昨年ドームツアーを大盛況のうちに終わらせたGENERATIONS from EXILE TRIBEが、ニューシングル『Brand New Story』をリリース。軽快なサウンドの曲は、片寄涼太さんが初声優を務めたアニメ映画の主題歌でもあり、なんとMVも全編アニメーション!そんな片岡さんが今の仕事や今後について話してくれました。今は走り続ける時。休んでいる暇はありません。映画『きみと、波にのれたら』で、声優に初挑戦させていただきました。声を録られることに慣れてはいましたし、お芝居の経験もあるのですが、無音の映像に自分の声を吹き込んでいくという作業は、思っていたよりも想像力が必要で。難しかったけれど、新しいことに挑戦させていただけるのはとてもありがたいこと。僕のソロ活動をきっかけにグループをより多くの人に知ってもらえたら嬉しいですし、逆に自分のイメージがグループのイメージに直結するので、自分がこけたらグループの看板を汚すことになるという気持ちでやっています。俳優業もすごく楽しいです。いったんこのレールに乗ったからには、音楽活動と並行して役者としての将来もしっかり見据えていかなくてはいけないなと思います。これからの5年間、どれだけ忙しくできるかで、その先の人生が大きく変わってくるはず。だから今、休んでいる暇はありません。走り続けて、次へ次へと繋げていけたら。今年免許を取ったので、買う気もないのに車を調べることにハマっています。グループで流行っているのは、なんだろう…?でもみんな、芸人の桐野安生さんのネタの「あるね~」が口癖になっています(笑)。かたよせ・りょうた1994年8月29日生まれ。大阪府出身。ボーカリスト。声優を務めた劇場アニメ『きみと、波にのれたら』が公開中。主演映画『午前0時、キスしにきてよ』は12月公開。スーツ(セットアップ)¥360,000(ヴァレンティノ/ヴァレンティノ インフォメーションデスク TEL:03・6384・3512)その他はスタイリスト私物ジェネレーションズ フロム エグザイル トライブ2012年にデビューした7人組ダンス&ボーカルグループ。アニメ映画『きみと、波にのれたら』の主題歌「Brand New Story」を収録したニューシングルが発売中。今年は5大ドームツアーを予定。※『anan』2019年7月24日号より。写真・酒井貴生(aosora)スタイリスト・吉田ケイスケヘア&メイク・寺本 剛(JYUNESU)取材、文・菅野綾子保手濱奈美重信 綾撮影協力・アワビーズ(by anan編集部)
2019年07月20日『ヒプノシスマイク』の世界にもう一歩足を踏み入れたいあなたに、耳寄りな情報をまとめてお届け。ヒプマイ上級者にも、新たな発見があるかも?各所でさらなる展開中広がるヒプマイの世界メディアミックスの多様さも、『ヒプノシスマイク』の特色のひとつ。それぞれのメディア展開をチェックして、いろんなカタチで楽しんで!ニコニコ生放送で月2回配信中。毎回、声優キャストが出演するニコ生配信。視聴者から募集したリリックをラップに乗せてバトルする“リリックマッチ”や、トークを繰り広げる。番組前半までは、無料で視聴可能。ゲームのアプリが年内に配信予定。今年配信開始予定のスマートフォンアプリゲーム「ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-」。ゲームにのみ登場するキャラクターたちも。詳細はWEBで追って発表される予定。コミカライズ3誌同時連載中。漫画雑誌3誌で同時連載中、コミカライズ作品3タイトルの第1巻が、2019年5月30日より、それぞれ順次発売中。限定版には、なんと新規楽曲&ドラマトラック収録CDが付属!視覚的に楽曲を味わえる、リリックビデオは必見。YouTube公式チャンネル「Channelヒプノシスマイク」ではDivision All Starsによる楽曲のMVをはじめ、アルバムに収録各ディビジョン新曲のリリックビデオも無料で配信中。あの「美ー子ちゃん」に聞く!ヒップホップ用語頻出リストよく使われるヒップホップワードだけど、ちゃんとした意味はわからない…。そんな今さら誰にも聞けない用語を「日ポン語ラップの美ー子ちゃん」が解説!【レペゼン】《represent》、略してレペゼン。「これぞ頻出単語よ。『レペゼン』は『代表』って意味で、地区や出身、所属…、いろんなパターンで使われるわ」【フロウ】「『歌い方、歌いまわし』って意味よ。ちなみに、リリックは『歌詞』で、ライムは『韻』。例えば同じ歌詞・同じ韻でもラッパー個人個人のフロウの違いによって曲が結構変わってくるわけ。ヒプマイの中だけでも早口のフロウ、ポエトリー調のフロウ、歌っぽいフロウ、喋りっぽいフロウ…、いろんなラッパーがいるわよね」【パンチライン】「リリックの中の印象的なフレーズ、破壊力のある言葉のことよ。日本で言うと『俺は東京生まれ ヒップホップ育ち』なんて、超有名なパンチラインよね。あまりに有名だと、リスペクトを込めて他のラッパーが曲に取り入れたりもするの」【ハーコー】《hardcore》ハードコア。「音楽用語で『激しい』って意味なんだけど、ヒップホップの世界では略して『ハーコー』って言いがちよ。ギャングスタなんかの不良ラップを『ハードコアヒップホップ』と呼んだり。ワルくてハードなスタイルのことね」【ワック】《wack》偽者、まがい物。「より『本物』であることがかっこいいとされるヒップホップの世界では、とにかくワックが一番馬鹿にされるの!ダサいラッパーなんかはすぐ『ワックMC』って烙印を押されてしまうわ」【韻が固い】「上手く韻を踏んでいるのを褒めるとき『韻が固い』って言いがちで、結構な褒め言葉よ。ちなみにリリックが上手いラッパーは『リリシスト』。フロウが上手いラッパーは『フロウ巧者』なんて呼ばれたりもするの」【ジャンパラン】《jump around》、「跳びはねろ!」。「日本語ラップのリリックに使われがちなワードよ。House Of Painというグループの『Jump Around』って超有名曲があって、この曲がかかるとフロアの客が跳びはねるの。ヒプマイでも『T.D.D LEGEND』『The Champion』で使われているわ」びーこちゃん日本語ラップを愛する少女で、漫画『日ポン語ラップの美ー子ちゃん』(宝島社)の主人公。作者は漫画家の服部昇大さん。次のライブを語り尽くす! ファン覆面座談会ヒプマイの醍醐味はライブにあり!?9月に行われる4thライブで楽しみにしているポイントをヒプマイファンのM子さん、Y美さん、S子さんの3人がワイワイ語ります。Y:私、ヒップホップはあんまり聴いたことがなくて。『フリースタイルダンジョン』が流行ってたときも、全然興味なかったんです。だけどヒプマイで、突然ヒップホップのよさに目覚めました…!S:私も同じ。ヒップホップに関しては、今もよくわかってないかも(笑)。でも、たまたま運良く3rdライブに行けて。ほぼ最後列からだけど、生でステージを観られて、あのカッコよさに感動!実はライブで見るまで、シンジュクを推そうか、ヨコハマを推そうか迷ってたんですけど、左馬刻サマの不在を埋める2人がいじらしくて。俄然ハマにハマりましたね。Y:あれはグッときましたね~!私はまだ映像でしか見たことないけど、ライブめちゃくちゃ熱いなって。左馬刻と銃兎のシガーキスの演出で、沼に落ちましたから…。M:私は、モニターにリリックが表示されていく演出がかっこよくて好き。ライブビューイングで見たけど、それでも鳥肌モノだった。言葉遊びってオタクの得意分野でもあるかなと。耳で聞くだけじゃ気づかないけど、目で見たらわかる言葉遊びが楽しくて!S:確かに!リリックが目で追えるのって楽しいよね。M:それに、声優さんのライブパフォーマンスがスキルアップしていく様子が感じられるのもたまらないんだよね。今回のアルバムを聴いて、ますますライブが楽しみになった!Y:9月の4thライブは、初めてキャストが全員揃うね。気になる人は、ぜひライブを観てほしい!S:ヒプマイはライブのグッズもいいよね。初めて行く人は、「リングライト」を手に入れてほしい。M:あれつけて両手を思いっきり上げたいよね(笑)自分自身も推しディビの色に染まれるし、ライトの海で一体感もあって楽しそう。Y:3rdの会場では、グッズのパーカとかキャップを装備してるお客さんたちがオシャレだったよ。S:あとはどのディビジョンのファンも仲よく、楽しく、めいっぱい盛り上がれたら最高だね!M子さん元CDショップの販売員。音楽全般に詳しく、アニメやゲームも幅広くチェックする。キュートなオタク女子。Y美さんショートヘアがぴったりの、二次元キャラクターに恋するOL。最近、三次元のアイドルにも目覚めたばかり。S子さんフリーランスPR。二~三次元と幅広く追いかける、カルチャー女子。K-POPやロックバンドのライブも常連。※『anan』2019年6月19日号より。取材、文・尹 秀姫©King Record Co., Ltd.All rights reserved.Illustrator:雪印(HM art Div.)(by anan編集部)
2019年06月17日彗星の如く現れ、瞬く間に女子の心を掴んだ『ヒプノシスマイク』。音楽原作キャラクターラッププロジェクトとしてスタートし、二次元コンテンツが本格的なヒップホップに挑んだことで、大きな話題に。4月にリリースされた新アルバムは、ヒップホップ入門者にもうってつけの一枚。今回は、収録の全12曲の中から新曲5曲を中心にヒップホップをこよなく愛する漫画家・服部昇大さんが解説。また、今までの楽曲からイチオシの4曲もご紹介します!服部さんが最初に注目したのは、タイトル『Enter the Hypnosis Microphone』。「おそらく有名なアメリカのグループ“Wu-Tang Clan(ウータン・クラン)”のアルバム名『Enter The Wu-Tang』のオマージュ。これだけでも、リスペクトをもった人たちが、愛をもってこの作品を作ってるんだということが、よくわかります」また、新曲群の完成度も、今まで以上のクオリティ。「クリエイターのクレジットを見ると、ヒップホップ界のメジャーな人ばかりでなく、若手をフックアップしているのも好感度が高いです。フックアップ、つまり“引き上げる”というのは、ヒップホップの世界ではよくあること。ベテラン勢で利益を独占しないで、若手にチャンスをシェアしていく…。そんな姿勢からもヒップホップ精神を感じます」次に着目したのは、収録曲のジャンルの幅広さ。曲調も王道系なヒップホップから、最新トレンドを反映したいわゆる“トラップ”といわれるスタイルまで、その間口の広さは驚異的といえるほど。「1曲目の『Hoodstar』は今までになく明るい曲調で、楽しい一曲に!これまで全員参加の歌はゴリゴリなラップが多かったから、新鮮です。ヒップホップはもともと、ファンクやソウルをサンプリングする、というところから始まっているので、ある意味伝統的なスタイル。ライブでみんな一緒に歌ったら盛り上がりそうですよね。11曲目の『T.D.DLEGEND』もヒップホップど真ん中なカッコよさ。解散したThe Dirty Dawgの曲で、設定上は過去の作品。『百戦錬磨4MC』と歌っていた彼らが、なぜバラバラになってしまったんだろう…。そう考えると、曲がド派手なだけに、かえって悲しくなります」4ディビジョンそれぞれの新曲は、日本のヒップホップの広がりが、より感じられるラインナップ。「イケブクロの新曲『おはようイケブクロ』は、作詞の餓鬼レンジャーのポチョムキンさんの遊び心を感じます。ラジオDJ風な喋りをしながら、ちゃんと韻を踏んでる。しかも韻が固いんです(笑)。これはぜひライブで聴いてみたい。ヨコハマの新曲『シノギ(Dead Pools)』は“ハマにハマれ”の繰り返しが衝撃。実は世界的にも、単純なフレーズを繰り返すのがブーム。銃兎のパートの三連符の踏み方は、流行のトラップ風のフロウの特徴です。このアルバムでも一番今っぽい曲ですね。シブヤの新曲『Stella』は一言で言うと“エモい”、いわゆるストーリーテリングのスタイル。Shing02というラッパーに『星の王子様』という作品があって、起承転結のあるストーリーを語り口調でラップにした…というものなんですが、そのスタイルにかなり近いのでは。シンジュクの新曲『パピヨン』も好きですね!3人が釣りに行くだけの、ゆったりした“チル曲”。2000年代のメロウなヒップホップを彷彿させます」また、キャストのラップスキルもぐんぐん向上中。「何よりも、この楽曲たちを歌いこなす声優さんがすごい!そもそも二次元コンテンツでヒップホップをやるなんて、ものすごくチャレンジングなこと。しかも、ラップの完成度も高い上に、歌も上手。もともとヒップホップの世界では、歌手がフィーチャリングして、曲に歌を入れることがよくあるんです。その点、声優さんはどちらもできる。楽曲もさすがのクオリティですし、ヒップホップ初心者にも薦めたい一枚です」服部昇大さん漫画家、イラストレーター。日本語ラップをテーマにしたマンガ『日ポン語ラップの美ー子ちゃん』の著者。『日ペンの美子ちゃん』6代目の作画を担当。※『anan』2019年6月19日号より。取材、文・尹 秀姫©King Record Co., Ltd.All rights reserved.Illustrator:雪印(HM art Div.)(by anan編集部)
2019年06月16日アニメ『さらざんまい』で、喜びも怒りもわかりやすく、感情豊かな新星玲央を情熱的に演じる宮野真守さんが抱く、『さらざんまい』の世界を作り上げた幾原邦彦監督、そして相棒・真武を演じた細谷佳正さんへの想いとは?『さらざんまい』の見どころを、「まさに“幾原ワールド”といった、エンターテインメントな世界観」と答えてくれた宮野真守さん。ポップでキャッチーな映像の中に人間の本質の部分が映し出されている。そんな一筋縄ではいかない本作の魅力について、宮野さんに語っていただきました。――宮野さんにとって『さらざんまい』はどんな印象ですか?宮野:おしり!ですね(笑)。作品を観ていただいた方ならわかると思うんですけど、あのおしりの表現、すごくないですか!?あそこまで堂々とおしりをフィーチャーしたアニメが今まであっただろうか!?というくらい(笑)。作品を観ていない人にとっては全く意味がわからないと思いますが、少しでも気になった方は、今すぐ放送を観てください!――おしりのシーンはインパクトがすごかったです(笑)。宮野:ポップでキャッチーな映像演出が目白押しなんですけど、その中にシュールさや、リアリティもあったり、いい意味で常に想像を裏切って、超えていく作品ですよね。それは映像演出だけでなく、物語の面でもそう。人間の本質が作品にしっかりと盛り込まれているんです。今は便利な世の中になったので、忘れられがちだったり、なかなか素直に表現できなかったりする“人とつながりたい”という欲望を、この作品で登場人物たちがさらけ出してきます。まさに。『さらざんまい』だけに(笑)。でもこの“つながりたい”という欲望ってある意味、原始的なものだと思うし、それだけ尊いものだとも思うんです。そんな大事な想いを強く感じてもらえる作品なんじゃないかと、僕は思います。――収録中、幾原監督に言われたことで印象に残っていることは?宮野:監督が頭の中にあるビジョンを収録前にみんなに伝えてくれる、というところから毎回作業が始まるんですけど、台本だけでは想像しきれない部分も、本当に細かく伝えてくださったので、しっかり構築することができました。その時に監督がよくおっしゃっていたのが「この作品はエンターテインメントだ」ということ。だから発想が、とても自由で豊か!キャラクターが突飛な動きをするのも、見ていて不思議と納得してしまうんですよね。それはきっと監督が自信を持ってこの世界を作り上げているからなんです。その上でミュージカル的な要素があったり、役者としても挑戦しがいのある演出がたくさんありました。演じていて楽しかったし、監督の話を聞いているのも面白かったですし、さらに出来上がった映像を見てまた驚かされました。幾原ワールドをじっくり体感できた、というのは僕にとって大きかったですね。ザ・幾原ワールドを体感できて幸せ!――宮野さんが演じる玲央と相棒の真武は、主人公である3人の少年たちとはまた違った物語を抱えて登場しているんですよね。