坂本美雨がパーソナリティをつとめるTOKYO FM『ディア・フレンズ』(毎週月曜~木曜 11:00~11:30)。17日の放送に俳優・東出昌大がゲスト出演する。『OVER DRIVE』や『パンク侍、 斬られて候』など、さまざまな映画に出演する東出は、 クランクアップとクランクインが連続するスケジュールだったという。そして、9月1日に公開された映画『寝ても覚めても』が出品されている釜山映画祭(10月4日~13日開催)について、現地を訪れた感想や台風による取材アクシデントなどのエピソードを紹介した。さらに11月3日より東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで上演される舞台『豊饒の海』について、「まず美しくあらねばならいと思っています。 共演者の姿形、 立ち振る舞いも美しい。 舞台に立った時に栄えるよう、 指先まで神経をとがらせています」と明かし、「脚本家さんの力あってでしょうが、 三島ファンの僕が原作の良さを全く損なわずにいる」とも語った。『ディア・フレンズ』では、15日に千原ジュニア、16日にOfficial髭男dism、18日に中川大志がゲストとして登場する。
2018年10月13日目黒区の船戸結愛ちゃん(5)が虐待をうけて亡くなった事件を発端に、犬山紙子さんのつぶやきから始まった、子どもの虐待をなくそうという呼びかけ「#こどものいのちはこどものもの」。共に活動をする、ミュージシャンの坂本美雨さんと犬山さんに、子どもを産んでからの思いや、子どもがいるいないにかかわらず、社会に生きるひとりの人間として、「#わたしたちでもできること」とは何かを語ってもらった。ー子どもがいない人にとっても、公共の場で躾とは思えない親の子どもへの態度を見てしまったときに、どうにかしたいけどどうすべきかわからないという課題があると思うのですが、お二人はどうお考えですか?犬山:私も友達から、出先でそういうことに遭遇した場合、どうすればいいのかという相談を受けたりします。「189」に連絡を、ということは随分広まってはいるけれど、その場で電話をしてもどこの誰だかわからないし、彼らの後をつけるわけにもいかないしって。坂本:日本においては、特に難しいですよね。アメリカだったら、「Hey?,Are you OK?」みたいにそこに突っこんでグイグイいける明るさ、コミュニケーション力、ある意味KY力がある。だから、私たちもちょっとずつスキルを上げていかなくちゃいけない。犬山:確かに、パッと自然に入っていけるといいな。坂本:もともとアメリカには虐待や子どもへの接し方に対して周りの目が厳しいという地盤があって、あまりに親の子どもに対する当たりが強すぎると、社会的に「Hey hey」と言ってもいいみたいな環境だからこそ言いやすいというのもあるだろうけど。日本は、人の子育てには口出しをしないのが決めごとみたいになってる。でも、少し前の時代なら「ちょっと、お母さん」と口を挟むおばさんもいたわけで、それはそれでよかったんだと思う。言われた本人は「えっ」と思うかもしれないけど、怖がりすぎてもいけないし、怖がられないようなコミュニケーションスキルを鍛えていくべき。犬山:コミュニケーションって、親身になれるかどうかが肝だと思う。「そんな格好させてたら駄目でしょ!」という感じで上から目線で怒ってくる人に対しては、私は「No」と言いたいんですよ。家にはそれぞれの事情があるから。でも、明らかにお母さんも困っていて子どものせいで辛い思いをしていそうであれば、「お母さん大丈夫かな」と親身に寄り添いながら話しかけにいくこと。なかなか難しいけど、そういう姿勢で話しかけることが大事だなと。「駄目でしょう!」じゃなくて「大丈夫ですか?何かできることはありますか?」って。うざがられても。坂本:その場の空気をいい意味で乱すというか、張り詰めた空気を乱す役割をやってみるとかね。犬山:エッセイストの紫原明子さんがやっている「WEラブ赤ちゃんプロジェクト」にはステッカーがあって、貼っていると、「赤ちゃんが大好き。全然泣いてもいいよ!」という表明になる。実際に声をかけるのは難しくても、ひとつ前の段階で見えるところにステッカーを貼るくらいならできると思うんです。それを受けて美雨さんが「赤ちゃん抱っこしたい」ステッカーを作ろうと(笑)。坂本:マタニティマークみたいな感じで、どこででももらえるようにしたくて。ちょっと荷物が多いとか、赤ちゃんを抱っこしていて、電車の中で「どうしよう?」というときあるじゃないですか。そんなときに、「お手伝いしましょうか」と言いやすいように。言われたお母さんも構えないように、ステッカーがあればなって。犬山:声をかけられないという気持ちは滅茶苦茶わかるし、それが大多数だもんね。私もそうだったし。男の人はそのことで余計に悩んでいるんですよね。男だから、子どもに声をかけたら通報されるかもしれないとか。でも、だったら何もしないよりは折衷案というか、ひとつ、優しい空気を出してみよう。公共の場を優しくしていこうというのは、私たちにもできることですよね。坂本:いっぱいいっぱいのときは周りの人が普通にしているだけでもマイナスに思えちゃうから、むしろ周りがプラスにしていかないといけないんですよ。それはみんなが、どんな立場の人でも努力できることだと思うんです。今回本当に思ったのは、助けが必要な人は助けを求めに来れないことがほとんどだということ。だから、助けが必要な人を私たちが探し当てなきゃいけない。それをするにはどうしたらいいんだろう?ということをずっと考えている。ちょっと余裕のある人は手を差し伸べるようにする。そうやって能動的に動いていかないと。犬山:そこで、何かしたいけど勇気もないし何をすればいいかわからないという人に流行らせたいハッシュタグが、「#わたしたちでもできること」なんです。私たちができる作業は、ハードルを下げていくことだから。「児童虐待問題に取り組みます!」とマザー・テレサのように私生活もなげうって子どものために何かやるとなるとハードルが高すぎるけれど、「赤ちゃんが泣いていたら変な顔をしてあげる」とTwitterでつぶやくだけでもいいんです。それだけで優しい空気がタイムラインに流れるから。坂本:親だけの問題じゃなくて、社会に暮らすいろんな年代のみんなが関われることが大事だよね。みんながそれをしていけば、社会全体の意識の底上げになる。国に予算を付けてもらうことも大事だけど、社会の基盤がないと、どれだけ予算が付いて児童相談所が増えても、根本は解決しないから。犬山:本当に。目の前の低いハードルを一度越えられたら、これもできるかもって思えるかもしれないから、一回アクションを起こすことが大切ですよね。坂本:たとえば、自分の体験の中にひとつでも例ができたら、次もできるような気がするかもしれない。高校生の男の子とかでも、電車で小さい子に変な顔をして笑ってくれたという成功体験があれば、またやってみようとか、ベビーカーにスペースを譲ろうと思うかもしれない。私も産むまでは、妊娠している人や赤ちゃんがいる人って、閉ざしていたつもりはなくても目に入ってこなかったことがあったけど、自分の置かれた環境や行動によって視野というのは自然とどんどん広がっていくものだから、みんなでそうやっていくことが必要なんだと思う。犬山:そういう成功体験が増えていったらすごくいいよね。ハッシュタグを付けてつぶやくだけでもいいし、記事をシェアするだけでもいいし、いっぱいいっぱいの友達の話を否定せずに聞くだけでもいい。それも実はひとつのアクションだから。ーみんなで育てるという意識で、行動をしていくことが大切なんですね。今後、「#こどものいのちはこどものもの」は、どういう活動をしていくのでしょうか?犬山:こないだ国が対策案を出してきたんですが、しっかりそれが為されるのか、さらにそのためにはもっとこうしたほうがいいという改善点はあるのかとか、国に対する働きかけはしていかねばと。もちろん素人なので、専門家のいろんな立場の人に話を聞いてそれをシェアするのが、今の私たちにできることですけど。それを偉い人が見てくれたら、さらに議論が深まるだろうし、理想を言えば、いろんな立場の方のいい知見が重なって、よりいい仕組みができればいいなと思うし、それに対する監視みたいなことは引き続きやっていきたいですね。勉強、取材、拡散、草の根運動も。坂本:あとは、「つなげる」ことも私たちの役割の一つかなと思います。企業や起業家、いわゆる資産がある人にも、何かをやりたいと思っている人はけっこういて、そういう人たちに会いにいって、今どこかお金を必要としているところに投資したいとか、こういうプロジェクトのアイデアはあるから援助を受けたいというように、与えられるところと必要としているところをつなげることもこれからできそう。ーそうなると、もうひとつのメディアですよね。在り方としては。坂本:そうですね。例えば、このプロジェクトを始めたときにアートディレクターの千原徹也君が「何かやりたい」と言ってくれて、「ロゴを考えてほしい」とお願いしたら、事務所全員で相談して5パターンくらい出してくれて、いいものが出来上がってきた。企業とアートディレクターをつなげて、広告スペースで活動を宣伝することもできるかもしれないし、お金が発生しないところでできることもあるし、お金を持っている人に提供してもらうこともできるなとは思ってます。こないだ児童養護施設に見学に行ったら、「改築したいけどお金が足りない」と言っていて。クラウドファンディングの「CAMPFIRE」を勧めたら、「1回やってみたんですけど……」と明らかにそういうことが得意ではなさそうで。そこでファンタジスタさくらださんが「CAMPFIRE」代表の家入一真さんに会いに行ったときにそのことを相談したら、施設を見に来てくれることになって。たとえば「CAMPFIRE」の中から一人、養護施設に派遣して、一からやり方を教えてもらうということがお金を発生させずにできたら、得意じゃない人たちも学べる。そういう事例がひとつできたら、全国でもやりやすくなると思って。ー寄付する窓口が明確になれば、アクションも起こしやすいですしね。坂本:そう。クラウドファンディングがいいなと思ったのは、みんなのちょっとずつが集まってくるから、寄付した人もそれがどうなっていくのかが気になって、後々までやっぱり関わっていくんですよね。その後の関わりで視野が広がっていくのも大事だから、クラウドファンディングは使っていきたいなと。その1アクションによって、ちょっとずつ見えてなかったことが目に入ってくる可能性を秘めていると思う。ー最後に、子どものいなかった頃の自分と比べて、現在は、素敵な自分でいられていると思いますか?坂本:私は、やっぱり子どもと向き合って初めて出てくる自分もいて、以前と比べていやな部分もいっぱい発見していますね。キャパは広げざるを得ないというか、何とかできるようになってるかもしれないけど、だからといって自分が素敵って思えるかは別かな。でもそういう自分と向き合っていますね。犬山:独身の方でも素敵だと思えるように進化する人もそうじゃない人もいるし、子どもがいても自分のことを好きになる方向に行く人とそうじゃない人がいますよね。私はなるべく環境を整えようと思っていて。そうしたら、これまで問題だと思っていた怒りっぽいところを直そうというアクションにつながった。これがもし孤立してて追い詰められていたら、たぶん逆の方向にいっていたかなという気がする。ー自分の心や環境を整えるって、お母さんじゃなくても根本的に大切なことですよね。犬山:大人になればひとりで生きれて当たり前、みたいな風潮をまずぶち壊さないと難しいかなと。社会でひとりで生きれる人って、絶対いないから。自立って、自分で稼げて食えて何でもできてという意味だと受け取られているけど、私は実はそうじゃないと思っていて。自立って、人に助けてほしいときにSOSが出せて、逆に人が助けてほしいときに手を差し出せることなのかなと思うんですよ。それが前提にあると、助けを呼べると思うんだけど、自立しなきゃってなるとできないから辛くなる。そうすると他人に対しても厳しくなっちゃう。ひとりでも何でもできなくて当たり前という感覚が大事なのかなと。坂本:私、自分の価値観だけで子どもを育てるとなったら怖すぎて絶対無理。犬山:一緒。わかる。いろんな大人に関わってほしい。坂本:自分に自信はないけど、自分の好きな人に対してはすごく自信がある。この人のことは本当にオススメできますっていう人が周りにけっこういるから、私が間違っていることもあるから、そういう大人たちと子どもが接して生きていってくれればいいし、いい人の影響を受けてみんなに育ててもらってくださいって思ってるんです。最初から一人で育てることは諦めているというか。犬山:いや素晴らしい。合い言葉は、できなくて当たり前(笑)。そもそも超人でも無理だと思うよ。そういう意識を、自然と広げていきたいですね。Photo:Toru DaimonText:Tomoko OgawaPROFILE犬山紙子Kamiko Inuyama1981年生まれ。コラムニスト、イラストエッセイスト。著書に『負け美女 ルックスが仇になる』(マガジンハウス)、『地雷手帖嫌われ女子50の秘密』(文春文庫)、『言ってはいけないクソバイス』(ポプラ社)ほか多数。2017年に女児を出産し、育児体験者への取材記録や自身の出産体験記を収録した『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)を刊行。現在は「SPA!」「anan」「steady.」「文學界」「読売新聞」などで連載中。坂本美雨Miu Sakamotoミュージシャン。東京 / ニューヨーク育ち。1997年、Ryuichi Sakamoto featuring Sister M名義での「The Other Side of Love」でデビュー。音楽活動に加え、ナレーションや執筆、またTOKYO FM他JFN全国ネット「ディアフレンズ」のパーソナリティを担当。大の愛猫家であり、動物愛護活動にも力を注ぐ。2015年に娘を出産。2016年3月、かねてから親交のあった聖歌隊「CANTUS(カントゥス)」と、アンドリュー・ロイド・ウェイバーのレクイエム「pie jesu」を、坂本美雨 with CANTUS名義にて、配信限定リリースし、6月、同じくCANTUSとミニアルバム「Sing with me 」をリリース。同年12月、坂本美雨with CANTUS名義にてフルアルバム「Sing with me Ⅱ」をリリース。ソロ活動に加え、シンガーソングライターのおおはた雄一とのユニット「おお雨(おおはた雄一+坂本美雨)」として多くの音楽フェス等に出演中。
