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春の訪れを感じさせる「桃の節句」こと、ひな祭り。小さい時に家族とひな人形を飾るのを楽しみにしていた方も多いのでは。そんなひな祭りですが、その由来や意味をどこまで子どもに説明できますか。とても深いひな祭りの世界をご紹介します。子どもに伝えたいひな祭りの由来禊と厄払い中国では古くは、3月の最初の巳の日を忌日として災厄から逃れ、不浄を除くために「踏青」と言って青い草を踏み、川に入って川の流れで禊をして、お酒を酌み交わし穢れを払うことが行われていました。それが日本に入ってきて、平安期のころからあった子どもの人形(雛遊び)遊びが、禊や中国の三月の上巳の払いの行事と一緒になって、人形や撫でものに身体の穢れを移し、川や海に流すようになったようです。今もその形が、鳥取に流し雛として残っています。ひな祭りの風習がうまれたのは天正以後(安土桃山時代)のことではないかと言われています。慶長のころ(安土桃山時代から江戸初期)までは、雛は厄を払うための紙の人形でした。江戸時代に3月3日が五節句の一つに定まられて将軍家や大名、庶民の間までひな祭りが行われるようになりました。そういう中で、日本最後の女帝である後桜町天皇の御代に宮中で、雛の装束が作られ、ひな人形を楽しむようになったと言われ、雛人形を流さずに飾るようになりました。その後、寛永雛という美しいひな人形がうまれました。ひな祭りは花嫁修業?江戸初期の風俗を書いた「むかしむかし物語」には、「3月には、女子は雛遊びと言って、雛や雛の道具を飾り、食事を作り、草餅や甘酒を親類に届けた。これは成人して嫁入り時に世帯を持つ稽古であって、ただの遊びではない」とあります。女性の花嫁修業の意味もあったようです。災厄から逃れるために人形に身体の穢れを移し、川に流していたものから、人形を飾るようになって、女の子の健やかな成長と幸せを祈る行事になっていったのです。雛人形を飾る期間「桃の節句」は、立春から2月中旬ごろまでに飾ります。前の日に飾るのはお葬式と同じ一夜飾りになるので縁起が悪いのでやめましょう。片付けるのは3月3日過ぎたらすぐにします。いつまでも飾っているとお嫁にいけないと言われていますが、ひな人形は今は飾るものになっていますが、もともとは子どもの身代わりになってもらって、穢れを移して流すものだったので、「すぐに片付けることで、流す代わりとした」と言われています。]雛人形は、身代わりになってくれる女性のお守りですから、一人一つが原則です。母子で共有するものではありません。初節句にはですから初節句には、新しい雛人形を贈るのが習わしです。初節句は、子どもがその地域に仲間入りをしたことをあらわし、人々に今後の加護を乞う儀礼でありました。今は、両親と祖父母などでおこなう内輪の祝い事になってきています。雛人形の飾り方(七段飾り)とその意味1段目:内裏さま(天皇・皇后をかたちどった一対の雛人形)現代は、向かって左に男びな。右に女びなが主流になっています。これは、国際儀礼(プロトコール)の飾り方で、日本礼法だと、反対になります。国際儀礼では、右上位です。右(RIGHT)には、正しい、聖なるの意味があります。天皇から見て右が上位になります。雛段に向かってみると左が天皇です。日本礼法では、天皇から見て左上位になるので、雛段に向かってみると右が天皇になります。2段目:三人官女二段目からは、日本礼法の並び方です。天皇から見て左が上位です。向かって左から加柄を持っている官女 真ん中が三宝を持っている官女 右が長柄を持っている官女です。真ん中の官女は、眉毛がありません。結婚している証拠です。平安時代は結婚すると女性は眉毛をそります。真ん中の官女さんが、3人のなかでは一番偉い方です。長柄は、お酌をする官女、加柄は、お酒がなくなった時、長柄に補給する道具です。3段目:五人囃子向かって右から謡、笛、小鼓、大鼓、太鼓の順で並んでいます。能の囃子方を模したものです。右から扇子や楽器が少しづつ下の方になるのが面白いです。4段目:随身向かって左が若い右大臣(天皇から見て右になるから右大臣です)、右が右大臣より位の高い左大臣(天皇から見て左)です。お髭を生やしている年配の大臣です。間に菱餅、白酒、あられなど飾ります。ひな祭りの食べ物として日本歳時記(1688年)には、「よもぎもちい」を食べ、桃花を飲み、モチを親戚に贈るとあります。桃花酒は、桃の花を浸した酒で、これを飲めば病を除き顔色が良くなるとあります。■あられ平安時代の干し飯に由来し、乾燥させた餅から作ることもあります。炒る時、勢いよくはぜると吉、あまりはぜないと凶と占ったともいわれています。■白酒甘酒がひな祭りに用いられたこともあるが、白酒が用いられるようになったのは、江戸時代後期のようです。神田にある豊島屋は、白酒では江戸の草分けです。■菱餅もともと雛祭りの食べ物としてヨモギ(旧くは、ハハコグサを用いて草餅としたようです、どちらも邪気を払う薬草)餅を食べていました。 今のような赤白緑の三色の菱餅が用いられるようになったのは明治に入ってからと言われています。下から緑 白 赤の順で重ねます。赤は魔よけ、白は清浄、緑も邪気を払うと言われています。5段目:仕丁それぞれ台傘、沓台、立て傘を持った3人が並びます。関西では、ほうき、ちりとり、熊手をもっている雛段もあります。仕丁とは、雑役をする人です。向かった左に右近の橘(天皇から見て右です)。右に左近の桜です。6、7段目:嫁入りの道具箪笥、長持、鏡台、火鉢、籠、重箱、牛車など並べます。ひな祭りのたべもの貝料理を出します。昔、浜辺にでて禊をして遊んだ名残です。中でもハマグリの吸い物を出します。ハマグリなどの二枚貝は、元が同じ貝でないとぴったりと合わないところから、貞操を意味すると言われています。その他、海の幸、山の幸を彩りよく仕上げたチラシ寿司はひな祭りの定番です。>>E・レシピでレシピを見る ・ちらし寿し ・ハマグリのお吸い物 ・ひなあられ ・草もち団子 ・桜もち ひな祭りには、いつ何をすべき初めての桃の節句が、生まれてすぐの場合は、来年にします。準備があるので母親を気遣ってのことです。基本的には3月3日にします。片付けるのが早い方が良いので、3日より遅くしないことです。その前の土日など皆の都合を考えて計画を立てた方が喜ばれます。子どものことも考えてお昼にするとよいでしょう。お出しするものは、チラシ寿司、ハマグリの吸い物、草餅や桜餅でよいと思います。皆で集まって女の子の無事な成長と幸せを願います。集合写真など取ると、子どもが大きくなって、その笑顔の写真をみて、こんなに多くの人に愛されたのだと思うことも、その子の生きる力になると思います。写真は是非、残してくださいね。お呼びする人は、兄弟、親戚や親しくしている友人、ご近所の方です。家で留守をしている人のために、草餅やチラシ寿司をもって帰ってもらうのも喜ばれます。日にちが決まったら、早めに連絡を入れましょう。その時に、皆様でひな祭りの歌を歌ってください。皆で一緒に歌ったり、踊ったりすることも楽しい思い出になります。うれしいひな祭りあかりをつけましょ ぼんぼりに お花をあげましょ 桃の花五人囃子の笛太鼓 今日は楽しい ひな祭りお内裏様とお雛様 二人並んで すまし顔お嫁にいらした姉さまに よく似た官女の白い顔金の屏風うにうつる日を かすかにゆする 春の風すこし白酒 めされたか 赤いお顔の 右大臣着物を着かえて 帯しめて 今日は私も晴れ姿春のやよいのこのよき日 なにより嬉しいひな祭り
2017年01月30日「家庭」は社会の最小単位だとよくいわれます。子どもは、親やきょうだいとの関係を通じて、他者とのコミュニケーションを学んでいくもの。だから家庭でのマナーは必要です。隠しごとなく何でも相談しあい、いつも安心して一緒にすごせる親子関係が理想。でもそんな関係を築くのは簡単ではありません。子どもへの接し方について、マナーという観点からあらためて考えてみましょう。■子どもの部屋に入るときにチェック!家庭の中でも、尊重されるべきプライバシーがあります。それは、子どもであっても同じ。「子どもを守り、助け、育てていくためにはプライバシーなんて言っていられない」と思うこともあるかもしれません。子どもを守ることは親の務めですが、それでも子どものプライバシーを尊重することも大切です。家庭によって時期は異なると思いますが、成長にあわせて「子ども部屋」を用意する家庭は多いでしょう。子どもが自分の部屋ですごしているときに、突然ドアを開けて入室するのはやはりマナー違反。プライバシーを尊重し、ノックや「入るよ~」という声かけを忘れないようにしましょう。中高生になると、「勝手に部屋に入られたくない!」という意識が強まってくるものです。しかし、自分の部屋を与えられたときからノックや声かけが習慣化されていると、「勝手に入ることはない」と親に対して安心と信頼感を持つことができます。そうすると、部屋に鍵をかけたがるなど、必要以上にプライバシーを気にすることがなくなるかもしれません。■子どもの物を借りる・移動させるときにチェック!物を借りたり触れたりするときに承諾を得るのは、大人同士ならあたり前のこと。しかし、自分の子どもの持ち物となると、ついそのあたり前が忘れがちです。子どもの持ち物を借りるとき、また移動させるときは、ひと声かけて承諾を得るように心がけましょう。これは、子どもに「自分の持ち物は、自分できちんと管理する」という意識を持たせることにもつながります。「おかたづけ」ができるようになるのは生後10ヶ月くらいから。「片づける」ということの意味がわかるようになるのは1歳前後といわれています。パパ・ママは早い段階から子どもの持ち物の扱い方を意識しておくと良さそうです。■何かをしてもらったときにチェック!家族だからこそ、基本的なあいさつは大切。朝の「おはよう」から「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとう」「ごめんなさい」、そして夜の「おやすみ」まで。しっかりお互いの顔を見てあいさつする習慣を身につけておくと、子どもが学校など外の社会に出たときに、きっと役立ちます。とくに「ありがとう」は、きちんと言えない大人も多いため要注意。たとえば、「ちょっとティッシュとって!」と言ってティッシュの箱をこちらへ渡してもらったとき。受け取る際に、自然に「ありがとう」の一言が出ていますか?家庭の中では、物を取ってもらう・借りるなど、誰かに何かをしてもらう場面がたくさんあります。そんなときについ、お礼の言葉を忘れてしまうパパ・ママも多いのでは?どんなささいなことであっても、「してもらって当然」ということはありません。まずはパパ・ママが、子どもへのお礼の言葉を忘れないようにしましょう。0~1歳ごろは、身近な大人の発する言葉を懸命にとらえようとする時期だといわれています。赤ちゃんのうちから、パパ・ママが「ありがとう」の言葉を積極的に使うよう心がけていれば、子どもにも自然に身についていくでしょう。■名前を呼ばれたときにチェック!「名前を呼ばれたら、元気な声でお返事しようね!」子どものころ、誰もが教わったはずですが、これも大人になるとつい忘れがちです。たとえば、「ママ~」と呼びかけられたとき、スマホを見ながら「何~?」なんて返事をしていないでしょうか? パパ・ママ間で、きちんと相手を見て返事をしていますか?家庭で返事の習慣を身につけていない子どもは、幼稚園や小学校で突然「お返事」を求められたときに、困惑してしまうかもしれません。まだ会話でコミュニケーションを取れない小さな子どもでも、パパ・ママの様子はしっかり見ているもの。まずは自分自身が「返事」の習慣を見直してみませんか? マナーとは、相手に不快な気持ちを起こさないようにする立ち居振る舞いで、相手への感謝や敬意も示すものだと思います。親子間のマナーを大切にするということは、子どもをひとりの人間として尊重し、敬意を払うということにもつながります。家庭で身につけたマナーは、きっと学校・職場などの社会へ出てから役立つはずです。
2017年01月17日こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。「自分の子どもには友達がたくさんいる明るい子どもに育って欲しい」多くの親御さんがそう望まれているかと思います。その一方で、お子さんの人見知りに悩む親御さんも少なくありません。そこで今回はお子さんを人見知りにしないための育て方について心理学からご紹介したいと思います。●乳幼児期の人見知り赤ちゃんの人見知りは早い子で生後5か月ごろから始まり1歳くらいでおさまるケースから、1歳を過ぎて始まり2〜3歳でおさまるケースまで、非常に個人差があるようです。かつて人見知りは母親と他人の区別がつくようになった証だと言われていましたが、そうではないことがわかっています。『東京大学』の岡ノ谷一夫教授らの研究によると、人見知りの強い赤ちゃんは人見知りをしない赤ちゃんよりも相手の目を見る時間が長く、相手と目が合ったときに凝視するような目の動きをするとのこと。そして人見知りの赤ちゃんは相手の視線や顔の向きに敏感なのではと考え、自分と向き合っている顔とよそ見している顔を見せたところ、よそ見している顔を長い時間みていたというのです。このことから、乳幼児期の赤ちゃんの人見知りは相手に近づきたいけれど、相手から離れたい という感情が複雑に入り乱れた状態であることがわかったそうです。この研究結果から考えると、赤ちゃんの人見知りに対しては、「びっくりしたね!」などと過剰な反応を見せず、「大丈夫だよ。優しい人だからね」とお母さんが優しく抱きしめながら語りかけてあげること が大切だと考えられます。●学童期の人見知り成長して学童期になっても人見知りをする場合は、相手にどう思われるかが気になって仕方ない、嫌われたくない、否定されたくない、傷つけられたくないという心理から自分を守るために人に近づくことを恐れてしまうことで人見知りをする傾向が強くなります。自分に自信がない とそう考えてしまうのは、大人になっても変わらない傾向があります。ではどうしたらいいのでしょうか?物心がついたころから、することなすこと、「そんなことしちゃダメでしょ!」「そうじゃなくて、こうでしょ!?」「どうしてそんなこともできないの!?」と頻繁に親に言われたら、自分に自信のある人に育つでしょうか?当然、自分に自信がなくなり、他人からどう思われるかが心配で仕方なくなってしまいますよね?そこで、言葉の置き換えをしてみてはいかがでしょうか?「そんなことしちゃダメでしょ!」は、「そんなことしたらどうなるかな?」に。「そうじゃなくて、こうでしょ!?」や「どうしてそんなこともできないの?」は、「どうしたらうまくできるかな?」と自分で考えて答えを出すような声掛けに。そうすることで、子どもは自分で考え答えを出してその成功体験から自信を積み重ねていきます 。1度や2度失敗しても、「そのやり方じゃうまくいかなかったね。次はどんなふうにやってみる?」と根気よく見守る親の努力も必要となってきます。●「子どもだからわからない」は大人の思い込み子育てのご相談を受ける中で、「子どもだからまだわからないだろうし」という言葉をよく耳にしますが、それは大人の勝手な思い込みに過ぎません。まもなくお正月ですが、たとえばおじいちゃんおばあちゃんの家に行ったとき、子どもは誰におねだりをしますか?一番自分に優しいおじいちゃんやおばあちゃんのそばに行き、甘えていませんか?子どもは大人が思っている以上に大人を観察し、自分にとって優しい人なのか厳しい人なのかを見切って行動しているのです。そして大人の言葉をちゃんと理解しています。理解しているからこそ、ダメ出しをし、子どもに考えることをさせないでいると、自分に自信が持てず他人からどう思われるかばかりを気にして、傷つくのを恐れ、人見知りになってしまうのです。子どもに考えさせる というのは大人にとっても根気のいることですが、育児は育自だと思ってお子さんと一緒に成長してくださいね。【参考文献】『面白いほどよくわかる臨床心理学ーストレス社会が引き起こす心の病をケアする手がかり』稲富正治・著【参考リンク】・Shyness in Early Infancy: Approach-Avoidance Conflicts in Temperament and Hypersensitivity to Eyes during Initial Gazes to Faces()●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)
2016年12月29日自閉症とは出典 : 自閉症(Autism)は先天的な発達障害の一つで、社会性と対人関係の障害、コミュニケーションや言葉の発達の遅れ、行動や興味の偏りの3つの特徴があると言われています。世界保健機関(WHO)の診断基準である『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)では広汎性発達障害というカテゴリーのもと、自閉症という障害名が使われています。一方、2013年に発行されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神障害のための診断と統計のマニュアル』第5版)において自閉症という障害名は廃止され、自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害という名称に統合されました。そのため、今後自閉症という名称での診断は少なくなることが予想されますが、自閉症という名称は現在も一般的であり、また発達障害者支援法などの法律や文部科学省・厚生労働省などの行政でも使用されています。以上をふまえ本記事では、下記の文部科学省の定義で示されるような概念における「自閉症」についてご紹介します。自閉症とは、3歳位までに現れ、①他人との社会的関係の形成の困難さ、②言葉の発達の遅れ、③興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害であり、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。自閉症の原因は、まだはっきりとは解明されていませんが、生まれつきの先天的な脳機能の偏りであると考えられています。親の育て方や接し方、愛情不足によって自閉症になるのではないことが医学的にわかっています。自閉症の子どもはその特性に応じた工夫が必要であり、通常の子育てとは違う自閉症の子どもに合った方法にしたほうがうまくいくこともあります。つまり、自閉症の根本的な治療は現在のところできませんが、親が周りの環境を整えたり、接し方を変えたりすることで、症状や困りごとを緩和できる場合も多いのです。ここでは自閉症の子どもが生活する上で生じる困難と、親の接し方や対処法についてまとめました。自閉症の子どもに接するときの4つの基本出典 : 感覚や考え方は主観的なものなので、親といえども子どもの感じ方を完全に理解することは難しいのではないでしょうか?自閉症のある人の中には、定型発達の人と比べて特定の感覚に過敏性や鈍さ(鈍麻)がある方が多いと言われています。また、独特の理解の仕方や受け止め方がある場合もあります。そのため、子どもが「自分とは違う感じ取り方をしているかも」ということを意識し理解することが重要です。「このくらい言わなくてもわかるだろう」「この程度の音なら我慢できるはず」と思わずに、子どもがどう感じているか、何に困っているかを想像して接するようにしましょう。自閉症の特性のひとつに言葉でのコミュニケーションが苦手、ということがあります。言葉でくどくど説明しても、子どもは混乱してしまうだけです。子どもにとってわかりやすい指示や対話の方法は一人ひとりの特性によって違います。本人が理解しやすいやり方を考え、説明して納得させてあげてください。以下は代表的な方法です。◇短い言葉で具体的に指示する「椅子に座って」「靴を履いて」など、短い言葉で具体的に伝えます。状況や理由などの説明をしたり、一度にあれこれ指示をしたりするとわかりにくくなってしまいます。シンプルなステップに分け、一つが終わってから次の指示をします。◇視覚的な方法で説明する自閉症の子どもは、耳で伝えられる情報はなかなか理解することが苦手ですが、絵や写真といった視覚的な情報は理解できることが多いようです。言葉の指示や説明に加えて、絵や写真を補助的に使用すると、言葉だけでなく視覚でも理解ができるようになります。言葉でのコミュニケーションが苦手な自閉症の子どもにとって理解しやすい環境になり、何をして欲しいのか明確にわかるようになります。予定や約束ごとなども、絵にして知らせると、理解しやすく安心できます。自閉症の子どもに教える上では「ほめる」ことが大きなポイントになります。◇スモールステップで「できた」を増やす日常生活などのできないことは少しずつ、ステップごとに教えていく方法が効果的です。まずは手順を細かくわけ、分かりやすい方法で一つひとつ説明します。やってみて、一つできたら思いっきりほめたりごほうびをあげたりします。子どもに「できたら嬉しい」「自分にもできる」ことがある、という成功体験をたくさん味わわせることがとても重要なのです。◇のぞましい行動をほめる自閉症のある子どもは相手の言葉の意図をくみ取ることが難しい場合があります。そのため「してはダメ」なことを叱るよりも、「してはいけない」ことはできるだけスルーし、「してほしい」ことをしたときにストレートな表現でほめるほうが効果的です。うまくいったことや頑張ったことがあれば、どんな小さなことでも思い切りほめます。同じことでも何度もほめることで「よい行動」が印象づけられ、定着していきます。自閉症のある子どもは変化がとても苦手です。「いつもと違う」ことに強い不安と拒否感を感じます。例えば、時間割が違う、いつもと違う道を通った、部屋の家具の位置が違うといった、ほかの人には些細に思えることでも気持ちが動揺しパニックになってしまうことがあります。◇見通しを持たせて安心させる先の見通しを立てられるように予告しましょう。これから何をするか理解し、予測できると安心して行動できます。そのためには絵などを使って子どもが分かりやすい方法で、かつその子が安心できるタイミングで伝えるようにしましょう。