未然に防ぎたいトラブル...弁護士がまとめた事例と対策『事例で学ぶ発達障害の法律トラブルQ&A』発達障害のある人が生活していく中で、当人同士では解決できないトラブルが起こったとき、法律に照らし合わせて解決するとどうなるか、34の事例とQ&Aの形で分かりやすくまとめられた書籍が発売されました。発達障害のある人のトラブルを多く扱う弁護士、鳥飼康二さんの著書です。お金や仕事、恋愛でのトラブルから、「いじめ被害にあった場合」「合理的配慮を学校に求める」など学齢期に起きる可能性のあるものまで、当事者にとっても保護者にとっても他人事ではない事例が並びます。法律に関する内容ときくと難しそうに感じますが、法律の解説、解決のヒントが易しい言葉で書かれているので、専門知識がない人にも読みやすい書籍です。トラブルは未然に防ぎたいもの。読んでおくと、トラブルを防ぐために日常生活の中で気をつけたいポイントも見つけられそうです。わが子に合った手立てを考えるヒントがたくさん!『発達障害&グレーゾーンの小学生の育て方』発達ナビユーザーに向けて実施したアンケートから、ニーズの高かったお悩みについて、どのように考えて対応していくとよいかを紹介している書籍です。鳥取大学大学院教授の井上雅彦先生が監修しています。ユーザーアンケートがもとになっているので、取り上げられているお悩みは家庭生活から対人関係に関する内容まで、小学生の生活の中で困りごととしてあがりやすいものばかり。「やることの優先順位付けや時間配分が苦手」「同じ質問や確認を何度もする」「人と協力して何かをすることが難しい」など、気になる内容が並んでいます。それぞれのお悩み事例につき3つの対策が提案されていますが、それらはあくまで例であり、お子さんに合う方法はこの3つ以外のものかもしれません。本に書いてあることを参考にしながら、ご自身のお子さんの得意や苦手にあわせたサポート方法はどのようなものか、考えていくきっかけとなる一冊です。当事者であり支援者でもある。だからこそ伝えられるメッセージ。『こちら、発達障害の世界より』自閉スペクトラム症とうつ病の当事者であり、支援者でもある著者の難波寿和さんが、当事者・支援者の2つの目線からみた発達障害の世界についてまとめています。子どものころから生きづらさを感じていた難波さんが、発達障害であると診断されたのは大人になってから。診断を受けたあと、支援者として仕事を続けるかどうか葛藤した胸中、二次障害のこと、再び支援者として活躍するようになるまで...当事者としての日々が赤裸々に綴られています。後半には支援者として活躍する難波さんの支援に対する思いや自身のライフハック術が紹介されています。根底に当事者としてのスタンスがあるためとても具体的で支援者としての信念も伝わってきます。最後には当事者に向けてのやさしいメッセージも書かれており、当事者がみる世界を改めて捉え直したいときに読みたい一冊です。育児で絶望した日々を経て、後輩ママたちへ伝えたい『そのママでいい発達障害の子を育てるあなたに贈る43のエール』発達障害のある人やその家族が生きやすい社会になるよう活動している、発達障害コンサルタントの橋口亜希子さん。前向きに社会に向けて発信を続ける橋口さんにも、過去には子育てに悩み辛い日々を過ごしていた時期がありました。過酷な日々の中で抱えた葛藤や、気になった周りの人の目。現在はイキイキと活動している姿が印象的な橋口さんは、壮絶な毎日からどのように前を向いていったのでしょうか。そのきっかけとなった人との出会いやお子さんからの言葉、現在に至るまでと、20年の子育ての経験がありのままに綴られています。現在の活動に込める思いや原動力などにも本の中で触れており、その中にも1人のママとしての経験、後輩ママへの思いが溢れていることが分かります。辛いことや不安が尽きない日々の子育てに悩んでいるママたちを包み込み、勇気づけてくれるような一冊です。
2020年01月21日お住まいを決める際には、建物の外観や設備、駅やバス停などからの距離、物件価格やローンの審査、日当たりや周辺の環境など、優先順位はご家庭それぞれかと思いますが、自治体(都道府県・市区町村)ごとに異なる行政サービスをお住まい選びのポイントの一つに挙げる方も増えてきました。しかし、行政サービスのどのような点が異なるか分かりにくい点もあると思います。 今回は、子育てに関する行政サービスを中心とした比較のポイントについてお伝えします。 行政サービスを比較して住まいを決める?お住まいを選ぶ際に、具体的な物件が決まっていればこの限りではないのですが、候補がいくつかある際には物件価格は大きな要因と思います。しかし、その後の行政サービスの状況によっては医療や教育費に支払う金額が100万円以上の差となることがあり得ます。 お住まいの選択肢に、複数の市区町村になる場合は、その市区町村の行政サービスがどうなっているか確認をすると良いでしょう。 子育てに対する助成(手当)制度児童手当や幼児教育の無償化などは国の制度ですので、原則どの自治体でも同じ内容ですが、医療や教育の助成は独自の制度や基準で実施している自治体もあります。自治体で異なる行政サービスの主なポイントをあげると、主に3つの分野になります。【医療の助成】“乳幼児医療費助成”は全国で実施されている制度ですが、対象となるお子さんの年齢や保護者の所得状況、自己負担金等は自治体によって基準が異なります。例えば、対象となるお子さんの年齢で最も多いのは15歳年度末(中学校卒業まで)であることが多いのですが、早い自治体では小学校入学前まで、遅い自治体では22歳年度末(4年制大学卒業まで)となっています。最大で16年間異なると仮に年2万円の医療費がかかるとした場合、総額32万円も医療費の支払いが異なることになります。 【教育の助成】基本的には多くの自治体で所得の低い世帯向けに奨学金や助成金が用意されていますが、所得基準が緩い制度もあります。一例をあげると東京都では、“私立高等学校等授業料軽減助成金”制度が実施され、最大で1年あたり337,200円(2019年度)の授業料が軽減されます。年度によって金額は変わりますが、この金額が3年間適用されれば、約101万円にもなります。医療の助成と合わせて、教育の助成についても確認をされると良いでしょう。 【その他の助成】医療や教育以外に子育て中の世帯やお子さんに手当を支給する自治体があります。以前にご紹介した東京都江戸川区の“乳児養育手当”や、京都府南丹市の“子育て手当”等がその一例です。これ以外にも第3子以降のお子さんに手当を出したり、ひとり親の世帯に手当や助成を出したりする自治体もあります。自治体によって内容が異なるので、こちらもホームページや担当部署に確認しましょう。 地方税等の比較お子さんに対する手当・助成だけでなく、毎年かかる地方税等も自治体によって異なります。同じような住環境であれば、税負担が少ないほうが手取りに回りますので、地方税の状況を確認されると良いでしょう。 【住民税(都道府県民税・市区町村民税)】前年分の所得にかかる税金です。住民税は原則として、地方税法という法律に基づいているため、ほとんどの市区町村で同じ税率ですが、37府県2市で住民税の超過税率(基本税率より高い税率・金額を設定)を適用しています。お住まいの自治体が該当するかどうかは、総務省の「超過課税の状況」をご確認ください。また、名古屋市では2019年時点で従来の税率に対して5%減税が実施されています。【固定資産税】土地や建物などの所有者にかかる税金です。固定資産税は標準税率が1.4%ですが、153の市町村で標準税率の1.4%を超えています。税率を確認したい場合は、自治体のホームページまたは税務担当部署へ照会するようにしましょう。 【国民健康保険】自営業者・フリーランスが加入する国民健康保険の保険料・保険税は市区町村によって計算基準が異なります。一部の市区町村では固定資産税のある国民健康保険加入者には“資産割”と呼ばれる固定資産税をベースに保険料の一部を計算基準に含めているところもあります。 お引っ越しをする際の選択肢に複数の市区町村がある場合、物件や住環境等で決め手に欠ける場合には行政サービスがどうなっているかも判断基準の一つに入れてみても良いと思います。以前はなかった制度ができたり、以前はあった制度がなくなったりする可能性もありますので、検討の際にはホームページや役所・役場等で最新情報を確認することをおすすめします。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2019年10月06日赤ちゃん連れの外出は、ときに途方にくれるサバイバルに出かけたような気分にさせられることもしばしば。「おむつが汚れた」「お腹が空いた」と泣きわめく赤ちゃんを抱えて、おむつ替えや授乳ができるスペースを探して奔走することもあれば、子連れでの外食は「何が食べたい」より「どこでなら食べられるのか」が判断基準。しかも全国で最も人口が集中する東京都内での子育ては、人混みも多く、常に忙しい空気感が漂うなかで、ママ・パパ自身が周りへの過度な気遣いを抱えながら外出を強いられることもあります。そんな「不便」を大前提とした赤ちゃん連れでの外出を快適にサポートしてくれるのが、東京都が子育て支援の一つとして推進している 『子育て応援とうきょうパスポート』 です。今回は、本事業の担当者である東京都福祉保健局 少子社会対策部の桑田さんと加藤さんに、実施に至るまでの経緯や現在抱える課題をはじめ、今後東京都が目指す子育ての未来像についてもお話をお伺いしました。『子育て応援とうきょうパスポート』とは?企業・店舗等が、善意により、都内在住の18歳未満のお子様がいる子育て世帯や妊娠中の方がいる世帯に対して、おむつ替え・授乳スペースや割引サービスなどを提供する仕組みです。本事業に協賛する企業や協賛ステッカーを掲示している協賛店でサービスを受けられます。景品の提供、ポイントの付与及び商品の割引等のサービスを利用する際など、協賛店等からパスポートの提示を求められた場合に、アプリなどで取得できる「デジタルパスポート」をスマートフォンで表示するか、区市町村庁舎などで交付される「紙パスポート」を提示します。「サービスの利用方法」や「パスポート入手方法」は コチラ ■実施までの経緯は?課題解決に邁進する日々ーーまずは『子育て応援とうきょうパスポート』実施に至った経緯を教えていただけますか?桑田さん(以下、桑田):これまで東京都内では、区市町村が主体となって子育て世帯向けの優待事業は実施しており、東京都はあくまで財政的に支援するという形をとってきました。しかし、平成27年5月に内閣府の旗振りで、協賛店舗や企業が子育て世帯対象に優待サービスや外出支援・応援サービスを行う「子育て支援パスポート事業」を全国共通展開する施策が打ち出されたことで、状況が変わりました。各自治体が実施している事業を県をまたいでも使えるようにするには、実施主体が都道府県でないといけないという縛りができたのです。そこで東京都としても、「子育て支援パスポート事業」を立ち上げ、『子育て応援とうきょうパスポート』として展開することになりました。ただ東京都では、おむつ替えや授乳スペースなどを提供する 『赤ちゃん・ふらっと』 という事業を平成20年から推進していますので、このような既存の事業といかに整合性を取りながら事業を進めていくかが課題となり、実施の決断までには時間を要しました。ーー現在4,675店舗(2019年9月2日時点)が協賛店舗として参加されていますが、協賛店舗を広げていくにあたり、ご苦労や現状の課題などはありますか?桑田: 『子育て応援とうきょうパスポート』事業自体、補助金は出ないため、例えばおむつ替えスペースをこれから作るとなったとしても、すべて事業者側の自己負担となります。東京都は、何か事業を進めたいと思ったとき、比較的補助金を出すケースが多いため、誤解が生じないよう事業者の方には補助金が出ないということを慎重に説明する必要がありました。また、最近の課題となっているのが、おむつ替えスペースなどの設備はあるけれど割引サービスがないという店舗についてです。協賛店になることで、割引サービスがないということへのクレームを受けるのでは…という懸念を感じ、協賛店になることに二の足を踏んでしまうということがありました。今後は、そういった面をどうバランスをとっていくのが課題なのかなと思っています。■多くの人に知ってもらいたい!情報発信に込めた工夫桑田: 現在、区市町村にご協力いただいて妊娠届けを提出した際に母子手帳と一緒に受け取る「母と子の保健バッグ」の中に、『子育て応援とうきょうパスポート』のチラシと「紙パスポート」を入れて周知を行なっています。平成30年度以降に妊娠された方については全員にチラシが行き届いている形にはなっていますが、事業自体がまだ若いというのもあり、まだまだ知名度が低い状況です。また、『子育て応援とうきょうパスポート』は高校生まで使えるサービスではあるものの、中高生のお子さんを子育て中の方への周知や情報発信がまだまだ弱いという側面もあります。ーーやはり知名度は一番の課題ですか?そうですね。都庁のなかでも協力してもらえそうな局に声をかけて、人目につきやすそうなところにポスターを貼ってもらうという周知活動も行っています。それ以外にも 『とうきょう子育て応援ブック』 という冊子のなかで『子育て応援とうきょうパスポート』についてご紹介しています。『とうきょう子育て応援ブック』は、東京都が実施している子育て支援のサービスを網羅的に紹介している冊子です。2年前からは、東京都内の国公立小学校で配られていて、小学校1年生の2学期になると必ず受け取れるようになっています。もともとこの冊子は、東京都がやっている色々な子育て支援サービスの情報が本当に助けが必要な家庭に届いていないという課題のなかで、学校から配られるプリントなら保護者も目にするという調査結果が出たことで、学校にお願いをして配らせていただけることになったのです。■『子育て応援とうきょうパスポート』が担う本当の目的ーー『子育て応援とうきょうパスポート』のサービスを開始後、周囲の反応はどのようなものがありましたか?加藤さん(以下、加藤):平成30年2月からアプリの配信を開始したことで、普段スマートフォンで使っているクーポンと同じ感覚で使用できるようになり、周りからも「使っているよ」と声をかけてもらうことが増えました。子連れで外出するとなるととにかく荷物が多いので、スマホでパッとパスポートを出せると使い勝手がいいなというのは私自身も子どもと外出の際に使っていて思いますし、周りからも使いやすいという声が多く届いています。ーー現在、アプリのダウンロード数はどのくらいですか?桑田: 2019年7月31日時点で4万9,505件です。やはり利用規模が大きければ大きいほど、協賛店にも魅力を感じてもらいやすいというメリットがあります。ただ、東京都としてはこのパスポート事業は、単にお子さんや子育て世帯がちょっとお得なことができるというだけでなくて、このステッカーを掲示している店舗や施設が増えることで、「子育てを地域と社会で見守っているよ」というサインになるようにやっていきたいと思っています。サービスの中身だけでなく、そういった子育てへの肯定的な意思表示みたいなものを大事にしていきたいと思っているので、その部分を今後しっかり啓発していきたいなと考えています。■東京都が目指す未来の子育てとは?ーー東京都ではさまざまな取り組みを行っているということですが、現在力を入れている子育て支援事業を教えていただけますか?桑田: まずはパスポートの関連事業としてご紹介させていただきたいのが 『子育て応援とうきょう会議』 です。さまざまな分野の関係機関・団体が連携しながら、社会全体ですべての子どもと子育て家庭を支援できる環境を作ることを目的に設置されたものです。「子育て応援とうきょう会議」では、子育て応援のポータルサイト 『とうきょう子育てスイッチ』 も開設し、様々な子育て情報を発信しています。民間団体や企業に協働会員になっていただくことで、ここをプラットフォームにして情報発信をすることができます。協働会員は現在600団体ほどで、民間の色々な取り組みを東京都として支援するということを行っています。また2019年8月1日からは、児童虐待を防止するためのLINE相談 『子ゴコロ・親ゴコロ相談@東京』 を通年で本格実施することになりました。電話相談は昔からありますし、児童相談センターや子ども家庭支援センターのように、行って相談する窓口もかなり整備されてはいます。しかし、若いお父さん、お母さんや中高生のお子さんのコミュニケーション手段がSNSがメインになってなっているなかで、相談するハードルが低いツールを使って悩み事が深刻になる前にSOSの声を上げていただきたいので、こういった取り組みも合わせて進めています。ーー今後子育て世代を取り巻く環境、少子化など色々問題はありますがこんな未来像があったらいいなというものはありますか?桑田: 知事も再三申し上げていることかと思いますが、「子どもを産み育てたい」という希望を持つ人たちが安心して子どもを産んで育てられる東京の実現というのが一番の目標です。社会全体が子育てをしていない人も含めて、子どもと子育て家庭を「応援」とまで言わなくても、「見守る」くらいから始めて、そういうやさしい気持ちになってくれるような色々な取り組みを進めていきたいなと思います。加藤:今、自分が子育ての当事者として様々なことをリアルタイムで感じていますが、その中にはいいこともあれば、ネガティブなこともあると思います。いいことはもちろん次の世代にも引き継いでいきたいと思っていますし、ネガティブなことは自分の代でおしまいにしたいという気持ちで今後も事業に取り組んでいきたいと思っています。