宮野:今のところはまだ異質ですよね。何が目的かわからないミステリアスな存在ですが、今後はこの2人の物語も深く描かれていきます。玲央と真武は、常にベクトルがおたがいに向いている。この2人のつながりは非常に強いです。だからこそすれ違ってしまった時の嫌悪感や怒りも強く出る。特に玲央は自分の感情を、真っすぐ出しますし。主人公の少年たち3人は、初めはそれぞれベクトルが違うんですよね。その中で、一緒にいることを選択していくけれども、僕らには自分たちしかいないんです。――『さらざんまい』のテーマである“つながり”について最近、宮野さんが感じたことは?宮野:僕の仕事って“つながり”がないと何もできないなってつくづく思いますね。この作品でも、また細谷さんと親友同士の役を演じられたというのは、僕にとって大事なつながりだと思います。今までいろんな作品でいろんな親友役をやってきたので(笑)。『さらざんまい』ではこれまでとはまた違う関係性の役になっていくので、その中でいろんなものを引き出してもらったし、細谷さんとたくさん話しながら収録できて、あらたな発見もありました。マジメな話もできる細谷さんは貴重な仲間です。――真武役の細谷さんとは、普段どんな感じですか?宮野:現場では僕がついつい細谷さんをいじっちゃうんです(笑)。細谷さんは「やめてくださいよ、宮野さん」って言う係(笑)。2人きりの時は真っすぐにお芝居の話もするし、すごく貴重な仲間ですね。細谷さんはマジメなんですよ。そもそも僕らが親友役を演じる時って、細谷さんがカッチリな役で、僕が乱していく役っていうことがほとんどなんですけど、普段もけっこうそうかもしれないですね(笑)。『さらざんまい』の大事な回を収録した後、一緒におそばを食べに行きました。今回は、今まで以上に深い関係になる役なので、うれしかったです。『さらざんまい』東京・浅草に住む中学2年生の一稀と悠、燕太は謎の生命体・ケッピによってカッパにされてしまう。3人が人間に戻るためにケッピが与えたミッションとは…。フジテレビ“ノイタミナ”ほかにて毎週木曜24:55~放送中!みやの・まもる6月8日生まれ。埼玉県出身。声優であり俳優、歌手。2001年に声優デビュー。近年は劇団新感線『髑髏城の七人』Season月《下弦の月》出演など、ジャンルを超えて幅広く活躍している。※『anan』2019年5月29日号より。写真・網中健太取材、文・尹 秀姫スタイリスト・横田勝広(YKP)ヘア&メイク・Nakatan(i C+)(by anan編集部)
2019年05月26日話題のアニメ『さらざんまい』で、ケッピを怒らせてカッパにされてしまった中学生男子の一稀、悠、燕太を演じる、村瀬歩さん、内山昂輝さん、堀江瞬さんのお三方に“さらざんまい”の見どころと中学生時代の思い出を伺いました。――最初に『さらざんまい』に出演することになったと聞いた時、どう思いましたか?村瀬歩さんas矢逆一稀内山:恥ずかしながら、これまで幾原監督の作品を観たことがなかったんですが、お名前はもちろん存じ上げていたので、『さらざんまい』に出演できてとてもうれしかったです。村瀬:僕は幾原監督の作品がすごく好きで、オーディションを受けさせていただいた時から絶対出たいと思っていたので、出演が決まった時は夢見心地でした。堀江:自分が好きな監督の作品に出るというのがひとつの夢で、幾原監督もいつかお仕事で関わりたいと思っていた方のおひとりでした。もともと作品も好きで観ていたので、その監督の作品に出られるというのは単純にうれしかったです。ただ、自分がどこまで監督の作品の世界観についていけるのか、という不安もありました。――幾原監督に対する印象はいかがでした?お会いする前と後でイメージは変わりました?内山:事前に何か特定のイメージがあったわけではないんですが、実際にお会いして一緒にお仕事をしていく中で、とても柔和な雰囲気で接しやすい方だなと思いましたね。いるだけで現場になごやかな雰囲気をもたらしてくれるというか。堀江:作品の印象から近寄りがたい人だったらどうしようと思ってました(笑)。監督のお名前で検索してみると赤い髪にメッシュが入ってるスタイリッシュな写真が出てきたりとか、これまで僕が関わったことのないタイプの方だったので、お会いするまではドキドキだったんですよ。でも、実際にお会いしてみたらすごく物腰のやわらかい方で、純粋な心を持ってるんだなと。幾原監督の目は、すごくキラキラしてるんです!村瀬:もともと監督の作品は好きで観ていたんですけど、実際にお会いしてみたら、人間の見方だったりキャラクターの作り方だったりがすごく「わかる」というか。共感できる部分がとても多くて、言語感覚や、自分が好きなものが似ている、といっても僕が幾原監督の作品を観て好きになってることも多いので僕が監督の感覚に似てるんでしょうね。それと、面白いことが好きな方なんだなというのはアフレコが始まってわりとすぐの頃に気づきました。コメディタッチのシーンの芝居の時、まず監督がやってみせてくれるんですけど、それが誰よりも一番面白い(笑)。一方で、よくわからないところにこだわりポイントがあったり、とにかく不思議な方でした。3人の“つながり”と謎が徐々に明かされる。内山昂輝さんas久慈悠――いよいよ物語も佳境に入ってきましたが、これまでで特に印象に残っているのは何話ですか?堀江:燕太で言うと3話ですね。それまでも燕太は事あるごとに一稀とのつながりを誇示するんですけど、それだけ一稀に執着しているのって怖くないですか?男同士だから怖いというのではなく、単純に燕太の想いの強さに恐怖してしまったんですよね。後の展開でも一稀に執着しすぎるがゆえに燕太が行きすぎた行動をしてしまうところがあって。でも、それだけ誰かを想えるのはすごいなと。普段は理性で蓋をしているだけで、実は誰もが燕太のような浅ましさを持ってるんじゃないか、というのがわかる回ですね。内山:悠は、お兄さんとのあのシーンですかね(さらっと)。村瀬:めっちゃネタバレじゃん!内山:悠の背景は少しずつ描かれていって兄という存在が悠のすべての判断基準に大きく影響していることがわかる。なぜあんなにダークな生き方をしていて、性格的にも暗い雰囲気を持っているのかっていうのかが、徐々に明らかになっていきます。でもまさか10歳の悠を演じることになるとは思わなかったな(笑)。村瀬:僕は、6話がエモかったですね。一稀に関しては“つながりたいのに、つながれない”っていうアンビバレントさを持っている子だなと思うんですよ。一稀ってすごく自罰的で、自分なんかいないほうがいい、他の人と関わっちゃいけないっていう気持ちがすごくある。でも関わりたい気持ちもあるんですよ。ただ、なぜ一稀がそうなってしまったのかっていう理由が次第にわかってきます。内山:6話って、ケッピがサッカーボールみたいに蹴られる回だ!堀江:すごい雑に扱われてましたよね、ケッピ(笑)。村瀬:テーマはシリアスなんだけど笑えるシーンがたくさんあるのも面白いところですよね。これまではヤキモキさせられる部分が多かったけど、6話以降は物語が一気に展開していくので、まだまだこれから楽しめると思います!学校は楽しくなかった!?3人の中学生ライフ。堀江瞬さんas陣内燕太――みなさん『さらざんまい』では男子中学生を演じてますが、中学時代どんな子でした?内山:学校、楽しかったですか?村瀬:僕は特に何にも考えずに生きてたかな。普通に勉強して、普通に友達とカードゲームで遊んだりしてました(笑)。内山:僕は、中学校はさして楽しくなかったですね。堀江:僕もあんまり楽しくなかったですね…。村瀬:なんだなんだ、すごい陰キャが集まってるぞ(笑)。学校行くの楽しくなかった?堀江:お友達はいましたか?内山:友達はまあ普通にいたけど、納得いかないことが多くて。村瀬:集団があまり好きじゃなかったんだね。内山:だいたいの中学生と話通じないなーとしか思わなかったし。堀江さんは何が楽しくなかったんですか?堀江:友達がいなかったから…。内山・村瀬:(爆笑)堀江:陸上部だったんですけど、長距離だったので、個人戦で…。青春っていうほどのこともなく。やめたいなと思いながら、ずっとやっていました。村瀬:でもやってたんだ(笑)。僕は帰宅部だったな。1か月だけ卓球部だったんだけど、先生に「お前、才能ないからやめたほうがいいよ」って言われてやめた。内山:才能絶対ないであろう顧問に、そんなこと言われたの…。村瀬:今でも忘れられないけどね、その先生のこと(笑)。内山くんは、何部だった?内山:僕は科学部でした。堀江:ピッタリだ!内山:でも暇だったから遊んでばっかり。英語禁止ゲームやって罰ゲームでスクワット10回とか設定して、文化部なのに連日スクワット100回とかやってました(笑)。村瀬:なんだかんだ、楽しんでるじゃん(笑)。内山:何の役にも立ってないですけどね、顕微鏡の使い方さえほとんど覚えてない(笑)。『さらざんまい』東京・浅草に住む中学2年生の一稀と悠、燕太は謎の生命体・ケッピによってカッパにされてしまう。3人が人間に戻るためにケッピが与えたミッションとは…。フジテレビ“ノイタミナ”ほかにて毎週木曜24:55~放送中!むらせ・あゆむ12月14日生まれ。アメリカ出身。2011年より声優として活動をはじめ、『新世界より』(’12年)の青沼瞬役で初のメインキャラクターに抜擢。’16年、第10回声優アワードで新人男優賞を受賞。衣装はすべてスタイリスト私物うちやま・こうき8月16日生まれ。主な出演作品は、『キングダム ハーツ』シリーズのロクサス役、『機動戦士ガンダムUC』のバナージ・リンクス役、『ユーリ!!! on ICE』のユーリ・プリセツキー役など。カーディガン¥150,000(DENIM×TOMORROWLAND/TOMORROWLAND TEL:0120・983・522)パンツ¥35,000(semoh TEL:03・6451・0705)その他はスタイリスト私物ほりえ・しゅん5月25日生まれ。2015年より声優として活動をはじめ、『ナナマル サンバツ』(’17~’18年)の越山識役でTVアニメに初主演。’18年に第12回声優アワードで新人男優賞を受賞した。ジャケット¥125,000(STUDIO YPSILON/TOMORROWLAND)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年5月29日号より。写真・網中健太取材、文・尹 秀姫スタイリスト・小田優士ヘア&メイク・加藤ゆい(Hair&Make-up fringe/村瀬さん)福島加奈子(内山さん)(by anan編集部)
2019年05月26日第一話が放送されるやいなや話題騒然となったアニメ『さらざんまい』。監督の幾原邦彦さんの手によるものです。その魅力をライター・ひらりささんが「イクニワールドの中毒性。」として寄稿してくれました。幅広い世代に定着した、アニメというエンターテイメント。その中でも、唯一無二の美学をもって熱狂的なファンを生み出してきたのが、“イクニ”の愛称で知られる幾原邦彦監督です。1986年に東映アニメーションに入社し、キャリアはすでに30年以上。アラサー女子なら誰もが熱狂していた『美少女戦士セーラームーン』のシリーズディレクターも務めました。独立以降は、3本のオリジナルシリーズを制作。かつて自分を救ってくれた“王子様”を目指す少女・天上ウテナが、“薔薇の花嫁”をめぐる決闘に巻き込まれていく『少女革命ウテナ』(1997年)、病弱な妹・高倉陽毬の命を救うため双子の兄弟・冠葉と晶馬が世界の運命を変える“ピングドラム”を求めて奔走する『輪るピングドラム』(2011年)、そして“断絶の壁”で隔てられた世界で生まれたクマとヒトの少女が愛し合う『ユリ熊嵐』(2015年)……と、どれも“イクニワールド”とも言うべきユニークな作品ばかり。エンタメの役割のひとつは、観客の内面に自己革命をうながすことだと考えている幾原監督。そんな彼が、魅力あるキャラクターの条件として挙げるのは、「間違っている」こと。たしかに、王子様に憧れてお姫様になる……のではなくむしろ自分自身が王子様になろうと男装している天上ウテナを筆頭に、幾原アニメの人物たちは、主人公も、対立するキャラも、画面の端の脇役たちも、それぞれの正義・願いを追求するあまり、「ホントにそれでいいの?」と言いたくなる方向へ突き進みます。共感できない行動ばかりをとる彼らですが、そのがむしゃらさがとてつもない魅力であるのも事実。見守るうちに、視聴者の側も、「善/悪」「大人/子供」「愛すること/愛されること」といったさまざまな“対立”について考え、自分の内面と向き合っていくことになるのです。もうひとつ見逃せないポイントは、これら個性ゆたかなキャラクター同士の「関係性」が、きわめて多様で、ステレオタイプではない在り方で成り立っていること。『ピングドラム』では中盤、高倉家の両親には大規模なテロにかかわった過去があることが発覚し、さらに3兄妹は全員血のつながりがないことも明らかになります。どうしようもない現実によってバラバラになった3人がそれでももがく姿は、視聴者に「家族を家族たらしめるものは何か」「愛とは何か」という問いを投げかけます。彼らがたどり着いた結末には、さまざまな理由で自分は孤独だと感じている人を、心から勇気づけるメッセージが感じられました。こうした幾原アニメのメッセージ性が、決して押しつけがましいものにならないのは、キャラクターの魅力はもちろんのこと、それらが、きわめて過剰な演出―幾重にもはりめぐらされたメタファーやギャグ、発想に仰天しつつも癖になる映像・サウンド、演劇的で意味深なセリフの数々―によって構成されているから。『ウテナ』の決闘シーン直前に挿入される“影絵少女”たちの謎めいた寸劇や、『ピングドラム』で毎度唐突に始まる高倉陽毬の“生存戦略”シーン、そして『ユリ熊嵐』の“ユリ承認”シーン……など、幾原アニメの30分間には、「何だかよくわからないが、永遠に見ていたい」と本能的にヘビロテしたくなるシークエンスが盛りだくさん。登場するセリフも、「世界を革命する力を!」「決して何者にもなれないお前たちに告げる!」といった口上から、「弱肉強食!鮭肉サーモンだ!」といったダジャレまで、やはり何度でも口ずさみたくなる中毒性。そして、その過剰さに魅了されているうちに、潜んでいたメッセージが、予想とは違ったかたちで姿を現してくるのです。作品のテーマや、ディテールに込められた伏線、セリフの意味などを考察し、それぞれの解釈を言い合って盛り上がれるのも、幾原アニメの味わい深さといえるでしょう。「視聴者の価値観を揺さぶるキャラクター」「ステレオタイプではない関係性」「無限に考察できる過剰な世界観」……など、あらゆる角度から、私たちに驚きと興奮を与えてくれる幾原アニメ。3人の少年がカッパに変身してゾンビと戦う最新作『さらざんまい』にも、これらの醍醐味はしっかりと引き継がれています。各々の願いをかなえるためにゾンビを倒し、“尻子玉”を集める彼らはどこまでもピュアですが、尻子玉を手に入れるたびに“漏洩”される彼らの秘密は、めちゃくちゃに悪。愛する弟を喜ばせるためなら女装も盗みも辞さない矢逆一稀、明らかに反社会勢力な兄を尊敬し仕事を手伝う久慈悠、親友である一稀に恋をしてストーカーに走る陣内燕太……。彼らはそれぞれの「つながり」を純粋に信奉するあまりに、ちょっとずつ道を踏み外しています。興味深いのは彼ら3人が、これまでの幾原キャラクターに比べると、見た目も性格も、だいぶ“普通の男の子”たちであるということ(カッパになることを除けば……)。そんな彼らが自らの“悪”を悪とも思わず突き進む姿は、少年たちの冒険譚というにはあまりにも繊細で危うく、それが『さらざんまい』に独特の不穏さをもたらしています。カッパやゾンビという“妖怪”の存在を通じて、生/死の曖昧さが暗示されるだけでなく、少年たちの屈託のなさを通じて、私たちが持つ善/悪の境界も溶かされてしまうような予感を感じる、『さらざんまい』。3人の「欲望」と「つながり」の旅は、果たしてどんな終わりにたどり着くのでしょうか?ああじゃないこうじゃないと考察するうちに、イクニワールドの虜になってしまうに違いありません。ひらりさライター。オタク女子ユニット「劇団雌猫」の一員。編著書に『浪費図鑑』『だから私はメイクする』など。ツイッターは@sarirahira『さらざんまい』東京・浅草に住む中学2年生の一稀と悠、燕太は謎の生命体・ケッピによってカッパにされてしまう。3人が人間に戻るためにケッピが与えたミッションとは…。フジテレビ“ノイタミナ”ほかにて毎週木曜24:55~放送中!※『anan』2019年5月29日号より。取材、文・尹 秀姫©イクニラッパー/シリコマンダーズ(by anan編集部)
