7月5日から始まる新ドラマ「デスノート」、優秀なはずの主人公・夜神月がドラマ版では凡人の大学生という設定になるなど、スタート前から話題が尽きない。デスノートの中国語タイトルは「死亡筆記」、なんだか禍々しさがアップしたタイトルだが人気は高い。さて、中国人たちは今回のドラマ版をどう思っているのか、中国版ツイッター「ウェイボー」をのぞいてみた。○「五郎、早く孤独のグルメ撮りに行かないと! 」デスノートは名前を書かれた人間が死んでしまうという「デスノート」を手にした夜神月と、探偵のLの頭脳戦を描いたストーリーだ。ウェイボーでもやはり、メインとなる窪田正孝氏が演じる夜神月と山崎賢人氏のLに対するコメントが多いが、その中になぜかちらほら見えるのが夜神月の父、夜神総一郎役の松重豊氏である。ただし、中国では松重豊氏ではなく「五郎」と呼ばれていることが多いよう。この「五郎」とは、松重豊氏が演じた「孤独のグルメ」の井之頭五郎のことだ。「私、五郎おじさんが見たい! 」「五郎、早く孤独のグルメ撮りに行かないと! 」「孤独の総一郎」すっかり「五郎」になってしまった松重豊氏だが、中国での「孤独のグルメ」の人気の高さがうかがえる愛称と言えるだろう。○松山ケンイチバイブル派vs山崎賢人カッコいい派もちろん、「デスノート」そのものへの期待は大きい。「高校時代、ずっとLに夢中だった。デスノートのテレビドラマが始まるって聞いた。期待」「子どもの時、Lの大ファンだった」というコメントが見られるように、中国では特にLのファンが多いように見受けられる。今回、Lを演じるのは山崎賢人氏だが、これについては議論紛々のよう。というのも、映画版のLを演じた松山ケンイチ氏を忘れられないファンが多いからだ。「松山ケンイチ版のLを越えられる人はいない……」「私の中では松山ケンイチと言えばLだし、Lと言えば松山ケンイチ」「松山ケンイチ版のLはもうバイブルだから」という松山ケンイチのL至上主義は少なくない。その一方で、「松山ケンイチのLが好きだけど、でも山崎賢人もすっごくかっこいい~」「Lがかっこ良くないって言ってる人、山崎賢人のドラマ見たことないの? 山崎賢人はカッコいいよ!」「このLは好き! だって山崎賢人が好きなんだもん! 」などと、かっこ良ければどちらもOK。いや、山崎賢人氏だからこそ好きという人たちも。実際にドラマが始まってみなければ、山崎賢人版「L」の良さは分からない。これから松山ケンイチ版「L」至上主義派はその主張を変えるのか、あるいはやっぱり変わらないのか。今後が気になるところだ。※写真はイメージで本文とは関係ありません
2015年06月30日窪田正孝、山崎賢人、優希美青ら最旬俳優を迎えて贈るドラマ版「デスノート」。7月より放送される本作だが、今回、放送直後に世界120か国以上で放送・発信されることが決定した。原作・大場つぐみ&漫画・小畑健による人気漫画「デスノート」。2003年から2006年まで「週刊少年ジャンプ」に連載され、アニメ・映画・舞台・小説など様々なメディアで展開されてきた。今回アニメとも映画とも違うオリジナルストーリーが加わるという新たな試みと、実写化作品では初となる“L”の後継者・“N”や、初映像化となる新キャラクターが登場。夜神月(やがみライト)には窪田正孝、“L”(エル)に山崎賢人、ニアに優希美青、月の父親である夜神総一郎役に松重豊、月に全てをささげるアイドル“ミサミサ”こと弥海砂(あまねミサ)役に佐野ひなこが好演。そのほか藤原令子、関めぐみ、前田公輝、弓削智久、半海一晃、佐藤二朗の出演が決まっている。海外でも「デスノート」の人気はいまだに高く、アニメは継続的に欧米で配信され、グッズなども幅広く販売されている。