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10月にベッリーニの《夢遊病の女》で開幕した新国立劇場のオペラ2024/25シーズン。今季ふたつ目の演目はロッシーニの大作《ウィリアム・テル(ギヨーム・テル)》の新制作プロダクションだ。10月下旬に行なわれたその立ち稽古初日、冒頭の顔合わせと演出コンセプト説明会の様子が報道陣に公開された。「久しぶり!」「ご無沙汰してます」「よろしくお願いします」新国立劇場の地下にあるリハーサル室。歌手たちが入ってくるたびに、笑顔で挨拶を交わす光景があちこちで見られる。キャストが一堂に会するのはこの日が最初。いよいよ始まるという、いい緊張感も感じられる。撮影:堀田力丸定刻となり、指揮者、演出家、舞台スタッフ、音楽スタッフ、クリエイティブスタッフ、そして歌手たちが紹介されたあと、芸術監督であり、当公演の指揮者でもある大野和士からひとこと。歓迎の挨拶もそこそこに、大野の考える作品のポイントが英語で語られた。まず最初に挙げられたのが、この作品における合唱の重要さ。壮麗な、また動的な音楽を歌う合唱は非常に印象的。それだけでなく、合唱とソリストのコントラストも重要で、合唱は多くの役を演じ、さまざまな場面のベースを作ったあとにソリストが登場する。そして最も重要なのが、アルノルドとマティルドのラブシーン。このスタイルのオペラには欠かせないシーンだが、シラーの原作にはラブストーリーはない。ロッシーニはこの物語をオペラとして構築するために、ふたりに愛の二重唱を与え、このラブシーンがあるからこそ、《ウィリアム・テル》は「オペラ」になった。オペラ全体の基本となる重要な要素なのだと説く言葉に力が入る。撮影:堀田力丸続いて、今回の演出・美術・衣裳を手がけるヤニス・コッコスによるコンセプト説明が始まった。演出そのもののコンセプトというより、その背景となる、作品自体を彼がどのように解釈しているかという丁寧な内容。かいつまんでご紹介する。過去の作品を超越した、ロッシーニ最後のオペラ《ウィリアム・テル》は、ロッシーニ最後のオペラ作品。彼のそれまでの作品を超越して、さらに先に行くような作品なので、それ以上先に行けなくなった。ここで彼がオペラ創作の筆を折ったのは芸術的に興味深い決断だと思う。時代の先を行くモダンさに取り組むロッシーニらしい精神は、ダンス部分にも現れており、今回はナタリー・ヴァン・パリスの振付により、ストーリーに直結しない、異なる次元を語るものになる。作品のふたつの大きなテーマが、「自然」と「自由の希求」。それはロマン主義の基礎になる要素だ。自然はロッシーニの音楽そのものにもしっかりと描かれているし、物語の中でスイスの人々は、自然と強いつながりを持っている。そして徐々に圧政者から逃れて自由を求める。この状況は今日の私たちにも語りかける。世界には紛争が絶えない。対立は時代に関係なく存在している。その対立の図式から外れているのがアルノルドとマティルドだ。ふたりは愛に生きることによって社会的な現実の外に身を置くことになる。その葛藤が描かれる。私は、この作品の最後を次のように解釈している。アルノルドは自身の過去と決別し、マティルドとも決別することを決断する。マティルドも、自分が属していた集団を捨ててしまったがために、すべてを失って完全に孤独になるのだと。非常にロマン主義らしいテーマだ。ギヨーム・テルは革命の指導者。最初は必ずしも反乱に加わろうと思っていなかったスイスの農民たちも、彼によって少しずつ思いをつないでいく。ロマン主義では、まず指導的な立場の人物の動きがあって、そこから大きく動き始めるのだ。このオペラは、動きのあるオラトリオとも捉えることができる。その劇的な部分を大事にして取り組みたい。4時間を超える作品を、1時間ぐらいに感じてもらえるように、よく動く作品にしたい。オペラ転換期の重要な作品。この傑作を東京のお客様にお伝えしたい。登場人物の心情まで──丁寧で根気のいる演技指導撮影:堀田力丸休憩ののち、さっそく立ち稽古が始まった。まず序曲から。本来は音楽だけの序曲だが、今回はそこにも動きがつく。興味深かったのは、演技指導の手順。まず最初に、その登場人物がなぜそこにいるのか、どんな経緯があって、何を考えているのかという人物描写の背景から丁寧に説明していく。それを一人ひとりに行なっていくのだから根気のいる仕事だ。上演時間4時間を超えるオペラに、ひととおり演技をつけ終えるだけでも、いったいどれぐらいの時間がかかるのだろう。5回しか上演しないのが、とてももったいない気がした。稽古はピアノ伴奏で大野が指揮しながら進む。先述のように、全体の稽古はこの日が初日だが、すでに全員が暗譜で歌える状態なのは当然なのだろう。1時間ほどで休憩が入ったタイミングで稽古場をあとにした。長大な作品ということもあり、なかなか上演機会のない作品。1か月後の公演初日が楽しみだ。世界水準のベルカントの名手が顔を揃える公演。題名役テル(バリトン)には、当役で世界的にも名声を獲得しているゲジム・ミシュケタ。アルノルド(テノール)には、新国立劇場の《セビリアの理髪師》(2020年)や《チェネレントラ》(2021年)でも旋風を巻き起こしたルネ・バルベラ。そしてマティルド(ソプラノ)にはスター歌手として揺るぎない人気と実力を誇るオルガ・ペレチャッコ。さらに安井陽子(ソプラノ/ジェミ)、妻屋秀和(バス/ジェスレル)、齊藤純子(メゾソプラノ/エドヴィージュ)ら、日本人歌手たちも実力派が揃う豪華な陣容だ。新国立劇場のロッシーニ《ウィリアム・テル(ギヨーム・テル)》は、11月20日(水)から30日(土)まで全5公演。東京・初台の新国立劇場オペラパレスで。取材・文:宮本明ジョアキーノ・ロッシーニウィリアム・テル■チケット情報()11月20日(水)~11月30日(土)新国立劇場オペラパレス
2024年11月06日横須賀美術館では、2024年11月16日(土)より、箱根―横須賀連携企画『アートでつなぐ山と海』の第2弾として、『響きあう20世紀美術彫刻の森美術館×横須賀美術館』を開催する。「アートでつなぐ山と海』とは、目の前に東京湾が広がる横須賀美術館と、箱根の山中に点在する美術館が連携し、各館が所蔵する名品を展示しあうことで、互いの魅力を紹介するプログラム。昨年2023年には、第1弾として箱根ラリック美術館の所蔵作品を紹介する展覧会が開催された。今回は国内初の野外美術館として知られる彫刻の森美術館の名品39点を、横須賀美術館の所蔵品と組み合わせて展示する。国吉康雄《毛皮の女》ほか同館の近現代美術と、ヘンリー・ムーアやバーバラ・ヘップワースなど彫刻の森美術館の作品を時系列に並べ、1880年以降の20世紀美術の変遷を追う展覧会だ。ヴォルス《煉瓦の塔の上に》 1939年彫刻の森美術館所蔵さらにピカソの作品4点が紹介されるのも同展の見どころ。彫刻の森美術館は、世界有数のピカソ・コレクションを所蔵することで知られるが、今回はピカソが最後の妻ジャクリーヌと過ごした1950~60年代の作品を紹介する。また同展では、横須賀美術館のエントランスホールに展示される、三木富雄による3点の巨大な《耳》にも注目したい。三木富雄は、日本の60年代を代表する彫刻家。1962年(昭和37)、初めて耳の作品を制作して以来、40歳で亡くなるまで、いくつもの耳を作り続けた。両館の学芸員によるギャラリートークや、彫刻家の對木裕里(ついき・ゆり)氏による小中学生を対象にしたワークショップなど、関連イベントも予定されている。バーバラ・ヘップワース《待っている四つの形》 1968年彫刻の森美術館所蔵Barbara Hepworth ©Bowness<開催概要>『箱根-横須賀連携企画第2弾 アートでつなぐ山と海 響きあう20世紀美術 彫刻の森美術館×横須賀美術館』2024年11月16日(土)〜 12月22日(日)会場:横須賀美術館時間:10:00~18:00休館日: 12月2日(月)料金:一般1,300円、大高・65歳以上1,100円※所蔵品展(運慶展除く)、谷内六郎館を含む公式サイト:
2024年10月31日2024年11月2日(土)より、大阪の国立国際美術館では、特別展『線表現の可能性』を開催する。同館の所蔵品の中から、版画、素描を中心に、絵画、彫刻、写真を加えた約150点を選び、現代美術における線表現の多様性を紹介する展覧会だ。直線、曲線、点線、破線といった種類のほか、鉛筆や木炭、チョークなど画材によっても変わる線の表情。同展では、線の用い方やその性質を4つ章に分け、絵画における線の役割とその可能性を紹介する。まず第1章の「線の動き、またはその痕跡」では、画家達が用いた筆やペンの動きの痕跡から豊かで多様な線の表情を紹介する。画家達はどのように手を動かして、この線を生み出したのかを追体験できるセクションだ。また第2章「物語る線たち」では、輪郭線を駆使した線画から、線が物語るイメージの世界を堪能する。漫画に親しんできた日本人には、親しみやすいテーマかもしれない。須藤由希子《家と駐車場》2007年国立国際美術館蔵第3章「直線による構成」では、数学的、幾何学的な性格をもった直線にフォーカス。20世紀に入って直線が多用されるようになった立体主義などの新しい抽象絵画を紹介する。そして第4章の「線と立体」では、線と彫刻との関係に焦点を当てる。同セクションでは、植松奎二、宮﨑豊治、湯原和夫という3人の彫刻家をピックアップし、彼らのエスキース(下絵)と、実際の立体作品を対比的に紹介しながら、線表現の可能性を考える。宮﨑豊治《Seeing…》1981年国立国際美術館蔵以上の展示に加えて、同展では、「2020年代の物故作家」のコーナーも。舟越桂やクリスチャン・ボルタンスキーなど、近年亡くなった国内外の作家たちの作品を通して、現代美術の歩みを紹介する。<開催概要>特別展『線表現の可能性』会期:2024年11月2日(土)~2025年1月26日(日)会場:国立国際美術館時間:10:00~17:00、金土は20:00まで(入場は閉館30分前まで)休館日:月曜(11月4日、1月13日は開館)、11月5日(火)、1月14日(火)、12月28日(土)~1月4日(土)料金:一般1,200円、大学700円公式サイト:
2024年10月29日アメリカを拠点とするパフォーマンス・アーティスト、荒川ナッシュ医(えい)の個展『荒川ナッシュ医 ペインティングス・アー・ポップスターズ』が10月30日(水)〜2024年12月16日(月)、国立新美術館で開催される。荒川ナッシュにとってアジア地域では初の大規模な個展となる。荒川ナッシュ医は1977年福島県いわき市生まれ。1998年からニューヨーク、2019年からロサンゼルスに居住する米国籍のクィア・パフォーマンス・アーティストだ。さまざまなアーティストとのコラボレーションを通じて「私」という主体を再定義しながら、アートの不確かさをグループパフォーマンスとして表現している。荒川医《ネメシス・ペインティング(猫なで声のパフォーマンス!)》2022年、デビッド・ズワーナー、ニューヨークPhoto: Santiago FelipeCourtesy of the artist and David Zwirner, New York今回は、一作家の個展であると同時に、彼に協力する多数のアーティストによる絵画が2000㎡の会場内で9つのセクションに分かれて登場する。ジョン・ケイル/トニー・コンラッド/テリー・ライリー、ブルース・コナー/マイルス・デイヴィス/ジェイ・デフェオ、マヤ・デレン & 伊藤貞司、桂ゆき、河原温、丸木俊(赤松俊子)with 寺尾紗穂、アンリ・マティス with 松任谷由実 & 松任谷正隆、南川史門、田中敦子、演劇集団LGBTI東京 with 小住優利子/差異等たかひ子/高橋茉由、富井玲子、八重樫ゆい、吉原治良、そして65歳以上の美術館ボランティアなど実に多彩だ。荒川医《メガどうぞご自由にお描きください》2021年、テート・モダン、ロンド、Photo: Rikard ÖsterlundCourtesy of the artist and Tate Modern, London誰でも美術館の床に絵が描ける作品などもあり、入場無料で誰でも楽しめる。「美術館を訪れる観客と出会いたい」という荒川ナッシュによる“短くも親密な”展覧会ツアーも行われる。国立新美術館では初のパフォーマンス・アーティストによる展覧会。会場ではおそらく常にセッションのように何かが動き、生まれていくと思われる。まずは国立新美術館公式ホームページのパフォーマンスカレンダーをチェックしてから出かけよう。<開催概要>『荒川ナッシュ医 ペインティングス・アー・ポップスターズ』会期:2024年10月30日(水)〜12月16日(月)会場:国立新美術館企画展示室2E時間:10:00〜18:00、金土は20:00まで(入場は閉館30分前まで)休館日:火曜展覧会詳細ページ:
2024年10月28日新国立劇場 2024/2025シーズン 演劇『白衛軍 The White Guard』の上演に向け、翻訳を務める小田島創志と演出を手がける上村聡史によるメッセージが到着した。『白衛軍』は、20世紀ロシアを代表するウクライナ出身の作家ミハイル・ブルガーコフの代表作で、1918年の革命直後のキーウを舞台に、時代に翻弄されるひとつの家族を描いた作品。1924年に小説として発表され、1926年に作家自身が戯曲『トゥルビン家の日々』としてモスクワ芸術座で上演すると、「第二の『かもめ』」と評され成功を収めた。小説発表からちょうど100年を迎える今年、新国立劇場では2010年に英国のナショナル・シアターで上演されたアンドリュー・アプトン版に基づき上演。この『白衛軍』は、実はブルガーコフの自伝的要素が色濃く反映されており、実際彼も白衛軍に軍医として従軍していた。この物語で描かれる内戦の混乱は、今ウクライナで起きていることに地続きでつながっており、まさに今、時宜を得た公演といえるだろう。小田島はアプトン版の台詞の強度やリズムの良さを、どう日本語に移植するか葛藤していることを明かしつつ、「約100年前のキーウに生きる人々の何をブルガーコフが描こうとしたのか、彼がウクライナやロシアをどう捉えていたのか、解釈する努力も放棄できない。多くの戦争は“平和”や“解放”という大義名分が掲げられる。その虚飾に、その暴力性に怒りを覚えながら、今まさに戦火で苦しむ人々を思いながら、『白衛軍』に向かう日々がこれからも続くだろう」とコメント。また上村は、「日本での上演歴がない本作を取り上げることは、いま世界で起きている、時計の針を逆戻しするような事態への畏れが大前提にありますが、現代の価値観を見つめるのと同時に、先人たちが日々の生活から培った想像力に、いま一度、敬意を示す必要がある気がします」と語り、「近代戯曲といわれる古い作品ではありますが、現代に怒りを覚えながら、“変革”という裂け目に、己の信念にさえ疑念を投げかけながらも、まだ見ぬ未来に光を見出すために生きもがいた人々の声を、劇空間に届けたいと思います」と意気込みを寄せた。『白衛軍 The White Guard』は、2024年12月3日(火) から22日(日) に東京・新国立劇場 中劇場で上演される。■翻訳:小田島創志 メッセージ全文世界各地で続く戦争は、そこで暮らす人の命を奪い、生活を破壊し、人生を狂わせる。苦しみに引き裂かれた現在において、未来を見ることは可能なのか――ミハイル・ブルガーコフの『白衛軍 The White Guard』は、その問いを我々に突きつける。初めて本作品を読んだとき、チェーホフの『桜の園』を1918年~19年の戦時下におけるキーウに置き換えた物語だと思った。帝政ロシアの軍人とその家族。ドイツ軍と、その傀儡となっているゲトマン。ウクライナ民族主義者シモン・ペトリューラに従う軍人たち。そして革命を進めるボリシェヴィキ。様々な勢力が入り乱れ、登場人物たちは情報や情況に翻弄されていく。翻弄されながら、一人ひとりがそこに生きている。信念を曲げない人物、現状に怒りを抱く人物、保身に走る人物、愛する人に寄り添う人物。そうした人物たちが、時に悲しみ、時に笑い、時に弱さを見せ、時に未来を志向しながら、生活を必死に続けていく。アンドリュー・アプトン版の台本では、原作で描かれている人間模様の普遍的な側面を、巧みに英語化している。翻訳に当たっては、アプトン版の台詞の強度やリズムの良さを、どう日本語に移植するか葛藤している。そして、約100年前のキーウに生きる人々の何をブルガーコフが描こうとしたのか、彼がウクライナやロシアをどう捉えていたのか、解釈する努力も放棄できない。多くの戦争は「平和」や「解放」という大義名分が掲げられる。その虚飾に、その暴力性に怒りを覚えながら、今まさに戦火で苦しむ人々を思いながら、『白衛軍』に向かう日々がこれからも続くだろう。■演出:上村聡史 メッセージ全文今から一世紀程前、社会の視座を大きく変えたロシア革命。時代の変化に希望を託した人々と、闘い敗れた人々。ロシア帝国期のウクライナ・キーウ出身のミハイル・ブルガーコフは、自らの体験をもとに、夢破れた反革命側の『白衛軍』を小説として描きました。そして『白衛軍』は戯曲となり、度重なる検閲による改稿、タイトルも『トゥルビン家の日々』として上演され、幾度となくナイフで裂かれた衣服のように、ソ連時代を潜り抜けました。体制への鋭い批評性が持ち味のブルガーコフですが、本作は文筆活動初期の作品ということもあり、祖国の風景や思考を懸命に守ろうとした軍人たちとその家族の姿が瑞々しく描かれます。そして、“変革”という大義の揺れ動きのなかであっても、見つめ続けた人間賛歌と、それを押しつぶす全体構造への批評眼。日本での上演歴がない本作を取り上げることは、いま世界で起きている、時計の針を逆戻しするような事態への畏れが大前提にありますが、現代の価値観を見つめるのと同時に、先人たちが日々の生活から培った想像力に、いま一度、敬意を示す必要がある気がします。それは、社会を良くするためというエクスキューズによって生まれた理性の文言ではなく、日々の暮らしや他者との生活で培われた感性から生じた想像力。果たして、現代に生きる私たちは、先人たちの未来に託した思いを受けとめて、世界を歩めているのか。私たちの生活は、いまや未来に限らず、過去が培った想像力を破壊しているのではないか。近代戯曲といわれる古い作品ではありますが、現代に怒りを覚えながら、“変革”という裂け目に、己の信念にさえ疑念を投げかけながらも、まだ見ぬ未来に光を見出すために生きもがいた人々の声を、劇空間に届けたいと思います。新国立劇場 2024/2025シーズン『白衛軍The White Guard』トレーラー映像<公演情報>新国立劇場 2024/2025シーズン 演劇『白衛軍 The White Guard』作:ミハイル・ブルガーコフ英語台本:アンドリュー・アプトン翻訳:小田島創志演出:上村聡史新国立劇場 2024/2025シーズン 演劇『白衛軍 The White Guard』告知画像出演:村井良大、前田亜季、上山竜治、大場泰正、大鷹明良/池岡亮介、石橋徹郎、内田健介、前田一世、小林大介/今國雅彦、山森大輔、西原やすあき、釆澤靖起、駒井健介/武田知久、草彅智文、笹原翔太、松尾諒日程:2024年12月3日(火)~12月22日(日)会場:東京・新国立劇場 中劇場チケット情報:()公式サイト:
2024年10月22日12月7日(土) から12日(木) にかけて新国立劇場小劇場にて、シェイクスピア作『ロミオとジュリエット』が上演される。本公演は、新国立劇場演劇研修所 第18期生による公演で、演出は岡本健一が担当。岡本は、新国立劇場シェイクスピア歴史劇シリーズにすべて出演し、第26回読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した名優であり、新国立劇場演劇研修所講師として研修生の指導にもその情熱を傾けてきた異才だ。シェイクスピアを知り抜く東京大学教授の河合祥一郎の翻訳をもとに岡本自ら上演台本を作成し、そして音楽も手掛ける。岡本健一出演の第18期生は、プロの俳優に必要な基礎を徹底して学ぶ2年間の研修を経て8月の朗読劇『風が吹くとき』をしっかりと“演じ”、大きな評判となった。進境著しい第18期生と、俳優としても演出家としてもドラマを熟知する岡本健一の化学反応に期待が高まる。<公演情報>新国立劇場演劇研修所 第18期生公演『ロミオとジュリエット』作:ウィリアム・シェイクスピア翻訳:河合祥一郎上演台本・音楽・演出:岡本健一美術:石原敬照明:鈴木武人音響:佐藤杏日花衣裳:岩男海史(第10期修了)アクション:渥美博演出助手:田丸一宏舞台監督:青木来美出演:新国立劇場演劇研修所 第18期生飯田梨夏子、石井瞭一、石川愛友、齋藤大雅、髙岡志帆、篁勇哉、中村音心、山本毬愛、横田昂己、萬家江美、中西良介(第10期修了)、大西遵(第14期修了)日程:2024年12月7日(土)〜12月12日(木)会場:東京・新国立劇場 小劇場【チケット】A席:3,850円(税込)B席:3,300円(税込)U25席:1,650円(税込)Z席(当日券):1,650円(税込)一般発売:2024年11月4日(月・休) 10:00~新国立劇場演劇研修所ウェブサイト:
2024年10月11日新国立劇場のオペラ2024/25シーズンは、今月3日にヴィンチェンツォ・ベッリーニの《夢遊病の女》(新制作)で開幕した。最終舞台稽古を取材した。旋律を自然でなめらかに歌うイタリアの伝統的な歌唱法「ベルカント(bel canto=美しい歌)」を駆使する18世紀末~19世紀前半のイタリア・オペラを「ベルカント・オペラ」という。古今のオペラの中でも「声の芸術」の性格が強い。《夢遊病の女》はその「ベルカント・オペラ」の最高傑作といわれ、人間の歌の魅力を心ゆくまで堪能できる作品。つまり、とにかく「声」そして「歌」だ。主役二人が圧巻。アミーナ役を歌うクラウディア・ムスキオ(ソプラノ)はまだ20代のイタリア期待の新星。ベルカントの華ともいえる高音域のアジリタ(コロラトゥーラ)は絶品で、ベッリーニならではの超絶技巧の装飾的な旋律を次々に、いともたやすく歌いこなすのを聴くと、呆然として笑うしかない。しかも中音域もボディのあるしっかりした声だから、ベルカントやレッジェーロの役に限らず、幅広いレパートリーで活躍するにちがいない。今後も目が離せない新たなスター。そしてエルヴィーノ役のアントニーノ・シラグーザ(テノール)。1964年生まれだから、日本流にいうと今年で還暦。でもキング・オブ・ベルカントは健在だ。そのつややかな高音、軽やかな歌には1ミリの衰えも感じられない。さすがだ。アミーナとのぴったり息のあった二重唱にもほれぼれ。日本人キャストたちも負けていない。とくにロドルフォ伯爵役の妻屋秀和(バス)とリーザ役の伊藤晴(ソプラノ)は、よく練られたクォリティの高い歌唱で重要な役どころを見事に演じ切っていた。第1幕第2場でこの二人が接近するシーンはなかなかの体当たりの演技で、ちょっとどきどきしてしまった。その充実の歌手陣を率いるのはベルカント・オペラのエキスパート指揮者マウリツィオ・ベニーニ。オーケストラ(東京フィルハーモニー交響楽団)を緩急自在にドライブして、歌手たちを自由に歌わせる。ただし、リハーサルはじつに理詰めで、歌手とともにスコアを丁寧に読み込んでいくタイプだという。いつまでも聴いていたくなるような幸せな音楽。第2幕のクライマックスが近づいてくると、「もう終わりか!」と寂しくなる。演出はバルセロナ出身のバルバラ・リュック。彼女はダンサーを起用して、アミーナが夢遊病を発症する原因であるストレスを描く。ダンサーたちはアミーナをいたぶり、威嚇し、背後から覆いかぶさる。そのストレスの背景にあるのは、ともすると冷酷でさえある、閉鎖的な村社会だ。合唱(新国立劇場合唱団)の村人たちが終始無表情で歌うのが強烈に不気味。結婚を祝う時でもアミーナの浮気疑惑を非難する時でも、つねに同じうつろな目で、感情をあらわにすることはない。顔の見えないネット民たちが根拠のない誹謗中傷で個人を集中攻撃する現代と、状況が似ているかもしれない。強い悪意がなくとも、平然と人を傷つける群衆。ハッピーエンドのはずのラストにも暗い予感が漂う。アミーナにしてみれば、婚約者も村人たちも、誰も自分の潔白を信じてくれなかったのだ。「はいそうですか。わかってくれてありがとう」と簡単に許せるはずはないだろう。教会の屋根のひさしの上で夢から覚めた彼女。最後の喜びのカバレッタを歌い終わると、一転けわしい表情を見せ、地上の村人たちに襲いかかるような、屋根から飛び降りるような仕草を見せた瞬間に暗転。幕が降りる。(あらすじ)アミーナと地元の裕福な農夫エルヴィーノは結婚間近。ところが、ある日村にやってきた伯爵ロドルフォの部屋でアミーナ寝ているのが見つかり、彼女の浮気を疑ったエルヴィーノは激怒して婚約を解消する。じつはアミーナは夢遊病で、無意識でさまよううちに伯爵の部屋に迷い込んでいたのだった。誤解が解け、二人は元のさやにおさまる。新国立劇場のベッリーニ《夢遊病の女》は、マドリードのテアトロ・レアル、バルセロナ・リセウ大劇場、シチリアのパレルモ・マッシモ劇場との共同制作。2022年12月にマドリードで初演され、東京のあと、バルセロナとシチリアでは来年上演される。10月3日、6日、9日(水)、12日(土)、14日(月・祝)の全5公演。上演時間は休憩を含めて約3時間。東京・初台の新国立劇場オペラパレスで。取材・文:宮本明撮影:堀田力丸提供:新国立劇場新国立劇場オペラ「夢遊病の女」■チケット情報()10月3日(木) 18:3010月6日(日) 14:0010月9日(水) 14:0010月12日(土) 14:0010月14日(月・祝) 13:00新国立劇場オペラパレス【指 揮】マウリツィオ・ベニーニ【演 出】バルバラ・リュック【美 術】クリストフ・ヘッツァー【衣 裳】クララ・ペルッフォ【照 明】ウルス・シェーネバウム【振 付】イラッツェ・アンサ、イガール・バコヴィッチ【演出補】アンナ・ポンセ【舞台監督】髙橋尚史【ロドルフォ伯爵】妻屋秀和【テレーザ】谷口睦美【アミーナ】クラウディア・ムスキオ【エルヴィーノ】アントニーノ・シラグーザ【リーザ】伊藤 晴【アレッシオ】近藤 圭【公証人】渡辺正親【合 唱】新国立劇場合唱団【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
