モノマネタレントのコロッケ(64)が9日、都内で行われた『中村雅俊芸能生活50周年記念公演』製作発表会見に登壇した。本公演で共演する俳優の中村雅俊(73)への思いを語った。この公演は、芸能生活50周年を迎える中村が、6月2日から18日にかけて東京・明治座で開催する記念舞台。昭和歌謡音楽劇『どこへ時が流れても~俺たちのジュークボックス~』と、コンサート『MASATOSHI NAKAMURA LIVE look back with smile , look ahead with pride. 』という2部構成となっている。会見冒頭のあいさつでコロッケは「皆さんにはちゃんとお知らせしていないんですが、中村雅俊さんがすごく好きで。中学の時に新聞配達をしていたんですが、その時にドラマ『俺たちの旅』で着てらしたフィールドジャケットを、憧れで買いました。下駄も履いてました。ベルモットのラッパズボンも履いておりましたが、こんなに似合わないんだということもその時気付かされました(笑)」と憧れがあったことを告白。「中学高校と青春を過ごしたなかで、特に『俺たちの旅』は(ドラマの)最後に言葉が出てきてたんですね。『友だちとは一生付き合っていけるものである』とか。そういう教えをいただいたドラマなので、今回こうやって一緒に(舞台を)やらせていただけることを本当に心待ちにしておりました」と自身に大きな影響を与えた存在であると話した。また、モノマネについては「皆さんも気にしてらっしゃると思うんですけど、『雅俊さんのモノマネはどうするんだろう』とか(笑)。それはいろんなことを考えて、それも含めたうえで、いろんなかたちでみなさまに面白いもの、物語の邪魔にならないようにやらせていただきたいと思います」と含みを持たせた。その後、自ら振って武田鉄矢のモノマネを披露するなど、本領を発揮したコロッケ。一方で司会の木佐彩子から「中村雅俊さん風でちょっと皆さんに…」とモノマネを振られるも「それは舞台に観にきていただいたら」とかわし、「正直(モノマネは)難しいです」と本音を明かした。中村は、コロッケのあいさつを受けて、「いろんなことやってくれますからね。それが楽しみなんですよ」と期待した。会見には中村、コロッケ以外にも本公演に出演する、久本雅美、林翔太、土生瑞穂、小川菜摘、松田悟志、玉野和紀、田中美佐子(特別出演)も登壇した。
2024年05月09日歌舞伎俳優の中村勘九郎、中村七之助、中村勘太郎、中村長三郎、中村虎之介、中村鶴が28日、東京・新宿で『歌舞伎町大歌舞伎祭』の大お練りを実施。ゴールデンウイーク中とあって大勢のファンが沿道に詰めかけた。歌舞伎町の地名は、空襲後に戦災復興事業とし歌舞伎の劇場などを誘致していたことが由来。歌舞伎俳優が歌舞伎町で大お練りをするのは今回が初めてだといい、人力車に乗り、ファンからの「中村屋!」「待ってました!」などの歓声に手を振って応えた。勘九郎は「全国いろんな所でお練りをしましたが、私は生まれも育ちも東京。人力車でアルタ前を通って、靖国通りを横断なんて、一生に一度の貴重な体験をさせていただきました」と笑顔で語った。5月3日から歌舞伎町で開業1周年を迎えるTHEARER MILANO-Zaで、舞踊『正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)』『流星(りゅうせい)』、落語の『貧乏神』を題材にした新作歌舞伎『福叶神恋噺(ふくかなうかみのこいばな)』を上演する。
2024年04月28日PARCO PRODUCE 2024『あのよこのよ』の公開ゲネプロが7日に東京・PARCO劇場にて行われ、安田章大、潤花、中村梅雀、青木豪(作・演出)が取材に応じた。同作は青木豪作・演出による新作。物語の舞台は江戸の幕末から大転換期を迎えた明治黎明期。とある浮世絵師・刺爪秋斎(安田)とそれを取り巻く人々がひょんなことから事件に巻き込まれ珍道中に繰り出すことに。先行き不透明でどこへ向かっているのかさえ分からないご時世に、足が地に着かない人々が戸惑い彷徨うさまを、爽快感あるエンターテインメントへと昇華させる。ほか池谷のぶえ、落合モトキ、大窪人衛、村木仁、南誉士広、三浦拓真、川島弘之、益川和久、岩崎祐也、鈴木幸二、市川しんぺーが出演する。○■『あのよこのよ』主演の安田章大が登場安田は今回演じる役について「当て書きしてくれたんですよね。豪さんは『明るくてヤスがいることでポジティブになる』というところにエネルギーを置いてくださったんだなということを実感していまして、ありがたいなと思っています」と明かす。「同時に、稽古を踏んでいくと、秋斎というのはかなりせっかちでして、豪さんそっくりなんだと理解ができました。豪さんも『あれ、これ意外と僕だな』と。人がいっぱい混ざり合った、癖っていうのが出てくると思いますし、エンターテイメント性が詰まっているところなのかなと思います」と説明した。青木は「ヤスは本当にみんなを引っ張ってきてくれる。ただ、エレベーターに乗ってボタンを押し忘れて、そのままずっといることがある。僕の場合は、もう乗ったら階を押すより早く“閉まる”を押して、早押しクイズかってぐらいものすごい勢いなので、そこがせっかちとおっとりの差ではないかなと思ってまして」と具体的な例を出す。「稽古場でも、ヤスはぼーっとしながら芝居全体の空気を見て『豪さん、こここういう風にやったらええ?』みたいな感じで。俺は台本もとにかく『巻いて、巻いて』とか言って、そこはずいぶん違うんだなと思ってるんですけど、やっぱり彼が中心にいてくれることで、場がすごく良くなっていると思うので、芝居にもそれが表れるといいなと思っております」と期待した。今回は殺陣も見どころだそうで、「男の子って好きなんだなっていう実感はありました。幼少期から、遊んで他隊周りとかしてて、自分自身楽しくて仕方がない」と安田。2019年に上演された『マニアック』に続くタッグに、青木は「5年間で時々彼の芝居見に行ったり連絡したりして、1回の稽古場だとなかなか生まれないような、長い時間をかけることで『この言葉はお互いに共有できてるな』というものが出てるので、前の作品よりも色んなことが言えるようになったのは、共通言語を持てるようになったんじゃないかな」と分析する。安田も「この5年間で演劇を見たり、芝居も経験したりして、混ざり合ったから共通言語を持てたかもしれないですね」と納得していた。2017年に髄膜腫の手術をした際の後遺症で光過敏となり、いつもサングラスをかけている安田。今回の舞台でも「メガネをかけた浮世絵師」という設定で、「『体のこと、大事だよ』って考えてくださって。明治初期の時代にメガネってそうだったんだとか、色眼鏡とか考えていただいて」と感謝する。今回のために何回も手直しをして作成された特別なメガネは作品のキーともなっており、青木はネタバレを気にしながら「お楽しみでございます」と語った。また、SUPER EIGHTのメンバーの観劇予定について聞かれると、安田は「来てくれるんじゃないですか? だってスーパーになったんですから。みんな、スーパーな気持ちを持ってきますから。空飛んでくるんちゃいます?」と会場を笑わせていた。東京公演はPARCO劇場にて4月8日~29日、大阪公演は東大阪市文化創造館 Dream House 大ホールにて5月3日~10日。
2024年04月08日2024(令和6)年2月東京・歌舞伎座、3月名古屋平成中村座で上演される「十八世中村勘三郎十三回忌追善興行」の合同取材会が11月28日、都内で行われ、中村勘九郎、中村七之助が出席した。時代物から世話物、新歌舞伎に新作歌舞伎、舞踊に至るまで、幅広い分野で当り役を持ち、人々を魅了し続けた十八世中村勘三郎。その十三回忌追善では、勘三郎の長男・勘九郎、次男・七之助をはじめ、由縁の出演者と演目が揃い、名優を偲ぶ。1987(昭和62)年1月歌舞伎座『猿若江戸の初櫓』猿若=十八世中村勘三郎(当時 五代目勘九郎)©松竹1992(平成4)年10月南座『青砥稿花紅彩画 白浪五人男』弁天小僧菊之助=十八世中村勘三郎(当時 五代目勘九郎)©松竹2月歌舞伎座では、寛政元(1624)年に初代猿若(中村)勘三郎が、後の中村座である猿若座の櫓をあげ、江戸で初めて歌舞伎興行を創始したことを記念して始まった「猿若祭」を開催。続く3月名古屋平成中村座では、初代勘三郎生誕の地とされる愛知県名古屋市中村区で、十八代目中村勘三郎襲名披露として、平成18(2006)年以来となる同朋高校体育館での公演が実現する。勘九郎は歳月の流れに思いをはせながら、「祖父が父に『追善興行ができるような役者になっておくれ』と言っていた通り、追善興行ができるのは本当にうれしい」としみじみ挨拶し、「親孝行は何ひとつできていなかったと思うが、これで少しは親孝行ができるのかなと思う」と安どの表情。七之助も「1年を通して、父の追善興行を行えるということは息子として本当にうれしく、身の引き締まる思いです」と背筋を伸ばした。2010(平成22)年4月歌舞伎座『連獅子』狂言師後に親獅子の精=十八世中村勘三郎、狂言師後に仔獅子の精=中村勘九郎(当時 二代目勘太郎)、狂言師後に仔獅子の精=中村七之助©松竹2月歌舞伎座夜の部では、初代勘三郎が、江戸で芝居小屋建立を幕府に認められるまでを描いた中村屋由縁の舞踊劇「猿若江戸の初櫓」を上演。勘九郎の長男・中村勘太郎が初役で猿若を勤め、出雲の阿国で七之助が華を添える。17代目と18代目の伝説的な共演以来、中村屋を語る上で欠かすことができない舞踊の大曲「連獅子」では、親獅子に勘九郎、仔獅子には10歳となる次男の中村長三郎が初めて挑むことになった。猿若を勤めることを知った勘太郎の様子について、勘九郎は「マスク越しに笑みがこぼれるのが見えて、愛おしかった」と目を細め、「連獅子」に初挑戦する長三郎には「火の玉のような子獅子を演じてくれるはず」と期待を寄せた。2010(平成22)年2月歌舞伎座『籠釣瓶花街酔醒』佐野次郎左衛門=十八世中村勘三郎©松竹昼の部では、勘三郎が当り役にした「籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)」の佐野次郎左衛門を、勘九郎が初役で勤め、女方の大役・兵庫屋八ツ橋を七之助が同じく初役で勤める。「いつかやりたいとタイミングを模索していた。兄弟ふたりでできるので、父も喜んでいるはず」(勘九郎)、「八ツ橋は、女方あこがれのお役。初役はありがたい」(七之助)と声を弾ませた。さらに、各地の芝居小屋やホールをめぐる「陽春・春暁・錦秋歌舞伎特別公演2024」、10月には「俊寛」の舞台である鹿児島県三島村・硫黄島で13年ぶりの開催となる「三島村歌舞伎」も決定した。勘九郎は「2011年に2回目の『俊寛』を三島村で演じた時、私が14歳で千鳥をやらせていただいた」と回想。勘太郎(当時は七緒八)が誕生した頃で、「父が『七緒八が14歳になるのはいつだ?俺が70歳になるから、その記念でまたやろう』と決めていた」と秘話を披露。「それが見られなかったのは悔しいんですが、父の遺志を継いで、三島村で俊寛を勤められるのも、本当に楽しみ」と追善興行ラインナップに奔走する2024年に闘志を燃やしていた。取材・文・撮影(会見写真):内田涼<公演情報>十八世中村勘三郎十三回忌追善■「猿若祭二月大歌舞伎」【昼の部】11:00~一、新版歌祭文野崎村二、釣女三、籠釣瓶花街酔醒【夜の部】16:30~一、猿若江戸の初櫓二、義経千本桜すし屋三、連獅子2024年2月2日(金)~2月26日(月)※13日(火)、20日(火)休演※9日(金)昼の部は貸切(幕見席は営業)会場:東京・歌舞伎座■「名古屋平成中村座 同朋高校公演」【昼の部】11:00~一、弁天娘女男白浪二、身替座禅【夜の部】15:30~一、義経千本桜川連法眼館二、二人藤娘2024年3月6日(水)~3月18日(月)※12日(火)休演会場:平成中村座(学校法人 同朋学園 同朋高等学校 体育館)公式サイト:
2023年11月29日歌舞伎座新開場十周年「『秀山祭九月大歌舞伎』二世 中村吉右衛門三回忌追善」が、9月2日から25日まで東京・歌舞伎座で上演される。2021年に逝去した中村吉右衛門の三回忌追善として行われ、数々の当り役を持ち、多くの人々を魅了してきた歌舞伎界屈指の名立役をゆかりの演目、出演者で偲ぶ。夜の部では、歌舞伎三大名作のひとつ、『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)』より、原作の三段目にあたる『車引』が上演されることになり、中村又五郎、歌昇、種之助が出演する。松王丸、梅王丸、桜丸という三つ子の兄弟の争いを描き、歌舞伎の様式美を凝縮した華やかな演目。又五郎の松王丸、歌昇の梅王丸、種之助の桜丸という配役で、豪快な荒事の魅力を披露する。『菅原伝授手習鑑 車引』平成30(2018)年7月大阪松竹座公演より、松王丸=中村又五郎(c)松竹『菅原伝授手習鑑車引』平成26(2014)年4月金丸座より、梅王丸=中村歌昇(c)松竹『菅原伝授手習鑑車引』2023年「秀山祭九月大歌舞伎」オフィシャルビジュアルより、桜丸=中村種之助(c)松竹又五郎、歌昇、種之助の親子3人で『車引』の三兄弟を勤めるのは、今回が初めて。このたび、都内で行われた取材会に顔を揃え、それぞれの意気込みを語るとともに、在りし日の吉右衛門の思い出話も披露した。「古典中の古典ですし、播磨屋の一員として、お兄さんにお稽古で教えていただいた“核の部分”をしっかり噛みしめながら、舞台に挑めたら」。そう語る又五郎は、「大きなお役を、ここにいる3人で勤められるのは、なかなかない機会で親としてはとてもうれしいこと。子どもたちは嫌だと言うかもしれませんが(笑)」と親子共演に喜びを示し、演じる松王丸については「梅王丸、桜丸を痛めつけるのではなく、体から出てくるパワーで抑えつける感じが出せれば」と語った。梅王丸を勤める歌昇は「播磨屋として、おじさまの舞台に対する姿勢を近くで見てきました。教えていただいたことをしっかりと継承し、おじさまに近づけるように精進することで恩返ししたい。親子3人での共演もうれしいですし、梅王丸は金丸座以来、だいぶ時間が経っているので、成長した姿をお見せしなければ」と決意表明。桜丸を勤める種之助は初役となり、「(尾上)菊之助のお兄さんに教えていただきます。教えをしっかりと自分のものにして、歌舞伎座という舞台に見合う桜丸を目指していければと思います」とこちらも闘志を燃やした。吉右衛門との思い出を問われると、又五郎は「スパルタという意味ではなく、『あそこはこう』とお厳しい指導をいただいた。こちらが進歩をすれば、『そうだ、あれでいいんだよ』と褒めてくださった」としみじみ。「お言葉すべてが財産。舞台に対する姿勢の厳しさは常々でしたが、映画を観たり、絵画を鑑賞したり、そういった体験や経験が自分の豊かさにつながるとも教えていただいた」(歌昇)、「とにかく死ぬ気でやれと言われました。生前には『これからの歌舞伎はどうなるんだろうね』とも。時代が変わり、お客様の求めるものも変わるなかで、古典以外に新作や昔の古典の再演など、工夫をこらしているが、それには驚いていると思うし、どんな歌舞伎を望んでいらっしゃったのか分かりませんが、私たちが教わったことを守っていきたい」(種之助)と話していた。<『菅原伝授手習鑑 車引』あらすじ>三つ子の兄弟、松王丸(又五郎)、梅王丸(歌昇)、桜丸(種之助)は、それぞれ藤原時平、菅丞相、斎世親王に奉公しています。主人たちの対立により、今は敵味方となった三人。ある日、梅王丸と桜丸は主人の無念を晴らそうと、敵である時平が乗る牛車の行く手を阻みます。それを止めに入ったのが松王丸。三人が争う内に牛車より時平(中村歌六)が現れ……。取材・文:内田涼<公演情報>歌舞伎座新開場十周年「秀山祭九月大歌舞伎」二世中村吉右衛門三回忌追善【昼の部】11:00~一、祇園祭礼信仰記金閣寺二、土蜘三、二條城の清正【夜の部】16:30~一、菅原伝授手習鑑車引二、連獅子三、一本刀土俵入取手宿安孫子屋よりお蔦の家 軒の山桜まで2023年9月2日(土)~9月25日(月) ※11日(月)、19日(火) 休演会場:東京:歌舞伎座
