飛ぶ鳥を落とす勢い、とはまさにこのこと。向井理さんがすごい勢いで活躍しまくっているのはご存じの通り。先日、あるお仕事でインタビューをしましたが、あのちっちゃなお顔を目の前にして、「確かに、カッコいい」と認めざるを得ませんでした。そして、取材の際に撮影した写真がまたカッコいい。映画でも、TVでも、CMでも、グラビアでも文句なし。でも、“何をやってもカッコいい”という評判は、もしかすると、俳優にとってはちょっとやっかいなものなのかもしれません。美しすぎた若き日のブラピが、デビューからしばらくは奇妙な役ばかりやっていましたが、やはり真剣に演技へと向かっていこうとすると、外見がイカし過ぎなのは考えもの。そこばかりに目が行き、正当な評価がされにくい。贅沢な話ではありますが、本人たちにとっては深刻な事態。あえて、個性的な役に挑むのは当然の流れといえます。そこで映画『小野寺の弟・小野寺の姉』。ここで向井さんが演じるのは、早くに両親を亡くしてから、姉・より子(40歳)と一軒家で共に暮らし続けている小野寺進(33歳)。不器用で内気、恋に奥手な進と、弟の幸せを願い続け自分の幸せを後回しにしてきた姉の、互いを思いやる心が何とも胸に染み入る物語です。進は、いつも髪に寝ぐせをつけ、ファッションにもそれほどこだわらない黒縁眼鏡男。“崩れた”というには、まだまだ“向井理”の原型を残し過ぎですが、決してイケメンではない役で、ぼそぼそと喋る完全な理系。ご自身も、わりと“暗い”らしく(本人談)、さらに親しくしている西田征史監督が彼のために書いた役だそうで、本人に近い部分も多いとか。この世界に入っていなかったら、彼はこんな感じで生きていたのかな…という“もうひとつの可能性”を探ってみるのも、本作の面白い見方かもしれません。とはいえ、向井さんじゃなく小野寺進だって、現実に近くに居たら十分に“射程圏内”という人は多いはず。姉の優しさにより育まれた彼の思いやり溢れる性格は、人によっては物足りなかったり、分かりにくかったりするかもしれません。ちゃんと好きなら好きだと言って欲しいし、自分からデートに誘って欲しいし、二人の関係がなかなか進められない理由があるならそれもきちんと説明して欲しい。そう思うのが女性でしょう。でも、日本人は昔から、察する文化を共有してきたのだから、こんな風に不器用な人の気持ちを察することは比較的得意なはず。みなまで言わない、そういう奥ゆかしさがカップルの中にあってもいいし、それができる間柄も素敵だと思うのです。親しい仲にも、距離はあっていい。実は、進とより子の関係も、親しいばかりでなく距離があります。それは、冷めているからではなく、思いやりや敬意があるからこそ生まれる距離。それを大切にできる人たちは、人を慮ることができるし、誰にでも優しくて調子ばかり良い器用な人よりは、ずっと誠実な感じがするのです。外見ばかり気にしていておしゃれ過ぎる男性も、ちょっと浅い気がしますし。進の寝ぐせだけはどうにかしてほしいですが、これは女性が毎朝何とかしてあげられそうですからね。つまり、私は好きなんです。不器用でちょっと距離感がある進のような人が。そういう人が徐々に距離を詰めてきたとき、さらに喜びを感じたりして。明け透けでない相手の心をさぐるのも楽しいもの。向井理≒小野寺進の魅力から、イカしすぎない男性の魅力に目覚めてみては?(text:June Makiguchi)■関連作品:小野寺の弟・小野寺の姉 2014年10月25日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014『小野寺の弟・小野寺の姉』製作委員会