2024年10月08日10月12日(土) 東京・新国立劇場 小劇場にて、作家・マーティン・マクドナーにフォーカスを当てたトークセッション『演劇噺Vol.16~作家、マーティン・マクドナーに絡め取られてみる~』が開催される。映画『スリー・ビルボード』『イニシェリン島の精霊』など、新作が公開されるたびにアカデミー賞を賑わせるイギリス出身の鬼才、マーティン・マクドナー。劇作家としてキャリアをスタートさせ、演劇界・映画界のふたつのジャンルで活躍する彼の代表作のひとつが、10月8日(火) より開幕する『ピローマン』だ。新国立劇場でのマクドナー作品の上演は、今回が初。ギャラリープロジェクトの一環として開催されるトークイベントでは、ゲストに現代イギリス演劇を専門とする演劇研究者である關智子を迎え、新国立劇場演劇芸術監督であり、『ピローマン』のみならず、過去に多数のマクドナー作品の翻訳・演出を手掛けてきた小川絵梨子と、マクドナーの劇世界について語り合う。『ピローマン』観劇前後、またマクドナーを映画から知った人にとっても有意義なトークイベントとなる。<イベント情報>ギャラリープロジェクト『トークセッション演劇噺Vol.16~作家、マーティン・マクドナーに絡め取られてみる~』2024年10月12日(土) 18:00開演 ※90分程度を予定会場:東京・新国立劇場 小劇場【出演】關智子(演劇研究者/翻訳者/批評家)小川絵梨子(新国立劇場 演劇芸術監督/『ピローマン』翻訳・演出)【料金】無料・自由席(要予約)・先着順※誰でも申込可能受付締切:2024年10月11日(金) 23:59まで<公演情報>『ピローマン』2024年10月8日(火)~10月27日(日)プレビュー公演:2024年10月3日(木)・4日(金)会場:東京・新国立劇場 小劇場作:マーティン・マクドナー翻訳・演出:小川絵梨子出演:成河、木村了、斉藤直樹、松田慎也、大滝寛、那須佐代子【あらすじ】作家のカトゥリアンはある日、「ある事件」の容疑者として警察に連行されるが、彼にはまったく身に覚えがない。ふたりの刑事トゥポルスキとアリエルは、その事件の内容とカトゥリアンが書いた作品の内容が酷似していることから、カトゥリアンの犯行を疑っていた。刑事たちはカトゥリアンの愛する兄ミハエルも密かに隣の取調室に連行しており、兄を人質にしてカトゥリアンに自白を迫る。カトゥリアンが無罪を主張する中、ミハエルが犯行を自白してしまう。自白の強要だと疑うカトゥリアンは兄に真相を問いただすが、それはやがて兄弟の凄惨な過去を明らかにしていく……。公式HP:
2024年10月02日10月3日(木)にヴィンチェンツォ・ベッリーニの《夢遊病の女》(新制作)で開幕する新国立劇場2024/2025シーズン。主人公のライバル役リーザを演じるソプラノの伊藤晴は、近年飛躍的に活躍の場を拡げている新世代のプリマ・ドンナだ。リーザはストーリー的にも音楽的にも重要な役どころ。声の超絶技巧を存分に生かした「ベルカント・オペラ」を代表する傑作だけに、この役も難易度は高い。稽古真っ最中の伊藤に聞いた。「同じベルカント・オペラでも、ドニゼッティよりもpuro(プーロ=純粋)というか、オーケストレーションも薄くて、歌手の声の色や技術を丸裸にされるようなところがあります。その怖さはありますが、歌手冥利に尽きる作品です」オペラ冒頭。舞台裏から聴こえてくる合唱に続いて、幕開けのアリアを歌うのがリーザだ。「主人公のふたり、アミーナとエルヴィーノの結婚を祝う場なのですが、エルヴィーノの元彼女的な存在のリーザは、それをいまいましく思っているというシーンです。指揮者のマウリツィオ・ベニーニさんからは、『いちばん最初に歌う君がうまく歌えるかどうかでこのオペラの出来が変わってくるんだ』とプレッシャーをかけられています(笑)。リーザ役にはアリアが2曲あって、それほど長いアリアではないですけれども、テクニック的な難しさもありますし、アミーナとまったく違う表情を出さなければなりません。やわらかいフレージングで美しく歌うアミーナと対照的に、ヒステリックでちょっと辛口の表現が求められています。わたしは最近プッチーニを歌わせていただく機会が多かったので、それとはまったく違う歌い方です。マエストロ・ベニーニからは『(ラ・ボエームの)ミミのように歌うな!油断するとすぐミミになる!』と厳しく叱られて(笑)。ロマンティックな深い歌い方よりも、もっとストレートな方向に、毎日試行錯誤しながら進んでいます」ベルカント・オペラは声と音楽に身をゆだねて聴く!指揮者のマウリツィオ・ベニーニはベルカント・オペラのエキスパートとして知られる。「稽古は緻密です。マエストロは、『ベッリーニは、それぞれのマックスを出して初めて成り立つ』とおっしゃいます。ベルカント・オペラでは、ダ・カーポ・アリアの2回めは技巧的なヴァリエーションをつけて歌うのが慣例なんですけれども、そこでたとえばハイD(3点ニ)を出せるんだったら、次はハイEs(3点変ホ)も出せるだろう、やってみなさい、という具合に。歌手の最大限の力を引き出してくださっていると思います。ただ、みんなに平等に厳しいんです(笑)。フレージングひとつにも、ものすごくこだわって、『いや、それは違う!』と。でもそのこだわりが、ちゃんとロジカルで、すべて納得できることなんですね。だからマエストロがスコアの謎解きをしてくださっているような感じで、他の人のパートの稽古を聴いていても、とても面白いんです。こんな時間ってなかなかありません。そしてすごく愛情を感じるのは、歌手一人ひとりをすごくよく見ていること。教えていただいたことができるようになると、ちゃんと『よくなった!』と言ってくれて、アメとムチがすごいんですね(笑)。そうやって、とにかくベルカントの極意を伝えようとしてくださっている。いま、それを受け取るのに必死です」ベルカント・オペラのレパートリーの拡大は、大野和士芸術監督就任以来の、劇場としての方針のひとつだ。「マエストロは、ベルカント・オペラを見るときは、ドラマよりも、純粋に音楽に身をゆだねてほしいとおっしゃっていました。この作品も、ドラマ自体はシンプルなお話なんですけれども、旋律の美しさと歌手のヴィルトゥオーゾ性、声の技巧の素晴らしさや音色の表現、そういうところをお聴きいただければと思います。なにより、マエストロの作る音楽が素晴らしく、ソリストも合唱も、みんながそれに応えようとしているので、自然に素晴らしい奇跡が生まれるはずです。その奇跡を、どうぞ楽しみにしていてください」彼女の「声」を方向づけたフランス・オペラ新国立劇場では、来年2~3月のビゼー《カルメン》にも出演。ミカエラを歌う。パリに留学した伊藤。自分の声の方向性を見いだすきっかけになったのがフランス音楽との出会いだった。「若い頃は、リリコにもレッジェーロにも行ききれない自分を中途半端に感じて、とても迷っていました。それがフランスに留学して、グノーやマスネを中心に勉強していたら、フランス音楽の抒情性やロマンティックなフレーズを歌うことで、息の使い方がわかってきたように感じたんです。感覚的な部分ですが、わたしは外に響かせようと力んで歌ってしまうところがあったのが、フランス語の響きや音楽の内容との兼ね合いなのか、自分の内に収まるというか。そうすると息の支えも一緒につながっていくんですね。フランスものなら、リリコの中音域を作りながら高音も出せるし、自分の音楽性も出せる。自分にはすごく合っていたんだと思います。おかげで、そこからもう一度ベルカントもしっかり勉強しなおそうと考えるようになりました。アレックス・オリエさん演出の《カルメン》は、エイミー・ワインハウス(2011年に早世した英国のシンガー)をモデルにした、現代的な設定ですよね。わたしも彼女の歌を見たり聴いたりしていたので楽しみですし、そういう読み替えの演出の経験がほとんどないので、すごくドキドキしています」11月には藤原歌劇団のドニゼッティ《ピーア・デ・トロメイ》で題名役を歌うので、ベルカント・オペラの出演が続く。「ベッリーニからドニゼッティという流れはすごく理想的です。《ピーア・デ・トロメイ》という作品は、ヴェルディに近いようなところもあって、オーケストラも少し厚いので、声を助けてくれます。そのあと、来年の《カルメン》までにプッチーニやヴェルディも続いているのですが、いい流れで、声にとってはありがたいです。これがもし、ミカエラを先に歌ってドニゼッティに戻るとか、両方を行き来するのだと、やはりちょっと喉の調子が心配です。これからも、調整する時間を考えながら、ベルカントも、プッチーニやヴェルディも、両方をレパートリーにしていきたいと思っています」「憧れだった」という新国立劇場には、昨シーズンの開幕公演《修道女アンジェリカ》のオスミーナ役でデビュー、年末の《こうもり》にもイーダ役で出演した。そして新シーズンは、より主要な、アリアも与えられている役へと着実にステップアップ。「毎日の稽古が刺激的。充実しています」と、名前のとおり晴れやかに話してくれた。さらなる飛躍のきっかけのシーズンになりそうだ。取材・文:宮本明新国立劇場オペラ「夢遊病の女」■チケット情報()10月3日(木) 18:3010月6日(日) 14:0010月9日(水) 14:0010月12日(土) 14:0010月14日(月・祝) 13:00新国立劇場オペラパレス【指 揮】マウリツィオ・ベニーニ【演 出】バルバラ・リュック【美 術】クリストフ・ヘッツァー【衣 裳】クララ・ペルッフォ【照 明】ウルス・シェーネバウム【振 付】イラッツェ・アンサ、イガール・バコヴィッチ【演出補】アンナ・ポンセ【舞台監督】髙橋尚史【ロドルフォ伯爵】妻屋秀和【テレーザ】谷口睦美【アミーナ】クラウディア・ムスキオ【エルヴィーノ】アントニーノ・シラグーザ【リーザ】伊藤 晴【アレッシオ】近藤 圭【公証人】渡辺正親【合 唱】新国立劇場合唱団【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
2024年10月01日国立西洋美術館で、2025年10月25日(土)から2026年2月15日(日)まで、『オルセー美術館所蔵印象派―室内をめぐる物語』が開催されることが発表された。印象派といえば、戸外の風景を移ろう光とともにとらえた絵画がまず最初に思い浮かぶが、同展では、彼らが多く描いたテーマのひとつである室内の表現に注目。「印象派の殿堂」ともいわれるパリ・オルセー美術館所蔵の作品68点を中心に、国内の重要作品も加えた約100点で、室内をめぐる印象派の画家たちの関心のありかや表現上の挑戦をたどっていく。なお、オルセー美術館の印象派コレクションがこの規模で来日するのは、およそ10年ぶりのこと。また今回は、若きドガの才気みなぎる代表作《家族の肖像(ベレッリ家)》が日本で初めて展示される。さらに、マネ、モネ、ルノワール、セザンヌらの名品も一堂に会し、室内というテーマを通して印象派のもうひとつの魅力を堪能できる機会となりそうだ。<開催情報>『オルセー美術館所蔵印象派―室内をめぐる物語』2025年10月25日(土)~2026年2月15日(日)、国立西洋美術館にて開催公式サイト:
2024年10月01日モデル、インフルエンサー、タレントの阿部なつきが27日、自身のインスタグラムを更新した。【動画】阿部なつき、ロイヤルブルーコーデのキレカワのムービー披露!ファン「究極の美女」と反響続出「新国立美術館で行われている『田名網敬一 記憶の冒険』に行ってきました」と綴り、複数枚の最新ショットを公開した。阿部は、自分が夢の中にいるような感覚になりクラクラするほど感銘を受けたのだとか。そして大迫力のある凄い展示と褒め称える言葉を告げ、お茶を楽しんだことも続いている。なお、休憩にてくつろぐ彼女の姿も3枚目で見られるので、ぜひフォトの全てをチェックしておこう。 この投稿をInstagramで見る 阿部なつき(@i.am_natsuki_)がシェアした投稿 この投稿にファンからは「かわあいい」「アートの前で緊張感が伝わる表情最高です」といったコメントが寄せられている。
2024年09月27日新国立劇場が3年ぶりに古典の大作『眠れる森の美女』を上演する。2024/2025シーズンの幕開けに相応しいゴージャスで見どころにあふれた舞台は、古典バレエの魅力、楽しさをあらためて体感させてくれるものになるはず。シャルル・ペローの童話に基づき、マリウス・プティパが振付けた『眠れる森の美女』。1890年にサンクトペテルブルクで初演、『白鳥の湖』、『くるみ割り人形』とともにチャイコフスキー三大バレエのひとつに数えられる古典バレエの傑作だ。絶対王政へのオマージュがこめられた絢爛豪華な空間で展開されるのは、おなじみのおとぎ話。ヒロインは、悪の精カラボスの呪いで長い眠りにつくオーロラ姫。彼女を守る善の精リラの導きで森の奥へとやってきたデジレ王子の彼の口づけで、オーロラ姫は百年の眠りから目覚め──。そんな主要人物の活躍だけでなく、祝いの場にやってくる妖精たちや童話のキャラクター、華やかな群舞などが次々と登場、チャイコフスキーのキャッチーで美しい音楽と次から次へと繰り広げられる多彩な踊りに、いったいどれほど多くの観客がワクワクさせられてきただろう。新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』より(撮影:鹿摩隆司)新国立劇場が開場記念公演として『眠れる森の美女』を上演したのは、1997年10月。新国立劇場の現舞踊芸術監督で、当時英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルだった吉田都を含む豪華ゲストを迎えた華々しい舞台をもって、新たな劇場、新たなカンパニーの誕生を強く印象づけた。このロシアのヴァージョンにかわる『眠れる森の美女』として2014年、大原永子前芸術監督のもとで誕生したのが、このウエイン・イーグリングによるオリジナルの『眠れる森の美女』だ。カナダ出身のイーグリングは、英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとして活躍、のちにイングリッシュ・ナショナル・バレエ(ENB)の芸術監督を務めた振付家。彼が手がけた新たなヴァージョンは、プティパの流れをくむ伝統的な振付を尊重しつつ、随所に新鮮な魅力が光る作品として話題に。とくに、トウシューズを履いて踊るカラボスの大活躍や、第2幕の終盤、王子の口づけで目覚めたオーロラ姫と王子とのロマンティックなパ・ド・ドゥは、本作ならではの大きな見どころ。