コンサート&トーク|知られざる未開の道はなを永遠に黙して永く永く無限に続く。新らしい女には新らしい女の道がある。新らしい女は多くの人々の行止まつた処より更に進んで新らしい道を先導者として行く。新らしい道は何処から何処に到る道なのか分らない。従つて未知に伴ふ危険と恐怖がある。知られざる未開の道はなを永遠に黙して永く永く無限に続く。(伊藤野枝「新らしき女の道」『青鞜第三巻第一号附録』より)今年没後100年を迎える伊藤野枝(1895 - 1923)を題材とした薩摩琵琶のための新曲発表と、同時代の女性音楽家による作品の演奏を通して、音楽におけるフェミニズム実践について再考するためのコンサートです。開催日時2023年12月10日(日)17:30開場/18:00開演■作曲家:フランチェスカ・レロイからDRESS読者へのメッセージ琵琶を使った古典のレパートリーは、一般的に『平家物語』や『源氏物語』からの戦闘シーン、または武士や有名な戦士の物語であることが多いです。つまり、それらは主に男性に関するものということになります。私は、女性にまつわるテーマが琵琶の物語に含まれていたら、女性の歴史や女性の先駆者に光を当てる興味深いやり方になるかもしれないと考え始めました。伊藤野枝はあまり多くの人に知られていないようですが、彼女の言葉を音楽にのせることで、これまで知られていなかった彼女の魅力について新たに注目を集めることになるのではないかと思っています。また、この新しい作品を日本の女性作曲家の作品と並べて演奏することで、すべての作曲家が男性であるというイメージを否定し、これらの先駆的な女性作曲家により多くの認知をもたらすことを願っています。プログラム/出演/会場▼プログラムフランチェスカ・レロイ:伊藤野枝:永く永く無限に続く道幸田延:ヴァイオリン・ソナタ第1番 変ホ長調外山道子:日本民謡による組曲〈子守歌〉〈追分〉〈籾引歌〉吉田隆子:お百度詣▼出演企画・作曲:フランチェスカ・レロイ薩摩琵琶:久保田晶子ヴァイオリン:吉田薫子ピアノ:前田朱音[トークゲスト]飯田祐子(名古屋大学)、女性作曲家会議(jwcm)▼会場自由学園明日館 講堂〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-31-3・池袋駅メトロポリタン口より徒歩5分・目白駅より徒歩7分※専用駐車場はございません。近隣コインパーキングをご利用ください。▼スタッフリサーチ:女性作曲家会議(jwcm)宣伝美術:こまつざきあみ制作:平野みなの主催:Sound & Word Network助成: 公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[スタートアップ助成 ]、グレイトブリテン・ササカワ財団チケット情報【チケット[税込・前売当日同料金]】一般:3000円学生:2000円※未就学児入場不可※車いすで観劇をご希望の方は、Sound & Word Networkまでお問い合わせください(お問い合わせ)「Sound & Word Network」(制作:平野)メール:itonoe2023@gmail.comX:@itonoe231210Instagram:@itonoe231210
2023年12月10日怒りをなかったことにはさせない!私たちの闘いの物語が幕を開ける――。高野ひと深さんによるコミック『ジーンブライド』とは?いま描きたいこととして、フェミニズムをテーマにした作品が最初に浮かんだという高野ひと深さん。「特に、性加害への怒りの炎がごうごうと燃えていることに気づきました。毎日生きることに必死で、怒りをいちいち意識していたら身がもたない。だから奥のほうに押しやり、忘れてしまっていたのです。私と同じように怒りを封印している人がいないか、周りに問いかけてみたい思いが生まれ、物語が始まりました」主人公の諫早依知(いさはやいち)は、インタビュー相手の映画監督に露骨なセクハラを受けたり、ランニング中に変質者と遭遇するような日常にうんざりしている。そんな彼女に突然会いに来たのが、元同級生の正木蒔人(まさきまくひと)。「彼は空気が読めず、独自のルールに強いこだわりを持っているので、“普通”を求めてくる社会から浮いてしまいがちです。彼と同じような、自分の特性による生きづらさを抱える人たちも、現実の世の中にはたくさんいるので、物語に現れることはごく自然だなと思いました」依知と蒔人は、ちぐはぐなコミュニケーションをしながらも、高野さんいわく「自分の生き方や理念、こだわりにフォーカスしていった結果、偶然支え合いが生まれる」ように。