パナソニックは3月31日、HDD搭載ハイビジョンブルーレイディスクレコーダー「全自動DIGA(ディーガ)」3機種「DMR-BRX6000」「DMR-BRX4000」「DMR-BRX2000」を発表した。発売は5月22日。価格はオープンで、推定市場価格はDMR-BRX6000が210,000円前後、DMR-BRX4000が160,000円前後、DMR-BRX2000が100,000円前後(いずれも税別)。全自動DIGAは、通常の録画用チューナーのほかに、「チャンネル録画」と呼ばれる全番組録画用のチューナーを内蔵したレコーダーだ。チャンネル録画では、指定したチャンネルの全番組を録画。HDDの容量がなくなった場合には、古い番組から上書き保存していく。DMR-BRX6000はチャンネル録画用に8基のチューナーを、DMR-BRX4000とDMR-BRX2000はチャンネル録画用に4基のチューナーを内蔵。いずれも通常録画用チューナーは3基搭載する。通常録画用チューナーは3モデルとも地上/CS/110°CSデジタル放送の3波に対応し、チャンネル録画用チューナーはDMR-BRX6000では8基中3基、DMR-BRX4000とDMR-BRX2000では4基中3基が3波に対応している。そのほかのチャンネル録画用チューナーは地上デジタル専用となる。通常録画用チューナーのうち2基までは、チャンネル録画に割り当てることも可能だ。DMR-BRX6000では最大10局(うち5局は地上デジタルのみ)、DMR-BRX4000とDMR-BRX2000では最大6局(うち5局は地上デジタルのみ)の全番組録画ができる。内蔵HDDの容量はDMR-BRX6000が6TB(3TB×2)、DMR-BRX4000が4TB、DMR-BRX2000が2TBだ。DMR-BRX6000のHDDのうち1つはチャンネル録画専用。もう1つは通常録画用として使えるが、チャンネル録画用として最大2.75TBまで容量を割り当てることも可能だ。DMR-BRX4000とDMR-BRX2000のHDDはすべて通常録画用としても使えるが、DMR-BRX4000は4TBのうち3.75TBまで、DMR-BRX2000は1.75TBまでチャンネル録画用に割り当てることも可能だ。HDD容量を最大限チャンネル録画用に割り当てた場合、DMR-BRX6000は10ch×21日、DMR-BRX4000は6ch×36日、DMR-BRX2000は6ch×16日の全番組を録画できる。外付けHDDの接続にも対応。通常録画だけでなく、チャンネル録画にも使用できる。全自動DIGAはいずれもSeeQVault規格に対応しているため、同規格に準拠した外付けHDDを用いれば、レコーダーに録画した番組をダビングして他のSeeQVault対応機器で再生することも可能だ。電源を入れると、「新着番組情報」画面が表示される。新着番組情報画面には、「よく見る番組」「あなたへのおすすめ」「録画数ランキング」「最新ニュース」などの項目が設けられ、チャンネル録画している番組の中から見たい番組にすばやくアクセスできる。4K/30pへのアップコンバートにも対応。ハイビジョン領域の色信号補間を経ずに4K信号へアップコンバートするため、自然な質感の映像を実現できるとする。4Kカメラで撮影したMP4形式の4K動画を全自動DIGAのHDDへ保存して再生可能だ。また、写真の4K出力にも引き続き対応している。3製品とも、「外からどこでもスマホで視聴」に対応。無料の専用アプリ「メディアアクセス」をスマートフォンやタブレットにインストールすると、チャンネル録画や通常録画した番組、現在放送中の番組を、外出先からもストリーミング視聴できる。DLNAのサーバー機能を利用して、全自動DIGAのHDDに保存された楽曲を、DLNA対応のオーディオ機器で再生できる。ハイレゾ音源配信サービス「e-onkyo music」で購入したハイレゾ音源の楽曲を、DIGAに自動でダウンロードする機能も搭載。楽曲購入から再生までパソコンを使わずに、ハイレゾ音源を楽しめる。2015年秋に国内で提供開始される予定の映像配信サービス「NETFLIX」にも対応する。NETFLIXの視聴には別途NETFLIX社との契約が必要だ。サイズと重量はDMR-BRX6000がW430×D309×H68mm/4.9kg、DMR-BRX4000がW430×D199×H61mm/3.2kg、DMR-BRX2000がW430×D199×H59mm/2.9kg。
2015年03月31日サンワサプライは27日、カウント自動調整機能を搭載したワイヤレストラックボール「MA-WTB43」シリーズを発表した。ブラック / レッド / シルバーの3色を用意。価格は税込7,344円。高精細なレーザーセンサでボールの動きを読み取るトラックボール。カウント切り替えボタンを装備し、手動で速度を400 / 800 / 1,200 / 1,600カウントに切り替え可能。800 / 1,200 / 1,600カウントに設定した場合は、ボールの動く速度を検知してカウント数を自動で調整するため、PC側で設定せずともボールの動きのみでカーソル速度を使い分けられる。ボールサイズは34mmと手頃な大きさで操作しやすく、本体デザインはエルゴノミクス形状なので長時間の作業でも疲れにくい。ボタン数は「6」で、サイドに「戻る」と「進む」ボタンを装備する。2.4GHz帯を使用するワイヤレス運用に対応し、通信範囲は非磁性体で半径約10m(磁性体で半径約2m)。電源は単3形乾電池×1本、使用可能日数は約8カ月。本体サイズはW95×D126.5×H44mm、重量は140g(電池含まず)。レシーバーのインタフェースはUSBで、本体サイズはW15×D18×H5mm、重量は2g。対応OSはWindows 2000 / XP / Vista / 7 / 8 / 8.1 / RT、Mac OS X 10.2以降。