2023年08月22日PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『ひげよ、さらば』の全キャストが発表された。本作は、上野瞭が1982年に理論社より出版した児童文学『ひげよ、さらば』を原作に、意欲的に演劇活動を続ける蓬莱竜太が脚本・演出を担当。音楽は映画・ドラマ・舞台・CMなどの作曲・音楽監督を務め、国内外において数々の賞を受賞している稲本響が手がける。既報の通り、主人公の記憶の無い猫「ヨゴロウザ」役をHey! Say! JUMPの中島裕翔、峠に住む隻眼のアウトローで孤立しつつも皆から一目置かれている「片目」役を柄本時生が務めるほか、「学者猫」役で音月桂、「オトシダネ」役で忍成修吾、「ナキワスレ」役で石田佳央、「黒ひげ」役で一ノ瀬ワタル、「星からきた猫」役で屋比久知奈、「歌い猫」役で中村梅雀が出演する。<公演情報>PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『ひげよ、さらば』東京公演:9月9日(土)~9月30日(土) PARCO劇場大阪公演:10月4日(水)~10月9日(月・祝) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール原作:上野瞭『ひげよ、さらば』(初版1982年理論社より出版)脚本・演出:蓬莱竜太音楽:稲本響出演:中島裕翔柄本時生音月桂忍成修吾石田佳央一ノ瀬ワタル屋比久知奈江原パジャマ小口隼也田原靖子月那春陽益田恭平松田佳央理中村梅雀チケット情報はこちら:公式サイト:
2023年07月11日2023年3月に全国12カ所で行われる『中村勘九郎 中村七之助 春暁特別公演2023』のオンライン合同取材会を12月14日(水) に実施。毎年恒例となった巡業への思い、そして各演目の解説、見どころを中村勘九郎、中村七之助が語った。2005年からスタートした〈春暁特別公演〉は、時期によって〈錦秋〉〈新緑〉〈陽春〉と銘打ち回を重ねながら、来春で18回目を迎える。これまでに行った公演を含めて、2022年の春には全国47都道府県を制覇するという偉業も成し遂げた。始まった当初は「こんなに長く続くとは思っていなかった」という勘九郎は、「過去の芸談コーナーで〈継続は力なり〉という話をしたこの巡業ですが、私たちはもちろん、中村屋の弟子たちも含め、みんなの力になっていますし、特別公演をきっかけに、歌舞伎座や中村座、他の劇場に足を運んで下さる新たなお客様が増えたことも、続けてきたおかげだと感じています。コロナがまだ不安定な状況ではありますが、来年も全国を巡業ができることは、本当にありがたいことだと思っております」。七之助は「今回も含めてコロナ禍で巡業を行うこと自体が難しかったり、歌舞伎座や東京、大阪といった大都市に行きづらいという地方のお客様も多いなか、私たちがいろいろな場所へ伺い、歌舞伎を見る機会を作ることできるのが、本当に嬉しいです。中村屋一丸となって、一生懸命良い舞台をみなさまにお見せできたら」と、思いを語る。中村勘九郎今回の『中村勘九郎 中村七之助 春暁特別公演2023』は、「トークコーナー」「元禄花見踊」「仲蔵狂乱」「相生獅子」で構成。勘九郎、七之助、鶴松が参加するトークコーナーについて、勘九郎は「全国どこに行っても歌舞伎に縁があったり、史跡があったりするので、地元の方たちとお話できることが和気藹々として楽しいですね。歌舞伎は伝統芸能で、堅苦しくて敷居の高いイメージがあるので、まずはお客様の心の壁を取っ払って演目を見ていただきたいという気持ちがあります。ですので、できるだけ素の部分というか、飾らないことを意識してお話をするように努めています」。七之助は「兄が言った通りで、地元のお客様と出会えることはもちろん、何度か伺った土地には、馴染みの店や必ず行く場所があります。私事ではありますが、私がMCを務めているラジオ番組のInstagramのために、劇場の近くの名所や神社、歌舞伎に縁のある場所に行くようにしてるので、トークの幅は広がったと思います。事前に頂いたお客様の質問を通じていろいろなコミュニケーションが取れるのがいいですね」とコメント。以前のように手を挙げた方と直接話すことは叶わない時期ながら、その土地ならではの話題が飛び出すトークコーナーを楽しみにしている様子だった。中村七之助「元禄花見踊」は春にぴったりの華やかな演目となる。七之助は「トークコーナーを経て〈春暁特別公演〉の歌舞伎、その踊りの一発目なので、何も考えずに綺麗なものを見ていただいて、その歌舞伎の世界観に入っていただこうかなと思うような踊りです。一緒に花見をするような気分でご覧いただければ幸いです」、勘九郎は「元禄期の男と女が華やかに踊るので、まずビジュアルが見どころ。衣装の美しさや当時の頭のかつらのゆい方を、目で楽しんで頂ける演目です」と紹介した。「仲蔵狂乱」の上演は、本興行では昭和35年の歌舞伎座以来。2021年にNHKで放送された「忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵 出世階段」で中村仲蔵を演じた勘九郎にとっても縁のある演目と言える。出演する勘九郎は「なかなか本興行で出ない珍しい踊りを披露するのも、この特別公演のいい部分。仲蔵さんが出世をしていくサクセスストーリーは、落語や講談でも有名ですが、彼は志賀山流の養子になった踊りの名手です。いまでも〈仲蔵振り〉は受け継がれている、なかなかいない歌舞伎役者の一人でもあります。〈狂乱雲井袖〉という本外題ですが、中村仲蔵さんが出てくるわけではなく、でも仲蔵さんが有名だから仲蔵狂乱という名前が入ってしまうぐらいの狂言なんですね。とてもしっとりとした、私もあまり手掛けたことのないような踊りだと思います。気が狂っていると偽っている役なので、踊りの中でその部分と正常な部分を踊り分けて見せるのが見どころのひとつなのですが、すごい細かいんです(笑)。この難しい踊りを、現代のお客様にどれだけ楽しんで頂けるかが、踊り手の腕の見せ所。久しぶりの演目、そして仲蔵さんという私たちにとっても縁のある人物が演じた役ということで、楽しんでいただければと思います」と意気込んだ。ラストを飾る「相生獅子」は、七之助と鶴松が二人の美しい姫を演じる。七之助は「石橋物のなかでも古い作品で、前半はお姫様が二人出てきて華やかに女心だったり、口説きを見せる、品良く綺麗な格式高い踊りをご覧いただき、最後は獅子になって出てきます。お姫様の恰好で毛を振るという珍しい形の踊りなので、一つの相生獅子という演目のなかで、いろんなバージョンの二人が見れる作品です」と説明。「鶴松と二人でがっつり踊ることもなかなかないんじゃないかと思います」とのことで、そこも見どころとなりそうだ。公演を楽しみにしている方へのメッセージを求められた勘九郎は「コロナという流行り病が出てから早三年、日頃から何かに気を付けなければいけなかったり、これまでと勝手が違ったりするなかで、鬱々とした気分を持たれている方もいらっしゃると思います。本当に短い時間ではございますが、劇場で芝居を見ている間だけは、その気分を忘れて頂けるよう美しい世界に誘いたいですし、一生懸命私たちも切磋琢磨しようと思っています。春爛漫のひとときを楽しんで頂ければ嬉しいです」。七之助は「毎年恒例の巡業が今回もできる喜びを噛みしめながら、私たちの体調面やスタッフもコロナ対策バッチリで、安全安心に見ていただけるよう気を引き締めて参りたいと思います。全国12カ所24公演、一つ一つの公演を一生懸命踊りたいと思っておりますので、ぜひ足をお運びください。よろしくお願いします」と締めくくった。取材・文=長澤香奈撮影=福岡諒祠(株式会社GEKKO)<公演情報>『中村勘九郎 中村七之助 春暁特別公演2023』『中村勘九郎 中村七之助 春暁特別公演 2023』ビジュアル【演目】※上演時間約2時間予定1. トークコーナー中村勘九郎/中村七之助/中村鶴松2. 元禄花見踊 長唄囃子連中門弟 一同3. 仲蔵狂乱 長唄囃子連中小野良実(おのよしざね) 中村 勘九郎4. 相生獅子 長唄囃子連中姫 中村七之助姫 中村鶴松【日程・開催地】■2023年3月6日(月) 東京・北とぴあ さくらホール3月9日(木) 千葉・千葉市民会館 大ホール3月10日(金) 埼玉・川口総合文化センター・リリア メインホール3月11日(土) 東京・ティアラこうとう 大ホール3月12日(日) 長野・まつもと市民芸術館 主ホール3月13日(月) 神奈川・相模原女子大学グリーンホール 大ホール3月15日(水) 大阪・サンケイホールブリーゼ3月18日(土) 岩手・盛岡市民文化ホール 大ホール3月19日(日) 宮城・名取市文化会館 大ホール3月21日(火) 福岡・キャナルシティ劇場3月22日(水) 広島・広島文化学園HBGホール3月23日(木) 愛媛・松山市民会館 大ホール公式HP:
2022年12月24日俳優の中村梅雀が主演を務める、テレビ東京のドラマシリーズ『今野敏サスペンス 機捜235』(2023年1月27日スタート 毎週金曜20:00~)が、『樋口顕』シリーズとクールを通してコラボすることが決定し、『今野敏サスペンス機捜235×強行犯係 樋口顕』と名前を変えて放送されることが16日、明らかになった。同作は警察小説の旗手・今野敏の『機捜235』を実写化した2時間ドラマシリーズで、これまでに第3弾まで放送されている。警視庁第二機動捜査隊の若手隊員・高丸卓也(平岡祐太)は、定年間際の男・縞長省一(中村梅雀)ことになりがっかりするが、思いがけない実力を秘めた縞長と共に、2人で事件を追っていくことになる。この度、“警察ミステリー界の巨匠”今野敏が手掛ける2大人気原作が、1つのドラマとなって金曜8時のドラマに登場することに。『機捜235』は月曜プレミア8でシリーズ第3弾まで放送され、主演の梅雀と共演の平岡の“機捜バディ”が好評を博し、その人気ぶりから満を持して初の連続ドラマ化となった。そして今回コラボが決定した『警視庁強行犯係 樋口顕』シリーズは、2003年のテレビドラマ化以降、シリーズ第12弾まで放送され、2021年に初の連ドラ化、今夏には同金曜8時のドラマ枠でSeason2も放送された。初回放送ではTwitterで東京地区のトレンド1位を獲得するなど、大好評を得てきたシリーズで、今回は主演の内藤剛志を始め、樋口班の 佐野岳、片山萌美、小松利昌といったおなじみの顔ぶれが集結し、機捜メンバーとの共演を果たす。初解禁となったメインビジュアルでは、大都会・東京を背景に街中を密行する縞長・高丸の機捜バディと、難事件を解決してきた樋口顕のコラボレーションを見せている。○内藤剛志 コメント・『強行犯係 樋口顕』が『機捜235』とコラボするという新たな試みですが、その話を聞いた時のご心境をお聞かせください。いよいよ来たな、というのが初めて話を伺った時の思いです。原作がどちらも今野敏先生ですし、『機捜235』で樋口の話が出てきたこともあるので、いつ『機捜235』に樋口が現れてもいいなと思っていました。楽しい現場になるだろうなと思っていたので、楽しみがまたひとつ増えるぞ、というのが一番最初の印象です。・台本を読んだ感想や、意気込みを教えてください。樋口を好きで見てくださる方も多いので、なるべく樋口のイメージを変えないように登場したいとは思いますが、今回は機捜のシマさんが主演ですので、そこにどういう風に参加していこうかな、というのは丁寧に考えたいと思っています。これまでも「記憶捜査」に出させていただいたり、他局でも自分が演じるキャラクターのまま他のドラマのワンシーンに出演する、ということはありましたが、今回のようにがっつり1クールにわたってコラボするのは初めてなので何が正解かまだわからない部分もあります。台本は「コンビ感」を強くしているイメージもあったり、一方で二人が「VS(バーサス)」に見えたり、色々な工夫がなされています。そこは監督と梅雀さんと少しずつどういうコンビにしていくのか考えながら、一番おもしろいもの、そしてできれば「見たことないわ!」「あ、こんなコンビもあるのか」という風にしていきたいと思っています。鋭意、いま頭の中で模索中です。・視聴者の皆さまへメッセージをお願いいたします。「機捜×樋口=大きい結果」になりたいので、できれば二つ並んだというだけではなくて、かけ合わせるとこんな風になるのか、というように予想不能なところにいければいいなと思っています。それぞれのファンがいらっしゃるので、そこもきちんと保ちながら、機捜ファンは樋口のほうへ、樋口のファンは機捜の方へ、という新しい流れが生まれるといいなと思います。梅雀さんとは同い年で仲良しなので、きっと良い空気感でやれると思います。そこはお客さんにも伝わると思っていますし期待してほしいです。僕たち自身も期待していますし、楽しみたいと思っています。○今野敏 コメントドラマ化はいつも楽しみにしているのですが、それがコラボとなればダブルで楽しみです。シリーズがさらなる広がりを見せてくれるでしょう。縞長と樋口警部の出会いにわくわくしています。(C)テレビ東京