2019年05月25日アニメ『進撃の巨人』の続編『進撃の巨人 Season3 Part.2』が、いよいよスタート。今期は、原作の重要なポイント、ウォール・マリア奪還作戦が描かれるため、ファンの期待値も高まっている。そこで原作の担当編集・川窪慎太郎さんとプロデューサー・立石謙介さんを直撃!川窪:個人的に、原作で一番面白い部分だと思っています。この物語は、外の世界を見に行きたい少年少女の気持ちから始まっているので、ウォール・マリア奪還は、ある種、話としての終着点。常に壁にぶつかっていく主人公たちが、作中でも屈指の高い壁にぶち当たる。そこに至る過程や、しなければならないギリギリの選択は、原作者の諫山(創)さんがずっとやりたかったことなんです。立石:一読者としても、これまですでに面白いのに、さらに面白くなるのか!?と衝撃を受けた。今回は、アニメ化にあたって諫山先生からのリクエストもなかったよね。これまでは必ず「ここをこういうふうに変えたい」という要望があったけど。川窪:そうですね。シーンの順番を変えたり、原作のダメな部分を短縮したりして、諫山さんの言葉で言う“少しはマシに”するための要望が、今期はほぼない。あまり自画自賛しない人ですが、本人的にも描き切った満足感があるのかな。立石:そんな中で、アンアン読者に特に注目してほしいのは、やっぱりバトルシーンですかね。Season1から細かいところ含めてずっと進化し続けていてアニメチームには感心させられます。川窪:僕は、ミカサの可愛さかな。エレンのために動いてきたミカサが、アルミンのことをどう思っているか分かるのが、個人的に可愛い(笑)。5分で振り返る!アニメ『進撃の巨人』の軌跡Season1:圧倒的なスケールとスピード感に引き込まれる!巨人から身を守るために、周囲に巨大な3重の壁を作り、その内側で暮らす人類。100年の平和な時を経て、壁を上回る超大型巨人が出現し、城壁の街・シガンシナを襲来。主人公・エレンの母が餌食に。エレンは巨人を駆逐するため、壁外の世界の調査を担う調査兵団に所属する。「二千年後の君へ~シガンシナ陥落(1)~」から「壁~ストヘス区急襲(3)~」まで全25話。Season2:ど迫力の戦闘シーンと人間ドラマが盛りだくさん。エレンや調査兵団メンバーたちのバックグラウンドに関して、ストーリーの鍵となる衝撃的な事実が次々と発覚。新たな敵との戦闘シーンに加え、壁の秘密と、その鍵を握る宗教司祭者との関係など政治を含めた権力構図も浮き彫りに。言葉を話す巨人が登場したり、敵が意外な所に潜んでいたりと、固定観念を覆すエピソードの連続。「獣の巨人」から「叫び」まで全12話。Season3:“人”との戦いを通して物語の謎の核心へと近づく。“対巨人”だけでなく、“対人”の戦いが過激さを増す。壁の秘密とともに、王家の秘密も明らかに。エレンの直属の上司であるリヴァイ兵士長の過去にもフォーカス。因縁のある人物が敵となって現れ、激しい戦闘が繰り広げられる。終盤にはエレンの生まれ故郷・シガンシナのあるウォール・マリア奪還作戦へ向けて、話が動きだす。「狼煙」から「奪還作戦の夜」まで全12話。『進撃の巨人 Season3 Part.2』4/28 24:10からNHK総合にて放送スタート(関西は24:45から)。NetflixやU‐NEXTなどでも4/29から配信。USJ「ユニバーサル・クールジャパン 2019」にて「進撃の巨人・ザ・リアル」(5/31~8/25)が登場するなどコラボ企画も続々。©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会川窪慎太郎さん『進撃の巨人』の担当編集者。入社1年目で作者・諫山創氏を見いだし、その後連載開始。コラボ企画などを次々と実現。『週刊少年マガジン』副編集長も兼任。立石謙介さん講談社ライツ・メディアビジネス局 ライツ事業部 部次長。『進撃の巨人』をはじめ、同社の漫画作品のアニメ化や、関連するメディア企画などを数多く手がける。※『anan』2019年5月1日-8日合併号より。取材、文・矢吹紘子(by anan編集部)
2019年05月03日お人好しの猫のトムと賢くてすばしっこい鼠のジェリー。永遠の“追いかけっこ”コンビがアメリカで生まれて来年で80周年。そのアニバーサリーとして、過去最大規模の展覧会開催が決定。『トムとジェリー』が幅広い年齢層から愛される日本に、世界に先駆けてやってくることに。天敵? 親友? 世界最強コンビ誕生の秘密に迫る。作者はウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラ。「カートゥーン」と呼ばれるアメリカンアニメの世界でも、ウォルト・ディズニーと並び称される天才アニメーターコンビ。シリーズ第1作「上には上がある」がいきなりアカデミー賞にノミネートされて以来、7回も受賞しているというから驚き。“トムジェリ”はデビュー当初からスターだった!というわけ。同展覧会では受賞作の映像をはじめ、映画製作会社ワーナー・ブラザースアーカイブで大切に保管されてきた原画や資料を展示。セルに描かれたトムとジェリーの姿は色褪せることなく、初公開のレイアウトスケッチや絵コンテには、面白さの秘密が隠れていそう。そのほか、ジェリーにこてんぱんにされたトムの立体作品がお目見えしたり、追いかけっこシーンの特別映像がミニシアターで上映されたりとお楽しみも満載。Tシャツ、バッグなど展覧会限定や先行販売などのオリジナルグッズ約200アイテムが登場。お買い物も楽しめそうだ。デビュー作のセル画も。現在では使われなくなったセル画は、透明のシート上に直接キャラクターを描いたもの。たくさんのコマ数のセル画を連続して見せることで動きを表現。アニメ制作の原点だ。『トムとジェリー』「上には上がある」セル・セットアップTOM AND JERRY and all related characters and elements © & TM Turner Entertainment Co.(s19)史上最強コンビ、誕生秘話。キャラクターの造形も80年の間に変化が。今よりワイルドな初期のトム。中央の「THE ALLEY CAT」とは「野良猫」の意味。現行の設定に至るまでの変遷も興味深い。『トムとジェリー』モデルシートTOM AND JERRY and all related characters and elements ©& TM Turner Entertainment Co.(s19)『誕生80周年 トムとジェリー展 カートゥーンの天才コンビ ハンナ=バーベラ』松屋銀座 8階イベントスクエア東京都中央区銀座3-6-1 TEL:03・3567・1211(大代表)開催中~5月6日(月)無休10時~20時(4月21日は~19時30分、最終日は~17時。入場は閉場の30分前まで)一般1300円ほか※『anan』2019年4月24日号より。文・松本あかね(by anan編集部)
2019年04月22日『トイ・ストーリー』や『モンスターズ・インク』などヒット作を多く手がけるピクサー・アニメーション。きっと誰もが一度は観たことがあるはず。これらの作品の神髄に踏み込んだ展覧会『PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス』が始まる。本展は2015年、「The Science Behind PIXAR」の題名でボストンサイエンスミュージアムを皮切りにスタート。アメリカやカナダなど8か所で合計150万人以上を動員した話題の展覧会。それがついにアジア初上陸となった。本展最大の魅力は、ピクサー・アニメーション制作の裏側を“ハンズオンスタイル”で楽しめること。実際にスイッチやレバーを動かしながら、カギとなる8つの工程に沿ってアニメーション技術を体験することができる。例えば、作品に登場するキャラクターの姿や形を作りあげる〈モデリング〉。またキャラクター体内の骨・関節・筋肉を設計する〈リギング〉。そして表面の質感を表現することで、キャラクターに外見上の個性を与える〈サーフェイス〉など。キャラクターが誕生した段階から、骨格のデザイン、さらに細かなエフェクトへと、順に学べる仕組みだ。なかには、現実世界の物理法則を映画の世界で再現しようとする工程も。キャラクターの服や髪の毛の動き、燃え上がる炎や川の流れなどが生き生きとして見えるのも、こういった緻密で科学的な作業があるからこそ。ピクサーならではの、リアリティある作品が生まれる仕組みを理解できる内容になっている。また、画面を覗き込み、自分で動かしながら展示を見て回ると、まるで自分自身もクリエイターになった気分になれるかも。本展のタイトルにある“ひみつ”とは、ピクサー映画の舞台裏に隠された科学のこと。子供から大人まで人々に夢や感動を与えてきた、ピクサー映画を支える科学というひみつを体験してみて。米国での展覧会の様子。ボタンやレバーを実際に操作する“ハンズオンスタイル”で、3D技術を体験できる。©Disney/Pixar世界中を魅了し、映画史を塗り替えた「トイ・ストーリー」シリーズ最新作。世界が涙した前作を超える感動のアドベンチャーが誕生。映画『トイ・ストーリー4』は7月12日より全国で公開。©2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.『PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス』六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー東京都港区六本木6‐10‐1六本木ヒルズ森タワー52F4月13日(土)~9月16日(月)会期中無休10時~22時(入館は閉館の30分前まで)一般1800円ほか東京シティビュー TEL:03・6406・6652「PIXARのひみつ展」はボストンサイエンスミュージアムがPIXARとの協力により開発したものです。©Disney/Pixar. All Rights Reserved. Used Under Authorization.※『anan』2019年4月17日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2019年04月14日2018年1~3月に放送され、話題を呼んだテレビアニメ『ポプテピピック』。30分枠にもかかわらず、15分ずつほぼ同じ内容を放送するなど、自由すぎる構成が世間に衝撃を与えた。この春、そんな伝説のクソアニメが帰ってくると聞き、プロデューサーの須藤孝太郎さんを直撃!世間に衝撃を与えたテレビアニメ「ポプテピピック」が再び!「去年の3月にOAが終わった時は、次をやることなんて全く考えていませんでした。インタビューでも『2期ありますか』って聞かれて、『それだけは絶対にないです!』と答えていましたし。でも人の考えなんて変わるもので、半年くらい経って“もう一度やってみたい”という気分に。最近は劇場版や第2期を製作することが多いんですけど、『ポプテピピック』は多分ダラダラやるもんじゃない。そこで、テレビスペシャルを提案しました。東京マラソンでもスタートダッシュだけ速いやついるじゃないですか。で、最下位になるみたいな(笑)。最初だけなら1位なので、ここの部分だけやってやろうと思いました」とはいえ、毎クールたくさんのアニメが放送される今、スタートダッシュを切るのも大変なのでは?「この作品って、10年前とかにやっていても流行っていなかった気がしていて。いわゆるSNSで自分の意見を言いたくなったり、誰かの意見を聞きたくなる作品だと思うんですよ。“このネタ知ってる”とか“なんだ、これは”とか…。最近のそういった時代性とうまくマッチしたんだと思います」放送から1年が経った今も、ファンの盛り上がりは続く。「去年9月に幕張メッセでイベントを行った時も、性別・年齢問わず幅広い方に来ていただきました。男女比的には半々くらい。作風はニッチなんですけど、アプローチは幅広い。子どもはキャラだけ見て可愛い、大人はネタを見て面白い…実はめちゃくちゃオールマイティな作品なのではと思ったりします」それでは最後に、ファンに向けて一言お願いします!「引き続きヒプノシスマイクをよろしくお願いいたします」須藤孝太郎さん2008年、キングレコード入社。現KING AMUSEMENT CREATIVE制作第2グループ長。ポプテピピックの企画・プロデュースを務めるほか、上坂すみれの音楽プロデューサーも担当。『ポプテピピックTVスペシャル』は4月1日(月)に放送。またTVスペシャルのBlu-ray&DVDおよび番組内で使用されるBGMや関連楽曲を収録した『ポプテピピックALL TIME BEST2』も4月17日(水)発売予定。※『anan』2019年4月3日号より。(by anan編集部)
2019年03月27日月にはウサギが住んでいる――?シリーズ39作目となる『映画ドラえもん のび太の月面探査記』は、そんな伝説を出発点に、思いもよらない冒険が展開されていく物語。今回、脚本を手がけたのは、直木賞作家であり、『ドラえもん』に深い愛情を注ぐ辻村深月さん。そして、広瀬アリスさんは、作中に登場する月に住む美少女・ルナの声を担当している。共に漫画好き、アニメ好きでも知られるおふたりが、『ドラえもん』の魅力、そしてファンタジーの持つ力について語り合いました。大人になって観て気づく面白さもある。辻村:じつは6年ほど前にも、一度、脚本のお話をいただきました。でも、本当に『ドラえもん』が大好きなので、自分が書いていいのかという思いと、大好きなものに仕事として関わってしまうことの怖さを感じて、その時はお断りしたんです。ただ、藤子・F・不二雄先生のアシスタントで、藤子先生の亡くなられた後に大長編を引き継がれた、むぎわらしんたろう先生とお会いし、当時のことを描かれた『ドラえもん物語~藤子・F・不二雄先生の背中~』(小学館)を読んだりするなかで、気持ちに変化が出てきたんです。本には、壮絶なプレッシャーと戦いながら『ドラえもん』を描き続ける、むぎわら先生の姿が描かれているのですが、それを見た時、毎年ある映画は、当たり前のことではなく、誰かが繋いできてくれたものであり、そのおかげで自分はファンでいられたんだって感謝をおぼえて。脚本の依頼というのは、次の一年に繋ぐためのバトンが今、自分のところに来たということなんだと思ったんです。広瀬:そんなことがあったんですね。私は、今回のお話をいただくずっと前から、辻村先生の小説『オーダーメイド殺人クラブ』が大好きだったので、辻村先生の脚本だと伺って、すごくうれしかったんです。辻村:私も、この映画の製作発表会見の時に広瀬さんからそう伺って、とても光栄でした。あの日が初対面で、十二単姿の広瀬さんは身動きするのもやっとという状況。会見後、さっと挨拶だけして失礼しようとした私を、わざわざ呼び止めて声をかけてくださった時、「なんて素敵な人なんだ」と感動しました(笑)。広瀬:あの時は…衣裳が重くて声を出すのもやっとだったんですけれど、これだけはどうしても伝えたいと、必死でした(笑)。台本も、かなり厚いものだったんですが、文字だけしか書かれてないのに、不思議なくらい自然と頭の中に映像が浮かんだんです。夢中で読んじゃいましたし、台本を読んで、あんなにワンワン泣いたのは初めてというくらい感情移入してしまいました。辻村:藤子先生が描かれたドラえもんの映画って、もちろんファンタジーではあるんですけれど、じつは現実の物理法則や当時最新の学説に基づいて描かれているんです。脚本を書くにあたって、そこは守らないとというのはありました。今回、月を舞台にするとは決まったけれど、現実に、すでに月は生き物が住める環境ではないというところまで調べが進んでいるなかで、月に広大な文明がありました、という脚本は、藤子先生の原作である以上は書けません。