ー 女性ならではの繊細な感性で、様々な美しいプロダクトを生み出す女性クリエイターたち。連載【Creation by Ladies】では、そんな彼女たちの作品...そしてその作品に込められた想いや背景を紹介していきます。 ——————————————— 第6回目は、柔らかく繊細な世界観にぎゅっと心を掴まれる。フェーヴ作家の misaki takeuchi さん。 " フェーヴ "をご存知だろうか。 フェーヴとは、フランスで1月に食べる伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」に入れる、陶器製の小さなオブジェのこと。オブジェと言ってもただのオブジェではない、小さな幸運のモチーフなのだ。日本でも近年、じわじわと認知度が高まりつつある。 ガレット・デ・ロワは元々、キリストの誕生を知った東方の三博士がお祝いを持って訪れた日 “エピファニー” の前後に食べるお祝いのお菓子。 フェーヴはフランス語で誕生の意味を持つ、「そら豆」の意。前述の通り、キリストの誕生を意味している。フェーヴが登場する前は、本物の豆を入れていたそうだ。豆といえば冬至のシンボルで、春に成長する最初の野菜。 冬至と言えば1年で一番日が短くなる日だが、別の言い方をすればそれ以降は日照時間がどんどん長くなるということでもあり、光が世界に戻ってくる象徴でもあった。きっといにしえの時代のフランス人たちは、長く厳しい冬を乗り越えてもうすぐ訪れる春への期待を、ちいさなフェーヴに託したことだろう。 ガレット・デ・ロワを家族や友人などと皆で切り分けて食べ、フェーヴが当たれば、その人が王様orお姫様! 紙の王冠を被って王様のように振る舞うことができ、その一年幸運が続くと言われている。 — 「お菓子を作ることが好きな母とカフェを営んでいました。当時陶芸を学んでいた私は、ケーキの中にフェーヴという可愛らしい陶器のアイテムを入れるフランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」の存在を知り、自分で作ったオリジナルのフェーヴを入れたガレット・デ・ロワをお店の商品として企画してみたのがきっかけです。その頃、日本でフェーヴの展示会などをやっていらっしゃるフェーヴ愛好家の磯谷佳江さんという方に出会い、展覧会にてフェーヴを販売し始めるようになりました。」 そう語るmisakiさん。現在はブーランジュリー向けのオリジナルフェーヴの受注製作や、日本やフランスの展示会でフェーヴの販売を行っているほか、自身の店「Oeuf」で毎年テーマを持たせたガレット・デ・ロワを企画し、販売しているのだそう。 ー 「フェーヴを作る時は大抵、石膏の型を作り、そこに粘土を挟んで形を抜きます。とても小さいものなので細部が型でもうまく出ないことがあり、型から外した後、乾燥する前に細かい修正をします。壊してしまわないよう一番集中力が必要な作業です。」 ー 「マーガレットに金色のてんとう虫をあしらったモチーフのフェーヴで、私のお店Oeufの2018年度のガレットデロワに入れて販売しました。てんとう虫はヨーロッパでは幸運のモチーフのひとつで、一見マーガレットに見えながら、よく見るとてんとう虫という遊びを入れた作品です。日本の見立て(※ある物を、他のものになぞらえて表現する技法)のような感覚が好きで、過去にも薔薇と白鳥の姿を重ねたようなイメージのフェーヴも作っています。」 ー 「生の白い粘土の状態です。型から外してどんどん並べていくと、サイズ感からチョコレートやクッキーのように見えてきます。小さいものがたくさん並んでいく様子を見るのが好きでどんどん製作のテンションが上がってきます。型が綺麗に出来ていると嬉しいのもこの時!」 ー 「出来上がりはこちら!ガレット・デ・ロワをモチーフにしたフェーヴで、磯谷佳江さんが開催しているフェーヴ展のオリジナルフェーヴとして、その年のテーマだった"リボン"をデザインに取り入れて作った受注品です。ガレット・デ・ロワにリボンをかけたデザイン。」 ー 「名古屋のブーランジュリー・パティスリー、Le Plaisir du painさんの2017年のガレット・デ・ロワ用に受注製作したフェーヴです。4種のパンを組み合わせたデザイン。並べてみるとテキスタイル模様のように。」 ー 「“小鳥の巣”。コトリ花店さんというお花屋さんの9周年の記念用に受注製作したフェーヴです。お店から注文を受けるときはそのお店の雰囲気や店主さんの好みをできるだけ汲み取り、そこに溶け込めるような作品をイメージして作ります。このときは鳥の巣というご希望でしたので、小さな卵を優しく包み込む巣に、お花屋さんにちなんで小さなお花とコトリの羽を一枚あしらったデザインにしました。繊細で可憐、色を使っていても透明感のある花束のアレンジがとても印象に残ったのでフェーヴも透明感を大事にして色はつけませんでした。誕生を予感させる縁起の良いモチーフだと思います。この作品は今まで製作した中で一番細かい細工を施しました。自分の製作のレベルを一つ上に上げてくれた大切な作品となりました。フランスでもフェーヴが好きな方が記念日にフェーヴを作ってもらうという話をよく聞きます。」 ー 「“精霊”。このフェーヴは立たせるとスカートの後ろの裾がふわっと浮いているデザインになっています。空気の中を踊るように漂う儚い姿をイメージして作りました。」 ー 「“胡桃リス”。2015年自身のお店Oeufのガレット・デ・ロワに入れたフェーヴです。胡桃の殻の中に丸くうずくまっているリスの姿をイメージして作りました。裏にすると胡桃の殻になっています。リスといえばどんぐりや胡桃など木の実を食べている姿が浮かびますが、そもそも本物の胡桃自体がすでにフェーヴのようなサイズ。この小さな殻の中にすっぽりとリスが収まっていたらとてつもなく可愛いのではないか、とある時ひらめいたのがきっかけです。」 ー 「“花と遊ぶ”。アンティークのものからインスピレーションを受けて作った一点ものの作品シリーズの一つ。特定のものからインスピレーションを引き出して作ってみるという今までとは異なった発想方で取り組んでいます。お花模様のレースから、そのモチーフと花に戯れる虫たちを連想して作りました。元となったアンティークの品と一緒に箱にセットして販売しています。」 ー 「風船、ネズミ、四葉のクローバーのフェーヴ。この三つは落とし込みを結構考えた作品。飛んでいる風船を描くのは簡単だけど立体で表現したらどうなるか、四葉のクローバーはフェーヴのモチーフでは定番中の定番なので、すでにいろんなデザインのものが出ている中でどうオリジナリティを出していくか悩みました。和菓子のようにシンプルだけど可愛い形が私の目指す理想です。また、お菓子の中に入れるものなので極端に細くて折れそうなデザインや高さがあってお菓子からはみ出してしまうようなデザインは避けます。」 ー 「こちらは“浅草ライヲン百貨店”というイベント向けに、『フェーヴの製作技術を活かしながら枠を超えて作品を作ろう』と思い製作した、陶器製ビーズのネックレスです。小さな花や葉のビーズを陶器で製作し、糸に編み込んで一連のネックレスに仕立てました。道端に咲いているような野草の小花が好きなので、そんなさりげない感じの雰囲気でリネンのワンピースなどに似合いそうなものをイメージして作りました。」 ー 「こちらも番外編。花のビーズと帯留めの、焼成前の生の作品です。まだ釉薬を掛けていないので、形の輪郭がはっきりと浮かび上がるのでよく写真に撮って残しておくようにしています。」 ー 「完成した帯留めです。上から鶉鳥。棗袋。帆立貝。古典モチーフですが、陶器独特の柔らかい雰囲気とパステルカラーで少し軽いイメージになるように仕上げています。」 ー 「こちらはわずか高さ3センチほど(!)のガラスドームとセットになった陶器製ミニチュアのガレット・デ・ロワです。白いそら豆のフェーヴ、レーザーカットで加工したオリジナルの紙の王冠もこだわったポイント。」 柔らかな世界観を纏った、misakiさんの作品の数々。 その作品ひとつひとつに、あるいはそのひとつの中にも更に細かい部分まで、意味を持って考え抜かれてデザインされている。聞けば聞くほど、もっともっと作品たちが持つストーリーを聞いてみたい、そんな気持ちにさせられる。 彼女が生み出すパステルカラーのちいさなオブジェたちに、心を奪われっぱなしの日々になりそうだ。 Fèves en céramique (フェーヴ作家):misaki takeuchi 多摩美術大学でデザインを学んだのち、化粧品のパッケージデザイナーとしてデザイン事務所に所属。陶芸は大学卒業後に勉強し、その後フリーランスになったのをきっかけに独自でフェーヴの製作と販売を開始。2012〜2017年 My Charm 「フェーヴの世界展」2019Collectionneurs de feves des rois (パリ) HP::
2019年03月12日ナチュラルな素材を使用したカッティングボードはまな板としての役目はもちろん、テーブルウェアとしても今らしい居心地のいいダイニング作りに欠かせないアイテム。ガラス製のグラス、セラミックのプレートに組み合わせればテーブル上に温かな調和が生まれ、ビストロにいるような気分に。 キッチングッズの新たな定番として、今回ご紹介したいのはフランスの老舗ブランドが作るオリーブの古木を使用したカッティングボード。一枚あればさまざまなシーンで活躍してくれそうです。 古木を使用した、サステナブルなものづくり フランス発の『BERARD(ベラール)』はオリーブウッド製品を1世紀以上にわたって作り続ける歴史あるブランドで、ナチュラルな素材へのこだわりや森林保護を意識したサステナブルなものづくりに共感する人が多くいます。カッティングボードには何十年もオリーブ畑で育ててきた巨木で果実を付けなくなった古木を使用し、職人の技によってまた新しい役割へ。オリーブの木材は丈夫で硬く、刃物などの傷が残りにくくキッチンツールとして最適で、プラステッィク製のまな板と比べても衛生面で優れているそうです。 日々のケアで長く使えるアイテムへ 右からオリーブカッティングボード(大)¥5,200、(中)¥3,800/BERARD(ZUTTO) お手入れは定期的にオリーブオイルを表面に塗ることでひび割れを防ぎ、木目の美しさをキープ。木の優しい質感は使い込むほどに味わいが増し、育てる楽しみがあります。長く使ってほしいという願いが込めらられたアイテムなので、結婚や新居など祝い事のギフトにもオススメです。 ZUTTO:kimyongduckstyling:Rina Taruyamatext:Momoko Yokomizo
2019年02月25日カフェやレストランでの食事が美味しく、特別な時間に感じるのはプロが作り出す味はもちろんのこと、その“ムード”も大事なスパイスになっていますよね。室内の装飾からテーブルウェアまで、ひとつひとつへの気配りが美味しいひと皿をもっと美味しくさせているはずです。家で食べる普段のごはんも、ちょっとした変化で洗練されたムードがテーブル上に。器に加えて、カトラリーにもこだわりを持つとぐっと見栄えがよくなります。 カジュアルに使えるフレンチカトラリー、『Jean Dubost Laguiole(ジャン デュボ ライヨール)』左からティースプーン¥1,000、デザートフォーク¥1,000、テーブルスプーン¥1,400、テーブルフォーク¥1,400、イングリッシュナイフ¥2,000/Jean Dubost Laguiole(ザッカワークス) フランスのカトラリーブランド『Jean Dubost Laguiole(ジャン デュボ ライヨール)』は1920年に刃物の町として有名なフランス・ティエール地方の小さな工房から始まり、アイテムの多くの工程が今も職人たちによってハンドメイドで作られています。カトラリーはクラシカルな雰囲気をまといながら、ぽってりとしたフォルムが親しみやすく、気取らない普段の食事に使えるデイリーなアイテムです。 軽すぎず重すぎず、持つのにちょうどいい重さで、柄の緩やかな窪みが手にフィット。慣れないフォーク&ナイフの扱いも、いつもよりスムーズにできてしまいそう。カラーバリエーションも豊富に揃い、スタンダードなカラーに加え、写真のカフェオレカラーのようなフレンチシックなテイストも見つけることができます。 愛らしいシンボルマークがチャームポイント 柄元に施されたマルハナバチのマークは、生産地であるティエール地方のシンボル。使っているアイテムのルーツを感じさせてくれる、かわいいワンポイントになっています。ステンレスとABS樹脂製なのでお手入れも簡単に済み、毎日使うにはぴったりのアイテム。朝食からおやつタイム、ディナーまでフレンチなムードをカトラリーから楽しんでください。 ジャン デュボ ライヨール (ザッカワークス) photograph:kimyongduckstyling:Rina Taruyamatext:Momoko Yokomizo