2014年10月27日「ぴあ」調査による2014年10月24日、25日のぴあ映画初日満足度ランキングは、向井理と片桐はいりが主演した『小野寺の弟・小野寺の姉』がトップに輝いた。2位にデンゼル・ワシントンが『トレーニング・デイ』の監督と再タッグを組んだ主演最新作『イコライザー』が、3位にヨガを通して変わっていく女性の姿を描いた『シャンティ デイズ365日、幸せな呼吸』が入った。その他の写真1位の『小野寺の弟・小野寺の姉』は、生真面目な姉と引っ込み思案で奥手な弟の恋と人生を描いた作品。監督は『TIGER&BUNNY』の脚本家、西田征史。出口調査では「ほのぼのと心温まる姉弟の物語で、片桐はいりの素朴で味のある演技がよかった」「姉弟ふたりの掛け合いが本当におもしろかった。笑えて、ラストはうるっとくる締め方で泣きそうになった」「のんびりとした映画だったが、自分のことを振り返り、改めて身近にいる人たちの大切を感じた」「思いやりの心、ありがとうの気持ちが描かれているので心に余裕がない人に観てほしい」など、10代から60代までの観客から支持を集めた。2位の『イコライザー』は、ワシントンが仕事請負人として夜な夜な世の不正を抹消していく男を演じたアクション映画。観客からは「寡黙だがやるときはやるという主人公のキャラと、デンゼル・ワシントンの落ち着きがあってタフで強いという雰囲気がマッチしていてよかった」「デンゼル・ワシントンの力強いアクションが観られて大満足! 伏線をしっかり回収したストーリー構成もよい」「観終わったあとに余韻を残す“静”のあるアクション映画。本で主人公の心理を表現するなど、いろいろな工夫があっておもしろかった」「身の回りの物を使って敵を倒すなど、映画的におもしろい要素が多くある作品」などのコメントが寄せられた。(本ランキングは、10月24日(金)、25日(土)に公開された新作映画7本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2014年10月27日「今回ほど、自分自身と役の境目がなかったことはないですね」。映画『小野寺の弟・小野寺の姉』で演じた進という役柄について、向井理はそう語る。朝ドラから漫画原作の映画までタイプの異なる幅広い役をこなし、自然に役に溶け込むがゆえ、どの役からもなかなか彼自身の“素”が見えないが、本人の言葉を信じるなら、本作で見せている姿が、まさにプライベートでの向井理そのものということになる。その他の写真両親の死後、2人で生きてきた姉のより子と弟の進が反発し合いながらも互いの幸せを願い奔走する姿、各々の不器用な恋愛模様を絡めつつ描き出す本作。向井にとって特別な作品となったようだ。原作は本作で長編初監督を務めた西田征史自身による小説。映画に先立ち昨年、映画と同じく向井と片桐はいり主演、西田演出による舞台版が上演されたが、5年ほど前から映画化を含めた企画が決定していたとあって「やっと来た、という思いだった」と明かす。舞台版が姉弟に降りかかる非日常的な事件を描いたのに対し、映画で描かれるのは他愛のない日常。それを踏まえ、向井が意識したのは「より子との距離感」だった。「2人が一緒にいて話しているシーンはもちろんですが、セリフなしでより子を見ている進の表情からより子の人物像が見えてきたり、一人でいる時でも何となく互いへの愛情が見えてくる、そんな雰囲気を出せればと思ってました」。とはいえ冒頭の発言でも分かるように、役を作りこむといった作業は一切なく、西田からも細かい注文も片桐と姉弟関係について話し込むということも全くなかった。「何も考えてなかったというのが正直なところです(笑)。舞台の上で少し緊張してスタンバイしている僕らの姿や、撮影の合間にベラベラと話している様子を見て、西田さんには僕らが本当に姉弟に見えたそうです。作りこんで役に寄せるのではなく、自然に築いてきた関係をそのまま映像に乗せたという感じでした」。2010年の『ゲゲゲの女房』への出演と前後して巻き起こった“熱狂”から数年。いまなお人気は衰えることを知らないが、周囲の喧騒をよそに当人は「僕自身はデビューしてから何も変わってないというのが正直な思い」と冷静そのもの。ただ、本作の西田然り、同じ監督・演出家と2度目、3度目となる仕事が増えてきたことに喜びと責任を感じている。「一度呼ばれて、次もまたその次の作品でも呼ばれるものを常に提示していきたいです」。『小野寺の弟・小野寺の姉』10月25日(土)新宿ピカデリーほか全国公開取材・文・写真:黒豆直樹