そうなった時、月の裏側に不思議な力を持っている人たちがいたら…と考えたことから、ルナというキャラクターが生まれたんですよ。あとは、やっぱり“かぐや姫伝説”も入れたかったので。広瀬:私がアフレコしたのは、皆さんが声を入れられた後だったんですが、ドラえもんたちから「ルナ!」って呼ばれるだけで感激でした。連続ドラマもそうですが、すでに出来上がっているチームの中にゲストで入っていくのって、緊張するし、不安もあるんですよね。でも、今回はすごく楽しかったです。私の主観ですけど、声のお芝居から、チームの絆の強さみたいなものを感じたんです。でも同時に、新しい人を受け入れてくれる空気も感じて…。辻村:ドラえもんの懐は深いですよね。一瞬で身内にしてくれる。広瀬:私にとっても、子供の頃から身近にあった作品で、3人兄妹で映画もよく観ていたんです。思い返すと、小さい頃、家族とか友達の大切さを学んだのって、『ドラえもん』からなんですよね。最近は映画館に足を運ぶこともなくなっていましたが、大人になってあらためて観ると、子供の時とは違う捉え方でぐっとくる場面も多かったです。辻村:藤子先生の作品を大人になって見返すと、深いところでわかる部分があったり、物語の構成の巧みさに今更ながらに気づいて驚かされることも多いんです。それって、先生が、子供に本物を与えようとしていたってことだと思うんです。しかも、ただ整合性をつけるだけでなく、そこを完全に理解できてなくても楽しめるようにできている。先生は、大人とか子供とか関係なく面白いものを目指したんだろうなって。『映画ドラえもん のび太の月面探査記』月面探査機が捉えた白い影を月のウサギだと信じるのび太は、ドラえもんの道具で月の裏側にウサギの王国を作ることに。そんなある日、ルカと名乗る不思議な少年が転校してきて、一緒にウサギ王国に出かけるが…。原作/藤子・F・不二雄監督/八鍬新之介脚本/辻村深月公開中。©Fujiko-Pro,Shogakukan,TV-Asahi,Shin-ei,and ADK2019辻村深月さんが書いた『小説「映画ドラえもん のび太の月面探査記」』も、また違う魅力にあふれている。映画を観る前に読んでも、観た後に読んでも楽しめる一冊。小学館1800円つじむら・みづき2004年に『冷たい校舎の時は止まる』でメフィスト賞を受賞し、作家デビュー。’12年に『鍵のない夢を見る』で直木賞を受賞。今回の映画の同名小説も手がけ、2月に刊行された。ストライプシャツドレス¥52,000(THE KEIJI/イジットアンドコーリミテッド表参道TEL:03・3499・7355)カフスパールブレス¥46,000(flake TEL:03・5833・0013)もみじ練り切りリング¥6,500(Q-pot. 表参道本店TEL:03・6447・1217)©Fujiko-Pro,Shogakukan,TV-Asahi,Shin-ei,and ADK 2019©Gramme Co.ひろせ・ありす1994年12月11日生まれ、静岡県出身。近作に、ドラマ『わろてんか』、映画『巫女っちゃけん。』、『銃』など。9月に三谷幸喜作演出舞台の出演が控える。ロングスリーブカットソー¥11,000(カレンソロジー/カレンソロジー青山TEL:03・6419・7899)ワンピース¥37,000(デレク ラム 10クロスビー/ブランドニュースTEL:03・3797・3673)ピアス¥135,000ネックレス¥92,000(共にフォーエバーマーク/フォーエバーマーク伊勢丹新宿店 本館4Fジュエリー&ウォッチTEL:03・3352・1111)※『anan』2019年3月13日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・朝倉 豊(広瀬さん)安藤麻衣子(辻村さん)ヘア&メイク・森ユキオ(広瀬さん)藤島達郎(辻村さん)取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年03月07日こんにちわ。渋谷です。わが家ではわりとテレビに子育てを手伝ってもらってる部分が大きいのですが、さすが民放放送、CMの嵐、嵐、嵐。うまいモンで、子どもがほしがりそうなツボを押さえてくるんですよね。年ごろのみったんも強くてかわいい女児向けアニメに大ハマり。そりゃもう「アレほしい」「コレほしい」の大騒ぎです。■次々に新発売! アニメキャラグッズどれだけ欲しい欲しい言われても金持ちではないのでそうポンポン買ってられません。娘よ、これが現実だ。でもね、あなたが嫌いだから買ってあげないとかそういうわけじゃないのよ。あなたには物を大事にする気持ちをわかって欲しい。お金の大切さを学んで欲しい。いろいろな気持ちがあってお母さんは「買わない」という選択肢を選んでいるの。そして…■本当のことを言うと…ぶっちゃけ自分が欲しいんですよね!!!!!!いかんせんオタクなので1個買うとコンプしたくなってしまう。最近の女児向けグッズってかわいいし安いのにクオリティ高いし見てるだけで心が幼女に戻ってしまうんです。子どもにダメだと言い聞かせつつ自分にも言い聞かせているのです…。どうせ今持ってるおもちゃも新しい番組が始まったら飽きるんだろうな~!! もったいないからお母さんが代わりに遊ぶからね!! グヘヘ
2019年02月10日ある人にとっては尊い憧れの場所。そんな、特別な場所を持つ、モデルで歌手のやのあんなさんに、“個人的聖地”への愛を叫んでいただきました。今回は「アニメの聖地」です。アニメ好きになれた初心を思い出します。「約10年前に『シュタインズ・ゲート』というアニメにハマって。この作品でオタクカルチャーのイロハを学びました。秋葉原が舞台なのですが、秋葉原UDXの入り口付近は特別です」そんなアニメ好きが高じて、池袋に住んだこともあるという歌手のやのあんなさん。「池袋は、言わずと知れたアニメ女子にとっての聖地。アニメ『デュラララ!!』でも色々な場所が登場するんですが、一番好きなのがサンシャイン60ビルの前。今でも池袋に行くと、用がなくても必ず前を通ります(笑)。世界観がかわいいアニメ『輪るピンクドラム』は、荻窪が舞台。荻窪駅南側の商店街を歩いて回ったこともあります」昔からアニメ好きを公言し、SNSで発信。すると、舞い込んできたのが、アニメ『ステラ女学院高等科C3部』の主題歌。「いつの間にかアニメが、夢だった歌手に導いてくれたんです。アニメの聖地を訪れるたびに、初心に戻れる気がします」思い入れのあるシーンの舞台はココ!【秋葉原UDX】「商業施設やオフィスが入っているビル。このビルの入り口が、『シュタインズ・ゲート』の好きなシーンの舞台」。●東京都千代田区外神田4-14-1好きすぎて転居。アニメ女子の聖地♪【サンシャインシティ周辺】「サンシャインの少し先にある歩道橋も好き。『デュラララ!!』のオープニング映像の舞台で、美しい映像は必見です」。●東京都豊島区東池袋3-1-3サンシャインシティ周辺かわいい世界観に商店街で浸ります。【荻窪の街】「荻窪の街が舞台の『輪るピンクドラム』。駅南側に延びる仲通り商店街が特におすすめ。アーケードなど、雰囲気はそっくり。駅ビルも登場しますよ」。●東京都杉並区上荻周辺やのあんなモデル、歌手。2013年にシングル『Shape My Story』でデビュー。原宿ポップカルチャーを、世界に向けて発信するひとり。※『anan』2019年1月16日号より。取材、文・ 神武春菜野村紀沙枝保手濱奈美(by anan編集部)
2019年01月13日2019年の映画界は、アニメの実写化&女性応援モノが大豊作の一年に!映画ライター・山縣みどりさんに総括してもらいました。日本でもおなじみのキャラクターを実写化した作品が揃い踏み!「ピカチュウが普通にしゃべる(!?)『名探偵ピカチュウ』は、声を演じるのが『デッドプール』シリーズを大ヒットさせたライアン・レイノルズというから期待大。ほかにも『ダンボ』や『ライオン・キング』、ウィル・スミス主演の『アラジン』がラインナップ。純粋な気持ちで楽しめる物語や親子3代で観られることなど、ヒットの要素が詰まっています」また、女性の権利を訴える作品も、めじろおし。「“#MeToo”“Time’s Up”ムーブメントの一環といえる作品は、より増える傾向が。『キャプテン・マーベル』は、マーブル映画史上初の女性ヒーロー。また、ブレイク・ライブリーが主演の復讐劇『ザ・リズム・セクション』や、男性優位のスポーツ・エージェント界で苦闘する女性を描く『What Men Want』など、多様な角度で女性を応援する映画が揃います」『名探偵ピカチュウ』事件に巻き込まれた父親を探すティムが、見た目はかわいいのに中身はおっさん(!?)な名探偵ピカチュウと出会い物語が始まる。“ポケモン”初の実写化。2019年5月に全国公開。©2018 Legendary and Warner Bros. Entertainment, Inc. All Rights Reserved.©2018 Pokemon『ダンボ』大きな耳の象ダンボとの出会いによって、夢と希望を取り戻す人々を描いた奇跡のファンタジー。監督は鬼才として知られるティム・バートン。2019年3月29日(金)全国公開。©2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved『キャプテン・マーベル』記憶を失くしたミステリアスな女性、キャプテン・マーベル。シリーズ最重要ヒーローとされる彼女の真実と秘密が、いよいよ明らかにされる!2019年3月15日全国公開。©Marvel Studios 2018山縣みどりさん映画ライター。映画レビューやインタビューなどを中心に幅広く執筆。『クレイジー・リッチ・アジアンズ』(竹書房)の翻訳を手がける。※『anan』2019年1月2・9日号より。取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2018年12月30日毎年ひとつのテーマを掲げ、アニメーションの新たな見方ができる展示を目指す三鷹の森ジブリ美術館の企画展。11月17日に始まった「映画を塗る仕事」展が早くも評判だ。アニメ映画の仕事において彩色とは、架空の世界にリアリティを持たせる重要なパート。特に動く絵に塗られた色は、限られた色数でも工夫によって、キャラクターに生き生きとした存在感を与えるばかりか、その心情までもリアルに伝えてくれる。「スタジオジブリでは『もののけ姫』を最後に、セル絵具での映画制作が終了。もう20年以上経ちました。数年前、展示替えのため過去のセル画を整理したところ、1枚のセルに何十もの色をひとつひとつ手で塗ってある緻密な仕事ぶりを改めて見て、館長が驚き、この偉業をぜひ紹介しようと、今回の企画展が決まったのです」(広報部・机ちひろさん)本展では、高畑勲監督や宮崎駿監督が目指した“登場人物の日常生活を丁寧に描くことから生まれる豊かな画面作り”を、大小のパネルと実際のセル画、映像でも紹介する。例えば、時刻によって変わってゆく色、光と影、自然光を効果的に使う方法、植物の描き方など、細部にまでこだわった彩色への工夫が、展示には惜しみなく公開されている。また、高畑・宮崎両監督がテクニックを学んだビリービンの絵本の挿絵なども展示。どこを見て何を学んだかまで明記された解説にも感心する。「キャラクターの服に関して、宮崎は明るい黄色やピンク、青を多用する。一方、高畑は落ちついた色が多く対照的。そんな彼ら2人から全幅の信頼を得ていた色彩設計の保田道世さんの力は大きかった」その保田さんも2年前に他界し、今は彼女の教え子たちがジブリの配色を担う。脈々と受け継がれる色彩観を支えた丁寧な仕事ぶりは、実際にその目で見ないともったいない。「映画を塗る仕事」展三鷹の森ジブリ美術館東京都三鷹市下連雀1-1-83開催中~2019年11月(予定)10時~18時(入場は1日に4回)火曜、12/28~1/2休(12/25は開館)一般1000円(入場は日時指定の予約制。チケット販売はローソンのみ)TEL:0570・055777(9時~18時※休館日を除く)◎Museo d’Arte Ghibli ◎Studio Ghibli※『anan』2018年12月26日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2018年12月25日わが娘、とあるアニメのキャラクターが大好きでぬいぐるみを毎晩抱いて寝るほどなのですが…。 同じシリーズなのに、突然今までのカワイイ路線からホラータッチにフルリニューアル。こんなに演出が変わるなんてあるんですね。ギャー! ビー! とあまりにも騒がしい。そうそう、怖ければ消せば良いのだ。ということで、TVを消すことにしたのですが…。ものすごい形相でにらみつける娘のその様はまるで「妖怪アリッサ」! なにかにとりつかれているのはあなたでは…?怖ければ見なきゃ良いのに、それでも見たいわが娘。パパンが部屋に戻ってもドッタン! バッタン! リビングとパパンの仕事部屋を行ったり来たり。もう仕事にならならないレベルです(汗)。最終的にはパパンが一緒に見て解説するというなんとも本末転倒な状態に…。お願いです!元の演出にに戻してぇ〜(泣)。
2018年11月23日舞台『光より前に~夜明けの走者たち~』で円谷幸吉さん役を演じるのは、2.5次元舞台で大活躍して脚光を浴びた宮崎秋人さん。人懐っこい笑顔の裏に隠された演技への真摯な思いと実直さが伝わるインタビューをどうぞ!写真・黒川ひろみ 文・尹 秀姫舞台『光より前に ~夜明けの走者たち~』とは1964年の東京オリンピックをともに走った円谷幸吉さんと君原健二さんという2人のマラソンランナーを描いた物語。この舞台で円谷幸吉さん役を演じるのが、今では舞台からドラマ、映画などジャンルを飛び越えて活躍している宮崎秋人さん。これまでの豊富な舞台経験の中でも「今までで一番、丁寧に作ってると思います」というほどのめり込み、新たな挑戦に臨んでいるそうです。--舞台『光より前に ~夜明けの走者たち~』は東京オリンピックをめざすマラソン走者たちを描いています。円谷幸吉さんといえば悲劇の主人公としても知られていますが、まずはじめにこの作品への出演が決まった時のお気持ちと、どんなふうに演じたいと思われたか教えてください。宮崎さん お話をいただくまで円谷幸吉さんという存在を知らなかったので、調べていくうちにどんどん円谷さんのすごさと重圧を知ることにはなったんですが、最初に話を聞いた時は、次の役はマラソンランナーなんだなくらいの感覚でしたね。今までも走ったり泳いだり自転車漕いだり柔道やったりとかしてきたので(笑)、今度はマラソンなんだなっていう感覚しかなかったです。でもいざ蓋を開けてみたら、今までの作品とは全然違う! 今回はほとんど会話劇と言うか、ランナーの苦悩を描いた物語なので。--実際に円谷幸吉さんのふるさとにも行かれたそうですが、どうでしたか?宮崎さん これまでも資料を読んだりはしてましたけど、実際に円谷さんが過ごした場所に行って、彼が残したものを見ると、実際に生きてた人なんだなっていう息吹を強く感じました。何もない場所でしたけど、当時はもっと何もない場所だったと思うし、そういう場所で走っていたんだなって感じることができたので、行ってよかったです。円谷さんのお兄さんともお話させていただいて、役作りをしていく中でも具体的に思い浮かべることができるようになりましたね。架空の人物でもなく、歴史上の人物でもなく、まだ円谷さんのことを知っている人が生きている中で演じるというのは責任感も伴いますよね。でも今回はあくまで『光より前に』という作品の円谷幸吉っていう男を演じたいと思っているので、そこはハッキリ分けたいと思ってます。--この作品の演出家である谷さんからはどういうふうに演じてほしい、といったお話はありましたか?宮崎さん 台本を読みながら、円谷さんって本当に純粋な人だったんだなっていうのが伝わってくるんですよ。コーチをすごく信頼していた人なので、彼が言う「はい」のひとことも、心の底から言えなきゃいけない。それを、舞台を観ている人に伝えてほしいというのは言われましたね。