どんな人でも経験するものといえば、子ども時代。とはいえ、そんなかけがえのない時期に得た感情も、大人になると忘れがち。そこで、初心に返らせてくれるオススメのドキュメンタリー映画『子どもが教えてくれたこと』をご紹介します。今回はこちらの方にその舞台裏を教えてもらいました。それは……。アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン監督!【映画、ときどき私】 vol. 177自身も2人のお子さんを病気で亡くされた経験のある監督が密着したのは、病と闘いながらも精一杯楽しく生きる5~9歳までの5人の子どもたちです。まずは誰もが愛さずにはいられない子どもたちを紹介!肺動脈性肺高血圧症のアンブル(写真・左上)は、お芝居が大好きで、明るく活発な少女。肺動脈と肺、心臓の機能に問題があるため、少しの運動でも息切れしてしまう。薬剤を定期的に注入するポンプの入ったリュックをつねに携帯中。神経芽種のカミーユ(写真・左下)は、サッカーが大好きで、あふれる笑顔が印象的な最年少の5歳児。神経芽種とは小児がんのひとつで、神経の細胞にできるがんのことを指しているという。腎不全のイマド(写真・右上)は、独特なジェスチャーと話し方をするちょっと大人びた男の子。慢性腎臓病から腎不全になり、腹膜透析をしている。オシッコすることが禁止されているため、水を飲むことができない。表皮水疱症のシャルル(写真・真ん中下)は、肌がとても弱いため身体を包帯で覆っている。平日は病院で過ごし、週末は自宅で過ごす日々。病院では、親友のジェゾンといつも楽しく遊んでいる。胸腔内の交感神経節から発症した神経芽腫を患うテュデュアル(写真・右下)。3歳のときの腫瘍摘出手術が原因でグリーンとブラウンという左右で異なる眼の色を持っている。学校に行くことが何よりの目標。とにかく個性豊かな子どもたちはみんな魅力満載で、観ているこちらも思わず笑顔になってしまうほど。そこで今回は、監督に子どもたちとの感動エピソードなどをお話いただきました。撮影の主導権を握っていたのは子どもたち―病気に苦しむ子どもたちが主人公ではあるものの、お涙頂戴映画になることなく、勇気と希望をたくさんもらえる作品でしたが、撮影する際に意識したことは何ですか?監督まずは「子ども目線である」ということは気をつけたわ。だから、精神的にも肉体的にも彼らに伴走するような感じで撮影していったのよ。それから、前もって「ああしようこうしよう」と考えずにすべて受け身で密着するようにしていたわ。―とはいえ、撮影中に躊躇したり、難しかったりしたことはありませんでしたか?監督具合が悪いときの子どもたちは撮れなかったし、もちろん難しいこともあったわ。でも、たとえば表皮水疱症のシャルルなんかは、私たちが躊躇して撮るつもりがなかった入浴シーンも、自ら招き入れてくれたの。つまり「そこから逃げるべきではない」ということを伝えてくれたのよ。だから、今回の撮影で私たちが無理強いしたことは一切なくて、どちらかというと舵をとっていたのは子どもたち。なぜなら、「ここは撮っていいよ」とか「具合が悪いから出ていって欲しい」ということをちゃんと言える子たちだったからよ。私のほうがストレスや不安に襲われるんじゃないかと撮影前は思っていたけれど、そういうものは、彼らの私への信頼感がすべて取り去ってくれたわ。―ご自身の経験上、病気の子どもたちや家族と向き合うことがつらいと感じる瞬間もあったのではないかと思いますが、それでもこの作品を完成まで支えた原動力は何ですか?監督まず私はこの子たちと接しているときに、「病気の子どもたち」という意識はなかったわ。なぜなら、私にとっては「子どもにただ接している」という意味合いのほうが強かったから。それに、もし私が病気のほうに神経を集中させていたらつらくて、撮れなかったかもしれないわね。でも、「病気の」という形容詞句を外したとしても、この子どもたちの素晴らしさというのは変わらず伝わっていたと思うわ。子どもだちが初対面で起きた感動の瞬間とは?―今回、撮影中に彼らの交流はなく、子どもたちが実際に顔を合わせたのは、撮影後の試写会だったとのことですが、その時の様子を教えてください。監督それはすばらしい瞬間だったわ!ただ、実は私はすごくストレスを感じていたの。というのも、その日は彼らに初めて見せるときだったから、「どう思うんだろう?」というプレッシャーがあったのよ。でも、子どもたちはすごく感動してくれて、ゲラゲラ笑ってもくれたわ。そして、男の子はみんな「アンブルがすっごくかわいい!」とも言ってたわね(笑)。あと、何といってもイマドが本当におもしろかったわ。というのも、試写を観終わったあとに立ち上がると、シャルルのところに歩いていったの。そして、「君がシャルルくん?こんにちは、ぼくの友だち!いままで会ったことはなかったけど、この映画を通して僕たちは同じものをシェアしているよね」と言って強くハグしたのよ!―ステキなエピソードに、想像するだけで込み上げてくるものがありますが、映画のなかでも彼らにはさまざまな可能性を感じさせられ、心を揺さぶられました。監督本当に彼らはあの歳で、もうすでにこれだけの素晴らしいことをやっているのよね。だから、この先ものすごいキャリアを積まなかったとしても、彼らの人間的な素晴らしさには変わりないわ。でも、いつも周りを説得させるイマドは、将来大統領になるかもしれないわね(笑)。―確かに、あのパーソナリティならあり得ると思います!もし、イマドが大統領になったらこの映像はすごく貴重なものになりそうですね。監督そうね。ただ、映画のなかで「ぼくはオシッコしないんだ!」って言ってるシーンが何度も流れちゃうんじゃないかしら(笑)。でも、いまはお父さんからの腎臓移植が無事に終わって、オシッコもできるようになったのよ。だから、手術の数か月後にイマド会いに行ったとき、2人だけの会話のなかで「オシッコができるようになって気持ちいい?」って聞いたんだけど、今度は「面倒くさい」って言ってたわ(笑)。子どもでも一人前の人間として扱うのがフランス流!―劇中で驚いたのは、子どもたちが自分の病状や治療法についてすべてをきちんと理解していることですが、フランスでは病気であるなしに関わらず、子どもとは同等な向き合い方をしているのですか?監督20年くらい前に、子どもを一人前の人間として扱うことを推奨した心理学者がいて、そのあたりから変わってきたので、どちらかというと最近の傾向といえるわね。つまり、病気の子どもでもひとりの人間として治療に参加させるということ。それは、ひとりの大人として扱うというのではなく、ちゃんと理解できるひとりの人間として扱うということね。というのも、子どもというのは本能的に理解できることもたくさんあるし、学んでいくものなのよ。だから発展途上の人間というわけではなくて、学んでいる途中の人間。それに、子どもだからといって、彼らに真実は隠し通せないものなのよ。ーでは、監督が子どもの頃とはだいぶ違うということですか?監督そうよ、私が子どものときはこんな感じじゃなかったわ。だって、私は4歳の時に頭を切ってしまったことがあったんだけれど、局所麻酔もしないで頭を縫われてしまったのよ!すごく痛かったし、いまでもよく覚えているくらい。お医者さんは、私が小さいからわからないと思って、「痛くない、痛くない」と言うんだけど、当然痛いわよね(笑)!いまだったらそんなことはないし、未熟児くらい小さな子でも、具合が悪いサインがどういうものかきちんと見わける医療ケアの体制がちゃんと整っているくらいよ。力強い子どもたちの言葉に生き方を見直さずにいられない―そして、何よりも印象的なのは彼らから出てくる名言の数々。大人のほうがドキッとさせられる瞬間が多かったですが、印象に残っている言葉を教えてください。監督ひとりずつに名言があったから選ぶのは難しいけど、彼らのような言葉を大人は言う勇気を持っていないものなのよ。というのも、子ども時代というのは人生をすごくシンプルにとらえることができるわよね。おそらく私たち大人も子どもの頃は同じように考えられていたと思うんだけど、大人になって忘れてしまっているのかもしれないわ。だから子どもたちの話を聞くと、「いまと違う生き方をしようかな」と私たちにも思わせてくれるのよ。たとえば、テュデュアルの「幸せになることを遮るものは何もないんだよ」なんて言葉を大人は言えないわよね。あとは、アンブルの「うまくいかないときもあるけど、私を愛してくれる人は近くにいてくれる」というのも強い言葉だと思ったわ。当然、私たち大人も生きていればつらいこともあるし、問題が立ちはだかるとどうしていいかわからなくなることもあるけれど、自分を愛してくれる人に会うだけで気持ちが安らぐということもあるわよね?だから、彼女が言っていることは正しいと思ったわ。―日本語タイトルの『子どもが教えてくれたこと』の通り、私もいろんなことを学ばせてもらいましたが、監督が子どもたちから教えられたことは?監督私自身の子どもからも、彼らからも教えられたのは、とてもシンプルで「人生を愛すること」。学んだというか、もう一度思い出させてもらったという感じね。つまり、人生にはいっぱいつらいことがあって、それは避けられないけれど、そういう試練や苦しいときに自分がどう対応していくかという方法は自分で選べるんだということよ。―最後に、ananweb読者へのメッセージをお願いします!監督みなさんも昔は子どもだったわけだし、この作品は誰が観ても何かを感じられる映画になっているので、ぜひ多くの方に観て欲しいと思うわ。とにかく、伝えたいのは「自分の人生と瞬間瞬間を愛しましょう」ということね。あとは、悲しいときは泣けばいいし、うれしいときは笑えばいいのよ。子どもたちこそ “人生の先生”!いまを生きることの大切さを頭ではわかっていても、大人になると、つい言い訳をしてなかなか実行できなかったりするもの。そんなときこそ、小さな体で一生懸命生きる子どもたちの生きざまを見れば、誰にとってもいまのこの瞬間がどれだけ大事で愛おしいものかを実感するはずです。心を奪われる予告編はこちら!作品情報『子どもが教えてくれたこと』7月14日(土)より、シネスイッチ銀座 ほか全国順次公開配給:ドマⓒIncognita Films-TF1 Droits Audiovisuels
2018年07月12日5人の子どもたちの日常を、ありのままに映すドキュメンタリー映画『子どもが教えてくれたこと』が7月14日(土)に公開されます。主人公である5人に共通するのは、大きな病を抱えていること。そして、毎日を精一杯生きていること。治療をしながら、まっすぐに生きる彼らが気づかせてくれるのは、自分の人生を愛することの素晴らしさ。思いどおりにいかない育児を嘆く私たちに“必要な何か”をそっと教えてくれます。■娘を病気で亡くした女性が撮る“子どもの生きる力”監督は、自身の子どもを病気で亡くした過去があるフランスの女性ジャーナリスト・アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン。自らの経験をもとに、子どもの持つ力を映し出した本作は、フランスで23万人を動員する大ヒットとなりました。主人公は、お芝居が好きなアンブル、サッカーの練習に勤しむカミーユ、大人びたしゃべり口調が印象的なイマド、親友の少年と病院を駆け回るシャルル、植物に詳しいテュデュアルの5人。それぞれ治療を続けながら、毎日を力強く生きている5歳~9歳の子どもたちです。映画を撮る際、監督は「似たような環境で暮らす子どもたちではなく、住む場所もバックグラウンドも異なる子どもたちを映し出したい」と願い、たくさんの子どもたちと会うことから始めました。つまり登場するのは、まったく違う場所で、違う病と闘いながら、異なる人生を歩む子どもたち。そんな彼らに共通するのは、自分の病を受け入れ、ポジティブな毎日を送っていること。劇中にナレーションはなく、自身の病状についても子どもたちの口で語られます。けれども彼らは決して悲観的ではなく、淡々と、時にはユーモアを交えて病気について伝えてくれる。大人である私たちが想像する以上に、子どもたちはたくましく、生きる力に満ちあふれているのです。■子ども目線で見つめる、ありのままの日常子どもを主人公としたドキュメンタリー作品は、親、医師、教師といった大人目線も含めて描かれる作品が多いなか、この『子どもが教えてくれたこと』は終始、子ども目線でストーリーが進みます。誇張するわけでも、押し付けるわけでもなく、ただただナチュラルに子どもたちの日常を映し出すのです。それは、病状についても同じ。仲間と力強く走り回り、とびきりの笑顔がスクリーンを彩る一方で、思わず目を背けたくなるような治療の現実までも描かれます。なぜなら、それが彼らの日常であるから。つらい治療に顔をゆがませ、涙する子どもたちの姿には、子を持つ親であればいたたまれない気持ちになることは避けられません。けれども病気と向き合いながら、自分のできること、やりたいことを存分に楽しむ…。そんな彼らの人生は清らかで、私たちに“今を生きることの喜び”をやさしく教えてくれるのです。■子どもたちを支え、支えられる家族たち映画には、子どもたちの周囲にいる仲間や友人、家族も登場します。とはいえ、両親に子どもの病気についてインタビューするシーンなどはなく、子どもとの関わりがさらりと映るのみ。ここでも、あくまで子ども目線です。だからこそダイレクトに伝わるのが、子どもたちが持つ“愛にあふれた思いやり”の心。とりわけ、イマドが父親に「(移植手術をすれば)病院にもこなくなって、パパを疲れさせずに済む」と無邪気に話すシーンには、なんとも言い表せない複雑な感情が込み上げます。監督はこの映画を制作するきっかけについて「病気の子どもを持つ家族は、子どもたちの生き方に勇気づけられ、支えられているんだ、ということをひとつの作品として描きたい」と語っていますが、大きな愛持って生きる子どもたちは、家族を支える特別な存在であることは間違いありません。そしてそれは劇中の子どもたちに限らず、私たちの横で泣き、笑い、時にはママを困らせる、すべての子どもたちにいえることではないでしょうか。■「愛してくれる人たちがいれば 幸せ」心に刺さる言葉の数々劇中にちりばめられた、個性豊かな子ども達の言葉もまた印象的。「病気だからって不幸なわけじゃない」「死んじゃったら、その時はもう病気じゃない」「うまくいかないことがあってもなんとかなるわ。それが人生よ」…子どもたちの飾らない言葉は、達観しているようにも感じる一方で、純粋すぎるほどに純粋です。「悩みごとは脇に置いておくか、つきあっていくしかないの。愛してくれる人たちがいれば、幸せだわ」――。弱音を吐くこともある、つらいと嘆くこともある。それでも、自分自身の人生を愛し、エネルギッシュに生きる彼らの一言一言は、私たちの心にストレートに響きます。『子どもが教えてくれたこと』が伝えるのは、「病気の子どももがんばっているのだから、あなたもがんばらないと」そんな安直なメッセージではありません。病を患いながら生きる彼らには、たくさんの制限があることは事実。けれども、彼らが生きる世界はとてつもなく広く、大きな希望が広がっています。豊かに生きるというのはどういうことなのか。彼らの生きる姿を目にしたら、自身の心から湧き出す勇気、希望、愛情、幸福、感謝…たくさんのものが詰まった涙が、頬を伝うかもしれません。そして、何ものにも代えがたい尊きわが子を「愛してる」と、心の底から抱きしめたくなるはずですよ。映画『子どもが教えてくれたこと』主人公は、病気を患う5人の子どもたち。治療を続けながらも、彼らは毎日を精一杯生きている。家族とのかけがえのない時間、学校で仲間達と過ごすひと時。彼らが発する言葉、そして生き方は、観る者を勇気づけ、パワーを与えてくれる。公開情報:7月14日(土)シネスイッチ銀座 ほか全国順次ロードショー公式サイト:
