シャフタール・ドネツクはサッカーをやめない株式会社カンゼンは、8年間で2つのホームを失った ウクライナ最強のサッカークラブの熱源に迫った『流浪の英雄たちシャフタール・ドネツクはサッカーをやめない』( アンディ・ブラッセル 著、高野鉄平 訳 )を2024年5月20日に刊行いたします。シャフタール・ドネツク関係者の膨大な証言を通して、知られざる流浪の英雄たちの戦いに光を当てます。『流浪の英雄たちシャフタール・ドネツクはサッカーをやめない』書影8年間で2つのホームを失ったウクライナ最強クラブの熱源「東欧最強クラブ」と呼ばれて久しいウクライナのサッカークラブ、シャフタール・ドネツクは、2014年以来、ホームスタジアムでプレーしていない。同年4月にドンバス地方で戦闘が開始されると避難を余儀なくされ、22年2月にはロシア軍のウクライナ本格侵攻により再度の避難を強いられた。さらに主力選手の流出など、自らの姿を見つけだす必要に迫られる普通ではない状況の中、それでもシャフタールは普通にプレーし続けている。シャフタール関係者の膨大な証言を通して、知られざる流浪の英雄たちの戦いに光を当てる。サンプルページ2018年ウクライナカップ決勝でディナモ・キーウを下して優勝を飾り、タイソンがトロフィーを掲げたドンバス・アリーナはシャフタール、スタッフ、選手たちの誇りであり喜びだったシャフタールの「流浪の道」『流浪の英雄たちシャフタール・ドネツクはサッカーをやめない』序文2章東欧のバルセロナ目次『流浪の英雄たちシャフタール・ドネツクはサッカーをやめない』目次序文ダリヨ・スルナ一章逃亡二章東欧のバルセロナ三章ルチェスク四章ブラジル人五章ドンバスの建設六章ユーロマイダンとドネツクの陥落七章故郷を遠く離れて八章再び起こっている九章ワルシャワへようこそ一〇章希望シャフタールの軌跡プロフィール【著者】アンディ・ブラッセル欧州サッカーを専門とするライター、放送作家。『ガーディアン』『talkSPORT』『BTスポーツ』『スカイ・スポーツ』での活躍に加え、『フットボール・ランブル』ではBBCのドトゥン・アデバヨとともに欧州サッカーポッドキャスト番組「オン・ザ・コンティネント」を配信している。【訳者】高野鉄平(たかの・てっぺい)1976年、福岡県生まれ。ライター、翻訳者。ウェブメディアや雑誌・書籍などで主にスポーツ関連のメディア業務に携わる。訳書に『ポジショナルフットボール教典 ペップ・グアルディオラが実践する支配的ゲームモデル』『組織的カオスフットボール教典 ユルゲン・クロップが企てる攪乱と破壊』『LeBron』(いずれも小社)、『ニッポンとサッカー 英国人記者の取材録』(ベースボール・マガジン社)など。書誌情報書名:『流浪の英雄たちシャフタール・ドネツクはサッカーをやめない』ISBN:978-4-86255-725-4著者:アンディ・ブラッセル翻訳:高野鉄平ページ数:336P判型:四六判定価:2,420円(本体2,200円+税)発売日:2024年5月20日出版社:カンゼン商品URL: Amazon : Rakutenブックス : 【この件に関する問い合わせ先】株式会社カンゼン宣伝プロモーション部担当:伊藤真TEL:03-5295-7723MAIL: ito@kanzen.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年05月21日地上にいながら空の旅・世界旅行ができる世界初のバーチャル航空施設「FIRST AIRLINES」では、2024年2月18日よりウクライナの魅力を五感で感じる取ることが出来る擬似旅行体験を提供いたします。一般公開を前に、2月14日の13時~14時半の間にプレス向け試写会を開催いたします。当該試写会では、ウクライナ大使館の職員、ウクライナの避難民・在日の方なども参加し、戦争に関わるニュースとは違うウクライナの本当の魅力をPRさせていただきます。メインFIRST AIRLINESのウクライナ便では、VRやタブレットで現地の映像や音楽をその場にいるかのように楽しみ、機内食でウクライナのお食事を味わっていただくことが出来るものです。ウクライナ便ではウクライナ本国の観光庁と協業し、ウクライナ各地の映像を撮影致しました。公的な機関の協力が得られたことにより、普段入ることができない場所なども多く撮影することにが可能になり、貴重な映像が盛りだくさんとなっております。普段コース料理でご提供しているお食事に関しては、プレス向け試写会の2月14日はウクライナの代表的お料理ボルシチをご提供いたします。ボルシチウクライナの戦争については、私達は日々多くの情報に接しています。しかし、本来のウクライナの文化や歴史、美しい国土などを、私達は意外に知らないのではないでしょうか。それらを深く知るための手段や方法が、身近にあまりないからです。ウクライナにはどのような固有の文化や歴史があり、どのような町並みが広がっており、どのような人が住み、生活しているのか。FIRST AIRLINESのウクライナ便ではウクライナを五感を使いながらご体験いただける内容となっております。撮影風景撮影場所1撮影場所2ウクライナを肌感覚で知ることができたら、ウクライナのことを応援するだけでなく、この先もウクライナという国を好きになる機会になるかもしれません。ウクライナを好きになれば、ウクライナに行ける機会ができたときに、現地に行く未来が描けるてものかと思います。それは、長い目で見れば、ウクライナの戦後の復興支援にもなるものと考えております。是非このご機会にウクライナの別の側面を垣間見てみませんか?ご取材のご検討をいただけますと幸いでございます。【施設概要】施設名称: FIRST AIRLINES JAPAN所在地 : 東京都豊島区西池袋3丁目31-5 パークハイムウエストビル8F電話番号: 03-6907-0981営業時間: 平日 11:30~22:00土日祝日 12:00~22:00※完全予約制最寄駅 : JR山手線池袋駅から徒歩5分 URL : 【プレス向け ウクライナ便(試写会)概要】■特別ゲスト在日ウクライナ大使館ウクライナ避難民その他■座席数(合計)12席※一般のお客様も含む■日時2024年2月14日(水)13時~14時半■その他コンテンツのナレーションは日本語、もしくは、英語となります。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月13日ウクライナの「いま」を描いた海外ドラマ「ドライブ in ウクライナ 彼女は『告白』を乗せて走る」が、NHK BSにて2夜連続で日本初放送されることになった。本作は、ウクライナの制作会社が戦時中のいま、制作したドラマ。欧州最大手の映画会社ほか、8か国の公共放送局が共同制作に参加している。2022年2月に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻。ウクライナ東部出身の心理学者リディアは、運転ボランティアとして、様々な乗客を目的地に運んでいる。それぞれがリディアに吐露する、人生の「告白」。それはまさにいま、現在のウクライナの姿を描き出していく。主人公・リディア役にはウクライナの実力派俳優、アナスタシア・カルペンコ。全10回のうち、制作が終了している第5回までを、日本語字幕版(各回30分内)にて放送する。【あらすじ】ロシアの軍事侵攻以来、リディアはSNSで発信している。心理学者として、困難との向き合い方を話し、また車での送迎を希望する人を募っている。妹とケンカ別れをした女性オリガ、夫の愛人であるインガ、国外へ出ようとするフランス人夫妻など…その道すがら、乗客たちはリディアに心情を語る。リディア自身も問題を抱えていた。不誠実な夫のドミトロ(愛称ディマ)と離婚したいが、応じてもらえない。10年前、騒乱のさなかに起きたバスの爆撃事故で亡くなった妹のことも忘れられない。彼女の車には妹が物語を朗読したCDが残されている。その声に導かれるかのように、リディアと乗客たちの旅は続く。「ドライブ in ウクライナ 彼女は『告白』を乗せて走る」は2月26日(月)、2月27日(火)23時30分~NHK BSにて2夜連続放送。【放送予定】2月26日(月)23時30分~(3話連続)第1回「姉妹」第2回「文字が読めないお姫様」第3回「額に月がある少女」2月27日(火)23時30分~(2話連続)第4回「ずる賢いキツネ」第5回「バイオリンになった少年」※放送日時は変更になる場合があります。※第6回以降の放送は2024年夏ごろを予定。決まり次第、発表。(シネマカフェ編集部)
2024年02月05日2月21日(水) に東京・Flowers Loftで開催されるウクライナ人道支援ライブ『PLAY FOR PEACE Vol.3』の最終出演アーティストが発表された。このたび、最終出演アーティストとして曽我部恵一、INORAN、高田漣、三宅伸治、寺尾紗穂の出演が決定。そのほか清春、DURAN、佐藤タイジの出演が予定されている。トークには、在日ウクライナ人で研究者のジャブコ・ユリヤと、何度もウクライナを訪れている木村ゆかりが登壇。また会場ではウクライナから日本に避難してきた方々によるウクライナの郷土料理が提供される。<イベント情報>『PLAY FOR PEACE Vol.3』2月21日(水) 東京・Flowers Loft開場18:00 / 開演18:30 / 終演予定23:30【出演】演奏:清春、曽我部恵一、INORAN、高田漣、三宅伸治、寺尾紗穂、DURAN、佐藤タイジトーク:ジャブコ・ユリヤ、木村ゆかり、ジョー横溝イベント公式サイト:
2024年02月05日オクトネットは、廣田 尚久氏の新刊「ウクライナ戦争と和平法則」を2023年11月10日にAmazon他各書店で発売したことをお知らせします。ウクライナ戦争と和平法則突如として始まった、ロシアによるウクライナ侵攻。2年近くが経過し、終結の兆しがいまだ見えない中、この紛争は遠い他国の問題ではなく、物価の高騰や日露関係の変化を通じて、私たちの生活に直接影響を及ぼしています。武力を伴う紛争(戦争)は、人命の喪失という悲劇をもたらすだけでなく、経済的な圧迫や地政学的な不安定さを世界中の国々にもたらしています。こうした現状を踏まえ、弁護士で紛争解決学の専門家である廣田 尚久氏が、その最新作『ウクライナ戦争と和平法則』をリリースいたしました。本書は、第一次世界大戦から現代に至るまでの歴史上の戦争の流れを解析し、特にウクライナ危機に焦点を当てたものです。本書の脱稿後に勃発したイスラエルのガザ地区への猛攻撃を含め、広い範囲に応用できるはずです。廣田氏のこれまでの経験を活かした深い洞察力と独自の視点により、複雑に絡み合う現代の国際関係や、紛争の本質に鋭く切り込んでいます。また、資本主義に対する疑問を提起し、現代社会における経済システムの問題点にも光を当てています。この一冊は、ただの歴史分析に留まらず、現代社会が直面する重要な問題への解決策を模索する試みとして、多くの読者にとっての新たな指針を提供するでしょう。<目次>第一章 戦争の歴史第一節 第一次世界大戦第一次世界大戦の勃発/第一次世界大戦の参戦国/戦時経費の調達/ブレスト=リトフスク条約の締結と末期の戦闘/ドイツの休戦と革命/コンピエーニュの休戦協定/ヴェルサイユ講和条約第二節 第一次世界大戦から第二次世界大戦までワイマール体制下ドイツのハイパー・インフレーション/ナチズムの台頭第三節 第二次世界大戦チェコスロヴァキア併合とポーランド侵攻の開始/第二次世界大戦のはじまり/独ソ戦の開始と反ファシズム連合の成立/太平洋戦争に拡大/戦局の転換/ドイツと日本の敗退第四節 第二次世界大戦後の世界国際連合とブレトンウッズ体制/冷戦とその激化/社会主義陣営の崩壊第二章 ウクライナ戦争第一節 ウクライナ戦争の勃発プーチン論文/ウクライナ戦争前夜/プーチンの開戦理由/戦闘の開始/ウクライナ戦争の情勢と戦況第二節 和平への模索和平交渉の開始/停戦協議の内容/ブチャでの民間人殺害/人道回廊と穀物輸出合意第三章 和平法則第一節 総論的な和平法則囚人ジレンマの法則/真逆の法則/対話と合意の法則/正義に蓋の法則/「目には目を」不可能の法則/懲罰無効果の法則/和平先行の法則第二節 手続的な和平法則調停有効の法則/仲裁有望の法則第三節 実体的な和平法則規範使用の法則/過酷条件回避の法則/卓抜の法則第四章 パラダイムシフト第一節 戦争の種子種子の除去とパラダイムシフト/講和について第二節 戦争から平和へのパラダイムシフト軍縮と核廃絶/国家の壁/ポスト資本主義の展望<書籍概要>タイトル: ウクライナ戦争と和平法則著者 : 廣田 尚久価格 : 990円(税込)発売日 : 11月10日(初版)ページ数: 218ページ仕様 : 新書ISBN : 978-4-86641-709-7発行元 : 東京図書出版URL : <著者プロフィール>廣田 尚久(弁護士、紛争解決学の専門家)東京大学法学部卒業後、国土交通省中央建設工事紛争審査会などの調停人・仲裁人として活躍、紛争解決センターを設立。著書に「紛争解決学」「地雷」「上手にトラブルを解決するための和解道」「共存主義論」など多数。【書籍に関するお客様からのお問い合わせ先】著述家・弁護士 廣田 尚久TEL : 03-6423-1367お問い合せメール: t-hirota@mrj.biglobe.ne.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月14日23年6月、ウクライナ北西部の都市・ジトーミルの郊外にある墓地。ここで痩身の男性が妻の墓前にたたずんでいる。妻・リュミドラさんの隣の墓碑には、すでに自分自身の肖像画を刻んでいる。「しばらく来られなくなるけれど、また来るからね」そっと手を合わせ、祈りを捧げるのは降簱英捷さん(79)。1年3カ月暮らした日本から、危険を顧みず再びウクライナの地にやってきた。英捷さんの両親は戦前、日本統治下であった南樺太(現在のサハリン)に一家で移住。英捷さんは2歳で終戦を迎え、ソ連の占領後はさまざまな事情から日本へ帰還することがかなわなかったサハリン残留邦人だ。