2022年12月16日猿若町発祥180年記念『平成中村座 十一月大歌舞伎』が、11月3日に平成中村座(浅草寺境内・仮設劇場)で初日を迎えた。「江戸時代の芝居小屋を現代に復活させ、多くの方々に歌舞伎を楽しんでいただきたい」という十八世中村勘三郎の思いから、2000年に誕生した平成中村座。2カ月連続公演のふた月目となる今月の第一部は、『寿曽我対面』『舞妓の花宴』『魚屋宗五郎』の古典作品が並び、江戸の芝居小屋を模した平成中村座でしか味わえない舞台となっている。そして第二部では、先月から引き続き、平成中村座で初となる新作歌舞伎、宮藤官九郎が平成中村座のために書き下ろした『唐茄子屋~不思議国之若旦那』と、華やかな舞踊『乗合船恵方萬歳』が上演される。『平成中村座 十一月大歌舞伎』は11月27日まで。なお新型コロナウイルス感染症の影響により、本日11月4日・5日公演は第一部・第二部ともに中止となっている。■中村勘九郎 コメント10月5日、浅草で4年ぶりとなる平成中村座の幕が開きました。初日の幕が開いたとき、お客様の拍手がすごくて、我々役者やスタッフだけではなく、皆さまも平成中村座を待っていてくださったんだと感じられて、とても幸せな気持ちになりました。連日、大勢のお客様に平成中村座へお越しいただき、小屋も喜んでいるように感じましたし、何より毎日平成中村座で芝居ができて嬉しかったです!そして、おかげさまで無事に千穐楽まで完走できたことに感謝です。稽古を経て、いよいよ、11月公演が始まりました。ふた月連続でご覧いただく『唐茄子屋』は、宮藤官九郎さんが今回の二か月連続公演のために書いてくださった新作、宝物のような作品です。幕が開くまでは、どんな反応なのかドキドキでしたが、大いに笑って楽しんでいただけているようで、本当に嬉しいです!11月にも古典作品が並びます。江戸の芝居小屋を模した平成中村座の空間で、古典の持つ魅力も合わせてご堪能いただきたいと思います。さて、すっかり寒さも増してまいりました。是非、11月は防寒対策をして浅草へ足をお運びください。平成中村座に一歩踏み入れれば、関係者一丸となって、熱い舞台空間をお届けします!皆様のご来場を心よりお待ちしております。<公演情報>猿若町発祥180年記念『平成中村座 十一月大歌舞伎』11月3日(木・祝)~27日(日) 平成中村座猿若町発祥180年記念『平成中村座 十一月大歌舞伎』ビジュアル【演目】■第一部一、寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)出演工藤祐経:中村橋之助曽我五郎:中村福之助曽我十郎:中村歌之助化粧坂少将:中村鶴松小林朝比奈:中村虎之介大磯の虎:坂東新悟鬼王新左衛門:中村勘九郎二、舞妓の花宴(しらびょうしのはなのえん)出演白拍子和歌妙:中村七之助三、新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)出演魚屋宗五郎:中村勘九郎召使おなぎ:坂東新悟磯部主計之助:中村橋之助小奴三吉:中村歌之助菊茶屋娘おしげ:中村鶴松菊茶屋女房おみつ:中村歌女之丞父太兵衛:片岡亀蔵女房おはま:中村扇雀■第二部一、唐茄子屋(とうなすや)不思議国之若旦那作・演出:宮藤官九郎出演若旦那徳三郎:中村勘九郎傾城桜坂/お仲:中村七之助第二太夫/源六倅源助:坂東新悟大工の熊:中村橋之助半公:中村福之助眠 善治郎:中村虎之介若旦那(小):中村勘太郎お仲倅イチ:中村長三郎丹生林/海苔屋のおたね:中村鶴松山崎屋おりき:中村歌女之丞達磨町の八百八/吉原田んぼのあめんぼ:荒川良々番頭小辰/吉原田んぼの蛙ゲゲコ:片岡亀蔵大家源六:坂東彌十郎八百八女房よし/吉原田んぼの蛙ゲコミ:中村扇雀二、乗合船恵方萬歳(のりあいぶねえほうまんざい)出演萬歳:中村扇雀才造:中村勘九郎白酒売:中村七之助大工:中村橋之助若旦那:中村虎之介芸者:中村鶴松角兵衛獅子:中村歌之助角兵衛獅子:中村福之助女船頭:坂東新悟田舎侍:片岡亀蔵通人:坂東彌十郎チケット情報はこちら:※新型コロナウイルス感染症の影響により、11月4日(金)・5日(土) の公演は第一部・第二部ともに中止。最新の情報は公演公式サイトにてご確認ください。
2022年11月04日一息も尽かせぬ緊迫感で放つ戦慄のヴィレッジ・サイコスリラー超大作「ガンニバル」。この度、笠松将、吉岡里帆、倍賞美津子、中村梅雀らが本作に出演していることが分かった。都会から遠く離れた山間にある供花村(くげむら)を舞台に、そこに駐在として左遷された柳楽さん演じる警察官・阿川大悟が、狂気の世界へと誘われていく物語。今回出演が明らかになった俳優陣が演じるのは、大悟の家族と供花村を支配する後藤家の面々。後藤家を守るためには何をするかわからない危うさを持つ、後藤家の次期当主・恵介を笠松さん、恵介の父で供花村の村長・清を六角精児、恵介の弟・洋介を杉田雷麟、森で謎の歯型を付けた状態で死んでいるのが発見される、生前は後藤家の当主だった恵介の祖母・銀を倍賞さん。大悟の優しい妻であり、子を持つ母親でもあると同時に気が強く、家族にとって頼りがいのある存在、有希を吉岡さん、ある事件をきっかけにしゃべることができなくなり、笑うこともなくなってしまった娘・ましろを志水心音。笠松さんは「『後藤恵介』というキャラクターの葛藤が、撮影中の自分自身の葛藤ともリンクして、迷いながらも少しずつ答えを出していったように思います。いや、答えを出すしか無かったという方が適切かもしれません。そうやって追い込まれたことを、自分でも自然と受け入れて、僕を更に高みに引き上げてくれる『後藤恵介』を演じられたことが、30歳を迎える僕にとっていい出会いでした」と撮影をふり返り、吉岡さんは「サスペンスとしての構造と、バイオレンス描写のオリジナリティ、登場人物達の心の揺れ方はきっと原作ファンの方にも初めて作品に触れる方にも前のめりになりながら見て頂けるのではないかと思っております」とコメントしている。また、村人のリーダー的存在として、後藤家から大悟たちを守ろうと暖かく村へ迎え入れるさぶを梅雀さん。大悟たちが赴任する前、謎の失踪を遂げた前任駐在の娘・狩野すみれを北香那が演じる。そのほか、恵介の同級生・後藤岩男役で吉原光夫、恵介の幼なじみ後藤龍二役で中村祐太郎、後藤家の中で特に凶暴な性格の後藤睦夫役で酒向芳が出演する。「ガンニバル」は12月28日(水)ディズニープラススターにて独占配信。(cinemacafe.net)
2022年10月19日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年7月スタートのテレビドラマ『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。人間はいつかこの世にさようならを言う日がやってくる。大切な人に想いを伝えられないまま、朝日を出迎え、夜を受け入れることを繰り返し、老いていく。きっと今日もどこかで誰かが、自分には「もう遅い」と夢を諦めていくのだ。第5話では『相隣紛争』の裏に隠された想いを描くと共に、この時代を生きる全ての年代の人へのエールが送られた。今回の依頼人は行きつけのそば店で働く塩崎(おいでやす小田)。綿郎(さだまさし)のおしゃべり仲間だが、今回は重大な相談事を抱えているようだった。話を聞くと、塩崎の叔父・重野義行(中村梅雀)が、隣の家の木が自宅にまで伸び、毛虫が大量発生して困っているという。早速、石子(有村架純)と羽男(中村倫也)はその隣人・有森万寿江(風吹ジュン)に枝を切除することをお願いしに行くも、有森はすんなり了承し、この案件は一件落着かと思えた。しかし後日、塩崎が事務所に駆け込むなり叫んだ。「おじさん、裏の人に訴えられたって!」なんと万寿江から、重野のピアノの騒音に悩まされたことへの謝罪と慰謝料を要求する書類が届いたのだ。確かに騒音問題はよくある相隣紛争の事案で、普通の生活音ですら訴えられることもある。だがこれは、自らの穏やかな暮らしを守るための訴えだと考えると、決して見過ごせない問題だ。しかし今回は、虫への苦情が来たことへの腹いせのように思えてくる。石子は、万寿江に相当なプレッシャーを与えた代償ではないかと、頭を抱え悩んでいた。そんな時、羽男からまさかの言葉をかけられる。「君、もういいよ。マジで。出しゃばりすぎじゃない?」石子は弁護士の方針に従うべきパラリーガル。だが、ようやく息が合ってきたと思い始めたときに告げられ、ショックを受ける。相棒となった石羽コンビにまさかの『相棒紛争』の危機が訪れるのだった。しかし、羽男に「事務所で経理をやれ」と言われて大人しくしていられる石子ではない。お金をもらう以上は依頼者のために尽くす、それが『私のルール』なのである。石子は早急に事務を済ませ、大庭(赤楚衛二)が頼まれた調査に同行したが、その帰り石子が突然腹痛を訴える。大庭に担がれ向かった病院で、卵巣のう腫の疑いがあると診断される。しかし、人に余計な心配はかけたくないという石子の優しさと頑固さで、冷房の当たりすぎと嘘をついてしまう。それを聞いて安心する大庭は、カイロを持つタイプと貼るタイプの両方を買ってきたり、レンタカーを借りたり、石子を目に見える優しさで包み込む。石子は笑みを浮かべ、素直に感謝を伝えた。そんな大庭の逆の優しさを見せるのが、羽男だ。言いつけを守らず調査に出る姿を見て、呆れた顔をする羽男だったが、石子が体調を悪くしていることにとっくに気づいていた。出勤が遅れるという置き手紙で病院に行ってきたことも察するくらいだった。そんな不器用な優しさに気づくことができるはずもなく、石子は同行を認めようとしない羽男を言葉でまくし立てる。初めは「やだ」と駄々をこねる子どものように断る羽男だったが、嘘をつき続けるのも限界だった。「休め」と言っても絶対に聞かない石子に無理させないため、わざと厳しい言葉をかけていたのだ。羽男が心配してくれていたことを知って、石子は溢れ出す涙を拭う。相手のことを考えた優しさは目に見えるものだけじゃない。大丈夫じゃないのに、大丈夫だという遠慮によって、相手にかえって申し訳ない気持ちさせないための気遣いだって、優しさだ。そして、検査の結果、良性の腫瘍だとわかった石子はいつも通りのやる気満々な姿を見せる。それに「元気なら元気で面倒くさいなぁ」と笑う羽男だったが、石子の言う通り、天才を象っていた髪も服もいつの間にかラフに変わっていた。お互いの足りない部分を補い合い、傷ついた心も癒す二人は、誰がなんと言おうと『相棒』だろう。いつも罵り合いつつも、二人らしく解決するのが最強の石羽コンビなのだ。そして今回の訴えは、司法書士だった町内会長が内容証明を作成したことが判明。これには法的な拘束力はないものの、重野は、万寿江が話す気がないなら満額を払うと言い出す。実は二人には面識はないと言っていたが、一緒に映画を見に行くほどの仲だったのだが、疎遠になり、数ヶ月会っていない状態だったのだ。重野が敷地に侵入する枝葉や虫をずっと放置していたのは、今更会わす顔がないと思っていたからなのであろう。一方の万寿江は違った。万寿江は、何も口に出さない重野の優しさを誰よりも知り、心惹かれていた。だがたとえ疎遠になったとしても、弁護士を介してではなく、直接伝えに来て欲しかったのだ。今回の訴えも、会長に不本意に進められていただけだった。こうして無事に内容証明は取り下げられたのだが、石子と大庭は、想い合う二人がこのまま疎遠でいることを心残りに思っていた。そして羽男も巻き込み、3人は重野が万寿江に会わなくなった理由を探り当てたのだった。重野は慢性腎不全を患っていた。万寿江に会わなくなったのも、これから衰えていくだけの自分が迷惑になると感じていたからだ。「高齢者が恋なんてみっともないでしょう?」重野はそう言い、寂しそうに笑う。そこで一番に声をかけたのが、今、全力で石子に恋をする大庭だ。「好きな人には好きって言っていきましょうよ。何歳だろうがいいじゃないですか!」誰にだって健康診断の結果を知るのが怖くなる日がやってくる。お酒に弱くなり、朝の目覚めが謎に良くなって、物忘れが多くなるのを感じる日が来る。そういった歳を重ねることへの恐怖が、いつの日か、愛おしく思えるようになれたら。そう願う人々が、いくつになっても自分らしく楽しく生きている人を素敵だと感じるのは、自分の未来こそ、年老いた者達の今だからなのだろう。大人のはずの羽男が、大庭の恋の行方を中学生の修学旅行の夜みたいに思いっきり楽しんでいたように。子供のようにはしゃぐのも、恋を楽しむのも、新しい日々を受け入れ、新たな気持ちと出会うのに、遅すぎるということはないのだ。「高齢者の方々は人生を楽しむ義務があるんじゃないですかね?」羽男の言葉に、重野は生前整理を進める事を決意する。重野は一歩踏み出す。何度も練習した、万寿江が大好きな曲を奏で、やってくる素敵な未来を想像するのだ。救いの手はそこにある、何歳でも遅くはない。歩む道や時代、一歩を踏み出す歩幅が違くても、エンドロールはまだまだ先だ。そして大庭も、石子に想いを伝える。第5話で描かれた、大切な誰かに、今、想いを伝えること、何も言わない優しさ。依頼人と主人公達の関係性がこのテーマで上手く交差し、私達へささやかな希望を与えてくれただろう。『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』/TBS系で毎週金曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年08月19日次世代の歌舞伎俳優たちが更なる活躍ができるよう、未来へ繋ぐ新しい挑戦として企画された「いぶき、特別公演」。