何かあるとすぐ口ゲンカ、すぐカッとなって相手の気持ちを考えられない子どもたち。話合いできるようにするのも指導者の力量?また、ゴール設置やグラウンド整備などの準備や片づけをしない子たちに声をかけても改善ナシ。どんなアプローチをしたらいい?とのご相談をいただきました。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、自信の指導チームのエピソードを交え、アドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<遊びやケンカで時間が過ぎてしまう低学年の練習のさせ方を教えて<お父さんコーチからの質問>池上さん初めまして。少年団(U-6以下~U-10)で指導をしている者です。早速なのですが相談です。チーム内での口ゲンカがたえません。ケンカ自体がダメということではないのですが、何かあるとすぐ言い合いになるのはどうしたものか、もっと相手の気持ちを考えたりカッとならずに話し合いができないものかと思っています。それも含めて指導力の問題かもしれませんが......。また、ゴールなどの準備や、片付けをやる子とやらない子の差があります。グラウンドの整備もです。こちらから全員でやるように毎回声かけをしていますが、自ら動こうとする子たちが増えてはいません。自分たちで準備、片付けをするようになってほしいのですが、どのようにアプローチすればいいでしょうか。<池上さんからのアドバイス>ご相談ありがとうございます。遊びやけんかで時間が過ぎてしまうのは、よくあることです。ただ、「そういう時間が必要でもある」ということは覚えておいて欲しいと思います。■常に誰かより得点した、上手い、下手と比べられる毎日。ケンカが起きるのは必然まず、子どもの口げんかについて。先日、私のスクールでコーチとも「子どもはどうもひとりでいろんなことやりたがるね」という話になりました。フリーの仲間になかなかパスしなかったりする光景は日常的に見られます。そこに注目すると、日本の教育が往々にして、大人からの評価をベースに成り立っていることに気づきます。子どもたちからすると常に「誰かと比べられる」毎日なのです。誰よりたくさんゴールを決めたとか、誰より少ないとか。誰かより上手いとか、下手だとか。そういった「相対評価」が目立ちます。その対岸には、試合や練習で「こないだよりも今日はこれだけできてたね」みたいな「絶対評価」はなかなかされません。ひとりの子どもがどう伸びたか、どれだけ成長したかには注目しない。サッカーだけでなく、学校教育もその傾向があります。そうなると、子どもも「アイツより上に行きたい」とか「目立ちたい」といったマインドになります。よって、ご相談にあるような口げんかが起きるのは、必然的だと私は思います。例えば、誰かがドリブルしだすと、本来味方のはずの選手がそのボールを取りに行ったりします。守っている対手側も当然奪いに来るので、もうカオス状態。ごちゃごちゃになります。ドリブルのコースに入ってきて、味方の子が「パスしろよ」と言ったりします。その、パスしろよと言った子がボール持つと、今度はその子もパスしません。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■ひとりの技術を追いかけるトレーニングが多すぎないか、見直しを子どもたちには「サッカーはチームでやるものだよ」「みんなで協力して攻めて、守るチームスポーツだよ」ということを何度も繰り返し言って聞かせながら、トレーニングの見直しをやってみましょう。ひとりの技術を追いかけるトレーニングが多すぎないか。例えば、コーンドリブルやボールコントロールなど、ひとりでやるメニュー。そのようなクローズドスキルも必要ですが、他者とかかわるメニューを増やしましょう。仲間と協力しないとうまくいかないような、そういうものを多く取り入れていけば子どもは変わっていくと思います。例えば私のクラブで、3人一組で、パスしながらシュートまでいく練習をやるとします。毎回シュートを打つ人は替えるよう呼びかけます。何回かやって、3人ともシュートを打ったら次の違う3人組を作ります。グループを替えながら、誰とやってもできるようにする。そんな意識を、指導者に持ってもらえたらと思います。■子どもたち自身に「交代して」と声を出させる次に片付けの問題。グラウンド整備でトンボをかけてるとき、私は「交代してほしい人、声をかけてください」と言います。トンボの数は限られていますから、かけてる側に自分で「交代して」って声をかけてごらん。そういう言い方をします。指導者は、トンボをかけていない子に「交代してやれよ」と言ってしまいがちですが、そういう言い方はしません。そんなことをやっているので、低学年たちが1周すると「誰か交代して!」と大きな声で叫んでいます。それを聞いて、他の学年がやってくるわけです。そうやって子ども同士が言い合ったり、感じ合うことが大切です。最初から指導者が「こういうルールでやります」と決めてしまうのではなく、自然にコミュニケーションできる環境作りを考えてください。■最初にコーチが動機付けをしてあげて、子どもたちにアイデアを出させるのも良いとはいえ、最初に外発的な動機付けを用意するのもありです。例えば「今日から5回だけこんなルールでやるよ」と言って、順番に交替で5回やってみる。そこで、子どもたちに「このやり方、どう?」と尋ねてみる。今まで5回、みんなでやると早く終わったね?みんな、いいと思いませんか?そんなふうにコーチの話を聞いて「そうだ。みんなでやって早く終わろうぜ」っていうふうになっていくのが内発的動機付けです。この時点で、最初の5回のやり方を子どもたちに納得してもらうこと。そこが重要です。「やっぱりみんな順番に交代でやると早く終わる」そんな意見が出てくるはずです。もしくは「こんなやり方もある」と違うアイデアが出てくる。じゃあ次はどんなやり方でしますか?と子どもたちに決めてもらうのです。■片付けも遊びの一部みんなで協力したらいいことが起きる、と実感させれば良い(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)具体的な説明をすると、ひとりの子がずっとトンボをかけたのと、みんなで交替でやったのではスピードが変わるわけです。ひとりでトンボをかけていると、疲れちゃってスピードが落ちますから。元気な子に代わって、その子はちゃんとやる。すると、早く終わります。トンボをやってない子たちは、自分でボールを蹴って遊んでたりしています。そこを叱るのではなく「みんなで協力したらいいことが起きる」に持っていくのです。実際に私のチームの低学年の子たちは、試合が終わって「はい、片付けするよ」って言ったら、ほとんどの子が走ってトンボを取りに行くようになりました。片付けも遊びの中に入っている。そういう感じになればいいと思います。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2023年06月30日男の子だって泣きたい日もある。自分の思いがうまく伝えられないのは悲しい男の子には強い人になってほしいと思うお父さんお母さんもいるかもしれません。そんな風に思っていても我が子は泣いてばかり、とため息をつきたくなる日もあるでしょう。よく泣く子は幼くも見え、いつまで経っても成長が見られないと感じる日もあります。しかしその子自身も自分の気持ちをうまく伝えられないことに歯がゆさを感じている場合もあります。子どもの言葉にならない思いを受け止め、お母さんが言葉にしてあげましょう。男の子なのに泣き虫でいいの?ちょっとしたことで泣く我が子が心配になる5歳のAくんは笑うときは大声で笑い、泣くときは声を大きく上げて泣きます。感情をストレートに表現するAくん。お母さんは子どもらしくてかわいいなと思う反面、困ることもあります。それはちょっとしたことですぐ泣くこと。時には泣き過ぎてなんで泣いているのか自分でも分からなくなる程です。こんなに泣き虫でいいのかなと心配になるお母さん。「泣いてばかりじゃわからないでしょ」と言いたくなることもあります。お母さんが代弁した言葉を聞くことで、子どもは伝え方を覚えていく自分の思いを最初から言葉で伝えることができる子はいません。泣いているけど自分がどんな気持ちでいるのか、どんな言葉を使えば自分の思いを伝えられるのか分からないものです。「○○がやりたかったね」「手伝ってほしいんだね」とお母さんが代弁することで、自分の思いをどう言葉にすれば相手に伝わるのかを知ることができます。繰り返し伝え続けることで、少しずつでも自分の言葉で伝えられるようになるでしょう。気持ちを伝えられないストレスを軽減し、親子の絆を深めることにもつながる自分の気持ちをうまく伝えられないことは大人でもストレスになるもの。子ども自身も伝えられないもどかしさを感じています。そんな中、お母さんが子どもの思いを真剣に聞き代弁することで、お母さんは自分の気持ちをわかってくれているという安心感が子どもに生まれます。そうして子どもはお母さんの愛情を感じるでしょう。お母さんが子どもの思いに向き合えば、より子どもとお母さんの絆を深めていけますよ。今日の1日1成長うまく言葉にできない子どもの思いはお母さんが代弁して伝え方を示そう子どもの自己開示力も1成長、お母さんの受容力も1成長。みきいくみ(文)わたなべゆみ(編集)日本キッズコーチング協会(監修)あわせて読みたい🌈手がかからなくなっても目は離さない!子どもの成長を発見しよう
2022年03月22日友だち関係や勉強のことなど、子どもたちはさまざまな悩みやストレスを抱えて生きています。漠然と「イヤ〜な気持ち」が湧いてきて、モヤモヤ。ときにイライラしたり、泣きたくなったりもするでしょう。子どもが悩んでいる姿を見るのは、親としてはつらいものですよね。だからつい元気を出してほしくて、「そんなことないよ。大丈夫だよ!」「気にしない気にしない」なんて、無理やりポジティブな声かけをしていませんか?でもその声かけは本当に正しいものでしょうか。そもそもなぜ、「イヤな気持ち」が起こるのでしょうか?今回は、脳科学者・中野信子先生のアドバイスを参考に、脳科学の観点から子どもたちの悩みを考えていきます。写真/川しまゆうこ子どもたちはどんなことに悩んでいる?コロナ禍以降、「新しい生活様式」に、あなたの子どもはうまく対応できていますか?「うちの子は、対応できていると思う」「悩んでいるようには見えない」など、子どもそれぞれの性格によっては、コロナ禍前と変わらない日常を送っているかもしれません。しかし、発達途中である子どもの心はとてもデリケート。国立研究開発法人 国立成育医療研究センターの調査(2020年)によると、なんと全体の7割以上の子ども(未就学児~高校生)に、何らかのストレス反応・症状があったそうです。全体の約5割の子どもが、「最近集中できない」と答えている全体の約2割の子どもが、友だちとの関係に何かしら悩みを抱えている小学1〜3年生の約2割が、「誰かと一緒にいても、自分はひとりぼっちだと感じる」と回答小学4~6年生の約4割が「自分はダメな人間または失敗者だと感じる、または自分自身あるいは家族をがっかりさせていると思う」と答えている このように、多くの子どもたちがストレスを感じています。