【失敗プロポーズ 第1話】美大で後の夫となるぴーちゃんと運命的な出会いを果たした雛田さん(@i_tks74)。同棲、社会人生活を経て結婚! しかし、プロポーズは決して順調ではなくて――!? 雛田さん(ひぃちゃん)がぴーちゃんと出会い、プロポーズされるまでを描く胸キュンなれそめストーリー♡毎日更新です!どんな夫婦にも、結婚に至るまでには、さまざまなストーリーがあるもの――。 美大で後の夫となるぴーちゃんと運命的な出会いを果たした雛田さん。同棲、社会人生活を経て結婚! しかし、プロポーズは決して順調ではなくて――!? 雛田さん(ひぃちゃん)がぴーちゃんと出会い、プロポーズされるまでを描く胸キュンなれそめストーリー♡ 「結婚してください」シンプルだけど、ストレートで理想的なプロポーズの言葉。彼からの言葉にいろいろな思いが込み上げて……返事はもちろん「よろしくお願いします」。順調に見えるプロポーズ。しかし、このプロポーズに辿り着くまでには長い道のりがあって……。まずは時を戻して、雛田さんとぴーちゃんの出会いを描く「恋編」から見ていきましょう♪ ★♡★♡ベビカレ秋のマンガ祭り★♡★♡マンガ200連載突破を記念して『べビカレ秋のマンガ祭り』開催中!話題のマンガを毎日増量配信♪ぜひチェックしてくださいね!ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!著者:イラストレーター 雛田あゆこ愛称:ひぃちゃん。Instagramにて波風立たない平凡な夫婦エッセイを投稿しています。キュンキュンはしないけど縁側でお茶をすすっているような穏やかな日々を綴っています。
2021年11月01日学校生活を送る、生徒たち一人ひとりの様子に気を配っている教師。時に生徒からのSOSに耳を傾け、問題解決に向けて動いてくれることもあります。子育て中の、あんなのあんなっ(@hentai_an4)さんは、ある日、小学校から1本の電話を受けました。その出来事をTwitterに投稿すると、瞬く間に拡散され話題に!投稿者さんが受けたのは、ある注意の電話だったのですが…。学校から電話があって「娘さんがもうすぐしたらお母さんが私達を捨てると言ってると言って泣いてるんですよね..子供を変えるとか不安になるような事は控えて...」など注意されたんですが、子供変えやなく衣替えなんですよね...説明にあたふたしたわ— あんなのあんなっ ❤︎ (@hentai_an4) October 20, 2021 投稿者さんがいった『衣替え』を、娘さんが『子供替え』と勘違いしていることが判明!教師からの誤解を解くべく、投稿者さんは電話口で必死に説明したのですが…不本意なことに、逆に怪しさが増してしまったそうです。娘さんのかわいい聞き間違いが巻き起こした誤解は、多くの人のツボにはまりました。・突然そんな電話がきたらビビります!・確かにどっちの単語も音が似ていますね。・私も聞き間違えて「どこの子と?」って返した記憶がある。悲しい家庭環境ではないことが分かり、きっと教師も胸をなでおろしたことでしょう。子供からの誤解は、すぐに解きたいですね。[文・構成/grape編集部]
2021年10月27日こんにちは、エェコです。お子さんが何かを失敗して泣いちゃうことってありませんか?ウチの娘も泣いてしまうのですが…今回は「失敗しても泣かなくていいんだよ」と娘にお話しした出来事です。■失敗すると泣いてしまう娘、失敗が悔しい?どうやら私の考えていた理由とは違うような気がする…。そこで本人に聞いてみました。なんと! 失敗=怒られると思っていた娘。そういえば「失敗して泣く」のは家のお手伝いをしてくれている時がほとんどだった気がする。私を助けたかったのに失敗によって私の仕事を増やしてしまい、怒られると思ったのかな?なんて思いやりのある娘なんだ…!■失敗は、成功するための勉強!私は即、否定しました。「ママだってよく失敗してるでしょ?」って言ったら「うん」と即答されました(笑)よく「失敗は成功の母」ってよく言いますが、まさにその通りだと思います。失敗から学べばいいんです。誰だって失敗はする! 反省は大事だけど泣かなくていい!…ということを娘に言ったらわかってくれたようで失敗しても「ごめんなさい」と反省するだけで泣かなくなりました。怒られると思うと恐怖が生まれます。そしてその恐怖からできないことにチャレンジしなくなる子になってしまうのが怖いです。この先、失敗して怒る人が必ずいると思うのですが…私の言葉を思い出してなんでも再チャレンジするような子に育ってほしいな~と思う母なのでした。
2021年08月15日前回までのあらすじ小学校5年から民間の支援機関でSST(ソーシャルスキルトレーニング)やビジョントレーニングを受け始めた娘ですが、学校でのいじめの対応については校長先生をはじめとする各先生たちと、主人、私で話し合いをすることに。資料の引継ぎ漏れ、学校独自のルールなど問題解決には時間を要し、学校内での情報共有ができていないことを痛感しました。主治医が代わり支援が変わる娘が小学5年生の時、療育センターの主治医が思春期精神科の医師(新たに外部から派遣されることになった)に代わりました。それまで娘は療育センターで「様子を見ましょう」と言われていて、特に療育はなされておらず、心理士の定期的な面談のみをずっと続けている状態が続いていました。新しい主治医は若い女性医師で、診察は親子同席から親子別々に変わりました。私が家での娘の様子や学校での困りごとを話すと、主治医の表情から笑みが消えました。そして主治医は「薬を処方することもできますが、まずは環境を整えることが大切です。療育センターのスタッフに学校訪問のオーダーを出しますね。お母さんは学校側の許可を取っておいてください。それから療育センターの心理担当者に感情コントロールのプログラムをオーダーしておきますね。お薬は本人が飲むことで安心できる程度の極少量を処方します」とテキパキと看護師さんに指示を出されました。私はずっと「療育センターはただ相談をするところ」「話を聞いてくれるところ」だと思っていたので、この主治医のオーダーに大変驚きました。帰宅後、療育センターのパンフレットを読み返してみると、そこには確かに“幼稚園や保育所、学校などへの訪問支援”や“「地域との交流・連携を実施」など自立生活への支援に向けたサービスを提供する”と記されていました。私は医師のこのオーダーをとても有難く思いました。希望の光が見えるも、一気にどん底へ...療育センタースタッフの学校訪問の件を伝えると、学校側の許可はすんなり下りました。私は「これで少しは娘も落ち着くかも」と期待し、センターから訪問日の連絡が来るのを首を長くして待ちました。でもその後、療育センターからかかってきた電話に私の希望は打ち砕かれました。「ドクターからオーダーのあった学校訪問の件ですが、娘さんの通う学校と当センターとは交流がありません。学校から当センターに直接連絡がないということは、学校があまり積極的でない校風と思われます。学校から訪問依頼があったわけではないので行けるかどうかわかりません。また、心理士による感情コントロールプログラムは心理士の手が空いているときのみの対応になります」心理士のプログラムの実施についてはともかく、医師のオーダーがあったにも関わらず療育センタースタッフの学校訪問がなされないことに私はショックを受け、深く落ち込みました。立ちあがる力のもとになったのは...Upload By 荒木まち子Upload By 荒木まち子療育センタースタッフの学校訪問が実現したのは、主治医のオーダーから3ヶ月後のことでした。くじけそうになったとき、寄り添い支えてくれた支援者の存在があったからこそ私は再び立ち上がることができたのだと思います。療育センタースタッフの学校訪問後、変わったこと療育センターの担当者は授業の様子などを見学し、娘に限らず発達障害のある生徒に有効な環境設定や対応方法を学校にアドバイスしてくださったそうです。その後、私が学校を訪れたときには、教室前面の余分な掲示物は外されていました。教室後方にはカレンダー仕様の『一ヶ月の行事予定表』が新たに貼られていて“その日の持ち物や提出物”などが記入されていました。黒板の端には「掃除の手順」が書かれた小さなホワイトボードが置かれていました。それらは自宅で使用しているスケジュールボードと同様、視覚優位の娘にはとても有効なものでした。コノビ―(conobi)記事 スケジュールボードを作ろう!カレンダーや手順表などで可視化すると見通しが立ちやすくなり、娘はスムーズに行動ができるのです。私は早速さまざまな対応をしてくれた担任の先生に感謝の気持ちを伝えました。周りの友達の変化と協力も後押しになって環境整備したからといって、すべてがあっという間に解決するわけではありません。娘は家では相変わらず母の何気ない言葉にキレたり、弟の生意気な態度に激高したりしていました。学校で腹痛を起こし保健室で大半を過ごす日もありました。でも徐々に娘に声を掛け、助けてくれる友達や「実は自分も同じようにいじめられていた」と娘に告げる友達も出てきました。コミュニケーションは苦手だけれど“人”が大好きな娘にとって、このような友達の存在はとても大きなものでした。少しずつ少しずつ娘は落ち着きはじめ、薬の服用は10ヶ月で終了しました。数年後の学校~喜ばしい変化~娘が学校を卒業した2年後に息子が同じ小学校に入学しました。その年の最初の学校便りには『地域療育センターや子ども家庭支援課など関係機関との連携もできますので、まずはご相談を』と書かれていました。かつて、交流がないので学校訪問は難しいといわれた療育センターとの連携が積極的に行われるようになったことを私は嬉しく思いました。また、この年から新たに、クラス担任を持たない主幹教諭が特別支援教育コーディネーターとして配置され、全学年を通して児童・保護者・カウンセラーとの連携を専任で担うこととなりました。“学内でキーパーソンとなる先生”の存在は、私が切望していたものでした。皆さんに伝えたいこと10年前の私は娘の障害に対する知識が皆無でした。しょっちゅう泣いていたし、傍から見たら『恥ずかしい』とか『なりふり構わない』など感じられるようなこともしてきたと思います。私は人前で話をするのが苦手ですし、すぐに落ち込む性格です。でも前例がなければ、自らが動いて最初の例をつくるしかありませんでした。支援者や医師だけではなく、学校の先生や療育センターのスタッフさんたちが動いたからこそ状況は改善されました。もしも今、学校や支援機関との関係などに悩んでいる方がいらしたら『味方』を増やすことをおすすめします。困難な状況を打開したいとき、自分一人ではどうにもできないことも支援者や協力者がいればなんとかなると思うのです。共感したり愚痴を言い合える仲間がいると元気が出ますよね。ネットの繋がりや同じ立場の者同士のコミュニティーもとても大切です。同様に、リアルでも前向きで建設的な気持ちになれるような味方や仲間をぜひ増やしていってほしいと思います。障害児の子育てをしている親御さんは皆、日々悩みとても頑張っています。世の中きれいごとばかりではありません。どうしても分かり合えない人もいるでしょう。それは仕方のないことです。皆さんには『頑張りすぎず』ときには『休みを取って』でも『諦めることなく』進んでいってほしいです。諦めさえしなければ希望の光はきっと見えてくると思うのです。発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!1話から読む↓
2021年04月21日夫とは学生のころからの付き合いで、1度だけ避妊に失敗してしまったことがありました。そのころお互いに学生だった私たちは妊娠してしまわないか怖くてたまらず、アフターピルを飲むことにしました。緊張しながら向かった病院での処方手順や、アフターピルを飲んだ結果を紹介します。 きちんと避妊具をつけていたのに私たち夫婦は同じ大学の同級生で、大学時代からの付き合いになります。お互い卒業後の進路もしっかり目標があり、学生生活も満喫したかったので、性交のときにはきちんと避妊具をつけていました。 しかし1度だけ、つけた避妊具が破けてしまったようで中身が漏れ出してしまったことがありました。そのころ私は基礎体温を測ったり生理日をカウントしたりはしていなかったので、排卵日も予測がつかず、すぐに妊娠の心配が襲ってきたのです。 妊娠の不安がよぎり…目の前が真っ暗で心臓が高鳴っていた私に、彼がアフターピルの情報を調べて教えてくれました。そこで、藁にもすがる思いで次の日に病院へ行くことにしました。その当時、生理痛がひどくて大学の養護教諭の紹介で行った産婦人科があったので、その病院を頼ることにしたのです。妊娠の不安と怖さに押しつぶされそうな思いだった私でしたが、病院へ到着して問診票の記入をしたときに、問診票の内容が予想外の簡単さで肩の荷が降りたことを覚えています。受診の理由の項目に「アフターピル希望」とあり、ただ丸をつけるだけのあっさりしたものだったので、少し気持ちが軽くなったのです。 アフターピルの副作用診察室に入ると、生理痛での受診のときに担当してくれた医師がまた事情を聞いてくれて、少し安心しました。受診結果は妊娠の可能性は定かではなかったのですが、「とりあえずアフターピルを飲みましょう」ということになったのです。そして私はアフターピルの説明を受け、ホッとして帰りました。 アフターピルは性交渉後72時間以内に1回と、1回目の服用から12時間後にもう1回服用するのですが、吐き気や頭痛などの副作用も出ることがあると説明を受けていました。私の場合、2回とも服用後しばらくしてから吐き気に襲われぐったり。「なぜ私だけつらい思いをしなければならないの?」と涙が出てきました。それでも、彼が気をつかって労わってくれたので、なんとか乗り切ることができました。 次の生理までのドキドキの日々アフターピルを2回に分けて飲んだあとは、とにかく次の生理が来るかどうか様子を見ているしかありません。その期間がとにかく長い! 毎日不安で「まだかまだか」と生理が来るのを待っていたのを覚えています。私の場合、生理の日を記録していなかったので、次の生理がいつになるのかイマイチわからずドキドキ。 無事に生理が来たときには、「妊娠していなかったね」と彼と2人でホッとしたのでした。それ以来、避妊具の装着は慎重に確実にするよう気を付けるようになりました。その後は避妊に失敗することもなく、無事に2人とも卒業・就職し、望んだ結婚と妊娠をすることができました。 もしあのときに妊娠していたとしたら、当時学生だった私たちに子ども育てる自信も経済力もありませんでした。不安はあったけれど、アフターピルの存在を知ってすぐに対処したことで、心配を取り除くことができてよかったです。きちんと性についての知識を持っておくことは大事なのだなと実感しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/ののぱ監修/助産師REIKO著者:坂本ひろ子1児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2021年01月15日幼稚園時代は、毎日の送迎で先生と話したり、1日の様子が書かれた連絡帳などで、離れていても子どもの様子がうかがい知れました。しかし小学校になると一転、プリントと子どもの話、たまにある授業参観だけが様子を知ることができる最大の機会になります。子どもがトラブルを抱えたとしても、「モンスターペアレンツ」と思われてしまうのではないかと、先生にすぐに相談するハードルは正直とても高く感じています。しかし、息子が学校で怪我をしたことで、私たちも対応を考えざるをえませんでした。文房具を振り回したりするぐらいは、子どもだったらするだろうな…という思いと、それでもこれ以上怪我しないように注意してもらった方がいいのか…。と、モヤモヤしながらも、この時は学校には何も連絡せずにいました。しかし、私はこのことを後悔することになるのです。ある日、学校でもっと大きなトラブルが起こってしまったのです。息子は元気なタイプでこれまでも転んだり、すりむいたりして帰ってくることはしょっちゅうありました。学校には病院に連れていくことに承諾し、取るものもとりあえず私も駆け付けました。そこで衝撃的なことを聞かされたのです…!次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです【監修弁護士】小澤 亜季子(おざわ・あきこ)弁護士事業再生・倒産を主力業務とする法律事務所に入所。実弟の突然死や自身の出産・育児などを経て、2018年退職代行サービスを開始。労使双方の立場から、労働トラブルを取り扱っている。育休プチMBA認定ファシリテーターとして、育休取得者の支援も行う。原案: 文房具振り回す「危ないお友達」からのケガ 「謝罪じゃ気が済まない」親ができること (弁護士ドットコム)脚本:ウーマンエキサイト編集部/イラスト: 小夏ゆり
