発達障害長男の中学受験わが家の発達凸凹の長男は、4月から大学附属の私立中学校に通っています。中学受験に向けてスタートしたのは小学6年から!初めての経験でまさにドタバタな1年間でした。そもそもなぜわが家が長男の私立進学を考えるようになったのか、受験勉強にはどのように取り組んだのかを連載シリーズでご紹介します。今回は第4話です!長男の集中力とモチベーション、どうあげる?Upload By スガカズ受験勉強に重要なこと――それは、本人に合った環境と、モチベーションが重要ということです。それはみんな同じだと思います。ただ、発達凸凹な長男にはその状態を維持するのが難しい…。平日は私が仕事をしているので、日中はもちろん、帰宅後もごはん、小学校の宿題、お風呂…と、慌ただしく、長男中心に支援することは難しい。その上、きょうだいが話しかけたりTVを見てしまったりもします。夏休みなど、長期休暇の時期は特に大事な時期と言われていたので、どうすれば私の目の届かないところで長男が勉強に集中できるのかを必死で考えました。Upload By スガカズ夏休みのある日、長男を連れて会社に向かうことにしました。片道1時間で、大人でも大変な中がんばってくれました。会社といってもオフィスの中に入れるわけではなく、会社のすぐ近くの休憩スペースに長男を連れて行きました。そこでは沢山の人が休憩・飲食・デスクワークをしています。「お母さんがランチで迎えに行くまでの3時間と、ランチが終わってから1時間勉強しようね」というルールにしました。この体験は長男にとって楽しいものになりました。とはいえ、すぐにやる気スイッチオン!となったわけではないのですけどね…。Upload By スガカズ大人に近づいた気分になって、さらに中学校に通うイメージがついた様で、本人が「明日もついて行く」と言いました。それ以降長期休暇時の日課になりました。本人の型にはまった環境を見つけてからは、塾、外(図書館など)、家庭の3つの環境で勉強する内容など、ルールを設けることにしました。Upload By スガカズUpload By スガカズ塾以外の勉強はマンツーマンです。もともと小さいころから運筆が苦手だったり処理速度が低いことから算数で途中式が抜ける傾向がありそうだったり、「旅人算」「食塩水」の問題など、図にすると解きやすい問題を敬遠しがちだったので、本人のレベルに合わせて問題を図を交えて解いてもらいました。直前までなかなか定着しなかったのですが、年末年始になってようやくやる気になり、解けるようになりました。苦手なことに取り組む姿勢が変わったのは、前回のコラムで紹介した言語聴覚士さんのお陰でもあります。この時期は年末年始。いよいよ本番目前になりました。これまで色々と右往左往しながらも勉強をがんばってくれている長男でしたが、家族はそれなりにストレスも抱えていました。次回は家族間で起こった受験ならではのトラブルについてお話したいと思います。
2020年05月28日「これからの時代、学歴は武器にならない」ともいわれます。その一方で、中学受験をはじめとした受験熱、教育熱は高まるばかり。日本において、学歴が持つ価値や意味はどんなものになっていくのでしょうか。教育ジャーナリストの中曽根陽子さんは、「大学に行くことを目的とするのではなく、もっと大きな人生の目的に向かうルートに大学があるなら、行けばいいだけのこと」と語ります。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカット)日本とまったく異なる欧米の入試システム世代人口が減った現在、日本は「大学全入時代」といわれます。大学のレベルを問わなければ、いまの子どもたちは全員が大学に入学できるというわけです。そうはいっても、やはりレベルの高い大学への入学はいまも変わらず簡単ではありません。とくにそういった難関大学は、入学者数を減らして一定のレベルを保とうとしているからです。では、その「レベル」とはなにか?それは、いまも変わらず、基本的には「偏差値」です。世代人口が多い団塊ジュニア世代が受験生だった時代のような「偏差値至上主義」とまではいかなくても、日本においては偏差値が重視される傾向にあることはたしかです。一方、日本や韓国などで行われるような、アジア型といわれる入試とまったく異なる入試システムをとっているのが、欧米です。欧米の入試では、日本の入試のように受験生が一斉に同じテストを受けるということはありません。一定の学力を測るスコアは必要ですが、その結果はあくまでも合否を判断する資料のひとつにすぎません。その一方で、たとえば志望理由やポートフォリオ、エッセイなどの書類をたくさん提出する必要があります。あるいは、何人かの推薦者がいないといけないということも。要は、入学を志望する人物が、いままでにどういうことをしてきて、どういう人たちとかかわってきて、入学したらなにをしたいのかといったことまで含め、トータルの人物像が欧米では問われるわけです。日本における自分の偏差値で表せるようないわゆる学力と呼ばれるものは、あくまでひとつの指標でしかありません。大学入試改革が失敗すれば日本の未来はない!?ただ、日本でも大学入試改革が進行中です。そもそも、なぜ大学入試改革をする必要があったか?それは、いまという時代が大きく変化しているからです。時代が変われば、それに伴って必要とされる人材も変わってくる。ところが、経済界からは「欲しい人材が育っていない」という声が以前から相次いでいました。そこで、大学入試を変えれば、その前にある高校、中学校、小学校の教育も必然的に変わっていく。そうして、実社会で求められる人材を育てようというロジックで大学入試改革が進められることになったのです。でも、当初予定されていた英語民間試験や記述式問題の導入が延期となるなど、現在は大学入試改革がトーンダウンしているのが実情です。しかし、仮にこのまま大学入試改革が頓挫して、結局かつての入試と同じようなシステムに戻ってしまったら、「日本の未来はない!」というくらいにわたしは考えています。先にお伝えしたように、大学入試改革に先んじて2020年から、高校、中学校、小学校の教育も変わっていきます(インタビュー第1回参照)。そのベースとなるのが、新たな学習指導要領。それは、これまでの教育とは異なる「生きる力」を伸ばすことを目指したものです。さらに、現在のコロナ危機で学校が休校に追い込まれ、オンライン化が加速しているなかで、学校教育の意味が問い直されています。もし、学校関係者が、単にコロナ禍の前に戻すことだけを目指すなら、日本は世界の潮流からも完全に遅れを取ることになるでしょう。さて、文科省によれば、生きる力とは具体的に「学びに向かう力、人間性」「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力」とされています。明らかに、これまで重視されてきたような知識をたくわえる力とは異なるものであり、どれもとても重要な力ですよね。その教育が本当にしっかりと定着するのか。そして、その教育で子どもたちが身につけた力を大学がきちんと評価できるのか。そこに大学入試改革が実を結ぶかどうかの鍵があるように思います。今後は学歴が持つ価値が変わっていく大学入試改革にはじまる日本の教育全体の改革が進めば、「これからの社会で求められる人材」が育つことになるでしょう。ただ、わたし自身は、これからは学歴は万能ではなくなると思っています。もちろん、これからも学歴はある程度の武器にはなるでしょう。でも、「あの大学を出るくらいのポテンシャルを持っている人なんですね」という程度の評価基準になるのではないでしょうか。それよりも問われるようになるのは、先の欧米の大学入試ではないですが、その人自身がなにをしてきたか、なにができるのか、なにをしたいのかといったトータルの人物像でしょう。そう考えると、今後は、自分自身の人生の「目的」をしっかり考えることがより大切になります。たとえば、なんの目的も持たないままに東大に行ったところで、東大で過ごす時間はただの無駄でしかありません。それよりも、自分の人生の目的をしっかり見据え、その目的のために必要な大学に行くこと。必要なければ大学には行かずに目的に向かって最短距離で進んでいく。あるいは、必要になったときに行く。そういった柔軟な考え方を持つことが大切です。大学は単なる通過点にすぎません。その先を見据えて自分の生き方を考えることを、ぜひお子さんに伝えてほしいと思います。『1歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』中曽根陽子 著/晶文社(2016)■ 教育ジャーナリスト・中曽根陽子さん インタビュー記事一覧第1回:親の役目は我が子の「自己探究の力」を育むこと。“理想の子ども像”を押し付けてない?第2回:学歴の価値はどう変わる? 「偏差値の高い大学に行く」ことにしがみつく必要は、もうない第3回:任せて、失敗させて、考えさせる。「困難を乗り越える力」を伸ばすには、放っておくのが◎(※近日公開)第4回:自己肯定感が「高い子の親」と「低い子の親」。驚くほど全く違う、それぞれの特徴とは(※近日公開)【プロフィール】中曽根陽子(なかそね・ようこ)1958年生まれ、東京都出身。教育ジャーナリスト。マザークエスト代表。慶応義塾大学大学院システムデザインマネジメント科ヒューマンラボ研究員。出産のために小学館を退職後、1994年、子育て中の母親たちが子どもと一緒にあそび場をチェックし紹介する『子どもとでかける大阪あそび場ガイド』(メイツ出版)を制作。取材から執筆、イラストまですべてを母親たちの手によって作成した同書は、いまなお改定版を重ねるロングセラーとなり、シリーズ累計50万部超。2004年、女性のネットワークを生かした編集・取材活動を行う情報発信ネットワーク「ワイワイネット」を発足。「お母さんと子どもたちの笑顔のために」をコンセプトに、数多くの書籍をプロデュース。2013年、「親を人材育成のプロに」というコンセプトのもと、母親自身が新しい時代をデザインする「マザークエスト」を立ち上げ、アクティブラーニング型のセミナーの開催を中心に活動している。現在は、教育ジャーナリストとして紙媒体からウェブ媒体まで幅広く執筆する傍ら、海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探求型の学びへのシフトを提唱する。主な著書に『はじめての海外旅行 安心おでかけガイド』(メイツ出版)、『マンガ版 子どもが伸びる! コーチングブック』(合同出版)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年05月19日編集部:学研キッズネット編集部【5/12締切】近畿圏で中学、高校受験の公開模擬テストの企画開発、運営を行う株式会社五ツ木書房は、新型コロナウィルスの影響により自宅学習を行う中学3年生、小学5,6年生を対象に、自宅で受けられる「おうち模試TM」を実施します。長年にわたり、受験生・保護者・塾・中学校・高校から信頼をお寄せいただいている五ツ木模試、五ツ木・駸々堂模試の新作問題にチャレンジ、その成績から暫定偏差値を算出し、五ツ木独自の志望校判定を行います。現在の学力と弱点を把握し、志望校との距離を計ることは、受験に向かう意欲を育みます。申し込みは2020年5月7日(木)から5月12日(火)まで、公式Webサイトなどで受け付けています。五ツ木書房のおうち模試TM概要【五ツ木のおうち模試(中学3年生対象)3つの特長】1.中3・五ツ木模試として作成した新作問題を投入します。入試の体裁に合わせた問題を時間内に解き、自らの手で解答用紙に書き込むことがポイント。2.暫定偏差値を算出し、五ツ木独自の志望校判定を行います。3.中3・五ツ木模試の「個人成績表」と「まとめ資料」の内容すべてが体験できます。【五ツ木・駸々堂おうち模試(小学5・6年生対象)3つの特長】1.小5・小6 五ツ木・駸々堂模試として作成した新作問題を投入します。入試の体裁に合わせた問題を時間内に解き、自らの手で解答用紙に書き込むことがポイント。2.暫定偏差値を算出し、五ツ木・駸々堂独自の志望校判定を行います。3.五ツ木・駸々堂模試の「個人成績表」と「まとめ資料」の内容すべてが体験できます。【受験生特典】1.5/25(月)に問題のポイント解説動画を閲覧できます。2.「教え合い動画コンテスト」を開催予定。思考力・表現力が鍛錬されます。3.LINE公式アカウントでいち早く役立つ情報を得られます。申し込方法詳細【お申込み受付期間】2020年5月7日(木)~5月12日(火)【申込方法】1.個人の方・指定取扱店での申込※営業時間・休日などは各自でご確認お願い致します。▼インターネットでの申込中学3年生:小学5・6年生:2.団体の方・指定申込書での申込詳しくはお問い合わせください。(TEL 06-6913-1251)【受験料】五ツ木のおうち模試TM(中学3年生対象):4,400円(税込)五ツ木・駸々堂おうち模試TM(小学5・6年生対象):4,840円(税込)▼五ツ木のおうち模試(中学3年生対象)公式Webページ▼五ツ木・駸々堂おうち模試(小学5・6年生対象)公式Webページ■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年05月11日編集部:学研キッズネット編集部株式会社受験ドクターは、中学受験を目指す小学5・6年生を対象とした「オンライン集団授業」を2020年5月8日(金)~5月17日(日)まで無料で開講します。新型コロナウイルスの影響による休校で不安を抱えるご家庭に向けた、中学受験生応援キャンペーンです。無料集団オンライン授業概要新型コロナウイルスの影響で小学校の休校や学習塾の休業が長期化するなか、学力の維持と向上に悩むご家庭の不安を少しでも解消するため、「中学受験で必須」かつ「多くの小学生が苦手とする単元」をピックアップし、「コロナに負けるな!中学受験生に勇気と感動を!自粛受験生応援キャンペーン」として今回特別に無料で全国のご家庭にオンラインでお届けします。詳しくはこちら〇「双方向」のオンライン集団授業です無料のオンライン動画授業によくありがちな、動画をただ一方的に見るだけの授業ではありません。 受験ドクターのオンライン集団授業は、Zoomで講師と生徒がつながり、質疑応答や発言を受け付けながら進められる双方向の授業です。リアルタイムのプロの授業をご家庭で体験できる希少なチャンスです。〇個別指導のノウハウから生まれた集団授業です受験ドクターのオンライン集団授業は、よくある集団塾の集団講義とは違います。個別指導塾として、ひとりひとりと向き合うことで個々の課題を掘り下げ、指導ノウハウを蓄積、研究してきました。毎年改訂を重ね進化し続ける当塾の「偏差値20アップ指導法」に基づく「根本原理指導」をお届けします。講義一覧個別指導のノウハウを究めたトップクラス講師の「プロの指導」が無料で受けられるチャンスです。各教科先着50名限定です。受講希望の方は早めのお申し込みをお勧めします。■受験ドクターについて「受験ドクター」は【目の前の1人を勝たせる!】をモットーに、お子さん一人ひとりの性格や学習状況に合わせたオーダーメイド授業の「個別指導塾」「プロ家庭教師の派遣」のサービスを提供しています。開成合格者数は2018年度~2020年度の3年連続で10名以上となり、個別指導No.1の高い合格実績を達成しています。■会社概要商号:株式会社受験ドクター塾長:安部 公一郎所在地:〒151-0053東京都渋谷区代々木1-55-4ヤマカドビル3F事業内容:中学受験専門の個別指導塾「中学受験ドクター」、中学受験専門の家庭教師「家庭教師ドクター」公式サイト: ■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年05月06日編集部:学研キッズネット編集部株式会社増進会ホールディングス(Z会グループ)のグループ会社、株式会社栄光が運営する進学塾・栄光ゼミナールは、2020年1月19日(日)~3月12日(木)に、この春、私立・国立中学校を受験した受験生とその保護者を対象に、「受験生アンケート」を実施しました。アンケート結果【保護者】中学受験をしようと最初に考えたのはどなたですか。受験生の保護者に、最初に中学受験をしようと考えた人を聞いたところ、52.4%の保護者が「母」と回答した。次いで、「子ども」が29.8%、「父」が14.9%だった。私立・国立中学校の受験においては、母親がきっかけとなって、受験を考え始める家庭が多いと考えられる。【受験生・保護者】志望校を決定する上で重視したポイントを教えてください。(受験生:n=251、総回答数720保護者:n=269、総回答数781複数回答方式(最大3つまで))志望校を決定する上で重視したポイントを、受験生・保護者にそれぞれ聞いた。受験生・保護者ともに最も重視したポイントは「教育方針・校風」で、受験生の49.0%、保護者の67.3%にのぼった。受験生が保護者よりも重視していることは、「校舎や設備が整っている」「クラブ活動が充実している」「制服」など、学校生活に関する項目が挙がった。保護者は、「中高一貫指導」「大学進学実績」「カリキュラムや指導内容」など、学習内容や進路に関する項目を重視している傾向が明らかとなった。【受験生・保護者】「受験」とはどのようなものだったと感じますか。(受験生:n=251、総回答数720保護者:n=244、総回答数658複数回答方式(最大3つまで))受験生と保護者に、「受験」とはどのようなものだったかを聞いた。受験生にとっては、「学力の向上に役立った」55.3%、「自分の力を試すことができた」52.1%など、学力面での印象が強いことがわかった。保護者にとっては、「精神的な成長に役立った」77.9%がと非常に高く、学力だけではない成長を感じている保護者が多いことが明らかとなった。【受験生】受験に立ち向かうために必要なこと・必要なものは何だと思いますか。(n=219、総回答数618、複数回答方式(最大3つまで))受験生に、受験に立ち向かうために必要なこと・必要なものを聞いたところ、最も多かったのは「困難に立ち向かう強い気持ち」で50.2%にのぼった。また、「志望校への憧れ」も必要だと47.0%の受験生が回答した。また、「家族の協力や理解」「友人や競い合うライバル」といった、周囲の人たちの影響も重要だったと感じている受験生も少なくないことが明らかとなった。【受験生】受験を乗り越える上で精神的な支えになってくれたのは誰ですか。(n=219、総回答数689、複数回答方式(あてはまるものすべて))受験生に、受験を乗り越える上で、精神的な支えとなった人を聞いたところ、受験生の77.6%が「母」と回答した。「塾の先生」も75.3%にのぼり、受験生にとって、周囲の大人が支えとなっていることがわかった。また、「塾の友達」も半数以上の受験生が支えになったと回答しており、“志望校合格”という同じ目標をもつ塾の友人も、受験生にとっては重要な存在であることが明らかとなった。【保護者】習い事やクラブはいつ頃まで続けましたか。(n=339、単一回答方式)受験生の保護者に、習い事やクラブを続けた時期を聞いたところ、最も多かったのは、「小学5年生」で27.0%だった。習い事やクラブを「辞めずに続けた」という家庭も、5人に1人以上で、受験勉強と習い事やクラブを両立している受験生も少なくないことが明らかとなった。受験生になっても辞めずに続けた家庭の中には、「習い事やクラブが、受験勉強の息抜きやリフレッシュになっている」という声もあった。[私立・国立中学受験編]と[公立中高一貫校受検編]の比較(1)私国立中学受験・公立中高一貫校受検をしようと最初に考えたのはどなたですか。(保護者)私立・国立中学を受験した家庭の半数以上が「母」が受験のきっかけとなっている一方、公立中高一貫校受検では「本人」や「父」の割合も高く、きっかけにも違いがあることが明らかとなった。