今回、韓国で放送され、アメリカ、カナダ、ブラジル、イギリス、フランスなど計127の国と地域に配信されることが決定した本作。ドラマ化を発表するや否や、全世界からオファーが殺到。アニメファンであれば誰もが知っている「デスノート」の知名度や人気、圧倒的なブランド力からアニメ配信系企業始め、複数社から強い要望があったという。日本の放送から数日遅れて、欧米、中東、アフリカではアニメを中心にネット配信を行っているクランチロールによって配信。アジアでは韓国のケーブルテレビ局で日本の放送から約1週間遅れで放送される予定だ。今回の放送・配信決定を受け、窪田さんは「日本で生まれ、いまも愛されている『デスノート』が新しいかたちとなってまた海外に発信されることにとてもワクワクしています」 。L役の山崎さんは「世界中の方々に見てもらえる作品に出ることができてすごく嬉しいです!海外の方々に楽しんでいただけ得るような新しい『デスノート』を届けられるように頑張ります」と喜びを語った。日曜ドラマ「デスノート」は7月5日(日)22時より日本テレビにて放送(2話以降、22時30分~23時25分)。(text:cinemacafe.net)
2015年06月22日夜神月(やがみライト)に窪田正孝、“L”(エル)に山崎賢人、ニアに優希美青と、若手俳優陣が集結する7月スタートの日本テレビ系連続ドラマ「デスノート」。このほど、月の父親である夜神総一郎役に松重豊が、月に全てをささげるアイドル“ミサミサ”こと弥 海砂(あまねミサ)役に佐野ひなこが決定。脇を固める佐藤二朗ら、個性派キャストの出演が明らかとなった。どこにでもいるような大学生・夜神月。誰かに必要とされるわけでもなく、何かを必要とするわけでもなく、ただ安定した暮らしを求め生きていた。そんな彼が、ある日偶然手にした一冊のノート。それが、“デスノート”だった。強大な武器を手にした彼は、「平和な日常」を脅かす犯罪者たちを、デスノートによって次々と裁いていき、次第に世間から“キラ”として崇拝されるようになる。しかし、そんな彼の前に現れたのは、世界的に注目を集める名探偵・“L”だ。彼はキラを悪として、必ず捕まえると宣言。どちらが正義で、どちらが悪なのか、どちらが死にどちらが生き残るのか。そして、そんな2人の戦いを見つめる人物、ニア。おとなしそうな外見とは裏腹に、不敵な笑みを浮かべるその正体とは?月、L、ニア…“デスノート”を巡る壮絶な戦いがいま幕を開ける――。原作は、2003年から2006年まで「週刊少年ジャンプ」に連載された、大場つぐみ原作・小畑健漫画による世界的人気コミック。連載終了後もアニメ・映画・舞台・小説など様々なメディアで展開されてきたが、今回の連続ドラマでは、アニメとも映画とも異なるオリジナルストーリーが展開、実写化作品では初となる“L”の後継者・“ニア”や、初映像化となる新キャラクターが登場する。“デスノート”を手にする“ごく普通”の主人公・月を演じるのは、「花子とアン」や映画『予告犯』など話題作が続く若手演技派、窪田さん。さらに、月に対するライバル“L役を「まれ」や映画『ヒロイン失格』の山崎さん、初実写化のキャラクター・ニアを「マッサン」での好演も記憶に新しい優希さんと、いずれも朝ドラで活躍してきた顔ぶれが新たな「デスノート」の世界観に挑む。彼らに、アイドル・弥 海砂役の佐野ひなこ、夜神粧裕役の藤原令子、日村章子役の関めぐみ、刑事・松田桃太役の前田公輝、同じく相沢周市役の弓削智久、Lの協力者ワタリ役の半海一晃、模木完造役の佐藤二朗、半月の父親にして捜査本部を指揮する夜神総一郎役の松重豊といったキャストが、どう絡み合い、新たなページを紡いでいくのか、注目だ。日曜ドラマ「デスノート」は7月5日(日)22時より日本テレビにて放送(2話以降、22時30分~23時25分)。(text:cinemacafe.net)
