クラシック界でも注目を集める世界的ジャズピアニスト・小曽根真が、日本を代表するトロンボーン奏者・中川英二郎を迎えて贈る「小曽根真 ピアノソロ featuring 中川英二郎」。2月29日(木)・福岡シンフォニーホールでしか聴くことができない“ジャンルを超えた一夜限りのプログラム”について聞いた。小曽根と中川は、小曽根真 featuring No Name Horsesほか、約20年の付き合い。自身が団長を務める金管アンサンブル『侍Brass』、ジョセフ・アレッシらと結成した『SLIDE MONSTERS』、名だたるオーケストラとの共演など多彩なオ能を発揮する中川。2人の共演は、2018年の福岡シンフォニーホール以来約5年ぶりとなる。「年に1回の大切な定期演奏会のような福岡シンフォニーホールの公演で、今回誰と何をやるかと考えた時、『一緒にやりたい』と思ったのが英二郎でした。彼は今や世界的なレジェンドともいえる存在で、彼ほど正確なリズムを出す管楽器奏者は少ない。上手いだけでなく、楽しくて優しくて、情感あふれる演奏をするプレイヤーです」。と小曽根は開口一番、笑顔で語る。一般的なジャズで“ピアノとトロンボーンのみの組み合わせは異色”と前置きしながら、2人のデュオでは「いないはずのドラムやベースの音まで聴こえるような演奏になるはず」と自信をのぞかせる。チック・コリアやゲイリー・パートンを始め、世界的なプレイヤーとの共演や自身が率いるトリオやピッグ・バンドの活動など、ジャズの最前線で活躍を続けながらクラシックにも本格的に取り組んでいる小曽根。現在は『From OZONE till Dawn』と題した若手音楽家のプロジェクトにも取り組んでおり、昨年はニューヨークでジャズトリオ『Trinfonity』のレコーディングも行ない、年内に拠点を海外に移す予定だとも語る。「ジャンルを超えた活動をするなかで、クラシックで吸収した影響はジャズの曲づくりアレンジにも表れてきていますし、自分がクラシックを弾くことの真価に対する自分なりの提示をしていく必要性もより強く感じています。一方でジャズの根幹である即興演奏では、自分の中で刺激を求めているのも事実。だからこそニューヨークで若いプレイヤーと切磋琢磨しながら、今一度ジャズの“言語”に向き合いたい。2月のコンサートでは、より踏み込んだところで自分の音楽を見つけに行こうとしている小曽根真のエネルギーを感じて頂ければ嬉しい。皆様の中でも何か前進のきっかけになるうような演奏をお届けできれば」と笑顔で抱負を語った。公演は2月29日(木)、福岡シンフォニーホールにて。チケットは発売中
2024年01月18日舞台『ある都市の死』が、12月6日(水) に東京・草月ホールで開幕。このたび、本作に出演するs**t kingzの持田将史(shoji)、小栗基裕(Oguri)と、ジャズピアニストの小曽根真の3人によるオフィシャルインタビューが到着した。この舞台は、映画『戦場のピアニスト』の主人公としても知られるポーランドのピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンが壮絶な第二次世界大戦の戦禍を生き延びた軌跡を、シュピルマンのみならず、彼の息子・クリストファー、そして敵国ながら彼を助けたドイツ軍将校ホーゼンフェルト、それぞれの目線で描かれている。上演台本・演出は『スラムドック$ミリオネア』『ザ・ビューティフル・ゲーム』で菊田一夫演劇賞を受賞した瀬戸山美咲が手がけた。持田は主人公のシュピルマン、小栗は息子であるクリストファーやドイツ軍将校ホーゼンフェルトを演じ、またダンスで表現。さらに、小曽根もシュピルマンとして舞台上に存在しつつ、戦争によって破壊されていく街の魂もピアノで表現する。戦争は人から何を奪うのか。人の心に何を残してしまうのか。なぜ、戦争はなくならないのか。そして、なぜ、この世には音楽や芸術が必要なのか。生の舞台でしか表現の出来ない、一度きりのピアノの演奏、声、ダンスを通じて、「一度きりの人生」を描き出す。この時代だから届けたい作品に――持田と小栗は、2019年・2021年に、瀬戸山とタッグを組み朗読劇『My friend Jekyll』を上演。その後、どんな作品に挑戦しようかと考えていた中で、小曽根のピアノと出会い、『戦場のピアニスト』というテーマが浮かんだという。小曽根が奏でるピアノについて、持田は「初めてのリハーサルで、小曽根さんがポーンと一音弾いただけで、街の情景が見えるような不思議な感覚がありました。僕たちが演じるセリフを聞いて、その瞬間に小曽根さんが捉えた音を弾いていく。それにより、セッションのように、どんどん新しい空気が生まれるんです。音楽ってすごい力を持っているんだなと改めて感じながらリハーサルに取り組んでいます」と話し、「僕自身も、この作品は大きなチャレンジで、どう向き合うべきか、日々葛藤しています。人生のターニングポイントになると言ってもいいくらい。充実した時間を過ごしています」と語った。小栗は、1940年代、壮絶な戦禍を生き延びた『戦場のピアニスト』主人公の実話をもとに描かれる今作について「僕が演じる役のひとつ、息子のクリストファーは、ストーリーテラーとしての要素もあり、歴史的な事実をきちんと伝えていかなければいけません。そして、ドイツ軍でありながらシュピルマンを助けたホーゼンフェルトは、このナチスドイツによる虐殺に疑問と怒りを持っていた。そもそも、どうしてこんな悲劇が生まれたのかと、本を読み、ドキュメンタリーや映画を観ても、簡単に定義づけられることではない問題だなと思います。この作品が、みなさんにとってもっと知りたくなる、考えたくなるようなきっかけになれたらいいなと、精一杯作品と向き合っています」と明かした。小曽根は、ふたりの演技・ダンスについて「吸収力が本当に素晴らしく、常にアンテナを張って、僕が出した音から瞬時に何かを捉え、パフォーマンスにつなげてくれます。同じ場面を稽古していても、毎回全く違うので、セッションをしているような楽しさを感じながらリハーサルに臨んでいます」と新たな化学反応を楽しんでいるという。また、ショパンの作品に対して特に顕著な芸術活動を行った世界の芸術家へポーランド政府から贈られるというショパン・パスポートを授与されている小曽根によるショパンの旋律も見どころのひとつで、劇中では、ショパンの『ノクターン第20番嬰ハ短調』も演奏。小曽根は、「演奏会ではなく、シュピルマンというピアニストの物語の中で、僕がどんな風に弾くのか。想像力を高めて臨みたいと思います」と作品への意気込みを語った。物語の舞台であるポーランドへ視察もワルシャワの街持田・小栗は、この作品を演じるにあたり、舞台であるポーランド・ワルシャワへ。ユダヤ人居住区域として詰め込まれたゲットーのエリアや旧市街、アウシュビッツ強制収容所も訪問した。惨劇の傷跡を目の当たりにし、ふたりは「ここで何人もの命が奪われてしまったこと、その事実だけでも胸が苦しくなりました」と振り返り、「ポーランドの街には、ゲットーの壁の跡、銃撃戦の弾痕など、いたるところに戦争の記憶が残されていました。この悲劇を忘れないように、という意思とともに、破壊されて跡形もなかった建物を昔の写真や絵画をもとに再現し、こんなに美しい街を復興させたポーランドの人々のパワーも感じました」と語った。現地では、瀬戸山とも合流し、地名や道の幅など、ワルシャワの空気を感じたり、ドイツ軍将校ホーゼンフェルトと出会った場所にも立ち、作品への理解をさらに深めた。登場人物のひとりであり、『戦場のピアニスト』主人公の長男とも対面左から)小栗基裕、クリストファー・W.A.スピルマン、持田将史さらに、持田・小栗は、シュピルマンのご子息であるクリストファー・W.A.スピルマンと対面。クリストファーは、近代日本思想史の研究者として長く日本に住んでおり、息子から見たシュピルマンを描いた著書『シュピルマンの時計』(小学館刊)は、舞台の原作のひとつだ。「父は寡黙な人で、毎日ピアノと向き合う日々でした。そんな父は、お願いしても自転車を買ってくれなかったり、僕が危ないことをしたときには過剰に怒りをあらわにしていました。いま思うと、ですが、きっと、もう二度と家族を失いたくないという思いだったのかなと思います」と父親像を語った。クリストファーはシュピルマンの体験記を屋根裏部屋で見つけ、初めて父親がユダヤ人であり、壮絶な戦禍を生き延びたことを知ったという。刻銘に記録された体験記について「想像することしかできませんが、頭の中にある恐怖の記憶をすべて詰め込んで、忘れたかったのかもしれません」と振り返った。クリストファーの話を聞いた持田は「シュピルマンさんが本当に実在していたんだなということ。と、同時に、特別な人物ではなく、ひとりの“父親”であったことを改めて感じました」と、親族からの話を聞くことで、自身の役作りへのヒントを集めていた。ウクライナやイスラエルでの紛争など、世界情勢が不安定な中、いま改めて考えるきっかけになるであろう今作。今回の舞台について持田は「この作品は、“一人の人間が生きる”ということを描いています。皆さんにとっても、“どう生きるのか”何かを感じていただけるきっかけになればと思っています」と話し、小栗は「いまの時代にも通じるテーマがたくさん詰まった作品です。小曽根さんのピアノとともに作り出すこの世界をぜひ体感しにきてください」と意気込みを語った。<公演情報>舞台『ある都市の死』原作:ウワディスワフ・シュピルマン(佐藤泰一訳)『戦場のピアニスト』(春秋社刊)クリストファー・W.A. スピルマン『シュピルマンの時計』(小学館刊)ヘルマン・フィンケ(高田ゆみ子 訳)『「戦場のピアニスト」を救ったドイツ国防軍将校:ヴィルム・ホーゼンフェルトの生涯』(白水社刊)出演:持田将史(s**t kingz) 小栗基裕(s**t kingz) 小曽根真上演台本・演出:瀬戸山美咲東京公演:2023年12月6日(水) ~12月10日(日) 草月ホール大阪公演:2023年12月12日(火) ・13日(水) サンケイホールブリーゼチケット情報:公式サイト:
2023年12月06日みどりアート&メディアパートナーズ主催、『小曽根真スペシャル トーク&ミュージック』が2024年1月21日 (日)に横浜市緑区民文化センター みどりアートパークにて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて6月20日(火)10:00より発売開始。カンフェティにて6月20日(火)10:00よりチケット発売開始。 公式ホームページ Twitter 世界的ピアニスト小曽根真がトークと演奏を交えながら音楽の魅力をご紹介世界的ピアニスト小曽根真がみどりアートパークのピアノYAMAHA-CFXの魅力を最大限に引き出しながらジャズとクラシックの魅力と音楽の楽しみ方をトークと演奏を交えながらご紹介します。楽しいお話と極上の演奏でボーダレスに音楽の魅力を伝えるスペシャルライブは、今までにない音楽体験になるはず!演奏曲目は当日のお楽しみです。小曽根真(ピアノ)Makoto Ozone (Piano)1983年バークリー音大ジャズ作・編曲科を首席で卒業。同年米CBSと日本人初のレコード専属契約を結び、アルバム「OZONE」で全世界デビュー。以来、ソロ・ライブをはじめゲイリー・バートン、ブランフォード・マルサリス、パキート・デリベラなど世界的なトッププレイヤーとの共演や、自身のビッグ・バンド「No Name Horses」を率いてのツアーなど、ジャズの最前線で活躍。2003年グラミー賞ノミネート。クラシックにも本格的に取り組み、ニューヨークフィル、サンフランシスコ響、NDRエルプフィルハーモニー等、国内外の主要オーケストラと、バーンスタイン、モーツァルト、ラフマニノフ、プロコフィエフなどの協奏曲で共演を重ね高い評価を得ている。2010年、ショパン生誕200年を記念したアルバム「ロード・トゥ・ショパン」を発表し同名の全国ツアーを成功させ、 ポーランド政府より「ショパン・パスポート」を授与される。 2016年には、チック・コリアとの日本で初の全国デュオ・ツアーを成功させ、17年にはゲイリー・バートンの引退記念となる日本ツアーを催行。2019年、小曽根真featuring No Name Horses 15周年記念アルバム、「Until We Vanish」をリリースし、ロックを取り入れた新しいアプローチが注目を集めた。2022/23シーズンには初のベスト盤「THEBEST」にて全国ツアーを催行。2021年には還暦を迎え、「OZONE60」企画を全国47都道府県で催行し成功を収めた。現在、「From OZONE till Dawn」と題した若手音楽家のプロジェクトにも取り組み、後進の育成にも努めている。平成30年度紫綬褒章受章。公演概要『小曽根真スペシャル トーク&ミュージック』公演日:2024年1月21日 (日)会場:横浜市緑区民文化センター みどりアートパーク(神奈川県横浜市緑区長津田二丁目1番3号)■出演者小曽根真■スタッフtvkコミュニケーションズ■公演スケジュール2024年1月21日 (日)14:00開演(13:30開場)■チケット料金前売:3,800円当日:4,200円(全席指定・税込)<カンフェティ取扱チケット>前売:3,800円当日:4,200円(全席指定・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年05月17日2月10日(金)にフェニーチェ堺で公演を行う、ジャズピアニスト小曽根真率いるビッグ・バンド「No Name Horses」。フェニーチェ堺季刊誌用に行った取材の中から一部を抜粋してお届けします。「小曽根真 スーパー・カルテット Makoto Ozone Super Quartet」チケット情報——全員がそれぞれの楽器で日本トップクラスの奏者、というメンバーを率いていくのは大変では?よくリーダーをやっていられるね、と心配してくれる方もいます(笑)。でもみんな一流だから、僕がアレンジ(した曲)を持っていってもリハーサルでほとんど指示をしたことがない。吹いたら、わかり合えるんですよ。「これやろ?」って。1回譜面を通して吹いてみて、2回目、3回目になったらどんどん曲がシェープアップして行く。どうしてもみんなが迷っているときは「ここはこんな気持ちやで」ということはたまにあるけど、それはおそらく彼らがやったことのない音楽を僕が書いているから。——小曽根さんが持っている場というか、雰囲気の力があればこそできる部分もあるんじゃないですか?作曲中は自分のなかに色んな音が鳴っています。それに対して、メンバーからは違うものが返ってくることがある。それを喜びとするか、「いや、そうではない」と、あくまで自分に聴こえている音だけに固執するのか。たとえばデューク・エリントン楽団は、当時のアメリカの第一線のミュージシャンばかりが集まっていました。必ずしもみんなが譜面に強いわけではないので、間違えて吹くこともある。それをリーダーのエリントンが聴いて、「その音。そっちでいこう」となることがよくあった。それくらい、音楽というのは“出た音”が真実なんです。それしかない。その音から次の音につないでいくのも、僕のやり方。アメリカでやっているときに教わりました。人の力を借りることの大きさというか、色んな人のアイデアやクリエイティビティを選べる幸せが、リーダーにはある。自分ひとりでやっても、たかだかしれているんです。——小曽根さんくらいの人がそんなことをおっしゃるなんて、なんだか感動します。いや、本当ですよ。マニュアルがあって「このとおりやれ」といったらできるのは当たり前だけど、そうではなくて。どう工夫したらもっと面白くなるのか、こうしてみたらやりやすくなるんじゃないか。そういうクリエイティビティというのは、やるなかでおそらく失敗もあるでしょうが、それにもまた価値があります。(聞き手:スタンダードブックストア中川和彦)◎取材の全編はこちら
2023年02月03日株式会社バンダイ カード事業部では、ゲームソフト『真・女神転生』シリーズをモチーフとして2000年代初めに販売されていたトレーディングカードゲームである「真・女神転生トレーディングカードゲーム」をリデザインした『真・女神転生トレーディングカードゲーム Monument of Reincarnation』(15,000円 税込/送料・手数料別途)をバンダイナムコグループ公式通販サイト「プレミアムバンダイ」( )、及びアトラスオフィシャル通販サイト「アトラスDショップ」にて2022年12月21日(水)11時に予約受付を開始いたしました。(発売元:株式会社バンダイ)※商品詳細ページ: 真・女神転生トレーディングカードゲーム Monument of Reincarnation本商品は、ゲームソフト『真・女神転生』シリーズをモチーフとして2000年代初めに販売されていたトレーディングカードゲームである「真・女神転生トレーディングカードゲーム」をリデザインした商品となります。収録カードは「真・女神転生トレーディングカードゲームdrei Monument of Goddess」を中心に復刻し、本商品用に『真・女神転生V』のカードも新規収録しております(『真・女神転生V』のカードにはゲーム要素はございません)。収納に便利なバインダーもセットになりコレクションカードとして楽しめます。■パラレル仕様のカードを新規収録また、本商品の特徴として、発売当時はノーマル仕様だったカードにホロ加工を施し「レア仕様」とした「パラレルカード」を収録しております(全9種)。より豪華になったカードをコレクションしてお楽しみください。■収納に便利なバインダーやカード画像が掲載されたポスターもセットに本商品の全カードが収録できる9ポケットバインダーと、カードリストとしても使用できる両面ポスターもセットに含まれております。バインダーは当時販売されていたバインダーをオマージュしたデザインになっております。特製BOXにカードとバインダーを収納してお届けいたします。■商品概要・商品名 :真・女神転生トレーディングカードゲームMonument of Reincarnation( )・価格 :15,000円(税込)(送料・手数料別途)・対象年齢 :15才以上・セット内容:カード125枚、9ポケットバインダー1冊、両面ポスター1枚、9ポケットリフィル14枚、収納BOX・商品サイズ:約330mm×270mm×68mm・商品素材 :バインダー表紙…PPバインダー留め具…POM・ABS収納BOX…PP9ポケットリフィル…PP・生産エリア:日本・販売ルート:バンダイナムコグループ公式通販サイト「プレミアムバンダイ」内バンダイカードショップ( )、アトラスオフィシャル通販サイト「アトラスDショップ」・販売開始日:2022年12月21日(水)11時~2023年2月26日(日)23時・発売元 :株式会社バンダイ(C)ATLUS (C)SEGA All rights reserved.※準備数に達した場合、販売を終了させていただくことがあります。※商品仕様等は予告なく変更になる場合があります。※掲載している写真は開発中のため、実際の商品とは多少異なる場合があります。※カードは当時のものと一部デザインを変更して収録いたします。※海外の一部地域で販売する場合があります。■『真・女神転生』シリーズについて荒廃し、悪魔が跋扈する現実世界を舞台としたRPGシリーズ。主人公は、悪魔と会話し「仲魔」にして召喚し、様々な価値観の間で翻弄されながら、戦いに身を投じ、己の、そして世界の運命と向かっていく。シリーズ最新作『真・女神転生V』は2021年11月11日に発売され、2022年10月30日に『真・女神転生』シリーズの30周年を迎えた。「真・女神転生トレーディングカードゲーム」は『真・女神転生』シリーズを題材としたカードゲームで、1997年から2003年まで発売・展開されていた。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年12月21日この秋、東京と大阪の2 都市で開催される、『BBC Proms JAPAN 2022(10月29日〜11月6日)』のオフィシャル・ナビゲーターが発表された。本公演のオフィシャル・ナビゲーターに就任するのは、小菅優、小曽根真、角野隼斗という、日本を代表する3名のピアニストだ。彼ら3人は、それぞれの「Prom」公演に出演するだけなく、3年ぶりに日本で開催される「BBC Proms」の魅力を、公式サイトなどをはじめとした各メディアに発信予定。