2019年02月19日昨年、横浜に開催場所を移し、大好評のうちに幕を閉じた「フランス映画祭」が、今年も6月に横浜にて開催されることになった。昨年は『たかが世界の終わり』にも出演した名女優ナタリー・バイをフランス代表団長として、14作品(+1短編)を上映。フェスティバル・ミューズの常盤貴子、『万引き家族』でカンヌパルム・ドールを受賞した直後の是枝裕和監督もオープニングセレモニーに駆けつけた。マスタークラスの開催やサイン会など多くのフランス映画人もゲストで登壇し、合計来場者も増員され、大いに盛り上がりを見せた。観客の声によって選ばれる「エールフランス観客賞」は、『最強のふたり』のオリヴィエ・ナカシュ&エリック・トレダノ監督コンビによる『セラヴィ!』が受賞した。本年度は、主催であるユニフランスの設立70周年、横浜とリヨン姉妹都市提携60周年など、記念すべき年でもあり、よりフランスらしく、横浜らしく、横浜とフランスの友好関係をさらに深める映画祭を目指していく。上映作品やゲスト情報については随時発表される予定。(text:cinemacafe.net)
2019年02月01日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「黄色いベスト運動」です。格差社会の膿が噴出するフランス。将来、日本でも?フランスでは、昨年11月から9週連続で、毎週土曜日にマクロン政権に反対するデモが開かれ、参加者は8万4000人にのぼりました。発端は、燃料税の値上げ。アメリカはトランプ政権になり、パリ協定を離脱するなど、環境問題に後ろ向きの姿勢を示しています。先進国として、フランスは率先してCO2の排出量を減らす対策を立てようと、燃料税を上げ、国民に電気自動車への乗り換えを促そうとしたのです。ところが、多くの国民にとって電気自動車は高額なため買えません。そこで、黄色いベストを着て、政策に反対の声を上げました。参加した人たちは、月収25万円前後の労働者や年金生活者。毎月ギリギリの生活を送っている、パリ近郊に住む人たちでした。彼らが政権を非難した理由はもう一つ。フランス政府が高額資産者に対して課していた富裕税を取り払ったからです。しかし、政府からすれば、富裕層がタックスヘイブンに逃げ、多額の税収を取り損ねないためには、ある程度の優遇もやむを得ないんですね。黄色いベストの人たちにイデオロギーの対立はなく、左派も右派もお金がないという点で団結しています。11月末にはシャンゼリゼ通りでデモ隊が暴徒化する場面がニュースになり、世界を震撼させました。壊し屋専門の部隊が出動しており、一部の極端なグループが黄色いベスト運動に便乗して起こしたともいわれています。12月に政府は燃料税の引き上げの延期を発表しましたが、その後もデモは続いています。フランス国民は、市民革命によって独裁王政を倒し、民主主義を勝ち取りました。幼少期から、「生きやすい社会とは自ら手に入れるもの」という教育を受け、デモは国民の当然の権利として認められています。しかし、これほどデモが続くということは、庶民の生活はかなり追い込まれているということでしょう。暴徒化するパリの映像を見たとき、僕は、これは5年後、10年後の日本の姿なのではないかと思いました。所得の格差はますます開き、今後は外国から賃金の安い労働者も入ってきます。仕事の奪い合いになり、国民の不満が溜まっていったら…。日本も決して他人事とはいえないのです。堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2019年2月6日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2019年01月31日自然の力を最大限に生かした高品質なマニキュア ネイルカラーやリムーバーを何度も使用することで、爪が薄くなったり割れてしまったりした経験はありませんか?刺激の強い化学物質が入っているものを使い続けると、爪にも肌にもダメージが残ってしまいます。1996年にフランスでスタートしたネイルメーカー『manucurist』のブランド『green』は、成分の最大約84%が天然由来の成分で作られている画期的なネイルポリッシュです。主成分はタピオカの原料でもあるマニオク、ジャガイモ、ウール、コットン、小麦、トウモロコシ、サトウキビといった植物由来のもの。保湿成分や活性化成分としては、ココナッツオイルやバンブーエキスを採用しています。また、ヴィーガンの認証を受けていること、動物実験を行っていないことも大きな魅力。ネイルをしているときも、していないときも健康に。カラーの美しさや輝きを損ねることなく、爪や環境への負担を限りなく減らしているブランドなんです。 『green』のネイルカラーの原料になっている、イモ類、トウモロコシ、サトウキビなど ファッションにも精通したパリジェンヌによるブランド 『manucurist』の代表であるガエル・ルブラ=ペルソナズは、パリで育ちパリで仕事を学んだ、生粋のパリジェンヌ。フランス・モード研究所でMBAを取得し、商法を学んでからはルイ・ヴィトンに入社しました。その後、プラダに転職し、ファッションに対する情熱を燃やし、色の魅力に目覚めたそうです。そして27歳の頃にトム・フォードに見出されたガエルは、サンローランの国際販売部門のグローバル・イメージ担当部長に抜擢されました。 彼女の夢は、両親が1996年から携わっていたネイルケア事業『manucurist』を引き継ぐこと。手の美しさにこだわり、クリエイションを愛していたガエルは、このファミリー・ビジネスを受け継ぎ、2015年に新体制のもと再出発しました。『green』には、「有害成分を含まないネイル製品をすべての女性たちに届けたい」という彼女の思いが込められています。 グリーン ナチュラルネイルカラー カーキ ¥2,200グリーン ナチュラルネイルカラー クイーンオブナイト ¥2,200グリーン ナチュラルネイルカラー リラ ¥2,200 グレイッシュなニュアンスカラーが揃う秋冬コレクション 2018年秋冬シーズンの新作としてラインアップするのは、ポピーシード、グレイアガタ、ローズマウントバトン、クイーンオブナイト、リラ、カーキの6色。つややかな輝きはそのままに、知性を感じさせるシックなカラーがずらりと揃っています。どのカラーも相性がいいので、その日の気分で組み合わせを変えて、バイカラーで楽しむのもおすすめですよ。 また、ホリデーシーズンに合わせて『green』初の限定コフレが登場。心がときめくような鮮やかなレッドチェリーに、コレクションの中でも人気の高いゴールドをセットにしたラグジュアリーなセットです。単品で使うのはもちろん、重ねて使うことで、さらに特別なカラーを楽しむことができます。とっておきの日のネイルとして、ぜひ手に入れてみてください! 左から、ポピーシード、グレイアガタ、ローズマウントバトン 各¥2,200 左から、クイーンオブナイト、リラ、カーキ 各¥2,200 グリーン ナチュラルネイルカラー 2018 Limited Coffret 限定コフレ ¥4,400 左から、レッドチェリー、ゴールド ネイルと一緒に手に入れたいベースコート&リムーバー 『green』のネイルポリッシュを使用するなら、ベースコート、トップコート、リムーバーまでナチュラルなものを揃えたいですよね。「ナチュラルネイルリムーバー」は100%植物由来で、市販のリムーバーによく使われるアセトン、酢酸エチルは不使用。爪と甘皮を乾燥させることなく、オレンジのほのかな香りを楽しみながら『green』のナチュラルネイルカラーを落としてくれます。自然の力を最大限に使った高品質な除光液なので、安心してネイルを替えることができます。もちろんベースコートとトップコートもラインアップしているので、セットで購入してみてください! トップコート、ベースコート各¥2,200、ナチュラルネイルリムーバー ¥2,900 スキンケアやヘアケア、コスメではナチュラルブランドがどんどん増えてきていますが、ネイルブランドとしてはまだ少ないのが現状。有害成分をカットし、自然由来の成分を配合した『green』のネイルポリッシュは、ネイルを普段使いしている人にこそ選んでほしいアイテムです。 商品は公式オンラインショップでも購入できますが、秋冬コレクションの6色、限定コフレに加え、定番カラー20色を揃えた期間限定のポップアップストアが2019年1月14日までエストネーション3店舗で開催中です。実際に手にとってカラーを選べるチャンスなので、ぜひお気に入りの一本を見つけてみてください。 manucurist green natural nail colorポップアップストア エストネーション銀座店0120-503-971(11:00~20:00) エストネーション六本木ヒルズ店0120-503-971(11:00~21:00) エストネーション大阪店06-4799-1750(10:00~21:00) ※2019年1月14日まで開催予定 公式オンラインストアsaharaonline.jp/shopbrand/br08 Instagram@manucurist.japan manucurist 正規輸入代理店株式会社サハラ・インターナショナルグループ075-252-1234manucurist.jp text:坂崎麻結
2018年12月24日フランス人に学ぶお酒との付き合い方 ワインの国といえば、やはりフランス。ワイン生産量、消費量ともにトップランクのこの国では、ワインは食卓に欠かせないもの。日本人にとってのみそ汁のようなものかもしれません。10代の子でも、家で家族と一緒に飲むワインは容認されているのだとか。ほとんどの家にワインのストックがあり、廉価なものは普段の食卓に、高めのものは記念日の食事やよそへの贈り物として活用するのが一般的です。 そして、その飲み方もさすがといえるものがあります。体質的には日本人よりもアルコールに強いフランス人ですが、決してがぶ飲みはせず、ゆっくりと飲むのが常識。日本の居酒屋にいるサラリーマンのように急ピッチで何杯もグラスを傾ける人は滅多にいないそうです。ストレス解消ではなく、楽しみとして飲む、この点はフランス人にぜひ学びたいところです。そうすることで、飲み過ぎや二日酔いも防げます。 ■フランス人に学ぶ、格好良いワインの飲み方 ・すきっ腹で飲むのは禁物。必ず、食事と一緒に飲もう・特に、お酒に弱い人は、食前や食中に水やソフトドリンクを十分に取りながらワインを飲む・銘柄を見ながら、よく味わって飲み、好きな銘柄を発見しよう・他のお酒も飲むときは、飲み過ぎに最も注意 知っておきたいワインの効能 さて、いよいよワインの効能です。赤と白ではだいぶ違いますから、それぞれ紹介します。 ■1:赤ワインの効果 ぶどうの実だけでなく、皮や種を一緒に絞って作る赤ワインには、ポリフェノールがとても多く含まれます。種子や皮のポリフェノールを日々取ることで、血流促進による美肌、冷え性や肩こりの改善、体脂肪の分解、腸内環境やむくみの改善、活性酸素除去(シミやたるみ予防)、などの作用が期待できます。パントテン酸やビオチンなどのビタミンB群も多く含まれるので、肌や粘膜も守ってくれます。ただし、タンニンを含むため、鉄分の吸収を妨げる、血管を収縮させるという作用もあり、貧血気味の人、頭痛持ちの人は飲み過ぎないように注意しましょう。 ■2:白ワインの効果 白ワインは、赤に比べてポリフェノールは少なめですが、複数のミネラルがバランス良く含まれています。特に、辛口の白ワインのほうがミネラル豊富で、食事で取った栄養をスムーズに分解し、むくみやイライラの予防などに効果的です。また、リンゴ酸や酒石酸などの有機酸が含まれていて、腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌を増やす作用がありますから、便秘がちの人には白ワインのほうが良いでしょう。 必読!きれいになるワイン活用法 食事と一緒にそのまま飲むだけでなく、さらにおいしく、効果的にワインを活かす術をご紹介します。 ■1:サングリア 赤ワインにフルーツを半日から1日ほど漬け込んで作るのがサングリア。フルーツの産地が多いスペインやギリシャでよく飲まれています。とにかくおいしいというだけでなく、フルーツのビタミンCも加わり、美白にもお勧めの飲み方。適したフルーツは、オレンジ、レモン、ブルーベリー、グレープフルーツなどですが、冬場はいちご、りんご、洋梨などを入れても美味。特に、その年の新酒(ヌーボー)はフレッシュな酵母菌がたっぷり入っているので、ヌーボーのサングリアは美容面でもメリットは多大です。 ■2:スプリッツァー 白ワインを冷えた炭酸水で割ったカクテル。炭酸の量はお好みで。白ワインの有機酸が腸内美化に効果的なだけでなく、炭酸水には胃腸の働きを活発にする効果があり、便秘が気になる方にお勧めです。 ■3:ホットワイン 冬場に必ず試してほしいのが、赤ワインにスパイスを加えて温めたホットワイン。 小鍋にワインとシナモン、八角、カルダモン、クローブ、黒コショウなどのお好みのスパイス適量と、レモンやオレンジのスライスを1枚入れて弱火で5~10分ほど火にかけます。アルコールに弱い人は、加熱時間を長めにしてアルコールを飛ばせば飲みやすくなります。ホットワインは血行を促す作用があり、冷え症の女性にはお勧め。寒い夜でも手足が温まってよく眠れます。 ■4:ワイン風呂 ちょっと大胆な方法ですが、浴槽にワインをボトル半分くらい入れて温まるワイン風呂は古代から貴婦人の贅沢な美容法として知られています。とにかく体がよく温まり、血行促進、お肌すべすべ効果が抜群です。ぜひ、一度トライしてみましょう。ただし、ワインがあまり多すぎると酔います。浴槽に色が付くと困るので白ワインがお勧めです。 いかがでしょうか。ワインがいつもの生活をときめきのあるものにしてくれるはず!今日からワイン美人を目指してみませんか? wellfyより