(2)習い事やクラブはいつ頃まで続けましたか。(保護者)私立・国立中学の受験生と公立中高一貫校の受検生を比べると、公立中高一貫校の受検の方が、習い事やクラブを辞めずに続けていたことがわかった。◆株式会社栄光 会社概要中学受験、高校受験対策の進学塾「栄光ゼミナール」や個別指導で目標達成へ導く学習塾「栄光の個別ビザビ」、高校生対象の大学受験対策塾「大学受験ナビオ」等、首都圏を中心に全国700教室超を展開しています。生徒の学ぶ意欲を引出し、自ら学ぶ姿勢を育てることはもちろん、豊富なデータや経験を活かして効果的に指導を行い、中学受験・高校受験・大学受験合格へ導きます。そのほか、科学実験専門教室やロボット・プログラミング教室のSTEM教育事業も行っています。現在の学校休校期間中には、生徒の皆さんの学習機会を確保し学ぶ意欲に応えるため、ライブ配信による授業や電話での生徒フォローなどの取り組みを実行中です。詳しくは栄光ゼミナールサイト「学びを守る!プロジェクト」をご覧ください。本社:東京都千代田区富士見二丁目11番11号代表:代表取締役社長下田勝昭設立:1980年7月■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月27日発達障害長男の中学受験わが家の発達凸凹の長男は、4月から大学附属の私立中学校に通うことになりました。初めての経験でまさにドタバタな1年間でした。そもそもなぜわが家が長男の私立進学を考えるようになったのか、受験勉強にはどのように取り組んだのかを連載シリーズでご紹介します。今回は第3話です!塾での学習はゆっくり。本人に合ってはいるけど…Upload By スガカズ長男が通っていた個別指導の塾は、週3コマで1コマ(科目)あたり80分。マイペースな長男に合ったペースで学習できましたし、塾の先生方には長男のモチベーションがあがらない時でも根気よく接していただけました。そのお陰で長男は一度も「塾に行きたくない」とは言いませんでした。ただ、本番まで時間が少ないのと、日によって注意散漫だったり時間の概念があまりない長男に対して「出題傾向に合わせた対策」や「苦手に特化した対策」までお願いすることは難しそうでした。模擬試験で判明した長男の「こだわり」Upload By スガカズテストの感覚を肌で感じてもらうために模擬試験は毎月受けていました。結果はビックリするほど下の方。始めたのが遅かったので当たり前のことなのですが、それにしても本来解けるはずの問題の解答欄が真っ白でした。長男は、先頭から順番に解いていくというこだわりがありました。小学校のテストでは気づけなかったこだわりでした。私が「まず、はじめにテストの内容を見て、解けそうな問題から解くといいよ」と説明しても、本人は「それだとスッキリしない」と、納得しませんでした。本人をどうやったら納得させることができるのかと私は悩んでいました。長男はまったく気にしていない様子…。Upload By スガカズそんな中、療育センターで言語の指導を受ける機会をいただけました。これが長男や私にとってありがたい経験になりました。療育センターでの言語の指導Upload By スガカズ11月に療育センターで言語での初めての指導があり、言語聴覚士さんに、こだわりや課題について相談しました。Upload By スガカズ今まで経験のあるWISC-IVではない簡単なチェックをしてくださいました。「ものづくり」が好きだという情報を伝えたからなのかは分かりませんが、一番最初にRey-Osterriethという視覚認知で利用される複雑図形が出ました。この図形は、長男にとって得意な分野で、また、「早く次の問題を終わらせて図形を描きたい」と言わんばかりに、目を輝かせ問題を解き続けました。Upload By スガカズUpload By スガカズUpload By スガカズ「(長男に対して)聞いてもらいたい話の前に注目してもらう」ことや「勉強する内容の順番を考える」、「楽しんで学習してもらう」ことは低学年の頃から意識していたことですが、先が見えづらい初めての経験に、私自身焦る気持ちが先行して、意識することを忘れてしまっていたのでした。子どもが成長しても、「初心忘れるべからず」です。指導のお陰で本人が納得し、テストの点数を伸ばす経験に結びつきました。試験本番まで4回指導していただきましたが、この言語聴覚士さんに会う度に長男はやる気と自信をどんどんつけていきました。また、この療育がきっかけとなり、中学受験の勉強でも、苦手な科目の勉強にも取り組む姿勢が変わっていきました。私自身も振り返る機会をいただけたことで、気持ちに余裕ができました。次回は、家庭での勉強方法や環境の支援をどの様にしていたのかお話をしたいと思います。
2020年04月27日「NEWS」加藤シゲアキが、柳楽優弥主演の夏の新土曜ドラマ「二月の勝者-絶対合格の教室-」に出演することが決定。超名門塾エリート講師・灰谷純を演じる。中学受験の実態をリアルに描いた漫画を、柳楽さんが非情で超現実主義のスーパー塾講師・黒木蔵人を演じドラマ化。加藤さんが演じることが決定した灰谷純は、超名門中学受験塾のトップ講師で、黒木の元部下。塾を辞めた黒木のことが許せず、黒木に執着するキャラクターだ。本作について「教師や塾講師という役はこれまでも演じることがあったのですが、このドラマではそういった職業の方々の一面的な部分ではなく、ひとりの人間として描かれています」と語った加藤さんは、「黒木に何があったのか、そして灰谷はそれをどう思っているのか。今からこの役を演じることが楽しみでなりません」と撮影に期待し、「まずは自分の中学受験時代を振り返り、当時の教師の面々を思い出すことから始めようと思います」と意気込み。共演する柳楽さんについては「柳楽優弥さんは黒木蔵人にぴったりで、柳楽さんが原作の黒木をどのように演じ、体現されるのかとても楽しみです。僕より柳楽さんの方が若いのですが、黒木の威厳にすぐに後輩になれるような気がしています。彼の過去を知るものとして、どのような掛け合いが生まれるのか、今からとてもわくわくしています」とコメント。さらに「黒木の言動により、常識と非常識がぐらぐらと揺れていく心地よさをぜひ楽しんでいただきたいですし、灰谷初め周囲の人間がそれによってどう影響され、どう感じるか。きっとめくるめく展開に、目が離せなくなるはず。特に受験生たち。土曜の夜、この時間だけは勉強の手を休めて、さらに受験への意欲を高めて欲しいと思います」と呼びかけている。「二月の勝者-絶対合格の教室-」は7月より毎週土曜日22時~日本テレビにて放送予定。(cinemacafe.net)
2020年04月19日編集部:学研キッズネット編集部株式会社増進会ホールディングス(Z会グループ)のグループ会社である株式会社Z会の「中学受験コース」は、2020年5月より難関国私立中学入試対策に特化した小学6年生向けの3カ月完成講座「頻出分野別演習」(全7講座・41校対応)の開講を発表した。どの講座も、例年Z会員の難関中学合格者たちに「これさえできれば!」と言わしめる粒選りの問題ぞろい。通塾している方も自宅で取り組める短期集中の特訓教材として活用できます。開校講座概要なぜか最後の1行が埋まらない制限字数多めの記述問題、偶然のひらめき頼みになりがちな難度の高い図形問題など、難関中学入試頻出でありながら対策の立てにくい分野を厳選し、7つの講座を開講。いずれもさらなる得点アップのためのポイントを凝縮し、3カ月の集中演習でゆるぎない応用力を養成します。開講時期は、1期(5~7月)、2期(8~10月)、3期(11~1月)の3期制。いずれの期も同じ学習内容となっており、お子さまの学習の進捗状況に応じたより適切な受講時期をお選びいただけます。頻出分野別演習<1期>5月スタートのお申し込みは【2020年4月29日(水・祝)】まで。ライバルにさきがけ、志望校の出題傾向に合わせた学習に着手する絶好のチャンスです。◎開講講座〔4教科7講座〕・国語 超長文対策・国語 難関記述対策・算数 立体図形難問対策・算数 平面図形難問対策・理科 論理的思考問題対策・理科 複雑計算問題対策・社会 文章記述対策◎受講会費:1講座6,897円(1カ月あたり2,299円)※一括払いの場合▼全41校対応!志望校別のおすすめ受講講座一覧はこちらへ。▼資料のご請求は、以下のWebサイトよりお申し込みください。▼ご受講は、以下のWebサイトよりお申し込みください。<本件に関するお問い合わせ>株式会社Z会 幼児・小学生向けコースお客様センター通話料無料0120-79-8739※携帯電話からもご利用いただけます。※受付時間…月曜日〜土曜日午前10:00~午後8:00(年末年始を除く、祝日も受付)■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月16日編集部:学研キッズネット編集部株式会社受験ドクターは小学5・6年生向けの無料学習動画「無料でオンライン」を2020年4月3日に公開しました。公立小学校の生徒から中学受験生まで、単元の基礎学習に役立つ内容となっており、新型コロナウイルスの影響による休校が長引く中、子どもの自宅学習に悩むご家庭に向けての提供となっている。「無料でオンライン」とは中学受験専門の個別指導塾・家庭教師である受験ドクターが、小学5・6年生向けの無料学習動画「無料でオンライン」を4月3日に公開しました。新型コロナウイルスの影響で小学校の臨時休校が長期化する中、受験ドクターは全国の小学生の【学びを止めない】ために、各教科の単元の基礎を学べる「根本原理学習動画」を提供。動画は5分~15分程度のコンパクトな長さなので、まとまった時間がなくても空いた時間にパッと見て学習することが可能となっている。公立小学校の生徒から中学受験生まで、これからの学習の土台作りや過去に習った単元の基礎の確認などに役立てほしいと考えている。現在公開している動画・6年生 国語「あっという間!? 小学校6年間の漢字1026字が覚えられる!」・6年生 算数「つりあいのとれた図形~線対称と点対称~」・5年生 算数「少数のかけ算 ~小数点の動きに注目~」・6年生 理科「ものが燃えるしくみを理解しよう!」・5年生 理科「覚えておこう!植物の発芽と成長」・5年生 社会「地図で世界のすがたを知ろう!」今後も随時、各教科の動画を追加・公開予定。■受験ドクターについて「受験ドクター」は【目の前の1人を勝たせる!】をモットーに、お子さん一人ひとりの性格や学習状況に合わせたオーダーメイド授業の「個別指導塾」「プロ家庭教師の派遣」のサービスを提供しています。開成合格者数は2018年度~2020年度の3年連続で10名以上となり、個別指導No.1の高い合格実績を達成しています。【「無料でオンライン」公式サイト】【中学受験公式サイト】■「学研キッズネット」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月07日編集部:学研キッズネット編集部3月も終わりを迎え、いよいよ入学シーズンが近づいてきました。例年であれば受験生は試験を乗り越え、新入学・新学年に期待が膨らむ時期ですが、今年は新型コロナウイルスの影響もあり、卒業式もままならず落ち着かないまま春休みを迎えたお子さんやご家族の方も多いのではないでしょうか? そこで、「Campusノート」シリーズを販売するコクヨ株式会社は、新入学・新学年への準備やスタートの不安を少しでも減らすために、中学受験算数専門のプロ家庭教師でカウンセラーでもある安浪京子先生による、新入学の中学1年生を対象とした「子どものフォローとノート選びのポイント」を公開しました。そのポイントは、安浪先生のコメントともに紹介します!「うるせーな」 子どもの変化に、親はどう接するべきか「親離れ」が始まる中学1年生『学校だよりや授業参観が頻繁にあり、同級生の親から我が子に関する色々な情報が入ってきた小学校時代。子どもの「受験したい」いう気持ちが「勉強する」行動に結びつかず、つい「勉強しなさい」と声を荒げて親子関係が険悪になった中学受験。少しずつ反抗期が始まったとはいえ、まだまだ小学生。我が子が親の庇護下にいると信じて疑わなかった12年間。しかし中学に進学すると、行動範囲も人間関係も拡がり、まだまだ子どもだと思っていた我が子が、親が把握しきれない知らない世界をどんどん増やし始め、自立に向けて「親離れ」が始まります。必要とされなくなったように感じて寂しく思われるかもしれませんが、逞しく成長している証でもあり、子どもが親に求めるものが変わってくるだけで家族の形は変わりません。我が子の自立に向けて少しずつ、親の考え方、接し方を変えていく時期が訪れたのです』親子関係を良好にする子どもとの接し方『例えば生活態度。「早く寝なさい」といった、小学生時代のやり方はほぼ通用しません。むしろうるさい親から逃れたいがために早く布団に入り、その中でスマホをいじり続けます。勉強に関しても「勉強しなさい」といっても、「うるせーな」といった冷たい態度にショックを受ける機会が増えるだけです。これからは保護者としての正論をかざすのではなく、「パパも一回徹夜をやってみたくて、こっそり試した事があったなぁ」「ママも理科が大嫌いで10点を取った事があったんだ」という経験談を沢山してあげて下さい。中学生になってまだ日が浅いだけに、そんな親の武勇伝や経験話はとても新鮮です。また、中学の学習過程は小学校と比べると親にとってはるかに馴染みやすい内容です。方程式も解禁となり、数学や英語を教えられるようになって親子関係が良好になったという話を沢山聞きます。つまり、小学生の延長ではなく、「中学生になった」と一段ステージを上げて対等に接する姿勢を明確に打ち出す事が鍵です。中学生は自分の悩みをそのまま親に打ち明ける事はありませんが、「学校でこんな事があったけど、パパの場合はどうだった?」とアドバイスを求める体ならば、色々話をしてくれます』ノートは一緒に選び、書いて見せる。不安を解消するポイントとはノートの変化にも対応。チャットツールではできないコミュニケーションにも『今まで小学校では「方眼ノートと鉛筆」だった学習環境が「大学ノートとシャープペンシル」に代わります。マス目がなくなって不安を感じるお子さんに是非、次のような形で寄り添ってあげて下さい』①ノートを一緒に選びに行く『今までは一方的にノートを買い与える事が多かったかと思いますが、大学ノートには・A罫(普通横罫) 罫幅7mm・B罫(中横罫) 罫幅6mm・C罫(細横罫) 罫幅5mmの3種類がある事を教えてあげましょう。コンビニに行くと、大抵「A罫」「B罫」の2種類が売られていますが、中学生が使うのはA罫です。「たった1mmの違い」と思うかもしれませんが、使い勝手は全く異なります。実際に2種類購入し、その使い勝手を一緒に比べてみるのもお薦めです。また、一緒に買いに行く事により「ママもこれ使ってたよ!」「今はこんなに可愛い表紙があるんだね」など、話も盛り上がります』②具体的に書いて見せる『マス目がない大学ノートに子どもは不安を覚えます。しかし、1マスに1文字書いていた窮屈な小学生時代と異なり、マス目がないからこそ自分の書きたい文字のサイズで自由に書ける良さを教えてあげましょう。文字サイズなどは口では伝わりません。「こんな風に使っていたよ」と、実際にノートに数字や英単語、図などを書いて見せてあげる事がコツです。また、部活や塾、友達づきあいが忙しくて生活時間帯が合わない、親と顔を合わせる時間が短くなる、などすれ違いが出てくる事もあります。直接親と話をしたくない時期も出てくるでしょう。そんな時、伝言ツールとして「ノート」を使うのも手です。今は親子でもLINEで簡単にやりとりできますが、手書きの文字と電子デバイスのスタンプでは、伝わるもの、伝わり方も異なります』安浪先生直伝!入学直後から周囲と差をつける「数学ノートの作り方」『中学に入ると、どの科目も先生からガイダンス(授業の予習、復習の仕方、テストの臨み方、ノートの作り方)があると思います。そのガイダンスを踏まえ、さらに周囲に差をつける「数学ノートの作り方」を伝授します』①日付と単元、問題番号を書く『ないがしろにしがちですがとても大切です。どこに何を書くか、先生の指示があればその通りに、なければ自分でルールを作りましょう。日付は「いつ何を勉強したか」のバロメーター。同じ問題でも、GW前と夏休みでは理解度が異なります。あるいは「3か月前に同じ事を勉強していたんだな」と振り返り、より理解を深化する事もできます』②ノートをケチらない『数学に限らず、ノートはケチってはいけません。1ページにギッシリ詰め込んで書くと達成感はあるかもしれませんが、数学はミスした部分の間違い直し、大切なポイントを書き込むなどの「余白」が非常に大切です。具体的には・分数を一行で書かない・ミスを消さず残しておく・ポイントを書くスペースを作る事を意識すると、見やすく、勉強の積みあがるノートになります。もしスペースが足りなくなったときはノートふせんを活用するのもいいかもしれません』③図はフリーハンド&適切なサイズで『数学は、証明問題の図形や関数の放物線など、図をかく機会が増えます。そういった時に小さくチマチマかいたり、正確性を重んじるあまり定規で書くのはNG。適切なサイズ(問題にもよりますが、1ページの1/6~1/8)で、かつフリーハンドで書きましょう。また、美術のように線を重ねるのではなく、一本の線で潔くかくことが大切。沢山図をかいているうちに、ちゃんと書けるようになってきます』中学受験のプロ家庭教師・安浪先生が推奨する「子どもの接し方」と「ノート活用法」。新入学・新学年への準備の今、ぜひ参考にしてみてはいかかでしょうか。株式会社アートオブエデュケーション 安浪京子先生算数教育家中学受験専門カウンセラー神戸大学発達科学部卒。関西、関東の中学受験専門大手進学塾にて算数講師を担当、生徒アンケートでは100%の支持率を誇る。プロ家庭教師歴約20年。中学受験算数プロ家庭教師「株式会社アートオブエデュケーション」代表。きめ細かい指導とメンタルフォローをモットーに毎年多数の合格者を輩 出している。中学受験、算数、メンタルサポートなどに関するセミナー を多数開催、特に家庭で算数力をつける独自のメソッドは多数の親子から支持を得ている。中学受験や算数、親子関係に関する著書、連載、コラムなど多数。また、教育業界における女性起業家としてビジネス誌にも多数取り上げられている。安浪京子先生夢も、学びも。新学生応援サイト「you can pass」公開!学生のみなさんをいつもそばで見守る「Campus」シリーズ。新入学・新学期の時期に合わせ、学生みなさんの夢も勉強も応援するコンテンツを集めた特設サイトを公開。君だけの青春シーンを人気漫画家がイラスト化!SNSキャンペーンも開始。Twitterで「○○も、○○も。」というテーマで青春エピソードを指定ハッシュタグをつけて投稿すると、選ばれたエピソードはSNS人気漫画家がイラスト化しプレゼント!Campusシリーズについて1975年の発売から今も進化を続ける学習ノートシリーズ「Campus」。 中でも代表的な「ドット罫」シリーズでは、 東大生の85%以上が使用経験があり、ノートを美しく書くためにこだわった特長が詰まっています。また、 Campusシリーズはノートだけでなく、 学生のみなさんの「計画」→「勉強」→「振り返り」までの学習サイクルをトータルサポート。 勉強のスケジュールを立てられるルーズリーフ「スタディプランナー」や、 ノートを振り返りやすい「チョイタス」「ノートふせん」といった商品も展開している。安浪先生の「数学ノートのつくり方」でもノートはケチらず、もし足りなくなった場合はノートふせんの活用を推奨しています。