ゲスの極み乙女の川谷絵音さんと休日課長さんなど、凄腕のアーティストが顔を揃えたヒップポップバンド、礼賛。ボーカルと作詞・作曲を務めるのはCLR(クレア)ことラランドのサーヤさんだ。1stアルバム『WHOOPEE』には、このメンバーならではの一筋縄ではいかないトラックと巧みに韻を踏んだラップ、スキルフルな歌が詰まっている。ラップはお笑いとは違う言葉遊び。血が通っている言葉を当てはめる。「私以外はプロ中のプロ。その人たちに『好きにやっていいよ』と言われたのでお言葉に甘えました。ただ、いろんなバンドをやってる中でも『礼賛が一番楽しい』って言ってほしいので、周りのすごさに胡坐をかかないよう肝に銘じてます」“バカ騒ぎ”という意味を持つアルバムタイトル『WHOOPEE』には、こんな思いが込められている。「肩肘張らずに遊び心でやってる部分が多いバンドなので、この言葉が合ってるなと思って私が付けました。ライブ前もみんなで焼き肉食べに行ったり、服を見に行ったり、ライブの時間より遊んでる時間の方が多かったりします(笑)」元々ラップに造詣が深いことで知られるサーヤさん。好きなラッパーというと?「別の仕事とお笑いを兼業していたので、親和性を感じていたZORNさんを聴いてました。あと5lackやAwich、友達のCreepy Nuts。CLRっていう名前を付けてくれたBIM君も好きです。あと、K‐POPのガールズグループのラップもめちゃくちゃかっこいいので聴きます。自分がラップをやるようになって、曲を聴く際に『こういう言い方で遠回りしたりするんだ?』とか考えるようになりましたけど、引っ張られるとよくないと思うので、あまり意識しないようにはしてます」アルバムというボリューム感でラップを中心にした作詞・作曲を担当することで、ラップならではの面白さをひしひしと感じたという。「ラップはお笑いとは違う言葉遊び。血が通っている言葉をメロディに当てはめていくのが楽しかったです。これまでは、落ちがなかったり、角が立つようなエピソードはお笑いだと昇華しづらくて出しどころがなかったんですが、音楽ならいくらでも解釈を変えて出せる。生活してて嫌なことがあっても、何らかのネタになるって思えるので助かってます(笑)。ヒップホップは聴く側としても、『そこまで具体的に言うかね』っていうぐらい生々しい方が刺さる。“どこどこで何をした”っていう具体的な描写に対して、自分がしていないことでも自己投影できます。なので、なるべく自分もリアルに書くことを意識しました」アルバムを聴くと、礼賛を始めてから約1年の軌跡を感じるという。「1年でいろんなことが起きて、だいぶマインドも変わったなって思います。最初に作った『愚弄』は殺気立ってたかもしれない(笑)。牙が鋭利ですよね。やっていくうちに、良い経験も歌にしようって思ったり、フェスに出て『みんなが気持ちよくなれるアップテンポの曲を作りたい』って思ったりしてバリエーションが増えていきました。漫才としてネタを出すとそれで終わりになっちゃいますけど、音楽は一度作ったら何回もしがめるのがいいですよね(笑)。違う立場から歌い直せるし、何度でも自分でかみ砕ける」1stデジタルアルバム『WHOOPEE』。作詞をサーヤが担当し、作曲はサーヤと礼賛が担当。サーヤが好きな映画『トゥルーマン・ショー』からインスパイアされた「TRUMAN」ほか全11曲収録。(Warner Music Japan)らいさんCLR(クレア、Vo)=ラランドのサーヤ、晩餐=川谷絵音(Gt)、簸=木下哲(Gt)、春日山=休日課長(Ba)、foot vinegar=GOTO(Dr)による5人組ヒップホップバンド。1/21から初の全国ツアーを開催。※『anan』2023年1月25日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE) インタビュー、文・小松香里(by anan編集部)