2015年03月27日島津製作所は3月16日、全自動LC/MS前処理装置「SCLAM-2000」(研究用)を発売した。「SCLAM-2000」は、遠心処理を行った採血管などのチューブと試薬、2種類の前処理専用容器をセットし、PCまたは装置本体からの操作することで、全自動で生体試料の前処理とLC/MSによる分析が実行できる装置。最大60検体のLC/MS分析を自動で実行可能で、オンラインでLC/MSに接続されているため、前処理後に試料を手動でLC/MSにセットし直す必要がない。1時間あたり約20検体を処理することが可能だ。また、1検体ごとに逐次処理を行う方式を採用しており、検体ごとの前処理反応時間の差など、個体間のばらつきをなくし、日内差、日間差を含めた再現性≦10%の分析精度を実現する(同社評価による)。バーコードリーダ(オプション)による検体のID管理や分析結果の校正機能、試薬の残量や使用期限などの管理機能、装置保守履歴の記録機能といった多彩な精度管理機能により、常に最適な状態で装置を維持し信頼性の高いデータが取得できるとしている。さらに、キャップを外した採血管や試薬をセットした後は、検体および試薬を入力する2ステップのシンプルな操作で前処理を開始できるため、手技の操作ミスを低減することができる。加えて、満杯検知センサー付きの前処理容器の廃棄ボックスや廃液タンクを装置内に備えており、感染性試料を扱う際の感染リスク低減にも工夫がなされている。なお、価格はソフトウェア込みで1750万円(税別)。
2015年03月16日フリースケール・セミコンダクタ(フリースケール)は3月5日、ビジョン・マイクロプロセッサ「S32V」を発表した。同製品は半自動運転および自動運転に必要な信頼性、安全性、セキュリティ対策を備えた車載ビジョンSoCとして開発された。同社のSafeAssure機能安全プログラムの対象となっており、機能安全規格であるISO 26262に準拠するとともに、10億分の1(ppb)単位で測定される車載グレードの品質指標を満たすように設計されている。CogniVueの第2世代のAPEX画像認識処理(ICP)技術が統合されているため、S32Vデバイスが取得するビジョン・データと、レーダーやLiDAR、超音波情報など他の取り込まれたデータのフュージョンにも対応し、最適な分解能と高精度の画像認識を可能とする。また、信号パスの冗長化やソフトウェア・エラーチェック機能、ハードウェア障害検出、オンチップ処理領域のハードパーティショニングにより、ブレーキやステアリングの性能を損なうことなく、安全にシステムをシャットダウンし、制御下で再起動を実行することができる。セキュリティ面では、セキュア・ブートやネットワーク・グレードの暗号化エンジン、セキュア・キーのほか、主要自動車メーカーの安全なハードウェア拡張の仕様に関するサポートにも対応した。これによりIPの盗難を防止できるだけでなく、外部からの攻撃や車車間通信への不正アクセスも防ぐことができる。暗号化ドメインは分離されており、ハッカーがいずれかのノードに不正アクセスしたとしても他のノードには移動できないため、攻撃を的確に切り分けて隔離することができる。同社は「S32Vは利便性を重視する現在の『支援』パラダイムから脱却し、自動車が緊急時にデータを取得、処理し、ドライバーにクァって制御できるようになる時代へと業界を導きます」とコメントしている。なお、一般向けの出荷は2015年7月の予定。
2015年03月05日カルバン・クライン ウオッチから、機械式の自動巻ムーブメントを搭載した3針の腕時計「Calvin Klein infinite」が登場している。ブレスレットやダイヤル色の違いで4モデルを用意し、価格は64,800円、または69,120円。モデル名は「ジェント・オートマティック」で、ムーブメントにはスイスのETA製2824-2+デイト(3時位置)を採用。ケースはポリッシュ&ブラッシュ仕上げのステンレススティール、ケースサイズは42mmだ。ケースの裏ぶたは、内部のムーブメントが見えるシースルーバックとなっている。風防はサファイアクリスタルガラス。ブレスレットとダイヤル色、および税込価格は、「K5S341C6」がクロコ型押しブラックレザーとシルバーダイヤルで64,800円、「K5S341C1」がクロコ型押しブラックレザーとブラックダイヤルで64,800円、「K5S34146」がポリッシュ&ブラッシュ仕上げのステンレススティールとシルバーダイヤルで69,120円、「K5S34141」がポリッシュ&ブラッシュ仕上げのステンレススティールとブラックダイヤルで69,120円だ。