2021年6月の京都・南座での初めての公演では、中村児太郎、市川九團次、大谷廣松らによって、『妹背山婦女庭訓』『乗合船恵方万歳』の二つの演目が上演された。好評につき、第二回が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響に鑑み、残念ながら全公演が中止となった。しかし、コロナ禍ではあるが、その土地の多くの若い世代にも歌舞伎の魅力を繋いでいこうという考えから仕切り直しと言える、次回の公演が東京・観世能楽堂、神奈川・横浜能楽堂ほか各地で開催される。今作の出演者は、第一回にも出演した中村児太郎と、初参加となる中村隼人である。そして、中村隼人と中村児太郎が上演演目『二人椀久』の椀屋久兵衛と遊女の松山太夫にそれぞれ扮した「いぶき、特別公演」の本ビジュアルが解禁となった。今回の本ビジュアルは世界的写真家のレスリー・キー氏が撮影したものである。勇ましく、美しく、儚く、そして何より次世代を担う若い二人の瑞々しさをも感じ取れるような仕上がりが印象的なビジュアルとなった。撮影を担当したレスリー・キー氏より、コメントが到着。写真家レスリー・キーコメント「日本の伝統文化である歌舞伎とコラボレーションできた事は、私の日本での約30年間のフォトグラファー人生の中で、最も特別な出来事のひとつになりました。この企画に参加できた事をとても光栄に思います。これからも海外の地から歌舞伎の世界を全力で応援していきます。観にきて頂いたお客様には、ぜひ私の撮影したビジュアルと共に、この素晴らしい舞台を楽しんでいただきたいです。」演目は『雨の五郎』『藤娘』『二人椀久』の三つ。『雨の五郎』は、春雨の夜、蛇の目の傘を差した曽我五郎が大磯の廓の遊女・化粧坂の少将のもとへ向かう道中を描いたお話。亡き父のために敵討を誓って勇壮さを見せる反面、恋仲である少将からの文を手にした姿からは和事風の柔らかみを感じさせる。『藤娘』は、藤の精が愛らしい娘の姿で現れ、移り気な男心を名所“近江八景”になぞらえて踊り、恋心を艶やかに表現する物語。『二人椀久』は、大阪の豪商・椀屋久兵衛が遊女の松山太夫に入れ上げて放蕩の限りを尽くし、周りの者から座敷牢に閉じ込められてしまう。いつの間にか牢を抜け出し、さまよい歩く久兵衛は松山と再会するが、それは全て幻だったという幻想的な逢瀬が描かれている。趣の異なる三つの演目、そして二人の息の合った舞踊など、お見逃しなく。公演の詳細は公式サイト( )にて。【公演概要】いぶき、特別公演〈演目〉一、『雨の五郎』長唄囃子連中中村隼人二、『藤娘』長唄囃子連中中村児太郎三、『二人椀久』長唄囃子連中中村児太郎中村隼人主な日時・会場:東京公演2022年6月1日(水)観世能楽堂 ①12:00開演②15:00開演横浜公演2022年6月4日(土)横浜能楽堂 ①12:00開演②15:00開演チケット: 一般発売 2022年3月26日(土)10:00〜全席指定7,500円(税込)※未就学児童の入場はご遠慮ください。★レスリー・キー監修公演パンフレット付き★※お一人様に一部ずつパンフレットが付きます。 当日会場にてお渡し致します。その他、上演日程(お問い合わせ先などの詳細はホームページでご確認ください)千葉 6月3日(金)成田市文化芸術センター スカイタウンホール石川6月11日(土)こまつ芸術劇場うらら 大ホール京都6月17日(金)京都・観世会館愛知6月18日(土)名古屋能楽堂大阪6月19日(日)大槻能楽堂郡山6月21日(火)けんしん郡山文化センター中ホール熊本6月25日(土)八千代座福岡6月26日(日)大濠公園能楽堂<ご来場のお客様へ>本公演は新型コロナウイルス感染拡大予防のため、できる限りの対策を講じた上で開催いたします。ご不便をおかけすることもございますが、安全に公演をお楽しみいただくため、ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。今後の感染拡大の状況によって緩和される場合がございますので、感染予防対策が変更になる場合がございます。最新情報は公式HP( をご確認ください。制作: 三響会企画 制作協力:全栄企画株式会社 / 株式会社ちあふる 協力:松竹株式会社総合問合せ:Zen-A [ゼンエイ] TEL: 03-3538-2300 (平日11:00~19:00) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年03月25日今年で17年目を迎える中村屋一門恒例の全国巡業公演。歌舞伎俳優の中村勘九郎、中村七之助がリモート会見で見どころを語った。2022年春は『春暁特別公演』に加え、勘太郎、長三郎の子役を交えた『陽春特別公演』の2公演を上演する。生の歌舞伎の楽しさに触れ「元気になってお帰りいただきたい」と声を揃えるふたり。歌舞伎のいろはを解く「歌舞伎塾」や素顔が垣間見られる人気の「トークコーナー」を交えた構成で、演目にも趣向を凝らす。「中村勘九郎 中村七之助 春暁特別公演2022」「中村勘九郎 中村七之助 中村勘太郎 中村長三郎 陽春特別公演2022」チケット情報『春暁特別公演』で勘九郎はお家芸「高坏(たかつき)」に出演する。花見の席で大名から高坏を買うよう命じられた次郎冠者(勘九郎)。しかし、それが何か分からず「高坏買いましょう」と声を張り上げて歩き出すと、そこへ高足売が現れて……。下駄でタップという趣向が楽しい軽妙洒脱な舞踊劇だ。「祖父の十七代目中村勘三郎が今の演出、振りにしたもので、中村屋にとっても大切な演目のひとつ。華やかな作品でお花見気分を味わって」と勘九郎が陽気に盛り上げる。七之助が勤めるのは心中物「隅田川千種濡事(すみだがわちぐさのぬれごと)」。四世鶴屋南北作「於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)」(通称「お染の七役」)の大詰めを長唄の舞踊劇に仕立てたオリジナル演目で、七之助はお染、久松、お光、土手のお六の4役を踊る。「歌舞伎のエンターテインメント性を生でご覧いただける絶好の機会」であると同時に、男女の演じ分けや早替りなど役者、七之助の魅力を存分に堪能できる。続く『陽春特別公演』は勘太郎、長三郎の幼い兄弟が清元で踊る「玉兎」で幕が開く。息子の成長を見守る勘九郎は「何より芝居好きなのが嬉しい」と目を細める。ふたりともすでに踊りは入っているが、「今回はひとりで踊るものをふたり用に変える構成」につき、ブラッシュアップした内容でお届けする。また、今公演では勘太郎、長三郎がイラストを担当した手ぬぐいなどの公演記念グッズを初めて販売することも明かされた。打って変わり、勘九郎と七之助は清元を代表する名作怪談舞踊劇「かさね」を。腰元かさね(七之助)が最愛の与右衛門(勘九郎)に鎌で殺されたことに始まる因果因縁の物語。「男女のドロドロした部分や清元の名文句、名調子、その美しさも見せる。現代の女性にもドラマティックに観ていただけます」と勘九郎。最終的には顔が醜くなり足が折れどん底に突き落とされるかさね。七之助は「女性としてすべてが崩れる様を見せられたら」と語り、踊りでは勘九郎と阿吽の呼吸で魅了する。「互いが磁石のようにべったり引っ付いたり、拒絶し合ったり関係性にメリハリを付けるのが効果的で、そこが踊りの面白さ、深さになってくる。『玉兎』とはガラッと違う踊りを楽しんでいただきたい」とアピールした。『春暁特別公演』は3月6日(日)から26日(土)まで奈良、滋賀、兵庫ほか全国16か所にて、続く『陽春特別公演』は3月30日(水)から4月4日(月)まで大阪・フェニーチェ堺大ホールほか全国5か所にて。チケットは両公演、1月15日(土)10時よりプリセールを実施。取材・文:石橋法子
2022年01月14日藤沢周平の時代小説「殺すな」が、中村梅雀、柄本佑、安藤サクラ共演で映像化。そして、来年のほぼ同時期に本作が劇場上映&TV放送される。裏店の長屋で筆づくりの内職をして糊口をしのぐ浪人・小谷善左エ門は、同じ長屋に住む船頭の吉蔵から、一緒に暮らすお峯の様子を見張るように頼まれていた。元は船宿の女将と抱え船頭だった2人は、密通のうえ駆け落ちしてここで隠れるように暮らし始めたものの、やがてお峯は退屈な日々に虚しさを感じ始める。気晴らしのため川向こうへと架かる橋を渡ってみたい…との思いに駆られるお峯と、居場所が露見することを危惧して「橋を渡るな」と厳命する吉蔵。すきま風が吹き始めた2人の様子を、善左エ門はかつての自分と、自らの手に掛けてしまった妻の姿に重ねあわせて見守っていたのだが――。原作は、様々な人間が行き交う江戸の橋を舞台に、市井の男女の喜怒哀楽の表情を瑞々しく描いた短篇集「橋ものがたり」の一篇。かつて妻を手に掛けたことを悔いる浪人と、同じ長屋に住む訳ありの若い男女と、3人それぞれの心模様を深い滋味と温かさをもって描いた作品。今回、かねてより映像化を望んでいた名匠・井上昭監督が映像化。梅雀さんが小谷善左エ門、柄本さんが吉蔵、安藤さんがお峯を演じるほか、中村玉緒(特別出演)、本田博太郎らが出演している。「ワンカットワンカット、しびれるような集中力と雰囲気、余韻が感じられる、まさに夢のような現場でした」と撮影をふり返った梅雀さんは、「この作品は普遍的な男女の愛を描いた物語です。そしてそれは現代社会にも通じるものであり、愛するものを失った者の苦痛、後悔、悲しさなど、いろんなものが凝縮されているとても深い人間ドラマだと思います。井上昭監督が丁寧に撮り上げ、私たち役者も心を込めて演じたこの作品、皆様にぜひご覧いただきたいと思います」とコメントしている。「殺すな」は2022年1月28日(金)全国のイオンシネマ89館にて劇場上映、2月1日(火)19時~時代劇専門チャンネルでTV初放送。(cinemacafe.net)
2021年10月28日歌舞伎俳優の中村勘九郎、中村七之助が9月24日、オンライン発表会見を行い、TBS赤坂ACTシアターで上演されるTBS開局70周年記念「赤坂大歌舞伎」(11月11日~)への意気込みを語った。十八代目中村勘三郎が2008年にスタートさせた名物シリーズ「赤坂大歌舞伎」。2013年からは中村勘九郎、中村七之助兄弟が亡き父の遺志を継ぎ、公演を重ねてきたが、昨年5月に予定されていた6回目の上演は、コロナ禍の影響で中止を余儀なくされ、演目も新たに今秋の上演が改めて決定した。今回上演される演目は『廓噺山名屋浦里(さとのうわさやまなやうらざと』、『越後獅子(えちごじし)』、『宵赤坂俄廓景色(よいのあかさかにわかのさとげしき)』の3作。『廓噺山名屋浦里』は笑福亭鶴瓶の落語をもとに、「この落語を歌舞伎にしたい」と熱望した勘九郎が七之助らとともに舞台化し、今回が5年ぶりの再上演となる。勘九郎は初演を振り返り、「ラストは大団円というより、美しさと幻想の中で終わるので、カーテンコールが起こる演目ではないが、実際にはカーテンコールが起こって、拍手も鳴りやまなかった。鶴瓶さんとタモリさんがいらっしゃっていて、おふたりも舞台にあがって一緒にご挨拶してくださった」としみじみ。昨年の中止については「あとは稽古に入るだけという段階だったので、とても残念でしたし、悔しい思いをした。去年の分も今年にかけている」と闘志を燃やしていた。七之助も「花魁浦里は女形の後輩に人気があって、終わった後、ここぞとばかりに『やりたい、やりたい』とみんな楽屋にやって来た」と初演での印象的なエピソードを回想。「女形は一生懸命汗水たらしても、途中で出なくなって幕切れもあるが、花魁浦里はとってもメインで、いろんな色を見せながら、最後まで残るので“得”なんですよね(笑)」とやりがいを熱弁していた。『越後獅子』は長唄にのせて、手おどり、足拍子、布さらしと、様々な踊りの表現を披露。舞台を締めくくる『宵赤坂俄廓景色』は、赤坂がかつて花街だった時代を想起させるような華やかな作品で、勘九郎の長男・勘太郎、次男・長三郎が初登場することも話題を集める。勘九郎は「父が遺してくれたものですし、僕としても出てほしい思いがある」といい、「大人になって、どれくらい覚えているかはわかりませんが、『出た』という記憶や劇場の空気を味わうのと、そうでないかは全然違いますから、ありがたいですね。堂々と踊ってほしい」と目を細めていた。劇場は大規模な改修工事に入ることが決定しており、その大きな節目の作品として「赤坂大歌舞伎」が華を添える形になる。加えて、コロナ禍での上演となるが、勘九郎は「まだ探り探りの状況が続くと思うが、お客様が満席になっている風景を子どもたちに伝えたいですね」と希望を示し、「以前の熱狂を味わえる日は来ると思うので、需要がある役者として、需要がある作品を積極的にやっていきたいです」と決意を新たにしていた。チケット発売は9月25日(土)より。取材・文:内田涼▼公演概要TBS開局70周年記念「赤坂大歌舞伎」日程:2021年11月11日(木)~11月26日(金)会場:TBS赤坂ACTシアター(東京都港区赤坂5-3-2 赤坂サカス内)一、『廓噺山名屋浦里』出演:中村勘九郎 中村七之助 中村虎之介 中村鶴松 片岡亀蔵 中村扇雀原作:くまざわあかね脚本:小佐田定雄演出:今井豊茂美術:中嶋正留二、『越後獅子』長唄囃子連中出演:中村勘太郎『宵赤坂俄廓景色』長唄囃子連中出演:中村勘九郎 中村七之助 中村虎之介 中村長三郎 中村鶴松 片岡亀蔵 中村扇雀