あとは、悲劇的な側面に注目されがちですけど、実はすごくユーモアのある人でもあるので、そういうところも出していきたいという話はしました。谷さんからは、円谷さんの素朴な感じが僕に合ってるんじゃないかとは言われましたね。--円谷幸吉のライバルでもあった君原健二さんと、君原さんを演じた木村了さんはどんな人でしたか?宮崎さん 円谷幸吉さんと君原健二さんって、2人ともピュアなんだけど、タイプは全然違うんですよ。それがいいコントラストになってると思うし、僕と了くんもまた役者としてのタイプが違うので、そこはちょうどいいんじゃないかと思います。了くんは役者としても頼りになりますし、感覚が優れている人。それをすぐ体現できる人でもあります。それでいてちゃんと裏付けもある人で、常に本を抱えているイメージなんですよね。台本をいろんな角度から読み込む力もある。憧れる面もありますし、自分も負けてられないって思う部分もありますよね。--円谷幸吉さんという人物と自分とで似ている部分はありましたか?宮崎さん それはわからないですね。というより、彼を理解しようと思えば思うだけ、つらいっていうか。彼を演じるにはわからなきゃいけないこともあるけど、その扉を開けるのもちょっと怖い。もちろん彼を演じるには早いうちに扉を開けて自分の体に落とし込む作業が必要なんですけど。今まで役者やってきて、いろんな作品に出させていただいた中で、ここまで演じていて怖いって思った作品はなかったので、それは楽しみでもありますね。役者として新しい自分と出会えるっていう楽しみはあります。--演じていて印象的だったシーンやセリフはありますか?宮崎さん 円谷さんがコーチと友達みたいに仲良くしているシーンがあるんですけど、そこは演じるのが楽しみです。コーチと選手という関係ではあるんですけど、当時のエピソードとして円谷さんがコーチをいじるというか、仲良くしていたというのは実際にあったことなので。円谷さんというと悲劇の部分にばかり注目されがちですけど、実はすごく明るい人だったんだよっていうところも見せたいんですよね。それは畠野コーチ役の和田正人さんとしっかり作り上げていきたいです。--この舞台で宮崎さんが観客のみなさんに届けたい思いとは何ですか?宮崎さん 観に来てくださる方の中には僕みたいに円谷幸吉さんと君原健二さんのことを知らない人がいっぱいいると思うので、まずはお二人の存在を知ってほしいなと思います。当時のスポーツ界に問題提議をして変えてくれた方なので、その事実をまずは伝えたいです。そこから何を感じるかっていうのは人それぞれだと思います。ただ、物語としてはすごくシンプルでわかりやすいお話ですし、これが童話だったらなんて素敵なお話なんだろうって思うんですけど、そういう感覚で観に来ていただけたらいいんじゃないかと。舞台を観てくれた方にはきっとこのタイトルの意味が伝わるんじゃないかと思います!--俳優・宮崎秋人さんについておうかがいします。これまでの役者人生の中でもっともインパクトのある作品はどれでしたか? またその理由も教えてください。宮崎さん すごい質問だなあ(笑)。自分の中で一番大きかったのは『柔道少年』ですね。それまでカッコいい宮崎秋人を求められることが多かった中で、この舞台では10キロ増量して本番に臨みました。太るのはキツかったですけど、太ってる時の自分はすごく楽しかったんですよ(笑)。その頃はやたらおじいちゃん、おばあちゃんに声をかけられたし、おばあちゃんがやってるような小さい商店に行くとたくさんおまけしてくれるし。生きるって楽しいなって思いましたね(笑)。演技でも、今までの宮崎秋人だったら無意識にカッコつけてしまうところを全部削ぎ落とすっていうのを経験できたので、やってよかったなって思いました。それ以降はカッコよさを求められる役であっても、無意識にカッコつけてしまうのではなく、演技としてカッコよさを乗っけてくことができるようになったので、それは『柔道少年』のおかげだと言えますね。--ご自身から見た俳優・宮崎秋人とはどういう人物だと思われますか?宮崎さん 「役者に向いてないやつだな」って思います(笑)。人前も苦手ですし、カメラも苦手ですし、学生時代は本を読むのもあんまり好きじゃなかったし。「それとはどれを指しますか?」という質問をすべて間違える人間でした(笑)。文系、理系で言うなら断然理系なので、ひとの気持ちもわからないですし。自分の性格上、ちょっとでも自分は向いてると思ったら、途端に甘えてサボると思うんですよね。だから常に「自分は向いてない」って言い聞かせてるんです。これまでの人生、他では努力してこなかったけど、役者に関しては一生かけてやってやろうって腹をくくって入った世界なので、中途半端はしたくないですね。自分より上の先輩たちは、それこそいろんな経験をしてこられているわけで、その下の人間がちょっとでも手を緩めたら、上の世代と戦っていけないでしょう?--真面目なんですね! これまでテレビドラマ、映画、舞台と幅広く活躍されていますが、ご自身が一番やっていて楽しいジャンルは何ですか?宮崎さん 今年の3月に初めて海外戯曲をやって、初めて楽しいなって思えた自分がいたので、今後もっとやれたらなとは思いますね。舞台は生で直接届けられるっていう魅力と、1回1回同じものはないっていう儚さが好きですね。特に海外戯曲では今までさんざん自分で武器にしてきた身体能力を封じられるので、それが気持ちいいんです。ただの棒っきれになった気分で(笑)。--俳優という仕事をするうえで、日々の生活で心がけていることは何ですか?宮崎さん 人を好きだと思うことですかね。これは自分の中ですごく大事にしていることです。無理に好きであろうと思ってるわけではないんですよ。それに人見知りはするんですけど、人に興味はありますね。そのせいか違う職種の人とも仲良くしてもらうことも多いです。性格的に合う合わないはありますけど、合わない人でも自分が好きになれてないだけだと思うほうです。別にその人を否定することもなく、ちっちぇーな自分って思うくらいですね(笑)。--今後、どんな作品を演じたい・役柄を演じたいというのはありますか?宮崎さん 今パッと思い浮かんだのは、千利休ですね。急にパッと出てきたんですけど(笑)。これまで元気な役が多かったので、ああいう静かな役をやってみたいですね。ちょっと前に観た映画で、佐藤浩市さんが先の役を演じていて、すごくカッコいいなと思って。一度だけ茶道体験をしてみたことがあるんですけど、その時は茶室への入り方すらわからなかったんですよね(笑)。何回習っても、茶碗を何度まわすのかわからなくなっちゃうし、これ何でまわしてるんだっけ?って考えちゃって(笑)。でも奥深い世界だと思うので、もっと理解したいです。--今、目標として掲げていることは何ですか?宮崎さん シアタートラムに立ちたいです。あの空間は選ばれた人しか立てないっていう感じがします。これまでシアタートラムでの作品は何本か観てますけど、『Being at home with Claude ~クロードと一緒に~』はすごく印象深かったですね。ほぼほぼ2人劇なんですけど、20分以上ひとりで喋るシーンがあるんですよ。瀬戸康史くんが『マーキュリー・ファー Mercury Fur』をやったのもトラムだったし。あそこで観た作品って強烈な印象を放ってるんですよね。なので、いつかシアタートラムの作品に出るのを目標にしたいです。Information宮崎秋人 みやざきしゅうと 1990年9月3日、東京都出身。174センチ。
2018年11月03日人気少女漫画「カードキャプターさくら」の展示会が森アーツセンターギャラリーで開催。ファンにうれしい仕掛けが盛りだくさんの、展示の見どころをご紹介します!『カードキャプターさくら』と聞いて、懐かしくも色褪せない記憶に胸がきゅんとする人も多いはず。ふつうの小学生だったさくらが、ひょんなことから「カードキャプター」として奮闘、みんなに愛されながら成長していく姿を描いた人気少女漫画。月刊少女まんが誌『なかよし』で、1996年から2000年にかけて連載されていたこの作品ですが、2016年に、16年ぶりに連載が再開。今年はアニメでも新章がスタートし、オトナ女子の間でも大きな話題に。今回の展覧会は、“魔法にかけられた美術館”と題されているだけあって、作品に登場する様々なカードの魔法を表現した展示が盛りだくさん。「迷(メイズ)な原画ゾーン」では、なんと前期後期あわせて約200点の原画を網羅して展示。しかも、前期はキャラクターごとに、後期はテーマごとに展示内容が変わるとのことで、ファン心はおおいにくすぐられる。他にも嬉しい仕掛けがいっぱい。作品に登場する花のシールを壁に貼れる参加型展示「花(フラワー)の部屋」や、大きくなったケロちゃんと一緒に撮影できるインスタ映えコーナーも。友達と一緒に行けば、盛り上がること間違いなし。さらに、会場限定の音声ガイドも(別途800円、または音声ガイド付き前売り券あり)。驚くことに、この展覧会のためだけに豪華声優陣が全編録り下ろし。前期は木之本桜・李小狼・ケロちゃんが会場を案内する「ケロちゃんガイド」。後期の「月(ユエ)ガイド」は、木之本桜・ケロちゃん・月が登場。ファンとしては両方聞きたいところ。オリジナルグッズの販売やコラボカフェも実施され、内容盛りだくさんの予定。この作品ならではの優しい世界観を肌で実感して。写真上・作者のCLAMP先生が、なんと本展覧会のために描き下ろし。来場した人だけに、ここでしか手に入らないオリジナルクリアカードを配布。写真中・会場には、写真を撮れる「大(ビッグ)なケロちゃん」も。写真下・『なかよし』で現在連載中の「カードキャプターさくら クリアカード編」は中学校に進学したさくらの物語で、もちろんおなじみのキャラクターたちも登場。最新刊5巻まで全国の書店で発売中。「カードキャプターさくら展―魔法にかけられた美術館―」森アーツセンターギャラリー東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー52F前期:10月26日(金)~11月30日(金)後期:12月1日(土)~1月3日(木)10時~20時(入館は19時まで)会期中無休一般当日券1900円ほか※『anan』2018年10月31日号より。
2018年10月28日人気アイドルグループ・乃木坂46のメンバーには、実はそれぞれ偏愛するものがあるのだとか。今回は佐々木琴子さんに、自身が偏愛するものについて語ってもらいました。自他ともに認めるアニメ好きの佐々木琴子さん。今ハマっているというロシアを好きになったきっかけも、アニメ作品でした。「フィギュアスケートを題材にしたアニメ『ユーリ!!!on ICE』にロシア人のキャラクターがいたんです。そこからロシアという国にも興味がわきました」さらに、また別のアニメ作品の影響で、ロシア文学への関心も。「『文豪ストレイドッグス』という、世界の文豪が登場するアニメを見ていて、ドストエフスキーの『罪と罰』が気になり、読んでみました。どちらかというと理系なので、小説は大の苦手だったんですけど、好きな2つのアニメに背中を押されるようにして小説も頑張って読みました。結局1年くらいかかっちゃいましたけど…」そして念願かなって、この9月にはプライベートでロシア一人旅に出かける予定なんだとか。「2泊3日でウラジオストクに行ってきます。飛行機で2時間半くらいだし、去年の夏にビザが緩和されて、行きやすくなったんです。本当は好きなキャラの故郷、サンクトペテルブルクに行きたくてガイドブックも買ったんですけど、飛行機で13時間以上かかるし、ビザが取れずに断念しました」初めての海外一人旅となるロシア。楽しみにしていることは?「いま持っているガイドブックにはウラジオストクの情報が3ページしかなかったんですよ(笑)。だから、あんまり調べられてなくて、『鷹の巣展望台』っていう場所が良さそう、ということしか知らないんです。『地球の歩き方』のウラジオストク編がそろそろ届くはずなので、楽しみにしてます」ロシア語も独学で勉強中。旅行でも役に立ちそう?「ロシアのことを調べる時に、ロシア語の原典にあたって読みたいので、2000円くらいの文法の本を読みながら、格変化や活用、発音を学んでます。まだ他の人とは話したことがないから、現地で通じるかはわからないですけど。でも、巻き舌も練習したし、わりといけるような気がします!」ささき・ことこ1998年8月28日生まれ、埼玉県出身。映画『名探偵コナン』をきっかけに、コナン・ドイルの小説を最近読み始めたところ。※『anan』2018年10月3日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・市野佑大ヘア&メイク・PON江原理乃取材、文・森野広明田島太陽(BLOCKBUSTER)池永 亘森 祐介執筆協力・堀田隆大
2018年10月02日友だちのリア充アピールを鬱陶しく感じてしまったり、匿名をいいことに平気で他者を“口撃”したり、過去の恥ずかしい発言を後悔したり、嫌いな人からフォローされてしまったり…。ネットでモヤモヤした感情を抱いた経験は、大なり小なりあるはず。そんな複雑化しすぎたコミュニケーションに疲れてしまった人のために存在するのが、「もしもし堂」という携帯電話会社だ。マンガ『もしもし、てるみです。』について作者の水沢悦子さんに話を聞いた。ネットに疲れた人に贈る、つながりの物語。「アンチネットというつもりではないのですが、人と人の距離感についていろいろ思うところがあり、時代にも合っているので、この設定がちょうどいいと思いました」もしもし堂の営業所で働く販売員のてるみさんは、ネットを毛嫌いしている古風でおっとりした大人の女性。そんな彼女に恋心を抱いているのが、過去にスマホでいろんな失敗をやらかしてしまった、中学2年生の鈴太郎だ。「ミライフォン」が普及し、SNS「トモッター」や「ニャイン」を駆使する同級生を尻目に、ネットから遠ざかる人生を選んだ鈴太郎は、「もしメカ6号」という時代遅れ感たっぷりの携帯電話(ただし、通話相手の心拍数を計測するセンサー付き!)に乗り換えて、てるみさんの元へ足繁く通うように。「もしもし堂周辺のスマホのない空間は、どうしても昭和っぽくなってしまいますよね。自分もある程度昭和を生きましたので」と、著者が言う通り、クロスワードパズルや電話相談、間違い電話など思わず懐かしさを覚えてしまうようなアイテムや出来事がたくさん。「自分が電話で商売するならこんな感じがいいっていうのが、もしもし堂なんだと思います。女子たちが電話でお客様の相談に乗ったり、話し相手になったりする、もしもし堂サポートセンターの存在は、今の時代に絶対に必要だと思っていて、国が運営してほしいくらいです。大きな雇用も生まれるし、おしゃべりをするだけで楽しく働けて、人も癒せるなんて、素晴らしいですよね」1話2ページで展開していく物語は、笑いはもちろん、エロや癒しの要素が満載なのだけど、知らず知らずのうちにネットに振り回されている現代人に対するメッセージが、さりげなく潜んでいたりもいる。今の時代、てるみさんのようにネットを完全に遮断することは難しいかもしれないが、もしもし堂で繰り広げられる血の通った温かいやり取りには、ストレスを軽減するためのヒントがたくさんあるはずだ。「いまやネットは、どうしようもなく存在するもの。上手に使えば素晴らしいツールですし、共存していくしかないので、批判だけにならないようにして、功罪の功の部分もちゃんと描いているつもりです。もしもし堂の社訓『君子の交わりは淡きこと水の如し』が伝わればいいですね」『もしもし、てるみです。』2 『花のズボラ飯』の著者がネット全盛の時代に放つ、超アナログな世界観。個性的なデザイン&機能のもしメカ1~6号にも注目!アニメBeansでも配信中。小学館972円©水沢悦子/小学館みずさわ・えつこマンガ家。デビュー作『花のズボラ飯』(原作:久住昌之)が大ヒット。近未来を描いた「ヤコとポコ」を『エレガンスイブ』(秋田書店)で不定期連載中。※『anan』2018年9月5日号より。写真・大嶋千尋インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2018年08月29日理不尽な上司など曲者たちに囲まれた職場で、ストレスを抱えながらも日々をやり過ごすOLの奮闘記『アグレッシブ烈子』。Netflixで独占配信中のこのアニメ、実はハローキティでおなじみのサンリオによるオリジナル作品。しかも今年のサンリオキャラクター大賞では、イギリスとブラジルで1位を獲るなど、日本以上に海外で大人気とか!世界が注目。サンリオの異端児が働く女子の心を掴む!「烈子は、デスボイスでグチをシャウトすることでストレスを発散するのですが、とくにデスメタルが根付いている欧米では、その姿がかっこいいと捉えられるようです。それに、理不尽なことで上司に怒られるようなオフィスでの悩みは世界共通らしく、烈子の境遇に『共感する』という声もたくさん届いています」(「サンリオ」アニメ担当・渡辺周作さん)そう、『アグレッシブ烈子』には、仕事はもちろん恋や人間(動物!?)関係の悩みなど、働く女子が共感するポイントがてんこ盛り。気軽なアニメかと思いきや、深すぎる物語にどハマりする人が続出とのウワサ。「キャラクターデザイナーのYetiが人間観察に長けていて、彼女の頭に詰まっている“あるあるネタ”を、アニメの監督のラレコさんがうまく引き出してくれました。その積み重ねで、『うちの会社にもいるな』というリアルなキャラクターたちが誕生したんです」(「サンリオ」マーケティング担当・青木睦さん)でも、あのサンリオのキャラクターが、お酒を飲んだりと、だいぶ大人向けで現実的だけど大丈夫!?「子供の頃に親しんだキャラクターもいいのですが、大人心を直接つかむキャラクターが、今の時代あってもいいのでは、と。通勤電車の中で観て『私もがんばろう』と思ってもらえたら嬉しいですね」(青木さん)くすりと笑えて、時に胸が痛くて。新タイプのサンリオアニメは必見!Netflix オリジナルアニメ『アグレッシブ烈子』2018年4月より、Netflixで全世界独占配信中。1話15分で全10 話。来年にはシーズン2も配信決定。アニメの始まりは、2016 年~今年3月『王様のブランチ』(TBS)内で放送されていた1話1分の完結モノ。©2015, 2018 SANRIO サンリオ/TBS・ファンワークス※『anan』2018年9月5日号より。文・保手濱奈美(by anan編集部)
