『ゴッドタン』などを手掛ける放送作家のオークラさんが、東京03を主演に迎え、初めてドラマ演出を手掛けた『漫画みたいにいかない。』。角田晃広さんは売れない漫画家・戸塚、その幼馴染みを飯塚悟志さん、担当編集者を豊本明長さんが演じています。――ドラマでの役どころは、普段やっているコントとは違いますか?飯塚:東京03だけでこのドラマをコントでやるとしたら、僕と角ちゃんはいつもと同じ役回りですね。で、豊本は、ドラマで山下健二郎君が演じたおバカなアシスタント役も、山本舞香ちゃんの娘役もやる感じ。角田:ドラマで女優のマジ芝居を知っちゃうと、もうコントのときの豊本さんの女装では我慢できない!飯塚:僕ら、ずっとおっさんの女装に、騙されてきた!!豊本:…飯塚さんの台本に沿ってやってるだけなんですけど。――(笑)。三代目J Soul Brothersの山下健二郎さんとの共演はいかがでしたか?角田:当然かっこいいんだけど、誰よりもとぼけた顔が上手いんですよ。飯塚:アドリブへの対応も抜群!豊本:後々、山下君も舞香ちゃんも「アドリブには困った」って言ってたけどね(笑)。――ゲストが豪華で、高岡早紀さんも登場します。飯塚:超キレイだった!高校時代、部屋にカレンダー貼ってたんですよ。でも、現場の空気が変にならないように好きな気持ち、抑えてました。豊本:舞香ちゃんが「飯塚さんがニヤニヤしてる」って。飯塚:バレてたのね(笑)。――長回しの撮影は大変でしたか?豊本:10分、15分と続くんでゴール直前で間違えると地獄です(笑)。飯塚:撮影期間中は、ひたすら家で台本を読んで台詞を覚えてました。角田:収録日も着替え中や弁当食べながら5人で読み合わせして。皆が「そういうのいいんで」ってタイプだったら終わってた(笑)。飯塚:すごくいい座組みになれたと思うので、4月の舞台版も楽しみ!とうきょうゼロサン右から、角田晃広、飯塚悟志、豊本明長によるお笑いトリオ。’03年結成。「キングオブコント2009」王者。ファンアプリ「TOKYO 03 Company」が配信中。うだつの上がらない漫画家を取り巻く人々の、漫画のようには上手くいかない日々をユーモラスに描くシチュエーションコメディ。日本テレビ系にて毎週水曜24:59~放送中。Huluでは全話配信済み。舞台版は、4/5~7上演。※『anan』2018 年2月28日号より。写真・内山めぐみインタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2018年02月27日孫、祖母、先祖の三世代が織りなす越谷発ホームコメディ、『越谷サイコー』でヒロインを務める佐久間由衣さんに話を伺いました。「私が演じる加奈子は、雑貨屋を営む古い家に祖母と2人で暮らす女の子。加奈子は現代っ子なので、早く新しい家に引っ越したいと思っているんです。けれど、おばあちゃんはなかなか耳を傾けてくれない。そんなとき、自宅の蔵で先祖の幽霊と出会い、関わっていく中で、育ってきた場所の大切さや地元の人々の温かさに少しずつ気づき始めるんです」埼玉県越谷市を舞台に、孫、祖母、先祖の3つの世代が織りなす、笑いあり、感動ありのホームコメディ『越谷サイコー』。物語の中で地元の住宅販売会社に勤めるヒロイン・加奈子を演じているのが、 NHK連続テレビ小説『ひよっこ』での好演が記憶に新しい佐久間由衣さん。「『ひよっこ』で演じた時子とはまた違う、加奈子のような等身大の女の子は、以前から挑戦してみたかった役。でも現場で生まれていくものを大切にしたかったので、あえてそれほど役を作りこまず、セリフだけ覚えた状態で現場に入って、監督からの演出に素直に動けるよう心がけていました」監督だけでなく、共演した祖母・良枝役の竹下景子さんや先祖の幽霊・伝助を演じた佐藤二朗さんからも様々なアドバイスをもらったそう。「私が迷ったり、不安を感じたとき、いつも優しい言葉で背中を押してくださったのは竹下景子さん。佐藤二朗さんには“もう少し早く言ったほうが絶対面白くなるよ”とテンポの大切さを教えていただいたり。共演者の方にはすごく助けられました」その一方で、こんな苦労も。「二朗さんの演技は全部アドリブかと思うくらいライブ感があって、笑いを堪えるのが大変でした(笑)。相手は幽霊なので、加奈子としては警戒しないといけないのですが、それも難しいくらい面白くて…(笑)」最後に作品のタイトルにちなんで、佐久間さんが最近“サイコー”と思った瞬間について尋ねてみると…。「クランクアップでいただいたお花を花瓶に移したとき。ひとつの作品を終えられたことを実感できた瞬間だったので、しみじみと幸せだなぁ、最高だなぁって思いました」古い家から出たい加奈子は自宅を売るため、蔵に居つく先祖の幽霊・伝助を利用することを思いつくが…。出演/佐久間由衣、竹下景子、佐藤二朗ほかNHK BSプレミアムにて2月28日(水)22時~放送予定。さくま・ゆい1995年3月10日生まれ、神奈川県出身。女優、モデル。NHK連続テレビ小説『ひよっこ』などに出演。昨年放送されたドラマ『明日の約束』のDVDが3月9日発売。※『anan』2018年2月28日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・菅野綾子(by anan編集部)
2018年02月25日話題作に次々と出演する成田凌さんは、まさに“今”の空気感をまとった俳優の一人。ひょうひょうとしたイメージとは裏腹な演技に対する熱い思いを語ってくれました。――モデルと俳優業では、どんな違いがありますか?成田:モデルの仕事は、たくさん写真を撮った上での、ベストな一枚が雑誌に載ります。でも、映像の場合は一瞬だけでなく、動きの流れを撮られるので、ずっとカッコつけていなくていいわけです。だからこそ、生っぽさや人間らしさを伝えることができる。両者のあいだには距離感があるし、僕にとっては、まったくの別ものですね。でも、自分の表情や動きで表現をするという点は共通しているし、それは、すごく楽しいです。――これからやってみたいことはありますか?成田:主役です。主役を演じる人間でありたいです。今はまだ、作品の中の1ピースだと思っているので。――というのは?成田:今は若いからだったり、これから注目されるかもしれないと期待していただき、選んでくださっているところが大きいと思っています。それに対して、満足してもらえる数値は出せる自信はありますが、そうではなく、もっとちゃんと責任や苦労を背負って演じたい。でないと、いつかダメになる気がするんです。だからこそ、本当の意味で自分を選んでもらえたと思える人との出会いや仕事は嬉しいし、ありがたいと思うんです。――いい意味でユルい空気感をまとっている方だと思っていたので、意外なハングリーさに驚きました。成田:いやいや。先輩の結婚式で、目を閉じて30秒ちょうどでストップウォッチを止めるというゲームをやったんですが、僕、46秒でしたから。ものすごくユルいですよ。ぴったりで止めて「持ってる~!」って言われたかったんですけどね(笑)。――主役になるためには、どうするのでしょう。成田:いい作品、いい人間と出会えるように努力をして、ちょっとずつでも頑張っていくしかないです。それにしても、僕は、なかなか芽が出ない…。――俳優としてもモデルとしてもキャリアを積み重ね、活躍している成田さんは、私たちからすると十分、芽が出ていると思いますが。成田:だって、同世代でもっと注目されている役者はまだまだたくさんいるじゃないですか。でも、僕はなかなか芽が出ない。さっきも外で撮影をしたけど、誰も反応してくれなかったですから。おかしいな、きっと僕には何かが足りないんですね。ああ、本当に売れたい!「もっと売れたい」と書いておいてください。注目の人に話を聞くという企画に出ていながら、言うことじゃないですけどね(笑)。なりた・りょう1993年11月22日生まれ。埼玉県出身。2013年より『MEN’S NON‐NO』(集英社)の専属モデルとして活動中。’14年にフジテレビNEXTのオリジナルドラマ『FLASHBACK』で俳優デビューを果たし、以後、数々の映画やドラマ、CMに出演。現在は、NHK連続テレビ小説『わろてんか』で北村隼也役を務めている。カーディガン¥17,000(メティキュラスニットウェア)パンツ¥21,000(ニードルズ)共にネペンテス TEL:03・3400・7227Tシャツ¥25,000(リデウ)シューズ¥74,000(カレッジ)共にアメリカンラグ シー新宿フラッグス店 TEL:03・5366・5425かなた狼監督が手がけるバイオレンスファンタジー映画『ニワトリ★スター』では、秘密裏に大麻を販売している雨屋草太(井浦新)とともに、自堕落な生活を送る楽人を演じる成田さん。裏社会と関わったことをきっかけに不穏な空気が漂い始める、二人の運命の結末とは…?3月17日全国順次公開。※『anan』2018年2月28日号より。写真・笠井爾示(MILD)スタイリスト・伊藤省吾(sitor)ヘア&メイク・宮本 愛インタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2018年02月25日『逃げるは恥だが役に立つ』などのドラマや、『キセキ―あの日のソビト―』、声優を務めた『君の名は。』など、数多くの話題作に登場して存在感を放つ成田凌さん。まさに“引っ張りだこ状態”の彼が、「どうしても演じたかった」と切望したのが、映画『ニワトリ★スター』の星野楽人(らくと)役。――楽人に強く惹かれたのは、なぜですか?成田:この役を演じられる人はずるいし、同世代のほかの人が演じていたら嫉妬するなと思ったんです。楽人は粋がっているけど弱い人。人生から逃げ、名前のとおりラクに生きています。でも、人って、誰でもラクなほうへ行こうとするものじゃないですか。それを、とことんまで行ききっていて、こんな自堕落になれるやつはいないと思ったし、そういうところに魅力を感じました。自分から監督に出演したいと言ったので、芝居を見てもらって決まったときは嬉しかったですね。でも、撮影が始まってからは大変だった。かなた(狼)監督が本当に怖いんです。たとえば、「恥ずかしいことって何?」と聞かれて、ないと答えたら「裸になって踊れ」と言われるんですよ。それで、高校生のときに踊ったことのあるAKB48の振りをやってみせたりしました。とあるシーンでは、瞳孔が開いてないからと撮影前に走らされたりもした。今、思い出しただけでもしんどいです。でも、そこまでした甲斐のある役だと思っているし、ずっと大切にしたい作品になりました。映画が公開されたら、監督に「僕でよかったでしょ」って言ってあげたいですね(笑)。――今回の役もそうですが、欲しいものは自ら取りにいくタイプなのでしょうか。成田:幼い頃から欲しいものにはすごく貪欲だったんですよ。それもあって、欲しいものは絶対に手に入れたいという性格になりました。でも、そういうふうに、自分が望むものごとに対しては、わがままでいたいと思っています。――撮影が終わった後も、なかなか役が抜けなかったと聞きました。成田:演じているというより、楽人を生きさせてもらっているという感覚でいたことが大きいと思います。役を引きずり、自分ではなく彼としての感情を出してしまっていましたね。だから、今は人に会えないと思って、2週間ずっと引きこもってカレーを作って食べていました。撮影の後半からは役作りで飯も食っていなかったので、終わったら何を食べようかということばかり考えていたんですけど、カレーでした。でも、“役を引きずった”というのは、あらためて言葉にすると恥ずかしい。役者としては、言わないほうがいいですね。――もともと、役者になりたいと思っていたのですか?成田:昔から目立ちたがり屋で、人前に出たいという気持ちは、ずっとあったと思います。子供の頃からコントとかしていましたしね。でも、誰かを楽しませようとか、喜んでほしいと思ってやっていたわけではありません。目立ちたがり屋って、人のことも自分のことも考えず、ただ“目立ちてぇ”ってだけ。その場の快楽のことしか考えてないんです。ただ、今年のお正月に地元に帰って先輩の結婚式に出席したんですけど、目立ちたがり屋しかいなくて、自分は全然だなって思いました。兄貴なんて、式の間ずっと立ってるんですよ。カラオケとかに行っても座らない。家でも目立ちたがりますから。意味わからないですよ。母も少し目立ちたがり屋だし、親父もアフロヘアの時代があったから、血なんだと思います。うちで何かがあっても、周りからは「成田家だからね」で終わるような家族です。――目立つ方法はいろいろあると思いますが、なぜ役者を?成田:古着屋でバイトをしていたときにスカウトされたんですが、最初は俳優をやるつもりはありませんでした。マネージャーさんの口車にのせられて(笑)、気がつけば話が進んでいたという感じです。――それなのに、初めて演技をした作品では主演を務めています。成田:おかしいな、不思議だなと思っていたし、とにかく必死でした。これで飯を食っていくんだなと、ゆっくりと覚悟をしていったことを覚えています。それからもう4年ですか…。早い!怖い!最近、俳優をすることが怖いというモードに入ったんです。仕事をするにつれ、自分のいる世界の怖さみたいなものが見えてきたというか…。以前はそんなことなかったんですけどね。このあいだ、昔『MEN’S NON‐NO』の企画で書き初めをしたページを見たら、「何も恐れない」って書いてましたからね。しかもド派手なオレンジ色のタートルネックを着て笑ってた。でも、今の僕に足りないのはこれだなと思ったんです。――どういうところに恐怖を感じているのでしょう。成田:世間が言うことを恐れて、尖ったことが何もできなくなっちゃうことですね。観て、何かわからないけど、食らって帰るというショッキングな体験をする『ニワトリ★スター』のような作品ができなくなってしまうことです。僕はそういう体験を大事にして生きていきたいし、言葉にしたらもったいない感情もあると思っているので。でも、一方で、言葉にして伝えることの大切さも、仕事をするなかで実感しています。――インタビューは、まさにそうですよね。