2021年09月24日中村勘九郎、中村七之助を中心に、中村屋一門が2005年より毎年行う全国巡業公演『錦秋特別公演』が10月より全国15カ所で開催される。昨年はコロナ禍によりやむなく中止。今年の巡業は中村勘太郎、中村長三郎が初めて参加した春公演に次いで2度目となる。「昨年伺えなかった土地に春と秋、2回に分けて伺えるのがうれしい」と勘九郎。七之助は「待っていてくださる方がいることがありがたい。春公演ではたくさんの拍手に、役者は居てもいいんだと思えた」と振り返る。それぞれ感謝の思いを胸に、合同取材会で秋公演への想いを語った。「中村勘九郎 中村七之助 錦秋特別公演 2021」チケット情報演目は『浦島』『甦大宝春日龍神(よみがえるたいほうかすがりゅうじん)』『トークコーナー』の全3つ。昔ばなしの後日談を舞踊化した『浦島』は成長株の鶴松が勤める。勘九郎は「歌舞伎を初めて観る方にはストーリー性も分かりやすく曲調も華やか。二枚扇というお扇子を使って踊るテクニカルな踊りは目にも楽しい」と解説。生前、父である中村勘三郎(18代目)が勘九郎の浦島をひどく気に入っていたと言い「鶴松にもしっかり継承できれば」と語る。『甦大宝春日龍神』は春日大社「第六十次式年造替記念」として2014年に創作された奉納舞踊。前半は春日の野の四季折々の素晴らしさを芝居仕立てで踊り、後半は龍神、龍女が荒々しく舞い踊る。「神がかったものに触れることによって、神秘的な思いになっていただければ」と勘九郎。七之助も奉納当日に、龍神の存在を感じるような出来事があったと明かす。「水の神様なので当日は雨だろうと話していたら、踊っている間は降らなかったのに踊り終えた瞬間に土砂降りの雨が降ってきた。野外だったので、兄と二人で『願いが通じたね』と。そういう摩訶不思議な現象が起こったりする。今回はとくに世の中が平穏無事であることを強く思いながら踊りたい」。最後の「トークコーナー」はスーツ姿の2人が等身大の素顔を垣間見せる人気コーナー。2年ほど前から定番だった七之助への結婚に関する質問がパタリと止んだ。「お客様も諦めたのかな」と勘九郎。当の本人は、結婚願望はないと言うが「こればっかりは分からないですよね。理想? 考えたこともないですけど、芝居が好きってことかな。同じものを楽しめる人だったらいいなと思います」。芝居は「心の栄養」とは勘九郎。「辛い状況が続くなかで、歌舞伎という非現実の世界へ飛び込むことによって、少しでもお客様を癒すことができればうれしい。感染対策を徹底して安心安全にご覧いただくというのが私たちの想いです」。七之助も「舞台で得た感動を明日への希望につなげていただければ幸いですし、僕らがやる意味もそこにある」と決意を語った。公演は、10月5日(火)東京・品川きゅりあん大ホールを皮切りに、全国を巡演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2021年09月01日江戸時代の伝説の歌舞伎役者・初代 中村仲蔵の下克上物語を、忠臣蔵を軸にドラマ化した「忠臣蔵狂詩曲 No.5 中村仲蔵 出世階段」が今年12月に放送決定。主演は中村勘九郎が務め、上白石萌音、中村七之助、尾上松也、藤原竜也、段田安則、市村正親ら豪華キャストが共演する。落語や講談で人気の「中村仲蔵」は、初代 中村仲蔵(1736ー1790)が裸一貫からはい上がる実話をベースとした下克上物語。今回、その物語を国民的人気を誇る「忠臣蔵」を軸にドラマ化。大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」以来の映像作品主役となる勘九郎さんが、その傑出した身体表現力で天才俳優の一代記を演じる。また、もうひとつの主役ともいえるのが、江戸の芝居小屋。初代 中村勘三郎が興した中村座(猿若座)に始まるとされる芝居小屋は、江戸時代を通じて庶民最大の娯楽場となった。日の出から日没まで熱気に満ちていたという当時の芝居小屋を巨大セットで再現。小屋に生きる裏方や地方(歌舞伎音楽の演奏家)、稲荷町(いなりまち)と呼ばれた大部屋役者たちなど、芝居小屋を取り巻く人々も生き生きと描き、江戸歌舞伎の熱狂と魅力を伝えていく。超人気演目「仮名手本忠臣蔵」の五段目で、全く見せ場のない地味な役を割り当てられた仲蔵に一発大逆転はあるのか?厳しい階級制度で縛られた当時の歌舞伎界で、貧困やいじめに苦しみながらも、血の滲むような努力と才智でスターの座をつかんだ仲蔵の痛快な出世物語を、年末にエンターテインメント巨編として放送する。仲蔵の才能を見抜いて抜擢をする当時の大スター・四代目 市川團十郎、それを妬んで敵対する人気歌舞伎役者や座付き作者など、ひと癖もふた癖もある実在の江戸の演劇人たちを演じるのは現代の演劇界のオールスター。今回、勘九郎さんら5名のキャスト陣からコメントが到着した。中村勘九郎/初代 中村仲蔵 役「不思議な縁を感じます」中村仲蔵のことは父(十八代目中村勘三郎)が三代目仲蔵の伝記「手前味噌」に大変感銘を受け愛読していたので、よく聞いていました。仲蔵ゆかりの志賀山三番叟を踊ったこともあります。江戸時代、初代勘三郎が興した中村座に出演し、中村座を救った人でもあるので、その役を演じられることに不思議な縁を感じます。今回とても素晴らしい芝居小屋のセットに足を踏み入れ、思わず泣きました。持って帰りたい!仲蔵は差別を受け大変苦労した人ですが、芝居が好きという情熱に支えられていたと思います。「好き」こそ人を奮い立たせ、上達させ、信念を与えるものです。そんな情熱を感じていただけたら本望です。上白石萌音/仲蔵の妻・お岸 役「朗らかに務めたい」「令和元年版 怪談牡丹燈籠」以来、再び源(孝志)監督のもとでお芝居ができることが心底うれしいです。脚本はやはり本当に面白く、夢中で読んでしまいました。お岸は、こんな女房が家で待っていたら愉 しいだろうな、というような女性です。三味線と唄で仲蔵さんを癒やし、励まし、勇気づけられるよう、朗らかに務めたいと思います。これ以上ないほど豪華な出演者の皆様による「芝居」の真髄。もうすでに完成が待ち遠しいです。ぜひご期待ください。藤原竜也/謎の侍 役「もっと一緒に演っていたい」僕の撮影は2日間だけでしたが、内容の濃い2日間でした。勘九郎さんと空気を合わせて、芝居を作っていく感じがとても楽しかったです。「もっともっと一緒に演っていたいな」って思わせてくれるような人ですね。刀や傘のさばき方は非常に難しかったですが子供のころから厳しく作法を仕込まれている歌舞伎俳優さんから直接教えてもらえたのは貴重な経験でした。最初から最後まで楽しめる贅沢な作品になると思います。段田安則/狂言作者・金井三笑 役「演じがいがあります」勘九郎さんが仲蔵を演じられるのは、ピッタリだと思いますが、その仲蔵をいじめる狂言作者の役ということで演じがいがあります。今も昔も嫌味な演出家やプロデューサーはいて、大人の事情で配役が決まったりとかあったのでしょうね。みんな芝居が心底好きでそのためなら命がけというのも一緒でしょう。ヒエラルキーの厳しい世界で成り上がっていくサクセスストーリーですが、そうそう簡単に成功はさせませんよ。大きな障害として立ちはだかって仲蔵をいじめたいです。(笑)市村正親/四代目 市川團十郎(二代目 松本幸四郎)役「歌舞伎役者を演じられるのは役者人生のごほうび」歌舞伎は昔から演技の勉強のために拝見していました。勘三郎さん(十八代目)の芝居に感激してファンレターを送ったこともあります。今回歌舞伎役者を演じられるのは役者人生のごほうび。天国で勘三郎さんもびっくりしていることでしょう。歌舞伎は見るとやるとでは大違い!ミュージカルでも「歌いすぎるな、芝居しろ」と言いますが、歌舞伎独特の語調の心地よさを感じさせながら、ぐっと 芝居心を入れるのにはどうすればいいのか、悩みながら一生懸命演じています。ドラマ「忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵 出世階段」は12月、NHK BSプレミアム・BS4Kにて前・後編放送(各89分)。(text:cinemacafe.net)
2021年07月20日竹野内豊主演「イチケイのカラス」が6月14日のオンエアで最終回を迎えた。「当たり役」「笑顔に癒やされる」など竹野内さんの演技に多くの反応が投稿されるとともに、多くの視聴者からの“続編希望”の声がネットにあふれている。東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称イチケイ)で絶対に冤罪を生むことのないよう、自らの足で現場検証を行い事件の真相を明らかにしていく、元弁護士の刑事裁判官の入間みちおを竹野内さんが演じた本作。イチケイに赴任してきた東大法学部出身の超エリートの坂間千鶴に黒木華。イチケイで裁判所書記官をしている石倉文太に新田真剣佑。イチケイの主任書記官・川添博司に中村梅雀。三つ子の男の子を育てる母でもある裁判所書記官・浜谷澪に桜井ユキ。イチケイの新人裁判所事務官・一ノ瀬糸子に水谷果穂。東京地検第3支部の中堅検事・井出伊織に山崎育三郎。同じく検事の城島怜治に升毅。みちおの元同僚の元弁護士・青山に板谷由夏。最高裁判所判事の日高亜紀に草刈民代。イチケイの部長・駒沢義男に小日向文世といった顔ぶれが出演してきた。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。最終回ではみちおが青山と癒着、無罪判決を出しているという告発記事が週刊誌に掲載。みちおの任期終了が迫るなか、みちおを潰すため裏で大きな力が働いていると考える…というストーリーが展開。一度はクビの決定が下されるみちおだが、坂間や井出たち関係者の直訴もあり解任はまぬがれ、熊本に異動することになるというラストだった。視聴者からはみちおを演じた竹野内さんに「竹野内さんの笑顔に癒やされる月曜でした」「入間みちおは当たり役だったわ。竹野内豊が演じた好きなキャラTOP3に入るかも」などの声が。坂間役の黒木さんには「個人的には黒木華ちゃん今回の役が一番好き」「凛とした黒木華ちゃん可愛いわ~」など、さらに「真剣佑と山崎育三郎好きになってしまいました」「イチケイのカラスがきっかけで山崎さんのファンになりました」といった出演者への賞賛の声が多数送られる。キャストへの賛辞と共に「終わったばかりですが続編を!裁判所主導の操作、新しい視点のドラマ展開で面白かった」「最終回はかくあるべしという最高の最終回。全てのキャラに拍手。これは続編希望」「続編できそうな感じだしまた見たい!!」「続編、期待しています!!!また入間みちおに会いたいです!!」など続編希望の声も多数。みちおとイチケイの“今後”を見たいという視聴者からの思いがネットにあふれている。(笠緒)
2021年06月15日竹野内豊主演「イチケイのカラス」の10話が6月7日放送。被害者の少年を演じた小野寺晃良に大きな注目が集まるとともに、被告役の板尾創路の“素性”に過去の番組を思い出す視聴者からの声も多数SNSに投稿されている。竹野内さん、黒木華、新田真剣佑、山崎育三郎、桜井ユキ、水谷果穂、升毅、中村梅雀、小日向文世らが出演。絶対に冤罪を生むことのないよう、自らの足で現場検証を行い、事件の真相を明らかにしていくという異端な刑事裁判官、入間みちおに竹野内さんが扮し、みちおが裁判官を務める東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称イチケイ)の面々や検察官たちが、みちおに振り回されながらも、最後には真実にたどり着いていく様を描いてきた本作。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回はみちおの弁護士時代の同僚、青山(板谷由夏)が国選弁護人を務める裁判をみちおたちが担当することに。それは被告人が素性を明かさない“名無しの権兵衛”だという傷害事件。事件は被告が当時17歳だった被害者の朝倉純(小野寺さん)の胸部を工具で殴打し、ケガをさせたというもの。路上生活者だった被告は、河川敷で路上生活者仲間とバーベキューをしていた際、被害者の純を含む5名の少年たちから石を投げつけられる。被告は少年たちを追いかけ、純を捕まえて注意するが、そのことに腹を立てた少年たちは再び投石。路上生活者のひとりにケガをさせてしまう。純を探し出した被告人は、もみ合いになった際に彼が持っていたスパナを奪って殴りつけたという。純は肋骨が折れるほどの大ケガだったが被告は、第1回公判で被告人(板尾創路)は名前はもちろん、自らの素性を明かすことを拒み、自分は殴ってないと答え…というのが今回のストーリー。純を演じた小野寺さんは「賭ケグルイ双」や「年の差婚」「ホリミヤ」などに出演している若手俳優。以前から小野寺さんに注目していた視聴者からの「イチケイのカラス出てたの小野寺晃良くんだよね??こんな大きくなってたんやな~」「イチケイのカラスに小野寺晃良くん出てる~~成長したなあ」「今回のイチケイみたいなヤンチャな役もかわいい」といった声まで多数の反応がSNSに投稿されていく。職権が発動され被告の素性が明かされる。被告の御手洗は青山の母が看護師をしていた田舎の病院の医師で、17年前、危険な妊婦の出産の際に、胎児を救うことはできたが母体を死なせてしまい、それをきっかけに行方をくらましていた。さらに法廷で御手洗が無資格医師だったこと。純が17年前に御手洗が救った子どもだったことがわかる…。板尾さんが無資格医師を演じたことに、「イチケイのカラス、板尾創路のブラックジャックじゃん」「板尾さんの素性とかがもう「板尾創路のブラックジャック!」すぎ」かつて板尾さんが過去にお笑い番組でやっていた企画を思い出した視聴者からの声も多数投稿されている。(笠緒)
2021年06月08日刑事裁判官を主人公にした竹野内豊主演「イチケイのカラス」の9話が5月31日オンエア。ゲスト出演した永田崇人に注目が集まるとともに、竹野内さんと松風理咲との“再共演”に触れた声も数多く寄せられている。東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称イチケイ)の刑事裁判官・入間みちおと、みちおに振り回されながらも真実をつかもうと奔走する坂間千鶴らイチケイメンバーの活躍をコミカル&ビターに描く本作。みちおに竹野内さん、坂間千鶴に黒木華、石倉文太に新田真剣佑、川添博司に中村梅雀、浜谷澪に桜井ユキ、一ノ瀬糸子に水谷果穂、検事の井出伊織に山崎育三郎、城島怜治には升毅、イチケイ部長の駒沢義男に小日向文世といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回イチケイが扱うのは家政婦の高見梓(春木みさよ)が雇い主の桐島優香(八木さおり)を口論の末、3階のバルコニーから転落させた事件。転落した際、優香はまだ息があったが、梓はそのまま放置したといい、優香は梓に多額の遺産を残すことを1年前に弁護士に書面で伝えていたという。この事件が裁判員裁判で審理されることになる。梓が5年前、火災事故で夫と娘を亡くし多額の資産を得ていたことが報じられ、裁判員たちは梓を悪女扱いするが、その後、職権が発動され新たな証拠が上がってくる。優香の娘・希美(松風さん)は幼い頃心臓移植を受けていたが、その心臓は梓の亡くなった娘のもので、梓は希美に娘の心臓が移植されてことを知り桐島家を訪れたのだった。さらに優香は13年前、夫から殺されそうになり、その夫を殴って殺害していた…というのが今回のストーリー。裁判員の1人、証券マンの西園寺勝則役で永田さんがゲスト出演。視聴者からは「イチケイのカラスにゆうたん出とる!!!」「カラフラブルのゆうたんと違いすぎて最初わからなかった」「カラフラブルでゆうたんとして見慣れてるせいか、一瞬メガネスーツ姿の人が同一人物って気づかなかったw」などの反応が。「カラフラブル」でみせる表情とは全く違う証券マン姿に驚く視聴者が続出している。また希美役で出演した松風さんも、過去に「グッドパートナー」で竹野内さんの娘を演じており、「グッドパートナー」の時の父娘だぁ」「松風理咲ちゃん、竹野内さんの娘役をしてた子だね…!」「どこかで見たことがあると思ったらグッドパートナーの娘ちゃんだ!また竹野内さんといくさぶと共演だったのね」と、再共演に触れた声も数多く投稿されている。(笠緒)