伝えるタイミングは直前だとパニックの原因になりますし、早すぎると意味がなくなったり、他のことが手に付かなくなったりすることもあります。◇不安からくる行動を理解する臭いを嗅いだり、くるくるまわったり、ジャンプを続けたり…。変わった行動やくせがあると、親としてはやめさせたくなりますが、その行動は不安や緊張をやわらげるためにしている場合が多いのです。無理に止めるといっそう落ち着けなくなります。危険な行動や人に大きな迷惑がかかることでなければ、落ち着くために必要であることも理解し、ある程度は容認してあげることも大切です。また、年齢とともに不安に対する適切な対処法、例えば深呼吸、散歩、音楽を聴く、ヨガをするなど、それらの行動に代わる行動として教えていくとよいでしょう。自閉症のある子どもは、何もすることがないと時間をもてあまして不安になる傾向もあります。病院の待合室や電車の中などで手持ち無沙汰を解消できるよう、絵の描けるホワイトボードやパズルなど、好きな遊びを準備しておくと落ち着いて過ごせます。自閉症の子どもの生活における7つの特性による困難と対処法出典 : 障害の無い人が日常的につかう抽象的な表現や、発言の意図を理解しにくい傾向があります。たとえば「ちょっと」や「きちんと」などがなにを指すのか、「少し」と言われてもどれくらいの程度なのかを理解することを難しく感じます。電話口で「お母さんはいますか?」と言われて「います」とだけ答えて電話を切ってしまうこともあります。電話がかかってきた意図を理解できなかったりします。また言葉をそのままうのみにしてしまうこともあります。例えばクラスメートにふざけて言われたひとことを真に受けて落ち込んでしまうこともあります。周りの人が理解している「当たり前」や「常識」を理解するのを困難に感じる人がいます。例えば、人と人との対人的距離に関して、人の領域と自分の領域の境界線を理解することを苦手とするので、過度に接近してしまったり、距離をとり過ぎたりしてしまうことがあります。また、自閉症のある子どもは、親や先生などの微妙な表情や態度から他者の気持ちを察知することが難しい傾向にあります。そのため、「周りの空気を読んで言動を調整する」ことが難しく、例えば周りが静かにしていても喋り続けてしまったり、怒られている最中でも面白いことがあれば笑ってしまうことも少なくありません。【対処法】なによりも大切なのが、指示を分かりやすく伝えることです。慣用句や代名詞、冗談などを理解するのが困難に感じる子が多いです。例えば静かにしなければいけない公共のシーンで自閉症の子は大きな声で喋り続けてしまうことがありますが、「図書館では静かに本を読みます」と具体的に言われた場合は指示に従うことができる子が多いです。何をしてほしいか、どのように行動すべきかを明確に伝えてあげましょう。また、命令形で指示を出されると、そういうトーンで言われてなかったとしても、怒られているのではないかと感じ、不安に思う子もいます。たとえば「はやくお風呂に入りなさい」という言葉を提案的な意味合いで言ったとしても、本人は怒られているのだと感じてしまうこともあります。「5分後にはお風呂に入リましょう」などと、できるだけ本人に誤解を与えない言葉を使って会話をするように心がけましょう。自閉症の子は、自分の中で決めたルールを守ろうとしたり、物事に強いこだわりを持っていることが多いです。自閉症の子どもの中には、急な変化を苦手とする子が多く、日々同じルーティンで物事を行ったり、自分のこだわりで物事をやり遂げることに安心感を感じます。「決まったルールは必ず守らなくてはいけない」という思いがある子が多く、柔軟に状況に合わせて行動することが難しい場合があります。【対処法】自閉症のない人たちのなかでは、ルールは例外的には破られることもある、という認識が共有されやすいですが、自閉症の子の場合、そのような意識ができていないことが多いです。この「例外がある」ということを理解してもらうためには、関わる人のことを安心して信頼できる状況が必要です。この関係性を大切にしながら「例外」の変化に対して安心感が持てるようにしていきましょう。全ての自閉症の子に共通して言えるわけではないですが、感覚過敏のある子どもが多いといわれています。感覚過敏には様々な種類があり、五感以外にも重力や回転を感じ取る「前庭感覚」や、筋肉や関節に関係する「固有感覚」などが敏感な場合もあります。感覚過敏の症状はさまざまですが、よく見られる症状として、特定の音を嫌がったり、触られるのを嫌がったり、特定のにおいを過度に嫌がったり、逆に好んだりするなどが挙げられます。赤ちゃんの頃に抱っこを嫌がったり、手をつなぐと拒否したりする行動も見られたりします。このような症状は、感覚過敏の1つの触覚過敏の可能性があります。また、感覚過敏は1つの感覚だけでなく、複数の感覚に生じることもあります。【対処法】上記のような行動がみられた時には、感覚過敏である可能性があることをまず知りましょう。その場合、環境調整を行ったり、個人的に防ぐ手立てを用いたりします。例えば聴覚過敏であればイヤーマフなどで音を遮断できるようにして、嫌な刺激を減らしましょう。人とコミュニケーションを取るのを苦手と感じる子がいます。上で述べたように人の表情から感情を理解することが難しいということにも関わってくるのですが、表情やジェスチャーを使ったコミュニケーションや、会話がうまくできない子もいます。また言葉をなかなか話さなかったり、同じことを何度も発言したり、会話が一方通行になりがちな傾向があります。これに付随して、あまり他の人に興味を示さないというのも自閉症の子の特徴です。そのため交友関係を広げにくいことがあります。【対処法】音声のコミュニケーションを苦手としても、とても素敵な文章を書いてくれたり、論理的であったりすることが多いです。言葉にすることを苦手にする子が多いので、言葉の代替となるものをみつけてあげるのもよいと思います。例えば、絵カードや、ICT機器などです。また、言葉をあまり発さないからと言って伝えたいことがないわけではありません。親が子どもの感情によくアンテナを張り、気持ちの変化などに気付いてあげるようにしましょう。出典 : 自閉症のある子どもは、いきなり大声をあげたり感情が爆発してコントロールができなくなることがあります。周囲からは急にパニックを起こしたようにみえますが、原因の多くは強い不安や緊張、興奮といったストレスです。パニックが強くなると頭を打ち付けたりたたいたり、腕をかむなどの自傷行為に至ることもあります。【対処法】パニックが起きたらおさまるまでしばらく見守ってあげましょう。頭を壁に激しくぶつけるなどして危険な場合は壁にクッションを当てるなどしてけがをしないようにします。自閉症の子は強いこだわりを持っている子が多いので、自分の落ち着けるスペースを決めている場合は、そこに連れて行きます。しばらくして落ち着いたらおもちゃなど子どもの好きな物を出して、気分が切り替えられるようにします。パニックを起こす要因として、なにか原因が背景にあるはずです。落ち着いたら「なぜパニックになってしまったんだろう」と本人の気持ちを探り、日頃から本人をよく観察し、パニックを起こさなくても済むように環境調整をするなど、対応するように心がけましょう。そもそも自閉症のある子どもは自分が「困っている状況」だということが理解できず、パニックになったり固まってしまう場合もあります。自閉症のある子どもは自分ではうまくできず、困る場面が多くあります。ですが、コミュニケーションをとるのが苦手です。そこで、困ったことや、できないことがあったときに、子ども自身が自分でサインを出して助けを求められるようになることがとても大切です。【対処法】まずは子どもに「いらいらする」「どうしたらいいのかわからない」「涙が出る」など、自分の感覚や感情がどんなときに「困っている状況」なのかを教えます。そして困った状況になったら誰に助けを求めればいいかを教えます。「どうしたらいいのですか?」「わからないので教えてください」など、具体的になんと言えばよいかも説明するとよいでしょう。自閉症の子どもは時間的な見通しを持つことがとても苦手です。一方で予測できない変化を嫌うため、わかりやすい見通しがないととても不安になります。わかりやすいスケジュールなどがあるとスムーズに動けることが多いです。【対処法】◇時間を把握するためには?自閉症の子どもの中には時間の感覚を理解することに困難さを持っている場合があります。ですから1日のスケジュールを見やすいところに貼り、何時に何をするのかを目で見て確認できるようにします。慣れるまでは大変かもしれませんが、慣れてしまえば自分から行動することができるようになります。時計が読める子どもには、時計を使い説明すると、本人も理解しやすくなります。個人差があるので本人に合った方法を探る必要がありますが、本人がわかりやすい方法を選んでください。◇夢中になるとやめることができない夢中になっている時に何かをやめさせるのは難しいですが、何かを始める前に「始める時間」と「終わる時間」を決めておきましょう。そうすると終わりの時間がはっきりしていますので、やめさせる時にパニックになりづらくなります。視覚的に残り時間が表示されるタイマーなどを使うとよいでしょう。◇睡眠障害を軽減させるには?自閉症の子どもの中には睡眠障害に陥ってしまう子もいます。生活リズムが崩れている場合、急に戻すことは家族や本人にも負担がかかってしまいますので、焦らずにゆっくり正常に戻していくことが大切です。昼間に沢山遊ばせる、体を使った遊びをするなどし、夜になったら眠たくなるように生活のリズムを整えていきましょう。自閉症の子どもに接する際に注意するべきこと出典 : ◇感情的に怒らないこちらが感情的になると、いつもと違うできごとに不安を感じ、混乱させてしまい逆効果になってしまいます。何かを伝えたい時は、冷静に短い言葉で簡潔に伝えることを心がけてください。できるだけ否定的な言葉は使わず、「○○してほしい」「○○しましょう」と言い換えるようにしましょう。感情的に怒りたくなる気持ちもわかりますが、自閉症の子どもにとっては、どうして怒られているのか理解することが難しく、パニックになってしまう場合もあります。パニックになると落ち着くまでに時間がかかりますし、その間は周囲の大人が何を言っても聞く耳を持つことができません。しかし、ゆっくり感情的にならず説明すると、理解しやすくなります。◇好きな行動を始めたら途中で邪魔しない自閉症の子どもは1つのことに夢中になると、周りが見えず没頭する傾向があります。夢中になっている時に邪魔されることは、子どもにとっては急に予定変更をされることと同じです。自閉症の子どもが何か行動を始めた時に邪魔をしてしまうと、何が起こったか理解ができずにパニックになってしまいます。パニックになると落ち着くまでに時間がかかりますので、本人も周りの大人も体力を消耗してしまいます。その行動をやめてほしい時は、やめる時間をあらかじめ子どもと決めておくか、終わったタイミングで注意するようにしましょう。自閉症の子どもと接するときは、上記のようなことを少し気をつけるだけでお互いに生活を送るのが楽になります。自閉症のある子どもの子育てに悩んだら出典 : 子どもの接し方を変えるだけで改善できることはたくさんあります。ですが、子育てをしていると、悩むことやつらいことがあるのは当然です。最初からうまくいくことばかりではありませんし、周囲に気を使ったり、子どもの様子に気を配ったり、体力的にも精神的にも毎日へとへとになるパパママも少なくないでしょう。これでいいのか、子育てに自信がなくなることもあるでしょう。そんな時は、誰かに相談したり頼ったりしましょう。公的支援をはじめ、さまざまなサポートがあります。◇専門機関に相談する地域の子育て支援センターや児童発達支援センター、児童相談所などでは、子どものことや子育てについて、気軽に相談ができます。必要があれば医療機関や療育施設などの専門家を紹介してくれます。また児童精神科や小児神経科に相談したり、療育を受けることで、子どもの特性がわかり、対処法を教えてもらえます。◇親の会に参加する自閉症の家族を対象とした家族会やサポートグループが全国にあります。親の会は障害のある子どもを持つ親同士がつながり、障害について学んだり情報交換をしていく活動です。また、発達ナビのQ&Aコーナーやコミュニティでも、子育ての悩みを相談することができます。同じ経験をした人の話を聞いたり、具体的なアドバイスを聞いたりすれば、見通しがもてるでしょう。誰かにつらい気持ちを話すだけでも、気持ちが楽になり、一人で悩みを抱え込まずにすみます。◇ペアレントトレーニングを受けるペアレントトレーニングとは、親が子どもとのより良いかかわり方を学びながら、日常の子育ての困りごとを解消し、楽しく子育てができるよう支援する、パパ・ママ向けのプログラムです。子どもをのばすほめ方、環境調整の仕方、指示の出し方、行動の教え方などを具体的に学べます。◇意識的に休息をとるがんばりすぎて、余裕がなくなっているときは、リフレッシュが必要です。育児を軽減するサポートを利用するなどして、自分の時間をつくりましょう。児童発達支援、放課後等デイサービスの中には預かり型の支援サービスもあります。また、障害児を受け入れているファミリーサポートもあります。一時的預かりのサービスを行っている地域もあります。地域の福祉相談窓口などで相談してみてください。あなたの子育てに関する疑問や悩みを質問してみましょう!|発達ナビQ&A地域の児童発達支援・放課後デイサービスを検索|発達ナビ地域情報まとめUpload By 発達障害のキホン自閉症がどのような障害で、どのようなことに気をつけるべきかを理解するまでは大変かもしれません。しかし一緒に過ごしていくうちに、その子の癖や特徴をつかむことができ、子育てにおいて気をつけた方がいいことがより見えてくるはずです。あまり難しく考えずに、その子に合った接し方をするように心がけましょう。どんな時にパニックになるのか、こういう時に友達に手を出していたなど、きっとパターンがあり、理由があります。本人も、周囲に迷惑をかけるぐらいの大きな問題行動を起こしている時は、精神的に不安定になっていることが多く、ストレスを抱えています。その理由とパターンをしっかり把握し、対処が解れば問題行動はなくなります。子育てをしていく中で、目指したいのはその子に合った方法を見つけ、その子が自立した生活ができるようにサポートをすることです。スモールステップで成功体験を積みながら、親子で向き合っていきましょう。
2016年12月11日【ママからのご相談】小学校2年生の女の子がいます。クラスで意地悪な子がいて、娘にきつい言い方をしてくるそうです。娘は毎日その子がいるから学校が面白くない、とぼやいています。私も、そんな意地悪な子がいるなんて!と怒り半分心配半分で落ち着きません。でも、わざわざ学校に言うのもモンペっぽいし……。こういうときってどうすればいいでしょうか。●A. まずは気持ちに寄り添ってあげること。でも“大ごと”にするのはちょっと待ってこんにちは。ライターのakiです。子どものお友達関係は、成長するにつれてややこしく複雑になっていきます。大人でさえ未だにそうなのですから当然ですよね。相談主さんのように、お子さんをご心配なさるのももっともなのですが、これから先も小さなお友達トラブルはたくさんやってきます。病院へ行くほどのケガをしていたり、お子さんが登校拒否になったりするレベルであれば別ですが、それ以前のものであれば「たかがケンカ」と乗り越えていくことも必要なのです。そのため、今回の問題も軽視はせずとも大ごとにもしない。それがいいと思います。では、母親はどのような対応をとればいいのでしょうか?子どものマイナーお友達トラブルの際のお母様の対応テクニックを紹介したいと思います。●話を具体的に聞いて共感してあげるまずは、じっくり話を聞いてあげましょう。たとえば、子どもが「○○ちゃんがいきなりぶってきた」と言ってきたら、以下の手順で話を聞きましょう。(1)繰り返す:「○○ちゃんがいきなりぶってきたのね」(2)言い換える:「○○ちゃんが突然叩いてきたのね」(3)共感する:「痛かったね、かわいそうに」この(1)〜(3)の聞き方を、『カウンセリングマインド 』と言います。こうすることで、子どもは気持ちを落ち着けることができます。子どもは別に相手に文句を言ったり、母親が学校に言いつけて事を大きくするのを望んでいるわけではありません。大好きなお母さんに話を聞いてわかってもらえればそれでいい のです。それだけで安心するのです。●“オロオロお母さん”ではなく“ニコニコお母さん”になる子どもが意地悪されていると聞くと、親も当然心配になります。でも、共感してあげるときに悲壮なムードになって「つらいね……なんで意地悪されちゃうんだろうね」などと言って一緒にジメジメしていては親子ともに気が滅入るだけです。ここは、“オロオロお母さん”から“ニコニコお母さん”になることが大事。話を十分に聞いてあげたら、ぱっと気持ちを切り替えて「好きな本を読んであげようか」「おいしいハンバーグを作ったよ」などと、子どもの暗い気分を変えてあげる のです 。そのほかにも普段から、母親は視野を広げることが大事です。仕事でも趣味でもなんでもいいので、自分のやりたいことを楽しくやってみる。そんな母親を見ていると、子どもも少しぐらいの人間関係でいちいち気にせず、「自分の好きなこと、楽しいことに目をむけよう」と世界を広げ前向きになれるのです。●“いつもどおりの家”がわが子の気持ちを救うあるアンケート調査で、自殺を思いとどまった理由の断トツ1位が、『自分をかわいがってくれたお母さんに申し訳ないから 』というものだそうです。いじめや受験、その他多くの失敗……これから先も子どもたちはさまざまな挫折や苦労を経験することになります。時には、死にたいと思うぐらいつらいことが起こるかもしれません。でも、母親の顔を思い出して思いとどまる……そんな存在になりたいものです。そのためには、どうすればいいのでしょうか。とても簡単です。子どもが安心できる家を作ること が大切です。それは、いつもどおりの日常を大切にするということです。子どもに困ったことがあれば、話を聞いて共感してあげる。母親は楽しそうに自分のやりたいことをやって生活を楽しんでいる。学校や外で傷ついても家で癒される。そんな“この家にいれば安心”という感覚、いつも通りの家をキープしてあげることが、少々のことなら乗り越えられる強い子どもに成長させるコツなのです。もちろん、子ども間の意地悪がいじめなどの深刻なレベルになれば学校への相談をすべきだと思います。でも、それ以前のものであればドッシリと母親がかまえて、少々のことではへこたれないお子さんに育てることも大切なのです。【参考文献】・『伸び続ける子が育つ お母さんの習慣』高濱正伸・著●ライター/aki(中高英語教員)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2016年12月03日ママになり独身時代とは関わりあう人たちも様変わりをしてきます。旦那様やお姑さん、ママ友など。上辺では仲良く振る舞っていても、心の中では「苦手」と思う人もいるのではないでしょうか?今回は、1分でできる、かんたんな心理テストであなたの深層心理を見ていきたいと思います。Q.次の人達のなかで、あなたがもっとも「苦手」と感じる人は誰でしょう。深く考えずに直感でお答えください。1、気の弱い旦那様2、お節介なお姑さん3、調子のいいママ友4、気難しいお舅さん選べましたか? それでは、答えを見てみましょう。今回の心理テストで分かるのは、あなたが対人関係や子育てをする上で「避けたいシチュエーション」です。苦手と感じる人には、この「避けたいシチュエーション」が反映されているのです。1、「気の弱い旦那様」を選んだあなた「気の弱い男性」を苦手と感じるあなたは、物事の白黒をはっきりとつけることを好みます。「どっちでもいい」状態や、意見は出るがまとまらない会議などにストレスを感じるタイプ。子供が駄々をこねたりするようなときにもすぐイラッとしてしまいがちなので上手にストレス発散を心がけましょう。2、「お節介なお姑さん」を選んだあなた「お節介なお姑さん」を苦手と感じるあなたは自由人。基本的に一人が好きなので、大勢での飲み会などでは気を遣いすぎて疲れ果ててあまり楽しめないタイプ。一方、子供に対しては思い切り自分のやりたいように接するので、時として過干渉になりがち。少し気をつけましょう。3、「調子のいいママ友」を選んだあなた「調子のいいママ友」を苦手と感じるあなたは、他人に頼りにされることが多く行事の幹事などまとめ役を任されがちなのですが、実はその状態をとてもストレスに感じるタイプ。期待されればつい頑張ってしまうので、なおさら疲れてしまいます。子供にもつい「勉強もスポーツも」とハッパをかけすぎることもあるので抑えめにしましょう。4、「気難しいお舅さん」を選んだあなた「気難しいお舅さん」を苦手と感じるあなたは、一見そう思われていなくても実は人前で自分の意見を求められたリ評価されたりという状況にとてもストレスを感じるタイプ。自分の子供と他の子を比べがちで「うちの子はダメだ」と落ち込むことが多そう。あまり他人の目を気にしないようにしましょう。いかがでしたか?自分の「避けたいシチュエーション」を知って、子どもへの接し方も気をつけたいものですね。もっと深く知りたい方のための、詳しく見る心理テストをご用意していますのでご覧下さい。 「自分では気づかない”あなたの子育てトラウマ”とは?」 あなたのその子育て、自分自身が親から受けたトラウマが原因かもしれません。
