明治安田生命は、介護付有料老人ホームを運営する「サンビナス立川」を買収し、同社の子会社に統合したことを発表した。高齢化による介護ニーズの増大に対応するため、同社は、介護保障分野を死亡・年金・医療保障に次ぐ「第4の柱」として位置付け、介護関連サービスの商品販売の拡充を狙う。その一環として、介護付有料老人ホーム「サンビナス立川」の株式約90%を取得し買収、子会社化した。今後は、有料老人ホーム運営事業のほか、介護総合情報ポータルサイト「MY介護の広場」による情報提供、介護保険商品の検討・開発等をはじめ、介護に関するさまざまな保険商品の提供・充実を目指すとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月30日日本生命は、同社が4月2日から提供する「みらいのカタチ」の契約者・被保険者向け専用サービスとして、ニチイ学館との業務提携により、訪問介護相談サービス「ケア・ガイダンス・サービス」を開始することを発表した。「ケア・ガイダンス・サービス」は、介護に対する経済的な不安をはじめ、知識不足からの漠然とした不安、家族への負担に対する不安といった、精神的な不安に対して、ニチイ学館の専門家(ケアマネージャー等)が自宅を訪問し、無料で相談に応じるサービス。電話相談だけでは把握できない、住環境や地域特性等を踏まえ、一人ひとりに合ったアドバイスを提供する。同サービスは、4月2日以降の介護保障保険を含む「みらいのカタチ」の契約者・被保険者に加え、それぞれの配偶者、両親が利用できる。原則日本全国どこでも自宅でアドバイスを受けることができ、離れて暮らす両親にも適応される。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月29日国民健康保険中央会は14日、平成22年度上半期分の介護費等の動向を発表した。これによると、サービス件数は5,794万件(対前年同期比5.6%増)、サービス日数は6億3,707万日(同6.4%増)、介護費の総額は3兆9,476億円(同5.0%増)と、いずれも前年より5%以上の増加となった。地域密着型と居宅の両サービス費伸びが大きくサービス別でみると、居宅サービス費は1兆9,318億円(同7.3%増)、地域密着型サービス費は3,465億円(同9.7%増)、施設サービス費は1兆6,692億円(同1.6%増)となり、地域密着型サービスの伸びが顕著だったが、居宅サービスの増加も大きかった。また、受給者数は上半期平均で406万人(同4.5%増)となり、認定者数の同501万人(同4.2%増)に対する受給率では81.0%という結果となった。受給者の介護費月額は平均で16.2万円にそして、受給者1人当り平均介護費月額は、上半期平均で16.2万円だったという。これをサービス別でみると、居宅受給者が10.9万円、地域密着型サービスの受給者が22.3万円、施設受給者が33.1万円とのこと。なお、要介護度区分別にみると、受給者数は上半期平均で要介護2が78.3万人と最多で、介護費については、同じく要介護4が9,047億円で最大だったという。
2011年01月20日介護業トップのニチイ学館は、この4月から訪問看護サービスを開始すると発表した。開始はこの4月からで、現在ある在宅介護拠点等に併設するとし、平成25年度末までに100拠点を目標に開所するという。看護から介護までの一貫サービス提供が目的同社ではこれまで、顧客のライフステージに合わせた最適なサービスの提供と、多様化するニーズに対応するため、介護予防や在宅系介護サービス、居住系介護サービスといった介護保険内サービスから、家事代行サービス等の介護保険外サービスに至るまで、サービスラインアップの拡充を推進してきた。今回の訪問看護サービスの開始は、可能な限り住み慣れた自宅で自立した生活を営むことができるよう、医療機関との連携を密にしつつ顧客の療養生活をサポートして、医療(看護)から介護に至る一貫したサービスの提供体制の構築を図るものという。看護師の就業機会拡大と、サービス現場の活性化をまた同社は、当サービス推進にあたり、看護師の就業サポートや就業後のフォロー体制の強化、研修体制の強化等を積極的に推進することで、看護職や55万人にのぼるとも言われる潜在看護師の就業機会の拡大を図るとともに、同社の多彩なサービス提供現場での看護職の活性化に繋げるとしている。さらに同社の訪問介護事業所、通所介護事業所といった在宅介護拠点等への複合展開により、地域や顧客の利便性を追求すると共に、ニーズに即した有機的且つ効率的なサービス展開を推し進める。そして、医療関連事業で培った医療機関との太いパイプや、全国のトータル介護サービス基盤等、同社の経営資源を最大限に活用して、サービス間の相乗効果を追求するとしている。