2020年10月22日もうすぐハロウィーン。この日は日本全国あちこちで仮装イベントが行われますね。私たち家族が住むオーストラリアの学校では、ハロウィーンでなくても仮装をして楽しむイベントが頻繁に行われています。今回は、日本の学校では「校則破り」とされそうなヘアスタイルや服装、食べ物の持ち込みなどが「イベント」として楽しまれている様子をお伝えしようと思います。ヘンテコな服装や髪形で登校する日オーストラリアは通常、私立・公立関係なく、どこの学校でも小学校から高校まで通常は制服です。しかし、私服での登校日があり、その日は服装のテーマが決められています。赤い服で登校する日(黄色の服の日もある)、60年代70年代ファッションやワールドファッションの日、パジャマでの登校日、ハロウィーンの仮装で登校する日、ヘンテコ頭で登校するクレージーヘアデーなどがあります。こんなカラフルなヘアスタイルで登校するんですよ!最近は学校での大きなイベント(文化祭や運動会、バザーなどにあたる保護者も参加できるもの)がなくなったので、多いときには週1、2回の頻度で、私服登校などのプチイベントが行われています。奇抜な私服登校で楽しむ日は、授業を行う先生や学校スタッフまで仮装をしてきて、ランキングを競ったりします。ただ、その日はただ服装が異なるだけの通常授業日なので、その格好のまま普通に授業が行われています(笑)。自分の誕生日には、誕生会をしてお菓子を配るオーストラリアでは子どもが小学生まではクラスの仲のよい子を誘ってお誕生会をします。そんなお誕生会の場所となるのは自宅や公園やイベント会場、プレイランドと多種多様。芸人やマジシャンを呼んだりと、結構本格的で「みんなセレブなの?」と驚くようなお誕生会が開かれます。時々、大人のお誕生会もレストランや公園などで行われているのを見かけます。今は、新型コロナの影響でお誕生会は自粛中ですが、お誕生日の本人がクラスの子どもたちにカップケーキを配る習慣は今も続いています。この日は定番のカップケーキをはじめ、ゼリーやクッキー、時にはちょっとした小物がクラスの子にふるまわれています。日本で考えると、「学校にお菓子なんて持ってきていいの?」という感じですが、学校では毎日おやつタイムがあり、普通におやつを持参しているので特別なことではない認識のようです。日本から来たわが子たちには驚きのようですが、マラソン大会後にはアイスがふるまわれると言った感じで、学内でイベントのあるたびに食べ物がふるまわれたりしています。ドネーションとセットでいろいろな販売やイベントがそのほかに特徴的なのは、ドネーション(寄付金)集めのために、日常的にさまざまな物の販売が学内で行われていること。PTA主催で特製ドリンクを販売したり、生徒会がホットドックを販売したり、クラスや学年の生徒が書いた似顔絵入りのティータオルを販売したり…。非日常感のあるバザーやお祭りが、日常に組み込まれているかのような不思議さです。日本だと考えにくいのですが、健康づくりの縄とび大会だってドネーション制です。日本だと、学校の授業の一環として、参加費などはかからず、縄跳び大会が行われますよね。オーストラリアでは、ドネーションを持っていくことで参加でき、その金額によってもらえる賞品が違うということがよくあります。最近では、コロナの影響もあってか、親が指定サイトでアカウントを作り、自分で選んだ金額を支払うことで、その金額に応じたイベントが楽しめたり、商品がもらえたりする仕組みもあります。このように、私服での登校日を含め、ほとんどのイベントにはドネーションが絡んできます。その都度最低ゴールドコイン(1-2ドル)か5ドルくらいのお金を持参する必要があるのですが、上限はなく、この縄跳びイベントでは、最高470ドルほど寄付している保護者もいました。最低金額でも数百円、イベントの回数も多く、きょうだいも多いわが家では結構な負担ですが、自分の子どもだけ参加できないというのは、ちょっとかわいそうだなと思う心理がみな働くのか、ほとんどの子どもが参加しています。それでも、学校生活自体が大きなお祭りのようなものと考えると納得がいくのかもしれません。日常を楽しむ習慣は大人になってもはじめのころ子どもたちは、「こんな服装で登校していいの?」「学校でことあるごとに飲み食いするなんて不真面目なのでは?」と怪訝そうな様子で、恐る恐る参加していましたが、今ではイベントをとても楽しんでいます。こうした子ども時代を送ったオーストラリアの大人たちは、ロックダウンになり家から出られないときに、自主的にコスチュームを身につけ仮装して家のゴミ出しをしていました。ハロウィーンでは、コスプレして出社するビジネスマンが街にあふれるようです。いくつになっても日常を非日常にして楽しむ習慣が、学校生活からしっかりと培われているのを感じる毎日です。<文・写真:ライター結生>
2020年10月19日まだ中学生で、生理周期も定まっていなかったころ、友だちの家で突然生理になってしまいました。当時はとにかく恥ずかしい気持ちでしたが、今となっては、後悔もしている出来事です。 次の生理がいつなのか、まだわからない中学2年生くらいのときのことです。まだ、生理周期が定まっておらず、生理不順のような状態だった私は、次の生理がいつくるか、なかなかわかりませんでした。 しかし、ある日、よりによって、友だちの家に遊びに行っていたときに、生理になっていることに気づいたのです。 とりあえずの応急処置で使ったのは…生理になったことに気づいた私は、トイレで大慌て。でも、「来たばっかりの生理なら、そんなに量は多くないだろう」と思い、私はとりあえずの応急処置として、トイレットペーパーをたくさんショーツの上に敷いておくことに。 そして、トイレを出て、何事もなかったように、友人と一緒に、部屋でずっと漫画を読んで過ごしました。 「どうしよう…」動揺した私がとった行動は…しばらくして、帰る時間になりました。立ち上がり、ふと自分が座っていた所を見ると、フローリングに血が…! 先に部屋を出ていた友人は気づかなかったようで、玄関から「お母さが迎えに来てくれるよ~」と呼んでいました。 私は、恥ずかしい気持ちと、汚れてしまってどうしよう…という気持ちとで動揺しました。そして結局、フローリングが経血で汚れてしまったことを、友人に言い出せないまま、友人の家を後にしてしまいました。 自宅に帰ってからも、私は気になって気になって……。結局、帰ってから生理に気づいたことにして、翌日、友人に必死で謝りました。 このエピソードは今でも生理がくるとときどき思い出す出来事です。そして、「あのとき、その場で誤ればよかった」と、今で後悔しています。ただ、その友人は、私の結婚式にも来てくれ、今でも仲良くしてもらっている友人です。 監修/助産師REIKO-----文/ちょこさん
2020年09月12日最近次男の靴が小さくなったので、お父さんと一緒に買いに出かけました。かなり気に入ったらしく帰ってくるなり私に靴を持たせる次男。軽い分、足が速くなるかも?とご機嫌の次男。翌日、さっそく学校にはいていきました。そして…小学校からの電話!「え? まだ帰ってきてない次女がケガでもした?」「それとも次男が学校でケンカしたとか??」…とビクビクしながら電話に出ると、次男の担任の先生からでした。先生:「6年〇組の××です。たいしたことではないのですが…」ええ~~?どうやら次男の隣の靴箱を使ってる子の靴がなくなったらしい。そして帰ってるはずの次男の靴が残されていたので「もしかして?」と電話をしてきたみたい。でもでもまさか~!!「そんなことある~~?」と玄関に向かうと…次男の靴と色は似てるけど、違う靴があったー!!猛ダッシュで学校へ向かう次男を見て「あんなに靴が軽いと喜んでたのに…違う靴はいてたのか」と笑ってしまった母なのでした。ちなみに靴を間違えられた子にはちゃんと謝ったし怒ってなかったようです!よかった~。
2020年09月12日「この人なら幸せになれそう」。そんな気持ちで恋愛を始めたら全然合わなかった…なんて失敗経験はありませんか?実は頭で相手を選んだ結果、失敗してすぐ別れたという経験はよく聞きますよね。でもそれは、心の仕組みから考えると、当然の部分もあります。本来恋愛をするときは心の満足度を満たした相手でなくては、幸せ感は味わえません。では、その心の満足度とはどこにあるのか。それはその人ごとの「優位な感覚」にヒントがあるかもしれません。文・おおしまりえ【おおしまりえの恋愛道場】vol. 85「この人なら幸せになれそう」頭で相手を選ぶと恋愛に失敗する女性の特徴「恋愛と結婚は別物」って、よく聞く言葉ですよね。女性の多くは恋をする時、恋もしたいけど、将来も考えたら条件のいい人と恋愛ができればいいなと考えるものです。でも、恋は心でするものなので、いつでもうまく条件の揃った人に恋できるわけではありません。また「この人なら大丈夫だ!」という頭での判断だけで恋愛すると、その後うまくいく人とうまくいかない人に分かれます。ではその違いとはどこにあるのか。実はそれは、人の「優位感覚」の違いにあるんです。恋に“落ちる”人ってどんな人?そもそも人は恋に落ちるとき、その人の見た目、声、雰囲気、匂いなどを総合して恋に落ちていますよね。でも「恋に落ちた」と無意識に判断した理由が何か、考えたことはあるでしょうか。ちょっと専門的な話ですが、人にはその人ごとに「優位感覚」が存在します。いわゆる五感「視・聴・臭・味・触」の中で、どこを判断材料として優先して生活しているかという話です。そして日本人の多くは視覚が優位な人が多いといわれています。この目からの情報を中心に生きている人の多くが、恋に落ちやすい人なんです。目からの情報を中心に判断しているから、パッと見えたものに対して「私この人が好き!」と思えるんですね。一方で、聴くことや匂い、触った感じが優位感覚の人は、相手と一緒にいることで、じわじわとわかってくるため、一目惚れは多くないと言われています。例えば自分は声フェチや臭いフェチだという女性は、実は一目惚れがしにくかったり、好きになるまでに時間がかかったりするのかもしれません。頭で相手を選ぶと失敗する人の特徴恋に落ちやすい人とそうでない人がいるのがわかったところで、今回のテーマ「頭で相手を選ぶと失敗する人」とは、どんな人なのでしょう。それはつまり、先ほどご紹介した「自分の優位な感覚を満たしてないのに頭で相手を選んだ人」です。そもそも優位な感覚の心地よさとは、つまり心の心地よさです。心の心地よさが手に入っていない相手と恋愛をすることは、自分の心に嘘をついて恋愛するのと同じこと。そんな相手に、あなたは自分の素や裸をみせられますか?また「この人が好きかわからない」と迷いがある場合は、自分の優位な感覚に意識をゆっくりと向け、そこを中心に相手を感じてみると良いでしょう。この時いろいろな条件が頭をよぎるかもしれませんが、それは一旦手放します。感覚や心がただその人をどう思うかが、あなたの中の本当の答えなのです。好きじゃないけど逃したらもったいない人はどうしたら良い?心の感覚に頼って相手を選んだとき、「条件はいいけど心が動かない」と悲しい答えが出つつも「でも、どうしよう……もったいないし……」と抵抗感を抱いたりしませんか。筆者は何回も経験があります(笑)。このもったいないという感覚の裏側には、自分の心に3つのネガティブな感情が混ざっています。つまりこの3つの感情を自覚し許してあげることで、無理な判断を避けることができるのです。今後いい人と出会えないかもしれない恐怖恋愛だけでなく、人生はご縁で回っています。このご縁が自分にもう巡ってこないかもと思えてくると、その恐怖から、人は目の前の人に執着します。あんまり好きじゃないけど、彼と縁を切るのがもったいないと感じる人は、今後これ以上の男性との縁が自分に巡って来ないかも……という恐怖が強くでているかもしれません。自分なんかが選んでいいのかという罪悪感いわゆる自己肯定感が低いと、「自分なんて〜」という気持ちから、判断基準を自分の感情ではなく、相手の感情を中心にしてしまいます。そして「自分なんかが好かれるわけないのに」という漠然とした感覚があるから、相手を拒むことに罪悪感が生まれてしまいます。自分の判断が間違っているかもという疑い人は誰しも、判断を間違えたくないものです。でも恋人を選ぶって大きな決断ですから、よりこの「間違えたくない! 間違えたらどうしよう」という気持ちが強まるものです。この間違ったらどうしようという迷いや疑いが強いと、人は逆に判断を謝ります(笑)。残念な仕組みですが、余計な気持ちが無いほうが、結局正しい判断ができるのです。頭で恋愛しようとしたときにネックとなる、3つのネガティブな感情をご紹介しました。ちなみにこの3つの感情が強く発動されるシーンがあります。それはズバリ、失恋後! 失恋後はどうしても傷ついた心をこれ以上傷つけないため、心を頭が守ろうとします。その結果、不安や罪悪感を頭で守ろうとして、誤った相手を選んで恋愛してしまうというわけです。恋愛相手選びはすごく大切ですし、失敗したくない気持ちはとっても分かります。でも、失敗したくない時ほど、心を整え、心の気持ちよさに従うことが重要です。さあ、あなたはそれでも、今迷っている彼を選びますか?おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。©PhotoAlto/Frederic Cirou/Gettyimages©Westend61/Gettyimages©Oliver Rossi/Gettyimages
2020年09月03日誰だって愛される恋愛をしたいもの。でも、必ずしもうまくいくとは限りませんし、失敗してしまうこともあります。大切なのは、失敗の原因を見つめ直し、次に活かすことです!そこで今回は、彼にフラれてしまった理由を調査。その理由から愛され女子になる秘訣を考えていきたいと思います。■ 理想の付き合い方を押しつけた「まわりに自慢できるようなデートや記念日など、いろいろと理想を押しつけてしまった結果、『疲れてしまった』とフラれてしまいました」(22歳・大学生)恋人ができたら“やりたいこと”や、“叶えたいこと”などは、誰だって少なからずあるものです。でも、その理想ばかり追い求めてしまうと“愛情を深める”ことよりも“自分の理想を叶える”ための恋愛となるため、相手は疲れてしまいます。理想を叶えることは悪いことではありませんが、せっかくなら2人とも満足な関係を目指したいところですよね。日頃から、彼の意見や気持ちに寄りそうように意識するのも大切です。■ 信頼&安心させる努力を怠った「『浮気じゃないから』と言い逃れしては、彼氏ができてからも飲み会に行ったり男友だちと遊んだりしていた結果、彼から「信用できない」と別れを告げられました」(26歳・アパレル販売)彼氏がいるからほかの男性と関わってはいけないというわけではありません。でも、交際相手の異性関係はどうしても気になってしまうものです。それに、ほかの男性に対して彼氏が嫉妬するのは、あなたを大切に思っている証拠でもあります。自分の行動によって相手の気持ちを乱さないかどうか、一度立ち止まって考えることも大切。とくに異性関係は、恋人との信頼関係を大きく左右させます。お互いの恋愛観や価値観を理解し歩み寄ることで、別れの原因を1つ解消できるはずです。■ 仕事に夢中で放置してしまった「仕事が忙しく、ずっと彼氏をほったらかし……。だいぶ経って彼の寂しさに気づいたときには、彼は心変わりしていました」(27歳・ウェディングプランナー)仕事を頑張るのはとても素敵なこと。でも、連絡すらなおざりにしてしまっては男性も寂しさを感じますし、相手にされていないと思うと心変わりしやすいようです。残業や出張などで直接会って話すのが難しいときは、LINEの通話やメッセージで気持ちを伝えて。会えなくても気持ちがつながっていると感じられれば、不思議と待っていられるものです。仕事が忙しいときこそ、コミュニケーションや思いやりを忘れないでいたいですね。■ 甘えてワガママを言いすぎた「リッチな彼に甘えて、あれこれおねだり。優しい彼に調子に乗ってワガママばかり言っていた結果、『お金がかかりすぎて将来を考えられない』とフラれてしまいました」(24歳・受付)甘えることは悪いことではありませんが、遠慮や謙虚さを忘れてしまうと、“お金目当て” “ワガママ”と思われやすくなります。優しい彼氏だとつい甘えたくなるのは自然ですし、甘やかすのが好きな男性も多いですが、バランスを考えてふるまうのが賢明です。たまにはしっかりした大人な一面を見せることで、かえって一目置かれるようになることも。男性は結婚を考えられる相手かどうかをいろいろな場面で見ているもの。安心して家庭を築けるような堅実さをアピールすることも大切ですね。■ おわりにどの失敗も1回の過ちで別れにつながるというわけではありませんし、早めに気付いて改善していくことで別れの回避につながります。どれも小さなことの積み重ねですから、負の連鎖を断ち切って良い循環に変えられるよう意識してみて。ついやってしまいがちな失敗を忘れずに、愛され続ける恋愛をつかんでくださいね!(白藤 やよ/ライター)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2020年08月13日なにかに失敗して、落ち込んでいる子どもの姿を見るのはつらいものです。「こんな思いをさせるくらいなら、失敗しないように導いてあげなければ」と考える親御さんの気持ちもよくわかります。一方で、「これからの人生において、つらいことや苦しいことはたくさんある。いまのうちに失敗を経験させるべき?」と悩むこともあるでしょう。今回は、「失敗したことがない子」にはどのような将来が待っているのか、また失敗することの大切さについて解説していきます。子どもは「失敗する機会」を奪われている!?現代では、「ちょっと壁にぶつかるとすぐに諦める」「打たれ弱い」「失敗を恐れて新しいことに挑戦しない」若者が多い傾向が見られるといいます。その原因として最も大きいのは「幼い頃からの環境」であり、日本の学校特有の教育方針にも問題があるようです。「日本の教育は、子どもたちから失敗の機会を奪っている」と指摘するのは、花まる学習会グループ「西郡学習道場」代表の西郡文啓先生。日本の教育では、失敗を避けて効率的に生きることを子どもたちに教える傾向が強く、社会に出てからもそれを求められるため、子どもたちは自然と「失敗したらいけないんだ」と思い込んでしまうのです。西郡先生は「日本の教育は、自分のやり方ではなく『正しいとされている』やり方を教えられる」と言い、「学校では、成功の方法は教えてもらえるが、失敗したあとの方法は教えてもらえない」と苦言を呈しています。そして、「失敗を奪っているのは教育現場だけではなく、親も知らず知らずのうちに子どもを失敗から遠ざけようとしている」とも話します。子どもから「失敗する機会」を奪い、それが正しいと信じているのが、「ヘリコプターペアレント」と呼ばれる親たちです。ヘリコプターペアレント過保護かつ過干渉な親の総称。わが子が失敗しないように見張り続け、困難に遭遇しようものならすぐさま飛んでいって助ける親を指す。すべての失敗や困難から子どもを遠ざけて、傷つかないように守るヘリコプターペアレント。その過剰な愛情は、子どもの内面的な成長や将来の成功の機会を奪います。「子どものために」失敗から遠ざけた結果、子ども自身の自立を阻んでしまっているのです。失敗しなかった子は「他人の判断に依存する」失敗を避け続けて成長した先に、いったい何が待ち受けているのでしょうか。『メンタルが強い子どもに育てる13の習慣』(講談社+α新書)の著者で、サイコセラピストのエイミー・モーリン氏は、「些細なことまですべて親が決めてしまう “ヘリコプターペアレント” に育てられた子どもは、基本的な意思決定能力すら備わらずに大人になってしまう」と述べています。ヘリコプターペアレントの子どもは、ほかの子どもたちに比べて圧倒的に「決断する機会」が減ります。そのため、ちょっとしたことでも自分では決められず、「ママ、どうしたらいい?」「パパはどう思う?」と、親や他人の判断に強く依存するようになるのです。また、幼少期に失敗を重ねなかったことから、「完璧な自分」しか認められない、自分を好きになれないなどのネガティブな価値観形成が見られるケースも多いそう。実際に、親がヘリコプターペアレントである人はうつ病になりやすく、人生への満足度も低い傾向が見られます。子育ち研究家の長岡真意子さんは、「失敗を恐れる完璧主義の人は、周囲に対しても完璧さを求める傾向が強くなり、相手に対して否定的・批判的になってしまう」と述べています。ゆえに人間関係がうまく築けずに、孤立してしまうのです。さらには、失敗したくないがために挑戦することを避け、自分が確実にできることにしか手を出さなくなることも。これではせっかく成長の機会が訪れても無駄になってしまいます。失敗をしたことがない子や失敗を恐れる子は、一見「おとなしい優等生」のように見えますが、自らの成長の機会を避け続けているため、どんどん周囲との差が開いてしまうのです。失敗は脳にとって最高のエクササイズ!前出の西郡先生は、「これからの時代を生き抜くための力を育てるには、『失敗』が不可欠」と断言しています。そして、「失敗をしたうえでの成功体験をもっている子どもは、わからないことそのものを楽しく感じる。その差が、将来の学力の差になる」とも述べています。できなかったことができたとき、前に失敗したことを克服できたとき、子どもは大きな快感を味わいます。その快感が、学習意欲や、もっと学びたいという向上心にもつながっていくのです。