3年の休館を経て、東京・木場の東京都現代美術館(MOT)がリニューアルオープン!それを記念して2つの展覧会が開催される。開館は1995年。当初は、上野にある東京都美術館の収蔵品を移管し、スタートした経緯が。つまり、東京都美術館が開館した1926年から数えると、約100年間にわたって収集したコレクションを持つ。今回の展覧会では、1910年代から2010年代までに制作された約5400点のうち、選りすぐりの作品が登場。日本の前衛美術、1世紀の潮流を追う同館コレクションで、初の大規模開催となる。「当館のコレクションは、戦前から今日まで、それぞれの時代で最も実験的な表現の集積です」と学芸員の関直子さん。その中で、大正期から平成生まれの作家まで、共通することとは?「東アジアの端っこにある日本には、海外からの情報は常に時差をもって入ってきます。そこで、日本の今と海外の動向、かつ自分の状況に対してどう反応してみせるかが、ずっと大きなテーマだったといえます」ここで目にするのは、オーソドックスな美術史に収まりきらない、エネルギーの塊のようなもの。「彼らの実践から、現在の私たちにつながる、鮮明な何かを感じ取っていただけるはず」初日3月29日は入館無料、20時まで。人気レストラン『100本のスプーン』が出店するなど、ショップもリ・オープン。新しくなったMOTで何が待ち受けているか、ワクワクして出かけてみたい。企画展・百年の編み手たち-流動する日本の近現代美術-「戦前でいえば、当時最新のシュールレアリスムとキュビスムを組み合わせたり、近年は新しいテクノロジーやメディアを既存の表現と組み合わせたり」。3フロアに及ぶ企画展では、そうした編集的な意図を持った作家にフォーカス。「編集」という切り口から1世紀を振り返る。戦前なら中原實、桂ゆき、戦後は森村泰昌らに注目。焼け野原の東京から歯科医と前衛芸術家、二足の草鞋を履いた中原實。手前は昼寝する子ども、奥には戦時中に伐採された杉の切り株から、若木が萌える様が。次世代への希望を描くメッセージ性の高い作品。中原實《杉の子》1947昭和の“隠れレジスタンス”1913年生まれの桂ゆきは、戦前~戦後の検閲が厳しい時代に発表を続けた稀有な存在。1つの絵に複数の表現方法を用い、社会的なメッセージを巧みに盛り込んだ作品で知られる。桂ゆき《抵抗》1952パロディ?or自虐?現代の“編み手”の代表選手、森村泰昌。名画中の人物になりきるシリーズでは、森村本人が演じる人物の不恰好さに笑いを誘われると同時に、西洋とのギャップを突きつけられる。森村泰昌《肖像(少年1、2、3)》1988コレクション展・MOTコレクションただいま/はじめまして休館中に新たに収蔵された約400点から、主に2010年代に制作された作品をお披露目。「21世紀の作家たちは、表現方法の追求はもちろん、日本社会のさまざまな課題に真摯に取り組もうとする意識が強い」。近年は若手の新しい試みが収集の大きな柱に。彼らの問題意識、チャレンジに時代の萌芽が読み取れるかもしれない。描くこと=生きること2015年、25歳で夭逝した中園孔二。東京藝術大学在学中より、モチーフを重ねる作風で知られる。上はスマホで事件現場(?)を撮影する人物というリアルさとおとぎ話的な世界が共存。中園孔二《無題》20122016年の新女神像1本の木から彫り上げる少年少女像で知られる棚田康司。成年女性をモデルとした本作は近年の新境地。もろさと強さを兼ね備えた姿は、流れる雨水から霊感を得たとされる。棚田康司《雨の像》2016「東京都現代美術館リニューアル・オープン記念展」東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)3月29日(金)~6月16日(日)10時~18時(3/29は20時まで。入場は閉館の30分前まで)月曜(4/29、5/6は開館)、5/7休一般1300円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)※『anan』2019年4月3日号より。文・松本あかね(by anan編集部)
2019年04月01日今回は子どものころから自転車が大好きなスペインの銀行の元頭取が、自分が乗っていた自転車をそのまま装飾して作った「自転車の家」をご紹介します。誰にでも小さいときに憧れていたもの、なりたかったものってありますよね。現在はペンションとして営業している元頭取の自転車コレクションのようなお宅にご案内いたしましょう。■ まず「自転車の家」の外観を拝見!コンスエロは、小さな時からずっと自転車が大好き。銀行に勤めている間もずっと自転車が大好きで集めていました。そして使い古した大好きな自転車を置く場所がないので家の壁に貼り付け始め、とうとう「自転車の家」が完成してしまいました。最初は外から見て、「誰の家だか知らないけど、目立ちたがり屋さんの家ね!」と思っていました。まさか真摯に自転車好きな初老男性の家だなんて、思ってもいなかったのです。元の家は1940年頃に建てられたお屋敷。寝室が10室ある大邸宅です。天井も高く、室にもよりますが4.5mあります。裏に回るとこのように大きな建物であることがわかります。裏側には、庭などのスペースがあります。■ 玄関と入り口のホールには自転車と歴史を感じる家具類この家の家主であるコンスエロさんは、DIYも大好き。入り口にはこんな手作りポスト。「素敵ね」と言うと、「うん。だけど今では誰も手紙なんか書かないからね。中身は請求書だけだよ」とコンスエロさん。扉を開けて内部からドアを見ると十字架型に光が入るようになっています。最初にこの家を建てた人はとても信心深かったのでしょう。十字架と自転車の組み合わせってとても不思議な感じがしますね。猫足の家具とそして壁に飾られた自転車。■ 有名自転車レース選手の自転車も!まだコレクションは増えていく…スペインでは、自転車レースがとても人気です。各地に自転車愛好家のクラブがあり、アマチュアの参加するレースもたくさん開催されています。有名選手も多く、いつも話題になっています。この部屋に飾られている自転車は、スペインで初めてツール・ド・フランスで優勝したバアモンテス(Bahamontes)が練習で使っていたものです。この自転車を持っていた人は、バアモンテス選手のファンだったのですが、彼が亡くなった時、奥さんが自分が持っているよりここに置いておいたほうがいいと思い、寄贈しました。ちなみに、右にあるピアノは、まだ電気が無かった時代のピアノで、ろうそく立てが両脇についています。こちらはドイツ女性に寄贈された古ーい子ども用の自転車です。車輪が木製ということにも驚かされます。■ 好きな自転車を使った装飾品に囲まれて…こちらは、自転車を使った装飾品でいっぱいの室内です。自転車を壁に固定して絵を描いています。落ち葉も額に入れるとデュシャンの作品のよう。電気スタンドにも自転車。一つ上の写真のスタンドは車輪がついてます。■ 現在は、ペンションとして公開中!こちらは、愛車と一緒にいるコンスエロさんご本人です。コンスエロさんは銀行を定年退職した後、子ども達も独立したので、現在は「自転車の家」をペンションとして公開しています。もしも自転車が大好きだったら、一度泊まりに行ってみてはいかがでしょうか?アンダルシアのハエン県、カソルラにあるペンションです。LA CASA DE LAS BICICLETASlacasadelasbicicletascazorla@gmail.comTelf:660 13 46 90
2019年02月15日男性に多く見られる「収集癖」。本人にとっては大切なコレクションであり、人生の楽しみなのかもしれません。しかし、一つ屋根の下で暮らす妻にとってみれば、ハッキリ言って迷惑以外の何ものでもありません。そんな収集癖に困ったママたちに、その苦労や戦い方を聞いてみました。■「スニーカー積み立て方式」を導入 Nさん(32歳)の場合「私の夫はスニーカーを集めています。実際に履くのはごく一部で、あとはコレクションとして収納しておくだけ。どんどん増えるので邪魔ですし、金額もバカになりません」そう語るのは、医療関連にお勤めのNさん(32歳)。「そのため、『スニーカー積み立て方式』を導入しました。私の管理下で夫が積み立てを行い、そのお金でしか買わないように約束させたんです。この方式なら、お小遣いをスニーカーにつぎ込んで、あとで足りなくなる…ということはありません」このシステムなら、ある程度の制限はかかるものの、ルールさえ守れば文句を言われずにスニーカーを買うことができます。パパにとっても、デメリットばかりではないのでは?■クレーンゲーム好き夫には収納スペース限定ルール Kさん(34歳)の場合「クレーンゲームが好きで、ぬいぐるみを集めてしまう夫。量がどんどん増えると困りますし、そのへんに置いておかれると邪魔です。そのため、ぬいぐるみを収納するスペースを限定。それ以外の場所で見かけたものは、容赦なく処分しています」(Kさん/34歳/小売店)捨てられたくないのなら、きちんと収納スペースにおさめれば良い。ルールがはっきりしていて良いですね。夫が「なぜ捨てたんだ!」と怒っても、「決められた場所に置かないからでしょう?」と反論できます。 ■子どものいたずらでフィギュアやおもちゃを一掃! Cさん(29歳)の場合「夫は小さいおもちゃやフィギュアを集めるのが好きで、以前は家のあちらこちらに飾っていました。ケースなどに入れるのではなく、普通にポンと置いてあるだけ。掃除しづらく、私はそれにすごくイライラしていたのですが…」かつての悩みを打ち明けてくれたのが、公務員のCさん(29歳)。「あるとき親戚の子が遊びに来て、夫のおもちゃ・フィギュアを破壊。それがショックだったようで、それ以来、飾らなくなりました。ちょうどわが家にも子どもが生まれるタイミングだったので、片づけてくれて安心しました」大切なものなら、汚れない・壊れないようにきちんと管理しほしいもの。親戚のお子さん、グッド・ジョブです!■リサイクルショップの査定額で夫が変わった! Tさん(34歳)の場合「洋服が大好きな夫のせいで、わが家のクローゼットがギュウギュウに。そのほとんどが実際には着ない服なので、試しに服専門のリサイクルショップに査定を依頼しました。すると、想像以上に高額の査定結果が! 『売ったお金で、欲しがっていた服が買えるよ』とひと押しすると、一部のお気に入りを除いて、かなりの量を処分してくれました」食品会社にお勤めのTさん(34歳)は、リサイクルショップという第三者の手を借りて成功しました。「古着としてこれだけの値段で売れるということは、一体どれだけの金額を洋服につぎ込んだのか…という気持ちはありましたが、とりあえずクローゼットがスッキリして良かったです」新品購入と中古買取では、金額にかなりの差があるかもしれませんが、タンスの肥しがずっと増え続けるよりは、「買う→売る→買う」の方がまだマシ。増えてきたら、また査定依頼ですね。夫のコレクションは、妻から見ればガラクタ同然というケースも多いでしょう。しかし、「全部捨てて!」「収集禁止!」と言うと、ケンカになってしまいそうです。円満に、かつ要望を受け入れてもらうためには、一部だけでも認めてあげるのがポイントかも。