2018年12月02日フラットのシューズは一見ラクそうに見えるのですが、長時間履いていると意外と疲れると感じている人も多いのではないでしょうか。その要因は靴底。靴底が薄いフラットシューズは衝撃吸収力が弱く、足裏に負担がかかりやすくなっています。フラットタイプで女性らしい足元を作ってくれるバレエシューズも、ポインテッドヒールよりは断然ラクだけどモノによっては痛くなったりすることも。そんなお悩みを解消しながら、フレンチなムードもキープしたバレエシューズが、遠くモロッコのブランドにありました。 2つの文化が出会う場所、カサブランカのシューズブランド 『REVE D’UN JOUR(レーヴ ダン ジュール)』は、モロッコ・カサブランカのシューズブランド。かつてフランス領だったカサブランカは、今もフランス文化の影響が色濃く残っている都市で、本来のエキゾチックなムードとフレンチシックのミックスしたスタイルが新たな魅力です。レーヴ ダン ジュールもそうした背景を感じる、“カサブランカに漂うリラックスしたフレンチスタイル”をコンセプトに。 自社工場でオールハンドメイドのバレエシューズ ブランドのシグネチャーである、バレエシューズは一足一足すべて自社工場でのハンドメイド。伝統的なサケット製法が、疲れやすさを解消するカギとなっています。サケット製法では歩行時の衝撃をやわらげるクッション入りの中敷とアッパーを縫い合わせ、袋状にして木型に合わせて固定。ソールの反りがよく、歩いたときに足の動きにしなやかにフィットしてくれます。 アッパー素材にはソフトなゴートレザーを使用し、アウトソールはラバーソルで補強されているので履き心地も快適です。 先端が丸みを帯びたスクエア型なので、大人っぽいシルエットがスタイリングをリラックスしすぎず仕上げてくれます。足元もすっきりと見せてくれるので、甲の幅が広めな日本人にはうれしいかぎり! レーヴ ダン ジュールはフランス語で“夢がかなう日”という意味するそう。あなたの夢をかなえる一足をこの冬にぜひ。 バレーシューズ¥17,000/レーヴ ダン ジュール(ビームス ウィメン 原宿) ビームス ウィメン 原宿03-5413-6415:kimyongduckstyling:Mari Nagasakahair&make:Daisuke Yamada(Cake)model:Rio Kajiyamatext : Momoko Yokomizo
2018年12月01日トップライター:沼口祐子日本にあって、フランスにないものは「塾通い」かもしれません。フランスにも学習塾がないわけではありませんが、数はとても少なく、通う生徒もまれです。また、塾は学力向上というよりは、成績不振な子どものサポートが目的となっているようです。では、放課後や休暇中の宿題や勉強を誰がみるのかというと、それは親です。フランスには階級意識が色濃く残っており、両親や家族の学歴レベルがほぼそろっています。そのため、現代になっても親の職業を継ぐ子どもは多く、親がわが子の勉強をサポートし、将来の道につながるようサポートしていくのです。科学者の子は科学者に、弁護士の子は弁護士に、教師の子は教師に、というパターンは少なくありません。理数系が苦手なのは家系なのか?パリ郊外ジフ市の公立中学ジュリエット・アダンに5年生(日本の中学1年)の2学期から転入した娘は、当初から数学、化学の授業についていくのが大変でした。家に戻ってからも長い時間机に向かって必死に勉強をしていましたが、成績は伸び悩んでいました。ある日、娘はこんなふうにたずねてきました。「ねぇ、ママ、わたしたちの親族でサイエンスに強い人っている?」わたしは父方、母方すべての親族を思い浮かべましたが、理数系はひとりもいなく、みんな文系であることに気づきました。すると娘は「やっぱね~。これって遺伝だよ」とため息をつきました。そして4年生(日本の中学2年)になると、クラス担任のムッシュ・ブリュヌが数学教師だったため、新学期がはじまると同時に、わたしは娘とともに学校に呼び出されることになってしまいました。「カリンには助けが必要です。塾に通うか家庭教師をつけるべきと思いますが」ムッシュ・ブリュヌはそう切り出しました。先生に言われるまでもなく、わたしも塾や家庭教師の料金を調べてみましたが、需要があまりないためか高額になっているようで、わが家の家計では捻出不可能でした。それを伝えると、ある提案をしてくれました。フランスの宿題お助け教室とは?先生「では、ちょっと趣旨は違いますが、わが校のエイド・オー・ドゥヴワ(宿題お助け教室)に参加してみますか?専任教師に数学を重点的にみてくれるよう、わたしから頼んでおきますので」わたし「授業料はどのくらいかかりますか?」先生「ここは公立校ですから、もちろん無料ですよ。ご心配なく」移民の多いフランスでは、公立校の中学校までの期間は放課後に生徒をサポートする制度があるのだそうです。家庭内で勉強を見てもらえない生徒を救済するシステムで、これはどの地域のどの学校にもあって、もちろん無料です。日本だと放課後はお金を払って学習塾に通うのが一般的と考えると、その点だけ取ればフランスの公立校は至れり尽くせりとも言えます。娘が通っている中学校のエイド・オー・ドゥヴワは、授業が半日で終わる水曜日を除いた月・火・木・金の放課後に、校内の図書館を使って開かれていました。専任教師は、フランス語・数学・歴史・地理・物理・生物、そして英語のすべてを教えることができるとのこと。ただし、ドイツ語だけは教えられないと言われましたが、娘の場合、ドイツ語の助けは必要ありませんでしたから問題はありません。とりあえず週に2回エイド・オー・ドゥヴワに参加すべく、その場で申し込みをしました。娘は毎日でもいいと言ったのですが、疲れてしまうのも問題なので週4日がちょうどよかったようです。凱旋門の前で微笑む14歳ごろの娘気さくな先生は、ラガーマン!エイド・オー・ドゥヴワは、6年生から3年生(日本の小学校6年~中学3年)の”やる気のある生徒”だけが少数集まっていたそうです。宿題のサポートが必要な移民の子はもっと大勢いたはずですが、勉強ができなくても、宿題をやらなくてもいいという生徒はそこには来ないからです。成績が伸び悩み、それでも、なんとかしたいという意欲と向上心のある生徒だけなので、その数は毎回10人ほど。しかし、娘にとって少人数はラッキーでした。図書館内で騒ぐ生徒はいないので集中でき、また先生からは個別の説明をじっくり聞けるからです。専任教師はムッシュ・シメオニというがっちりした体格のラガーマンでした。初対面の日、娘は「顔に殴られたあとみたいなアザがあったから、けんかっ早いこわいオジサンかと思った」と言っていました。娘のいぶかしげな表情を読み取ったムッシュ・シメオニのほうが、「いや~、昨日のラグビーの試合で顔をぶつけちゃってね」と照れ笑いしたそうです。先生はジフ市のラグビーチームの選手でもあったのです。ムッシュ・シメオニはあらかじめ、娘のこれまでの成績をチェックしており、数学を重点的に、またほかの主要科目もテスト前には、ていねいに教えてくれることになりました。娘も気さくな先生にすぐに慣れ、何でも質問ができたと喜んでいました。おやつも学校が無料提供ところで、放課後におやつもなくて小腹がすくのでは……と、心配したのですが、「いつもジュースやマドレーヌやクッキーとかが並んでて、食べ放題なんだよ」と、娘からの報告を受け、こちらもひと安心。無料なのにここまでやってくれる学校にはひたすら感謝でした。エイド・オー・ドゥヴワの終了は18時30分。先生と生徒が外に出てくるのは19時近くなり、冬になると真っ暗なので、わたしは犬連れで校門まで迎えに行っていました。学校の送り迎えは愛犬ジュエルの日課でしたムッシュ・シメオニは愛想がよく、毎回わたしに手を差し出し握手を交わしながら、「カリンの成績は上がっていきますよ」と、励ましの言葉をかけてくれました。その後、各科目の成績はわずかに上がってはいったものの、肝心の数学に関しては1ポイントだけは上昇したものの、落第しないギリギリの線が続きました。どんな子にも得手不得手があるのだから、わが娘も落第せずに進級していってくれればそれでいいかなと、そのころのわたしは考えていました。沼口祐子(ぬまぐちゆうこ)1957年静岡市生まれ。編集プロダクションを経て、フリーライターになり、女性誌のさまざまなページ作りに携わる。1995年に渡仏し、パリで20年間子育て、犬育てをしたのち、2015年に帰国。著書に、『しあわせになれるパリ幼稚園物語』、『気分はパリ暮らし』などがある。
2018年11月23日今やすっかり定着した「食育」という言葉。ここ日本では2005年に「食育基本法」が制定され、急速に「子どもと食」についての意識が高まってきました。この「食育基本法」は日本独自の法律であり、国民一人ひとりが食育の推進に取り組むことを目的としての制定されたものです。一方で、海外ではどうでしょうか。生活環境の違い、食文化の違い、食料自給率の違い……あらゆる点で日本との違いがあるにせよ、世界中どの国であっても“健康な人生を送りたい”“子どもに食の大切さを伝えたい”という願いは同じはずです。ここでは、世界各国の食育事情から見えてくるものや、日本でも取り入れられそうなアイデアをご紹介します。今回は、言わずと知れた美食の国・フランスです。グルメ大国フランス。その食育の歴史をひもとくヨーロッパで初めて食と健康についての政策を打ち出したフランスは、まさに食育先進国といえるでしょう。活動の中軸となる国の機関「フランス国立食文化評議会(CNAC)」(1989年設立)は、食の問題に取り組むだけではなく、文化としての食を広める役割も果たしています。その食育活動の中でも重要な位置を占めるのが『味覚週間』と呼ばれる国民的な食育イベントです。1990年にスタートしたこのイベントは、毎年10月の第3週目にフランス全土で開催されます。その目的は、「バランスの取れた食生活を促進する」「食体験を通じ、味覚や風味について様々な提案を行う」といった消費者目線のものから「安全で良質な食品の生産者を勇気づける」「食品の産地、生産方法、質について信頼できる情報を提供する」などと生産者のメリットを考えられたものまで多岐に渡っています。近年では数百もの自治体が参加し、国立食文化評議会や農業・食品・水産省なども加わるまでに発展した結果、国民の8割以上に認知される国民的食育活動へと成長を遂げたのです。この『味覚週間』で実施される取り組みの中で最もフランスらしさを感じさせるのが「味覚のアトリエ」と呼ばれるイベントです。<味覚のアトリエとは?>フランス全土で行われる食のイベント活動。有名な星付きレストランなどの飲食店は、この期間のためのメニューを用意し、学生には学割を利用した特別価格で料理を提供する。この取り組みにより、日頃そのようなレストランを利用できない層が新しい味覚を発見する機会になる。「子どもが有名店で食事なんて」「大人になってからでいいじゃない」と“本物の味”から遠ざけるのではなく、有名店の本格的な味覚に触れることを推奨する、というのがなんともフランスらしいですよね。フランスの学校は食堂も学びの場日本のように給食がないフランスでは、子どもたちは昼休みに自宅に戻って昼食をとっていました。しかし近年では共働きの家庭が増え、ほとんどの子どもたちは食堂(cantine:カンチーヌ)でランチをいただきます。フランスは学校食堂を「食育の場」として考えています。そのため、生徒にきちんと座りきちんと食べることを体験させ、食のバリエーションを伝えることを大切にしているのです。さらに、教育省や経済・財政・産業省、農業・水産省といった関係各省の大臣が連名で「学校食堂での食事と食の安全」と題する指令を出し、あらゆる方面から学校食堂をサポートしています。たとえば、推奨される摂取エネルギーの配分を【朝食2割、昼食4割、4時の間食1割、夕食3割】とし、「昼食はこの割合に従って用意すること」と定めるなど、かなり細かく制定されています。どうしてここまで細かいかというと、しっかりとした理念に基づいたうえで学校食堂を「食育の場」としているからです。この学校食堂に関する指令では、次のような点を教育活動の軸として掲げています。1.生徒の味覚を育て、伝統の料理を評価し、質の良い農産物を推奨すること2.味覚をはっきりと表現できない生徒に対し、味覚に関する正確な言葉遣いや表現力を養わせること3.