2018年07月12日8月31日は「野菜の日」。トマトやピーマン、ゴーヤなどの夏野菜がおいしい時期ですが、どれも子どもの嫌いな野菜の上位。そこで、まずは子どもに野菜に興味を持ってもらうためのテクニックを専門家が紹介。夏休みに親子でチャレンジしてみよう!●テクニック1~干してみよう~切り口が面白い!どんどん形が変わるよ野菜を包丁やピーラーで薄く切って、オーブン用の網や揚げものザルに並べます。天気がいいと1日でも相当乾きます。野菜が縮んで形が変わる様子を観察してみましょう。家の中で干してもOKです。また、干した野菜をカレーなどに入れて、戻っていく様子を見るのも楽しい!料理のお手伝いにもなって一石二鳥です。●オススメの野菜・トマト……甘みが増します ※種を取り除いた方が失敗しにくいです・ニンジン……皮をむいて輪切りにすると花みたいに仕上がります・ゴーヤ……苦味が減って食べやすくなります・オクラ……切り方によって面白い仕上がりに●テクニック2~かいでみよう~えっ、これ野菜なの?いろんな香りがする不思議香りだけで何の野菜か当てましょう。カップに野菜を入れてアルミホイルを被せ、小さな穴を数カ所開けたら準備完了。感じた香りを紙に書き出してみましょう。香りはいくつもの成分が組み合わさっていて、体調や経験によって感じ方が変わります。親子でも違って面白い!嫌いな野菜の中に別の香りを感じると印象が変わりますよ。●オススメの野菜季節のいろいろな野菜で試してみましょう。見た印象とは相当違うかもしれませんよ。・キュウリ・トマト・ナス●テクニック3~育ててみよう~豆って生きているんだね!水につけたら芽がにょきにょき自分で育てた野菜は食べてみたいと思うもの。豆なら水につけるだけで2~3日で芽が出て、1週間ほどでモヤシになって手軽。育て方は、(1)水に数時間浸す (2)水を切り、平らな器に重ならないように広げる (3)朝晩ざっと水で洗う。豆が乾いていたら水分を与えてください。芽が出た豆を5分ほど炒めるとポリポリとした食感で大人もやみつきに。●オススメの豆・青大豆・金時豆・黒豆・緑豆・レンズ豆※小豆は発芽しにくく、ヒヨコ豆は滑りが出やすいので避けてください●テクニック4~混ぜてみよう~ベストなバランスはどれ?野菜とフルーツで朝ジュース野菜の見た目や食感が苦手な子は、ジュースでチャレンジしてみて。バナナと牛乳(またはヨーグルト)をベースに野菜を1つ加えて(ニンジンや赤パプリカ、小松菜など)、ミックスジュースを作ります。ミキサーで混ざっていく様子や、食材の組み合わせで味の変化をみるのも楽しい。加える野菜を少しずつ増やして、ベストなバランスを探してみて。親の思い込みが原因の場合も。料理を変えてみよう多少の好き嫌いならあまり気にしなくても大丈夫!無理矢理食べさせようとすると、むしろトラウマになることもあります。親の食への思い込みが子どもの野菜嫌いの原因になっていることも。親がおいしいと思っている食べ方が、子どもには、臭いやクセが強くて食べにくい場合もあります。料理法を変えると食べられるようになることもありますよ。みじん切りにして料理に隠してしまうのも一つの方法ですが、やっぱり食べて〝おいしい〞と感じることが大切です。友達と一緒に食事をするのも手。友達につられて食べる子もいるので、持ち寄りランチなどで試してみては?食べやすくする3つの“変える”ポイント(1)火を通す時間を変える日本では野菜のしゃっきりした食感を好みますが、くたくたに軟らかくする方が青臭さがなくなって甘みが増し、食べやすい子も(2)調理法を変える生野菜が苦手でも、炒めたり蒸したりスープにしたりすれば食べやすいという子も(3)味付けを変える“アスパラガスにはマヨネーズ”など「定番の味付け」を見直して。例えば、トマトケチャップだと好きという子も◆教えてもらったのは…サカイ優佳子さん・田平恵美さんDRYandPEACE、食育ワークショップ「食の探偵団」主宰。食卓と未来の社会をつなげるべく、米粉や乾物の普及を推進。「乾物ヨーグルト」は話題に。著書、メディア出演多数。(文:あんふぁん編集部)
2018年07月06日にゃんこは実はどう思ってる?猫の気持ち&行動について、猫の森(株)代表の南里秀子さん、獣医師の青沼陽子先生に教えていただきました。きちんとしつければ、家具で爪研ぎはしない。爪研ぎは僕たちの大事な習慣だよ。え? しつけ? それなあに~。「ハンティングの武器を研ぐ、自分のニオイを付ける。爪研ぎにはいろいろ意味があり、猫の本能。やめさせることはできないし、そもそも猫にしつけはできません」(南里さん)青沼先生も、「こちらが防御するしか策はありません」と、きっぱり。「猫が好んで爪を研ぐのは、ドアの横や壁の出っ張った箇所など目立つ部分。そうした場所には保護シートを貼ったり爪研ぎ器を用意。あとは潔く諦める(笑)。これに尽きます」ひとりで寂しそうにしている!かまってあげなくちゃ…。単にのんびりしているだけ。僕たちが寄っていかないうちはそっとしといてね。座って物思いにふけるにゃんこ。猫好きはつい近寄りたくなるけれど。「猫は自分の時間を邪魔されたくない動物。こちらから積極的に行くパターンは、必ずと言っていいほど嫌われます(笑)。猫に好かれたいなら、余計なことをしない“引き算式”で付き合うのがコツです」(南里さん)猫が今どんな気持ちかが分かる、表情や体のサインも参考に。実は猫には人間の言葉が分かっている。特定の単語や声のトーンは、ある程度分かるよ。「10歳の猫には3~4歳の人間の知能があるといわれています。多くの猫が名前や“ごはん”など特定の単語は理解している様子」(青沼先生)残念ながら会話とまではいかないようだけれど、「こちらが親和的に接すれば声のトーンで気持ちは伝わります。いろいろなことを話しかけて、関係を築いて。無視してはダメ」(南里さん)南里秀子さん猫の森(株)代表。5万匹以上の猫を世話したキャットシッターのパイオニア。全国で猫セミナーやワークショップを展開。近著に『猫の學校2 老猫専科』(ポプラ社)。青沼陽子先生獣医師、東小金井ペット・クリニック院長。治療に東洋医学も取り入れる。防災啓蒙にも積極的。著書に『ネコと一緒に幸せになる本』(青春新書プレイブックス)ほか。※『anan』2018年7月4日号より。イラスト・くぼあやこ取材、文・新田草子(by anan編集部)
2018年07月01日幼少時の「読み聞かせ」が大切だということはよく聞くけれど、正しくできているのかよくわからない、子どもが集中して聞いてくれない、など悩みを抱えているママも多いのではないでしょうか。読み聞かせとは、ただ本を読んであげるということだけではなく、本選びや読み方も大切なポイント。そこで、小学校で読み聞かせのボランティア活動をしている筆者が、子どもがもっと本を好きになる、読み聞かせの方法やコツを紹介します。読み聞かせの絵本を選ぶときのポイント・筋立てがはっきりしている本を選ぶ話の内容をある程度理解できる幼児期は、見る本ではなく、起承転結が楽しめるようなストーリー性のある本を選ぶようにしましょう。絵を見ながら聞いて、物語を自分で想像していくということが大切なポイントになります。・読む人が好きだと思う本を選ぶ絵本を読む人が、内容をちゃんと理解して面白い!と思うものを選ばないと、その気持ちは声に出てしまいます。好きな本は読む人も、聞く人も楽しい気持ちにさせてくれます。・ロングセラーの本を選ぶ絵本選びに迷ってしまったら、ロングセラーの本を選んでみるのもおすすめ。本の一番最後のページには、最初にその本が出版された年が書いてあります。長年愛されて増刷されている本は、名作ばかりです。・子どもの成長に合わせた本を選ぶよく絵本には、対象年齢が記載されているものがありますが、それはあくまでも目安として受け取りましょう。簡単な内容の絵本から読んでいき、様子をみてください。読み聞かせのあとに子どもに感想を聞くことで、お話を楽しんでいたのか、内容を理解できていたのかがわかります。子どもが絵本に夢中になってくれる読み聞かせの方法どんなにいい本を選んでも、読み聞かせ方によっては子どもが集中して聞いてくれないことも。子どもが夢中になって聞いてくれるような、読み聞かせのコツをつかんでおきましょう。・読み聞かせモードに切り替える普段の家遊びの延長で読み聞かせを始めてしまうと、子どもがしっかり集中して話を聞くことができません。「さあ、絵本の読み聞かせを始めるよ!」というように、しっかり切り替えをすることで、子どもが話を聞く体制を整える準備ができます。・物語の内容にあわせて声のトーンを変えるただ読むだけではなく、感情を入れて物語の内容に合わせて声のトーンを変えることで、聞いている子どもがグッと物語の中に引き込まれていきます。そのためには、読み聞かせをする前に、読む人がその本の内容をしっかり把握しておくことが必要です。・子どもが絵をしっかり見られるペースで進めていく子どもは、お話とともに絵を見ながら物語を想像していきます。言葉が少ない絵本でも、読み終わったらすぐ次のページに進めるのではなく、ゆっくりページをめくっていきましょう。そして読み終わったときも、余韻が残るようにゆっくりと本を閉じてください。親子で一緒に絵本の読み聞かせを楽しもういかがでしたか。絵本の読み聞かせは、教育としてだけではなく、親子の絆を深めるきっかけにもなります。次に読む本を子どもと一緒に選ぶのが楽しみになりそうですね!いつも読んでいる本でも、読む人、読み方によって違う本に感じることもあります。たまには、図書館などで開催されている、読み聞かせ会に親子で参加してみるのもいいですね。絵本の読み聞かせは、子どもが小学生になって字が読めるようになっても続けてあげたいもの。曜日や時間を決めて、家庭で絵本の読み聞かせをする日を決めてみてはいかがでしょうか。<文:フリーランスライターやまさきけいこ>
2018年06月10日時々、子どものことで「どう対応すればよかったのかなぁ…」と悩む事があります。それは、わざとじゃなくてもお友達にぶつかったり、転ばせてしまった時!きっと皆さんも同じような経験があるのではないでしょうか。自分の子どもが誰かにぶつかったり、図らずともケガをさせてしまった事が…。(ここでいうケガとは重傷は指していません)子どもってそもそも体型からして転びやすいフォルムをしていますし、自分1人で歩いていてもコケちゃうぐらいなので、集団の中にいれば誰かとぶつかったり、転んだり、転ばさせてしまったりという事はどんなに気をつけて目を見張っていたとしても起こりうる事だと思います。しかしながら、こういう場合、保護者としては本当に冷や汗が出るんですよね…。「ああ~~どうやって謝ろう! どうするのが正解なんだろう!」って心臓バクバクです。特に幼稚園や子育て支援センターなど、その時その場でたまたま居合わせただけのよそのお子さんとこのような事が起こった場合は、さらに気を使いますよね。我が家も先日、ありました。■子どもがお友達と衝突!4歳の三男の親子遠足で公園に行ったのですが、レクリエーションでダンスが始まったのです。みんなで楽しくダンスをし終わり、三男が石段の上から降りようとしたその時、隣に立っていたお友達が0コンマ何秒か早く先に石段から飛び降りたのですが、その直後三男も石段から飛び降りたため、三男がお友達の上に覆いかぶさるような恰好で飛び降りてしまい、その子が転んでしまったのです。幸い高い石段ではなかったので怪我はありませんでしたが、お友達は痛くて泣いてしまいました。もちろん、三男は悪気があったワケではありません。私は急いでお友達に謝りました。三男本人にも謝らせようと振り返ると、今度は、三男も泣いているじゃないですか!!お友達にぶつかってしまったこと、泣かせてしまったことに本人もびっくりしてしまったようです。さ~て、どうしたものか。あっちもこっちも泣いています!悩みますよねぇ~。どーするのが正解なんだっ!! って考えてしまう私は知らず知らずのうちに、子育て現役世代が抱える得体の知れない窮屈さに蝕まれているのかもしれません。さて、私がどうしたかというと(この手の事はしょっちゅうあるのでだいたいこのパターンで対応しています)。三男に謝ることを促しますが、すぐに謝ることができなければ、まずは私が相手のお友達に怪我がないか確認し、謝ります。この時は近くにお母さんがいらっしゃったのでお子さんとお母さんそれぞれに謝りました。そして再び三男に謝らせようと後ろを振り向きます。ただ、三男にも三男なりの気持ちがあるんですよね。お友達にぶつかってしまって、相手が泣いてしまって、悪気がなかったのにこんな事になっちゃってビックリしてしまったその心情は私も理解できます。何かうまく言葉にできない気持ちがあるから三男も泣いてしまったんだと思うんです。だから、そこの意図はまず汲んであげたいとは思います。「びっくりしたんだよね」と三男の気持ちに共感をします。だからといって、「三男もびっくりしたんだよね。だから悪くないよね」となってしまうのは、やはり違いますよね。ですから、「わざとじゃないことは分かるけれど、わざとじゃなくてもぶつかってしまった時には謝ろう」と伝えます。が、この「わざとじゃないけど謝りましょう」というフレーズがなかなかのくせ者なんですよねえ~~~(笑)小さい子どもにはなっかなか伝わりません。■わざとじゃないことを謝らせるのは難しいわざとじゃないのに謝らなくちゃいけない事が腑に落ちないんだと思いますし、その気持ちもわかります。しかしながら、この「わざとじゃなくても相手に危害を加えてしまったら謝る」ことって、社会において人と人が円滑に生活するうえで必要なものですよね。道を歩いていて、バーンとぶつかってしまった時に、何も言わずに立ち去るのか、「すみません」と謝るのかでは全然違ってきます。だから、私もわざとじゃなくても相手を傷つけたら謝ることの大切さを伝えるのですが、まだ小さな子どもは社会性を身をもって経験し、学んでいる途中なので、幼稚園児(もしくはそれ以下の小さな子)がそれを自然とできるかと言うと、なかなかできないと思います(もちろん同じ年齢でもできる子はいます)。そのため、私が三男に「ごめんなさいは!? ごめんなさいって言いなさい!」と謝れるまでひたすら粘らないこともあります。親が「ごめんなさいと言いなさい」と言ったことに対して 子どもが「ごめんなさい」と言えればそれは素晴らしいことですが、言えなかったとしても決してダメなわけではないと思うからです。これは、怪我をさせてしまったときだけに限りません。今、3歳ぐらいの小さな子どもに対して「1回言ったことをすぐにできる」ことを求めても、そんなのは大人の世界でのこと。大人だってできない事もありますからね…。■「親」が、あるべき姿を示していくこと親が望む行動をしてくれない・結果を残してくれない事を追求してしまうと、私自身がしんどいし悩むことになります。だから結果的に子どもが謝れなかったとしたら、かわりに私が頭を下げればいいと思っています。きっと相手のママも、子どもが謝らないことに対して目くじらを立てることはないと思いますし、同じ子を持つ親としてわかってくれるのではないでしょうか?こういった場合、どこに目がいくかっていうと子どもに対してではなくて相手の親の態度に目が行くのだと思います。ここで相手の親が子どもに対して、「あなたは悪くないんだから謝らなくていいわよ!」とか子どもに言っていれば「なんだこの親!」ってなりますが、親がしっかりと子どもに謝らせようとして、それでも子どもが謝れなかったら、かわりに親が謝罪して来たのならば、状況を理解してくれる方が大半ではないでしょうか。今はまだ「ごめんなさい」が言えなかったとしても、私が伝えるべきことを伝えている姿を見せ続けていけば、きっと三男も成長とともに言えるようになってくるんじゃないかと思います。こちらが思う行動をとってくれない事に頭を悩ませることはせず、あくまで「私」が子どもたちに伝えたいことを伝え、「私」があるべき姿を子どもたちに示していけば、きっと伝わっていると思います。いずれにせよ、「子どもに親の望む通りの行動を求めすぎない」というスタンスは、育児全般に通じるところがあり、ここを理解することができれば、より一層楽しく子育てができるのではないかなと私は思っています。【お知らせ】第74話 「登園で泣く子どもへの対応は〇〇に尽きる!」 の記事下アンケート「Q.登園渋りに関するエピソードがあれば教えてください」のアンケート結果はこちら↓