2017年09月10日コスメデコルテのマルセル・ワンダース コレクションコスメデコルテでは、2017年も、マルセル・ワンダース コレクションを発売する。予約がスタートしたのは、「マルセル・ワンダース コレクション コスメデコルテ フェイスパウダーⅦ」。18gのレフィルが2個付いて、販売価格は25,000円(税抜き)。SPF15/PA++。発売日は12月1日。12月1日から店頭で受け取ることができる。フェイスパウダーには透明感をアップさせるシルクパウダーを新配合。毛穴や小じわをカバーしながら、肌に上質なツヤとハリをプラスする。ロマンティック・バタフライをイメージしたコンパクトは、幻想的でありながら気品を漂わせる。ミス・バタフライと名付けられた可憐な蝶が、女性の肌を透明感のあるなめらかな肌へと導いていく。デザイン新時代を創るマルセル・ワンダースのプロフィールプロダクト&インテリアデザイナー、アートディレクターとして活躍するマルセル・ワンダースは、オランダ生まれ。信条は、「情熱を忘れず、愛の世界を創造し、心躍る夢を実現すること」。マルセル・ワンダースの世界観は、冒険心とユーモアに満ちている。2010年からは、コスメデコルテ AQ MWのアートディレクターを務めている。(画像はコスメデコルテより)【参考】※コスメデコルテ
2017年07月28日2017年3月に発表されたAmazon Fashion Week TOKYOで2017年秋冬コレクションを発表したtiit tokyo。ファッションショーを新たなクリエイションが生まれる場として、様々なクリエーターとのコラボレーションを実践。今回のショーのバックステージムービー、アートビジュアル作品、コラボアイテムが発表されました。ショーの臨場感を垣間見るバックステージムービーtiit tokyo 2017年秋冬コレクション "hers" のバックステージムービーが先日公開されました。撮影は東京の次世代を象徴するファッションブランドを「Modern-JAPONISM」をコンセプトに手がける映像作家 udocorg が担当。ショー本番とバックステージムービーに使用したオリジナル楽曲の製作を担当したのは、ベルリンを拠点に活動するアーティストGerhard Geising。今最も旬な女優の小松菜奈、ファッションモデルや女優としても活躍する松井愛莉、世界のコレクションでショーモデルとして頭角を現している福士リナ、モデル業に限らずクリエーターとしても注目されている宮本彩奈など、ショーでは注目のモデル・女優が勢揃い。儚く美しく、憂げな表情を浮かべながらランウェイを歩く彼女たちの素の表情をご覧ください。udocorg / ビデオグラファー1983年宮崎生まれ。東京の次世代を象徴するファッションブランドを「Modern-JAPONISM」をコンセプトに手がける映像作家。tavgallalyにて個展「れいより40℃も高熱」を開催。またShowstudio fainalistにも選出される。tumblrGerhard Geising / アーティストベルリンを拠点に活動するアーティスト。現在、ブレーメン芸術大学で複数のプロジェクトに携わる。 近年、Vera Molnar、Axel Rohlfs、Gustavo Mendez、HannesHölzlらと、アート、デザイン、ファッションと音楽の関係性を調査するプロジェクトに従事。手がけるプロジェクトは、映画、インスタレーション、広告など多岐にわたり、2017年のフェレロのアートディレクションおよびオーディオ/ビジュアルコンセプトも担当した。舞台裏のその瞬間をファッションショーの舞台裏の様子をアートディレクター/フォトグラファーであるPeng Yu独自の視点で切りとったアートビジュアル作品も公開。一冊の写真集にまとめられたような詩的な世界観は、ぜひファッションショー本番の動画と合わせて見てみてください。Peng Yu / アートディレクター/フォトグラファー東京をベースに、ニューヨーク・パリ・上海など国内外にクライアントをもつ。ロフィシャルなど海外誌やブランド広告のプロデュースも手掛ける。Instagram漆のバッグORISHIKI今回のコレクションで一際目立っていたのが、艶やかに光る長方形のクラッチバッグ。「ORISHIKI」と呼ばれるこのバッグは、漆の素材研究と新しい実用を研究するKenji Toki Studioとの共同製作で東北の伝統工芸である漆塗りを用いたコラボレーションアイテムとして発表されました。名前は折り紙の「折り—Ori—」と風呂敷の「敷ーShiki—」、方法ややり方を表す「式ーShiki—」を組み合わせた造語。 三角形の素材がつながり合い、折り紙のように折れ曲がり風呂敷のように包み込む、二次元から三次元に変化するユニークな構造をしています。川本尚毅 / インダストリアルデザイナーN and R Foldings Japan代表。 1980年広島生まれ。東京で環境デザインを学んだ後ロンドンに渡り、2つの大学で工業デザイン工学の修士号を取得。フリーランスを経て、国内外でさまざまなアーティストや企業のプロジェクトに関わる。tiit tokyo 2017AW コレクション “hers”
2017年07月20日洋服が好きなら一度は憧れるファッションの世界。でも、決して華やかで煌びやかなだけではありません。半年ごとに新たな作品を作り、トレンドという見えない怪物と戦い、ファンの心を掴むクリエイションを続け、売上という目に見える結果を出し続ける。毎日可愛いお洋服に囲まれてハッピーなんて本気で言ってられるほど、甘い世界ではないのです。厳しい世界でも信念を曲げずに戦い続け、東京のファッションシーンを賑わす鍵を握っているのがインディペンデントな若手デザイナーたち。そんな若手デザイナー/ブランドの登竜門でもあるコンテスト「Tokyo新人デザイナーファッション大賞 プロ部門」の2017年度審査会が6月15日、渋谷の文化ファッションインキュベーションにて行われました。受賞者10名とROBEが気になったアップカミングなレディースブランドをピックアップして紹介していきます。17年度受賞者10名が発表最終審査会には2017年4月1日〜5月19日の期間中に応募があった38ブランドのうち、応募基準を満たした18名のデザイナーが参加。最終選考に勝ち進んだブランドは、ファッションジャーナリストや百貨店バイヤー、大手アパレル代表取締役社長、中小企業診断士など、クリエイションからビジネス面までカバーした7名の審査員に作品や事業をプレゼンテーションしました。16日に行われた受賞後プレゼンテーションの様子会場となったホールには各ブランドがブースを出す形でラックを並べ、審査会の後そのまま結果発表へ。緊張の待ち時間を終え、今年度からビジネス支援を受けることができるファッションデザイナー10名が決定。審査で最高得点を獲得したメンズブランド「KIDILL」末安弘明さんは東京都知事賞を受賞しました。入賞ブランド/デザイナー10組東京都知事賞:KIDILL(キディル) / 末安 弘明入賞: KÄÄPIÖ(カピエ) / 大島 郁 MURRAL(ミューラル) / 村松 祐輔 amok(アモク) / 大嶋 祐輝 malamute(マラミュート) / 小髙 真理 PHABLICxKAZUI(ファブリックカズイ) / 瀧澤 日以 STAIR(ステア) / 武笠綾子 YON(ワイオーエヌ) / 西岡 遥 -niitu-(ニーツ) / 新津 祥太 chloma(クロマ) / 鈴木 淳哉TOKYO新人デザイナーファッション大賞とはTOKYO新人デザイナーファッション大賞とは、1984年に株式会社オンワード樫山により創設された日本を代表するファッションアワード。応募数世界最大級を誇る、学生を対象にしたアマチュア部門に加え、すでにビジネスを展開しているデザイナーを対象にしたプロ部門が2011年にスタート。世界で活躍できるデザイナーを発掘し、長期にわたってビジネス支援を行うことを目的としています。入賞できるのは創造力と独創性、事業の発展性を基準に選出された10名のみ。過去にはHELMAPH & RODITUSや、5-knot.....、TAAKK、motohirotanji、Ujoh、LAMARCK、divka、tiit tokyoなど、東京のファッションウィークや世界を舞台に活躍を始めたブランドなどが受賞しています。17年度入賞 PHABLICxKAZUI入賞者はCREATORS TOKYOのメンバーとして、最長3年間に渡りビジネス支援を受けることができます。支援内容は【合同展・個展・ショールームへの出展、ショー・インスタレーションの開催、百貨店・WEBでの販売機会の提供、輸出・物流相談】など、販売経路を拡大しビジネスを大きくしていく上で欠かせないものばかり。クリエイション以外の運営もデザイナーひとりで回すことが多い若手ブランドにとって、大きな手助けとなります。他にも商品企画ディレクションといった企画面での支援、広報活動の支援、経営・法律相談など、支援は多岐に渡ります。ブランドによってどんな支援が必要かを見極め、それぞれに合った支援を受けられるのがTOKYO新人デザイナーファッション大賞最大の特徴。6月16日(金)に行われた受賞後プレゼンテーションでは全受賞者の作品が展示されていました。今年度受賞者の中から、ROBE的にチェックしておきたいレディースブランドをピックアップしていきます。コンテスト異色の新星STAIRクリエイションは実力があるものの、まだ販売先はそこまで多くないブランドが多い中、異色の個性を放っていたのがレディースブランド STAIR(ステア)。デザイナーの武笠綾子さんはアパレルブランドで数年経験を積んだのち、2016年AWより独立しSTAIRを始動。現在デビュー2シーズン目にしてNOBLEやMIDWEST、Spick & Spanなど有名セレクトショップに卸先を広げる期待の新星です。20代で携わっていたブランドから卒業し、年を重ねるにつれて自分自身が着たいと思うリアルなデザインをしたくなったという武笠さん。等身大の働く女性が手がけるリアリティがバイヤーの心を掴んでいるよう。展開アイテムは始まったばかりのブランドとは思えない豊富なバリエーション。仕事にも着ていけそうなシンプルなパンツからオケージョン対応もできるドレス、トレンドを含んだアイテムまで、着用シーンがすぐに思い浮かぶものばかり。ブランド独自の生地も多く、ラックにかかっていたら思わず手に取ってしまうビジュアルのインパクト。手の込んだレースや刺繍など、細かな部分もオリジナルで手がけています。一つ一つのデザインは強いけども、日常になじむバランス感覚はまさに女性が作る、女性のための服。フェティッシュな要素もありつつ、セクシーではなくあくまで凛とした雰囲気を醸し出しています。これからの動きに要注目!認知拡大を狙うMURRAL2011年SSシーズンよりコレクションを開始したMURRAL(ミューラル)はAmazon Fashion Week TOKYOでもランウェイを行う実力派ブランド。ちょっぴり生意気で毒っ気のあるガーリーな世界観で、すでにファンを多数抱えています。今回の支援によって自身の世界観をよりブランドらしい見せ方で多くの人に伝えられたら、と話すデザイナーの村松さん。毎回コレクションの色を深めるためにファッションショーの魅せ方もこだわり抜く、MURRALらしい言葉です。靴やアクセサリーも手がけるなど展開アイテム数も多く、持ち前の服と自由に合わせてコーディネートを楽しむ20代女子の心をぐっと掴む理由はここにあり。今回の受賞をきっかけに、ファッションショーやメディア露出など、今後の見せ方がどう変化していくか見逃せません。次なるステージへ向かうmalamuteニットを中心に手がけるブランド malamute(マラミュート)の名前はどこかで目にしたことがある人もいるはず。強さと優しさを併せ持つ独特のフォルムで、シーズン問わずニットの楽しみ方を教えてくれるブランドです。受賞者の中でもメディア露出が多く、ファッション業界人にもファンが多いmalamute。2014年AWコレクションより始動し知名度は着々と上がりつつあるものの、ブランドを次のステージへ進めるために応募を決意し見事入賞。2017年秋冬シーズンからは体制を整えてより多くの人にmalamuteの魅力を伝えられるようになるそうで、今から秋が楽しみで仕方ありません。時にはミーハー、時には個性派。ファッションをジャンルレスに楽しむ越境レディにとって、アップカミングなブランドはぜひチェックしておきたいところ。今回TOKYO新人デザイナーファッション大賞を受賞したブランドはテイストも様々、どれも今後が楽しみなところばかり。情報収集のアンテナを最大限に貼って、次来るブランドをいち早く確保せよ!text. Azu Satoh