成田:本当に、うまく言葉にすることができないんですよ。そういうときに、役者に向いてないなと思います。だから、『ニワトリ★スター』の取材で(井浦)新さんと一緒だったときは楽でしたね。「そう!」って頷くことばかりでしたから。ずっと、「そう、そうそうそう!」って言って生きていければいいなって思いましたね。――ほかにも役者に向いてないと思うことはあるのでしょうか。成田:映画でもドラマでも、一作品に一日だけ頭が真っ白になって、セリフが出てこない日があるんです。本当に不思議なんですが、必ずやってくる。その真っ白な一日には「もうダメだ」って思いますね。でも、前のように作品を撮り終わったら熱が出るということはなくなりました。僕、弱いんです。すぐに心をやられて体に出ちゃう。お腹もすぐにくだす。このあいだ、新しいマネージャーさんがついたんですが、何よりも先に、「お腹が弱いから、牛乳買ってと言われても買っちゃダメだよ」ってチーフのマネージャーさんから引き継ぎがされていましたから(笑)。しんどいし、なんで俳優をしているかはわからないけど、楽しいんです。幸福なんでしょうね。最近、兄貴が仕事を変えてカッコよくなったんです。ほかの人もそう言っていて、本人も「朝、ちゃんと起きられるようになった」と言っていて、いいなと思った。でも、同時に、僕も仕事が楽しいなと気づいたんです。――追い込まれることが好きなのですか?成田:嫌いです。でも、大変なほうが「頑張っていて自分エラいぞ!」って思えるじゃないですか。逆に、現場がすごく楽だったり、撮影がスムーズに進んでいくと不安になります。幸せが続くと「どうしよう」ってなるというか…。俳優は、たくさんのセリフを覚えるという宿題を毎日、死ぬまでやっていく。それは大変な作業だけど、だからこそ、いい作品が完成したときには嬉しいわけです。きっと、学校での小テストのために一生懸命に勉強をして100点を取る人って、こういう感覚なんでしょうね。なりた・りょう1993年11月22日生まれ。埼玉県出身。2013年より『MEN’S NON‐NO』(集英社)の専属モデルとして活動中。’14年にフジテレビNEXTのオリジナルドラマ『FLASHBACK』で俳優デビューを果たし、以後、数々の映画やドラマ、CMに出演。現在は、NHK連続テレビ小説『わろてんか』で北村隼也役を務めている。カーディガン¥17,000(メティキュラスニットウェア)パンツ¥21,000(ニードルズ)共にネペンテス TEL:03・3400・7227Tシャツ¥25,000(リデウ)シューズ¥74,000(カレッジ)共にアメリカンラグ シー新宿フラッグス店 TEL:03・5366・5425かなた狼監督が手がけるバイオレンスファンタジー映画『ニワトリ★スター』では、秘密裏に大麻を販売している雨屋草太(井浦新)とともに、自堕落な生活を送る楽人を演じる成田さん。裏社会と関わったことをきっかけに不穏な空気が漂い始める、二人の運命の結末とは…?3月17日全国順次公開。※『anan』2018年2月28日号より。写真・笠井爾示(MILD)スタイリスト・伊藤省吾(sitor)ヘア&メイク・宮本 愛インタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2018年02月24日俳優としてだけでなく、写真家や映画コラムニスト、さらに最近では覆面芸人としても始動するなど、「いったい天は何物与えるんだ」と思わず言いたくなってしまう存在といえば、幅広い層から人気の高い斎藤工さん。クリエイターとしては「齊藤工」の名義で展開されていますが、なかでも本領発揮しているのが映画監督としての活動。すでに短編を6作発表していますが、今回ご紹介する作品とは……。待望の長編デビュー作『blank13』!【映画、ときどき私】 vol. 146コウジは母と兄、そしてギャンブル好きの父と4人で暮らしていた。ところがある日、タバコを買いに行くと出かけたまま父が突然失踪してしまう。そして、13年のときが経ち、父は余命3か月で見つかるものの、借金を残したまま姿を消した父に母と兄は会おうとしなかった。しかし、子どもの頃にキャッチボールをしてくれた優しい父を忘れられなかったコウジは、入院先を訪ねることを決意する。13年ぶりの再会をはたすも、2人の溝は埋められないまま父はこの世を去ってしまう。その後執り行われた葬儀では、数少ない友人たちが参列し、父とのエピソードをそれぞれ語り始めることに。そして、父の知られざる “真実” が徐々に明かされていくのだった……。24日からの全国公開を前に先行上映されていたので、さっそく劇場に行ってみましたが注目度の高い作品だけに連日満席。私も最後の1枚といわれた立ち見券をかろうじてゲットし、観ることができました。劇場で観ることで得られるものとは?本作はタイトルクレジットを境に、家族の歴史を描いた前半と葬儀の様子が展開される後半とにわかれており、テイストが大きく変わるのが特徴。そのなかでも、驚くべきは葬儀のシーンが役者たちのアドリブによって繰り広げられているということです。キャストとスタッフに絶対的な信頼感がなければ撮ることが難しいシーンだけに、観ているこちらにまで伝わってくるのは、次に何が起こるかわからない緊張感とライブ感。さらに、畳みかけるような予測不能な笑いの渦に巻き込まれ、一気にスクリーンのなかへと引き込まれていくことに。そして、一緒に笑ったり泣いたりしている観客のなかに生まれるのは、ある種の一体感。知らない者同士が集う葬儀会場と、知らない者同士がひとつの空間に集まる劇場とがリンクし、まるで自分たちもお葬式に立ち会っているかのような雰囲気に包まれましたが、それこそが劇場で映画を観ることの醍醐味であり、劇場でしか味わえないものなのです。家族とは何かを突きつけられる!今回、これだけキャラの濃い俳優陣が集結しているだけに、カットするには惜しい映像も多かったのではないかというのは想像に難くないですが、それにも関わらず本作は70分という長編としては短めの尺。とはいえ、そこには映画に造詣の深い齊藤監督だからこその手腕が光る “引き算” があり、絶妙な切り取り方によって各シーンがより印象的に映し出されています。放送作家のはしもとこうじさんの実体験がもとになっている本作は、決して派手なストーリーではないですが、誰にでもいる家族の物語だからこそ、それぞれの “家族の風景” が観客の心にも広がるはず。私にも少しややこしい家族がいますが、面倒だけど愛おしい家族の姿が浮かび、胸の奥がグッと痛くなったあとに、温かくなりました。説明過多ではないからこそ、観客が自ら想像したり、自分と重ね合わせたりすることができる “余白” があり、それこそが多くの共感を呼んでいる理由のひとつ。上海国際映画祭「アジア新人賞部門」での最優秀監督賞など、海外の映画祭でも数々の賞を受賞していますが、言葉や文化を超えて受け入れられたのもうなずけます。個性豊かなキャストが生み出す見事な化学反応!そんな本作を支えているのは、主演の高橋一生さんやリリー・フランキーさんをはじめとする実力派俳優たち。「こんなところにこの人が!?」と思わず言いたくなってしまうような豪華メンバーたちもあちこちで登場するので、くれぐれもお見逃しなく。そのなかでも、同じ女性として注目したい人物といえば、母親役を演じた神野三鈴さん。女性が持つ強さや儚さを見事に表現されていますが、特にラストシーンが秀逸。愛した人を心のなかで火葬しているかのような姿が見せる切なさと佇まいの美しさは、思わず鳥肌が立つほど忘れられないシーンとなっています。感情を揺さぶる音楽を体感する!そして、本作のもうひとつの主役といえば、映画とは切っても切り離せない音楽。煩悩の数にちなんで、最初から最後まで108のビートで作り上げたという金子ノブアキさんの音楽も重要な役割をはたしていますが、特筆すべきは最後に流れる新潟在住のシンガー・ソングライター笹川美和さんの歌う「家族の風景」。タイアップなどで主題歌が決まることが多いなか、齊藤監督がどうしてもこの曲にしたいと最初からこだわっていただけに、「この映画のために作られたのではないか」といわれているほど。実際、曲が流れる瞬間には、映画を完成させる最後の1ピースがピタリとはまったかのように感じるはず。琴線に触れる力強い歌声は必聴ですが、この曲へとつながるこだわりの小道具も劇中には登場するので、一度聞いてから鑑賞するのがオススメです。映画は最後の最後まで見届ける!私は好きな映画に出会うと、「続きが見たいけどまだこの世界にいたいから、終わらないで欲しい」という葛藤が生じますが、今回もまさにそんな感覚。おそらく、多くの人が同じように思うかもしれませんが、そんな要望に応えるかのごとく、エンドクレジットのなかにも、“おまけ” が待ち受けているので、くれぐれも劇場が明るくなるまでは立ち上がることのないようにしてください。以前、ananwebで斎藤さんにインタビューした際に語っていたのは、「俳優が記念で映画を撮ったということにしたくはないので、これからも戦い続けたい」という並々ならぬ思い。映画への愛情で埋め尽くされた本作を観たあとには、スクリーンで受け止めることの意味をきっと感じられるはずです。目が離せない予告編はこちら!作品情報シネマート新宿にて公開中、2月24日(土)全国順次公開配給:クロックワークス©2017「blank13」製作委員会
2018年02月23日活動拠点を日本に移して以来、セクシーな凄腕暗殺者や性同一性障害の女性といった難役に挑戦するなど、幅広い演技でファンを魅了している知英さん。彼女が満を持して劇場長編映画に初主演!映画『レオン』は、地味なOL・小鳥遊玲音(たかなしれおん)が、車の事故をきっかけに、女好きワンマン社長・朝比奈玲男(れお)と入れ替わってしまうというストーリー。完璧なビジュアルの知英さんが、意外なオッサン演技を見事にこなし、コメディエンヌとしての魅力を存分に発揮。「ずっとコメディをやりたくて。でも、まさか竹中直人さんと自分が入れ替わるとは思ってもみませんでしたけれど(笑)。以前から竹中さんのお芝居が大好きだったんです。今回、朝比奈を演じる時は、“竹中さんだったらどう演じるか”というイメージを意識するようにしました」玲音も朝比奈も、知英さん自身とはかけ離れた性格とあって、難しい部分があったそう。「玲音は自分を責める性格で、私とまるで違うタイプの女の子。朝比奈に至っては、もう全く別の生き物という感じ(笑)。だから、自分と役柄との共通点を探して役作りをするというのではなく、自分の中で新しいキャラクターを作り出す努力をしましたね」本作で共演した竹中さん、そして山崎育三郎さんとは、知英さんがひとり7役を演じた連続ドラマ『オーファン・ブラック~七つの遺伝子~』でも一緒に組んだ仲。「『レオン』の現場で山崎さんのナルシスト演技を見た時、笑いが止まりませんでした。『レオン』を撮り終えて『オーファン~』に入ったのですが、シリアスな『オーファン~』のほうが先に世の中に出て良かったと思っています。『レオン』が先だったら、『オーファン~』を観た方も笑ってしまっていたかもしれません」山崎さんのナルシスト演技に負けず劣らずの強烈なインパクトがあるのが、知英さんの変顔!「変顔はたくさんやりました。竹中さんが演じる朝比奈になりきるため、女優のプライドみたいなものは捨てて、完全に役に入り込むという意気込みで演じました。監督から“(変顔を)やりすぎかなあ?事務所は大丈夫?”と心配されたほどで(笑)。だからあれでも、最初よりは随分抑えられたんですよ」スタイル抜群な知英さんが魅せる、華やかな衣装の数々も見どころのひとつ。デコルテが際立つ妖艶なロングドレスから、セクシーなミニスカートまで、ため息ものの美しさ!「体が入れ替わった朝比奈は、自分好みのセクシーな服を玲音に着せたかったんだと思います。撮影の前には、加圧トレーニングで体を絞りました。普段から、スタイルキープのために、お水をたくさん飲んだり、夜遅い時間になったら食事を摂らないように気を付けています」今年、デビュー11年目、日本を中心に活動を始めて5年目を迎える。「今年もたくさんの作品に出合いたいと思っています。家族のドラマや最高に熱いラブストーリーにも挑戦してみたいですね」ジヨン1994年1月18日生まれ。’08年にK‐POPグループ・KARAのメンバーとなり、デビュー。2014年8月より日本を中心に女優・歌手として活躍中。トップス¥7,000サロペット¥16,800(共にローラス/ジャック・オブ・オール・トレーズプレスルーム TEL:03・3401・5001)ジャケット¥36,000ネックレス¥21,000チェーンピアス¥8,000ラインピアス 参考商品(以上スタニングルアー/スタニングルアー 青山店 TEL:03・6418・4783)地味だがナイスバディな派遣OLと年商500億の女好きワンマン社長の体が入れ替わり、会社乗っ取りの危機に立ち向かうコメディ。監督/塚本連平出演/知英、竹中直人ほか2月24日より新宿バルト9ほか全国公開。(C)清智英・大倉かおり/講談社・2018映画「レオン」製作委員会※『anan』2018年2月28日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Kan Cheran(NEUTRAL)ヘア&メイク・榎戸恵美(メイクマリエ)インタビュー、文・田嶋真理(by anan編集部)