2018年09月24日目黒区の船戸結愛ちゃん(5)が虐待をうけて亡くなった事件を発端に、犬山紙子さんのつぶやきから始まった、子どもの虐待をなくそうという呼びかけ「#こどものいのちはこどものもの」。共に活動をする、ミュージシャンの坂本美雨さんと犬山さんに、子どもを産んでからの思いや、子どもがいるいないにぜきかかわらず、社会に生きるひとりの人間として、「#わたしたちでもできること」とは何かを語ってもらった。ー結愛ちゃんのニュースの以前から、お二人は子どもの虐待について気になっていたことがあったんでしょうか?坂本:私はすごくありました。子どもを産んで数ヵ月後くらいからは、幼児虐待のニュースがあるとすごく気になるようになって、ひとりで落ち込んでいたし、ずっと考えてしまうことが続いていました。犬山:私もそうでした。坂本:ね。それでアルバムを作るときに、どうして虐待するようになっちゃうんだろうかとすごく考えて、例えば子育てに行き詰まったときに生活の中に歌が当たり前にあったら気が紛れるというか、その場の空気が変わったりするなと実体験から思ったんですね。歌で人を癒やすということではなくて、歌の効能は肉体的にもあって、声を出すだけで筋肉が和らぐし、酸素が循環するだけでも変わる。それはもう物理的に。子どもにとってもお母さんにとっても良い効果があるはずだと。だから、聞いてもらうだけではなくもっとみんなにも歌ってほしくて、坂本美雨 with CANTUSというプロジェクトで聖歌隊と一緒にほぼ人間の声だけのアルバムを作りました。そして子連れウェルカムなライブをやりました。犬山:私も、子どもを産む前から、動物虐待と子どもの虐待のニュースは自分に子どもがいなくてもキツくて、キツイなぁと思いながらもひとりでどうにかできる問題でもないから、自分はしないようにしようくらいの気持ちでいたんです。それが、子どもを産んだら、どうにかしたいという気持ちが強くなったのと、子どもに胸を張れる大人でいたいという気持ちが生まれて。でも自分に自信がそこまであるかと言われたら、なかったんですよ。仕事は生き生きやっているし、頑張っているし、自分なりに愛せる著書も出しているけど、虐待問題に見て見ぬふりをしている自分だと胸を張れない。寝る前に夫と二人で最終的に何かやれたらいいねと話していて。ーそれは、母として?人として?犬山:そうですね、人としてです。それで、自分たちは何に心を痛めていて、何の力になれるんだろうね、いつか虐待について取り組めたらいいよねとふんわりとした話はずっとしていたんです。でも、いつかアクションを起こしたいと思っていても、仕事と子育ての両立で大変だからまだできないなと思いながら、ニュースを聞く度にしんどいなと。何もしていないことがしんどくなってくるという感覚だったので、結愛ちゃんの事件で、もちろん子どものためでもあるんだけど、自分のために何か動きたいなという感じでした。坂本:溢れたという感じ。それで、紙子ちゃんが「#こどものいのちはこどものもの」をTwitterで始めて、お誘いではなくて、こういうことを始めてみたという報告をInstagramのDMにくれたんだよね。それが来た瞬間、「やった!」と思って。犬山:即レス!坂本:「一緒にやろう!」とすぐに飛びついて。嬉しかった。犬山:私が『私、子ども欲しいかもしれない。』という本を出したとき、子育ての先輩として、美雨さんに話を聞きに行って。もともと動物愛護の活動をされていることもあったし、美雨さんから慈愛を感じていたので、声をかけました。坂本:確かLINEグループを作ったのが6月11日くらいで、そこからやり取りが始まったんだよね。犬山:実は私から連絡したのは美雨さんだけで、記事を読んでTwitterでつぶやいてくれた人たちに、私からLINEで「つぶやいてくれてありがとう。みんなでできたらいいなって思っています」と伝えたら、全員即レスで「やろう」と返事をくれて。みんな、同じように思ってたんだなと。ーみんなで集まって始まったわけじゃなかったんですね。犬山:そうですね。集まったのは2回くらいかな。厚生労働省に行く、とかみんなで動くこともあるんですけど、個々の活動がけっこう多いかな。坂本:多いね。始めた頃は自分たちのスタイルが定まっていなかったんですが、最初は、フローレンスの駒崎弘樹さんの「なくそう!子どもの虐待プロジェクト2018」の署名活動の共同発起人となって、署名集めをしました。その後、自分たちはどうしていこうかとなったときに、それぞれの得意分野も自分たちのネットワークも違うし、一人ひとりがこの問題に対して経験・知識不足で、それぞれが勉強しなきゃいけないという状況もあって、それぞれの近しいところでこの分野のリサーチをしたり、話ができそうな媒体を探してと、個々の活動が始まったんじゃないかな。犬山:うん。まとまっていないと動けないという感じではないですよね。坂本:みんなそれぞれのアイデアがあって、興味がありそうな人がいたら「一緒に行く?」というのがLINEグループに投げかけられて、スケジュールが合う人で行くという感じですね。それと、今は、とにかく虐待問題についての勉強。乳児園や児童養護施設を訪れて、職員の方々のお話を聞かせていただいています。あとは、すでに長くこの問題に取り組んでこられた方々も多くいらっしゃるので、その方々にお話を聞くなど、引きつづき勉強をしたいなと思っています。ーこれまでの活動で、現状の問題点や改善されるべき点について学びはありました?犬山:死ぬほどあって、調べれば調べるほどどんどん出てくる。その中で見えてきたのは、これをやれば虐待がなくなるということは絶対にないということと、まず親のケアが超大事ということ。そのうえで私たちが厚労省に出した提案書は、親に対する根本治療と子どもへの対症療法の二つに分かれていて、どちらもめちゃくちゃ大事なんです。坂本:命が危険な子どもは今このタイミングにもいるからね。犬山:そうなんです。対症療法として、そういう子たちを保護する仕組みを整えてほしい。具体的には、一時保護所が満員だから保護できないということがないようにしてほしいし、専門的な知識を持った児童福祉司さんがひとりで120人もの子どもを抱えているという状況は改善すべき。でも、それ以上に大事なのは、なぜ虐待をしてしまうのか、どうすればしなくなるのかということを丁寧に話していくことだと思います。学びを通して見えてきたのは、孤立の問題。実は、親自身は虐待を躾と思っていたり、子どもが憎くてしているわけではなかったり、親なりのSOSだったりするということ。坂本:徐々に麻痺するものだと思うんですよ。最初は、ちょっとしたきっかけで、だんだん暴力にも慣れてきて、だんだん蝕まれていく。「はい、一線を越えました」というところがないからこそ、親もだんだんよくないサイクルにハマってしまうんじゃないかなと。ー自分に起こる可能性はない、とは断言できないということですよね。坂本:うん、絶対にないとは言えないし、紙一重だなって。まず、赤ちゃんと向き合ったときに、それだけでいっぱいいっぱいになるというのも事実で、そのときに私が経済的に困窮していたら、全然違う精神状態だったと思う。それに、旦那が浮気していたら……とか、産休が取れなくてやり甲斐のある仕事を全部失っていたら……とか。もしかしたら、この子のせいだと思ってしまうかもしれない。今、私は恵まれているけど、ちょっとした環境の変化で感じ方は全然違うよね。犬山:私も、運がいいだけだと思ってる。私は子どもを叩きたいとは全く思わないけれど、それは夫も私も健康で、仕事ができていて、保育園にもギリギリセーフで入れて、人に支えてもらえる土壌が運良くあったから。だから、子どものことを可愛いと思いながらも、ひとつでも欠けていたとしたら、人ひとりの命が自分にかかっているというプレッシャーが人をおかしくするということはわかる。坂本:本当に、そうなんだよね。犬山:私は、20歳のときに母の介護をやっていて、人に頼らなきゃいけないというのが身に染みたんです。そのときは私も滅茶苦茶で、当時付き合っていた彼氏に対してモラハラみたいなことをして最低だったんです。でも、人の手を借りない限りは追い詰められる。誰かのために動くとはそういうことなんだなとそのとき感じて。今はすごい人に頼っていて、子どもに対して虐待する気持ちは全然起きないんですけど、そうなってしまう気持ちはわかります。あと、実際そういう声がすごく届くんですよね。だから、ひとりで背負ったら虐待をしてしまう、くらいに考えてもいいものだと思っています。虐待するのが異常ではなくて、そうならないように対策をしましょうね、国も自治体も企業もケアしてくださいね、みんなで力を合わせてやっていこうね、っていうことなのかなと。ー「#こどものいのちはこどものもの」は、ソーシャルメディアを介して広がっていて、SNSは自分の鏡じゃないですが、見栄を張ることもできるけど、本当の声を届けることもできますよね。SNSだから一気に多くに届いたということは実感されていますか?犬山:自分が思っていることをダイレクトに国に届けるにあたって、ハードルがすごく低くなっていることはとてもいいと思う。SNSがなかった時代は、実際に署名を集めるという地道な作業をしなきゃいけなかった。それはすごく尊い行為だし、署名は今でもすごく大切なものだけど、いっぱいいっぱいの人にとっては、書いたり配ったりという活動をするハードルがそこそこ高いと思うんですよ。でも、それでも何かを言いたい、何かをやりたいという人に対してソーシャルメディアはマッチしているなと。さらには、ハッシュタグというものがあると、情報が集約されて可視化されるから、よりわかりやすい。ハッシュダグを付けないでツイートしてもたくさんリツイートされたら目に届くかもしれない。簡単に数の力を集められる仕組みだと思います。坂本:まさに。犬山:見えざる意見が明るみに出て、しっかり国や議員に届くということは大切だと思う。これまで専門分野の人たちしか知らなかったり、言えなかったりした問題に対して、今回の結愛ちゃんの事件は、子どもがいるいないにかかわらず、本当に幅広い年代の男女が心を痛めた。そういうきっかけがあって、今回SNSによって幅広い人たちが発言するようになったことは、裾野が広がったように感じますね。Photo:Toru DaimonText:Tomoko OgawaPROFILE犬山紙子Kamiko Inuyama1981年生まれ。コラムニスト、イラストエッセイスト。著書に『負け美女 ルックスが仇になる』(マガジンハウス)、『地雷手帖嫌われ女子50の秘密』(文春文庫)、『言ってはいけないクソバイス』(ポプラ社)ほか多数。2017年に女児を出産し、育児体験者への取材記録や自身の出産体験記を収録した『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)を刊行。現在は「SPA!」「anan」「steady.」「文學界」「読売新聞」などで連載中。坂本美雨Miu Sakamotoミュージシャン。東京 / ニューヨーク育ち。1997年、Ryuichi Sakamoto featuring Sister M名義での「The Other Side of Love」でデビュー。音楽活動に加え、ナレーションや執筆、またTOKYO FM他JFN全国ネット「ディアフレンズ」のパーソナリティを担当。大の愛猫家であり、動物愛護活動にも力を注ぐ。2015年に娘を出産。2016年3月、かねてから親交のあった聖歌隊「CANTUS(カントゥス)」と、アンドリュー・ロイド・ウェイバーのレクイエム「pie jesu」を、坂本美雨 with CANTUS名義にて、配信限定リリースし、6月、同じくCANTUSとミニアルバム「Sing with me 」をリリース。同年12月、坂本美雨with CANTUS名義にてフルアルバム「Sing with me Ⅱ」をリリース。ソロ活動に加え、シンガーソングライターのおおはた雄一とのユニット「おお雨(おおはた雄一+坂本美雨)」として多くの音楽フェス等に出演中。
2018年09月23日児童虐待のニュースを見るたびに心が辛くて、傷ついて、目を避けそうになります。「自分一人では何もできないんだから」と思ってその辛さから逃げようとしてしまいます。私はそうしていました。コメンテーターやりながら「辛い、悔しい」と思ってやり過ごしていました。自分の感じた辛さを虐待した親への憎悪に変えてやり過ごすのです。でもそんなことを思っていても虐待されている子が虐待されなくなるわけじゃありません。虐待してしまう親が、虐待しなくなるわけでもありません。そして、また新たに虐待されたこどものニュースを耳にするのです。そのたびに無力感にかられます。何もしていないのに無力感っておかしな話ですが。でも、じゃあ自分にできることがあるのかって問うと、何もできないんじゃないかと思ってしまいます。私たちそれぞれに生活があります。日々を過ごすだけで精一杯です。私も1歳の娘と仕事とプライベートとで日々忙しく、心に余裕すらなかなか持てない状態。そんな状態で自分の家族以外の人のことを気にかけて動く余裕は、正直なかなか持てないです。そういう方、たっくさんいるのではないでしょうか。みんないっぱいいっぱいなんですよね。それでも、目黒区5歳児虐待死の事件を聞いて、私はおかしくなりそうでした。やり過ごせなくなりました。なぜって、全然自己肯定できなくなったからです。こどものいのちは大人が守るしかないのに、大人である自分が何もしていない、そんな自分を肯定できず苦しさは大きくなったのです。「いっぱいいっぱいなりにやれることをやろう」そう思い私は #児童虐待問題に取り組まない議員を私は支持しません というハッシュタグを作りました。ハッシュタグを作るなら1分でできます。でもそこに集まった声は、大きな力になって議員さんに届いていたもようです。(様々な議員や党の方がいいねをしたりリツイートしてくれました)#こどものいのちはこどものもの というチームも作りました。坂本美雨さん、福田萌さん、ファンタジスタさくらださん、眞鍋かをりさんと一緒に自分達にできることをやっていこうと、これもハッシュタグをつけて意見を募り、厚労省にたくさん届いた意見を、届けました。ハッシュタグって届けられるものなんですね(笑)たくさんの人が「児童虐待をなくして欲しいと強く思っている」ということが国に届かないことにはなかなか動いてもらえませんから、こういったことはとても大切なことだと思うのです。そして、そのたっくさんの意見は、いっぱいいっぱいな中、インスタグラムやツイッターで書き込んでくれたことで成り立っているのです。いっぱいいっぱいでもやれること、あるんですね。こういう動きをする時、どこか自分の生活を犠牲にしなければいけないというイメージが付きまといます。でも、そんなことないと思うのです。自分達の生活も、自分の心も大切にしながら、やれる範囲でやる。じゃないとハードルが高くなっちゃって、心を痛めていてもつぶやくことすらしにくい空気になってしまう。(もちろんいろいろなことを犠牲にして動いている方には尊敬しかなく、頭があがりません)だから私は娘との時間しっかりとりますし、自分の仕事もしますし、夫とも一緒にランチもしますし、友達とも会って大好きなゲームもします。そうして、ハッシュタグ運動を始めてから、ほんのり自己肯定感は戻ってきました。こどもたちのために動いたら、自分を好きになれました。これを読んで、虐待がなくなって欲しいなあと思った方、よければ #わたしたちでもできること #こどものいのちはこどものもの をつけて、何か自分にできそうなことをつぶやいてみてもらえたら嬉しいです。赤ちゃん連れで大変そうな人に微笑みかけるとか育児で大変そうな友達の話を聞くとか近所のこどもってどんな子だったっけと考えてみるとか虐待に関する記事を読んでシェアしてみるとか自分の住んでる自治体で虐待問題に誰が取り組んでいるのか調べてみるとか……本当に簡単にできること。そのたくさんの知恵が集まって、みんながそれを目にしたら、優しい世界が少しずつ増えると思うのです。この記事をリツイートしてくれるだけでもいいです。いっぱいいっぱいなりに、無理しない範囲でできること。活動することでみなさんの、ニュースの度に傷ついた心やどこか不安になる気持ちもちょっぴり落ち着きます。どうぞどうぞよろしくお願い致します。犬山紙子Illustration・Text:Kamiko InuyamaPROFILE犬山紙子Kamiko Inuyama1981年生まれ。コラムニスト、イラストエッセイスト。著書に『負け美女 ルックスが仇になる』(マガジンハウス)、『地雷手帖嫌われ女子50の秘密』(文春文庫)、『言ってはいけないクソバイス』(ポプラ社)ほか多数。2017年に女児を出産し、育児体験者への取材記録や自身の出産体験記を収録した『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)を刊行。現在は「SPA!」「anan」「steady.」「文學界」「読売新聞」などで連載中。
