フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第138回目はメインクーンのテオカリ(Teocali)とタトゥイーン(Tatooine)さまの登場です。チャームポイントがおそろいな猫さま姉妹の物語【フレンチ猫さま】vol.138猫さまの話をもっと聞かせて!黒のテオカリさまとトラ柄のタトゥイーンさまは姉妹で、ともに1歳です。テオカリさまとタトゥイーンさまが語ります。左・テオカリさま、右・タトゥイーンさま。私たちはとても似たもの同士で、カラダの色が違ってもお互い鏡を見ているように感じます。眠っていても、どちらかが遊んでいる音が聞こえるとすぐ飛んでいきます。食べることと寝ることが大好きで『ロイヤルカナン』というブランドのメインクーン用のカリカリのみを食べることにしています。食べものは自分たちで管理し、食欲の赴くままに食べます。なので、ボウルの中はいつもいっぱいです。獣医師が選んだ『SV』 ブランドの「猫へのご褒美」と、毛玉防止剤(メインクーンは毛玉を吐き出さないため)を少しずつブレンドします。飼い主たちがパソコンを使用している時、私たちはテーブルのすぐ隣の家具に陣取り、そばに居座ります。飼い主がリビングルームにいる場合、私たちはキャットツリーかソファの上で、夜はベッドの中または飼い主の隣で眠ります。お気に入りのおもちゃはアオウミガメの掛け布団です。とても遊び心があるのは共通しています。タトゥイーンはとても冒険好きで落ち着いた性格です。一方、テオカリはとても怖がりで(犬のように吠える傾向があり)、そこが2人の違いかもしれません。ふざけるときはいつも一緒です。私たちの耳の端とあごの下には「小さな羽毛」が付いています。これが自慢のチャームポイントです。飼い主から見たテオカリさまとタトゥイーンさまとは。以前私たちは2匹の猫、フリプールとエスメを飼っていました。フリプール は2022年6月に亡くなり、エスメはストレスを感じていました。 その後、新しい猫のユキを引き取りましたが、彼が病気だということを保護協会は私たちに教えてくれませんでした。残念ながら、ユキは亡くなり、エスメも病気にかかって亡くなりました。その後、絶望している私を心配して、夫の母親が私たちに美しいタトゥイーンを連れてきてくれて、その後すぐに同じ血統の姉妹であるテオカリを連れて来ました(私たちの猫が亡くなった後、健康な猫を見つける方法についてアドバイスをくれるブリーダーから)。2匹は毎日私たちを愛と喜びで満たして素晴らしい瞬間をくれます。彼女らは私たちに愛、慰め、多くの喜びを与えてくれます。もう彼女らのいない生活は想像できません。過去の試練にもかかわらず、私たちは幸福とは何かを考え、タトゥイーンとテオカリがもたらしてくれる喜びで人生を満たそうと思っています。ーー生まれながらに病気もちの猫さまは少なくないと聞きます。特に血統書がある猫さまは正しい診断をしてからでないと養子縁組をさせないようです。それが信用できるブリーダーの判断の決め手になると聞きます。テオカリとタトゥイーンさまは、健康で似た物同士で、毎日飼い主さまを虜にしています。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年05月27日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第137回目は黒白猫のツネさま(Tune)さま。3度目の正直で本当の家族に出会えた猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.137猫の話をもっと聞かせて!ツネさまはこの5月で2歳の男性猫さまです。ツネさまが語ります。僕はバルコニー付きのアパートに住んでいます。バルコニーで新鮮な空気を吸うのが好きです。他の猫と同じように、多くの時間を寝て過ごします。 飼い主たちとよく遊んで、抱っこも大好きです。僕は『Caats』ブランドしか食べません。 商品構成にこだわるブランドで、お店にはないのでオンライン注文し、家に直接届けられます。日常的にカリカリとパテを食べています。 マグロもたまに出てきますが、そんな時は嬉しさのあまり声が出てしまいます。とても貪欲と言われるのは、飼い主たちの皿から盗むのが上手だから…。キャットツリーの上やベランダで隣人を眺めるのが日課で、大好きです。遊びはもっぱら釣り竿で、走り回って夢中になり我を忘れてしまいます。そんな僕を飼い主は愛情深く、遊び好きの猫と思っているらしいです。どこにでも飼い主たちの後を追い、ひとりでいることはあまりありません。人間にはとても慣れていますが、他の動物は嫌いです。僕は決して攻撃的ではありません。人間たちを一度も引っかいたことがないのが自慢です。飼い主から見たツネさまとは。私は24歳で、仕事をしながら勉強をしている学生です。彼氏と一緒に動物保護協会から猫を引き取ることにしました。 話によると過去に2回飼い主から手放されたらしい猫でした。家に来てからのツメを観察していると、本当に捨てられるのが怖いのだろうと、彼の気持ちがわかるようになりました。この家に慣れたように感じるのに長い時間がかかりましたが、今ではツメが私たちを信頼していることがわかります。私は昔、母と暮らしていた時、2匹の猫と一緒に育ちました。彼らは20歳で亡くなりました。 私は彼らと一緒に大人になったので、猫のいない生活なんて考えられませんでした。私にとって、ツメは人間のようなものです。彼はとても存在感があり、かわいいです。そして、常に私たちから食べ物を盗む計画を立てている非常に貪欲な生きものです。ツメの目はとてもキュートで、否定することはできません。ツメと私のボーイフレンドはよく似ています。ツメは私たちにとても愛着があると思います。過去の経験からか、彼はひとりになるのが好きではありません。そのため、どんなことがあっても手放すことはないからとツメに言い聞かせています。私たちが家に帰ると、彼は私たちをパーティーに誘います。ツメとの最初の夜をずっと覚えています。私たちが最初に彼を家に連れてきたとき、彼は非常に怖がりで疑わしい態度をとっていました。彼をひとりにしないように、私はソファで寝ました。彼は抱擁がほしかったのかもしれません。彼がとても早く私たちを受け入れてくれてとてもうれしかったです。ツメは私たちにたくさんのものをもたらしてくれます。彼は私たちの生活にとって大きな存在です。毎日がとても癒されて楽しいです。過去に猫達と別れた思い出は今でも鮮明に覚えていますが、ツメとの別れの日には、痛みなく、彼の好きな料理をすべて食べさせたいです。そして、私は彼をしっかり抱擁するでしょう。彼が私にもたらしてくれたすべての良い思い出を、私はいつも大切にします。これから20年一緒にいてください!ーー飼い主はもの心つく前から猫さまがそばにいました。そして彼女の成長とともに猫さま達も歳を重ねていったのです。前の猫さまたちは20歳と長寿で、いい思い出しか残っていないと言っていました。そして彼女が親元から離れてボーイフレンドと一緒に飼うツメさまとこれからどんな思い出を作っていくのでしょうか。ツメさま、この飼い主ふたりを見守ってあげてください!取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年05月21日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第136回目はブリティッシュショートヘアのトーキョーさま(Tokyo)さま。飼い主にべったりな猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.136猫の話をもっと聞かせて!トーキョーさまはこの夏で1歳になる女性猫さま。トーキョーさまが語ります。私は田舎の平屋に住んでいます。まだ小さいので、エネルギーがすぐに切れて眠くなります。食事は主に『ロイヤルカナン』の子猫用カリカリです。1日に1回、特別に『Cosma』の子猫用の小箱を受け取る権利があります。おやつは『ワニモ』のモーメントハッピーキューブ8個です。起きている時はどこでも飼い主と一緒にいるのが好き!羽のついたボールを投げてもらって遊びます。飼い主は私のことを料理人とか、鍋のおこげと言います。いつも飼い主たちについていき、べったりだからです。得意技は喉を鳴らすことです。話しかけられると、すぐに喉を鳴らして抱っこを要求します。私に見つめられれば誰もが溶けちゃいます。飼い主から見たトーキョーさまとは。あるブリーダーのInstagram投稿でトーキョーを見つけました。彼女が売りに出されているという内容を見て、すぐに私はブリーダーに連絡しました。トーキョーに会って家に連れ帰るのに電車で4時間もかかったのですが、移動中に私たちはお互いを以前からの知り合いのようにしてたくさん遊びました。ここに、私と動物とのつながりかたが見えると思います。トーキョーは私に幸福を与えてくれます。それは飼い主だけが知ることができるものです。まだトーキョーにはそれほど長い歴史はありません。私はブリティッシュショートヘアを飼ってみたいと思っていたので、すぐに彼女を好きになりました。これまでいつも猫を飼っていました。我が子のように心から大切にしていたミミネという猫は16歳で亡くなったのですが、今も遺灰も持っています。猫はあなたからの愛を100倍にして返してくれます。トーキョーは家族がおらずに孤独ですが、彼女は飼い主に感謝しているようです。猫を選ぶのは人間ではなく、人間が猫に選ばれます。トーキョーは夜私と一緒に寝ないのですが、そんなことで私は彼女を責めません。トーキョーはまだ私のところに来たばかりで別れを想像できません。でも避けられないさよならを言う時は、今から時間をかけて考えています。私が以前飼ったすべての猫と同じように、個別火葬して遺灰を回収するか、小さな棺を作って埋めます。動物や人が去ったとき、私たちには思い出しか残らないので、いま私はたくさんの写真を撮っています。ーー猫さま好きの飼い主は今までたくさんの猫さまと暮らしていました。必ず別れの日がやってくるのは覚悟のうえ、毎日を過ごし写真で記録して、代々の猫さまとの大切な思い出と一緒に遺灰を大切に保管しています。彼女が言った言葉「猫はあなたからの愛を100倍にしてあなたに返します」その通りだと、幼いトーキョーさまの写真を見て思いました。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年05月20日ディオール メゾン(DIOR MAISON)から、「プラン ドゥ パリ」モチーフの新作インテリアや雑貨が登場。“パリの街並みを讃える”「プラン ドゥ パリ」モチーフマリア・グラツィア・キウリによる2023年春夏コレクションにて発表された「プラン ドゥ パリ」は、パリの街並みを讃える新モチーフ。創設者 ムッシュ ディオールが偶然、幸運の星「ラッキー スター」に出会ったフォブール=サントノレ通りから、メゾンを象徴するアドレスであるモンテーニュ通り30番地まで、“ディオールとパリをつなぐ場所”を繊細に描いた、ポエティックデザインが魅力的だ。展開アイテム今回展開されるのは、日常をより特別なひと時へと変えてくれる上質なインテリアや雑貨アイテム。「プラン ドゥ パリ」を刺繍で表現したクッションカバーをはじめ、モノトーンでデザインしたウォーターボトル、プレースマット、キャンドルを包む磁器のポットなどがラインナップする。タイムレスな美しさを放つアイテムの数々は、自分へのご褒美にはもちろん、大切なひとへのギフトとしてもおすすめしたい。【詳細】ディオール メゾン展開:ディオール メゾン取扱店舗、公式オンラインブティック・ウォーターボトル 33,000円・スモール スクエア クッション 135,000円・ラージ スクエア クッション 170,000円・ミニチュアキャンドル セット 61,000円・プレースマット 66,000円【問い合わせ】クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947
2023年05月20日日本人が大好きなおにぎりには、おいしい海苔が欠かせません。特にコンビニのおにぎりは海苔がパリパリと食感がよく、手作りのおにぎりより好きだという人も多いのではないでしょうか。しかし、なかなか自宅で再現が難しいのがパリパリ食感の海苔。そこでご紹介するのは、るみる(rumiru_zuborashokudo)さんのInstagramの投稿です。自宅でコンビニおにぎりのようなパリパリ感を出す方法を解説します。 この投稿をInstagramで見る るみる/料理歴15年✨ずぼら楽ちんレシピ✨(@rumiru_zuborashokudo)がシェアした投稿 アルミホイルで簡単にできるパリパリ海苔まずは、アルミホイルの上に海苔を置きます。るみるさんの投稿では、手巻き寿司用の海苔を半分に折って使っています。次に、アルミホイルの両端を折って海苔を包み、ひっくり返します。アルミホイルで海苔を包んだら、マスキングテープを画像のように縦に貼りましょう。おにぎりを包んで「コンビニおにぎり」の完成次に、アルミホイルの上におにぎりを置き、アルミホイルを縦に折っておにぎりを包みます。アルミホイルでおにぎりを完全に包んだら、先ほど貼ったマスキングテープの部分を上から下に剥がしてみましょう。アルミホイルの隙間から海苔の部分が見えるはずです。アルミホイルを取り除く際は、コンビニおにぎりと同じ要領で問題ありません。アルミホイルを全部剥がせば、おにぎりの完成です。この方法は、お米と海苔を分けて持ち運べるため、いつでもパリパリとした食感の海苔が食べられるというメリットがあります。海苔はパリパリ派のみなさんは、ぜひこの方法でおにぎりをつくってみてください。[文・構成/grape編集部]