2015年02月28日スウォッチ グループ ジャパンは、昨年に発売開始された自動(自動巻)機械式腕時計"SISTEM51"(システム51)コレクションのニューモデルを発売した。価格は1万7,500円(3月2日から価格改定により1万8,360円)。販売はスウォッチストア各店、スウォッチ公式オンラインストアなどで行われる。同製品は、51個という従来品の半分以下のパーツ数で作られた自動(自動巻)機械式ムーブメントを持った機械式腕時計。同社は32年前、51個のパーツで構成されたクォーツ腕時計を発表し、そのパーツの少なさと自動化された組み立てにより、スイス製腕時計を一般に普及させてきたという実績を持っている。今回のSISTEM51(システム51)シリーズは、同じ数のパーツでの自動(自動巻)機械式ムーブメントを実現させているのが特徴で、これは従来の機械式腕時計の半分以下のパーツ数となっている。このSISTEM51シリーズの51個のパーツは、5つの独立したモジュールを形成し、1本のスクリューを中心にひとつのユニットとして結合されている。製造が完全に自動化された機械式ムーブメントは最大90時間のパワーリザーブを備え、すべての部品がケースに密封されているため、湿気・ほこり・異物の侵入を防ぐことができ、超長寿命と長期間パワーを持続する精度(日差約10秒)の保証が可能だという。今回、同シリーズは既存4モデルに加え、システム・ピンク、システム・グリーン、システム・クリーム、システム・シック、システム・クラスの計5モデルが追加される。システム・ピンクは、ブルー文字盤にピンクとイエローカラーを使用し、スウォッチらしくカラフルな無限の宇宙を表現。システム・グリーンは、グリーンとオレンジのコントラストが特徴で、緑の大地と太陽を表している。システム・クリームは、モダンでスポーティなデザイン。システム・シックは、クラシカルなイメージに、システム・クラスは、エレガントなモデルのため、どちらも日常生活のどのシーンにもマッチするデザインとなっている。
2015年02月26日石川県珠洲市と金沢大学はこのほど、3月1日から自律型自動運転車の走行実験を共同で行うと発表した。同実験は珠洲市内の公道を自動走行することで、市外地環境を走行可能な自律型自動運転知能を開発することを目的とする。実験では人が車内に乗り込み、全長約7kmのコースを走る。今後、走行ルートを拡張していき2020年まで試験を続けていくという。両者は今回の実証実験について、将来の交通事故低減・高齢者などの移動支援に資する高度な運転支援システムの技術開発を促進させ、珠洲市をはじめとする地域課題の将来的な解決に貢献することが期待されるとしている。
2015年02月23日前回、米Appleが実験しているとみられる自動運転車(Self-Driving Vehicle/CarまたはAutonomous Vehicleなど)がシリコンバレー周辺で目撃されたことを紹介したが、実際に自動車業界参入を計画しているという話が持ち上がっており、大きな話題になっている。Reutersの1月14日(米国時間)の報道によれば、Appleは前出のような自律型の電気自動車の製造について研究を進めており、自動車メーカーの専門家や部品サプライヤらとの話し合いを行っていると、自動車業界の幹部に近い情報筋が明かしたという。前回のレポートでは、Appleがリース車を使ってセンサー装置を大量に積んだ自動運転の実験を行っている様子が米カリフォルニア州コンコードで目撃されたが、そのセンサー装置の形状などから、すでにGoogleが実験を行っている自律型自動車の実験とみられていた。だが一方で、まだAppleが本格的に自動車産業に進出するとの見方は懐疑的で、あくまで業界他社との共同実験の域を出ないのではという意見も多かった。今回のReutersの報道では、Appleは「自動車の製造そのもの」に興味を示しており、単に自動車メーカー向けにソフトウェアやコンポーネントを提供するに留まらないと情報筋では示唆している。「Appleは自動車メーカーらの協力をさほど必要にしているようには見えない」とコメントしているように、自動車パーツや製造に関する情報をかき集めており、特に「Connected Car」などと呼ばれる通信機能とリンクした電気自動車の開発に主眼を置いており、同時に可能性としての自動運転機能の研究を進めているようだ。自動車メーカー各社ともに、こうした自動運転機能に対応した自動車の開発を進めているものの、実際に市場投入までにはまだ時間がかかると考えている。CarPlayで自動車業界との連携を模索したAppleだが、ひょっとするとメーカーらの新技術への対応の間隙を縫って、携帯業界を席巻した地力を活かし、間もなく時計業界、そして自動車業界へと進出を果たそうとしているのかもしれない。
2015年02月16日Windows 8から加わった「自動メンテナンス」は、指定した時間にPCが待機状態の場合、ディスクのフラグメント(断片化)の改善など一連の保守処理を実行する機能だ。概要や設定は第76回でも説明したが、夜半にPCのスリープ状態が解除されて困る場面もある。今回は自動メンテナンスによるスリープ解除を制御する方法を紹介したい。「Windows 8.1ミニTips 第17回」より、2014年4月9日にリリースされたWindows 8.1 Updateを適用した環境を対象としています。○スリープ解除の許可を無効にするWindows 8.1における自動メンテナンスの実行時刻は、既定で毎日の朝(深夜)3時。PCの電源を切らずにスリープで運用していれば、自動的にメンテナンスが実行されるため、本来であればそのまま有効にした方が便利である。だが、PCが起動する際の物音で目を覚ましてしまうなど弊害を感じるユーザーも少なくない。スリープ解除に関しては2つのチェックポイントがある。1つめが自動メンテナンスの設定。こちらに用意された「スケジュールされたメンテナンスによるコンピューターのスリープ解除を許可する」をオフにすることで、スリープ解除は実行されない。もう1つが電源プランだ。アクティブな電源プランの詳細設定には、「スリープ解除タイマーの許可」という項目が用意されているが、デスクトップPCの場合は1つ、バッテリ駆動するモバイルデバイスの場合は「バッテリ駆動」「電源に接続」、それぞれの状態に合わせて「無効」を選択すればよい。前者は自動メンテナンス固有のスリープ解除設定、後者はWindows 8.1全体のスリープ解除設定のため、他の機能も影響を及ぼすことを覚えておいて欲しい。WindowsはACPI Wake Alarmデバイスを検出しない場合、RTC(Real Time Clock)を使ってスリープ解除を制御している。先の「スリープ解除タイマーの許可」が有効な場合、PCがスリープ/休止状態に入る前、RTCでスリープ解除イベントをプログラミングし、自動メンテナンスを始めとするアクションを実現する仕組みだ。それでもスリープ解除される場合は、他に原因がある可能性が高い。そこで次回はスリープ解除の原因を探る手順を紹介する。阿久津良和(Cactus)
