フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第229回目はシャルトリューのマヌウシュ(Manouche)さまの登場です。むちむちみっちりグレー猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.229猫さまの話をもっと聞かせて!マヌウシュさまは10歳の男性猫さま。<マヌウシュさまが語ります>近くに住んでいる他の猫友だちに会うために庭に出るのが大好きです。そうでなければ、飼い主の部屋で一緒にいるのが好きです。時々、レーザー光線で遊んでいます。食事は『Ultima』ブランドのカリカリと『Sheba』ブランドのパテを食べています。また、マグロなど、飼い主たちが普段食べているものを食べるのも好きです。<飼い主から見たマヌウシュさまとは>私はマヌウシュが2歳だったときに引き取りました。フランスの有名なサイトのオンライン広告で見つけました。飼い猫だったようですが、さまざまな理由で手放さなければならなかったようです。引き取ったばかりの頃はとても怖がっていましたが、だんだんと慣れるようになってきました。私は子どもの頃、2匹の猫を飼っていて猫の扱いには慣れていましたが、マヌウシュは特別な存在感があります。マヌウシュはとてもかわいくて、私と一緒にいるのが大好きです。もう10歳なんですが子どものようにちょっとした愚かなこともします。私はマヌウシュを自分の息子だと思っています。 抱き心地はぬいぐるみのような柔らかさです。彼の表情も大好きです。何を求めているのか心が通じ合っています。私たちはいくつかの点で似ていると思います。たとえば、ふたりともよく寝るのが好きです(笑)。また、マヌウシュの気まぐれに私は全力で屈してしまうので、彼は私を大好きだと思います。そしてユーモアのセンスも抜群なんです。私はまだ学生なのですが、授業から帰ってくると、また彼に会えてとても嬉しいと毎日思うのです。ーーまん丸、モコモコしていて、毛並みもみっちり!こんなマヌウシュさまのような猫を抱いたら誰もが幸せになるかも?事情があって手放なさなくてはならなかった元の飼い主も、彼の魅力は今でも忘れることはないでしょう。飼い主はまだ19歳ですが恋人よりもマヌウシュさまにゾッコンの様子でした。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年04月28日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第227回目はベンガルキャットのナミビー(Namibie)さまとソラリス(Solaris)さま親子の登場です。性格が真逆な親子猫さまたちの物語【フレンチ猫さま】vol.228猫さまの話をもっと聞かせて!ナミビーさまは7歳、ソラリスさまは2歳、ともに女性猫さまです。左がナミビーさま、右がソラリスさま<ナミビーさまが語ります>私たちはアパートの最上階に住んでいて、小さなバルコニーには猫用のネットが設置されています。昼間は、長い昼寝をします。でも、飼い主が家に帰ったらすぐに遊ぶ時間です。夜7時頃は、楽しみにしているパテの食事の時間です。食事は品種に合わせたカリカリやキャットフードで、粒は咀嚼を促すために「Y」字型になっています。ソラリスは牛肉にアレルギーがあるそうなので、飼い主は急に食事を変えないように注意しているようです。ソラリスと私ではおやつの嗜好が違うので、何種類か準備してくれています!ソラリスは鶏肉とイワシのものが好きですが、私はサクサクしたサーモンのおやつだけが好きです。ソラリスはソファや猫の木の上で昼寝することを好みます。彼女はバルコニーで鳥を観察するのも好きです。私はラジエーターの上の棚、つまり最も暖かい場所を好みます。遊ぶものは、フェザーダスター。ふたりとも満場一致で高く評価しています。羽が破れてしまったので新しいものを買ってもらいます。ソラリスは遊ぶことと注目されることが大好きな猫です。時々、彼女は注意を引くために愚かなことをします。私は穏やかで、ゲームよりも抱っこを好みます。また慎重でもあり、ソラリスが私のおもちゃを盗もうとしたときはちょっとイライラします。ソラリスは非常に活動的です。彼女はできるだけ高くジャンプしたり、できるだけ大きな声で鳴きながら家の中を走り回ったりして、みんなを驚かせます。私の特技は引き出しのような、ありえないと思われる珍しい場所に隠れることです。<飼い主から見たナミビーさまとソラリスさまとは>私は子どもの頃猫を飼っていましたが、残念ながら数年前に去ってしまいました。とても大変でしたが、最後まで付き添いました。ナミビーとソラリスは、愛好家が経営する小規模ブリーダーから引き取りました。ソラリスだけを引き取ろうと思っていたのですが、ナミビーは子猫を3~4匹産んで引退し、新しい飼い主を探していたので、両名とも引き取ることにしました。ソラリスは家に活気を与え、孤独を感じさせず、それがこの家に魅力を与えます。ナミビーはかわいくニャーと鳴きながら愛撫を求めてきます。私たちは彼女らと一緒にいて愛されていると感じます。ソラリスは騒がしい子どもに見えます。彼女は2歳ですが、子猫の精神を保っています。ナミビーはヒョウのように見え、静かで控えめです。私の性格はソラリスとは大きく異なり、正反対です。ナミビーと同じように、私はどちらかというと穏やかで控えめなタイプです。ソラリスは、私が仕事を終えて家に帰ってもいつも彼女と遊ぶ時間がないので、面白くないと思っているに違いありません。しかし、とにかく彼女が私を愛していることは知っています。私がナミビーとの付き合いを楽しんでいるように、ナミビーも私との付き合いを楽しんでいると思います。2匹の猫と一緒に昼寝をするなど、ささやかな時間が最も楽しい瞬間です。ソラリスは生後3か月で養子にしました。彼女が小さかった頃、彼女はよく病気になり、結膜炎を患っていたので、私たちはよく獣医にかかりました。ソラリスは間違いなく私の人生に多くの興奮をもたらしています。どちらの猫にも、私には責任があり、彼女らの世話をしなければならないこと、彼女らの幸福は私にかかっていることを教えてくれるので、細心の注意を払っています。ナミビーは繁殖農場で繁殖雌猫として飼育されていましたが、ブリーダーは彼女を4歳で引退させました。ブリーダーは動物に一生生殖を強制して搾取することはありません。これが私が支持するブリーダーの考え方です。今、彼女は私と一緒に穏やかな引退生活を送っています。ーーナミビーさまはたくさんの子どもを産んで引退し、ソラリスさまと一緒に生活ができることになりました。それは飼い主のお陰でもあります。ソラリスさまは母親とは違う人生を始めました。甘えっ子で飼い主やナミビーさまがいて毎日が活気に満ちて幸せそうでした。注:豹柄がはっきりしてるのがソラリスです著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年04月27日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第227回目はメインクーンのユーゴ(Ugo)さまの登場です。フワフワなメインクーンの子猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.227猫さまの話をもっと聞かせて!ユーゴさまは生後半年の男性猫さま。<ユーゴさまが語ります>僕たち一家は南フランスにある50平米のアパートに住んでいます。キッチン付きの広いリビングルーム、美しいベッドルーム、バスルームがあります。でも残念ながらバルコニーはありません。飼い主が仕事に出掛けて家にいない時は、たくさんのゲーム遊びをして過ごします。リビングルームは本物のおもちゃ屋さんのようです。おもちゃは家中どこにでもあります。窓に面したリビングルームの椅子から僕をからかうために来る鳥を凝視することもあります。飼い主が家にいるときは、朝食後に30分間遊びます。飼い主は僕を抱きしめることにも多くの時間を費やします。まだ子猫なので、食事は『Royales canon』から出ているメインクーンの子猫専用のものをいただきます。今はまだこれしか食べていないのですが、もう少し大きくなったら記念日にはサーモンをくれるようです。その日が来るのが待ち遠しいです。ご褒美は生クリームを少しだけ。子猫におすすめできないのはわかっていますが、とても気に入っています…。<飼い主から見たユーゴさまとは>私たちの子猫はウーゴと呼ばれていますが、本来ユーゴと発音することに注意してください。私はメインクーン、特に赤いメインクーンが大好きで、子猫を引き取りたいと考えていました。しかし、猫は成長するとその鳴き声が堂々たるものなので、夫を説得するのは大変でした。あるサイトでブリーダーの広告を見つけて、小さなユーゴの写真を見てとても気に入りました。夫は、翌日彼に会うことに同意しました。私たちはマルセイユに行き(車で1時間30分)、ユーゴを見たとたん、私の夫でさえ数分以内でユーゴに悩殺されました。ユーゴのお気に入りのおもちゃは、音の出る小さな黒いボールです。彼はその音を聞くとすぐに、転がすために走っていきます。彼は羽の付いた小さな釣り竿とトラのぬいぐるみももっていて、私たちが一緒に遊ぶ時に彼が大好きなおもちゃです。ユーゴはとても愛情深くて遊び好きです。彼は私たちと遊んだり、ひとりで遊んだりするのに多くの時間を費やし、たくさんの抱擁を必要とします。特技はゴロゴロ!!ゴロゴロマシンです。服を着る時も喉を鳴らします。そしてさらに面白いのは、彼が映画『ジュラシック・パーク』の恐竜(ディロフォサウルス)に似た小さな音を出すことです。彼はそんなことをして私たちをとても楽しませてくれます。多くのメインクーンと同じように、彼はライオンに似ていると思います。魅力は小さな童顔です。義理の姉は猫が私に似ていると言いますが、よく言われるように、動物は飼い主に似るのです。私たちはふたりともソファで毛布をかぶって抱き合ったり昼寝したりするのが大好きなんです。今のところ、彼はきっと私のことが好きだと思います。彼はいつも私に対して一緒に寝たいとか、遊びたいと頼みます。私たちの絆が時間の経過とともに強まることを願っています。生後3か月なので、彼との話はまだ少ないです。ユーゴは6匹兄妹で、フレンチメインクーンの母親とロシアンメインクーンの父親から産まれました。私たちが彼を迎えに行ったとき、彼は妹のアーベインと一緒にいました。最初は分離が少し大変でした。彼はよく鳴き、私たちは彼としばらく時間を過ごして最終的にはやっと落ち着いてきました。それ以来、すべてが非常に順調に進んでいます。最も楽しいエピソードは、私が2日間仕事で家を不在にし、仕事から帰ってきた夜のことです。私が仕事で不在の間、夫が世話をしていました。職場は家から車で1時間のところにあるので、昼休みに家に帰れません。私はエクス・アン・プロヴァンスの近くにいる両親のところに滞在していました。2日ぶりに帰宅すると、ユーゴはニャーと鳴きながら走って来て、抱擁を求めたのです。かわいくて感動しました。彼はいつも私にたくさんの幸せと喜びを与えてくれます。彼と一緒に時間を過ごすのは本当に幸せです。彼と遊んでよく笑います。彼は本当に面白いです。ーー子猫さまのメインクーンであってもすでに耳の毛並みは立派ですね。看護師をしている飼い主は仕事も忙しいので、家にいる時は存分に一緒に遊んでいるそうです。日々成長するユーゴさまは大人になるとどんな風貌になるのか楽しみです。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年04月21日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第226回目はサイベリアンのロベルタ( Roberta)さまの登場です。猫の日に生まれた猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.226猫さまの話をもっと聞かせて!ロベルタさまは2月22日の猫の日に生まれた4歳の女性猫さま。<ロベルタさまが語ります>私はパリにあるオスマン建築のアパルトマンに住んでいて、週末にはノルマンディーのカントリーハウスによく行きます。毎日の行動のすべては場所と天気次第です。パリにいるときは、カゴが大好きでそのなかでよく寝ます。天気が良ければよく遊んで、遊ぶために飼い主のところに行って甘えます。ノルマンディーにいるときは、戸棚を見つけて冬眠します。天気が良ければ、ネズミ狩りに出かけます。食事は毎日60gのカリカリと『フランクリンブランド』のパテの1/4を食べます。日曜日は特別で、パテの代わりに同じブランドの鴨の切り身を食べます。おやつも同じブランドの小さな乾燥肉です。遊びは紐で遊ぶのが得意です。<飼い主から見たロベルタさまとは>ロベルタは孤高のサイベリアンです。実家で猫を飼っていましたが、親密な関係をもったことはありませんでした。それは私の猫ではなく、家族全員の猫だったので。ロベルタは生後4か月でブリーダーさんから引き取りました。彼女は猫らしく非常に独立心が強いと同時に、犬のように非常に親密性があります。猫には独自の性格がありますが、飼い主の性格にも近くなると思います。ロベルタは何時間もひとりで過ごすことも、何時間も私に釘付けになって過ごすこともできます。そしてユーモアのセンスがあり、奇妙に思えるかもしれませんが、私をよく笑わせてくれます(私も同じです。笑ったり、人を笑わせるのが大好きです)。彼女はドアの後ろに隠れて私を驚かせたり、私を追いかけて走ってきます。遊びながら彼女はありえない場所に身を置き、ハトに向かってうめき声を上げます。私も一緒のなってうめき声を上げます(笑)。いつ抱きしめられたいかは彼女が決めます。私も同じです、私はひとりで過ごす時間も好きですが、他の人と一緒にいる時間も好きです、それについては私たちは同じです。彼女は旅行が大好きです!そして、人々は彼女が泡の窓がついた旅行バッグに入っているのを見るのが大好きです。それが魅力です!彼女の口元には小さな斑点があり、ピアスをしているように見えます。彼女はとても面白くて、とてもとても陽気です!一緒にいて毎日が楽しいです。朝はいつも私が起きる音を聞いて挨拶に来て、私の上に座って愛撫を求め、夕方にはまた同じことをします。ロベルタは私の赤ちゃんです。私が悲しかったとき、彼女は私を助け、涙を拭いてくれました。もともと不安な私を落ち着かせてくれて、本当に助かります。たくさんの喜びと愛をもらうこの瞬間は永遠です。それが動物のすることだと私は信じています。猫にとっては過去も未来もなく、ただ現在の瞬間だけが重要なんです。もう彼女なしでは私の人生はあり得なくなりました。ーー猫さまが飼い主に似るのでしょうか?それとも飼い主が猫さまに似るのでしょうか?今回ロベルトさまと飼い主の関係を聞いていると、とても息の合った似たもの同士だと察します。まるで飼い主が猫さま化しているようですね。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年04月20日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第225回目はメインクーンのエルザ(Elsa)さまの登場です。みんなが振り返る猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.225猫さまの話をもっと聞かせて!エルザさまはもうじき2歳になる女性猫さま。<エルザさまが語ります>私は英語教師の飼い主と一緒に、南フランスのコートダジュールのアパルトマンに住んでいます。普段はバルコニーに出て鳥を観察したり、日光浴をしたりして過ごしています。高台にある建物なので眺めは最高です。家の中のお気に入りの場所は間違いなく猫の木です。それとフワフワの自分用のクッションでいつもフミフミしています。お出かけも好きなので、ペット用キャリーに乗って街や海岸散歩を楽しんでいます。潮風が本当に気持ちいいんです。私の体の大きさに驚く人たちの顔を観察するのは面白いです。家の中でのお気に入りのおもちゃは、小さなバネとシンプルな紙ボールです。また猫のトンネルに隠れるのも好きです。主な食事はカリカリとチキンのパテ。おやつにはサーモンスティックをいただいきます。飼い主たちは時々旅行に行くのですが、ポルトガルに行った時はイワシの缶詰が私へのお土産でしたよ。<飼い主から見たエルザさまとは>私は以前ペルシャ猫を2匹飼っていましたが、自分がメインクーンという品種に夢中になっていることに気づきました。私たちはここコートダジュールのブリーダーを選び、そこで幸せを見つけたのは約2年前のことでした。そこでエルザと恋に落ちました。私は家にいることが多いので、彼女はどこにでも私についてくるのが好きです。しかし、同時に彼女は孤独を求めることもあります。見た目は大きくてちょっとワイルドですが、とても人懐っこく、よく愛撫を求めてきます。でもエルザは抱かれるのが好きではありません。知的で、おしゃべりで、非常に陽気で、時折感情を爆発させることもあります。遊んでいるときにうなり始めるのです。最初は私たちにとっても少し怖かったですが、今ではとても楽しいです。メインクーンは本物の猫犬だとよく言われます。それは確かです。エルザはいつも私たちの隣にいます。この大きなアーモンド形の目と羽がついた耳、オオヤマネコが祖先とも呼ばれる風貌には確かに魅力を加えます。私のボーイフレンドは、私とエルザは特別なつながりがあると言っています。時々、エルザは私を人間としてよりも猫のように扱っているように思えます。