コクヨ「ノートふせん」は、ノートと同じ紙で見やすく、きれいに書ける両面ドット罫入りなど、すっきりまとめやすい工夫を詰め込んだふせんです。ノート配分に不安な人も、ひとつもっておくと安心です。【コクヨ公式サイト】【新学生応援サイト】学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年03月31日発達凸凹息子の中学受験、前回までのあらすじ2020年4月から私立中学に通うことになった長男。私立に進むのか、公立に進むのかに悩んだ小5、小6のころから入試までのあれこれをご紹介していきます。前回は、どのように志望校を決めたかについてご紹介しました。子どもの学校生活で大事にしたいことUpload By スガカズ前回は私立中学校に決めた理由や学校探しについてお話ししましたが、中学受験すると決めた小6の5月より半年以上前の、小5の10月から公立中学校選びもはじめていました。部活動体験や説明会は小6からですが、各中学校の希望者の内訳を小学5年生の10月に確認。通える4つの中学校のうち3つが受け入れ可能数を超えた申請だったようです。ただ、この中には「私立受験をする子ども」も含まれているため、なんだかんだ希望の中学校には通えると思いながらも、少し心配になったのは否定できません。小5の10月の時点では、まだどの公立中に通いたいかはっきりと決まっていなかったのですが、長男が小6になったころから、本人のためになる環境について深く考えました。校風、友達、家との距離などなど…どれも重要ですが、長男の学校生活に必要なのは「自分の居場所がある」ことだと思いました。そして長男にとっては、通級での時間が必要だろうと考えたのです。そのため公立中学校では、通級に通い続けられる環境にしようと決めました。受験勉強や私立中学校選びが本格的に始まったころに、長男に対して、公立中学校の話もしました。Upload By スガカズ本人との会話は「4つの学校の候補を減らしていく。減った候補から決める」という非常にざっくりとした内容でした。学習を定着させる時期だったので、勉強へのモチベーションが下がらない様に、公立中学校の話を必要以上にしないようにしていました。子どもは勉強をがんばり、親は学校選びをする…といった風に、役割を分けることに。とは言っても、公立中の部活体験や学校見学をしない事には話が進まないと思ったので、私立中学校に進学しない場合は公立中学校学校見学や部活体験は公立中学についても必要という事は本人に理解してもらいました。そして決めた中学校は…Upload By スガカズどうやら令和2年より4校全てで通級が受けられるようになるとの事でした(※見学した令和元年時点では、拠点校へ通級のために通う形でしたが、令和2年からは通学している学校に特別支援教室が設けられるようになるということ)。ですが、特別支援教室を新設する中学校は前例を聞くことができないため、見通しをつけづらい長男にとっては拠点校の特別支援教室で支援を受ける方が安心できそうだと感じました。実際に見学に行ってみると、設備が整っているし、特別支援教室の職員室があるので本人が相談をしやすい環境だと感じました。また、クラスの数も3クラスと、小学校と同じ数なので、比較的落ち着いて過ごせそうだと感じました。部活体験では在校生と話す機会がありましたし、特別支援教室の体験では、本人は落ち着いて行動できました。支援の先生方の進め方や話し方は穏やかで、大人しい長男に合っていそうでした。長男は「私立じゃなかった時、ここなら大丈夫そう」と言っていました。学校公開や説明会で事前に学校の様子を見ていたので、特に困る事もありませんでした。また、各中学校の希望者の内訳を見ても、A中学の立地から希望者が多くはない様で、希望通り通えそうでした。私立中学校に進学しなかった時のためにした事拠点校であるA校で特別支援教室の説明会があった時に、「中学受験をして入れなかった場合、4月から特別支援教室で支援を受けられるようにしたい」と相談しました。Upload By スガカズわが家は6月〜8月は私立中学校選びと塾に明け暮れた日々だったので、本格的に公立中学校選びをするまでに時間がかかってしまいました。(この辺りの時期は本当にドタバタでして、毎週何かしら学校、療育などの用事で私の仕事もセーブしました)2月の判定会議に向けて書類を準備しておけば、私立中学に合格せず、公立中に進学する場合でも間に合うとのことでした。Upload By スガカズこうして公立中学校が無事に決まりました。あとは前回決めた第1希望と第2希望の私立中学校どちらかに合格できるようにがんばるだけ…!なのですが…ADHDの子の勉強は、一筋縄ではいかないですよね。次回は、療育センターで言語の先生に支援していただいた受験対策についてお話しします。
2020年03月31日編集部:学研キッズネット編集部朝日新聞出版は、2020年3月19日(木)にAERA進学MOOK『カンペキ中学受験2021』を発売しました。首都圏334の国公立&私立中学の完全データを収録。最新の2020年度入試応募状況や学費情報も掲載した「どこよりも早い中学受験情報誌」です。 さらに巻頭企画では、タレントでクイズプレーヤーの伊沢拓司さんが 自身の中学受験経験について語っています。首都圏の国公立&私立中学334校のデータを完全収録首都圏の中学受験生数はここ数年増え続けており、中学入試の環境は年々厳しくなっています。大学入試制度改革の影響で、私学なら柔軟に対応してくれるという保護者の期待が高まっていることが中学入試過熱の一因です。知名度の高い難関ブランド校に加え、改革に取り組み結果を出している新進校も人気が上昇。大学に確実に進学できる付属校の人気も変わらず高く、これまで以上に学校選びに迷う時代となりました。どこよりも早い中学受験情報誌として毎年評価されている『カンペキ中学受験』の最新版では、首都圏の国公立&私立中学334校の入試難易度や進路状況、スクールライフや特色、カリキュラム、学費といったデータを完全収録。最新、2020年度入試の応募状況もしっかり掲載しています。難関大学や医学部への進学実績が一目でわかるランキング分析記事も充実。志望校選びの特集では、偏差値以外に着目すべき点をQ&A方式で解説。タイプの異なる3人の中学受験専門家が、受験生の家族の心構えについても指南します。巻頭企画では、タレントでクイズプレーヤーの伊沢拓司さんが自身の中学受験経験をもとに、受験生にエールを送るインタビューにも登場します。<主なラインナップ>• インタビュー伊沢拓司さん(タレント)• いま、 必要な力を育むわが校自慢の授業・講座(海城/麴町学園女子/東洋大学京北)• 効果的な学びを追究こだわりの新施設紹介(聖学院/青山学院/富士見)• こんな制服で登校したい!あこがれの制服スタイル2021• 首都圏中学入試速報今年の結果から2021年入試を予測• ランキングではっきりわかる中高一貫校の実力• 偏差値だけではわからない家族みんなを幸せにする学校選び• 首都圏国公立・私立難易度データ一覧表• 首都圏国公立・私立中学校MAP• カンペキ中学受験ガイド334中学校AERA進学MOOK『カンペキ中学受験2021』発売日:2020年3月19日(木曜日)定価:1900円+税学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年03月30日発達凸凹長男に合う中学校探しスタートUpload By スガカズ6年生になっていよいよ小学校卒業が近くなり、この子に合った学校はどこだろう?と考える様になりました。近くの公立中学校は、活発なお子さんが多く、またクラス数も多いため、もの静かなタイプの長男が通っているイメージがわきませんでした。そのため、通える公立(4校)に加えて、私立も候補に入れて考えはじめました。Upload By スガカズ長男の性格からすると私立の方が合っていそう…。ただ、親の希望が固まったとしても通うのは本人です。それに、希望の学校があったとしてもそこに通える保証はありません。ある程度のメリットデメリットを把握して、本人に選ばせることにしました。Upload By スガカズ大事な話し合いは紙に書くと、スムーズにいきますね。実はこういった話になる前に、長男はとあるフリースクールに興味をもっていました。そこでは普段何らかの理由で学校に通えないお子さんが、社会で働くためのスキルやコミュニケーション力を学べました。また、当時本人が気になっていたプログラミングも学べるとのこと。長男は通いたい!と言っていました。ですが毎日学校に通っている長男は入ることができません。残念そうにしていました。そんな経験からか、中学校ではやりたい事ができる学校に通いたいという想いがあった様です。Upload By スガカズどの学校を受験する?学校選びを本格化長男は、「残り少ない1年間で受験勉強をがんばるから私立中学に通いたい」と言いました。こうして、全てが初めての二人三脚が始まりました。長男が私立中学受験を決めたのは5月が終わる頃でした。受験本番まで8ヶ月しか無いため、私は中学受験に対応した個別指導の塾や学校選びに奔走しました。また、学校選びも本格的にスタートしました。息子のような特性があっても受け入れてもらえるのかという疑問があったので、一番気になる学校に入学が可能か確認を取りました。事前に合同相談会で子どもの特性を説明し、実際に足を運び再度確認を取ったり、過去の事例などを伺いました。情報を集める中で主に2つの学校に長男も私も魅力を感じました。Upload By スガカズ1つ目の中学校は…●個性や自立を大事にする校風●生徒と先生との距離が近い●個性的なお子さんが多く、人間関係が良さそう長男は1つ目の学校で「みんな楽しそうで自分に合っていそうだから、この学校に行きたい」と言っていました。説明会の時の副校長先生の話が印象的でした。「個性は“かっこいい”という意味を表現するために用いられる事もあるが、うちでいう個性とは、“変わり者として捉えられる”、“普通になれない”という意味です。そんな中で子どもたちがお互いの個性を理解し合う教育に力を入れています。」つまり、発達障害があってもなくてもそれをひとつの個性とし、特別な対応は取らないが、自分を理解してもらい、他人も理解する環境であるということでした。この学校に通うと、のびのびと自己肯定感が高い子に育つと感じました。2つ目の中学校は…●ものづくりが好きな子が多い●部活動が魅力的●親が学校での出来事を把握しやすい●勉強の進め方が合っていそう長男は2つ目の中学校に「ものづくりが好きな自分に合ってる。優しい子や先生が多い。この学校も通いたいなぁ。」と言っていました。長男は見通しをつけるのが苦手なのですが、この学校では、見通しや振返り、基礎学習能力を身につけるための工夫やツールが用意されていました。通級の個別で指導していただいたことと近いと感じました。こちらも特別な対応はありませんが、ゆっくり学ぶ長男に合っていそうでした。両校違った魅力ですぐに決められませんでしたが、1つ目を第1希望、2つ目を第2希望に選びました。長男の希望する学校はどちらも2科目受験が可能でした。2つ目の学校は、午前受験は国語・算数・理科・社会の4科目で倍率も午後受験に比べると低いのですが、4科目のうち点数の高い2科目の合計で決まります。受験勉強でも、苦手な教科を含めた4科目すべてに注力するのではなく、力を入れる教科を決めて取り組めばよいことで、受験勉強を小6になってから始めた長男にとっても負担が少なくて済むと感じました。Upload By スガカズとは言え、公立の学校選びも必要子どもが通いたい私立学校が決まったとしても、公立の学校に通う場合のことも平行して考えないといけません。次回はどのようにして(4つある)公立の学校の中から進学してもよいと思える中学校を選んだのかをお話ししたいと思います。
2020年03月02日中学受験の実態をリアルに描いた漫画を柳楽優弥主演で実写化する「二月の勝者-絶対合格の教室-」。この度、井上真央が新人講師役で出演することが分かった。中学受験生のうち、約7割が第一志望に受からないといわれる昨今。東京都は特に激戦区。舞台となる「桜花ゼミナール」は、難関校合格者を数名出してはいるものの、合格実績はあまりふるわない中堅中学受験塾。一方、都内トップ校合格者の6割を輩出しているという隣接する業界最大手の名門中学受験塾は好実績を叩き出している。そんな桜花ゼミナールのテコ入れのために新たな塾長黒木蔵人がやってくる。黒木は業界最大手の名門中学受験塾の元カリスマ講師。着任早々「塾は“子どもの将来”を売る場所。生徒は“金脈”、その親たちは“スポンサー”だ」と、とんでもないことを言い放つ黒木。しかし、黒木は生徒たちの前で堂々と「ここにいる全員を、絶対に第一志望校に合格させる」と宣言するのだった――。日本テレビ系連続ドラマは8年ぶりの出演となる井上さん。今回演じるのは、桜花ゼミナール吉祥寺校に採用された新人講師・佐倉麻衣。中学教員経験のある佐倉は、冷徹な黒木(柳楽さん)の発言や指示に何かと反発。教師に憬れていた彼女は、黒木との出会い、この塾での経験を通し、成長していく。原作を読み「これまでの受験に抱いていたイメージは変わり、時代の変化を感じると共に、知らない世界へとすっかり引き込まれました」と感想を述べた井上さんは、「プロデューサーの熱意に後押しされ、飛び込んでみようと思いました。原作のような現代のリアリティーを大切にしながらも、ドラマだからこそ描ける部分も大事にしていきたいです」と意気込み。主演の柳楽さんについては「このドラマに挑んでみようと思えたのは、柳楽優弥さんの存在も大きかったように思います。どの作品でも存在感があり、真っ直ぐなお芝居をされる方という印象です」と言い、「受験を経験された方、これから迎える方がご自身と重ねながら共感し、皆さんで楽しんで頂ける作品になればと思っています」とコメントしている。「二月の勝者-絶対合格の教室-」は7月、日本テレビ土曜ドラマにて放送予定。(cinemacafe.net)
2020年03月01日2020年からの教育改革は、明治維新以来のもっとも劇的な改革であると言われています。新しい学習指導要領がめざすのは「十分な知識・技能」「答えがひとつに定まらない問題に自ら解を見出していく思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」の育成です。これまでの知識偏重の教育から脱却し、「知識をどのように使うのか」に重点が置かれるようになるわけです。大学入試も大きく変わります。この大きな教育改革によって、「頭がいい子」の定義も大きく変わると予想されます。単にたくさんの知識を持っているだけでは不十分で、「自分以外の人ともうまく関わりながら豊富な知識を活用できる子」が高く評価される時代がやってくるのです。中には「うちの子勉強好きじゃないんだよね」「なんか読解力が低い気が......」「スマホばっかりしているんですけど」とお悩みの保護者の皆さんもいるかと思います。ですが、そんな親が心配する行動や変化こそ子どもが伸びるサインなのだそう。サッカーでも勉強でも、子どもが伸びるためには親のかかわりが重要です。今回は、入塾テストなしで難関校に続々合格する塾の先生で、アスリートと学習教育に共通する「成長プロセス」の体系化にも取り組んでいる進学塾VAMOS代表・富永雄輔さんに、子どもの伸びしろを最大限伸ばすヒントが詰まった最新著書「それは子どもの学力が伸びるサイン!」(廣済堂出版)のからいくつかのヒントをいただくこの短期連載。最終回となる今回は、子どもを賢くする「チャンス!」の事例をお届けします。子どもたちが夢に向かい、進路を決める時に納得した決断を出すために大事なことでもあります。「それは子どもの学力が伸びるサイン!」これからは「自分以外の人ともうまく関わりながら豊富な知識を活用できる子」が高く評価される時代がやってくるのです(写真は少年サッカーのイメージです)■日常の出来事は、子どもを賢くするチャンスにつながるこんにちは。私は東京・吉祥寺に本部を置く学習塾「VAMOS(バモス)」の経営者として、10年以上子どもたちの指導にあたってきた富永雄輔です。また、一方で日本サッカー協会登録仲介人として、サッカー選手のエージェント業務も行っています。私の塾では入塾テストを一切行っていませんが、ありがたいことに難関校と言われる学校に合格するお子さんたちが多くいらっしゃいます。そんなお子さんと親御さんのかかわりを見てきた経験から、子どもが気になる行動をしたときは、大人がそれを「サイン」とみなし、適切なタイミングでフォローしていけば、学力も思考力もぐっと伸びると実感しています。今日はこんな過ごし方は、子どもを賢くする「チャンス」!の事例をご紹介します。社会が多様化している今、子どもの生活は親が子どもだった時代とは違ってしまっています。それを踏まえて、日常のさまざまな出来事を子どもを賢くするチャンスにつなげましょう。そのための方法をお教えします。■お金の話をする-生きる力を育てるチャンス日本人はとかく、お金の話を避ける傾向があります。そのため、お金に関する教育も諸外国に比べ、かなり遅れているのが現状です。自己破産を多く扱う弁護士さんの話によれば、そもそも自分の収入に応じた生活を営むという当たり前のことができない若い世代が非常に多いのだとか。金融リテラシー、つまりお金に関する知識や判断力が身につかないまま大人になっているにもかかわらず、一方ではクレジットカード、モバイル決済などのサービスが気楽に利用できる社会は出来上がっています。便利さの裏にあるリスクをきちんと理解せぬまま安易に利用してしまった結果、金銭的な窮地に陥るケースが後を絶たないのだそうです。仮想通貨などの新しい金融商品も続々と登場しましたが、その仕組みを理解できなければ、その恩恵にあずかることはできません。年金などの社会制度の行く末も不透明な未来を生き抜くためには、お金に対する正しい知識と理解は欠かせないでしょう。そのためにも、家庭での会話において、お金の話をタブーにしないことはとても大事です。お金の話は成績の話に通じるものがあります。努力はもちろん大事ですが、受験生に必要なのは客観的な数字。いいか悪いかは別にして、定量的に数字を見せて、現実的かどうか子どもに判断させることが受験には必要です。最近の学校教育では、子どもに定量的な目標をあまりもたせないことが多いのですが、ただ「がんばる」だけでは、子どものモチベーションはなかなか長続きしません。数字で表す目標を掲げることで、それに向かって自分の勉強を続けられます。受験においては、「がんばる」「一生懸命」などの抽象的な言葉をなるべく使わない習慣をつけるほうがよいと私は考えています。■「キラキラした姿」ばかりでなく、現実をきちんと教えるですから、将来の職業の話をするときも、小学生くらいまでは、夢や希望がもてるキラキラした姿だけを話題にしていけばよいでしょうが、中学生以降のお子さんには、その仕事で具体的にどれくらいの報酬があるのかという、シビアな部分に触れておくのも大事だと思います。私はサッカー選手のエージェントの仕事もしているのですが、思うことがあります。小学生ならサッカー選手を無邪気に夢見るのもいいでしょう。でも、中学生くらいからは、海外のチームに所属し、日本代表に選ばれて、夢のような年俸を得られる選手はほんの一握りであること。さまざまな試練を乗り越えてJリーガーにはなれたとしても、J3の選手の場合はサラリーマンの平均年収を稼ぐのがやっとという金銭的な現実から目を背けさせてはいけません。もちろん、お金だけが大事なわけではないですし、「だからあきらめなさい」ではありません。たとえ、年収が高くなくても「夢を与える仕事を選びたい」という判断は尊重すべきだし、ひと握りの日本代表という夢を追いかけ続けるにしても、自分の実力を冷静に見たうえであれば、否定する必要はないです。その夢を肯定するか、調整するか、思い切ってあきらめるのかは、あくまでも本人の判断なのです。