2015年06月01日原作・大場つぐみ&漫画・小畑健による人気漫画を日本テレビ系列で実写ドラマ化が決定した「デスノート」。この度、本作のキャストがついに発表され、夜神月(やがみライト)に窪田正孝、L(エル)に山崎賢人、N(ニア)に優希美青が抜擢されたことが明らかになった。2003年から2006年まで「週刊少年ジャンプ」に連載された少年漫画「DEATH NOTE」。連載終了後もアニメ・映画・舞台・小説など様々なメディアで展開されてきたが、今回アニメとも映画とも違うオリジナルストーリーが加わるという新たな試みと、実写化作品では初となる“L”の後継者・“N”や、初映像化となる新キャラクターが登場する。どこにでもいるような大学生・夜神月。誰かに必要とされるわけでもなく、何かを必要とするわけでもなく、ただ安定した暮らしを求め生きていた。そんな彼がある日偶然手にした一冊のノート。それが“デスノート”だった。強大な武器を手にし、少しずつ変わっていく彼の「平和な日常」。気が付けば、彼はこの平和日常を脅かす犯罪者たちを、デスノートによって次々と裁いていた。彼は次第に世間から“キラ”として崇拝されるようになる。しかし、そんな彼の前に現れたのは、世界的に注目を集める名探偵・Lだった。彼はキラを悪だと言い、「正義は必ず勝つ」と言って必ず捕まえると宣言。どちらが正義でどちらが悪なのか、どちらが死にどちらが生き残るのか。そんな2人の戦いを見つめる人物…ニア。そのおとなしそうな外見とは裏腹に、不敵な笑みを浮かべるその正体とは?月、L、ニア…“デスノート”を巡る壮絶な戦いがいま幕を開ける――。“デスノート”を手にする主人公・夜神月を演じるのは、「花子とアン」(NHK)や、現在放送中の「アルジャーノンに花束を」(TBS)に出演する演技派俳優・窪田正孝。対する月のライバルL役には「まれ」(NHK)や、9月に公開を控える映画『ヒロイン失格』の山崎賢人。両名ともに6月24日(水)に放送されるスペシャルドラマ「永遠のぼくらsea side blue」(日本テレビ)でも共演することが先日明らかになったばかり。今回はライバルとしてどのように対決するのか気になるところ。さらに、初実写化のキャラクター・ニアには、「マッサン」(NHK)で娘役を好演したことでも記憶に新しい優希美青が挑むことに。朝ドラで大活躍してきた若手俳優陣が新しいデスノートの戦いを熱く演じる。本作のプロデューサーは、「誰も見たことのない“新たな”デスノートを作る…今回の連続ドラマ化は、キャスト・スタッフ一同それを目標に突き進んでいます。何より、新たなキャストと共に、新たなキャラクターを作る、その発想に至れたのは、キャストの皆さんが持つパワーのおかげです。窪田正孝さんにしか出来ない夜神月、山崎賢人さんにしか出来ないL、優希美青さんにしか出来ないニア。この3人だからこそ出来る『デスノート』を自信を持って皆さんにお届けしたいと思います」とコメントしている。連続ドラマ「デスノート」は7月、放送開始。(text:cinemacafe.net)
2015年05月25日注目の舞台『デスノート THE MUSICAL』が、いよいよ4月6日(月)に開幕する。名前を書かれた人間は40秒以内に死ぬ“死神のノート”を手に入れた青年が、正義の名の下社会の悪を粛清していく……というセンセーショナルな内容で社会現象にもなった大ヒットマンガ『DEATH NOTE』の世界初のミュージカル化だ。初日に先駆け4月5日、主人公・夜神月(やがみらいと)を演じる浦井健治と柿澤勇人、ライトを追い詰める探偵L役の小池徹平が会見に応じた。ミュージカル『デスノート』チケット情報原作コミックのみならず、アニメ、映画と大ヒットした作品だけに、3人ともこのミュージカル化について相当の気合いが入っているよう。