「失敗は脳にとって最高のエクササイズ」と話すのは、性別や年齢別の脳の違いを分析し、独自のマーケティング論を展開している(株)感性リサーチ代表取締役の黒川伊保子さん。黒川さんによると、失敗は脳の “直感力” を高めるそうです。「勘が働き、パッとひらめく脳」は、失敗がつくるものと言っても過言ではありません。また、『東大生を育てる親は家の中で何をしているのか?』(文響社)の著者で、進学塾VAMOSの代表である富永雄輔先生は、「親はつい成功体験を重視しがちだが、成功体験と同様に失敗体験も子どもの挑戦力を育てるためには欠かせない」と述べています。富永先生いわく「理想は、成功が51・失敗が49」。49の失敗体験があってこそ、51の成功がより生きるのだと考えましょう。私たち親は、つい「失敗しないように手助けしなきゃ」と考えてしまいますが、「その失敗が子どもの挑戦力につながる」と意識を変えなければならないのかもしれませんね。「あなたなら失敗しても大丈夫!」と励ましてわざと子どもが失敗するように仕向ける親はいませんが、「失敗しそうだな」と察知して事前に止めることを我慢するだけで、子どもにとっては成長のチャンスになることも。前出のエイミー・モーリン氏は、「手を出すことをやめ、『あなたなら失敗に耐えられる』と子どもを励ますことに心を注ぎましょう」とアドバイスしています。大事なのは、子ども自身が「自分で決められる」「失敗しても立ち直れる」という自信を身につけることです。自分で麦茶を入れようとしてこぼしてしまった、ふざけて走っていたら転んでしまった……。そんな子どもの様子を目にすると、とっさに「なにやってるの!」「まったくもう!」「危ないって言ったでしょ!」と強い言葉が出てきがちです。しかし、このような場合に必要以上に叱ってしまうと、子どもは「失敗は恥」だと感じてしまいます。子どもが失敗を恐れなくなるためにも、「次はどうしたらいいかな?」「今度はうまくいくように自分で考えてごらん」と、次のチャレンジにつなげられるような声かけを心がけましょう。また、失敗して落ち込んでいるようなら、親御さん自身の失敗談を話してあげるのも効果的です。失敗からどう立ち直ったのか、失敗しても結果的にはいい方向に物事が進んだ、など子どもの気持ちが前向きになるエピソードを話してあげるといいでしょう。大事なのは成功したかどうかではありません。一生懸命取り組むことや、楽しみながらやり遂げることのすばらしさを、自分の体験を通して学ぶことが、子どもの自信につながるのです。***親御さん自身も、「あのときの失敗があったからこそ、結果的に成功することができた」といった経験はありませんか?失敗を恐れずに、積極的にチャレンジする力を育むことは、お子さんの将来に必ずプラスになるでしょう。(参考)ウーマンエキサイト|なぜ親は子どもが失敗することを恐れるのか?【「ちゃんと失敗する子」の育て方 Vol.2】STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|過保護に育った子どもの恐ろしい将来。我が子の成長を奪う「ヘリコプターペアレント」現代ビジネス|メンタルが強い子の親が、子育て中絶対に「しないこと」があった!STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|失敗を恐れる「完璧主義」の子ども、なぜそうなった?4つの予防・改善方法All About|完璧主義の子供は成長に悪影響を及ぼす?子育てでの対処法PHPのびのび子育て 2020年8月特別増刊号, PHP研究所.STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|“49”の失敗体験が子どもの挑戦力につながる!過干渉にならない会話のコツ『これからの未来を生き抜くできる子の育て方』(2018年), 洋泉社MOOK.
2020年08月11日長かった臨時休校や休園が明けて、1ヶ月以上が経ちました。まだまだ以前と全く同じ生活が戻ってきたわけではなく、子ども達が安全に通えるようにと色々な部分がイレギュラーな対応になっています。■休校・休園明けに変わってよかったことその中でも、小学校の制度で圧倒的に以前より快適になったことがあります。それは…スマホ一つでささっと一分で終わる連絡。休校が明けてから1~2回欠席したのですが、あまりにもサクッと連絡が完了したので、これまでとのギャップに戸惑ってしまうほどでした。そしてその快適さに感動すると同時に、こうも思いました。■あらためて思った「だったら始めから…!」この方法の学校多いと思うんですけど、本当に不便じゃないですか!?通学班の子にも手間をかけてしまうし、その子に連絡帳を渡しに行く間は体調の悪い子どもを家に置いていかないといけない。当日急に欠席になった場合は更にバタバタするし、ずっと効率の悪さを感じていました。でも状況が変わったらパパッと制度も変わったので、「も……ももももももも元からこうしといてくれよぉ~~~~!!」と心の中で叫びました。……いや、なんにせよありがたい変更です。感謝しています。学校でも社会でも一時的に変わったことはたくさんあると思いますが、今後も“変えて良かった部分”は戻さずにそのまま続いてほしいなぁと思っています。
2020年07月17日緊急事態宣言が全国的に解除され、あちこちの学校が続々と再開している2020年6月現在。新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)は終息していないため、生徒たちは感染防止に努めながらの登校となります。えむしとえむふじん(@mshimfujin)さんの中学3年生の長男が通う学校も再開。夏に向けて気温が上昇していく中でもマスク着用は重要なため、一家は対策を考えていたのですが…。中学生の大変な現状が分かる、2つのエピソードをご紹介します。『黒マスクして学校行く人おる?』黒マスクして学校行く人おる? #コミックエッセイ pic.twitter.com/d7ww1rQz7G — えむしとえむふじん@『小学生エムモトえむみの勝手きままライフ』発売中! (@mshimfujin) June 3, 2020 マスクの色指定についてもめる学校がある一方、長男が通う中学校はマスクの色について寛容な様子。しかし、長男のような中学生なりの理由から、白色のマスクを望む子もいるようです。『学校にフェイスシールドが必要になった時の中学生の反応』学校にフェイスシールドが必要になった時の中学生の反応 #コミックエッセイ pic.twitter.com/C679B0ouj2 — えむしとえむふじん@『小学生エムモトえむみの勝手きままライフ』発売中! (@mshimfujin) June 4, 2020 長男の中学校は、眼球などの粘膜からコロナウイルスに感染することも考慮し、生徒にフェイスシールドを配布。必要に応じて、生徒たちはマスクとフェイスシールドを着用して授業を受けることになりました。常時ではないとはいえ、クラスメイトの顔を見られる時間は平常時と比べて大幅に減ることでしょう。試しにマスクとフェイスシールドの両方を着用してみた長男は、鏡で自分の姿を確認。『新しい生活様式』の学校ライフに、軽く絶望してしまうのでした…。漫画には、「思春期真っただ中に悲しすぎる」「命を守るためとはいえ、つらいな」など、長男の心境に寄り添うコメントが多数寄せられています。また、「顔がほぼ見えないから、声とか人柄とかで人を評価する傾向が強くなるのかな」という声も。対人関係のあり方にも変化があるかもしれません。ほかの世代が経験したことのない学校生活を送ることになる子供たち。マイナスな側面が多いものの、探せばきっと『新たな発見』といえるプラスな側面もあるのではないでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2020年06月07日専修学校卒業間近!と思っていたら...先生からの電話で顔面蒼白にUpload By かなしろにゃんこ。車の整備士を目指し専修学校に通っていたリュウ太は、高等課程から専門課程に進み、専門的に自動車整備について学んでいました。リュウ太20歳の頃のこと。半年後にはいよいよ卒業、そしてついに社会人へ!という、将来の目標に向かって期待を膨らませている時期...のはずでした。しかし、そううまくはいかないのがわが家のリュウ太です。高1でアルバイトを始めて自由に使えるお金を手にしたことで夜遊びが多くなり、結果翌朝登校できない日が増え、卒業が難しくなってきたのです。そのことを知ったのは秋のこと…「リュウ太君はこのままだと卒業できませんよ」と学校の先生から電話がありました。母「えーーー!?補習25時限分ですか!!それと再試も!」実技の実習が多い学校です。サボりは命取りなのです。出席日数不足のため、卒業するまでもう1日も休むことはできません。遅刻もできませんし、通常の授業の後に補習を2時限ずつ受けなければ卒業はできなくなりました。Upload By かなしろにゃんこ。確かに毎朝寝坊はしていたけど、学校にはちゃんと行っていると思っていたのに…20歳になっても学校からの電話に悩まされるなんて…「どうなってんのよっ!まったくもうっ!(怒)」と、リュウ太を問いつめてみると…「朝起きたときは元気なんだけど、車で学校に行く途中に眠くなって…」リュウ太の学校は車通学ができます。就職に免許が必須なこともあり、生徒の半数近くがバイクか車の通学です。「渋滞で眠くなってきた…ヤバイこのまま運転したら危険だ」と、車を停められる場所で仮眠をとり...「ハッ!今何時だ!?」慌てて起き上がると、すでに陽が傾いて学校の授業が終わる時間。「またやっちまった…寝すぎた!部活(カート部)だけ顔出していくかな」と学校には一応向かうけれど、授業は受けられない日が続く...ということだったようなのです。どうにもならないくらい成績も最悪で順位は後ろから数えてすぐでした。(涙)母は「バカたれ――――!!遊びはほどほどにして毎日早く寝なさい!」と息子にカンカンに怒りますが、「そうしたいんだけど…遊びたいんだ。みんなが遊んでるのにオレだけ家に居るのはイヤなんだよ」と言います。目の前の楽しいことに全力な息子。気持ちはわかるけど、学校をおろそかにしてまで遊ぶのは良くないですよね。バイトもしていて体が疲れているんだから休まなくちゃ。Upload By かなしろにゃんこ。卒業したら整備士としての就職を視野に入れており、そうなると整備士資格が必須です。卒業認定証をもらえないと整備士の国家試験の受験資格は得られません。学校には奨学金制度を利用して通っていたので、資格が取れず就職できない場合、奨学金返済にも影響が出かねません。こんなことを親子で話し合い、卒業と資格取得を再度目指していくこととなりました。遊ぶの禁止!アルバイトは週1日!補習を毎日受けて、なんとか卒業へUpload By かなしろにゃんこ。周りの子はアルバイトもして国家試験対策もして就職活動もして、すでに内定をもらっている子もたくさんいましたが、リュウ太は補習や日々の授業をこなしていくことだけで精一杯です。卒業するまで遊びに行くの禁止!アルバイトは週1日だけ!と約束しました。そこからは毎日放課後に補習を受け、補習のあとには夜間に開いている試験対策の特別授業を受けて、帰宅するのは11時。そこまでしても万年落ちこぼれな子ですから整備士試験問題集はわからないものだらけです。試験前の合宿で3日間ぶっ続けで勉強して、ようやくみんなに追いついたようです。そして卒業2日前にギリギリ補習を終わらせ卒業できることになりましたが、結局就職活動ができないまま卒業式を迎えることになってしまいました。あとは国家試験を突破するのみ!しかし、ここで大きなハプニング...Upload By かなしろにゃんこ。卒業式2日後、整備士の国家試験の日。「大丈夫?受験票はしまったの?時間は間に合うの?」心配な母はソワソワ。母の心配をよそに、リュウ太は「受験票はカバンに入れたよ!大丈夫だって、いってきまーす」と元気に出発していったのです。…が!! 「ヤダ―――大事なもの忘れてる!」廊下に、そこにあってはいけないものが置いてありました。試験に必須の電卓と筆箱です。「まぁここまで頑張っただけでヨシなのかな?リュウ太だもんね、無事に済むわけないじゃない!大事な場面でやらかすのがあの子よ…」と母は諦めムードでした。試験会場前のコンビニで、リュウ太は青くなっていました。「やべー筆箱忘れてきた...電卓もない」と大慌て。「弁当買うついでにカバンの中確認してよかった。気づかず試験会場に入っていたら終わってたな...とはいえ所持金が800円しかないのにどーする…」Upload By かなしろにゃんこ。結局筆記用具は友だちに借りて、昼飯をオニギリ1つにして残金で電卓を買ったのでした。本当は11桁電卓が必要なところ、お金が足りなくて8桁電卓を購入。試験中に「わー計算できないっ」と少しパニックになりつつ、アナログで計算して乗り切るというスリル満点な1日だったようでした。それでもなんとか、自己採点では、多分…合格?と思っていたそうです。大丈夫でした。ちゃんと合格していました。うっかりハプニングも、乗り越えて強くなる!ADHD息子流の成長Upload By かなしろにゃんこ。息子はハプニングとお友だち。いつも何かが起きる、でもその度なんとか乗り越える。そうやって土壇場に強くなっていってるのかもしれません。それがADHD!と感じる母でありました。ちなみに忘れっぽくウッカリな特性がありますが、好きなものや得意なものでは集中力を発揮するので、仕事ではウッカリ整備不良ということはないように気をつけられるのでした。
2020年01月29日夫とは学生のころからの付き合いで、1度だけ避妊に失敗をしてしまったことがありました。そのころお互いに学生だった私たちは妊娠してしまわないか怖くてたまらず、アフターピルを飲むことにしました。緊張しながら向かった病院での処方手順や、アフターピルを飲んだ結果の体験談を紹介します。 きちんと避妊具をつけていたのに私たち夫婦は同じ大学の同級生で、大学時代からの付き合いになります。お互い卒業後の進路もしっかり目標があり、学生生活も満喫したかったので、性交のときにはきちんと避妊具をつけていました。 しかし1度だけ、つけた避妊具が破けてしまったようで中身が漏れ出してしまったことがありました。そのころ私は基礎体温を測ったり生理日をカウントしたりはしていなかったので、排卵日も予測がつかず、すぐに妊娠の心配が襲ってきたのです。 妊娠の不安がよぎり…目の前が真っ暗で心臓が高鳴っていた私に、彼がアフターピルの情報を調べて教えてくれました。そこで、ワラにもすがる思いで次の日に病院へ行くことにしました。その当時、生理痛がひどくて大学の養護教諭の紹介で行った産婦人科があったので、その病院を頼ることにしたのです。妊娠の不安と怖さに押しつぶされそうな思いだった私でしたが、病院へ到着して問診票の記入をしたときに、問診票の内容が予想外の簡単さで肩の荷が降りたことを覚えています。受診の理由の項目に「アフターピル希望」とあり、ただ丸をつけるだけのあっさりしたものだったので、「アフターピルは簡単にもらえるのかな」と少し気持ちが軽くなったのです。 アフターピルの副作用診察室に入ると、生理痛での受診のときに担当してくれた医師がまた事情を聞いてくれて、少し安心しました。受診結果は妊娠の可能性は定かではなかったのですが、「とりあえずアフターピルを飲みましょう」ということになったのです。そして私はアフターピルの説明を受け、ホッとして帰りました。 アフターピルは性交渉後72時間以内に1回と、1回目の服用から12時間後にもう1回服用するのですが、吐き気や頭痛などの副作用も出ることがあると説明を受けていました。私の場合、2回とも服用後しばらくしてから吐き気に襲われぐったり。「なぜ私だけつらい思いをしなければならないの?」と涙が出てきました。それでも、彼が気をつかって労わってくれたので、なんとか乗り切ることができました。 次の生理までのドキドキの日々アフターピルを2回に分けて飲んだ後は、とにかく次の生理が来るかどうか様子を見ているしかありません。その期間がとにかく長い! 毎日不安で「まだかまだか」と生理が来るのを待っていたのを覚えています。私の場合、生理の日を記録していなかったので、次の生理がいつになるのかイマイチわからずドキドキ。 無事に生理が来たときには、「妊娠していなかったね」と彼と2人でホッとしたのでした。それ以来、避妊具の装着は慎重に確実にするよう気を付けるようになりました。その後は避妊に失敗することもなく、無事に2人とも卒業・就職し、望んだ結婚と妊娠をすることができました。 もしあのときに妊娠していたとしたら、当時学生だった私たちに子ども育てる自信も経済力もありませんでした。不安はあったけれど、アフターピルの存在を知ってすぐに対処したことで、心配を取り除くことができてよかったです。きちんと性についての知識を持っておくことは大事なのだなと実感しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:坂本ひろ子1児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年01月26日【最新動画5選】友達・学校の先生…学校生活のお悩みをピックアップユーザーの皆さまから寄せられた「学校生活」に関するお悩みについて、編集部が鳥取大学大学院教授 井上雅彦先生にインタビューした動画。新しいコンテンツをYouTubeにて続々公開中です。「行事が苦手だけれど、参加させたほうがいい?」「宿題に取り組むペースがつかめないみたい」などのお悩みについて、井上先生にお話しいただいています。「『友達関係を築くのが面倒だ』と言ってクラスメイトとも必要なこと以外話さず、友達をつくろうとしません。このままで良いのでしょうか?」友達と必要最低限しか交流しない、小学校高学年のお子さん。仲のよい友達がいたほうがよいのではないかと心配になりますよね。こういう場合、保護者はどのように考えたらよいのか、井上先生にお話しいただきました。「子どもが行事への参加を嫌がります。本人が嫌がっている場合やスキルに合わない内容でも、参加させたほうがよいでしょうか」普段と違う活動内容やスケジュールに対応する必要があり、苦手に感じるお子さんも多い学校行事。本人が嫌がっている場合はどうしたらよいでしょうか。アドバイスをいただきました。「宿題や家庭学習をすごい勢いで進めたり、全くやらなくなったりの繰り返しで、ちょうどよいペースで取り組むことができないようです。どうサポートしたらよいでしょうか」宿題や家での学習は、一定のペースで計画的に取り組むのがなかなか難しいというお子さんも多くいらっしゃいます。中学生からは定期テストなどもあって計画的に勉強してほしいと思いますよね。家庭学習のペースのつくり方について、井上先生にお話を伺いました。今後も、【LITALICO発達ナビ YouTubeチャンネル】では発達障害のあるお子さんの子育てで悩んだとき、考え方のヒントになるような動画を配信していきます。サイトとあわせてチェックしてみてくださいね。チャンネル登録もよろしくお願いします!
