根本厚美
出版社、編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。女性誌や健康雑誌、単行本などのライターからWeb業界へ。出産後、エキサイトブログの編集・執筆に携わり、ピックアップブロガーはじめ、良質なブロガーのインタビュー記事、特集、暮らしノートなどを担当。ブログでの経験を活かし、ブロガーのノウハウが詰まったライフスタイル系の記事を中心に執筆。1児の母。おいしいものと温泉が大好き!
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家族の時間をすてきな写真とともにつづる、「
KAZOKU no JIKAN -photographer-」のtomoさん。自分たちらしくフルリノべ―ションしたという、おしゃれで心地よい空間での暮らしに憧れる読者が大勢います。
そんなtomoさんの前編のインタビューは、洗練された部屋づくりや「見せる収納」を通して、もの選びの大切さ、暮らしのお気に入りアイテムについて伺いました。
■リノベーションで思い通りの空間を実現
「家族で過ごす時間を大切にしたい」という思いをこめたタイトル通り、何気ない日々を切り撮ったブログ「KAZOKU no JIKAN」が人気を呼んでいるフォトグラファーのtomoさん。ブログにもたびたび登場するお住まいは、築15年の中古マンションをフルリノベーションされたというとてもすてきな空間です。
「わが家は主人が建築関係の仕事についており、私自身もインテリアが大好きで、子どもの頃から間取り図を眺めたり、切り抜きを集める子どもでした」というtomoさん。
そこで、自分たちの想いを叶えるために、リノベーション会社のデザイン担当者と話し合いながら、ご主人がベースの図面をひき、tomoさんは海外のインテリア雑誌を参考にしたり、海外サイトから好みの内装をピックアップしたり…。すてきだと思うカフェやショップに何度も足を運びながら、自分たちらしいこだわりのある家を実現させたそうです。
「主人は廊下をできる限りなくすこと、またリビングを家族で過ごす中心の場所にし、そこを動線になるように部屋を配置することがとても大切だったと言っていました。実際、わが家は家族で大半の時間を居心地の良いリビング&ダイニングで過ごしていると思います。
私は玄関の土間と、室内窓を取り入れたかったので、そこだけは強く押しました。実際私が一番気に入っている場所でもあります。玄関土間は飛び石風にしているため、娘のお友だちが遊びにくると、一緒に飛び回って遊んだり、土間で駒回しをして遊んだり。
また室内に光がそそぐ採光窓を取り入れたことで、リビングとワークスペース、子ども部屋が区切られてはいるけれど、それほど圧迫感がなく、家族の空気を感じることのできる空間になっています」とtomoさん。
自分たちの想いとこだわりから生まれた空間が、家族で過ごす時間を、より心地よいものにしてくれているようです。
■オープンキッチンは家族みんなが使いやすい場所
ダイニングの中心的場所として、家族で過ごすことが多く、家族みんなが使いやすいフルオープンキッチンも大のお気に入りというtomoさん。
「もともと私は“もの”へのこだわりが強くて、デザインや使い勝手を考え、しっかり吟味して買うタイプなんです。ですので、キッチン用品ひとつにしても、思い入れのあるものが多いため、フルオープンのキッチンにすることで、ディスプレイ品として、キッチン用品ひとつひとつにも場所を与えました。
また、長身の私たち夫婦サイズに合わせて高めのデザインにしてもらいました。オープンなうえ、L型デザインになっているため、どこからも使い勝手がよく、私以外にも料理をする主人、娘も椅子を使いながらいっしょに調理を楽しんでいます」
■「見せる収納」を引き立てるお気に入りのものたち
そんなキッチンまわりをはじめ、暮らしの愛用品がさりげなく飾られたおしゃれな空間が広がるtomoさんのお宅。それには心がけている収納のルールがあるようです。
「キッチン収納は先ほど触れたとおり、フルオープン。扉も引き出しもなく、あるのは棚板だけ。そこには愛用しているストウブ鍋、ダンスクの鍋、turkのフライパンなどが並んでいます。また、わが家はアウトドア好きなので、キャンプ時にもふだんの料理にも使用するLODGEのダッチオーブンやスキレットなどもそこに置いています」
すべて吟味して選んだ愛着のあるものなので、隠す収納というよりは、あえてインテリアの一部として「見せる収納」を楽しみながら、ショップのディスプレイなどを参考に収納しているそうです。「見せる収納」にすることで、「いつもキレイにしていよう」という気持ちにもつながるとか。
また、収納のコツのひとつとして、ものをグルーピングして収納するようにもしているそう。「当たり前のことではありますが、キッチン用品はキッチンに置く、ランドリー用品は脱衣所に置く、キャンプ用品は土間の納戸に…と。あるべき場所にあるべきものがあるだけで、雑然に見えないような気がします」とtomoさん。
「見えない収納」という点では、土間の納戸収納、WCなどは見えない収納になっているそうですが…。「ただ、いつ誰に見せても大丈夫なように、ある程度は整えておくというのが私のルールでもあります。細々したものはグループごとに分け、木箱やスチールに収納したり。収納ボックスの種類を揃え、色を統一するだけでもスッキリ見えると思います」とそのコツもアドバイスしてくれました。
さらに、心地よく快適に暮らすためのコツとして、「家族で一番過ごす時間の多い家なので、できる限りものを散乱させないようにしています。断捨離するわけではありませんが、『この箱に入るだけもつ、この棚に入るだけにする』など自分の決めたルールから出るものは持たないようにしています」ともつけ加えます。
■お気に入りインテリアはインダストリアルな雰囲気に自分らしさをプラス
おしゃれな空間を演出するのに多くの雑誌やショップ、カフェのインテリアを参考にしたというtomoさんですが、お気に入りのインテリアといえば…。
「私も主人もインダストリアル(工業的)な雰囲気が大好きで、以前はそれ一辺倒でしたが、今はもう少しシンプル路線になっているような気がします。やはり無機質なものや廃墟などに心惹かれる部分もあるため、ステンレスと木との組み合わせを楽しんでいます」というtomoさん。
それに加えて、味わい深い風合いを出すためにペンキをぬったり、自分たちでDIYをしながら、暮らしの変化を楽しんでいるそうです。
また、「インテリアにグリーンを取り入れるのも好き」というtomoさんは、キッチンや窓辺などにさりげなくグリーンや季節の花を飾っています。無機質ななかに植物の彩りが加わることで、それを眺めているだけでも心に余裕ができるそうです。
■もの選びは機能とデザインを徹底チェック
“自分の好き”という感覚をとても大切にするtomoさん、「暮らしのなかのお気に入りのものを選ぶ際には、機能と見た目の美しさはもちろん、じっくり悩み、比較検討する」といいます。
「ものを選ぶ際にはかなり情報をリサーチしますね。今ではSNSが発展しているので、『これいいな』というものがあれば、チェックしています。
私の場合は価格以上にデザイン性を重視。『飾ってもいいデザインかどうか』『自分が大切に使えるか』という点に比重を置きます。また、実際購入した後、『どこに収納するか』なども考えて購入します。実際STAUB鍋やturkのフライパンなどは、購入するまでに2年も悩みました」
そんなお気に入りたちだからこそ、ディスプレイして楽しむことも暮らしの楽しみにつながっているのかもしれません。見せる収納を取り入れたことは、tomoさんをさらに買い物上手にさせてくれているようです。
tomoさんのお気に入りのアイテムをご紹介・・・>>