2015年02月13日大阪大学(阪大)と島津製作所、神戸大学、宮崎県総合農業試験場は1月27日、超臨界流体技術を用いて、多成分の一斉分析を全自動かつ高速に行う画期的な分析システムを開発したと発表した。同成果は、同大大学院 工学研究科の馬場健史准教授、島津製作所 分析計測事業部の冨田眞巳部長、神戸大学大学院 医学研究科の吉田優准教授、宮崎県 総合農業試験場の安藤孝部長らによるもの。詳細は、3月8日(現地時間)から米国ニューオーリンズで開催される「Pittcon 2015 Conference & Expo」にて発表される。従来、食品や血液などの複雑で多くの成分を含む物質を分析する前には、分離や精製といった熟練を要する前処理を人手で行う必要があったため、人為ミスによる回収率の低下や結果のばらつきが発生していた。また、この前処理工程において、空気に触れることで成分が酸化や分解してしまうこともあり、正確な測定が困難になる場合があった。今回、大阪大学と島津製作所が中心となり、超臨界流体ガスクロマトグラフィ(SFC)装置の開発に取り組み、SFCにおいて重要となる高精度の圧力制御装置を開発した。さらに、並行して、島津製作所、大阪大学、宮崎県が中心となり、超臨界流体抽出(SFE)装置の開発に取り組み、試料の吸着、脱水などのための担体や液体試料の導入技術、多検体に対応したシステム開発を行った。また、SFCとSFEを接続した装置のプロトタイプ機を構築し、大阪大学、宮崎県、神戸大学においてシステムの検証実験を行い、そこで発生した問題の解決に取り組むことで、完成度を高め、装置を製品化した。加えて、装置開発に先行して、大阪大学、神戸大学、宮崎県ではSFC-質量分析(SFC-MS)、およびSFEの技術開発に取り組み、農薬や血液成分のプロファイリングに向けた分析条件や抽出条件、化合物ライブラリを構築した。さらに、最終的にSFEとSFC-MSのオンライン化(自動化)技術に取り組み、標準試料および実試料(農産物・食品・血液)を用いてシステムの検証を実施した。そして、残留農薬分析や臨床検査における実用的な利用を目指して、多検体のハイスループット解析が可能な超臨界流体抽出分離オンラインシステムを構築したという。なお、これら開発した分析システムでは、最大48検体に対し、有機溶媒の使用量を削減するとともに、不安定な試料であっても、熟練の技術を要さずに前処理、分離および検出を高感度・高速かつ自動で行える。例えば、食品中の残留農薬の分析では、従来は攪拌や遠心分離などで約35分かかっていた前処理を5分に短縮できるのに加え、有機溶媒の使用量をおよそ1/10に削減することができ、これまで複数の装置が必要だった分析も、この分析システムだけで約500種類の成分を一斉に測定することができるとしている。研究グループでは、今回の成果が、バイオマーカーの探索による超早期診断やテーラーメイド医療(臨床分野)、薬効分析・毒性評価(創薬分野)、食品中の栄養・機能成分の研究(食品分野)などで活用されるのを期待するとコメントしている。
2015年01月29日栄研化学は1月27日、独自の遺伝子増幅技術(LAMP法)を利用した次世代の小型全自動遺伝子検査装置および多項目検査チップを開発したと発表した。同装置は、検体前処理(核酸抽出・精製)から増幅・検出までを全自動で行える。従来の高純度な核酸抽出・精製を行う装置と増幅・検出装置で合わせて2時間以上を要していた操作時間を、LAMP法の特徴を生かした独自プロトコルの開発により、30分以内に短縮することに成功した。一方、同検査チップは、LAMP法に必要な増幅試薬(プライマー、酵素など)を含む複数の反応ウエルから構成されている。同装置に設置して使用することで、内部標準を含めて多項目の遺伝子の同時検出を可能とした。さらに、閉鎖構造にすることにより、コンタミネーションに極めて強い特徴を有している。そして、プラスチック製で簡易な構造を追求することにより、量産可能な低価格化を実現した。今後、早期の実用化を目指し、複数の呼吸器感染症原因微生物の同時検出を目的とした臨床性能試験を実施する。また、各種感染症検査チップ、コンパニオン診断用検査チップ、各種がん関連の検査チップなどの開発を進めていくとコメントしている。