夏、帰宅すると彼女が2階のバルコニーから私たちを見つけ、私たちが家に戻ってくるのが嬉しいことを私たちに理解させているかのようにニャーと鳴き始めます。彼女は本当に私たちの赤ちゃんのようなものです。私たちはエルザなしで休暇の旅行に行くと、彼女がいなくてとても恋しく思い、すぐにでも会いたくなってしまいます。彼女はまだ若いので、健康でこれからもっと幸せな生活を一緒にできることを願っています。ーー温暖で光が降り注ぐコートダジュールのモナコにいるエルザさまは幸せですね。散歩は、きれいな海、日本庭園、カジノの周りなどで人や高級車を見たりしてラグジュアリーな生活です。エルザさまの風貌もこの街にぴったりですね。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年04月14日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第224回目は白黒のマリー(Marie)さまの登場です。生まれた瞬間保護猫になった猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.224猫さまの話をもっと聞かせて!マリーさまはもうじき1歳になる女性猫さま。<マリーさまが語ります>私たちは朝とても早く起きます。7時から7時半頃に朝食をとり、天気に応じて3~40分ほど庭に出ます。それから9時頃まで飼い主と一緒に遊び、その後、12時から13時まで寝ます。15時から16時頃に再び起きて食事をし、気が向けばまた遊びます。その後また眠ります。21時頃に夕食をとり、22時半に再び庭に出て3~40分ほど過ごします。それが私の毎日のタイムスケジュールです。雨の日は窓越しに庭を見て家にいるだけです。ベッドは窓際にあり、そこからいつも座って隣人や鳥を観察しています。飼い主はほとんどが在宅勤務なので散歩もできるし、遊んでもくれ、相性も抜群です。食事はドライフードとウェットフードで、カリカリとウェットフードは3:7の割合です。魚と鶏の胸肉が好きなことを飼い主は知っていて、月に1~3回、新鮮な魚や鶏の胸肉を食べられます。おやつは乾燥肉が好きですが、有名な『ちゅ〜る』も大好きです。おもちゃは音を立てる小さな赤いネズミ。初めての診察の時、獣医師からプレゼントしてもらいました。好奇心旺盛で遊び心があり、冬でも水遊びをして飼い主を驚かせます。<飼い主から見たマリーさまとは>私が子どもの頃、祖母が見つけた大人の野良猫を飼っていて、その猫には赤ちゃんがいました。その猫は皮膚感染症を患っていたので、私たちは彼女を受け入れて治療しました。祖母はルーシー(当時私がその猫にそう名付けました)の世話をしながら、困っている動物たちを助けるべきだと私に教えてくれました。マリーとの出会いは、友人が私に猫を飼わないかと尋ねてきた時から始まります。マリーは5匹の赤ちゃんのうちの1匹です。彼女の母親は、妊娠した後に飼い主に捨てられた野良猫でした。私の友人のひとりが、マオ(マリーの母親)が近所で食べ物を探していることに気づき、彼女に食べ物を与えました。ドイツ北部の冬は非常に寒いため、私の友人は彼女が暖かくなれるようにシェルターを作りました。そして、マオが妊娠していることを知ったとき、赤ちゃんを養子にしてくれる人を探し始めました。私は動物を養子にするつもりはありませんでしたが、ボーイフレンドと少し話し合った結果、マリーを養子にすることに決め、マリーがドイツからフランスまで問題なく移動できるようにすべての事務手続き(パスポート、予防接種など)を行いました。私は生後4か月のマリーと一緒に電車に乗って、フランスの家に向かいました。私たちは6時間も移動しました。彼女にとって電車での移動は非常に長かったと思いますが、それでも飛行機に乗って空港でストレスを感じるよりかは良かったと思っています。パリの家では一度洋服タンスに隠れてしまい、とても心配になりました。私はあちこち探しましたが、突然彼女が私の顔に飛びついて驚きました。その時、彼女がわざと隠れていることに気づき、その日以来、それが彼女のお気に入りのゲームになりました。今では私たちにとって家族の一員のようなものです。子どもっぽくはありませんが、子どもに近いですね。でも、彼女は私たちのことを両親ではなく遊び友達だと思っていると思います(笑)。チャームポイントは彼女の目だと思います。彼女の視線は大きな愛情と賞賛のようです。彼女は鳥を見るとき、とても美しい目をしています。私とマリーは周囲を探索したり、自然を楽しんだりするために出かけたがるところがそっくりです。マリーは私に平和と幸福をもたらします。マリー以外も猫は総じて良い雰囲気や感情を発する動物だと思います。ーーマリーさまはドイツ生まれのフランス育ち。飼い主のヴィヴィアナもドイツ出身でモードのクリエイターとしてパリで生活しています。ドイツにいる友人から引き取り、パリまで連れてきたのは、幼少の頃の祖母からの教え「困っている動物たちを助けるべきだ」という言葉が心に残っていて、マリーさまを迎えたのでしょうね。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年04月13日世界中で人気の高いコンテンツのひとつといえば、幅広い層から支持されているアニメーション。さまざまな作品が各国で誕生するなか、今回ご紹介するのは数々の国際映画祭で大きな反響を呼んでいる話題のフレンチ・アニメーション・コメディです。『リンダはチキンがたべたい!』【映画、ときどき私】 vol. 642リンダが1歳のときのかすかな記憶にあるのは、ママのお気に入りの指輪とパパが作ったパプリカ・チキン。とっても幸せな食卓だったのに、パパが突然消えてしまい、いまは少ししか思い出せなくなっていた。8歳になったリンダは、ママとふたり暮らしをしていたが、指輪を盗んだとママに勘違いされる。間違いだとわかったママは償いのためになんでもすると言い、リンダは「パパのパプリカ・チキンがたべたい!」と答えるのだった。すると、チキンをめぐる母と娘のクレイジーなドタバタ劇は大騒動に発展。はたして、リンダは無事にチキンを食べることができるのか……。第76回カンヌ国際映画祭Acid部門への選出やアヌシー国際アニメーション映画祭2023長編アニメーション部門の最高賞クリスタルの獲得など、大きな注目を集めている本作。そこで、こちらの方々にお話をうかがってきました。キアラ・マルタ監督 & セバスチャン・ローデンバック監督実写映画やドキュメンタリー作品で高く評価されているイタリア出身のマルタ監督(写真・左)と、イラストレーターでENSAD(フランス国立装飾芸術高等学校)の教授も務めるフランス出身のローデンバック監督(右)。今回は、制作上のパートナーであるおふたりに、お互いへの思いや完成秘話、日本との共通点などについて語っていただきました。―まずは、どのようなきっかけで本作が誕生したのかを教えてください。マルタ監督私が原案を作ったのは、別の作品のためにアーティストのレジデンスに住みながら作品づくりをしていたとき。時間が少しだけあまっていたので、セバスチャンを呼んで一緒に脚本を書くことにしたのです。私自身が自分を子どもっぽいと感じているからというのもありますが、「子どもを扱った作品にしたい」というのが最初の思いでした。ただし、子どもやファミリーだけでなく、すべての人に向けた作品にできたらいいなと。そこで、不正義やカオス、記憶などさまざまなテーマを混ぜながら、大人も子どもも同じレベルで描くことを意識しました。―そういった内容を「チキンが食べたい」というリンダの思いだけで映画にしてしまうのがすごいところでもありますが、なぜチキンを選んだのでしょうか。マルタ監督食べ物というのは、記憶と密接に繋がっているので、過去の優しい記憶と結び付けられる料理を中心に映画のストーリーを考えたいと思いました。そんなときに思い浮かんだのが、私のおばあちゃんの得意料理でもあった「パプリカ・チキン」。劇中で描く社会の不条理も、その料理がカバーしてくれるのではないかと考えて入れました。自由な表現も可能にできたと感じている―また、今回は先に声の収録を行って制作されたそうですが、珍しい方法だと思うので、その意図についてもお聞かせください。ローデンバック監督アニメーションを作る際、決められた工程を順番通りに進めていくのが縛られているように以前から感じていたので、それを壊したいと思いました。そこで、録音を先にすることで俳優たちが絵の制約を受けないような環境を作ることにしたのです。録音は4週間かけて行いましたが、野外や学校、階段の踊り場など、劇中に出てくるのと同じ背景のなかで、声優ではなく俳優に実写映画のような演技をしてもらいました。ただ、カメラはなく声だけを録音していたので、まずは音源を編集。そして、それを基にアニメーターたちが絵をつけていきました。いままでのやり方を壊すような方法ではありましたが、おかげで映画にイキイキとした側面が生まれたと思っています。―ほかにも色使いが非常に印象的で、日本のアニメでは見たことがないような作品だと感じましたが、色の使い方はどのようにして決めていきましたか?ローデンバック監督こういう色使いをした作品は、フランスでもないですよ(笑)。現実的な話をすると、低予算で済むからという理由がありました。あと、アニメーション制作において色を正確に付ける作業にはものすごい時間がかかりますが、この作品ではそこよりも別のところにエネルギーを使ったほうがいいと考えたうえでの決断でもあります。結果的には、自由な表現も可能にできたように感じているところです。1人よりも2人だからもっと遠くにまで行ける―これまでもお互いの作品を協力し合って作られていますが、一緒に仕事をするメリットなどがあれば、教えてください。マルタ監督私たちの場合は2人で一緒にやっているというよりも、2人で1人のような感覚がとても強くあります。もし自分1人だったらある地点までしか行けなかったかもしれないところも、2人だからこそもっと遠くに行ける。彼も同じ気持ちだとよく言っていますが、後ろから支えてもらうことによってより前に進めるのは大きなメリットだと感じています。ローデンバック監督そうですね、アーティストとしてのデュオという感じです。普段からいろんな芸術作品を一緒に見たり、一緒にモノづくりをしたりしているので、お互いすぐに理解し合えていると思います。―本当に素敵な関係ですが、それでも本作で意見が分かれたシーンなどもあったのでしょうか。マルタ監督そういうこともないですね。たとえ自分と違う意見を言われたとしても、全幅の信頼を置いている人から言われたら、「そっちのほうがいいんだろうな」と思うだけのことなので。むしろ1人で作業しているほうが時間がかかってしまうくらい。2人のほうが次のステップにどんどん進められて、時間のロスもなく済んでいます。うまく説明できませんが、本能的に感じていることなので、特にルールがあるわけでもないんですよ。仕事をしているときは「君がいてくれて本当によかった」といったことをお互いによく言い合っているほどです。ローデンバック監督通常、2人で意見が違った場合、どちらかが妥協して相手に合わせることが多いかもしれませんが、ここまでの信頼関係が築けているとそういうこともまったくない。自分の意見が通らなかったとしても、つねに一緒に決断をしている感覚です。3か国の文化には、食が共通している―なるほど。では、日本についてもおうかがいしたいのですが、どのような印象をお持ちですか?マルタ監督建築やデザインなど、日本は空間の使い方が本当にうまいですよね。そういう部分は、本作にも間接的に影響を与えているのではないかなと感じているほどです。何もない空っぽなところにこそ実はいろんなものが凝縮されているように見えるので、日本の文化には興味を持っています。いま住んでいるフランスは私にとっては第二の祖国となりましたが、フランスよりも日本のほうが祖国イタリアと共通点が多いかもしれないですね。ローデンバック監督キアラはイタリア人で、僕はフランス人で、みなさんは日本人ですが、食に対する興味は同じだと思っています。僕たちも和食は大好きですからね。特にこの3か国の文化には、食が共通しているように感じています。あと、日本のアニメには食べ物のシーンが多く登場しますが、観る者に絵を通して食欲をわかせるというのは本当にすごいことです。それが日本のアニメの特徴でもある思っています。―ローデンバック監督はアニメーション監督のなかでも高畑勲監督を尊敬しているそうですが、どのようなところが魅力だとお考えですか?ローデンバック監督高畑監督がおもしろいと思うのは、似たような作品を作らないところ。毎回全然違うタイプでありながら、どのキャラクターに対しても強い愛情を感じます。ストーリーにあったビジュアルを選びつつ、やりたいことがはっきりしている部分も高畑監督の素晴らしいところですし、日本のアニメ業界のなかでも異色の存在ではないでしょうか。マルタ監督しかも、高畑監督は絵を描かない監督なのに、あれだけのアニメーションを作っているのはすごいですよね。ちなみに、今回のポスターではセバスチャンが描いた絵は1つもありません。ただ、2人でグラフィック的なディレクションをしているので、それをチームに伝えて描いてもらっています。現実世界もパーフェクトな人ばかりではない―それでは最後に、ananweb読者に向けて、メッセージをお願いします。マルタ監督映画のなかでは完璧な母親像が描かれることがありますが、今回私が見せたかったのは誰にでも手が届くような不器用な母親の姿。現実世界では女性も男性もパーフェクトな人ばかりではないので、「実際にこういう人たちいるよね」と思いながら見ていただけたらと。特に日本は完璧を求めている社会という印象があるので、人を許したり、寛容に相手を受け止めたりする大切さが伝わるといいなと思っています。ローデンバック監督あとは、人は誰かと一緒にいることで強くなれますし、楽しく過ごすこともできると思っているので、そういう部分も感じ取っていただけたらうれしいです。大胆で自由なリンダに心が躍る笑いあり涙ありの独創的なストーリー展開で、観る者を魅了する本作。目を引くカラフルな色使いと、チャーミングなキャラクターたちに誰もが虜になってしまうこと間違いなしです。取材、文・志村昌美引き込まれる予告編はこちら!作品情報『リンダはチキンがたべたい!』4月12日(金)新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー配給:アスミック・エース(c)2023 DOLCE VITA FILMS, MIYU PRODUCTIONS, PALOSANTO FILMS, France 3 CINÉMA
2024年04月10日エールフランス航空は2024年4月1日より90周年記念特別運賃「ランデヴー」販売を開始いたしました。フランスをはじめ、ヨーロッパ各地の美しいデスティネーションと出会う旅にこの特別なキャンペーンをご利用ください。公式ウェブサイトから4月15日まで90周年記念特別運賃は4月15日まで公式ウェブサイトからご購入いただけます。■パリ行き特別運賃エコノミークラス:160,270円からプレミアムエコノミークラス:266,930円からビジネスクラス:548,140円から【詳細とご利用規約】対象:エールフランス航空運航の羽田・成田・関西発着便でフランス※および ヨーロッパを目的地とするフライト販売期間:2024年4月1日から2024年4月15日まで旅行期間:2024年4月8日発便から2024年9月30日発便まで税金・燃油サーチャージ等諸費が含まれます。・キャンペーン運賃の座席数には限りがあります。・航空券の条件は、運賃種別により異なります。その他、各運賃種別による規則・条件があります。詳しくはキャンペーンサイト でご確認ください。※海外県、海外領土を除くスケジュールは予告なく変更になる場合がございます。(出典元の情報/画像より一部抜粋)(最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください)※出典:プレスリリース