2023年05月16日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第135回目はスコティッシュフォールドのタンゴさま(Tango)さま。お外で遊んだことがない猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.135猫さまの話をもっと聞かせて!タンゴさまは1歳の男性猫さま。タンゴさまが語ります。僕はフランス中部のリムザン地方の田舎で一戸建てに住んでいます。周りには山と谷、大きな湖など自然がたくさんあるそうです。僕は家猫なので聞いた話だけですが…。そのためか、窓から入ってくる風は、気持ちがいいくらい澄んでいます。僕の1日は、子猫用の特別なカリカリでお腹を満たした後、たくさんの休息をとってたくさん寝て、飼い主とゲームをする毎日です。もちろん愛人(飼い主)への抱擁を忘れずに…。僕はまだ大人用の食事をしていません。飼い主は僕にどこのブランドのパテをあげようか迷っていると言っています。僕のお気に入りのおもちゃは、イヌハッカ(キャットニップ)を詰めた飼い主手作りのドーナッツ型おもちゃです。性格はとても良いと言われています。毛が柔らかくて抱きしめやすく、飼い主が話しかけると反応します。完璧な猫とも言われます! ベッドで飼い主と一緒に寝るとき、僕の喉から出るゴロゴロ音は飼い主にとって子守唄なんだそうです。飼い主から見たタンゴさまとは。個人からのネットワーク広告を介して、タンゴを見つけました。彼は私のことをどう思っているのだろうとよく考えます。彼の小さな青い目が私の目をのぞき込み、彼が頭でスリスリしたときは、私がタンゴを愛しているのと同じくらい私を愛しているに違いないと自分に言い聞かせます。私はタンゴを写真で選びました。その少し前に、養子縁組したばかりの子猫を亡くしたばかりでした。ニーラという名前の愛らしい子猫でした。彼女が亡くなったとき、私はひどい心の痛みを感じました。そして、ニーラをタンゴと置き換えるのではなく、ニーラに対して抱いていた時と同じくらい強い愛を得るために、別の猫を受け入れることにしたのです。私がタンゴと出会った時、彼はとても小さく、腕の中に抱いたとき、タンゴはすぐに喉を鳴らしました。僕のお世話をお願いしますと言っているように。タンゴは私を落ち着かせ、抱きしめたくなるような瞬間があります。それが私の幸せのもとになるんだと思います。彼が去る日について、20歳の誕生日の前には別れたくありません。それをタンゴに伝えることができるように毎日一緒に生きていきます。――飼い主は実は2匹の犬さまと、タンゴさまの前からいるシャドウさまという黒猫も飼っています。タンゴさまを除いて、みんな外に出て遊んでいるようです。飼い主にとって、タンゴさまはちょっと特別な存在のようです。1歳の末っ子でまだまだ手がかかり、そのお世話が、喜びにもなっているようでした。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年05月14日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第134回目は長毛三毛のイシスさま(Isis)さま。きれい好きな猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.134猫さまの話をもっと聞かせて!イシスさまは6歳の女性猫さま。イシスさまが語ります。私の家はアパルトマンです。私はとても遊び好きですがたくさんの休息も必要で、1日に約8~9時間は眠ります!寝ていないときは飼い主と一緒にいます。食べ物は、『Edgar and Cooper』のカリカリ(これまでに食べたなかで最高の品質)です。私にはおやつはありません。飼い主は私の健康に悪いと思っているようで、準備した食事は完全であり、おやつは必要ないと言っています。私は今のままで満足なのでこのままで十分です。釣り竿のおもちゃが大好きです!特技はお風呂に入ること。もちろん毛繕いも。私は何時間も自分をグルーミングすることができます。とてもきれい好きなんですよ。そんな私のルックスは妖艶だといつも誉められています。飼い主から見たイシスさまとは私は現在、動物行動教育者になるための訓練を受けています。私が一緒に働いていた女性が2匹の猫をプレゼントしてくれました。まずイシスと出会い、すぐに好きになりました。イシスはとても愛情深く、遊び心があり、親切です。しかし、非常に頑固でもあります。イシスは私の子どものようなもので、私は彼女を無条件に愛しています。私たちはお互いにハグが大好きで、愛情を示しています。イシスは室内飼いの猫で、彼女には、私たちと一緒に住んでいるペッシュという名前のかわいい妹(短毛の三毛4歳)がいます。イシスは独立していますが、ペッシュの世話をするのが好きです。最初は姉妹のように仲が良く、一緒に寝たり、お風呂に入ったりしていました。最近、彼女たちは少し距離を置いていますが、それでも一緒にたくさん遊んでいます。毎日、2匹と一緒に過ごす瞬間が楽しいです。イシスの存在によって、私は動物全般へ愛情をもつことができています。私は彼女のそばで多くのことを学んでいます!私は彼女の行動を観察し、それを分析することで学び、彼女が彼女の人生で最高の気分になれるようにします。イシスがいつ私の元を離れるのかについてよく考えてしまいますが、もちろんできるだけ遅くなるように願っています。私は彼女が老齢で、特に病気で死ぬことを望んでいません。私はイシスに苦しみを与えたくありません。そして、さよならの時は最後までそばにいてあげたいと思っています。――飼い主は動物行動学の勉強中で、それはとても興味深い研究だと言います。そして自宅では2匹の猫さまを観察し、役立つ事柄を記録しています。食事に関しても、いつも最高品質の彼女らに適したものを探しています。毛並みが立派なイシスさまが満足げなのも飼い主のお陰ですね。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年05月13日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第133回目はセイクリッドバーマンのタオ(Thao)さま。飼い主と運命的な出会いをした猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.133猫さまの話をもっと聞かせて!タオさまはこの夏で1歳の男性猫さま。タオさまが語ります。僕は庭付きの一軒家に住んでいます。外に出ることはありませんが、家で何でも狩ります。お気に入りの遊びは飼い主達と一緒にかくれんぼをして、お互いを攻撃するふりをすることです。興奮のあまり噛んだりひっかいたりして凶暴になったりもしますが、飼い主達はそんな僕を交わす術を心得たようです。まだまだ狩りは難しいです!!飼い主が在宅勤務中、休暇中、または週末で家にいる場合、僕は飼い主達をつけまわし、たくさん遊んでいます。飼い主達が不在の時は、動かずに7~8時間続けて眠ります。食事はいつも『ピュリナ プロプラン』のカリカリです。特別なときはサーモンのおこぼれをいただきます。おやつは『ウィスカス』のミルク入り。お気に入りのおもちゃはフェルトでできたモグラさん。チャームポイントは、みんな口を揃えて、青い目と、たまにする少し目を細めている表情だそう。それが僕の最大の魅力(武器)らしいです。飼い主から見たタオさまとは私は以前に数匹の猫を飼ったことがあります。前の猫はアシールといいました。彼は黒いノルウェージャンフォレストキャットで、とてもとても素敵な猫でした。彼は昨年の夏に亡くなり、私たちはたくさん泣きました。アシールが亡くなってから、あるブリーダーの小さなメス猫に会いに行ったその日、タオがじっと私を見つめて目を離しませんでした。私はメスを予約中でしたが、家に帰ったとき、タオと彼の姿が頭から離れませんでした。週末中ずっと考えて、そして気が変わって、ついにタオを予約しました。彼と出逢って目が合った日にすでに私の元に来る運命だったのでしょう。性格はとても頑固で、とても好奇心旺盛で、何事にも興味をもち、何も恐れません。 愛らしくて抱きしめたくなる彼は、腕の中でたくさん喉を鳴らします。とても柔らかい毛皮の小さなクマを抱いてるようです。青い瞳、そして毅然とした性格のタオは私にたくさんの喜びを与えてくれます。時に、タオは私たちを笑わせるナンセンスなことをたくさんしますが、家族の中ではなくてはならない存在なのです。――飼い主は、ノルウェージャンフォレストやセイクリッド バーマンなどの毛並みが長くて大きい猫さまが好きなようです。まだ1歳前のヤンチャなタオさまの魅力にすっかりやられてしまったようです。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年05月07日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第132回目はキジトラのオスカー(Oscar)さま。パン・オ・ショコラ(のパン屑が)大好きな猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.132猫さまの話をもっと聞かせて!オスカーさまは6歳の男性猫さま。オスカーさまが語ります。僕は庭付きの古典的な家に住んでいます。ソファの背もたれや毛布の上で寝たり、起きている間は外の鳥にニャーと鳴いたり、犬や妹にちょっかい出したりしています。僕は食事の好き嫌いが激しいです。毎日主にカリカリを食べていますが、飼い主が毎朝食べるパン・オ・ショコラが一番大好きで、毎回生地の残り(パン屑ですが)をもらっています。おもちゃはあまりもっていないですが、ストローや小枝など、日常で発見できるもので遊ぶのが大好きです。小さい頃から飼い主の肩に乗って甘える特技があります!大きくなった今でも飼い主だけにそれをします。そして飼い主に抱きしめられるのが好きです。飼い主から見たオスカーさまとは私は以前に数匹の猫を飼っていました。オスカーは、そのなかの猫からこの家で生まれました。ティンカーベルという名前の黒猫でした。オスカーには、一緒に住んでいる妹のオルフェがいます。どちらも戦うのが好きですが、素晴らしく仲良くしています。オスカーはちょっとシャイだけど優しい性格です。壁をこするのが得意で、大きな突き出た目をしています。彼は不機嫌そうな顔をしながら、鳥や犬に向かってくすくす笑うのが好きで、それが面白いです!オスカーは私の人生をいつでも幸せで満たしてくれます。彼と一緒にいるととても気分がいいのです!体は柔らかくて愛撫するのが楽しいです。まだ将来のことは考えてはいないのですが、もしもお別れの日が来たら、彼を野原に埋めようと思います。そして、さよならを言うために彼にいくつかの言葉を書き残そうと思っています。――飼い主は22歳の女性です。趣味は読書、漫画も大好きとのこと。ジグソーパズルも漫画のキャラクターが多いそうです。もちろんオスカーさまも一緒にお手伝いしています。そして完成したその上に居座り、自分が作り上げたかのような表情をするらしいです。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年05月06日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第131回目は番外編=番外犬、ジャック・ラッセル・テリアのエド(Edo)さまの登場です。日本にちなんだ名前の犬さまの物語【フレンチ猫(犬)さま】vol.131猫(犬)さまの話をもっと聞かせて!エドさまは13歳の男性犬さま。エドさまが語ります。僕の家はパリ郊外の印象派ゆかりの地にあります。日々のお散歩は四季を感じる自然たっぷりのセーヌ川沿いがいつものコースです。鴨や雁を追いかけたり、他の犬と遊んだりするのが大好きです。たまにネズミやハリネズミを見つけると、我を忘れて狩猟犬の本能で噛みついて捕まえてしまいます。寒い冬の朝はゆっくり起きて10時ころから1時間ほど散歩に行きます。その後は、日なたでずっとお昼寝をして、15時ころにお昼を食べてから、また1時間ほど散歩に行きます。家に帰ってきてから場所を変えてまたお昼寝をして、17時になるとお腹が空いて騒ぎだしますが、夜ご飯の18時まで我慢します。夕飯を食べてからは、帰ってきた家族にチヤホヤされたり家族の夕食をおねだりしたりします。もらえることはありませんが。22時頃にその日の最後のお散歩に行って、誰かのベッドに潜り込んで暖かくして朝までぐっすり寝ます。いつもの食事はシニア犬用のカリカリをお湯でふやかして、ゆでた鳥のささみとにんじんをトッピングしてもらいます。年齢を考慮して、犬用のハーブと魚オイルも最近足してもらうようになりました。たまに炊きたてのお米をいつものご飯に少し混ぜてもらいます。散歩中は、飼い主がポケットに隠し持っている(もちろんあることは知っています)サーモン味のカリカリをもらいます。 りんごの皮や、きゅうり、スイカ、バナナも大好きです。冬は日の当たる窓際のクッションの上か、ここの家の娘たちのベッドに潜り込みます。夏はベランダのトランザット(長椅子)の上から、下の景色を眺めます。お気に入りのおもちゃはグレーのゾウさんのぬいぐるみです。遊ぶというよりは枕にしています。遅まきですが、12歳になってからお手を覚えましたよ。飼い主から見たエドさまは?私の犬遍歴は、小学生の頃、姉が保健所から黒柴をもらってきたのが始まりです。その後、姉がシェパードを連れてアメリカから帰ってきて、今、日本の実家では柴犬を飼っています。エドは普通のジャック・ラッセル・テリアと比べると足が長く短毛なので、若く見られます。2010年生まれで、最初は義両親が飼い始めました。義母が、息子の妻が日本人であることにちなみ、日本リスペクトで江戸からエドと名付けました。月に2回は会ってお散歩をしたり遊んだりしていましが、2021年に義両親が相次いで亡くなり、忘れ形見として我が家にやってきました。 20年以上お世話になった義両親の形見であり、2人を突然亡くした悲しみ、喪失感を癒してくれる存在でした。今は、私にとってはいつも一緒にそばにいてくれる相棒です。とても優しくて、人間にも犬にも愛想がよく、社交的です。誰かの家のドアが空いていると、自分の家のように入っていきます。嬉しい時に手で顔を擦る仕草が、恥ずかしがっているようでかわいいです。2022年のバカンスは一緒に2週間、南仏ドライブ旅行に出かけました。知らない街を散歩したり、川に入って泳いだり、ホテルでもレストランでもいつも一緒で楽しかったです。私は1年間、無職生活を送っていましたが、毎朝きちんと起きて1時間の散歩をするというリズムを作ってくれたことに感謝しています。いつも寄り添ってくれて無償の愛の大切さを教えてくれています。――パリ郊外のセーヌ川沿いに近いお宅で過ごすエドさまはとてもいい環境で生活しています。都会と比べて自由に散歩し、遊べるのは最高のことですね。今年のバカンスはどこへ行くのでしょうか?エドさまにとっても今から楽しみですね。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年05月03日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第130回目は黒白猫のテルマ(Thelma)さま。飼い主との出会いは運命だった、猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.130猫さまの話をもっと聞かせて!テルマさまは1歳の女性猫さま。テルマさまが語ります。私の1日は、飼い主と同じ時間に起きて、食事をとることから始まります。それから窓の前に立って、庭と通りを眺めます。その後、ベッドで居眠りをしてお昼には元気に目を覚まします。犬のタリアと遊んだり、家の中を走り回ったりしています。その後、昼寝を再開し、午後4時頃に起きておやつを食べ、また遊びます。夕方になると、静けさを利用して再び眠り、飼い主を抱きしめます。夜は一緒に寝て、一晩中飼い主の腕の中で過ごします。私は何か悪いことが起こるのではないかと心配して自分からは家を出ませんが、それでも10メートルのリードを持った飼い主と一緒に庭に出ることがあります。食事は主に『メゾン ムーラン』のチキンナゲットを食べています。食べる量を減らしても不満なく食欲が増すように、遊び心のあるボウルに入れてもらっています。好物はチキンフィレのソース付きパテ、鶏肉と乾燥ムール貝です。特に落ち着く居場所はキャットツリーの最上階です。冬は暖房のそばで暖を取りながら、友人のタリアに守られて眠ります。窓のハンモックに座るのが大好きで、庭の鳥を見ながら日光浴をすることができます。お気に入りのおもちゃは、先にぬいぐるみのクモが付いた釣竿です。私は人間にとても愛着があり、とても愛情深い猫と言われています。抱っこが大好きで、部屋に一人でいるのは好きではありません。不器用で、飼い主を笑わせることもあります。信じられないほど親切で賢く、太陽の光のようだと飼い主が言っています。得意技は見事なジャンプをすること!飼い主は写真を撮りたがっていますが決定的ショットは毎回逃しています!飼い主から見たテルマさまとは。テルマは私の最初の猫です。私はいつも犬を飼っていて、猫もかわいいと思うと同時に、自立しすぎて私には向いていないと思っていました。ある日、子猫の悲痛な鳴き声を聞きました。私がテルマを見つけたのは、生後わずか6週間のときでした。彼女は隣人の車のエンジンの中に隠れていて、彼女を救出するのに24時間かかりました。彼女が誰かのものなのかを確認しましたが、この可哀想な子猫は捨てられているようでした。彼女はとてもかわいくて、抱きしめたくて…我慢できず、飼うことにしました。彼女を迎えに行ってからわずか5日後、11歳のキャバリアキングチャールズ犬のFybeeが亡くなりました。悲しみに明け暮れ、つらい時期でしたが、テルマがいてくれたお陰で大きな助けになりました。彼女の存在、抱擁、おふざけは私の心を慰め、元気づけてくれたのです。それは私たちをより親密にしたエピソードであり、非常に強い絆を築きました。彼女は私の人生に偶然入ってきたのではないと思っています。彼女が来てから1か月半後、テルマより1か月遅く生まれたタリアと名付けた子犬を引き取りました。彼らはすぐに仲良くなりました。