2018年08月18日犬や猫と暮らしながら、子育てをしているママやパパをご紹介する「いぬねこ うちのこ。」。今回はスペシャルインタビュー。愛猫家としても知られる、ミュージシャンの坂本美雨さんです。自称「ネコ吸い」の坂本さんは、大の愛猫家。愛猫のサバ美ちゃんと、3歳になったばかりの娘さん、通称 “なまこちゃん”、旦那さまと4人で暮らしています。娘とサバ美。なんだか似てきた2人。子育て中のママ、しかも猫が好きならフォロー必至の坂本さんのインスタグラムは、なまこちゃんの成長とともに、愛らしいサバ美ちゃん、また坂本さんが個人でされている動物愛護活動などの情報もあり、たくさんの方から支持されています。そんな坂本さんに、うちのこのベストショット、猫と暮らしながらする子育てについて、たっぷりお話を伺いました。坂本美雨さん プロフィール1980年生まれ。幼い頃からノラ猫たちと触れ合いながら過ごし、7歳から猫を飼いはじめる。これまで実家で飼っていた猫は4匹。10代はニューヨークで暮らし、17歳で音楽家としてデビュー。ソロ活動として昨年、聖歌隊CANTUS(カントゥス)とともにアルバム 「Sing with me Ⅱ」 をリリースしたほか、シンガーソングライターのおおはた雄一氏とのユニット「おお雨」として、多くの音楽フェスに出演。音楽活動の傍ら、ラジオ番組「ディアフレンズ」(TOKYO FM)のパーソナリティーを担当したり、新聞や雑誌での執筆、また子ども虐待問題への取り組むため、チーム 「#こどものいのちはこどものもの」 を結成するなど、マルチな活動をしている。愛猫サバ美、娘、オットと4人暮らし。著書に 『ネコの吸い方』 (幻冬舎)。Instagram: @miu_sakamoto 、 @yamaguchi_h (オット) #サバ美となまこちゃん ■愛すべき「うちのこ」たちをご紹介!1歳の誕生日。初めてぎゅっとさせてもらったのが、サバ美からのプレゼント。・なまこ 3歳・サバ美 推定10歳 サバ柄娘は先日3歳になったばかり。“なまこ”は胎児ネームで、サバ美が寝ている姿がなまこみたいだから、ときどき“なまこ”と呼んでいたんです。そのうち、お腹にいる娘のことも“なまこ”と呼ぶようになりました。本名だと思われている人もいるようですね(笑)。3歳のお誕生会。幼なじみのセコムくん( #セコムとなまこ )と一緒に。サバ美は、2010年に里親募集サイトに載っていたところ、私が一目惚れして家族に。別の名前を考えていたのですが、ボランティアさんがつけた「サバ美」に反応していたので、そのまま呼んでいます。姫気質ですが、人が大好きな甘えん坊。サバ美とは、新聞の企画で結婚式を挙げたこともあります。お腹の赤ちゃんを温めてくれる、スフィンクスのようなサバ美。毎日のスキンシップは、“吸う”こと。お腹に顔をうずめて息を吸い込み、サバ美と愛情交歓しています。娘が生まれる前日に撮った写真。大きなお腹がサバ美の足置きに。【ママに質問!】 1:愛猫・サバ美ちゃんとは、いつから一緒に暮らしていますか? 最初の頃はここまで近づくのが限界でした。サバ美とは娘が産まれる前からいっしょに暮らしていますが、娘と初めて対面したときは「なんじゃこりゃ?」という感じで戸惑っていました。いまだに娘との距離はあるんですが、最初の頃はクーファンのなかを恐る恐る覗き込んだりしていました。生後2週間の頃。クッションの壁があれば、近い距離にいる2人。でも、生後2週間くらいのときに授乳をしていたら、ブランケット越しにサバ美がフミフミしてきたんです。ブランケットだと思ってフミフミしていたと思うのですが、ブランケットの向こう側には娘がいたので、サバ美から近づいてきてくれたこと自体が嬉しくて。娘に心を開いてくれたんだなと思いました。クーファンを占領する姉。娘もまだ赤ちゃんだったから、いろいろなことを大目に見て、サバ美なりに優しくしていたんだと思います。でも娘が成長して体も大きくなり、力も強くなってきたら、やっぱり嫌なところを触られると“パシッ”とやっていますね。花冠をかけられ、慎重になるサバ美。サバ美はよくごはんをはき戻してしまうんですが、娘がすごくそれを嫌がって、「また吐いてる、サバちゃんダメだよ~」と話しかけています。すごく敏感に反応してしまうんですが、娘なりに心配もしているんだと思います。【ママに質問!】2:サバ美ちゃんに「寂しい思いをさせている」と感じたことはありますか? また、そんなときはどう対処していますか?それはあると思います。日中は全然家にいないですし、地方に泊まったりすることもあるし、夫は猫アレルギーで抱っこすることもできないので、サバ美は私との関係しかないんです。だから、娘が寝た後にたっぷりスキンシップをとるようにしています。娘が起きる前にサバ吸いタイム。留守の時に世話をしてもらったり、情報交換をしあう仲間である“猫親戚”や、キャットシッターさんにも来てもらうことで、寂しさをフォローしてもらうこともあります。夫だけが家にいる時も、猫親戚に “なで要員” としてきてもらうこともあるんです。サバは寂しいと夫に甘えざるを得ないので、夫は困ったなと思っているみたいです。膝の上、混みあってるね(笑)。【ママに質問!】3:サバ美ちゃんと娘さんとはどんな関係だと思いますか?娘が生まれる前に用意した服を、先にお姉ちゃんが試着。サバ美は自分のことを「猫」だと思っていないですし、私もそういう風に扱ってきませんでした。だからうちの場合は、子どもと一緒になって “猫を育ててあげる” という感じではないですね。サバ美は娘の存在について “仕方がない” と思っていると思います。「帰らないんだな、この子。ずっといるんだ」って。彼女も多分 “娘と共存していくしかない” とわかっていると思うんですよね。長くなったわね、この子。娘の方も「猫」がいることが当たり前すぎて、特に「猫が好き!」っていう感じでもなくて、「サバちゃんはそこにいるもの」と思っているようです。自分が “かわいがらなくちゃいけない” とも特に思っていないようで、クールだなぁと思って。“ネコ吸い”的にはちょっと物足りないんです(笑)。それから、ときどきライバルのような存在でもあります。私がサバ美を抱っこしていると「やめて」と言ってきたり、逆に「ごはんをあげたい」とか「サバちゃん、お水を飲んで」と、自分からお世話をしたがるときもありますね。暖房の前でくつろぐ姉の隣に、だるまを二つ並べて困惑させている妹。“ネコ吸い”の私としては、もっと娘とサバがベタベタしているところを見たかったんですが、クールな関係ということで、それもそれでいいんじゃないかなと思っています。成長とともに、2人の関係も変わっていくと思いますしね。【ママに質問!】4:娘さんにサバ美ちゃんのことで “言い聞かせていること” はありますか?“そこにいるのが当たり前” の存在だったサバ美に、興味が出てきた頃。娘にとって、サバ美は当たり前にいる家族。特にかわいがったり、敬意を示すということはないんです。だから、最近は「サバちゃんはもう8年もお家にいて、あなたが生まれるずっと前からママは一緒にいる。パパと出会う前から、ママはずっとサバちゃんと2人で一緒に住んでいたし、仲良しだったんだよ」って、ひたすら言い聞かせています。サバはお姉ちゃんだから、失礼な態度をとってはいけないということは、すごく言っています。もし、娘がサバ美に対して失礼な態度をとったら、結構厳しく怒りますね。膝の上で寝ているうちに、投げ出された足がそっとサバ美の上に。それから、サバ美に対する“言い方”についても。娘がよく「サバちゃんは〇〇に乗っちゃだめ!」と言うので、「なんで? “自分はいいけど、サバちゃんはダメ”と言うのはダメだよ」と伝えています。こういうことって、実の姉妹間ならよくあることですよね。娘はそれくらい “サバ美と自分は対等” だと思っているようです。サバ美のことを下には見ていないという証でもあるので、その点は逆にいいかなと思っています。【ママに質問!】5:サバ美ちゃんと娘さんとの、印象に残るエピソードはありますか?娘の上に、がっつり乗っているサバ美。「この子乗っても大丈夫」と初めて認定した瞬間。1歳半頃。先日、サバ美が脱走した際、私があまりにも取り乱したので、娘はトラウマになってしまったようで。毎日のように「サバちゃん、脱走していないかな?」って言うようになりました。ちょうど脱走していたとき、娘が別のことで大泣きしていたんです。ふと窓を見たら網戸が開いていて、サバ美がいなくなっていて。私、慌てふためいてすごくパニックになったんです。だから、“自分が怒られるようなことをして泣いていたから、サバちゃんが脱走しちゃった”と結びついてしまったようで、「いい子にする」って言うんですよね。それが切なくて、かわいそうだなと思って。「君のせいじゃないよ」って言いながらも、私も少し利用して「いい子にしていたら、脱走しないかもよ」って(笑)。【ママに質問!】6:猫と暮らすことで、娘さんにどんな影響があると思いますか?私がとにかく「猫」に反応するので、娘も「この人、すごい猫が好きなんだな」と思っていると思います。街で猫を見かけると私が話しかけに行ったりしているので、そんな姿をちゃんと見ているようで、娘も一緒に話しかけたりしていますね。でも触るのはまだ怖いみたいです。「サバちゃん抱っこして」と言うと、いつの間にか実行できるようになっていた娘。娘は、犬も猫も “見ている” のが大好き。サバ美には触るけど、私が「ちゃんとサバちゃんに挨拶しな」と言うと行く感じで。自分からはベタベタしないですね。サバ美にベタベタしているのは私だけです(笑)。【ママに質問!】7:猫と暮らしながら子育てをすることのメリットは、ズバリ何でしょうか?生後200日。寝ている2人の姿は見ているだけで幸せ。お母さんの心の安定でしょうね。本当に猫がいて良かった、サバ美がいなかったら、子育てにキリキリして疲れて大変だったと思います。サバ美を撫でるとリラックスできるんです。夜、一緒にいてくれるだけで全然違いますね。【ママに質問!】猫と暮らしたい! と考えているママさん・パパさんに伝えたいこと起きているときは自分から近づかないサバ美が、寝ているときだけ近くに。ひと昔前は、おじいちゃんおばあちゃんが「赤ちゃんが猫と暮らすなんてとんでもない!」という時代もあったと思うし、うちの親ですら生まれる前はちょっと心配をしていたので、そういう考えが根付いているんだなと思います。でも「犬猫たちは優しいし、赤ちゃんを絶対に傷つけたりしないから大丈夫」と伝えたいです。たくさんある猫アイテム。娘も猫の洋服が大好き。ふつうに話しかけたり、嫉妬したり、怒ったり心配したり…というのは “人としての交流” だから、自分と姿形の違うものに対しても、そういう風に対等にコミュニケーションしていけるのは、素晴らしいことだと思うんですよね。「命の大切さ」や「弱いものを守る」ということを伝えるのはもちろんですが、それだけじゃなく、動物との対等なコミュニケーションを、うちの子も当たり前にやっているので、そういうことができるということが、大事なことかなとも思います。猫も、人間や子どもたちの言葉を理解しているんですよね。大切にする、擁護する対象としての “ペット” という意識ももちろん必要ですが、本当のきょうだいのように、怒ったり嫉妬したりすることも含めて接する、というのがいいなと思いますね。▼愛すべき「うちのこ」たちに伝えたい! ママからのメッセージ「優しくし合おう。これからもよろしくね」ママより坂本美雨さん、ありがとうございました!【いぬねこなかまフェス2018 ~動物愛護週間に集まろう~】坂本美雨さんも参加している、動物愛護について多くの方に知ってもらおうとスタートした「いぬねこなかまフェス」は、毎年9月の動物愛護週間に開催。獣医師による犬猫をより理解するための役立つ講演のほか、動物を愛するアーティストや俳優によるライブや朗読もあります。チケットの売上利益は、ランコントレ・ミグノンで保護している動物たちの医療費やシェルターの家賃、ドックトレーナーの人件費、フード代などに利用されます。開催日:2018年9月9日(日)16:00開場/17:00開演場所:昭和女子大学人見記念講堂料金:全席指定 4,500円(税込)出演者:akiko、石田ゆり子、糸井重里、スティーヴ エトウ、坂本美雨、清水ミチコ、鈴木杏、椿鬼奴、富樫春生、友森玲子、畠山美由紀、町田康、水越美奈、矢崎潤、渡辺眞子(五十音順) <坂本美雨さんからメッセージ>「ライブあり、トークあり、講座あり。本当にいろんなことを楽しめるイベントです。出演者もさまざまな立場で、それぞれのジャンルの表現があり、こんな楽しい動物愛護があってもいいと思うし、もっと浸透していってほしいなと思います。ぜひいらしてください」坂本美雨さん 撮影:村上未知2019 いぬねこなかまフェスについてはこちら!
