登場人物おかめ:息子の成長記録にと日々育児マンガを描いている。夫:普通のサラリーマン。最近の悩みは『息子のパパイヤ期』おまめ:2015年夏に生まれた我が家の長男。プラレールとトミカに夢中。最近の欲しいものは『プラレールのレール』妊娠糖尿病疑惑…!?妊娠糖尿病の症状や治療・予防法など詳しい解説は以下の記事をご覧ください。おかめさんからのメッセージ今回、なぜ育休や産休ではなく、退職を選んだかについてお話します。実は一人目のおまめのとき、保育園に入れたいと考え、当時の職場を休職扱いにしてもらいました。ですが、自身の住んでいる場所が保育園激戦区に加えて、引っ越しや里帰りなどで忙しく、保活の準備ができないまま出産となりました。休職明けの仕事の忙しさなども積み重なった結果、かなり出遅れての保活スタートになってしまい、当然入園することができませんでした。保活失敗によるストレスでかなり落ち込み、今でもトラウマのようになっています。今では、産後でヘトヘトななか無理して園見学や説明会、役所への相談に行かなくても良かったのではないかと思うこともあります。おまめのときにわたしには産後すぐに保活をする体力が無いのだとわかったので、今回は休職ではなく退職を選びました。育児と仕事・保活の板挟みを避け、少しでも心に余裕を持って保活を始めたいと考えています。今のところは下の子も年少の時期に幼稚園へ入園させて、そのタイミングでまた求職活動をしようと考えています!上の子との2人育児にもなるので、自分が一番どうしたいかを選択しました。編集後記妊婦さんなら誰でもかかる可能性がある妊娠糖尿病。日本産婦人科学会によると、妊婦さんの7~9%は妊娠糖尿病と診断されるそうです(※)。不安なことや正しい予防法・治療法についてはかかりつけの医師に相談してくださいね。「妊娠糖尿病で困っている妊婦さんに向けて何かを残したい」というおかめさんの思いのもと、妊娠糖尿病についての体験談を何回かに分けてお届けしていく予定です。ぜひ、次回もご覧くださいね。(ままのて編集部)妊娠・育児に関するお役立ち情報発信中!ままのてのTwitter・Instagramをフォローすると、最新マンガの更新情報をご確認いただけます。ぜひチェックしてみてください!過去のエピソード著者情報
2020年11月27日生理はホルモンの働きによって起こるものですが、慢性的な生理不順の場合、ホルモンバランス以外の原因が隠れているかもしれません。ホルモンも子宮も目に見えて異常がわかるものではないので、生理不順が異常のサインであることも。生理不順に慣れてしまって、気付けば手術が必要な病気になっていた…なんてことになる前に、原因となる病気のことをしっかり知っておきましょう。 答えてくれたのは…こまがた医院院長駒形依子(こまがたよりこ)先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。 生理不順のときに考えられる病気って?生理不順は、多忙や寝不足などのちょっとしたストレスにより、排卵の時期がずれることで起こります。排卵は卵子を育てる卵巣で行われるのですが、ストレスによって卵巣で分泌されるホルモンバランスが乱れて排卵が正常にできなくなるのです。 しかし、慢性的な生理不順の場合はホルモンバランスだけでなく、卵巣に病気が潜んでいる恐れが。主な病気として、卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)や卵巣がんなどの卵巣腫瘍(らんそうしゅよう)や、多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)などがあります。 悪性の場合は卵巣がん!卵巣腫瘍とは卵巣腫瘍は、何らかの影響で卵巣が腫れてしまうこと。なかでも、卵巣嚢腫は妊娠中の胎児にも認められることがあります。胎児期に見つかればその後も定期的に経過を診ることになりますが、ある程度年齢を重ねると、とくに症状がなければ検査をすることがないため、10代で持続する腹痛や激痛が起こることで見つかることも少なくありません。 また、年齢に関係なく、胎児期、思春期、閉経後でも起こり、そのほとんどは卵巣嚢腫という良性の腫瘍ですが、なかには将来的にがん化する恐れのあるものや悪性の卵巣がんの場合があります。 卵巣は通常2~3cmくらいの大きさで、腫瘍ができても自覚症状がほとんどありません。進行して5cm以上になってくると肥大した卵巣がねじれたりして急激な腹痛や吐き気が起きることがあります。 さらに、ねじれた箇所によっては救急車を呼ぶほどの激痛となり、進行具合によっては卵巣へ血液が届かなくなり壊死してしまうことも。腫瘍が10cmくらいになってくるとわき腹などにしこりが見つかったり、おなかだけがぽっこり出たりといった症状が見られます。 卵巣腫瘍はさまざまな種類がありますが、なかでもチョコレート嚢腫という子宮内膜症が卵巣内で起こるものは、大きさや高齢によりがん化する可能性が高まる腫瘍として知られています。 また、腫瘍が悪性の場合は卵巣がんです。卵巣がんは卵巣嚢腫と同様に自覚症状がほとんどなく、おなかのしこりや張りなどを自覚したころにはがんが進行していることも少なくありません。 卵子はあるのに排卵が起きない!?多嚢胞性卵巣症候群とは多嚢胞性卵巣症候群は、必要な時に必要なホルモンの分泌ができずに、卵胞がうまく育たなかったために排卵がうまくいかない病気です。ホルモンバランスが崩れることで起きるとされていて、排卵が起きないために生理不順や無月経が起こります。 また、女性ホルモンの分泌が低下したり、体内での男性ホルモンの分泌が増加してしまうことから、ひげが生えたり毛深くなったり、ニキビができたりなどの症状が表れます。治療せずに放置してしまうと、子宮体がんやメタボリックシンドロームのリスクが高くなるといわれています。 そして、生理が起きなくなるということは、子宮内膜が体外へ排出されなくなるということ。生理は子宮内を掃除する役割を担っていて、生理が起こらなければ卵子を留めるために厚くなった子宮内膜が子宮内に残ったままになってしまうのです。その結果、細胞の異常増殖が原因である、がんを誘発する恐れもあります。3か月以上生理がない場合は婦人科を受診しましょう。 受診すべきタイミングは?生理中でもいいの?生理不順の場合、考えられる病気は主に卵巣の病気の場合が多いですが、甲状腺疾患または授乳ホルモンの影響で生理不順になる場合もあります。 卵巣が正常に動いているかどうかを見るためには卵巣の活動が活発なとき、つまり次に排卵する卵子を準備している生理中の3~5日目に受診し、採血にてホルモンの検査をします。このときに、甲状腺のホルモンや授乳ホルモンであるプロラクチンの値も検査してみることがおすすめです。 診察時の汚れや恥ずかしさなど気にせずに、生理中でも受診してほしいと駒形依子先生は言います。女性は、生理周期によってホルモンバランスが常に変化しているので、たとえば生理による腹痛なども、症状が出ているときでないと原因の特定が難しく、症状が出ていないときには再来院をお願いすることが多いのだそうです。 生理期間に多少のずれが生じることはよくあることです。しかし、慢性的な生理不順を放っておくと気づいたときには取り返しのつかない病気になっている恐れが。また、病院へ受診するタイミングは、ケガをしたときと同じで、症状が出ているときでないと意味がありません。生理中でもしっかり診てもらうことが大事です。 監修者:医師 こまがた医院院長 駒形依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』。
2020年10月30日38歳のころのことです。年齢的にも子どもは難しいかな…と思っていた矢先、なんと妊娠が判明! しかし、そこからが多難の連続だったのです。 半ば諦めていた子ども…。でも、めでたく妊娠!38歳、結婚して半年。夫も私も、年齢的に子どもは半ば諦めていたときのことです。生理が来ず、もしかして妊娠したかも……!?と、夫に伝えました。 実は前にも生理が遅れたことがあり、妊娠したかもしれないとすぐに夫に伝えたのですが、そのときは直後に生理が来てしまい、私も夫もがっかりしたことが。そのため、夫は「またか?」と半信半疑でした。 しかし、病院に行き、検査してもらったところ、今度は正真正銘、初めての妊娠! 私もママになれるんだ!とウキウキしていました。 喜びもつかの間、検診で、がんが判明しかし、そのウキウキは少ししか続きませんでした。妊娠を確認したときに行った子宮頸がん検査で引っかかってしまったのです。私は再度詳しい検査を受けることになりました。 「きっと大丈夫!」。そう信じていましたが、結果は……がんが判明。夫も「仕事なんかしていられるわけない」と早々に帰ってきました。 もう私は死ぬんだ。きっと子どもも諦めなきゃいけない。私は何も食べられなくなり、朝まで泣き続けました。 そして、数日後、医師に「出産は無理」と言われるんだろうなと覚悟して、詳しい結果を聞くため、夫も一緒に産婦人科に向かいました。 産婦人科では、医師から詳しい説明がありました。そして、「子どもは……無理なんでしょうか」と私は聞きました。すると医師はこう言いました。 「この子があなたに病気を教えに来てくれたんですよ! 手術は、出産が済んでからでも大丈夫だと思います」。 この子が病気を教えに来てくれた――私はこの言葉を一生忘れないと思います。それほど私はうれしかったのです。 ただ、私の体を心配する夫は「妊娠が判明してまだ数週間。エコーにもまだ点にしか見えないくらいだよ。残念だけど今回は子どもを諦めて、すぐに手術して、きちんと体を治してから考えよう」と言いました。 でも、私は「この子が病気を教えてくれたんだよ。年齢的にも、多分もう次の妊娠は無理かもしれない……。だから、この子を産みたい!」。 私のおなかには赤ちゃんがいてくれる――。そう思うと、がんへの恐怖よりも、赤ちゃんが心配なくらい。私には落ち込む暇はありませんでした。夫も、私の決心を尊重してくれました。 この子のために、私は死ぬわけにはいかない!それから送った妊婦生活では、妊娠8カ月のときに切迫早産と診断され、緊急入院。1カ月半を入院生活、正期産に入るまでの残り1カ月半を自宅安静で過ごしました。 そして、予定より少し早く、元気な男の子を無事に出産。 その出産から3カ月後、私は円錐切除の手術を受けました。ただし、その手術の結果次第では、追加手術の可能性もあると説明をされていました。 そして、術後の診断。医師からは「追加で手術が必要ですね。ただし、お子さんをもう1人予定しているのであれば、それまでは追加手術は待てますよ」と説明を受けたのです。 私は「1日でも早く、がんをなくしたい! この子のために、私は死ぬわけにはいかない!」という思いで、夫と話し合い、その2カ月後、子宮摘出の手術を受けました。 現在、私は、経過観察中。かわいい息子は1歳になりました。現在のところ、再発はしていませんが、まだ1年しか経っていないので、これからの不安でいっぱいです。 家族には、「子宮をとったから、生理がなくてラク」なんて強がっていますが、本当は、息子にきょうだいを作ってあげたかった……。そして、子宮をとったことで自分が女ではなくなったような気分になることもあります。 生きているって、当たり前じゃありません。がん検診の大切さを、身をもって感じました。大切な人のため、生きられる幸せを大切にしたい! 私はそう思います。 監修/助産師REIKO---------文/じゃがさん
2020年10月28日生まれつきタマタマが片方なかった息子さんの病気は、停留精巣だったそうです。病気の判明から手術を終えるまでのエピソードを紹介しています。 次男が生まれてすぐ、指摘された停留精巣(※)。助産師さんに「ほとんどの子どもが生後6カ月までに治るよ」と言われたこともあり、あまり気にしていませんでしたが一向に治らず、入院、手術をすることに。今回はそんな息子の停留精巣についての体験談をお話しします。 (※)停留精巣:陰嚢(おちんちんの下にあるふくろ)の中に下りてくるはずの精巣の下降が不十分で、陰嚢内に触知しない状態。新生児期の男の子の5%前後にみられると言われています(参考:日本泌尿器学会)。 出生直後に判明した病気妊娠38週0日、元気な産声と共に誕生した次男。「おめでとうございます」の次に助産師さんからかけられた言葉は、「お母さん、赤ちゃんタマタマが片方ない状態なんだ。だけど、ほとんどの子が生後6カ月までに治るから今は心配いらないよ」。 私は壮絶な出産の達成感やうれしさから、「治る」という言葉だけを切り取ってしまい、当時は息子の病気のことをあまり気に留めていませんでした。 迎えた生後6カ月、増す不安感初めての2人育児に翻弄(ほんろう)され、あっという間に次男は生後6カ月に。停留精巣については、それまでの各健診で「生後6カ月まで様子を見ましょう」とのことでしたが、状態は変わらず……ついにこども病院への受診が決まりました。そしてエコーの結果、睾丸はおなかの少し下くらいにあることが判明しました。 自然に治る可能性のある生後10カ月まで経過観察をしていましたが、睾丸が降りてくる気配はありませんでした。放っておくと、がんや不妊のリスクが高くなるという説明を主治医から受け、次男の将来のため、1歳になる前に手術をすることになったのです。 緊張の手術次男が生後11カ月のとき、ついに手術の日がやってきました。わが子の初めての入院や絶飲食、全身麻酔などとにかく不安で仕方がない私。手術室へ向かう際に、薬で眠る次男を見て「ごめんね」という気持ちで涙が出ました。 手術を終えると、想像以上に生々しい傷に驚きました。しかし子どもの回復力はとても早いと医師から聞いていたように、その日のうちに元気に離乳食を食べ始め、安心したのを覚えています。発熱はあったものの正常な反応とのことで、入院から1週間ほどで無事退院することができました。 現在は2歳になる次男。定期的な診察は必要ですが、傷も目立たず元気に成長しています。現在イヤイヤ期の次男をみて、物心がつくまえに手術をしてよかったと思っています。当初は停留精巣という男性特有の病気に不安を抱いていましたが、早期の治療で安心して過ごすことができ、将来の不安も払拭されることを実感しました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/マメ美監修/助産師REIKO著者:堀なぎさ2歳、3歳の男の子2人を育てるママ。田園風景が広がる田舎でのびのびと暮らしながら、元保育士としての経験や自身の経験をもとに、子育てやライフスタイルに関する記事を執筆中。
