自分に自信がなかったり、劣等感を感じていると、カッコいい彼氏さえいれば、モテさえすれば、全てが上手くいくような気持ちになったりするときはありませんか。恋愛は自分の生活のひとつの側面でしかないのに、それがまるで全てのように思ってしまったり。そこで出会った男性にハマったが最後、その男性の人間性によっては悲劇が訪れることがあるかも。WOWOWで放送中のドラマ『鍵のない夢を見る』の第二話『美弥谷団地の逃亡者』で描かれているのは、まさに劣等感から恋愛に走った女性が出会う悲劇。原作者の人気作家、辻村深月さんは、「事件」として扱われたものひとつひとつにも、私たちと何ら変わらない人たちの生身の感情や行動があると考えたことから、この作品を執筆したのだそう。『美弥谷団地の逃亡者』の主人公、成海璃子演じる美衣の感情や行動も、もしかするとあなたにも理解できるものかもしれません。そうであれば、その悲劇もまたあなたにも起こりうるのかも? そう思いながらドラマを見れば、ドラマの展開にもっと引き込まれてしまいそうです。■第二話『美弥谷団地の逃亡者』あらすじ幼い頃から目立たず、友達と比べられたりして育ち、自分に自信のない劣等感でいっぱいの高校生の美衣。彼女は女友達と張り合って処女を卒業したいばかりに出会い系サイトを使うようになる。複数の男性と次々に関係を持ち、つかの間モテたような気分を味わうが、気持ちは晴れない。母親と喧嘩して落ち込んでいるときに、フリーターの陽次から出会い系を通して相田みつをの詩を贈られた。感激した美衣は間もなく陽次と付き合い始め、年上で強引にでも引っ張っていってくれる彼にどんどん惹かれていく。けれども、それがエスカレートし、陽次はDV男に変貌、美衣に暴力をふるうようになる。それでも美衣が陽次と別れることができずにいるのは、彼が時折見せる優しさゆえだった。美衣の異変に気づいた母・真理子は警察に駆け込み、何としても美衣を守ろうとする。そんな真理子に腹を立てた陽次はマンションの部屋の前で大暴れし、手がつけられなくなっていく。それでも陽次から離れられない美衣に突然訪れた悲劇とは――劣等感から恋愛に走り、ひとりの男性にどっぷりハマった美衣に、最後どんな悲劇が訪れたのかは、ぜひドラマを見て確かめてみて。大東駿介さん演じる陽次がその悲劇にどうかかわっているのか、ドラマの最後まで目が離せなくなりそうですね。第二話以降も、木村多江さんが主演の第三話『石蕗南地区の放火』、高梨臨さん主演の第四話『仁志野町の泥棒』、広末涼子さん主演の第五話『君本家の誘拐』と、毎週日曜日夜10:00から、ドラマの放送は続きます。どんな“私たちから遠いことではない事件”が展開されるのか、自分自身を振り返りながら見てみては? ただ、他人事として楽しむのではなく、このドラマからはもっと切実に人間の感情が感じられそうです。・WOWOW 公式サイト ・『鍵のない夢を見る』 公式サイト
2013年09月06日