気になってくるのは、そんなやり取りの合間にフラッシュバックされる、ふたりが同級生だった頃の記憶。「最初にSF設定を考えたのですが、SFを描くのが初めてで興奮しすぎたのもあって、読者の方を置いてけぼりにする勢いで発進してしまったんです。なので一番最初の読者である担当さんが受け止められるかどうか確認しながらアクセルを踏み、ふたりで何度も止まりながらドライビングすることで、1巻ができました。最後のページはアクセルを全開にできて、気持ちよかったです!」SF要素を盛り込みながら、女性であるゆえの生きづらさを描いた日常は細部までリアリティにこだわり、作り手の挑戦と覚悟を感じさせる。「カフェで流れるニュースの映像や、選挙の開票結果など、私たちが日本で見慣れている“おじさんばかりの社会”の絵を、小さくとも随所に入れるようにしています。私たち個人の問題ではないんだよ、ということを何度も何度も伝えていきたいです。そして私たちが抱えてきた孤独や恐怖、怒りは絶対に透明化させない。マンガという形で必ず残していくから!という思いで描き続けます」『ジーンブライド』1女性ゆえの生きづらさに飽き飽きしている諫早依知と、元同級生の正木蒔人。共通の過去を持ち、互いを助け合う仲になっていくふたりが直面する現実とは。祥伝社759円©高野ひと深/祥伝社フィールコミックスたかの・ひとみマンガ家。2015年デビュー。主な作品に『つらなるステラ』(全1巻)、『私の少年』(全9巻)。本作は『FEELYOUNG』で連載中。※『anan』2022年2月2日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2022年01月31日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。社会を見つめるヒントをたくさんくれた、田嶋陽子さんの登場も、今回がラスト。第4回は、これからの未来の日本について、語ります。男も女も、互いにラクになれる方法を見つけよう。高度経済成長期、日本経済は右肩上がりでしたが、それは家庭に専業主婦という“無料で家事をしてくれる人”を抱え込むことで、男性が長時間働けた結果のこと。その一面、男は過剰な残業に苦しみ、女は家事を押し付けられて自活できなかった。現在、日本の経済は残念ながら下降線をたどっており、男だけが働き、男だけがトップにいるという既存の社会構造は、限界が来ています。確かに、出産は女にしかできないことだけれど、あとは男女ではなく人間としての個性の問題。お互いに参画し、お互いの重なり合わない部分を補え合えば、世界は1+1=2ではなく、何層倍も豊かになるはず。女性もフルタイムで働けば、男性の負担も減る。みんなで5時に仕事を切り上げ、家族で食事を作って一緒に食べられる。子育て支援事業を充実させれば、経済も回り、子供を産みたい人が増える。それが本当の意味での豊かな社会だと思います。イヤになっても、投げ出さず向き合うことが大事。イギリスに留学していたとき、毎朝ホストファミリー親子が政治の話をしていたの。当時のサッチャー首相に対して「こんなことをしていた」とか「あれは良くない」とか、意見を交わす。イギリス人にとって、政治はごく身近なものなんです。一方、日本では政治が“自分とは関係ない人がやるもの”になっている。でもコロナ禍でわかったでしょ?政治は自分の命に直結しているものなんです。良い社会にするために若い女性がまず何をするべきか?大事なのは、みんなが自分の責任で、自分の人生をしっかり生きることです。そうしたら、何が自分の邪魔をしているのか、何を変えるとラクになれるか、どんな国になったら生きやすいのか、少しずつわかってくるのでは?古い制度や法律が自分たちの足を引っ張っていたら、異議を唱えて変えていく努力をする。ちゃんと自分と社会と国と向き合って、生きていく。その気持ちがあるだけで、世界は確実に変わります。たじま・ようこ1941年生まれ、岡山県出身。英文学・女性学研究者、元法政大学教授、元参議院議員。‘90 年代、テレビ番組に多数出演し、“フェミニズム”をお茶の間に広めた。著書に『愛という名の支配』(新潮文庫)など多数。※『anan』2021年7月7日号より。写真・小川朋央(by anan編集部)