「いま、興奮状態です。カンパニーが一致団結していて、この世界初演に向け、『デスノート』の世界に酔いしれているところ」(浦井)、「世界初演とは思えないほどの順調ぶり。早く皆さんにお届けしたい」(柿澤)、「みんなかなり気合いが入っている。本当に楽しんでいただける作品になっているんじゃないかな」(小池)と、それぞれ心境を話す。音楽をブロードウェイの第一線で活躍するフランク・ワイルドホーンが手掛けていることも話題だが、「ワイルドホーンさんが1曲1曲を、本当に『デスノート』を愛して作ってくださった。すべての曲がシングルカットできるくらいの粒揃い」と浦井が語れば、柿澤も「めちゃくちゃカッコイイ。ワイルドホーンさんはロックシンガーのようにやってくれと仰っています。ミュージカルというとクラシックのイメージがありますがまったくそうではなく、若い方が聴いてもカッコイイと思うだろうし、乗れる曲が多い」と見どころを話した。また原作でも人気の高いLを演じる小池は、原作から抜け出したようなビジュアルで、会見場にも裸足で登場。「(会見の場に登場するには)ラフすぎて申し訳ない」と恐縮しつつも「Lは見た目を気にするよりも頭脳を使って追い詰めることにすべてをかけてる人。(衣裳の)着心地はいい」と笑顔。その小池Lについては浦井も「舞台上で対峙する時、目の前にマンガのままのLがいるというのは、原作ファンとして嬉しい」と絶賛した。また今回、死神リューク役でミュージカル初挑戦する吉田鋼太郎についても質問は飛び、柿澤が「鋼太郎さん、2か月前の製作発表の時は『本当に(ミュージカルを)やりたくねぇんだよ…』と仰っていたのに、昨日楽屋で話していたら『やべぇ、チョー楽しい!』って言ってました(笑)」というエピソードを明かしていた。公演は4月6日(月)に東京・日生劇場で開幕。東京公演は4月29日(水・祝)まで。その後5月15日(金)から17日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホール、23日(土)・24日(日)愛知県芸術劇場 大ホールでも上演される。チケットは発売中。
2015年04月06日4月の開幕が近づいてきた『デスノート THE MUSICAL』。週刊少年ジャンプで連載され、その後アニメ化、映画化もされた大人気漫画を世界で初めてミュージカル化する注目作だ。この話題作の楽曲披露イベントが3月16日、都内にて行われ、夜神月(やがみらいと)役の浦井健治、柿澤勇人、L役の小池徹平、死神リューク役の吉田鋼太郎らが登壇した。『デスノート THE MUSICAL』チケット情報音楽を手掛けるのは『ジキル&ハイド』『スカーレット ピンパーネル』等、世界的ヒット作を生み出しているブロードウェイの作曲家、フランク・ワイルドホーン。このイベントでは劇中歌5曲が歌われ、ワイルドホーンらしい美しくもインパクトある音楽の魅力が存分に披露された。まずは浦井扮するライトがデスノートを拾うシーン『できるものなら』~『デスノート』。名前を書くとその人物が死ぬと記されたノートに、半信半疑で犯罪者の名前を書き込むライト。その力を目の当たりにし、このノートで悪を裁こうと決意するさまを、浦井は怖れと決意を繊細に織り交ぜ、力強く歌い上げる。次に同シーンを柿澤がライトに扮し披露。浦井ライトと比較すると柿澤ライトは、決意というよりも迷いを残すような役作りか。そんな違いに、Wキャストならではの楽しみも感じられる。続くナンバーは、のちに第2のキラとなる人気アイドル・ミサのコンサートシーンで歌われる『恋する覚悟』。ミサ役の唯月ふうかがいかにもアイドルらしい可愛くダンサブルなステージを展開するのだが、その舞台に乱入した死神リューク役の吉田鋼太郎が取材陣の笑いをさらう。