2018年02月22日出会った女性がネタの源という横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、プレッシャーもなんのその本番に強い女性、「もんじゃ焼きを焼く女」になりきり。家族や親友の前で焼く予行演習をして。鉄板を囲み、もんじゃ焼きやお好み焼きを食べるのは楽しいですよね~!でも、そこで浮上するのが、“誰が焼くのか”問題。人前で料理を披露することってハードルが高いですよね。私も本当に苦手で、料理番組に出たときは“野菜の洗い方おかしいかな…”と勝手に不安になっています。しかも、みんなが空腹でお預け状態のなかで焼くというのは、なかなかのプレッシャー。そんな、緊張感の中で率先して焼ける人って救世主のように見えます。もちろん、店員さんに焼いてもらうという手もあります。でも、もんじゃ焼きやお好み焼きは、“みんなで楽しむもの”ということが大前提。店員さんにやってもらうと、その人を気にして会話が止まってしまうこともあるのでできれば避けたいところ。一番すごいのは、焼くことだけに集中せず、みんなと会話を交わしながら作れる人!そんな店員レベルのスキルを身につけられたら、格好いいですよね。そうそう、鍋や焼き肉も“客が作る料理”。でも、鍋は仕切りすぎると料理上手アピールをしている感じが漂うし、焼き肉は人それぞれに焼き加減の好みが違っている…。それを踏まえると、もんじゃ焼きやお好み焼きこそが、いい女だと思われるのに一番近道な料理のような気がするんです!焼く技を磨くためには、まず、失敗しても許される関係性の人の前で焼く練習をするのはどうでしょうか。たとえば、生まれたその日から、あなたが失敗する姿を見てきた家族や、「下手すぎない?」と突っ込めるような、仲のいい友だち。そうして人前で作ることに慣れることが第一歩になる気がします。大事なのは、上手い下手ではなく、率先して焼くということ。私も臆病になるのはやめて、ヘラを持って頑張ります!よこさわ・なつこ芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。『バイキング』(フジテレビ系)や『王様のブランチ』(TBS系)など、数多くのバラエティ番組にレギュラー出演している。※『anan』2018年2月28日号より。写真・内山めぐみイラスト・別府真衣文・重信 綾(by anan編集部)
2018年02月21日年齢を重ねていくと、愛する人との別れや耐え難い困難に見舞われたという経験もしたことがあるはず。そこで、自分らしく生きることの大切さと女性としての強さを感じさせてくれる映画をご紹介します。それは……。魂を揺さぶる感動作『ナチュラルウーマン』!【映画、ときどき私】 vol. 145チリ、サンティアゴ。ウェイトレスとして働きながら、ナイトクラブで歌っているマリーナ。トランスジェンダーというセクシャリティと向き合いながらも、年の離れた男性の恋人オルランドと仲良く暮らしていた。しかし、マリーナの誕生日を祝った夜、オルランドが急死してしまう。最愛の人を失った悲しみに打ちひしがれるなか、マリーナはトランスジェンダーであるがゆえに、周囲から容赦ない差別と偏見を浴びせられることに。2人で暮らしていた部屋からも追い出され、葬儀にも参加することを許されないマリーナにとって唯一の願いは、愛する人に別れを告げたいという思いだけだった……。観る者の心をつかんで離さない本作は、すでに各国の映画祭や賞レースをにぎわせていますが、今回はヒロインを演じたこちらの方にお話を聞いてきました。それは……。唯一無二の女優ダニエラ・ヴェガ!劇中で圧倒的な存在感を放っているのは、マリーナ同様に自身もトランスジェンダーであるダニエラさん。まもなく行われるアカデミー賞授賞式ではプレゼンターにも選出され、話題となっているところです。そこで、本作出演のきっかけや女性たちに伝えたい思いなどを語ってもらいました。これまでにいくつもの賞を受賞していますが、先日発表されたアカデミー賞では外国語映画賞にノミネートされたことでも注目を集めている作品。ここまで反響のある作品になると思っていましたか?ダニエラ考えたことはなかったので、ものすごく驚いているけれど、同時にとてもうれしく思っているわ。脚本の段階から監督の相談に乗っていたそうですが、そもそも出会ったきっかけは?ダニエラ共通の友人から「セバスティアン・レリオ監督がチリのトランスジェンダーについて知りたがっている」と言われて初めて会ったのよ。でも、脚本のために会うというのは知らなかったから、最初の1年半くらいはただ話していただけだったわ。そのあと、出演して欲しいと監督から言われたときはいかがでしたか?ダニエラまったく予想もしてなかったからすごく驚いたわ。だけど、言われた瞬間に「はい」と返事していたわね。なぜなら、女優として挑戦だと感じたからよ。とはいえ、この役を演じるのは人生のなかでも難しい作業だったそうですが、一番難しさを感じたのは?ダニエラどこがというのがわからないくらいすべてが困難だったわ。でも、私は困難を困難と思わないくらい挑戦することが好きなの。だから、難しいと思うときもあったけど、それと同時に楽しかったし、そういうときにはいいものが作れるというのがわかるものなのよ。役作りをする際に意識していたことはありますか?ダニエラ私はマリーナを演じるにあたって、自分が考えた3つの柱というのがあったの。それは、尊厳と反逆性と打たれ強さ。これをベースにしながら、マリーナの人間性やキャラクターをどんどん積み上げていくようにしたのよ。なぜなら、この3つの要素というのは、男性女性に関係なく、誰にでもあるもの。あとは、それをどういうふうに人生のなかで使っていくかということだと思っているのよ。だから、各シーンでどのように自分の感情を出していくかを意識したわ。そうすれば、観ている人にとっても感情的に深いところまで旅ができるような映画になると思っていたからなの。マリーナは愛する人の死を乗り越えようと強さを見せますが、その源となっていたものは何だと思いますか?ダニエラそれは彼女がどうしてもしなければならないこと、自分がしたいことがあったから。つまり、オルランドに別れを告げるという目標のためよね。人は悲しみよりも目標のために強くなるということもあると思うの。特に、マリーナは尊厳と反逆性を持っている女性だから、それらによって強くなれたということもあるんじゃないかしら。そんなふうに強くありたいと思う女性に対してアドバイスするとしたらどんなことですか?ダニエラ私は「こうしなさい、ああしなさい」というメッセージを出す立場ではないと思うので、みなさんにしたいのは、「幸せになるために何をしてますか?」という問いかけだけよ。なぜかというと、人生は一度だけよね。だから、その一度きりの人生を生きようと思えば、強くもなれるはずよ。観客にはこの作品からはどんなことを感じ取って欲しいと思っていますか?ダニエラそのときに浮かんだいろんな疑問とかが映画のおもしろさであって、できれば答えは自分で見つけて欲しいと思っているわ。観客は自分で想像できるものでもあるから、こちらがすべてを言いたくないというのもあるの。「もしこれがこうなってなかったら」とか、「もしキリストが死んでなかったら」みたいなところからみんな映画を作っていると思うので、映画を観るときにはそういうところを楽しんで欲しいわね。女性としての生き方を描くいっぽうで、現代のトランスジェンダーの現状についても突きつけられる本作。日本でもトランスジェンダーに対する見方は徐々に変化していますが、現在のチリの状況を教えてください。ダニエラいまは国全体として、すべてのことにおいて移行期。というのも、大統領が変わったばかりで、中絶法も少し前に許可されたくらいだし、男女平等などのジェンダーに関しての法整備というのも非常にゆっくりしているのよ。だから、LGBTの権利だけでなく、夫婦同等の権利とか、女性と男性の給与格差をなくすとか、そういうことすべてに関して、国としてこれから変わっていくのだと思うわ。印象的なセリフが多いなか、「困難で人は強くなる」という言葉は、まさにマリーナの生きざまそのものでもあり、心に残るシーンのひとつ。ご自身も同じように困難を乗り越えて強くなった経験はありますか?ダニエラ困難で人は強くなるというのは、私だけでなくてみんなも同じだと思うわ。なぜなら、難しいことがあるから人はみんな成長していくのよ。トランスジェンダーであってもなくても、女性はみんな困難に常に立ち向かっているわよね。だから、できることといえば、視野をどんどん広げて、自分が幸せになるために何をするのかというのを考えることだと思うわ。ひとそれぞれ困難の乗り越え方は違うものだけど、私の場合は、より幸せになるために何をするかということだけでなく、プロとして自分がどう生きていくかということと、芸術を通して人としてどう成長していくかということ考えているのわ。最後に日本の観客に向けてメッセージをお願いします。ダニエラまずは、みなさんにこの映画を観て頂いて、どうしたら共感や思考の範囲を広げることができるか、というのを考えて欲しいと思っているの。なぜなら、そうすることによって、同時に自由になれるからなのよ。私はこの映画と一緒に世界中を回り、たくさんの人と会うことができたけど、みんな違う言語を話していても、映画を通すことですごくわかりあえるということがよくわかったわ。つまり、さまざまな動機で人は変革できるんだということに気がついたの。この映画は私にとっては多くの可能性を開いてくれたし、芸術的にも自分のなかにたくさん贈り物をくれた作品だから、参加することができていまはとても幸せに感じているわ。ありのままで生きることの美しさを感じる!愛する人を失う悲しみや困難を乗り越えようとするマリーナの姿に共感し、心をつかまれる本作。人生において、どんな “向かい風” が吹いたとしても、そこに立ち向かう強さは誰のなかにもあるものだと教えてくれるはず。あなたのなかにも自然とこみ上げてくる思いを感じてみて。胸が熱くなる予告編はこちら!作品情報『ナチュラルウーマン』2月24日(土)、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開配給:アルバトロス・フィルム©2017 ASESORIAS Y PRODUCCIONES FABULA LIMITADA; PARTICIPANT PANAMERICA, LCC; KOMPLIZEN FILM GMBH; SETEMBRO CINE, SLU; AND LELIO Y MAZA LIMITADA
2018年02月20日「anan」2091号2/21水曜日発売「オンラインで買えるインテリアと日用品。」特集、表紙にはSexy Zoneのみなさんが登場。今回の表紙撮影の様子を紹介します。anan編集部Sexy Zoneがルームシェア!?今号のananは、おしゃれの目利きが選んだ、オンラインで買える良品が満載! 表紙を飾っていただいたのは、ニューアルバムを発売したばかりのSexy Zoneのみなさん。ライフスタイル号ということで、今回のグラビアのテーマはズバリ、“Sexy Zoneのシェアハウス”! 5人の共同生活はどんな感じでしょうか?撮影の合間に観察してみると…。中島さんは現代アートの本を読みふけり、佐藤さんは植物用の霧吹きスプレーをおもむろに手に取ったかと思うと空中に噴射! 真剣な顔で本を読んでいたマリウスさんは、眠くなったのか、クッションを抱きながらソファにごろり。真剣に撮影中の松島さんの後ろを、それと気づかず菊池さんがすーっと通り過ぎたり(その様子は誌面のどこかで!)…と、まるで本当の家で過ごしているかのような、とても自然な5人の姿がそこにはありました。同じ部屋で別々のことをしていても、心地よい空間が生まれる。いつも一緒にいるメンバーが培ってきた関係性があってこそなんだろうなと、撮影スタッフはほっこりしてしまいました。ちなみに、シェアハウスのスタイリングをしていただいたのは、インテリアスタイリストの作原文子さん。用意されたベッドカバーや本などに興味津々の中島さんが、インテリアについて色々質問していたのも印象的でした。インテリアのスタイリングにも注目してみてくださいね。(作原さんには、特集ページでもたくさんのアイテムをご紹介いただいています!)そんなグラビアページと、オンラインショッピングやインテリアにまつわるインタビューを重ね合わせながら、ワイワイガヤガヤ、Sexy Zoneのシェアハウス風景を誌面で楽しんでください!(KY)
2018年02月20日近頃、ぺたんとしたウエストキープのために筋トレにハマる腹筋女子が急増中。そんな腹筋女子の憧れ、ヘルシー美女のミューズ的存在なのが、E‐girlsの佐藤晴美さん。すらりとした長身でモデルとしても活躍する佐藤さんですが、トレーニングの質が変わったのは、ここ1年のこととか。「やめたら今までが無駄になる!」が彼女の信条。E‐girls、Flowerのパフォーマーとして活躍する佐藤晴美さん。“リアルバービー人形”と称される日本人離れしたスタイルはデビュー当時から際立っていたものの、自ら意識してトレーニングメニューを改善し、鍛え始めたのはつい最近のことだそう。「ファッション誌に出させていただく機会が増えてから、もっとモデルとしてのお仕事を頑張りたいと思うようになったんです。そのために、ただ細いだけではなく、メリハリのある女性らしいカラダ作りを目指すようになりました」以来、カーヴィボディの要となるくびれを手に入れるため、ジムでパーソナルトレーニングを開始。「よくやっているのは、普通の腹筋と違ってカラダのバランス感覚を整えながら鍛えられるVシットアップです。トレーナーさんから“お尻はカラダの社長!大臀筋の奥の筋肉を鍛えればカラダ全体が変わる”と聞いたので、お尻にアプローチするメニューも取り入れてもらっています。筋トレのあとは有酸素運動もマストです。カラダに酸素をいっぱい取り込もうとすることで筋肉がつきやすくなるらしいので、運動後はプロテインも欠かさず飲んでいます!」ジムでのトレーニングだけでなく、食生活においてもトレーナーからこんなアドバイスが。「筋肉をつけたいなら炭水化物をちゃんと摂ったほうがいいらしく、朝と昼はお米やパンを食べています。ただ、甘いものは控えたほうがいいといわれているので、そこはぐっと我慢です!」そんな日々の成果を、“実感できることが楽しい”と佐藤さん。「おなかが引き締まってきたのはもちろん、日常生活の中でも今まで使えていなかった筋肉を無意識のうちに使えるようになりました。そして何より、カラダを鍛えると精神的にもタフになるし、心に張りが出るんです!みんなが筋トレをすれば、きっと日本中が明るくなるはずです!(笑)」佐藤晴美さんの美トレメソッド【1】「Vシットアップ」で腹筋と体幹を強化!「“Vシットアップ”は、上半身と一緒に下半身も床から持ち上げて、V字の姿勢を作る筋トレです。私はだいたいこれを20回。両手と両脚がくっつく位置まで頑張っています!」【2】筋トレ→有酸素運動→アフターケアがマスト。「ジムではパーソナルトレーニングとマシンを使った有酸素運動を1時間。その後、筋肉をほぐすストレッチやマッサージを受けてプロテインで締めます。目標は週5です!」【3】筋肉をつけたいから炭水化物を摂取。「痩せることより筋肉をつけることが目標なので、朝と昼はしっかり炭水化物を摂っています。ご飯を我慢しないからストレスフリー。筋トレには心のバランスも必要です!」さとう・はるみ1995年6月8日生まれ、山形県出身。E‐girlsのリーダー兼Flowerのパフォーマー。モデルとしても活躍。E‐girlsとしての新曲『Pain, pain』が2月28日発売。トップス(同柄のショーツとセット)¥34,000(リリパット フェリクス/アメリカンラグ シー 新宿 フラッグス店 TEL:03・5366・5425)サンダル¥22,500(ソル サナ/ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム TEL:03・3401・5001)その他はスタイリスト私物※『anan』2018年2月21日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・大貫希代美(Luana)取材、文・菅野綾子(by anan編集部)
