世界的な放射線画像診断技術の権威であり、シカゴ大学名誉教授・群馬県立県民健康科学大学元学長である土井邦雄氏が、家族とともに世界各地を旅して得た知識と経験をまとめた書籍『シカゴ通信:科学者の見た世界,自然と文化,人と食』が、2024年6月末、日本医学物理学会から発行されます。▼シカゴ通信:科学者の見た世界,自然と文化,人と食 科学者・土井邦雄とめぐる世界40地域・都市■内容について本書は、米国シカゴ在住半世紀以上になる一人の科学者が、家族とともに訪れた世界各地の魅力を、多数の写真を交えて読者に親しみやすい語り口で紹介するものです。ペルーのインカ帝国の遺跡、中国の万里の長城、タヒチのサンゴ礁、南アフリカの自然動物地域、ヨーロッパ諸国の歴史と街並み、そしてその土地でしか味わえない食べ物など、世界は美と驚きに満ちていることを思い出させてくれます。本書は単なる旅行記ではなく、科学者としての視点から世界を探求し、多様な文化や自然環境に対する深い理解を促すものです。筆者のグローバルな生き方と世界の多様性に向き合う姿勢が、現代の閉塞感漂う社会に新たな視点を提供します。なお、本書の内容は、日本医学物理学会の機関誌『医学物理』に、2021~2023年の2年間にわたり掲載された連載コラムを再編したものです。コラムは大学での授業教材として、学生達に好評をもって迎えられました。写真(本書より一部掲載)■書誌詳細▼概要『シカゴ通信:科学者の見た世界,自然と文化,人と食』著者 :土井邦雄発行 :公益社団法人 日本医学物理学会発売 :株式会社 国際文献社定価 :2,420円(本体2,200円+税10%)サイズ:A4判・オールカラー・138頁ISBN :978-4-910603-29-2▼『シカゴ通信:科学者の見た世界,自然と文化,人と食』 特別割引販売サイト ▼簡易目次はじめに◆1. アメリカアラスカ/アリゾナ/グアム島◆2. 中南米アルゼンチン/コスタリカ/チリ/パナマ/ペルー◆3. ヨーロッパアイルランド/イギリス/イタリア/ギリシャ/スイス/スペイン/チェコ/ドイツ/ハンガリー/バルト3国/バルカン半島諸国/フランス/ポルトガル/ポーランド◆4. アジア・太平洋インド/インドネシア/カンボジア/タイランド/タヒチ/中国/香港/ベトナム/ニュージーランド◆5. アフリカ・中近東エジプト/南アフリカ/アラブ首長国連邦あとがき解説■著者プロフィール土井邦雄(ドイクニオ)早稲田大学理工学部応用物理学科卒業。工学博士。大日本塗料株式会社勤務を経て、1969年にシカゴ大学放射線科へ移籍の後、1994年シカゴ大学生科学部ラルフ・ジェラード任命教授、1985~1998年医学物理学講座主任教授、1977年カート・ロスマン放射線画像研究所所長、シカゴ大学名誉教授。群馬県立県民健康科学大学前学長(2009~2015)及び名誉教授。日本放射線技術学会名誉顧問。日本医学物理学会名誉会員。受賞歴:文部科学大臣「科学技術賞」、米国医学物理学会(AAPM)エディス・クインビー賞、国際放射線単位測定委員会(ICRU)グレイ・メダル著書:『学長の回顧録』(インナービジョン、2014)■チラシ ■シカゴ通信 PR SNSアカウント ■推薦の言葉 (一部抜粋)福岡国際医療福祉大学教授日本放射線技術学会前代表理事白石順二本書は、よくある旅行ガイドとは違い、研究者としての視点で一般的に有名な観光地から少しマニアックな観光史跡まで解説されていて、美しい景色や建物を筆者撮影の写真で楽しみながら、その土地に関する知識を身につけることが可能な構成となっている。ぜひ、多くの方々に本書を手に取っていただき、普段はあまり知る機会がない、科学者としての世界観を感じていただければと思う。日本診療放射線技師会 会長上田克彦本書は、筆者による家族旅行の素晴らしい体験が凝縮された一冊です。筆者はシカゴ大学で研究されてきた医療画像評価やコンピュータ診断支援の分野で世界的に知られており、長年にわたって世界各地から講師として招聘されてきました。本書は筆者の専門分野の方以外にも楽しんでいただけるような内容で構成されています。各地の人々との交流にも焦点を当て、世界をより深く理解し、感じることができる一冊です。※文責:株式会社 国際文献社【本件に関するお問い合わせ先】株式会社 国際文献社 定期購読事業部TEL : 03-6824-9364FAX : 03-5206-5331MAIL: pub-post@bunken.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年06月04日ハンドボール元日本代表キャプテン(現:ジークスター東京)のプロハンドボール選手の土井レミイ杏利(どい れみい あんり 34)が今シーズンをもって現役を引退する。土井は、2013年~2019年に世界のハンドボールリーグの最高峰であるフランスプロリーグでプレーし、2017年にはフランスのオールスターゲームに日本人選手として初めて出場。日本代表では2019年5月よりキャプテンに就任し、東京オリンピックでは精神的支柱となりチームを牽引した。2021年にジークスター東京に加入し、今シーズンはキャプテンを務め強いリーダーシップでチームを3年連続3回目のプレーオフ出場に導いた。またTikTokで700万人を超えるフォロワーを持つ「レミたん」としても積極的に活動し、ハンドボールの認知度向上にも力を入れている。土井は「思い返すと、ここまでの道のりは決して順風満帆といえるものではありませんでした」と振り返りながら、「しかし今日のこの日まで、何度挫けそうになっても前に進み続けることができたのは、家族、チームメイト、スポンサーの皆さま、そしてファンの皆さまの支えがあったからこそです。これはこの26年間において一番の財産です」と感謝。現役最後の公式戦となる5月24日から開催のJHLプレーオフについては、「支えてくださっている皆さまはもちろん、今シーズン中にチームを離れた宮國選手、小室選手、アナリストの荒川さんのためにも、念願の初優勝を達成するために力の限りを尽くします」と誓い、「最後まで変わらぬご声援をよろしくお願いいたします」と呼びかけている。■土井レミイ杏利コメント全文この度、23-24シーズンをもって26年間続けてきましたハンドボール競技を引退する決断をいたしました。思い返すと、ここまでの道のりは決して順風満帆といえるものではありませんでした。しかし今日のこの日まで、何度挫けそうになっても前に進み続けることができたのは、家族、チームメイト、スポンサーの皆さま、そしてファンの皆さまの支えがあったからこそです。これはこの26年間において一番の財産です。私にとって現役最後の試合となるプレーオフ。支えてくださっている皆さまはもちろん、今シーズン中にチームを離れた宮國選手、小室選手、アナリストの荒川さんのためにも、念願の初優勝を達成するために力の限りを尽くします。どうか最後まで変わらぬご声援をよろしくお願いいたします。そして私が引退した先も、ジークスター東京の応援、日本ハンドボール界の応援をよろしくお願いいたします。■土井レミイ杏利(どい れみい あんり)1989年9月28日生まれ千葉県出身身長:180センチ体重:78キロ所属チーム:日本ハンドボールリーグ『ジークスター東京』所属フランス人の父と日本人の母の間に生まれたプロハンドボール選手。小学3年生でハンドボールを始め、全国屈指の強豪校である浦和学院高校、日本体育大学へ進む。怪我をきっかけに大学卒業と同時にハンドボールを引退するが、語学留学先のフランスでシャンベリ・サヴォワ・ハンドボールと契約。2017年には、フランスのオールスターゲーム「ハンドスターゲーム2017」の外国籍選抜チームに選出され、日本人ハンドボール選手史上初の出場を果たす。2019年に日本ハンドボール界に復帰し、「大崎電気OSAKI OSOL」にてプロ契約し2年間プレー後、2021年に「ジークスター東京」へ移籍。東京オリンピックではハンドボール日本代表(彗星JAPAN)の主将を務め、この東京2020大会をもって、現役日本代表引退を表明した。ハンドボール以外でも多彩な才能を発揮し、2022年2月に自身初の著書 『レミたんのポジティブ思考“逃げられない”なら“楽しめ”ばいい!』を発売。700万人を超えるフォロワーをもつTikTokクリエイターとしても知られ、TV番組、CM、MV出演など、幅広く活動している。
2024年05月21日朝食の定番メニューでもある、卵料理の目玉焼き。フライパンに卵を割り入れて焼くだけのシンプルな一品で、味付けはソースや醤油など好みによってさまざまです。他愛もない雑談の中で「目玉焼きには何をかけて食べる?」といった話題で盛り上がったことがある人もいるでしょう。土井善晴さんが目玉焼きにかけたのは?2024年1月13日、料理家の土井善晴さんは、X(Twitter)に目玉焼きの写真を投稿。土井さんの目玉焼きの食べ方に「この発想はなかった!」と反響が寄せられていました。「じゃこ玉」たまご ちりめんじゃこ あぶら にんにく くろこしょう pic.twitter.com/JEeoaCVx9O — 土井善晴 (@doiyoshiharu) January 13, 2024 目玉焼きの上にのっていたのは、たっぷりのちりめんじゃこ!土井さんはこの料理を『じゃこ玉』と呼んでおり、油でニンニクと炒ったちりめんじゃこを、目玉焼きにのせて黒コショウをふりかけて食べるそうです。ちなみに『じゃこ玉』は、「ちりめんじゃこの塩気で十分なので、醤油はいらない」のだとか。香ばしいちりめんじゃこの香りと半熟卵のとろっとしたまろやかな味わいは、ご飯のお供にピッタリでしょう!投稿には「簡単でおいしそう!早速マネします」「なぜ思い付かなかったんだろう。お酒のつまみにも最高ですね」「さすが!作ったら、めちゃめちゃおいしかった」などの声が寄せられていました。『ソース派』と『醤油派』、どちらもうならせる目玉焼きのアレンジ。気になる人はぜひ試してみてください![文・構成/grape編集部]
2024年01月22日「料理には愛情が必要」「愛情を込めた手料理」などといわれるように、『料理』と『愛情』は結びつけて語られることが多いです。2023年2月20日、料理研究家の土井善晴さんはTwitterを更新。「料理は愛情ですか」という質問に対し、土井さんなりの返信を投稿しています。「料理は愛情ですが、ただそれだけではありません。もっと広く深く環境に影響を与えるものですね。料理は愛情という言葉が手垢まみれになった現代では、その真意が伝わらなくなって残念です」料理は愛情かと 聞かれての返信料理は愛情ですが、ただそれだけではありません。もっと広く深く環境に影響を与えるものですね。料理は愛情という言葉が手垢まみれになった現代では、その真意が伝わらなくなって残念です。今なら愛とは何かから考えなおさないといけなくなりました。(善)— 土井善晴 (@doiyoshiharu) February 20, 2023 「家庭料理は、ご飯を炊いて、具だくさんの汁ものを作れば十分」という、『一汁一菜』の食事スタイルを提唱している、土井さん。これまで、自分自身や家族が心身ともに健康でいられるように、暮らしのスタイルに合わせて料理をすることの大切さを伝えてきました。確かに料理をすることは、愛情ゆえの行動であるといえるのでしょう。しかし、『愛情』という言葉だけがひとり歩きすると、料理の品数や見栄えのよさ、味付けのよさなどばかりが求められ、もっと大切な何かが抜け落ちてしまうのかもしれません。投稿は反響を呼び、さまざまなコメントが寄せられています。・『手垢まみれ』って言葉がつきささる。手作りにこだわって磨耗すること、摩耗させることは愛ではないものね。・とても深い話。「料理は愛情」という言葉の意味を改めて噛みしめるいい機会になった。・料理することで、自然や生命、生産者とか、いろんなものとつながることができるし、つながってると気付くのも愛だと思う。・家庭料理を作るようになって30年余り経ちますが、料理って愛情だけじゃない、もっと深いところに意味があると思っています。「愛とは何かから考えなおさないといけない」…そんな土井さんの問いかけに、考えさせられますね。[文・構成/grape編集部]
