映画『BAD LANDS バッド・ランズ』(9月29日公開)の公開初日舞台挨拶が29日に都内で行われ、安藤サクラ、山田涼介、生瀬勝久、宇崎竜童、吉原光夫、サリngROCK、原田眞人監督が登場した。同作は黒川博行氏による小説『勁草』の実写化作。特殊詐欺に加担するネリ(安藤)と弟・ジョー(山田涼介)はある夜、思いがけず“億を超える大金”を手にしてしまう。金を引き出すだけだったはずの2人に様々な巨悪が迫る。○安藤サクラ「いろんな奇跡があった」監督の演出について聞かれると、安藤は「ハラハラドキドキする後半のシーンで……」と話し始めたものの、ネタバレに触れそうで「怖い!」とためらう。 山田が「自由にしゃべって! 大丈夫!」と応援し、改めて安藤は「いろんな奇跡があったね。私はリアルに瓶を落としちゃったのが、すごく重要なシーンになってたりとか。この戦う3人がすごくいいトリオ、最高に愛おしいトリオだと思ってるんです。これで何か結成したいくらい、いいトリオだと思ってて。だから戦うシーンもそれぞれのキャラクターが活かされたアクションシーンになってると思う」と太鼓判を押した。作中で姉弟が車を運転するシーンは、当初安藤が運転するはずだったが「あまりに高級な車だったので、『この山をこれで!?』と思ったら、監督が『じゃあ涼介、運転すれば』と」と裏話も。山田は「僕が高級車を運転して。監督に言われたので、『全然いけますよ』と言ったんですけど、半年ぶりの運転でした。本当にドキドキしました」と振り返る。原田監督が「道に雪が残ってたから滑ったんじゃなかった?」と指摘すると、山田は「ガタガタの細道だったので」と苦笑。安藤は「唯一あの時に1枚写真撮ったのを、最近(SNSに)載せましたけど、確かに笑顔がすごいあどけないの。本当に赤ちゃんみたいな顔なんですよ」と明かし、山田は「緊張してました」と語った。
2023年09月29日映画『BAD LANDS バッド・ランズ』(9月29日公開)の公開初日舞台挨拶が29日に都内で行われ、安藤サクラ、山田涼介、生瀬勝久、宇崎竜童、吉原光夫、サリngROCK、原田眞人監督が登場した。同作は黒川博行氏による小説『勁草』の実写化作。特殊詐欺に加担するネリ(安藤)と弟・ジョー(山田涼介)はある夜、思いがけず“億を超える大金”を手にしてしまう。金を引き出すだけだったはずの2人に様々な巨悪が迫る。○宇崎竜童、撮影から今まで役が抜けずイベント冒頭では、吉原が「出てくる時に、宇崎さんがずっと前頭葉の話をされていた」と暴露。宇崎は「今回まだらボケの役なんで、監督は『もしセリフが出てこなくて詰まっても、待ってるから。ただ、『ごめんごめん』と切らないでね』と言われていたのに、間違えるたびに『ごめんごめん』と言って、何度も撮影を止めてしまったんですよね。すごく後悔して反省してて」と振り返る。さらに「トランプを切りながらセリフを言うとか、2つ同時にできない体質なんで、あまりにもミスをたくさんしたので、脳の医者に行ったんですよ」と驚きの発言。「MRIを撮ってもらったんです。普通の人は前頭葉がこういうふうに丸く固まっていて、山田くんとかね」と話すも、自分の前頭葉を見たことがない山田は「知らないですけどね」と戸惑う。宇崎は「僕の見たら隙間が空いてるんですね。『これは何ですか?』と言ったら、『脳細胞がボロボロ落ちた隙間なんだ』と」と結果を明かし、生瀬は「コメントできないですよ」とツッコミ。宇崎は「『残ってるこれが前頭葉なんですか?』と聞いたら、『あなたの場合、そうです。だいたい年齢いったら、こういう風になるんです。昔の記憶はいっぱい残っちゃってる。もういっぱいいっぱいだから新しい記憶は入ってきません』って言われたの」と診断結果を報告。キャスト陣は「いや、分からないですよ。元々そうだったのかもしれないですよ、竜童さんは」(生瀬)、「演じてると、細胞がちょっとそっちよりになっちゃってる」(安藤)、「セリフは結構覚えてましたよ」(原田監督)と総出でフォローする。しかし宇崎の言葉は止まらず「困ったのは、この間の試写会までずっと(演じた)曼荼羅が残ってるんですよ。、新しい情報は出てってくれでいいのに、セリフが残っちゃったり、気分が残ってて、実生活の中でも『ええと、なんだっけ?』とかあれ忘れちゃった、これ忘れちゃったって」と語り、生瀬が「ありますよ、みんな」と応じていた。
2023年09月29日映画『アイ・アム まきもと』(9月30日公開)の完成報告会が4日に都内で行われ、阿部サダヲ、宇崎竜童、松下洸平、水田伸生監督が登場した。同作は水田伸生監督のオリジナル作。小さな市役所の「おみおくり係」に務める牧本壮(阿部サダヲ)は空気が読めない、人の話を聞かない、なかなか心を開かないとちょっと迷惑な男だが、そんな牧本が孤独に亡くなった人を独自のルールに従いおみおくりしていく中、様々な人々と出会い、少し煙たがられながらも彼らの心に変化をもたらしていく。牧本自身の無味な人生も彩られていき、彼の”迷惑”がいつしか”無垢な気持ち”として、周囲と自らに影響を与えていく。今回、宇崎は身寄りがなく亡くなった老人・蕪木を演じたが、「70年代にデビューしたんですけど、僕の周りはああいう人ばっかり。バンドマンとか、役者、映画製作の人だったりするんですけど。決してインローではなくて。でもアウトローにはなってない。でも蕪木みたいにいろんな意味で乱暴な人。そういう人たち、さっさとなくなっちゃいましたけど」と苦笑する。監督は宇崎の演じた役について「簡単に言うと、恐ろしくモテる男性なんですね。品行方正ではないのに恐ろしくモテている。なかなかお願いする人が頭に浮かばないんですけど宇崎さんが引き受けてくださって最高に幸せでした」と紹介。宇崎が「僕はそんなにモテませんでしたけど、僕の周りの蕪木風の人たちはみんなやっぱりモテるんですよね」と謙遜すると、監督は「宇崎さんは本当はおモテになったんでしょうけど、忙しすぎてそちらに時間が使えなかっただけだと思うんですよ」と追及し、宇崎は「え?」ととぼけていた。また、阿部が演じた牧本について、宇崎は「牧本みたいな公務員が日本中にいたら、すごく平和で良い国になってるんだろうなって。みんな国家公務員とか地方公務員になると権力の座で金とかもいうものに走ってるじゃないですか。なんかすごい腹立たしかったんですよね。でもこの映画に参加させてもらって『牧本、来てよ』みたいな」と称えながらチクリ。「こういう人が公務員になった方が良いんですよ。国会議員になった方がいいと思う」と主張する宇崎に、阿部は「はい、そうですね。中にはちゃんとした人もいると思いますけど」とたじたじとなっていた。
2022年08月04日繰り返される緊急事態宣言、コロナ禍終息の兆しが見えないなか開催に突き進む東京オリンピックなど、未だ混迷を極める2021年上半期。並行して芸能界でも数々の“事件”がーー。本誌が目撃した“スクープ”から特に反響の大きかったものを今一度お届けしたい。1月末に放送された引退コンサートが異例の高視聴率を記録し、令和にも“百恵旋風”を巻き起こした山口百恵。今も語り継がれる80年10月5日の引退コンサートだが、舞台裏では驚きの事件が起こっていた。当時のスタッフが明かす、百恵が激怒した理由とはーー。(以下、2021年2月16日号掲載記事)昨年10月にNHK BSプレミアムで放送されるやいなや反響が殺到し、1月30日にNHK総合で異例の再放送が行われた『伝説のコンサート“山口百恵1980・10・5 日本武道館”』。わずか7年半の活動で芸能界を引退した山口百恵だが、その“伝説”は今も決して色あせていない。引退コンサートでは企画会議から携わったという百恵。なかでも、選曲には強いこだわりを見せていたという。当時、構成を担当した演出家の宮下康仁さんはこう明かす。「宇崎竜童さん(74)、阿木燿子さん(75)夫妻と初めてタッグを組んだ『横須賀ストーリー』ができたとき、百恵ちゃんが『宮さん、聞いて!次、すごい歌ができたから』って言うんです。百恵ちゃんはそこから変わっていきましたね。引退コンサートで百恵ちゃんが『とにかく私はこの1曲が歌えればいいの』と言っていたのも、宇崎さん夫妻が提供した『曼珠沙華』でした」その選曲を巡って、百恵ファンの間で噂されている“都市伝説”がある。往年のファンは言う。「引退コンサートで百恵さんは、デビュー曲から最新曲まで網羅した全30曲を披露しました。でもその裏で、ベスト盤的な選曲を求めた総合演出のTBS・山田修爾プロデューサーに対して’80年発売のアルバム『メビウス・ゲーム』の曲目を中心に構成したかった百恵さんが猛反発していたそうなんです」宮下さんは噂を「それは本当です」と認めたうえで、“開催危機”があったことまで明かしてくれた。■「私の友達をなんだと思ってるの!」百恵が激怒した理由「百恵ちゃんは、『横須賀ストーリー』より前の歌はあまり歌いたくなかったんです。ですから当初、デビュー当時の曲はまったく入っていませんでした。そこでTBS側が百恵ちゃんと親しい人を介して説得しようとしたんです。すると百恵ちゃんを『私の大事な友達をなんだと思ってるの!』と余計に怒らせてしまって。百恵ちゃんは『もう放送はいらない』とまで言ったんです。最終的に私がなんとか説得して百恵ちゃんも『わかった』ということで収まりました」語り草となっているのがやはり最後。ラスト1曲の『さよならの向う側』を涙ながらに歌い終え、深々とファンにお辞儀をし、ゆっくりとマイクをステージ中央に置く百恵。そして、悠然と客席を見回して、静かにステージから去っていった。この間、約150秒で百恵は永遠に人々の記憶に刻まれることとなったのだ。その場で目撃していた盟友・野口五郎(64)はそのときの様子を本誌にこうコメントする。「ラストコンサートの隣の席は(西城)秀樹でした。彼女が最後にマイクを置いたとき、僕も秀樹もアーティスト席の皆が、客席のファンの方たちより率先して、スタンディングオベーションをしたように僕は記憶しています」この“伝説の150秒”にも百恵の強い意思が込められていたのではないかと、宮下さんは言う。「よく『演出でマイクを置かせたのですか?』と聞かれるのですが、常に『そうじゃない』と言ってるんです。やっぱり百恵ちゃんの“最後の気持ち”だと私は思うんです。彼女のメッセージをあの舞台に込めて作っていたのでしょう。とにかく21歳にして心から尊敬できる女性でした」令和になった今も、百恵は日本の“夢先案内人”として導き続けていくことだろうーー。