2024年04月10日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第223回目はミックスペルシャ猫のロウキ(Rouki)さまの登場です。お花がよく似合う猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.223猫さまの話をもっと聞かせて!ロウキさまは4歳の男性猫さま。<ロウキさまが語ります>僕は朝起きると、まずは飼い主に寄り添い、休息し、好きな時にカリカリを食べ、一日中愛撫してもらい、日中に少し遊んで(猫用おもちゃのスプリング)うとうとし、寝る前に食事(飼い主のこだわりのカリカリと時々パテ)をしたあとはベッドに横になって、お気に入りの人と一緒に眠ります。寒い日にはラジエーターに取り付けられている隆起したバスケットで寝るのも最高です。おやつは『ちゅ〜る』!僕たち一家はアパルトマン住まいで、よく外出をします。休暇や週末は午後に散歩します。僕は森、田園、海へと、花冠や帽子をかぶってどこでも歩く冒険猫です。性格は愛らしく、優しく、抱きしめたくなる猫です。一緒にいて楽しく思いやりがあり、やんちゃで貪欲だけど、見知らぬ人に対して内気なところがあると飼い主は言っています。<飼い主から見たロウキさまとは>叔母がノルマンディの海の街ドーヴィルでの休暇を過ごした後、ロウキを連れてきてくれました。叔母がドーヴィルで養子縁組のお知らせが貼られているのを見て、休暇中に写真を送ってくれたことがきっかけで、ロウキを引き取ることになりました。それ以来、ロウキは私から離れないので、私たちはいつも一緒にいます。ロウキは私たちと一緒に歩くのが好きな冒険家です。出かけると決まると、私たちがやることがあります。それは花の前でポーズをとったロウキの写真を撮ることです。ロウキは私が彼のために作った花冠を誇らしげにかぶります。そう、花は女性だけのものではないのです(笑)。彼の頭はとても愛らしく、顔はベビーフェイスです。小さな天使、ロウキは美しさも、振る舞いも、私の目には完璧です。こんなに素晴らしい存在がそばにいることはとても幸運です私に似て、性格が内向的であるためか、私と同じ行動を取る傾向があります。ロウキは私が彼の母親であり、人間で唯一の好きな人だと思っています。ロウキは私だけを無条件に愛していて、私から離れることに耐えられません。幸福、自由、私が複雑な瞬間を経験したとき、彼は私の良心を和らげてくれる、彼は私の支柱です。誰もいないときにふたりだけで一緒にビーチを歩いたことは最高の思い出です。私たちは毎日を一緒に楽しんでいて、まだ時間があります。これからもさまざまな季節にいろいろな場所で思い出に残る花とロウキの写真をたくさん撮っていきます。ーーロウキさまは飼い主といろんなところにお出かけします。万が一のことを考えてGPSは必ずつけていますが、飛び出して他のどこかに行くことはないそうです。ロウキは、飼い主がこの世で一番信頼でき、一緒にいることが本当に幸せそうです。そろそろ春間近、花好きな飼い主と一緒に今度はどこへお出かけするのでしょうか。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年04月07日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第222回目はスコティッシュフォールドのサシャ(Sacha)さまの登場です。毛並み自慢のイケメン猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.222猫さまの話をもっと聞かせて!サシャさまは2歳半の男性猫さまです。<サシャさまが語ります>僕はパリ市内のバルコニー付きのアパルトメント住まいです。寝て、食事を楽しみ、遊ぶのが大好きで、インスタに投稿する写真のためにポーズをとります。普段の食事は『銀のスプーン三ツ星グルメ』のモスリンボックスと『ピュリナ ワン キャット』のサーモンのカリカリを楽しんでいます。グルメな僕は、スープやコンポートも好物です。おやつはドイツのブランド、『Dein Bestes』の「Leberwurstcreme」がお気に入りです。家の中ではリビングルームの真ん中にある小さなベッドと毛布類が大好きで、飼い主たちのそばにいることを好みます。部屋にある段ボールベッドで寝るのも心地いいです。お気に入りのおもちゃは羽のついた釣り竿です。ハーネスを付けて公園を歩いています。犬が大好きですが、猫仲間に対してはあまり寛容ではありません。<飼い主から見たサシャさまとは>私は幼い頃からたくさんの猫を飼っていました。2年半前、パリでスコティッシュフォールドの子猫、サシャが生まれたことをインターネットの掲示板で知りました。愛情深い我が家族に引き取られた彼は、好奇心旺盛でいたずら好きな性格をすぐに発揮しました。最初のおもちゃはキリンの付いた小さな杖で、そこから活発な遊びがスタートしました。最も楽しかったエピソードは、初めて一緒に公園を散歩したときに多くの注目を集めたことです。その独特な魅力とフォトジェニックなポーズのおかげで、今ではネット上でファンを獲得しています。スイートなポイントは壮大なビー玉のように見える丸く黄色い目と、曲がっている耳です。サシャは強い個性を持っています。彼は自分自身を理解してもらう方法を知っており、非常に好奇心旺盛です。また、無謀で、そしてアクロバットが得意です。性格は少し私と似ているのかもしれません。私たちは彼の家族であり、彼は私たちを愛しています。私たちにとって、サシャは子どものような存在です。グルメな食事と抱っこの合間に、サシャは家族の日常生活のあらゆる瞬間に愛と喜びをもたらします。以前飼っていた猫たち同様、サシャと最後までお付き合いさせてほしいです。猫を飼うことは、私たちにとって数年の幸せを意味し、彼ら猫にとっては一生の幸せを意味するのです。ーーサシャさまのまんまるお目めと折れた耳はチャームポイントですが、見事な尻尾と毛並みも最高ですね。散歩途中にみんなが振り返るのもわかります。この冬はスキーにも行って最高な冬を満喫したようです。パリに住んでいて時どき街を散歩するので、見かけた時には声をかけてください。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年04月06日映画ファンにとって毎年欠かせないイベントのひとつといえば、横浜フランス映画祭。今年も豪華なゲストたちによって大きな賑わいを見せましたが、今回はこちらの方にお話をうかがってきました。ヴァンサン・ラコストさん【映画、ときどき私】 vol. 641『EDEN/エデン』や『アマンダと僕』などに出演し、フランス映画界をけん引する若手実力派俳優として知られるヴァンサンさん。オープニング作品『愛する時』では、ある過去を抱えながら小さな息子と暮らす女性マドレーヌと運命の出会いを果たす裕福なインテリ学生のフランソワを演じています。そこで、役作りの裏側や人間関係で大事にしていること、そして日本での忘れられない思い出などについて語っていただきました。―まずは、本作に出演したいと思った決め手について教えてください。ヴァンサンさん監督のカテル・キレヴェレのことはよく知っていましたし、彼女の過去作『スザンヌ』もすごく好きだったので、ぜひ仕事をしたいと考えていました。あとは、この作品で描いているテーマも非常におもしろいし、20年にわたるカップルの姿にもロマンがあるなと。いろんなものが詰まっている複雑な役どころでもあったので、友人であり素晴らしい俳優でもあるアナイス・ドゥムースティエと一緒に演じたいという思いになりました。役のアイデンティティを表現するために10キロ以上減量―ananwebではキレヴェレ監督に以前取材をしたことがありますが、非常に細かいところにまでこだわりを持っていらっしゃる方という印象を受けました。現場ではどのような演出がありましたか?ヴァンサンさん確かに、彼女の演出はとてもこだわりが強いですよね。そんななか、僕がこの役を演じるうえで言われたのは、まず痩せることでした。なぜなら、内面のもろさや繊細さ、そしてキャラクターの持つ優しさを身体で表現してほしいというリクエストがあったからです。そのために糖分をまったく取らずに10キロ以上も減量しましたが、そうすることで役のアイデンティティを表現しています。―なるほど。また、劇中の2人はそれぞれの秘密を共有し合うことによって、特殊な愛情で結ばれていたと思いますが、彼らの関係性をどのようにとらえましたか?ヴァンサンさんマドレーヌとフランソワは、お互いを求めているというよりも、社会から存在を拒否されている2人であるがゆえにお互いを支え合って生きているカップルだと思いました。苦しい生活のなかでフラストレーションが溜まっていくところもありますが、真摯な愛情もあるのでそこが映画としても美しい部分だと感じています。人間関係で大事なのは、自分らしくいられるかどうか―ご自身が人と付き合ううえで大事にしていることがあれば、お聞かせください。ヴァンサンさん僕自身は幸いなことにすごく自由に生活ができる国で、何の問題もなく暮らしているので、恋愛に関しても自分が思う通りの人間関係が実現できていると思います。とはいえ、自分らしくいられるかどうか、というのは一番重要ですね。相手に求めているものがあるとすれば、優しさとユーモアがあって、いろいろな感性を持ち合わせている人であること。ともに時間を過ごすことになるので、それらは僕にとって欠かせないものです。―また、ヴァンサンさんはこれまでに数多くの作品に出演されており、毎回まったく違う印象を受けるのですが、作品選びはどのようにしていますか?ヴァンサンさんまず僕が作品を選ぶ際に重視しているのは、監督がどういう人かということです。どんなにシナリオがよくても、監督の解釈によって変わるので、監督の芸術的なビジョンに自分がピンと来るかどうかは必須ですね。あとは、自分が観客として観たときにおもしろそうと思う作品には出たいなと考えています。僕にとって映画が生活の一部というのもありますが、観客としての視点は大切にしている部分です。オフは何よりも自分の時間を大切にしている―ご自身の見せ方で意識されていることもあるのでしょうか。ヴァンサンさん僕は若い頃から仕事を始めたので、最初はティーンエイジャーの役からスタートしましたが、その後はコメディやドラマでいろんな役を演じてきました。そのなかでも、なるべく同じタイプの役を選ばないようにはしています。とはいえ、俳優は提案をもらってから成り立つ仕事なので、いい話をもらうまでに時間がかかることもありますね。―ちなみに、オンオフはどのようにして切り替えていますか?ヴァンサンさん撮影のときは長い期間ほかのことが何もできないので、オフのときはなるべく自分のために時間を使うように心がけています。家族や友人に会ったり、旅行をしたり、本を読んだり、映画を観たり、自宅のインテリアを考えてみたり、スポーツをしたり。とにかく自分の時間を大切に考えるようにしています。日本の文化は、どれも特別で繊細―日本に来るのは3度目とのことですが、どのような印象をお持ちですか?ヴァンサンさんいろんな文化があって素晴らしいと思いますが、そのひとつである映画には質が高くて美しい作品が多いと感じています。そういった部分は、昔から現在まで絶えることなく受け継がれているので、是枝裕和監督や今村昌平監督、北野武監督、濱口竜介監督といった監督の映画が僕は好きです。ほかにも、漫画や文学、そして食にいたるまで特別な文化ですし、どれも本当に繊細ですよね。―もし、日本での印象的な思い出などがあれば教えてください。ヴァンサンさん初めて日本に来たのは友達とのバカンスでしたが、ちょうどフランスがワールドカップで優勝したときでした。その瞬間は京都にあるバーにいたので、日本人とフランス人が一緒になって喜んだことが記憶に残っています。それから僕は動物好きということもあり、鹿を見に奈良に行ったこともありました。ただ、せんべいをあげていたらどんどん鹿が集まってしまい、せんべいはなくなったのに15匹くらいの鹿に取り囲まれて追いかけられたことも(笑)。あれは忘れられない経験ですね!人生に悩みがあるのは、とても自然なこと―それでは最後に、ご自身と同世代のananweb読者に向けてメッセージをお願いします。ヴァンサンさん人生においてずっと悩みがあると感じることもあるかもしれませんが、これはとても自然なことです。なので、悩みを抱えている自分自身も受け入れていったらいいのではないかなと思います。他人に目を向けてみれば、みんなも将来に不安を持っている状態にあることがわかるので、「これは普通のことなんだ」と再認識できるはずです。実際、僕自身も自分がしていることが正しいかどうか、確信を持てていません。でも、それよりも自分に対して疑いを持ったり、悩んだりすることは悪いことではないと考えるほうがいいのではないかなと。そうやっていろんなことに好奇心を持って乗り越えていくのは大事だと思っているので、みなさんにもそれを伝えたいです。あとは、友達と話をしたり、音楽を聴いたり、映画を観たり、外に意識を開いていくような生活にしていくのもオススメですね。インタビューを終えてみて…。これまで作品ごとにまるで違う顔を見せているヴァンサンさん。それだけに素顔はどんな感じか楽しみにしていましたが、フレンドリーでとても自然体な方でした。フランス映画界には欠かせない一人でもあるので、今後も幅広い作品での活躍を期待したいところです。作品情報「横浜フランス映画祭 2024」写真・園山友基(ヴァンサン・ラコスト)
2024年04月02日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第221回目はドワーフのライオンウサギのジャコブ(Jacob)さま。立派なたてがみをもつウサギさまの物語【フレンチ猫さま】vol.221 特別編猫(ウサギ)さまの話をもっと聞かせて!ジャコブさまは3歳の男性ウサギさま。<ジャコブさまが語ります>僕たちはスキー場の近くの山の家と街を時期によって住み分けています。夏はヨットで過ごします。朝は家族のなかで最初に起きた人がケージのドアを開けてくれます。それからキッチンの周りを少し走り回ってから、外のバルコニーに出るドアを開けてもらうためにおねだりします。この家には大きなバルコニーがあり、安心して走り回れます。外で過ごす時間は短いですが、30分間に10回は家に出入りするので運動不足にはなりません。飼い主たちは僕の「門番」です。外に出るときも家に入るときも、何度もドアを開けて欲しいと強く要求します。外で走った後は、昼寝のために戻ってきます。決まっている睡眠場所が2つあります。僕が2人掛け椅子の下にいないなら、ソファの後ろが定位置です。午後は数回外に出て、さらに数回昼寝をします。猫のマリーを追いかけるのが好きです。マリーが外に出ると、彼女の後を追います。曜日に関係なく、ひとつだけ確かなことは、午後6時ちょうどになると、おやつのためにケージに戻り、そこで夜を過ごす準備をするいうことです。いつも時間厳守で、飼い主たちはそんな僕を見て感心しています。食事はアルファルファに加えて、果物や野菜をたくさん食べます。ケールとニンジンが好物ですが、リンゴ、ブドウ、イチゴ、ブルーベリーなども大好きです。家の中でお気に入りの場所はベランダです。安全のために壁の隅にお尻をついて横になるのが好きです。ヨットに乗っているときの午後は日陰で過ごすのが好きで、コックピットのベンチにある猫のマリーと同じクッションに横たわっています。なぜって、マリーといると安心できるからです。僕の魅力は美しいたてがみです。1日に何度も毛づくろいをして手入れをしています。まるで猫のように。<飼い主から見たジャコブさまとは>ジャコブは赤ん坊の頃から船乗りをしているドワーフ・ライオン・ウサギです。彼はすでに2回の夏を私たちと一緒にヨットで過ごした、熟練の船乗りです。冬はスキー場近くの山で過ごし、雪で遊ぶのが大好きです。彼はマリーという名前のヒマラヤン猫と暮らしています。2年前の夏休みに、家族で散歩中にペットショップの前を通りました。私たちはそこで立ち止まり、とても元気そうな小さなドワーフウサギを見ました。私たちはすぐに恋に落ち、そこを立ち去ることができませんでした。家族で近くのレストランに座って話し合った結果、ジャコブを迎え入れることに決めました。私たちはすでにメスの猫を飼っていて、彼女はウサギと一緒に育っていたので、問題はないとわかっていました。とても食欲旺盛なウサギですが、本当にジャコブを喜ばせたいとき、私たちは彼に小さなバナナを与えます。彼はバナナの甘い味が大好きです。ジャコブは間食が大好きです。彼は興味のあるものなら何でも食べますが、特に雑誌が好きです。私たちはリビングルームのコーヒーテーブルに数冊の雑誌を置いていますが、彼はそこに座って雑誌を一冊ずつかじるのが好きです。ジャコブはいたずら好きで自信に満ちたウサギです。彼はとても好奇心旺盛で、人間に興味をもっています。たとえば、家に客がいる場合、ジャコブは彼らに会いに行き、好奇心を抱きます。それは領土を守るためでもあります。彼は、「自分の」ギャラリーや「自分の」檻にいるリスに感動することはありません。それは「自分の」領土だからです。彼のお気に入りのいたずらのひとつは、マリーの猫のトイレを使用することです。マリーのトイレは家の片隅にあり、彼はそこに着くために秘密裏にあらゆることをします。ジャコブはとてもきれい好きです。私たちは彼が赤ん坊だったときにトイレに入る方法を教えましたが、それ以来、彼は例外なく、いつもトイレに行きます。車での長い旅行中もです。彼は身だしなみに多くの時間を費やしています。それは猫のマリーと同じです。ジャコブは家族の一員として、定期的に山から街へ、そしてヨットに乗って移動します。彼はどこへでも私たちを追ってきます。夏にヨットに乗るときは暑すぎないように注意する必要があります。私たちはウサギのジャコブと一緒にセーリングに出かける素晴らしい機会に恵まれ、それは貴重な瞬間です。私たちは、とても簡単に順応する穏やかなウサギを飼うことができて光栄です。私たちは他のこのようなウサギを見たことがありません。私はジャコブにとって安心できる存在であると信じています。電話やビデオ会議でも、彼は私の声によく反応します。仕事でストレスの多い一日を過ごした後、ジャコブを抱き上げて撫でるほどリラックスできることはありません。彼は底なしの愛の泉で、愛撫のために私たちの腕の中で何時間も横たわっていられます。私たちは愛撫を止めてはなりません…。ウサギの平均寿命は、残念ながら他のペットに比べてそれほど長くありません。したがって、短い人生のあらゆる瞬間を最大限に活用する必要があるのです。ヤコブが私たちのもとを離れる日が来たら、私たちは最後の瞬間まで彼と一緒にいて、山にある私たちの土地に彼を埋葬します。ーー連載Vol.185に登場したマリーさまと仲良しなジャコブさまは、自分は猫だと思っているのかもしれませんね。お姉ちゃん猫のマリーさまと本当に仲良く暮らしています。ヨットに乗る時はたくさんの食事を持参して、快適な船上での旅を楽しんでいます。そしてお尻はマリーさまにピッタリくっつけて安心の表情をしていました。