よく一緒に遊び、ケンカもしません。テルマは時々、タリアに寄り添ったり、一緒に寝たりしようとしますが、タリアは遊びに夢中です。テルマはタリアをとても気に掛けています。タリアが咳をしたり病気になったりすると、彼女は走ってきて、何が起こっているのか、すべてが大丈夫かどうかを確認します。テルマは私たちと一緒にたくさんのことをしてきました。自転車に乗ったり、一緒に休暇をとったり…彼女とならどんな状況でも簡単に気楽に過ごせます。私たちと共にテルマにはもっと多くのことを体験してもらいたいです!テルマは私のことをとても気に入っていると思います。彼女はとても幼い頃、母親から引き離されたので、私は彼女の母親代わりです。テルマと私にはいくつかの共通点があります。私たちは知らない人に対してとても人見知りをします。そして、私が彼女を愛しているのと同じくらい、彼女も私を愛しているのだと思います。テルマは私にとって本当のお手本です。私は不安を抱えてしまうことが多いのですが、テルマの静けさと知恵に学ぶことが多く、彼女の存在だけで心が落ち着きます。 そして彼女は私にたくさんの幸せをもたらしました。彼女のおかげで、私は猫と出会えて本当に良かったと思っています。テルマの好きなところは目です。彼女の視線で溶けてしまいます。テルマは私にとって本当の太陽です。――テルマさまとの出会いはとてもドラマチックな展開になりました。捨てられた猫さまの救出、愛犬との別れ。飼い主にとっては塞ぎ込んでしまう毎日も、テルマさまの輝きで救われたのですね。まさに猫さまマジックをもったテルマさまですね。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年04月30日ゴールデンウィーク真っ只中に何をしようかと悩む人も多いと思いますが、有意義な時間を過ごしたいときにぴったりなものといえば映画鑑賞。そんなときにオススメの1本は、さまざまな悩みを抱えつつも一生懸命に生きている女性を描いた注目作『それでも私は生きていく』です。そこで、こちらの方々にお話をうかがってきました。パスカル・グレゴリーさん & メルヴィル・プポーさん【映画、ときどき私】 vol. 575フランス・パリを舞台に、シングルマザーとして奮闘するサンドラを主人公に描いた本作で、アルツハイマー病を患っている父ゲオルグを演じたパスカルさん(写真・左)と、サンドラと惹かれ合っていく友人クレマンを演じたメルヴィルさん(右)。ベテランならではの見事な存在感を発揮しつつ、いずれも物語のカギを握る重要な役割をはたしています。今回は、一緒に来日したおふたりに、作品への思いやお互いの印象、そして困難との向き合い方などについて語っていただきました。―まずは、おふたりが本作への出演を決めた理由から教えてください。メルヴィルさんそれは、サンドラ役のレア・セドゥとの共演と、ミア・ハンセン=ラブ監督と一緒に仕事がしたかったからというのが最初の決め手です。レアに関しては、彼女が若い頃からよく知っていますが、いまやフランス映画界のみならず世界の映画界を代表する俳優の1人となりました。それほど魅力的で美しく、そしてミステリアスな存在なので、今後もすごく楽しみにしているところです。そして、監督については、彼女の作品が好きだったというのもありますが、作家主義的でエリック・ロメール監督のような「いかにもフランス映画」という作品を撮れる監督だと思っています。パスカルさん私もいまメルヴィルが言ったのと同じで、「レアと一緒に仕事をしてみたかった」というこれに尽きます。そして、その期待通りでした。これまでの彼女は、どちらかというと作り込んだような洗練された役が多かったかもしれませんが、今回演じたのは等身大の女性。リュックを背負って歩いたり、いろんな冒険をしたり、勇気を持って行動をしたりと、普通の女性を魅力的に演じている姿にとても感銘を受けました。演じる難しさは、いつも感じている―それぞれのキャラクターについてもおうかがいしますが、パスカルさんが演じたゲオルグは病を抱えていることもあり、苦労した部分もあったのではないかなと。どのようにして役作りをされましたか?パスカルさん病気を患っている人物を演じるという意味では、確かに肉体的な挑戦や複雑なところはたくさんありました。という話をすると、観客のみなさんは病気の役を難しいと思うかもしれません。でも、普通の役も同じくらい難しいものなので、正直に言うと私にとってはいつもと変わりませんでした。今回は、監督のお父さんが実際に病気だったときの様子を収めたテープも聞かせてもらったので、そういったところから役作りの着想を得ています。―メルヴィルさんが演じたクレマンは、迷いや悩みを抱えている人物なので繊細な表現が求められる役どころでしたが、監督は「的を得た演技をしていて理想的な俳優だと心から思った」と話されています。演じるうえで、意識されたことはありましたか?メルヴィルさんこの作品は、監督自身が経験した人生の一部を描いていることもあって、彼女の頭のなかで厳密に出来上がっているのを感じました。実際、セリフの言い方ひとつにしても、細かいこだわりがあったほどですから。なので、今回は私が勝手に想像して演じるのではなく、彼女が描いているものに忠実に演じようと考えました。彼女自身にもこの役と同じような恋人がいるのですが、その人が私と似ているようなので、そんなところからもアプローチをしています。クレマンという人物は、サンドラにとっては希望や愛の喜びを再認識させてくれる救済者であり、“白馬に乗った王子様”みたいな男性。初めは理想主義的なところがどうかなと思ったこともありましたが、演じているうちにいろんな深い側面も見えてきたので、最終的には複雑でとてもいい人物像に仕上がったと感じています。パスカルは自分にとって、共感できる存在―ananwebでは、ミア・ハンセン=ラブ監督にも別作品で取材をしたことがありますが、非常に才能がある方で、これからのフランス映画界には欠かせない人物だと感じました。一緒にお仕事をされてみて、印象的だったことがあれば教えてください。メルヴィルさん実際の彼女と彼女が与えている雰囲気には、ギャップがあると思いました。というのも、彼女はすごく優しくてちょっとシャイなところがあるんですが、物事をはっきりと言うところもあって、自分がほしいものが何かをすごくよくわかっている人です。現場では、いろんな指摘をたくさん受けましたし、何度も撮り直しをしたこともあったので、壊れやすくて繊細のように見えますが、仕事においてはまったく違う印象を受けました。でも、私は監督の考えにはすごく共感していましたし、強い信頼関係が生まれたと思っています。パスカルさんこれまでに彼女の映画は観ていたので、作品を通して彼女の人生に対する見方や姿勢がどういうものかは感じていました。私の場合、通常は映画の撮影が終わると監督とは会わなくなることが多いのですが、彼女は例外でいまでも会ったり、電話で話したりすることもあるほど。いままでにロメール監督をはじめ数名の監督とはそういうこともありましたが、普段はあまりないことないので、彼女とは深いところでお互いをわかり合うことができているのだと感じています。―本作では、おふたりの共演シーンは少なかったですが、お互いの印象などについてお聞かせください。メルヴィルさん随分前ですが、私たちはロメール監督の作品で1回共演したことがありました。彼の現場というのは、キャストもスタッフもみんな家族の一員のようになるので、いい雰囲気のなかで出会ったおかげでいまでも友達と呼び合えるような間柄です。それに、私たちは作品の選び方も似ているところがあるので、そういう意味でも共感できる存在だと感じています。パスカルさんメルヴィルは本当に素晴らしい人ですよ。かっこいいし、考え方がエレガントだし、頭もいいし、最高の俳優であるとも言えますね。私は俳優っぽくない俳優が好きなのですが、彼もその1人だと思っています。日本からは、毎回カルチャーショックを受けている―それでは、日本についてもおうかがいしたいのですが、どのような印象をお持ちですか?メルヴィル日本に初めて来たのは25年前までさかのぼりますが、そこから10回くらい来日をしています。一番最近は10年前で、私が出ている映画のイベントに招待してもらって、東京や京都を訪れました。私は日本が大好きなので、呼ばれればいつでも来たいと思っています。なぜ日本が好きかというと、フランスとはまったく違う別世界のようだから。特に東京は未来的で、建物や車、電車などがSFみたいなところもあるのでそれがとても楽しいです。あとは、日本のみなさんがとても親切で優しくて繊細なので、そういうところにも癒されています。パスカルさん私は今回で4回目の来日で、仕事だけでなく個人的な観光旅行でも訪れていますが、毎回たくさんのカルチャーショックを受けています。私も東京や京都をはじめ、さまざまな都市に行きましたが、アジアならではの異国情緒や街によって異なる側面を見ることができるのが楽しいところです。―おふたりとも子どもの頃から俳優というお仕事を続けていますが、長年にわたって活躍されるうえで心がけていることはありますか?パスカルさん秘訣というのは、特にないですよ(笑)。というのも、私自身は俳優としてのキャリアや理想像について考えたことはなく、すべては偶然の出会いによるものだからです。もちろん、仕事は一生懸命していますが、基本的にはいろんな人との出会いによってここまで来れているのかなと。ロメール監督の有名な言葉に「すべては偶然から始まる」というのがありますが、私も偶然によって運命が決められているように思うので、流れに身を任せている感じです。メルヴィルさん私もパスカルと同じで、偉大な演出家や監督との出会いに尽きると思っています。俳優のなかには、「いまこの監督が売れているから出演しよう」みたいな感じで作品を選ぶ人もいますが、そういう仕事の仕方では長続きはしません。本当に素晴らしい方々との出会いが私のキャリアを作ってくれているのです。人生には奇跡のようなことが起きると感じている―誰の人生にも、サンドラのようにさまざまな困難が立ち向かってくることがあります。そういうとき、経験豊富なおふたりがどのようにして乗り越えているのかを教えてください。パスカルさんまずは、あまり過去を振り返らないことです。過ぎたことを後悔するよりも、つねに未来のことを考えるように心がけています。ときには身近な誰かが亡くなる場合もありますが、ほかの人たちは生き続けなければいけません。人生においては命を守ること、そしてなるべく周りのことに翻弄されることなく純粋に生きていくことが大切ではないかなと。それが若さを保つことにもつながると考えています。メルヴィルさん人生というのは、何が待ち受けているのか誰にもわかりません。でも、困難な状況に陥っても誰かと出会うことで希望を持たせてもらえることがあります。そんなふうに、ある日のたった1つの出来事ですべて変わってしまうこともありますが、それこそが人生です。私が演じたクレマンがまさに“希望の象徴”のように描かれていますが、難しい時期に直面したり、悲しいことがあったりしても、人生には奇跡のようなことが起きて視界が開けていくこともあるんだなと私自身も感じています。インタビューを終えてみて…。大人の落ち着いた雰囲気がありつつ、ときおりお互いを見て笑い合う姿も素敵だったパスカルさんとメルヴィルさん。「これからはもっと共演したい」とも話されていたので、フランス映画界が誇る名優でもあるおふたりの共演作がこれからもたくさん観れるのを楽しみにしたいと思います。それでも前を向いて生きていくどんなにつらいことがあっても、その先には“美しい朝”のような希望が待っていると感じさせてくれる本作。仕事や恋愛、そして家族との向き合い方に日々悩みながらも、自由に生きようとする女性の姿は、自分の人生において何が大切なのか考えるきっかけを私たちにも与えてくれるはず。写真・TOKIO IEHARA(パスカル・グレゴリー、メルヴィル・プポー)取材、文・志村昌美ストーリー夫を亡くしたあと、通訳の仕事に就きながら8歳の娘リンを育てているシングルマザーのサンドラ。仕事の合間には、病を患う年老いた父ゲオルグの見舞いも欠かさなかったが、かつて教師だった父の記憶は徐々に失われ、自分のことさえも分からなくなっていた。彼女と家族は、父の世話に奮闘していたが、愛する父の変わりゆく姿を目の当たりにして、サンドラは無力感に押しつぶされそうになる。そんななか、サンドラは旧友のクレマンと偶然再会。知的で優しいクレマンと過ごすうち、いつしか2人は恋に落ちていくのだが…。心を動かされる予告編はこちら!作品情報『それでも私は生きていく』5月5日(金・祝)より 新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開配給:アンプラグド
2023年04月30日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第129回目はオリエンタルショートヘアのロキ(Loki)さまとサイベリアンのモジョ(Mojo)さま。素敵な別名がある猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.129猫さまの話をもっと聞かせて!ロキさまは8歳、モジョさまは4歳でともに男性猫さまです。左:モジョさま、右:ロキさま。ロキさまとモジョさまが語ります。僕たちは110平米のアパートに住んでいます。この家は僕たちに合わせて改装されました。キャットツリー、爪とぎ柱、たくさんの寝る場所、そしていたるところにおもちゃがあります。飼い主がテレワークの日は、7時30分頃にモジョが飼い主を起こしにベッドに行き、1日が始まります。その頃、ロキはキャットツリーでまだ寝ています。8時30分頃、窓のシャッターが開けられます。その間、僕たちはあちこち走り回っています。飼い主はしまってあるボールを出さなければなりません。10時30分頃、ロキは飼い主がコンピューターの前にいることに腹を立て、玄関の外でニャーと鳴き始めます。すると、飼い主は遊ぶためのトレイを引っぱり出します。午後は飼い主が仕事に集中できるよう、羽ばたきを出してもらって疲れ果てるまで遊びます。それから5時まで静かにしていて、また遊びが再開します。実際、僕らの行動はテレワークになる前のスケジュールのままです。夕方にはハグの時間と、必要に応じてモジョのブラシストロークがあります。週末は、飼い主と一緒に静かに楽しむ時間が増えました。僕らが共通して好きな食べ物は乾燥した肉です。そして僕らには、ロキがコウモリ、モジョはテディベアという別名があります。飼い主から見たロキさまとモジョさまとは。実は私、猫アレルギーなんです!ロキは私にとって初めての猫で、彼と接触するのが心配で、パートナーと一緒に野良猫よりもアレルゲンの少ない純血種の猫を引き取ろうと考えていました。当時、私たちは学生で、猫を経済的に支援することはできましたが、子猫を引き取る予算はありませんでした。それで、私たちは保護すべき純血種の猫や子猫を探すことにしました。数週間後、ロキの里親募集がありました。彼の飼い主は重病で、6匹の猫と別れなければならず、世話をする新しい家族を探していました。私たちは彼に会いに行き、その日の夜に私たちの家族となりました。私はアレルギーがありましたが、彼との接触で少し落ち着きました。3年間一緒に暮らし、ロキにとって毎日の生活が満足いくものではなく、退屈していることがわかってきました。数か月前から別の猫を引き取ることを考えてはいましたが、ロキの行動を考慮して、ついに新しい猫を探し始めました。アレルギーのため、呼吸器専門医から推奨された低アレルギー性サイベリアン種のブリーダーに相談に行きました。私たちは、ロキの強いキャラクターに合った女性猫を探していました。ブリーダーを訪ね、他の子猫よりも活発で、機知に富んだ子猫、モジョに会いました。モジョは人間に対して恥ずかしがり屋でしたが、兄弟に対してはケンカを挑み、自分の欲求を通す大物でした!3か月半後、モジョは私たちの家族に加わり、その2日後、ロキはモジョを受け入れました。今日では彼らはお互いを崇拝し、すべての行動を共にしています。