2021年06月19日「(松田)優作、(原田)芳雄さん、根津(甚八)さん、菅原(文太)さん、蜷川(幸雄)さん、桑名(正博)さん、ジョン・レノンさん。みんな長生きしない人ばっかりで……。コンサートの当日、彼らに降りてきてほしいですね。客席のどこかに座ってくれないかな。席をつくろうかなと思うくらいですよ、名前をつけてね。ほかのお客さんを怖がらせてしまうかもしれないけど(笑)」低音が響く渋い声。白いジャケットに黒のシャツとパンツというモノトーンの色合いが実に似合う。宇崎竜童さん(75)が、4月29日、有観客で、妻で作詞家の阿木燿子さん(75)プロデュースで「宇崎竜童コンサート〜風のオマージュ」(東京国際フォーラム・ホールC)を開催する。天国の盟友ら9人(冒頭の8人に加え自身の同級生も)につくった楽曲を披露する内容。“その人に宛てた、もしくはその人が歌うことを思って書いた曲”の数々を歌うとともに、彼らにまつわるエピソードなどを語る予定だ。今回のコンサート用に新曲『風のオマージュ』も書き下ろした。「僕の気持ちに寄り添って、阿木が書いてくれた詞です。いい言葉を生んでくれるな、と思います。曲のクオリティを、詞が何倍にも膨らまして、奥深くしてくれる」夫婦が尊敬し合い、高め合って半世紀。2人がつくった『横須賀ストーリー』が、伝説の歌手・山口百恵さんの新境地を開いたエピソードはあまりにも有名。先ごろNHKで百恵さんの引退コンサートが放送され再び話題に上がっているということで、百恵さんとの思い出話を聞くとーー。「あのころ僕はカメラに凝っていて。百恵さんの引退コンサートのとき、『客席じゃなくカメラマン席にしてくれる?』って頼んでね。だから撮ることに専念していて、肉眼で百恵さんの姿を見た記憶がないんです。最後の曲が終わって、百恵さんがマイクを置くときに、初めて肉眼で見て、すっごい残念な気持ちになりました(笑)」夫妻が百恵さんに書いた曲は5年間で69曲。「1曲1曲大変でした。必ずヒットしなきゃいけないんですから」と話すが、それだけの曲をつくりながらも私的な交流はまったくなかったそうだ。「電話番号も知らないし、そもそも個人的に飯食おうとか、マネージャーを通さずに会うのはルール違反だと思っていますから。ただ、一回だけ『阿木さんと宇崎さんにごちそうしたい』と言われて、西麻布のイタリアンでおごってもらったことがありました。マネージャーも連れず、彼女おひとりでいらっしゃって。僕と妻と百恵さん。お金を払ったのは百恵さん(笑)。ワインをテイスティングしていましたから、百恵さんも20歳になっていたころでしたね」百恵さんが引退の決意を表明したのは21歳になってまもなく。この食事は“最後のお礼に”という気持ちがあったのかもしれない。引退から30年後にも、夫妻と百恵さんは久しぶりに会い食事をともにする機会があった。そのとき宇崎さんは、最初に自分たち夫妻に曲を依頼したのは誰だったのかを百恵さん本人に聞いている。「『ああ、私が言い出したことです』と百恵さんから直接、聞きました。すごいなと思ったのが、当時17歳ほどの少女がマネージャーにそういうふうに頼んで、マネージャーも“わかった”と聞いて本当に僕たちにオファーしてくれて。セルフプロデュース能力がやっぱり只者ではないですよね。さだまさし、谷村新司が百恵さんの曲をつくったときは、僕、外されたと思いましたけど(笑)。さださんについては、あれも百恵さんのオファーだったんじゃないかと僕は勝手に思っています。僕と百恵さんが一緒にやっていたラジオがあったんですが、そこで百恵さんが“さださんって面白いですね。『雨やどり』笑っちゃいました”というような話をしていて。その直後ですから、『秋桜(コスモス)』は」’14年には、百恵さんの長男・三浦祐太朗が宇崎さん夫妻の手掛ける舞台『フラメンコ曽根崎心中』のシンガーに選ばれている。「シンガーを探しているときに、阿木が若手のCDや音源を端から聴いていって、“この人いいんじゃない。誰?”ってスタッフに聞いたら、それが祐太朗くんだった。あの舞台のときは、百恵さんも『見たい』と言ってくれたのでご招待しました。それまで祐太朗くんのライブも見たことがなかったそうです」以後、百恵さんとは、年賀状のやりとりが続くのみだという。「あのね、親しくなってはダメなんですよ。曲を何曲書こうが、仕事相手とは絶対的な距離を持ちます。その人に向かって『これでもか』みたいなものをぶつけないと、よい作品は書けない。優しくなってしまうとダメなんです。百恵さんは、僕がぶつけた曲で想像を超えてきた完全なプロ。10代から20歳そこそこですごいです」才能と才能のぶつかり合いが名曲を生み、未来へと歌い継がれていくのだろう。「女性自身」2021年4月27日号 掲載
2021年04月15日歌手であり、作曲家。俳優としても活躍。そのなかで多くの素晴らしい才能と出会ってきた宇崎竜童さんがその思い出を語ってくれたーー。「(松田)優作、(原田)芳雄さん、根津(甚八)さん、菅原(文太)さん、蜷川(幸雄)さん、桑名(正博)さん、ジョン・レノンさん。みんな長生きしない人ばっかりで……。コンサートの当日、彼らに降りてきてほしいですね。客席のどこかに座ってくれないかな。席をつくろうかなと思うくらいですよ、名前をつけてね。ほかのお客さんを怖がらせてしまうかもしれないけど(笑)」低音が響く渋い声。白いジャケットに黒のシャツとパンツというモノトーンの色合いが実に似合う。宇崎竜童さん(75)が、4月29日、有観客で、妻で作詞家の阿木燿子さん(75)プロデュースで「宇崎竜童コンサート〜風のオマージュ」(東京国際フォーラム・ホールC)を開催する。天国の盟友ら9人(冒頭の8人に加え自身の同級生も)につくった楽曲を披露する内容。“その人に宛てた、もしくはその人が歌うことを思って書いた曲”の数々を歌うとともに、彼らにまつわるエピソードなどを語る予定だ。詳細は、「コンサートのために取っておきたい」という宇崎さんに、少しだけでも、とお話を伺った。たとえば原田芳雄さんの思い出。「芳雄さんはね、人と人をつなぐバリアフリーな人。毎年、暮れにご自宅で餅つき大会があって、夜通し、正月三が日まで続くのかな。そこに映画人、ミュージシャン、スタッフ、誰だかわからない人までやってくる。それを全部、受け入れる器の大きさ。大の大人が芳雄さんに甘えるという存在でした」根津甚八さんはバイク仲間。「海外でもツーリングで一緒に走って、フランスの砂丘での3時間耐久レースやファラオラリー(’80年)にも出ましたよ。“黒澤明さんの映画が控えているからケガできないんだよね”とかって言いながらね。レースなんかに出たらケガするに決まってるんですよ(笑)」ジョン・レノンとは面識はないが、妻のオノ・ヨーコが東京でコンサートをやったとき、宇崎さんは出演者として呼ばれている。「レノンが亡くなったときに2人にささげた歌があるんです。それを今回、歌います」今回のコンサート用に新曲『風のオマージュ』も書き下ろした。「僕の気持ちに寄り添って、阿木が書いてくれた詞です。いい言葉を生んでくれるな、と思います。曲のクオリティを、詞が何倍にも膨らまして、奥深くしてくれる」夫婦が尊敬し合い、高め合って半世紀。「最近は、メロディを僕が先に書き、阿木がそれに詞を載せるというやり方ですが、10曲書いても阿木のOKが出ない。“これでいいの?”と言われます(笑)。それって、“いつコロッと逝くかわからない年齢なのに、これがあなたの遺作になってもいいんですか?”という意味なんです。そう言われると、“じゃあちょっとどうにかしよう”という気持ちになります」「女性自身」2021年4月27日号 掲載
2021年04月15日おとな向け映画ガイド人生、最期はこうありたいー『痛くない死に方』と、ISによる監禁からの解放を描く『ある人質 生還までの398日』をオススメします。ぴあ編集部 坂口英明21/2/14(日)イラストレーション:高松啓二今週末(2/19・20)に公開する映画は15本(ライブビューイング、映画祭企画を除く)。全国100スクリーン以上で拡大公開されるのは『スーパー戦隊MOVIEレンジャー2021』『ライアー×ライアー』『あの頃。』の3本、中規模公開とミニシアター系の作品が12本です。そのなかから『痛くない死に方』と『ある人質 生還までの398日』の2本をご紹介します。『痛くない死に方』臨終の席。息を引き取ったばかりの祖母を家族が囲み、医者も入って、「おばあちゃんありがとう、お疲れ様でした」と記念写真を撮る。これはあり?痛くない治療をめざしたはずが、患者に苦しみの最期を迎えさせてしまうことが続き、思い悩む若い在宅医療医が、先輩医師に同行して見た看取りのシーンです。痛みもなく、生を全うし、家族に見送られての最期なら、故人も家族もきっと喜んでくれるんじゃないか。白衣を身に着けず普段着で在宅診療を続ける型破りな先輩医師はそういいます。悩める若い医師・河田役は柄本佑。先輩医師・長野は奥田瑛二が演じています。河田は長野のクリニックで働くようになります。「大病院の医者は臓器という断片を見る、俺たち町医者は物語を見る。患者の人生と向き合うんだ」と語る長野の治療法は、河田にとって驚くことの連続です。実は、長野にはモデルがいます。日本の在宅医療のスペシャリストで尼崎市の町医者、長尾和宏さん。彼の著書『痛くない死に方』『痛い在宅医』がこの映画の原作です。脚本も担当した高橋伴明監督は、長尾さんご自身ではなく、『赤ひげ』で加山雄三が演じた新米医師・保本を彷彿とさせる河田を主人公にし、彼の成長物語のなかで、医師はどうあるべきか、人はどう死と向き合うのか、平穏死、尊厳死を問います。長野のもとで2年がたち、河田は、大病院から在宅医療に変更したステージ4の肝臓がん患者・本多さんを担当します。演じているのは、高橋監督の代表作『TATTOO〈刺青〉あり』で主演した宇崎竜童。その妻役は大谷直子です。彼らの視点で、直面する在宅医療、延命治療、リビング・ウィル(生前意思)、もっと具体的に食べること、待ってくれない痛みといった問題も描かれます。ラスト近く、息をひきとったあとで、妻が夫にかけた言葉。こんなことをいわれたら最高だな、と思いました。ぜひ、映画館できいて下さい。首都圏は、2/20(土)からシネスイッチ銀座他で公開。中部は、2/20(土)からミッドランドスクエアシネマ名古屋他で公開。関西は、3/5(金)からテアトル梅田他で公開。『けったいな町医者』『痛くない死に方』で奥田瑛二が演じた医師長尾和宏を描いたドキュメンタリーが同時公開されています。兵庫県尼崎市の在宅医、2500人を看取り、幸せな最期とは何か、を追求する長尾医師に密着し、その日常を追います。監督・撮影・編集は毛利安孝。ナレーションを柄本佑が担当しています。『ある人質 生還までの398日』イスラム過激派の人質となり、13ヶ月拘束されたデンマーク人写真家の、実話をもとにした、いわば再現ドラマです。拷問、監禁の想像を絶する様子と、彼を救いだすために奔走する家族の行動が並行して描かれます。日本人ジャーナリストの拘束や、時には処刑されるというショッキングなニュースで断片的に伝わるこの種の事件の真実に迫る映画です。2013年から14年のシリア。イスラム過激派組織のIS(イスラム国)は活動の初期段階です。このあと、16年にかけて支配拡大していく、その前段階で数十名の西欧人を人質にとりました。この映画の主人公ダニエルも人質のひとりでした。22歳。デンマーク体操チームの一員でしたが、怪我をしてリタイア。もともと憧れていた写真家の道を選び直し、キャリアを積み始めたばかりの新米です。戦場を撮ろうとしたわけではなく、紛争下の庶民の暮らしがテーマでした。取材は非戦闘地区で、夜になれば隣国のトルコに引き上げる。自由シリア軍の許可もとり、現地の人にエスコートもされて、安全なはずでした。が、過激派にあっというまに捕らえられます。デンマーク政府はテロリストとは交渉しないという方針。窮地に立たされたダニエルの父母と姉は、何とか彼を救おうと人質救出のプロと連絡をとります。実行犯とのコンタクト、交渉、そして何より大変なのは法外な身代金の調達です。最終的に、約2億8500万円まで膨れ上がります。監督は、『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』で世界的に知られるデンマークのニールス・アルデン・オブレヴと、人質解放のプロ役で出演もしているアナス・W・ベアテルセン。デンマークのジャーナリスト、プク・ダムスゴーが『ISの人質 13カ月の拘束、そして生還』としてまとめたノンフィクションを原作にしています。生死の狭間で、人質たちが必死で助け合う姿も感動的です。究極の恐怖を受けながらも、「ヤツらの憎悪に負けたくない。僕の心にあるのは愛だけだ」と語り皆を励ますアメリカ人ジャーナリスト、ジェームズ・フォーリーもつらい死をとげます。拘束されたダニエルはもちろんですが、「無力という精神的拷問に何ヶ月も耐えなければならない」(監督のコメントから)一般人である家族の日々に心が痛みます。あってはならないことです。