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年03月31日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第220回目はメインクーンの ココ(Coco)さまの登場です。立派なたてがみをもつ猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.220猫さまの話をもっと聞かせて!ココさまは5歳の男性猫さま。<ココさまが語ります>僕の家は広い庭のある一軒家です。朝庭に出て、森へ狩りに行き、午後には家に帰って長い昼寝をします。食事のメインはカリカリですが、牛ひき肉または鶏肉とウェットフードも食べます。でもどちらかというと魚のほうが好きです。大きなエビと食後のアイスクリームが出てきた時は特別な日です。なかなかのグルメ猫だと思いませんか(笑)。昼寝は居心地の良い自分用の小さなベッドが好きです。なにせ体がピッタリ包み込まれると安心しますからね。もちろんその他の空箱や手提げ袋など僕のサイズに合うものならすぐに入ります。家の中の遊びはペンがあれば他は必要ありません。どこにでも転がして追いかけまわします。ジャンプが得意で外では小鳥を追いかけます。止まり木のような高いところに座るのも好きなので、飼い主は僕を「止まり猫」と呼んでいます。<飼い主から見たココさまとは>ココは今オーストラリアに駐在している友人がプレゼントしてくれました。ココは他の人や動物に対して攻撃的ではありません。撫でてもらうためにやって来ますがやめた途端に去っていきます。一方で、抱っこしてもらうことに決めたときは、私の上に乗ってきてゴロゴロ喉を鳴らします。私にとってココは素晴らしい仲間で、とても賢く、すべてを理解してくれる存在です。遠くから私の車であるフィアット500の音や、私が到着したときの音を検出できます。外にいると走って私のところへやってきます。オオヤマネコのような耳と美しい尻尾がチャームポイントです。私たちは一日のなかでひとりの時間を楽しむのが好きなところが似ています。ココは庭に出て、ちょっとしたひとりの時間を過ごすのが好きですが、私も、ちょっとした時間をひとりで過ごすのが好きです。私が彼に対して感じていることをココも感じていると思いますし、私の存在やハグを通して私も彼にたくさんの愛を与えています。彼は何も欠けているところはなく、彼は家の王であり、彼自身それを知っています。私はこれまで猫を飼ったことがありませんでしたが、ココを見たときにすぐ心が通じ合いました。ココは最初、かなり野生的で、孤独な猫でしたが、周囲を何度も視察するうちに、徐々に私の家が彼の家となり、私が彼の第二の母親になりました。一緒にいて一番楽しい時間は、私が寝転がっている時にココが私の上に乗ってきて、抱っこを求めてくる時です。私がだるいときや体調が悪いとき、ココがそれを察知してくれるので、ココの存在がとても助けになってくれます。ココが私のもとを離れるとき、私は彼女のお気に入りのおもちゃを彼女に与えたいと思います。そして彼女の魂を常に私の中に刻みます。ーーなんとも見事なたてがみをもつココさまは、まるでライオンのような凛々しい顔をしています。野生味を持ち合わせていて、小さい動物や虫よりも鳥のように飛び立つものに興味があるそうです。ここでは捕獲の瞬間はお見せできませんが本当にすごいジャンプ力の持ち主でした。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年03月30日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第219回目は黒猫のリオ(Rio)さまの登場です。空気が読める猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.219猫さまの話をもっと聞かせて!黒猫のリオさまは3歳の男性猫さま。<リオさまが語ります>僕たちはフランス南西部の海沿いのアパルトマンに住んでいます。ぐっすり眠って、決して夜は飼い主を起こしません。カリカリ用のディスペンサーがあるので(『Orijen』というブランドのカリカリが主食です)、最初の食事のために午前2時45分に起きます。その1時間後、飼い主が仕事に行く準備をしている間、いつもアパルトマンのテラスに出ます。飼い主は早朝からの仕事で家を出るのが早く、午前10時から11時頃に飼い主が家に戻るまでひとりで寝ます。その間、午前9時にディスペンサーから2回目の食事が出てきます。時々、昼食はバルコニーでとることもあります。『Vitakraft』、『Felix』、『Whiskas』ブランドのおやつもあります。3回目の食事は午後3時ですが、食後また寝ます。午後6時に1日の最後の食事をとり、夕方はずっとバルコニーに出て遊んだり外を眺めたりしています。家の中の居場所はソファの上か、もっぱら羽毛布団の上です。それ以外は、洋服タンスや猫の木の中で過ごすのが好きです。飼い主がInstagramを通じてデザイナーから購入してくれた手作りのおもちゃが大好きですが、そのなかでも小さなニセネズミが一番です。僕はとても愛情深く、誰もが抱きしめたくなるような性格で、ルールも尊重します。知らない人がいると数分間隠れますが、問題がないとみると、その後すぐにその人たちに挨拶します。社交的な面も持ち合わせています。出会った他の動物たちとはいつも仲良くやっていますよ。自分が欲しいものを要求するために喜んで鳴きます。決して攻撃的ではなく、喜んでまた撫でられるようにするのです。されたくない場合は優しくうめき声を上げます(笑)。<飼い主から見たリオさまとは>私は子どもの頃から猫と一緒に暮らしてきました。今でも猫なしの生活は考えられません。猫は私の人生の大きな部分を占めています。私を知っている人は皆、私が猫の大ファンであることを知っています。なぜなら、私は猫のことを頻繁に話すからです。他のネコ科動物も大好きです。私にとって猫は世の中で一番好きな動物です。もし20匹の猫がいる部屋に入ったら、それは私にとって地獄ではなく天国です(笑)。リオとの出会いは、販売や寄付の広告もある個人間のサイト『leboncoin』に「私は子猫を求む、できれば黒猫を探している」と投稿したところ、学生が小さな黒猫を飼っていて世話ができなくなったと連絡してきたのです。リオがやって来てからは、私はあらゆるブランドのウエットフードやツナ缶を定期的に購入しましたが彼は牛乳もテリーヌ系も好きではありませんでした。残念ながらウエットフードを消化するのが難しいようで、この種のフードは諦めました。でもおやつにはスティック状(固体でも液体)のものが大好きなので与えています。リオは純血種の猫ではありませんが、獣医師やこの猫に会った人は皆、その大きなサイズから、まさにミニ黒ヒョウのようだと感動していました。彼は私のペースに従い、私が何かをしている時や寝ている間でも決して邪魔をせず、本当にとても礼儀正しく接してくれます。彼との旅行も簡単で、何事もなかったかのように新しい環境にもすぐに適応します。私はいつもたくさんの愛を感じている猫を飼っていましたが、特にリオは私の人生の最愛の猫になりました。リオと私は完全につながっています。まさに彼は私にとって完璧な猫です。信じられないほど彼は素晴らしいのです。私は彼のことが大好きで、外にいても彼のことを思うだけで、すぐに会いたくなってしまいます。まさに強い友情ということでしょうか。彼は愛情深く、たくさんの愛を与えてくれますし、私が彼にたくさんの愛情を感じていること、彼を気遣っていること、そして彼が病気のときに心配していることをリオは感じてくれてると思います。抱っこを拒否することはめったになく、その抱擁で多くの時間を過ごします。私は彼の前を通り過ぎるたびに、ほぼ毎回キスをします。私は目が覚めたら彼におはようと言い、寝るときはおやすみと言います。私たちはとても似ています。ふたりとも睡眠と静かな時間が大好きです。私たちは孤独ですが、社交的で、時々人々に会うことも好きです。また、ふたりとも穏やかで思慮深いです。リオは私の人生と心の中で記念碑的な位置を占めています。リオは私にとって生活の最優先事項であり、必須ではない個人的なニーズよりも常に優先します。私にたくさんの愛、あらゆる種類の感情、幸せをもたらしてくれます。彼のような猫を飼えて私はとても幸運です。ーーリオさまに対してなんとも愛情たっぷりの飼い主の言動には心が打たれました。ここでは全て語り尽くせませんでしたが、今日も朝から晩までお互い感謝の気持ちを忘れず生活してることが目に浮かんできます。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年03月24日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第218回目はメインクーンのフルール(Fleur)さまの登場です。お転婆な猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.218猫さまの話をもっと聞かせて!ロン毛白黒のフルールさまは生後9か月の女性猫さま。<フルールさまが語ります>私たちはフランスのボルドー近郊、森の端にある小さな家に住んでいます。私の生活は、遊んで、食べて、引っ掻いて、寝ることを繰り返しています。森で狩りをしたり、屋根に登ったりアクティブな生活です。狩りのコツは、まずターゲットに集中すること。そして、動きを止め、適切な瞬間に飛び掛かります。これはハエを掴むときにも効率的です。私は生後3か月から木登りを始めました。飼い主はまだ早いと言って私を捕獲しに来ましたが、りんごの葉の茂みに隠れました。庭にあるリンゴの木からの眺めは最高で、ここが一番心地がいいです。さあみんな!外で遊びましょう(笑)。家に帰ったらまずは食事のボウルがいっぱいかどうかをチェックします。少し食べた後、また外へ飛び出します。私は肉食ですが、おやつには魚のかけらを貰います。この家の中では屋根裏部屋が大好きです。入り口近くの通路の上にあるので、そこから飼い主たちを観察することもできます。おもちゃは家に侵入してきた蜘蛛!家の掃除も兼ねていますが、蜘蛛の巣は体につくと取れにくいので、私の体の掃除は飼い主が担当します。性格は親切で社交的と言われます。特技は狩りと抱擁される事。少し前に弟分の茶トラのスー(Sioux)が我が家にやってきました。一緒に初めてのクリスマスを祝って楽しかったです。スーはあまり外に出ないので、家でピッタリ寄り添っています。特に寒い時は私より大きくなったスーの温もりに癒されています。でも今心待ちにしていることは、早く春になって外遊びすることです。<飼い主から見たフルールさまとは>道で見つけた孤児の猫、サフィロウが亡くなってしまった後、私は自分にこう言いました「二度と猫は飼わない」と。1か月後、私は『leboncoin』で子猫を譲るという広告を見ましたが、その子猫は誰も欲しがりませんでした(黒猫だったからでしょうか?)。これが運命の子猫だと自分に言い聞かせ、すぐにその子を迎えに行きました。彼女を抱いたとき、スカンクを見て「花、きれいな花」と言うディズニーアニメのバンビを思い出しました。彼女は猫の持つ愛と致命的でもある美しさをもっていました。起きている時の目の色と輝きはまるで宝石のようで、寝ている時は眠れる森の美女のようです。キスだけが彼女を起こす唯一の方法です。私は教師なので家ではよく読書をしていますが、決まってフルールはそばに来てくれます。外遊びが好きな彼女はよく私に獲物を持ってきます。そんな彼女は私のことが大好きなんだと感じます。ちょっと困ることは私がベッドメイクをしている時にシーツに潜り込んでしまうことです。きれいなリネンで背中を撫ぜられるのはなんと贅沢なことでしょう(笑)。フルールとの生活で、人生の小さなことに目を向け、立ち止まり考察することを教えてもらいました。フルールは私の職業にぴったりなパートナーです。ーーフルールさまは外遊びが大好きですね。ここではお見せできませんが、動画を見せていただいた時、フルールさまの運動量にちょっと驚きました。家から塀に登り、さらにリンゴの木に瞬時に登り、他の木に飛び移る!まるでお猿さんみたいです。見かけは正真正銘の美女ですが、中身はお転婆娘のようですね。仲良しのスーさまといつまでもいっしょに楽しく暮らしてほしいです。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年03月23日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第217回目はメインクーン猫のツキ(Tsuki)さまとサンジ(Sanji)さま の登場です。なにをするのも一緒の猫さまたちの物語【フレンチ猫さま】vol.217猫さまの話をもっと聞かせて!グレートラのツキさまは1歳半、黒のサンジさまは1歳、ともに男性です。<ツキさまが語ります>僕たちは75㎡のアパルトマンに住んでいます。僕は飼い主が起きるとすぐに足もとにかけより、彼女にスリスリします。ごはんなしでは良い1日を過ごすことができないからです。食後は親友のサンジと一緒に遊ぶモードに切り替えます。日中は寝たり食べたりゴロゴロして過ごします!サンジといえば寝坊すけで、食事もマイペースで何回かに分けて少量ずつ食べるのが好きです。飼い主は1日に1パックのウエットフードを数回に分けて乾かないようにしてくれています。そして常にボウルにカリカリを補充して、1日を通して食べられるようにしてくれています。サンジは食後にトイレで用を済ますと、体が軽くなるのか、どこでも走り始めるのです。僕はそんな様子を横目で見ながら飼い主がソファに座っている隙を狙ってたくさんの愛撫を要求します!おやつはふたりともチュアブルスティック。チキン、サーモンなど、スティックであればどんな味も大好きです。歯の手入れも同時にできるのが気に入ってます。僕は箱が大好きで、空箱を見つけるとどこにでも侵入します。サンジのお気に入りの場所は飼い主の足の上で、心地良さそうに居座ります。僕はとても社交的で、まったく嫌がったり恐れたりせず、機嫌がよく(時々すねますが)、とても愛情深くて貪欲な性格です!サンジは少し内気ですがおやつに関してはとても貪欲です。<飼い主から見たツキさまとサンジさまとは>私の実家には猫が数匹いて、幼い頃からいつも猫と一緒に暮らしていて、その時からメインクーン種を飼うことを夢見ていました。なぜなら、その優雅さと毛並みに魅了されたからです。実家を出てからはメインクーンを引き取るためにブリーダーを探し始めました。ツキは写真を見てすぐ好きになりました!ずっと黒猫を飼いたかったので、その後サンジがやってきました。ツキは私の家に到着したとき、とても怖れて動揺していました。彼はほぼ2週間、腸に問題を抱えていました。最初の3日間、彼はよく隠れて、どこにでも用をしていました。私は彼をトイレに入れるのにとても苦労しましたが、少しずつ彼は私を信頼し、今では完全に愛らしく、とても社交的で幸せです。私が仕事をしているときは彼が退屈しているように感じたのと、2匹目の猫を飼いたくてたまらなかったこともあり、ツキは友だちと遊ぶのが良いかもしれないと感じました。何か月も考えた後、サンジの写真を見つけたとき、私は黒猫を飼うという夢を捨てられなかったので、思い切って行動しました。ツキがサンジを受け入れず、自分のことを無視されていると感じたりするのではないかと非常に心配していました。でも私がサンジを連れ帰り、家に着くと、すぐにふたりはお互いの匂いを嗅ぎ始め、ツキはどこにでも新入りの小さなサンジを追いかけていきました。サンジはとても気持ち良さそうで、ツキはついに友だちを連れてきてくれたお礼を言うかのように、私に体をこすったり、ゴロゴロと背中を向け始めました…。とても嬉しかったです。ツキがサンジを受け止め、きちんと迎え入れてくれますようにと願い続けていたからなおさらです。それ以来、彼らは一緒に時間を過ごし、一緒に遊んで、一緒に寝て、また一緒に遊んで、一緒に食事をし、すべての行動が一緒です!忘れられないツキとサンジの出会い!ツキがサンジに近づいたときの安心感、やっと友だちができたツキの感謝…この素晴らしい瞬間は一生忘れません!彼らの特技をお伝えしましょう。ツキは寝るときによくいびきをかきます。彼は素晴らしいたてがみと愛らしいかわいい口輪をもっています。サンジは私が撫でて嬉しすぎると、彼は完全に地面または私の上に落ちます。彼の黄色い目は黒い毛皮にとてもよく似合い、肉球は愛らしいです。彼らがいるだけで私は幸せな気分に満たされて、彼らの生活を見ているだけで何時間でもすごせます。彼らは話さなくてもお互いを理解し、愛を示すことができることを私に教えてくれたのです。ーー飼い主は日本文化が大好きなので、猫が日本的な名前であることがとても重要だったと話します。ツキは月を意味するように、グレーと白の色がとてもよく似合っているからと。サンジは人気漫画『ワンピース』のキャラクター「サンジ」から名付けたとのこと。大好きなこの漫画のキャラクターは「黒足のサンジ」とも呼ばれていて、黒猫の毛並みとピッタリだと思ったそうです。飼い主の心配をよそに仲良しのツキとサンジの昼寝の姿は見ていてほっこりしますね。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年03月20日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第216回目は サビ猫のイズマ(Yzma)さまの登場です。ボンネットから救出された猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.216猫さまの話をもっと聞かせて!