2020年10月23日企業に勤める人は、年に一度の定期健康診断の受診が義務づけられています。定期的な健康診断の受診によって、身体の不調に早期に気付くきっかけになることも。健康診断の結果が、大事に…ネットに漫画やイラストを投稿している、ミミ(@UNPAKALAND)さんが、健康診断を受けた時のことです。健康診断の結果を見てみると…。突然病気を宣告され、「私どうなるんだろう…」と不安にかられるミミさん。診察室へ呼ばれると、医師はこう話し始めます。手術、したいですか?健康診断で要検査だったけど全然大丈夫だった漫画 1/5 pic.twitter.com/NUGsqONrKT — ミミ (@UNPAKALAND) October 4, 2020 医師によると、ミミさんの頻脈発作は直接命に関わることはないものの、高齢の患者や妊婦の場合、手術する人もいるといいます。結果的にミミさんは手術はせず、様子をみることになりました。健康診断を受けて、自分の心臓の回路が多いことを発見できたミミさん。もしも気が付かずに生活して、症状が悪化していたら、もっと不安な思いをしていたことでしょう。投稿を見た人からは、このようなコメントが寄せられました。・やはり定期的な健康診断は大事ですね。私も受けようと思いました。・突然のことに不安だったでしょう。それでも、明るく描かれていて、とても分かりやすかったです!・私も似たような経験があります。本当に健康診断は受けたほうがいいですね。身体の中で起きていることは、なかなか自分では気が付きにくいもの。不調に気が付かず病気が悪化し、手遅れにならないように、定期的な健康診断や人間ドックなどの受診を心がけたいものですね。[文・構成/grape編集部]
2020年10月07日私は、妊娠と同時に子宮内膜症の1つである「チョコレート嚢胞(のうほう)」と診断されました。夫婦で病気について調べると「不妊」や「手術」など不安になる言葉が並んでおり、なにより無事に赤ちゃんが成長してくれるのかと心配な日々を過ごしたのですが、無事わが子と会えました。私が体験したチョコレート嚢胞の経過についてご紹介したいと思います。 妊娠と同時にチョコレート嚢胞の診断私は、もともと生理痛がひどかったのですが、特に病院を受診したことはありませんでした。妊娠検査薬で陽性反応が出たため産婦人科を受診すると、先生から「生理のときに下腹部の痛みがきつくない?」と聞かれました。 そして、両側の卵巣の腫れを指摘され、6cm大のチョコレート嚢胞があるということがわかり、場合によっては手術の必要性があると告げられたのです。私は、妊娠確定後に病気の診断をされ、無事これから赤ちゃんが大きくなるのだろうか?という不安を抱えて帰宅することになりました。 おなかが大きくなるにつれ痛みも大きく私たち夫婦の不安をよそに赤ちゃんは順調に成長していたのですが、妊娠4カ月に入り左の下腹部に圧迫されるような痛みが生じ、続くようになりました。私も最初は痛みを我慢していたのですが、徐々に痛くなる頻度や強さが増えてきたため、定期健診とは別にかかりつけ医を受診することに。痛みの原因は「子宮が大きくなっているため」で、卵巣の腫れは変わりなく子宮に圧迫されている状態。翌月の定期健診では、卵巣のチョコレート嚢胞も自然と小さくなっており、破裂の可能性も低くなったと言われましたが、それでも私も夫も出産を終えるまでは不安な日々を過ごしたのです。 お医者さんから教わった3つのアドバイス私の不安な気持ちを察してくれたのか、先生から受診を考える3つのアドバイスをいただきました。①生理痛が強い方は早めに婦人科を受診すること②妊娠中に不安を感じる場合にも気軽に受診すること③痛みによるストレスを感じたら我慢せずに相談したり受診したりすること 私も生理痛が強かったのですが、受診することなく過ごしており、結果的に6cmまでチョコレート嚢胞が大きくなってしまいました。母親がストレスや痛み我慢することは母子ともに悪影響になる可能性があるそうなので、抱え込まないことが大切だと感じました。 出産時には、必要以上に嚢胞が成長せず私は無事にわが子を迎えることができました。しかし、チョコレート嚢胞は生理の再開と共に再び大きくなるようで、定期検査にこれからも通う予定です。私も今後の経過次第で薬物療法や手術療法の適応を検討しなければなりません。特に生理が再開してからは、痛みが強い場合には早めの受診を心がけていくつもりです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:大世渡恵理2児の母であり看護師。義父の中距離介護でダブルケアの経験もあり。子育て、介護・医療、女性の健康などのテーマで執筆活動中。
2020年09月09日最近急にお腹がぽっこりしてきたな〜と感じたら要注意!太っただけかと思いきや、実は婦人科系の病気だったというケースが意外と多いのだとか。症状がほとんど無く、気付かずに病気が進行してしまうことも。この記事では専門家の先生に、下腹が出る病気と実際にあった診察時のエピソードについてお話を聞きました。 答えてくれたのは……三鷹レディースクリニック院長天神尚子(てんじんひさこ)先生日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、1995年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。 お腹がポコッと膨れていたら要注意!「下腹部が膨れていても気にせずに過ごしていたところ、定期検診で卵巣腫瘍や子宮筋腫が発見されたというケースはよくあります。特に、経血量が多い、生理が長引く、ときどきお腹が痛くなる等の症状がある場合は要注意です。早い段階で見つかれば手術をせずに投薬治療で済む病気もあります。軽度の子宮内膜症などは薬や妊娠することで改善することが多いです。少しでもおかしいと思ったら産婦人科の医師に相談することをおすすめします」 中には無症状のケースもたとえば卵巣に血液が溜まって腫れる“チョコレートのう胞”という病気は、通常生理痛やお腹の痛みなどの症状がありますが、中には無症状で気付かない人もいます。そのまま放置して不妊の原因になったり、赤ちゃんの頭くらいの大きさまで腫大してしまった例もあるので、何も変わったことがなくても婦人科検診は欠かさないようにしましょう。また、その際には子宮がん検診だけではなく超音波検査も受けて、卵巣腫瘍や子宮筋腫の有無もみてもらいましょう」 病気かと思ったら妊娠だった!?「これは実際にあった話なのですが、『お腹が膨れて便秘で苦しい。婦人科系の病気でしょうか?』と診察に来た方が妊娠5カ月だったということがありました。その方は普段から生理不順だったため、まったく気がつかなかったそうです。『子どもが欲しかったので良かったです』と喜んで帰られましたが、その逆で望んでいないのに妊娠してしまっていたというケースもあります。生理が不順ということは、いつ排卵しているか分からない=いつ妊娠するか分からないということなので、特に気をつけていただきたいですね。『まさか私に限って』とみんな思ってしまうので」 以上、お腹がぼっこり膨れている時の病気についてのお話でした。人によっては無症状で気付かないこともあるというのが怖いですね。また、まさかの妊娠5カ月というのもびっくり。病気も妊娠も、自分がいつそうなってもおかしくない身近な話です。理由はなくても定期的に婦人科を受診することが大事ですね。 監修者:医師 三鷹レディースクリニック院長 天神尚子 先生日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。
2020年08月29日わが子を奪った「大血管転位症」「新生児肺高血圧症」という病気。妊婦健診では何も指摘されずに過ごしたマタニティ生活。楽しみにしていた未来から一転、過酷な現実と向き合うことになりました。今回は、実際にわが子が受けた治療やその後のできごとをお話ししたいと思います。出産直後に知ったわが子の病気私たちにとって初めての子どもでもあり、両親にとっては初孫。最初に通院していたクリニック・総合病院・里帰り先のクリニックと3つの病院に通院し、それぞれ妊婦健診では「元気に育っている」と言われていました。さらに総合病院で実施していただいたスクリーニング検査では「異常なし」という結果だったのです。「赤ちゃんは元気に育っています。心臓も丈夫」という言葉に安心しきっていたのに、出産直後に知ったわが子の病気。2,000人に1人と言われる「大血管転位症」という大変な疾患でした。 「大血管転位症」とは、肺動脈と大動脈が入れ替わることで弊害が起きてしまう心疾患。生後2週間以内に早期の手術が必要とすることが多いそうですが、わが子は「新生児肺高血圧症」を合併していて手術が困難だったため、第一に肺高血圧症の治療に取り組むことになりました。 心の準備をしていなかった私には、なかなか受けとめることができませんでした……。 「生存率は5%」NICUに行くと、口に呼吸器・胸にモニター・両腕には点滴がつながれ、薬で眠らされているわが子がいました。想像よりも残酷でした。でもやっぱりわが子はかわいい。たくさん声をかけてあげました。 「新生児肺高血圧症」を合併している。このままだと生存率5%……。 主治医との面談で、別の病気の告知があり、次から次へ残酷な言葉を浴びました。それでもその5%を信じて治療を続け、私は毎日わが子に母乳を届け、付き添っていました。 最後まで頑張ったわが子生後8日目。「呼吸状態が安定している。このまま行けば心臓の手術に踏み込める」と主治医から言われました。心臓に負担をかけている薬の量を少しずつ減らし、状態を維持できているように思えていました。 しかし生後13日目の昼、急変したのです。小さな心臓はもう限界でした。先生方が懸命に心肺蘇生をしてくれましたが、心拍がどんどん落ちて……。私は少しでも心臓が動いているうちに、「できなかった抱っこをしてあげたい」と先生に伝え、再度蘇生をお願いしました。生後13日目にやっとできた、初めての抱っこ。「ありがとう」「ごめんね」の気持ちを全部伝えました。 そして赤ちゃんは待っていてくれたかのように、家族が集まったあと、見守られながら永眠したのです。 わが子の死わが子を看取ったあと、病院で沐浴をしました。悲しいはずなのに自然とほほ笑んでいました。点滴・呼吸器を外したわが子と一緒に自宅へ帰宅し、1日一緒に過ごしました。 写真をたくさん撮り、手足の型をとったり……わが子が存在した証を作ったのです。息をしていないはずなのに、生きているかのようなこの時間が一番幸せだったかもしれません。 泣いてばかりでしたが、葬儀の日、最後は笑顔で見送りました。しかし帰宅後、遺骨となったわが子を前にして、「もう会えないんだ」と思うと、葛藤が急に襲ってきました。そんなつらい時期を助けてくれたのが家族でした。家族はいつも通り明るくふるまってくれてましたが、きっと私のために我慢してくれていたのでしょう。次第に「ずっと泣いていたら、赤ちゃんだって悲しいはず……」と思えるようになり、私も自然と笑顔が増え、少しずつわが子の死を受けとめることできました。 今回なぜわが子に心臓病があったのか、原因はわかりません。手術を生後2週間以内にしないといけないタイムリミットが迫り、すごく過酷な日々でした。しかし、わが子と一緒に過ごせた時間は、かけがえのない大切な時間となりました。 NICUに数日通い続けるなかで見た、周りの赤ちゃんの死や、一方で回復に向かって頑張っている姿を見て、この世に生まれることがどれだけすごいことなのか思い知らされました。出産は本当に奇跡です。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:大島れい第1子は先天性心疾患により天国へ。現在第2子妊娠中。看護師として4年勤務。自身の経験を中心に執筆している。
2020年08月18日妊娠判明と同時に起こった不調の1つに、強い腹痛がありました。医師からは「卵巣が腫れていますが、経過観察で問題ありません。妊娠初期ということもあって痛み止めの薬も処方できません。大変ですが、耐えてください」とのコメント。つわりと相まってつらかった妊娠初期の体験です。 妊娠判明、そしてつわり私が妊娠に気が付いたきっかけは、強い倦怠感でした。少し動くだけで立っていられないほど疲れてしまい、これはおかしいぞと思ったことを覚えています。月経も少し遅れていたので妊娠検査薬を使うと、しっかり反応が。入籍から半年、そろそろ子どもが欲しいねと夫と話していたころだったのでとてもうれしかったです。妊娠判明からほぼ同時期につわりの諸症状が起こり始めましたが、つらいものの耐えられないほどではありませんでした。「妊娠は病気じゃない」の意味つわりも吐き気やめまいなどでつらかったものの、デスクワークの仕事ができないというほどではありませんでした。でも、腹痛はまっすぐに歩けなくなるほどの痛み。椅子に座っていることもできず、仕事を早退したり、休んでしまう日が続きました。もちろん家事などまったくできません。体調の悪さからメンタルも弱っていき、次第に自分がダメな人間だと感じるようになっていきました。しかしそのとき、職場の上司から掛けてもらった一言に救われました。 「妊娠は病気ではないというのは、医師や他人が治すことができない、あなたが安静にするしかないということ。仕事も家事もしなくていい。つらいときは休みなさい。申し訳ないと思わなくていい」 上司から掛けてもらった言葉と理解ある同僚に助けられ、早退と欠勤を繰り返しながらもどうにか妊娠初期を乗り越えました。妊娠13週を過ぎたころ、つわりも腹痛も次第に治まっていきました。 それからも妊娠期間中、しばしばマイナートラブルに見舞われることがありました。そのたびに「妊娠は病気じゃないから、私が私とおなかの赤ちゃんを第一に考えた行動をしよう」と心がけ、無理のない妊娠生活を送ることができました。腹痛はつらかったですが、何かと無理しがちの私にとっては必要な経験だったと思えました。 原案/かねこゆかり作画/やましたともこ
