とくにペン先が金の万年筆がおすすめです。カートリッジ式や吸入式、コンバーター式といった、インク補充方式についても触れているので、新しく万年筆を購入する人は必見!
新成人や新社会人、女性へのプレゼントにもぴったりな万年筆。自分用または贈答用に、手に取ってみてはいかがでしょうか。
ママアイテム編集部
万年筆は往来のペンから新たに手を汚さないペンとして開発され、1884年にアメリカのウォーターマンによって今の形となりました。今でも愛好家に愛される、色あせない文房具。
そんな万年筆ですが、ボールペンやサインペンなどと比べて、選び方が難しいという難点も。万年筆の種類に触れながら、魅力たっぷりの万年筆の世界をお届けします。
1884年から続く歴史のある万年筆。かつては公文書に使われていたこともあり、数多くの老舗ブランドや定番モデルが存在します。定番モデルだけではなく、新しいモデルが作られたり、定番のものを改良した商品が出たりと、今でも革新が続く文房具です。
日本国内で三大メーカーと呼ばれているのが、パイロット、プラチナ万年筆株式会社、セーラー万年筆株式会社です。この他にも多くのブランドが万年筆を作っていて、今では存在しないブランドも。
国外でいうとドイツのメーカーが有名です。例えばモンブラン、ペリカン、ラミーといった、人気万年筆ブランドがずらりと並びます。性能にも定評があり、高価な万年筆でも安心して購入できるでしょう。
もちろん万年筆ブランドがあるのはドイツだけではありません。イギリスにはパーカー、イタリアにはアウロラなど、人気が高いこだわりの万年筆ブランドが世界中に存在します。
フランスにはウォーターマンというブランドも。名前の通り、万年筆の礎を築いたウォーターマンのブランドであり、現在はフランスの会社になっています。
万年筆のペン先には細さのざっくりとした分類があります。細いほうからEF(極細)、F(細字)、M(中字)、B(太字)という分類です。基準化されているわけではなく、ブランドによって詳細が変わるので、選ぶ際は注意が必要です。
万年筆は比較的高価な買い物。とくに、初めてのブランドの場合、できれば実物を手に持ち、字の太さや書き味を試してみることをおすすめします。
ひらがなやカタカナのほか、文章に漢字を用いる日本人には、一般的にEF(極細)やF(細字)がおすすめです。M(中字)やB(太字)では漢字が潰れ、見えなくなってしまう恐れがあるからです。
漢字を使わず、アルファベットやかなだけを書く場合は、M(中字)やB(太字)でも問題ありませんが、細さを決めるときは使用目的を考慮しましょう。
ペン先の細さがわかったところで、今度は素材です。ペン先の素材は万年筆にとって重要なポイントで、これによって書き心地が全く違うものに変化します。
1番おすすめしたいのは金のペン先。宝飾品のイメージが強い金ですが、ペン先ではポピュラーな素材です。耐久性と柔軟性を兼ね備え、丈夫でありつつ、なめらかな書き心地を実現しています。
これぞ万年筆という極上の書き心地を味わうことができるので、初心者にもおすすめしたい素材です。純金の24金から始まり、18金などの合金も種類豊富です。とくに、24金が優れているというわけではないので、価格と相談しながらペン先を選びましょう。
ポピュラーな素材というと、鉄製やステンレス製のものが挙げられます。素材の性質から安価で量産に向きますが、柔軟性に欠け、金と比べるとやや書きづらいデメリットも。
もちろん、鉄やステンレスのほうが書き味が好みという人もいるので、ぜひ1度試し書きをしてほしいところ。
現在、万年筆のペン軸にはさまざまな素材が使われています。かつてはセルロイド、エボナイトという材料が使われることが多かったため、今でもこの素材を中心にペン軸を作っているブランドも。樹木、金属などもペン軸の材料として使用されます。
ペン軸は万年筆のデザインに直結する要素で、書くとき手に掛かる重みもまた重要なポイントです。購入前はペン軸の素材を確認し、感触や重さについても検討しましょう。
たとえばモンブランのマイスターシュテックというシリーズは、ペン軸に樹脂を使っています。ここに貴金属を加え、より価格帯を上げたソリテールというシリーズも。