戦後、日本に帰れなくなった英捷さんは家族とともにサハリンで暮らし、その後、半世紀をウクライナで生きてきた。22年2月24日にはロシアがウクライナに侵攻。英捷さんは人生で2度も戦争で「故郷」を奪われ、3度国籍を変更するという数奇な運命に翻弄された。戦禍のウクライナから命からがら脱出し、日本への帰還を果たしたのが22年3月19日。成田空港でマスコミのカメラの放列の中で、出迎えた長兄・信捷さん(81)や妹のレイ子さんらと「もう会えないと思っていたよ」と言いながら抱き合って再会を喜ぶ姿が全国ニュースで報じられた。これより2週間前の3月5日、英捷さんはウクライナを脱出した。キーウから西に140km。英捷さんの暮らすジトーミルには軍事施設があり、ロシア軍はジトーミルにも容赦ないミサイル攻撃を仕掛けた。空襲警報が鳴りやまなくなったころ、孫の妻インナさん(28)とひ孫のソフィアちゃん(3)、大学生の孫ヴラーダさん(19)を伴い、4人で日本へ緊急避難することを決断した。3月6日に避難するはずだったが、自宅のごく近くの民家が攻撃されたため、1日前倒しの脱出だった――。冒頭にあるように英捷さんが1カ月のウクライナ行きを敢行したのは、その地でまだやり残したことがあったからだ――。早朝、1年ぶりの再会に狂喜して飛びついてきてくれた愛犬とともに、近所を歩いてみた。緑豊かな美しい街は何事もなかったかのようだが、そこから車で数十分走ると、砲撃で破壊された集合住宅の瓦礫が、まだそのまま残存する光景も広がる。英捷さんは、日本への帰還に尽力し新生活が安定するよう寄り添ってくれている日本サハリン協会の斎藤弘美会長に、この悪夢のような残骸を動画で送った。「弘美さん、人々は日常を取り戻そうとがんばって働いています」そして英捷さんは戦禍のウクライナに戻ったインナさんが産んだ、ひ孫のエミリアちゃんを抱くこともできたという。■3期の肺がんの診断「ここまで生きてくることができたのだから、いつどうなっても運命」現在、北海道の旭川で英捷さんが一人暮らしをするのは緑豊かな高台に立つ公営住宅。妹のレイ子さんがすぐ隣の棟に暮らす。記者がインタビューで自宅を訪れたとき、レイ子さん、日本サハリン協会会長斎藤弘美さんらが英捷さんの自宅を訪れていた。「広い家ね」「快適そうでよかった」2LDKの各部屋はすっきりと整頓され、キッチンには6月にウクライナから持ち帰った、ソ連時代から愛用している珍しい調理器具も。この日英捷さんは、翌日に抗がん剤治療が控えているにもかかわらず、手の込んだウクライナの家庭料理をふるまってくれた。実は帰還直後、咳が止まらなくなった英捷さんは近所のクリニックで受診したあと、旭川医大病院で精密検査を受け、3期の肺がんが発見されていたのだ。すぐに放射線と抗がん剤の併用治療に入り、いまは奇跡的にがんが小康状態となっている。「再発を防ぐための免疫治療の段階です。思ったよりは副作用が軽くて助かっています。ただ、私はここまで生きてくることができたのだから、いつどうなっても運命と思っています」がん治療が一段落した今年の6月、英捷さんが戦禍のウクライナへ向かったのは、ウクライナ人としての人生の総まとめの活動であった。緊急避難のときは何も持ち出すことができなかったため、妻や家族の写真や、思い出のウエディングドレスを持ち帰りたかったこともあったという。「何よりも21年に他界した一人息子ヴィクトルの墓碑を建てる目処をつけたかったのです」英捷さんの家は孫が機転を利かせて、焼け出された老夫婦に当座、貸与することにしていた。滞在中に英捷さんは、この家やダーチャなどの財産を孫たちに譲る手続きを完了させた。すでに昨年11月、英捷さんに日本国籍の残存が確認され、旭川の現住所に新戸籍を編製。ウクライナ人としてひと区切りつけた英捷さんは、日本人として歩みだしている。「日本語がまだよく話せないから、不思議な日本人ですが」と苦笑いする。英捷さんが終始穏やかな口調で話すロシア語を通訳するのは、病院にも付き添っている鈴木桃子さんだ。人生半ばを過ぎて永住帰国した残留邦人は、日本語を習得することが困難であり、優れた通訳者の支援は命綱なのだ。「支援というより、英捷さんには私のほうがロシア語教室を手伝っていただき、助けられていることが多いです」と柔らかくほほ笑む桃子さん。ウクライナから英捷さんとともに日本に避難した孫の妻のインナさんは、着いた早々に妊娠が判明。1カ月も滞在せず、娘のソフィアちゃんとともにウクライナへ帰還した。やむなく大学を休学していた孫のヴラーダさんも、1年5カ月を日本で過ごしたのち、復学のために故国で生きる道を選択した。■ウクライナと日本――。家族を引き裂く戦争は、早く終わらせなければウクライナの現状を目にした英捷さんは現地に思いを馳せる。「彼女たちが無事で生きていってくれることを祈るしかありません。ジトーミルはいまだにミサイルが上空を飛び交い、頻繁にサイレンが鳴り響く夜が続いている。いまやこの状況が日常となってしまっているのです」私は軍事専門家ではなく、普通の市民である──と前置きし、英捷さんはこう訴える。「戦争は絶対にしてはいけない。当初半年で終わるといわれていた戦争は2年近くも続いています。いったいいつ終わるのか。親戚同士、兄弟同士で殺し合うこともあるのです。そんな悲惨な戦争は早く終わらせなければなりません」人生の変転やがん治療にも立ち向かってきた英捷さんだが、家族の身に危険が及ぶことを考えると、恐ろしくてたまらない。「先の大戦でソ連が樺太に侵攻し、日本に帰れなくなった私が、晩年になってロシアの侵攻により、図らずも日本へ帰ることになった。私のことは『これが運命』とすべてを受け入れるけれど、国と国が分断され、家族が引き離されることが何よりつらいのです」英捷さんが願うのは人々が国と国を自由に、そして安全に行き来できる世の中であること。ただそれだけだ。【後編】ウクライナから決死の脱出ソ連で生きてきた日本人男性の平和への願いへ続く
2023年11月12日家族の病気やけがで乗りそびれた。望郷の念を胸に秘め、英捷さんはソ連の一部だったウクライナに移住し必死に働いた。妻の故郷で穏やかな老後を迎えるはずだったが――。ロシアによる侵攻後、支援者の尽力できょうだいのいる日本へ帰国するも、やり残したことがあるとウクライナに戻った。そこで見た戦争の現実とは。■旧ソ連での暮らしは苦しかったが、奨学金を得て進んだ大学で妻と出会う降簱英捷さんは44年、南樺太に父・利勝さん、母・ようさんの次男として誕生した。無線技士だった利勝さんの転勤で、一家は樺太内の知床村(現・ノヴィコヴォ)に移住。当時樺太のうち北緯50度以南は日本領で、約40万人が居住していた。45年に漁村の札塔で終戦を迎えるが、ここから一家にとって流転の人生が始まった。「幼かったから記憶はおぼろげですが、父母や兄から聞いた話では、戦局が悪化してからも技師をしていて有能だったため、父に帰還許可が下りなかったそうです」そうしているうちに旧ソ連は8月9日、日ソ中立条約を破棄。樺太の中心都市である豊原(現・ユジノサハリンスク)を爆撃したのは22日のこと。ソ連軍は一般市民にも容赦なく機銃掃射の追い討ちをかけ、日本人5千〜6千人が犠牲になったともいわれている。戦後、樺太はソ連領となり父は魚の加工場で仕事を得たが、食うや食わず。降簱家の生活は貧窮を極めていく。「引揚げ船に乗って帰還するチャンスを逃したのは、兄の信捷が荷馬車の車輪に足を巻き込まれ大けがをして半年寝たきりだったことが大きかった」さらに48年の冬に生まれた妹タカ子さんが生後3カ月で急死してしまう不幸も重なった。引揚げ船は49年で完全に途絶えた。53年、最高指導者だったスターリンが逝去したこの年、一家は350キロ北に離れたポロナイスク(旧名・敷香)へ転居することに。「父がコルサコフ市役所に呼ばれ、転居を命じられたのです」英捷さんが9歳のときのことだ。この地では妹たちが生まれ8人家族に。日本に戻れる可能性が少なくなり、父が製紙工場で働くために住民登録が必要となったので、ソ連人として生きていく決断をした。一家がソ連国籍を取得したことは降簱家にとって転機となった。「それまでは住民登録もできないし、ないと就職が難しくなる労働手帳ももらえない。2部屋しかないバラックが与えられるだけで父は懸命に働いても、最低限の賃金しかもらえませんでした。しかし、このときから昇給も年金も望めるようになりました」高校卒業後、英捷さんは父と兄の信捷さんが働くポロナイスクの製紙工場に職を得た。そして持ち前の向学心により、工場から派遣される形で製紙業の専門科目のあるレニングラード(現・サンクトペテルブルク)工業大学への入学切符を手に入れた。「志願者が現地へ赴き、正規の試験を受けて選抜されます。職場からは奨学金が支給されましたが、成績が悪いと打ち切られ故郷に戻る人もいた。卒業後、企業に戻り3年はお礼奉公がありました」大学では英捷さんの人生を好転させる学びと出会いに恵まれた。「家族と遠く離れた寂しさもありましたが、寮生活では私を異端者として扱わない生涯の友人たちもでき、さらに伴侶となる女性との出会いもありました」妻となるリュドミラさんも向学心旺盛な女性だった。当時のソ連では20歳前に結婚する女性も多いなか、一度就職をしたあと、大学に再入学していたため英捷さんより3つ年上。清楚で控えめながら信念を感じさせる女性だった。「物静かな性格も私と似ていて気が合いました。控えめですがこのときは彼女のほうから『知り合いになりたい』と意思表示をしてくれて。それですぐに学生結婚です」結婚の翌68年に長男ヴィクトルさんが誕生。夫婦ともに無事に大学を卒業し、サハリンのポロナイスクに戻り一家3人の生活が始まった。しかし気候の温暖なウクライナで育ったリュドミラさんにとって、厳寒のポロナイスクで過ごす冬は厳しいものだった。「その後ウクライナへの移住を決めたのは、妻の希望でもありました」■妻や親戚とともに野菜を作りながら平穏な余生を送るつもりだったが……英捷さんは、優秀な技師としてフレキシブルに職場を渡り歩いた。工場長や管理職というポストが与えられ奮闘した時期もある。ひとりの技術者として、家族とともに異国の地で懸命に生きた英捷さん。ウクライナ在住は’71年から’22年までの半世紀に及んだ。しかし、ゴルバチョフが80年代後半に始めたペレストロイカにより社会が激変する。91年のソ連崩壊後、英捷さんはウクライナ国籍となった。「ペレストロイカ前後のことは語り尽くせません。社会が混乱し、給料が現物支給されるなど、行き詰まった時期もありました」そしてこのころから、閉ざされていた日本への帰国支援事業が始まっていた。07年8月、英捷さんは64歳にして一時帰国団の一員として初めて日本の地を踏んだ。印象に残るのは、同行した息子が「日本はなんてきれいな国なのだろう」と楽しそうにしていたこと。「帰国支援事業を担っていた日本サハリン同胞交流協会(現・日本サハリン協会)の当時の会長が東京観光に連れていってくれました。私自身は本格的な日本料理を食べて感激し、きれいな道路に感嘆し、日本人の礼儀正しさ、北海道の自然の美しさに感動しました」兄の信捷さんや五女のレイ子さんら、英捷さん以外のきょうだいは’09年までに配偶者らとともに永住帰国を果たしていた。英捷さんは息子や妻を伴い合計3度の一時帰国を経験するなか、日本への「永住帰国」を考えることもあった。しかし結局は「いまから異国で暮らすことは難しい」という妻の意思を尊重した。ジトーミルに、心のよりどころとなる900平方mのダーチャ(菜園付き別荘)も手に入れ、週末には妻の親戚たちと集い、彼らとも固い絆で結ばれていることを感じていた。このままウクライナで妻とともに余生を送っていくのだと信じていた英捷さんに、突然の別れが訪れた。19年、股関節の手術で入院していたリュドミラさんが術後、心筋梗塞を起こし急逝してしまったのだ。そして妻亡き後、息子と暮らした日々もつかの間、ヴィクトルさんも21年に病死してしまう。その後、日本に住む妹から「お兄さんも独りになったのだから、永住帰国したらいいのに」と、日本への帰還を促されるようになった。それでもウクライナには妻子の墓もあり、妻の親戚たちもいる。なによりこの年で日本に帰っても日本語がおぼつかない――。技師としての仕事は12年に引退、その後は地元の修道院で働いた。技師のキャリアを生かし管理や修繕などを請け負い、シスターたちの信頼も得られていた。このまま妻の親戚や孫たちのそばで生きることしか生きるイメージが湧かなかった。■英捷さんは心臓疾患を抱えながら、孫やひ孫たちとポーランドへ脱出しかし22年2月、ロシアによる侵攻が英捷さんの運命を変えた。「街の噂で警戒感は高まっていましたが、まさか本当にロシアが侵攻してくるとは。私はまったく予想していませんでした」市内の集合住宅2棟が爆撃され、破壊された残骸を目にした。その数日後の22年3月5日、「インナとソフィアとともに避難してくれないか」と、孫のデニスさんに促され、その妻インナさんとひ孫のソフィアちゃん、そして大学生の孫ヴラーダさんとも合流し日本への緊急避難を決意。英捷さん以外は全員女性。総動員令が発令され、18歳から60歳までの男性は例外を除き、国外へ出ることが禁じられていたからだ。英捷さんらはインナさんの父が運転する車に乗った。避難民の車列でびっしりと道が埋め尽くされるなか、ポーランドへ脱出。「心臓は痛くない?」狭い車中、インナさんとヴラーダさんは心臓に疾患を抱える英捷さんの体調を気遣ってくれた。「大丈夫だよ」2人を安心させるため、平常心でいようと英捷さんは大きく深呼吸をした。西部の都市リビウまで7時間、さらに隣国ポーランドの首都・ワルシャワまでは1時間半。途中の街で泊まり、大渋滞が発生するなどし、ポーランドにたどり着いたときは8日になっていた。「体調はもちました。私のパスポートの期限が切れていて。出国できないのではないかとか、『何が待ち受けているか』という心配と緊張からか、乗車中は1時間置きに停車してトイレに行かなければならなかった」そして3月19日、英捷さんは、父母が望郷の念を抱きながら帰れなかった日本の地を踏むことになった。「まさかこのような形で、故国となったウクライナを追われ、日本に帰ることになろうとは――」■ミサイルが上空を飛び交い、頻繁にサイレンが鳴り響く夜。この状況が日常となって現在、北海道の旭川で英捷さんが一人暮らしをするのは緑豊かな高台に立つ公営住宅。妹のレイ子さんがすぐ隣の棟に暮らす。ウクライナから英捷さんとともに日本に避難した孫の妻のインナさんは、着いた早々に妊娠が判明。1カ月も滞在せず、娘のソフィアちゃんとともにウクライナへ帰還した。やむなく大学を休学していた孫のヴラーダさんも、1年5カ月を日本で過ごしたのち、復学のために故国で生きる道を選択した。ウクライナの現状を目にした英捷さんは現地に思いを馳せる。「彼女たちが無事で生きていってくれることを祈るしかありません。ジトーミルはいまだにミサイルが上空を飛び交い、頻繁にサイレンが鳴り響く夜が続いている。いまやこの状況が日常となってしまっているのです」私は軍事専門家ではなく、普通の市民である――と前置きし、英捷さんはこう訴える。「戦争は絶対にしてはいけない。当初半年で終わるといわれていた戦争は2年近くも続いています。いったいいつ終わるのか。親戚同士、兄弟同士で殺し合うこともあるのです。そんな悲惨な戦争は早く終わらせなければなりません」