2023年01月23日お笑いコンビ・ラランドのサーヤとニシダが出演する、Mizkan・酢あそびの新WEB動画「サーヤ、おおざっぱな朝のこと。」編、「ニシダ、オフ満喫。」編、「サーヤ、ほろ苦い夜のこと。」編が、10日に公開された。新WEB動画では、ラランドのサーヤとニシダが日常生活のワンシーンを切り取ったショートドラマで本格的な演技に挑戦。その時のシチュエーションにリンクした「酢あそび」を提案しながら“素”の感情を表現し、ありのままの日常を感じられるニシダの演技や、サーヤの泣き顔を披露している。■ラランド インタビュー――今回の撮影の感想や見どころを教えてください。サーヤ:思っていたよりも本格的なお芝居で「ふぅ~~」といった感じです。お酢の“酢”とナチュラルな“素”が掛け合わされたストーリーでしたが、家に帰ってきたときの“素”の自分に近い形だと思いました。ニシダ:主演1回、ドラマに2回くらい出たことあるんですけど、それに負けず劣らずな現場でした! 仕事がない役だったので、僕もすごい“素”でした(笑)。(演じた役も)仕事がなく、家で友達に料理を振る舞っていたらサーヤさんがテレビに映るという(僕にとって)あるあるな場面です。――CMのオファーを聞いた時の感想を教えてください。サーヤ:カンタン酢をお米にかけると簡単に酢飯ができるので、どのおかずだろうが酢飯にしちゃうんです。なんでもお酢をかけるクセがあり、愛用してる商品だったので、カンタン酢の神様に「こいつにカンタン酢のCMをやらせてみよう」と上から思ってもらったと思いました。ニシダ:普段料理をしないんですけど、カンタン酢なだけあって簡単だったので、同棲している彼女に「こいつ料理しているな」っていうところを見せてやりたいなと思います! アピールの一環として。――お互いの演技について思ったことを教えてください。サーヤ:ニシダの演技は68点ですね。家を出た瞬間から気持ちを作ってほしかったですね。カットがかかった時に気持ちが切れちゃっていました。ニシダ:サーヤさんは元子役で演技経験があるだけあって、「その時の貯金で頑張っているな」と感じました(笑)。――参考にされた俳優さんはいますか?サーヤ:ディーン・フジオカさんと荒川良々さんです。正統派と個性派の両方を演じられるように参考にしました。ニシダ:どちらかというと“素”の演技でした。普段仲間と話しているときの自然な感じです。――今後、新しく挑戦したいことは何ですか?サーヤ:漬け込むことが楽しかったので、だいぶ長いこと漬け込む系の料理をやってみたいです。漬物はいつも待ちきれなくて10分くらいで完食してしまうので、「浅漬け」ではなく何週間とかかけた「深漬け」をしてみたいです。ニシダ:久々に包丁を握ったので、料理は挑戦したいなと思いました。――「酢あそび」について感想をお聞かせください。サーヤ:めっちゃ簡単でおいしかったです。最初のカットでキュウリを食べて、次のカットで他の野菜(トマトとたまねぎ)を食べてたんですけど、やっぱキュウリを食べようとしていて…。演技を忘れるぐらいキュウリがおいしかったです。ニシダ:酢の料理って体にいイメージがあるじゃないですか。それでいてあんなにウマいってことは「一石二鳥」です!――酢あそびをしたい食材は何ですか?サーヤ:ピーマンにハマってた時期があって3kgぐらい買ったんですけど、途中で酢につけたくなって浅漬けの状態で食べるというのをやっていました。最近はタンパク質を摂るのにゆでたまごを作っているけど、たまご料理を“味変”したくて……。酸っぱいのが好きなのでたまごはいいかもしれないです。ニシダ:プチトマトの酢あそびがめちゃくちゃうまかったですね。たまごも気になったので今後やってみたいです。――酢あそびを一緒にするなら誰とやってみたいですか?ニシダ:「YOASOBI」の2人ですかね(笑)。ikuraさんとAyaseさんとやってみたいです。サーヤ:「YOASOBI」さんとは、最近出てきたカタカナの野菜で「スイスチャード」とか「赤チコリ」でやってみたいです。酢あそび、夜遊びと。夜に駆けて、お酢をかけて(笑)。――家での過ごし方やマイブームを教えてください。サーヤ:プロジェクターを買いました。寝てるときに天井に移してそのまま寝落ちしたくて。オフの日はベッドから出なくてもいけるぐらいの環境づくりをしてしまいました。――ニシダ:排水溝のヌメリ取り。自分のテリトリーは綺麗にしようという試みでお風呂の壁を磨いたりとか……。嘘です。ミツカンさんのCMなのでいいイメージで終わりたいと思いました。真っすぐ嘘をつきました(笑)。――視聴者の方々にメッセージをお願いします。ニシダ:カンタン酢のWEBCMに出させていただきました! とても簡単なので、皆さんとりあえず、「切って、ぶっかけて、漬けちまえば」おいしくなります! ぜひ試してみてください!サーヤ:我々の“素”が見れます! 色んな意味で!