2019年09月09日0〜2、3歳ごろまでの親子が遊べる子育て支援センター。私が1人目を出産したときに住んでいた地域では、児童館の中に乳幼児向けの一室が設けられていました。乳幼児健診のときに、そのような場所があることを知りましたが、行ったほうがいいのかどうか迷ったときのことをお伝えします。 子育て支援センターに行くタイミング子育て支援センターに初めて実際に足を運んだのは、赤ちゃんが1歳になるかならないかのころ。かなり活発にハイハイや伝い歩きで動き回るようになり、1日中、自宅の中で過ごすことに限界を感じていたからでした。 子育て支援センターは、自宅よりもずっと広いうえに、安全対策もしっかりされているため、のびのびと赤ちゃんを遊ばせることができました。また、スタッフの方やほかのママさんと他愛もないおしゃべりをすることで、思った以上にリフレッシュできた点もよかったです。 自宅ではできなかった経験ができる!子育て支援センターには、乳幼児向けの絵本やおもちゃがたくさん。自宅にあるもののほかにも「わが子はこういうものにも興味があるんだ!」と、新たな発見もありました。 また、私は手遊びなどでわが子と一緒に遊ぶのがあまり得意ではないため、自宅ではほとんどしていませんでした。そのため、スタッフの方が手遊びや歌を歌ってくれる時間があったことも、とてもありがたいと感じた点でした。 でも、無理をして行く必要はない!上の子が赤ちゃんのころは頻繁に通った子育て支援センターですが、下の子のときは上の子の幼稚園送迎などで忙しくなったこともあり、それほど足を運ぶことはありませんでした。 でも、そのことによって上の子と下の子の発育や発達上の差は、特に感じていません。メリットもたくさんある子育て支援センターですが、近くに支援センターがない、一度行ってみたけれど雰囲気が合わなかったなどの場合は、無理をしてまで行く必要はないと私は思います。 子育て支援センターで出会うママさんたちとの「行けるときに行き、会えたら話す」という距離感。この距離感も、幼稚園でのママさん関係とまた違い、そのゆるやかさがなかなか心地よかったです。著者:奥田美紀二児の母。IT企業にてSE・プログラマーとしてシステム開発やWEBサイト運用等をおこなう。夫の転勤や子育てのために退職し、現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年09月06日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)まずは「ファミリーサポート」について。これは、「子育てを経験してる近所のおばちゃんとかが、子どものお迎えに行ったり預かってくれたりする有償ボランティアみたいなもので、1時間800〜900円です。いまは週1でお願いしています」と言う。初めて聞くサービスだけど、使いやすい値段! でも担当の方との相性もあるだろうし、もし家庭の事情に踏み込まれたら、私はけっこう嫌だなあ……。「それが、遠くの親戚より近くの他人って感じで、かなり分かってくれるんです。区のサービスなので研修がしっかりしてたりと安心もできますね。忙しい時は、保育園の延長保育をマックス19時15分まで使って、おばちゃんに保育園にお迎えに行ってもらって、ご飯は彼女の家で手料理を食べさせてもらって、私が20時15分にお迎えに行きます。ちなみに食事代は300円の実費です」食事代300円とはありがたい……! でもでも仕事が遅くなったり、たまには飲み会だったり、その時間にも帰れないこともありそう。そんな時に活用するのが、「ベビーシッター」さんだと言う。「もっと遅くなる時は、シッターさんにファミサポのおばちゃんの家まで迎えに行ってもらって、シャワーと寝かしつけをお願いしています。非常時に備えて、鍵は常に保育園の鞄に入れてあるんです」Kさんが登録しているシッター会社は、 『キッズライン』 と 『スマートシッター』 の2社。金額は1時間1500円程度だそうで、Webを見て自分でどのシッターさんにお願いするのか選べるらしい。「シッターサービスには、女子学生さんや保育士を辞めた方が登録しています。登録してる人のプロフィール画面には、顔写真や評価も載っていて、住んでる場所や時間など条件に当てはまる人を選べます。私は医学部の学生さんにお願いすることが多いです」実際にサイトを見てみたら、「明日来られる!」、「保育士などの資格あり」という条件で選べたり、自己紹介の動画があったり、値段も1500円以下の人もいた。想像より、自分にとってどういう人がいいのかを選びやすいし、顔が見られるからすご く安心だと思った。「シッターさんには基本は23時ぐらいまでいてもらうのですが、遅くなりそうな時は終電までお願いしたり、終電をすぎたらタクシー代を負担してもっと遅くまでお願いすることもあります」ということは、 時間ご飯を食べに行くのに、シッター料金が4500円。自分のご飯代が5000円とすると、結局1万円になるのか……。「そう! だから子どもを産む前と大きく変わったのが、お金を使ってでも会いたい人とか行きたい場所。職場の流れで吞みに行くことは、もうなくなりました」そりゃ、そうだよなあ。いま、私が自由に人と好きな時に遊べているのって、とても贅沢なことなんだと実感。子どもができたら、自分の時間を作るためには、お金を使う必要があるんだ。「あとは 『タスカジ』 っていう家事代行サービスも使っています。週に1度、3時間来てもらって、1回6000円もしてないかな。私がお願いしてるのは、仕事に行ってる間に、掃除洗濯と料理の作りおき。19時に帰ってきて、ご飯作って、お風呂に入れて、寝かしつけまで私にはできないんですよ! その作りおきの料理を小分けに冷凍して、毎日食べてます(笑)」 ええっ、このサービスも知らなかった。なんて便利なんだろう。いますぐにでも使いたいよ! 週1でそれだけやってもらえたら、生活はぐっと楽になるだろうし、気持ちも楽になるだろうな。シッターさんや家事代行は、夫の理解が得られなかったり、家に知らない人が来るのが嫌で躊躇する人も多いと思うけど、いざという時にはきっと助かるから、頭の片隅に入れておいてもらいたいなあ。もちろん、私は赤字が出ても絶対使いますけど!つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年06月02日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)■Kさん(29歳・大手企業勤務・2歳の男の子)の場合私は、子どもができたとしても、仕事はしたいし、生きるためにしなければならない。でも、親は東京にいないし、夫以外でパッと頼れる人もいない。その夫と協力するにしても、彼にも仕事がある……。それに無事に保育園が決まったとしても、子どもを保育園に預けている間にフルで働いて、そのまま子どもを迎えに行って、家事と子育てもして。う〜ん、自分が休める時間がほぼなさそうなんだけど……。 使っているのは、保育園、ファミリーサポート、ベビーシッター、家事代行 Kさんは2013年の冬に出産し、2015年4月に職場復帰した。2歳年上の旦那さんは結婚して数か月後に海外へ単身赴任、そのため妊娠中からずっと一人暮らし。 双方のご両親も地方在住のため、子育ては自分だけでなんとかしないといけないという、私だったらとても一人じゃ抱えられなさそうな状況だ。それなのに現在は時短勤務もせずに、様々なサービスを駆使して、フルタイムで働いているという。しかもKさんの肌は、疲れ知らずのピチピチである(それはKさんの遺伝子のせいかもしれないけど)。 「子どもが11月生まれなので、1歳半になってから次の4月に区立園に入りました。 認可園ですが区が運営しているので、ややお役所的で設備も古め。でもうちは夫婦共 働きっていう基礎点だけだったので、人気の少ない区立園でも入れるかどうか難しかったんです」エーッ! 夫が海外に単身赴任って加算されないの! これは制度としておかしいんじゃなかろうか。男女共に協力して子育てする方向に進んでる世の中で、夫が離れ ていることが考慮されないなんて......。ちなみに区立園の保育料は夫婦の年収で決まるそうだが、Kさんの場合は夫婦共に 若いので、月に2〜3万ほどですむという。認可外保育園の半分以下だ。やはり、認可なのか認可外かで、負担は相当違ってくるんだな。そんなKさんを支えるのが、保育園のほかに利用している複数のサービスだ。でもそれって、高すぎない? 予約は取れるの? 安心して任せられる? ぶっちゃけた本音を聞かせてもらった。つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年06月01日5月10日、参議院で子ども・子育て支援法の一部を改正する法案が可決・成立し、10月1日から幼児教育・保育が無償化されることが決定しました。子育て世帯にはとてもうれしいニュースですね。ところで、10月1日からは幼児教育・保育の無償化だけでなく、私たちの暮らしに関わる色々な制度が変わることをご存知でしょうか?そこで今回は、幼児教育・保育の無償化を含め、10月1日から変わるものの中で、特に子育て世帯に影響しそうなもの3つについてお話しします。■ 1.幼児教育・保育の無償化tkc-taka / PIXTA(ピクスタ)まず、0歳児から2歳児までの子どもたちの、認可保育所、認定こども園、幼稚園などの利用料については、「住民税非課税世帯」を対象に無償化されます。3歳から5歳までの子どもたちについては、「収入に関わらずすべての世帯を対象」に、認可保育所、認定こども園、幼稚園(ただし専業主婦[夫]世帯は月25,700円を上限)の利用料が無償化となります。さらに幼稚園の預かり保育や、認定外保育園、ベビーシッターなどについても一定の要件のもと無償化(上限有)されます。ただし、実費として徴収されている費用(通園の送迎費、給食などの食料費、行事費、制服代など)は、無償化の対象外となりますのでご注意ください。■ 2.消費税の軽減税率制度Naoaki / PIXTA(ピクスタ)10月1日からの消費増税に伴い、消費税の軽減税率制度が導入されます。軽減税率制度とは「酒類・外食を除く飲食料品」と「週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの)」を対象に、税率が10%ではなく現行と同じ8%に軽減されるという制度です。少し分かりにくく、一部ではあまり評判のよくないこの制度ですが、何かとお金がかかる子育て世帯にとっては家計のやりくりに「賢く」利用したいところです。では、飲食料品について軽減税率が適用されるのはどんな場合なのか例を挙げてみましょう。1. スーパー、コンビニなどで購入する食品(生鮮、加工品問わず)、飲料(酒類除く)ocsa / PIXTA(ピクスタ)軽減税率が適用されるのは肉・野菜・魚などの生鮮食品に限られません。例えば惣菜やお弁当、菓子類など、人の飲用又は食用に供されるすべての飲食物が対象となります(酒類、医薬品、医薬部外品等を除く)。2. 料理のテイクアウトや宅配Job Design Photography / PIXTA(ピクスタ)飲食店から料理をテイクアウトする場合や、料理等を宅配してもらう場合(ピザの宅配や出前など)も軽減税率の適用があります。ただし、ケータリングは飲食物の販売(譲渡)だけではなく、食事の配膳・提供が一体となったサービス(役務の提供)とみなされ、軽減税率が適用されません。3. おもちゃ付きのお菓子など、食品と食品以外のセット販売あすか / PIXTA(ピクスタ)おもちゃ付きのお菓子や、マグカップと紅茶のセット販売など、食品と食品以外がセットで販売されている商品等を「一体資産」といいます。このような場合、セットになっている食品の価格が、セット販売価格(税抜1万円以下に限る)に対する割合の2/3以上であればセット商品全体に軽減税率が適用されます。分かりやすい例でいえば、おもちゃ付きのお菓子価格が300円だとした場合、そのうちお菓子価格が200円以上であれば軽減税率が適用されますが、逆におもちゃ価格が100円以上なら標準税率の10%が課税されることになります。■ 3.住宅ローン減税の控除期間延長(10%課税の場合)もとくん / PIXTA(ピクスタ)これまで住宅ローン減税の控除期間は10年でしたが、10月1日以降にこの制度を利用する場合は控除期間が13年まで延長されます。ただし、この制度は利用できる期間が限定されていることに注意が必要です。この控除を受けるためには、2019年10月1日から2020年12月31日までの間にマイホームを購入(引渡しをうけること)し、入居をしなければなりません。また、この期間に入居したとしても消費税の経過措置(税率8%)を受けた場合や、取引対象が非課税(売主が個人等)の場合には、この措置が受けられませんのでご注意ください!花火 / PIXTA(ピクスタ)今回ご紹介した以外にも「自動車税の引き下げ」や、「中小の小売店で商品をキャッシュレスで購入する際のポイント還元」なども始まる予定となっています。何かと出費が多い子育て世帯ですが、さまざまな「新制度を上手に活用」すれば、家計の負担を少しでも減らすことができるかもしれません。参考※参議院「子ども・子育て支援法改正案を議決」※国税庁「消費税の軽減税率制度の実施」※国土交通省「住宅ローン減税」
2019年05月20日多様な経験を、支援に生かそう。福祉の仕事の基礎知識を得られ、複数の事業所と出会えるイベントを開催Upload By LITALICOキャリアLITALICOはこれまで、発達が気になる子どもの支援や、障害のある方の就職支援を通して、4万人以上の方に関わってきました。その中で感じたのは、支援する「人」の想いで、関わる人の可能性がひろがるということ。そして、支援する「人」が幸せでいることが、関わる人の幸せにつながるということ。だから私たちは、この業界で支援する「人」を増やし、想いがあって、多様な経験のある人に、この業界に関わり続けてほしいと思っています。もっと自分らしく働ける場所、困難のあるひとへのサポートが自分自身の幸せにつながる場所を見つけませんか?2019年2月に新たにオープンした、発達ナビの姉妹サイト「LITALICOキャリア」は、障害福祉・児童福祉分野に特化した求人サービス。ここでは、支援の仕事に新しく挑戦したい方、またこれから福祉業界に就職したい学生の方向けなど、「LITALICOキャリア」が開催するさまざまなイベント情報をご紹介します。【5・6月開催】LITALICOキャリア イベントラインナップUpload By LITALICOキャリア障害のある方の「働く」を支援する仕事って?LITALICOキャリアしごとフェスタ<イベント内容>・就労支援事業を展開する法人のブースを多数出展・就労支援の仕事についてゼロからわかる「まるわかりセミナー」/就職活動のコツがわかるセミナーなど、複数のセミナーを実施・業界専門のキャリアアドバイザーによる相談コーナーUpload By LITALICOキャリア発達が気になる子どもを支援する仕事って?LITALICOキャリアしごとフェスタ<イベント内容>・発達支援事業を展開する法人のブースを多数出展・発達支援の仕事についてゼロからわかる「まるわかりセミナー」/就職活動のコツがわかるセミナーなど、複数のセミナーを実施・業界専門のキャリアアドバイザーによる相談コーナーUpload By LITALICOキャリア【2020卒対象】フクシに興味のある学生大集合!LITALICOキャリアしごとフェスタ<イベント内容>・就労支援・発達支援事業を展開する法人のブースを多数出展・これで安心!福祉の就活まるわかり塾・新卒3年目以内の職員が語る!福祉のしごとのリアル・業界専門のキャリアアドバイザーによる相談コーナーUpload By LITALICOキャリア<イベント内容>・個別支援計画の考え方を知る/自分が実現していきたい支援や貢献について考えるワークショップ・児発管・サビ管として働く参加者同士でざっくばらんにお話しできる座談会・業界専門のキャリアアドバイザーに相談できるおしごと個別相談会「自分らしく働く」を考えるきっかけに発達が気になる子どもの「できた!」という笑顔を増やす。働くことに困難がある人の「働く喜び」を一緒に分かち合う。「LITALICO」キャリアで開催するイベントのテーマである発達支援・就労支援はそんな魅力ある仕事だと考えています。各イベントが「自分らしく働くとは?」を、一緒に考えられる機会になればと思います。みなさまのご来場をお待ちしております!▼LITALICOキャリアのサイトはこちら▼
2019年05月11日食品工場で働いていた私は、つわりのひどさに妊娠4カ月で退職。長いマタニティライフの間、地域の子育て支援についてたくさん調べました。妊娠中に地域の子育て支援について調べておいたおかげで、育児の充実感へと繋がった私の経験をお伝えします。 地域の子育て支援情報を調べてみると…子どもが生まれたら育児を楽しみたい! と強く思っていたので、妊娠中から地域の子育て支援について調べていました。なかでも、母子手帳交付の際にもらった市が発行する「子育てガイドブック」が役立ちました。子育て支援センターの場所や、子どもの遊べる施設、育児サークルなどが記載されていたのです。 もしものときや預け先、料金なども載っています。他には個人運営の地域情報のブログやウェブサイト、フェイスブックのグループ掲示板、赤ちゃん向けの教室やイベント情報もチェックしました。調べれば調べるほど、子どもがいたら楽しい生活になりそうだなとワクワクした気持ちになったものです。 子どもが生まれ、イベントや行事に参加!子どもが生後3カ月になったときから、お出かけを開始! 新生児期は家にいることが多く孤独を感じていましたが、「外の世界では楽しいことがある!」というモチベーションのおかげで、生後3カ月まで前向きに育児ができました。 実際子育て支援センターへ行ってみると、年齢別交流会、託児付きのママ向け講座、季節に応じたイベントなど、多くの催しがおこなわれていました。ベビーマッサージやベビーサイン教室、お昼寝アートなどにも積極的に参加。低月齢のときには、子どもよりも私が楽しんでいました。 情報収集スキルを身に付けたベビー向け教室や、市が開催している無料の離乳食教室や幼児食教室。妊娠中に調べてやりたかったことや行きたかったところへ行けるので、毎日に充実感があります。また、「調べること」をしていたおかげで情報収集スキルが高くなり、紙・インターネット・施設の掲示物など、さまざまな媒体から情報をキャッチできるようになりました。 おかげで時間が限られる育児中でも、多くの情報を得られています。イベントや行事に積極的に参加することで、顔見知りの先生や親子も増え、さまざまな場所で「大きくなったね~」と声をかけてもらてとてもうれしいです! 妊娠中に地域の子育て情報を調べることで、子どもと参加できるさまざまな行事等を把握できたので良かったです。そして「子どもが小さいうちは何もできない」と諦めることはないと感じました。むしろ、子どもがいるからこそ楽しめることがある! 妊娠中に調べておいたおかげでポジティブに生活することができました。著者:高橋こずえ3歳と1歳の姉弟を育児中。節約・整理収納・手芸が趣味で、家での手仕事を楽しんでいる。子育てライター歴3年目。
2019年05月07日神奈川県児童発達支援事業所Upload By 発達ナビ施設情報ヨリドコロ横浜は、「ギフト=天性の才能や能力、神様からの贈り物」に満ち溢れている子どもたちが、もっともっと可能性を発揮できる世の中にしたい、という思いを胸に、2019年4月にオープンした事業所です。「アートデザイン療育」という、色彩をベースとしたカリキュラムを通して、子どもたちの表現力や創造力を養い、子どもたちの可能性を信じ、引き出し、将来の選択肢を広げるサポートをしているそう。お子さまの現状をしっかりと把握したうえで、「現段階での子どもたちの成長にとって何が一番よいのか」をご家族と一緒に追求し、楽しく個性を伸ばせる環境づくりを心がけています。ベテランの児童発達支援管理責任者をはじめ、小学校教諭、絵を極めてきたアーティスト、スポーツが大得意なお兄さんなど、さまざまな資格や特技をもつ専門スタッフが在籍しています。神奈川県の児童発達支援事業所をもっと見る通所支援施設とは?このコラムで紹介した「ヨリドコロ横浜」は児童発達支援を行う施設です。児童発達支援とは、障害児通所支援のひとつ。この4月から、新たにこのような通所支援施設を利用したいと考えている方も多いのではないでしょうか?そこで、通所支援施設とはどういうものかについて紹介します。これは、障害がある子どもを支えるための児童福祉法に基づく制度です。自宅から施設に通ってサービスを受けるタイプの事業の総称で、未就学児を対象とした児童発達支援、就学児が授業後や休みの日に通う放課後等デイサービスのほか、医療型児童発達支援や保育所等訪問支援などもあります。それぞれのサービスについて、詳しく紹介しているコラムもぜひ参考にしてみてください。施設の情報を探すには「施設情報」ページが便利!Upload By 発達ナビ施設情報LITALICO発達ナビの「施設情報」ページでは、放課後等デイサービス・児童発達支援施設を中心とした、お子さんの発達を支援する施設の情報を掲載中!お近くの施設を希望の条件に合わせて検索することができます。所在地や施設区分での検索のほか、受け入れ障害種別や受け入れ年齢、送迎や土日祝日の営業の有無など詳しい条件での絞り込みも可能になるなど、よりニーズに合った施設が探しやすいページへと少しずつパワーアップしています。また、新しく利用する施設を探すだけでなく、すでに利用中の施設があれば「利用者の声」を投稿することで他のお子さんの施設探しの参考になることも。ぜひお住まいの地域の施設を検索してみてください!