もしかしたら、 “悩んでいるようには見えない” 子どももじつは悩みやストレスを抱えているかもしれません。もしそうならば、どうにかしてストレスをゼロにしてあげたいと思うのが親心だと思います。でも、それはちょっと待ってほしいのです。中野先生は、「悩みがなければ人間は生きていけない」と断言します。次項で詳しく説明しましょう。悩みがなければ、人は生きていけない悩みに対して、「こんなことで、くよくよ悩んでいる自分が情けない」と、自己否定してしまう人は少なくないはずです。しかし、「悩みがなければ人間はうまく生きていけません」と、中野先生は述べています。なぜなら、自分にとってイヤで、なにか困ったことがあるからこそ、「なんとかしなきゃ!」と思ってがんばることができるからです。これは「ねたみ」などの、マイナスな気持ちでも同じです。誰かのことがうらやましいから、「わたしもあの人みたいになりたい」という気持ちが生まれ、自分を変えていく力になります。(引用元:中野信子(2021),『中野信子のこども脳科学 「イヤな気持ち」をエネルギーに変える!』, フレーベル館.)なるほど、「イヤな気持ちや悩みは、むしろあったほうがいい」のですね。ですから、「〇〇ちゃんの絵ばかり先生がほめていて悔しかった。イヤな気持ちだった」と言っていたら、「イヤな気持ちをもつことは悪いことじゃないよ。その悔しいという気持ちは、エネルギーになるよ」と伝えてあげるといいでしょう。「『イヤな気持ち』を自分の力に変えていくと、人生はもっと楽しくなる!」と中野先生も断言しているように、子どもが自分の気持ちを受け入れて、「悩みがあるからこそ、人生が豊かになるのだ」と考えられるようになるといいですね。「親がうざい!」と反抗する子どもにはどう対応する?そうはいっても、そのイヤな気持ちの矛先が親に向けられたときはどうしたらいいのでしょうか?そうなると、なかなか冷静ではいられないかもしれません。子どもが親に反抗してくるとき、子どもの頭のなかでは何が起こっているのでしょう?中野先生は子どもの反抗について、人間がもっている「物事を自分に都合よくとらえる性質」に原因があると解説します。』, フレーベル館.">よくよく思い起こすと、親はあなたをほめてくれたり、やさしい言葉をかけてくれたりしているはずです。でも人間は、いいことをたくさんいわれても、ひとつイヤなことをいわれたらその耳ざわりなひとことを、いつまでも覚えているものなのです。(引用元:同上)子どもが小学校中学年、高学年になってくると、「うるさいな」「わかってるよ」などと親に反抗的な態度をとることが増えてくるかもしれませんが、これは人間の性質上、仕方のないことなのです。そしてこの性質は、子どもの脳の成長プロセスにも関係しています。一般的に、脳のなかでは、神経細胞(ニューロンといいます)が枝のような突起を伸ばし、情報を伝えるためのネットワークをつくって成長します。このとき、逆にネットワークから、いらない部分を刈り込むことも成長には必要なのです。(引用元:同上)子どもの脳は、「〇〇をするのはダメ!」「こうしなさい」などと、親に行動を刈り込まれる、つまり親から行動を修正されることで、スムーズに情報を処理できるようになります。たとえば、「ひじをついて食事をするのはやめなさい」「脱いだ服は洗濯機に入れなさい」と親から言われることで、情報が整理されるというわけです。このような理由から、親のアドバイスは子どもの成長に必要なものと言えます。しかし、 “小言” を言われる側の子どもは、せっかく成長したネットワークを親が勝手に刈り込むことに抵抗を感じてしまい、「親がうざい!」となるのです。子どもに反抗的な態度をとられてイライラしそうになったときは、この脳の働きや人間の性質を思い出しましょう。そうすれば、感情的にならずにすむかもしれません。脳科学の観点から悩みをひもとくと、生きるのが楽になる「親がうざい!」などのイヤな気持ちは、「脳が引き起こしている感情のひとつ」。そう、理解しているだけで、子どもも親も生きることが少しだけ楽になるのではないでしょうか。人間関係の悩み、勉強や将来への不安、劣等感、承認欲求からくる苦しさなど、生きているかぎり悩みはつきません。もし子どもが以下のような悩みを抱えているのであれば、『中野信子のこども脳科学 「イヤな気持ち」をエネルギーに変える!』を読んでみてください。空気がうまく読めません人前に出ると緊張して、うまく振る舞えません失敗すると、とてもはずかしくて、ずっと引きずってしまう信頼できる友だちができない。浅い付き合いばかりする自分がイヤ自分の見た目にまるで自信がもてません 本書は小学校中学年~高学年向けとされていますが、親世代が読んでもためになる内容です。「イヤな気持ち」を感じる脳の仕組みについて、脳科学の見地からわかりやすく書かれています。そして、本のなかにある「自分を大切に」という中野先生の温かい言葉が響きます。それもそのはず、中野先生自身が「運動が不得意」「頭痛もち」「感覚が過敏」「コミュニケーションが苦手」などの悩みを抱え、生きづらさを感じながら成長してきたのですから。中野先生は、「脳を知ることで生きるのが楽になる」と述べています。イヤな気持ちをエネルギーに変える「生きるコツ」が満載の1冊です。本の体裁は子ども向けですが、本質を突く内容なため、親子で読むのも、子どもがひとりで読むのも、大人が読んでから子どもに説明してあげるのもいいと思います。 ***子どもの頃、「早く大人になりたい!」と思ったことはありませんか?あなたの子どもも、いままさに、そう感じているかもしれません。でも、中野先生いわく、「脳の成長が早すぎると、伸び幅が小さくなる場合もある」のだそうです。多くの子どもたちが、イヤな気持ちをエネルギーに変えながら、時間をかけて成長できるといいですね。(参考)中野信子(2021),『中野信子のこども脳科学 「イヤな気持ち」をエネルギーに変える!』, フレーベル館.国立研究開発法人 国立成育医療研究センター|コロナ×こどもアンケート 第1回調査報告書国立研究開発法人 国立成育医療研究センター|コロナ×こどもアンケート 第2回調査報告書国立研究開発法人 国立成育医療研究センター|コロナ×こどもアンケート 第3回調査報告書国立研究開発法人 国立成育医療研究センター|コロナ×こどもアンケート 第4回調査報告書
2021年11月16日パパイラストレーターのYUDAI9℃(ユウダイクド)と申します。とにかく奥さんと子どもに好かれたいと日々頑張る僕が、妊娠判明から育児に奮闘する様子を描いた連載マンガ「奥さんと子どもに好かれたい」の第111話。 今回は、休日の公園で同志に会ったときのエピソード。パパたちの気持ちが痛いほどわかりました。奥さんと子どもに好かれたい第111話パパにも休みはありません。 天気の良い休日、息子と2人で公園へ出かけました。息子はかけっこが大好きなので、公園中を親子2人で走り回ります。たくさん遊具があるのに……。 ふとベンチを見ると、お父さんたちが占領しています。平日はお仕事が大変なのでしょう、炎天下の中、疲れ切った表情でスマホ越しに、チラチラお子さんの様子を伺っていました。 ゲームでもしているのでしょうか、これからの天気が気になるのか、ゴシップニュースを見ているのか、もしかしたら外でお仕事のメールを確認しているのかもしれません。気持ちは痛いほどわかる!同じ行動を永遠と繰り返す子どもの相手は、気が抜け過ぎることがしょっちゅうあります。しかし、子どもはその辺りは意外と敏感で、親が遊びの手を抜くことを簡単に見抜いてしまい、結局集中して遊んでくれないんです(うちの場合)。 なので僕は、子どもと2人で遊びに出かけたときはなるべくスマホは見ないよう心がけ、全力で遊んでやることにしています。その結果、休日の夜は体力がほぼ残っていません。こんな立派なことを思っていますが、本当はついついスマホ見がちです……。本当に病気ですね。 著者:イラストレーター YUDAI9℃2017年6月4日生まれの男の子を子育て中のパパイラストレーター。奥さんと子どもにどうにかして好かれたい一心で、毎日生きている。普段はこぶたのキャラクター「ポトフスキー」を描いている。
2021年05月28日■前回のあらすじ【母side】人前で自分の娘・桃子を卑下した夏菜子。それを聞いていた桃子が怒り…【母side】その日を境に、娘は何かと私に突っかかったり、ネガティブな発言をしたりすることが増えていきました。恥ずかしながら、そこでようやく「私の言葉で、桃子はすごく傷ついていたんだ」と気づいた私。2人でちゃんと話さなければいけないと思い、後日、ショッピングに誘いました。桃子に「理解不能」と言われ、私はしばらく黙ってしまいました。いくら大人が謙遜して相手に話しているとはいえ、桃子の前で本人のことを悪く言うのは、いけなかったなと反省しました。そして、私は素直に桃子に謝ることにしました。娘にはきちんと謝って、なんとか仲直りすることができました。そして私は、ママ友関係を気にするばかりで、子どもに甘えてしまっていたことを猛省しました。それ以来ママ友と話す時には、娘のことを悪く言わないように気をつけています。もし褒められたら、娘の努力を伝えることにしました。もし、その場に娘がいれば一緒に喜ぶことにしています。自分の子どもを褒めてもらえるということは、見てもらえてるということ。子育て中は、本当にその些細な一言がとてもうれしいものです。だから私も相手の子どもの素敵なところやママ友を見習いたいことがあれば、口に出して伝えるようにしました。おかげでママ友とも良好な間柄が築けるし、子どもたちも誰かに認めてもらえたことは自信につながります。そしてそれは自分の子どもに対しても同じ。「わかっている」と勝手に思わずに、声に出して伝えなければいけないこともあると学びました。※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・nakamuraomame/イラスト・ ふくみみ
2021年02月06日■前回のあらすじ【母side】小学4年生の娘を持つ夏菜子は、あることをきっかけに「人前では自分の娘を下げるクセ」がついてしまい…【母side】そしてつい最近のこと。いつものように娘と買い物に出かけると、朋ちゃんのママにばったり会いました。すると娘が急に怒り出し…今までも娘の前で同じような話をしてきたし、桃子は物わかりも良いほうです。それに…私が娘のことを愛してることぐらいわかっているはず。そんな風に考えながら家に帰ると、桃子は部屋に閉じこもっていました。この時は、単に「今日は機嫌が悪かったのかな」と思っていたのですが…次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・nakamuraomame/イラスト・ ふくみみ
2021年02月05日■前回のあらすじ【娘side】小学4年生の桃子は、人前で自分のことを悪く言う母が許せず、部屋に閉じこもってしまい…【母side】私は夏菜子。小学4年生の娘・桃子がいます。近所にママ友が多く、道端で立ち話をするのも日常です。ママ友とは良好な関係を築いていますが、実は過去にいろいろあって…。5年前のことーーーそんなとき、ママ友の加瀬さんに娘の絵を褒めてもらいました。娘の絵が褒められると自分のことのように嬉しくて、ママ友からの言葉をそのまま受け取っていました。でもある時、その態度を180度変えるキッカケになる出来事が起きたのです。ママ友Bから、「先日絵を褒めてくれたママ友Aが、私の悪口を言っていた」という話を聞いたのです。私はこの時から、とにかくママ友に嫌われないように必死で、“なにより大事なこと”に気づけていなかったのです…。次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・nakamuraomame/イラスト・ ふくみみ