2016年11月09日自閉症とは?Upload By 発達障害のキホン自閉症は先天的な発達障害の一つで、社会性と対人関係の障害、コミュニケーションや言葉の発達の遅れ、行動や興味の偏りの3つの特徴があると言われています。世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)では広汎性発達障害というカテゴリーのもと、自閉症という障害名が使われています。一方、2013年に発行されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神障害のための診断と統計のマニュアル』第5版)において自閉症という障害名は廃止され、自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラムの障害名のもとに統合されました。そのため、今後自閉症という名称での診断は自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害に変わっていくことが予想されますが、自閉症という名称は現在も一般的であり、また発達障害者支援法などの法律や文部科学省・厚生労働省などでも使用されています。以上をふまえ本記事では、下記の文部科学省の定義で示されるような概念における「自閉症」についてご紹介します。自閉症とは、3歳位までに現れ、①他人との社会的関係の形成の困難さ、②言葉の発達の遅れ、③興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害であり、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。自閉症の原因は何?出典 : 自閉症とは、様々な要因が関与して起こる先天的な脳機能障害です。自閉症の原因に関しては諸説あり、医学的にはっきりとした原因はわかっていませんが、脳や心身が発達する時期に、なんらかの先天的な遺伝的要因に加えて様々な環境要因が相互に影響し合って生じた脳機能障害が原因になると考えられています。つまり自閉症は生まれ持った障害です。よく「テレビを見過ぎたから自閉症になった」とか「親の愛情不足で自閉症になった」との話を耳にすることがありますが、誤解です。親の育て方やしつけのせいではありません。自閉症って治療できるの?出典 : 自閉症を根本的に治す薬や手術などの医療的な治療法は開発されていないため、現在自閉症を完全に治療することはできません。しかし療育や環境調整を通して接し方や伝え方を工夫することで、発達を促進したり、日常生活における本人の困りごとを解消したりすることができます。自閉症のある子がのびのび生活するためには、周囲の理解と協力が必要不可欠です。パパ・ママはまず本人の性格や特性をよく理解し、周囲にも根気よく説明して過ごしやすい環境を整えてあげましょう。幼稚園や保育園、小学校に通うようになると、コミュニケーションの困難から、自分の思いをうまく伝えられなかったり、周りから孤立してしまったりすることも考えられます。上手にコミュニケーションをはかるためにも、日頃から自分の思いをどう伝えたらよいかを教えていきましょう。また、こだわりとの付き合い方やパニックになったらどう対処したらよいかなど、落ち着いて生活する方法を一緒に考えましょう。興味や関心の高い分野を伸ばすなど、特性や強みを生かして本人の自己肯定感を高めることも重要です。自閉症の治療の判断基準は?いつから始めるべきなの?出典 : 自閉症の子どもは早ければ1歳頃から症状が出始めます。3歳頃になると「周りの子ども達と比べると話すのが遅い」「目を合わさない」などの症状がより目立ってきます。自閉症の症状は大きくわけて・社会性と対人関係の障害・コミュニケーションや言葉の発達の遅れ・行動や興味の偏りの3つがあり、それぞれの症状が3歳ぐらいまでに現れると定義されています。乳幼児健診などの時に気づかれることもありますが、見過ごされてしまうこともあります。ほかの子と比べて何か違いを感じたり気がかりなことがあれば、親が勝手に判断するのではなく、まず身近な相談できる専門機関や、かかり付けの医師に相談してみましょう。専門の医療機関を紹介してくれるかもしれません。できるだけ早期に症状に気づくことで支援につながり、適切な対応をすることで子どもの状態が大きく変わることがわかってきています。療育などの専門機関に通い始めるのは早いほうがよいと言われています。本人や家族がなんらかの困りごとに直面している場合、できるだけ早いうちからその子に合った療育や環境調整を行うことが望ましいでしょう。自閉症の方は、自分が好きなことに集中することが得意です。なので、子どもでも大人顔負けの知識を持っている子も多いですし、大人になってから仕事などで専門性を発揮する方もいます。その子に合った治療や支援を受けることは、得意分野を伸ばし、特性を活かす力を育むことにつながります。上述の通り、自閉症そのものを根本的に治療することは困難ですので、「こうなれば治療や支援は終わり」という明確な線引はありません。しかし、本人が成長するにつれて、サポートの内容や頻度を減らしても問題が起こりにくくなったり、医療機関の受診間隔が長く空けても安定してくる場合はあります。大人になると、数ヶ月に1回ぐらいのペースでの受診になったり、困りごとが軽減されれば治療や投薬の必要がなくなることもあります。自閉症の治療法・療育法Upload By 発達障害のキホン自閉症を根本的に治す薬や手術などの医療的な治療法は開発されていないため、現在自閉症を完全に治療することはできません。しかし療育や環境調整を通して接し方や伝え方を工夫することで発達を促進したり、日常生活における本人の困りごとを解消したりすることができます。また二次障害や合併症の症状を緩和させる治療を受けることもできます。自閉症の人は、それぞれ個々に合った対応法を組み合わせた支援プログラムを受けていきます。ここでは一般的な自閉症の対応法である療育法・治療法を紹介したいと思います。現時点では根本治療のための薬は開発されていませんが、自閉症そのものを治すための薬ではなく、不安障害を抑える薬や、パニックを抑える薬など、自閉症の症状を緩和するために薬が処方されることがあります。その他にも医師によって個人に合った薬を処方されますので、信頼できる医師に困っている症状を相談し、服薬で改善されるのか、それとも療育や環境調整など別の手段で改善できるのかを確認しましょう。薬の服用により特徴が緩和されている時には療育や教育の効果も上がりやすくなるとも言われています。薬物療法は医師の指示のもと用法や用量を守って服用していかなくてはいけません。薬に頼り切って多用するのは避けましょう。療育とは医療、訓練、教育、福社などの現代の科学を総動員して障害を克服し、その児童が持つ発達能力をできるだけ有効に育て上げ、自立に向かって育成することである。自閉症の特性に合わせてトレーニングをしたり、環境調整をすることで、困りごとを改善したり、得意なことを伸ばしたりできるのが療育です。小さいうちから療育に通うことで、精神的・身体的機能に対してある程度の効果が表れるようです。英国自閉症協会は自閉症の治療・教育の理念としてSPELL(スペル)という枠組みを示しています。■SPELLのフレームワークStructure(構造化): 自閉症の人たちに周囲の環境の意味をわかりやすく整理し伝える。時間や空間、意図の視覚化をするPositive(肯定): 子どもを肯定しほめる(自己肯定感を高める)Empathy(共感): 自閉症の特性を深く理解し、共感するLow arousal(低刺激): おだやかな刺激や環境にする(過激な刺激や興奮を避ける)Links(連携): 地域と連携し協力する自閉症の療育方法は色々ありますが、上記のような原則にのっとり進められることが多いです。|The National Autistic Society(英国自閉症協会)適切な治療やサポートを受けられない場合、自閉症の主症状とは異なる合併症状や状態を引き起こしてしまうことがあります。このような症状や状態を、一般的には「二次障害」と言うこともあります。注意すべき合併症・二次障害には以下のようなものがあります。・うつ病・不安障害・睡眠障害・不登校やひきこもり・アルコールなどの依存症など自閉症の二次障害で多いのが「不安障害」とうつ病などの「気分障害」です。不安障害とは生活の中で、常に高い不安を感じ社会生活に支障をきたす状態をいいます。自閉症の方は、感覚過敏や環境の少しの変化にも対応するのが難しく、不安を感じパニックになってしまうことがあります。また、強い失敗経験や自己肯定感の低下から、うつ病などを発症してしまうこともあります。二次障害が起こらないように生活環境を整えることは、自閉症の重要な対応法です。周りの人が本人を気にかけ、困っているときはすぐにサポートを受けられるような環境づくりをして、少しでも本人が過ごしやすいようにしましょう。接し方で大きく変わる!自閉症の子どもへの接し方のポイント出典 : 自閉症の子どもに接するときに以下のポイントに気をつけましょう。■言葉は短く具体的に伝える長く説明されたり一度にたくさん指示されたりすると混乱してしまいます。指示は短く簡潔に、子どもが理解しやすい言葉を工夫しましょう。また、「おやつよ。座って食べてね」のように一文にいくつもの指示があるとわからないこともあります。まず「座ってね」と一つ指示を出し、できてから「おやつを食べてね」と次の指示を出しましょう。■視覚的な手段を使って説明する自閉症の子どもは、耳で伝えられる情報はなかなか理解することが苦手ですが、絵や写真といった視覚的な情報は理解できることが多いようです。そうすると、言葉だけでなく視覚でも理解ができます。言葉でのコミュニケーションが苦手な自閉症の子どもにとって理解しやすい環境になり、何をして欲しいのか明確にわかるようになります。予定や約束ごとなども、絵にして知らせると、理解しやすく安心できます。■のぞましい行動をほめる自閉症のある子どもは相手の言葉の意図をくみ取ることが難しい場合があります。そのため「してはダメ」なことを叱るよりも、「してほしい」ことをしたときにストレートな表現でほめるほうが効果的です。うまくいったことや頑張ったことがあれば、どんな小さなことでも思い切りほめます。同じことでも何度もほめることで「よい行動」が印象づけられ、具体的にわかります。■大人が感情的にならない接する時に気をつけたいのが、何かを説明するときに決して怒らないということです。こちらが感情的になると、いつもと違うできごとにパニックを起こしてしまい、逆効果になってしまいます。何かを伝えたい時は、冷静さと短い言葉で完結に伝えることを心がけてください。否定的な言葉は使わず、「○○してほしい」「○○しましょう」と言い換えるようにしましょう。自閉症の子どもは接し方を工夫すると、パニックを起こすことも少なくなり、本人も家族も生活を共にするのがとても楽になります。生活のパターンを掴むまでは時間が掛かりますし、大変なことも色々あると思いますが、少しずつ問題は解決していきます。諦めずに医師に相談しアドバイスをもらいながら対処していきましょう。■スケジュールが変わるときは事前に説明する自閉症の特性として、突然の変化が苦手ということがあります。いつもと違うことやスケジュールの変更は自閉症の子どもにとってとても不安なことです。変更を伝える時には、事前に絵に書いて見せるなどして説明しましょう。本人が理解でき、見通しが持てるとパニックにならずにすみます。■何か行動を始めたら途中で邪魔しない自閉症の子どもが何か行動を始めた時に邪魔をしてしまうと、パニックになってしまいます。パニックになると落ち着くまでに時間がかかりますので、本人も周りの大人も体力を消耗してしまいます。その行動をやめてほしい時は、行動を始めて終わったタイミングで注意するようにしましょう。■感覚過敏に配慮する自閉症の子どもは感覚過敏がある場合も多いです。嫌がったり偏食したりしますが、単純な好き嫌いや我がままではないので、叱ったり無理強いしても解決しません。できるだけ苦手なものは避けてあげましょう。音に敏感な場合はイヤーマフなどを使用するなど、対応を考えましょう。手をつなぐことや触られることが苦手なこともありますが、決してその人が嫌いということではないことを理解して接してください。■興味・関心のあることで不安を解消し、得意なことを増やす自閉症のある子どもは、何もすることがないと時間をもてあまして不安になる傾向があります。病院の待合室や電車の中などで手持無沙汰を解消できるよう、絵の描けるホワイトボードやパズルなど、好きな遊びを準備しておくと落ち着いて過ごせます。本人に合った習い事に取り組むなど、余暇の過ごし方を教えることもことも重要です。興味・関心のあるものを増やしていくことで、本人の得意なことも増やせます。■困ったことがあれば子ども自身がヘルプ要請を出せるようにする自閉症のある子どもは自分ではうまくできず、困る場面が多くあります。ですが、コミュニケーションをとるのが苦手です。そこで、困ったことや、できないことがあったときに、自分でサインを出して助けを求められるようにすることがとても大切です。そもそも自閉症のある子どもは自分が「困っている状況」だということが理解できず、パニックになったり固まってしまう場合もあります。まずは子どもに「いらいらする」「どうしたらいいのかわからない」「涙が出る」など、自分の感覚や感情がどんなときに「困っている状況」なのかを教えます。そして困った状況になったら誰に助けを求めればいいかを教えます。「どうしたらいいのですか?」「わからないので教えてください」など、なんと言うかもできるだけ具体的に説明するとよいでしょう。まとめUpload By 発達障害のキホン自閉症は現時点では根本治療ができないので、診断をされると色々と不安になってしまうと思います。しかし、適切な対処法を身につけることで社会や生活上での困難が軽減できます。そのためには、できるだけ早期に専門機関などで専門家に相談したり、必要に応じて療育などの支援をスタートするとよいでしょう。何が得意で何が苦手なのかをはっきりすることによって、対処法が見つけられるかもしれません。一人ひとりに合わせた方法で根気よく子どもと付き合っていけば、その子の困難を克服できるでしょう。また、自閉症のある人は、ある特定の分野に非常に優れている人も多いので、得意なことを伸ばし、本人の特性をいかすこともできます。周りの人の協力を得ながら、本人がいきいきと過ごせる環境をつくるように心がけましょう。
2016年10月21日普段どんなに陽気な彼も落ち込むときはあるもの。彼が仕事やプライベートなことで自信を失っていたら、あなたならどうやって彼を励ましてあげますか?あなたの励まし方によっては、彼はあなたとの相性の良さを実感するかもしれません。彼の心をどう支えてあげられるのかって、関係を維持するためにも大切なポイントになりそうですよね。そこで今回は、彼が落ち込んでいるときに効果的な接し方についてリサーチ。ぜひ押さえておきたいポイントをまとめたのでご紹介します。■1.とりあえず話を聞いてあげる「話して楽になることってあると思うから、解決はできなくてもとりあえず『どうしたー?』『悩んでいることがあれば、吐き出しちゃった方が楽だよー』って促してあげます」(24歳/女性/販売)誰かに話しを聞いてもらうだけで、だいぶ自分の気持ちが楽になることって多いですよね。彼がどんなことで悩んでいるのか、それは分からなくても、とりあえず彼がいつもと違う様子だと察知して、あなたなりに心配しあげることって、とても大事です。また、話を聞いてあげる際はなるべく彼が話しやすくなるように、あなたの頼もしさを感じさせられると◎。「何かあったなら話してごらん。力になれるかもしれないし、なれないかもしれないし」と、ちょっと茶化しながらも聞く姿勢を示してあげると、迷っていた彼も話そうという勇気が持てると思います。■2.彼の気持ちに寄り添ってあげる「私は似たような体験があれば話してあげます。あとは、彼がどんな悩みを抱えていようとも、彼の味方になってあげることかな。彼が打ち明けるのを渋っているときは、そのことを言ってあげますね」(26歳/女性/サービス)彼の悩み事によっては、アドバイスが難しいこともありますよね。たとえば彼の仕事のこと。彼と仕事内容が違う場合、下手にアドバイスをしたら、彼のプライドを傷つけてしまうかもしれないし、かと言って何も声を掛けてあげられないのも、恋人としては辛いものがありますよね。そんなときは、彼がどういう言葉が欲しがっているのか、よく観察してみましょう。そのうえで、たとえ具体的なアドバイスを送れなくても、「何かあったらいつでも話してくれていいからね。〇〇の味方にになってあげるから」と言ってあげられると、彼もあなたの気持ちを嬉しく感じて、プレッシャーが和らぐのでは。■3.食べ物で癒す「彼がひとり暮らしなら、大好きなものを作ってあげます。自炊している男性でも、落ち込んでいるときって作りたくないと思うから」(21歳/男性/大学生)食事が喉を通らないほど、悩んでしまうことってありますよね。そんなときって悩み過ぎていることが多いですが、本人にとっては大きな悩みを抱えているもの。頭からその悩みが離れない状態で、しんどくなってしまっているはずです。彼がひとり暮らしなら、彼の好物のアイスや食べ物を買ってプレゼントしてあげてもいいですし、家に上がってから揚げやコロッケとかを作ってあげるのもいいのでは?彼の好物を聞き出して「じゃあ、作ってあげるよ!」と提案できるだけでも、彼はあなたの行動に背中を押されて、「もう一度頑張ろう」と思うかもしれませんね。■4.一緒に散歩をする「部屋のなかにいると、ずっと悩みっぱなしになっちゃうと思うから、コンビニに買い物に出掛けるとか。散歩をするとか。彼を誘って外に足を運ぶと、案外リラックスするんじゃないかな」(24歳/女性/大学院生)彼が仕事やプライベートのことで悩んでいて、デートする気力がない。そんなときは「気分転換に散歩いこ!」と誘って、彼を積極的に外に連れ出してあげて。彼が乗り気じゃなくても「コンビニの〇〇、すごくおいしいよ。一緒に買いに行こう?」と誘って、ちょっと強引に連れ出してみては。一歩部屋から外に出るだけでも、外部からの刺激を受けて頭のなかがシャキッとするので、グルグルと考えていた彼の頭のなかがスッキリしそうです。■おわりにいかがでしたか。難しく考えず、こうしたポイントをちょっと意識できるだけでも、彼はあなたの配慮に喜んでくれるのではないでしょうか。(柚木深つばさ/ライター)(ハウコレ編集部)
2016年09月22日こんにちは、子育て研究所代表の佐藤理香です。2016年8月26日、女優の高畑淳子さんが、息子の高畑裕太容疑者の事件について謝罪会見を行いました。記者からの質問は辛辣なものが多く、中には育て方の悪さに言及するものもありました。高畑家では、思春期に大きな対立や葛藤があったということはご本人が話しています。この思春期は第2反抗期ともいわれ、だいたい10歳~18歳くらいに相当します。親子で激しく対立するケースも多く、「こんな子じゃなかったのに……」「育て方を間違えたかしら……」と、心配を募らせる親も多くなります。そこで今回は、思春期で反抗期を迎えた子どもとのコミュニケーションについてお伝えします。●反抗するのはなぜ?天使のようにかわいかったわが子。それが、あるときから突然、あるいは徐々に変わってしまうのが思春期です。思春期の子どもは思考力が育ち、ある程度、物事を自分で判断できるようになっています。自分だけでなく、親に対しても客観的に見るようになります。そのため、それまではよく言うことを聞く子だったとしても、親の言動に疑問を抱くようになる のです。また、多感な時期なので、「あの人のようになりたい!」「環境をよくしたい!」「新しく何かしたい!」などさまざまな欲求が芽生えます。ところが、解剖学的な理由から、思春期の脳はパニックになりやすく未完成である こともわかっていますし、そもそも人生経験が少なく、欲求を満たせる能力には乏しいのが実情です。このため、“何とかできないか”“何とかしてほしい”というストレスが発生します。ストレスを伝えることができる相手がいる場合は、その相手に打ち明けることになります。打ち明け方はいろいろで、キレるケースもあれば、泣きながらという情緒不安定なことも多いのです。●反抗しないのはラッキー?「うちの子、反抗しないわ」という方もいるかもしれません。手がかからない、心配も少なくて安心……と思いきや、ある日突然、大爆発するケースも耳にします。子どもが反抗しない場合は、“反抗を許してあげる状況 ”を作れているか、より注意してみましょう。本来、子どもは親に当たっても、トラブルを起こしても、親はわかってくれると根拠のない自信をもっているものです。どんな子どもでも、多かれ少なかれ親の顔色はうかがっています。ただ、顔色をうかがいすぎて言いたいことが言えない、親の忙しさや経済状況、時間の無さを目の当たりにして“迷惑や心配をかけたくない”と思いを吐き出せない子どももいます。現段階で内面を外に出せずに悩んでいる場合、将来も同じような悩みに直面するかもしれません。思春期という今、子どもが適切な時期で反抗できることは意味があるのです。●親の接し方は?「子どもと対話しましょう」。これは思春期の親子関係でよく言われるフレーズです。親子で対話できる状況なら、親の心配も半減するところです。ところが、この対話が成立しない家庭も多いのです。何か話せば、すぐ声を荒げる。「ウザい」「うるせえ」「死ね」と言われる。何かと八つ当たりされる。用事を伝えても無視される(聞いているのかわからない)……これらは多くの親が悩む問題です。子どもの成績や友人関係、素行など、親が気になることがあれば「どうだった?」「どうして?」と追及していませんか。子どものほうから用事で話しかけられた際に、スマホをいじりながら聞いていた、自分の意見を押し付けた、子どもの話を笑ったり叱ったりしたということはありませんか?親は大人なので、物事を善悪で判断しがちです。人生経験も豊富なので、行く末が想像できるだけに、手っ取り早い解決策を教えたくなってしまうものです。しかし、ここでちょっと我慢。まずは、子どもの反応を受け止めることが重要 です。子どもが言っていることを、そのまま全面的に素直に受け止めましょう。それが子どもの現実です。向かい合い、話を落ち着いて聞くだけで子どもは安心します。家族だからこそ、態度も言い方もすべてが不満に感じるかもしれません。ただ、思春期の子どもにとって“伝える相手”がいるのは大きな支えで、信頼関係があるからこそです。反抗的な態度になる場合もありますが、子どもの思いを“伝えることができる相手”が親であり、第三者に影響がなかった、子どものストレスを発散させてあげられるし、大事な子どものイライラを受け止めるのが私でラッキーだったと、思考を転換できるようになれば気持ちが軽くなります。“子どもの考えを素直に受け止める ”。頭でわかっていても、つい別の行動をとってしまう……。そんなこともたくさんあるでしょう。親だって、完璧にはなれません。子育ての悩みや葛藤、そんなところも思春期の子どもに率直に伝えてみるのもいいかもしれません。あと数年で子どもは巣立っていきます。きっと考え悩んだ子育てが懐かしくなるときがきますよ。【参考文献】・『10代の脳反抗期と思春期の子どもにどう対処するか』フランシス・ジェンセン、エイミー・エリスナット(著)●ライター/佐藤理香(株)