さらには、「BBC Proms」各公演でのプレトークにゲストとしても参加するというから楽しみだ(参加日程は後日発表)。出演アーティストならではの目線と素晴らしい感性によるナビゲートによって、英国伝統のクラシックフェスがさらに楽しめること請け合い。秋本番のクラシックシーズンがさらなる盛り上がりをみせることになりそうだ。公式サイト: *角野隼斗が出演する「Prom 4」の公演内容も確定。こちらも要チェックだ!●Prom 4「Game & Cinema prom」11/4(金)19:00開演 Bunkamuraオーチャードホール(出演)米田覚士指揮、東京21世紀管弦楽団 ソリスト/角野隼斗(ピアノ)(プログラム)植松伸夫:『ファイナルファンタジー』より下村陽子:『キングダム ハーツ』より挾間美帆:ピアノ協奏曲第1番 第1楽章」吉松 隆:ピアノ協奏曲『メモ・フローラ』 Op.67 ほか<各ナビゲーターからのコメント>●小菅優(ピアノ/11月5日 Prom 5 出演)BBC Proms JAPANで演奏させていただくことをとても楽しみにしています。伝統のあるBBC交響楽団ですが、毎回共演させていただくと、オーケストラの皆さんそれぞれが自分の言葉で語りかけてくるように、キャラクターや個性に溢れていて、音楽の対話がこの上なく楽しいです。今回、「Prom 5」に出演し、彼らたちとマエストロのダリア・スタセフスカと一緒に、どんなグリーグのコンチェルトを届けられるのか、今から興奮しています。是非、皆様ご来場ください。●小曽根真(ジャズ・ピアノ/11月2日 Prom 2 出演)日本で2回目となるBBC Proms JAPANに出演させていただく事になり、本当に光栄に思っています。今回、私は、キューバの生んだ天才コンポーザー、ピアニストのゴンサロ・ルバルカバとピアノのデュエットをお贈りします。二人の即興で、どこまで、どんな大きな宇宙が描けるか、今からとても楽しみにしています。クラシックやジャズは、敷居が高いと思われる方もいるかと思いますが、 皆さんの心に「ドーン」と響く、素晴らしい音楽を届けられると思います。たくさんの素晴らしい音楽を聴きに来ていただけたらと思います。会場でお待ちしています。●角野隼斗(ピアノ/11月4日 Prom 4「Game & Cinema Prom 」出演)8月にロンドンに行き、現地で初めて「Proms」を体感してきました。クラシック・フェスという事で、気軽さと格調高さが両立しているところが何より素晴らしいし、本当にかっこいいものをこんなに身近に見られるという、ありがたさと魅力を感じました。今回、日本で自分が出演するは、日本人の作曲家、かつ今活躍している方に焦点をあててコンサートを構成しました。こうした音楽に会場で触れていただき、何か新しい発見や面白さを感じてもらえたらいいなと思います。
2022年09月08日世界的ジャズ・ピアニスト、小曽根真とバロック音楽の旗手、鈴木優人。2人が初共演を果たすコンサート「小曽根真×鈴木優人×大阪フィルひかれあうジャズと古典-2台ピアノの午後」が9月17日(土)、大阪のフェスティバルホールで開催される。ライブ感に溢れる瑞々しい演奏で多くの指揮者、オーケストラと共演を重ね、今やクラシック界からもラブコールの絶えない小曽根。豊かな音楽語法を背景に指揮、鍵盤楽器演奏はもとより作曲や舞台演出など、縦横無尽の活躍を続ける鈴木。ともにボーダーレスな2つの才能が大阪フィルとともに繰り広げる、新鮮な魅力に満ちたステージだ。「小曽根真×鈴木優人×大阪フィル ひかれあうジャズと古典―2台ピアノの午後」チケット情報「鈴木さんはすごく音楽的な視野の広い人。先日、2人で初めてピアノを合わせたんですが、僕がブルースについて説明すると彼はごく自然にそれを自分の言語のように音にすることができるんです。こういう柔軟さは音楽家にとってとても大事なことで、鈴木さんは根本にバロックという確固たるものを持ちながら異なったジャンルの音楽に踏み出すことも恐れない。素晴らしい演奏家と出会えたなと思っています」。そう語るのは公演に先駆けて大阪を訪れた小曽根真。「2人でモーツァルトを弾いていると、どんどん新しいアイデアが生まれてくる。本番が楽しみ」と続ける。コンサートでは全曲を鈴木優人が指揮。小曽根がソロを務めるラヴェルの『ピアノ協奏曲』に始まり、モーツァルトの『2台のピアノのための協奏曲』では2人の才気が際立つ音の対話と、鈴木優人の弾き振りが楽しめる。そして後半に置かれたムソルグスキー(ラヴェル編曲)の『展覧会の絵』では鈴木&大阪フィルの魅力が存分に味わえるという構成だ。自在な才能と渡り合う色彩感豊かな“大フィルサウンド”も聴き逃せない。「ラヴェルの『ピアノ協奏曲』はこれ自体ジャズのテイストも感じさせる作品ですが、今回、僕はあえて自分の中のジャズを強調せず、楽譜通りのアプローチで臨むつもりです。そこから浮かび上がってくるものこそ僕の個性であり、クラシック音楽の魅力だと考えているから。でもそれとは対照的に、『2台のピアノのための協奏曲』では鈴木さんと2人で思いっきり自由にやろうと思っています。ちょっと他では聴けないような、わくわくするようなモーツァルトをお届けしたいですね」。すでに十分な手応えをうかがわせながら、小曽根真はそのように語った。チケットは発売中。
2022年09月05日フジテレビ・ノイタミナ枠にて放送されるTVアニメ「うる星やつら」。この度、内田真礼と宮野真守の出演が決定し、リンクビジュアルとPVが公開された。小学館創業100周年を記念し、選び抜かれた原作エピソードを全4クールに渡って完全新作として描く本作。主人公の“ダーリン”こと諸星あたるを神谷浩史、ヒロイン・ラムを上坂すみれが演じることはすでに発表されているが、今回新たに、あたるのクラスメイトで幼なじみの三宅しのぶを内田さん。転入生で桁違いの資産を持つ面堂財閥の跡取り息子・面堂終太郎を宮野さんが声をあてることが決定。キャラクターとキャストが繋がった、リンクビジュアルも完成した。内田さんは「やはり皆さんの頭の中にしのぶのイメージもあると思いますので、前作を意識しながら新しくしのぶ像を作っていけたら」と意気込み、「彼女が振り回されているのを楽しみながら演じていけたらと思っています」と話す。そして、宮野さんは「改めて作品を見たのですが、面堂は知性とおバカと上品と下品を兼ね備えた絶妙なキャラクターなんです(笑)その魅力を十分に感じながら演じさせていただいています。神谷明さんの面堂をリスペクトしつつ、僕なりの面堂に辿り着かなければならないなと思っています」とコメントしている。また、しのぶと面堂の声が初公開となる、ユニークなティザーPV_version2も到着した。「うる星やつら」は2022年、フジテレビノイタミナほかにて放送予定。(cinemacafe.net)
2022年04月07日あなたが付き合ったことのある相手は、似た性格の男性が多かったですか?それとも真逆?同じ考えのほうが揉めることが少なそうですし、真逆なら新たな経験ができそうですね。実際には、どちらのほうが相性がいいのでしょうか。今回は、2パターンのカップルたちのお話をまとめてみました。■ 似たもの同士なカップルの場合「デートの行き先やご飯を食べるお店を決めるとき、2人が“いい”と思うことが同じなんです。“自分もそう思ってたところ!”みたいになることが多くて、話がまとまりやすい」(23歳男性/塾講師)「似たもの同士だと、“今こんな気持ちなんだろうな”って分かり合える。たとえば仕事で失敗したときとか、デートがドダキャンせざるを得ない状況になったときとか。気持ちが分かるからこそ相手の立場になって考えられるってことですよね」(25歳女性/研究員)「自分は相手のペースに合わせるのが苦手で……付き合っていくうえで居心地いいと感じるのは、やっぱり似たもの同士のカップルだと思います」(28歳男性/エンジニア)■ 同じ意見だと衝突は少ないよう共通点が多いことで、お互いの気持ちを思いやり、ケンカのない平和な愛を育めるのが似たもの同士のカップルの特徴のひとつのよう。考え方の違いから衝突が多くなる真逆タイプのカップルに比べると、安定した恋愛ができるでしょう。彼氏とのケンカ別れが多い女性は、似たものタイプの男性と付き合うと上手くいくかもしれませんね。■ 性格が真逆のカップルの場合「優柔不断な彼氏に、グイグイ系の私。“○○が引っ張ってくれるから、俺たちバランスいいよね!”って彼氏も言ってくれています。そんなふうに頼られるのが嫌な女性は難しいかもしれませんが……役割がはっきりしていれば、真逆カップルこそ上手くいくと思う」(25歳女性/販売員)「私はずっと似たものタイプの男性を選んでいましたが、思い切って真逆タイプの男性と付き合ってみると、今までにないくらい上手くいってる!というもの、真逆だと飽きにくいんですよね」(24歳女性/運送会社事務)「真逆のほうが刺激的な恋愛をできると思う。同じタイプだと次の展開が予想できることもあって、ちょっとおもしろくないかな」(25歳男性/美容師)マンネリ化を防げるという点では、似たもの同士のカップルよりも一歩リード。いっぽうで、一緒にいるのがつまらない、飽きた、と感じるようになると、カップルが破滅の方向に進むことも少なくありません。相手が自分に似ていないことで新鮮さや刺激につながって、楽しいお付き合いができるのかもしれませんね。■ 自分に合うタイプを見極めよう似てるVS真逆、どっちにもメリットとデメリットがあるようです。そのなかから自分が重視したいポイントを見極めて、自分がどっち派なのか考えることが大切でしょう。これから恋愛をスタートさせようと思っている人は、ご紹介したカップルたちの意見を参考に、素敵な相手を見つけてくださいね!(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2021年04月12日WOWOWオリジナルドラマ『竹内涼真の撮休』が11月6日(金)より放送される。この度、竹内涼真の寝起き姿を捉えた特報映像が公開された。ドラマや映画の撮影期間に突然訪れる休日、通称“撮休”を、多忙な毎日を送る俳優はどのように過ごすのか。知られざる“オフの姿”をクリエイターたちが妄想を膨らませて描き、大好評を博した『有村架純の撮休』。その第2弾には、WOWOW作品で初の主演を務める竹内涼真が選ばれた。