2021年02月04日■前回のあらすじ【娘side】小学4年生の桃子は、ある日人前で、母親に自分(桃子)のことを悪く言われて…【娘side】ママは本当は私のことが嫌いなのかもしれない…家に着くと、涙があふれてきました。外でのママは、やっぱり私をけなして友達のことを褒めてばっかり。ママの悪口を何度もノートに書いて、破って、丸めて捨てて…おうちで褒めてくれるのが本当のママなの? それとも、外でのおしゃべりがママの本当の気持ちなの?考えれば考えるほど悲しくなって、結局その答えはわかりませんでした。次回は【ママSIDE】!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・nakamuraomame/イラスト・ ふくみみ
2021年02月03日【娘side】私は小学4年生の桃子。最近、ママのことがよくわかりません。私の前で言うことと、外で話すことが違うのです。この間も、ママが朋ちゃんママと話している声が聞こえてきて…。そんなある日…私の描いた絵が学校で表彰されて、市のコンクールに出ることになりました!ママもきっと、喜んでくれるはず…! でも、最近は私を悪く言うママばかり見ていたので、ちょっぴり不安もありました。昨日はあんなに褒めてくれたのに、外ではやっぱり私のことを悪く言うママ。私はママのことがすごくムカついて、どうしたらいいのかわからなくなって、怒って先に家に帰りました。次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・nakamuraomame/イラスト・ ふくみみ
2021年02月02日「子供ができなければ結婚しないと言われました」と題する男性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。知人の紹介で知り合った38歳の男性と、交際2ヶ月になる35歳のトピ主さん。結婚に向けてブライダルチェックを受けよう、という彼の意見には賛同したものの、事前に「あなたが不妊でも結婚したい気持ちは変わらない」と伝えたところ、彼は同じように答えてくれなかったそう。その日から心が晴れない、と心境をつづっています。「自分の思い描く人生をかなえるために結婚」と考える人もいる彼は最初から「俺も結婚したい。というより、子供が欲しい」「子供ができなければ結婚したくない」と、明確に自分の考えを表明していたそうですね。その後の話し合いでは「君だから結婚したいと思った」「誰でもいいなんて思ったことはない」と謝罪の弁を述べたものの、「子供ができなければ結婚しない」という発言の撤回はなかった……とのこと。彼が結婚目的で相手を探していたとすれば、こうした考えはそう簡単に変わらない可能性も。オブラートに包むことない発言に違和感とショックを覚えたとのことですが、現状では「子どもが欲しいから→結婚」という考えは揺るぎない彼の本音と受け取ったほうが賢明な気がします。「もうお互い30代後半だから時間的余裕もない」といった発言を見る限り、トピ主さんが望むような「愛情が育つ時間を経てから考えよう」といった悠長な心づもりもないように感じました。実際、彼のほうが交際や結婚に前のめりだそうですね。後の投稿には「自分も相手も不妊ではないだろう」とどこかで根拠のない自信があったのかも……という記述も見られますが、これも的確な分析だと感じます。彼は子どもができない可能性を想定していない、あるいは「考えたくない」ために無言の返答になったのでは。検査結果の裏付けがあれば、子どもを持つ望みがかなわない可能性は考えず、勢いで結婚を決めてしまいたい!というムードなのかなと推測します。「将来、子どもを授かる」と100%保証された結婚はない絶対に「血の繋がった子どもに恵まれる結婚」がしたいならば、「子どもができてから結婚する」以外に、100%それをかなえる道はありません。トピ主さんが危惧しているように、双方とも身体的に問題がなくても子供に恵まれない可能性はゼロではないでしょうが、彼は「ひさしぶりに『結婚したらお互いに素晴らしい人生が歩めそう』と感じた人」とのこと。特別な存在だと感じているならば、今回のような状況では「うまくいく可能性に賭けて結婚してみる」のも、ひとつの選択肢ではあるかと思います。もしかしたらトピ主さんは、「もしもの可能性」を見ようとしない彼の態度からも、不安を覚えているのかもしれませんね。彼にとって自分は「彼の子供を産んでくれるから価値がある」のであって、そうでなければ要らない存在だと暗に伝えられた気がした……という記述からも、「産む体」として見られることへの不快感や失望感、そして「人格を尊重してほしい」という強い意思を感じます。似た者同士でも、「結婚」に求めるものが同じとは限らないトピ主さんは今の生活に満足しており、マンションを購入して独身のまま人生を送る準備もしているとか。結婚する人生も、母になる人生も、ひとりで好きな仕事を突き詰めていく人生も、どれを選んでも最後に「これでよかった」と思えると思う、そうなるように努力していきたい――といった宣言も見られます。つまりは、「必ずしも世間一般的な結婚をして母親になりたいわけではなく、この先の人生を分かち合えるパートナーに出会えたら結婚したい」というのが、トピ主さんの希望なのではないでしょうか。そうであれば、彼のスタンスとはかなり違うようにも感じます。投稿には、トピ主さんが彼に感じる魅力として「仕事へのスタンスが同じ」「自立している」などが挙げられていますが、彼は結婚相手に対してはそういった共通点よりも、女性として母親として期待するものがあるのかもしれません。長い目で先々を考えており、「人生の同志」が欲しいトピ主さんと、一日でも早く「自分たちの子どもを育める相手」が欲しい彼。この違いに折り合いがつかなければ、結婚しても違和感や衝突はずっと続くと思います。“子どもありきの結婚”がどうしても解せないならば、結婚自体を考え直すことも必要かもしれません。誰しも、自分の思い描く人生像はあります。しかしそれをチームとしてかなえようとするならば、最初から同じ目標を持つ相手と組むほうが衝突は少ないでしょう。気持ちの繋がりでチームになる場合は、各自の「譲れないもの」の違いが致命的でないか、そして時には与えられた運命や相手の希望に「譲る」こともできる柔軟さがあるかどうかが、関係維持には最も重要になってきます。これはどんな人間関係にも共通することですが、今後の交際や話し合いの中で、そのあたりが明確になれば、結論も見えてくるように思いました。応援しています。(外山ゆひら)
2020年06月22日共働き世帯の増加に伴って利用者が増えている「延長保育」。延長保育に子どもを預けることに対して、子どもを心配すると同時に、「申し訳ない」という気持ちを持っている親も少なくないようです。ただ、東京・久我山幼稚園の運営に携わる一般社団法人キッズコンサルタント協会代表理事の野上美希先生は、「心配する必要も『申し訳ない』という気持ちを持つ必要もない」といいます。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)延長保育にもいろいろなケースがあるひとことで延長保育といっても、じつはいろいろなケースが考えられます。幼稚園で通常保育が終わるのは13時半頃ですが、保育所の場合は18時半頃。終了時刻が5時間ほどちがいますから、延長保育の時間も大きく異なります。また、延長保育を常時利用する共働き世帯もあれば、外せない用事があるときにときどき利用するというケースもあるでしょう。それぞれに対応はちがいますが、子どもに与える影響が大きいということで、ここでは幼稚園で延長保育を常時利用するケースを想定してお話しましょう。幼稚園の延長保育は通常保育が終わる13時半頃からはじまります。延長保育の時間はそこから4、5時間にもなりますから、同じ年齢の子どもでも、延長保育に預けられる子どもとそうではない子どもでは、まったくちがう毎日を送ることになります。もちろん、とくに年少など幼い子どもの場合は、延長保育を嫌がるケースもあります。13時半になると友だちはお迎えに来たママと一緒に帰るのに、自分はそこから5時間もママを待たなくてはいけない。幼い子どもなら、自分も家に帰ってママと一緒におやつを食べてほっとしたいと思って当然でしょう。そういうふうにナイーブになる子がいるのも事実です。子どもは親が考えている以上に延長保育を楽しんでいるとはいえ、子どもの順応性は親が思う以上に高いですから、それも最初だけというケースがほとんどで、たいていは慣れていきます。もちろん、園としても、子どもが楽しめるように、そしてより有意義な時間を送れるように工夫をしています。通常保育の時間には自由時間もあるとはいえ、基本的には園が決めたカリキュラムをこなしていくことが多くなるものです。子どもとしてはある程度緊張している時間といえるかもしれません。一方の延長保育はというと、時間はたっぷりあるのですから、子どもたちが自分で選んだ遊びを徹底的にやり込んだり、積み木を使ってみんなで大きな城をつくるようなダイナミックな遊びをしたりすることができるのです。ほかには、わたしが運営に携わっている久我山幼稚園の場合なら、季節のイベントも積極的に行なっています。たとえば、年長さんなら冬に向けてマフラーを編むということもします。これは、時間がたっぷりある延長保育だからできることでしょう。このような、通常保育の時間とはまったくちがう活動を経験するなかで、子どもたちは延長保育をどんどん楽しめるようになっていきます。延長保育が持ついくつものメリットまた、延長保育には延長保育だけが持つメリットがあるとわたしは考えています。たとえば、延長保育の特徴である縦割りのコミュニティーに身を置くということもそう。同い年の子どもと過ごすことの良さと、年齢のちがう子どもがいる縦割り社会で過ごすことの良さの両方を味わうことが、子どもの幅を大きく広げることになるはずですからね。また、先のマフラーをつくる例なら、自宅でマフラーを編もうとした場合には、幼い子どもならすぐに飽きてしまうかもしれません。でも、友だちが頑張っているから頑張れるということもあるのではないでしょうか。そして、友だちがつくっているマフラーがすてきに見えたら、真似したり自分で工夫をしたりすることもあるでしょう。そうして、ひとりだったら手を出さないような遊びや活動も、友だちがやっているからとやってみる。やってみて楽しかったら「もっとやってみたい」と新しいことに対する意欲を持つということにもつながるはずです。毎日早くに家に帰っていると、テレビを観たりおやつを食べたりと、ついだらだらとなにもしない時間を過ごしがちです。それはそれで子どもにとって大事な時間だとは思いますが、延長保育のなかで友だちと遊びながらさまざまな経験を得られることは、子どもにとって非常に大きな意味があるのではないでしょうか。