2019年11月25日「これからの時代を生き抜くための力を育てるには、『失敗』が不可欠なんです」と言うのは、花まるグループ「西郡学習道場」代表の西郡文啓(にしごおり ふみひろ)さん。そう言われても、そもそも論として、「失敗が怖い」筆者は、わが子に失敗をさせてあげる胆力(心の余裕)がありません。どうしたら良いのでしょうか? 「Vol.1 “良い大学”では生き抜けない時代。子育ての新しい道筋は?」 の続きです。「いまの学校教育が育てているのは、“受験に合格する力”です」と語る「花まる学習会」グループの西郡さん。AIが進化して答えのない時代に、いま、子どもに、本当に必要な力を、どう育てていけば良いのでしょうか?■“成長”の前には、必ず失敗や困難がある「みなさんも、自分の人生を振り返ってみれば、『自分が成長したな』『壁を乗り越えたな』と感じたときには、その前に必ず失敗があったのではないでしょうか?」と西郡さんは言います。たとえば、部活動で試合に負けて、その悔しさをバネに練習をがんばったとき、大人になってからは、お客様に叱られる、大きなミスをする。そうしたことを乗り越えて、何かを成し遂げたとき。「そんなとき、自分の成長を感じた方も多いのではないでしょうか?」(西郡さん) 成長は、失敗や困難の先にある。失敗ではなく、その先にある成長の方に意識を向けられるようになってくると、いま、目の前にある「失敗」は、成長のためのジャンプ台に見えてくるのかもしれませんね。…と、そんなことを書いてみてはいる筆者ですが、じつは最近、仕事で大失敗をして、ただいま激しく落ち込んでいます。そんななか、「失敗は、ジャンプ台」なんていう気分には、じつは、まったくなれません(涙)。■「失敗」を避ける日本の教育失敗恐怖症ともいえる筆者。「なぜ、自分はこれほどまでに失敗が怖いのか?」ということを理論的に知ることも、失敗恐怖症を和らげるのに役立つかもしれません。従来の日本の教育では、なるべく「失敗」を避けて効率的に生きることが良しとされています。良い大学に入れるように、テストで良い点を取るための勉強をする。「成功の方法は教えてもらえますが、失敗したあとの方法は教えてもらえないのです」(西郡さん)そこには、「失敗」をして遠回りする時間の余裕がないという、致し方ない側面もあります。試験で点数を取るためには、知識を効率よく詰め込む必要があります。「そのため、自分のやり方ではなく、『正しいとされている』やり方を教えられるのが日本の教育なのです」(西郡さん)現在の教育のあり方そのものが、「失敗」を排除する方向にいきがちである。そういった認識を持っておくことが、子どもの失敗を許容できる母への第一歩なのかもしれませんね。■なぜ、うちの子は「失敗」を嫌がるのか?しかし、西郡さんは「『失敗』を奪っているのは教育現場だけではありません。親も、知らず知らずのうちに、子どもを失敗から遠ざけようとしています」とも、言います「親の接し方で、子どもは違ってきます。たとえば、子どもに対して『これはこうでしょ!』と上から目線で伝えるのではなく、『もっとよく見て、これはどうなると思う?』と、示唆的に考えさせるような会話をすることが大切です」(西郡さん)問題を解けなければ、叱る。正解すれば、褒めるという教え方では、子どもはできないことに焦りや不安を感じてしまいます。「失敗をした上での成功体験を持っている子どもは、わからないことそのものを楽しく感じます。その差が、将来の学力の差になるのだと思います。『わからないからおもしろいんだよ』と、繰り返し伝えてあげてください」(西郡さん)。■「できちゃった」が「またやりたい」を生む西郡さんがおっしゃる、「わからないからおもしろいんだよ」と子どもに言える母である、という境地。母であるなら、ぜひとも辿り着いてみたいものです。けれども、現在の筆者は辿り着けていません(涙)。どうしたら良いのでしょうか? 「そもそも、学習とは、ひと言で表せば、『できなかったことをできるようにすること』なんです。『できなかったこと』が、『できちゃった』とき、子どもは大きな快感を味わいます。そして、より勉強をおもしろいと感じるようになり、明日もやりたいという『学習意欲』が生まれます」(西郡さん)やはり、その根底には、『失敗』があります。たとえば、問題が解けなかった。その後、どうすれば解けるようになるか考えて試行錯誤し、最終的に正解を導き出すことで、「やった!」「解けた!」という大きな達成感が生まれるのですから。「その感覚が楽しいから、また勉強をがんばります。そして、もっともっと学びたい、いろいろなことを知りたいという『向上心』が生まれるのです」(西郡さん)■子どもが「明日またがんばろう」と思えるためには「『学習意欲』と『向上心』。この2つを得ることができれば、どんな子も伸びていきます」(西郡さん)。「学習意欲」と「向上心」と書くと難しく感じるかもしれませんが、要するに「明日またやろう」「より良くしよう」という気にさせることだそうです。そのために大切なことは、大人が「できなかったことができるようになっているか」という部分に着目してあげること。「つまり、他人ではなく、以前のその子自身と比べて伸びているかどうかが重要なのです」(西郡さん)昨日の自分にはできなかったことができちゃった。それが楽しいから明日もまたやりたい。「この連鎖が、何よりも子どもを成長させていくのです」(西郡さん)<「失敗する子」の育て方>1)これからの時代を生き抜く子を育てるためには、「失敗」が不可欠2)「できちゃった」が「またやりたい」を生む3)その子自身の成長に注目してあげると、学習意欲と向上心が育つ■花まる学習会/西郡学習道場代表 西郡文啓さんの新著 『ちゃんと失敗する子の育て方』 高濱 正伸、西郡 文啓 (著)/総合法令出版 1,300円(税抜き)●高濱 正伸さん花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。花まる学習会公式サイト: ●西郡文啓(にしごおり ふみひろ)さん1958年生まれ。熊本大学教育学部卒業。花まるグループ内に「子ども自身が自分の学習に正面から向き合う場」として「西郡学習道場」を設立。現在「官民一体型学校」として指定を受けた小学校「武雄花まる学園」にて、学校の先生とともに、小学校の中で花まるメソッドを浸透させていくことに尽力中。高濱さん曰く、「私が経営者という立場で運営部分に頭を働かせているときも、彼はただただ、子どものことだけを考えてきた人間です。頭のてっぺんから足のつま先まで、根っからの教育者で、どんな子でも一度も見放したことはありません」。
2019年08月19日ウーマンエキサイトで連載中のちゅいママさんの記事 「小学校の入学式で大失敗! まさかこんなに慌ただしいとは…」 で、学校、園などの子どもの行事や準備で「しまった!」と思ったことに関してのアンケートを実施。「大事な行事なのに失敗してしまった!」「張り切って準備したら間違っていた!」など、ママたちがやってしまった失敗談が集まりました。人間、誰しも間違いはあるもの…。しかし、学校関係、園関係と、わが子が関わる場所、事柄での失敗となると、「取返しがつかない!」と思ってしまうものではないでしょうか。今回は、そんなママたちの忘れたいけど忘れられない“後悔エピソード”をご紹介します。■学校行事での失敗経験「ある」が7割以上!まず、断っておきますが、筆者はこのような失敗を「よくする」タイプです。はたして、多くのママにとって、このような失敗とは“よくあること”なのでしょうか。そこでアンケートでは最初に、「学校、園などの子どもの行事や準備で“しまった!”と思ったことがありますか?」と質問。結果は、「少しある」が41%、「たくさんある」が33%、つまり失敗が「ある」と答えたママが7割以上という結果になりました。失敗を「よくする」ママである筆者からすると、「ほとんどしない」「全くしない」というママが合わせて25%もいることに驚き! そんなママに心底あこがれます…!Q1.学校、園などの子どもの行事や準備で「しまった!」と思ったことがありますか?少しある 41%たくさんある 33%ほとんどない 18%全くない 7%その他1%■ママたちがやってしまった失敗。一番多いのは?それでは早速、ママたちが学校や園などの行事や準備でやってしまった失敗エピソードをご紹介していきましょう。今回集まったアンケートでもっとも多かった失敗は、なんと“日程の勘違い”でした。行事や提出物の締め切りなど、ママにとって覚えておかなければならないスケジュールは盛りだくさん。子どもが2人、3人と複数いる場合は、とくに混乱していくものではないでしょうか。「入学式の日付を間違えて、旅行に行ってしまった」「長男の入園式の開始時間を30分遅く勘違い。入園式前に園生活についてのもろもろの説明があるとのことで30分遅れて行ったところ、当然ほとんどの親御さんが集まっているのを見て、のんきに『みんな早いな~!』なんて思っていました。入園式終わりに担任の先生に呼び止められ、園生活について少し教えていただき、帰宅。夜になって、入園式のおたよりを読み返して勘違い発覚! 衝撃でした」「長女の入学説明会に行くのを忘れてしまった。3ヶ月前に日時を言われたが、年明けのカレンダーに書くのを忘れていて、説明会の夜に学校から電話があり思い出した。保育園なら、日程近くなったらお便りなどで再度知らせてくれていたけど、小学校は1度きり。親子それぞれしっかりしなくてはいけないと思いました」後悔しても、時間は巻き戻せない。でも、落ち込みますよね…! 日程を勘違いして困るのは自分と家族。でもそれによって周囲から「『だらしない母親』だと思われてしまったのでは…」と心配するコメントもありました。先生やほかのママたちの視線が気になる…とてもよくわかります! 園、学校、習い事と子どものスケジュールだけでもたくさんあり、そこに自分たち親のスケジュールも入ってくると、本当に管理するだけでも大変です。大事なスケジュールは何回も確認する、スケジュール管理の方法を見直すなど、対策を考えていけるといいですね。■子どもの晴れ舞台「運動会」の失敗報告も多数!学校や園の行事で、一番盛り上がって、子どもも親も力が入るイベントと言えば“運動会”ではないでしょうか。そんなわが子の晴れ舞台だからこそ、ママたちのがんばりが空回りすることも…。次は運動会での失敗エピソードをご紹介します。「保育園運動会の日、ビデオカメラを充電してカバンにしまったのに、違うカバンを持ってきてしまいました。そこで『携帯で動画を撮ろう!』と思ったのですが、充電が20%…。なんとか出場競技は撮ったのですが、かわいい被りものをする障害物競走でスタートボタン押し忘れに気付かず…、ただただ携帯越しに息子ががんばる姿を見ていたんだなと(涙)。パパも実家のババも来れず1人で奮闘した結果がこれでした」「初めての小学校の運動会で、一生に一度の親子競技『玉入れ』を娘一人でやらせてしまったーー! 雨進行で午後イチ競技が玉入れに変更になっているのに気付かず、一生懸命お弁当の片付けしていました…。教室に誰もいなくなったはずですわ! 娘から『どうして来なかったの? 一生に一度なのに!』と言われ、死にました。親子ペアで入場するのに…、娘は一人ぼっちでの入場だったそうです。ジジババ総勢6人も大人いたのに! なんてこったい! それ以来、雨進行に変更の際のチェックには猛烈に厳しくなりました! こんなの私だけ?」「運動会にレジャーシートを持っていくのを忘れ、来年こそはと思ったのにまた忘れ…、頭の中で1日を予行練習しておけばよかったです!」ここぞというときの「カメラの充電がない!」事件は、筆者にも経験があります。むなしくて、自分が許せなくて、しばし立ち直れなかったです。こういうときに“事前準備の大切さ” を痛感するのですが、日がたつと忘れてしまって…。事前にメモするなどして、前日慌てず用意できるようにしたいものです。■「知らなかった」じゃ済まされない? こんな失敗談も…子どもの行事に出掛けて、持ち物、イベント内容を「知らなかった!」という経験ありませんか? 子どもが伝え忘れたり(子どもによって情報量に差がありますよね)、学校・園側が保護者は「知っているはず」と思っていてアナウンスしなかったり…なんてこともあるようです。「保育園の参観日のあと、PTA総会があるからときちんとした服&パンプスで行ったら、みんなジャージにサンダルでびっくり。参観日に娘を抱っこしてダンスするなんて知らなかった…。お気に入りのパンプスは泥だらけ。消えたい…と思いながら踊りました(笑)」「わが子が通う幼稚園はカトリック系の幼稚園で、毎年12月には保護者参加のキリスト聖誕祭があります。無知な私は“キリスト聖誕祭=お誕生日パーティ”と思い、当日はショッキングピンクの服をチョイスして行きました。幼稚園ホールに着いたら周りのママたちは、黒系、紺系の上品なワンピース! ヤバいと思ったときにはすでに手遅れ…。帰って着替える時間もなく、神父さまや先生、周りのママたちの視線が痛くて恐くて終始うつむいていました。かれこれ7年前のこと。今や幼稚園で伝説になっています…」「ほかの保護者は知っていたけど、自分は知らなった」というのは、本当に針のムシロ状態。小学校に入ると、幼稚園、保育園時代と異なり、ほかのママと毎日顔を合わせることがなくなります。このため「これってどうなの?」という疑問を気軽に聞く機会がなくなり、余計そのような失敗が起こりがちなのかもしれません。初めて参加する行事などは、先輩ママやご近所ママなど、事前の情報収集ができるといいのかも。ただ周りに知人が誰もない、ママ友がいないという場合もあります。学校や園に問い合わせてみるというのが一番間違いない情報といえそうです。■うっかり失敗を防ぐにはどうすればいい?さまざまな失敗談が集まった今回のアンケート。「私だけじゃなかったんだ…」なんて安心したママもいたのではないでしょうか。育児に家事、仕事と毎日忙しいママたちだからこそ、失敗も起こるのかもしれませんね。「4人子持ちで予定が多く、フルで仕事もしているので毎日をこなすのに必死です。手帳やカレダーに記入するも多忙すぎて頭が回らず見過ごしてしまい、『今日がその日だったのかー!』とあたふたしてばかりです」「入園式の日に親はスリッパだけ、子供は筆箱だけ入ったランドセルでいいかな、と思っていました。そうしたら、たまたま隣のお母さんが『入学式には、絵の具セットや体操服など学校で使うもの一式をみんな親が持って行ってあげてるよ』と教えてくれました。1年生だし、たしかに重い荷物を入学早々持っていくのは大変だよな、と思いました。教えてもらって助かったエピソードです」「小学校もそうですが中学校に入るときにも、在校生のお友だちがいれば良かったと思いました。ちょっとした事で気付けなかったことが多くあります。知っていれば子どもも失敗することなかったのに」情報を交換し合えるママ友の存在のメリットが最大限発揮されるときなのかもしれません。失敗は誰だってするもの。「ちゃんとしなきゃ!」と思っていても勘違いすることや忘れることはあるし、子どもからプリントをもらわないと、そもそも知らなかったなんてもこともあるんだと思います。学校や園で失敗すると、落ち込んでしまうママも多いかと思いますが、「やってしまったこと」は悔やんでも戻せない…。親の失敗で、一番、影響があると思われる子どもは、意外にすぐ忘れて次のことに意識が向かっていたりします。だからあまり落ち込み過ぎないということも大切。子どもにもきちんと謝ったら、あとは一緒に笑いあえるぐらいがいいのかも。ただ「何度も失敗する」、「子どもや周りに影響がある」というのは、やはり避けたいところ。失敗した理由が、リサーチ不足であれば情報収集できる方法を考える。プリントの確認ミスであれば、とくに低学年ではプリントチェックを子どもと一緒にする。スケジュールのミスであれば、スケジュールアプリを使いこなすなどなど、対策を考えて失敗をなくしていきたいところ。そして学校行事などは家族全員で一緒に確認しあうことが一番良いのかもしれません。自分に合ったやり方で次の失敗をなくしていければいいですね。Q. 子どもの行事や準備での親の失敗や後悔についてエピソードやご意見を教えてください回答数:56アンケート集計期間:2019/3/29~4/8