竹内の撮休を描く今作、監督を務めるのは、映画『ここは退屈迎えに来て』『余命1ヶ月の花嫁』など数多くの作品を手がけ、恋愛映画の名手と言われる廣木隆一、ドラマ『全裸監督』などを演出した内田英治、そして現役の慶應義塾大生であり、映画、ドラマ、MVを手掛ける松本花奈。第1話の脚本を担当するのは、ドラマ初挑戦となる若手監督・脚本家の首藤凜。ほかにも、ドラマ『山田孝之の東京都北区赤羽』の構成を手掛けた竹村武司、前作に引き続き参加するペヤンヌマキ、ふじきみつ彦ら個性的な脚本家たちが集結した。ある時はスパイス屋でセクシーな女店主と出会ったり、ある時は妹と人生を語ったり、ある時は同級生とバーベキューをしたり…、パラレルな物語として展開。クリエイターたちが8つの妄想炸裂ストーリー作り上げていく。公開となった特報映像はシリーズ第1弾『有村架純の撮休』でも好評だった、撮休となった理由を明らかするオープニングの一幕。撮影の合間に仮眠室で眠る竹内涼真にマネージャーが撮休を伝えると、寝ぼけまなこでOKのサインをするも事態が把握できず慌てふためくといった、思わずクスッと笑みがこぼれる内容となっている。オープニングは全話を通して内田英治監督が担当する。さらにバージョンアップしてバリエーション豊かになった各話のオープニングにも注目だ。本作は7月10日から8月28日の約1カ月半の撮影を終えて無事にクランクアップを迎えている。なお、劇伴はつじあやのが担当。特報で披露された楽曲は、突然の撮休に何か起こることを予感させる、躍動感のある曲調に仕上がっている。『竹内涼真の撮休』11月6日(金)スタート(全8話)【第1話無料放送】毎週金曜深夜0時(24時) WOWOWプライムにて放送
2020年09月10日BLUE NOTE TOKYOのライヴ配信シリーズが6月13日(土)よりスタートする。第1弾となる6月13日(土)はブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラが飾る「BLUE NOTE TOKYO ALL-STAR JAZZ ORCHESTRAdirected by ERIC MIYASHIRO"Live Stream"」。オーケストラ7年の歴史を振り返りながら、これまでのゲストとの共演楽曲をピックアップ。さらにオリジナル曲も披露される予定。14日(日)はSOIL&"PIMP"SESSIONSが、バンドとしては約3ヵ月ぶりとなるライヴを開催。15日(月)は傑出した音楽センスとドラム・プレイで、新たなポピュラー・ミュージックを提示する石若駿が、同世代の才人たちと組むエクスペリメンタル・ミュージック・プロジェクト“Answer to Remember”でライヴを配信。16日(火)はジャンルやカテゴリを飛び越えたダンサブルなサウンドを展開。柔軟かつ刺激的なスタンスで活動するインスト・バンド、POLYPLUSによる無観客配信ライヴ。18日(木)は。“日本ラテン化計画”を推進する人気ユニット、オルケスタ・デ・ラ・ルスによるライヴ。20日(土)・21日(日)は緊急事態宣言期間中、ソロ・ピアノ演奏による自宅からのライヴ配信が大きな話題になった小曽根真がショウ&ライヴ配信のハイブリッド公演を開催する。ライヴ配信はぴあのライブ動画配信サービス「PIA LIVE STREAM」を通じて実施。■BLUE NOTE TOKYO ALL-STAR JAZZ ORCHESTRAdirected by ERIC MIYASHIRO"Live Stream"6月13日(土)無観客ライヴ有料配信 / 1ショウのみ■SOIL&"PIMP"SESSIONSLive Stream from Blue Note Tokyo6月14日(日)無観客ライヴ有料配信 / 1ショウのみ■ANSWER TO REMEMBER Live at Blue Note Tokyo"No audience but Yoroshiku What’s up"6月15日(月)無観客ライヴ有料配信 / 1ショウのみ■POLYPLUSONLINE LIVE at BLUE NOTE TOKYO6月16日(火)※無観客ライヴ有料配信 / 1ショウのみ■オルケスタ・デ・ラ・ルス"Live Stream"6月18日(木)※無観客ライヴ有料配信 / 1ショウのみ■小曽根真 "Solo" & "with friends" featuring 五十嵐一生 (6.20 sat.), 中川英二郎 (6.21 sun.)6月20日(土)・21日(日)
2020年06月05日ソロはもちろん、世界的ミュージシャンとの競演やビッグバンド形式のライブなど幅広く活躍中。ピアニスト・小曽根真が、クラシックやジャズへの想いを語ってくれた。【チケット情報はこちら】クラシックとの出会いは5歳で始めたピアノレッスン。それまでもジャズ音楽家だった父の影響で、家にあるハモンドオルガンには自由に触れていたが、「バイエルが苦手で、クラシックは嫌いになってしまった(笑)」。その後、12歳でジャズピアノを始めてからもクラシックとは遠ざかったまま。再びクラシックと関わり始めたのは1983年のデビュー直前。「作曲の参考に慌ててクラシックを聴き始めたんですけど、その時はまだ自分が演奏するつもりはなくて。2003年に札幌交響楽団の定期演奏会に呼ばれた時が初めてのクラシックコンサートでした。予想外にモーツァルトをと言われて驚いて(笑)。“俺、弾けないよ。キャンセルできない?”なんて話した記憶が(笑)。それで猛勉強して、コンチェルトの9番を弾いて。すごく緊張したんですけど、それ以降いろんな演奏会に呼んでいただけるようになったんです。今では年間の4分の1くらいがクラシックコンサート。弾く音が決まっている分、そのもっと深いところで自分を表現していくことができる楽しさがようやくわかってきた感じかな。音楽の本質を改めて教えて貰ってる感じで、この10数年、すっかりクラシックにはまっています」今回のコンサートでは、世界的トロンボーン奏者・中川英二郎をゲストに迎える。「彼はアンドロイドというあだ名がつくくらい(笑)超絶技巧で吹くんです。ふたりでバッハにも挑戦してみようかと。バッハの音楽って、あまりにも幾何学的で完璧で、どの1音をずらしても辻褄が合わなくなるからと、これまであえて取り上げなかったんです。でも今回は、バッハにお伺いをたてつつ(笑)、どこまでアレンジできるか、あるいは変えずにいくのか…、ふたりで考えながらワクワクしています」コンサート後半はジャズの即興をメインにふたりのオリジナル楽曲が中心となる。「ジャズはアドリブの会話のようなもの。同じ曲でも毎回違うアプローチになります。ただ、慣れてしまってアドリブが“段取り”になってしまうと面白くない。聴く人をハッピーにすることが僕らの喜びだけど、そのためには僕ら自身が楽しんでいないと。ずっと同じことをやっていてもダメ。勉強して練習して新しいことに挑戦して。そんな“怖いところへいく”気持ちで自分自身を刺激し続けることがやっぱり楽しいんですよね。そのエネルギーが必ずお客様へ伝わると思います。福岡シンフォニーホールは世界の中でもかなり好きなホールのひとつ。音の広がりを実感できますし、本当に自分でも楽しみ。コンサートは2時間の運命共同体。ぜひお客様も僕らと一緒に楽しんでいただければ嬉しいですね」11月29日(木)福岡シンフォニーホールにて開催。チケットは発売中。
2018年11月13日“イクメン”とは子育てする男性(メンズ)の略称です。イクメンという言葉自体は浸透してきていても、お子さんがいる女性で「うちの夫はイクメン!」と思っている方は、まだまだ少ないのが現状ではないでしょうか。今回は、お子さんがいる女性にも、これから子どもを持ちたいと考えている女性にも分かりやすく、自称イクメンと真のイクメンの違いを解説します。妊娠中からも、すでに違いは現れる妊娠中からも、すでに自称イクメンと真のイクメンの違いは現れます。その違いを解説します。自称イクメン「つらいのは分かるけれど、男の自分には何もしてあげられない」自称イクメンは、妻のつわりがひどかったり、妊娠のストレスでイライラしていたりして、つらい思いをしている妻に、一見同情的で、理解してくれているように見えます。しかし、あくまでも、理解しているように見えるだけで、実際にはそのつらさを理解してくれてはいません。男性が妊娠中のつらさが分からないことは無理もないことなのですが、自称イクメンは、妻が妊娠中だから、積極的に家事を手伝う、という発想はありません。つらいかもしれないが、家事は今までどおりにこなしてほしい。そういった本音があるのでしょう。「つらいのは分かるけれど、男の自分には何もしてあげられない」これが、自称イクメンに多い言い分です。真のイクメン「自分にできることはする」真のイクメンは、妻がつらいと言う前から、自分にできることは積極的にやってくれます。仕事から疲れて帰ってきて、妻が料理を作っていなかったとしても、不機嫌になることもありません。料理が作れるなら妻の好きな料理を作り、料理ができないなら、妻の分の食べ物を買ってきます。妻の負担を少しだけでも減らし、妻が母子ともに無事に出産してくれればそれが一番いい。それが、真のイクメンの考え方です。真のイクメンは子どもが生まれてからも、家事までどうしても手の回らない妻をサポートしてくれます。まだ子どもが幼い頃に、その違いは一番はっきりと現れるまだ子どもが幼い頃、特に生まれたばかりのときに、自称イクメンと真のイクメンの違いは一番はっきりと現れます。生まれたばかりの赤ちゃんは、それぞれの赤ちゃん毎に違いははあるものの、一日中寝ない、泣きっぱなし、なんていうことはザラです。そんなときに、自称イクメンと真のイクメンはどのように違うのでしょうか。自称イクメン「俺、明日仕事なんだけれど…」子どもが夜に泣きやまないときに、自称イクメンは、あやしたり、抱っこしたりと、一応何かしようとはしてくれます。しかし、それが上手くいかずに子どもが泣きやまない場合、すぐにイライラしてきます。そして、最終的には「俺、明日仕事なんだけれど」など、妻が子どもを寝かしつけられないことを責めるかのような言い方をしてくる場合まであります。子育てを手伝おうとはしても、最後は結局ママに押し付けて自分は知らんぷりというのが、自称イクメンの特徴です。