2015年01月29日東芝は1月19日、DNAの増幅・検出・判定までを全自動で行うDNA検査装置「Genelyzer Ⅱ」を同日より発売すると発表した。また、食中毒原因菌14種を2時間以内に同時判定する「衛生管理用検査キット」を4月から販売開始することも明かした。同社のDNA検査システムは「DNA検査装置」と検査用DNAチップカードを含む「検査キット」で構成される。今回発売された「Genelyzer Ⅱ」は、検体から抽出した核酸サンプルを検査DNAチップカードに添加し装置にセットするだけで、何のDNAかを判定する装置。これまで手作業で行っていた試薬調整や別装置で行っていた増幅操作などを自動化したことにより、2時間以内の判定を可能とする。「衛生管理用検査キット」は、2時間以内にサルモネラ、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌などの食中毒原因菌14種(22遺伝子)の同時判定が可能な製品。検査用DNAチップカード内に必要試薬類をパッケージ化することで、検査ごとの試薬準備・配合などの手間を少なくするとともに、ヒューマンエラーや結果のバラつきを抑止する。従来の培養法では、菌種ごとに個別の作業や試薬調整が必要で、食中毒原因菌を検出するためには4~5日程度の時間を要していた。価格はDNA検査装置「Genelyzer Ⅱ」が800万円(税別)、「衛生管理用検査キット」が9500円(税別)。今後、同検査装置で使用する多種多様なキットを販売していく予定としている。
2015年01月19日サンコーは、スマートフォンをセットすることで、自動で水平を保ちブレの少ない動画を撮影することができるスタビライザー「3軸電子制御カメラスタビライザー」を発売した。価格は税込み29,800円。「3軸電子制御カメラスタビライザー」は、端末の水平を自動で保ちブレやガタつきの少ない動画が撮影できる、スマートフォン向けのスタビライザー。スイッチ1つで設定できるため、スタビライザー操作の高等技術や練習が不要となっている。スマートフォンなどの端末をセットしたホルダーは、パン(水平・左右)、チルト(垂直・上下)、ロール(回転)の3軸が自動で調節、制御されることで安定した位置を保つ。そのため、風邪などの外的要因に影響を受けることなく安定した動画撮影ができる。連続稼働時間は、最長約3時間。バッテリーはグリップ部分に格納されており、外して付属の充電アダプターで充電を行う。バッテリー充電時間は約1.5時間。「3軸電子制御カメラスタビライザー」のサイズ/重量は、幅約123mm×高さ約260mm×奥行き約85mm/約478g。対応端末として推奨されているのは、幅75mm×厚さ10mm以下で5インチサイズの端末。また、小型アクションカメラGoProにも対応している。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年01月17日ソニーは14日、データの自動バックアップが行えるmicroSDメモリーカード「SN-BB」シリーズを発表した。16GBと32GBの2モデルを用意。2月20日より発売する。店頭予想価格(税別)は、16GBが4,100円前後、32GBが7,300円前後。指定したファイルが更新されるごとにバックアップを行うmicroSDメモリーカード。UHS-Iに対応し、SDスピードクラスはClass4。SDメモリーカードへの変換アダプタが付属するので、ノートPCなどに挿しておき自動でバックアップを取るように設定しておけば、不意のデータ損失が防止できる。対応OSはWindowsで、Android端末で使用する場合はバックアップ機能は利用できず、通常のmicroSDメモリーカードとしてのみ利用が可能。データ自動リフレッシュ機能によりデータを定期的にリフレッシュ。長期間のアクセスがないことなどが原因によるデータの消失を防止する。「書き換え回数上限お知らせ機能」は、上限が近づくと画面上に告知してくれる機能。保存されたデータはAES256bitの暗号化方式で保護される。
2015年01月16日FFRIは1月14日、マルウェア自動解析ツール「FFR yarai analyzer Version1.4」の出荷を開始すると発表した。「FFR yarai analyzer」は、マルウェアと疑わしきファイルを任意の検査フォルダに置くだけで自動的に解析が実行され、解析結果レポートを出力。顧客はマルウェア解析のための専門知識を必要とせず、簡単・迅速にマルウェアの危険性や影響を把握できるため、外部ベンダーに依存しない自己完結型のインシデントレスポンス体制の強化ができる。また、標的型攻撃対策製品として高い評価を受けている「FFR yarai」のプログレッシブ・ヒューリスティック技術を用いた検知エンジンを搭載し、未知マルウェアやゼロデイ脆弱性攻撃を高精度で検出する。今回のバージョンアップでは解析エンジンのアップデートによってマルウェア検出力を強化したほか、バンキングマルウェア等の感染端末上でしか動作しないなど、高度な解析対策機能を持つマルウェアの解析にも対応。また、様々なシステムとの連携機能やレポート・管理機能の強化も行っている。
2015年01月16日エバーノートは8日、書類を自動で撮影するiOS用スキャンアプリ「Scannable」をリリースした。取り込んだ文書は自動でトリミング・画像補正が行われ、文字列として検索できるデジタルデータに変換する。作成したデータはEvernoteを始め、メールアプリ、SMSなどで共有することも可能。App Storeより無料でダウンロードできる。対応OSはiOS 8.0以降。「Scannable」は、起動と同時に画面に映し出されている文書を検出し、自動で撮影するアプリ。撮影したデータは、メールやメッセージ、Evernote、カメラロールなど保存・共有先をユーザー側で指定でき、自動でカメラロールに保存されることはない。ビジネス向けSNS「LinkedIn」とも連携でき、名刺を撮影した場合はプロフィール詳細や写真などを追加した連絡先ノートに変換して登録できる。デスクトップ用スキャナ「ScanSnap Evernote Edition」にWi-Fi経由で接続し、離れたところから操作可能できる独自機能も備える。スキャン結果は操作しているモバイル端末で確認でき、データ移動などの余計な手間がかからないことが特徴。複数での接続にも対応するため、1台のスキャナを多数のユーザーで共有できる。
