2022年4月1日より、不妊治療への保険適用が始まりました。妊活専門フリーマガジン「Jineko」を発行する株式会社ジネコ(本社:東京都港区)は、不妊治療の保険適用にあたり、患者さんに分かりやすく理解してもらうため、保険適用の解説動画をアップいたしました。ジネコでは、公開した動画コンテンツを、一般の方へはPDF、医療従事者の方へは動画にて無料配布しております。ご希望の方は、下記よりお申し込みください。尚、医療従事者の方は患者様へのサービスとして無料でご利用いただくことも可能です。▼ご希望の方はこちらから動画で解説!不妊治療の保険適用 : ジネコのサービス▶Q&Aサービス婦人科、生殖医療、産科それぞれの専門医に個別で無料相談できます。生理の悩み、妊活、不妊治療、妊娠・出産、子育て、更年期障害、女性の健康の悩みを解決します。▶無料オンライン質問会皆さんの妊活・不妊治療におけるお悩みや疑問などを専門医がオンラインでお応えします。▶お願い!ジネコ毎月15日に皆さんの願いが叶うように、ジネコスタッフが全国の神社仏閣にお参りに行っています。皆さんの願い事をお寄せください。▶ドクター厳選健康商品販売300人以上の婦人科専門ドクターと考え、開発した健康で楽しい生活を送るための商品販売。不妊治療サプリを始めとして、ドクターと共同開発や企画したサプリ、製品を販売しています。公式サイト情報Corporate : Web :無料ではじめる妊活生活 あなたに、正しい不妊治療情報を 動画で学ぶ不妊治療 Instagram : Twitter : Facebook : 【会社概要】会社名 :株式会社ジネコ代表 :代表取締役 杉山隆太本社 :107-0052 東京都港区赤坂6-6-17 PARK HABIO赤坂氷川町702資本金:10,000,000円事業内容:ポータルサイト企画・運営、関連広告サービス、マーケティング・リサーチ、セミナー企画・運営■プレスリリースに関するお問合せ:長友/芦田 happyjineko@jineko.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年04月07日「40歳独身で乳がんになりました」第23話。40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさん。初めて抗がんを剤与した夜、何だか手足が熱くなり……。さらに48時間後には強烈な痛みが襲ってきて……。初めて抗がん剤を投与した夜、何だか手足が熱く、熱がこもっているような感じがしました(2020年初夏のできごとです)。その夜は、1〜2時間おきに汗をビッショリとかいて目覚め、眠りたいのに眠れない。今まではどんな悩みがあっても睡眠だけは取れるタイプだったのですが、がん告知以来、寝汗をかくことが増えてぐっすり眠ることができなくなっていました。翌日は5時半に起床。思ったよりも食事が食べられなかったり、体がだるくて重く感じたりしたけれど、 初めてのことで、どのくらいのレベルなのかわからない。でも、好調ではないけれど、思っていたほどでもなかったので、「私、副作用軽いかも〜」と思っていました。ですが、昼ごろに胃の上あたりの痛みが増してきて……。始めは生理の影響かと思ったのですが、夕方にはかきむしりたくなるような胸の不快感と、胃をひねられているような強烈な痛みが……!まさか、胃痛があるとは思わず……。かなりうろたえました。抗がん剤投与から約48時間後のできごとでした。激しい胃痛の原因は何だったのか……次回に続きます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年03月19日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いたマンガを紹介します。抗がん剤治療当日、主治医の診察を受けた島野さん。診察後、抗がん剤投与のため、通院治療センターに入り……。★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン! として… #40歳独身で乳がんになりました 1主治医との診察後、通院治療センターへ。通院治療センターとは、通院で抗がん剤治療などの化学療法を受けるための専門施設のことで、「ケモルーム」「ケモ室」などと言っていたりもします。2020年、初夏のころだったため、新型コロナの影響で、サロン交流会なども中止となったのですが、そうでなかったら、同じ病院の人と励まし合ったり、情報共有ができたりしたのかな? 新型コロナの警戒レベルが上がって治療が中断してしまったらどうしよう……。そんなことを思いながら待合室で待っていると、相談員さんが「初回だから」と来てくれました。しばらく待つと、私の番号が呼ばれ、指定された場所へ移動することに。私は抗がん剤治療のオリエンテーションのときからベッドを希望していましたが、リクライニングチェアも選べました。飲み物などを出してスタンバイしていると、看護師さんが来て、ヒアリングが始まりました。看護師さんなりの励ましだったのでしょうが、「すごいと思います、抗がん剤なんて。私だったら絶対できないです」と言われたときは、心の中で「私も無理ですー! できたらしたくないんです(涙)」と思いました。乳がんの治療中は、人によって心の寄せ方ってずいぶん違うんだな、と実感することが多かったです。寄せようとしてくれる気持ちがありがたい。この看護師さんの言葉も違うシチュエーションならここまでショックではなかったかもしれませんが、このときの私は絶賛ナイーブ中だったので、ショックでした。次回に続きます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年03月10日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いたマンガを紹介します。今回は、抗がん剤の副作用対策を調べていたときのお話。身近にがん経験者がいなかった島野さんがしたこととは……。★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン! として… #40歳独身で乳がんになりました 1私は抗がん剤治療をする。誰に強要されたわけでもなく、置かれた状況の中で自分で決めたことです。とはいえ、できることならしたくない! 怖い! そりゃそうだ! だって抗がん剤だよ?でも、するのです。「頑張ってよかった」と思える未来を期待して、するのです(2020年初夏のできごとです。マスクは省略しています)。そのころの私は、抗がん剤の副作用について、先入観はないほうが良いと思うものの、調べて備えることで不安を紛らわそうとしていたのだと思います。身近に抗がん剤治療の経験者がいなかったため、抗がん剤の副作用のイメージといえば、気持ち悪い・嘔吐・脱毛くらいしかありませんでしたが、実際は、抗がん剤の種類によって副作用も違ってくるようです。副作用の出方も個人差があるとは聞いていたのですが、私が思っていた以上に人それぞれ。いろいろと知っていくうちに混乱してきたので、ノートに書き出して整理することにしました。情報収集では、ネット上のコミュニティの皆さんにとてもとてもお世話になりました。 同じ時期に抗がん剤治療していた方や、私の質問にアドバイスしてくださった先輩方への感謝の気持ちはずっと忘れません。そうして迎えた抗がん剤治療の前夜は「するしかない!」と言う気持ちと、不安で不安で仕方がないと言う気持ちでした。病院から帰ってきてすぐに体を休められる環境を整え、念のためゼリーやレトルトのおかゆも準備。このとき、コロナ禍でしたが、私の住む地域は警戒レベルが低かったため、通院の付き添いはできたので、妹に送迎と付き添いをお願いしました。病院で血液検査、身長体重をしてから主治医の診察を受けることに。主治医から抗がん剤治療を「できそうですか?」と聞かれました。できるかといえばできないし、怖いし、したくないし無理だけれど、しなくて済むのならしたくないけれど……。1回してみて、よほどつらかったらやめることだってできる、今までたくさん悩んですると決めたんだ、と思い「できますっ!」と答えました。次回に続きます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年03月05日大人気マンガシリーズ、今回はトコトコ(@tokotoko873)さんの投稿をご紹介! 「メガネ子育て奮闘記」第17話です。手術を回避しようと、マナちゃんに眼鏡をかけさせる夫。力づくでも、眼鏡をかけさせていましたが…?夫の提案出典:instagram手術は決まっているし…出典:instagramでも、このままだと…?出典:instagramとりあえず頑張ろう!!出典:instagram最初にやったこと出典:instagram眼鏡を調整すると…出典:instagramそれでも機嫌が悪いと…?出典:instagram諦めない!!出典:instagram本腰を入れて、眼鏡治療そさせることにした両親。マナちゃんの矯正はうまくいくのでしょうか…?次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@tokotoko873)"
2022年03月04日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。今回は、乳がん治療でかかる医療費の管理について。やらなくてはいけないことがとても苦手な島野さんはどのようにしていたのでしょうか。★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン! として… #40歳独身で乳がんになりました 1今回は、医療費の管理に使っていたツールについてお話しします。私はがん治療をする上で、標準治療を選択。そして公的医療保険制度を使用し、医療給付を受けました。それに付随していろいろな申請事項があります。「やらなくてはいけないこと」がとても苦手なのですが、やらないわけにはいかない。体もつらく、何も考えたくない状態だった私はそれをとても負担に感じていました。なので、できるだけラクにできるようにしたのです。まず、医療費を管理するためのアプリを探すことに。私がアプリに求めていた機能は2つ。1 高額医療費申請のために必要な、項目ごとの毎月の合計金額を計算してくれるもの。2 毎月の全項目の合計金額を計算してくれるもの。医療費管理用のアプリもあるのですが、私は家計簿アプリのほうが使いやすかったです。その後、アプリに必要な項目を入力して設定していきました。次に、病院の請求書を入れるファイルを準備。私は、ジャバラ式のポケットがあるファイルBOXにしました。そこに毎月の請求書を区分けして整理していきます。医療給付申請の提出先へ、提出期限と送付先住所、提出書類の記入をどこまで手抜きできるか、などを確認しました。傷病手当も高額医療費申請も、まとめて申請しようが、毎月申請しようが、月ごとの申請書類が必要で面倒くさいんです……。なので、私はどこまでコピーでOKかを確認しました。そして、病院にはホチキスやクリップを持参して、発行された請求書をまとめ、そのままアプリに金額をカテゴリーごとに入力。病院ですぐやってしまい、家に帰ったら請求書をファイルに入れるだけ。わざわざこんなことしなくても、できる人はできるのですが、自分なりに少しでもラクになる方法を試行錯誤しました。整理されないまま請求書がたまっていくと自分のプレッシャーもたまっていく性格なので、その点ではやってよかったと思っています。それでも申請書類は省けないことも多くて面倒ですね……。次回は、ホルモン剤の副作用についてお話しします。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年03月03日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。今回は、乳がんを全摘するか、部分切除するかについて。具体的な説明を受けたのは抗がん剤治療が始まったあと、具体的な説明を受けることになり……。★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン! として… #40歳独身で乳がんになりました 1抗がん剤治療のあと、乳がんの手術を受けることになります。転院前の病院の先生からも、術前抗がん剤でがんが小さくなれば、部分切除できる可能性もあると聞いていたのですが、そのときは「小さくなるのはうれしいけれど、全部取りたい」と漠然と思いました。私の手術は6カ月先。これから抗がん剤治療を進めながら、説明を聞いて考えてみることにしました。抗がん剤治療が始まったあと、具体的な説明を受けました。