2021年02月14日昨年10月にNHK BSプレミアムで放送されるやいなや反響が殺到し、1月30日にNHK総合で異例の再放送が行われた『伝説のコンサート“山口百恵1980・10・5 日本武道館”』。わずか7年半の活動で芸能界を引退した山口百恵だが、その“伝説”は今も決して色あせていない。引退コンサートでは企画会議から携わったという百恵。なかでも、選曲には強いこだわりを見せていたという。当時、構成を担当した演出家の宮下康仁さんはこう明かす。「宇崎竜童さん(74)、阿木燿子さん(75)夫妻と初めてタッグを組んだ『横須賀ストーリー』ができたとき、百恵ちゃんが『宮さん、聞いて!次、すごい歌ができたから』って言うんです。百恵ちゃんはそこから変わっていきましたね。引退コンサートで百恵ちゃんが『とにかく私はこの1曲が歌えればいいの』と言っていたのも、宇崎さん夫妻が提供した『曼珠沙華』でした」その選曲を巡って、百恵ファンの間で噂されている“都市伝説”がある。往年のファンは言う。「引退コンサートで百恵さんは、デビュー曲から最新曲まで網羅した全30曲を披露しました。でもその裏で、ベスト盤的な選曲を求めた総合演出のTBS・山田修爾プロデューサーに対して’80年発売のアルバム『メビウス・ゲーム』の曲目を中心に構成したかった百恵さんが猛反発していたそうなんです」宮下さんは噂を「それは本当です」と認めたうえで、“開催危機”があったことまで明かしてくれた。■「私の友達をなんだと思ってるの!」百恵が激怒した理由「百恵ちゃんは、『横須賀ストーリー』より前の歌はあまり歌いたくなかったんです。ですから当初、デビュー当時の曲はまったく入っていませんでした。そこでTBS側が百恵ちゃんと親しい人を介して説得しようとしたんです。すると百恵ちゃんを『私の大事な友達をなんだと思ってるの!』と余計に怒らせてしまって。百恵ちゃんは『もう放送はいらない』とまで言ったんです。最終的に私がなんとか説得して百恵ちゃんも『わかった』ということで収まりました」語り草となっているのがやはり最後。ラスト1曲の『さよならの向う側』を涙ながらに歌い終え、深々とファンにお辞儀をし、ゆっくりとマイクをステージ中央に置く百恵。そして、悠然と客席を見回して、静かにステージから去っていった。この間、約150秒で百恵は永遠に人々の記憶に刻まれることとなったのだ。その場で目撃していた盟友・野口五郎(64)はそのときの様子を本誌にこうコメントする。「ラストコンサートの隣の席は(西城)秀樹でした。彼女が最後にマイクを置いたとき、僕も秀樹もアーティスト席の皆が、客席のファンの方たちより率先して、スタンディングオベーションをしたように僕は記憶しています」この“伝説の150秒”にも百恵の強い意思が込められていたのではないかと、宮下さんは言う。「よく『演出でマイクを置かせたのですか?』と聞かれるのですが、常に『そうじゃない』と言ってるんです。やっぱり百恵ちゃんの“最後の気持ち”だと私は思うんです。彼女のメッセージをあの舞台に込めて作っていたのでしょう。とにかく21歳にして心から尊敬できる女性でした」令和になった今も、百恵は日本の“夢先案内人”として導き続けていくことだろう――。「女性自身」2021年2月16日号 掲載
2021年02月03日小栗旬×星野源、人気と実力を併せ持つ2人が映画初共演を果たし、2020年度の映画賞を席巻した映画『罪の声』のBlu-ray&DVDが4月23日に発売決定した。かつて日本中を震撼させた劇場型犯罪の真相に迫る、感動のミステリー超大作となる本作。その重厚な人間ドラマが高く評価され、多数の映画賞を受賞。第45回報知映画賞では作品賞、主演男優賞(小栗さん)、助演男優賞(星野さん)、第33回日刊スポーツ映画大賞では作品賞、主演男優賞(小栗さん)を受賞。第42回ヨコハマ映画祭では宇野祥平が助演男優賞を獲得した。監督は、『いま、会いにゆきます』『涙そうそう』『麒麟の翼』『ビリギャル』『花束みたいな恋をした』など大ヒット作を多数手掛けてきた土井裕泰。脚本は、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「重版出来!」などで土井監督とタッグを組み、「アンナチュラル」や「MIU404」も話題となった野木亜紀子。松重豊、古舘寛治、市川実日子、火野正平、宇崎竜童、梶芽衣子など、第一線で活躍する実力派からベテラン勢まで超豪華俳優陣が集結している。『罪の声』は4月23日(金)よりBlu-ray&DVD発売。※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がcinemacafe.netに還元されることがあります。(text:cinemacafe.net)■関連作品:罪の声 2020年10月30日より全国東宝系にて公開©2020「罪の声」製作委員会
2021年01月21日柄本佑主演、高橋伴明監督の最新映画『痛くない死に方』が来年2月に公開決定。ポスタービジュアルと柄本さんからのコメントが到着し、その共演者に坂井真紀、余貴美子、大谷直子、宇崎竜童、奥田瑛二らが発表された。在宅医療のスペシャリスト・長尾和宏のベストセラー「痛くない死に方」「痛い在宅医」を映画化した本作。柄本さんは在宅医の河田仁を演じる。父親のために、痛みを伴いながらも延命治療を続ける入院ではなく“痛くない在宅医”を選択したのに、父親が苦しみ続けてそのまま死んでしまい、自分を責める智美役に坂井真紀。「カルテでなく人を見ろ」がモットーの、柄本さん演じる在宅医の先輩である長野浩平役に、奥田瑛二。奥田さん演じる長野と在宅医療を支える看護師・中井春菜役に余貴美子。そして、柄本さんが新たに担当することになる末期の肺がん患者・本多彰役に宇崎竜童。その妻・しぐれ役に大谷直子と、実力派俳優が勢ぞろい。柄本さんは「高橋組の一員になれるだけで最高なのに、主演という一番監督と長く居られる部署にまさか呼んでいただけるとは!高橋伴明監督の骨太な『ヨーイ、ハイ!』には人を突き動かす生命力に溢れていたように思います。たくましい人間ドラマを楽しんでいただけたら幸いです」と力強くコメント。なお、第23回上海国際映画祭でワールドプレミアを行った本作が、11月14日(土)に第45回湯布院映画祭の秋の陣での日本初上映が決定し、来年2月に全国順次公開。さらに、本作の原作者で医療監修を務めた長尾氏のドキュメンタリー映画『けったいな町医者』が同時期に公開。実際に兵庫県尼崎市で在宅医として活躍する長尾氏の現場を徹底的に取材し、命の駆け引きの現場をリアルに映像に収めた問題作。ナレーションは本作で主演を務めた柄本さんが担当し、監督は本作のチーフ助監督の毛利安孝が務める。ストーリー在宅医療に従事する河田仁(柄本佑)は、日々仕事に追われる毎日で、家庭崩壊の危機に陥っている。そんな時、末期の肺がん患者である井上敏夫(下元史朗)に出会う。敏夫の娘の智美(坂井真紀)の意向で痛みを伴いながらも延命治療を続ける入院ではなく“痛くない在宅医”を選択したとのこと。しかし、河田は電話での対応に終始してしまい、結局、敏夫は苦しみ続けてそのまま亡くなってしまう。「痛くない在宅医」を選んだはずなのに、結局「痛い在宅医」になってしまった。それなら病院にいさせた方が良かったのか、病院から自宅に連れ戻した自分が殺したことになるのかと、智美は河田を前に自分を責める。在宅医の先輩である長野浩平(奥田瑛二)に相談すると、病院からのカルテでなく本人を見て、肺がんよりも肺気腫を疑い処置すべきだったと指摘される河田。結局、自分の最終的な診断ミスにより、敏夫は不本意にも苦しみ続け生き絶えるしかなかったのかと、河田は悔恨の念に苛まれる。長野の元で在宅医としての治療現場を見学させてもらい、在宅医としてあるべき姿を模索することにする河田。大病院の専門医と在宅医の決定的な違いは何か、長野から学んでゆく。2年後、河田は同じく末期の肺がん患者である本多彰(宇崎竜童)を担当することに。以前とは全く違う患者との向き合い方をする河田。ジョークと川柳が好きで、末期がんの患者とは思えないほど明るい本多と、同じくいつも明るい本多の妻・しぐれ(大谷直子)と共に、果たして“痛くない死に方”は実践できるのか…。『痛くない死に方』は2021年2月、全国にて順次公開予定。(text:cinemacafe.net)■関連作品:痛くない死に方 2021年2月20日よりシネスイッチ銀座ほかにて公開©「痛くない死に方」製作委員会
2020年11月11日10月30日(金)に公開を控える映画『罪の声』のスペシャル映像とメイキングスチール8点が一挙公開された。本作は、2016年『週刊文春』ミステリーベスト10で第1位、第7回山田風太郎賞を受賞するなど、各方面から絶賛の声が寄せられている塩田武士の同名小説を原作としたミステリー。日本中を震撼させた未解決事件をモチーフに、徹底した取材と着装を織り交ぜた原作を小栗旬主演で映像化する。小栗は、35年前に日本で発生した企業脅迫事件の真相を追う特別企画班に選ばれた新聞記者・阿久津英士を演じる。一方で幼少時の自分の“声”が事件に使われた脅迫テープに吹き込まれたことを知ってしまう、もう一人の主人公・曽根俊也の複雑な感情を表現するのは、マルチに活動する星野源。映画初共演となるふたりは運命に導かれるように出会い、過去に翻弄されながらも真実へと立ち向かっていく。監督は『いま、会いにゆきます』や『ビリギャル』など、感動作を次々とヒットさせた土井裕泰。脚本を『逃げるは恥だが役に立つ』で土井監督、そして星野とタッグを組んだ野木亜紀子が担当する。「重版出来!」などで土井監督とタッグを組み、「アンナチュラル」や「MIU404」も手掛けた野木亜紀子が担当。さらに、松重豊や古舘寛治、市川実日子、宇崎竜童など、実力派俳優陣が集結した。彼らの人間ドラマを、Uruが本作のために書き下ろした主題歌『振り子』が彩る。今回公開されたスペシャル映像は、9月下旬からWOWOWにて放送されていた3種類。本編映像とメイキング映像を盛り込む形で編集されたスペシャル映像を見れば、いち早く『罪の声』の世界観を体感できる。小栗と星野も出演し、映画の感想や見どころ、互いの印象について語る場面も。さらに、併せて公開されたメイキングスチールでは、そんな製作の裏側を映し出している。小栗が英語で台詞を読むイギリスでの撮影場面や、役に真剣に取り組む星野、ふたりが監督と台本を熱心に読み合わせる場面など、ここでしか見られないスチールばかりとなっている。『罪の声』スペシャル映像◆声をめぐる謎篇◆製作の舞台裏篇◆映画を彩るキャスト篇『罪の声』10月30日(金)全国東宝系にて公開