2016年09月08日緘黙症(かんもくしょう)とは?出典 : 緘黙症(かんもくしょう)とは、発声器官には問題がなく、言葉を理解したり、言語能力があると分かっている人が、ある特定の場面や状況で話すことができなくなってしまう精神疾患です。たとえば、家庭の中や家族とは元気よく話せるが、幼稚園や学校では無口になり、話すことができなくなってしまいます。これは、言葉の遅れや、発声障害で話すことができないのではなく、精神的な原因があるのではないかと言われています。緘黙症には、場面緘黙症(選択性緘黙症)と全緘黙症の2つの種類があります。場面緘黙症の場合、話すことを期待されている特定の場面で、話す言語能力があるにも関わらず話せなくなってしまいます。全緘黙症とは、どの場面でも話せなくなってしまう場合を指す言葉です。緘黙症は、医学的な診断名としては「選択性緘黙症」と名付けられていますが、日本では「場面緘黙症」と呼ばれるのが一般的です。"選択"という日本語が、能動的に本人が場面や状況を選んで黙っているような印象を与えやすいため、誤解を避けるために「場面緘黙症」と呼称する人が多いようです。実際、場面緘黙症のある本人は、話したくても話すことができません。医学的な診断名が"選択"性緘黙症となったのも、場所を選ばされざるを得ないという意味合いで"選択"という言葉が使われていると考えられます。このコラムにおいては、比較的一般的な呼称である場面緘黙症を用いて症状や対策等を詳しく説明していきます。場面緘黙症の症状出典 : 主な症状は、ある特定の、話すことを求められる社交場面や状況で話すことができなくなることです。場面緘黙症のある子どもの多くは、家族に対してや、家庭では活発に話しますが、学校やそのほかの社交場では話すことができません。また、家庭の中や家族などの親しい人とも、あまり話すことができない場合があります。話さない代わりに、擬声音を出したり、指をさしたり、筆談したりすることもあります。場面緘黙症のある子どもの年齢が低い場合、つきまといやかんしゃくを起こすこともあります。場面緘黙症の診断出典 : 診断基準には、大きくわけて、2014年に出版されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計のマニュアル』第5版)と世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)の二つがあります。ICD‐10では、小児期の情緒障害に含まれています。これは、ICD-10では、場面緘黙症は、子どもが発症する疾患という見方が強いことを示しています。一方、DSM-5 において場面緘黙症は、不安障害の一種とされており、不安や恐怖心が一因になっているのではいかという見方をしています。今回はDSM-5の診断基準をご紹介します。1.ある特定の状況、場面以外では話すことができるが、そのある特定の社会的状況、場面では常に話すことができない。2.この疾患により、学業上、職業上の成績が適正に評価されない、または対人コミュニケーションを円滑に行えない。3.この疾患が少なくとも一カ月続いている。4.場面に応じた知識があり、会話の楽しさを知っているが、話すことはできない。5.コミュニケーション症(例:小児期発症流暢症)ではうまく説明されず、自閉スペクトラム症、統合失調症またはその他の精神病障害の経過中にのみ起こるものではない。場面緘黙症は、5歳前後で発症することが多いですが、話す機会の増える学校へ行き始める時期まで、症状が顕在化しないことが多いです。研究では、成長とともに場面緘黙症の症状が改善するというものもありますが、研究段階であり、確証はありません。一方、青年期、成人でもまれに場面緘黙症を発症します。場面緘黙とその他の疾患との関係出典 : 場面緘黙症は不安障害の一種と考えられていますが、その他の疾患・障害との併存もしやすいようです。以下では、場面緘黙症との併存が多い疾患・障害について説明していきます。場面緘黙症の併存症で最も多いものは、他の不安障害との併存です。不安障害群の中でも、社交不安症が最も多く、次いで、分離不安症や限局性恐怖症が多いと言われています。2000年にアメリカの学会でクリステンセンが発表した説によると、発達障害は、不安障害と同じくらい場面緘黙症と併存しやすいと言われています。コミュニケーション障害、発達性協調運動障害、軽度精神発達遅滞、アスペルガー症候群などとの併存が多いようです。夜尿症(Kristensen, 2000)、聴覚に関する疾患(Bar-Haim, et al., 2004)などを合併している場合が、場面緘黙症でない子どもに比べて多いという報告もあります。参考: Kristensen, 2000, Selective mutism and comorbidity with developmental disorder/delay, anxiety disorder, and elimination disorder.場面緘黙症の相談先出典 : 場面緘黙症は、発症時期である5歳前後だと、まだ学校に通っておらず、他人と話す機会がそもそも少ないため、症状が見落とされがちです。また学校に通い始めてからも性格の問題だと片づけられてしまうこともあります。ですが、場面緘黙症は、本人が好きで黙っているわけではなく、本人が話したくても話せない状態であることに注意が必要です。子どもが場面緘黙症かもしれないと心配になったら、以下で紹介する相談先に早めに相談に行くことをおすすめします。保護者や周りの人が少しでも早く症状に気づければ、困難の乗り越え方を手助けすることも可能になりますし、生活しやすい環境を整えてあげることができるかもしれません。一方、支援や治療を受けずにいると、症状改善が遅れたり、社交不安障害などの二次障害が発現するリスクが高くなります。家族だけで抱え込まず、専門家や周りの人たちの協力を得ながら、本人にあった接し方でサポートすることが大切です。1. 保健センター市区町村ごとに設置された、地域の健康づくりの場です。保健師さんが常駐しており、子どもの発達に関する悩みの相談を受けてくれます。場合によっては医療機関や療育施設の紹介をしてくれます。2. 子育て支援センター子育て家庭の支援に特化している機関です。自治体運営や医療機関に委託運営されており、保健師さんまたは看護師さんが相談に乗ってくれます。中には、療育指導を実施をしている子育て支援センターもあるので、お近くのセンターに問い合わせてみてください。3. 児童相談所都道府県ごとに設置されており、児童福祉を専門とした機関です。医師、児童心理士、児童福祉士がおり、相談に乗ってもらえます。必要に応じて発達検査を行ってくれる場合もあります。また、全国共通児童相談所ダイアルがあり、189番にかけると24時間365日、児童福祉に関する相談を受けてくれます。青年・成人の方で場面緘黙症のある方にとっては、電話や対面での相談はなかなかハードルが高いと思います。webで予約できる相談機関、病院や、メールで相談に乗ってくれるところを探すことをおすすめします。1. 精神保健福祉センター都道府県ごとに設置されており、精神保健の向上を専門とした機関です。ここでは電話相談、施設によってはメール相談を受け付けているところもあります。また、精神障害者向けのデイケアを行っているところもあります。以下は全国の精神保健福祉センターの一覧です。全国の精神保健福祉センター一覧2. 心の耳厚生労働省が行っている、働く人向けの心のポータルサイトです。ここでは、メール相談を受け付けており、場面緘黙症の症状でうまく話せない方や、電話や面接に大きなハードルを感じる方におすすめです。以下はそのリンクです。働く人の「こころの耳メール相談」3. 相談事業所など上記の他にもお住まいの地域の自治体に相談窓口が設置されている場合がほとんどです。電話や対面での相談が多いのですが、お住まいの地域の自治体に確認してみましょう。場面緘黙の治療・支援機関出典 : 上記の相談先で紹介された病院へ行くことをおすすめします。直接病院へ行く場合は、心療内科や精神科を受診してみましょう。その上で、必要があればカウンセリングを受けていきましょう。この他にも、子どもに対しては療育施設や発達支援センターで療育を行うことで、場面緘黙が緩和されるケースもあります。場面緘黙症は情緒障害の一つとして、公的な支援が受けられます。情緒障害児短期治療施設では、情緒障害を持つ児童に対して医学的な観点から、心理治療を中心に生活、教育支援を行う場所です。最近では虐待を受けていた児童や、不登校の児童が多く治療・支援を受けているようですが、場面緘黙症による不登校を抱えている児童もいるようです。詳しくはこちらを参照ください。情緒障害児短期治療施設(児童心理治療施設)ネットワーク家庭でできること出典 : 子どもが安心できる環境をつくる子どもの不安を取り除いてあげましょう。リラックスし、安心した環境を整えることが重要です。2. 答えや反応を無理やり求めることはしない話せないからといって、強制的に声を出させたり、答えさせるとかえって不安感、不信感が増します。そして話さないからといって、声をかけない、無視するのもよくありません。積極的に声をかけ、言葉による反応がなくても、表情や動きでコミュニケーションをとれるように工夫してみましょう。3. 非言語コミュニケーションの活用言葉を発することができなくても、ジェスチャーや筆談でコミュニケーションをとってみましょう。例えば、首の動きで、うなずいたり、首を振ったりして、YES、NOの意思表示ができるように促すことも一つの方法です。4. できたことを褒める今まで話すことや、感情表現できなかった場面や状況で、話すことや感情表現ができた場合は、どんな小さなことでも褒めてあげましょう。本人の自信につながります。場面緘黙症を取り巻く環境出典 : 日本では、場面緘黙症という疾患に対する治療法は確立されておらず、研究もまだまだ進んではいません。しかし、場面緘黙症のある子どもや人を支援する団体や。情報発信機関は多くあります。以下では、そうした支援団体の取り組みを紹介します。場面緘黙症を持つ方々の生活の役に立つかもしれません。場面緘黙症は、教育法上の情緒障害とされており、特別支援教育の対象です。具体的には、通級や支援学級で適切な支援を受けられます。通級とは、在籍は普通学級ですが、週1、2度、普通学級を抜けてその子に合った特別支援を受けられます。特別支援学級とは、在籍は支援学級となり、子どもの障害などに合わせた教育が受けられます。学校教育法「かんもくネット」という団体が提供している、「状況によっては声が出づらいです」と書かれたカードです。公共交通機関の使用時や、災害などの非常時に、周囲の人に場面緘黙であることを知らせる上で役立つかもしれません。以下からダウンロードして印刷し使うことができます。当事者用提示カード1. Free candle息を吹きかけてろうそくを消すゲームのアプリです。声が出ない場面でいきなり声を出す練習をするのではなく、息を吐くところから徐々に慣れていく練習をすることが出来るのが長所です。 おしゃべり猫のトーキングトム話しかけると、猫のキャラクターがおかしな声で返してくれるボイスチェンジャーです。ゲーム感覚で声を出す訓練ができます。その他にも、ボイスレコーダーアプリや筆談アプリなどあるので、必要に応じて探し、活用してみてください。まとめ場面緘黙症は、単にその人が内気であったり人見知りというわけではなく、本人が話したくても話せなくなってしまう状態です。性格のせいだと決めつけず、心配な場合は一度相談に行くと良いでしょう。直接相談に行くことが難しい場合は、メールを活用した相談窓口も活用してみましょう。場面緘黙やその治療法の研究はまだまだ発展途上ですが、支援グッズや、地域ごとの支援団体は多く存在します。本人に合うツールを活用して、コミュニケーションの支援をしていきましょう。本人が安心できる環境を整えたり、ジェスチャーやうなずきなどの非言語コミュニケーションも織り交ぜながら、焦らず、本人が伝えたい気持ちを受け取り、寄り添っていくことが大切です。
2016年09月05日知的障害とは?出典 : 知的障害とは、発達期までに生じた知的機能障害により、認知能力の発達が全般的に遅れた水準にとどまっている状態を指します。単に物事を理解し考えるといった知的機能(IQ)の低下だけではなく、社会生活に関わる適応機能にも障害があることで、自立して生活していくことに困難が生じる状態です。知的障害は発達期の間に発症すると定義され、発達期以降に後天的な事故や認知症などの病気で知能が低下した場合は含みません。この発達期とはおおむね18歳までを指しますが、知的障害は障害の状態を指すため、障害が現れる道筋は人によってさまざまで、具体的な発現時期も人により異なります。知的障害は、知的機能および適応行動(概念的、社会的および実用的な適応スキルで表わされる)の双方の明らかな制約によって特徴づけられる能力障害である。この能力障害は、18歳までに生じる。(AAMR,2002)。(栗田広・渡辺勧持/訳『知的障害定義、分類および支援体系』2004年,日本知的障害福祉連盟/刊p17より引用)知的障害の原因は?出典 : 知的障害の原因は一つではありません。脳障害を引き起こす疾患や要因すべてが、知的障害の原因となりうると考えられています。また、知的障害を発症する道筋も一つではありません。原因不明の知的障害の人も多いとされていましたが、最近になって少しずつ原因解明の研究が進んでいます。2014年にも脳内タンパク質の遺伝子変異が知的障害の原因の一つとなるという研究が発表されました。知的障害の原因は十分には解明されていない状況ですが、主な要因は病理的要因・生理的要因・環境要因の3つの面から分類できると考えられています。病理的要因とは、病気や外傷など脳障害をきたす疾患のことで、これらの合併症として知的障害が一緒に起きることがあります。この中にはてんかんや脳性まひなどのほか、ダウン症などの染色体異常による疾病も含まれます。一方、特に疾病などがなくたまたま知能水準が知的障害の範囲内にあるといった場合、生理的要因と呼ばれます。環境要因は、直接の原因となるわけではありませんが、脳が発達する時期に不適切な環境であることで知的障害の症状が悪化したり、脳の発達が遅れる原因になったりすると言われています。中日新聞 「脳内タンパク質の遺伝子変異、知的障害の原因に」 2014年知的障害を引き起こす病理的要因としては、主に以下のような病気・けがが挙げられます。・感染症によるもの(胎児期の風疹や梅毒、生後の脳炎や高熱の後遺症など)・中毒症によるもの(胎児期の水銀中毒や生後の一酸化炭素中毒など)・外傷によるもの(事故や出産時の酸素不足など)・染色体異常によるもの(ダウン症候群など)・成長や栄養障害によるもの(代謝異常や栄養不良など)・その他(早産、未熟児、仮死など)病理的要因を考え、もしその要因が治療可能であれば、知的障害の程度を最小限に抑えることができるかもしれません。また、その要因が及ぼす影響を予防したり、支援の方向性を検討したりできます。出典 : 知的障害の原因はどのように発現するのでしょうか?出生前・周産期・出生後の3つの時期ごとにご説明します。この中には、まだ詳しい原因やメカニズムがわからないものもあれば、医学の進歩で一部原因が解明されたり、発症を防げるようになったものもあります。■胎児期胎児期に発現する遺伝子変異や染色体異常といった先天的な原因が知的障害を引き起こす場合があります。また、まれに知的障害の素因となる遺伝子が親から子へ伝わることもあります。フェニールケトン尿症などの先天性代謝異常やダウン症、脆弱X症候群(FXS)などが胎児期に発現する知的障害の素因としてよく知られています。ダウン症などの染色体異常が原因の場合、出生前検査などでその可能性がわかる場合もあります。また胎児期はお母さんのおなかの中で身体や脳などの器官がつくられる大切な時期です。この頃にお母さんを通じて感染症や薬物、アルコールなどの外的要因が胎児に影響したり、お母さんの代謝異常などで栄養不足になったりして脳の発育が妨げられ、知的障害を引き起こす原因となる可能性もあります。■周産期出産前後の事故などによって脳に障害が現れることがあります。母体の循環障害、へその緒がねじれるなどで赤ちゃんの脳に酸素がいかなかったり、出産時に頭蓋内出血が起こったりして脳に障害が残る場合があります。また低体重や早産などにより、脳が未発達のうちに生まれることも原因の一つとなる可能性があります。これらの出産前後のトラブルは周産期医療の進歩や充実によって少なくなってきています。■出生後脳が未発達なうちはけがや病気の影響を受けやく、乳幼児期の感染症や頭部の外傷などが原因になることがあります。日本脳炎や結核性髄膜炎、ポリオ、麻疹、百日咳などに感染し重篤化して脳炎になると知的障害を引き起こす場合がありますが、予防接種により感染の危険を減らすことができます。また乳幼児期に栄養不足だったり、不適切な養育環境に置かれることで脳の発達が遅れることもあります。フェニールケトン尿症は出生後すぐの新生児マススクリーニング検査の対象疾患となっており、そこで自動的に検査されます。疾患が見つかったらすぐに食事療法によって血液中のフェニルアラニンを一定の範囲にコントロールすることで、発症を予防することができます。参考:宮本信也・武田一則/編著『障害理解のための医学・生理学』(明石書店/2010年刊)浜渦辰二「ケア䛾臨床哲学 ー障がいとそ䛾ケアー (8)知的障害」 2013年知的障害って治療できるの?出典 : フェニールケトン尿症など一部の病理的要因は、食事療法や薬物投与といった治療法で発症を防げる場合があります。その他の知的障害については、今現在医学的治療法は確立されていません。障害を完治させることはできませんが、対応法を工夫したりすることによって、困難さを軽減し、子どものよい部分を伸ばしていくことは可能です。また、学齢期においては特別支援教育をはじめとする支援をうけることで、その子に合った学びの環境を整えることができます。成人後は就職支援なども受けることができます。知的障害のある方でも、このようにサポートの活用により職場を見つけ働いている方は大勢います。知的障害の治療・療育の判断基準は?いつから始めるべきなの?出典 : 知的障害の症状として、言葉を覚えるのが遅い・会話ができないなどの言語能力の遅れ、首すわりが遅い・洋服の着脱が異常に遅いなどの運動能力の遅れ、友達ができない・1人で遊ぶことが多いなどの社会性の発達の遅れなどが特徴的な要素として挙げられます。また、出産直後に身体的異常などが見受けられ、知的障害を発症するリスクが高いと診断されるケースもあり得ます。身体的異常であれば出生時に分かることも多いですが、ほとんどの場合は保育園や幼稚園、小学校に通い始めてから知的障害と気づくケースです。多くの方は言語能力の遅れに違和感を覚え、児童相談所や医療機関などへの相談・受診知的障害と診断されています。上記のような症状が見られる場合はまずは児童相談所などで相談してみることをおすすめします。知的障害はダウン症や自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害など様々な障害の合併症状として現れる場合も少なくありません。原因によって障害がわかるタイミングもかなり差があります。そのため、治療や療育を始める年齢や症状も、それぞれのケースで異なります。したがって、何歳からという基準はありませんが、症状や困りごとが見られた場合は専門機関に相談し、できるだけ早期に治療や療育を開始するのが望ましいと言えます。上でも述べましたが、知的障害を根本的に治す治療法はありません。そのため、治療を終える判断基準はありません。療育などについてはできる限り早い年齢で始めることで言語能力や運動能力、社会性が向上し、子どもがよりよい生活を送れる可能性が増えます。知的障害の治療法・療育法は?出典 : 療育とは、言語能力や身体能力の発達に遅れが見られる子どもに対し、自立して生活できるよう、専門的な教育支援プログラムに則って教育やトレーニングを行うものです。では知的障害に対してはどのような療育方法が効果的なのでしょうか?療育方法は施設や障害の程度によって異なりますが、遊びを通して他の子たちと交流し、言語や運動、社会性の発達を促すプログラムが一般的です。食事やトイレ、洋服の着脱などのトレーニングや、一人ひとりに合わせた教育も行なわれます。また、診療所を併設している施設も多く、症状によって診療を行なったり、検査を行なうことができます。知的障害に関する相談も行なっており、保護者が家庭内でどうすればいいのか学ぶペアレント・トレーニングやアドバイスを受けられる場合もあります。軽度の知的障害のある子どもの場合「他の子に比べてなぜ自分はできないのだろう」と自信を失い、精神的に不安定になる場合もあると思います。また保護者も子育てに不安を抱える方が多いです。療育やペアレント・トレーニングを受けることによって、対処法を身につけたり、同じ悩みを抱える親と交流できたりして、療育の時間が落ち着く・楽しいといった感想を持つ方もいらっしゃいます。そのため、早期療育は子どもにとっても親にとっても心の面で大切と言えるでしょう。知的障害の原因であるダウン症候群などに対して、現在様々な研究が進められている段階です。2013年、2014年にダウン症による知的能力を改善する初の治療薬を使った臨床試験が日本で開始されました。効能が認められるまでに時間がかかりますが、認められれば知的能力が改善できる可能性があると期待されています。しかしながら、知的障害の原因は様々で、解明されていないことが多い状態です。今現在、知的障害を根本的に治す薬はありません。【中外製薬】ダウン症候群治療薬、国内で治験開始|薬事日報中外製薬HPエーザイ、ダウン症治療で国内初の治験|日本経済新聞(2013/6/29)知的障害のある人が、周囲から適切なサポートを受けられなかった場合、知的障害の主症状とは異なる症状や状態を引き起こしてしまうことがあります。