寝る、遊ぶ、食べる…彼らはとてもかわいいです!彼らは新しい味、新しい食感を発見するのが大好きなので、彼らに新製品のごはんをあげて、反応を見るのは楽しいです。モジョを家に迎え、ロキがモジョを見つけて優しくなり、美しい関係を築いたのはとても素敵なことです。モジョは消化器系の問題を抱えているため、医療用のパテを、ロキは小さい粒のカリカリを食べます。ロキはとてもダイナミックで、おしゃべりで、抱きしめたくなる猫です。 彼は遊ぶのが大好きで、私たちにたくさん質問してくれます! 彼は私たちとたくさんのコミュニケーションを取り、ニャーと鳴いてその日のことを話し、私たちが話しかけると反応します。そして彼は、私たちにいつもハグを求めます!止まらないダイナミックな愛撫、面白すぎる!モジョはテディ猫です。みんな「なんて可愛いんだろう」と言います。まさにかわいい猫ですし、実際はそれ以上です。彼は非常に率直で、とてもいい猫です。でも引っ掻くクセがあります。ハグしたいときは頭突きをしに来ますし、遊びたいときはおもちゃを持ってきてくれます。ロキは繊細で、家の雰囲気や変化を察知し、適応します。彼は学ぶことも大好きで、多くの動作(座る、登る、降りる、前足を動かす、美しいことをする…)ができて、スケートボードの乗り方も知っています。モジョは、前のアパートに住んでいたとき、トイレのドアを開けたままにしておくと、トイレットペーパーを取り出して思いっきり遊んでいました。ロキのチャームポイントは、おしゃべりで、私たちとたくさんコミュニケーションを取っていることです。 私たちが彼に話しかけると、彼は鳴き声を上げて私たちに答えます。それは愛らしい姿です!そしてモジョのチャームポイントはルックス。素朴な子猫のようで、とてもかわいいです!モジョは私の配偶者によく似ています。モジョは、私がいつも彼を構いに来て迷惑だと思っているに違いありません。でも、それは彼がとてもかわいいからです!私は彼に食事ををあげるので、彼も私が好きだと思います。彼は私にハグを求めに来て、キスもしてくれます。ロキはいつも私と同じ部屋にいて、2 メートル以内の距離にいるので、彼は私を慕っているような気がします。彼はどこでも私についてきて、私の居場所を探し、ハグを求めます。彼も私によく話しかけてくれます。私たちの猫は、家の中心です。彼らがいなければ家は空っぽです。――飼い主は猫さまの話をすると止まらなくなります。猫さまの様子は2人のホームページでも発信しています。猫さま好きでアレルギーのかたも多いですが、飼い主の努力によって新しい人生を見つけられたのは、猫さまがもつ抗えない魅力のためなのではないかと思います。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年04月29日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第128回目はシャルトリューのスシ(Sushi)さま。ちょっと変わった名前の猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.128猫さまの話をもっと聞かせて!スシさまは2歳の女性猫さま。スシさまが語ります。私の本名は長くて、火花の寿司(Sushi de l’étincelle)という風変わりな名前です。飼い主が何の仕事をしているのかはわかりません。彼女はオフィスに行くこともあれば、自宅で仕事をすることもあります。彼女は多くの人と話をし、ビジネス上のさまざまな問題についてアドバイスしているようです。彼女の名前はNadとかそういう名前です。タウンハウスで暮らしていて、家にいる3人のうち誰かと一緒のときだけ行くことができる庭があります。私はそこに散歩に行くのが好きです。しかし、私は花粉にアレルギーがあるようで、この庭で毎回くしゃみをします!!私は、毎日飼い主を見て過ごしています。私はどこでも彼女を追いかけます。彼女が朝起きたら、私も起きます。魚料理の準備を少しは手伝いたいのですが、私は何もできません。彼女が私の欲求をわかっていないときは、どうやって伝えるか戦略を練ります。彼女がコーヒーを飲むとき私に食べ物を見せるやいなや、私は音を立てて猛ダッシュで突進します。私は落ち着いているように見えて、彼女のことを考えています。ちょうどいいところを引っ掻く小さな枝が付いた木製のオブジェで遊びながら、朝ストレッチを行います。それから、私はたくさん休んで、食べて、遊びます。特に、テレワーカーが彼女の近くにいるときは、やる気を出して気を引く努力をすることもあります。大好物はサーモンのカリカリ。私は本当に食通です。飼い主の食事中、おこぼれをもらえるまで静かにそばにいます。彼らが反応しないか反応が遅すぎる場合、鋭い爪で脚を引っ掻きます。それはよく効きます。もらえるものはなんでも、グリーンサラダでも、何でも大好きです!遊びはすべてを楽しんでいます。飼い主の足にじゃれることや、小さなリボン、紙切れ、ベルが入った音が鳴る小さなボールが大好きです。飼い主はそれを投げ、私はそれを取って戻ります。同居中のウサギ(Thaïsという名前)にもたまにはちょっかいを出すんですが、反応が悪いのですぐ飽きてしまいます。でもお互いをよく許容し、よく観察しています。私のチャームポイントは、いつでも優雅なところです!飼い主から見たスシさまとは。スシにはちょっとした問題があったので、私以外は誰も彼女を欲しがっていませんでした。首に白い斑点があるのです。スシは2021年4月に生まれました。スシは強く、信じられないほどの優しい性格だと思います。いつも自分のしたいことをしていて、抱きしめられるのは苦手で、キスも好きではないようですが、一方、なでてもらいたいときははっきりと要求します。頭を私の脚にこすりつけたり、指をなめたり、時々私の髪を噛んだりしていつも私の隣で寝ています。そして、いつも名前を呼ぶと応じてくれます。多分それは魚を連想させるからでしょう。私がいつも彼女の面倒を見てくれることへの敬意も持ち合わせています。彼女にとっては私は代理母です。愛を共有した人生の美しい教訓です。これからもスシがどのように感覚を発達させていくのかを見続けていきます。ーーシャルトリュー種といえばオールグレー色と決まっていますが、スシさまの首元の白い斑点は素敵です。家にはいつもお花が飾られていて、それもおもちゃになってしまっています。この季節はまだまだ花粉が舞うので気をつけてください!取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年04月23日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第127回目はキジトラのマルセル(Marcel)さま。独占欲強めの猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.127猫さまの話をもっと聞かせて!マルセルさまは6歳の男性猫さま。マルセルさまが語ります。僕はリヨンのダウンタウンにあるアパートに住んでいます。石とむき出しの梁が特徴の古いアパートです。僕は完全な家猫です。外出するのが好きではありません。朝は6時半頃に飼い主たちを起こしてまずは朝食です。食べる事が大好きで、食べ過ぎてしまうので、飼い主は特別な食事用のボウルを買わなければなりませんでした。それから遊んだり、昼寝をしたり、窓際で人々を観察したりします。そして夕食を食べてから、飼い主と一緒に布団に入ります。魚のカリカリを食べますが、肉や鶏肉はあまり好きではありません。パイナップル、キヌア、そして「喜びのコロッケ」と言われるアヒルの切れはしと、サーモンのパテが好物です。時々飼い主が食べるサーモンのはしっこをもらうこともあります。クリスマスパーティーの前には自分用のアドベントカレンダーが用意されて、毎日さまざまなおやつが出てきます。この時期は1年で一番幸せな季節です。僕は飼い主のお腹の上にいるのが好きです。毎晩飼い主のお腹の上で寝ています。ハンモックがあって、そこでの飼い主との昼寝は最高ですよ。ひとりだったらキャットツリーや服を入れる引き出しも大好きです。とにかく飼い主だけを愛しています。他の人があまり好きではなく、すべての人から抱きしめられたいわけではありません。性格は、愚かなことをせず、落ち着いていて、やりたいことをやっています。そうでなければ、飼い主と一緒にいます。のどをゴロゴロ鳴らしに行って、飼い主の顔をなめます。飼い主の夫に少し嫉妬していて、二人が仲良くしていると不機嫌になるのです。飼い主から見たマルセルさまとは。マルセルは3歳のときに我が家にやってきました。もともとは私たちの隣人の猫でした。ある日、エレベーターで隣人に会った時、猫を飼うつもりがないか、と尋ねてきたので、私は即イエスと答えました。そして翌日、マルセルが私たちの家にやってきました。マルセルの子猫の頃は知りません。彼は2019年11月に私たちの元に来てから、私たちに慣れるまでに数か月かかりました。その後、コロナが蔓延して3か月間家に閉じ込められて、マルセルは私たちと四六時中一緒にいました。私たちが毎日家にいるので、彼は私たちととても親密になり、私たちはずっと彼の世話をしていました。それから私たちは別のアパートに引っ越しました。彼はそこをすぐに気に入りました。走り回るスペースがあり、隠れ場所が多いからです。彼が最初の飼い主に手放された理由は、飼い主が旅行が好きだったからかもしれません。私たちは休暇に旅行に行くのが好きではないのです。彼はいつも見捨てられることを恐れています。 そして彼と私はお互いにとても愛着があります。彼の丸顔と大きな青い目が大好きです。フレンドリーでとても表情豊かだと思います。マルセルは私をとても愛していて、私は彼にとって重要な存在なのだと思います。彼は私と一緒に過ごすのが好きで、私を母親のように見たり、しもべのように見たりしています。最高の時間は、彼が私のお腹の上に来てのどを鳴らす毎日の昼寝の時間です。マルセルは私にたくさんの愛と甘さを与えてくれます。私は彼と遊ぶのが大好きで、彼は家族の一員であり、彼がお腹に乗っかってくれないと眠れません。また同時に何もしないことが素晴らしいということも教えてくれます。彼は一日中何もせず、とても幸せです。ですから、時間や物事に追われている時、私はマルセルが落ち着いて休んでいるのを見て、私も同じことをします。私を落ち着かせる方法でもあります。私にとって、マルセルは地球上で最も完璧な猫です。もしもマルセルが存在しなくなったらマントラを唱えて、小さなタトゥーを入れて、いつも一緒にいようと思います。――とにかくマルセルさまは飼い主のことが大好き!飼い主の夫に嫉妬すると聞いて独占欲の強いマルセルさまは飼い主以外は受け付けないのだと知りました。3歳までどんな生活を送ってきたかは不明ですが、この甘えさせてくれる飼い主と出会えて本当に幸せなマルセルさまです。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年04月22日ロッテのチョコ「紗々<はちみつ紅茶>」が、2023年4月25日(火)に発売される。「紗々」"はちみつ紅茶”の新フレーバーパリパリとした軽やかな食感の人気チョコレート「紗々」から、“はちみつ紅茶”の新フレーバーが到着。ホワイトチョコとビターチョコに加え、甘くふわりと香るはちみつ紅茶チョコの全3種を、細い線状で構成しているのが特徴だ。口の中で"ほろほろ”と溶けていく口どけも相まって、ちょっぴりリッチな味わいに。チョコは全て個包装で包まれているので、友人とシェアして楽しむのもおすすめだ。【詳細】「紗々<はちみつ紅茶>」発売日:2023年4月25日(火)発売地区:全国内容量:69g(個包装込み)価格:オープン価格※想定小売価格 248円前後
2023年04月21日春といえば、大きな決断とともに新たな一歩を踏み出す人も多い季節。そこで、今回オススメする1本は、夫の裏切りによってシングルマザーとして生きていくことになった女性の生き方を描いた話題作です。『午前4時にパリの夜は明ける』【映画、ときどき私】 vol. 5701981年、パリ。夫から結婚生活の終わりを告げられ、突然ひとりで子どもたちを養うことになったエリザベート。これまでほとんど働いた経験のなかった彼女は、焦りを覚えつつも何とか深夜放送のラジオ番組の仕事に採用される。そんななか、エリザベートが出会ったのはスタジオゲストとして訪ねてきた少女タルラ。彼女が家出をして外で寝泊まりしていることを知ると、自宅へと招き入れる。エリザベートは、一緒に暮らすなかで自身の境遇を悲観していたこれまでを見つめ直していくのだった…。昨年のベルリン国際映画祭ではコンペティション部門に出品され、高い評価とともに絶賛の声が上がった本作。そこで、作品の制作過程などについてこちらの方にお話をうかがってきました。ミカエル・アース監督2018年の前作『アマンダと僕』でさまざまな賞に輝き、フランス映画界でも注目の存在となっているアース監督。今回は、世界の名匠たちから愛される俳優シャルロット・ゲンズブールを主演として迎えた理由や現場で感じた魅力、そして作品を通して伝えたい思いなどについて語っていただきました。―本作は、なぜ1980年代を舞台にしようと思ったのですか?監督この映画を撮る一番のきっかけは、80年代を描くことでした。というのも、当時の私はまだ子どもでしたが、80年代のティーンエイジャーを体験することをずっと夢見ていたからです。人は子ども時代によって形成されるとよく言いますが、実際に私自身も80年代によって作られているように感じています。とても抽象的に聞こえるかもしれませんが、本作ではノスタルジックな視点ではなく、自分のなかに残っている時代の雰囲気や色味、質感といったものをつかみ取りたいと思っていました。あとは、中年の世代に入った女性が夫と別れる状況になってしまう展開と今回撮影したパリ郊外の街、そして深夜ラジオといった以前から映画に取り込みたいと考えていたいくつかの要素をこの作品ではすべて加えています。―なるほど。エリザベートの人物像を形成するうえでは、何かを参考にされたのでしょうか。監督自分が知っている人のなかにモデルがいたとか、そういったことは特にありませんでした。ただ、自分の周りにもエリザベートと同じくガンを経験した女性や夫と別れた女性を知っています。なので、そういったいろんな情報を混ぜ合わせてキャラクターを作り上げていきました。あと、当時の日本がどうだったのかはわかりませんが、80年代のフランスでは離婚がひとつの社会現象となっており、パリでは約2組に1組が離婚していたと言われているほど。それが80年代の象徴的な出来事だったので、設定にも取り入れていますが、それ以外は時代を越えて通じる女性像だと思っています。シャルロットは、崇高なプロ意識を持っている俳優―そして、そのリアルな女性の姿をシャルロット・ゲンズブールさんが見事に演じていますが、この役を彼女にお願いしたいと思った理由を教えてください。監督正直に言うと、実は私はシャルロットの作品をそこまで観ていたわけではありませんし、彼女のこともよく知りませんでした。でも、あるとき彼女のインタビューを見ていて、センシティブであると同時にとても重心がしっかりとある方だなと思い、彼女が持っている二面性にインスピレーションを受けたのです。エリザベートという女性も、ひと言では説明できないくらい複雑で、いろんな側面を持っている人物。勇気を持って行動しているかと思えば内気なところがあり、もろいようで意外と決断力があるような女性なので、シャルロットに演じてもらいたいなと。実際、初日から彼女はこの役をとても優美に演じてくれました。―では、彼女と現場をともにしてみて、驚いたことや感銘を受けたことはありましたか?監督一緒に仕事をしてみて、私はますます彼女に魅了されました。現場でも、ずっと彼女に見入ってしまったほどです。彼女はシナリオを細かく分析するのではなく、自然に理解して演じるタイプなので、どちらかというとアメリカの俳優たちに近いと感じました。彼女は知性があって寛容で、愚痴を言ったりすることもなく100%この映画に捧げてくれたので、崇高なプロ意識を持っている俳優。