イズマさまは生後5か月の女性猫さま。<イズマさまが語ります>私は飼い主たちと3人でパリ近郊の部屋が3つあるバルコニー付きのアパートメントに住んでいます。ロマーヌとデボラという名前の飼い主で、とても親切です。朝は喉を鳴らしながら目を覚まします。電気が付くと、すぐに遊びを催促します。そして、お腹を空かせてボウルの前で食事を待ちます。飼い主が自宅で仕事をしているときは(週に2~3日程度)、一日中隣の机で寝て過ごします。夕方になると遊び心が込み上げます。夜寝る前、電気が消える時には恒例の抱擁が待っています。私はまだ小さいので子猫用のカリカリ(穀物不使用)を朝と夕方に食べています。そして、1日おきにチキンかサーモンのパテを食べます。たまにおやつもいただきます。ヨーグルトや自家製ブロッコリーのピューレなどですが、特に鶏レバースティックが大好きです。家の中でいちばん好きな場所は浴室です。シャワーの後に水が滴るのを見るのがにわか雨のようで、魅了されています。おもちゃは小さなボールがあります。転がりやすいのでとても気に入っていて、ひとりで遊んだり、家の中を走り回ったり、飼い主に投げてもらったりもします。飼い主たちからは犬のようだと言われています。<飼い主から見たイズマさまとは>私たちはこれまでに3匹の猫を飼っていました。近所の人から子猫のときに引き取られたロミオ、南フランスの休暇中に路上で見つかったジュリエット、路上から古いアパート近くの高校に連れてこられたチグリス。実は同居しているロマーヌは犬好きで、猫を飼うことには消極的でした。でも、今では無条件でイズマを愛しているので、気持ちが以前と比べて相当違っています。イズマが犬のように愛情深くて遊び好きだからです。イズマは三毛猫で、赤、黒、ベージュの毛皮をもっています。彼女の首の辺りには、黒と赤・ベージュの間に非常にはっきりとした直線の境界線があります。イズマはパリの空港近くに捨てられた猫を保護する団体『Cats In The Air』に保護されました。生後6週間のときに車のボンネットの中にいるのをボランティアによって発見されました。彼女はひとりぼっちで、暖を取るためにエンジンの近くに避難していました。彼女が誰かに故意に捨てられたのか、それとも遠くをさまよって帰り道がわからず母親や兄弟とはぐれてしまったのかはよくわかりません。そんな彼女は優しくて、かわいくて、愛情深くて、とても賢くて、好奇心旺盛で、遊び好きです。家中どこでも私たちを追いかけ、私たちが何をしているのかを常に知りたがっています。特技はハイタッチです。彼女は前足で私たちの手を叩きます。彼女を迎えてまだ1か月ですが、すでに私たちの心の中に大きな場所を占めています。機嫌がいいとき、またはベッドに飛び乗るとき、彼女は幸せであることを示すために小さな喜びの声を出します。これはトリルと呼ばれます。この声がハトの鳴き声に似ているので、とても笑ってしまいます。私たちはとても絆が強く、寝ること、食べることが好きで、多くのことに興味があり、とても愛情深く、遊ぶのが好きな点が共通しています。イズマは私たちを母親だと思って接してくれます。もちろん私たちはそんな彼女をとても愛しています。彼女は私たちの行動をすべて真似するので、私たちを模範だと考えていると思います。彼女はどこでも私たちを追いかけ、私たちが飲み終わったグラスから飲み、私たちが食事のためにテーブルに行くときは彼女も自分のボウルから食べ、食後は一緒にテレビを観ます。最も感動的なエピソードは彼女が私たちを信頼し始め、ゴロゴロと喉を鳴らし、寄り添い、腕の中で寝てくれるようになったときでした。もうひとつのとても素晴らしい瞬間は、彼女が私たちにボールを投げてもらおうとして持ってきたときです。私たちは、彼女が犬猫であり非常に賢いことを理解しました。イズマがいるだけで私たちは落ち着き、私たちの人生に多くの喜びと平穏をもたらします。イズマを見ていると、私たちは悩みを忘れて、すぐに癒され、楽しくなります。彼女は、いたずら好きで遊び心のあるキャラクターでとても面白いので、たくさんの笑いをもたらします。また、私たちにたくさんの愛と優しさをもたらすので、彼女が求める抱擁にはいつも応えています。私たちは彼女とできるだけ多くの時間を過ごし、別れの時が来たら遺灰を彼女が大切にしている場所に散骨し、一部をジュエリーに入れて自分たちのために保管したいと考えています。ーーパリの空港近くにはたくさんの野生のウサギがいるので、もしかしたら小さなイズマさまは追いかけ回わされてひとりぼっちになったのかもしれません。もしくは、人目につかないところなので置き去りにされたのかもしれません。しかし、幸運にも救出され、今では溺愛してくれる飼い主たちのもとで楽しい毎日を送っています。舌を出している写真はとてもかわいいですね。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年03月10日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第215回目はヨーロピアンショートヘア赤トラのジェリー(Jerry)さまとヨーロピアンショートヘアサバ猫のペッパー(Pepper)さまの登場です。双子の猫さまたちの物語【フレンチ猫さま】vol.215猫さまの話をもっと聞かせて!ジェリーさまは男性、ペッパーさまは女性。ふたりとも生後6か月の双子猫さまです。<ジェリーさまとペッパーさまが語ります>私たちはドイツとの国境に近いMetzという街にある1930年代に建てられた古いタウンハウスを改装した家に住んでいます。裏庭には数本の木とたくさんの鳥がいます。毎朝、飼い主が午前6時頃に起きますが、私たちはすでにその少し前に起きて家の様子を伺っています。それから30分間追いかけっこ遊びが始まります。それが終われば朝食です。『Ziggy』ブランドのカリカリとウエットフードを食べます。ウエットフードが7割、カリカリが3割です。どちらかといえば、ふたりともウエットフードが好みですね。飼い主は私たちの食事に気を遣っていて、いつも時間通りに食べられるようになっています。今のところ、人間の食べ物はもらえません。ハムや魚の小片がお皿に入っていることがありますが、それはごくまれです。おやつは歯応えのある干し肉です。私たちはキャットツリーの上やトンネルの中でボールで遊んだり、家具に登って追いかけ合ったりして、多くの時間を過ごします。朝遅く、午後半ば、そして夕方に電池が切れてウトウトして眠ります。家の中のお気に入りの場所はキャビネットの上。ジェリーのお気に入りのおもちゃは羽根ばたきで、ペッパーはボールです。私たちはとっても仲良しな兄妹なんですよ。<飼い主から見たジェリーさまとペッパーさまとは>私はジェリーとペッパーの前にロミオという猫を飼っていたことがありました。ジェリーとペッパーのお母さんの名前はピパといい、6匹の子猫を出産しました。しかし、飼い主が引っ越しすることになり、ピパは赤ちゃんたちと一緒に野良猫を保護する『Les Bitcher’Katz』と呼ばれる協会に保護されました。ピパはシャム猫で、ジェリーとペッパーの父親が誰なのかは分かりません。子猫のうち2匹はシャムで、2匹はミディアムロングの毛、残りの2匹はトラ猫でした。私が選んだのはその2匹のトラ猫です。彼らは生後4か月までは里親と暮らし、その後私と一緒に暮らす事になったのです。ジェリーとペッパーはコンビで養子に出されましたが、必ずしも一緒に引き取る必要はありませんでした。なので、もしかしたら私がお世話をするのは別の猫だったのかもしれません。実は、同協会が提案したコンビは、ジェリーとウェンディと呼ばれるもうひとりの姉妹だったのです。ウェンディはとても美しく、青い目をした人気者のシャム猫で、多くの養子縁組の希望者がいました。そこで私は、ウェンディは簡単に家族が見つかると思い、ペッパーをジェリーと一緒に養子として迎えることにしました。私は協会の女性と一緒に彼らの里親家族に会いに行き、養子縁組の申し込みが受理されると、すぐに彼らを家に迎えました。ジェリーはとても優しくて、かわいいです。彼は少し独占欲が強く、私が仕事に行くと不機嫌になります。彼は抱っこを求めて私のところにスリスリしに来ます。時にとても貪欲で、私が料理をするときはいつも近くにいます。少しおしゃべりで、自分のことを理解してもらう方法を知っています。彼はゴミ箱などの箱の中で遊ぶのが大好きです。観葉植物に牙で穴を開け、そこに横たわるのが好きです。妹のペッパーを頻繁に掃除(毛繕い)し、彼女のいたずらをすべて追いかけます。ペッパーも抱っこを求めてやって来ます。どこにでも登ったり、ジャンプしたりして、高いところに登ることを好みます。彼女はテレビでよく見る綱渡りをする人のように歩き、ドアやキャビネットの上に飛び乗り、さらには階段の手すりの上を滑ります。「ペッパーのお父さんはムササビだったはず、騙された!(笑)」ペッパーはボールを口にくわえて歩き回るのも好きです。私がどこに隠しても、彼女は毛糸玉を見つけ出します。彼女は冷蔵庫に磁石で貼り付けられた写真も盗みます。たとえ愚かなことをしていても、ふたりともとても優しくて、見ていてとても面白いです。ジェリーは、私が鍋を持って立っていると、やっているすべてのことを放棄してしまうため、食べ物に執着しているとよく言われます。ペッパーの専門は配管工事です。蛇口から水が流れる音を聞くと、排水口の蓋を盗んですぐに走り去ります。私にとって、ジェリーとペッパーは私の子どものようなものです。私は彼らが猫であることは知っていますが、子どもがいないので、私が注意を払い、愛している子どものような存在なのです。かわいいと思うのは、表情で言いたいことを伝えることができるところ。純血種ではありませんが、好奇心と知性、そして愛情が感じられる美しい容姿を持っています。猫を飼ったことで、私も彼らのようにソファーでくつろいだり、寄り添ったりするのが大好きになった気がします。私も彼らと同じようにたくさんのエネルギーをもっているつもりですが、キャビネットを飛び越えることはありません(笑)。彼らは私を、食べ物を与え、撫で、ブラッシングし、飛びすぎたときに捕まえてくれる母親として見ていると思います。彼らは私を別の種類の猫、保護者だと思っているに違いありません。彼らのおかげで毎日が楽しいです。同じ日はふたつとありません。ふたりとも成長中なので、少しずつ個性が見えてきました。猫は私の家に魂を与えてくれると信じています。私の人生において、彼らは正真正銘の仲間です。私は自分のためよりも彼らのために多くのことをしています(笑)。彼らは偽りのない本物の存在で、彼らの愛は真実であり、時には迷惑でもあります。また、走ることをやめて窓の外の鳥を眺める方法や、忍耐と解放、そして人生の真の価値がどこにあるのかも教えてくれます。残念ながら、いつかふたりとも私の元から離れる日が来ます。ロミオに別れを告げたように、利己的になることなく、彼らのために最善を尽くして、別れを告げるつもりです。彼らが私に与えてくれたすべてに感謝し、何千回もハグとキスをして、いつかまた会えるまで見守ってほしいとお願いするでしょう。ーージェリーさまとペッパーさまのツーショット写真を見ていると、これ以上のベストな兄妹は存在しないのかもと思えます。2匹同時飼いの幸せな状況で、飼い主の表情が想像できますね。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年03月09日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第214回目はヨーロピアンのクラプル(Crapule)さま。近所の人からも愛される猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.214猫さまの話をもっと聞かせて!クラプルさまはもうすぐ4歳になる男性猫さま。<クラプルさまが語ります>僕は南仏のペルピニアンという街のアパルトマンに住んでいます。1階なので窓から外に出ることができます。近所の人たちにかまってもらって抱き合ったり、一緒に散歩したり、昼間は外で結構自由気ままにやっています。好き嫌いはなく何でも食べますが(カリカリ、パテ、飼い主が作った料理)、特にカニカママヨネーズやサンドイッチの中身のハムとバターが大好きです。僕の3歳の誕生日にはパテにキャンドルを灯してくれました。でも炎が気になってしまってどうやって消そうか苦労しました。家の中で一番好きな場所は、ベッドかかごの中。おもちゃもたくさんもっています。窓際の水槽に金魚がいるので、毎日観察しています。得意なのは仰向けで寝ることや、浴槽に溜まったお湯を飲むこと。たまにお風呂に入り、ブラッシングしてもらいます。頭や顔を歯ブラシでなぜ回されるともうたまらなく気持ちがいいです。<飼い主から見たクラプルさまとは>私は以前にも猫を飼っていましたが事故で亡くなってしまいました。寂しさに明け暮れた私を見かねて、元彼がプレゼントしてくれたのがクラプルです。名前は悪党“Crapule”と名付けましたがとてもキュートでとても抱きしめたくなる猫です。私にとっては生きているぬいぐるみで、私の子どものようです。特に彼に見つめられるとほうけてしまいます。もちろん同様にクラプルも私を愛していると思います。夜は毎晩寄り添って寝ています。脚の間で眠っている時に足でお腹をなぜ回すととても満足な表情をします。そしてきれい好き!水を飲むときは水道から直接飲んでいます。お風呂場が好きで、私の後を追います。まるで一緒に入浴させてと言っているようです。クラプルがやってきてからは私の人生が変わりました。クラプルは私に幸せとたくさんの愛を与えてくれています。これからも私たちの愛の冒険生活は続きます。ーークラプルさまは毎日を自由気ままに生活しています。家の外でも人気者で、近所の人たちからも愛されています。でも飼い主との一緒の時間は喜びにあふれていて、仰向けストレッチや愛嬌のある行動で、癒しで家の中いっぱいにしてくれているようです。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年03月03日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第213回目はブリティッシュショートヘアのミチカ(Michka)さま。適応能力が高い子猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.213猫さまの話をもっと聞かせて!ミチカさまは生後8か月の女性猫さま。<ミチカさまが語ります>私たちの家はパリにあるアパルトマンです。目覚ましが鳴るとすぐに飼い主たちを起こして遊びを催促します。それからすぐに朝食で、その後飼い主たちと一緒に過ごします。昼間は1日のほとんどを寝ていて、時々遊びます。夕方は元気いっぱいになり夕食を食べ、飼い主たちと一緒に遊び、寝る前には恒例の抱っこが待っています。食事は毎日カリカリとウェットフードを食べますが カリカリのほうが大好きです。おやつはもちろん大好物の『ちゅ~る』。日本製の特別なおやつですね!家の中で一番好きな場所はアパルトマンの階段です。走って上り下りできるからです。そして動くインタラクティブなおもちゃが大好きです。<飼い主から見たミチカさまとは>私はチョコレート色のブリティッシュショートヘアの子猫を探していたので、ブリーダーを探すためにいくつかのfacebookグループに参加しました。希望の子猫を見つけてブリーダーさんに連絡しましたが、すでに予約が入っていました。残念に思っていたところ幸いにも予約はキャンセルとなり、引き取ることができました!子熊に似ているので、ロシア語で子熊を意味する「ミチカ」という名前を付けました。ミチカはスープが大好きなので、私はいつも猫スープを与えて彼女を喜ばせ、水分補給をしています。ウェットフードはあまり好まないようです。ミチカはとても遊び好きで親切で、新しい環境や新しい人々に簡単に適応します。性格は優しく、抱き心地が良いです。ミチカは家中私たちを追って、注意を引き、私たちの近くにいるのが好きです。お腹を上にして面白い姿勢で寝ている時はとても愛らしいです。また、座ったり回転したりするなど、いくつかのトリックを行う方法を知っています。性格は私と同じようにとても頑固で独立心があり、とても遊び好きです。ミチカにとって私の存在は食料源だと思っているようです(笑)。私はいつも猫と一緒に育ちましたが、ミチカは大人になって初めての猫なので、私にとってとても大切な猫なのです。最も心に残る特別な瞬間は、ミチカを迎えに来て家に連れ帰った時でした。彼女はとても小さかったのですが、すぐに私たちに慣れてくれました。電車の中でゴロゴロと喉を鳴らして抱っこ紐の中で眠ってしまいました。今ではミチカなしの私の人生は想像できません。笑いたくないときでも彼女は笑わせてくれます。ミチカは本当に最高の猫です。ーーミチカさまは“子熊”だったり“チョコベア”または“チョコプリンセス”とも呼ばれています。本当にチョコレート色ですね。よく見ると少し縞模様が入っていて、もふもふ具合もたまりません!著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年03月02日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第212回目はヨーロピアンのアテナ(Athéna)さま。人懐っこくて甘えん坊な子猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.212猫さまの話をもっと聞かせて!