2015年01月09日シュロニガージャパンは1月9日、極細同軸ケーブル用全自動電線加工装置「CoaxCenter 6000」を発売すると発表した。同軸ケーブルとは、電気信号が流れる芯線を中心として、周囲を樹脂製の絶縁体、金属を網目状に組み込んだ外部誘導体、樹脂製の保護被覆で覆った多層構造の電線のこと。電気製品においては、末端に端子を取り付けたハーネス製品として利用され、ハーネスの加工には、ケーブルの測長・切断・ストリップ工程などが必要となる。これまでは各工程に特化した装置を作業者が順番に操作して製造していた。CoaxCenter 6000は、測長から品質検査の工程までを全自動で処理することができるほか、圧着ステーション装置を組み合わせることで、端子の取り付け工程までを全自動化することも可能。同装置は、保護被覆を含めた外径6.5mm以下の同軸ケーブルの加工に向けて開発されたもので、1時間あたり約1300本のケーブルを加工する能力を持つ。標準構成のCoaxCenter 6000には、測長、切断、搬送機能に加え、ケーブルをストリップするロータリーユニット2台と画像検査装置2台が含まれている。価格は基本構成で1200万円、端末処理を追加した拡張構成で1500万円程度で、発売初年度は日本国内で20台の販売を見込んでいるという。同社は1月14日から東京ビッグサイトにて行われる「インターネプコンジャパン」に出展し、同製品の展示紹介を行う予定だ。
2015年01月09日NVIDIAは1月4日、周囲の状況認識が可能な自動車用コンピュータ「NVIDIA DRIVE」を発表した。「NVIDIA DRIVE」には、自動運転機能を開発する「NVIDIA DRIVE PX」と、最先端のデジタルコクピットを構築する「NVIDIA DRIVE CX」の2種類があり、どちらも最新のスーパーコンピュータと同じアーキテクチャが採用されている。「NVIDIA DRIVE PX」は、コンピュータビジョンと深層学習の分野における最新の開発成果が活用されており、従来にない機能を自動車用技術に提供する。具体的には、同社の最新GPUアーキテクチャ「Maxwell」を採用し、1TFLOPS以上の処理能力を有するモバイル用SoC「NVIDIA Tegra X1」を2個搭載する。これにより、最大で12台の高解像度カメラから得た入力信号に対し、最高1300万画素/秒の処理が行える。さらに、コンピュータビジョン機能を有しており、人間が操作しなくても自動車自身がスペースを見つけて駐車する全自動駐車を実現できる。一定の条件で縦列駐車を補助するシステムがすでにあるが、「NVIDIA DRIVE PX」では、自動車自身が混み合った駐車場で空いているスペースを探し出して駐車をしたり、スマートフォンからの呼び出しを受けて運転者のところまで自動で戻ることなどが可能となる。この他、深層学習機能を備えており、救急車と配送トラックの違いや、駐車中の自動車と発進しようとしている自動車を見分けるなど、さまざまな車両の見分け方を学ばせることができる。もう一方の「NVIDIA DRIVE CX」はハードウェアとソフトウェアの両方を含む包括的なソリューションとなっており、ナビゲーションやインフォテインメント、デジタル式メータパネル、運転者の監視などで使用する最先端のグラフィックスやコンピュータビジョンを実現できる。例えば、車両の周囲360度を上から見た画像をリアルタイムに提供し、死角の問題を解消してくれるサラウンドビジョンが実現可能なのに加え、デジタルスマートミラーの実現により、物理的なミラーをなくすこともできる。また、プロセッサに「Tegra X1」もしくは「Tegra K1」を搭載する他、路上試験を完了したソフトウェアを採用しており、最大1680万画素の画像処理に対応できる。これは、現在市販されている自動車で使われている画素数の10倍以上にあたるという。なお、「NVIDIA DRIVE PX/CX」ともに、NVIDIAもしくはサードパーティソリューションプロバイダが提供するさまざまなソフトウェアアプリケーションモジュールで構成されている。2015年第2四半期より出荷が開始される予定。
2015年01月06日弥生は、「弥生会計」「やよいの青色申告」が、「YAYOI SMART CONNECT」と連携を開始し、外部アプリケ―ション/サービスから取引データを自動で取り込み、自動で仕訳する機能が追加されたと発表した。アグリゲーションサービスの「Zaim」、「MoneyLook」と「Twitter」連携が可能となり、銀行明細やクレジットカード、電子マネーなどの様々な取引データを自動取込、自動仕訳し、会計データへと変換する。これにより、利用者は、日々の取引入力の手間を削減できる。
2014年12月24日米Googleは12月22日(現地時間)、完全自動運転カーのプロトタイプ"完全版"を公開した。Googleは5月に、同社が一から完全自動運転カーを設計するプロジェクトを発表した。その際に公開した初期のプロトタイプはデザインモックアップで、ヘッドライトなど車としての機能を完備していなかった。その後、テスト走行の実現を目指して仕様や機能が異なる様々なプロトタイプのテストを繰り返し、自動運転カーが必要とする機能を全て搭載したのが今回公開したプロトタイプだ。「完全自動運転のためのGoogle初の完全プロトタイプ」としている。デザインは5月に公開されたモックアップとほぼ同じだが、LIDARシステム(周囲の情報を収集しリアルタイムで3Dマップを作成)が小型になっており、またヘッドライトや方向指示器などを備える。しばらくはGoogleのテストトラックでのテストを継続し、来年には北カリフォルニアにおいて一般道を使ったテスト走行に移る計画だという。プロジェクトチームの最終目標は内部にハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダルもない完全自動運転カーだが、テスト走行に用いるプロトタイプは必要に応じてドライバーがマニュアル操縦する機能を備える。