2018年08月06日ミュージシャンの坂本美雨さん( @miu_sakamoto )と、2015年からウーマンエキサイトで おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 を連載中で、このたび絵本「おかっぱちゃん」を発売された作者Boojilさん( @boojil )に、初めての出産のときのことや仕事をしながら育児をする毎日について、等身大の意見を伺いました。――はじめての出産。ブージルさんは「子育て奮闘日記」にて陣痛に20時間耐え、出産されたと綴っておられました。出産や子育てについて、プレッシャーはありましたか?「陣痛の痛みって…!」 おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 Vol.2 <Boojil> わたしは、産後うつも経験したし、今思えばプレッシャーはあったんだと思います。ただ、これから「お母さん」っていう新しい生き物になるんだっていう感覚もあって。自分がおっぱいをあげないと赤ちゃんは生きていけないから、だんだん母になっていった気がします。<坂本> わたしはね、妊娠中「絶対、ネコのほうがかわいい」って不安だったの(笑)。だけど、帝王切開で生まれた娘の顔を見た瞬間に「超かわいい! なんでこんなにかわいいの?」って思えたので、自分でもびっくりしました。<Boojil> 生まれる前と後で、赤ちゃんに対する気持ちがぜんぜん違う。<坂本> 妊娠中は「出産後はすぐに保育園に入れて、バリバリ働くタイプだろうな」と思っていたけど、産んでみたらしばらくそういうモードになれなかったんですよね。ときには人の手を借りて、育児の頑張りすぎは厳禁――産後、夜泣きにおびえるほど不眠に悩まされたというBoojilさん。ほかにもくじけそうになったことや育児の悩みについて解消法があったら教えてください。「産後の不眠解消術」 おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 Vol.12 <坂本> 私は性格的にネガティブだから、例えば、子どもが離れていっちゃうときのことを考えちゃうんです。ハーフバースデーのときに「もう成人までの40分の1が終わってしまった!」って。そう考えると毎日がかけがえのない貴重な日になるっていうのはありますね。だから、まだくじけるまではないかなあ。<Boojil> 育児は楽しいよね。ただ、わたしは、3年間一度も時間の余裕を感じられてないんです。例えば、料理本を見て「これ食べさせてあげたいな」とか考えてあげられない。だから、今後はちょっとのんびりやっていきたいなと…。<坂本> 思いきって人の手を借りるのが一番だと思う。わたしは諦めが早いから(笑)すぐ人に甘えちゃう。あと例えば「今日は子どものご飯を作って、寝かしつけまでひとりでやったらイライラしちゃいそうだな」と思ったら、外に食べに出ちゃいます。可能なら、友だちと会う。子どもも、他の人と触れ合うことで気分転換になるようだし。<Boojil> わたしも夫とけんかしたときに、友だちが遊びにきてくれると発散できたな。人としゃべると元気になれる。東京での子育ても、もっと支えてくれる人が増えてくれればいいのになあって思います。子どもが生まれてから旦那さんが脱サラ。何もかもが新たな挑戦――Boojilさんの、産後2ヶ月で旦那さんが脱サラしたというエピソードには驚きました。仕事と育児を両立していく上で、不安はありましたか? 「夫が脱サラ!? ~仕事と育児~前編」 おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 Vol.20 <Boojil> 当時は「自分がどうかしないと」って、プレッシャーを感じていました。母親役も父親役も両方やるぞーって。でも仕事が単純に好きだから、やってこられた部分もあります。声をかけてもらったら絶対に断らないという精神で走ってきたので、ここまで怒濤の3年間でした。<坂本> わたしは、出産前に産休スケジュールを決めてしまっていたので、産後2ヶ月で復帰しました。初めての出産だから、よくわかってなかったんですよね。<Boojil> わたしも結局、入院中の1週間しか産休はとらなかったなあ。<坂本> まわりがパワフルな女性ばかりだからかもね(笑)。ありがたいことに娘を仕事場に連れていける環境だったので、スタッフやマネージャー、みんなで育ててもらいましたね。ただ、職場に限らずですが、子連れでウェルカムされるかどうかは、親とまわりの関係性にもかかっているんじゃないかって。子どもを暖かく見守ってもらえるかどうかは、自分が普段からどう人と関わっているかというのも大事なんだなと学びました。おしゃべりができるようになって感じる、子どもの心の成長――お子さんが1歳を迎えたときの奮闘日記は、成長の喜びにあふれていました。おふたりはいま、お子さんの成長や幸せをどんなときに感じますか? 「おめでとう、ありがとう。1歳の誕生日」 おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 Vol.37 <坂本> 最近は、喋っているときですね。わたしとも喋ってくれるけど、相手をしなくてもひとりでずーっと! 今年で3歳になるから、なにをやるにも一緒に会話をしながら楽しめるのがうれしいです。<Boojil> 言葉でコミュニケーションがとれるのってすごいことだよね。わたしが「腰がいたい」とか「肩がいたい」とかって言っていると、「だいじょうぶ、かんちゃんが、いるから」って。そんな言葉、どこで覚えたんだろうって感動しました。<坂本> おなじこと、娘にも言われたよ! なんだか、わたしは娘のことを相棒のように感じていて。いまは、相棒と呼べる相手がいることが幸せです。子どものおかげで変化した母の心境――出産後、Boojilさんが一番がまんしていたことは旅行だと連載で綴っておられました。ほかにも、母になって、旅行や仕事など制限されたと思うことはありますか? 「1歳の息子を連れてタイ・チェンマイへ! 初めての子連れ旅 移動編」 おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 Vol.43 <Boojil> やっぱり、一番は旅行ですね。でも、奮闘日記にも書いたように、息子が1歳のときにはタイへ。それから台湾にもいきました。子どもに負担をかけないように気をつけています。それでも「覚えていないんだから連れていかなくても」っていう考えもあると思いますが…。<坂本> 旅行にいくと、行くさきざきで子どもをかわいがってもらえるよね。わたしは、そうやって人に会うことが子どもの財産になると思っています。<Boojil> “今”は確実に旅行にいったことも覚えているんですよね。「台湾で大きいかき氷を食べたね!」とか。旅行で得た経験は血肉になっていると思うし、大人になったときに海外へのハードルが低くなってくれればうれしいです。<坂本> 親子で思い出話をするのも楽しいですよね。「制限される」というよりはむしろ、子どもが生まれて、自分の世界が広がった気がします。例えば、世界中のニュースが他人事じゃなくなったり。直接知らない子どもですら大事に思えて、自分にできることはないかと考えたり。子どものおかげで関心ごとが増え、それによって出会いも増えましたね。仕事もしながら、柔軟に子育てを楽しんでいる様子のおふたり。出産からこれまでの育児について、等身大のお話をうかがいましたが、まだまだ友だち同士の会話は尽きないようでした。(取材/いずみかな 写真/松木宏祐)坂本美雨さん 音楽家5月1日生まれ。1990年に両親が音楽活動の拠点をニューヨークに移したことをきっかけに移住。1997年に坂本龍一 featuring Sister M「The Other Side of Love」でデビュー。現地の高校を卒業後、本格的に音楽活動を開始。ソロ活動に加え、シンガーソングラーターのおおはた雄一氏とのユニット「おお雨(おおはた雄一+坂本美雨)」としても活躍。2014年には初の自著『ネコの吸い方』を発刊。“ネコ吸い妖怪”としても有名。TOKYO FM「ディアフレンズ」パーソナリティーを務める。このほど、子どもの虐待問題への取り組みとしてチーム『こどものいのちはこどものもの』を結成。(写真左から真鍋かをり、福田萌、犬山紙子、ファンタジスタさくらだ、坂本美雨) Boojilさん イラストレーター1984年、横浜生まれ。世界各国を旅した経験から、カラフルでピースフルな作品を描く。NHK総合『妄想ニホン料理』のキャラクターデザインを手がけ、2011年に自身の旅エッセイ『おかっぱちゃん旅に出る』がNHK Eテレでアニメ化。絵本『おかっぱちゃん』(あかね書房)にて絵本作家デビュー。コミュニケーションを目的としたアトリエ兼イベントスペース「東京おかっぱちゃんハウス」を主宰。 絵本 「おかっぱちゃん」 (あかね書房)天気のよい日、おかっぱちゃんは絵の具とスケッチブックを持っておでかけ。いろいろな動物に「にがおえ かいて! おかっぱちゃん」とたのまれます。クマ、ワニ、キツネと出会い、最後におかっぱちゃんが似顔絵を書いてあげるのは……? 著者Boojilさんが実際に旅した国々の風景がカラフルに広がる、心温まるオリジナルストーリー。
2018年07月14日NHK Eテレでアニメーション番組になった「おかっぱちゃん」がいよいよ絵本になりました。著者のBoojil(ブージル)さんは、ウーマンエキサイトで おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 を連載中。3歳になる息子さんを育てるママでもあります。そこで、『おかっぱちゃん』の絵本の出版を記念し、Boojilさん( @boojil )と以前から親交のある坂本美雨さん( @miu_sakamoto )を迎えて、対談インタビューをお届け。坂本美雨さんとBoojilさんには共通の知人が多く、お互いに音楽とイラストと、それぞれの分野で活躍する中で縁が重なったそう。お子さんの年齢も2ヶ月違いで同学年。最近では、ママとしての会話もはずむと話してくれました。世界を旅したBoojilさんとニューヨーク育ちの坂本美雨さん、ふたりの子育てとは?――まず、絵本『おかっぱちゃん』を読んだ感想をお聞かせください。<坂本> 絵本を書いたのが初めてっていうのが意外でした。気負っていなくて、軽やかさがあるなあと。それでいて、Boojilちゃん自身の体験をもとにしているから、説得力がある。動物の絵描き歌もかわいいです。<Boojil> 褒めてもらってうれしいです。絵本の中に出てくる場所は、自分が旅行した国々をイメージして描きました。ラオスの湿地帯や、カンボジアやグアテマラのイメージ。Boojilさんが大好きだというメキシコの世界遺産の町など、カラフルな海外のイメージが絵本を彩ります。――10ヶ国以上を旅してきたBoojilさん。そして、ニューヨーク育ちの坂本美雨さん。ふたりの子育てにその経験は影響しているのでしょうか?<坂本> 9歳くらいのときに渡米して、自分の価値観がまったく通用しないという経験をしたんですね。英語もしゃべれないし、サイズ感もまったく違うし。一番衝撃だったのは、貸したペンを返してもらえなかったこと。自分から主張しないといけないんです。<Boojil> その経験って、自分の子育てに影響してる? わたしは大人になってから海外にいったから。そこで初めて海外とのギャップを感じて、子育てをするうえで、子どもにはいろいろな感覚を持ってもらいたいと思うようになった。<坂本> そうだね。娘には社会の中で意見を持って、人と関わっていくのが大事だってことは知ってほしいかな。ただ、海外にいくだけが多様な価値観には触れる機会じゃないとも思う。<Boojil> それは確かにそうだよね。娘ちゃんを連れて、国内はいろんなところにいってるよね?<坂本> うん。仕事がからんでいることが多いけど、いろいろな地方に連れていってて。東京だけじゃなくて、いろいろなところに故郷と思える場所を作ってほしいから。親がいろんな人たちと仲良くなっている姿を見てもらいたいと思ってるよ。お手本はやっぱり自分のお母さん?――ポジティブに子育てをしている印象のおふたりですが、悩むこともあると思います。そういうときにお手本にしている人はいますか?<Boojil> 子育てについては、やっぱり母かな。でも、あんなふうにはなれないです。一般的な事務の仕事をしているんですけど。わたしと3つ上の姉を育てながら、朝から晩まで働いている人ような人なんです。<坂本> わたしも母と言いたいところだけど…ちょっと次元が違いすぎて参考にならないかな…(笑)。ただ、大人と子どもの線引きはしっかりする人でした。理不尽だなって思うこともあったけど、そのへんは厳しくしてもらってよかった。<Boojil> 子どもには子どもの世界がありますからね。<坂本> コンサート会場では静かにするとか、大人が集中しているときには話しかけないとか。空気を読み取る力をもらいました。現場に連れていってもらった思い出が良いものになっているから、自分の子どもにもそうしたいと思っています。――今後、親子で挑戦したいことがあれば教えてください。<Boojil> 親子留学かなあ。これからは子ども本人の意見が出てくるから、どうなるかはわからないですけど。わたしは環境を変えて創作して、子どもが現地の学校に行ってっていう感じ。楽しそう。<坂本> 車の免許もとったし、アイスランドにいきたいですね。大自然の中で子どもとドライブしたいな。なごやかに対談が進みます。次回は、これまでの「おかっぱちゃんの子育て奮闘日記」を振り返りながら、ふたりの子育てについて、もっとお聞きします。坂本美雨さんが描いた絵描き歌のキャラクター! 絵本にはないイラストも?おかっぱちゃんハウスで行われた絵本出版イベントで、Boojilさんの絵描き歌に合わせて、坂本美雨さんがその場で描いたイラストたち。左下の猫の絵は、絵描き歌はないものの、おかっぱちゃんが「お母さんの絵」を描いているシーンを読んでいる際に、坂本美雨さんが描いた猫のイラスト。そして、対談記事vol.2では、初めての出産や育児のお話をしていただきます。こちらもお楽しみに!(取材/いずみかな 写真/松木宏祐)坂本美雨さん 音楽家5月1日生まれ。1990年に両親が音楽活動の拠点をニューヨークに移したことをきっかけに移住。1997年に坂本龍一 featuring Sister M「The Other Side of Love」でデビュー。現地の高校を卒業後、本格的に音楽活動を開始。ソロ活動に加え、シンガーソングラーターのおおはた雄一氏とのユニット「おお雨(おおはた雄一+坂本美雨)」としても活躍。2014年には初の自著『ネコの吸い方』を発刊。“ネコ吸い妖怪”としても有名。TOKYO FM「ディアフレンズ」パーソナリティーを務める。このほど、子どもの虐待問題への取り組みとしてチーム『こどものいのちはこどものもの』を結成。(写真左から真鍋かをり、福田萌、犬山紙子、ファンタジスタさくらだ、坂本美雨) Boojilさん イラストレーター1984年、横浜生まれ。世界各国を旅した経験から、カラフルでピースフルな作品を描く。NHK総合『妄想ニホン料理』のキャラクターデザインを手がけ、2011年に自身の旅エッセイ『おかっぱちゃん旅に出る』がNHK Eテレでアニメ化。絵本『おかっぱちゃん』(あかね書房)にて絵本作家デビュー。コミュニケーションを目的としたアトリエ兼イベントスペース「東京おかっぱちゃんハウス」を主宰。 絵本 「おかっぱちゃん」 (あかね書房)天気のよい日、おかっぱちゃんは絵の具とスケッチブックを持っておでかけ。いろいろな動物に「にがおえ かいて! おかっぱちゃん」とたのまれます。クマ、ワニ、キツネと出会い、最後におかっぱちゃんが似顔絵を書いてあげるのは……? 著者Boojilさんが実際に旅した国々の風景がカラフルに広がる、心温まるオリジナルストーリー。