真のイクメン「泣き止むまでみるよ」小さい子どもは、揺れや振動によって寝ることがあります。そのために、子どもが夜に泣きやまないときに、ゆらゆらと揺らして抱っこをしたり、ドライブしたり、ベビーカーで散歩するのは寝かしつけにも効果があると言われています。毎晩ではなくても積極的に子供を抱っこしてくれたり、散歩やドライブに連れ出して、子供が泣き止んで寝るまでつきあってくれるような夫は真のイクメンです。基本的に、幼い子どもをメインで育児するのは母親になります。一日中、子どもと二人っきり⋯子どもはずっと泣いている。そんな状況は大変だと分かってくれているからこそ、真のイクメンは自分がいる時間ぐらいはと、育児をサポートする行動をとってくれるのでしょう。最終的な違いは「当事者として育児をしているか」結局のところ、男性が「父親なのだから育児をするべき当事者である」という意識をもっているかで、その違いが現れます。育児において、子どもにどのような接し方をしているのか、自称イクメンと真のイクメンは、似ているようで全く違います。自称イクメン「やっぱりママがやるのが一番だから」自称イクメンは、子どもの機嫌がよかったり、親戚の前だったりと、都合のいいときは「俺は子どもが大好きだから!」と言わんばかりに、子どもの世話を焼きたがります。悪意があるわけではないのでしょうが、あくまでも自分にとって負担があまりないことだけ、気がむいた時だけ手伝うというのが特徴です。子どものオムツ、とくにウンチのときもオムツを替える、子どもにご飯を食べさせる、着替えさせる、寝かしつけ⋯そういった地味で、なおかつ大変なことは、なかなかやりたがりません。そこで自称イクメンから出てくる言葉が「やっぱりお母さんがやるのが一番だから」という言い訳だったりするのですね。真のイクメン「できる人間がやればいい」真のイクメンは、できる人間がやればいいといった精神で、自分がやれることは率先してやってくれます。子どもがウンチをしても「うわーウンチ!」などと騒ぎながらも、オムツを替えてくれるのです。他にも、外でご飯を食べるときなどに、真のイクメンは当たり前のように子どもを自分の隣に座らせて、子どもにご飯を食べさせてくれます。普段は、ご飯を食べさせるのはお母さんである場合が大半。食事のときぐらいは妻にご飯をゆっくり食べてもらいたい、そんな優しさを随所に見せてくれるのが真のイクメンなのです。おわりに自称イクメンに対して、少々手厳しい内容になってしまいましたが、ほとんどの家庭では男性が家族を養うために仕事をしていて、なおかつ日本の企業では働く男性が育児には参加しにくいという背景があることも事実です。とはいえ、子育てがあまりに大変な時には、なるべく育児をサポートしてもらえるよう、夫にもあらためて相談をしてみましょう。また、もし夫が真のイクメンであっても、それに甘えすぎるのではなく、仕事もして子育てもサポートしてくれている夫に感謝し、夫を思いやることを忘れずにいたいですね。いつかは、イクメンという言葉自体がなくなって、夫と妻がお互いに支えあって育児することが当たり前という社会になるといいですよね。written by 大久保 舞
2018年09月07日●山守としての心得も永瀬が伝授世界中で高い評価を受ける河瀨直美監督が、生まれ故郷である奈良を舞台に撮った最新作『Vision』が6月8日から公開される。奈良・吉野の森を舞台に、フランスを代表する女優ジュリエット・ビノシュ演じるフランスの女性エッセイスト・ジャンヌが、幻の薬草”Vision”を探し、永瀬正敏演じる山守の智(とも)と心を通わせていく。森の中で繰り広げられる物語は、幻想的なモチーフに彩られ、寓話のように観る人の心を突き刺していく。作品の鍵を握るのは、後半で智が出会う鈴(りん)という青年で、岩田剛典が演じた。独特の撮影手法で知られる河瀨組常連となった永瀬と、初参加となった岩田に、作品についてインタビューした。○岩田はリバー・フェニックスのよう――永瀬さんと岩田さんのシーン、とても雰囲気が良くて印象的でしたが、互いに印象的な出来事などはありましたか?永瀬:河瀨組ってなかなか特殊で、現場で役者同士話すことが出来ないんですよ。違う部屋で支度をして、現場で初めて会うようにセットされます。監督は役者の私語がダメなので、智と鈴として接していました。でもあとから見ると、岩田くんの笑ってる目の奥に感じる寂しさのようなものが、ちょっとリバー・フェニックスのようだなと思いました。岩田:カメラが回っているシーンが本当に「はじめまして」で、ご挨拶できなかったんですよね。永瀬さんは河瀨組を何度も経験されていて、僕は撮影手法も役への取り組み方もやったことがないことばかりでしたので、たくさん助けていただきました。監督には森に至るまでのバックボーンも考えて作ってきてね、と言われて、おばあちゃん役の方と2人で、東京の公園でピクニックもしました。クランクイン初日には永瀬さんと一緒に散歩をしてお参りをして、紐の結び方や、山守としてのスタンスなど、「河瀨組で撮影していく日常とはこういう感じだよ」と、示していただいたと思います。演じるのではなく、役を生きていくという現場だよ、と。監督からの指示もほとんどなかったですし、奈良に行った瞬間から「鈴」と呼ばれ、本名で話しかけられることはありませんでした。永瀬:「岩ちゃん」って、呼ばれないよね。岩田:呼ばれないです。河瀨組のイロハを永瀬さんに教わって、腹を据えました。――永瀬さんが山守としてのアドバイスもされていたんですか!永瀬:監督が「先生ではなく、智が道具の使い方や薪の割り方を教えて」と指示を出してくれました。でも岩田くんは、すぐに上達しましたよ。普通は先生から教わるんですけど、山守として世代を紡いでいくことを監督は大事になさってるんですね。――それでは、本当に智と鈴としてしかやりとりをされていないんですね。撮影後の印象はいかがでしょうか。永瀬:国民的歌番組に出ている方ですからね(笑)。クランクアップして初めて、「年末、出るんだよね?」という話が出ました。岩田:そうでしたね(笑)。永瀬:「俺、ちゃんと見て応援するから」と言ったし、本当に「見たよ」とメールをしました。そうしたらすぐに「本当ですか!有り難うございます!」ってちゃんと返信くれて。撮影が全部終わった後も真っ先にお礼のメールをくれて、鈴としてだけでなく、岩田くんもとても礼儀正しい青年。先日は一緒にご飯も食べに行きました。岩田:智の時と雰囲気は違いますけど、永瀬さん自身もとても優しい方です。僕は不安な気持ちも大きかったですし、なかなか不安を共有できる現場でもなかったので、撮影が終わってから現場の話を永瀬さんとするのが楽しくて。永瀬:言えない裏話ね(笑)。岩田:言えない話ばかりなんですけど(笑)。大先輩ですが、包み込むような優しさで向き合ってくださいました。●岩田くんがかわいくてしょうがない○100時間のOKテイクを2時間に――河瀨監督はカットもスタートもかけないと伺ったんですが、そういう撮り方ならではの魅力や大変さを教えてください。永瀬:撮影期間中はずっとその役で生きていかなきゃいけなくて、どこを撮られているのかもわからない。それはすなわち“人を演じる”という役者の原点にピュアに戻らせていただける。全てを永瀬から智に入れ替えて、持続しなければならないので、それは大変なことですが。岩田くんとの出会いも鈴として初めて映画の中で出会うんですね。90時間くらいOKテイクがあって、風景も入れると100時間弱にもなるところを、2時間にするのだから、作品に映っていないところの細かいニュアンスも、河瀨さんの世界観につながるのだとも思います。岩田:100時間は、すごいですね。永瀬:「その場で生きてくれ」という監督さんなので、最初はみなさん戸惑うんです。僕も最初に『あん』という作品に出演したとき、一番はじめのシーンでカットがかからないので、口もとが動かないようにしながら樹木希林さんと「これまだ回ってるのかな」「回ってると思いますね」と言いながら撮影を続けました(笑)。――完成作を観るまで、全体像がわからないですか?永瀬:そうですね。いや、今回もびっくりしました。意外なところだらけです。すごいなと思いました。岩田:僕も「こういう作品になるんだ」とびっくりしました。自分が出演していないシーンはもちろんのこと、全体の作品としての構成も脚本も変化していて。仕上がりも、映像美や音楽と相まってアートのような、すごく美しい映画だなと思いました。あとは、登場人物それぞれに2時間で描ききれないほどの思いや背景があるので、ラストシーンに至るまでの人生が伝わるといいなと思います。○森の強さと怖さを感じた――吉野の森の撮影で、大自然で暮らすことについては、どのような印象を持たれましたか?永瀬:生活していくと、綺麗事ですまないこともいっぱいあります。死に直結する部分もあるし、自然の強さや怖さを感じました。実際に失われつつあるものもある。しかし数百年もの間、守り続けられている歴史も刻まれている。ちょうど台風の時期だったので、スタッフの宿泊施設ギリギリまで土砂崩れが起こったこともありましたし、僕らの大好きな犬のコウが定期検診で病院に行ったら、あっという間に畑が害獣に荒らされたこともありました。起きたら胸のところにムカデがいるなんてこともありましたけど、それらを差し引いても、森からいただくものは多かったと思います。岩田:役に入っていくときのリアリティは、すごかったです。携帯電話も繋がらないし、否が応でも下界とシャットダウンされる。俳優目線で見たら、幸せなことなのかなと思います。森の中で寝泊まりする経験も初めてでしたので、鈴のリアルな体験として自分の中に入ってきました。寝ているときも、鹿が鳴いている音、虫がカサカサ来る音や川の音、都会だったら聞こえないような音がたくさん聞こえてくる。小さな変化かもしれないけど、監督は画面に切り取ってくださっているので、経験が生きていればいいなと思います。――それだけ役に入り込むと、役が抜けるのも大変なのではないかなと思いますが……。永瀬:こうやって喋ったり、観たりするとダメなんですよね。忘れたつもりが、また復活してくる(笑)。岩田:僕はツアー中だったので、撮影中に東京に戻ったんですけど、他のグループのメンバーからは結構「大丈夫?」と言われました。僕はわかっていないんですけど、「森からきたみたいになってる」と言われたんです。