2014年10月23日映画『小野寺の弟・小野寺の姉』の試写会が10月14日(火)に開催され、主演の向井理と片桐はいりが揃って舞台挨拶に登壇した。不器用ながらも互いを思いやる姉弟の姿を描いたハートウォーミングコメディ。親を亡くして以来、2人で暮らしてきた小野寺姉弟のなかなか進まない恋模様などを描き出す。公開前に映画をアピールする絶好の機会ながら、向井さんも片桐さんも劇中のテンションそのまま自然体ののんびりしたムード。片桐さんが「眠くなるような…いや、家でくつろいでいるような感じで観ていられる映画が出来ました」と言えば、向井さんも「何もない…いや、ストレスなく観られる映画です!」とまさかのネガティブPRかという失言まじりで映画を紹介し笑いを誘う。ダメ男気味の進を演じる上で、向井さんには意外な苦労があったそう。役柄的にどちらかと言えばヒョロッと弱々しいイメージの進だが、ちょうど本作の撮影の時期は、向井さんが元プロボクサーの警官を演じたドラマ「S -最後の警官-」の撮影と重なっていたそうで当時、向井さんの肉体はムキムキ!「大変でしたよ。緩い服を着ないと(筋肉が)浮いちゃう…」と苦笑交じりにふり返ったが、“姉”からすかさず「筋肉自慢?」と茶々が入る。さらに片桐さんは「シャワーシーンもありますので!」と向井さんの隠れマッチョ(?)ぶりを発見するチャンスとばかりにファンの期待を煽る。片桐さんは、改めて向井さんについて「みんなが弟にしたいキャラ。いつもこっちが勝手なこと言ってても微笑んで受け止めてくれる」とその度量の広さ、懐の深さを絶賛。向井さんは片桐さんについて「自然体でいられるのがすごい。作っているわけでも天然でもなく、素でそこにいられる強さを持っている」と評する。初共演の時から現場で自然に仲良く言葉を交わしていたそうで、その時には舞台や本作の企画もすでに動き出しており「常にこの作品のことが頭の隅にあった」と向井さん。片桐さんは「その間に“ゲゲゲ(=向井さん出演の朝ドラ『ゲゲゲの女房』)”も“じぇじぇじぇ(片桐さん出演の朝ドラ『あまちゃん』)”もあり、向井理の成長を見てきました。ずいぶん変わりましたよ」と“弟”の成長に目を細めていた。『小野寺の弟・小野寺の姉』は10月25日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:小野寺の弟・小野寺の姉 2014年10月25日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014『小野寺の弟・小野寺の姉』製作委員会
2014年10月15日仏シャンパンブランド「ドンペリニヨン(DOM PERIGNON)」は16日、現代アーティストの山口晃、「新世紀エヴァンゲリオン」などの作品で知られるアニメーションスタジオ「ガイナックス(GAINAX)」とコラボレーションした映像作品を国立代々木競技場第二体育館で披露した。この作品は、ドンペリニヨンとクリエーター達とのコラボレーションプロジェクト「Dom Perignon The Power of Creation - 創造する力」の一環。同ブランドは今までマーク・ニューソンやデヴィッド・リンチなどと協働している。今企画では日本の伝統的手法で描いた山口の絵を、ガイナックスがXsens MVNという最新技術を使って12分の映像作品にした。円環状のスクリーンに走馬灯のように投影され展示される。山口の過去の作品や新作などで構成されるその映像の中には、ドンペリニヨンの産地であるオーヴィエールの風景を山水画に描く山口の姿や、コンテンポラリーダンス集団「コンドルズ」の藤田善宏が踊る姿も映し出さている。発表会には、山口晃、ガイナックス代表取締役・監督の山賀博之、ドンペリニヨン醸造最高責任者のリシャール・ジェフロワの3名も参加。山賀氏は、「ドンペリニヨンの味にテーマを見出し、自然に創作活動に入ることができた。