2023年02月21日野菜を洗う時、どのくらいしっかり洗ったほうがいいのか、水に浸けたほうがいいのかなど、扱い方に悩むことはありませんか。料理研究家である土井善晴さんは、Twitterに寄せられた質問に回答。その内容が話題になっています。ほうれん草の洗い方に、アドバイス「ほうれん草のいい洗い方ってありますか?やっぱり、たっぷりのお水で洗うのが一番いいのでしょうか」ある日、こんな投稿を目にした土井さん。スーパーマーケットで売られている野菜は、ある程度泥が落とされていますが、露地物の野菜などは、泥が付いたままの場合もあります。質問者は、農家から買ったほうれん草を食べる際、根本に砂がたくさんついていて、洗うのに時間がかかってしまうことを気にしているようです。そこで、土井さんは次のようにアドバイスをしました。土のついたほうれん草は水にしばらく浸しておくことで、汚れがゆるんで落ちやすくなります。1分でも、30秒でもずいぶん違います。この時間に、情緒が生まれます。あわてないでほうれん草と自分のペースを合わせて料理すればよい。@doiyoshiharuーより引用※写真はイメージほうれん草の洗い方について、細かいことを指示せず「あわてないで自分のペースに合わせればいい」とつづった、土井さん。忙しい日々を過ごしていると、料理をする際にも、つい時短や効率ばかりを意識しがちです。しかし、料理中のささいな時間に、慌てずひと呼吸おくことで、季節や自然の移ろいを感じることができ、心に余裕が生まれるのでしょう。投稿は拡散され、さまざまなコメントが寄せられています。・美しい考え方ですね。日常にもっと情緒を見つけようと思いました。・ほうれん草を洗う時、ずっと水の中で振ってたんだけど、ぼーっとしていればいいなんて、最高です。ありがとうございます。・なんて素敵な表現。ちょっとした時間に情緒が生まれるって、その感性にグッときました…!料理は、決まった手順や正しいやり方にとらわれず、『自然』に身を任せてみると、より楽しく味わい深いものになるのかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2023年02月13日門脇麦主演「リバーサルオーケストラ」第3話が1月25日放送。前野朋哉演じる土井の姿に「ブラッシュアップライフ」を思い出す視聴者が続出。両作の“クロスオーバー”に多くの視聴者の注目が集まっている模様だ。元天才ヴァイオリン少女が、欧州で活躍していた変人マエストロと“お荷物”オーケストラを立て直す一発逆転の音楽エンターテインメントとなる本作。表舞台を去り西さいたま市役所の広報広聴課で勤務していたが、海外から戻ってきた強引すぎる変人マエストロに巻き込まれ地元のポンコツオーケストラ・児玉交響楽団(通称・玉響)のコンマスとなった谷岡初音を門脇さんが演じるほか、ドイツを中心に活躍している新進気鋭のマエストロだが、玉響を立て直すことになる常葉朝陽には田中圭。初音の幼なじみで音楽界の超エリート・三島彰一郎に永山絢斗。初音の妹で大学生の谷岡奏奈に恒松祐里。初音の家に下宿することになる玉響フルート首席・庄司蒼に坂東龍汰。朝陽に想いを寄せる玉響チェロ首席・佐々木玲緒に瀧内公美。セカンドヴァイオリン首席の土井琢郎に前野朋哉。朝陽の父で現職の西さいたま市長の常葉修介に生瀬勝久。玉響を潰そうとする修介のライバル議員・本宮雄一に津田健次郎といったキャストも共演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。吹奏楽発表会の本番まであと4日というときに、ティンパニの木之崎(篠崎史門)があいさつもなく辞めてしまった。オケの大黒柱であるティンパニがいなくなり玉響は大ピンチを迎える…というのが今回のストーリー。新しいティンパニを募集するためSNSを活用しようということになり、初音の家で作戦会議をすることに。すると奏奈が「土井さんプチバズってる!」と、玉響の動画チャンネルにアップした土井のラップ映像を見せてくる…。すると視聴者からは「さっきブラッシュアップライフみたから、前野朋哉さん見るとww」「前野さん見るとブラッシュアップライフ思い出してしまい、役の土井さんだけでなく、そのことでも笑ってしまった」などの反応が続出。1月22日放送の「ブラッシュアップライフ」に「リバーサルオーケストラ」を撮影中の前野さんが登場するという“クロスオーバーシーン”があったことから、数多くの視聴者が前野さん演じる土井に注目した模様で「前野さん、#ブラッシュアップライフ 思い出しちゃうw」など、本作と「ブラッシュアップライフ」のハッシュタグを並べて投稿する視聴者も数多く見られた。また過去2回の放送とも、ラストで1度だけ笑顔を見せてきた朝陽。今回も演奏を終えた後に満面の笑みを浮かべるのだが、視聴者からは「ここで笑ったらキュンしちゃうじゃん」「朝陽さん毎回最後に笑うのずるい」「今日の朝陽さんの笑顔はヤバかった」「毎回最後に朝陽さんの笑顔を見せてもらえるのでしょうか。破壊力が半端ない」といった反応が殺到。「最後の朝陽さんの指揮と笑顔に全部持っていかれて感情ぐちゃぐちゃ」「朝陽さんのために、朝陽さんを笑顔にするために頑張りたい気持ちになってる」など、朝陽の笑顔の虜になる視聴者が続出している模様だ。【第4話あらすじ】初音の復帰ステージ会場に三島が現れ突然のハグ。一方、発表会の成功で自信をつけた団員たちは、もっと大勢の人にオケの存在を知ってもらうために「出張オーケストラをやろう!」と大盛り上がり。朝陽も「オケと市民との距離が近くなる」と賛成し、初音に実施案を提出するよう命じる…。「リバーサルオーケストラ」は毎週水曜22時~日本テレビ系にて放送中。(笠緒)
2023年01月26日「家庭料理は、ご飯を炊いて、具だくさんの汁ものを作れば十分」という、『一汁一菜』の食事スタイルを提唱している、料理研究家の土井善晴先生。Twitter上でたびたび公開される味噌汁の写真が話題を呼んでおり、多くの人が柔軟な料理の発想に驚かされてきました。2023年1月9日に投稿されたのは、『正月明け』を感じさせる1枚。土井先生が食べた味噌汁の中に入っていた、具材は…。ひと椀に守られた自由お味噌汁有限の無限を幸いと知る pic.twitter.com/AbebE5PUnS — 土井善晴 (@doiyoshiharu) January 9, 2023 卵焼きとあんこの餅が入った、味噌汁!意外な組み合わせですが、味噌あんもあるので、甘さとしょっぱさが絶妙なバランスで共存し、おいしいはずです!正月に、あんこと餅の汁粉を食べる人は多くいるでしょう。材料が余った時、どう消費するかと迷いがちですが、これなら手軽に食べられそうですね。投稿には「昔おばあちゃんがお餅の味噌汁を作ってくれたのを思い出した。懐かしい」「お味噌汁の世界は、深くて楽しい」「おいしそう!意外だけどこれもアリですね。真似してみます」などのコメントが多数寄せられていました。味噌汁の具材の組み合わせは、無限。土井先生の自由な試みから、和食の面白さを改めて気付かされます。[文・構成/grape編集部]
2023年01月11日「家庭料理は、ご飯を炊いて、具だくさんの汁ものを作れば十分」という、『一汁一菜』の食事スタイルを提唱する、料理研究家の土井善晴先生。Twitterに、たびたび味噌汁の写真をアップし、話題になっています。土井先生の『お味噌汁』ツイートが話題に「具が斬新」「どんな味がするんだろう」2022年11月2日、土井先生はきのこの味噌汁がある食卓写真を投稿。きのこがたっぷり入った味噌汁と一緒に、食べていたものは…。きのこのおみそしる pic.twitter.com/SHZryCUrIL — 土井善晴 (@doiyoshiharu) November 2, 2022 味噌汁の横に添えられていたのは、ご飯…ではなく、バターが付いたトースト!さらに、味噌汁の中に、トーストが浸された1枚も公開されていました。「味噌汁といえばご飯」という先入観を、きっと多くの人が持っているでしょう。土井さんの柔軟な料理の発想には、驚かされますね。投稿には、さまざまなコメントが寄せられています。・味噌汁とパンの組み合わせも驚きだけど、パンを浮かべちゃうのがもっと驚き!・その手もありなんだ!味噌汁の中には、無限の可能性があるんですね。・こうきたか…!きのこの味噌汁にバターが溶けたパン…最高です。・我が家は、パンの日も、味噌汁を作るのでおいしさが分かります!味噌にバターを入れると、コク深い味わいになるので、味噌汁にバタートーストは意外に見えて、おいしいのかもしれません。「日々の食卓は、もっと自由であっていい」…そんな土井先生の優しさを感じる投稿ですね。[文・構成/grape編集部]
2022年11月07日和食の素晴らしさを長きにわたって伝え続けている、料理研究家の土井善晴さん。大御所ゆえの厳しい雰囲気が漂っていたら…ドキドキしながら職場にお邪魔をすると、待っていたのはこの笑顔!――LINEスタンプを出されたりアプリでレシピを発信したり、新しい形での活動が増えていらっしゃる印象が。失礼な言い方かもしれないのですが、“おもしろいおじさん”と思っている若い世代も多い気がします。土井善晴:あ、そう?でもそれはそれで嬉しいです。昔は笑わないし物言わないし、それこそNHKの『きょうの料理』に出ても、じっとしゃべらないのがええ料理人、みたいな印象がありましたよね。でも、今の人たちに何かを伝えようと思ったら、それではいけないと思うんですよ。私は若い人たちのために、未来が少しでも良くなるために、いろいろなことを伝えていきたいと思っているので。――伝えたいと思っていることとは、どんなことですか?土井:まず、「料理することの意味」それに「料理は楽しいことが一番大事」ということかな。料理って大変と思ってほしくない。プロの料理人にとって料理は厳しいものだけど、家庭料理は毎日のことだから楽しくないと続けられないでしょう。そのためには、料理はやらされるのではなく自分がやるべきことだと自覚をする。料理をしきちんと整え、そうして、食べることです。手をかけるんじゃなくて、シンプルに料理して、きれいに整えることを繰り返し、自分でできることを続けることで、何もかも良くなります。――11月11日公開の映画『土を喰らう十二ヵ月』で、撮影での料理を担当されました。映画に関わるのは初めてですか?土井:はい。すごく楽しかったです。なので終わるのが寂しかったし、終わったあとしばらくはロス感がありました。いま振り返っても、いい時間だったと思います。一つのことを、妥協せず、みんなでやり遂げるという映画の仕事は充実感がありました。――山暮らしをする初老のツトムの12か月を描いているわけですが、実際の撮影はどのくらいの時間がかかったのでしょう?土井:最初にここ(土井先生の事務所)に監督が来てから、出来上がるまで2年以上かな。――2年以上!!長い…。土井:準備に半年、撮影に1年半。新型コロナ禍での撮影でしたから、長引いたところもあるんですが…。例えば、たけのこを料理するシーンがあるんですが、コロナで撮影が止まっていた間に旬が終わってしまって、「仕方ない、来年ですね」って(笑)。12月になれば小さなたけのこは出てくる、缶詰もあるけど、それでは意味がないのです。この映画で描きたいのは、掘りたての旬のたけのこの美しさですから。それを撮るのが、この映画の一番大事なところですから、誤魔化しが利かない。