このような合併症状や状態を、一般的には「二次障害」と言います。例えば、知的障害のある子どもの場合、話の内容や指示を理解したり、自分で判断して行動することが苦手です。そのため、周りに馴染めず、友達ができなかったり、いじめにあってしまう場合もあります。そこから引きこもりや不登校、うつ病や不安障害になってしまう場合があります。また、理解できないことを隠そうと反抗的な態度を取り、非行に走ってしまうケースもあります。このような症状や状態が現れた場合には、それらに対する治療を行うことが必要となります。また、このような症状を引き起こさないためにも、知的障害の早期発見と、早期からの支援が重要です。うつ病に対しては抗うつ薬などの治療方法がありますが、まずは周りの人が知的障害であることを気づき、障害への理解と適切なサポートが大切です。接し方で大きく変わる!知的障害の子どもへの接し方のポイント出典 : 知的障害のある子どもは話や言葉を理解するのに時間がかかったり、記憶するのが苦手ですぐに忘れてしまう子どももいます。絵や文字を紙に書いて伝えることで理解しやすくなることがあります。また、ルールを書いた紙を目に付くところに貼ることで常に意識できるような状態を作ると効果的な場合があります。まねをするのが得意な子どもも多いので、その場合、実際にやって見せるとよいでしょう。これを、「モデリング」と言います。自分で判断して動くことも苦手な場合があるため、できるだけ曖昧な表現は避けて具体的な指示をすることも大切です。どういう手順にすると良いのか、どんなことが悪いかなど、わかりやすい言葉で簡潔にはっきりと伝えるようにしましょう。その際の伝え方は上記のように、手順を絵や文字にしたり、図表で説明します。悪いことは悪いと伝えるだけでなく、よいことはよいと褒めることも大切です。知的障害のある子どもはできないことが多いために叱られることも多くなってしまいます。ちょっとしたことでもよい面を見つけて褒めるようにし、子どもの長所を伸ばすよう心がけてみてください。できることをお願いして「ありがとう」とお礼を言うのもおすすめです。自分は何でできないんだろうと自信をなくす子どもも多くいます。自信をなくすと、うつ病や不登校などのいわゆる二次障害にも繋がってしまいます。好きなものはなにか、何が得意分野なのかを見つけたり、できることを増やすことで、子どもに自信をつけさせることも大切です。不安や心配でストレスを抱え、心に余裕がなくなる保護者の方もいらっしゃるかと思います。心に余裕がないと、子どもに接する時にもイライラしてしまって八つ当たりしてしまうこともあります。家族に協力してもらったり、周りに相談することで少しでもストレスを解消することも大切です。まずは「知的障害」をよく理解することから始めましょう出典 : 知的障害の原因は不明なことも多く、根本的な治療方法もありません。しかしながら、知的障害であることに気づき、子どもへの接し方を変えることで、うつ病やひきこもりなどの二次障害を予防することは可能です。うちの子は他の子に比べて言葉の発達が遅いな、周りと上手く遊ぶことができていないなと感じたら、まずは保健センターや子育て支援センターなどの専門機関に相談してみてください。早期発見・早期療育は子どもにとっても保護者にとっても心のケアに繋がります。同じ悩みを抱える親同士で相談したり、子どもが友達を作れる環境を整えることも大切です。子どもがよりよい生活ができるよう、知的障害と向き合っていきましょう。参考書籍:日本精神神経学会/監修『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』医学書院/刊参考書籍:栗田広・渡辺勧持/訳『知的障害定義、分類および支援体系』2004年,日本知的障害福祉連盟/刊参考書籍:有馬正高/監修『知的障害のことがよくわかる本』講談社/刊
2016年09月04日お菓子売り場やオモチャ売り場で、「買ってー!買ってー!」と泣き叫びながらひっくり返るわが子……育児をしていれば一度や二度は経験するはず。そんなとき、あなたはどうしていますか?根負けして買い与えてしまう人もいれば、何とかして黙らせようとする人もいますよね。家庭によって対応は千差万別です。では、子どもの将来のためにはどのような対策を取るのがベストなのでしょうか。今回は発達心理学を参考にしながら、子どもの“買って買って攻撃”への対処法を学んでいきましょう。●『抱きかかえてでもスグにその場を離れる』……街のママたちの対処法まずは、街のママたちがとっている一般的な対処法を見ていきましょう。『困ったときのジジババ頼み。「今度おじいちゃんにお願いしてみようね〜」と言って受け流しています』(20代女性/3歳女児のママ)『大泣きして床に転がってしまったら、抱きかかえてでもいいからスグにその場を離れます。周囲の目がキツいのもあるけど、場所を変えれば子どもも気が変わるし諦めがつく みたい』(30代女性/2歳男児のママ)『“モノを買うにはお金が必要”と分かったらしく、「ゴメンね、ママお金ないの」と言うと納得してくれるようになりました』(30代女性/4歳男児のママ)確かに、どれもスーパーやデパートなどでよく見る光景ですね。しかし、これらは本当に正しい対処法といえるでしょうか。子どもの要望を丸投げされたおじいちゃん・おばあちゃんは困惑するでしょう。問答無用で抱きかかえて店の外へ連れ出すことができるのも、子どもが小さいうちだけです。「ママお金ないの作戦」に至っては、ウソを見ぬかれるのも時間の問題。バレてしまったらかえって厄介なことになりそうです。なんだかどれも、その場限りのごまかしのように感じられてしまいます。では、発達心理学的にはどのように対応するべきと考えられるのでしょうか。●(1)出発前にすべきこと:事前の約束をし、先の見通しを持たせる子どもが先の見通しを持って行動できるようになってくるのはおおよそ2歳です。“約束”を理解するようになるのもこの頃から 。買い物に行く前に、今日はお菓子や玩具を買う日ではないのだということをしっかり説明しておきましょう。説明する際は、子どもと目線を合わせ、ゆっくり丁寧な言葉を使って話しかけるのがポイント。ただし子どもはすぐに忘れてしまうので、一度言っただけでは効果がありません。“家を出るき”、“お店に入るとき”、“売り場を通りかかる直前”のそれぞれで言い聞かせましょう。●(2)ねだり始めたらすべきこと:共感「そうだね、すてきだね」+約束「でも今日は買わないよ」何度言い聞かせても、売り場に入ると「買ってー!買ってー!」が始まってしまうことはあります。そのとき頭ごなしに叱ったり、すぐ否定したりするのはあまり得策ではありません。というのも、その騒ぎは早めの共感ひとつでおさまることがあるからです。子どもの「買って!」という言葉。実はそれ、ほんとうに欲しいわけではなく「自分が気に入った商品をママにも見てほしい」「いいものだと一緒に認めてほしい 」という願いの表れであることもしばしばなのですね。もしおねだりが始まったら、まず一緒にその商品を見に行ってください。そして「ああ、これが欲しいんだね。これってどんなものなの?」「すごいね、確かにステキだね、これは欲しくなっちゃうよね」共感してみましょう。それだけですんなり静かになるかもしれません。おねだりが静かになったらすかさず、「でも、今日は買わないって言ったよね」と念押しです。低いトーンで、冷静に伝えるよう気をつけてくださいね。●(3)泣きはじめたらすべきこと:泣いてもムダだと学習させる「買って!」がエスカレートして泣き出してしまった場合、ママが心がけるのは一点だけ。「その泣きには絶対に屈しない」ことです。泣いている途中で根負けし、買い与えるのは絶対NG。“泣けば買ってもらえる ”という誤学習が行われてしまいます。そして、いちど誤学習されたものを書き換えるのは至難の業です。重要なのは、泣くという行為では願いを叶えられないのだと学習させること。そのためには心底まで泣かせ、自力で泣きやませるのがベストです。可能であれば周りの迷惑にならないところで、気が済むまで泣かせてやりましょう。●(4)泣き止んだらすべきこと:たっぷりほめて行動を強化させる親が毅然とした態度でいれば、子どもはいずれ泣き止みます。泣き止み、欲しいものをガマンすることができたらたっぷりほめてあげましょう。こうすることで、“買い物に行っても泣かない ”という行動を強化できます。ハグや抱っこをしてあげてもいいですし、自宅に戻ってからささやかなご褒美をあげてもいいでしょう。シールのようにどんどん溜まっていくものなら視覚的にも分かりやすく、小さな子どもでも達成感が味わえます。----------いかがでしたか?発達心理学に基づいた接し方を理解しておけば、イザというときにもぶれずにお子さんに接することができるはずです。子どものダダこねにも決して屈しない、正しい強さを持っていたいものですね。●文/パピマミ編集部
2016年08月22日梅干しは、夏バテ予防に最適な食材。暑いときにもさっぱり食べられますが、この酸味が苦手な子どもは少なくありません。そこで今回は、子どもにも食べやすい梅干しの食べ方を紹介します。■子どもに食べさせたい梅干しの選び方梅干しは体にいいとはいえ、子どもに食べさせるとなると塩分が気になるところ。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によれば、子どもの食塩の摂取目安は次の通りです。子どもの食塩摂取の目安・1~2歳: 男児3.0g未満、女児3.5g未満・3~5歳: 男児4.0g未満、女児4.5g未満・6~7歳: 男児5.0g未満、女子5.5g未満昔ながらの梅干しの塩分は20%前後が一般的で、1粒あたり4~5gの食塩が含まれているのだとか。これだけで1日の目安量をオーバーしてしまうので、10%以下の減塩タイプを選んだほうがいいでしょう。はちみつ漬けの梅干しは塩分が少ない傾向にあり、子どもにも食べやすい味なのでおすすめです。 ■梅を食べやすくする工夫梅干しとマヨネーズを混ぜると、独特の酸味がマイルドに。砂糖やハチミツを少し加えれば、より子ども好みの味わいになります。これを野菜のディップにしましょう。分量は、梅干し1個に対して、マヨネーズ大さじ1が目安。最初は梅干しの量を少なくして、徐々に慣れさせていくといいでしょう。青梅が手に入るなら、シロップを作ってみては? 水に1時間ほどつけてアクを抜いた梅と同量の氷砂糖を煮沸したビンに入れて、1週間前後待つだけで完成です。水で薄めるだけでもおいしいですが、かき氷にかけてもOK。ヨーグルトにも合います。■肉や魚と一緒に食べよう梅干しは、魚との相性も抜群。イワシやサンマを煮るときに加えると臭みがとれて、さわやかな風味もプラスしてくれます。梅干しにも魚の旨みが染み込んで、ご飯のおともにぴったりです。梅干しを入れるタイミングは、煮汁が煮立ったとき。圧力鍋を使う場合は、ひと煮立ちさせてからイワシと一緒に投入します。肉が好きな子どもには、ささみの梅チーズフライを。ソースをかけずに食べられるので、お弁当のおかずとしても活躍する一品です。私の甥は小さいころから梅干しが大好きで、そのまま食べるのがお気に入り。珍しい子どもだと思っていたのですが、甥の友だちにも梅干し好きが複数いるようです。酸味の強いフルーツが好きな子どもなら、ちぎったものを食べさせてみてもいいかもしれませんね。
2016年08月20日広汎性発達障害(PDD)とはUpload By 発達障害のキホン広汎性発達障害(Pervasive Developmental Disorders:略称PDD)は、コミュニケーションと社会性に障害があり、限定的・反復的および常同的な行動があることを特徴として分類される発達障害のグループ です。世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)の診断カテゴリでは、このグループには自閉症、アスペルガー症候群のほか、レット症候群、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害という5つの障害が含まれています。広汎性発達障害の中でも特に自閉症やアスペルガー症候群がよく知られていますが、自閉症の半数以上が知的障害を伴うのに対して、アスペルガー症候群は言葉の発達の遅れが伴わない「知的障害のない自閉症」と言われています。また、知的障害のない自閉症は「高機能自閉症」とも呼ばれますが、アスペルガー症候群との定義の違いが曖昧で、専門家によって異なります。さらに、広汎性発達障害は、最新の診断基準であるアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神障害のための診断と統計のマニュアル』第5版テキスト改訂版)では自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害というカテゴリに変更されています。広汎性発達障害の障害名、症状の中には自閉症スペクトラム障害の概念では除外されたものも含まれています。ですが、行政や医療機関で広汎性発達障害の名称を使用している場合も多いこと、すでにこの名称で診断を受けた人も多いことから、本記事では『ICD-10』の診断カテゴリに準拠して広汎性発達障害の名称でご説明します。広汎性発達障害の子どもの生活での4つの困難と対処法出典 : 広汎性発達障害の主な症状は・対人関係・社会性の障害・コミュニケーションの障害・特徴的なこだわりや興味の3つが挙げられます。その他、広汎性発達障害のある人の多くに「視覚」「聴覚」「味覚」「触覚」などの感覚に対して特定の刺激に苦痛や不快感を感じる「感覚過敏」や感覚の鈍い「感覚鈍麻」という症状が見られると言われています。このような特徴を持つ広汎性発達障害の人は、どのようなことを困難に感じるのでしょうか。以下に4つの困難と対処法を述べたいと思います。広汎性発達障害のある子どもは、人の感情を読み取って人の気持ちに共感したり、想像したりすることが難しい傾向にあります。また、比喩やたとえ話も理解しにくい傾向があります。そのため相手の気持ちを考えずに、思ったことをストレートに口に出してしまって相手を傷つけたり怒らせたりしてしまうこともあります。対人関係を築くのが苦手でコミュニケーション障害もあることから、広汎性発達障害の子どもにとって友達を作ることは困難な作業です。例えば、一緒に遊びたいなと本人が思ったとしても、友達を誘う方法自体が分からないこともあります。【対処法】「君太ってる」「あのひと臭い」など、相手を傷つけるような発言をした場合は「そんなこと言っちゃダメ!」と抽象的に叱らずに「太ってると言われると○○さんは悲しいと思うから言わないで」と相手の気持ちを推測できるように促し、具体的に何を言ってはいけないかを提示してあげましょう。相手の気持ちを理解する練習をすることで、言っていいことと悪いことの区別をつけさせるのが大切です。他人とのコミュニケーションをとるのが難しい場合、具体的に友達の誘い方を教えてあげたり、親が遊びの場を作ってあげることも大切です。例えば療育機関などで、社会的スキル訓練や、集団療育を行うことも有効です。広汎性発達障害のある子どもの多くは感覚の過敏性や鈍さを抱えています。電車の音や騒音などにとても強く反応してしまうことがあります。赤ちゃんの泣き声などにも強い拒否反応を示し、自分が癇癪を起したりパニックになったりする子もいます。また、体に触れられることを嫌ったり、温度に敏感でお風呂に入りたがらなかったりなど、少しの刺激でも本人のストレスに繋がってしまい、パニック状態を起こしてしまうこともあります。【対処法】無理に触ろうとはせず、機嫌がいい時や心の準備ができているような時に声かけをしてあげましょう。「今からお風呂にはいろうね、お風呂で○○して遊ぼうか」「今から背中を触るね」など、いきなり体を触らずに声かけしてあげると心積もりができるようになります。にぎやかな場所へいく場合はイヤーマフを使用してみたり、なぜその音が鳴るのか、どうして賑やかなのかを落ち着いているときに説明してあげるとよいでしょう。それでも嫌がる場合は無理をせず、苦手なものを避けてあげるのも一つの手です。広汎性発達障害のある子どもは、こだわりが強く、変化が苦手な場合が多いです。規則や法則など、一定の安定したルーティーンを好むため、少しでも自分のマイルールが侵されることを嫌がることがあります。よって、イレギュラーな対応や予定の変更についていくことができず、癇癪やパニックを起こしてしまうこともあります。【対処法】「○時になったら○○するよ。約束ね」と一緒に時計をみて確認し、一つひとつ理解を促すようにスケジュール管理を行うようにしましょう。言葉で言っても理解しづらそうなときはイラストや写真などを使うのも有効です。見通しが立つと安心することが多いので、予定をあらかじめ把握し、お子さんに伝えてあげるようにしましょう。広汎性発達障害のある子どもは、集団内で暗黙に共有されている「常識」や"空気"を理解するのが難しい傾向にあります。人との距離感や場に合った振る舞いなど、抽象的で境界線がはっきりしないことについて理解が難しく、友達が表情で悲しさや怒りを伝えてきても、感情を読み取れないこともあります。【対処法】指示は分かりやすく伝えるようにしましょう。例えば静かにしなければいけない場面の場合、具体的にルールを短い言葉や文字で示してあげることが大切です。また、「会場内は静かにしましょう」というアナウンスだけでは、何をすべきかがわからないので、「お絵描きしながら静かに待ちましょう」など具体的にどうすればいいかを指示の中にいれると良いです。広汎性発達障害の子どもへの日常の接し方のコツ9選これまで、広汎性発達障害の子の困難とそれらの対処法をご紹介してきました。以下では、広汎性発達障害の子の日常生活の子育てにおいて、どのようなことに気をつければ良いかを紹介します。出典 : 広汎性発達障害のある子どもは聴覚刺激よりも視覚刺激を利用すると効果的な場合もあります。紙に文字を書いて説明するのもよいですが、言語能力の発達に遅れが見られる場合は絵や写真、図表にして説明すると理解しやすくなります。例えば、時間管理をする際はタブレット上に大きいタイマーを表示して、視覚的に「あと何分あるか」を提示しながら取り組んだりするといいと思います。耳よりも目から入った情報の方が記憶にも残りやすいと言われているので、遊びやスポーツのルールを伝える際も紙に書いて説明するとよいでしょう。曖昧な表現を理解することが難しいため、できるだけ具体的な表現や手順を使うことが大切です。例えば、「ちょっと」ではなく「何分、何個」という具体的な数を使って話したり、片付けの際も「ちゃんと片付けて」「キレイにして」ではなく「おもちゃ箱におもちゃを入れる」といった具体的にやるべきことを伝えます。ついつい曖昧な表現を使いがちですが、どうすれば伝わりやすくなるかを常に頭に入れて指示するようにしましょう。その際、上記で挙げた絵や写真を使うのも効果的です。広汎性発達障害の子どもを持つ保護者は、できないことや、やめさせたい行動が多く目につき子育てが不安になってしまうこともあるかもしれません。ですが否定的な言葉を使ったり、大声で叱ることは控え、できるだけ褒めることを心がけることも子育てのコツの1つです。褒めることで「褒められた→嬉しい→またやろう」とやる気を促すことにも繋がります。また、子どもによっては大げさに褒められることを嫌う子もいますので、その子にあった褒め方をしていきましょう。広汎性発達障害のある子どもは、他人と比べて自分ができていないと感じて自信を失ったり、自暴自棄になってしまうケースもあります。子どもの得意分野を見つけて、できることをさらに増やし、成功体験を積むことが大切です。例えば食べ物が好きな子であれば調理やお菓子作りを教えたり、家事を手伝ってもらったりすることも今後の生活に役立ちます。広汎性発達障害のある子どもは、人の気持ちを理解するのが苦手な傾向があります。そのため、嬉しいことは嬉しい、嫌なことは嫌と、気持ちをはっきり言葉にして伝えることも大切です。友達とケンカした際も相手がどう思っていたかを伝え、どう対処すれば良かったかなどを、絵や文字にして具体的に教えることが大切です。頭ごなしに否定してしまうと、やる気をなくしたり、物事自体を拒否するようになってしまいます。まずは子どもの気持ちに寄り添い、なぜそういうことをしてしまったのか子どもの考えを聞いたり、どうすればよかったのかを一緒に考えることが大切です。子どもが興奮したり、泣きわめいてしまった場合、落ち着いてから話をするようにします。広汎性発達障害のある子どもは、急な予定の変更や初めての場所が苦手です。場合によってはパニックとなってしまう可能性もあります。こういった状況を避けるため、できるだけ予定を早めに伝えておき、初めての場所でも子どもが安心できるように、事前に写真やビデオを見せるなど、工夫をしてみましょう。広汎性発達障害のある子どもは、推測することが苦手な場合が多いです。そのため遊びの中でルールを自然に理解することが難しいこともあります。あらかじめ、絵や図にしてルールを予習をしておくと、子どもが理解しやすくなります。また、自由時間といった何をすればよいか曖昧な時間も不安になってしまうことが多いので、何をするとよいか、選択肢を提示したり、選ばせてあげるとよいでしょう。自分ひとりだと子育てのコツが掴みづらい場合は、ペアレントトレーニングのような子育てトレーニングや療育相談を受けることも有効です。専門的なトレーニングを受けた講師から、子どもにあった子育て方法を学ぶことができます。これらのプログラムでは、子どもが危険な行動をとったときに上手に止める方法や褒め方のコツなどを知ることができます。広汎性発達障害の子どもに接する際に注意するべきこと普通の子には当たり前にとる対応や反応でも、広汎性発達障害の子だとパニックを起こしてしまうこともあります。以下のポイントを頭に入れておいて、広汎性発達障害の子とよりよいコミュニケーションがとれるようにしましょう。出典 : ついつい大声で叱りたくなる気持ちも分かりますが、大声は広汎性発達障害のある子どもにとってトラウマとなる可能性があります。怒られるという恐怖心で何もできなくなってしまうこともあります。一度深呼吸をして落ち着く、感情的になったら一度その場を離れるなどして、冷静になってから具体的に悪いことを伝えて、どうすればいいかを指示するようにしましょう。手をひらひらさせたり、ぴょんぴょん飛び跳ね続けたりするなど、広汎性発達障害のある子どもの中には同じ行動を長時間続ける常同行動が見られる場合があります。これらは視覚支援によって見通しを持てる環境を作ったり、コミュニケーションスキルを学んだり、適切な遊びにかえることなどで改善することが多いです。無理に止めさせようとするとパニックに陥ることもあるため、何回やったら終わりと決めたり、何か違うことに集中するための課題などを与えてあげたりするとよいでしょう。何度伝えても伝えたことができない場合、「どうしてできないんだろうか」と悩んでしまう人もいますが、「今日はできなかったな」ぐらいの気持ちで受け止めてみることも大切です。また、自分では上手く伝えていると思っていても、子どもにとっては理解しづらい可能性があります。絵や図などを使い、伝え方を変えてみるなど工夫してみましょう。他の子にとっては当たり前でも、広汎性発達障害のある子どもにとって困難なことは多々あります。親としてはつい他の子と比較したり、同じことができないことに悩んだりすることもあると思います。しかし大切なのは、子どものできることや、頑張っていることに目を向けることです。それらのことを褒めたり認めていくことは、子どもの成長に繋がっていきます。まとめ出典 : 広汎性発達障害のある子どもの子育ては、その子の特性を理解し、視覚的な情報の活用や事前の予告など、工夫を学んでいく必要があります。一人で悩まずに、療育機関や支援センターなど周りの環境を上手く利用しましょう。ペアレントトレーニングや療育相談など、様々なサービスがありますので、地域の情報を探してみましょう。参考文献: 田中康雄 (2014) 『発達障害の子どもの心と行動がわかる本』 西東社