2018年06月07日「小さい子どもだけでも、料理はできるんですよ」と語るのは、2歳から通える料理教室「Little Chef Cooking」を主宰する武田昌美さん。前回は、大人と一緒に同時進行で作る「 ちらし寿司 」を教えていただきました。今回は、すべての工程を子どもが一人で作れる「ブルーベリーカップケーキ」のレシピを教えていただきます。武田さんが、子どもだけで作れるよう工夫を凝らした失敗知らずのレシピは必見です!武田昌美さん子供料理研究家。フランスで料理の修行をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに料理の楽しさ、食の大切さを伝えていきたいと強く願い、2歳児から始められる料理教室を主催する。保有資格は、フードコーディネーター、スパイスマイスター、食品衛生責任者。HP: instagram: @littlechefcooking , @masamis__kitchen ブログ: 「全部子どもだけにさせるのは、なかなか勇気がいると思うのですが、意外と子どもはできちゃうんですよね。お母さんが心配するほど、子どもはめちゃくちゃにはしないで、自分のものを大事に作ります。料理教室では、おへその高さにテーブルが来るように、座って調理します。大人も子どももその高さがちょうど作業しやすく、落ち着いてできます。どんなにやんちゃな子でも、一度卵を割ると全然遊ばなくなりますよ」(武田さん)「見守る・声かけ」など、武田さんが料理教室で気をつけているポイントもあわせてご紹介します。それでは「ブルーベリーカップケーキ」作りスタートです!■子どもがひとりで作れる「ブルーベリーカップケーキ」のレシピ【材料】(直径4cm型4個分)<カップケーキ>・薄力粉…大さじ3・バター(マーガリンでも)…15g・ブルーベリージャム…小さじ1・砂糖…大さじ1・卵…1個・ベーキングパウダー…小さじ1/2<デコレーション用>・いちご・生クリーム・アラザンやドライフルーツなどのお好みの飾り【作り方】1)バターを耐熱皿に入れてふわっとラップをかけて、600wのレンジで20秒チンする。(取り出して溶けきれていなかったら、スプーンでかき混ぜる。)2)大きいボウルに卵を割りいれ、泡立て器で混ぜる。「分量よりも多く並べた卵から、好きなものを選んでもらいます。「卵はどんな感じがする?」と聞いて、子どもたちの興味を引き出してみてください。卵を割るのも任せて。できたらとにかく褒めます」(武田さん) 3)ボウルに溶かしバター、砂糖、ジャムを入れて泡立て器で混ぜる。「カップケーキは、そんなに神経質にならなくても作れます。小麦粉は振るわずにそのままで。このレシピのポイントは、ジャムなんです。本来カップケーキは、バターを柔らかくして泡立て、空気を含ませて倍の量にするんですよね。このレシピは溶かしバターを使って、混ぜ方も中途半端。アラが目立つのですが、ジャムを入れると色が入って、そのアラが消えるんです」(武田さん)4)小麦粉、ベーキングパウダーを入れて泡立て器で混ぜる。「小麦粉とベーキングパウダーはあらかじめ混ぜておくと、入れ忘れを防げます。粉が完全に混ざりきっていなくても大丈夫。きれいに成型できることよりも、子どもがひとりで全部作ったことが大事。だからこぼしたり、飛ばしたりしても全然いいんです」(武田さん)すべての材料を混ぜたら、スプーンで2つのカップに入れます。“こぼしそう”と思いきや、子どもたちは慎重に、きれいに入れることができました。5)スプーンでカップの7分目まで入れる。6)180度に予熱したオーブンで15分焼く。180度に予熱したオーブンに入れたら、あとは焼き上がりを待つだけ。大人はここまで、いっさい手を出さずに見守ります。驚くほど簡単なレシピなので、本当に子どもたちだけで作ることができました。年齢の違う子どもが集まって一緒に料理していると、上の子が下の子に教えてくれることも多いそう。7)焼きあがったカップケーキに、お好みでトッピングをする。 「生クリームを泡立てた状態で用意しておきます。ペットボトルに入れてカシャカシャ振るだけで、子どもでも簡単に泡立てることができます。トッピングは工作感覚で楽しめて、どうやってもかわいく仕上がります。楊枝に好きなシールを貼ってピックを作って刺すのもおすすめ。誕生日パーティーにもぴったりですよ」(武田さん)完成!かわいいカップケーキの完成です!■すべて任せることが、信頼に繋がる子どもでも失敗しづらい、簡単ステップで構成されたレシピを使って “子どもだけで完成させること” も、食育では大切だと武田さん。「子どもは一人で達成することで自信がつき、それを家族に食べてもらって「ありがとう」と言われて、お料理が大好きになると思います。だから、手を出さず、大きな気持ちでドンと構えてください。子どもの目を見れば、どんなに楽しい気持ちで料理をしているかわかります。 例えばピアノや水泳は、できたかできないかがその日のうちにわからないですが、料理は一度やればできるし、作ったら感謝してもらえるし、達成感もあって子ども自身も楽しい、といいことづくめ。自信を養うのに、ぴったりだと思います」子どもたちはまかせてもらったことが嬉しくて、集中して作っていました。できあがったカップケーキを食べる顔も、ご覧の通り、ニコニコ笑顔です。武田さんのレシピは、手に入りやすい材料で、自宅ですぐに試せる手軽さも嬉しいところ。ぜひ試してみてください。「食育」と難しく考えず、遊びの延長として捉えると、おおらかな気持ちで子どもを見守ることができそうです。レシピ提供: Little Chef Cooking(リトルシェフクッキング)武田昌美 【子どもに料理を教えたい!】
2018年05月31日子どもが友だちと遊べるようになると気になり始めるのが、わが子や周りの子の性格。観察していると「おとなしく友だちと遊んでいる」のは女の子が多いと思ったことはありませんか? 一方で「走り回ってやんちゃばかりする」と思えるのは男の子が多いかも!?ママ友や保育園・幼稚園の先生からも言われると、ますます気になりますよね。そもそも、子どもの頃から男女の性格に差はあるのでしょうか? 脳研究者の池谷裕二先生に教えていただきました。池谷裕二先生 プロフィール研究者、薬学博士。東京大学・薬学部教授。専門は神経科学および薬理学で、脳の成長や老化について研究している。『海馬』(新潮文庫)、『進化しすぎた脳』(講談社ブルーバックス)など著書多数。近著に『パパは脳研究者』(クレヨンハウス)がある。プライベートでは二児の父。■「男の子はやんちゃ、女の子はおとなしい」周囲の大人が決めつけている!?―― 今回は「男女の性格に差があるか」についてです。男の子らしさ、女の子らしさというのは生まれつきあるのでしょうか?池谷裕二先生(以下、池谷先生):生物学的に見ると、性成熟する前の9歳くらいまでの男女には、性格の差がほとんどないといわれています。でも、自分の子や周りの子を見渡してあらためて考えてみても、やはりそうは思えない時がありますよね。かくいう私自身もその一人です(笑)。「確証バイアス」がかかっているのではないでしょうか。「確証バイアス」とは、自分の考えに合うものについては取り入れ、合わないものは無視してしまう傾向で、多かれ少なかれ誰にでもあることです。「男の子はやんちゃ、女の子はおとなしい」と考える人だったら、それに合う子ばかりを見ようとしてしまう。つまり、「見る側の問題」ともいえます。―― 自分側に男女差のフィルターがかかってしまっているということなんですね。池谷先生:そうですね。例えば、女の子がやんちゃをしてテーブルの上に乗ったら、周囲の大人はあわてて止めようとしますが、男の子だったらどうでしょう。もしかしたら、「もうやんちゃなんだから」と危険がなければ放っておく人もいるかもしれません。人生経験わずか数年でも、親や周囲の大人が男女の差があるような接し方をしていると、自然と子どもにも伝わっていくものです。言葉だけでなく、無意識のうちにそういう環境を作り上げているかもしれませんね。男女の性格の差を感じる理由として、環境による影響は大きいと思います。 ■親の与える環境が男の子らしさ・女の子らしさを作っている!?―― なるほど。環境を作り上げているとはどういうことでしょうか?池谷先生:例えば、男の子の親が「男の子=乗り物好き」と思い込んで、積極的に乗り物の絵本を買い与えることはありませんか? でも、女の子の親だったら、子どもが乗り物に興味を示していても、「そっか、好きなんだね」と受け流してしまうかもしれません。一方でプリンセスに興味を示したら「やっぱり好きなんだね」と積極的にテレビ番組を見せる人もいるでしょう。―― すごく思い当たります(笑)。洋服も女の子らしい色やデザインのものを選ぶことがあります。池谷先生:まさしく。そういう環境を作り出していくことを「ニッチ構築」といいます。それもあってか、海外の研究でお見合いサイトの写真を調べたら、特に指定はしていないのに、女性は上からのアングルで従順そうなイメージに、男性は下からのアングルで強そうなイメージに撮影されたものが多い傾向にありました。■外見だけではない「親から子へ性格も遺伝する」―― 子どものころから親や社会の影響を受けてきたということですね。池谷先生:そうですね。ただ、各ご家庭の方針もあるでしょうから、一概に男の子らしさ・女の子らしさがあるのを良い悪いとは言えません。―― 「うちは男の子なのにすごくおとなしくて…」と気にするママもたまに見かけます。池谷先生:もしかしたら、親のどちらかが子どもの頃、そうだったのかもしれません。外見だけではなく性格にも遺伝はありますからね。昔はおとなしかったけど大人になって社交的な性格に変わって、親自身が忘れてしまっている可能性もあります。男の子らしく育てたければそういう環境を与えればいいのでしょうが、その子の個性を尊重してあげてもいいのかなと思いますね。―― 「女の子のほうがしっかりしている」といわれることもありますよね。それも大人側の思い込みでしょうか。池谷先生:たしかに私自身も女の子のほうがしっかりしているように感じます。ただし、厳密に科学的な見地からは、それが真実かはわかりませんが、そう感じてしまうのは見る側のフィルターと環境によるところが大きいと思いますよ。
2018年05月29日子どもたちの好き嫌いは、親にとってなかなか頭の痛い問題。なかでも主食である白いご飯を食べてくれないケースに、特に悩んでいるママもいるようです。そこで、白いご飯を食べない子どもに対して、どう対策をしたらいいのかまとめます。食べない理由を考えるおかずばかりを食べて白いご飯を食べない場合は、まずその理由を探るところから始めるのが大事です。まずは子どもがお腹が減っていないことから疑ってみましょう。大人は食事の時間になれば、お腹が減っていなくてもとりあえずご飯を食べておくこともできますよね。でも子どもの場合は、お腹が減っていないのになぜ食べなければいけないのかとなってしまいます。そのため、好物のおかずしか食べないというケースもあるようです。場合によっては、咀嚼障害やアレルギーなどでご飯を食べづらい、食べるとつらいといった理由でご飯を食べないケースもあるといいます。食事時に咳き込んでしまうことが多かったり、白米を食べさせると吐いたり体調が悪そうな場合は、これらを疑う必要もあるかもしれません。パンや麺類で置き換える単純に白いご飯を食べないのであれば、別の炭水化物で栄養を補う方法もあります。ご飯の代わりにパンを用意したり、パスタやうどんをご飯がわりに適量用意して、そちらを食べてくれるようなら、しばらくは他の炭水化物で代用してみましょう。最初はパンや麺類を喜んでいても、ずっと自分だけご飯を食べていないと、だんだん親のまねをしてご飯を食べたくなってくるパターンも多いそうですよ。カレー、お茶漬け、ふりかけなどを徐々に減らすご飯にふりかけなど、他の味付けをすると食べてくれるようなら、それらを少しずつ減らしていくという方法を実践している人も多いのだとか。カレー、お茶漬け、ふりかけなどでご飯を食べるきっかけを作り、だんだん量を減らして味を薄くしていけば、子どもが気づかないうちに白いご飯を食べているという作戦です。悩まない、好き嫌いを気にしない他にもいろいろな作戦があるようですが、子どもに好き嫌いがあるのは当たり前で、嫌いなものを我慢して食べることは理解のできないこと。たまたまそれが白いご飯だったというだけなら、あまり深刻に考えず、怒ったり食事を片付けてしまって与えないといったことは決してしないようにしましょう。大人になっても白いご飯を食べるのは苦手な人もいるので、それよりも食事自体が嫌いにならないよう、楽しい食事の時間を過ごせるようにしてあげたいですね。日本人にとっては食卓に並ぶのが当たり前の白いご飯。でも子どもにとってはあまり味のしないおかずのひとつでしかありません。口のなかでおかずと一緒に味わう行為を、子どもが理解ができるようになるまでは、食事が嫌いにならないよう工夫をして食べさせるようにしましょう。(文・姉崎マリオ)