2018年07月13日キャンドルの幻想的な光が灯る東京・芝公園にある増上寺では、今年で16年目となる「100万人のキャンドルナイト@増上寺2018」が2018年6月16日(土)に開催されます。今回のイベントでは、恒例の東京タワーの消灯カウントダウンやアコースティックライブに加え、今年20周年を迎えるアジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」とのコラボによる、ショートフィルム上映も行われます。「100万人のキャンドルナイト」「でんきを消して、スローな夜を。」を合言葉に、2003年から大地を守る会の呼びかけによってスタートしました。夏至と冬至の20:00~22:00までの2時間、電気を消して、ろうそくの灯りのもと、ひとりひとりがゆっくりと地球の未来に想いを馳せる“ていねいな暮らし”を提唱しています。東京タワーも消灯。灯りのない空間を楽しんで増上寺の特設ステージでは、アコースティックライブが開催されます。今年はミュージシャン「坂本美雨」とシンガーソングライター「Michael Kaneko(マイケルカネコ)」で結成されたスペシャルユニット「nyca(にゃいか)坂本美雨+Michael Kaneko」がステージ初披露。また国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2018」地球を救え! 部門に選ばれた作品が上映されます。同映画祭アンバサダーの「LiLiCo」、映画祭代表の「別所哲也」もゲストで登場。さらに映画祭からもうひとりスペシャルゲストが登場するのでお楽しみに。20:00には、東京タワーが会場からのカウントダウンで消灯。キャンドルの灯りだけに照らされる幻想的な空間で、ライブステージをお楽しみください。“ていねいな暮らし”が体験できるイベントほかにも、日本各地の生産者が育てた野菜やフルーツが購入できる「オーガニックマルシェ」や、オーガニック食材を使ったフードコート「オーガニックフォレスト」が登場。農家のレシピを生産者の方から教わるワークショップなど、“ていねいな暮らし”が楽しめるフェス形式のイベントで充実した一日を過ごすことができます。「100万人のキャンドルナイト」の幻想的な空間で、未来のていねいな暮らしについて考えてみませんか。イベント情報イベント名:100万人のキャンドルナイト@増上寺2018催行期間:2018年06月16日 〜 2018年06月16日住所:東京都港区芝公園4-7-35大本山増上寺電話番号:03-6832-1144 (J-WAVE 平日10:00~18:00)
2018年06月19日音楽家・坂本龍一が音楽を担当した映画をスクリーンで上映するイベント「坂本龍一映画祭」が、2018年6月4日(月)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて開催される。2017年11月に公開された坂本龍一のドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』のDVD・Blu-ray発売を記念して、坂本龍一が音楽で携わった名作映画の数々がスクリーンに帰ってくる。上映作品は、『戦場のメリークリスマス』(1983)、『シェルタリング・スカイ』(1990)、『ラストエンペラー』(1987)、『レヴェナント:蘇えりし者』(2015)に、前述のドキュエンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』(2017)、200人しか観られなかったプレミアライブの様子を収めた『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async』(2018)を加えた全6作品。各作品はそれぞれ1日限り、200席限定での上映となる。【開催概要】「坂本龍一映画祭」劇場:TOHOシネマズ 六本木ヒルズチケット料金:1,500円※「坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async」は通常2,500円で上映しているが「坂本龍一映画祭」に限り、特別価格1,500円で上映。<上映作品・上映日>■『戦場のメリークリスマス』上映日時:2018年6月4日(月)19:00~21:05 終了予定チケット申込み:■『シェルタリング・スカイ』上映日時:2018年6月5日(火)19:00~21:20 終了予定チケット申込み:■『ラストエンペラー』上映日時:2018年6月6日(水)19:00~21:45 終了予定チケット申込み:■『レヴェナント:蘇えりし者』上映日時:2018年6月11日(月)19:00~21:40 終了予定チケット申込み:■『Ryuichi Sakamoto: CODA』上映日時:2018年6月12日(火)19:00~20:45 終了予定チケット申込み:■『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async』上映日時:2018年6月13日(水)19:00~20:10 終了予定チケット申込み:
2018年05月28日アイドルグループ・V6の坂本昌行が、ミュージカル『TOP HAT』の主演を務めることが1日、わかった。同作は、ハリウッド・ミュージカル映画を代表するフレッ ド・アステア&ジンジャー・ロジャースが主演し、1936 年に日本でも公開した映画『トップ・ハット』をミュージカル化。2011年に英国で初演された。舞台やミュージカルを中心に活躍し、確かな歌唱力とダンスパフォーマンスで観客を魅了する坂本が、アステアが演じたジェリー・トラヴァース役に。ヒロインのデイル・トレモント役には幅広く活躍の場を広げている多部未華子が抜擢され、ダンス初披露となる。他、屋良朝幸、朝海ひかる、益岡徹、浅野和之といった実力派キャストが集結した。生オーケストラが奏でる音楽のもと、主人公カップルによるデュエットダンスの美しさや、燕尾服にシルクハット姿のキャストが魅せるパワフルなダンスシーンが見どころ。演出・脚色は、マシュー・ホワイトが務める。○マシュー・ホワイトコメント坂本昌行さんと多部未華子さんのような、とても才能あふれるお二人と一緒に作品が作れることをとても楽しみにしています。おニ人とも、ジェリー・トラヴァースとデイル・トレモント役としてぴったりの魅力と洗練さの持ち主です。本当に彼らと一緒に働けることを心待ちにしていますし、彼らがこの作品に独自の才能をもたらし舞台上で2人の”相性”は魔法のようだ(魅力的だ)と確信しています。坂本昌行さんは、歌、ダンス、演技のすべての分野において優れたスキルを持つダイナミックな パフォーマーです。彼は、チャーミングでカリスマ性のあるジェリーになると思います。プロ意識と専門 技術(知識)で、カンパニーを導いてくれるでしょう。彼のダンスと歌は、ステージを明るく照らし、観客は彼に恋に落ちることは疑いようがありません。品位と美を兼ね備えた多部未華子さんは、主演女優としてパーフェクトです。観客は、数多くのテレビや映画、ストレートプレイで活躍する彼女が、歌とダンスにも秀でている(堪能である)ことに感動するでしょう。素晴らしい衣裳をまとい、まるで空を飛んでいるかような彼女のダンスを見るのが待ちきれません。彼女はセンセーションを巻き起こすはずです。○坂本昌行コメント来日公演を観劇させていただいた際に、なんてスマートでお洒落なミュージカルなんだろうと思いまし た。TAPあり、ペアダンスあり、ユーモアあり、いつかはこんな作品に出られたらなと思っていたときにお話しをいただきました。この作品でジェリーとして生きられることを本当に嬉しく思います。願いは叶う! 次の願いはスタッフキャスト一丸となり、より良い作品を作り、そして日本のフレッド・アステア&ジンジャー・ロジャースと呼ばれるよう頑張りたいと思います。○多部未華子コメント今までにやったことのない本格的なミュージカルに挑戦することにしました。この作品の魅力はやはり歌と踊りなので、皆さんの足を引っ張らないように頑張りたいと思います。ただ、今は歌と踊りのことで 頭がいっぱいなので、本番までにデイルになれるようにこれから作っていきたいです。ロンドンのスタッフの皆さんも本当に素敵な方々で、楽しんで作品作りができそうな気がしています。 緊張していて不安もありますが、全力で20代最後を楽しみたいです。
2018年05月01日日本を代表する世界的アーティスト、坂本龍一。2012年から“脱原発”を掲げた音楽フェス「NO NUKES FES」を開催するなど、長年、平和活動や環境活動に積極的に取り組んできた。日本の音楽シーンを変革し続けているだけでなく、声をあげるアーティストとして、政治への向き合い方、社会問題への関わり方を模索し続けた第一人者である。そんな坂本龍一の姿勢に多大な影響を受けて始まったのが、5月26日に渋谷で開催される、音楽×アート×社会をつなぐ都市型フェス『M/ALL』だ。イベント開催に向け、『M/ALL』の運営メンバーや参加アーティスト、賛同者に取材をしていく連載の第3弾として、今回Be inspired!は、坂本龍一に独占インタビューを行なった。『M/ALL』への賛同をいち早く表明し、「職業に関係なく社会・政治に参画するのは、民主主義の基本」と言い切るアーティストは、私たちに何を語るのだろうか。Photo by Zakkubalanー坂本さんは、2012年に脱原発をテーマとした音楽フェスティバル「NO NUKES FES」を始めましたよね。なぜ、デモではなく音楽フェスを始めようと思ったのですか?デモにも個人的に行ってましたが、音楽の現場でもやろうと思ったのは、主にデモに来ない若い層にも話しかけたいと思ったからです。デモには行かないけど、音楽は聴きに行くという人は多いと思います。好きなバンドを聴きに行って、そのバンドのメンバーが一言でも、社会的問題への気づきとなる言葉を投げてくれれば、少しは問題意識をもってくれるファンの人もいるのではないかと思うからです。ー最近「音楽に社会や政治をもちこむな」という批判をよく耳にします。このような風潮をどう思いますか? そのようなことを言う人たちは、音楽の中でなくとも、社会・政治問題を話すのが嫌なのではないでしょうか。理由は分かりませんが。もう一つは、音楽家を蔑んでいるからでしょうか。職業に関係なく社会・政治に参画するのは、民主主義の基本だと思いますので、そのような人たちはまず民主主義から学んだらどうでしょう。ー資本主義的な利便性や実用性が最上の価値を持つとされがちな日本社会ですが、アートに意味や価値があるとしたら、それは私たちの人生の中で、どんな意味や価値だと思いますか?アートの価値というものは、「誰かにとって意味があるから存在価値がある」というようなものではないとぼくは思っています。ある人にとって、「それをやらざるを得ない」、「それを作らないと自分とは思えない」ぐらいに何かを作りたいという衝動があるから作るわけです。それをアートと呼ぶか、そこにどんな価値を見出すかは本人には関係ない。ましては、それがいくらになるかなど関係ない。アートの有り様とは本来そういうものだと思います。例えば草間彌生さんを見るとよく分かります。Photo by Yoshie Tominagaー今の日本社会は、もはや「リベラルvs保守」や「左vs右」といった単純な図式で語れないほど複雑になっています。特に若い世代は、差別問題や貧困問題、奨学金問題やハラスメントの問題など、先が見えない様々な社会問題を前に「生きづらさ」や「閉塞感」を抱えている人が多いと思います。このような社会である原因は何でしょうか?「みんなが生きやすい社会」はどんな社会だと考えますか?原因は一部の階層による富の収奪からきていると思います。世界中の富がますます一部の少数の者の手に集中しています。そして生産の機械化、AI化はこれから進んでいきます。当然、世界には職のない人が溢れます。これから地球は職のない何十億の人間を食べさせていかなくてはならないのです。残念ながら、このままだとますます生きにくい社会が到来してしまいます。日本も例外ではありません。本当は根本の原因を改善しないとこの現象はなくならないと思いますが、それは大変な事業になりますね。ー坂本さんの眼から、今の日本はどのように映っていますか? 坂本さんがお住いのアメリカでは2016年にトランプ政権が誕生してから、アーティストの積極的な社会的発言が目立ちます。日本のアーティストとの社会的態度の違いはなんでしょうか?こんなことを言っても生産的ではないかもしれないけれど、やはり犠牲を払って自分たちの力で民主主義を獲得してきた長い歴史をもつ国と、戦争に破れて他の国からそれをいきなり与えられた国とでは、それを守ろうという人々の意識や意志がずいぶん異なると感じます。だから、今の日本はどうしたらいいかというと、すぐ答えは出てこないのですが。ただ、ここまで憲法がないがしろにされ、民主主義の屋台骨が壊されているのだから、それを復活させる、再構築することが市民の急務で、その行為を通して民主主義が血肉化したものになっていく可能性はある。最近よく思うのですが、日本にはまだフランス革命が起きていない。こんなことを言うと歴史学者には笑われると思いますが。もう一つはフランス革命のような大変革があったとしても、人間性が変わらない限り結局、富と権力を収奪しよう、あるいは富と権力にすり寄ろうとする人たちはい続けるでしょう。それは政治体制がどうなっても同じだと思ってしまうのです。もちろん独裁制よりは民主主義の体制の方がましではあるでしょうが、根本に人間性の変革なしには同じことの繰り返しになるような気がします。Photo by Yoshie Tominagaー坂本さんは影響力も大きいので、「NO NUKES FES」をはじめ、社会的な発言をする際に、たくさんの批判や誹謗中傷を受けてきたと思います。そんな坂本さんから、「社会問題や政治に関心があるのに友人と話しにくい」と感じている若者を勇気付ける言葉、アドバイスはありますか?そんなに批判や中傷を受けたという自覚はないんですが(笑)。どうなんでしょう、ほんの少しの勇気でいいんじゃないかな。一度しかない人生なんだから、自分に嘘をつかずに生きていきたいね。自分を大切にする気持ちがあればこそ、言いたいことは言わないと。ー今回のM/ALLのコンセプトは「MAKE ALL」です。MAKE(つくる)ことは、葛藤が伴う行為でもあると思いますが、坂本さんにとってMAKEはどんなものですか?一番楽しいのは、作っている当の本人が何を作っているのか分からない状態。一番つまらないのは、青写真があってその通り完成を目指すこと。人生は即興じゃなきゃ面白くない。そして人生は決してプラン通りにはいかない。ぼくはいつも音楽を作るとき、子どもの砂遊びだと思ってやってるよ。何を作るのか自分では分からないけれど、とりあえず砂をもってみるでしょう。そして途中までいって壊してみたり。それと同じだな。ー最後に、5月26日に開催されるイベント『M/ALL』に賛同している坂本さんから、運営メンバーやアーティスト、支援する方々へ応援のメッセージをお願いします。社会は若者が作るもの。消えていく世代はそれを見守り、時に応援し、時には助言を与える程度でいいと思うよ。THE M/ALLクラウドファウンディング「音楽」「アート」「社会」をひとつに繋ぐ”カルチャーのショッピングモール”、「THE M/ALL」が渋谷で初開催! 「MAKE ALL(すべてを作る)」のマインドで、この社会をいまより少しでもマシなものにするために。クラウドファンディングを通し本イベントの無料開催を目指します。「音楽xアートx社会を再接続する」をテーマに、ミュージシャン&DJによるライブ、アートと社会問題について各分野の若手クリエイターや専門家が語り合うトークセッション、会期前日から会場に滞在するアーティストがその場で作品を作り上げていくアーティスト・イン・レジデンスなど、さまざまな企画が4つの会場(WWW、WWWX、 WWWβ、GALLERY X BY PARCO)をまたいで同時進行します。<WWW / WWW X / WWWβ>2018年5月26日(土)OPEN 15:00 / START 16:00<GALLERY X BY PARCO>2018年5月26日(土)~5月27日(日)OPEN 15:00 / START 16:00【出演者】<WWW / WWW X / WWWβ>出演アーティスト・コムアイ・BudaMunk・MOMENT JOON・odd eyes・行松陽介・1017 Muney・Gotch・Awich・田我流・Yellow Fang・テンテンコ・Maika Loubté・Bullsxxt<GALLERY X BY PARCO>出演アーティスト・中川えりな(Making-Love Club)・野村由芽(She is)・桑原亮子(NeoL)・haru.(HIGH(er) magazine )・村田実莉(アーティスト)・ヌケメ(ファッションデザイナー/アーティスト)・歌代ニーナ(マルチクリエイター)・JUN(Be inspired!)・UMMMI.(映像作家)・五野井郁夫(国際政治学者)・奥田愛基()
2018年04月26日前代未聞の整形宣言アイドルグループ「仮面女子」のメンバー坂本舞菜が29日、整形手術のための資金集めとして、クラウドファンディングをスタートさせたことを発表した。YouTuberとしても活動している坂本は同日に投稿した動画にて、過去に30万円をかけて二重形成手術を受けていたことを告白。元々は奥二重だった目元にコンプレックスがあったため、親を説得して手術に踏み切ったという。再度手術に挑む理由そして、「もっとかわいくなりたい」という想いと、自分のように容姿にコンプレックスがある女の子たちに勇気を与えたいとして、新たな整形に挑む決意をしたことを明かした。坂本は次の手術にて口元のほくろと目のクマの除去、涙袋の形成と、二重の幅の調整を検討していると話し、手術前からダウンタイムの様子まで一部始終を動画にアップするという。アイドルならではのリターン資金源として設置されたクラウドファンディングの目標金額は、600,000円に設定されている。リターンとしては、サイン入りチェキや直筆の手紙、本人からのメッセージDVDのほか、YouTube動画への出演などが用意された。坂本は「全てを公開することで私と同じコンプレックスを持っている女の子たちに一歩踏み出せるようなきっかけになりたいと思っています。どうしてもやり遂げたいです。どうか応援よろしくお願いいたします。」(クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」より引用)と、この整形手術にかける強い想いを綴っている。(画像はTwitterより)【参考】※坂本舞菜Twitter※CAMPFIRE「アイドル生命をかけ、整形し人生を変えたい。」※YouTube「整形します。人生を変える決断をしました。」