アテナさまは生後6か月の女性猫さま。<アテナさまが語ります>私は南フランスにある広いテラス付きアパルトメントに住んでいます。ここはとても快適です。朝、目を覚ますと食事をし、少し遊び、出窓の前にある猫の木に行き、そこで観察して多くの時間を過ごします。それからベッドに行くかクローゼットに行って、長い昼寝をします。その後、甘える時間がやってきます。抱きしめられたり、飼い主が遊んでくれたり…。食事は『japhy』というフランスのブランドを飼い主が注文してくれるのですが、注文には私の名前も入っています。ひとりっ子なので間違うことはないんですが(笑)。毎朝起きたらまずはパテ、日中はカリカリ。ほかのおやつも同じブランドのマグロを使ったおいしいものをいただいています。家の中で一番好きな場所はぬいぐるみと一緒にいるベッドで、猫の木の上も安心できます。飼い主の髪を結ぶシュシュや羽のついた棒で遊ぶのは楽しいです。私は人懐っこくて好奇心旺盛な小さな猫です。でもちょっと怖がり。とっても優しい猫と言われています。<飼い主から見たアテナさまとは>私は小さい頃からいつも猫がそばにいました。アテナは生後約1か月半のときに、匿名で保護施設の前に置き去りにされていました。とても汚れていて、糞尿でいっぱいでした。その後、彼女は養子縁組されるまで社会と交流するために里親養護施設に預けられたのです。捨て猫や虐待された猫を引き取る協会の里親会の日に出会いました。アテナを見たとき、彼女はすぐに私に近づいてきて私の指をなめました、その時私の猫になる事を瞬時に理解しました。アテナはまだまだ子猫ですが、生まれてすぐに母親と別れてしまったので、彼女は私のことを食事を与え、抱きしめ、必要なものを与えてくれる母親と思っているに違いありません。アテナは私を愛しており、彼女が最も信頼できる人と見ていると思います。私には2歳半になる息子がいますが、とても仲良しです。一緒に息子のおもちゃで遊んだり(ほとんど邪魔している感じですが)、お昼寝したりする姿を見るたびに幸福感があふれます。アテナと一緒にいると毎日がとても幸せで、私の人生にはたくさんの喜びがあるのだと感じさせてくれます。そして抱擁とゴロゴロと喉を鳴らすことを聞くことで癒されています。アテナはたくさんの愛を私にもたらしてくれます。私にとっては、とても柔らかくて元気な小さなぬいぐるみなのです。ーーまだまだ子猫のアテナさま。過去の辛い境遇を体験しながらも、優しく甘えん坊の猫さまに育ちました。飼い主からいっぱいの愛情をもらい、ここの息子と一緒に遊んで、お気に入りのおもちゃと快適な居場所を得てストレスのない生活を送る毎日の様子が伝わってきました。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年02月25日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第211回目は番外編、猫さまではなく柴犬のタイヨウ(Taïyo)さま。平日はオフィスに勤務する犬さまの物語【フレンチ猫さま】vol.211猫(犬)さまの話をもっと聞かせて!今回は番外編。犬のタイヨウさまはもうすぐ1歳半の男性犬さま。<タイヨウさまが語ります>僕はパリのサンマルタン運河近くのアパルトマンに住んでいます。このあたりは散歩にも気持ちがいい環境です。平日は、『Maud Caubet Architectes』でハッピネスマネージャーとして勤務しています(笑)。主な業務は、ここで仕事しているスタッフにたくさん撫でてもらい、遊んでもらうことです。クライアントが来たら、愛嬌を振りまくのもお仕事です。お昼時はキッチンで、落ちている食べものを食べるお掃除係も兼ねています。休日は、友だち犬と公園で遊んだり、飼い主の友人とカフェに行ったり、その友人宅で過ごすことが多いです。いつもはフランス産のカリカリを食べています。朝はカリカリのみ、夜はチキンやパテのおかずと共にカリカリを食べています。食は細いほうで、あまりおねだりもしません。でも、たまに事務所にランチのケータリングに来た人の匂いを嗅いだり、お弁当の中身をチェックして問題ないか確認もします。1歳の誕生日にはドーナツ型のチキンとチキンの皮を乾燥させたものにヨーグルトのトッピングをもらいました!が、お腹が弱いので次の日はいち日中具合が悪いようでした(涙)。飼い主は常に2、3種類のおやつを常備していて、毎回違うものが登場します。少し大人になってからは、ウェット系のおやつが好きになりました。でも煮干しも大好物!小さい頃から食べている大好物のビスケットは、毎日事務所で2、3枚いただいています。時々カモの首を乾燥させたものや牛のアキレス腱を乾燥させたものをおやつにしています。余計なものは入っていない自然のものですし、食品ロス問題の解決に少しは貢献できていると思っています。好きな居場所は事務所のド真ん中。みんなを見渡すのが大好きです。事務所にある高額なラグの上でお昼寝するのも大好き。ここに来て初めての頃は、このラグを噛んだり引っかいたりして、スタッフのみんなにたくさん怒られていました(笑)。おもちゃはボール!あとは、街に落ちている木の枝です。フェルトでできた建築内装のサンプルも大好きです。<飼い主から見たタイヨウさまとは>『Show Animal』のサロンに遊びに行き、秋田犬を紹介しているブリーダーさんと出会いました。柴犬も扱っているということで、タイヨウの母の妊娠が確定した時点で連絡をいただきました。タイヨウが私にとって初めてのワンコですが、子犬から育てるのがこんなに大変だとは知りませんでした…。子犬のタイヨウを迎える前から、数人のドッグトレーナーにお世話になりました。7か月過ぎた頃から2か月くらい、幼稚園にも行かせていました(笑)。元々の経緯としては、私が現在の職場で働く前から、事務所でマスコット犬を飼いたいとの希望があったようです。たまたまその話が出た時に、事務所に連れてきてOKなら連れていきたいと願い出ました。それからはいろいろなすったもんだがありましたが、友人の柴犬を8日間事務所に連れて行くテスト段階まで漕ぎ着けました。フランスは労働基準法で、同じ空間で働いている人全員の同意がなければ事務所で犬は受け入れられません。事務所はオープンスペースなので、全員の承諾が必要でした。友人の柴犬とは、本当に素敵な時間を過ごすことができました。そこから子犬探しが始まって、『leboncoin』や『SPA』でも探しましたが、『leboncoin』では詐欺にあいかけました…(苦笑)。もちろんマスコット犬のアイデア自体も白紙にもなりかけました。そして『Show Animal』に行き貴重な出会いができたのです。タイヨウは皆に愛される術を知っているのか(笑)、人懐っこいです。遊ぶのが大好きなワンパク君です。事務所では、元気のない同僚の横に居たり、ストレスを抱えた同僚に寄り添ったり、優しいいち面もあります。特技は人間に取り入る(?)事!どんな人にもかわいがられています。会社の並びの商店でもアイドルちゃんです(笑)。特技かはわかりませんが、本当によく寝ます。朝は、私が出社する直前までベッドの中で寝ています。同僚20人を家族だと思っているようで、私のことは、ご飯をくれる人くらいにしか思ってないかもしれませんね。一番楽しかったエピソードは、彼は交通機関(電車や地下鉄)が好きではないので、休みの日に車でブルターニュまで行った時のこと。他のワンコと一緒に行ったので心配していたのですが、車内や宿泊先では仲良く過ごしてくれました。干潟では見えなくなるほど遠くまで走っていったり、とても楽しそうでした。帰りの車内ではグッスリ寝ていたのですが、パリに入った途端に日常に戻った事を痛感していました。タイヨウが1歳になってすぐに、私は3週間ほど日本に一時帰国していました。タイヨウは友人や同僚など3家族に預けられ、リレー式で3週間を過ごしていました。子どもや猫、違った環境で過ごして少し成長したのかもしれません。私がお迎えに行った時は、喜ぶ前にキョトンとしていました。そして、ヒコーキ耳になって喜んでくれたのは、彼と過ごして初めてのことだったかもしれません。彼との思い出は、日々ありますが、彼と私というより、彼のおかげでまわりとの思い出がたくさん増えているように思います。彼との生活は始まったばかりなので、これから思い出をたくさん作っていこうと思います。少しずつできることが増えたり、成長を見ているのは本当に楽しいです。ーー初めてタイヨウさまに会った時から私も彼の虜になりました。事務所に伺った時出迎えをしてくれて、帰る時も見送ってくれたのです。飼い主が働いているのは建築事務所なのですが、タイヨウさまはここでスタッフの癒し、掃除(笑)、時にはムードメーカーやガードマンとしてちゃんと仕事に徹しているようです。海が好きなのはノルマンディー生れだからでしょうか?海とタイヨウ(太陽)の組み合わせ、砂まみれになった姿のポートレイト写真可愛いですね。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年02月24日毎年2月22日は、2・2・2でにゃん・にゃん・にゃんと猫の鳴き声にちかい語呂合わせから、日本では猫の日に制定されています。そこで、ananwebでフランス在住のカメラマン松永学さんによる人気連載「フレンチ猫」さまの中から特に人気の高かった猫さまたちの物語を22(にゃん・にゃん)本紹介!個性あふれる猫さまたちに癒されてください。1. “悩殺ポーズ”をきめる保護猫出身の子猫さま飼い主の好きな花の名前から名づけられたピオニーさまは(Pyonee)2021年5月生まれの女性猫さま。飼い主はピオニーさまの一番かわいいところは舌を出すところと言っていました。まんまるの目に舌出し!やられてしまいました。洋服のフィッテングにも立ち合わせていただきましたが嫌な顔もせずにいました。将来はファッションショーのランウエイでキャットウオークするかもしれません。※ 取材・文Manabu Matsunaga※ 2022年2月11日配信2. やんちゃな仕事ぶりが評判の“アパートの管理人”猫さま太陽のように輝いてほしいとと名付けられたサン(SUN=太陽)さまは2歳のやんちゃな男性猫さま。得意技は窓から出て手すりの上で中庭の人々を監視すること。最初のうちは飼い主は落ちないか心配していたけど、最近はほっとかれています。※ 取材・文Manabu Matsunaga※ 2022年2月13日配信3. 大病を克服した14歳の猫さま飼い主が8歳の誕生日に親からプレゼントされたテトさまは、14歳のマダム猫さま。大きな病気をして家族を心配させました。体重もきっと減っていたに違いありません。最初から、手術をしても効果があるかどうかはなんとも言えない、と説明されていたので、元気に退院する時に獣医さんから「ちょっとした奇跡ですよ」と言われました。※ 取材・文Manabu Matsunaga※ 2022年2月19日配信4. 傷心の飼い主を癒した猫さまたちパーリーは4月16日に3歳になるバリニーズ種の男性猫さま。ライチュウは女性で、メインクーンラグドールのミックスで1歳4か月です。パーリーさまとライチュウさまの飼い主は長年一緒にいた最愛の猫さまを亡くし、心が閉じてしまいました。そんな彼女を変えたのはパーリーさまの誠実な愛だったそうです。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年3月26日配信5. 保護施設出身のそっくり双子猫さま今年の2月で生後6か月になった兄弟キュリーさまとネモさまは見分けがつかないほど似ていました。飼い主は保護猫団体にたくさん猫が保護されているのを知り、少しでも貢献したいとの思いで、連絡をしたそうです。たくさんの猫がいる中で段ボールに入って遊んでいた僕ら兄弟を引き取ることにしたそうです。いつもいる場所はキリンキャットツリー、寝る時はいつもふたりでくっついています。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年5月1日配信6. 喉を鳴らしまくる寂しがり屋な男性猫さまシャルトリュー種のリオさまは2歳の男性猫さま。小さな丸い頭と、とてもに柔らかい毛並みがチャームポイントです。夜は飼い主と一緒に寝るのが1番の幸せ。夜に喉を鳴らしながら自分自身を安心させます。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年5月24日配信7. ピンクのお鼻がかわいい自由気ままな猫さまハナさまは2歳の女性猫さま。ベタベタされることと抱っこは苦手です。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※2022年6月25日配信8. みんなを笑顔にする猫を被った芸人さんのような猫さまムッシュ・ル・シャさまは4歳半の男性猫さま「抱っこ」と言われればスリスリするし、食事前の「お座り」という言葉も覚えました。特技は蟹のように横に走れること。みんなを大いに楽しませることができる芸人です。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年6月14日配信9. もっふりボディが自慢のツンデレ猫さまスイカさまは1歳の男性猫さま。「Suicaカード」はなんだか知らないけど、そこから名前をつけたらしいです。果物のスイカのようにふくふくとした猫なので、みんなには名前負けしていないんだと自慢しています。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年8月7日配信10. 目がゴージャスで表情で魅了する猫さま白茶トラ猫さまのティグルさまは2歳の男性猫さま。特技はかくれんぼ。耳を下げて、完全にみんなの前から消えるのが得意です。そして、自慢の目は絶対にゴージャスに見えるはずです。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年10月1日配信11. 前脚が長い甘えん坊な猫さまスコティッシュストレートのロメオさまは、2歳の男性猫さま。留守番中はよく眠り、少し遊んでいます。飼い主が家に帰ってくると、嬉しくて嬉しくてたまりません。たくさん遊んでくれるし、たくさんの言葉もかけてもらいます。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年10月16日配信12. 抱っこを求めるサインがかわいい甘えん坊の猫さまルーキーさまは、2歳の男性茶トラ猫さま。飼い主と寄り添って遊ぶのが大好きで、犬のように振る舞います。素敵で柔らかい毛並みは自慢です。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年10月22日配信13. 週末の特別なごちそうが楽しみな猫さまミリアさまは1歳の女性猫さま。週末は飼い主と一緒にチキンのローストをいただくのです。そんな訳でいつも週末が来るのが待ち遠しいのです。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年10月30日配信14. 正面はハチワレ、後ろ姿は別猫な猫さま黒が多めなカチュスさまは5歳の女性猫さま。柄は、白よりも黒が多いので真後ろから見ると黒猫に間違われがちです。昆虫、クモ、鳥、などを狩るのが大好きです。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年11月6日配信15. 皆が「芸術的」と称賛する猫さまローリーさまは、もうすぐ3歳になる男性猫さま。得意なことは、人とのコミュニケーション。よく喋り、何百万もの異なる声のトーンを使い分け、何を望んでいるのかを伝えることができます。俳優のようだとも言われています。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年12月18日配信16. シルクのようなコートが自慢のイケメン猫さまフィリベールさまは4歳になる男性猫さま。自然の中を散歩するのが大好きで、リードをつけていろいろなところを歩きます。もちろん飼い主との旅行も家の中も大好きです。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年12月24日配信17. 大きなフワフワボールみたいな猫さまパタプウフさまは5歳の男性猫さま。飼い主が仕事に出掛ける前、一日中元気でいられるように、朝のごちそうをたくさん食べます。夜中もお腹が空くので、カリカリを常備してもらっています。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2022年12月31日配信18. 貫禄がすごい世渡り上手なおじいさん猫さまトラさまは14歳の男性猫さま。巷ではもうおじいちゃん世代と言われています。ほぼほぼ一日中いびきをかいて寝ていますが、それも健康の秘訣かもしれません。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2023年1月8日配信19. 小さなアライグマのような猫さまスカイ-ウィさまは1歳の男性猫さま。飼い主達が仕事に行くと、キャットツリーに登って落ち着き、飼い主が戻ってくるまで1日中眠っています。お気に入りのおもちゃはティッシュ入れについているプラスチックのボタン!派手なおもちゃは必要ありませんよ。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2023年1月22日 配信20. 謎に包まれた過去をもつ猫さまブレイクさまは5歳の男性猫さま。家の中で一番好きな場所は通りに面した窓際。ニャルソックしています。性格は抱っこ好きで、甘え上手。チャームポイントは目元で、視線(目つき)がとても優しいと評判です。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2023年4月15日 配信21. 貫禄のあるお腹が見事な猫さまブブさまは2歳の男性猫さま。ヨーグルトの蓋のおこぼれなどを舐めたり、娘にキツく抱っこされる時に必死に爪を出さないよう我慢するのは僕のお仕事です。飼い主たちの就寝時間になると、僕は猫トイレに近い自分の寝床で就寝です。※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2023年4月16日配信22. フワコロフォルムがたまらない猫さまタンゴさまは1歳の男性猫さま。性格はとても良いと言われています。毛が柔らかくて抱きしめやすく、飼い主が話しかけると反応します。完璧な猫とも言われます!著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!※ 取材、文・Manabu Matsunaga※ 2023年5月14日配信猫さまの物語に癒されたツンデレ、抱っこ嫌い、食いしん坊、甘えん坊…猫さまにもさまざまな性格があって、本当に興味深いですよね。これからも素敵な猫さまを紹介するので、どうぞお楽しみに!※この記事に登場した猫さまの年齢はすべて取材当時のものです。