2022年05月10日大学卒業後、迷わずにお笑い芸人と会社員というパラレルワークを選択したサーヤさん。個人事務所経営や、ミュージシャンとしても活動の幅を広げ、常にスキルアップ中!パラレルワークの魅力の一つは逃げ道を作れること。芸人と会社員、会社経営者という3つの顔を持つ、サーヤさん。じつは学生時代から、このパラレルワークを理想としていたそう。「相方のニシダと出会って、ラランドを結成したのは大学時代。4年生の時に学生芸人の大会で優勝し、芸能事務所からのスカウトもあったのですが、私は、卒業後は就職をしてフリーでお笑い芸人を続ける道を選びました。理由はいくつかあり、親から『新卒のカードが使えるうちに就職してもいいんじゃない?』と言われたことや、奨学金の返済があったから。ワンコールで、親からお金を振り込んでもらっていたボンボンのニシダが羨ましかったです(笑)。それに当時から、表に出ることにも、裏方で働くことにも興味があって。両方向からの視点を持っていたら、いろんな分野で活かせて強みになるはず、とも考えていました」新卒で、大手広告代理店に入社。平日の仕事が終わった深夜や、週末に、ニシダさんとファミレスでネタ作りをする日々。「転機になったのは、アマチュアで出場した『M‐1グランプリ』。敗者復活で準決勝に進出したのが、初めてのテレビ出演でした。翌年『おもしろ荘』へ出演すると、メディアからのオファーが増え始めたのですが、一部の人たちからは『芸人やりながら会社員もやるってどうなの?』と批判的な言葉も。悔しかったけど、どちらも中途半端にしているつもりはなかったから、バトルライブではその人たちよりも上のランキングを獲ってやる、って思っていました(笑)」そんな時、世の中はコロナ禍に。ライブやバイトができなくなり収入が激減した芸人も多かったが、サーヤさんは会社員の固定給により助けられたそう。「その辺りから、パラレルワークというスタイルへの、周りからの見方が変わってきました。さらに私自身も、広告代理店で身につけたスキルを活かしつつ、芸人としての活動にもう少し時間を割けるようにと、働き方を見直すことに。昨年、アプリの制作などを手掛けるIT関連会社に転職し、現在はプランナーとして働いています」芸能活動の合間を縫って、興味のあるプロジェクトを丸ごと受けることで、もの作りの“ゼロいち”が見通せるようになったのもやりがいになっているそう。「芸人と会社員、会社経営の各分野で得たものをネタやエッセンスとして、それぞれに還元できれば、唯一無二になれる。時どきの状況や環境で、働き方を変えていくことが理想だし、仕事ややりたいことを1本に絞らずに、逃げ道を作ることでストレス発散になるのもパラレルワークの利点です」昨年末からは、ミュージシャンの川谷絵音さんらと、ヒップホップバンド「礼賛」を始動。「中高の部活動で学んでいたアートや、ファッションにも興味があります。でも片手間で始めてしまうと、その道のプロに失礼だし、ミスをしたら『いろいろやるからだ』なんて言われる隙を与えてしまう。準備は入念にしながら、十二分に向き合う体力をつけて、始めるタイミングを見極めることが、パラレルワークのコツです」サーヤお笑い芸人、会社員、会社経営。1995年、東京都生まれ。上智大学在学中にお笑いコンビ「ラランド」を結成し、『M‐1グランプリ』では2年連続で準決勝へ進出。2021年2月に個人事務所「レモンジャム」を設立。CLR名義で作詞・作曲とボーカルを担当するバンド「礼賛」の活動にも注目が集まる。ジャケット、シャツ、パンツ すべて参考商品(ハルキ シマムラ s.haru79@icloud.com)イヤリング¥18,600イヤーカフ¥11,000(共にフェイフェイシュー feifeixujewelry@gmail.com)パンプスはスタイリスト私物※『anan』2022年4月20日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・西村茜音取材、文・若山あや(by anan編集部)