2019年04月25日編集部:学研キッズネット編集部学研キッズネットfor Parentsの記事からわかった、すくすく伸びる子どもたちのために本当に大切なことをふり返る特集第3回のテーマは「学び」です。毎日の学校生活で、子どもたちはさまざまなことを学んできます。「学ぶことは楽しいよ!」自信をもってそう伝えられれば良いのですが、実際の生活では宿題をやらない子どもにヤキモキ、なかなか「やる気」を出さない態度にモヤモヤ、この子の興味はどこにあるの?なんて思うこともしばしば。子どものやる気スイッチを押すのは何なのでしょうか。そもそも「学ぶ」って何なのでしょう。毎日の学習の中に少しでもワクワクした要素が加わるのなら、子どもだってきっと日々が前向きなものになるはず。そのためにわたしたちには何ができるのでしょうか。このページの目次「学び」とは、なんだ?失敗なくして成長せず。失敗は学びの醍醐味「体験」と「待ちの姿勢」で子どものやる気スイッチを探そう親も好きな世界に没頭しよう!1.「学び」とは、なんだ?ひと口で「学び」と言っても、その形や解釈はざまざま。でも、授業で先生の話を聞いてノートをとる、知識をためていくような学びとは違ってきているようです。「遊びのなかでも何かに気づいて、結果として何かを学び身につけてほしい」。東京都港区にある学童保育「クランテテ三田」の校長を務める温井伸明さんは「学び」とは〈「遊び」×「気づき」〉だと考えます。「気づきを得るには、たくさんの失敗と成功が欠かせません。失敗することを嫌がって成功できそうなことしかしないのはもったいない。子どもたちが挑戦したくなるような工夫を遊びのなかに紛れ込ませて『たくさん失敗したけど面白かった』と言わせたい」■遊びの中に気づきを!子どもたちの頭を刺激するサイコロゲーム「子どもがやる気になる学童教室メソッド」(温井伸明さん)次は「探究学舎」の塾長宝槻泰伸さんの言葉。「驚きと感動は子どもだけではなく、大人も、もっと言うと人類の心に火をつけると思っています。人類は驚きと感動にうえているんです(笑)。でも、驚きと感動だけだとエンターテインメントになってしまいますから、教育として間違いないという、共感とか確信が必要です」。こうして授業で心を動かされた子どもは、家に帰ったあとも自分で学んだことを自分なりに追及していくようになると言います。■驚きと感動の種をまき、子どもの知的好奇心に火をつける 探究学舎第2回探究学舎塾長・宝槻泰伸さんインタビューより「相互に影響を受けて仲間とディスカッションすることによって、自分の殻を破ることができ、良い学びを得る」ことができると言うのは株式会社ドコモgacco代表取締役社長 伊能美和子さん。■「オープンなオンライン教育で新しい学びを創造する」株式会社ドコモgacco代表取締役社長 伊能美和子氏インタビュー第3回学びが遊びの発展形ともいえること、学びには人を夢中にさせる何かがあるということはよくわかりました。それでも日々の学習のすべてにドキドキわくわくするのは難しい。いやいや勉強する(あるいはしない)子どもに保護者はどう接したらよいのだろうと考えるとき、松井美香先生のこの見方は、1つのヒントになるのではないでしょうか。「アドラー流で考えるのであれば、『勉強は本人の課題であって、親の課題ではない』のです。親が肩代わりするものではないと考えます。勉強するかしないかを最終的に決めるのは、あくまでも子ども本人。そしてその結果の責任を負うのも本人。勉強しないで将来困るのは本人であって、保護者ではありません。」■自ら勉強する子になってほしいのなら・・・前編■自ら勉強する子になってほしいのなら・・・後編「くやまない、悩まない、自分を責めない――心がラクになるアドラー流子育て」(松井美香先生)2.失敗なくして成長せず。失敗は学びの醍醐味先ほど登場した温井伸明さんが「失敗することを嫌がって成功できそうなことしかしないのはもったいない」と言うのはなぜでしょうか。それは、「成功」だけでは「気づき」に結び付きにくいからといえます。「気づき」に結び付かなければ、「成長」もしません。大事なのは「成功」ではなく「成長」。成長し続ければそのうち成功します。だから「失敗を悪いもの、嫌なものと思わないで下さい」と宮本哲也先生は言います。■挑戦するということ「賢い子どもの育て方」(宮本哲也先生)そもそも「失敗」か「成功」かにこだわるのは、結果に注目しているから。挑戦したからこそ失敗したのだと考えれば、子どもの「失敗」に対する見方も変わるはず。「挑戦した、そのこと自体に価値があるのです」と語るのは松井美香先生です。■失敗を恐れずチャレンジする心を大切「くやまない、悩まない、自分を責めない――心がラクになるアドラー流子育て」(松井美香先生)失敗を恐れずチャレンジする力を『失敗力』と定義するのが中曽根陽子さん。将来のAI時代を生き抜くためには絶対に必要な力だと言います。■失敗できない人は、成功できません「AI時代を生き抜くために 『失敗力』を育てる6つの栄養素」(中曽根陽子さん)3.「体験」と「待ちの姿勢」で子どものやる気スイッチを探そう「うちの子はなんにも興味を持たない」「いつになったらやる気になるの?」そんな悩みをもつ保護者も多いことと思います。子どもの「好き」がわからない、そんなとき保護者ができることの1つは体験させること。もう1つは待ちの姿勢に徹すること。まずは「本物の体験」の大切さを説く言葉から紹介します。写真提供:国立天文台2016年撮影「子どもにとって『興味のある・なし』というのは、『知っているか・いないか』とほぼ同じ意味なので、まずは実際に自分で体験して知ることが、興味をもつことへの第1歩になります。」「子どものころになにを経験するかというのはとても大事だと思います。できる限り本物や、自然現象に接する機会をつくり、どれだけ子どもの興味や可能性を引き出せるかが、保護者や大人たちの務めだと思います。」と語るのは国立天文台の縣秀彦准教授。■星空は科学への入り口国立天文台が伝える星の魅力第3回国立天文台縣秀彦准教授インタビューより「お子さんを連れてきたときに、保護者の方もいっしょに体験してほしいと思います。子どもだけに『やってごらん』とやらせるのではなく、保護者もいっしょにやってみる。そのときに「おもしろいね」と声をかけるだけでなく『なんでだろう』と子どもに伝えてほしいと思います。」■体験が科学する心をはぐくむ板橋区立教育科学館にきく科学館の楽しみかた第4回板橋区立教育科学館持永雅之館長インタビューより「グリコードに夢中になっている姿を目の当たりにして思ったんです。好きなことをやっているときの子どもって、本当に夢中にやるんだなって。そういう瞬間が、もしかすると学びにつながるのではないかと思います。……『ご飯だよー』と言っても無視してなにかやっているようなときがヒントになるんじゃないでしょうか。」■お菓子でプログラミング!?次世代の遊びで子どもたちの想像力をはぐくむ――玉井博久さんインタビュー第4回江崎グリコ株式会社・玉井博久さんインタビューより「子どもを信じて待つことが大事」というのは探究学舎の塾長、宝槻泰伸さん。「子どもの成長には個人差があるので、待つということがとても大切なんです。なにか投げかけたけれど全然反応がなくても、すぐにダメなのかなと思わずに、いつかは絶対に子どもの心に火がつくと信じて待つことが大事だとわたしは思います。」■驚きと感動の種をまき、子どもの知的好奇心に火をつける 探究学舎第3回探究学舎代表取締役社長・宝槻泰伸さんインタビューより人はいつか必ずやる気スイッチを押すときが来るから、それまで自己肯定感を育てながら待つように説くのは親野智可等先生です。「待てる親であってください。待てない親は子どもができないことに目を瞑ることができずに、毎日ガミガミ叱り続けます。それによって、子どもは自己肯定感が持てなくなり「ぼくはダメな子だ」と思い込むようになります。すると、やる気スイッチが入りそうなときにも、「これをがんばってみたい。でも、どうせぼくはダメだろうな」となって、今ひとつスイッチが入らないままになってしまいます。」■やりたいことが見つかってスイッチが入ると人は変わる「子どもが伸びる親力」(親野智可等先生)4.親も好きな世界に没頭しよう!子どもに夢中になれる世界を持ってほしいと強く願っておぜん立てしても、わたしたちが遠巻きに見ていたら、子どもはその冷めた気持ちを感じ取ってしまいます。結局は、親の背を見て子は育つということで、親が楽しく夢中になって学んでいれば、子どももなんだかわくわくして引きこまれてしまうようです。「わたしが最近気になっているのは、自分が試さないで子どもにだけやらせる保護者が増えていることです。(家庭でできる最良の方法は)子どもが『なんで?』と聞いてきたら、保護者の方が『なんでだろうね』と答えてあげること。『そうだね』『どうしてだろうね』『じゃあ、ちょっといっしょに考えようか』という会話があるかどうかが大切です。可能であれば親子で発見や知識を共有する時間をつくってあげて欲しいですね。」■科学教育で子どもの創造性と社会性をはぐくむ サイエンス倶楽部第4回株式会社サイエンス倶楽部専務取締役・広永雅史さんインタビューより「ぼくたちは経験上、保護者が前のめりに学んでいるほうが、子どもは学びに積極的になると感じています。大人が『えっ、なにこれ!?』と夢中になっていて、保護者の背中から子どもがのぞきこんでいるくらいのほうが、子どもはぐっと興味を持つんです。どんな体験でもいいところはたくさんあると思うので、そのいいところを保護者が積極的に見つけていくと、子どもも、『ああ、そんな面白いこともあるんだ』と自分で考えて、気づいてくれるのではないかと思います。」■ワクワクの学び体験が子どもの未来を変える。 Gifte!がプロデュースする本物体験とは第2回Gifte!菅野高広校長インタビューより「いっしょにやることも大事です。保護者の方がおもしろいと思っていることを、子どもがおもしろいと思えばいっしょにやればいいと思います。もし子どもが興味をもたなくとも次から次へと出していけば、どこかで食いついてくることがあるでしょうし。■驚きと感動の種をまき、子どもの知的好奇心に火をつける 探究学舎第3回探究学舎代表取締役社長・宝槻泰伸さんインタビューより自身の経験から保護者が楽しむことをすすめるのは、ねんど造形作家でありエデュテインメントアーティストの岡田ひとみさん。「わたしが物づくりに興味を持ったきっかけは母の影響が強いと思います。母は洋裁が得意で、わたしとおそろいの服をわたしのお人形用にも作ってくれるような人でした。母が楽しそうに作っている姿をそばで見ていて、自然とわたしもやってみたいなと思うようになったのです。子どもって大人が何か楽しそうにやっていると、とても興味を示します。ですから『今年の自由研究は何にしようか』というとき、親もいっしょに楽しめるものを探すといいのではないでしょうか。たとえば親が昆虫好きなら、いっしょに森へ昆虫採集に行ってみるとか。親が目をキラキラさせて昆虫を追いかけている姿を見たら、子どものほうもきっとワクワクしてくると思います。」■親もいっしょに、子どもと自由研究を楽しんで!岡田ひとみさん(ねんど造形作家/エデュテインメントアーティスト)「まずは親自身がいろいろな世界をひらいて、そこに子どもを連れて行くことだと思います。自分の趣味でもいいですし、なんでもいいと思います。大切なのは、親自身が自分の世界を持つことです。」■つながり依存研究の第一人者にきく、子どもとSNSのリアルな関係 筑波大学土井隆義教授インタビュー第4回子どもの成長に必要な親の姿勢は、外界に対する好奇心に満ちた幼少時こそ思う存分遊ばせ、それなりに成長して身近な外界に好奇心の対象がなくなってくる頃にこそ、大人もいっしょになって子どもと遊びや学びの世界を広げ、体験するというものであるように思います。さて、次回は「子どもとICTのふさわしいつきあい方」に焦点をあてていきます。次のページスマホやデジタル。依存を防ぎうまく付き合うにも「自己肯定感」と「親子の会話」がカギ学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2018年12月21日トップライター:水野さくらこ春休みが明け、ハルカもいよいよ小学校も最高学年の6年生になりました。通学路を歩くピカピカのランドセルが誇らしげな1年生の姿を見かけ、ハルカにもこんなときがあったんだなぁ、としみじみしたことを思い出します。しかし、中学受験をひかえた親子には、そんな感慨に浸っている時間はありません!いよいよ怒涛の学校説明会めぐりが始まるのです。気になる学校の説明会には、まず母が。そのあとで子どもを連れて行く5年生の春休みにやっと本腰を入れて勉強できる塾を見つけ、さらに学校説明会は未経験という、超のんびり受験生のわたしたち一家。まだこれからでも間に合うと、6年生の新学期から母子で本気の受験モードに突入しました(遅!)。このころからハルカは本当に勉強をがんばり始めました。そのようすをみて、母も学校探しに本腰を入れようと説明会の日程チェックを始めたのですが……。中学受験先輩ママからのアドバイスやネット情報を見ると、まずは母親が説明会に行き、そこで気に入った学校に子どもを連れて行く。さらに文化祭や学校体験日にもぜひ参加するべきとのこと。でも、おもに平日の昼間に開催される説明会に参加するのは、わたしの仕事の予定もあるため簡単ではありません。それに、ハルカはまず勉強をがんばってみんなに追いつかなければならないため、連れ歩くのは最低限にしたいという思いもあります。さらに先輩ママからは、「偏差値で上下15の幅で説明会に行くといい」とのアドバイスもありましたが、様々な事情を考えるとすべてを理想通りにこなすことは、今からではとても無理。「4年生から準備を始める」と言われるのには理由があるのだと、心から後悔しました。でも、過ぎてしまったことを悔やんでも仕方ありません。これ以上後悔しないためにも、前に進むしかないのです。わたしは偏差値表とにらめっこで「よさそうかな?」と思う学校をピックアップして、学校説明会の開催日を探し始めました。学校説明会は先着順で予約が締め切られるサピックスや四谷大塚、日能研といった大手塾の場合は、学校説明会の日程などもきめ細かく案内があったり、塾主催の説明会などもあったりするそうですが、ハルカが通う個人塾ではそうした案内やイベントはありません。とにかく自分で動くしかないのです。そんなわが家で便利に使わせてもらったのが、大手塾のサイト。ありがたいことに学校説明会の日程がアップされていて、塾生以外でも見ることができます。表示されるイベントカレンダーから、自分の予定に合わせて気になる学校を探すこともできるし、学校名、偏差値帯、イベントなど条件別にも検索できます。このサイトから気になる学校を見つけてポチっとクリック。