平日はサッカー経験がない保護者が数人で見守りをしているチーム、高学年は自分たちで練習メニューをこなしたりするけど、低学年は遊んだりケンカしたりで練習せず時間が過ぎてしまう。親たちもどう声かけして良いかわからない。低学年もちゃんと練習してくれるようにするにはどうしたらいい?とのご相談をいただきました。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、アドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<点取り屋がいなくなって決定力ガタ落ち、今いる選手で何とかして優勝する方法を教えて<お父さんコーチからの質問>はじめまして。小学校の1年生から6年生までが所属するチームの父母会長をしています。私自身は指導者という立場でないのですが、ご相談を送らせていただきました。私たちのチームは、子どもの頃に多少やっていた経験はあるけれど基本的にはサッカーの素人である父母が指導やコーチにあたり、週に月水金の練習と土日は練習若しくは大会出場しています。相談したいのは、低学年の練習のさせ方を教えてほしい、です。土日の練習や大会の指揮は、監督や前述した多少サッカーを知っている父母コーチが行いますが、平日3日間は当番のお母さんが2人いて練習を見守ります。練習時間は16:30~18:30の2時間、土日は8:30~11:30です。高学年は比較的自主性があり練習メニューをこなしますが、低学年はできません。遊びや喧嘩で時間が過ぎます。世間では低学年でもちゃんとできる子たちもいると思いますが、たまたまうちのチームにはそういう子が集まっているだけなのでしょうか。お母さんたちもどう声掛けしてよいか分からなくて困惑しています。何か良い方法はないでしょうか?<池上さんからのアドバイス>この相談文を読んだときに、まずは「こんなに練習しているんだ」と驚きました。小学1~2年生の子どもたちが週5回もやっています。これだけの回数で練習が組まれているのであれば、一回の練習をもっと余裕のある楽しいものにする視点で考えませんか。例えば、もっと試合ができるような環境にしてあげてください。練習の最初からどんどんゲームをしてもらいます。審判は必要ありません。子どもたちにジャッジさせてください。彼らができるだけ自由にサッカーを楽しめる環境を目指しましょう。■スポーツの練習=しっかり学びにつながることをしないといけないという事ではないスポーツの練習というと、大人たちはそこで何かを学ばないといけない、しっかりやらないといけないという脅迫強迫観念に似た感覚に陥りやすいようです。そうではなく、子どもたちが楽しく試合をやってる間に、ひと月、ふた月と経つうちにどんどん変わっていく姿が見られるはずです。どうしても何か手を加えたいということであれば、試合の人数を変える(3対3を4対4にするなど)、ゴールの数を二つではなく四つにするというように、試合のオーガナイズを変えてください。試合はもちろん全員が平等に同じ時間プレーします。そうすれば、見守り役のお母さんたちにとってもそんなに難しくないはずです。もし、見ていて誰かが楽しくなさそうだったら、子どもたちにひと言言ってあげてください。「サッカーはみんなでやるものだから。みんなが楽しくなるようにやろうよ」と。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■子どもたちが自分から練習について言ってきたらちゃんと聞いてあげるまた、もし子どもたちが自分たちから何か練習したいと言ってきたら「何がしたいの?」と聞いてあげてください。彼らがそのとき一番したいものをやってあげればいいかなと思います。シュートかもしれませんし、パスかもしれません。「じゃあ、どんなことをするの?」とまた聞いてあげればいい。お母さんたちが見守るとしたら、それで十分だと思います。実はこの環境設定だけをする、オーガナイズをすることで技術を習得できるという考え方は、ここ最近の新しいコーチングの流れです。放任とか放置ではなく、実は最先端であることをご相談者様は知っておいてほしいと思います。■学年を混ぜて練習すると、両方にとって成長になる加えて、平日練習3回のうち1回は、低学年から高学年まで全部が混ざってやる。そういう日も作れると良いでしょう。チームがどんなグランドでやっているのかはわかりませんが、そんなふうに高学年の子たちが低学年を教えることは両者にとってすごく勉強になります。低学年は高学年のお兄さんやお姉さんのようになりたいと思うし、高学年は相手のことを考えて丁寧にパスを出したり、コーチングすることを覚えます。これは同級生の横割りだけの練習よりも身につきやすいものです。■大人目線での短期的な上達具合に注目しすぎないことひとつ気をつけてほしいのは、大人の目で短期的に見て上手くなっているか、伸びているか?に注目しすぎないことです。サッカーが楽しくて仕方がない子どもにすることを目指してほしいのです。私がよく使うのは「その遊びをするなら、公園に行ってくださーい」というフレーズ。ここはサッカーを楽しむ場所ですよと子どもに伝えます。とはいえ、遊びや喧嘩で時間が過ぎてしまうこともあるでしょう。そんな時間が必要なときもあります。そういう姿を見ても、大人は怒らずに「じゃあ今日はやらなくてもいいよ。また次に来たときにちゃんとやればいいよ」と言ってもいい。例えば、そんなにもめるなら違うことしようっていう提案をしてあげてもいいでしょう。私も「じゃあ、ドッジボールでもするか」と違うことをやらせたりします。体を動かす遊びであれば鬼ごっこでもよいのです。そうやってドッジボールするときは「じゃあ、3回戦にしよう」とある程度の時間を決めます。それが終わったら、サッカーの試合にするね、みたいなことを言ってからドッジボールをやります。■試合ばかり続けたチームの1年後は......(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)最後に、実際にあった話をお伝えします。2000年代にJリーグクラブの元選手だったコーチが、Jクラブで小学6年生のひとつのクラスを1年間指導しました。練習で1年間ずっと試合ばかりしたそうです。保護者からは相当の量のブーイングが来たようですが、続けました。ところが1年後、そのコーチのクラスから一番多くジュニアユースに上がったのです。まさしく試合で使えるものを、試合で学んでいくことの証です。見守りのお母さんしかいない練習は、まさしく大人が消えている環境です。試合の人数や形をどんどん変える部分だけやっていただければいいと思います。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2023年06月17日ヒト幹細胞培養液を粉末化!「MUQURU(ムクル)」より、ヒト幹細胞培養液をフリーズドライ化した防腐剤完全フリーの粉末美容液「MUQURU セルリファインセラム FD100」(税込7,800円)が新登場。2023年6月1日より、東京のショールームや各ECショップで発売されています。ローションに溶かして作る濃厚美容液「MUQURU セルリファインセラム FD100」は、エイジングケア成分として注目される「ヒト幹細胞培養液」を凍結乾燥フリーズドライ製法で粉末化した画期的な美容液です。「ヒト幹細胞培養液」は肌細胞の活性化に欠かせないタンパク質を500種類以上含み、素肌力を底上げする成分として注目される一方、変性しやすい性質から高濃度で配合することが難しいとされてきました。今回そんなヒト幹細胞培養液をフリーズドライ化することで、成分を損なうことなくフレッシュなまま保存することに成功。付属のローションに溶かすだけで濃厚美容液が完成し、いつでも新鮮なヒト幹細胞培養液を体感できます。キメ・ツヤ・ハリ・弾力不足など、肌の衰えをトータルケアしてくれる美容液です。(画像はプレスリリースより)【参考】※「MUQURU」公式サイト
2023年06月07日梅雨になると雨で外に出かけられず、運動不足になりがち。そんな時におすすめのトレーニンググッズが【スリーコインズ】から登場!コンパクトなヨガマットや腹筋マシーンなど、家で快適にストレッチやトレーニングできるグッズがたくさん発売されていました。おしゃれなデザインで、モチベーションもアップするはず。手頃な価格で購入できるので、ぜひチェックしてみてくださいね。畳めるヨガマット ¥550フローリングなど硬いところでトレーニングをしようとすると、背中や腰を傷めてしまうことも。そんな時に役立ってくれるのが「ヨガマット」です。スリーコインズの「畳めるヨガマット」は、広げた時の14分の1まで畳めるコンパクトサイズ!おうちでトレーニングをしたい時はもちろんのこと、持ち運びにも便利です。広げた時のサイズは約縦173×横61cm。ストレッチやヨガなどのトレーニングをするには十分な広さでした。畳むとA4くらいのサイズになるので、収納にも困りません。筆者はとにかく面倒くさがりなので、広げたり畳んだりが少しでも面倒だとやる気が削がれてしまうのですが、その点はさすがスリコ。折り目に合わせてササッと畳めるので、億劫にならずトレーニングを始められています。ストレッチボール2個セット ¥330続いては「ストレッチボール」。こちらは2個で330円です。見た目はとてもシンプルなのですが、侮ることなかれ。全身のコリをほぐしてくれる超優秀アイテムなんです。使い方は簡単で、コリを感じる部分にゴリゴリとボールを転がすだけ。手のひらで転がしたり、ふくらはぎや太ももの下に挟んで動かしたりしてみてください。筆者はデスクワークで肩が凝りっぱなしなのですが、このストレッチボールを使ってからとても楽になりました。リモートワークの休憩中、気づいた時に首や肩をほぐす使い方がお気に入り。デザインが可愛いので、デスクに置いておいてもおしゃれです!ストレッチ時は、全身をほぐすために使用中。ふくらはぎや背中、腰をマッサージするとすごく気持ちがいいので、ぜひコリが気になるパーツで試してみてください。腹筋マシーン ¥880一人で腹筋をしようとすると、どこかに足を挟んで浮かないようにする必要がありますよね。そんな時に役立つのがこの「腹筋マシーン」です。880円商品ですが、その価値あり。腹筋へのハードルを少し下げてくれるアイテムです。マシーン下部に吸盤がついているので、フローリングなどに貼り付けて設置します。その後スポンジとスポンジの間に足を挟むと、しっかり足を固定してくれて腹筋がしやすくなるんです。スポンジの高さは4段階に調整できるため、ほとんどの方にフィットする仕様。吸盤の吸着力も高いので、簡単に外れる心配はありませんでした。ただ、フローリングの素材によっては吸盤がつきにくい場合も。購入を検討している場合は、床の素材を確かめてみてくださいね。ウォーターボトル ¥330トレーニング時だけでなく、水分補給は美容と健康にとても大切。水を飲む習慣をつけるために、スリコの「ウォーターボトル」を活用してみませんか?とても軽くて持ち運びも楽々。意識しないと水が飲めない…という方におすすめです。一見普通のボトルですが、よく見ると「8am」「9am」など時間を表すメモリが書かれています。このメモリに合わせて飲むことにより、1日でしっかり水分を補給できるというわけなんです。ボトルの容量は540ml。メモリは2つに分かれているので、1度飲みきったらまた水を入れ直します。メモリに合わせて飲んでいけば、1リットル以上の水を補給できるというアイテムです。筆者は水をこまめに飲むのが苦手なのですが、メモリがついていると自然と手が伸びるように。シリコンパッキンがついていてこぼれにくいので、外に持ち運びたい時にも使用しています。1日のうち、ちょっとだけ頑張ってみるスリーコインズで購入できるお気に入りのトレーニンググッズをご紹介しました。1日の中で少しでもトレーニングする時間を作ると、心もカラダも健康的に!とはいえ家でのトレーニングは億劫になりがち。おしゃれなトレーニンググッズで気分を上げてみてはいかがでしょうか。参考:スリーコインズ公式サイト文・比嘉桃子
2023年06月04日チームの点取り屋が移籍して決定力ガタ落ち。他の子たちで穴埋めできると思っていたが、いくつかの課題もあり優勝まであと1歩手が届かない。何とか優勝させてあげるため、「決定力不足」「シュートまで行けない」「パスがつながらない」などの課題をクリアするトレーニングを教えて。とのご相談をいただきました。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、ご自身の体験をもとに指導者の悩みに答えます。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<未だに罰走させるベテランコーチに、罰走をやめてもらうよう上手く伝える方法はある?<お父さんコーチからの質問>池上さんこんにちは。ご相談です。私は少年団でU-12のコーチをしています。このチーム1年生からみていますが、人数も揃っていてTM等もたくさんやっています。市内大会で優勝を目指して頑張っています。4年から市内大会が始まりこれまで5回決勝戦に進んでいます。うち3回は終了間際残り1分ぐらいで決められ敗退する事がありました。昨年末、トップのポジションでよく点をとっていた選手が他クラブに移籍しました。当初は他の選手で穴埋めはできると思っていました。しかし、いざとなると決定力がガクンと下がりました。今の問題点は・決定力・高い位置で奪ってチャンスでもシュートまで行けない・声掛けができない・ボールウォッチャーになり裏を取られる・パスが繋がらないポンポン蹴るだけになる・ボールサイドに寄っていくことがある・GKやコーナーの時、高いボールを足で触りに行く・トリカゴをやっても~5回パスが通って終わってしまう等です。悪いところは分かっています。練習もコーチで相談して色々やっていますが中々改善されません。子ども達ができないのは我々コーチの責任だと言うことも分かっています。子ども達と目標にしてきた市内大会もあと3回。なんとか1回だけでも優勝させてやりたいと思っています。上記の課題をクリアするようなトレーニングが知りたいです。何でも良いのでアドバイスあればお願いします。<池上さんからのアドバイス>今現在6年生。4年生のときから市内大会が始まって、これまで5回も決勝に進んでいるとのこと。きっと強豪チームなのでしょう。したがって、市内大会でどうしても優勝したいという強い気持ちが伝わってきます。■指導者が「勝たせてあげたい」と動くより、子どもたち自身が「勝ちたい」と思えるマインドを育てるサッカーの入り口であるこの年代で、指導者が必死に「勝たせてあげたい」とあれこれ動くよりも、子どもたちが「勝ちたい。どうしたら勝てるかな」と自分たちで考え始めるようなマインドを育てませんか?惜敗したことについて書かれていますが、試合結果は指導者によって影響されるものではありません。試合結果や順位に右往左往するよりも、チームとしてどんなフィロソフィーをもつのか。この年代は、ゲームモデルよりも、チームモデルを追いかけたほうがいいと私は考えます。チームの問題点が具体的に書かれていますが、このチームがどんなサッカーを目指しているのかは、ここからは見えてきません。パスが繋がらず、ぽんぽん蹴るだけになっているのであれば、そこを集中的に練習すればよいことです。自分たちのチームはパスをつなぐサッカーをしよう。そのためにはこんな練習をしていく。そして試合で試してみよう。そんなふうに目標をもってほしい。それに、挙げていただいた課題がすべてクリアになっても勝てないかもしれません。なぜなら相手も練習しています。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■勝たなければ未来につながらないわけではない移籍した子は点取り屋だったようです。それで決定力が落ちたといったことに注目せず、その子がいなくても点を取れるやり方を伝えて練習を積んでもらうのがコーチの役割ではないでしょうか。その子がいなくても、ゴールを決める力を持った子どもたちはいるはずです。君にはこんな良さがあるよと、光る部分を見つけてあげてください。そこに上手な子どもがいないとゴールできないようであれば、それまでの指導力が問われてしまいます。多くの指導者は勝たなければ未来につながらないといった見方をしているようですが、決してそうではありません。試合には負けたけれど、パスがつながってみんなで力を合わせて1点決めた。自分たちが上手くなったと実感できるような試合ができた。それが、子どもたちの成長につながります。上手なエースがひとりでドリブルで抜いてゴールを量産してチームが勝つよりも、全員の糧になる。