ブロードウェイ・ミュージカル「サムシング・ロッテン!」が、「勇者ヨシヒコ」シリーズや『銀魂』『斉木楠雄のΨ難』で知られる福田雄一の演出・上演台本で12月17日(月)より上演されることが決定。メインキャストには、中川晃教、西川貴教ら日本のミュージカル界を牽引する実力派が顔を揃えた。■福田雄一「出来上がりも幸せなことになる」本作は、トニー賞で2015年に9部門ノミネート、1部門受賞という快挙を成した作品の日本語版。タイトルの「Something Rotten!=サムシング・ロッテン!」は、直訳すると「何かが、腐っている!」。ハムレットの一節「something is rotten in the state of Denmark.(デンマークの國では、何かが腐っている)」を思わせるタイトルで、複数の戯曲、ミュージカル作品へのオマージュが随所に登場するコメディミュージカル。物語は1595年、ニックとナイジェルのボトム兄弟が、絶大な人気を誇るウィリアム・シェイクスピアと競いながら舞台芸術業界で成功を目指す内容だ。演出・上演台本を手掛ける福田氏は、周囲から「ロッテンは福田さんがやるべき!」と言われたことがきっかけで観たそうで、「『福田さんがやるべき!』の意味が分かりました。本当にミュージカルが好きな人たちがその愛を溢れんばかりに表現したコメディです。ということで、ミュージカル界で大活躍する役者さんたちが集まって頂けたことは、とても幸せなことですし、出来上がりも幸せなことになることでしょう」とコメントしている。■中川晃教VS西川貴教の文芸バトル主人公でスランプ中の劇作家ニック役を、ミュージカル「モーツァルト!」の主役に抜擢され、音楽活動と並行し俳優としても活動する中川晃教。そのライバルでありルネサンス時代のスーパースター劇作家シェイクスピア役を、T.M.Revolutionとして音楽活動するほか俳優などマルチに活動を展開し、4月からは地球ゴージャスの舞台「ZEROTOPIA」への出演も控える西川貴教が決定。中川さんは、「僕は面白いことはできません。たぶん。でも、『サムシング・ロッテン!』は、役者としてもどれだけ弾けられるかどうかが鍵の作品!最高かつ夢のあるキャスト!そしてクルーと!本作の持つエンターテイメント性をジュウニブンにお届けできるよう精進していきます!」と意気込み、西川さんは「演ると決めたからには福田雄一演出を存分に堪能したいと思っています。以前シェイクスピア作品を演じたことはありましたが、まさか自分がシェイクスピアを演じることになろうとは、思ってもみませんでした」とコメントしている。■瀬奈じゅん&橋本さとしらもまた、ニックを献身的に支える頼もしい妻ビー役に瀬奈じゅん、ニックの作品に大きな影響を与える預言者ノストラダムスには橋本さとし、ニックのピュアな弟ナイジェル役を平方元基、清教徒の娘ポーシャ役を清水くるみが演じる。瀬奈さんが「福田さんの演出…何をやらされるのか、いまからドキドキ…いや、ワクワクしています!」と現在の心境を明かしたほか、「福田さんの舞台に出させていただくのは初めてで、いまからワクワクしています」(平方さん)、「福田さん演出で『サムシング・ロッテン!』日本版、こんな豪華な作品に出演させて頂くこと、とても幸せです。絶対に面白い。私も客席から観たい(笑)」(清水さん)、「福田雄一さんとの仕事も楽しみです。お客さんを楽しませて笑顔にする娯楽エンターテインメントに徹底した演出に、アドリブが苦手な自分がどう色をつけれるか、本能と直感で臨みたいと思います」(橋本さん)とそれぞれ上演が楽しみだと話している。なお、本公演のチケット一般発売は9月を予定している。あらすじルネサンス時代のイギリス。売れない劇作家であるニック(中川晃教)は弟のナイジェル(平方元基)と共に自身の劇団を運営していた。時代の寵児であり、スーパースターの劇作家シェイクスピア(西川貴教)にニックは対抗心をむき出しにするが、劇団運営に行き詰まり、妻ビー(瀬奈じゅん)の目を盗んで予言者ノストラダムス(橋本さとし)のもとを訪ねる。そして、彼のお告げに従い、世界初の歌って踊る「ミュージカル」を書こうと決意するのだった。その後もノストラダムスのもとへ通うが、出てくるのは頼りない予言ばかり…ヒット確実な作品タイトルは「オムレット」(実は「ハムレット」の間違い)だと言われ、ニックはミュージカル「オムレット」を生み出すために悪戦苦闘する。作家の才能を秘めている弟のナイジェルは、兄の言うことを聞きつつも「卵の物語なんか書きたくない!」と思い悩む。そんななか、出会った美しい清教徒の娘ポーシャ(清水くるみ)と恋に落ち、新たなインスピレーションが生まれていた。一方、「ロミオとジュリエットに続く大ヒット作を書かねば」と人知れず思い悩んでいたシェイクスピアは、以前からナイジェルの才能に目をつけていて、彼からなんとか次作のアイデアを得ようと画策する。「トービーベルチ」と名乗る役者に化け、ニックの劇団に潜入し、後の大ヒット作となる「ハムレット」の土台となるアイデアをどんどん盗んでいくが…。ミュージカル「サムシング・ロッテン!」は12月17日(月)~30日(日)東京東京国際フォーラムホールC(東京)にて上演(全19公演)、2019年1月大阪オリックス劇場(大阪)にて上演予定。(cinemacafe.net)
2018年03月14日レバノン出身の劇作家ワジディ・ムワワドが執筆し、数々の演劇賞に輝いた『炎 アンサンディ』に続き、上村聡史が演出を手掛ける『岸 リトラル』が東京・シアタートラムで上演される。舞台『岸 リトラル』チケット情報生きる意義を見いだせない青年・ウィルフリードと自らの死を受け入れられない父親・イスマイルの魂が、死体を埋葬すべき場所を求めて旅するさまを描く本作。ウィルフリードの死んだ母親や父子が旅路で出会う“歌う娘”など4役を演じるのが、上村作品初出演となる中嶋朋子だ。8年前に初めて本作を読んだという上村。改めて本を読み返し「荒唐無稽に突っ走りながら、古代と現代を行き来するような叙事詩のような質感が面白いと感じた」と明かす。『炎~』を含めたムワワドの“「約束の血」四部作”の第一作目に位置づけられ、作者が28歳の時に書いた作品だが、いま読んで、強く感じたのは若さゆえのエネルギーだという。「何かを創造し、世界を変革するには、このエネルギーは必要なんだと感じました。個人史的な部分から、大きな歴史――『オイディプス王』からシェイクスピアの『ハムレット』、ドストエフスキーの『白痴』まで様々なモチーフを抱えながら、大きな物語に展開していく。いまだからこそ、それをやりたいと思った」中嶋は、上村の舞台を観て「個人的で、でもすごく大きな物語があると思う」とムワワド作品と重なるものを感じているようだ。中東の荒野で展開する壮大な物語に圧倒されつつ、ワクワクした気持ちも抱いている。「『炎~』もそうなんですが、どうやって稽古から作っていったの? と感じさせるんです。今回、オファーをいただいて、掴み切れないような大きさを感じつつ、でも『あぁ、演劇するってそういうことなんだ』とどこかで思わせてもらいました。いまは『上村さんにすごい切符をもらったぜ!』と思ってます(笑)。私にとって新たな格闘のスタイルになると思うし、地球の硬い核のような深い部分まで掘り起こさないといけない何かがあるはずで、そこに触れた時、私はどうなるんだろう? という気持ちです。いまはまだ、全く想像がつかないですけど、生命として海から陸に上がって、肺呼吸になるくらいの変革、衝撃があるんじゃないかと思ってます」そんな中嶋に対し、上村は彼女の発する声、言葉に特別な“何か”を感じたという。「言葉が美しいんですよね。リアルなお芝居でも古典でも、発語された言葉が透明感をもって伝わってくる。愛することや憎しみ、その葛藤や、静謐さが時に荒々しさをもって、中嶋さんの声を通して伝われば」と期待を寄せる。その発言を受けて中嶋は「未知数です」と苦笑しつつ、歌で世界を変えようとする難役に対し「彼女の歌は歌唱というより、魂の響き。だから、きっと大丈夫」と語る。「俳優の身体を通した言葉に明かりを当てる」――。これは上村が信頼を置く照明の沢田祐二に言われ、自らの核としてきたという言葉。中嶋の歌声がどんなパッションを帯びて発せられるのか。楽しみだ。公演は2月20日(火)から3月11日(日)まで。取材・文:黒豆直樹
2017年12月28日現在放送中のドラマ「監獄のお姫さま」(TBS)系で、小泉今日子(51)ら先輩女優を相手にしっかりと存在感をアピールしている女優の満島ひかり(32)。 ボーカルグループのメンバーとして芸能界デビュー。その後、女優に転身して数々の作品に出演。いずれも高く評価されているが、その女優魂が強烈過ぎて周囲から誤解を受けてしまうこともあるという。 「彼女は”本業である演技以外にあまりエネルギーを使いたくない”というタイプ。これまで何回も仕事をしている人なら彼女のそうした性格をわかっているためトラブルにはなりませんが、分からない人がかかわるとパニックになってしまうようです」(映画業界関係者) そんな満島は日本のみならず世界にもその名が知れ渡った演出家の故・蜷川幸雄さん(享年80)に対しても、一歩も引かなかったというのだ。 「満島は15年に『ハムレット』で蜷川作品に初出演し、弟の満島真之介さん(28)と共演。蜷川さんの作品は本読みから俳優たちが全力でセリフを叫ぶのですが、満島さんは蜷川さんになんと『声が大きすぎて、何言ってるか分からない』と言ってのけたそうです。その後もことあるごとにズバズバとモノ申すため、共演者は震え上がっていたといいます。でも蜷川さんは満島に対し、『あの子はすげぇ』と最大級の賛辞を送っていたそうです」(演劇関係者) 天国の蜷川さんも、満島の女優としての成長ぶりを温かく見守っているに違いない。
2017年12月06日この秋からレギュラー化された「関ジャニ∞」のグルメバラエティ「ペコジャニ∞!」。11月20日(月)今夜は超定番メニュー「ハンバーグ」をテーマに、尾上松也、浅野ゆう子ら豪華ゲストを迎えてオンエア。今夜は誰が「No.1ハンバーグ」を食べられるのか…!?「関ジャニ∞」村上信五が番組MCを担当。「芸能界グルメ四天王」として寺門ジモン。プレゼンターには尾上さん、「関ジャニ∞」安田章大&錦戸亮。ペコラーとして「関ジャニ∞」横山裕、渋谷すばる、丸山隆平、大倉忠義と浅野さん、いとうあさこ、ヒロミが出演する本番組。老若男女“誰もが好きな人気メニュー”をテーマに、芸能界屈指の食通たちが“日本一美味しい”と思う一品を熱くプレゼン。番組認定の「芸能界グルメ四天王」、芸能界の“知られざる”「新グルメスター」、そして「関ジャニ∞メンバー+専門家」の3組がバトルを繰り広げ、腹ペコなパネラーである「ペコラー」が一番食べたい一品に投票。多数決1位になったメニューに投票した人だけがそのグルメを食べられるという“腹ペコ”ガチバトルが展開する。これまで「焼きそば」「オムライス」「生姜焼き」といったいずれも誰もが一度は口にしたことがあるであろう定番メニューでのバトルが行われてきたが、今夜はついに定番中の定番ともいえる「ハンバーグ」が登場。今回プレゼンターとして登場する“チーム・関ジャニ∞”は、安田さんと錦戸さん。究極のハンバーグをプレゼンするべく、今回は究極の肉を求めてロケへ!錦戸さんは初のプレゼンターに挑戦だが、はたして勝利なるか!?六代目尾上松助を父に持ち「鳴神」の鳴神上人、「弁天娘女男白浪」の弁天小僧菊之助などの大役を任される一方、新春浅草歌舞伎の最年長のリーダー役も務めるなど歌舞伎俳優としてはもちろん、蜷川幸雄演出による騒音歌舞伎(ロックミュージカル)「ボクの四谷怪談」や帝国劇場ミュージカル「エリザベート」、今年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」の今川氏真役など俳優としても輝かしい実績を誇る尾上さん。この夏には「さぼリーマン甘太朗」にスイーツ男子役で主演しているだけに、尾上さんがプレゼンする「No.1ハンバーグ」にも期待が高まる。一方、80、90年代にはトレンディドラマに、最近では数多くの2時間ドラマに出演。『劇場版 SPEC』シリーズなどの映画作品にも出演し、常に女優として一線で活躍を続ける浅野さん。最近では「真田十勇士」や「ハムレット」など舞台での活動も目立つ浅野さんが選ぶ「No.1ハンバーグ」にも注目したいところだ。今回はどんな対決が繰り広げられるのか、オンエアをお楽しみに。「ペコジャニ∞!」は11月20日(月)22時~TBS系にて放送。(笠緒)