2017年06月19日毎シーズン映画のストーリーのような情感を大切にし、それをデザインに落とし込んでいるtiit tokyoが、間もなく発表になる2017春夏コレクションに先駆けショートムービーを公開。コレクションテーマである"leave"の女性像をイメージし、女優やモデルとして活躍する松井愛莉さんを起用しました。キュートな笑顔で可愛らしい優等生という印象を持つ彼女。感情の奥底を掘り起こすかのようにイメージの振り幅を強くつけることで、"leave"の女性像と変化する感情が生むシチュエーションを描き出しています。ショートムービーで演じたのは感情的で色っぽく、どこか危うさの漂うぎこちない女性。理屈なき感情によって生まれた刹那的な美しさが視線や表情、手元の仕草などで表現されています。 松井愛莉さんは10月18日に行われるランウェイにも出演予定。ROBEツイッター(@robetokyo)、インスタグラム(@robetokyo )でも発信するので要チェック! 松井愛莉 Profile1996年12月26日福島県生まれ、2009年に新潮社『ニコラ』のモデルオーディションでグランプリを獲得し、同年に同誌の専属モデルとしてデビュー。結婚情報誌『ゼクシィ』の6代目CMガールに抜擢されたのち、2013年ドラマ『山田くんと7人の魔女』で女優デビュー。2014年~『Ray』の専属モデル、2015年より一年間NTV「Going!Sports&News」日曜お天気キャスターを務めるなど、マルチな活躍を見せる。現在、映画『青空エール』に脇田陽万里役にて出演中。STAFF credit出演:松井愛莉、Anna E、Ringaile監督・撮影:金田聡樹プロデューサー:中山稜士スタイリスト:町野泉美ヘアメイク:豊田健 治 ( SHISEIDO)スチール:山口こすもPM:品田裕介映像プロダクション:CARPE
2017年06月19日ROBE読者の皆様こんにちは、ryokoです。連載第三回「やっぱり女は守られたい?それとも自立したい?ディオールとシャネルの関係で見る20世紀半ばのファッション」に続き、第四回は若者文化と共に新しい価値観の台頭した1960年代、70年代のファッションについて考えてみたいと思います。若者文化と新しい価値観の台頭第2次世界大戦を経て1960-70年代には当時高まりを見せていた公民権運動とともに、アメリカでウーマン・リブ運動が展開されます。イギリスでも階級社会が崩壊する中、「ユースクエイク(Youthquake)」と呼ばれる若者文化が台頭。ジーンズ、ミニスカート、ヒッピー・スタイルが流行しました。その中で女性解放の機運も高まり、女性たちはふたたび職場へ出ていくこととなります。この時代においてココ・シャネルと同様、洋服のデザインだけでなく、女性や社会の意識に影響を与えたのがイヴ・サンローランです。1966年、プレタポルテ(高級既製服)のブランドである「イヴ・サンローラン・リヴ・ゴーシュ」を裕福でない若者の多いパリのセーヌ川左岸に開き、当時の若者、特に社会進出し始めた女性たちが手にできるようになりました。(リヴ・ゴーシュはフランス語で左岸という意味)また、イヴ・サンローランは男性の正装とされていたタキシードを女性の服として発表し、パンツルックの先駆けとなりました。女性がパンツをはくことについて女性がオフィスシーンを含め公の場所にて、日常にパンツをはくことは、現在では特にこれといって気にすることもない普通のことですし、それどころかレギンスのスタイルも定着していますが、この当時は私たちが想像する以上に抵抗のあったことのようです。イヴ・サンローランの代表作 「smoking」当時の高級レストランでは、パンツを着用していることはドレスコード違反となり、入店を断られたりしたそう。イヴ・サンローランの長年のパートナーだったピエール・ベルジェの著書でも一緒にいた女性がパンツを履いていたことで断られ続けて、自分達がランチを食べる場所がどこにもなくなって…と述べているところがありました。当時のことをファッション美術館の学芸員の方に聞いたことがあるのですが、その方が大学生だったとき、大学の学長クラスの改まった講義を受けるときなど、パンツ(そのときはジーンズだったらしいので一概にいえませんが)ではいけないと指摘を受けたりしたそうです。高級レストランで締め出しをくらうほど女性がパンツをはくことに抵抗があった世の中で、ある行動を起こした人もいます。ナン・ケンプナーがその人です。華やかなパーソナリティで知られたアメリカ社交界の花形で、イヴ・サンローランのオートクチュールの大顧客の一人。MOMAのジュニア・カウンシルのメンバーになるなど、ニューヨーク社交界では影響力の大きな人物でした。イヴ・サンローランとナン・ケンプナー彼女はバスク海岸調のチュニック・パンツを着てニューヨークのレストランに行き、パンツをはいていることを理由に入店を断られてしまいます。そこで彼女はその場でパンツを脱ぐという行動に出ます。今にも下着が見えそうなチュニックのみで堂々とレストランに入っていったと...。あまりに面白い出来事だったので、当時のことをネットでできる範囲で調べてみました。日本の記事にはほとんどなかったものの、英語の記事では、「removed her trousers」「took off the bottom」「removed the bottom」など「パンツを脱いで抗議」したこの当時のエピソードのオンパレードでした。また、その事件が起きたレストラン「La Cote Basque」について調べたところ、ジャクリーン・ケネディ・オナシスやC.Z.ゲストなどが集い、ニューヨークの上流階級の社交場でもあったそう。当時の写真も見つかって、とても意外で新鮮な気分でした。また、服装史の講座を受けた時、講師の方に聞いてみたのですが、当時の雑誌や新聞などの記事では特に残っていないそうで、あくまで噂レベルだったとのこと。特にパリでは当時の時代の流れもあり、このようなアクションをとる女性がたびたびいたのだそう。その時伺った話で加えて意外だったのが、サンローラン自身、女性は女性らしくスカートをはくべきだと昔ながらの考えを依然と持っていてパンツスーツも「昔ながらの伝統的な女性らしさ」を引き立てるための延長線だということ。それを当時のフェミニスト達が勘違いしたということらしいです。ファッションの歴史では本来その立場や身分ではない者が新しい提案を行い、身分不相応だとか「勘違い」だとか叩かれ続けたのちそのスタイルが浸透し、それが今のラグジュアリーファッションをつくっていたりするのも面白いところです。シャネルが女性に自由を与えたのであれば、サンローランは女性の肩に男性の服を置くことによって女性に権力を与えたといわれ、結局のところ私たちはその「勘違い」の恩恵をたっぷり受けることができています。「ファッションは勘違いからはじまる」のもあながち悪くないなあと思いました。オフィスなどの公の場所での服装のルールとして、相手を不快にさせない、敬意のある服装をすべきだといわれれば確かにそのとおりですし、まともな社会人だと見られたいです。とはいえ、女性が男性の服を着ることで、相手に敬意を払ってないとか、はたして不快になったりするものなのか、いろいろ考えてしまいました。そういえば今でも学生が就職活動する際、着用するリクルートスーツはパンツよりもスカートにすべきだという風潮があったりしますね!現在においても長い議論になりそうな内容だなあと思います。 第五回は日本のデザイナーが欧米のファッションや社会の既成概念をひっくり返した衝撃の80年代と、昨今のファッションとテクノロジーと平和(!?)について考えてみたいと思います。第一回:女性の仕事服はなぜできた?現代にも続く20世紀以前のファッション 《連載:ファッションオタクのサーバエンジニアが見る女性とファッション・スタイルの文化史(1)》第二回:解放され仕事を手にした女性たちと20世紀前半のファッション《連載:ファッションオタクのサーバエンジニアが見る女性とファッション・スタイルの文化史(2)》第三回:やっぱり女は守られたい?それとも自立したい?ディオールとシャネルの関係 で見る20世紀半ばのファッション 《連載:ファッションオタクのサーバエンジニアが見る女性とファッション・スタイルの文化史(3)》Text. ryokoIllustration. Sandra