そんな姿を目指しませんか。■ふと気が付いたら、上手くなっていたと実感することが理想「池上さんのところの練習、子どもの声しか聴こえませんね」私が主宰するスクールに見学に来られた方たちがよく漏らす感想です。なぜ大人の声が聴こえないか。それは、子どもたちの課題に対しオーガナイズした練習を行ったうえで、子どもたちのプレーから習熟度や理解度を観察しているからです。もう少しストレス(レベル)を上げたほうがいいのか。下げたらいいのか。次のオーガナイズに向けてコーチたちは考えています。さらにいえば、子どもたちが練習を遊びのようにとらえているか?私はそこも気になっています。私たち大人はどうしても、こんなことができるようになってくれたらと願います。そして、そこに向かって練習させます。しかし、実はそうではなく、子どもたちがもっと自由に感じて、判断できる空間を目指したいと思っています。子どもたちが「ふと気が付いたら、うまくなっていた」と実感してもらうことが理想です。■今のやり方で優勝できたとしても、問題点は解決しないまた、相談文には「優勝」という文字がたくさん出てきます。しかしながら、今のやり方で優勝できた先には何があるのでしょうか?恐らく、優勝したとしても、問題点は全部クリアになっていないでしょう。ご相談文によると、決勝まではいくけれど、終了間際に失点して優勝を逃していることに触れられています。なぜそうなるのか?とゲームの流れだけに注目してしまうと、精神論になりがちです。最後までやり切る精神力がないとか、体力とかの問題にされると、自然と長時間練習になってしまうこともあります。しかし、スポーツ心理学の本などで最新の学びを得ると、そのような根性論ではないことがわかります。■試合ごとに一つの課題を追いかけることの方が意義がある育成年代は、試合ごとにひとつの課題を追いかけることのほうが意義があります。例えば、すごく高い位置でボールを奪ったのに、どうしてシュートにいけなかったのか?そんなところに注意を向けてあげて、次に成功させるための練習を積む。そんなふうにひとり一人の成長につながる練習ができたら、子どもにとってプラスになります。例えば、育成王国と言われるオランダは、チームでの成績に一喜一憂しないことをコーチに求めます。それよりも、個人個人のつながりやサッカーの成り立ちをいかに理解するか。そこを促進させるため、クワトロサッカーと呼ばれる4人制のゲームを40年近く行ってきました。ベースにあるのが「一人ひとりを伸ばす」という考え方です。個に特化した育成と言ってしまうと、日本ではドリブルができて足元の技術の高い選手がイメージされますが、そうでないことがおわかりいただけると思います。■優勝という目標を、大人が立てていないか(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)話をもとに戻しましょう。賛否両論あるかと思いますが「優勝させてやりたい」という感覚は大人のエゴだと私は思います。優勝という目標を、大人が立てていないでしょうか。優勝は彼らの勲章ではないことを理解しておくことも重要です。もしあるとしたら、僕らは小学生時代にサッカーを学んできた。楽しんできた。それが勲章です。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2023年05月29日皆さんはこの夏に向けて、ボディメイクは始めていますか?今回はヨガ講師でもある筆者が、ボディラインが出やすい足やお尻まわりをスッキリさせるのにおすすめの簡単エクササイズをご紹介します。テレビを見ながらでも簡単にできるので、ぜひ今日から毎日やってみてくださいね。下半身を鍛えて全身痩せを目指す!下半身の筋肉は全体の約70%を占めているとも言われています。全身痩せを目指すときに、下半身の筋肉量を増やして代謝を上げることで、効率よく痩せやすく・太りにくい体を目指すことができるでしょう。10回だけでOK! 簡単足パカエクササイズ今回ご紹介するのは、ベッドやソファの上で横になりながらできる「ながらエクササイズ」です。テレビを見ながらできるので、毎日続けやすいと思いますよ。では、さっそくやり方を見ていきましょう。\動画でトレーニングを確認!/外ももを鍛えて美脚を作る足パカ1.横向きになり、足を揃える2.肩下にひじをつき、上側の手を体の前につく3.吐く息とともに上側の足を引き上げる4.ゆっくりと10回繰り返す※つま先の向きを体の正面に向けて行う※腹圧を入れ、上半身を固定するお尻を鍛えて美尻を作る足パカ5.両ひざを曲げ、足を上下に揃える6.かかとをつけたまま上側のひざを外に開く7.ゆっくりと10回繰り返す※内ももとお尻の筋肉を意識して行う※腹圧を入れ、上半身を固定するボディメイクは1日にしてならず!足とお尻を効率よく鍛える簡単エクササイズをご紹介しました。腹圧を入れ、胴体を安定させることでお腹まわりにも効かせることができるでしょう。このエクササイズを毎日の習慣にしながら食生活や生活習慣も見直すことで、さらに効率よく短期間でボディメイクを目指すことができます。ご自身の体調と相談しながら、できることからチャレンジしてみてくださいね。©︎James Darell/gettyimagesNATTY/池田夏子YES TOKYO STUDIO中目黒スタジオマネージャー兼インストラクター。 2014年ヨガインストラクターとして活動開始。翌年2015年インド・ケララ州にあるアシュラムにてヨガ哲学を深める。帰国後都内スタジオでグループレッスン、パーソナルレッスンを中心に、オフィスヨガや企業主導型のイベントなどでも活動中。2019年インドにてRYT500トレーニングを終了。ヨガインストラクターとしての実績はもちろん、雑誌や広告のヨガポーズ監修、ヨガモデルの活動も多く、数々のメディアに出演中。 近年はモデル単体の活動も増え、ご当地ビールのポスターやアウトドア雑誌の表紙などにも出演。文/NATTY
2023年05月07日子どもたちの技術に差があって、トレーニングがスムーズにいかない。レベルで分けた方が良いのか、同学年は一緒に練習させた方が良いのか。というお悩みをいただきました。同じ悩みは多くのチームで聞かれますが、みなさんはどうしていますか。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが指導のアドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<サイドバックの攻撃を活かす攻撃が特徴のチーム、小4に2トップと中盤のポジショニングを教えるのが難しい。どうすればいい?<お父さんコーチからの質問>はじめまして。少年団で指導をしています。相談したい年代はU-9です。チーム内でも技術に差があります。鳥かごやパス練習でもスムーズにいかない部分があります。このような場合、うまい子、そうでない子に分けてやるべきですか?それとも同学年同チームであれば混合してやるべきでしょうか?<池上さんからのアドバイス>ご相談ありがとうございます。9歳なので3年生でしょうか。練習はスムーズにいかないからこそやるものです。練習がうまくいくのであれば、その練習はする必要はないとも考えられませんか。うまくいくことがいいわけではありません。■子どもには「さまざまな環境」が必要小学生年代の練習の運び方として「М―T―М(マッチ・トレーニング・マッチ)」を日本サッカー協会が推奨しているのはご存知かと思います。練習の最初に試合(ミニゲーム)をやって、手をつけたほうが良さそうな課題を抽出してそれを練習する。そして、そこを意識しながら、最後に再び試合をします。この場合、試合でこのあたりがうまくいかなかったけど、どうする?と子どもたちと相談しながら練習を進めます。その際に「じゃあ今日はこんなメンバーでやろうか」と、技術が進んでいる子どもとそうでない子に分けてやってもらうことがあってもいいでしょう。その逆で、どちらの層も混ざって行うこともある。さまざまな環境を用意してあげましょう。この「さまざまな環境」が子どもには必要です。エコロジカルアプローチ「運動学習理論」(※)をご存知ですか。指導者が環境設定することで、子どもは自分で学んでゆくと言われています。この考え方を参考にする指導者がいま増えています※参考:『エコロジカル・アプローチ「教える」と「学ぶ」の価値観が劇的に変わる新しい運動学習の理論と実践』 植田文也 ・著サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■安易に技術の優劣で分けるのではなく、チームスポーツであることを意識させる環境づくりをつまり指導者の役割は、環境の設定なのです。例えば何かを行う人数グループ分けも、練習の「環境」に入ります。4人でやるほうがいいのか、2人なのかといった設定を、簡単ではなく、かといって凄く難しいものではなく、全員が楽しみながらトライできるものにしてください。最初からできてしまうのであれば、それはトライにならないのでそこの見極めが必要です。「グループ分けはこうしたほうがいい」というものはありません。上手い子とそうでない子が混ざると、例えばこんなことが起きます。上手い子がわがままになります。自分より技術が劣る子にボールを預けるとミスすることが増えるので、周囲の状況を見ずに、仲間にパスもせず、自分で勝手にドリブルしてしまいます。だからといって安易に技術の優劣で分けて練習するのではなく、そこで「サッカーはチームスポーツだよね?どうやってみんなで点を取るか考えるスポーツだよね」といったことを伝える機会にもなります。そういう部分を育ててあげてください。■小さいころに技術習得に時間を割きすぎると、大きくなってから認知や判断の時間にもっと時間がかかる過去にも申し上げたように、日本は止める、蹴るといった足元の技術指導から入ります。そうではなく、サッカーの入り口に立つ子どもたちには、サッカーの認知や判断する力を養うための環境を設定することが必要です。欧州などとは育て方が逆なのです。小さいころに技術が大事だからとそこに時間を割き過ぎてしまうと、少しずつ体が大きくなってフルパワーで蹴ると、ボールのコントロールが難しくなります。学年が上にいくと、小さいときは上手かったのに試合に出られなくなるなど、漏れてくる中学生や高校生が出てきます。認知や判断する力をつける練習をもっと増やさなくてはいけません。欧州では、大きくなってパワーがでてくるときに、もう一度技術をやり直します。コーチはひとり一人見てあげています。ところが、日本の中高生は、部活動やクラブで「勝つか負けるか」が最優先になる環境にいます。そのチームの戦術に当てはまる子どもは試合に出られますが、そこから外れると使ってもらえません。プロになったり日本代表になる選手の中に、Jクラブのユースに上がれなかった例は少なくありませんが、上記のような背景があるのです。■インサイドキック一つ取ってみても、一人ひとり有効な蹴り方が違うまた、技術差があるのが悩みのようですが、これも先ほどお伝えした運動学習理論に基づくと、以下のことが言えます。同じことを繰り返す反復練習が技術の習得に役立つと、長い間言われてきました。たとえそうだとしても、子どもたち一人ひとり有効な蹴り方は違ってきます。なぜなら骨格や筋肉の付き方や質も違うからです。例えば、同じインサイドキックを蹴るにしても、使う筋肉は変わるためひとり一人に合ったように動かすことを学んだほうが良い。要するに「はい、みんなこうやろう」といった全員一緒にやっても効果は期待できません。全員一斉指導は通用しないのです。例えば、手の上におぼんを乗せて、いっぱいいっぱいに水の入ったコップを移動させるとします。おぼんを目の高さに持ってくるとき、へその高さに持ってくるとき、左右に平行に移動させるとき。たったそれだけの動きでも、何百もの筋肉や神経が動いています。そして、人ぞれぞれで使っている神経や筋肉、肩関節の可動域も異なります。前述したように、集団指導は限界があります。であれば、指導者の皆さんはどう解決なさいますか?■元日本代表監督オシムさんらのトレーニングは理にかなっていた(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)そこには、現在多くの指導者が始めている「考えさせる」指導が有効です。自分で考え、深めて思考し「こうしてみよう」と選択する習慣をつけるほうが、技術の定着が早く、応用も効きます。欧州の有名な監督、オシムさんやハリルホジッチさんらの考えさせるトレーニングは、理に適っていたと言えます。どうか、子どもに自ら考えさせる習慣をつけ、さまざまなトレーニング環境を用意することに努めてください。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2023年04月14日「ヨガ」「ピラティス」「太極拳」「バレエ」を融合株式会社ティップネス(以下、ティップネス)は、「整える」ことにフォーカスした新スタジオプログラム『MOVE BODY CONDITION(ムーヴ ボディ コンディション)』を2023年4月1日(土)からティップネス各店で開始しました。同プログラムは、「ヨガ」「ピラティス」「太極拳」「バレエ」のエッセンスを盛り込んでおり、自分のカラダと向き合いながら、関節の動きや呼吸、バランスなどの土台を整えていきます。毎日を生き生きと過ごしたい人や、ストレスを解消したい人、カラダの不調を改善したい人などにオススメです。カラダとココロを整える8パートで構成『MOVE BODY CONDITION』は、「プレパレーション」「ローワーアクティベーション」「バランスモーション」「トータルアクティベーション」「コアパワー」「キネティックチェーン」「フレキシビリティ」「レストア」の8パートで構成されます。「バランスモーション」では、「太極拳」や「バレエ」などの動きを取り入れ、バランス力を養っていきます。深い呼吸とあわせて動くパートとなっており、集中力を高める効果も期待されます。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式ティップネス プレスリリース※株式ティップネス 公式サイト
2023年04月10日みなさんは、キュッと上がったヒップに憧れたことはありませんか?理想のヒップラインを作るにはお尻トレーニングが不可欠ですが、実はお尻を鍛えることは「全身痩せ」にも繋がるとされています。薄着の季節が来る前にお尻を鍛えて、ヒップアップ&全身痩せを目指しましょう!お尻トレーニングのメリット代謝が上がって全身痩せを目指せるお尻の筋肉は、主に大臀筋、中臀筋、小臀筋の3つの筋肉で構成されていて、身体の中でも特に大きい筋肉といわれています。大きい筋肉を鍛えることで効率よく筋肉量が増やせ、それにより基礎代謝がアップして全身痩せに繋がることが期待できるでしょう。冷えやむくみの解消にも筋肉は身体の熱を作る働きがありますが、筋肉量が少ないと作られる熱も少なくなり、冷えやむくみが起きやすくなるといわれています。お尻の大きな筋肉を鍛えることで筋肉量が増えれば、体の熱を作りやすい状態に。さらに、お尻を鍛えるときに“股関節”が一緒に動くことで、股関節周りのリンパが流れやすくなり、むくみや冷えの解消も期待できます。ウエスト痩せや姿勢改善にもお尻の筋肉は、上半身と下半身をつなぐ身体の土台となる大事な筋肉であり、骨盤を支える働きがあるといわれています。骨盤が安定すると、歪みからくる「ポッコリお腹」などにもアプローチでき、姿勢の改善にも繋がるでしょう。1回たった60秒の簡単お尻トレーニング1回60秒でお尻にアプローチできる「簡単トレーニング」をご紹介します。動画を見ながらぜひチャレンジしてみてくださいね!\動画でトレーニングを確認!/やり方をチェック!1.肩下に手をつき四つん這いになる2.右足を後ろに伸ばし、お腹に力を入れて背中をまっすぐにする3.吐く息とともに右足を真上に10回引き上げる4.次に右膝を直角に曲げ、踵を真上に押し出すように10回上げる5.反対の足も同様に行う腰が反らないように注意しながら行ってください。また、足を上げるときに骨盤が開きすぎないように意識しましょう。お尻を鍛えて全身痩せを目指そう!“全身痩せ”したい方は腕などの小さな筋肉ではなく、お尻や足などの大きい筋肉からアプローチするのがおすすめです。ご自身の体調に合わせて、負荷を加えながら続けてみてくださいね。©︎bymuratdeniz/gettyimages©︎プラナ/PIXTA(ピクスタ)NATTY/池田夏子YES TOKYO STUDIO中目黒スタジオマネージャー兼インストラクター。 2014年ヨガインストラクターとして活動開始。翌年2015年インド・ケララ州にあるアシュラムにてヨガ哲学を深め、帰国後都内スタジオでグループレッスン、パーソナルレッスンを中心に、オフィスヨガや企業主導型のイベントなどにも出演。2019年インドにてRYT500トレーニングを終了。ヨガインストラクターとしての実績はもちろん、雑誌や広告のヨガポーズ監修、「anan Beauty +」ライターとしての記事連載やウェルネスコミュニティ「The Wellness Laboratory」主宰、マッサージセラピストなど多岐に渡って活動中。文/NATTY