2017年11月20日ローザンヌを拠点とするモーリス・ベジャール・バレエ団(BBL)が、単独では4年ぶりとなる日本公演を控え、来日した。巨匠ベジャールがオペラの舞台を丸ごとバレエにした『魔笛』(Aプロ)と、かの傑作『ボレロ』ほか3作品によるBプロとを携えてのこのツアーは、振付家ベジャールの没後10年を記念する特別なもので、彼の命日にあたる11月22日と翌23日には、兄弟カンパニー、東京バレエ団との特別合同ガラが予定されている。〈ベジャール・セレブレーション〉と名付けられたこの公演で上演されるのが、ベジャール作品の傑作集、『ベジャール・セレブレーション』だ。昨年12月にローザンヌで初演し、ツアーで上演を重ねたこの作品の、東京バレエ団との特別ヴァージョンの全貌が、14日の公開リハーサルで明らかとなった。モーリス・ベジャール・バレエ団 チケット情報冒頭で踊られるのは、ベジャール1989年の作品『1789…そして私たち』からの抜粋、音楽はベートーヴェンの第一交響曲だ。BBLと東京バレエ団のダンサーたちが渾然一体となって、ベジャールの世界への扉を開け放ち、これに『ヘリオガバル』『わが夢の都ウィーン』『ライト』『ハムレット』『バクチIII』といった傑作からの抜粋が続く。東京バレエ団のパートとして新たに加えられた場面も実に様々。躍動感たっぷりの『アレポ』や『バロッコ・ベルカント』のパ・ド・シス、また、同団のプリンシパル、上野水香と柄本弾がバッハの合唱曲で踊る『我々のファウスト』の美しいパ・ド・ドゥなど、見どころの連続だ。冒頭に対応するように、最後に配されたのが、やはりベートーヴェン。これも『1789…そして私たち』からの抜粋、第九交響曲の第三楽章だ。リハーサル終了後に囲み取材に応じたBBL芸術監督のジル・ロマンは、これについて、「プログラム全体が大きなアンサンブルとなるようなものを作りたかった」と話した。「ベジャールは振付家という枠組みを大きく超えた人物。深い教養があり、日本が大好きで、オペラや演劇、映画なども手がけた。観ればきっと何かを受けとっていただくことができるはず。ぜひ、劇場に観にきてください」とも。「ベジャールは師であると同時に、彼の作品を上演する時、常に一緒にいて、私を守ってくれる存在。だから命日の22日も、彼はもちろん来てくれるでしょう!」モーリス・ベジャール・バレエ団日本公演は11月17日(金)から26日(日)まで、特別合同ガラ〈ベジャール・セレブレーション〉は11月22日(水)・23日(木・祝)、ともに東京文化会館 大ホールにて。チケットは発売中。取材・文加藤智子
2017年11月15日絵になるなあ……!生田斗真の出ている作品を観るたび、やや日本人離れした立体的な顔立ちに感嘆する。だが、この場合の“絵になる”は、その顔立ちによってひとりだけ際立っているということよりも、作品世界にものすごく馴染んで溶け込んでいるということだ。例えば、心地よさそうな部屋のなかで編み物をする『彼らが本気で編むときは、』(17年)、殺風景な部屋で精神鑑定を受けている『脳男』(13年)、大正末期から昭和初期くらいの日本の風景にたたずむ『人間失格』(10年)等々……彼の出ている映画やドラマのどこを切り取っても、フェルメールやレンブラントの写実画のような、一枚の絵画として成立しそうだ。○自意識を出さずに存在できる生田斗真広瀬すず演じる女子高生・響と、生田斗真演じる高校教師・伊藤の恋を描いた『先生! 、、、好きになってもいいですか?』における生田も、高校の体育館、教員室、屋上……とどこでも露出オーバー気味な画面のなかに、ともすればその光に溶けてしまいそうなほど正しい地味さで収まっていた。地味は褒め言葉である。伊藤先生は、決してイケメン先生ではなく、生徒から変わり者と目され、わりと敬遠されている設定だからだ。にもかかわらず、響は彼に恋してしまう。立場上、最初は距離をとっていた先生だったが、響の一途さに次第にほだされていく。先生は、あくまでもヒロインの想いの丈を受け止める役割であって、彼からことさら何かを発する必要性がなく、よけいな自意識をいっさい出さずにそこに存在することは、何かするよりも技巧的。それこそが、スターやアイドルではなく俳優の仕事である。アイドル事務所というイメージが強いジャニーズだが、アイドル活動をしている者たち以外に俳優活動を主としている者たちもいて、生田斗真はジャニーズ俳優部の代表格である。俳優部というとほかに、風間俊介、男闘呼組というバンド活動から俳優にシフトした岡本健一などがいる。ジャニーズ事務所に入った男子は、まずジャニーズJr.を経たのち、アイドルグループを組んでデビューしていくことがスタンダードななか、生田はグループに所属したこともあるものの、すぐにひとりになって俳優業をやるようになる異端児だった。俳優デビューは、朝ドラ『あぐり』(97年)で、注目されるようになったのは、その10年後の『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス』(07年)。意外と時間がかかったがそれ以降は順調に映画や舞台などで活躍し、2019年の大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(脚本:宮藤官九郎)に、日本初のオリンピック選手として選ばれたひとり三島弥彦役で出演が決定している。○幅の広さが光る前述したような、文学的な作品や少女漫画原作の作品などに多く出る一方で、宮藤官九郎が脚本を手がける少年ギャグ漫画的な作品や、劇団☆新感線の派手な音楽劇などでも力を発揮する幅の広さをもっている生田。現在は、トニー賞(『コースト・オブ・ユートピア』)やアカデミー賞最優秀脚本賞(『恋におちたシェイクスピア』)などを受賞しているトム・ストッパードの『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』(小川絵梨子演出 以下ロズギル)に出演中だ(11月26日まで)。これまた、シェイクスピアの『ハムレット』やベケットの『ゴドーを待ちながら』などを下敷きにした文学的な演劇で、生田の役は、ハムレットの友人のひとりローゼンクランツ。相方がいて、つねに二人組として行動し、名前と見た目を混同されてしまう影の薄いキャラだ。相方ギルデンスターンは菅田将暉が演じている。『ハムレット』では彼らの出番はほんのすこしだが、『ロズギル』は彼らが主役。とはいえ、決して活躍することのないまま死んでしまうことになる不条理な作品だ。様子のおかしいハムレット王子のことを探るという大仕事を任されるのだが、彼らはただ状況に巻き込まれているだけ……。実力と人気を兼ね備えた俳優として、引く手あまたの生田と菅田。ふたりとも、シェイクスピア劇で主役を演じたこともある(生田は『ヴェローナの二紳士』、菅田は『ロミオとジュリエット』)ふたりが、地味な脇役役というのが、この舞台のおもしろさのひとつでもある。意外とこの作品に彼らが合っているんじゃないかと思うのは、生田も菅田も、作品に溶け込み、その人物にしか見えないくらいになるタイプだから。以前マイナビニュースで、“漫画と実写の誤差を見極める正確な物差しを持っている”と、菅田将暉の優れた描写力について書いたことがあるが、描写力では生田も負けてない。トランスジェンダーを演じた『彼らが本気で編むときは、』や、女性役を演じた舞台『ミシマダブル「サド侯爵夫人」』での女性の仕草などもかなり完ぺきだった。数値で正確に製図するような菅田に対して、生田は、例えるなら、お手本を見ながらろくろを回しながら器を作っていくと、かなり同じものができていた! みたいな印象がある。今回の役も、どっちがロズでどっちがギルか、間違えられがちなロズとギルだが、それなりに個性はあって、いろいろ考えるほうがギルで、ロズは深く考えないほう。これは菅田と生田の個性に合っているような気がしないでもない。顔立ちは鋭利なのに、なんだか柔らかそうな身振り、手つきで、役にアプローチする生田斗真。そして、また、一服の絵画が生まれる。■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、構成した書籍に『庵野秀明のフタリシバイ』『堤っ』『蜷川幸雄の稽古場から』などがある。最近のテーマは朝ドラと京都のエンタメ。
2017年11月13日故・蜷川幸雄氏が初代芸術監督となり、シェイクスピア戯曲全37作上演を目指して1998年にスタートした「彩の国シェイクスピア・シリーズ」。蜷川氏亡き後、吉田鋼太郎が2代目芸術監督に就任し、第33弾『アテネのタイモン』で演出・主演を担う。「蜷川さんはあまり日本では上演されていない5本を残して逝ってしまわれた。難物が多いが(笑)、蜷川さんの魂をしっかり受け継ぎたい」と吉田が心境を明かした。「アテネのタイモン」チケット情報主演作『タイタス・アンドロニカス』など、16年にわたり蜷川氏の作品に出演してきた。「蜷川さんは役者がノープランで稽古場に来ることを許さない人でしたが、最後の数年は僕の演技にほとんどOKを出してくれました。酸素吸入の管をつけながら俳優に『違う!』と叫んでいた命懸けの演出、その時横で僕が感じたもの。ある時にワンシーンの演出を任せてくれたこと、それら稽古場でのコミュニケーション全てが、今回の糧になっています」。『アテネのタイモン』は吉田演じる気前のいい貴族のタイモンが、人々に金品を分け与えるうちに破産し孤立していく物語。「お金が底をついてもタイモンは悲観的にならず、『僕には友人という財産が残っている』と。でも友人は誰もお金を貸してくれない。前半は非常に明るい華やかな世界ですが、後半はうって変わって呪いと憎悪の世界になります。ダイナミックで、実際上演すると非常に面白い作品だと思います」と話す。タイモンと相対する哲学者役は藤原竜也。「古典をやる俳優として藤原くんを信頼し尊敬していますし、やはり彼がいてくれると心強い。辛辣で毒を吐き散らす男の役で、彼にぴったりです(笑)」。さらに『デスノート THE MUSICAL』で共演した柿澤勇人が同シリーズに初出演。「彼は怖いぐらいの、ものすごいエネルギーを持った俳優。あのパワーはシェイクスピアによく合う。直情径行・猪突猛進型の軍人役というのもぴったりです」と笑顔を見せる。吉田自身、20年間主宰の劇団AUNでは演出も務め、日本で有数の“シェイクスピア俳優”と言われる。「シェイクスピア作品は、感情の火柱がすごく太くて実は分かりやすい。例えばハムレットを見て『自分はこんなことしないだろうな』と思っても、ふと『あれ、似ているかも』と思うところが必ずあります」。そんなシェイクスピア作品を熟知した吉田に、今蜷川氏が声をかけるとしたら、と尋ねると――。「あの人は、褒めていてもこちらがいい気になったら怒る。油断できないんですよ!だから『おい鋼太郎、なにやってんだよ!』と、蜷川さんがココ(真横)でいつも言っているつもりでやりたいです」。12月15日(金)から29日(金)まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホール、2018年1月5日(金)から8日(月・祝)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演。チケット発売中。取材・文:小野寺亜紀