2021年07月03日人生の先輩的女性をお招きし、お話を聞く「乙女談義」。今月のゲストは、英文学・女性学研究者の田嶋陽子さんです。第2回の今日は、ご自身が最初に“理不尽さ”を感じた経験と、そこから得た教訓を伺います。“世の中は理不尽”、初めてそう思ったのは…。私が生まれた年の12月に太平洋戦争が始まりました。その後私は新潟の母の実家に疎開。当時は人がいっぱい死んであちこちでお葬式があったから、ある日私は従姉妹と“お葬式ごっこ”をして遊んでいたわけ。祖母の腰巻き…って、当時の女の人にとっての下着をお坊さんの袈裟に見立てて肩から斜めに掛けて、お茶碗をチンチン叩きながら村中を練り歩いた。そうしたら祖母にものすごく怒られて!で、文字通り、手にお灸を据えられたの。私は、悪い子として怒られたんだから…と熱くても我慢していたんだけど、なんと従姉妹はモグサを払いのけて逃げたの。びっくり!でも祖母は「(従姉妹は)すばしっこくていい子」と褒め、「それに比べて陽子はのろま」と…。なぜ素直に叱られた私ではなく、それを拒否し、逃げた従姉妹が褒められるのか。それが、私が人生で“理不尽”を感じた一番最初の記憶。それを長年考え咀嚼した結果、一つの結論にたどり着きました。その、幼い頃の経験をしゃぶり尽くした結果出てきた結論、それは、抑圧関係からは逃げていい、ということ。逃げるって、卑怯?それは互いの力関係が同じなら、逃げるのは卑怯かもしれない。でも例えば最初から格差があったり、こちらがきちんと扱われていない、そういった“対等ではない相手”からは、弱い立場の者は逃げていいんです。それは全然悪いことではない。私自身も、小さい頃はそういった理不尽から逃げられなかったけれど、大人になって職を得て、自分の人生を作れるようになり、やっと逃げられた。でも、女の人は逃げないですよね。というか逃げられないんです。それはなぜかというと、逃げた先で生きる術を持っていないから。自活ができなければ、結局は痛めつけられるまま、家庭や職場にいるしかない。だからこそ、自分の食い扶持を自分で稼ぐくらいの力を、女の人も持ってほしいと私は思います。いつでも逃げられるよう、力をつけましょう。たじま・ようこ1941年生まれ、岡山県出身。英文学・女性学研究者、元法政大学教授、元参議院議員。’90年代、テレビ番組に多数出演し、“フェミニズム”をお茶の間に広めた。著書に『愛という名の支配』(新潮文庫)など多数。※『anan』2021年6月23日号より。写真・小川朋央イラスト・菜々子(by anan編集部)
2021年06月19日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは、ジェンダー問題が課題である今の日本で、再び注目が集まっている、田嶋陽子先生。第1回はフェミニズムについてお聞きしました。“女”から解き放たれたら、人生はもっと広がる。大化の改新以降、女性の社会的地位は下がり続け、女の人は、“一人前の人間”として扱われたことはほぼありませんでした。江戸時代までは、極端な言い方ですが、“子産みの道具”。明治になると“良妻賢母”であれと言われたものの、それも妻や母という“役割”であって、“私という人間”の存在が認められたわけではなかった。ずっと役割の中だけで生きさせられてきた女の人たちが、人間として生きる権利を取り戻そうとする動き、それがフェミニズム。女も、男と同じ人間である。たったそれだけ、簡単なことなんです。女だからこうしろ、女だからそんなことするな。私が若かった頃に比べたら、女らしさの呪縛はかなり減りましたが、まだ今の日本の女性も、それを押し付けられている。でもその決めつけから解き放たれ、“人として”物事を考え、決められるような世の中になったら、人生はものすごく広がる。それを若い皆さんに知ってもらいたい。働き稼ぎ、家を持つ。それの何が悪い!(笑)私が通った女子大は、仕事を持ち自己実現をし、人や社会に尽くすことを教えてくれた学校。でも’60年代初頭、私と一緒に卒業した人たちは、ほとんどが就職することなく、あるいは短期間だけ働きお嫁に行きました。ただ、今の女性たちは、学校を出たら働いて、稼いで、そのお金で生きている。私からすると、それだけでも大きな変化。お金を稼ぐことは、おのれの足で立つこと。つまり、自由に好きに、自分の人生を生きる力なんですよ。お給料をもらってまず私は家の頭金を貯め始め、35歳で家を買ったの。誰にもとがめられず、自分らしくいられる場所があるっていい。しかも追い出される心配ないから、恋愛がイヤになったり、結婚に行き詰まったら躊躇なくやめられる(笑)。えっ?!今でも独身女性が家を買うことにウダウダ言う人がいるの?信じられない!カタツムリだって家を持ってるでしょ?働いてるなら、家買っちゃいなさい。あとがラクよ、おすすめ。たじま・ようこ1941年生まれ、岡山県出身。英文学・女性学研究者、元法政大学教授、元参議院議員。’90年代、テレビ番組に多数出演し、“フェミニズム”をお茶の間に広めた。著書に『愛という名の支配』(新潮文庫)など多数。※『anan』2021年6月16日号より。写真・小川朋央(by anan編集部)