2020年08月12日ブラジル・サンパウロで1匹のメス犬が捨てられているのを、通りがかりの人が発見しました。その犬が誰かに「捨てられた」と分かった理由は…犬が文字通り、ゴミ箱の中に入れられていたからです。"As pessoas que estão tentando fazer desse mundo pior, não estão tirando um dia de folga. Como posso eu?"Sobre o caso...Posted by Palhinha Rodrigo on Saturday, July 18, 2020保護に協力したPalhinha Rodrigoさんは、犬をゴミ箱から助け出した後すぐに動物病院へ連れて行きました。犬は診察の結果、胃に大きな腫瘍と潰瘍があることが分かりました。また乳腺にも複数の小さな腫瘍が見つかったといいます。Posted by Palhinha Rodrigo on Tuesday, July 21, 2020Florzinhaが見つかった時の動画が拡散したことで、彼女を捨てた人に対する怒りの声が上がっています。しかしPalhinhaさんは、人々にこう呼びかけています。愛は憎しみより強い。Florzinhaにこんな仕打ちをした人物を責めることにエネルギーを使うのはやめて、Florzinhaの回復を祈り、愛とポジティブなエネルギーを彼女に送ってあげて。Palhinha Rodrigoーより引用(和訳)Posted by Palhinha Rodrigo on Tuesday, July 21, 2020Florzinhaは日に日に元気を取り戻しているそうです。保護された時はあんなに悲しそうだった表情も今ではこんなに幸せそうに見えます。Palhinhaさんは彼女の病気が治ったら里親を探すということです。どのような理由があっても命ある動物をゴミ箱に捨てるというのは許されることではありません。病気を抱えているうえ、ゴミ箱に入れられたFlorzinhaがどんな気持ちだったのか…想像すると胸が締め付けられます。Florzinhaが早く全快して、一生愛し続けてくれる優しい里親と暮らせる日が来ることを願わずにいられません。[文・構成/grape編集部]
2020年08月05日優しい飼い主さんと暮らす2匹の犬、8歳のローマンと6歳のスパンキー。2匹は初めて会った瞬間からすぐに仲よくなり、今では本物の兄弟のようにいつも一緒に過ごしています。 この投稿をInstagramで見る @roman_spankyがシェアした投稿 - 2014年 5月月11日午後12時53分PDT海外メディア『Bored Panda』によると、飼い主さんはある日、ローマンの耳が腫れているのに気が付いたのだそう。動物病院で診てもらったところ、耳に血腫ができていて手術が必要だということが分かったのです。 この投稿をInstagramで見る @roman_spankyがシェアした投稿 - 2019年12月月27日午前7時29分PST手術が2週間先まで予約できなかったため、その間に耳の腫れが悪化してしまい、ローマンはだんだんと元気がなくなってきたのだとか。またスパンキーはそんなローマンを見て、とても心配するようになったのだそう。そして手術の5日前、ローマンの体調を心配した飼い主さんは室内に監視カメラを付けて、自分が不在の間も犬たちの様子を確認することにします。すると…カメラに信じられない光景が映っていたのです。 この投稿をInstagramで見る @roman_spankyがシェアした投稿 - 2020年 6月月28日午前6時32分PDTカーペットの上に横になっているローマン。するとスパンキーがベッドを引きずって彼のそばに持ってきてあげたのです。それから2匹はぴったりと寄り添って眠っていました。感動した飼い主さんの姉妹が動画をSNSに投稿するとたちまち拡散され、多くのコメントが寄せられています。・なんて優しい子。涙が出たわ。・彼らはこの星でもっとも賢くて愛情深い生き物だ。・兄弟愛だね。普段から2匹は遊ぶ時も眠る時もいつでもそばにいるのだそう。きっとスパンキーはローマンの具合がよくないことに気付き、少しでも助けてあげたいと思っているのでしょう。 この投稿をInstagramで見る @roman_spankyがシェアした投稿 - 2017年 2月月5日午後5時43分PST『Bored Panda』によるとローマンの耳の手術は無事に終わり、術後の経過も良好だとのこと。今では耳の不快感がなくなり、すっかり元気を取り戻したそうです。よかったですね。ローマンの手術の後も、スパンキーはずっと彼のそばに寄り添っていたといいます。体が健康でない時は心も弱くなってしまうものです。そんな時に優しい弟犬のサポートは、ローマンにたくさんの癒しとエネルギーを与えてくれたことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2020年07月13日2016年のある日、動物病院にブリーダーが1匹の子猫を連れてきました。美しいブリティッシュ・ショートヘアのその子猫を「安楽死させたい」という理由でした。なぜならその子猫が重度の脊椎側彎症(せきついそくわんしょう)を患っていたからです。 この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 5月月21日午前8時12分PDTこの病気は背骨が側方に曲がっているため、体の横幅が広くなるといいます。海外メディア『The Dodo』によると、家族が経営するこの病院で働いていたマリーさんと彼女の母親は子猫を見て、「激しい運動ができなくても、この子はいい生活が送れるのではないだろうか」と思ったのだそう。そして彼女はブリーダーの了承を得て、子猫を自分が引き取ることにしました。 この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 6月月14日午後1時57分PDT実はマリーさんの祖父母がずっと猫を飼いたがっていたのだそう。ただアパート暮らしのため、活動的な猫だと安全に飼えない懸念があり、大人しい猫を探していたのだとか。この子猫はまさに彼女の祖父母にとって理想的な猫だったのです。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 5月月21日午前8時09分PDT子猫は『ピトー』と名付けられ、検査の結果、脊椎側彎症があっても痛みを感じることはなく、普通に生活できることが分かりました。またピトーの後ろ脚に機能障害があるということですが、ジャンプができないだけで歩くのに支障はないといいます。 この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 6月月10日午後5時53分PDT この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 6月月29日午後2時07分PDT この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 6月月30日午前10時04分PDTコロンと丸い体型と独特の表情が、まるでアニメのキャラクターのよう!2020年5月にマリーさんがピトーのInstagramアカウントを開設すると、たちまち人気者になりました。・この子はパーフェクトよ!・かわいすぎる天使だ。・もっとピトーの写真が見たい! この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 7月月4日午前9時26分PDT現在もピトーはマリーさんの祖父母の家で元気に暮らしているそうです。一度は安楽死させられそうになりながら、今ではその愛らしさで多くの人を癒しているピトー。優しい家族に巡り合えて本当によかったですね![文・構成/grape編集部]
2020年07月08日生理と同様に、なかなか人に言えない“おりもの”の悩み。女性同士でもあまり話題に出さないため、病気のサインが出ていたとても気がつかない場合が多いそうです。そこで、おりものの悩みや疑問について、専門家の先生にパターン別に回答してもらいました。もしかしたら意外な病気が発覚するかも?当てはまるものがあったら要注意です! 答えてくれたのは……三鷹レディースクリニック院長天神尚子(てんじんひさこ)先生日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、1995年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。 Q.性行為の後、おりものが臭います。A.「おりものというのは子宮の中や膣からの分泌物で、そこに精液が混ざったり、汗や皮脂が混ざると臭うことがあります。一時的なものであれば問題ありませんが、それがずっと続くようだと細菌性の膣炎を起こしている可能性があるので受診した方が良いです。あと、よく言われるのは高タンパクや高脂肪の食品を食べ過ぎると体臭が強くなるのと同じように、おりものの臭いもきつくなるようです。多少臭いがするのは当たり前ですが、あまりにひどいようなら異常と言えるでしょう」 Q.おりものの量が多い気がします。A.「おりものの量というのは時期によって差があって、排卵期や生理の前後は多くなります。あとは感染を起こしている時などに自浄作用が働いて一時的に多くなることがあります。おりものの色は大体無色透明か白〜薄いクリーム色というのが普通ですが、黄緑っぽい色になったり、嫌な臭いがした時は感染を起こして膣炎になっている可能性が高いです。 人と比べられないので分かりにくいですが、いつもおりものシートを付けていないと下着を通るくらい汚れるようであれば、量が多過ぎるので受診が必要です」 Q.おりものの量が極端に少ない気がします。A.「おりものの量が少ない=炎症が起きていないということなので、生理も順調に来ているようであれば問題ないと思います。ただ、これに月経不順が伴うようであれば、ホルモンが十分に出ていない可能性があるので受診した方が良いと思います」 Q.血が混ざったような茶色いおりものが出ます。A.「もし妊娠中にそういったおりものが出るようであれば、切迫流早産のサインなのですぐに病院に行かなければなりません。妊娠していない場合は不正出血の可能性があります。排卵期に出血することもあるので、それが一概に悪いものとは言えませんが、やっぱり一番怖いのは子宮がんですよね。 あとはクラミジア頸管炎といって、クラミジアに感染しているケースも考えられます。その他にも子宮筋腫や子宮頸管ポリープ、子宮膣部びらん(膣が爛れてしまう病気)など、さまざまな婦人科系の病気が考えられますので、一度受診しておきましょう」 Q.チーズやヨーグルトのような固形のおりものが出ます。A.「かゆみが伴っていたらカンジダ膣炎になっている可能性が高いので、この状態が続くようであれば受診した方が良いと思います」 人に言えないおりものの悩みを持っている人は、実は結構多いのではないでしょうか。おりものの状態からも様々な病気の可能性を知ることが出来るので、普段から臭いや色を観察しておくと良いですね。また、感染や炎症を起こさないためにも、おりものシートはまめに替えて清潔に保つことが大事です。それでも自分では気付かない場合があるので、少しでも気になることがあったらすぐに受診しましょう。 監修者:医師 三鷹レディースクリニック院長 天神尚子 先生日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。
