根本厚美
出版社、編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。女性誌や健康雑誌、単行本などのライターからWeb業界へ。出産後、エキサイトブログの編集・執筆に携わり、ピックアップブロガーはじめ、良質なブロガーのインタビュー記事、特集、暮らしノートなどを担当。ブログでの経験を活かし、ブロガーのノウハウが詰まったライフスタイル系の記事を中心に執筆。1児の母。おいしいものと温泉が大好き!
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シンプルモダンな落ち着いたインテリアのなかで、肩のこらない自分らしい暮らしを送る人気ブロガー、「Linen Style...」のlinenさん。2週にわたりご紹介しているインタビューの後編では、整理収納アドバイザーとしての立場から、快適な暮らしを楽しむための「ゆる~い」整理と収納についてお話をうかがいました。あると便利な掃除&収納アイテムもご紹介します。
■いまの不便さや問題点を見直すことが大事
暮らしのスタイルや好みは十人十色…。自分や家族の性格に合わせて、あくまで、自分らしく、「ゆる~いシンプルライフを」という整理収納アドバイザーのlinenさん。
ものの整理とか収納の見直しは、「自分たちの暮らしを少しでも良くするため」にするもの…。そこで、linenさんが一番大事にしているのは、「いまの不便さや問題点に気づくこと」だと言います。それに気づけば、あとはその改善方法を考えればいいというわけです。
「例えば、朝ごはんの支度をもう少し時短できないかな、と考えたら、いつも使う器をまとめて使いやすい場所に移動させるとか。不便に気づけば、もう見直しの方針は決まるんですね。
だから、私の整理と収納レッスンでは、一般的な理論とか収納のスゴ技とか、『不要なものは全部捨てちゃえ』とか、そういうお話よりも、ご自分でいまの不便さに気づけるようなお手伝いをしているのです。
私の場合、いつもいかに楽ちんに時短に家事などの作業ができるかを考えていて、しょっちゅう見直しています」といいます。
■使いやすさがキープできる収納のコツは、自分のくせを知ること
いつでもすっきり整った印象のあるlinenさんのお宅は、見せる収納をうまく取り入れ、お気に入りのものを並べて収納しているように見えます。整理収納アドバイザーとしての立場から、そんな収納のコツについて伺ってみると…。
「我が家の場合は『見せる収納』というかっこいいものでなく、『出しておく収納』とか、『結果的に出ちゃった収納』というほうがぴったりかなと思います。
使いやすさがキープできる収納のコツのひとつは、使う人の得意不得意をつかむことにあります」というlinenさん。
例えば、おたまを吊るすのと、立てておくのと、引き出しにしまうのと、どれが一番自分に合っているか? フライパンは立てて並べるのと、横にしておくのと、どちらが出し入れしやすいか? 積んであるものを取り出すのは苦にならないか?
「自分も含めて、そんな、使う人のクセを知ることがコツなんです。使う人の得意不得意がわからないまま、収納名人の真似だけすると、うまくいかないってことにもなります。
私も夫も引き出しや扉を開けたりしないで、サッと出し入れできるほうが使いやすいので、結果的によく使うものを出しておくようになっちゃったんですよ。
それでも、見た目がゴチャゴチャしているのは苦手だから、デザインがすっきりしたもの、見ていて気持ちがいいと思うものを選ぶようにしています」とlinenさん。
なるほど。出しておく収納は使いやすいからであり、出しておくなら見た目がすっきりしたものを…ということが、linenさんらしい「ゆる~いシンプルライフ」につながっているのですね。
また、引き出しなどにしまう場合も、細かく仕切りがあったほうがいいか、どんな分類がわかりやすいかなど、使う人に合わせた収納を考えないと、キレイに収納しても使いづらくなるといいます。
「ちなみに、我が家の引き出しの中は、細かく分類しないで、仕切りもあんまりない収納です。特に夫はキチキチッとしまっても、戻すのが苦手なので、だいたいしまえていればいいように、ざっくり収納したほうがいいのです。
誰かの真似じゃなく、いろいろ試行錯誤してみて、使う人に合う方法を見つければいいと思いますよ」とアドバイスしてくれました。
■掃除は日ごろから。年末の大掃除をなくすためのコツコツ習慣を…
家のなかをいつでもすっきりきれいにしておくためには、掃除も欠かせない家事のひとつ。
「掃除は苦手だし、好きではないので、お話できることはないのですけど…」と前置きしながら、「大掃除ももちろん好きじゃないから、少しでも億劫にならないようにちょっとずつやっています」というlinenさん。
「フルタイムで勤めていた期間が長いので、その頃の習慣をいまでも続けています。
大掃除って、年末にやるイメージがありますが、勤めていた頃、年末年始は貴重なお休み期間。それを掃除に費やしたくないし、冬の寒い時期は水仕事や窓拭きなどに向いていないので…」
そこで、linenさんは、「大掃除リスト」をつくり、春から少しずつ進めているそうです。「1項目につき30分から1時間くらいで終わるように細かいリストをつくります。時間がない日は30分で終わる項目を、余裕がある日は2項目進めたり、夏の暑いときには休んだり、マイペースで消化していきます」とlinenさん。
12月になる前にはひととおり終了。その頃には、春に終わらせたところはまた汚れたりもしていますが、1年で1周すればいいや、と割り切っているとか。
「大掃除リスト」をつくると、し忘れを防ぐだけではなく、リストを消していくときに達成感も味わえるそうです。
もちろん、日ごろの掃除もためてからやるよりも、空いている時間にささっとやれば汚れずにすむので家事効率もアップしますよ。
linenさんのお気に入りのアイテムをご紹介・・・>>