2018年02月20日くびれのSラインに加え、線が浮き出た美しい腹筋を持つ仲里依紗さん。産後ダイエットのために始めたというトレーニングは想像以上にストイックで、もはや追いつけないレベル!ご本人曰く、「追い込まれるのが向いてるのかも(笑)」。1児の母とは思えないほど、美しい縦線が目を惹く仲里依紗さんの腹筋。けれど、ドラマの撮影で多忙を極め、普段のルーティンをまったくこなせていないというご本人的には「今のカラダ、全然仕上がってないです」と少し不満げ。聞けば、普段は毎朝岩盤ヨガに通い、カリスマトレーナーのAYAさんが手掛けるクロスフィットトレーニングを週1回。それ以外の日は自主的にジムに行き、さらにはパーソナルトレーニングまで受けているというから驚き!「ヨガはコアを鍛えるため。クロスフィットトレーニングは、1時間休憩なしで筋トレと有酸素運動を交互にやるので、女性らしいしなやかな筋肉がつけられるんです。自主的に通っているジムでは、AYAさんから習ったメニューを真似てやってみたり。お尻を大きくするために始めたパーソナルトレーニングは旦那さんと一緒に通っているので、お互い“今のカラダ、全然ダメだね”とか言い合いながら、楽しくやってます(笑)」そんなアスリート並みのトレーニングをこなす仲さんに、運動初心者でも簡単に腹筋美人になれるメニューを聞いてみると…。「おすすめは逆立ち。私は壁を使わずに5分間キープするようにしていますけど、できない人は壁を使うところから始めても。バランスをとるときに自然と腹筋にも力が入って鍛えられるんです。あと、下腹部に効くのは、座って足を開いた状態でボールを手に持ち、上半身を起こす腹筋運動。私はジムでこれを1セット50回×3~4セットはやるようにしています」トレーニングを始めてから、食事にも気を使うようになったそう。「やっぱり大事なのは食事。せっかく筋トレをしてもタンパク質を摂らないと、ただエネルギーを消費するだけで終わっちゃうので、運動後はすぐ家に帰って上質なタンパク質が摂れる食事を作ります。時間がないときは1時間以内にプロテイン。これが鉄則です!」仲里依紗さんの美トレメソッド【1】腹筋の肝はコアに効く5分間の逆立ち!「逆立ちはむくみも取れるし、眠気も覚めるし、全身の巡りもよくなるし、いいことずくめ!お腹にもしっかり力が入るので、腹筋を鍛えたい人にすごくおすすめです!」【2】ヨガ、クロスフィット、パーソナル、ジムを交互に。「どれもダイエットの黄金期といわれる産後に始めたもの。一度ルーティンワークにしてしまうと行かないほうが気持ち悪いと思うようになるので、無理なく続けられています」【3】上質なタンパク質を筋トレ後1時間以内に。「鶏の胸肉を使った料理が多いですけど、時間がないときはプロテインを飲んだり、『筋肉食堂』という高タンパクのメニューが並ぶごはん屋さんに旦那さんと一緒に行くことも」なか・りいさ1989年10月18日生まれ、長崎県出身。女優。主演ドラマ『ホリデイラブ』(テレビ朝日系毎週金曜23:15~)が放送中。今年公開の映画『羊と鋼の森』と『パパはわるものチャンピオン』にも出演。メッシュショートブーツ¥15,800(LILICIOUS)カシュクールニット¥12,800(lilLilly) 共にlilLilly TOKYO TEL:03・6721・1527カシミアニットリブショートパンツ¥24,000(Priv.Spoons Club 代官山本店 TEL:03・6452・5917)※『anan』2018年2月21日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・山脇道子(LOVABLE)ヘア&メイク・倉田明美取材、文・菅野綾子(by anan編集部)
2018年02月20日売り場やウェブサイトにダイエットグッズが溢れる世の中、何を買ったらいいかわからない…。そんなあなたにぴったりの、特大お試し企画をご用意。思い切って買いたい大物から、お悩み別のイチオシやインナービューティものまで、芸人・ガンバレルーヤのまひるさんとよしこさんの実感コメント付きでご紹介!SIXPAD Abs Fit 2(MTG)人気EMSシリーズの腹筋用。6つのウィングがお腹にぴったりフィットし、筋肉を効率よくトレーニングする20Hzを採用。腹筋にダイレクトにアプローチすることで、筋肉を鍛えて、ぷよぷよのお腹を引き締めてくれます。筋肉が少ない女性でも効率的に鍛えられるスグレモノ。薄くて軽く、コードレスなのもいい。20段階のレベル調整が可能。¥25,800(MTG TEL:0120・315・765)「想像以上にお腹の内側の筋肉が動いているのがわかります。たるんだお腹が引き締まった気が!」(まひるさん)パタカラプレミアムセット(パタカラ)歯学博士がリハビリ向けに開発した、表情筋を鍛える器具の進化版がこちら。マウスピースのような器具(パタカラ)を口に嵌め、さらに顔の皮膚にピタッと貼りつくサポート器具(フィップル)を使ってエクササイズ。30種類以上ある表情筋全体に一気に負荷をかけることができ、たるみやすい顔の筋肉を引き上げ、小顔効果が。ほうれい線対策にも活躍します。¥9,900(パタカラ TEL:0422・29・8192)「器具を外した後、顔がポカポカ熱くなりました。筋肉がすごく刺激されたんですね。びっくりです。」(まひるさん)4Dトルネードスリム(セレクトプラザ)マシンの台に乗るだけでカラダがブルブルする3D振動だけでも相当な効果があるけれど、新発売のこちらは4D振動がウリ。前後、左右、シェイクの3方向の動きに加え、足の裏から頭の方に向けてまさに竜巻が体幹を突き抜けるような回転運動がプラスされています。体幹が鍛えられ、普段は使わない筋肉まで、全身のバランスアップに。¥150,000(セレクトプラザ TEL:0120・369・486)「説明しづらいのですが、未知の動きです。カラダの奥の方まで動かされている感じでした。」(よしこさん)スケーティングシェイプIII(東急スポーツオアシス)専用シューズを履き、マットの上をスケート感覚で滑るだけでOK。左右に滑る動きが下半身の筋肉を刺激し、太ももやヒップなどを効率よく鍛えることができます。使い方次第で腹筋や胸筋、二の腕などにもアプローチ可能。10分間滑ると、ウォーキングの約2.3倍のエネルギーを消費できるという嬉しいデータも!専用ストック付き。¥8,800*税込み(東急スポーツオアシス TEL:0120・371719)「最初は「楽しい!」と思っていましたが、すっごいキツイです。ゼイゼイしてしまいました。」(よしこさん)ガンバレルーヤ芸人。右・ツッコミ担当のまひるさん1993年生まれ、鳥取県出身。左・ボケ担当のよしこさん1990年生まれ、愛知県出身。二人の癒し系ルックスと、ほんわかしたやり取りにハマる人続出の大注目コンビ。※『anan』2018年2月21日号より。写真・中島慶子文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2018年02月19日買って、試して、キレイになろう!セルフ痩せアイテムを芸人・ガンバレルーヤのまひるさんとよしこさんが実況中継。学生時代はソフトボール部で毎日4km走っていたというまひるさん。一方、運動が苦手なよしこさんは、「とにかく楽に痩せたり、帳消しダイエットみたいなことが理想です。だって私、ラーメンが大好きなんですよ~」とニンマリ。体育会系だったまひるさんも最近は忙しさゆえ、すっかり運動はご無沙汰。むくみや便秘に悩まされているそう。そこで今回、二人に試してもらおうと、最新のマシンから効果抜群と話題のアイテムまで厳選。終始、絶叫や笑い声がやまなかったお試し大会を、二人のリアルなコメントを添えてレポート!ショルダーハーネス付きレジスタンストレーナー(パフォームベタージャパン)ショルダーハーネスをつけて走る人にパートナーが後ろから負荷をかける、本格的なスピードトレーニング用具。負荷のかけ具合はパートナーの引く力次第。スピード、加速力、瞬発力を養うことで、鍛え上げられた美脚に一歩近づく。パートナーは二の腕を意識しながらストラップを引くことで、二の腕シェイプアップ効果も!?¥12,000(パフォームベタージャパン)「よっちゃんが引っ張ってくれていたので、すごく楽しく走れました。ダッシュもできますね。」(まひるさん)BODY SCULPTURE デスクトップバイク(TKクリエイト)パソコンやタブレットを設置するデスクと、エクササイズバイクを組み合わせた画期的アイテム。PC作業や動画観賞を楽しみながらの自転車こぎで下半身の筋肉が引き締まり、有酸素運動なので脂肪燃焼効果もアップ。毎日“ながら運動”を続ければ、燃えやすいカラダにシフトしていきます。消費カロリーや速度、距離、心拍数などの表示メーター付き。¥29,800(TKクリエイト TEL:03・6433・5534)「ながら運動っていうのがとてもいいですね!走るのは苦手だけど、自転車だったら楽チンです。」(よしこさん)ツボ押しが大きくなーる(ジョイナス)大きさや形の異なる突起が敷き詰められた足ツボマット。先に行くほど突起が大きくなり、刺激もマックスに。普通の足ツボマットでは物足りなくなってしまった人にオススメのロングタイプ。足裏全体やツボをしっかり刺激することで全身の血流がアップするので、足の冷えが解消され、気になるむくみもスッキリ。約100×34cm ¥2,480*税込み(ジョイナス)「突起の大きいところがヤバイです、鬼ゾーンです。痛いってことは、胃腸とかも悪いんですよね…。」(よしこさん)BODYBOSS 2.0(Grow)コンパクトなのに、ジムのマシンと同等のトレーニングができる、日本初上陸のポータブルフィットネスジム。狙いは体幹を中心とした全身痩せ。ダンベルの役割を担うハンドル、スクワットやベンチプレスの役割を果たすバー、シャドウボクシングやピラティスにも使える持ち手、足首用ストラップなどを使った数百通りのエクササイズ方法が。¥34,000*税込み(Grow)「とても本格的。いろんな鍛え方を試してみたくなりますね。筋肉を使うと気持ちいいです!」(まひるさん)ガンバレルーヤ芸人。右・ツッコミ担当のまひるさん1993年生まれ、鳥取県出身。左・ボケ担当のよしこさん1990年生まれ、愛知県出身。二人の癒し系ルックスと、ほんわかしたやり取りにハマる人続出の大注目コンビ。※『anan』2018年2月21日号より。写真・中島慶子文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2018年02月19日出会った女性がネタの源という横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、変な気遣いをしない、祝われ上手な「サプライズを素直に喜ぶ女」になりきり。“素直な気持ち”になりきることからスタート。サプライズでお祝いされるのって嬉しいですよね。でも私、いざ、されてみると素直に喜べないのが悩みなんです。それは、「事前の準備、大変だったんじゃないかな…」「お返しは一体、どんなことをすればいいの…?」という気持ちがよぎったり、「泣いた方がいいのかな…」と反応を計算してしまったりするから。あるいは、お店の中が急に暗くなって、バースデーソングが流れ、他のお客さんからも祝われる…。そんな状況を恥ずかしいと感じることが勝ってしまう場合もあります。でも、そういう考えって、すごくあまのじゃくですよね。せっかくのサプライズなのに、用意してくれた人もがっかりしてしまうのではないでしょうか。だからこそ、サプライズを素直に喜び、楽しめる人ってすごく素敵だなって思うんです。「そんなのしなくていいのに~」と、真っ先に遠慮したりせず、まるで子供の頃のように、「やったー!」とはしゃいだり、「ありがとうございます!」と感謝の言葉を伝えられたら周りも嬉しいし、「またサプライズしてあげたい」と思うと思うんですよね。というのも、私も以前、渡辺直美さんの誕生日を先輩たちとサプライズで祝ったとき、ただただ喜んでくれて、こちらの嬉しさの方が上回った気がしたから。でも、性格はすぐには変えられないものですよね。そんなときは、「サプライズ」というショートコントに参加していると思って、“祝われる人”になりきってみるのはどうでしょうか。たとえ、トイレに行くときにケーキが見えても気づかないフリ。そういう対応ができてこそ大人の女のような気がします。きっと、いつか慣れて、素直に喜べるようになるはず。私も変な気遣いをしなくなるまで、頑張ってみます。よこさわ・なつこ芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。『バイキング』(フジテレビ系)や『王様のブランチ』(TBS系)など、数多くのバラエティ番組にレギュラー出演している。※『anan』2018年2月21日号より。写真・中島慶子イラスト・別府麻衣文・重信 綾(by anan編集部)