2018年08月29日いつの時代も女性には、胸を高鳴らせる対象が必要です!モノを集めたり、人に夢中になったり、行動にハマったり…。今、ときめくムーブメントはどうなっているのか? 常に注意を払っているウォッチャーの皆さんに聞いた、話題のトピックを紹介します。ときめく対象が多様化し、連鎖していく時代に。人それぞれキュンとするものが違うのは、今や当然のことに。「今の時代、情熱を傾ける対象は細分化しており、全員が何かのオタクだといえると思います。一方、アニメや2.5次元などの世界では、歌やコミカライズとリンクしながら広がっていく面も。“これだけが好き”というオタクは、減っているかもしれません」(博報堂DYメディアパートナーズ プロデューサー・渡辺剛さん)この流れは他の分野でも。「“このブランドのこれがいい”という風潮は、以前にくらべて薄まっています。種類の多いコスメが売れるのも、その一因でしょう」(『日経トレンディ』副編集長・三谷弘美さん)ベースにあるのは、応援したい気持ち。「好きなアイドルやキャラクターなど、ときめいた相手に対してお金を使うことが応援であり、愛の証であると考える人は多いです」(渡辺さん)それは、友だちなど身近にいる大切な存在に対しても、同じことがいえるという。「最近では、自分を豊かにするためではなく、誰かに喜んでもらったり、コミュニケーションをとるために、モノを買うなどお金を使う人が増えています。ちょっとしたギフトにぴったりの商品がよく売れているのも、そのことが一因になっているといえるでしょう」(三谷さん)国境もデバイスもボーダーレス化するカルチャー。様々なツールが進化することで、より広範囲のカルチャーをキャッチできるようになり、ときめく対象も豊かになっている。「日本女性はビューティやファッション、セレブやカルチャーに関しては、海外発で話題性のあるものは“とりあえず試したい”“押さえておきたい”という欲求が強いように見受けます。インスタなどで情報がいち早く手に入るのもプラスに作用しているはず」(編集者、ライター・山縣みどりさん)「ネットフリックスなどの配信ツールが充実し、未知のカルチャーに出合える機会も、ぐっと増えました」(「She is」編集長・野村由芽さん)オンリーワンを発見することこそ喜びに。「値段やブランドに惑わされず、自分にとって価値あるものを愛でる人が、昨今、多いように感じます。周りに石など自然のものを集める人もいますが、その対象への愛はもちろん、“世界にひとつしかない素敵なものを発見できた”という気持ちも、ときめきをさらに加速させるのだと思います」(野村さん)手づくりにハマったり、自己流のアレンジを加えて、オリジナルのものをつくる女性も多い。「文房具についても、手作業が好きで時間に余裕がある方には、カスタマイズができる商品が人気です」(文具ソムリエール・菅未里さん)※『anan』2018年8月8日号より。文・重信 綾©PeopleImages(by anan編集部)
2018年08月01日いよいよ夏休みに突入! 今年は猛暑ということで、テレビにお世話になる機会も増える予感。そこで今回は、この夏に放送される子ども向け番組やアニメ番組などをピックアップしてご紹介。人気アニメの特別版から地上派初放送の映画まで、親子で楽しめる作品がめじろ押しです!■7月 子ども向けテレビ番組一覧●7月14日(日)~8月25日(土)まで毎週土曜放送アニメ『おしりたんてい』NHK Eテレ 午前9:00~トロル原作による人気児童書がアニメになって、再び帰ってきた! 「フーム、においますね」が口グゼの名探偵・おしりたんていが、 助手のブラウンとともに、どんな事件もププッと解決。7月14日から7週連続で夏の新作放送開始! 今作から、dボタンで視聴者が参加できる仕掛けも初登場。おしりたんていと一緒に推理を楽しめば、子どもたちも満足できること間違いなし!●7月26日(木)・8月2日(木)『思考実験!もしもの世界』NHK Eテレ 7月26日 午後6:55~、8月2日 午前9:00~「もしも引力がなくなったら」、「もしも鳥がいなくなったら」…MCの劇団ひとりを中心に、一見あやしげな「もしも」を追及することで、想像力を刺激し、科学への興味をかき立てるバラエティ。7月26日は「もしも死なない薬が作れたら?」、8月2日は「もしも地球の自転が止まったら?」をテーマに放送する。●7月27日(金)映画『バケモノの子』日本テレビ系 午後9:00~劇場版アニメ最新作『未来のミライ』の公開を記念して、細田守監督の大ヒット作『バケモノの子』(2015年公開)が本編ノーカットで放送。バケモノと少年の奇妙な師弟関係を軸に、人間界の“渋谷”とバケモノ界の“渋天街(じゅうてんがい)”を舞台に繰り広げるアクション大作を、極上のアニメーションでお届け!●7月27日(金)~8月17日(金)まで毎週金曜配信『だい!だい!だいすけおにいさん!!夏休み特別編』Hulu横山だいすけが、子どもたちの悩みごとを歌って踊って笑って解決する「だい!だい!だいすけおにいさん!!」の夏休み特別編(全4回)。だいすけお兄さんが北海道ロケで、大自然を満喫! 「なつやすみ ひみつしれい」は、7月27日「ミルク」、8月3日「ひつじ」、10日「うま・イチゴ」、17日「かわ・そら」をテーマに配信する。●7月29日(日)映画『カーズ/クロスロード』(吹替版)WOWOW 午後4:00~真っ赤なボディの天才レーサー・マックィーンを主人公に、自動車たちの世界を描いたディズニー/ピクサーの人気シリーズ3弾『カーズ/クロスロード』(2017年公開)。天才レーサーとして活躍してきたマックィーンが、ライバルの出現により引退の危機。再起を目指し奮闘するマックィーンと、帰路に立つ彼を支える仲間たちとの絆に胸が熱くなる! ●7月30日(月)『香川照之の昆虫すごいぜ~特別編 実録!完全変態』NHK Eテレ 午前9:00~昆虫好きの香川照之がカマキリ先生に扮し、マニアックな視点で昆虫の生態をひも解く人気番組の第7弾。今回のテーマは、昆虫が幼虫からさなぎを経て成虫になる“完全変態”。前回の放送で捕獲したカブトムシ「つるぎ」と「ほだか」を育てながら、観察記録をつけていく。完全変態を遂げた際には雑木林に帰すというが、はたして結果は…?■8月 子ども向けテレビ番組一覧●8月3日(金)『なつやすみ!博物館で“にっぽんびじゅチューン!”』NHK Eテレ 午前9:40~映像作家の井上涼が、歌とアニメで世界の“美術”を紹介する『びじゅチューン!』の特別版。「夏休みには美術を見に行こう!」をテーマに、井上が東京・上野の東京国立博物館に繰り出す。ちなみに現在、同博物館では「トーハク×びじゅチューン!なりきり美本美術館」展が開催中。イベントは9月9日まで。●8月4日(土)映画『Mr.インクレディブル』フジテレビ系 午後9:00~シリーズ最新作『インクレディブル・ファミリー』の公開に合わせ、『Mr.インクレディブル』(2004年公開)が地上波放送。かつて世の中の平和を乱す悪と闘い、人々を危機から救い出すヒーローとして活躍していた夫婦は、“スーパー・ヒーロー制度廃止“を機に一般市民として暮らしていた。ところがあることをキッカケに、家族を巻き込み再びヒーローとしての冒険がスタートする!●8月5日(日)劇場版『仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング』スカパー! 午前10:00~昨年に夏に公開された、テレビシリーズ最終話の後日談を描いた「仮面ライダーエグゼイド」完結編。人間の意識を仮想現実の世界に閉じ込め“永遠の天国”を作るべく、新型ウイルスをばらまく謎の忍者集団が出現。最強の敵を相手に苦戦を強いられるエグゼイドは、ゲームをクリアして人類を救うことができるのか!?劇場版『宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲』スカパー! 午前11:30~今年2月までテレビシリーズが放送されていた『宇宙戦隊キュウレンジャー』初めての劇場版。地球を破壊しようとする巨大彗星要塞「ゲース・スター」が急接近。この危機を回避するべく、宇宙を舞台にキュウレンジャーが戦いを繰り広げる。ゲース・インダベー役でゲスト出演する、田村亮にも注目!●8月6日(月)~10日(金)/8月13日(月)~17日(金)アニメ『ざんねんないきもの事典』NHK Eテレ 8月6日~10日 午前9:50~、8月13日~17日 午前9:30~今年5月に発表された、小学生12万人が選ぶ『こどもの本総選挙』で第1位を獲得した『ざんねんないきもの事典』が短編アニメになって初登場。制作は『がんばれ!ルルロロ』などを手掛けるファンワークス。ちょっぴり残念ないきものたちの生態を、シュールな世界観で描き出す。●8月6日(月)~8日(水)『Q~こどものための哲学』NHK Eテレ 午前9:00~アクティブ・ラーニングに必要な「思考力と対話力」を育む人形劇『Q~こどものための哲学』の特別版。6日・9:00~「大人ってどんな人?」、9:15~「なんで人は作り笑いをするの?」。7日・9:00~「お金で本当に幸せになれる?」、9:15~「なんであだ名をつけたがるの?」。8日・9:00~「ふつうってどういうこと?」をテーマに放送する。Qくん(声:本田翼)やチッチ(声:ガッツ石松)と一緒に、気になる物事を深く掘り下げてみよう!●8月10日(金)映画『ハウルの動く城』日本テレビ系 午後9:00~金曜ロードショーでは、3週に渡ってジブリ作品を放送。第1夜は2004年に公開された『ハウルの動く城』。魔女の呪いで老婆に姿を変えられてしまった少女・ソフィー(声:倍賞千恵子)は、魔法を解くため、危険なうわさが絶えない魔法使い・ハウル(声:木村拓哉)が住む“動く城”へ向かう。宮崎駿監督が手掛けた、愛することの喜びが詰まったファンタジー超大作は必見!●8月11日(土)『SWITCHインタビュー 達人達』NHK Eテレ 午後10:00~異なる分野で活躍する“達人”が、ゲストとインタビュアーを「スイッチ」しながら、それぞれの「仕事の極意」について語り合う『SWITCHインタビュー 達人達』に、ももいろクローバーZ・百田夏菜子と『かいけつゾロリ』シリーズ作者・原ゆたかが登場。世代を越えて愛される作品を生み出す秘訣(ひけつ)を語り合う。読書離れが進む今なお人気を博す『かいけつゾロリ』には、原の絶妙な計算と気配りがある。本のページに隠された仕掛けとは? そして、老若男女の心を惹き付ける2人が考える「表現者としての心構え」とは?●8月15日(水)・16日(木)『JAPANGLE』NHK Eテレ 午前9:00〜2020年の東京五輪を控え、私たちにとっての「ふつう」を、外国人の視点を通して見つめ直すエンタテイメント。ひとつの日本文化をピックアップし、「デザイン」「ヒストリー」「テクニック」「スピリット」4つのアングルで観察することで、日本の魅力をあらためて見直していく。15日は「特撮」、16日は「水」をテーマに放送する。●8月17日(金)『チコちゃんに叱られる!夏の拡大スペシャル』NHK総合 午後7:30~ちょっと生意気な5歳の女の子・チコちゃんが発する「素朴な疑問」に答えていく雑学バラエティ。チコちゃんは、答えがわからずにいる大人を「ボーっと生きてんじゃねえよ」と叱りつける毒舌少女。岡村隆史をはじめとするゲスト陣は、意外と知らない珍問・奇問にタジタジ…。夏休み特別版では「お盆」など、日本の夏には欠かせない言葉の裏側が明かされる。映画『となりのトトロ』日本テレビ系 午後9:00~公開から30年を経てなお、絶大な人気を誇る『となりのトトロ』(1988年公開)。田舎に引っ越してきたサツキとメイ姉妹が、家の近くの森に住む不思議ないきもの・トトロとともに繰り広げるファンタジックな大冒険。宮崎駿が監督・脚本・原作を手掛けた、何度観ても心に響く不朽の名作を家族で楽しもう!●8月22日(水)『Zooっと見ナイト☆生中継!夜の動物園』NHK 総合 午後7:30~昼間とは違うリアルな動物の生態が楽しめると、全国の動物園で広がっているナイトサファリ。そのナイトサファリの醍醐味をテレビにそのまま映し出すべく、NHKの撮影技術を駆使して、全国各地の動物がいる現場から生中継。ヤラセなしで、リアルな動物の“今”をひたすら「待つ」という前代未聞のゆるい動物バラエティ!●8月24日(金)映画『猫の恩返し』日本テレビ系 午後9:00~平凡な女子高生・ハルと猫たちが繰り広げる不思議な世界を描いた『猫の恩返し』(2002年公開)。ある日、トラックにひかれそうになっていた美しい黒猫を救出したハル。そこに、黒猫の父親である猫の国から猫王が訪れ、ハルに恩返ししたいと言う。猫王の宣言通り、翌朝から「猫の恩返し」がスタートするが…。●8月25日(土)『ワンピース エピソードオブ 空島』フジテレビ系 午後9:00~レギュラーアニメとは別に放送される、ファン待望の“エピソードオブシリーズ”が今年も登場。昨年の夏スペシャルで描かれた「東の海編」から続く、シリーズ第2弾として描かれる。“空島編”は、シリーズ屈指の大冒険。400年の間、かなうことがなかった“ある約束”を、主人公・モンキー・D・ルフィがかなえる絆の物語。映画『聲の形』NHK Eテレ 午後9:00~原作は「第19回手塚治虫文化賞新生賞」など、数々の賞を受賞した大今良時の同名マンガ。いじめていた青年と、いじめられていた少女の心の交流を描いた話題作が地上波初放送。ガキ大将の小学生・石田将也は、耳の聞こえない少女・西宮硝子に好奇心を持つが、互いの本心を伝えられないまま硝子は転校してしまう。5年の時を経て、高校生になったふたりは再会するが…。●8月31日(金)映画『メアリと魔女の花』日本テレビ系 午後9:00~昨年公開され、杉咲花&神木隆之介の声優陣や、SEKAI NO OWARIによる主題歌「RAIN」も話題となった『メアリと魔女の花』が、ついに地上波初放送。1日限りの魔法の力を手に入れた少女・メアリが、大切な人との約束を守るために魔法の国へ飛び立つ。「夜間飛行」と呼ばれる花を手にしたことで巻き起こる、不思議な冒険の結末は…?