2020年10月01日第7回山田風太郎賞を受賞した塩田武士の同名小説を映画化した『罪の声』の完成報告会見が9月29日、都内で行われ、本作で映画初共演を果たした小栗旬と星野源が出席した。主演を務める小栗は「オファーをいただいた時点で、(共演は)星野源さんとうかがい、キャラクターにぴったりだなと思いましたし、参加しない手はないなと」と出演を“即決”したことを明かした。昭和最大の未解決事件をモチーフに、新聞記者と事件関係者の男性ふたりが出会い、事件に翻弄されながら、その奥に眠る真実に向かって力強く進む姿を描く。小栗は35年以上前に起き、時効を迎えた劇場型犯罪の真相と謎の犯人グループを追う記者・阿久津英士を熱演。一方、星野はその事件において、幼少期の自分の“声”が脅迫に使われた事実を知ってしまう曽根俊也を繊細に演じた。小栗から「ぴったり」の太鼓判を押された星野は、「この役を小栗君が演じるんだと聞き、とてもフレッシュだなと思った。阿久津は普通のおじさんなんですよ(笑)。挫折を経験した、ぱっと見くたびれた小栗君を見たいなと思った」と回想。この発言に、小栗は「はい、普通のおじさんです!」と笑いを誘った。約1年半前に撮影された映画本編は、先日完成したばかりだといい、「本当に飽きることなく、グッと心をわしづかみにされてしまった。少し複雑なストーリーですが、見事に力強いエンターテインメントとして完成し、見終わった後には『あれは何だったんだろう』とか考える時間も作ってもらえれば。それも含めて楽しめる」(小栗)、「2時間を超える作品ですが、誇張ではなく、あっという間で最後まで飽きなかった。過去の事件を扱っていますが、今を生きている僕らに刺さるものがあるんじゃないかと。愉快犯という言葉がありますが、実際には愉快な犯罪なんてないと感じた」(星野)と強い手応えを示していた。会見には原作者の塩田氏、メガホンをとった土井裕泰監督(『いま、会いにゆきます』『映画 ビリギャル』)が同席。塩田氏は「試写室で拝見し、打ちのめされた感覚が忘れられない。待ちに待った重厚で、本格的な社会派作品が生まれ、胸が熱くなった」と感激しきり。映画には松重豊、火野正平、宇崎竜童、梶芽衣子らベテラン俳優も多数出演しており、土井監督は「毎日毎日、すごい俳優さんが来てくださって、半日1日の出演でも存在感がすごかった。いい意味で緊張感を保っていた」と振り返っていた。取材・文・写真=内田涼『罪の声』10月30日(金)全国東宝系にてロードショー
2020年09月29日小栗旬×星野源の初共演映画『罪の声』(2020年秋公開)の最新ビジュアル&特報映像&新キャストが24日、明らかになった。同作は塩田武士の同名小説の実写化作。新聞記者の阿久津英士(小栗)は、昭和最大の未解決事件を追う特別企画班に選ばれ、残された証拠を元に取材を重ねる。一方、京都でテーラーを営む曽根俊也(星野)は、父の遺品の中にカセットテープを見つける。何となく気に掛かり再生すると聞こえてきたのは、幼いころの自分の声。それは30年以上前に複数の企業を脅迫して、日本中を震撼させた昭和最大の未解決事件で犯行グループが使用した脅迫テープと全く同じ声だった。最新ビジュアルは、小栗と星野の真剣な表情、そしてそれぞれが見つめる目線の行方が気になるものに。小栗と星野の共演シーンが初解禁となる特報映像は、物語の発端となる脅迫テープの子どもの声から始まり、俊也はその声が自分の声だと気が付き戸惑う。「本当の罪人を、引きずり出します」という力強い言葉と眼差しが印象的な小栗演じる阿久津の姿も映し出され、気になる映像となっている。また、新キャストも明らかに。星野演じる曽根俊也の妻・亜美役に市川実日子、母・真由美役に梶芽衣子、さらに真由美の若き日を阿部純子が演じ、叔父の達雄役に宇崎竜童が決定した。小栗演じる、阿久津英士が所属する大日新聞の元社会部記者・水島洋介役で松重豊、同じく社会部事件担当デスク・鳥居雅夫役で古舘寛治、事件に翻弄される生島一家の母親・千代子役で篠原ゆき子、その娘・望役で原菜乃華が出演する。さらに、2人が事件に翻弄される中で、出会う人物たちとして、スーツの仕立て職人・河村和信役に火野正平、麻雀店の元オーナー・須藤みち役に正司照枝とベテラン勢も出演する。(C)2020「罪の声」製作委員会
2020年06月24日昭和最大の未解決事件に挑む、塩田武士の58万部突破のベストセラー小説を、小栗旬主演、星野源と映画初共演を果たす『罪の声』。この度、本作の最新ビジュアルと特報映像が到着。さらに、新キャストも明らかになった。今回到着した映像では、物語の発端となる脅迫テープの子どもの声からスタート。そして星野さん演じる俊也は、その声が自分の声だと気が付き戸惑う…。また、小栗さん演じる新聞記者・阿久津と言い合うようなシーンや、阿久津が「本当の罪人を、引きずり出します」と力強い眼差しを向ける姿など、30秒と短いながらも見入ってしまう、緊迫感たっぷりの映像となっている。また、運命が交錯する2人をとりまく10名の新たなキャストも明らかに。俊也の妻・亜美役に市川実日子。母・真由美役に梶芽衣子、その若き日を阿部純子。叔父の達雄役を宇崎竜童。そして、阿久津が所属する大日新聞の元社会部記者、水島洋介役を松重豊。社会部事件担当デスク・鳥居雅夫役を古舘寛治。事件に翻弄される生島一家の母・千代子役を篠原ゆき子、娘・望役を原菜乃華。2人が事件に翻弄される中で出会う、スーツの仕立て職人・河村和信役を火野正平、麻雀店の元オーナー・須藤みち役を正司照枝が演じる。最新ビジュアルでは、真剣な表情の阿久津と俊也に加え、今回発表された新キャストの姿も浮かび上がっている。『罪の声』は秋、全国東宝系にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:罪の声 2020年秋、全国東宝系にて公開予定©2020「罪の声」製作委員会
2020年06月24日今、SNSでは興奮した若者たちのメッセージが次々とつづられている。《百恵ちゃんの曲が好きすぎてダウンロードしまくってる世代というわけじゃないけど大好き!!!》《山口百恵がトレンド入りしてたからサブスクで聞いてみたけど、結構歌える曲があってビビる…音楽の教科書に載ってた曲もあったよね。私20歳なのに、、笑やっぱすごいや》5月29日、百恵さん(61)がこれまでに発表した600曲以上にのぼる楽曲のサブスクリプション配信が“解禁”された。若い世代から大きな反響を呼んでいる――。「サブスクリプション配信とは、定額制の音楽聴き放題サービスのこと。日本では10社以上の配信元があります。それぞれ配信曲数や内容は異なりますが、月額千円前後を支払うことで、数千万曲以上の世界中の楽曲がスマートフォンやパソコンでいつでも聴けます。若者の間で“サブスク”と呼ばれ、大人気のサービスです。今回の解禁で『秋桜』『イミテイション・ゴールド』といった全シングルからライブアルバムまで配信されました」(レコード会社関係者)なぜ、このタイミングで配信を開始したのか。その狙いについて音楽評論家の富澤一誠氏はこう推測する。「百恵さんサイドはこれまで、機をうかがいながら全集や映像作品を発表することで、“山口百恵の希少価値”を高め、往年のファンを大切にしてきました。サブスク全盛期の今、解禁することで若者たちにも販路を開き、マーケット的にも取り込みたいということでしょう」その狙いどおり、当時、熱狂した世代だけでなく、若者たちも殺到しているというのだ。「配信元の1つで、多くの若者が利用するSpotifyでは、百恵さんの人気曲ランキング1位が『プレイバック part2』、2位が『さよならの向う側』、3 位が『いい日 旅立ち』でした。すべての配信元の再生回数を合わせると解禁されてから3日間で100万回以上再生されたと聞いています。百恵さん世代の歌手では異例の数字です」(音楽ジャーナリスト)夫・宇崎竜童(74)とのタッグで数々の名曲を百恵さんに提供した作詞家・阿木燿子(75)も喜んでいるという。阿木をよく知る音楽関係者は言う。「百恵さんの時代から比べてCDの売り上げはかなり下がっています。しかし、こうした形で若い世代が百恵さんの楽曲に触れ、阿木さんも『本当にありがたいです』と言っていたそうです」サブスクが巻き起こす“令和の再ブーム”の要因について前出の富澤氏はこう分析する。「CDやレコードでは聴かないけど、“サブスクで昔の曲を聴いてみよう”という若者が増えています。百恵さんの楽曲を家や車で聴いていた親も多く、“ちゃんと聴いてみたらよかった!”という若者が続出していると思います」さらに、現在の人気楽曲との親和性も。「百恵さんは『横須賀ストーリー』や『プレイバック~』といった楽曲によって“歌謡ロック”を生み出しました。その流れが’80年代に入りアン・ルイスや中森明菜へ続き、さらには若者の間で支持を集める“Jロック”の基にもなっているといえるでしょう」(富澤氏)楽曲が破竹の勢いで再生回数を増やしていくだけに百恵さんへの“印税”も期待できそうだが……。「サブスク配信は1再生あたりレコード会社に1~2円ほど入ります。そこから作曲家などに分配されるのですが、歌唱のみの百恵さんに入るのは全体の約1%。3日間で100万回再生されたそうですが、百恵さんには1万円ほどしか入らないでしょう……」(前出・音楽ジャーナリスト)引退後、芸能界復帰を固辞し、沈黙を貫いてきた百恵さん。今回の解禁には、本人もかかわっているのだろうか?「契約的にはレコード会社とアーティストの所属事務所が了承すれば、本人の承諾がなくてもサブスク配信は開始できます。しかし、本気で嫌がっていればこう大々的に解禁されないはずでしょうから、本人も了承していると思います」(富澤氏)名実ともに昭和・平成・令和と“世代を超えたスター”となった百恵さん。今年の『紅白歌合戦』での劇的復活の声も上がりそう!?「女性自身」2020年6月23・30日号 掲載