2017年11月01日シェイクスピア悲劇「ハムレット」での端役コンビで、しかも最後は登場さえもさせてもらえず、“ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ…”の一行だけで片付けられてしまった哀しいふたり組“ロズとギル”。この戯曲の一番の魅力は、どうあがいても日の目を見ることのない影の薄い凡庸で憐れなふたり組を描き不条理劇として成立させたこと。舞台「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」チケット情報斬新な発想で新たな劇世界を生み出した劇作家トム・ストッパードの金字塔的な作品を気鋭の小川絵梨子が演出。そしてあまたのコンビのなかでも今回は最強とも言える生田斗真=ロズと菅田将暉=ギルの初共演で10月30日(月)開幕した。上演にあたり、小川は「ロズとギルふたりの旅路は、人が生まれて死んでいくまでの人生そのものです。ふたりの哀しみと可笑しみは、人間の存在そのものなのだと思います。なぜふたりは死ななければならなかったのか……ふたりの哀しい運命と世界の不条理さが、決して重苦しくなく、むしろブラックコメディとして描かれているのが、この戯曲の凄さです。今回、このふたり組を、真っ直ぐなエネルギーをもつ生田さん、菅田さんに演じていただけるのが本当に嬉しいです」生田「哲学的な要素や言葉遊びが多い戯曲で、何重にも入れ子構造になっているので、丁寧に台本を読み解いていく小川さんの稽古が、とても有難かったです。実質は死に向かう殺伐とした物語なのに、ロズがボケてギルが突っ込むテンポ良い掛け合いの面白さが楽しめるのもこの戯曲の魅力です。関西出身の菅田君は、何をやっても絶妙の間合いで突っ込んでくれるのが頼もしい!なんだか普段の会話もロズとギルみたいになっています(笑)」菅田「“稽古場に行けば、小川さんと斗真くんがいる、できないことがあっても、皆と一緒なら何かが進む”そんな毎日でとにかく通うのが楽しい稽古場でした。斗真くんがあの顔立ちで“ボケ”る可愛げもたまらない(笑)。今回、ギルの台詞量は膨大で難しい言葉も多いし、最初は“新たな挑戦”のような気持ちでいたんです。でも、稽古に入ってから、どこか“新入生”のような、俳優としての原点に立ち返ったような感覚になっています。とても有難い現場です」とそれぞれに意気込みを語った。公演は10月30日(月)から11月26日(日)まで、東京・世田谷パブリックシアターにて。
2017年10月31日俳優の生田斗真と菅田将暉が30日、舞台『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』の最終通し稽古を終え、開幕直前コメントを寄せた。同作はイギリスの巨匠トム・ストッパードの代表作で、1966年より全世界の演劇ファンに『ロズ・ギル』の愛称で呼ばれて親しまれている名作。シェイクスピア『ハムレット』の最後の最後で「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ……」と一言だけで片付けられてしまった2人組を主人公にした、いわば「ハムレットのスピンオフ戯曲」となる。翻訳・演出は、歴代最年少の30代で次期新国立劇場演劇部門の芸術監督に任命された、小川絵梨子が務めることでも話題に。他、林遣都、半海一晃、安西慎太郎、松澤一之、立石涼子、小野武彦が出演する。小川は「ロズとギル2人の旅路は、人が生まれて死んでいくまでの人生そのものです。2人の哀しみと可笑しみは、人間の 存在そのものなのだと思います」と語る。2人の運命がブラックコメディとして描かれていることが「凄さ」と表し、「この2人組を、真っ直ぐなエネルギーをもつ生田さん、菅田さんに演じていただけるのが本当に嬉しいです」と感謝した。公演は10月30日~11月26日、東京・世田谷パブリックシアターにて行われる。○生田斗真(ローゼンクランツ役) コメント哲学的な要素や言葉遊びが多い戯曲で、何重にも入れ子構造になっているので、丁寧に台本を読み解いていく小川さんの稽古が、とても有難かったです。実質は死に向かう殺伐とした物語なのに、ロズがボケてギルが突っ込むテンポ良い掛け合いの面白さが楽しめるのもこの戯曲の魅力です。関西出身の菅田君は、何をやっても絶妙の間合いで突っ込んでくれるのが頼もしい! なんだか普段の会話もロズとギルみたいになっています(笑)。○菅田将暉(ギルデンスターン役) コメント「稽古場に行けば、小川さんと斗真くんがいる、できないことがあっても、皆と一緒なら何かが進む」そんな毎日で、 とにかく通うのが楽しい稽古場でした。斗真くんがあの顔立ちで“ボケ”る可愛げもたまらない(笑)。今回、ギルの台詞量は膨大で難しい言葉も多いし、最初は「新たな挑戦」のような気持ちでいたんです。でも、稽古に入ってから、どこか「新入生」のような、俳優としての原点に立ち返ったような感覚になっています。とても有難い現場です。
2017年10月30日『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』にて、3年ぶりに舞台出演を果たす菅田将暉さん。大河ドラマや映画に出演するなど幅広く活躍中の菅田さんだが、この作品は「お芝居の原点に立ち返っているような感覚」なのだと述べる。世界的に有名なシェイクスピアの『ハムレット』。そこに名前が登場しながらも、舞台にほとんど登場することなく死んでゆく、哀しき運命を背負う脇役ふたり。そんな彼らを主人公に描いたのが『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』。「イギリスの作品ですが、向こうでは『ハムレット』って日本での『水戸黄門』くらい誰もが知ってる作品なんですよね。僕らの身近な感覚で言えば、助さんと格さんが出てきて、ふたりでグダグダと『今日、印籠出すの遅くね?』とか喋っているようなもの。そう考えると、初演でウケたというのもわかります」50年前に書かれた当時、演劇界に革新を起こす不条理劇といわれた戯曲を、清々しいまでに明瞭に説明してくれた菅田将暉さん。この作品で3年ぶりに舞台出演を果たす。「自分たちのどっちがローゼンクランツで、どっちがギルデンスターンなんだかもわからないふたりが、ただ、自分たちの存在価値を必死に探しながら暇潰ししているっていうだけの話なんです。それでも彼らは、自分たちにも何らかの使命があるはずだと信じてそこにいる。それってどこか人生とリンクしてもいて、切なさがありますよね」演出を手掛けるのは、小川絵梨子さん。戯曲を丁寧に読み解き、感情を緻密に積み上げていく演出で、いまや引っ張りだこの人気演出家だ。「小川さんは、誰よりもまっとうというか、普段当たり前にやっていることをきちんと体感として形にできる方。例えば、『へぇ~っ』って相槌を打つとします。その裏に『よくわかんないので詳しく説明してください』だったり、シチュエーションによっていろんな意味がある。会話って、本来そうじゃないですか。でも、小川さんに説明された時、僕、いままで芝居でちゃんとやれていたのかなって考えちゃいましたよね」一見淡々とした会話劇から笑いを生み、ドラマを紡ぐのは、菅田さんと生田斗真さんというふたり。この豪華な顔合わせはすでに大きな話題。「生田さんは、お芝居がすごく好きで、場数もたくさん踏んできて、何をしても返してくれるんです。稽古しながらも、普通に生田さんの芝居に笑っちゃうんです。それ以上に信頼をおけることってないですよね」稽古場を反芻するかのように少し間を置いて、「今回、自分にとってはチャレンジのような気持ちでいたんですけれど、稽古に入ってみると原点回帰に近いんです」と続けた。「お芝居をする感覚として忘れそうになっていた…何か基礎のようなものにいま立ち返っている気分です」すだ・まさき1993年生まれ、大阪府出身。現在、大河ドラマ『おんな城主 直虎』に出演中。公開中の『あゝ、荒野』のほか、11月23日には『火花』、来年には『となりの怪物くん』と、主演映画の公開が相次ぐ。シャツ¥55,000ロングTシャツ¥19,000パンツ¥37,000(以上アワー レガシー/エドストローム オフィス TEL:03・6427・5901)シューズ¥7,800(ヴィンテージ/ラボラトリー/ベルベルジン(R) TEL:03・5414・3190)その他はスタイリスト私物デンマーク王子のハムレットが、自国で何やら問題を起こしたらしい。彼の真意を探るため呼び寄せられた学友のローゼンクランツ(生田)とギルデンスターン(菅田)のふたりだが…。10月30日(月)~11月26日(日)三軒茶屋・世田谷パブリックシアター作/トム・ストッパード翻訳・演出/小川絵梨子出演/生田斗真、菅田将暉、林遣都、立石涼子、小野武彦ほかS席1万円A席8000円B席6000円*すべて税込み、当日券ありシス・カンパニー TEL:03・5423・5906(月~金曜11:00~19:00)※『anan』2017年11月1日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・伊藤省吾(sitor)ヘア&メイク・AZUMA(M‐rep)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年10月28日浮気や不倫の末に略奪婚をした!という芸能人の話って結構よく耳にしますよね。「奪略」と聞くと、とんでもない悪女のように聞こえますが、リスクを冒してまで結ばれたってことは、実はそれだけ相性がいいのかも?時には「出会うのが遅すぎた」ケースもあるのか…占いサイト「魔性の宿曜」監修者である宇月田麻裕先生に、気になるカップルについて占っていただきました。■急速宿の影響でスピード婚に石橋貴明(1961年10月22日)×鈴木保奈美(1966年8月14日)石橋貴明さん(1961年10月22日)は婁宿。鈴木保奈美さん(1966年8月14日)は鬼宿。「友衰」の中距離です。石橋さんと鈴木さんは1998年に交際3ヶ月でスピード婚をしました。この相性は、恋愛相手として楽しい相手で趣味嗜好も合います。また、鈴木さんの鬼宿と石橋さんの婁宿は「急速宿」ともいわれるので、物事をスピーディーに運ぶ特徴があります。そのため二人はスピード婚になったのでしょう。ただし、当時はお互いにお相手がいました。今、何かと話題になっている「W不倫」「略奪婚」ですね。鈴木さんの初婚の相手は、川井一仁さんで壁宿。「業胎」の相手になります。精神面でのつながりがあり、彼が壁のように彼女を支えることも多かったのですが、壁宿の面倒見のよさが裏目に出てしまったのでしょう。また、彼の取り巻きに対して、感性豊かな彼女の世界観が違いすぎたともいえます。鬼宿は個性と感性が豊かな人なので、たとえ結婚生活といえども、心の琴線に触れなければダメなのです。ちょうど結婚生活に不満を抱いていたときに、波長が合い、人の痛みにも敏感な婁宿の石橋さんとの出会いがあり、彼女にとっては救世主のように思えたのかもしれません。■似た者同士、強い絆で結ばれた関係市村正親(1949年1月28日)×篠原涼子(1973年8月13日)市村正親さん(1949年1月28日)と篠原涼子さん(1973年8月13日)は同じ本命宿で、室宿同士。「命」の相性なので似た者同士、相手のことが手に取るようにわかります。結婚当時は年の差24歳、親子ほど違うことで話題になりましたが、二人の宿「室宿」はエネルギーが強く、目的を見つけると猪突猛進していきます。二人にとっての結婚は年の差がどうであれ、猛進してしまうくらい手に入れたいものだったのでしょう。二人は舞台「ハムレット」の共演を機に、関係が深くなったといわれています。この舞台以前の篠原さんは役者としてはまだまだで、今みたいに主演を張れるような女優ではありませんでした。転機となったこの作品、そして共演した市村さんが彼女に多大なる影響を及ぼし、主演女優になるキッカケを与えたのです。その結果、二人の関係はさらに強く結びついたはず。同じ本命宿、同じ役者同士ということで、篠原さんだけでなく市村さんのほうも、大事な存在として、深い理解を得ていったに違いありません。ただし、その一方で、同じ宿だけに嫌な部分が目につきやすいこともあります。二人の関係が強い絆で結ばれているのは、結びつくまでのプロセスと子どもの存在が要だったといえるでしょう。■高め合える関係、でも結びつきは薄め吉井和哉(1966年10月8日)×眞鍋かをり(1980年5月31日)吉井和哉さん(1966年10月8日)は星宿。眞鍋かをりさん(1980年5月31日)は斗宿。「友衰」の遠距離です。吉井さんは自分の夢を追いかけ、実現させていく人。大きな理想と夢を持ち、目標が決まったなら、どんなに時間がかかろうとも困難な道が立ちはだかろうとも、達成していきます。眞鍋さんは闘争心に燃える人。どのような戦いにも背を向けることなくチャレンジしていきます。それが「結婚」でも同じ。吉井さんを手に入れるために自分と戦い、周囲と戦い、そして吉井さんとも戦って、手に入れていきます。逆に、彼女にとって戦いの場がなくなり、穏やかで安定した生活に身を置いてしまうと、魅力や輝きが失われてしまうほど。そんな二人の相性は「友衰」の遠距離なので、出会った当初は、趣味を共有できる相手でした。基本的には相性は良く、お互いを高め合える関係なのですが、遠距離だからそれほど強い結びつきはありません。時間の経過とともに共有する時間や愛情が薄れていってしまいます。子どもが、二人の絆をつなぎ止められるならばいいのですが、二人の宿の特徴からするとそれだけでは難しいようです。眞鍋さんは吉井さんの活動や夢を応援しつつ、彼との生活や自分の魅力を失わないようにしていくこと。吉井さんは自分の夢を追いかけ高めていくだけでなく、高い理想を持つ彼女との生活も高めていくようにすることが肝心です。■あの人とあなたの相性は?中には、まさしく「運命の恋」といえそうなカップルもいることが判明…!禁断の恋を含め、先が見えない恋に迷ったら、みなさんも占いサイト「魔性の宿曜」をチェックしてみてはいかがでしょうか?二人に幸せな未来が待っているのか、この先どうすればいいのかが見えてくるかもしれません。監修者紹介宇月田麻裕皇室関係の家庭で育つ。学生時代から東洋・西洋の占いに関心を持ち、特に宿曜経の研究を積み重ね、「宿曜占星術」の若き第一人者として知られるようになる。そのプロセスの中で、「自分の存在を、人々の幸せに役だてたい」と願うようになり、ハッピネスファクトリー®を設立。現在、開運研究家、タレント、作家としてマスコミで活躍中で、日本テレビ系列「ズームイン!!SUPAR」などの有名番組も手掛けた。読売新聞日曜版連載、TBSテレビ「はやドキ」(ぐでたま占い)監修。