2017年05月23日ROBE読者の皆様こんにちは、ryokoです。連載第二回「解放され仕事を手にした女性たちと20世紀前半のファッション」に続き、第三回は第二次世界大戦を経て華やかなりしオートクチュール全盛の最後の時代、20世紀半ばごろのファッションについて考えてみたいと思います。ふたたび激動の時代へドイツ軍がポーランドへ侵攻したことに端を発した第二次世界大戦(1939~1945)は、この期間ドイツ、イタリア、日本の枢軸国側とイギリス、フランス、アメリカ、ソ連、中国などの連合国側とが,大西洋、ヨーロッパ、北アフリカ、そして太平洋、東アジアの広範囲を戦場として巨大な規模の戦争を展開しました。この時代も20世紀前半同様、男性は戦場に駆り出され、主に女性が国内の生産現場を担っていました。戦争が引き起こした人手不足は女性の積極的な労働参加を促します。終戦直後、女性たちは職を離れましたが、仕事をすることによる社会参加は大きな自信につながりました。その後の女性の社会進出に少なからず影響を与えたことは言うまでもありません。華やかさと安心を求めた戦後のファッション戦後は仕事を続ける女性、家庭へ戻る女性など様々でした。戦争による悲惨さや節制が続いた反動もあり、女性はファッションに華やかさを求めます。その華やかさを求める欲求に応えたのが、1947年に発表されたクリスチャン・ディオールによる「ニュールック」と呼ばれるコレクションでした。「ニュールック」とはグラマラスなバストラインとくびれを強調するためウエストを細く絞り、丸みを帯びた丈の長いスカートをあわせて凹凸のあるフェミニンなシルエットをつくるスタイルでした。そこには贅沢で華やかで「守ってもらえる」ような安心感があったように感じます。しかしディオールのエレガントなスタイルはあくまで“貴婦人のため”だけに提案され、物議を醸しました。お金のない女性たちはディオールの服を身にまとう女性を攻撃し、街中で頻繁に暴力沙汰が起きたほどです。しかし「モード」という点でディオールが新たな時代築き、日本でもコレクションが開催されました。日本とのつながりについて1950年代のファッションを改めて調べていて意外な気持ちになったのが、ディオールと日本のファッションのつながりです。クリスチャン・ディオールは日本の文化に興味を持っており、「トーキョー」や「ウタマロ」という名前のドレスを作っていたそうです。ドレスに歌磨呂って…男性の名前なのに、ちょっと笑っちゃいます。また、日本の織物にも深い興味を抱いており、百貨店の大丸とライセンス契約を結び、ディオールのデザインと型紙を使った、日本の生地によるオートクチュールサロンがあったそうです。今考えるとすごく意外!その中で、皇太子妃だった美智子皇后陛下のご成婚の際、ウェディングドレス(ローブ デコルテ)に採用され、京都の老舗龍村美術織物による「明暉瑞鳥錦(めいきずいちょうにしき)」という生地(「裂(きれ)」っていうらしい)を用いて、ドレスが作られました。ロマンティックでクラシカル、コンサバな1950年代のスタイルは現在においても、可愛らしくレディライクな女性のスタイルには欠かせない、日本女性が大好きなスタイルです。そこには上品でしとやかな昔ながらの淑女らしさがあります。どんなに自立した女性でも、一度は惹きつけられる魅力でしょう。当時、暴力沙汰になったなど、今では考えられないほど女性らしいファッションです。ココ・シャネルの復活そこで思い出していただきたいのがココ・シャネルの存在。彼女は自分がかつて皆殺しにしたはずの、女性の自由を奪い束縛していたスタイルが再び成功しているのを目の当たりにします。彼女はディオールのファッションが席巻しているのを見て、「あの男は私が何十年もかけて壊してきたものをあっという間に元に戻した。」と耐え難いほどの屈辱を感じます。そして1954年、コレクションにカムバック。しかし、フランスのファッション誌は「1930年の亡霊」、「退屈で胸もウエストもヒップもない」「大失敗」と残酷に切り捨てあざ笑います。しかしその記者たちの攻撃はリウマチで指が不自由な71歳の、自立した彼女の闘争心に火をつけ、やめることはありませんでした。そんな中、アメリカはココ・シャネルのカムバックを称賛します。アメリカ最大手のベストセラー雑誌「ライフ」がココ・シャネルを大々的に報道しました。シャネル初期から存在した動きやすく快適なジャージー素材のドレスだけでなく、オフィスなどの公の場に最適なツイードスーツは、簡素かつエレガント。これらのスタイルは消費の中心が「仕事を持ちキャリアを築き人生を切り開こうとする女性」へと変化していたアメリカにおいて、大歓迎を受けました。「シャネルが世にもたらしたのは、モード以上のもの、それは革命である」と。それらがきっかけとなり、今日に至るまで、ファッションに興味があるなし関わらず、彼女のスタイルは世界中のすべての人に浸透していったのです。第四回は若者文化と共に新しい価値観の台頭した1960年代、70年代のファッションについて考えてみたいと思います。第一回:女性の仕事服はなぜできた?現代にも続く20世紀以前のファッション 《連載:ファッションオタクのサーバエンジニアが見る女性とファッション・スタイルの文化史(1)》第二回:解放され仕事を手にした女性たちと20世紀前半のファッション《連載:ファッションオタクのサーバエンジニアが見る女性とファッション・スタイルの文化史(2)》Text. ryokoIllustration. Sandra
2017年05月23日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第27回目になりました。2017年一発目の前回は選択肢を切り捨てていこうという話。今回はちょっぴり早いけど春夏のお洋服の話をさせてください。 前回、選択肢は切り捨てよう!と偉そうに語りました。でもごめんなさい、全然捨てきれてません(笑)今日は極私的2017年春夏物お買い物リストをおさらいします。どのアイテムも近々お店に並ぶかと思うので、気になればぜひ実物を見に行ってみてください。どこに売ってるんだよ!という場合は、インスタとかで調べましょう。レッツ・ハッシュタグ検索!皆様のお買い物の参考になれば嬉しいです。ちなみに今回の記事は展示会で撮影した写真を使用しているので若干画質粗めです。展示会って?コレクションの時期って?という方は年末のこちらの記事をご覧ください。春夏、クルーズ、プレ…?「コレクション」って何?《連載:ファッション業界って何?》ファッション業界の「展示会」って何?《連載:ファッション業界って何?》 極私的17SSお買い物リストLOKITHO好きなブランドどこ?と言われて真っ先に答えるのがLOKITHO(ロキト)です。4年前、オープニングセレモニーで素敵なドレスがあるなと思って手に取ったのが始まり。今でこそ仕事柄、東京ブランドばかり追っているのですが、当時はCARVENやAcneなど海外ブランドが好きでした。そんな中LOKITHOはいい意味で日本のブランドっぽくなくて尖ってるわ〜と一気にファンになったんです。ロキトのお洋服は自分を強くしてくれるんですよね。女性っぽすぎるのがニガテなので、セクシーと一概に形容できないところがとても心強い。今シーズンはアンサンブルのように見えるニットワンピを買いました。RPKORPKOでルプコと読みます。もう、名前を口にしたくなっちゃう時点でずるい。ルプコは20代でも手の出しやすい価格と程よくトレンドを混ぜたデザイン性が魅力。デザイナーさんが可愛くて、いつもたくさん試着して話しちゃうんですよね。今シーズンはエクストリームスリーブのブラウスときんきらきんのプリーツスカートをオーダー。「これを着るなら袖を持ってくれる人が必要ですね♥」っていう押し方も可愛い。WHEIR BobsonROBEでも取り上げたWHEIR Bobsonの展示会で出会ってしまったGジャン。個人的にあまりデニムは着ないのですが、このGジャンを見た時に思いました。EジャンGジャン!..........サイドの深いスリット、前後で異なる長さ、このさりげないデザイン性、求めてました!WHEIR BobsonはLICLEさんでお取り扱いするそうなので、気になる方はLICLEさんにて!malamuteニットって、好きなんですよね。気張らない感じがいい。最近は季節問わず着ることができるので嬉しい限りです。ニットブランドのmalamute(マラミュート)の詩的な世界観は眠っている乙女心をザワつかせてきます。このマーメイドのようなトップスなんて涙出るほどかわいい。悩みに悩んでコレクションの要であるアジサイ柄のニットに決定。今シーズンの着想源は「ヴェニスに死す」と聞けば、アジサイということにも納得。大学の時、授業で散々見たので(笑)アクセサリーはsomniumとのコラボレーション。コレクションの世界観をぎゅっと詰め込んだような透明感と少しのいじらしさを感じるイヤリングです。tokiko murakami春になると着たくなるアウターNo. 1といえばトレンチコートですが、定番の形ゆえ、なかなかしっくりくるものがないのです。でも、出会いました!大きな襟に袖のリボン、少しドレープの効いた胸元がたまに見せるドレッシーな雰囲気が、もうツボ。ちなみにInstagramに投稿したところ謎の人物から「Colombo keiji」とコメントがきて爆笑したのでした。TAAKKメンズブランドTAAKKが2017SSよりレディースラインも始めるとのことで、初めて展示会にお邪魔しました。服のイメージから勝手に「デザイナーさんちょっと怖そうだなぁ...」と思ってビクビクしてたのですが、全然そんなことありませんでした。(ごめんなさい)展示会では皆様にお伝えすべく、なるべく多くの服を触ってみることにしています。「お値段的に20代でも買える」「仕事着でもいけそう」「勝負服だな」とか、いろいろなシチュエーション、人格で見ることを心がけています。そして一通り考えたり着たりした後、My wardrobe 選定モードに入ります。どんなに高くても、ヤバいアイテムでも、着るだけはタダですからね!一見ヤバくても、案外着られると思えば後はもうお財布との相談です。総スパンコールスカジャン、ヤバいでしょ?MURRAL昨年10月に行われたAmazon Fashion Week TOKYOにてランウェイデビューを果たしたMURRAL(ミューラル)。セレクトショップ Sisterで出会ってからその毒っ気のある可愛さが気になっていたのですが、最近は伊勢丹との別注ライン「COLORIS BY MURRAL」を出したりオリジナルシューズの製作も始めたりと、着々と人気ブランドへと成長しているよう。このブランドの魅力は着こなしやすさ。コーディネートしやすいように服の随所に気が利いているんです。妄想コーデにも登場しているのでご覧くださいませ。(この紫のスカートも欲しい。深い緑と合わせたい...)SHE TOKYOこちらも2017年春夏シーズンデビューの新ブランド。ROBEでもいちはやく17SSルックをお伝えしました。さて、わたくし、いい年して大変お恥ずかしいのですが、できればお姫様になりたいと思っています。それを叶えてくれたのがSHE TOKYOのスカート。大人の女性のためのスカートブランドということもあってこれだけプリンセスムード満点なのに、甘ったるくなく上品。展示会で一眼レフで撮影してくれるという心配りにも感動しました。そりゃSNS投稿しますとも!本気でテンション上がるので、是非みなさま着てみてくださいませ。HELMAPH & RODITUSロシアの百貨店のInstagramで一目惚れするという不思議な出会い方をしたHELMAPH & RODITUS(ヘルマフアンドロディタス)は、見た目のエッジィさとは裏腹にご家族でやられているアットホームなブランド。魅力はこちらで語っているのでご参照くださいませ。個人的に17SSはなんとなくベージュ、透け感がキーワードだったので、ドンピシャのこのトップスをオーダー。ベージュなのにヘルシーで若々しい印象になるのすごくないですか!!!たぶんそうこのフワっとしたシルエットと金のパイピングのおかげ♥writtenafterwardsファッションって、こういうテンションの上げ方になっちゃう時があるんですよね。天使のガウンを着たらそりゃぁ飛び上がっちゃいますもん。リトゥンアフターワーズの会場で、先輩にカメラを握らせて舞う乙女。tiit tokyo図らずもイケメン風になったので喜んでいたのですが、お腹からヒートテックが若干チラ見えしていて残念無念。そしてサンプルはモデルサイズなので足の長さが足りず思いっきり背伸びしています。着こなすためなら体も張ります、ファッション愛。この後トトロがもっているような笹団子をもらいました。長々と失礼いたしました。皆さんの物欲をちょっとでも刺激できたら本望です。なんてったって、わたくしの使命は一人でも多くの人に服を買ってもらうこと!ファッションだってビジネスですからね、買ってもらわなきゃ続いていかないのです。以上、暑苦しさは真夏級の17SS展示会振り返りでした!text. Azu Satoh