2018年05月27日着替えや食事の仕方、歯磨きなど、育児には子どもに教えなければならないことが数えきれないほどありますよね。とくにトイレトレーニングに関しては、「失敗続きで何をどうすればいいのかわからず、お手上げ状態になってしまった」というママもいるはず。とはいえ、ひと口にトイトレの失敗といっても、「漏らしたあとに教えてくれる」や「トイレに入りたがらない」など、さまざま。最近筆者がママ友から聞いたのは、「子どもがトイレを怖がる」という話。子どもがトイレを怖がる理由がわからない…ママ友の話によると、「子どもがトイレを怖がっているのは確かだけど、なぜ怖がっているのかはわからない」とのこと。そこでネット上でママたちの声を調べてみたところ、ママ友と同じように“明確な理由はわからないけど、子どもがトイレを怖がってトイトレが思うように進まない”というママたちの悩みがちらほら。トイトレをいったんやめてみるのがいい?では、トイレを怖がってしまう子どもとのトイトレはどうすればいいのでしょうか。先輩ママたちのアドバイスを見てみると…?そもそも子どもがトイレを怖がる原因は、「狭くて怖い」、「便座に座ると足が床につかないから怖い」、「穴の開いた場所(便座)に座るのが怖い」、「トイレ内の雰囲気が怖い」など、いろいろあるそうです。そこで、試してみたいのは、トイレの環境を子ども向けにすることなんだそう。子どもの好きなキャラクターやおもちゃを飾ったり、補助便座や踏み台を設置したりして、トイレを子どもが安心して楽しめる空間にしたら、怖がらなくなったという声がありました。他には、「子どもがトイレに慣れるために、親が実際にトイレを使用している姿を見せる」や「最初のうちはトイレのドアを開けておき、子どもがトイレに慣れたらドアを閉める」など、みなさんいろんな工夫をしている様子。でも、もっとも多かった意見は、「子どもがトイレを怖がっているなら、いったんトイトレをやめたほうがいいかもしれない」という声。怖がる子どもに無理やりトイトレをさせると、余計にトイレ嫌いになってしまう可能性があるから、一度お休みすることがいいそうです。また、育児書やネット上では、「トイトレは●歳●カ月から始める」なんてことが書かれていることもありますが、そういった情報は目安程度に留め、焦らずのんびりと子どもの成長に合わせながらトイトレをするのがコツだといいます。同じくらいの月齢の子たちが順調にトイトレをできていると、なんだか気持ちが焦ってしまうものですが、焦りは禁物。周りは気にせずに、子どもと二人三脚でがんばりましょう。(文・山手チカコ/考務店)
2018年05月22日ある日、寝る前に戸締りの確認をしていた時のことでした。なぜかお姉さんに全面的な信頼を置いているらしい娘。「悪いことをする人が、必ず悪そうな見た目とは限らないんだよ」と過去の犯罪者の写真を検索して娘に見せました。「こんな優しそうな人も…!?」と怖がる娘。思い返せば、以前こんなこともありました。そう伝えると、娘はとてもショックを受けているようでした。うちの娘だけでなく息子もですが、人見知りがほとんどなく、さらにあまり慎重にならずすぐに行動するタイプなので、優しそうな人に「お菓子あげるよ」なんて言われるとホイホイついていく可能性がとても強いのでいつも心配しています。本当にちょっとした隙に起こるという誘拐事件…そんな話を聞くといつも背筋が凍ります。なので、我が家では、以前インスタグラムのフォロワーさんに教えていただいた『とにかくさけんでにげるんだ』という絵本で子どもたちに防犯について教えています。この絵本は、他人による犯罪はもちろん、こういった防犯に関する本ではあまり描かれることのない親族による性的被害についても書かれてあり、子どもにとってはもちろん、子どもを守る親にとってもためになる本です。万が一こういうことが起こる可能性もあるんだということを心に留めておくのは、決して無駄なことではないと思います。ニュースを見ると、罪のない幼い子どもが被害者となる悲しい事件が後をたちません。我が子は今は2人とも園児なので、子ども1人で行動することはないですが、小学校にあがると登下校や放課後など、1人で行動することが増えてくると思います。なんでも疑ってかかるのはよくないですが、「こんなことが自分にも起こる可能性があるんだ」ということを知っているだけでも違うと思います。「念には念を」の精神で。何か起こってからでは取り返しがつきませんから…。1人1人の防犯意識が高まり、悲しい事件が少なくなることを願っています。
2018年05月11日ある程度の年齢の子どもを持つママなら、一度は体験したことがあるであろう子どもと服の問題。たとえば、保育園に通うために着替えをさせようとしたら、何故か嫌がって思うように服を着てくれない…。子育てあるあるのひとつですが、そんなとき、世のママたちはどのようにしているか調べてみました。怒ったり泣いたりして服を着てくれない…子どもを幼稚園や保育園に通わせるために、パジャマから着替えさせようとしたら、「イヤだ!」と怒ったり泣いたりというのはよくあること。仕方のないことではありますが、朝の忙しい時間帯にずっと「イヤイヤ」されるのはつらいのがママのホンネですよね。こういったように、怒ったり泣いたりして服を着るのを嫌がる場合は、子どもなりに何かちゃんとした理由を持っていることがあるそう。だから、「嫌がっていないで、さっさと着替えなさい!」、「早く着替えないと、ママひとりで行っちゃうからね!」と怒るのではなく、「どうして服を着たくないの?」や「どうして着替えたくないの?」などのように、まずは理由を聞くようにするのだとか。そうすると、「この服じゃなくてあの服が着たい」、「この服は着心地が悪い」、「ズボンじゃなくてスカートがいい」など、嫌がっている理由を教えてくれることがあるので、それらを参考に着替えさせてあげるといいそうです。怒ってはいないけど逃げ回って着てくれない…お風呂上りに子どものカラダを拭いて、さあパジャマを着せようと思ったら、突然走り出してパジャマから逃げ回る…。これもよくパターンですよね。子どもが怒っているわけではないのに、走り回って服を着ないのは、ママと遊びたがっている可能性があるようです。子どもが楽しそうに逃げ回る場合は、“あえて”放っておいて「ママは遊ばない」という意思表示を見せたり、おもちゃなどで他の遊びに誘導してあげたりするママもいます。他には、「これを着てかっこよくなろう(かわいくなろう)」や「服を着ないと風邪をひいちゃうよ」、「ママとどっちが早く着替えられるか競争しよう!」と声がけを工夫する方法も。どちらのケースも共通点は、子どもを叱らずに、子どもが服を着たくなるように誘導してあげるのがポイント。もし、毎日着替えのことで悩んでいるなら、試してみてくださいね。(文・山手チカコ/考務店)
2018年04月30日住宅コンサルタント兼住宅セカンドオピニオンである、寺岡孝さん著の最新刊『学校では教えてくれない!一生役立つ「お金と住まい」の話』を読んで、今後のライフプランニングに役立ちそうな内容をご紹介しています。最終回は、「保険」と「老後資金」の話を交えながら、住宅、保険など大きな買い物の際に必ずと言っていいほど遭遇する「ポジショントーク」についてです。kuro3 / PIXTA(ピクスタ)「貯金がしたい」「資産運用がしたい」「マイホームが欲しい」「安心な老後を送りたい」……。本書では、誰もが今もこの先も安寧な暮らしを送るために不可欠な「お金と住まい」の話について具体的にかつ分かりやすく教えてくれます。■ 様々な場面で遭遇する「ポジショントーク」は知識を持って対処をみなさんは「ポジショントーク」ということばを聞いた事ありますか。意味深な和製英語ですが「自分の立場で自分に有利(有益)になる発言」という意味です。もとは金融用語として使われてきたのですが、今は多くのシーンで使われています。sasaki106 / PIXTA(ピクスタ)営業マンが自社の商品を売りたいがために本来比較すべきでない事例を引き合いに出して、論理立てて説明し、その論理に公平性がなくてもストーリーを成立させてしまいます。さもその商品が魅力的だ!お得だ!と勧めてくるのでついつい契約を結んでしまうのです。もちろん購入するのは自身の判断ですので、自分の選んだものに後悔なし!と胸を張れる人にはお節介な話に聞こえるかもしれませんが、自分にとって魅力ある商品はひとつではないこと。そしてどんな商品が自分にとって本当に魅力なのかは、家でも保険でも「仕組み」をきちんと知ることです。■ 「2人に1人はがんになる」のは80代以上の場合つい先日のことです。同世代で会社員の友人が「医療保険に入っていなかったから入った」というので、月額や詳細についてたずねてみました。ちなみに筆者は現在、掛け金の少ない医療共済保険に入っており月の支払額はとても少ないプランです。友人は筆者の2.5倍もの保険料を払っているので「結構高いね~」と言ったら「2人に1人はがんになる時代ですよ、言われて不安になって」と契約しました。Graphs / PIXTA(ピクスタ)寺岡さんも本書内でまさに同じ事例を述べていますが、正しくは80代以上の場合「2人に1人はがんになる」のが実状です。大事な主語を隠してのポジショントークだよ!と、思わず言ってしまいました。会社員の方は、万が一病気になった時、会社の制度を申請して給与補償や見舞金を受け取れます。自営業でも高額医療費制度などの社会保障を申請すれば医療費は一定額を超えないので、医療保険は保障でまかなえない分を補えばよいという事です。保険は自分や家族の日常活動に見合ったものを選ぶのが大切です。Graphs / PIXTA(ピクスタ)例えば高額のオーディオや家電を買って長く使いたいと強く思う場合は、家電は地震や火災保険で補償対象にならないため、「家財保険」に加入したり、筆者のように日々の移動は自転車が多いという方は「自転車保険」の加入をおすすめします。活発な男の子の母親である別の友人は、「お年寄りが多い街に住んでいるので、万が一息子が年配の通行人に自転車で怪我をさせてしまったら」という事態に備えて自転車保険に入ったと言います。心配性になると、あらゆるものに保険をかけたくなりますが、何が必要かを吟味し、保険に回す分を貯蓄するという手も有効だなと思いました。■ ポジショントークで加入してしまっても、ローン同様「保険も見直し」できる上記では友人の例を引き合いに出しましたが、筆者自身もポジショントークに乗ってしまったことがあります。親から「貯蓄保険」はお得ということを聞き、筆者は昨年、貯蓄型の保険に加入しました。親が現役時代に運用していた貯蓄保険は現在と金利がかなり違うので、運用に成功した方は多くいるようです。(しかし金利が高い時代に住宅ローンを組んだので、実際にはプラマイゼロなのかもしれませんが)Greyscale / PIXTA(ピクスタ)成功体験をもとに大きな買い物を我が子に勧める親のポジショントークというのもあります。筆者が入った保険は、加入後10年以降は、元金が割れずに年を重ねるたびに元金が増えていくという商品で、目的は老後資金を少しでも貯めることでした。普通預金に預けているよりはお金が増えますが、保険会社が万が一倒産してしまったら利率が減ることもあり得ます。メリットのことしか考えなかったのが今回の反省点です。もし寺岡さんの本を先に読んでいれば、老後資金を貯めるという目的なら個人型確定拠出年金(iDeCo)で長期運用することを選択していた気がします。しかし、ローンや保険は定期的に見直しが必要という事を本書で学んだので、昨年契約した貯蓄型保険を10年後に半分あるいは全額解約し、iDeCoで運用するという方法を知ることができ十分な収穫でした。iDeCoは60歳までなら加入できるので、今後もっと意欲的に学んで検討したいと思っています。SK Photo / PIXTA(ピクスタ)筆者は今すぐにローンを組んで持ち家を取得するぞ!とは行動に移せませんが、マイホームを持つことはメリットの方が多いということ、住宅ローンを組む際は、賢明な選択が大切ということを学びました。いち早く家を買いたい気持ちになりましたが、残念ながら十分な資金がありません。機が熟したら、寺岡さんが教えてくれたお金と住まいの話を念頭において行動に出ようと思います。(おわり)【参考】『学校では教えてくれない!一生役立つ「お金と住まい」の話』
2018年04月18日住宅コンサルタント兼住宅セカンドオピニオンである、寺岡孝さん著の最新刊『学校では教えてくれない!一生役立つ「お金と住まい」の話』を読んで、今後のライフプランニングに役立ちそうな内容をご紹介しています。第2回は、「住宅ローン」の選択や知っておきたい仕組みのポイントについてです。hilite / PIXTA(ピクスタ)持ち家や車を所有しない筆者は「ローン」と無縁の暮らしです。よって返済プランや利息についてはまったくの無知でした。フリーランスで収入も一定でないため、ローン組めないね!と周囲からさんざん言われ、自覚しています。そんな筆者がローンについて述べるのはおこがましいのですが……。すぐに家を買うか買わないかはご家庭や個人の判断につきますが、ローンの仕組みは知っていて損はないことばかりだと思います。topic_ns / PIXTA(ピクスタ)余談ですが、当時はニュースを聞き流していたアメリカで起きた「サブプライムローン」についてあらためて調べてみました。原因が明確になり何とでも言えますが、極めてハイリスクなローンだったことを理解し、金融商品の怖さを知りました。高金利のローンは家計をひっ迫しかねませんが、現代の超低金利は借入金に対しての利息が低いので、家を買うのに好条件ということ。好条件だからこそ、さらに学んでローンの種類を知り、返済プランを立てることで支払い総額を抑えられる方法もあるのです。誰だって利息を多く払いたくはありませんものね。寺岡さんは本書内で住宅ローン返済に苦しまないための、最適と言える返済プランを提唱していますので一部ご紹介します。■ 頭金、ローンの種類の仕組みを知って賢い選択を家を買うことを決めたら、まず予算を決めます。「いくらなら払えるか」「定年(65歳目途)にはローンは完済しているか」今の暮らしを充実させて、かつ、老後の暮らしをひっ迫することなく、自分たちの収入に見合ったローン返済をすることがとても大切です。Graphs / PIXTA(ピクスタ)融資の際、世帯年収に応じて借入額(融資額)が決まるといいますが、ローン返済に後々息詰まる人は「いくら借りられるか」ということに重きを置いてしまうため、結果、家計に占めるローン返済の割合が高くなってしまいます。せっかく手に入れたマイホームをローン返済が滞り手放さなくてはならないという悲しい事態は絶対に避けたいものです。ローン返済を少しでも軽減するのは、やはり頭金がカギのようです。