2020年06月23日妊娠・出産は奇跡というけれど、赤ちゃんに病気や障害がある可能性は誰にでもあります。毎回の妊婦健診でおこなう超音波検査。あの白黒のエコーで、実はわかる病気があるんです。もし赤ちゃんがおなかの中にいる間に病気がわかったら……。私の妊娠・出産体験談をご紹介します。 妊娠7カ月、赤ちゃんの心臓病が見つかった毎回、妊婦健診でおこなう超音波検査。最近では、4D画像も見ることができて、ママにとっても赤ちゃんが見られるうれしい時間でもあります。このエコー、先生が見ているのは胎児の推定体重や性別だけではありません。白黒の映像の中でも見ることのできる内臓や血管があり、異常がないか先生は見ているのだそうです。 私は妊娠7カ月のころ、赤ちゃんの心臓病が見つかりました。エコーではっきりと、心臓の中の形が見えたことを覚えています。 おなかの中で赤ちゃんの病気が見つかること先生は私に、「おなかの中で赤ちゃんの病気が見つかることはとてもラッキーなことだ」と言いました。ママの心の準備もできますが、何よりも赤ちゃんにとって最善の出産方法を選ぶことができるからだそうです。 赤ちゃんに病気が見つかった場合、大きな総合病院に転院することが多いかとは思いますが、帝王切開になるのか、普通分娩になるのか、出産時の新生児科・小児科医との連携やNICUの準備など、エコーで見ることのできる情報を集めて先生方が最善策を考えてくれました。 調べすぎない。でも仲間を見つけたいこの経験を通して私は、ママにとって大切なのはひとりで受け止めないこと、調べすぎないことだと感じました。今はネットで何でも調べられる時代。でも、その情報が正しいのか、わが子の症状に当てはまるのかは自分では判断できません。 私自身、心配な話ばかり見てしまい、それだけで必要以上につらくなってしまいました。一方よかったと思うのは、同じ病気の子どもを持つ仲間を見つけること。同じ境遇の人とコミュニケーションをとると、とても心強かったです。 病気や障害を受け止めることはとても難しいことですが、おなかの赤ちゃんが出産前に教えてくれたんだと、私は感じました。正しい情報を自分で理解し、専門家に相談しながら、できる限りの準備ができるといいなと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:山本かやの二児の母。ウエディング業界から飲食業に転身後、妊娠を機に退職。現在は専業主婦。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味はガーデニングと家庭菜園。
2020年05月12日妊娠中に見舞われた数々のマイナートラブル。私は思いつくかぎりに解消法を試してみましたが、なかなか思うように改善されませんでした。しかし、友人のすすめでマタニティヨガを始めてから徐々にマイナートラブルが改善され、さらには安産だったのです。妊娠中にマタニティヨガをしていてよかったな、と思った体験をお伝えします。 マイナートラブル発生!妊娠20週目に突入したころから徐々に腰痛、便秘、足のむくみや倦怠感といったマイナートラブルの症状が現れました。インターネットで私にできそうなマイナートラブル解消法を調べていろいろと挑戦することに。 まず私は簡単な開脚ストレッチや毎日1時間のウォーキング、30分の半身浴で解消を試みましたが、特にこれといった成果は出ませんでした。便秘については野菜中心の食事にして水分補給をこまめにしても思うように改善できず、おなかが苦しかったのを覚えています。 マタニティヨガとの出合い私はマイナートラブルをなんとかしたいと思い、出産経験のある友人に相談しました。友人は「私もマイナートラブルがひどかったけれど、マタニティヨガをしたら軽減した」と、マタニティヨガをすすめてくれました。 私の住んでいる地域ではマタニティヨガの教室がなかったので自宅で試そうと思い、本屋さんでマタニティヨガのDVD付きの本を購入。私は主治医に相談をして、「無理のない程度ならしても良い」と言われたので、さっそく始めました。 身も心も軽くなったマタニティヨガ!マタニティヨガの本のカリキュラムに沿って徐々にレベルアップしていきました。ちょっときついな、と思うポーズもありましたが、小1時間ほどヨガをしたあとは体が軽く感じ、心も晴れやかですっきりして気持ちがよかったです。 マタニティヨガを2カ月ほど続けると、今までつらかったマイナートラブルが軽減されました。とても頑固だった便秘まで改善されたのです。ヨガは出産前日まで毎日続け、それが関係しているかはわかりませんが、分娩7時間の安産でした。 妊娠中のマイナートラブルに悩まされ、改善するために思いつくものは試しましたが、結果としてマタニティヨガが私には合っていたみたいです。おなかが大きくなるにつれて体は重くなりましたが、身も心も元気で健康的なマタニティライフを過ごせたのはマタニティヨガのおかげだと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 著者:藤原 にじ二児の姉妹の母。兵庫県出身、オーストラリア在住。自身の経験と感性をもとに執筆活動中。趣味はイラスト、漫画を描くこと。旅行も大好き!妄想の中でも旅行に行く。
2020年04月12日私は妊娠36週の健診のときに血圧が高いことを指摘され、そのまま様子を見るために入院しました。入院直後は、まさか帝王切開での出産が2日後に控えているとは夢にも思っていませんでした。今回は突然の入院・出産となった私の体験をお伝えします。 順調な妊娠生活が一転! 妊娠36週までは順調な妊娠生活でした。胎児はずっと小さめであることはわかっていましたが、血圧や尿たんぱくに異常はなし。動悸は妊娠初期から感じていましたが、正常範囲だと思っていました。体の異変に気が付いたのは、妊娠36週の健診より3日ほど前のことでした。お風呂上がりに立てないほどの頭痛とめまい、気持ち悪さがありました。夜間に病院へ連絡しましたが、返答は「自宅で様子を見ましょう」とのこと。これが、妊娠中に初めて感じた体の異変でした。 妊娠36週で入院が決定!妊娠36週の健診で医師から血圧の高さを指摘され、尿検査では尿たんぱくが(++)と出ていました。「様子を見るために1週間ほど入院しましょう」と言われ、その場で入院が決定。 すぐに個室が用意され、車いすでの移動。入院してから降圧剤を服用し、腎臓機能を調べるために24時間の蓄尿をしました。上の血圧は最高170まで上昇し、尿検査の結果も悪く、「妊娠高血圧腎症」と診断されました。 仕事終わりの夫と共に手術の説明を聞き、同意書を書き、入院から2日後に帝王切開での出産が決定したのでした。 入院して2日後に帝王切開!血圧を上げないために病室のカーテンを閉め切り、テレビやスマホも極力禁止! うす暗いなか、不安感も増し、泣きながら夫やおなかの赤ちゃんへ感謝の手紙を書きました。帝王切開は手術となるのでたくさんの検査があり、前日からの絶飲食もつらかったです。そして入院から2日後の午後2時、帝王切開にて1,948gの赤ちゃんを出産! 経過は母子共に良好で、赤ちゃんはすくすく大きくなり、私も産後に降圧剤を飲まなくても血圧が正常に戻りました。産んでしまったら、もう何も怖いことはないと強気になったのを覚えています。 自然分娩で出産することしか頭になかったので、帝王切開が決まったときには不安で押しつぶされそうでした。手術の同意書にサインするのも怖かったくらいです。妊娠中に起こる病気のこと、帝王切開のことなど、もっと事前に知っておけばよかったと思いました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 イラスト:(c)chicchimama著者:高橋こずえ3歳と1歳の姉弟を育児中。節約・整理収納・手芸が趣味で、家での手仕事を楽しんでいる。子育てライター歴3年目。
2020年04月04日【知っておきたい】インフルエンザの基礎知識小児科医の加納友環(ぱぱしょー)先生に、「インフルエンザ」についてお話を伺いしました。薬は飲んだほうがいいの…?副作用との天秤になるが、発熱期間を少し短くする効果があるので受診して薬をもらうのはありだと思う。インフルエンザの予防策は…?予防接種を受けるのが良いので、年内には接種を終えたいですね。そのそも予防接種は効果があるの?効果が実感できない人もいますが、ぜひ受けてほしいです。ほかにも、具体的な妊娠・出産にかかる費用について詳しくインタビューしています。ぜひ動画をチェックしてみてくださいね。動画目次0:22 インフルエンザA型B型とは?1:07 インフルエンザと風邪の違い1:51 お薬は飲んだ方がいい?2:29 インフルエンザ予防策とは3:41 予防接種しても病気になるのはなぜ?字幕付きのため、音声なしでもお楽しみいただけます♪子育てに役立つ情報が盛りだくさん!ままのてのYouTubeチャンネルでは、ママ・プレママの素朴な疑問やリアルな悩みを解決します。【SNSで大人気!】離乳食を食べ始めた息子が…?【簡単解説】ふるさと納税とは?【実録!】はじめての予防接種体験!【妊娠7ヶ月!】管理栄養士の妊娠中のリアルな食生活【保育士実践】赤ちゃんのげっぷの出し方とコツ動画は絶賛更新中!ぜひチャンネル登録してみてくださいね。
2019年12月11日いよいよ妊娠9カ月に突入する妊娠32週目。妊婦生活もあとわずかとなり安心する一方、ますます大きくなったおなかを抱えてマイナートラブルに見舞われるころでもあります。妊娠32週とはどんな時期であるのかを知り、少しでも快適に過ごせるように工夫しましょう。【監修】イシハラクリニック副院長 石原新菜 先生小学校は2年生までスイスで過ごし、その後、高校卒業まで静岡県伊東市で育つ。2000年4月帝京大学医学部に入学。2006年3月卒業、同大学病院で2年間の研修医を経て、現在父、石原結實のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっている。クリニックでの診察の他、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。著書に、13万部を超えるベストセラーとなった『病気にならない蒸し生姜健康法』(アスコム健康BOOKS)をはじめ、『「体を温める」と子どもは病気にならない』(PHP研究所)等30冊を数える。■妊娠32週の胎児の様子赤ちゃんの成長度合い妊娠32週ごろの胎児は、体重1368~2243gにまで成長しています。平均体重は1805gです。体長は42~47センチ程度なのですが、なんとこれはパイナップルほどの大きさ! 赤ちゃんは、おなかの中でそれほど大きくなっています。妊娠28週のときにピークを迎えた羊水の量が徐々に減ったことや、赤ちゃんがますます大きくなったこともあり、子宮内で赤ちゃんが動くスペースも狭くなってきます。このころになると内臓の器官ができあがりつつあり、妊婦健診時のエコーでは心臓の弁が動いている様子が見られることもあります。参考サイト:日本産婦人科学会 「胎児計測と胎児発育曲線について」 皮下脂肪がつき始める32週になると胎児には皮下脂肪が増えます。これによりしわがなくなり、ふっくらとした体つきに。皮下脂肪が増えたことで、ガラスのように透けていた赤ちゃんの肌もツヤのあるピンク色へと変化。また、髪の毛やつめも伸びてくるので、胎児とはいっても、ほとんど新生児と変わらない見た目になります。32週の壁とは? 早産のリスクと関係がある妊娠27週から37週未満で赤ちゃんが生まれることを早産といい、もし32週の時点で出産した場合は早産にあたります。早産で生まれた赤ちゃんは、命の危険や合併症を起こす可能性も。しかし、医療の発達によって助けられる赤ちゃんも増えてきました。一般的に出生時の体重が1500gあればリスクが少なく、2000gにもなれば正産期に生まれた赤ちゃんとほぼ変わらずに成長することが多くなってきました。32週の赤ちゃんの平均体重は約1800gですから、この例に該当します。しかし、在胎期間が短いとそれだけ小さく生まれるということ。早産で生まれた子どもが標準的な発育をしている子どもと同様に成長するまでには時間がかかります。1歳の時点で追いつけるのは、32週未満なら21%、32週から37週未満なら69%です。誕生後の発育状況を考えると、同じ早産でも妊娠32週がひとつのポイントになるといえるでしょう。早産の原因で多いのは、細菌性ちつ症や子宮けい管無力症です。妊婦健診で発見でき、治療すれば早産を防ぐこともできるので、リスクを減らすためにも2週間に1度の妊婦健診は必ず受けましょう。参考サイト:厚生労働省 「低出生体重児の訪問指導に関する研究 低出生体重児保健指導マニュアル~小さく生まれた赤ちゃんの地域支援~」 ■妊娠32週のママの様子ママの変化よりいっそうおなかが大きくなる時期。ママの体重の増え方が気になりますが、妊娠前の体重プラス6~7kg程度が目安です。もちろん、妊娠前のママの体重にもよるので、あくまで参考程度に。おなかが重いので、あお向けで寝ると苦しくなってしまうことも…。そんなときには、上半身をうつぶせにして、おなかから下は横向きにするシムズの体位がおすすめ。自分にとって楽な姿勢で過ごしましょう。胃が圧迫されてたくさん食べられなくなる妊娠32週になると、子宮底がみぞおちのあたりまで上がってきて胃を圧迫します。いつも通りに食事がとれなくなることも。そんなときは、1日4~7食に食事回数を増やしてみましょう。食事を少量ずつとることで食べ物の逆流を防ぎ、胸やけがしづらく、食事が楽しめるようになります。また、血糖値の上昇がゆるやかになり、食べ物をゆっくり消化できるので便秘になりにくいというメリットもあります。メニューは玄米おにぎりや全粒粉のパン、野菜スティックやプロセスチーズなど、少しでも食べ応えがあり、栄養が補えるものがおすすめです。動悸や息切れがつらくなるこれまで感じたことのないような動悸(どうき)がすると、少し不安にもなりますよね。動悸を感じたらすぐに安静にして。休憩しておさまるようなら心配はありません。妊娠32週にもなると、血液の量が通常時の1.5倍にも増加。心臓に負担がかかりやすくなっているため、動悸がすることもあります。動悸や息切れがひどいときは、貧血や心電図などの検査をしてもらいましょう。ももの付け根が痛くなる大きくなった子宮が足の付け根にあるじん帯を引っ張るため、痛くなったり、足がつることも。内ももの筋肉を伸ばすストレッチをすると、少し楽になります。また、おなかが大きくなると足への負担が大きくなり、足がむくむこともあります。そんなときは血液の循環をよくすることが大切。お風呂にゆっくりつかったり、ふくらはぎを下から上に向かってマッサージしたり、足首を回したりしてみましょう。シミやそばかすが増えることも…!胎盤からのホルモンの刺激により、妊娠中にはメラニン色素が増加。紫外線からママの体を守ろうとするため、シミやそばかす、黒ずみが出やすくなるのです。