2月に山口氏と訪れたオーヴィエール修道院での体験をそのまま映像化しようと思った。山口氏とその作品を主役に、キーワードはジェフロワ氏から教わった"Intensity(強さ)"という言葉。そのイメージは桜の古木に託されている」と語る。山口氏は、「高校生の頃にDAICON FILM(ダイコンフィルム:ガイナックスの母体)を知り、その後もガイナックスさんの作品を見続けてきたので、今回山賀氏と一緒に仕事できたことをとても光栄に思う」と笑顔で挨拶。「ドンペリニヨンには力強さや複雑さ、繊細さなど相反する要素があるが均衡を保っている。まるでじわじわとしみとおって続く幸せのようなその均衡を作品にしようと思った。円環状のスクリーンは映像が回り、まるで酩酊しているような感覚にもなる。考えすぎず、考えなさすぎず、気持ちよく作品に向き合ってほしい」と話した。また、ジェフロワ氏は、「日本のトップクリエーターである山口氏と山賀氏の創造性に新しい表現の可能性を強く感じ、コラボをお願いすることになった。シャンパンも一つひとつがユニークなものであり、醸造とは今まであったものを壊して新しいものを作る作業。リスクを恐れないのが私達3人の共通項だと思う」と語った。作品は、YouTubeでも公開。また、同月26日から28日までの期間、東京ミッドタウンのセレクトショップ「リステア(RESTIR)」でも展示される。入場無料。
2013年07月18日片桐はいりと向井理が姉弟役で共演する舞台、『小野寺の弟・小野寺の姉』が7月に開幕。そこで小野寺の姉・より子役の片桐はいりと、小野寺の弟・進役の向井理にそれぞれ話を訊いた。舞台『小野寺の弟・小野寺の姉』チケット情報すでに『ママさんバレーでつかまえて』『ハングリー!』でも共演を果たしている片桐と向井。向井は片桐について、「本当にすごい人」と切り出し、「僕が心から尊敬していることを、はいりさんは全然感じていないと思いますけど(笑)。そんなはいりさんと、特に舞台でご一緒出来るのは本当に楽しみですし、同じくらい怖くもあります」と明かす。それについて片桐は、「向井さんは私と真逆の人。不器用な私と違って、何でもサラリとこなせてしまう。自分とは全然違うタイプだからそう思うのではないでしょうか…」と、遠慮がちに語る。今回作・演出を手がけるのは、『ママさん~』でもそのふた役を担った西田征史。実は片桐にとって西田作品は、「最大公約数をつかむような、かなり難易度の高いもの」らしい。「私が考えつかないような角度から、西田さんの笑いは生まれていく。どちらかと言うと私は、ピンポイントを狙うような芝居に慣れているので、そこはもうちょっと間口を広げていかないと難しいかなと思います」と、現段階での課題を挙げる。さらにあまりやったことのない、物語の主軸を担う人物だけに、「そういう“わきまえのある主役”というのを(笑)、向井さんに教えてもらいたいです」と続ける。その向井にとって西田は「兄貴みたいな存在」であり、「ちゃんと笑えて、意外に泣ける。すごく緻密で愛のある作品を作られる方。そんな西田さんが長年温めていた作品に参加できるのは、すごく嬉しい」と目を輝かせる。また舞台では初のコメディということで、「そこは今まで全部はいりさんに持っていかれたところなので、今回はぜひ僕も取りにいきたい」と意欲を見せる。向井が演じる進は、姉に翻弄されながらも能天気で自由な、ちょっと内気な男性。自らのことを「あまり快活ではない」と語る向井だけに、「あまり違和感なくできるのでは」と笑う。片桐演じるより子は、本人いわく「思いの分量が多過ぎる人」。また足し算ではなく引き算していく役だと考えており、「今回はちょっと薄味にチャレンジしてみようかなと。『私の出汁、どれくらい出てますか?』ってことをはかられる場所になると思います」と話し、ベテラン女優のさらなる飛躍を予感させた。公演は7月12日(金)から8月11日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場、8月22日(木)から28日(水)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。東京公演のチケットは発売中。大阪公演は5月18日(土)午前10時より一般発売開始。なお、チケットぴあでは大阪公演のインターネット先行抽選を5月1日(水)午前11時より受付。取材・文:野上瑠美子