2017年09月28日2016年にストッパード作品「アルカディア」日本初演を手がけたシス・カンパニーによる「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」の今秋上演が決定。全世界の演劇ファンに、「ロズ・ギル」の愛称で呼ばれ、愛され親しまれてきた戯曲。あまたのコンビのなかでも今回は最強とも言えるロズギルコンビが誕生。卓越した表現力で益々輝きを増す生田斗真と、破竹の勢いで音楽活動にも進出した菅田将暉の初タッグに、歴代最年少の30代で、次期新国立劇場演劇部門の芸術監督に任命された気鋭の演出家:小川絵梨子を翻訳・演出に迎え、躍動感あふれる「ロズ・ギル」が始動。舞台「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」チケット情報シェイクスピア悲劇「ハムレット」の最後の最後で、「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ…」の一行だけで片付けられてしまった、凡庸で憐れなふたり組「ロズとギル」。本家ハムレットでは、どうあがいても日の目を見ることのない影の薄いふたりを、堂々の主人公に引っ張り出し、「ゴドーを待ちながら」のような不条理劇として成立させた演劇性。その一方で爆笑にあふれたエンターテインメント性で観客を引き込む魅力作。コインの裏表をかけながら、森の中を行く、ごくごく普通のふたり組。彼らの名はローゼンクランツとギルデンスターン。デンマークの王子・ハムレットがどうやら正気を失ったらしい、と義父となった国王・クローディアスが、その真偽を調べるために、ハムレットの学友だったふたりを呼び寄せたのだ。自分たちの旅の目的は分かるけれども、その目的をどう果たせばよいのか分からないふたり。物語は粛々を進み、そして自分たちも物語のひとつとして、なす術もなく、どんどん死が待つ終末に向かって運ばれていく「誰でもない彼ら」。 かくて運命に流されたふたりは、この短い台詞によって存在を完全にかき消されてしまうのだろうか…。出演にあたり、生田「今回は「かもめ」以来の翻訳劇です。翻訳劇はどうしても、「難しそう…」というイメージがあるかもしれませんが、そのハードルの高さを少しでも取っ払って、「演劇って面白い!」、「舞台ってこんなに夢がある!」、そう皆さんにお伝えする事が、自分たちの使命だと思っています。 肩の力を抜いてご覧頂けるような楽しい舞台にしたいと思っています」菅田「今回は「ロミオとジュリエット」以来の舞台ですが、久々のライブでの芝居や演出の小川絵梨子さんから得る新たな刺激を楽しみにしています。小川さんの演出を受けたことがある役者仲間は皆、「大変だった…」と口では言うんです。でも、皆、とてもいい顔つきになっているんですよね。だから、僕も、小川さんには鍛えていただきたい、と思っています」とそれぞれに意気込みを語った。公演は10月30日(月)から11月26日(日)まで、東京・世田谷パブリックシアターにて。
2017年06月16日俳優の生田斗真と菅田将暉が、舞台『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』に出演することが16日、わかった。同作はイギリスの巨匠トム・ストッパードの代表作で、1966年より全世界の演劇ファンに『ロズ・ギル』の愛称で呼ばれて親しまれている名作。シェイクスピア『ハムレット』の最後の最後で「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ……」と一言だけで片付けられてしまった2人組を主人公にした、いわば「ハムレットのスピンオフ戯曲」となる。翻訳・演出は、歴代最年少の30代で次期新国立劇場演劇部門の芸術監督に任命された、小川絵梨子が務める。物語は『ハムレット』の裏側で展開する。正気を失ったデンマークの王子・ハムレットについて調べるため、ハムレットの義父である国王・クローディアスに呼び寄せられたハムレットの学友・ローゼンクランツ(生田斗真)とギルデンスターン(菅田将暉)が呼び寄せられた。ただオタオタする二人は、旅の目的を果たす方法がわからないまま、死が待つ終末に向かって運ばれていく。同作ではハムレット役に林遣都、クローディアスに小野武彦を迎える。他、半海一晃(座長役)、安西慎太郎(オフィーリア/ホレーシオ役)、田川隼嗣(アルフレッド役)、松澤一之(ポローニアス役)、立石涼子(ガートルード役)、林田航平、本多遼、章平、長友郁真が出演する。上演は世田谷パブリックシアターにて10月30日~11月26日。9月16日より一般前売開始。○生田斗真コメントチェーホフ「かもめ」以来、久々の翻訳劇です。翻訳劇って、最初はどうしても、「難しそう……」 というイメージがあるかもしれませんが、そのハードルの高さを少しでも取っ払って、「演劇って面白い!」「舞台ってこんなに夢がある!」、そう皆さんにお伝えする事が、自分たちの使命だと思っています。これまで多くの素敵な先輩たちが取り組んでこられた面白い作品です。肩の力を抜いてご覧頂けるような楽しい舞台にしたいと思っています。菅田くんとの共演は初めてです。役柄上、2人で一緒にいる時間が圧倒的に多いのですが、一緒にやれると決まったときから、「気持ちよくやれそう!」という予感があり、ずっと楽しみにしてきました。菅田くんと一緒に、まずは自分たちも楽しく演じることを大事にしたいと思います。演出の小川絵梨子さんとも初めてご一緒します。とにかく小川さんが手がける舞台は、十発十中、面白い! 僕らで、その期待にも沿えるよう頑張ります!○菅田将暉コメント舞台は、毎回とても高い経験値がもらえます。今回は、蜷川幸雄さん演出の『ロミオとジュリエット』以来3年ぶりの舞台ですが、久々のライブでの芝居や演出の小川絵梨子さんから得る新たな刺激を楽しみにしています。小川さんの演出を受けたことがある役者仲間は皆、「大変だった……」と口では言うんです。でも、皆、とてもいい顔つきになっているんですよね。だから、僕も、小川さんには 鍛えていただきたい、と思っています。生田斗真さんの舞台は、もちろん何度も拝見していますが、ステージからの圧倒的な迫力が強烈に記憶に残っています。あの迫力に負けないように頑張らないと……ですね。そして、生田さんとは、演技中もずっと2人一緒に動いているのですが、実は、芝居以外で楽しみにしていることがあります。僕、鼻フェチというか……(笑)、生田さんの鼻スジや横顔って本当にキレイですよね。一緒に芝居をして、一番間近でキレイな横顔を見られて、しかも独り占め! それが楽しみです。
2017年06月16日企画展「日本のグラフィックデザイン2017」を、2017年6月17日(土)から8月6日(日)まで東京ミッドタウン・デザインハブにて開催。アジア最大級の規模を誇りるデザイン団体「日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)」。本展では、JAGDAが1981年から発行している年鑑『Graphic Design in Japan』の2017年版の発行を記念し、掲載作品の中から約300点を実物と映像で展示する。東日本旅客鉄道のポスター「行くぜ、東北。」は、雪景色を背景に電車が走る光景や柔らかな色彩が、東北らしい冷たく透き通るような冬の空気を表現。一方で、真っ赤な鉄橋が描く直線が、まるで幾何学的な模様を見ているようにも感じさられる不思議でユニークな1枚だ。出版社の新聞広告「死ぬときぐらい好きにさせてよ」は、一見シェイクスピアの戯曲『ハムレット』の1幕を描いた名画《オフィーリア》のよう。しかし、その詩情溢れる神秘的な川の中で横たわっているのは女優・樹木希林だ。そんな思わず微笑んでしまう自由な遊び心もグラフィックデザインの魅力だろう。展示作品は、新聞広告から、パッケージ、CMまで様々だ。普段生活の中であまりにも身近な存在である様々なデザインを、”作品”という形で改めて見つめることで、日常の中に潜むデザインの面白さ、美しさを再発見できるかもれない。【詳細】日本のグラフィックデザイン2017期間:2017年6月17日(土)〜8月6日(日)会場:東京ミッドタウン・デザインハブ住所:東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F※会期中無休・入場無料【問い合わせ先】公益社団法人日本グラフィクデザイナー協会TEL:03-5770-7509
2017年05月28日(写真:アフロ) 不朽のディズニー・アニメーションを完全実写化した映画『美女と野獣』が世界中で大ヒット。日本でも4月21日に公開されるや観客動員248万人、興行収入36.5億円を突破した(4月30日現在)。そこで、この作品の監督と作曲家にも取材した映画ライター・鴇田崇さんに、映画がさらに楽しくなるトリビアを教えてもらった。 ■ハーマイオニー以前の4歳からベルに夢中だったエマ 実写版でヒロイン・ベルを演じるのが『ハリー・ポッター』の優等生ハーマイオニー役でおなじみのエマ・ワトソン! 「エマがハーマイオニー役に選ばれたのは9歳のときですが、その前の4歳のころから『美女と野獣』を見ていて、もっとも好きな映画だと語っています。6歳で女優を志し、『実写版では絶対にベルを演じる』と心に決めたそう」(鴇田さん・以下同) ■『ラ・ラ・ランド』との奇妙な縁。両作に出演する日系人ソノヤ・ミズノ! 「エマは映画『ラ・ラ・ランド』のヒロイン役もオファーされましたが、辞退して夢だったベル役を選びます。一方『ラ・ラ~』でオスカーにノミネートされた俳優ライアン・ゴズリングは当初、野獣役の候補でした。また『ラ・ラ~』でヒロインの友達役として出ていた日系人のソノヤ・ミズノは、本作では王子のお妃候補の1人として出演。2つのミュージカル映画には不思議な縁があります」 ■ベルのドレスには2,160個ものスワロフスキーが! 「ベルの象徴ともいえるドレスは踊って美しく見えるように、羽根のように軽いサテンのオーガンジー55メートルを黄色に染めました。ドレスの表部分には金の葉の優美な飾りもプリントされ、スワロフスキーが2,160個も使われて、華麗な衣装に。また小指の指輪は、“ベルのお母さんのもの”とエマが提案したそうです」 ■映画『アナと雪の女王』の雪だるま・オラフも出演!? 「ベルが暮らす村のモテ男ガストンを崇拝するお調子者ル・フウを演じるジョシュ・ギャッドは『アナ雪』のオラフ役を熱演し、アニー賞を受賞しました」 ビル・コンドン監督から、撮影秘話を聞いた鴇田さん。 「ジョシュが乗る馬が、暴れ馬で彼のことを気に入らず、そっぽを向いたりしていたと教えてくれました。ガストンが颯爽と馬から飛び降りるその後ろで、必死になっているジョシュを探してみて!」 ■日本語吹替え版のベル役・昆夏美は、ベルの大好きな『ロミオ&ジュリエット』のジュリエットでデビューしていた 「アニメーション映画の公開年に生まれた昆さんは、音楽大学在学中の’11年に『ロミオ&ジュリエット』のジュリエット役でプロデビュー。その後も『ハムレット』のオフィーリアをはじめ、ミュージカルの大役を次々に射止めた若手実力派で、新世代の歌姫と呼ばれています」 公開10日で興行収入は『アナ雪』超え!ベルと野獣のダンスに「涙が止まらなかった」という声が続々の実写版『美女と野獣』。これは見逃せません!!