相談員さんから術後例の写真を見せてもらう機会があったのですが、実際の手術痕は、ネットで調べた図解のイメージと結構違っていました。抗がん剤治療の結果、部分切除の選択も可能になりましたが、私は結局全敵を選択しました。でも、写真で実像をきちんと知ってから決断できたのはよかったと思います。乳房の再建は希望しておらず、その気持ちは変わりませんでしたが、今後気持ちに変化があれば考えたいと思っています。とはいえ、「つらいし怖いし、何も考えたくない」という心境の中、自分で決めなければいけない……。もっと乳がんの知識を持っていればよかったなと思いました。次回は、医療費の管理について、私がしたことをお話しします。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年02月26日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。今回は、島野さんが治療をスタートする前に、決めなければいけなかったことについて。「本当にこれで良いのか?」と悩みながらも選択をしなければならず……。★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン! として… #40歳独身で乳がんになりました 1抗がん剤治療のスケジュールが正式決定する前に決めなければいけないことがいくつかありました。1つは、病院と担当医について。私の地元は田舎のため、そもそも病院数が少ないのですが、とはいえ選択肢がないわけでもなく……。今通っている、妹の家が近いA病院が良いのか、少し足を伸ばして大規模な病院にしたほうが良いのか迷いました。そこで、病院の支援センターに電話相談したりして、ひとまずそのままA病院にお世話になることに。抗がん剤治療が始まると、副作用が重めに出てしまい車移動でもしんどかったため、そういう面では近くの病院にしてよかったです。そして妊孕性について。治療により、卵巣機能(妊孕性)が低下する可能性があり、妊孕性保持の方法として、治療開始前に未受精卵子や受精卵を凍結保存する選択肢があります。40歳独身の私が卵子を凍結保存したとしても、それを用いるのは、ホルモン剤の服用が終わる10年後。子どもは好きだけれど、産みたい願望は持っていないし独身だし……。でも、「本当にそれで良い? 後悔しない?」ひと通り悩んだ結果、私はその場で「凍結保存はしません」と医師に告げました。これは、あくまで私個人の考え方に基づく選択です。妊孕性について、実際はとてもデリケートな問題で、どのような選択をするにしろ、すぐに思い切れることではないと思います。ただでさえ「がん」のショックで頭がいっぱいいっぱいのときなのですから……。今回、妊孕性温存療法の話題に触れるにあたって、自分の知識を再確認しようと資料を見ていたら、自治体によって補助金制度があることを知りました。主にはAYA世代と呼ばれる、若い世代のがん患者が対象のようです。こういう制度はもっと広く知られたら良いな、と思っています。次回は、がんを全摘するか、部分切除するかを考えたときについてお話しします。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年02月24日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。今回は、脱毛準備についてのお話。島野さんがやってよかったことと失敗したことは……。★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン! として… #40歳独身で乳がんになりました 1今回は、脱毛準備について。私が「やってよかった」「失敗した」と感じたことについてお話しします。私が「失敗したな〜」と思ったのは2つ。1つ目は、髪の長さやスタイル。どうせなら一度してみたかった髪型にしてみようと思って襟足を刈り上げのですが、ちくちくするし、抜け毛の掃除が大変でした。2つ目はシャンプー選び。抗がん剤の副作用に備えて敏感肌用シャンプーに替えのですが、私には合わず、頭皮が荒れてしまいました。使っていたシャンプーを使って、ダメそうなら変えてみるほうが良いかもしれません。上記のように、よかったことはいろいろとありました。個人差があるかと思いますが、よろしければ参考にしてください。そのなかでも、100均で買った網目の細かいザルは重宝しました!ちょっと面倒くさいかもしれませんが、お風呂の排水口に置いて髪を洗うと、掃除がラクです。髪は1〜2週間くらいでほとんど抜け終わる人もいれば、ゆっくりとしたスピードで抜ける人もいるようです。私は、短期間で戦慄するほどドッサリ抜けました(涙)。次回は、抗がん剤治療のスケジュールが決定する前に、決めなければならなかったいくつかのことについてお話しします。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年02月19日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。今回は、抗がん剤治療の準備で島野さんがしたことについて。「せっかくだからやってみよう」と思っていたことがあるそうで……。★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン! として… #40歳独身で乳がんになりました 1今回は、私の抗がん剤治療のために準備したことについてお話しします。まず、脱毛に備えて髪を切りました。以前から、セルフカットに興味があった私。「この際だからやってみよう!」とYouTubeで勉強してチャレンジしたのですが、思ってたのとはずいぶん違う仕上がりに……(笑)。でもまあ、バッサリと髪を切るのはおもしろかったし、IKKOさんが好きだからまんざらでもなかったです。そして、ケモバッグとその中に入れる物の準備。抗がん剤治療などの化学療法chemotherapyを略して「ケモ」と呼ぶことがあります。定義はないのですが、私はケモバッグ→抗がん剤投与中に必要な物を入れたバッグ、ケモグッズ→抗がん剤治療中に使うグッズといった意味合いで使っています。抗がん剤の種類や病院によって、推奨される副作用対策が異なる場合もあるため、必要なグッズも異なります。私は以下を準備して、ケモバッグに詰めました。・飲み物・湯たんぽ・アイスノン・医療用帽子(抗がん剤治療による脱毛時期の頭部・頭皮を保護するための帽子)・飴・箱ティッシュ・エチケット袋・薬ケモバッグは大きくて洗えるもので、つらい思い出と共に捨てることになっても問題のない価格のバッグにしました。湯たんぽは、通院治療室の備え付きの物があったのですが、香り付きだったため、途中からその香りをかぐだけで吐き気がするようになったので、無臭の湯たんぽを持っていくようになりました。私はこういった下準備をしたがる性格なのですが、飲み物くらいしか持って行かない人もいます。次回は、脱毛準備でしてよかったことと失敗したことについてお話しします。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年02月17日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。今回は、抗がん剤治療中の島野さんの装備について。モットーとしていたことがあったそうです。★前回:「つらい、食べられない、眠れない…」抗がん剤治療と併せて受診してよかったのは #40歳独身で乳がんになりました 12乳がんと告知され、地元の病院に転院して抗がん剤治療をスタートしました。今回は、私の抗がん剤治療中の装備についてお話しします。私の装備は「着圧ソックス以外はとにかくゆったり」「日焼けしない」がモットー。抗がん剤の副作用のためシミができやすくなるので、特に日焼けしないよう気を付けました。肌をできるだけ露出したくないため、トップスは夏でも腕まくりがしやすい長袖、ボトムスはゆったり&長めがマスト。紫外線カットも兼ねて帽子を被りメガネ掛け、マスクも着用していたので、ほぼ肌は出ていない装備になっていたと思います(笑)。私の場合は、お気に入りの服やバッグは使いませんでした。お気に入りと抗がん剤の記憶が紐つくの嫌だったためです。逆に、お気に入りグッズやすてきなウィッグで気持ちを上げていくのもアリだと思います!次回は、抗がん剤治療の前に私が準備したことについてお話しします。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)★関連記事:「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで… #43歳で腎がんになった話 1★関連記事:乳がんで右乳房を全摘。だいたひかるさんインタビュー「抗がん剤治療中、太らないようにサウナスーツでレンタルDVD店へ(笑)」#2★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年02月12日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。今回は、抗がん剤治療と併せて受診してよかったことについてのお話。島野さんは2つの科を受診したそうです。★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン!として… #40歳独身で乳がんになりました 1乳がんと告知され、地元の病院に転院して抗がん剤治療を始めました。そのときに併せて受診してよかったことが2つあります。1つ目は心療内科の受診、そして2つ目は歯科の受診です。心療内科の受診のきっかけは、術前抗がん剤をしていたときでした。私は1番目の抗がん剤の副作用が重く出て、メンタルがやられてしまいました。メンタルをやられていることを自覚し始めたのは3クール目から。体がつらい、食べられない、寝られない、痩せていく体……。私が私でなくなっていく不安に押しつぶされて、このままでは抗がん剤治療を続けられないと思い、専門家に相談したほうがいいのかもと、心療内科の受診を決意しました。そこで初めて知ったのが、心療内科の初診は1〜2カ月以上待つことが多いという現実。場所によって違うかもしれませんが、「今必要なのに……」と絶望的な気持ちになったことを覚えています。その後、たまたま初診のキャンセルが出たクリニックがあり早く診てもらえたのですが、抗がん剤治療を始める前に、初診だけでも受けておけばよかったな、と思いました。その心療内科には、今でもたまにお世話になっています。次の章では、歯科の受診についてお伝えします。そして歯科の受診。抗がん剤の副作用として、口内トラブルや味覚異常が起こる場合があると知った私は、乳がん発覚前から歯茎の腫れを自覚していたこともあって、がん治療をしていた総合病院の口腔歯科で診てもらうことに。腫れが悪化しないようにすることが一番の目的でしたが、副作用による口内トラブルもケアしてもらえ、とても頼もしかったです。ちなみに、手術の際の合併症防止にも口内ケアは有効だそうです。私の場合は、心療内科も歯科も自己申告で受診を決めました。がん専門病院なら、病院側からおすすめしてもらえたりするのでしょうか?抗がん剤治療で口の中は荒れましたが、味覚異常は口内に薄い膜が張ったような感覚が少しあっただけで、あまり深刻な状態にはなりませんでした。それが口内ケアのおかげかどうかは不明です。ただ、味覚異常以前の問題で、あのときはメンタル病んでいて食べられなかったということもあります。「ごはんってどうやって食べていたっけ?」という状態で、メンタルの薬の力を借りて、ようやく少し食べられるようになったのでした。同じ抗がん剤を使っていても、全然平気でむしろ食欲が増したって言う方もいるし、私は副作用が軽かった別の抗がん剤のほうがつらいと言う方もいて、人によってそれぞれ違うんだな、と思いました。1番目の抗がん剤のトラウマは根深く、1年たった今でも赤い液体を見ると「もうイヤ!」となってしまいます。次回は、抗がん剤治療中の私の装備についてお話しします。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年02月10日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。今回は、術前抗がん剤のスケジュールを決めたときのお話。早く治療を始めないと! と焦っていた島野さんでしたが……。★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン!として… #40歳独身で乳がんになりました 1乳がんと告知され、地元の病院に転院して、術前抗がん剤を始めることになりました。抗がん剤の投与を何曜日にするか決める必要があり、何曜日が混むか聞くと、この病院の場合は月曜日と金曜日が混むとのこと。週末に抗がん剤を投与し、土日に休んで月曜から仕事をする人もいるので特に金曜日が混むらしいです。私はそのころまだ会社に在籍していましたが、辞めることが決まっていました。そのため何曜日でもよかったのですが、混んでいないほうがいいな、もし副作用がつらい場合は病院に頼りたいから週の前半がいいな、と思いました。抗がん剤……。やりたくないけれどやるしかない!! そう決意して火曜日を選びました。そして、早速次の週の火曜日から術前抗がん剤を投与することに。投与のスケジュールは3週間おきで、「フルオラウシル」「エピルビシン」「シクロスファミド」の3つの薬を投与します。乳がんを告知されてから、「早く治療を始めないと!」と思っていたのに、いざ具体的にスケジュールが決まると、すごく不安になってしまいました。どんなに考えても正解はわからない……。そんな気持ちで通院治療室のオリエンテーションと、薬剤師からの説明を受けたのを覚えています。その日の夜は、この胸に抱える不安をどうにかしたくて、亡くなった祖母の仏壇の前で泣きました。乳がん告知から約1カ月後、ついに術前抗がん剤がスタートする……。次回は、抗がん剤治療と併せてやってよかったことについてお話しします。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年02月05日40歳独身で乳がんの告知を受けた、島野たみこさんの体験を描いたマンガを紹介します。今回は、乳がんの告知から1週間後の針生検(しこり部分の組織を採取して調べる検査)の結果を聞きに行った島野さんは……。★連載を最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン!として… #40歳独身で乳がんになりました 1乳がんと告知されてから1週間後、針生検の結果を聞きに行きました。先生が言うには、私の腫瘍の性質はエストロゲン(卵胞ホルモン)の受容体が10%だったとのこと。つまり、腫瘍がエストロゲンをキャッチして成長する要素が10%あったということだと言われました。10%という数字自体は低いらしいのですが、私の腫瘍が成長する要素の一つであるとのこと。「今のところ、それ以外の原因はわからないということですか?」と聞くと、乳がんは遺伝性の場合もあるけれど、原因とサブタイプ(腫瘍が何を餌にして成長しているのか)をイコールで考えるのは違うようです。その後も検査結果の説明は続きました。がんの増殖能力を示すKi67は50%で、グレード(がんの悪性度)は3とのこと。一般的にKi67が20%を超えたら高いと言われているそうです。乳がんの告知をされたときに「顔つきの悪いがんだ」とは言われていましたが、データを提示されることで「自分は乳がんなんだ」という実感が湧いてきて、急に現実味が増し告知されたときよりも落ち込みました。増殖力や悪性度が高いのも、あらかじめ言われていたのにショックで……。今でも恐ろしいです。乳がんの性質はさまざまで、現在では4つに分類(サブタイプ)されていて、そのサブタイプごとに治療方針が決められているとのこと。私は「ルミナルB型(HER2陰性)」というサブタイプ分類になるようです。サブタイプは、乳がんの性質ごとの分類です。転移の有無にもよりますが、「がんは何と結合して増殖しているか」によって、治療法が決まるようです。エストロゲン(卵胞ホルモン)受容体やプロゲステロン(黄体ホルモン)受容体が陽性の場合は、以下のような治療をするそうで、私はこれに当てはまります。・内分泌療法として、ホルモンの分泌や働きを阻害する薬を数年間は服用する(私は針生検ではエストロゲン受容体が10%と陽性だったのですが、摘出時の組織診では5%と微陽性でした。微陽性の場合は、ホルモン剤を服用するかどうかは、病院や医師によって見解が異なる場合もあるそうです)・皮下注射で生理を止める場合もある・場合によって抗がん剤治療をおこなう(私はリンパ節転移もあったため、抗がん剤治療が必要でした)そのほかにもタイプがあって、ひと口にがんと言っても治療法もそれぞれなんだ、まだ解明されていない未知の因子もあるんだろうな、と思いました。次回は、術前抗がん剤治療のスケジュールを決めたときのお話をします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年02月03日HTB・北海道テレビの運営するWEBメディア・SODANEで連載中の『46歳、両側乳がんになりました』。46歳で両側乳がんにり患した制作者がその乳がんと生きる日々と正しい乳がんに関する情報を綴っています。この連載から派生したオンラインイベント『ピンクリボントーク』。9回目のテーマは『ホルモン治療の副作用を考える。』乳がんにり患した患者さんの中でもホルモン受容体陽性の方はホルモン治療を行っている方が多くいます。このホルモン治療の仕組みについて学ぶオンライントークです。患者さんが持つホルモン療法のイメージとして「身体への悪影響はないか」「更年期症状は辛くないのか」「太るのか」「妊娠できなくなるのか」「生理が止まるのか」などの不安がある。そして、その副作用のマネージメントが大変という声も。そこでまずは、そのホルモン治療の仕組みを医師が解説します。SODANEにも患者さんから治療による、ホットフラッシュや関節痛などに悩む声が寄せられていることからこのテーマが選ばれました。副作用のマネージメントに役に立つ、自宅でできる『簡単ヨガ』もご紹介。乳がん患者さんを対象にしたヨガ講師から教えていただきます。イベント名:ピンクリボントーク#9ホルモン治療の副作用日付:2月6日(日)午後2時オンライン配信 (無料)HTB北海道ニュース公式YouTube: 【生配信】2月6日(日)午後2時から『ピンクリボントーク#9ホルモン治療の副作用を考える』乳がん患者が医師に聞く!がんサバイバーヨガ講師が教える『簡単ヨガ』も : 【登壇者】矢嶋彰子医師札幌フィメールクリニック院長2014年10月に「乳がん検診受診率向上」と「女性が受診しやすい肛門科」をコンセプトにクリニックを開院。更に、夜間診療の開始や、日曜乳がん検診日を設ける、オンライン診療に取り組むなど、さまざまなライフスタイルの女性にと思いを込めて診療を続けている札幌フィメールクリニック: 札幌フィメールクリニック|女性のためのむねとおしりの専門医院 : 清水八恵さんヨガ講師20代後半に子宮頸がんを患い、手術や抗がん剤治療などを経験する◆2007年7月~ヨガインストラクターとして活動開始◆2011年9月~札幌医科大学・がんサロンでのヨガ開催を機に『がん患者さんのためのヨガ』をスタート◆~現在『がん患者さんのためのヨガ』『乳がんヨガ』を通して心身共にホッとする「場」を分かち合っている◆2018年~ breastcancer yoga Institute japanに所属し、「乳がんヨガ指導者養成講座」の講師を担当阿久津友紀北海道テレビSODANE編集長HTBで長年、乳がん患者を取材、ピンクリボンイベントがライフワーク。自らも2019年7月に両側乳がん手術。その後ドキュメンタリー『おっぱい2つとってみた』を制作。『乳がん患者が生きやすい社会』にしたいと"ピンクのリボンの端と端を結ぶ"活動を続けている。SODANE 乳がんと歩む日々は・・・「46歳、両側乳がんになりました」 SODANE : 阿久津友紀(HTB)清水八恵さん矢嶋彰子さん 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年02月02日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。前回、思っていたよりも早い時期に、自分は乳がんであることを母に報告することになった島野さん。今後、誰にカミングアウトするかを悩んだそうで……。★前回:「元気だよ」とは言えない…。乳がんを報告する前に母から電話が来て… #40歳独身で乳がんになりました 8自分が乳がんであることを誰にカミングアウトするか、しないかを考えたとき、私の場合、以下の5つ分かれました。1 自分がカミングアウトしたいと思う人2 カミングアウトする必要性がある人3 場合によって伝えるかどうか判断すれば良い人4 言いたくない人5 どちらでも良い人(直接関わりがない人)乳がんを告知された後、私はあることを思い出しました。それは、たまたまテレビで目にした、20代半ばで乳がんになったという元アイドルの女の子の番組です。テレビを見ながら、他人事のように感心していたその数カ月後、自分に乳がんが発覚したとき、とにかく何か情報が欲しくて彼女を検索しました。その方は矢方美紀さんと言う方で、ネットニュースに出ていたインタビューを読むと、冷静だと思っていた彼女にも深い葛藤と苦悩があったこと、そして今もあることを知りました。なかでも気になったのは……。病気を公表することで、抗がん剤は効かないという情報が送られてきたり、サプリが送られてきて、善意のつもりなのかもしれないが、知人だとなおさら断りにくいという部分。告知から1年たった今、私個人としては、民間療法やサプリメントなどは本人が納得できて、お財布が大丈夫で周囲が認知していれば良いのかなとも思います。でも、だからこそ私が標準治療を選んだことも、とやかく言われたくないと思っています。矢方さんのインタビューを読んだあと、私は対人関係で悩むのはできるだけ避けたい、家族(言いたい人)と直属の上司(言う必要がある人)に報告するのは決定としても、親せきと友人はどの範囲までカミングアウトすれば良いのかなど考えました。悩んだ結果、人との距離感が取るのがじょうずな親しい友人2人と、叔母(母の妹)と妹の夫とその家族に報告することに。「家族は第2の患者」という話を聞き、治療中に私が主に頼ってしまうことになる母と妹の理解者である人たちには報告しようと思ったのです。私が打ち明けた人たちが、誰に私の病気のことを話すは各自の判断に任せようと思いました。本当は打ち明けたかった地元の友人が1人いたのですが……。育児で忙しい時期だろうし、心を開いている分「私が彼女に寄りかかって押しつぶしてしまうかも」と思って言えませんでした。「私、乳がんなんです」と大らかに行きたいところでしたが、自分の性格を考慮した結果、こうなりました。弱っている自分を守るための選択だったとも思っています。そして、妹の上司や妹の夫の家族といった、思いがけない方たちに助けてもらうこともありました。サポートをしてもらえたのは、妹の人徳のおかげです。ありがたかったです。親戚はいまだに伝えるか迷っています。遺伝性の乳がんだったら言うつもりでしたが、違いましたし。矢方美紀さんからは、治療に対する考え方など、影響を受けました。「矢方さんがやってるなら私も!」ではなく、「こう来たらこう考える」みたいなロジック的な影響。こういうのも思いがけないサポートだなって思います。次回は、針生検の結果を聞いたときのお話をします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン!として… #40歳独身で乳がんになりました 1著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年01月29日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。前回、妹に乳がんであることを話し、地元に戻ることにしようと決めた島野さん。両親にはまだ報告するつもりはなかったのですが……。★前回:「治療してこの先も生きたいのかな?」乳がんを初めてカミングアウトして気付いたことは… #40歳独身で乳がんになりました 7乳がんだったと両親に報告するのは、針生研の結果が出て治療の目途がある程度立ってから、テキパキとするつもりでいました。けれど、告知の翌朝に母から携帯に「おはよう。元気かな?」とメッセージが。さすがに昨日の今日で元気だなんて言う気にはなれず……。普段からよくある母とのやり取りだし、返事をするのが遅くても決して珍しいことではないので、返事は後にして、とりあえず仕事をすることにしました。けれど昼ごろに珍しく母から電話が。「元気かなって思ってね?」と言う母の言葉に、何も返せない私。どうしても「元気だよ」とは言えず、告知の翌日早々に母に自分は乳がんであると打ち明けてしまいました。そして私は、告知後初めて泣いたのでした。母はなんとなく虫の知らせがあって電話してきたそうです。ちなみに仕事は、「リモートワークのまま地元に戻りたい」という希望は通らず、数カ月後退職することとなりました。