途中「この撮影終わるんかな」って思いましたが(笑)。「一体何をしたいのか」。スタートはまるで哲学問答。――どういった経緯で、映画の料理をご担当することに?土井:監督から、「映画の中の料理をやってほしい」というお話をいただいたんです。でも私は、先ほども言いましたが映画は経験したことがない。一方で、テレビでできなかったことが、映画でできるのかなと、期待もしますし。ただ依頼があった時点では、監督がこの映画で、どれほどの料理を撮りたいのか、料理の何を見せたいのかがわからなかった。だから最初は、「何をしたいんですか?」という問いかけから始まりました。――難しいですね。哲学問答みたいです。土井:料理って、全て意味があるものです。どういう人がどんな場所で、何を作るのか。季節、素材、時間、食べる相手、そして気持ち。さらに今回は、映画の中の調理時間や調理道具…。そういったさまざまな要素が関わることで、結果自ずと何をすべきか、何ができるかが決まってくるものです。映画に関しては、撮影時の季節にある素材で、どの程度それを実現しようとされているのかが、当然私にはわからない。そうした料理の根本的な意味を共有できないと、話もできないのです。なので和食や日本の食文化について時間をかけて話したり、30年以上付き合いしている山行きの友達を紹介したり、実際に自然と共に暮らす陶芸家の人たちに会いに行ってもらったり。そういうことを積み重ねて、監督やスタッフたちと価値観を共有した上で、この映画にとってどういう料理がふさわしいかを考えていきました。そうしてようやく、監督になにか1つキーワードを出してもらって、「それだったらこういうものはどう?」みたいなイメージのキャッチボールができるようになりました。――キーワードから次に繋げる連想ゲームみたいですね?土井:そのとおり。私にとっては、そのプロセスがとてもおもしろかったし、今なかなか他のメディアでは、そこまでゆっくり掘り下げてものを考えることは、ないんですよ。そこまで余裕もないし、一つのコンセプトを達成するので精一杯ですから。でも、映画も料理も、作る過程や作り手と受け手の関係性があってこそ存在するものですし、だからこそ私は、そこに情緒を感じます。そして美しさや美味しさというのは、そういった積み重ねの中に、見つけられるものなんじゃないでしょうか。――畑の中から掘り出した小芋を煮たり、掘りたてのたけのこを炊いたり…。映画を拝見すると、本来料理というのは、季節の素材によって“作らされている”んだなと感じました。土井:そもそも料理は、素材と人間の対話って言いますでしょ。自然の中で人間が健全に生きることが、料理の役目です。根源的には、料理して食べることが生きるということです。しかし世の中が変わり、自然より経済が中心になって、暮らしの中にまで入ってきて、その結果、自然と人間の関係や、人間と人間の関係までも健全性が保てなくなった。もっともっとと富を望み、もっともっと楽したいと思うようになり、経済を大きくするため、あらゆるものが過剰になっていきました。消費できないほどのものを作り、食べられないほど買い物をしているんです。私たちの富も、負債も、全て地球からの借金です。自分のことしか考えない人間は、なんと愚かで、アホやなあと思う。私らの世代より上の人は、子供や孫の幸せを考えるのが、当たり前やと思うんですが、そうならないのは不思議なくらい。いま私たちに希望があるとすれば、〈料理をすること〉だと思います。小さな私たちの食事は大きな地球と繋がっています。――土井さんが食べ物と人間の関係性を考えるようになったのは、いつ頃からですか?土井:20歳のときだったかな…。一番最初にフランスに行く前に、大阪で歯科医をされていた片山恒夫先生から「料理をするなら、これ読んどきや」と、一冊の本をいただきました。それは『食生活と身体の退化』という、アメリカ人の歯科医師、ウェストン・プライス博士が先住民族の食生活を10数年にわたって調べたフィールドワークをまとめた本で、未開の地域に文明や文化が入ることで食生活が変わり、その結果アゴが細い子が生まれ、八重歯ができ、虫歯などが驚くほど増えていった、ということなどが書かれていました。若かった私にはかなりショックな内容で…。なので、それを読んで、体を傷つけるようなものは食べてはいけない、ということを実感したんです。そこは今までずっとブレてないですね。――自分の体は、食べたもので出来上がるわけですもんね。土井:そう。精神も、食べたものでできています。酒を飲めば酔っ払うのですから、人間の精神と肉体は平衡しているのです。食べるものが健全であることで、心身の健康が得られるわけです。また〈食べるだけのひと〉は、冷静ではありません。家族を思って〈料理するひと〉は、常に冷静。それが料理の力です。土井さんが料理を手掛けた映画『土を喰らう十二ヵ月』。信州の山荘で暮らす作家のツトム(沢田研二)は、自作の野菜や山で収穫した山菜などを使い料理を作る。東京に住む恋人の真知子(松たか子)と、炙った小芋や炊いたたけのこを食べるのが至福のとき。しかし季節の移ろいとともに人間関係に変化が…。監督・脚本/中江裕司音楽/大友良英11/11より全国公開。どい・よしはる1957年2月8日生まれ、大阪府出身。大学卒業後、スイス、フランスでフランス料理、大阪で日本料理を学ぶ。料理学校勤務後、料理研究家として独立。以後、テレビや雑誌、書籍などを通じ、家庭料理の魅力を伝えている。著書に『一汁一菜でよいという提案』(新潮社)、中島岳志さんとの共著『ええかげん論』(ミシマ社)などが。公式レシピ・アプリ「土井善晴の和食」も好評。※『anan』2022年11月9日号より。写真・小笠原真紀(by anan編集部)
2022年11月04日土井善晴さんが考える食事との向き合い方は、体や健康にだけでなく、心にとっても“おいしい”しんどい日々への処方箋でもありました。一生懸命生きることが自分を癒すことに繋がる。インタビューの冒頭、スタッフが「土井先生のツイッターの絶妙なゆるさが好きで…」と伝えると、「そうそう、ゆるいの。人生なんて、ゆるいもんですよ」と笑って答えてくれた、日本を代表する料理研究家・土井善晴さん。2016年に上梓し、大ベストセラーとなった著書『一汁一菜でよいという提案』では、“ご飯と具だくさんの味噌汁。それさえあればいい”という、和食の原点となる食事の型を世の中に広め、毎日の料理にストレスを感じている人々の心を優しくほぐした。「“一汁一菜”は、みんな何をそこまで苦しんでいるの?という問いかけなんです。いまから10年くらい前、世の中の女性たちがみんな、“晩ごはん、何を作ろう?”という悩みを抱え、料理を負担に感じていることを知ったんです。確かに、仕事でも、会社に行って“今日、何をしよう”というところから考え始めたらしんどいし、毎日不条理な時間を過ごすことになる。そこで、一汁一菜を提案したら、“肩の荷が下りた”“救われた”と、たくさんの反響をいただいたんです」とはいえ、目にするSNSには華やかな食卓の写真が溢れ、品数が少なければ手抜きのような気がして後ろめたさを感じたり、手をかければかけるほどおいしくなると思い込んで、苦しみから解放されていない人も多いはず。「それは、他者の目を意識しすぎているということやね。そもそも、一汁一菜は手抜きではないんです。ずっと食べ続けたとしても健康でいられる、伝統的な和食の型。今の人たちは、料理は味付けだと思っているでしょう?でも、それは西洋的な文化。日本の家庭料理は、そもそも手をかける必要がないんです。泥を洗い、火を通して、素材をそのままいただけばいい。手をかければ手間も増え、そのぶん素材は傷み、鮮度は落ちます。素材を生かすには、シンプルに料理するのが一番。こういうことを知れば、正しい判断ができるようになって、他者の目を気にすることなく、もっとラクに生きられるようになるんです」まずは、“自分で知り、考えること”が幸せへの近道だと言う。「私が話している一汁一菜も、強制ではなく、“という提案”であって、単なる種まきにすぎない。それを、自分でいいな、やってみようかなと思った時に、初めて芽が出るんです。一番大事なのはね、自立することやと思います。ラクしてコンビニや外食に依存すると、そこに後ろめたさを感じて心は安らかじゃないよね。逃げたって何も解決しない。自分で考えて、自分でやることでしか、自分を幸せにすることなんてできないから」たとえ見栄えがよくなくても、外食に依存するより、自分で作れば満足感を得られる。それが心の穏やかさや、自分自身をいたわることにも繋がるのかもしれない。「一汁一菜なら、今まで料理をしてこなかった人でも、簡単にできるでしょう?べつにね、ご飯と味噌汁じゃなくて、パンでもパスタでもいいんです。大事なのは、自分で手を動かすということ。生きていくということを、一生懸命やること。それが結局、自分を癒すことにも繋がるんです」それは、食以外のことでも同じだと土井さんは言う。「料理でも仕事でも、面倒やな、イヤやなと思った瞬間、ずっと追いかけてくるからね。自分から向かっていかないと、何も変わらない。料理をすることは、自立すること。自立するというのは、判断すること。それができないと、社会の情報に惑わされてしまうし、そこに共感できなければ、また自分だけ取り残されたような気分になって、ますます生きづらくなる。自分の価値観がしっかりしていれば、人はきっと幸せになるし、自分の道を切り開けるようにもなりますよ」どい・よしはる1957年2月8日生まれ、大阪府出身。料理研究家、「おいしいもの研究所」代表。NHK『きょうの料理』に不定期出演中。近著に『一汁一菜でよいと至るまで』(新潮新書)などがある。※『anan』2022年9月14日号より。写真・魵澤和之(まきうらオフィス)取材、文・菅野綾子(by anan編集部)
2022年09月09日『家庭の味』の定番ともいえる、味噌汁。調理法はシンプルですが、使う味噌の種類やだしの取り方、中に入れる食材によって、さまざまな味を楽しむことができます。土井先生の『味噌汁ツイート』が話題「家庭料理は、ご飯を炊いて、具だくさんの汁ものを作れば十分」という、『一汁一菜』の食事スタイルを提唱している、料理研究家の土井善晴先生。土井先生が、普段どんな味噌汁を食べているのか、気になりますね。Twitterで反響を呼んだ、土井先生の『味噌汁ツイート』をいくつかご紹介します。『あげたまご』『あぶらげ』『ほしえび』『あおさ』『かまんべーる』あげたまご あおさ あぶらげ おきなわのおみそほしえび あおさ かまんべーる とやまのおみそたまごとじ ねぎ おきなわのおみそ pic.twitter.com/PigAqvPcaK — 土井善晴 (@doiyoshiharu) June 7, 2022 『おとし芋』おとし芋のみそしる(山の芋) pic.twitter.com/yPKAC7Gw3q — 土井善晴 (@doiyoshiharu) May 27, 2022 『たらの芽』『こしあぶら』『若ごぼう』たらの芽のみそ汁こしあぶらと若牛蒡のみそ汁みつ葉の玉子焼き pic.twitter.com/lNUOg011ep — 土井善晴 (@doiyoshiharu) May 19, 2022 どれもおいしそう…!旬の食材や珍しい食材を使ったり、具材に合わせて味噌を変えたり、土井先生の味噌汁は、自由な遊び心にあふれていました。投稿を見た人たちからは、たくさんのコメントが寄せられています。・カマンベールを入れるとは斬新!どんな味なのかが気になります。・旬のもの以上のぜいたくはないですね!身体が喜びそう。・味噌汁に『あげたまご』は目からウロコ。私もいろいろ試してみよう。土井先生の投稿を通して、改めて、味噌汁の奥深さを多くの人が知ったのではないでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2022年06月13日2022年3月26日、料理研究家の土井善晴さんが出演する、料理番組『おかずのクッキング』(テレビ朝日系)が、最終回を迎えました。