■ 頭金は住宅購入金の20%以上が望ましい頭金なしで家を買えるローンがありますが、寺岡さんの住宅購入時のアドバイスでは頭金は住宅購入金の20%以上が望ましいと言います。頭金が多いほど毎月の返済額の負担減、完済期間の短縮ができ、結果として支払う利息が少なくて済み、支払い総額を減らすことができます。頭金20%というのは、かなりまとまった金額になるので10%でも金利的に優遇されるといいます。MaCC / PIXTA(ピクスタ)住宅ローンの種類は返済期間のうち元金が変わらない「元金均等返済」はローンの支払い利息が少ないため「元利均等返済」よりもローン支払い総額が少なくなります。「元金均等返済」は初期の返済額が多くなる、毎月返済額が変動するというデメリットもありますが、長い目で見るとお得な返済方法です。ローン返済中にまとまった資金を調達できた場合は、繰り上げ返済すると利息が減り、支払い総額を抑えられるのでこちらも念頭に置いてください。頭金や元金均等返済ローンを組んだ場合の初期費用の出どころは貯蓄からですね。現代は普通預金ではほとんど利息が発生しないので、複利と呼ばれる元金についた利子にも利子が付く金融商品を選ぶのが賢明です。ひとつひとつの選択や、長い目でみると結果が大きく変わってくる金融の仕組み。知っておくと大事に貯めたお金がお金を呼ぶ良いサイクルに乗るチャンスがあります。■ 40代以降の住宅購入のおすすめローンとは?住宅ローンを組むなら定年の年齢から逆算すると、当然若い年齢に始めた方が良いに越したことはありませんが、40代、50代で住宅を購入する方も多くいます。その場合は、2本立てローンを利用する方法があります。freeangle / PIXTA(ピクスタ)1つのローンを定年までに完済する方法で組んで現役のうちに多めに返済すれば、定年後にもう1つのタイプのローン返済が残っていたとしても年金生活でも無理なく返済できるという方法です。筆者は現在すでに40代。2本立てローンについて知らなかったので、今から30年、35年も返済していくのは難しいと考えていましたが、今後家を購入する機会があれば2本立てローンは必須になってくるなと思いました。■ ローンも借換えができる!でも諸経費に注意住宅ローンの金利は低いことに越したことはありません。返済途中でより金利が低い住宅ローンがある場合、借り換えるという選択肢もあります。金利が0.5%下がるだけで支払い総額が百万円単位で変わってくるため、支払い総額を減らす、月々の返済費を減らすことができます。NOBU / PIXTA(ピクスタ)ただしローンの借換えには手数料から税金を含め多くの諸経費が掛かるので、経費を試算してかつ借換えの方が得なら見直しも有効です。ローンの計算式はややこしいですが、住宅を取得するには切っても切れない問題です。大きなお金が動くので、基礎を学び、ベストなプランを選ぶとトータルで見ると大きな節約につながりますよ。次回は、住宅、金融、保険の「ポジショントーク」の注意点についてご紹介します。(つづく)【参考】『学校では教えてくれない!一生役立つ「お金と住まい」の話』
2018年04月15日子どもの成長や健康のために睡眠はとても大切なもの。ママのなかには、夜の8時や9時くらいには寝かせるようにしているという人もいると思いますが、なかなか寝てくれないことってありますよね。どうして子どもが寝てくれないのか、調べてみることにしました。日中の過ごし方に原因があるかもまずは、原因について調べてみたところ、日中の過ごし方が関係しているようです。よくあるパターンとしては、お昼寝の時間。子どもがお昼寝をする時間が長くなりすぎてしまったり、お昼寝をする時間が遅くなってしまうと、夜になっても眠たくならない可能性があります。また、1日何もせずに過ごすのもNG。カラダが疲れていないと、いざベッドに入って寝ようとしても、なかなか寝付けないことがあります。規則正しい生活と遊びが大切?前述のように、日中の過ごし方が睡眠に関係しているので、夜眠れるようにするには、ちょっと工夫するのがよさそうです。朝しっかりと起きて、日光を浴びること。朝日を浴びるために、ちょっと外に出るのがベストかもしれませんが、そこまでせずとも、カーテンを開けて朝日を室内に取り入れるようにしましょう。こうすることで、体内時計がリセットされて、夜になると眠りやすくなるといわれています。また、日中には公園などに行って遊ぶことも大切。ある程度カラダを動かすことで体力が消耗されれば、疲れて眠たくなりやすくなりますよね。また、寝かしつける前には、テレビやタブレット、スマートフォンなどは見せないようにすることも大切です。就寝時間の1~2時間前は、絵本を読み聞かせるなど、リラックスした環境作りを心がけましょう。子どもが思うように寝てくれないと、「どうして寝てくれないの!」と感じてしまうこともありますが、そんなときは焦らずに、前述のようなポイントをチェックして、子どもが眠りにつきやすい生活をできているか確認してみてくださいね。(文・山手チカコ/考務店)
2018年04月05日「子どもに片づけてと言っても、片づけてくれない」「何回注意しても歯みがきしない」なんて経験はありませんか?「困った」行動をする子どもに対して、ママはイライラしてしまいがちです。どうすればイライラせずに、子どもに関わることができるのでしょうか?アドラー心理学を取り入れ、ほめない・怒らない・比べない「アドラー式子育て」を推奨し、勇気づけ親子教育専門家として1万5000人以上のママを勇気づけてきた原田綾子さんに、子どもとの関わり方のコツを教えてもらいました。※アドラー心理学とはウィーン生まれの医師、アルフレッド・アドラー(1870~1937年)が提唱し、後継者たちが発展させてきた心理学。フロイト、ユングと並ぶ三大巨匠。軍医として第一次世界大戦に関わったアドラーは「二度と戦争を起こさないために人間の心を変えなければならない」と考え、お互いに尊敬し、信頼し合う「よこの関係」を結び、圧力や暴力ではない民主的な方法で問題を解決することを提唱しました。■子どもの「困った」行動の原因探しは必要ない?子どもが言うことを聞いてくれないと、「なんで私の言うことを聞いてくれない(なかった)の?」と、ママは子どもが「困った」行動をする理由探しをしてしまいがち。ところが、原田さんはこういいます。「原因を探しても、『厳しく言い過ぎたかも』など過去の自分を責めてしまうことに。アドラー心理学は未来に向けていまからできることを考えて行動する未来志向の心理学。未来に考えを向けていくためにも、子どもの困った行動の目的に注目してみましょう。『困った』行動をするのはズバリ、親や周囲の気をひきたいから。ママのことが大好き♡アピールなんですね。困ったことをすれば、ママは僕(私)のことを見てくれる。そうやって安心感を得ているのです」■ママが注目するのは「できないこと」ではない子どもが困った行動をしたときは、ママに注目してほしいから。だからダメな行動に注目すると、ダメな行動を増やすことになります。だから子どもが普段できているところに目を向けて、「いつも応援しているよ」「大好きだよ」が伝わっていれば、子どもは親の注目を引くために、わざわざ困った行動をしなくてもすむのです。「たとえば、子どもが部屋を散らかしてしまったとき。『散らかした』というダメなところにだけ目が向いてしまうと、ほかにもどんどんダメなところが目についてダメ出し批判ばかりしてしまうことに。意識して、『できたこと』に目を向けられるよう、トレーニングしましょう。子どもにダメ出しではなく、ヨイ出しをすると、子どもの良い部分が増えていきます」アドラーは、おもちゃを散らかした子どもに出会ったとき、「上手におもちゃを広げたね。じゃあ集めてみようか」と声をかけたそう。なんて神対応なんでしょう!でも、なかなかそこまでは言えないママも多いはず。そこで原田さんのおすすめはコチラ。「わー! 楽しく遊んだね~! 一緒に片づけようか♪」「この音楽が鳴り終わるまでに片づけよう!」こうやって声かけすることで、子どもも気分よく片づけをするようになります。ポイントは、このように、子どもに楽しい雰囲気が伝わるようなゴキゲンな声かけをすること。アドラーみたいな『神対応』は難しくても、これならできそうだと思いませんか?■自分から行動できる子にするためには「子どもには将来的に、自分で考えて自分で行動できる子になってほしい」と、願うママは多いもの。社会を生き抜いていくための基本ともいえる、「自立した人」になること。そこで大切になってくるのが、子どもが小さいころからの、日々の声かけです。「『~しなさい!』など指示や命令よりも、『~したらどうかな?』『ママはこう思うけど、あなたはどう思う?』など提案をするようにしましょう。そして親子で話しあって、最終的には子どもが自分で決める経験をすることが大切です。」少し先のようにも思えるママもいるかもしれませんが、何歳ごろからこういった声かけを始めたらいいのでしょうか?「子どもが2、3歳でもできることはいっぱいあります。遊び一つをとってもそう。『折り紙にする? DVDを観る?』など、小さな選択も自立への第一歩なんです。『小さいうちは親が決めて…』と思わずに、まずはできることから始めてみましょう」■今回のお話を伺った原田綾子さんのご著書 『マンガでやさしくわかるアドラー式子育て』 ¥1,512(税込)(日本能率協会マネジメントセンター)子どもが言うことを聞かなくて困っている/感情的に子どもを怒ってしまう自分を変えたい/「自立した子」に育てたいけれど、何をどうしたらいいのかわからない……。そんな悩みを抱えるママたちに、「あるある」と思わずうなずいてしまうようなマンガと解説で、アドラー心理学による子育てをわかりやすく紹介しています。原田綾子さん勇気づけ親子教育専門家。株式会社HeartySmile 代表。1974年生まれ。埼玉県在住。二女の母。小学校教員時代、子どもを伸ばすには母親自身の心がイキイキしていることが重要だと気づき、教員退職後、「勇気づけ」をベースとした子育て講座、講演活動を開始。関東だけではなく、全国各地に受講生が多数おり、10年間でのべ1万5000人以上に勇気づけを伝えている。著書に『アドラー式「言葉かけ」練習帳』(日本能率協会マネジメントセンター)などがある。原田綾子さんオフィシャルブログ:
2018年03月12日今年も残りあとわずか。来年度から幼稚園の入園準備をしているママも多いのではないでしょうか。そんなお母さんたちから「入園時にオムツが外れていることが必須と説明会で言われたんですがどうしたらいいですか?」という焦りの声をよく耳にします。そんなお母さんのために今回は3歳からはじめるトイレトレーニングの3つのポイントをご紹介します。■1.生活のリズムを正す排泄は生活のリズムに大きく左右されます。食事の時間や遊びの時間、そして就寝時間など、生活のリズムをしっかりと正してあげることで排泄のリズムを正すことができます。生活のリズムのなおしかたは簡単。「寝ない、食べない! 子どもの生活習慣はどうやって直したら良いの?」でお伝えした通り、今の生活を時計に書いてみましょう。そうすることで、何がズレていて、どうなおせばいいのか一目瞭然です。■2.家にあるオムツを捨てる「オムツがあるからオムツが外れない」といっても過言ではありません。潔く全て処分するか、必要なひとにプレゼントしましょう。ただ、捨てる前に「もうすぐ幼稚園にいくからオムツとはバイバイしようね」「これからはおしっこがしたくなったらママやパパに教えてね」と声をかけ、オムツとバイバイしてください。■3.排尿のリズムを知るトイレトレーニングで一番やってはいけないことは、おもらしをしてからトイレに連れて行くことです。よくお漏らしをした後にトイレに連れていき「まだでるでしょ」と長い間座らせているお母さんを目にしますが、それは逆効果です。おもらしは、もう完全におしっこが出ている状態なのでおしっこが終わったのにトイレにいく、出せと言われるのは子どもにとっては苦痛なこと。そういったことを防ぐためにパパ・ママが「排泄のリズム」を知ることから始めましょう。■4排泄表を作ろう排泄表はおしっこをした時間、場所を記録していく表です。実際に保育園の現場で使っているところも多いと思います。○…おむつのなかでおしっこが出た(出ていた)◎…オマルでおしっこがでた△…うんちが出た(出てた)□…オマルでうんちが出たこのように、エクセルなどを使って表をつくるのも良し、裏紙に箇条書きにするのも良し。表の形式に決まりはありませんが、排泄後は必ず記録してください。この記録を続けることで、排泄のタイミングが手に取るようにわかります。タイミングが分かったら、あとはそのタイミングにトイレに連れていき、排泄ができたらしっかりと褒めて、認めてあげること。これを続けることで、確実に子どもはオムツを外すことができるよううになります。最後に、幼稚園に入る前の子どもはもう自分の気持ちをしっかりとお母さんやお父さんに伝えられるはず。排泄は人生で最初の自立です。「もう赤ちゃんじゃないんだ」という気持ちをしっかりとご両親が持ってくださいね。
2017年12月19日子どもが、なかなか寝てくれない、寝かしつけがうまくいかない、寝る時間が遅くなってしまって睡眠不足になっていないか不安、というママへ。今回は、男子を育てているなかで効果のあった寝てくれないときの対策法をご紹介します。ママのストレスが軽減する育児のコツ「睡眠編」をご紹介します!■体を動かせない日は頭を使わせる特にいつも元気のいい男の子は、雨の日や外遊びに行けなかった日など“体を動かせなかった日”は体力が有り余っているからか、なかなか寝てくれなくなります。無意味に飛び跳ねたり、テンションがやたら高かったり…。元気のいい男子をもつママにとっても、雨止外遊びに行かれなかったことはストレスに感じているだけに、寝ないというおまけ付きだとよりイライラしてしまいますよね。そんな体を動かせない日は、頭を使わせて疲れてもらいましょう。体を疲れさせるのは公園で何時間も遊ばなければならない彼らですが、頭=脳が疲れるのは早いケースも多いです。たとえば、パズル。できれば本人に選ばせた柄のちょっとむずかしいパズルをやらせるとかなり頭を使います。他にも、未就学児向けの“ドリル”を買っておいて、体力の余っているときにだけやらせてみるのもおすすめです。教育目的でなければイライラすることもなく一緒に楽しみながらできるのもポイント。100均でも販売されているので要チェックです。絵本も、「◯◯を探せ」のような、頭を使って考える系のものを数冊用意しておくのもいいですよ。■睡眠導入のための静かな時間を取る作戦は無意味? よく保育園では、お昼寝前に絵本の読み聞かせ時間を取るなど“静かな時間”を作っています。また、子どもの寝かしつけのコツにも静かな時間を作る、とあることが多いですが、3歳を超えた幼児期の男子には無意味な時間になる可能性があります。まず、そもそも静かにしてくれません。絵本を読むにもなんだかんだとリアクションしてくれるので静かとは言い難い状態になることも多いです。静かな時間を作っても無駄なタイプの子は、真っ暗にして強制的に寝るスイッチを押すほうが効果的です。話しかけてきても「寝る時間」とだけ答えていれば、そのうち諦めます。]とにかく“寝るしかないと諦めさせること”がコツです。「◯時には絶対寝かす」と決めてしまうのはママのストレスになることが多いので、厳格なルールにはせず、「◯時には寝てほしいな」という目標くらいにしておくことをおすすめします。とはいえ、子どもは睡眠時間を多く必要とする成長段階にあるため、しっかり寝られるよう、そして早く寝かしてママやパパの時間を確保できるよう、ご紹介したコツも試してみてくださいね。