2024年02月22日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第210回目はヨーロピアンのシフ(Shifu)さま。とにかくハグが大好きな猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.210猫さまの話をもっと聞かせて!シフさまは9歳の男性猫さま。<シフさまが語ります>僕はパリ市内にある小さなアパルトマンで暮らしています。一晩中穏やかにすやすやと眠り、飼い主たちと同じ時間に起きます。それから窓際で新鮮な空気を吸ったり、朝食に小さなムース状のパテを食べます。飼い主がヨガをしている時以外は昼寝をします。昨年友人をふたり亡くして以来、僕はあまり遊ばなくなりました。今年はとても大変な年で、まだ仲間がいない生活に慣れていません。でも飼い主たちは僕を刺激するためなのか、おもちゃや箱、猫ポールなどを使って僕の好奇心をくすぐるように毎日最善を尽くしてくれています。夜、飼い主たちが映画を見るとき、僕はいつもソファで飼い主に抱きつき、それからパパの脚の間に寄り添って寝ます。寝る時間になると、飼い主のお腹の上に座って、電気が消えるのを待ちます。部屋が暗闇に包まれると、部屋から出ていくか、飼い主たちの足元に横たわります。キッチンカウンターの高いところにある楽しいボウルに、セルフサービスのカリカリが入っています。だから僕は毎日運動が欠かせません!あまりグルメではありませんが、アマゾンナッツが大好きです。食べ物やおやつにとてもうるさいのです。最近、猫用の小さなケーキを作るための粉末製剤を提供する『Popotte』というブランドを発見し、とても気に入っています。時期や季節によってお気に入りの場所がいくつかあります。寝室のキャットツリーだったり、ベッド、ソファ、リビングルームの窓辺のハンモックなどです。包み込まれるような柔らかいクッションも大好きです。ここ1年間、お気に入りのおもちゃは布製のクリスマスツリーでした。またたびを詰めたフェレットのぬいぐるみで緊張をほぐすのも大好きです。<飼い主から見たシフさまとは>私の名前はマリオン・ルフィエです。猫を専門とする行動学者で、猫に関する数冊の本の著者でもあります。また、サイト『absolumentchats.com』の創設者で、メディアのコンサルタントもしています。私が小さかった頃、両親は動物を飼いたがらなかったので、私はひとり暮らしをして猫を引き取ることができる日を夢見ていました。昔から猫が大好きだったのです。ソウイプ、シジュウカラ、プーポウの3匹に加え、2014年にシフが私たちの生活に加わりました。本当に素晴らしい猫たちでした。それぞれが非常に異なる性格をもっていますが、全員がとても親切でした。今はシフだけと暮らしています。彼はおそらくベンガルの遺伝子をもっているオスの野良猫です。出会いはシジュウカラとプーポウ(昨年亡くなりました)が一緒にいた協会のホストファミリーとしてです。ある日、私と夫は数日間だけ滞在させる予定でシフを迎えに行きました。しかし、彼がキャリーバッグから出てきた瞬間、彼と私たちは一瞬で好きになったのです。彼は決して私たちから離れませんでした!シフは誰からも愛される愛らしい猫です。彼はとても好奇心旺盛で、家に来客があると、とても喜びます。そして私にとても優しく接してくれます。本当に優しい心の持ち主ですね。私はとても幸運です!シフの特技は本当に私に信じられないほどのハグをしてくれる事。それをどう説明したらいいのかわかりません。私は毎日猫と一緒に幸せなエピソードを経験して、十分幸運だと言えます!シフは写真を撮られるのも大好きです。シフは私のソウルメイトです。初日からそう感じていました。私は時々、彼が漫画の中ではどんなキャラクターになるだろうかと想像します。私には彼が1930年代の小さな記者のように見えます。なぜなら、彼はあらゆることについて「詳しく」なりたがって、みんなの後を追いかけたり、バッグの中を調べたりするのが好きだからです。彼は路上で新聞を売る少年になることもできます。なぜなら、彼は遠くからでも聞こえるニャーという鳴き声をもっており、自分の声を聞かせる方法を知っているからです。私はシフを非常にハンサムだと思います。私は彼の毛並み、頭、口がとても猫らしくて大好きです!そして彼の性格はとても優しく、私は彼の胸を撫でるのが大好き、とても柔らかいです!彼は穏やかで、自分の意見を伝える方法を知っているのです。他の2匹の猫が亡くなって以来、私たちは何かに少し迷っているのです。だから私たちは一緒に時間を過ごします。それでも彼は私が十分に撫でていないと感じているようです(笑)。私は仕事をしているので、いつも彼を抱きしめることはできません。でも、私が彼をとても愛しているのと同じように、彼も私をとても愛していると思います。それはふたりにとって素晴らしいラブストーリーです。彼は私にたくさんのものを持ってきてくれます。それに、私のすべての猫(そして猫全般)はいつも素晴らしいインスピレーションの源です。彼らに敬意を表して「猫のように賢く幸せになるための小さな箱」(コントル・ディレス版)という本を作りました!毎日をより良く生きるために猫からインスピレーションを得る方法です。シフからの最大の学びはマインドフルネス、今この瞬間を生きることです。私たちが抱き合うとき、それは機械的なものではなく、私は彼と一緒にいて、肌に彼の毛皮の一本一本を感じます。私はすべての愛撫を味わいます。猫は私たちに、自分の感情を抑圧するのではなく経験すること、自分の性質に耳を傾けること、遊ぶこと、他人の視線をからかうこと、無条件に愛することを教えてくれます。それらのリストはとても長いです…!ーー昨年シジュウカラさまとプーポウさまが5か月違いで亡くなったことは、まだ飼い主の中で痛みが続いています。彼らを手放すのはとても辛かったし、今でも当時のことを思い出すそうです。彼らが息を引き取り、そして体が冷たくなり、埋葬される体験してからは(実家で飼い主の父は彼らのために石碑を作り、田舎に行くときはそこに弔問に行くそうです)、シフさまが亡くなるときににどうやって別れを告げるか想像する準備ができないと。2名の愛した猫さまのときと同じように、注意深く完全でありたいと思っているので、彼を苦しめたり、利己的になったりしないようにしたいと思うとおっしゃっていました。抱っこ好きなシフさまは本当に幸せですね。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年02月18日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第209回目はヨーロピアンのナラ(Nala)さま。森のお散歩が大好きな猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.209猫さまの話をもっと聞かせて!ナラさまは4歳の女性猫さま。<ナラさまが語ります>私は森の端にある小さな家に住んでいます。家のすぐ横が森なので、飼い主とよく散歩に出かけます。1日の日課は食べて寝て遊ぶ、時たま動物を見つけたら追いかけます。『ピュリナ』のカリカリとウェットフードを食べますが、おやつにヨーグルトを舐めるのが至福の時間です。家の中で一番好きな場所は飼い主のパートナーのソファまたはオフィスチェアです。特技はかくれんぼをすること。飼い主が庭仕事の時は付き添い、お気に入りの場所を探します。心地いい場所を見つけたらそこで居眠りします。みんなからはとても遊び心がある猫と言われています。<飼い主から見たナラまとは>2023年末に猫協会に保護されたナラは、どうも前の飼い主が飼うことができなくなってしまったようです。私たちは彼女が保護されてから2週間後に養子にしました。最初に会った時、私たちはナラの顔に惚れました。そして私たちが養子基準をクリアできることがわかり、家族の一員になりました。ナラが来る前から12歳の赤トラのオス猫がいたのですが、ナラが到着してから数か月後に私たちの元を去ってしまいました。その間は一緒に森を散歩したり、とても仲良くしていました。来たばかりの頃のナラは私たちに慣れるまでに時間がかかりましたが、今ではべったりです。ナラのかわいいところはニャーと鳴いたり、クーと鳴いたりする時です。その時の表情がたまらないんです。ナラと私の共通点は森の中を歩くのが好きなことで、時間があれば一緒に散歩に出かけています。行き先はわからなくても迷わず一緒に歩く!私たちがナラを連れ出すと、彼女はごきげんになるということがわかります。そしてナラはいつでも私たちといっしょにいることで安心しているようです。休んで景色を眺めたいときは、バックパックの中に入れています。森歩きの時はいつも背負っています。ナラは私たちに愛とたくさんの笑いをもたらしてくれます。我が家のもう一匹の猫はナラの到着後1年も経たないうちに家を出てしまい、もうナラと一緒に遊べないことに心を痛め、辛かったです。でも今はナラがいて、私たちはナラに幸せで充実した人生を送ってもらいたいし、一緒にいてできるだけ彼女にたくさんのことを発見してもらいたいと思っています。ーーナラさまはとても遊び心がある猫さま。他の猫にアタックされて入院もしたことがあるそうです。そのため最近はリードをつけての散歩になったとか。けがの後は家の中で安静にしていた時期がありましたが、今では元気に森に出かけているそうです。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年02月17日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第208回目はヨーロピアンのハナオ(Hanao)さまとロシアンブルー風キジ猫のシャウ(Chatu)さま。元迷い猫の猫さまたちの物語【フレンチ猫さま】vol.208猫さまの話をもっと聞かせて!ハナオさまは年齢不詳で多分8歳、シャウさまは推定1歳、共に男性猫さまです。<ハナオさまさまが語ります>僕たちはベルギーのナミュールというとてもかわいい街に住んでいます。フランス国境まではすぐなので僕たちはフランス語を話します。朝6時半ごろ飼い主を起こしに行き、7時ごろ朝ごはん、その後少し遊びます。シャウはまだ若いので活発ですが、僕は気が乗った時しか遊ばず、食後のゴロゴロタイムになります。飼い主が仕事に行った留守番中はふたりでよく遊んでいます。飼い主の仕事は骨董店、アンティークバイヤーとラーメン店と、とても忙しくしています。そして午後に飼い主が戻ってきたら3時過ぎごろおやつとご飯を食べ、夜は30分ぐらい遊びの時間がやってきます。最近のお気に入りは、ベルギー産の『MjAMjAM』というブランドの缶詰と『LlLY’S Organic』パテ。おやつも『LlLY’S』のカリカリチーズ入りです。カリカリの試食は、獣医さんから勧められている『Virbac adult』でおいしいですね。毎週火曜日は特別で、鶏肉の日です。鶏肉を軽く煮たものが出てきます。なぜかというと、火曜日は飼い主のラーメン屋さんに鶏肉が届いてそれをさばく日で、猫がいる人には鶏肉の端切れをプレゼントされるらしいです。好きな居場所は棚の上と、もちろん外が見渡せる窓際!ここにいると飼い主が帰ってくるのが見られるのです。シャウはフワフワのネコベットがお気に入りです。僕は脱走が特技!すばしっこいのです。僕を捕まえるのは大変ですよ。シャウは、盗みが上手!夕食にと洗っておいたキャベツとか金タワシなどをくわえ、廊下で遊んでいます。夕食のお皿にのせてあったソーセージを口にくわえて逃亡したこともありますが、その時は現行犯逮捕となりました(笑)。<飼い主から見たハナオさまとシャウさまとは>私の猫歴はかれこれ30年になります。ベルギーに来てからは、パリで夫が見つけた雌猫のシュルーブと飼い主さんが高齢で飼えなくなって薬局に張り紙がしてあった雄で黒猫のバギラ、リリと名付けた黒猫の後にハナオそしてその後はシャウで現在に至ります。もう25年も前、私が沖縄に住んでいた頃に出会った迷い猫で、飛行機で東京に連れて帰った猫はハナちゃんと名付けました。雌猫で柄がハナオそっくりなんです。ハナオは雄なのでハナちゃんの名前をもらいハナオと名付けました。シャウは初めにシャドウという名前をつけていたのですが、そのうちシャウになりました。ハナオもそうなのですが、沖縄から連れてきた猫にそっくりで、シャウも昔飼っていたチャウという猫になぜか似ているのです。それもあって、Chatuは当て字です。フランス語ではシャ(Chat)ですもんね。前に飼っていたバリで見つけた猫シュールプ(chouloupe)もそうです。フランス語でかわいい表現“シュシュ”がループするみたいな。フランス語をかけた名前なんです。以前住んでいた家にはたくさんの野良猫が出入りしてました。ハナオは、ある日ひょこっと現れた迷い猫さんで、家に出入りするようになり家族になりました。シャウもまた迷い猫さん。大雨の日にニャーニャーと鳴く声が聞こえたので、娘がたどって探すと大きなトラックのタイヤの上に乗って雨宿りをするまだ小さい赤ちゃん猫を発見して、連れて帰る事にしました。ハナオはとても頭が良いネコで、部屋のドアノブをジャンプして開けてしまうのでちょっと困っています。外に出していた時は、他の猫とケンカして歯が欠けてしまったり、脱走して屋根から落ちて骨折したこともあります。やんちゃな猫ですがとても優しい猫なんです。シャウは、とても甘えっ子で、すぐ肩に乗って来ます。まだまだ若いので元気いっぱいです。愛猫をこれまで8匹見送りました。別れは辛いという事もわかっているし、もう絶対次の猫は迎えないと思うのですが、不思議な事に次の猫との出会いがやってくる。ねこ縁とでもいうのでしょうか?今まで色々な状況での猫とのお別れがありましたが、飼い主とその猫によってそれぞれに違うお別れ方があるんだなと思います。悲しい別れを想像するより、今現在一緒に過ごす猫たちとの生活を楽しみたいです。だって猫たちは毎日ささやかなる幸せな贈り物を与えてくれから。ーー飼い主は音楽好きで、家ではいつも音楽が流れています。でもハナオさまとシャウさまは音楽より、同居しているセキセイインコの声に反応しているとの事!セキセイインコは別の部屋にいるのですが、一度ハナオさまがドアノブを開けたとたん驚いたセキセイインコが飛び出てしまいキッチンのトマトの枝に避難してなんとか事件が解決したことがあるそうです。猫さまと鳥はなかなか共存が難しいですね。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年02月11日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第207回目はロシアンブルー風のグリズー(Grisou)さまとキジ猫のノワゼット(Noisette)さま。200km離れたところからやって来た猫さまたちの物語【フレンチ猫さま】vol.207猫さまの話をもっと聞かせて!グリズーさまとノワゼットさまは共に4歳の男性猫さま。<グリズーさまが語ります>僕たちはおいしいものがいっぱいあると言われるリヨンの街の、メゾネットタイプのアパルトマンに住んでいます。眺望の良いベランダは僕らの大のお気に入り。明け方5時を過ぎると退屈で我慢できなくなり、まずは僕がこの家の飼い主の夫の胸の上に乗ってフミフミ、ゴロゴロを始めます。続いて弟のノワゼットが飼い主の枕元にやってきて猫パンチをスタート。「起きて~」の嵐です。6時ごろ、渋々飼い主が起きて、お待ちかねのウエットフードの朝ごはん登場です。お腹が落ち着いたところで、ノワゼットは1日のうちの唯一の活動タイム!ヘアゴムを飼い主の足元に持ってきて「投げて」のおねだり、犬みたいに走って取って持って帰ります。でも30分もしないうちにお疲れモードになり、お気に入りのソファーで夕方までぐっすりです。僕といえば、ほぼ午前中いっぱい遊びまくります。とにかく飼い主の後をついて周り、ピンポン玉を追いかけたり、お風呂場のカーテンの裏で待ち伏せしていたり、パソコンの前にいる飼い主にちょっかいをかけたり、台所で何かひっくり返したり…。