2014年12月23日日本電気(NEC)とトレンドマイクロは11月18日、SDN対応製品とセキュリティ製品を連携し、サイバー攻撃を自動防御するソリューションを共同開発したと発表した。2015年3月よりNECが提供を開始する。両社は、NECが培ってきたSDNの技術とトレンドマイクロのセキュリティ脅威検知・解析技術を連携させることで、顧客のシステム全体を俯瞰し、セキュリティリスクやサイバー攻撃を早期に特定し、SDNによって迅速な初動対応の自動化を実現するソリューションを共同で開発。顧客のセキュリティリスクの最小化と安全なシステム運用を実現していくことを目指す。NECは、SDNの普及促進を図るため、2014年10月にSDNパートナーシッププログラム、NEC SDN Partner Spaceを開始。トレンドマイクロでは、SDN等の仮想化技術と連携した次世代セキュリティアーキテクチャの開発を進めており、NEC SDN Partner Spaceにも参加。今回発表する連携ソリューションは、両社によるSDNパートナーシップ連携による成果の第一弾となる。具体的には、トレンドマイクロの「Deep Discovery Inspector」「Trend Micro Deep Security」による、ネットワーク上のふるまい監視、不正プログラム感染や改ざんの検知などに基づき、NECのSDNコントローラ「UNVIVERGE PF6800」がSDNネットワークを動的に制御することで、不正なPC端末やサーバなどの隔離・遮断、検疫、監視、および通信経路変更によるサービスの切り替えが自動化。その結果、標的型攻撃などの高リスクなセキュリティインシデントに対して迅速な初動対応が可能になり、また検知から処置までを自動化することによって、人的な操作ミスの削減が可能になるとともに、運用者のスキルに頼らない運用レベルの均一化が可能になる。NECはこのソリューションを、2015年3月より、850万円~の価格で、主に個人情報を取り扱う官公庁や自治体、ならびに民間企業向けに提供を行う。今後両社において、高度な相関分析機能を実装し、仮想ネットワークに限らず、ITシステムを構成する仮想サーバやセキュリティ機器等の自動制御を行うソリューションを順次共同で開発していくことにより、企業のITシステム全体の運用継続や可用性の維持を実現する。
2014年11月19日首都圏新都市鉄道は、2014年11月より順次、つくばエクスプレス全20駅において自動改札機全機種128台を新型機に取り替え、もしくは、ICカードを利用しやすい機種に一部変更すると発表した。新型自動改札機の、IC・磁気併用自動改札機にはつくばエクスプレスのコンセプトカラーである青色(TXブルー)、ICカード専用自動改札機の上部ライトにはピンク色を採用し、IC・磁気併用自動改札機とICカード専用自動改札機との判別をしやすくする。案内画面には、カラー液晶ディスプレイ(LCD)を採用し視認性を向上させる。新型機全機は小型化されたことにより、通路幅が4cm広がる。なお、新型自動改札機の電力使用量は、現行機に比べて約60%削減(待機時)されるという。新型自動改札機は、11月22日の南千住駅における使用開始を皮切りに、2015年にかけて順次導入される。また、秋葉原・八潮・南流山・みらい平の4駅においては、乗客が大幅に増加したことから、各駅1台ずつ自動改札機を2015年に増設する。
2014年11月17日つくばエクスプレス(TX)を運営する首都圏新都市鉄道は14日、TX線全20駅で自動改札機の入替えを実施すると発表した。128台を対象に、新型機への入替えとICカードを利用しやすい機種への一部変更を行うという。新型機はIC・磁気併用自動改札機で、案内画面にカラー液晶ディスプレイ(LCD)を採用し、視認性が向上するほか、従来より小型化したことで通路幅が4cm広がり、改札機の通過がよりスムーズになる。新型機は青色の外観、ICカード専用自動改札機はピンク色の上部ライトとすることで、改札機の種類判別も容易に。電力使用量も、新型機は現行機より待機時で約60%少ないという。
2014年11月14日ロガリズムは11月12日、スマートフォン向けゲームアプリのユーザーログデータを階層化し、解析データを自動でレポートするクラウド型サービス「BUNSEKI」の提供を開始した。BUNSEKIは、特別なSDKを必要とせず、ロガリズム側で用意するサーバにアプリのログデータを送ることで、自動的に分析を行う。分析したデータは専用の管理画面で閲覧することが可能で、ユーザーセグメント別のDAU(デイリーアクティブユーザー)やセグメント毎の離脱ルートの一覧といったデータを閲覧できる。利用プランは、1万MAU(マンスリーアクティブユーザー)までのアプリを対象とし無料で導入可能な「トライアル版」のほか、30万MAUまでのアプリが対象で月額1万円(税別)からの「スタンダード版」と、30万MAU以上の人気アプリ向けで個別の料金設定となる「プレミアム版」が用意されている。同サービスの導入により、日々のログ集計・精査・データ加工といった手間を省くことができるだけでなく、新たに分析システムを構築することなくログ解析が行え、分析スタッフの人材不足解決と運営やプロモーションへの活用によるゲームアプリの収益拡大が実現できるという。