2017年05月17日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第31回目になりました。前回はAmazon Fashion Week TOKYOで感じた東京ファッションの勢いの話。今回はROBEで初めて取り組んだ紙媒体、ROBE タブロイド issue.0 のお話です。ウェブを飛び出し紙媒体への挑戦始まりは昨年9月。ROBEパリコレ取材のため、CAMPFIREにてクラウドファンディングを実施することになった頃でしょうか。(参考記事:「パリコレ取材のために始めたクラウドファンディングの話」)たまたま社外の繋がりに恵まれ、タブロイドを作ってみないか、という話になったのです。ちょうどパリに行って素材も集まるし、会社の広報資料やクラウドファンディングのリターンにもなるから作ってみようかな、という軽い気持ちで始めました。私は学生時代、ファッションフリーパーパーを作るサークルに所属していました。当時は一応編集局員として活動していましたが、実際にやっていたのは企画立案からカメラマン、誌面デザインまで、本来の編集業務を越えた何でも屋さん的な役割。今思えば、すべての作業がROBEに繋がっているのですが(笑)今回はスタイラー株式会社 ROBE 編集部 編集長として、責任を持って企画させていただきました。リズミカルなカルチャーコラム洒脱なレディ論を担当するmidoriにスケジュール管理・編集補助、プロップスタイリングを担当するaisaに誌面デザイン・製作を担当してもらい、私一人ではできなかった、世界で初めての(!)タブロイド版ROBEが完成したのです。印刷を担当していただいた朝日新聞メディアラボ様にも大変お世話になりました...!気になる内容、続きは紙でさて、内容の説明をちょこっと。せっかく大きく作っていただけるので、表紙は広げてポスターとしても飾れるデザインにしました。折った状態だと“BE THE LADY, crossing the border=越境レディになる”という小細工も。片面はROだけになるので「なんだこれ?」と思って開いてもらおうという魂胆もあります(笑)冒頭の企画ではパリコレトレンドスナップ最前線を掲載。「パリコレで目撃!今すぐ取り入れたい2016秋冬トレンド」としてウェブで公開した記事を再編集して素敵な誌面に落とし込んでもらいました。ウェブにはできない大胆なデザインに仕上がっているので、ぜひ現物をチェックしていただきたい!issue.0ではコレクションのネタをメインにしたので、東京/パリのコレクション事情を比較した話も。パリコレで単身取材を行っていたインフルエンサーの中川友里さんに日本を代表するファッショニスタとして独占インタビューを実施。ファッション誌やジャーナリストとは違った視点で東京ファッションを盛り上げよう、世界へ発信していこうとする彼女の情熱・ファッションへの愛は、キラキラふわふわした単なるインフルエンサーでは全くありません。こちらも必見。前回のコラムでも述べたように、東京のファッションも越境しながら次第に盛り上がりを見せています。issue.0ではパリコレ取材直後に行われたAmazon Fashion Week TOKYO 2017 SSの妄想イラストコーデも掲載しました。こちらは「【#AmazonFWT 】これを着るならこんな場面で!妄想イラストコーデで東コレ2017年春夏を振り返る」としてウェブで掲載した記事を再編集しています。20代 私たちにとってのファッションとは?今回の目玉企画、ぜひ、ぜひとも読んでいただきたいのがteam.ROBEによる座談会企画「20代 私たちにとってのファッションとは?」です。azu、midori、aisaの3人で2時間ほど熱く語り合った座談会を凝縮して一面に収めています。裏話をすると、普段ウェブで文章を書いているためスペースや文字制限などをあまり気にしなかったので、編集にかなり苦労しました。友人の校閲ガールにも協力していただき、なんとかまとまったのです。紙の難しさをここで改めて知る...と同時に、ある種の緊張感と、届ける人々の属性の違いによる文章の書き分けの大切さを学ぶことができました。ここではウェブで検索に引っかかったら若干困るようなことなども語っています。紙で印刷されてしまったら絶対的な証拠として残ってしまうからこそ、敢えて言ってしまえ、という開き直りのような(笑)数年後に読み返しても、この時代は確かにこんなことが話題になっていたよね、と発見のある内容だと自負しています。気になる設置箇所はこちら。なんと東京から福岡まで、幅広い地域に設置していただいています。それぞれ数十部ずつしかないので、早い者勝ち...!編集部にあるのもあと少しなので、欲しい方はぜひお早めに!座談会文末にも書きましたが、ただただファッションを素直に楽しんでいただきたい一心で微力ながら発信をしています。これからもウェブマガジンはもちろん、紙媒体や、もしかしたらリアルイベントなどで発信を続けていくので、どうかお付き合いください。それでは素敵なGWを。暇つぶしにROBEの記事でも読んでくださいませ!設置箇所東京恵比寿 Coutulife下北沢 本屋B&B東小金井 Only Free Paper表参道 COMMUNE246 みどり荘(MIDORI.so)長野まつもと市民芸術館名古屋ヘアサロン Hair Geselle岡山MUJI BOOKS 岡山ロッツ店福岡ライフスタイルショップ C&MILLStext. Azu Satoh
2017年05月03日レネー・ゼルウィガー、オリビア・パレルモなど多くの女優やセレブに愛用されるNYブランド「Carolina Herrera(キャロリーナ・ヘレラ)」のプレタポルテドレスがブランド創立35周年を機に日本で初めて展開されます。NYコレクションで発表されているプレタポルテドレスは大胆で可愛らしく、日本の花嫁にもぴったりのデザイン。普通のウェディングドレスではどこか満足できないプレ花嫁や、周りと差をつけたいフォーマルドレスを探している大人の女性にふさわしいハイセンスなドレスです。4月下旬より日本で展開されるのはNYコレクション2017 SSにて発表されたドレス1型(品番 7112 TFGEMB)。NOVARESE銀座、大阪の2店舗にてレンタル・販売がスタートします。レンタル価格は480,000円、販売価格は1,200,000円(共に税抜き)、サイズはUS 2、US 4。軽やかで若々しいデザインにあふれた2017 SSコレクションの中から日本女性のためにセレクトされたのは、チュールスカートにオーガンジーをカットアウトしたトップとリボンで結んだバックスタイルが特徴的なドレス。後ろ姿の美しさにもこだわる、日本人女性の美意識をくすぐる一着です。今後も春夏・秋冬のコレクションごとに、日本人女性に合う数型をセレクトしレンタル・販売予定。プレ花嫁、ドレス着用シーンがある方はお見逃しなく!キャロリーナ・ヘレラNYを代表するドレスブランド。素材の美しさに加え、取り外し可能なスカートや袖など、複数の着用方法ができる自由度の高いデザインに定評がある。レネー・ゼルウィガー、オリビア・パレルモ、クリスティーナ・ヘンドリック、ジェシカ・シンプソンなどのセレブがウエディングドレスを着用している。HP / Facebook / Instagram
2017年04月20日ラグジュアリーかつしっかりと日常に溶け込む絶妙なバランス感覚で幅広い層の女性に支持されるブランドAcne Studiosが、3月4日パリにて2017年秋冬コレクションを発表しました。「今季は生き生きとしたプレイフルで自由なコレクションを造りたいと考えました。ロマンティックでプリミティブでありながら、大人のフェミニンな部分もあり、個性や直感といった個々の生き方からなる世界観を表現したコレクションです。」ー Jonny Johansson, Creative DirectorAcne Studios 2017AW LOOK
2017年03月08日アクネ ストゥディオズより昨年8月に発表したEMOJIコレクションの第2弾が登場。今回はリゾート2017年コレクションにフィーチャーし、ピースサインやスカルにテディーベア、またビビットなマッシュルームのEMOJIが展開されます。EMOJIコレクション 第2弾ウィメンズ、メンズ共に刺繍もしくはプリントEMOJIの2オプションで提案されるコレクションは、今季の新型スウェットシャツ、 Tシャツにのせてブラック、ホワイト、グレーに加え5色のタイダイプリントでラインアップされます。 同コレクションは2月8日よりアクネ ストゥディオズ直営店(アオヤマ / ミドウスジ)および acnestudios.com にて展開中。fint bear sky blue ¥41,000fint bear zink grey ¥41,000fint peace black ¥41,000fint peace dark navy ¥41,000florida bears black ¥52,000florida bears zink grey ¥52,000florida head zink grey ¥58,000florida magic black ¥52,000niagara bear navy 価格未定niagara head dark navy 価格未定niagara head light ecru 価格未定niagara magic dark navy 価格未定niagara peace ink blue ¥28,000niagara peace mint green ¥28,000〈EMOJIコレクション 日本国内展開店舗〉アクネ ストゥディオズ アオヤマ/ Tel. 03-6418-9923アクネ ストゥディオズ ミドウスジ/ Tel. 06-6251-8670アクネ ストゥディオズ Spring/Summer2017 ポートレートシリーズ今季アクネ ストゥディオズがフォトグラファー Paolo Roversi に依頼し実現したポートレートシリーズは、Spring/Summer2017 コレクションを纏ったアーティストやライターなどクリエイティブな人物にフィーチャー。 同ポートレートシリーズはニューヨーク、香港、パリ、ミラノの街で逐次展開されます。Spring/Summer2017 コレクションは3月中旬より店頭および acnestudios.com にて展開開始。“今季コレクションで表現したのは心を開くこと、また世界を見渡すことです。 様々な国のアーティスト達がPaoloの視点と世界感を通してどの様に映し出されるのか大変興味がありました。 彼のパリスタジオで行われた撮影風景は、まるで錬金術のようで、立ち会えたことを光栄に思います。”ー Jonny Johansson, Creative Directorシリーズの登場人物Fatimal AI Qadiri:クウェート出身のミュージシャン・アーティストHayv Kahraman:イラク出身スウェーデン在住のアーティストSadaf H. Nava:イラン出身ニューヨークベースのパフォーマンス アーティストYasmina Benabdelkrim:パリ・ニューヨークで活躍するスタイリストNegar Azimi:ニューヨーク ベースのエディターGolshifteh Farahani:フランスベースのイラン人女優・ミュージシャン・歌手