もちろん、主役ダンサーの技と表現力がめいっぱい発揮される第1幕のオーロラ姫の「ローズ・アダージオ」、終幕のグラン・パ・ド・ドゥも、瞬きするのも惜しいくらいの名場面だ。トゥール・ヴァン・シャイクによる洗練された色彩豊かな衣裳、川口直次による格調高く豪華絢爛な美術も、上質な古典バレエの舞台でしか体験できない、重厚で奥行きある世界を生み出し、観客を魅了する。新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』より(撮影:鹿摩隆司)2014年の初演ののち、たびたび上演を重ねてきたイーグリング版『眠れる森の美女』。直近の上演は2021年2月、コロナ禍の不安の中での4公演の実施だったが、今回は全12公演。オーロラ姫を演じるのは、ゲストの佐々晴香(ベルリン国立バレエ プリンシパル)に、小野絢子、木村優里、柴山紗帆、池田理沙子、廣川みくり。デジレ王子役には、井澤駿、奥村康祐、速水渉悟、福岡雄大、渡邊峻郁の5人のダンサーが名を連ねる。このうち柴山、廣川、速水は初役、フレッシュな演技が期待される。さらに、『眠れる森の美女』は数々のダンサーがソリストとして活躍するのも大きな見どころに。初演から10年。ゆるやかに世代交替を重ねながら、この作品を熟成させてきた新国立劇場バレエ団の、層の厚さ、多彩な個性が前面に出る充実の舞台が期待される。10月25日(金)の開幕が、待ち遠しい。文:加藤智子<公演情報>新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』振付:ウエイン・イーグリング(マリウス・プティパ原振付による)音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー編曲:ギャヴィン・サザーランド美術:川口直次衣裳:トゥール・ヴァン・シャイク照明:沢田祐二芸術監督:吉田都指揮:ギャヴィン・サザーランド/冨田実里管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団出演:新国立劇場バレエ団2024年10月25日(金)~11月4日(月・休)会場:東京・新国立劇場 オペラパレスチケット情報:()公式サイト:
2024年09月27日アムステルダム国立美術館は、2024年9月27日から2025年1月12日まで「アジアのブロンズ像」展を開催し、紀元前の貴重な芸術品から現代のアートまで4000年にわたる75点の貴重な芸術作品を展示します。詳細URL: 「アジアのブロンズ像」展Guhyasamaya Aksobhya, Tibet, 15th century. Rijksmuseum, Amsterdam日本をはじめ、インド、中国、インドネシア、ベトナム、パキスタン、ネパール、韓国のブロンズ像が展示される今回の特別展では、その多くが、オランダ、もしくはヨーロッパで公開されるのが初めてとなる作品です。仏陀、シヴァ神、ヴィシュヌ神などのブロンズ像を見ると、天国がどのように想像されていたのかが窺えます。ブロンズの鏡、武器、鐘、酒器、香炉などは、しばしば、神話上の生き物や、ライオン、象などの形で作られました。ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館、ライデン世界博物館、パリのセルヌスキ美術館、ケルン市立東洋美術館から、日本の貴重な仏像や工芸品などが8点出品されます。さらに、山本合金製作所(京都)の鏡師 山本 晃久氏に国立美術館が今回の特別展のために発注した「魔境」2点も展示されます。アムステルダム国立美術館の館長タコ・ダービッツ氏は、「これほど大規模にアジア諸国とコラボレーションした特別展は未だかつてありませんでした。ヨーロッパで初公開となるユニークな作品を多くの方にお見せできることに感謝しています。古代の職人の高い技術と創造性を用いた作品を見ると、彼らの比類ない芸術的な才能に感動をもたらすでしょう。」と語りました。本展では、アジア各国の美術館から出品された作品の他、欧米の美術館からの作品も展示します。■「魔境」について魔境とは光を当てると鏡の背に施された文様を反射光に投影する鏡のこと。江戸時代に弾圧を受けた隠れキリシタンが、マリア像やキリスト像を崇めるために使われていました。山本合金製作所の五代目 山本 晃久氏は、伝統的な手作業で魔境制作を続ける日本で最後の鏡師です。魔鏡 アムステルダム国立美術館Magic Mirror, Rijksmuseum Amsterdamザリガニの形の香炉Lobster shaped incense burner, Japan 19-20th century, Musee Cernuschi, Parisシヴァ神像 アムステルダム国立美術館Shiva Nataraja, India, c. 1100-1200. Rijksmuseum, Amsterdam (on loan from the Royal Asian Art Society in the Netherlands).【イベント概要】イベント名: 「アジアのブロンズ像」展開催期間 : 2024年9月27日から2025年1月12日開催場所 : アムステルダム国立美術館 フィリップス棟URL : ※アムステルダム国立美術館 公式サイト 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年09月25日2024年12月に東京・新国立劇場 中劇場で上演される『白衛軍 The White Guard』のスペシャルトークイベントが、2024年10月20日(日) に東京・新国立劇場 オペラパレス ホワイエで行われる。『白衛軍』は、20世紀ロシアを代表するウクライナ出身の作家ブルガーコフの代表作で、1918年の革命直後のキーウを舞台に、時代に翻弄されるひとつの家族を描いた作品。1924年に小説として発表され、1926年に作家自身が戯曲『トゥルビン家の日々』としてモスクワ芸術座で上演すると、「第二の『かもめ』」と評され成功を収めた。小説発表からちょうど100年を迎える今年、新国立劇場では2010年に英国のナショナル・シアターで上演されたアンドリュー・アプトン版に基づき上演。この『白衛軍』は、実はブルガーコフの自伝的要素が色濃く反映されており、実際彼も白衛軍に軍医として従軍していた。トークイベントでは20世紀ロシア文学を専門とする大森雅子と演出を担う上村聡史が、ブルガーコフがどんな作家で、どんな生涯を送ったのかを紐解き、『白衛軍』の作品背景に迫る。<イベント情報>『白衛軍 The White Guard』スペシャルトークイベント~ブルガーコフってどんな作家?~日時:2024年10月20日(日) 15:00~16:00(予定)会場:東京・新国立劇場 オペラパレス ホワイエ登壇者:上村聡史(演出/新国立劇場 演劇芸術参与)、大森雅子(千葉大学大学院 准教授)料金:無料・自由席(要予約)イベント詳細・申込はこちら<公演情報>新国立劇場 2024/2025シーズン『白衛軍 The White Guard』作:ミハイル・ブルガーコフ英語台本:アンドリュー・アプトン翻訳:小田島創志演出:上村聡史出演:村井良大、前田亜季、上山竜治、大場泰正、大鷹明良/池岡亮介、石橋徹郎、内田健介、前田一世、小林大介/今國雅彦、山森大輔、西原やすあき、釆澤靖起、駒井健介/武田知久、草彅智文、笹原翔太、松尾諒日程:2024年12月3日(火)~12月22日(日)会場:東京・新国立劇場 中劇場チケット情報:()公式サイト:
2024年09月24日ポップなのに狂気や死の匂いを感じさせたり、一見怖そうなのにかわいさが潜んでいたり……。田名網敬一さんの作品の魅力を、ひとことで言い表すのは難しい。国立新美術館で開催中の「田名網敬一記憶の冒険」のキュレーター・小野寺奈津さんは、本展のキーワードである“記憶”について次のように説明する。60年以上に及ぶ表現の集大成!記憶を巡る壮大な旅の軌跡。《気配》2022年デジタルカンヴァスプリント、雑誌の切り抜き、インク、アクリル絵具、クリスタルガラス/カンヴァス194×130×4cm©Keiichi Tanaami/Courtesy of NANZUKA「田名網さんは1936年生まれで、子どもの頃の戦争体験の影響が最近の作品にまで及んでいます。同時に、戦後アメリカから入ってきたコミックやB級映画、アニメーションなど身の回りにあったものが作品の主題として取り込まれています。そういった経験と記憶が、姿形を変えて表れるのが特徴といえるでしょう」デザイナーとして活動を始めた’60年代の作品から新作まで集結し、その形態もシルクスクリーン、雑誌の切り抜きのコラージュ、アクリル絵の具、16mmフィルム、立体作品など実に多彩。まるでそれぞれの時代の田名網さんの脳内を、トリップしているような感覚に陥る。「非常に多作な方で、とにかく点数が多いのも本展の特徴です。『制作するときに迷うことがない』とおっしゃっていて、その決断力があるからこそ、これだけの作品を完成させることができたのだと思います」小野寺さんいわく、田名網さんは「とても記憶力が良く、昔のことを昨日のことのようにリアルに話してくれる」そうなのだが、そういった記憶との向き合い方も興味深い。「時間とともに記憶が変化して、話が噛み合わなくなるような経験は誰しもあると思うのですが、田名網さんはそれ自体も肯定的に捉えて、制作のプロセスに取り入れています。近年はたくさんのイメージが集合した作品が多く、まるで“記憶の曼荼羅(まんだら)図”のようです。時系列に関係なく、記憶が縦横無尽に配置され、塗り替えられていくところに、思考の軌跡を感じることができます」今でこそデザインや絵画、映像などジャンルや媒体を問わず表現する人は珍しくないが、活動初期からデザインとアートを自由に行き来していた稀有な存在でもある。「現代におけるクリエイティブ・ディレクターの先駆けといえるでしょう。デザイナー的観点で絵画を制作したり、逆もしかりで、両方あってこそ自身の表現になったようです」壁を埋め尽くすエネルギッシュな作品に圧倒されつつ、もっと見たいと思わせる吸引力。田名網さんの記憶と、こちらの記憶が溶け合うような不思議な鑑賞体験が待っている。POINT 1:初期からの膨大な作品を収めた、初の大規模回顧展。《Gold Fish》1975年アクリル絵具/イラストレーションボード36.4×51.5cm©Keiichi Tanaami/Courtesy of NANZUKA《NO MORE WAR》1967年シルクスクリーン/紙63×48cmタグチアートコレクション蔵©Keiichi Tanaami/Courtesy of NANZUKA展示は、主に「時代」を縦軸、「記憶」を横軸にして11の章で構成。上・金魚は、代表的なモチーフのひとつ。戦時中に祖父の飼っていたランチュウが、爆撃の光を反射させながら水槽を泳ぐ異様な美しさが、田名網さんのなかで戦争の恐怖と結びついている。下・アメリカの雑誌『AVANT GARDE』が1968年に主催した反戦ポスターのコンテストで、優秀作に選ばれた作品。POINT 2:精力的な活動で生まれた、近年の作品も多数展示。《ピカソ母子像の悦楽》2020/2021年アクリル絵具/カンヴァス41×31.8×2cm©Keiichi Tanaami/Courtesy of NANZUKA《綺想体》2019年FRP、鉄、アクリルウレタン塗料、金箔301×100×100cm©Keiichi Tanaami/Courtesy of NANZUKA晩年も制作意欲は衰えることを知らなかった。コロナ禍で直近のスケジュールが白紙になったため、ピカソの「母子像」の模写(上)をはじめ、700点以上を制作。「模写を続けるうちに、“絵を描き終える境地”がわかったそうです。模写でありながら田名網さんのユーモアが表れているので、そこにも注目してください」。下・ドクロ、クモ、ニワトリ、金魚など頻繁に登場するモチーフが複雑に組み合わされ、一体化した立体作品。POINT 3:赤塚不二夫をはじめ、超貴重なコラボレーションも!《ドカーン》2022年顔料インク、アクリル・シルクスクリーン、ガラスの粉末、ラメ、アクリル絵具/カンヴァス149×100cm©Keiichi Tanaami/Courtesy of NANZUKA幼少期、マンガ家に憧れていた田名網さん。敬愛する赤塚不二夫さんの、おなじみのキャラクターが登場する作品も勢ぞろい。コラボレーションのような“お題”はデザイナーとしての感性を大きく刺激。Who’s Keiichi Tanaami?武蔵野美術大学在学中にデザイナーとしてキャリアをスタート。1975年からは日本版月刊『PLAYBOY』の初代アートディレクターを務め、日本のアンダーグラウンドなアートシーンを牽引。絵画、コラージュ、映像作品などジャンルを横断して制作する、現代的アーティスト像のロールモデルとなっていたが、本展開催中の8月9日、88歳で惜しくも逝去。「田名網敬一記憶の冒険」国立新美術館東京都港区六本木7‐22‐2開催中~11月11日(月)10時~18時(金・土曜は~20時、入場は閉館の30分前まで)火曜休一般2000円ほかTEL:050・5541・8600(ハローダイヤル)おのでら・なつ国立新美術館特定研究員。愛知県美術館、資生堂ギャラリー学芸員を経て、現職。「NACT View 01 玉山拓郎 Museum Static Lights」展、「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」などを担当。※『anan』2024年9月25日号より。取材、文・兵藤育子(by anan編集部)