2018年02月18日映画評論ユニットのお杉とB子。今回は『エターナル』を紹介してくれました。失意の男の心の旅。行き着く先は?お杉:ビョン様の役者としての奥深さに触れられたわ。『MASTER マスター』の極悪詐欺師から一転、今度は良心の呵責に苛まれるエリート証券マン、カン・ジェフンの苦悩を繊細に演じてるの。B子:でも、大事なのはそこじゃないの。その失意のなか、仕事にかまけて放っていた家族の大切さに気づくというのが感動を呼ぶのよ。お杉:将来のためにシドニーで暮らす妻子に、2年も会ってないってすごくない?B子:それだけ家族のために仕事に打ち込んでいたのよ。それなのに会いに行った彼が目撃したのは隣家の男と親しげな妻の姿。そりゃあ、俺の2年はなんだったんだと動揺。お杉:だから、なかなか妻子の前に姿を見せられないってか?(笑)この男の煮え切らなさがすごくリアルでもどかしいのよ。B子:そんなジェフンの前にワーキング・ホリデー中の女学生ジナが現れる。不良学生のせいで窮地に陥った彼女を助けるうちに、二人が恋に落ちるのかと思ったわけよ。隣人に心が傾いてる奥さんより、絶対いい。お杉:ジナ、かわいいからな。ところが二人の間には別の絆があった! 自分も悩みを抱えながらジナの力になろうとするあたりからも、実は思いやりのあるジェフンの人柄がうかがえる。いろいろと彼について不審に思うことがあるけどね。B子:今の韓国における、エリート家族の母子留学事情や留学生相手の詐欺の実情も描かれてる。留学予定のある皆様、参考になるかもよ。お杉:「うまい話には裏がある」ってジェフンも言ってたわ。この物語の構成もうまいの。冒頭のタスマニアのビーチで遊ぶ妻子の優雅な映像が、ラストに繋がる感動ときたら!B子:その感動の前にワンクッションあります。お楽しみに!監督・脚本/イ・ジュヨン出演/イ・ビョンホン、コン・ヒョジン、アン・ソヒ、ジャック・キャンベルほか2月16日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国順次公開。(C)2017 WARNER BROS PICTURES, ALL RIGHTS RESERVEDお杉とB子下戸でも面白かった『ウイスキーと2人の花嫁』(2月17日公開)。求婚者の一人、ショーン・ビガースタッフを強力プッシュ!(お杉)スコッチ好きなので、映画を観ながら「飲みたい!」と思うことしきり。映画館さん、上映期間中はウイスキー販売よろ!(B子)※『anan』2018年2月21日号より。(by anan編集部)
2018年02月17日‘90年に伝説のバンドBLANKEY JET CITYを率いて音楽シーンに登場。その後も個性的な複数のバンドとソロ活動で、独自のロックンロールを奏でてきたアーティスト・浅井健一さん。聴く人が光を感じ、少しでも元気になれる歌を作りたい。浅井健一さんの最新作は、一昨年から活動している浅井健一&THE INTERCHANGE KILLSのセカンドアルバム『Sugar』。「激しくてスピード感のあるサウンドも、スローメロウなのも両方好きだけど、ダークな世界観はSHERBETS(浅井さんがフロントマンを務める別バンド)が凄いので、ソロではそれとは違った世界をやろうと思っていた。メンバーを探し始めたとき、いまのドラマーの瞳ちゃんとベースの憲太郎のグルーヴがキーになったんだわ」日本とコロンビアにルーツを持ち、海外でバンド活動をしていた小林瞳さんと、元NUMBER GIRLのベース・中尾憲太郎さんの2人を擁してスタートした浅井健一&THE INTERCHANGE KILLS。このメンバーなら浅井さんが思い描いていた「攻撃的な音楽ができる」と直感したそうだ。「彼女の叩く8ビートはなんか違って感じる。憲太郎のベースもエッジが利いてて、大好きなマッドマックス。一緒にやり始めて2年経ち、お互いがなじんできて、マッドマックスに近づいてるんだわ。ソロプロジェクトとはいえ、バンドとソロの中間のような気持ちでやっている、どっちでもいいけど」2作目となる『Sugar』は、そんな3人のパートナーシップを感じさせる、バンドの魅力がグイグイ伝わる作品に。とはいえ、1曲目の「Vinegar」では、フィッシュアンドチップスにタルタルソースをかけない彼女に食器の洗い方を教えたり、コミカルな歌詞がしばしば登場し、ちょっとニヤニヤ。「いや、コミカルでいいんだよ、お茶目だもんで(笑)。ただの人間、生活スタイルはみんなと変わんない。音楽を作っているときはいつも自由。1曲目から食器の洗い方を説明してるハードロックって聴いたことないし、最高のアルバムだと思う。『Sugar』には“麻薬”という裏の意味もある。オレはやらんけど(笑)、みんなにとってなくてはならない存在になってほしいアルバムだね」浅井さんのファンにとって、新しいアルバムは“なくてはならない存在”だろうし、初めて聴く人には、見たこともない景色を見せてくれる作品になる、と確信する。「一曲一曲の中に、光のような何かがあるべき。そんなこと昔は考えたこともなかったけど、絶対に希望っていうか、そういうものを感じる音楽じゃないと、オレはイヤなんだわ。このアルバムを聴いて、世界のどっかで、誰かの心を動かし、その人の元気につながっていてくれたら嬉しいし、もっと頑張ろうと思える」2nd Album『Sugar』【初回生産限定盤CD+DVD】¥3,780DVDには「SEXY STONE TV SHOW」と題したMVやスタジオライブなどのスペシャル映像を収録。【通常盤CD】¥3,240*共に税込み(アリオラジャパン)あさい・けんいちBLANKEY JET CITYのV&Gとしてデビュー。解散後はソロ活動と並行してSHERBETSやJUDE などのバンド活動を複数行う。2016年から浅井健一&THE INTERCHANGE KILLSを始動。3月16日から全国ツアー「Sugar Days Tour 2018」がスタート。※『anan』2018年2月21日号より。写真・内田紘倫(the VOICE)文・北條尚子(by anan編集部)
2018年02月17日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「夫婦別姓」です。先月、サイボウズの青野慶久社長らが「選択的夫婦別姓を認めないのは憲法違反だ」として、東京地裁に提訴したニュースが話題になりました。青野社長は結婚時に妻の姓にしたところ、株の名義変更などに多額のお金がかかり、飛行機やホテルの予約が本名でないとしてキャンセルされるなど、多くの不利益を実感したといいます。それは憲法の「夫婦の権利の平等」を侵害するものではないか。戸籍を持たない外国人と結婚した場合は夫婦別姓を選べるのに、日本人同士の婚姻ではどちらかの姓を選ばなければいけない。日本人同士でも同姓か別姓かを選択できるルールを作れないか、というのが青野社長の主張です。姓を変えた従業員に対し、雇う側の労力、コスト増についても言及していたのは新鮮でした。反対意見としては、子供の姓はどちらを選べばいいのか、混乱するのではないか。また、別姓を名乗れば家族としての一体感が失われるなどの声が上がっています。現在の戸籍制度ができたのは明治時代。名字は豊かさの象徴で、人々にとって憧れのものでした。家名を代々受け継いでいく家父長制は日本の伝統とされるようになったんですね。しかし、いまは核家族や離婚も増え、家族のあり方も多様化。離婚後300日以内に生まれた子供は自動的に前夫姓になるため、それを恐れて届け出をしない無戸籍児の問題なども起きています。マイナンバー制度など、個人を特定するシステムが完備されたら、もしかしたら戸籍は必要なくなるのか?それとも戸籍制度があるから、個人の証明や信用が保証されているのか。社会の変化に合わせて、改めて議論を重ねる必要はありそうですね。毎日新聞の2015年の世論調査によると、夫婦別姓を選べる制度に賛成は51%、反対の36%を上回っています。それでも現在、婚姻時に夫の姓を名乗る女性は96%と圧倒的多数です。妻の姓を名乗る男性の割合が半数くらいになったら、生活のなかの不具合は改善されるのかもしれません。「結婚したら当然夫の姓を名乗るもの」という意識から変えていくことが、大事なのかもしれませんね。ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2018年2月21日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子
2018年02月17日ネットで大きな話題を呼んだ、吉田貴司さんの漫画「やれたかも委員会」。それが今回、原作者とのファーストコンタクトはSNSを通じてだったというなんともイマドキなプロセスでAbemaTVが実写化!憑依型芸人・ロバート秋山さんが漫画キャラを忠実に再現!男性なら誰しもが持っているという“あのとき、もしかしたら、あの子とやれてたかもしれない”、切なくも甘酸っぱいエピソードを描くAbemaTV オリジナルドラマ『やれたかも委員会』。しかしこれが、女性から見るとツッコミどころ満載!見ていて感想(ダメ出し含む)を言いたくなる。「男性なら『俺のエピソードを使ってくれ!』であったり(笑)、みんなが話題にしたくなるところが、まさにこの作品の大きな魅力。コメントの拡散が拡散を呼び、熱狂を生むイメージが湧きやすかった」と、編成制作本部局長の谷口達彦さん。毎回、3名からなる“やれたかも委員会”が、ゲストの男性の語る過去の“やれたかも体験”を、本当にやれたかどうか判定する。唯一の女性委員・月満子(つきみちこ)が男性の詰めの甘さを冷静に斬ってくれる様が爽快。委員長に扮するのは、ロバートの秋山竜次さん。キャラクターの再現度の高さに、原作ファンも納得のはず。「キャスティング段階で社長の藤田が『委員長は秋山さんしかいない』と。すべて見透かしているかのような絶妙な目の表情はさすがです」ドラマ版ではなんと、ホリエモンこと堀江貴文さんが登場。「堀江さんは、話題になり始めた初期の頃からの原作ファン。今回、原作者に堀江さんのエピソードを描き下ろしてもらったんです。堀江さんは『やれなかったことはない』と話してましたが(笑)、思い出してもらった唯一の話を、自ら演じます」本作は、AbemaTVオリジナル連続ドラマ第2弾。ドラマ制作でも、バラエティ番組でも、「血の通ったもの」を作りたいと言う。「“なんとなく当たりそう”や“地上波では通らなかったけどネットでは…”という意識で作ったコンテンツは、その程度のものとして、ユーザーにダイレクトに伝わってしまう。制作陣や出演者の強い興味や熱を大切にして、これからも演者も僕らスタッフもたくさん汗をかき、“本気”を包み隠すことなく、夢中になって作っていきたいです」男性ゲストには若手俳優・板垣瑞生さんも登場!主題歌は、泉里香さんが名曲「君のひとみは10000ボルト」をカバー。AbemaTV「AbemaSPECIALチャンネル」にて毎週土曜23時~放送中。Abemaビデオでも視聴可能。依頼者の“やれたかもしれない”モヤモヤを“やれたかも委員会”が各視点から判断して解消!議論を繰り広げる中で名言も誕生する。※『anan』2018年2月21日号より。文・小泉咲子(by anan編集部)
2018年02月16日声優としてだけではなく、歌手、俳優などさまざまな活躍を見せる宮野真守さん。そんな宮野さんの魅力に迫りました。――こんなふうに言うのも…ですが、以前は、声優というと俳優とは違う裏方のような存在として認識されていたように思います。そういう世間の見方が変わってきたのも、宮野さんの存在が大きかったように思うのですが。宮野:…18歳くらいの頃、本屋でバイトをしていたんですが、職業の本があって、声優の欄に“俳優の副業”って書いてあったんです。すでにその頃、声のお仕事を始めていたんで、コンニャローと思いましたよね。ただ、僕自身、声優を目指して勉強してきたわけではなかったので、やっていくうちに、世間ではそう見られているんだなって徐々に知っていった感じでした。でも、そのことよりも、声の現場が本当に嬉しかったし、楽しかったんですよ。初めてレギュラーをいただいたのが海外ドラマの吹き替えなんですが、毎週仕事があることが嬉しかったし、毎週毎週、大ベテランの先輩方の背中を見て学べるのも楽しくて、本当に感謝しかありません。確かにいま、世間的な変化は感じますけれど、いろんな方々が頑張ってきたことを知っているし、僕がどうこうより、業界自体が変わってきたのかなと。ただ、新しいことにチャレンジしてきたことの自覚はあって、ちゃんとパイオニアとしての道は自分なりに進めているのかなと思っています。――もともとミュージカルがお好きだったそうですね。ミュージカル『王家の絞章』で、ミュージカルの殿堂ともいえる帝国劇場の舞台にも立ちました。かつての夢をいま叶えているみたいなお気持ちはあったりするんですか。宮野:模索していた10代の頃に悶々と抱えていた怨霊が成仏した気はしてます(笑)。――舞台では体の動きを伴う表現が必要ですが、声優は声だけで表現しなければいけないお仕事です。両方を経験することでの変化はありましたか。宮野:もともと劇団で演技は経験していて、そこから声優のお仕事を始めた経緯もあって、違いはさほど感じてはいないんです。たしかに声優は声で伝える仕事ですけれど、例えば、体の動きや体勢によっても声の状態って変わってきますよね。それに関しては、体を使った芝居の経験が、声優としての表現のプラスになっていると感じることが多いです。