2018年03月31日(写真:アフロ) いよいよ開幕した平昌五輪!そんななか注目されているのが坂本花織選手(17)だ。昨年末の全日本選手権で準優勝し、1月の四大陸選手権では初優勝!勢いそのままに五輪へ挑んでいる。そんな女子フィギュア界の新星の原点を追った――。 兵庫県神戸市で3人姉妹の末っ子として生まれた坂本。父は警察に勤め、母は専業主婦。年の離れた姉2人はすでに社会人だという。坂本が通っている美容室で働くAさんは言う。 「いつも周囲を笑わせてくれる、明るい子。私がカットをしているとき、いつも鏡ごしに“変顔”をするんです(笑)。お母さんには『そんな顔ばっかりして!』と怒られていますね。でも海外の試合ではそれが生きているみたいです。というのも言葉が通じなくても、彼女は変顔で笑いを取れる。そうすることで、海外の選手とすぐ友達になれるそうです」 そんな天真爛漫な坂本。その“個性”を伸ばしてくれたのは、家族だった。 「フィギュアスケートはお金がかかります。その資金を家族一丸となり捻出していました。お父さんはもちろんの、お姉ちゃん2人も働いて花織ちゃんを支えていました。お母さんは専業主婦ですが、いつも花織ちゃんについて支えていました」(近所の住民) 実際、Aさんは母の苦労をこう振り返る。 「花織ちゃんは本格的にフィギュアを始めた当初、大阪まで早朝練習に通っていました。その後で神戸へ戻って学校に行き、放課後は再び大阪で練習。お母さんは毎日、送り迎えに奔走していました。思えばあのころのお母さんは、いつも目を充血させていました。ほとんど睡眠もとれないほど大変だったのだと思います」 中学までは試合に付き添っていた母だが、坂本が高校生になると“自立”を促すように。 「中学卒業直前、お母さんから『あの子が高校生になったら、1人で試合に行かせたい。でも、そうなるとメークも自分でできないとダメ。だから、あの子にやり方を教えてくれませんか?』と頼まれたんです。レクチャーしているときも、お姉ちゃんが『後で見返すことができるように』と言ってビデオ撮影をしていました。そんなときでもあの子は“変顔”をして、お姉ちゃんに『こらっ!やめなさい!』と怒られていましたね(笑)」 Aさんは、最後に期待を込めてこう語る。 「彼女がどこでも変顔になれるのは、見方を変えると“物おじしない性格”だということ。大きな試合でも、緊張したりナーバスになったりすることがない。いつも平常心でいられるんです。だから花織ちゃんならきっと五輪のような大舞台でも、普段の試合と同じように見事な演技を見せてくれるはずですよ!」
2018年02月19日(写真:アフロ) 平昌五輪の女子フィギュアでいま注目を集めている坂本花織選手(17)。11日からの団体戦を終了、21日からシングル戦に突入する。 ここ最近の日本女子フィギュア選手にはなかった“高く遠く跳ぶジャンプ”を武器に突如、彗星のごとく現れた坂本。昨年末の全日本選手権で準優勝して代表入りを果たすと、1月の四大陸選手権ではみごと初優勝!勢いそのままに五輪へ挑んでいるのだ。 そんな女子フィギュア界の新星は、いかにして誕生したのだろうか。兵庫県神戸市で3人姉妹の末っ子として誕生。父は警察に勤め、母は専業主婦。年の離れた姉2人は、すでに社会人だ。家族の支えを受け、幼いころからフィギュアや水泳、ダンスなどの習いごとをしてきた坂本。4歳から通っていたイトマンスイミングスクールの羽谷明美コーチは言う。 「フィギュアと同じ時期に始めたそうですが、彼女は水泳のセンスも抜群。選手専門のコースへの推薦がコーチから出てくるほどでした。他の子が四苦八苦するようなことも、彼女は自然にできてしまうんです。でも器用というわけではなく、壁にぶち当たることも。そんなときでも決してあきらめず、クリアするまで努力を続けるような子でした」 彼女の天真爛漫さは、いつも周囲を惹きつけていたという。羽谷コーチがこう振り返る。 「彼女は、気がつくと輪の中心でリーダーシップをとっているような子でした。目立つようなことをするわけでもないし、『私が!』と手をあげるわけでもない。でもいつの間にか、みんながついていくんです。あの明るい性格と、面白いキャラクターがそうさせているのだと思います。それに年下の子が泣いていると、彼女はそっと近づいて声をかけてあげていました。そうしたさりげない優しさがあるから、みんな好きになるのでしょうね」 坂本は中学卒業まで12年間、通い続けた。水泳で培った空間認識能力があの高いジャンプを生み出し、身についた持久力が終盤になっても衰えない演技を生み出したのだろう。 4日には決戦の地、韓国に降り立った坂本。四大陸選手権での初優勝について聞かれると、力強くこう語っている。 「この勢いのまま、いこうと思う――」 女子シングルでミラクルを起こすことができるのか。今から目が離せない。
2018年02月19日サザビーリーグが運営するAfternoon Teaは、ネコ好きクリエイターとともにネコへの偏愛を発信するプロジェクト「Cat’s ISSUE」とのコラボレーションによる「Cat’s NapTime Produced by Cat’s ISSUE」を2月8日から順次発売します。■”FLORIST Cat’s NapTime”を舞台に、ネコが大切な人へ花を贈るストーリー今回は、「FLORIST」がテーマ。“FLORIST Cat’s NapTime”を舞台に、ネコが大切な人への想いを伝えるために花を贈るストーリーを展開。アフタヌーンティー・ティールームでは新作の紅茶・お菓子・パンのほか、立体的なネコ型のチョコレートなど、ネコと過ごす幸せなティータイムを提案するCat’s NapTime限定商品を2月8日から先行発売します。アフタヌーンティー・リビングでは、まるでネコがそこにいるかのような立体的な陶器のアイテムなど、バリエーション豊富な新作アイテムを2月15日から展開します。同日から発売を記念したプロモーションもスタートします。“FLORIST Cat’s NapTime”のストーリーを描いたミニ絵本のノベルティやARムービーが楽しめる限定ショッパーも登場。2月22日の「ネコの日」を盛り上げる企画も予定しています。※Cat’s NapTime商品の収益の一部は、「Cat’s ISSUE」を通して動物愛護団体に寄付され、犬猫の保護活動のために役立てられます。■商品の一例フルーツフロートティー ローズストロベリー1,300円税込(税込)ローズを散りばめたストロベリーフレーバーティーにストロベリーのドライフルーツを浮かべて楽しむ、見た目にも華やかなセットです。ティー&スイーツ キャッツエディション600円(税込)坂本美雨さんの愛猫「サバ美」を描いたポストカードと、アフタヌーンティーの定番の紅茶、クッキーのセットです。パッケージの点線を切り離すとポストカード(定形外)としても使えます。■2月15日〜「Cat’s NapTime Produced by Cat’s ISSUE」 発売記念プロモーション対象のCat’s NapTime商品3000円(税込)以上ご購入のお客様には、今回のストーリーを楽しめるミニ絵本(非売品)を先着でプレゼントします。「FLORIST Cat’s NapTime」のストーリーを綴ったミニ絵本には、イラストレーター・谷口真由美さんによる、さまざまな想いを込めて花を贈るネコ達の姿が花言葉とともに描かれています。対象店舗:Afternoon Tea TEAROOM/ Afternoon Tea BAKERY/Afternoon Tea Love&Table/ Afternoon Tea TEASTAND/Afternoon Tea LIVING/Afternoon Tea GIFT & LIVING/Afternoon Tea HOME & LIVING(お問い合わせ先)Afternoon Tea公式サイトお問い合わせ
2018年01月27日「ネコノミクス」なんて言葉が話題になるほど、猫人気が盛り上がっていますね。猫を飼いたい女性も増えていると思いますが、「猫を飼うと婚期を逃す」なんて言葉を聞くとちょっと身構えてしまうことも。実際のところ、猫を飼うと縁遠くなるのでしょうか?そこで今回は、「猫好きな女性」にまつわる惑星配置をご紹介!占いサイト『前世からの約束』の監修者である占い師・波木星龍先生に、ホロスコープ(生まれたときの惑星の配置図)から「猫好きな女性」の性格や恋愛傾向を検証していただきました。■猫好きな女性の恋愛・精神的特徴猫を飼っている著名人を実際に調べてみると、神経の過敏さ、生活のユニークさ、それに恋愛面での不可思議さが共通していることに気付きました。これらは、その人に素晴らしい才能をもたらす半面、その独自生活への干渉を嫌うとか、恋愛や婚約にあいまいさをもたらすようでした。・水星と天王星との90度アスペクトこのアスペクトは、神経の過敏さと或る種の霊感をもたらすもので、その鋭い閃きを仕事の上で生かしている人が多いのが特徴です。実例を挙げると、漫画家・大島弓子さん、タレント・デヴィ夫人、エッセイスト・室井滋さん、女優・藤原紀香さんなどです。・水星と天王星との150度アスペクトこのアスペクトも多く見かける配置で、ミュージシャン・坂本美雨さん、元AKB・前田敦子さん、タレント・ダレノガレ明美さんなど「超猫好き」が揃っています。・月と天王星のアスペクトこのアスペクトには、ユニークな生活感覚や家族感覚を持つといった特徴があります。モデル・小嶋陽菜さん、女優・杉本彩さん、女優・とよた真帆さんなどがそうです。奇妙なことに、本当に「猫好きな女性」は、その顔貌もいつの間にか猫に似てくるから不思議です。よく「猫を飼っている女性は婚期を逃す」と言われます。アメリカでは「キャットレディ」とは“独身女性”という意味でも使われているようです。確かに、30代後半以上で猫を何匹も飼っている女性は、よほど「猫好き」の男性とでなければ結婚は難しいかもしれません。一つには、猫は独占欲が強くて、女性の部屋に出入りする男性に嫉妬するからです。ただ家の中にこもって仕事をする女性にとって、猫は“癒し”と“閃き”を与えてくれる貴重な存在とも言えます。■多数の猫と暮らす女性に多い「女豹型」『グーグーだって猫である』作者・大島弓子一時は猫13匹と暮らしていたという少女漫画の大御所・大島弓子さんのホロスコープです。出生図の水星は天王星と90度、独創力豊かな作品群で漫画界をリードして来ました。太陽は木星と135度を形成、お金の出入りが激しい生活です。金星と海王星は0度で一体化。愛の理想と幻想の世界をさまよえる惑星配置です。■猫的感覚の鋭さを芸能活動に活かす人愛猫マミタス・ラブ!中川翔子アイドル歌手として登場し、声優、女優、漫画家としても活躍する中川翔子さんのホロスコープです。出生図の月は水星と150度、神経過敏から諸病に注意の惑星配置。水星と天王星は120度で天性のエンターテイナーで、猫から霊感を授けられています。火星と海王星の150度は南国の島とも相性が良い惑星配置です。■猫の眼のように“愛が変化”していく運命運命的な出会いから里親に…柴咲コウ実業家としての顔も持ち「柴咲ネコウ」とも名乗る・柴咲コウさんのホロスコープです。水星と天王星のアスペクトはありません。出生図の月は天王星と0度で一体化、IT企業の社長でもあります。金星は海王星と60度、婚約寸前の破局が多いかも。金星は冥王星とは0度で一体化、愛が目の届く範囲にないと落ち着きません。■あなたのホロスコープは…「猫好きな女性」は繊細でマイペースな性格を持ちやすいようですね。あなたにも思いあたる特徴はありましたか?ご自身のホロスコープをチェックしたい方は、波木星龍先生監修の占いサイト『前世からの約束』をぜひご覧ください。本格的な占星術をお楽しみいただけます。~古今東西のあらゆる占いに精通し、確かな実績と実力を持つ本格占い師~波木星龍(なみきせいりゅう)公式サイト:鑑定暦30年以上、延べ5万人以上の鑑定実績をもつ本格占い師。古今東西のあらゆる占術に精通している。対面鑑定のほかに「正統占い教室」という占い教室を主宰し、数多くの有名占い師を生み出している。『占星学秘密教本』(魔女の家BOOKS)、『江戸JAPAN極秘手相術』、『神占開運暦』、『この占いがすごい!―神聖開運占術大全〈2017年版〉』(八幡書店)など著書・監修書籍も多数。『この占いがすごい!―神聖開運占術大全〈2017年版〉』★鑑定所「波木星龍」波木星龍による本格鑑定を受けられる鑑定所です。あなたの悩める「人生&運命」と真摯に向き合い、各種の占術を通じ“最良の選択肢"をアドバイスいたします。住所:札幌市中央区南1条東7丁目2-2 ラピスアクアシティー大通1205※札幌地下鉄東西線「バスセンター前」駅10番出口から徒歩3分。▼鑑定のご予約はこちら電話:011-231-3344メール:namiki.s@jcom.home.ne.jp
2017年11月23日音楽家の坂本龍一が、第30回東京国際映画祭のSAMURAI(サムライ)賞に選出され1日、東京・TOHOシネマズ六本木で行われた授賞式に出席した。第27回東京国際映画祭より新設されたSAMURAI賞は、比類なき感性で"サムライ"のごとく、常に時代を斬り開く革新的な映画を世界へ発信し続けてきた映画人の功績を称える賞。今年は、『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞、『ラストエンペラー』でアカデミー賞作曲賞を受賞するなど、映画音楽家としても世界で名を馳せる坂本龍一が選出された。同映画祭の久松猛朗フェスティバル・ディレクターからトロフィーを受け取った坂本は、「刀の絵が描いてある」と"刀"デザインを発見。「映画に関わった最初の作品『戦場のメリークリスマス』では、役者として刀で居合いをするシーンがあり、撮影の前に居合道場に通って刀の使い方を習ったのを思い出しました」と懐かしそうに話した。また、「撮影現場でも刀を振り回して刀が曲がっちゃったり」と続け、「こういうのを持つと切りたくなっちゃうんですよね、人間って」と、やんちゃにトロフィーを刀のようにして振り回す動きも。「そんな思い出が頭をよぎって思わず振り回したくなっちゃった」と笑い、「侍という名に私がふさわしいか、大いに疑問がありますが、ありがとうございます」とネーミングと自身のギャップにやや戸惑いつつ、受賞を喜んだ。授賞式に続いて、特別招待作品として出品された坂本龍一のドキュメンタリー『Ryuichi Sakamoto: CODA』(11月4日公開)の舞台挨拶も行われ、坂本とスティーブン・ノムラ・シブル監督が出席した。なお、SAMURAI賞の第1回受賞者は北野武とティム・バートン、第2回受賞者は山田洋次とジョン・ウー。第3回受賞者はマーティン・スコセッシと黒沢清となっている。