食品製造の方法や食物の成分について説明すること4.その土地の特産物を賞味すること5.香り、香辛料、エキスを発見すること(引用元:国立国会図書館|ISSUE BRIEF NUMBER 450|欧米の食育事情)香辛料やエキスを自分の舌や鼻で感じ取ることは、繊細な味覚を養ううえで非常に重要です。フランス人のグルメな舌は、こうやって小さいうちから鍛えられているのかもしれませんね。ここで注目すべきは「2」の項目について。味覚と言語能力や表現能力の関係性について、次で詳しく説明しましょう。味覚を言語化する→味覚が研ぎ澄まされる→さらに言語表現が豊かになる!フランスでは食育の要である『味覚教育』と『栄養教育』の授業に多くの時間を割いています。独自のメソッドに基づいたその内容は、基本的なことを子どもにもわかりやすく教えるだけはなく、食を通じて五感を研ぎ澄まし、言語表現にまでつなげることを目的としています。ここでは、ベネッセが2008年に現地で調査した授業内容の一例をご紹介します。8歳~10歳、180人の小学生を対象とした味覚授業は非常に興味深い内容です。まず、子どもたちに五感について説明したあと、さまざまな感覚機能を言語で表現できるように促します。具体的には、以下のような方法で学びます。・匂いを嗅ぎ分け、なんの匂いに似ているか言葉で伝える・何枚かの違う布を触らせた感触を言語で表現させる・料理や飲み物の感触(ねっとりしている、サラサラしている、バリバリしている、など)を表現させるフランスでは自分の思っていることを論理的に、相手にわかるように表現することを小学校から徹底して教育されます。それは食育の一環である味覚教育でも同じです。子どもたちが“味覚の言語化”を学ぶことは、味覚をより研ぎ澄ます効果があり、その鋭敏になった味覚が言語表現をより豊かにする、という感覚と言語との相互作用効果が期待できるといいます。さらにもうひとつ。味覚を言語化できるようになることで思わぬ利点も生まれます。それは「食わず嫌い」が減るということ。見ただけではその味が想像しにくい食べ物への抵抗感は、未知のものに対する恐怖と似ています。その恐怖を払拭するには、言語表現を介した想像力が有効です。自らの想像力により先入観を取り払い、新しいものや知らないものにも挑戦してみようというチャレンジ精神が芽生えるのです。より実戦的な栄養教育を取り入れる効果とは同じくベネッセが現地調査した『栄養教育』では、どのような授業が行われているのでしょう。ここでご紹介する実例は、9歳の小学生24名を対象としたもの。まず、子どもたちには昼食前にメニューを渡し、「栄養アドバイスマシーン」という機械で食べたいものを選ぶように促します。フランス料理らしく前菜→メイン料理→デザートの順番で選ぶよう指示されますが、面白いのは選んだメニューによって与えられるポイントが異なるということ。栄養バランスの良し悪しによってポイントが進呈され、子どもたちは自分が選んだメニューを食べながら「自分のポイントがどのような理由で少なかったのか」などを栄養士を交えて話し合います。このようにゲーム感覚で楽しみながら実践的に学ぶことは、子どもたちにとって深い理解につながることが期待できます。日本に比べて早い段階から「自分で考え、自分で選ぶ」ことに重点を置いた教育をしているのは、食文化の違いも大きいのかもしれませんね。ご存知の通り、フランスの食事はスープ、前菜、メイン料理、チーズやデザート、果物、というように一皿ずつ順番に運ばれます。そのため、味のバランスや栄養の偏りを頭の中で考えてからメニューを決定しなければなりません。つまり、子どもたちの将来の食生活に直結するからこそ、授業の一環として時間をかけて取り組んでいる様子がうかがえます。***美食の国フランスでは美味しい食べ物があふれ、人々は食べることを楽しんでいます。ただしそれは、フランスが国として自国の食文化を守り、受け継いでいくことを前提として制定された教育プランの賜物でもあるのです。「味覚を確立する」という教育、ここ日本でも積極的に取り入れてほしいですね。(参考)農林水産省|食育の推進StudyHacker こどもまなびラボ|「食育基本法」とは?以外に知らない基本理念と内容をまとめてみた国立国会図書館|ISSUE BRIEF NUMBER 450|欧米の食育事情benesse|若手研究者現地調査レポート|フランスの小学校教育における食育TOKYO GAS|ウチコト|【食育】フランス生まれの味覚教育「味覚の一週間」とは?著名シェフによる特別料理教室もご案内!
2018年11月08日探しものをしているとき、“なんでもないシンプルなデザイン”ってじつはとても難題です。その“なんでもない”に潜む、ちょっと品がいいとか、肩の力の抜けたラフなムードなど本当の気持ちを分析しないと、「なんか違うなあ」とオンラインでもショップでもピンとくるものに出合えるまでにはかなり時間がかかりそう。 寒くなったら欠かせないストールも、お買い物迷子になりがちなアイテムのひとつ。形はある程度決まっているものだから、似たりよったりのデザインはたくさんあります。かといってプライスも同じかというと、素材次第でさまざま。大きさ、カラー、柄はもちろん、どんな素材が欲しいのかまで具体的にイメージして自分にぴったりのシンプルな一枚を見つけましょう! フレンチベーシック、『A.P.C.(アー・ペー・セー)』のストール ミニマルなデザインで世界中のシンプルファッション好きの信頼を得ている『A.P.C.(アー・ペー・セー)』。今年の巻物は、質がよく、大判のものをと思っている人にぴったりのストールがここにありました!イタリア製のウール100%で作られたストールはしっとりと滑らかな肌ざわりで、カシミヤと比べても劣らず。大判のサイズですが、薄手の生地なのでくるくると巻いてもがボリューミーになりすぎず、すっきりとした首元を叶えてくれます。広めの幅がほどよい存在感を示し、アウターとのバランスの取りやすさもチェックポイント! 知的でやさしげな印象をもたらす、キャメルカラー そしてキャメルは、まとう人を品よく知的に見せてくれるマジックカラー。濃淡の具合で違いはありますが、A.P.C.の場合は薄めのクリーミーなキャメルをチョイスしより女性的に。ダークトーンの服になじみながら、顔まわりをさりげなく明るく照らしてくれます。秋のはじまりや春先ならガウン代わりにさらりと羽織るのも素敵で、数シーズン使えるのも魅力的です。 ストール¥23,000/A.P.C.(アー・ペー・セー カスタマーサービス) アー・ペー・セー カスタマーサービス03-3710-7033:kimyongduckstyling:Mari Nagasakahair&make:Daisuke Yamada(Cake)model:Rio Kajiyamatext : Momoko Yokomizo
2018年11月06日資生堂パーラーより「山形県 岡田果樹園産 ラ・フランスのパフェ」「山形県産 ラ・フランスのパフェ」が登場。2018年11月1日(木)から11月30日(金)の期間限定で、「山形県 岡田果樹園産 ラ・フランスのパフェ」は銀座本店 サロン・ド・カフェ、「山形県産 ラ・フランスのパフェ」は日本橋店、横浜髙島屋店、横浜そごう店、ラゾーナ川崎店にて販売される。山形県 岡田果樹園産 ラ・フランスのパフェ銀座本店 サロン・ド・カフェ限定での提供となる「山形県 岡田果樹園産 ラ・フランスのパフェ」は、とろけるような上品な甘さが口いっぱいに広がる山形県東根市岡田果樹園にて収穫されたラ・フランスを使用したパフェ。メープルアイスクリームとアールグレイゼリーの相性が良く、キャラメルソースのコクとメープルシュガーの軽やかな甘みのバランスも絶妙。別添えのプラリネソースをかけて味の変化を楽しむのもおすすめだ。山形県産 ラ・フランスのパフェ「山形県産 ラ・フランスのパフェ」は「山形県 岡田果樹園産 ラ・フランスのパフェ」とは違ったアレンジを施した一品。フレッシュのラ・フランスをワインのコンポート、ソルベ、ソースに仕立て、香りと甘さが引き立つようミルクアイスクリームと合わせられた。また、チョコクランチやシナモンの効いたシュトロイゼルの食感もポイント。最後まで飽きることなく、ラ・フランスの豊かな風味を堪能することが出来る。【詳細】資生堂パーラー「ラ・フランスのパフェ」提供期間:2018年11月1日(木)~11月30日(金)メニュー詳細:山形県 岡田果樹園産 ラ・フランスのパフェ 1,980円(税込)販売店舗:資生堂パーラー 銀座本店 サロン・ド・カフェ山形県産 ラ・フランスのパフェ 1,728円(税込)販売店舗:日本橋店/横浜髙島屋店/横浜そごう店/ラゾーナ川崎店<店舗情報>■銀座本店 サロン・ド・カフェ住所:東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル3階営業時間:火~土 11:30~21:00(L.O.20:30)、日・祝 11:30~20:00(L.O.19:30)定休日:月曜(祝日の場合は営業)TEL:03-5537-6231(予約不可)■日本橋店住所:東京都中央区日本橋2-4-1 日本橋髙島屋S.C.本館8階営業時間:11:00~22:00(フード L.O.21:15/デザート・ドリンク L.O.21:30)定休日:百貨店に準ずるTEL:03-3246-5288■横浜髙島屋店住所:神奈川県横浜市西区南幸1-6-31 高島横浜店6階営業時間:10:00~20:00(L.O.19:15)定休日:百貨店に準ずるTEL:045-311-5111(代)■横浜そごう店住所:神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店2階営業時間:10:00~20:00(L.O.19:15)定休日:百貨店に準ずるTEL:045-465-5733■サロン・ド・カフェ ラゾーナ川崎店住所:神奈川県川崎市幸区堀川町72-1 ラゾーナ川崎プラザ2階営業時間:10:00~21:00(L.O.20:30/軽食・サンドウィッチ L.O.20:15)定休日:無休(施設に準ずる)TEL:044-874-8593
2018年11月03日「餃子フェス TOKYO 2018」が、2018年10月31日(水)~11月4日(日)まで、東京・中野四季の森公園にて開催される。これまで各地で“餃子ファン”の心を掴んできた「餃子フェス」が、第1回の開催地に帰ってくる。中野四季の森公園で開催される今回は、定番人気の「ご当地餃子」から、皮や餡などにこだわる「職人系餃子」、肉汁を閉じ込めた「肉汁ハンパない系餃子」、そして餃子ブームの火付け役「おしゃれバル系餃子」まで、幅広いバリエーションで展開する。女子の心をがっちり掴む「おしゃれバル系餃子」「おしゃれバル系餃子」として登場する店舗には、中野から初出店となる「餃子バル ぴこれ」がラインナップ。人気No.1 のインスタ映え餃子「桜エビとホタテの濃厚ホワイト泡餃子」を提供する。また根強いファンが多い「餃子×バル ちびすけバル」は、コラーゲンをたっぷりと餡に詰め込んだ「コラーゲン入り肉汁ねぎ塩焼き餃子」をもって参戦する。飛び散り注意!人気の「肉汁ハンパない系餃子」「肉汁ハンパない系餃子」を販売する店舗には、「餃子フェス」でもこれまで高い実績を上げてきた3店舗の名が挙がった。「肉玉そば おとど×浅草開化楼」の「東京名物 肉汁おとど餃子」、「羽根つき焼小籠包 鼎’s(Din’s)の旨味たっぷり「羽根つき焼き小籠包」、そして「近江牛餃子 包王」の「肉大盛 近江牛餃子」。これでもかというほど肉汁をたっぷり閉じ込めた餃子は“病みつき注意”“飛び散り注意”な絶品だ。「ご当地餃子」&「職人系餃子」も見逃せないご当地餃子の定番である宇都宮餃子の代表として「宇都宮餃子館」が出店。今回は特別に、こだわりの国産野菜と那須高原産のロイヤルポークを包み込んだ健太餃子をパワーアップさせ、濃厚な肉汁を増量した「肉汁健太餃子」として販売する。また、関西を代表する職人系「餃子専門店 福吉」からは、濃厚チーズにアクセントとして黒胡椒をかけ、さらに両面焼きをするという、新感覚餃子「肉フロマージュ餃子」が登場する。秋ならではのドリンク&スイーツもピックアップ餃子とともに楽しめるビールも豊富なラインナップを揃えた。なかでも、「ラ・フランスハニー」は、「hokkaido brewing」の北海道余市産の洋梨とはちみつなどをふんだんに使用した餃子フェス会場限定ビールだ。さらに、サングリア専門ブースが初めて展開される。なお、お口直しのスイーツには「芋屋 種子島」の「バター焼き安納芋&ミルクアイス」や「アイスブリュレクレープ」の「生キャラメルソフト ブリュレクレープ」など、秋を想わせるメニューが並ぶ。【開催概要】餃子フェス TOKYO 2018日時:2018年10月31日(水)~11月4日(日) 11:00~20:00(10/31は12:00~/土日は10:00~)場所:中野四季の森公園住所:東京都中野区中野4-13料金:入場料無料(食券・電子マネー利用可能)※食券600円/枚前売券:ローチケ(L コード:35552)、ヤフーパスマーケット(10/10より発売)