2023年03月25日「脚を引き締めたい」「おなかをへこませたい」など、体型の悩みは尽きないですよね。露出の増えるこれからの季節に向けて、今のうちになんとかしておきたいもの。そこで今回は、現役ヨガインストラクターの筆者が、おなかと脚の同時痩せを目指せる「1週間の短期集中トレーニング」をご紹介します。まずは1週間続けてみてくださいね!ボディメイクは大きい筋肉から鍛えよう!ボディメイクやダイエットをするときには、筋肉量を増やして基礎代謝を上げ、脂肪燃焼を促すことが大切です。まずはお尻や脚といった、下半身の大きい筋肉を鍛えることから始めるのがおすすめ。大きい筋肉を鍛えることで、連動して小さ筋肉も刺激され、全身の代謝アップにつながるといわれています。おなかと脚の同時痩せ! 1週間の「短期集中トレーニング」下半身の中で最も大きい筋肉といわれている「大腿四頭筋」「大臀筋」「ハムストリング」を鍛えながら、おなかや体幹も使う一石二鳥のトレーニングをご紹介します。動画を見ながら、ぜひ一緒にやってみてくださいね。\動画でトレーニングを確認!/やり方をチェック!1.両足を揃えて立つ2.右足を大きく後ろに引きながら腰を落とす※この姿勢のとき、左脚の膝が前に出すぎないように注意する3.左足の踵を踏み込んで右脚を胸の方に引き寄せる※脚を上げるときに軸足の踵でしっかりと踏み込み、お尻や太もも裏の筋肉を意識する4.右足を戻して腰を落とし、2と同じ姿勢をとる5.バランスをとりながら10回程度繰り返す6.反対の足も同様に行うおなかにしっかりと力を入れて、胴体を安定させながら行いましょう。「短期集中トレーニング」でおなかと脚の同時痩せを目指そう大切なのは「続けること」と「習慣にすること」。最初は3回でも5回でも構いません。無理のない回数で、まずは1週間続けてみてください。継続すれば、体と心に少しずつ変化がでてくるはず。自分の体調と相談しながら、できる範囲からチャレンジしてみてくださいね。©︎xquang/Ushico/PIXTA(ピクスタ)NATTY/池田夏子YES TOKYO STUDIO中目黒スタジオマネージャー兼インストラクター。 2014年ヨガインストラクターとして活動開始。翌年2015年インド・ケララ州にあるアシュラムにてヨガ哲学を深め、帰国後都内スタジオでグループレッスン、パーソナルレッスンを中心に、オフィスヨガや企業主導型のイベントなどにも出演。2019年インドにてRYT500トレーニングを終了。ヨガインストラクターとしての実績はもちろん、雑誌や広告のヨガポーズ監修、「anan Beauty +」ライターとしての記事連載やウェルネスコミュニティ「The Wellness Laboratory」主宰、マッサージセラピストなど多岐に渡って活動中。文/NATTY
2023年03月11日近年、海外の指導者が来日し、日本の子どもを指導する場が増えてきました。そのときに、海外の指導者が口をそろえて言うのが「日本の子どもたちは、コーチの言うことをよく聞く」という言葉です。その反面「日本の子はシャイで、自分を表現しようとしない」という言葉も聞かれます。自己表現が苦手なのは子どもだけに限らず、大人にも通じることで、日本人の特性なのかもしれません。日本の中だけで生活するのであれば、とくに不自由はしませんが、ことサッカーというグローバルなスポーツにおいて、「自己表現が苦手」というのは、マイナスに働くこともあります。そこで今回は日本の育成年代で長く指導し、サッカー王国ブラジルの名門育成クラブ「クルゼイロ」のジャパンスクールで指導をする小林弘典コーチに、「子どもたちの感情を解き放つためにしている、ブラジル人コーチの仕掛け」について話を聞きました。ブラジル人コーチは「自ら考えて動く」「自己主張する」といった部分に、どのようなアプローチをしているのでしょうか?(取材・文鈴木智之)写真提供:クルゼイロキャンプ■日本の子どもは失敗するとベンチを見る"クルゼイロジャポン"は東京のスクールの他に、今春三重に開校予定。春休みや夏休み等に、ブラジルからコーチを呼び、短期キャンプを実施しています。小林コーチは、ブラジルから来たアドリアーノコーチに「日本の子どもたちの話を聞く姿勢は素晴らしい」と感心されたそうです。「日本の子たちは、なんて良い教育を受けているんだ! と驚いていました。ですが、いざサッカーの練習が始まると、ミスを恐れ、失敗するとベンチやコーチを見る子がたくさんいました。極めつけは、ゴールを決めたのに誰も喜ばないこと。これにはびっくりしていました」■集団の一員として振舞えるが、個になると弱い日本の子どもアドリアーノコーチは、「日本の子は点を取っても嬉しくないの? あの子たちはサッカーを本当に好きでやってるの?」と質問をしてきたそうです。そこで小林コーチが「彼らは、枠からはみ出すことがあまり得意ではないのではないか」と答えると「子どもはもっと自由でいいし、何よりサッカーというスポーツは自分の感情を出さなければ絶対に勝てないし、上達もできない」と言われました。両者は「子どもたちに感情を発露させることに対して、私達はもっと取り組まなければいけない」という結論に至ったそうです。また、日本の子どもたちは、集団の一員として振る舞うことはできますが、選手個々に目を向けたときに「きみは何ができるの?」「何がしたいの?」という状態になっていたのだと言います。■もじもじしていた子たちが積極的に!「楽しい」環境を作ることが大事そんな日本の子どもたちを見たアドリアーノコーチは、驚きの行動に出ます。トレーニング中、サッカーボールやテニスボールなど、ありったけのボールをコートに投げ入れたのです。「たぶん、50球ぐらいあったと思います(笑)。それを次々にコートに入れて、どんどんシュートを打っていいよ、ドリブルで仕掛けようと言いました」子どもたちはコーチの言葉通り、たくさんあるボールを手当たり次第、ゴールに向かって蹴っていきます。「そうしたら、もじもじしていた子たちが、シュートが打てる、うれしい! と積極的にプレーし始めたんです。ドリブルやパスが成功したときの喜びもあるかもしれませんが、何よりも、ゴールを決めることが最高に楽しいわけです。その環境を作ってあげることが大事なのだと、改めて学びました」ブラジル名門育成クラブの指導を体験できる「クルゼイロキャンプ」参加者募集中>>■「こんなに楽しそうにサッカーをする姿は久しぶり」と保護者も感激当時のクルゼイロキャンプでは、子どもたちが感情を表すための仕掛けとして「得点を決めた後に、ゴールパフォーマンスをしないとゴールは認められない」などのルールを設けていったそうです。「そうすると飛行機ポーズだったり、クリスティアーノ・ロナウドの真似だったり、いろいろやり始めるんですよね。そのルールがなくなって、普通に試合をした後にもやったりと、感情を表に出して、積極的にプレーし始めるようになりました」小林コーチは「子どもたちに口で言ってもすぐにはできないので、こちらが仕掛けをして、気持ちをくすぐってあげる。ブラジル人のコーチはそういうところが上手だと思います」と話します。その様子を見た保護者も「いつもは苦しそうにサッカーをしているけど、ここに来るとすごく楽しそうにプレーしている」「こんなに楽しそうにサッカーする姿は久しぶりに見た」と感激するそうです。「ただ、日本の子たちはそれを引きずってしまうというか、真剣にプレーする場面でも、雰囲気に流されて、遊び気分になってしまうことがあります。そこはコーチが気にかけながら、やるときはやるというオンとオフをはっきりするようにしています」■サッカーする上で感情を出すのが必要な理由でも日本の子たちはミスを怖がる傾向にあるので、ミドルサードでもアタッキングサードでもプレーが変わらないんです」さらに、こう続けます。「せっかくフェイントやドリブルのトレーニングをしているのに、試合になると出てこない。それもミスを恐れているからです。だから我々コーチは『サッカーにミスはつきものだ』『失敗を恐れずにチャレンジしよう』ということを、繰り返し、伝えています」「ミス=失敗、怒られる」という考えから「上手くなるためにはチャレンジが必要で、チャレンジにミスはつきもの」という考えにチェンジしていくことで、子どもたちは積極的に挑戦するマインドになります。その状況に導くためにも、トレーニングの設定やルールなどで、よりチャレンジしやすい環境を作ることが大切なのだと教えてくれました。「ブラジル人コーチは、練習のルールやメニューを工夫することで、子どもたちが積極的にチャレンジする環境を作るのが上手」と話す小林コーチ。ブラジルからはネイマールやヴィニシウス、リシャルリソンなど、あっと驚くプレーをする選手が次々に育ってきますが、その背景には彼らの思想や文化、それに基づいたトレーニングがあることは間違いないでしょう。サッカーは国民性を映すスポーツと言われますが、日本が外国から学ぶことは、まだまだたくさんありそうです。ブラジル名門育成クラブの指導を体験できる「クルゼイロキャンプ2023春」は、現在参加者募集中です。詳細はこちら>>「個の力」にフォーカス!試合で活躍するヒントを一人一人に伝えるクルゼイロサッカーキャンプ>>
2023年03月02日同僚コーチの提案で、1~3年生の学年ミックスチームに分けることになった。技術や熱量でグループ分けをしたが、学年ミックスの練習をする際に気を付けることは?とのご相談をいただきました。上の学年の子も下の学年の子も成長するというメリットは知られていますが、チームの底上げをするためには、どんな点に気を配ればいいのでしょうか。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、ご自身が現在指導している現場の例を踏まえてアドバイスします。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<「そうじゃない」「○○へ出せ」指示命令ばかりのベテラン指導者のやりかたを改善する方法はある?<お父さんコーチからの質問>地元サッカーチームでU-8コーチを指導しています。U-10コーチの提案により、1~3年生の中でグループ分け(A~C)を行い、各カテゴリーでそれぞれに見合った練習を行うという試みを実施しようとしています。技術力やサッカーへの熱量でグループを分けましたが、実際のところ私自身はグループ分けに納得がいっておりません。理由は様々ありますが、私自身1年生の子に対し良い環境になるのではと踏み切った以上、取り組んでいこうと思っています。そこで、学年ミックスの練習で注意すべき点などがございましたら、ご教示お願い致します。<池上さんからのアドバイス>ご相談ありがとうございます。学校などでも横割りで活動することが多い子どもたちを縦割りでグループ分けすることは、基本的に悪いことではないと私は思います。■学年ミックスの課題、指導者が気を付けないといけないところただし、技術の優劣でレベル分けしてしまうと、技術が伸びるのがゆっくりな子どもたちが良いプレーをみる機会が減ってしまいます。そこをどう考えるのかは、ひとつの課題でしょう。もうひとつの課題は、指導の対象が1年生から3年生という最も難しい年代ということ。私自身いろいろ経験してきましたが、この三つの学年は一番扱いにくいと感じています。縦割りの場合、上のほうの学年に下の学年の子をお世話してもらう流れをつくるとうまくいくのですが、3年生に1年生の面倒をみましょうと言っても無理です。私が運営しているスクールで縦割りのゲームをやろうとすると、1年生は「1年生だけでやりたい」と言ってきます。なぜならば、上の学年である3年生が下級生にパスしないからです。したがって1年生だけで試合をやると、パスできます。それぞれの性格や成長の進み具合などをみて正確にグループ分けしたとしても、非常に難しいようです。要するに、3年生にはそういった特徴があるのです。サッカーを始めてそれなりの年月が経って、できることが増えてきた。ゴールする面白さがわかってきた。そうすると、指導者の練習のやり方次第で変わってはくるものの、日本の場合は多くの3年生がボールを持つと自分でドリブルで行きたがります。レベル別に分けるのは悪くないのですが、子どもたちの状況で違ってくることは予想できます。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■縦割りのメリット、チームの底上げにつながるために大事なポイント縦割りにするのであれば、まずはコーチたちがそのメリットを理解しなくてはいけません。下の学年の子は上手なお兄さんとサッカーをするのはプラスです。これに対し、上の子も下の子に丁寧なパスを出してあげるなど、彼らを使うことを覚えればプラスになります。そのあたりを深めずに、上手い子は上手い子だけ、技術がまだついていかない子はそこに固めるという発想ではチームの底上げにならないかもしれません。私の練習では、選手同士でコミュニケーションを図るよう伝えます。例えば「先に名前を言ってからパスしよう」と呼びかけます。そのほうが自分にパスが来ることを予想できてわかりやすいはずです。ほかにも「外に開いて」とか「裏に走って」といったコーチングをするよう指導します。そうすると実際にうまくいくので、子どもたちはみんな納得してくれます。とはいえ、すぐにできるわけではありません。6年生の子どもがパスミスをした際に「約束おぼえてる?名前、呼んだ?」と尋ねると「呼んでいない」と言います。「〇〇君、いくよ」って言ってパス出せば?と話しても、そこを覚えておいてプレーできません。ずっと考え続けられないようです。であっても、時間をかければ、名前を呼んで相手に合わせたパスが出せるようになります。上級生にとっても、異年齢でやる意味は大きいのです。■時には上の学年に挑戦させたり、学年対抗戦などの調整をしようとはいえ、前述したように3学年でサッカーをするのは難しいものです。3年生が勝手にやってしまう、ということはきっと起こるでしょう。その場合、3年生を6年生と一緒にやる時間も設けてください。3年生が6年生からパスをもらってゴールするといった体験をしてもらうのです。例えば、3~6年生の縦割りでゲームをする際「3年生がゴールしたら3点ね」といった工夫をすると、子どもたちは勝ちたくて3年生にボールを集めるようになります。加えて、私は「君たち3年生は、1年生にどうしてあげたらいいかな?」と子どもたちに問いかけます。そのように働きかけたとしても、子どもは毎日気持ちが変わります。3年生がうまくできない日もあります。そんなときは3年対1年、3年対2年というような学年対抗戦を行ったりします。そうすると、1年生は懸命に守ろうとしますが、体格差やスピード、技術の差はあるので1年生は歯が立ちません。点差がついてきたら、「じゃあコーチが1年生のほうに入ろうかな」と私が入ったりして調整します。■その人数でないと獲得できない技術、成長がある(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)最後に二つほど付け加えさせてください。日本は低学年でも8人制で試合をさせる地域があります。ですが、3対3のフニーニョや、4対4のクワトロなど、もっと少ない人数で試合をさせましょう。その人数でないと獲得できない技術や成長があります。もうひとつ。グループ分けの基準にする要素は、ドリブルが上手いとかいった足が速い、体が大きいといったものになりがちです。そこに長けた子たちをピックアップしてしまうと、そういった要素でしか勝負できなくなります。それを踏まえて、練習は見て考え判断するトレーニングを軸にしていただければと思います。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2023年02月26日パーソナルトレーニングジムを行う株式会社 松栄通信(所在地:名古屋市昭和区、代表取締役:時松 伸司)は、トレーニングによる血流アップ効果とヒト幹細胞培養上精液と近赤外線と音響振動を掛け合わせたスカルプケアの新サービス「トレーニング×増毛」の提供を2023年2月23日(木)に開始いたします。[トレーニング×増毛] URL: トレーニングイメージ1Before After例1■提供背景トレーニングジムでの脱毛が流行っている中、増毛は?