2017年11月01日第30回東京国際映画祭において、音楽家の坂本龍一が時代を切り拓いていた映画人に贈られる「SAMURAI賞」を受賞。11月1日(水)に授賞式が行われ、坂本さんは映画『戦場のメリークリスマス』撮影時の思い出などを語った。今年で4回目を迎えるSAMURAI賞。大島渚監督作で、音楽のみならず、俳優としてビートたけし、デヴィッド・ボウイらと共演を果たした『戦場のメリークリスマス』、アカデミー賞受賞の『ラストエンペラー』、また近年では山田洋次監督作品『母と暮せば』、アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督『レヴェナント:蘇えりし者』、李相日監督作品『怒り』など、そのキャリアにおいて数々の映画音楽に携わってきた坂本さんに贈られた。■坂本龍一、『戦場のメリークリスマス』撮影時をふり返り「当時はそんな意識も高くなくて…」侍の刀をイメージしたトロフィー受け取った坂本さんは、自らに突き刺すようなしぐさを見せるなど、壇上でも茶目っ気たっぷり。「思い起こすと『戦場のメリークリスマス』では、役者として居合いをするシーンがあり、撮影前に道場に通って、文字通りの付け焼刃で刀を振り回すのを習いました。現場でも、みんな軍人の役で刀を持ってるんですが、振り回して曲がっちゃったり…(笑)。こういうのを持つと、振り回したくなっちゃうんですよ。危ないですね、人間って(笑)。いまでこそ森林保全の運動とかやってますけど、当時はそんな意識も高くなくて、撮影が行われた南太平洋の島の木をバッサバッサと切ってました(笑)」と明かし、会場は爆笑に包まれた。坂本龍一/第30回東京国際映画祭■5年にわたるドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto:CODA』について言及この日は授賞式に加えて、坂本さんに密着し、その活動を5年にわたって追いかけたドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto:CODA』の上映も行われた。坂本さんは「僕は、自分の素顔をさらけ出すとか、そういう趣味はないんです。ではなぜ撮影を承諾したのか?ひとえに監督の人柄、人間性に惹かれて、任せてもいいかなと思ったから」と同席した本作のスティーブン・ノムラ・シブル監督を称賛する。坂本龍一&スティーブン・ノムラ・シブル監督/第30回東京国際映画祭5年におよんだ撮影について「当初、監督も何か『こういうものに…』という計画があったと思うけど、だんだん収拾がつかなくなっていきました(笑)。そのうち僕が病気(※2014年7月に中咽頭癌の罹患を発表。その後、1年にわたって治療、療養を行なった)になって『やった!』と思ったでしょ(笑)。『これでドラマチックになる!』と。思ったに違いないです(笑)。計画通りじゃなく、起こることを追ってるうちにこうなって、気がついたら5年経っていました」とふり返った。坂本龍一にとって“映画音楽”とは?大島渚、ベルトルッチ、ペドロ・アルモドバル、イニャリトゥなど、これまで錚々たる名匠たちと仕事をしてきた坂本さん。改めて「坂本さんにとっての映画音楽とは?」と問われると「難しい質問だな…(苦笑)」と思案しつつ「映画にはルールはない。自分の仕事を否定するみたいですが、必ずしも映画に音楽は必要なくて、あってもなくてもいいと思っています。映画が(音楽を)必要とするかどうか?映画が主人公であり、作っているうちに、必要とされる場所、いい場所に必要とされる“音”があれば、映画音楽の役割として、最高に幸せなケースだと思います」と語った。『Ryuichi Sakamoto: CODA』は11月4日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2017年11月01日坂本龍一のライブパフォーマンスを収録した映画『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async』が、2018年1月27日(土)に全国劇場公開される。監督はドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』と同様にスティーブン・ノムラ・シブルが務める。幻のライブパフォーマンスを収録『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async』には、2017年4月にニューヨークのパーク・アベニュー・アーモリーで行われた限定ライブの様子が収められている。2日間にわたって行われた限定ライブは、各日100人ずつしか見ることのできなかった“幻の”パフォーマンスだ。「非同期的な音」を表現限定ライブは、8年ぶりに発売されたオリジナルアルバム「async」を記念して行われた。これまで映画音楽やテクノといった“同期”を前提とする楽曲を手掛けてきた坂本龍一が、「async」で表現するのは「非同期的な音楽」。通常は音を組み合わせ、調和させて音楽を形成していくが、「音」そのものを中心に据え“非同期的な”音楽を作り上げていく。ライブでは、「アンドレイ・タルコフスキー監督の架空の映画音楽を書く」というコンセプトの下、ピアノやガラス板を使って、感じるがままに「非同期的な音楽」が演奏された。「あまりに好きすぎて、誰にも聴かせたくなかった」という鮮烈なキャッチコピーで締めくくられる予告編からは、ライブならではの緊張感と、観客も坂本龍一本人も「音」そのものと集中して向き合う様子が見てとれる。ドキュメンタリーと連続でプレミア上映も2017年11月3日(金・祝)には、2017年11月公開の『Ryuichi Sakamoto: CODA』と2本連続でプレミア上映される。坂本龍一の人物像とパフォーマンスを一度に体感することが出来る機会となっている。作品情報『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async』公開日:2018年1月27日(土)角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国の劇場料金:全国共通観賞券 2,200円(税込)、当日窓口料金 2,500円(税込)均一(各種割引・招待券不可)チケット販売:チケットぴあ、イープラスオンラインチケット予約 ※11月4日(土)10:00から発売原題:RYUICHI SAKAMOTO: asyncAT THE PARK AVENUE ARMORY監督:スティーブン・ノムラ・シブル『Ryuichi Sakamoto: CODA』出演:坂本龍一配給:ライブ・ビューイング・ジャパン©KAB America Inc./SKMTDOC, LLC■プレミア上映上映作品:Ryuichi Sakamoto: CODA』『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK : async』※2作品連続上映(途中休憩なし)日時:2017年11月3日(金・祝) 19:00場所:角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、大阪ステーションシティシネマほか料金:5,000円均一※来場者には当日のみの限定オリジナルチケットホルダーをプレゼントチケット販売:チケットぴあ
2017年10月27日女優・酒井若菜さんが編集長を務めるWEBマガジン『marble』が、本と映画の総合情報サイト『BOOKSTAND』にて、創刊されました。ドラマ「木更津キャッツアイ」や「シングルマザーズ」、映画「恋の門」「白磁の人」など数多くの作品に出演する傍ら、2008年には初の著書『こぼれる』を、2016年には対談+エッセイ集『酒井若菜と8人の男たち』を刊行した酒井さんが次に挑戦するのは“編集長”。参加連載陣は、編集長・酒井さんが信頼する“女性たちのみ”で構成。その顔ぶれは、酒井さんに加え、坂本美雨さん(ミュージシャン)、佐津川愛美さん(女優)、土岐麻子さん(ミュージシャン)、西田尚美さん(女優)、西原亜希さん(女優)という多彩ぶりです。それぞれのフィールドで第一線を走り続ける女性たちが、所属事務所の枠を超え、一つのWEBメディアに名を連ねる、芸能界でも初の試みとなっています。配信は、毎月第2・第4金曜日。またコンテンツは、テキスト、画像の他、今後は音声や映像の配信も順次予定しています。詳細はサイトでチェックしてみてください!WEBマガジン『marble』価格:500円/月(税込)発行:月2回(毎月第2・第4金曜日)発行購読方法:メールテキスト版・epub版・HTML版・無料アプリ版(BOOKSTANDアプリ)の3パタン
2017年10月17日9月12日放送の「坂本美雨のディアフレンズ」(TOKYO FM)に渡辺満里奈(46)がゲスト出演、夫・名倉潤(48)との夫婦生活を語った。 ソロデビュー30週年記念のベストアルバム『MY FAVOURITE POP』を9月20日に発売する渡辺。子どもが生まれてから仕事をセーブしてきたが、長男は10歳、長女は7歳に。そのため徐々に自身の芸能活動を増やしはじめたという。 パーソナリティの坂本美雨(37)が「インスタグラムに旦那さまも登場しますね」と話を振ると、渡辺の夫・名倉潤の話題に。名倉は子どもの送迎や掃除をマメにやっており、「ツッコミなのでしっかりしてる」とのこと。 お互い「なんでも伝える」ことがポリシーとなっている名倉・渡辺夫妻。結婚当初から名倉の口癖は「俺はガラス張りだから」だったという。 もともと内気な渡辺に対し「沈んだ顔をしているとすぐ『どうしたの』と声をかけてくれる」「髪を切ったら必ず気づいて『いいね』と声をかけてくれる」という名倉。包み隠さない性格は「俺ラテン系だから」と自称するほど。 渡辺は名倉について、「なんですぐ気がつくし、すごく褒め言葉も言うから、日本人とは考えられない」と、ベタ褒めだった。 共演者から「タイ人にしか見えない」とイジられることも多い名倉。日本人離れしているのはその風貌だけではなかったようだ。
2017年09月18日ニューアルバム『天空のバンドネオン~タンゴでスタジオジブリ~』を9月27日(水)にリリースする、バンドネオン奏者の小松亮太。アルバム発のツアー『小松亮太コンサート~天空のバンドネオン~』の開催を10・11月に控える中、ジブリの映画音楽をタンゴというジャンルで紐解いた小松が、アルバムやコンサートの聴きどころを語った。【チケット情報はこちら】小松は2015年12月、東京・三鷹の森ジブリ美術館で行われたサプライズライブに登場。「天空の城ラピュタ」などジブリ作品の楽曲を自らアレンジし、披露した。当日はタンゴの本場・アルゼンチンをはじめ、台湾、中国、フランスなどから訪れた観客の反応を目の当たりに。ジブリの存在が世界各国に浸透していることを実感すると、「海外の人たちに向けて、日本人が描いたメロディーをタンゴにして聴いてもらう。新しいファンが開拓できるのでは」と考え、アルバム制作のきっかけとなった出来事であると紹介する。さらに、小松はタンゴをよく知らない日本人にもその魅力をアピールできると分析。「ジブリ音楽をジャズやポップス、クラシックでカバーしたアルバムは過去に出ていますが、タンゴでのカバーは世界初。もともと予備知識のある音楽をタンゴで聴いてもらうことで、良さに気づいてもらえたら」と期待を寄せた。イチ押しの楽曲を尋ねると、迷いながらも『さんぽ』(となりのトトロ)を挙げた小松。マーチのリズムがタンゴになるって? という問いかけには、実際の演奏で応えてくれた。傍らに置いてあったバンドネオンを奏でると、おなじみのメロディーの中にそこはかとない哀愁が。演奏に対して感謝の気持ちを伝えたところ、「うまくアレンジできるかな? って思いながら書き始めたけど、意外にハマって」とはにかんでみせる。今回のコンサートには、ボーカルとして本アルバムの制作に参加した坂本美雨と宮沢和史が登場。ラジオ共演を通じて話し声に魅力を感じたという坂本とは『風の谷のナウシカ』を、昔から親交のある宮沢とは『時には昔の話を』(紅の豚)を披露する。『さよならの夏』(コクリコ坂から)で共演したクミコはコンサートへの参加が叶わなかったが、小松は「インスピレーションで依頼して、打ち合わせもなくレコーディング。2~3回歌ってもらっただけなのに完璧で、圧倒されました!」とその歌声を称賛した。『小松亮太コンサート~天空のバンドネオン~』は、10月に新潟・愛知・大阪を周ったあと、11月20日(月)に東京・東京文化会館 小ホールで行われる。チケット発売中。取材・文:岡山朋代
2017年09月15日今年8年ぶりにソロアルバム「async」を発表した音楽家の坂本龍一が、6月3日(土)今夜放送の「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」に出演、「動的平衡」の概念を提示、生命の謎を探求する生物学者の福岡伸一と活動拠点のニューヨークで語り合う。東京藝術大学に在学していた頃からスタジオ・ミュージシャンとして活動、細野晴臣、高橋幸宏らと結成したテクノポップユニット「YMO」として発表した「ライディーン」や「君に、胸キュン。」などが大ヒット、『戦場のメリークリスマス』では音楽を手がけただけでなく俳優として作品にも出演、日本人初の英国アカデミー賞作曲賞を受賞。その後1987年公開の『ラストエンペラー』では日本人初のアカデミー作曲賞を受賞したほか、世界的な音楽賞を数多く受賞。その音楽性が国内のみならず世界で高く評価された坂本さん。2014年に中咽頭がんを公表、1年近くにおよぶ闘病生活を経て山田洋次監督作『母と暮せば』、第88回アカデミー賞で3部門の受賞に輝いたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽を同時期に手がけて復帰。昨年は芥川賞作家・吉田修一と鬼才・李相日監督、そして渡辺謙をはじめとする超豪華キャストが競演を果たした映画『怒り』の音楽を担当したのも記憶に新しい。一方、分子生物学の見地から「生命とは動的平衡にある流れである」という「動的平衡」の概念を提唱した福岡さんは、BSE問題で独自の見解を発表、生物学界だけでなく社会全体から大きな注目を集め、2007年の「生物と無生物のあいだ」がベストセラーとなった。今回は坂本さんがコンサートを行ったホールと福岡さんが研究活動を続けるロックフェラー大学で、秩序や論理の限界を知ったうえで自然を見つめ直すことの重要性と、音楽と生物学の意外な共通点についてトークを繰り広げる。最新アルバムで街の雑音などの“ノイズ”を取り込んで既製の音楽像と異なる音楽の形を提案した坂本さんと、「動的平衡」について考察するなかで論理を越えた自然の力の大きさに魅せられてきた福岡さんの2人の語り合いから見えてくるものとは!?「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」は6月3日(土)22時~NHKEテレで放送。(笠緒)
2017年06月03日映画のアカデミー賞、音楽のグラミー賞に並ぶ、演劇、ミュージカルの世界における世界最高峰のトニー賞。この度、「V6」の坂本昌行が、WOWOWにて放送される「第71回トニー賞授賞式」のスペシャルゲストとして出演することが明らかになった。6月11日(現地時間)にアメリカ・ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催される「第71回トニー賞授賞式」。アメリカ演劇界で最も権威のある賞とされており、該当期間中にニューヨークのブロード ウェイで上演された演劇、ミュージカル作品を対象に贈られる賞で、まさに1年のブロードウェイを総括するアウォード。今回、スペシャル・ゲストの坂本さんはNYを訪れ、ブロードウェイにて今年のトニー賞を賑わす最新のミュージカルを観劇しレポート。その模様は、トニー賞授賞式の事前番組「トニー賞がやってくる!#2」「坂本昌行 ブロードウェイ・リポート トニー賞直前SP in NY」にて無料放送。また、12日(日本時間)授賞式当日は、日本のスタジオに生出演し、番組での歌唱も予定されている。なお、案内役は宮本亜門と八嶋智人、スペシャル・サポーターは井上芳雄が務める。「毎年、この時期になるとそわそわします」といつもトニー賞授賞式はテレビで見ていたと話す坂本さん。「今年はなんとその番組にゲストとして初参加させていただきます。出演者のお三方とともに楽しみたいと思います」と心待ちにしていると語っている。「トニー賞がやってくる!#2」(無料放送)は5月27日(土)9時50分~「坂本昌行 ブロードウェイ・リポート トニー賞直前SP in NY」(無料放送)は6月3日(土)19時~「生中継!第71回トニー賞授賞式」(2か国語・同時通訳) は6月12日(月)8時~「第71回トニー賞授賞式」(字幕版)は6月17日(土)19時~※すべてWOWOWプライムにて放送。(cinemacafe.net)