2017年11月17日『コウノドリ』(TBS系)第5話が11月10日に放送された。描かれたのは、切迫早産により長期入院となった妊婦。子宮内胎児死亡というあまりに悲しい結末に、最後の最後まで涙があふれて止まらなかった。私たちの心にダイレクトに届いた“妊娠・出産は奇跡”というメッセージ。命がいかにはかなく、尊いものであるか、1組の夫婦とベビーが教えてくれた。■産声なき悲しい出産の現実サクラ(綾野剛)のもとを訪れた妊娠27週の西山瑞希(篠原ゆき子)は、切迫早産の診断を受け急きょ入院することになる。同室の七村ひかる(矢沢心)と励ましあいながら明るく入院生活を送るが、32週のエコーで事態が急変。胎児の心拍停止が発覚するのだ。四宮(星野源)の診察も受けるが、結果は同じ。そして、ベビーが亡くなった理由はサクラにもわからなかった。途方に暮れ、「ごめんね、ごめん…」と涙する瑞希を夫・寛太(深水元基)はやさしく抱き寄せる。おなかにいる赤ちゃんの名前は“あかり”に決まっていた。それは「(母・瑞希のように)女は明るい方がいいから」と寛太が名付けたものだった。翌日、陣痛促進剤を投与し瑞希の出産が始まる。赤ちゃんが亡くなっていても、痛みは通常のお産と変わらない。「あかりーっ」そうわが子の名前を叫びながら力を振り絞って出産するが、そこに産声は響かなかった…。子宮内で亡くなったベビーは戸籍に残すことができない。小松(吉田羊)が、あかりのためにしてあげたいことがあれば協力すると西山夫婦に寄り添うと、寛太が「ふたりでお風呂入れてやってもいいですか?」と希望する。小松はそれを快諾。ペルソナチームが見守るなか行われた沐浴は、悲しみと反比例するかのように、息をのむほど美しい時間が流れていた。退院の日、寛太はあかりと瑞希に特大のケーキを用意していた。プレートには「あかり おめでとう ママ ありがとう パパより」の文字。瑞希はあかりを抱いて、正面玄関から病院を後にする。向かったのは、夫婦で営む洋菓子店。そして、「あかり、ここがパパとママのお店だよ」と優しくほほ笑むのだった。■死産のとき自分を責めてしまう母親毎回、胸に迫るものがある『コウノドリ』だが、第5話の切なさは圧倒的だった。ベビーがおなかに宿れば、不安もあるが、これ以上ないと言っていいほどの幸福感で満たされる。これから始まる新生活に思いをはせ、長期入院だって「赤ちゃんのために」と我慢できる。この時点で、女性はすでに母親になっているのだ。そんな中、突如告げられた子宮内胎児死亡。四宮が「死産の4分の1は原因不明」と話していたが、原因がわからないからこそ恐ろしく、瑞希が自分を責めてしまうのは当然だろう。「私のせいですか? 私が切迫早産だったからですか? もっと安静にして、シャワーの回数を減らしていればよかったですか?」と、涙ながらにサクラに訴える瑞希の姿には、胸が張り裂けそうだった。妊娠すれば、元気な赤ちゃんが産まれるものだと考えている人も少なくないだろうが、けっしてそんなことはない。どんなに安静にしていても、悲しいお産を迎えることもある。確実に元気な赤ちゃんを産む方法なんてない…本当に、出産は奇跡なのだ。■残酷な現実と向き合うていねいな時間の温かさ印象的な場面ばかりだった物語の中で、筆者がもっとも感銘を受けたのは、西山夫婦が過ごしたあかりとの大切な時間。愛するベビーとの別れに必要なのは“次を見据えること”ではなく、“今と向き合うこと”ではないかと思うからだ。私は後期流産を経験したのだが、当時、言われて一番つらかったのは「次があるよ」という言葉だった。もちろん、本人たちは励ましのつもりで悪気はないのだが、その言葉は本当に悲しかった。だって、同じ赤ちゃんにはもう二度と出会うことはできないのだから…。西山夫婦は残酷な現実から目をそらさず、限りあるあかりとの時間をとてもていねいに過ごしていた。3人で過ごした温かな時間は、夫婦にとってかけがえのない思い出となったに違いない。そして、互いに痛みを分かちあい、懸命にいまを生きる西山夫婦だったからこそ、視聴者のだれもが無念に思い、心から涙したように思うのだ。この物語を機に、育児させてもらえることのありがたみを再認識。忙しさに追われ、わが子に対してイライラしてばかりの日々。でも、「子どもが元気でいてくれることはあたり前ではないんだ」と身に染みて感じたママは、私以外にもきっと大勢いるはずだ。■“子どもの死”という繊細なテーマの演技力それにしても、瑞希役の篠原ゆき子の名演技には度肝を抜かれてしまった。もちろん、軸にあるストーリーも素晴らしいのだが、篠原の好演により、そのメッセージ性は格段に強まったのではないだろうか。友人のひかるに「元気な赤ちゃん産んでね」と告げるシーンなど、瑞希に渦巻くさまざまな心情を感じ取り、胸が苦しくてたまらなかったママも多いことだろう。“子どもの死”という繊細なテーマながら、迫真の演技で素晴らしい作品を届けてくれたことに、感謝の気持ちと拍手を贈りたい。11月17日に放送される第6話で描かれるのは、緊急搬送されてきた心肺停止の妊婦。それは、下屋(松岡茉優)がヘルプで訪れた別病院で、意気投合した妊婦だった…。TBSテレビ 金曜ドラマ『コウノドリ』金曜よる10時から
2017年11月16日日本の多くの学校で行われる性教育では、生理や精通がくることを教えられても、妊娠や性感染症などについては最低限の知識しか教えられていないのが現状だ。それには、「早くから性について教えると、性行動が早まってしまう」という大人たちの行き過ぎた心配がある。しかし、実際に他の自治体に先駆けて高校生や中学生に向けた性の健康を教える講座を開いている秋田県では、10代の人工妊娠中絶率が下がり、全国平均をも下回るようになったというデータが出ている。(参照元:秋田大学)これを全国で行なうには文部科学省の方針の転換が必要だが、それが実現するまで、必要な性教育はどう実施していけばいいのだろうか。
2017年11月11日主演・黒木華、共演に樹木希林、多部未華子という名実共に日本最高峰の女優3人の初共演が実現。森下典子による人気エッセイ「日日是好日 ー「お茶」が教えてくれた15のしあわせー」を、『光』『まほろ駅前』シリーズの大森立嗣監督のもと映画化する『日日是好日』(にちにちこれこうじつ)に出演することが分かった。原作は、人気エッセイスト・森下典子が街の茶道教室に通い続けた約25年にわたる日々を綴ったエッセイ。文庫本の解説で、人間国宝・柳家小三治が「感動の読了だった。この感動を誰かに伝えたい。いても立ってもいられなくなった」との思いから近くの書店に飛んで行き、「茶道・華道コーナー」で見つけた平積みの本書を「ここにあるべき本じゃないんだよこの本は。(~中略~)いや、ここにも1冊ぐらい置いてもいいけど、とに角ここじゃないんだよ」と綴るように、茶道の素晴らしさ伝えることのみならず、人生のバイブルともいえる書として注目を集めている。本作で森下さんは、自ら撮影スタッフの一員として、茶道関連のアドバイザーを担当する。あらすじ就職の話がチラホラ出始めるころの大学生、典子(黒木華)は、母親から「あんた、お茶、習ったら」と突然すすめられる。「え?なんで?」と意味がわからず困惑する典子。嫌々ながらも、従姉の美智子(多部未華子)から「ねぇ典ちゃん、一緒にやろうよ」と一押しされ、2人は共に、自宅近くにある茶道教室の先生を訪ねる。その先生は巷で「タダモノじゃない」とうわさの、武田のおばさん(樹木希林)だった…。就職につまずき、失恋や大切な人の死という悲しみのなかで、気がつけば、そばに「お茶」があった主人公・典子。彼女が、がんじがらめの決まりごとの向こうに、自由を見い出し、季節を五感で味わう歓びを知り、そして「いま、生きている!」ことを実感していく。黒木華×樹木希林弟子と師匠に!山田洋次監督『小さいおうち』で第64回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞し、同作と『母と暮せば』で2年連続の日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した黒木さんは、岩井俊二監督『リップヴァンウィンクルの花嫁』(‘16)以来の単独主演映画。また、『わが母の記』『あん』『海よりもまだ深く』をはじめ、2018年には名優・山崎努との共演作『モリのいる場所』の公開も控える樹木さん。本作で2人は、茶道教室の生徒と先生、弟子と師匠としての役柄を演じる。実力派として各世代の最高峰にいる2人によって紡ぎ出されるやりとりに、いまからも期待が高まる。黒木華×多部未華子従姉妹同士に!黒木さんは多部さんとも初共演。多部さんといえば、映画『君に届け』『あやしい彼女』『続・深夜食堂』、ドラマ「ドS刑事」から舞台「わたしを離さないで」「オーランドー」など、娯楽作品から文芸作品まで幅広く演じられる稀有な存在。映画、ドラマ、演劇のファンそれぞれにとってかけがえのない、待望の共演となる。<キャスト・スタッフコメント>■黒木華(典子役)ずっとご一緒したいと思っていた大森監督の作品に、出演できることを幸せに思います。樹木さんも多部さんも共演させていただくのは初めてですが、お2人の出演されている作品を拝見していて、いつも素敵な表現をされているな、と思っていたので、そんなお2人と作品を創れることをとても光栄に思います。茶道は全く経験がなく、今回は勉強することが大変多いので不安もあるのですが、典子と同じように学び、成長していきたいです。■樹木希林(武田先生役)年とったからって自動的にいい顔になるわけじゃない…つくづくわかった。映画に出ることは恥多いことだ。(後期高齢者)■多部未華子(美智子役)またこうして大森組に参加させていただくことを大変嬉しく思います。黒木さん、樹木さんとは初めて共演させていただくので、少し緊張していますがいまからとても楽しみです。茶道も幼稚園で習った以来ですので一から学ばせていただき、人の生き方を変えてしまう程の茶道の魅力や奥深さが映画を観て下さるみなさんに伝わるようにお稽古をして撮影に臨みたいです。■監督・脚本:大森立嗣茶道とは無縁の僕が原作を読み終えていたく感動していました。1人の女性が大人になっていく過程で、きらびやかな宝石とは違う、胸の奥にずっと、でも密かにある大切なものにお茶を通して気付き、触れていくお話しです。素晴らしいキャスト、スタッフと共に映画を作ります。観た人の心に深く響く映画になればいいと思っています。■原作:森下典子子どものころから映画は憧れの世界でした。私の書いた本が映画に…それも、黒木華さん、樹木希林さん、多部未華子さんという、この上ないキャストで映画化されるなんて、これほどの光栄はありません。しかも、大森立嗣監督の撮影現場に、自らスタッフとしてかかわることができるなんて!!本を書く仕事をしてきて、ほんとうに良かった…。この映画の実現にお力をくださった多くの方々に、心から感謝いたします。ありがとうございます!『日日是好日』は2018年秋、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年10月30日ドキュメンタリー映画『猫が教えてくれたこと』が、吉祥寺「ココロヲ・動かす・映画館〇」にて、2018年3月10日(土)より上映される。2017年11月18日(土)に公開され、人気を博した本作の再上映となる。舞台はイスタンブールヨーロッパとアジアの文化の交流地点であり、数千年ものあいだ世界有数の大都市として繁栄を誇ってきたトルコの古都、イスタンブール。この街に住む野良猫たちは、人々から食料や寝床を与えられながら、ある人にとっては生き甲斐として、ある人にとっては生涯の相棒として、周囲に生きる希望と癒しを与えながら自由気ままに生活している。映画『猫なんかよんでもこない。』(15)、『世界から猫が消えたなら』(16)などの映画に始まり、カフェ、雑貨、写真展、コスメまで、日本の猫ブームはとどまることを知らない。そんな中で公開される本作は、猫を愛し猫とともに生きる街、イスタンブールだからこそ捉えることのできた猫の自由きままな生活ぶりや、人々と猫の暖かい関係性を捉えたドキュメンタリー映画だ。地上10センチほどしか離れていない地面すれすれでカメラを使い、猫の目線でイスタンブールの街を撮影。猫にしか見ることのできない街並みを私達に見せながら、ガイドブックを見ながらでは体験出来ない、不思議な旅へといざなってくれる。主役は7匹の個性的な猫たちそんな本作の主役は、7匹の個性的な猫たち。生まれたばかりの子猫たちにエサをあげるため、市場の食べ物を狙う虎猫「サリ」、なでられるのが大好きなメス猫「ベンギュ」、レストラン近くでネズミ退治を仕事にしている「アスラン」、喧嘩が強く、旦那を尻にしいているくせに嫉妬深い「サイコパス」、下町の市場で働く商売人や客と触れ合う看板猫の「デニス」、遊び人風で周囲の大人たちの心を虜にする「ガムシズ」、高級なデリカテッセンにいつも美味しいエサをもらっている礼儀正しい「デュマン」。生まれも育ちも全く違う彼らを軸に、世界で最も幸せに暮らす猫たちに迫る。写真展&トークショーが開催『猫が教えてくれたこと』の再上映を記念して、2018年3月11日(日)には、トークショー&写真展が「ココロヲ・動かす・映画館〇」で開催される。登壇者は、「ほぼ日刊イトイ新聞」に取り上げられた猫写真家・沖昌之。会場では、写真集「必死すぎるネコ」から抜粋した、愛くるしい猫たちの姿を捉えた作品展示が行われる。作品情報ドキュメンタリー映画『猫が教えてくれたこと』監督:ジェイダ・トルン製作:ジェイダ・トルン、チャーリー・ウッパーマン主演猫:サリ、ベンギュ、アスラン・パーチャシ、サイコパス、デニス、ガムシズ、デュマン原題:Kedi配給:アンプラグド©2016 Nine Cats LLC■再上映情報上映日:2018年3月10日(土)~映画館:ココロヲ・動かす・映画館〇住所:武蔵野市吉祥寺本町1-8-15■トークショー&写真展示開催日:2018年3月11日(日)15:50~登壇者:猫写真家 沖昌之