2019年04月09日「目に入れてもいたくない」なんて表現もありますが、誰だって自分の子供はかわいいですよね。ただ、そのかわいさだけでは乗り越えられない問題が「お金」。子育てをする上では、どうしてもお金がかかってしまうものです。もし金銭面の応援をしてもらえたなら……、あるのとないのとでは大違いですよね。今回は、お子さまのためにサービスを上手に活用している人たちを紹介します!■賢い人は使ってる!? あれもこれもお得になってた…例えば、3人のママである@miashiraishiさんは、一緒に遊べる「ラキュー」を誕生日プレゼントとして、@snow_dripさんは、雨の日のお出掛けが楽しくなっちゃうような長靴を購入していました! お子さまたちも嬉しそう♪その他、お子さまが大好きなピザをお得に注文する賢いママも。ちょっとした日常のワンシーンにも使える、使い勝手のいいサービスなんです!■小学生以下のお子さまの子育てをしている人を応援!嬉しいサービスとは 彼女たちが利用しているのは、実はみ~んな同じ!NTTドコモが、子育て中のパパやママを応援するために提供している『ドコモ 子育て応援プログラム』です。子育てにかかわる、さまざまな“お得”を提供してくれているんです……!プログラムの対象となるのは、ドコモユーザーで日本に在住する12歳以下のお子さまの親権者または扶養者。なんとお子さまが12歳になるまでの間、毎年の誕生月にdポイントが3,000ポイント(*1)プレゼントされるんだそうです。(*1)……「dポイントクラブ会員規約」に定める「dポイント(期間・用途限定)」となり、進呈した日が属する6か月後の月末までご利用いただけます。「ケータイ料金の支払い」「データ量の追加」にはご利用になれません。dポイントは、携帯電話やスマートフォンの支払いはもちろん、飲食店やコンビニ、ネットショッピングなど、さまざまな場所で利用可能! 例えば、ドコモが運営する通販サイト「dショッピング」や、ドコモの出前・フード宅配サービス「dデリバリー」やdポイント加盟店の店頭でもポイントを利用できます。もらったポイントでお子さまの誕生日プレゼントを購入したり、dポイント加盟店のレストランに家族でお祝いの外食に出かけたりするのもよさそうですね!■ポイントだけじゃない!「ドコモ 子育て応援プログラム」その他にも、家族思いの特典はまだまだあります。・最大13か月、dフォトが無料!(*2)(*3)スマホで撮った写真をフォトブックにできる「dフォト」が、プログラムの申込みから最大13か月間無料で利用できます。(*2)……お申込み・ご利用状況によって無料期間が異なります。(*3)……「dフォト」「クラウド容量オプション プラス50GB」については、無料期間終了後は有料となり、翌月より月額利用料がかかります。・小学校卒業(*4)まで、「クラウド容量オプション プラス50GB」が無料!(*3) (*5)「クラウド容量オプション プラス50GB」とは、写真や動画などの大切なファイルを、ドコモの持っているサーバーに保存できるサービスのこと。これにより、スマホの容量を気にせずお子さまの成長記録をしっかりと保存可能に。もちろんセキュリティも万全なので、データ管理も安心です。お子さまの大切な写真をなくすことなく保存できるなんて安心ですね!(*3)……「dフォト」「クラウド容量オプション プラス50GB」については、無料期間終了後は有料となり、翌月より月額利用料がかかります。(*4)……「小学校卒業まで」とは、12歳に達した日の属する小学校の学年(学校教育法施行規定に定めるもの)の終わりまでをいいます。(*5)……「クラウド容量オプション プラス50GB」。サービスの利用には、別途クラウド容量オプションの申込みおよびSPモード(月額使用料300円)のお申込みが必要です。ご利用には別途パケット通信料がかかります。 >>「ドコモ 子育て応援プログラム」の詳細はこちら 充実したサービス満載の「ドコモ 子育て応援プログラム」で、お子さまの笑顔あふれる毎日を過ごせるといいですね! 少しでも気になったドコモユーザーの方は、検討してみてはいかがでしょうか?(文:ソーシャルトレンドニュース編集部)■提供NTTドコモ ドコモ 子育て応援プログラム
2019年03月28日公的介護保険の制度は、要介護(支援)の認定を受けると、介護保険サービス費用の給付が受けられる仕組みです。対象となるサービスの範囲は限定されているので、きちんと把握したうえで、介護の計画を立てる必要があります。ここでは、介護保険サービスの種類や内容、自己負担費用についてまとめました。ぜひ、どんなサービスを利用するか検討するときの、ひとつのめやすにしてください!公的介護保険制度で受けられるサービスの種類公的介護保険制度によるサービスは、大きく、居宅サービス施設サービス地域密着型サービスの3つに分けられ、要介護(支援)度によって受けられるサービスや、利用料の限度額が異なります。要介護1~5に認定された人が受けられるサービスを「介護サービス」と呼び、利用料金に応じた「介護給付」が支給されます。要支援1~2に認定された場合、受けられるのは要介護状態への移行を予防するための「介護予防サービス」です。利用料金に応じて「予防給付」が受給できます。要介護(支援)認定を受けていない人や、申請の結果該当しないと判定された人は、介護保険によるサービス利用ができません。代わりに、地域支援事業によるサービスや保健福祉サービスを受けることができます。 介護保険サービス費用の自己負担割合介護保険サービス費用の利用者の自己負担割合は、1割が基本です。ただし、所得が一定の水準を超える場合には、自己負担割合が2割ないし3割となります。さらに、施設サービスを受けた場合の居住費、食費、日常生活費など、各種費用を別に負担しなければならないケースもあります。また、居宅サービスの費用には、要介護(支援)度ごとに「利用限度額」が設けられています。限度額を超えた部分に関しては、全額自己負担です。介護保険サービスの費用には、自己負担の減額措置も設けられています。所得が低い・1ヶ月(1年)の利用料が高額などの場合には、市町村へ申請することで減額措置を受けることができます。 居宅サービスの内容と利用料金「居宅サービス」とは、自宅にいながらにして受けられる介護保険サービスのこと。自宅訪問型のサービスのほか、通所型サービス、短期の宿泊、福祉用具のレンタルなどが含まれます。以下に、サービスの名称と内容、自己負担割合1割の場合の利用者負担額の例※、要支援認定で受けられる介護予防サービスの有無をまとめました。※居住地域の地域区分(1級地~7級地、その他)によって、実際の利用者負担金額が異なることがあります介護の相談・ケアプラン作成介護に関する相談やケアプランの作成を、介護保険サービスで利用することができます。居宅介護支援利用者ができるだけ自宅で自立して生活できるように、ケアマネージャーが、利用者の状況に応じたケアプランの作成を行うサービス。また、プランに基づいたサービスが提供されるように、各関係機関や事業所との調整も行われます。●利用者負担:なし●介護予防サービス:×(要支援の場合は「介護予防支援」が受けられます)自宅訪問型サービス訪問介護員などが自宅を訪問し、介護や看護、生活援助などを行うサービスです。訪問介護(ホームヘルプ)訪問介護員(ホームヘルパー)が利用者の自宅を訪問するサービス。食事・排泄・入浴などの身体介護のほか、掃除・洗濯 ・調理・買い物などの支援(生活援助)を行います。また、事業所によっては、通院などの移送や、乗降車の介助サービスも行っています。訪問介護では、利用者の家族のための家事や、ペットの世話などの日常生活の範囲を超えるサービスは受けられません。●利用者負担身体介護20分未満:165円20分以上30分未満:248円30分以上1時間未満:394円1時間以上1時間半未満:575円生活援助20分以上45分未満:181円45分以上:223円乗降車などの介助:98円●介護予防サービス:×訪問入浴看護職員と介護職員が、浴槽を持参して利用者の自宅を訪問。入浴の介護を行います。●利用者負担全身入浴1回につき1,250円●介護予防サービス:○全身入浴1回につき845円訪問看護看護師などが、疾患がある利用者を訪問し、主治医の指示のもと、診療の補助や、療養上必要なお世話をするサービスです。主なサービス内容は次のとおりです。血圧、脈拍、体温などの測定病状のチェック排泄、入浴の介助、清拭、洗髪在宅酸素、カテーテル、ドレーンチューブなどの管理褥瘡の処理リハビリテーション在宅での看取りなど●利用者負担派遣元によって、利用者負担額が異なります。派遣元:訪問看護ステーション20分未満:311円(20分以上の訪問看護を週1回以上含む場合のみ、20分未満を区分して算定)30分未満:467円30分以上1時間未満:816円1時間以上1時間30分未満:1,118円理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の訪問(20分以上):296円派遣元:病院または診療所20分未満:263円(20分以上の訪問看護を週1回以上含む場合のみ、20分未満を区分して算定)30分未満:396円30分以上1時間未満:569円1時間以上1時間30分未満:836円定期巡回・随時対応型訪問介護看護と連携1ヶ月:2,935円●介護予防サービス:○要介護と同額訪問リハビリ理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などが訪問し、心身機能の維持や回復、日常生活の自立などを目的とするリハビリを行うサービスです。●利用者負担20分以上:290円●介護予防サービス:○要介護と同額通所型サービス施設などに自宅から通う形で利用するサービス。日常生活の支援や、リハビリテーションなどが受けられます。通所介護(デイサービス)利用者が日帰りで施設(利用定員19名以上のデイサービスセンターなど)に通って、食事や入浴などの支援、生活機能の訓練などを受けます。また、施設への送迎もサービスに含まれます。●利用者負担施設の規模や利用時間によって金額が異なります。通常規模の事業所(1ヶ月の平均利用のべ人数301人以上750人以内)7時間以上8時間未満1回につき要介護1:645円要介護2:761円要介護3:883円要介護4:1,003円要介護5:1,124円●介護予防サービス:×通所リハビリ利用者が日帰りで老人保健施設、病院、診療所などのリハビリテーション施設に通い、リハビリを受けるサービス。生活機能の訓練や口腔機能向上のための訓練のほか、栄養改善のためのサービス、食事や入浴などの日常生活の支援を受けることができます。●利用者負担施設の規模や所要時間によって、金額が異なります。通常規模の事業所(1ヶ月の平均利用のべ人数750人以内)の場合6時間以上7時間未満の利用1回につき要介護1:667円要介護2:797円要介護3:924円要介護4:1,076円要介護5:1,225円日常生活費(おむつ・食費など)は別途負担。介護予防サービス:○1ヶ月につき要支援1:1,712円要支援2:3,615円短期宿泊型サービス短期的に施設に入所して利用するサービス。日常生活の支援や機能訓練などが受けられます。短期入所生活介護(ショートステイ)介護老人福祉施設などの施設が、常に介護が必要な利用者を短期的に受け入れ、生活の支援や機能訓練などを実施するサービス。短期入所生活介護が利用できるのは、次のようなケースです。利用者の病状や心身の状態が悪い家族の病気、冠婚葬祭、出張など家族の身体的・精神的負担が重いサービスの連続利用は30日までです。●利用者負担施設の形態や居室の種類、職員の配置などにより、金額が異なります。併設型・多床室1日につき要介護1:584円要介護2:652円要介護3:722円要介護4:790円要介護5:856円食費・滞在費・理美容代などは別途負担このほか、単独型、多床室、個室、ユニット型などの分類があります。●介護予防サービス:○併設型・多床室1日につき要支援1:437円要支援2:543円このほか、単独型、多床室、個室、ユニット型などの分類があります。短期入所療養介護医療機関や介護老人保健施設が利用者を短期的に受け入れ、日常生活のお世話や、療養に必要な医療、看護、機能訓練などを実施するサービス。サービスの連続利用日数は30日までです。●利用者負担施設の形態や居室の種類、職員の配置などにより、金額が異なります。介護老人保健施設・従来型個室・従来型(i)1日につき要介護1:753円要介護2:798円要介護3:859円要介護4:911円要介護5:962円食費・滞在費・理美容代などは別途負担このほか、従来型個室・在宅強化型、ユニット型個室・従来型、ユニット型個室・在宅強化型などの分類があります。●介護予防サービス介護老人保健施設・従来型個室・従来型(i)1日につき要支援1:575円要支援2:716円このほか、従来型個室・在宅強化型、ユニット型個室・従来型、ユニット型個室・在宅強化型などの分類があります。生活環境を整えるためのサービス利用者ができるだけ自宅で自立して生活するために、必要な物品のレンタルや購入、居宅の改修などを支援するサービスです。福祉用具貸与指定を受けた事業者が、福祉用具を貸し出すサービス。利用者の状況や希望、生活環境などに応じて、適切な福祉用具選びのサポートや取り付け、調整も行います。福祉用具貸与サービスの対象は、次の13品目です。特殊寝台特殊寝台の付属品床ずれ防止用具体位変換器手すりスロープ車椅子車椅子の付属品歩行器歩行補助杖移動用リフト徘徊感知機器自動排泄処理装置このうち、車椅子と付属品・特殊寝台と付属品・床ずれ防止用具・体位変換器・認知症老人徘徊感知器・移動用リフトは、原則として要支援1・2、要介護1の人は保険給付の対象外。自動排泄処理装置は、要介護4・5の方のみが対象です。●利用者負担費用の1割●介護予防サービス:○要介護と同額特定福祉用具販売指定を受けた事業者が、入浴や排泄に必要な福祉用具のうち、レンタルには適さないものを販売するサービス。同一年度で10万円まで購入できます。対象は以下の5品目です。腰掛便座自動排泄処理装置の交換可能部品入浴補助用具簡易浴槽移動用リフトのつり具の部品●利用者負担利用者が全額支払ったのち、費用の9割を払い戻し(9万円まで)●介護予防サービス:○要介護と同額住宅改修利用者ができるだけ自宅で生活を続けられるように、住宅の改修費を支給するサービス。対象となる工事は次のようなものです。手すりの取付け段差の解消滑り防止や移動円滑化などのための床・通路面の材料変更(畳→フローリングなど)扉の取り替え(開き戸→引き戸など)便器の取替え(和式→洋式など)上記改修に付帯する工事改修の対象は、利用者の住所地の住宅。原則として、1軒につきひとり一生涯に20万円まで利用できます。●利用者負担利用者が全額支払ったのち、費用の9割を払い戻し(18万円まで)●介護予防サービス:○要介護と同額 施設サービスの内容と利用料金長期的に施設へ入居するかたちで利用するサービス。日常生活の支援や療養に必要なお世話、機能訓練などが受けられます。介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)介護老人福祉施設が、常に介護が必要な利用者を入所させ、日常生活の支援や機能訓練、療養に必要なお世話などを実施するサービス。できるだけ在宅復帰できることを目指します。●利用者負担施設の形態や居室の種類、職員の配置などにより、金額が異なります。従来型個室1日につき要介護1:557円要介護2:625円要介護3:695円要介護4:763円要介護5:829円このほか、多床室、ユニット型個室、ユニット型個室的多床室などの分類があります。居住費(室料+光熱費)、食費(食材料費+調理費)、日常生活費は別途負担。●介護予防サービス:×介護老人保健施設(老健)在宅復帰を目指す利用者を入所させ、リハビリテーションや介護、医療などを実施するサービスです。●利用者負担施設の形態や居室の種類、職員の配置などにより、金額が異なります。個室・従来型(i)要介護1:698円要介護2:743円要介護3:804円要介護4:856円要介護5:907円このほか、個室・在宅強化型(ii)、多床室・ユニット型個室・ユニット型個室的多床室・従来型(iii)、多床室・在宅強化型(iv)などの分類があります。居住費(室料+光熱費)、食費(食材料費+調理費)、日常生活費は別途負担。●介護予防サービス:×介護療養型医療施設介護療養型医療施設が、長期にわたり療養が必要な利用者を入所させ、機能訓練や介護、医療などを実施するサービスです。●利用者負担施設の形態や居室の種類、職員の配置などにより、金額が異なります。《療養病床を有する病院の場合》従来型個室 療養機能強化型A1日につき要介護1:669円要介護2:777円要介護3:1,010円要介護4:1,109円要介護5:1,198円このほか、各種従来型個室、多床室、ユニット型個室、ユニット型個室的多床室などの分類があります。居住費(室料+光熱費)、食費(食材料費+調理費)、日常生活費は別途負担。●介護予防サービス:×特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホームなど)指定を受けた有料老人ホームや軽費老人ホームなどが、日常生活の支援や、機能訓練などを実施するサービス。また、そのほかの訪問サービスや通所サービスを提供する事業者と連携する施設もあります。●利用者負担1日につき要介護1:534円要介護2:599円要介護3:668円要介護4:732円要介護5:800円入居費用・日常生活費は別途負担。●介護予防サービス:○1日につき要支援1:180円要支援2:309円入居費用・日常生活費は別途負担。 地域密着型サービスの内容と利用料金利用者が住み慣れた生活圏で暮らし続けられるように設定された、市町村指定の事業者によるサービス。指定対象は小規模な事業者に限られていて、原則として、住んでいる市区町村の施設・事業所のみ利用できます。夜間対応型訪問介護訪問介護員が夜間に利用者を訪問するサービス。「定期巡回」と「随時対応」の2種類があります。定期巡回18~8時に定期的な訪問を受けるサービス。排泄の介助、安否確認などが実施されます。随時対応夜間に急な対応が必要となった場合(寝台からの転落、体調悪化など)に、訪問介護員を呼んだり、救急車の手配などをしてもらえるサービス。●利用者負担《オペレーションセンターを設置している場合》基本夜間対応型訪問介護:1ヶ月につき1,009円定期巡回:1回につき378円随時訪問(1名):1回につき576円随時訪問(複数名):1回につき775円●介護予防サービス:×定期巡回・随時対応型訪問介護看護訪問介護員や看護師などが連携して、定期的な巡回や随時通報への対応などを行うサービス。必要に応じて、介護や看護、または両者の一体的なサービスを実施します。●利用者負担《訪問看護サービスを受ける場合》1ヶ月につき要介護1:8,267円要介護2:12,915円要介護3:19,714円要介護4:24,302円要介護5:29,441円《訪問看護サービスを受けない場合》要介護1:5,666円要介護2:10,114円要介護3:16,793円要介護4:21,242円要介護5:25,690円●介護予防サービス:×小規模多機能型居宅介護施設への通所に、短期間の宿泊や自宅への訪問を組み合わせたサービス。住み慣れた環境と地域住民との交流のもと、日常生活の支援や機能訓練が実施されます。●利用者負担《同じ建物に居住》1ヶ月につき要介護1:9,298円要介護2:13,665円要介護3:19,878円要介護4:21,939円要介護5:24,191円日常生活費は別途負担。《同じ建物以外に居住》1ヶ月につき要介護1:10,320円要介護2:15,167円要介護3:22,062円要介護4:24,350円要介護5:26,849円日常生活費は別途負担。●介護予防サービス:○《同じ建物に居住》1ヶ月につき要支援1:3,066円要支援2:6,196円《同じ建物以外に居住》1ヶ月につき要支援1:3,403円要支援2:6,877円複合型サービス(看護小規模多機能型居宅介護)「小規模多機能型居宅介護」の内容に加え、看護師などによる訪問(看護)を組み合わせることができるサービス。●利用者負担《同じ建物に居住》要介護1:11,119円要介護2:15,558円要介護3:21,871円要介護4:24,805円要介護5:28,058円《同じ建物以外に居住》要介護1:12,341円要介護2:17,268円要介護3:24,274円要介護4:27,531円要介護5:31,141円地域密着型通所介護利用者が地域密着型通所介護の施設に日帰りで通うかたちで利用するサービス。日常生活の支援や、生活機能の訓練、口腔機能向上サービスなどが実施されます。また、施設への送迎もサービスに含まれます。●利用者負担利用時間によって金額が異なります。