2021年05月31日竹野内豊主演「イチケイのカラス」の8話が5月24日オンエア。みちおが毎回語る“甥っ子トーク”…その甥っ子がついに登場。視聴者からはその“正体”に驚きの声が上がるとともに、新田真剣佑演じる文太の“告白”にも「可愛い」の声が上がっている。本作は自ら“捜査”を行い、事件の真相を明らかにしていくという異端な刑事裁判官、入間みちおに竹野内さんが扮し、みちおが裁判官を務める東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称イチケイ)にやってきた特例判事補・坂間千鶴に黒木華。イチケイで書記官を務める石倉文太に新田さん。同じくイチケイで主任書記官を務める川添博司に中村梅雀。イチケイの書記官・浜谷澪に桜井ユキ。イチケイで最年少となる一ノ瀬糸子に水谷果穂。イチケイの部長、駒沢義男に小日向文世。東京地検第3支部の中堅検事・井出伊織に山崎育三郎。主任検事の城島怜治に升毅といった顔ぶれが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回はイチケイに事務官から書記官になるための研修生として前橋幸則(渡辺佑太朗)と磯崎由衣(夏目愛海)がやってくる。彼らが立ち会うことになった傷害事件の被告人は万引きで逮捕され坂間が裁判長、浜谷が書記官を務めている窃盗事件の被告人・潮川恵子(真凛)。万引きの前科があった恵子は再びスーパーマーケットで万引きして保安員に捕まっていた。恵子の万引きを目撃し店側に伝えたのは、山寺史絵(朝加真由美)という女性で、恵子の小学校時代の恩師だった。窃盗と傷害事件が併合された第2回公判で恵子は、史絵が万引きをしたところを目撃し止めようとした際に襲われ、思わず殴ってしまったと主張。しかし井出は史絵が2度殴られている証拠を提出。みちおは職権を発動して独自に捜査を始める。恵子が史絵を殴った現場で前橋は「2度目に殴ったのは恵子の夫ではないか」と話す。裁判が進むなかで恵子がクレプトマニア(窃盗症)だと判明。恵子に殴られた史絵は夫に電話して助けを求めるが、市議の夫は妻が万引きをした事実を知り激怒。夫の気持ちを忖度した史絵は自ら石を自分の頭に振り下ろした…というのが事件の真相だったという…という展開。これまで毎回みちおが語ってきた“甥っ子トーク”。今回は“なぜ子供の画は太陽が赤で青信号が青に塗られるのか”という質問をされたという話で、みちおはこれは大人が子供に先入観を植え付けているからだと説明。“先入観”を捨てることで事件解決につなげると伏線になるのだが、この甥っ子、道彦(武井壮)がラストでついに登場。甥っ子が成人の、それも中年男性だったことに千鶴は「甥っ子、デカっ!」と驚くのだが、視聴者からも「私が「甥っ子は子供」だと思ってたことも先入観ってことね。でも武井壮だとは思わないじゃん?」「甥っ子は会話のやり取りから小さい子どもだと思ってた。武井壮は年齢近そうだし兄弟だと思った。どちらも先入観だ…」などの声が。また判決の際にみちおが語った「心の声を言葉にすることも大事」という言葉を聞いた文太が、ついに千鶴に「好きです」と“告白”するのだが、千鶴はそれを“人として好き”という意味だと解釈。「私も好きですよ…」と文太の仕事ぶりなどについて話し出し、文太は「言葉にしても伝わらないことがある」と落ち込むのだが、このシーンにも「石倉くんの告白可愛かった。。スルーされたところも含めて可愛かった」「好きですって言って違う意味の好きですよって返されて…もう!って感じ」などといった反応が上がっている。(笠緒)
2021年05月24日竹野内豊主演の月9ドラマ「イチケイのカラス」。その7話が5月17日オンエアされ、12年前の事件の真相を巡る展開に視聴者からは「最終回じゃないの?」などの声が続出。竹野内さんと板谷由夏との共演に「流れ星」を思い出したという声も多数上がっている。弁護士から裁判官に転身、東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称イチケイ)で刑事裁判官を務める入間みちおを竹野内さんが演じ、イチケイの坂間千鶴に黒木華、石倉文太に新田真剣佑、川添博司に中村梅雀、浜谷澪に桜井ユキ、一ノ瀬糸子に水谷果穂、駒沢義男に小日向文世。東京地検の井出伊織に山崎育三郎、城島怜治に升毅。みちおと因縁がある最高裁判所判事・日高亜紀に草刈民代といった顔ぶれが出演する本作。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。12年前、東丸電機の研究部主任・仁科壮介(窪塚俊介)は、経営戦略部部長・布施元治(中野剛)に異動を命じられたことから、2人はトラブルとなり仁科が布施を撲殺したとして、無期懲役を言い渡された。仁科は判決後も無罪を主張し続け、獄中で命を絶ってしまう。仁科は事件現場から逃げる男を目撃したと主張。その男こそ前回イチケイが扱った窃盗事件の被害者、志摩総一郎(羽場裕一)。窃盗事件がきっかけで志摩が所長を務める会計事務所が、東丸電機を含む大手企業数社の脱税に関与していた疑いが浮上。坂間は仁科の妹・由貴(臼田あさ美)に、再審請求すれば12年前の事件の真相を明らかにできると説得。みちおの元同僚、青山(板谷由夏)の説得もあり由貴は再審請求を決意する。一方、みちおと青山が親し気な様子を見た坂間は、2人の関係が気になる様子…というのが今回のストーリー。再審は高裁からの圧力でみちおらが裁判官を外される可能性が高まるが、日高が自分の進退と引き換えに次長検事・中森(矢島健一)から志摩が真犯人だという発言を引き出し、その録音を公開したことで志摩も自供。仁科には無罪判決が出ることに…というラストだった。「えっ、この事件解決したら最終回じゃないの?!これ以上のヤマがあるの?!」「最終回的な大ネタをここでやってしまってこの後はいったいどうなるんです。」「今日のイチケイのカラスは最終回かってくらいみんなかっこよかった」など、視聴者からは“最終回のようだ”というコメントが続出。また竹野内さんと青山役で出演した板谷さんとの共演に「竹野内さんと板谷さんは昔の月9・流れ星で元婚約者だったような」「イチケイのカラスで板谷さんと竹野内さんの姿を見ると、流れ星のときの二人を思い出す。あの時からふたりとも素敵に歳を重ねているなぁ…」など、2人がかつて共演した「流れ星」を思い出す視聴者からの反応も投稿されている。(笠緒)
2021年05月18日竹野内豊主演、黒木華、新田真剣佑、山崎育三郎ら共演の「イチケイのカラス」の6話が5月10日放送。犯人役で出演したバカリズムと竹野内さんとの共演に「素敵な選TAXI」を連想する視聴者や、バカリズムさんの演技を讃えるコメントが多数寄せられている。本作は絶対に冤罪を生むことのないよう、自らの足で現場検証を行い、事件の真相を明らかにしていくという異端な刑事裁判官、入間みちおに竹野内さんが扮し、みちおが裁判官を務める東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称イチケイ)の面々や検察官たちが、みちおに振り回されながらも、最後には真実にたどり着いていく様を描いていく。竹野内さんのほか、イチケイメンバーの坂間千鶴に黒木華、石倉文太に新田真剣佑、川添博司に中村梅雀、浜谷澪に桜井ユキ、一ノ瀬糸子に水谷果穂、駒沢義男に小日向文世。イチケイと裁判で争う東京地検第3支部中堅検事・井出伊織に山崎育三郎、主任検事・城島怜治に升毅。最高裁判所判事・日高亜紀に草刈民代といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。みちおは裁判官になるきっかけとなった12年前の事件の関係者、志摩総一郎(羽場裕一)が被害者となった事件を担当することになる。前科6犯の窃盗犯・岸田(バカリズムさん)が会計事務所所長の志摩の自宅から現金113万円を盗んだという事件だが、岸田は犯行後、盗んだ自転車で逃走を図る途中で自転車同士の衝突事故を起こし、顔を見られたため自首していた。公判で岸田は泥棒は魅力的、どんな金庫も開けられる優れた耳を持つ自分が個性を生かすため努力している、人は傷つけないと力説するが、みちおは逃走時の供述や自首してきたことなどが気になる。実は岸田が盗んだのは113万円ではなく2億円。金庫の現金が表に出来ない金だと気づき盗んだ岸田だが、その後検察官に1000万で買収されていた。…というのが今回のあらすじ。竹野内さんとバカリズムさんの共演に「素敵な選TAXIだあ」「竹野内さんとバカリズムさんと升さんがいるからこれは「素敵な選TAXI」(違う)」など、両者が共演した「素敵な選TAXI」を思い出す視聴者からの声が続々とSNSに投稿される。また「バカリズムさん演じる岸田の口調に「理詰めな役、バカリズムにピッタリ」「この役めちゃくちゃハマってる!!バカリズムが演じると分かってこの脚本なのかな」「バカリズム氏のセリフ運びが最高すぎ」といった反応も。また次長検事からイチケイへの協力を禁じられた城島と井出が、イチケイたちがそばを食べているところに現れ、わざと聞こえるように大声で情報を漏らすという“小芝居”にも「検察側の下手な小芝居笑が最高にかわいい」「検察組の小芝居可愛いwww」といった反応が寄せられている。(笠緒)
2021年05月10日竹野内豊が演じる元弁護士、高校中退という異色の経歴を持つ刑事裁判官・入間みちおが、絶対に冤罪を生むことのないよう、自ら捜査に乗り出すリーガル・エンターテイメント「イチケイのカラス」。月9では、大ヒット海外ドラマをリメイクした「SUITS/スーツ」も記憶に新しい中での法廷ものだが、刑事裁判官が主人公になるドラマは民放連ドラ史上初という。そして今作で裁判所書記官・石倉文太を演じる新田真剣佑も、初めての月9に挑んでいる。「HERO」を思い出す声が続出!刑事裁判官を描くドラマ今作は、「週刊モーニング」(講談社)で連載されている浅見理都の同名漫画をドラマ化。ドラマ版の入間みちおは、竹野内さんの風貌や温かみある雰囲気を生かしながら、口ヒゲを生やして服装はカジュアルに、世間一般の裁判官のイメージとはほど遠いゆるい空気をまとっている。みちおが所属する東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称イチケイ)には、新田さんが演じる裁判所書記官の石倉ほか、お人よしの主任書記官・川添博司(中村梅雀)、3つ子の母でもある姉御肌の裁判所書記官・浜谷澪(桜井ユキ)、物おじしない新人の裁判所事務官・一ノ瀬糸子(水谷果穂)といった顔ぶれが揃い、有罪率99.9%といわれる日本の刑事裁判において30件あまりの無罪判決に関わった伝説の裁判官・駒沢義男(小日向文世)が部長を務めている。木村拓哉が型破りな検事を演じた「HERO」を思い起こさせるとすでに話題となっており、検事の井出伊織(山崎育三郎)や城島怜治(升毅)までも、いつの間にか、みちおのペースに巻き込まれイレギュラーな行動をサポート。「キャスト陣がいいバランス」と視聴者からも好評だ。そんなイチケイに、若くして特例判事補になった東大法学部出身の坂間千鶴(黒木華)が赴任する。彼女はいわゆる“ザ・裁判官”のイメージそのままの堅物タイプで、事件の処理件数が極端に少なく、会社なら倒産レベルの赤字状態であるイチケイを立て直す役割を任されている。その赤字状態の原因、みちおが“職権発動”と裁判所主導の捜査権の発動を宣言し(刑事訴訟法128条には「裁判所は、事実発見のため必要があるときは、検証することができる」と定められている)、疑問に思った事件の現場検証を何度も行い、真相を深掘りしていく姿は、イチケイでは「入間る」と呼ばれている。それゆえにみちおの裁判は見応えがあり、傍聴マニアによる“みちおを見守る会”も存在するほど。一方、迅速さと効率性を求めるあまり、傍聴マニアから“ベルトコンベアー裁判官”と名づけられてしまう坂間は、みちおのスタイルは全く理解ができずイライラが募るばかり。イチケイの仲間からは「坂間る」と皮肉られる。この正反対な2人の化学反応を見守り、どこか楽しんでいる様子の石倉はイチケイのムードメーカーであり、みちおに振り回されるイチケイメンバーとの橋渡し役となっている。『るろうに剣心』から一転、“陽キャ”の元傍聴マニアに!?新田さん演じる石倉は裁判所書記官。法廷では裁判官の前方の席に座り、裁判の記録や調書などを作成・保管し、裁判所主導の現場検証を行う際にはスケジュールを調整したり、検証に立ち会って記録したりと、縁の下の力持ちとして裁判官をサポートする。しかも石倉は元傍聴マニア。書記官になる前から弁護士時代のみちおの裁判を傍聴したことがあり、みちおがかつて弁護士バッジを捨て裁判官へと転身するきっかけになった事件の裁判も含め、駒沢部長に次いでみちおの過去を知る人物のようだ。坂間にも「みちおさん、心を読むんです」「気になったら、いつも止まらないんですよ」と教え、彼のことなら何でも知っていると言わんばかり。みちおが“職権発動”する際も、“みちおファン”の石倉は「出るぞぉ」とニンマリ。何より書記官になったのも、その活躍ぶりを最前列で目撃できるから。みちおが飼いたがった犬・みちこも、犬アレルギーであるにも関わらず実家のそば処「いしくら」で代わりに引き取っている。