2022年04月14日お笑いコンビ・ラランド(サーヤ、ニシダ)が20日、東京・港区で実施された骨検プロジェクト啓発強化週間“骨検週間(ほねけんしゅうかん)”発表会に松本伊代とともに出席。ニシダが自身の食生活について語った。骨検週間は、10月20日の世界骨粗しょう症デーからの1週間を、年に1度の強化週間として旭化成ファーマが新たに制定。同社は、目に見えない骨の健康に意識を向けてもらう啓発活動を展開する。骨粗しょう症のリスクを悪化させる拒食の不安はあるか問われてニシダは「欲望のおもむくまま生きています。一切ない。1日8回くらい食事するので」と胸を張った。その一方、同活動にちなんで“周囲が気がつきにくいこと”を問われてニシダは「体重100キロあるんですけど、実は小食なんです」と告白。「1日8回くらい食べるけど、1回は子犬が食うみたいな量をちょこちょこ食べる。意外とぜんぜん食べない」と説明した。それを聞いてサーヤはうなずき、「上司とか偉い人って、こういう体形の人に『何でも食っていいぞ』と食べさせたがるじゃないですか。(ニシダは)OLさんの弁当くらいしか食べない。ガッカリされている」と明かした。同じ問いに松本は「意外と家族の中ではしっかり者」だと回答。「ヒロミさんって、意外と自分で病院とかレストランとか予約しない。できない。お医者さんとかも、(行ったことない病院などに)初めて行くの『すごく嫌だから一緒に来てくれ』とか。そういうタイプ。ヒロミさんが病院行くときは、私が全部予約する。あと自分のお誕生日とかも、誰もお店予約してくれないから、自分で予約したりケーキ買ったりする」と明かし、「家の中では私が回している」と得意げにコメント。松本は、ヒロミについてさらに「ここ何年かで、やっと1人でコンビニに行けるようになった。昔はコンビニに1人で入るのも『恥ずかしい』と。でももう行けますし、だいぶ大人になった」と話した。
2021年10月20日お笑いコンビ・ラランドのサーヤとニシダが2月28日、オンラインで開催されたファッションイベント「第32回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2021 SPRING/SUMMER」(TGC)に出演した。「moment+」のステージで、サーヤは白シャツに黒のライダースジャケットを羽織ったスタイリッシュなコーデを披露し、ニシダは上下黒でまとめ、黄色の帽子と靴下で可愛らしさをプラス。ランウェイの先端では“すしざんまい”ポーズや指ハートを決めた。また、「文化庁日本博」のステージでは、2人とも着物姿を披露。サーヤは赤を基調とした華やかな着物を身にまとい、存在感を放っていた。広告代理店で会社員としても働いているサーヤは、自身のツイッターで「東京ガールズコレクション2021 初ランウェイ (一昨年までジャケット着てモデルさんたちをアテンドする側でした…!)」とコメント。また、着用した着物について、「トルコ共和国モチーフの着物を着ました!」と紹介した。TGCは、「日本のガールズカルチャーを世界へ」をテーマに2005年8月から年2回開催している国内最大規模のファッションイベント。人気モデルが出演するファッションショーをはじめ、アーティストによる音楽ライブ、旬なゲストが登場するスペシャルステージなど、多彩なコンテンツを展開している。なお、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、昨年2月開催の第30回から3回連続で、無観客・オンライン配信での開催となった。撮影:蔦野裕