2018年10月27日マリンニットBLUE ELECTRIQUE ¥36,000/La Touche Française(フライオン) 日増しに秋が深まっていくのを感じる頃になると、そろそろ冬の洋服を探さなくちゃ!と思い始めます。ブルターニュ発のニット専門ブランド『La Touche Française(ラ トゥッシュ フランセーズ)』の「マリンニット」は、この冬も楽しみたいと思わせてくれる1着。地元を愛するブルトン(ブルターニュの人々)が力を合わせて作り上げたアイテムです。ブルターニュに対する深い愛情と、その町の伝統を維持して活性させたいという強い思いが重なって『ラ トゥッシュ フランセーズ』の「マリンニット」は生まれました。 ブルターニュが誇る、職人の技術の粋を集めて作られる「マリンニット」 『ラ トゥッシュ フランセーズ』のニットは、フランス北西部、パリから5500kmほどの場所にある、人口はわずか1600人ほどの小さな集落で作られています。ブルターニュといえばもともと、1532年にフランスに併合され州となるまではブルターニュ王国という独立国。その古くからの伝統や歴史が色濃く残るロアンに現存し、1950年代からマリンニットを専業とする工場で作られていられているのです。『ラ トゥッシュ フランセーズ』の「マリンニット」は、そんな工場に働くプロ意識の高い25人の職人たちに支えられ、生み出されています。 はじめまして『ラ トゥッシュ フランセーズ』!の不朽の1着 何か月も海で過ごす漁師のため作られた「マリンニット」は、寒さに負けずに漁に専念できるよう考えられた18世紀から続く、防寒着です。 肉厚で上質な漁師ニット=「マリンニット」は、通常のニットに比べ保温力が抜群! アウターを着るにはまだ早い。けど、朝晩冷え込むという日にも頼れる1着です。 マリンニットBLUE ELECTRIQUE ¥36,000/La Touche Française(フライオン) 襟元は風が入ってこないように詰まっており、ボタンを外さなければ頭が通らないほど。しかし、それが抜群の保温力を発揮してくれます。フランスブランドらしい、アイデンティティを感じられるカラーリングは、ダウンカラーになりがちな秋冬ファッションのスパイスとなってくれるはず。 ほどよく体にフィットするため暖かく、真冬でも「マリンニット」にアウターをプラスするだけで十分。着込む必要がないため、着膨れ知らずなのも嬉しい。 (左から)マリンニット ROUGE ¥35,000、MARINE ¥36,000、VERT ¥35,000/La Touche Française(フライオン) いよいよ秋。しっかりと寒くなる前のいま、冬の準備を始める気持ちに向かわせてくれる、『ラ トゥッシュ フランセーズ』です。 La Touche Française03-6447-4785(フライオン):Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Akira Watanabe
2018年09月28日フレンチシューズブランド『Paraboot(パラブーツ)』は、1908年から変わることなくメイドインフランスを貫く名門ブランド。昔ながらの製造方法で作られる靴は、アウトドアシューズをルーツにもつタフな作りや洗練されたデザインで、メンズファッション誌などで特集も組まれるほどの人気の高さです。トラッドシューズやメンズライクなシューズを履くことがレディースの定番スタイルのひとつとなった今、ちょっと贅沢なプライスでもタイムレスに愛用できる一足が欲しい! そんな人にオススメしたいのが実用的でありながら、ファンション性も満たしてくれる『パラブーツ』のシューズです。 どんなにトレンドが目まぐるしく変わっても、乙女にとって寒い季節のファーアイテムは鉄板。ほわほわのファーをスタイリングの一部に取り入れると、一気に季節感が出ますよね。パラブーツのシューズで使用されているファーはどれも品質の確かな本物で、上品な艶感や滑らかな毛並みはハンサムなレザーシューズにフェミニニティをプラスしてくれます。 ローファーには甲部分にミンクの毛をあしらい、ボリューミーなデザインに。登山靴でも使われる製法を使用したシューズはシンプルな見た目からイメージするよりもかなり丈夫です。人気のモデル「ミカエル」はラパンの毛をあしらい、オールブラックがモードな印象も。ファーがレザーに馴染みさりげないので、オフィススタイルにも合わせられそうです。「ミカエル」のハイカットモデルはショートブーツのように履きこなして。履き口に取り付けたクッションがくるぶし、足首への負担を軽減し履き心地も抜群。 (トップ画像)左からシューズ¥80,000・¥65,000・¥68,000/パラブーツ 万能アイテム、サイドゴアブーツブーツ¥63,000/パラブーツ 一足あると便利なサイドゴアブーツ、パラブーツの「ヴィレット」は水に耐性があり雨の日にはレインブーツとしても履くことができます。表面の白い粉は皮に含まれる油分が表面に出ているもので、ブラッシングや乾拭きで簡単に落とせるのでご安心を。ボリューム感も控えめで都会的なデザインは、キレイめのコーディネートにも好相性です。 パラブーツwww.paraboot.com03-5766-6688(パラブーツ青山店) photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月26日この秋冬はスカーフがトレンド!斬新な柄やカラーに加え、服にスカーフが取り込まれているものまでモードにアップデートされたスカーフがファッショニスタの間では注目の的に。旬のスタイリングをインスタなどSNSで見て憧れるものの、いざ自分がトライするにはややハードルが高すぎるかもってときがありますよね。そんな時にはバック トゥ ベーシックが一番。さりげなくセンスのいいスカーフを小物使いで取り入れて、自分らしい今っぽさのある秋ファッションを楽しみましょう! メイドインフランスのスカーフブランド、『A PIECE OF CHIC(ア ピース オブ シック)』 2012年にスタートした『A PIECE OF CHIC(ア ピース オブ シック)』はフランス・リヨンを拠点にするスカーフブランド。オリジナルのテキスタイルはレトロな模様やイラストを用いたデザインなど、クラシカルでありながらフランスらしいエスプリの効いたセンスが光ります。シルク100%のスカーフの質の良さは一目見るだけでもあきらかで、光沢感と滑らかな生地にうっとり。 大人の遊び心を感じる、モダンなイラスト 幾何学模様や花柄に加えイラストものもブランドの特徴のひとつで、ツバメを躍動感たっぷりに描いた一枚は巻いているだけで楽しい気分になりそう。ヘアアクセサリにしたり、バッグに巻きつけたり、首元でタイのようにゆるっと垂らしておいたりとアレンジは何通りにも。シルクは保温性にも優れているので、温度調節が難しいこの季節にこそ活躍してくれるアイテムです。 シルクスカーフ(70×70㎝)各¥18,000/ア ピース オブ シック ア ピース オブ シック03-6231-0213(グラストンベリーショールーム) photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月25日1954年にフランスのトゥールズ地方で、テキスタイルメーカーとした誕生した『Honnete(オネット)』。国内外のさまざまなブランドにファブリックを供給していました。現在も多くのメゾンやデザイナーから支持される老舗メーカー。そして、今回ご紹介するのが、オリジナルレーベルで作られる洋服です。 リバティ柄の美しいワンピース。リバティボートネックワンピース¥29,000/Honnete(グラストンベリーショールーム)心待ちにするファンも多いのが、リバティ社のオリジナル生地を使ったノースリーブワンピース。Aラインのシルエットが美しく、ゆったりと着れるのに女性らしさがたっぷり。首を綺麗に見せてくれるボートネックだから、エレガントに着こなせます。ウエストには取り外し可能な紐がついていて、キュッとウエストをマークするとフェミニンな雰囲気にも。1枚でもサマになりますが、これからの季節には中にカットソーをインしたり、カーディガンを合わせていろんなスタイルを楽しみましょう。 胸もとのタイで遊びを。リバティアスコットカラードレス¥35,000/Honnete(グラストンベリーショールーム)ノースリーブワンピースと同じく、小さなリーフが散りばめられたリバティ柄の上品なシャツワンピース。首もとにはタイが付いているので、結び方でイメージをガラリと変えることができます。例えば、写真のようにゆるく1回結べば抜け感が出てこなれた印象に。リボン結びすればガーリーな雰囲気に。何通りにも遊べる1枚です。 この大きさがカッコいい!ボックスポケットシャツ¥29,000/Honnete(グラストンベリーショールーム)ゆったりとした見頃と袖のビックシルエットが新鮮なホワイトシャツ。胸もとのポケットもアクセントになっていて、遊び心たっぷりのシャツです。凛とした印象で、パンツを合わせるのはもちろん、スカートをレイヤードしても素敵で、自分なりの着こなしに挑戦してみましょう。 グラストンベリーショールーム03-6231-0213 photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedahair&make:Daisuke Yamada(Cake)model:Kurumi Emond(BE NATURAL)text:Kisae Nomura
2018年09月23日アンティークのような趣きのある、白いセラミックの器は仏ブランド『ASTIER de VILLATTE(アスティエ・ド・ヴィラット)』の代名詞。食卓を彩るプレートから、キュートなアニマルモチーフを用いたオブジェまでバラエティ豊かなラインナップはどこかで目にしたことがある人も多いはず。クラシカルでありながら洗練されたコレクションはインテリアにも溶け込み、ともすると野暮ったさを感じさせてしまう骨董品にはない、現代アイテムだからこその魅力です。シンプルな北欧系のアイテムに比べ、デコラティブなデザインは洋服で言うならばドレスアップしたよう。小さなプレートもテーブルの上になにげなく置くだけで、エレガントなディスプレイに変わります。『アスティエ・ド・ヴィラット』は、家具や陶器デザイナーであるイヴァン・ペリコリとブノワ・アスティエ・ド・ヴィラットが1996年にスタートした、パリの陶器メーカー。星を象ったエトワールコレクションは、ブランドを始める前に学生だった二人が作っていたオブジェにも通じる、装飾的な美しさへのこだわりが感じられます。星型のデザートプレートにゴールドのコーティングを施した華やかな一枚は、特別な日にはもちろん、普段使いして贅沢な気分を堪能するのもよし。玄関やリビングに出しておいても空間のアクセントになってくれます。小さなプレートにはウィットの効いた可愛らしいデザインが多く、できるならコレクションしたいくらい。愛嬌ある表情の猫や、デザイナーのひとりであるイヴァン・ペリーコがモチーフに。(トップ画像)上から時計回りに ミニプレート¥12,600・イヴァンのミニプレート¥10,500・ミニプレート¥11,000・猫のミニプレート¥12,500・星のプレート¥22,000(H.P.DECO店舗限定)・ハートのミニプレート¥10,000/アスティエ・ド・ヴィラット(アッシュ・ペー・フランス)蓋付きのボックスは大切なモノの置き場所に左からボックス¥20,000・¥25,000/アスティエ・ド・ヴィラット(アッシュ・ペー・フランス)2つの人気コレクションからは小物入れとして使えるボックスをご紹介。蓋にバラのレリーフが施されているのは、フランスの画家バルテュスの妻、節子夫人とコラボレーションしたセツココレクションより。慎ましさのあるバラなど、どこか和のエッセンスを感じる雰囲気です。雲のような曲線が特徴的なコルベールシリーズのボックスは、使い勝手も良さそうなフォルムで。華美ではないので、シックな部屋にもマッチしそう。アクセサリーを収納したり、ダイニングや化粧室で飾りながら使用したり。アートピースのような器を普段使いで取り入れ、日常に豊かな彩りをいかがでしょうか。アスティエ・ド・ヴィラット(アッシュ・ペー・フランス)photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月21日トップライター:沼口祐子英会話試験では趣味の乗馬についてスピーチした14歳のころの娘。娘は2011年の1月にシュタイナー学校からフランスの公立中学5年生(日本の中学1年)に転入しましたが、その春に「クラスユーロ」の試験を受けることになりました。クラスユーロは正しくは「セクション・クラス・ヨーロピアン・アングレ」。翌年の4年生(日本の中学2年)から始まる英語の強化クラスに入るための選抜テストです。