2017年02月09日今年もあと少し。年始のセールでは何を買おうかな、と画面を見ながら考えている越境レディのみなさん、手持ち無沙汰な数分でファッション業界のことを少しお勉強してみませんか?第3回にわたってご紹介する《連載:ファッション業界って何?》シリーズ、第1回はファッションウィークという言葉に関して少し復習していきましょう。ファッションウィークって何?ROBEでも場外スナップなどで定期的にレポートしている“パリコレ”という言葉がファッションウィーク、コレクションの代名詞として一番馴染みがあると思います。ファッションウィークとは、連続する数日間のうちに複数のブランドがファッションショー、コレクションを発表する期間のこと。1日にいくつものブランドが立て続けにショーを行い、都市によっては10日間も続くファッション業界の一大イベントです。ファッションウィークは世界各地で行われていて、NY、London、Milano、Parisで3月、9月の年2回ずつ開催されるコレクションが現時点では最も強い流行発信力を持っています。それに次いで、世界から注目を集めているのが東京のファッションウィークであるAmazon Fashion Week TOKYOです。参加ブランドはbeautiful peopleやTHEATRE PRODUCTS、Ujohなど東京に拠点を置くブランドが多数。最近ではフィリピンや香港などアジア各国からの参加もみられます。ファッションショーって何?そもそも、ファッションショーって何?という方のためにショーの仕組みについても少しだけ復習しましょう。モデルが急ぎ足(演出によっては驚くほど遅い時もありますが)でランウェイを歩く、たった10分足らずのイベントがファッションショー。出てくるモデルが着ているのは半年先に売り出される服、つまり店頭に並ぶ商品の見本です。簡単に言えば、ファッションショーは来季に売り出す服の発表会ということになります。たとえば、2016年10月に発表された服は2017年の春夏(だいたい2月初旬くらいから店頭に並び始めます)に売り出される服たち。こんな服着れないよ〜!というものもショーだとチラホラ見かけますが、あくまでブランドのシーズンコンセプトを伝えることが目的なので、実際に売り出すものは発表されたものをよりデイリーに着られるようなデザインに落とし込んで展開されることもあります。ショーを見ることができるのはセレクトショップや百貨店のバイヤー、ファッション誌やWeb媒体のエディター、ファッション業界を俯瞰的に見るジャーナリスト、SNSで即時性の強い発信力を持つインフルエンサーなどです。バイヤーは買い付ける商品を決めるため、エディターはトレンドを拾い上げ誌面の構想を練るため、ジャーナリストは今のファッションシーンを分析して時には厳しく批評するため、それぞれ真剣に服=半年先の未来と向き合う10分間を過ごします。そしてすぐ後に開催される展示会へと続きます。ただ見て終わり、ではないのです。いかがでしたでしょうか。ファッション業界の仕組みを知ればもっともっとファッションを楽しむことができるはず。次回は展示会について解説していきます。※ 文中の写真は全て2015年10月に行われたMercedes-Benz Fashion Week TOKYO(現 Amazon Fashionweek TOKYO)にて撮影※ この記事は2015年10月12日にS MAGAZINEに掲載された記事をリライトしたものです。Text : Azu Satoh
2017年01月26日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。ようやく更新気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第23回目になりました。前回は #ROBEパリコレ隊 の話(Inatagramでハッシュタグを検索!)でした。今回は「服ってそんなに必要?」というちょっと個人的には辛いお話。 今、あなたのクローゼットには何着の服が入っているでしょうか?少し前に『フランス人は10着しか服を持たない』という本が流行しましたが、最近は「服を所有しない」という選択が一種のムーブメントとなっています。所有しない、というのは本当に数着で着回すということだけではなく「シェア」することでも叶います。数年前からポコポコと現れてきた洋服やバッグのレンタルサービスや定額レンタルサービス(ファッション系サブスクリプションなどと言われます)はすでにマスにも認識されつつあります。断捨離という言葉が浸透して久しいですが、「所有しないこと」がある種ステータスになり、少ないモノで上手くやりくりすること自体がファッショナブルな生き方として捉えられているよう。消費しきれていない衣類先日、国内最大規模のアパレル展示会であるファッションワールド東京にてユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文さんの講演会を聞く機会がありました。そこで耳にしたのはちょっと、いや、かなり衝撃的な数字。ファッション業界の業界紙である繊研新聞によると、2013年度の衣料品の年間供給量が41億点を超えたそう。(参照 : )当時の人口が1.27億人という数字と照らし合わせると、国民一人当たり年間32点の衣料品を購入しなければ消費しきれない計算になります。国民一人当たりということはもちろん赤ちゃんも中高生も高齢者も含んだ数字。主にファッション消費が盛んな20代ですら年間32着も買うとは思えないのに、これは異常な数ですね。(ちなみに余談ですがファッションモンスターと言われる私は年間30着前後購入しています)さて、ROBE読者の皆様は年に何着服を買うでしょうか?買うタイミングは?どんな服が欲しい?「セールでしか買わない」 「キャンペーン中しか買わない」 「ネットで安く買う」 「何を買えばいいかわからない」こんな声が聞こえてきそうです。そりゃそうですよね、これだけ服が溢れていて、どこも同じようなデザイン同じようなコンセプトでは価格が安い以外に買う決定打がありません。それでは、服を買う決め手とは?生活する場所はどこか以前も水曜連載で服にはリアリティが必要という話をしましたが、今わたしたち消費者(ファッションはあまり消費であって欲しくはないのですが)と生産者が認識すべきはまさにこのリアリティなのではないかと思います。自分が生活を送る場所、会話をする人々、遊びに行く場所、仕事で会う人々etc...衣食住と括られるように、服は生活の一部に溶け込む存在。だから、自分が身を置く環境をもう一度見直して服を選んでみてください。ひとりの人が生きる環境はひとつではないし、感情もひとつではありません。特に忘れがちなのが感情。「なんとなく」「妥協」で服を買ってしまうと、どんどん薄れていってしまうリアリティ。なんとなくで買ってしまって気分が乗らないからと服を早いサイクルで買い直し続けると、供給過多という望んではいない現実にぶち当たってしまうのです。“なんとなく買い”が生んでしまったイヤなサイクル。1年で32点も買わなくていいし、32点も作らなくていい。記事中の画像は先日 Amazon Fashion Week Tokyo で発表されたパリ発ストリートクチュールブランドKOCHÉのショーの様子。原宿という東京の生っぽさが漂う街で突如開催されたゲリラショーは、街に溶け込むファッションとは何かを体現してくれました。Amazon Fashion Weekよりも2週間前にパリのショッピングセンターで開催されたパリコレでのゲリラショーショットも混ぜているので、同じ服が違う街で着られるとどう映るか、少し考えるきっかけにしてみてください。デザイナーのクリステル・コシェはパリ在住。彼女が思うリアリティと、私たちが感じるリアリティは決定的に違うはず。身につける服が、私のリアリティに寄り添っているかどうか、私が持つたくさんの感情を滑らかに変換して引き出してくれるかどうか、服であふれた今だからこそ、選ぶ決め手はココにあるのだと思います。 Text : Azu Satoh
2017年01月08日ファッションウィークで盛り上がる3月や10月になると有名人やインフルエンサーのSNSで「展示会でオーダーしました!」などの投稿を見かけますよね。「新作を注文できる場所っぽいぞ...?」ということまでは伝わってきますが、ファッション業界以外の方にとって展示会は何をするところなのかいまいちわかりません。第3回にわたってご紹介する《連載:ファッション業界って何?》シリーズ、第1回目のファッションウィークって何?に続き第2回は展示会について簡単に解説していきます。展示会=商談の場ファッション業界における展示会とは、他業界と同じく商談を行う場です。ブランド、メーカーが取引先を呼んで商品を買い付けてもらったり、報道してもらうための大事な場。招かれるのはバイヤー、プレス関係者、ブランドの知り合い、インフルエンサーなどです。一般の方に開放している場合もありますが、主に顧客や一般向けは先行受注会と呼ばれ、最近はネット上で行われることも多くなりました。実際どんなことをしているか、職業別に見ていきましょう。バイヤー展示会での目的は店頭に並べる来季の商品買い付け。ショップのコンセプトや客層に合ったアイテムを選ぶのが重要。ラックに候補のアイテムを並べて、全体のバランスが取れているか(トップスばかりになっていないかなど)、お店に陳列した時にどう見えるか、イメージを膨らませながら慎重に選びます。この時、消費者目線で服を見て「丈が短すぎてお客様が着づらいと思うから、3cm長くしたほうがいい」「下着が透けるから裏地を足したほうがいい」など、改善点をブランド側に伝えることもあります。プレス関係者雑誌やウェブマガジンの編集者、スタイリストなどは来季のイメージ決めが目的。ショーで見て気になった服を実際に手に取り、どのアイテムでどんな特集を組みビジュアルを作っていくかを考えます。さまざまなブランドを回ることで、細かなトレンドを発掘するのも重要な仕事。ショーでは出なかったアイテムや色の展開も展示会では発表されるので、隅から隅までチェックします。展示会の様子じゃあ展示会ってどんな感じなの?ということで以前訪れた展示会の様子をご紹介します。デザイナー、玉井健太郎さんによる「ASEEDONCLÖUD(アシードンクラウド)」は毎回ストーリーと登場人物を立ててコレクションを展開しています。2016年春夏コレクションで表現したのは植物を愛する女性の物語。展示会場の端にグラデーションを描くように並んでいたのは144色の草木染めの衣服たち。タグには染色に使用した植物と、それが採れる旬の時期が記してあります。(こちらはインスタレーション用で、販売されるかは未定だそう。)