同番組は、48年にわたって愛されてきた長寿番組です。1974年に放送が開始された当初、料理研究家の土井勝先生が担当していた、同番組。1988年に、土井善晴先生へとバトンタッチされ、2022年まで長年愛されてきました。一般的に、長寿番組の最終回はしんみりしてしまうもの。しかし、最終回を視聴した人々からは、このような声が上がっています。「土井先生、視聴者を置いてけぼりにしていて笑った!」土井善晴「簡単にできませんで!こんなん!」この日、同番組の内容は『春の一汁一菜スペシャル』。基本に立ち返り、定番の『だし巻き卵』のほか、『せりの菜飯』『筍のお吸いもの』の3品を紹介しました。土井先生が視聴者を置いてけぼりにしたのは、だし巻き卵を作るシーン。土井先生は、素人には真似できそうにない、華麗な手さばきで卵をひっくり返していったのです!プロの技を視聴者に見せつけながら、土井先生はこのように語っています。どうでしょう、これ、柔らかそうでしょう!簡単にできませんで、こんなん!やれるもんならやってみてください!ほんまにできへんから。おかずのクッキングーより引用まるで、視聴者への挑戦状かのようなセリフに笑ってしまいますね!同番組に一緒に出演していた、堂真理子アナウンサーは、だし巻き卵の完成後「はー!あっという間でした」と思わず拍手。土井先生は、「卵を返す時、鍋をコンロの上で振るのではなく、何もない場所で、下から上に大きく振り上げることがうまく返すコツ」と紹介していました。また、「時々やっていれば出来るのが、人間のすごいところなんですよ」ともコメントしています。土井善晴先生から、番組最後にメッセージ番組の最終回でも、土井先生は『一汁一菜』の献立を完成させた、土井先生。番組の最後では、「34年間務めてきたけれど、最近ようやく、カメラに笑いかけられるようになった」と振り返っています。また視聴者に対しては、このようなメッセージを語りました。『一汁一菜』で、みなさんがとにかくね、元気になって幸せになって、家族っていう単位でね、まぁ、『豊かな社会』というか、『自分たちの豊かさ』を作ってほしい。料理して、食べる…というところにね、本当の幸せがあると思います。誰でもできますから、ね。そして、料理する人を大切にしてください。どうも、ありがとうございました。おかずのクッキングーより引用『おかずのクッキング』の最終回を見た人たちからは、このような声が上がっています。・最終回で、視聴者に挑戦状を叩きつけるとは…!さすが土井先生!大好き!・先生の手さばき、すごくかっこよかったです!そして最後のメッセージで号泣。やっぱり、終わってほしくないよー!・今まで「適当にやっても大丈夫」ということが多かったのに、最終回で「やれるもんならやってみて」とは!めちゃくちゃ笑った!先生、お疲れ様でした!・番組が終わるの、本当にさびしいです。でも、最後の挑戦状、しかと受け取りました!これからも楽しみながら料理を続けようと思います。土井先生が34年間に渡り、視聴者に伝え続けてきた、「一汁一菜でいい」「適当でも大丈夫」などの言葉は、この先も多くの人の心を支え続けることでしょう![文・構成/grape編集部]
2022年03月27日菅田将暉と有村架純がW主演し、大ヒット中の映画『花束みたいな恋をした』の土井裕泰監督が、“映画を語る”配信番組「活弁シネマ倶楽部」に初登場。脚本家・坂元裕二との再タッグや、世代を代表する俳優、菅田さんと有村さんの魅力を語った。本作は、東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った男女の、5年間を描いたラブストーリー。土井監督はTBSドラマ「カルテット」で坂元氏と組んで以来、映画では初タッグとなる。MCの映画ライター・SYOとのトークは、監督の幼少期の思い出話に触れるかたちでスタート。広島出身の土井監督は、映画館が身近にある環境で育ったそう。数多くの映画を観て過ごしたなか、いまだに記憶に残っているのが、ロバート・デ・ニーロ主演の『ディア・ハンター』を初めて劇場で観たときのことなのだという。「電車で観に行ったのですが、帰りは電車に乗る気になれず、歩いて帰りました。家に帰ってからは、『花束みたいな恋をした』の序盤の絹(有村さん)ちゃんのようでした」と、自作を引き合いに出して当時の記憶をふり返る。大学進学のために上京してからは、演劇にのめり込んでいたようだ。さらに「幼少期から、カルチャーへの感度がすごく高い方だったのだなと感じます。そういった点は、本作の麦(菅田さん)くんと通じる部分があるように思うのですが、いかがでしょう?」との問いかけに、監督は「初めて台本を読んだときに、『この人たちのことが、とても分かる』と思いました」と言う。「ただ、僕自身のノスタルジーなどを、あまり彼らに重ねない方がいいんじゃないかとも思いました。あくまで2015年から2020年を生きている若い男女の物語。僕は離れたところから見ている存在であればいいなと」と、初めてシナリオを読んだときのことをふり返る土井監督。以前、本作について別のメディアにて土井監督にインタビューをしたというSYOさんは、監督の「これは挑戦作であり、問題作になる可能性がある」という言葉が印象に残っていたようだ。「当初は小規模での公開を想定していたので、坂元さんとは“普段テレビでできないようなことをやってみたい”という共通の考えがありました。ところが公開規模が大きくなり、こういったミニマルなタイプの作品は、結果として挑戦的なものになってしまったんです(笑)」と明かす。坂元氏が主演の2人に当て書きしている点については、「彼らは若手俳優の中でもトップランナーですよね。それでいて、ものごく身近なところにいそうな気がするというか……やっぱりそういう感覚を持ち続けられているということが、いまの時代のある種のスターなのだなと思わされます」とコメント。「彼らが表現したものが、その時代を体現しているのかなと。彼ら自身がそういう力を持っているので、僕自身の持つ何かを投影するべきではないと考えました。彼らがやること自体が、いまの時代に繋がっているのかなと思います」と、土井監督は菅田さんと有村さんの魅力について語る。また、本作の大きな特徴である2人のモノローグによる演出の裏側やキャスティングについても監督が語っており、注目だ。『花束みたいな恋をした』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:花束みたいな恋をした 2021年1月29日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©️2021『花束みたいな恋をした』製作委員会
2021年02月09日40年以上の歴史を持つ長寿番組『おかずのクッキング』(テレビ朝日・毎週土曜朝4時55分〜)といえば、気軽に作れる家庭料理の実演と、料理研究家・土井善晴先生(63)の軽妙な関西弁トークが名物の番組。コロナ禍で自宅で料理をする人が増えるなか、土井先生の名言やダジャレがSNSを中心に話題を呼んでいる。「ダジャレなんかはけっこうみんな喜んでくれるようですね。前もって言おうとすると失敗するので、その場で思いついたことを言う。頭を自由にしておくんです」(土井先生・以下同)そんな、土井先生の名言を紹介。【1】大きい卵焼きの回で卵同士をぶつけて割るときに……《どっちが強いかなと思って、何連勝できるか楽しんでください。なんでもね、ものは楽しむんです》【2】手作りラー油の回で豆腐にラー油ソースをかけるときに……《『自分で勝手にソースかけてね』って。何から何までやろうと思わないで》「お料理する人が全部しないで、食べる人が自分で調味料をかけて食べればいい。今のお母さんは優しいから。そこまで責任持たないでいいですよ」【3】あんかけ焼きそばの回で焦がし醤油を作るときに……《これあんまりガーッといったときに醤油入れたら焦げるんですよ。でも焦がしたいんです。でも不用意にやると焦げるんです。でも焦がしたい。まぁその微妙な私の……まぁ乙女心みたいなもんですわ》【4】ハンバーグの回で、フライパンの端を使ってひっくり返すときに。ジュリー世代にはピンとくるあのフレーズ《壁際に寝がえり打って〜》「あれはひっくり返すたびに毎回思っている(笑)。『壁際に〜』って。経験しているから出てくる」【5】「担々だれの豚しゃぶそうめん》の回で。湯がいたお湯をシンクに流すときに……《こうやってシンクに流すときは、シンクの神様にごめんなさい言うてから流しなさい。ビックリするからね。熱いから》「番組中に新しい調理法を思いつくこともあります」この日も収録中にアイデアが浮かんでレシピを急きょ変更。“料理はこうでなければならない”というルールから自由になるのが土井先生の料理のテーマのひとつだそう。「“こうでないと”では作る側がしんどくなる。幸せになるために私は料理をしてますから。手抜き料理と簡単な料理は違います」実際、パプリカを手でちぎったり、ピーマンの種を取らずにそのまま肉詰めを作ったりと自由度が高い。《ちぎったほうがおいしい。きれいに切るばかりが料理ちゃいます。》という本人のツイートも反響を呼んだ。「料理は気づきの連続。昨日の自分に頼らない。今日の新しい自分に出会いたい。私は旅人みたいなもんです(笑)」固定概念にとらわれない土井先生の料理のレシピと名言を、今後も楽しみにしています!「女性自身」2020年11月24日号 掲載
2020年11月16日テレビ番組やTwitterなどを通して、さまざまな料理のレシピを紹介している、料理研究家の土井善晴先生。ある日、ネット上で「土井先生の考案した栗ジャムはおいしい!」というコメントを目にした土井先生は、こんなツイートを投稿します。土井善晴考案違うんですよ。栗ジャムは私の妻の考案です。そこだいじ。レシピは特許にならなくても、オリジナルは人間の存在意義。「レゾンデートル」日本もそこを大切にしないとだめ。他と違うことに価値がある。人間はみな違う。おんなじ人間って、君の代わりいるから、君いらんいうこと。@doiyoshiharuーより引用土井先生は、栗ジャムの考案者が、自分ではなく妻だということをあえて明かし、オリジナルが持つ存在意義を大切にする姿勢を見せます。続けて、暮らしの中で臨機応変さをもって行動することの大変さをつづり、家の仕事を尊びました。暮らしの中で、大小いろんな発見があるもんです。それは、変化する自然やふいに訪れる社会に、一人の人間が対応せなあかんからです。いろいろ融通を利かせてなんとか生活してるんですわ。家の仕事ってたいへんなんですよ。仕事はルールですって終わらせられるけど。 #栗あん #栗ジャム — 土井善晴 (@doiyoshiharu) September 14, 2020 土井先生の投稿に対し、ネット上ではコメントが寄せられています。・素敵な言葉にグッときました。・土井先生の投稿を読んで、心が温まりました。ありがとうございます。・つい他人と比べてしまっていたので、「ほかと違うことに価値がある」という言葉に励まされました。生活と密接に結びついている家事は、終わりのない仕事の1つです。細かい作業を効率よくこなすスキルが求められる大変な仕事ですが、一方で「簡単だ」と軽視される風潮も…。他者との違いを大切にしたうえで、相手を敬う姿勢を忘れない土井先生の言葉に、励まされますね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月14日家庭料理の人気メニューといえば、ハンバーグ。その作り方は、ひき肉に下味をつけ、こねて焼くだけという単純なものですが、焼く時に「焦がしてしまう」「中が半生になる」といった悩みがよく聞かれます。最後の焼き上がりで、失敗するとちょっと落ち込んでしまいますね。土井先生の投稿に反響料理研究家の土井善晴さんはTwitterを更新。ハンバーグが上手く焼けないと悩む人たちに向けて、こんなひと言を発信していました。ハンバーグあれはごげるもんなんよ。ごけるおもたら、焦さなくなる。私も料理始めた頃よう焦がしたから知っている— 土井善晴 (@doiyoshiharu) August 29, 2020 「ハンバーグは、焦げるもの」なんと、あの土井先生でもハンバーグを焦がしたことがあるとのこと。「焦げるものと知ったら、焦がさないよう工夫をするようになる」と諭した土井先生。投稿には多数の反響が寄せられています。・ハンバーグのハードルが下がりました!いつも焦げたら、煮込みハンバーグとか大根おろしをのせてごまかしています。・先生にも料理を始めた頃があったんだと思うと、なんだか不思議な気持ちになりました。・土井先生がそう仰ってくれると焦がしたことに罪悪感がなくなる気がします。焦がしてしまっても、「これは失敗しやすいものなんだ」と考えると気持ちが楽になりますね。土井先生の言葉に、多くの人が励まされたようです。[文・構成/grape編集部]