薄毛に悩んでいる方も沢山いるのでは?とゲスト(男女問わず)の中に、薄毛にお悩みの方がお見えになっていると言うお声を聴き、脱毛とは真逆の増毛をトレーニングと一緒にご提供できるメゾットです。■サービスの特徴*医療業界から美容業界そしてトレーニングジムへヒト幹細胞培養上精液を近赤外線と音響振動を掛け合わせた根本改善の新技術。筋トレをすると薄毛が進行するという医学的根拠はありません。むしろ筋トレから得られる発毛へのメリットの方が多くあるのです。筋トレや有酸素運動で血流アップすることで元気な毛根に!適度の運動は血流の循環を良くします。特に体の上部に位置する頭部は、血流不足を招きやすいです。私たちが食事によって得た栄養の大半は、血液に乗って全身に運ばれます。したがって、血行が悪くなれば、全身にまんべんなく栄養を運ぶことが難しくなっていきます。このように、筋トレや運動は髪の育成にメリットの方が多いのです。また、無酸素運動をすると、体内では成長ホルモンに分泌が活発になります。成長ホルモンは毛母細胞の働きも活発にすることがわかってします。このアプローチが1度にできるのは他にはなく、業界初となります(当社調べ)。上記のことから、筋トレにより成長ホルモンが分泌されると育毛に効果的なのです。筋トレで健康的な体を目指すことで、生活習慣が改善され自然と毛髪の成長にも良い影響を及ぼすということです。スカルプセルフケア用ヒト幹細胞培養上精液毛母細胞毛細血管毛周期■ご利用の流れ*ご予約のお時間15分前にご来店頂きお着替え*筋トレ30分、スカルプケア30分、計60分*シャワー、お着替え*次回ご予約or確認後ご帰宅ビフォーアフター掲載 ■サービス概要サービス名: トレーニング×増毛提供開始日: 2023年2月23日(木)提供時間 : 平日 9:00~21:00(最終受付19:30)土日祝 9:00~21:00(最終受付19:30)場所 : ConBert+八事所在地 : 〒466-0824愛知県名古屋市昭和区山里町69番地 グランドール山手1Fアクセス : 地下鉄名城線「八事日赤」駅 徒歩4分料金 : ゲスト:入会金41,800円(税込)[1回/60分21,780円(税込)4回/79,200円8回/149,600円(税込)10回/165,000円(税込)]ビジター[1回/60分27,500円(税込)4回/101,200円(税込)8回/184,800円(税込)10回/217,800円(税込)]※回数券有効期限 発行日より6か月間申込方法 : HP申込みフォームもしくは、お電話にてURL : ■会社概要商号 : 株式会社 松栄通信代表者 : 代表取締役 時松 伸司所在地 : 〒452-0822 愛知県名古屋市西区中小田井4-455設立 : 平成14年6月事業内容: 電気通信工事業・フィットネス事業資本金 : 1,000万円URL : 店舗URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】ConBert+八事TEL:052-875-4126お問い合わせフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月09日年末年始は忘年会や食事会も少しずつ増え始め、カロリー摂取が多めになる時期ですね。美味しく食べるためには“痩せ体質”を手に入れて、罪悪感なしに楽しみましょう!今回はヨガインストラクターの筆者が、1日1分でできる簡単習慣をご紹介します。姿勢を整えて「消化力」をアップ!美味しいものを食べる機会が増える年末年始。お腹いっぱい食べた後は、お腹が苦しくて、つい“体を丸めた姿勢”になりがちではないでしょうか。でも、体を丸めた姿勢はお腹が潰れてしまうため、胃腸の働きを妨げやすくなってしまうのです。胃腸の消化力をフルに引き出して“食べ過ぎた分をリセット”するには、日頃から姿勢を整えて、胃腸の働きをアップさせておくことが大切でしょう。消化力アップを目指す簡単エクササイズをご紹介しますので、ぜひスキマ時間に取り入れてみてください。しゃがんで伸ばす! 痩せ体質を目指す年末年始エクササイズ1.“しゃがむ”想定をして、両脚を適度に開きます。※無理が無ければ、足先とかかとはまっすぐに並べましょう。2.足の裏でしっかり床を踏みしめ、脚の“すね側”で支えます。3.かかとを持ち上げて足の指の付け根で支え、両腕は鎖骨の位置で前方へ伸ばします。4.一呼吸したら両膝を下ろし、左手を左かかとにおきます。5.お尻を持ち上げながら胴体を左方向へねじりつつ、左腕を斜め後ろ方向へ伸ばします。※お尻が持ち上げづらい場合は、左手を左お尻にあてて行いましょう。6.お尻をかかとに下ろしながら胴体を戻します。7.再び膝を浮かせて両腕を前方に伸ばしたポーズへ戻ります。8.続いて両膝を下ろし、右手を右のかかとへ下ろし、反対側も同様にお尻を持ち上げて体側を伸ばしていきます。9.お尻をかかとに下ろしながら胴体を戻します。10.再び膝を浮かせて両腕を前方に伸ばしたポーズへ戻ります。左右で1セットとし、1~3回行いましょう。スキマ時間にサクッと気軽に取り入れて座りっぱなしが続く日などは、下半身がむくんだり冷えたりしがちです。お腹も丸まってしまい、内臓を圧迫する癖がつきやすいので、「気がついた時にサクッとやる」くらいの気持ちで気軽に取り入れてみてください。体が気持ちよく伸びて、立ち姿勢が楽になったり、歩く時に下半身が軽くなるはず。ぜひ続けてみてくださいね。©demaerre/gettyimages文 / 上村由夏
2022年12月31日お腹痩せを目指しても、ハードな運動やエクササイズはなかなか続かないですよね。ちょっとしたスキマ時間にできる簡単な動きで、お腹まわりをすっきりさせてみませんか?ヨガインストラクターの筆者が「お腹ぺたんこエクササイズ」をご紹介します。股関節を動かしてお腹すっきりを目指すスキマ時間にサクッとエクササイズをしたいけど、ハードなものは億劫…。そんな人におすすめの座りながらできる「お腹すっきりエクササイズ」をご紹介します。股関節にアプローチして、「腸腰筋」を意識的に動かしていきましょう。腸腰筋はお腹まわりにある筋肉の総称で、インナーマッスルとして姿勢を支えているものです。今回は座りながら脚を倒すだけの簡単なエクササイズ。けれども意識して行えば、お腹のあたりが徐々に熱くなってきますよ。お腹痩せを目指す! 脚パタパタエクササイズ1.床に座ります。2.両手をお尻の後ろ側の床に置きます。胴体が軽く斜め後ろに倒れる程度の場所に置きましょう。3.腰を丸めないように、肋骨とお腹、骨盤のラインをまっすぐに保ちます。4.両脚は肩幅より広めに開き、両膝の幅も同じにします。5.お腹を丸めないように意識して、両脚を付け根から左方向へ倒します。6.お腹の奥を意識しながら、左右に交互に脚を倒していきましょう。7.この動作をまずは10回行います。8.続いて、両脚を左に倒しながら左腕を頭上に引き上げましょう。9.右に脚を倒す時は、左腕を頭上に引き上げます。10.この動きも交互に10回行います。スキマ時間でポカポカにスキマ時間にテレビを見ながらなど、座ったついでにできる簡単エクササイズです。ポイントは腰をねじるのではなく“股関節から倒す”こと。腰からねじってしまうと、股関節やお腹の奥の筋肉が働きづらくなってしまいます。“股関節から倒す”ことを意識して動かしながら、お腹が刺激されている感覚を覚えましょう。お腹がしっかり使えていれば、体もポカポカになって温まってくるはず。ぜひ試してみてくださいね。©PeopleImages/gettyimages文 / 上村由夏
2022年12月27日以前は上の学年の試合に出ていたが、部員が増えたら呼ばれなくなった。コーチには「頭が悪い」と言われたけど、悔しがっている様子もない息子に親の自分がイライラ。チームが強くなるには他の子たちも上手くなる必要があるのは分かっているけど、息子が追い越されると悔しくてしょうがない。これからもこんな気持ちが続くのに、子どもをどう見守ればいい?とのご相談をいただきました。スポーツと教育のジャーナリストであり、男女のサッカー選手を育てた先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、これまでの子育てと取材で得た知見をもとにアドバイスを送ります。(文:島沢優子)(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)<<クラブで理不尽に扱われた長男をやめさせる際に次男も一緒に退団。後悔してます問題<サッカーママからのご相談>はじめまして、こんにちは。息子は4歳からサッカークラブに所属し、今年で4年目の小2(8歳)です。最初は同い年がいなくて1人上級生に混じって練習し、試合に出ていましたが、1年生の頃同い年の部員が4、5名増えました。そのうちの一人が頭がよくコーチの指導をよく理解し動ける子で、息子はコーチから頭がわるいと言われてしまいました。今、上級生の練習や試合にはその子を指定し、息子は呼んでくれない雰囲気があります。息子の技術的には全然劣っていません。息子はあまり悔しがってる様子ではないですが私はかなり悔しく、この気持ちを自宅での自主練習に励むよう息子にぶつけてしまいました......。私のイライラの気持ちをどう納めたらいいのか、他の親御さんはどうしているのか気になります。チームが強くなるためには、息子だけでなく他の子どもたちも上手くならないといけない事を願う反面、息子が追い越されると悔しくてしょうがないです。こんな気持ちはこれからどんどん増えていくと思います。どんな風に息子を見守ればいいか教えてください。<島沢さんからの回答>ご相談いただき、ありがとうございます。「悔しい」「イライラする」と、ご自分の気持ちを率直に語ってくださり有難いです。お母さんは、辛い目に遭っているわが子を前に傷ついているのです。辛いですね。そんなお母さんと似た気持ちで試合に出られないわが子を見守っている親御さんは、この日本にたくさんいるかと思います。■子どもがレギュラーか補欠か、など競争に一喜一憂する親が多いサッカーだけでなく、ミニバスケットボール、バレーボール、少年野球。本来は「スポーツって楽しい!」とスポーツの楽しさを味わうだけで良いジュニア期に、日本のスポーツは勝利や強くなること、他者との競争に負けないことを強いています。そんなことを踏まえて、お母さんには、まずはこの連載の42回目にあたる『土日も連休も丸つぶれなのに...わが子が試合に出られないと親が報われないぜ問題』を読んでいただければと思います。そこに、私の体験が描かれています。息子が小学1年生のころ、2年生の試合に連れて行かれた際、何試合もあるのにまったく出られなかったことがありました。一緒に参加した1年生の子は試合に出ていたため、息子が不憫なのと、ベンチにいる姿を見ているのが私自身非常に辛かった。そのときは気づかなかったけれど、私のこころは傷ついていました。そして、試合に出ていた同じ1年生のお母さんと一緒に観ていたのですが、最後の試合の前半で私は先に帰ってしまいました。帰り道に泣きながら休日出勤の夫に電話しました。すると夫から「それだと、○○(息子の名前)が、終わった後、ママは僕が出られないから先に帰っちゃったんだ、ってがっかりするんじゃない?」と言われました。親として、こころから反省しました。自分の感情ではなく、子どもの気持ちを優先して考えるべきでした。欧米は一部の競技で早期教育が問題になってはいますが、日本のようにほとんどの子どもが巻き込まれる状況にありません。対する日本は、小学生の子どもにスポーツをさせている多くの親御さんが、子どもがレギュラーか補欠かといった競争にさらされる姿に一喜一憂しています。かつての私もそうでした。そしてお母さんも同じ状況ではないでしょうか。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■アドバイス①「今のあなたでは満足してない」と子どもを否定する言動をとらないでは、どうすればいいのか。かつて毒親だった私から、三つアドバイスさせてください。自分がなぜイライラするのか?そこを分析して自分を見つめ直しましょう。それがひとつめです。例えば、子どもが試合に出られず腹が立つ。頭がよくコーチの指導をよく理解し動ける子のほうが試合に呼ばれて悔しい。その怒りを息子さんにぶつけてしまうのは正解でしょうか? 心のなかにあるこんな毒を息子さんに吐き出すお母さんは正しいでしょうか?私は「いいお母さん」の物差しは人それぞれ違っていいと思いますが、正しいか否かの正解はあると考えます。試合に出られないからと言って子どもに自主練習を押し付けたりするのは、正解ではありません。イライラして怒るのもいけません。それらすべての行動が、息子さんに向かって「今のあなたではお母さんは満足しない」と否定することになります。私自身がそうだったから余計わかるのです。試合に出られない子どもに「残念だったね」「悔しいね」と共感しても、(試合に出られないのはあなたが頑張ってないからだよ。お母さんは悔しいんだよ)と胸の中で言ってしまえば、それは子どもの気持ちと同化しているのと同じ。共感しても、同化してはいけません。■アドバイス②ジュニア期は楽しむことが大事、自己肯定感を高めることそしてふたつめ。もし自分が正しいと言えないなと感じたのであれば、違う自分を探しましょう。まずは自分を整えるのです。自分を整えるときのキーワードは「今の私は子どもを成長させられる親か?」という問いかけです。息子さんはあまり悔しがっている様子はない、と書かれています。それならば、ほうっておけばいいのです。冒頭でお伝えしたように、ジュニア期で最も重要なのはそのスポーツを楽しんで好きになるかどうか。その一点に尽きます。「サッカー、好きなんだね」「今日は楽しかった?」そんな声掛けだけで十分です。あとは早寝早起きをさせて、朝ごはんを食べさせ、遠征や試合の日はお弁当を作ってあげて「楽しんでおいで」と送り出せばいいのです。それだけで十分、子どもは成長します。なぜなら「僕はお母さんから心配されていない。信頼されている」と安心する。自己肯定感が高まるからです。■アドバイス③自分が育てられた教育や子育てを踏襲していいのか、新たな学びが必要(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)三つめ。子育て受難の時代です。私たちが受けた教育や子育てが、子どもを成長させるものかどうかを検証する必要があります。今までは、レギュラーか補欠かといった競争に子どもをさらし勝ち抜かせていく。子どもを圧迫して発奮させる。それがひとつの教育とされていました。しかし、自分もそういうふうに育てられたからと、同じ子育てを踏襲してはいけません。新たな学びを入れる必要があります。以下に三冊の本を紹介します。参考にしてみてください。①『子どもが伸びる「待ち上手」な親の習慣』(庄子寛之著/青春出版社)公立小学校の現役教師が書いた本。「子どもを伸ばす親には、待ち上手という共通項があった」と話しています。副題の「イライラしない親は子どものどこを見ているのか」でもわかるように、イライラせずに子どもを見守るコツが書かれています。お母さんの疑問に答えてくれる本だと思います。②『スポーツ毒親 暴力・性虐待になぜわが子を差し出すのか』(島沢優子著/文藝春秋)拙書です。子どもにスポーツをさせている親の実態と、毒親にならないためにどうすればよいのかを書いています。③『高学歴親という病』(成田奈緒子著/講談社+α新書) ※2023年1月20日発売私に、子どもに共感してもいいけれど、同化してはいけないと教えてくれた小児脳科学者の本です。高学歴親と標榜されていますが、日本の学歴偏重社会で歪みがちな子育てを考え直せる本です。島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てるテニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。最新刊は『スポーツ毒親 暴力・性虐待になぜわが子を差し出すのか』(文藝春秋)。