2021年06月13日SNSやカルチャーシーンを介して身近になってきたフェミニズム。現在は第4波といわれ、性暴力に抗議する「フラワーデモ」のような社会運動にもつながっている。その立役者のひとりが、松尾亜紀子さん。フェミニズムの歴史を俯瞰してみたい人のための3冊。「黙っていても良くならない。声を上げなければと感じる10年でした」出版社勤務時代からフェミニズムに通じる本を手がけ、2018年に専門出版社「エトセトラブックス」を立ち上げた。『エトセトラ』と名付けた雑誌は、VOL.1で「コンビニからエロ本がなくなる日」を特集。大いに話題となった。編集長を毎号替えるスタイル。最新号VOL.4の特集はバックラッシュだ。編集長を、#KuTooを提唱した石川優実さんが務める。「フェミニズムが盛り上がる一方で、バックラッシュと呼ばれる揺り戻し、反フェミニズムも強くなっています。石川さんとの打ち合わせを重ねる中で、日本では、欧米や韓国ほど#MeTooの熱気が高まらなかったのはなぜかが見えてきた。実は日本でも女性運動は連綿と引き継がれていたのですが、2000年代に起きたバックラッシュで世代が分断されてしまったことが大きい。また、石川さん自身がバックラッシュに遭っていたので、女性運動の歴史を知るとともにそれについて学んでみようと考えました」石川さんへのヘイトスピーチの悪質さはご存じの読者もいるだろう。「心身ともに傷ついていた石川さんが、先輩たちの体験を聞く取材を重ねるにつれ、みな仲間で連帯して苦境をはね返してきたとわかり、元気を取り戻してきたんです」松尾さんはシスターフッド(女性同士の連帯)の大切さを強調する。1月に専門書店もオープンさせた松尾さんからのおすすめ本は下記。刊行から15年、いままた本国フランスで熱い支持を集める22万部超の『キングコング・セオリー』は、性暴力の問題やポルノグラフィー、身体の尊厳について語り尽くす。「著者自身が性被害当事者で、被害事実を受け入れる過程を自らの言葉で語っています。母性の過大評価にしても、『その言葉は誰に言わされているのだろうか』『男性が権力の道具にしているのではないか』などと常に問いかける。過激ともいわれるけれど、真摯なフェミニズム書です」。『ウーマン・イン・バトル』は、女性運動の歴史を俯瞰するのには格好のバンド・デシネ。「世界の女性たちの闘いを知れば、その連なりに自分たちがいるのだと感じることもできます」女性の数だけフェミニズムの形がある。「伝えられていない声を伝えたい。『専門の出版社や書店なんてあるんだ』という驚きをきっかけにフェミニズムの枠が拡がっていくのを願っています」『ウーマン・イン・バトル自由・平等・シスターフッド!』マルタ・ブレーン著 イェニー・ヨルダル絵枇谷玲子訳1600円(合同出版)『エトセトラ VOL.4』1300円(エトセトラブックス)『キングコング・セオリー』ヴィルジニー・デパント著相川千尋訳1700円(柏書房)『エトセトラブックス BOOKSHOP』東京都世田谷区代田4-10-18ダイタビル1F木・金・土曜12:00~20:00(週に3日のみ)※『anan』2021年2月10日号より。写真・土佐麻理子取材、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2021年02月06日歴史と現代性が融合する進化的な都市、ロンドン。200年以上前に建設された重厚なレンガ造りの建築物と、全面ガラス張りの近未来的な高層ビルが街並みを歩いていると、まるで時空を旅しているような感覚に。常に発展を続けるロンドンは、街並みだけでなく社会も先進的なようです。特に昨今感じるのは、フェミニズムの流れによる“女性エンパワーメント”の潮流。王室からはメーガン妃、ファッション業界ではモデルでありアクティビストのアジョワ・アボアー(Adwoa Aboah)などセレブリティが活発にジェンダー平等を訴えており、政府や企業も女性の経済的エンパワーメントに積極的です。そして今回のロンドン渡航では、街中で様々な“女性エンパワーメント”に取り組むブランドやお店に出会いました。オーガニックの生理用品ブランド「オーネ(Ohne)」見た瞬間「こんなの欲しかった! 