また、通常保育と延長保育では担当する先生が変わることもメリットのひとつでしょう。子どもというのは、環境によってまったくちがった一面を見せるものです。通常保育の時間に決められたことをするのはすごく苦手なのに、延長保育の時間に自由に遊びを見つけて発展させることはすごく得意だという子どももいます。通常保育と延長保育、両方の先生に子どもの様子をヒアリングして子どものさまざまな面を知れることは、親からすれば子どもの見方が変わり、安心できるということにもつながると思います。親子一緒に過ごせる時間が短いから強い絆を築けるここまで、延長保育のメリットばかりを挙げてきましたが、もちろんデメリットもあります。ひとついえるのは、子どもが幼いほど身体的なストレスになるということ。年少など幼い子どもの場合、どうしても体力がありませんから、長い時間、家ではない場所で過ごすことは大きなストレスになります。疲れが残って、午前中に眠くなってしまったり集中力がなくなったりということがあるのです。ですが、そういうことも体が成長するにつれてなくなっていきますから、あまり心配しすぎる必要はありません。延長保育を利用している保護者の多くが、子どもを心配すると同時に、子どもに対して「申し訳ない」という気持ちを持っています。でも、子どもは親が思う以上に延長保育の時間を楽しんでいます。そしてなにより、親が「申し訳ない」なんて気持ちを持っていれば、せっかく子どもと過ごせる大切な時間もいいものにはなりづらいのではないかと思うのです。変に心配したり「申し訳ない」気持ちを持ったりするのではなく、延長保育のなかでしか味わえない経験や気持ちを、子どもからどんどん聞き出してみてください。そうすれば、一緒に過ごせる時間がたとえ短くても、あるいは短いからこそ大切な時間としてとらえられ、親子の絆をより濃密なものにできるのではないでしょうか。■一般社団法人キッズコンサルタント協会■ 一般社団法人キッズコンサルタント協会代表理事・野上美希先生インタビュー一覧第1回:子どもの順応性は親が思う以上に高い。「申し訳ない」という気持ちは不要です第2回:「小1の壁」を乗り越えるために――子どもの言葉の裏にある本心とは?第3回:放課後や長期休みに「非認知能力」を高めよう。学童でさまざまな経験を第4回:自己肯定感も勉強への姿勢も“熱中体験”の先で生まれる【プロフィール】野上美希(のがみ・みき)1977年3月21日、千葉県出身。一般社団法人キッズコンサルタント協会代表理事。東北大学工学部卒業後、日本総合研究所にてコンサルティング、事業企画、採用、営業と多岐にわたる経験をした後、株式会社マイナビで人材紹介事業部の立ち上げに従事。営業部長として複数の部下をマネジメント。その後、自身の妊娠を機に久我山幼稚園の運営に携わり、産後母の孤独を解消すべく、子育てひろば開設を皮切りに、働く母の支援のため、幼児教育をベースとした民間学童や6つの認可保育園を開設。また、民間学童指導員資格であるキッズコンサルタント資格を認定する一般社団法人キッズコンサルタント協会を立ち上げ、代表理事を務めている。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年12月19日ウーマンエキサイトをご覧のみなさま、こんにちは。中川マナです。今回は、海外で子育てをしていて気がついた、言葉がうまくでないころの子どもの葛藤と、語彙の大切さの話です。■言葉で伝えられないって、もどかしい!私は今年から、フィリピンのセブ島に家族で暮らしています。セブ島は英語が公用語。小学校から英語で授業が行われるので、2人の子どもたちの英語力は、目覚ましく成長しています。私の耳も慣れてきたと思いますが、話せる英語はそれほどでもなく、特に文法がひどい。私と夫、フィリピンの人の3人で会話をしているとき、だんだん隣にいる夫がイライラして「何て言いたいの?」と聞いてきます。英語で考えていたところから、日本語で考え直すので、言葉を発するまでに3秒くらいかかります。このことで私が気付いたのは…、「話し始めたころの子どもってめっちゃストレスフルだろうな!!」ということ。思考は言葉という枠がないことで全体的にぼんやりします。気持ちも大枠でしか感じられません。これが2~3歳のイヤイヤ期や癇癪に一役買ってるんじゃないかな。英語でうまく考えを伝えられないとき、2歳児や3歳児を疑似体験しているような気分にります。■言葉を細分化すると、冷静になれる「最悪!」と感じたとき「どのくらい最悪なのか?」を細分化して捉えると、意外と冷静になれる、というのがあります。実は、ひと言で言いがちな言葉ほど、色々なグラデーションがあるのです。「最悪」という言葉、私も興奮するとよく使ってしまうのですが、これはその典型ですよね…。気持ちを細かく把握できる人は、そうでない人に比べて3割も感情のコントロールが上手だという調査結果があります。例えば、子どもが片付けなかったブロックを思いっきり踏んだときの「最悪」と、パートナーの浮気が発覚したときの「最悪」は違いますよね。おおざっぱに「最悪」と言いたいところを、別の言葉で言い換えていくうちに、「意外と気分で盛ってたわ…」と気づいて冷静になれることもあります。単に「最悪」の代わりに「痛い…!痛すぎる」と言うだけでも良いですし、私は軽めな言葉を選ぶようにしています。気持ちは言葉にひっぱられるので、ユーモアを持って軽めな言葉にすると、ネガティブな気持ちが高まりにくいです。■細分化していくには、「語彙力」が大事違う言葉で言い換えていく方法は、大人が自分の気持ちを整えるのに使えるテクニックのひとつです。でも、それも語彙力があってこそ。話せない、もどかしい、伝え方が分からない…日本を出てみて、そんな気持ちを日々じっくり味わい中。そして改めて子どもにも、気持ちを表す「ことば」をたくさん教えてあげたいと思うのでした。言葉といえば、文法がめちゃめちゃな英語…私ももう少し、頑張ろう…!それではまた!
2019年09月18日いくら付き合っていたとしても、彼の気持ちがどの程度自分にあるのか気になるものです。彼の気持ちを探るための言葉やポイントを紹介します。友達も誘ってみる食事デートやテーマパークなどといった出かける際に、彼と二人だけとするカップルは多いです。その際に、友達も誘っていってみるかどうかを尋ねてみます。もし、彼があなたに対して大きな関心を持っているのならば、二人だけの空間を作りたくて嫉妬したり、不満を示す態度をしたりするでしょう。逆に関心が薄れてきているのならば、だれが一緒に行っていても構わないという態度をとる可能性があります。過去の話を持ち出す彼と話しているときに、かつて話した話題を持ち出します。「この前、~と話したでしょ」といったようにわざと彼に尋ねてみるのも、彼の気持ちをさぐるための言葉として有効です。相手に対して興味があり、好意が高い場合、かつて話していた内容もよく覚えており、すぐに思い出すか、少しのきっかけで思い出してくれます。逆に関心がないと、まったく覚えていません。今何をしているのかを聞く直接話している時ではなく、ラインやメールなどで「今何をしている?」と尋ねてみるのも有効な言葉です。彼が好意を持っているのならば、相手をしたくて、あるいは相手をしてほしくてすぐに連絡を返してくれたり、逆に何をしているのかを聞き返してきたりします。関心がないならば、いつまでたっても返信がないか、適当な用事をでっち上げたような返事がきます。どれだけ自分の話をするか直接的な言葉を投げかけるのではなく、相手がどのような話をするのかも、彼の気持ちをさぐる重要なポイントです。いつも話をしているときに、相手の話を全く聞かず、自分の話ばかりをするようならば相手に興味・関心がなく、自己顕示欲が強いだけの可能性もあります。また、話をしていて、相手を喜ばせる言葉を積極的に言おうとしているようならば、好意を持っている可能性が高いです。リラックスしているか彼が話している態度や言葉遣い、反応が返ってくるまでの時間を見て、相手がリラックスしているかどうか判断することも重要です。出会ってすぐの状態で緊張していることは当たり前ではありますが、付き合いも長くなった状況で改まったような態度をとられたり、適当な態度をとっていたりすると、好意はないかもしれません。
2019年08月13日愛情の確認方法と言えばキスですが、男性はどんなキスに気持ち良さを感じてくれるのでしょう。女性が意識してみたいポイントを紹介します。唇はぷるぷるがマスト唇は意外と敏感な部位で、相手の唇がガサガサですと一瞬で分かります。「なんかガサつきが気になる」、男性をそんな気持ちにさせてしまうとキスに集中することができません。普段からケアをしたり、キスの前にはリップクリームで保湿をしたりなど、ぷるぷる感を演出できるよう心掛けてみましょう。力を抜いて唇をゆだねるキスをする際には唇に力を入れないようにしましょう。男性は唇の柔らかさを求めていることが多く、力の入った筋肉質な感触があると、「気持ち良くないかも」と感じさせます。ぷるぷるな質感と併せ、プニプニな感触も重要ですので、口をぐっと閉じるのではなく、唇の力を抜いて軽く口が開いた状態で受け入れるのがポイントですよ。口臭は絶対NG!良い雰囲気になる前に、口臭ケアは確実に済ませておきましょう。顔が近付くと当然、口の臭いも相手に感じさせますが、嫌な臭いがあると一気に男性の気持ちが萎える可能性があります。口臭の衝撃は強烈で、相手の心もへし折ってしまいますので、エチケットとして対策は必須ですね。抱きついたり手を繋いだりキスをする際には、キスそのものだけでなく、体の状態にも気を配ってみましょう。例えば彼の首に腕をまわしたり、ぎゅっと手を取り合ったりすることで、そこから伝わる体温や距離感などで気持ちを盛り上げていくことができます。緩急をつけたキスを!最初は軽めのキスで攻め、徐々にディープなキスへとシフトしていくのも効果的ですよ。いきなりトップギアでいくのもアリですが、段階的に攻めることで彼の気持ちを焦らすことができ、焦らされた分、激しさを増してきた時の気持ちがよりヒートアップしていきます。たまに優しく噛んでみる途中で彼の唇を優しく噛むことで、さらに気分が盛り上がることもありますよ。肉食な面を感じさせることでこちらの興奮度が伝わり、女性の方が積極的になっていると彼の気持ちのドキドキもピークに達するはずです。また時折、熱い吐息を漏らすことで、えも言われぬ心地良さを与えられるでしょう。