2020年06月12日山本直樹の異色の短編漫画を永瀬正敏、窪田正孝、小西桜子らをキャストに迎え実写映画化した『ファンシー』。この度、予告編と新ビジュアルが解禁となった。今回解禁された予告編では、現実(エロス)と幻想(ポエム)の狭間で揺れる、男女3人のミステリアスな三角関係をスリリングに映し出している。とある地方の温泉街に、1日中サングラスをかけている鷹巣明(永瀬正敏)というニヒルな男が住んでいた。失踪した父親・竜男(宇崎竜童)の後を継いで彫師となり、昼は郵便配達屋もこなしている鷹巣の日課は、町外れの白い家に引きこもって暮らす若い詩人(窪田正孝)にファンレターを届けることだった。その詩人は“南十字星ペンギン”というペンネームで月刊誌に寄稿し、女子学生の絶大な支持を得ている。見かけからしてペンギン似の詩人は、いつもレトロな空調で室内をキンキンに冷やし、氷風呂に身を浸すという生態までペンギンのよう。そんなペンギンの浮世離れした日常を不思議がる鷹巣だったが、はみ出し者同士のふたりは奇妙な友情で結ばれていた。人付き合いが極度に苦手なペンギンは、月夜の星(小西桜子)と称するファンと文通を交わしていた。ペンギンの花嫁志願の熱狂的なファンの彼女は突然、ペンギンのもとに押しかけてくる。「妻として、先生をずっとお守りして差し上げるのが、私にとっての幸福なのです」と言って、月夜の星は強引にペンギン宅に住みつき、料理、風呂、洗濯などの身のまわりの世話を始め、すっかり奥様気取りだ。性的不能なペンギンは、盲目的に自分を慕ってくる月夜の星に惹かれながらも、彼女を抱くことができない。鷹巣はペンギンが性的不能である事実を月夜の星に告げ、2人は欲望に駆られるままに体を重ね合う。映像には、ペンギンが「一緒にお風呂入んないかい?」と月夜の星を誘う場面や、鷹巣と月夜の星の官能的な場面などが垣間見える。一方、温泉街には鷹巣のもとに刺青を入れにやってくる裏社会の男・新田(深水元基)、鷹巣の勤務先の郵便局長で風俗嬢を斡旋する射的屋でもある田中(田口トモロヲ)、鷹巣の後輩でグチばかりこぼしているヤクザ組長二代目の国広(長谷川朝晴)など、時代の流れに取り残されたような寂れた町で、孤独な男たちがそれぞれがあてどもない日々を生きていた。やがて、ヤクザのドンが狙われる血生臭い事件が続発。3人の関係と温泉街での事件がどのように絡んでいくのかにも期待が高まる予告編に仕上がっている。予告編と同時にプレス表紙ビジュアルも解禁。上段には明るい部屋の中でサングラス姿で佇む鷹巣と自身へのファンレターを読むペンギン、下段には暗い部屋の中で青い光に照らされた月夜の星の姿が配置され、それぞれ対照的な印象のビジュアルに仕上がっている。『ファンシー』は2020年2月7日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年12月24日連合赤軍をモデルにした「レッド」で文化庁メディア芸術祭漫画部門の優秀賞を受賞した同名短編漫画を実写映画化した『ファンシー』から、メイン写真とキャラクター場面写真が解禁となった。山本直樹の同名短編漫画を実写映画化した本作。永瀬正敏、窪田正孝、小西桜子らをキャストに迎え、性愛と暴力の世界に溺れる男女3人のポエジーな三角関係を描く。永瀬さんが演じるのは、ミステリアスな元彫師の郵便屋。虚無的にして粗暴でありながら、なぜか懐の深い人間味をも感じさせる役どころだ。窪田さんが演じるのは、ロマンティストで性的不能のペンギン。奇想天外なキャラクターを唯一無二の存在感で体現しているのも必見だ。小西さんは、対照的な2人の男性の間で少女から女へと艶めかしく変貌を遂げる月夜の星に扮し、体当たりの熱演を披露する。また、鷹巣が務める郵便局の所長に田口トモロヲ、鷹巣の父親役に宇崎竜童、鷹巣に入れ墨を彫ってもらう殺し屋役に深水元基、鷹巣の元後輩でヤクザの組員に長谷川朝晴、ヤクザの若頭役に坂田聡。鷹巣が働く郵便局の同僚役に吉岡睦雄、鷹巣の旧友役に榊英雄、鷹巣の元妻役に佐藤江梨子といった個性豊かなベテラン、中堅俳優たちが脇を固め、泥船のごとき人生を生きる人間たちのおかしみと哀感に満ちた群像ドラマを彩っている。今回解禁されたメイン写真には、部屋の中でファンレターに目を通す窪田さんと、その横に佇むサングラスに郵便屋の制服姿の永瀬さんの姿が。2人が織りなす摩訶不思議な友情劇に期待が高まる1枚に仕上がっている。『ファンシー』は2020年2月7日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年11月29日映画『ファンシー』が、2020年2月7日(金)にテアトル新宿ほかにてロードショー。山本直樹による短編漫画『ファンシー』を実写化原作は、第14回文化庁メディア芸術祭優秀賞の受賞経験を持つ山本直樹による短編漫画『ファンシー』。彫師の郵便配達員と詩人、そして詩人のファンの女性を巡って奇妙な三角関係が巻き起こる“愛と暴力”を描いた作品だ。ストーリーとある地方の寂れた温泉街。時が止まったように昭和の面影を色濃く残すこの町で彫師稼業を営む鷹巣明は、昼間は郵便配達員として働き、町外れの白い家に住む若き詩人にファンレターを届けている。一日中サングラスをかけている謎めいた鷹巣と、ペンギンと呼ばれる浮世離れしたポエム作家はなぜかウマが合い、毎日たわいない雑談を交わしていた。そんなある日、ペンギンのもとに彼の熱狂的なファンである月夜の星という女子が「妻になりたい」と押しかけてくる。折しも地元の町では、ヤクザの抗争など血生臭い出来事が続発。やがてニヒルで粗暴な鷹巣、ロマンティストで性的不能のペンギン、少女のように夢見がちな月夜の星が陥った奇妙な三角関係は、激しく危うげに捻れていくのだった……。キャスト主演に永瀬正敏実写版では、主人公となる彫師の鷹巣明役に、『Vision』『パターソン』に出演した映画俳優・永瀬正敏が抜擢。ほぼ全編にわたりサングラスをかけて感情を消し去った永瀬が、凶暴な男を熱演する。窪田正孝が寡黙な詩人役にまた鷹巣の唯一の友人役で、人気ポエム作家のペンギン役を担当するのは、『東京喰種 トーキョーグール【S】』『初恋』で主演を務める窪田正孝。これまで派手なアクションシーンにも挑戦してきた窪田だが、本作では鷹巣との友情を言葉や態度に表さない寡黙な男に挑戦する。ヒロインに小西桜子そしてペンギンのポエティックな世界観に酔いしれるヒロイン・月夜の星役は、『初恋』でも窪田正孝と共演している小西桜子。さらに鷹巣が務める郵便局の局長役に田口トモロヲ、鷹巣の父親役に宇崎竜童が決定している。廣田正興監督によるデビュー作品監督は、本作がデビュー作となる廣田正興。これまで古厩智之、市川準監督の助監督や、大根仁、三池崇史作品などのメイキングディレクターを担当した経験を持つ人物だ。TV版『私立探偵濱マイク』の現場で廣田正興に出会った永瀬正敏が、その際に交わした“15年以上前の約束”に応え、今回の映画化の実現に至ったという。【詳細】映画『ファンシー』公開日:2020年2月7日(金)テアトル新宿ほかにてロードショー原作:山本直樹監督:廣田正興出演:永瀬正敏、窪田正孝、小西桜子、宇崎竜童、田口トモロヲ配給:日本出版販売
2019年11月01日連合赤軍事件を題材にした『レッド Red』で第14回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した山本直樹の同名短編漫画を実写映画化した『ファンシー』が公開されることが決定。併せて、特報映像が解禁となった。■ストーリー寂れた温泉街。彫師で郵便屋の鷹巣とペンギンと呼ばれる恋多き詩人がいつものようにたわいのない会話をしている。そんななんでもない1日を過ごしていた頃、月夜の星という名の女が詩人の世界に盲目的に酔いしれ、ペンギン宛てにファンレターを出し続け、ついには2人の前に姿を現した。郵便屋とペンギン、そして間に割って入った月夜の星。孤独な3人の奇妙な三角関係が動き出す。そして彼らは街で起きたヤクザ同士の抗争とあいまみえ、バイオレンスな事件とエロティシズムな世界が交錯し、それぞれの現実からの逃避が始まるのだった…。■永瀬正敏が彫師役で主演!窪田正孝&小西桜子と奇妙な三角関係に本作は、彫師の郵便配達員と詩人が、詩人のファンの初心な女性を巡って奇妙な三角関係を巻き起こす愛と暴力の作品。主演の彫師・鷹巣明を演じるのは、ジム・ジャームッシュ監督の作品などで世界的に活躍しており、『64 -ロクヨン-』や『後妻業の女』、11月1日(金)に公開を控えている『最初の晩餐』にも出演する永瀬正敏。ほぼ全編にわたりサングラスをかけ、感情を消し去りながらも凶暴な男を演じきっている。永瀬さん演じる鷹巣の唯一の友人役で、鷹巣との友情を言葉や態度に表さない寡黙な人気ポエム作家のペンギンを、『Diner ダイナー』『東京喰種トーキョーグール』「僕たちがやりました」に出演する窪田正孝が演じている。さらにヒロインには、三池崇史監督作品『初恋』でも窪田さんと共演している新人の小西桜子がこの作品でデビューを果たしている。また、鷹巣が務める郵便局の局長役に『パラレルワールド・ラブストーリー』『見えない目撃者』「この世界の片隅に」などに出演し、バイプレイヤーとして活躍する田口トモロヲ。鷹巣の父親役を『グラスホッパー』『破門 ふたりのヤクビョーガミ』などに出演し、歌手としても活躍する宇崎竜童が演じる。監督は、本作がデビュー作となる廣田正興。これまで古厩智之、市川準監督の助監督や大根仁、三池崇史作品などのメイキングディレクターを担当。永瀬さんが主演を務めたTV版「私立探偵濱マイク」に参加しており、15年以上前の約束に永瀬さんが応えて映画化が実現した。今回、永瀬さんらをはじめとするキャストの姿を収めた特報映像も解禁。入れ墨、銃声、淫らな姿の女性が随所に挟まれ、バイオレンスとエロティシズムが垣間見える映像に仕上がっている。『ファンシー』は2月7日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年10月22日映画『罪の声』が、2020年10月30日(金)に全国東宝系にて公開される。小栗旬、星野源が映画初共演を果たす。ベストセラーのミステリー小説を映画化『罪の声』塩田武士の小説「罪の声」は、2016年「週刊文春」ミステリーベスト10で国内部門第1位を獲得したベストセラー。多くの謎を残したまま未解決となった「グリコ・森永事件」。会社施設へ放火、お菓子に毒物混入、そして企業を脅迫と、身代金取引の電話では子供の声が使われ、挑戦状が送りつけられるという事件だった。小説「罪の声」は、これをモデルにしたフィクションだ。それでも、作者の綿密な取材と着想が織り混ぜられており、“これが事件の真実だったのではないか?”と思わせる程のリアリティが話題を呼んでいる。登場人物(キャスト)小栗旬×星野源が主人公に物語の主人公は、2人。すでに時効を迎えた昭和最大の未解決事件の真相を追う新聞記者・阿久津英士と、父から受け継いだテーラーを営み、平凡な毎日を過ごす中で、偶然にも幼少時の自分が知らないうちにこの昭和最大の未解決事件に関わっていたことを知ってしまう男・曽根俊也だ。映画では、『銀魂』シリーズや『君の膵臓をたべたい』『人間失格』など、話題作への出演が絶えない小栗旬と、園子温監督『地獄でなぜ悪い』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、俳優・音楽家・文筆家として幅広く活躍している星野源が、運命が交錯する2人の男たちの姿を演じる。阿久津英士(小栗旬)大日新聞・文化部記者。社会部に駆り出され、昭和最大の未解決事件を追う特別企画班に選ばれる。曽根俊也(星野源)京都で、亡くなった父から受け継いだ「テーラー曽根」を営む二代目店主。父の遺品の中にカセットテープを見つける。2人を取り巻く登場人物(キャスト)運命が交錯する2人を取り巻く、登場人物たちは以下の通り。曽根亜美(市川実日子)曽根俊也の妻。娘の亜美と俊也を温かく見守る。曽根真由美(梶芽衣子)/若き日の曽根真由美(阿部純子)俊也の母。病気のため、手術を受け、病院で療養中。医師から余命宣告されている。