2022年12月21日「美味しいものを食べて罪悪感なく過ごしたい」「今の体重や体型をキープしたい」という人は、痩せ体質を目指すエクササイズを習慣にしてみませんか?リバウンドが気になるときや、体が重いなと感じる人にもおすすめな「しゃがみエクササイズ」をご紹介します。後背部を整えて“痩せ体質”を目指す美味しいものを食べた翌日に罪悪感があったり、最近体型が戻りにくくなってきたと感じたりする人は、体の後背部の筋力を鍛えるのがおすすめ。姿勢を維持する体幹や後背部の筋力が弱まっていると姿勢が悪くなり、関節周りにお肉がつきやすくなったり、痩せにくくなってしまう恐れがあるのです。背中を使えていますか?今回のエクササイズで背筋を目覚めさせつつ、大きな筋肉のあるお尻や太ももを使うことで“痩せ体質”を目指していきましょう。エクササイズをやってみて、しんどいと感じる場合は要注意!肩こりの慢性化や、背筋が衰えている可能性があります。まずは10回を目指してチャレンジしてみてください。1日1分で痩せ体質をつくる「しゃがみエクササイズ」1.両脚を適度に開いて立ちます。しゃがむ想定で幅を決めると良いでしょう。2.呼吸を整えて、上半身の余分な力を抜きます。3.肩周りや鎖骨をリラックスさせ、鎖骨から腕がぶら下がっている感覚を意識すると力が抜けやすいはず。4.息を吸いながら、両腕を鎖骨の位置で前方へ伸ばします。※肩の位置にあげると首がすくむので注意!5.息を吐きながらゆっくりとしゃがんでいきます。6.息を吸いながら前方を見て、両腕を肩甲骨、肋骨から伸ばすようにして斜め上方向へ持ち上げます。7.重心をスネ側に置きながら、背骨を上に引き上げます。8.その姿勢を維持しながら1呼吸キープします。9.次の吸う息のタイミングで、太ももの後ろや、股関節後ろ側の力を意識して勢いよく立ち上がりましょう。10.これを1セットとし、まずは10回繰り返します。慣れてきたら、15回を目指しましょう。腕を引き上げるときの感覚をチェック!いかがでしたか?腕を引き上げるときに顔を正面に向けるのがツラい、腕をあげるのがしんどいという場合は、肩や背中が凝っていたり、背筋力が弱っている可能性があります。背骨を上に引き上げることを毎回意識して、呼吸を止めないようにチャレンジしましょう。まずはできる回数からでOK。少しずつやってみてくださいね!©bymuratdeniz/gettyimages文 / 上村由夏
2022年12月11日“くびれ番長”扇田純さん伝授の上半身トレで美乳際立つメリハリボディに。横から見たバストラインを美しく見せる“二の腕トレ”をご紹介します。二の腕トレ引き締まった二の腕を手に入れると、横から見たバストラインが際立つもの。二の腕ぽっちゃりとバスト脇のハミ肉を同時に解消できるトレーニングを紹介。【WARM‐UP】L字でつまんで老廃物流し右手の親指と人差し指でL字を作り、左肘上をつまむ。少し圧をかけながら、腋まで1分かけてほぐす。右腕も同様に。クリームを使ってもいい。両腕1分ずつ。アームリフト二の腕の裏側を効果的に刺激するトレーニング。肩が上がると肩の筋肉を刺激してしまうので、下げて行うこと。強度を上げたいなら、腰幅程度に足を広げ、立ち前傾姿勢で行って。(1)背中と腰が丸まらないよう注意してあぐらをかく。両腕を少し広げ、手のひらを後ろ向きにしてお尻の後ろあたりに置く。顔が前に行かないよう首筋を伸ばす。(2)息を吐きながら斜め後ろに両手をゆっくり引き上げる。お尻の後ろから水をかき分けるイメージで。肩が上がらないように注意。吸いながら1に戻り繰り返す。30回。アームムーブ腕で上体を支えながら肘を曲げ伸ばしする“逆腕立て伏せ”は、腕の筋肉の多くを占める、上腕三頭筋にアプローチできる。普段使うことの少ない筋肉なので、鍛えれば即効く可能性大。(1)両膝を立て、足を腰幅に広げて座る。足の位置はできるだけお尻に近づけ、両手を背後について上体を支える。手の指先はお尻に向け、肘をピンと張りすぎないこと。(2)視線は斜め前方に向けたまま、首や背中を曲げずに、息を吐きながら体重を後ろにかけ、肘を曲げる。息を吐ききったら、吸いながら1に戻る。1~2を繰り返す。15回。扇田 純さんボディメイクトレーナー。「J’s Beauty Studio」代表。ヨガ、筋トレ、マッサージを組み合わせた、しなやかで引き締まったカラダになるオリジナルメソッドを提案。「くびれ番長」としても人気でYouTubeも行う。Instagramは@jun_oogidaブラトップ¥9,680レギンス¥13,200(共にジュリエ ヨガ アンド リラックス TEL:03・5720・8256)※『anan』2022年12月7日号より。写真・中島慶子スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・浜田あゆみモデル・岩田絵莉佳(セントラルジャパン)取材、文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2022年12月03日大きさや形など、バストの見た目は人それぞれ。でも、背中・お腹・二の腕の筋肉を的確に鍛えることで、どんな胸も美しく引き立つボディラインが作れるんです。ここでは、ウエストを締めて、バストを際立たせるお腹トレーニングを“くびれ番長”扇田純さんに教えていただきました。お腹トレお腹まわりがスッキリすれば、バストのふくらみがより強調される。お腹を引き締め、くびれのあるメリハリボディを目指そう。【WARM‐UP】お腹全体を伸ばし筋トレ効果もUP。両足を肩幅に開いて立ち、両手のひらを内側に向け肩幅より広げて万歳。骨盤を正面に向けたまま、息を吐きながらカラダを真横に倒す。体側を伸ばせるところまで伸ばし、息を吸いながら元の位置に戻す。左右交互に。3往復。クランチお腹の前面、肋骨下から恥骨にかけてある腹直筋を鍛えれば、アンダーバストが引き締まり、バストとお腹の境が際立ってくる。下腹ポッコリを卒業して、本来のバストの美しさを目立たせよう。(1)仰向けになって膝を立て、足の位置はできるだけお尻に近づける。両手は頭の後ろで組む。背中が浮かないよう、床にぺったりつけて。呼吸を整え全身リラックス。(2)膝が90度になるよう両脚を上げる。この時、お腹の筋肉をしっかり使う。以降、脚を下げずに膝の角度をずっとキープする。(3)息を吐きながら、おへそをのぞき込むようにして上体を起こす。お腹をしっかり丸める。その状態で息を吐ききったら、息を吸いながら2に戻り、2~3を繰り返す。12回。ウエストツイストくびれ作りに効果的な、お腹の横、いわゆる脇腹部分にある腹斜筋。カラダをひねる動作に関わっているので、このトレーニングでも左右にひねる時に腹斜筋をしっかり意識して行うと効果が上がる。(1)仰向けになって両手を真横に伸ばし、腋の角度を90度にする。クランチ同様に膝が90度になるまで両脚を上げる。肩や背中が浮かないように注意して。(2)息を吐きながら両脚を左側に倒し、腹斜筋を使って床スレスレまで下ろす。腰が浮かないよう注意。吸いながら1に戻り、吐きながら右側に倒す。左右往復。5往復。扇田 純さんボディメイクトレーナー。「J’s Beauty Studio」代表。ヨガ、筋トレ、マッサージを組み合わせた、しなやかで引き締まったカラダになるオリジナルメソッドを提案。「くびれ番長」としても人気でYouTubeも行う。Instagramは@jun_oogidaブラトップ¥9,680レギンス¥13,200(共にジュリエ ヨガ アンド リラックス TEL:03・5720・8256)※『anan』2022年12月7日号より。写真・中島慶子スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・浜田あゆみモデル・岩田絵莉佳(セントラルジャパン)取材、文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2022年12月03日“くびれ番長”扇田純さん伝授の上半身トレで、美乳際立つメリハリボディに。ここでは、姿勢改善&肩甲骨まわりのぜい肉を撃退する背中トレーニングを教えていただきました。背中の筋肉を鍛えるのが、バストアップへの近道。美胸はラインが作る、とボディメイクトレーナーの扇田純さん。「上向きの綺麗なバストラインには、正しい姿勢が必須。姿勢の維持には、背中側の僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋といった筋肉が関わっています。でも、ほとんどの人はこれらの筋肉をきちんと使えていません」さらに、日中パソコンやスマホの使用で前かがみの時間が長く、肩が内巻きになり、背中の筋肉も硬直するという悪循環を生んでいる。「背中の筋肉にしなやかさが戻れば、姿勢が整うので肩甲骨を寄せて胸を開けるようになり、バストを本来あるべき位置にキープできます」背中トレターゲットは、姿勢を保つ脊柱起立筋、頭や首を支える僧帽筋、肩の動きと深く関わる広背筋。普段意識して使っていない筋肉を目覚めさせて。【WARM‐UP】タオルで背中のこわばりをリセット(1)骨盤を立てた状態であぐらをかき、丸めたタオルを肩幅より少し広めに持つ。肘を曲げ、手は胸の高さに。(2)息を吐きながら、手の高さを変えず両手を前に突き出す。背中を少し丸め視線はおへそに。息を吸いながら1に戻る。バックスクイーズ背中で一番大きな筋肉・広背筋を効率よく刺激できるトレーニング。背中全体を意識しながら、反動をつけずに動作を行うのがポイント。肩甲骨まわりの血液循環も良くなり、胸が開きやすくなるはず。(1)両足を腰幅程度に広げ、つま先は立てて床にうつ伏せになる。顔は少し浮かせた状態で、両手をまっすぐ前に伸ばし、床から10cmほど浮かせる。手のひらは下に向けて、お尻の筋肉を使うことを意識しよう。(2)息を吸い、吐きながら両肘を曲げて上体を起こし、肩甲骨同士を引き寄せる。この時、無理に上体を起こそうとすると腰まわりを痛めるので、お尻の筋肉を使うこと。息を吸いながら1に戻り、1~2を繰り返す。10回。ラットプルダウン首の後ろから肩、背中に広がる筋肉・僧帽筋にアプローチ。背中側の筋肉の中で、最もカラダの表面に近い層にある筋肉。僧帽筋のこわばりを取りながら鍛える動きで、肩や首のコリも解消。(1)足を腰幅程度に開き、足先は正面に向けて立つ。上体を約45度前に倒す。手のひらを下に向け、腕を頭上にまっすぐ伸ばす。手からお尻までが直線。腰を反らさず、お尻を後ろに引いて。(2)息を吐きながら両手のひらは外に向けて腋を広げるように肘を引きながら腕を後ろに下ろし、肩甲骨を寄せ合う。息を吸いながら1に戻り1~2を繰り返す。動作中、お腹の力は抜かない。12回。アーム&レッグクロスレイズ脊柱(背骨)に沿うように存在する脊柱起立筋は姿勢維持の要。このトレーニングでは、脊柱起立筋を中心に体幹も鍛えられるので、正しい姿勢が維持しやすくなりバストラインが整っていく。(1)ヨガマットなどの上で四つん這いに。膝は腰幅に開き、両手は肩の下に。腰が落ちないようにお腹に力を入れて。頭からお尻までを一直線でキープ。(2)右腕を前に伸ばすと同時に、対角線にある左脚を伸ばしてつま先を床につける。ここでも頭から左脚までが一直線になるよう、背中の筋肉とお腹の筋肉をしっかり使う。(3)息を吐きながら、右手と左脚を同時にゆっくり持ち上げる。左のつま先は下向きで。顔も少し上げ、視線は斜め前方に。息を吸いながら2に戻り、2~3を繰り返す。反対側も同様に。12回。扇田 純さんボディメイクトレーナー。「J’s Beauty Studio」代表。ヨガ、筋トレ、マッサージを組み合わせた、しなやかで引き締まったカラダになるオリジナルメソッドを提案。「くびれ番長」としても人気でYouTubeも行う。Instagramは@jun_oogidaブラトップ¥9,680レギンス¥13,200(共にジュリエ ヨガ アンド リラックス TEL:03・5720・8256)※『anan』2022年12月7日号より。写真・中島慶子スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・浜田あゆみモデル・岩田絵莉佳(セントラルジャパン)取材、文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2022年12月03日大胸筋をほぐして鍛えることでバストアップ!ヘルシーでメリハリのあるボディを持つ、ピラティスインストラクターの関清香さんがバスト特化メニューを考案。今回紹介する3種のトレーニングは、下へいくほど難易度が上がっていく仕組み。筋トレは負荷に慣れてしまうと効果が落ちるので、物足りなさを感じたら回数を増やしていこう。寝転びトレーニング(20回)難易度ストレッチと筋トレが合わさった動き。腕を開くときはゆっくりと大胸筋を伸ばし、閉じるときはスピーディに動かして筋肉をギュッと収縮させると、トレーニング効果が出る。1、ストレッチポールに背中を預け、ヨガブロックに頭を乗せる。両膝を立て、手にはペットボトルを1本ずつ持ち、肘を少し曲げたまま腕を開く。手は床につけない。2、息を吐きながら腕を上げ、体の前で手を合わせる。肘は少し曲げたまま大胸筋の収縮を意識して。ゆっくり息を吸いながら1に戻る。2の動きはテンポよく行い、1~2を繰り返す。【NG】肘が伸びきっている肘が伸びきってしまうと大胸筋にアプローチしにくくなるし、肘を痛めやすいので注意。直立トレーニング(10回×2セット)難易度仕事場やキッチンなど、手を置ける高さのものがあれば、どこでもできる“ながら”トレーニング向きの動き。体の前面がまっすぐになればいいので、壁を使って行ってもいい。はじめの姿勢両手を肩幅より広めに開いてテーブルに置く。体を支えられるよう、縁に親指をかける。1、体の前面が一直線になるよう、足の位置を後ろに移動する。両足をつけてかかとは床につけず、肘をしっかり伸ばす。背中や腰を曲げないよう全身を両手でしっかり支える。2、息を吐きながら両手の間にデコルテをはめるイメージで肘を曲げる。体は直線をキープ。できるだけ深く上体を沈め息を吐ききったら、息を吸いながら1に戻り1~2を繰り返す。【NG】腰が反る腰が反った状態で行うと、腰を痛める可能性大。体のラインを直線に保って。【NG】お尻が引けるお尻が引けたまま行っても大胸筋に負荷がかからず、トレーニングの意味がなくなる。【NG】頭が下に落ちる腕の力がない人がやりがち。頭を下げて行うと実際は肘をちゃんと曲げていないのに、できた気になる。腕立てトレーニング(5回×2セット)難易度大胸筋は強くて大きい筋肉。今回紹介するトレーニングを続けて鍛えられてきたら、両脚を伸ばし膝を浮かせて行う、リアルな腕立て伏せにトライしよう。はじめの姿勢四つん這いになり、両手は肩幅より少し広め、ややハの字になるようにつく。指は大きく開く。1、背中が丸まらないよう注意しながら膝の位置を15cm程度下げる。膝の位置が遠くなるほど負荷が上がるので、自分の状態に合わせて。息を吸って次の動きの準備。2、息を吐きながら、ゆっくり5秒かけてダウン。両手の間にデコルテをはめるイメージで肘を後ろに引くようにしていけるところまで下げる。吐ききるまでその状態をキープ。息を吸って1に戻り繰り返し。【NG】骨盤が落ちる骨盤が落ちると、両腕の力だけで体を支えることになり、適切な負荷がかからなくなる。【NG】肘を曲げるときに腰が引ける腰が引けてしまうと大胸筋に大した負荷がかからず、腕立ての効果が得られなくなる。【NG】頭が落ち、腰が反る頭が落ちると、結果的に腰が反りやすく、効果が得られない。腰を痛める可能性も。関 清香さんピラティスインストラクター、「STUDIO es」代表。体が硬い人や運動が苦手な人でも続けられるプログラムの考案に定評あり。オンラインレッスンも行い、YouTubeでも配信中。Instagramは@studioes731※『anan』2022年12月7日号より。写真・安田光優ヘア・松橋亜紀取材、文・板倉ミキコ(by anan編集部)