撮影期間は終わるまでずっと抜けなかったですね。永瀬:河瀨監督作品の場合は、次の作品に行くのが大変なんです。みんな作品に魂を置いてきちゃうんで。藤竜也さんが監督は「魂の盗人だ」とおっしゃってましたけど、次に行くときがものすごく大変です。他の現場で「スタート」「カット」がかかるんだ、ということすら驚いてしまうんです(笑)。でも現場には嘘がないので、濃厚な経験はなかなかできないのかもしれません。――河瀨監督作品の永瀬さんは「一見近寄りがたいけど、心を開くと……」というところがあるきがするのですが、永瀬さんご自身も反映されているのでしょうか?永瀬:境目がわからなくなってくるんですよね。気持ちとしては100%、智であったらいいので、自分とは違うのかなと思います。自分が入り込む隙はあまりないですし、撮影がある日、ない日に関わらず、お参りに行く、犬の散歩をする、と色々なミッションがあるんです。予定のない時に急に呼ばれたりすることもあるし、常に智でないと追いつかない現場でした。――それでは、作中で愛を持って接してる周りの人への愛情も生まれてしまいそうですね。永瀬:もう、岩田くんもかわいくてしょうがないです。多分、ずっと応援するだろうなと思います。「頑張れ、鈴!」って(笑)。●新しい世界に触れるきっかけに○「ラブシーンで泣いたのは初めて」と言われた――印象的な場面がたくさんあったと思いますが、お二人が自分が演じてないところで印象に残っているシーンを教えてください。永瀬:僕は、画面に映っていないところを想像するのが、楽しみでした。鈴とコウがいなくなった場面も、何かが通じていたのかなと想像して。そういうことで膨らんでいく作品だと思いますし、バックグラウンドを想像しながら観ていただければ。ジャンヌの過去も美しかったですね。――永瀬さんとビノシュさんのラブシーンも素敵で印象的でした。永瀬:最初の方のラブシーンは、音楽を担当された小曽根真さんが見にいらしてました。遠慮されて、撮影ではなくプレビューを見られていたんですが、泣いてしまったそうなんです。「ラブシーンで泣いたのは初めてです」とおっしゃっていて、心に響きました。岩田:僕は、夏のロケシーンに参加してなかったのですが、夏木マリさんの役柄と僕の役柄がリンクするようなシーンがいくつかあったことが印象的でした。同じシチュエーションだったり、同じ場所を歩いて同じ木を触っていたり、そういう部分もお客さんに伝わるといいなと思いました。勘を研ぎ澄ませて拾い集めてみてください。年月は経っても、すべて森の中で起きていることを感じて観てもらえると、より理解が深まるのだと思います。永瀬:何回も観て欲しいね!岩田:1回じゃわからないかもしれないですし。永瀬:結末を知って観ると、また違うと思います。――岩田さんのファンの方も今回たくさん映画を観られると思いますが、何か作品を楽しむ上でのポイントはありますか?岩田:僕のファンの方で、こういうタイプの映画を観る方は少ないかもしれないと思うんですけど、映画を観るよりはアートを観る感覚で受け入れてもらえたらと思います。映画の結末を知った時に、胸にくるものがあってくれたら、と思います。――普段触れない作品に触れるきっかけになるかもしれないですよね。岩田:フランス映画みたいな作りですよね。もしかしたら、好みは分かれるかもしれないですけど、新たな世界が広がる一つのきっかけになる作品になってくれたら嬉しいです。■永瀬正敏1966年7月15日生まれ、宮崎県出身。1983年の相米慎二監督の映画『ションベン・ライダー』でデビュー以来、『ミステリー・トレイン』(89)、『息子』(91/日本アカデミー賞最優秀助演男優賞他)、『毎日かあさん』(11/日本映画批評家大賞主演男優賞)など国内外の100本近くの作品に出演、数々の賞を受賞。台湾映画『KANO ~1931 海の向こうの甲子園~』(15)では、金馬映画祭史上初の中華圏以外の俳優で主演男優賞にノミネートされる。カンヌ国際映画祭ある視点部門オープニング作品『あん』(15)では国内外の男優賞多数受賞。近年は『64-ロクヨン- 前篇/後篇』(16)、『後妻業の女』(16)、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された『パターソン』(17)と『光』(17 ※本部門へは日本より唯一選出)等に出演。また平成29年度芸術選奨文部科学大臣賞を映画部門で受賞。写真家としても活動し、現在までに多数の個展を開いて20年以上のキャリアを持つ。■岩田剛典1989年3月6日生まれ、愛知県出身。EXILE / 三代目 J Soul Brothersのパフォーマー。2013年の舞台で俳優として本格始動。豊田利晃監督の『クローズEXPLODE』(14)で映画初出演を果たす。15年からはドラマ、映画と展開した『HiGH&LOW』シリーズに3年に渡り参加。『植物図鑑運命の恋、ひろいました』(16)では第40回日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ、数々の映画賞を受賞。18年には映画初主演作品『去年の冬、きみと別れ』をはじめ、『ウタモノガタリ‐CINEMA FIGHTERS project‐』(6月22日公開)『パーフェクト・ワールド 君といる奇跡』(10月5日公開)に出演。4月からはドラマ初主演「崖っぷちホテル!」(NTV毎週日曜22:30~)が放送。
2018年06月08日6月8日公開の映画『Vision』の完成報告会見が26日、都内で行われ、永瀬正敏、夏木マリ、岩田剛典、美波、河瀬直美監督、小曽根真が出席した。後列左から永瀬正敏、河瀬直美監督、夏木マリ、小曽根真、前列左から美波、岩田剛典河瀬直美監督の最新作となる本作は、生まれ故郷でもある奈良県を舞台にした長編10作目となる記念すべき作品。フランスの名女優ジュリエット・ビノシュ、そして『あん』(2015年公開)や『光』(2017年公開)と河瀬監督作品に2作連続で主演を務めた永瀬正敏のダブル主演。幻の薬草"Vision"を探し求めるフランスの女性エッセイスト・ジャンヌ(ジュリエット・ビノシュ)が、吉野の山間で生活をする山守の智(永瀬)と出会い、言葉や文化の壁を越えて心を通わせていく命の物語となっている。ジュリエット・ビノシュと永瀬のほか、永瀬演じる山守・智の目の前に突然現れる山守・鈴に岩田剛典、ジャンヌのアシスタントに美波、自然と共存しながら森で暮らす女・アキに夏木マリが演じている。会見が行われたこの日は、主演の永瀬らキャスト陣と河瀬監督が登壇。前日の試写で本作を初めて見たという永瀬は「帰ってから心が震えてしまって、結局寝ずに徹夜でここに来ました」と興奮が冷めやらぬようで、3回目のタッグとなった河瀬監督との撮影は「毎回違います。多分、異次元からいらっしゃったんだと思います」と独特の表現で絶賛。「脚本を読んで役を積んでいく過程で最後の最後まで監督と見ている到達点は一緒だと思いますが、昨日見たら遙かに深く遙かに遠くから見ていらっしゃった監督の目線が作品になっていました。これはまだまだだなと思いましたし、もっと頑張らなければと思いましたね」とキャリアの長い永瀬にとっても河瀬監督との仕事は毎回刺激を受けるようだった。永瀬扮する智のもとにやってきた謎の男・鈴を演じたのが岩田剛典。岩田にとって、本作が河瀬組初参加となる。河瀬監督から「芸能人辞めればいいのに」と毒のある言い回しで褒めれるなど、役として森林の特殊採伐が上手だったようだが、河瀬監督との仕事では「洗礼をたくさん受けました。演じるのではなく、生きるというところで、役の中でお会いする機会のない方とは一切口を聞くなと(笑)。永瀬さんにご挨拶したかったんですが、本番が回っているところで最初の初対面を撮りたいという監督の思いもあって、そういう部分を大事にされる監督さんだと思いました」とコメント。また、河瀬監督から「クランクイン前の1カ月前から森に住んで」とという要求があったそうだが、それには「ツアー中だったので物理的に難しかったですね」と苦笑いだった。映画『Vision』は、6月8日より全国公開。
2018年04月26日〜真の理解者とは?2〜なぜ人は、自分を理解してくれる人が欲しいと思うのでしょうか。それはつまり、誰かに頼りきっていたいからなのです。自分で自分の面倒が見切れなくて、家族や友人に、「私をわかって!」と、どさっと寄りかかるようなものですから、寄りかかられたほうはとんだ迷惑です。自分を理解してほしいと思う前に、自分は自分を理解しているのか、自己分析して、自分を知ることが大切です。たとえば、自分はがんばっているのに、上司から正当な評価を受けられないとします。おそらく多くは、意地悪な上司のせいだと思い込み、それを誰かにぐちって、なぐさめてほしいと思うでしょう。誰かに泣きつく前に、本当にがんばっているのかどうか、上司や同僚の目線で自分自身を分析することが必要です。他の同僚が自分よりも高い評価を得ているのであれば、何かそれなりの学ぶべき理由があるはずなのです。そこをきちんと分析しなければ、恨むだけではいつまでたっても評価されません。冷静に自己分析し、自分を理解する、そこにすべてヒントが隠されているものなのです。そうすれば、誰かに頼ることもなくなりますし、はた迷惑な重い人と思われることもなくなるのです。
2018年02月14日ジャズ界の巨匠と称えられるヴィブラフォン奏者ゲイリー・バートンと、ジャンルを越え世界で活躍するピアニスト小曽根真の3年ぶりとなるデュオ・ツアーが開催される。70歳を越えたバートンは、小曽根とのツアーを最後に演奏活動の一線から退く意思を示しており、長い音楽人生に終止符を打つ。30年にわたり共演を重ねてきたデュオも今回限り。そんな特別なツアーを目前にして、小曽根真が思いを語った。小曽根真(p)/ゲイリー・バートン(vib)チケット情報「今の僕の音楽は、彼との出逢いなくしてはない、と言えますね。超絶技巧や派手な演奏が好きだった僕に、見せる音楽ではなく、聴かせる音楽を教えてくれて、世界中に僕を連れて行き紹介してくれた。そのおかげでどれだけ僕の名前が世界に出たかっていうことです」と開口一番、熱い思いと感謝を語る小曽根。バークリー音楽大学の学生だった小曽根の才能をいちはやく見出し、キャリアを後押ししたゲイリー・バートン。共演を重ねてきた音色を「あの人がバーを叩くと、ポーンといった瞬間に音が湯気みたいにふわーっと上がってくる。音が見えるよう。ゲイリー・バートンが優しく弾いた時のヴィブラフォンは、世界で唯一無二の音がする」と表現。自分たちが好きな音楽、新しい音楽に挑戦することを続けてきたというふたり。「“最後はマコトとやりたかった”と言ってくれて。僕が生徒だったということもあり、彼もどこかでホッとする部分があるんじゃないかな」ピアノとヴィブラフォンが織りなす珠玉のデュオ。今回、アコースティックにこだわった生音でのライブ公演となる。ジャズ、ブルース、カントリーミュージック、クラシックと長年のキャリアで培った音楽が凝縮され、進化と成熟を遂げた唯一無二の音楽。ふたりの偉大なミュージシャンのファイナル・ステージは見逃せない。公演は5月29日(月)の東京公演を皮切りに、山形・大阪・福岡・愛媛・北海道・東京・神奈川・埼玉など全国を巡る。チケットは発売中