曽根達雄(宇崎竜童)俊也の叔父(父の兄)。30年以上前にイギリスで消息を絶っている。水島洋介(松重豊)大日新聞の広告子会社社長。元は社会部記者で、事件当時、自らが取材した事件の資料を英士に提供する。鳥居雅夫(古舘寛治)大日新聞・社会部事件担当デスク。昭和最大の未解決事件を追う特別企画の発案者。生島千代子(篠原ゆき子)阿久津と俊也が事件を追う中でたどり着く、事件に深く関わるが、消息を絶った生島一家の母親。生島望(原菜乃華)生島一家の娘。将来、映画の翻訳家を夢見るが、事件に巻き込まれる。河村和信(火野正平)俊也が父親の代から懇意にしているスーツの仕立て職人。須藤みち(正司照枝)阿久津と俊也が事件を追う中で出会う麻雀店の元オーナー。監督に土井裕泰監督は、『いま、会いにゆきます。』『涙そうそう』『ハナミズキ』『麒麟の翼~劇場版・新参者~』『ビリギャル』など幅広いジャンルを手掛ける土井裕泰。脚本は、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「重版出来!」「アンナチュラル」「空飛ぶ広報室」、『図書館戦争』シリーズなどの野木亜紀子が担当する。主題歌はUru書き下ろし楽曲「振り子」本作の主題歌は、ドラマ「テセウスの船」で話題を呼んだUruが担当。本作のために書き下ろした「振り子」は、映画を何度も鑑賞し、幾度となく訂正を加えて書き下ろしたという。映画の世界観を盛り上げるUru渾身の楽曲にも注目したい。あらすじ平成も終わりを告げようとするとき、昭和最大の未解決事件に翻弄される2人の男がいた。新聞記者の阿久津英士(小栗旬)は、昭和最大の未解決事件を追う特別企画班に選ばれ、残された証拠を元に取材を重ねる毎日を過ごしていた。そして30年以上前の事件の真相を追い求める中で、どうしても気になることがあった。なぜ犯人グループは、脅迫テープに男児の声を吹き込んだのか。京都でテーラーを営む曽根俊也(星野源)は、父の遺品の中にカセットテープを見つける。何となく気に掛かり再生すると聞こえてきたのは、幼いころの自分の声。それは30年以上前に複数の企業を脅迫して、日本中を震撼させた昭和最大の未解決事件で犯行グループが使用した脅迫テープと全く同じ声だった!やがて運命に導かれるように2人は出会い、ある大きな決断へと向かうのだった――。詳細映画『罪の声』公開日:2020年10月30日(金) 全国東宝系にて公開出演:小栗旬、星野源脚本:野木亜紀子監督:土井裕泰原作:塩田武士『罪の声』(講談社)配給:東宝
2019年04月21日伝説のアイドルグループ、キャンディーズの伊藤蘭がソロ歌手としてデビュー。6月に東京と大阪でソロコンサートを開催することが決定した。【チケット情報はこちら】キャンディーズの解散から41年を経てのソロデビューについて伊藤は「すべてのタイミングが合ったという感じで、思いがけず弾みがついてしまったというか(笑)」とコメント。くわえて「昨年春に事務所からそろそろ歌をやりませんかと言われたとき“やったほうがいいのかな”って直感で思ったんです。もちろん歌うということに自信なんてないですし、でも年齢的な事も考えると、そうそうこんなチャンスがあると思えないですし、まだエネルギーがあるうちに、歌ともう1度向き合うのもいいのではないか思いました。間違いなくラストチャンスだと思ったから。別に歌が嫌いになったわけではないですし、お芝居に夢中になりすぎて、ちょっと疎遠になった友達に久しぶりに会う感じでしょうか(笑)。また、一緒にやりましょうと言ってくれたプロジェクトチームひとりひとりにぬくもりと信頼を感じたことも大きかったです」と語っている。5月29日(水)にはソロデビューアルバム『My Bouquet』をリリース。同作には井上陽水、阿木燿子×宇崎竜童、トータス松本、森雪之丞ら豪華作家陣による珠玉の楽曲が収録。同作を携えて行われるコンサートについて「コンサートやお芝居でも、観に来てくださっているお客さんの目線に助けられる部分がとても大きいと思います。“与えられた場所”だと思っていますので、その期待に応えられるよう、来てくださった方々と楽しい時間を共有できるよう努めたいと思います」と意気込みを語っている。公演は6月11日(火)・12日(水)に東京・TOKYO DOME CITY HALL、14日(金)に大阪・NHK大阪ホールにて。チケットの一般発売に先駆けて、チケットぴあではオフィシャル最速先行を実施中。受付は3月24日(日)午後11時59分まで。
2019年03月14日「最近は、記事が出ると、そのまま別のメディアがネットに上げて、拡散していくでしょう。実は、僕もネットで読んだんです。そこには、祐太朗の仕事のことで、妻が誰かに頼み込んだように書かれていました」11月下旬の午後3時。インタビュー場所であるホテルの一室に、約束の時間より少し前に現れた三浦友和さん(66)は、ジャケットもパンツも、そして眼鏡も黒一色。唯一、純白のスニーカーが目にまぶしく映った。言うまでもないが、友和さんの妻・百恵さんは’70年代に絶大な人気を誇った歌手・山口百恵だ。人気絶頂の’80年10月、日本武道館のファイナルコンサートで、白いマイクをステージに置き、「幸せになります」と、芸能界を引退した。それから38年。百恵さんは来年1月17日、60歳の還暦を迎える。長男の祐太朗さん(34)は歌手、次男の貴大さん(33)は俳優として、その活躍の場を広げている。取材前日のこと。マネージャーから記者の携帯に電話が入った。「三浦が1対1、2人だけでお話ししたいと申しております」事務所社長からも連絡が入った。「三浦も、世間で誤解されていることもあって、どうしても伝えたいことがあるようです」芸能人の取材では、スタッフが4~5人以上、同席することが多く、1対1など、ほとんどない。何事だろうか。いぶかりながらも、友和さんの意向をくんで、当日は、友和さんと記者、2人だけで向き合った。そして、友和さんは冒頭のように語り始めた。そのネット記事の出典になった本誌の記事は、百恵さんが、宇崎竜童・阿木燿子夫妻に、長男のことを頼んだというものだった。「そんなことは実際、してないんですよ。だって、“バカ親”でしょう。親が仕事に口を出すなんて。“親バカ”ではありますよ。息子の映画は全部、見ているし、CDが出れば、すぐに買って聴いています。息子たちの記事の切り抜きだって一生懸命、集めたりします。だけど、バカ親じゃない。妻は傷つくんです。バカ親に書かれたら、誰だってイヤでしょう。息子だって、傷つきます。でも、息子は芸能人だから、仕方ない。でも、妻は一般人です。周りの人がどんな理屈をつけようと、妻は生活の仕方を含めて一般人です。その妻が、なぜ傷つけられなきゃいけないんだということです」友和さんの訂正は2つ。1つは、祐太朗さんのマネージャーの件。そして、宇崎&阿木夫妻が、祐太朗さんに提供した曲『菩提樹』についてだ。「どちらも、『関係者』『知人』の声では、妻が頼み込んだということになっていますが、違います。祐太朗のマネージャーは、たしかにかつて妻の現場マネージャーだった内藤光広さんという方です。でも、内藤さんは何年も前から、祐太朗のCDを聴き、ライブを見てきて、彼のほうから『担当させてほしい』と、電話をくださった。阿木さんも、祐太朗のライブを見に行って、ご夫妻で何年もやってきた舞台『Ay曽根崎心中』に、『歌手として出てもらいたい』と、電話をくださったんです。どちらも、あちらからの愛情あるお誘いですよ。祐太朗は、カバーアルバムで、ご夫妻が作詞・作曲した『さよならの向う側』を歌わせていただいた。そのご挨拶に、祐太朗自身が伺ったとき、『菩提樹』を提供していただくことになったんです。それは、今年の舞台『Ay曽根崎心中』(12日~)でも歌うんです。宇崎さん、阿木さん夫妻とは年1回くらいは食事をご一緒します。親しいからこそ、仕事が絡むことは頼んではいけない。そこは一線おかないと、長年のお付き合いが崩れて、気持ちよく食事もできなくなります。親が手を回すなんてやっちゃいけない。それをするくらいなら、芸能人はやらせません」一気に言って、語気を強めた。「これは夫として言いたい。とにかく、妻を傷つけるのだけはやめてほしいんです」友和さんは20分以上、とうとうと語り続けた。息子たちを、そして誰よりも妻を思う友和さんの迫力に、記者は圧倒されていた。気がつけば、さんさんと西日が入ってまぶしいほどだった部屋が薄暗くなっていた。「すっかり日が暮れましたね」そう言うと、友和さんはスッと立ち、部屋の明かりをつけてくれた。「突然、明るくなると、なんだか恥ずかしいですね」照れくさそうに苦笑する。硬かった表情も和らいでいた。友和さんが、妻を守ろうと熱くなるのは、結婚前から始まったマスコミの取材攻勢の激しさにある。人気絶頂のなかで引退した百恵さんの私生活を追うテレビ、雑誌の取材合戦は何年も続いた。子育ての時期は、ワイドショーの突撃取材や隠し撮りの写真週刊誌がのしてくる時代と重なった。友和さんの著書『被写体』によれば、祐太朗さんは2歳ごろまで、家から出たがらず、母親から離れない子になっていたそうだ。「表に出られなかったですもん。外に出るのが不安だという親の雰囲気が、子どもに伝わっちゃうんです。あのころはマンション住まいでしたが、玄関前のビルにカメラの放列ですよ。妻を撮ろう、息子を撮ろうと、毎日ね」長男が3歳、次男が2歳の年に国立に引っ越したが、取材攻勢はやまなかった。ゴミ出しに出ると、カメラマンが飛び出してきて、驚いた百恵さんが足首を捻挫したこともある。’93年には、自宅に不審者が侵入。とうとう百恵さんは、友和さんにこう漏らしている。「私はこれ以上、芸能界にいたことを後悔したくない」友和さんは著書に書いている。《自惚れに近い自信を持って言える。家族は守る》(『被写体』)「ただ、子どもを守る、妻を守るというのは、皆さん、同じだと思います。逆から見れば、僕が妻に守ってもらったかもしれないし、子どもがいたから、頑張れたのかもしれない。大事なのは、家族間の思いやりですよ。35歳で家を建てましたが、バブルで土地も建設費も高いときにローンも組んだ。でも、俳優業には波があって、仕事のよくない時期がちょうど重なり、妻と家を売ろうかと話したことがあったんです」マスコミ攻勢の渦中にいた百恵さんが、本を出すなり、CMに出れば、簡単に解決しそうな問題にも思えるが--。「僕にも妻にも、そういう考えはまったくなかった。単純に家を売るしかないと思っていました」そのとき百恵さんはこう言った。「10万円なら10万円の、千円なら千円の生活をするだけよ」と。「あのときは、本当に助かりました。妻はいつでも泰然自若。何があっても動じないんです」1対1で向き合った友和さんは、シャイで誠実な人だった。シャイな彼が、妻のためあえて本誌に、真摯にインタビューに応えてくれた。“妻を傷つけないで”という言葉が、いつまでも記者の胸の奥に響いている。