2020年09月01日新型コロナウイルス感染症による外出自粛の影響を受け、家で自炊する機会が増えています。しかし、中には料理に苦手意識を持つ人や、家族の食事を大量に作らなくてはならない日々に疲れを感じている人もいるでしょう。そんな人たちに勇気を与えてくれそうな、料理研究家・土井善晴先生の言葉をご紹介します。土井善晴「女性の家の仕事が正しく評価されること」土井先生に対し、ある女性がこんなコメントをTwitterに投稿しました。「土井先生のTwitterを見ていると考えさせられる。頑張りすぎずに肩の力を抜いて、旬のものをシンプルに、手間をかけずに扱いながら調理を楽しみたい」すると、土井先生は女性に対し、次のようなメッセージを返信したのです。そうですね。日本の食文化を担い築いてきた女性の家の仕事が正しく評価されること。そのためにも、まず、日本人全員が料理できて、料理をするという大きな意味がわかること。がんばりましょうね。@doiyoshiharuーより引用古くから料理などの家事は女性の仕事だという認識が根付いていた日本。大変な仕事であるにも関わらず、それらは「やって当たり前」という風にみなされがちです。土井先生は、日本の食文化のルーツを築いた女性の立場を重んじたうえで「家の仕事が正しく評価されてほしい」と願い、今後は日本人全員が自炊できる社会を作っていけるよう、「料理をすることの意味を分かってもらえるよう頑張りましょう」と励ましました。【ネットの声】・いつもながら、イケメンな発言です…。・今の状況は、みんな料理ができるようになるいいキッカケかもしれません。・考えさせられます。基本的なことは自分でできるようになるのが理想ですね。料理はもちろん、家事全般は生きるうえで必要な行為です。性別に関係なく、自ら動いていく姿勢が大切だと気付かされますね。[文・構成/grape編集部]
2020年05月14日柔らかな物腰と軽妙なトークで人気を集める、料理研究家の土井善晴先生。テレビ出演だけでなく、TwitterやYouTubeなども通して、料理にまつわる豆知識を丁寧に紹介しています。土井善晴先生関連の記事はこちら新型コロナウイルス感染症による外出自粛で、自炊をする人が増えている2020年5月現在。改めて、料理について学んだり、知識をたくわえたりする人もいるでしょう。2016年にYouTubeに公開された、土井先生の米の洗い方にまつわる動画が「素晴らしい」と、ネット上で再び注目されています。土井善晴の米に対する持論が清々しい米をとぐ際に水を変える回数は、人それぞれでしょう。動画の中で、土井先生は水を何回変えるかについて、次のような持論を展開しました。水が完全に澄むところまで変えたほうが、お米としてはおいしくなります。だけども、今の人たちが変えてはいけないというようなことをいうとすれば、お米の栄養価がなくなるということなんです。まあでも今は別にお米から栄養とらんでもいいわけでしょ。だからおいしくということであったら、水が完全に澄むところまで変えてもらったほうが、米の風味は活きてくるんだということですね。土井善晴の和食アプリーより引用水が澄むまで洗ったら、味はいいが栄養価が落ちるという状況について、土井先生は「今は米から栄養を取らなくてもいいわけでしょ」と、ザックリ!土井先生の発言に対し、ネット上ではさまざまな感想が寄せられました。・土井先生のそういうところが大好き!・笑った。土井先生の教え方には愛情を感じる。・その通りだな。適当さ加減がちょうどいい。もちろん、土井先生は1つの考えを提示したのであり、米の味と栄養価のどちらを優先して洗うかは人によります。土井先生の料理に対するおおらかなスタンスも、多くの人に愛される要因といえそうです![文・構成/grape編集部]
2020年05月08日人間誰しも得意不得意はあるもの。身近なものでいうと、料理も簡単なようで才能が問われますよね。やる気はあるものの、「いくら練習してもうまく作ることができない」という人は少なくないでしょう。そんな人たちに向けた、料理研究家である土井善晴さんのアドバイスが話題になっています。料理が苦手な人へ、土井善晴さんがアドバイス「料理をすると失敗するから、楽しいなんて思えない」ある日、そのような投稿を目にしたという土井さん。投稿者は失敗ばかりしてしまい、楽しく料理をすることができないようです。そこで土井さんは、このようにアドバイスをしました。tw消されたけど、お料理が苦手で「失敗するから楽しいなんて思えない」という人がいた。思うに、料理は余計なことは一切しない、手数は減らす。材料は重ねない。調味料はきちんと選ぶ。道具は長く使えるもの。これでだれでも1〜2ランクアップ。ぜったい大丈夫!後は応援するから、見といてください。— 土井善晴 (@doiyoshiharu) May 3, 2020 土井さんによると、料理の上達に必要なポイントは「余計なことはしない」「手数を減らす」「材料を重ねない」「調味料をきちんと選ぶ」「道具は長く使える物を選ぶ」の5つ。一見「これだけ?」と首をかしげてしまう内容ですが、土井さんによるとこの5つを意識するだけで誰でもランクアップできるのだとか!投稿は拡散され、8万件以上の『いいね』が寄せられました。料理に苦手意識がある多くの人が、土井さんの言葉で心が軽くなったようです。・その通りです!「失敗してもいいや」くらいの気持ちも大事ですよね。・「おいしいものが食べたい」「食べさせたい」という気持ちでいるのがオススメです!・土井先生の『料理愛』が伝わってくる投稿!土井先生は基礎を大切にしていて好きです。向き不向きはあれど、くじけずに練習を重ねれば少しずつ上達していくはず。練習を苦行としてとらえるのではなく、楽しんで行うことが大切なのかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2020年05月04日編集部:学研キッズネット編集部学研キッズネットfor Parentsの記事からわかった、すくすく伸びる子どもたちのために本当に大切なことをふり返る特集第5回のテーマは「ナナメの関係をきずける第3の場」です。人間関係を「タテ」「ヨコ」「ナナメ」で考えたことがあるでしょうか。親子や師弟(先生と生徒)の関係がタテの関係、友人関係がヨコの関係。そのように考えると子どもたちは1日の大半をタテかヨコの関係のなかで過ごしているといえますね。「ナナメ」というのはタテやヨコのつながりから少し離れた関係のことです。祖父母だったり近所のおじさんおばさんであったり、子ども会のような年齢を超えたつながり、地域の活動やワークショップといった場で出会う人たちもこの関係にあたります。家庭を第1の場、学校を第2の場と考えたとき、第3の場で出会う人たちと考えても良いでしょう。人間はいろいろな生き方ができるということを知るには、さまざまな人に出会うのが一番。豊かな人間関係は、子どもに逃げ場や救い、そして生きる力を与えてくれます。このページの目次「第3の場所」が子どもの生きる力を育ててくれる読書は心の土壌を耕す「第3の場所」は保護者が楽しめる場所でもある1.「第3の場所」が子どもの生きる力を育ててくれるこれからの社会で生きていくためには、多様な価値観への理解やコミュニケーション力がますます必要になってくる、と考えるのは中曽根陽子さん。そのためには社会に出る前に少しでも多くの多様な人と触れ合う機会がほしいもの。そこで役に立つのが「家庭や学校・日ごろの課外活動以外の第3の場所」です。中曽根さんは保護者自身も地域へ出て「第3の場所」をもつことをすすめています。なぜなら「親自身がいろいろな場所で人とつながり、それを家庭にもち帰ることで、子どもの世界を広げることもでき」るからです。「子どもの生きる力を育てるために、家庭以外の力も借りて、子育てをしていきましょう。」■家庭・学校以外の第3の場所が子どもの生きる力を育てる「AI時代を生き抜くために~『失敗力』が育つ6つの栄養素」(中曽根陽子さん)24時間ネットがつながるゆえの息苦しさ解消にもナナメの関係が必要と言うのは、つながり依存研究の第一人者である土井隆義教授。■つながり依存研究の第一人者にきく、子どもとSNSのリアルな関係 筑波大学土井隆義教授インタビュー第4回「複眼の教育」という観点から地域ぐるみの教育プロジェクトを行なっているのが「てらこやネットワーク」です。「複眼の教育というのは、文字どおり、1人の子どもを育てていくために、地域の大人や大学生が複数の目で子どもをしっかりと見守っていくしくみのことです。」「親子や教師のような“縦”の関係でも友だちのような“横”の関係でもない、第三者と子どもの“ナナメ”の関係を作り、子どもたちのコミュニケーションを活性化させていくことは、子どもが育つのにとても大事な要素なんです。それを地域で実践していくための学びの場でありコミュニティがてらこやです」。そう語るのは「てらこやネットワーク」の理事長・大西克幸さん。■現代版 “てらこや”で地域ぐるみの教育を NPO法人全国てらこやネットワークインタビュー第1回「てらこやネットワーク」では、地域性を活かした子ども向けの事業(合宿や体験活動など)を全国で展開しています。「大学生が企画運営の主体となっていることが特徴です。てらこやの提唱者である精神科医の森下一先生は、身近の手本となるお兄ちゃん・お姉ちゃんとの出会いが子どもの人生の転機になると言います。あのお兄ちゃん・お姉ちゃんみたいになりたいというような、身近の手本との出会いをどれだけ作っていけるか。『よき人との出会い』、これが『複眼の教育』と並んで、てらこやの大きな目標となっています。」■現代版 “てらこや”で地域ぐるみの教育を NPO法人全国てらこやネットワークインタビュー第3回「てらこやネットワーク」では「子ども食堂」も展開しています。こうした場も第3の場といえるでしょう。もう少し身近な人間関係のなかにも「第3の場」はあります。祖父母の存在です。甘やかしすぎる祖父母への対応がなかなか…と考える保護者も多いかもしれませんが、「子どもたちにとって、逃げ場や甘える場所があることは、決して悪い面ばかりではないのです」と松井美香先生。もちろん祖父母に自分たちに子育ての方針を、感謝の気持ちとともに伝えることは大事ですが、「子どもたちにとっては、厳しい人、優しい人、甘やかしてくれる人、勇気づけをしてくれる人、勇気くじきをする人等々、さまざまな人と関わることは、対人関係を学ぶ上で良いトレーニングになります。」祖父母の甘やかしを無下に否定したり、「わがままな子に育ったらどうしよう」と焦ったりする必要はなさそうです。