《7時間以上8時間未満の場合》要介護1:735円要介護2:868円要介護3:1,006円要介護4:1,144円要介護5:1,281円日常生活費は別途負担。●介護予防サービス:×療養通所介護常時、看護師による観察を必要とする利用者(難病・認知症・脳血管疾患後遺症などの重度要介護者や、がん末期患者)が対象。療養通所介護の施設に日帰りで通い、日常生活の支援や、生活機能の訓練、口腔機能向上など、医師や訪問看護ステーションと連携したサービスを受けます。また、施設への送迎もサービスに含まれます。●利用者負担3時間以上6時間未満:1,007円6時間以上8時間未満:1,511円日常生活費は別途負担。●介護予防サービス:×認知症対応型通所介護認知症の利用者を対象に、専門的なケアを提供するサービス。利用者がデイサービスセンターやグループホームなどの施設に日帰りで通い、サービスを受けます。また、施設までの送迎もサービスに含まれます。●利用者負担事業所の形態や利用時間によって金額が異なります。《社会福祉施設などに併設されていない事業所》7時間以上8時間未満の利用で要介護1:985円要介護2:1,092円要介護3:1,199円要介護4:1,307円要介護5:1,414円日常生活費は別途負担。●介護予防サービス:○《社会福祉施設等に併設されていない事業所》7時間以上8時間未満の利用で要支援1:852円要支援2:952円日常生活費は別途負担。認知症対応型共同生活介護(グループホーム)認知症の利用者を対象に、専門的なケアを提供するサービス。利用者が、グループホームに入所し、5~9人の利用者とともに、介護スタッフのケアを受けながら、共同生活を送ります。●利用者負担《共同生活住居が1つ》1日につき要介護1:759円要介護2:795円要介護3:818円要介護4:835円要介護5:852円《共同生活住居が2つ以上》1日につき要介護1:747円要介護2:782円要介護3:806円要介護4:822円要介護5:838円日常生活費は別途負担。●介護予防サービス:○(要支援2のみ)共同生活住居が1つ:1日につき755円共同生活住居が2つ以上:1日につき743円地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護入所定員30人未満の介護老人福祉施設が提供するサービス。常に介護が必要な利用者を入所させ、日常生活の支援のほか、機能訓練、療養に必要なお世話などが実施されます。●利用者負担施設の形態や居室の種類、職員の配置などにより、金額が異なります。従来型個室要介護1:565円要介護2:634円要介護3:704円要介護4:774円要介護5:841円このほか、各種従来型個室、多床室、ユニット型個室、ユニット型個室的多床室の分類があります。居住費(室料、光熱費)、食費(食材料費+調理費)、日常生活費は別途負担。●介護予防サービス:×地域密着型特定施設入居者生活介護指定の有料老人ホームや軽費老人ホームなど(入居定員30人未満)が提供するサービス。日常生活の支援や、機能訓練などを実施します。●利用者負担1日につき要介護1:534円要介護2:599円要介護3:668円要介護4:732円要介護5:800円●介護予防サービス:× 状況に応じた公的サービスを選んで介護の負担を軽減介護保険サービスにはさまざまな形態があり、状況に応じて選択することで、本人の生活の質の向上や、介護者の負担軽減に役立ちます。介護保険給付を受けられるサービスの範囲や料金をチェックして、どんなサービスを利用するか、よく検討してくださいね。 参考:公表されている介護サービスについて | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」自立(非該当)と認定を受けた人へのサービスについて|宇都宮市公式Webサイトサービスにかかる利用料 | 介護保険の解説 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」サービス一覧/サービス紹介介護予防支援地域密着型サービスとは介護保険における住宅改修
2019年01月29日共働き家庭が増え、比例して夫婦の負担も大きくなっています。その夫婦の負担を解消するために、国が行なっている子育て支援が充実してきていることを知っていますか?ぜひ利用してほしい子育て支援制度をパピマミ編集部が紹介していきます。子育て支援制度とは「子育て支援制度 」というフレーズを聞いたことがありますか?これは、すべての家庭が安心して子育てをできる環境を作っていく ための厚生労働省の取り組みです。仕事と子育てを両立する環境を整え、支援の量と質を良くすることを目指しています。気になる保育料についても、各家庭の収入や環境、子供の人数によって軽減措置があるので、事前に確認しておくと良いかもしれません。子供を預けることだけではなく、誰でも利用できる利用者支援という制度もあります。自分に利用できる支援制度があるのかはもちろん、子育てで困ったことを気軽に相談 できるので、知っておくだけで役に立つはずです。共働き家庭は保育所の利用を最近では実家と同居する家庭が減っていることに加え、定年退職の年齢も上がったために、両親が現役で働いていて頼れないことも少なくありません。そんな苦しい生活でも、子供を預けられるのが保育所です。保育所は待機児童が多く、入りにくいイメージがありますが、こども園や地域型保育などのの保育施設 ができています。こども園は保育所と幼稚園の両方の良さを兼ね備えていますし、地域型保育のひとつである小規模保育は少人数ならではのアットホームな保育を期待できます。それぞれメリットがありますので、家庭や子供に合った施設を選びましょう。また、求職中でも保育所の申請できる ので、「一度退社してしまったから子供が小さいうちは働けない」と考えず、とりあえず行動してみるのもひとつの方法です。一時預かりも上手に利用しましょう正社員でなければ保育所に入りづらい地域も多いのは事実です。しかし、共働き夫婦に助かる制度である「一時預かりという制度 」を利用できるの知っていますか。保育所のように毎日は預けられませんが、パートや単発の派遣のように週に数日であれば預けて働きに出られます 。預かってもらえる日数はその地域によって決まっているので、確認してみてください。一時預かりも、保育所と同じように慣らし保育から始める施設が多いので安心です。また、空きさえあれば仕事をしていなくてもリフレッシュなどの理由で、誰でも預けられます。しばらくは一時預かりの時間内で働き、保育所の申請が通ればフルタイム勤務を目指すなど、上手に利用していきましょう。困った時はファミサポをファミリー・サポート・センター事業 は、同じ地域の「子供を預けたい」という人が、「子供を預かりたい」という人に有償で援助をしてもらうことができる制度です。援助の内容は様々で、保育所や幼稚園への送迎から急な預かりまで、比較的柔軟に対応してくれます。できるだけ近所の方を紹介してくれますし、援助をする人もきちんと講習を受けているので安心 して預けられます。ただし登録してすぐの利用はできず、まずは援助をする人を探して顔合わせを行ってからになります。援助をする人の都合が悪ければ断られることもあるので、ファミサポにすべて頼るのではなくいざという時の手段のひとつとして利用すると良いでしょう。まとめ子育てと家事と仕事の3つの両立は、想像以上に過酷です。子供が生まれれば子育てに追われ、落ち着いて情報収集する時間も取りづらくなりがち。保育所の申請などは施設を選ぶ時間も必要ですので、早めの行動が大切です。事前に利用できる制度をリサーチし、ゆったりとした気持ちで子育てに臨みましょう。
2018年10月02日発達ナビの「求人検索サービス」を通して、就職が決まった人も!LITALICO発達ナビでは2018年4月より、児童発達支援事業所と放課後等デイサービスの求人情報を検索できる「求人検索サービス」を新たにスタート。リリースから3ヶ月が経ち、各都道府県における求人数も増えて、発達ナビ経由で面接・内定と進み、就職される方も出てきました。支援者が就職・転職の際に知りたい情報とは?475名にアンケート!そこで、発達ナビでは、教育・児童福祉業界で働く支援者向けにアンケートを実施!475名の方にご回答いただきました。「就職・転職時に知りたい情報は?」との質問に対して、アンケート結果はどうだったかというと…!?Upload By 発達ナビ編集部1位は「勤務時間・休日」、2位は僅差で「支援方針・支援への想い」という結果に。実際に働くとなると、無理なく働き続けられる勤務時間か、休みはしっかり取れるか、ということはもちろん気になりますよね。一方、どんなに働く環境として良さそうに見えても、支援方針が合わないと、日々子どもたちに接する中でモヤモヤが募ってしまうのでしょう。給与はもちろん、「働きやすい環境で、かつ、自分にあった支援方針の場所を見つけたい!」という支援者の声が反映された結果となりました。<調査対象について>「LITALICO発達ナビ」会員へのメールから、アンケートフォームにて回答いただいた発達障害の当事者475名の回答を集計しました。(調査期間:2018年6月3日~6月10日)※設問によっては475名全員が回答していないもの、複数回答可のものがあります。※調査結果の構成割合は四捨五入をしているため、合計が100%にならない場合があります。支援者自身も「自分に合った環境」を選ぶことが大切Upload By 発達ナビ編集部子どもが学ぶ場所を選ぶ時には「どんな環境がこの子に合っているか?」を念頭に考える保護者が多いでしょう。それと同様に、大人にとっても、自分に合った環境を選ぶことは大切です。自分に合う企業理念や働き方、文化・風土の職場に出合えると、働く上でも力を発揮しやすくなるはずです。支援に携わる方自身が、自分に合った職場に出会うことは、お子さまへのより良い支援にも繋がっていくのではないでしょうか。しかし、各施設のホームページは保護者向けにつくられていることがほとんどで、働く環境や支援方針を知ることは難しいですよね。発達ナビの求人検索サービスは、勤務スケジュールや支援方針を確認できる発達ナビでは、支援に携わりたい皆さんが自分に合った施設に出会えるように、各施設の勤務スケジュールや具体的な支援方針を掲載しています。ここからは実際にスマホでの使い方をみてみましょう。まずは発達ナビトップから「求人検索サービス」の青いバナー、もしくは「施設求人情報」のアイコンをタップし、求人検索サービスのコーナーにいきます。Upload By 発達ナビ編集部その後ご自身が働きたい都道府県を選択すると、そのエリアの求人一覧が出てきますので、気になる求人をタップしてみましょう。Upload By 発達ナビ編集部募集一覧以外にも、「働く人の声」や「基本情報」のタブを選択すると、実際の勤務時間や、理念などを知ることができます。Upload By 発達ナビ編集部例えば、「わが子に障害があり、自分の子どもを預けたいと思える施設をつくりたいと思って立ち上げた」というエピソードや、「未経験であっても教育研修制度が充実しているので安心して飛び込んできてください」というメッセージもあります。給与や待遇だけではなく、その施設が何を目指しているのか、どういう思いでお子さまの支援に携わっているのかも含めて、求人応募を検討する際の参考にしてみてください。未経験であっても、子育て経験を活かせる場所があるかもUpload By 発達ナビ編集部有資格者の応募が優遇される施設も多いですが、未経験であっても、研修制度や指導員同士のフォロー体制が充実しており、「未経験者大歓迎」という施設もあります。指導経験はなくとも、発達が気になる子どもを育てた経験のある方などは、その子育てで得た知見や経験を活かせる場所がきっとあるはずです。お子さまが大きくなり、新たなスキルを身につけ、働きたいと考えている方も、自分に合う職場を探してみてはいかがでしょうか?まずは気軽に施設見学をして、話を聞いてみるところから始めてみてください。あなたの子育て経験の活きる場所が見つかるかもしれません。お役立ち情報が届く、支援者向けメールサービスもスタート!Upload By 発達ナビ編集部また、発達ナビでは支援者向けのメールサービスもスタート!支援者や支援者を目指す方に役立つ情報を定期的にお届けします。ぜひお気軽にご登録ください。※掲載情報について、LITALICO発達ナビの求人検索サービスは、求人情報の掲載サービスであり、職業紹介業ではありません。
2018年07月27日LITALICO発達ナビは、「児童福祉現場で働きたい人・働く人」を応援します出典 : 発達ナビでは、発達が気になる子どもの保護者の方々をサポートするサービスに加え、発達が気になる子どもをサポートする「支援者」向けのサービスを、パワーアップさせていきます!当事者・家族だけでなく、発達が気になる子どもを親とともに見守る「支援者」に対しても、正しくて役に立つ情報や、支え合えるコミュニティを提供したい。それが子どもを取り巻くもっと多くの方へのサポートにつながり、子どもの成長や育つ場がよりよいものになるのではないか。そんな思いから、児童福祉現場で働きたい人・働く人向けのサービスをはじめました。児童発達支援事業や、放課後等デイサービス、特別支援教育の現場などで日頃働いている方、また働きたいと思っている方へ向けて、情報提供や支援者どうしで繋がれる場を提供していきます。2018年4月より開始した児童発達支援事業所と放課後等デイサービスの求人情報を探すことができる「求人検索サービス」をはじめ、今後支援者向けメールマガジンサービスや各種イベントを開催予定です。支援者向けメールマガジンサービスでは、他ではなかなか得られない児童福祉業界におけるニュースや、支援に役立つコラムなど、手軽に情報収集ができるほか、お住まいの地域に合った魅力的な事業所の求人情報をお届け。これから開催予定の支援者向けイベントは、「児童福祉業界で働きたい・業界をもっと良くしていきたい・学びや交流の場がほしい…」のような、児童福祉業界に対してさまざまな思いを持っている方どうしでつながり、学びあうことができます。メールマガジンサービス、イベントの詳細について、以下で詳しくご紹介します。児童福祉業界で働きたい人・働いている人に、もっと豊かな情報を。支援者向けメールマガジンサービススタート!出典 : 児童福祉業界で働いている方、またこれから働きたいと思っている方の中には、「普段は忙しくて、自分の仕事に関連するニュースや新着情報を追えない」「就職・転職を考えているが、未経験で不安…役立つ情報や自分に合った求人を効率的に見たい!」などと考えている方も少なくないと思います。そんなみなさまへ向けて、最新の業界ニュースや、普段の支援に役立つコラム、またお住まいの地域に合わせた求人情報をまとめた「支援者向けメールマガジンサービス」の配信を開始します。業界の動向に定期的にふれ、事業所で働くうえでの参考にするもよし、LITALICO発達ナビのコラムなどから、自分の抱えているケースへのヒントを得るのもよいでしょう。また、児童福祉業界へ就職・転職をしたいと考えている方には本サービスを活用して効率的に自分に合った事業所を探すことが可能です。受信をご希望の方は、こちらの申込フォームからご登録ください。児童福祉業界ならではのやりがいや課題を共有し、学び合う支援者向けイベント情報出典 : これまでLITALICO発達ナビでは、「児童福祉業界、これからの働き方を考える」フォーラムをはじめとした支援者向けイベントを開催してきました。未経験の方、児童福祉現場で働きはじめたばかりの方、現場で長く働いているベテランの方…「この業界で働くことに興味がある」みなさまそれぞれの知りたい情報や得たい機会にあったイベントを開催していきます。「児童福祉業界で働くことに興味はあるけど、基礎的な業界知識を知ってから求人に応募したい」「子どもと関わる仕事に就きたいけど経験はない。そんな私でも本当に働けるのか不安…」児童福祉業界で働いてみようかな?と考えている方の中には、いきなり個々の事業所に応募するには不安やためらいがある、という方も多いのではないでしょうか。本イベントはそんな思いを抱えるみなさまにぴったり。児童福祉業界や子どもと関わる働き方に関心がある方々を対象に、業界の最新情報や具体的な働き方についてざっくばらんにお伝えする座談会形式のイベントです。「学童と放課後等デイサービスのちがいとは何か?」「子どもへの支援とは具体的にどのようなことを行うのか?」「子育てをしながらフルタイムでなくても働けるのか?」発達ナビ運営事務局スタッフがそんな不安や疑問を解消いたします。現在、以下の2日程で開催予定。・7月18日(水)19:00-20:30(18:45開場)・7月21日(土)13:30-15:00(13:15開場)ご参加希望の方はこちらのフォームからお申し込みください。発達ナビ『子どもの「できた」を育む働き方座談会』Facebookページこちらは「児童発達支援管理責任者」を対象にした初のイベントです。子どもへの支援だけでなく、個別支援計画の作成やスタッフの育成、事業所運営のための日々の事務的な業務など…さまざまな業務を担う児童発達支援管理責任者。中には「日々業務に悩んでいるけど、児童発達支援管理責任者は事業所内で自分1人だからなかなか相談できない…」「もっと良い支援方法を実現していくために、好事例を学びたい!」などと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回の児童発達支援管理責任者サミットでは、LITALICOジュニアの現役児童発達支援管理責任者による取り組み事例(地域資源との連携やスタッフ育成など本来注力したかった業務に集中するために行なった事業所内外での協力体制づくり、工夫したポイントなど)を紹介。また、普段なかなか関わる機会のない他施設の児童発達支援管理責任者と情報交換することができます。発達ナビ「児童発達支援管理責任者サミット」Facebookページ今回LITALICO発達ナビは、保育と社会との接点づくりを目指す若手保育士コミュニティHohanaと共同で保育士の方を対象にした「キャリアについて知る会」を開催。「保育士=保育園で働く」というイメージがまだまだ強くはありますが、実は保育士といっても多様な活躍のフィールドがあります。一例としてLITALICO発達ナビ求人検索サービスでも、保育士を募集している事業所は数多く、障害児支援の現場でも保育士が求められています。また、「もっと子ども一人ひとりに寄り添った保育がしたい」「集団で生活するのが難しい子どもにもっと適切な支援ができるようになりたい」という思いで、保育園から障害児支援の事業所に転職したというケースも少なくありません。本イベントではフリーランス保育士やベビーシッター保育士、児童発達支援・放課後等デイサービスで働く保育士など、保育士のさまざまなキャリア事例を知ることができます。そして多様なバックグラウンドをもった保育士どうしで交流を深めることが可能です。「保育士資格は持っているが、子どもに関わる仕事はしたことがない」「子育て中なので、短時間働きたい」「園以外にもどのような働き方があるのか知りたい」「子どもと個別・少人数で関わりたい」「発達支援に関わりたい」「児童福祉業界での保育士の役割・活躍を知りたい」と感じている方にとって、多くの学びと情報が得られるイベントとなっています。発達ナビ・若手保育士コミュニティHohana「保育士のキャリアを知る会~園だけでない様々な働き方~」Facebookページまた、8月下旬には関西にて「働き方座談会」と「児童発達支援管理責任者サミット」も開催予定です。ご自身の興味に合わせて、ぜひお気軽にご参加ください。LITALICO発達ナビでは児童福祉現場で子ども一人ひとりに向き合うすべての方を応援します出典 : 今後もLITALICO発達ナビでは、日々子どもと親に寄り添う支援者の方、支援者になりたい方がより活躍できるようなサポートを行なっていきます。ご紹介したメールマガジンサービスやイベント開催はもちろんのこと、現在支援者の方向け研修サービスも企画中。子どもの発達支援に関わる人が、より充実して働けるようなサービスをこれからも発信していきます。LITALICO発達ナビ、支援者向けサービスの発展をご期待ください。