30人という少数の席を得るため、12歳の子どもたちが英語力を競い合うのです。重要な試験とは知らずに受けた娘は……。クラスユーロ試験は強制ではありませんが、9割の生徒が申し込んでいたようです。わが家の場合はまだ公立校のシステムすらよく理解できていない時期で、娘とわたしのやり取りはこんな感じでした。娘「ママ、クラスユーロのテストがあるよ。ジュリーはいっしょにチャレンジしようって言うんだけど……?」わたし「受験料はいくら?」娘「タダだって」わたし「そう、ならカリンは英語が得意だから受けてみたら」娘「じゃあ、申し込むよ」当時、わが家は節約生活をしていたので、わたしは「お金がかからないならいい」という軽い気持ちでそう答えました。そうしてクラスユーロの筆記試験の日がやってきました。忘れもしません、その日2011年4月29日は、英国王室のウィリアム王子とキャサリン妃の婚礼の日でした。毎日通っている中学校の教室での試験ですから、娘もまったく緊張することなく、いつもと同じように登校して行きました。クラスユーロの試験は、最初に筆記試験があり、そこで60人が合格します。その後、スピーキングのテストがあり、そこで最終的に30人が合格するというシステムです。フランス人が、クラスユーロ試験をどれほど重要と考えているかを知ることになったのは、筆記試験合格者の発表の日でした。校内の壁に張り出された筆記試験合格者60名のリストの前は大騒ぎだったようです。抱き合って合格を喜ぶ生徒、反対に泣き崩れて先生になだめられる生徒も大勢いたと聞きました。軽い気持ちで受け、なんとなく受かってしまった娘はこの光景に驚き、申し訳ないような気持ちになったと帰宅後に話してくれました。英語の筆記試験は英国王室の慶事の日でした。愛犬ジュエルはコスプレで応援?2次試験は英語でスピーチ!それから数週間後、筆記テスト合格者60名は会話テストを受けることになりました。最終合格者は30名ですから確率は2分の1です。会話テストはひとりずつ教室に入り、数人の試験官の前に裏返しに置かれた数枚のカードの中から1枚を選び、そこに書かれたテーマについて生徒が数分間スピーチをするというやり方でした。その後、さらに試験官からいくつかの英語での質問があり、すらすらと答えられるかどうかも試されました。娘はラッキーでした。自分の趣味について語るというカードを引いたので、大好きな馬のこと、乗馬のことを話すことができたのです。そうして、あれよあれよという間に、娘は最終の30人選ばれ、めでたくクラスユーロの仲間入りをすることになりました。これはひとえにシュタイナー教育のおかげ、7歳からコミュニケーションとしての英語を学んできたからこそ合格できたのだと思います。もっとも娘の場合はシュタイナー教育を受けてきたので、公立校では皆より2学年遅れで、このときは14歳になってなっていました。合格したけれど……厳しい現実に直面!4年生(日本の中学2年生。フランスでは学年が上がるごとに数字が小さくなる)になりクラスユーロの授業がはじまりました。英語の授業時間だけが通常クラスと強化クラスに分かれ、またクラスユーロだけは授業時間も1時間増えることになりました。親友のジュリーとともにクラスユーロに入れた娘は、最初は喜んでいましたが、現実はなかなか厳しかったようです。フランスは移民国家ですから、両親が英語圏の国(アメリカ、イギリス、オーストラリアなど)の生徒も大勢います。そういう生徒にとって英語は母国語になりますから、得意で当たり前。30人のうち、トップクラスの成績を取るのは常にこれらの生徒でした。5年生のときは英語だけはクラスで一番だった娘ですが、クラスユーロに入った最初の学期から成績は急降下!20点満点で18点台だったのが、なんと7ポイントも落とし11点台にまでなってしまいました。また、クラスユーロは特別プログラムとして英語劇の公演などもあり、演技力まで求められるので、外交的な性格の生徒がどうしても有利になります。パリ育ちとはいえ、控えめな日本人の娘は端役しかもらえず、ますます点数を下げる原因になってしまったのです。それでも中学最終学年の3年生までは娘もクラスユーロの一員として、なんとか踏ん張りました。できる生徒はそのまま公立リセ(高校)でも引き続き、クラスユーロに在籍できるシステムです。が、娘のクラスユーロは中学終了とともに終わりました。地元のリセでは、クラスユーロの生徒は歴史地理をも英語で学ぶので、英語に加え、この成績もトップクラスでなくてはならなかったのです。歴史地理が苦手な娘は続けられるはずがありませんでした。今も娘が住む、パリ・リュクサンブール公園の風景。クラスユーロは将来に役立つのか?ところで、クラスユーロに入っているとどんな利点があるのでしょうか?まずは高校卒業時に受けるバカロレア試験(大学入学資格試験)の加算点数になること。そして、バカロレアに合格すると、その証書にクラス・ヨーロピアンに在籍していたと明記されるのです。もっともフランス国内の全部の公立中高がクラスユーロを実施しているわけではなく、ない学校もあります。また英語でなく、スペイン語やドイツ語のクラスユーロを実施している学校もあります。さらに、中学校での学業は平等にすべきと社会党政権下では、一度クラスユーロが廃止になった期間もありました。現在のマクロン政権下では、再びクラスユーロ選抜が復活していますが。さて、今はフランスの大学生になった娘は当時を振り返りこう言っています。「クラスユーロに入らないで、普通の英語の授業でいい成績をキープしたほうがよかったかもと思ったりもするよ。でも、今は、どちらでも関係ないかな。本当の英語力が求められるのは、この先の就職のときで、企業にとっては英語力をはかるのはTOEICだけだもの」と。娘にとってクラスユーロでの泣き笑いは、中学時代の思い出のひとつ。それだけのようです。(次回に続く)沼口祐子(ぬまぐちゆうこ)1957年静岡市生まれ。編集プロダクションを経て、フリーライターになり、女性誌のさまざまなページ作りに携わる。1995年に渡仏し、パリで20年間子育て、犬育てをしたのち、2015年に帰国。著書に、『しあわせになれるパリ幼稚園物語』、『気分はパリ暮らし』などがある。
2018年09月12日赤ちゃん用の愛らしいパジャマからエスプリの効いた大人のお洒落着まで、幅広いラインナップが揃う『PETIT BATEAU(プチバトー)』は言わずと知れたフランスブランド。生まれたばかりのベビーから着ることができる安心で優しい素材を使用したアイテムは、大人にとっても魅力的です。シックを愛するフランスらしい、華美ではないけれど捻りのあるデザインはデイリースタイルを小粋にアレンジ。そんな『プチバトー』の代名詞のひとつに、ヨットパーカがあります。意外と雨の多い秋に、便利な一枚をいかがでしょうか。(トップ画像)ヨットパーカ ¥20,000・トートバッグ ¥5,000/プチバトーヨットパーカ 各¥20,000/プチバトーブルターニュ地方の漁師が着ているオイルクロスのコートをインスピレーションに、タウンユースで着られるように生まれ変わったヨットパーカ。表地には風を通さず撥水性の高いポリウレタンコーティングを施し、裏地には細かく編み上げた丈夫なミラレ素材を使用して着心地も快適です。定番のイエローとネイビーに加え、この秋冬はタイプの異なるカラーバリエーションが登場。ガーリーなピンクからエッジの効いたゴールドまでお好みで。袖口をまくって裏地のボーダー柄を見せるとワンポイントにもなります。ベビーと子供サイズもあるので家族でお揃いで着るのも素敵ですね。人気のボーダーアイテムをオータムカラーでワンピース¥20,000・カットソー(画像は参考色、ネイビー×ゴールドで展開予定)¥12,000/プチバトー人気のプルオーバーに、今季はゴールドがお目見え。落ち着いたトーンのゴールドのボーダーがカジュアルな装いをさりげなく華やかに。さらにピアスやネックスレスを合わせれば、ぐっと大人っぽい印象へ。秋らしい色使いが目を引くボーダー柄のワンピースは、タイツに合わせたりパンツにレイヤードしたり、一枚で手軽にスタイルが完成。色の切り返しで視線が上に行き、スタイルアップ効果も狙えそうです。プチバトー(プチバトー・カスタマーセンター)photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月10日外にいるのが気持ちよく、食べ物も美味しい秋はいつもより遠くへ足を伸ばしたくなるシーズン。紅葉狩りや、芸術の秋ならではのコンサートや展覧会など、気軽な外出を楽しめるイベントが盛りだくさんです。山登りやスポーツをするわけでもない、ちょっとアクティブな1日なら、装いで優先したいのはおしゃれ感。本気のスポーツウェアを着込むより、スカートや歩きやすいヒールを履きたい! そんなワガママなカジュアルスタイルにマッチするバッグを『Hervé Chapelier(エルベシャプリエ)』で見つけました。女性的なカジュアルウェアにアウトドア仕様のバックパックはミスマッチ、かといってレザーのハンドバッグやショルダーバッグでは重いし収納力も足りない…。この難問をするりと解いてくれるのがフランスのバッグブランド『エルベシャプリエ』。定番のバックパックはシンプルなデザインとフレンチシックなカラーバリエーションで、スタイリッシュなコーディネートにも馴染みやすく。軽くて丈夫なコーデュラナイロンを使用し、背中にはパッドが付いていて実用性も申し分ありません。デイパック¥16,300/エルベ シャプリエアイコニックなトートバッグで気分はパリジェンヌ(右から)トートバッグ 大¥15,500・小 各¥11,500/エルベシャプリエブランドのアイコン「舟形ナイロントート」もアクティブに過ごす日のパートナーにぴったりのアイテム。軽量ながら収納力も充分にあり、開口部をジップでしっかり閉められるのも安心ポイントですね。タイムレスで飽きのこないデザインは、日常使いにも活躍してくれます。持ち物の整理に、ミニマルなポーチを(右から)カモフラージュ柄ポーチ¥9,300・ポーチ各¥7,800/エルベシャプリエシンプルなフラット型のポーチもバッグと合わせて。トートバッグと同じナイロンを使用したタフな仕様。ミニウォレットなら収まるので、大きな荷物を置いていきたい時のバッグ代わりにも。いくつあっても困らず便利なポーチはギフトにも最適です。エルベ シャプリエ03-3464-7110(エルベ シャプリエ代官山)photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月09日お財布やカードケースはどんな人にとっても思い入れの強いもの。コーディネートによって変えるバッグと違い、一度使い始めたら頻繁に入れ替えるものではないから気に入ったものを使いたいですよね。機能性やデザインなど選ぶときにこだわりたいポイントは沢山ありますが、手にするたびに「あぁ可愛い!」と思えるのも大切。また洋服ではなかなか挑戦できないような好きな色を試せるのも、小物ならではのお楽しみです。 気分を盛り上げる、カラフルなレザーグッズ 明るいカラーで気分までハッピーにしてくれそうなアイテムが揃う『LES TOILES DU SOLEIL(レ・トワール・デュ・ソレイユ)』。スペインにほど近いフランス最南端の村“サン ロラン デュ セルダン”で1860年に誕生し、元々はエスパドリーユ作りから始まったそう。時代を経て、“太陽の生地”という意味を持つブランド名のとおり、太陽のように明るく彩り豊かなテキスタイルメーカーへとなり、カラフルな雑貨やバッグが人気を集めています。 レザーはイタリアTEMPESTI社のカラーレザーを使用し、爽やかな色合いが目を引きます。シンプルな作りが扱いやすく、素材もしっかりと丈夫。使い込むほどに味が出るレザーの風合いも楽しんで。新シリーズではそれぞれのアイテムにオリジナル生地で作られた保護袋が付いていて、小物入れとしても使えてお得な気分に! (トップ画像、上から時計回りに)ロングウォレット¥11,000・カードケース¥4,500・コインケース¥3,900・ミニウォレット¥6,500・コインケース¥3,900/レ・トワール・デュ・ソレイユ 南フランスの彩り豊かな情景がインスピレーショントートバッグ各¥11,500/レ・トワール・デュ・ソレイユ 地中海のブルー、赤や黄色の船、水面に映る色とりどりの街並み、南仏の町に息づくカラーをそのままストライプにしたテキスタイルはブランドのシンボル。トートバッグはそのテキスタイルの魅力が活きる、シンプルなシェイプで。レザーストラップが小粋なアクセントとなり、大人っぽさも添えてくれます。明るいカラーはそばにあるだけでハッピーな気分にさせてくれるもの。南仏の太陽を、秋冬のアクセントに取り入れてみては。 レ・トワール・デュ・ソレイユ:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月08日朝晩が涼しくなり、靴下やタイツ&シューズのコンビネーションが似合う秋はもうすぐそこに。