■祖父母の甘やかしに、わたしたち親はどう対応すれば良いか「くやまない、悩まない、自分を責めない――心がラクになるアドラー流子育て」(松井美香先生)人々の多様な生き方に触れることで、子どもたちは人との心地よい距離感を体得したり、相手に思いの伝わる話し方ができるようになったり、良い目標を持てるようになったりするのでしょう。さて、このような「出会い」は本の世界にも共通するものがあります。↑目次に戻る2.読書は心の土壌を耕す読書は心の土壌を耕す"/>子どもたちが社会に出たとき、多様な価値観を受け入れ、さまざまな考え方をもつ人とコミュニケーションをとっていくためには言語能力が欠かせません。『学研 新レインボー小学国語辞典』の監修もしている言語学者の金田一秀穂先生はこのように言っています。「語い力をデジカメの画素数にたとえて、画素数が少なくても写真は写るけれど、よりクリアに表現するためには画素数が多い方がいい。言葉もそれと同じで、たくさん言葉を知らなくても話はできるけれど、自分の気持ちや状況をより明確に伝えるためには、多くの言葉を知っていた方がいい」■実践!国語辞典を楽しく使いこなそう 学研 子ども向け国語辞典編集室インタビュー第1回読書時間の長い子どもは「論理的思考」「意欲・関心」「他者理解」能力が高いという結果も出ています。このデータを分析した渡邊純子さんは、「過去に読書習慣があったかどうかも、意識・行動などに関する得点に関係して」おり、「小学生のときに本をよく読んでいた中学生、中学生のときに本をよく読んでいた高校生は、論理的思考、意欲・関心、人間関係などの項目で得点が高い」ことから、「年齢が低いころからの継続的な読書習慣が、子どもが生きていくにあたって基礎となる力を伸ばす要因となっている」と言います。■子どものころの読書は生きる力を養う「データで読み解く、子どもとスマホ」(渡邊純子さん)地域で小さな文庫を40年間開いてきた「みどり文庫」の細谷みどりさんは、「『子どもたちの居場所づくり』や『大人と子どもが個人的に信頼関係をきずける場』の提供に本が介在するというところに文庫としての役割があるのではないか」と考えます。このような小さな文庫が近所にあったら、本を借りに親子で立ち寄ってもいいですね。細谷さんも「読書」と「生きる力」との関係について言っています。「本によって培われた先を読む力、推測力や判断力が、本当の『考える力』になっていくのではないでしょうか。目に見えることだけに頼っていると、目の前のことしか見えなくなります。先を見通す力は、動物的な本能や自分の身を守るための直観力にもつながります。わたしはこうした動物的な本能が、現代の人たちには薄れてきているのではないかと危惧しています。」■みどり文庫(後編)~本には人間本来の能力を引き出す力がある~みどり文庫細谷みどりさんインタビューより「本に年齢はなく、いつから読んでも遅くはないのだけれど、いい本に、いいタイミングで出会うこと、そのときにしかない『出会い感』はとても大事な気がします。」そう語るのは子どもの本の専門店で配本事業も行なう「クレヨンハウス」の早崎志乃さん。映画の原作になった本や、自分の興味のある分野の本から読書の世界に入ってみるのもおすすめだそうです。■クレヨンハウスインタビュー~本選びのプロに聞く、子どもの本の魅力とは?~クレヨンハウス早崎志乃さん、馬場里菜さんインタビューより読書が好きになるきっかけはいろいろあります。読み聞かせをされた経験、した経験、歯医者さんの待合室にあった本との出会いなど……。親野智可等先生が、8つの実話を紹介してくれています。■いろいろなきっかけで読書が好きになる伝記が人生を変えるきっかけをくれることもあります。■伝記が人生を考えるきっかけになる「子どもが伸びる親力」(親野智可等先生)本に描かれた世界や生き方に感銘を受けるためには、やっぱり「読む力」が大切!メールやSNSで文字を追うだけでなく、まとまった文章を読む力を養うことで、子どもの出会いの場はずっと大きく広がっていくのですね。ここで、ある編集部員の話を紹介すると、小学生の子どもが学校での人間関係がうまくいかなかったとき、ゆいいつの居場所となったのが学校の図書室でした。司書の先生からの適切な声かけもあって本の世界に目覚め、「この主人公はここまでされても立ち上がるのか!」「こんな知恵でピンチを切り抜けるのか」「この登場人物はなんて賢いんだ!」などと言いながらさまざまなシリーズを読みふけっているうちに、うまくいかなかった友だちともおすすめの本を貸し借りする仲になったようです。まさに本が様々な出会いを運び、成長へと導いた例と言えるでしょう。↑目次に戻る3.「第3の場所」は保護者が楽しめる場所でもある子どもたちに多くの出会いを経験してほしい、本も読んでほしい。そのために、わたしたち親はどうしたら良いのでしょうか。保護者だって人間です。外の世界に出て行くのが苦手なタイプ、読書が苦手なタイプ、読み聞かせがどうしても苦手で……という人もいると思います。まずは「てらこやネットワークの大西さん」の言葉から。「てらこや食堂というのは…、実は親の解放の場にもなっているんです。子育ての痛みなりつらさなりをぽろっと言える場。『そうそう、うちも』と言える場として非常に大事だなと思っています。環境が人を育てていくんです。子どもたちの一番の環境は家庭、とくに母親。その母親の健全なメンタルを維持安定させていくには、相談できる仲間だったり、ガス抜きができる居場所だったりが必要なんです」■現代版 “てらこや”で地域ぐるみの教育を NPO法人全国てらこやネットワークインタビュー第4回「ノヴィーニェこども食堂」を営むトニー・ジャスティスさんも、こう言っています。「(こども食堂について)さまざまな境遇の子どもの居場所、がんばっているお母さんのストレスを解消して、楽しく過ごせる場所になれば良いなと、みんなでがんばっています。」■アフリカ出身トニーさんが主催する国際色豊かな子ども食堂&寺子屋を体験してきたNPO法人アフリカヘリテイジコミティ理事・トニー・ジャスティスさんインタビューより子どもたちが地域の活動に参加するには、まず保護者が情報を集め、申し込むという作業が必要です。奥手な保護者だと、知らないコミュニティに参加するという時点でついつい臆してしまうと思うのですが、主催者のこのような意図を知ると、「ちょっと行ってみようかな。申し込んでみようかな」という気持ちになりますね。前出の読書についても、家に本がたくさんあり、親が四六時中、読書している姿を見せられれば良いのですが、そこまではなかなかできません。では、「国語辞典をケースから出してリビングに置いておく」という簡単な方法はどうでしょう。「国語辞典は身近に置いておくといいんです。ケースに入れて子ども部屋の本棚に入れるのではなく、ケースから出してリビングに置いておき、なにかあったらすぐ調べられるようにしておく。テレビで聞いてわからない言葉をその場で調べる。スマホでもその言葉をピンポイントで調べることができますが、国語辞典で調べると、オマケとして、同音異義語や反対語、イラストなどもいっしょに書いてありますから、一石二鳥にも三鳥にもなります。」(学研プラス 小中学生事業部 辞典編集室 森川聡さん)「国語辞典は、必ずなにかとセットになって使うものだと思うんです。テレビで聞いた知らない言葉、図鑑にのっている知らない言葉、鉄道でも戦隊ヒーローでもなんでもいいので、調べてみるといいですね。忍者とか、手裏剣とかも国語辞典にはのっているので。」(同編集室 今井優子さん)■実践!国語辞典を楽しく使いこなそう 学研 子ども向け国語辞典編集室インタビュー第3回国語辞典とセットでも使いたい図鑑の選び方を教えてくれるのは、学研プラス小中学生事業部 図鑑・辞典編集室の松下清さん。「親子でいっしょに本屋さんへ行って、お子さんが気に入った図鑑を選ぶのがいいと思います。とくにお母さんは、図鑑は同じシリーズでそろえたい願望があるんですよ。棚にきれいに並べたいんですよね。でもそれは大人の都合です。子どもの本ですから、子どもが気に入って『欲しい』という図鑑を買ってあげてください。」■「知識への扉をひらく図鑑のひみつ」図鑑編集室インタビュー第4回学研プラス小中学生事業部 図鑑・辞典編集室松下清さんインタビューより文字や文章が苦手でも、「国語辞典なら読める」という考え方もあります。「(国語辞典に載っている)ひとつひとつの言葉の解説はTwitterと同じくらいの分量ですからね。厚みにたじろがず、辞典を開いてみればじつはとてもシンプルなんですよ。」(前出今井さん)■実践!国語辞典を楽しく使いこなそう 学研 子ども向け国語辞典編集室インタビュー第4回こんなに手軽なら、大人であるわたしたちも気負わず楽しめそうです。子どもがすくすく成長するために大切なことは何か。それは、大人が成長し、人生を豊かにするために必要なことと同じようでもあります。子どもに良いと思うことを実践していくにあたっては、無理せず継続的に、ナナメの関係の力を借りながら、自分の世界を少しずつ広げるつもりで楽しみながらやっていきましょう。次回は「没頭する大人たち」をテーマに、何かを追求し続ける人たちの言葉の数々をお届けします!次のページ子どものころ、好きなことに夢中になったらこうなった。没頭して生きる大人たちの言葉↑目次に戻る学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2018年12月27日編集部:学研キッズネット編集部学研キッズネットfor Parentsの記事からわかった、すくすく伸びる子どもたちのために本当に大切なことをふり返る特集第3回のテーマは「学び」です。毎日の学校生活で、子どもたちはさまざまなことを学んできます。「学ぶことは楽しいよ!」自信をもってそう伝えられれば良いのですが、実際の生活では宿題をやらない子どもにヤキモキ、なかなか「やる気」を出さない態度にモヤモヤ、この子の興味はどこにあるの?なんて思うこともしばしば。子どものやる気スイッチを押すのは何なのでしょうか。そもそも「学ぶ」って何なのでしょう。毎日の学習の中に少しでもワクワクした要素が加わるのなら、子どもだってきっと日々が前向きなものになるはず。そのためにわたしたちには何ができるのでしょうか。このページの目次「学び」とは、なんだ?失敗なくして成長せず。失敗は学びの醍醐味「体験」と「待ちの姿勢」で子どものやる気スイッチを探そう親も好きな世界に没頭しよう!1.「学び」とは、なんだ?ひと口で「学び」と言っても、その形や解釈はざまざま。でも、授業で先生の話を聞いてノートをとる、知識をためていくような学びとは違ってきているようです。「遊びのなかでも何かに気づいて、結果として何かを学び身につけてほしい」。東京都港区にある学童保育「クランテテ三田」の校長を務める温井伸明さんは「学び」とは〈「遊び」×「気づき」〉だと考えます。「気づきを得るには、たくさんの失敗と成功が欠かせません。失敗することを嫌がって成功できそうなことしかしないのはもったいない。子どもたちが挑戦したくなるような工夫を遊びのなかに紛れ込ませて『たくさん失敗したけど面白かった』と言わせたい」■遊びの中に気づきを!子どもたちの頭を刺激するサイコロゲーム「子どもがやる気になる学童教室メソッド」(温井伸明さん)次は「探究学舎」の塾長宝槻泰伸さんの言葉。「驚きと感動は子どもだけではなく、大人も、もっと言うと人類の心に火をつけると思っています。人類は驚きと感動にうえているんです(笑)。でも、驚きと感動だけだとエンターテインメントになってしまいますから、教育として間違いないという、共感とか確信が必要です」。こうして授業で心を動かされた子どもは、家に帰ったあとも自分で学んだことを自分なりに追及していくようになると言います。