ペリカンには高級品からお手頃価格な流通品まで揃っていますが、トラディショナルシリーズは軸に金属が入っていて、重みがあります。ブランドやシリーズによって特徴が全く違うので、初めての1本を選ぶときは色々な万年筆を試し書きしてみましょう。
ペン軸を選ぶときには、デザインの要素も欠かせません。とくに、万年筆はデザインが豊富で、1本に絞り込むのはなかなか難しいです。
国内ブランドではパイロットの蒔絵万年筆が有名。蒔絵職人によって作られていて、工芸品としても評価が高いシリーズです。ペリカンのスーベレーンシリーズも人気が高い逸品。樹脂を何層にも重ね縞模様を作り出し、スライスすることで、見事な縞のペン軸を作っています。
どのようなデザインにするか考えるのもわくわくしてしまうのが、万年筆選びの楽しいポイント。じっくり悩みましょう。
万年筆はボールペンなどとは違い、インクをペンに吸い上げる必要があります。主に3パターンの方法が一般的です。
万年筆といえば1番に思い付くのが吸入式でしょうか。インク瓶を用意し、ペン軸にインクを吸入する方法です。一度に多くのインクを吸入できるほか、インク瓶は種類も多く楽しめます。
同じくインク瓶を使う方法に、コンバーター式があります。こちらはコンバーターという吸入器をペン軸に付け、インク瓶からコンバーターを通して吸入する方法です。吸入式と同様に種類豊富なインク瓶を使うことができますが、一度に吸入できる量は少なめ。
手軽に楽しみたいならカートリッジ式をおすすめします。インク瓶は不要で、瓶が倒れたりインクが跳ねたりして汚れる心配がありません。インクはカートリッジに詰められています。インクが切れればカートリッジごと交換すれば良いので、初心者には嬉しい仕様。
ただしデメリットとして、インク瓶と違い専用のカートリッジを使わなければならず、種類は少ないです。またコストパフォーマンスを考えると、吸入式のほうがお得というデメリットも。
万年筆は種類も豊富で、価格にも大きなばらつきがあります。近年では初心者用により安価な万年筆も登場していて、安価でも優良な商品も多いです。
売れ筋価格帯でも十分に好みの一品を探すことができますが、さらにハイクオリティな高級品も多数存在します。デザインやペン軸の材料にこだわっている商品も多く魅力的。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 高級価格帯 | |
---|---|---|---|
価格 | ~5,000円 | 10,000~50,000円 | 100,000円~ |
特徴 | 初心者用や携帯できる小さめの万年筆が多め | 種類に富んだ万年筆が揃う 好みの一品を探せる | デザインや装飾に凝っていたり貴金属を使用したりする |
ペン軸 | 樹脂など | 樹脂から金属までさまざま | 樹脂から金属までさまざま、貴金属の使用も多い |
おすすめのブランド紹介は、ドイツからモンブランとペリカン、国内ブランドからはパイロット。世界的に有名な万年筆ブランドについてまとめました。
腕時計や革製品でも有名なモンブラン。万年筆のブランドとして発祥しました。1924年には当ブランド1番の人気作であるマイスターシュテックを発売し、現在でも取り扱っています。
文房具ブランド。インクメーカーとして発展した後、自社でも万年筆を製造するように。スーベレーンは代表作で、今でも人気が高いです。多くが吸入式ですが、近年はカートリッジ式も。
日本の文房具ブランド。初心者用の万年筆や蒔絵万年筆のほか、インクの研究も盛んで、色彩雫という日本の美しい風景をモチーフにしたインク瓶も販売していて、海外でも人気です。
ペン軸やペン先の素材、重量のほか、インクの吸入方式も一覧にします。かんたんなカートリッジ式か、多種多様なインク瓶を使える吸入式あるいはコンバーター式か、好みの方式を選びましょう。
*素材
*重量
*インク
ぜひおすすめしたい逸品はこちら。ドイツの万年筆ブランド、モンブランから定番の万年筆です。