さらに、人工的な美しさではなく、年代に合った自然な美しさを兼ね備えている方でもあると思いました。日本との間には、つながりを感じている―確かに、自然体なところが魅力的ですよね。それでは、日本についてもおうかがいしたいのですが、監督はどのような印象をお持ちですか?監督ありきたりな言葉に聞こえるかもしれませんが、私はつねに日本には魅了されています。そして、世界中で自分の映画が公開されるなかでも、フランスの次に理解してくれていると感じるのが日本。フランスと日本では文化がまったく違うので、なぜそうなのかはうまく説明できませんが、日本との間には絆のようなつながりを感じています。私の映画にとって、日本は“第二の家”なのです。―うれしいお言葉をありがとうございます。監督ご自身が日本の文化などで興味を持っていることはありますか?監督私は音楽が大好きなのですが、数年前からハマっているのは日本で発売されているレコードジャケットを集めることです。音楽に関してはイギリスやスコットランド、アイルランドから影響を受けているのですが、日本で作られているそれらのアルバムは非常に美しく、ほかの国ではなかなか出会えないようなものばかりだと思っています。人とは対立するのではなく、共有することが大事―今後も監督の作品を楽しみにしている映画ファンは多いと思いますが、映画作りで大切にしていることは?監督1つのプロジェクトに取り掛かる場合、私は初めに“小さな石ころ”しかもたらしていません。にもかかわらず、そこに多くの人が集まり、一緒に共有できるのは素晴らしいことだと考えています。そのときに私が意識しているのは、お互いに対する信頼と優しさ。誰かと対立する必要はまったくなく、他人と同じ思いを共有することが何よりも原動力になると思っています。それから、映画を作っているときにいつも感じるのは、映画自体が私を選んでくれているということ。「この物語を書きなさい」と言われているような感覚に毎回陥るのです。これからも、私は自分の日常や人生からインスピレーションを得て映画を作っていきたいと考えています。―それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。監督今回の作品では、生きるうえでの難しさやいろんな悩みを抱えている人物たちの不安や心の傷を包み隠さず見せていますが、私はそれらを美しく描きたいと思って作りました。そして、そういった日常に起こり得ることについて知ることにも意味があるので、知ったうえでもっと深いところにまでいっていただけたらいいかなと。映画のなかではそれらを感覚的に表現している部分もありますが、映画を観て、みなさんに感じていただくことが重要なことだと思っています。誰にでも壁は乗り越えられる!多くの葛藤を抱えて生活している私たちの背中をそっと押してくれるのは、さまざまな困難に傷つきながらも自分の力でたくましく生きようとする主人公たちの姿。パリでも日本でも、「明けない夜はない」と希望を感じさせてくれるはず。取材、文・志村昌美心に響く予告編はこちら!作品情報『午前4時にパリの夜は明ける』4月21日(金)より、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館、渋谷シネクイントほか全国順次公開配給:ビターズ・エンド️(C) 2021 NORD-OUEST FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA
2023年04月19日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第126回目はスコティッシュストレートのブブ(Boubou)さま。先代の生まれ変わり?猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.126猫さまの話をもっと聞かせて!ブブさまは2歳の男性猫さま。ブブさまが語ります。僕はパリ9区にあるアパルトマンの4階(日本では5階)に住んでいます。朝7時半に起床し、餌をもらうためにベッドの下をひたすらガリガリします。そして、1カップ弱の量のカリカリをぺろっと平らげます。天気がいい日は、携帯に反射する光が壁に当たるのを見つけるや否や、一生懸命捕まえようと必死になって遊びます。そして疲れてちょっと昼寝をします。飼い主たちのお昼ご飯を羨ましそうに横目で見つつ、デザートにヨーグルトなどの乳製品があると、蓋についた部分のおこぼれを貰えるので愛想良く振る舞います。飼い主たちが⻝べ終わったヨーグルトのカップにも興味がありますね。ここの家の愛娘の部屋のベッドで夕方まで昼寝をします。娘が学校から帰ってくるとベッドから追いやられるので、仕方なく別の場所を探します。夜ご飯は7時半からなのに、6時から「ミャーミャー」とお腹がへったアピールは欠かせません。でもここは我慢、我慢。夜ご飯のカリカリもあっという間に⻝べ終えると、飼い主たちの夕⻝を横目で観察しつつ、デーンとカーペットに仰向けになり、消化かつリラックスタイムを過ごします。この時、「ブブは音楽が好きなんだよね〜」と飼い主が音楽を聴かせてくれます。ヨーグルトの蓋のおこぼれなどを舐めたり、娘にキツく抱っこされる時に必死に爪を出さないよう我慢するのは僕のお仕事です。そうこうしているうちにあっという間に娘の就寝時間になります。彼女が寝た後の束の間の時間は、僕にとってホッと一息できる貴重なひと時。飼い主2人からのなでなで攻撃に、ひとり息子の僕は余韻に浸ります。飼い主たちの就寝時間になると、僕は猫トイレに近い自分の寝床で就寝です。いつもは『ロイヤルカナン』のSatietyというちょっと体重が気になる猫さま用のカリカリを⻝べています。特別な日のごはんは、夕⻝に鶏肉やお魚が出て、飼い主たちの機嫌がいい時はおこぼれがもらえます。居心地がいいのは、ここの娘のベッド、または猫タワーのてっぺん。そこから外を観察するのが大好きです。人が歩いていたり、鳩が飛び立ったりするたびに一喜一憂しています。先に茶色い羽が付いているピンクの針金のおもちゃでよく遊びます。予想外の動きをするのがお気に入り。スーパーボールも好きです。それから回っている洗濯機を見るのも好きなんです。 飼い主から見たブブさまとは。2001年にパリに来て、13区で一人暮らしを始めた時に飼い始めたのは、初代「きのこ」。当時、ジュンク堂書店の目の前にクロネコヤマトがありました。その店先に「子猫譲ります」という掲示板があり、早速連絡したのがきっかけです。当時、私がきのこのような髪型だったため、元彼が付けた名前が「きのこ」。雑種で、毛の色は茹で上がる前の海老のような黒とグレーと茶色のシマシマでした。15年間立派に生きた末、腫瘍ができてそのまま動物のお医者さんに注射をする事を勧められ、安楽死しました。2代目の猫は「ユキオ」。真っ白な雪のようなふわふわの毛を身に纏った白猫です。娘とたまたま入った赤十字のヴィンテージのお店の入り口にあった「子猫売ります」と書かれた白い子猫の写真付きのポスターに2人ともすぐに⻝いついて、その足で飼い主と白猫に会いに行きました。会った途端に、娘と「もう飼うしかない!」と決めて即座に家に連れて帰りました。目の周りが黒くなりやすく、不妊手術後に家に戻って来て傷を舐めていたと思ったら、血が出てしまい、そのまま止まらなくなってしまったため、緊急で動物病院に連れて行きました。お医者さんから輸血が必要と診断され、頭に浮かんだのはご近所の猫のトム(通称トムチョ)。ご主人に理由を説明したらふたつ返事で承諾してくれ、トムチョは家族と郊外の動物病院へ駆けつけてくださいました。トムチョからの輸血のおかげでユキオは3か月延命しましたが、病名不明の血が止まらなくなる病気を生まれつき持っていたらしく、結局死んでしまいました。悲しみにどっぷりと浸っていると、世間はコロナが蔓延。やっぱり猫が飼いたくなり、出会えたのが今の3代目、ブブです。ユキオに似て顔が平べったいので、ユキオが生まれ変わったと信じています。ブブとの出会いはフランスでは有名なリサイクルのサイト、『ル ボン コワン』の「子猫売ります」という情報。掲載した飼い主に連絡したのがきっかけです。バカンスになると、その間だけブブの世話をお願いしているお友達がいます。彼女の家まで猫用のリュックに入れて自転車でUber Eatsさながら、パリの街に繰り出します。彼女の家に着くと、「ご注文の品、お届けに来ましたー」とブブを預けます。春から夏にかけては、ピクニックがてらリュックに入れて一緒に公園デビューもしました。でも生まれながらの小心者で、あまりリュックから出ようとしません。徐々に慣れていってくれたらいいな、と思っています。ブブとの生活は家族の潤滑油になっていると思います。娘を諭さなければいけない時、夫とピリピリした時、ふとブブを見ると相変わらずデーンと横になって寝ているので気が抜けて笑ってしまいます。最近ふと思いついて、もしもブブが死んでしまったら剥製にしたいと夫に希望を出したところ、「生きるものは全て灰になるんだからそんなの不自然だ」と言われたのでまだ考え中です。――以前登場していただいたトムさまと以前飼っていた先代猫さまが輸血で繋がっている関係がありました。飼い主はミュージシャン(クミソロという名前で活躍)でもあり俳優業もしている日本人のチャーミングな女性です。とてもグルメなブブさまは仰向けになると迫力ありますね。今日はどんなご馳走にありつけたのでしょうか!取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年04月16日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第125回目は黒猫のブレイク(Blake)さま。謎に包まれた過去をもつ猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.125猫さまの話をもっと聞かせて!ブレイクさまは5歳の男性猫さま。ブレイクさまが語ります。僕はフランスの田舎にある、庭のある一軒家で生活しています。毎日、家の中と庭を行ったり来たり、時々休んで眠りに落ちて、起き上がっては遊び、そしてまた散歩に出かけます。カリカリはブッフェスタイルの食べ放題!夜はパテをいただきます。特別な日にはハムのかけらを飼い主からもらいます。これ、美味しいですよね。家の中で一番好きな場所は通りに面した窓際。ニャルソックしています。自分の縄張りに侵入者がいないかチェックしているうちに、そのまま眠ってしまったりもします。お気に入りのおもちゃはアルミホイルを丸めてボールにしたもの!性格は抱っこ好きで、甘え上手だと思います。一方でとても貪欲で、冒険好きな面もあります。チャームポイントは目元です。視線(目つき)がとても優しいと評判です。飼い主から見たブレイクさまとは。私は動物保護協会(SPA)からブレイクを引き取りました。彼はコルシカ島出身で、そこで養子縁組される可能性がないため、フランス本土に送られたそうです。それ以外のブレイクについての情報はあまり知りません。ブレイクが2歳のときに養子縁組して以来、私たちにとって最高に幸せな毎日を過ごしています。私は現在2匹の猫を飼っており、先住のラズールも5年前に保護協会から来た6歳の女性猫です。ラズールは怖がりで、ブレイクを受け入れるのに長い時間がかかりましたが、時間の経過とともに平和になりました。愛撫と抱擁に満ちたブレイクとの日常はとても楽しいものです。私の猫たちは私の人生をひっくり返しました。彼らは私たちに極上の優しさを与えていると思います。――ブレイクさまはなんとコルシカ島出身で、保護されてフランス本土にやってきたそうです。お姉さん猫のラズールさまも過去には辛いことがあったのかもしれません。でも明るい性格のブレイクがやってきて、時間はかかりましたがとても仲良くなり、今は幸せに生活していました。もちろん飼い主の幸福は言うに及びませんね。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年04月15日近年、世界的な問題ともなっているフェイクニュースやステルスマーケティング。実は、パリでは200年ほど前から横行していたとも言われています。そこでご紹介するのは、まさにその原点とも言える姿を描き、注目を集めている映画『幻滅』です。今回は、主演を務めたこちらの方にお話をうかがってきました。バンジャマン・ヴォワザンさん【映画、ときどき私】 vol. 569フランスのアカデミー賞と言われるセザール賞において、作品賞をはじめ最多7冠を受賞した本作。そのなかで主人公のリュシアンを演じ、有望新人男優賞に輝いたバンジャマンさん。劇中では詩人を夢見ていた純朴な青年が、いつの間にか野心と欲望にまみれて身を滅ぼしていくさまを熱演しています。そこで、役作りへのこだわりや豪華共演者がそろった現場での様子、そして愛とは何かについて語っていただきました。―本作を手掛けたグザヴィエ・ジャノリ監督は、「バンジャマンこそ現代のリュシアンであり、すべてを具現化してくれた」と話されていますが、ご自身でもリュシアンと通じる部分はあると思いましたか?バンジャマンさんそうですね、僕もリュシアンと同じくらい少し弱いところがあると感じました。あとは、社交界での遊びを楽しんだり、メディアを利用したりするところも同じようなところがあるのかなと。でも、彼のような悲劇的な最期を遂げたいとは思っていませんよ。―19 世紀フランスを代表する文豪オノレ・ド・バルザックによる『幻滅——メディア戦記』が原作ということで、バンジャマンさんにとっては初のコスチューム劇となりました。これまでの作品と違いを感じるようなこともあったのでしょうか。バンジャマンさん今回心がけたのは、観客のみなさんがリュシアンの目を通してこの時代を理解できるようにすること。そのために特別な何かをしたというわけではありませんが、自分の存在がどうあるべきかを意識して演技しました。ここまで集中して撮影に挑んだことはなかったかもしれないと感じたほどです。大俳優との共演は、いつまでも心に残っている―表情や佇まいなどがどんどん変わっていくさまを見事に表現されていて素晴らしかったですが、実際に本作が完成したときは、どのようなお気持ちでしたか?バンジャマンさんこの映画に出られたことはもちろん、リュシアンという役を演じられたことがすごくうれしかったです。というのも、原作の小説はフランスでも非常に知られている作品ですし、僕の祖父が一番お気に入りの登場人物はリュシアンだったからです。それに、舞台が1820年代にもかかわらず、現代の世相や社会的な問題も反映されているところがあるので、そこもおもしろいなと。まさに“現代の鏡”とも言えますが、昔といまとで変わらないところが描かれているのがこの作品の魅力だと思いました。―今回は、豪華な先輩俳優たちも多数出演されていますが、印象に残っている共演者とのエピソードがあれば、教えてください。バンジャマンさんジェラール・ドパルデューという大俳優と共演できたこと、そして彼と向き合って目と目を見ながら撮影ができたことは、本当に素晴らしい経験になりました。僕にとっては手の届かない人であり、彼がやっていることを真似しようと思ってもとても真似できないような存在ですから。たとえほかのことを忘れてしまったとしても、ドパルデューさんと共演できた思い出は自分の心にいつまでも残っていると思います。―監督は、「バンジャマンはジェラール・ドパルデューと対峙しても揺るがない図太さがあって、2人は同じ金属でできている」とも表現されています。それを聞いていかがですか?バンジャマンさん僕はドパルデューさんだけでなく、ジャノリ監督のことをも尊敬しているので、そう言ってもらうことができてすごくうれしいですし、とても光栄です。これからもドパルデューさんと同じくらいの努力をしていきたいと考えています。愛とは、どんなリスクにも値するもの―また、日本でも人気のグザヴィエ・ドランさんとの共演はいかがでしたか?バンジャマンさんフランスでも非常にファンが多い方ですが、彼との共演もまた最高でした。