2017年05月11日エマ・ワトソンを主演に迎え、世界で大ヒットを記録中の『美女と野獣』がついに本日4月21日(金)に日本上陸。これを記念して、劇中の大人気ナンバー「Be Our Guest(ひとりぼっちの晩餐会)」をプレミアム吹替版キャスト総勢11名が、見事なアカペラで歌い上げる特別映像が解禁となった。魔女によって野獣の姿に変えられた美しい王子。呪いを解く鍵は、魔法のバラの花びらが全て散る前に、誰かを心から愛し、そして愛されること。絶望のなか、彼はベルという女性に出会う。自分らしく生きながらも心に孤独を抱えるベル。果たして、その王子の運命を変えることができるのか…?今回解禁となったのは、舞台や映画で活躍している豪華キャストたちが、まるで公開を待ち望んでいた観客たちをもてなすような特別映像。使用された楽曲「Be Our Guest(ひとりぼっちの晩餐会)」は、アカデミー賞8回受賞を誇るディズニー音楽の巨匠アラン・メンケンが手掛けた名曲で、数あるディズニー作品の中でも多くのファンを持つ曲として知られている。この楽曲を、プレミアム吹替版を務めた実力派キャストたち11名がアカペラで披露している。そんなプレミアム吹替版の出演キャストといえば…■ベル役:昆夏美…初出演ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」のジュリエット役でプロデビュー。その後も「ハムレット」のヒロイン・オフィーリア、「レ・ミゼラブル」のエポニーヌ、「ミス・サイゴン」のキムなど、多くの女優が憧れる大役を次々と射止めてきた、ミュージカル界の枠を超えた新世代の歌姫。■野獣役:山崎育三郎…’07年「レ・ミゼラブル」のマリウス役に抜擢されて以来、「ロミオ&ジュリエット」「モーツァルト!」「ミス・サイゴン」「プリシラ」など数多くのミュージカルに出演。近年は「下町ロケット」をはじめ多くのTVドラマへの出演で活躍の場を広げている。■モーリス役:村井國夫…「レ・ミゼラブル」「マイ・フェア・レディ」「ミー&マイガール」など数え切れないほどの舞台に出演し、TVではNHK大河ドラマや時代劇、刑事ドラマなどで人気を博している。ハリソン・フォードの吹替など声優としても活躍が知られている。■ガストン役:吉原光男…劇団四季「美女と野獣」でガストン役を務めていた。その後’11年には、帝国劇場開場100周年記念公演「レ・ミゼラブル」で日本公演史上最年少の32歳でジャン・バルジャン役を演じた。■ル・フウ役:藤井隆…吉本新喜劇でデビュー後、バラエティ番組などで活躍。さらには「ナンダカンダ」で歌手デビューし、紅白歌合戦に出場を果たすなど、芸人、歌手、俳優としてマルチな才能を発揮。近年では「真田丸」「逃げるは恥だが役に立つ」などヒットドラマへの出演が続く。■ルミエール役:成河(そんは)…「グランドホテル」「100万回生きたねこ」「アドルフに告ぐ」「ショーシャンクの空に」などの主演舞台を多数経験。現在、劇団☆新感線「髑髏城の七人 Season花」に天魔王役で出演中。TVドラマへの活躍もひろげる注目俳優。■コグスワース役:小倉久寛…三宅裕司主宰の劇団「スーパー・エキセントリック・シアター」創立メンバーで客演としてミュージカルへの出演も多く、映画、ドラマ、バラエティ、声優、ナレーターなどとして幅広く活躍している。■マダム・ド・ガルドローブ役:濱田めぐみ…劇団四季に合格後、そのわずか 3か月後に「美女と野獣」のベル役でデビュー。その後、数多くの劇団四季作品でヒロインを務めると、退団後も多数の舞台で活躍。今年、第24回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。■プリュメット役:島田歌穂…「レ・ミゼラブル」日本初演で脚光を浴び、出演回数は1,000回を超える。同作の世界ベストキャストに選ばれ、英国王室主催の御前コンサートに出演。さらには参加したベストキャストアルバムがグラミー賞を受賞。そのほか、芸術選奨文部大臣新人賞、紀伊國屋演劇賞個人賞など多数の受賞歴を誇る。■ポット夫人役:岩崎宏美…’75年に「二重唱(デュエット)」でデビュー以来、「ロマンス」「すみれ色の涙」「聖母たちのララバイ」など、数多くのヒット曲をもち、87年にミュージカル「レ・ミゼラブル」の日本初演でファンティーヌ役に抜擢されて以来、くり返し同役を演じている。■チップ役:池田優斗…第39回モントリオール世界映画祭招待作品『at Homeアットホーム』やNHK大河ドラマ「平清盛」に出演、そのほかカンヌ国際映画祭特別招待作品『リトルプリンス~星の王子さまと私』『コウノトリ大作戦』などで声優としても活躍中。プレミアム吹替版オールスターズの“おもてなし”を、この映像から堪能してみて。『美女と野獣』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:美女と野獣 (2017) 2017年4月21日より全国にて公開(C) 2016 Disney. All Rights Reserved.
2017年04月21日ミュージカル『レ・ミゼラブル』などの演出で知られ、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクターでもある演出家ジョン・ケアード。彼が豊富な知識と洞察力で読み解いた、かつて観たことのない『ハムレット』が4月9日、東京芸術劇場 プレイハウスで開幕した。ハムレットを演じるのは、意外にも今回初挑戦となる内野聖陽だ。舞台『ハムレット』チケット情報何も装置が置かれていない四角い舞台を中央に置き、上手(右)側手前に尺八演奏の藤原道山、奥には出番を待つキャストが座って控える場所がある。また、床は二重の八百屋(舞台前から奥だけでなく、下手から上手も緩やかに高くなっている)で、確固たる土台のない現代を象徴するような空間に、登場人物たちは放たれる。衣裳や照明も、象徴的かつ印象的。例えばハムレットら男たちの衣裳は一見和装に見えるが、ガウン風の上着を羽織り、衣裳ひとつで和と洋の融合が実現している。和と洋、日本と異国、また過去と現在といった様々な“融合”、それによってもたらされる奥深い“混沌”。ケアード版『ハムレット』のキーワードにも感じた。約3時間半(休憩込)の観劇中ずっと、ケアードや俳優の解釈を探究する知的快楽を味わった。特に刺激的だったのはあの有名な、ハムレットが恋人オフィーリア(貫地谷しほり)に「尼寺(本作では「尼僧院」)へ行け!」と言い放つ場面。ハムレットが狂気を装う中でのこの台詞には、錯乱にも似た状況から出た本心という見方もある。だが内野演じる実に人間臭いハムレットが言う「尼僧院へ行け!」からは、彼女を愛するあまり、この先自分が成し遂げる復讐劇に巻き込みたくないという真情――悲痛な「俺のもとから立ち去れ!」しか伝わってこない。つまり「狂人」と呼ばれるハムレットこそが自らの使命を悟り、先を見通す冷静な思考力を持っている。「ハムレット」は実は、狂人と常人が反転する世界が描かれた物語?こんな解釈も可能だ。また青年のイメージが強いこの役に対し、「48歳のオッサンなりのアプローチがある」と発言していた内野のハムレットが実にイキイキとしてチャーミング!鬱々とした従来のイメージを覆す人物像であるため、解釈はより豊かに膨らんでいく。これまた謎解きが楽しいのは、本作の見どころのひとつである、ホレイショー(北村有起哉)以外の全役が他の役も演じるという点。内野演じるハムレットとフォーティンブラスの二役はもちろんのこと、貫地谷演じるオフィーリアとオズリックの二役の効果が絶大だ。やはりケアードは上手い。そして面白い。この妙味、ぜひ劇場で堪能してほしい。東京公演は4月28日(金)まで。その後、兵庫、福岡、長野、愛知を巡演。取材・文/武田吏都
2017年04月10日東京・六本木の国立新美術館で、3月8日(水)から6月5日(月)まで国立新美術館開館10周年・チェコ文化事業「ミュシャ展」が開催されます。超大作《スラヴ叙事詩》全20作をチェコ国外では初めて公開する、大注目の展覧会です。気になる見どころをasoview!編集部が取材を元にお伝えします!アルフォンス・ミュシャって?19世紀から20世紀にかけて活躍した、アール・ヌーヴォーを代表する芸術家のひとり、アルフォンス・ミュシャ。ミュシャはフランス語読みで、チェコ語での発音は「ムハ」といいます。オーストラリア領モラヴィア(現チェコ)に1860年に生まれ、ウィーンやミュンヘンを経て、27歳でパリに渡って画を学びます。不遇の時代が続きましたが、34歳の時に大女優サラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターを手がけ、評判に。一躍時代の寵児となりました。左から「ジスモンダ、「ハムレット」、「ロレンザッチオ」堺市美しく華やかで洗練されたポスターやグラフィックを手がける一方、ミュシャは故郷のチェコや、自身のルーツであるスラヴ民族の文化、歴史をテーマとした作品を多数制作しました。1910年から晩年の約16年をかけて手がけた20作の連作「スラヴ叙事詩」は、そのすべてが巨大な作品。古代から近代のスラヴ民族の苦難と栄光を映し出す、一大スペクタクルです。大迫力!チェコ国外で世界初の全作展示「スラヴ叙事詩」今回の「ミュシャ展」の見どころは、いままでチェコ国外では世界で初めて全20点を展示するもの。1928年に発表され、プラハ市に寄贈された「スラヴ叙事詩」ですが、長らく日の目を見ることがありませんでした。1960年からモラヴィアのモラフスキー・クルムロフ城でひっそりと夏期のみ展示されていたものの、ほぼ見る人はおらずという状態。2012年になってプラハ国立美術館ヴェレトゥルジュニー宮殿(見本市宮殿)にて全作品がついに公開されました。左から「原故郷のスラヴ民族 トゥーラニア族の轍とゴート族の剣の間に(部分)」「グルンヴァルトの戦いの跡 北スラヴ民族の連帯」「ヤン・アーモス・コメンスキーのナールデンでの最後の日々 希望の消滅」プラハ市立美術館まず部屋に入って驚くのは、その作品の大きさ。縦6メートル、横8メートルという圧倒的なスケールで、見るものをスラヴ民族の歴史の世界に誘います。原故郷のスラヴ民族トゥーラニア族の轍とゴート族の剣の間にプラハ市立美術館最初に目に入るのは「原故郷のスラヴ民族トゥーラニア族の轍とゴート族の剣の間に」。こちらを見ている2人の男女と、絵の右上に描かれた3人の司祭が不思議な対比をかもし出しています。スラヴ式典礼の導入汝の母国語で主をたたえよプラハ市立美術館このように、「スラヴ叙事詩」には下半分に現実や歴史的事実が描かれ、上半分には空想やミュシャの思うことが描かれる、という構図のものが多いです。左から「クロムニェジーシュのヤン・ミリーチ「言葉の魔力」-娼館を修道院に改装する」「ベツレヘム礼拝堂で説教をするヤン・フス師「言葉の魔力」-真理は打ち勝つ」「クジーシュキでの集会「言葉の魔力」-ウトラキスト派」プラハ市立美術3つの部屋に渡って展示されている「スラヴ叙事詩」は、見ていくのに年代順などの制約はありません。ふと目についた絵をじっくり見て、また次の絵にうつって…大きな絵なので、絵の中に自分も入り込んでしまうような気分になることも。幻の傑作をじっくりと鑑賞しましょう。音声ガイドを借りて解説を聞きながら鑑賞すると、絵に込められた思いや情景などをより深く理解することができます。おすすめです。「スラヴ叙事詩」が展示されている3つ目の部屋のみ、撮影が許可されています。写真を撮ろうと思っても絵が大きくてなかなか全部が画面に収まりませんが、気に入ったシーンを切り取ってみては。