王道といえるモンブランのマイスターシュテックから、ゴールドのリッチな万年筆をおすすめ。軸は太く、書き心地は固めです。ペン先も国内ブランドと比べると太めなので、それを踏まえて太さを選択しましょう。
軸の太さを含めて迫力があり、持っているだけで王者の風格が漂う逸品。筆記用具として使うのはもちろん、どこで出しても恥ずかしくない万年筆に仕上がっています。
長時間持つのも苦にならず、ナチュラルに軸を掴むことができるのも良いポイント。先述した通り文字は太めで、文章に小さめの漢字を多用するような用途の場合、字が潰れてしまうことがあります。EF(極細)かF(細字)のペン先がおすすめ。
クリップには金が使用され、シリアルナンバー付き。キャップの先端にはモンブランのシンボルマークがロジウムで埋め込まれ、白く輝いています。
贈答品としての使用も特別感にあふれています。見た目にもゴージャスな専用ケース付きで、とくに、社会人へ送る万年筆として評判も高いです。
大事に長く使いたい万年筆の真骨頂。取扱説明書も付属していて、初めてでも困ることはありません。長期間愛用するということを考えると、証明書もしっかり保管しておきましょう。
老舗ブランドから3つの万年筆をご紹介します。ドイツからモンブランとペリカン、国内からはセーラー万年筆株式会社です。
モンブランのお手軽なカートリッジ式の万年筆がこちら。モンブランの中でも新しいシリーズで、未来を感じさせるシャープなラインが特徴です。
黒とシルバーの色合いが何ともスタイリッシュ。性別を問わずに使えるシックなデザインなのもポイントが高いです。男性はもちろん、女性にも愛される万年筆。
マイスターシュテックに比べ文字も細めで、漢字の書き取りも問題ありません。キャップの先端にはロジウムでモンブランのシンボルマークが輝きます。
ペリカンのロングセラーシリーズ、スーベレーン。その中でもM800は上から2番目の大きさで、小さすぎず持ちやすい万年筆に仕上がっています。
カラーは4色あり、スタンダードな黒以外の3色は縞模様。中でも1番のおすすめがこちら、緑縞です。ブラックとゴールドが基調となっているスーベレーンに映える優雅なグリーン。
スーベレーン独特の深みのある縞模様は、男女問わず使えるデザインです。重心のバランスが良く、長時間書いていても疲れないというのも大きなポイント。
ペン先やキャップの金属部分も全てブラックに染め上げられた、シックな万年筆。シンプルですが、同時にゴージャスさも感じさせてくれる逸品です。
おもしろいのがカートリッジとコンバーター兼用の仕組みとなっていて、カートリッジでかんたんに使うことも、コンバーターでインクを選んで注入することもできます。まさに良いとこ取り。
日本製だけあって文字は細め。漢字や小さい文字もお手の物です。事務作業で日常的に使っても困らず、毎日をより豊かにしてくれる万年筆。
日本人が万年筆を購入するときに考えなければならないのが、ペン先の細さ。海外ブランドはペン先が太めで、漢字を書くには適さないこともあります。
こちらでは漢字や小さい文字もお手のもの、ペン先細めの万年筆を紹介します。
ペン先が細いといえばやはり日本国内ブランド。セーラー万年筆株式会社の万年筆は基本的にペン先が細めで、繊細な文字を得意としています。
気になる名称のバルカロールですが、これは舟歌という意味。漕ぎ出す舟をイメージして作られたという一品で、新社会人や新成人など、フレッシュな人へのプレゼントにもぴったり。
ペン軸の触り心地が非常になめらかで、書くという作業が断然楽しくなります。カラーは他にブルーとレッド。色味もシンプルで、男女どちらでも使える万年筆です。
「iFデザイン賞」も受賞したスタイリッシュな万年筆。一見万年筆らしからぬクールなデザインですが、1966年に登場したロングセラー商品とは驚くばかり。今でも新しいデザインです。
海外ブランドにしてはペン先が細めで、漢字や小さい文字などもEF(極細)、F(細字)では問題なく筆記できます。持ち心地もなめらかで、ステンレス無垢材の触感も快適。