2024年09月23日2024年12月3日(火) から22日(日) に東京・新国立劇場 中劇場で上演される、2024/2025シーズン『白衛軍The White Guard』のビジュアルとトレーラー映像が公開された。『白衛軍』は、20世紀ロシアを代表するウクライナ出身の作家ブルガーコフの代表作で、1918年の革命直後のキーウを舞台に、時代に翻弄されるひとつの家族を描いた作品。1924年に小説として発表され、1926年に作家自身が戯曲『トゥルビン家の日々』としてモスクワ芸術座で上演すると、「第二の『かもめ』」と評され成功を収めた。小説発表からちょうど100年を迎える今年、新国立劇場では2010年に英国のナショナル・シアターで上演されたアンドリュー・アプトン版に基づき上演。この『白衛軍』は、実はブルガーコフの自伝的要素が色濃く反映されており、実際彼も白衛軍に軍医として従軍していた。この物語で描かれる内戦の混乱は、今ウクライナで起きていることに地続きでつながっており、まさに今、時宜を得た公演といえるだろう。演出は上村聡史が手がける。公開された宣伝ビジュアルには、村井良大、前田亜季、上山竜治、大場泰正、池岡亮介、小林大介というトゥルビン家の人々を中心とした登場人物を演じる出演者たちが、白の衣裳に身を包み中央に集結。また彼らの周りを、トゥルビン家の人々の行く末に深く関わる登場人物を演じる大鷹明良、石橋徹郎、内田健介、前田一世が取り囲んでいる。背景はほのかに薄暗く、歴史の大きなうねりにのみ込まれていく、トゥルビン家の運命を予感させるような仕上がりとなっている。【あらすじ】革命によりロシア帝政が崩壊した翌年──1918年、ウクライナの首都キーウ。革命に抗う「白衛軍」、キーウでのソヴィエト政権樹立を目指す「ボリシェヴィキ」、そしてウクライナ独立を宣言したウクライナ人民共和国勢力「ペトリューラ軍」の三つ巴の戦いの場となっていた。白衛軍側のトゥルビン家には、友人の将校らが集い、時に歌ったり、酒を酌み交わしたり……この崩れゆく世界の中でも日常を保とうとしていた。しかし、白衛軍を支援していたドイツ軍によるウクライナ傀儡政権の元首ゲトマンがドイツに逃亡し、白衛軍は危機的状況に陥る。トゥルビン家の人々の運命は歴史の大きなうねりにのみ込まれていく……。新国立劇場 2024/2025シーズン『白衛軍The White Guard』トレーラー映像<公演情報>新国立劇場 2024/2025シーズン『白衛軍The White Guard』作:ミハイル・ブルガーコフ英語台本:アンドリュー・アプトン翻訳:小田島創志演出:上村聡史新国立劇場 2024/2025シーズン『白衛軍The White Guard』告知画像出演:村井良大、前田亜季、上山竜治、大場泰正、大鷹明良/池岡亮介、石橋徹郎、内田健介、前田一世、小林大介/今國雅彦、山森大輔、西原やすあき、釆澤靖起、駒井健介/武田知久、草彅智文、笹原翔太、松尾諒日程:2024年12月3日(火)~12月22日(日)会場:東京・新国立劇場 中劇場チケット情報:()公式サイト:
2024年09月17日2024年10月に東京・新国立劇場 小劇場で上演される演劇『ピローマン』に出演を予定していた亀田佳明が体調不良のため降板。代役として木村了の出演が発表された。新国立劇場の2024/2025シーズンのオープニングを飾る『ピローマン』は、イギリスの劇作家マーティン・マクドナーの代表作のひとつ。作家のカトゥリアンはある日、「ある事件」の容疑者として警察に連行されるが、彼にはまったく身に覚えがない。ふたりの刑事トゥポルスキとアリエルは、その事件の内容とカトゥリアンが書いた作品の内容が酷似していることから、カトゥリアンの犯行を疑っていた。刑事たちはカトゥリアンの愛する兄ミハエルも密かに隣の取調室に連行しており、兄を人質にしてカトゥリアンに自白を迫る。カトゥリアンが無罪を主張する中、ミハエルが犯行を自白してしまう。自白の強要だと疑うカトゥリアンは兄に真相を問いただすが、それはやがて兄弟の凄惨な過去を明らかにしていく……。木村は数々のドラマ、映画、舞台で活躍、新国立劇場では『レオポルトシュタット』『フリック』『桜の園』『象』(再演)などに出演している。なお出演者変更に伴うチケットの払い戻しは行われない。<公演情報>『ピローマン』作:マーティン・マクドナー翻訳・演出:小川絵梨子出演:成河木村了斉藤直樹松田慎也大滝寛那須佐代子プレビュー公演:2024年10月3日(木)・4日(金)本公演:2024年10月8日(火)~10月27日(日)会場:新国立劇場 小劇場チケット情報:()公式サイト:
2024年09月12日2024年10月1日(火)より、東京国立近代美術館では、『ハニワと土偶の近代』が開催される。近代以降、日本で起ったハニワ・土偶ブームを振り返りつつ、美術を中心に文化史の舞台に躍り出た「出土モチーフ」の系譜を追いかけ、ハニワや土器、土偶に向けられた視線の変遷を紹介する。第二次世界大戦後、岡本太郎が火焰型土器をはじめとする縄文の遺物に美を発見し、イサム・ノグチが銅鐸や埴輪、古墳といった古代の造形に魅せられたことはすでに伝説化したエピソードだが、近代において地中から掘出された出土遺物に着目したのは、彼らだけにとどまらない。岡本太郎《犬の植木鉢》1954年 滋賀県立陶芸の森陶芸館実は、日清・日露戦争後の国内開発にともなって各地で古代遺物が出土されると、ハニワは、画家にとって日本神話のイメージの創出を助ける考証の具となっていた。しかしハニワそのものの「美」が賞揚されるようになるのは、1940年を目前にした皇紀2600年頃。日中戦争が開戦し、仏教伝来以前の「日本人のこころ」に源流を求める動きが高まった頃である。同展では、倒れた航空士を抱いて古代の武人が雄叫びを上げる蕗谷虹児の《天兵神助》など、神話や戦争、国威発揚と結びついた出土遺物の様々な芸術表現を紹介する。戦後になると対外的な視線のなかで「日本的なるもの」や「伝統」への探求が行われ、ハニワや土偶は新たな日本の美として見出される。よく知られているのが、岡本太郎の縄文の「発見」だが、そこには「縄文か弥生か」という対立概念の提案があった。五姓田義松 《埴輪スケッチ(『丹青雑集』より)》1878年個人蔵(團伊能旧蔵コレクション)写真提供:神奈川県立歴史博物館同展では出土品を克明に描いた明治時代のスケッチから現代のマンガまで、明治以降のそれぞれの時代の様々なジャンルを取り上げて、ハニワや土偶があらゆる文化に連なっていることを紹介しているのも見どころだ。それらは、来たるべき次のハニワ・土偶ブームに向けた視点や考え方を示唆してくれることだろう。<開催概要>『ハニワと土偶の近代』会期:2024年10月1日(火)~12月22日(日)会場:東京国立近代美術館時間:10:00~17:00、金土は20:00まで(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜(10月14日、11月4日は開館)、10月15日(火)、11月5日(火)料金:一般1,800円、大学1,200円、 高校700円公式サイト:
2024年09月11日新国立劇場が、2024年12月上演予定のオペラ『魔笛』、演劇『白衛軍 The White Guard』、2025年1~2月に上演予定のオペラ『さまよえるオランダ人』、2~3月に上演予定のオペラ『カルメン』に、計1,036名の子ども(公演当日に小学生~18歳以下)を無料招待する。これは、文化庁による文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等における子供舞台芸術鑑賞体験支援事業)の採択を受け、実施されるもの。本事業は、子供たちが劇場・音楽堂等において本格的な実演芸術を鑑賞・体験等する機会を提供する取組を支援することにより、子供たちの豊かな人間性の涵養を図るとともに、将来の文化芸術の担い手や観客育成に資することを目的としている。なお、同伴する保護者等については、半額でS席を買い求めることができる(先着順・席数に上限あり)。<対象公演>オペラ『魔笛』ドイツ語上演/日本語及び英語字幕付予定上演時間:約3時間(休憩含む)■対象公演日2024年12月10日(火) 18:302024年12月14日(土) 14:002024年12月15日(日) 14:00(招待人数:計181名)詳細はこちら:演劇『白衛軍 The White Guard』予定上演時間:未定■対象公演日2024年12月3日(火) 18:302024年12月4日(水) 18:302024年12月7日(土) 13:002024年12月8日(日) 13:002024年12月13日(金) 18:30(招待人数:計475名)詳細はこちら:オペラ『さまよえるオランダ人』ドイツ語上演/日本語及び英語字幕付予定上演時間:約2時間50分(休憩含む)■対象公演日2025年1月19日(日) 14:002025年1月22日(水) 18:302025年1月25日(土) 14:002025年2月1日(土) 14:00(招待人数:計180名)詳細はこちら:オペラ『カルメン』フランス語上演/日本語及び英語字幕付予定上演時間:約3時間20分(休憩含む)■対象公演日2025年2月26日(水) 18:302025年3月1日(土) 14:002025年3月4日(火) 14:002025年3月6日(木) 14:00(招待人数:計200名)詳細はこちら:対象席:S席(1階または2階席)
2024年09月05日ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)の2025年春夏コレクションが、2024年8月27日(火)、東京の国立新美術館にて発表された。テーマは「BUT THE IDEA, THE ESSENCE OF THINGS」。ショーは、ロシア出身の作曲家・ピアニスト、キリル・リヒター(Kirill Richter)の演奏のもとに行われた。彫刻家ブランクーシに誘われて衣服をまとうこと。削ぎ落とした先に立ち現れるその本質とは何だろう──今季のハルノブムラタにとって、その問いかけに答えるよすがとなったのが、20世紀を代表する彫刻家のひとり、コンスタンティン・ブランクーシであった。研ぎ澄まされたフォルム、時にアフリカ彫刻といった非西欧の芸術にも通ずる、その野生的な造形によって、ブランクーシは物そのものの概念を抉りだすことを試みたのであった。デザイナーの村田晴信は、2024年秋冬シーズン、装いをミニマルに切り詰めることを通じて、むしろそれをまとう人間の温かみを浮かびあがらせようとした。翻って今季は、ブランクーシの彫刻のごとく極度に研ぎ澄まされた造形によって、人間のフォルムのエッセンス、そして身体が時間のなかで織りなす動きを引きだすことを試みるものであったといえる。なぜならブランクーシの彫刻とは、それがどれほど単純な形態であっても、人間の頭部や鳥といった対象物の形から完全に離れることがなく、そこに物の本質を捉えるという抽象化が働いているからだ。たとえば、ドレス。流れるような素材感のドレスは、ショルダーやボディなどにギャザーを寄せ、そのフォルムを固化することで、衣服自体の造形と身体のフォルムの緊張を際立てる。フロントからバックにかけて、丈感に差をつけたベアトップドレスでは、ヘムを激しく波打つ曲線で仕上げ、ダイナミックな躍動感を示す。あるいはシアーなロングドレスやナイロンのロングコートであれば、風になびいて身体にふわりとまとわり、そのシルエットを官能的に浮かびあがらせるのである。彫刻のエッセンスが、空間に立体的な造形が位置することだとするならば、衣服とは、ファブシックという平面が立体と化し、身体との関係をとり持つことである。平面から立体へ。言葉にするとささやかなこのプロセスに立ち現れるのが、布を折り曲げ、あるいは襞を織りなすことでなくて何であろう。平面を立体へと転換するこのささやかな操作が、優美な造形を織りなす──今季のハルノブムラタには、こうした例を幾つも見出すことができる。そこでは、ある種の素朴さ、野生性が、優美さへと昇華されているのだ。たとえば、円形を思わせるファブリックを、身体を横から包み込むようにして仕立てた、アシンメトリックなドレス。ミニマルなシルエットにギャザーを寄せることで、身体のシルエットを浮かび上がらせるドレス。何より、全身をラッフルでくまなく覆い尽くしたノースリーブドレスは、襞を作るという操作を徹底することで身体の形を織りなす、極限的な例だといえるだろう。ところで、衣服と身体が織りなす造形、その一瞬を、衣服を通して捉えること──それはきっと、彫刻とパラレルなことなのだろう──は、今季のハルノブムラタの関心のひとつであった。こうした時間性は、色彩においても追求される、ブラックやホワイト、ベージュ、レッドなど、モノクロームを軸としたコレクションのなかで、ふとさし挟まれるグラデーション──ノーカラージャケットやトップスなどには、銀箔を硫化させて七色の色彩を織りなす「焼箔」の技法、その色彩の変化が生ずる時間の経過を、ファブリックへとおき留めている。