左から「ロシアの農奴制廃止自由な労働は国家の礎」「聖アトス山正教会のヴァティカン」「スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓いスラヴ民族復興」プラハ市立美術館Ⅰ ミュシャとアール・ヌーヴォー「スラヴ叙事詩」の展示に続いて、ミュシャがどのような経緯で「スラヴ叙事詩」を書くに至ったかをたどります。パリで雑誌や本の挿絵を描くことで生計をたてていたミュシャ。1894年、34歳の時に大女優サラ・ベルナールのポスターを手掛けたことで人生が一変します。左から「ジスモンダ、「ハムレット」、「ロレンザッチオ」堺市それがこの左「ジスモンダ(1895年)」のポスター。モザイクタイルのような装飾に、丁寧に書き込まれた衣装、そして妖艶な魅力をたたえるサラ・ベルナール。このポスターはたちまち評判となります。サラ・ベルナールの信頼を得たミュシャは、その後6年間にわたりベルナールとの契約を交わし、舞台の宣伝ポスターを手がけました。4つの花「カーネーション」「ユリ」「バラ」「アイリス」堺市こちらは1897年に発表された4つの花「カーネーション」「ユリ」「バラ」「アイリス」。今のマンガの表現にも確実に影響を与えているのでは、と思える美麗なデザインです。ミュシャの作品はリトグラフで発表され、安価で求められたため、民衆の支持がより広がりました。ラ・ナチュール堺市こちらはミュシャの彫刻の中では最も有名な「ラ・ナチュール」。ミュシャの絵に描かれている美しい女性は、立体になっても健在です。Ⅱ世紀末の祝祭1900年パリ万国博覧会「ボスニア・ヘルツェゴビナ館」壁画の下絵堺市19世紀末から20世紀にかけてのヨーロッパは、画期的な発明や技術の進歩により社会が大きく変化した時期でした。1900年にパリ万国博覧会が開催され、ミュシャはボスニア・ヘルツェゴビナ館の壁画を担当するなど多くの作品を出品します。スラヴの連帯プラハ市立美術館また、1910年にはミュシャの故郷・チェコにプラハ市民会館が建設されます。ミュシャはここの天井画と壁画を担当。「スラヴの連帯(1910-1911)など」当時の下絵が展示されています。左から「英知-プシェミスル朝のエリシュカ」、「戦う魂-ヤン・ジシュカ」、「誠実-ヤン・アーモス・コメンスキー」、「自力Ⅲ(犠牲)」プラハ市立美術館美しい壁画が今でも飾られているプラハ市民会館。実際に現地に行ってみたくなりますね。Ⅲ独立のための闘い19世紀から20世紀にかけては、小国が独立を求める闘いの時代でもありました。1910年にチェコに戻ったミュシャの作風には変化が見られます。ヒヤシンス姫堺市スラヴ人である妻・マルシュカの丸顔でふっくらした体型をベースにした女性像が際立つようになります。バレエ「ヒヤシンス姫」のポスターもその一つ。エネルギーに満ちた女性の姿が描かれています。上から10コルナ紙幣、50コルナ紙幣、100コルナ紙幣、500コルナ紙幣OGATAコレクション1918年にチェコスロヴァキア共和国が独立すると、ミュシャは紙幣や切手のデザインを無償で引き受けます。美しい女性像はここでも健在です。Ⅳ習作と出版物『主の祈り』(仏語版)左)装飾ページ、右)挿絵ページプラハ市立美術館ここではミュシャが行った本の挿絵や、ポストカードなどが展示されています。さらに「スラヴ叙事詩」の構想を練っていたミュシャは、スラヴの人々をモデルにした習作や素描も多く残しています。ここまで見てきて「またスラヴ叙事詩が見たい…」と思った方は、「独立のための闘い」の展示の場所からスラヴ叙事詩の展示室に戻れます。スラヴ式典礼の導入汝の母国語で主をたたえよプラハ市立美術館©Prague City Galleryミュシャのことを知ってから「スラヴ叙事詩」を見ると、また違った視点から楽しめるかもしれません。オリジナルグッズもチェック!この展覧会限定のオリジナルグッズが販売されています。今回展示されている全作品を収めた図録は、ミュシャファンならゲットしたいところ。「スラヴ叙事詩」やサラ・ベルナールのポスターをモチーフにしたクリアファイルは、裏面にも絵が描かれている豪華なもの。チェコで大人気のアニメーション「クルテク」とコラボレーションしたグッズも。愛嬌あるモグラの顔が気になります。チェコのデザインを取り入れた小物もたくさん。東欧ならではのデザインはなかなか日本では入手できません。壮大な世界観に引き込まれてしまうこと間違いなしの「ミュシャ展」。ぜひこの機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。イベント概要名称:国立新美術館開館10周年チェコ文化事業「ミュシャ展」開催期間:2017年3月8日(水)~6月5日(月)時間:10:00~18:00※毎週金曜日、4月29日(土)~5月7日(日)は20:00まで。入場は閉館の30分前まで。休館日:毎週火曜日 ※5月2日(火)は開館。会場:国立新美術館 企画展示室2F所在地:東京都港区六本木7-22-2料金:大人1,600円、大学生1,200円、高校生800円※中学生以下は無料公式サイト:グッズ企画販売:NHKプロモーション
2017年03月08日2月18日、ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』の制作発表が行われ、応募総数1346名の中からビリー役に選ばれた加藤航世(13歳)、木村咲哉(10歳)、前田晴翔(12歳)、未来和樹(14歳)の4名をはじめ、お父さん役の吉田鋼太郎、益岡徹、ウィルキンソン先生役の柚希礼音、島田歌穂、おばあちゃん役の久野綾希子、根岸季衣、オールダー・ビリー(大人になったビリー)役を演じる栗山廉(Kバレエ カンパニー)、大貫勇輔ら出演者たちが登場、舞台への思いを語った。ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』チケット情報英国北部の炭鉱の町に暮らす少年が、周囲の反対や偏見に立ち向かいながら名門バレエ学校入学を目指す姿を描いた映画「BILLY ELLIOT」(邦題「リトル・ダンサー」)。そのミュージカル版である本作は、エルトン・ジョンが音楽を手がけたことでも注目され、オリヴィエ・ローレンス賞はじめ数々の演劇賞を獲得した。今回の日本初上陸にあたり、主催のホリプロ、堀義貴代表取締役社長は「映画を見て感動した。舞台化されてすぐ、日本でやりたいとスタッフにロンドンに飛んでもらった」と振り返る。会見に先立って披露されたビリー役4名のパフォーマンスに接し、感慨深げだ。彼らが歌い、踊ったのは、名ナンバーのひとつ「エレクトリシティ」。その姿は、ひたむきに前へと進むビリーにそのまま重なる。「緊張したが、最後は拍手がもらえて楽しかった。悔いのないよう頑張りたい」(加藤)、「自分のビリーを演じたい」(木村)、「勉強とビリーのレッスンを両立させたい」(前田)、「今日こうしてひとつの形として披露できて感動した」(未来)と、個性豊かな頼もしいビリーたちだ。主役以外の出演者も全て、英国スタッフによるオーディションで選ばれた。ミュージカルへの出演は2作目という吉田は「相変わらずのアウェイ感です(笑)。ビリーが絶叫しながらタップを踊るシーンが大好き、シェイクスピアのリア王やハムレットの姿にも重なる」、益岡は「今回が初めてのミュージカル。これから自分がこの作品の中で生きていくのだと実感した」と意欲を示す。ウィルキンソン先生役のふたりも「いろんなところで涙した作品。関わることができて幸せ」(柚木)、「いただいたチャンスに感謝をして演じたい」(島田)と語った。プレビュー公演は7月19日(水)から23日(日)、東京公演が7月25日(火)から10月1日(日)、いずれもTBS赤坂ACTシアター、大阪公演が10月15日(日)から11月4日(土)、梅田芸術劇場メインホール。チケット発売は、プレビュー公演・東京公演が3月11日(土)から、大阪公演が6月3日(土)から。取材・文:加藤智子
2017年02月27日女優エマ・ワトソンが主演を務めるディズニーの実写映画『美女と野獣』(4月21日公開)のプレミアム吹替版キャスト発表会が31日、都内で行われ、11人の吹替キャストが登場。ヒロインのベル役にはミュージカル界の期待の若手・昆夏美が抜てきされた。昆は、洗足学園音楽大学在学中の2011年に初主演ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』のヒロイン・ジュリエット役でプロデビュー。その後も、『ハムレット』のヒロイン・オフィーリア、『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ、『ミス・サイゴン』のキムなどの大役を次々と射止めてきた。この発表会では、ピアノとチェロの演奏に乗せて吹替キャストが紹介され、昆は歌いながらステージに登壇し、美しい歌声で魅了。そして、「『美女と野獣』という作品の大ファンで幼いころからビデオが擦りきれるまで何回も何回も見ていたので、実写版が上映されると決まって、ベル役をエマ・ワトソンさんが演じられると聞いたときから一ファンとして早く見たいと思っていた」と『美女と野獣』への熱い思いを語った。続けて、「こうして作品に携われることができて大変光栄に思いますし、人生何が起こるかわからないといううれしい驚きでいっぱいです」と感激。「ベル役はディズニープリンセスのなかでも芯が強かったり、自立した女性という部分が強く描かれているキャラクター。そういった部分も考えながら収録していきたいと思います」と意気込みを語った。なお、ベル役の昆、野獣役の山崎のほか、ル・フウ役は藤井隆、ポット夫人役は岩崎宏美、モーリス役は村井國夫、チップ役は池田優斗、ガストン役は吉原光夫、フミエール役は成河、コグスワース役は小倉久寛、マダム・ド・ガルドローブ役は濱田めぐみ、プリュメット役は島田歌穂が演じる。
2017年01月31日シェイクスピア作品の中でも特に人気が高い名作『ハムレット』を、内野聖陽主演で上演する。演出は『レ・ミゼラブル』オリジナル版演出で知られ、英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクターである巨匠ジョン・ケアード。本作の製作発表が1月10日、都内にて開催された。舞台『ハムレット』チケット情報ジョンは以前より内野に「いつかハムレットをやるべき」と強く薦めていたという。その理由を「ハムレットはシェイクスピアが描いた中でも一番大きな役。若い役と思われているかもしれませんが、本当は経験豊かで技術がある人がやらなきゃいけない。この物語は哲学を描いているから、“ただ稽古でやったことをやる”のではなく、シェイクスピアの描いたことについて考えられる人じゃないと出来ない。内野さんはそういうことが出来る人」と熱弁。これに対し内野は「(考えることは)一番苦手」と笑いながらも、「ハムレットはもっと若い人がやるべきと思う人がいるかもしれませんが、そうじゃないんだぞというのを、今回必ずお見せします」と力強く意気込む。また名匠ジョン・ケアードについて「彼の“どんなキャラクターにも、特殊な役にも、それぞれ共感できるところがないといけない”という考え方が大好き。この作品にも難しい部分はあるかもしれないが、万人に共感できるところもたくさんある、豊かな作品になるのでは」と期待を話した。ちなみに劇中、ハムレットは「太っている」という描写があると訊き「(『真田丸』の家康役のために)16キロ太って必死にいま痩せようとしてたのに、気が緩みました(笑)」と内野。会見ではジョンによる構想も語られたが、中でも注目は、30人ほどの登場人物を、わずか14名のキャストで演じきるということ。内野含め、ほとんどの俳優が複数役を演じ、そのことで演劇的構造を浮かび上がらせる仕組み。「内野さんも(ハムレットが死んだ後)フォーティンブラスとして戻ってきてもらいます。もともと僕は、ハムレットの死後、全然知らない人(フォーティンブラス)が国をとっていってしまうのが疑問でした。ハムレットが自分がなるべきだった王として復活した…となると、この劇のテーマである“蘇る死と生の関係”というものがクリアに見えてくるんじゃないか」と語るジョンに、出演者自身も興味深そうに耳を傾けていた。なお、ヒロイン・オフィーリア役は、オーディションでこの役を掴んだという貫地谷しほり。「本当に今、ここに立てていることが嬉しい」と喜びを語った。ほか出演は北村有起哉、加藤和樹、山口馬木也、今拓哉、壤晴彦、村井國夫、浅野ゆう子、國村隼ら。公演は4月9日(日)から28日(金)まで、東京芸術劇場 プレイハウスにて上演(4/7・8にプレビュー公演あり)。チケットは1月14日(土)に一般発売を開始。その他兵庫・高知・福岡・長野・愛知公演あり。