午後はようやく静かな時間、それぞれお気に入りの場所でお昼寝をします。季節のいい時はベランダのソファーで、冬は窓辺の椅子で阿吽の狛犬のように並んで眠ります。夕方になるとまず僕が先に目を覚まし、台所で夕食の料理を作っているところをじ~っと眺めています。隙があれば何か盗んだりしながら。食後、僕はソファーにいる飼い主の足元で、ノワゼットは飼い主の夫のお腹に乗って眠っています。眠るために2階に移動するときはみんな一緒に寝室へ。僕たち家族はいつでもどこでも一緒です。特別な日のごはんは日本から持ってきてもらった「ちゅ~る」。お利口にお留守番をした時など、大抵はふたりで1本ですが、お正月やお誕生日など本当に特別な時はひとり1本、大興奮です!鶏の胸肉を茹でたもの、日本から持ってきた鰹節などが入ったカリカリを時々もらいます。僕たち兄弟がどんなに仲が良いかわかりますか?<飼い主から見たグリズーさまとノワゼットさまとは>パリに住んでいた今から20年程前、同じアパートの上の階の猫ちゃんがいつも中庭で待っていてくれて、一緒に時間を過ごし癒されたことで、犬派だった私が猫派になりました。帰国後、どうしても猫が欲しくて里親になれる猫を探していたところ、嵐の日に側溝に落ちてずぶ濡れで泣いているサビ猫の子猫を発見。連れて帰ったのが我が家第1号のニャンコでジジです(現在17歳で日本の実家にいます。私の父とラブラブです)。グリとノワは自分の猫としては2代目になります。私がフランスのリヨン在住となったのは2018年からです。猫と暮らしたい!と思いながらも、なかなか踏み切れずにいました。子猫を探そうと思った2020年、コロナ禍になってしまいました。まだ猫歴が短いので、どうしても子猫から育てたいと思っていたのですが、コロナ禍で子猫の需要が高まり、『SPA』も『leboncoin』でも、募集が出たと思ったら既に他に決まったところと、なかなかご縁がなかったのです。そんな時お隣さんのお母さんの友人が子猫の里親を探していると、4匹の写真送ってくれました。もちろん一瞬で決めました!でも1匹に決められず、2匹引き取ることにしました。生後8週間になるのを待って、いよいよ引き渡しとなった時、なんとリヨンから200km以上離れたオーヴェルニュの山奥に住んでいることが判明!当時、コロナで100km以上の移動が禁止されていたので、まずは飼い主さんにクレルモン・フェランまで連れてきもらって、飼い主さんの友人がクレルモン・フェランとリヨンの間(それぞれ80km)にあるサービス・エリアまで来てくれて、そこで合流して引き取りました。何人ものリレーのため、受け渡しの日がなかなか決まらず、最後は無理かなぁと思っていただけに、出会った時は感動の嵐でした。ノワゼットは女性と聞いて引き取ったのですが、獣医さんで男性と判明!ノワゼットは女性名詞ですし、性格もおっとりでどうも女性扱いしてしまいます。今ではふたりとも平均体重を超えているとかで、獣医さんからダイエットをするように言われています。食べ放題ではなく、決められた量をそれぞれに時間を決めて与えています。朝のウエットフードのあとは、尿路結石ケア&ダイエット用のカリカリです。グリズーは時々血尿になってしまうので、獣医さんから勧められた尿路結石ケアのみ与えています。それぞれの体内チップで反応してオープンする餌入れを使っているのですが、グリズーはノワゼットの餌入れが閉まる直前に手を入れることで、自由に開ける技を習得し、時々ノワゼットが残したカリカリを食べてしまいます…。<グリズーの性格>ひと時も離れず付きまとうくっつき虫(トイレもお風呂も…ほぼストーカー)。睡眠時間も猫にしては短く(寝る時は死んだように眠っています)、常に動き回っていて、ゴミ箱に閉じ込められたり、蜂に刺されて手が大きく腫れたり、と問題児。何かいたずらをして私たちの気を引こうと必死です。怒られてもあっちへ行けと言われてもめげないくせに、意外に繊細(家族以外の人が来ると大人しくなる)で、ひとりぼっちになるのが大嫌いです。<ノワゼットの性格>おっとり、あっさりしていて、無邪気そのもの。とにかく寝ている時が一番幸せって顔をしています。そして猫とは思えないくらい不器用。ちょっとしたところで滑ったり、階段を踏み外したりするのがかわいい。強いグリズーお兄ちゃんの後ろを追いかけている感じ。だいぶ遅れて、お兄ちゃんの真似をするので、意外に見てるんだなぁって思います。ふたりとも人見知りもないし、子どもでも遊んでくれる人は大好き。何をされても引っ掻いたり噛みついたりしないので安心。撫で放題です(いくら撫でても、嫌がったりしません)。餃子パーティーの時はみんなが包んだばかりの餃子を盗み、くわえて家中走り回った事件は今でも語り草です。食パンが齧られていたり、スーツケースに入れていたお土産のお菓子のビニール包装を開けてつまみ食いしたりと、一瞬で盗みます!ヘアゴムを投げると走って取りに行って持ってきて、わんちゃんみたいです。水が入ったコップをひっくり返したり、段ボールを噛んだり、びっくりした時に尻尾が大きくなって、たぬきみたいになったり。フランスでは家にいる時間が長い私にとって、生活のほとんどの時間を一緒に過ごし、ふたりがいるお陰で元気をもらい、私たち一家を幸せな気持ちに包んでくれるのです。ーーグリズーさまとノワゼットさまがとても仲良しなのは写真を見てもわかりますね。しっかり者のお兄ちゃんグリズーさま、そしてちょっとドジなノワゼットさま兄弟は今日も飼い主たちへ幸せを運んでくれているのでしょう。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年02月10日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第206回目は黒白ハチワレ猫のスピーディ(Speedy)さま。いろんな呼び名がある猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.206猫さまの話をもっと聞かせて!スピーディさまは8歳の男性猫さま。<スピーディさまが語ります>僕の住まいは大きな一軒家です。階段もたくさんあるのですが、広すぎて僕にはもてあまします。8歳なので1日のほとんどの時間を眠って過ごし、時々窓の外を眺めます。特に西陽が入る窓からの眺めは最高です。夜は外を少し散歩したりしますが、狩りは疲れるからしません。家は心地いい場所がたくさんあるので、気分を変えながら移動して落ち着く場所を選んでいます。飼い主たちと同じ部屋のソファ、肘掛け椅子、ベッドなどなど…。食欲は旺盛ですよ。飼い主たちが料理を始めるとすぐにキッチンについて行きます。飼い主たちは僕のことを、あまり遊ばずとても怠け者で気まぐれだと言っていますが、そんなこと気にしませんよ。<飼い主から見たスピーディさまとは>我が家ではこれまで何匹か猫を飼っていましたが、こんなに長く飼ったのはスピーディが初めてです。近所には猫嫌いの人がいるから少し注意が必要です。でもスピーディもそれをわかっているのか、猫嫌いの人には決して近づきません。あまり行動的ではない性格もあるのでしょうが…(笑)。あまり遊ばず、とても怠け者で気まぐれです。甘えん坊で彼の頭をかいてあげるととても喜ぶのでよくなぜまわしています。彼は路地裏で生まれた猫です。名前はスピーディですが、私たちは彼を決してそうは呼びません。あまり行動的でもありませんので名前をつけ間違えたのかもしれません。私は「猫」、娘たちは「私の七面鳥」または「私の愛」と呼びます。スピーディがやってきた経緯は、次女の誕生日に、長女が友だちのところから持ち帰りました。それはそれは素晴らしい誕生日プレゼントになりました。スピーディはお腹が空いたときや外出したいときに私に注意を惹きつける方法を知っています。私の足の甲を軽く噛む悪い癖があるんです。でもスピーディが寄り添ってくれると決め、抱きしめる時間は最大の喜びを感じます。彼は私に存在感と安らぎをもたらしてくれるのです。ーー名前をいくつももっているスピーディさまは、どうやら温厚な性格のようですね。家の人がそれぞれ勝手な呼び名で呼んでも、ちゃんと聞いているようで理解しているのです。名前負け?でしょうか!いやきっと小さい頃は行動的な元気な猫でいてほしいとの思いで名付けたのでしょう。でもスピーディはスピーディ!名前を変えることは考えていないとのことでした。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年02月04日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第205回目は白グレーのミネルヴァ(Minerva)さまと赤茶のロン( Ron )さま。とことん自由気ままな猫さまたちの物語【フレンチ猫さま】vol.205猫さまの話をもっと聞かせて!ミネルヴァさまは女性猫さま、ロンさまは男性猫さま。ともに4歳になりました。<ミネルヴァさまが語ります>我が家は1950年代頃の古民家を増築していて、工房風のウィンターガーデンを作ってもらいました。ここでみんなで快適な日々を過ごしています。私は、ガレージで生まれ、その後ここにやって来ました。ロンは近所の家で生まれました。私はよく長時間近所を散歩します。飼い主は私が生まれたガレージの隅で眠っているのか、それとも隣の公園で狩りをしているのかはわかっていないようです。家にいる時はリビングルームの肘掛け椅子で寝るか、本棚の近くのベッドでくつろぐのが大好きです。ロンはとても家が好きで、よく寝ています。何をしたらよいかわからないときは食べているか(彼の一日は、食事用のボウルから椅子まで移動することだけの日もあります)、リビングルームにあるみんなのお気に入りの椅子で寝るのが好きです。そして2人とも遊びは共通していて、羽とポンポンが付いた棒とマタタビを詰めたネズミのぬいぐるみで遊んでいます。私たちは2人とも新鮮な魚が大好物です。飼い主たちは忙しい時は家にいないことが多いのですが、みんなが揃う時は決まって魚が食卓に上がるので、幸せな時間を過ごせます。<飼い主から見たミネルヴァさまとロンさまとは>あるとき猫が近所のガレージで生まれたと聞きつけ、娘と私でミネルヴァを迎えに行きました。私たちは彼女をとても愛しているにもかかわらず、少し衝撃を受けました。なぜなら、彼女はまったくおとなしくなかったからです。人間が嫌いな猫を飼うのはあまり楽しいことではありません。時間を経て少しずつ彼女は私たちに慣れてきました。彼女は1歳のときに5匹の子猫を産みました。父親は多分ロンだと思います。子猫たちは5匹ともみんなメスでした。ロンは出産の時も慰めに来てくれて、とてもかわいかったです。ミネルヴァはとても良い母親でした。ある日、子猫たちがミネルヴァの元を去っていきました。ミネルヴァはあきらめたと思いましたが、子猫の一匹はミネルヴァに戻ってくるように呼びかけながら、母親を探していたようです。ロンは近所の家で生まれた5匹の子猫のうちの1匹です。ロンの生まれた家の人々は、ロンがあまり賢い猫とは思っていませんでした。今はだいぶ良くなりましたが、最初は猫の生態、彼の性格を理解するのが難しかったのは事実です。彼はあまり行動的でもなく、時々少し何かに迷っているように見えますが、それが彼の面白いところでもあります。私の家では、私が生まれたときから猫を飼っていました。そして、今ではもう1匹欲しいとさえ思っています。家に子猫がたくさんいた頃は最高でした。ロンは自分の赤ちゃんを愛し、一緒に寝て、とても父親らしく振る舞いました。とてもかわいかったです。でも、悲しいことに、我が家の2匹の猫は決して膝の上に乗ることはありません。基本的に独立心旺盛で、近寄られるのがあまり好きではありません。ミネルヴァは非常にワイルドで、人を近づけることを許しませんが、突然愛情があふれます。頭突きをしたり布団の下で私たちと寝ようとしたり、たっぷりした愛情を示すことがあります。ロンは、椅子に座っているときや道端で転がっているときに、撫でてもらいたがります。ミネルヴァは時に面白いことをします。近所の家から服を勝手に持ってきて、私たちへのプレゼントとして靴下や布などをベッドの足元に置いていきます。今では結構な量です。彼女がどこでそれらを見つけたのかはわかりませんが、苦情は一度もありません。ロンは道路のゴミ箱が置かれている場所に転がるのが好きで、時々汚れて帰ってくることがあります。ロンは大きくて不器用な漫画の猫のように見え、ミネルヴァは若いアジアの女神のように見えます。ロンは少しおっとりしていて、睡眠と特に食事以外に人生で何をすべきか本当にわかっていないようなので面白いです。ミネルヴァはとても美しく、彼女の愛情表現の瞬間は素晴らしいです。例えるならロンは静かな公園にある緑豊かな小さな山、ミネルヴァは自然の中に流れる澄んだ活気に満ちた春かもしれません。ミネルヴァは私をとても愛していると思います。私は彼女の愛人であり、時には私の夫に対しても愛情を返しますが、娘には近づきません。彼女はあまりにもワイルドです。ロンは特に娘を愛しており、私への愛情はあふれていません。娘は唯一彼を心から安心させることができるのです。娘が家に帰ってくるとロンはとても幸せなようです。猫は家に多くの静けさをもたらします。彼らには永遠の何かがあり、時間が経っても動じずそんな彼らの独立性と理解の難しさが大好きなのです。ーーパリ近郊のモントルイユには多くのクリエーターが住んでいます。ここに住んでいる女優のヴァレリー・クルーゼと舞台監督のダン・ジェメット、そして14歳の娘さんが、2匹の猫さまととても自由に生活をしていました。近くに大きな野生公園もあるのですが、ミネルヴァさまの狩りの獲物が洗濯物だっていうのが面白いですね。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年02月03日フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介!第204回目は赤トラサビのラフィア(Rafia)さま。愛情表現が特殊な猫さまの物語【フレンチ猫さま】vol.204猫さまの話をもっと聞かせて!ラフィアさまは3歳の女性猫さま。<ラフィアさまが語ります>私たちは人口3000人の村で庭付きの家に住んでいます。ここにはキャットフラップがあるので、望むままに行ったり来たりすることができるんですよ。冬はよく寝てよく食べ、天気がよければ少し外出します。晴れた日が来るとすぐに、外に出ます。私はハンターなので、たくさんのトロフィー(ネズミ、鳥、トカゲ、コウモリ…)を持ち帰ります。夏の夕方は庭の暖かい石の上に横になるのが好きです。私の特別な食事はキャットフードです。普段はキャットフードを食べないのです。おやつはありませんが、ナチュラルヨーグルトのポットの端まで舐めまくるのが大好きです。飼い主が仕事をしているときは隣で寝るのが好きで、特にリビングルームにある羊皮の肘掛け椅子が定位置です。また、近所の他の猫を監視するために2階の窓(庭側)にいることも多いです。不審者が通り過ぎるまでうなり声を上げて威嚇します。お気に入りのおもちゃはひとつも持っていません。そこらにある「目立つ」もので遊び、それを隠すのが得意です。<飼い主から見たラフィアさまとは>ラフィアは私にとっての4匹目の猫です。1匹目は黒猫のオスでした。名前はレオ、当初は飼うつもりは全くありませんでしたが、友人が猫の里親を見つけている間、彼女の手伝いをするつもりで預かりました。しかし、レオを抱っこした瞬間、彼は私を完全に魅了したのです。レオとは10年間一緒でした。バンブーという名前の小さなメスの子は本当にとてもワイルドでしたが、残念ながら私の元に来てすぐに車に轢かれてしまいました。それから、ジプシー!すでに10歳ですが、今は私の父親と一緒に住んでいる、とても優しくてかわいい女性猫です。私が離婚したとき、私は子どもたちのことを考えて、再び猫を迎えるまで3年待ちました。家の購入と新型コロナウイルス感染症による外出制限の後、広告でラフィアを見つけました。私は定期的にテレワークをしているので、猫とまた生活したいと思いました。ラフィアは気まぐれで、とてもかわいいのですが、突然私を噛むことがあります。彼女の存在は私にとってとてもうよいことですが、なぜ彼女が時々私を噛むのかはまだ理解できません(笑)。ラフィアはとても器用で、ドアを開けたりバランス感覚も優れて、遊びながら転がったりします。まるでサーカスの猫のようです!そして自分を理解してもらい、目標を達成するためによく鳴きます。そして偉大なハンターです。夏には畑のニンジンや他のものに隠れて何時間もそこにいて獲物を狙います。彼女が動いたり狩りをしたりすると、アニメ映画『ヒックとドラゴン』のトゥースレスのようにも見えます。ときどき、ラフィアが優しい目をする時は抱きしめたりすることができます(特に食べ物が欲しいとき)。気質的な面はおそらく私と似ています。私は噛みつきませんが(笑)。ラフィアと一緒にいて幸せなひとときは、私がソファに横になるとやって来て私の上に横たわり、ゴロゴロと喉を鳴らす時!それから、かくれんぼ!私がラフィアを見つけ出す15分間、小さな音を立てて私に探してってアピールする姿はとても愛らしいです。ーー過去に3匹の猫さまを飼っていたラフィアさまの飼い主は、離婚や新型コロナウイルス感染症の大変な時期に猫さまの存在が必要だと思ったようです。今まで飼っていた猫さまと全く違った性格のラフィアさまの噛み癖はある種の愛情表現のように思われます。著者情報松永学猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!取材、文・Manabu Matsunaga
2024年01月28日