2018年07月16日LITALICO発達ナビ・求人検索サービス開始記念!児童福祉業界で「働く」を語るフォーラムvol.2開催Upload By 発達ナビ編集部LITALICO発達ナビでは、児童発達支援事業所と放課後等デイサービスの求人情報を検索できる「求人検索サービス」を2018年4月10日(火)からスタートしました。求人情報はもちろん、各支援施設の理念や研修環境、職場の魅力を詳しく知ることができます。この求人検索サービスのリリースを記念し、「児童福祉業界、これからの働き方を考える」フォーラムを開催!第1回を5月20日(日)に開催、好評につき6月24日(日)に第2回を開催しました。前回から引き続き、「児童福祉業界の現場のリアルを伝える」ことをテーマにパネルディスカッションを開催。事業所の個別ブースでは参加者と事業所双方が深くコミュニケーションをとり、「児童福祉業界でどのように働いていけばよいのか」について語り合いました。その様子をレポートします。【パネルディスカッション】3事業所登壇「活躍する人の働き方」講座Upload By 発達ナビ編集部パネルディスカッションは「活躍する人の働き方とは?~事業所のリアルに迫る~」と題し、参加者の関心が強い「現場での働きやすさ」「キャリアアップ」を中心に、活発な議論が交わされました。スタッフが活躍できる仕組みや、児童福祉業界における個々のキャリアアップについてどのようにお考えなのかについて、登壇した3事業所の代表から、次のような話がありました。Upload By 発達ナビ編集部千葉県で保育所等訪問支援、児童発達支援事業を運営する杉野さん。◇働きやすさへの取り組みは?スタッフが楽しく働けるよう、働き心地を追求したユニークな制度を導入。「オンとオフ、メリハリをつけて働くことが大切との考えから、長期休暇制度も充実させている」とのこと。希望休の受け入れはもちろん、7連休制度も用意しているそうです。スタッフが、仕事でもプライベートでもイキイキ輝けるよう、さまざまな取り組みを実践している様子がうかがえました。◇スタッフのキャリアアップをどのように支援している?「この事業所で働くことが、スタッフの自己実現につながってほしい…そんな思いがあり、スタッフとは毎月面談を行います。スタッフ自身がこれからどんなことをしたいのか耳を傾け、それに対して事業所として何を提供できるか一緒に考えています」職場が自己実現の場であってほしいーーこの思いを軸に、スタッフと向き合う杉野さん。児童福祉業界におけるキャリアは、「まずは児童指導員として経験を積み、その後児童発達支援管理責任者にキャリアアップする」という選択肢が多くとられています。一方杉野さんは、そのようなキャリア以外の選択肢や、児童発達支援管理責任者になったその先に目指すキャリアがあってもいいのではと感じ、その一つとして保育所等訪問支援を開始したとのこと。先駆的なキャリアの取り組みに関して、参加者はとくに熱心に聞き入っていました。Upload By 発達ナビ編集部続いてお話しいただいたのは、埼玉県で放課後等デイサービスを合計4つ運営する吉成さん。◇働きやすさへの取り組みは?「支援対象は、子どもであり保護者であり、私たち支援者自身。その想いのもと、『相手の考えや想いに寄り添う』療育を実践しています」ご自身が臨床発達心理士として支援者の支援を行う中で、スタッフがどうすれば心地よく働くことができるか考えているそうです。有限会社ストラーダが運営する4事業所は、すべて埼玉県川口市内で各事業所間が徒歩10分ほどの距離。この4事業所は通う子どもがどんな発達課題を抱えているかでおおまかに分けており、子どもにとって居心地の良い、通いやすい事業所にしています。そしてこの「居心地の良さ」は採用したスタッフの配属を決める際にも基準としています。例えば、保育園から転職してきた方には、低学年の子どもや知的に遅れがある子どもが多い事業所へ。未経験だが子どもとのコミュニケーションが上手な方は、コミュニケーションが苦手な子どもが多くいる事業所へというように、適性やキャリアを踏まえて、スタッフにとっても働きやすく活躍できる事業所であるように、スタッフの想いに沿う姿勢を追い求めていました。また、こちらではフレックスタイム制を導入。個々の都合があっても、柔軟に働けるように制度面もしっかりと整えている点が印象的でした。◇スタッフのキャリアアップ、どのように支援している?有限会社ストラーダが運営する4事業所では、未経験者が多いため、資格取得支援を積極的に行っているそうです。専門的な知識を得ることはキャリアにおいて強みになることも多いため、資格取得はもちろん外部での教育・福祉系の講座への参加も支援しています。Upload By 発達ナビ編集部続いて、認定NPO法人フローレンスの村田さんと、同法人が運営する障害児保育園ヘレン経堂で施設長を務める中村さんに、採用側・現場側両視点でお答えいただきました。◇働きやすさへの取り組みは?業界の特性上、女性が多いので、産前・産後休業や育児休業といった基本的な制度を整えています。また、保育スタッフ・児童発達支援管理責任者・看護師・リハビリ職といったさまざまな職種の方々がチームとなって施設運営、子どもへの支援を行っているほか、研修も座学・実習と両方実施しているので、「障害のある子どもと接した経験があまりない…」という方に対してもしっかりとフォローできる体制が整っています。◇スタッフのキャリアアップ、どのように支援している?「障害児保育園ヘレン、障害児訪問保育アニー、訪問型病児保育、みんなのみらいをつくる保育園、おうち保育園…同法人でさまざまな保育現場を有していることが私たちの強みです。入社研修の時点で配属先以外の現場で実習することが可能です。1つの現場でキャリアアップを目指すことも、他現場に異動してより多様な子どもと関わることもできます。スタッフ一人ひとりの意向を大切にしています」毎年「来年度はどんな働き方をしたい?」というような意向調査をスタッフ全員に実施。現配属部署で一定期間の経験を積んだ後、異動希望先と調整・相談し、お互い体制が整えば他施設への異動も可能な環境です。「障害児保育園での経験を生かして、今度は訪問型でもっと一人ひとりの子どもと向き合いたい!」「もう少し大勢の子どもたちと接する機会が欲しい…」現場での経験を積むにつれて生まれた「次はこんなことをやりたい!」という思いが、転職せずともかなえられる環境にあるとのことでした。【6事業所個別ブース】~事業所の取り組み事例紹介~出典 : パネルディスカッションの後は、関東近郊6つの事業所がそれぞれ個別ブースを展開。事業所ごとに支援・運営方針はもちろんのこと、実際に働いているスタッフの事例やキャリアアップ応援制度に関して紹介していました。「未経験なのですが、この業界で働きたいと思っていて」「子どもと関わることがこれまであまりなかったので自信がなくて…」「ゆくゆくは児童発達支援管理責任者にキャリアアップしたいんです!」など、参加者によってこの業界でどのように働きたいか、また働くにあたって何に不安を感じているかはさまざま。個別ブースではそんな参加者一人ひとりに事業所のスタッフや代表が向き合い、お互いの考え方を共有していました。今後、LITALICO発達ナビでは児童福祉業界で働く人・働きたい人をもっと応援!出典 : これから、LITALICO発達ナビでは児童福祉業界で活躍している方々が「知りたい」と思う情報と機会を、よりたくさん提供していく予定です。2018年7月21日(土)に、LITALICO発達ナビ初の児童発達支援管理責任者を対象にした「児童発達支援管理責任者サミット」を開催します。児童発達支援管理責任者サミットでは、個別支援計画の作成や、家族や地域とのより良い連携方法、スタッフのマネジメントなど児童発達支援管理責任者ならではの悩みや課題に対して、LITALICOジュニアでの実践事例を紹介。普段なかなか関わる機会の少ない、他事業所の児童発達支援管理責任者と交流を深め、意見交換をすることができます。LITALICO発達ナビでは、会員登録してくださった方々へ、新着コラムやQ&Aをまとめたメールマガジンをお送りしています。今回新たな取り組みとして、児童福祉業界で働く方、支援者の方を対象にした新たなメールマガジン配信を開始!最新の業界ニュースや、普段の支援に役立つコラム、またお住まいの地域に合わせた求人情報をお送りします。受信をご希望の方は、こちらの申込フォームからご登録ください。
2018年07月06日これまでも様々な形で次世代を担う若きクリエイターの支援を行ってきた「ジョルジオ・アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」から、その支援の最新プロジェクト「ARMANI/LABORATORIO(アルマーニ/ラボラトリオ)」の詳細が発表。日本でも大ヒット中の『君の名前で僕を呼んで』のイタリア人監督ルカ・グァダニーノがその指揮をとる。本プロジェクト「アルマーニ/ラボラトリオ」は映画の世界に進むことを夢見る学生を支援するもので、第1シーズンは昨年11月に始動、その際は8名の若きクリエーターが選出された。彼らは定期的なレッスンを受け、今年2月のミラノコレクション期間中に完成作品『UNA GIACCA -A JACKET-』がお披露目。1着のジャケットを軸に時空を超えて展開されるストーリーは、短編映画としての高いクオリティが話題となった。今回、その注目プロジェクトの第2シーズンが立ち上がり、現在、参加クリエイターを募集中。応募は世界中から可能で、もちろん日本からの応募も可能となっている(応募フォームやレッスンは英語)。第2シーズンの指揮をとるのは、シチリア生まれの映画監督ルカ・グァダニーノ。現代社会の複雑さを切り取る鋭い目線と優れた美的感覚で、世界的に高い評価を得ており、『君の名前で僕を呼んで』は本年度アカデミー賞に作品賞、主演男優賞(ティモシー・シャラメ)など4部門にノミネート、最新作『Suspiria』(原題)にはダコタ・ジョンソンやクロエ・グレース・モレッツ、ティルダ・スウィントンらが出演する。これまでにヴェネツィア国際映画祭で審査員を務めた経験もあり、彼の代表作の1つ『ミラノ、愛に生きる』(ボルダー国際映画祭で最優秀作品賞を受賞)は、その名のとおりミラノを舞台とした作品で、ミラノへの強い愛を持つ人物として知られている。グァダニーノ監督以外に各分野のプロフェッショナルとして学生の指導にあたるのは、『胸騒ぎのシチリア』で監督と組んだデヴィッド・カイガニック/David Kaganich(脚本)ほか、Lucas Gath(撮影技術)、Walter Fasano(編集)、 Giulia Piersanti(衣装デザイン)、Fernanda Perez(メイクアップ)、Manolo Garcia(ヘアスタイル)といったメンバー。ジョルジオ・アルマーニ氏は、「映画はファッションのように、ビジュアルを駆使して私たちを魅了します。制作に関わる全ての人たちの仕事が最終結果に結びつく、究極のチームワークです。『アルマーニ/ラボラトリオ』は、映画業界のトップとして活躍するキープレーヤーたちの指導と支援を得て、生徒が一緒に作業を行う場です。この場のことを私は-フィルムアトリエ-と名付けたいと思います。今年は、イタリアや国際映画シーンで最もオリジナリティが高くエレガントな監督の1人であるルカ・グァダニーノとこのプロジェクトを行えることを非常に嬉しく思います」とコメント。また、グァダニーノ監督は「アルマーニ氏に最も敬意を表するのは、彼が彼の時代を作り上げてきたということです。今回、新世代の映画ファンをサポートする彼の熱い思いに心から共感し、私はこの招待状を喜んで受け入れました」とコメント。「優れた専門家をプロジェクトに参加させることで、非常に魅力あるチームを結成しました。今回は成長、アイデンティティ、女性の新しい世界、といったことをテーマに作品を作り上げます。そう、非常にアルマーニらしいキーワードをテーマに選んだのです」と、“いま”にふさわしいテーマを掲げている。(text:cinemacafe.net)■関連作品:君の名前で僕を呼んで 2018年4月27日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© Frenesy, La Cinefacture
2018年07月05日LITALICO発達ナビ・求人検索サービス開始!児童福祉業界の「働く」を語るフォーラム開催Upload By 発達ナビ編集部LITALICO発達ナビでは、児童発達支援事業所と放課後等デイサービスの求人情報を検索できる「求人検索サービス」を4月10日(火)からスタートしました!求人情報はもちろん、各支援施設の理念や研修環境、職場の魅力を詳しく知ることができます。この求人検索サービスのリリースを記念して、2018年5月20日(日)に「児童福祉業界、これからの働き方を考える」フォーラムの第1回を開催!会場には児童福祉業界に興味のある学生から、現役の児童指導員、異業種で働いている方々など…60名を超える方が集結。株式会社LITALICO執行役員である野口晃菜による、野口が今まで歩んできたキャリアについての講演や、働き方を工夫されている事業所代表とのパネルディスカッション、そして今後のキャリアや理想とする社会を考えるグループワークと、盛りだくさんの充実したイベントとなりました。この記事では、フォーラム当日の様子をレポートします。【オープニング講演】「理想を実現するためにやってきたこととこれからやること~結果歩んできたキャリア~」 ーLITALICO執行役員 野口晃菜Upload By 発達ナビ編集部「私のキャリアの選び方はいたってシンプルです」「どんな『ちがい』があっても 誰もが 『自分らしく生きる』を 実現できる社会をつくる。そのために、自分が何ができるか考え続け、自分らしく行動し続けたことで、結果的に今のキャリアがあります 」理想の社会を作るために、私たちができることは何なのか。「理想を実現するためにやってきたこととこれからやること~結果歩んできたキャリア~」という題で、株式会社LITALICO執行役員であり、LITALICOジュニアで支援者の育成や教材開発等に携わっている野口晃菜が語りました。実現したい社会に向けて、常に「自分らしく」いることを忘れずに、大学院での研究・現場指導など、数多くのアクションを起こしてきた野口。さまざまな経験のもと語られた、熱のこもった講演には、会場全体が引き込まれていました。【パネルディスカッション】これからの児童福祉業界の「働く」を考えるUpload By 発達ナビ編集部パネルディスカッションでは、「働く」に関して様々な取り組みをされている3つの支援施設の代表者に登壇いただき、児童福祉業界のこれからの働くについて語っていただきました。「職員が楽しく仕事をするためには、半分は会社の責任。そしてもう半分は職員自身の責任」と語るのは、株式会社SHUHARIの中村敏也さん。元々は保育所を運営していましたが、発達に凸凹がある子どもたちも笑顔になる場所を増やしたいと考え、児童発達支援事業所を設立。Upload By 発達ナビ編集部新卒の離職が7年連続0人という実績をあげている株式会社SHUHARIでは、「子どもの最高の笑顔をつくりだすためには…?」という視点から、職員への行動指針を整えています。職員自身が成長するために、きちんと休みを取得できるように制度を整え、自分の知識・考えを豊かにできるようサポートする。「相手の話をきちんと聞く耳をもつ」「自分の意見を相手にきちんと伝える勇気をもつ」という行動指針によって、意見交換や相談がしやすい雰囲気づくりを実現しているそうです。Upload By 発達ナビ編集部続いて登壇されたのは、特定非営利法人ダイバーシティ工房で発達支援事業部マネージャーを務める大野亮さん。ダイバーシティ工房は、約40年間地域密着型で運営してきた学習塾を母体として設立されたNPO法人。そこで不登校・引きこもりの生徒と接するうちに発達障害がある生徒の存在に気づいたことがきっかけで、放課後等デイサービスを立ち上げたそうです。大野さんは、「支援者を増やす」ために、スタッフへ成長機会を提供する重要性を語りました。「読み書きの専門家・臨床心理士などからの細やかな指導や入社時の研修制度、またスタッフ同士の相互理解やキャリアを考える職員合宿を実践している」とのことでした。職員は10代から70代、バックグラウンドもさまざま。職員一人ひとりのアイディアのスピーディーな実践、職員のキャリアの志向・実現したいことへの応援を大切に、日々取り組んでいます。Upload By 発達ナビ編集部「職員一人ひとり自ら意志をもって、『自分がどう働きたいか』『どう子どもと向き合っていきたいか』を見つけ、自分の可能性を広げていってほしい」このように話していただいたのは、こぱんはうす さくらスーパーバイザー 内藤卓也さん。全国に66事業所を展開するこぱんはうす さくらは、「事業所数の分、豊富な事例があり、支援を追求できる環境がある」という強みがあるとのこと。また、児童発達支援管理責任者、児童指導員など、職種・キャリアに合った研修の充実化や、スーパーバイザーからのレクチャーといった取り組みをしているそうです。支援の質をあげるためにも、支援者の働く環境を整えていく。当たり前のようで、実践するには難しさも伴いますが、パネラーのみなさんによる具体的な実践例を聞き、参加者の皆さんも真剣に聞き入っていました。【グループワーク】「自分らしい」支援スタイルを見つけ、理想の社会を考えようUpload By 発達ナビ編集部休憩を挟み、後半はグループワークです。働く上で大切なのは、自分らしい支援スタイルや自分に合う働き方を理解すること、そして、それが実現できる環境を選んでいくことです。グループワークでは、これまで支援してきた中で楽しかった・充実感を得られたエピソードを寄せ合い、その原体験を元に、今後のキャリアや理想の社会について考える時間を設けました。Upload By 発達ナビ編集部日頃、子どもたちの個別支援計画と向き合うことはあっても、自分自身の支援やキャリアについて向き合う機会をなかなか設けられないでいる方もおられると思います。ですが、オープニング講演やパネルディスカッションでも語られた通り、支援者が自分らしく生き生きと働くことは、子どもたちへのより良い支援にも繋がっていくでしょう。今回のグループワークのように、時には立ち止まって、「自分はどうありたいのか?」を考える機会を持ってみるのも良いかもしれません。児童福祉業界志望の学生、現役で指導員をしている方、現職は異業界であるものの、児童福祉業界に興味がある方…年齢もバックグラウンドもさまざまな方が集まった今回のイベント。キャリアや理想の社会について、普段は交流しないような方とディスカッションを行ったことで、多くの気づきと刺激を得た、との声が集まりました。「2回のワークだけでは話したりない!」「もっとこの事業所の話を聞きたい!」という声も。その後の懇親会では多くの方が、気になる事業所・スタッフと個別で話したり、参加者どうしで交流を深めていたりしていました。フォーラム第2回は6/24(日)東京にて実施予定!お申し込みはこちらUpload By 発達ナビ編集部参加者の熱気に包まれ、大盛況のうちに終えることができた本イベント。今後、LITALICO発達ナビでは児童福祉業界での働き方や、キャリアについて考えるイベントを随時開催していきます。次回は6/24(日)に東京で開催予定!フォーラム第2回は、「児童福祉現場のリアルを伝える」をテーマに、「活躍する人の働き方」講座を実施。障害児支援のニーズが高まり、事業所での支援や児童福祉業界で働く人のバックグラウンドが多様化している今だからこそ伝えたい、現場で活躍している人のリアルをお届けします。講座後は、自由に巡回できる事業所の取り組み事例ブースを展示します。支援の現場で使っているツールや資料を用いて、運営者の想いや支援内容の特徴、活躍しているスタッフの様子など具体的な事業所の様子を伝えます。さらに、LITALICO発達ナビのスタッフによる相談窓口を設置。「発達支援に求められるスキルとは?」「学童と放課後等デイサービスのちがいとは何か?」「子どもへの支援とは具体的にどのようなことができるのか?」などなど、業界のあらゆる疑問にお答えいたします。児童福祉業界で働くことに関して、「新たに業界に飛び込みたいけど、業界情報の知識がなく不安」「復帰したいけど、現状の業界の取り組みがわからず二の足を踏んでいる」などと感じている方にはぴったりのイベントとなっています。参加を希望される方は、こちらのフォームからお申込みください。【日時】6月24日(日)13:00~16:00【場所】LITALICOセミナールームセミナールーム住所:〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-1-1 中目黒GTタワー16F(東京メトロ日比谷線・東急東横線「中目黒駅」東口より徒歩1分)【定員】30名【参加費】無料(※申込みフォームからのお申し込みが必須となります。)■当日のタイムテーブル(※当日変更の可能性もあります。ご了承ください。)・12:30~13:00 開場・13:00~開会・13:05~14:30 「活躍する人の働き方」講座・14:30~16:00ブース出展~事業所の取り組み事例~・16:00閉会【対象】児童福祉、障害支援といった業界で働いている方、または働くことに関心をお持ちの方など【応募方法】以下フォームよりお申込みくださいませ。みなさまのご参加、心よりお待ちしております!