2024年08月30日あべのハルカス美術館は、2024年3月7日(木)に開館10周年を迎えました。10年間の感謝の思いをお届けするとともに、美術館をより身近に感じていただくために、9月7日(土)~9月29日(日)にあべのハルカス美術館を中心に開館10周年記念イベントを開催いたします。あべのハルカス美術館内では、これまでに開催した全52展覧会を学芸員やご来館いただいた皆様の思い出コメントとともに振り返る展覧会ポスターを展示するほか、記念フォトスポットコーナー、来館者参加型のシールアート、過去展覧会の図録閲覧コーナーを設けます。さらに、ミュージアムショップでは、過去展覧会の図録や美術館オリジナルグッズなどを詰め合わせた10周年記念お楽しみ袋を販売いたします。なお、どなたでも気軽に美術館にお越しいただけるイベントとして、期間中は無料でご入館いただけます。また、美術に関するクイズを解きながらあべのハルカス内の4か所を巡るクイズスタンプラリーを開催するほか、 あべのハルカス17階の「soranosu(ソラノス)」他では、美術や今後開催する展覧会に関連するワークショップを開催いたします。今後も東洋・西洋・近現代アートなど多彩なカテゴリーの展覧会を実施し、誰もが気軽に芸術・文化を体験し楽しめる「都市型美術館」を目指してまいります。この機会に是非「あべのハルカス美術館」にお越しください。各イベントの詳細は別紙のとおりです。【開館10周年にあたり館長からのメッセージ】館長 浅野 秀剛あべのハルカス美術館は、「あらゆるアートを、あらゆる人に。」をコンセプトに活動を続け、ようやく、関西の皆様に少しは認知されるようになってきたと思っております。当館は、企画展だけを開催する美術館ですが、そういう館であるからこそ、常に良質な展覧会を開催するべく努力してきました。ときに大阪らしい展覧会ということも考えますが、基本は、あらゆる国の、あらゆる時代の、あらゆる分野の美術を企画の対象とすることです。そして、上質で快適な鑑賞の場を提供する努力をしています。これからもそのようなコンセプトを堅持して活動を続けてまいりますので、引き続き皆様のご来館をお待ちいたしております。【開館10周年イベント 美術館エントランスイメージ】【あべのハルカス美術館 コンセプト】別紙: 参考: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年08月29日ポーラ美術館にて、イベント「Wilderness - Night at Pola Museum of Art」が、2024年9月6日(金)18時より開催される。“音楽×アート”を楽しむポーラ美術館の夜イベント「Wilderness - Night at Pola Museum of Art」は、夜のポーラ美術館で、音楽とともにアートが楽しめる一夜限りのイベント。会場では、イギリス・ロンドン在住のミュージシャンの大森日向子が、日本初となる単独DJ公演を展開する。ライトアップされた美術館の中では、コレクション展や企画展を鑑賞できるほか、開催中の企画展「フィリップ・パレーノ:この場所、あの空」に関するミュージアム・トークを開催。夜の美術館で非日常の鑑賞体験を楽しむことができる。【詳細】ポーラ美術館「Wilderness - Night at Pola Museum of Art」開催日時:2024年9月6日(金)18:00〜場所:ポーラ美術館住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285開館時間:10:00〜21:00(最終入館 19:30) ※イベント当日入館料:大人 2,200円/大学・高校生 1,700円/中学生以下 無料※障害者手帳所有者および付添者(1名まで)は1,100円。※団体割引あり。【問い合わせ先】ポーラ美術館TEL:0460-84-2111
2024年08月18日イタリアン【KNOCK CUCINA BUONA ITALIANA】スペイン【スペイン食堂ラオリーバ】イタリアン【R1TOKYOBar&Restaurant】イタリアン【TRATTORIA ROSSO】ダイニング【ザ・グリルリパブリック シカゴピザ & ビア】イタリアン【KNOCK CUCINA BUONA ITALIANA】KNOCK1号店が六本木ヒルズに移転リニューアル『パネ・パンナ』「スパゲティ1000本ノック」を掲げ、日本の旬の食材を主役にしたオリジナルスパゲティをつくり続けている【KNOCK】1号店が六本木ヒルズ・ヒルサイド地下2階にて移転リニューアルオープン。まずは必ず最初の一品目に食べていただきたい名物料理『パネ・パンナ』を。マスカルポーネチーズとゴルゴンゾーラチーズのディップを、わざと片面だけ焦したレーズンパンにたっぷりつけていただきます。外国を思わせるおしゃれな内装メインはやっぱりスパゲティ。北イタリア・ピエモンテ州をテーマにチーズ・きのこ・ナッツをはじめ、日本のおいしいお野菜やお肉をふんだんに使用する『山のイタリアン』をはじめ、季節感をたっぷり楽しめる、旬のお野菜が主役のスパゲティの数々を提供しています。ビールとの相性の抜群です。KNOCK CUCINA BUONA ITALIANA【エリア】六本木【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】2000円【ディナー平均予算】6000円【アクセス】六本木駅 徒歩3分スペイン【スペイン食堂ラオリーバ】六本木ミッドタウン前、開放感あふれるオープンテラス席が自慢の店『いろいろ魚介とフルーツトマトのパエリア』カジュアルなスペイン食堂をテーマに、六本木ミッドタウン前に店を構える【スペイン食堂ラオリーバ】。食材・飲料ともに本場スペインから直輸入した厳選したこだわりの素材を使用しています。マストで食べてほしいのが、バレンシア地方発祥の、スペインを代表する米料理パエリア。魚介の旨みとトマトの酸味が融合した、爽やかで奥深い味わいを楽しめます。気取らない雰囲気で気軽に利用できる店内は木材を活かした、ほっと一息つける空間。友人同士のお集まりや会社帰りの一杯にも最適なテーブル席のほか、デートで使用したいカウンター席、さらにテラス席も。まるでスペインのバル街で食事をしているかのような賑わいの中、気取らない雰囲気で心地よい時間を過ごせそうです。スペイン食堂ラオリーバ【エリア】六本木【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】4000円【アクセス】六本木駅 徒歩5分イタリアン【R1TOKYOBar&Restaurant】朝採れ三浦野菜等旬の素材を使用した料理と豊富なお酒を洗練された空間で『ルーベンサンド』【R1TOKYOBar&Restaurant】は、六本木に佇む居心地抜群のレストラン兼バー。こちらで食べてみたいのは、六本木初上陸の『ルーベンサンド』。NYで大人気のコンビーフ×ザワークラフト×チーズのハーモニーが絶品のニューヨークで定番のサンドイッチで、とろーりのびる濃厚モッツアレラチーズを使用したR1オリジナルの逸品です。オリジナルのシグネチャーカクテルも豊富!1階は黒を基調とした落ち着いた大人の雰囲気1階と2階では異なる大人の空間に。1階はテラス席、バーとスタンディングスペース、2階は落ち着いて食事を楽しむゆったりとしたソファ席、個室を用意しています。2階の完全個室は、エントランスを通らずに案内可能なので、VIPのゲストにも最適です。ランチ、アフタヌーンティからディナー、バータイムまで、さまざまなシチュエーションで楽しめそうです。R1TOKYOBar&Restaurant【エリア】六本木【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】1500円【ディナー平均予算】4500円【アクセス】六本木駅 徒歩1分イタリアン【TRATTORIA ROSSO】六本木で大人カジュアルに楽しむリーズナブルなイタリアンレストラン『牛ハラミ肉のステーキ赤ワインソース』六本木の好立地にありながら、気軽にリーズナブルな価格で格式張らないイタリア料理を堪能できる【TRATTORIA ROSSO】。都会の喧騒を忘れるスタイリッシュかつ落ち着いた雰囲気の中で、前菜、メインディッシュからデザートまで、さまざまなメニューを堪能できます。迷ったらシェフおまかせのフルコースを。赤と黒を基調にしたモダンなスタイルの店内ドリンクの種類も豊富に取り揃えられています。会社帰りにふらっと寄るのも良し、パーティーで盛り上がるのも良し、いろいろなシーンで利用可能。各種宴会やミニコンサートなどにもフレキシブルに対応していて、ゲストのニーズに合わせて特別なひとときを演出してくれます。TRATTORIA ROSSO【エリア】六本木【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】1200円【ディナー平均予算】4500円【アクセス】六本木一丁目駅 徒歩1分ダイニング【ザ・グリルリパブリック シカゴピザ & ビア】肉グリル、本格シカゴピザ×自社醸造ビールを堪能メニューの一例六本木一丁目駅直結の【ザ・グリルリパブリック シカゴピザ & ビア】は、自社ブルワリーや直輸入の樽生クラフトビールと直輸入ワイン、アンガスビーフと黒毛和牛グリル、自家製シカゴピザが自慢のイタリアンバル。本格的シカゴピザは店舗で生地から手づくり。オーブンにて30分ほど焼き上げます。開放感のある広々とした店内テーブルのほかに、テラス席、個室も用意。全天候型テラスビアガーデンとして、春夏はスパークリング&クラフトビアガーデンを開催しています。誕生日や記念日などのお祝いごとには、サプライズのデザートプレートのサービスも!クラフトビールはもちろん、ワインやカクテルの種類も豊富に揃えています。ザ・グリルリパブリック シカゴピザ & ビア【エリア】六本木【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】1000円【ディナー平均予算】5000円【アクセス】六本木一丁目駅 徒歩1分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2024年08月15日京都国立近代美術館(MoMAK)では、2024年9月13日(金)より、京都服飾文化研究財団(KCI)との共同企画展『LOVEファッション-私を着がえるとき』を開催する。KCI が所蔵する18世紀から現代までの衣装コレクションを中心に、人間の根源的な欲望を照射するアートや文学作品と ともに、ファッションとの関わりにみられる様々な「LOVE」のかたちについて考える展覧会だ。「自然にかえりたい」「綺麗になりたい」「ありのままでいたい」「自由になりたい」「我を忘れたい」という5つのキーワードで構成される同展では、KCIが厳選した18世紀以降の衣装を通じて、「着ること」の面白さや奥深さを紹介。また時代や性別を超えた衣装で人々の固定概念を揺さぶる川久保玲(コム・デ・ギャルソン)や、コロナ禍、2度に渡る延期を乗り越えて発表されたジャン=ポール・ゴルチエとサカイのコラボレーションなど、着る人や作り手の「LOVE 」にあふれた作品にも注目だ。Loewe(ジョナサン・アンダーソン)ドレス(部分)2022 年秋冬 © 京都服飾文化 研究財団、撮影:来田猛と同時に、会場では様々な願望や葛藤を抱えながら現代を生きる「私」のありようを、現在活躍するアーティストたちの作品を通して紹介。身近な友人との日常を切り取ったヴォルフガング・ティルマンスの写真や、同世代の女性たちのインタビューを題材に描いた松川朋奈の絵画などから、服を着る「私」の存在とその認識を考える。Christian Dior(クリスチャン・ディオール)イブニング・ドレス 1951 年春夏 © 京都服飾文化研究財団、撮影:来田猛同展ではグラフィック・デザインに、「第8回横浜トリエンナーレ」(2024)の総合グラフィック・デザインを手掛けた岡﨑真理子、会場デザインに、気鋭の建築コレクティブGROUPを起用。 翻訳家・柴田元幸氏の記念 講演会、アーティストによるギャラリー・トーク、ワークショップなどの関連イベントとともに、展覧会オリジナルグッズも多数用意されている。どちらも今後の追加が予定されるので、イベントの申し込み方法やスケジュールも含めて、詳細は同展特別サイトで確認を。<開催概要>『LOVE ファッション─私を着がえるとき』会期:2024年9月13日(金)~11月 24日(日)会場:京都国立近代美術館)時間:10:00~18:00、金曜は20:00まで(入館は閉館30 分前まで)休館日:月曜(9月16日、23日、10月14日、11月4日は開館)、9 月17日(火)、9 月24日(火)、10月15日(火)、11月5日(火) )料金:一般1,700円、大学1,100円、高校600円公式サイト:
2024年08月13日台湾出身者初の東京美術学校留学生として知られる彫刻家・黄土水(こう・どすい)。その代表作《甘露水》(1919年)など、国立台湾美術館所蔵の作品群と資料類を紹介するとともに、彼が美校で学んでいた時代の美術界を振り返る展覧会が、9月6日(金)から10月20日(日)まで、上野の東京藝術大学大学美術館で開催される。1895年に台北で生まれた黄土水は、1915年に東京美術学校に留学。日本の伝統的感性と近代美術との融合をめざした彫刻家・高村光雲に師事し、研究科在籍中に帝展に入選を果たすなど、早くから注目を浴びた。1930年に病により東京で夭折したが、東アジアの近代美術に独自の光彩を与えた彫刻家としての評価を近年ますます高めるなか、2023年に代表作《甘露水》が台湾の国宝に指定され、同年に開かれた国立台湾美術館での大回顧展も大きな話題を集めている。今回の展覧回では、その《甘露水》をはじめとする国立台湾美術館の所蔵作品約10点と貴重な資料が、彼の母校・東京美術学校の後身である東京藝術大学の美術館で初めてまとめて展示されることになる。荻原守衛《女》1910年東京藝術大学黄土水の彫刻家としての歩みにふれられる貴重な機会となる同展はまた、彼が学んだ時代の日本の美術界にも焦点をあてる。日本の近代美術においても大きな激動期だった時代に活躍した高村光雲、高村光太郎、平櫛田中、荻原守衛、朝倉文夫、建畠大夢といった彫刻家、あるいは藤島武二、和田英作、小絲源太郎、津田青楓、また彫刻家でもあった石井鶴三ら洋画家の作品約48点が、藝大コレクションから紹介される予定だ。台湾からやってきた青年が東京で何を学んだかを知ることで、黄土水への理解がより深まるに違いない。高村光雲《聖徳太子》1911年東京藝術大学なお、東京藝術大学は、東京美術学校時代からの卒業生の自画像などの作品が残されていることでも知られる。今回も、近年評価を高めている陳澄波や顔水龍、李梅樹といった台湾出身の近代洋画家たちの作品約10点が展示される予定だ。台湾と日本の彫刻家と画家たちのバラエティに富む作品群を通して、大正から昭和初期にかけてのアジアの近代美術の激動の時代にふれるとともに、台湾随一の彫刻家・黄土水が母校に帰ってくるその歴史的瞬間を目撃したい。<開催概要>『黄土水とその時代 — 台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校』会期:2024年9月6日(金)〜10月20日(日)会場:東京藝術大学大学美術館本館展示室3、4時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜(9月16日、9月23日、10月14日は開館)、9月17日(火)、9月24日(火)、10月15日(火)料金:一般900円、大学450円公式サイト:
2024年08月06日展覧会「荒川ナッシュ医 ペインティングス・アー・ポップスターズ」が、東京・六本木の国立新美術館にて、2024年10月30日(水)から12月16日(月)まで開催される。荒川ナッシュ医、アジアの美術館での初個展荒川ナッシュ医(あらかわなっしゅ えい)は、2000年代よりパフォーマンス・アートを発表してきた、アメリカ在住のアーティストだ。さまざまなアーティストと共同作業を行ってきた荒川ナッシュは、「私」という主体を捉え返しつつ、アートの不確かさをグループ・パフォーマンスとして表現してきた。展覧会「荒川ナッシュ医 ペインティングス・アー・ポップスターズ」は、アジア地域では初となる、荒川ナッシュの美術館での個展だ。美術館の床に来館者が自由に絵を描ける参加型作品《メガどうぞご自由にお描きください》から始まり、アート活動と子育ての両立にまつわる絵画の空間、20世紀の戦争や移民画家の歴史に着目した作品などを展開する。また、本展では、20名以上の画家による絵画を会場に展開し、これらの絵画を「ポップスター」と見なして、そこから触発された協働パフォーマンスを発表。アンリ・マティス、河原温、田中敦子、吉原治良など、20世紀から現代までの画家による作品が会場内に展示される。展覧会概要展覧会「荒川ナッシュ医 ペインティングス・アー・ポップスターズ」会期:2024年10月30日(水)〜12月16日(月)会場:国立新美術館 企画展示室2E住所:東京都港区六本木7-22-2開館時間:10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)※入場はいずれも閉館30分前まで休館日:火曜日観覧料:無料【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2024年08月02日新国立劇場が2024/2025シーズンのオープニングに上演する演劇公演は、映画監督としても人気の高い英国の作家、マーティン・マクドナーの『ピローマン』。凄惨なおとぎ話の作者であり、「ある事件」の容疑者として警察に連行されるカトゥリアンを演じる成河、その兄のミハエルを演じる亀田佳明。互いにリスペクトを寄せ合うふたりが、舞台への取り組みについて、熱く語る。―発端はコロナ禍。週に一度のペースで俳優たちがオンラインで集い、様々な戯曲を持ち寄って本読みをした、その中に『ピローマン』があったという。発起人は、小川絵梨子。新国立劇場演劇部門芸術監督にして本作の演出を手がける彼女のもとで、『ピローマン』への取り組みは始まった。笑えるように書かれたダークコメディ新国立劇場『ピローマン』チラシデザイン成河オンラインでの本読みは、自分たちの心を守るため、でした。勉強、というよりレクリエーションです(笑)。亀田なかなか読む機会のない戯曲を持ち寄った中で、『ピローマン』は上演の可能性が非常に高い作品だったと思います。成河それがここに結実した──。感慨深いですね。亀田絵梨子さんが最も大事にしているのは、俳優同士の関係性、役と役との関係性。それが全てではないかなと思います。そうではない見せ方やそうでない演劇もあるけれど、絵梨子さんにとって、それは重要なポイントなのかなと思います。『タージマハルの衛兵』でもそうでしたし、手を繋いで離さないでいてくれる方でしたから、僕にとってはとても新鮮で、喜ばしい体験でした。成河俳優が嘘なく存在する、ということに対して、僕が知る限りでは桁違いのこだわりと情熱を持っている。それはただの情熱でなく、しっかりと理論化され、絵梨子さんの中のメソッドとしていまなお彼女自身が鍛え続けていると思います。簡単についていける人ではありません。『タージマハルの衛兵』では僕も何度も落ちかけましたが、その都度亀ちゃんにガっと掴まって(笑)──。亀田それはお互いさま(笑)。成河役柄については、まだきちんと分析的に読み込んではいませんが、語り続ける役、ですね。物語っていく人間の狂気は、すごく普遍的なテーマとしてあると思います。亀田僕が演じるミハエルは、確実に、純粋なだけでなく、暴力性も残虐性もある人物。でも、どんな役どころも一面的ではない。知恵遅れという描写もあるけれど、本当にそうなのかどうかも怪しいし、純粋かと思えば残虐だし、両面がありますね。とにかく一筋縄ではいかない、でも、それが人間だろう、という気もする。そこは大事にしていきたいと思います。凄惨かつ絶望に突き落とされるような状況ながら、つい笑ってしまう、いわばダークコメディ。絶望的な状況の中で笑いを生み出すのは、俳優の力に負うところが大きいのではないかと尋ねると──。成河コメディの部分を俳優が生み出す、というのはあまりよろしくないことだと思います。それは戯曲が生み出していることであって、特にイギリスの作家にとってのコメディとか笑いは、知性。だから笑いのない状態で真剣に観る説教じみたプレイは、イギリスでは非常に幼稚だと見なされると思います。この状況をいかにクレバーに笑えるか──非常にイギリス的ですよね。亀田今回は翻訳も絵梨子さんが手がけていますが、もう翻訳の時点でそういうリズムになっている。俳優が狙ってやらなくても関係性、言葉のやり取りで笑えるように書かれていると思います。成河僕はこれまで『ウィー・トーマス』、『スポケーンの左手』に出演したことがあり、マクドナー作品はこれが3本目。彼の作品は舞台も観ますし映画も好きですが、「何で?何で?」とよく考えますね。笑いに関してはすごくイギリス的な知性を感じますが、知性、イコール理性だったりする。これから恐ろしい世界に、見たくなくても連れていくよ、という時に、一つ、理性という武器を渡してくれる──それが笑いであり、そのかわり、目を背けずに見てねと。それでよく見てみると、よく知っている自分の姿、あるいは近親者の姿を見せられて、自分の中で「そうだよ、それそれ!」といったつぶやきがたくさん起こる。人に聞かせる必要のない、普段は声に出せないことでも自分の中でつぶやける場所が劇場ですから、理性さえもっていれば、ものすごく豊かな体験が得られる。それはマクドナーのサジェスチョンではないでしょうか。亀田あの振り幅──設定、状況とやり取りのギャップに、心を捕まれるのではないかなと思います。やりとりは軽妙なのに、書かれていることは相当に凄惨。人間そのものの中にある生々しいものを突きつけられる感じと、ちょっと馬鹿馬鹿しいところのアンバランス。何かとても現実的な感じがしますし、ただの空想上のきれいな物語のようにではなく、生々しく入ってくるように思います。マクドナーをいまいちど再発見する“物語る者”の、ある種の傲慢さを描き、物語の存在意義を問うているともいえる本作。演じるふたりの俳優自身も、人生の中で「物語」の力を感じた場面があったに違いない。成河絶対あるでしょう。そうでなければこの仕事はしていませんね。亀田演劇でも映画でもそうかもしれませんが、自分がそれを見たり感じたりする時、自分の人生を通して見ていく、という感覚はあります。本当に当たり前のことですが、その物語を通して自分を知る。知るというか、自分を見つめるということをせざるを得ないというか──。成河ただ、いま物語を信じている人なんて本当にいないだろうな、という実感もある。でもこの作品については、安全なところで物語を信じるようなサークル的な集まりにはならないし、本当のところが知りたいと思っている人にとっては、すごく大事な作品になるのではないかと思います。小川絵梨子演出による『タージマハルの衛兵』で、二人芝居に取り組んで以来の仲だという成河と亀田。お互いをどのような俳優、どのような演劇人として見ているのだろう。亀田照れますね(笑)。これほど向き合うことから逃げず、一切目をそらさないでいてくれる人に出会えたということは、僕にとって財産に近いです。とても好きな俳優さんです。ものすごい跳躍力でボーダーを飛び越えていく俳優は、ほかに見たことがありません。頭脳も優れ、柔軟性もある。出会えたことは誇りですし、ずっと一緒にやっていきたいと思います。大事な人ですね。成河褒め合ってしまうね(笑)。演劇の現在過去未来という視野で、ロジカルに、喜びをもって、実演もしながら話していける仲間はそうそう多くない。その中でも飛び抜けて信頼できる方です。それはあの、ふたりで作り上げた、苦闘した時間の中で生まれてきたものであり、確信でもある。 はい、大切な人です。少し補足すると、彼と僕とでは出自が違う。最初はそこに、すごく興味を惹かれました。僕は本当に根無し草のように、あれもこれもと演劇内のいろんな世界を転々としながら、全然違う方法論の中で、なんでこんなにバラバラなんだろうって思いながらやってきました。そんな中で亀ちゃんと知り合い、演劇創作においてドーンと大きな柱、骨格がある人を目の当たりにした。しかも、面白い!!作ってきたものは全然違うけれど、同じことを考えながらやっていたんだなと後々思ったりもしました。そこからはもう夢中で、いろんなものを交換し合っているような状態です。そんなふたりが正面から向き合う今回の舞台。期待は限りなく、高まる。亀田軽妙さと残酷さみたいなものが、妙な生々しさをもって届き、迫ってくるような作品です。メンバーは絵梨子さんの指針を理解している人が多いですし、そこに乗っかって、揺るぎないものとして立ち上げられたら。日本でも何度か上演されている作品ですから、「なぜ、いまやるのか」という問いを突き破るような立ち上げ方ができたらいいなと思います。成河マクドナーの作品は演出家の個性が出やすいと思うし、絵梨子さんの演出するマクドナーは非常に“純正”なマクドナーのように思います。絵梨子さんは──これは完全にいい意味で、ですが、自分の個性というものに特化しない方。マクドナーが好きな方にとっては、マクドナーの脚本ってこういうことが書かれてこうだったんだ、ということを再発見していただけるいい機会になると思います。マクドナーの世界を誰も彼もに強いるのは罪だけれど、でも絵梨子さんは決して露悪的にはしないはずですから、マクドナーのあの気持ち悪さが苦手、という人でも、戯曲に集中してもらえると思います。マクドナー苦手勢の方々はぜひ、ここでリベンジしていただけたらと思います!取材・文:加藤智子撮影:田中亜紀<公演情報>『ピローマン』作:マーティン・マクドナー翻訳・演出:小川絵梨子出演:成河亀田佳明斉藤直樹松田慎也大滝 寛那須佐代子プレビュー公演:2024年10月3日(木)・4日(金)本公演:2024年10月8日(火)~10月27日(日)会場:新国立劇場 小劇場チケット情報:()公式サイト:
2024年08月02日国立音楽大学は、株式会社立飛ホールディングスと、立川市の三者で、9月26日(木)に立川市在住・在勤・在学の方を対象とした招待公演「国立音楽大学ブラスオルケスター スペシャル・コンサート」を立川ステージガーデンにて開催いたします。こどもから大人まで幅広い世代に向けた鑑賞機会を創出いたします。音楽で地域貢献本学と株式会社立飛ホールディングスは、これまで数多くのイベントを通じて地域貢献や次世代の育成に向けて連携と協力を推進してまいりました。また、本学と立川市は、2008年(平成20年)に連携協定を締結し、毎年市内中学生を対象に音楽鑑賞教室を実施しています。この度、地域貢献や次世代育成に寄与することを目的に、本学と株式会社立飛ホールディングス、立川市の三者で入場無料の音楽イベント「国立音楽大学ブラスオルケスター スペシャル・コンサート」を開催いたします。立川ステージガーデンにて開催することにより、地域の方々に“わたしたちのまち”で芸術作品に触れ、音楽を鑑賞する機会の創出と地域貢献事業としてエリア全体の活性化を図ります。多摩地区最大規模のエンターテインメントエリアのホール、立川ステージガーデンで、溌剌としたブラスのハーモニーを体感していただきます。また、舞台上で音楽を聴く体験コーナーも予定しております。ぜひこの機会にお越しください。本学はこれからも、基本理念である「日本および世界の文化の発展」に寄与してまいります。【開催概要】公演名: 「国立音楽大学ブラスオルケスター スペシャル・コンサート」主催: 国立音楽大学・株式会社立飛ホールディングス・立川市公演日: 2024年9月26日(木)開演18:00開場17:00会場: TACHIKAWA STAGE GARDEN(立川ステージガーデン)入場料: 無料(申込制) 7月31日(水)10時より受付※入場年齢制限はございません。受付先: 二次元コード、日本アーティストセンターTEL03-5305-4545 (平日10時~18時)※詳細は別紙チラシ参照ご招待対象: 立川市在住・在勤・在学の方出演: 国立音楽大学ブラスオルケスター(吹奏楽)指揮: 井手 詩朗(国立音楽大学副学長・教授・法人理事)クラリネット独奏: 武田 忠善(国立音楽大学前学長・招聘教授)ヴァイオリン独奏: 青木 高志(国立音楽大学・教授)【予定曲目】P.グレイアム:大学祝典ファンファーレA.シュライナー:「インマークライナー(だんだん小さく)」(クラリネット独奏:武田 忠善)久石譲(亀井光太郎編曲):ウィンドバンド・ストーリーズ「となりのトトロ」J.ウィリアムズ(R.W.スミス編曲):交響組曲「ハリー・ポッターと賢者の石」J.ウィリアムズ(C.カスター編曲):映画「シンドラーのリスト」よりテーマ(ヴァイオリン独奏:青木 高志) 他※この他、舞台上で演奏を聴く体験コーナーも予定しています。(出典元の情報/画像より一部抜粋)(最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください)※出典:プレスリリース
2024年07月26日新国立劇場が、こどものためのバレエ劇場2024として『人魚姫~ある少女の物語~』を世界初演する。アンデルセンの童話をモチーフに演出・振付を手がけるのは、新国立劇場バレエ団で22年間ダンサーとして活躍した貝川鐵夫。ヒロインの人魚姫を演じる米沢唯※、王子役の速水渉悟、アンデルセンの童話の魔女にあたる深海の女王を演じる奥村康祐ら3人のプリンシパルが、クリエーションの現場での経験、役柄への思いを語った。※本インタビューは7月3日に取材しましたが、その後、米沢唯さんが体調不良のため降板し、代わって廣川みくりさんが出演することが決定いたしました。世界初演に向けて、試行錯誤のリハーサル海に暮らす人魚姫が、人間の王子に恋をする──。新たな全幕バレエの新たなヒロインは、いったいどんな女の子で、どのように物語を紡いでいくのだろう。深い考察を重ねる日々が続く。米沢私が演じる人魚姫が、どういう女の子で、どういうふうに変わっていくのか──。作りながら皆で見つけていきたい、といったことを貝川さんはおっしゃっていました。私は最初、元気いっぱいで好奇心にあふれた女の子として捉えていましたが、それがだんだん、もう少し繊細で、周りからどこかひとつ浮いている、人と混じってもどこか違う、線の細い人物像へ──貝川さんの中でも、その両方の間で揺れている感じがします。米沢唯リハーサルを進める中で、踊ってどう感じたか、3人の人魚姫役ダンサーたちで話し合い、それを貝川さんに伝えて、ということを重ねています。皆感じることは大体一緒で、他の人が踊るのを見て違和感を覚えるところは、踊った本人もそうだった、ということがよくあるんです。長年一緒に踊ってきた仲間、ということが大きく影響していると思います。速水今日は別のキャストたちの通し稽古があったのですが、他のペアと僕たちとでは雰囲気は全然違うと感じました。鐵夫さんは、キャストが変わればステップも多少変わっていいとおっしゃっていましたから、アプローチの仕方は三者三様。キャストによって全く違ったものに感じられるものになるかもしれません。この王子はすごく若い王子だと鐵夫さんはおっしゃっています。周りの貴族たちとも友達のように接してほしいとも言われていたので、明るいキャラクターであることを第一に考えていますが、いろいろと試行錯誤しています。命を救った王子に思いを寄せ、再び会いたいと望む人魚姫。彼女の願いを聞き入れ、足を与える深海の女王の存在も重要だ。奥村に役柄への取り組みを尋ねると、「本当に素晴らしい!世界中の人々に観ていただきたい」と、米沢から絶賛の声が。奥村ぜひ、楽しみにしていただきたいですね(笑)。実は、2年ほど前の上演した『シンデレラ』(アシュトン振付)の公演の時に、貝川さんに「次、『人魚姫』の“魔女”、お願いね」と言われたんです。それも舞台袖で!僕はシンデレラの義理の姉を演じていて、貝川さんは父親役。姉の役を演じている僕を見て、「あ、見つけた!」と思われたのかもしれません(笑)。深海の女王の存在感と、ふたつのパ・ド・ドゥ奥村演じる深海の女王は、タコという設定。“魔女”としてのおどろおどろしい雰囲気をたたえる一方で、ちょっとおちゃめでコミカルな面も。奥村康祐(中心)、小野寺雄(右)、宇賀大将(左)奥村美しいけれどどこか不気味、というところを出すために、男性に演じさせたかったのかなと思っています。初めは悪役と設定して取り組んでいましたが、次第に人魚姫に寄り添うような役柄に。お母さんみたいなところもあります。貝川さんのイメージの中では多分、女王は人魚姫を海の世界の仲間として見ていて、人間界のことをあまりよく思っていない。だから人魚姫を陸に上げたくない。年齢は明確ではないけれど、美魔女のイメージです(笑)。米沢本当に美しいですよ!奥村タコ、ですが(笑)。衣裳はとても素敵です。トウシューズを履いて踊ることになっていますが、普段から履いているわけではないので、頑張っているところです。女性的な振りもあり、面白くもあり。とにかくちやほやされたい、どちらかというとかなり可愛いキャラクターですが、こうした女性の役を男性が演じることで、よりオーバーに表現でき、楽しいですね。見せ場としては、第1幕、男性ダンサーが踊る手下の深海魚たちとの踊りがあります。そこに人魚姫が、人間の世界に行きたいと頼みにくるんです。米沢人魚姫に足が生えてくる場面はとてもコミカルで、楽しいですよ!望み通り、王子との再会を果たす人魚姫。第1幕、第2幕それぞれに配された彼女と王子とのパ・ド・ドゥは、作中の大きな見どころとして期待される。米沢1幕で踊るのは、出会いのパ・ド・ドゥ。恋焦がれた王子との再会ですが、永遠かと思われるほど長い間静止し、そこでふたりの心の動きを表現してほしいと言われています。──その難しいこと!速水再会と言っても、人魚姫に助けられた時、王子は気絶していたので誰に助けられたのかわかっていません。「彼女、どこかで会ったことがあったかな」という思いが一瞬よぎるけれど、素敵な女性だなと感じて一緒に踊り、惹かれ合うようになります。米沢王子役でとくに難しいのは、既に決められていた婚約者と人魚姫との間で揺れる気持ち、その表現ではないでしょうか。速水婚約者との結婚式はもう決められている。王子がノーと言ったらノーにできるようなことではない──。皆さんと相談しながら作っている段階ですね。米沢第2幕には、恋にやぶれ海の泡となる人魚姫が、最後に思い出す記憶の中の王子と踊るパ・ド・ドゥがあります。速水くんはそのパ・ド・ドゥが大好きなんですよね。速水音楽がとても素敵で──。米沢「タイスの瞑想曲」です。私も踊っていて楽しいです。『人魚姫』は、貝川さんが「NBJ Choreographic Group」(新国立劇場バレエ団の中から振付家を育てるプロジェクト)でこのパ・ド・ドゥを発表したことから始まった企画。この部分の振付自体は既に出来上がっていましたが、私たちが踊ることで変わっていった部分はたくさんあります。速水走馬灯のような──死ぬ直前に、人生の楽しい思い出だけを思い返すようなパ・ド・ドゥです。彼女が思い描く、理想の王子像を作っていかなければ。速水渉悟音楽は、ドビュッシーやマスネ、ヴェルディといった作曲家の楽曲を貝川が厳選、このバレエのために新たに録音もしたという。この物語がどんな音楽とともに織り出されていくのか、楽しみにしたい。嘘のない表現を目指し、葛藤する日々あまたのヒロインを演じてきた米沢。そんな彼女でも、説得力のある表現、感動をもたらす舞台は、容易に生み出せるものではない。米沢ロジカルに物事を組み立てていかないと、気持ちがついていきません。貝川さんがやりたい物語、そこで私が、嘘をつかずに演じられたらいいなと思っています。言葉にはできなくても、お客さまが「何か受け取った」と思っていただけるところまでもっていきたい。いろいろと葛藤しながら作っています。米沢唯(右)、速水渉悟(左)王子と人魚姫が実際に関わっている時間はあまりないのですが、短い時間でふたりの恋と別れを演じなければいけません。ふたりの間に生き生きとした物語が生まれるように、貝川さん、速水さんとよく話し合っていきたいです。アンデルセンの童話と同様、物語は悲しい結末で幕を閉じる。その深みある物語を、客席の子どもたちにもしっかりと伝えたい。米沢康祐さんが出てくるとコメディに(笑)。奥村いや、でもそれは必要でしょう(笑)!ずっと悲劇ばかりではしんどすぎます。米沢「こどものための」、ということはあまり気にしていませんが、より厳しさが求められると思います。子どもたちは先入観のない、色眼鏡のない状態で観ると思うので。速水料金は低めに設定、公演数も多いので、新しいお客さまもたくさん来てくださると思います。そんな方々にもしっかり伝わるように努めたいですし、次もまた公演に来ていただけるような踊りをしたいですね。奥村子どもたちは前情報がないまま観ることが多いですから、伝えるべきことをはっきりさせないと、何がなんだかわからない、ということになってしまう。より明確に伝わるように、と心がけています。客席に子どもたちがたくさんいると幸せな気持ちになるんです。『くるみ割り人形』も子どもたちが多いので、自分の子ども時代を思い出すような気分になる。皆が楽しんでくれたら、モチベーションアップに繋がります。左から)奥村康祐、貝川鐵米沢全力を尽くして、いい舞台にしたいですね。奥村夏ですからぜひ、海の世界の涼しげな雰囲気を楽しんでいただけたらと思います。速水3キャストの見せ方、見せ場も違ってくると思うので、いろんなキャストの回を観ていただけたら。もちろん、僕の日も観てください!取材・文:加藤智子<公演情報>新国立劇場バレエ団 こどものためのバレエ劇場 2024『人魚姫 ~ある少女の物語~』2024年7月27日(土)~7月30日(火)※各日、13:00 / 16:30開演※上演時間:約1時間40分(休憩含む)/4歳以上入場可会場:東京・新国立劇場 オペラパレスチケット情報:()公式サイト:
2024年07月26日展覧会「ポケモン×工芸展 −美とわざの大発見−」が、2024年7月6日(土)から9月9日(月)まで、静岡・熱海市のMOA美術館にて開催。2023年6月に金沢の国立工芸館で開催された巡回展となる。ポケモン×工芸の出会いロールプレイングゲームやカードゲーム、アニメ、映画など、メディアミックスで国内外のファンを魅了し続けるポケットモンスター、略してポケモン。「ポケモン×工芸展 −美とわざの大発見−」は、そんなポケモンを工芸で表現した展覧会だ。日本の人間国宝とされる匠から若手まで、20名のアーティストが手掛けたポケモンの工芸作品、約70点が一堂に会する。忠実に再現されたポケモンの姿会場は3つの展示構成からなり、まずはじめは、ポケモンの姿を忠実に再現した作品群にフォーカス。ポケモンのフォルムはもちろん、皮膚や毛並みなどこまかなディテールにもこだわった工芸品が並ぶ。優美に身体をしならせたギャラドスや、どっしりと構えるフシギバナなど、ポケモンの仕草や表情、そして気配や出現の瞬間をも的確に捉えた作品を楽しむことができる。ポケモンならではの世界観を工芸でまた、育成や進化、交換などポケモンの世界観に焦点をあてた工芸品もお目見え。たとえば、坪島悠貴の《可変金物ココガラ/アーマーガア》は、ことりポケモンのココガラから、カラスポケモンへ最終進化したアーマーガアへと姿を変えることができる作品となっている。ポケモン×暮らしのなかの工芸さらに、器や着物といった日々の暮らしに寄り添う実用的な工芸品とポケモンの出会いにも注目。迫力のあるリザードンの姿を表現した壺や、美しいルギアやホウオウの姿をあしらった香合などが展示される。なお、「ポケモン×工芸展 −美とわざの大発見−」では、静岡会場から初公開となる新作も並ぶ予定だ。展覧会概要「ポケモン×工芸展 −美とわざの大発見−」会期:2024年7月6日(土)~9月9日(月)会場:MOA美術館住所:静岡県熱海市桃山町26-2開館時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)休館日:木曜日 ※ただし8月1日(木)、8月8日(木)、8月15日(木)は開館。料金:・当日券 一般 1,760(1,430)円、高大生 1,100(770)円、中学生以下無料・オンラインチケット(日時指定あり/日時指定なし) 一般・65 才以上 1,540円、高大生 880円※高大生と65才以上の者は要身分証明。※日時指定券の会場販売は無し。※日時指定券の所持者を優先して案内。当日券は待つ場合あり。※10名以上の団体は事前予約が必要。MOA美術館へ要申し込み。※( )内は10 名以上の団体料金。※障がい者手帳の所持者と付き添い者(2名まで)は無料。【問い合わせ先】TEL:0557-84-2511©2024 Pokémon. ©1995-2024 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.TM, (R),and character names are trademarks of Nintendo.
2024年07月14日