とはいえ、実は初めて会う前は、監督として姿勢を残したまま現場に入ってくるのではないかと心配していたところもあったんです。でも、彼は100%俳優として参加してくれたのでとても助かりました。というのも、たまに俳優と監督を両方している方と共演すると、監督としての目線が垣間見えてやりにくいときがあるんです。今後監督する作品で僕を使おうかどうしようかと値踏みされているようなところがわかってしまうというか…。なので、最初は不安もありましたが、彼にはまったくそういうところがなかったので、とてもいいチームで素晴らしい映画が作れたと思います。―今回演じられたリュシアンは女性や文学への愛に生きた人物でもあると感じましたが、バンジャマンさんにとっての愛とはどのような存在なのかをお聞かせください。バンジャマンさん「怖い」とか「悲しい」みたいに簡単に説明できたらよかったのですが、愛について答えようと思うと、だいたいバカみたいな答えになってしまうものですよね(笑)。でも、それくらい難しい問いということではないでしょうか。ただ、僕にとって愛とはどんなリスクにも値するものだと考えています。女性読者のみなさんにとって、こういう話ってすごく大切なことですよね。―はい、その通りです。バンジャマンさんだから、僕がみなさんのためにいるんですよ(笑)。多くの人に、自分の愛を届けたいと思っている―素敵なお言葉、ありがとうございます。ちなみに、ご自身はどんなときに愛を感じますか?バンジャマンさん必ずしも同じ相手とは限りませんが、愛は毎日感じていますよ。というのも、恋愛関係からはもちろんですが、たとえばベンチに座っているおじいさんを見るだけでも愛情を抱くことはありますからね。そして、僕はなるべく多くの人に愛を届けたいとも思っています。自分のなかにある愛が少なくても多くても、そのすべてを相手にあげたいのです。120%の愛を持っていれば120%全部、それに満たなかったとしても持っているすべてを与えたいという気持ちでいます。―そういうところもリュシアンと似ているのかもしれませんね。それでは日本についてもおうかがいしたいのですが、どのような印象をお持ちでしょうか。バンジャマンさん日本に来たのは今回が初めてで、まだ前日に着いたばかりです。でも、すでに日本でできたクマが目の下にできてしまいました。というのも、到着した日の夜にバーを5、6軒はしごして、そのあとにナイトクラブを2軒回り、朝の8時に帰って来たからです(笑)。僕は完全に日本に恋してしまったところですが、本当に最高ですね!―初日からかなり満喫されていますね。バンジャマンさんこのあと10日ほどかけていろんなところを回るつもりですが、まだ行き先もホテルも決めていないような状態です(笑)。これからたくさん楽しみたいと考えているところなので、この質問は最後の日に聞いてもらったほうがもっと答えられたかもしれないですね。ただ、日本のゲームや食べ物は前から大好きですし、ファッションもすごくエレガントで素敵だなと感じています。ナイトクラブのなかでも、日本のみなさんの装いがスタイリッシュでかっこよかったです。ヨーロッパの服でも日本的な要素が入っているのが好きなので、ファッション面では影響を受けていると思います。自分のために時間を使うことを大事にしてほしい―最近はお忙しいと思いますが、オフのときはどのようにして過ごしていますか?バンジャマンさん絵を描いていることが多いですね。もともとは、役づくりで始めたものでしたが、いまは撮影以外の時間に自分の気持ちの奥底を探るためと自己表現の手段として絵を描くようになりました。俳優としての大きな撮影は1年に1~2回ほどですが、そのほかの時間を芸術に費やすことが俳優にとっては有効だと考えていますし、自分の内面を探ることでストレス軽減にもなっています。絵画といっても誰かに習っているわけではなく、自分で好きなように描くなかで自分なりのやり方を見つけているだけので、みなさんにもオススメです。あとは、スポーツもいいですよ。これは僕の場合ですが、スポーツをしているときのほうが恋愛もうまくいくことがありますから。―なるほど、おもしろいですね。それでは最後にananweb読者に向けて、メッセージをお願いします。バンジャマンさんまずは、自分のために時間を使うことを大事にしてほしいと思っています。そして、繰り返しにはなりますが、恋愛にはリスクと同じくらいの価値があるので、リスクを冒してでも恋愛に生きてほしいです。女性にとっても男性にとっても、愛というのはこの世にあるもののなかでもっとも美しいものですから。なので、仕事ばかりではなく、自分が愛を向ける対象を大事にする時間を持ってください。いまの時代は将来に対する不安も付きものなので、経済的な悩みに支配されてしまうかもしれませんが、自分のために時間を使い、しっかりと自分を見つめたほうがいいと思います。その過程でたとえ失敗しても、その経験が将来につながることもあるので、失敗を恐れずにチャレンジしてほしいです。僕はみなさんのことが大好きなので、ぜひパリにも遊びに来てくださいね。インタビューを終えてみて…。ほとんど寝ていない状態だったとは思えないほどパワフルで、チャーミングなバンジャマンさん。ときおり悩ましい表情や真面目な顔になるときもありましたが、その姿もまた美しかったです。26歳という若さながら、愛についての深い考察もさすがフランス人だと思いましたが、リュシアンを演じたからこそたどり着いた答えのようにも感じました。これからフランス映画界を盛り上げていく存在となることは間違いないので、今後にますます期待です。激動の世界へと飲み込まれていく!豪華絢爛な社交界を見事に再現するとともに、社会の闇や人々の間に渦巻く欲望をダイナミックかつスピーディに描いている本作。愛と情熱を持ちながらも誘惑に翻弄されてしまうリュシアンの生きざまは、現代を生きる私たちにも通じるものがあると感じるはずです。取材、文・志村昌美ストーリー恐怖政治の時代が終わった19世紀前半のフランスは、宮廷貴族が復活し、自由と享楽的な生活を謳歌していた。そんな社交界に現れたのは、詩人として成功を夢見る田舎の純朴な青年リュシアン。貴族の人妻ルイーズと愛し合うようになり、駆け落ち同然で憧れのパリに上京する。しかし、世間知らずで無作法な彼は、社交界で笑い者にされてしまう。そして、生活のために始めた新聞記者の仕事では、恥も外聞もなく金のために魂を売る同僚たちに感化され、文学を愛する気持ちを忘れて、欲と虚飾と快楽にまみれた世界に身を投じていくのだった…。引き込まれる予告編はこちら!作品情報『幻滅』4月14日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿ピカデリー、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開配給:ハーク(C) 2021 CURIOSA FILMS - GAUMONT - FRANCE 3 CINÉMA - GABRIEL INC. – UMEDIA
2023年04月12日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第124回目は白茶ハチワレのカリム(Karim)さま。飼い主とラブラブな猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.124猫さまの話をもっと聞かせて!カリムさまは2歳の男性猫さま。カリムさまが語ります。僕は庭がふたつのある一軒家に住んでいます。一晩中ぐっすり寝て、気持ちよく1日が始まります。毎朝散歩に出かけ、周りをパトロールして不審な点をチェックします。そしていったん戻ってきて食事をし、合間に水を飲んだりして少し眠ります。目を覚ましたらまた散歩を始めます。隣人の庭が好きで、よく侵入して遊んでいます。ほとんど外で遊んでいるので家にはおもちゃはありませんが、飼い主が使っている書類や、ペンを転がしてみたりもします。いつもの食事はカリカリとパテですが、たまにいただくチーズやチキンの満足感ったら…そんな日はたまりません。最高の1日です。性格は自立していて、抱きしめて欲しい時だけ飼い主に甘えます。何かが欲しいときにはいつも飼い主に尋ねています。どこにいても、飼い主が僕の名前を叫ぶのを聞くとすぐに向かいます。憩いのひとときは飼い主とソファーに座っているとき。なでてほしくてゴロゴロと喉を鳴らします。 ただし、お腹に触れないように注意してください。得意の猫キックと噛みつきは強烈ですので。飼い主から見たカリムさまとは。家にいたお母さん猫が近所の猫と関係をもち、カリムが生まれました。彼は私を愛していると思いますが、私たちがお互いに愛しているかを決めるのは彼だけです。私はカリムの前にボブという猫を飼っていました。私はボブをとても愛していて私たちはとても親密でしたが、ある日彼は散歩に出かけたまま帰ってきませんでした。悲しみに明け暮れた日々を過ごすなか、カリムが登場したのです。私はカリムを人間のように愛しています。私のそばにいる彼の存在がとても大切です。 カリムは私の人生にたくさんの愛をもたらしてくれます。彼は私の小さな太陽です。私は彼の鳴き声が大好きで、彼と過ごす時間が大好きです。彼はナンセンスで、よく私を笑わせてくれます。私にとってカリムは家族の一員であり、もし彼がここにいなかったら、この家は大きな空虚さを感じるでしょう。特に私の心の中から。――飼い主が以前に飼っていたボブさまもカリムさまと同じ男性猫さまでした。どうやら母親が息子を溺愛するのと同じように、飼い主にとっては男性猫さまと一緒にいられるのが幸せなようでした。外に出ても、呼ぶとすぐ戻ってくるカリムさまも飼い主が大好き!相思相愛の物語でした。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年04月09日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第123回目はエキゾチックショートヘアブラウンタビーのクリスピー(Crispy)さまとブルーのペピート(Pepito)さまが登場です。とても仲良しな姉弟猫さまたちの物語【フレンチ猫さま】vol.123猫さまの話をもっと聞かせて!クリスピーさまは4歳の女性、ペピートさまは3歳の男性猫さま。左:クリスピーさま、右:ペピートさま。クリスピーさまが語ります。私は一日のほとんどの時間、窓の外を眺めています。食に関しては、好き嫌いもなく、さまざまなフレーバーのパテ等なんでも食べます。寝るのはベッドかキャットツリーで、カノコソウが入ったおもちゃが大好きです。性格は、明るくとても社交的。チャームポイントはちょっと歯並びが悪いけど、外に出ている小さな歯がみんなに人気です。ペピートさまが語ります。僕は、家の中に飼い主がいるとずっと後を追って過ごします。食事は好き嫌いがあり、お姉ちゃんのクリスピーとはちょっと好みが違います。ソファかキャットツリーで寝るのが好きで、小さいねずみのおもちゃがお気に入りでよく遊びます。見知らぬ人に対してとても臆病です。チャームポイントは、丸い大きなボールのような頭、だそうです。飼い主から見たクリスピーとペピートさまとは。彼らは私たち家族にとって最初の猫たちです。それぞれ別のブリーダーからやってきました。クリスピーの時は、ある晩、ブリーダーのところへ会いに行ったところ、夫が一瞬で恋に落ちました!彼女はとても賢くて落ち着いていていました。クリスピーは我が家で最初の猫でしたが、私たちは仕事のためほとんど家にいなかったので、彼女が退屈しないように2番目の猫を迎えたいと思っていました。 そこで、別のブリーダーを見つけて、ペピートを受け入れました。彼が生後1か月のときに会いに行き、この小さな毛皮のボールを好きになり、生後3か月になったときに家に連れて帰りました。最初、クリスピーは少し複雑な様子でしたが、彼女はすぐにペピートを自分のきょうだいとして受け入れました! 彼女は彼を愛情たっぷりにグルーミングしました。私たちは毎日彼らの世話をし、彼らが必要とする愛情を与え、もちろん食事も与えています。彼らと過ごすすべての瞬間が楽しい時間だと思います。彼らは、私たちが必要とするすべての愛を与えてくれて、私たちが元気のないときには寄り添ってくれる方法も知っている無邪気で小さな毛玉たちです。一緒にいるだけで気分が高まります。毎日の生活でクリスピーとペピートは私たちとすべてを共有しています。――エキゾチックショートヘアの性格は、甘えん坊ではありますが、依存心はそれほど強くないと聞いたことがあります。性格も温厚で、クリスピーさまとペピートさまはほとんどケンカもしないとか。姉御肌のクリスピーさまはペピートさまの本当のお母さんのようにお世話をして、毎日を過ごしているようです。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年04月08日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第122回目は白茶ハチワレのアルコ(Arco)さま。SNSで大人気のイケメン猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.122猫さまの話をもっと聞かせて!アルコさまは2歳の男性猫さま。アルコさまが語ります。僕の1日は早くに始まります。朝6時くらいに飼い主が仕事の準備を終えたとき、僕はいつもニャーと鳴きながら、ご飯を忘れないでとアピールします。食事が終わればまた眠ります。1日の大半は、飼い主が仕事から帰ってくるのを待っている状態です。飼い主が帰宅したら、恒例の「その日のビデオ」を撮影し、それをSNSに公開して、その動画に夢中になります。僕は獣医さんから購入しているカリカリしか食べません。腎臓に問題があるためです。実は、子猫の頃に発疹チフスにかかり、獣医さんが僕の命を救ってくれたのです。命の恩人の言うことはよく聞くことにしています。僕の特別な食事は夕飯が多く、飼い主たちと同じように肉を食べる権利もあります。おやつはいろいろなブランドのものが常備されています。キャットタワーに乗って休息し、外で何が起こっているかを観察するのが好きです。外の美しい景色を眺められるキッチンキャビネットに登るのも好きです。柔らかすぎて埋もれてしまうほど気持ちがいいふわふわのベッドの上で寝るのも好きです。大好きなお気に入りのおもちゃは、釣り竿、魚、色付きのボールです。好きな色は黄色です。飼い主から見たアルコさまとは。アルコの前に数匹の猫を飼っていたことがありました。初めてアルコを見た時、かわいすぎると思いました。そして、とってもハンサムだとも!2021年6月7日に自宅近くの動物保護団体で養子縁組の手続きが始まりました。生後2か月の終わり頃、彼は発疹チフスに感染し、獣医によって奇跡的に救われました。獣医には、生き残る可能性は10%だったと言われました。でも今、彼は素晴らしい状態であり、すべてが順調で、習慣になっているSNS動画を毎日のように作成しては楽しんでいます。アルコの特技は、常に新しい遊びを探すことです。私たちは2人で撮影するのが好きで、特に噛んで遊ぶのが大好きです。私たちはとても遊び心のある似た者同士で、強い共犯意識を持っています。アルコの魅力は、かわいすぎる小さな頭と、グラスのような形をした背中の白い斑点と、いつも持ち上がっている尻尾です。私にとってアルコは、毎日愛で満たしてくれる太陽の光なのです。アルコと私は強い絆で結ばれていて、アルコは私たちにたくさんの愛と優しさを与えてくれます。――小さい時の病気から復活して絶好調の毎日を送っているアルコさまの様子はSNSで観ることができます。写真だけではなく動くアルコさまはいつも目がキラキラしていて、お気に入り猫さまになってしまいました取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年04月02日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第121回目、ワンツーワンは番外編=番外犬、フレンチブルのボニー(Bonnie)さまの登場です。