デスノートの持ち主以外には死神は見えないという設定なので、寝転んでみたりミサのスカートを覗いたりと自由なふるまい。吉田の豪放磊落なキャラクターと妙にマッチしていて楽しい。ほか、『死のゲーム』ではL役の小池徹平が浦井ライトと火花を散らし、死神レム役の濱田めぐみが歌うナンバー『愚かな愛』はミュージカル界屈指の歌姫・濱田の独特な節回しが活きた美しいバラード。最後にライト、L、群集たちがそれぞれの“正義”を歌い上げるビッグナンバー『正義はどこに リプライズ』が大迫力で歌われた。イベント後、浦井、柿澤、小池の会見も。「オリジナルキャストという誇りを持って取り組んで欲しいとワイルドホーンさんが仰った。そういう気持ちで挑んでいます」と浦井。柿澤は「今この世の中に訴えられるメッセージもたくさん含んでいます。『デスノート』のエネルギーを東京中にぶちまけたい」と意気込んだ。小池は「自分もだいぶLに馴染んできた。割と僕は普段、役を引きずらないのですが、今回は私生活もちょっと暗いな、部屋の電気もいつもより暗めだな、となっている(笑)。いい具合に役に向き合えています」と笑わせつつも自信をチラリ。待望の世界初演作、期待して開幕を待とう。公演は4月6日(月)に東京・日生劇場で開幕する。チケットは発売中。
2015年03月17日日本のみならず世界中で人気を博している漫画をミュージカル化する『デスノート THE MUSICAL』。演劇ファンのみならず、幅広い層に注目をされているこの舞台、4月の開幕を控えカンパニーはすでに始動中。2月末の某日、その稽古場を取材した。チケット情報はこちら物語は、名前を書くことで人を死なせることができる“死神のノート”を手に入れ、それによって犯罪者を裁き、新世界の神“キラ”として理想の世界を作ろうとする青年・夜神月(やがみらいと)と、彼を追い詰める探偵・Lの頭脳戦を描くもの。この日行われていたのは、出演者たちが着座で脚本を読み進める“読み合わせ”。立ち稽古に入る前、稽古初期段階で行われる作業であり、まさに作品本格始動の瞬間だ。脚本を読む…と言っても舞台の進行どおりに歌も歌う。目をつぶれば本番さながらの迫力で、物語が、音楽が迫って来る。オーバーチュアの不協和音からすでに、何かが不穏なことが起こりそうなゾクリとした予感が皮膚を這いのぼり、一気に物語に引き込まれてしまう。キャストもライト役をWキャストで務める浦井健治と柿澤勇人、L役の小池徹平ら、ほぼ全員が顔を揃えている。皆私服だが、浦井・柿澤は黒いジャケット、小池は白のアウター。すでにキャラクターのイメージが伝わってくると同時に、彼らが作品にかける気合いも伝わってきた。この日のライト役は浦井。世界的なヒットメイカー、フランク・ワイルドホーンの手掛けた楽曲はメロディアスで耳なじみが良いが、ライトのナンバーはハイトーンで歌い上げるものが多く、難曲が揃っていそうだ。だがその楽曲をクリアに響かせ、さらには徐々にクレッシェンドしていく歌唱で次第に固めていく決意をしっかりと表現していくのは、さすがミュージカル界を代表する実力派といったところ。一方でLに扮する小池は、落ち着いたトーンで上手く知能の高さを表現している。こちらも上手い。そして稽古場を沸かせたのは、死神リューク役の吉田鋼太郎だ。製作発表の場で「歌が歌えないから劇団四季を半年でやめたのに…」と初ミュージカル挑戦への思いを恨み節で語っていたが、その歌声は朗々と稽古場に響き、さらには飄々とした面白さもあり、非常に魅力的。死神レム役の濱田めぐみとのデュエットはニヒルでクールでカッコよく、ふたりの歌声の相性も良く、聴き応えがありそう。作曲者のワイルドホーンも、ニコニコ笑顔で死神たちを見つめている。