2017年01月10日「トーキョーノーザンライツフェスティバル 2017」が東京・渋谷の映画館ユーロスペース、LOFT9ほかで開催。会期は2017年1月21日(土)から2月19日(日)まで。「トーキョーノーザンライツフェスティバル 2017」は、ユーロスペースで行われる2月11日(土)から17日(金)までの「北欧映画の1週間」を中心とした、音楽やアート、食を通して北欧の文化を発信するイベント。オープニングイベントはLOFT9で開催される「キングダム」イッキミ!。カルト的人気を誇る「キングダム」シリーズを552分一挙上映する。変わり者しか出てこない荒唐無稽な劇に、毒々しいブラックユーモアと戦慄のホラーが一体化した強烈な映画だ。会場ではデンマークのビールやソーセージほか北欧メニューを提供し、食事やアルコールと共に、劇場とは違う雰囲気で映画を楽しむことができるさらに、1月28日(土)には、国立西洋美術館にて映画『マリー・クロヤー 愛と芸術に生きて』特別試写会と「スケーエン: デンマークの芸術家村」展講演会を無料で実施。デンマーク最北端の村スケ―エンは、19世紀末北欧各国から芸術家たちが集まり、後に「スケーエン派」とよばれる国際的な芸術家村へと発展を遂げた。映画『マリー・クロヤー 愛と芸術に生きて』では、スケーエン派の中心人物であったペーダー・セヴェリン・クロヤーの絵のモデルであり、妻でもあった画家マリー・クロヤーがスケーエンで過ごした美しくも哀しい時を名匠ビレ・アウグスト監督によって描き出される。他にも、1月21日(土)から31日(火)までBunkamura Box Galleryでスウェーデンの切り絵作家、アグネータ・フロックの展示も紹介する。渋谷が北欧の雰囲気に包まれる「トーキョーノーザンライツフェスティバル 2017」に是非足を運んでみてはいかがだろうか。【詳細】トーキョーノーザンライツフェスティバル 2017会期:2017年1月21日(土)~2月19日(日)会場:ユーロスペース、LOFT9他■「キングダム」イッキミ!日時:2017年1月21日(土)11:00~21:00、22:00~8:00 ※2回上映、途中休憩あり。会場:LOFT9住所:渋谷区円山町1-5 キノハウス1F料金:前売り券4,800円(要1ドリンク)、当日券5,300円(要1ドリンク)前売り券発売日:2016年12月17日(土) イープラスで販売■映画『マリー・クロヤー 愛と芸術に生きて』特別試写会&「スケーエン: デンマークの芸術家村」展講演会開催日:1月28日(土)会場:国立西洋美術館住所:東京都台東区上野公園7-7料金:無料■デンマークジャズ×アスタニールセン開催日:2月8日(水)会場:渋谷シダックス・カルチャーホール住所:東京都渋谷区神南1-12-13 渋谷シダックスビレッジ※ノーザンライツに来場及び前売り券購入者限定で100名を招待■北欧映画の1週間タイムテーブル:・『私は好奇心の強い女』2/12 11:30、2/14 14:00、2/16 21:00・『サーミの血』2/11 11:30・『キス・ミー!』2/11 16:30、2/13 21:00、2/16 11:30・『2人だけの世界』2/13 14:00、2/16 19:00、2/17 11:30・『ガールズ・ロスト』2/13 11:30、2/15 19:00、2/17 14:00・『オリ・マキの 人生で最も幸せな日』2/17 19:00・『スパロウズ』2/13 19:00、2/15 11:30、2/17 16:30・『ローディ!地獄からの脱出』2/12 21:00、2/13 16:30、2/15 21:00・『コールド・フィーバー』2/11 14:00・『雪が降る前に』2/12 16:30、2/14 21:00、2/15 14:00・『国王への手紙』2/12 19:00、2/14 19:00、2/15 16:30・『アダムズ・アップル 』2/11 19:00、2/14 16:30、2/17 21:00・『マリー・クロヤー 愛と芸術に生きて』2/14 11:30、2/16 14:00・『サウンド・オブ・レボリューション~グリーンランドの夜明け~』2/11 21:00・『女ハムレット』2/12 14:00、2/16 16:30チケット:前売券 1,300円/当日一般 1,500円/当日 学生・シニア・ユーロスペース会員 1,200円/回数券(3回) 3.900円※前売券の販売期間は2017年1月7日(土)~各上映日の前日18:00まで。イープラスで販売。
2016年12月06日俳優の藤原竜也が24日、前日に急逝した俳優・平幹二朗さん(享年82)の訃報を受け、所属事務所を通じて追悼コメントを発表した。今年5月に80歳で亡くなった蜷川幸雄さん演出の舞台『ハムレット』などで共演していた藤原は、「こんなにも突然、また演劇の宝が逝ってしまい、悲しいです」と胸の内を明かし、「俳優とは孤独なものだと教えてくれた人でした」と悼んだ。そして、「平さん、天国でまた蜷川さんと芝居しますか」と蜷川さんの名前を出し、「あんなに元気だったのに、平さん、ショックです。ゆっくりやすんでください」と語りかけた。平さんは、フジテレビ系月9ドラマ『カインとアベル』(毎週月曜21:00~21:54)に出演しているが、きょう24日放送の第2話が最後の出番となる。
2016年10月24日23日に急逝した俳優の平幹二朗さん(享年82)は、フジテレビ系月9ドラマ『カインとアベル』(毎週月曜21:00~21:54)に出演しているが、きょう24日放送の第2話が、最後の出番となってしまった。『カインとアベル』は、旧約聖書に登場する神話を現代の東京に置き換え、主演のHey! Say! JUMP・山田涼介演じる優と、桐谷健太演じる兄・隆一を中心に「兄弟の確執」「愛への渇望」「父に認められたい」というテーマで繰り広げられるストーリー。平さんは、彼らの祖父・宗一郎役で出演。兄弟の父・貴行(高嶋政伸)は隆一を溺愛していたが、優に対してクリエイティビティや感受性の高さで宗一郎と通ずるものを感じて苦手意識を持っているという関係性で、平さんは重要な役どころを担っていた。撮影は、きょう放送の第2話まで撮り終えており、結果としてこれが最後の出演に。翌週の第3話への出演予定はなかったため、宗一郎役は第4話(11月7日放送)から代役を立てることで、現在調整中だという。平さんは、1933年11月21日生まれの広島市出身。俳優座退団を機に浅利慶太演出の『ハムレット』に出演。その後、蜷川幸雄演出作品にも多数出演し、主な作品に『王女メディア』『近松心中物語』『NINAGAWA マクベス』などがある。
2016年10月24日「ミュシャ展」が六本木・国立新美術館にて開催される。期間は2017年3月8日(水)から6月5日(月)まで。「スラヴ叙事詩」の全20点がチェコ国外で展示される初めての展覧会だ。チェコの最も有名で重要な芸術家アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)の足跡を追う「ミュシャ展」は、彼が27歳でパリに渡り活躍した時代の作品から、故郷チェコで制作した晩年の傑作までを鑑賞することができる。会場では、約100点の作品に出会うことができる。国立新美術館 開館 10周年・チェコ文化事業ミュシャ展会期:2017年3月8日(水)~6月5日(月)休館日:毎週火曜日(ただし、5/2(火)は開館)開館時間:10:00~18:00 ※毎週金曜日4/29~5/7は20:00まで開館。(入場は閉館の30分前まで)会場:国立新美術館 企画展示室2E住所:東京都港区六本木7-22-2■通常券(チケット情報)観覧料(税込)当日券 前売/団体・一 般1,600円/1,400円・大学生 1,200円/1,000円・高校生 800円/600円※中学生以下無料※団体は20名以上※障がい者とその付き添いの方1名は無料(入場の際に障がい者手帳などを提示)【問い合わせ】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600ミュシャ展をガイド国立新美術館での展示は、大きく5つの展示に分かれている。入り口からすぐに現れるのが「スラヴ叙事詩」のゾーン。全20作品をすべて鑑賞できる素晴らしい展示会場だ。その中でも、スラブ叙事詩の奥の5作品が飾られているゾーンは、一般の撮影も可能となっている。展示作品は「スラヴ民族の賛歌」、「ロシアの農奴制廃止」、「スラヴ菩提樹の下でおこなわれる オムラジナ会の誓い」、「聖アトス山」、「イヴァンチツェの兄弟団学校」だ。ミュシャとは?アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)。正式な名前はアルフォンス・マリア・ムハ(Alfons Maria Mucha)。フランス語では「ミュシャ」と発音され、日本ではそちらの方が有名だ。ミュシャは、1860年、現在のチェコ共和国にある南モラヴィア地方の中心都市ブルノの近郊で生まれた。南モラヴィア地方は100km2に7つのユネスコ世界遺産を有し、ワインの名産地として知られる場所だ。幼少期と青年期をこの地方で過ごし、27歳でパリに渡る。伯爵の援助を受けて、パリのアカデミー・ジュリアンで絵画を学んでいた若き学生の頃は、なかなか才能が認められない時期があった。援助が途絶えると、ミュシャはポスターやグラフィック、本の挿絵を手掛けることで生計を立てるようになる。転機となったのは、ミュシャが34歳の時に、女優サラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターを手がけたことだ。一躍成功をおさめた。そして、その優美な作風は次第に多くの人々を魅了するようになる。どこか神秘的でありながら、美しい女性像、繊細な植物文様、エレガントな装飾パネルは、彼の後を追うアーティストに、大きな影響を与えた。晩年、ミュシャが拘ったのは、ルーツである故郷のチェコ、そしてスラヴ民族のアイデンティティであろう。彼はそこに根差したテーマの作品を次々と発表していく。50歳で故郷チェコに戻り、《スラヴ叙事詩》の制作に着手。約16年間もの時間を捧げ、1928年プラハの見本市宮殿にて展示した。1939年、79歳でプラハにて死去した。スラヴ叙事詩全20点が初めてチェコ以外の国で公開目玉となるのは、およそ縦6m×横8mにもおよぶ巨大な油彩画全20点で構成される傑作《スラヴ叙事詩》だ。50歳でチェコに戻ったミュシャが、故郷に対する強い想いに駆られ、後半生を賭けて制作した。古代から近代に至るスラブ民族の歴史が象徴的に描かれており、チェコの宝として今まで国外に出ることはなかった作品だ。全20作がチェコ国外で公開されるのは世界初となるため、注目が集まる。スラヴ叙事詩展示風景動画も《スラヴ叙事詩》という巨大な作品は、どのように展示されたのか。その模様を収めた動画も公開。作品は丸められて運ばれてきて、それを広げ、フレームにロープでくくりつけている。最後に、数人がかりで作品を起こし、展示している。作業している人たちの背中には「ミュシャ団」の文字が。