このように、そのシーズンのイメージを伝える役割もある展示会場には、直接商品にはならないものまで飾られていることがあります。左:iPhoneで普通に撮影右:iPhoneでフラッシュを炊いて撮影サカナクションやライゾマティクスとのコラボレーション演出でファッション業界だけではなく多方面から注目を集めている「ANREALAGE(アンリアレイジ)」。パリで発表された2016SSコレクションのテーマは “REFLECT” でした。こちらは心霊写真ではありません。光が光源に対して真っ直ぐ反射して返ってくる再帰性反射という仕組みを利用することで、光をあてると服自体が発光して色づいているように見えます。日常だと交通標識などに使われている技術だそう。一眼レフでフラッシュを炊いて撮影真っ直ぐ跳ね返る光のため、少し横から見たらここまで光って見えないという不思議な生地。一眼レフだとフラッシュの光が広範囲に届きますが、iPhoneのフラッシュだと限られた範囲しか届かないので、この生地の場合はiPhoneで撮影する方がより発光して見えるのだとか。日常に溢れるテクノロジーをファッション表現に落とし込み続けているANREALAGEは今話題のFashion Techの領域でも動向を伺っていたいブランドの一つです。展示会の仕組み、雰囲気は伝わったでしょうか?素材やシーズンテーマについて詳しく聞けるだけではなく、デザイナーさんから直接想いを聞けるのが展示会の良いところ。《連載:ファッション業界って何?》シリーズ第1弾の「ファッションウィークって何?」に引き続き、業界の裏側がちらっと覗けるような記事をお届けするので次回もお楽しみに!※この記事は2015年11月4日にS MAGAZINEに掲載された記事をリライトしたものです。Text : Azu Satoh
2016年12月31日「AWコレクション入荷しました!」「2017春夏コレクションの予約受付中です!」店頭でこんな言葉を聞いたことはありませんか?なんとなく耳にしたことがある「コレクション」という言葉ですが、秋冬・春夏の2つに分かれていると思ったら大間違い。実は、もっともっと細かく分かれています。第3回にわたってご紹介する《連載:ファッション業界って何?》シリーズ、第1回目のファッションウィークに続き第2回は展示会、最終回はコレクションスケジュールに関してのお話です。コレクションとはコレクションとはアパレルブランドの商品ラインナップのこと。◯◯コレクションと表記されていれば◯◯の部分がその商品ラインナップが展開されるシーズンということです。例えば『S for SHOKO 秋冬コレクションの魅力を徹底解説!』の記事ではS for SHOKOが秋冬に展開しているラインナップの話をしています。ここまでは簡単なのですが、最近では “プレ” “クルーズ” なんて言葉も聞くようになりました。コレクション発表から発売まで一般的にレディースのプレタポルテ(※1)はショーや展示会形式で発表から発売まで、5〜6ヶ月のズレがあります。9月に発表された春夏コレクションが店頭に並ぶのは早くて翌年の2月ということです。(しかし、最近ではSee now, Buy nowという新たなシステムが登場しファッション業界を混乱させています。その話については『See now, Buy now!今見たものはすぐ買いたいの?話』をご覧下さい)《コレクション発表 → 展示会(受注、生産数決定)→ 生産 → 店頭》ざっくりと説明すると発表から店頭に並ぶまでは上記のような流れになります。これと並行して、キャンペーンや雑誌の撮影などの広報活動も行われます。オートクチュール(※2)は発表から発売まで3ヶ月、最もタイムラグがあるメンズコレクションは約9ヶ月も待たなければいけません。上の写真は2015年3月のパリコレクションで発表された「MASHA MA(マーシャ・マー)」2015AWコレクションです。(ショーで座席案内などのPRアシスタントをした後、モップアシスタントに降格)午前中にコレクションを発表して夕方にはショールーム設営完了という速さ。この後数日ほど展示会が行われ、いよいよコレクションの命運を左右するビジネスが始まります。日本だとショー発表から展示会まで少し間が空いてしまうことがあり、商談の機会損失になっているのでは、と問題視されています。(※1)既製服。サイズがあらかじめ決まっている、私たちが普段買って着ている服のこと。 (※2)高級仕立て服。顧客のサイズに合わせて1着ずつ仕立てられる服。日本ではあまり見られない。レッドカーペット用のドレスやアーティストの衣装などに用いられることが多い。コレクション発表スケジュールコレクションのメインとなるの春夏・秋冬のプレタポルテコレクションは、NY → LONDON → MILANO → PARIS → TOKYO の順で開催されます。間髪入れずに一ヶ月続く過酷なスケジュール!他にもシドニーやソウル、ベルリンなど世界中で開催されています。2013年2月のロンドンファッションウィーク。ハイド・パークに出現したBURBERRY PRORSUMの特設会場にはセレブがずらり。ロンドンが終わった翌日にはミラノファッションウィークがスタート。街中に設置される巨大ディスプレイで誰でもランウェイを見ることができます。こちらは2013年2月のミラノファッションウィーク。レディースプレタポルテの他にメンズコレクションなどを加えた1年間のコレクション発表スケジュールを1月からざっと見てみると、ほぼ2ヶ月に一度のペースで何かしら発表されていることがわかります。【1月】メンズAW、オートクチュールSS 【2月〜3月】秋冬Autumn/Winter 【5〜6月】プレSpring、クルーズ、リゾート 【6〜7月】メンズAW、オートクチュールSS 【9〜10月】春夏Spring/Summer 【12月〜1月】プレFall2013年6月に行われたParisメンズ。KENZOのショーは郊外のサーカス場で行われました。メンズのコレクション発表ということもあり、来場者は素敵メンズがずらり。クルーズ、リゾート、プレって?プレコレクションはメインの春夏・秋冬の前に発表される、小規模なコレクションのこと。ブランドによってクルーズ・リゾート・ホリデーなど、様々な呼び方があります。クルーズ、リゾートコレクションは春夏コレクションのプレにあたり、5〜6月に発表され、11月〜1月に店頭に並びます。「あれ、11月に売るのにリゾート?」と疑問に思うかもしれませんが、周りにいませんか?年末年始にハワイに行く人。そんな人たちに向けた、バカンスに着て行きたくなるような服が並びます。日本に比べバカンス文化が根付いてる欧州では大事なコレクションです。もちろんバカンスに行かない人も着ることができますよ!ファッションオタク、ランウェイ好きは必ずチェックするVogueRunway.com(旧 STYLE.COM)を見てみると、ルックの掲載がある1991年から2006年まではSS、AW、Couture、Mensのみですが、2007年からResortが入ってきています。春夏・秋冬の2回だけでは消費者の需要に応えられなくなったため、この頃から間を埋めるようにプレコレクションが展開されるようになりました。ランウェイで発表される「これ着られますか?」というメインコレクションとは異なり、より着やすく売りやすい服が並ぶのがプレコレクションの特徴です。新しい商品が次々に出てくるので、消費者にとってコレクションが増えるのは嬉しいこと。しかし、このスケジュールをみると、いかにファッション業界が過密なスケジュールで回っているのかが分かります。ファストファッションと言って思い浮かべるブランドだけが早いサイクルで服を作り出しているわけではありません。コレクションブランドと言われるところも同じで、3ヶ月に一度のペースで新作を発表しながらクリエイティビティを維持するのはとても大変なこと。常に新しいものを求められるファッション業界なら、なおさら厳しいことだというのは想像に難くありません。早いサイクルで作られた服だからと早く消費してしまっても良いのでしょうか?次にお店で手に取った服が、どんなサイクルで作られているか、少し想像してみてください。知っているようで知らないファッション業界の仕組みをイチから解説する《連載:ファッション業界って何?》シリーズ。「ファッションウィークって何?」「展示会って何?」に引き続き、今回はコレクションについて分かりやすく解説しました。そろそろネタ切れなので、次回のネタを探しに「ココがナゾだよファッション業界」を聞き取り調査しに出かけてきます!※この記事は2015年11月11日にS MAGAZINEに掲載された記事をリライトしたものです。Text : Azu Satoh
2016年12月31日半年に一度、ファッションに燃える一週間がやってきた!9月27日〜10月5日の9日間で開催されたパリコレクション。会場で目撃した2016年秋冬のリアルトレンドをスナップでご紹介!第一弾のトレンドアイテム編、小物やカラーに注目したディテール編その1、柄やヘアを取り上げたディテール編その2!ストリートで観測されたリアルトレンドを自分らしく取り入れてみて!サングラスはカラーレンズで射止める視線もはや夏だけのファッションアイテムではなくなったサングラス。今取り入れるならインパクト大のカラーレンズがクール!いつでもどこでも動物と一緒前回も取り上げたように、ヒョウ柄であふれたパリコレ会場。でも発見したのはヒョウだけではありません。まるでファッションZOOな今シーズン、あなたはどの動物を取り入れた?バッグは小さければ小さいほど良し◎ミニミニバッグ、ウエストポーチが来る?と予言した夏から少し経って、いましたいました小さなバッグを身につけたファッショニスタたち!一体何が入ります?という質問はとりあえず置いておいて、今楽しめる新鮮な可愛さを楽しまない手はありません。実際、小銭や定期券だけでも別のバッグで入っていると便利です。ウエストポーチミニミニバッグ今シーズンのitブランドはコレ!みんながこぞって身につけていたのがこのブランドたち。アイテムどかぶりなんのその、「やっぱりこれ可愛いよね!」という共感から生まれるコミュニケーションもファッションのパワーがもたらす奇跡の一つなのです。GUCCIのバッグ&靴PRADAとmiumiuの靴J.W. ANDERSONのピアスバッグBALENCIAGAとVETEMENTSの靴CHLOEのバッグトレンドをチェックしたら、自分らしく着こなすにはどう取り入れるか、ワードローブとにらめっこ。明日は浮かんだアイデアをベースにおしゃれを楽しみましょう!See You Next Season!Photo & Text : Azu Satoh
2016年11月08日華やかなパリコレの舞台を切り撮っているのは他でもない彼女たち。パリコレ2017春夏スナップ番外編として、可憐なる戦場で戦うカメラ女子たちをスナップ!おしゃれマスターが集まる舞台にはカメラマンだっておしゃれ必須!被写体だってこなしますカメラ女子たるもの、自分も被写体でなければ!パリコレの会場では誰もがスナップスター。ふとした瞬間も美しい彼女たちについついレンズを向けてしまう。プライドを持ってカメラを構える彼女たちは立ち姿まで美しい。ベストショットは撮れた?「いま、いいショット撮れた!」興奮冷めやらぬその瞬間は即確認。日差しが強くて厳しい顔になっちゃうのはご愛嬌。撮りながら写真を整理していかないと、いざという時に困っちゃうからね。Photo & Text : Azu Satoh