その一方で、みちおに影響を受けながら、効率や処理件数よりも裁判官としての誇りを再確認するようになった坂間にも興味を持ち始め、LOVEをストレートにぶつけていく。そんなふうに人との距離を縮めていくのが得意な石倉は、まるで新田さんそのものでもある。2017年に映画『ちはやふる』で第40回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、その後も、『劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』や『サヨナラまでの30分』(主演)、『名も無き世界のエンドロール』などに出演、テレビドラマでも「僕たちがやりました」「トドメの接吻(キス)」「同期のサクラ」などの話題作で、不良高校生から優秀な営業マンまで多彩な役柄に挑んできた。主演映画『ブレイブ-群青戦記-』では戦国時代にタイムスリップする、自分に自信が持てない弓道部員を演じたばかり。そして、何と言っても現在公開中の『るろうに剣心 最終章 The Final』では、愛する姉・巴の復讐を誓う雪代縁(ゆきしろ えにし)役に抜擢され、その繊細な演技や息を飲むようなアクションシーンに「ハマり役」「最高だった」と絶賛の声が上がっている。同作の大友啓史監督は新田さんの起用理由を、「ある意味でこの何年間で若手俳優のなかではモンスター級になった佐藤健という存在にぶつける相手として、新田真剣佑は適任だと思った」と説明している。確かに最近の仕事ぶりに照らしても、新田さんの存在感は“モンスター級”だ。今作ではスーツや法服を着ていても、鍛え上げた体躯の素晴らしさを隠しきれないが、キャラとしては真逆のよう。入間みちお役の竹野内さんとは約20年ぶりの再会で共演を果たし、坂間千鶴役の黒木さんとは「一度舞台を見させていただき、とても感動した」と初共演を喜んでいた。第6話過去の事件が再び動き出す…草野球の試合を終えた入間みちお(竹野内豊)たちは、井出伊織(山崎育三郎)ら地検チームと一緒に石倉文太(新田真剣佑)の実家「そば処いしくら」に集まって飲んでいた。そこに、坂間千鶴(黒木華)が日高亜紀(草刈民代)を連れてやってくる。するとみちおは、志摩総一郎(羽場裕一)という男の名前を出し、彼が被害に遭った窃盗事件を担当することになったと日高に告げる…。みちおが裁判長を務める窃盗事件とは、前科6犯の窃盗犯・岸田茂(バカリズム)が、会計事務所所長の志摩の自宅に忍び込み、現金113万円を盗んだ事件だった。岸田は犯行後、盗んだ自転車で逃走を図ったが、その途中で新聞配達員と自転車同士の衝突事故を起こして顔を見られたため自首していた。第1回公判で、岸田はエリート人生から転落して窃盗を繰り返したという井出の言葉に反発し、泥棒がいかに魅力的な仕事であるかを力説し始める。みちおは、理路整然と話す岸田が、逃走時のことになるとあいまいな話をし始めることや、今回初めて自首してきたことが気になり、逃走経路周辺の防犯カメラを確認することにするが…。イチケイのチーム力が注目を集めている今作。次第に明らかにされるはずの、みちおの過去の事件も気になるばかりだ。「イチケイのカラス」は毎週(月)21時~フジテレビ系にて放送中。(text:Reiko Uehara)■関連作品:るろうに剣心最終章 The Final 2021年4月23日より全国にて公開© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final」製作委員会るろうに剣心最終章 The Beginning 2021年6月4日より全国にて公開© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会ブレイブ ‐群青戦記‐ 2021年3月12日より全国にて公開©2021「ブレイブ ‐群青戦記‐」製作委員会©笠原真樹/集英社名も無き世界のエンドロール 2021年1月29日より全国にて公開©️行成薫/集英社 ©️映画「名も無き世界のエンドロール」製作委員会
2021年05月05日民放連続ドラマ初となる刑事裁判官の主人公を竹野内豊が演じる「イチケイのカラス」。その5話が5月3日放送。ゲスト出演した生田絵梨花の演技に賞賛の声が上がるとともに、新田真剣佑演じる石倉と“別離”するラストにも「切ない」という声が送られている。東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称イチケイ)の刑事裁判官・入間みちおを竹野内さんが演じ、みちおに振り回されながらも真実をつかもうと奔走する坂間千鶴らイチケイメンバーの活躍をコミカル&ビターに描いていく本作。“イチケイ”に赴任してくる東大法学部出身の超エリートの坂間千鶴に黒木華。イチケイの裁判所書記官、石倉文太に新田真剣佑。主任書記官の川添博司に中村梅雀。書記官の浜谷澪に桜井ユキ。新人の事務官、一ノ瀬糸子に水谷果穂。みちおの“職権発動”で捜査に付き合わされることになる検事の井出伊織に山崎育三郎。主任検事の城島怜治には升毅。最高裁判所判事の日高亜紀に草刈民代。任官してから30年以上刑事裁判官一筋、イチケイの部長を務める駒沢義男に小日向文世といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。みちおたちの元にあるバレエ団で起きた傷害事件の起訴状が届く。被告人はバレエ団代表で振付師の槇原楓(黒沢あすか)。被害者はそのバレエ団の元トレーナーの矢口雅也(松木研也)。2人は口論からつかみ合いになり槇原が矢口を突き飛ばし、頭を強く打った矢口は一命を取り止めたものの現在も意識不明の重体。起訴状を見た石倉は驚く。このバレエ団には海外からも注目されているバレリーナ・馬場恭子(生田絵梨花)が在籍。恭子は石倉の中学・高校時代の同級生で初恋の相手でもあった。坂間が裁判長を務めた第1回公判。傍聴席にいたみちおは傍聴マニアから画用紙を借り、「さっき、食い逃げの公判をやったんだよ。食い逃げとバレエ団、ふたつの裁判、ひとつにくっつけたいんだよ」と書いた紙を坂間に見せる。別々の事件であっても犯人が共通していたりする場合にまとめて審理する「併合審理」をしたいというのだ。坂間はみちおを退廷させるが…というのが5話のストーリー。生田さんのバレリーナ姿に「可愛すぎて直視できなかった」「バレエしてる姿が美しかった」などの反応が集まるとともに、その演技にも「ミュージカルとか出ているのは知ってたけど、むっちゃ芝居上手い」「演技もバレエもさすがって感じ」「女優として立派に成長した姿を見る事ができて嬉しかった」などの声が。ラストの回想シーンでは、恭子が石倉に対し気持ちを伝えるメールを送ろうとして途中で止めていたことが明かされる。本当はお互い想い合っていた2人だが別々の道を歩むことに。そんなラストに「一言で言うとめちゃ切なかった…」「最後は切なかったなぁ」といった感想も送られている。(笠緒)
2021年05月03日竹野内豊主演「イチケイのカラス」の4話が4月26日オンエア。永野芽郁、広瀬アリス、遠藤憲一ら『地獄の花園』メンバーのゲスト出演に視聴者から「豪華」と歓喜の声が上がる一方、前川泰之の悪徳弁護士ぶりにも多くの反応が寄せられている。絶対に冤罪を生むことのないよう、自らの足で現場検証を行い、事件の真相を明らかにしていくという異端な刑事裁判官を主人公に据えた爽快リーガルエンターテインメントとなる本作。主人公の入間みちおを竹野内さんが演じるほか、みちおと対極な性格の特例判事補・坂間千鶴に黒木華。イチケイの裁判所書記官・石倉文太に新田真剣佑。主任書記官の川添博司に中村梅雀。裁判所書記官・浜谷澪に桜井ユキ。イチケイ最年少の一ノ瀬糸子に水谷果穂。イチケイ部長の駒沢義男に小日向文世。東京地検第3支部の中堅検事・井出伊織に山崎育三郎、主任検事の城島怜治に升毅。最高裁判所判事・日高亜紀に草刈民代といった顔ぶれが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。坂間の元を妹・絵真(馬場ふみか)が訪ねてくる。そこにみちおが現れ、絵真から姉がどんな裁判官なのかと尋ねられたみちおは裁判を傍聴してみてはどうかと提案。絵真はみちおと一緒に坂間が裁判官を務めたいくつかの公判を傍聴することに。そんななか駒沢が、家庭裁判所から逆送されてきた少年事件を合議制で扱いたいと告げる。被告人は17歳の望月博人(田中偉登)で、博人は半年前に高校を中退、バイトしていたレジャー施設の売上金5000万円を盗んで逃亡。警察に逮捕されそうになった際、繁華街のビルの非常階段から盗んだ現金をばらまいたという。みちおは裁判長は坂間がいいのではないかと提案して…というのが今回のストーリー。坂間の裁判の被告人役で永野さん、広瀬さん、遠藤さんが登場すると「イチケイのカラスのモブ役豪華(笑)」「ちょい出のゲストで主役級がどんどん出てきた」「被告人のメンツ豪華すぎておもろい」「芽郁ちゃんにエンケンさんにアリス!今日のイチケイのカラス豪華」など、視聴者からはその顔ぶれの豪華さに驚きの声が。またレジャー施設の顧問弁護士役で前川泰之も出演。こちらにも視聴者から「エボルトの前川さん出てきて草」「今日の出演者濃いなw」といった反応が寄せられている。(笠緒)
2021年04月27日竹野内豊が主演する月9ドラマ「イチケイのカラス」の3話が4月19日オンエア。明かされた“悲しい真実”に「泣ける」「切ない」などの声があふれるなか、佐津川愛美、岡田義徳らゲストの顔ぶれに「コンフィデンスマンJP」を連想する視聴者も現れている。民放初の裁判官を主人公とした連続ドラマとなる本作は。東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称イチケイ)の刑事裁判官・入間みちおと、みちおに振り回されながらも真実をつかもうと奔走する坂間千鶴らイチケイメンバーの活躍をコミカル&ビターに描いていく。みちおを竹野内さんが演じるほか、坂間千鶴に黒木華。裁判官をサポートする裁判所書記官・石倉文太に新田真剣佑。主任書記官・川添博司に中村梅雀。裁判所書記官・浜谷澪には桜井ユキ。新人裁判所事務官・一ノ瀬糸子には水谷果穂。検事の井出伊織には山崎育三郎。井出の上司で主任検事の城島怜治には升毅。最高裁判所判事の日高亜紀に草刈民代。イチケイの部長で任官してから30年以上刑事裁判官一筋、イチケイの部長を務める駒沢義男に小日向文世といったキャストが揃った。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回イチケイが扱う案件は重過失致死及び死体損壊の事件。被告人はガラス工房で働く藤代省吾(岡田義徳)で、被害者は市役所職員の野上哲司(成松修)。藤代のガラス工房に野上の娘・碧(渡邉心結)が通っていて、碧の母で警察官でもある奈緒(佐津川愛美)に藤代が一方的に好意を抱き、事件当夜、野上と藤代が工房で口論からつかみ合いになり、野上が後頭部を強打し亡くなったという。犯行の露見を恐れ藤代は野上の遺体を焼却炉で燃やしていた。公判に入廷してきた藤代は駒沢の姿を見て驚く。実は駒沢は18年前、振り込め詐欺犯の金を奪おうとして相手を死なせており、その際、に判長として藤代を裁いたのが駒沢だった。実は18年前、犯行後に自ら命を絶とうと考えていた藤代を止めたのが、当時新人警官だった奈緒で2人は知り合いだった。野上は奈緒や碧にDVをしており、思わず野上を死なせてしまった碧をかばって藤代が罪を被ろうとしたというのが事件の真実だった…というのが3話のストーリー。“悲しい真実”に「少し予想はしてたけど真実は衝撃でした」「切ない話」などの声が上がるとともに、ラストでみちおが語った「ただ単に信じることは知ることの放棄」というセリフに「含蓄のある言葉だなあ」「ハッとさせられる言葉」「信じるためにも知ることは大切なんだな」という声も多数。またゲスト出演した佐津川さん、岡田さん、そして駒沢役の小日向さんという顔ぶれに「コンフィデンスマンJPの面々が結構出てる」「今日めちゃくちゃコンフィデンスマンJP家族編やん」などの反応も寄せられている。(笠緒)
2021年04月19日新年度がスタートし、TVドラマも徐々に春の新ドラマが放送開始を迎えている。4月スタートのドラマは、刑事裁判官を主人公にした月9ドラマ「イチケイのカラス」や、坂元裕二オリジナルの「大豆田とわ子と三人の元夫」、菅田将暉主演の青春群像劇「コントが始まる」などなど、多彩なジャンルでラインアップ。シネマカフェでは、“春ドラマ期待している作品は?”と題して、3月30日(火)~4月9日(金)までアンケートを実施、100人から回答を得た。今回、その結果を読者コメントやあらすじとともにランキングにして発表!1位「コントが始まる」/4月17日スタート今回実施したアンケートで1位にランクインしたのは、菅田将暉主演、共演に有村架純、神木隆之介、仲野太賀という93年生まれの同世代俳優が揃った青春群像劇「コントが始まる」。本作は、「俺の話は長い」で向田邦子賞を受賞した金子茂樹が描くオリジナルドラマ。あの頃に思い描いていた大人の自分とは、まるでかけ離れた大失敗な人生を歩んでしまった20代後半の若者たちが、その失敗をしたからこそ出会う人や出来事によって、まるで思い描きもしなかった未知の幸せと巡り合う、若者の生き様を映し出す。菅田さん、神木さん、仲野さんが売れないお笑いトリオ「マクベス」を組み、毎話ドラマのトップシーンを「マクベス」のコントから始まり、この冒頭のコントが残りの53分間の物語の重要な伏線として繋がるという構成でドラマが紡がれていく。「マクベス」がネタ作りにいつも集うファミレスのウェイトレスを有村さん、その妹を古川琴音が演じるほか、松田ゆう姫が本作で女優デビュー。あいみょんの新曲が主題歌になっているのも注目だ。豪華同世代俳優の出演発表から大きな注目を集めていた本作。今回実施したアンケートでも「演技達者な役者ばかりで期待しかない」「菅田将暉、神木隆之介、仲野太賀、3人の共演が楽しみです」「主役級が揃った連ドラ!ストーリーも楽しそうで予告では想像がつかない裏がありそう」といった期待の声が寄せられた。2位「ドラゴン桜」/4月25日スタート続く2位は、「モーニング」(講談社)にて2018年から連載中の「ドラゴン桜2」を原作とする阿部寛主演の「ドラゴン桜」。