■驚きと感動の種をまき、子どもの知的好奇心に火をつける 探究学舎第2回探究学舎塾長・宝槻泰伸さんインタビューより「相互に影響を受けて仲間とディスカッションすることによって、自分の殻を破ることができ、良い学びを得る」ことができると言うのは株式会社ドコモgacco代表取締役社長 伊能美和子さん。■「オープンなオンライン教育で新しい学びを創造する」株式会社ドコモgacco代表取締役社長 伊能美和子氏インタビュー第3回学びが遊びの発展形ともいえること、学びには人を夢中にさせる何かがあるということはよくわかりました。それでも日々の学習のすべてにドキドキわくわくするのは難しい。いやいや勉強する(あるいはしない)子どもに保護者はどう接したらよいのだろうと考えるとき、松井美香先生のこの見方は、1つのヒントになるのではないでしょうか。「アドラー流で考えるのであれば、『勉強は本人の課題であって、親の課題ではない』のです。親が肩代わりするものではないと考えます。勉強するかしないかを最終的に決めるのは、あくまでも子ども本人。そしてその結果の責任を負うのも本人。勉強しないで将来困るのは本人であって、保護者ではありません。」■自ら勉強する子になってほしいのなら・・・前編■自ら勉強する子になってほしいのなら・・・後編「くやまない、悩まない、自分を責めない――心がラクになるアドラー流子育て」(松井美香先生)2.失敗なくして成長せず。失敗は学びの醍醐味先ほど登場した温井伸明さんが「失敗することを嫌がって成功できそうなことしかしないのはもったいない」と言うのはなぜでしょうか。それは、「成功」だけでは「気づき」に結び付きにくいからといえます。「気づき」に結び付かなければ、「成長」もしません。大事なのは「成功」ではなく「成長」。成長し続ければそのうち成功します。だから「失敗を悪いもの、嫌なものと思わないで下さい」と宮本哲也先生は言います。■挑戦するということ「賢い子どもの育て方」(宮本哲也先生)そもそも「失敗」か「成功」かにこだわるのは、結果に注目しているから。挑戦したからこそ失敗したのだと考えれば、子どもの「失敗」に対する見方も変わるはず。「挑戦した、そのこと自体に価値があるのです」と語るのは松井美香先生です。■失敗を恐れずチャレンジする心を大切「くやまない、悩まない、自分を責めない――心がラクになるアドラー流子育て」(松井美香先生)失敗を恐れずチャレンジする力を『失敗力』と定義するのが中曽根陽子さん。将来のAI時代を生き抜くためには絶対に必要な力だと言います。■失敗できない人は、成功できません「AI時代を生き抜くために 『失敗力』を育てる6つの栄養素」(中曽根陽子さん)3.「体験」と「待ちの姿勢」で子どものやる気スイッチを探そう「うちの子はなんにも興味を持たない」「いつになったらやる気になるの?」そんな悩みをもつ保護者も多いことと思います。子どもの「好き」がわからない、そんなとき保護者ができることの1つは体験させること。もう1つは待ちの姿勢に徹すること。まずは「本物の体験」の大切さを説く言葉から紹介します。写真提供:国立天文台2016年撮影「子どもにとって『興味のある・なし』というのは、『知っているか・いないか』とほぼ同じ意味なので、まずは実際に自分で体験して知ることが、興味をもつことへの第1歩になります。」「子どものころになにを経験するかというのはとても大事だと思います。できる限り本物や、自然現象に接する機会をつくり、どれだけ子どもの興味や可能性を引き出せるかが、保護者や大人たちの務めだと思います。」と語るのは国立天文台の縣秀彦准教授。■星空は科学への入り口国立天文台が伝える星の魅力第3回国立天文台縣秀彦准教授インタビューより「お子さんを連れてきたときに、保護者の方もいっしょに体験してほしいと思います。子どもだけに『やってごらん』とやらせるのではなく、保護者もいっしょにやってみる。そのときに「おもしろいね」と声をかけるだけでなく『なんでだろう』と子どもに伝えてほしいと思います。」■体験が科学する心をはぐくむ板橋区立教育科学館にきく科学館の楽しみかた第4回板橋区立教育科学館持永雅之館長インタビューより「グリコードに夢中になっている姿を目の当たりにして思ったんです。好きなことをやっているときの子どもって、本当に夢中にやるんだなって。そういう瞬間が、もしかすると学びにつながるのではないかと思います。……『ご飯だよー』と言っても無視してなにかやっているようなときがヒントになるんじゃないでしょうか。」■お菓子でプログラミング!?次世代の遊びで子どもたちの想像力をはぐくむ――玉井博久さんインタビュー第4回江崎グリコ株式会社・玉井博久さんインタビューより「子どもを信じて待つことが大事」というのは探究学舎の塾長、宝槻泰伸さん。「子どもの成長には個人差があるので、待つということがとても大切なんです。なにか投げかけたけれど全然反応がなくても、すぐにダメなのかなと思わずに、いつかは絶対に子どもの心に火がつくと信じて待つことが大事だとわたしは思います。」■驚きと感動の種をまき、子どもの知的好奇心に火をつける 探究学舎第3回探究学舎代表取締役社長・宝槻泰伸さんインタビューより人はいつか必ずやる気スイッチを押すときが来るから、それまで自己肯定感を育てながら待つように説くのは親野智可等先生です。「待てる親であってください。待てない親は子どもができないことに目を瞑ることができずに、毎日ガミガミ叱り続けます。それによって、子どもは自己肯定感が持てなくなり「ぼくはダメな子だ」と思い込むようになります。すると、やる気スイッチが入りそうなときにも、「これをがんばってみたい。でも、どうせぼくはダメだろうな」となって、今ひとつスイッチが入らないままになってしまいます。」■やりたいことが見つかってスイッチが入ると人は変わる「子どもが伸びる親力」(親野智可等先生)4.親も好きな世界に没頭しよう!子どもに夢中になれる世界を持ってほしいと強く願っておぜん立てしても、わたしたちが遠巻きに見ていたら、子どもはその冷めた気持ちを感じ取ってしまいます。結局は、親の背を見て子は育つということで、親が楽しく夢中になって学んでいれば、子どももなんだかわくわくして引きこまれてしまうようです。「わたしが最近気になっているのは、自分が試さないで子どもにだけやらせる保護者が増えていることです。(家庭でできる最良の方法は)子どもが『なんで?』と聞いてきたら、保護者の方が『なんでだろうね』と答えてあげること。『そうだね』『どうしてだろうね』『じゃあ、ちょっといっしょに考えようか』という会話があるかどうかが大切です。可能であれば親子で発見や知識を共有する時間をつくってあげて欲しいですね。」■科学教育で子どもの創造性と社会性をはぐくむ サイエンス倶楽部第4回株式会社サイエンス倶楽部専務取締役・広永雅史さんインタビューより「ぼくたちは経験上、保護者が前のめりに学んでいるほうが、子どもは学びに積極的になると感じています。大人が『えっ、なにこれ!?』と夢中になっていて、保護者の背中から子どもがのぞきこんでいるくらいのほうが、子どもはぐっと興味を持つんです。どんな体験でもいいところはたくさんあると思うので、そのいいところを保護者が積極的に見つけていくと、子どもも、『ああ、そんな面白いこともあるんだ』と自分で考えて、気づいてくれるのではないかと思います。」■ワクワクの学び体験が子どもの未来を変える。 Gifte!がプロデュースする本物体験とは第2回Gifte!菅野高広校長インタビューより「いっしょにやることも大事です。保護者の方がおもしろいと思っていることを、子どもがおもしろいと思えばいっしょにやればいいと思います。もし子どもが興味をもたなくとも次から次へと出していけば、どこかで食いついてくることがあるでしょうし。■驚きと感動の種をまき、子どもの知的好奇心に火をつける 探究学舎第3回探究学舎代表取締役社長・宝槻泰伸さんインタビューより自身の経験から保護者が楽しむことをすすめるのは、ねんど造形作家でありエデュテインメントアーティストの岡田ひとみさん。「わたしが物づくりに興味を持ったきっかけは母の影響が強いと思います。母は洋裁が得意で、わたしとおそろいの服をわたしのお人形用にも作ってくれるような人でした。母が楽しそうに作っている姿をそばで見ていて、自然とわたしもやってみたいなと思うようになったのです。子どもって大人が何か楽しそうにやっていると、とても興味を示します。ですから『今年の自由研究は何にしようか』というとき、親もいっしょに楽しめるものを探すといいのではないでしょうか。たとえば親が昆虫好きなら、いっしょに森へ昆虫採集に行ってみるとか。親が目をキラキラさせて昆虫を追いかけている姿を見たら、子どものほうもきっとワクワクしてくると思います。」■親もいっしょに、子どもと自由研究を楽しんで!岡田ひとみさん(ねんど造形作家/エデュテインメントアーティスト)「まずは親自身がいろいろな世界をひらいて、そこに子どもを連れて行くことだと思います。自分の趣味でもいいですし、なんでもいいと思います。大切なのは、親自身が自分の世界を持つことです。」■つながり依存研究の第一人者にきく、子どもとSNSのリアルな関係 筑波大学土井隆義教授インタビュー第4回子どもの成長に必要な親の姿勢は、外界に対する好奇心に満ちた幼少時こそ思う存分遊ばせ、それなりに成長して身近な外界に好奇心の対象がなくなってくる頃にこそ、大人もいっしょになって子どもと遊びや学びの世界を広げ、体験するというものであるように思います。さて、次回は「子どもとICTのふさわしいつきあい方」に焦点をあてていきます。次のページスマホやデジタル。依存を防ぎうまく付き合うにも「自己肯定感」と「親子の会話」がカギ学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2018年12月21日母として妻として、仕事では責任ある立場として。朝から晩までフル稼働なはずなのに、なぜか魅力的に映る女性がいます。そんな気になるあのヒトの「きれいの裏舞台」に迫ります。第7回目は、ウーマンエキサイトの公式読者モデル「ママリーダーズ」の土井地恵理子(どいじ・えりこ)さん。ネイリストやバッグブランド「HAVEFUN」のディレクターを務める土井地さんは、10歳になる双子の女の子のママ。いったい、どんなきれいの秘訣をお持ちなのでしょうか。土井地恵理子さん1980年生まれ。25歳で出産後ネイルスクールに通い、産後1年半で自宅サロンを開業。3年前にバッグブランド「HAVEFUN」を立ち上げ、ディレクターを務める。プライベートでは、10歳になる双子の女の子のママ。Instagramでも多くのフォロワーを持つ。Instagram: @ericodoiji Facebook: Blog: HAVEFUN: HAVEFUN Instagram: @havefun_vtg Article: MAMA LEADERS メンバーインタビュー お子さん : 娘2人(10歳の双子)運動など : サーフィン、ピラティス。筋肉をつけて体のゆがみを治したい食生活 : 朝はグリーンスムージーにしたり、夜の炭水化物はとりすぎないようにしたりと、その日の自分の体調を考えながらとり入れたり減らしたりしているお悩み : 海に行くので、日焼けとそのあとの肌荒れ、O脚や骨盤の開き■土井地さんの一日(平日)7:00 : 起床8:00 : 子どもたちを送り出す9:00 : 掃除、洗濯 夫を送り出す10:00 : 仕事(家での作業や打ち合わせ or ネイル)。1~2週に一度はサーフィンをしに海へ15:00 : 子どもたちが帰宅16:00 : 子どもたちをお稽古に送り出す17:00 : 仕事18:00 : 夕飯づくり19:00 : お稽古のお迎え、夕飯22:00 : 子どもたち就寝、片づけなど23:00 : 仕事or自分時間1:00 : 就寝お子さんが小さい頃はなかなか自分の時間が持てなかったそうですが、時間に余裕ができてきた近年は、ピラティスや整体をする時間がお気に入り。