和気あいあいとした展示風景だ。会場1「ミュシャとアール・ヌーヴォー」1894年のクリスマス。印刷業者ルメルシエが、女優サラ・ベルナール主演によるルネサンス座の舞台「ジスモンダ」のポスター制作を急遽ミュシャに依頼したことがきっかけで、彼は有名になる足がかりを掴んだ。サラ・ベルナールの信頼を勝ち得たミュシャは、その後も《ロレンザッチオ》(1896年)や《メディア》(1898年)、《ハムレット》(1899年)、《トスカ》(1899年)など、ベルナールの舞台の宣伝ポスターや商業ポスターを手がけている。ほぼ等身大の崇高な雰囲気のあるポスターは、ミュシャを著名な画家へと押し上げた。会場2「世紀末の祝祭」ミュシャはポスターやグラフィックだけではなく、建物の装飾も請け負っていた。代表的なのは、1910年にはチェコの社会や文化の中心として建設された市民会館。その「市長の間」の装飾は、ミュシャが行っている。円形の天井には、天国の情景や天国を遠くに望みながら集まる人々の姿、それに影を落とすように羽根を広げ飛翔する鷲の姿が描かれた。天井は8つの穹偶よって支えられ、その上部には市民の徳を擬人的に表現したチェコの歴史上の人物像が描かれている。当時、チェコはオーストリア=ハンガリー帝国の支配下にあったが、1918年、市民会館は、チェコスロヴァキア共和国が独立を宣言した舞台となり、国家の象徴としての役割を果たすこととなる。会場3「独立のための闘い」ミュシャが故郷を想って制作した作品たちミュシャの晩年の作品は、新生国家チェコスロヴァキアの依頼を受けて制作されたものが多い。紙幣や切手のほかにも、白獅子の国章、警官の制服、聖ヴィート大聖堂のステンドグラスなどもデザインした。そして、この新興国の発展に尽力すべく、切手、紙幣、国章、警官の制服などのデザインは、全て無報酬で手がけた。ミュシャが自身の故郷や民族を意識して制作した作品の数々。故郷も含めて、小国が独立を求める闘いの時代であった1900年代初頭において、ミュシャはチェコ国民の文化的な支えであり続けたのだろう。チェコスロヴァキア独立10周年記念ポスターを制作するなど、ミュシャは国民の民族自決の長年にわたる闘いに有終の美を飾っている。会場4「習作と出版」カタログの表紙、素描など最後のゾーンとなる「習作と出版物」では、細やかな装丁や挿絵、カタログの表紙などを展示。ミュシャは晩年、《スラヴ叙事詩》と並行して、スラヴの人々をモデルにした習作やデッサンを数多く描いた。人物の服装や表情に対する彼の注意深い観察は、デッサンの時点で伺うことができる。展覧会概要国立新美術館 開館 10周年・チェコ文化事業ミュシャ展会期:2017年3月8日(水)~6月5日(月)休館日:毎週火曜日(ただし、5/2(火)は開館)開館時間:10:00~18:00 ※毎週金曜日4/29~5/7は20:00まで開館。(入場は閉館の30分前まで)会場:国立新美術館 企画展示室2E住所:東京都港区六本木7-22-2■通常券(チケット情報)観覧料(税込)当日券 前売/団体・一 般1,600円/1,400円・大学生 1,200円/1,000円・高校生 800円/600円※中学生以下無料※団体は20名以上※障がい者とその付き添いの方1名は無料(入場の際に障がい者手帳などを提示)【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2016年09月01日秋のオトナ女子を華やかに演出する新作シューズが発売「出会った瞬間、体温が2℃あがる靴」がブランドコンセプトのレディースシューズブランドmayla classicが、秋の新作2アイテムを発表した。落ち着いた基調のカラーと大きめのリボンのデザインが、秋のオトナ女子を華やかに演出する。Ermengarde(アーメンガード)完売が続いていた幻のデザインErmengarde。秋の新作は、”螺旋階段”をモチーフにしたヒール部分が特徴となっている。今作よりヌバック素材へ変更し、よりリボンの光沢を美しく魅せる。カラーは「ブラック」、「ラディアントオーキッド」、「ボトルグリーン」の3色で、価格は17,500円(税抜)。7月15日より販売開始となっている。Ophelia(オフィーリア)ヴェルヴェットリボンとヌバック素材で織りなされたOpheliaは、mayla classicらしいカラーリングが特徴の最新作。ヴェルヴェットの大きなリボンが曲線的にデザインされ、ハムレットに登場する悲劇のヒロイン「オフィーリア」の持つ、憂い・深み・輝きのある美しさを表現している。カラーは「ブラック」と「ワイン」の2色で、価格は14,600円(税抜)。7月30日より販売開始となっている。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社Dollsプレスリリース(PR TIMES)※株式会社Dolls
2016年08月03日小栗旬や藤原竜也をはじめ、現在第一線で活躍する俳優・女優たちを厳しくも愛を持って育ててきた故・蜷川幸雄。多種多様なキャスティングと独創的で強烈な演出で“世界のニナガワ”としてその名を轟かせた蜷川さんの傑作舞台「彩の国シェイクスピア」シリーズ全22作品が、映像配信サービス「dTV」にて独占配信中だ。去る5月12日、惜しまれつつも80歳でこの世を去った世界的な演出家、蜷川さん。“演劇界の革命児”とも呼ばれ、国際的にも高く評価された舞台演出家として文化勲章も受賞するなど、数々の功績を残してきた。現在、dTVの「シアターチャンネル」では、そんな巨匠による傑作舞台「ロミオとジュリエット」をはじめとした名作を配信中。さらに、映像配信サービスでは初めてとなる「彩の国シェイクスピア」シリーズ全22作品を独占配信がスタートしている。現在は夫婦となった市村正親と篠原涼子が初共演した名作悲劇「ハムレット」をはじめ、小栗さんが主演を演じ、男性俳優のみが集結した“オールメール・シリーズ”の名作「お気に召すまま」や「間違いの喜劇」、阿部寛、藤原さんらが出演し、シェイクスピア作品の中でも特に人気が高いローマ悲劇「ジュリアス・シーザー」、唐沢寿明、田中裕子、長谷川博己などによる「冬物語」など、数々の名作を名優たちの演技と共にもう一度楽しむことができる。<配信タイトル>(全22作品)「十二夜」「リチャード三世」「ハムレット」「ペリクリーズ」「タイタス・アンドロニカス」「間違いの喜劇」「マクベス」「お気に召すまま」「コリオレイナス」「恋の骨折り損」「オセロー」「リア王」「から騒ぎ」「冬物語」「ヘンリー六世」「じゃじゃ馬馴らし」「アントニーとクレオパトラ」「シンベリン」「トロイラスとクレシダ」「ヘンリー四世」「ヴェニスの商人」「ジュリアス・シーザー」蜷川幸雄「彩の国シェイクスピア」シリーズはdTVにて配信中。(text:cinemacafe.net)
2016年06月16日ライアン・レイノルズが、見事に返り咲いた。『People』誌から“最もセクシーな男”に選ばれ、大型予算をかけた『グリーン・ランタン』にも主演した彼だが、ここ3年ほどヒットに恵まれず、キャリアは低迷していた。しかし、彼が14年を費やした情熱の作品『デッドプール』は、R指定映画で史上最高の成績を上げる大ヒットに。コミックファンだけでなく、批評家からの評判も上々だ。その他の画像「プロとして25年ほど演技をしてくる中で、時間がかかったおかげでかえって良かったということもあるのだと学んできた。その間も、希望を捨てずにがんばり続けるんだ。デッドプール以上に自分に向いている役はないと、僕にはわかっていた。俳優はみんな、自分を定義するひとつの役を持っているもの。人によってはマクベスだったり、ハムレットだったりするが、僕の場合はデッドプールだったのさ」レイノルズは2009年の『ウルヴァリン』にもこの役で出演しているが、今回のデッドプールはかなり違う。口も行儀も悪い彼が、過激なジョークを自由に言えるよう、レイノルズらは、最初からR指定にすると決めた。そのせいで、5800万ドルという、このジャンルにしてはかなり低い予算しかもらえていない。比較のために例に出すと、『バットマンvsスーパーマン』の予算は2億5000万ドルだ。「それでも、1億ドルくらいかけたみたいな映画になったことを誇りに思う。この映画は、良いお手本になると思うよ。映画に2億ドルとかかける必要はない。そういう映画に僕も1度だけ出たけれど、良いものにならなかったしね。予算が少ないせいで、撮影日数はすごく限られた。出したかった悪役を、何人かあきらめたりもしている。Xメンも、使えなかった。おかげでXメンをジョークのネタにできたんだけど」それらのジョークのいくつかは、Xメンを良く知らない人にはピンとこないかもしれない。それでも十分楽しめるのが、この映画だ。「すぐにわからないジョークがあるのは、むしろ良いこと。もう1回見ようと思ってくれるからさ。7回も劇場に観に行ったという人にも会ったよ。まるで『タイタニック』の時みたいだ」続編も、もう動き出している。「次は14年もかからないよ。ファンが待っているし、何よりも、そんなことをしたら僕が年を取ってしまうからね(笑)」『デッドプール』6月1日(水) TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー取材・文:猿渡由紀
2016年05月27日俳優・藤原竜也が、12日に亡くなった演出家の蜷川幸雄さんに対して、所属事務所を通じて追悼のコメントを発表した。藤原は「最期に会えて良かったです」と、蜷川さんが亡くなる前日、病院にお見舞いに行ったことを明かした。1997年、蜷川さんの舞台『身毒丸』主役オーディションで抜擢されてデビューした藤原は、「僕を産んでくれたのは蜷川さんです。沢山の演劇人生をありがとうございました」と感謝の言葉を捧げ、「真面目に突き進んでいきます」と思いを表した。藤原の代表作となった舞台『身毒丸』は1998年、2002年、2008年と再演。藤原は更に『ハムレット』(2003年、2015年)、『ロミオとジュリエット』(2004年~2005年)などのシェイクスピア作品や、『唐版 滝の白糸』(2000年)、『下谷万年町物語』(2012年)といった唐十郎作品など、多くの蜷川演出作品に携わっていた。■藤原竜也コメント最期に会えて良かったです。僕を産んでくれたのは蜷川さんです。沢山の演劇人生をありがとうございました。真面目に突き進んでいきます。
2016年05月13日俳優の市村正親が、12日に亡くなった演出家の蜷川幸雄さんに対して、所属事務所を通じて追悼のコメントを発表した。現在67歳の市村は「50歳でリチャード三世で初めて演出して頂きました」と、蜷川さんとの初タッグ作品を挙げる。その後、53歳で演じたハムレットについて「イチ(市村)でハムレットをやりたいと言われ、こんなに光栄な事はありませんでした」と綴った。更に市村は「蜷川さんの代表作NINAGAWA・マクベスをやらせて頂きました」と2015年に出演した蜷川作品に触れ、「最後の演出でしたが、ニーナと出会う事が出来て本当に役者としてシェークスピア俳優にさせて頂きました。感謝してもしきれません」と故人への謝意を表しながらも、「悔しいです! 淋しいです!」と思いをにじませた。■市村正親コメント50歳でリチャード三世で初めて演出して頂きました。その後ハムレットを53歳。イチでハムレットをやりたいと言われ、こんなに光栄な事はありませんでした。そして蜷川さんの代表作NINAGAWA・マクベスをやらせて頂きました。渾身の魂からの演出に心から感謝です。最後の演出でしたが、ニーナと出会う事が出来て本当に役者としてシェークスピア俳優にさせて頂きました。感謝してもしきれません。運命を呪います。しかし現実を受け止め、これからは天国からの演出に心を傾けたいと思っています。悔しいです! 淋しいです!
2016年05月13日