2022年12月03日秋はスポーツに最適な季節。サッカーW杯も盛り上がりを見せていますが、お子さんがクラブ活動や部活に励んでいる家族も多いのではないでしょうか。運動能力を上げるめには、効果的なトレーニングを行うことが必須。そこで本記事では、11月19日にオンラインイベント「桐生選手、村田選手 オンラインスポーツ教室」の模様をご紹介します。そこで本記事では、11月19日に開催されたオンラインイベント「桐生選手、村田選手 オンラインスポーツ教室」の模様をご紹介します。スペシャルゲストとして登場したのは、日本を代表する陸上短距離走者・桐生祥秀選手、ボクシングの世界チャンピオン・村田諒太選手。効果的なトレーニングを直伝してくれたほか、子どもやその家族に向けて、夢を叶える方法や本番で力を出す方法などもアドバイスしてくれました。■100m9秒台の桐生選手から、足が速くなるトレーニングを伝授まずは準備体操として、体を使った脳のトレーニングからスタート。ランニングインストラクター「きゃっするひとみー」さんが登場し、出された手にあえて負けるジャンケンなど3つの体操を紹介してくれました。このような頭を使ったトレーニングは普段使わない脳の部分が刺激され、脳の引き出しが増える効果があるそうです。続いて桐生祥秀選手と村田諒太選手が登場し、まずは桐生選手が足が速くなるトレーニングをレクチャーしてくれました。村田選手も普段から走るトレーニングは取り入れているそうで、「走ることは、運動としても、生き物としても基本中の基本」「100m走のチャンピオンこそ、キングオブアスリートだと思っている」との談。競技によって鍛える部位は異なるそうで、速く走るためのポイントはズバリ「お尻の筋肉を強化すること」。短距離走選手はお尻から太ももにかけて筋肉がしっかり付いており、ふくらはぎから足首にかけてはキュッと細い選手が多い……とのことでした。ただしこの部位は日常ではあまり動かさないため、意識的に動かすトレーニングを習慣づけることが大切なのだそう。そこで伝授してくれたのが「片足立ち」「ペットボトル置き」「リズムもも上げ」のトレーニングです。走っているときは両足が地面に付いていることはないので、「片足で立ち、もう片方のももを90度にあげて止まる」だけでも有効性があるのだとか。毎日左右2〜3セットほどやっていると、速く走るために不可欠な「足が上がる動作」が身に付いてくるそうです。また人は視覚からかなりの情報を得ているため、目を閉じての片足立ちもおすすめとのこと。目を閉じて立つと、体の感覚でコントロールする感覚が身に付き、使うべき筋肉を意識しやすい、とのことでした。「自分で意味があると思えるトレーニングをやることが大事。最初は無理をせず、少しずつ秒数を長くしていくなどして達成感を得ながらやってみてください」と桐生選手。「ペットボトル置き」「リズムもも上げ」の方法は、伊藤園の特設サイト 「スポーツに、むぎ茶」 でも動画が見られます。村田選手も「科学に基づいた、洗練されたトレーニング方法。使いたい筋肉をアクティベートしておいてから競技に臨むのだな、と改めて勉強になった」と感心した様子。特に「ペットボトル置きは、子供の脳の発達にも良いトレーニングだと思う」と大推薦。「ペットボトルを置きたい気持ちがはやるとうまくできないので、冷静さも必要」「なぜこれができないのか、できるのかを考えながら、体の使い方を覚えていこう」と指南してくれました。大人向けにも「体を動かそう!ラクラク運動」「はじめてのウォーキング&ランニング講座」等の動画コンテンツが充実しているサイトなので、ご家族でチェックしてみてくださいね。■スタイルアップにも効果的!村田選手直伝のボクシング&体幹トレーニング続いては、村田選手がトレーナーに。ボクシングの基本の構え方から、基本のパンチであるジャブとストレートの打ち方を伝授してくれました。「肩幅に足を開き、両手を顎のあたりに構え、利き手のほうの足を後ろに1歩引く」のがボクシングの基本的な構え方。前にあるほうの手をまっすぐに出すのが「ジャブ」、後ろにある手で反動をつけて強いパンチを出すのが「ストレート」、この2つのパンチをつなげたのが「ワンツー」と呼ばれる動作になります。半身の姿勢でパンチを出すため、パンチを打つと自然と腰のあたりがツイストされます。「格闘技のトレーニングは、綺麗な体をつくるのにも効果的。家の中で遊びとしてやっていても、お腹周りのエクササイズになります」とのこと!さらに、安全で効果の高い筋トレ方法も教えてくれました。ひとつは「シットダウン(腹筋)」。起き上がるタイプの腹筋トレーニングは腰を痛めやすいわりに、筋肉への負荷が少ないそう。それよりも、5カウントくらいでゆっくり後ろに倒れていく「シットダウン」のほうが、怪我のリスクが低く、腹筋や背筋を鍛えられるそうです。「プッシュアップ(腕立て伏せ)」も、ひと味違う方法を教えてくれました。腕を立てた状態からガクッと一気に伏せる(体を下に落とす)ことで、肩甲骨周りにグッと負荷がかかり、筋トレとしての効果が高くなるそうです。まずは5〜10回で十分とのこと。最後に「スクワット」。お尻や太ももにかけては大きな筋肉があるので、この部位を鍛えることは代謝をあげることにも非常に有効だそうです。スクワットのコツは、まっすぐに重心を下に下ろすこと。「膝を内側に入れない」「腰が反りすぎても曲がりすぎてもNG」で、お尻と股関節周りが痛くなれば上手にできている証だそうです。「スクワットをすることで糖尿の値が下がった知人もいて、健康にも効果があるトレーニングだと思います」と村田選手。ただし、体幹トレーニングには腰を痛めるなどの怪我のリスクがあるため、いずれの筋トレも「無理な負担がかかっていないか」を確かめながらやってほしいとのことでした。■スポーツ選手が夢を叶えた道のりに迫る!トークセッション続いて、桐生選手、村田選手の幼少期や夢を叶える方法に迫るトークセッションが行われました。お二人から語られたスポーツ教育のポイントをまとめると、以下5点です。小学生くらいは同じ学年でも発育の差が大きい。結果を気にしすぎず、成長に合わせた練習をしよう子どものうちは筋力をガンガン鍛えるより、うまく筋肉が使える体になるよう「巧緻性(こうちせい)」を鍛えよう得意なスポーツがあると、その子の大きなアイデンティティになる本人が「やる」と決めない限り、強制的にやらせても大成しない子供は本気になったら一直線。うまく休ませてあげることも親の大切な役割特に印象に残ったのは、(3)(4)の内容です。村田選手は中学生でボクシングを始めたものの、しんどくて一度逃げ出した経緯があるそうです。しかし中学3年生になり、自分でもう一度やろうと決めてからは、様子が一変。それまでやんちゃな子どもだったそうですが、「才能があるからがんばれ」と認めてもらえることが嬉しく、アイデンティティを与えられた感覚があったのだとか。ジムに行くのが楽しくなり、実力がついてくるのがただ面白くて、「根性で努力をした」というよりは「常にその瞬間瞬間を一生懸命にやってきた」だけだとと感じているそうです。「結果を出せたとき初めて、それまでの過程が肯定されるが、意図的にその結果を作るのは難しい」「こういう方法をやったら叶う、という夢の法則はない。計画どおりにやってうまくいくなら、万人が成功するはず」「夢は見たり消えたりするもの。現実で曇って見えなくなることもあるが、目の前のことを一生懸命やっていれば道はひらけていく」……といった持論を紹介してくれました。桐生選手も村田選手と同様、日本代表やオリンピックを目指したことは一度もないのだとか。学校では一番足が速かったものの、区や市の大会で勝てるほどではなかったそうです。小学校の頃はサッカーに打ち込んでおり、兄が陸上を始めたことで、自分も中学生から陸上を始めてみたものの、遊びの延長の感覚で、面倒だと思う練習はサボることもあった、とのこと。しかし「この人に勝ちたい、と思う相手が出てきてから、しっかりと練習するようになった」そうです。同級生に勝ちたい、高校生に勝ちたい、と目の前の目標が積み上がっていった結果、日本代表になっていたそうです。「スランプや試練はあって当然。ドラマの主人公も、ずっと良い思いをしていることはない。沈んでいる時に宝物を見つけることもある」「選手人生のスタートからゴールまでは、一直線ではない旅のようなもの。今もその途中」……とスポーツを通じて得た人生観を語ってくれました。さらにイベントの視聴者からも、さまざまな質問が飛び出しました。本番で力を出す方法については、「自分は本番に弱い、と思い込むことは気力を下げてしまうだけで良いことなし」「今日のベストのパフォーマンス出したらどれくらいいけるかな?と、楽しんで自分のパフォーマンスを見つけてみよう」「今日はベストを出せた!といった喜びを目指してやれば、楽しく競技に臨めるのでは?」と桐生選手からアドバイス。怪我の克服については、「怪我を経験しないアスリートはほとんどいない、という事実に目を向けて。自分だけが不幸だと思わないことも大切(村田選手)」「スポーツでは、時に休む努力も必要。次の目標を見つけつつ、体を休ませよう(桐生選手)」といったアドバイスが贈られました。■糖分を気にせずミネラル補給ができる「健康ミネラルむぎ茶」を二人も愛飲中!イベントの合間には、今回のイベントを主催した伊藤園から「スポーツ中に汗をかくと、水分だけでなく、ミネラルが一緒に失われること」「ミネラルは体の機能を維持するために重要な5大栄養素の一つであり、体内では作れないので、食事や飲み物で補う必要があること」が紹介されました。毎日の手軽なミネラル補給をサポートしてくれる、伊藤園の『健康ミネラルむぎ茶』。村田選手も「ボクシングは体重競技。スポーツドリンクばかりだと糖分を摂りすぎてしまうので、麦茶でミネラルを補充できるのはとても助かります」と大推薦。桐生選手も「子どもの頃から慣れ親しんだ飲みやすい味で、口の中がスッキリする感覚もスポーツの後に最適。うちの子どもたちも0歳から飲んでいて、幼稚園にも持って行っています」と語っていました。甘こうばしい味わいの麦茶で、スポーツ選手も愛飲している伊藤園の『健康ミネラルむぎ茶』。夏のイメージが強い麦茶ですが、汗で失われる大切なミネラルを効果的に補える無糖・無添加のスポーツドリンクとして、秋もごくごく飲んでいきましょう!(取材・文/外山ゆひら)
2022年11月25日個人技、ドリブルを伸ばすチーム方針。闇雲にドリブル突破させるのではなく、パスのタイミングなども学ばせているけど、保護者から「パスや戦術理解を高める練習をしてほしい」と要望が。ドリブルを磨くのはそんなにダメなこと?ドリブルスキルを高めながらパスや仲間との連携を高めるトレーニングがあったら教えて。とのご相談をいただきました。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、イニエスタ選手を例に「ドリブルの意義」を理解し効果的に使うためのアドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<「伸ばしたいなら離れなさい」わかっているけど現場指導が難しい。いい距離で離れる「さじ加減」を教えて<お父さんコーチからの質問>こんにちは。子どもが所属しているチームで教えています。指導対象はU-12です。私自身もサッカー経験者ですが、技術だけでなく接し方など、自分の頃とは色々変わっていることを学びながら指導にかかわっています。今回お伺いしたいのは、個人技、要はドリブルについてです。うちのチームでは、個人技を伸ばすことを大事にしています。ドリブルも、ただ闇雲に突破を仕掛けるのではなく、ボールを運ぶときに大事なスキルだと教えており、緩急をつけたり、どんな時にパスを選択すればいいのかも学ばせています。ですが、最近はTVやネットで情報を得る保護者も多く、ドリブル=悪(※連携せずに独りよがりで突っ込む)のように思っている方も多く、チームの代表あてに「パスや戦術理解を高める指導をしてほしい」という要求が来ることもあるようです。パスや戦術もないがしろにしているわけでないのですが、個人技、ドリブルスキルを高める指導はそんなにダメでしょうか。パスのタイミングを理解したり、仲間と連携するためのおすすめのトレーニングがあれば教えてください。よろしくお願いいたします。<池上さんからのアドバイス>ご相談ありがとうございます。パスや戦術理解を高める指導をしてほしいことは、私も以前から訴えていることです。仲間と「連携せずに独りよがりで突っ込む」小学生が多いのも事実です。保護者の方がそのような要望を口にされるのは悪いことではないと思います。■単なる技術ではなく、ドリブルの意義への理解を高めようそれはさておき、コーチングはどんなツールで勉強されているのでしょうか。トレーニングメニューにこだわっている人は、YouTubeが多いようです。が、映像でドリブルを見せるものは、やはり足元のテクニックのほうに偏りがちです。ビジュアルとして見せやすいからかもしれません。しかし、そのような足技と呼ばれる技術を高めるのではなく「ドリブルの意義への理解」を高めるトレーニングをしてほしいと思います。なぜなら、サッカーは「対戦相手をみんなでどう攻略するか?」を追求するチームスポーツです。目の前にいる相手をひとりでドリブルで攻略するのは、チームスポーツではありません。味方の誰を使って、ゴールに進むのか。そのアイデアや動きをまずは教えてください。その後に「今ここにドリブルしたらどうなったかな?」「数的優位にするには、どの方向にボールを運ぶ?」といった問いかけを入れて理解してもらいます。そこを経て、子どもが「ここでこんなフェイントができたらもっと攻められたのに」「ここでドリブルで切り返せたらよかったのに」といったことを理解したうえでスキルを磨く。そんな順番で育ててほしいのです。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■アドバイス①イニエスタ選手を参考にしてみようでは、具体的にどうするか。三つのポイントで考えてみましょう。ひとつめ。ドリブルの技術習得については、最低限ターンができれば問題はないと私は考えます。ひとつの例として、イニエスタ選手(ヴィッセル神戸/元スペイン代表)のプレーに注目してみましょう。彼はたくさんフェイントをして、目の前の相手をガンガン抜いているわけではありません。囲まれて抜け出すとき、とてもいいコースにボールを運びます。ボールを相手に取られないよう、くるっとターンしたり、相手をドリブルで引き付けておいて方向転換します。そしてそのあとは、間違いなく効果的なパスを出しています。■アドバイス②カギはボールを離すタイミング!ドリブルの「使い方」を教えようイニエスタ選手のように、いい選手はドリブルをうまく使っています。したがって、子どもにもドリブルの「使い方」を教えてほしい。これが二つめです。試合の際ベンチから「ボールを運べ」という声は聞こえてきます。ところが、実際に子どもたちはボールを離すタイミングが非常に遅いようです。これはプロも同じで、日本のプレーヤーは全般的にボールを離すのが遅いのです。日本の選手は相手に近寄り過ぎます。逆に言えば、相手に近寄られてからパスを出すため、もらった側がリターンパスをできなくなります。もう2、3メートルほど、相手が近寄ってこない間にパスを出せば、その次にダイレクトでリターンパスをもらいやすくなります。つまり、早く判断するので、そのぶん相手を翻弄できるためパスコースが増えます。それなのに、近寄り過ぎるため、たくさんあったパスコースは次の瞬間消えています。攻撃に効果的なワンツーパスができません。■アドバイス③思考の順番を変える抜けないからパスではなく、効果的なパスを出すためのドリブルを三つめ。子どもに思考の順番を変えてもらいましょう。まずボールを持った瞬間に考えることは、誰にパスを出すといいかを考えるのです。その次に前にスペースがあればドリブルで前進する。ドリブルをしながら次のことを考えるのですが、ここでも誰にパスを出すかを考えながら進むことです。前に相手選手が来たら、誰を使ってその相手をかわすかを考えるのです。このような順番で思考することを教えてあげてください。日本の子どもたちが相手に近づいてからパスを出すのは、まずは相手を抜こうとして、結局抜けないから出す、というパターンが多いです。それは思考の順番が違います。効果的なパスを出すために、相手をどうかわすか?そのあと、誰と誰に出す選択がある。そのように、あらかじめいくつかの選択肢をもちながらドリブルするのです。そんな順番で考えられれば、攻撃の形をつくることができるでしょう。それなのに、練習で1対1ばかりやってないでしょうか。試合でドリブルが上手い選手に「勝負!勝負!」とドリブル突破するよう声掛けをしていないでしょうか。突破するためにドリブルの技術を磨くわけではありません。チームで相手をどう攻略するか。そこを指導者がまず理解することが大切です。■パスのタイミングや仲間との連携を高めるためにおすすのトレーニング(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)パスのタイミングを理解したり、仲間と連携するためのおすすめのトレーニングは数的優位が起きやすいメニューです。2対1、3対2などです。オシムさんも「日本人はなるべく早いうちに数的優位のトレーニングをやったほうがいい」と指摘していました。20年近く前の話です。日本のサッカーが何をなすべきかという未来を見越していたのでしょう。私もメニューを解説した書籍を複数出していますが、ドイツ在住の中野吉之助さん、オランダに渡った倉本和昌さんなど、育成の本質をつけるコーチングデベロッパーたちが出てきています。彼らの著書やブログなどで学ぶこともできます。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2022年11月25日寒い季節になると、モコモコしたアウターやニットで着膨れしがち。しかし、その着膨れは服装だけでなく、首元のすくみ姿勢に原因があるかもしれません。そこで今回は、着痩せを目指して「お腹と背中の同時痩せ」を叶えるトレーニングをご紹介します。肩のすくみ癖に要注意寒さで体が縮こまり、首や肩をすくめる癖がついていませんか?その癖が定着すると、首が短く見えてニットが似合わなくなる可能性大!さらにすくんだ肩の位置で固定してしまうと、背中の動きが悪くなり、背中や腕の付け根周りにお肉がつきやすくなります。ゆったりニットや大きめアウターを着こなすためには、着膨れしやすい姿勢を改善するのが近道。首まわりから肩の位置をスッキリさせると、自然とデコルテや背中のラインが整ってくるはずですよ。背中とお腹を同時に刺激! 着痩せを目指すトレーニング1.両脚を腰幅程度に開いて立ちます。2.一度大きく深呼吸しながら、お腹を縦に伸ばしていきましょう。3.背骨が上に引っ張られていくような意識で行うと良いでしょう。4.鎖骨から肩甲骨、腕の力を抜いて、鎖骨の先端から腕をぶら下げている意識で行います。5.息を吸います。6.息を吐きながら、股関節の後ろから上体を折るようにして、90度のラインを作ります。7.このとき、腰を反らさないように注意します。8.お腹を少しだけ丸めるようにして、脚の付け根から上体を折るようにポジションを確認しましょう。9.息を吸い、両腕を肩甲骨から前方へ伸ばし、耳の近くに二の腕が来るようにします。10.背中、お腹で体を支えている感覚を感じながら、5秒間キープします。11.両腕を脚の付け根にセットします。12.息を吸いながら立ち姿勢に戻ります。13.これを1セットとし、10回繰り返します。背中の筋肉を感じながら行いましょう腕を前方へ伸ばすときは、肩甲骨から腕を伸ばす意識で行いましょう。すると肩がすくまず、背中の力をしっかり使える感覚があるはず。数回行うだけで次第に身体が温まり、お腹や背中まわりがポカポカしてくると思います。息を止めないように気をつけながら、まずは5回からチャレンジしてみてくださいね!©Frederic Cirou/gettyimages文 / 上村由夏