2017年05月12日「坂本龍一 | 設置音楽展」が、東京・神宮前にあるワタリウム美術館で開催される。期間は、2017年4月4日(火)から5月28日(日)まで。「坂本龍一 | 設置音楽展」は、8年ぶりの新作アルバム『async』の世界を音と映像、インスタレーションで多角的に紹介するもの。このニューアルバムは「あまりに好きすぎて、 誰にも聴かせたくない」という坂本本人の思いをそのままに、リリース以前の試聴やサンプル盤の配布が一切行われていなかった。ワタリウム美術館では、その音の全貌が明らかになる数日後の4月4日より、独自のインスタレーションを展開する。≪会場 2F - drowning - (仮)≫では、坂本龍一の「整った環境で音楽に向き合ってもらえたら」という思いと、新アルバムが「映像喚起力の強い音響作品である」という点から、坂本龍一が最も信頼するムジークエレクトロニクガイサイン製スピーカーにて、アルバム全曲の5.1ch サラウンドを再生するインスタレーション空間を創造。さらに、長年のコラボレーターである高谷史郎(空間構成・映像)の手を借りて空間を提供する。≪会場 3F - volume - (仮)≫では、映像・音響をzakkubalanのもと、ソロアルバム制作時に多くの時間を過ごした空間を映像で抽象的に捉え、その空間が持つ環境音とアルバム楽曲の中の音素材を混ぜたシンプルな映像とで構成するインスタレーション空間を展開する。≪会場 4F - path - (仮)≫は、バイオグラフィカルなアイテムの展示や、音楽と映像の視聴ブースで、世界的に注目されるタイ出身の映画監督・映像作家のアピチャッポン・ウィーラセタクンがアルバム『async』からイメージした映像を上映。さらに、ファンとの双方向交流のための「COMMUNICATION WALL」を設置した開かれた空間となっている。来場者から坂本への質問や、作品への感想など書き込み、坂本からその質問への回答や、あらたな問いを掲示する壁を設置。他にも、複数のターンテーブル+ヘッドフォンを設置し、新アルバムも含め、坂本のソロの作品のほとんどをアナログ盤で揃え、来場者が自由に視聴するブースを整える。また、過去の映像作品なども視聴可能だ。新作制作過程にインスピレーションを与えた書籍、モノ、写真、メモ、譜面なども展示予定なので、新アルバムを待ち望む坂本ファンには、必見のイベントになるだろう。【展覧会情報】「坂本龍一 | 設置音楽展」会期:2017年4月4日(火)~5月28日(日)会場:ワタリウム美術館入場料館料:大人 1,000円/学生[25歳以下] 500円/ペア券割引:大人2人 1,600円住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6【音源情報】坂本龍一 / asyncCD:RZCM-86314 3,780円(税込)/発売中アナログ盤:RZJM-86312~3 7,020円(税込) /2017年5月17日発売収録曲:01. andata アンダータ02. disintegration ディスインテグレーション03. solari ソラリ04. ZURE ズレ05. walker ウォーカー06. stakra スタークラ07. ubi ユビ08. fullmoon フルムーン09. async アシンク10. tri トゥリ11. Life, Life ライフ、ライフ12. honj ホンジ13. ff エフエフ14. garden ガーデンアナログ盤ボーナストラック15. water state 2 ウォーター・ステート2
2017年03月11日音楽家・坂本龍一を追ったドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』が、2017年11月4日(土)に角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で公開される。5年にわたる楽曲制作に密着『Ryuichi Sakamoto: CODA』 は、2012年から5年の長期間に渡る本人への密着取材、そして膨大なアーカイブ素材から実現している。2014年患った大病を経て、過去の旅路を振り返りながら新たな楽曲が誕生するまで、坂本龍一の音楽的探求に正面から向き合った作品だ。2017年3月には、8年ぶりとなるオリジナル・アルバム「async」がリリースされたが、カメラはその楽曲制作の現場にも密着。アルバム制作の様子の一部始終を捉えた本作は、坂本龍一の最終楽章の始まりとしてスクリーン上で奏でられる。また、第74回ベネチア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に公式出品されることが決定。坂本龍一本人も2013年にコンペティション部門の審査員として参加したゆかりの深い映画祭で、日本での公開に先駆けてワールドプレミアを果たすことになった。坂本のこれまでの音楽的探究作中では、過去の坂本龍一の音への探求の描写が、積み重なるコラージュのように現在の坂本の作曲プロセスと交差。その一部始終を捉えた映像がスクリーンに映し出される。坂本龍一は、1978年に『千のナイフ』でソロデビューし、同年に細野晴臣、高橋幸宏とイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成。散解後も、音楽・映画・出版・広告などメディアを越え活動してきた。1984年には、自ら出演し音楽を担当した『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞、映画『ラストエンペラー』の音楽で米アカデミー賞ほかを受賞し、活動の中心を欧米に移行させた。こうして彼の革新的なサウンドを追求する姿勢は、世界的評価を得てきた。そして、世界に衝撃が走った2001年9月11日、米同時多発テロ。彼は、ニューヨークの自宅近くで起きた圧倒的な暴力、それが生み出す世界の不均衡と非対称を感じつつも、人間の暴力性の生物学的なルーツを追い求め、音楽の原点を探究したのだ。3.11以後には、宮城県名取市で被災ピアノと出会った坂本。自然の猛威によって水に溺れたピアノの音を聞いて、坂本は「痛々しくてその鍵盤に触れるのも辛かった」と語っていた。しかし、今ではその壊れたピアノの音色がとても心地良く感じるという。時と共にその被災ピアノの「自然の調律」の音は、サンプリングを通じて作曲プロセスの一部となり、新たな表現へと生まれ変わる。初公開となる秘蔵フィルム含む予告編予告編では、坂本の音楽的変化のきっかけにもなった、津波をかぶったピアノとの出会いのシーン、予期せぬガン告知を受けた後にこぼれた本音や闘病生活、様々な場所でを集め、それが坂本の紡ぎ出すとひとつになる様子など、“坂本龍一の今”が捉えられている。さらに、『ラストエンペラー』製作当時に坂本さん自身が撮った本邦初公開となる秘蔵フィルム、本編に盛り込まれている貴重な映像の一部も盛り込まれた。代表作にして、映画音楽家としての出発点でもある『戦場のメリークリスマス』のテーマ曲「メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス」の美しい旋律も印象的だ。【作品詳細】『Ryuichi Sakamoto: CODA』公開日:2017年11月4日(土) 角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開監督/プロデューサー:スティーブン・ノムラ・シブル出演:坂本龍一配給:KADOKAWA
2017年03月03日先日、グラミー賞にもノミネートされた世界的音楽家・坂本龍一に、2012年から5年間に渡り密着取材を行ったドキュメンタリー映画『RYUICHI SAKAMOTO DOCUMENTARY PROJECT』(仮題)が、11月に公開されることになった。3.11以後、宮城県名取市で被災ピアノと出会った坂本さん。自然の猛威によって水に溺れたピアノの音を聞き「痛々しくてその鍵盤に触れるのも辛かった」とふり返る彼は、いまはその壊れたピアノの音色がとても心地良く感じると語っている。時と共にその被災ピアノの「自然の調律」の音は、サンプリングを通じて坂本さんの作曲プロセスの一部になり、新たな表現へと生まれ変わっていく。そして、過去の音への探求の描写が、積み重なるコラージュのように、現在の作曲プロセスと見事に交差していく――。坂本さんといえば、どこか脆い幻想のようなバブルの時代、「YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)」の一員として日本のエレクトロニクスやテクノロジーを象徴するポップアイコンとなった。そして『戦場のメリークリスマス』、『ラストエンペラー』に出演、その映画音楽をも手がけ、前者では英国アカデミー賞、後者では米国アカデミー賞をそれぞれ受賞した。2001年9月11日、ニューヨークの自宅近くで起きた米同時多発テロによる圧倒的な暴力、それが生み出す世界の不均衡と非対称を感じつつ、人間の暴力性の生物学的なルーツを追い求め、音楽の原点をも探すことになった坂本さん。また、震災から3年を経た2014年3月11日には、自ら防護服を着用し福島第一原発を囲む特別警戒区を訪れ、無人の地と化した集落の残像の音にも触れる。テクノロジーに頼る現代人の営みが、自然環境を蝕み、人間の“生き場所”をも奪ってしまうことへの悲しみが、本作内における作曲プロセスの根底を流れていくかのよう。さらに、2014年7月には中咽頭がんを公表。1年近くにおよぶ闘病生活を経て、山田洋次監督作『母と暮せば』、第88回アカデミー賞で3部門の受賞に輝いたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽を同時期に手がけて復帰。まもなく3月には、8年ぶりとなるオリジナル・アルバム(タイトル未定)がリリースされる。カメラは、5年におよぶ密着の最終楽章として、楽曲制作の現場にも潜入し、その最新アルバム制作の様子の一部始終を捉える。併せて、幼少からの膨大なアーカイブ素材も劇中を彩る。大病を経て、新たな楽曲が誕生するまでの音楽家・坂本龍一の音楽的探求を、正面から描いた本作。坂本さんは、「官邸前のデモや、東北ユースオーケストラとのコンサート、がんがわかって映画制作のスケジュールに大きな変更が余儀なくされても、僕の側にはいつもカメラがあった。(監督の)スティーブンは僕に何を見たんだろう?プライベートスタジオも、自宅のピアノ室も、全てさらけ出した。こんな映画に坂本の私生活を覗くという以上の意味はあるんだろうか?果たして映画として“見れる”作品となっているんだろうか?いま、僕は完成が待ち遠しい」とコメント。一方、スティーブン・ノムラ・シブル監督は「震災後、坂本龍一さんの音楽表現がどのように変わるのか、新たにどのような曲を書かれるのか、もしそこまで密着可能であれば、何かカタルシスが生じるのではないかとの思いが、この映画を作り始めるきっかけ」とコメント。「映画を通じて、映像と共に音楽や音の魅力を表現できればと、いまも願っております。是非皆さまに劇場で音楽的カタルシスを体験していただきたく思います」と期待を込めている。『RYUICHI SAKAMOTO DOCUMENTARY PROJECT』(仮題)は11月、角川シネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年02月27日ネコへの偏愛を発信する「Cat’s ISSUE」とのコラボした「アフタヌーンティー・ティールーム」が、2月9日(木)~3月29日(水)の期間限定で“ネコのパティスリー”がテーマのカフェになる。「Cat’s ISSUE」は、SUNDAY ISSUE と、無類のネコ好きで知られる歌手の坂本美雨を中心としたネコ親戚たち(ネコを通じて生まれたつながり)が主宰するネコ好きクリエイターと共にネコへの「偏愛」を発信するプロジェクト。アーティスト、デザイナー、編集者、歌手など、様々なクリエイターたちによって開催されるイベントやネコグッズの販売を通じて、ネコの保護活動や支援なども行う。今回の「アフタヌーンティー・ティールーム」とのコラボでは、「Cat’s NapTime Produced by Cat’s ISSUE」の第3弾にあわせ、“ネコのパティスリー”がテーマのドリンクやスイーツ、フードなどスペシャルコラボメニュー5種のほか、紅茶や焼き菓子、ベイカリーアイテムなどを2月9日より順次発売する。2種類のフレーバーが楽しめるネコの大好きな毛糸玉をイメージした「コットンキャンディーティー」(890円)や、“ネコのパティスリー”のストーリーに登場するネコ型クッキーやスペシャルなコラボスイーツがワンプレートになった「キャッツ ナップタイム アフタヌーンティーセット」(1,830円、紅茶付き)など、ネコ好きにはたまらないメニューが揃う。遊び心たっぷりのメニューは、インスタ映えすること間違いなしだ。そのほか、Cat’s ISSUE ディレクターの太田メグさんの愛猫「コムタン」の肖像画に登場するクッキーを再現したネコ型クッキーとチョコレートを詰め合わせたスイーツボックスや、かわいい猫たちがデザインされた紅茶缶など、ネコ好きならずとも思わず衝動が買いしたくなるキュートなアイテムが登場する。注目は、Cat’s NapTime 限定ノベルティー。一番の目玉は、「キャッツ ナップタイム アフタヌーンティーセット」をご注文すると先着でもらえる秘密のお茶会に参加したネコたちの「ペロリ顔PINS(ピンバッチ)」。全4種類が期間を変え、ティールーム限定で登場する。この機会に、キュートなネコたちで賑やかな「アフタヌーンティー・ティールーム」へ足を運んでみては?(text:cinemacafe.net)
2017年02月02日アイドルグループ・V6の坂本昌行が、舞台『君が人生の時』主演を務めることが22日、わかった。同作は1939年、ニューヨークにて初演されたウィリアム・サローヤン作の舞台。ニューヨーク劇評家賞とピュリッツァー賞を受賞(本人は辞退)した。日本の近代演劇に大きな影響を与えた海外戯曲を新たに翻訳する、新国立劇場主催の「JAPAN MEETS...―現代劇の系譜をひもとく―」シリーズの第11弾となる。演出は同劇場の演劇芸術監督・宮田慶子、翻訳は渡辺千鶴が務める。宮田は「サローヤンの『君が人生の時』を初めて読んだのは、20代後半だったと思う。正直に白状すると、そのときは『何も理解できなかった』というのが事実だ」と述懐する。「人生の機微も陰影もわからない若造なんかには、とても理解できない『ホン』なのだ」と説明しながら、「歳を重ねるうちに、だんだんと『気になるホン』になっていった。そしてついに『やりたいホン』になり、そして、自分で手がける幸運な機会に巡り会えた」と、思い入れを語った。さらに宮田は「人間をいとおしみ、生きる喜びをつむぐことによって、不幸な時代への警鐘を鳴らす作者の想いは、知性 と誇りを切実に求めている。音楽やダンスも絡みながら、世界の縮図のような『美しい』時間が作れたら……と思う」と、作品の方向性を示した。主演の坂本は、サンフランシスコの波止場の外れにある場末の酒場を舞台に、若く美しい放浪者・ジョーを演じる。坂本は「初めて台本に目を通した時は、理解出来ない自分がいました。では、今はもう理解してるかと問われると困ってしまうのですが」と、作品の難しさに触れた。坂本は「それだけ登場人物たちの微妙な心の揺れや葛藤など、繊細なお芝居が要求される作品だと感じました」とコメントを寄せ、「心強い役者の皆さんそして演出家の宮田慶子さんと一緒に、また新たな『君が人生の時』をお客様にお届け出来たらと思います」と意気込みを語った。同作は東京・新国立劇場 中劇場で、2017年6月13日~7月2日に上演される。他、野々すみ花、丸山智己、橋本淳、下総源太朗、沢田冬樹、中山祐一朗、石橋徹郎、枝元 萌、瀬戸さお、渋谷はるか、RON×II、かみむら周平、林田航平、野坂弘、二木咲子、永澤洋、寺内淳志、坂川慶成、永田涼、一柳みる、篠塚勝、原金太郎、木場勝己が出演する。
2016年11月22日12月3日(土)より公開される吉沢悠と新星女優・増田璃子主演の映画『ちょき』。本作で、吉沢さん演じる主人公の美容師がレコードを大切に聴いていることから、映画のオリジナルサウンドトラックをレコードにし、パンフレットをレコードジャケットに封入する形で発売することになった。自然豊かな和歌山市の商店街にある美容室”HATANO”。レコードとコーヒーが好きな波多野直人(吉沢さん)は美容師を、妻・京子(広澤草)は美容室の2階で書道教室をしていた。7歳の瀬戸サキは、その書道教室に通っていた問題児だが、京子はサキを自分の娘のように可愛がっていた。直人と京子の間に子どもはいなかった。時は経って10年後、1本の電話がかかってくる。それは10年前のある事件以来、会っていなかった成長したサキ(増田さん)だった。彼女は視力を、完全に失っていた。そして直人も最愛の妻・京子を5年前に亡くしていた――。小さな街の小さな美容室を舞台に、盲目の少女と美容師のおじさんの、ていねいで、愛おしい、小さな恋の物語を描く本作。劇中、美容師の直人は、いまは亡き妻と買ったレコードプレイヤーでレコードを聴くことを大切にしているという設定があり、映画の世界観を踏襲し、サウンドトラックもレコードでの発売となった。劇中音楽と主題歌を手掛けるのは、ミュージシャンのおおはた雄一。代表曲「おだやかな暮らし」は坂本美雨、「クラムボン」など多くのアーティストにカバーされるシンガー・ソングライター、ギタリストだ。さらに、レコードジャケットに同封されるのは、劇場パンフレット。おおはたさんが『ちょき』のオフライン試写を観て書き下ろした主題歌の歌詞や、主演の増田さん、吉沢さんのコメント、さらにおおはたさんのライブに行き、劇中音楽と主題歌オファーを決めた金井純一監督とのスペシャル対談も記載。オファーに至った経緯や、作曲での苦労などが語られている。ジャケットには、ポスター同様、写真家・川島小鳥の撮りおろし写真が使用されており、レコードジャケット特有に風合いを醸し出しているのがポイント。なお、このレコードサントラ&パンフは公開劇場、おおはた氏のライブ会場などで販売予定で数量限定となっている。また、11月11日(金)20時30分ごろ~、LINELIVEのおおはたさんのチャンネルに金井監督がゲスト出演、レコードをかけながら映画談義する予定。『ちょき』は12月3日(土)より渋谷HUMAXシネマにて期間限定レイトショー公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月10日