」と思ったのが、オーガニックの生理用品ブランド「オーネ(Ohne)」。現在展開しているのは100%オーガニックコットンのタンポンと、生理痛の軽減とホルモンバランスを整える効果がある2種類のCBDオイルです。2018年に幼馴染みのリア(Leah)とニッキー(Nikki)が立ち上げたスタートアップ企業は女性を思いやるだけでなく環境にも優しく、生産の過程はすべて水力発電を使用し、包装やアプリケーターは再生プラスチックのみを使用しています。オンラインで申し込むと、生理サイクルに合わせてタンポンが届けられる定額制サービスを行っている他(シッピングはイギリス国内のみ)、ライフスタイルストア「オリバー・ボナス(Oliver Bonas)」の一部店舗で販売中。「オーネ」生理用品に見えないオシャレなパッケージに惹かれて思わず手に取りました。効果には個人差がありますが、オーガニックコットンの生理用品の方が不快感がなくかぶれにくいと私は感じています。多くの女性にとって生理は憂鬱なものですが、CBDオイルでマッサージするだけで痛みが軽減されるのであれば身体的にも精神的にも心強いですよね。「オーネ」のCBDオイル女性による女性のための商品である「オーネ」は、売り上げの一部をザンビア共和国の女性たちに清潔な生理用品、衛生的なトイレ環境、生理に関する教育が向上するための支援金として貢献しています。世界中の女性たちの痛みと憂鬱を軽減する、強い味方として今後発展していきそう! 「サナ・ジャルダン(Sana Jardin)」老舗百貨店「リバティ(Liberty)」で見かけたのはイギリス発のサステナブル香水ブランド「サナ・ジャルダン(Sana Jardin)」です。香水は、ファッション産業と同じく地球環境を悪化に加担する産業として問題視される機会が多くなっています。「サナ・ジャルダン」はそんな生産背景を変えるべく、原料となる花々の廃棄物削減、オイルやキャンドルへとアップリサイクルできる仕組みを作り出しました。モロッコにある農作場で働く収護者の女性たちにアップサイクルの商品へと変えるスキルを共有することで、経済的機会を与え、支援ではなく“循環型”経済を実現。モロッコにある農作場で働く収護者の女性たち「サナ・ジャルダン」創始者創始者のエイミー・クリスチャンセン創始者のエイミー・クリスチャンセン(Amy Christiansen)は約25年、非営利団体で社会事業に携わってきたイギリス人女性。「現代の社会で我々が廃棄物をもっとうまく利用できるようクリエイティブになれば、世界をより良くすることができます」と語る通り、自身のブランドを通してサステナブルな事業を展開しています。「ルミナリー・ベカーリー(Luminary Bakery)」パリ北にある住宅地には、社会活動に取り組むパン屋「ルミナリー・ベカーリー(Luminary Bakery)」があります。子供連れの家族に人気の一見普通のパン屋ですが、働いているのは貧困やホームレス、人身売買や家庭内暴力などを経験したことのある女性たち。その他、刑務所で服役中の女性たちにパンやお菓子作りを教え、社会復帰の手助けを行なっているのです。2014年にケータリングサービスとして開始して以来人気となり、昨年はメーガン・マークル公爵夫人のバースデーケーキに選ばれるなど話題のお店。間もなくロンドンに3店舗目をオープンするようです。「ルミナリー・ベーカリー」の店内に並ぶパンやパティスリー近所の家族連れや女性客で賑わうロンドンで街散策していると「feminism」と書かれたTシャツや、「女性による著書」というブックコーナーを見かけたり、何かとフェミニズムを見聞きしました。ロンドン・メンズ・ファッション・ウィークのショーでも、性別を超越したルックをランウェイで見ることがもはや普通になっています。「女性による著書」というブックコーナー私自身は「フェミニスト」と言えるほど強い意見を持っているわけでもなければ、極端な女性差別を受けたこともありません(幸いなことに)。それでもやっぱり女性が伝統的な固定観念や社会通念から解放され、性別ではなく一個人として才能が認められる社会へと進んで欲しいと思います。今回ロンドンで出会った企業の多くは、男性を批判するのではなく、女性同士が手を取り合って高みを目指すといった、“友好的なフェミニズム”を感じとても共感できました。まだまだ発展していきそうなフェミニズム、今後のさらなる女性の活躍に期待です!ロンドンの旅vol.2へ(明日公開)