そうして正式に地元に戻ることが確定し、治療に突き進んでいきます(2020年5月の出来事です)。私が決断を急いだのは、主に3つの理由からでした。1 緊急事態宣言中だったため、都市部から田舎の病院に移る場合は、2週間の待期期間が求められる可能性があった2 腫瘍の悪性度が高く、1のこともあり焦っていた3 私の性格的な問題あくまで個人の感想であり、感情のままに決断した私が言うのもおこがましいですが、働きながら、休職しながら抗がん剤治療をしている方はたくさんいますし、焦る必要はないのです。仕事をどうするかも、抗がん剤の副作用の出方を見てから決めても遅くないということも、実際に抗がん剤治療をして初めて実感しました。親への報告は思っていたようにはなりませんでした。「乳がん」になってみて、自分で思っていたよりも自分の感情表現が素直なことに気付きました。元々そうだったのか? 病気をきっかけにそうなったのか?「あなたは全部(顔や症状に)出るね!」と、がん相談センターの方に言われたことがあります(笑)。取り繕ってる場合ではない! というのもあるかもしれません。次回は、自分が乳がんであることを誰に報告するか悩んだときのお話をします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン!として… #40歳独身で乳がんになりました 1著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年01月27日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。乳がんと告知され、自分がどうしたいか考えたとき、地元に戻りたいと感じた島野さん。病院を出たあと、まず相談した人は……。★前回:「私はどうしたい?」乳がん発覚後、待ち受ける決断の連続に… #40歳独身で乳がんになりました 6乳がんを告知された私。まず確定していることとこれから判明すること、針生研の結果が出るまでに決めなければいけないことを頭の中でまとめました。確定事項とこれから判明することは、自分ではどうしようもない。でも、これから決めなければいけないことは、地元に戻るしろこのまま1人暮らしで治療するにしろ、人生をというか命を左右する選択。検査結果が出る1週間で決められるものなのか?そもそも……。私はがん治療するの? 抗がん剤や摘出手術をするの?もし「しない」選択した場合はどうなるんだろう?そして、今40歳独身の私は生きたいのかな? 長生きしたいのかな?検査後、病院近くの神社のベンチでそんなことを考えました。今までの私は自分の現状に対して、特に前向きでも後ろ向きでもなく。周りはどう見ているか知らないけれど、それなりに仕事を頑張って、それなりに好きなことをしてそれなりに満足した生活を送っていました。でも、なんとなく生きていたから「生きる目的があるのか?」と考えたら正直よくわからないのですが、それは治療方針が決まってから考えても遅くない。「とにかく地元に戻るか決めないと、ほかのことが決められない」と気持ちを切り替えることに。そして、私が最初のカミングアウトの相手に選んだのは年の近い妹でした。とりあえずメッセージを送ったけれど、妹も仕事中なのですぐには返事は来ないだろうと思っていたら、すぐに連絡が来ました。私の現状を説明すると、妹は驚いていましたが、落ち着いて話を聞いてくれました。今日あったこと、がんについて初めて知ったこと、よくわからなくて不安なことを妹に話し続ける私。話しながら、「妹は気配りがじょうずなやさしい子で、私が望まない言葉は絶対言わない。私はそれをわかっていて、妹に打ち明けたんだ」と気付きました。そして、妹に話をしたら絶対に地元に帰ることをすすめてくれると私はわかっていたし、背中を押してほしかったんだなと思いました。話すことで自分の考えがまとまったということもあるかもしれません。地元に戻ることを前提で上司に相談してみよう、もしダメだとしてもとりあえずの治療費は大丈夫だろう、まずは地元の病院のことを調べてみよう。もしダメだったら40歳無職独身の姉が爆誕することになるけれど(笑)。今後はとりあえず地元に戻る準備を進め、大体の治療方針がわかってから両親に報告しようと思いました。両親にすぐ報告するのをためらったのは、罪悪感があったからです。子どもたちが巣立ち、仕事もひと段落して、ゆっくり老後を過ごそうとしているときでしたから……。せめて「大丈夫だよ!」と少しでも心配をかけないような報告の仕方ができたら良いと思ったのです。妹と話すことでとりあえず少し方向性が決まりました。がん治療のイメージが苦しそうで怖いというのは、私が実態を知らないから。治療をしたくないわけではないということに気付いたのです。このがんを乗り越えることができるかどうかは別として、とりあえず挑むことになりそう。先生は「先走って仕事を辞めちゃいけない」と言っていました。私も辞めたいとは思っていませんでした。でも、仕事を続けることを前提にした思慮が私にはできませんでした。自分がそういう人間だとわかっているなら、地元に戻ったほうが良いだろう、自分の気持ちを無視したら後悔しそうと思いました。あのときの決断から約1年。今の私は地元に戻った決断を後悔していません。でも、さらに1年後の私が後悔していないとは言い切れませんが。妹には感謝してもしきれないくらいお世話になりました。「ごめんね」って言うと嫌がるから言わないけれど、いっぱい「ごめんね」の気持ちもあります。次回は、両親に自分が乳がんだと伝えたときのお話をします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン!として… #40歳独身で乳がんになりました 1★関連記事:「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで… #43歳で腎がんになった話 1★関連記事:乳がんで右乳房を全摘。だいたひかるさんインタビュー「抗がん剤治療中、太らないようにサウナスーツでレンタルDVD店へ(笑)」#2著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年01月22日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いた漫画を紹介します。95%の確率で乳がんと告知され、今後の治療の進め方を先生に聞いた島野さん。「今後、私はどうしたいの?」と考えたときに思い浮かんだことは……。★前回:「そんなに放っておいて大丈夫!?」乳がん確定後、治療の進め方でパニックに #40歳独身で乳がんになりました 5受診した病院は検診しかしていないため、今後治療をするにあたり、先生がいくつかの病院を教えてくれたのですが「私は地元に戻りたいです」と言いました。まだしっかり決意したわけではないですし、職場や家族と相談する必要があるけれど、仕事もリモートが続きそうだし、独身だし、実家で治療することも視野に入れて考えてみようと思ったのです。とはいえ、地元は田舎なので、病院の選択肢の数や仕事のことを考えたら、今住んでいる町にいたほうが良いのですが。地元に戻りたいと思ったのは、「私はどうしたいの?」と考えたときに、15年ほど前に同僚から聞いた同僚のお父さんの話が脳裏に浮かんだから。同僚のお父さんは、がんでもうダメかもしれないとなったとき、最後に故郷の景色を見たいと言っていたそう。同僚のお父さんのように、これが最後だと思っていたわけではありません。ただ「自分がどうしたいか?」と前向きに考えたときに、地元の自然の中にいたいと思ったのです。もしかしたら後悔する選択かもしれないし、何年かかけて自分が得てきたものを手放すかもしれない……。でも、がん治療がどうなるか想像もつかないならば、「せめて自分が望む場所に身を置いて治療しながら生活したい」と思いました。自分の中にそういった思いはハッキリとあるのですが、それは現実的に可能なのかどうか……。グルグルと考えてもすぐに答えが出るはずもなく、その後細胞検査をすることに。先生からは「1週間後に検査結果が出るから、それまでに紹介先の病院を決めておいてください」と言われました。おこなった検査は針生検というもので、胸のしこりに針を刺して採取した細胞から、がんの有無やがんの性質を調べるもの。私の場合は、悪性腫瘍であることが画像診断で確定しており、「顔つきが悪いがん」とも言われていたので、検査自体にドキドキ感はありませんでした。痛いことは痛いけれど、それどころじゃない……。検査が終わったら痛み止めの薬と次回予約の確認用紙をもらい、粛々と会計をして終了。でも、外に出た瞬間「それで……。とりあえず……何からやれば良いんだろ?」と立ち尽くしてしまいました。重い病気あるあるかもしれませんが、病気になっただけでもつらいのに、その後やってくる怒涛の決断の連続はつらいですよね……。手続きとかもしんどい。私はなかなか我が強いタイプなので「自分はこうしたい! という気持ちは結構早めにハッキリしていて。でも、40歳独身という現実を生きている身なので「じゃあどうするんだ?」って……。「ベルトコンベアーに乗って寝ているうちに、すべてが終わっていたら良いのに」って何度も思いました。次回は、治療のために地元に戻るかどうかを決断したときのお話をします。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン!として… #40歳独身で乳がんになりました 1★関連記事:「許さん…」新型コロナウイルスのワクチン接種後に後悔したこと #43歳で腎がんになった話 最終話★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年01月20日40歳独身で乳がんの告知を受けた、鳥野たみこさんの体験を描いたマンガを紹介します。前回、95%の確率で乳がんと告知された鳥野さん。今後の治療の進め方を先生に聞いたのですが……。★前回:「95%の確率で悪性です」リンパ節転移も発覚し、もう絶望的!? #40歳独身で乳がんになりました 4乳がんのステージは、0期~IV期まであり、がんのタイプによって治療の進め方が変わってくるそうです。国立がん研究センターのホームページの情報を見たりして、私は、がんを花にたとえて理解しました。・大きさ→腫瘍の大きさ/広がり・咲いている種類→がんのタイプ・成長能力→がんの成長能力・性格→悪性度/グレード・種が飛んでいる範囲→転移(植木鉢内にとどまっている→非浸潤がん/植木鉢の外まで飛んでいる→浸潤がん)・何をエサにして成長しているか→がんのサブタイプ(エサの種類によって治療に使う薬が違ったり、転移の程度によるが抗がん剤を使わない場合もある)がんはステージの問題だけではなく、腫瘍が小さくても勢いと悪性度が高い場合もあるし、腫瘍は大きくて悪性でもおとなしい性質もあるなど、さまざまなのだと初めて知りました。私の場合は、腫瘍がほぼ2cmなのでステージ2のAかBだと考えられ、どういうタイプが調べるために、針で細胞を採取すると先生に説明されました。・ステージ2A(がんの大きさが2cm以下で、脇の下のリンパ節に転移し、そのリンパ節は固定されておらず動く、もしくは、がんが2cm を超え、5cm以下の大きさでリンパ節やほかの臓器への転移はない )・ステージ2B(がんが2cm を超え、5cm以下の大きさで、脇の下のリンパ節に転移し、そのリンパ節は固定されておらず動く、もしくは、がんが5cmの大きさを超え、リンパ節やほかの臓器への転移はない )そして、リンパ節への転移もあり、画像を見る限りでは顔つきの悪いがんだから、「抗がん剤治療を先にすることになるでしょう」とのこと。がんはまず手術をするものだと思っていた私。抗がん剤治療が、ほぼ確定なことにもびっくりしました。医師の判断や腫瘍のタイプにもよりますが、今は先に抗がん剤治療をするケースもあるとのこと。先におこなうことで、抗がん剤の効果を確認できたり、腫瘍が小さくなれば、部分切除でも手術できるようになる場合もあるのだそう。私の場合は、約6カ月間で抗がん剤2種類を順番に投与、病院にもよるが、通院でできると説明されました。「治療をスタートするのは数週間後~1カ月先くらい、コロナの影響もあるからそれ以上かもしれない」と先生に言われ、再びびっくりする私。悪性度が高いのにそんなに放っておいたら危なくないの?私のしこり、乳がん検診から8カ月で2cmも大きくなったのに……!そう伝えると、「がんというのは毎日決まった分だけ大きくなるとか、日数分だけ大きくなるってわけじゃないんですよ」と先生。日々明らかに大きくなっているなら処置をする必要があるが、それまでは必要な準備をして抗がん剤治療に備えましょうと言われました。