キャラクターの置かれた状況をリアリティのあるお芝居でちゃんと伝えるためには、やっぱり実感や経験が必要なんですよね。『機動戦士ガンダム00』の出演が決まった時、ある声優の先輩から「ガンダムに乗っている感覚ってわかる?」って聞かれたんです。…そう言われても、わからなくて(笑)。でも、その先輩がすごくカッコよくて、その後で自分のスポーツカーに乗せてくださったんです。ガンダムには乗れないけれど、その時の振動やスピード感だったりを参考に、イメージを膨らませて実感に近づけることはできる。そう教えてくださったんですよね。そういう意味で、舞台もアフレコも、確実に相乗効果はあると思っています。――アニメは、実写や舞台以上に想像で追いつかない世界を形にしていかなければいけませんよね。宮野:時空を超えたり、ノートに名前を書いて人を殺したり、できないですからね(笑)。――それをリアルに落とし込むために、どうされていますか。宮野:集中力と瞬発力と読解力が身につきました。手がかりは台本ですから、まずは本番当日まで台本をとにかく読み込んで、書かれていない部分を想像して、いかに役を自分の中に染み込ませておくかが大事なんです。収録の日は、基本的にテストを1~2回やったらすぐ本番なので、周りの方の芝居や演出の方の指示に瞬時に対応していくことが求められますし。――日常生活の中で、役に使える感情を意識したりもするんですか。宮野:もちろん、こういう時にこう感じるんだって考えることは日々ありますよ。でも、作品の中ではそれ以上のことが起こるので、役にのめり込んで、起こっていることにリアルに反応していく方が感情が動く感覚はありますね。――女性が思い描く理想の男性を演じることも多いですよね。宮野:この仕事を始めた当初、恋愛シミュレーションゲームのアフレコで、ひとりで大量の甘いセリフを収録したんですけれど、恥ずかしくて全然できなくて、「ロマンスが足りない」ってダメ出しを受けたことがあります(笑)。いまも相手がいることを想定してからでないとできないので、収録にだいぶ時間はかかります。――作品の中のキラキラした青春に憧れたりすることはあります?宮野:『ちはやふる』という作品がまさにそう。主人公の千早を演じた瀬戸麻沙美ちゃんは、アニメが始まった当初は本物の高校生。本当にキラキラしていたんですよ。そんな彼女の一生懸命さに感化されて、現場は本当に部活をやっているような雰囲気で、まさに青春だったんですよね。この仕事をやっていると、いつでも青春できるんだなと思って嬉しかったです。――この先の展望として考えていることはありますか?宮野:振り返ってみると、自分でも予期せぬ出会いに恵まれたことが、ここまでいろんなお仕事をさせてもらえてきたことに繋がっているんですよね。例えば、いま出演させていただいている劇団☆新感線の演出家・いのうえひでのりさんは、帝国劇場にミュージカル『王家の紋章』を観に来て、こいつがやるなら大丈夫だと思ってくださったそうで。それって、やり終えた仕事が、次の仕事を繋げてくれているということで、そうなったのも目の前のことを一生懸命やってきたからだと思うんです。お仕事って、自分でやりたいと望んでも、チャンスが巡ってくるとは限らないもの。僕は、見えない先の何かを追いかけるんじゃなく、いまある目の前のことを一生懸命やっていくことを大事にしたいと思っています。みやの・まもる1983年6月8日生まれ、埼玉県出身。子役を経て、‘01年に海外ドラマ『私はケイトリン』で声優デビューを果たす。近作に、映画『劇場版はいからさんが通る』『GODZILLA怪獣惑星』など。‘08年よりアーティスト活動をスタートさせ、現在までに6枚のアルバムをリリースするほか、俳優として舞台にも出演。※『anan』2018年2月21日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・横田勝広(YKP) ヘア&メイク・Chica(C+)インタビュー、文・望月リサ
2018年02月15日人気声優の宮野真守さんをインタビューで直撃。撮影中にもお茶目なポーズをしてみせたり、冗談を言って笑わせたりとサービス精神旺盛。“イケボ”と言われる声以上に魅力的なのは、そのキャラクターそのものでした。いまの声優ブームには、この人の存在が大きく影響しているのは間違いない。声優として第一線で活躍する傍ら、歌手としてもコンスタントにライブをおこない、その高い歌唱力で帝国劇場のミュージカルにも出演。そして、現在出演中の劇団☆新感線の舞台『髑髏城の七人 Season月<下弦の月>』では、小栗旬さんや松山ケンイチさんらが演じた主人公・捨之介を演じている。そのマルチな才能で、従来の声優像を更新する宮野真守さんとは。――初の自叙伝『宮野真守Meet&Smile』が大きな反響を呼んでいます。自身を振り返る機会ってそうはないと思うのですが、こういう形でキャリアを振り返ってみていかがでした?宮野:7歳の頃に劇団ひまわりに入って、刷り込みのように、この世界にいることが当たり前だと思っていたんですよね。でも、逐一思い返す作業をしてみると、紆余曲折があったし、挫折もしたんです。こうしていろんな活動をさせていただけているいまだからこそ向き合えた過去のネガティブな部分もありますし、あらためて、自分がなぜこの世界にいて、何が好きで、どうして続けてきたのかを言葉にできた気がしています。――子役時代から、俳優をやめようと思ったことはないんですか。宮野:物心ついた頃に、自分はこの道で生きていくんだって決めちゃったところがあるんですよ。もともと目立ちたがり屋だったので、多くの人に見てもらって笑ってもらえることが単純に気持ちよかったんです。大人になるに従って自分の表現とは何かを考えるようになり、それがモチベーションへと変わっていったというんでしょうか。――ラジオや星野源さんのテレビ『おげんさんといっしょ』(宮野さんは、MCのねずみの声で出演)を拝見していても、トークが達者ですから、子供の頃から学校では人気者だったんじゃないですか。宮野:売れない子役でしたから、学校にしっかり通っていました(笑)。トークが上手いかどうかは自分ではわからないですが、昔から笑ってもらうのが好きで、ふざけてばかりいました。だから、目立ってはいたと思います。いまも、この仕事をやっていて、一番ガッツポーズが出る瞬間っていうのは、笑いをとった時です。…って、こんなふうに言うと、一体何の仕事ですか、って感じですけど(笑)。――笑いをとるために、なにもそこまでやらなくても、と思うことはあります。だって、ものすごい変顔とか、されていますよね?宮野:(こらえきれず笑いだして)…ククク(笑)…それは僕の性分なんで、しょうがないと思っていただくしかないです。だって鼻水描きたいし、ハゲヅラもかぶりたいんですもん(笑)。――そんな宮野さんを形成してきたカルチャーを知りたいんですが。宮野:とにかくテレビっ子で、とくにバラエティ…志村けんさんのお笑い番組が好きでした。あとは漫画、アニメ、ゲーム…。子供の頃、最新のスーパーファミコンのソフトを1個買うか、中古のファミコンのソフトを3つ買うかで悩んで中古を買ったことがありました。最新のほうがいいのではと思われるかもしれませんが、その時の僕はソフトを数多く集めることに意義を感じていたんですよね。――コレクター気質なんですか?宮野:その時はそうでしたが、いまは使える時間が限られているので、一点集中型です。ゲームも、決まったものをひたすらやる。ただ、やり始めるとやめられなくなっちゃうタイプではあります。みやの・まもる1983年6月8日生まれ、埼玉県出身。子役を経て、‘01年に海外ドラマ『私はケイトリン』で声優デビューを果たす。近作に、映画『劇場版はいからさんが通る』『GODZILLA怪獣惑星』など。‘08年よりアーティスト活動をスタートさせ、現在までに6枚のアルバムをリリースするほか、俳優として舞台にも出演。※『anan』2018年2月21日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・横田勝広(YKP) ヘア&メイク・Chica(C+)インタビュー、文・望月リサ
2018年02月15日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「アニソン」です。小学生のころ、僕が住んでいるところとその隣の町内だけ、なぜかテレビ大阪が映らなかったんです。テレビ大阪は、アニメが強いテレ東系列です。学校では、観られる人と観られない人が半々くらいで。観られる側のやつらは、新興住宅地エリアに住んでいてスクールカーストも高めの連中。そいつらが盛り上がっているアニメの会話に入れないっていうのは、けっこうコンプレックス…劣等感がありましたね。『ポケモン』だけは何週か遅れでKBS京都が放送してくれてたので周回遅れでなんとか観ていました。そんな僕が『ポケモン』のエンディング曲を書かせていただいているんですから、本当に衝撃です。映らない側やったのにって。僕の曲が流れる初回の放送は、銀座のホテルでマクド食べながらひとりで観ました。実家やったらおかんとかおじいやおばあと観られたんですけど、仕事だったんでひとりきりで画面を携帯で録画しながら震えて観ました。アニソンを書かせてもらうってなって、子供が口ずさみたくなる子供のための曲にしたいって強く思いました。最近のアニメでは、作品自体に全然関係ないバンドの曲が主題歌になることとかあるけど、そういうのは違うかなと…。アニソンって、子供たちが幼稚園や保育園のお遊戯以外で初めて通る音楽の入り口。子供たちが好きなアニメのための、アニメをより楽しくする曲にしたかった。とはいえ、レベルを下げることはしなかったです。子供は意外と、難しい言葉が入っていたり、ラップみたいな早口がある歌が好き。音程も高低差あるほうが、変化があって楽しめる。子供向けに限らず、2000年代以降のアニソンってすごく複雑です。声優さんが歌う楽曲が増えて、オリコンの上位を独占したりする。僕たち普通のミュージシャンとは別物の独自の文化が形成されていると思います。なかでも僕は『カードキャプターさくら』の主題歌で坂本真綾さんが歌う「プラチナ」が好きです。2000年代以降のアニソンの集大成といえる一曲。この曲、コード譜を見るとめちゃくちゃムズイんです。映画やアニメの音楽プロデューサーとして知られる菅野よう子さんの楽曲で、心理的に刺さるコードや音楽理論を追求した玄人感がある。日本のアニソンここにありって感じがします。とはいえ、僕、実は萌え系アニメがあまり得意でなく。2次元でも女子のキャピキャピ免疫がないんです。おかざき・たいいく2016年メジャーデビュー。NHK Eテレ『天才てれびくんYOU』にレギュラー出演中。3/25より岡崎体育ワンマンツアーがスタート!※『anan』2018年2月21日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2018年02月14日思春期に引きこもっていた自らの経験を題材にした『ヒッキー・カンクーントルネード』で演劇界にデビュー。いまや岩井秀人さん率いるハイバイの劇団公演は、当日券に長蛇の列ができるほどの人気だ。今回、処女作のその後を描いた『ヒッキー・ソトニデテミターノ』を6年ぶりに再演。独特の風貌と存在感でドラマに映画にと活躍中の古舘寛治さんが、初演に引き続き出演する。岩井:古舘さんと初めてお会いしたのは約10年前ですが、当時から醸し出す雰囲気は面白いし、技術もある方という印象でした。人間が陥る感情や意識を、既視感のある芝居ではなく、自分や周りの人の実体験から素早く持ってこられるのがすごくて。古舘:僕が常に求めているのは、面白くてリアルな作品なんですよ。リアルってどういうことかといえば、セリフにオリジナリティがあるってこと。下手な作家は、皆に合わせようとステレオタイプなセリフを書いて、どこにもない世界にしちゃいがちなんです。でも本来、一人として同じ人間はいないわけで、その会話はオリジナルであってしかるべきですよね。その点、岩井くんの書くものは、オリジナリティがあってリアルで面白いんです。岩井:僕の場合、自分の個人的な問題をこれでもかと突き詰めたものが演劇になっていますから、オリジナリティっていう意味では確かにそうですね。古舘さんの稽古を見てると、僕が書いた役のことを最初っから僕以上に知っていたんじゃないかと思うことがあるんですよ。俳優ってそういうものなんだろうとは思うけれど、なかなかいませんよね。古舘:そう思ってくれてるとしたら、それは台本にそう書かれているからです。僕は俳優の仕事って、役の瞬間瞬間を自分のものにしていくことだと思っています。それってつまり、僕がこの状況に置かれたならこういうリアクションになりますっていうものを、積み上げていくこと。それを観た人が何か感じたり考えたりするとしたら、それは台本がそうなっているからなんですよ。この作品の初演の時、僕、本番中に袖で「幸せだなぁ」って言ったのを今でも覚えているんです。自分が本心から面白いと思える作品で、いい仕事ができていると思えるのって、そんなに頻繁にあることじゃないから。ただ今回は、再演といいながら演出が全然違うものになっているんで、期待と同時に、いまは大丈夫かなとビクビクしていたりもして。岩井:じつはこの数年、ものすごく丁寧に“飽きさせない芝居”を作っていたんです。でもそれって、お客さんの考える隙間をなくしちゃっているんじゃないかと思うようになって。いまは、一方通行の芝居じゃなく、観客の個々の実感や体験を使って考えたり、自分なりの選択をしたりするような、観ている人に意味のあるものにしたいという気持ちが強いんです。演出を変えることで、台本とお客さんの間にあるものも変わってくると思うんです。一緒に考えながら観ていただければ。ふるたち・かんじ1968年生まれ。アメリカで演技を学んだ後、青年団に入団。近年はテレビや映画でも活躍。一昨年には初の舞台演出も。来年の大河ドラマ『いだてん』への出演も決定。いわい・ひでと1974年生まれ。’03 年にハイバイを結成。