2023年11月12日《在日ウクライナ大使館はこのような呼びかけ及び例えを、日本国民及び日本政府の立場に矛盾するものとして強く非難します。ロシアは侵略国家であり、ウクライナから直ちに撤退すべきです。主権国家に対する侵略戦争はケンカではありません。侵略者を宥めることは終戦に導きません》10月27日、X(旧Twitter)にこう綴ったのは在日ウクライナ大使館の公式アカウント。株式会社カタログハウスが発行する通信販売カタログ誌『通販生活』に、“異例”の抗議をしたのだ。遡ること今月10日に『通販生活』のX公式アカウントで冬号の発売が告知されたが、表紙に掲載された文章が“ロシアによるウクライナ侵攻を煽っている”として物議を醸していた。公開された表紙には、銃を構えた兵士が映るテレビ画面を一匹の猫が見ているデザインが。そして、“猫の気持ち”と思しき文章がこう添えられている。《プーチンの侵略に断じて屈しないウクライナの人びと。がんばれ、がんばれ、がんばれ。守れ、守れ、守れ。殺せ、殺せ、殺せ。殺されろ、殺されろ、殺されろ。人間のケンカは「守れ」が「殺し合い」になってしまうのか。ボクたちのケンカはせいぜい怪我くらいで停戦するけど。見習ってください。停戦してください。》昨年2月にロシアがウクライナを侵攻して1年8カ月が経つが、戦闘は長引いている状況だ。『通販生活』の表紙に記された文章は停戦を訴えるものだが、“事態を矮小化している”と違和感を訴える声が続出する事態に。《気持ちはわかりますが、言わば殺人被害者の遺族に「憎しみは何も生まないんだよ?だから今までのことは忘れて仲直りしろ」と説教するような感じになっちゃうと思います》《インパクトを狙ったのでしょうが、残念な意味で驚きました。通販雑誌の意義は別にしても、軽薄な文面だと思います》《侵略を受けても必死に生き抜こうとしている人々に投げかける言葉かよ人の心がないのか》《なぜ侵略しているロシアに向けて言わず、攻め込まれているウクライナに説教を始めるのか理解に苦しみます》Xで批判の声が上がるなか、在日ウクライナ大使館も冒頭のように反応した形だ。そのため《バリバリの国際問題になってしまった》《あ〜あ…予想はしていたけど…国際問題になってもダンマリかな?》と、危惧する声も上がっている。
2023年10月28日「Elles Films株式会社」代表取締役・粉川なつみさん。ウクライナで制作された1本のアニメーション映画を劇場公開するため、勤めていた会社を辞め「ほぼ全財産をなげうって」日本での配給権を獲得し、たった一人で「Elles Films」を設立。その後もクラウドファンディングの実施から製作委員会の設立、日本語吹替版の制作、宣伝業務など、映画公開に向けた作業の中心を担ってきた。そんな粉川さんの情熱に突き動かされる形で、多くの賛同者が集まり、アニメーション映画『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』が先日より公開中だ。もともと映画が好きで、映画業界で働くことを志し、その念願かなって宣伝会社で働き始めたという粉川さんだが、そんな彼女が20代半ばにして、自ら会社を設立してまで同作を公開しようと思ったのはなぜなのか? 粉川さんにたっぷりと話を伺った。映画宣伝へ入社、配給会社への転職――「Elles Films」を設立する以前から、映画宣伝会社で働いていらしたそうですね。映像業界で働くようになった経緯を教えてください。大学時代、ゼミの先生のツテもあって、映画宣伝会社「ガイエ」でインターンをしていて、そのまま入社することになりました。もともと、映画の美術監督になりたくて、それを学べる大学に進学したんです。ただ、実習で美術スタッフとして映画の現場に行くとものすごい激務で「これはちょっと自分には無理だなぁ…」と挫折しまして…。ただ、大学では現場のことだけでなく、映画のビジネスについても学ぶことができて、その授業がすごく楽しかったんです。当初は映画ができるまでの仕事をしたいと思ってたんですが、徐々に完成した映画をいかにお客さんに届けるか? という部分に興味がわいてきて、ガイエでインターンをさせてもらうことにしたんです。インターン初日に行ったのが、柳沢慎吾さんが『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』の公開アフレコをするという現場だったんですが、イベントを仕切ったり、マスコミ向けのリリースを執筆したり、その様子をSNSで拡散している会社の先輩たちの姿がすごい大人に見えました。インターンからその後、アルバイトになって、新卒のタイミングで入社しました。業務は映画のパブリシティ(※作品について、新聞や雑誌、テレビ、WEB媒体などのメディアで紹介をしてもらうための宣伝業務)、特にWEBを担当していました。公開される新作映画についてのリリースを作成して媒体さんに配布したり、マスコミ向けの試写会の対応、イベントの手伝いやライターさんやWEB媒体の編集者さんに作品をPRなどをしていました。――実際に映画業界で働き始めて、いかがでしたか?どんな業界、お仕事でもそうだと思いますが、中に入って、実際にやってみないとわからないことがたくさんありました。例えば、私はリリース(※作品の公開決定や、キャストの発表、舞台挨拶のレポートなど、マスコミなどに配布するための文書)を書くのがものすごく苦手でして(苦笑)。大学でも卒論を書いたりしていますし、文章を書くこと自体、決して苦手意識を持っていたわけではないんですけど、仕事のリリースが本当に書けなくて…。苦労して書いて、先輩に提出すると真っ赤になって戻ってくることの繰り返しでしたね。パブリシティの業務は1年ほどやらせていただいて、その後、タイアップ営業の部署に異動となりました。結局、ガイエにはアルバイト時代も含めて3年ほど在籍していたんですが、人事、パブリシティ、営業といろんな部署に関わらせていただきました。その後、2021年に映画の企画・制作からアニメ作品やアジア映画の配給・宣伝などを行なっている「チームジョイ」という会社に転職しました。――お話しできる範囲で、転職することになった経緯についても教えてください。コロナ禍で、映画業界もいろんなことがしばらくストップしてしまったんですよね。私がいたタイアップの部署も、全てのタイアップ案件が飛んでしまって…。会社も方向転換を余儀なくされた部分があって、どこまで映画に関わっていけるのか? という思いはありました。その時期、コロナでヒマだったこともあって、私はなぜか「OCTB -組織犯罪課-」という香港ドラマにめちゃくちゃハマってしまったんですね(笑)。別に以前からアジア系のドラマや映画が好きだったというわけでは全くないし、キラキラの恋愛ドラマでもなく、香港警察とマフィアの攻防を描く渋いドラマなんですけど…。そこから、中国語ができるようになりたいなと思って勉強を始めたりして「やっぱり、エンタメって面白いな」という気持ちになったんです。こういう作品に携われるような企業はあるかな? と思って、いろいろ調べて行き着いたのがチームジョイでした。――アジア系の作品の配給・宣伝だけでなく、企画や制作、グッズの販売など幅広く行なっていますね。まさにそこに惹かれました。映画の宣伝って、私がやっていたようなWEBの宣伝やタイアップだけでなく、本当にいろんな業務があるんですよね。それを最初から最後まで見られるのは配給会社だなと思っていました。ちょうどその時期、コロナ禍にもかかわらず、チームジョイの担当していた『羅小黒戦記ぼくが選ぶ未来』も大ヒットしていて、勢いも感じて応募しました。――転職されてみていかがでしたか? チームジョイではどんな業務を担当されたんでしょうか?チームジョイでの日々はめちゃくちゃ濃かったですね。実質、在籍したのは1年半くらいだったんですが、5年くらい働いていたんじゃないかって思うくらい。入社後は『羅小黒戦記』のグッズの輸入・販売に始まり、アニメーション映画『白蛇:縁起』の日本語吹替版制作パッケージ制作、宣伝と本当に何でもやっていましたね。入社して驚いたんですが当時、チームジョイには私のほかに中国系の社長を含めて、4人の社員がいたんですが、社長が中国のテレビ局の日本支社でジャーナリストをしていた経験がある以外、過去に映画業界で仕事をしたことがある人はひとりもいなかったんです。海外の映画を1本買うにしても、普通なら映画祭のマーケットに行ったり、セラーに連絡したりするんでしょうけど、そんなノウハウを誰も持っていない状況でした。そんな中、社長から「今日中にタイの映画で買えそうな作品をリストアップして」みたいなことを言われて…。私は英語もろくにできないし、日本に入ってきてないタイ映画をどうやって調べたらいいんだろう? という感じで(苦笑)。スマホに「HelloTalk」という語学系のアプリをインストールして、タイ語に設定して、タイで日本語を勉強したいという人たちを集めて「最近、おススメの映画を教えて」と聞いたりしたり、現地の大使館に直接、電話してみたり…。めちゃくちゃ非効率なんですけど、何とかやり方を探すという感じで、すごく鍛えられましたし、逆に通常のやり方を知らないからこそ、既存の方法にとらわれずにいろんな新しいことを試すこともできたのかなと思います。ウクライナのアニメ映画を日本で公開「私がやらなきゃ誰がやるんだろう?」」――ウクライナのアニメーション映画である『ストールンプリンセス』に巡り合うことになったのも、そうしたお仕事の中で?まさにそうで、『羅小黒戦記』も『白蛇:縁起』もヒットして、中国以外の作品もやってみようということになって、リサーチする中でウクライナのアニメーション映画の存在を知りました。――その後、会社を辞めて、自分で配給会社を設立して、『ストールンプリンセス』の日本での興行権を購入することになるまでの経緯について、教えてください。チームジョイでの日々は本当に楽しかったんですが、仕事をする中で、「自分だったらこういうこともするのにな」とか「将来、独立してみたいな」という気持ちが少しずつ芽生えてもきていました。先ほどもお話しましたけど、チームジョイは社長も自由で面白過ぎて、それを見ているうちに「私にもできるんじゃないか?」みたいな気持ちがわいてくるんですね。そんな中、ロシアによるウクライナ侵攻が始まったんです。正直、それまで世界情勢にものすごい関心を持っていたわけではなかったんですけど、21世紀にもなって大国が他国に侵攻して戦争が始まったということにものすごい衝撃を受けました。自分に何ができるか? と考えた時、ふとウクライナのアニメの存在を思い出したんです。調べてみたら、これまでウクライナのアニメーション映画が日本で劇場公開されたことはなくて、もしそれができれば映画業界としてウクライナ支援ができるんじゃないかと思ったんです。そこでウクライナの制作会社に「お問い合わせフォーム」から連絡してみました。連絡を取って、それこそ、いまどういう状態なのか? というところの話から始まって、スタッフのみなさんがポーランドやイギリス、フランスに散らばりながらも元気にやっているということで、最初は『MAVKA the forest song』という作品を買い付けたいと思ったんですが、まだ完成もしていない状況で、それとは別に『ストールンプリンセス』という作品もあるよという話になったんです。チームジョイでこの作品を配給できないかと思い、社長に相談したんですが、会社の規模的にひとつの作品の公開に全社員を注入するという感じなので、スケジュール的にいま、買ったとしても公開できるのはかなり先になってしまうので、難しいだろうということだったんですね。それをウクライナのスタジオにお伝えしたんですが、ウクライナって実は日本のアニメの人気が高くて、アニメEXPOみたいなものが開かれるくらいで「もし日本でウクライナの映画が公開されたら、これまでのような一方通行ではなく双方向の交流が生まれることになったので、残念だね。明るいニュースを届けたかったんだけど…」ということをおっしゃられたんですね…。それを聞いた時「これは私がやらなきゃ誰がやるんだろう?」という使命感に駆られてしまいまして…(笑)。そこから、会社で製作委員会を組んで配給できないか? など、いろんな方法を検討したんですけど、なかなか難しくて…「じゃあ、辞めようか」って。――そこで会社を辞めてまでやろうと決断できたのはなぜだったんでしょう?そこは本当にいろんな人に相談しました。だいたいみんなに反対されたんですけど、ガイエの元社長で、「映画.com」の編集長をされている駒井(尚文)さんにも話を聞いてもらったら、駒井さんは賛成してくれたんですよ。駒井さんご自身も30代で起業されたんですけど「もし(いまの粉川さんと同じ)20代半ばに戻れるなら、即起業してるよ」って言われました。配給権を買うのは自分のお金を使うつもりだという話をしていたんですけど「もしダメだったとしても、借金を背負うわけではないし、作品の権利も持ってるわけだから、それを持ってどこか別の配給会社に入社してもいいんだし、何とかなるよ。