2022年11月23日そもそも「体幹」とは?「体幹」という言葉は知っていても、「それがどこを指しているのかわからない」という方が多いのではないでしょうか。体幹とは文字通り、「体の幹」のことで、四肢(2本の腕と2本の脚)を除いた胴体の部分を指します。体幹を構成している筋肉体幹の筋肉は、表層部にあるアウターマッスルと、深層部にあるインナーマッスルの2つのグループに大別されます。前者には「腹直筋」「外腹斜筋」「脊柱起立筋」などがあり、体幹及び骨盤の動きに関与します。それに対して後者には「腹横筋」「内腹斜筋」「多裂筋」「横隔膜」などが存在し、体幹及び骨盤の安定性に関与しています。体幹トレーニングによって得られる“3つのメリット”こうした体幹の筋肉を鍛えることで得られるメリットとして、「正しい姿勢」を維持することができる「肩こり」「腰痛」を予防することができる「お腹痩せ効果」につなげることができるという3つが挙げられます。1.「正しい姿勢」を維持することができる体幹トレーニングによって体幹部が強化されると、脊柱(背骨)が安定し、正しい姿勢を維持することができるようになります。「正しい姿勢」というのは、カラダを横から見て、耳、肩、股関節、膝の関節軸のわずか前方、そして外くるぶしのやや前方を結ぶ「重心線」が一直線となっている状態です。重心線が一直線になっていると、脊柱は緩やかなS字状の弯曲を描いた、ニュートラルな状態となります。出典:byBirth2.「肩こり」「腰痛」を予防することができる正しい姿勢を維持することができるようになり、脊柱が緩やかなS字状の弯曲を描くようになると、脊柱にかかる負担を分散させることができるようになります。その結果、肩や腰への負担を軽減させることができるので、肩こりや腰痛を予防することができると言えます。3.「お腹痩せ効果」につなげることができる体幹を鍛えることは、お腹痩せ効果も期待できると言えます。なぜならば、正しい姿勢を維持することができるようになるからです。「ぽっこりお腹」の原因として、「姿勢の歪み」が考えられます。姿勢が悪くなると、お腹まわりの筋力が低下し緩んだ状態になります。すると骨盤が開きっぱなしになったり、お腹まわりに脂肪がつきやすくなってしまったりすることから、ぽっこりお腹につながると言われています。体幹を鍛えることで姿勢を正しく維持することができるので、お腹痩せ効果にもつながると言えるのです。出典:byBirthお腹痩せ効果の高い「体幹トレーニング」を、より効果的に行うコツそれでは、お腹痩せするために行っておきたい体幹トレーニングと、それによるお腹痩せ効果を更に高めるコツをお伝えしましょう。先程お伝えしたように、体幹を鍛えることで姿勢を正しく維持することができるようになることから、お腹痩せ効果につなげることができます。お腹痩せ目的で体幹部を鍛える場合、行っておきたい種目は次の3つです。ドローインプランクハイプランクツイストこれらを行うことで、骨盤の開きを改善に導く腹横筋を鍛えることができるからです。(1)ドローイン出典:byBirth左右のかかとを合わせて、つま先をできるだけ外側に大きく開いて立ちます。肩甲骨を内側に寄せて胸を張り、お腹を凹ませます。お腹を凹ませた状態を30~60秒間静止します。その際、呼吸が止まらないように注意しましょう。30~60秒間を1分程度の休憩を挟みながら、3セット行います。お腹痩せ効果を高めるコツお腹痩せ効果を高めるには、腹横筋にしっかり効かせる必要があります。そのためには、おへそ辺りを凹ませるようにします。(2)プランク出典:byBirth肩の真下に肘が位置するようにし、肘を付いた「腕立て」の体勢をとります。頭から足までを結ぶラインが一直線の状態をキープします。ちなみに「プランク」とは、「板」という意味があります。そのため、カラダで一枚の板を作るようにイメージして行ってみるとよいでしょう。やはり30~60秒間を1分程度の休憩を挟みながら、3セット行います。お腹痩せ効果を高めるコツお腹を軽く凹ませるようにしてみましょう。そうすることで腹横筋に効かせることができ、お腹痩せ効果を高めることができます。(3)ハイプランクツイスト出典:byBirth両手と両足先が床に付いた「腕立て」の体勢を作り、頭から足までが一直線となるようにします(写真上)。その体勢から息を吐きながら骨盤を捻り、膝を反対側のわきの下に引き付ける動作を左右交互に繰り返します(写真下)。20~30回を1分程度の休憩を挟みながら、2~3セット行います。お腹痩せ効果を高めるコツ胸が床を向いた状態をキープした上で骨盤を捻るようにします。そうすることで腹横筋に加えて、内・外腹斜筋下部を引き締めることができます。体幹トレーニングで効率よくお腹痩せ効果につなげていきましょう!出典:byBirth今回は、体幹トレーニングによるお腹痩せ効果を高めるコツについてお伝えしました。体幹部を鍛えることで正しい姿勢を維持することができるようになるので、お腹痩せ効果につなげることができると言えます。前回ご紹介した【「ぽっこりお腹」に悩む人にお勧め!「お腹痩せ」が実現できるトレーニングプログラム】と合わせて行うと、より効果的です!今回お伝えしたコツをヒントに、効率よくお腹痩せ効果につなげていってくださいね!
2022年11月12日考えてプレーするために「離れて見守る指導」をしたいけど、さじ加減が難しい。学校や塾の手厚いサポートに慣れている親たちは「もっと子どもに構ってあげてほしい」と言うし、子ども達は思考するのが面倒なのか「早く正解を教えて」と言う。離れて見守る指導について保護者に理解していただくためにはどうしたらいいの?と言うご相談をいただきました。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、離れて見守る指導を提唱してきた池上正さんが、具体的なアドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<人数が少なく全学年一緒に練習技術にもサッカー理解にも差がある子どもたちにどんなトレーニングをすればいいか教えて<お父さんコーチからの質問>はじめてお便りします。地域の少年団で指導をしています。指導年齢はU-10です。保有しているライセンスはD級で、指導についてはJFAのセミナーなども受けて情報をアップデートしているつもりです。チームはどちらかと言えば弱い方です。県大会に出場するようなレベルではなく、市の大会でも上位進出は稀です。強さに関して保護者から何か言われることはありません。最近池上さんの指導を知りました。考えてプレーするために、手をかけすぎず離れるという指導に共感し、普段のトレーニングで実践しようとしているのですが、「さじ加減」が難しいなと感じています。上手に子どもたちから離れるために、気を付けることはどんなことでしょうか。最近は学校が「手厚いサポート」「面倒見の良さ」を売りにしているところも増えているためか、保護者も我が子にたくさん構ってほしいと言いますし、子どもたちも思考するのが面倒なのか「早く正解を教えて」と言います。保護者に理解していただくために、どんな風にすればいいのか。どんなトレーニングなら保護者に「離れる」ことの大事さを気づいていただけるのか、教えていただけませんでしょうか。<池上さんからのアドバイス>ご相談ありがとうございます。上手に子どもたちから離れるコツは、拙書『伸ばしたいなら離れなさい』(小学館)に書いてあります。もしまだ読まれていないのであれば、こちらをお勧めします。■「黙っているだけで何もしない」コーチだと思われないよう、最初に保護者に伝えることが大事最初に親への対応を説明します。例えば子どもに自分で考える機会を持たせるため、コーチが余計なことはなるべく言わないようにしようと試みるとします。そうすると、保護者の反応は「コーチは、子どもに何もしてくれない」になりがちです。外から見ていると、コーチ側は子どもの表情や、次にどうするかを見守っているのに、それを「黙っているだけで何もしない」と誤解されるのです。これは、保護者の方々が子育てに「見守る」という行動が重要であることをご存知でないこと、保護者が描くサッカーコーチ像が「手取り足取り技術を教えてくれる人」であることが影響していると思われます。したがって、離れて見守ることの価値を、トレーニングを見せることで親たちに理解させるのは難しいでしょう。そこをクリアしていくためには、コーチ側が親とコミュニケーションをとることが不可欠だと考えます。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■保護者に理解していただくための具体的な方法その2次に、ゲームで子どもたちに何か伝えるとしたら、親御さんたちの目の前でこんな声をかけます。「コーチね、見ていて気になっているんだけど、みんな少し片寄ってないかな?どう思う?」子どもたちに「片寄るな!」と注意するのではなく、「どうだった?コーチにはこう見えるけど、どうしたらいいかな?」とヒントになる問いかけをするのです。より具体的に言えば、最初に状況を説明します。例えば、子どもたちが、ボールにばかり集まっていること。全体のバランスが悪いことなどです。「みんな、練習のとき、コーチは何て言ってる?」指導者が尋ねると、子どもたちは「広がれって言ってる」などと答えます。「オッケー。みんな、わかってるんだよね。じゃあ、それをコーチが言わないとできないのかな?気づいてたなら、気づいてた人が言ってあげればいいよね。でないと、いつもコーチが言わなきゃいけなくなるよね」そんなふうに伝えてください。■試合も「離れて伸ばす指導」を伝える良い機会試合の時も、保護者に「離れて伸ばす指導」の内容を伝える機会になります。練習よりも試合のほうが親御さんはたくさん来るからです。例えば、ハーフタイムで子どもたちに話をする際「子どもたちの後ろにきてくださーい」と、保護者に声をかけます。その際、上述したようなコーチの問いかけや、子どもたちとのやり取りがあるかと思います。どれも子どもに自分で考えさせる仕掛けが隠されているはずです。そこを聞いてもらえばいいのです。さらにいえば、冒頭でふれたように、親たちは少なからず「どうして何も言わないのか?」と感じています。それらは焦りや憤りに近いものです。親たちはわが子に上手くなって欲しいし、チームに強くなって欲しいと願ってこそなので、そこを察して説明することが重要です。■保護者の気持ちにも寄り添いながら、理解を深めていこう(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)私のチームでは試合後、子どもたち全員に「今日の試合はどう思いましたか?」と尋ねます。見に来た親に向かってしゃべってもらいます。すると、子どもたちはどんどん発言します。例えば4試合とも負けたとしても「ワンツーが結構使えた」とか「ボールがとれるようになった」と前向きな話が多いです。そこで私は「いやに前向きですね。全部負けてるのにねえ?外から見てるとちょっと違いますよね」などと笑いながら親に向かって言います。親御さんの気持ちをほぐすためです。個人差はあるかもしれませんが、保護者は負けたことにショックを受けています。悔しいし、悲しい。情けない気持ちももしかしたらあるかもしれません。その気持ちを、指導者は知っておかなくてはいけません。保護者の気持ちに寄り添うのです。よって、子どもたちには「確かにできたことも多かったね。だったら、もっと使えばいいよね。そうすれば試合の中身も違ってくるよね」と次の課題があることを示します。ただし「自らやろうとすることが大事なんですよね」と保護者に伝えてください。そうやって理解を深めながら、親子で成長できるチームを目指してください。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2022年11月11日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「細かいボールタッチできない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中は、思い通りにドリブルで運んだり、相手を交わすことがあります。方向を変えたり、相手を交わす動きの時には細かいボールタッチをして奪われないようキープすることが大事です。しかし、初心者のうちはボールコントロールが大きくなったり、思ったところにコントロールできなくてあっちに行ったりこっちに行ったりしてしまうもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、ドリブル細かいボールタッチができるようになるトレーニングを紹介します。親は手でボールを持っていてOKです。サッカーの技術は無くてもできるので、親子で楽しんでください。【やり方】1.親が自由に歩き、子どもはその後ろをドリブルでついていく2.親は時折方向を変え、子どもは細かいタッチでボールをコントロールしながらドリブルする3.親は移動しながらどこかのタイミングでボールを地面に置く。子どもは置かれたボールに、自分のボールを当てる慣れたら、ボールを置いてから当てるまでの時間に制限を付けてみる【トレーニングのポイント】・親はとにかく細かく方向を変えることを意識して動く・親の動きをよく見て、方向転換の際に細かいボールタッチをする・子どもは親と離れすぎない距離感でドリブル・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年10月25日子どもの人数が少なくて、全学年を見ているんだけど全員一緒にできる練習はある?とのご相談をいただきました。人数が少ないチームでは同じような悩みを持つ指導者の方もいるのでは。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、低学年からサッカーIQを高め、技術も習得する練習法をご紹介しますので、参考にしてください。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<サッカーの各ポジションの役割、動く範囲やポジショニングを効率的に教える方法はある?<お父さんコーチからの質問>はじめまして。小学校のチームでサッカーを教えています。分類としてはスポ少です。子どもの数が少ない地域なので、年によって人数は違いますが各学年3~4人程度で、指導者も私しかいないため、全学年一緒に練習しています。安全のための見守り役として保護者の方が来て下さることはありますが、サッカーの指導はしません。そんな状況なので、小学1年~6年の全員一緒に出来る練習、特に技術トレーニングを教えてほしいです。