次の章では、先生から説明を受けた抗がん剤の副作用についてお伝えします。抗がん剤の副作用は個人差があり、してみないとわからないそうです。ラクということはないけれど、コントロールできる場合もあるし、なかには大して副作用が出なかったという人もいるとのこと。だから「先走って仕事を辞めたりしないほうがいい、治療後も生活はあるんだから」と先生。それはそうなんだけれど……。でも、私はがんなんでしょ?先生の言うことはもっともで、理解できるんです。でも、抗がん剤治療をして、胸を取るかもしれなくて、治るかどうかもわからなくて……。以前とまったく変わらないなんて無理なんでしょ? それなら私はどうしたいの?頭の中はフワッとしつつ、でも初めて知る乳がんの知識を理解しなければいけないと焦りつつ、乳がんの説明冊子の表紙にタイトルがないことに妙に感心したり……。頭の中がパニック状態になりつつも、病気に対して自分の「芯」みたいなものが欲しいということだけはハッキリと感じました。次回は治療をしていく上で、どうしていきたいのかを考え出したときのお話をします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)★最初から読む:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン!として… #40歳独身で乳がんになりました 1★関連記事:「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで… #43歳で腎がんになった話 1★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年01月15日40歳独身で乳がんの告知を受けた、島野たみこさんの体験を描いたマンガを紹介します。前回、寝返りを打った瞬間に右胸がズキン!と痛んだ島野さん。慌てて右胸を確認したら……。★前回:「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン!として… #40歳独身で乳がんになりました 1寝返りをしてズキン!と痛んだ右胸を慌てて確認したところ、右胸と脇の間がうっすら赤くなっていました。それだけでなく、赤い部分に触れてみると、蚊に刺されて腫れたときのように厚みのある感触が……。これはもしかしてヤバいやつなのでは……!?病院に行きたいけれど、土曜日の夕方だったため、月曜日に電話することに。「まだ悪いものと決まったわけじゃないし……」と思いながらも、不安に駆られスマホで「乳がん」「しこり」「乳がん勘違い」などと検索せずにはいられませんでした。しこりについてですが、以前乳がんのしこりのサンプルを触ったときは、梅干しの種みたいにゴリゴリとしている印象だったのですが、私の「しこりらしきもの」はゴムボールのような感じでした。「乳がん痛み」で検索すると乳がんのしこりは痛まないと書かれていたりして、「私の場合は痛みがあるし、大丈夫なんじゃないかな?」とも思いました。私は毎年健康診断を受けていて、8カ月前に受けた乳がん検診では異常なしだったのです。安心材料が欲しくて、自分の過去を振り返ったり、ネットでいろいろ調べていたのですが……。どんなに安心材料を集めて「私は大丈夫」と思おうとしても、本能では「これはヤバい」と言っているかのようでした。もしこのしこりが、「がん」ならば……。すでに「がん」かもしれないけれど、それでも「がん」じゃない自分でいられるのはこの週末が最後かもしれないと思ったのです。乳がんのしこりのタイプもさまざまあるようです。私は乳がんのしこりといったら、コリコリしたような硬さのあるものだとばかり思っていました。どの病気でもそうですが、いろいろなケースを知ることが自分自身を守ることにつながるんだと実感しました。次回は、病院を受診したときのお話をします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)【黒田先生からのアドバイス】乳がんは人によってさまざまな顔つきがあります。島野さんのようにしこりがある部分に痛みや炎症を伴うこともありますし、そうでないこともあります。胸の異変やしこりに気付いたら、自己判断せずに一度受診をしましょう。★関連記事:乳がんで右乳房を全摘。だいたひかるさんインタビュー「抗がん剤治療中、太らないようにサウナスーツでレンタルDVD店へ(笑)」#2★関連記事:「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで… #43歳で腎がんになった話 1★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年01月06日40歳独身で乳がんの告知を受けた、島野たみこさんの体験を描いたマンガを紹介します。今回は、乳がんと診断を受ける前の、胸の異変に気付いたときのお話です。横になって休憩中、寝返りをした瞬間右胸がズキン!と痛んで……。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー初めまして。第1回緊急事態宣言真っただ中の2020年5月に、乳がんの診断を受けた島野たみこです。思い悩むことが多いですが、手探りで得た経験をお伝えできたらと思います。自分の胸の異変に気付いたのは、リモートワークにも余裕が出てきたある日のできごとでした。リモートワークに慣れてきたとは言え、自宅でずっとパソコンで作業しているとやっぱり疲れます。「ちょっと横になろう……」と寝転び、寝返りした瞬間、右胸にズキン! とした痛みが走りました……。今までなかったことに「え?」となる私。この痛みがきっかけで胸の異変に気付くことができました。このときに気付けてよかったとも思いますし、もっと早くに気付けていたら……とも思います。次回は、痛みがきっかけでしこりに気が付いたときのお話をします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)★関連記事:乳がんで右乳房を全摘。だいたひかるさんインタビュー「抗がん剤治療中、太らないようにサウナスーツでレンタルDVD店へ(笑)」#2★関連記事:「調べておくべきだった…」子宮がん検診の結果を聞きに行って大後悔 #43歳で腎がんになった話 27★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年01月01日「どーでもいいーですよー」の枕詞とともに淡々と毒をはく芸風で、一世を風靡したピン芸人のだいたひかるさん。乳がんの経験を経て2021年5月に45歳で妊娠を発表し、現在は片づけを通して自身の人生を見つめるエッセイ『生きるために、捨ててみた。』の出版が話題を呼んでいます。2回目の今回は、乳がんの治療や病気をきっかけにはじめた片づけについてお話をうかがいました。★前回:38歳で不妊治療を開始。だいたひかるさんインタビュー「前向きに取り組めたのは夫のおかげです」#12016年に乳がんが見つかった――ご著書の中では2016年1月に乳がんが見つかったことにも触れています。だいたさん以前から自治体の乳がん検診と子宮頸がん検診を受けていたんです。うちはがん家系ではないのですが、ラジオ体操のハンコをもらうような感覚で毎年、検診に行っていました。でも、不妊治療を優先していたこともあり、2015年は乳がん検診を受けていなかったんですね。不正出血で不妊治療の予約をキャンセルし、「予定が空いたから乳がん検診に行ってこよう」と軽い気持ちで検診を受けたら乳がんが見つかったんです。――その場で乳がんがわかったのでしょうか?だいたさんそうです。触診で胸を開いた途端、先生が早押しクイズに答えるみたいに右胸をサッと触って「右、しこり」と言ったんです。自分で触ってみても、たしかにしこりが確認できました。――そのときの心境はどのようなものだったのでしょうか?だいたさんサッと触っただけで乳がんの可能性が高いと言われるなんて、「ヤブ医者なんじゃないかな」って思いましたね。「先生が間違ってるんじゃないのかな?」って自分の都合のいいほうへと考えようとしていました。――その後の精密検査で乳がんが確定したということでしょうか?だいたさんエコー検査で右乳房のしこりの大きさは27mmとわかり、組織検査の結果ステージⅡAと診断されました。先生が手術や治療法について説明をしてくださったのですが、まるでお経を聞いているような感覚でした。「おすすめの治療法は何ですか?」と訊ねたところ「全摘です」とのことだったので、夫とも話し合って2016年2月に右乳房の全摘出手術を受けることになりました。手術と抗がん剤治療を受けたものの2019年に乳がんが再発――乳がんの告知から手術まで怒涛の1カ月だったのではないかと思います。だいたさんがんイコール死というイメージがあったので、人生お先真っ暗だなと思いました。どうしていいかわからないし、何が起きているのかもよくわからないし、冬の暗い海にひとり放り投げられたような気持ちでしたね。――暗い海の中で光は見えたのでしょうか?だいたさん夫から、がんに関する本やネットの情報は見ないようにと言われたんですね。代わりに鳥越俊太郎さんや登山家の田部井淳子さんなど、がんを克服して元気に過ごしていらっしゃる方の本を買ってきてくれました。そうした本を読むうちに「私もこちら側の人間になれるように頑張ろう」と思えるようになりました。――手術の際にリンパ節への転移が見つかり大出術になったと著書に書かれています。だいたさん脇の下のリンパ節を切除し、周囲の組織もあわせて45mmの塊を摘出する大きな手術になりました。転移が見つかったので、2016年4月から半年ほど抗がん剤治療を受けることになりました。――抗がん剤治療にはつらい副作用が生じるイメージがあります。だいたさん脱毛でハゲ散らかしましたし、痛みやだるさもありました。ただ、体って慣れてくるものなんですよね。私の場合、抗がん剤を投与して2~3日はつらくても、4日目くらいからはスーパーに買い物に出かけたりしていました。あと、乳がん患者は太るのはよくないと言われているので、体調のいい日はサウナスーツを着て走ってレンタルDVDを借りに行ったりしていました(笑)。――2019年3月には乳がんが再発したことがニュースになりました。だいたさん術後に定期的に受けている検査で、右乳房に4mmの腫瘍が見つかったんです。私は右乳房を全摘しているのですが、稀に再発が見られることもあるらしいんです。手術で腫瘍を摘出して、その後は放射線治療を受けました。乳がんを患ってから片づけを始めた――乳がんをきっかけに片づけに目覚めたそうですが、そこにはどんな思いがあったのでしょうか?だいたさん病気になったことで夫にはいろいろと迷惑をかけています。それに加えて、自分の過去のモノたちの尻ぬぐいをさせるのは申し訳ないと思ったんですよね。それまでは人生がいつまでも続くような気がしていたのですが、乳がんになってからは自分の時間に限りがあることがわかったんです。だから、自分が動けるうちに片づけられるものは片づけよう、人の悪口が多めの日記とかは自分で捨てておかなくちゃって(笑)。――ご自身が少しずつ変わられていったということですよね。だいたさん過去は変えることはできないですけど、自分は変えられますから。モノを通して自分の過去と決別して気持ちを新たにするという意味では、片づけは自分自身を変える大きなきっかけになるのだなぁと実感しています。次回は、不妊治療の再開と妊娠、今後の目標などについてお話をうかがいます。<だいたひかるさんプロフィール>1975年埼玉県生まれ。「どーでもいいですよー」の持ちネタで大ブレイクし、2002年R-1ぐらんぷり初代チャンピオン。バラエティ番組やCMなど多方面で活躍中。文房具大好き芸人として文房具のプロデュースなどにも携わっている。著書に『生きるために、捨ててみた。』(幻冬舎)<著書>『生きるために、捨ててみた。』だいたひかる著/幻冬舎1320円(税込)★関連記事:室井佑月さんインタビュー「乳がんが見つかったことはいろいろな意味でラッキーでした」#3★関連記事:「行ってよかった!」初めての全額自己負担の乳がん検査コース【体験談】★関連記事:「お金、どうなる?」がんにかかった費用を計算してみたら… #43歳で腎がんになった話 24著者/熊谷 あづさライター。1971年宮城県生まれ。埼玉大学教育学部卒業後、会社員を経てライターに転身。週刊誌や月刊誌、健康誌を中心に医療・健康、食、本、人物インタビューなどの取材・執筆を手がける。著書に『ニャン生訓』(集英社インターナショナル)。