2018年06月05日子どもの小さな「できた」を一緒に育む仕事、みつけませんか?児発・放デイの「求人検索サービス」スタート!Upload By 発達ナビ編集部いつもLITALICO発達ナビをご利用いただき、ありがとうございます。LITALICO発達ナビでは、児童発達支援事業所と放課後等デイサービスの求人情報を検索できる「求人検索サービス」を新たにスタートいたしました!求人情報はもちろん、各支援施設の理念や研修環境、職場の魅力について詳しくまとめています。子どもたちの成長に寄り添う仕事がしたい、もっと自分に合った職場環境を探したい!と思っている方は、ぜひご覧ください。発達支援施設の魅力を届け、子どもの支援に携わる人を増やしていきたいUpload By 発達ナビ編集部さまざまな業界で人材不足が問題となっていますが、これは、児童福祉の分野でも同様です。魅力的な施設であっても、スキルや志のある人材は十分とは言えず、力のある志望者との出会いを求めている施設が数多くあります。現在、LITALICO発達ナビは月間300万人以上の方にご利用いただいています。ご利用いただいている方は、子どもの発達が気になる保護者の方や、成人の発達障害当事者の方だけでなく、支援施設をはじめ、学校や保育所などで働く「支援者」の方も多くいらっしゃることがアンケートで分かっています。そこで、各支援施設の職場の特徴や魅力をLITALICO発達ナビ上でお伝えすることによって、支援者のみなさんと施設が出会える機会をつくりたいと考え、求人検索サービスをスタートするに至りました。子どもだけでなく、大人も「自分に合った環境」を選ぶことが大切Upload By 発達ナビ編集部子どもが学ぶ場所を選ぶ時には「どんな環境がこの子に合っているか?」を念頭に考える保護者さんが大半だと思いますが、自分に合った環境を選ぶのは大人にとっても大切です。自分に合う企業理念や働き方、文化・風土の職場に出会えると、働く上でも力を発揮しやすくなるはずです。支援に携わる方自身が、自分に合った職場に出会うことは、お子さまへのより良い支援に繋がっていくのではないでしょうか。そこで、LITALICO発達ナビの求人検索ページでは、求人一覧を掲載するだけではなく、企業理念や、働く人の魅力をより深く伝えるインタビューページを設けています。勤務地や給与に関する情報掲載が中心の一般的な求人情報だけでは分からない、職場の魅力や、働く現場のリアルを知ることができます。「わが子に障害があって立ち上げた」など、設立のきっかけや、研修制度もわかるUpload By 発達ナビ編集部例えば、わが子に障害があり、自分の子どもを預けたいと思える施設をつくりたいと思って立ち上げた、というエピソードや、未経験であっても教育研修制度が充実しているので安心して飛び込んできてください、というメッセージもあります。給与や待遇だけではなく、その施設が何を目指しているのか、どういう思いでお子さまの支援に携わっているのかも含めて、求人応募を検討する際の参考にしてみてください。未経験であっても、あなたの子育て経験の活かせる場所があるかもUpload By 発達ナビ編集部有資格者の応募が優遇されるところが多くはありますが、未経験であっても、研修制度や指導員同士のフォロー体制が充実しており、「未経験者大歓迎」という施設もあります。指導経験はなくとも、発達が気になる子どもを育てた経験のある方などは、その子育てで得た知見や経験を活かせる場所がきっとあるはずです。お子さまが大きくなり、新たなスキルを身につけ、働きたいと考えている方も、自分に合う職場を探してみてはいかがでしょうか?「エントリー」とはありますが、まずは気軽に施設見学をして、話を聞いてみるところから始めてみてください。あなたの子育て経験の活きる場所が見つかるかもしれません♪今後は全国各地で展開!Upload By 発達ナビ編集部今はまだ掲載している求人数に限りがありますが、今後は全国各地に展開予定。北海道から沖縄まで、さまざまな地域の求人情報を掲載していければと思います。児童福祉のお仕事に関するイベントも各地で開催予定ですので、ぜひご参加ください!研修サービスも企画しています、乞うご期待!Upload By 発達ナビ編集部LITALICO発達ナビでは、児童福祉という分野で活躍する人材を増やしていくことはもちろん、働く方たちの知識・スキルの向上も実現していただきたいと考えています。株式会社LITALICOは児童発達支援・放課後等デイサービスを行う「LITALICOジュニア」を運営していますが、その指導ノウハウを生かし、従事者向けの研修サービスも企画中!発達支援に関わる業界全体のサービスの質向上に貢献し、ひいてはお子さまの成長に関われればと思います。これからもLITALICO発達ナビの進化をお楽しみに!※掲載情報について、LITALICO発達ナビの求人検索サービスは、求人情報の掲載サービスであり、職業紹介業ではありません。
2018年05月16日障害のある方の「働く」を応援する、LITALICO仕事ナビがオープン!Upload By 鈴木悠平(発達ナビ編集長)働くことに障害のある方と、就労支援事業所(就労移行支援事業所・就労継続支援A型事業所・就労継続支援B型事業所)を繋ぐ情報サイト、「LITALICO仕事ナビ」が、2018年3月26日にサービスを開始しました。LITALICO仕事ナビでは、全国の就労支援事業所の情報を分かりやすく掲載するほか、障害のある方が受けられる支援の利用方法や就職に向けた実践的なノウハウを紹介する専門家監修記事や、就職者インタビュー・企業インタビューといったコンテンツを幅広く発信していきます。障害のある方一人ひとりが、自分のニーズに合った事業所を選ぶことができる情報プラットフォームをつくることで、誰もが自分らしく働くことのできる社会の実現を目指します。Upload By 鈴木悠平(発達ナビ編集長)障害がある方の「働く」を取り巻く社会の課題は?LITALICO仕事ナビ、サービス開始の背景そもそも、障害のある方の「働く」を取り巻く状況はどのような状況なのでしょうか。また、就労移行支援をはじめとした、障害のある方の「働く」を支援する事業所の運営状況は、現在どのような課題があるのでしょうか。この記事では、「LITALICO仕事ナビ」のサービス開始の背景となる社会課題や、運営スタッフの思いをご紹介します。Upload By 鈴木悠平(発達ナビ編集長)運営スタッフ プロフィール:鈴木悠平(写真左)2014年に新卒として株式会社LITALICOに入社。LITALICOジュニアの指導員として、発達が気になるお子さんや保護者の方々の学習・生活支援を経験したのち、LITALICO研究所の立ち上げ・事務局長を担当。現在は国内最大級の発達障害ポータルサイト「LITALICO発達ナビ」編集長としてコンテンツ制作を統括するほか、LITALICO仕事ナビ創刊編集長としてコンテンツの企画・制作を推進。昆野祐太(写真中央)2012年に新卒として株式会社LITALICOに入社。「LIALICOワークス」支援員として、障害のある方一人ひとりの就労・定着の支援を経験したのち、延べ4センターでのセンター長・新規開設を担当する。現在は、LITALICO仕事ナビの地域連携担当として、全国各地の就労支援事業所を訪問。勝俣友紀子(写真右)2016年に新卒として株式会社LITALICOに入社。子育てメディアConobie(コノビー)の企画営業職を経て、2017年よりLITALICOワークスの新規センター開設チームへ。主にご利用検討者さまの初回相談面談(年間300名ほど)と地域連携(関係機関訪問、セミナー講師)等を担当。障害のある方の就職者数は年々増えており、昨年は47万人以上が民間企業に雇用され、13年連続で過去最高を更新しています※1。また、今年は4月に障害者雇用促進法が改正され、企業の障害者法定雇用率が現行の2.0%から2.2%に引き上げられるなど、障害のある方の雇用に対する企業の関心も、年を追うごとに高まっていると言えるでしょう。株式会社LITALICOは、就職を目指す障害のある方のための就労移行支援事業所「LITALICOワークス」を全国で運営しており、これまでに5,000名以上が企業への就職を果たしています。こうした障害のある方の「働きたい」を支援するのが、障害者総合支援法に定められた就労系障害福祉サービス(就労移行支援事業・就労継続支援A型事業・就労継続支援B型事業)です。これらの事業所は2016年10月時点で全国に17,000近くあり、3年前と比べて約 1.4 倍に増加しています※1。ところが、障害のある方の就労・雇用への関心の高まりや、障害のある方を支援する事業所数の増大にもかかわらず、実際に就職を目指す障害のある当事者にとっては、必要な情報が十分に届いていない、自分にあった支援にたどり着くことが難しい、という課題が残っています。※1 厚生労働省「平成28年 障害者雇用状況の集計結果」よりUpload By 鈴木悠平(発達ナビ編集長)LITALICO仕事ナビが昨年12月に就労支援事業所を探したことのある方(877 名)を対象に実施した調査では、就労支援事業所を探すにあたり困ったこととして、8割以上(81.4%)の方が、「自分にふさわしい事業所の探し方がわからなかった」の項目に「(非常によく/まあ)あてはまる」と回答しました。※2また、就労支援事業所をどのように探したかという問いに対して、「パソコン(PC)で検索した」の項目に 「(非常によく/まあ)あてはまる」と回答した方が最も多く、6割以上(64.5%)に上っています。※2しかし、就労支援事業所としては、インターネットでの情報発信には費用や手間がかかることや、現利用者への支援で手一杯になってしまうなど、新しい利用者を集めるための活動が難しい状況にある場合も少なくないようです。厚生労働省の調査によると、就労移行支援事業所の7割弱は定員に達していないというデータもあります。※3就労支援事業所は、それぞれが特色のあるサービスを提供しているものの、利用を希望する方にとって、どの事業所が自分に合った事業所かを探す手段に乏しいのが現状と言えるでしょう。※2 LITALICOプレスルーム掲載、LITALICO仕事ナビ実施の調査より※3 厚生労働省 「平成 28 年 社会福祉施設等調査の概況」よりプレスルーム: 働くことに障害のある方と就労支援事業所をマッチングする情報サイト「LITALICO仕事ナビ」を2018年3月開始Upload By 鈴木悠平(発達ナビ編集長)昆野「私はこれまで、LITALICOワークスの複数のセンターで就労支援に携わるなかで、さまざまな特色ある魅力的な事業所さんと繋がってきました。障害のある方の就労に向けたニーズや、必要とする情報や支援の性質は一人ひとり異なります。LITALICOワークスに限らず、お住まいの地域にあるさまざまな就労支援事業所を比較検討し、ご自分に合った支援に繋がってほしいという思いがありました。ですが、障害のある方も、そもそもどうやって就労支援事業所を探して良いのかわからなかったり、事業所の運営者さんたちも、日々の支援と、地域への情報発信をなかなか両立することが難しいという課題もあるようです。今回、LITALICO仕事ナビのオープンに先立ち、さまざまな事業所さんと意見交換をさせていただいていますが、インターネットでわかりやすく、多くの当事者に情報を届けていくことの重要性は、多くの方が実感しておられました。LITALICO仕事ナビを通して、多くの事業所さんに、事業所の特色や、支援に対する想い、プログラムの内容などを発信していただきたいと思っています。」Upload By 鈴木悠平(発達ナビ編集長)勝俣「LITALICOワークスの新規拠点開設担当として、各地で障害のある方向けの就職相談会を行うなかで、忘れられない一言があります。精神障害のある当事者の方に、就労移行支援サービスについてご説明した際、「あと1年早く、こんな支援制度があることを知りたかった。そうすれば私の人生はもっと変わっていただろうに…」と言われたんです。その方は、精神障害によって以前の仕事を辞め、病院での治療を受けたのちにご自身で就職活動を始められたそうです。しかし、ご自分の障害について企業にどう説明すれば良いか、ご自分の症状や体調に合わせて働けるにはどのような仕事・企業を選べばよいかといった、障害のある方の就職活動におけるノウハウを持たれないなか、なかなか内定を得ることができませんでした。一年間、就職活動を続けるなかで、貯金もだんだんと減っていき、また一緒に暮らすご家族の健康状態にも変化があり…と、再就職に向けた"溜め"がなくなっていくなかで、就職に対して希望が持てない状態に陥ってしまっていたのです。障害のある方が就労に至る方法はさまざまですが、ご自分の環境や願いにあった選択をするためにも、適切な「情報」を得ることや、就職活動に伴走する「支援者」に繋がることは、とても重要だと感じています。あの日お会いした方のように、情報や支援に繋がることが出来ず困っている方は全国にもっとたくさんいるのではないか…こうした状況をなんとかしたいという思いから、LITALICO仕事ナビの立ち上げに携わっています。」LITALICO仕事ナビのサービス概要「LITALICO仕事ナビ」は、働くことに障害のある方と、障害のある方の「働きたい」を支援する就労支援事業所双方の課題を解決するプラットフォームです。障害があり、仕事を探しているユーザーの方々は、LITALICO仕事ナビ上で多くの事業所情報を閲覧・比較することができ、現利用者の障害種別や施設運営のこだわりポイント、就職者実績などを調べることで、ご自分の状況に最適な就労支援事業所を選んでいただきやすくなります。また、障害のある人の「働きたい」を支援する、就労支援事業所の方々は、LITALICO仕事ナビ上で自身の事業所紹介ページを設けることができます。ページ運営や問い合わせ管理をLITALICO仕事ナビ上で一括して対応することが可能となり、事業所を探す新規利用者の方々への情報発信に必要な時間や費用を減らし、現在の利用者の方々への支援に一層注力できる環境を提供します。LITALICO仕事ナビのサービスを通して、障害のある方、就労支援事業所双方のお悩みを解決し、一人ひとりが自分らしく働ける社会の実現を目指します。Upload By 鈴木悠平(発達ナビ編集長)撮影: Junichi Takahashi
2018年03月26日「自分は虐待をしているのではないか?」1991年より都内で、子どもへの虐待防止のための電話相談などボランティアで支援を続けている民間団体の「子どもの虐待防止センター(CCAP)」には、相談者からこういった疑問を投げかけられることも少なくないそうです。前編では、ベテラン相談員・Mさんに「虐待の境界線」をお聞きしました。続く後編では、子育てしにくい時代に、どうやってできるだけ怒らずに子育てをしていけるか、というお話をうかがいました。■児童虐待防止法も影響? 周囲の目がきゅうくつに感じる「現代の子育て」── 長年相談を受けている中でお母さんたちの相談内容が変わってきたという印象はありますか?Mさん:私の主観的な印象ですが、「周りに子どもがいるのが当たり前」の環境から、「子どもと接する機会がない、子どものはしゃぐ声や泣き声を普段耳にしない」という環境になってきているように思います。その中で子育てをするのは大変ではないかと感じています。── 今の環境は、お母さんたちにとってきゅうくつなのでしょうか?Mさん:電話相談を受けるなかでも、「スーパーで子どもがダダをこねてギャーっと騒いでしまったので叱ったら、周囲からは冷たい視線。通報されるのでは? といたたまれなくなって、買い物もそこそこに家に帰りました。ドアを閉めた途端、つい子どもに『何なのよ!』と怒鳴ってしまった。今、子どもはイヤイヤ期真っ盛りなのはわかっているのに…」などと話す方もいらっしゃいます。──私の周囲でも、「子どもを叱っていたら児童相談所の人が来た」という笑えない話を結構聞きますが、2000年に児童虐待防止法が成立して、通告が増えた影響はありますか?Mさん:通告は困っている親子を支援するためのものなのですが、お母さんたちは「助けられている」というよりは「見張られている」ように感じる面があるのかな、と感じています。──相談を受けているなかでお母さんたちのとまどいを感じているんですね? Mさん:小さい子の機嫌をコントロールするのは難しいことです。親ならそれをうまくできるはずというプレッシャーを受けて頑張るけれどうまくいかない、ということだと思います。── そんなきゅうくつな中で、どのように子育てをしていったらいいのでしょうか?Mさん:難しいことですが、少し心に余裕を持てたらいいですね。親も子育てしながら親として成長します。失敗したと思ったら「言い過ぎたね。ごめんね」と正直に伝えたらどうでしょう。「おやつ食べようか。本でも読もうか」と親子共に気持ちを切りかえられたらいいのでは?子どもとの関係ってもっと広いし深いので、一つのことにとらわれすぎずにやっていってもらえたらいいな、と思っています。■自分の中の「コップの水=たまったストレス」をあふれさせないためには?── 具体的にはどうすればいいでしょうか?Mさん:ストレスがたまりにたまった時って、コップにお水がいっぱいいっぱいの状態と似ていますね。表面張力でかろうじてこぼれていない状態のようなものです。だから、そこで何か起こると、最後の一滴となってコップに注がれ、一気に水があふれてしまうんです。── そうですね。子育て、家事、仕事とあふれそうな状況は私自身よくあります。そういう時は申し訳ないけれど、子どもに八つ当たり気味に怒ってしまう時もあります。Mさん:皆さんそういう状況で電話をかけてくれるので、「子どもにやりすぎてしまった」「自分は反省している」「でも夫はこういうことをわかってくれない」と話していくと少し余裕が出てきて、子どもに当たってしまう今の自分が見えてきます。だから、お母さんがいっぱいいっぱいになった時は、コップの水が一気にあふれないように、少し自分からこぼせるといいですね。子どもには成長段階があって、時期がくれば今まではなんだったのか? ということも多いです。── 自分の中のコップの水を減らすのが大切ということですね。具体的にはどのような方法がありますか?Mさん:今はいろいろなところで相談を受け付けていますから、こういう電話相談などにかけてみるのも一つの手だし、どこかに子どもを預けたり、休みの日は夫に預けて自分の好きなことをやる時間を少しとったり、というようなことをやって、しのいでいけたらいいのではと思います。── 子育てだけの世界から少し離れる、ということですね。Mさん:1日24時間、365日お母さんをやっていると、すごく疲れますよね。だから、お母さんも1人になれる時間は必要ですよ、と話すと「食事もトイレもお風呂も、1人の時はない!」と初めて気づかれるんです。それでちょっとでも1人になれる時はないか、ホッとできるのはどんな時かを一緒に考えます。ワンオペで育児されている方も多いですが、公的サービスなど使えるものは何でも使って、少しでもストレス解消できるといいですね。── 電話をかけてくるのもワンオペ育児の方が多いのですか?Mさん:多いですね。そういう方はワンオペという大変な状況のなかで、すごく頑張っているんです。なのに「もっとやらねば。大変だと思うのは子どもを愛していないからなのか」と自分を追い込んでしまっているのが本当に残念です。── まずは、自分が大変ななか頑張っている状況を自分でほめてあげて、心に少しでも余裕を持つことが大切なんですね。 ■「どういう時に怒ってしまう?」自分の怒りパターンを把握── そのほかに怒りすぎない方法はありますか?Mさん:そうですね。あとは怒りたくなるけれど、視点を変えると超かわいい子どもの姿を撮る“おバかわ写真”のような方法でしょうか。ギリギリの状況は変えられない、腹が立つのも仕方ない。でも、せめて腹が立つのを笑いに変えられたら、親子共にハッピーですね。── 笑いに変えるなど自分なりにしのぐ方法をちょっと探してみる、ということですね?Mさん:怒りすぎてしまう時って大体、同じパターンになっていませんか? いつものように親子のやりとりをして、気がつけばいつものように怒っていた。そのようなやり取りになった時に、先ほどのおバかわ写真を撮るとか「あー始まった、始まった」と呪文を唱えるとか、その場を離れる、深呼吸するなど自分なりにしっくりくるものを探して、「あー、また怒っちゃった」と後悔せずにすめばいいな、と思います。── パターンを把握して、対処法をいくつか持っておくといいんですね。Mさん:パターンのどこかを変えると流れが変わります。この言い方で話してみよう、このタイミングでこうしてみようなど、なるべく楽しくなるようなことに変えながらやってみる。それでダメだったら、「あ、ダメだったな。次はどの手でいこうかな」くらいの気持ちで。── それ以外に何かありますか?Mさん:子どもの行動を(a)好ましい、(b)やめさせたい、(c)してはいけない、のように3つに分けてみてはどうでしょう。(c)は命にかかわるなど重大なことですが、(b)は時期を待つ選択もあるかもしれません。親も言い出すと意地になって引くに引けなくなる時期もあったりしますのであきらめる、というか、今すぐにどうこうしようとせず、ちょっと置いておくのはどうでしょうか。── 今日はありがとうございました。日々、子育てに困っているお母さんたちに向き合っているMさんのお話は大変参考になりました。取材なのに、ゆったりとした口調で、こちらの話も丁寧に聞いてくださるMさんとのインタビューは時折、自分の子育て相談をしているような錯覚に陥りました。そのMさんが「子どもを怒らない」ための対策としてあげるのが次の3つ。1.1人でがんばりすぎず、できるだけ心に余裕を持つ。2.自分が怒ってしまう原因などパターンを見つけ、(できれば楽しめる)対策を考える。3.あきらめる(今は置いておく)。ほぼワンオペで、コップの水もかなりギリギリの筆者自身の話も聞いていただき、「怒りたくないのに怒ってしまった」と後悔を繰り返す日々を抜け出す多くのヒントをもらったように感じました。長年、親身に困っているママたちに寄り添ってきているMさんのような方たちに話を聞いてもらうのも、とてもスッキリしそうです。取材協力: 社会福祉法人子どもの虐待防止センター(CCAP) 子どもの虐待を早期に発見し、虐待防止を支援するために1991年に設立された民間団体。研修を受けた相談員と、医師、弁護士、臨床心理士、ソーシャルワーカー、行政経験者、教育関係者などが活動しています。CCAPでは、子育てに悩む方のための電話相談、母親のグループ(MCG)、CCAPペアレンティングプログラム講座「親と子の関係を育てるプログラム」などを行っています。相談の電話番号は、03-5300-2990(平日10:00~17:00 土曜日は10:00~15:00/通話料以外は無料)取材・文/まちとこ出版社 石塚由香子