すると詳しいイベント情報の画面になり、そこには予約方法として学校のサイトのアドレスが記載されています。初心者のわたしは、学校説明会に参加するのに予約が必要ということに軽く驚きつつ、気を取り直して、学校のサイト→「受験生の方へ」→説明会日程へとジャンプして、さらに「ご予約はこちら」をクリック。やっと予約できるぞ、と思っていたところ、「はじめて手続きされる方へ」の表示が。初回はユーザー登録が必要とのことで、名前や住所といった情報のほかにログインIDやパスワードを設定しました。何事も最初は緊張するものですが、説明会の予約を完了するだけでもけっこう大変です。予約するたびにIDやパスワードが必要になるのも面倒でした。わたしは中学受験用に全部同じIDとパスワードを使いまわすことにしましたが、個人情報管理の観点からいうとNGだったのかもと、今さらながら思います……。説明会は先着順なので、人気校の場合は、あっと言う間に締め切られてしまうこともあります。しかも、いつから予約が始まるのかは記載がない場合も多く、「募集始まってないかな」と、気になる学校のサイトをチェックすることが、わたしの朝の日課になりました。すぼら母も変われば変わるものです!志望校が決まると、娘のやる気スイッチもONに!イベントカレンダーを見ると、5月になると毎日のようにどこかの学校でイベントが催されることがわかります。わたしも気になる学校を何校がピックアップして予約を入れ、説明会に行き始めました。最初は、学校説明会に行くのにとても緊張しました。何を聞いてくればいいのか、質問はした方が有利になるのか、さらには何を着て行ったらいいのかなど考えてしまって……。いずれも、まったく受験には関係ないことがわかった今では笑い話です。そんなわたしですが、だんだん予約もスムーズにできるようになり、2つの学校説明会をハシゴしたりするようになりました。気になる学校で、週末に催される説明会があったら、ハルカも可能な限り連れて行くようになりました。ハルカも学校見学をすると受験生の自覚が出るようで、「あの学校の生徒のあいさつがよかった」「トイレがきれいだった」とか、ハルカなりの視点を持って話す姿が印象的でした。5~6月で10数校の説明会に参加したでしょうか。気になる学校には2度3度と可能な限り足を運んだので、毎日本当に忙しかった。そのなかで、ハルカが「この学校に行きたい」と願う3つの学校との出会いがありました。1校は、偏差値で10以上離れたあこがれ校。次の1校は、第一志望にしてがんばれば合格も叶いそう。もう1校はこれ以上下がらなければ十分合格圏内と、いいバランスです。ハルカから塾の先生に「行きたい学校が決まった」と報告を済ませると、一気にハルカが本気モードになったのがわかりました。こうなると、母にできることは食事と健康面の管理くらい。あとは、もう少し学校説明会巡りを続けて、最終的にどの偏差値になっても困らないように情報を集めておくことぐらい。スタートで出遅れていたわが家も、やっと受験生としての体裁が整ってきて、なんだかわたしまでやる気満々になってきたのでした。水野さくらこ(みずのさくらこ)都内で夫、娘と3人暮らし。娘が中学生になり帰宅時間も遅くなったので、空いた時間にヨガを習いに行くことを画策中。いつかベターっと開脚できるようになるのが夢。
2018年11月08日まもなく9月、小学生ママたちにとっては長い夏休みが終わりますが、一方で子どもたちは、楽しかった毎日が終わってしまうと嘆いている子もいるかもしれません。そしてなかには、夏休み明けの学校生活に対して憂鬱(ゆううつ)な気持ちを抱えている子もいるのではないでしょうか。夏休み明けは、子どもたちが学校に行くハードルが上がり、不登校になりやすい時期だと言えます。今回は、小学生の不登校の実情について不登校新聞の石井志昂(いしい しこう)編集長に話を聞きました。不登校新聞とは1998年に創刊された不登校に関する専門誌。当事者の視点を大切に、不登校についての情報を発信し続けている。不登校とは文部科学省は、「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくてもできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による事案を除いたもの」と定義している。■小学生での不登校になる、不登校の実情とは――小学生で不登校となる子はどれくらいいるのですか。2017年に文部科学省が発表した調査結果によると、小学生の不登校者は31,151人いて、割合としては0.4%、208人に1人だということがわかっています。学校に1ケタという数字で、けっして多いとは言えません。ですが、これまで20年ほど取材を続けてきて感じるのは、小学生の不登校というのは人数が少ないからこそ、親が孤立しやすく、なかなか対策が講じられないという問題があると感じています。――不登校の小学生数は、年々どのように変化しているのでしょうか。しばらく0.3%台を維持してきたのですが、この数年で0.4%台に増えてきています。20年前は0.24%だったことから比べると、かなり増えてきている印象ですね。■小学生が不登校になる原因――なぜ、小学生で不登校になってしまうのでしょうか。私は、その主な原因には5つあると考えています。それは、「いじめ」、「発達障害」「集団生活が合わない」、「人一倍敏感な気質」、「学校の管理の厳しさ」です。▼いじめ――小学校でのいじめとは、どういった内容なのでしょうか。驚かれるかもしれませんが、小学校1年生でもいじめは起こります。小学校低学年でも、腕力が支配しているような旧時代のいじめは起きていて、子どもたちの見た目から想像するような平和な世界ではないのです。ただ、子どもに「いじめを受けたか」と聞くと、クラスの半分くらいが受けたと言ったという話もあって、まだ意地悪といじめの区別はついていないように思います。――学年によって、いじめの質も変わるのですか。そうですね、小学校3~4年生くらいからは、現代的ないじめに切り替わってきます。クラスカーストがあって、女の子を中心にコミュニケーション操作が行われ、特定の子が孤立させられていくようないじめです。大人からはけっして見えない高度ないじめが行われている場合もあり、いじめられた子どもにとってはつらい経験になります。そうして、小学校から学校に行けなくなった、行かなくなったという話はよく耳にします。▼発達障害――発達障害があると、支援学級などでケアがあるのではないでしょうか。たとえば、発達障害があってもグレーゾーンと言われる状態で、支援学級に行くほどではない子も多くいます。その場合、ケアは十分に受けられるとはいえず、集団生活になじめないということがあるのです。――たとえばどのようなことが起きてしまうのでしょうか。私が聞いた事例では、ある発達障害のグレーゾーンだった子が、消しゴムの使い方がわからなかったんですね。その子は空気を読んで周りの子の使い方をまねすることが苦手でした。書いたところを消せないので、二重線で消していたら、先生に怒られてしまった。しかし、消しゴムの使い方はわからないままなので、何度も繰り返して…。先生の怒りがどんどん膨らんでしまったのです。そしてパニックを起こしてしまい、学校に行けなくなってしまった。こうした事例もよく見られます。学校がそうした子への関わり方を工夫できたらいいのですが、その受け皿ができていないのです。▼集団生活が合わない――集団生活が合わないとは、発達障害などの「合わせらない」こととは違うのですか。小学生でも大人びている子がいて、その中でも集団生活がばからしく感じてしまうという子がいます。お遊戯をさせられたりするのが屈辱でたまらないと感じ、学校から離れて行ってしまうことがあります。▼人一倍敏感な気質――敏感な気質で学校に行けないということもあるのですね。人一倍敏感な気質の子どもを、「ハイリー・センシティブ・チャイルド」という言葉で表します。略して「HSC」と言われることもあるのですが、ここ近年、こうした子どもたちの存在がわかってきて、私たちも何度か取材して記事にしてきました。すると、「やっと言葉にしてくれた。自分はHSCだったんだ」という反響があったのです。――「HSC」とは、たとえばどのようなことに敏感になるのでしょうか。典型的によく見られるのは、音に敏感になる子です。先生がだれかに大きな声で怒っていると、まるで自分が怒られているような感覚になって体が動かなくなってしまう、教室のザワザワした音が苦痛に感じるといいます。研究者の中では、5人に1人がこうした気質を持っているとされていて、病気や障害ではないのですが、本人たちにとってはかなり大きなダメージを受けると聞いています。そのほかにも臭いや気圧など、それぞれに敏感になる対象が違い、それが原因で学校生活が送れないという子がいるのです。そういう子は、虚弱体質だとか、臆病だとか言われがちなのですが、そうではなくて、変えることのできない気質なのだと、ぜひ周りが理解してあげたいところですね。▼学校の管理の厳しさ――学校の管理というのは、校則や決まりといったことでしょうか。取材を通じて、小学生に守らせる決まり、日々の細かい指導が近頃どんどん厳しくなっているんではないかと思っています。子どもたちの管理体制が厳しくなっているように感じ、それに対して子どもたちは合わせることが難しく、双方の亀裂が大きくなっているように思います。学校側が子どもたち1人ひとりに合わせて指導する余裕がなくなっていて、ある種の慢性的なパニック状態になっていると言えるかもしれません。 ■夏休み明けは一番注意が必要!――1年をとおして、不登校になりやすい時期というのはありますか。厚生労働省が発表している「自殺対策白書」によると、9月1日に18歳以下の日別自殺者数は突出して高くなっています。「自殺」というと大げさだと感じるかもしれませんが、これまで数多くの不登校の人たちと出会ってきて、この時期というのは不登校が始まる時期に限りなくイコールだと思っています。――この統計では、夏休みやゴールデンウィーク、冬休みなどが明ける時期に、自殺者が多くなっていますよね。不登校が始まるのも、休み明けの時期が多いということですか。そうですね、とくに夏休み明けは注意してあげてもらいたいです。■不登校になる理由はひとつじゃない――なぜ子どもたちは「学校に行きたくない」というのか、その理由は特定できるものなのでしょうか。それは難しいと思います。なぜなら、子どもたちが不登校になる理由はひとつだけではなく、3つくらいの理由が重なり合っているからです。子どもたち自身が、学校に行きたくない理由を説明するのが難しいと同時に、いじめられている場合は親に言いたくないと感じるものです。ですから、子どもの不登校の理由を見つけるのはなかなか容易なことではありません。――子ども自身も理由がわからないということがあるのですね。私が取材したなかで、小学生から不登校だった子がいるのですが、その人は話を聞くたびに不登校だった理由が変わったんです。約5年おきに取材をしていたのですが、初めは「雷が怖かったから」、次は「いじめられていたから」と話していて、いじめられていたと言いにくかったのだなと思っていました。しかし、その後「やっぱり雷が怖かった」と言っていて、よく話を聞くと彼はいわゆる「HSC」で、雷の音に敏感に反応していてパニックを起こし、それが理由でいじめにも遭っていたことがわかったのです。このように、子どもたちが学校に行けない理由は複数ある可能性があります。まずはそのことを知ってあげることが大切ですね。次回は、子どもの不登校に対して親ができることについて、引き続き石井編集長にお話をお伺いします。具体的な子どもとの向き合い方についても、ご紹介します。■石井志昂(いしい・しこう)さんプロフィール1982年東京都生まれ。中学校受験を機に学校生活が徐々にあわなくなり、教員、校則、いじめなどにより、中学2年生から不登校。同年、フリースクール「東京シューレ」へ入会。19歳からは創刊号から関わってきた『不登校新聞』のスタッフ。2006年から『不登校新聞』編集長。これまで、不登校の子どもや若者、親など300名以上に取材を行ってきた。【参考サイト】・文部科学省: 平成28年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」 ・厚生労働省: 平成26年度自殺対策白書 [PDF:234KB] 【同じテーマの連載はこちら】 樹木希林からの命のバトン この連載の全話を見る >>
2018年08月26日ウーマンエキサイトで人気連載中のじゃがいもころりんさんの記事 「クリスマス親の失敗エピソード3選!」 で実施したアンケート。その結果は、なんと30%の人が失敗した経験があるそうです。楽しいクリスマスにするためにも、失敗談を読んで参考にしてみてくださいね。Q. 子どもとのクリスマスで失敗した経験はありますか?1. ある 31%2. ない 69%アンケートに寄せられたエピソードによると、プレゼントでの失敗談が多いようです。■欲しいものがコロコロ変わって大惨事「子供たちが大きくなってくると、だんだんプレゼントの内容にも困ってきます。しかも毎年何をあげたので全て覚えてはいません。ある年娘が欲しいだろうなと思うゲームソフトをサンタさんからとあげたのですが、それは数年前に弟がもらっていたものと同じものでした。ちょっとがっかりしたそうです。 またある年は、起きたときにはすぐには見つからずに、探して見つかったら嬉しいかなと思い、ちょっとわかりにくいところに置いておいたら、思惑がはずれ、全く探そうともせず、サンタが来なかったと文句を言っていました」「長男が年長の時に、近所の友達がDSでポケモンをしてるのが羨ましく『サンタさんポケモンのゲームおねがいします』と、頑張って拙い字で手紙を書きました。が、私としてはDSはまだ早いなあ~と、ポケモンのゲーム絵本をプレゼント。ショック受けてました…」「早々プレゼントを用意したら、まさかの変更! 我が家は欲しいものを手紙に書いてツリーに吊るしていたのですが、ある日手紙が変わってる… お店で事情を話して、取り替えてもらいました!」「サンタさんからのプレゼントを見た後、『●●のキッチンセットが欲しかったのに…』と不満顔。だいぶ前からプレゼントを用意していたので、今欲しいモノが変わっていた…!動画でおもちゃ紹介などを見ていたりするので、どんどん欲しいモノが更新されるようです…」子どもは欲しい物が変わりがちなので、あまり早くプレゼントを用意するより、直前がいいかもしれないですね。直前だと欲しかった物が買えない、高くなるなどの問題もあるので、タイミングが難しいのですが…。■クリスマスは家族で事件勃発「2歳下の次女が、長女がもらったプレゼントを欲しがる事態に…! 普段なら優しい姉も、この時ばかりは『ダメ! 絶対貸さない』とかたくなに言い張り次女は大号泣。クリスマスの朝から大騒ぎでした」「息子がどうしてもサンタさんに会いたかったらしく、ツリーの下に罠(ベトベトするゼリーみたいなモノ)をしかけてました。夫が知らずに踏んで転んでしまい、足を痛めてしまいました…」「夜中にトイレに行きたいと起きてしまった息子。プレゼントをセッティングしているところを見られてしまい…サンタさんに頼まれたことにしたんですが、不審がられました」サンタさんの真実を伝えるタイミングは難しいですね…! 子どもが全力でサンタさんを待ち続けるワクワク期間は実は短いのかも。そんな時間を大切に、家族で楽しく過ごして、素敵な想い出をたくさん作りましょう!
