2008年の初来日以来、毎夏に上演される公演はすべてソールドアウト。すでに夏の風物詩との呼び名も高い『ドラムストラック』が8月15日、東京・天王洲の銀河劇場で開幕した。『ドラムストラック』チケット情報今年もホットでハートフルな舞台を繰り広げている『ドラムストラック』。劇場に入ると目につくのは、木の棒を縦に組んでぐるりと取り囲んだステージに、アフリカンドラムのセット。そしてポップスなどで使われる普通のドラムセットとパーカッションだ。驚くのは、客席一つひとつに置かれた“ジェンベ”と呼ばれるアフリカンドラム。南アフリカで生まれ、2005年にオフブロードウェイに進出して大人気を博したという本作の魅力は、なんといってもキャストと観客の一体感だ。ステージにスポットが当たると、登場したのは白い民族衣装に身を包んだ女性キャストのタイニー・モディセ。ヴェンダ族の伝統音楽だというリズムが刻まれると、リードパイプに合わせて他のキャストがアフリカンダンスを踊りながら現れる。遠いアフリカの音楽なのに、そのリズムや歌声は母なる大地や動物たちの息吹を思わせ、たちまち開放的な気分になってしまうのが不思議だ。続いてタイニーがファシリテーター(ガイド役)になり、観客もさっそくジェンベにトライ。とはいえ難しいことは何もなく、簡単な英語と日本語、さらに指で「1、2」とジェスチャーを交えてこちらを無理なく誘導してくれる。人なつこい笑顔とふくよかな体型で弾むように踊るタイニーがなんともチャーミングで、気づけば客席の老若男女はジェンベに夢中になっている。演奏といってもステージの歌声とドラムに支えられたそれは、いたってシンプル。次第にヒートアップした会場全体で最後の音を一気に決めた時には、ここでしか味わえない爽快感があった。そんな楽しさがある一方で、大きな月をバックに神秘的な歌声が響き渡る場面では、心がほぐれてゆくような癒しを感じたり、闘いを表すというズールー族の雄々しいダンスに目が釘付けになったりと、アフリカの多面的な魅力もたっぷりと堪能できる。民族音楽だけでなく、平和運動に尽くした“南アフリカの父”ネルソン・マンデラへのトリビュートのコーナーや現代のロックのコーナーでは、ジャクソン5を思わせるポップスに気持ちよく体を揺らすひと幕も。夏だからこそ体ごと経験したい、ノンストップの90分である。公演は8月26日(日)まで。なおチケットぴあでは5周年限定オリジナルグッズ付チケット及び当日引換券を発売中。取材・文:佐藤さくら
2012年08月17日日本海に沈む夕日を望む絶好のビューポイントとして知られる新潟県村上温泉で、夏休み中毎日ミニ花火大会が開催される。温泉、夕日、花火と日本の夏が満喫できる。ミニ花火大会が開催されるのは、瀬波温泉海岸中央広場。開催日時は7月20日(金)~8月31日(金)までの毎日、20:00からの約10分間だ。荒天の場合は中止になることもあるので注意が必要。瀬波温泉は明治37年、石油採掘中に噴湯し、開湯100年を超える。ナトリウム・塩化物泉で、神経痛、関節痛、切り傷、肩こり、冷え性などの症状に効能がある。環境省が2006年に選定した「日本快水浴場100選」に選ばれている海岸からは、佐渡島の大佐渡山地、小佐渡山地、粟島、角田山、弥彦山の島影や山並みを見渡すことができる。その素晴らしさは、昭和12年に歌人の与謝野晶子が瀬波温泉を訪れ、景色の美しさに一日で45首の歌を残したほどだ。日本海に沈む夕日を望む絶好のビューポイントとしても知られていて、海岸沿いのロマンティックな雰囲気から「恋人の聖地」に認定された。足を伸ばせば諸上寺公園、神様が石の船でこの地に漕ぎ着けた伝説がある石船神社とみどころが多い。石船神社は椿を主とする社叢(しゃそう)が県の天然記念物となっている。また付近には源泉やぐらが立つ噴湯公園があり、卵を用意すれば瀬波温泉の熱い源泉で温泉たまごも食べることができる。噴湯公園から山を登ると伊夜日子神社がある。瀬波温泉にはこの地の守り神である龍がキツネの姿となって人々に会いに来たという「龍神伝説」が伝えられており、伊夜日子神社の龍神の鐘を鳴らすと幸せになれると言われている。春には「瀬波温泉コンコンまつり」、秋には「瀬波大祭」があり一年を通して楽しめる。●アクセス JR村上駅から新潟交通バス岩船方面行きで7分、バス停・瀬波温泉下車 日本海東北道中条ICから国道113号・345号経由25km 【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月03日藤田観光が運営する椿山荘では、初夏の風物詩「ほたるの夕べ」に合わせ、ホタルの飛翔を予測するカウントアップを4月18日より開始した。ホタルの幼虫は、桜が散った後、初めて降った雨の夜に水中から陸へ移動し、その日から積算した1日の平均気温が累計「500℃」になったころに飛翔すると言われている。本年は4月18日より4月25日までに105.9℃に達し、4月26日現在でホタルの飛翔まであと394.1℃となった。5月中旬から6月はゲンジボタル、6月後半からはヘイケボタルの幽玄な光を楽しめるという。