そもそもほうれい線とは?シワと違うの?
ほうれい線は顔のシワのひとつです。
シワは大きく分けると乾燥による小ジワと、表情筋の衰えや肌のたるみによる深いシワに分けられます。
症状 | 原因 | 特徴 |
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小ジワ | 乾燥など | 細かい筋のような浅いシワが目元などに現れる。保湿によって改善されやすい。 |
深いシワ | 表情筋の衰え、肌のたるみなど | 比較的シワが深くなりやすい。保湿以外の対策も必要になってくる。 |
ほうれい線の原因は?『加齢』と『紫外線』に要注意!
では、ほうれい線につながる『肌のたるみ』はなぜ生じるのでしょうか。
肌のたるみの主な原因は
『加齢』と『紫外線』です。
1.加齢による肌の弾力低下
ほうれい線ができる主な原因の1つが
「加齢」です。
そもそも肌のハリや弾力を支えているのは、肌の真皮にあるコラーゲンやヒアルロン酸といった『弾力成分』。
これらの弾力成分をつくる真皮の『線維芽細胞』は、30歳前後を境に衰えてしまいます。
それにともない、
肌の弾力を支えていたコラーゲンやヒアルロン酸も減少。結果、シワやたるみが現れるのです。
2.加齢による女性ホルモン量の低下
加齢による
女性ホルモンの変化も、肌たるみの原因になります。
一般的に、40代~50代になると女性は更年期に入り、
女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少します。
エストロゲンは肌のコラーゲン生成やエラスチンの働きにかかわっているため、
更年期には肌の弾力も低下してしまうのです。
3.紫外線
加齢と並んで肌のたるみを引き起こすのが、「
紫外線」です。
紫外線を長年浴び続けることで肌のたるみやシワ、シミが生じることを『光老化』といいます。
紫外線の中でもUVAと呼ばれる光は、
肌の真皮にまで到達し、コラーゲンやヒアルロン酸を破壊してしまいます。
さらにUVAは線維芽細胞にもダメージを与えるので、肌のたるみ、深いシワにつながるのです。
ほうれい線をなくすには?対策法4つ
出来てしまったほうれい線を改善するには、美容皮膚科をはじめ、自分でできる対策法がいくつかあります。
【ほうれい線対策】
- 美容皮膚科…即効性・確実性を求める
- 美顔器…お手軽に表情筋を鍛えたい
- 化粧品…手軽にじっくりケアしたい
- サプリ…内側から美肌を目指す
悩みの深刻度や、手軽さなどから、自分に合ったものを選ぶといいでしょう。
1.美容皮膚科
ほうれい線への悩みが深刻で一刻も早く改善したいという場合は、
美容皮膚科に相談するのがいいでしょう。
肌のたるみは、自分ではアプローチしにくい肌の真皮で生じています。
美容皮膚科であれば、ヒアルロン酸注射やボトックス注射、レーザー照射など
真皮にアプローチして肌の弾力を回復させる施術を受けることが可能です。
美容皮膚科では担当医師と相談しながら、自分のほうれい線にあった施術を選んでください。
2.美顔器
ほうれい線は、
表情筋の衰えも原因の1つです。
美顔器で顔の筋肉にアプローチすることも、ほうれい線対策になります。
特にEMS美顔器は電気で筋肉を動かすことができるため、
手軽に表情筋に刺激を与えることができます。
他にも口にくわえることで、物理的に顔の筋肉を動かして鍛える美容器具もあります。
美顔器や美容器具は、短時間で肌の奥や筋肉にアプローチできたり、テレビを見ながらなど手軽にエクササイズを取り入れられるのがメリットですね。
3.化粧品
毎日負担なくケアしたいなら、
美容液やクリームなどのスキンケアがおすすめです。
自分で手軽にできる対策法なので、ほうれい線ケアを始めたいと思った人には1番ハードルが低い方法でしょう。
化粧品を選ぶ際は、シワを改善する効果が認められている
医薬部外品の商品が適しています。
スキンケアでのシワ改善には
1か月以上の時間がかかります。焦らずじっくり取り組みましょう。
4.サプリ
シワを改善する効果が認められているサプリメントは日本にはまだありませんが、
コラーゲンやヒアルロン酸が配合されているサプリメントを飲むことも、栄養補給としては効果的でしょう。
ほうれい線の原因は肌のたるみや表情筋の衰えですが、実は乾燥小ジワが集まることでも深いシワが生じることがあります。
グルコシルセラミドやヒアルロン酸が配合された『特定保健用食品』『機能性表示食品』などは、肌の乾燥緩和に効果があります。
これらのサプリメントを化粧品などと併用することも、ほうれい線対策として有効といえそうです。
「ほうれい線」をなくすのに効果的な有効成分3つ
自宅でのスキンケアでシワ改善を目指す場合、注目してほしい成分をご紹介します。
現在、日本でシワ改善の効果が厚生労働省に認められている有効成分は、たった3つだけなんです。
レチノール | ビタミンAのこと。真皮においてコラーゲンの産生を促進したり、ヒアルロン酸の産生を促進することで、シワを改善します。 |
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ナイアシンアミド | ビタミンBの1種。真皮におけるコラーゲン生成を促し、真皮層からシワ改善に働きかけてくれます。 |
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ニールワン | コラーゲンなどの成分を壊す働きをもつ酵素『好中球エラスターゼ』の働きを抑え、シワを改善に導いてくれます。 |
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有効成分1.レチノール
レチノールとはビタミンAのことです。
肌に塗ることで、
真皮のコラーゲン産生を促進し、肌にハリを与えシワを改善します。
またレチノールには
肌のターンオーバーを改善する作用もあるため、肌をなめらかに整える効果も期待できます。
有効成分2.ナイアシンアミド
ナイアシンアミドは、ビタミンBの1種です。
肌の
コラーゲン産生促進効果と角層水分量を高めるWの効果で、シワを改善する働きが認められています。
ナイアシンアミドには
美白効果もあるため、シワとシミの両方に悩む方にもおすすめです。
有効成分3.ニールワン
ニールワンは、肌にハリをもたらすコラーゲンやエラスチンを破壊する
『好中球エラスターゼ』という酵素の働きを抑えてくれる成分。
レチノールなどがコラーゲンを「産生」するのに対し、ニールワンは「
分解を防ぐ」のが特徴です。
肌にハリをもたらす成分が失われるのを防ぎ、シワを改善します。
他にもこんな注目成分が!