2016年08月18日絵を描くのが上手だったり、お歌を唄うのが上手だったりと、小さなころから“才能”の片りんを見せはじめる子どもは多いもの。「ウチの子、どんな才能があるの?」そんな素朴な質問に、エキサイト電話占いの 神花(かか)先生 が答えてくれました! 子どもの誕生年でわかる「秘めた才能の伸ばし方・育み方」、ぜひチェックしてくださいね。■「本命星」の出し方子どもが生まれた西暦を10以下になるまで足し算する。「1」で出た数から11を引いた数が子どもの「本命星」です。1:一白水星、2:二黒土星、3:三碧木星、4:四緑木星、5:五黄土星、6:六白金星、7:七赤金星、8:八白土星、9:九紫火星例)1974年生まれの場合1+9+7+4=21 ⇒ 2+1=3 ⇒ 11-3=8(八白土星)■「本命星」から子どもの秘めた才能をチェック【本命星:一白水星】・秘めた才能忍耐強さは九星中No.1。静かに潜行して、進む。寡黙でマイペースな哲学者タイプ。・才能の伸ばし方、育み方全体的にゆっくりしているので、成長もゆっくりペース。あれこれ指図するとかんしゃくを起こしてしまうこともあるので、待ってあげることが大切です。話しかけるとき、ゆっくり話すように心がけるとお子さんが安心できますよ。【本命星:二黒土星】・秘めた才能やさしさ、世話焼き。コツコツ目標に向かって進む。あれこれ人の世話を焼くのが大好きな奉仕家タイプ。・才能の伸ばし方、育み方お手伝いが大好きなので、家事を一緒にやってもらうといいでしょう。お手伝いをしてもらうなかで、「ありがとう、助かったわ」と言うと、さらにやろうとするタイプです。勉強に関しては、一番を目指すガリ勉タイプではありませんが、好きなものにはトコトンこだわるタイプです。【本命星:三碧木星】・秘めた才能陽気でのびのびとした性質。良く動き、良くしゃべり、感情表現が豊かなスポーツマンタイプ。・才能の伸ばし方、育み方運動不足がストレスになるので、倒れるくらいまで体を動かすことが、精神的な発達にもつながるタイプです。ずっと走りつづけていても、疲れを感じずさらに動こうとするくらい、動いたり、しゃべったりすることが大好きです。【本命星:四緑木星】・秘めた才能独立独歩。何ものにもとらわれず、自由を好むタイプ。・才能の伸ばし方、育み方気ままな自由さがあり、型にはめられることが嫌いなので、伸びたい方向へ好きなだけ伸ばしてあげると、才能を発揮するでしょう。グローバルスタンダードな教育がとても向いているタイプです。世界を意識した育て方をすると良いでしょう。【本命星:五黄土星】・秘めた才能強気は九星中No.1。義理人情に厚い、グループのボスタイプ。・才能の伸ばし方、育み方非常にガンコで、言いだしたら絶対に聞かないところがあるため、手を焼くことがあります。自分の決めたとおりの生き方をするので、よく話しを聞いてあげることが大切です。整理が苦手なので、より良い方向へ導くなど、思考の整理ができるようなアドバイスをすると良いでしょう。このとき、上から目線はうまくいかないので気をつけてくださいね。【本命星:六白金星】・秘めた才能静かでクールな感性の持ち主。知的なリーダータイプ。・才能の伸ばし方、育み方プライドが高く、頭が良く、研究熱心です。明朗な性格のため、多角的なものの見方が出来るようにサポートすると才能を発揮します。経営、政治経済、株式など、有識者的な教育の方向性を持つと良いでしょう。【本命星:七赤金星】・秘めた才能おしゃべり、楽しいことが大好きなブルジョワタイプ。先天的な審美眼を持っており、非常にユニークな発想の持ち主。・才能の伸ばし方、育み方芸術的な才能があるので、美しいものやダンス、音楽など、さまざまなジャンルのものを観たり体験したりして、感性を高めるサポートをすると良いでしょう。やみくもな努力はまったくしませんが、自分の好きなことには打ちこむため、何が好きかを早く見つけてあげることが大切です。【本命星:八白土星】・秘めた才能真面目、大きな器。万全の信頼を得る位置で力を発揮するNo.2。・才能の伸ばし方、育み方温厚な性格で、山を感じさせる懐の深いものを持っています。全体を把握することを得意とするので、見晴らしの良い場所を好みます。小さなことよりも、大きなことを見るのが得意です。小の集積が大になることを学ぶと、さらに飛躍するので、日々の小さな努力の継続をサポートするといいでしょう。【本命星:九紫火星】・秘めた才能華やかな輝き。魅惑的な性格と才能で、ファンをつくるアーティストタイプ。・才能の伸ばし方、育み方モデル、タレント、芸術家など、人から注目されることを好みます。発表会などの人前に出るようなチャンスを多くつくってあげると、自信が芽生えて、大きな成長をするでしょう。美しいもので着飾ったり、人とはちがうファッションセンスを持ったりするなど、自分の独自性にこだわりを持っている性格です。自分で着るものなどを選べるようにサポートをしてあげると良いでしょう。「あれ? この子、こんな一面もあったの?」なんて、小さな驚きが才能発見につながるかもしれません。子どもの才能をいち早く見つけて、良いところを伸ばしてあげたいものですね。●取材協力:エキサイト電話占い 神花(かか)先生
2016年08月11日「そういえば、今日何か褒めたかな?」と、叱ってばかりの子どもを褒めていないことに気付いたことはありませんか? 叱る機会が多いと、ママは「言いすぎたかな」と後悔したり、子どもは「また叱られるかも」とかまえてしまったり。でも、大人も子どもも基本はみんな「褒められて伸びるタイプ」と私は思っています。叱るべきところは叱りつつ、1日1回以上子どもを褒めてみてはいかがでしょう。褒めること自体が苦手という人や、褒めるところが見つからないという人に、褒めポイントの見つけ方と上手な褒め方を紹介します。やって当たり前でも褒めるたとえば、子どもが毎日1人で起きられるようになっていても「ママが起こさなくても起きれたね!」と褒めてみましょう。あるいは「もう準備できたの!? 早いね! さすが!」と、いつもより時間がかからずにできたことや、いわなくてもできたことを褒める。普段であれば「褒め対象」ではないことも、積極的に褒めポイントとしてとらえてみましょう。何でもないことでも褒めるなかなか褒める理由がないと困っている人は「何でもないこと」でも褒めるようにしましょう。たとえば、わが家では月に1回子どもが散髪した後に「やっぱり○○(子ども)の坊主頭は最高だね!」と褒めるようにしています。ほかにも「その色の洋服、やっぱり似合う!」「本を読んでるときの顔がシブくてかっこいい!」など、主に子どもの外見や表情を見て感じたことを「褒め」にして伝えています。自分が「いいな」と感じた瞬間に褒めるようにすると、何通りもの褒めポイントが見つかるかもしれません。結果じゃなく、やってきたことを褒める運動会のリレーで子どもが3位になってしまったとき、1位を目指していた息子に「毎日ちょっとずつ、かけっこの練習がんばったもんね!」と声をかけました。結果がでないことはたくさんあります。だから結果がだせなかったときは「どうがんばってきたか」を褒めるようにしてみてはいかがでしょうか。あるいは泣かなかった、あきらめなかった、気持ちの切り替えが早かったなど「できなかったけれど、したこと(しなかったこと)」を褒めるのもいいですね。ささいなできごとも、声にだして褒める。これだけで家の中の雰囲気がとても明るくなります。こうした親子関係のベースがあれば、叱られてしまったときも子どもは必要以上に落ち込んだり、すねることが少なくなるのではないでしょうか。できれば1日1回、子どもを褒めるようにしましょう。そうすれば子どもを育てる親にも、気持ちの余裕が生まれると思います。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
2016年08月04日子育て研究所代表の佐藤理香です。先日、お子様が思春期を迎えたママが「もう小さな子どもでもないし、大人でもないし、接し方が難しい!」と言って嘆いていました。子どもが思春期に入ると、これまで以上に衝突したり、 葛藤したりする機会が増えると思います。口をきかない、全く話をしなくなったというケースも聞きます。これは思春期特有の心理状態が影響しているためで、成長のための重要なプロセス です。子どもの心の状態を理解できれば、反抗的な態度や不安定さにも慌てることなく対応できます。今回は、思春期の子どもの心理と接し方をお伝えしていきます。●思春期を迎える子どもの心思春期のとらえ方は男女差があるようですが、おおよそ10~18歳ごろといわれています。この時期の子どもには、次のような変化がみられるようになります。●依存と自立に揺れる思春期の子どもは、依存(甘えの行動)と、自立(反抗的な行動など)の行ったり来たりが激しくなります。親に干渉されて「うるさい」と怒鳴ることもあれば、「聞いてよ~」と甘えてくることもあるなど、子ども自身が葛藤する時期 なのです。精神科医の明橋大二氏によれば、“甘えない子が自立する”のではなく、“甘えた子が自立する”のだといいます。親に依存しながら甘えてくる言動も、反抗的な行動も、子どもの自立につながるステップなのですね。●自我意識の強まりこの時期の子どもは、大人への準備をし始めるので体に大きな変化が見られるようになります。体毛や胸のふくらみ、初潮など外見的な変化とともに、異性への関心も強くなります。また、交友関係が複雑化し、友達の言動から大きな影響を受け始めます。自分と他人の違い、自分は周囲からどう見られているかなど、他人との比較や競争で劣等感や敗北感を感じることもあり、心理的にはストレスが多く不安定な状態になりやすい時期 といえます。●子どもとの接し方思春期の心の変化をお伝えしましたが、一緒に生活する親御様はやはり心配になるものだと思います。続いては、子どもとの接し方と、その前提となる考え方についてお話しします。●親にはどう接してほしいか? 子ども目線で再考するご自身が中学生や高校生だったころを思い出してください。学校生活や部活動、友達に遊びと、思い出すことは家庭以外のことが多いのではないでしょうか。この時期は、周囲の環境から影響を受けやすいので、記憶のインパクトは家庭外のことが多くなります 。では、親との関係はどうだったでしょうか?「いつも叱られてた!」という人、「親は何も言わなかった」という人、中には「記憶がない」という人もいることでしょう。これは、親からの干渉を嫌っていた表れともいえます。しかし、親は要所要所で関与してくれたはずです。べったりではなく、子どもが必要とするときに支えてあげるというスタンスが大切なのです。●子どもはただ受け入れてほしいだけ!?思春期の子どもは、知恵や知識、思考力がついてくるので、物事に自分なりの考えを持つようになります。思春期は“対話が重要”と言われることが多いですが、対話すらままならないということもあります。そのような場合でも、子どもからの発信が必ずあるものです 。その発信がどのようなものであれ、はじめから否定したり、話を遮ったりしたら子どもが心を閉ざしてしまいます。大人は正解を知っていることが多いので、考えを誘導したり、押し付けたりしたくなりますが、まずはそこをガマンすることがポイントです。子どもが話しだすのを待つ、そして落ち着いて聞くという受け入れの心を持ちましょう。●家庭は甘え&リラックスができる場所に子どもを尊重して対応しようとしてもうまくいかないこともあります。感情のタイミングや個性、家庭の事情もありますので通り一遍の正解はありません。しかし、これだけは重要だということがあります。親の愛情 です。家庭では甘えてよい、好きなようにリラックスして時間を過ごせるのだという安心感が必要です。そして、子どものことを愛していて、どんなときも必ず味方であること、これを言動で継続的に示すことが大事なのです。ふと子どもがもらす悩みや葛藤、心配や不安をキャッチできるように、喜びを共感できるように、家庭は子どものすべてを受け入れるという場所になるとよいですね。【参考文献】・『見逃さないで! 子どもの心のSOS 思春期に がんばってる子』明橋大二・著●ライター/佐藤理香(株)
2016年08月04日小さい子どものいる家庭って、毎日が戦争ですよね。とくに、朝や夕方の時間帯などはバタバタするあまり、子どもについ「早くしなさい!」と叱ってしまう方も多いのではないでしょうか?2015年の『保育科学研究』によると、全国の保育園・幼稚園などで保護者3,669名に社会福祉法人 日本保育協会 保育科学研究所がアンケートを実施したところ、子どもに「早くしなさい!」と言うことが「よくある」「時々ある」と回答した人が83%にものぼっています。でも、実は「早くしなさい!」と親が子どもに言うのは逆効果なんです。そこで今回は、7万部のベストセラーを記録した『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』(講談社)の著者shizuさんに、叱らなくても未就学児の子どもが自分から動いてくれる声かけのコツについてお伺いしました。■子どもも心地がいいと恩返しをしたくなるたとえば朝、子どもがなかなか起きないとしますね。その寝ぼけ眼なところで「じゃあ、絵本を読もうか」と親が声をかけて、その子が好きな絵本を読んであげる。目が覚めてきたところで、「お着替えができたら、もう1冊読もうね」と声をかけると、叱らなくても朝の準備がスムーズにいくのだとか。「子どもといえども、心地いい気分にさせてもらったら恩返しをしたくなるもの。モチベーションが上がれば、行動にもうつしやすくなるんです」とshizuさん。しかし、「もう1冊読んであげるから、着替えなさいよ」のような声のかけ方だと逆効果になってしまうので、言い方には注意が必要です。また、ホワイトボードを利用したお仕度表で視覚的に自分から取り組みやすくする方法もあります。■子どもが心の準備できるような声かけを!たとえば公園で遊んでいるときに、帰る時間になっていきなり「帰るよ」と言っても、子どもの心はついていきません。「子どもにも心の準備というものが必要なんです。『ママ、ご飯作らないといけないから、30数えたら帰ろうね』などと、事前に話をしてあげてください」とshizuさんは言います。ただしこのとき、子どもが聞き流していたら意味がありません。そのため、目線をしっかり合わせて言うのがコツなのだそうです。「わかった?」と子どもに質問して、しっかり「うん」という返事をもらいましょう。子どものほうも、「自分が言ったことには責任を持たなきゃ」と思うようになるので、ちゃんと約束を守ってくれるようになるのだとか。■非言語でほめることでも子どもは落ち着くshizuさんは著書の中で、「1日30回ほめる」ことを推奨されています。この数字だけ見ると、「1日30回もどうほめたらいいの?」と思われるかもしれませんね。しかし意外にも、回数は重要ではないとshizuさんは言います。「これはあくまでも目安。特に発達障害の子どもを抱えるママはどうしても子どもの『できない』部分に目が行きがち。だからその意識を変えたかった。30回は無理でも、『10回はできた!』なんて思ってもらえたらうれしいですね」(shizuさん)たとえば『宿題、がんばっているね』『○○ちゃんの笑った顔かわいいね』などの具体的な言葉はもちろんですが、子どもと目線が合ったときにニコッとしてあげるということも『ほめる』ことになるそうです。「そういった『非言語でほめる』ことも、子どもを認めてあげることにつながります。すると、子どもの絶対安心感が高まり、子どもは落ち着いて行きます」(shizuさん)言葉で表さなくても、「あなたを見ているよ」というメッセージを発することによって、「できる・できないに関係なく、あなたの存在自体が大事だよ」と伝えることができるんですね。■子どもの心に届きやすい声かけのコツとは子どもというのは、大きくなるにつれてだんだんと自我が目覚め、親の思い通りにはならなくなってくるもの。子どもに自ら行動してもらうようにするには、子どもも一人の人格として尊重した上で、声かけをしていくことが大切だとshizuさんは言います。「例えば、『早く着替えなさい!』という命令形の言葉は、『早く着替えようね♪』『お着替えできたかな~?』という丁寧語や疑問形に変えていくこともポイントです。そうすれば子どもも『責められている感』がなくなり、動作が早まります」(shizuさん)あとは、きちんとママの気持ちを説明することもいいそうです。「『ママね、◯◯ちゃんが××してくれないと、会社に遅れちゃうかもしれなくてドキドキしてるの』と話してあげると、子どものほうも『しょうがないなぁ。じゃ、やろうか』という気になるんですよ」(shizuさん)「キレイなママ」より、周りに何を言われても動じない「肝っ玉母ちゃん」になりたいというshizuさん。そんなshizuさんが本の中で紹介している声かけの方法は、どれもすぐに実践できるものばかり。全国のパパ・ママのみなさん、ぜひ今日から実践してみてくださいね。(取材・文/あさき みえ) 【取材協力】※shizu・・・自閉症療育アドバイザー、『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』(講談社)の著者。2児の母。講演会などで、子どものことで悩んでいる保護者に、日常生活のなかでできる楽しいかかわりや言葉かけを紹介している。 【参考】※shizu・平岩幹男(2013)『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』講談社※発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉:ABAで自閉っ子と楽しく生活※叱らなくても子どもがサクサクやることをしていく仕掛け(やること表)-発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉:ABAで自閉っ子と楽しく生活※ABAで発達障害の子どもと楽しく生活する7つのコツ-発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉:ABAで自閉っ子と楽しく生活
2016年06月17日もしあなたが同僚の男性と体の関係を持ってしまったとき、あなたはどんな行動をとりますか?思いがけずそんな関係になってしまった場合、どう接してよいかわからなくて悩むこともありますよね。毎日職場で顔を合わせるわけですから、急になれなれしくしたり、変に冷めた態度をとって相手の男性に「困るなぁ」なんて思われたら嫌ですよね。では、体の関係を持った後「男性はどんな風に接してもらえるとありがたいのか?」男性たちに“本音”をヒアリングしてみました!圧倒的に多かった意見は?一番多かったのは「今まで通り普通に接してほしい」という意見でした。当然ながら男性は職場の人間関係がギクシャクするのは絶対に避けたいと思うもの。変に避けられたり、逆になれなれしい態度をとられるのは困るということでした。ましてや男性が既婚者であれば「周囲に勘ぐられるような態度は本当に勘弁してほしい」と思うようです。ところが、表面上は今まで通りに接してほしいけど、「誰も気づかないレベルで親しげな態度をとられると、ちょっと嬉しい」といった意見もありました。誰も見ていないところでさりげないボディタッチがあったり、二人っきりのときにポロリと敬語ではなくタメ口が出たりする瞬間に、ドキっとすることもあるそうなのです。あまり連絡しない方がいい?意外にも「気まずいからもう顔を合わせたくない」「連絡は取りたくない」といったネガティブな反応を示す男性はほとんどゼロ。むしろ「あわよくば、そういった割りきった関係でもう一度…」と考える男性が多いようです。他の男性と仲良くされるのはイヤ?また、関係を持った後に、その女性が他の男性社員と仲良くすることに対して、「嫉妬する」「嫌な気持ちになる」というような意見は特になし。むしろ「自分だけが、彼女のあんな一面を知っている」というような優越感を感じることもあるそうです。しかしこれはあくまでも、相手の女性に自分もそれなりの好意を持っている場合のみ。お酒の勢いで、苦手なタイプと想定外の関係を持ってしまったような場合は、嫉妬を誘うような行動をされると困惑してしまうでしょう。もちろん「酔った勢いとはいえ、苦手なタイプとはさすがにそういう関係になりません」という男性がほとんどでしょうが……。結論、今まで通りの態度をとることが一番無難な方法と言えそうですね!