末っ子を満喫している犬さまの物語【フレンチ猫(犬)さま】vol.121猫(犬)さまの話をもっと聞かせて!ボニーさまは4歳の女性犬さま。飼い主のショーンが語ります。僕は生まれた時からナナという名前の女性のフレンチブルと一緒でした。ナナは僕のことを可愛いがってくれたけど、ちょっと義理的なところもあって、自分の弟と思っていたようです。ナナが亡くなった時は「僕が小さかったからナナはいつもお姉ちゃんで、ナナを甘えさせたりできなくてごめんなさい」と、パパと一緒に大泣きしました。パパはボニーがやって来た時も「ナナの匂いがしない」と泣きました。それだけナナは家族から愛されていたのです。でもボニーは僕の犬でもあり、妹です。ボニーは、自分が家族の末っ子で、誰からも愛されるキャラだと思っているに違いありません。ちょっと僕似で、悪さをしたときは甘えた顔をして隠れたり、嬉しいときは体全体で表現して、お尻を振ったりします。ママは、怒られたときにションボリしている顔がそっくりと言います。生後2か月で我が家に来たので、自分を人間だと思っているのかもしれません。僕たちを本当に家族だと思っているようです。みんなと一緒に7時頃朝ごはんを食べて、僕が小学生の頃は毎朝学校までついて来てくれました。今は中学生になったので一人で登校するので、ボニーはベランダから見守ってくれます。昼間は学校に行き、お世話はパパとママに任せっきりなんですが、学校から戻ると僕と仲良しモードの時間帯です。家にいるときはほぼ僕の股の間にすっぽり入って寝ています。ボニーはちょっと猫みたいな犬なんですよ。飼い主ママから見たボニーさまは?私は生まれた時から犬と猫がいました。雑種から紀州犬、ハスキー犬などでした。先代のフレンチブルドッグのナナが14歳で亡くなり、1年は喪に服そうと思っていましたが、2020年はコロナの流行でフランスはロックダウンとなり、本当に大変な時期になりました。家族全員(特に夫)がペットロスで、家の中がどんよりしてしまいました。そのような経緯から、喪に服すよりも新しい子を迎えて家族を復活させなければと思い、ブリーダーさんを探してボニーと出会いました。ノルマンディ生まれのおチビでした。一緒に寝ているので、朝は私たちと6時半くらいに起きます。朝起きてすぐ、私に抱っこされてトイレに向かいます。家の中ではおしっこはしないルールです。朝は寝ぼけているので、抱っこして散歩に向かい、それから朝食です。ショーンを送り出してから、その後は2度寝(私たちのベットにて)。11時にパパと近所をお散歩して、お昼にカリカリのおやつを食べます。15時に午後のお散歩に行き、20時に最後のトイレに出かけて、シャワーでお口とお尻、足を洗って、ベッドに行きます。ほぼ毎日私たちの誰かと一緒にいる幸せ者です。アレルギーがあるので、色々試して今は『wold Hills』のグルテンフリーのパテ状のものとカリカリを混ぜて食べています。先代犬と違って好き嫌いもたくさんあり、味もすぐに飽きて食べなくなる食が細い子なので、飽きないようにいろんな味をかわるがわる食べさせています。バカンスでは特にエビやお魚を喜んで食べます。おやつはアレルギー用のクッキーをあげています。性格は至ってマイペース。一人で空を眺めていたり、ぬいぐるみと遊んでいます。でも甘えたいときは足元に来て「抱っこして」と主張をします。特技はパリの歩道にある草むらでネズミを探すこと。ボニーのネズミのスポットがあり、散歩ではネズミスポットを回ってパトロールしています。ボニーが甘えたくて抱っこされた時に、全身から力が抜けて「ふーっ」と息を吐きます。まさに安心しているのがわかるので、本当に愛しいです。私のことは、何をしても120パーセントで愛情を返してくれる人と思っているようです。臆病でリードを外せなかったのですが、去年の夏のバカンスの海で少しずつリードを外す練習をしました。誰もいない朝の海でリードを外して、得意げに後ろを振り返りながら散歩をしたり、海に入ったりするボニーを見て、こちらも嬉しかったです。犬にも個性があるので、他の犬とはくらべずにいます。街よりも田舎やバカンスが大好きなボニーなので、バカンス中は毎日楽しいようです。「ママ、楽しいねー」と毎日言われる場面があります。そんなボニーは他の犬が苦手。怖いようです。散歩でも、犬よりもその飼い主に興味があります。言葉は話せないですが、誰よりも敏感にみんなのことを見ていてくれる。だからこそ私たちも全力で可愛がっています。先代のナナは、私が不在の時に発作で亡くなってしまいました。ずっと介護していて、体調が落ち着いているなと思っていたのですが、私は彼女の変化に気づいてあげられませんでした。だからとても後悔しています。もしボニーが虹の橋を渡る時がくるとするならば、今度は私の腕の中でその時を迎えたいと思っています。犬の介護は大変ですが、神々しさと愛しさが日に日に増していきます。切なく悲しい時間なのに、その反面愛しさが溢れるんです。犬の人生は短いですから、私たちはボニーを家族として迎えた日からずっと「この家に来てよかった」と思ってもらえるように愛情を与え続けています。――最愛のナナさまを失った悲しさを救ったボニーさま。ナナさまとはまた違うキャラクターで、すんなりと家族の生活を始めて、家族は活気を取り戻しました。飼い主がいい言葉をくれました。「先代のナナは我が家の太陽」「ボニーは我が家の台風の目」人生はいろんなこともあるけど犬さまと一緒だとなんでも乗り切れそうな感じがします。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年04月01日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第120回目は黒猫のセーラム(Salem)さま。先住猫さまと良好な関係を築いた猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.120猫さまの話をもっと聞かせて!セーラムさまは2歳の男性猫さま。セーラムさまが語ります。僕は飼い主とアパルトマンに住んでいます。たくさんのキスで目覚め、それから朝食のカリカリをいただきます。特別な食事はありませんが、飼い主がクロワッサンやチキンを食べている時は目を丸くして要求します。それから遊んで、飼い主にくっついて寝ます。この家には、プラトンという名のパパのような存在の大きな猫がいます。よく遊んでくれて、毛繕いもしてくれます。そしてもう1匹、カネルというクリーム色のロン毛の猫がいて、よくちょっかいを出します。実はヤマトという大きな犬もいて、一緒に寝ると気持ちがいいんです。ヤマトはいい友達です。ひとりになりたい時は、洗濯かごの中での昼寝!これは最高です。でもやっぱり飼い主の首元で寝るのが一番嬉しい時間です。飼い主から見たセーラムさまとは。私は学生で、コミュニティマネージメントを専攻しています。今までも、私のそばにはいつも猫がいました。今はセーラムが来て猫3匹と犬1匹の賑やかな毎日です。セーラムは、廃墟の中から見つけ出され保護されました。その時、彼は生後2日目だったとのことです。話を聞いて生後3週間のときに会いに行った時には、もう誰もセーラムの世話をすることができない状態で、私が名乗り出て引き取りました。特別なエピソードはありませんが、彼が私にくれる愛で毎日が幸せです。セーラムの存在が私を満たしてくれるのです。あだ名はラッキースター!ばかげたことをたくさんしても、彼は私の恋人です。――大の動物好きの飼い主のところにはすでに2匹の猫さまがいました。新入りのセーラムさまが来てからは家の中が活気に満ちて明るくなったと言います。やんちゃ具合も、他の先住猫さま達との関係も良好で楽しい毎日です。末っ子の甘えん坊セーラムさまは飼い主を独占している日々を満喫していました。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年03月26日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第119回目はシャム猫のアイリス(Iris)さま。SNSで人気者になっている猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.119猫さまの話をもっと聞かせて!アイリスさまは6歳の女性猫さま。アイリスさまが語ります。私はアイリス!シャム猫です。より正確に言うとシャムブルートーティーポイントタイプのミックスです。SNSのコンテンツクリエーターをしている飼い主、シャルロットと一緒に生活しています。私はシャルロットの人生のリズムをコントロールしています。つまり、私が寝るとき、彼女は寝ます。朝、私がカリカリを食べるとき、それに合わせて横で彼女が支度をしたり、朝食をとったりしています。季節によって異なりますが、冬は暖かいラジエーターに座るか、窓から鳥を見ます。私はInstagramやYou tubeチャンネルのコンテンツを作成するために働く日もあります。カメラの前でモデルになるのも大好きです。準備ができたらすぐに、急いで駆けつけます。でも、それはいつもというわけではなく、常に報酬 (おやつ)があることがポイントです。私は気性が激しいので、無理強いは禁物。とにかく、シャルロットにとっても、私にとっても、仕事は楽しいものでなければなりません。それから午後早く、シャルロットが少し休憩すると、私も毛布の下で彼女に寄り添いおやつ休憩まで昼寝をします。シャルロットは紅茶、私は液体キャンディー(チュールみたいなもの)でひと息つきます。それから、シャルロットは仕事に戻ります。私は、窓の外を眺め、日光浴をし、眠ります。そしてシャルロットのところに行ったり来たりしながら、もうすぐ食事の時間だと知らせます。通常、シャルロットがシャワーを浴びている間、バスルームで午後8時頃に食事をします。それからシャルロットがベッドにくつろぎに行くと、すぐに彼女の足の間に入ります。最後に明かりが消えると、翌朝までシャルロットとべったり。まあ、寒すぎると躊躇なく羽毛布団の下に入るのですが…。これは典型的な1日ですが、もちろんいろいろな日があります。私は魅力的です。そして、美しい青い瞳で人間にしばしば催眠術をかけることもできます。とっても柔らかい毛皮を持っているし、私は肉体的にも精神的にも特別なのです。飼い主から見たアイリスさまとは。2016年末、子猫を飼いたいと思いました。特に品種の希望はありませんでしたが、青い目をした女性猫を探していました。たくさんリサーチをして、小さくて真っ白な猫を含む数匹の子猫の里親募集の個人のウェブサイトを発見しました。午後9時の配信を見てすぐにメッセージを送り、翌日の2016年12月12日、アイリスに会い、養子縁組しました。彼女は数匹の猫と犬と暮らしていました。とても温かく迎えてくれる家族で、不思議なことに、そこでは家にいるように感じました。真冬の雨の中、車で170キロ以上走った後のことです。帰り道、このことを私に知らせたのはアイリス彼女自身だったのだと自分に言い聞かせていました。家に着いた瞬間、私は彼女をベッドに寝かせました。彼女は生後9週間で、とても小さく、真っ白でした。そして翌朝までほとんど動きませんでした。その後、予想に反してとても元気な子猫だとわかりました。私にはたくさんの信頼と忍耐が必要でしたが、すぐに計り知れない愛がもたらされました。私はアイリスにバランスの取れた食事を与えるために最善の努力をしています。健康の基本ですからね。これは、私のInstagram アカウントで最初から伝えていた価値観です。アイリスは毎日カリカリを食べており、週に数回、ムース、パテ、マグロやチキンのフィレなどウェットフードも食べます。彼女はいつも、私と同じボトル入りのミネラルウォーターを飲んでいます。飲み水も食べものと同じくらい重要だからです(アイリスは非常に貪欲な猫であり、さまざまな好みがありますが、それでもいくつかの条件があり、ときどき特定のブランドを嫌がります)。アイリスは毎日おやつを食べます。99% はフリーズドライのおやつ (100% チキン)です。においがなく手につかないので、撮影時は、カメラの扱いが楽になりました。それ以外の場合は、お茶の時間に液体のおやつを食べます。また、乾燥した小魚を食べることもあります。私は常に品質を重視しています。彼女はとても食いしん坊なので大食い防止のボウルで食事をしなければならないのです。そうしないと、すぐ食事を吐いてしまいます。釣り竿の形をしたおもちゃは、猫との絆を深めるのに最適だと思います。またアイリスは靴に付いているシンプルなひもでも、真剣に遊びます。そして彼女はトンネルに隠れるのが大好きです。アイリスは非常に気が強く、生き生きとしていて繊細です。シャム猫に「気性の荒い」というレッテルが貼られていることは有名ですが、誤解されています。彼らは自分の気持ちを知らせているだけです。アイリスはとてもおしゃべりで、とてもエネルギッシュで、とても好奇心旺盛です。ただ、シャムは非常に排他的で、1人だけでいることが好きなことを知っておく必要があります。それに加えて、彼女はとても人なつっこくなる時もあり、抱きしめたくなります。 彼女は変化に素早く適応します。そして出会う人間の癖を理解します。アイリスはとても好奇心旺盛な猫です。 彼女は、私がコンピューターに向かっている時でも、キッチンでも、DIYをしている時でも、私を見るのが大好きです。驚く人もいるかもしれませんが、アイリスは定期的にシャワーを浴びています。彼女は小さい頃から水に慣れているのです。アイリスは、私のエネルギーがなくなった時に出会いました。その時、私は非常に難しい選択をしていたのです。そして、彼女は私がそれにとらわれないようにしてくれました。私は「アイリスがそこにいて私を必要としている、私は彼女を守らなければならない」と考えることができて、彼女のおかげで私は自分自身を大事にし、自信をもって生きていくことを学びました。アイリスは信じられないほどユニークな存在です。彼女は決意と勇気があり、忍耐強いです。私は彼女をとても愛しています。彼女の幸福は私にかかっているので、私はまず自分が健康で幸せでいなくてはいけないと学びました。猫は感情のスポンジだとよく聞きますが、私はそれを実感しています。周りからは性格が似ているとよく言われます。アイリスは天秤座で、私は水瓶座で、どちらも風の星座です。面白いのは、最近、自分の誕生月の花がアイリスであることを知ったことです。とてもステキな類似点です。彼女と毎日一緒に暮らせることにとても感謝しています。今この瞬間を彼女と一緒に呼吸したい、それが一番大切なことです。でも、最も魔法のような瞬間は私たちが離れて過ごす休暇のときです。彼女はすぐに順応するので、いつも驚かされます。私たちはお互いを信頼していて、それは魔法のようです。明らかに、シャムは自分よりも飼い主に愛着をもっています。私たちが離れて暮らす休暇の時間は、私たちをさらに近づけます。そして、私たち2人がエネルギーを再び集中できるようにしてくれるのです。アイリスは私が一瞬一瞬成長するのを助けてくれます。私の人生と作品の両方にとって、素晴らしいインスピレーションの源です。私は子どものころから写真が好きで、アイリスがとても刺激的なモデルになっています。私たちの愛は、私をより良くしてくれ、それに感謝するために最善を尽くしています。――飼い主のシャルロットのイマジネーションの源はアイリスさまによって導かれているようです。アイリスさまがミューズとして存在し、お互いを高めあう最高のパートナーとして毎日を過ごしている日常は、シャルロットのデジタルクリエイターとしての活躍でもよくわかります。お互いとても真面目に向き合う関係に心打たれました。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年03月25日家呑みやホームパーティーに欠かせないポテトチップス(以下、ポテチ)。いろいろな味があり、お酒のおつまみにはぴったりですよね。サイズも一人で食べきれる容量のものから、150gを越えるビッグサイズまで。しかし、いざ大容量のポテチを買ってしまうと、食べきれず途中で残してしまうこともありますよね。その結果、湿気てしまい「もったいない!」と思いながらも泣く泣く廃棄してしまった人も多いはず。特に、湿度が高い季節では、数時間置いただけでシナっとした食感になってしまいます。なんとか湿気てしまったポテチを、復活できないのか。その方法探してみた結果、実はあることをするだけでパリパリに戻す超簡単な復活法あったのです!袋を開けたまま放置するだけ!?シナシナポテチをパリパリに戻す方法!ということで、シナシナに湿気てしまったポテチを、パリパリに戻す方法を実践してみました!まずは湿気てしまったポテチを用意。開封から5時間でシナっとした食感になってしまっています。本来なら、ここで廃棄してしまう人も多いはず。しかしこの価格高騰の時代、それはもったいなさすぎますよね。そこで、このポテチを開封したまま冷蔵庫に入れて一晩放置!そう、これがポテチを復活させる方法です。そして一晩入れておいたポテチをいざ、食べてみると…「パリパリ」っという音が!見事に復活していました。なぜ冷蔵庫に一晩入れただけで、あんなにもシナシナだったポテチが、パリパリに戻るのか。調べてみると、冷蔵庫内の湿度がカギでした。冷蔵庫の中は温度が低いので、部屋の中よりも乾燥しています。その中に湿気たポテチを入れることで、ポテチに吸収された水分が外に抜けパリパリに戻るという原理です。たったこれだけで捨てずに済むなら、ぜひ試してみたいですよね。家呑みパーティーなどでビッグサイズのポテチが残ってしまったら、夜のうちに冷蔵庫に入れておきましょう。翌日にはパリパリ食感のポテチがまた味わえますよ。[文・構成/grape編集部]