だからそんな不安に思わず、軽い気持ちでやってみな」と。経験やコネがないことが不安だという相談もさせていただいたんですけど「経験は、やっていくうちについてくるし、会社を作って自分で“社長”を名乗れば、相手方も社長クラスが出てくることが多くなるし、コネも向こうからやってくるよ」とおっしゃっていただいて、背中を押されました(笑)。そこでまず、ウクライナのスタジオに「私が買います」と連絡しました。――それから「Elles Films」を設立されたんですね。「会社を作る」となると、こまごまとした事務的な仕事などもあって大変そうなイメージがありますが、いかがでしたか?私、メッチャ雑なんです(苦笑)。正直、ギリでしたね。これ以上、あれこれ細かいことがあったら、無理だったろうなと思います(笑)。とはいえ、昔と違って起業自体はしやすくなってますし、ネットの情報も増えているので、何とかやれましたね。映画公開を実現させた“人との繋がり”――その後、映画の日本公開に向けて、どのような仕事があり、どうやって進めていったのかを教えてください。『ストールンプリンセス』の配給権は自分で買って、会社も設立したんですけど、日本で公開をするとなるとP&A費(プリント代と広告費用)がかかるんですね。広く日本で観ていただくには、吹替版であることはマストだと思ったので、日本語吹替版の制作費用も必要でした。最初は融資を受けることを考えて、計画書を持って銀行を回ったりもしたんですが、なかなか難しく…。そこでクラウドファンディングをすることを決めました。2022年の9月から11月にかけて、約2か月で目標金額は1,700万円だったんですけど、最初の1か月くらいは40万円くらいしか集まらず「これは終わったな…」と思いました(苦笑)。それでも、あきらめきれず、地方も含めていろんな媒体のお問い合わせフォームにニュースとして取り上げてほしいと連絡を入れて、そこから少しずつ取り上げていただけるようになり、最終的に950万円が集まりました。それでも足りなかったので、製作委員会を組むことにして、朝日新聞さん、KADOKAWAさん、ねこじゃらしさん(※『ドライブ・マイ・カー』の製作などにも参加している映画・映像コンテンツ製作会社)、ユナイテッドシネマさんの協力を得られることになりました。当初、1700万円で小規模での公開を考えていたんですが、5社のご協力によって、予算を増やして、日本全国で公開しようということになりました。――劇場公開の見込みが立ったわけですね。それ以外の日本語吹替版の制作についてはどのように進めていったのでしょうか?今回、ありがたかったのは、製作委員会方式を取ってはいるんですけど、日本語吹替のキャストなどに関して、委員会の意向などが入ってくることが全くなくて、こちらから相談したいことがあれば、アドバイスをいただくという形で、すごく自由にやらせてもらえたんですね。なので、日本語吹替版の制作は基本的に私が中心に進めさせていただきました。日本語版を制作する上で、まずは制作会社に当たって見積もりを取ってみたんですが、これがかなり高くて…(苦笑)。そんな時、クラウドファンディングに参加してくださった方で東北新社にお勤めされている方がいて、ある日、ご連絡をいただいて「東北新社で、できる限り値段を抑えて日本語版を制作できます」と言っていただけたんです。打ち合わせに伺うと「こういうやりかたをすれば、予算を抑えられるんじゃないか?」といろいろご提案をいただきまして、本当にありがたかったです。日本語版の台本に関しても、ウクライナの大使館のイベントのブースにクラウドファンディングのチラシを置かせていただいたんですが、それを見た方で翻訳を仕事にされている方が「もし協力できることがあれば」とご連絡をくださったんです。最初「タダでいいです」とおっしゃってくださったんですが、プロの方に仕事としてお願いするわけですから、ささやかではあるんですが報酬はお支払いしたんです。そうしたら、その額をそのままクラウドファンディングに出資してくださって…。キャスティングに関しては、日本語版の制作にあたっては、声優の方だけでなく、いろんな人に参加してもらって、より多くの人に興味を持ってもらえるような作品にしたいと思い、アイドル、芸人さん、YouTuberやVTuberなど、いろいろリサーチしました。東北新社さんからも「この役はこの方はどうでしょう?」などといったご提案をいただいて、進めていきました。――劇場回りのことや宣伝業務はどのように?劇場公開の規模に関しては、私が希望を出した上で、KADOKAWAさんが全国の劇場に営業をしてくださいまして、ユナイテッドシネマをはじめ、全国の劇場で公開されることになりました。宣伝は「紙・電波」と「WEB」でそれぞれ、フリーランスのパブリシスとの方にひとりずつ入っていただいてます。――予告編はどうやって制作されたんですか?予告編は大学時代の同級生にお願いしました。大学時代の友人たちは、制作の現場で働いている人が圧倒的に多いんですね。なので「映画をつくるなら手伝うよ!」と言ってくれる友人は多いんですが、映画完成後の仕事に関しては、残念ながら、あまり手伝ってもらえる人が少なくて…(笑)。そんな中でも、その友人は、テレビや映画の編集を仕事にしていて、助けてもらいました。――いろいろな人のつながりが…。本当に今回、多くの方に助けていただきました。どうしても少人数なので手が回らない部分も多いんですが、映画のポスターやチラシの配布についても、SNSでサポーターを募集して、ご厚意で配っていただいたり。本当にありがたいです。「軽い気持ちで(映画業界に)入ってきちゃえばいい」――ちなみに今後『ストールンプリンセス』以外の新たな作品の展開なども考えられているんでしょうか?めちゃくちゃ考えてます。既に2作目の配給は決まっていて、決して映画制作が盛んとは言えないシンガポールで、日本のコンテンツにも影響を受けたという監督が11年の歳月をかけてつくった映画がありまして、その配給と宣伝の委託を受けています。他にも韓国のアニメーション映画を交渉中で、今後は映画配給を中心に展開しつつ、他のエンタメ事業も色々考えています。銀行の融資を受けようとしたというお話をしましたが、どうしても映画って水モノで波があるものなんですよね。担当の方からは「低くてもいいから、安定した収入があれば…」みたいなことを言われて、その時はすごく腹が立ったんですよ。「それがあれば苦労しないし、そんなこと言う人がいるから映画という文化が…!」って(笑)。でも、冷静に考えたら、本当にその通りなんですよね。映画は好きなので、映画配給は継続的にやっていきたいけど、そのためにも一定の安定した収入がなくてはいけないなと。――最後に映画業界で働くことを志す人たちにメッセージをお願いします。私は映画にそこまで詳しいわけではなく、例えばゴダールをちゃんと見てるかというと全部見てないし、そんな自分に自信がなかったんですよね。でもここまでやってきて、感じたのは、私が楽しければ、きっとみんなも楽しいし、それでいいんだなということなんですよね(笑)。映画ってたくさん見てないと「映画好き」と名乗ってはいけないし、映画業界で生きてはいけないと思う人もいるかもしれませんが、そんなことは決してありませんし、映画だけでなく「エンタメが好き」という人がどんどんこの世界に入ってきてほしいなと思っています。――中途入社されたチームジョイでの仕事も、単に“映画好き”という視点ではできなかったことが多かったでしょうね。本当にそうで、チームジョイって良い意味で「お金好き」の人が集まった会社なんですよね(笑)。普通、そんなことしないでしょ? ってことをどんどんやってるし、「いままで、やったことのない仕事をどんどんやりなさい」という教えをいただきました。とりあえず、軽い気持ちで(映画業界に)入ってきちゃえばいいと思っています。(黒豆直樹)
2023年10月05日“スラブ最高のオーケストラ”とも称されるウクライナ国立フィルハーモニー交響楽団が4年ぶりに来日し、12月に日本各地で公演を行う。ウクライナ国立フィルハーモニー交響楽団は、1995年にキーウに本拠を置く国立フィルハーモニー協会の専属オーケストラとして創設。古くはミルシテイン、オイストラフ、ホロヴィッツ、リヒテルなどの大巨匠を生み出してきたウクライナの伝統を受け継ぎ、主に拠点キーウで年間50回以上の定期公演を行うほか、ヨーロッパ全土から客演に招かれ活動している。しかし、2022年2月にウクライナへの侵攻が始まり、楽団の活動も中止。団員の中には軍に志願した人もいるが、戦火に苦しむ市民から「心の癒しがほしい」という声を受け同年9月に定期演奏会を再開した。現在もリハーサルや公演が空襲警報で中断する日々が続くが、ウクライナの人々から愛され、公演は満席が続いているという。今回が9度目の来日で、“家路”のメロディーでおなじみのドヴォルザーク『新世界より』や、ベートーヴェンが残した偉大なる人間賛歌『第九』を含む多彩なプログラムを披露する予定。東京公演ではチケット代金のうち 1000円が人道支援の義援金として在日本ウクライナ大使館に寄付されるほか、音楽を通して支援の輪を広げる取り組みが予定されている。ミコラ・ジャジューラ (C)三浦興一ウクライナ国立フィルハーモニー交響楽団 日本ツアー■チケット情報ウクライナ国立フィルハーモニー交響楽団 新世界&第九12月22日(金) 19:00開演東京芸術劇場 コンサートホールほか、以下の日程で開催12月7日 青森12月9日 盛岡12月10日 山形12月13日 札幌12月15日 山梨12月16日 沼津12月17日 新潟12月19日 立川12月20日 市川12月21日 武蔵野12月23日 福島12月24日 塩尻12月25日 岩国12月26日 熊本12月27日 福岡12月29日 山口12月31日 大阪2024年1月1日 大阪出演:ウクライナ国立フィルハーモニー交響楽団ミコラ・ジャジューラ(指揮)アントニー・ケドロヴスキー(指揮/12月24日、29日)テチアナ・ガニーナ(ソプラノ)アンジェリーナ・シュヴァツカ(アルト)ドミトロ・クズミン(テノール)セルギィ・マゲラ(バス)フジコ・ヘミング(ピアノ/12月7日、20日)村田夏帆(ヴァイオリン/12月10日、25日)荒川太一(ヴァイオリン/12月16日)野田枝里(フルート/12月16日)
2023年09月21日『紛争地域から生まれた演劇シリーズ』の15年を記念して、全国5都市で東京とそれぞれの地域の演劇人が協同して、シリアとウクライナの戯曲のリーディング公演が9月21日(木) より行われる。『紛争地域から生まれた演劇シリーズ』は、国連教育科学文化機関ユネスコ傘下のNGO・国際演劇協会(ITI)の日本センターが、演劇を通じて平和の構築を目指すプロジェクトの一環として2009年から取り組んでいるもので、これまでにアフガニスタン、アルジェリア、パレスチナなどの戯曲を上演してきた。今回は、シリア出身の作家アドナーン・アルアウダによる『母と娘の物語ハイル・ターイハ』と、ウクライナ出身の作家ナターリア・ヴォロズビートによる『Bad Roads―悪路―』が上演される。『母と娘の物語ハイル・ターイハ』は、シリアの厳しい自然や因習、近代化していく社会の中で強い意志で人生を切り拓こうとする母と娘の姿を、音楽や詩をふんだんに用いて描く語り物。そして『Bad Roads―悪路―』は、ウクライナ東部のドンバス地域を舞台に、2014年から続くロシアによる侵攻を背景に“女性が経験する戦争”を6つの短編作品で展開する。総合プロデューサーは林英樹、演出は『母と娘の物語~』の金沢公演が岡井直道(劇団アンゲルス)、福山公演が林、前橋公演が林と中村ひろみ(演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ)、『Bad Roads~』は生田みゆき(文学座)が手掛ける。出演者やスタッフなども公演ごとに異なり、公演地の劇団や俳優と共同製作、現地滞在製作が実施される。■林英樹 コメントシリアに対する私たちのイメージは内戦で破壊されつくした廃墟の都市や、一時、メディアで大きく取り上げられた数百万人に及ぶ難民が国内外、ヨーロッパに押し寄せる姿だと思いますが、今回の作品は内戦に至る前の平和な時代のシリアの庶民の物語です。一方、ウクライナの作品は作家自らが戦争の最前線に足を運び、ジャーナリスト、医師、兵士、戦争の影響を受けた人々にインタビューを実施する中で、作家自らにとって戦争とは何かを深く問いかけることから生み出された作品です。「知ることで生まれる変化というものがある。」紛争や戦争を演劇で直接止めることは出来ないかもしれませんが、演劇には「何か」変化を生み出す可能性があると私は考えています。皆さんと一緒に、それを探したいと思っています。<公演情報>『紛争地域から生まれた演劇シリーズ』15年記念 地域連携プロジェクト■『母と娘の物語ハイル・ターイハ』金沢公演:2023年9月21日(木) 〜24日(日)福山公演:2023年11月11日(土) ・12日(日)前橋公演:2024年1月27日(土) ・28日(日)■『Bad Roads―悪路―』八尾公演:2023年12月7日(木) 〜9日(土)新潟公演:2024年1月20日(土) ・21日(日)特設サイト:
2023年09月20日日本、東京、2023年8月8日 - 日本から「花のチカラ」と「美味しい」を届ける華道家と料理人が、閉鎖状態にあるウクライナ、キーウ近郊のホストメリにある小学校「プティ・エコール」にて9月1日に行われる始業式後の地元の子供のために祝宴を開催。平和を願い国境を超えた市民同士の心のつながりの橋渡しの一翼を担う「Flower and Spoon Project」を行うことをお知らせいたします。このプロジェクトは、本年度4月に華道家 萩原 亮大がウクライナを訪問、滞在し、現地の小学校のシェルター建設などのボランティアを行う前述の非営利団体 GURTUM(クルトン)代表のオレキサンドロ・カハール氏らと交流を持った事と昨年よりウクライナ支援のクラウドファンディングを立ち上げ渡航準備を行っていた出張料理人/現代美食家ソウダ ルアの二人の出会いを発端に始まりました。現在、ウクライナの首都キーウ周辺の小学校はシェルター(地下の防空壕)施設がない限り、児童の安全が担保されない為、開校し授業を行うことが認められていません。こうした状況がもたらす深刻な児童への心理的、将来的な影響を懸念した、有志の地元デザイナーや保護者らが結成した非営利団体 GURTUMが昨年9月に結成され、寄付を募り子供達が抵抗感なく入ることができるデザイン性や遊び心のあるシェルターを複数の小学校に設計・建設し、2023年9月1日の始業式の竣工を目指しています。シェルターの入り口部分写真ウクライナでは小学校の始業式の後に、子供や保護者らが集まってお茶やケーキを囲んだささやかなお茶会をする習慣があります。そこで、1年以上閉鎖されていた学校の再開と友人や先生、地域の人々との再会を祝う気持ち、日常を取り戻しつつあるという実感をより鮮やかにそして共に祝うため、世界各国を旅し、研鑽を積み日本各地で生命力溢れる力強い花活けのパフォーマンスを行う萩原 亮大と日本各地で地域の自然と生態系を食卓にしてきたソウダ ルアの異色な二人が組み、最高のお茶会をシェルターが完成した小学校にお届けいたします。そして、その様子をドキュメンタリー映像作家の久保田 徹も同行して撮影、記録いたします。萩原 亮大は昨夏よりウクライナを象徴する国花であるひまわりを使ったウクライナ支援プロジェクト「Flower for Ukraine」を行いその後、ポーランド経由でウクライナへ2023年4月に訪問。現状を踏まえて帰国後もひまわりを使用したパフォーマンス活動も展開し、日本各地でウクライナ情勢に対する関心を高めることに尽力してきました。阪神大震災の被災経験を持つソウダ ルアは、ウクライナ侵攻により避難民となった方々に、食糧ではなく、「美味しい」を届けたいと考えクラウドファンディングを2022年に実施。資金調達のため「Pray for Ukraine(ウクライナへの祈りの食卓) 」というフードパフォーマンス及び映像作品を制作。なお、この映像作品は坂本 龍一氏が手がけた映画音楽の「戦場のメリークリスマス」(1983)のメインテーマを本人より提供いただき、多くの日本とウクライナの関係者に公開し大きな共感を得ました。ロシアによるウクライナ侵攻下でも途切れることなく続く子供の成長、日々の食事や生活を彩る花々といった人々の生活に不可欠な日常のピースを、花と食の専門家らがいかに特別かつありふれた日常に寄り添い独自の視点にて感じ、表現するのか、をぜひInstagramや映像を通じた配信や投稿により見守っていただきたいと考えています。プロジェクト名 : Flower and Spoon Projectプロジェクト期間: 2023年8月下旬より9月初旬にかけて(予定)メインイベント : 2023年9月1日開催 Flower and SpoonInstagram : ■プロジェクトメンバー略歴<オレキサンドロ・カハール>非営利団体GURTUM代表モットー : できる限り人々を助け、祖国を復興させる。Instagram: <萩原 亮大>華道家2016年より華道家(雅号:界然)としての活動をスタート。「花を生けることは花を弔うこと」と捉えその意味を探求しながら花自身をも喜ばせ人の記憶に残る花活けを志す。生命力溢れる力強い作品やダイナミックなLIVEパフォーマンスを寺社仏閣など他、全国で展開。国内外を旅しながらその土地の人・自然・文化を混ぜ合わせ「土地が喜ぶ」作品をつくり続ける。四国最古の禅寺での石庭プロデュースや茶の湯のアート集団「The TEA-ROOM」メンバーとしてのアーティスト活動など多彩な表現で花の可能性を追求。2021年には東京両国にオルタナティブスペース「花萬界然」を構え、多ジャンルのアーティストとのコラボレーション作品の制作やイベントなど、独自の「華道」を様々な形で追求し続ける。WEBサイト: Instagram: 萩原 亮大<ソウダ ルア>出張料理人/現代美食家全国各地でその土地の素材のみを扱い、自然の生態系と人々の営みの歴史を和紙の上に表現する。その他、芸術祭でのレストランプロデュース、食による地方創生、フードエッセイの連載、映画出演など、あらゆる食領域で活動。各方面のアーティストとのコラボレーション映画「もったいないキッチン」(2020)に出演、クックパッドにて連載など、様々な形で新しい食の在り方を実践し続けている。2023年春、ウクライナ避難民支援のイベントにて日本とウクライナを料理でつなげるパフォーマンスを披露した。Instagram: ソウダ ルア<久保田 徹>ドキュメンタリー映像作家。慶應大学在学中の2014年よりロヒンギャ難民の撮影を開始し、ドキュメンタリー制作を始める。以降、BBC、Al Jazeera、NHK Worldなどにてディレクター、カメラを担当。社会の辺境に生きる人々、自由を奪われた人々に寄り添いながら静かにカメラを向け続ける。2022年7月にミャンマーにて撮影中に国軍に拘束され、111日間の拘束期間を経て帰国。WEBサイト: 同行者 : 徳永 雄太/ARCHI HATCHWEBサイト: デザイン協力: 今村 圭佑Instagram : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月08日【前編】「戦争で傷ついた日用品をアート作品に」ウクライナ避難民女性が創作に込める“願い”より続く昨年2月のロシア軍の侵攻以来、ウクライナでは多くの民間人が犠牲になった。今年4月の国連人権高等弁務官事務所の発表によれば、その数は約8千500人にものぼる。同事務所は「氷山の一角で、実際の死者はさらに多い」とも。現在の日本には、戦禍を逃れてきた2千400人以上の避難者が暮らしている。「去年の2月24日、私たち家族はキーウにいました。朝の4時ぐらい、爆撃の音で目が覚めたんです」あの日のことを、こう振り返るのは、現在は大阪・堺で、夫や子どもたちと避難生活を送るアンサリー・リュボフィさん(48)。イラン出身のメフティさん(43)と結婚し、3人の子宝にも恵まれ、リュボフィさんの母とともにキーウ郊外で、幸せな家庭を築いていた。しかし去年2月、ロシアから飛んできたミサイルが、その幸せを打ち砕いた。自宅のすぐ近くにミサイルが落ちたこともあったという。「自宅から目と鼻の先にあったショッピングモール。よく買い物に行った場所です。そこにウクライナ軍の迎撃ミサイルが置かれている写真を、誰かがSNSにアップしてしまって。それでロシア軍に狙われたんです」戦争は家族の思い出も、慣れ親しんだ日常も、容赦なく破壊した。集合住宅の地下から、夫が調理師として働いていた郊外のリゾート施設へ、家族は迫り来る爆撃をかいくぐるように移動した。スナック菓子で飢えをしのぎながら西へ、西へと移動。そして、スロバキアとの国境近くで、リュボフィさんたちは夜行列車に乗った。「母と、すでに結婚している私の長女は、キーウに戻ることを選びました。だから、2人とは国境の駅で別れました。でも、映画のセリフのような言葉を交わす余裕はそのときはありませんでした。空爆の恐れがあるので、列車内では明かりをつけたり携帯電話の電源を入れることも禁じられて。窓から遠くに落ちるミサイルの火が見えて、とても恐ろしかった」まず目指したのは、夫の親族がいるドイツ。総動員令下ではあったが、当時は、60歳以下の男性でも、子どもが3人以上いれば特例として移動を許されたという。「ドイツに着くと、日本で長年暮らしている夫の友人と連絡が取れて。日本がウクライナの避難民を受け入れているという話を聞いたんです。ただ、その友人は『本当に受け入れてくれるかどうかはわからない』とも。私たちは半信半疑の気持ちで、日本大使館の門をたたいたんです」幸いにも、ビザはすぐに下りた。情報をくれた日本在住の友人が、身元保証人にもなってくれた。こうして昨年7月、リュボフィさんたちは空路、日本に向かった。現在、リュボフィさんたちが生活しているのは、堺市の市営住宅。来日後、2カ月間は日本語学校に通いながら、近所を散策し、日本での生活に慣れる訓練をした。その後、末娘・アニータさん(9)は地元の市立小学校に編入。いっぽう、リュボフィさん夫妻、それに長男・ラミンさん(16)は仕事を探していた。夫の友人の協力もあって、3人は昨年10月から、回転寿司チェーン「くら寿司」の寿司ネタを作る加工場で働いている。「商品として提供するために魚を切る仕事です。はじめは不安もありましたけれど、少しずつ慣れてきました。家族一緒に同じところで働かせてもらえるのはありがたいです。ずっと下を向いて作業を続けるのは大変ですが、休み時間には職場の皆さんに日本語を教えてもらったり、私たちがウクライナ語を教えたり。カタコトの英語と身振り手振りでお話もできて、楽しく仕事をさせてもらっています」慣れない日本での生活。とはいえ、仕事も見つかり、リュボフィさんたち家族にも、少しずつ笑顔が戻ってきた。だが戦争は、彼女たちが祖国を離れて1年以上がたったいまも終わる気配すらない。「アニータは、通訳の方が週2日、一緒に登校してくれて、なんとか勉強にもついていけています。でも、自分だけまわりの子とは違うというのを感じているようで……」リュボフィさんは顔を曇らせる。それは、アニータさんがときおり、涙ながらにこう訴えるから。「早くウクライナに帰ろうよ」娘の言葉に、父母は言葉を失いそうになるという。「なだめすかすようにして『あと半年だから』とか、『あと1年だけ我慢して』と話すのが精いっぱいで。私のその言葉に、アニータはさらに激しく泣きじゃくってしまいます。親として、本当につらいです」リュボフィさん自身、いまも突然涙があふれてくることがある。「テレビやインターネットは基本的に見ません。つらいニュースに触れたくないから。見てしまうと夜、眠れなくなります。ウクライナのことを考えて、落ち込んで、頭が痛くなることもあります」祖国を離れる決断を下したころは「秋には帰れる」と思っていた。秋になり、日本で仕事を得たころには「来年春には、きっと戦争も終わる」、そう信じていた。「国からこんなに遠く離れて、これほど長い時間過ごした経験はありません。故郷に残してきた母や長女が心配でなりません。母はもう86歳になってしまいました。第二次世界大戦も経験した母は『私は生まれたときも、死ぬときも戦争なんだね』と、悲しい声で電話してきます。そんな母の言葉を聞くのも、とてもつらいです。戦争が終わって平和になったウクライナの家で、昔のように家族みんなで暮らす、それが何よりの願いです」彼らは前を向いて生きる。8千キロ離れた祖国に、平和が訪れる日を信じてーー。
2023年07月30日ウクライナ制作のアニメーション映画として日本で初めて劇場上映される『THE STOLEN PRINCESS』(英題)がこの度、邦題『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』として公開決定。主人公のルスランの日本語吹替版に、グローバルボーイズグループ「INI(アイエヌアイ)」の高塚大夢の起用が決定し、コメント動画が到着した。本作は、騎士に憧れている売れない役者のルスランと王女ミラの身分違いの恋と、2人が悪の魔法使いに立ち向かう姿を描いたファンタジー・ラブストーリー。主人公・ルスラン役を演じるのは、オーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」から誕生した「INI」のメンバーで、劇場映画初出演にして初主演、声優初挑戦となる高塚大夢が抜擢。高塚さんが演じる主人公・ルスランは、鳴かず飛ばずの役者として生計を立てながらも、国を守る騎士に憧れている青年。ある日王宮から抜け出した王女・ミラと運命的な出会いを果たし、一瞬にして恋に落ちるが、彼女は悪の魔法使い・チェルノモールの魔術によって、ルスランの目の前で連れ去られてしまった!ルスランは、愛するミラを救出するため、危険と隣合わせの魔法の国へ冒険に出ることを決意する。さらに、高塚さんからのコメントも到着。「日本初上映のウクライナ映画である本作品。三流役者という肩書きがありながら、騎士に憧れ、愛するミラを救うため不器用なりに困難に立ち向かっていく主人公ルスラン。その姿は、自分と重なるところも多く、等身大で演じられた部分も多かったと思います」とふり返る。「吹き替え初挑戦ということもあり、時間があれば台本を読み込んでいましたが、読めば読むほど、登場人物の隠れた魅力に気付かされる、とても素敵な作品です。声優のお仕事は、以前から自分でも挑戦してみたいと思っていました。それがこのような形で実現でき、大変嬉しく思います」と明かし、「この映画の魅力が、少しでも多くの方に届けばいいなと思っております」と期待を寄せた。また、本作の日本版ビジュアルも完成。高塚さんが演じる主人公・ルスランと、ヒロインのミラが大きく映し出され、2人が悪の魔法使いに立ち向かう姿を表現。キャッチコピーからも、いまなお続くウクライナ侵攻で戦う現地の人々とリンクし、本作のメッセージを表している。さらにルスランとミラが、冒険で出会う仲間たちや、愛くるしい表情を見せる動物、魔法の世界に生きるドラゴン、悪の魔法使い・チェルノモールらも映し出されており、個性溢れるキャラクターも確認できる。本作は、「Elles Films株式会社」の粉川氏が、ウクライナの映画業界への貢献を目的にほぼ全財産で日本上映権を購入。その後、全国規模の劇場公開と日本語吹替版の制作を目指したクラウドファンディングでは、約700人/約950万円が集まった。その盛り上がりを受け、株式会社朝日新聞社、株式会社KADOKAWA、株式会社ねこじゃらし、ユナイテッド・シネマ株式会社といった企業も本プロジェクトに賛同、製作委員会が発足された経緯がある。『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』は秋、全国にて公開。※高塚さんの「高」は、正しくは「はしごだか」(text:cinemacafe.net)