2018年03月10日2015年4月、「子ども・子育て支援新制度」がスタートしました。そのうちのひとつ「病児保育」は、子どもの急病で出社できないというワーママに役立つ制度として注目されていますが、2016年、少し遅れてスタートした「お迎え制度」をご存知でしょうか?今回は、全国病児保育協議会会長・大川洋二(ひろじ)さんが解説してくれました。「お迎え制度」ってどんな制度?「子どもが急病でお迎えに行かなきゃ…」。子育てと仕事を両立するママなら、多くの人が経験したことがあると思います。しかし「お迎え制度」を活用すれば、その心配はなくなるそう。「これまでは、保育園や幼稚園、認定こども園などの施設に預けていた子どもが急に体調が悪くなったとき、お母さんに連絡して迎えに来てもらうのが一般的でした。しかしこの制度は、病児保育を行う施設のスタッフなどが代わりに迎えに行き、かかりつけ医で診察してもらってから預かるというもので、お母さんやお父さんが仕事中に早退しなくてもよくなったのです」(大川さん、以下同)子どもの急病による早退問題は、働くママにとって、重要なこと。この制度はそんな人たちにとって、大きなメリットとなるのです。デメリットも認識しよう!一方で、この制度にはまだ危ない面もあるのだとか。大川さんは、デメリットとして2つのことを挙げます。「まずひとつ目は、『子どもの精神的不安』です。知らない人に知らない場所へ連れていかれるというのは、子どもにとっては、大きな心理的負担。子どもにとってもなじみのある施設、せめて一度は使ったことがある施設にするなどの配慮が必要です」そしてもうひとつは、「重症化したときの対処」。「体調が悪くなるといっても、軽度のものから重症化の恐れがあるものまで様々あります。施設のスタッフが園にお迎えに行って、かかりつけ医に診察してもらったとき、もしも『すぐに入院する必要がある』と言われたらどうしますか?家族ではないスタッフに、勝手な判断はできませんよね。そのため、あらかじめ保護者と綿密な話し合いをして、緊急時にどうするかを決め、同意を取っておく必要があります」さらに、大川さんは、「『お迎え制度』を含む病児保育は、母親の就労支援の面ばかりがクローズアップされますが、本来は子どものための制度」とも。ママにとっては、子どもの急病が原因での急な早退や欠席を避けられるメリットはありますが、「早退しなくてよくなった」だけではなく、子どものことを考え、もっと慎重に利用すべき制度なのかもしれません。(文・明日陽樹/考務店)
2018年02月26日2015年4月、子育て世帯やママを取り巻く環境は、大きく変わりました。それは、「子ども・子育て支援新制度」が始まったから。この「子ども・子育て支援新制度」には、保育園や幼稚園を利用するための認定について、子どもにかかるお金のことなど、様々なことが定められていますが、「病児保育」も注目したい項目のひとつ。そんな「病児保育」について、「病児保育の施設には3つある」、そう話すのは、全国病児保育協議会会長・大川洋二(ひろじ)さん。「病児保育」を行う3つの施設って?先ほど、大川さんが言っていた「3つの施設」。これらについて、解説してくれました。「ひとつ目は、病院やクリニックに併設されている『医療機関併設型』。2つ目は、幼稚園や保育園などに併設された『保育園併設型』。そして3つ目は、『単独型』というものです」(大川さん、以下同)では、それぞれの施設はどのような特徴があるのでしょうか?「『医療機関併設型』は、おもに病気は治っていないけど、悪化する可能性の低い子どもを預かる『病児保育』を担当していて、『保育園併設型』は、病気は治っているけど、円や学校には行けない子どもを預かる『病児後保育』を担当しています。というのも、いずれの場合も子どもの容体は安定しているとはいえ、悪化する可能性はゼロではありません。そのため、『病児保育』は医師が常駐している『医療機関併設型』で担当することが多いのです」「医療機関併設型」、「保育園併設型」の違いはわかりましたが、もうひとつの「単独型」は?「『単独型』はNPO法人などが運営している施設です。地域のドクターがチームを組んで、今日は○○病院、明日は××病院といったように、当番制で担当しています」これらの施設には課題もこのように、病児を受け入れてくれる施設はありますが、「まだ課題もある」と大川さんは続けます。「『子ども・子育て支援新制度』が施行された2015年以前から『病児保育』の取り組みはありました。当時は、病児2人に対し、保育士・看護師がひとり付くことになっていましたが、現在は、人員不足の観点から、保育士・看護師ひとり当たり3人になったのです。しかし、これでは病児へのケアが不十分になるとの懸念もあります」また、定員が少なく、現状は預けたくても預けられない状況もあるそうで、その点も解決すべき課題だと大川さん。共働き世帯や働くママが増え、病児保育の需要が高まっている昨今。子ども・子育て支援新制度が充実するには、まだ時間がかかりそうです。(文・明日陽樹/考務店)
2018年02月23日2015年4月に始まった、「子ども・子育て支援新制度」。その中のひとつに、「病児保育」というものがあります。ひと口に「病児保育」といっても、じつは4種類もあるということ、ご存知でしょうか?今回は、それぞれの特徴をおさらいしましょう。ご協力いただいたのは、全国病児保育協議会会長・大川洋二(ひろじ)さん。病児保育のそれぞれの特徴は?先述のように、病児保育には4種類あるのですが、それは(1)「病児保育」、(2)「病後児保育」、(3)「体調不良型」、(4)「派遣型」の4つ。それぞれの特徴は以下。(1)「病児保育」病気がまだ治っていないけれど、容体が急変する可能性が低い子どもを預かる(2)「病後児保育」病気自体はすでに治っているけれど、保育園や幼稚園、学校にはまだ行けない子どもを預かる(3)「体調不良型」保育園や幼稚園、学校等で預かっている子どもが、急に体調が悪くなったけれど、保護者がすぐに迎えに行けない場合、施設に配備されている看護師が面倒を見る(4)「派遣型」別名「非施設型」とも呼ばれている。厚生労働省が認定している病院、クリニック、保育園、認定こども園等の施設に子どもを預けるのではなく、病気の子どもの自宅にベビーシッターなどが訪れ、預かる大きな違いは国家資格の有無これら4つとも、病気の子どもの面倒を見てもらえるという点では共通していますが、大きな違いは「国家資格有無」とのこと。「『病児保育』、『病後児保育』、『体調不良型』の3つは、微妙な違いはあるものの、保育士や看護師、医師といった国家資格を有している人が対応します。一方、非施設型の『派遣型』は、『家庭的保育士』と位置付けられ、国家資格を有していなくても、市町村長が指定した研修さえ受ければどなたでもできます」この国家資格の有無の差は、私たちにしてみればあまり重要とは思えないかもしれませんが、懸念点は多いといいます。「派遣型の場合、きちんとした人が来てくれればいいけれど、人によっては不安が残ります。また、ひとりで来るので、どういう風にお世話をしているかがわからないのです。また、病気の子どもは、容体が急変する可能性もあります。看護師や医師なら緊急の時でも焦らず対応できるでしょうが、その保証もありません」保育士不足などが問題化している今、「研修さえ受ければ誰でも」というのは、人材を補うためにはいいこと。しかし、技術や経験が不足しているという点では、まだ不安も残るようです。子どもが病気になったとき、ママがそばにいてあげられないことも多々あります。子どもの状態を見て、どんな施設を利用すればいいのかを判断するためにも、4つの病児保育の違いは知っておきたいですね。(文・明日陽樹/考務店)
2018年02月20日こんにちは。エッセイストの鈴木かつよしです。日経DUALと日本経済新聞社の共同で実施した「自治体の子育て支援に関する調査」の結果をもとに作成された「共働き子育てしやすい街ランキング2017」には、筆者にとって思い入れの強い3つの自治体が上位にランクインしました。総合ランキング第1位の東京都豊島区は筆者が6年間通った小学校が在る街。第3位の東京都渋谷区は筆者が30代から40代にかけての20数年間を区民として過ごし事業を営み、娘が生まれ育った街。そして総合ランキング第8位の東京都調布市は野鳥の宝庫である一級河川「野川」を擁し、息子を育ててくれた街です。「共働き子育てしやすい街ランキング」上位に入るこれらの自治体は他の自治体とどこが違うのでしょうか?考えてみようと思います。●「共働き子育てしやすい街」トップに躍り出た豊島区民間の有識者でつくる政策発信組織である日本創成会議(増田寛也座長)が2014年5月に公表した「消滅可能性都市」の一つとして、“豊島区”が東京23区で唯一挙げられたことは筆者にとってもショッキングなことでした。というのも筆者が豊島区立の小学校に通っていた1966年から1972年頃、筆者の母校は60人からなるクラスが1つの学年に6クラス。全校で児童数が2,000人をゆうに超すという、「少子化」とは真逆の自治体だったからです。この出来事を機に区をあげて出産可能年齢の女性の誘致と待機児童対策に取り組んだ結果、豊島区は2017年4月に待機児童ゼロを達成 。また、認可園に入れなかった家庭への補助も手厚くし学童保育は児童館から全小学校敷地内へと完全移行 を果たしました。「消滅のおそれあり」という負の指摘を受けたことでかえって「女性や子育て世帯が住みやすい街」という明確な区政のコンセプトを確立できたことが、「共働き子育てしやすい街ランキング総合1位」に見事に輝く要因になったと言うことができるでしょう。筆者が目白通りに面した小学校に通っていた50年前のように子どもたちの笑い声であふれた街になる日も近いかもしれません。●19時30分まで延長対応がある渋谷区の学童保育2011年3月までの20数年間を過ごした渋谷区が「子育てしやすい街」だと感じたことは、住んでいた当時は正直言ってありませんでした。おそらくその理由の一つには、地価が高すぎるために土地を所有している層の人とそうでない層の人との経済格差が大きく、「子育て世帯」という一言ではカテゴリーとして成立しないというのがあったかと思います。そんな中で「ああ、渋谷は共働き子育て世帯にやさしかったんだな」と感じたのは、わが家が渋谷区を去る直前の1年間。長男が渋谷区立の小学校の1年生だったときでした。『放課後クラブ』という名称の渋谷区独自の学童保育システムは6年生までの全学年の児童がいるため良い意味での“縦の関係”が児童の間にあり、低学年の子どもたちにたいして高学年のお兄さん・お姉さんたちの目があったため、子どもたちの人間関係が安定していたように思います。また放課後クラブでは親が共働きの3年生までは19時30分までの特別延長対応保育制度 があり、働くママとパパにとってはとても有難かった記憶があります。今回の日経DUAL・日経新聞のランキングでは保育料の安さが渋谷区への高評価の主たる要因になっているようですが、筆者にとっては一にも二にも放課後クラブの充実が思い出に残っています。●「東京一子育てしやすい街」と評された調布市「共働き子育てしやすい街ランキング」で2016年度の14位から2017年度は8位にランクアップした東京都調布市は豊島区や渋谷区とはやや趣きが違って、行政主導というよりも市民の肌感覚で“子育てしやすさ”を感じられる 街かもしれません。“住まいと街の解説者”の異名をとる東京情報堂代表の中川寛子さんは東洋経済に寄せたコラムの中で調布市のこの雰囲気のことを「東京一子育てしやすい街」という言葉で表現しています。中川さんはその根拠として調布市の次のような特長を挙げています。・人口に占める30代後半のファミリー層が高齢者より多く、子育てを重視する空気がある・電気通信大学や桐朋学園大学があるため恒常的に若年層が入ってきている・そのため新旧住民がうまく共存し、新参者にも鷹揚な雰囲気があり新旧住民の交流がある・人口約22万人という中規模さから行政が近いところにいて、意思疎通が図りやすい・手頃な飲食店が多く立地も集中しているため人が集まってコミュニケーションを取れる・場所的に田舎でもあり都会でもあるという“アンビバレンス”さが子育てには適している・ママやパパが「ここなら何かができる」と思える規模感が子どもにも好影響を与えている筆者にとってはこの調布市の素晴らしさは、市内を流れる一級河川「野川」の自然に象徴されています。長男が小2になった春に家族で引っ越してきたこの街のオアシス“野川”には、カワセミやメジロ、コゲラやツグミやシジュウカラ、アオサギ・コサギ・ゴイサギにタシギやキアシシギ、ツグミにキセキレイ、オオバン、オオタカにユリカモメ、メダイチドリといった東京23区内ではなかなか見られない野鳥たちが縦横無尽に飛び交っていました。息子ともどもこの自然のとりこになってしまった筆者はそれから毎週末には必ず野川のサイクリングロードを自転車で走り、今では少しは鳥たちと会話ができるようになったと自惚れている次第です。おしまいに、調布市が「共働き子育てしやすい街ランキング」の上位に入るようになってきた要因の一つとして、特定の政党に属さず「市民党」の立場を貫いてこられた今の市長さんの存在も忘れてはならないような気がしています。●参考リンク:共働き子育てしやすい街2017上位50自治体は(日経DUAL)独断!東京一「子育てしやすい街」はどこか(東京経済オンライン)文:中川寛子●ライター/鈴木かつよし●モデル/貴子
2018年01月22日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「子育て支援」です。子どもがなくても、他人事とは思わないで。衆議院選挙は自民党の圧勝に終わり、第4次安倍内閣がスタートしました。今回、安倍政権が打ち出した政策の最大のポイントは、来年に増税が予定されている消費税の使い道を変更したこと。これまでは国の借金返済に充てるとされていましたが、未来を見据え、社会保障、特に子育て支援に投入すると約束しました。選挙結果は、多くの国民がそれに賛同したということです。国が進めようとしている子育て支援は幼児教育の無償化でしたが、子育ての現場から、「それはピントがずれている。それよりも待機児童問題の解決を」という声が上がりました。まず必要なのはお金ではなく、安心して子どもを預けられる場所。それが確保できなければ働くこともできず、生活が回りません。子育て現役中のママやパパ、子育ては終えたけど後輩ママたちの役に立ちたい人たちが集い、「#保育園に入りたい」とSNSで呼びかけました。僕も少しお手伝いしたのですが、このグループは、選挙前には東京都の候補者全員に、子育て支援に関するアンケートをとって公表したり、当選した議員のその後の発言をチェックし、選挙前と違う場合には指摘し、世論やマスコミに訴えかけました。その声が政治家に届き、支援の内容を見直す動きが出ています。こうした方法で市民が政治を動かすこともできるのです。子育て支援は、「子どもがいないから関係ない」という問題では全くありません。日本の社会保障制度は、若い世代が高齢者の老後を支える仕組みになっています。私たちが年金を受け取る年代になったときに、そのお金を生み出してくれるのは、いまの、これからの子どもたち。2014年時点で、日本の総人口は1億2708万人。うち65歳以上は3300万人。20~64歳の2.2人が1人のお年寄りを支えていました。このまま少子化が進めば、2055年には推定で、総人口9744万人のうち65歳以上が約3704万人を占め、働く世代の1人が1人以上の高齢者を支えなければいけなくなります。高齢になったあなたは、医療費が高くて病院に行けなくなるかもしれません。子育て支援は、日本の国民全員にとって重要な課題なんです。堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2017年12月6日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2017年12月03日こんにちは。子育て支援を専門にする臨床心理士の今井千鶴子です皆さんは、夫婦で教育方針について話すことはありますか?2017年9月12日〜13日の間、パピマミ読者の皆さんに『夫婦で教育方針の「違い」を感じますか?』というアンケートを行いました!86名の方々にご協力いただきましたので、その結果をランキング形式で発表したいと思います。●夫婦で教育方針の「違い」を感じますか?・1位:どちらかといえば「違い」を感じる……45%(39人)・2位:非常に「違い」を感じる……27%(23人)・3位:どちらかといえば「違い」を感じない……24%(21人)・4位:まったく「違い」を感じない……3%(3人)※有効回答者数:86人/集計期間:2017年9月12日〜2017年9月13日(パピマミ調べ)このアンケート結果からわかることは、教育方針に違いを感じない夫婦などほとんどいない ということです。実は、教育相談の場面でも「教育方針の違いから夫婦喧嘩になってしまった……」といったご相談が頻繁にあります。お話をうかがっていくと、パパもママもお子さんを思うがゆえに、「こうしてあげたい」「ああしてあげたい」と感じていることが伝わってきます。そのため、お子さんへの“愛”が、結果的に夫婦間の溝になっていることが残念でなりません。もし、教育方針の違いによって夫婦間に大きな溝を感じているようなら、一度冷静に夫婦の子育てを振り返ってみませんか?●教育方針に違いがあっても、強力なタッグを組んで子育てをしている夫婦の特徴教育方針の違いが少なかったり、違いがあったりしてもうまく“統合”しているご夫婦にはある共通した特徴があります。それは、“お子さんの現状を正確に理解している”ことです。つまり、お子さんの性格や成長、発達などについて、これまで一緒に見続けながら理解しているご夫婦は、教育方針を地道に作りあげている ように感じます。よくみられるのは、習い事に対する考え方の違いを発端に夫婦喧嘩が始まるというものです。たとえば、小学校に入学する前から、「他の子もやっているから」という理由だけで多くの習い事をしているお子さんがいます。「少しでも才能を伸ばしてあげたい!」という親の期待や思いがあるのもわかります。ただ、もしそれらの習い事をお子さんがイヤイヤやっているとしたら……、才能を伸ばすどころか挫折経験につながるリスクの方が高いのではないでしょうか。あくまで、子どもの体力や性格、動機づけなどを夫婦で理解しながら、どのタイミングで何を習得させるかということこそが“教育方針”です。親の過度な期待を押しつけることが“方針”ではなく、お子さんのタイミングをみながら成長や発達を促す計画が必要になります。これは極論になるかもしれませんが、一流大学に入学すれば幸せになれるという考えがもし根底にあるのだとしたら、それは捨てた方がいい と思います。これまで多くの“優秀”と呼ばれる学生をみてきましたが、苦労して一流大学に入学したからといって必ずしも幸せになれるわけではないからです。つまり、大学入学後に生き生きと活動できる子もいれば、何をしたらいいかわからなくなってしまう子もいます。前者の大学生は“幸せを感じ取る能力”が高く、自分でどんどん挑戦していきますが、後者の大学生は“適切な自尊心”が低い傾向にあります。たとえば、与えられた課題などはこなせるのですが、誰かと比較したり競ったりしていて、いつも自分の能力の高低を気にしています。誰かと比較することでしか自分の幸せを感じられないようにも映ります。また、就職活動の時期から“自分”について悩み始め、傷ついた状態で卒業することも珍しくありません。前者の学生たちに共通していると感じるのは、子どものときの習い事に親がしっかりと“関与”している ということです。ここでいう“関与”とは、単純に習い事ばかりをさせるのではなく、子どものことをよく理解して、家でも一緒に親が練習したり、話をしたりする活動を積極的に行なっているということです。多くのことを学ばせるのであれば、パパとママも多くのことに関与する覚悟が必要だと思います。また繰り返しになりますが、親がお子さんの性格や成長、発達などについて、正確に理解しながら関わることが何よりも大切です。子どもにはそれぞれの個性があり、成長のスピードも同じではありません。他の子を基準に考えるよりも、世界に1人だけのお子さんの成長に目を向けていきませんか。もちろんお子さんが楽しく学んだ結果として、学習環境が整っている一流大学に入学することは理想的ではあります。ただ、一流大学への入学だけを前提に教育方針を立ててしまうと、お子さんは大学卒業後にツラい思いをするかもしれません。----------いかがでしたか?今回は、夫婦間の教育方針の違いについて考えてみました。綺麗ごとのように聞こえてしまうかもしれませんが、教育方針の違いで喧嘩しそうなときには、パパとママは“敵”ではなく、“最強の味方”だということを思い出してください。共通して思う気持ちはお子さんの“幸せ”です!●ライター/今井千鶴子●モデル/藤沢リキヤ、福永桃子