しかし、私が言いたいのは、その判断材料に「お金」の情報を与えないのは、大人として無責任ではないか、ということです。みんながお金持ちになれるかのようなイメージだけを抱かせ、現実を見せないのは、少なくとも中学生以上の子どもに対しては、むしろ酷だと思うのです。お金の現実を知り、そのうえで判断し、その夢に対して自分なりの着地点を見つけることも、大事な「生きる力」のひとつなのです。■親も子もスマホの画面にばかり夢中になっていない?コミュニケーション能力を「持って生まれたものだからしょうがない」と諦めないでください。親子の会話で身につけられる力です(写真は少年サッカーのイメージです)そもそも大規模な教育改革が実施される理由がまさに、「十分な知識・技能」「答えがひとつに定まらない問題に自ら解を見出していく思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を備え、自分以外の人ともうまく関わりながら豊富な知識を活用できる、そのような人材を社会が求めているからにほかなりません。これまで経験したこともない大きな改革ゆえに、いったい何が起こるのか、どういう準備が必要なのかと不安を抱えている親御さんも多いかもしれませんが、ひとつ間違いなく言えるのは、「コミュニケーション能力の高さ」はこれからますます大きな武器になることです。コミュニケーション能力を、持って生まれた才能のように勘違いする方が多いのですが、決してそうではありません。多くの子どもたちと接している中で私が強く感じるのは、優れたコミュニケーション能力を発揮する子には、ご家庭でたくさんの会話を重ねているという共通点があることです。ネット時代であろうとも、コミュニケーション能力は顔を突き合わせたコミュニケーションによって磨かれます。大きな力を発揮するのは、日常的な親子間のコミュニケーションなのです。しっかり顔を見て、表情の変化にも気を配りながら、お子さんと会話をしていますか?親も子もスマホの画面にばかり夢中になっていませんか?新しい教育システムであなたのお子さんがチャンスをつかむのか、ピンチに陥るのか──。その鍵を握るのは、新世代のお子さんの価値観に寄り添い、サインをキャッチし、理解しながら、コミュニケーションを図ろうとする、そんな親御さんの姿勢にあることをどうか忘れないでください。富永雄輔(とみなが・ゆうすけ)進学塾「VAMOS(バモス)」代表。京都大学を卒業後、東京・吉祥寺に幼稚園生から高校生まで通塾する進学塾「VAMOS」を設立。入塾テストを行わず、先着順で子どもを受け入れるスタイルでありながら、中学受験から高校受験、大学受験まで、毎年首都圏トップクラスの難関校合格率を誇る。少人数制の個別カリキュラムを組みながら、子供に合わせた独自の勉強法により驚異の合格率を実現して話題に。小さな学習塾ながら、論理的な学習法や、子供の自主自立を促し、自分で考える力の育成に効果的と、保護者から圧倒的な支持を集めている。日本サッカー協会登録仲介人として若手プロサッカー選手の育成も手がけ、アスリートと学習教育に共通する「成長プロセス」の体系化にも取り組んでいる。主な著書に『「急激に伸びる子」「伸び続ける子」には共通点があった!』(朝日新聞出版)、『東大生を育てる親は家の中で何をしているのか?』(文響社)、『男の子の学力の伸ばし方』『女の子の学力の伸ばし方』(共にダイヤモンド社)などがある。
2020年02月19日思考力、判断力、表現力といった問題解決能力やコミュニケーション能力などこれからを「生き抜く」力。これからの「教育改革」ではこれまでのような知識偏重ではなく、知識をどう使うか、主体性を持って仲間と強調しながらやり遂げる力など、これまでの「頭の良い子」とは違った賢さが求められるようになります。中には「うちの子勉強好きじゃないんだよね」「なんか読解力が低い気が......」「スマホばっかりしているんですけど」とお悩みの保護者の皆さんもいるかと思います。ですが、そんな親が心配する行動や変化こそ子どもが伸びるサインなのだそう。サッカーでも勉強でも、子どもが伸びるためには親のかかわりが重要です。今回は、入塾テストなしで難関校に続々合格する塾の先生で、アスリートと学習教育に共通する「成長プロセス」の体系化にも取り組んでいる進学塾VAMOS代表・富永雄輔さんに、子どもの伸びしろを最大限伸ばすヒントが詰まった最新著書「それは子どもの学力が伸びるサイン!」(廣済堂出版)のからいくつかのヒントをいただくこの短期連載。今回は、保護者の関心も高い「習い事と塾の両立」についてお届します。「それは子どもの学力が伸びるサイン!」自分で決断できた子の方がモヤモヤがなく集中して取り組めるのです(写真は少年サッカーのイメージです)■習い事はいつ辞める?それとも続けた方が良いもの?こんにちは。私は東京・吉祥寺に本部を置く学習塾「VAMOS(バモス)」の経営者として、10年以上子どもたちの指導にあたってきた富永雄輔です。また、一方で日本サッカー協会登録仲介人として、サッカー選手のエージェント業務も行っています。私の塾では入塾テストを一切行っていませんが、ありがたいことに難関校と言われる学校に合格するお子さんたちが多くいらっしゃいます。そんなお子さんと親御さんのかかわりを見てきた経験から、子どもが気になる行動をしたときは、大人がそれを「サイン」とみなし、適切なタイミングでフォローしていけば、学力も思考力もぐっと伸びると実感しています。さて、受験のシーズンですね。毎年この時期が近づくと多くの保護者の方から寄せられる質問があります。「習い事と塾の両立について」の相談です。お子さんの受験が近づくと、保護者の方から「ほかの習い事はいつやめさせればいいか」「それとも続けたほうがよいのか」といった相談を受けることがよくあります。親としては、「スポーツも続けたほうが体力がついて、勉強にも集中できるのではないか」と思ったり、逆に、「習い事はさっさとやめるべきではないか」という心配も生まれてくるのでしょう。まず、無理に「文武両道」をめざす必要はまったくありません。本人が望んでないのに、親が「スポーツも塾もがんばりなさい」と無理強いするのはNGです。小・中学生はまだそこまで体力はありません。一方で、本人が両立できそうもないと感じているけど、その習い事は好きなので、悩んでいるケース。その場合は、たとえば、「2か月休めば、またチームに戻れるよ」とか「3か月後の試合には出られるように、コーチに話しておくから」とか、親が促すのがよいでしょう。受験が終われば再開できるとわかれば、本人は安心して受験に集中できます。このように本人が迷っているときは、優先順位は親がつけるのがベストです。■自分で決めた子の方が上手に切り替えられる。親が焦りすぎないで子どもが続けたがっている場合は?また、子どもが習い事を続けたいと思っているのに、親に習い事をストップさせられてしまった場合、モヤモヤしたまま、かえって勉強に集中できないケースもあります。そこは無理にやめさせたりはしないでください。「◯◯の大会が終わったら」などと自分自身でやめ時を決められた子や、「このまま両立するのは無理だな」といい意味であきらめられた子は、上手に気持ちを切り替えられます。夏休みが終わっても習い事をやめる気配が一向に見えないと、焦りはじめる親御さんも多いのですが、勉強のギアが一気に上がりはじめる受験直前の11月、12月あたりになると、習い事を一旦やめる決断をする子がほとんどです。中には、結局最後まで両立し続けて、限られた時間の中ですばらしい集中力を発揮し、よい結果をつかみとる子も珍しくはありません。仮に「第一志望校合格」の成功は手に入れられなかったとしても、好きなことに全力で取り組みながら受験にも挑んだ経験は長い目で見れば決してムダにはならないでしょう。そもそも、かんたんにやめる決断ができないほど、熱中できる何かがあるのは、とてもすばらしいことですから、その気持ちは十分に理解してあげていただきたいです。■子どもが無用なトラブルで傷つかないために事前リサーチも大事辞める時のゴタゴタでその後のつきあいが気まずくなったりしないためのリサーチや日頃のつきあいは大事です(写真は少年サッカーのイメージです)ただ、気をつけていただきたいのは、やめたいときに自由にやめにくい習い事もあることです。ここ数年、サッカーや野球、バスケットなどのチームスポーツに取り組んでいた子が、受験を理由にチームをやめようとしても、なかなかやめさせてもらえない話を耳にするようになりました。「1人でも欠けてしまうと試合に出られない」というチーム事情が絡む場合はさらに深刻で、慰留を振り切ってやめた結果、親子ともにその後のつきあいが気まずくなるケースもあります。やめる、やめないでトラブルになれば、子どもも傷ついてしまいますから、それを避けるためにも、野球やサッカーなどのチームに所属する場合は、やめやすいかどうかを事前にきちんと確認しておくと安心です。富永雄輔(とみなが・ゆうすけ)進学塾「VAMOS(バモス)」代表。京都大学を卒業後、東京・吉祥寺に幼稚園生から高校生まで通塾する進学塾「VAMOS」を設立。入塾テストを行わず、先着順で子どもを受け入れるスタイルでありながら、中学受験から高校受験、大学受験まで、毎年首都圏トップクラスの難関校合格率を誇る。少人数制の個別カリキュラムを組みながら、子供に合わせた独自の勉強法により驚異の合格率を実現して話題に。小さな学習塾ながら、論理的な学習法や、子供の自主自立を促し、自分で考える力の育成に効果的と、保護者から圧倒的な支持を集めている。日本サッカー協会登録仲介人として若手プロサッカー選手の育成も手がけ、アスリートと学習教育に共通する「成長プロセス」の体系化にも取り組んでいる。主な著書に『「急激に伸びる子」「伸び続ける子」には共通点があった!』(朝日新聞出版)、『東大生を育てる親は家の中で何をしているのか?』(文響社)、『男の子の学力の伸ばし方』『女の子の学力の伸ばし方』(共にダイヤモンド社)などがある。
2020年02月05日柳楽優弥主演で、累計50万部以上を誇る中学受験の実態をリアルに描いた人気マンガ「二月の勝者-絶対合格の教室-」をドラマ化。7月スタートの新土曜ドラマ枠にて放送されることになった。主人公は、激変する受験界に舞い降りた、最強で最悪のスーパー塾講師・黒木蔵人(くろき くろうど)。「中学受験は課金ゲーム」「親はスポンサー」「子供を合格に導くのは、父親の経済力と母親の狂気」など、過激な言動で波紋を投げかけ、常に周囲を圧倒する。果たして、彼は受験の神様か?それとも…。しかし、彼は断言する「絶対に全員志望校に合格させる」と。中学受験をリアルに描き、そこから見えてくる“家庭問題”“教育問題”など、現代社会の様々な問題に切り込む。このドラマは、ただの受験ドラマではなく、中学受験を舞台にした人生攻略ドラマでもある。業界最大手の名門中学受験塾から、業績不振の中堅塾「桜花ゼミナール」に校長として迎えられたスーパー塾講師・黒木蔵人を演じるのは、3月26日に30歳という節目を迎えることになり、本作が30代最初の主演作となる柳楽さん。「実は、妻がこの原作を大好きで(笑)。僕も読んで一目惚れした作品なので、(主演決定を知って)とてもモチベーションが上がりました!」とコメント。「楽しく読みながらも『教育』や『家族』というテーマもしっかり描かれていて、主人公が問題を解決していく様子も痛快で楽しいと思います」と楽しみにしているよう。また、自身のキャラクターについては、「毒舌キャラ(笑)。ただ、それだけではない裏がしっかりありそうなので、ドラマでどんな脚本になっていくのかが楽しみ」と語り、「先日ファンの方に『先生役をやって欲しい!』と言われたこともあり、その方の夢は叶えられました(笑)。自分もモチベーションが上がっています」と意気込む。さらに、「このドラマで受験に挑むのは11歳くらいの子供たち。自分がちょうど事務所に入ってこの仕事を始めた頃の年齢です。今回その世代の子どもたちと30歳になった自分が一緒に仕事をするというのは感慨深い」と言い、「30代一発目、チャレンジしていきたい!気合十分で挑みたい!」と力強く語っている。原作・高瀬志帆は、柳楽さんの主演決定に「ファンです!! 一報を頂いた時はびっくりしすぎて3回くらい聞き返し、ひっくり返って頭を打ち、『これは今の頭部強打で見ている幻か?』と思ったくらいです。柳楽さんに『黒木』を演じて頂けるなんて、人生何が起こるか本当にわかりません。毎日ご飯が美味しいです」と喜びのコメントを寄せている。土曜ドラマ「二月の勝者-絶対合格の教室-」は7月、毎週土曜22時~日本テレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2020年01月31日子どものことを真面目に考える親ほど抱えがちなのが、「こうしなければならない」「こうしては駄目」という強い思いです。でも、気鋭の教育ジャーナリスト・おおたとしまささんは、「もっと肩の力を抜いていい」といいます。子ども教育において「やらなくてもいいこと」を、あえて逆説的に挙げてもらう短期連載最終回の「やらなくてもいいこと」は、「いい教育を与えなくていい」「自分で選ばせなくていい」「心配しなくていい」の3つです。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)【やらなくてもいいこと10】いい教育を与えなくていいここでいう「いい教育」とは、偏差値が高いなど世間一般に「いい学校」といわれる学校に入学させるといった教育のことを指します。わたしも教育ジャーナリストという立場上、「中学受験をさせたいのですが、どの学校がいいですか?」といったことをよく聞かれます。でも、受験をしないと入学できないような中学というのは、よほどのはずれを引かない限り、どこもいいのです。また、偏差値とは別に、「モンテッソーリ教育、シュタイナー教育、イエナプラン教育のどれがいいですか?」というふうなことも聞かれます。それに対するわたしの答えは、「どこでも大丈夫」になるでしょう。そもそも、子どもには自分で学んでいく力がある。ですから、どんな学校に行ってもそのなかで自分に必要な栄養を取って成長していけるのです。また、「与える」という発想になっている時点で、その親には危険性を感じます。これは、教育虐待をしている親に多い発想です。そういう親は、子どもは真っ白なキャンバスのようなもので、いい教育を与えればいい人間に育つが、悪い教育を与えれば悪い人間に育つと信じ込んでいます。子ども自身を見つめる視線が抜け落ちいていて、教育環境に対して過剰な期待を持っているのです。もちろん、どの学校の水が合うといった相性は多少あるでしょう。でも、子どもにはそれ以上に高い適応力がありますし、教育環境のちがいがその子の人生をまったく別のものにするといったことはまずないこと。たとえば、わたしが別の高校や大学に行っていたとしても、わたしは「いまのわたし」になっていたと思います。そして、忘れてほしくないのは、「決断の良し悪しというのは、決断したときに決まるものではない」ということ。東大に入ってまったく勉強をしなかった人間と、偏差値は高くなくても入った大学で精一杯勉強をした人間なら、後者のほうがよほど多くのものを大学から得ることになります。なにかを決断したとき、その道を最善のものにする努力をいかに続けられるか、その環境を最大限に利用するかということこそが大切なのです。【やらなくてもいいこと11】自分で選ばせなくていいこれは、どんな場面でなにをするにも子どもに選ばせている、子どもに対して理解のあるリベラルな親でありたいと考えている人に向けての言葉です。たしかに、子どもが思春期に差しかかって徐々に自我が目覚めて自己主張をするようになれば、そういう考え方も大切かもしれません。でも、幼い子どもの場合ならどうでしょうか?幼い子どもにはまだはっきりした自我も判断力もありませんから、なんでもかんでも子ども自身で選ぶことはできません。幼い子どもなら本気で、「お父さんとお母さんに選んでほしい」と思っていることもあるでしょうし、子どもが「どっちでもいい」といったらどっちでもいいのです。そういうときは、ある程度、親が決めてしまっていいとわたしは考えています。子どもが自分で選びたいというときだけ選ばせてあげればそれでいい。子どもになにかスポーツをさせたいと思うのなら、周囲の環境のなかで、「ちょっと水泳教室を見てみようか」「野球チームの体験練習に参加してみる?」というふうに、いくつかの選択肢を示してあげる。それで、子どもが選べないようだったら、子どもは親を信頼しているので、「じゃ、水泳を習ってみようよ」というふうに選んであげていいのです。もちろん、無理強いしてはいけません。子どもに「お父さんとお母さんがそういうなら、やってみようかな」という気持ちがあることが大前提です。そのうち、子どもが成長して自分の意志が出てきたら、そのときは子どもの意志を尊重すればいいのです。このことには、わたしからひとつ注意してほしいことが含まれます。子どもに選ばせることにこだわる親のなかには、無理に子どもに選ばせたにもかかわらず、子どもが習い事をやめたいということになった場合などに、「あなたが選んだんでしょ!」というふうに子どもの責任にする親もいます。それでは子どもが追い詰められてしまいます。そんな事態を招かないためにも、子どもの自我が目覚めるまでは、親が選んでもいいというふうに考えてみましょう。【やらなくてもいいこと12】心配しなくていい最後にわたしから伝えたいのは、「心配しなくていい」ということ。よほど間違ったことをしない限り、子どものことを真剣に考えている親の子どもであれば、その子はちゃんと育っていきます。ですが、子どものことはどんな親でも心配してしまいますよね。そういう場合は、「心配しなくていい」なんて強く考えすぎる必要はありません。「心配しなくていい」とは、「心配しては駄目だ」というわけではないのですからね。「心配しなくていいですが、心配してもいい」。わたしはそうみなさんに伝えたいと思います。『大学入試改革後の中学受験』おおたとしまさ 著/祥伝社(2019)■ 教育ジャーナリスト・おおたとしまささん インタビュー一覧第1回:いちばんのしつけとは、子どもに〇〇を見せること。親はそんなに頑張らなくていい!第2回:いまの時代、「絵本の読み聞かせ」にこだわらなくてもいいんです。第3回:才能さがしのための「たくさんの習い事」より、もっと大事にすべきこと第4回:なんでも「自分で決めさせる」親が、子どもを追い詰めているかもしれない理由■ おおたとしまささん 過去のインタビュー記事はこちら過当競争極まれり。難関中学への“逆転入学”が子どもに弊害をもたらしている「間に合わせの学力」では人生厳しい。「本質的な学力」を伸ばす“1日10分”の学び学力は人並程度あればいい。「新たな時代」を生き抜くためには“3つの力”が必要だ「教育虐待」のやっかいな実態。今の子どもには“決定的に足りない”時間がある教育虐待をする親とその学歴。その教育、本当に子どものためですか?教育虐待は教育という大義名分のもとで行う人権侵害。でも親の多くは無自覚である失敗経験から学ぶ、学力とは異なる力がものをいう時代。受験勉強で「失うもの」とは?心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人【プロフィール】おおたとしまさ1973年10月14日生まれ、東京都出身。教育ジャーナリスト。雑誌編集部を経て独立し、数々の育児誌、教育誌の編集に関わる。中学高校の教員免許を持っており、私立小学校での教員経験もある。現在は、育児、教育、夫婦のパートナーシップ等に関する書籍やコラム執筆、講演活動などで幅広く活躍する。