2016年06月09日【ママからのご相談】わが子の諦めの早さが悩みです。小学校6年生の息子のことです。野球のチームに入っていますが、監督に怒られるとすぐにしょげてしまい「なにくそ」と頑張る気持ちになれないようです。「このままじゃお前のポジションなくなるぞ」 とまで言われているのに、火がつきません。監督も息子の「なにくそ」という頑張りを期待していると思うのですが。「つらいならやめてもいいよ」と言うと「やめたくない」と言います。こんな息子にどう声を掛けてあげればよいでしょうか?●A. 何かをやりきる経験を通して前向きな気持ちを育みましょう!ご相談ありがとうございます、ママライターのパピルスです。筆者も小学生の親ですが、勉強の面でもスポーツの面でも、わが子について「メンタルが弱い」「頑張りきれない」「すぐ諦める」 という嘆きの声をパパさんママさんとのお話の中でよく耳にします。厳しくされて奮起できない子というのは、案外身近にたくさんいるように思います。●「もっと頑張れ!」よりも何かを“やりきる”経験をさせよう!高校野球の名門高校でメンタルコーチを務める飯山晄朗氏は著書『いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニング』の中で、『諦めモードに入ってしまった子を、そこから抜け出させるには、なにかをやりきらせてみるというのが有効』とおっしゃっています。「きっと僕(私)はダメなんだ」としょげている子に、いくら口で「大丈夫だ」「諦めずに頑張れ」と言ったところで、自分自身に自信がなければ前向きな気持ちになれず、具体的にどうしたらいいかが分からない のではないでしょうか。そういうときには何かひとつのことを「やりきった!」という経験を積ませることで、「自分にもできる!」という気持ちを持たせるのだそうです。ご相談者様の例でいえば、「このままポジションがなくなってもいいの?」と聞いてみましょう。「いやだ」と言えるのであれば、「じゃあ、どうしたらいいか考えよう。何かひとつやりきってみたら、何か変わるよ。何にチャレンジする?」という感じで導いてみます。「ポジションがなくなっても仕方ない」という諦めに至っている場合は、「ポジションを諦めるのはいつでもできるよね。その前に何かひとつやりきってみない?」という感じです。何にチャレンジするかを本人に決めさせる のがポイント。ランニングでもよし、素振りでもよし、キャッチボールでもよし、練習中にしっかり声を出すでもよいでしょう。1か月続けることを目標に設定します。そして、できた日にはカレンダーに○を、できなかったら×を記入していきます。子どもは、放っておいても自分から取り組めるほど成長していませんから、親がまめに声をかけることが必要になりますね。できた日もあればできなかった日もあるかもしれませんが、とにかく1か月間取り組みを続けられたら、「よく頑張り抜いたね」と認めてあげることが大切です。“やりきった”ということで達成感が味わえれば大成功!「自分にもできる」という小さな自信の種になり、前向きな気持ちが持てたり、やる気が出てきたり、何か気持ちの変化があるはずです。----------いかがでしょうか?勉強でもスポーツでも、親子共に“成果”にとらわれがちです。しかし、“取り組んだ過程そのもの” にスポットを当てることで子どもが達成感を感じられる機会が増えます。“できたか、できないか”という成果での評価に疲れて諦めてしまっているお子さんには、有効な手段だと思いますので、ぜひ取り組んでみてください。【参考文献】・『いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニング』飯山晄朗・著●ライター/パピルス(フリーライター)●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)
2016年06月07日【ママからのご相談】小3息子が「ユーチューバーになりたい」と言い出しました。小さいころからYouTubeなどで動画を見せることが多く、最近では興味のあるゲームの実況動画を見ています。おそらく、それらと同じような実況を撮りたいと思っている様子。私は反対したのですが、息子は「なんで?いけないことなの?」と……。「たしかに、何がダメなんだろう?」と、私自身言葉に詰まってしまい、「そんなの、大きくなってから後悔するんだから!」としか言えませんでした。それでも息子は「後悔しないよ?ぼく、カッコよく撮るよ!」と聞いてくれず、そのまなざしは希望でイッパイです。そんな息子を見ているうちに、(ものづくりへのモチベーション自体は悪くないことなのでは?でも、やっぱりやめておけば良かった!って思いそうだし……)と混乱しています。●A. 子どもの将来の夢はユーチューバー!? ママはどう動くべきか考えましょう。ご相談ありがとうございます。ママライターの木村華子です。今年3月、大阪府の某小学校に通っている児童たち(4年生)を対象に行った「将来の夢」のアンケート結果が、ネット上で話題となりました。その内容は、以下のようなもの。【将来の夢(小4男子)】・第1位…サッカー選手・第2位…医者・第3位…ユーチューバー・第4位…公務員注目を集めたのはもちろん、第3位に輝いた「ユーチューバー」の存在。ユーチューバーとは、『YouTube』(動画共有サイト)に動画を投稿し、動画再生によって得られる広告収入を収入源とする、比較的新しいスタイルの職業です。どうやら相談者さまと同じようにユーチューバーに憧れるお子様は決して少数ではない様子。今回は、子どもとユーチューバーについて考えてみましょう。●キッズユーチューバーがはらむリスクを考える「子どもがユーチューバーだなんて……」と思う人がいる反面で、すでにキッズユーチューバー と呼ばれる子どもたちが数多く誕生しています。ハラハラしながら動画を見てみると……「え、かわいいし、なんだか楽しそう!ひょっとすると、反対する方が子どものタメにならないのかも!?」とも思わせるほどのクオリティです。●人気「キッズユーチューバー」3選【Kan & Aki’s CHANNEL】【がっちゃんねる】【こうくんちゃんねる】こんなにもかわいらしくイキイキとしたキッズユーチューバーを目の当たりにした親心は、「子どもたちのやりたいことをこんな風に応援してあげられたら、どんなにステキだろう……」 と思う気持ちと、「イヤ、やっぱり何か危なっかしいよ!」 と感じる心が五分五分といったところでしょうか。なんの警戒心もなくネットの海へわが子を放り込む前に、動画投稿にともなうリスクについて考え直してみましょう。●キッズユーチューバーは黒歴史になる?ネットに自身の声や顔をさらすことで真っ先に思い浮かぶリスクは、「黒歴史にならないの?」 というポイントです。今は「最高に面白い!」と思える動画でも、自身の成長や時代の流れとともに「やめておけばよかった……」という過去になってしまう可能性は拭えません。“デジタルタトゥー ”という言葉が示す通り、一度ネットにアップしてしまった情報は未来永劫残り続けてしまうもの。このリスクから、動画投稿を食い止めたいと願うパパ・ママも少なくはないはずです。キッズユーチューバーたちが将来抱えるであろう後悔を憂う声も、少なくはありません。**********ユーチューバーキッズとか大人になった時の黒歴史となりうるな— きっとん (@kitton66) 2015年7月28日********************YouTuber kids… 親に黒歴史を作らされるのか… 古い考え方なんだろうけどいくら子供でも素顔をさらすなんてゴメンだな… — ふで@ (@mishishi_p) 2015年7月28日********************ユーチューバーキッズ…変な人多いし物騒な世の中だから大丈夫なのかなぁ…— BBエリー(ベリー) (@BB_ellymini) 2015年7月28日********************ユーチューバーキッズ絶対将来学校で虐められるでしょ — とむ (@tomu_hama) 2015年7月28日**********上記で紹介した人気キッズユーチューバーたちの動画が、いわゆる“黒歴史”とは程遠い印象を受けるのは、彼らの親御さんによる、動画を編集する技術力 のたまものなのではないかと考えます。大きくなった本人が見返しても、「このころの自分、かわいいなあ……」と、まるでアルバムをめくるように楽しめるような仕上がりに完成しているからこそ、世の中のパパ・ママたちに「これならOKかも……?」と思わせる魅力を発しているのです。しかし、それでもこれらの動画がキッズユーチューバーたちの黒歴史になるのか否かは、そのときが来るまでわかりません。子どもたちの姿をネットにさらす際には、そのリスクを理解することが必須だと言えるでしょう。●防犯面でもキッズユーチューバーはやめておくべき?ここ十数年の間に目まぐるしく普及していったインターネット。私たち親世代は、その便利さが広がっていく裏で、ネットに関わるさまざまな事件 が発生した瞬間を目の当たりにしてきました。その中には、将来の光を奪われるような痛ましい出来事も印象深く心に残っているかと思います。これに対して、過去を知らない子どもたちは、インターネットの恐ろしさにリアリティを感じることができません。動画を視聴する人は皆、自分たちと同じような羨望(せんぼう)のまなざしでディスプレイを眺めているとも思っているはずです。しかし、現実には、YouTubeの動画を見ている人の中に、子どもを傷つける可能性を秘めた人物がいてもなんら不思議ではありません。不特定多数の目にさらされる という現実を受け入れた上で、どのラインまで(顔も出すのか、声だけに止めるのか、など)露出させるのかを判断する必要があるでしょう。●ユーチューバーを目指す子どもは勉強しない?冒頭で触れた、小学4年生の子どもたちによる「将来の夢」のアンケート。この調査結果を毎日新聞ニュースサイトで紹介した兵庫県立大学の竹内和雄准教授は、『有名なユーチューバーは1億円以上稼いでいる。もうあくせく勉強する時代じゃない』と、勉強をせず過激な動画撮影に夢中になる子どもたちの現状を伝えています。「なんて時代だ!」と嘆かわしく思う方も多いのではないでしょうか。しかし、冷静に考えてみてください。大好きなゲームをしながら、おしゃべりするだけで生活ができるなんて、子どもはもちろん大人でも夢のようなお話!憧れて当然だといえば当然でしょう。私たちが子どものころ「ジャニーズに入りたい」「モー娘。に入りたい」「お笑い芸人になりたい」と言っていたことと、あまり変わらないのではないでしょうか。そんな子どもたちに、大人はなんと言えばいいのでしょう。実際に、自分が子どもだったころ、大人たちはどう諭してくれましたか?「夢だけで生きて行くことはとても難しい」「本当に人を引き付けるようなユーモアは、知識を蓄えることで身につく」これらのアドバイスは、今の子どもたちにもぜひ伝えるべきことだと言えるでしょう。今はなんの意味も感じられないお勉強かもしれないけれど、あなたを魅力的な大人にするための土台なんだ!と、子どもたちを机に向かわせるのは、ちょっと退屈な、それでいてとても重要な大人の仕事です。ユーチューバーを目指すのでれば、なおさら勉強しなくてはいけない現実をきちんと教えてあげるべきなのではないでしょうか。●せっかく芽生えた子どものやる気をへし折りたくない以上の理由から、「YouTubeに動画投稿なんて、とんでもない!」と、子どもの願いを却下してしまう方は大勢いらっしゃるのではないかと思います。しかし、本当にそれでいいのでしょうか?内容はどうあれ、せっかく芽生えた「やってみたい!」という子どものやる気。もしかすると、思わぬ才能が隠れている のかもしれませんよね。動画の内容を企画し、撮影を行い、編集をする……。この一連の作業の中に、子どもたちが学べることはいくつもあるはずです。投稿をするか否かは置いておいて、動画を完成させてみるというのも、教育の一環として有効であることは否めません。本当にユーチューバーになるのかどうかは、それから考えてみても遅くはないはずです。「動画撮影なんて、アソビみたいなことしてないで!」なんて足蹴にせず、お子さんが興味を持っているジャンルに親子で飛び込んでみる のも手段なのではないでしょうか。●ユーチューバーを目指す気持ちが、将来につながるかもしれません私事ですが、絵を描くことが大好きな子どもだった私が、はじめて抱いた将来の夢は“画家”でした。当時は、自分の好きなこととつながる職業について、画家以外の仕事を知らなかったからです。その後、絵を描く中で“表現すること”そのものの面白さに気づき、文章に興味を持つようになったのは小学校高学年ごろ。最初の「画家になりたい!」という夢は、紆余屈折あってライターという形で実りました。「楽しい!」と思えることは、志の始まりだと思います 。ユーチューバーと聞けば、親は「そんな不安定そうな職業!」と不安になるでしょうが、お子さんの選択肢にまだユーチューバー以外の職業が登場していないだけなのかもしれません。ユーチューバーの何に惹かれているのか、親が許容できるラインはどこなのか。もう少しだけ真剣に、お子様の「やってみたい!」と向き合ってみてもいいのではないでしょうか?【参考リンク】・スマホっ子の風景竹内先生の新教育論「夢はユーチューバー」勉強しない子どもたち | 毎日新聞()●ライター/木村華子(ママライター)
2016年05月04日“魚の食べ方”なんて気にしなかった子ども時代、しかし大人になってから「魚を上手に食べられない」とコンプレックスを抱く人も多いのだとか。わが子が苦手意識を持ってしまう前に、魚の食べ方の練習を始めてみませんか。まず、どんな魚を選べばいい?大人でも敬遠しがちな魚、「一人できれいに食べられた!」という達成感を味わいながらステップアップしていってもらいたいもの。それにはまず“魚選び”と“部位選び”が重要となってきます。・小骨が少なく、身ばなれがよい魚小骨が少なく、骨から身がはなれやすい魚を選びましょう。スーパーで手に入れやすい、サバ・カレイ・ホッケなどがスタートには向いています。・骨のついた切り身、しっぽ側を与えるどの魚にも腹部には多くの骨があります。(写真:青の部分)人間の肋骨のように内臓を守るための骨ですが、この骨の扱いが結構難しい。その部分を避け、しっぽ側から与えます。(写真:黄色の部分)まずは身の開き方と骨を探すことに慣れるのが大切、苦痛に感じさせない程度の大きさでチャレンジしてみましょう。魚の食べ方1.2.31.大きな骨(背骨)に沿って箸先を入れる「人間の背骨のように、魚も頭からしっぽに向けてまっすぐ大きな骨があるのよ。その背骨にそって箸を入れてみようか」と、魚の体の説明も加えながらやっていきます。実はこの説明が意外と大切。どこにどのような骨があるのかイメージを抱けると、解体するのが楽になります。実際に背骨を中心に身を開いていくと、身がきれいにはなれて骨も見つけやすく、食べやすくもあります。2.背中の身を開いて、食べる箸を入れたラインから上側の身を開きます。骨が見つかれば骨を外しながら食べていきます。口の中でも骨がないかを確認しながら、ゆっくり食べます。もぐもぐ、ごっくん!と勢いで飲み込まないように気をつけましょう。3.骨から下の部分の身を開き、食べる前述したように、骨より下の部分の腹部に近いところは骨が多いので、注意して食べます。骨やあらなどはお皿の上側の一か所に集めておくと、食べている途中に骨が混じることがなく、食べ終わりも美しい。4.しっぽの方から大きな骨を外すしっぽの方から頭に向かって骨を外し、その後は2.3.と同じような順番で食べていきます。ひれの部分など、食べられない部位はお皿の端によせて。やってしまいがちなのが魚をひっくり返すこと。魚の頭は基本左側、頭なしの場合は背側を上にしてお皿に盛ります。半身食べて裏にひっくり返すというのは実はマナー違反。しっぽ側から骨をはずしましょう。その他のメリット魚の食べ方トレーニングには、いろいろなメリットが隠れていました。・箸の使い方が上達する箸をうまく使えなければ、きれいには食べられません。魚の身をほぐす作業は、箸の使い方の練習にもなります。・集中力もアップ魚の解体、骨探しには集中力を要するので、そういう面でも良いトレーニングに。・魚好きに変身何よりも魚はおいしくヘルシー。苦手意識がなくなり魚にプラスのイメージを持つことで魚好きになる!これが最大のメリットとも言えます。我が家では子どもが4~5歳の頃から骨付きの魚で挑戦し始めました。子どもに説明しながら手伝わなければならない、いつもの食事よりも時間がかかってしまう、と最初はとても面倒に感じました。けれどこの練習は子どものため!そして数年後に親の私が楽をするため!と月に1回だけ辛抱して付き合うことに。その結果、最近ではサンマ一尾、煮魚一尾を嫌な顔をせず一人で食べるまでに成長!おまけに魚の日は「やったー!」と言うくらい魚好きになりました。外食やおよばれで魚料理がでてきても、もう怖くない!これからも“魚”と“食”をめいっぱい楽しみながら、大きくなってほしいな。<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年04月07日部下のことをしっかり見てくれて、いざというときには責任をとってくれて、ミスをしたら一緒に謝ってくれる。ドラマやCMに出てくるような理想の上司に出会えることは、そうそうありません。むしろ、苦手な上司の方が多いものです。でも、ずっとイヤだイヤだとストレスをためるより、そんな上司とでもうまく付きあえるようになる方が、より気持ちよく働くことができます。大丈夫、上司も人です。攻略法があるのです。上司のタイプ別にその方法を紹介します。■ひとりよがりなワンマンタイプひとりよがりなワンマンタイプの上司の場合は、まずその上司の価値基準を知りましょう。何をよしとして、何を問題とするのか? 何を言ったら喜んで、何を言ったら機嫌を損ねるのか? どれだけの結果を出せば満足するのか?それらを分析したら、まずはそれに従ってみましょう。このタイプは意外と実力があるので、自分自身にも学べる点があるものです。また、自分に酔っていることが多いので、部下が思う理想の上司像をうまく擦りこむことができれば、そうなろうと努力し協力的になってくれるでしょう。■エラそうに理想論だけ語って何もしない役職に就いたとたん、エラそうに理想論だけ語って何もしない上司もいます。そういう人が直属の上司になった場合、残念ですが、すべての仕事は自分や同僚などの部下がするものと諦めましょう。上司はあくまで飾り物。そう思ってしまう方が気は楽です。でも、その上司の邪魔をせず、お世辞をひとことでも言えば機嫌がよくなるので、単純といえば単純。あいさつを忘れず、仕事の進め方と結果を報告し、時折軽い相談でもすれば、あなたのことを敵視することはありません。ただし、一緒に飲みに行ったりなど、仕事上以外の付きあいは極力しないこと。便利な子分と思われてしまうのもシャクですからね。■とにかく気弱で上の意向ばかり伺う人年功序列のせいで、その器ではないのに役職についてしまった気弱で上の意向ばかり伺う上司も困りものですよね。とにかく決定ができないから物事が進まない。何かというとすぐに上の意見を伺おうとするから、仕事がとどこおる。こんな人が上司の場合は、影のリーダーシップは自分や同僚が取るようにしましょう。また、ひとつ上の上司と親しくするのも手です。不安に思っているのはそのひとつ上の上司も同じはず。だから、ひとつ上の上司はあなたのことをよく覚えてくれるかもしれません。他部署との関係を友好にしておくのも一案です。上司の代理として相談や報告ができるほどに。そうすれば、気弱な上司は安心してあなたに仕事を任せるでしょう。あと、このタイプはいい人の場合が多いので、子どもの熱によるいきなりの早退や有給取得など、会社の規定のなかにあることに関してはきっと協力してくれるはずですよ。人との付きあいの基本は、その人を観察して理解すること。そして、それに合わせて対応することです。それは上司も同じ。仕事の満足度は、かなりの部分が人間関係で決まるもの。仕事を楽しく充実させるためにも、上司をよく知り、その上司とのベストの付きあい方を見つけられるといいですね。