2018年12月24日「主役の徳兵衛の声は当初、フランメンコ専門のカンテ(歌手)の方でしたが、14年の公演を前に、新たな歌い手を探すことになったんです。それでいろいろなCDを名前も見ないで聞いていたとき、アッと思う1枚があったんです。改めてジャケットを見たら、『えっ? 百恵さん(59)の長男の祐太朗さん(34)?』って」作詞家・阿木燿子さん(73)はそう言うと、にっこり笑った。「そのあとすぐにライブを見に行って、ああ、私の直感は間違いなかったって思いました」近松門左衛門の代表作をフラメンコの音楽と踊りで表現した舞踊劇『Ay曽根崎心中』が12月12日から、新国立劇場で始まる。プロデュースと作詞を阿木さん、夫の宇崎竜童さん(72)が音楽監督として作曲を手がけるこの公演は今年で18年目になる。祐太朗は14年に初参加。今年は阿木・宇崎夫妻が作詞作曲した、新曲の『菩提樹』も劇中で歌うことが決まった。阿木さんが曽根崎心中をフランメンコで表現しようと考えたのは、その情念の深さにあった。「人間が持つ奥深い根源的な情念を表現できる。そこが、フラメンコの魅力です。だから“心中”の物語にはすごく合う。フラメンコは心の底から湧き上がる苦悩や悲しさ、理不尽な思いを重ね合わせられる音楽です。『わかる、その苦しみ、私にもあるのよ』って、そんな気にさせてくれる。それはどこか私の詞にも繋がっていると思うんです」祐太朗の歌い方も、阿木さんが求めていたものだった。「彼は音域も広いし、声量も表現力もある。それに日本語の歌詞をとてもきれいに歌える歌い手さんで。美しい日本語は、曽根崎心中のいちばん重要なテーマですから。もう祐太朗さん以上の方はそうそういないだろうって。それにしても、本当に不思議ですよね。気が付いたら親子2代にお世話になることになって……」百恵さんは現役時代、阿木燿子作詞・宇崎竜童作曲で大ヒットを連発。宇崎夫妻の作品は、百恵さんが国民的歌手へと上りつめる“道しるべ”でもあった。 楽曲を提供するたびに「百恵さんの歌のうまさ、歌詞の理解力、表現力に圧倒された」と阿木さんは興奮気味にこう語る。「とくに『プレイバックPart2』はレッスンする時間がほとんどなかったはずなのに、あの難しい歌をよくあそこまで表現してくれたなって。作ったこちらが『ああ、こういう詞だったんだ』って思うほど。百恵さんは詞の行間が読める歌手で、その意味でも天才ですよ。百恵さんという存在があって初めてかけた曲がほとんどなので、私たちにはもう、感謝しかないんです」祐太朗のキャスティングが正式に決まったとき、阿木さんは百恵さんに電話をかけたという。「やっぱり直接ご報告したかったから。百恵さんは『ありがとうございます。涙が出るほどうれしいです』と、おっしゃって。こちらのほうが泣きそうになりました」交流42年目になっても、百恵さんとの赤い糸は繋がっている――。
2018年11月09日「声が似ているんですよね。目をつむって聞いていると、百恵さんを彷彿とさせる。なんとも言えない湿り気、シャドウというか、陰影があるというか……」作詞家・阿木燿子さん(73)は、百恵さん(59)の長男・祐太朗(34)について、目を細めながらこう語ってくれた。近松門左衛門の代表作をフラメンコの音楽と踊りで表現した舞踊劇『Ay曽根崎心中』が12月12日から、新国立劇場で始まる。プロデュースと作詞を阿木さん、夫の宇崎竜童さん(72)が音楽監督として作曲を手がけるこの公演は今年で18年目になる。祐太朗は14年に初参加。今年は阿木・宇崎夫妻が作詞作曲した、新曲の『菩提樹』も劇中で歌うことが決まった。「それにしても、本当に不思議ですよね。気が付いたら親子2代にお世話になることになって……」と阿木さんは続ける。百恵さんは現役時代、阿木燿子作詞・宇崎竜童作曲で大ヒットを連発。宇崎夫妻の作品は、百恵さんが国民的歌手へと上りつめる“道しるべ”でもあった。出会いから42年が経ったいまでも、年に1~2回は4人で食事に行く仲が続いている三浦夫妻と宇崎夫妻。百恵さんは「覚悟が決まった人」だと、阿木さんは言う。「息子さんお2人が、お父さんお母さんと同じ道を歩まれることについて、どう思われたんですか?」と阿木さんが聞いたとき、百恵さんはこう答えたそうだ。「好きなことをすれば良いと思っていました。もう私のときとは時代が違うので、この世界のことはよく分からないし、何にも手助けできないんです。私ができることは、家族にご飯を作ることくらいなんですよ」引退から38年――。来年1月の誕生日には還暦を迎える百恵さんだが、ずっと変わらず大切にしてきたものがある。それは、「主婦こそ天職!」という誇りだ。「あれだけの大スターだった人が普通の主婦に徹しているんです。『国立の家を売ろうかって、夫婦で真剣に話し合ったこともあったんですよ』と、百恵さんがさりげなくおっしゃったことがあって」友和と百恵さんが国立に家を建てたのは88年。90年代半ばになって友和の両親を呼び寄せ二世帯住宅に改築したが、その後、友和の仕事が激減。過去のインタビューで、友和は当時の思いをこう語っている。《そんなときでも、ウチの妻は腹が据わっていました。十万円なら十万円の生活、千円なら千円の生活をするだけだ、と言って》(『婦人公論』14年11月22日号)「百恵さんが1本CMに出れば済む話だと思うんですが、そんな発想すら出てこないこと自体、すごいことでしょう。かつての山口百恵は絶対に出てこない。あんなに潔い人ってそういないと思います。その息子さんと一緒に仕事をさせていただける。私たちにとっては、奇跡の二乗という思いです」公演が終わったら、4人で食事会をしたいと、阿木さんは微笑んだ。2組の夫婦の絆は深まるばかりだ──。
2018年11月09日「ここまで世間的に炎上が多いと、ブーム的な捉え方になりますよね。『ハイハイ、またか』みたいな(笑)。そうはいっても実際に自身が炎上したら、誰でも少しは気にしますよね。ドラマの題材もそうですが、SNSだとはいえ、中身はやっぱり人と人だと思うので。心ない言葉とかをかけてくる人もいますが、そこにはその人なりの理由や悩みがある。そうしたことも考えさせられる作品になっています」こう語るのは女優の真木よう子(36)。12月に『炎上弁護人』(NHK総合)で、約1年ぶりのドラマ復帰を果たす。真木が演じるのはネットの闇に挑むアウトローな弁護士・渡会美帆。自身初の弁護士役だが、オファー当初は及び腰だったという。「弁護士は法廷で戦う人という印象が強かったので、オファーをいただいたときは難しそうな役がきてしまったなと思いました。専門用語などのセリフの羅列ばかりなんじゃないかと……。でも、今回は本当に自分が助けたい依頼人の弁護だけをやっているという設定。しかも話題のSNSを取り上げる役ということで、そんなにお堅い役ではないなと(笑)」実際演じてみると真木と共通するところもあったようだ。「私も美帆には“人を助けたいという感情で動く女性”という印象を受けたので、その通りに役作りしました。自分自身も正義感は強いほうだと思っているので、感情移入はしやすかったです」真木にくわえ、宇崎竜童(72)や小柳ルミ子(66)といった個性的な共演者も注目を集める本作。なかでも仲里依紗(29)とは姉妹同然の仲だったそう。「仲さんとは、ぶつかるシーンが多いんです。でも愛があるので、姉妹げんかみたいな感じ。段々と2人の距離が縮まっていきました。仲さんが可愛いから本当に妹みたいに思えてきて。昨日の撮影でも仲さんの鏡の前にお菓子セットを置いて、『お疲れさま』という思いを添えて帰ったんです」和気あいあいとした現場の雰囲気が伝わってくるが、ドラマ自体は“ネット炎上との闘い”というシリアスなテーマ。真木は炎上した仲演じる主婦を救う役どころだ。だが、彼女自身は意外な理由でSNSから離れているという。「パスワードを忘れちゃってログインできないんです!私パソコン持ってないので、もうログインできないみたいなんです。だからあれはもう更新されないです(笑)。普段の生活では、炎上しないように気をつけているつもりはないです(笑)。普通の生活を過ごしているだけで炎上のしようもないですからね。炎上って、いったい何でしょうね。台本にも『炎上といっても本当に書き込んでいるのはほんの数十人だ』というセリフがあるのですが、きっとそういうことなんだと思います。私も、そんなことを気にしないで生きたいと思いますね」今年1月から個人事務所で活動していた真木だが、9月にレプロエンタテインメントとマネジメント契約の締結を発表。今後、活躍を目にできる機会はますます増えそうだ。「独立した当初は、本当に自分の力でやっていきたいと思っていました。個人事務所は今でもあるのですが、そこで頑張っていきたいなと思っていたんです。でもオファーの窓口など、やっぱりそうしたお力添えが必要だなと感じていて。そうしたときにご縁をいただきました。今後、演じてみたい役はたくさんあります。たとえば身体が動くうちに、もう一度派手なアクションをやってみたい。でもこの年齢だからこそ、いろんな役をできるチャンスじゃないかと思うんです。だから今は本当にいただく仕事をありがたくお受けするということしかないです。お仕事を頂くのは当たり前ではないし死ぬまで成長しながらお芝居をやっていきたいと思います」
2018年11月06日「最後に歌うのは『さよならの向う側』です。これはうちの母が(引退前の)いちばん最後に歌った曲です。この曲と、ぼくの新アルバムの曲『菩提樹』は、宇崎竜童さんと阿木燿子さんが書き下ろしてくれた曲なんです」9月24日、神奈川県小田原市でフリーライブを行った、歌手の三浦祐太朗(34)。この日、8月に発売されたアルバム『FLOWERS』の収録曲を中心に熱唱した祐太朗は、母・百恵さん(59)の“恩人”である宇崎竜童(72)&阿木燿子(73)夫妻に新曲を書いてもらったことを告白したのだ。全5曲を歌い切り、会場は大盛況。ライブ後の握手会には、百恵さん世代の女性ファンが列をなしていた。こうして活躍の幅を広げている祐太朗だが、その裏には百恵さんの母としての奔走があった――。宇崎夫妻をよく知る音楽関係者は、祐太朗の新曲ができた経緯をこう明かす。「宇崎夫妻は百恵さんの現役時代、シングルとLP合わせて合計68もの曲を提供。宇崎さんがこれだけの曲を書いたのは、百恵さんが最初で最後のことでした。かつて自分のスター時代を支えてくれた宇崎夫妻に、歌手として頑張っている息子の歌を書いてもらいたい!そんな思いで、百恵さん自ら、2人に頼みこんだと聞きました」宇崎夫妻が百恵さんに初めて提供した曲は、76年にリリースされた『横須賀ストーリー』。あれから42年経った今でも交流は続いているという。本誌のインタビューでもこう明かしている。《(09年に)恵比寿のレストランで、僕ら夫婦と百恵さん、彼女の元マネージャーと食事をしたんですが、百恵さんに「何で来たんですか?」と聞いたら、「JRの恵比寿駅からタクシーで来ました」と言うんでびっくりしました(中略)それから1年後の10年には、三浦友和さんを交えて食事をしました》(『女性自身』13年8月6日号)そんな百恵さんから“息子のために!”と頼まれ、宇崎夫妻は一も二もなく引き受けたのだろう。芸能リポーターの城下尊之さんはこう語る。「バンド解散後の12年3月、祐太朗さんは松山千春さん(62)のデビュー曲『旅立ち』のカバーでソロデビュー。それからはラジオのパーソナリティやドラマ出演など活躍の場を広げてきました。しかし、歌手としては昨年リリースした百恵さんの現役時代のヒット曲をカバーしたアルバムが話題になったぐらい。