同デザインの色違いモデルがいくつか発売されていて、中でも「LAMY 2000 ブラックアンバー」は通常モデルとは一風違ったオフホワイトの仕上がりです。こちらもおすすめ。
#3776センチュリーシリーズは往来のものから生まれ変わり、特許を取得したスリップシール機構を取り入れました。スリップシール機構は、インクの乾きを抑える画期的なシステムです。
万年筆は使い続けなければペン先が固まってしまい、最悪の場合修理に出さなければなりませんが、この万年筆はキャップが閉まっていれば1~2年間ならインクが乾かない仕様。
かんたんなカートリッジのほか、固まりやすい顔料インクもコンバーターで安心して使うことができます。初心者にもおすすめの一品。
書き心地で最も注目すべきなのはペン先です。とくにペン先の素材は書き心地に大きく関わっていて、万年筆を選ぶ上では最重要視すべきポイントでしょう。
選び方で触れた通り、万年筆でおすすめなのはやはり金のペン先です。ただし純金の24金が至高というわけではありません。
かつては24金が良いと言われていたこともありますが、金は柔らかすぎるという欠点も持っていて、合金(18金、14金)はその欠点を補うことができます。ペン先には最適といえるでしょう。
金のペン先でもゴールド一色ではなく、ロジウムで装飾してシルバーの色味に仕上げることも多いです。見た目では素材はわからないので、購入前に詳細を確認しましょう。
M400は、スーベレーンシリーズでも小さいほうから2番目のサイズ。1番小さなM300は、女性でも小ぶりと感じるサイズです。女性や、男性でも持ち歩ける万年筆をお探しなら、M400がおすすめ。
スーベレーンでも人気あるサイズのため、ホワイトトータスという特殊なカラーが存在します。その名の通り柔らかな白を基調とし、ゴールドとイエローが絶妙なバランス。
海外ブランドのため、漢字など細かい文字を筆記する日本人には、EF(極細)かF(細字)のペン先が良いでしょう。それ以上だと文字が潰れる恐れがあります。
マイスターシュテックのクラシックは、冒頭の149と比べると断然細く、長さもやや短いです。言い換えると、扱いやすくなったマイスターシュテックがクラシックです。
カラーはゴールドコーティングとプラチナライン。こちらではよりシックなプラチナラインをおすすめ。どちらのカラーもリッチな気分を味わえます。
一見シンプルに見えますが、なめらかな書き心地は一旦使い出すと止められないほど。サイズ感も良く、持ち運んでさまざまな場面で使うことに適しています。
聞き慣れない長刀研ぎという言葉。刀のように長く研ぎ出したペンポイントを持つことから、そう呼ばれています。とにかくペン先が書きやすく、細い文字も太い文字もお手のものです。
なんといっても、横から見たペン先が湾曲していないのが特徴で、万年筆での筆記に慣れていない初心者にはとくにおすすめしたい逸品。
ブラックとシルバーの色味で、老若男女問わず使用できるのも嬉しいですね。ペン先の素材は安心の21金、長く使える万年筆です。
万年筆を選ぶ上で欠かせないのがデザイン。周囲の人の目を釘付けにする、優れたデザインの万年筆をご紹介します。
おしゃれの国イタリアからヴィスコンティの万年筆です。黒にシルバーのラインがねじれて見える、さりげないおしゃれが素敵。
サイズが2種類あり、オーバーサイズとミディアムサイズ。日本人の手にフィットするのはミディアムサイズでしょう。ねじれの部分にちょうどよく手が乗るため、書きやすい仕様です。
パラジウムは希少な金属であり、美しい白の色合いから装飾品としても利用されています。室の良いパラジウムをペン先に使用しました。
艶やかな赤を基調にした、セルロイドの美しい万年筆。キンギョと名前にありますが金魚柄というわけではなく、赤とアイボリーの2色が金魚のように見えることから、付いた名前です。
持っていたら目立つこと間違いなし。ゴールドの金属部分にも気品が漂います。非常に日本的な一品で、海外の人のお土産にもおすすめ。
同じくセルロイドの万年筆には、黒と白のイシガキという柄もあり、派手な色が苦手な人はそちらをおすすめします。