作・演出を手掛ける傍ら、俳優としてドラマや映画でも活躍。’12 年に向田邦子賞、’13 年に岸田國士戯曲賞を相次いで受賞。元引きこもりの登美男(岩井)は、自分と同じ境遇の人たちを社会的に支援する仕事を手伝っている。その現場で、まるでタイプの違うふたりの引きこもり(古舘、田村)と出会う。2月9日(金)~22日(木)池袋・東京芸術劇場 シアターイースト作・演出/岩井秀人出演/岩井秀人、平原テツ、田村健太郎、チャン・リーメイ、古舘寛治ほか2月12日までは前半割3500円、以降4000円(当日券は+500円、共に税込み)新潟、三重、兵庫、パリ公演あり。※『anan』2018年2月14日号より。写真・中島慶子取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2018年02月13日お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志(54)が2月11日、自身のTwitterを更新。自身の番組出演者に対するバッシングについて言及した。これに対してファンからは賛否両論のコメントが相次ぎ話題となっている。 松本は「たとえばオレの番組にゲストで出たタレントさんが叩かれてたりするとツライです。きっとサービス精神でいろいろ話してくれたのに 。ダウンタウンの番組に出て楽しかった!って思って欲しいもんなー」とツイート。 松本のツイートは特に番組名などには明言していないが、同日に放送されたフジテレビ系「ワイドナショー」に、国際政治学者の三浦瑠麗氏が出演。北朝鮮問題を取り上げ、北朝鮮の工作員が日本国内に潜伏しているなどとした三浦氏の発言が、ネット上で物議をかもしていた。 これに対しネットでは「松本さんやさしいですね。 本音でハシゴ酒面白いです〜」「僕はサービスでぶっちゃけちゃうタレントさんは好きですね。 やっぱりいくらタレントとは言え、庶民的な部分あって親近感が湧くというか」とバラエティー番組に対するの発言も見られるが、「サービス精神で話してくれたと思っていること自体が、そもそも間違いであって、何もわかっていない。」「サービス精神。使い方まちがってませんか??根拠の無いこという、差別的発言することがサービス精神なんですか。同感するのも罪。」「三浦氏の発言はマズすぎます。なぜ編集でカットしなかったのか不思議です。」などワイドナショーへの批判の声も見られる。
2018年02月12日詩人の書斎やクローゼットを覗いたら、そのペンが紡ぐきらめく言葉の秘密が見つかるかもしれない。なぜなら詩人・谷川俊太郎にとって詩作は暮らしの地続きにあるものだから。その両者の深いつながりを辿る展覧会『谷川俊太郎展』が開催中だ。会場には巨大な柱が林立する。そこには「私は背の低い禿頭の老人です」で始まる詩、「自己紹介」が1行ずつプリントされ、側面にはそれにまつわる私的な品々が展示されている。古いラジオのコレクション、モノクロの家族写真、愛用のTシャツなど、長く暮らしを共にしてきたものからは、どこか作品と通じるモダンな気配が漂ってくるようだ。もう一つの見どころはミュージシャンの小山田圭吾、インターフェイスデザイナー中村勇吾とのコラボレーション。谷川自らが朗読する「かっぱ」ほか3編が言葉、音、映像の三位一体となって空間いっぱいにこだまする。まさに詩を体に浴びる先端芸術。ぜひ体感してみて。東京オペラシティ アートギャラリー東京都新宿区西新宿3‐20‐2東京オペラシティタワー3F開催中~3月25日(日)11:00~19:00(金・土曜~20:00、入場は閉館30分前まで)月曜休(2月12日は開館)、2月11・13日休一般1200円TEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)20行からなる詩「自己紹介」を柱状のインスタレーションに。会場設営中に谷川が即興で書き、自ら貼り付けたメモが。思わずクスリとさせられるウィットはさすが。※『anan』2018年2月14日号より。写真・中島慶子文・松本あかね(by anan編集部)
2018年02月12日インタビュー中の印象は、とにかく真面目。加えてこの美しいルックス、もはや完璧です。キラキラした毎日を送っているかと思いきや、千葉雄大さん、実は意外と悲観主義者だった…?!――今年で俳優デビューをして9年目に入るわけですが、今の千葉さんは、役者という仕事をどう捉えていますか?千葉:作り手側の方が求めることに応えることも大事だと思うんですが、それと同時に見ている方に、“千葉雄大ってこんな一面もあるんだ”とか、あるいは“話はよくわからないけれど、なんか心に残った”と思ってもらえる、言葉は難しいんですが、人を感化することができる作品を作りたい。正直最近は、SNSで発信される感想や、視聴率のことがとても話題になりますよね。それも大事なんですけど、そういうところとはまた別の観点で見てもらえて、印象に残るような作品に、携わっていきたいと思います。――千葉さんって、あえて言いますが、“かわいい”と褒められることが多いと思うんです。『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』で演じている執事見習いの楠木松也役も、とても愛らしい役。そういうものを求められているという実感はありますか?千葉:「かわいいって言われるの、どうですか?」って質問、されすぎてて、もう自分でもよくわかんないんですけど(笑)。少なくとも、自分の半径何m、くらいの距離感にいる人たちからは、ほとんど言われないですよ、ホントに。自分的には、これまでいろんなタイプの役をやってきたと思っていますし、1つしかできないと思われるのは、癪ですからね。――今回の楠木の役作りは、世間が思う“千葉雄大はかわいい”っていうイメージを、逆手に取って、より濃度を上げているような感じもしました。千葉:フフフ、そんなつもりはないですが(笑)。ただ、動き一つ一つに効果音がつくような感じを目指してますね。決め顔をするとキラーン、歩くとピョコピョコ、とか。いろんな演じ方を試させてもらえる現場なので、そういう意味ではすごく楽しいです。――ちなみに、どんな言葉で褒められるのが一番嬉しいですか?千葉:「おもしろい」です。あんまり言われないんですけどね(笑)。――ご自分の性格を分析すると、どんな人ですか?千葉:うーん…、すごく面倒くさいと思います。あまのじゃくだし。褒められるのもあまり得意じゃない。仕事のときに褒めていただいても、“あ、機嫌悪そうに見えたから、テンション上げようとしてくれたのかな、申し訳ないな”とか思っちゃう。素直に受け取れない。――仲の良い友人から言われたら、素直に受け取ります?千葉:はい。でも友人関係、すごく狭いです(笑)。あ、この間、何人かで飲んでいる中に初対面の人がいて、珍しく結構いろんなことを話し込んだんですよ。その人が、その場にいた僕の友人に、「千葉くんとすごく仲良くなれたよ」って言ったんですが、それに対して僕の友達は、「でもこいつ、そんな簡単じゃないからな」って言ってて(笑)。そんなふうに見られてるのか~と思いつつ、確かに僕は、誰かれ構わず手の内を見せるタイプじゃないし、自分から壁を作りがちだよなぁと、思いました。仕事の現場で、先輩に「飲みに連れてってください!」みたいなことも、自分からはあまり言えないですし…。――それが対異性でも、距離感とかハードルの高さは同じですか?千葉:いや、もっと遠い、もっと高いかもしれない(笑)。――自分から好きになります?千葉:好きになりづらいと思います。――とはいえ、女性のタイプは、ありますよね?千葉:あります。仕事ができる人。正確に言うと、“あ、この人仕事できそうだな”って思わせる人。例えば、飲みの席とかで、何人かでワーッて盛り上がっているときに、1人でも盛り上がれていない人がいた場合、さりげなくその人のケアをできる人、みたいな。そういう、隙間をサッと埋められる人を見ると、仕事ができそうで、いいなって思って、惹かれます。でもそういう系の人からはモテないんですけどね…。ただ、1個幸せになると、1個不幸せになるって思ってるから、そのくらいがちょうどいいのかも。――え、今、幸せですよね?千葉:はい、仕事が充実しているので。だから逆に、私生活が……(笑)。――えええー!!じゃあ、どうなったら楽しくなりますか?!千葉:家に帰ったら誰かがいて、その家では犬を飼っていて…。それだったら幸せかなぁ。――やっぱり待っててくれるのは女子がいいですか?千葉:もちろん女子でもいいですし、大勢でルームシェアとかでもいいかなぁ。犬、飼いたいんですけれど、やっぱりひとり暮らしだと、独りぼっちにしちゃうから、かわいそうで飼えない。あの、よくひとり暮らしなのに「犬飼ってる」って言う人、絶対ひとりじゃないですからね、僕の経験上(笑)。――鋭い指摘…というか、斜めに見てますね(笑)。千葉:そう、だからあまのじゃくなんですよ(笑)。ちば・ゆうだい1989年生まれ、宮城県出身。大学時代に雑誌の専属モデルとして活躍し、スカウトを経て’10年にテレビの戦隊モノシリーズ『天装戦隊ゴセイジャー』の主人公で俳優デビュー。その後はドラマ、映画、舞台と幅広く活躍中。’17年には7本もの映画に出演した。素顔が見られるブログも人気。現在、日本テレビ系で放送中のドラマ『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』(土曜22時~)に出演中。また29歳の誕生日でもある3/9には、写真集『横顔』がワニブックスより発売予定。1万2000字にも及ぶインタビューや、実家での親子対談なども収録。※『anan』2018年2月14日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・寒河江 健(Yolken)ヘア&メイク・堤 紗也香(by anan編集部)
2018年02月11日名だたる面々が本人役で出演して話題を呼んだドラマ『バイプレイヤーズ』。熟練した俳優たちの軽妙なやり取りやテレビ東京らしいユルさが熱狂的な人気を呼び、1年前の放送直後から、続編を望む声が殺到。ついに『バイプレ』が『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』として帰ってきます。――前作の反響はいかがでした?遠藤憲一:業界の人から「面白かった」と言われることが多かったですね。スタッフさんが、自分が関わってない作品について言ってくることは珍しいんですよ。田口トモロヲ:若手の俳優たちからも「いいドラマですね」と言われました。もし僕が若い頃に、こんな強面のバイプレイヤーズたちのドラマがあったら、失禁するくらいしびれてましたね(笑)。松重豊:バイプレイヤーが集まったドラマが迷える役者たちの目標になるのならありがたい。大杉漣:僕は、ここでは年長さん。60過ぎてもフワーッと生きていること、そんな役者としての生き方もあるんだってことをわかっていただけたとしたら嬉しいかな。リーダーとは名ばかりのオールドキッズですから。松重:おじさんたちがただ、わちゃわちゃしてるのがいいんです。遠藤:大杉さん、情報解禁前に「またやる」ってスタッフに話しましたよね?僕が「次回作もあるんですか」と聞かれて「まだわからない」って答えたら、「大杉さんは『やる』と言ってましたけど」って。大杉:あれだけ「ここだけの話ね」って口止めしたのになあ(笑)。それだけ皆さんに期待されてた証ってことで許して!――(笑)。続編が作られることになったいきさつは?大杉:僕が前作の打ち上げで、「同じキャスト、スタッフでやりたい」と話しまして。田口:涙ながらに。大杉:コラコラ、トモロヲ君!泣いてなんかいないよ。松重:泣いてましたよ。大杉さんが涙を流すなら頑張ろうという気持ちになったんですから。大杉:松ちゃん、ありがと。それで、前作で感じたことや次回作について、キタンなく話そうということで、監督兼プロデューサーと個人面談をしました。松重:僕は、「感動させようとか、事件を起こそうとか、何かしようとしないでください」とお願いしたんです。無理にフィクションを入れると月並みにしかならないので。田口:虚と実をもっとないまぜにして、おじさんの加齢臭みたいなものが作品全体に漂ったほうが、我々がやる面白みが出るってことですよね。遠藤:(前作のロケ地だった)館山は遠すぎる、とかも言った(笑)。田口:制作側としては、「こいつらいろいろ言ってくるから、島流しにしちゃえ」ってことで、今回は無人島の設定になったのかと(笑)。光石研:僕、個人面談で何話したか覚えてないなあ。大杉:研ちゃんは確か「ロケは、ひとり4500円以下の居酒屋のある場所で!」だったと思うけど(笑)。――前作で、飲み会のお会計が高いと光石さんが物申した件ですね。光石:あのエピソードをバラエティ番組で話したんですよ。そしたら同級生から電話かかってきて「研、ごめん。今度の同窓会の会費1万円なんだけど大丈夫か?」って(笑)。僕だって1万円、出せますから!遠藤:でもまた、初日に行った店がひとり8000円でね。田口:青山真治組や『アウトレイジ』の時の怖い光石さんが出た(笑)。光石:あれは、最初のシーザーサラダはインスタ映えするような大盛りだったのに、右肩下がりに皿が小さくなっていったからで…。――相変わらず、抜群のチーム力!大杉:遠ちゃんが、スマホデビューしたんで、“バイプレルーム”を作ってLINEしてるんですよ。もう、メッセージがくるわくるわ。光石:「おはよう。今日もいい時間にしたいね。よろしく」。遠藤:「こちらこそよろしくね」。大杉:「今、なにしてる?風邪引いてない?」って、女子高生か!遠藤:光石さんが別の現場から「どこそこで撮影してます」って、紅葉の写真を送ってきたこともあったよね。どう対処したらいいかわからず「きれいですね」と返したけど。光石:あれ、インスタ用にマネージャーに送ったつもりだったんですよ(笑)。返信がこないと思ってたら、遠藤さんからレスがきた。大杉:遠ちゃんらしい。律義(笑)。みついし・けん1961年9月26日生まれ、福岡県出身。ドラマ『陸王』での好演も話題に。ドラマ『トドメの接吻』に出演中。公開待機作に『モリのいる場所』『羊と鋼の森』。まつしげ・ゆたか1963年1月19日生まれ、福岡県出身。主演する『孤独のグルメ』は現在シーズン6まで続いている。現在、ドラマ『アンナチュラル』に出演中。たぐち・ともろを1957年11月30日生まれ、東京都出身。映画監督、ナレーターとしても活躍。『プロジェクトX』の名ナレーションも有名。公開待機作に映画『孤狼の血』。おおすぎ・れん1951年9月27日生まれ、徳島県出身。『大杉漣の漣ぽっ』や『ぐるぐるナインティナイン』など、バラエティ番組でも活躍。4・5月には舞台『1984』に出演。えんどう・けんいち1961年6月28日生まれ、東京都出身。昨年の年間CM起用社数では男性部門1位に。ドラマ『家族の旅路 家族を殺された男と殺した男』に出演中。朝ドラ『しまっこさん』で共演することになった5人。しかし、ロケ地を間違えて無人島に着いてしまう。好評だったトークコーナー“バイプレトーク”も続行!テレビ東京系にて、2月7日スタート。毎週水曜21時54分~。※『anan』2018年2月14日号より。写真・山内めぐみ文・小泉咲子(by anan編集部)