2017年12月09日入学当初はパニックになっていた娘。学校での様子が気になる…1年生になった娘。入学当初は、ちょっとしたことでもパニックを起こしていました。しかし、家庭で娘の気持ちに寄り添い、共感して気持ちを言葉にしてあげる「気持ちの同調・代弁」を続け、「こんなときはどうしたらいいか」などと、解決方法を親子で一緒に考えていったり、娘自身も一つずつ経験を重ねたりすることで、学校でパニックを起こすことも少なくなり、少しずつですが成長している様子でした。でも…やっぱり不安はぬぐえません。Upload By SAKURAとはいえ、小学校の様子を見に行くこともできない…。なんとか、娘の学校の様子を見ることができないだろうか…そんな風に考えていた時にやってきた、授業参観の案内!これで、娘の学校の様子が見られる!そう思って、意気揚々と授業参観へ行きました。初めての授業参観。ああ~、やっぱり心配的中かも!?初めて行った授業参観は、入学して1ヶ月後ぐらいでした。娘は私を見つけ、嬉しそうにニコニコ。授業が始まっても、どこか落ち着かない様子で、ソワソワ。私の方ばかり見て、先生の説明を聞いているのか、いないのか・・・。口元を見ると、なにやらブツブツとつぶやいている。やっぱり、心配していたマイワールドが発動してしまっている!!やきもきしながら私は、ひたすら前を向くようにジェスチャー(笑)で、伝えていましたが、娘はそれでもヘラヘラ。Upload By SAKURA難しいと思っていたけど、娘なりに作文の発表できてる(涙)しかし、作文の発表になると娘は、さっきまでのヘラヘラした感じはどこへやら!Upload By SAKURA最初に先生が説明した「発表する人のやりかた」通りの手順を守り、前に出て大きな声で堂々と作文を読みました。自分の発表が終わると、他の人の発表を聞き、終わった人にきちんと拍手をしています。質問時間には自分から手を挙げ、質問する姿をみることが出来ました。視覚優位の娘は、耳で指示を聞きとることが苦手。この時も、先生が口頭でした発表の注意点が、うまく聞き取れていないようでした。しかし娘は、先生が字で書いていた「発表する人のやりかた、聞き方」を読み、手順を理解していたのです。さすがに質問までは、難しくてできないだろう…と思っていたのですが、他の人がしている質問を聞いて、同じような質問をしていました。それは、自分で考えだした質問ではなく、ほかの子の真似だったかもしれません、でも、娘は自分なりに質問をしようと頑張っていたのです。娘がわからない時の解決策を、自分で考え出し、行動したその姿に、私は驚き、とても感動しました。そして、授業参観の回数を重ねるたびに、娘はすごい成長を見せてくれました。体育の授業参観で見えたのは娘の長所次に行った授業参観は、体育。かけっこの授業でした。Upload By SAKURA他の子が走っている間、ほとんどの子が、黙って見ていたり、騒いだりしている中…娘は、一人、走るお友達を大声で応援し、走り終わったお友達に、誰もやっていない拍手までしていました。娘は、他の子が誰もやっていないことでも、恥ずかしがらずに自然とできる子でした。でも、学校でもお友達のことを一生懸命応援できる、堂々としたその姿を、とても誇りに思いました。周りの子に支えてもらえている姿も嬉しい!そして片づけの時、先生が、「男の子は○○片づけ~女の子は○○ね~」と全体へ指示をしていたのですが…娘はこれを聞き取ることができず、おろおろしていました。Upload By SAKURAその姿を見たクラスの女の子たちは、すかさず声をかけ、指示をしてくれていました。さらに、その指示を聞いても、違う方向へ行ってしまう娘を、他の子がすかさず捕まえ、「こっち!」と促してくれていました。娘は、私の知らないところで、周りの子に支えてもらえるという人間関係を、しっかり築けているようでした。みんなと笑ってやり返せるまでに成長したんだね授業後、近くにいた女の子たちが娘に近づき、なんだかふざけ合った遊びが始まりました。Upload By SAKURAそれは私から見ていて、そこそこ激しい遊び。以前の娘なら嫌がって泣くレベルでした。しかし、みんなと同じようにやり返したり、笑いあう姿。小学校生活という社会で、娘はなんとか順応して頑張っているんだ…と感じました。小学校に入る前は、うまくやっていけるか不安だったけど…小学校に入る前は不安に思っていました。この子の特性で、お友達ができないんじゃないか、うまくやれないんじゃないか、そう心配していましたが…入ってみれば、なんとかやっている娘。もちろん、喧嘩もあります。物を取られたり、口喧嘩で負けたりして、泣くことがあると、先生から報告を受けたりします。喧嘩は娘に限ったことではなく、みんなが経験することですが、先生から聞いて、泣く日が続いているとわかると、心配で、様子を見に学校に迎えに行ったりもしました。先生に直接、様子を聞きに行ったりもしました。でも当の本人に、「泣いたの?大丈夫?嫌なことあった?」と聞くと、喧嘩したことなど全く気にならないようで、「え?なにが?大丈夫よ?」「学校たのしいよ!」と言います。喧嘩した相手でも、次の日には「おはよう!」と元気に声をかけますし、お友達のことを悪く言ったこともありません。学校という社会に踏み出した娘を見守りたいきっと学年が上がるにつれて、娘も含め、周りのお友達も精神的に成長していくでしょう。そうなると、良くも悪くも、おそらく今のような日々がずっと続くわけはないと思います。お友達が助けてくれなくなることも、あるかも…お友達とけんかをしても、泣かずに済むようになるかも…けんかやトラブルの種類もまた変わってくるでしょうし、人間関係、学校生活、勉強…様々な壁がやってくると思います。そして、そのたびに私の方が、頭を抱えてしまうのでしょう(笑)先のことを言えば正直不安は尽きませんが、その時その時で、私にできることをしていけたらいいなと思います。Upload By SAKURA小学生になった娘。小さいですが、社会に踏み出したその姿を、見守っていこうと思いました。
2017年12月06日夏休みが明けていよいよ新学期…スムーズに迎えるには?出典 : 楽しかった夏休みもそろそろ終わり、再び学校・幼稚園生活が始まります。夏休み明けの新学期は久しぶりに会った先生や友達と夏の思い出話をしたり、学校行事の準備が始まったりと、夏休み前とはまた違う楽しみがあります。一方で、新学期が始まる時期は、夏休みから新学期の始まりという生活・環境の変化に戸惑いや不安を感じ、学校や幼稚園などに行くのを嫌がる子どもが増える傾向にあります。特に発達障害がある子どもは生活や環境の変化に敏感なことが多かったり、切り替えが難しかったりする特性から、夏休み前後での学校生活の変化に強い不安を感じることがあります。また、夏休みに親子で過ごす時間が多かった分、「パパ・ママと一緒にいたい」という思いから学校や幼稚園へ行きたがらなくなってしまうこともあります。このような登校・登園しぶりが続き、夏休み明けに不登校になったというケースも少なくありません。平成26年文部科学省・不登校生徒に関する追跡調査研究会「不登校に関する実態調査」新学期を楽しくスムーズに迎えるには、夏休み中から新学期を見据えた準備が大切です。次から新学期前後に何でつまずくのか、そして夏休み中にどんな対策をすればよいのかについて解説します!発達障害のある子どもが新学期前後でつまずきやすいポイントって?出典 : 新学期前後、発達障害のある子どもは、どんなことに困ることが多いのでしょうか。これらの困りごとが積み重なり、新学期の登校・登園しぶりにつながることもあるため、子どもがつまずきやすいポイントを把握しておくことが大切です。学校や幼稚園のない夏休みは、睡眠が不規則になったり、運動不足になったりすることから生活リズムが乱れることが多くあります。発達障害がある子どもの中でも時間の感覚を上手くつかめず、切り替えが苦手という特性がある場合、それが夏休み中の生活の乱れにつながってしまうことがあります。夜更かしがくせになり朝に起きられない、お菓子や清涼飲料水をたくさん食べたり飲んだりしている、冷房の効いた室内でだらだら過ごしている…このような生活を夏休み期間に送っていると、新学期が始まった途端に規則正しい生活に戻そうとしても難しく、学校や幼稚園へ行くモチベーションの低下につながることがあります。夏休みの宿題は発達障害のある子どもにとって何かと困りごとが起こりやすいと言われています。宿題を進めることが難しく、夏休み終盤になってもたくさん残ってしまうことも少なくありません。宿題が終わっておらず、先生にも出せないことを自覚していると、学校に行くこと自体がおっくうになる可能性も考えられます。また、宿題を夏休み前半に一気に終えた子どもの場合、宿題を終えた以降学習をしない期間が続くと、家庭学習をしない習慣がついてしまい、授業の始まりに憂うつ感を抱くこともあります。新学期は夏休み前の学校生活と全く同じリズムで進むわけではありません。夏休み明けは運動会をはじめとした学校行事の準備や練習が入ってきたり、時間割や担当する先生が新学期をきっかけに変わったりするなど、学校生活のパターンに変更が出てくることもありますよね。このような学校生活のパターンに関する変化に戸惑ったり、切り替えるのが難しかったりすることをきっかけに学校へ行きたくなくなってしまうこともあります。夏休み中は学校・幼稚園がある時より友達に会う機会が減る子どもが多いと思います。久しぶりに会う友達となんだかぎくしゃくしてしまったり、夏休み前に関係がうまくいっていない友達と会うことに不安を感じてしまったりなど、人間関係への不安から学校へ行くことに抵抗を感じてしまうケースも少なくありません。新学期に向けて夏休み中にやっておきたいことって?出典 : 夏休みのような長期休みが続くと、休み明けになかなか身体がついていかなかったり、学校や幼稚園に毎日通っていた時のような元気ややる気がでなかったりします。新学期をスムーズに迎えるには、夏休み中に何を心がければ良いのでしょうか。新学期が近づいてきたら改めて、生活リズムが著しく崩れていないかチェックしましょう。具体的には、きちんと睡眠をとれているか、食事は3食食べているか、運動不足になっていないかなどを確認するとよいですね。睡眠が不規則になり、昼夜逆転してしまっている、食欲がなくなっている、エアコンの効いた部屋でゲームばかりしているなどの様子が見られたら、新学期の始まりに間に合うように少しずつ改善していきましょう。学校や幼稚園のある日を想定して、登校・登園時間に間に合うように起床や身支度を済ませる、きちんと起床できるような時間に布団に入って身体を休める習慣をつける、学校のプールや図書館の夏休み開放日に行ってみる、学校まで親子で散歩してみる、というような夏休み中からの工夫が、新学期を万全な体調でスタートさせるコツです。夏休みの宿題には教科のワークやドリル・プリントから自由研究、読書感想文などさまざまな種類があり、親子で苦労するということもあるのではないのでしょうか。これらの宿題を夏休み終了間近に追い込んで終わらせる…ということを避けるためにも、新学期が近づいてきたら、改めて指定された宿題の内容と、どのくらい終わらせられたかをチェックしましょう。宿題は終わっているものの、しばらく勉強している様子が見られない場合は、新学期に向けて少しでも勉強する習慣を復活させると授業が開始した時に戸惑うことなく学習できます。新学期に学ぶ内容を簡単に予習してみたり、好きな教科のワークから取り組んでみたりするのも良いでしょう。発達ナビ親子のヒント‐小学校‐「宿題をやらない」夏休みが明けた新学期は、学校行事の準備が入って変則的な時間割になったり、時間割の一部が変更されたりすることがあります。このような変化を新学期に入ってから知ると、こだわりや切り替えに対する苦手意識がある子どもにとっては強い不安感につながることがあります。そのため、夏休み明けの学校生活の見通しをあらかじめ子どもに伝えておくことが大切です。新学期に入る前にどのような変更があるのかわかると、子どもの安心感につながります。教えてもらえる範囲で、担任の先生から新学期での変更点を教えてもらうことも良い方法でしょう。親子のヒント‐幼稚園・保育園‐「新しい環境になじめない」親子のヒント-小学校‐「変化に対応することが苦手」およそ1ヶ月ほどある夏休み。その間ずっと友達と会っていないと、新学期に友達とどう接すれば良いかわからなくなり、ついぎくしゃくしてしまう子どももいるかもしれません。子ども自身に抵抗がなければ、夏休み中も友達と遊ぶ機会を設けたり、学童施設や児童館、子ども向けイベントなどの同年代の子どもと関わることができる場所へ出かけたりすることをおすすめします。このような機会をつくることは、子どもが新学期も友達とスムーズに学校生活を送ることにつながるだけではなく、親自身がリフレッシュすることにもつながります。新学期を気持ちよくスタートできるよう、時間のある夏休みのうちに学校や幼稚園などで使う道具や身につけるものがちゃんと使えるかどうか確認することも大事です。文房具や制服・体操服、サブバッグなど、子どもが安全に使うことができるか今一度点検してみましょう。もし新調する必要があるものがあったら休み中に対応することができますし、新学期へのモチベーションアップにちょっとした道具を新調してあげるのも良いかもしれませんね。新学期、子どもが登校・登園を嫌がったらどうする?出典 : いざ新学期に入り、子どもが学校や幼稚園へ行くのを嫌がった時、保護者としてはどのように対応すればよいのでしょうか。対応方法は、子どもが学校や幼稚園に行くことを嫌がっている理由によって異なります。学習や成績に関して不安だったり、友達などとの人間関係に難しさを感じたりしている場合、夏休み明け再び学校へ行くことに抵抗を感じることがあります。学習への不安から学校へ行きしぶる場合、子どもが学習面の何に困り感を抱いていて、それをどのように解消すればよいかを具体的に考え、実践する必要があります。学校と連携し、子どもの学習への自信を高めてあげることが登校につながる可能性があります。人間関係など、学習以外の不安が原因の時は、そもそも原因が何なのかしっかり把握することが大切です。併せて子どもの特性も理解し、その特性に合う解決方法を学校や医師・カウンセラーなどとの連携のもとに考えていくことが重要になります。夏休みは、学校や幼稚園へ通っている時より親子で過ごす時間が増えます。それゆえ、新学期が始まると保護者と離れて過ごす時間が再び増えることに不安を感じ、登校・登園を嫌がる場合があります。これは特に幼稚園に通う年齢の子どもや小学校低学年の子どもを中心に見られます。子どもにこのような保護者との分離不安が見られる場合、親子で過ごす時間を増やし、少しずつ子どもの不安を和らげてあげることが大切です。親子で登校したり、子どもが学校や幼稚園にいる様子を見守ってあげたりして、子どもの安心感を少しずつ増やしていきましょう。学校生活・学習・人間関係どれもこれといった悩みがないにも関わらず学校へ行きたがらない場合、長期休みの間で学校へ行く意欲が減り、無気力状態になっていることが考えられます。このような場合、保護者が家から学校へ送ってあげたり、先生や友達が迎えに来てくれたりすると登校することが多いため、保護者や先生側から積極的に関わっていくことで登校への意欲が戻ってくるかもしれません。他にも学校で新しい遊びやクラブ活動・委員会活動に誘ってみたり、家庭や学校でその子どもに何かしらの役割を持たせたりすることで学校へ行くモチベーションの回復につながることがあります。四日市市教育委員会‐不登校の子どもへの指導の手引き‐01不登校とは(不登校の定義とタイプわけ)親子のヒント‐幼稚園・保育園‐「登園を嫌がって泣く」まとめ出典 : 新学期は学校行事やイベント、またその準備のため生活に変更点が増えたり、同級生や先生と久しぶりに再会し、再び集団生活を送るなど、子どものストレスや心身の不安定につながりやすい時期です。新学期突入をきっかけに心身のバランスが崩れてしまわないよう、子どもの特性に合わせ、夏休み中から新学期を見据えた準備をすることが大切です。また新学期前後は、子どもが学校や幼稚園で過ごすうえで困りごとが起きていないか、特に注意して見守ることを心がけましょう。夏休み中からの準備と新学期前後の目配りを通して、子どもが新学期も元気に学校や幼稚園に行けるよう、サポートしていきたいですね。