2019年08月02日現在、わが家の第4子は2歳、イヤイヤ期真っ只中です。子どもを4人育てていると「経験があるからイヤイヤ期も簡単に乗り越えている」と思われがちですが、何人目でも気力・体力を使い果たしてバテバテです。それでも、ようやくイヤイヤを落ち着かせる対応ができるようになった! そう感じる方法をご紹介します。 イヤイヤの本当の気持ちは「やりたい」が多かった「イヤイヤ」と聞くとマイナスなイメージがありますが、子どもが伝えたいのは「やりたい」という気持ちなのではないかと私は思いました。 2歳の息子がイヤイヤしているときの気持ちでよくあるのは、「ママは僕のもの。取られたくない」「僕も同じようにやってみたい」「僕も同じものが欲しい」という能動的なもの。それが叶わないときにイヤイヤが始まります。物を投げる、やりたい気持ちが叶うまで泣き続ける、抱っこをせがむといった行動でその気持ちを表現することが多いようでした。 イヤイヤの気持ちを代弁してあげると落ち着いた2歳の息子はおしゃべりがじょうずなほう。でも、まだ繊細な自分の気持ちまで話すことはできません。物を投げてイヤイヤしているとき、私は息子の目を見て「さみしくて抱っこしてほしいから怒っているの?」と聞いてみました。 すると息子は「うん」とうなずき、「さみしかった」と言ってイヤイヤが落ち着きました。パパやママも自分に余裕がないと、「物を投げちゃいけない!」と否定から入ってしまいがちですが、まずは気持ちを代弁してあげることが必要なのかもしれません。 気持ちを聞いてもイヤイヤが収まらないとき気持ちを聞いてもイヤイヤが収まらず、泣き続けることも多々あります。そんなときは、「泣きたいときなんだ」と思うようにしています。大人でも泣きたいときってありますよね。 「泣かないで」と言っても聞ける年齢ではないので、何も言わずに泣かせて落ち着くまで見守っています。私はイライラしたまま声をかけると、自分自身の口調でさらにイライラが増してしまうので、お互いに落ち着くまであえて無言でいるようにしています。 特に外出先でのイヤイヤは本当に大変ですよね。そんなときは無理せず、スマホやおやつに頼ることもあります。イヤイヤ期が大変なのは、「将来、やる気のある人になるからだ!」と思うようにして、付き合っていきたいと思っています。 イラスト:sawawa著者:武山あゆみ三男一女の母。ワンオペ育児に奮闘するかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2019年05月25日自分以外の誰かに子どもを預けなければならなくなったとき、なんとなく不安になることはないでしょうか? 「預けても大丈夫かな…」というママの不安。実は子どもにも伝染しています。今回は、ママの不安と子どもの不安、その両方をやわらげるための「預け先と子どもへの働きかけ方」について考えていきましょう。■「子どもを預けるのが不安…」心配性ママの心得3カ条子どもを預けるとき、自分はどんな顔をしていると思いますか? 浮かない顔で不安そうにしていたり、考えごとで眉間にシワが寄っていたりすることはないでしょうか。預け先に着くまでにママのそんな表情を見た子どもは「あれ、今から行くところって怖いところなのかな?」「安心できる人はいないのかな?」と不安に感じてしまうことがあります。不安定な気持ちのまま預け先に残された子どもは、ずっとその不安な気持ちを引きずることになってしまいます。子どもにそんな思いはさせたくないものですよね。そこで「預ける」と決めたときに心得ていてほしい3つのことをご紹介しましょう。1.罪悪感を持たない「子どもを預けてまで出かけるなんて、やっぱりダメだよね…」なんて罪悪感を持っているママは少なくありません。その罪悪感は子どもにも伝染します。ママの気持ちを見抜いた子どもは「自分はこのまま捨てられちゃうのかも」と感じ、大声で泣き始めることもあるでしょう。こうなると余計に罪悪感がつのって離れられなくなったり、反対に「早く行かなくちゃならないのに」とイライラしてしまったり…。しかし、「子育てはママ担当」と誰が決めたのでしょうか? もしかしたら、ママ自身がそう思い込んでいるだけかもしれません。だから、罪悪感が芽生えてしまうのかも…。子育ては、ママだけではなく、いろいろな人の手助けやサポートがあってこそできるものです。子どもを預けることに、罪悪感を持つことはありません。2.覚悟を決めて、預け先を信頼する特に保育士やベビーシッターといった他人に預ける場合は、どうしても心配になってしまうママもいます。そんな不安はなんとなく子どもも感じ取るものですから、預けると決めたなら、徹底的に預け先を信頼しましょう。ママが「大丈夫、信頼しています」というオーラを出していると、子どもの警戒心も徐々に薄れていきます。また、子どもを預ける際に、保育士さんやベビーシッターさんに「信頼しています」といった言葉を伝えるのもいいでしょう。声に出すことで、自分自身の不安を取り除く効果もあります。3.終始、笑顔朝起きて、預け先に到着するまでの間は、常に笑顔でいることを忘れないようにしましょう。朝から「今日は子どもを預ける日だけど大丈夫かな」と不安そうな顔をしていては子どもも不審に思います。反対にママがずっと笑顔なら「ママは何も怖がっていない」と子どもは安心するでしょう。 ■子どもと預け先への働きかけとは?母子それぞれの不安を取り除くために、ママから預け先にできる働きかけには、どのようなものがあるのでしょうか?ここからは比較的近しい存在である義両親やママ友の場合、プロにお願いする保育士やベビーシッターの場合に分けて、それぞれご紹介していきましょう。義両親、ママ友に預ける場合義両親やママ友はいずれも見知った仲なので、子どもにとってもある程度見慣れた人で、過ごす場所も慣れた場所であることが多いですよね。そのうえで、子どもにより安心してもらうためには「おばあちゃんと一緒にお留守番していてね」「〇〇くん(ちゃん)ママとみんなで楽しく遊んでいてね」など、声をかけて共同意識を持たせてあげるといいでしょう。また、保育士・シッターさんよりざっくばらんに言いやすい間柄なので「できればしてほしくないこと」を伝えておくのもいいかもしれません。例えば「ごはんの前にはお菓子を食べさせない」「食事中はテレビを見せない」といったことですね。ただし、伝えつつも強要はせず、基本的には預け先の習慣に従う姿勢でお願いしましょう。そうすることで「伝えたいことは伝えつつ、互いを尊重する」という関係性を保つことができますね。保育士、シッターに預ける場合保育士さんやシッターさんなど、まだ慣れていない預け先の場合は、子どもが警戒心や不安を抱かないようにすることが大切です。例えば「○○さん(先生)、すごく優しい人なの。ママみたいな人だから一緒に待っていてね」など「ママはこの人を味方だと思っている」ということを子どもに伝えておきましょう。そうすることで「この人はママと同じなんだ、安心できるんだ」と子どもの不安感を減らしてあげることができます。また、保育士さんやシッターさん本人への働きかけとして「私はあなたを100%信頼しています」という気持ちを直接伝えておくのもいいと思います。相手はビジネスとして預かってくれるわけですが「ベテランの〇〇さんなら安心してお任せできます」など「預けるからには全幅の信頼を置いています」という空気を漂わせておくのも、ママの不安を取り除くひとつの方法です。一方、その言葉をかけられた保育士さんやシッターさんには、信頼されたことで責任感が生まれ、子どもとよりよい関係を築く努力をしてくれる効果も期待できます。「預けるときは笑顔で」とお伝えしましたが、それは迎えに行ったときも同じです。子どもの顔を目にしたら「待っててくれてありがとう」と思い切り抱きしめてあげてくださいね。預け先によって働きかけの対処法は変わりますが、ママに意識してほしいことは変わりません。預けると決めたなら覚悟を決めて、相手を心から信頼する。そして、笑顔を絶やさず、預けることに罪悪感を抱かないこと。そう意識することがママ、そして子どもも笑顔でいられる秘訣だと思います。
2018年11月09日秋が深まり、そろそろ今年も残すところ約2カ月。年末に向けて、おうちのお片づけに着手したいころではないでしょうか。おうちの中でどうしても増えがちなのが、子ども服。すっきり整理したい気持ちはあるものの、捨てるにはしのびなかったり、愛着があって手放せなかったり…。そんなとき、どうすればいい?整理収納アドバイザーの本田さんに、子ども服の上手な整理方法を教えていただきました!■捨てる、売る、譲る…「ママ友にあげる」はトラブルの原因に?通園通学などで出番が多く、着たおした普段着であればそこまでためらいなく処分できそうですが、大切に着たおでかけ着や数回しか着ていないセレモニー服、お祝いでいただいた服、子どものお気に入りで思い出たっぷりの服など、手放す決心がつきにくいことがあります。保育園児から小学生までの3人のお子さんを育てる本田さんは、どうしていますか?「サイズアウトした服=もう役目を終えたものなので、基本的には手放すようにしていますが、もちろん、中には残しておきたいものもあります。まずは、ざっくり『手放す』『まだ残しておく』に分けます。迷ったものはいったん『まだ残しておく』にしておき、『手放す』ほうから早めに着手していきます」(本田さん)手放す方法は「捨てる」「売る」「譲る」の3つ。それぞれのメリットデメリットを踏まえて、自分にとってしっくりくる方法を選んでくださいと本田さん。「『捨てる』ことがもっとも手っ取り早い方法ですが、ボロボロならいざ知らず、まだ着られる服を捨てることに罪悪感をおぼえる方もいらっしゃると思います。フリマやリサイクルショップなどに『売る』方法は、お片づけできてお金にもなるメリットがあります。一方で、売るまでの過程にどうしても手間がかかりますので、いずれ売ろうととっておいた服が累々と積み上がっていく…なんてこともよくあります。そう考えると、お下がりとして知り合いに『譲る』なら、捨てる罪悪感も、売る手間もなくてベストな気がするかもしれません。もちろん、お互い気持ちのよいやりとりができる間柄であれば、『譲る』は手放すのによい方法だと思います。けれど、服の好みは合うかどうか、相手にお礼などの気を遣わせないように、といったことへの配慮が必要ですし、ママ友に譲った服がリサイクルショップで売られていた、お下がりを過剰に期待されてしまうなど、ちょっとモヤモヤするできごとも多いと聞きます。ママ友トラブルのリスクヘッジと考えるなら、お下がりは避けたほうがベターかもしれませんね」(本田さん)確かに、どの方法も一長一短ですね。では、本田さんはどうやって子ども服を手放していますか?「私は、自治体が行っている衣類のリサイクル回収に出しています。リサイクルされるなら、ただ捨てるより気持ちが楽なので。衣類のリサイクルを行っていない自治体にお住いなら、アパレルショップなどのリサイクル回収を利用してもよさそうですね。服のコンディションもあまり気にせず、持ち込むだけでリサイクルに回すことができますよ」(本田さん)■無理をしない手放し方「形を変える」では、仕分けのときに「まだ残しておく」にした服はどうしていますか?「思い入れがあるものは全部とっておきたいところですが、スペース的には難しいものです。そこで、思い入れがあったり、もう一度活用できそうな服は、形を変えて残すようにしています」(本田さん)「私がよく作るのは、サイズアウトした子ども服の生地をリユースしたくるみボタン。リメイクというとハードルが高く感じるかもしれませんが、くるみボタンなら針も糸も使わず生地を貼りつけるだけなので、小学生くらいのお子さんなら一緒に作れますよ。思い出話をしながら親子で作るとより楽しそうですね!」(本田さん)くるみボタンは、ヘアアクセサリーやブローチなどにアレンジ。「子どもが身につけるたびに、『あのワンピースかわいかったな』と思い出せます。収納スペースをとらないので、増えてもOK」(本田さん)もうひとつ、リメイクにおすすめの生地があるそう。「切りっぱなしで端の処理がいらないデニム生地は、リメイクにうってつけです! 