『新・男子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『新・女子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方 最高の教科書』(大和書房)、『いま、ここで輝く。超進学校を飛び出したカリスマ教師「イモニイ」と奇跡の教室』(エッセンシャル出版社)、『中学受験「必笑法」』(中央公論出版社)、『受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実』(新潮社)、『名門校とは何か? 人生を変える学舎の条件』(朝日新聞出版)、『ルポ 塾歴社会 日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体』(幻冬舎)、『ルポ 教育虐待 毒親と追いつめられる子どもたち』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月09日先行きが見えないといわれるいまの時代、「子どもの将来のために」と考え、多くの「こうしなければならない」「こうしては駄目」といった思考に縛られてしまっている人もたくさんいるようです。そこで、気鋭の教育ジャーナリスト・おおたとしまささんに、子ども教育において「やらなくてもいいこと」を、あえて逆説的に挙げてもらいました。短期連載第3回目の「やらなくてもいいこと」は、「習い事をたくさんさせなくていい」「子どもの疑問に答えなくていい」「未来を予測しなくていい」の3つです。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)【やらなくてもいいこと7】習い事をたくさんさせなくていいいまの子どもたちは、本当に多くの習い事をしています。でも、それが子どもの大切な時間を奪っていることをどれだけ意識していますか?小さい子どもにとって必要なのは、習い事でなにかができるようになることより、「ぼーっとする時間」だとわたしは考えています。ぼーっとする時間のなかで、子どもは退屈し、「なにをしようか」と考えはじめます。その思考こそが、子どもの自発性や主体性を育むことになるのです。多くの親は、子どもにどんな才能があるかわからないからと、たくさんの習い事をさせようとします。そもそも、子どもがもっとも才能を発揮できる「ベスト」の習い事を見つけてあげたいなんて考えても、なにがベストなんてことはわかりようがありません。でも、本当に才能があることに対してなら、子ども自身が自分で反応し、「これをやってみたい!」と目を輝かせるはずです。親としての役割は、その目の輝きを見逃さないことではないでしょうか。そうして子ども自身が選んだ習い事なら、そこから子どもは、その後の人生を歩むにあたって重要なものを得ることができる。だって、「好き」ではじめたことなのですから、子どもは夢中になって取り組むでしょう。そうすれば、どんどん上達するなど成果を出すことができ、強い達成感を得られます。でも、そのうち必ず壁にぶつかって挫折を味わうことにもなる。ただ、好きなことなのですから、そこで簡単に「もうやめたい」とはいいません。そうして必死に取り組むうち、ぶつかった課題を克服して挫折を乗り越えられるはずです。その一連の経験は、生きていく過程での大きな武器になると思います。【やらなくてもいいこと8】子どもの疑問に答えなくていいかつてのわたし自身もそうでしたが、「いい親でありたい」と考える親は、子どもからなにかを聞かれると、わかりやすく教えてあげたいと考えます。でも、それでは親がただ「Google」になっているに過ぎません。いまは、なにかわからないことが出てきたら、ネット検索すればすぐに答えにたどり着く時代。親までGoogleになってしまっては、子どもが自分で考える機会を奪うことになるのです。また、「子どもが疑問に思ったことについて、親も一緒に調べてあげましょう」ということがよくいわれます。でも、多忙な毎日を送っていて、そうする時間がないという人も多いでしょう。そういう場合、子ども自身に調べさせればいいのです。子どもが庭で見つけた虫の名前を知りたいというのなら、図鑑を手渡して、「これに載っているから、調べてごらん」といえばいい。ただ、子どもに対して無関心でいてはいけません。子どもがなにかに関心を持っているということに対して親は関心を持ち、「わかったら教えてね」といってあげることも大切です。実際に子どもが教えてくれたら、「ありがとう」と伝えて、その話題をどんどん深堀りしていきましょう。また、この方法には別のメリットもある。それは、子どもが自分で疑問を解決しようと調べているうち、「寄り道」をすることです。名前を知りたい虫について調べるうちに、好奇心をくすぐられた他の虫の知識を得るといったこともあるでしょう。これは、書店で本を探すことに似ています。いまはネット通販ですぐに本を手に入れることができますが、書店に行けばお目当てのものとちがう本に興味を引かれるということもありますよね。そんな寄り道が、子どもの知識の幅を広げてくれます。【やらなくてもいいこと9】未来を予測しなくていいこれまでの人生の成功モデルが崩壊したといわれるいま、親は「子どものため」と思い、「これからはグローバル社会だから、英語力を身につけることは必須だ」といったふうに、さまざまな未来予測をしています。ですが、これだけ時代の変化のスピードが増しているのですから、正確に未来を予測することなんて不可能です。それなのに、限られた自分の知識の範囲で親が未来を予測し、「こういう力をつけておいたほうがいい」というふうに損得勘定をする。でも、そんな損得勘定に基づいて子どもを教育することは、一種のギャンブルだと思いませんか?しかも、おそらく高い確率で外れるギャンブルです。そんな危ない橋を子どもに渡らせるべきではありません。では、どうすればいいのでしょうか?それは、どんなに世の中が変わったとしても力を発揮する、汎用性の高い基礎的な力を身につけさせておけばいいのです。どんな力かといえば、それぞれの時代における自分の立ち位置やまわりの状況を観察し、「これからはこういうスキルが必要だ」と判断し、その必要なものを自分で得ていく力です。スマホにたとえれば、スマホ自体が必要なアプリを感知してダウンロードする力を持っているような状況です。それこそが、どんな時代にも通用する、「生きる力」なのではないでしょうか。『大学入試改革後の中学受験』おおたとしまさ 著/祥伝社(2019)■ 教育ジャーナリスト・おおたとしまささん インタビュー一覧第1回:いちばんのしつけとは、子どもに〇〇を見せること。親はそんなに頑張らなくていい!第2回:いまの時代、「絵本の読み聞かせ」にこだわらなくてもいいんです。第3回:才能さがしのための「たくさんの習い事」より、もっと大事にすべきこと第4回:なんでも「自分で決めさせる」親が、子どもを追い詰めているかもしれない理由(※近日公開)■ おおたとしまささん 過去のインタビュー記事はこちら過当競争極まれり。難関中学への“逆転入学”が子どもに弊害をもたらしている「間に合わせの学力」では人生厳しい。「本質的な学力」を伸ばす“1日10分”の学び学力は人並程度あればいい。「新たな時代」を生き抜くためには“3つの力”が必要だ「教育虐待」のやっかいな実態。今の子どもには“決定的に足りない”時間がある教育虐待をする親とその学歴。その教育、本当に子どものためですか?教育虐待は教育という大義名分のもとで行う人権侵害。でも親の多くは無自覚である失敗経験から学ぶ、学力とは異なる力がものをいう時代。受験勉強で「失うもの」とは?心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人【プロフィール】おおたとしまさ1973年10月14日生まれ、東京都出身。教育ジャーナリスト。雑誌編集部を経て独立し、数々の育児誌、教育誌の編集に関わる。中学高校の教員免許を持っており、私立小学校での教員経験もある。現在は、育児、教育、夫婦のパートナーシップ等に関する書籍やコラム執筆、講演活動などで幅広く活躍する。『新・男子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『新・女子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方 最高の教科書』(大和書房)、『いま、ここで輝く。超進学校を飛び出したカリスマ教師「イモニイ」と奇跡の教室』(エッセンシャル出版社)、『中学受験「必笑法」』(中央公論出版社)、『受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実』(新潮社)、『名門校とは何か? 人生を変える学舎の条件』(朝日新聞出版)、『ルポ 塾歴社会 日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体』(幻冬舎)、『ルポ 教育虐待 毒親と追いつめられる子どもたち』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月08日過去には考えられなかったほどの大量の情報に触れる現代社会において、さまざまな教育情報に触れるうち、たくさんの「こうしなければならない」「こうしては駄目」という思い込みを抱いている人も少なくないようです。そこで、気鋭の教育ジャーナリスト・おおたとしまささんに、子ども教育において「やらなくてもいいこと」を、あえて逆説的に挙げてもらいました。短期連載第2回目の「やらなくてもいいこと」は、「好き嫌いをなくさなくていい」「読み聞かせしなくていい」「子どもの問題に介入しなくていい」の3つです。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)【やらなくてもいいこと4】好き嫌いをなくさなくていい小学校での給食の時間、苦手な食べ物をなかなか食べられなくて苦しんだ経験がある人は多いでしょう。もちろん、健康な体をしっかりつくるためには、好き嫌いなくなんでも食べられることが大切です。ただ、小学校で子どもたちに給食を全部食べさせようとしたのは、「なんでも受け入れられなければいけない」とか「苦手なものも我慢できないといけない」といった、精神修業的な意味合いがあったように思います。そもそも、健康な体をつくるために必要な栄養を取ろうと思えば、無理やり苦手な食べ物から取らなくても、別の食べ物からだっていくらでも取ることができますよね。たしかに、好き嫌いなくなんでも食べられるのはとてもいいことです。でも、本当に苦手なものを無理やり食べさせるようなことをする必要はないはず。というのも、そういうことを繰り返せば、子どもにとって食事の時間が楽しいものではなく、つらいものになりかねないからです。その子が、食事に対して苦い思いを持ったまま成長したとしたらどうなるでしょう?家族団らんの場の中心は食卓ですよね。でも、その子は、大人になって家庭を持っても、家族と食卓を囲む時間を楽しいと感じられない……。そんな家庭では、どこでどう家族との絆を深めるというのでしょうか。無理をして苦手な食べ物を食べることなんかよりも、「家族との食事の時間は幸せだ」と思えることのほうが、その子の人生にとってはよほど重要であるはずです。【やらなくてもいいこと5】読み聞かせしなくていい絵本や本の読み聞かせについては、教育界においていまもむかしもとても重要なものだとされています。たしかに、幼少期の読み聞かせは、子どもの世界を大きく広げる可能性が高い、親子でできるおすすめのアクティビティです。でも、なかには読み聞かせに反応を示さないという子もいるでしょう。一部には、「ディスレクシア」という識字障害の子どももいます。そういう子どもに無理やり読み聞かせをしたとしても、そこから得られるものはそう多いわけではありませんし、読書が好きになるという可能性も低いでしょう。そして、時代はどんどん変化しています。これまで読み聞かせが大きな力を発揮したのは、ペーパーテストが人生の大半を決めるという時代だったからです。文字からなんらかの情報をインプットし、文字としてアウトプットするという力が問われたのがこれまでの時代でした。しかし、2020年の大学入試改革が象徴するように、ペーパーテストで高得点を取るという能力が人生に有利に働くということは、これまでよりも減っていくとも考えられます。また、いまはインターネットの普及やIT技術の進歩により、スマホやタブレット端末用のアプリなど、これまでになかったさまざまなメディアが生まれている時代です。つまり、文字だけに頼らずとも情報をインプットできる機会が増えているのです。いまなら「YouTube」をはじめとした動画共有サイトで情報を得ることもできるでしょう。もし、子どもが読み聞かせに反応を示さないのであれば、絵本や本にこだわらず、子どもに合ったメディアをチョイスしてあげることも、これからはひとつの方法だと思うのです。あるいは、小さい子どもに対してなら、そういったメディアに頼らずともできることがあります。それは、読み聞かせではなく「語り聞かせ」です。これは、有名なシュタイナー教育で行われるものです。シュタイナー教育では、子どもたちに絵本の読み聞かせをするのではなく、先生が子どもたちの目を見ながら、物語をそらで話して聞かせるのです。そうして言葉のシャワーを浴びせることも、十分に読み聞かせの代わりになる。それどころか、絵本ではなく先生の目を見て話を聞くことで、人の話をきちんと聞く姿勢を育むことになるのです。【やらなくてもいいこと6】子どもの問題に介入しなくていい親というのは、自分の子どものこととなると、ささいなことでも心配してしまうものです。子どもが幼稚園や小学校で友だちと喧嘩したとなったら、「早く解決してあげなければ」なんて考えて、つい介入したくなるものです。もちろん、子ども同士のトラブルが長引いて、いじめにつながるような危険性があるとか、子どもが本当に深く落ち込んで心が折れているような場合であれば、親が介入することも必要でしょう。でも、そうではない多くの場合においては、子ども同士に任せておくことが大切です。というのも、それは子どもにとって大きな学びの場面だからです。コミュニケーション能力が未熟な子ども同士は、小さなことでもトラブルを起こします。そして、コミュニケーション能力の未熟さゆえに、なかなか仲直りできないということもある。でも、時間が経てば、未熟ながらも子ども同士で折り合いをつけていく。それは、社会で生きていく大人になるための大事なステップであり、コミュニケーション力を向上させるための、最良の教材です。そういった大切な機会を、「子どもが心配だから……」と、親が簡単に奪ってしまわないように気をつけてください。『大学入試改革後の中学受験』おおたとしまさ 著/祥伝社(2019)■ 教育ジャーナリスト・おおたとしまささん インタビュー一覧第1回:いちばんのしつけとは、子どもに〇〇を見せること。親はそんなに頑張らなくていい!第2回:いまの時代、「絵本の読み聞かせ」にこだわらなくてもいいんです。第3回:才能さがしのための「たくさんの習い事」より、もっと大事にすべきこと(※近日公開)第4回:なんでも「自分で決めさせる」親が、子どもを追い詰めているかもしれない理由(※近日公開)■ おおたとしまささん 過去のインタビュー記事はこちら過当競争極まれり。難関中学への“逆転入学”が子どもに弊害をもたらしている「間に合わせの学力」では人生厳しい。「本質的な学力」を伸ばす“1日10分”の学び学力は人並程度あればいい。「新たな時代」を生き抜くためには“3つの力”が必要だ「教育虐待」のやっかいな実態。今の子どもには“決定的に足りない”時間がある教育虐待をする親とその学歴。その教育、本当に子どものためですか?教育虐待は教育という大義名分のもとで行う人権侵害。でも親の多くは無自覚である失敗経験から学ぶ、学力とは異なる力がものをいう時代。受験勉強で「失うもの」とは?心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人【プロフィール】おおたとしまさ1973年10月14日生まれ、東京都出身。教育ジャーナリスト。雑誌編集部を経て独立し、数々の育児誌、教育誌の編集に関わる。中学高校の教員免許を持っており、私立小学校での教員経験もある。現在は、育児、教育、夫婦のパートナーシップ等に関する書籍やコラム執筆、講演活動などで幅広く活躍する。『新・男子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『新・女子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方 最高の教科書』(大和書房)、『いま、ここで輝く。超進学校を飛び出したカリスマ教師「イモニイ」と奇跡の教室』(エッセンシャル出版社)、『中学受験「必笑法」』(中央公論出版社)、『受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実』(新潮社)、『名門校とは何か? 人生を変える学舎の条件』(朝日新聞出版)、『ルポ 塾歴社会 日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体』(幻冬舎)、『ルポ 教育虐待 毒親と追いつめられる子どもたち』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月07日「子どもの将来のために、いい親でありたい」と考える真面目な人ほど、「こうしなければいけない」「こうしては駄目」といった家庭教育に関する多くの情報にがんじがらめになっています。そこで、気鋭の教育ジャーナリスト・おおたとしまささんに、子ども教育において「やらなくてもいいこと」を、あえて逆説的に挙げてもらいました。短期連載第1回目の「やらなくてもいいこと」は、「ガミガミ叱らなくていい」「朝は起こさなくていい」「夫婦の意見はそろえなくていい」の3つです。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)【やらなくてもいいこと1】ガミガミ叱らなくていい真面目な人ほど、「きちんと子どもにしつけをしないといけない」と考えます。もちろん、それはそれで正しいことですが、注意してほしいのは「しつけ=叱る」ではないということ。どうも、厳しく叱らないと「しつけができない」と考えている人が多いようです。でも、ガミガミと叱らなくてもしつけはできる。だいたい、子どもができないことは、強い口調で伝えたからといってできるようになりません。どんなに親が「ああしなさい、こうしなさい」といってもできないのなら、「このことは、この子にはまだできないんだな」と考えるべきです。まさに成長の真っ只中にある子どもにとっては、いまはできなくても、そのうちできるようになることもたくさんあるのですから。そして、口で伝えることだけがしつけではないと思うのです。わたしが考えるいちばんのしつけとは、子どもに親が手本を見せること。あいさつなんてそれこそ手本を示しやすいものでしょう。たとえば、子どもと散歩中に幼稚園の先生など知り合いに会ったとします。子どもがあいさつをできなかったからといって、「ちゃんとあいさつしなさい」というのではなく、親が「こんにちは」と先生にあいさつをすればいい。そういう親を見て育てば、子どもは自然に「そういうものなんだな」と思ってあいさつができるようになるはずです。普段から親がそういう手本を示していれば、もし子どもがやるべきことを忘れたような場合にも、その親の手本を思い出せるはずです。あいさつのケースなら、普段からあいさつができているような子どもも、たくさんの人が集まっているような場では、その状況に驚いてあいさつを忘れてしまうこともあるでしょう。そういうときも、まずは親がまわりの人にあいさつをする。