歌手デビューからは10年が経ちますが、俳優で活躍中の弟・三浦貴大さん(32)にくらべると、あまりパッとしないのが正直なところです」そんな苦境にあえぐ長男を見かねて、百恵さんは宇崎夫妻にHELPを申し込んだのだった。“長男のブレーク”支援はこれに留まらず、実は祐太朗の事務所社長も、百恵さんの肝いりなのだという。「祐太朗さんの個人事務所の内藤光広社長は、百恵さんの現役時代の最後のマネージャーだった人物なんです。百恵さんの“引退フィーバー”は安室奈美恵さん(41)以上のものでしたから、当時の芸能界でわざわざそんなに大変なところで働きたいという人はなかなかいなかったんです。でも、彼は誠実かつ真面目な仕事ぶりで、最後までやり遂げました。引退後も公私ともに交流があったそうで、百恵さんは“この人なら安心して息子を託せる”と、マネジメントをお願いしたといいます」(内藤氏の知人)以前は母・百恵さんの話題に触れないようにしてきた祐太朗だったが、最近では家族トークも“解禁”に――。7月2日に放送された『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演した際も、祐太朗はこんなエピソードを明かした。「祐太朗さんは『僕が学生時代に付き合っていた彼女とホテルに行ったときに、母の曲が流れてきて集中できなかった』と“ぶっちゃけトーク”を披露してスタジオを沸かせました。彼が百恵さんについてこれほどしゃべったのはこれが初めてではないでしょうか」(芸能関係者)百恵さんの知人は、こうした息子の発言に対する百恵さんの反応をこう語る。「番組を見ていた百恵さんは『自分のことを話すのはいいけれど、下ネタばかり……』と、恥ずかしさのあまり絶句したそうです。いまは何でもネットで拡散される世の中。いつか結婚を決めた女性も、それを読むかもしれない。そこまで心配した百恵さんは、祐太朗くんに“お叱りの電話”をしたらしいですよ(笑)」何かとひやひやさせる息子だが、歌手としてなんとか成功してほしい……。今は“向う側”でバックアップに励む百恵さんだった。
2018年10月08日真木よう子が主演するドラマスペシャル「炎上弁護人」が、12月15日(土)に放送されることが決定。本作は、ネット世論によって犯人が決めつけられ、“裁き”が下されかねない時代に立ち向かう、一人の弁護士を描くヒューマンドラマとなっている。■あらすじ実家の2階で宅弁を営む弁護士・渡会美帆(真木よう子)のもとに、ある朝、依頼人の主婦・朋美(仲里依紗)が現れる。彼女のSNSはタレント並みのフォロワー数を誇っていたが、自分に冷淡だったマンション業者のモデル・ルームが火災にあったことを肯定的にSNS発信したことで、「拡散を狙った自作自演の放火では?」と疑われ、一気に炎上したのだ。SNSの炎上案件という勝ち目の薄い内容に迷うも、朋美に対する攻撃のひどさにあえて依頼を引き受けるが…。■主演は真木よう子「気持ちがスカっとするようなドラマ」本作で主演を務めるのは、「MOZU」『脳内ポイズンベリー』の真木さん。ドラマでは、世間やマスコミにバッシングされ“社会の敵”となった人々を担当するアウトローな弁護士・渡会美帆を演じる。ネットで炎上し“加害者扱い”された主婦の依頼を引き受けることになった美帆。SNSの炎上案件という勝ち目の薄い内容に迷いつつも、依頼人と弁護士という立場を越えて、2人の女が固い絆で結ばれていく…。アウトローな弁護士に挑戦する真木さんは、「誰が本当の犠牲者で、加害者は何者なのか。現代のこの流れにどこか『これでいいのか?』と、思っていらっしゃる方々の気持ちがスカっとするようなドラマです」と本作について少し説明し、「是非、多くの方々に御覧になって頂きたいと思っております」とコメントしている。■依頼人役に仲里依紗、ほかにも魅力的なキャストが集結!真木さんのほかにも、美帆の元を訪れる依頼人の主婦・朋美役を仲里依紗。朋美を守るために美帆と手を組むネット記者の馬場役を岩田剛典。業者側の弁護士・北坂役を小澤征悦。さらに、岡山天音、片桐はいり、小柳ルミ子、宇崎竜童など実力派&個性派俳優陣が脇を固めている。土曜ドラマスペシャル「炎上弁護人」は12月15日(土)21時~NHK総合にて放送。(cinemacafe.net)
2018年10月04日近松門左衛門が描いた極限の愛をフラメンコで表現する衝撃作「Ay 曽根崎心中」。12月12日(水)より東京・新国立劇場で上演される同公演に徳兵衛役のカンテ(唄)として出演する三浦祐太朗が、自身のオリジナルアルバム『FLOWERS』より『菩提樹』を唄うことが決定した。【チケット情報はこちら】『菩提樹』は、作詞が阿木燿子、作曲が宇崎竜童。山口百恵の名曲『さよならの向う側』を手がけたふたりが三浦祐太朗のためにタッグを組んで作ったもの。三浦がアルバムを作るにあたり直々にオファーして作られた曲だ。今の三浦祐太朗を表現して作られたという『菩提樹』だが、実は三浦祐太朗の母、山口百恵が引退前に歌ったラストソング『さよならの向う側』のアンサーソングとなっている。『さよならの向う側』は、愛しい人との別れを惜しみながら想いを馳せている曲だが、アンサーソングである『菩提樹』は、相手を想い、また逢えることを固く胸に誓い想いを巡らせる曲となっている。時代を超えて、世代を超えて作られたアンサーソングは、曽根崎心中におけるお初と徳兵衛の生き様にもリンクする。公演で徳兵衛役を務める三浦祐太朗がどのような想いを込めて歌い上げるのか、期待が高まる。公演は12月20日(木)まで、チケットは発売中。
2018年09月19日12月12日(水)から20日(木)まで、東京・新国立劇場中劇場で上演される『AY曽根崎心中』の製作発表が行われた。【チケット情報はこちら】最初に映像で『AY曽根崎心中』の世界観を展開。近松門左衛門の心中物の傑作として有名な「曽根崎心中」がフラメンコと融合、日本的な情緒・情念を踊りと歌で表現し、全編がオリジナル音楽で構成された作品だ。2001年の初演時には文化庁芸術祭舞踊部門で優秀賞を受賞。それから17年の間、毎年再演を重ね、練られてきた。今回、タイトルが『FLAMENCO曽根崎心中』から『AY曽根崎心中』に。プロデューサー・作詞を手がける阿木燿子は、「AYはスペイン語の“ああ”という感嘆詞。フラメンコという枠を超えて、ああ素晴らしい!と感じていただけるように、佐藤浩希さんの提案により改題しました。ライフワークとなった本作も今17歳。人間ならそろそろ選挙権を得る年頃。自立して歩き、羽ばたく作品になって欲しいです」と語る。音楽監督・作曲の宇崎竜童は「音楽も変化します。通常のフラメンコの編成に加え、ピアノ、エレキベース、篠笛、和太鼓、津軽三味線2本が加わり、アレンジも変わります。阿木からは新曲を作れという要請があり、七転八倒中。実は昨年、スペインとの繋がりで、宮中晩餐会にお招きいただきました。下戸の僕は水と間違えて日本酒を飲み、何の記憶もありません!」と笑いを誘った。その後、キャストが挨拶。「初演時、様々な挑戦が組み込まれたために必死に踊り、自分でも覚えていない境地に達した気がします。今回は新しいチームになります。私もがむしゃらに没頭した初演の記憶を辿って、この作品と向かい合いたいです」(お初/踊り鍵田真由美)「初演時は日本の古典を手がける重責を感じました。フラメンコは差別されて苦しい生活を送っていたジプシーが作り出した踊りです。ああ辛い、苦しいなぁと嘆いたところから、カンテ(ジプシーの嘆き歌)が生まれてきた。近松が描いた最下層の民衆の嘆きを重ね合わせたい」(徳兵衛/踊り演出・振付佐藤浩希)挨拶のあとは、会見のためのダンスパフォーマンスが披露された。日本語の歌に合わせ、鎌田と佐藤の熱情溢れる踊り、手拍子、足拍子は、迫力の一言!壮絶なフラメンコに息を呑んだ。矢野吉峰の九平次も嫌味な男として存在感を光らせた。質疑応答では、心中という究極の愛を描くことについて、「お初と徳兵衛の愛が長く人の心に残っていく。愛は不滅だとも思います。恋愛しなくなった男女が増えている今、もっと濃密に恋をして、命を燃やして欲しい」と阿木らしい恋愛論を訴えた。最近、失われつつある究極の愛、ぜひ本作で体感したい。取材・文:三浦真紀
2018年07月12日4月5日に82歳で逝去した高畑勲監督の集大成にして遺作となった『かぐや姫の物語』が、5月18日(金)の「金曜ロードSHOW!」でオンエアされることになった。1935年、三重県伊勢市に生まれた高畑監督は東京大学仏文科卒業後、東映動画(現在の東映アニメーション)に入社「アルプスの少女ハイジ」や「赤毛のアン」「じゃりン子チエ」などの演出、監督を担当。物語の世界のなかに生きる人々の営みを的確に捉えた繊細な日常描写でキャラクターの内面を浮かび上がらせる演出技法は、後の日本のアニメーションの表現、技術に大きな影響を与えた。東映動画の後輩でもある宮崎駿らとスタジオジブリを設立すると、『火垂るの墓』『おもひでぽろぽろ』『平成狸合戦ぽんぽこ』『ホーホケキョとなりの山田くん』といった作品を監督、プロデューサーとしても『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』などいまだに愛される名作を世に送り出した。そんな高畑監督の遺作となった『かぐや姫の物語』は、誰もが知っている日本最古の物語「竹取物語」を全く新しい解釈で映画化。水彩画がそのまま動き出したような美しさとダイナミックさを併せ持ったその映像は日本のみならず。第87回アカデミー賞長編アニメーション映画部門にノミネートされるなど、海外の多数の映画賞を席巻したのは記憶に新しい。「かぐや姫」という一人の女性が誕生し、少女時代を経て美しい姫に成長していく物語を日本の原風景ともいえる美しい景色とともに描くことで、命の輝きと“生きる喜び”というテーマを表現。感動のラストへとつながっていくこの超大作を今回完全ノーカットで放送。かぐや姫役の朝倉あきをはじめ高良健吾、宮本信子、田畑智子、宇崎竜童、上川隆也、朝丘雪路ら豪華声優陣による声の共演も注目だ。今回の放送にあたり本作のプロデューサー・西村義明(スタジオポノック)は「かぐや姫はなぜ、数ある星の中から地球を選んだのか。この地で何を思い、どう生きたのか。かぐや姫は、なぜ地球を去らねばならなかったのか…高畑勲監督の3つの問いから、映画『かぐや姫の物語』の企画が始まりました。8年間という長期の制作期間を経て完成した映画ですが、ジブリ第7スタジオのスタッフ達とともに、とても楽しそうに映画を作っていた高畑監督を思い出します。残念なことに高畑監督は亡くなってしまいましたが、最後の長編映画『かぐや姫の物語』を、この機会にぜひ日本中の皆さんに楽しんでいただければと思います」とコメントを発表。高畑監督と日本アニメ界最高のスタッフたちによる渾身の名作『かぐや姫の物語』は5月18日(金)21時~日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」枠で完全ノーカット放送。また5月15日(火)には監督を偲ぶ「お別れの会」が東京・三鷹の森ジブリ美術館にて執り行われる。(笠緒)■関連作品:かぐや姫の物語 2013年11月23日より全国にて公開© 2013 畑事務所・GNDHDDTK
2018年05月04日