丈夫な素材なので、移動ポケットやミニポーチなど頻繁に持ち歩くアイテムにも◎です」(本田さん)「こちらは、娘のデニムスカートをリメイクしたミニ保冷ポーチです。デニム生地の内側に保冷シートを縫いつけただけのお手軽リメイクですが、暑かったこの夏、ちょっとしたおやつを入れて持ち歩くのに活躍しました」(本田さん)出番もなくただクローゼットにおいておくよりは、ふだん使いができるアイテムに生まれ変わらせたほうが子どももうれしいかもしれません。それでも、どうしても実物としてとっておきたいものは、無理に手放すことはないと本田さん。「私も、とっておきのベビー服1〜2枚とファーストシューズは大切に保管しています。たまに取り出して広げたときの、子どもたちの照れくさそうな、驚くような反応をみるのが楽しくて(笑)。役目は終わったものでも、どうしても処分できない、手放したら後悔すると思うものは、スペースさえあるのならとっておいていいと思います。ただ、きれいな状態でとっておくのは案外難しいので、自分の中でお手入れし続ける価値があるもの、などを選りすぐってみてくださいね」(本田さん)厳選すれば無理に手放す必要はない、と思うと、ちょっと気が楽になりませんか?リメイクなどで形はコンパクトに、思い出はそのままに残す工夫も取り入れつつ、どんどん増える子ども服の量をコントロールしていってくださいね。<お話をうかがったのは…>▼本田 和さんパーソナルスタイリングサロン「フルリール」主宰。整理収納アドバイザー1級、ルームスタイリスト1級。自宅を開放してのお片づけセミナーや、骨格、パーソナルカラーに基づいたパーソナルスタイリングを手掛ける。7歳、5歳、3歳のお子さんのママ。HP: フルリール
2018年11月04日朝、パパに「いってらっしゃい」をすると、ママと赤ちゃんふたりきりの生活がスタート。赤ちゃんはかわいい一方で、家事が思うようにはかどらなくてイライラしたり、赤ちゃん以外の誰とも話さないで1日が終わっていくことに不安を感じたり…。赤ちゃんがいる生活は幸せなはずなのに、心の底からふたりきりを楽しめないのはなぜなのでしょうか? ママの気持ちがラクになる方法はあるのでしょうか?これまで多くのママと子どもの気持ちに寄り添い、支援してきた、臨床心理士の帆足暁子先生にお話をうかがいました。お話をうかがったのは…臨床心理士帆足暁子(ほあし・あきこ)先生ほあしこどもクリニック副院長。保育士資格や幼稚園教諭1級免許を持つ臨床心理士。東京家政大学非常勤講師。公益財団法人母子衛生研究会インターネット相談室相談員。クリニックで育児やこころの相談に応じている一方で、保育者の養成にも携わっている。■ママ失格?「赤ちゃんとの生活、幸せなはずなのに…」――産後、生活スタイルがガラリと変わり、ママは家事や育児に追われる毎日です。赤ちゃんとふたりきりの生活に疲れてしまうママもいます。ママたちはどういう心境だと考えられますか?帆足暁子先生(以下、帆足先生): 出産前は「赤ちゃんのいる生活」を楽しくてキラキラしたものとして思い描いていたのが、いざ赤ちゃんが生まれてくると、それだけではないことに気づかされます。自分の自由な時間がなくなってしまったり、赤ちゃんがまだ小さいと外出もままならず、話し相手もいなかったりします。産休・育休中や退職したママの場合は、社会とのつながりがなくなって不安に感じたりすることもあります。でも、多くのママは「(赤ちゃんとふたりの生活がイヤだと思うことがあっても)母親だからそう思ってはいけない」と考えてしまいます。「赤ちゃんのいる生活を幸せだと思いたい自分」と「現実にはそう思えない自分」、この2つの間でジレンマを抱えてしまうようです。――「赤ちゃんとふたりきりがイヤ」と思ってしまうことを認めるのは抵抗がありそうです。帆足先生:そうですね。でも、「赤ちゃんとふたりきりがイヤ…」そう思ったら、それでいいんですよ。「母親ならこうあるべき」「赤ちゃんと2人でいるのが幸せなはず」という考えにとらわれず、自分が今どう感じているのか、じっくりと自分の本当の気持ちに向き合うのが大切です。必ずイヤだと思う理由があるはずですから。環境や生活の変化に慣れるのには時間もかかります。「自分は母親に向いていない」などとあまり思いつめたり、自分を責めたりしないでくださいね。■「赤ちゃんとふたりきり」疲れた…と感じたら「話す・離れる」――ママは自分の気持ちに素直になることが大事なんですね! 「赤ちゃんとふたりきりに疲れたな」と思ったらどうすればいいのでしょうか?帆足先生:もし、「赤ちゃんが生まれたばかりで外出できないけど、子育ての悩みを聞いてほしい」と思ったら、赤ちゃん訪問の保健師に来てもらうこともできます。あるいは、子育て支援センターに行くのもおすすめです。保育士や心理士などの専門家もいますし、子どもの月齢が近いママと知り合うこともできて、話しているうちに気持ちがラクになることもありますよ。――確かに話を聞いてもらうだけでも気持ちが軽くなりますね。息抜きしたい時はどうでしょうか?帆足先生:ママが好きなことをしてリフレッシュするのが一番です。たまには赤ちゃんと離れて過ごしてみてはいかがでしょうか。家族や一時保育に預けて、ひとりでカフェに行ったり、ショッピングに出かけたり。パパに赤ちゃんを連れ出してもらって、ママが一日中家でゴロゴロするのもいいですね。友だちと一緒におしゃれなお店でランチするのもいい気分転換になりますよ。息抜きの頻度もママによってさまざま。月1回がいいのか、週1回がいいのか、自分でやりながら考えていければいいと思います。なかには「自分がなにをしている時が幸せなのか、分からない」というママもいます。これからの長い人生を考えると、自分に合った気分転換の方法をうまく見つけられるチャンスでもありますね。■ママだけ育児に疑問「保育のプロへ任せるメリット」――パパに預けるならまだしも、息抜きのために一時保育を利用することは子どもに悪いのではと考えるママもいます。帆足先生:そう思ってしますママはたくさんいると感じます。「子どもが小さい時にママが息抜きなんてあり得ない」と、一時保育の利用をためらってしまうのですが、ママが息抜きをして幸せになれるなら、子どもも幸せなのです。母親の幸福感や生活に対する満足度が、子どもの心の健康的な成長に影響するという研究結果もあります。ママが楽しそうにニコニコしていることは、赤ちゃんの心の成長にとって大切なことなんですよ。さらに一時保育では、ママひとりでは体験させてあげられないような活動ができたり、ほかの子どもとのやりとりを学ぶチャンスもあったりします。たとえママのために利用するのであっても、子どもにもメリットがあるのです。信頼できる保育の環境かどうかを確認したら、安心して専門家に任せましょう。子育てはママひとりでするものだと頑張りすぎず、利用できるものは利用して、周りを頼ってくださいね。社会全体で子どもを育てていくことが本来の人間社会の姿ではないでしょうか。そういう意識が持てるようになると、子育てはもっとラクになりますよ。
2018年10月28日まもなく2人目、3人目…の出産を控えるママも、これから考えようと思っているママも、気になるのはすでに生まれている1人目、2人目…の子の気持ち。きょうだいが生まれると、上の子が赤ちゃん返りするとよく聞きますが、実際にはどんな気持ちでいるのでしょうか? また、ママは上の子のケアをどうすればいいのでしょうか? これまで数多くの育児や心理相談をうけ、育児支援をしてきた臨床心理士の帆足暁子先生にお話をうかがいました。お話をうかがったのは…臨床心理士帆足暁子(ほあし・あきこ)先生ほあしこどもクリニック副院長。保育士資格や幼稚園教諭1級免許を持つ臨床心理士。東京家政大学非常勤講師。公益財団法人母子衛生研究会インターネット相談室相談員。クリニックで育児やこころの相談に応じている一方で、保育者の養成にも携わっている。■赤ちゃん返り「子どもの○○の気持ちの表れ」――初めてのきょうだいができると、上の子はどんな気持ちになるのでしょうか?帆足暁子先生(以下、帆足先生): おそらくとても不思議な気持ちだと思います。上の子が3歳前後のときに下の子が生まれるケースが多いようですが、少なくとも「自分と赤ちゃんの関係=きょうだい」ということはまだよくわからない年頃ですね。ただ、まわりの大人が「良かったね」などとお祝いしてくれる雰囲気の中にいるうちに、なんとなく良いことなんだという気持ちになります。でも、ママは目の前にいる赤ちゃんのお世話ばかりしていて、いつも抱っこしている…。次第に不安になってきて、「ママ、わたしのお世話もして!」と「赤ちゃん=ライバル」になって赤ちゃん返りをするようになります。赤ちゃん返りをするのは「ママが大好き!」という気持ちの表れでもあります。でも、実際にはしない子もいますし、ママへの関心が薄いケースもあります。――赤ちゃん返りは愛情表現なんですね。その一方で、子どもによっては、赤ちゃんのお世話をしたがるケースもあるようですね。帆足先生:確かにありますよね。でも、「お姉ちゃん(お兄ちゃん)だから赤ちゃんのお世話をしなくてはいけない」という自分の役割を認識して行動しているわけではないんです。そうやって考えて行動できるようになるのは、せいぜい小学生くらいから。3歳頃の子どもだと、ママの妊娠中から「赤ちゃんが生まれたら、お姉ちゃんになるんだから、お世話してあげてね」と教えられていたり、ままごとの「ごっこ遊び」の延長線で、「「赤ちゃん(人形)のお世話したい!」と言っている場合もあるのだと思います。本当に下の子どもの世話をしたがるようになるのは、年長の頃からでしょうか。■赤ちゃん返りを防ぐには1:出産前は「上の子をたくさんハグ」――あくまでも「遊びの延長線上にお世話があるのですね。ところで、年齢差によって上の子の心境はやはり変わってくるものなのでしょうか?帆足先生:赤ちゃんとの年齢差が要因となって心境が変わるということはありません。それよりも、これまでに赤ちゃんと接した経験の有無や、赤ちゃんへの興味の有無が上の子どもの心境に影響を与えると思います。もちろん、ママとの関係や上の子の心理的な発達によっても変わってきます。例えば、上の子が1歳半~2歳くらいだと、「母子分離不安」の時期と重なります。ちょうど上の子がママと離れることに不安を感じるので、赤ちゃんの存在を受け入れるのが大変になり、赤ちゃん返りのような反応が出やすい傾向にありますね。――なるほど。年齢差を離さないで生もうと思っている、あるいは妊娠中のママにはなかなかつらいお言葉ですが…。帆足先生:子どもの発達のことだけを考えると大変に思えるかもしれないですね。でも、どれくらいの年齢差で生まれてくるかは自分自身で決められないこと。家族にとって良い時期に赤ちゃんが生まれてくる。その偶然性を大切に思う気持ちがあれば、どのようなことでも前向きにとらえていくことができると思います。そこで一番大切になってくるのが、上の子に「ママに愛されている」という実感があること。その安心感があれば、子どもは安定していられます。一方で、ママに甘えられない、怒られてばかりという状態が続いている場合は、上の子が「自分は愛されていない」と考えて、不安になり、赤ちゃんを受け入れにくくなります。下の子の誕生は、上の子との関係を見直す良い機会でもありますね。