シワへの有効成分として認められているものは説明した3つの成分になりますが、
そのほかにもほうれい線ケアに注目されてる成分があります◎
α-リポ酸
健康食品にも使用されるこちらは、非常に高い
抗酸化作用があります。
コラーゲンやエラスチンを破壊する活性酸素の増加を抑え、肌のハリ弾力を守る効果が期待できます。
また新陳代謝を高め、肌細胞を活性化させます。
コエンザイムQ10
コエンザイムQ10は、私たちの体内で作られる成分であり高い抗酸化作用があります。
肌のダメージを修復し、細胞の働きをサポートするエネルギーを供給します。
アルジルリン
アルルリンは筋肉の収縮を引き起こす『アセチルコリン』という物質を抑え、表情筋が影響する深いシワを防ぎます。
シンエイク(SYN-AKE)
シンエイクは、蛇が持つ毒素が、筋肉を弛緩させることを参考にして作られた美容成分です。
アルジルリンと同じように、表情筋が影響するシワに効果が期待できそうです。
予防は可能?ほうれい線ができるメカニズムから予防法を解説
ほうれい線ができるメカニズムは、
肌の弾力低下と表情筋の衰えです。
ほうれい線を予防するためには、これらを防ぐケアが適しているでしょう。
『肌の弾力低下』を防ぐケア
肌にハリを与えるエイジングケア化粧品や、コラーゲンやヒアルロン酸が配合されたサプリメントなどを継続的に使うことで、肌の弾力低下を防ぎましょう。
ほうれい線がそれほど目立たない、若い年齢層の方でも、
早くから医薬部外品のシワ対策スキンケアを取り入れることで、深いほうれい線が現れることを予防できます。
『表情筋の衰え』を防ぐケア
表情筋の衰えを防ぐためには、paoといった
美容器具で顔の筋肉を鍛えることも効果的です。
表情筋のトレーニングとして、
表情体操をとりいれるのもいいですね。
スキンケアやサプリメントと合わせて実践してみましょう。
ほうれい線に関する悩み Q&A
ここからはシワの正しいケア方法や、シワについての疑問点などをQ&A形式で解説します。
ほうれい線対策で気をつけるべき日常スキンケアのコツは?
エイジングケア化粧品を使うこと以外では、
紫外線対策が重要です。
季節を問わず、
日焼け止めを使用しましょう。
日差しが強いときは、日焼け止めに加えて、
日傘や帽子をかぶるなどのUV対策も効果的です。
20代からほうれい線が出てくるのはなぜ?対処法は?
ほうれい線は加齢が原因の1つですが、
20代でほうれい線が気になる方もいますよね。
乾燥肌の方は、乾燥小じわが繋がって深いシワになってしまうこともあります。
また、ダイエットによる偏った食事で、
極端に油をカットしてしまうと、肌のハリが失われてしまうので気をつけましょう。
保湿ケアをしっかり行い、
栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。
シワが気になるなら、医薬部外品でなくとも、値段が手頃な
「機能性評価済み化粧品」を取り入れるのがおすすめです。
海外女優が笑わないのは、ほうれい線対策なの?
確かに、
笑うことで表情ジワが刻まれる可能性はあります。折り紙を何度も折ると、折り目がついて消えなくなるようなイメージですね。
しかし、笑顔の女性は魅力的なので、個人的にはシワを気にして笑わないのはもったいないと思います。
日ごろのスキンケアで予防や改善を心がけて、笑顔の絶えない素敵な表情で過ごせたら良いですね!
ほうれい線をなくすには、日々のケアが大切!
ほうれい線は加齢や紫外線による肌のたるみ、さらに表情筋の衰えが原因で生じます。
ほうれい線を改善するためには、美容皮膚科の施術から日々のスキンケアまでさまざまな選択肢があります。
自分のライフスタイルや悩みの深さに合わせて最適なケア方法を選びましょう。
日常的なケアでほうれい線対策をしたい人は、シワ改善効果が認められている医薬部外品の美容液などでケアすることに加え、季節を問わず日焼け止めでUVケアをすることが大切です。
ほうれい線やシワの正しい予防と日ごろのケアをしっかり行うことで、
シワを気にせず笑顔で過ごせる女性を目指しましょう!
参考
・日本香粧品学会.
化粧品機能評価法ガイドライン
・ワタシプラス/資生堂.
【知って、なるほど化粧品】シワは、なぜできるの?
・ワタシプラス/資生堂.
【更年期の肌】肌荒れ、たるみやシワ悩みから、女性ホルモンの役割まで徹底解説
・資生堂.
表情プロジェクト
・美容整形の高須クリニック.
金の糸(ゴールデンリフト)