2021年12月27日生まれてから半世紀が過ぎてしまった、エッセイマンガ家の月野まるさん。アラフィフ母ならではの日常を描いた紹介します。前回、インプラント治療でオペが決まった月野さん。オペ当日、緊張がMAXになった月野さんは……。★前回:「恐怖!」インプラント治療を開始、オペにおびえるチキンな50代 #生まれて半世紀 10こんにちは、生まれて半世紀を過ぎた月野まるです。インプラント治療のオペ当日……。同意書にサインしたり、レントゲンや麻酔をしたしたときは結構余裕だったのですが、手術室へ移動し、血圧のバンドなどを取り付けられると、一気に心拍数が110まで上昇!緊張で上がることはよくあるようですが、そう聞いてもやっぱり怖い~。顔に布がかけられたときは「うぉおお~手術っぽい!」「ドラマとかでよく見るやつだ!」とさらに心臓がばっくんばっくんして緊張MAX!でも、顔にかけられた布がいい香りで、リラックスしていくうちにいつの間にか切開されていました。土台を埋め込むときも、工事現場のように響くらしいと聞いていたけれどそこまででもなく、「え? 終わり?」と思うほどあっという間。結果……。全然大丈夫だった!むしろ麻酔なしで軽いむし歯を治療するときのほうが、私的にはよっぽど怖い。ありがとう麻酔! ありがとう先生!医学の進歩に大感謝です!!※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/川田悟司先生(川田歯科医院院長)★関連記事:「えっ!?」角膜再生のためサングラス生活を続けた結果、医師から驚きの声が #アラフィフ雑記帳 4★関連記事:「2年間はなんだったんだ…」お別れの気持ちを込めてはいてみたら驚愕! #くそ地味系40代独身女子 35★ウーマンカレンダー連載をもっと読む著者/月野 まる(52歳)生まれてから半世紀過ぎてしまったアラフィフ母。カフェで働く長男と大学1年生の次男の息子2人を持つ。コミックエッセイ『ナイフみたいにとがってら』(KADOKAWA)より書籍発売中!Instagram:@maru_tsukino
2021年11月26日女性が最もなりやすいがんといわれる乳がん。早期発見すれば助かる可能性が高いとされるが、コロナ禍の自粛によって、検診受診率が激減しているという。危機感を募らせる現場の医師に、実情を聞いた--。「乳がんの進行度合いはステージ0~4に分けられ、数字が大きくなるほど進行していることを表しています。今年の4月に受診した50代の女性は、ステージ4と診断されました。ほかの臓器への転移がある状態です。彼女は’19年の終わりごろから胸のしこりが気になっていました。けれど、コロナ禍になり、親の介護もしていたので外出を控えた結果、受診するのを1年半も先延ばしにしてしまったんです」そう話すのは、ときわ会常磐病院・乳腺外科の尾崎章彦医師。尾崎医師は、何かしらの症状や違和感があってから初回受診するまでの期間と、その際にステージ3、4と診断される割合を独自に調査している。「3カ月以内に初回受診した乳がん患者で、ステージ3、4だったケースは68人中7人で10.3%。3~12カ月を要した患者は、11人中2人で18.2%とがんが進行した人が増加しました。さらに12カ月以上を要した患者に至っては、18人中12人、66.7%がステージ3、4と診断されるという結果となりました。自覚症状に気づいてから初回受診までの期間が長引くほど、がんが進行してしまうのです」一方、早く見つければ見つけるほど生存率は上がる。【乳がんのステージ別生存率】〈1期〉2cm以下のしこりで、リンパ節への転移がないと思われるもの5年生存率:100%/10年生存率:98%〈2期〉2cmを超える5cm以下のしこりがある、もしくはリンパ節への転移が疑われるもの5年生存率:95.8%/10年生存率:88.4%〈3期〉しこりが5cmを超えるものや、しこりが皮膚などに及んでいるものなど5年生存率:80.8%/10年生存率:63.8%〈4期〉しこりの大きさを問わず、ほかの臓器に移転がみられるもの5年生存率:39.8%/10年生存率:19.2%※がんの統計2021 全国がんセンター協議会加盟施設における5年、10年総相対生存率より。ステージの説明は、日本乳癌学会の定義をもとに本誌作成。治療開始時のステージが1もしくは2と診断された患者では、5年生存率はともに90%を超えている。さらに進行度合いによって、治療法も変わると昭和大学医学部外科学講座乳腺外科学部門・明石定子教授。「早期に発見できれば、術後の抗がん剤が不要な場合もあります。一方で、がんが進行すればするほど治療による体への負担、そして金銭的な負担も大きくなっていきますから、早期発見は本当に大切なことなんです」■乳がん検診では超音波とマンモを併用乳がんの早期発見のため、活用したい定期検診。乳がんを見落とさないためには検診の受け方にもコツがいると明石教授は語る。「日本人に多い高濃度乳房(乳腺と靱帯が密集している乳房)だと、X線マンモグラフィーでは乳房画像が白く写るため、発見しにくい場合があります。そのため、マンモグラフィーと超音波(エコー)検査を併用するのがおすすめです」明石教授によると、7万人超の40代日本人女性が参加した臨床試験では、X線マンモグラフィーと超音波検査を併用することで、1.5倍も多く乳がんを検出できたというデータがあるという。また、日ごろから自分の乳房に関心を持つことも大事だと、明石教授は強く主張する。「自分で触ってみてしこりなどを見つけたり、何か少しでも変化を感じたら必ず受診する。そして定期検診も受ける。それが、乳がんの早期発見につながります」
2021年11月10日■前回のあらすじ予想の斜め上を行く提案をしてきた夫に、「私がちゃんとしなきゃ」と一念発起。数日後、再び話し合いが行われました。今回は私のお金から借金を返して、旦那が私に毎月返済するという形になりました。毎月無理のない範囲で定額返済し、ボーナスが出たらその月は多めに返す、という感じです。私自身は19歳の頃から大きなトラブルもなくクレジットカードを使い続けてきたので、カードを持つと金銭感覚がおかしくなって失敗するという感覚がわかりませんでした。でも、世の中にはそういうタイプの人も居るんだなぁと…。そして、それが旦那だったんだなぁと…。今の時代は、電子マネー化とか脱現金とか言われてるけど、こういう人たちが居るから現金も必要なんだなとわかりました。そして今後は、私のカードだけでやってくことにしました。次回に続く「リボ払いで大失態した話」(全17話)は17時更新!
2021年11月05日ファイナンシャルプランナーの大野先生が、2022年4月から始まる不妊治療の保険適用について教えてくれました。特定不妊治療に対しても保険適用となり、不妊治療の自己負担額が軽減されることになりました。 2022年4月から何が変わる?2021年9月時点では、不妊治療の保険適用(健康保険の対象)は一般不妊治療(タイミング指導、卵巣刺激法、人工授精等)に限定され、特定不妊治療(体外受精、顕微授精)は助成制度があるのもの、保険適用ではありません。しかし、2022年4月から特定不妊治療も保険適用となる予定です。今回は、2021年9月時点で決まっている2022年4月からはじまる特定不妊治療の保険適用の概要と民間の医療保険についてお伝えします。 2022年4月から保険適用される内容は?2021年9月時点では、特定不妊治療(体外受精・顕微授精)は健康保険の適用とはならず、原則全額が自己負担となります。厚生労働省の調査(日本産科婦人科学会に不妊治療実施機関として登録されている医療機関622施設・2021年10月~11月)によると、体外受精の1回あたりの費用の中央値は37万円~58万円でした。 2021年1月からの支援制度では、妻の年齢が43歳未満で6回までの特定不妊治療では、1回あたり30万円の助成が出ますが、費用が高額になった場合にはこの助成があったとしても、自己負担額は決して少ない額ではありません。そのため、2020年9月の閣議決定により、2022年4月から特定不妊治療に対しても、保険適用となり3割負担または高額療養費の範囲内の負担とされ、不妊治療の自己負担額が軽減されることになりました。詳細は、今後発表される予定ですが、衆議院選挙の結果等によっては内容が変わる可能性もありますので、特定不妊治療を保険適用後に受けたい場合には、厚生労働省や健康保険組合等のサイトを確認するといいでしょう。 なお、独自の不妊治療の助成制度を設けている自治体もあり、金額の増額や対象年齢の拡大、諸費用の負担など全国一律の助成にプラスして助成金を受け取れることもありますので、お住まいの自治体に独自の不妊治療の助成制度がないかも確認するといいでしょう。 保険会社の医療保険で不妊治療の費用が出るものも上記では、2021年9月時点では自己負担である特定不妊治療が、2022年4月からは保険適用になり自己負担額が減る可能性がある内容についてお伝えしましたが、ご自身で備える場合については、保険会社の医療保険等で対応できるものもあります。不妊治療を始める前に加入して、保険会社指定の期間を経過する必要がありますが、不妊治療に対応している医療保険について、主なものを簡単にご紹介します。 なお、保険商品については、筆者やベビーカレンダーが推奨するものではありませんので、詳細は各保険会社・保険代理店等にお問い合わせください。 日本生命(ニッセイ 出産サポート給付金付3大疾病保障保険 ChouChou!)三大疾病・死亡・出産・特定不妊治療の際に保険金が支給される保険です。特定不妊治療は加入後2年を過ぎると支給対象となり、採卵または胚移植1回につき1回目~6回目は1回あたり5万円、7回目~12回目は1回あたり10万円支給されます。また、満期を迎えると満期一時金が受け取れます。 三井住友海上あいおい生命(女性サポート給付金付ガン診断給付特約)医療保険の特約(オプション)です。ガン・出産・特定不妊治療の際に保険金が支給される保険です。特定不妊治療は加入後2年を過ぎると対象となり、採卵または胚移植1回につき1回目~6回目は1回あたり2.5万円、7回目~12回目は1回あたり5万円支給されます。また、満期を迎えると満期一時金が受け取れます。 その他、アクサ生命の医療保険(スマート・ケア)やはなさく生命の医療保険(はなさく医療・女性医療特約)では、1回限りですが、採卵・胚移植等を対象に保険金が支給されます。いずれも現在不妊治療している人ではなく、今後の不妊治療に備えて加入・活用するものとお考え下さい。これらの保険が気になる方は情報収集をしたうえで、保険会社や保険代理店に確認しましょう。 少子化を踏まえ、保育料の無償化や子ども医療費の負担軽減など、十分ではないかもしれませんが、様々な子育ての政策・助成制度があり、今回の不妊治療の保険適用もその一環です。不妊治療を希望する人は、全国一律の制度と都道府県・市区町村独自の制度を確認しながら、最大限助成が受けられるように情報収集をすることをおすすめします。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2021年09月19日若いころに治療した銀歯が取れてしまった、あるいは歯茎が腫れてしまったので歯医者に行ったのはいいが、保険診療か自由診療か、治療法に選択肢があって決められないという人が増えている。「歯科医院で提示された治療法に納得がいかず、『この方法でいいのでしょうか』と私たちのところに相談に来る人も多いです。人生100年時代、ご自身に合った治療法を選ぶことは、歯を守るだけでなく、長生きすることにもつながりますので、後悔しない歯の治療法を選びましょう」そうアドバイスするのは、ジャパンデンタルクリニックの田名網宏樹院長。残った歯が少なく、噛む力が弱い人ほど認知症の発症リスクが高くなることは数々の研究でわかっている。50代以降、若いころに治療した歯を再び治療する機会が増えてくるので、放っておかずにしっかり治しておきたい。「かぶせた銀歯など保険診療で治療した歯の耐用年数は2年ほどといわれています。少し痛みがあってもそのままにしていませんか?銀歯の下でじわじわ虫歯が進行して、根の先に膿がたまってしまうこともあります。また、中高年に多い歯周病になると、歯周ポケットが4ミリメートルより深い中度で歯槽骨が半分近く溶け始め、7ミリメートル以上溶けると歯を支えられなくなります。まずは、しっかりと虫歯と歯周病を治したうえで、歯がなくなった場合は人工物で覆う義歯を選びます。いくつか種類があるので、費用面だけでなく、治療期間や適しているかどうか総合的に判断します」(田名網院長、以下同)■失った歯をカバーする3つの方法とは?失った歯をカバーするにはブリッジ、入れ歯、インプラントの3つの方法がある。それぞれの特徴、メリット・デメリットを教えてもらった。【ブリッジ】失った歯のスペースに“ブリッジ(橋)”をかけるように連結した人工歯をかぶせる治療法。