2016年11月03日半年に一度、ファッションに燃える一週間がやってきた!9月27日〜10月5日の9日間で開催されたパリコレクション。会場で目撃した2016年秋冬のリアルトレンドをスナップでご紹介!第一弾のトレンドアイテム編、小物やカラーに注目したディテール編その1に続き今回は柄やヘアに注目!ストリートで観測されたリアルトレンドを自分らしく取り入れてみて!ヒョウ柄で攻めたいの秋といえばヒョウ柄。定番柄も今シーズンは大胆に取り入れるのが吉!甘辛ガーリーは卒業して、モードなヒョウに変身してみない?上下でひょう!アウターでもスカートでも大きな面積で身につけてしまえば実は一気にモードな印象へと振り切れる。セクシーでゴージャスなイメージがあるヒョウ柄をカジュアルダウンするために、オーバーサイズのヒョウ柄ジャケット×デニムでさらりと着こなしましょう。小物でひょう!猫柄トレンドが熱いこの秋冬。小物でヒョウ柄を足してみたら、まるで猫ちゃんを抱えているよう?合言葉はB・C・Dこの秋冬、お買い物に迷ったらまずこの呪文を唱えれば一安心。奇抜なシルエットに頼るのではなく柄で遊ぶことができたらおしゃれ上級者!Border夏のイメージがあるボーダーも落ち着いた暖色を選べばほっこり秋テイスト。柄on柄もなんのその、ピッチのあったボーダーとストライプの組み合わせは斬新かつ可愛すぎる!Check秋の定番柄のチェックは細めのラインでマニッシュなイメージに仕上げたい。もしくはギンガムでレトロキュートに持っていく。いずれにしても、コーディネートのメインで活躍させたいのがチェックの魅力。Dots子供っぽくなりがちなドットを取り入れるなら小さめが大人っぽい&今っぽい。濃いめのブルーや深いグリーンを選べば大人ドットの完成。編み込みでお目立ちヘアファッションは服や小物だけでは完成しません。トータルでキメてこそ真の越境レディ!(大変な分、可愛くなれる!)キリッと1本パリコレ会場でひときわ目立ったのが手の込んだ編み込みヘア。頭のてっぺんからまっすぐ1本に編み込んだポニーテールはいい子ちゃんなルックに合わせたい。エッジィに2本オズの魔法使いのドロシーみたく二つのおさげにしても可愛いけど、今の気分はカッコよく!きつく編み込んで、プリンになったカラーもグラデとしておしゃれに見せる。あえて全部編みこまずに流して遊ばせるのも可愛い。トレンドをチェックしたら、自分らしく着こなすにはどう取り入れるか、ワードローブとにらめっこ。明日は浮かんだアイデアをベースにおしゃれを楽しみましょう!次回はトレンド小物編!Photo & Text : Azu Satoh
2016年10月29日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第17回目になりました。前回は布忍神社の恋みくじの話。今回はファッションショーのあり方についてのお話です。 先日、ファッションデザイナーの山本寛斎さんが企画するファッションショー・イベント、「日本元気プロジェクト 2016 スーパーエネルギー!!」を拝見しました。総勢500名の出演者によるダンスや演奏はその名の通り、スーパーエネルギーに満ち溢れたエンターテイメントーショーです。「ファッションを通じて日本を元気に!」というテーマが掲げられ、原宿・代々木第二体育館に熱風を巻き起こしました。世界で活躍するダンスデュオAyaBambiによる和太鼓に合わせた演舞や、コンゴ共和国の“世界一おしゃれな紳士集団”サプールの登場で会場は大盛り上がり。KANSAI YAMAMOTOの衣装を身につけて迫力のダンスを披露したAyaBambi、カラフルなスーツや独特のステップでエレガンスを体現したサプールたちは、それぞれ生きたファッションの力を会場で爆発させてくれました。ランウェイ甲子園私が特に楽しみにしていたのは東京ブランドによるファッションショー。DRESSCAMP や CHRISTIAN DADA、PLASTICTOKYO といった東京コレクション、パリコレクションで活躍するブランドたちによる一夜限りのスペシャルショーです。通常、ファッションショーでは次の季節に売る服を発表するのですが、今回は過去のアーカイブルックでのショー。八王子高等学校吹奏楽部の元気な演奏とともにショーのトップバッターを飾ったのは DRESSCAMP。MBFWT にも参加しているベテランブランドで、毎回目の覚める色彩とパンチの効いたルックでエンターテイメントショーを見に来た気分にさせてくれるのですが、今回はさらにパワーアップ。スイングと掛け声がランウェイミュージックとして流れ、今までのファッションショーとは一線を画す斬新な演出でした。ピアノやバンドの生演奏によるショーは何度か見たことがあったのですが、吹奏楽と掛け声のセッションは初めて!「ニッポン!元気!プ・ロ・ジェ・ク・ト!」「いいぞ!いいぞ!ドーレスキャンプ!」という、まるで甲子園のような掛け声が飛び交う中、それを無視するかのように颯爽と歩くモデルたち。「そうそう、このモデルと音楽の温度感のズレがたまらなくファッションショーなのよ!」と一人で大興奮していました。そのあたりについては『服は何故音楽を必要とするのか?―「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召還された音楽達について』という菊地成孔さんの著書で服飾史とそれにまつわる音楽の話をお勉強することができるので是非〜。ベテラン DRESSCAMP の次はパリコレへと舞台を移し世界で戦う東京ブランド CHRISTIAN DADA へとバトンタッチ。普段はクールな印象で見る者をその世界観へグイグイ引き込んでいく CHRISTIAN DADA ですが、この日は熱血甲子園モード(?)以前ランウェイで見たルックが再登場していたのですが、不思議と吹奏楽のアゲアゲな演奏とマッチしているのです。まるで内に秘めた情熱が聞こえてきてくるかのような。クールでパンクなブランドだと先入観で決め込んで見ていただけで、音楽が変わると服の見え方も変わってくるのかーと、一人感心していました。加えて驚いたのが、先日パリで開催された VETEMENTS のショーに抜擢され話題となった日本人モデルManami Kinoshitaがトップで登場したこと。単にジェンダーレスで括ることができない雰囲気の彼女、今後引っ張りだこになること間違いなしでしょう。かっこいい〜PLASTICTOKYOの変身さて、この日最も唸ってしまったのがこの中では一番若手のPLASTICTOKYOのショーでした。登場したのはモデルではなくPLASTICTOKYOの衣装を身につけたセネガル出身の音楽グループ「Wagane Ndiaye Rose with sophie ker gi group」のメンバーたち。豪快でフリーダムなアフリカン・パーカッションとダンスパフォーマンスは PLASTICTOKYO のサイケデリックな色彩やトライバルな柄にとてもよく合っていて、以前ショーで拝見した時感じたストリートウェアとしての強さとは違った、より親しみやすくポップな印象を受けました。以下はROBEの兄妹サイトSTYLER MAGで東コレ取材をした時に撮影したものです。昨年10月に開催されたMBFWT(メルセデスベンツファッションウィーク東京。次の10月からはスポンサーが変わりアマゾンファッションウィークになります。)で発表されたランウェイの様子。安全ピンで構築されたマスクを被っていたりバンダナにまみれていたり、ランウェイ用の演出がされてだいぶハードな印象ですよね。それがどうでしょう。多少のヘアメイクはあるものの、過剰に装飾したわけではない彼らが身につけるとそこまでハードなイメージにはなりません。陽気でパワフルな音楽込みで見るとより日常っぽさを感じるのです。もちろんショーで見せるルックはブランドの世界観やそのシーズンのテーマを伝える大事な役割があるので「こんなの着られないよ!」というインパクト大の演出も大事です。それがショーの醍醐味ですから。でも、こうしたブランドの世界から少し飛んだところに落とし込んで表現した時にどう見えるのかという試みも、ブランドの枠やファンを増やすという意味でとても大事な挑戦なのではないかなと思いました。おまけ話で、クスリと笑ってしまったのがデザイナー紹介の時。普通、ランウェイが終わりモデルが全員引っ込むとデザイナーさんが舞台袖からちょこっと出てきて一礼するのですが、この日は客席に座っていたデザイナーさんにスポットライトを当てるという主役級の紹介!これはデザイナーさん達も緊張したのではないでしょうか(笑) 同じ衣装を着ていても、着る人、着るテンション、見る環境によって服の魅力の引き出し方は変わってくるのだなーと再発見できたショーでした。服は人が着て生きるもの。ファッションショーは時代遅れ、ファッションは元気がない、なんて言われ続けているけれど、やっぱりファッション・ショーって楽しい〜!Text : Azu Satoh
2016年07月27日“夜空の星が描く、ブラックとゴールドのコントラストの美しさ”ジバンシィ(GIVENCHY)は、“2013 クリスマス コレクション「Ondulations Precieuses/オンデュラシオン・プレシューズ(聖なる揺らめき)」”を、11月1日より限定発売する(先行発売:10/13(日)~ジェイアール名古屋タカシマヤ・10/23(水)~伊勢丹 新宿本店、阪急 うめだ本店)。テーマは“夜空の星が描く、ブラックとゴールドのコントラストの美しさ”。夜空、そして、夜空に光る星の光。相反するカラーのコントラストのなす美しさが、新しいクリスマスのおとぎ話を生み出す、ジバンシィ ウーマンの美しさを最大限に高める、星の揺らめきをイメージしたクリスマス コレクション。限定アイシャドウ「オンデュラシオン・ドー」などラインナップは、アイシャドウ「オンデュラシオン・ドー」(限定品)、アイラッシュ メイクアップ「ラッシュ・スパークル」(限定品)、リップスティック「ルージュ・ジバンシィ」(限定色2色)、マスカラ「フェノメン・アイズ」(限定色1色)、ネイルカラー「ヴェルニィ・ジバンシィ」(限定色2色)。「オンデュラシオン・ドー」は、非常に軽く、透明感があり、柔らかなテクスチュアの限定アイシャドウ。2色をミックスすることで深みのあるブロンズに。ジバンシィ クチュールのデザインを踏襲したスペシャル パッケージ入り。「ラッシュ・スパークル」は、ライトでべたつかない透明ジェルタイプのアイラッシュ メイクアップ。単品で、またはマスカラの上からオン。ゴールドのパールが瞬時に目元の輝きをプラスする。「ルージュ・ジバンシィ」は、フェミニンな仕上がりのローズと、温かみのあるピンクの限定2色で、黒地にゴールドの特別パッケージ入り。「フェノメン・アイズ」は、柔らかなブロンズカラーの限定色。「ヴェルニィ・ジバンシィ」は、洗練された指先に仕上がる真紅の赤と、華やかでモダンな印象に仕上がるブロンズの限定2色での展開となっている。【参考リンク】ジバンシィ「2013 クリスマス コレクション」
2013年10月14日