2017年10月19日こんにちは。コソダテフルな毎日のちゅいママです。長男(小3)次男(年長)三男(年少)の3兄弟の母です。■偏食・小食のわが子に悩む日々次男は離乳食を全く食べない子でした。そしてそれは幼児食期に入っても変わらず好き嫌いが多く、食べられないものより、食べられるもののほうが圧倒的に少ないいわゆる偏食っ子です。長男はなんでもよく食べる赤ちゃんだったので、食べない次男は衝撃的でした。離乳食の頃は、どの食材をどのような調理法でチャレンジしてみても一切受け付けず、匙(さじ)を口に運ぼうもんなら泣いて嫌がり、しまいには涙を目にいっぱいためてオエェ! とえづいてしまう始末。本気で嚥下(えんげ)障害じゃないかと心配したほどです。私自身は好き嫌いがなく、なんでも食べられるタイプなので「偏食」に対するイメージもあまりよくなく、親の教育次第だとさえ思っている節もありました。そんな私のもとに次男という偏食・小食っ子が生まれたもんですから、数年は理解できずに悩み、悪戦苦闘しました。しかし、私の「偏食は努力すれば治まる」という考えを根本から変え、好き嫌いの多い次男に歩み寄れる時が来たんです。そのきっかけは乳幼児検診でもなく、育児相談窓口でもなく、「かつて好き嫌いが激しい子どもだった大人が、当時何を考えていたのか」を聞いた時でした。■「食べさせる方法を見つける」よりも必要だったこと私は子どもに健康でいてほしい、大きく育ってほしいという気持ちから、とにかく食べさせようと苦戦していました。それが母親として間違っているとは今でも思っていません。でも偏食・小食な元子ども(すなわち大人)の思いを聞いた時は、おもわずこみあげるものがありました。子どもとはいえ心の中ではいろいろと考えています。それを表現できる語彙(ごい)を持ってないから、黙るか泣くかゴネるかしかないだけで。これを読んでるママたちの中にも、かつての私のように「どうして食べてくれないの!!」「この子はこんなに食べなくて大丈夫なんだろうか」と、不安と苛立ちの中にいる方がいらっしゃるかもしれません。食べてくれない子どもに悩む保護者目線からの相談、体験談はわりとよく目にします。私も何とかして食べさせれる良い方法はないだろうかといろいろと探しましたが、「食べられない子どもだった張本人たちが、どう感じながら生活していたのか」を、私は目にする機会がありませんでした。食べさせる方法を見つける前に、食べられないその気持ちを知る。これが私にとって必要だったんです。きっと私のように自分自身が好き嫌いがない人にとっては、我が子の好き嫌いはなかなか歩み寄れずに葛藤してしまいがちだと思います。同じようなママたちに少しでもヒントになればと思い、私の経験と元子どもたちからの意見をご紹介したいと思います。■「食事の時間が苦痛だった…」元子どもたちの声これらは私のブログに寄せられたコメントなのですが、偏食・小食だった元子どもたちは、以下の2パターンに分かれます。・好き嫌いが許されない環境で育った人・無理強いはされなかったという人この中で、好き嫌いが許されない環境で育った人に共通しているのは「食事の時間が苦痛だった」ということでした。口をそろえて「食事に関していい思い出がない」と言うのです。「どうしても食べられないのに『わがままだ』と言われ、給食では食べ終わるまで教室のすみに残され、家でも学校でも理解されない」「大人になった今でも、子ども時代の食事にまつわる思い出は怒られた記憶か、ひとりで寂しかった記憶か、楽しくない記憶しか残っていない」この意見が多かったんです。私、次男に今まで何度口にスプーンを突っ込んで「食べなさい!」ってやってたことか…。偏食っ子からすると、「得体の知れないもの(たとえばミミズのようなもの)を無理やり口に押し込まれてるような感覚」らしいです。次男のことを思って突っ込んでいたスプーンが息子からしたら苦痛以外のなにものでもなかった。口に入れることさえできたらごっくんできるはずだ! と思っていたのですが、彼らからしたら「飲み込むどころか、自分の意志とは裏腹にえづいてしまう」んだそうです。私は次男になんてかわいそうなことをしていたんでしょう…。かつて教室の隅でミニトマトが食べられなくて泣いていたクラスメイトも、食事がつらいな、楽しくないなと思いながら毎日食べていたのかと思うと、彼を思い出して胸がぎゅーっとなりました。■嫌いなものを食べさせるか否か…親としての葛藤今の私は、「食事はまずは楽しく!」が基本です。離乳食教室に行ってもまず最初に教えられるのは「楽しく」ということですし、給食も掃除の時間まで残して食べさせるということもしていません(おそらく)。しかし「楽しく食べること」と「好き嫌いなく食べること」はある意味対極にあるような気がします。この両方を叶えるって実はすごく難しいんじゃないかと。楽しく食べている延長で好き嫌いなく食べられるようになるのが理想ですが、嫌いなものを好きにさせるために楽しく食べるのは、偏食っ子には相当難しいような気がします。「どうしても食べられない」「口に入れたらえづいてしまう」レベルの子たちにとっては嫌いなものを食べずに済む食事こそが楽しい食事なのですから。それを許せるか、押し付けずにいられるかが親の最初の葛藤だと思います。私は自分が好き嫌いがないがゆえに、ここが許せずに随分と戦ってしまいました。元好き嫌いっ子たちの何十年たっても今なお残っている「食事が楽しくなかった」という思いを聞いて、ハッ! とさせられました。■食事中は「心の栄養」を大切にしたい「食事」の目的は”栄養””健康””しつけ”にとらわれてはいけないなと。体を大きくするため、健康に育つため、お行儀よく食べるよりもその前に、まずは、この子の食事の思い出を明るい色に包まれたものにしてあげたいと思いました。このとき、私はようやくスタートラインに立てました。今私は次男に無理強いはしていません。苦手なものは「一口食べたら?」ぐらいは言いますが、それで「いや」というなら無理に食べさせていません。頑張ってひと口チャレンジしたら喜びます。幼稚園のお弁当も基本的に好きなものを詰め、食べきれるものを食べきれる量で入れています。おかげで冷凍食品や既製品まみれです(次男の好みに合わせたらこうなりました)。栄養もバランスもあったもんじゃありませんが、おいしかった! 全部食べられた! また明日も食べたい! そう思えることが心の栄養になるんじゃないかと思います。 後編 に続きます。
2017年09月21日アメリカで『Kedi』とのタイトルでたった1館からスタートすると、瞬く間に130館に公開拡大し大ヒットを記録した猫ドキュメンタリーが、『猫が教えてくれたこと』として日本上陸。ポスタービジュアルと場面写真が到着した。本作は、トルコの古都イスタンブールに住む野良猫たちと、彼らを愛し育てるイスタンブールの人々のあたたかい関係を捉えたドキュメンタリー。ヨーロッパとアジアの文化の交流地点であり、数千年ものあいだ世界有数の大都市として繁栄を誇ってきたイスタンブール。この街に住む野良猫たちは、人々から食料や寝床を与えられながら、ある人にとっては生き甲斐として、ある人にとっては生涯の相棒として、周囲に生きる希望と癒しを与えながら自由気ままに生活している。生まれたばかりの子猫たちにエサをあげるため市場の食べ物を狙う虎猫の「サリ」、なでられるのが大好きなメス猫の「ベンギュ」、レストラン近くに住みネズミ退治を仕事にしている義理堅い性格の「アスラン」、喧嘩が強く、旦那を尻にしいているくせに嫉妬深い「サイコパス」、下町の市場で働く商売人や客たちと触れ合う看板猫の「デニス」、遊び人風で周囲の大人たちの心を虜にする「ガムシズ」、高級なデリカテッセンにいつも美味しいエサをもらっている礼儀正しい「デュマン」。古くから猫の街として知られるイスタンブールで、生まれも育ちも全く違う、7匹の個性豊かな猫と人々との関わりを追っていく。原題の『Kedi』とは、トルコ語で猫のこと。アメリカでは130館に拡大公開後、外国語ドキュメンタリー映画としては全米史上第3位という大ヒットを記録。「RottenTomatoes」では98%という稀に見る高評価を獲得し、観客からも批評家からも熱烈に支持されている。日本でも『猫なんかよんでもこない。』『猫侍』などに始まり、雑誌「AERA」や「an・an」で猫特集が組まれ、さらにTVでも猫の特番が数多く放送されるなど、猫人気の高まりが注目を集めている。その中で公開される本作は、猫を愛し猫とともに生きる街、イスタンブールだからこそ捉えることのできた猫の自由きままな生活ぶりや、人々と猫の温かい関係性が凝縮、国境を越えて癒やしを与えてくれるはず。また、地上10cm、地面すれすれのカメラは “猫の目線”でイスタンブールの街並みを私たちに見せ、ガイドブックには載っていない猫と共に歩く不思議な旅へと誘う。今回到着したポスタービジュアルは、本作の中で紹介される7匹の猫のなかの1匹、礼儀正しい紳士猫「デュマン」のどアップドヤ顔をとらえた1枚。モフモフとした毛なみに顔をうずめたくなるような、キュートで愛らしいポスターとなっている。ジェイダ・トルン監督が「猫がふいに膝の上に乗ってきて、おとなしく背中をなでられながらゴロゴロと喉を鳴らしているような雰囲気の映画になればいいなと思っている」と語る本作。猫たちが主人公のドキュメンタリー映画に、この秋、注目していて。『猫が教えてくれたこと』は11月、シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2017年08月21日こんにちは、ライターのNANARUKAです。新年度を迎えるにあたり、子どもが保育園・幼稚園から小学校に上がるというご家庭も多いでしょう。小学校に上がれば、子どもの帰宅時間も早くなるため、共働きの場合は鍵を預けておくというケースも出てくると思います。 しかし、いきなりのわが子の“鍵っ子デビュー”に不安を感じる方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、子どもに鍵を持たせる際に注意すべきポイントをご紹介します。子どもを鍵っ子デビューさせるという方は、ぜひ目を通してみてくださいね。●(1)鍵や携帯電話を持ち歩いていることを誰にも言わない鍵っ子は安全確認のために、家の鍵の他に自分専用の携帯電話を持っていることも多いですが、低学年だとそれをうらやましがる子もいます。実際、わが子は小学校1〜2年生のころ、よく鍵っ子のお友達をうらやましがり、「いいなぁ……」「私も欲しいなぁ」と言っていました。周りにうらやましがられると、自慢したくなるのが子どもです。しかし、鍵や携帯電話を持ち歩いていることをおおっぴらにしてしまうと、親の不在時にお友達が遊びにきてしまったり、携帯電話でいろいろ遊んでしまったりする可能性があります。子どもは何をしでかすか分かりませんから、トラブルを未然に防ぐために周囲に鍵や携帯電話を持っていることを他言しないよう に教えておきましょう。●(2)鍵は見えない場所に取り付け、不必要に取り出さない最近のランドセルは、防犯ブザー用や給食袋用など、各所に専用フックが付けられていて本当に便利。しかし、これらの見える場所に付いているフックに鍵を取り付けることは、「私は鍵っ子です」「いま家には誰もいません」とアピールしている ようなもの。それを見た地域の方々は味方につけられるかもしれませんが、運悪く、良からぬことを企んでいる者に目をつけられてしまったら……。以前、玄関先に置いていた傘に書かれた名前を呼ばれ誘拐されてしまった女の子の事件もありました。そういう悪者は、あらゆる所から情報収集しています。万が一の事態を防ぐためには、想像力を働かせて「念には念を!」の気持ちで備えましょう。それを子どもにわかりやすく伝えることが大切です。鍵は必ず他人からは見られないような場所に取り付けさせ、不用意に取り出さないようにさせましょう。●(3)鍵は玄関の前で取り出し、鍵を開けたらすぐに中へ入って施錠する鍵はチェーンやストラップを使ってランドセルやカバン、制服などに固定し、自宅の敷地内や玄関先に着くまで絶対に取り出さないように言い聞かせましょう。歩きながら鍵を取り出す行為に集中してしまうと、周囲の自動車や自転車、歩行者などへの注意力を欠いてしまって危険ですし、そんな子どもの後をつけて行き、子どもが玄関を空けた瞬間に押し入ってきた、という犯罪もあるそうです。見えない工夫、取り出しやすい工夫 を一緒に考え、敷地内や玄関先でスムーズに行動できるよう、事前に子どもと練習しておくといいと思います。チェーンやストラップから絶対に取り外さないことも約束しておきましょう。----------いかがでしたか?保育園・幼稚園から小学校に上がる子どもを見ていると成長を感じるものですが、実際にはまだまだ未熟な部分も多いです。そんな子どもに鍵を預けることは心配だとは思いますが、鍵を持つことで子ども自身も責任ある行動をとるキッカケになります。親が信頼してあげることで自信にもつながるでしょう。鍵の扱い方について、ぜひ親子でじっくり話し合ってみてくださいね。【参考リンク】・小学生のための「安全な鍵の持たせ方」 | SECOM()●ライター/NANARUKA(フリーライター)●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年03月25日いろいろと上手くいかず、めずらしく落ち込んでしまった日。子ども達をお風呂に入れながらも既に済んでしまったことを引きずって、いつまでもモヤモヤと考えてしまっていたのですが、子どもの笑顔を見ていると、『いつまでもくよくよ考えてても仕方ないよな!』という気持ちになりました。落ち込んだり辛いことがあっても、こうやって子どもの笑顔に救われる毎日です。
2017年02月14日節分では年の数だけ豆を食べるとよいといわれていますが、袋に入った福豆は意外と量が多く、どうしても残ってしまいがち。全部食べるのは結構しんどい…。そんなときは料理に活用してしまいましょう!福豆は味気ないので、子どもにとっては「撒くための豆」という意識があるかもしれません。でも、これも立派な食材のひとつ。料理としても楽しめることを、この機会に教えてあげるのも大切な食育です。■豆たっぷりのカレーカレーの本場・インドはベジタリアンが多く、豆を使ったカレーは定番メニュー。ヒヨコ豆や緑豆がよく使われますが、大豆もカレーとの相性は抜群です。福豆をボールに入れて、たっぷりの水に一晩ひたします。これを具として、ふだんのカレーに入れるだけでOKです。水で戻さなくても使えますが、やわらくなるまで少し時間がかかります。ただ、福豆はそのままでも食べられるものですし、食感を楽しめるのでNGではありません。たんぱく質が豊富な大豆は肉のかわりにもなり、ころころとした見た目がかわいらしくて子どもにも好評でした。和風だしやトマトを入れたカレーによく合います。■栄養たっぷりの炊き込みご飯に福豆を水で戻さずに使うなら、炊き込みご飯の具にしてしまうのがいちばん。米と一緒に炊くだけで、やさしい甘みが楽しめます。鶏肉のかわりにごぼうと一緒に炊き込んだり、塩昆布をそえて味を引き締めたり、さまざまな食材と相性がよいので使いやすいです。もちろん、魚介類にもよく合います。野菜と福豆を使った炊き込みご飯は、栄養バランスが優れた一品。ほかに味噌汁や何か一品あれば献立が完成してしまうので、手抜きしたいときにもおすすめです。■粉末にしてアレンジしよう福豆はすでに炒ってあるので、クッキングミルなどで粉末にすればきな粉に。お菓子作りや牛乳に混ぜるなど、手軽に使えて便利です。まとめて粉にして、袋に入れて密閉すれば、保存もできます。結構長持ちするものですが、時間経過とともに酸化すると異臭がするので早めに使い切りましょう。袋の空気を抜いて、高温多湿を避けて保存します。この粉は、揚げ物をするときに小麦粉のかわりとしても使えます。カリッと香ばしい食感がたまりません。さらさらの粉末でもいいですが、すり鉢などでやや粗めにすると、また違った味わいを楽しめます。