女性としてはなんともゆううつではありますが、肌の黒ずみは出産を終えたら自然と目立たなくなるので安心してください。しかし、シミやそばかすは残念ながら一度出たら消えません。外出のときにはしっかりと紫外線(UV)ケアをしましょう。妊娠中は肌が敏感になっているので、低刺激の日焼け止めや帽子で紫外線対策をすると安心です。■妊娠32週になったらやっておきたいこと働いているママは産休の準備をしっかりと労働基準法により、出産予定日を含む6週間前から(双子以上は産前14週間から)産前休業を取ることが認められています。一方、産後休暇は8週間取得することが定められており、たとえ本人が希望しても働くことはできません。ママが働けない間に職場の仲間が困ることのないよう、産休に入る前にしっかりと準備をしておきましょう。妊娠32週だと産休に入るまでにまだ日があると油断しがちですが、思いがけず体調を崩したり、出産が早まることも。引き継ぎは早めにしておくと安心です。社内での引き継ぎはもちろんのこと、取り引き先にも産休に入ることを連絡し、後任者を紹介しておきましょう。つらい動作はパパに代わってもらっておなかが大きく突き出し、体が重くなってくるころ。日常生活の中であっても、注意が必要になります。自分の足元さえも見づらくなるため、思わぬところでつまずいてしまうことも。一歩先を見て歩くことや、階段では手すりを持つことを心がけ、常にゆっくり動くことを意識しましょう。おなかに圧力のかかる前傾姿勢や反動をつけた動き、片足立ちはしないように。赤ちゃんが生まれたあとの生活を想定して、部屋の模様替えをすることもありますね。ただし、家具の移動や重い荷物を持つときなどはほかの人にお願いしましょう。■まとめ安定期、しかも妊娠後期にもなるとほっとひと安心。そんなときに、おなかが大きくなることで見舞われるマイナートラブルもあったりして、やはり妊娠生活は気が抜けないと実感しているママもいるかもしれません。でも、大変なことばかりではありません。大きくなったおなかに目をやると、もうすぐ赤ちゃんに会える喜びだって感じることでしょう。赤ちゃんとの新生活の準備をしたり、バースプランを考えてみるのもいいかもしれません。正産期までもう少し! 赤ちゃんが生まれてくる日を楽しみにしながら過ごしてくださいね。参考資料:・ 日本産婦人科学会 ・ 厚生労働省 ・『月数ごとに「見てわかる!」 妊娠・出産 新百科』(ベネッセコーポレーション) 総監修 杉本充弘・『おなかの中を可視化する! はじめての妊娠&出産』(大泉書店) 監修 竹内正人・『主婦の友社新実用BOOKS 最新 はじめての妊娠&出産』(主婦の友社)監修 北川道弘・『はじめてママの「からだとこころの悩み」お助けBOOK』(世界文化社) 監修 竹内正人
2019年11月21日当時、36歳で未婚だった私。結婚・妊娠に焦りはあったものの、婦人科健診もほとんど受けていませんでした。 婦人科健診で病気が見つかったそんななか、お付き合いしている方とそろそろ結婚という話になり、婦人科健診を受けることに。すると卵巣嚢腫、そして、子宮筋腫がボコボコあり、一刻も早く手術することになりました。 そして、どうにか無事に手術も終わり、結婚して子どもができればと思っていたのですが、なかなか妊娠できませんでした。 検査を受け、妊活をスタート!ようやく不妊治療も視野に入れ、病院に通い始めたのが39歳のときでした。当時の私は、まったく知識がなく、体外受精などをおこなえばすぐに妊娠するだろうと思っていました。しかし、ようやく自分自身の置かれている状況がわかってきて、どうしてもっと早く病院に行っておかなかったんだろうと後悔に打ちひしがれていました。 夫婦それぞれ検査を受け、幸い問題はなかったため、タイミング法から始めました。しかし、そんな簡単には妊娠できず……。 気分転換に近場の旅行へそんななか、自分の年齢もタイムリミットが近づいているので、次のステップへと進む話がありました。そのとき、大した大きさではないものの、子宮筋腫を取ったほうがいいという話があり、腹腔鏡手術をして取ることにしました。 その後、次のステップに進む前に、夫婦で気分転換に近場の旅行に行くことになり、その月は不妊治療をお休みして1カ月後に再開することになりました。 自然妊娠できてよかったところが、その気分転換がよかったのか、手術がよかったのか、その後まもなく自然妊娠することができました。妊娠したのは40歳、出産は41歳のときでしたが、高齢でも自然妊娠できたことが、本当にうれしく、感謝しています。 不妊治療中は、終わりが見えなくて本当につらかったですが、もっと若いときにちゃんと病院に行って体を診てもらっていたら、もう少し苦労しなくていいこともあったのではないかと思います。 また、出産のトラブルの可能性も増えたり、40歳に入ってからの高齢出産はリスクがあることを知り、早めに病院へ行っておけばよかった、と感じました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:高橋えみ1児の母親。育休中。
2019年10月30日出会い系サイトにおいて、知り合った女性と性行為をした後、暫くして妊娠をしたとの連絡があり、女性の兄を名乗る人物から中絶費用や慰謝料名目でのお金を請求されているというご相談を受け、弊所で介入いたしました。まず、・請求の主体である女性がどこの誰であるか・当該女性から代理人として交渉をする権限を与えられているのか・交渉する権限があるとして当該女性の妊娠の事実が確認できる証拠はあるのか・妊娠が事実だとしてご依頼者様と生物学的な親子関係があるのかといった事実を確認しなければなりません。また、仮に全て事実であったとしても、「中絶費用を誰が負担するか」という問題は一義的に決まるものではありませんし(女性の心身に負担がかかることから、男性が必要な費用を支払っているケースが多いかと思いますが)、さらに慰謝料となると、「ご依頼者様の行為が何らかの精神的苦痛を与えた」という事実まで確認できなければなりません。兄を名乗る人物から、「妹が妊娠をした、責任を取れ」と言われると、感覚的に何らかのお金を払わなければならないのではないかと思う方もいらっしゃるかと思いますが、以上のとおり、相当多くの事実を裏付けとなる証拠をもって確認しなければならないわけです。この事案でも、上記の点を「一つ一つ確認させてほしい」と兄を名乗る人物に伝えたところ、それ以降は全く連絡が取れなくなってしまいました。事実は不明ですが、ご依頼者様は金銭の支払いをすることなく、またこの後も女性や兄と名乗る人物から連絡が入ることはありませんでした。もちろん事実の可能性もある訳ですから、最初から嘘と決めつける訳にはいきません。相手の感情を傷つけぬよう、また無用な刺激をしないよう、法律家である以上、事実を確認し法的根拠があることが認められなければ払えないという形で、あくまで冷静に話を進めていく必要がございます。妊娠や中絶といった繊細な問題であるため、慎重な対応をしていく必要がありますが、やはり事実を確認できない以上、やみくもにお金を払うわけにはいきません。出会い系サイトなど出会いの形が多様化した現代においては、上記のようなご相談をよくお受けします。お金を払ったり、合意の書面を作成したりする前に、一度お気軽に弁護士にご相談いただければと思います。 *執筆弁護士:若井 亮(若井綜合法律事務所。「迅速対応」「分かりやすい説明」「徹底した報告」をモットーとしている。不当要求への対応、詐欺被害への対応を多く経験している)*画像はイメージです(pixta)【実録|弁護士は見た!】出会い系サイトでの妊娠トラブルはシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。【実録|弁護士は見た!】出会い系サイトでの妊娠トラブルはシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2019年09月13日わが子を奪った「大血管転位症」「新生児肺高血圧症」という病気。妊婦健診では何も指摘されずに過ごしたマタニティ生活。楽しみにしていた未来から一転、過酷な現実と向き合うことになりました。今回は、実際にわが子が受けた治療や、その後のできごとをお話ししたいと思います。 出産直後に知ったわが子の病気私たちにとって初めての子どもでもあり、両親にとっては初孫。最初に通院していたクリニック・総合病院・里帰り先のクリニックと3つの病院に通院し、それぞれ妊婦健診では「元気に育っている」と言われていました。さらに総合病院で実施していただいたスクリーニング検査では「異常なし」という結果だったのです。「赤ちゃんは元気に育っています。心臓も丈夫」という言葉に安心しきっていたのに、出産直後に知ったわが子の病気。2,000人に1人といわれる「大血管転位症」という大変な疾患でした。 「大血管転位症」とは、肺動脈と大動脈が入れ替わることで弊害が起きてしまう心疾患。生後2週間以内に、早期の手術が必要とすることが多いそうですが、わが子は「新生児肺高血圧症」を合併していて、手術が困難だったため、第一に肺高血圧症の治療に取り組むことになりました。 心の準備をしていなかった私には、なかなか受けとめることができませんでした……。 「生存率は5%」NICUに行くと、口に呼吸器・胸にモニター・両腕には点滴がつながれ、薬で眠らされているわが子がいました。想像よりも残酷でした。でもやっぱりわが子はかわいい。たくさん声をかけてあげました。 「新生児肺高血圧症」を合併している。このままだと生存率5%……。 主治医との面談で、別の病気の告知があり、次から次へ残酷な言葉を浴びました。それでもその5%を信じて治療を続け、私は毎日わが子に母乳を届け、付き添っていました。 最後まで頑張ったわが子生後8日目。「呼吸状態が安定している。このまま行けば心臓の手術に踏み込める」と主治医から言われました。心臓に負担をかけている薬の量を少しずつ減らし、状態を維持できているように思えていました。 しかし生後13日目の昼、急変したのです。小さな心臓はもう限界でした。先生方が懸命に心肺蘇生をしてくれましたが、心拍がどんどん落ちて……。私は少しでも心臓が動いているうちに、「できなかった抱っこをしてあげたい」と先生に伝え、再度蘇生をお願いしました。生後13日目にやっとできた、初めての抱っこ。「ありがとう」「ごめんね」の気持ちを全部伝えました。 そして赤ちゃんは待っていてくれたかのように、家族が集まったあと、見守られながら永眠したのです。 わが子の死わが子を看取ったあと、病院で沐浴をしました。悲しいはずなのに自然とほほ笑んでいました。点滴・呼吸器を外したわが子と一緒に自宅へ帰宅し、1日一緒に過ごしました。 写真をたくさん撮り、手足の型をとったり……わが子が存在した証を作ったのです。息をしていないはずなのに、生きているかのようなこの時間が一番幸せだったかもしれません。 泣いてばかりでしたが、葬儀の日、最後は笑顔で見送りました。しかし帰宅後、遺骨となったわが子を前にして、「もう会えないんだ」と思うと、葛藤が急に襲ってきました。そんなつらい時期を助けてくれたのが家族でした。家族はいつも通り明るくふるまってくれてましたが、きっと私のために我慢してくれていたのでしょう。次第に「ずっと泣いていたら、赤ちゃんだって悲しいはず……」と思えるようになり、私も自然と笑顔が増え、少しずつわが子の死を受けとめることできました。 今回なぜわが子に心臓病があったのか、原因はわかりません。手術を生後2週間以内にしないといけないタイムリミットが迫り、すごく過酷な日々でした。しかし、わが子と一緒に過ごせた時間は、かけがえのない大切な時間となりました。 NICUに数日通い続けるなかで見た、周りの赤ちゃんの死や、一方で回復に向かって頑張っている姿を見て、この世に生まれることがどれだけすごいことなのか思い知らされました。出産は本当に奇跡です。 著者:大島れい第1子は先天性心疾患により天国へ。現在第2子妊娠中。看護師として4年勤務。自身の経験を中心に執筆している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年08月24日通常、生命保険に加入するためには、健康状態が良好なほか、過去に大きな病気や治療歴などが無い必要があります。ちなみに、妊娠は、病気にはあたらないため、問題なく生命保険に加入できそうですが、実のところ、妊娠の時期や申し込みのタイミングによっては、生命保険に加入できないことがあるのは確かです。そこで本記事では、妊娠中における生命保険の加入を中心に、押さえておきたいポイントを解説していきます。妊娠におけるタイミングと医療保険の加入条件について上記図は、協会けんぽの健康保険証の例ですが、被扶養者となっているため、この場合、仮に、協会花子さんが出産したとしても、出産手当金が支給されることはありません。上記図では、任意継続被保険者が健保太郎さんの例ですが、ポイントは、女性の方で健康保険証に任意継続被保険者という文言が記載されている部分にあります。健康保険の任意継続被保険者は、出産手当金の支給対象外です。被扶養者および任意継続被扶養者は、いずれも出産手当金の支給対象外です。なお、出産手当金が支給対象となる、健康保険の被保険者の確認方法は、以下の通りです。上記図は、男性である協会太郎さんの例ですが、ポイントは、出産する女性が被保険者である部分となりますので、女性の方で、ご自身の健康保険証に本人(被保険者)という文言が記載されていれば、出産手当金の支給対象と簡単に判別することができます。出産手当金は、産前産後休暇中に対して支給される出産手当金は、健康保険の被保険者が、出産をするために仕事を休んだ場合に支給されるお金ですが、支給対象となる期間は、産前産後休暇中になります。