前作ドラマの原作「ドラゴン桜」の15年後を描く続編だが、今作は、いまの時代の日曜劇場でやるべきエッセンスを入れた、ドラマオリジナルの展開が予定されている。阿部さんが引き続き桜木建二を演じ、長澤まさみ演じる元東大クラスの教え子・水野直美が、桜木と共に新時代の高校生に立ち向かっていくほか、“東大専科”の生徒役として鈴鹿央士、加藤清史郎、平手友梨奈、「King & Prince」高橋海人らの出演が決定している。前作も人気だったため、今回のアンケートでも「前回のドラゴン桜も見ていたので。前回学生側の目線で見ていた視聴者も年齢や立場が変わって新しい視点からの発見がありそう」「新しいドラゴン桜への期待が隠せません」「前作から15年後の物語は楽しみにしてます」と前作を観ていた視聴者からの声も多く集まった。3位「珈琲いかがでしょう」/放送中ドラマ「凪のお暇」で話題となったコナリミサトの漫画「珈琲いかがでしょう」が、同作にも出演した中村倫也主演でドラマ化。本作は、中村さん演じる素敵な移動珈琲屋さんの店主・青山が、街から街へ、行く先々で、一杯一杯、丁寧に、誠実に、心を込めて珈琲を淹れながら、人生に少し傷ついた人たちの心を癒していく、“幸せを運ぶ珈琲物語”。原作ファンも多い本作を、『かもめ食堂』『めがね』『彼らが本気で編むときは、』などで知られる荻上直子が監督・脚本を担当し実写化。中村さんのほかにも、夏帆と磯村勇斗が主要キャラクターを演じ、ゲストも豪華な面々が登場する。アンケートでは、30代~の働く女性から特に多く支持を得ており、「原作マンガが好きで、主人公が中村倫也さんにしか見えないくらい似ているので、中村さんがどのように演じてくれるのか楽しみです」「原作コナリミサトさんの作品を読んでいたので待望のドラマ化でした」「原作もキャストも音楽も演出も脚本も強すぎる」と大きな期待が感じられる。また本作はすでに第2話まで放送されており、「疲れて帰った後、癒やしの時間をもらえた感じがしました。ホッとして気分転換できました」といった感想も。4位「恋はDeepに」/4月14日スタート4位は、ドラマ初共演となる石原さとみと綾野剛がW主演する「恋はDeepに」がランクイン。本作は、海を愛する魚オタクの海洋学者・渚海音と、ロンドン帰りの御曹司・蓮田倫太郎が、巨大マリンリゾートの開発をめぐって出会い、やがて運命的な恋に落ちる、「私の家政夫ナギサさん」「おっさんずラブ」の脚本家・徳尾浩司が手掛ける史上最強のラブコメ作品。ほかにも、綾野さん演じる倫太郎の兄弟として大谷亮平と渡邊圭祐、海音(石原さん)の良き相談相手となる研究員として今田美桜らが出演。そんなビッグキャストの主演に「綾野剛のラブコメ見るっきゃない!」「大好きな綾野剛さんと石原さとみさんのラブコメなので期待しかない」といったアンケート結果が。5位「大豆田とわ子と三人の元夫」/4月13日スタート松たか子主演×脚本・坂元裕二のタッグによる「大豆田とわ子と三人の元夫」が5位にランクイン。本作は、「Mother」「カルテット」『花束みたいな恋をした』の坂元さんによる完全オリジナルストーリー。松さん演じるバツ3の独身女性・大豆田とわ子が、3人の元夫たちに振り回されながら日々奮闘する、たまらなく愛おしいロマンティック・コメディー。とわ子のことが忘れられない3人の元夫は、松田龍平、角田晃広(東京03)、岡田将生が演じる。現在『花束みたいな恋をした』がヒット公開中のほか、名作を生み出してきた坂元さんが手掛けるドラマとあって、「坂元裕二脚本で岡田将生出演ということで、とても楽しみです」「坂元さんの脚本に松たか子さんの演技!元夫の1人、岡田将生さんもこの頃注目していて、楽しみにしています!」「『カルテット』がとても面白かったので、今回も期待しています」と読者からはこんな意見が集まった。なお、「GYAO!」にて独占配信される本作のスピンオフドラマも必見。「元夫たちがとわ子と出会っていないパラレルな世界」で生活していたら…という設定で、本編にも登場するレストラン「オペレッタ」を舞台に物語が展開していく。6位~10位は以下の通り。6位「イチケイのカラス」竹野内豊主演、刑事裁判官を主人公にした爽快リーガルエンターテインメントドラマ。共演には、黒木華、中村梅雀、桜井ユキ、水谷果穂がレギュラー出演。法曹界の中にもファンが多いという浅見理都の同名コミックが原作となっている。♪読者の声「判事が主人公のドラマが珍しいから」「原作もいい」6位「着飾る恋には理由があって」川口春奈主演の本作は、社会現象となった「恋はつづくよどこまでも」をはじめ、幅広い世代の女性の共感を呼ぶ脚本で人気を博す金子ありさが手掛ける完全オリジナル作品。綺麗に着飾ることで自分の居場所を得ていたヒロインが、価値観の違う人々とシェアハウスで暮らしながら、恋をしたり、友情を深めたりする中で、“着飾る”という鎧を脱ぎ捨て、自分らしく生きる姿を描く“うちキュン”ラブストーリー。ルームシェアのメンバーには、横浜流星、丸山隆平、中村アン。星野源による主題歌にも注目。♪読者の声「新井さん塚原さん金子さんの制作陣プラスキャストのみなさんも豪華で春らしく爽やかなドラマに期待してます!」8位「ネメシス」広瀬すずと櫻井翔が演じる、天才すぎる助手とポンコツ探偵の凸凹バディが、超難解事件を次々と解決していく極上のミステリー・エンターテインメント。ほかにも、江口洋介、勝地涼、中村蒼、富田望生、橋本環奈ら魅力的なキャストが出演。♪読者の声「翔くんをみたい」「広瀬すずさんと櫻井翔さんの掛け合いが楽しみ」9位「あのときキスしておけば」大石静脚本の衝撃の入れ替わりラブコメディードラマ。主演の松坂桃李が、キャリア史上最ポンコツなキャラクターを演じるほか、麻生久美子、井浦新、三浦翔平らが出演する。♪読者の声「ストーリーが面白そうだし、入れ替わった演技も楽しみ」10位「桜の塔」「3年A組-今から皆さんは、人質です-」でネット社会の闇に警鐘を鳴らした武藤将吾が脚本を担当する、玉木宏主演の警察エンターテインメントドラマ。警視庁を舞台に、警視総監を目指し巻き起こる組織内のパワーゲームを描きながら、野望と正義が入り乱れる究極の人間ドラマを描いていく完全オリジナルストーリー。♪読者の声「今期は恋愛ものが多いから逆に希少」▽“春ドラマ期待している作品は?”シネマカフェ読者アンケートTOP101位「コントが始まる」2位「ドラゴン桜」3位「珈琲いかがでしょう」4位「恋はDeepに」5位「大豆田とわ子と三人の元夫」6位「イチケイのカラス」6位「着飾る恋には理由があって」8位「ネメシス」9位「あのときキスしておけば」10位「桜の塔」投票期間:3月30日(火)~4月9日(金)※2021年春ドラマ作品を対象としてラインナップしています。※本アンケートは、読者の皆様の「今のドラマ作品・キャラクターへの関心・注目」にまつわる意識調査の一環です。結果に関しては、どのキャラクター・作品についても優劣を決する意図ではございません。本記事にて、新たに作品やキャラクターを知るきっかけや、さらに理解・興味を深めていただく一翼を担えれば幸いです。(cinemacafe.net)
2021年04月13日竹野内豊主演、黒木華、新田真剣佑、山崎育三郎らが共演する「イチケイのカラス」の2話が4月12日放送。幼児虐待を疑われる母親役でゲスト出演した前田敦子の演技と、山崎さんの軽快な疾走フォームに多くの視聴者からの反応が集まっている。絶対に冤罪を生むことのないよう、自らの足で現場検証を行い、事件の真相を明らかにしていくという異端な刑事裁判官、入間みちおに竹野内さんが扮する本作。竹野内さんのほか、黒木さんがイチケイに赴任してくる超エリート特例判事補の坂間千鶴役で出演。またイチケイの裁判所書記官・石倉文太役で新田さん、主任書記官・川添博司役で中村梅雀、姉御肌の裁判所書記官・浜谷澪役で桜井ユキ、イチケイ最年少の一ノ瀬糸子役で水谷果穂・イチケイの部長・駒沢義男役で小日向文世。東京地検第3支部のクールな中堅検事・井出伊織役で山崎育三郎、井出の上司の主任検事・城島怜治役で升毅、千鶴と同郷の最高裁判所判事・日高亜紀役で草刈民代も出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。坂間が日高から呼び出され最高裁事務総局の事務総長・香田健一郎を紹介される。健一郎は人事局でもみちおの存在が問題視されつつあると話し、それを受け日高は坂間にみちおに処分が必要だと判断した場合は人事局にあげてほしいと指示する。そんな折、イチケイは人気料理研究家・深瀬瑤子(前田敦子)による幼児虐待事件の差し戻し審を扱うことになる。駒沢は合議制で扱いたい案件があるとみちおたちに告げる。それは、1審で有罪判決が下された、人気料理研究家・深瀬瑤子(前田敦子)による幼児虐待事件だった。瑤子が当時1歳半の長女が泣き止まないことに苛立ち激しく揺さぶってケガを負わせたとされるこの事件。瑤子は判決を不服として控訴し、高裁が地裁に差し戻したのだが、第1審の裁判長を健一郎の息子・隆久が務めており、判決を覆すと出世に響くとして坂間は合議制にすることに反対する。実は瑤子の娘を“SBS(揺さぶられっ子症候群)”だと診断した医師が、事件の3日前に瑤子の娘を診察した際、目を離した隙に娘がベッドから落ちたことがケガの原因で、それを知った隆久が“隠蔽”を計っていた…というのが2話のストーリー。視聴者からはゲスト出演した前田さんに「表情、目線、佇まいの演技こそ前田敦子の真骨頂」「あっちゃんの目の演技が上手すぎ」「辛い役どころだったと思うけど、涙が本当にキレイ」など賞賛の声が上がる。また事件の鍵を握る医師を追って空港に走るイチケイメンバーだが、体力の限界に達し…そこに井出が現れるのだが、その後の井出の走りに視聴者が注目。橋の上の車両防護柵をハードル競技のごとく飛び越えるなど、軽快すぎるその姿に「山崎さんかっこいいよーまじかっけー」「ハードル飛び綺麗」など、演じる山崎さんの走行フォームを讃える声が続々とタイムラインに届けられている。(笠緒)
2021年04月12日松坂桃李が主演を務める映画『孤狼の血 LEVEL2』が8月20日(金)より公開される。この度、本作の特報映像と9人の追加キャストが公開された。本作は、第42回日本アカデミー賞をはじめ、数々の映画賞を総なめにした映画『孤狼の血』の続編。前作から3年後の広島を舞台に、裏社会を収めていた伝説の刑事・大上亡き後、その遺志を受け継いだ若き刑事・日岡秀一が出所してきた、たったひとりの“悪魔”によって運命を狂わされていく姿を描く完全オリジナルストーリーとなっている。特報映像は、めまぐるしくカットが変わり、本作が描く怒涛の展開やインパクトが映し出されている。さらに追加キャストとして渋川清彦や毎熊克哉、筧美和子、青柳翔、三宅弘城、宮崎美子、寺島進、宇梶剛士、かたせ梨乃の出演を発表。彼らの演技が物語に華を添えてくれるはずだ。各キャストからのコメントは以下の通り。渋川清彦(尾谷組・組長代行:天木幸男役)スクリーンで『孤狼の血』を観た時、自分もこのスクリーンの中にいたかったと想いが強くあったので、続編に出演できて嬉しい限りです。組長代理の天木として、大上の遺志をまとった日岡と少しですが対峙でき、慣れない広島弁に緊張しながら心踊る現場でした。『孤狼の血』が続く事を期待します。毎熊克哉(五十子会上林組・舎弟頭:佐伯昌利役)上林という男の7年間をそばで守ってきた上林組の「背景」となる役どころで、上林組がいきいきしていることを表現することが一番大事だと感じていたので、思いっきり演じました。私は広島出身なので、“ザ・広島弁”というのを演じられるのも楽しかったです。筧美和子(神原ピアノ教室の講師:神原千晶役)もともと白石監督の作品が大好きで、中でも『孤狼の血』は衝撃的な作品でした。自分の中に響いて残っていた作品なので、続編のオファーをいただいて、最初は驚きました。うれしさと不安がどちらもありましたが、とても激しく、刺激的な現場を経験させていただきました。青柳翔(徳島刑務所・刑務官[千晶の兄]:神原憲一役)白石監督には、同郷ということもあり勝手に親近感を抱いていました(笑)。僕の祖父は実際に刑務官だったので、台本を読んだ時に、一番に祖父が頭に浮かびました。現場では物凄いやりがいを感じましたし、みんなが待ち望んだ続編だと思うので、たくさんの方に観て頂きたいです。三宅弘城(広島県警本部・捜査一課:中神悟役)念願の白石組、『孤狼の血』の続編だと聞いて心が踊りました。刺激的な撮影の日々で、松坂桃李さんと鈴木亮平さんの役を超えた怪演ぶりには度肝を抜かれました。そして、この作品の雰囲気と相反する監督の優しさと、刑事役を共にした中村梅雀さんの脚の速さには感動しました(笑)。凶暴で強烈で最狂な作品です!宮崎美子(瀬島刑事の妻:瀬島百合子役)今まであまり出演経験の無いタイプの作品だったので、私はどういう役割なのかと驚きましたが、以前2時間ドラマで夫婦役を演じた梅雀さんとご一緒ということもあり、安心して現場に臨むことができました。殺伐とした作品なのに現場の雰囲気はとても明るく楽しく、公開が楽しみで仕方ないです。寺島進(二代目五十子会・会長:角谷洋二役)オファーをいただいたときにうれしくてときめいている自分がいました。現場は内容が盛りだくさんで、周りのモチベーションも高く、いい緊張感もあるので毎日が刺激的でした。久しぶりの映画の現場でしたし、この歳でも初めて経験することも色々とあるのだなと感じました。宇梶剛士(広島仁正会・理事長:溝口明役)久々にこんな役をいただいて満たされております。もちろん裏社会を描いた作品は何本も出演させてもらっていますが、ほとばしる怒鳴り合いなど、そういうぶつかり合いは記憶にないですね。溝口という男の全体像、作品や組織の中でのポジションなどを大いに考えて、芯を外さないようにしました。かたせ梨乃(故・五十子正平の妻:五十子環役)前作を拝見して、石橋蓮司さんが演じられた五十子正平が重厚な艶がある極道だったので、この人の妻ならぜひやりたいと思いました(笑)。極妻は妻であり姉であり、母であり、女性の色々な要素を持っている人。そのイメージをもう一度自分の中に蘇らせて演じさせていただきました。『孤狼の血 LEVEL2』8月20日(金)公開
2021年04月12日