2011年01月14日第一生命保険(株)のシンクタンク、(株)第一生命経済研究所は、全国の18~69歳の男女3,000名を対象に、「今後の生活に関するアンケート」を実施し、その結果を『ライフデザイン白書2011』としてまとめ、12月12日に刊行した。同研究所が、アンケート調査をもとに人々の生活実態や生活意識を時系列で分析したもので、今回が7回目、前回からは5年ぶりという。親子関係は重視へ、近所付き合いは希薄化へこの結果、家族では親子関係の推移を取り上げ、「子どもと余暇や休日を一緒に楽しんでいる」が、15年前と比べ父親(53.5%→68.4%)母親(68.9%→81.7%)ともに顕著な増加がみられたとのこと。地域社会では近所付き合いを取り上げ、全般に「親しくつき合っている」人が減少し、「あいさつをする程度」が増えている。特に郡部の「親しくつき合っている」の減少(45.5→33.0%)が顕著で、高齢化や過疎化から近所付き合いがしずらくなっているとみている。また消費では、こづかい額を取り上げ、2001年比で女性は2.2万円で変わらないものの、男性が4.1万円から3.7万円と大幅に減らされている実態だった。高齢期の生活では、介護サービスへの不安として、「サービスの利用料が高そうである」(47.9%)「満足のいくサービスが受けられるか不安である」(42.5%)などの回答が多かった。介護保険が始まって10年が過ぎたが、2001年と比べ介護に関して困ることや不安なことは、あまり改善されていないという。生活に役立つ内容を盛り込み、図表化でわかり易く同書には、生活に役立つ内容を盛り込むほか、図表を多く取り入れ用語解説を加えるなど、よりわかりやすく見やすい内容にしてあり、研究者、大学生のみならず、中高生における社会科・家庭科・ライフデザイン学科の学習教材としても最適な資料集とのこと。なお同書は、下記「ぎょうせいオンライン」サイトより購入が可能で、定価は 1,995円(税込み)となっている。
2010年12月17日厚生労働省は12年度の介護保険制度改正で、介護保険利用者のうち、介護の必要度の低い人がサービスを利用した際の自己負担割合の引き上げを検討する。また高所得者に限り、現行の1割負担を2割にアップすることを視野に入れる。家事など生活援助のサービス縮小も検討項目に含めるという。これを毎日新聞などが報じている。保険料負担増や負担対象拡大、給付縮小などさらに、介護施設を利用している低所得者の居住費や食費を補助する「補足給付」対象者についても、選定を厳格化する案を考える。一方、介護サービスの内容は、ケアマネージャーの作成するケアプランによっている。今は自己負担がないことから利用者自身が内容を把握できていない問題もあり、この自覚を促す狙いもありケアプラン作成を1割負担の対象とするという。このほか40~64歳の保険料について、算定方式を各保険の加入者数で決める「人数割り」から、給与水準に応じて決める「総報酬割り」に変える案や、保険料徴収年齢の「40歳以上」から「40歳未満」への引き下げも挙げている。サービス充実に必要な財源確保のためと…これらは、サービス充実に必要な財源確保の目処が立たず、保険料の大幅上昇を避けるためにも自己負担の増加はやむを得ないと判断したためだ。00年度の制度発足時には3.6兆円だった介護給付費が、10年度予算では7.9兆円と倍以上に膨らんでいる。65歳以上の保険料は現在4,160円(月額、全国平均)だが、このままでは5,000円を超える可能性が出てくるという。同省は、28日の厚労相の諮問機関、社会保障審議会介護保険部会にこれらの案を論点として示すが、負担増には利用者や野党の大きな反発が予想されている。
2010年10月29日民間の介護補償保険ソニー生命保険株式会社が、11月2日より新しい介護保障保険商品を発売する。商品名は「終身介護保障保険(低解約返戻金型)・介護一時金特約」となる。ソニー生命では平成18年から、『5年ごと利差配当付終身介護保障保険』という商品を発売していたが、顧客からより低い料金で介護に特化した保険への要望が高まってきたことをうけ、死亡保障や解約返戻金を抑えた無配当タイプの商品を発売する運びとなった。同社は、これによって顧客が、死亡保障や解約返戻金を重視した契約と、介護保障に特化した契約を選択できるようになるとしている。はっきりとした目的新発売される「終身介護保障保険(低解約返戻金型)」の特徴は以下のようになる。1.介護保障は一生継続される。2.死亡保障や配当金がないぶん、割安な保険料。3.被保険者が要介護2以上の状態になったとき、介護一時金および介護年金が支払われる。4.被保険者が所定の高度障害状態・身体障害の状態などになった場合、以後の保険料の払込みが不要となる。同社によれば、昨今は核家族化の進行などに伴い、「介護への自助努力」の必要性が社会に認知されつつあるという。いざという時のための、1つの選択肢と言えるかもしれない。
2010年10月20日総額は6500億円超社団法人国民健康保険中央会が、平成22年5月分の「介護給付費の状況」を9月7日に発表した。資料によると、5月の介護保険サービス件数は約958万件となり、前年同月比で5.3%の増加。サービスの延べ日数は約1億578万日で同6.2%増。介護費の総額は6,551億円で、4.9%増となった。居宅サービスと施設サービス総額の内訳を見ると、訪問介護やデイサービスなど居宅サービス費が3,159億円で前年同月比7.3%増。夜間対応型訪問介護や認知症高齢者のグループホームなど、地域密着型サービス費は576億円で8.6%の増加。特養や老健などの施設サービス費は2,816億円(1.7%増)となった。居宅サービスと施設サービスが、利用者の大きな柱となっている現状がうかがえる。受給者の数は全国で4.6%増加の402万人。受給者の1人あたりの介護費用は、平均で16.3万円であった。さらにサービスごとの平均月額介護費でみると、居宅受給者が10.8万円。地域密着型サービスの受給者が22.5万円、施設サービス受給者が33.5万円となった。利用者が多く、かつ比較的症状が軽いとされる居宅受給者は、全体平均よりも受給額が低いが、それ以降段々と増えていく構図だ。また、厚生労働省が公表している、65歳以上が対象となる第1号被保険者数は、3月末で2,892万人(同2.1%増)となった。
2010年09月24日