なお、出産手当金が支給されるためには、本記事で紹介した大まかな解説のほかにも細かな条件もあることから、出産手当金について気になる方は、以下、同サイト内で公開している記事に一通り目通ししてみるのが望ましいでしょう。高額療養費制度高額療養費制度とは、医療費が高額となった場合に一定の自己負担金額まで医療費負担を減らすことができる制度のことを言いますが、出産の場合、正常分娩なのか異常分娩なのかによって取り扱いが全く異なります。なお、正常分娩の場合は、高額療養費制度を適用することはありませんので、以下、異常分娩の場合について触れておきます。異常分娩は、高額療養費制度の対象になる厚生労働省では、異常分娩について、分娩に係る異常が発生し、鉗子娩出術、吸引娩出術、帝王切開術などの産科手術または処置などが行われるものとしています。ポイントは、異常分娩によって出産した場合、健康保険や国民健康保険といった公的保険の保障対象(保険適用)となるほか、異常分娩に要した高額な医療費は、高額療養費制度の対象になるところにあります。異常分娩による出産の場合、限度額適用認定証の交付を受けておく異常分娩による出産の場合、産科医からあらかじめ産科手術による旨を告げられることも多く、そのような場合は、事前に限度額適用認定証の交付を受けておくと良いでしょう。限度額適用認定証の交付を受けることで、先に解説をした高額療養費について後日請求手続きをする必要もなく、かつ、まとまったお金を一時的に負担する必要がないため、出産後で時間的な余裕を持ちにくい多くの女性にとって便利な制度です。医療費控除医療費控除とは、1月1日から12月31日までの1年間において、支払った医療費が多額になった場合に、所得税や住民税など納めるべき税金を軽減させられる制度のことを言います。医療費控除は、出産をする時期的なタイミングが大きく影響することになりますが、出産するために定期的に産科などの医療機関に通い、出産も同じ年に行った場合などは、特に、医療費控除が適用しやすい傾向にあります。医療費控除の適用を受けるためのポイント医療費控除は、1月1日から12月31日までの1年間において、世帯全員の支払った医療費をすべて合算して適用することが可能です。また、医療費控除を適用するには、確定申告を行わなければならないほか、所得によって適用できる医療費控除の金額が異なる特徴もあります。なお、医療費控除の詳細については、以下、同サイト内で公開している記事に一通り目通しいただくことで、ポイントや手続方法を確認することができます。妊婦さんは、妊娠中に保険加入するべきなのか?これまでの各種制度を踏まえますと、あくまでも筆者個人の主観となりますが、妊婦さんが、妊娠中に保険加入することに反対です。この理由について、2つの理由を上げ、合わせて、それでも保障が必要な妊婦さんを対象に妊娠中でも加入できる保険について触れていきます。[adsense_middle]理由① 妊娠中の保険加入は、保障内容と加入目的がかけ離れる可能性が高い妊婦さんが、妊娠中に保険加入することに反対の1つ目の理由は、妊娠中の保険加入は、保障内容と加入目的がかけ離れる可能性が高いためです。仮に、医療保険に加入する場合、妊婦さんが求めている出産にかかる医療保障が不担保となる場合がほとんどであるため、そもそも求めている保障が一時的に得られないことがあります。そのため、本来の保険加入の目的から外れているのではないかと考えられることが1つ目の反対理由です。理由② 正常分娩も異常分娩も極端に大きな自己負担を強いられにくく、貯金でカバーできる妊婦さんが、妊娠中に保険加入することに反対の2つ目の理由は、正常分娩も異常分娩も極端に大きな自己負担を強いられにくく、貯金でカバーできるためです。たとえば、正常分娩で50万円のお金がかかった場合、出産育児一時金から42万円支給されるため、差し引きすると8万円の自己負担金額です。異常分娩で高額な医療費がかかった場合、高額療養費制度が適用でき、かつ、出産育児一時金も支給されるため極端に大きな自己負担を強いられにくいと考えられます。とにかく保障が無いと不安という妊婦さんは、少額短期保険を検討妊婦さんの中には、とにかく保障が無いと不安という方もおられると思います。そのような方の場合、妊娠中の一時的な保障の準備として、少額短期保険(ミニ保険)を検討してみるのも良いでしょう。少額短期保険は、保険期間が1年間と短く保険料が掛け捨てとなりますが、妊娠中の一時的な保障をどうしても欲しいという方にとっては加入検討してみる価値はあると思われます。少額短期保険の手続きは、いつまで行う必要がある?妊婦さんが、少額短期保険に加入する場合、妊娠10ヶ月まで、妊娠27週までなど少額短期保険によって加入できる時期が異なるほか、保障がされない免責期間や医療保険のように不担保扱いとなる場合もあります。そのため、妊娠が分かり、少額短期保険の一時的な保障が必要な場合は、できる限り早く加入手続きを済ませておくのが望ましいと考えられます。医療保険と少額短期保険の主なポイントを比較本記事の最後に、保険会社が販売している医療保険と少額短期保険の主なポイントを比較した表を紹介しておきます。なお、妊婦さんが、それぞれに加入するものとした場合の比較とします。まとめ妊娠中に生命保険に加入することはできるものの、十分な保障が確保できている保険契約とは言い切れない場合があります。そのため、妊婦さんは、公的保険の制度を踏まえた上でもなお、保障が必要なのか、その必要性について再検討してみるべきでしょう。また、将来において妊婦になる予定がある場合、すべり込みで生命保険の加入や見直しを検討するのではなく、先々のことも考えて余裕を持った保険対策をしておきたいものです。
2019年08月15日わが子を奪った「大血管転位症」「新生児肺高血圧症」という病気。妊婦健診では何も指摘されずに過ごしたマタニティ生活でした。いよいよ出産が近づき楽しみにしていた未来から、過酷な現実と向き合った経験をお話しします。 ずっと「異常なし」だった妊婦健診妊娠6週だと判明したときは、初めての子どもですし、夫婦・両親ともにとても喜んだのを覚えています。通院していたクリニックは出産対応していないため、里帰り先のクリ二ックでお産する予定でした。 妊娠28週のとき、破水の疑いがあり総合病院へ転院しましたが結局破水もなく、それ以外も異常なく経過。妊娠32週のスクリーニング検査では時間をかけ、胎児の全体を細かく見ていただきましたが異常なし。妊娠33週に入り、里帰り先のクリニックでも「異常なく元気に育っている」とのことでした。 このように、妊婦健診で3つの病院に通い、3人の先生に診てもらいましたが、それぞれが同様に「赤ちゃんは元気に育っています。心臓も大丈夫」ということで安心しきっていたのです。 出産直後に始まったわが子の病気との戦いわが子の病気を知ったのは、健診時ではなく出産直後でした。出産予定日が過ぎ、なかなか陣痛も来ず分娩誘発のため入院することになりました。「いよいよわが子に会える!」という喜びが強くなるなか、急に分娩監視装置から胎児心拍数低下のアラームが鳴り響きました。緊急帝王切開に切り替わり、不安がいっぱいのなか、手術が始まりました。 局所麻酔だったため私の意識はあり、赤ちゃんが取り出された瞬間は、大きな産声を聞いて安心と喜びでいっぱいになりました。 しかし、安心したのはほんのわずか一瞬……。赤ちゃんの呼吸が不安定であると医師から報告を受けました。今すぐに大学病院へ移動が必要とのことで、わが子と離れることになってしまったのです。このときは、これが最初で最後の泣き姿のわが子とは思いもしていませんでした。 2,000人に1人の心疾患病室に戻ると、赤ちゃんに付き添っていた夫から電話があり、わが子の病名を聞かされました。「大血管転位症という心臓の病気がある」と伝えられた瞬間、悲しさのあまり涙が溢れ、泣き崩れました。 そのあとは私自身、術後にも関わらず、朝まで携帯で病名・予後・治療方法を必死に調べました。術後翌日からは痛みに耐えながら懸命に歩行訓練をおこない、歩行可能になるとすぐに転院許可をもらいました。 救急車で赤ちゃんがいる病院へ向かい、いよいよ出生時以来の面会です。新生児集中治療室(NICU)にいるわが子の容体が良くなっていますように、と願いながら、私は車椅子に乗せられて会いに行きました。しかし現実は甘くなかったのです……。 わが子になぜ心臓病があったのか、原因はわかりません。大血管転位症の発生頻度は2,000人に1人と稀とのことですが、手術をすれば生存可能な病気です。しかし大血管転位症には1型・2型・3型があり、1型が最も予後が不良。なんとわが子はその1型でした。出生直後のチアノーゼ、肺高血圧症の合併、そして手術のタイムリミットは2週間以内……。 ほんの数日前まで、赤ちゃんのいる幸せな日々を信じて疑いもしなかった私にとって、とても過酷でつらい日々が始まりました。(後編へつづく) 参照/日本小児外科学会「大血管転位症」著者:大島れい第1子は先天性心疾患により天国へ。現在第2子妊娠中。看護師として4年勤務。自身の経験を中心に執筆している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月25日私は3人の子どもを出産し、現在4人目を妊娠中です。妊娠のたびに起こる困ったマイナートラブル。1人目、2人目のときはなかったのに、3人目、4人目で起こったマイナートラブルや毎回起こるマイナートラブルなど……。不快な症状に、度々悩まされました。 めったに出なかった鼻血が……妊娠中は鼻血が出やすくなるそうですが、1人目と2人目の妊娠中には、一度も鼻血は出ませんでした。しかし3人目の子どもを妊娠しているとき、妊娠5カ月に入ったころから、よく鼻血が出るようになりました。それまで鼻血なんてめったに出ることがなかったのでビックリ! 朝起きると鼻血がタラリ、鼻をかむとティッシュに鼻血、お風呂上がりに鼻血がポタポタ……。とにかくよく鼻血を出していました。妊娠8カ月ごろになると鼻血は出なくなっていましたが、それまでは不快で仕方なかったです。そして4人目を妊娠中の現在(妊娠7カ月)、また鼻血が出るようになりました……。 ふくらはぎがパンパンに!3人目を妊娠中、妊娠7カ月に入ったころから、足がむくむようになりました。血流が悪いのかと思い、マッサージをしたり、ストレッチをしたり、椅子に腰かけて足をブラブラさせたりしていました。マッサージやストレッチをした直後はラクになるのですが、しばらく経つとまたふくらはぎがパンパンに……。 そして妊娠7カ月に入った現在、ふくらはぎがパンパンです。夜、布団に入っても、足が気になって寝つけないこともしばしばあります。足のむくみも、1人目と2人目の妊娠中には経験しませんでした。 一番つらかった腰痛!!妊娠中の腰痛は、多くの人が経験していると思います。私も妊娠のたびに悩まされました。妊娠中は湿布を自己判断で貼るのは危険とのことで、産婦人科で湿布を処方してもらっていました。まだ若かった1人目と2人目の妊娠時にも、腰痛に悩まされていましたが、30代で妊娠した3人目と今回の4人目の妊娠時の腰痛は、かなりつらかったです。 寝返りを打つことさえつらく、起き上がるときには相当の気合いを入れないと立ち上がれませんでした。妊娠7カ月の現在、まさに立ったり座ったりすることが苦痛です。特につらいのが妊婦健診時。診察台にあがったり、診察後にベッドから起き上がる際、しばらく動くことができません……。 妊娠のたびに悩まされる、さまざまなマイナートラブル。30代になってから妊娠した3人目と4人目は、特に多かったように感じます。日ごろの運動不足も、多少なりとも影響しているのかも知れませんが……。現在起こっているマイナートラブルも産婦人科の先生に相談しながら、無事に元気な赤ちゃんを出産したいと思います! ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 木村なち三児の母。現在4人目を妊娠中。パニック障害を抱えながらの妊娠・出産・育児の経験に基づき、体験談を中心に執筆している。