ブリッジをかけるために、失った歯の隣の歯を削る必要がある。〈特徴〉抜けた歯の両隣の歯を土台にして、連結した人工歯をかぶせる。人工歯の材質によって保険診療と自由診療のどちらかを選択できる。〈メリット〉固定式なので義歯でも違和感なく噛むことができる。〈デメリット〉ブリッジをかける位置によって、片側、または両側の歯を削る必要がある。〈治療費の目安〉保険診療:1本・2万円〜。自由診療:1本・8万円〜。「固定式なので違和感なく噛むことができますが、虫歯がなくても隣の歯を削らなければならないので、抵抗感を抱く人もいます。治療費は保険適用で2万円から。保険診療で使える素材は限られていて、銀歯か銀歯の外側を白い素材で覆うハイブリッドなどの方法がありますが、ハイブリッドは強度が低く、隣の歯を削る量が多くなるというデメリットがあります。見た目が気になるという人は、自由診療でセラミック素材のものを選ぶこともできます」【入れ歯】隣の歯に金属のフックをかけて、歯を補う「部分入れ歯」と、すべての歯を補う「総入れ歯」があり、部分入れ歯は1本からでも作ることができる。〈特徴〉保険診療と自由診療のどちらかを選択できる。〈メリット〉ほかの歯を削る必要はなく、一度で多くの義歯を入れることができる。〈デメリット〉毎日取り外して手入れをしなければならないので、手間がかかる。噛む力が弱く、違和感を覚えることがある。〈治療費の目安〉保険診療:1本・1万5,000円〜。自由診療:1本・16万円〜。「健康な歯を削るのでブリッジは抵抗がある、という方には入れ歯、インプラントの選択肢がありますが、インプラントよりも治療費が安いのは入れ歯です。毎日就寝前には入れ歯を外して、洗浄剤で洗うといったお手入れが必要なので手間はかかりますが、手術や健康な歯を削る必要がないので、当院で選択する人は多いです」金属製のフックが引っかかるのが気になるという人には、ノンクラスプデンチャーという歯茎に装着するタイプの入れ歯がある。自由診療で1本約16万円から。【インプラント】インプラントは、歯の根元から顎の骨に、ネジのような器具を使い人工歯を埋め込む方法。顎の形など骨格によってこの方法が適さない人もいる。〈特徴〉失った歯の根元にある顎の骨に、ネジのような器具を使い、人工歯を埋め込む。プラスチックやセラミックの素材があるが、一般的には自由診療。〈メリット〉隣の歯を削らずに歯を固定できる。しっかりと強く噛むことができ、見た目も自然な仕上がりになる。〈デメリット〉手術が必要で治療期間が長い。多くは自由診療なので治療費は高額になる。〈治療費の目安〉自由診療:1本・50万円〜。「自由診療なので1本約50万円以上かかります。安さを売りにしている歯科医院は大事な工程を省いている可能性があるので気をつけましょう。インプラントは隣の歯を削らなくても単独で歯を固定できますが、手術が必要で、治療期間は3カ月〜最長3年かかることもあります。また治療後は、インプラント周囲炎にかからないように定期的なクリーニングと検診が必要になります」一度、歯の治療を始めたら元に戻すことは難しいので、事前に医師の説明をよく聞き、納得がいかないときはセカンドオピニオンを受けてもいいという。健康で過ごすためにも、適切な治療をし、しっかり噛める歯をキープしよう。
2021年09月09日公益社団法人 日本放射線腫瘍学会事務局(JASTRO)は、日本人のがんに関する知識や放射線治療に関するイメージの変化を明らかにすることを目的に、健康成人を対象とした調査を昨年に引き続き実施しました。調査の背景には、がんの3大治療の一つとされる放射線治療の施行件数が他の治療法より少なく、諸外国と比較しても大きな隔たりを認める日本の現状があります。そこで人々のがん治療に関する知識量や情報量、治療に関するイメージを明らかにするために本調査を実施しました。また、同時期に乳がん患者に対しては、これまで患者目線に立った治療の印象や放射線治療の認知度などについての報告が少なく、国内の実状を明らかにするために調査を行いました。<調査結果の主なポイント>【健康成人調査】◆放射線治療に関する正しい知識がまだまだ不十分であることが明らかに。◆がんの3大治療のイメージ、放射線治療はわずかだが全体的に良い方へ推移。◆中でも『治療後も生活の質が保たれる』が昨年と比較して10.1ポイント上昇。◆「治療期間が短い」や「治療と就労の両立が可能」も5ポイント以上アップ。【乳がん患者調査】◆乳房温存手術後に本来必要な放射線治療を受けていない人が1割超。◆放射線治療で「髪が抜ける」「入院が必要」など誤ったイメージを持つ人が多い。◆放射線治療を実際に受けると、治療前に思っていたより楽だったと感じる人が4割超。◆手術・化学療法に比べて、放射線治療は勤務状況に変更をきたしにくい。〔調査概要〕■調査方法 :インターネット調査■調査実施期間 :2021年5月10日(月)~5月11日(火)■調査実施委託先:株式会社マクロミルケアネット■監修 :東京大学医学部附属病院放射線科中川恵一、扇田真美、南谷優成、向井智哉〔健康成人調査 対象〕■調査対象 :がんと診断されたことがない20歳以上80歳未満の日本人男女■解析サンプル数:3,090(男性1,570、女性1,520)〔健康成人調査 回答者属性〕男性20代 :249名 8.1%男性30代 :312名 10.1%男性40代 :316名 10.2%男性50代 :349名 11.3%男性60代以上:344名 11.1%計 1,570名女性20代 :290名 9.4%女性30代 :300名 9.7%女性40代 :296名 9.6%女性50代 :321名 10.4%女性60代以上:313名 10.1%計 1,520名〔乳がん患者調査 対象〕■調査対象 :乳がん患者※初発の乳がん診断後1年以上5年未満の女性患者■解析サンプル数:309名〔乳がん患者調査 概要〕■回答者属性女性20代 :1名 0.3%女性30代 :13名 4.2%女性40代 :105名 34.0%女性50代 :120名 38.8%女性60代以上:70名 22.7%■乳がんステージ0期 :6名 14.9%1期 :122名 39.5%2期 :90名 29.1%3期 :31名 10.0%4期 :9名 2.9%正確なステージ不明:11名 3.6%【健康成人調査】■健康成人調査:がんの放射線治療、正しく認識されていない現状明らかに問いの文章内容が「正しい」、「誤り」か「わからない」のいずれかで回答。3,090人の参加者の中から、「全てわからない」と回答した284人を抜いた2,806人の正答率は図1の通りです(正答率が高い順)。今回の調査から、放射線治療ががん治療に使われているという事実はおおよそ理解されていますが、その詳細に関しては知らない人が大半であるという実情が明らかになりました。放射線治療はテクノロジーの進歩とも結びついており、治療技術の進歩も目覚ましいものがあります。また、治療費も手術・化学療法と比べて安い場合が多く、通院で治療ができるため、仕事や生活との両立も可能です。しかし、欧米と比べると、まだまだ放射線治療が行われる割合は少ないのが現実です。図1■健康成人調査:がんの3大治療のイメージがん治療のイメージに関して昨年と同じ設問で回答してもらい、その結果を比較しました(2020年調査条件「がんと診断されたことがない20歳以上70歳未満」サンプル数3,094)。以下の結果は2020年調査に合わせ、2021年は20歳以上70歳未満のデータ2,885人を対象としています。双方を比較したところほとんど変化が見られない手術や薬物療法に比べ、放射線治療ではわずかながらもそのイメージに有意な向上(p値図2年代別に放射線治療のイメージの変化をみると、図3のように20代から60代まですべての年代で肯定的に受け止めています。中でも50代(p値図3詳細なイメージの変化をみると、「とてもそう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた人の割合が、『治療後も生活の質が保たれる』が34.3%から44.4%と10.1ポイントも上昇しました。『他の治療法と比べて治療期間が短い』が19.1%から26.0%とこちらも6.9ポイント上昇しています。また『治療と就労の両立が可能』は33.8%から39.3%に5.5ポイント上昇しました。一方で、「イメージがつかなくて怖い」と回答した割合が今年は「とてもそう思う」「どちらかといえばそう思う」を合わせて54.7%で、昨年の51.5%から3.2ポイント上昇する結果となりました。また、放射線治療の正しい知識の設問と合わせて比べると、放射線治療に関する正しい知識を持っている人ほど、放射線治療に対して全般的に肯定的な意見を持っており、『完治率が高い』『昔と比べて治療技術が進歩している』など個々の項目に対してもより肯定的であることが明らかになりました(図4-1、図4-2)。図4-1、図4-2【乳がん患者調査】■乳房温存手術患者の13.6%が放射線治療を受けていなかった乳がん初回治療において、乳がん患者309人のうち乳房温存手術を実施した人は49.8%(154人)、全切除術を実施した人は46.3%(143人)でした。乳房温存手術後には原則的に放射線治療を追加することが必要ですが、乳房温存手術を受けた患者154人のうち、放射線治療を受けていない人の割合は13.6%でした*(図5)。図5■乳房温存手術後に放射線治療が必要であることを知った時期「診断から手術までの間」が最多乳房温存手術後は標準治療として放射線治療が必要であることを知った時期は、「乳がん診断から手術までの間に知った」が72.1%と最多で、「乳がんになる前から知っていた」は11.7%に留まりました。また、「乳がん手術後に知った」が9.7%いたほか、「今まで知らなかった」は6.5%いました(図6)。図6■乳房温存手術後に放射線治療が必要であることの情報源、乳腺外科医からが80.3%と最多乳房温存手術後に放射線治療が必要であることを知っていた人を対象にどのように情報を得たのか訊いたところ、一番多かったのが「乳腺外科医から聞いた」80.3%で、次いで「テレビ・インターネット・本・新聞などの医療機関以外の情報」22.9%、「放射線治療医から聞いた」は9.2%でした。広報活動などを通じて、患者の放射線治療のリテラシー向上を図る必要があると思われます(図7)。図7■放射線治療前後の印象の変化、治療後に「大変」と感じた割合は22.7ポイント減少乳がん治療を受ける前のそれぞれの治療に対する印象と、実際に治療を受けた後の印象について尋ねたところ、放射線治療では治療前に「とても大変」「どちらかと言えば大変」を合わせた割合が83.4%でしたが、治療後では60.7%と22.7ポイントも減少。治療前のイメージと違い大変ではないが7.4%から23.9%と16.5ポイント増えました。他の治療法と比較しても治療後に大変だったという人の割合は放射線治療が一番少ないことが明らかになりました(図8)。図8■放射線治療で「髪が抜ける」「入院が必要」など誤ったイメージを持つ人が多い治療前の放射線治療のイメージについて聞いたところ、「髪が抜ける」13.3%、「入院が必要」8.7%など誤ったイメージを持っている割合が多いことが分かりました(図9)。図9■放射線治療を実際に受けると、治療前に思っていたより楽だったと感じる人が4割超治療後の印象において「手術、放射線医療、抗がん剤・分子標的薬」いずれの治療法も実施した回答者に絞ってみたところ、「治療前に思っていたより楽だった」と回答した割合は放射線治療が41.4%と他の治療法よりも高い結果が出ました(図10)。図10■標準的な放射線治療の治療回数を約7割が許容できると回答乳がんの術後の放射線治療の標準的治療回数は15-30回ですが、放射線治療を受けた回答者に許容実施回数について尋ねたところ、一番多かったのが「25-29回」で30.1%、次いで「10-14回」19.6%、「30回以上」17.2%の割合の順となり、7割以上の人が標準的な治療回数は許容できると考えていることが分かりました(図11)。図11■放射線治療は満足度の割合が高いことが明らかに「手術、放射線治療、抗がん剤・分子標的薬」いずれの治療法も実施した人では「放射線治療」の満足度が85.7%と他の治療法よりも高い結果となりました(図12)。図12■手術・化学療法に比べて、放射線治療は勤務状況に変更をきたしにくい診断時に働いていたかどうか尋ねたところ、全体の62.5%が働いていたと回答。そのうち、65.8%が勤務状況の変化があったことが分かりました。具体的には「休職した」が28.0%で最多、次いで「退職した」20.2%、「時短勤務した」15.0%の順となりました(図13)。