2023年05月02日ウクライナの民謡をもとに生まれたクリスマスソング<キャロル・オブ・ザ・ベル>の歌に支えられ、ひたむきに生きる戦時下の家族の姿を描き出した『Carol of the Bells』が邦題『キャロル・オブ・ザ・ベル家族の絆を奏でる詩(うた)』として公開決定。ポスタービジュアルが解禁された。1939年1月、ポーランドのスタニスワヴフ(現ウクライナ、イバノフランコフスク)にあるユダヤ人が住む母屋に、店子としてウクライナ人とポーランド人の家族が引越ししてくる。ウクライナ人の娘ヤロスラワは音楽家の両親の影響を受け歌が得意で、特にウクライナの民謡「シェドリック」=「キャロル・オブ・ザ・ベル」は、歌うと幸せが訪れると信じ、大事な場面で都度その歌を披露する愛らしい女の子だった。しかし、間も無く第2次大戦が開戦、スタニスワヴフはナチス・ドイツによる侵攻とソ連によって占領、ポーランド人とユダヤ人の両親たちも迫害によって連行され、娘たちだけがスタニスワヴフの家に残されることになってしまう。残されたユダヤ人の娘ディナ、ポーランド人の娘テレサの3人の娘たちを分け隔てなく、必死に守り通して生きていくウクライナ人の母であり歌の先生でもあるソフィア。だがその後、さらに戦況は悪化、ナチスによる粛清によってウクライナ人である自身の夫も処刑されてしまい、自分の娘、ポーランド人の娘、ユダヤ人の娘に加えて「この子には罪はない」とナチス・ドイツの息子も匿うことになるが――。この度解禁されるポスタービジュアルは、「なにがあっても、生きる」というコピーが添えられた、ウクライナ、ポーランド、ユダヤの3家族がともに食卓を囲んでいるもの。人種、国、文化、それぞれ違いは関係なく、人として助け合いながら清廉に強く生きようとする、その想いを象徴するものとなっている。ウクライナ在住監督「女性や子供は常に戦争の人質」2022年2月24日、ロシアによるウクライナへの侵攻が始まって1年あまり。ウクライナは抵抗を続け、この戦争は現在も世界中に多大な影響を与え続けているが、本作をこの侵攻が始まることを予感していたかのように2021年に作り上げたのは、これまでドキュメンタリーを主戦場としてきたオレシア・モルグレッツ=イサイェンコ監督。現在もキーウに住み、子を持つ母親でもある監督は、「この映画は、ロシアによるウクライナの本格的な侵攻の前に制作されましたが、その時点でさえ私たちが住む国は戦争中の状況でした。老いも若きも、ウクライナに生きる人々の中に戦争や悲劇的な出来事を経験せずに生き延びている人は一人もいませんので、この映画に取り組むことは私にとって非常に重要でした」と言う。そして「今、この映画はさらに現代との関連性が高まっています。映画で描かれたように、実際の戦争において、女性や子供は常に戦争の人質です。妊娠中だった私の姉と姪は、占領地の地下室に28日間過ごすことを余儀なくされました。なので、私は私たちの映画が記憶から消し去られてはいけない過去を反映したものであり、そして未来はウクライナ人と世界にとってより良きものになるはずだと考えています」とその想いを語る。加えて「この映画はあらゆる国家における<文化と伝統>が人間性においてもっとも偉大な宝物であることを提示します。登場人物たちは、作中殆どの時間を外界から隔絶されていますが<音楽>が彼女らをその悲しみから守っているのです」とコメント。「ポーランド人、ユダヤ人、そしてウクライナ人の女性の声を代弁」「この映画は戦争こそ人類が発明した最悪のものであると人々に訴えかける重層的な物語です」と語るのはプロデューサーのアーテム・コリウバイエフ。「物語は女性たちと子供たちに焦点を当て、そして脚本のクセニア・ザスタフスカそしてオレシア・モルグレッツ=イサイェンコという女性映画人によって制作されました。彼らは20世紀にこの国が直面した最も暴力的で、残酷な人災であった戦火の真っただ中を生きたポーランド人、ユダヤ人、そしてウクライナ人の女性の声を代弁しています。古来より女性は家族的な伝統と国家の文化的価値観を子供たちに託す役目を担わされてきました。より良い未来を築くために、新しい世代は過去を記憶しなければなりません」。「この物語において過去と現在を結び付けているのは、今や世界で最もポピュラーなクリスマスソングの一つとなった“キャロル・オブ・ザ・ベル”の基になったウクライナの新年の歌<シェドリック>です」と語っている。『キャロル・オブ・ザ・ベル家族の絆を奏でる詩』は7月7日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2023年04月07日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「ロシアのウクライナ侵攻から1年」です。誰が主導権を握り終結に向けて働きかけるのか。2月末で、ロシアによるウクライナ侵攻が始まって1年が経過しましたが、先行きは全く見通せない状況です。習近平国家主席は2月末に中国の立場を表明、和平案を示しました。中国は戦後の復興に関して建設的な役割を果たす用意があると提言。バイデン大統領はロシア寄りと非難しましたが、ゼレンスキー大統領は、和平に関心を持っていることを歓迎しつつも「ロシアのウクライナ領からの完全撤退を条件に盛り込まないと意味がない」「提案とは考えていない」と反応しました。ウクライナ情勢をめぐっては、今後、主導権がどこに移っていくのかが注目されています。国連総会の決議では、ロシアへの抗議に賛同する国が、1年前とあまり変わらず141か国。その他の国は基本的には親ロシアです。世界全体で見ると、西側のアライアンスは一部にすぎません。これまでも、ロシアと中国に拒否権を発動されて、ロシアへの制裁の足並みは揃わず。これからますます中国主導の国連になっていくことは想像に難くないでしょう。日本は世界のどのアライアンスに入るかが問われますが、中国は日本にとって最大の貿易相手国。一定の経済的結びつきを保ちながら、安保3文書で示したような反撃能力を保持し、伍していくことになりそうです。2月20日、バイデン大統領は絶妙なタイミングでキーウを電撃訪問。「ウクライナを攻撃するということは、アメリカを攻撃することなのだ」というメッセージを強く打ち出しました。翻って日本はロシアに対してもウクライナに対しても、目立った働きかけをしていません。唯一の被爆国として、核兵器の使用は絶対に避けるべきと声を大きくして、世界をリードしているわけでもありません。停戦に向け、人道支援国家としてもっと打ち出せることがあるのではないかと思います。昨年に比べ、ロシア・ウクライナに関するニュースは減少しています。日本にもウクライナから避難してきた方が2000人以上いらっしゃいます。長期滞在により、子供たちの教育の問題も起きています。人々の関心が薄まれば、報道はさらに減ります。ぜひ、関心を持ち続けてほしいと思います。ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。Z世代と語る、報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~)が放送中。※『anan』2023年4月5日号より。写真・小笠原真紀イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2023年03月31日日経ナショナル ジオグラフィック(代表:滝山晋、所在地:東京都港区虎ノ門)は、『美しきウクライナ 愛しき人々・うるわしの文化・大いなる自然』を3月20日(月)に発行します。本書は、ロシアによる軍事侵攻から約1年となるウクライナの、戦禍がおよぶ以前の幸せで美しい風景を丁寧に綴った写真集です。本書の始まりは2016年、ウクライナとはどんな国か、ウクライナ人とは何なのかをテーマにプロジェクトが立ち上がりました。以降、ウクライナ各地をくまなく訪ね、美しい自然、そこに生きる人々、受け継がれる伝統などを取材し記録に収めてきました。その成果がまとまったのがこの写真集です。ユネスコ世界遺産のキーウ洞窟修道院、小さなトロッコ列車、マルマロシュ山や国立トゥズリ潟湖公園、新年の仮面祭り、美しさで名高いアジホリシキー灯台、伝統のオピシュネ陶芸やペトリキウカ塗りなど、有名な観光地から、あまり知られていない小さな村まで、 2年半をかけてウクライナ人自身がウクライナ全州を訪ね歩き、歴史、文化の独自性や多様性を守り抜く人々の日常生活を記録。ウクライナといえば「愛のトンネル」が有名ですが、それだけれはありません。いつかは行ってみたい場所、会ってみたい人がこんなにたくさん。世界中に大きな影響を与え、今も終わりが見えない戦闘の中、本当のウクライナの姿をビジュアルで知ることができる、今読むべき、世界に届けたい一冊です。※本書の売り上げの一部をウクライナ支援に寄付します『美しきウクライナ愛しき人々・うるわしの文化・大いなる自然』ウクライナー著/岡本朋子 訳/平野高志(ウクルインフォルム日本語版) 日本語版監修/2023年3月20日発行/定価 2,750円(10%税込)/224ページ/ソフトカバー/228mm×189mm/日経ナショナル ジオグラフィック 発行/ISBN:978-4-86313-576-5ウクライナ―とはウクライナの「人と場所の物語」をウクライナ人自身が知り、世界にも伝えることを目的として2016年に発足。ウクライナとはどんな国か、ウクライナ人とは何なのかを問い、ウクライナの有名な観光地から小さな無名の村までをくまなく探検している。とりわけ、これまで注目されてこなかった地域や文化の再発見に取り組む。600人以上のボランティアが参加し、ウクライナ語、英語、日本語等を含む12の言語でウェブ上の発信を続けている。日本語版監修者紹介:平野高志(ひらの たかし)1981年、鳥取県生まれ。東京外国語大学ロシア・東欧課程卒。2013年、リヴィウ国立大学修士課程修了。2014~18年、在ウクライナ日本国大使館専門調査員。2018年よりウクルインフォルム通信日本語版編集者。ウクライナーにボランティアとして参加。著書に『ウクライナ・ファンブック』(パブリブ)がある。商品のご案内 Amazon 楽天ブックス 【主な内容】キーウ/ウクライナ西部/ウクライナ北部/ウクライナ東部/ウクライナ南部■ロシアによる軍事侵攻から1年。今知るべき、ウクライナの本来の姿。■手つかずの自然、美しい伝統文化、愛しき人々の生活を美しい写真で見れば、ウクライナに行きたくなる。■ウクライナ人自身が2年半をかけて取材したウクライナの人々の生活、文化、自然を丁寧に記録。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年03月07日静岡雙葉中学校・高等学校(所在地:静岡県静岡市)は、本校の有志生徒による「FUTABA中高生PEACEプロジェクト」が、ミャンマー・ウクライナ・アフガニスタンの3カ国の人々の暮らしに焦点を当てた写真展と特別講演等の企画を2023年2月4日(土)~17日(金)に開催することをお知らせいたします。チラシには普通の暮らしが壊れた今への思いを込めた本校の生徒有志は、ウクライナでの出来事をきっかけに、現代世界の平和のあり方を見つめ直すことを目的にFUTABA中高生PEACEプロジェクトを立ち上げて活動しております。自分達にできる平和貢献を模索し、在日ウクライナ人やミャンマー人、アフガニスタン前大使などをお招きしてお話を伺う企画を実施して参りました。本プロジェクトをさらに発展させることを目的に2022年10月から11月に行ったクラウドファンディングの支援を活用し、ミャンマー・ウクライナ・アフガニスタンの3カ国の人々の暮らしに焦点を当てた写真展と特別講演等を企画、準備しております。ミャンマークーデターから2年、ウクライナ侵攻から1年が経つ2023年2月に現地の方々を想うという趣旨の企画です。開催資金はクラウドファンディングで調達■ミャンマー・ウクライナ・アフガニスタン 大切な故郷の暮らしと風景 写真展あなたの心に浮かぶ大切な故郷の景色はどんなものでしょうか。誰にもあるはずのその懐かしい情景をすっかり変えられてしまった人々がいます。暮らしの景色は変わっても人のこころは変えられません。ミャンマー、ウクライナ、アフガニスタン、人々の明るい表情や美しい風景、傷ついた街並みから、それぞれの今を生きる人々を想う写真展です。入り口は平和な時代、奥へ進むと戦争の傷跡がウクライナの写真は現地の芸術家たちが撮影【開催概要】写真展日時:2023年2月4日(土)~17日(金) ※日曜祝日は休展特別企画 :2月10日(金)17:00~19:00 写真の向こう側と繋がろう・写真家 川口敏彦氏を囲む座談会・ミャンマーでクーデターを経験した国際基督教大学高等学校2年 生野中優那さんの体験談・在日ミャンマー人による郷土料理の提供会場:静岡雙葉中学校・高等学校 講堂エントランスホール対象:平和を願うすべての皆様主催:FUTABA中高生PEACEプロジェクト生徒有志後援:静岡雙葉高等学校 公民科<静岡雙葉中学校・高等学校 関連URL>公式サイト 公式Facebook 公式Instagram ヤンゴンかるたInstagram 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月09日ウクライナにおける危機により被害に遭われた方々、避難を余儀なくされている方々に、心よりお見舞い申し上げます。ライフコーポレーションでは、「大阪市ウクライナ避難民支援」に関して、大阪市より感謝状を受領いたしました。当社は、ウクライナからの避難者の方々への支援として、布団やタオル、食器などの生活物品一式を2022年12月に提供しております。引き続き当社は、地域を支えるスーパーマーケットとして、自社事業に関連した支援を継続し、安全・安心な生活の一助となれるよう努めてまいります。■支援内容提供内容:布団やタオル、食器などの生活物品一式(16品目)提供数:25名分 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年02月07日「今のロシアの問題もそうです。せっかく積み立ててここまで来ているのに、こんなにウクライナに力入れちゃっていいのかなと」1月25日、東京都内の会合で日本政府によるウクライナ支援に対して、こう異論を述べたのは森喜朗元首相(85)。