ほか、弥海砂に扮する唯月ふうか、夜神粧裕役の前島亜美も可愛らしくもしっかりとした歌声で印象的。海砂がキラへの、粧裕が兄への憧れを歌うデュエットナンバーはしっとりとしたロマンチックな楽曲。またこのナンバー、ふたりが別々の憧れを歌いつつも、実はその対象は同一である…という構造も、ミュージカル的で面白い。世界が注目する人気漫画の初ミュージカル化、稽古初期の段階ですでにその期待の高さに応えるに充分な、魅力的な作品が出来上がりそうな予感。特に実力派俳優陣のキャラクター造形に、楽しみが増幅された稽古場だった。公演は4月6日(月)に東京・日生劇場で開幕する。チケットは発売中。
2015年03月12日原作コミックは世界で3000万部超の売り上げを記録、2006年には映画化もされ、日本のみならずアジア各国でも大ブームを巻き起こした『デスノート』。長らく舞台化が望まれていた本作が、ついにミュージカルとしてよみがえる。しかもスタッフは、作曲担当のフランク・ワイルドホーン(『ジキル&ハイド』『スカーレット・ピンパーネル』)を始めブロードウェイで活躍する面々に、演出は日本演劇界の巨匠・栗山民也という豪華な顔合わせ。この大作でメインキャストとなるL(エル)役に挑む小池徹平に、今の心境を聞いた。『「デスノート」 THE MUSICAL』チケット情報頭脳明晰な高校生・夜神月(やがみライト/浦井健治と柿澤勇人のダブルキャスト)は、偶然、死神リューク(吉田鋼太郎)が落とした〈デスノート〉を拾う。そこに名前を書かれた者は死ぬことを知った月は、デスノートを使って凶悪犯を粛清し、理想の社会を作る決意をする。凶悪犯が被害者とはいえ不可解な殺人が続けて起こる事態に、警察側の人間として月に立ち向かうのが、小池の演じる天才探偵Lだ。その他、死神レムに濱田めぐみ、レムのデスノートを使う弥海砂(あまねみさ)に唯月ふうか、また鹿賀丈史が映画版と同じく、月の父親で警察庁刑事局々長の夜神総一郎を演じるのも話題だ。連載当時から原作のファンだという小池は、「L役は予想外と言われるんですが、僕も家で何かに夢中になっている時、Lのようにボサボサ頭のまま膝を抱えていることが多いんですよ。実はLに似たタイプかも、と最近気がつきました」と笑う。続けて「この舞台がミュージカルでよかったです」と意外な言葉も口にした。「原作がベストセラーで映画もあれだけ大ヒットしたので、もし普通の舞台版だったら、お客さんにもその延長線上の作品としか受け止められなかったかもしれない。でもミュージカルという形でなら、今まで見えづらかったLの内なる正義感が、今回初めて歌として表に出ることになるんじゃないかなって」と、小池は目を輝かせる。舞台出演はこれが4作目。初舞台で難解と言われる岩松了作品に立ち、2作目にしてブロードウェイ・ミュージカルの日本版、さらに3作目は松尾スズキの音楽劇でヨゴレ役に挑戦した。そのどれもが高いハードルだったはずだが、1作ごとに小池の演技と存在感は伸びやかさを増している。「稽古場は毎回本当に大変で、今回も覚悟しているんですけど、プレッシャーはあまり感じてません。今回もワイルドホーンさんたちが原作を読み込んでワークショップをしている映像を見させてもらったら、全く新しいエンターテイメントが出来る予感にワクワクして。だから原作ファンの方も映画版を見た方も、先入観をあえてなくしてもらって、気軽に劇場に足を運んでいただけたら嬉しいですね」公演は4月6日(月)から29日(水・祝)まで東京・日生劇場、5月15日(金)から17日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、5月23日(土)・24日(日)愛知県芸術劇場 大ホールにて。チケット発売中。取材・文佐藤さくら
2015年02月13日