2020年01月30日「フェミニズムとかではないけど…」。女性が、女性ならではの不満をこぼすときにちょこちょこ耳にするこのフレーズ。「フェミニズム」「フェミニスト」が日本でマイナスなイメージに捉えられていることを示唆している。フェミニズムにもいろいろあって、なかには論理的ではない意見が存在していることも事実。日本のテレビ番組に出てくる“フェミニズム・タレント”が男性を一方的に攻撃するシーンに嫌悪感を感じてしまう人が多いことも理解できる。過激になるのにも個人のストーリーと理由(もしくはタレントとしての役目)があるだろうけれど、一ついえることは、それがフェミニズムというアイデアを代表しているわけではないということ。過激で目立つ意見だけがフェミニズムなのだと勘違いされやすい日本の現状に対して今回Be inspired!はステレオタイプのフェミニストのイメージとは少し違う、akiraちゃんを紹介。akiraちゃんは現在ロンドン在住、NYLONブロガーの学生。フェミニストTシャツをキュートに着こなす彼女に、フェミニズムとはなにかについて話を聞いた。ーフェミニズムってどういう意味だと思う?男女に平等にいろんな機会が与えられてみんなが一人の人間として好きなように生きられることだと思う。ーフェミニズムについて考え始めたきっかけは?エマ・ワトソンの国連でのスピーチを聞いたのがきっかけ。多分3、4年前かな?それまでフェミニズムって聞いたことはあったけど、考えたことなんてなかったの。当時何回も聞き直したくらい感化されたのを覚えてる!それから自分でも色々調べてちゃんとフェミニズムについて考え始めたのは2年前くらいかな。ーInstagramでフェミニストTシャツを着ている写真をアップしているけど、どうして?それまでフェミニストって実際にSNSを通して言ったことがなかったんだけど、ファッションを通したらみんなに興味も持ってもらいやすいかなと思って。ひらがなの方のTシャツは知り合いのrurikoちゃんがやってるウェブサイトhoneyhandsで作られてて頂いたの。デザインが可愛くてお気に入り!Instagramよりー思想をファッションで体現することは大切だと思う?うーん…大切ではないかも。ファッションは自分が着たいと思う服を着るのが一番だし、私は自分が可愛いと思った服を着たいな。でもショーなんかで体現してたり、自分の考えをファッションで表現できたりしたら素晴らしいことだと思う!ーこれまで生きてきて女の子だからという理由で言動を制限されたり、役割を期待されたりしていると感じたことはある?大学三年生の時に私が就活をせずに卒業したらロンドンに行くって知り合いの男の子に話したら「女子って最終的に結婚して主婦になれるから何でもできていいよね」って言われたの。心の中では「は?」って思ったけどその場では何も言い返さなかった。私はもし結婚しても続けたかったら仕事を続けたいし、二人で協力して生計を立てていきたいと思ってるのに、何でそんなこと言われなきゃいけないんだろうって悲しかったな。もちろん相手は悪気なんてなかったんだろうけど。あとこれはフェミニズムには関係ないかもしれないけど、私の「アキラ」って名前が男の人に多い名前だからたまに自己紹介すると「何で男の名前なの?」とか「男なの?」って言われたりからかわれたりすることが今でもあって。何で男の名前って決めつけるの?って小さいとき嫌だったなぁ。今では自分の名前は大好きだけどね!ーどうしてみんながフェミニズムについて興味を持つべきだと思う?日本は本当に平和な国だから男女差別についてそんなに考える機会がない人が多いと思うの。特に若い人たちは。例えば女の子の将来の夢がお嫁さんとかまわりでも将来結婚できたらいい、って人も多くて。もちろん結婚することは素晴らしいことだけど、それが女の子の幸せでゴールって決まってるのはおかしいと思う。幸せは人それぞれだし極端にいえば、男の人の将来の夢が専業主夫だっていいと思う。雑誌やテレビの男の子にモテるためのメイク、ファッションなんて必要ないし、インスタでアートとしてアップされてるトップレスの女性の写真が削除される必要だってない。会社でお茶やコーヒーを出すのは女性なんてルールはないし、男の子がピンクを好きだっていいんだし、強く男らしくいなきゃいけないっていう必要だってない。自分には関係ないって思う人も多いと思うけど、フェミニズムっていう言葉を一人ひとりが理解するだけでも世の中は少しずつ変わると思うの。日本だけが関係ないなんて絶対ない。だからみんながフェミニズムについて少しでも知ってくれたら嬉しいな。
2018年01月18日