2017年02月04日子どもが学校・社会へ出て行くと、そこではいろいろなマナーが問われます。そして、その基本は家庭で身につくもの。家庭での習慣やパパ・ママのマナーに対する意識は、子どものマナーに大きな影響を与えます。そこで今回は、子どものマナーを育むために家庭で実践したい基本のトレーニングをご紹介。基本中の基本だからこそ、大人も案外忘れがちなので、再確認しておきましょう。■家庭に取り入れたい基本のマナートレーニング今回紹介する基本のマナートレーニングは、次の5つです。1. 基本の「挨拶」を徹底2. 名前を呼ばれたら「はい」3. 脱いだ靴をそろえる4. 食事は「背筋」を伸ばして5. 「次に使う人」のことを考えるどれも本当に基本的なマナーですが、実践できていない大人も多いのではないでしょうか?子どもは小さなうちから大人の行動・振る舞いを一生懸命見て、そこからたくさんのことを学びます。そのため、まずはパパ・ママが「今」実践することが大切。その上で、子どもにもきちんと教えてあげましょう。■その1: 基本の「挨拶」を徹底「おはよう」「おやすみ」や「いただきます」「ごちそうさま」のような、基本の挨拶を徹底することがマナートレーニングの第一歩。ほかにも、「ありがとう」「ごめんなさい」「いってらっしゃい」「いってきます」など、毎日いろいろな基本の挨拶を交わす場面があります。その都度怠ることなく、きちんとお互いの顔を見て挨拶をするよう心がけましょう。最初はできない子もいると思いますので、まずはパパ・ママが毎日お手本を見せてあげることが大切です。■その2: 名前を呼ばれたら「はい」以前、あるマナー講師の方とお話する機会がありました。そのとき、とても印象的だったのが「『はい』という返事が、とっさに出ない学生・社会人がとても多い」という言葉です。名前を呼ばれたら「はい」と返事をする。マナーとしてはもちろん、コミュニケーションの面でも基本中の基本です。返事の習慣がきちんと身についていれば、子どもが外の社会へ出たときに、大いに役立ちます。名前を呼ばれたら『はい』と返事をする。これを徹底し、子どもが小さいうちから家庭での習慣にしておきましょう。親子間だけではなく、パパ・ママ間や家族以外の人と接するときも徹底すると、自然と子どもも真似してくれるはずです。■その3: 脱いだ靴をそろえる玄関で靴を脱いだら、向きを直してそろえるのがマナー。外出先だけではなく自宅でもこれを徹底し、子どもが小さいうちから、その一連の動作を見せておきましょう。ポイントは家の中にお尻を向けて靴を脱がないこと。爪先を家の中に向けて靴を脱ぎ、玄関をあがってから振り返って脱いだ靴をそろえます。■その4: 食事は背筋を伸ばして子どもには正しい食事マナーを身に着けてほしいもの。そのためには、パパ・ママが良きお手本にならなくてはいけません。新聞を読みながら、スマホを見ながら…というのは、やはり子どもには見せたくない姿。いくら時間がなくても、「子どもに見られている」と意識して、美しい食べ方を心がけましょう。食事マナーで特に注意したいのは「姿勢」です。食事の際は、同席者と会話を楽しむこともマナーのひとつ。そのためには、背筋を伸ばして顔を上げることが必要なのです。姿勢を正して顔を見合わせながら食事をすると、食卓の雰囲気もより明るくなります。子どもに食事マナーを教えるときは、まず家族みんなの姿勢に気をつけてみましょう。■その5: 次に使う人のことを考える日本の公衆トイレはキレイだと、外国人観光客などに評判が良いようです。丁寧な清掃はもちろん、利用者がキレイに使うよう心がけていることも、その理由のひとつではないかと思います。次に利用する人のことを考えてキレイに使い、後始末をきちんとしておく。これも、大切なマナーです。たとえば、顔を洗ったあとに洗面台に水滴がとんでいれば拭き取る、トイレの紙が少なければ補充しておく、テレビのリモコンを定位置に戻しておくなど…。主に家事をこなしている人がやれば良いのでは? と思うかもしれませんが、これらは「自分がしたことの後始末」。家庭でも、「次に使う人」のことを考えた行動を心がけましょう。パパ・ママのそんな行動を見ているうちに、子どもにもきっと「後始末」と「次に使う人のことを考える習慣」が身につくはずです。子どもに基本的なマナーを教えるのに、早すぎるということはありません。まだ子どもが理解できない年齢でも、パパ・ママがその姿を見せることには大きな意味があります。幼いころから家庭で身につけてきたマナーは、子どもにとっての大きな財産となるでしょう。
2017年01月18日わかってはいても、なかなかできないのが「気持ちの切り替え」出典 : 我が家には、8歳の娘、6歳の息子がいて、それぞれ自閉症スペクトラムの診断が出ています。発達障害を抱える子どもたちと過ごす日々は平穏なものではありません。その中で最近、特に私が苦痛に感じていたのが、「もう寝る時間だよ~!」などの声かけをすると、「え~!!!もっと遊びたかったのに!!!」と泣いたり怒ったりしながら私を睨みつける、子どもたちの視線です。毎日毎日毎日…幾度となく繰り返されるこの反応。寝る時だけではありません。「ご飯を食べるよ~」「ピアノの練習をするよ~」「習いごとに行く時間だよ~」どの予定を告げても、恨めしそうに私を見るのです。スケジュールを一緒に書き出し、「今は何をする時間だ」ということは子どもたちもわかっているのです。それでもなお、「もっと〇〇したかった!!!」という悔しい思いには行き場がないようで、終了の合図を送った母親を疎ましそうに見てきます。わかります。かつては子どもだった私にも、その気持ちはよ~くわかるのです。でも、毎日負の感情をぶつけられると、私もだんだん辛くなり、ムカッと来て、荒い言葉で子どもを押さえつけてしまいます。このままでは子どもたちの恨みがましい気持ちは蓄積し続け、いつか私を憎む日が来るかもしれません。親が子育てで困っているときは、子どもも困っているサイン出典 : 「このままではいけないな」と思ったら、それは私たち親子が前進する合図。子どもたちとある晩、ゆっくり話し合ってみました。夜、寝室を暗くして温かいランプの灯りをともします。わが家の場合、話し合いはリラックスした状態で行うのがベストだからです。子どもはどうしても親の顔色を見がちです。目を合わせて話をすると、なかなか本当の気持ちを聞き出せないため、みんなでベッドに寝ころがり、お話ししています。私「あのね、さっきママが『もう寝る時間だよ』って声をかけた時、『え~!もっと遊びたかったのに!』って言って泣いて怒ってママを睨みつけたよね?あれって、どうしてママを睨むのかな?」息子「え~、だってまだまだ遊びたいのに、ママが寝るっていうから!」私「そっか、もっと遊びたいのにママが『もう終わり』ってあなたたちの楽しみを断ち切ってるような気がするのね?」娘「そうそう!いつだってママは楽しいことを終わらせるからさ~」私「そっか。じゃあ、ママの言い分を発表します。毎日毎日夜が来るのはママのせいじゃないと思うの。ママは親切に『〇〇する時間が来たよ』ってお知らせしてるだけなのに、どうして怒りをぶつけられないといけないのかな?」娘「そりゃ確かに、夜が来るのはママのせいじゃないけどさ~、もっと遊びたいのに!!って思っちゃうもん。」出典 : 私「じゃあ、ママは親切な気持ちでお知らせしてたけど、これからはお知らせするのをやめるね。」娘「ちょっと待って!それは困っちゃう!だって夢中になってすぐに時間が過ぎちゃうから、教えてくれないと習いごとにも遅れるし、いろいろやりたいことが出来なくなっちゃう。夜も眠れなくなるし・・・」私「だったら、ママが『〇〇する時間だよ』ってお知らせした時は、ママに怒りをぶつけないで。」息子「だって、すごく悔しいもん。どうすればいいの?」私「悔しいのはわかるよ。でも、もっと遊びたいならどうすればいいのか考えてみて。夜は決まった時間に寝て、ちゃんと朝早く起きればたくさん遊べるし、ごろごろしている時間を減らせば、もっと遊べるはずだよ?まず、『え~、もっと遊びたかったのに!』っていう言葉から変えてみない?」娘「言葉を変えるの?」私「そう。なんて言ったらいいか、一緒に考えてみよう!」こうして、『〇〇する時間だよ』と言われた時は何と返せば良いか、悔しいという気持ちがあるのを前提に考えてみました。ただ、話し合いに真剣になり過ぎると子どもは強制されたと感じてしまうので、「こんな歌はどう?」と誰かが変な歌をうたうと、まだその替え歌を誰かが作ったり、できるだけ険悪な雰囲気にならないよう、ゲラゲラ笑いながら進めていきます。そしてわが家がたどり着いた答えは・・・ぐずぐずして行動できない時はコレ!みんなで決めた「のに退治」出典 : そのうち、「じゃあ、『お名残惜しいですけど、また明日!』とかどう?」という言葉が娘から飛び出しました。私「そうだよね!『悔しいな、もっと遊びたい』の後に、『だから、また明日思い切り遊ぼう!』が入るとすごくいいね!『悔しい』っていうマイナスの気持ちで片づけちゃったら、それを誰かにぶつけたくなる。今まではママが受け止めてきたけど、それだと今度はママが苦しくなってイライラしちゃうからね。プラスの言葉で終わらせてくれたら、ママも『じゃあ、明日思い切り遊ぼう!』って笑顔で言えるよ!いい考えが出たね~!」息子「『〇〇なのに』で終わらないで、その後に『だから』を付けるっていうこと?」私「そうだね~!もし、『〇〇したかったのに!』で終わったら、今度からママが『のに』を退治しに行こう!『だ~か~ら~?』って聞くから、その後に前向きな発言をしてね。言葉は人を作るんだよ。プラスの言葉をたくさん使ったら、前向きな気持ちになれるからね!」娘「『のに』を退治するの?『おに退治』みたいで面白いね~!明日からシャキーン!シャキーンって、『のに』をやっつけてね!」こうして、わが家流の「のに退治」法が決定しました。親が強制したルールではなく、話し合いの中からみんなで見つけた答えなので、翌日から「出たな!『のに』!成敗してくれる!」と大げさに指摘しても、子どもたちは否定されたと感じることはありません。楽しそうに慌てて「だから、〇〇するね!」と前向きな発言をするようになりました。「~なのに…」親だってついついやっているかも!出典 : 時々、もしも発達に凸凹がなく、子どもたちの感情の起伏が穏やかだったら、どんな暮らしになっていたのかな?と想像することがあります。すごく楽に日常生活を送れるんだろうな、と思う反面、ここまで子どもたちと色々な話をすることは、なかったと思います。実際、子どもの発達に凸凹があると「困ったな」と思うことはとても多く、「もう前に進めない」とグッタりすることもあります。でも、工夫を重ねて子どもたちの笑顔が増えた時には、普通の子育てよりもはるかに大きな喜びを得ているのかもしれません。親である私たちも、日常生活を送るだけでも大変な「のに」…で終わらずに、「だから、できることが増えていくと、すごく嬉しいんだな」という前向きな気持ちで締めくくれるといいですね。
2016年10月11日「もう、何回言ったらわかるの?」という言葉、つい口にしてしまっていませんか。でもそれ、子どもの理解力がないのではなく、ママの教え方がイマイチなのかも…!? そこで今回は、じゃんけんやパズルなどの遊びや時計の読み方などを子どもにわかりやすく教えるコツを紹介します。■パズルはスモールステップからはじめようパズルを教えるポイントは「できた!」という喜びを実感させること。最初はピースが大きく、数も少なく、絵も単純なものから始めるとよいでしょう。あと1ピースという状態で子どもにバトンタッチし、「できた!」という達成感を味あわせるところからスタート。そこから徐々に隣り合う2ピースを残してみたり、点在する3ピースに挑戦させたりしながら、「じゃあ全部ひとりでやってみよう!」「もう少し難しいパズルやってみる?」とレベルアップしていくると、自然にチャレンジを促せます。子どもの好きなキャラクターや乗りもののパズルでやる気をアップさせたり、子どもが集中しやすい時間帯を選んで遊ばせるなどの工夫も効果的。決してママが横からプレッシャーをかけることなく、あくまでも楽しい雰囲気づくりを忘れないようにしてくださいね。■時計は長針がキモ!短い針と長い針。その組み合わせが子どもにとっては難解な時計。とくに、長針が「1なのに5分」「6なのに30分」というあたりが混乱の原因になるようです。そこで、まずは短針の読み方からマスターさせるようにしましょう。短針なら1~12時までと数字どおりシンプルなので、子どもにもわかりやすいようです。次に長針です。長針は、できればメモリのすべてに1~60を書き込み、何分を指しているのかを目で確かめられると理解が進みます。そして、長針が1周するのに60分かかるという概念が理解できれば、数字が5分ごとのメモリであることも掴みやすくなります。とはいえ時計は一人で行動し始める小学校1年生でよめればよいという考え方もあり、あまり早いうちから躍起になって教えなくても大丈夫。子どもが興味を持ったタイミングをうまくキャッチして教えてあげたいですね。■じゃんけんは基本からしっかり教えよう意外とつまづきやすいのが「形のつくり方」。まずは子どもの手をとり、グー・チョキ・パーの指使いを教えてあげましょう。3つの形を作れるようになったら、ママがお手本を見せながら「グー・チョキ・パー」と声をかけ、真似をさせます。できるようになったら「パー」「グー」「グー」「チョキ」などランダムに声をかけ、それに応じて出せるように促します。3種類を自在に出せるようになったら、ここで初めてルールを教えます。グーを基点に教えるとシンプルでわかりやすいです。子どもにグーを出させ、ママがチョキを出して二本の指の間でグーを挟みます。「ママのチョキ、○○ちゃんのグーで折れちゃった。だからママの負け」「ママのパー、○○ちゃんのグーをパクっとしちゃうよ。だからママの勝ち」「ママのグーと○○ちゃんのグー、一緒だね。だからあいこ」といった具合で教えてみてください。グー=石、チョキ=はさみ、パー=紙として教えてもいいですね。ルールがわかるようになったら、次は実践。ときどき後出しをうまく使って子どもを勝たせ、「すごい! 強い」と接待してあげると「もっと!」とノッてきやすいですよ。子どもにわかりやすく教えるというのは難しいもの。とくにわが子となると、期待が大きくなりすぎてイライラしてしまう場面も…。でも、そんなときこそ教え方を工夫して、楽しみながら取りくんでみてくださいね。
2016年10月05日