ロシアのウクライナ侵攻が始まって間もなく1年。現在も民間施設へのミサイル攻撃によって多数の死者が出るなど、収束の兆しは見えない。報道によると、ウクライナ情勢について、「ロシアが負けるということは、まず考えられない。そういう事態になればもっと大変なことになる。その時に日本が大事な役割をしなきゃならない」と主張したという森氏。昨年11月にも日本維新の会の鈴木宗男参院議員(74)のパーティーで、「ゼレンスキー大統領は、大統領として多くのウクライナの人たちを苦しめている」などと痛烈に批判し物議を醸した。しかし、今年のG7議長国である日本政府は、ロシアによるウクライナ侵攻を国際法違反と見なしている。岸田文雄首相(65)は昨年12月末の会見で、「欧州のみならずアジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす暴挙」と批判していた。森氏の発言を報じた共同通信の記事は、現在までにYahoo!ニュースで7800件以上ものコメントが寄せられ議論が巻き起こっている(1月26日15時現在)。コメントには《森元首相に賛同します》《言っていることは正しい側面はあるよね》と理解を示す声や、《日本に軍事侵攻された場合も同じことを言うのか?》《元首相として公の場で発言すべきことでは無い》と批判の声も。■デヴィ夫人は「ウクライナを負けさせるようなことはあってはならない」いっぽう森氏以外に、ウクライナ情勢をめぐって注目を集めた同世代の人物がもう一人。それは“デヴィ夫人”ことデヴィ・スカルノ(82)だ。使い捨てカイロや防寒着などの支援物資を届けるため、22日からウクライナに現地入りしたことが各メディアで取り上げられた。「在日ウクライナ大使館に届けられた物資を現地に送るため、デヴィ夫人が代表を務める財団が協力することになったそうです。しかし、コンテナ輸送で届くのは2月下旬になるため、『一刻も早く届けたい』と感じたデヴィ夫人は自ら現地に赴くことを決意。使い捨てカイロや防寒具などをスーツケースに詰めて持参したのです」(テレビ局関係者)デヴィ夫人の渡航を受けて、松野博一官房長官(60)は24日の会見で退避を呼びかけたが、国内では彼女の行動力に賞賛の声が相次いでいる。そんなデヴィ夫人は同日にInstagramを更新し、次のように主張したのだった。《ウクライナを負けさせるようなことは決してあってはなりません!!それは、ウクライナを「民主主義の墓場」としてしまうことです》“ロシア擁護”とも取れる発言で世間を騒がせる森氏と、ウクライナ支援に奔走するデヴィ夫人。同世代ながらも正反対の主張で注目を浴びる両者を、ネット上では比較する声が上がっている。《デヴィ夫人と森喜朗、同じ80代でもこうも違うとはな》《デヴィ夫人のウクライナ訪問と真逆の行動力…》
2023年01月26日2022年2月に始まった、ロシアによるウクライナへの侵攻。もうすぐ1年が経とうとしている2023年1月26日現在も各地が戦地となり、建物が破壊されるほか、多くの死傷者が出ています。そんな中、『デヴィ夫人』の愛称で親しまれているタレントのデヴィ・スカルノさんが、ウクライナの首都であるキーウを訪れていることが明らかになりました。ウクライナを訪れたデヴィ夫人の言葉に反響およそ60年前の1962年にウクライナを訪れたことがあり、さまざまな経験からウクライナには『特別な思い』があるというデヴィ夫人。国際慈善家として活動するデヴィ夫人は、ウクライナで苦境に立たされている人たちに支援物資を届けるため、立ち上がったといいます。駐日ウクライナ大使館に相談した結果、大使館側はデヴィ夫人の運営する慈善団体に支援物資の輸送を依頼。デヴィ夫人は自ら手渡しできる支援物資を運ぶと、民間人の虐殺が起こった病院などを訪問し、直接それらを届けました。戦地では、いつ誰が命を落とすかが分かりません。危険を承知でこうして行動に移した理由について、デヴィ夫人はこのように想いを明かしました。ウクライナ警察とミリタリー・ポリスの方たちが、ちゃんと警護してくださっています。私は戦争も経ていますし、クーデターも経験していますし、革命も経験していますし、暴動の経験もしています。怖いものはないです。FNNプライムオンラインーより引用2023年現在はタレントとしての知名度が高いデヴィ夫人ですが、インドネシアのスカルノ元大統領の夫人でもあります。1965年に軍事クーデターが起こり、スカルノ大統領が失脚したため、身を守るために日本へ帰国した経験もありました。終戦から77年が経過し、戦争を体験していない世代が大半になった日本。そんな中、デヴィ夫人はさまざまな場で命の危機にひんしてきたのです。デヴィ夫人は同様の思いを自身のブログでも明かしており、ネットでは経験者だからこそ持つことのできる強い意志に、続々と反響が上がりました。・デヴィ夫人の生い立ちや人生経験だからこそいえる言葉だ。頭が下がる思いです。・説得力がすごい…。デヴィ夫人ってタレントの印象が強いけど、スカルノ夫人なんだよね。・言葉の重みが違う。本当に、いてもたってもいられなくなったんだろうな。ブログで「ウクライナの方々の勇気を讃え、できる限りの助力をしてまいります」と述べている、デヴィ夫人。その想いは、自らが苦境に立たされた経験があるからこその、優しさと強さなのかもしれません。デヴィ夫人の行動は、多くの日本人に「自分の力では、平和のために何ができるだろうか」と考えるきっかけを与えてくれたようです。[文・構成/grape編集部]
2023年01月26日NPO法人 絆プロジェクト2030(所在地:東京都渋谷区、理事長:永野秀樹、以下「当団体」)は、ロシアのウクライナ侵攻開始後、日本で初(※)となるウクライナと日本との交流イベント「ウクライナ交流会&Xmas Party」を、2022年12月17日(土)16時より東京・恵比寿にて無料で開催します。(※当社調べ)折り鶴でウクライナの平和を願う「ウクライナ交流会&Xmas Party」公式ページ: 2011年東日本大震災時、日本はウクライナからの支援をいただきました。その恩返しの意を込めて、当団体ではウクライナ人の支援&交流プロジェクトとして「ウクライナサポートJAPAN」( )を発足させ、ウクライナ避難民支援センター「生活相談窓口」を開設するなどの支援活動を行っています。当イベントはその活動の一環として企画しました。当団体は、多くのウクライナの方に「生活相談窓口」を気軽に利用してもらいたいと考えています。今後も当団体はウクライナの平和を願い、支援活動にベストを尽くしてまいります。イベントではサンタが登場、こどもたちにはクリスマスプレゼントも用意■イベント概要名称 :ウクライナ交流会&Xmas Party(ウクライナ語表記:Украiна Японiя Рiздвяна вечiрка)開催日時 :2022年12月17日(土)16:00~20:00 ※出入り自由会場 :渋谷区地域交流センター新橋 コミュニティーホールB1F(東京都渋谷区恵比寿1-27-10)アクセス :JR・東京メトロ日比谷線 恵比寿駅 東口より10分参加費 :無料定員 :100名 申込先着順(※会場定員150名)プログラム :(1)講演(ウクライナ人)、(2)エンターテインメント(ビンゴゲーム・楽曲・折紙・マジック)、(3)こどもたちにクリスマスプレゼント※こどもたちが全員集合したらサンタが登場します申込フォーム:日本語 ウクライナ語(украiнська) 主催 :NPO法人絆プロジェクト2030共催 :日本レスキューボランティアセンター(JRVC)後援 :渋谷区協力 :駐日ウクライナ大使館、東京都協賛 :社団法人東欧支援協会「桜と向日葵」イベントに関するお問い合わせ先: info@kizuna-project.jp 「ウクライナ交流会&Xmas Party」公式ページ: ■団体概要名称 : NPO法人絆プロジェクト2030代表者 : 理事長 永野秀樹所在地 : 東京都渋谷区恵比寿1-22-23-2F創業 : 2011年3月25日(NPO法人化:2012年7月7日)URL : 活動内容: 大災害で被災/児童養護施設/DV避難シェルター/母子支援施設/障碍者施設のこどもたちへの支援・交流活動(環境づくり・こころのケア・物資支援) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年12月01日ガーデンフィールド株式会社(代表取締役:廣田 祐次)は、地球温暖化の問題とウクライナのその後の復興の課題解決のため、「READYFOR」にてクラウドファンディングを開始いたしました。「READYFOR」クラウドファンディングサイト ■開発背景世界が抱えております、地球温暖化の問題とウクライナのその後の復興の課題がありますので、両方の解決ための準備を始めたいと考えています。単に課題を解決するだけではなく、未来型の生活スタイルを同時に提案していきたいと考えています。■本プロジェクトの特徴*郊外にて、比較的スペースに余裕のある所では、自然環境や住環境にマッチングをする(3~5軒の電力をカバーする、軽量・小型の)ツリー型太陽光発電システムが今後の主流になる(未来型)と考えています。→地中に回転機構部を埋め、2mmの太陽光パネル(1m×3m)を薄い木枠で固定した、5段の太陽光追尾型の試作品の開発を行います。(強風時では、下側に収納します。)*ロシアによるウクライナ侵攻では、多くの水道施設が破壊されました。また大型地震等で、国内でも水道が使えなくなるという事態がしばしば発生しますが、UV-LEDによる水の消毒技術が確立したことで、もう一度井戸水に着目したいと考えています。→ドリルで地面に穴あけを行い、土砂を水で攪拌して、泥としてポンプで引き上げるシステムの試作品の開発を行います。(土砂が残存する場合は、ドリル部を引き上げて、土砂をかき出します。)ウクライナ復興キット■全体プロジェクト概要全方位同時改革を提唱しており、種々の課題を互いにバランスをとりながら、同時に改革を進めることが大切な要件だと考えております。従いまして、本クラウドファンディングでは、「ウクライナ復興キット」のみの立ち上げですが、余分に資金が集まれば、木造人工島をベースとした潮流発電やツリー型太陽光発電システム(東京湾に展開し、首都圏の再エネ電力をすべて賄えるようにしたいと考えています。)や車内自動介護システム(家族の介護負担0)等を立ち上げ、世界のカーボンニュートラルを2045年には達成したいと考えています。詳しくは、木造人工島で検索し、ガーデンフィールドのHPの諸項目をクリックして下さい。よって別枠で、1億円単位での資金集めをさせていただきたく、お願い申しあげます。時間はかかりますが、木造人工島の特許(第7112150号)対価で、投資額の最大二倍の還元をいたします。(2025年6月、2030年6月、2035年6月、及び満期にて、その都度特許収入の全額を各投資額の二倍に達するまで支払います。)しかしながら、木造人工島は国内に大規模に展開し、また世界中に需要があるものですが、満期の15年後でも、特許収入が全投資額の二倍に満たない場合は、満期までの特許収入を比例還元することになりますので、あらかじめご了承ください。(下図ご参照)ご投資(還元最大二倍)をご希望される方、またはメーカー様は、以下のメールアドレスにて、その旨をご連絡下さい。振込先と記念品送付のご案内をいたします。また、どんなご質問・ご要望も受け付けますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。【お問い合わせ先】担当 : 広田第一メールアドレス: hirota.yuji@garden-field.com 第二メールアドレス: tarou177jp@yahoo.co.jp (第一メールアドレスで届かない場合)電話番号 : 090-5203-8627ガーデンフィールド株式会社のホームページ: 注記:下図での「本件特許収入」は、木造人工島の特許(第7112150号)収入とします。投資型リターンの構成概要図 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月11日2022年2月から始まったロシアによる軍事侵攻によって、ウクライナでは多くのペットたちが家族とはぐれたり、家を失ったりしながら必死に生き延びています。苦境の中、現地でペットたちの保護活動をしている男性がTwitterに投稿した写真に、反響が上がりました。犬たちが1列に並んでいる理由は?ネイト・ムックさんはウクライナで行き場を失った犬や猫のために、食べ物を与えたり、安全な生活の場を作ったりしています。ある朝、彼は犬たちが1列に並んでいる場面を見かけて思わず写真を撮りました。すると、その写真に14万件を超える『いいね』が集まったのです。I’ve never seen anything like this. Yesterday we installed a displaced pet feeding station in Kramatorsk (with your support!). This morning, the Ukrainian dogs waited in line to eat. pic.twitter.com/5aEDCvUE2n — Nate Mook (@natemook) October 20, 2022 適度な距離を保って、列に並んでいる犬たち。彼らの目線の先にあるのは…前日にネイトさんが設置した給餌器。犬たちはこうして列に並んで、食事の順番を待っているのです。誰が教えたわけでもないのに、きちんと順番を待つ犬たちに、ネイトさんも「こんなシーンは今まで見たことがないよ」と驚きを隠せません。この写真には、ネイトさんへの称賛や驚きの声が上がっています。・信じられない。なんて礼儀正しい犬たちだ。・私はウクライナ出身なので、この写真には驚きません。ウクライナの犬たちは道路を渡る時も横断歩道まで行き、青信号を待つのですよ。・一部の人間より、ウクライナの犬たちのほうがよほど文化的だと思う。Update from Kramatorsk! The dogs are still incredibly well organized. Our displaced pet feeding station here seems to have become the local hangout spot. #DogsOfUkraine pic.twitter.com/jxbhK51ygr — Nate Mook (@natemook) October 25, 2022 After a morning run to the Kramatorsk hardware store, we setup these points in Lyman where dogs & cats can come eat. One is at the hospital where Russian occupiers lived & will serve as a humanitarian hub. The other is in a residential area filled with cats. All were so hungry. pic.twitter.com/n7jApiAv6S — Nate Mook (@natemook) October 17, 2022 どの犬もお腹を空かせているはずなのに、給餌器に向かって我先にと殺到する犬は1匹もいません。犬たちは首輪を付けているため、誰かに飼われていたペットなのだそうです。きっとどの犬も、しっかりとしつけをされているのでしょう。これらのペットたちを救うために、ネイトさんの活動には世界中の支援者から寄付金が寄せられています。1日も早くウクライナに平和が戻り、ペットたちが飼い主さんと再会できる日が来ることを願います。[文・構成/grape編集部]