やっぱり年齢差があると技術的にもサッカーの理解にも差があるので、どんなやり方、さじ加減が良いのか悩んでおりまして。どうぞよろしくお願いいたします。<池上さんからのアドバイス>ご相談ありがとうございます。1年生から6年生までの異年齢の子どもたちを一度に教えているとのこと。それは私が地元の大阪で提供させてもらっているプレーパークやクラブとまさに同じ環境です。■ルールを設けて低学年も1か月で団子サッカーを脱却する方法例えば、ミニゲームなどで、2年生以上は1年生からボールを取っていけないというルールにすることがあります。そうすると、子どもたちは1年生にパスを集めます。1年生は誰も寄ってこないのでひとりでドリブルします。しかし、1年生同士なら奪ってよいので、相手の1年生からとられたりします。そこで2年生以上の子どもたちは、ゴール前で1年生を使う方法を考え始めました。同時に、1年生たちも、同じ学年の1年生が奪いに来るので、1年生がいないところに動くようになりました。そうすると、1年生が1か月で団子にならなくなりました。「池上さん、あの子たち、何年生?え、1年生なの?」と、皆さん驚かれていました。多くの指導者は、低学年が団子になってしまうのをどうしたらいいかと頭を悩ませているからです。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■対戦型のメニューの中で技術のトレーニングをする、ととらえてサッカーを認知して判断し行動してもらうには、指導者の皆さんに、ミニゲームや3対2などの対戦型のメニューのなかで「技術のトレーニング」をする、ととらえてほしいのです。その中で磨けるように指導者も工夫をしてください。例えば6年生だけ2タッチでやるよう制限をかけます。そうすると判断力を磨けます。また「ゴール前はダイレクト」もあります。「ハーフラインを越えたらフリー」でもよいでしょう。他の学年も同じようにルールを設けて制限すると、技術は上がってきます。「インサイドキックだけでやって」でもいいし「アウトサイドも混ぜよう」となってもよいでしょう。インサイドとアウトサイドのみでやるなど、さまざま工夫してください。そうすると頭が鍛えられます。■自分たちで考えるような声掛けで、低学年からサッカーの理解度を高める1年生から6年生まで、みんながボールに集まらず広がってプレーする。つまり、サッカーらしくなるには、前述したルール設定に加え、声掛けも大切です。サッカーの理解度が高い6年生に「1年生をどう使う?どうやったら使えるかな?」と、自分たちで考えるような声掛けをします。私のクラブはそんなやり方をしているので、低学年や中学年からサッカーの理解度の高い選手が出てきました。そういう子が出てくると、他の子がその子のプレーを真似し始めます。そうやって集団は伸びる。異年齢の集団は多くのメリットが隠れています。そこをぜひ見つけ出して活かしてください。■未就学児でも認知、判断して行動できるさて、ご相談者様の方がおっしゃる「技術」は、ボールを止める蹴るといった足元のスキルだと想像します。そうとらえて、そこだけ切り出して練習させてしまうとリアリティが無くなります。つまり、対面パスやコーンドリブルなど、試合では見られない状態のものがどうしても多くなるからです。そういった技術練習をやっても良いのですが、なるべくサッカーをさせながら技術が上がる方法を考えてください。小学生の段階では、サッカーがどんなスポーツかという理解をしたうえで認知や判断が重要だと考えます。プレーの判断は幼稚園の子どもでもできます。例えば、ひとりの子がボールをもっているとします。もうひとりはその子からパスもらいたいと思っています。でも、間に相手がいます。私が「そのままでもらえるかな?」と尋ねると、幼児たちは首を振って「もらえない」と答えます。「どうしたらいのかな?」と問いかけると、もらえそうな場所に動きます。「そうだね。そこに動けば、ボールが来るね」と答えると、嬉しそうにしています。そのように認知して行動することは、幼児でもできるのです。■試合中に止まったボールを蹴る場面は限られる。仲間との連動が必要な練習を増やそう(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)技術を身につけていくプロセスとして、日本ではまずひとりで行うトレーニングが多いようです。それらの練習はクローズドスキルと呼ばれています。もちろんそれらは基本技術を身につけるためには重要ですが、もっと相手がいて変化する状況に対応するミニゲームや2対1、3対2といったオープンスキルの練習を増やしてほしいと思います。なぜなら、試合中に止まったボールをキックする場面はコーナーキック、フリーキック、ゴールキックくらいです。ほとんどが相手をかわすことを考えながら、動くボールをコントロールして蹴ります。そう考えると、止まっているボールを蹴ることは、本来の技術練習ではないということです。例えば「ボールは足のここに当てよう」などと教えるのは一回でいい。あとはプレーしながら身に付けます。技術は、指導者が子どもたちへ口で説明したからといってできるものではないと考えてください。それなのに、指導者は足元の技術練習を切り出してやらせようとします。また、試合などでの声掛けも「よく見ていましたか?」では足りません。子どもたちが何を見て、何を判断すればいいかを、そこまでのプロセスで理解しておくことが重要です。ぜひ子どもたちのサッカーIQを向上させてください。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2022年10月21日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「ドリブル突破ができない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中は、相手の動きを見てドリブル突破を仕掛けることがあります。ただし、どんな場面でもドリブル突破を目指すのではなく、突破が無理そうならやり直すという判断も大事です。しかし、初心者のうちはドリブル突破をすることだけでなく、やり直しの判断をすることも難しいもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、ドリブル突破のしかたと、突破できないときのやり直しが身につくトレーニングを紹介します。親は手でボールを転がしてもOKです。サッカーの技術は無くてもできるので、親子で楽しんでください。【やり方】1.3つの目印を置き、親子で対面して立つ。子どもがパスを送り親からリターンパスをもらったらスタート2.親はDF役として子どもの進路をふさぎ、子どもは前方の目印いずれかにドリブル突破する3.ドリブル突破が難しそうならやり直して再度組み立てなおす慣れたらスピードアップするなど難易度を上げる【トレーニングのポイント】・ドリブルの動きはゆっくりでOK・相手の動きをよく見て、ドリブル突破が無理そうなら逆の目印を目指して方向を変える・思い通りにプレーできなかった場合は、スタート地点にドリブルで戻る・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年10月18日サッカーにおける各ポジションや、そのポジショニングを理解させる効果的な方法はある?とのご相談をいただきました。サッカーを始めるのはのは3年生からの子が多く、技術もだけどルールもわかっていない子が多い少年団とのこと。同じようなチームの皆さんはどんなふうにしていますか。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、ポジショニングを理解させるアプローチをお伝えしますので、参考にしてください。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<ボールを持てるのは数人、他はパスも上手くできない。レベル差のあるメンバーが楽しく基礎技術を身につけられるメニューを教えて<お父さんコーチからの質問>こんにちは。スポ少でサッカーの指導をしています。(指導年齢はU-10)地方(かなり田舎)なので近隣にはほかのチームやスクールなど幼少期からサッカーをする環境はなく、3年生から入団しています。なので、技術だけでなくサッカーのルールなどもわかってない子が多いです。ほかのスポーツをする場所(クラブ、チーム、施設)もないので、昔からあるこのチームに入ってくる感じです。さっそくですが、サッカーにおける各ポジションやそのポジショニングを理解させる効果的な方法を教えていただけませんでしょうか。各ポジションでどう動いていいか、動く範囲や役割も含めて分かってない子が多くて困ってます。どんなふうに指導したらよいのか、アドバイスお願いいたします。<池上さんからのアドバイス>ご相談ありがとうございます。先日、石川県で「サカイク×池上カップ」を開催しました。その時のやり取りを挙げながら説明させていただきます。■映像を使ったレクチャーで子どもたちのポジショニングが良くなった当日は午前中があいにくの雨模様だったので、本来は午前中に私がクリニックをしてから子どもたちの試合を進める予定でしたが、午前中は室内でU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジのアーカイブ動画(バルセロナ対ヴィッセル神戸)※大会公式ページに飛びますを一緒に観てから、レクチャーをしました。子どもたちは4年生が数人で5年生が中心です。事前に「2つのチームの何が違うか、意識して見てね」と話してからみせた後、子どもたちからこんな意見が出ました。「バルサの選手はいいポジションにいた」「バルサのほうが、攻撃するためのパスが前に入る」その後に私が「バルサの子たちは、相手が3メートルくらい近寄ったら、すぐにパスを出していた。日本の子は1メートルくらいまで相手が近づいてからしかパスを出していない」と解説しました。加えて、私が「サッカーはトライアングルが大事です。どうしてかな?」と尋ねると、「パスコースが2本できるから」と答えます。私がトライアングルと言ったので、3人を想定した答えです。そこで「では4人だと、トライアングルはいくつ?」と聞くと、最初は「2つ」の声があがりましたが、そのうち何人かが「4つ」と答えました。試合のときに自分がかかわっているところは、横に広がっているトライアングルと、縦にできるもので三つのトライアングルができます。そこで「じゃあ、5人になったら、いくつできる?」と聞くと、「めちゃくちゃたくさん!」と言ってくれました。「そうだね。どんどん増えるよね?プロの選手は11人でやっているから、めちゃくちゃたくさんのトライアングルを理解できているんだよ」子どもたちは目を輝かせて聞いてくれました。そこで「じゃあ、そういうことを考えて、午後はサッカーをやってみようね」と話しました。すると、午後の試合は「普段と変わった」とコーチが言うのです。皆さん「子どもたちが周りを見るようになった」「ポジショニングが良くなった」と言ってくれました。レクチャーしたことで、子どもたちの意識に変化が現れたのです。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■「広がること」が大事。幅と深さが浸透するように理解させること入り口のところで、このようなレクチャーをして子どもたちに理解をさせてください。多くのコーチが、子どもが左に偏っていると「右は?右は誰もいないよ」と言うだけです。欧州では、トライアングルのことを「カイト」と呼び、この原理を丁寧に教えます。それを知ったうえで、わざと左に偏らせておいてから、右にサイドチェンジして展開する。それがサッカーの醍醐味であり、ひとつの攻め方だと伝えてください。ポジショニングにしても、広がることが大事です。よく言われる「幅と深さ」が子どもたちに浸透するよう指導しましょう。例えば、単に「広がれ」ではなく「幅をとれ」で伝わるよう、事前にレクチャーをして原理原則を教えてください。そのうえで、チームのなかで「幅とれ」と言ったり「深さは?」と言えば何をしたらいいのかわかるようにしておく。つまり、共通理解が必要です。この連載や講習会でよく使うように「認知・判断・行動(プレー)」の順番で、選手たちの頭の中でサッカーのイメージを育ててください。まずはサッカーの原理原則を理解して、次にどう判断するかが重要です。■「いま、どこが見えてた?」と子どもたちの頭の中を確認しようそもそも、選手の頭のなかまでコーチは見ることができません。したがって、皆さん最後の「行動」つまりプレーについてのみ言及してしまいます。例えば、左サイドがフリーだったのに、パスせずにシュートを打ってしまった子に「どうして?左が空いてたよね」と声掛けします。プレーは目に見えるので言いやすいから、目に見えていることしか言わなくなる。そんな傾向はないでしょうか。そうではなく「いま、どこが見えてた?」と、そこの認知・判断のところに注目して問いかけてください。目に見えるプレー(行動)は誰でも見えます。仮にミスすれば、当事者である本人が一番わかっています。誰もがわかっていることを、コーチが「なんでミスするの?」と言っても意味がないのです。シュートを外した場合「どうして外したの?」ではなく、「右に味方がいたよね?見えていた?」と問いかけます。子どもが見ていなかったなら、「右にいたフリーの味方と、君のシュートではどちらが入る確率が高いかな?」と再び問いかけます。判断材料を補足してあげます。そうではなく、子どもが「フリーの味方がいるのは見えてたけど、僕はシュートしました」なら、それでOK。子ども自身の判断を否定しません。■育成年代の選手がミスするのは「認知・判断」の部分が8割(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)オランダ在住の倉本和昌さんによると、認知・判断・行動のうちで育成年代の選手がどこで最もミスをするかといえば、認知と判断のところが8割だそうです。行動、つまり止める、蹴るといったスキルのミスは2割だけです。日本の選手は、足元の技術ばかりを切り出して練習し、認知・判断のところを早くから学ばせていないようです。日ごろの練習で雨が降ったら、ぜひビデオレクチャなどの座学を取り入れてください。そのためにはコーチ自身が理解しなくてはいけません。育成年代に伝えたい原理原則は、私が監修したメニューを扱った何冊かの書籍に詳しいです。この連載のアーカイブにもたくさん載っています。▼池上正さんの著書(一部)池上正の子どもが伸びるサッカーの練習(池田書店)「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング(カンゼン)池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2022年10月14日よくわかるトレーニング解説動画も9月22日、時間効率を追及した「uFitトレーニング」を紹介している新刊『30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム』が発売された。著者はパーソナルトレーナーで、フィットネスブランドのuFit代表トレーナー、株式会社MAKERS代表取締役社長の林ケイスケ氏である。A5判、144ページ、発行は学研プラスで定価は1,485円(税込)。なお、記載の二次元コードにより、同氏が実践するトレーニング動画が見られるようになっている。おなかやせに腹筋運動は効率的ではないやせたいと思い運動を始めるも、なかなか思うような成果が得られない。ウエストを引き締めようと腹筋運動を頑張ってみても、一向にウエストは細くならない。こういった悩みはダイエットやトレーニングにありがちな誤解が原因になっている可能性がある。林ケイスケ氏によれば、おなかやせを目指すのであれば、最優先で実行すべきなのは大きな筋肉にアプローチすることだという。腹筋は大きな筋肉ではないため、費やした時間に対して得られる成果は少ない。大きな筋肉を鍛えることで、基礎代謝が増え、最短でおなかの脂肪を落とすことができる。同氏にとって初の書籍となる新刊では、一週ずつ目的別にレベルアップするプログラムを掲載。最初は簡単すぎると感じるかもしれないが、週ごとにメニューをこなせば、日を追うごとに効果は劇的にアップ。ダイエットが失敗する要因を排除した効率的な内容となっている。(画像はプレスリリースより)【参考】※『30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム』 - 学研出版サイト
2022年10月01日