2017年05月22日ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭(LFJ)が今年もやってくる(5月4~6日)。アーティスティック・ディレクターを務めるフランスの音楽プロデューサー、ルネ・マルタンが来日して発表会見が開かれた。ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン チケット情報LFJは1995年にフランスの港町ナントで生まれたクラシック音楽祭。2005年に日本に上陸するといきなり30万人を超える来場者を集めて旋風を巻き起こした。過去12年間の累計来場者がのべ726万人という、クラシック界のみならず、あまり比較の対象が見つからないビッグ・イベントなのだ。今年も有楽町・東京国際フォーラム内の大小6つの会場を中心に、周辺エリアを含め、3日間・約350公演(有料122公演)を開催、40万人超の来場が予想される。コアなファンはもちろん、「ビギナーもお気軽に」がお題目としてでなく実現している稀有な例だ。チケットは1,500~3,500円と、家族で出かけても財布に優しいリーズナブルな設定。人気公演はソールドアウトが予想されるから、早めにゲットしたい。今年のテーマは「ラ・ダンス 舞曲の祭典」。民俗舞曲や宮廷舞踊の存在はクラシック音楽の歴史と不可分だし、バレエのために書かれた音楽もたくさんある。「ダンス」はまさに音楽の根源に関わるテーマだ。でも、「ダンサーの出番は少ない」とマルタンが言うように、今回の主役はあくまで音楽。「踊り出したくなるようなさまざまな作品、民族のリズム、色彩が溢れる音楽祭になる」(マルタン)会見でマルタンが紹介してくれた「おすすめ」の中から、ややレアな、気になる注目公演を少しだけ挙げておこう。あらかじめスマホにアプリをダウンロードして客席も演奏に参加できるタン・ドゥン作曲の《パッサカリア》。映画『イル・ポスティーノ』で知られるアルゼンチンの作曲家ルイス・バカロフの宗教曲《ミサ・タンゴ》。初来日のメキシコ民俗音楽ユニット「テンベンベ」。LFJ初出演のシエナ・ウインド・オーケストラによるジャズ作曲家・挾間美帆のバレエ音楽(委嘱初演)。ピアノと管弦楽による小曽根真版のラヴェル《ボレロ》。若手パーカッショニスト、シモーネ・ルビノと日本を代表する太鼓奏者・林英哲のコラボ。ローザンヌ声楽アンサンブルによるオネゲルのオラトリオ《ダビデ王》などなど。もちろんクラシック王道作品も多種多彩。「ダンス」をテーマに、さあ、踊れ、喜べ、幸いなる魂よ!(byモーツァルト)取材・文:宮本明
2017年02月15日1951年のプロデビュー以来、日本のジャズシーンを牽引してきた北村英治。2月8日には『徹子の部屋』にも出演し、「星に願いを」などをクラリネットならではの温かな音色で聞かせ、お茶の間の注目を集めた。4月1日(金)に東京・サントリーホールで催される『北村英治 米寿コンサート』は、米寿を迎える北村を祝って国内外の著名アーティストが集合するステージだ。多彩な企画を考え中という北村に、見どころを聞いた。第1部は、北村英治カルテットからスタート。続いて花岡詠二と谷口英治を加えた「エイジキューブ」、さらに本邦初となる谷口英治らとのクラリネット六重奏にも注目だ。盟友スコット・ハミルトン(テナーサックス)とは、「恋人よ我に帰れ」などを披露する。第2部は、北村がクラシック界の重鎮・村井祐児(クラリネット)と中島由紀(ピアノ)と共に「メンデルスゾーンのコンチェルトピース」に挑戦。村井は北村が51歳の頃から師事している恩師だとか。クラシックとジャズの垣根を飛び越え、“師弟”による貴重な共演が実現する。人気ピアニスト小曽根真と北村との予測不能なジャズ・セッションを経て、日本最古のビッグバンド、森寿男とブルーコーツオーケストラで盛り上がり、最後はオールスターによる「シング・シング・シング」でフィナーレだ。豪華なゲスト陣について、「中学生の頃から知っている小曽根真や仲間たちが手伝ってくれるのがありがたい」と顔をほころばせる北村。中でも異彩を放つのは、クラシック・クラリネットの権威である村井との共演だろう。「僕はクラリネットを正式に教わったことがなかったのでね。本来の音と吹き方を知りたいと思って、村井先生に『教えてください』と、半ば無理矢理お願いしたんです」と北村は言う。「指導は厳しかったですが(笑)、基礎を学んだおかげでクラリネットの世界が広がった。なにごとも基本は大事だと実感しました」と、北村は充実の表情だ。戦後すぐの慶応大学時代には、クラリネットを買うことができず、「竹ぼうきの柄をクラリネットに見立てて指使いの練習をしていた」という北村。「“いま出来ることはやらなければ”の一心でね。本物を買えるまでに1年かかりましたが、おかげで指使いは上達して、楽器を買った後は吹き方だけを習得すればよかった。僕には合っている練習法でしたね」と笑う。「ほうきの柄でも、自分の耳にはクラリネットの音色と聴衆の歓声が聞こえていた」という北村は、後年、世界中のステージでその光景を現実のものとする。「本当に好きなものをひとつだけ。人はそれだけで幸せになれるんじゃないでしょうか」とは北村の言。豊かな人生経験に裏打ちされたそのステージを、本番では心ゆくまで堪能したい。3月19日(土)午前10時より追加席の発売決定。取材・文佐藤さくら
2016年03月18日1951年のプロデビュー以来、日本のジャズシーンを牽引してきた北村英治。2月8日には『徹子の部屋』にも出演し、「星に願いを」などをクラリネットならではの温かな音色で聞かせ、お茶の間の注目を集めた。4月1日(金)に東京・サントリーホールで催される『北村英治 米寿コンサート』は、米寿を迎える北村を祝って国内外の著名アーティストが集合するステージだ。多彩な企画を考え中という北村に、見どころを聞いた。第1部は、北村英治カルテットからスタート。続いて花岡詠二と谷口英治を加えた「エイジキューブ」、さらに本邦初となる谷口英治らとのクラリネット六重奏にも注目だ。盟友スコット・ハミルトン(テナーサックス)とは、「恋人よ我に帰れ」などを披露する。第2部は、北村がクラシック界の重鎮・村井祐児(クラリネット)と中島由紀(ピアノ)と共に「メンデルスゾーンのコンチェルトピース」に挑戦。村井は北村が51歳の頃から師事している恩師だとか。クラシックとジャズの垣根を飛び越え、“師弟”による貴重な共演が実現する。人気ピアニスト小曽根真と北村との予測不能なジャズ・セッションを経て、日本最古のビッグバンド、森寿男とブルーコーツオーケストラで盛り上がり、最後はオールスターによる「シング・シング・シング」でフィナーレだ。豪華なゲスト陣について、「中学生の頃から知っている小曽根真や仲間たちが手伝ってくれるのがありがたい」と顔をほころばせる北村。中でも異彩を放つのは、クラシック・クラリネットの権威である村井との共演だろう。「僕はクラリネットを正式に教わったことがなかったのでね。本来の音と吹き方を知りたいと思って、村井先生に『教えてください』と、半ば無理矢理お願いしたんです」と北村は言う。「指導は厳しかったですが(笑)、基礎を学んだおかげでクラリネットの世界が広がった。なにごとも基本は大事だと実感しました」と、北村は充実の表情だ。戦後すぐの慶応大学時代には、クラリネットを買うことができず、「竹ぼうきの柄をクラリネットに見立てて指使いの練習をしていた」という北村。「“いま出来ることはやらなければ”の一心でね。本物を買えるまでに1年かかりましたが、おかげで指使いは上達して、楽器を買った後は吹き方だけを習得すればよかった。僕には合っている練習法でしたね」と笑う。「ほうきの柄でも、自分の耳にはクラリネットの音色と聴衆の歓声が聞こえていた」という北村は、後年、世界中のステージでその光景を現実のものとする。「本当に好きなものをひとつだけ。人はそれだけで幸せになれるんじゃないでしょうか」とは北村の言。豊かな人生経験に裏打ちされたそのステージを、本番では心ゆくまで堪能したい。3月19日(土)午前10時より追加席の発売決定。取材・文佐藤さくら