2013年04月26日手羽先唐揚専門店をチェーン展開する「鳥良・酉の舞」は、9月15日に上野西郷会館(UENO3153)に「手羽先唐揚 鳥良 上野駅前店」をオープンした。同店は上野の西郷会館の跡地にリニューアルオープンした「上野西郷会館」内に開店。鶏料理専門店「鳥良」で培ってきた“技”に加え、日本料理の神髄である「京」の調理技法も用い、素材の持ち味を引き出すメニューをラインナップした。食材の旬や産地にもこだわった日本料理の味わいを堪能できる。お勧めメニューは「桜島鶏と滋養卵の親子丼」。宮崎産の桜島鶏の鶏肉と、神奈川県産の滋養卵を使い、とろとろの親子丼に仕上げた。その他「桜島どりの香草ハーブ焼き」「くるみだれせいろそば」「真鯛の土鍋めし」「鳥良の丸どり鍋」など、多彩な料理が楽しめる。また、9月21日からは限定ランチも提供。「親子丼御前」ほか、全6種類の御前メニューから選べる。「親子丼御前」は滋養卵の親子丼にお総菜2種、香の物、赤だし付きで価格は850円。ランチ時間は11時から15時。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月26日中川晃教、白羽ゆり、神田沙也加、米倉利紀が出演するオフ・ブロードウェイミュージカル『I LOVE YOU,YOU’RE PERFECT,NOW CHANGE』が10月8日に東京グローブ座にて開幕した。開幕前日の7日には舞台稽古が公開され、出演者が会見にも応じ意気込みを語った。作品はオフ・ブロードウェイで12年間・5003回のロングラン記録を打ち立てた伝説のミュージカル。今回の日本公演では、オリジナル版の演出家であるジョエル・ビショッフが来日し演出、オフ・ブロードウェイ版の魅力を残しつつ新たな舞台を作り上げた。物語は、全18話からなるオムニバス・ストーリー。男女の愛をテーマに、恋愛未満、恋愛中、そして結婚後と様々な形の愛を紡ぎ出していく。アメリカ産らしい毒の効いたジョークやセクシー・ジョークもありつつも、全体的にポップで愛らしい印象を受ける舞台に仕上がった。シーンタイトルも「しゃべる男たちと聞いてるふりをする女たち」や「ラザニア事件」など、それだけでクスリとさせられる。それぞれの話に繋がりはないものの、男女が出会い、恋愛をし、結婚をし、子どもが生まれ……と人生のイベントに沿う形で18話が展開していくのも、お洒落だ。4人の俳優はシーンごとにまったく違う役を演じ分けていくが、それぞれはっきりとわかりやすいキャラクター造形で、しかも楽しそうに演じていたのが印象的。実力者揃いの4人が織り成すハーモニーも、聴き応えがある。舞台稽古後の会見で中川は、4人芝居の良さを「ケータリングのおいしいものがなかなかなくならなくて、そこが良い所」と笑いながらも、「4人で楽しくはじけて、最後はお客さんも『観てよかったな』、僕らも『やってよかったな』と一体感を感じられるミュージカル。最高です」とアピール。神田も「4人は年齢も経歴もこの世界に入った入り口も違う。その分自分が見たことのない景色や経験を持っているので、普段のおしゃべりでもすごく刺激を受けます。しかも性格や声の質などのバランスも奇跡的」と話した。公演は10月23日(日)まで同所にて。その後10月27日(木)には宮城・電力ホール、11月3日(木・祝)には兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、11月5日(土)には福岡・キャナルシティ劇場でも上演される。チケットは発売中。
2011年10月11日