今後のためにも、その「気づき」を大切にしていけるといいですね。妊娠中のママは自分の体が思うように動かないのに、上の子のお世話に家事となにかと大変だと思います。妊娠中はおなかの赤ちゃんを守る気持ちになりやすく、無意識に上の子どもとの間に距離をつくってしまいがちです。だからこそ、今のうちに、無理のない範囲で、上の子をたくさんハグして「愛されている実感」をつくってあげてくださいね。■赤ちゃん返りを防ぐには2:出産後は「2人だけの時間」「お姉さん(お兄さん)扱い」――2人目が生まれてもそうではなくても、子どもとの関係をしっかりと作っていくことが大切ですね。最後に、まさに2人目が生まれて、赤ちゃんのお世話もあって「時間がない!」「上の子が赤ちゃん返りして大変」というママにアドバイスをお願いします。帆足先生:大事なことは、2つあります。ひとつは、上の子と2人だけの楽しい時間をつくること。下の子が寝ている間に上の子をしっかりハグしたり、絵本を読んであげたり。毎日絵本を読む時間はなくても、1日2回ハグするくらいならできますよね。朝起きた時と寝る前に「〇〇ちゃん(〇〇くん)が大好き」と伝えながらハグすることを習慣にして、上の子を安心させてあげましょう。もうひとつは、上の子を「お姉さん(お兄さん)扱い」すること。年齢にもよりますが、ママがトイレに行く間に赤ちゃんを見ていてもらったり、おむつ替えを手伝ってもらったりするなど、簡単なお世話を頼んでみましょう。自分が赤ちゃんとは違って、ママのお手伝いをする立場だと分かれば、心にゆとりができます。でも、子どもも大人と同じように、疲れたり、イヤなことがあって心に余裕がなかったりするときもあります。あくまでも、子どもが楽しくお世話を手伝ってくれる時だけ、お願いすることにしましょう。そして、上の子が甘えてきたら、ママはしっかり受け止めてあげてください。そうすれば、ママの愛情を赤ちゃんに取られるといった不安がやわらぎ、安心して赤ちゃんとの生活を楽しんでくれるようになるでしょう。
2018年10月01日子どもに「愛している」と口に出して伝えたこと、ありますか?私たち日本人は恥ずかしがり屋だから、なかなか難しいわよね。もちろん、親が子を思う強い気持ちは、わざわざ言葉にしなくても子どもに伝わっていると思うのよ。「親の背中を見て子は育つ」という言葉通り、親が一生懸命子どもに愛を与え続ける姿は、言葉以上の力があります。何よりも大切なのは親の姿勢、生き方ですからね。でも言葉って不思議なもので、とても強い力を生み出すものでもあるのよ。昔から日本では「言霊(ことだま)」といって、言葉には魂が宿ると考えられてきました。前向きな相手を思いやる良い言葉には人を幸せにする力があるんですね。反対に、相手を傷つける悪い言葉は人の心を引き裂いて、どん底に突き落とす恐ろしい力があります。人間は言葉によって幸福にも不幸にもなれるものなんです。もちろん、それは子どもも同じよ。お母さんの愛情あふれる言葉は、子どもを幸せな気持ちにします。「生まれてきてくれてありがとう」「あなたがいてくれて、お母さん本当に楽しくて幸せよ」などの言葉をぜひ送ってあげてください。先ほど言ったように私たち日本人は照れ屋なため、愛情を言葉にするのがヘタです。特に家族間で「愛している」なんて、なかなか言えないわよね。これはこれで、日本人の美徳なんだからムリに変える必要はないと思うのよ。 でもね、たまには照れずに愛情を言葉で表現することも大切なんじゃないかしらね。心で思っているだけなんて、もったいないわよ。その気持ちをきちんと子どもに伝えましょう。子どもは驚いたり恥ずかしがったりして、「やめてよー」なんて言うかもしれません。でも、心の中は満足感でいっぱいのはずよ。自分自身に当てはめてみれば、わかるんじゃないかしら?夫がねぎらいの言葉をかけてくれたときや、子どもが「ママ大好き」なんて甘えてきたときのことを思い出してみて。心の中は何ともいえない温かな幸福感で満たされたんはず。愛情あふれる言葉は人間の生きるエネルギーになるんです。思いを込めた言葉は子どもの心に響くはずですよ。 まだまだやり直せます! 恋も仕事も【後悔不要】◆しあわせ開運占い
2018年03月02日いまの学校教育が抱えた問題によって、学校に通えなくなってしまう子どもがいるという現実。そんな現実に、ごく普通の公立小学校が「不登校0」を実現して、世間に衝撃を与えました。その模様はドキュメンタリー映画『みんなの学校』で描かれ、現在でも自主上映会が全国で開催されています。その学校の初代校長を務めた木村泰子先生。マニュアルを見ながら、子どもに関わろうとする大人を、子どもは信用しないといいきります。そんな中、子育て中のママの「あるある」ネタにも、木村先生は「ママがマニュアルで考えている」と、厳しい言葉がかけられました。※本連載は、木村先生との「学びの会」を抜粋したものです。記事内に登場する参加者は、「学びの会」に出席した方々となります。■どうしてもマニュアルを探してしまう大人木村:「子どもに関わるとき、『過保護や過干渉』なのか? それとも『教育』なのか?」がわからなくなってしまったとき。それは、「自分が大人として目の前にいる子どもに、どう関われば良いのか?」を迷っているときです。そういうとき、大人は、何かしらのマニュアルを見ながら判断しようとします。大人がマニュアルを探しながら、「どっちかな?」といった態度で関わると、子どもは信用してくれません。マニュアルを見ないで、「目の前の子どもだけを見て関わろう」とする大人の態度は、子どもにもちゃんと伝わります。もちろん、結果として「やっぱり、あなたに対して過保護、過干渉だった」と反省することもあるでしょう。でも、その反省は、すべて未来につながります。「あなたに対して過保護、過干渉だった。ごめんなさい」と、きちんと謝ることができる大人が、子どもは大好きです■子どもの気持ちまでマニュアルで見ている木村:ここで大切なのは、子どもと関わるときに、「マニュアルを見ないで、目の前の子どもだけ見て関わろう」と自分で決めることです。参加者:子どもは「イヤだ!」としか表現できないとしても、そこにある気持ち、モヤモヤしている気持ち、そういうものを、大人が感じてあげるということですか?木村:それは、大人の嗜みですね。子どもに関わるときに、大切なのは「教えること」ではないんです。その子の心の中をわかろうと努力する。それが、大人の嗜みです。参加者:たとえば、お友だちと一緒のとき、うちの子がわがままを言ったとします。「わが子の心の中をわかろうとする」という行為は、そのとき、その場で、お友だちがいる前でした方が良いのでしょうか? それとも家に帰ってきてから、ゆっくりした方が良いのでしょうか?木村:そう考えてしまうこと自体、マニュアルを見ようとしているのかもしれませんね。キツい言い方かもしれませんが、「みんなの中でやった方が良いのだろうか? それとも家に帰ってきてからの方が良いのだろうか?」と考えるのは、その子だけを見ていない行為です。その場、その場、その子、その子によって、状況はすべて違います。■大人は、成功を狙って子どもに関わろうとする木村:「友だちの前で注意したことを後悔した」と思うことも、絶対あるでしょう。そんなことは、誰にでも絶対にある。でも、失敗したら、やり直せばいいんです(※)。子どもに、「ごめんね、みんなの前で言わない方が良かったね」と言えば、子どもは「いーよ、別に」と言ってくれるかもしれない。けれども、「あなたが間違ったことをするのを、注意してあげたんだから!」という気持ちでいたら、子どもは、心を開くことはないでしょう。「絶対、もう俺の気持ちなんて言わない」と思います。子どもが間違ったことをしたときに、大人は、「もう二度と失敗が起こらないためにどうしたらよいか?」を、自分(大人側の論理)で考えて「これが上手くいく方法よ」というものを提示しようとします。でも、本当のところを言えば、親は、「(提示した方法が)成功する可能性なんて、100%ない」と思っておいた方が良いくらいの話なのです。※やり直し:木村先生の教育観の大きな柱のひとつ。「人が生きていれば、必ず間違いは起こる。そのときに素直に謝って、やり直せばいい」と、木村先生。■「大人サイドの価値観」で物事を考えないようにするには参加者:「100%ない」というのは、1%すらないってことですか?木村:そうですね(笑)。「うまくいったら、めっけもん」くらいの気持ちで、子どもと関わるということです。そう思って、関わらないと、うまくいかなかったときの落ち込みも激しくなってしまう。大人に勝手に関わられて、勝手に落ち込まれていたら、子どもは、やっていられませんよね。親も教員も、よっぽど気をつけていないと、常に「大人サイドの価値観」で考えてしまうものなのです。私も相当なダメ教員でしたが、子どもたちにズタズタに鍛えてもらったことで、随分と変えてもらいました。子どもとの関わりを、大人サイドで考えない。これを実行できるようになるには、ある一定の訓練と、失敗経験が必要だと思います。【『みんなの学校』流「生き抜く力」まとめ】●大人が目の前の子どもをマニュアルで判断しようとすると、子どもにも伝わる●大人も絶対間違う。でも間違ったときに謝る大人を子どもは大好きだ●叱って二度とトラブルが起きないという「成功」を狙って子どもに関わっても、100%成功しない●大人サイドの価値観で物事を考えないためには訓練が必要次回は、「自分を表現すると嫌われる学校の現実。守りに入る教員をどう変える?」です。■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書『 不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力 』木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)
2017年07月27日子どもが思春期に入ると、いろいろ難しい問題が出てきます。子ども同士の人間関係もそのひとつ…。親としては、やはり「良い子」が友達でいてくれるほうが安心できるわよね。親なら当然の気持ちでしょう。でも、子どもの友達を批判するのは避けるべきです。悪友を受け入れる懐の深さが、親には必要なのよ。子どもには良い刺激を受けて育ってほしいと思うでしょう?そして、その理想的な形が良きライバル。友だち同士で切磋琢磨し合い、お互いが成長していく関係。相手の存在が良い刺激となり、勉強や運動に精を出す…、こんな素晴らしい友人関係はありません。でもね、こう願う親心には打算も入っていると思うのよ。成績優秀な子が友だちなら、うちの子も勉強をガンバってくれるかも…とか、運動部で活躍している子が友だちなら、困難に立ち向かう精神力を見習ってくれるかも…など、親にとっての理想的な友人関係を期待しているんですね。いっぽう、子どもにとって友だちとは「自分を映すカガミ」でもあり、打算で選ぶことはありません。何となく波長が合う、一緒にいて楽しいなど、お互いに引かれ合う何かが、そこにあるんですね。大人の目から見て悪い子であろうとも、子どもにとっては大事な友だち。大人にはわからない悪友のいいところを子どもは知っているんですね。 子どもにとって自分の友だちを悪く言われることは、自分を否定されたのと同じことよ。親が悪く言えば言うほど反発するし、傷つきます。特に、九紫火星のお母さんは子どもの友達の悪口を平気で言ってしまう傾向が…。正直で思ったことをすぐ口に出す性格からでしょうけど、自重しましょうね。また、悪友のせいで自分の子どもまで悪くなる、と考えるお母さんが多いようだけど、それは違います。親に信じてもらえないことで荒れるんです。勉強だって、周りがやらなくても本人がしっかりやりさえすれば済むこと。わが子の友だちなら悪友も受け入れる。そんな母親の姿勢を見ながら育った子どもが横道にそれることは、絶対にありません。大人の価値観に逆らうことも、自我を確立するうえで、ある程度は必要なことなんですよ。大切なのは自分の子どもを信じることなの。 新宿の母・伝説占! 次起こる出来事【1年/3年/5年~老後まで】