2019年07月18日保育園1年目のママと子どもを待ち受けているのが、保育園でもらってくるたくさんの病気、通称「病気の洗礼」です。「はじめのうちは病気してばかりだよ」と聞いてはいたものの、「え、こんなに!?」と驚いているママも多いのではないでしょうか。この「病気の洗礼」は一体いつまで続くのか……。1歳から保育園通いを始めた、わが家の体験談をお伝えします。 入園後すぐ二度の発熱息子が保育園に通い始めたのは1歳8カ月から。0歳児から3歳児までの子どもたちが対象の小さな保育園でした。それまでは息子が熱を出したのは一度だけ。特に、風邪をひきやすいわけではありませんでした。 最初のお迎えコールが来たのは、入園して10日ほどしたときでした。「ついに来たか!」という気持ちでお迎えに行って、熱が下がるまで3日ほどお休みしました。元気になって登園したら1週間ほどですぐにまた発熱。熱以外には症状は特になかったので、軽い風邪だったのだと思いますが、こんな立て続けに熱を出すものなのかとびっくりしました。 かかりつけのお医者さんからは「最初の1年はたくさん病気をもらってくる。でも、それで免疫がついて強くなっていくから心配しなくて大丈夫」と言われましたが、熱を出すたびに心配でたまりませんでした。 最初の試練は夏の感染症それからも月一度から二度のペースで熱を出しながら、保育園に入って最初の夏がやってきました。プールが始まると、まもなく保育園では手足口病が大流行。息子ももれなく感染しました。 1週間ほどかかってやっと登園できたら、また別の風邪をもらってきて……と、夏は病気のループで、休日もなかなかお出かけできませんでした。 家族総倒れになった冬そして、相変わらず月一ペースで熱を出しながらあっという間に冬になり、インフルエンザの流行シーズンに。この年、初めて家族でインフルエンザワクチンを打ちました。そのおかげなのかどうかはわかりませんが、保育園内でインフルエンザが発生しても息子はかからず。 その代わりといってはなんですが、11月にRSウイルス、12月には感染性胃腸炎と大きな病気続きに。感染性胃腸炎は私と夫にもうつり、初めて家族総倒れとなりました。 2年目からはどんどんラクになる!こんな調子でとにかく病気ばかりだった1年目。もちろん預ける子どもの年齢や体質などで個人差はあるので、こんなに病気はしなかったという人もいれば、もっと大変だったという人もいると思います。2歳児クラスになってからは、アデノウイルスや胃腸炎などの流行りの病気はもらってきましたが、熱を出すことは半分くらいに減りました。 そして、3歳児クラスになるとさらに少なくなり、4歳児クラスになってからは病気でのお休みは年2〜3回ほどに。目に見えて病気に強くなっていくのがわかりました。 1年目の「病気の洗礼」は、誰もが必ず通る道です。集団生活をしていれば、どんなに手洗いやうがいを徹底していても、100%防ぐのは難しいのではないかと思います。病気の子どもを見るのは本当に胸が痛くなりますが、ママも体調を万全にしてうつらないように注意してください。2年目以降はどんどん病気をしにくくなっていくので、親子ともに1年目の今が頑張り時です! 著者:高橋じゅんこ一児の男の子を育てるワーキングマザー。病気ネタやママ友ネタなど、ペンネームでリアルな体験談を執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月09日妊娠すると体調の変化に苦しむ人もいると思います。筆者は妊娠初期・中期・後期を通してさまざまなトラブルがありました。そこで今回は、私が実際に経験した妊娠中の主なトラブルについて紹介します。 妊娠初期に起きたトラブル不妊治療の末に妊娠した喜びを感じたのも束の間、持病であった偏頭痛の激しい発作が起きたり肌がかゆくなったりとさまざまなトラブルが続きました。 なかでもつらかったのがつわりです。仕事をしている途中で気分が悪くなって吐いてしまうこともありました。幸い不妊治療のときから職場の上司や同僚には状況を伝えていたため、妊娠初期の体調不良についてもその都度報告すれば休みや休憩をもらえたので、なんとか乗り切ることができました。 妊娠中期に起きたトラブル妊娠中期に入るとつわりは落ち着いたものの、今度は肌荒れがひどくなり、SPF値の高い日焼け止めを塗って日光を浴びるとかゆくなる体質に……。 妊娠中期は紫外線が強くなる時期だったのですが、市販されている日焼け止めは使わないようにし、赤ちゃんにも使えるものを塗っていました。また、腟カンジダ症を繰り返した時期でもあったので、症状を感じたらすぐに産婦人科の先生に伝えて早めに腟錠や軟膏で治療をしてもらっていました。 妊娠後期に起きたトラブル妊娠後期はおなかがかなり大きくなっていたため、動悸や息切れがひどく、おなかも張りやすかったです。当時は仕事をしていたので休み休み動いていたものの、妊娠8カ月の終わりころには子宮頸管長が2.2cmまで短くなってしまい、張り止めを処方されて服用していました。張り止めを飲んでいたこともあり息苦しくなることがあったので、仕事中の昼休みにはできるだけ横になって休むようにしておなかが張らないように気をつけていました。 振り返ってみると妊娠初期・中期・後期でいろいろなトラブルがありましたが、無事に元気な赤ちゃんが生まれてくれて今では懐かしい思い出です。働いていたときも、不調を感じたら周りに助けを求めて休むことができたので乗り越えることができたのだと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 吉川麻和一児の母。娘の出産を機に仕事を退職し、現在は子どもの成長に合わせた働き方を模索中。不妊治療の経験や子育て経験に基づき執筆中。
2019年07月02日妊娠すると程度の差はあれど、ママの体だけでなく精神的なことや生活の面においてもさまざまな変化が起こります。ここでは実際にママたちが体験した妊娠初期の症状や大変だったと思ったできごとについてご紹介しながら、それぞれの体験談について助産師が解説します。 妊娠初期にはどんな症状があった?つわり妊娠がわかった4週からすぐに吐き気が始まり、食欲がなかったり、しょっぱいものが食べたくなったり、何か口にしていないと気持ち悪かったり……。吐くことはなかったので軽いほうだったのかと思いますが、毎日船酔いしているような感覚はつらかったです。妊娠12週には治まりました。またおなかの張りも妊娠4週から始まり、立ち仕事だったので長時間立っているのがつらく休ませてもらいながら仕事をしていました。妊娠・出産を経験された同僚がいたので、皆にも気をつかうように促してくれたり話を聞いてくれたりして心強かったです。すぬやんさん 【助産師コメント】妊娠の初期症状と言うと「つわり」を思い浮かべる方が多いかと思います。つわりの症状には吐き気や嘔吐、食欲不振などの消化器症状の他に頭重感(頭が重い感じ)、イライラ、眠気などの症状が出ることがあります。ほとんどの方が妊娠16週までに症状が落ち着くようですが、つわりの真っ只中にいる方は本当につらいですね。つわりの時期に食事が摂れないと、おなかの中の赤ちゃんに栄養が行かないのでは…と心配になってしまうかもしれません。しかし、この時期は心配ありません。ママが食べられるものを摂って、水分補給をこまめにするようにしましょう。 頭痛私の場合、吐き気などの普通のつわり症状とは別に頭痛に悩まされた妊娠初期でした。妊娠中はとにかく薬を飲んではいけないという固定観念があったため、ひたすら耐えるしかないと思っていたのですが、先輩ママに相談すると、産院によっては妊婦でも飲める頭痛薬を処方してもらえるとのこと。私もカロナールを処方してもらい、そのおかげで本当にだいぶ楽になることができました。吐き気を緩和する漢方なども処方してもらえるので、思いきって病院に依頼してよかったです。あおくんさん 【助産師コメント】あおくんさんのように「妊娠中は薬を飲んではいけない」と思っている妊婦さんは多いのではないでしょうか? 実際、妊娠初期はおなかの中の赤ちゃんの発育や発達、臓器に悪影響を及ぼすおそれがあるため、自己判断での内服は避けたほうが安心です。とはいえ、頭痛などの症状が続くとつらいもの。症状が続く場合は、かかりつけ医に相談しましょう。妊娠の時期によって内服できる薬を処方してくれたり、対処法を教えてくれたりしますよ。 眠気つわりが始まったあたりに一気に眠気が襲ってきて、一日中眠い日々が始まりました。初期のころは毎日どんなに寝ても寝ても寝足りず、ずっと寝込んでいたように思います。3、4時間お昼寝して、一日中家に引きこもり、ほとんど動いてないのにもかかわらず、夜にはすんなり眠れていたので、妊娠ってすごい! と思いました。トーさん 【助産師コメント】妊娠によってホルモンバランスが大きく変化しますが、プロゲステロンは妊娠初期に増加するホルモンの1つです。プロゲステロンは妊娠を維持させるのに不可欠なホルモンですが、催眠作用もあるため妊娠中に眠気を感じる妊婦さんも多いです。また、つわりの症状や体温が上昇するなど、妊娠前と体調が変化して夜眠れなくなり、日中眠くなってしまうという方もいらっしゃいます。日中、お昼寝ができるようであればお昼寝をしてもよいですね。睡眠環境を整えることも1つの方法です。 切迫流産私の妊娠と人事異動での人員減が重なってしまい、多少無理をしてでも出勤せざるを得ない日々が続きました。その無理がたたって出血。切迫流産の恐れがあるため絶対安静の診断となってしまったので、やっぱり、「休まなければいけないときには休む!」としておけばよかったなと思いました。まがまがさん 【助産師コメント】働く女性が増え、働く妊婦さんも多くなってきています。働く妊婦さんのなかには「周りに迷惑をかけたくない」という思いから、つい無理をしてしまうことも。ですがやはり無理は禁物! 妊娠12週未満の早期流産は、流産全体の80%を占めており、切迫流産の一番の治療は「安静」と言われています。症状の有無にかかわらず、働く妊婦さんが安心して、赤ちゃんを産み育てていけるようするための法律もありますので、どのようなものがあるのか、確認しておくと安心ですね。 ■参考:厚生労働省都道府県労働局「働く女性の母性健康管理のために」 乳首が黒くなる乳首が真っ黒になりました。 まだおなかも全然大きくなってないのに乳首が真っ黒になり、そして脇の横にもう1つ乳首が出てきてかなり驚きました。乳首の色は出産後元に戻り、安心しました(笑)。 もう1つの乳首も、気付いたらなくなっていました。ぴよちゃんさん 【助産師コメント】乳首が黒くなるというのも、妊娠に伴う体の変化の1つです。妊娠すると乳首や乳輪の色が濃くなり、おっぱいも大きくなってきます。生まれたばかりの赤ちゃんはまだ目がよく見えていないので、この黒い乳首が目印にしておっぱいに吸い付く……とも言われています。そして、ぴよちゃんさんの脇の横に出現したもう1つの乳首は、「副乳(副乳)」といい、複数あったおっぱいの名残がホルモンの影響で大きくなったものです。産後ホルモンの影響が減るとまた消失するものなので心配いりません。 頻尿妊娠初期からお手洗いが近くなりました。職場からお手洗いまでが遠く、以前は 「ここまでやってからお手洗いに行く」と我慢することもありましたが、なるべく我慢しないようにしました。このみさん 【助産師コメント】妊娠すると生理的な変化として尿量が増えます。そして、妊娠初期には大きくなる子宮に膀胱が圧迫されるため、頻尿となる妊婦さんが多く見られます。加えて妊娠により増加するホルモンや大きくなった子宮の影響で、膀胱炎や腎盂腎炎になりやすい状態でもあります。膀胱炎や腎盂腎炎を予防するためには、排尿を我慢しないことはもちろんですが、清潔にも注意することが大切です。頻尿の他に排尿時痛や残尿感などがある場合は膀胱炎、高熱や腰・背中の痛みを伴う場合は腎盂腎炎の可能性がありますので、気になる症状がある場合は、かかりつけ医を受診しましょう。 便秘便秘症の方は、妊娠前にできれば改善しておいたほうがいいと思います。妊娠すると、なかなか「いきめない」ので、便秘がかなり悪化し、大変なことになります。加えて私は、出産後、傷の治りが悪くて化膿したので、排尿時にしみるため、地獄のような痛みが怖くて水分が摂れなくなり、尚更便秘が悪化しました。出産後、半月も排便がなく、それ以来、ずっと薬に頼らないと出なくなってしまいました。moonさん 【助産師コメント】妊娠中はホルモンや大きくなる子宮の影響で、便秘になりやすくなります。この方のようになかなかいきめずに、便秘を悪化させてしまうということも少なくありません。便秘の予防や解消のためには、毎朝十分な時間を取ってトイレに行く、食物繊維の多い食事を摂る、体調に合わせて適度な運動をするなど、生活習慣を見直すことが大切です。それでも改善しない場合は、妊娠中でも飲めるお薬を処方してもらえるので、かかりつけの産婦人科医に相談しましょう。 精神的に不安定体力的にもつらく精神的にも不安定になっていたようで、ひとりでつわりに耐えていると涙が止まらなくなる症状が出ていました。寝ているだけで家事も手につかず情けない。仕事にも行けず会社の方々に迷惑をかけてしまっている、などマイナスのことばかり考えてしまっていました。赤ちゃんのためにも安静にしていなければいけないことはわかっていたのですが、自分の気持ちをコントロールすることが大変でした。くろずさん 【助産師コメント】妊娠すると、多くの女性は新しい生命を授かってうれしいと感じることでしょう。その一方で、親になることへの戸惑いや今後の不安を感じることもあると思います。妊娠初期はホルモンバランスが変化することもあり、幸せな気分になったり、急に泣きたくなったりと気分の変化が激しくなることがあります。加えてつわりなどの症状が強く、思うように動けなかったりするとより一層気分が落ち込んでしまいます。この時期にはよくあることだと知っておくと少し気持ちが楽になるかもしれません。そして、ひとりで抱え込まないこと、無理をしないことが大切だと思います。 妊娠初期は何が大変だった?体重管理体重管理が難しい。つわりのときは何を食べても嘔吐していたので、体重は減るばかりでしたが、つわりがおさまり食べられるようになったら一気に体重が戻ってしまうので、そこからは増やさないように必死でした。食べなくちゃいけないけど、体重管理もしっかりとなると難しいです。umiさん 【助産師コメント】つわりの症状が落ち着くと、食欲が回復して一気に体重が増えてしまうという方も少なくありません。産院の体重管理が厳しく、ストレスに感じてしまう方もなかにはいらっしゃいます。妊娠すると、おなかの赤ちゃんや羊水、胎盤などの他に、ママの身体に必要な脂肪がつくため、ある程度は体重が増加します。ですが、体重が増えすぎてしまうと、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症を起こすおそれがあったり、出産の際、陣痛が弱くなったりすることがあります。妊娠中の体重増加の目安は人によって異なりますが、バランスの良い食事を摂り、体調に合わせて体を動かしたりするように心がけましょう。 産院選び病院選びは大切だったと後から思いました。初診の病院で出産予定でしたが、知人のすすめで途中から病院を移りました。小さな産院ですが、助産師さんたちのケアが充実していて安心して出産に挑めました。初めての出産だったのでわからないことや不安なことだらけでした。最初に受診した病院が悪いという訳ではないですが、最初の病院は大きな産婦人科で、流れ作業的な感じがあり小さな不安を相談できる環境ではなかったように思います。病院は自分が安心できる場所をおすすめいたします。