2017年09月26日息子の日々の生活の流れ。平日の過ごし方がどうしても単調に…出典 : 息子には、重度の知的障害があります。身体は健康ですが、言葉は二語文程度で、意思表示はできるものの、人との会話やコミニュケーションが難しい状況です。特別支援学校を卒業し、就労継続支援B型事業所に8年間通所していましたが、3年前に東京都から九州に転居したのを機に、生活介護事業所に移りました。朝9時過ぎに、事業所の送迎車に乗って家を出て、夕方4時半に帰宅するまで、事業所内で活動して過ごしています。現在は、大好きな刺繍や、刺し子、織り機を使って、作品を仕上げています。事業所から帰宅すると、夕食までの間、息子はiPadを使いネット動画を見たりして過ごしています。その後は、夕食を食べて就寝まで、日々の生活に追われる毎日です。休日には、家族で外出し、買い物や食事に出かけます。息子も買い物が大好きで、いろいろな店に行くのを楽しみにしています。息子の帰宅後の生活をもっと充実させたい出典 : 買い物が大好きな息子。でも、休みの日以外は、特別に用がある場合でなければ、施設から帰宅後に出かけることはありません。夕飯の支度や家事がある私は、息子と出かける余裕もなく、毎日が過ぎていってしまいます。この空いた時間に、何か習い事や運動などを入れることはできないかと考えたりもしましたが、送迎や待ち時間などを考慮すると、我が家の現在の状況では難しく、断念せざるを得なかったのでした。大好きな買い物に移動支援が利用できるかも!出典 : 私は、このことを相談支援事業所に話してみました。施設から帰宅後の2, 3時間を、もっと息子の喜ぶような時間にできないものか。息子の大好きな買い物に付き添ってくれるような支援はないだろうか……すると、地域生活支援事業の一つである移動支援を受けられると教えてくれました。息子の外出も、移動支援を利用すれば、ヘルパーさんに付き添って貰うことができるとのことです。すぐに息子の支援計画に移動支援を利用することを加え、区役所の障害福祉課に申請をしました。こうして、息子は移動支援を受けられるようになったのでした。初めてのヘルパーさんとの外出は、徒歩で行ける場所息子に割り当てられた移動支援の月の時間数は、20時間。週に一度、買い物に出かけたとしても、一回に5時間は利用できる計算です。付き添ってくださる事業所のヘルパーさんも決まり、いよいよ、買い物に出かけることになりました。家族や、施設の職員さん以外の人との初めての外出です。ヘルパーさんは、予定時間に家まで迎えに来てくださり、息子と一緒に外出し、買い物を終えると自宅まで送ってくださいます。息子にも、ヘルパーさんにも負担にならないように、最初は家から徒歩で行ける場所を選びました。自宅から徒歩で 約10分のコンビニに出かけ、買い物をし、大好きなアイスクリームを食べて帰宅する計画にしました。出典 : 当日、息子は、少し緊張した面もちでしたが、ヘルパーさんと元気に出かけて行きました。ヘルパーさんのお名前や、当日の行動の予定は、前もって息子に繰り返し説明をしています。事前に、どんな事をするのか息子に説明をすることで、息子も状況を理解し、不安も少なくなります。ヘルパーさんにも、息子の行動の様子や性格など、できるだけ詳しくお話ししました。さて、どんな顔をして帰ってくるか…私は、期待と心配の入り混じった気持ちで、帰りを今か今かと待ちわびました。30分後、息子は息を切らし、少し顔を赤らめて、ヘルパーさんと帰宅しました。手には、コンビニで買ったフライドチキンの包みを持って…「お帰り!どうだった?」と尋ねる私に「楽しかった…」と小さな声で、恥ずかしそうに息子は答えてくれました。移動支援は息子の生活に潤いと成長の機会をつくってくれた出典 : あれから、9ヶ月…息子は、ヘルパーさんとの外出を元気に続けています。月に2回、近い場所での買い物と、少し離れた場所での外食を楽しんでいます。買い物は場所が近いので、1時間以内で帰宅しますが、外食は、食事時間が長い事もあって、3時間くらいで帰宅しています。ヘルパーさんにも慣れて、今では外出を心待ちにしていて、「次はどこに行こうかな…」と、とても楽しみにしているようです。移動支援を利用するようになり、息子の生活は楽しみが増え、充実感のあるものへと大きく変化しました。また、家族や施設の職員ではない、ヘルパーさんとの新しい関わりが増え、コミュニケーションの力も少しずつ育っているように感じます。現在は、月に2回のペースですが、いずれは回数や場所、行動の計画も増やして、20時間を有効に使いたいと考えています。重度知的障害のある息子は、将来的には、家族と離れて入所生活を送る事になると考えていますが、その近い将来のためにも、多くの人との関わりを持ち、コミュニケーション能力を高めていく機会を増やすことが大切だと思います。手探りで始まった移動支援でしたが、息子の毎日の生活を潤し、喜びと楽しみが増えたことで、とても有意義なものになっていることに感謝しています。
2017年09月12日こんにちは。子育て支援を専門にする臨床心理士の今井千鶴子です。私は子育てや幼児教育に関するお話をさせていただく機会が多いのですが、ママたちから「もっと早く知って、そうすればよかった……」といった感想をよくいただきます。私自身、専門家ではありますが、自分の子育てでも「もっと早く知っていたら……」と思うことがあります。そこで今回は、先輩ママたちが後悔していることを取りあげ、心理学的な解決策などについて考えてみたいと思います。●家事が忙しく、子どもとあまり遊ばなかったこと子育ての後悔としてよくお聞きするのは、“お子さんとあまり遊ばなかった”というものです。今も昔もママは日々の生活に忙しく、ある程度大きくなると、一緒に遊ぶことも少なくなってしまうようです。ベネッセ教育総合研究所の調査(2015)によると、平日の家事を自分が8割以上分担していると感じているママが88.1% もいることがわかりました。このような調査結果からも明らかなように、ママの家事負担は重く、子どもと遊ぶには体力的にも精神的にも厳しい状況がうかがえます。また、最近では子育て中であっても、モデルルームのように片づけられている部屋が理想的であるかのようにメディアで取りあげられることもあり、家事に対してますますプレッシャーを感じているママも多いように感じます。児童精神科医の佐々木正美先生の著書『ママの心がふわりと軽くなる子育てサプリ』の中では、“子どもがいる家は散らかっているのが当たり前 ”と述べられています。また、佐々木先生は“家事も大事だが、子どもや夫を笑顔にすることのほうがはるかに大切”といったようなことも語られています。私自身、部屋が散らかっているとイライラしてしまいがちですが……佐々木先生のお言葉を胸に、自信をもって片づけないときもあります(笑)。そして、日々忙しく遊ぶ時間がないと悩むママにお伝えしたいのは、子どもにとってはママとの家事は“遊び”にもなるということです。どうやったらお子さんが家事を“遊び”として楽しめるかをぜひ考えてみましょう。たとえば、わが子が喜ぶ“家事遊び”は、洗濯物を畳めた数を競う遊び です。うれしそうに目を輝かせながら必死に畳んでいます。ポイントは、ママが畳みなおしたり、ダメ出ししたりしないことです(回数を重ねると大人よりも丁寧な仕事をしてくれます笑)。あとは、何分で片づけられるかを競う“片づけ競争 ”も大好きです。「何分でできるかを数えよう!」と言うと、笑顔で必死に片づけ始めます。私がロボットのように高速で片づけると、それを見て楽しそうにゲラゲラ笑っています。成長するにつれて、子どもは親との遊びよりも友達との遊びを好むようになります。「一緒に出かけよう!」と誘ってもついてきてくれない……と悲しそうに話すママもいます。子どもが親との遊びを求める期間は、案外短いものです。もし後悔しそうなら……今からでも子どもたちと思いっきり遊びましょう!●自立できる子に育てられなかったことママたちから相談を伺っていると、子育ての最終ゴールとして、“自立”を意識していることがほとんどです。「しっかりと自立できる子どもに育てたい」というママの思いがひしひしと伝わってきます。ただ、それと同時に、自立できる子に育てることの難しさも感じます。“お子さんを自立させられなかったこと”について後悔するママも多いのです。お子さんの自立を拒む要因の1つは、お子さんがかわいいがゆえに“口出し”をしすぎてしまうことです。この傾向は私にも少なからずあるため、ママたちの気持ちはとてもよくわかります。でも、お子さんが行動する前に、ママが先回りしてあれこれ口を出してしまうと、お子さんが“自ら考える機会”をどんどん奪ってしまうことにつながります。その結果、誰かがそばにいないと1人で行動することができなくなりますし、指示待ち人間 になってしまいます。自立するためには、自分に対する“自信”が必要だと心理学的にはいわれます。そして、自信をもつためには、少しずつ“成功体験”を重ねる必要があります。もちろん難しいことにチャレンジするときは、「ママとやったらできた!」といった状態からスタートするのもよいでしょう。ただ、いつまでもその状態だと真の自信にはつながりません。“しっかりと自立できる子どもに育てたい”と思うのであれば、“ママとならできた”といった状態から、“自分1人でもできた”といった状態につなげることをぜひ意識してみましょう。心配かもしれませんが……、ママにはお子さんの成長に合わせて、少しずつ手を離す覚悟も必要だと思います。----------いかがでしたか?今回は、ママが育児で後悔していることについてご紹介しました。皆さんの子育てのヒントになればうれしいです。【参考文献】・『ママの心がふわりと軽くなる 子育てサプリ―そのままのあなたで大丈夫!』佐々木正美/松本ぷりっつ(著)【参考リンク】・第5回 幼児の生活アンケート | ベネッセ教育総合研究所(PDF)()●ライター/今井千鶴子(臨床心理士)●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年09月05日避難行動要支援者って?災害時に避難しにくいのはどんな人?出典 : 地震や津波、水害などの災害が起きたとき、自力で避難が難しかったり、避難に際して特別な配慮が必要な場合があります。阪神淡路大震災や東日本大震災の時などにも、高齢者や障害のある方の中には自ら避難するのに何らかの困難を抱えた方も多くいました。たとえば以下のような人は一人では避難しにくいと考えられます。・視覚・聴覚障害があり、災害発生時に周りの状況の把握がむずかしい。災害情報が得にくい・高齢者・身体に障害がある人で、自力での避難が困難な人・知的障害や精神障害などがあり、地震や災害が起きた時に、どう行動したらよいかわからない障害のある人・重度心身障害者、人工呼吸器や温度調整が必要な人そのため、このような人を避難行動要支援者とし、名簿を作成してスムーズな支援ができるように平成25年6月、災害対策基本法が改正されました。またこれらの周知のため、今年(平成29年)パンフレットや事例集も作成されました。リーフレット「災害時に備えて今できること」|厚生労働省避難行動要支援者の避難行動支援に 関する事例集|内閣府災害対策基本法改正によりできた「避難行動要支援者名簿」の制度出典 : この法律で、市町村に避難行動要支援者名簿の作成が義務付けられました。簡単に言うと、上記のような一人では避難が困難な人が、災害時にサポートを受けられるように事前に登録しておくという制度です。自治体が特に支援が必要な人を把握するとともに、災害時にスムーズに支援ができるよう、消防機関や警察、民生委員などの避難支援に関係する人に情報が共有できるようにすることが定められました。名簿には個人情報が含まれるため、災害対策基本法で個人情報漏えい防止のための規定もあります。実際に名簿をつくり、運用するのは市町村です。具体的な支援や制度については、自治体によって異なる場合があるので、お住まいの市町村に問い合わせることをおすすめします。発達ナビのユーザーの皆さんの中には、療育手帳や精神障害者福祉手帳の取得時などに名簿への登録や、情報提供の同意などを求められる場合があるかもしれません。また、災害があったときに一人で避難することが難しそうだと感じている人もいるかもしれません。避難行動要支援者がどのような支援を受けられるのかを知り、必要に応じて名簿に登録することで、災害への備えの一つとしてはいかがでしょうか?災害対策基本法避難行動要支援者名簿の作成等に係る取組状況の調査結果どんな支援をしてくれる?出典 : ・避難のための情報伝達情報を得ることが難しい人のために、その人が情報を得やすい方法で災害情報を得られるようにサポートします。・避難支援災害時、避難行動を支援します。また、要支援者の特性に合わせた個別の避難計画の作成や防災訓練をする場合もあります。平常時も支援者による声かけや見守りにつなげておくことも含まれます。・安否確認名簿が災害時の安否確認に活用できます。・避難場所以降の避難行動要支援者への対応避難した後も、避難場所での支援者への引き継ぎがスムーズに行えることがあります。名簿への登録は?出典 : 災害対策基本法では、以下を避難行動要支援者と定め、市町村に把握と名簿の作成を義務付けています。当該市町村に居住する要配慮者のうち、 災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合に自ら避難する ことが困難な者であつて、その円滑かつ迅速な避難の確保を図るため 特に支援を要するもの具体的な対象者の範囲はお住まいの市町村によって異なります。以下に千葉市の場合をご紹介します。名簿に掲載される方65歳以上のひとり暮らしの方で、介護保険の要介護認定区分1・2の方、または要支援認定区分1・2に該当する方要介護認定区分3~5に該当する方次に該当する障害がある方視覚障害(1級又は2級)、聴覚障害(2級)、上肢機能障害(1級又は2級)、下肢機能障害(1級又は2級)、体幹機能障害(1級、2級又は3級)、乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害のうち上肢機能障害(1級又は2級)、乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害のうち移動機能障害(1級、2級又は3級)、呼吸器機能(1級)、小腸機能(1級)、精神障害(1級)、知的障害(AまたはⒶ)難病患者で身体障害者手帳1・2級の方及び小児慢性特定疾病等で療養負担過重患者の方制度の運用も自治体によって異なります。自分が名簿に登録されているか確認したいときや、定められた対象ではないが一人での避難が困難な場合などで、名簿への登録を希望するときはお住まいの自治体に問い合わせてください。制度の運用方法は市町村によって異なりますが、以下に大まかな流れをご紹介します。1. 市町村が支援が必要な人の情報を集め、避難行動要支援者名簿を作成します。避難行動要支援者名簿には、掲載者の氏名、生年月日、性別、住所、電話番号その他の連絡先、避難支援等を必要とする事由、その 他避難支援等の実施に必要な事項が掲載されます。参考:災害対策基本法49 条10 第 2 項2. 名簿情報を平時から支援者に提供していいか、確認がされ、問題なければ同意します。3. 同意した人の名簿情報が消防、警察、民生委員などの支援者に提供されます。4. 支援者が日常の声かけなどの見守りや避難訓練などの支援を行います。5. 災害時には市町村や支援者により避難行動に関する支援や安否確認などが行われます。個人情報が支援者に提供されることに不安を感じる人もいるかもしれません。災害対策基本法によって、避難行動要支援者名簿を提供した支援者には守秘義務が発生します。また各自治体で名簿情報の漏えいの防止のため必要な措置を講ずることも定められています。参考:避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針|内閣府名簿に登録がなくても避難行動に配慮が必要な人もいます出典 : 避難行動要支援者として名簿に登録していない人でも、災害時の避難に困難を抱える要配慮者の人がいます。たとえば発達障害のある人は、自閉症などの特性から、いつもと違うことに強い不安を感じたり、パニックになってしまうことがあります。学習障害がある場合、電光掲示板や掲示物などから情報を得るのが難しいかもしれません。障害が軽度で、名簿に登録していない人でも避難時に思わぬ困難が生じる可能性があることを覚えておきましょう。また外国の人は、日本語での緊急避難速報や避難誘導の声かけが理解できないかもしれません。このほかにも外見からは障害があることがわからない人もいます。もちろん妊娠している人や乳幼児、高齢者なども避難の際に配慮が必要です。全ての人が一人ひとり日ごろから、防災意識を持ち準備することが、地域に住むさまざまな人を災害から身を守ることにつながります。また災害時には、まず自分の身を守ることが第一ですが、周りに困っている人がいないかどうかにも目を配るように心がけたいですね。参考:要援護者の特性ごとの避難行動等の特徴|大阪市住吉区まとめ出典 : 避難行動要支援者というと、高齢者や身体に障害がある人をイメージすることが多いかもしれません。ですが、その他にも避難に際して支援が必要な人もいます。知的障害や精神障害のある方の中には非常時の状況判断が一人では難しい場合もあるでしょう。言語障害のある人は見た目からはわかりませんが、緊急事態を言葉で人に伝えることが難しい場合も考えられます。災害はいつ発生するかわかりません。まわりに様々な困難のある人がいること、そして災害が起きたときのことを想定して事前に対策をすることが、もしもの時の大きな備えとなります。避難行動要支援者名簿への登録はその一つです。行政や避難支援者に受けられる支援にはさまざまなものがあり、避難時のサポートだけでなく、もし避難生活がはじまっても引き継がれます。情報の共有をすることで、日ごろから地域の支援者ともつながりが持てます。また、名簿への登録がない人でも、避難時に支援を必要としている人がいるかもしれないことを心に留めておきましょう。
2017年09月01日