そして、「こういうときはなんていうんだっけ?」と子どもに伝えてあげれば、子どもは「そうだ!」と思い出して、あいさつできるでしょう。そういった経験の積み重ねこそが、子どもにとって最善のしつけになると思うのです。【やらなくてもいいこと2】朝は起こさなくていい「朝は起こさなくていい」といっても、誤解はしないでください。小さい子どもに、自分で目覚まし時計をセットさせ、ひとりで起きるようにしたほうがいいというわけではありません。自分ひとりで起きられるようになるのは、やはり思春期頃からのことでしょう。もちろん、小さい子どもなら親が起こしてあげる必要があります。でも、小学生にもなれば、子どもに何度声をかけても起きないのであれば、そのまま放っておいてもいいと思うのです。なぜなら、子どもに「失敗の経験」をさせることも重要だからです。ご自身がはじめて小学校に遅刻したときのことを思い出してみてください。廊下には誰もいなくて、もうすでに授業がはじまっている教室に入るだけでも緊張したものですよね。そして、教室に入ろうとしたら、友だちの注目を一身に浴びる……。その恥ずかしさといったらないでしょう。そういう失敗によって痛い目を見れば、その子は緊張感を持ってきちんと起きようとするはずです。もちろん、学校には親としてきちんと連絡しておく必要があります。まずは担任の先生に子どもが遅刻することを謝罪し、「あえて遅刻をさせるから、しっかり叱ってください」と、今後のために意図的に失敗をさせたい旨を伝えれば、先生もきっと理解してくれるはずです。【やらなくてもいいこと3】夫婦の意見はそろえなくていい夫婦というのは、とくに子どもの教育方針については互いの意見を一致させたいと考えるものです。でも、他の多くのこともそうであるように、それぞれ別の人間である夫婦の意見が完全に一致するということはあり得ないといっていいでしょう。そこで無理に意見をそろえようとすると、夫婦関係がうまくいかなくなるということにもなりかねません。もちろん、夫婦で話し合うことは大切。でも、夫婦円満のためにも、相手を論破してでも意見をそろえようとするのではなく、結論については「遊び」を持たせておくべきではないでしょうか。「こういう生き方をする人間に育ってほしい」というふうな、大まかな方向性が合っていれば十分だと思うのです。その方向性を考えるうえでのアドバイスとしては、固有名詞を使うなどあまり具体性を出さないようにすること。「東大に行くような人間に育ってほしい」「最低でも偏差値60以上の大学に行く人間に育ってほしい」といいはじめては、それこそ夫婦の意見はなかなか一致しません。そして、むしろ夫婦の意見に「幅」があることのほうが、子どもにとっては大切なことだとわたしは考えます。というのも、その幅のなかで子どもの個性が育っていくからです。実際にはあり得ませんが、仮に夫婦のあらゆる意見が一致しているという場合、子どもはその狭い価値観のなかでしか生きられないということになります。でも、夫婦の意見に幅があるほど、子どもは「このことに関しては、お父さんはこういうけど、僕の意見はお母さん寄りだな」といったふうに考えることができます。あるいは、人にはそれぞれ異なる価値観と意見があるということを知ることもできる。夫婦の意見の幅が子どもの視野を広げ、世の中の見方をつくっていくのです。そう考え、仮にシングルの人であっても、子どもの祖父母など自分以外の大人と接する機会をなるべく増やしてあげることが大切なのではないでしょうか。『大学入試改革後の中学受験』おおたとしまさ 著/祥伝社(2019)■ 教育ジャーナリスト・おおたとしまささん インタビュー一覧第1回:いちばんのしつけとは、子どもに〇〇を見せること。親はそんなに頑張らなくていい!第2回:いまの時代、「絵本の読み聞かせ」にこだわらなくてもいいんです。(※近日公開)第3回:才能さがしのための「たくさんの習い事」より、もっと大事にすべきこと(※近日公開)第4回:なんでも「自分で決めさせる」親が、子どもを追い詰めているかもしれない理由(※近日公開)■ おおたとしまささん 過去のインタビュー記事はこちら過当競争極まれり。難関中学への“逆転入学”が子どもに弊害をもたらしている「間に合わせの学力」では人生厳しい。「本質的な学力」を伸ばす“1日10分”の学び学力は人並程度あればいい。「新たな時代」を生き抜くためには“3つの力”が必要だ「教育虐待」のやっかいな実態。今の子どもには“決定的に足りない”時間がある教育虐待をする親とその学歴。その教育、本当に子どものためですか?教育虐待は教育という大義名分のもとで行う人権侵害。でも親の多くは無自覚である失敗経験から学ぶ、学力とは異なる力がものをいう時代。受験勉強で「失うもの」とは?心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人【プロフィール】おおたとしまさ1973年10月14日生まれ、東京都出身。教育ジャーナリスト。雑誌編集部を経て独立し、数々の育児誌、教育誌の編集に関わる。中学高校の教員免許を持っており、私立小学校での教員経験もある。現在は、育児、教育、夫婦のパートナーシップ等に関する書籍やコラム執筆、講演活動などで幅広く活躍する。『新・男子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『新・女子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方 最高の教科書』(大和書房)、『いま、ここで輝く。超進学校を飛び出したカリスマ教師「イモニイ」と奇跡の教室』(エッセンシャル出版社)、『中学受験「必笑法」』(中央公論出版社)、『受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実』(新潮社)、『名門校とは何か? 人生を変える学舎の条件』(朝日新聞出版)、『ルポ 塾歴社会 日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体』(幻冬舎)、『ルポ 教育虐待 毒親と追いつめられる子どもたち』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月06日学校選びで後悔しないために…出典 : こんにちは。『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。今回は、発達障害&グレーゾーンの子が中学受験を考え始めた時のご参考に、うちの経験を元にした、「発達障害目線」からの志望校選びのポイントを2回に渡ってお伝えするコラムの<後編>です。<前編>では、「その子に合った環境なら、多少の個性の違いは気にならない」ことだってあるので、その子の個性を活かしやすい、前向きな環境選びのポイント4つをお伝えしました。ただし、どんなに素晴らしい学校に出会ったとしても、受験期も入学後も「現実の壁」に突き当たることもあります。特に、人一倍感受性の強い子や、真面目で思いつめやすい子なら尚更影響が大きいでしょう。万が一、入学した後で「学校に行くのがつらい」「やめたい」となった場合、そこからリカバリーし軌道修正していくのは、親子共に多大なエネルギーと時間が必要になってしまう可能性も(でも、もし、そうなったらなったで「なんとかなる」と親子で思えることも大事です!)。今回の<後編>では、入学後に「こんなハズではなかった」「知らなかった、聞いてなかった」と親子で後悔するリスクを減らすために、事前によく調べた上で、親子でじっくり話し合い検討しておいたほうがいいと思う、現実的なポイント3つを中心にお伝えします。出典 : もし、お子さんが希望の学校に合格しても、満員電車や遠距離通学の負担等が大きくて学校に通えなかったら、つらい想いを経験してしまいます。どんなに素晴らしい学校でも「現実的に我が子が自分で通えるか」は、よく検討したほうがいいでしょう。うちでは早い段階から、「ドア・ツー・ドアで片道1時間以内、電車の乗り換えは1回まで」の学校にまず絞ってから、志望校選びをしました(また、現在長男は「通勤通学の混雑時間帯を避けて、早めに登校する」などの工夫もしています)。感覚過敏があり身体接触が苦手な子や、自律神経や思春期のホルモンバランスの乱れから、起立性調節障害、自律神経失調症、過敏性腸症候群などの傾向がある子は特に、毎日の通学負担は無視できないポイントです。また、発達障害のある・なしに関わらず、特に思春期の女の子は、混雑路線の電車通学や、部活動等で帰宅時間が遅くなるのも心配でしょう。・自転車通学やスクールバスなど、電車以外の通学手段もあるか・電車通学でも「乗り換えが少ない」「混雑路線や混雑駅を避けられる」等のルートがあるか・体調に不安のある子は、途中駅に寄りやすいトイレがあるか・学校・駅周辺の夜間の街灯の設置や治安はどうか・万が一の災害やトラブルなどの時に、親が迎えに行くまでどのくらいかかるか(自宅・職場からの距離など)…などをチェックし、できるだけ負担の少ない通学手段・時間を選べるといいでしょう。併発している疾患がある場合には、主治医ともよく相談し「どの程度の負担までなら大丈夫そうか」意見を聞いてみるのも大事です。また、通学の負担の「体感での」確認は、見学会・文化祭等で学校に足を運ぶ度に、「実際に使用する通学手段・ルートで(できれば、同じ通学時間帯で)」親子で何度も体験・確認するのがいいでしょう(この過程で、子どももある程度慣れることもあります)。出典 : 発達障害のある子の中には、IQ(知能指数)の非常に高い子や、寝食を忘れて勉強に没頭できる子、人並み外れたガッツがある子などもいて、いわゆる「超難関校・超進学校」の中にも「入学してみたら、類友ばかり」なんて話も…。でも、そういったタイプ以外の子には、ただでさえ中学受験勉強は、まだまだ幼い小学生には負担が大きなもの。ましてや、過度なストレスやプレッシャーに弱い子は特に、精神的に不安定になったり、余計に集中力や注意力が落ちてしまう可能性も(特に、現在二次障害があるお子さんは、受験勉強を始める以前に、まずはそのケアと解決が最優先でしょう)。子どもの健全で健康な発達には、十分な睡眠やあそびの時間も大切な栄養なんです。そして、発達障害に限らず、過剰な受験勉強を強いられて、心身の健康のバランスを崩し、その後の学校生活や思春期の人格形成に影響したり、燃え尽きて生きる意欲を失ってしまう…などの教育虐待や、過剰な受験競争・学歴偏重社会の影響も、昨今、国内外問わず問題視されてもいます。偏差値や知名度だけを見ていたら、「その子にとって」本当にいい学校・合っている環境が見えにくくなるかもしれません。それに、少し先の大学受験を視野に入れる場合も、近年の大学入試での推薦・AO型入試の増加傾向等から、「より偏差値の高い学校が、より偏差値の高い有名大学に入りやすい」とも限りません。世の中の価値観が多様化していく中で、学校・大学の偏差値順のランキングも存在意義が薄れつつあるようにも思えます。また、正直な話、進学校で学力的にギリギリ合格ラインだと、入学後に中高一貫校の進度の早い授業スピードについていけなかったり、大量の宿題がこなせなくて、不登校になるお子さんも少なからずいるようです。ですから、あくまで1つの考え方ではありますが、その子のペースで無理のない受験勉強をし、入学後も余裕を持って勉強に励むことができる、「背伸びし過ぎない」難易度の学校を選ぶのも、私には賢い選択のように思えます。苦手なことや失敗が多くて自信をなくしがちな子でも、比較的上位合格できる学校や、得意分野の強みを活かせる学校で、「できる子」として扱われて自信をつけるのもアリでしょう。こういった受験生の過剰な勉強の負担を考慮し、1科目・2科目入試、選択科目入試、推薦・AO型入試等、多様な入試方式を採用する学校も増えていますので是非、早めのチェックを。そして実は、「中高一貫」だからと言って、無条件に全員が高等部に進学できるとは限らない場合もあるのは、注意したい点です。高等部進学に際して、「成績評価に1がないこと」「進学試験にパスすること」などの一定の条件が課せられる学校もあるからです。また、学校によっては、成績不振の生徒にはさりげなく転校や、他校の高校受験を勧められる…なんて話も時々あるようです。その子の進路に関わる大事なことなのに、入学後に「聞いてなかった」「知らなかった」というリスクは大き過ぎます。こういった情報は説明会ではどの学校でもあまり触れられませんでしたが、もし、学習面で不安がある場合、在校生や保護者の方に実情を訊ねてみるといいでしょう(高等部進学に関する規定は、生徒手帳の校則等に書いてある場合もあります)。記事 「教育虐待をしないために親に心がけてほしいこと」おおたとしまさ出典 : そして最後に、いじめの予防と対応です。特に、発達障害のある子は「みんなと違う」ことで、いじめの対象になりやすく、また、親や先生に上手に相談できるスキルが弱くて深刻化しやすい傾向があると私は思っています。特に思春期は、その子の人格形成においてとても大事な時期なので、「いじめのない学校を」と希望されるご家庭も多いでしょう。でも、残念ながら、「家庭環境に恵まれた子が多いから」「この学校は優秀なお子さんが多いから」…等の理由で、私立中学にいじめがないとは言い切れません。また、学校の口コミサイトなどに「いじめはありません」等と書かれていても、鵜呑みにしないのが賢明です(状況は日々変化する上、書き込んでいる人の立場によって「いじめの事実」が見えないこともありますから…)。つまり、どんな学校でも「いじめは起こるもの」を前提に、事前にできる予防の対策をし、発生後に迅速に対応できる体制があるか、を見るといいでしょう(特に私立は、教育委員会などの上位組織もなく、何かあった時に学校内で収めてしまいがちです)。・校舎の造りや雰囲気(照明や採光の明るさ、防犯設備の有無、掃除や掲示物の状態など)・スクールカウンセラーの配置や外部機関との連携体制があるか・先生と生徒、先生同士のコミュニケーションが取れているか(職員室の配置や様子、先生の親しみやすさなど)・情報の公開性(学校に不利・不都合な情報でも公式HP等で公開し掲載されているか、など)…などの「風通しの良さ」が、いじめ対応のポイントだと、私は思います。こういった雰囲気は、なかなか外からはハッキリと見えにくいものですが、全体的に明るくオープンで「空気が軽い」印象がする学校は、ある程度いじめに対して、心理的な予防効果があるように思います。また、先生方のコミュニケーション力は、いじめ対応においても、とても大事な要素でしょう(特に管理職)。見学会や説明会の際、挨拶程度でもいいので、校長先生や教職員を見かけたら話しかけてみるといいでしょう。また、文化祭や最寄駅などでの、在校生同士の様子や表情の豊かさなども参考になると思います。子ども自身の意思がなければ、どんな環境でも適応が難しいから…出典 : 最後に…もっとも大切なのは、やはりお子さん自身の意思です。そしてご承知の通り、現実的には受験は合格・不合格があり、必ずしも希望が叶うとは限りません。それでも、第一志望以外の学校でも気持ちを切り替えて前向きになれる子はいいのですが、それがなかなかできなかったり(親のほうが結果を受け容れられない場合も)、親や塾から無理矢理勧められた学校に不本意ながら通うお子さんは、その後の学校生活への適応が難しくなる傾向があると聞きます。実際、長男の中学でも、入学直後から情緒が不安定だったり、数ヶ月で不登校になるお子さんも何人かいました。どんな学校でも、どんな環境でも、本人の意思を伴わなければ不満やストレス、環境への違和感を、より強く感じやすくなるのだと思います。ですから、元々気持ちの切り替えが苦手な子や、真面目で思いつめやすい子は特に、お子さんが本心から「行きたい学校」「行ってもいい学校」しか基本的に受験しないことを、私はオススメしたいです。うちの長男の場合、中学受験以外の選択肢も含めて、小学校卒業以降のあらゆる進路の可能性を親子で検討しましたが、結局、本人が気に入った第1志望1校だけを一般入試とAO型入試の複数回受験し、他校は受験しませんでした(もし、不合格だった場合は、「公立中学に在籍しつつ、自治体の教育支援センターとホームスクールの併用で前向きな不登校」という選択が、うちの「滑り止め」でした)。ここまで2回に渡って、うちの経験から私立中学の志望校選びのポイントを「発達障害目線」でお伝えしましたが、なかなか、ご家庭の全ての希望を満たし、尚且つ、現実的に合格可能な学校と出会うのは難しいかもしれません(特に、うちのような地方在住の場合、私立学校の選択肢も少ないでしょう)。その子にとって「絶対に外せないこと」「ある程度妥協できること」「そんなに気にならないこと」などの優先順位をつけながら、親子でよく話し合って志望校を比較検討されるのがいいでしょう(一覧表にして点数などをつけるのもいいですよ)。でも、中学受験に限らず、「どんな環境でなら、その子らしく生きていけるのか」その子の個性と相談しながら、親子で一緒に探っていくこと自体が、自立に向かうための大事なプロセスだと私は思っています。大場美鈴/著『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』2017年/刊/ポプラ社