「体のケアをしていると自分の自信にもつながるし、精神的にも落ち着く」と気づき、子どもが小さいころも、もう少しがんばって時間をつくればよかった…と振り返る瞬間もあるのだとか。そして今の暮らしに欠かせないのが、趣味のサーフィン。海で心をリセットすることが、「自分を保つための大事な時間」となっているそうです。しかし海に行くとなると、気になるのは日焼けやその後の肌荒れ問題。どんなスキンケアをされているか、気になります!▼diptyque(ディプティック)アールデュソワン フェイシャルゴマージュ クレイマスク / ラディアント クレンジングパウダー「パリのブランドで、キャンドルでも有名な「diptyque」のスキンケアグッズです。クレイマスクは、肌表面の古い角質を除去してくれます。なめらかなテクスチャーで肌に優しく、流したあとの“つるっと感”がたまりません。使用後の化粧水の入りが全然違うので、週に2~3回の頻度で使うようにしています。クレンジングはパウダー状で泡立ちがよく、マイルドな洗い心地です。」▼メソシューティカル VC22 セラム「こちらは、針も電気も使わない次世代型導入美容液。日本最高濃度のビタミンCが入っているのが特徴です。水も保存料も全く含まない“純ビタミンC”が肌の深部まで浸透していくので、たった3滴で肌のキメ・つやが劇的に変わります。やけどの専門家の方が開発した商品だそうで、傷やトラブルを治す効果も期待できます。日焼けでダメージを受けた肌を修復してくれるので、手放せない商品です!」▼NUXE(ニュクス) プロディジュー オイル「こちらもフランス発のブランドで、美容室ですすめられた商品です。顔にも体にも使える万能オイルですが、私は主に髪に使用しています。クセとダメージで広がりがちな私の髪をまとめてくれる、お気に入り商品です。粒子が細かく、しっかり内側まで浸透してくれる感覚があり、いろいろなヘアオイルを試しましたが、これが一番まとまります。お風呂上がりは、タオルドライした髪につけてから、ドライヤーを。熱からも守ってくれますし、海で傷んだ髪にはマストなアイテムです!」サーフィンをされているだけあって、すらりとしたスタイルを維持されている土井地さんですが、ときには朝食をグリーンスムージーにしたり、夕食の炭水化物を減らしたり。その日の自分の体調を考えながら、食生活も適度に気をつけているそうです。海でたくさんのお日様を浴びて健康的に過ごしている分、入念なケアも欠かさない。「人生の楽しみ」と「美」を両立されている姿勢が、とてもすてきだなと感じさせられました。人気のバッグが手に入る「Designers Market」開催!「友人のブランドと一緒に、年に数回開催している「Designers Market」というPop Up Shopを、12/2(金)・3(土)の2日間開催します。人気のカゴバッグや巾着バッグをはじめ、2016AWの商品から定番アイテムまで、取りそろえてお待ちしております。今回は子供服のフリマも予定していますので、是非遊びに来てください」「Designers Market」date...12/2(FRI) 3(SAT) 11:00~18:00 place…Pamina 渋谷区神宮前4-13-1(表参道ヒルズ裏)参加ブランド…HAVEFUN Lily’s Handmade elims Lucolla・diptyque ・メソシューティカル ・NUXE(ニュクス)
2016年10月31日料理研究家の土井善晴が、関西テレビ・フジテレビ系トーク番組『さんまのまんま』に初出演し、司会の明石家さんまに料理を細かく指南して困惑させる。関西テレビは30日(13:56~14:25)に放送。フジテレビは未定。土井に自炊事情を尋ねられたさんまは「片付けが面倒」と言いながら「木村(拓哉)くんに教えてもらった料理をたまに作る」と回答。そんなさんまに、土井は簡単に作れるという「土井オリジナル・そうめんイタリアン」のレシピを持参して「さんまさんでもおいしく作れます」と促し、実際にさんまが料理に挑戦することになる。さんまが手際よく調理を進めていくと、土井は「小ざかしい技知ってますね。何もできない人やと思ってました」と感心。しかし、両手で食材を触ると「それはダメです」と説明しだすなど、土井があれこれ指示を出すのにうんざりしたさんまは「嫁さんの気持ち分かるわ。苦労してはるんでしょうね。絶対こんな旦那イヤ!」と、土井の妻に同情する。
2016年04月28日パイロットコーポレーションは、画家・土井宏之氏の個展「土井宏之展 ペン&アート2015」を開催する。会期は10月5日~11月28日(日曜日・祝日は休館)。ミュージアムの開館時間は、平日9:30~17:00/土曜日11:00~17:00。会場は東京都・京橋のペン・ステーションミュージアム&カフェ(パイロット本社ビル 1・2階)。入場無料。同展は、ドローイングペンを用いた絵画を制作する画家・土井宏之氏の個展。2013年秋に「パイロット創業95周年記念展」として開催して以来、今回で3回目となる同展では、同社のドローイングペン(油性・黒)を用いて、手すきの和紙に無数の小さな丸を描いてイメージを創り上げた大小16点のファインアート作品が展示される。なお、土井宏之氏の作品は、2001年にニューヨークのアウトサイダーアート国際展に展示されて以来、ニューヨークの老舗の画廊フィリスカインドギャラリーでの個展、アメリカンフォークアート美術館(ニューヨーク)、パリ市立美術館(パリ)、トーマスウィリアムファインアート(ロンドン)など、欧米を中心に多くの国で展示されている。ニューヨークタイムスのロベルタスミス氏は、"その緻密なドローイングは見るものを魅了し、目を離すことができないほど美しい"と高く評価しているという。2011年には、東日本大震災に哀悼の意を込めた作品「地球への希望(Hope for the Earth)」を描いた。
2015年10月06日来年7月に公開が決定した加藤清史郎主演の『忍たま乱太郎夏休み宿題大作戦!の段』に新キャストとして、ジャニーズの内博貴が忍術学園の一年は組の教科担任・土井半助役で出演することが明らかになった。1993年にテレビアニメ放映がスタートし、2013年に20周年を迎える名作アニメ「忍たま乱太郎」の映画化となる本作。忍術学園の忍者の卵、通称“忍たま”たちが今回挑むのは、手にした者が天下を制すると言われている幻の妖刀・極楽丸の奪還。しかし、この刀をめぐって、ドクタケ城の面々を始め、さまざまな忍者たちが暗躍する。究極の忍術合戦は、やがて思いもよらない結末へと向かうことに――。今回、出演が決定した内さん演じる土井半助は、原作でも人気が高い役どころ。舞台で演技を磨いてきた内さんが、時に熱く、時にクールに、そして時には忍たまたちに振り回されながら土井先生を熱演。生徒である忍たまたちとの原作顔負けの愉快な掛け合いや、天下分け目の大バトルで見せるアクションシーンにも期待したい。また、この知らせと共に本作の特報とキャッチコピーの「勇気×元気×友情1000%!!」を表現するような、まさに“忍たま”たちが動きだしそうな躍動感あふれるポスター・ビジュアルも公開に。前作と同じく乱太郎役の加藤清史郎、きり丸を演じる林遼威に加え、今回オーディションを勝ち抜き初めての演技に挑戦した神月朱里のしんべヱ姿が初お披露目となった。原作に近い、ギャグ要素が満載の内容となっているという本作。まずはこちらの特報から成長した“忍たま”たちの活躍をご覧あれ。『忍たま乱太郎夏休み宿題大作戦!の段』は2013年7月、全国にて公開。※こちらの予告編はnin-tama.comにてご覧いただけます。■関連作品:忍たま乱太郎夏休み宿題大作戦!の段 2013年7月、全国にて公開
2012年12月07日有名セレクトショップなどのドレスシャツを製造するドゥ・ワン・ソーイングの自社ファクトリーブランド「土井縫工所」は9月1日、イタリアの高級生地ブランド「Canclini(カンクリーニ)」と提携し、同ブランドの生地29種類を用いた新作ドレスシャツを発売する。同商品では、「土井縫工所」のボディはそのままに、「Canclini」がすすめる高番手生地を採用。襟型を、レギュラー / セミワイド / ウィンザーワイド / ホリゾンタルワイド / ボタンダウン / カッターウェイの6種類から、120~200双の生地を29種類から選んで作ることができる。価格は1万2,600~2万3,100円。注文は同ブランドWebサイトにて受け付け、受注生産商品につき、オーダーから2~3週間後に商品発送となる。また、発売を記念し、購入者の中から先着100名に、もれなく「Canclini」製生地を使ったランドリーバッグに入れて納品する。イタリアで制作されたランドリーバッグには、本国仕様のオリジナルタグが縫い付けてあり、色柄も多数用意されている(色柄指定は不可)。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月24日タレントの南明奈が8月10日(火)、東京・港区のスペースFS汐留で行われた、声優を務めるアニメ映画『カラフル』の中高生試写&特別授業イベントに、原恵一監督と出席した。直木賞作家、森絵都の同名小説を原作に、主人公の“ぼく”の魂が、人生をやり直すチャンスを得て自殺した中学3年生の少年・小林真の体に宿り、新たな人生経験を重ねていく姿を描く物語。南さんのほか、宮崎あおい、麻生久美子、冨澤風斗、高橋克実らが声優を務めている。映画にちなみ、都内などの中高生160人が同作を鑑賞。特別授業の講師には筑波大学大学院人文社会科学研究科の土井隆義教授が来場。土井教授は、劇中の“ぼく”が、人は単色ではなく多色であると気付いていく過程に触れ、「なぜ気付いたと思うか?」と問うと、会場の男子学生の1人が挙手し「たくさんの友達に出会えたら」と回答。「いい答えですね、ではなぜたくさんの友達に出会えたのでしょう?」と再び、意見を求めたが回答者なし。そこで「では南さん!」と、あてられた南さんは「たくさんの友達がいるから多色であると気がついたし、多色だからたくさんの友達ができた」と思案顔で述べた。授業終了後、南さんは「授業って久々だと楽しい」と懐かしんだが「気持ち悪くなる、っていうか、先生に指される、いまの問題分かんないから来ないでって思う気持ち悪さを久々に味わいました」と苦笑い。学生時代の成績について取材陣から聞かれると「良くないですね、1、2、1、2…って感じ」と答えた。この日は制服姿で登場。「着るのは半年ぶりくらい」と照れつつ、制服デートについて「あまりしていなかったですね。中学校の頃から仕事をしていたので、学校が終わると仕事、仕事がなくても疲れてるから帰るっていう感じだったので、もうちょっと遊べばよかったな」と話した。特別授業の感想を求められると、南さんは「カラフルな人生になるよう、がんばろうって思いました」と前向き。劇中では真と“ぼく”が好意を寄せる奔放な女子中学生・ひろかの声を務めたが、原監督から「南さん、アフレコに苦手意識があったんですよね。でもすごい良かったし、やってよかったでしょ?」とお褒めの言葉。鑑賞後の中高生から拍手がわき起こる中、「はい!」と嬉しそうな笑顔で頭を下げた。『カラフル』は8月21日(土)より全国東宝系にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:カラフル 2010年8月21日より全国東宝系にて公開© 2010森絵都/「カラフル」製作委員会■関連記事:男子中学生の直球質問に宮崎あおい&麻生久美子&アッキーナら大ウケ直木賞作家・森絵都のベストセラー映画化『カラフル』試写会に50組100名様ご招待
2010年08月10日