図13勤務状況の変更理由となった治療法を見ると手術が54.1%と最も多く、次いで抗がん剤・分子標的薬22.6%で、放射線治療は16.5%と3大治療法の中では最も少ないことが分かりました。これにより、放射線治療は仕事に影響を及ぼしにくいことが明らかになりました。■個人年収の変化、30.6%が減収と回答治療前と治療後の個人年収の変化について尋ねたところ、最も多かったのは「変わらない(50万円未満の増加または減少)」で67.9%でしたが、30.6%が50万円以上の減収になったことが明らかになりました(図14)。図14〈放射線治療を受けて治療前後で異なっていた点の患者の声(抜粋)〉・治療前はメディアからのイメージが先入観として不安が大きかったが、関係者にカミングアウトしたり、医療者や体験者の話が大きく参考になり、思っていたより負担が少なかった。メディアの情報も基準となっていて、負担が少ない分自信につながった。(東京都 53歳 会社員)・放射線治療自体は想像していたよりも楽だったが、毎日通院しなければならないのが大変でした。(神奈川県 53歳 専業主婦)・放射線治療に毎日通うので体力的に大変だったが、短時間で終わるので最後まで通うことができた、治療前はすごく嫌だと思っていた。(東京都 44歳 専業主婦)〈放射線治療に対する意見や要望(抜粋)〉・しょうがないことですが、男性が対応してくれていたこと。やはり女性のほうが嬉しいです。(群馬県 48歳 パート・アルバイト)・体中に放射線を当てるための線を描かれるのが嫌だった。(京都府 47歳 専業主婦)・放射線治療は特に苦痛だと思わなかったが、毎日通うのが面倒であった。コロナ禍だったので、治療が中断するのではないかと不安だった。(兵庫県 50歳 自営業)・私は職場の理解を得られたので問題なく行えましたが、毎日通院するのは仕事をしていると辛いと思いました。ですが、診察と違って予約時間通りに行われるので、スケジュール調整はしやすいと感じます。(兵庫県 48歳 パート・アルバイト)・放射線治療は大変でしたが、女性スタッフの方がとても親切で、痛々しい胸のケアを親身になって治療法を教えてくれたのが嬉しかったです。(兵庫県 43歳 会社員)・できれば女性技師の方にやってもらいたい。(千葉県 46歳 会社員)・この治療でがんが死滅するのなら、絶対にやるべき。(広島県 51歳 専業主婦)〈今回のアンケート調査結果から〉■東京大学大学院医学系研究科 総合放射線腫瘍学講座 特任教授中川恵一放射線治療は、臓器の形態や機能を温存できることが最大の特徴です。また、体への負担も少ないため、通院が原則です。費用も99%近くのケースで健康保険が利きますから、高額な自己負担は不要です。手術と放射線治療が同等の治療効果を示すがんは少なくありませんが、日本では欧米ほど行われていません。アメリカでは新規のがん患者の約半数が放射線治療を受けていますが、日本ではその半分程度と考えられています。公益社団法人 日本放射線腫瘍学会では、昨年度に引き続き一般人を対象に、がん治療に関する知識や放射線治療に関するイメージについてアンケート調査を実施しました。その結果、まだまだ、誤解が多いことが分かりましたが、全体的なイメージとしては、前年よりも肯定的となり、特に、50代、60代では、有意なイメージの改善が見られました。放射線治療の個別のイメージについては、『治療後も生活の質が保たれる』が34.3%から44.4%と10.1ポイントも上昇しました。『他の治療法と比べて治療期間が短い』も6.9ポイント、『治療と就労の両立が可能』も、5.5ポイント上昇していました。一方で、「イメージがつかなくて怖い」と回答した割合が今年は54.7%で、昨年より3.2ポイント増える結果となり、放射線治療の普及に向けたさらなる啓発活動の必要性も明らかになりました。■東京大学医学部附属病院 放射線科助教 放射線治療専門医扇田真美乳がんは日本人女性で最も多いがんで、放射線治療を受ける患者さんの大きな割合を占めます。乳房温存手術後は原則として放射線治療を行うことが標準治療なのですが、そのことを事前に知らない方が多いことが今回の調査で明らかになりました。放射線治療が必要なことを知ったきっかけは乳腺外科医からという回答が多く、一般の方への周知や放射線治療医の関与が低いことが分かりました。アメリカでは放射線治療を行うかどうかに関わらず、乳がんの治療前に放射線治療医からも話を聞くそうです。日本では放射線治療医の人数も少なく同様の体制をすぐに整えるのは難しいかもしれません。しかしながら今回の調査の結果、放射線治療について誤ったイメージをもっていたり、実際に治療を受けてみると思ったよりも楽だったと感じる方が多いことから、もっと放射線治療について皆様に知ってもらうよう我々放射線治療医は努めていかなくていけないと感じました。乳がんは他のがんと比べて就労・子育て世代が多く、治療と仕事や家事育児の両立が問題となることもあります。就労状況の変化以外にも治療のために様々な影響がでていることと思います。患者さんの状況に応じた治療ができるよう努めていきます。今回の調査結果が多くの方々に放射線治療について興味をもっていただくきっかけとなることを願います。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年08月31日がんになってから、命に限りがあることを重々感じた――。だいたひかるさん(46)は、不妊治療中に乳がんが発覚し、全摘手術を経てまさかの再発。もうわが子は望めない、と一時は絶望した。そんなさなかで、支えたのは夫の小泉貴之さん(44)だった。年齢という現実と、がん治療中断のリスク。けれど、2人は、命を懸けて最後の受精卵に賭けると決めた。そんな2人に奇跡が起きた。取材当時、妊娠14週目。3人目の家族は、来年誕生する予定だ。今年の5月、体外受精で妊娠したことをブログで公開。だいたさんは45歳で、“超高齢出産”といわれる年齢になっていた。「ここまで来るのに、手こずりまくりでした。今日はブログに書ききれなかったことも、お話ししますね」■「不妊治療当時、自分は彼女への配慮が足りなかった」だいたさんが38歳、小泉さんが36歳のときのゴールインだった。だいたさんの年齢のこともあり、結婚してすぐに子どもを作ろうと、仕事をセーブして妊活に励んだ。翌年には婦人科へ行き、排卵日にタイミングを合わせる方法で1度目で妊娠できた。しかし、超初期での流産が続いてしまう。「当時の自分を思い返すと、すごく甘く考えていたし、彼女への配慮が足りなかったなと思います。仕事が忙しいということもありましたけど、もっと夫婦で話し合って、妻に寄り添う形をとるべきだったなと、今は特に思いますね」申し訳なさそうに話す小泉さんに、「夫婦関係、あのころがいちばんピリついてたよね。確かに私はカリカリしてたと思う」とだいたさんは懐かしそうに答える。人工授精を8回繰り返すが着床せず、体外受精専門のクリニックへ。だいたさんは40歳目前。長時間並ぶ必要があるほどに患者が多く、時間をやりくりして通った。しかし、最新医療の力を借りても妊娠しない。手を尽くしてもかなわないことがあると、2人は痛感させられたという。そして湧き上がってくる、後悔の気持ち……。「年齢って怖いなって思いました。人工授精とかすっ飛ばして、体外受精をやるべきだったと、すごく後悔しました。専門のクリニックだと、39歳11カ月とか、月齢までカルテに書かれます。タイムリミットまであと何カ月?って焦りました」そのうえ、採卵、移植は、1回で約30万円かかる高額な治療だ。リミットへの不安に追い打ちをかけるように、費用面も大きな負担となっていった。凍結している受精卵はこの時点でたった1つだけ。「受精卵の評価があるんですが、かなりよいグレードだと言われていました。次は採卵じゃなくてその受精卵を移植しよう!ってなったんです」ところが、移植する当日に不正出血があり、中止になってしまったのだ。「当時は不妊治療の日程に合わせて生活してました。移植がなくなり、急に暇になったので、乳がん検診に行ったんですね。そこで右胸にがんが見つかりました」急転直下、病気に翻弄される生活が始まった。結果は悪性。全摘も視野に入れるという診断だった。ぼうぜんとするだいたさんの顔を「見られなかった」と小泉さん。再発リスクを減らすため、2人は、右胸全摘手術を決めた。その一方で、不妊治療がやはり気になる。絶対に、あきらめたくない。小泉さんは、がん治療の前にもう一回採卵して受精卵を凍結しようと提案するのだ。「私、がんになってから不妊治療してる人がキラキラして見えて、ああもうあのステージに立てないんだな。って思ったことが本当につらかったんです」とだいたさん。もう一つ、凍結できればと希望をつなげたが、採卵は失敗に終わった。空胞……針を刺したが、卵子が取れなかったのだ。「地獄に際限ないなと思いました。空胞って言葉のとおり、私、空っぽだって感じました。いちばん涙が出ましたね。あ、もうここで不妊治療は強制終了なんだと」■わが子が欲しいという思いと、母体の命。せめぎ合うなかで、2人は覚悟を決めた不妊治療への未練を残したままの2人に、全摘手術後も残酷な診断が待っていた。リンパ節に転移していたため、脇の下を切除し、45mmの塊を取り出した。抗がん剤治療も必要になると医師に告げられたのだ。さらに3年後、19年にまたも右胸に乳がんが再発。4mm大の腫瘍を日帰り手術で切除し、放射線治療を25回受けた。全摘後の再発は1割未満といわれている珍しいケースだ。当時の取材で、小泉さんは記者に「目標は不妊治療の再開」と話していた。対するだいたさんは、「何言っちゃってるのかな?」と思っていたそう。「2人でまだそういう話をしていなかったんですよ。再発してるのに危なくない?死んじゃうかもよ?って取材中に思っていました。でも、私ががんや不妊治療の不安で頭がごちゃごちゃしていたときに、彼に道を舗装してもらったような気がしました。悪いものができたら取る。その後なら不妊治療に戻れるかもしれないと」常に「次の手を打つ準備を」の心構えでいた小泉さんの支えもあり、再発後にはたいていのことなら乗り越える力がついていた。「イボ取るようなものかなって。まあそういう気持ちになれました」と言う妻に、「歯石取るようなもんだよ」と夫。理想は女性ホルモンを抑えるがん治療をあと3年続けることなのだが、45歳を迎えてすぐ、だいたさんは決意した。「私の乳がんが遺伝性かどうか調べる検査を勧められたんです。もし遺伝性だったら、卵巣でもがんが再発する恐れがある。でも結果、私は遺伝性じゃなかった。それならまたチャレンジしたいと思ったんです」 がんの治療を中断し、不妊治療を再開することにしたのだ。小泉さんは、少し眉間にしわを寄せて「実は複雑な心境だった」と話す。大事なのは、妻の命。「もし結果がよくなかったら、2人でいるだけで楽しいから、それでいいじゃんっていうふうに持っていこうとしていました」だいたさんが乳がんになってから5年、2人だけでも僕は幸せだと、伝えられていた「自信がある」。がんの再発のことは頭から離れず、葛藤はあるが子どもは欲しい。悩んだ揚げ句、これが最後と割り切り、腹をくくったのだ。「自分ががんになって、夫には申し訳ないという気持ちがあります。だけどがんになってから、命に限りがあることを重々感じたので、人生やり残したことがないようにしたいという思いが大きかったですね。凍結した受精卵の保存について、年に1回、更新手続きがあるんですが、その日だけ親になった気持ちになっていました。あのままだと70、80歳になっても凍結していて、絶対に後悔すると思ったんですよね」だいたさんは移植に向けて、半年かけて体調を整えた。小泉さんも全力でサポートした。移植後、1週間で結果が出る。夫婦でクリニックに聞きに行ったが、だいたさんは緊張して医師の顔を見られなかった。妊娠してる?それとも……?判定結果は陽性。2人はそろって「お~!」と歓喜の声を上げた。当日の状況そのままに、小泉さんは片手を高らかに上げて「お~!」と再現してくれる。その瞬間のうれしさと驚き、感動が伝わってくる。「僕は夢みたいだと思いました。妻はボ~ッとしていましたね」「第1段階を突破できたんだ!と思いました。うれしいですけどやっぱり流産など次の不安のほうが大きくて……。でも昔に比べて私は体が温かく感じるし、なんだかいけそうだなっていうことが多かったんですよね。すごくよい状態かもしれないって」珍しく目を潤ませるだいたさんに、全身からハッピーオーラを放つ小泉さん。不妊治療では、“43歳以上が12週の壁を越えるのは奇跡”という通説があるが、現在14週。つわりが落ち着き、胎児の健康を気遣って細心の注意を払って毎日を過ごしている。長い闘いの末、ようやく実感が湧いてきた2人がほほ笑んでいた――。
2021年08月16日