2019年10月02日自分に合った環境なら、「みんなと違う」は気にならないUpload By 楽々かあさんこんにちは。「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。私は、発達障害の「障害」とは、その子の「個性」と「環境」の間にある…と考えています。ですから、本人側から環境に合わせる努力や工夫も大事ですが、自分が適応しやすい環境を選ぶことでも、「みんなと違う」が気にならなくなる場合もあると思います。現在中学2年生の長男は、私立中高一貫校を受験し、第一志望校に無事合格。自分の個性に合った環境で充実して過ごせるようになり、私はそこに「障害」を感じなくなりました。中学受験は、あくまで「環境選び」の1つの選択肢に過ぎませんが、独自の校風や教育方針などの「環境」が、その子の「個性」とぴったり合っていれば、少々個性的でも学校生活を楽しく過ごせるお子さんは結構いるように思います。ただし、私立中学の場合、特別支援学級設置校は現在全国で1校のみ(文部科学省H29年度資料より)ですし、障害者差別解消法による「合理的配慮」も「努力義務」の範囲になるため、基本的に「特別支援教育」や「特別な配慮」は、現状あまり期待できないと思っていた方がいいでしょう(※ただし、発達障害・不登校対応ができる学校や、公言せずとも一定の理解や配慮がある学校もあります)。そのため、まずは、入学の前提条件として、お子さんがある程度、特別な配慮がなくても教室で落ち着いて過ごせ、通常学級での授業や学級活動への参加に大きな支障がないことが必要な場合が多いと思います。また、将来の自立に向けて必要な、ソーシャルスキルや生活スキルを身につけるための発達支援(療育)・トレーニングは、必要に応じて医療・支援機関の手も借りながら、家庭が主体となって学業と並行して継続的に取り組んでゆく必要もあるでしょう(これは、公立中学の通常学級、フリースクール・ホームスクール等で学ぶ場合や、高校進学〜それ以降の進路を選択した場合も同じです)。その上で、もし、中学受験をお子さん自身が強く希望したり、ご家庭の教育方針と合うのであれば、様々な学校を実際に見学し、比較検討してみるといいでしょう。その際、うちの経験上、発達障害傾向のある子の場合、志望校選びの段階で偏差値や知名度などよりも、ずっと優先して考えた方がいいことがあります。環境の影響を受けやすい発達障害傾向のある子は、毎日の小さな負担の積み重ねが、いつの間にか、「適応できない」「努力では乗り越えられない」大きな障害物となってしまうこともあるからです。発達障害&グレーゾーンの子が中学受験を考え始めた時に、志望校選びのポイントを7つ、ご参考までに独自の「発達障害目線」で、2回に渡ってお伝えします。今回の<前編>では、その子の個性を活かしやすい、前向きな志望校選びのポイント4つです。文部科学省「特別支援教育資料(平成29年度)」より出典 : まずは校風です。校風とは「学校の雰囲気」という漠然としたものですが、校訓や募集要項やアドミッション・ポリシーなどで、「こういう子に来て欲しい」と学校側は意思表示していますから、学校の公式HP・資料請求などで、すぐに確認できます。そして、教育方針。私立学校は特色ある独自の教育を打ち出していることが多く、「サイエンス教育に重点を置いている」「国際教育に力を入れている」「スポーツの強豪校である」「情操教育を大事にしている」…などなど、学校自体も個性的です。つまり、「学校の個性」と「その子の個性」がピッタリ合っていれば、同じ子の同じ部分が短所から長所に変わることも。例えば、うちの長男の「空気が読めない」という部分を、現在の中学では「積極的に自分の意見が言える」と肯定的に高く評価してくれます(こういった学校の考え方は、建学の精神、校訓や募集要項、過去問等にもハッキリ表れていました)。そして、凸凹差が大きくても、特定の分野に興味関心が高い子、一芸に秀でた子、一つのことに集中できる子等を歓迎し、得意分野を伸ばしてくれる教育方針とマッチすれば、「できる子」として扱ってもらえる可能性も高いでしょう。また、留学生や帰国子女を積極的に受け入れるなど、多様な個性や文化背景のある生徒が集まる学校や、博愛精神を大事にする学校などでは、多様性を認める教育がなされ、多少の個性やものの感じ方・考え方の違いは、大らかに受け容れてもらえることも。こういった、個性的な生徒を求めている学校は、「推薦・AO型入試」などを実施している場合も多いので、入試方式も早めにチェックしておきたいところ(推薦・AO型入試は、説明会への参加、事前の資料準備や面談、面接練習などが必要なことが多いです)。出典 : 学校の規模も、発達障害傾向のある子にとっては、大事な要素だと思います。感覚過敏があると、教室でのザワザワ音や他の人の動きなどが気になってしまい、負担が大きくなります。うちの長男は「人が多ければ多いほど、集中できない」とのこと。また、グレーゾーンの次男も人の顔と名前が覚えにくく、学級数が多い小学校ではクラス替えによる負担が大きく、対人関係でなかなか自信が持てませんでした。こういった子は、小規模校や少人数クラス編成の学校のほうが負担が少なく、落ち着いて過ごせる可能性が高いでしょう(ただし、クラス数が少ないと、いじめやトラブル等の際にクラス替えによる解決が難しくなることも。また、少人数でも静かとは限りません)。そして、中学では小学校と違い、担任の先生がずっと同じ教室にはいないので、大人の目が届きにくくもなります。また、集団の規模が大きくなればなるほど、「個別に、柔軟に」は、物理的に難しくなるでしょう(ただし、「干渉されない大規模校のが気が楽」「ビシッと管理されるほうが落ち着く」という子もいると思うので、一概に大規模校が合わないとは言えません)。そのため、小規模校や少人数クラス編成の学校は、アットホームな雰囲気で先生方も生徒一人ひとりの顔を覚えやすく、目も届きやすいでしょう。また、大規模校でも、副担任制の採用や少人数授業や補習制度など、教員の配置が手厚く面倒見の良い学校も。生徒数・クラス数・教員数も、学校の公式HPや学校案内・募集要項等に大抵記載されています(ただし、入試の際の募集定員数と実際の在籍生徒数がかなり違う学校もあるため、「実際のところ」も、よくご確認を)。出典 : 思春期は、いわゆる「フツーの子」でさえ、身体面・精神面で不安定になりがちです。ましてや発達障害傾向のある子は、環境の変化に敏感なことも多く、心身に大きな負担のかからない、安定した生活環境が大事だと思います。ただし、設備の「体感」は公式HPや学校案内だけでは掴めないので、実際にお子さん自身が見学会や文化祭・体験授業等に足を運んで確認してくるのがいいでしょう。学校の設備面のチェック・ポイントは…・エアコンの設置・稼働状況(各教室の他、体育館や部活動の施設なども)・教室環境(教室の広さ、机と机のパーソナルスペース、教室前方のモノや掲示物の配置など)・教室の照明、黒板・ホワイトボードの色(視覚過敏やLDのある子に見やすい色・明るさか)・個人ロッカーの有無(忘れ物の多い子、体力に不安のある子等は、「置き勉」の可否)・保健室や図書室、自習室やオープンスペースの有無(静かに休息できる場所はあるか)…など、「その子にとって特に負担がかかりやすい部分」を重点的に、よく見ておくべし!また、味覚や触覚過敏で偏食傾向のある子は、食の選択肢がある、弁当持参や学食・購買が充実している学校などが、負担が少ないでしょう。その中学のランチはどうなっているか、学園祭などで在校生に「お昼、どうしてますか?」って聞いてみるのもテ。それから、一般的には楽しいハズの行事・イベントも、「いつもと違うこと」が多いと負担になる子もいるでしょう(ただし、私立は運動会や各種セレモニーなどの事前練習等はほとんど行わないか、あっても効率的な場合が多いと思います)。年間行事予定も、学校HPや学校案内に大抵写真付きで載っていますから、一緒に眺めて「こんな行事があるんだね」「修学旅行はここに行くんだね。大丈夫そう?」等、親子で話し合いながら、お子さんの反応を見ておくといいでしょう。出典 : 傾向のある子は特に、ICTの導入状況はよく確認しておきたいポイントです。ICTが全校で導入され、iPadやPCが一人一台使える環境なら学習への負担が減りますし、特別な許可も必要ないので「〇〇くんだけズルイ」だなんて思われることもありません。また、ICTが普及していれば、校内の無線LANや電子黒板等も整備され、先生方もデジタルツールに慣れているので、デジタル教科書や電子辞書の使用、作文・課題のワープロ提出、ノート代わりの黒板の撮影なども、柔軟に理解されやすいと思います。長男の学校の場合、全校生徒1人1台iPadを所有し、授業中の電子辞書アプリの使用や、課題のワープロ打ち提出などは、特に先生の許可も必要なく、発達障害のある・なしに関係なく「みんなフツーにそうしてる」とのこと。そして、学習面では、授業内容やレベルなど「何を学ぶか」も大事ですが、「どう学ぶか」の学習手段・方法のほうが、より重要なポイントだと私は考えます。先生が一方的に話して、ひたすら黒板を写す…という伝統的な講義型の一斉授業だけでは、負担が大きかったり集中できなかった子も、「その子に合った学び方」なら、学習意欲と学力を大きく伸ばしてもらえる可能性も。多様な学習手段・方法の例は、ICTの活用の他にも…・実験やフィールドワークなどの体験型・探求型の学習・教科を越えた問題解決型の統合的な学習・言葉で学びをアウトプットするプレゼンテーションや、ディベート形式の学習・少人数授業、習熟度別クラス編成、個別課題や補習など、それぞれのペースや到達度に合わせた学習…など、近年様々に試みられていますが、その学校で取り入れている中で「その子に合った学び方」があるか、じっくりチェック。学校側が柔軟に新しい方法を取り入れてアップデートし、「学び方」の選択肢が多ければ、その子の凸の強みが活かせるチャンスも増えます(「その子に合った学び方」は何かが分からなければ、事前に専門家に相談し把握しておくといいでしょう)。また、柔軟性・合理性の高い学校なら、個別の事情に合わせて、ちょっとした私物の持ち込みや学用品のカスタマイズ程度なら、気軽に理解が得られることも。学習環境の確認は、小学生向けに体験授業などを行う学校も増えているので、気になる学校があれば参加してみるといいでしょう。その子の個性を活かしやすい環境を…出典 : 今回の<前編>では、「発達障害目線」から「こんな環境なら、その子の個性を活かしやすい」という、私立中学の志望校選びの前向きなオススメポイントを中心にお伝えしました。次回<後編>では、入学の学校生活を考えると「ちょっと不安な点・心配な点」に対して、押さえておきたい現実的なポイントを中心にお伝えします。大場美鈴/著『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法』2016年/刊/ポプラ社
2019年09月20日私立恵比寿中学が本日9月20日より、全国ツアー「私立恵比寿中学ようこそ秋冬ホールツアー2019〜世界のみなさんおめでとうアイドルって楽しい〜」をオリンパスホール八王子を皮切りにスタートさせる。私立恵比寿中学は、2009年8月結成の6人組グループ。2012年5月5日『仮契約のシンデレラ』でメジャーデビュー以降、全シングルがオリコントップ10入り。翌年12月、初のアリーナ単独公演をさいたまスーパーアリーナで開催。日本人アーティスト史上デビュー最速記録を打ち立てた。また、結成10周年イヤーとなる2019年は3月に岡崎体育、吉澤嘉代子らのアーティストから10代の気鋭ミュージシャンMega Shinnosukeに加え、V-Tuberとしても活躍する東雲めぐ、そして先輩であるももいろクローバーZなど多数アーティストとコラボを果たし、4月からは川谷絵音をサウンドプロデューサーを迎えた、テレビドラマ『神ちゅーんず~鳴らせ!DTM女子~』に全員主演した。さらに、先日出演した大型音楽フェス「シミズオクト Presents 氣志團万博2019 ~房総ロックンロール最高びんびん物語~」の終演後に、12月11日に6th full Album『playlist(ヨミ:プレイリスト)』を発売することが発表された。結成10周年スペシャルイヤーにふさわしく、全国を席巻するツアーとなりそうだ。■公演情報「私立恵比寿中学ようこそ秋冬ホールツアー2019〜世界のみなさんおめでとうアイドルって楽しい〜」日時:9月20日(金)開場 17:30 / 開演 18:30場所:オリンパスホール八王子
2019年09月20日今回は中学受験を無事に突破した長女のその後のお話です。お受験シリーズラストでも書きましたが…本当に大変だったのは入学してからだったと思います。2018年4月。長女、中学1年生に。背はいつの間にかママよりも10センチ近く大きくなり、制服も相まって何だかお姉さんに見えました。ついこないだ生まれたばかりな気がするのに、ホント子どもの成長は早いなと感じましたね。そして、入学してからまず驚いたことが…。長女、サイエンティストになってしまいました( ゚Д゚)…いやあ。色々な部活があるものです(笑)まぁ彼女が自分から決めたことですからね。応援することにしました。どんな活動をしているかはイマイチ謎ですが、結構真面目に、そしてたまに大会に出たりと忙しいようです。さて。地元の公立学校に進学しなかったことで、大変なことも多いようです。その一つが…通学ですね。学校はうちからかなり遠いので道中は公共機関での移動となります。しかも途中は自転車にも乗らないとたどり着けないという、なかなかのハードさです。朝6時台に起きて帰宅は19時というのがザラになりました。これまでの小学校生活は7時起きの17時には帰宅だったので変化が大きかったですね。この環境に慣れるまでがやはり大変だったように見えました。そして、他には宿題なんかも。宿題も山のように出て大変なことになるのだろうなぁ…と思っていましたがこれは違いました。まさかの1ページのみ!?予想外でしたね、これは。宿題が膨大な量になると思っていましたが…しかし、これはつまり。この部分で差が出てくるのだと思います。とくに塾に通っていない我が家の場合、ここが顕著になってくるのではないかと。なので自主勉強でちょっと工夫をしていこうかとお話をしたんですけどね。案の定聞きいれてはくれませんでした(笑)そして2018年7月。それまでの日々とは打って変わって凄まじい量の宿題が出た中学校生活初の夏休み。トータル100ページ以上でしょうか。ここにきて遂に小学校時代との大きな違いが出てきました。そして、2018年8月。事件勃発!!わが家をまた包み込もうとする不協和音。だが、しかし!今回はそうはさせません。僕も色々と思うところはありましたが、ここでは1歩下がることにしました。前年までに”長女とぶつかってからの家庭崩壊への道のり”はイヤと言う程経験しましたからね。このタイミングで思いをぶちまけても何の解決にもつながりません。こうして長女さんは自身の思うように過ごすようになり、僕はその姿を遠目に見守るようになりました。(結局膨大な量の宿題は、最後の数日間、朝から晩までかけてひたすらこなし、どうにか形だけは終わらせた様子でした^^;)そこから文化祭等で忙しくしていましたね。長女以外にも秋には次女の保育園の運動会があったり、僕の職場でも祭りのイベントがあったりでそれぞれが忙しく過ごし…決して離ればなれになったわけではありませんが、家族4人は良い塩梅で距離感を保ちつつ生活をしていたのだと思います。もちろん、その間僕が長女に言うべき言葉を忘れていたわけではありません。ただ、ひたすらその時を待っていました。そして…2018年12月。想像以上の出来事がおきて僕の待ちかまえていたチャンスが到来しました(;^ω^)長くなったので今回はここまでです。次回もまたどうぞよろしくお願いいたしますm(__)m
2019年09月11日私立中学へ子供が進学することは、親の将来の考え方やお住いの地域によって異なります。特に、お住いの地域によって私立中学の数や環境なども異なるため、そもそも私立中学へ子供を進学させることができる世帯とできない世帯に分かれることも十分考えられるほか、学費の面で悩む親御さんも多いと思われます。そこで本記事では、私立中学へ進学した後にかかる学費を中心にポイントを紹介していきます。私立中学における初年度納付金(入学金など)の平均金額はじめに、私立中学における初年度納付金(入学金など)の平均金額について、東京都が公開している平成31年度都内私立中学校の学費の状況より引用して紹介します。なお、学費の比較ができるように、平成30年度と平成31年度の分を合わせて表にまとめます。上記は、東京都内にある181校の私立中学校を調査対象にしたものとなっておりますが、学費にかかるお金は全体的に高いことが伺えます。私立中学と公立中学における学費(授業料など)を比較前項では、私立中学における初年度納付金(入学金など)の平均金額について紹介しましたが、ここでは文部科学省が公開している平成28年度子供の学習費調査の概要より、私立中学と公立中学における学費(授業料など)を比較したものを紹介します。公立中学の学費は、私立中学に比べて安いことは明白であり、その差額は1年間で倍以上あることが分かります。なお、上記表にある学習費総額および学習費総額の内訳にある学校教育費、学校給食費、学校外活動費における項目内容は次項の通りです。項目別の内容学習費総額とは、学校教育費、学校給食費、学校外活動費の合計金額となりますが、学校教育費、学校給食費、学校外活動費の項目内容は以下の通りです。学校教育費は、進学した中学校において、直接必要になる支出項目の内容で構成されていることが分かります。寄附金以外の項目内容を確認しますと、中学校生活において常態的にかかるものとそうではないものに分けられ、統計データよりも実際に支出するお金が少なく抑えられることも十分考えられます。学校外活動費は、習い事の月謝や物品購入費用にかかるお金で構成されている学校外活動費は、塾やスポーツクラブといった習い事の月謝や物品購入費用などで構成されています。私立中学へ進学した場合、高校進学をするための塾の月謝などにも多くのお金がかかると予測することもできますが、学校外活動費は個人差が大きな項目であり、統計データよりも多く支出する世帯もある一方、ほとんどかからない世帯もあることが考えられます。私立中学への進学に欠かせない学習塾費用偏差値の高い私立中学校や女子中学に進学するためには、欠かすことのできない学費として学習塾の費用が考えられます。仮に、これらの私立中学へ進学させるためには、子供が小学校の中学年あたりから学習塾に通わせて進学対策を取っておくことも考えられ、私立中学へ進学させる以前に高額な学費負担が必要になると予測できます。実績のある学習塾の費用は、年間100万円を超えることも学習塾選びは、私立中学へ進学するための対策として重要な項目にあたり、私立中学の受験合格に対する実績があるところですと、授業料や教材費なども含めて年間100万円を超える費用がかかる場合もあるようです。そのため私立中学への進学対策は、子供だけではなく親自身も金銭面で早い内から行っておくことが極めて重要と言えるでしょう。[adsense_middle]私立中学にかかる教育資金対策私立中学への進学対策は、子供だけではなく親自身も金銭面で早い内から行っておくことが極めて重要であることをお伝えしました。実際のところ、私立中学の進学を考えている両親の収入状況を詳しく見なければ、適切な対策方法を案内するのは難しいと考えますが、ここでは大まかに考えられる方法をいくつか紹介しておきます。祖父母などからの教育資金の援助や借入贈与税法では、祖父母が孫などに対して教育資金を贈与した場合に一定の条件を満たすことによって、本来発生する贈与税がかからない(非課税)となる制度があります。仮に、祖父母が孫に対する教育資金を援助できる資力がある場合は、教育資金の援助や一時的な借入も視野に入れた対策方法を検討してみたいものです。夫婦共働きの選択仮に妻が専業主婦などの場合は、夫婦共働きという対策を取っておきたいものです。短時間のパート勤務であったとしても、塵も積もれば山となりますように、私立中学の教育資金対策の足しになることは確かと言えますし、より確実に行える対策方法であるとも言えます。学資保険金やNISA・つみたてNISAの活用学資保険に加入している場合、小学校進学や中学校進学などの節目で学資保険金が支払われるタイプのものもあり、個人差がありますが、学資保険金を活用する方法もあります。また、私立中学への進学から先のことを考えますと、私立高校や私立大学といった進学も考えられ、この期間を教育資金対策のために有効活用することを考えますと、NISAやつみたてNISAを活用した資産運用も効果的だと思われます。教育ローンの活用まとまったお金を一時的に用意する方法としては、教育ローンの活用も対策方法として考えられます。教育ローンは言うまでもなく親の借金にあたりますから、審査結果によって借入ができるかどうかが異なり、確実な対策方法とは言えないデメリットがあります。また、教育ローンを借入する場合は、返済計画をはじめとしたマネープランを確実に立てておく必要があり、これに失敗すると、後の進学に対して足を引っ張る大きな原因になるため、細心の注意が必要です。私立中学への進学と私立高校への進学費用を一緒に考えるたとえば、中高一貫校のように私立中学へ進学した場合、私立高校への進学による学費が多くなってしまうことが十分予測できます。そのため、私立中学への進学と私立高校への進学費用を一緒に考えることは大切であり、学費の面で心配な場合、国が行っている高校進学への支援やお住いの都道府県が独自で行っている制度なども合わせて確認しておくことが望ましいと言えます。私立の中高一貫校へ進学した場合の学費イメージこちらは参考情報となりますが、文部科学省が公開している平成28年度子供の学習費調査における調査結果の概要より、私立の中高一貫校へ進学した場合の学費イメージを紹介しておきます。なお、公立中学と比較がしやすいように、公立中学から公立高校へ進学した場合も合わせて表にまとめます。私立中学と私立高校の学費は、6年間で700万円を超えることも前項で紹介した金額は、先に紹介した学校教育費、学校給食費、学校外活動費を合わせた学習費総額を中学校1学年から高等学校3学年までの6年間で、それぞれ個別にまとめたものとなります。実際には個人差が生じる内容であるため、統計データのようになることはありませんが、私立中学と私立高校の学費は、6年間で700万円を超えてしまうことも念頭に入れた教育資金対策を行っておく必要があると言えます。[adsense_middle]私立大学の受験や進学で教育費はさらにかさむ私立中学と私立高校の学費は6年間で700万円を超えることもあることが分かりましたが、仮に私立の大学へ進学することになった場合、進学する大学や学部などによるものの、4年間や6年間でかかる学費はさらにかさんでしまうことになります。また、希望の大学受験に失敗した場合の浪人生活も考えられ、このような場合、予備校に通う学費なども考慮しなければならないことも念頭に入れておく必要性があると言えます。私立中学の学費に関するまとめ私立中学に子供を進学させるには、受験対策にかかる費用から進学した後の学費なども含めて考える必要があります。また、中高一貫校に進学する予定があるのであれば、中学だけではなく、高校やその先の大学も考えたマネープランが必要とも言えます。私立中学へ進学する場合、学費などが高く、子供への先行投資金額が多くなってしまいますが、親の想いと子供が考える将来を話し合いながら、双方にとって良い方向へ進まれるのが最も望ましいことは確かと言えるでしょう。