2017年06月23日「発達障害を治したい!」という親の気持ち出典 : 私には、自閉症の子どもがいます。自分の子どもに発達障害の疑いを感じた当時、私は診断を受ける前にインターネットで様々な情報を収集しました。同じような障害のある子どもについての個人のブログや、療育団体のサイトをのぞいてみると、時々「〇〇療育で、自閉症が治った」という文句を見かけました。もしかすると、障害のある子どもを持つ親にとって、「子どもの障害を治したい!」と最初に思うことは、ごく自然なことなのかもしれません。しかし私は、この「治った」という言葉に違和感を抱いていました。「完璧な回復」は確かに難しいかもしれない。でも…出典 : 『わが子よ、声を聞かせて―自閉症と闘った母と子』という本をご存知でしょうか。著者の子どもが自閉症と診断された後、回復に向けての自身の奮闘を綴った物語です。しかしこの本の巻末のあとがきでは、「(自閉症が)完全に回復したとは残念ながら信じられない」と監修の医師が書いています。この点については、私もこの医師と同意見です。なぜなら発達障害というのは脳の機能障害であり、病気ではないからです。それでも当時、私がこの本に出会ったときは「自閉症の子どもでも、こんなに出来ることが増えるなんて!」と、物凄く感動したのです。自分の子どもにも、少しずつ「できること」が増えるかもしれないという希望を持つことができました。治そうとするのではなく、「できることを増やす」出典 : 発達障害を「治す」のは確かに難しいことかもしれません。でも、「今までできなかったことを、出来るようにする」ことは、発達障害の子どもでも可能なことだと思います。たとえば、適切な療育やそれに伴う子ども自身の成長によって、「自分で着替えられるようになった」「自分でトイレに入ることができた」「自分でお風呂に入り、体を洗うことができた」「友達と一緒に遊ぶことができるようになった」など、社会に適応するために必要なことを少しずつ身につけていくことはできると思います。障害がある私の娘は、最初は身の周りのことが何ひとつ自分ですることができず、服を着させたり、トイレに行かせたり、すべて私が助けていました。そのうち、娘は実際に私がやっていることをまねすることがとても上手なことが分かりました。そこで私は、娘の特性を生かして、言葉で指示するのではなく一緒にやっているところを見せながら、身の回りのことを教えるようにしました。すると娘はだんだん自分でできることが増えていきました。障害を無理やり「治そう」とするのではなく、子どもの障害やそれに伴う特性をきちんと理解して、子どもができることを増やす手助けをするのが、親としては大切なことなのではないかと思います。子どもの成長にちゃんと目を向けて出典 : 私たち親は、最初は「この子をなんとかしたい」と思うあまり、発達障害を「治す」ことを考えると思います。しかし、困っていることを「減らす」ことはできても、自閉症を含めた発達障害を「完治させる」ことは難しいと私は考えています。自閉症や発達障害を治そうとするのではなく、子どもの社会適応力を療育によって伸ばしたり、子どもの成長を見守ることが大切なのではないでしょうか。私も、娘の障害を知った当初は「みんなが言うように娘の障害が”個性”になるなんてありえるのだろうか?」と半信半疑でした。でも、実際に娘の成長を目の当たりにしている今は、診断名そのものが個性なのではなく、自分のペースで成長していく様子が娘本人の個性なのだと感じていますし、娘の将来の可能性を信じています。
2016年09月14日小さな子どものイタズラは「ただ、やりたかっただけ」の悪気がないものがほとんど。なので、子どもの好奇心を育てるためにも、あまり叱りたくないものですね。しかし、イタズラの中には命の危険があるものや他人に危害を及ぼすものなど、絶対にやめさせなくてはいけないものもあります。そんなとき、子どもに対してどのように叱れば、子どもの心に伝わりやすいのでしょうか。まずは深呼吸をしてから叱る子どもを叱るときは親も感情が高ぶっていることが多いので、つい大声で怒鳴ってしまいがちです。しかし、これは子どもを叱るときにやってはいけないことのひとつ。子どもを叩くといった体への暴力がいけないことはもちろんですが、大声で怒鳴ることもまた「心への暴力」になるのです。親が大声を出して怒鳴ると、子どもの頭の中は「怖い!」という感情でいっぱいになってしまい、肝心の「してはいけないこと」について考える余裕がなくなってしまいます。子どもを叱るときは、どうしていけなかったのかという理由を、子どもが聞き取りやすいようにゆっくりと、できるだけ簡単な言葉で話して聞かせたほうが、子どもの頭に入りやすいです。そのとき大切なのは、親はしゃがむなどして子どもと目線を合わせ、子どもの目をしっかりと見て話すこと。言葉だけでなく目からも「やってはいけない」と訴えるのです。そうすれば小さな子どもの心にも「どうやら大変なことをしてしまったらしい」ということが伝わります。そのためには、まずは親のカッカとした怒りの感情を静めることが必要です。1回ゆっくり深呼吸する、またはいったん部屋の外へでる、心の中で1から10まで数えるなど、とにかくワンクッション置いて気持ちを落ち着けましょう。イタズラをしたらすぐに叱る子どもに「今のは悪いこと」と理解してもらいやすくなるコツは、イタズラをしたらできるだけ間を空けずにすぐ叱ることです。子どもはそのときの気が向くまま、自分の心に素直に行動しているだけなので、イタズラをしている間も悪いことをしているという意識はありません。それなので、してから時間が経ってしまったイタズラのことは、子どもはもう忘れています。本人が覚えていない事柄に対して「こんなことしちゃダメじゃない」と叱ったところで効果はありません。ただ子どもはに「よくわからないけど怒られた」という嫌な気持ちが残るだけになってしまいます。そして、そうしたわけのわからない恐怖は、積み重なると親への反抗心へと繋がるおそれがあります。できるだけ誰もいないところで叱る子どもを叱るときは、店の外にでる、別の部屋に移るなど、なるべく人のいないところに移動してから叱りましょう。やはり子どもにも大人と同じく、怒られている情けない自分の姿を他人にみられたくない気持ちがあるからです。それも特に兄弟に見られてしまうと、後からからかわれたり、面目が丸つぶれになったりしてしまいます。子どもだってどんなに小さくても、1人の人間として尊重することが大切なのです。それによって子どもには「親は自分を大切にしてくれている」ということが伝わり、叱っても「自分のために注意してくれているのだ」と、素直に受け入れてくれるようになるのです。また、子どものイタズラを目にしたときに、怒りの裏に感じた気持ちを正直に子どもに伝えることも効果があります。たとえば子どもが勝手に危ない場所にいったときは「あなたがケガをしてイタイイタイになっちゃったら、かわいそうで私も泣いちゃうよ」など、子どもの身を案じて不安になった気持ちも一緒に伝えましょう。そうすると子どもも「親を悲しませたくない」と、気をつけてくれるようになりますよ。(あとりゆうか<フォークラス>)
2016年02月25日もうすぐクリスマス、そしてお正月がやってきます。プレゼントを買ってもらったり、お年玉をもらったり、物をもらう機会が増える時期ですね。子どもにプレゼントをあげるタイミングというのは、子どもの気持ちを育てる上で、とても重要です。こういう時だからこそ、家庭における子どもへのプレゼントのあり方を見直してみませんか?■プレゼントをあげる時は、子どもが本当に欲しいものを見極めるチャンス!子どもが小さいうちは、欲しい物がころころ変わります。おもちゃ売り場に行って、直感で「欲しい!」と思ったものを、とりあえず口に出すので、そこでホイホイ買ってあげてしまうと、すぐに飽きて見向きもしないおもちゃが…ということになりかねません。そのまま成長してしまうと、高価なものをホイホイねだる子になってしまうことも。やはり、子どもに高価なプレゼントをあげるは、誕生日とクリスマスの年2回くらいがちょうどよいでしょう。子どもも3歳を過ぎると、がまんを覚えるようになり、「いずれ買ってもらえる」という目標日を設定することで、本当に欲しいものを自分で判断できるようになります。この感覚はのちのち、自分にとって「必要」「不必要」の見極めがきちんとできる判断力にも繋がるでしょう。■「欲しい」気持ちを温める期間を持ちましょう誕生日やクリスマスなど、高価なものをプレゼントする時期は年に2回くらいがちょうどよい、という点には、もう1つ理由があります。「●●が欲しい!」と思ったら、ある程度その気持ちを温める期間を持つことが大切だからです。ずっと「欲しい」と思っていたものを得た時の達成感と喜びは、大人も子どもも同じです。すぐに買ってもらうよりも、気持ちを温めてから買ってもらったほうが、喜びが何倍にもなり、買ってもらえた感謝の気持ちが募ります。この気持ちを経験することで、普段からむやみに何かをねだるということが減っていくことでしょう。そして、ほかのことに対しても自分で目標を設定し、挑戦・達成していく感覚を育てるきっかけにもなるでしょう。■めったに買ってあげない分、子どもにプレゼントするときは全力で演出!プレゼントをする時は、ママやパパも思いきり、子どもの嬉しい気持ちを盛り上げましょう! たとえば、クリスマス。サンタさんからのプレゼントという設定なら…。・クリスマスの朝は、玄関や寝室のドア・窓をあけておく(サンタさんが来たように見せるため)・かき氷で作った氷(雪)を窓のサンに積もらせて、英語の手紙とプレゼントを置いておく(さらに演出にこだわる場合はフィンランド語の手紙でもよいでしょう)・サンタさん宛てに用意したお菓子や飲み物を、いかにもサンタさんが食べたり、飲んだりした形跡にして、プレゼントを置いておく・玄関にプレゼントをあらかじめ置いておき、トントンとパパがドアをたたく音を鳴らすこうした演出は、大人になるまでずっと、嬉しい思い出として残るでしょう。このほか、誕生日の演出も、最近では凝ったものがたくさん紹介されています。<参考> (Happy Birthday Projectより)バースデープランナーという方がいて、おすすめの演出方法やアイテムを書籍や講座で紹介してもいますので、ぜひチェックしてみてくださいね。プレゼントをあげるタイミングを考えるとともに、メリハリをつけたプレゼントの仕方をすることで、子どもにとってより楽しい記念日の時間を過ごすことができるでしょう。
2014年12月07日