2021年03月04日仕事ができない夫・小林司(錦戸亮)を、妻・沙也加(松岡茉優)が支えながら、夫婦二人三脚で成長していくお仕事ホームドラマ『ウチの夫は仕事ができない』(日本テレビ系)。優しいが、どこか頼りない司を演じる錦戸の姿に、女性たちから「かわいい」といった声が上がっている。だが実際のところ、“錦戸”が演じているという大きなプラス要素を抜きにしたら、小林司という男と結婚したいだろうか?■“仕事ができる”は、結婚相手に必要? 不必要?物語は、見た目・学歴・収入ともに理想の夫だと思っていた夫・司が、じつは会社では仕事のできないお荷物社員であることを妻が知ってしまうところから始まる。錦戸の甘いマスクと優しい笑顔にだいぶカバーされているが、リアルな想像を膨らませると、「できれば仕事ができる男の妻でいたい」。そう思うのが正直なところである。男の魅力は、ルックスがよい、包容力がある、そして“仕事ができる”こと…? もし結婚前に「仕事ができない」ということがわかっていたら、「小林司と結婚するか?」は、なかなか難しいところだ。“夫”ではなく“男”という立場にある場合、仕事ができないと知った時点で気持ちが冷め、結婚には至らない可能性はおおいにある(錦戸亮レベルのルックス好条件の場合は除く)。でも、結婚生活において、妻が夫に求めるものは何か。安定した収入、家族への思いやり、浮気をしない。さらには家事・育児を手伝ってくれる、できればイケメンがいい…と、そんな希望をあげればキリがないが、必要最低条件はこんなものではないだろうか。そう考えると、男性として惹かれる要素に“仕事ができる”はあるものの、結婚相手には“優しさ”や“信頼関係”のほうが大切で、“仕事ができる”は必ずしも必要な要素ではないのかもしれない。いやもちろん、仕事ができないがゆえに生活苦…となると、本当に申し訳ないところだが正直言ってしまえば、少し話は変わってくるかもしれない。でも家族を思い、家族のために働いてくれる、それだけで夫としては十分なのだ。 ■小林司、“じつは仕事できる説”を解明第7話の最後には“仕事ができるようになった小林司”との衝撃的な告知があったが、そもそも司は、はじめから仕事ができなかったのだろうか?いままでに“仕事ができない”と感じたのは、第2話で発注する弁当の予算を確認していなかったこと、第4話でイベント出場者にメールでしか連絡を入れていなかったこと、この程度だ。たしかに、ルール至上主義の経理部であれば、司は確実に仕事ができない社員である。経理部で人情丸出しの仕事ばかりしていたら、会社はすぐに倒産してしまうだろう。けれども外部との人間関係が肝となる第一制作部では、司の人柄に皆が心を動かされ、だれも傷つかずにすべての案件が成功へとたどり着いてきた。上司の土方(佐藤隆太)、黒川(壇蜜)らの司を見る目も大きく変わってきている。だが、司自身は最初から、正しいと思う道を進んでいるだけ。過去に8回も異動した司だが“仕事ができる・できない”は、その人にあった仕事かどうか、さらに言えば、周りの人の捉え方次第なのかもしれない。「僕は仕事ができません」と開き直った司は、仕事をする上で邪魔になりがちなプライドもなく、もはや無敵状態。はじめは「にもちゃん」(お荷物社員)などと罵られる姿にウズウズしていたが、物語が進むに連れて「正義は勝つ」そんなことを証明しているようでワクワクしてきた。■小林司の妻にとって最大の問題点はコレ!妻をいちずに愛し、なんなら会社での評価も上昇中の司は、良き夫以外の何者でもない。唯一、司との結婚生活の欠点といえば、実姉の存在。突然訪れ、居座り、当たり前のように食事し、合い鍵まで持ち出し、実父をいきなり宿泊させる…。これには妻の立場からすると、「つかポン、そりゃないよ」と声をかけたくなる。でも、すべてが完璧の夫なんていない。そこは妻の頑張りどころ。どうしても耐えられないのであれば、妻が夫にきちんと話せばいい。雨降って地固まる。波風の立たない夫婦なんていないのだから。第8話では、仕事ができると自信をつけた司の第2章がスタートする。同時に“仕事ができる=家族の幸せ?”という疑問が投げかけられていたが、おそらくその答えは「NO」である。夫として必要なのは、仕事ができることより、家族への愛情。家庭を顧みなくなってしまったら、司の魅力は半減どころの騒ぎではないのだ。つかポン&サーヤのことだ、きっと波乱を乗り越えラブラブな夫婦関係を再び私たちに見せてくれるはず。夫婦に大切なことってなんだろう。そんなことを自分に問いかけながら、ますます盛り上がる物語の行く末を楽しみたい。
2017年08月25日