2018年07月26日今や世界中で大人気の細田守監督のアニメーション。前作から3年、待望の新作『未来のミライ』がついに今月公開に!その完成を祝して、細田作品を大特集します。細田監督が子供向けアニメーション『デジモンアドベンチャー』で映画監督デビューした時から注目していたという放送作家の古川耕さん。細田作品の傾向や魅力は「圧倒的な新しさ」にあると語ってくれた。「初の長編映画『時をかける少女』は、過去に何度か実写化されていますが、それらの作品とは一味違う“躍動感あふれるみずみずしさ”が鮮烈でした。新しい風が吹いてきた!と感動したのを覚えています。また、それ以降のオリジナル作品は、監督自身の体験とリンクしながら“親戚と仮想空間” “母と子”など、既存のアニメーション映画になかった題材を取り上げ、良質なエンターテインメントに昇華させている。アニメーション映画は、子供たちを含む“公共のもの”であるべきという信念を監督は持っていて、それがどの作品にも反映されています」また、ただの娯楽作品とは一線を画す、緻密な演出と絵のクオリティも特筆すべきと、古川さん。「監督は絵画の知識や技術が豊富で、アニメーションとしての根本的な演出力の高さ、画づくりへのこだわりが抜きんでています。全カットが明確な意図を持って描かれ、メタファーもちりばめられているから、その解釈に気づくと作品をより深く楽しめますよ」下で細田監督の4作品を振り返り、見どころを解説。初めての人も再び観る人も、夏にふさわしい爽やかな感動に浸れるはず!2006年『時をかける少女』筒井康隆の原作を、現代を舞台に再構築。タイムリープの力を手に入れた高校生の真琴と、同級生の功介、千昭の友情や恋愛模様を描く。小規模公開から9か月に及ぶロングランを記録。「学生時代を思い出してノスタルジーに浸れるはず。映像がスタイリッシュで、真琴のアクションに彼女の性格や心の葛藤がにじみ出ているのも興味深い。真琴役の仲里依紗さんが注目された作品でも」(古川さん)2009年『サマー・ウォーズ』細田監督初のオリジナル劇場作品。数学が取り柄の高校生・健二が憧れの先輩の夏希の親戚たちと、「仮想世界OZ」の混乱から始まった世界の危機に立ち向かう。「夏の風景と仮想空間の対比、小気味よいバトルアクションシーンなど、監督が培ってきたものが凝縮された一本。脚本のレベルも高く、娯楽映画としてのクオリティが突出している。いち早くiPhoneが登場しているのも注目です」2012年『おおかみこどもの雨と雪』“おおかみおとこ”と恋をして、姉弟の“おおかみこども”を授かった花の13年間を描く。「子供たちをひとりで育てる母親を主人公にした叙情作。細田監督の個人的な体験や想いが出発点ですが、それを普遍性のある物語へ昇華しようとしています。背景の美しさやカメラワークも素晴らしく、トップクラスのアニメーターを集めて、表現的にも次のフェーズに入った作品といえます」2015年『バケモノの子』孤独な少年・九太とバケモノの熊徹は、生活を共にして絆を深めながら、お互いに成長していく。「王道のアクション活劇だけど、血の繋がらない親子の絆や、子供に育てられて親になっていく大人の姿も描き、是枝裕和監督の『そして父になる』の細田版とも言える。リアルに描かれた街並みも見どころだし、キャストも役所広司さん、宮崎あおいさん、リリー・フランキーさんら、名優揃いです」さらに、細田作品に登場する魅力的な男性キャラクター“細田作品男子”をピックアップ。『時をかける少女』やんちゃなムードメーカー間宮千昭(推定17歳)イケメン&やんちゃキャラでファン多数。想いを寄せる真琴に軽口を叩いて何かとちょっかいを出したり、自転車2人乗りからの告白シーンにキュン!『時をかける少女』頼れる兄貴分津田功介(推定17歳)成績優秀なオトナ系メガネ男子。真琴、千昭の友達であり、よき理解者。後輩女子の告白を、勉強に専念したいと断る実直さが魅力でも。ややマッチョなのも◎。『おおかみこどもの雨と雪』放っておけない一匹狼彼(年齢不詳)ニホンオオカミの末裔でオオカミと人が混ざり合った血を受け継ぐ最後の存在。排他的な雰囲気があり、時折見せる儚げな笑顔が母性をくすぐる。『バケモノの子』不器用な熱血漢九太(17)幼い頃は大人への敵対心から生意気だったが、心身ともに強くアツい青年に成長。熊徹との不器用なやり取りがイイ!知的好奇心旺盛で勉強熱心な一面も◎。※『anan』2018年7月18日号より。取材、文・熊坂麻美©「時をかける少女」製作委員会2006 ©2009 SUMMERWARS FILM PARTNERS ©2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会 ©2015 THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS ©2018 スタジオ地図
2018年07月17日7月20日に公開される、細田守監督の最新作『未来のミライ』。登場人物のキャラとシンクロする、“ハマリ役”のキャスト陣を揃えるのが細田監督作品の魅力のひとつ。初参加で主演に抜擢された上白石萌歌さんと、3作品連続で出演する“常連”の黒木華さん。兄妹である、くんちゃんとミライちゃんの繊細な感情を見事に演じられたお二人に、細田監督のアニメーションの魅力、『未来のミライ』に出演した感想や作品の楽しみ方を伺いました。くんちゃん役上白石萌歌さんずっと細田監督の作品のファンだったので、出演できて本当に光栄ですし、カンヌでの上映にも参加できて、夢のような体験をさせていただいたと思っています。オーディションは実はミライちゃん役で受けていたので、くんちゃん役に決まった時はビックリ。声優は初めてなうえ4歳の男の子役なので、嬉しさと同時にハードルの高さも感じました。でも細田監督に「子供が持つ、人の本質に近いむき出しの感情を表現してほしい。そのままの声がいいから」と言っていただき救われました。役作りで4歳の子たちと触れ合ったことも大きかったですね。思った以上に4歳はしっかりしていて、でも一方で中性的な魅力があって。だから“男の子”ということも意識せず、くんちゃんの純粋さや人間的な部分を大切に演じました。アフレコの現場では、おかあさん役の麻生久美子さん、おとうさん役の星野源さんと一緒のシーンが多くて、お二人に挟まれていると本当の家族のように思えて嬉しかった。その温かい空気感も作品に反映されている気がします。私は生まれたばかりのミライちゃんが初めておうちにやってくるシーンがとても好き。赤ちゃんの描写が美しくて神々しくて、それを見つめる家族の表情は愛にあふれていて。こういう宝物のようなシーンに出合えるのも、細田監督の作品の魅力だと改めて発見して、さらにファンになりました!ミライちゃん役黒木華さん細田監督の作品に参加させていただくのは『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』に続いて3回目。壮大な世界を描きながら、誰もが共感できる身近なことをモチーフにしているのが、作品に共通する魅力だと思います。『未来のミライ』は、最初に台本を読んでいる時、「これからどうなっていくんだろう!」というワクワク感がすごくありました。4歳の男の子の目に映る世界の美しさ、兄妹の絆や夫婦の成長など、いろいろなことが描かれているので、観る人によって共感や感動のポイントが違うはず。いろんな世代の方に楽しんでいただける作品だと思います。私が演じたのは、主人公のくんちゃんの妹で未来から来たミライちゃん。チャーミングな役で楽しくやらせていただきました。でもミライちゃんを演じながら、つい、くんちゃんに感情移入してしまって。私は弟がいるので、両親の愛情が2分割された衝撃がわかるんです(笑)。子供の頃の家族の風景を思い出して懐かしい気持ちになりました。この作品に参加してから、私自身“家族”を考える機会が増えた気がします。年を重ねるにつれ、母親と女同士の感覚で向き合えるようになったなとか、自分もやがて家族を持ち数珠のように命が繋がっていくんだなとか。そんなふうに、家族や未来のことを思うきっかけにもなる、素敵な映画です。かみしらいし・もか放送中の『義母と娘のブルース』(TBS系)、9月14日公開の映画『3D彼女 リアルガール』にも出演。くろき・はる数々の女優賞に輝く実力派。9月『散り椿』、10月『日日是好日』、11月『ビブリア古書堂の事件手帖』、12月『来る』と出演映画の公開が目白押し。上白石さん/レーススリーブトップス¥51,000(Sea New York/ブランドニュースTEL:03・3797・3673)スカート¥24,000(OKIRAKUTEL:03・5775・6511)※『anan』2018年7月18日号より。写真・小笠原真紀(黒木さん)岡本 俊(上白石さん)スタイリスト・嶋岡 隆(Office Shimarl/上白石さん)島津由行(黒木さん)ヘア&メイク・冨永朋子(Allure/上白石さん)新井克英(e.a.t…/黒木さん)取材、文・熊坂麻美
2018年07月16日細田守監督の最新作『未来のミライ』がいよいよ公開。作品の魅力やその背景を細田監督に聞きました。実体験を基にした普遍的なテーマを、時にファンタジックに、時にリアルに描き、比類のない作品を生み出してきた細田守監督。その人気と評価は今や国内にとどまらず、最新作『未来のミライ』は、日本公開に先駆けてカンヌ国際映画祭の「監督週間」で公式上映され、大きな注目を集めた。主人公は、4歳の男の子・くんちゃん。そこに込めた想いとは。非常に野心的な作品――。『未来のミライ』の企画書に、細田監督ははっきりそう書いたという。「4歳の男の子を主人公にすること自体、チャレンジング。子供の目線から、幅広い世代にどうアプローチしていくか。課題が多い分、裏を返せば、これまでにない作品になるという予感がありました」企画の出発点は、監督の息子さんに妹ができたこと。それまで独り占めしていた両親の愛情が赤ちゃんに向けられて、嫉妬心を爆発させた息子さんは床を転げ回って泣き叫んだそう。「その姿が面白くて。『これが愛を失った人間の哀れな姿か』と(笑)。でも考えてみれば、人生って愛を得たり失ったりの繰り返し。つまり息子は人生初の愛をめぐる場面にいる。これは単なる赤ちゃん返りの話ではなく、人生の普遍的な話になるんじゃないか、と」4歳の目線から物語を描くことは、おのずと家族のあり方を見つめることに繋がった。物語では、くんちゃんの両親の心のすれ違いや子育ての葛藤も丁寧に描かれる。「自分や周囲にいる身近な夫婦の姿を反映させました。くんちゃんのおとうさんは気が利かない男ですけど、つまりそういうことです(笑)。自分に子供が生まれてわかったのは、自然と親になるのではなく、子供に教えられながら努力して親になっていくのだということ。これは兄妹や夫婦の関係にも言えることで、お互いの努力や歩み寄りなくして、関係は構築できないんです。さまざまな価値観が変わり、決まった家族の形がない時代だからこそ、自分たちで家族のあり方を見つけていかなきゃいけない。現代の家族に必要なことを、4歳の子と彼を育てる親の姿から描きたいと思いました」画面の中のくんちゃんは、エネルギッシュで愛らしく、そしていじらしく、生身の温度を持って胸に迫ってくる。4歳の子供をどう表現するか、それも大きなチャレンジだったと細田監督は語る。「子供を描いたアニメーションはほとんど存在しないから」というのがその理由だ。「アニメーションなんだから、子供が描かれていると思うでしょ。でも実際のそれは“キャラ”であって子供じゃない。制作現場は長年、子供をちゃんと描く努力をしてこなかったし、僕らにもその経験は乏しかった。だから今回は子供の表現をイチから勉強しました」スタッフの子供たちを集め、20人ほどのアニメーターと一緒にひたすらスケッチを重ねた。子供たちの動きや表情、仕草をつぶさに観察して、抱っこして重さや温かさ、柔らかさを感じて、頭を撫でて繊細な髪質や髪色を確認して。子供を実際に「体験」しながら、鉛筆と紙でどう表現するか、みんなで模索していったという。「遠回りで大変な作業でしたけど、ここから取り組まないとダメだと思った。アニメーションなのに子供をちゃんと描いた作品がないというのは、問題意識として心のどこかにあったのかもしれない」「問題意識」。母の死や子育てなどパーソナルな題材を映画にする理由を尋ねた時にも、細田監督はこの言葉を使って答えてくれた。「映画を作る根拠として、自分の体験や問題意識が必要というのかな。そういうことと全く関係ない物語っていうのは、作り手としてはどうも難しい。自分の中のものをテーマにしないと嘘っぽくなる気もして。とはいえ、嘘でも面白ければいいとも思うし、根拠や問題意識に囚われるのもいい加減イヤなんだけど、結局自分が納得できないと作れないから。そんな葛藤は常にありますね」ジレンマを抱えながら内なるものと向き合い、細部まで妥協なく一つ一つのシーンを作り出していく。「3年に1本作るのが、やっと」と細田監督が言うのはそれゆえのこと。でも、そんな中で『未来のミライ』は、葛藤よりも作る喜びが際立つ作品になった。「映画制作という大義名分の下、思う存分、子供を観察できたからね、作っていてすごく楽しかった。子供と一緒にいると、その子の目線になって人生を生き直しているような感覚になるんですよね。それに男の子って、やっぱりかわいいし面白い。甘ったれで頑固で、存在自体がどこか切なくて。そういう男の子の本質的な魅力を多くの人に味わってほしいですし、『未来のミライ』を観た人が、くんちゃんと同じ曇りのない目で人生の大事なことを見つけられたらいいなと思っています」細田守1991年に東映動画(現・東映アニメーション)に入社し、1999年の『劇場版デジモンアドベンチャー』で初監督。‘06年の『時をかける少女』から3年おきに話題作を発表する。‘11年にスタジオ地図を設立。『未来のミライ』ある日、4歳の男の子・くんちゃんの家に、生まれたばかりの妹がやってくる。初めての経験に戸惑うくんちゃんの前に、未来から来た妹のミライちゃんが現れ、時を超えた家族の物語に旅立つことに。小さな兄ちゃんの大冒険が始まる。※『anan』2018年7月18日号より。写真・小笠原真紀取材、文・熊坂麻美©2018 スタジオ地図
2018年07月16日若いクリエイターが誕生し、世界各国でアニメ・ブームが到来。『君の名は。』や『この世界の片隅に』が海外で高く評価されたのもそんな背景があるからだし、目の肥えた日本の観客を満足させる高品質な作品が増えている。全米アニメ映画最高のオープニング記録を作った『インクレディブル・ファミリー』をはじめ、日中合作の『詩季織々』や、映画通も満足なフランスアニメなど、必見作多数!『インクレディブル・ファミリー』【微笑ましい日常があるからヒーローは活躍できる!】ヒーロー活動が禁止される中、元ヒーローのボブとその家族のもとに復活をかけたミッションが舞い込む。だがミッションを任されたのは妻ヘレンだった!主夫ボブが家事や育児に四苦八苦したりとヒーロー家族の微笑ましい日常も描かれ、思わずクスリ。監督・脚本/ブラッド・バード日本版声優/三浦友和、黒木瞳、綾瀬はるか、高田延彦ほか。※高田さんの「高」は「はしごだか」。8月1日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。©2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.『詩季織々』【若者の悩みに国境はない!共感度が高い青春の1ページ】北京、広州、上海を舞台に人生に悩む若者たちの姿をリアルに描く。『君の名は。』で世界的に有名になる前から、コミックス・ウェーブ・フィルムに惚れ込んだ中国アニメ界の新星監督が長年の想いを実らせた日中合作アニメ。監督/リ・ハオリンほか声/坂泰斗、寿美菜子、大塚剛央ほか8月4日より全国順次公開。©「詩季織々」フィルムパートナーズ『ペンギン・ハイウェイ』【驚きと不思議な余韻が残る小4男子の初恋物語】アオヤマくんの街にペンギンが出現したのは、憧れの女性のせい?監督/石田祐康声/北香那ほか8月17日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国公開。©2018森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会『君の膵臓をたべたい』【アニメ版だからファンはさらに空想の余地あり!】実写版が大ヒットした、あの“キミスイ”がアニメで蘇る!監督・脚本/牛嶋新一郎声/高杉真宙ほか9月1日より新宿バルト9ほか全国公開。©住野よる/双葉社©君の膵臓をたべたい アニメフィルムパートナーズ『アーリーマン~ダグと仲間のキックオフ!~』【クレイアニメの老舗スタジオから新ヒーローが誕生】サッカーの起源は先史時代にあった?監督・製作/ニック・パーク声/エディ・レッドメインほかTOHOシネマズ上野ほかにて上映中。©2017 Studiocanal S.A.S. and the British Film Institute. All Rights Reserved.『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』【水墨画風な絵柄と重厚な物語。アニメ観が変わるアート作品】悪魔のせいで父親に両手を切断された娘を描いた仏アニメ。監督・脚本/セバスチャン・ローデンバック8月18日よりユーロスペースほか全国順次公開。©Les Films Sauvages-2016※『anan』2018年7月18日号より。文・山縣みどり(by anan編集部)