椿山荘では、ホタルの飛翔に合わせ、5月19日~7月16日まで、「ほたるの夕べ」を開催する。庭でのホタル観賞とともに、ディナービュッフェや各レストランにてホタルをイメージしたオリジナルメニューを用意。さらに、天候にかかわりなく間近でホタルの光を楽しめる室内ビオトープの設置や、射的や駄菓子屋など、庭園のホタルと併せて古き良き昭和の時代を体験できる「ほたる沢の夕暮れ広場」も設置する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月03日1986年に発足し、今年で26回目を迎える仙台の冬の風物詩、『SENDAI 光のページェント』が今年も12月2日(金)より開催される。暗い冬の夜空に光を灯すことで、「小さな光を見て心から美しいと感動したい」「ページェントのあかりの温もりや落ち着きが市民の心を豊かにし、さらに活気あるまちづくりを」と始まったこのイベント。今年は3月に発生した東日本大震災を受け、「鎮魂の光」「命の光」「復興の光」「夢と希望の光」と特別な想いを込めての開催となる。毎年、企業の協賛や街頭募金活動など、幅広い層からの協力で成立してきたこのイベントだが、今年はさらに、LED電球を保管していた倉庫が津波の被害に遭い全損という難局にも直面している。それでも「被災地として復興への希望の灯りをともしたい」との思いがあり、「光の和、想いをひとつに!」のスローガンのもと、今年の開催が決定した。開催は12月2日(金)から31日(土)まで。毎日17時30分から22時まで(31日のみ23時まで)、定禅寺通・東二番丁通~市民会館前の区間がライトアップされる。なお、チケットぴあではこのイベントを支援する募金を一口1000円で受け付けている。
2011年11月16日仙台の秋の風物詩『仙台クラシックフェスティバル』。今年は東日本大震災の影響で開催の見送りも検討されていたが、音楽の力で復興を願う人々の熱意で開催が決定。仙台市出身のピアニスト・小山実稚恵、ヴァイオリニストで元仙台フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスター・西江辰郎、仙台市長・奥山恵美子が登壇し、7月28日東京都内で記者発表が行われた。『仙台クラシックフェスティバル』は、クラシック音楽をもっと気軽に子どもも大人も初心者も家族そろって楽しめるものにという趣旨で仙台市が2006年に創設。1公演45分~60分、無料公演も多数開催され、仙台市民からは『せんくら』の愛称で親しまれている秋の風物詩で、例年3万人を越える来場者が訪れる。東日本大震災で『せんくら』の会場となるホールも被害を受け開催が危ぶまれていたが、小澤征爾、徳永二男、小山実稚恵、菅英三子を中心にした『せんくら発起人会』と、これまで『せんくら』の趣旨に賛同し出演を重ねた音楽家らから仙台に音楽を届けたいという熱い思いが寄せられ、50組366名の出演が決定(7月28日現在)。アーティスト、市民ボランティア、音楽愛好家などの音楽の力を信じる思いを集結し、『音楽とともに、前へ』をテーマに復興に向けて希望と勇気を感じられる音楽祭として開催される。仙台市出身で世界的に活躍するピアニスト・小山実稚恵は、今年が『せんくら』初出演。東北の被害に口では言い表せられない衝撃を受け、普段の生活ができると言うことの大切さを嫌と言うほど感じたと明かし、「市民が楽しみにしていて、普段の生活プラスアルファの部分で行われていた『せんくら』が今年もできて本当によかった。『せんくら』に駆けつける人たちが、自分のリズムを取り戻せるきっかけになれば」と語った。また、仙台フィルとの共演でラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を披露すると発表。「(この曲は)ラフマニノフの復活の気持ちがこもった、(ラフマニノフが)ラフマニノフらしい歩み方を始める事ができた作品なので、復興のこの時にピッタリだと感じた」と演奏にかける思いを語った。新日本フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターであり、2005年3月まで約4年間・仙台フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスターを務めた経験を持つ西江辰郎は、被災地はまだまだ大変な状況だと訴え、「元気な僕らが現地に行って希望を持てる演奏をする事で被災者の心が強く保たれるのであれば、参加させていただきたいと強く感じた」と時折、涙に言葉を詰まらせながら語った。西江辰郎は、仙台フィルのメンバーと結成したセレーノ弦楽四重奏団で演奏を披露する。『仙台クラシックフェスティバル2011』は、9月30日(金)から10月2日(日)の3日間、仙台市青年文化センター、エル・パーク仙台での有料公演に加え、地下鉄駅構内や市街地のオープンスペースなどでの無料公演が実施される。チケットは8月18日(木)10:00より、チケットぴあにて発売。
2011年07月29日