2016年04月06日こんにちは、ママカウンセラーの赤井理香です。今回は、精神科医の和田秀樹さんの著書から、感情的になりやすい人の特徴と感情的な人への接し方についてお伝えします。●感情的になる人は自分の思い込みにこだわる人本書の中で、感情的になりやすい人は、ものごとをまともに受け止める傾向があると伝えています。感情的になる人の特徴として、以下のように述べています。**********よく言えば真面目なのですが、悪く言えば「硬い」とか「融通が利かない」 ところがあります。だから相手のことばや態度に悪意を感じると、それをまともに受け止めて「なんだ、こいつは!」とか「わたしがなにをしたっていうの!」と腹を立てます。ちょっとした皮肉や嫌味でも、受け流すことができなくてカチンと来ます。相手の挑発に乗りやすいのです。**********なぜ、相手の嫌な態度をまともに受け止めてしまうのかという理由について、「こうなるはずだ」という思い込みが強すぎるのが原因と述べています。「わたしの考えに賛成してくれるはずだ」「わたしは間違っていない」「ここはこうするしかない」という思い込みが強いほど、予想と違うことを言われたときに、自分への悪意として受け止めてしまいがちだそうです。では、そんな思い込みが強くて感情的になりやすい人には、どう接すればよいのでしょうか?次に、感情的になりやすい人への接し方についてお伝えします。●感情的になる人の言葉を“あっさり受け入れる”本書の中で、理屈が正しくてもいい結果にはならないと伝えています。「自分の方が正しい」「相手は自分を下に見ている」といった、白黒にこだわる思考や、どちらが上か優位性に対するこだわりが、感情的な相手との関係を悪化させます。**********つまり、感情というのは押されれば押し返そうとします。相手が強く出てくれば、こちらも負けまいと強く出てしまいます。**********強く押すと押し返されるのが“感情”なので、押し返そうとせずに“あっさり受け入れる” ことで、相手は拍子抜けし、感情を悪化させないで済むのですね。●「それもそうだね」と一呼吸おく本書の中で、本心を伝えながらも、相手とリラックスした関係を築くのに有効な受け止め方を紹介しています。**********「それもそうだね」とか、「なるほどなあ」「そういう考え方もあるね」といった柔らかい受け止め方をします。こういう態度はものすごく大切なことです。自分の意見はあくまで1つの見方。他人の意見もまた1つの見方。その場で決着をつける必要はありません。**********自分の感情と違ったとしても、相手の感情も「それもそうだね」と、受け入れることで、敵味方、正しい正しくないと言った、二元論の考え方にとらわれることなく、リラックスした関係につながる のですね。筆者も、感情の渦に巻き込まれそうになったときには、「そうだね」と、一呼吸おくことを心がけようと思います。----------感情的な人の特徴と接し方を知って、自分が“感情的”にならず、“穏やか”でいられるようにしたいですね。【参考文献】・『感情的にならない本』和田秀樹・著●ライター/赤井理香(働くママ応援家)
2016年03月20日こんにちは、ママライターのみいゆです。新学期の季節になると増えてくる子どもの不校。最近は子どもだけではなく、20代や30代の大学生や社会人も出社拒否が増えているようです。これが長引けばやがては“ひきこもり”になってしまうこともしばしば。ひきこもりは長引けば長引くほど、復帰が困難になってしまいます。今回はひきこもってしまった、主に子どもに対して周りがどのように接してあげればよいのかをご紹介します。●ひきこもりは外出しない人のことではありません“ひきこもり”とは原則的に“6か月以上にわたって社会と関わりがないこと” を指します。家に閉じこもりっきりでゲームや好きなことばかりしているというイメージがありますが、実際は外出をしていても、他者と関わりを持たなければひきこもりの状態と言えるようです。特に多い世代は、思春期である中学生、特に入学してからの環境の変化から不登校になるケースもあります。●不登校やひきこもりの子どもにやってほしいこと3つ●(1)本人に元気になってもらうことを考える精神科医の斎藤環先生は『世界一やさしい精神科医の本』の中で、**********不登校の子に対して僕らはなにを考えるだろうか。とりあえず「なんとか早く再登校させたい」って考えるよね?でも僕に言わせると、それがもう間違いだ。むしろ再登校のこととかは、いったんわきに置いとかなくちゃいけない**********とおっしゃっています。本人は学校のことで悩み苦しんで不登校になったのに、その元凶 である学校へ行かせるためだけを親が考えていたら、子どもは誰も信じられなくなってしまいますよね。●(2)いろんなやり方でかまってあげる斎藤先生いわく、『子どもは大人から見放されることが一番恐ろしいと思っている』とのこと。子どもがどんなに言葉で拒否しても、常に話しかけたり買い物に誘ったりといろんな手でかまってあげることで子どもは元気を取り戻していきます。逆にほっとかれてしまうと、もう自分は必要ない人間だとかどうにでもなれと気持ちが後ろ向きになってしまい、ひきこもりが長期化 してしまう恐れがあります。●(3)学校は必ず休ませてあげる誰にでも嫌なことがあったり、つらいことがあると学校や職場に行きたくないと思いますよね。ひきこもる子どもも、はじめはそういうきっかけがあります。たまたまそれが長引いてしまったのです。それを責めることをせずにしばらく休ませて、ストレスの元 となっている学校のことを考えさせない時間が必要です。もちろん、その間も放っておくのではなく、常にかまってあげながらがベストです。しっかり休養できれば子どもは進んで再び登校することも少なくないようです。●人とつながることがひきこもり脱出の要ひきこもりを長期化させないためには、人とのつながりが一番の薬 です。誰しもが常に人と関わりながら生きています。つらいことも楽しいことも、他人がいるからこそその感情が芽生えます。自分にとって一緒にいて居心地のいい人であれば家族でもいいでしょう。もっといえば友達や好きな人との関わりがあれば、自分に自信を持つことができますから、外の世界に出ていけるきっかけにもなりえます。「うちの子ががこのままではひきこもりになっちゃう。早く何とかしないと!」と考えずに、不登校もひきこもりも悪いことではないこと。ちょっと充電期間が必要な時期なんだと割り切って、結果的にどんな道を選択しても人とのつながりを持ち続けられるように応援してあげたいですね。【参考文献】・『世界一やさしい精神科の本』斎藤環/山登敬之・著●ライター/みいゆ(ママライター)
2016年03月13日【ママからのご相談】32歳、2人の子の母です。長男が小学校へ入学します。でも、おっとりしている性格なので、ちゃんとやっていけるのか心配です。幼稚園ではおもらしをすることもあったので、学校へ行ってからも失敗をしてしまうのではないかと不安でいっぱいです。●A. 安心感を言葉と表情で伝えて、お互いに安心し合いましょう。こんにちは。メンタル関連を中心に書いているメンタルケア心理士の桜井涼です。ご相談ありがとうございます。相談者様もお子さんも、小学校への期待と不安でいっぱいの時期でしょう。それに加え、相談者様には卒園の準備や謝恩会での余興練習、入学の準備などがあり、毎日お忙しくされていることと思います。そのような中での心配事は、尽きない悩みと言っても過言ではないでしょう。ここで大事なのは、お子さんに安心感を与え、新しいことが始まることに対しての余計な不安感を持たせない ことになります。そう言葉にして会話を持つことで、相談者様の心にもポジティブなイメージを持つことができるようになります。●安心感と楽しみを大事にするお子さんもこの時期は楽しみにしている気持ちが大きいですが、それとはまた違った不安を感じることもあります。・学校へ歩いて行けるか・給食を食べられるか・お友達ができるかなどのことを考えることがあります。ここで、相談者様は“楽しい生活が待っている安心感”を言葉と笑顔で伝えましょう 。お子さんは、「一番の味方であるお母さんがそう言うなら……」と安心を持つことができ、学校へ行くための準備も進んでやれるようになります。「こんなことしたら小学校には行けないよ」などといった言葉を言ってしまう方もいるようですが、お子さんの不安感をつのらせ、楽しみを半減させてしまうことになりますから、よくありません。●失敗してもいいことを伝えるおもらしをすることや、忘れ物をしてしまうことがこれから出てくる可能性があります。でも、こういった失敗から学ぶことが多いのです。親が全てにおいて先回りをしてしまうと、子どもは学ぶ機会を失ってしまいます。経験から学んだ方が身につくことが多いことは、相談者様をはじめとする大人が一番よくわかっているはずです。自ら忘れ物などをしないようにするために、最初はお手伝いをしてもいいのです。しかし、それも最初の数回までにして、あとはなるべく自分でできるように 促しましょう。ただ、おもらしに関しては、いじめの対象になるのではないかと心配になるかと思います。おもらしの場合は、担任と副担任、養護教諭が連携して対処してくれます。その後のフォローもです。心配をする気持ちから、「おトイレは絶対に行ってね!」と脅すような言い方は逆効果となってしまいます。声をかけるなら、「もし失敗したら先生に助けてもらってね。失敗しても大丈夫だからね!」と、“失敗しても問題ない”ことを伝えた方がいいでしょう。安心してトイレに行くことができたり、恥ずかしがらずに先生に「トイレに行きたい」と伝えたりするようになります。私の娘も1年生になった3学期に体育館でおもらしをしてしまいました。「トイレに行くかどうか迷った」と言って泣きながら帰ってきました。でも、先生たちの連携プレーで娘へのフォローをしてくれたおかげで、いじめられるということはありませんでした。●絶対にやっておきたい! 通学路チェックは一緒に心配のひとつである登下校は、卒園式が終わってからでも、朝や夕方の時間帯に一緒に歩いて練習することが必要だと思います。入学して1週間は、家の近くまで先生が歩いて練習をしてくれます。でも、その前に親と練習を数回しておくことで子どもは安心できるのです。また、危険な箇所や車通りの状態を親も把握することができますので、このチェックは省かないで子どもの目線で見ながら 行ってほしいと思います。----------入学にあたり、不安を抱えていらっしゃるでしょう。新入学の親御さんにとって、今は大変忙しい時期です。今この大事なときを「忙しいから」という気持ちだけで何もしないのはもったいないです。しっかり時間配分をして、今お子さんにとって必要なことに手をかけてあげていただきたいと思います。ご相談ありがとうございました。【参考文献】・『ほめるとき、叱るとき、諭すとき、最強の子育て思考法』和田秀樹・著●ライター/桜井涼(フリーライター)
2016年03月09日こんにちは。ライターのNANARUKAです。みなさんは子どもを褒めるときにどんな言葉をかけていますか?年齢や能力、その子の性格によって、褒め方や声かけは異なりますよね。言葉などあえて選ばず、その瞬間の感情のままに表現することも多いでしょう。たとえば、「すごいじゃない!」「上手だね」「やったね!」などという言葉とともに。小さい子どもに対する褒めとは、「ブランコを自分でこげるようになった」、「ジャングルジムのてっぺんまで登れた」、「縄跳びができた」など、昨日までできなかったことができるようになった喜びを、「すごいね!」「頑張ったね」と親子で“共感する” ということ。しかし、子どもが大きくなるにつれ、声のかけ方、言葉の選び方は変えていくように心がけてみましょう。●「褒めて伸ばしたい」「子どもの話はしっかり聞こう」と思っていたのに……ある日、小学生の娘とこんなやり取りがありました。「ねぇママ、聞いて聞いて~」子どもって、大人が忙しいときに限って、こんなふうに話し出すものなんですよね。その日も食事の支度の真っ最中に、「今日図工でね、○○っていうのを作ったんだけどね、材料がね……」と、工作を作り上げるまでの手順をノンストップで話し始めたので聞いていると、図工の時間がとても楽しくて作品も満足いく仕上がりだったのがうれしかったようなので、「すごいね!頑張ったんだね!」と、ちょっと感激した雰囲気を作りながら言葉を返しました。子どもの話にはなるべく耳を傾けたいし、褒められたことを次の自信に変えてほしい とも思うので……。ところが、当の娘はあまりうれしそうではないのです。それからしばらく経って、また同じような状況がやってきました。「あれ?まただ。しっかり顔を見て褒めてるのに、あまり満足いってないみたい……」どうしてだろう?●“どんな褒め方をされたらうれしいか”に気付いた出来事それから少し経ったころ、今度はこんなことがありました。下の子のお気に入りのズボンの膝に穴が開いてしまったので修繕をしました。ただ塞ぐのも味気ないので、穴の部分に赤白の当て布をして口に見立て、目を縫い付けてモンスターの顔をパッチワーク。輪になっている膝に細かく針を刺すのはとても大変だったのですが、それを見た娘が、「わぁ!かわいい!この目のところどうやってやったの?この歯はどうなってるの?」と目を輝かせながら尋ねてきたのです。一番苦労した部分に興味を持ってくれた娘 に気付かされ、答えが見えた気がしました。●子どもが本当に求めているものとは?娘が私を褒めてくれた言葉によって、子どもの自信につながるものとは単なる褒めではないということ、評価や賛辞よりも大切なことは興味を持って過程を知り認めてあげる心 だとわかりました。親野知可等著『親ががんばらないほうが子どもは伸びる』の中で、**********人間の見る目には限界があって、結果だけ見てもその人の努力の過程はなかなか見抜けない**********とあります。そのため、「褒める前にできるだけ注意深くそこを見極めなければならない」のだそうです。子どもの成功はオーバーリアクションで褒める、ということがあたり前として染みついていた自分が少々恥ずかしくもありました。子どもが幼いうちはそれでよいかもしれませんが、成長するにつれ、心に響く言葉と態度が必要 で、むしろ親は子どもが幼いうちから、その子がそれをやり遂げるにあたり、どこに力を入れて、どこに思い入れがあるのかということをわかってあげる努力が必要だと感じました。“ツボ”を押さえられた子どもの充足感あふれる笑顔、一所懸命に話を伝えようとする姿はほほ笑ましいものです。同じような場面を体験したことのあるお父さん、お母さん。次はぜひ“過程を知る”ということを意識して褒めてみてください。【参考文献】・『親ががんばらないほうが子どもは伸びる!』親野智可等・著●ライター/NANARUKA(フリーライター)
2016年03月05日【ママからのご相談】1歳半になる男の子を育てているママです。元気が良い男の子に育っているのはうれしいのですが、とにかくヤンチャで落ち着きがなく、手を焼いています。心にゆとりを持てず、子どもにどう関わりをもっていけば良いかがわかりません。愛しいわが子ですが、腫れ物を扱うように接してしまっている自分がイヤです。どうしたら良いでしょうか。●A. 運動・理解・言葉の3つから関わり合いを持ちましょう!こんにちは、どっふぃーです。ご相談ありがとうございます。大好きなわが子、でも育児をしていれば手を焼くのも事実ですよね。一緒に遊ぼうと思っても、どう関わり合いを持てばかみ合うのか、はたまたどう話しかけるのがベストなのか……と考え始めると育児って行き詰ってしまいます。誰もが皆、第1子出産後は母親初心者 。1歳半のお子さんにはどう接し関わり合いを持つべきなのか、北海道教育庁学校教育局特別支援教育課が発行している『1歳半頃の子育てのヒント』から学んでいきましょう。●“1歳半の子ども”の成長を促す接し方3つ●(1)手指の運動が活発な時期。遊びを通して運動させてみましょう1歳半頃の手指の発達は目覚ましく、クレヨンでグルグルと書くことができるようになります。まずはママやパパがお子さんの前で実際にグルグル書きをしてみましょう。「机を汚されるのがイヤ……」という方は、新聞紙を敷いた上でクレヨン遊びをさせてみてはいかがでしょうか。また、ブロックや積み木を積むのもとても上手になります。一緒に積んで壊して……と遊ぶのが良いでしょう。遊びを通じて、手指の運動を活発に行うことが健やかな成長につながります 。●(2)2語文が言える、分かる! どんどん話しかけてOKです言葉の発達は個人差が大きいですが、1歳半になると多くのお子さんが体の部分の名称を言われたらなんとなくわかる様子を見せたり、「ブーブーキタ」といった2語文の意味を理解します 。早いお子さんだと理解するだけでなく、2語文を話す子もいます。歯磨きをする際には、「はい、おくちをあーんしてね」と声掛けをするなど、生活リズムに関することをすべて口に出しながら行うとお子さんの言語の理解・習得がスムーズになります。●(3)“三つ子の魂百まで”。絵本は毎日読んであげて!絵本に興味を示すようになるのもこの時期。絵本に書いてある車を見てブーブーと言ったり、絵のリンゴを見て食べるマネをしたりとさまざまな反応が見られます。興味がわいてきた子については物を指でさしたりします。そんなときは「そうだね、あれは○○だよ」と声に出し、言葉にしてあげると理解につながります 。●発達の遅れが気になったときは、まず相談してみましょういかがでしたか?「うちの子、落ち着きがないし発達障害かしら?」なんて不安に思っているママやパパもいるかもしれません。勇気をもってお子さんのことを保健師さんなどに話すことによって、育児に勤しむ私たち自身が救われたり、ホッと安心することができます 。子どもとの関わり合い方は、月齢とともに段々と変わっていきます。今はこれができて、なにに興味を持っているか……といったことを普段から観察しておくと、どういう関わり合いをしたら良いかがヒラメキますよ!【参考リンク】・1歳半頃の子育てのヒント | 北海道教育庁学校教育局特別支援教育課・発行(PDF)()●ライター/どっふぃー(船舶料理士)
2016年03月04日【ママからのご相談】私には中学生の子どもがいるのですが、最近反抗期で言うことを聞かなくなってきたので、アダルトチルドレンになっていないか心配です。どのように子どもに接したらよいのでしょうか?●A. 思春期の反抗期は正常な反応です。安心してください。こんにちは。メンタルフリーライターの木田あゆみです。お子様が反抗期で言うことを聞かないとのこと、いろいろと心配されているとお察し致します。しかし、実は反抗期は正常な子どもの反応なので、心配することはありません。むしろ、反抗期のない子どものほうが、アダルトチルドレンになる可能性があります。●反抗期とアダルトチルドレンの関係性鹿児島の心療内科クリニックの院長先生(50代女性)のお話によると、『アダルトチルドレンになる人の特徴として、“反抗期がないこと”が挙げられる』そうです。反抗期がないということは、幼少期に親が子どもを抑圧し、子どもが親に本音が話せなくなる状態になっている と言えます。このような状態が続くと、思春期に反抗期がこなくなり、アダルトチルドレンになってしまう可能性が高くなってしまいます。アダルトチルドレンになってしまうと、精神疾病になりやすくなってしまい、また、ストレス耐性も弱くなってしまうことがあります。●子どもがアダルトチルドレンにならないように育てるには?子どもをアダルトチルドレンにならないように育てるには、子どもと真正面から向き合うことが大切 だと言えます。相談者様も子どもに十分愛情を持って育てているとは思いますが、子どもに過度の期待をしていないか、気を付ける必要があります。子どもに過度の期待をしてしまうと、無意識のうちに子どもの心を抑圧し、正常なコミュニケーションが取れなくなっていまいます。そうなると、子どもと親の間に軋轢(あつれき)が生まれ、アダルトチルドレンになる可能性が高くなってしまいます。●子どもと本音で話せる関係を正常なコミュニケーションとは、子どもと親がよい意味で本音を話せる関係にあること 。相談者様のお子様は大丈夫だとは思いますが、思春期の子どもはいろいろと気むずかしいものです。この大変な時期を乗り越えれば、子どもは正常に育っていきますので、反抗期だからといって過敏な反応は避けるよう、十分気を付けましょう。●ライター/木田あゆみ(メンタルフリーライター)
2016年03月04日もうできてもいい時期なのに、ほかの子たちはできているのに、と、わが子の「できないこと」にイライラすること、ありますよね。そんなときには、まず深呼吸。そして、これまでの育児を振り返ってみませんか? ここでは、子どもの本への関わり方を例にとって考えてみたいと思います。なぜお子さんが「できない」のかが、わかってくるでしょう。こうすれば、子どもはどんどん本を読むようになり興味の幅も広がってくる!読み聞かせを続けていき、それに伴って子どもの中でのボキャブラリーがたくさんになってきた頃、誰かに読んでもらわなくても自ら本を開いて読む姿が、自然と見られるようになります。このような行動を取るようになった時期をどうか見逃さないでください。このとき、どう親が関わるかで、子どもの未来が決まると言っても過言ではないのです。本を自分で読むようになったら、子どもに「お父さん(お母さん)に読んで聞かせて」と頼むのです。このときのポイントは、子どもが本を選ぶのではなく、親が本を選ぶこと。そして、子どもが好んで読んでいる本とは少し違ったジャンル類の本を選ぶのです。「この本を○○ちゃんに読んでもらいたいなあ」と、子ども心に訴えるように上手に頼みましょう。子どもが、お父さんやお母さんに読んであげる経験を通して、「幅広いジャンルの本を自分で読んでみようかな?」という気持ちをさらに強めることができます。そして、自分なら普段は選ばないような本を読むことで、子どもが自分で気づいていない新たな興味を引き出せる可能性が高まります。小学校の低学年くらいまでに、上記のようなことをしっかりと経験してきた子どもたちは、中学校、高校へと進学していく中で、成績がグンと上がっていく傾向にあります。実際、多方面からこれを裏付けるような例が、たくさん報告されています。読み聞かせをしたり、本の聞き役に回ったりするには、ある程度まとまった時間が必要になりますから、忙しい子育て中には「めんどくさいな…」と思うこともあるでしょう。しかし、読み聞かせをしたり、本の聞き役に回ったりして、子どもの読書にちょっと親の手を入れたりすることが、のちのちのその子の成績にまで関わってくることを知れば、「やっておかなければ」という気にもなるのではないでしょうか。面倒くさがらずに、ぜひ取り入れていただきたいと思います。< 後編 に続く>(子育ての達人)
2016年02月27日