2016年03月18日ソロ活動はもちろん、佐藤竹善との“SALT&SUGAR”、上妻宏光(三味線)との“AGA-SHIO”の活動の他、世界的ジャズピアニスト・小曽根真との共演、渡辺貞夫、今井美樹、平井堅らコラボレーションしたアーティストは数知れず。昨年は絢香のアコースティックツアーの全面サポート、プロデュースを行なうなど、多彩な活躍を続けるピアニスト・塩谷哲。最近は、フォーレやラヴェルなどフランスの作曲家のクラシック曲を弾くコンサート「SALT plays Classic vol.1『パリジャン(前世)の証明』」も好評だ。塩谷哲 チケット情報「いつも手から出まかせ、というか、口八丁手八丁みたいな自由なステージが多いので(笑)、改めてクラシックをきちんと弾く、というのは凄く大変でした。大学で作曲を勉強していて、作曲家の曲に対する思いは僕なりに捉えているものがあったので、それは表現したい。でも、それを表現するためにテクニックと経験が追いつくか?という事で、改めてレッスンを受けたり。自分にとっては大きなチャレンジでしたね。今回のステージでは、かなり必死な僕が観られたのではないかと思います(笑)」そのチャレンジを続けながら、また新たなコラボレーションも決定。今回は、ジャズギタリストの小沼ようすけと2人でライブツアーを行なう。「小沼くんのギターは、本当にリズムが柔らかい。そして感覚がとても合う。リズム、メロディ、ハーモニーという音楽の三大要素がありますが、リズムが一番根源的で本能的。そこが合わないと、どんなに上手な人が集まっても面白くないと思う。とにかく気持ち良いライブになりそう」と、新たなツアーにも意欲を見せる。どちらもジャンルレスな活躍を続けるピアニストとギタリスト。どんな絶妙ブレンドになるか、本当に楽しみだ。「確かにジャンルレスな人。僕の楽譜を見ながらクラシックの曲を弾きだして、楽しそうに弾いていつの間にかマスターしちゃう、みたいな。音楽と本当に自然に付き合っている。そんな彼となので、会場の雰囲気を見ながらアレンジを変えたりと楽しみながらライブをしていきたいと思います。そう、得意の『手から出まかせ』的な(笑)。なので、2回、3回来て頂いても楽しると思いますよ」先述のクラシック公演を経て、さらに作曲への欲も高まったとも語る。「フォーレの曲を改めて聴いて弾いて、凄いなあと。ベートーヴェンとかもだけど、実際どんな感じの方だったのか飲んで話してみたいよね(笑)。これからも自分の正直な部分、興味のある部分をきちんと音として残していきたいし、そして結果的に誰も聴いたことのない曲になった、となればそれは本当に嬉しい」と笑う。今回のコラボツアー含め、たくさんの刺激を元に、また新たな楽曲の誕生も待ち遠しい。公演は7~8月に神奈川、福岡、東京、大阪等で開催。チケットは発売中。
2015年07月01日昨年で生誕40周年を迎えた永井豪と石川賢原作の人気アニメ『ゲッターロボ』シリーズより、『真ゲッターロボ 世界最後の日』に登場する「真ゲッター1」がプラモデル化され、2015年7月にコトブキヤより発売される。現在「コトブキヤオンラインショップ」にて予約受付中で、価格は7,344円(税込)。『真ゲッターロボ 世界最後の日』は、今川泰宏監督(1~3話)、川越淳監督(4~13話)によって1998年に『ゲッターロボ』シリーズ初のOVA作品。2014年には同社が展開するデフォルメプラモデルシリーズ「D-STYLE」(ディースタイル)で立体化されている「真ゲッター1」だが、今回はゲッターバトルウイングを展開した全幅36cmという大ボリュームでプラモデル化される。実際のキットでは、各部に引き出し式関節や2重関節を使用し、アクション性とプロポーションを両立。ゲッターバトルウイングは基部2カ所で可動し、ポージングの表情付けが可能となっている。腹部は差し替えにてゲッタービームの発射状態を再現できるほか、武装はこちらも巨大な全長32cmのゲッタートマホークが付属。武器持ち手は基部が可動し、手首パーツが3種類(握り手、平手、武器持ち手)同梱される。商品価格は7,344円(税込)で、現在「コトブキヤオンラインショップ」にて予約受付中。商品の発売および発送は、2015年7月を予定している。(C)1998 永井豪・石川賢/ダイナミック企画・「真ゲッターロボ」製作委員会
2015年03月18日韓国を代表する現代美術作家、ヂョン・ヨンドゥの大規模個展「地上の道のように」が、茨城・水戸芸術館現代美術ギャラリーにて11月8日より開催される。初期作品から最新作まで、ヂョンの作品を一挙公開。各国からの移民が地域ごとに暮らす街の特性を活かして制作された映像作品『Six Points』、見慣れた街の風景を映像トリックで異世界に変化させる『日常の楽園』、鑑賞者が映画の登場人物になった気分を味わえる体験型映像インスタレーション作品『ドライブ・イン・シアター』に加え、ヂョンが水戸で出会った盲目のマッサージ師・白鳥建二が撮影した写真をもとにした映像作品や、3D映像によるバーチャルリアリティ体験ができるヘッドセットモニター・オキュラスリフトを用いた新作、水戸を舞台にイリュージョンアーティストのイ・ウンギョルやジャズピアニストの小曽根真が出演する映像作品などを展示する。なお、展覧会名は魯迅の短編小説『故郷』の一説からの引用で、新たな視覚体験やウィットに富んだ映像作品を通して記憶と忘却、希望の意味を問い掛ける。ヂョンは1969年韓国・晋州生まれ、ソウル在住のアーティスト。2007年に最年少で韓国のアーティスト・オブ・ザ・イヤー賞を受賞し、市井の人々の夢や思い出を題材とする作品をヴェニスや上海のビエンナーレ、ニューヨーク近代美術館、東京の国立新美術館等で発表している。【イベント情報】ヂョン・ヨンドゥ展「地上の道のように」会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8会期:2014年11月8日から15年2月1日時間:9:30から18 :00(入場は17 :30 まで)休館日:月曜日(ただし祝日は開館し翌火曜閉館)、年末年始(14年12月27日から15 年1月3日)入場:800 円
2014年10月09日劇作家・井上ひさしの最後の作品『組曲虐殺』が今冬再演される。2009年に栗山民也演出で初演されたこの作品は、音楽を全編、小曽根真の書き下ろし楽曲でつづる“音楽評伝劇”だ。今回、初演と同じスタッフ・キャストで、井上作品を連続上演してきた“井上ひさし生誕77フェスティバル2012”の掉尾を飾る。主演の井上芳雄に本作への思いを訊いた。プロレタリア作家の小林多喜二が、29歳の若さで特高警察に虐殺されるまでの2年9か月を描いた本作。多喜二を演じる井上は、「自分にとって『組曲虐殺』は、井上ひさし先生の思い出と共に、忘れられない宝物。絶対に再演したいと願っていました。初演メンバーが揃ったのも、作品の力に拠るところが大きいのでは」と話す。壮絶な最期で知られる多喜二だけに「演じる前は漠然と、激しさや痛みのようなものをイメージしていた」という井上。「でも井上先生の台本には、朗らかで、芸術に造詣が深く、人々に愛される人物が描かれていて、新鮮でした」。劇中では、恋人の瀧子や姉チマ、 多喜二の活動を支援するふじ子はもちろん、多喜二をマークしている特高刑事ですら、気がつけば彼に温かい眼差しを向けてしまう。「実際、魅力的な人だったんでしょうね。周囲からたくさんの愛情を受けていたからこそ、自分もそれを、虐げられた人々に返すことができたんじゃないでしょうか。社会のシステムを憎んでも、人間そのものは決して憎まない人だった気がします」。『組曲虐殺』は、井上にとって、表現面でもひとつの転機となった作品だ。「栗山さんからは『生死の瀬戸際に身を置くプロレアタリア作家の覚悟に迫れ!』と叱咤激励され続けて。演じる上で感情をどこまでどう出すのか、新しい挑戦でした。小曽根さんには『これまでと違う歌い方を試してみようよ』と、即興的な歌唱を教えていただきましたね。その後、別の作品を演じても、『今の、多喜二だったよね』と言われてしまうほど(笑)。俳優として大きな体験でした」。今は、井上ひさしの遺した言葉を伝えることが、自身の使命だと感じているという。「先生が書いてくださった言葉は、自分のちょっとした工夫など歯が立たないほど、すごい力をもっている。再演でも、まっすぐに体ごと、ぶつかろうと思っています。『後に続く者を信じて走れ』という多喜二の歌詞があるのですが、僕も、若い世代を含め多くの人に、彼の思いや生き様を伝えるつもりで演じたいです」。公演は12月7日(金)から30日(日)まで東京・天王洲銀河劇場にて上演。チケットは9月29日(土)より一般発売開始。なお、チケットぴあでは9月13日(木)11時までインターネット先行抽選・プレリザーブを受付中。東京公演の後、来年1月に各地を巡演。取材・文:高橋彩子
2012年09月12日現代演劇において最も人気ある作品のひとつ、テネシー・ウィリアムズ作『欲望という名の電車』。本作のヒロイン・ブランチは世界の名だたる女優が演じてきた大役として知られているが、この役に長年憧れ続けたという高畑淳子の主演による青年座交流プロジェクト『欲望という名の電車』がいよいよ幕を開ける。都内稽古場で行われた通し稽古を見学した。『欲望という名の電車』公演情報“青年座交流プロジェクト”とは、劇団活性化のため、青年座が他劇団との交流の中で作品を作り上げる企画。創立以来、内部の演出家、俳優で本公演を作ってきた同劇団にとっては革新的な試みだ。今回は青年座から高畑淳子、小林正寛、宇宙、津田真澄、文学座から演出の鵜山仁と、金内喜久夫、山本道子、塾一久、川辺邦弘、また神野三鈴、宅間孝行(東京セレソンデラックス)といった新劇以外のフィールドで活躍する俳優も参加する。そうした目新しさに加え、注目はやはり高畑淳子演じるブランチだ。近年はバラエティ番組などでのざっくばらんなキャラクターで知られ、圧倒的に“陽”の印象がある高畑が、徐々に精神を病んでいく繊細な女性をどう造形するのか。これまで観たことのない『欲望』に出会えそうな予感と期待が高まる。演技スペースの天井にはいくつものカーテンレールが張り巡らされ、その下にはアンティークの家具や生活道具が雑然と置かれている。さりげない生活感の中に、登場人物が味わった息苦しさや混乱までもがこちらに伝わってくるよう。上手にグランドピアノが置かれ、音楽と劇中の演奏を務める小曽根真がスタンバイ。登場人物の気持ちを代弁するかのように、またより高ぶらせるかのように、彼のピアノが随所に織り込まれる。聞けばそのメロディは、ほとんどアドリブだそう。その瞬間瞬間の小曽根のパッションが、指先を伝って的確なメロディとなる。そのフリーなスタイルが、作品全体にも大きく影響しているように感じた。例えば、緊迫感あるドラマとして知られる『欲望』の現場とは思えぬほど、稽古場の雰囲気がラフで明るいのだ。高畑やステラ役の神野の朗らかな笑い声が至るところで響く。スタンリー役・宅間の、異分子的だが自然体でリアリティある演技も、その雰囲気を生むのにひと役買っている。そんな日常的空気感の中で、徐々に自分を失っていく高畑ブランチ。ステレオタイプな“壊れやすい女”ではない高畑が演じるからこそ浮かび上がる哀れさは、現代の女性たちがより共感し得るものかもしれない。今に通じる、ハイブリッドな『欲望』が誕生しそうだ。埼玉・富士見市民文化会館キラリふじみ メインホールで12月9日(金)に開幕し、12月15日(木)より東京・世田谷パブリックシアターにて上演される。取材・文:武田吏都
2011年12月08日