2017年08月21日みなさんは、ちょっと伸びた前髪のカット、どうしていますか!??今日は、自分で切っても失敗しにくいセルフ前髪カットのポイントを紹介していきましょう。失敗すると、大打撃な「前髪カット」!みなさん、髪の毛のメンテナンスはどうしていますか?もちろん、美容院に行ってメンテナンスしてもらうのが一番いいんですけど、忙しい毎日、なかなか美容院に行くのが大変なことも。バッサリ切ったり、カラーをしたい時は美容院に行くけど、前髪のカットだけで行くのは大変。自宅でうまく切れたりしないかな?なんて思う人も多いと思います。でも、自分で切って失敗してしまうと、一番イタイのも前髪。今日は、失敗しにくいセルフ前髪カットのポイントを紹介していきましょう!ここに気をつける!失敗しにくい「前髪カット」の5つのポイントなかなか自分ではうまくいかない前髪カットですが、ちょっとしたポイントをおさえると失敗の確率が減りますよ!1.「すきバサミ」を使わないえ!?と思われる方もいるかもしれませんが、すきバサミは使わない方がいいんです。すきバサミは髪の毛の量を取るための道具であり、前髪の長さを切るのには少し使いづらいものです。さらに、すきバサミで切ると、すいた後が残ってしまうこともあります。でも、「普通のハサミで切るとパッツンになってしまうからすきバサミで切りたい」そんな方もいるかもしれません。前髪は普通のハサミを縦に使って徐々に切っていきましょう。縦にすることで切りすぎを防ぐのと、パッツン前髪のなるのを防いでくれます。どうしても髪の毛が多くて量をすきたい場合は、前髪の内側のみすきバサミですきましょう。できるだけ前髪は、普通のハサミを縦にして徐々に切っていくことをオススメします。2.乾いた状態で切る美容室で髪の毛は濡れた状態で切ることが多いからといって、濡れた状態で切っていませんか!?濡れた状態で髪の毛を切ると、毛先が痛みにくかったり一度にたくさんの量が切れたりとメリットもありますが、自分で前髪を切る際は切りすぎたり、乾かしたときに短くなりすぎてしまうことも。完全に乾かしてから前髪を切りましょう。さらに、寝起きや帰宅後は髪の毛の状態がみだれていることも。お風呂上がりにしっかり乾かした状態で切るのが一番オススメです。3.切る幅は目尻までさて、実際に切るとなると、幅はどこまで切ればいいのかわからなくなることも。ついつい切りすぎて横の長い毛も切ってしまう場合もあります。横の長い毛まで切ると顔周りの毛がなくなり、顔が見える面積が大きくなってしまうこともあります。さらに、横の長い毛を切ってしまうと、元の長さになるまで数年かかることも。なので、前髪の端っこは切りすぎない方が無難です。自分で切る際の幅は、目尻までにしましょう。目尻の外側も前髪がある時はなんとなく斜めにつなげましょう。目尻より外は美容院に行ったときに美容師さんに調節してもらいましょう。端っこを切りすぎないことで、前髪の幅が違ってしまう状態を予防しましょう。4.前髪が無い状態から切らないもともと美容師さんが切った前髪がある状態から前髪を短くすることは難易度が比較的簡単ですが、前髪がない(長い状態)から前髪を切るのは難易度が高いです。悩んでも、勢いで前髪がない状態から前髪を切るのは失敗することが多いのでやめましょう。前髪を切るといっても前髪の形や幅、毛先の空き具合や似合わせなど奥が深いです。バッサリ切る時は美容院にいきましょう。さらに、前髪は切る長さが長いほど難易度が上がります。2cm切るより、5mm切る方が簡単です。慣れないうちはあまり長さを切りすぎず、少しずつ切るようにしましょう。5.下を向いて切らない自分で前髪を切ると髪の毛が顔にかかってきたり目に入ってしまったり、さらには刃物が顔の近くにくるので少し下を向きがち。しかし、下を向いて前髪を切ると前髪に段差ができてしまい、いかにも自分で切った前髪感ができてしまいます。できるだけ下を向かずに真っ正面をみて切りましょう。さらに、鏡を使うことは重要ですがあまり鏡を見すぎると距離感がわからなくなってしまいます。鏡も見つつ、目の前の髪の毛にも意識をしましょう。いかがでしたか!?失敗しにくい前髪カットのポイントです。もちろん、刃物を使うことなので、少しでも不安がある時はどうにかして時間を作り、自分で切らずに美容院で切ってもらうことをオススメします。お手頃なサロンだとワンコイン前髪カットをしているところもあります。でも、なかなかサロンに行けないし、自分で切る場合はこのようなポイントに気をつけて、細心の注意を払って行いましょう。
2017年07月04日こんにちは、ママライターの馬場じむこです。小学校までに発達障害と診断された子どもが中学校に進学する際、中学校側にどう伝えていくか悩む保護者の方は多いのではないでしょうか。積極的に話すことで、学校側に変に先入観を持たれてしまったらどうしようと心配する方もいらっしゃるでしょう。今回は、兵庫県尼崎市南武庫之荘で発達障害の6歳から18歳までのお子さんに学習支援を行う、放課後等デイサービス『みらい教室』を運営している平林景さんに“発達障害の子どもの保護者が中学校と連携をとっていく方法”についてお話を伺いました。●怠けているだらしない子と思われるのがいちばんNG『進学時、学校側に最初からレッテルを貼られたくないという気持ちになるのは分かります。専門家である臨床心理士や医師でも、最初から大げさに学校に言わないほうがいいとアドバイスする人もいるぐらいです。しかし、私は診断内容や困っていることを隠すことで、お子さんが悪意を持って怠けている、だらしない子と思われて、自己肯定感が傷つくような指導をされる方がデメリットが大きいと感じるので、診断内容や心配していることがあれば最初から学校側に伝えておいたほうが良い と思います。最近は、学校でも発達障害への理解が進んでいます。ちょっとした学校側の配慮で過ごしやすくなることも大きいですし、何よりもお子さんの理解者になる大人を一人でも増やすということで、お子さんや保護者の心の安定にもつながります』(平林さん)平林さんがおっしゃるとおり、発達障害について書かれている本でも、保護者が学校側に積極的に伝えるかどうかについては、意見は分かれていました。しかし、お子さんが苦手なことに対してツラい思いをしているのに、怠けや悪意を持った行動と誤解されて、人との信頼関係が損なわれることを考えると、最初から特性を知ってもらうほうが良いのではないかと感じます。●新学期になってすぐに校長先生も含めて話をする場を作る『では、いつ学校側に話をするかというと、できれば新学期に校長先生と担任の先生と一緒に話をする機会をもらえないか連絡しましょう。保護者から「校長先生も同席の上で」と申し出た場合、学校側は拒否できません。個人面談の季節を待つより、先に行動した方がよいです。この場合、校長先生にも同席してもらうことがとても重要 になります。なぜなら、学校での配慮の場合には校長先生の許可が必要なことがほとんどです。校長先生にわが子のことを早い段階から知ってもらっていると、配慮が必要な事態が生じたときに話が早いですし、もし、今後、学校になじめないといったことが生じて、日中にフリースクールといった外部機関を利用する場合も、出席扱いとする、内申になるべく不利にならないよう一筆書いてもらうのも、校長先生の判断によるところになるからです』(平林さん)新学期の学校が忙しそうなときに校長先生まで同席を申し出て面談となると、気が引ける保護者も多いと思います。しかし、校長先生に最初から直接話をすることでスムーズに決まることも多く、学校生活や今後の進学についての疑問があったら、その場ですぐ明確な回答をもらえるでしょう。ぜひ、多くの人にお子さんを知って、応援してもらおうという気持ちで臨んでください。----------早い段階から親が中学校と深く関わることで、先生方に理解を深めてもらって、子どもにとって充実した学校生活が送れるといいですね。【取材協力/平林景氏】『株式会社とっとリンク』代表取締役。兵庫県尼崎市南武庫之荘にて、発達障害の就学児童の学習支援を行う放課後等デイサービス『みらい教室』を運営。『学校法人三幸学園』に専門学校の教員として勤務し、その後、『東京未来大学こどもみらい園』副園長、『東京未来大学みらいフリースクール』副スクール長を兼務し、2017年1月に創業。・株式会社とっとリンク●ライター/馬場じむこ(書評ブロガー)●モデル/貴子(優くん、綾ちゃん)
2017年04月20日こんにちは。エッセイストで経済思想史家の鈴木かつよしです。この春から中学生になるお子さんをお持ちのパパとママも多いかと思いますが、中学校生活を楽しく充実したものにできるかどうかを左右する大きな要素の一つに“部活”があることは論を待ちません。実は筆者はこの部活に関して苦い経験があります。筆者が通った中学校は大学までつながっている私立の一貫校だったのですが、部活動のバリエーションがありすぎて人一倍好奇心が旺盛な筆者のような者は“どれもこれも中途半端”になってしまったのです。ラグビー部、ホッケー部といった“希少系”運動部に所属しながら同時に音楽部フォークソング班や花を育てる会のような変わり種の文化系クラブにも参加し、いずれも達成感を得るところまでは至らずに終わってしまいました。それに比べると、地元の普通の公立中学校は部活動の選択肢は多くありませんが、かえって目移りせずに充実した部活ライフを送れる可能性があります。今回はオススメの部活について、新中学生をお持ちのパパ・ママのみなさんと一緒に考えてみたいと思います。●美術部は、基本的な“絵ごころ”を養うのに最適な部活おそらくわが国にある中学校であれば99%の確率で存在するはずの部活が“美術部”です。部員が9人集まらないから野球部がないという中学校はかなりありますが、美術部がない中学校はそうめったにはありません。それくらい人間にとって絵を描いたり造形を作ったりする作業は本能的な“悦び”であると言えるでしょう。この美術部という部活ですが、絵の上手下手に関係なく絵を描くことが“好き”でさえあればけっこう長続きします。何といっても一週間に3日も4日も集中して絵を描く時間を持てるわけですから、おのずと基本的な“絵ごころ”が養われます ので、将来何かしらクリエイティブな道に進みたいという希望を持っているお子さんにとっては最適な部活ということができるでしょう。●卓球・テニス・バドミントンは部員が2人いればできる次に運動系の部活ですが、私立の中高一貫校のようにカーリング部とかラクロス部とか弓道部とかいったちょっと気をひかれるシャレた部活はなくても、卓球部・テニス部・バドミントン部であれば地元の公立中学校に大抵は存在します。この3つの運動競技に共通する長所は“人が2人だけ集まれば試合ができる”という点です。スポーツの魅力はいろいろありますが、試合というゲームを楽しみながら勝つことの喜びと負けることの口惜しさを体験できる という点は大きな魅力の一つと言えます。どこの公立中学校にもあるこれらの運動部に入って、お子さんたちにはぜひスポーツ競技を通して心身ともに成長していっていただきたいと思います。●演劇部はストレスフルな日常からの気分転換に有効なにかと悩み事の尽きない中学生時代、お子さんたちも時にはストレスフルな日常から自由になりたいと思うことがあるでしょう。そんなとき、今の現実とは違う自分を演じる楽しさが体験できて非日常の世界に没入することができる演劇部はおススメです。思春期真っ只中のお子さんたちの心のリフレッシュにとても有効な部活 であり、これもまた大抵の公立中学校に用意されています。また演劇はいろいろな役目を受け持つ人たちが協力し合うことによってはじめて成立する共同作業でもあります。中学生時代に演劇部で活動することはお子さんたちがこれから大人へと成長して行くうえで素晴らしい経験となることは間違いありません。----------いかがでしょうか。この他にも大抵の公立中学校に用意されている部活動はいろいろありますし、地域によってはその土地ならではの部活が存在するケースもあります。たとえば近隣に大きな一級河川があるような地域ですと、ボート部を持つ公立中学校があることもあります。いずれにしても3年間という短い中学生時代を高校受験のための準備一色で塗りつぶしてしまうのは勿体ないです。この春から中学生になるお子さんには、ぜひ何か興味の持てる部活動に参加していただけたらと思います。【参考リンク】・我が国の文教施策[第1部 第3章 第2節 3] | 文部科学省()●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年03月28日学校によって異なりますが、持ち込んではいけないものを定められている学校も多く、中には携帯電話の持ち込みを禁止している学校も存在します。最近では、防犯のために携帯電話を持たせるべきだといった議論もあるようで、持ち込みはOKだけれども使用は禁止にしているといった学校もあるようです。さて、このような持ち込み禁止のものですが、生徒の持ち込みが発覚した場合、先生がその物品を没収することもあるようですが、先生には生徒の持ち物を没収する権利はあるのでしょうか?今回は先生にはどんな権利があるのかについて解説していきたいと思います。*画像はイメージです:■先生の懲戒権で可能学校教育法11条は、校長及び教員が児童、生徒、学生に懲戒を行うことができると定めています。法律では、懲戒権としてどこまで具体的な行為が可能かまでは明記されていません。しかし、生徒らの権利を制限する結果をもたらす懲戒権を認めた法律の趣旨は、校内秩序を維持し、教育目的の実現を図ることにあるので、このような懲戒権の存在目的からすれば、当然、教師の懲戒権には一定の限界があることになります。例えば、生徒の身体に対する懲戒行為については、特に禁止される体罰との区別の関係で、文科省が許される範囲についてガイドラインを示しています。これに対し、生徒の所有物を没収するという懲戒行為は、特にガイドラインなどがないようですが、懲戒権の存在趣旨から、学校教育指導に必要な範囲で、かつ、没収の態様、生徒の不利益等を勘案して相当な範囲に限り適法と考えられます。 ■処分はNGの可能性あり学校現場で行われる持ち物没収は、ほとんどの場合、在学中もしくは登校中に一時的に教師が取り上げて預かることをしているのみで、預かった生徒の所有物を学校側が勝手に処分することはありません。校則で持ち込み使用を禁止しているものを没収(一時預かり)することは、少なくとも在学中もしくは登校中に限っては、教育指導に必要であり、生徒の被る不利益も校則違反の制裁としてやむを得ない範囲にとどまっているといえ、懲戒権の行使として適法と考えられます。これに対し、例えば持ち込み禁止・使用禁止の生徒の携帯やゲーム機を預かるだけでなく、学校側が勝手に処分してしまうことは、生活指導として過剰といえ、懲戒権の範囲を超える可能性があります。ただし、タバコやお酒といった未成年禁制品は、学校外でも法律で禁止されている以上、教育指導として処分まで許されると考えてもよいでしょう。下校時間になったから返還、というわけにはいきません。また、没収の態様は、生徒にきちんと告知して取り上げるのが原則です。体育の授業中に生徒不在の教室の荷物の中からこっそり抜き取ることは、そうしないと校則違反の物を発見できない特段の事情がない限り、懲戒権行使の方法として相当性を欠き、違法とされる可能性があります。 ■懲戒権を超えた場合の責任懲戒権を超える没収があった場合は、損害賠償の他、窃盗罪の責任に問われる可能性があります。ただし、教育現場で行われている没収(一時預かり)が懲戒権の範囲を超える事例はほとんどありませんので、生徒学生の皆さんは若気の至りで先生に向かって無駄な抵抗を試みるのではなく、将来のためにも先生のいうことを素直に聞きましょう。 *この記事は2015年2月に掲載されたものを再編集しています。*著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)【画像】イメージです*よっし / PIXTA(ピクスタ)
2017年03月26日転職したいけど、失敗したらどうしよう……。失敗が怖くてなかなか思い切れないでいる人も多いのではないでしょうか?しかし、失敗を恐れていてはチャンスをつかむこともできません。転職を成功させるにはブレない軸を持っておくことが大切です。失敗しない転職をするために考えておくべきこととはどんなことなのでしょうか。実際に転職に成功した女性のケースを参考に見てみましょう。1. 「何のために転職するのか」を明確にする外資系化粧品メーカーの事務として働いて5年目の美奈子さんは、33歳のときに転職を考えるように。残業することが当たり前で毎日帰宅が遅くなる状況にストレスを感じていたこと、さらに今のルーティーンワークがメインの事務の仕事よりも、もっと社外の人と関わったり変化のある仕事がしたいと思うようになり転職エージェント数社に登録します。専門知識を身につけたい、残業の多さに耐えられない、など転職する理由はさまざまです。「なんとなく今の仕事や会社に不満がある」というあいまいな感情だけで転職をすると、次の会社でも同じような不満が生じて転職を繰り返すことになります。まずは、なぜ転職したいのか、次の職場にはどんなことを求めるのかを明確にしましょう。仕事が面白くないなら、「なぜ面白いと感じられないのか」「どんな仕事なら自分は満足できるのか」というところまで深く掘り下げて転職の目的を具体的にしていきます。転職の目的をはっきりさせておくと、転職先を探し選ぶときにもスムーズにいきます。2. 絶対に譲れない条件を決めるまず最初に美奈子さんは、働くに際しての絶対に譲れない条件を明確にしました。美奈子さんの絶対に譲れない条件は、以下の3つ。「日々仕事の中で変化があること」「残業時間をある程度自分でコントロールできること」「自由な社風」仕事内容、給料、勤務地、全てが希望通りという仕事はなかなかありません。条件のうちのいくつかはマッチしても、諦めなければならない条件も当然出てきます。転職先の希望について、あれもこれもと欲張っているとなかなか転職先が絞れなくなってしまいます。希望条件は「これだけは絶対に譲れない」という条件と「あったらいいな」という程度の諦めてもいい条件に分けておくと、結果的に視野を広めることになりますよ。3. 時間をかけてじっくりと探す美奈子さんは転職活動を開始してから1年8か月後に、外資系の香水メーカーの企画職に転職しました。近い業界なのでこれまでの知識を活かしながら企画の立案や社外の人とも関わる機会の多い仕事にとてもやりがいを感じているそうです。プライベートを大事にしている社員が多く、残業をする人も少ないのでかなり残業時間も減ったとのこと。今の仕事や職場に不満があると、すぐに辞めたいと転職を急いでしまいがちですが焦りは禁物です。美奈子さんも転職を考え始めてから、満足いく転職先が見つかるまで1年以上かかっています。その間に応募した会社は30社以上。納得いく転職先を見つけるために、じっくりと腰を据えて転職活動に取り組んだことが勝因となったようですね。転職活動は部屋探しと似ているところがありますね。部屋探しもいろんな条件の物件の中から1つだけを選ばないといけません。絶対に譲れないポイントと諦めてもいいポイントを決めておくと部屋選びもスムーズにいきます。転職を考えるきっかけとなったことや転職で叶えたいこと、これを明確にしてブレない軸を作ることが失敗しない転職の鍵となります。転職活動を始める前に、一度時間をかけてじっくりと考えてみましょう。
2016年12月21日