2019年09月02日住宅購入に詳しいファイナンシャルプランナーの竹下さくらさんに「子どもの教育のことを考えて住宅購入を検討するのであれば、最優先すべきは、教育費にしわ寄せのこない価格の物件を選ぶことです」と教えていただきました。では、その価格は、一体、いくらなのでしょうか? 引き続き竹下さんにお話しを伺います。 「住宅購入を考えるだけでメリット!? 学区問題は本当に大切か」 の続きです。■教育費にしわ寄せのこない物件の選び方多くの方が、「子どもの教育費にしわ寄せのこない物件価格」といきなり言われても、ピンとは来ないと思います。順を追って、説明していきましょう。まずは次の図を見てください。サラリーマンの場合、生涯収入は一定の枠があります。一定の枠の中での使えるお金は、大きく2つに分けて考える必要があります。それは、「日々の生活費(人生を回していくお金)」と、「人生イベントの費用(人生を構築するお金)」です。さらに着目していただきたいのは、赤文字部分、「住宅」「教育」「老後」資金です。この3つのお金は、人生の3大資金と呼ばれ、金額が大きいことが特徴です。 ■家購入前に考えたい、「中学受験どうする?」「30代は、人生の3大資金のうちの、『住宅』『教育』の方針をおおまかに決める人が多い年代です。両方とも、決めたら最後、後戻りが難しいタイプのお金です」(竹下さん)後戻りが難しいと聞くと何だかドキドキしてしまいます。どうしたら良いのでしょうか?「私は、家を買う前に、ライフプラン表を使って、『これからの人生』を一度イメージすることをおすすめしています。とりわけ大事なのは、子どもの教育コースです。私立に行くのか? 公立にするのか?私立小学校を選択するご家庭が全体の2%であることを考えると、私学コースの論点は、多くの場合、中学受験をするか、しないかです。私立中学に行くのか、公立にするのか? ここで教育費の総額は大きく違ってきます。家を買う段階で、子どもの教育コースのイメージを持っておかないと、大きなリスクになる可能性があることは、強くお伝えしたい点です」(竹下さん)■私立中高一貫校に行く場合のリアル費用筆者の息子は、中学受験をした後、中高一貫校に通いました。中学受験をするのであれば、ザックリとした目安として、次の金額程度は覚悟しておく必要がありそうです。【中学受験のための塾代】小学校3年生の2月から通塾スタート:総額で250万円~300万円(6年生の2月まで)【学費】学費と定期代で1年間:100万円×6年間(中高6年間)※筆者の体験に基づく場合の金額このほかに、部活動にかかる費用や大学受験をする際の予備校代…。成長期なので洋服や靴があっという間にサイズアウトしてしまうので衣料費もかさみますし、通う学校によってはママ友との交際費がかかる場合もあります。子どもが中高~大学卒業までは教育費の山場で、お金が右から左にかかる時期だという実感があります。■「住宅」「教育」費のしわ寄せが「老後資金」不足に30代でお子さんが小さい場合、教育費の大変さをイメージするのが難しいかもしれません。けれども、『教育費が大変な時期が、この先にある』ということは、ぜひとも知っておいて欲しいのです。「人生の3大資金のうち、『住宅資金』と『教育資金』を適正金額の枠内にしておくことは、とても大切です。身の丈に合わない物件を買ってしまったり、子どもの教育にお金をかけすぎてしまったりしたしわ寄せが、『老後資金』の不足に直結しているケースを、私はたくさん見てきました」(竹下さん)■ライフプラン表を書くことで、見える景色があるそうは言っても、忙しい毎日の中、未来をイメージするのは、なかなか難しいものです。「私は、ライフプラン表を書いてみることをおすすめしています。実際に、『書いてみる』と、これまで見えなかった風景が見えてきます」と、竹下さん。30代になったのなら、一度はライフプラン表を書いてみる! それとともに、筆者は「物件価格は、ライフプラン表を踏まえた上でファイナンシャルプランナーなど、お金のプロに相談にのってもらうのもアリ」と、お伝えしておきたいです。なぜなら、「物件の価格」「教育資金」といったお金は、日常生活とは別物の「桁の違うお金」だからです。 金額が適正かどうか? という判断は、素人では難しいと感じます。Q.ファイナンシャルプランナーに相談に乗ってもらうには?日本FP協会のファイナンシャルプランナーの上級資格であるCFP検索で、自分と相性が良さそうなファイナンシャルプランナーさんを探して、コンタクトしてみても良いかもしれません。》日本FP教会: ※費用の目安は、CFPへの相談料金の相場は2時間2万円程度です。たとえば竹下さんに、「ライフイベントを踏まえた上で、わが家にとっての適正な物件価格の相談に乗ってもらう場合の費用」をお聞きしたところ、「相談者の購入プランを見て無理があるかどうかの判断であれば8000円~20000円(相談時間の長さによる)、シミュレーション込みの2時間相談コースの場合は2万1000円~2万5000円」だそうです。■賃貸と購入でこれだけ変わる将来の貯蓄残高脅すような話ばかりが続いて、家を買う気持ちがなえてしまったかもしれません。最後に、平均的な家庭の貯蓄残高をグラフにしたものをご紹介しましょう。竹下さんは、「一生涯の家賃を支払い続けるのが大変と、退職前の完済を目指して住宅購入に踏み切った人も多く見かけます」とおっしゃっていました。実際のところは、どうなのでしょうか? 竹下さんに試算していただきました。●一生賃貸の場合子ども二人を大学生まで通わせる」という条件の場合、お金の「谷」が2回できます。Aは、教育費がピークの時期です。Bは、85歳以降です。 結論:85歳をすぎると切り崩す貯蓄がなくなり赤字に転落します。●35歳で家を買った場合Aの教育費がピークの時期は「谷」になりますが、住宅ローン完済後の貯蓄残高減はゆるやかで85歳以降も赤字にはなりません。結論:70歳で住宅ローンを完済した後は貯蓄を切り崩すペースがゆるやかに【前提条件】 家族:男性30歳・妻30歳子0歳&2歳。/収入:夫(会社員。年収500万円)、妻(パート。年収100万円)/子どもの進路:幼稚園は私立。小・中・高は公立。大学は第1子は私立文系、第2子は私立理系(6年)。/退職金:65歳1500万円。住まい:35歳で3000万円の住宅ローンを組んで3200万円の物件を購入。完済時期は70歳。金利1%。住宅の維持費は年間30万円。/75歳で1500万円のリフォーム(じゅうたくメンテナンス費用)を拠出。「人生100年」という言葉が頻繁に使われ出したのは、ここ3年くらいの話です(ちなみに以前はライフプランニングは人生85年で試算していました)。30代にとって、「老後」なんて、はるか遠くの話すぎますね…。けれども、遠い遠い将来、「あの時、住宅購入を検討してみて良かったな」と、思うことがあるかもしれません。■今回のお話を伺った竹下さくら先生のご著書 『書けばわかる! わが家にピッタリな住宅の選び方・買い方』 (竹下さくら著/翔泳社 本体1,500円(税抜き))竹下さくらさんCFP®(国際ライセンス)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。自らの生活者としての経験を踏まえた、家計の見直しや、教育資金設計のご相談のほか、講演、執筆活動等を行っている。2児の母。
2019年08月27日最近、新聞やテレビなどの報道で「教育虐待」が取り上げられ、特に中学受験をする子供の話として、注目を集めています。しかし、どの年齢の子供にも起きる可能性があるとも言われています。筆者も子供を中学受験させた経験者ですが、「教育虐待をしていたかも」という方の話を元に「教育虐待」について考えてみました。■ 教育虐待って一体どういうこと?makaron* / PIXTA(ピクスタ)最近は中学受験が盛んで「塾以外で過度に両親のいずれかが勉強を押し付ける」現象が起きています。これが「教育虐待」になりやすいとも言われています。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)また、中学受験に関する本も多く出版されていて、中でも「親の力が9割」という内容の本が多く出ていますが、「親がリードしなければ、子供の将来はダメになる」と誤解してしまう親もいるのでしょう。今回、ご近所に住んでいた方で「中学受験」がらみで離婚にまで発展した母親と連絡を取ることができ、実際にあった「教育虐待」について話を聞きました。■ 教育虐待は母親がしてしまうケースもあるNOV / PIXTA(ピクスタ)夫婦共働きで母親はウェブデザイナーとして在宅で仕事をしていて、父親は会社員というご家庭でした。近くに引越したのを機に仲良くさせていただいたのですが、子供3人全員を将来中学受験させるという方針のご家庭で、お付き合いに少し困りました。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)子供3人が全員とも幼稚園年長時から地元の小さな塾に通い、スイミングや習字、体操、空手と塾以外にもたくさんの習い事をしていました。筆者の子供とスイミングスクールが一緒で同じ時間帯に授業があり、しきりに「中学受験」について話をしてくるので、少し距離をおいた時期もあります。■ その家庭で起きた教育虐待の連鎖あんみつ姫 / PIXTA(ピクスタ)その後、年齢順に有名中学受験専門塾に通わせるようになり、会うたびに「有名校に3人とも通わせる」と話していました。ひとり目の子は中学受験をしましたが、全て不合格で地元の公立中学に通わせました。ふたり目の子は、上の子の様子を反面教師にしたのか、母親の目を気にしながらも、塾で上位クラスにいるように勉強をしていました。しかし、少しでも順位が下がれば、母親が「どうしてできないの!」と怒鳴り、必要以上にドリルをするようにしました。Graphs / PIXTA(ピクスタ)ふたり目の子供は、母親も満足する超難関校に合格し、その他の学校にも合格したのですが、母親が一番気に入った学校へ入学しました。一番下の子で、ついに問題が起きました。ふたり目の子と同じ学校への受験を考えて、中学受験の準備に入りました。成績は一時よかったものの、成績が落ち始めました。過度に独自のドリルをさせたり「なぜできないの!」としつこく説教したり勉強を強いるようになりました。父親が止めても、父親に「私にまかせて!」と怒鳴るようになったといいます。さらに成績が落ちることにもつながったのです。■ ついに子供の体に異変が…OrangeMoon / PIXTA(ピクスタ)ある日、母親が子供たちを起こしにいくと、一番下の子が激しい腹痛を起こしていて、慌てて病院に連れていきました。検査の結果、特に異常はなく、医師から「何か学校や習い事でつらそうにしているとかありますか?」と聞かれたそうです。母親は黙っていましたが、父親から「実は妻が子供に中学受験の勉強をきつくさせていた」と話し、医師から注意を受けることになりました。親から教育虐待を受けると、場合によっては「助けて!」という心の叫びとして、体の症状として出てくることもあるようです。医師からは強く「教育で子供を追いつめてどうするの?」とお叱りも受けたとか。その子供は「塾は嫌い。ママもパパも嫌い。勉強はいや」と泣きながら訴えて、母親は「教育で虐待をしていた」と気づき、父親も止めなかった自分を責め、中学受験をやめる決心をしました。このことで夫婦間の溝が生まれて離婚されたのですが、「自分の学歴コンプレックスから子供を苦しめた」と話していました。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)その母親が「こういう傾向の人が教育虐待をしやすいのでは」話してくれました。1.両親のどちらかに学歴コンプレックスがある2.父親もしくは母親の卒業校に通わせたいという強い希望がある3.共働きで金銭的余裕があるので、教育に力を入れたい4.両親ともに高学歴すべての家庭に当てはまるとはいいきれませんが、父親が教育虐待をしているケースも多いと教えてくれました。■ まとめmaroke / PIXTA(ピクスタ)最近は早期教育が盛んですが、教育虐待の始まりになっている可能性も少なくありません。高校や大学への進学後も、教育虐待によって心の傷を負っている子もいるようです。「子供には苦労させたくない」という考えの家庭は多く、教育方針が厳しい家庭は見かけます。しかし、ひとつ間違えると、家庭崩壊へ繋がります。親が歩んだ人生と、子供の歩む人生は違います。「子供が自分で将来を決めて進む」ということを大切にしながら、子供と接していきたいものです。
2019年07月30日映画『ヒンディー・ミディアム』が、2019年9月6日(金)より全国で公開される。インドの受験事情がテーマ超学歴社会と言われるインド。そんな国の“お受験"が『ヒンディー・ミディアム』のテーマ。主人公は下町で洋品店を営むラージと妻のミータ。ラージは、家族想いだがどこか抜けたところがあるキャラ、ミータは学歴コンプレックスゆえ思い込みが激しい。学歴は無いが、可愛い娘ピアの将来のために進学校に入れることを決心。そんな夫婦の姿を笑いあり感動ありで描く。英語が何より重要学歴社会のインドでは英語が超重要。映画のタイトルともなるヒンディー・ミディアムとは、ヒンディー語で授業を行う公立学校のこと。そして、英語で授業を行う私立の名門校のことをイングリッシュ・ミディアム(English Medium)という。ラージとミータは娘をイングリッシュ・ミディアムに入学させようと奮闘する。受験には住居も重要面接では居住地ももちろん評価される。その情報を得たラージとミータは高級住宅街にお引越しを決意する。受験には親の教育水準も重要引っ越したものの、英語で話せないと全く相手にされないという厳しい現実に直面。ラージとピアのふたりは“お受験"のためお受験クラスにも入学。面接のノウハウや試験のコツを学ぶ。神頼みまで駆使しながら娘のために全力を尽くすものの、結果は全滅…。受験には低所得者層のための優先枠も?進学校にも低所得者層のための優先枠があるという。そんな“禁断の手口"があることを教わり、夫婦は藁をもつかむ思いでスラム街にお引っ越し。ラージは慣れない工場仕事に失敗ばかりで、ミータはスラムの暮らしに大混乱。だが、ふたりは次第に周囲の人たちと打ち解け始めていく。そんな二人が“お受験"の行方と、夫婦がドタバタのすえに出す答えとは…?イルファーン・カーン主演主演はイルファーン・カーン。アーミル・カーン、シャー・ルク・カーン、サルマン・カーンについで第4のカーンと言われる。国際的にも知名度が高く『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』では主人公のパイの成人役、『ジュラシック・ワールド』ではパークの所有者を演じてヘリを操縦した。なお、『ヒンディー・ミディアム』の続編となる「Angrezi Medium」(=授業を行う学校"の意味)が2020年春インド公開に向けて進行しているという。イルファーンが引き続き主演を務めるが、どうやら別の家庭のお話しとなる模様。『ヒンディー・ミディアム』あらすじ&作品詳細受験のために高級住宅地に引っ越し&面接の猛勉強…なのに全滅?そんなとき、低所得者層のための優先枠があると…デリーの下町で洋品店を営んでいるラージ・バトラは、妻のミータと娘のピアの3人暮らしている。可愛い娘の将来のため、ラージとミータは進学校に入れることを決意。面接では親の教育水準や居住地までも評価されることを知る。学歴は高くないラージとミータ。2人は娘のために高級住宅地にお引っ越し。本格的に面接に臨むものの、結果は全滅してしまう。落胆する2人だが、進学校が低所得者層のために入学に優先枠を設けているという情報を得る。追いつめられたラージたちはスラム街に引っ越して優先枠での入学を狙う作戦にでるが…映画『ヒンディー・ミディアム』原題:Hindi Medium監督:サケート・チョードリー脚本:ジーナト・ラカーニー、サケート・チョードリー出演:イルファーン・カーン、サバー・カマル上映時間:132分配給:フィルムランド、カラーバード
2019年07月26日およそ半年間。ふり返って見るとあっという間でしたが、とにかく濃厚な半年間でした。家庭の事情とはいえ、塾にほぼ通わず自宅での学習のみで受験を突破する…。なかなか無謀な選択だったと思います。ここまでの記事にも書いた通り、塾に行かなかった分かなりの苦労をしました。悔しい思いも歯がゆい思いもしました。…僕も長女も、そして嫁さんも次女も家族全員をも巻き込んで負の感情の連鎖が家中を巡った時もありました。でも、様々な試行錯誤をしながらそれらを無事に乗り越え…受験もどうにか突破することができました。困難を乗り越えるたびに長女は成長していっているなぁと、親ながらに思うこともしばしば。そんな中、僕のそばを離れてひとり強く歩んでいく長女の姿を何度も目にしました。それこそ小さな頃は気が弱く、人一倍泣き虫だった長女。何かと目が離せなかったので、どちらかというと我が家は子どもとの距離が近い育児…過剰育児とも言える状況だったかもしれません。しかし…そんなすぐに泣いていた長女の姿はもうありません。12才。もう子どもの時間よりも、大人になっていく時間の方が増えていく年ごろ。ここまでかなり寄り添った育児・教育をしてきましたが、そろそろ距離を置きながら成長を見守る時が来たのかもしれません。寂しくないか?と、聞かれたらそれはもちろん寂しいです。だけど…これからは…。これからは少しづつ、僕の支えがなくても自分で考えて行動出来るようになって行くのだと思います。きっとこうやって子どもは親離れして独り立ちしていくんですよね。その姿をこうやって見送るのは寂しいけれど…寂しいけれど!親としてしっかりと見守ろうと!!娘がこうやって親離れをするように、僕も子離れしていかないと!!!…と。そういった関わり方にシフトしていかないとなあと思いました。まぁ…危ういと思った時はいつでも表に出戻りますけどね( ̄ー ̄)距離感を絶えず気にしながら関わっていこうと思います。(実は中学受験はまだ序盤、本当に大変だったのは入学してからだったのです(笑))それでは、長女さんお疲れさまでした。そして、ここまでこの中学受験シリーズを読んで下さった皆様ありがとうございました!次回は一旦統括を挟み、その後新シリーズのお話を掲載する予定です。そちらのお話もまたどうぞ宜しくお願い致します!!
2019年07月10日