2018年02月11日出会った女性がネタの源という横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、自分の健康を考える、がっつかない女性、「食べ放題で野菜を頼む女」になりきり。量より楽しさを優先できる余裕のある女が素敵。おいしい食事やスイーツをリーズナブルにいただける食べ放題のお店って、いいですよね~。私も大好きでよく行くのですが、お鍋や焼き肉といった肉メニューも用意されている食べ放題で野菜を注文する女性を見て、ハッとしたことがあります。私にとっての食べ放題とは、お店との勝負。「この店にあるもの全部食べてやる!」くらいの気合と勢いで乗り込むので、単価が高いと思われる肉ばかりを狙って食べる。そういう行動をしている身からすると、野菜を頼む人が菩薩に見えました…。その人は、食べ放題であっても普通の食事と同じように自分の健康を第一に考えてオーダーをしている。その様子からは、気持ちにゆとりがあることが感じ取れ、とてもスマートに映ったのです。きっと彼女にとって食べ放題というのは、“おいしかったね!”“みんなでワイワイできてよかった”と思える楽しい場所。きっと、食べすぎて“一生、お肉なんて食べたくな~い!”という気持ちになることこそが損であると思うだろうし、間違っても、胃に食べ物を入れる空間を作ろうとしてジャンプしたり、「アイスを食べて口の中をサッパリさせたら肉がもう一度いける」などと作戦を立てることもありません。お目当てのメニュー目がけて店内で小走りになるといった、残念な行動もしないはず。そんな、がっついていない女性になるために、いつでも“腹八分目”を念頭に置くことから始めます!人からお菓子を勧められたときには、「ひとつだけ、いただきます!」と最初から決め、欲望をセーブしてみるのも効果があるはず。これからは“食べ放題”と“食べ溜め”は違うということを意識して、自分のキャパシティ内で、おいしく食べられる量を見極められる女性を目指します!よこさわ・なつこ芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。『バイキング』(フジテレビ系)や『王様のブランチ』(TBS系)など、数多くのバラエティ番組にレギュラー出演している。※『anan』2018年2月14日号より。写真・中島慶子イラスト・別府麻衣文・重信 綾(by anan編集部)
2018年02月11日柔軟な思考の源とは?仕事柄、思考回路を切り替えることが多い、俳優の岩永徹也さんにお話を聞きました。ゴールからハシゴを下ろす感覚で行動しています。「小学生の頃、『週刊少年ジャンプ』を読んだ後に、一冊の内容すべてを記憶していることに気づいたんです。頭の中でページがめくれるし、“あのコマはここにあった”とわかる。学校の勉強もその方法で行えばいいんだと思い、教科書の内容を全部覚えてテストに臨んでいたので、カンニングしている感じでした(笑)」と話す岩永徹也さんは、なんとIQ148以上。認定薬剤師など様々な資格を持ち、クイズ番組でも大活躍。その一方、『仮面ライダーエグゼイド』での演技も話題に。「演じるときは、最初に作品の完成形を想像して、面白くするための種を蒔く方法を考えます。自分に求められているポジションを考えて、互いの役の魅力が輝くようなキャラ作りをしたり、笑ってもらえるようなアドリブを考えて入れたりする。演技のときもそうですが、僕の思考は常にゴールにあって、そこから今いる場所にハシゴを下ろすという感覚で行動しています。“100年後には自分はいない”と思うと、スタート地点で悩む時間って、すごくもったいないじゃないですか。それに、目標から逆算して動くと、ただゴールに向かうよりも少し先に到達できる。自分の成長や作品の仕上がりが想像を超える体験は、僕にとって楽しいものなんです」岩永さんの思考に影響を与えたもの【自分の考えを伝える方法の大切さを、本で学びました】母が図書館員で、子供の頃から読書好き。「『ブッタとシッタカブッタ』(小泉吉宏著KADOKAWA)は、難解な仏教の考えを簡単な言葉とかわいいキャラクターで説明しているのがスゴい。自分でもこういう本を書いてみたいです。外山滋比古さんの本は、『思考の整理学』(ちくま文庫)をはじめ全部読みました。考えや物事の真理だけを並べても、人は聞いてくれない。興味を持ってもらうため、伝え方を料理する方法を見つけることが大切だと教えられました」いわなが・てつや1986年10月16日生まれ。『メンズノンノ』専属モデルとしてデビュー。人口上位2%のIQを持つ人だけが入れる「JAPAN MENSA」の会員。3/14に初の写真集が発売決定。衣装協力・MACKINTOSH PHILOSOPHY/SANYO SHOKAITEL:0120・340・460※『anan』2018年2月14日号より。スタイリスト・中村 剛ヘア&メイク・只友謙也(P-cott)(by anan編集部)
2018年02月11日目下、ドラマ『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』で、ちょっとあざとい、でも超キュートな執事見習いを演じ、全女子の心をキュンキュンさせている、千葉雄大さん。撮影中も優しい眼差しでカメラを見つめるたび、その場にいた女性スタッフの口から無意識に「…かわいい」というつぶやきがこぼれまくり。なんて罪作りな28歳!その魅力的なルックスの下に隠れる素顔とは、いったいどんなものなのでしょう…。――撮影中、カメラマン含め私たち女性陣から、キャーキャーと声がかかっていましたが、いったいどんなことを考えながら、写真を撮られているんですか?千葉:え?!そんなこと聞かれると思わなかった(笑)。何考えているんだろう…、光の入り方とかを見てたり、あと「こうしてください」ってことには応えたいので、その辺はしっかり耳を傾けつつ…。でもあんまり何も考えてないかも。――カメラマン以外からの「すてきー!!」みたいな歓声は?千葉:聞いてない…わけじゃないんですけれど(笑)、あんまり気にならない、気にしないというか。周りに人がいても、結構カメラマンさんと二人の世界になります。カメラマンさんが言うことに集中したいので。――学生時代は読者モデルとして活躍されましたが、モデルとしてと、役者として、ポートレート写真を撮られるのは、違いますか?千葉:違いますね。ファッションのときは、服の動かし方とかが大事で、“こう撮ってもらいたい”みたいなものがあるんですが、ポートレートのときは、ただ“そこに佇む姿”を、切り取ってもらうというか。あの、役者の人って、そんなに動かなくても絵になると思うんです。自分もそうかどうかは、また別の話ですが(笑)。僕はまだまだ、カメラマンさんにお任せかもしれません。――読者モデルから俳優の道に進まれたわけですが、どんな志を持ってその世界に入ったのですか?千葉:僕、大学3年生のときに今の事務所に入ったんですが、自分的には、今の事務所に“就職した”という気持ちだったんです。当時普通に就活もしていて、スーツ着て企業説明会とかも行ってましたし、エントリーシートを書く寸前で、今の事務所に入ったというか。――どんな業界を目指していたんですか?千葉:まず映像の制作に興味があったので、制作会社、配給会社、テレビ局。アナウンサーにもちょっと興味がありました。それから客室乗務員、ウェディング業界、あ、あとラジオ局も考えてましたね。――そんな就活生が、なぜ芸能界にお入りに?決め手はなんだったんですか?千葉:昔から表に立つのは得意じゃなかったんです。でも、嫌いではなかったんですよ。たぶん、結構好きだった気もします(笑)。その、“自己顕示欲はあるのに、でも引っ込み思案”というところを、今の事務所の方が見抜いてくれて、それで、“僕一人では絶対に出せない自分”というのを、上手く引っ張り出してくれた。事務所に入るか決断をするまで、すごく時間をかけて待ってくれましたし。それがなかったら、こういう仕事には就いてなかったと思います。――役者としてやっていこうと、覚悟を決めたのはいつですか?千葉:事務所に入って最初に受けたのが、戦隊モノのオーディションで、最終くらいまで残ったときに、「受かりたいな」って気持ちが出てきたんです。そこで、“自分は役者でやっていこう”って思ったんです。なので、結構早い段階から腹は括っていたというか。そこで合格し、『天装戦隊ゴセイジャー』で芝居の仕事を始めることになったんですが、その現場がなんというか、言い方は難しいんですが、新人俳優にとっては“学校”みたいな場所で。1年の間にドラマとして芝居をする、アクションもある、アフレコもある。CMもやらせてもらえるし、ヒーローショーで舞台も経験できる。ものすごくしごかれましたけれど、おかげで、本当に経験値が上がりました。その全てが、今も役に立ってます。――ヒーローショーって、なかなか経験できないですよね。千葉:そう。ヒーロー、というか僕がピンチに陥ると、小さい子たちが本気で応援してくれるんですよ、「頑張れー!!」って。あの生の、計算されていない雰囲気っていうのは、あそこでしか感じられないものでしたね。“こういう子たちのために、僕は仕事をしているんだ”という意識が、すごく芽生えました。なかにはよく来てくれるから僕が顔を覚えたちびっこもいたんですけど、成長が早くて、“あれ、この間まですごい可愛い顔をしてたのに、反抗期みたいな顔になってる!なんでだ?!”とか気づいたりして(笑)。そういうのも、貴重な経験でした。ちば・ゆうだい1989年生まれ、宮城県出身。大学時代に雑誌の専属モデルとして活躍し、スカウトを経て’10年にテレビの戦隊モノシリーズ『天装戦隊ゴセイジャー』の主人公で俳優デビュー。その後はドラマ、映画、舞台と幅広く活躍中。’17年には7本もの映画に出演した。素顔が見られるブログも人気。現在、日本テレビ系で放送中のドラマ『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』(土曜22時~)に出演中。また29歳の誕生日でもある3/9には、写真集『横顔』がワニブックスより発売予定。1万2000字にも及ぶインタビューや、実家での親子対談なども収録。※『anan』2018年2月14日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・寒河江 健(Yolken)ヘア&メイク・堤 紗也香(by anan編集部)
2018年02月10日柔軟な思考力を持つために心がけていることとは?俳優・鈴木伸之さんに語ってもらいました。思考をスイッチしたり、刺激する方法を自分にも応用してみませんか?予想外の結果が生み出す、爆発力がたまらなく好き。演じる役には理性的に向き合うという、鈴木伸之さん。「準備が大事なお仕事だと思っているので、台本を読み、物語の流れや演じる人物の役柄を考え、大枠を決めてから現場へ行きます。でも、一人で決め込まず、余白を残すことも意識しています。予定調和より、何が起こるかわからないハラハラ感があるほうが、作品が面白くなると思うんです。“1+1は2ではなく、3でも4でもいいだろ!”って考え方。予想外だからこその爆発力が、たまらなく好きです。初の写真集を作るときにも、思いつきで撮影したシーンがたくさんありました。クールさも、ラフさも、素顔の瞬間も出せたんじゃないかなと」長年打ち込んでいた野球も、仕事に影響している。「スポーツもお芝居も、チームプレーという点では一緒。だから、共演者の方やスタッフさんとも垣根なしに楽しく、いい作品を作り上げたいんです」そんな意識はありつつも、他人からの意見に左右されることは“全くない”と、きっぱり言い切れる。「人に興味がないのかもしれませんね(笑)。自分と違う意見には、“俺は違うな”と思うだけ。何かあったときに“あの人のせいで…”と思うのが嫌なんです。いい結果も悪い結果も責任を取るのが役者だと思っています」鈴木さんの思考に影響を与えたもの【くだらないことが最高だと教えてくれた漫画です】毎日のように読んでいたというギャグ漫画『元祖!浦安鉄筋家族』。「くだらないものって最高だし、笑うことはいいなと知ることができた作品でもある。そして、人を笑わせるのって、本当に難しいよなとも感じます。初のカラーページが収録されている7巻がおすすめ!(笑)」すずき・のぶゆき1992年10月14日生まれ。劇団EXILEのメンバーとして、数々の映画やドラマに出演。自身で衣装のリースやスタイリングを手がけたファースト写真集『FACE』が発売中。ジャケット¥64,000シャツ¥38,000パンツ¥59,000(以上スタジオ ニコルソン/キーロTEL:03・3710・9696)※『anan』2018年2月14日号より。スタイリスト・平本兼一ヘア&メイク・下川真矢(by anan編集部)
2018年02月10日