素材やカラーのバリエーションもぐっと増え、足元のおしゃれの幅が広がるシーズンです。夏に活躍してくれたサンダルはここで一旦脱ぎ捨てて、新しい靴と一緒に秋の身支度を始めましょう。デイリーにもお出かけにも万能で、かつ歩きやすいバレエシューズは、年代を問わず女性の味方。なかでも『Repetto(レペット)』のバレリーナシューズは、フラットでもヒールシューズと同等のエレガンスを叶えてくれます。秋冬にぴったりな、ベルベットのキルティングシリーズは艶やかな光沢感がフェミニン。ドレッシーなシューズはパリ・オペラ座の幕から着想を得たそうで、たとえば舞台や音楽の公演を見に行くような特別な日にも履ける一足。同じ生地で作られたポーチもあり、足元と合わせた密かなおしゃれも楽しめます。(トップ画像左から)ベロアポーチ¥23,000・バレリーナシューズ¥39,000・ペンポーチ¥16,000・ローファー¥48,000/レペット大人っぽいカラーリングのタータンチェックバッグ¥16,000・バレリーナシューズ¥33,000/レペットタータンチェック柄がアイキャッチなバレリーナシューズは、ポシェットとお揃いで持ってシンプルなコーディネートの主役に。落ち着いたウィンターカラーのチェックが大人にちょうどいい可愛らしさと、季節感を演出してくれます。デニムなどカジュアルなスタイルにも相性がよく、秋のショートトリップのお供にも素敵です。歩きやすさを追求した「ミスティックゴムライン」バレリーナシューズ各¥41,000/レペットより歩きやすさを追求した「ミスティックゴムライン」からは、レッドなど定番カラーに秋らしい新色が仲間入り。カーキやボルドーのニュアンスカラーを取り入れれば、たちまちおしゃれ上級者に。アウトソールにラバー素材を使用することで実用性も高くなり、ワーキングスタイルにも頼もしい。レペット(ルック ブティック事業部)photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月07日ブティックやインテリアショップに訪れると、そのお店に雰囲気にあった香りがさりげなく漂っていて、洋服やアイテムがより素敵に見えたり、香りの効果で気持ちよくショッピングが楽しめたりすることがありませんか? 香りにはその魅力を加速させ、印象に奥行きを与えるような力があり、また思い出した時にもいい香りと共に記憶がフラッシュバックします。ファッションやメイクアップと同様に印象を決める、その人がまとう香り。好きな、これから似合いたいと思うフレグランスをまとって、記憶に残りたい自分の印象も演出して。フランス生まれの『パルファン・ロジーヌ パリ』エキューム・ド・ローズ¥13,000/パルファン・ロジーヌパリ女性ならではの香りといえば“バラ”。同性にも異性にも好感度が高く、男性のフレグランスにはあまりない甘やかさが魅力です。フランス生まれの『パルファン・ロジーヌ パリ』は世界でも稀なバラ専門のフレグランスメゾンで、さまざまなエッセンスの効いたバラの香りをラインナップ。ほかにはないローズの香りや、大人っぽく美しい佇まいの香水瓶に胸が踊らされます。海辺に咲く野バラの香りを再現した「エキューム・ド・ローズ」は、今年待望の再登場したフローラルタイプのフレグランス。さらに磨きをかけた香りは、トップノートにブラックカラントの葉と海辺のユリが個性を保ちながらマリン フローラルに溶け合う。ミドルノートはローズアブソリュートとローズオットーを用いて、砂丘のバラやローザガリカを表現。持続性のあるマリン調のラストノートは、神秘的なアンバーグリス、ベチバー、ムスクで構成。その爽やかなでデリケートな香りは、みずみずしさや透明感のある女性像を予感させます。多種多様なバラの香りにうっとりバレリーナ NO,1¥13,000/パルファン・ロジーヌパリバレリーナをイメージした乙女心をくすぐる香水瓶に入った「バレリーナ No.1」は、フローラルとフルーティーな香りが組み合わさり可憐な印象へ。スイーツのような甘いトップノートから、ムスクやサンダルウッドのほんのりスモーキーな香りへ変化し、バレエダンサーのような神秘性をアピール。その愛らしいボトルが化粧台にあるだけでも毎朝気分が上がりそうです。ほかにもシトラスの香りがアクセントの「ゼスト・ド・ローズ」、花嫁をイメージしたフェミニンで繊細な香りの「ヴィーヴ・ラ・マリエ」、洋梨のアクセントがフレッシュな「ミュゲ・ド・ロジーヌ」など多種多様なフレグランスが揃います。心ときめくローズを見つけて、新たな自分を発信してみては。トップ画像(左から)ゼスト・ド・ローズ¥12,000・ヴィーヴ・ラ・マリエ¥13,000・ミュゲ・ド・ロジーヌ¥13,000/パルファン・ロジーヌパリパルファン・ロジーヌパリ(フォルテ)photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月06日トレンド感満載の服も楽しいけれど、大人になると自分の中の“定番”がそろそろ欲しくなります。これを着てれば間違いなく素敵に見えて、そして自分自身も心地いい気分でいられる、そんな頼りになる服が理想的。そうした服は旬の素材やモチーフを使うよりも、オーセンティックなほうがいい。たとえばおしゃれなパリジェンヌやパリジャンが着ているレストランにも公園にも似合う、さりげなく気が利いていて上質さを感じる服のような。モードなフランス人のリアルクローズとしてスタンダードになった『MAISON KITSUNÉ(メゾン キツネ)』で、大人に最適な秋のワードローブを見つけましょう。一枚は手に入れたい、定番のニットセーターニット各¥34,000/ メゾン キツネフランスのブランド『メゾン キツネ』は、シンプルで実用的なスタイルをエレガントに仕上げ、ときにユーモラスなエッセンスを光らせた服作りが魅力。トリコロールのフォックスパッチがワンポイントで施されたクラシカルなセーターは、ブランドのアイコン的存在で女性にも男性にも人気です。上質のヴァージンウールを使用した薄手のニットで、秋口はもちろん、本格的な冬になってコートやジャケットを重ねたときにもすっきりと着られます。レトロフューチャーなムードが楽しげな、秋冬の新作スウェット¥28,000/ メゾン キツネスカート¥40,000・スウェット¥26,000/ メゾン キツネギークなエッセンスが楽しいスウェットは今季のコレクションから。白のスウェットにはピクセルデザインで描かれたウサギとキツネをON。グレーのスウェットは、ブランド名をグラフィックに置き換えてあしらい、メゾン→家、キツネ→狐とユーモアを効かせて。スカートにもレトロフューチャーなムードが反映され、パソコンの罫線からインスパイアを受けたチェック柄がキュート。ノスタルジックなモチーフやフォルムを今らしく昇華し、都会的なデイリースタイルを叶えてくれます。メゾン キツネwww.maisonkitsune.fr0120-667-588(メゾン キツネ カスタマーセンター)photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月05日(左から)ヒッピー、ノマード、サブレ 各10ml ¥2,300/全てキュアバザー ファッションを秋に求めたいと思うなら、指先も色を変えてみたくなるもの。セルフネイルはその日の気分でチェンジできるところがいい。それができるだけナチュラルなものなら、毎日楽しむのもいい!という前向きな気持ちを後押ししてくれます。 フランス生まれの『Kure BAZAAR(キュアバザー)』というネイルカラーのブランドをご存知でしょうか?2012年初夏のデビュー間もなく、本国のフランスだけでなく、ヨーロッパの国々にアメリカ、そして日本でも注目されたことは未だ記憶に新しく、次世代に向けたブランドとして高い人気があります。 コンセプトの“ナチュラルとファッション性の共存”を裏付ける、エコナチュラルなフォーミュラと、鮮やかなカラーバリエーション。爪を美しく、そして優しく整えてくれます。ネイルサロンで採用されていることも多いのも納得できる仕上がりで、ひと塗りで美しい発色とつやで爪を包んでくれます。それでいて気になる色持ちや速乾性にももちろん考慮されているところも魅力。また塗りたい、と思わせてくれるネイルカラーです。 (左から)スティレット、リップスティック、サハラ、パリジェンヌ、アモーレ 各10ml ¥2,300/全てキュアバザー 秋は赤のバリエーションに夢中! 9月になってもまだ暑さは残るものの、空気も空も、そして気分もすっかり秋めいてきました。サンダルやオープントゥを楽しめる夏のネイルはもちろんいいけれど、秋の装いに添えるネイルもまた素敵です。今秋の落ち着いた色のファッションには、指先を赤で染めたい気分!『キュアバザー』は、明るいものからボルドーのような渋めの色までラインナップしています。その日の気分で替えて楽しみたいと思わせてくれる色だけでなく、どれにしようかな……と選ぶの時間もまた一興。 秋の夜長には、自分のための自分の時間を持つという楽しみ方もいい。そんな気持ちにさせてくれる『キュアバザー』のネイルカラーです。 Kure BAZAAR0422-22-7331(フォルテ):Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Akira Watanabe
2018年09月04日インスタやストリートスナップで、何気ない装いなのに目を引くパリジェンヌのファッション。たとえば自然体のヘアスタイルとメイクアップに、トップス&デニムとスニーカーあるいはバレエシューズのフレンチカジュアルなスタイルはもうずっと見てきたコーディネートですが、いつの時代も色あせることなく惹きつけられます。フォルムやカラーが素敵だなあと思ったときにアイテムの詳細をチェックしてみると、大体において昔から続く定番ブランドの名が。スタンダードなアイテムだからこそトレンドを追わず、信頼のおけるブランドを着続ける、これこそフレンチカジュアルをずっと素敵に見せ続ける真髄なのかもしれません。パリジェンヌが愛するボーダーといえば、『SAINT JAMES(セントジェームス)』。その歴史は古く、1889年にフランス北部のノルマンディー地方のセントジェームスという街で、街の名を冠して創設されました。地元の漁師や船乗りの仕事着であるマリンセーターが誕生し、それが現在のシャツの原型となっているそう。今もフランスにある工場で生産し、メイドインフランスにこだわっています。ボートネック、長袖型のシャツ「OUESSANT(ウェッソン)」はセントジェームスの定番中の定番。コットン100%の目のしっかりとした素材なのでハリがあり、清潔感のあるカジュアルスタイルを叶えてくれます。ジャストサイズで一枚でさらっと着こなすのもいいし、ワンサイズ大きいめでシャツをインするのもこれからの季節にはオススメです。無地のタイプもあり、豊富なカラーバリエーションから選ぶことができます。シンプルな分、ピアスやネックレスなどアクセリーで遊ぶと違う表情に。ベーシックなカラーとスタイリングのアクセントとなってくれそうなニュアンスカラーがあれば、デイリーはこれで着回せそう。洗濯機で気にせず洗えることも日常着には重要なポイント。着込むことで肌になじみ、こなれ感も。年齢も体型も着る人を選ばないので、一枚は持っておきたい永遠のフレンチベーシックです。カットソー各¥10,000/セントジェームス セントジェームス(セントジェームス 代官山店)photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年09月03日(左から)フレグランスキャンドル レリード 220g ¥10,700、オードパルファン サン・ジェルマン大通り34番地 75ml ¥23,000(ともに期間限定発売中)/diptyque 古いフランス語で「二つ折りの絵屏風」の意味を持つ、『diptyque(ディプティック)』。フランス本国では、香りだけに止まらず、ギフトアイテムや文房具など幅広いアイテムでその独自の哲学を伝えています。 日本ではすっかりお馴染みとなった、香りのアイテムの一つ一つにあるストーリーはミステリアスな魅力を感じさせながら、美しいデザインを持たせながら世界観を余すところなく表現。香りそのものはもちろん、パッケージデザインからもブランドのDNAの息遣いを感じさせてくれるアイテムは多くの支持を集めています。 ブランドにとって大切な数字、“34”を付した限定コレクション 2014年から続く「コレクション 34」は、創業者3人の冒険を愛する精神へのオマージュ。毎年、見直されては少しずつ進化し続けるスペシャルな限定アイテムは、今年も8月の終わりに期間限定で発売されました。 キャンドルは、ギリシャ神話に登場する、“ペロポネソス半島で放浪する牧神の午後”から着想を得たフレグランス「オーデリード」を想い起こさせ、神秘的な香りで包み込んでくれます。ビターオレンジの皮に野生のラベンダー、そこにひとつまみのスパイス、ナツメグをプラス。マットな黒のパッケージに投影した香りに、モダンでクールな調和を感じさせてくれるはず。 