アメリカで長い歴史を誇るクロスから、華やかなボタニカシリーズをご紹介。アイボリーが基調となった模様には金メッキが施され、白と金が美しく輝きます。
模様とはいっても、女性向けの大柄な花模様ではなく、野生さえ感じさせる花や蔦といった植物のパターンです。落ち着いた色合いで、男性でも使用できるデザイン。
ボタニカシリーズは他にもカラーバリエーションがあり、より女性的なレッドやパープルもおすすめ。カートリッジとコンバーター、どちらでもインクが補充できる嬉しい仕様となっています。
万年筆の中でも変わったデザインのペンをまとめました。誰かと同じものを使うのが嫌だったり、一風変わったものが好きな人におすすめしたい万年筆です。
もちろん機能性も良く、長く使えるペンを揃えました。
大理石を思わせるアイボリーとブラックのライン。キャップを含めてスマートなペンに仕上がっています。ゴールドの色味も、万年筆をリッチに見せます。
デュオフォールドシリーズは定番のカラーに加え、限定品や珍しいパターンなどさまざまな種類を展開。普段使いにもふさわしいブラックやホワイトのカラーも揃っています。
万年筆初心者に贈っても安心の、カートリッジ、コンバーター兼用式。お祝いのプレゼントにぴったりの華やかな万年筆です。
一見するとボールペンにしか見えないキャップレスの万年筆。見た目だけではなく、ボールペンと同じようにノック式で筆記ができます。
パイロットが世界で初めて開発したノック式の万年筆。1963年に発売されたとは考えられない、驚きの仕組みです。ノック式でも、インクの漏れや乾燥は防ぐことができるので安心。
材質がアルミニウムで、軽量なのも特徴の1つ。ボールペンを持ち運ぶような感覚で、万年筆を使うことができます。万年筆に慣れている人も新感覚が味わえるでしょう。
実際に万年筆を購入する前に、解決しておきたい疑問にお答えします。今現在万年筆で困っている人も、ご参照ください。
万年筆はペン先とペン軸に分かれます。この内ペン先だけは消耗品です。ただし扱い方を間違えなければ、10~20年ほど保つので安心。ペン先が使えなくなったら修理が必要です。
耐用年数が長いので、メーカーもペン先は長期間保管していることがほとんど。安心して修理に出しましょう。
万年筆のペン軸はそれ以上に長く使うことができます。万年筆が一生物という言葉は間違っていません。
キャップを外したまま置いたり、インクが少ないまま使ったりすると、インクが乾いて詰まってしまうことも。直すには、ペン先のインクを溶かさなければなりません。
カートリッジ式やコンバーター式では、ペン軸から中身を取り出し、ペン先を水に沈めしばらく待ちます。水を入れる容器は汚れても問題がないものを使用してください。
吸入式の場合、ペン先のみを取り外すことはできないので、インクを吸入する要領で水を吸い上げ、出してはまた吸い上げるということを何度かくり返します。
これで詰まりが解決しない場合は、ペン先に不具合が起きている可能性があるため、修理に持ち込みましょう。洗浄には必ず水やぬるま湯を使ってください。熱湯や薬品は使用しないいように。
このほか、新品なのにインクが詰まるという現象もあります。とくにEF(極細)やF(細字)で起こりやすく、ペン先へスムーズにインクが流れ込まないことが原因です。
使っていく内に直る現象ですが、どうしても気になる場合は上記の方法で洗浄してみましょう。水気をよく切って、再びインクを使ってください。改善しない場合は修理に持ち込むのも手です。
万年筆の世界は奥深く魅力的です。自らインクをペンに注入する必要がある、アナログな筆記用具。その過程すら他のペンにはない、万年筆の魅力の1つなのです。
その一方で初心者にはわかりにくい、という側面があるのも事実。
ボールペンやサインペンなどの他の筆記用具がメインとなる中、万年筆の業界ではユーザーを増やそうと、初心者を対象にした万年筆も発売されるようになりました。選択肢は豊富です。
これを機に一生ものの万年筆を、自分の相棒にしてみてはいかがでしょうか。自分の筆記用具としてはもちろん、贈り物としても活用できる万年筆。これからも革新が続き、ますます使いやすい商品が増えていくことでしょう。