2022年10月29日ロシアがウクライナ侵攻を開始する9年前、親ロシア派大統領の追放につながった革命に翻弄される15歳の体操選手を描き、第74回カンヌ国際映画祭でSACD賞を受賞した『オルガの翼』。日本版予告編と場面写真が解禁となった。2013年、ユーロマイダン革命直前のキーウ。欧州選手権出場を目指しトレーニングに励む15歳の体操選手オルガは、親ロシア派のヤヌコーヴィチ大統領の汚職を追及するジャーナリストの母と共に何者かに命を狙われる。身の安全のためウクライナを離れたオルガは、父の故郷スイスのナショナル・チームに。SNSを通じ、変わり果てた街や家族・友人が傷つく姿を遠くから見るしかないオルガ。しかし彼女も欧州選手権に出場するために、ウクライナの市民権を手放さなければならず――。政情が刻々と変化しオルガの心は大きく揺れる。夢を持って祖国を離れた15歳の少女は、この苦境をどう切り抜けるのか。デモ参加者が現地で撮影した緊張感とプロのアスリートが生み出す迫力と躍動感マイダン革命の映像は、全て実際にデモ参加者がスマートフォンで撮影した映像を使用。また、主人公オルガを演じるアナスタシア・ブジャシキナは2001年ルハンシク生まれ、欧州選手権出場歴のある本物のアスリート。彼女のほか、トップを目指す少女たちを国際大会出場レベルのプロのアスリートたちが演じている。体操シーンの撮影は練習のペースに合わせて行われ、ドキュメンタリーかと見紛うほど。少女たちの呼吸、情熱、目線、ためらい、ミスなど、競技の合間の繊細な表情も見事にすくい取っている。1994年生まれ、スイス出身の新たな才能エリ・グラップは、本作が初長編監督作にしてカンヌ国際映画祭SACD賞受賞の快挙。2015年、マイダン革命を経験したウクライナのバイオリン奏者による実話に深く心を動かされたグラップ監督は、2016年に脚本執筆をスタートさせ、5年の年月をかけて本作を完成させた。アメリカのエンタメ業界紙「Variety」は「個人の野心と祖国への愛着。その狭間でもがく少女の葛藤を、見事に描いている」と絶賛し、同じく「SCREEN DAILY」は「強烈な存在感。隅々まで主演アナスタシアのパワーに満ちている」と現役アスリートである主演俳優に賛辞を送っている。なお、主演のブジャシキナは、2022年2月のウクライナ侵攻を受け、危険な状況に晒されたため、スイスに移住するという、奇しくも映画の主人公と同じ状況となっている。この度解禁された日本版予告編は、2013年からキーウで起こった市民運動、ユーロマイダン革命の本物の映像素材から始まる。主人公は、ウクライナ人体操選手のオルガ。親ロシアの大統領を批判する記者の母とともに命を狙われ、単身スイスへと避難し、現地のナショナル・チームに参加する。厳しい練習に耐えながら、故郷に残してきた家族や友人たちが傷ついていく様子を、国外から見守ることしかできず、心が引き裂かれるオルガの様子が映し出される。最後の「わたしは跳ぶ、この痛みを刻み付けて。」のコピーには彼女自身の身体と心の痛み、家族や友人たちの痛みを抱えて自分はどう生きていくのか、その覚悟が表現されている。『オルガの翼』は9月3日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2022年08月06日ウクライナで撮影され、戦争の悲しみを描いたイタリア映画『ひまわり』の50周年HDレストア版が、TOHOシネマズの14劇場において、7月14日の“ひまわりの日”にチャリティー上映される。現在、ウクライナでは子どもを含む多くの民間人犠牲者が出ており、国民の多くが国内外へ避難を余儀なくされるといった、深刻な人道危機に直面している。TOHOシネマズでは、ウクライナへの人道支援の取り組みとして、チャリティー上映会を開催することを決定した。上映されるのは、名作『ひまわり』。映画を通じて、戦争で苦しむウクライナ国民へ想いを馳せるとともに、撮影地となったウクライナの美しい情景をスクリーンで鑑賞してほしい。なお、本上映会の売上の一部は、国連UNHCR協会を通じて、UNHCRが展開するウクライナ及びヨーロッパ地域での救援活動に活用される。《チャリティー上映会概要》上映作品:『ひまわり50周年HDレストア版』(1970年 / イタリア / 107分)上映日:7月14日(木) ※ひまわりの日上映劇場:全14劇場TOHOシネマズ 日本橋(東京都)TOHOシネマズ 市川コルトンプラザ(千葉県)TOHOシネマズ ららぽーと横浜(神奈川県)TOHOシネマズ ららぽーと富士見(埼玉県)TOHOシネマズ 宇都宮(栃木県)TOHOシネマズ 甲府(山梨県)TOHOシネマズ 岐阜(岐阜県)TOHOシネマズ ファボーレ富山(富山県)TOHOシネマズ なんば(大阪府)TOHOシネマズ 西宮OS(兵庫県)TOHOシネマズ 岡南(岡山県)TOHOシネマズ 大分わさだ(大分県)TOHOシネマズ 長崎(長崎県)TOHOシネマズ 熊本サクラマチ(熊本県)料金:一般・シニア1,200円 / 学生・幼児・障がい者1,000円 ※他の割引との併用不可チケット販売:【PC・スマートフォン】7月12日(火) 0:00~【劇場窓口】7月12日(火) 劇場オープン時~※シネマイレージ会員の早期購入(上映3日前、21時からの購入)対象
2022年06月30日6/7ウクライナの「Kolobok Preschool(コロボック プリスクール)」とのオンライン交流を終えた「アイン三枚町保育園(神奈川県横浜市)」ですが、2週間たった今でも子供たちの中でウクライナ語が飛び交っています。当日は、オンラインによるウクライナと日本の保育園との交流イベントでしたが、コロボックプリスクールが休園中のため、子どもたちはそれぞれのお家やコミュニティハウスという施設に集まって参加してくださりました。その中で両国の子どもにとっても楽しい時間となったようです。その後、アイン三枚町保育園の園児たちの様子を見ていると、海外の同世代の子どもとコミュニケーションを取った経験が心に強く残っているようです。「お話したあの子は今どうしているのかな?」とウクライナに想いを馳せる様子も伺えました。このイベントは株式会社シンクアロットの園向けの世界交流プログラム「EN-TRY(エントリー)」として実施しましたが、チャリティー交流として料金は、全額ウクライナのこどもたちへの寄付として充当されています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年06月27日2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻により、多くのウクライナの人たちが国外に逃れています。小さな子供やペットを連れて避難する人もいて、その道中の大変さは想像を超えるものでしょう。ウクライナから一緒に逃げてきた愛犬が盗まれたある46歳の女性は、ウクライナから2人の幼い子供と愛犬のバディを連れて、ドイツに避難してきました。この日、スーパーマーケットにやってきた女性は、買い物をする間、バディを店の外につないでおきました。しかし、約5分後に店を出ると、バディがいなくなっていたのです。目撃者によると、見知らぬ男性がバディを連れ去ったことが分かりました。駆けつけた警察官は、ドイツ語を話せない女性とスマートフォンの翻訳機能を使って会話し、女性が夫を祖国に残してドイツに逃れてきたことを知ります。愛犬を失って悲しみに打ちひしがれている女性を見て、警察官は同情し「絶対に犬を見つけてあげたい」と心に決めます。彼はその場で町の人たちに声をかけて、バディを盗んだ男性の手がかりを集めます。しかし、行方が分かる有力な情報は得られません。それでも彼は諦めず、自分でバディの目撃情報を募るポスターを作りました。そしてバディが盗まれてから4日後、ポスターを貼ってもらうため、地元の動物保護施設を訪れた警察官にサプライズが待っていました。なんと、その施設にバディが保護されていたのです!こうしてバディは無事に、飼い主の女性の元に戻ることができました。バディは、盗まれた翌日にダウンタウンに捨てられていたのを親切な人が保護して、施設に連れてきたのだそう。警察官が作ったポスターを見た施設のスタッフが、すぐにバディだと気付いたということです。警察がFacebookに投稿したエピソードには「この女性の悲しみは、すべての犬の飼い主が想像できる」「素晴らしい警察官だ」「本当によかった」などのコメントが寄せられています。ドイツ語が話せない女性が、自力でバディを探すことは困難だったはず。この警察官の優しさは、見知らぬ土地で奮闘する女性にとって、大きな心の支えとなったことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2022年06月20日6月16日、日本維新の会の鈴木宗男参院議員(74)がブログを更新。未だ続くロシアのウクライナ侵攻について綴ったが、その内容が物議を醸している。鈴木議員はロシアによるウクライナへの軍事侵攻について、《ウクライナゼレンスキー大統領は『武器を供与してくれ、少ない』と訴えている。欧米諸国は協力する姿勢を示しているが、それでは戦争が長引き、犠牲者が増えるだけではないか》《自前で戦えないのなら潔く関係諸国に停戦の仲立ちをお願いするのが賢明な判断と思うのだが》と私見を述べ、ゼレンスキー大統領の姿勢に苦言を呈した。また、《名誉ある撤退は「人の命を守る」上で、極めて大事なことである。また、物価高で世界中が悲鳴を上げていることを考えるべきだ》ともつづった鈴木議員。ウクライナが戦闘を続けることで世界的な物価の上昇が起きているというのだ。しかし、報じられている戦況から見えてくるのはロシアの身勝手な侵攻ぶりだ。「2月末に侵攻が始まった当初から、ロシアの一方的な軍事行動は国際法違反であると指摘されていました。、またロシアはウクライナの病院や学校も攻撃しており、民間人の犠牲者も多数報告されています」(社会部記者)各国はこの事態を重く受け止め、ロシアに経済制裁を加えるなど厳しい措置をとっている。「ファストフードのマクドナルドやコーヒーチェーンのスターバックスも、ロシアでの事業を撤退しました。鈴木議員はウクライナの責任を指摘していますが、一方的な侵略で物価の上昇を引き起こしているのはウクライナではなくロシアなのではないでしょうか」(前出・社会部記者)ウクライナに“名誉ある撤退”を呼びかけた鈴木議員。この発言に対し、インターネット上では批判の声が殺到している。《主権を侵害されたので、国民が命がけでそれを防ごうとしているのにそれを他国の政治家が物価高だから諦めて降伏せよとは何事ぞ》《物価高の原因はロシアが侵略を始めたからでしょう。日本維新の会はこういう国会議員を野放しにする政党なのでしょうか?》《「物価が高いから降伏しろ」って、どういう政治信条を持っていればこんな人の心を無くした発言ができるのかわからない》さらにセルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使もTwitterを更新し、次のように抗議した。《鈴木さん、私の唇を読んでください、私たちは降伏しません。プーチンは悪そのものであり、ロシアは戦犯である。我々は、武器があろうがなかろうが、戦います。素手で戦います。なぜなら、我々は何のために戦っているのか知っているからです。それを知っていますか、鈴木さん?》
2022年06月17日稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾による「新しい地図」と日本財団の基金「LOVE POCKET FUND」は15日、ウクライナ避難民への支援に関して、渡航費支給者100人が決定したと発表した。「LOVE POCKET FUND」は4月21日、ロシアの侵攻によりウクライナの特に弱い立場にある女性や子どもたちの力になるため、ウクライナから来日する避難民支援約100人分の渡航費3000万円をポケットから渡すことを決定、準備を進めてきた。日本財団ウクライナ避難民支援室では、4月20日から申請の受付を開始、22日からは、在日ウクライナ人スタッフによるウクライナ語での問い合わせにも対応できる窓口を開いた。その結果、6月6日には100人の支給者が決定。支払先の情報が整っている人から順次、現金書留の送付を行っていく。
2022年06月15日