一方のフレグランスも一貫して、“サン=ジェルマン大通り34番地”がテーマ。ダイナミックさのあるサンダルウッドをベースに、インドの起源するオーストラリア産のサンタルが混じり合った香りは、官能的でオリエンタルな雰囲気。これまでとは違う解釈で、新たな香りに出会わせてくれます。 (左から)オードパルファン テンポ 75ml ¥19,000、オードパルファン フルール ドゥ ポー 75ml ¥19,000/diptyque 切なくも美しい秋の季節を一緒に過ごしたい、2つの香り 幅広い世代で愛されている『diptyque』のフレグランス。レギュラーアイテムの中から、秋という季節にぴったりの、重厚感のある人気の香り2種をご紹介します。 まずは、「オードパルファン テンポ」。パチュリをメインにした香りは情熱的で、滑らか。清冽な湧き水を想像させるほどのパワフルさに、やわらかいシダーノートを与えた香りは、スエードのようなやさしさを重ねさせてくれます。 そして、「オードパルファン フルール ドゥ ポー」は、ウッディさを内包したアイリスの花に存在感のあるムスクの組み合わせが、個性的でユーモラス。それでいて、どこかほっとする優しさを感じさせる人気作です。 オードトワレ ロー 100ml ¥16,000/diptyque 『diptyque』フレグランスのシグネチャー クリエイティブな仲間の3人によって誕生した『diptyque』は、パリのサン・ジェルマン通り34番地でスタートしました。香りのプロダクトは、1963年から。そのフレグランスキャンドルに続いて、1968年には最初のオードトワレ「ロー(L’Eau)」を発表。それらクリエーションの全ては、過去からの豊かな遺産に導かれているといい、他に見ることのない独特のフレグランスが生み出されています。 03-6450-5735(diptyque japan):Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Akira Watanabe
2018年09月01日フランスのエスプリが薫る『ANATOMICA(アナトミカ)』は、伝説のバイヤーであるピエール・フルニエがオープンしたセレクトショップのオリジナルブランド。1994年にパリ4区に誕生して以来、2011年には日本初の路面店『ANATOMICA TOKYO』がオープン。日本でもファンが多いブランドです。 スニーカーにも凛とした気品を。スニーカー ¥17,800/WAKOUWA(アナトミカ 東京)ブランドのアイコン的シューズとなっているのが、「WAKOUWA」と名付けられたスニーカー。何度も木型を調整し、試行錯誤の末に2009年に完成した名品です。細身のシルエットがなんともエレガントなので、レディな装いにもきちんとマッチしてくれます。 その秘密のひとつが、アッパーに使われたキャンバス地。アメリカやフランスのキャンバス素材が採用され、表地と裏地のキャンバスの厚さを変えて製作されるこだわりぶり。この美しいブラック地に優しく馴染むステッチは、白ではなく生成色が選ばれているところがミソ。ソールまでオールブラックて統一されている中で、この生成り色のステッチが主張控えめだけれど、ポイントになってくれます。 快適な履き心地の秘密とは?スニーカー 各¥17,800/WAKOUWA(アナトミカ 東京)長年愛される理由は、デザインだけにあらず。何度も試行錯誤しながら製作されたスニーカーの木型は、土踏まずをしっかり固定してくれる設計。足とフィットするから、1日中歩いても靴の中で足が擦れて痛くなることもありません。それでいて、トゥの部分は余裕があるから、足先が広い日本人でも心地よく履けるのです。オリジナルのインソールも、その快適さを後押ししてくれるポイント。フカフカでクッション性が高いので、疲れにくいと評判。ゴムソールも滑りにくく、アクティブに歩き回りたい日にぴったりのスニーカーです。 アメリカ軍とオランダ軍のウェアをオマージュ。モックネックTシャツ¥8,000/ANATOMICA(アナトミカ 東京)数ある『ANATOMICA』の人気アイテムの中でも、女性から絶大なラブコールを受けているのがこちらのモックネックTシャツ。実はこれ、型はアメリカ軍のモックネックシャツ、素材はオランダ軍のトレーニングウェアを見本に製作されています。伸縮性が高く、また着心地もいいので、シーズン関係なく愛用する人が多いそう。今の時期はこれ1枚で、秋から冬にかけてはインナーとして活躍してくれそうですね。もちろん、素材は運動をするために作られているものだから、レジャーシーンにもおすすめです。 スニーカーとTシャツというワードを聞くと、カジュアルなイメージを連想してしまうけれど、『ANATOMICA』のアイテムはどれをとってもどこか上品。まさに大人の女性にふさわしいアイテムです。 アナトミカ 東京03-5823-6186:Masahiro Arimotostyling:Yumika Asai text:Kisae Nomura
2018年08月25日花椿の連載や、FASHION HEADLINEで占いのイラストを手掛けるパリ在住のアーティスト・田中麻記子さん。8月3日に発売された『Vu Vu』の新刊を記念して、「森岡書店」、「ナディッフ ギャラリー(NADiff Gallery)」、「シス書店」の3会場で新作展覧会を開催中。FASHIOHN HEADLINEでは、田中麻記子さんと展示会場にもなっている「一冊の本だけを売る本屋」森岡書店の森岡督行氏をお迎えし、展覧会についての話を聞きました。---森岡書店での展示について---FASHION HEADLINE(以下、FH):森岡書店で開催中の展示について、見どころを教えてください。田中麻記子(以下、麻記子):1冊の本を売るお店なので、どうやって構成しようかなって考えてたんですけど、ナディッフでも同時に展覧会を開催中なので全く違うものにしようかなっと思っていて。ナディッフは、海辺のインスタレーションをしているので、森岡書店では銀座も近いし資生堂の花椿のアニメーションをゆっくり見ていただきながら、そのアニメーションのアイデアスケッチと可愛いイラストの新作を展示してます。FH:お二人は前からお知り合いだったのですか?森岡書店店主・森岡督行さん(以下、森岡):いいえ、HeHe編集者の中村水絵さんが紹介してくださいました。でも、紹介いただく前に街で偶然会ったんです! 麻記子:そう! 普段全く行かない赤坂見附で! 森岡:私もあんまり行きません。(笑)FH:えっ、ちなみに何をしに赤坂見附まで行かれてたんですか? 麻記子:日本によく帰るので、携帯を買いに行ってその後散歩をしてたんです。そしたら前の方から森岡さんが歩いてこられて、そのままご挨拶したんです。森岡:そうそう、「夏の展示よろしくお願いします」って。何万分の1の確率ですよね! びっくりしました。麻記子:本当に! しかもあまり行かない赤坂見附で!森岡:あれはすごいタイミングでしたねー、すごく嬉しかったです。FH:まきこさんは、森岡さんのことをご存知だったのですか? 麻記子:もちろんです。知り合いもよく森岡書店で展示をされてたりするので。FH:森岡書店での展示構成は、森岡さんと話をして決めるのですか?森岡:私の関わり方って展覧会ごとに毎回違うのですが、今回はほとんど麻記子さんが決めてくださったと思ってます。事前に2回くらい麻記子さんが来てくれて、ある程度展示内容をまとめてくださったんです。素材は麻記子さんが決めて、レイアウトは私が決めて。FH:森岡さんは初めて田中さんの作品を見た時いかがでしたか? 森岡:前に資生堂の仕事をやらせてもらっていたので、花椿編集部の方からよく話を聞いてました。麻記子さんの食べ物の絵が好きで、最近工芸の仕事が多いから、食器にカトラリーが描かれていたりするとすごく親近感が湧いてきて。でも、今回の展示とトークイベントをしてから、作品に「恋」を感じてイメージが変わったなーって思いました。---「恋」について---田中麻記子さんと森岡督行さんFH:恋してますか? 麻記子:恋は重要です! 森岡:恋はいいですね〜、いいなぁ〜麻記子:色々な大きさの恋があると思うんだけど、多分そういう意味では森岡さんも恋してるんじゃないんですかね? 森岡:恋ね...FH:まきこさんにとっての恋って…? 田中:いつでも恋の気持ちってなんか楽しいし、エネルギーになるし、泥沼化しなければすごくポジティブなパワーになるからすごく大切だと思う。生きてて楽しくなるし。今回の展示コンセプトは、海を隔てた異国に住んでるからこそ、七夕みたいに1年に1回しか会えない距離感の方がうまく行ったりもするよね...みたいな恋の切なさを表現していて。麻記子:この作品(右)は眠れない夜に、窓から飛行機が見えてアレに乗ったら会えるのかなって想いながら、携帯とかいじったりしているシーン。そして今回のキーワードとなる海をベットに描いています。森岡:そうなんです、全ての作品に水面が入っているんですよ〜! 麻記子:この作品(右)は、「私は、ずっとwifiエリアにいつでもいるわ、雷の日でも...」というタイトルで、実は友達がモデルなんです(笑)。既婚者の方に恋をしていて、自分から連絡ができないから、終電まで駅の近くのwifiが繋がるカフェであなたの連絡を待ってるという...森岡:いいですね〜。FH:せつなーーい!森岡:そういえば、昔そういう歌ありましたよね。こばやし、小林…小林明子さん! 麻記子:あー! 「ダイヤル、回して手をとめた〜♪」(歌う麻記子さん)森岡:そうそう! そのダイヤルがwifiになった現代バージョンみたいなかんじ。でも心境は今も昔も同じですよね。あの歌いいですよね。---花椿のGIF動画のこと---麻記子:ストーリーを60枚くらいの小さな紙に描いて10秒にまとめるんですけど、その短い中で起承転結を表現しないとだから、一度紙にアイデアスケッチを描いてから構成してるんです。FH:実は、私の姪っ子も麻記子さんのGIF動画が大好きなんです。麻記子:嬉しい! 実は、アリックスちゃんていうフランスの友達の子供に一番最初に見せて、彼女が笑ったらOKっていう最初の関門にしてます。(笑) 子供でもわかりやすく、でもギリギリセクシーさを入れて。毎月昼休みにクスっと笑ってもらえるようなシンプルさを大切なポイントにしています。森岡:なるほど〜---『Vu Vu』について---FH:今回発売した『Vu Vu』には、どんな意味が込められているのですか?麻記子:『Vu Vu』(ヴュ ヴュ)は造語なんです。フランス語のdéjà vuの“vu”からとっていて、“vu”は過去形で「見た」という意味があるので、街とか建物とかフランスの風景とかをずっと見てきてインスピレーションを得たデッサンを中心に構成しています。特に意味があるとかではなく、響きで『Vu Vu』としました。FH:麻記子さんの絵の表現はすごく多様ですよね、描き分けてたりするんですか? 麻記子:もともとモノクロームだけのダークな世界の細かい表現と、真逆のサイケデリックな大きな油絵の2つを描いていたんです。ずっと黒白で描いてたら頭の中でカラーが浮き上がってきて、カラーに溺れそうになったら黒白の世界に戻ってという繰り返しでした。その途中で、フランスに行くことが決まり、自由に絵を描くようになって、好きな食べ物とか音楽とか、幻想の世界じゃなくて、現実に自分が好きなものをシンプルに描くということを久しぶりにやって、すごくそれが楽しかった。それを描き続けて誕生したのが1冊目の食べ物コレクションの本『La collection gastronomique(ラ・コレクション・ガストロノミーク)』でした。それから、イラストレーションの依頼が増えていったんです。実は、ピエール・エルメ・パリのマカロンのイラストレーションを担当した時に、初めて点と線で描いた簡素な女の子のキャラクターが生まれたんです。それはそれでひとつのスタイルになっていきましたね。FH:ピエール・エルメ・パリさんがきっかけで、かわいい彼女たちが誕生したんですねー。これからも、さまざまな作品楽しみにしていますね! 【展覧会情報】田中麻記子の新作展覧会「Vu Vu」■森岡書店会期:8月26日まで住所:東京都中央区銀座1丁目28−15 鈴木ビルイベント情報:「田中麻記子に聞く100のこと」PARTⅡ8月26日 18:30〜、参加費1,000円、15名限定■NADiff Gallery会期:8月3日~9月9日住所:東京都渋谷区恵比寿1丁目18-4 1Fイベント情報:「Vu Vu演奏会」・9月1日 14:00〜岩見継吾・岩間由右子、15:00〜松倉如子、エントランスフリー・9月2日 晴ツ(横手ありさ、たけてつたろう、荒井康太)、エトランスフリー■シス書店 第63回企画~「Étoile」 展会期:8月18日~9月16日住所:東京都渋谷区恵比寿南1-12-2 南ビル3F★9月17日から、パリのGalerie da endのグループ展に参加【書籍情報】田中麻記子『Vu Vu』発売日:2018年8月3日出版社:HeHe / ヒヒA4判 72ページ 仮フランス装
2018年08月24日