2018年07月12日『友だちを殺してまで。』という衝撃的なアルバムとともに、世の中に知られることとなったロックバンド、神聖かまってちゃん。アルバムには「23才の夏休み」という名曲があったが、その曲が作られてから10年、今度は「33才の夏休み」という名の曲を収録した10周年記念アルバム『ツン×デレ』をリリースする。バンドは弱火でじっくりやれば長く続けられるんです。「今年メンバーが揃って33才になるんです。『23才の~』には33才になっちまうさ、という歌詞があったんですが、この10年は早かったですね。人間て成長しながらも劣化していく、ということが確実にあると思うけど、そんなことも普通に歌詞に出ています。でもネガティブさだけでもない。このアルバムは両面があると思う」(の子)「以前のの子の歌詞は、子供の頃のこととか、昔のことしか歌ってなかったんですよ。でもこのアルバムは、この先のことも歌詞にしているので、ずいぶん変わったなと思いました」(ちばぎん)「ネタ切れということもある(笑)。今になって分かることもあるし、今ぶち当たっていることや葛藤を歌詞にしているからね」(の子)「10周年のタイミングで、こんないい曲が出てくるなんて、の子さんの才能は枯れてないなーって。実は5年前からあたためていたかもしれないけど(笑)、それぐらいいい曲、素敵なメロディです」(みさこ)結成以来、常に「解散するのでは」という危機感を抱えていたバンドだと言う。しかしアルバムを発表する度に、新しいサウンドを提示し、尽きることのない衝動を見せ続けている。彼らのロックンロールは、まだまだ鳴りやまないのだ。「本当に10年間、いろんなことがあって、人間的にも成長していると思う。の子がいちばん変わったのかな。昔は唯我独尊というか周りは何も関係ない感じだったけど、今は多少僕らを見てくれるようになったので、心地いいんですよね」(ちばぎん)「昔は歌詞もサウンドも一切触れてくれるな、というオーラが出てたから、メンバーはの子がやりたいことを形にしていたけど、今は4人でいいものを作ろうという気持ちが高まっていると思う」(mono)「の子さんから渡されたデモテープを基に、バンドでやってみようとなって録音すると、あれこんなにいい曲だったのかと、再認識することがすごく多くなってきた気がします。10年一緒にやってると、単純に演奏がうまくなっただけでなく、バンドサウンドに謎のグルーヴが生まれている感覚がすごいある」(みさこ)「まぁ、歌詞はパーソナルなものなので、そこを突っ込まれてもうるせーよ、ということですよ。逆にメンバーのパーソナルなことは僕も分からない。酒飲んで心から語り合おうというバンドじゃないし、そういうことすると解散するとマジで思っている。バンドは弱火でじっくりやるのが、いちばんいいし、長く続くってことでしょう」(の子)昨年、大ヒットアニメ『進撃の巨人Season2』のエンディング曲を担当したことに続き、今年は映画『恋は雨上がりのように』の主題歌に、彼らの代表曲「フロントメモリー」のカバーバージョンが使用された。の子さんは「恋愛映画にかまってちゃんだとイメージが悪いので、カバーになったのではないか」と自虐気味に話すが、もともと原作に彼らの楽曲が登場し、原作者のたっての希望で採用。の子&monoさんはこの映画の劇伴にも曲を提供している。「10年間の時を経て、かまってちゃんファンが権力を持ち始めたんだね(笑)」(ちばぎん)「そうそう、監督さんや原作者の方が、関係者の事情をかき分けて、主題歌はかまってちゃんがいいと説得してくれたんだろうね。才能のある方々に愛されるバンドということは、うれしいことですよ」(の子)9th Album『ツン×デレ』¥2,900 先行配信リリースされた「秋空サイダーfeat.たかはしほのか」や「33才の夏休み」など10曲を収録。(unBORDE/WARNER MUSIC JAPAN)しんせいかまってちゃんみさこ(D)、mono(Key)、の子(V&G)、ちばぎん(B)。2010年『友だちを殺してまで。』でCDデビュー。8/18から「33才の夏休みツアー」後半がスタート。※『anan』2018年7月11日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)文・北條尚子(by anan編集部)
2018年07月08日『名探偵コナン』のすべてを知る男、諏訪道彦プロデューサーに特別インタビュー。テレビアニメ第1作から今回の映画『劇場版 名探偵コナン ゼロの執行人』まで、すべてを手がけている諏訪さんが劇場版ならではの魅力を語ってくれました。「テレビのコナンは、当初は月曜日の夜7時半から30分、という枠だったので、ファミリー向けの作品ではあるんです。でも最初から制作陣全員が共通認識として持っていたのは、“子供だましはしない”ということ。子供にもわかるように作ってはいますが、どこか背伸びして楽しんでもらいたい、というのが本音です。子供って、少し背伸びして大人の世界を覗くのが好きじゃないですか。その気持ちは、劇場版を作るときも変わりません」と語るのは、コナンのアニメを放送している読売テレビで約30年間、数々のアニメを手がけてきた諏訪道彦さん。自身も過去に、背伸びをする楽しみを味わった経験があったそうで、「僕は小さい頃からミステリードラマの『刑事コロンボ』が好きでした。中学生のときに、コロンボの『別れのワイン』というワインがキーワードになる作品を見たんですが、もちろん当時僕は未成年。でも大人の飲み物であるワインを通して見える世界がちゃんとあり、そこにあるロマン的な魅力がしっかり心に残ったんですよね。なので、コナンを見る子供たちにも、同じような経験をしてもらえたら嬉しい。あ、もしかしたら“子供的には背伸びをして見る作品”だからこそ、大人も等身大で楽しめるのかな。それは本当に理想的なことです」劇場版の1作目、『時計じかけの摩天楼』が公開されたのが’97年。そのときには、シリーズ化の予定はなかったとか。「普段1本30分の作品を作っている僕らにとって、90分の物語を作れるのが嬉しいのはもちろんでしたが、大きな挑戦でもありました。劇場版はすべて、原作マンガにはないオリジナルストーリーで、このときは青山先生も、“これはマンガに使おうと思ってたトリックなんだけど…”と、アイデアを出してくれて。青山先生、監督、脚本、そして音楽ほかスタッフが一丸となって、全力でおもしろいものを作りました。もしまだ映画を観たことがない人は、ぜひこの1作目を、何の情報も入れずに観てもらいたい。でも、続きを考えずに全力投球したため、翌年“2作目を”と言われたときは、真っ白。ならばもう、〈名探偵コナン〉という世界観の中で、いろんな物語をやっていこう、ということになり、今回の22作目まで、話自体は連続性は考えず、映画を作っています。でもその、どの話から観ても楽しめるというところが、劇場版のいいところだとも思いますし、だから毎年新たな方が観に来てくれるのかもしれないですね」すわ・みちひこ読売テレビ アニメーション部エグゼクティブ・プロデューサー。コナンの他に『シティーハンター』『YAWARA!』『金田一少年の事件簿』『犬夜叉』などを手掛けている。『劇場版 名探偵コナン ゼロの執行人』サミットが開かれる予定の東京で、大規模爆破事件が勃発。コナンは、怪しい動きをとる安室透に違和感を覚える。厳戒態勢の東京で、迫るXデー。果たして安室はコナンの敵なのか、味方なのか?原作/青山剛昌監督/立川譲主題歌「零 ‐ZERO‐」福山雅治声の出演/高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、古谷徹ほかスペシャルゲスト/上戸彩、博多大吉©1997・2013・2016・2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会連続爆破事件に、コナンと蘭が巻き込まれていく。壁越しに二人が愛を語る名シーンは必見。『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』’97年公開。©1997・2013・2016・2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会※『anan』2018年4月25日号より。取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2018年04月23日声優としてだけではなく、歌手、俳優などさまざまな活躍を見せる宮野真守さん。そんな宮野さんの魅力に迫りました。――こんなふうに言うのも…ですが、以前は、声優というと俳優とは違う裏方のような存在として認識されていたように思います。そういう世間の見方が変わってきたのも、宮野さんの存在が大きかったように思うのですが。宮野:…18歳くらいの頃、本屋でバイトをしていたんですが、職業の本があって、声優の欄に“俳優の副業”って書いてあったんです。すでにその頃、声のお仕事を始めていたんで、コンニャローと思いましたよね。ただ、僕自身、声優を目指して勉強してきたわけではなかったので、やっていくうちに、世間ではそう見られているんだなって徐々に知っていった感じでした。でも、そのことよりも、声の現場が本当に嬉しかったし、楽しかったんですよ。初めてレギュラーをいただいたのが海外ドラマの吹き替えなんですが、毎週仕事があることが嬉しかったし、毎週毎週、大ベテランの先輩方の背中を見て学べるのも楽しくて、本当に感謝しかありません。確かにいま、世間的な変化は感じますけれど、いろんな方々が頑張ってきたことを知っているし、僕がどうこうより、業界自体が変わってきたのかなと。ただ、新しいことにチャレンジしてきたことの自覚はあって、ちゃんとパイオニアとしての道は自分なりに進めているのかなと思っています。――もともとミュージカルがお好きだったそうですね。ミュージカル『王家の絞章』で、ミュージカルの殿堂ともいえる帝国劇場の舞台にも立ちました。かつての夢をいま叶えているみたいなお気持ちはあったりするんですか。宮野:模索していた10代の頃に悶々と抱えていた怨霊が成仏した気はしてます(笑)。――舞台では体の動きを伴う表現が必要ですが、声優は声だけで表現しなければいけないお仕事です。両方を経験することでの変化はありましたか。宮野:もともと劇団で演技は経験していて、そこから声優のお仕事を始めた経緯もあって、違いはさほど感じてはいないんです。たしかに声優は声で伝える仕事ですけれど、例えば、体の動きや体勢によっても声の状態って変わってきますよね。それに関しては、体を使った芝居の経験が、声優としての表現のプラスになっていると感じることが多いです。キャラクターの置かれた状況をリアリティのあるお芝居でちゃんと伝えるためには、やっぱり実感や経験が必要なんですよね。『機動戦士ガンダム00』の出演が決まった時、ある声優の先輩から「ガンダムに乗っている感覚ってわかる?」って聞かれたんです。…そう言われても、わからなくて(笑)。でも、その先輩がすごくカッコよくて、その後で自分のスポーツカーに乗せてくださったんです。ガンダムには乗れないけれど、その時の振動やスピード感だったりを参考に、イメージを膨らませて実感に近づけることはできる。そう教えてくださったんですよね。そういう意味で、舞台もアフレコも、確実に相乗効果はあると思っています。――アニメは、実写や舞台以上に想像で追いつかない世界を形にしていかなければいけませんよね。宮野:時空を超えたり、ノートに名前を書いて人を殺したり、できないですからね(笑)。――それをリアルに落とし込むために、どうされていますか。宮野:集中力と瞬発力と読解力が身につきました。手がかりは台本ですから、まずは本番当日まで台本をとにかく読み込んで、書かれていない部分を想像して、いかに役を自分の中に染み込ませておくかが大事なんです。収録の日は、基本的にテストを1~2回やったらすぐ本番なので、周りの方の芝居や演出の方の指示に瞬時に対応していくことが求められますし。――日常生活の中で、役に使える感情を意識したりもするんですか。宮野:もちろん、こういう時にこう感じるんだって考えることは日々ありますよ。でも、作品の中ではそれ以上のことが起こるので、役にのめり込んで、起こっていることにリアルに反応していく方が感情が動く感覚はありますね。――女性が思い描く理想の男性を演じることも多いですよね。宮野:この仕事を始めた当初、恋愛シミュレーションゲームのアフレコで、ひとりで大量の甘いセリフを収録したんですけれど、恥ずかしくて全然できなくて、「ロマンスが足りない」ってダメ出しを受けたことがあります(笑)。いまも相手がいることを想定してからでないとできないので、収録にだいぶ時間はかかります。――作品の中のキラキラした青春に憧れたりすることはあります?宮野:『ちはやふる』という作品がまさにそう。主人公の千早を演じた瀬戸麻沙美ちゃんは、アニメが始まった当初は本物の高校生。本当にキラキラしていたんですよ。そんな彼女の一生懸命さに感化されて、現場は本当に部活をやっているような雰囲気で、まさに青春だったんですよね。この仕事をやっていると、いつでも青春できるんだなと思って嬉しかったです。――この先の展望として考えていることはありますか?宮野:振り返ってみると、自分でも予期せぬ出会いに恵まれたことが、ここまでいろんなお仕事をさせてもらえてきたことに繋がっているんですよね。例えば、いま出演させていただいている劇団☆新感線の演出家・いのうえひでのりさんは、帝国劇場にミュージカル『王家の紋章』を観に来て、こいつがやるなら大丈夫だと思ってくださったそうで。それって、やり終えた仕事が、次の仕事を繋げてくれているということで、そうなったのも目の前のことを一生懸命やってきたからだと思うんです。お仕事って、自分でやりたいと望んでも、チャンスが巡ってくるとは限らないもの。僕は、見えない先の何かを追いかけるんじゃなく、いまある目の前のことを一生懸命やっていくことを大事にしたいと思っています。みやの・まもる1983年6月8日生まれ、埼玉県出身。子役を経て、‘01年に海外ドラマ『私はケイトリン』で声優デビューを果たす。近作に、映画『劇場版はいからさんが通る』『GODZILLA怪獣惑星』など。‘08年よりアーティスト活動をスタートさせ、現在までに6枚のアルバムをリリースするほか、俳優として舞台にも出演。※『anan』2018年2月21日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・横田勝広(YKP) ヘア&メイク・Chica(C+)インタビュー、文・望月リサ
2018年02月15日