ちびのすけママさん 【助産師コメント】妊娠が判明し、どこで出産するか迷われる方もいらっしゃるでしょう。大きな病院、クリニック、助産院、あるいは自宅……と、出産できる場所はさまざまです。通院しやすい、ごはんがおいしい、きれいで清潔など、ママたちのこだわりポイントもそれぞれ。人生のイベントとも言える出産を安心して迎えられるように、何を大切にしたいかご夫婦で話し合って納得の行く産院選びができるといいですね。 夫とのコミュニケーション妊娠判明後結婚したので、入籍の準備やあいさつ回りなどでひどいストレスを感じました。夫は子どもができた実感がなく、遊びに行ったり、自由気ままに生活したりしていて、その行動や態度にもイライラ! こっちばかりつらい思い、大変な思いをして!! と不満ばかりが募りました。ですが健診に一緒に行くことにしたところ、どんどん父親の実感が湧いてきたみたい。妊娠中期になり、胎動が感じられたり、おなかが出てきたりすると、さらに実感が湧いて、わたしにもやさしく気づかってくれるようになり、喧嘩もなくなりました。マロンまま 【助産師コメント】自分のおなかの中で新しい命を育んでいる女性に比べて、早い段階で「これからパパになる!」という実感を持つ男性は少ないようです。そんなパパに対して、まろんママさんのように一緒に妊婦健診に行ったりするほか、健診結果をパパに伝えてエコー写真を見せたり、両親学級に参加するなどして、パパになる実感を少しずつ持ってもらうようにするといいかもしれませんね。そしてなにより大切なのが夫婦間のコミュニケーション。溜まりに溜まったパパへの不満がある日突然爆発! というようなことが起こらないようにお互いの思いを伝え合う時間を取れるようにできるといいですね。また妊婦さんでもできる自分なりのストレス発散方法をみつけておきましょう。 上の子のお世話上の子が小さいと、おなかに赤ちゃんがいるということは言ってもわかるものではないので、 体調が悪くて寝転がっていたりすると不意にものすごい勢いで抱きついてきていました。上の子も甘えたい時期、おなかの赤ちゃんも大切。上の子のことも考えつつの妊娠初期は大変でした。ぴーままさん 【助産師コメント】体調が優れないなかで、上のお子さんのお世話をするのは大変かと思います。そんなときに上のお子さんがなかなか言うことを聞いてくれなくてイライラ……という方も。このような状況は、ママにとっても上のお子さん、そしておなかの中の赤ちゃんにとっても好ましくありません。大変なときは周りの人の助けを借りましょう。パパやママにとって新しい家族が増えるというのは人生におけるイベントの1つと言えるかと思いますが、上のお子さんにとっても大きなできごとの1つです。赤ちゃんが生まれたら上のお子さんと2人きりの時間を取ることが難しくなるかもしれません。大変なこともたくさんあるかと思いますが、上のお子さんとの時間も有意義に過ごせるといいですね。 まとめ妊娠初期の体験談をまとめてみました。ご自身の妊娠初期のことを思い出した方もいれば、こんな症状があるなんて知らなかった! という方もいらっしゃるのではないでしょうか? 妊娠・出産は病気ではないとよく言われますが、ママの体は大きく変化し、ときにはつらい思いをすることもあります。妊娠中にはこんなことが起こることがあると前もって知っておくと気持ちも少しラクになるかもしれませんし、ママを支える周りの人の理解も深まるかもしれませんね。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2019年06月24日妊娠7カ月ころ、お風呂に入ると脚がかゆく、「乾燥のせいかな~」と思っていました。しかしそれは日に日にひどくなっていったのです……。 それは季節の変わり目だった妊娠7カ月になり、おなかも大きくなってきたころでした。ある日お風呂に入ると、脚のすねあたりがかゆく、かくと赤くブツブツができてしまいました。季節の変わり目で肌が乾燥しているせいかな~と、そのときは軽く考えていたのです。 かゆみに毎晩悩まされるようにしかし日に日にかゆみは増していきました。決まって夜、お風呂に入るころからかゆくなり、夜中はかゆみで目が覚めるほどに。範囲も最初は脚だけだったのが、だんだん全身に広がっていきました。 居ても立ってもいられず調べてみると、妊娠中に肌がかゆくなる「妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)」という症状があることを知りました。産院に相談したところ、「程度は異なるけれど、かゆみが出る人は少なくない」とのことで、塗り薬を処方してもらいました。 わたしは「よもぎ」で乗り切った!しかし、とにかくかゆくて夜も眠れないほどで、塗り薬はそう何度も塗れないし、すぐになくなってしまいます。そこで、何か普段から使える対処法はないか?といろいろ調べました。 そこで私がたどり着いたのは「よもぎ」でした。よもぎは肌荒れやかゆみ、乾燥対策によいとされ、古くから薬草として使われていたそうです。かゆみで目が覚めたらよもぎローションを塗ってなんとか気を休め、日中はよもぎ茶を飲んだり、お風呂にはよもぎの葉で作られた入浴剤なども入れました。 結局完全に治ることはないまま臨月を迎えたのですが、臨月になると嘘のようにかゆみがおさまりました。しかし、よもぎ茶はノンカフェインで体も温まるし、よもぎ風呂も香りがよく気に入っていたので、その後も使い続けていました。妊娠性痒疹は、わたしの場合「よもぎ」でなんとか乗り切ることができました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 岩崎未来三児(女・女・男)の母。出版社・編集プロダクションの勤務を経たのち、第一子出産を機にフリーランスに。現在は会社役員という肩書きを持ちながらも、ライター・編集者としても活動中。
2019年05月11日妊娠中には、体にさまざまな変化がありますが、その中でも妊娠中に眠れなくて悩んでいる方も多くいるのではないでしょうか。不眠は、妊娠初期から後期まで起こりやすいマイナートラブルの1つです。なぜ妊娠中に不眠になりやすいのか、眠れないときの対処法や睡眠薬の服用についてお話ししていきます。 妊娠中に不眠になりやすいのはなぜ?妊娠中に不眠になってしまう原因は、ホルモンバランスの変化と体型の変化です。ここでは、妊娠初期・中期・後期に分けて、不眠の原因や症状を紹介していきます。 妊娠初期妊娠初期は、ホルモンバランスが変わることにより、体が大きく変化していきます。特に黄体ホルモン(プロゲステロン)が多く分泌されることで、頭痛や吐き気、腰痛、腹痛、ほてり、微熱といった体調不良が起こり、不眠の原因となります。また、強い眠気が襲ってくることもありますが、日中に眠気がくることで体内時計がくるってしまい、夜に眠れなくなることもあります。さらに精神面でも、妊娠に対する不安や普段とは違う体の変化に戸惑い、不眠になりやすくなります。 妊娠中期妊娠中期にももちろんホルモンバランスは変化していきます。さらにおなかが出始めてくることによって、妊娠前に比べると寝る姿勢が変化していきます。睡眠時に人は何度も寝返りをうちますが、おなかが大きくなっているため腰痛や骨盤の痛みを感じ起きてしまうことがあります。また、子宮が大きくなることで、膀胱が圧迫されトイレが近くなることにより、夜何度か目が覚めてしまうことがあります。 妊娠後期妊娠後期になると、睡眠の質に変化が現れます。まずおなかの中の赤ちゃんが成長し、おなかがより大きくなることで、仰向けで寝るのが苦しくなってしまいます。また、胎動や赤ちゃんのしゃっくりなど、おなかが波打つようになり、それで目が覚めてしまうこともあります。そして、熟睡状態のノンレム睡眠ができなくなり、眠りが浅くなります。 また、原因はわかっていませんが、妊娠後期にはレストレスレッグス(RLS)症候群を発症しやすいと言われています。これは脚がむずむずする症状であり、夜に起こってしまうと何とも言えない不快感で眠れなくなってしまいます。(※)さらに、分娩が近くなっておなかがよく張るようになってくると、緊張感・不安感が増して眠れなくなることもあります。 ※参考:日本神経治療学会「標準的神経治療:Restless legs症候群」(IV 二次性Restless legs症候群 4.妊娠とRLS) 睡眠不足がおなかの中の赤ちゃんに与える影響は?妊婦さんの睡眠不足は、おなかの中の赤ちゃんへの影響があるという報告はほとんどありません。赤ちゃんは、お母さんの睡眠リズムとは異なるリズムで寝ているので、お母さんが眠れなくてもおなかの中で赤ちゃんは眠れています。しかし、つわりや頭痛、貧血など睡眠不足になっている理由によっては、赤ちゃんに影響があることがあります。 また、睡眠不足では、お母さんの体力は落ちやすいです。日常生活で注意散漫になりけがをしやすくなったり、分娩のときには寝不足で最後まで体力が持たなくなることもあります。それにより、けがや分娩が長引き、赤ちゃんに影響を及ぼす可能性もあります。 妊娠中は睡眠薬を飲んでもいい?妊娠中に使う薬には注意が必要であり、自分の判断で服用してはいけません。また、妊娠中に睡眠薬を服用することは、推奨されておりません。 妊娠初期の服用は、一番赤ちゃんへの影響が出やすい時期ですが、妊娠末期でも服用による影響が出る可能性があります。しかし、不眠が原因で心身に大きな影響が出るようになれば、医学的に睡眠薬が必要となる場合があります。また、妊娠前から治療で睡眠薬を服用していた方は、妊娠中も服用を続ける必要があることもあります。妊娠がわかったら、薬の量を減らしたり種類を変えたりする可能性があるので、早めに専門医に相談しましょう。 眠れないときの不眠解消法は?なかなか眠くならない、疲れているのに眠れないときについて、妊婦さんでも安心して使える不眠解消法を紹介していきます。 ・ハーブティーでリラックスハーブにはリラックスし安眠できる作用があります。カフェインレスで、リラックス効果が期待できるハーブティーを飲みましょう。 ・抱き枕で寝る姿勢を整えるおなかが大きくなり重くなってくると、寝る姿勢を整えるのも一苦労です。そういうときは、抱き枕を使ったり、布団を丸めて足に挟んだりすると、腰痛や骨盤の痛みも和らぎやすくなります。 ・スマートフォンやテレビを見ない寝る前にスマートフォンやテレビを見る人も多いかと思います。しかし長時間見ることでブルーライトが目に入り、安眠を妨げてしまいます。なるべく寝る前や長時間のスマートフォン操作やテレビを見るのはやめましょう。 まとめ妊娠中は、ホルモンバランスや体調・身体の変化など、さまざまな要因で不眠におちいりやすくなります。そんなときは、上に書いたような不眠解消法を試したり、体調が良ければ散歩などをして体を動かしてみると良いでしょう。眠れないために心身に変調をきたすようであれば、治療が必要な場合もあります。 監修者:医師 産科婦人科福岡医院院長 福岡 正恒 先生京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。またこの間、英国エジンバラ大学・生殖生物学研究所に留学。日本産科婦人科学会・産婦人科専門医,京都大学医学博士
2019年04月27日妊娠・出産は奇跡というけれど、赤ちゃんに病気や障害がある可能性は誰にでもあります。毎回の妊婦健診でおこなう超音波検査。あの白黒のエコーで、実はわかる病気があるんです。もし赤ちゃんがおなかの中にいる間に病気がわかったら……。私の妊娠・出産体験談をご紹介します。 妊娠7カ月、赤ちゃんの心臓病が見つかった毎回、妊婦健診でおこなう超音波検査。最近では、4D画像も見ることができて、ママにとっても赤ちゃんが見られるうれしい時間ですよね。このエコー、先生が見ているのは胎児の推定体重や性別だけではありません。白黒の映像の中でも見ることのできる内臓や血管があり、異常がないか先生は見ているのだそうです。 私は妊娠7カ月のころ、赤ちゃんの心臓病が見つかりました。エコーではっきりと、心臓の中の形が見えたことを覚えています。 おなかの中で赤ちゃんの病気が見つかること先生は私に、「おなかの中で赤ちゃんの病気が見つかることはとてもラッキーなことだ」と言いました。ママの心の準備もできますが、何よりも赤ちゃんにとって最善の出産方法を選ぶことができるからだそうです。 赤ちゃんに病気が見つかった場合、大きな総合病院に転院することが多いかとは思いますが、帝王切開になるのか、普通分娩になるのか、出産時の新生児科・小児科医との連携やNICUの準備など、エコーで見ることのできる情報を集めて先生方が最善策を考えてくれました。 調べすぎない。でも仲間を見つけたいこの経験を通して私は、ママにとって大切なのはひとりで受け止めないこと、調べすぎないことだと感じました。今はネットで何でも調べられる時代。でも、その情報が正しいのか、わが子の症状に当てはまるのかは自分では判断できません。 私自身、心配な話ばかり見てしまい、それだけで必要以上につらくなってしまいました。一方よかったと思うのは、同じ病気の子どもを持つ仲間を見つけること。同じ境遇の人とコミュニケーションをとると、とても心強かったです。 病気や障害を受け止めることはとても難しいことですが、おなかの赤ちゃんが出産前に教えてくれたんだと、私は感じました。正しい情報を自分で理解し、専門家に相談しながら、できる限りの準備ができるといいなと思います。著者:山本かやの二児の母。ウエディング業界から飲食業に転身後、妊娠を機に退職。現在は専業主婦。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味はガーデニングと家庭菜園。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年04月24日