2023年03月24日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第118回目は赤トラ猫のキャロット(Carotte)さま。自分の名前が気に入っている猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.118猫さまの話をもっと聞かせて!キャロットさまは5歳半の男性猫さま。キャロットさまが語ります。僕の名前はキャロット、「人参」という意味の名前です。特に人参が好きなわけではないのですが…。トラ柄が少なくて全体にオレンジ色なので飼い主が名付けました。この名前、まんざら悪くないと思います。僕はテラスと庭のある一戸建てに住んでいて、毎日快適な生活をしています。定期的に口に鳥をくわえて家に入ろうとしますが、飼い主が近づくとうなり声を上げてしまいます。別に怒られたり、盗られたりもしないのですが…。僕は、自分が得た獲物をアピールしたいだけなんです。毎朝飼い主たちと同じ時間に起きて、食事をいただきます。2回目の食事は午後4時頃です。大食いで、すぐに体重が増えるので注意しています。去勢手術後は尿の問題のために、それに対応したカリカリしか食べていません。冬になると、ほとんど家の中で過ごします。ひもや紙団子で遊ぶくらいでしょうか。そのため冬の間は太るので、じゃがいもと呼ばれたりしています。これからの季節は暖かくなり、晴れた日には、庭に出て走ったり、用を足したり、遊んだり、狩りをしたりします。そして、たいてい外で夜を過ごします。してほしいことを要求したり、自慢したり、抱きしめられたりする方法はわかっています。大きな声で喉を鳴らし、「長ぐつをはいた猫」のように振る舞えばいいんです!飼い主から見たキャロットさまとは。前の猫のオスカーが16歳で亡くなってから6か月後、キャロットが我が家にやって来ました。彼は友達の家で生まれ、2人の兄弟と1人の妹 (赤とぶち) がいました。彼はひとりで来るはずだったのですが、彼の妹のニョッキ (ぶち猫でセミロング) は保護先を見つけることができなかったので、私たちは2匹とも飼うことにしました。私たちは、彼らを庭で追いかけっこしたり、抱きしめたり、グルーミングしたりすることで幸せになりました。しかし、残念ながらニョッキは2歳で癌になり亡くなってしまいました。それ以来、キャロットはひとりぼっちで、そろそろ新しい仲間を見つけたいと思っています。キャロットは私たちにたくさんの幸せと愛をもたらしてくれます。彼は家族の一員です。彼が深く愛されていること、そして私たちが彼のことを気にかけていることを知っています。地面を転がってお腹を見せて楽しい瞬間を与えてくれるし、彼は私たちに尊敬の念で接してくれます。キャロットが私たちのもとを去らなければならない日、彼はひとりではありません。私たちは彼を抱きしめてキスをし、彼は私たちの庭で植物や装飾とともに埋葬されるでしょう。そしてオスカーとニョッキと共に休息するのです。――とってももふもふして可愛らしいキャロットさまは、これからの季節はたくさん運動してスマートになるのでしょうね。猫さま好きな飼い主達にも愛されて幸せな毎日ですが、早く相棒が見つかって一緒に遊ぶことができればいいですね。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年03月21日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第117回目はスコティッシュフォールドとブリティッシュショートヘアのミックス猫さまのタイス(Thaïs)さまと、マンチカンのトゥーンカ(Toonka)さま。猫さまたちの物語【フレンチ猫さま】vol.117猫さまの話をもっと聞かせて!タイスさまは3歳半の女性猫さま、トゥーンカさまは6か月の男性猫さまです。左・トゥーンカさま、右・タイスさま。タイスさまが語ります。私たちは現在、かなり広々として快適なアパートの1階に住んでいます。部屋から部屋へと歩き回り、どこにでも登ることができます。後からやってきたトゥーンカとアパート中をあちこち走り回るのが大好きです!前はとても狭いところに住んでいたので、登ったり、隠れたり、走ったりできなくてちょっとつまらなかったのです。でも、今はとても自由な感じがします。典型的な一日は、まず食べることから始まります。私たちは年齢差を考慮して、違った食事を摂っています。トゥーンカは消化機能があまり良くないので現在治療中。彼には専用の食事があります。食事の後は遊び、約15分の狂気の時間です!その後、疲れ果てて眠りにつきます。小さな子猫のトゥーンカは、私よりもたくさん遊んでいます。彼はエネルギーに余裕があり、私はトゥーンカよりもずっとよく眠ります。トゥーンカは治療のため、おやつを食べていません。一方、私にはさまざまな味のおやつが豊富に用意されています。例えば、固くて粘着性のある鶏肉や魚などで作られたものです。消化を促進するのに役立つものもあります。飼い主の皿にあるものはいつも、より食欲をそそられます。私は、たまにかわいい罪を犯します。残ったヨーグルトを舐めるのが大好きなのです。好きなおもちゃはバネ!飼い主たちが投げると、それを送り返すことができるのです。私は個性があって強いと良く言われます。面白い表現力も持ち合わせています。飼い主達とのコミュニケーションは非常に明確で流動的です。でも、ハグや愛撫を必要とする猫ではありません。もちろん愛撫されるのは大好きなのですが、一人ではお願いには行きません。ただ、おなかを撫でられるのは大好きです。少し怠惰な面がありますが、必要に応じてハンターモードに切り替えができます。トゥーンカとの関係性は、まだあまり慣れていません。一緒に丸くなって眠るより、追いかけたり、一緒に遊んだりすることが好きです。トゥーンカは全く性格が違っていて、彼は家のどこにいても飼い主について行って、何度もハグを求め、喉をゴロゴロと鳴らし、まるで小さな接着剤です! 彼はまた非常に遊び心があります。私は浴槽と流し台で水を飲んだり、頭や足などを濡らしたりするのが大好きです。好奇心旺盛な時は、ミーアキャットのように二本足で立つのも大好き! 仰向けになって足を空中に上げたり、座ってお腹を前に出したり、人間のように座ったりするのも大好きです。私の折りたたみ耳とトゥーンカの小さな短い脚はチャームポイントです。もちろんこれらが私たちの健康を妨げることはありません!では、そろそろハグ&キスして一緒に遊びに行きましょう!飼い主から見たタイスとトゥーンカさまとは私は子どもの頃から動物が大好きで、いつも犬と一緒に育ちました。愛していた猫もいましたが、その猫は私のことを好きではなかったのかもしれません。今でも腕に、引っかき傷や噛み傷の痕跡が残っています。パートナー共々猫を飼おうと思っていましたが、前はかなり小さなスタジオに住んでいたので、残念ながら保護団体からの子猫を見つけることができなかったのです。そのため、個人やブリーダーからの情報を得る必要がありました。広さ的にも大きな猫を受け入れる余裕はありません。子猫は私たちの生活空間に適応するのに理想的だったのです。そんな中、私たちはインターネット上の個人の掲示板を見て、すぐにタイスのことが気になったのです。 私たちは持ち主に連絡し、翌日タイスに会いに行きました。 彼女は可愛らしく、その瞬間は魔法のようでした。言葉では言い尽くせない本当の愛を見つけたのです。 それから数か月後、タイスが私たちの生活に仲間入りしたのです。私が最初の猫としてタイスを飼うことは、一歩であり発見でした。私たちはともに成長し、とてもうまくいきました。100%以上快適に過ごせています。それが重要なことです。引っかき傷や噛み傷はもう怖くありません!猫は犬よりも存在感や愛情が少ないのではないかと心配していましたが、さまざまなキャラクターや表現がありました。猫がもたらすものは偉大です! 今日、私であろうとパートナーであろうと、私たちの生活に猫や動物がいない生活は考えられません。パートナーは実家で猫を飼っており、私と同じように動物が大好きです。しかし、彼は私のような猫に対する恐怖心はありませんでした。私もパートナーも常に動物に囲まれて育ってきましたが、この1年間は動物がそばにいなくて何かが足りない生活が続いていました。私たちは、小さな動物が私たちの人生を以前よりもさらに輝かせてくれるように、心を開き、愛と慈悲で満たしたかったのです。トゥーンカを受け入れるのも同じ願いからでした。2匹目の猫を飼うことについて長い間真剣に考え、2年かかりました。さらに愛と優しさを与えたい、タイスにも仲間を与えたいという思いからでした。トゥーンカとの出会いは悲しい出来事から始まりますが、運命は最終的にあるべき道をたどったと思います。トゥーンカを迎える前、私たちは1年以上、信頼できるキャッテリーやブリーダーを探していました。私たちは、マンチカン猫の品種を探していました。タイスと同じように、マンチカンの性質と性格について多くのことを学び、とりわけ、タイスの性格に合うかどうか、同居がうまくいくかどうかを確認しました。2022年5月キャッテリーと何度かやりとりした後、魅力的な小さな女性猫に出会いました。でも残念ながらブリーダーでのアクシデントのため子猫が亡くなったという悲しいニュースを聞き、とても絶望しました。これは初めてのことですが、私たちはしばらく喪に服しました。このような状況を乗り越えて、私たちはまだ2匹目の猫を引き取りたいと考えていました。すると2022年8月にトゥーンカの誕生の連絡がきたのです。私たちは女性猫を探していましたが、動物の性別や外見を超えて、またしても恋をしました。数年前にタイスで感じたのと同じ感覚でした。私たちは猫たちを私たちの子どもとして見なしています。もちろん子どもに匹敵するものではありませんが、彼らを見守り、貢献し、猫たちは多くのものをもたらしてくれるのです。猫たちは私たちの生活、家、家族として不可欠です。私たちは彼らを深く愛しています。一緒にたくさん笑い、最後まで自分自身を投影し、彼らと一緒に一生を過ごします。猫たちの調子が悪い場合はとても心配です。私たちは毎日彼らを見守り、甘やかします。私たちの猫は、すべての猫と同様、非常にユニークなキャラクターで、行動や仕草に加えておしゃべりで私たちと多くのコミュニケーションをとっています。ーー個性的な猫さま2名を受け入れるにあたって、飼い主は徹底的に猫さまの種類を調べ、性格や相性なども合わせて決断したといいます。でも実際の生活ではタイスさまのチャームポイントのぽっちゃりした顔と、何かを欲しがっている時の表情にやられっぱなしとか!トゥーンカさまの魅力は短い脚にあると言いますが、最初に気づいたのはそこではなく大きな耳と、ハグとキスだけを求めるかわいくて抱きしめたくなるキャラクターだそうです。太陽の下で一緒にリラックスするのが好きな美食一家でした。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年03月19日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第116回目は茶トラのカタス(Katus)さま。大きな目をした年齢不詳の猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.116猫の話をもっと聞かせて!男性猫さまのカタスさま、年齢は不明です。カタスさまが語ります。僕は3部屋あるアパルトマンに住んでいます。毎晩飼い主たちと一緒に寝て、朝は7時から行動を始め、まずは遊びを要求します。飼い主たちが仕事に行っている間、僕は帰宅を首を長くして待っています。遊ぶのが大好きで、とにかくかまってほしいのです。食事は調理済みの鶏肉と野菜を食べます。カリフラワーとカボチャも大好きです。飼い主は僕のためだけの食事を用意し、新鮮な鶏肉を購入したり魚を調理したりします。飼い主は食品店で鮮度保持のためのシェフとして働いているので、いい食材が手に入りやすいんですって。あとはスイスのナチュラルヨーグルトが大好きです。寒がりなので太陽の下にいるのが大好き。ソファの上でも、床の上でも、暖かければどこでも居座ります。僕はおもちゃを持っていません。その辺に転がっているテニスボールや小さなボールで毎日ひとり遊びをしています。今夜のご飯は何が出てくるのか楽しみで仕方がないのです。飼い主から見たカタスさま私たちは路上に捨てられていた赤ん坊の猫を飼っていましたが、すでに大人になってから出会ったカタスの場合は、それとは事情が異なっていました。最初の数日間、彼はとても穏やかに見えました。それから、彼がいかに頑固であるかがわかりました。彼は、欲しいものを手に入れるまでニャーとしゃべり続けます。彼はゲームではなく、私たちとたくさん遊びたがります。初めて会った頃とはまったく違うカタスを発見しました。彼の年齢はよくわかりません。5歳か6歳だと思います。前の飼い主に捨てられた後、捨て猫の世話をしていた人に引き取られて、別の猫と一緒に生活していました。私たちはそこを訪れて、カタスに初めて会いました。彼は落ち着いていて、喉を鳴らしていて、私たちを見てハグを望んでいました。すぐにカタスを気に入り、私たちは彼を養子にしました。カタスは社交的な猫です。周りに人がいるのが大好きで、特に私たちが彼の世話をするのが大好きです。私たちが話していないときでも、彼はたくさんおしゃべりをします。カタスはとてもかわいらしく、長い毛並みをもっていて愛らしい子です。時々彼は賢明です。大きな丸い目をしていて表情豊かです。カタスは、興奮のピークを迎えると非常に熱狂的になり、四方八方に走ったり遊んだりし始めます。時々、私たちは彼が大きな子どもだと感じます。カタスがそばにいてくれて、毎日最高な日々です。彼が最も幸せなのは、私たちの目が行き届く庭に出ることなのだと思います。彼は普段はアパート内にいますが、小さな緑地へ行くことが許されると、私たちが近くにいるだけで安心して遊びます。カタスは私たちに勇気とエネルギーをもたらしてくれるだけでなく、心配事を忘れさせてくれ、愛を受け取り、愛を与える人生のパートナーなのです。――カタスさまは性格もいいし可愛いですね。どうして前の飼い主がカタスさまを手放したのかは話が聞けませんでしたが、ここの家に来て美味しいご飯と愛情たっぷりの毎日を過ごせるカタスさまは幸せですね。過去のことより前向きな姿勢で、今日も楽しくすごしている事でしょう。取材、文・松永学取材、文・Manabu Matsunaga
2023年03月18日