2014年11月13日ZMPは10月28日、車両に取り付けた4台の2次元レーザセンサで走行時の周辺車両を認識する、全周囲環境認識パッケージの販売を開始したと発表した。自動運転や高度運転支援技術の開発において、自車の位置の特定と、周囲を走る車両の位置や速度の特定が必要となる。2次元のレーザレンジセンサを車両の前後左右の4か所に取り付けることで、全周囲360度の周囲環境のセンシングが可能となるが、各センサの測定範囲の調整や、得られた情報から360度の座標系に変換するといった手間がかかる。また、得られたデータから、自動車、トラック、バイク、といった認識を行う必要がある。同パッケージは、4台の2次元レーザレンジセンサと、計測の様子をすぐに確認可能なビューワサンプルプログラム、センサ情報を利用するための開発環境(SDK)から構成され、スムーズな計測が可能となるとしている。なお、価格は270万円(税抜き)。すでに受注を開始している。
2014年10月29日凸版印刷は10月23日、組織標本から全自動でがん遺伝子の変異型の検出を行う小型全自動遺伝子解析システムを開発したと発表した。現在、抗がん剤の効果予測などのために、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)サンプルからがんの遺伝子変異の検出が行われているが、DNAを分離し取り出す操作が、非常に煩雑であるとともに、劇物薬品の取り扱いも必要となるため、熟練した技術が要求され、検査センターや一部の病院検査室で行われている。今回、同社は、理化学研究所、理研ジェネシスと共同開発してきた全自動小型遺伝子型解析システムを応用し、FFPEサンプルから、がん組織細胞の遺伝子変異を全自動で検出するシステムを開発した。これにより、検査工程の大幅な簡易化を実現し、検査時間を従来方法の約4分の1となる、約2時間に短縮することができるという。また、10月下旬からがん研究会有明病院と共同で、臨床検体を用いた本解析システムの実証試験を実施する予定だ。同社は「今後も臨床現場でのニーズが高まっている解析困難な遺伝子検査、たとえば、血清中に存在する極微量のがん遺伝子の変異を検出できる全自動解析システムの研究開発にも着手していく」とコメントしている。
2014年10月23日技術評論社は23日、書籍『世界一ラクにできる確定申告 ~全自動会計ソフト「freee」で手間なく完結!~ 平成27年版』を発売した。原尚美氏と山田案稜氏の共著。価格は1,580円(税別)。確定申告の締切を目前に不安になったり、「もっとラクにできないか?」と思ったりしたことはないだろうか。同書は、全自動クラウド会計ソフトfreeeの活用法を丁寧に解説するとともに、経費の悩みどころまでもフォロー。青色申告を手早くすませたいフリーランス・個人事業者にお薦めの1冊となっているという。freeeは2014年1月から電子申告(e-Tax)に対応し、納税まで自宅で完結できるのが特徴。主な内容は、「第1章 確定申告でラクするための準備と考え方」「第2章 世界一ラクできる会計ソフト、発見!」「第3章 確定申告の準備をしよう」「第4章 お金が入ってくるときの処理をマスターしよう」などとなっている。共著者の1人、原尚美氏は税理士、東京外国語大学英米語学科卒業。1日3時間だけの会計事務所からスタートし、現在は全員女性だけのスタッフ22人、一部上場企業の子会社などをクライアントに持つ。共著者の1人、山田案稜氏はパワービジョン代表取締役。同志社大学哲学科卒業後、システムエンジニアを経て、2007年にWebマーケティング専門会社パワービジョンを設立した。
2014年10月23日KDDI研究所は、SNSや掲示板に投稿されたコメントを解析することで、ネット上で話題のコンテンツを自動で検索し、ユーザ主観のコメントを表示するキュレーション技術を開発したと発表した。このキュレーション技術は、オンラインニュースやテレビ番組、映画、音楽、アプリなどへのコメントを抽出し、その中からユーザーの主観が強いコメントのみを自動的に抽出するもの。例えば、コメントに含まれる顔文字(「欲しい(σ´囗`。)」)や文字列の連続出現(「誰得wwwww」)などの記号表現や文体などが該当する。KDDI研究所は、コンテンツ提供元へのキュレーション技術の提供をトライアルで実施する。トライアル用のWebサイトでは、話題のコンテンツに対してのユーザ主観のコメントがリアルタイムで表示され、既存サービスとの違いを体験できるとしている。
2014年10月22日ドウシシャは20日、時短・簡単調理グッズを取り扱う「minish」シリーズから、「スープメーカー DSMW-148」を発表した。食材の切削から加熱まで自動で行える調理器具だ。発売は10月下旬。価格はオープンで、推定市場価格は税別9,800円だ。DSMW-148は、スープの材料をポットに入れてスイッチを押すだけで食材の粉砕・加熱・かくはんを自動で行う調理器具。「スープ」「食べるスープ」「スムージー」「おかゆ」の4モードを用意する。ポットは保温効果のある真空断熱構造だ。ヒーター部分にセラミックコーティングを施し、従来モデルに比べて汚れを落としやすくした。サイズはW200×D160×H290mm。調理容量は最大0.9L、最少0.5L。カラーはオレンジとアイボリー。40のレシピを掲載するレシピブックが付属する。
2014年10月21日ロックバンドU2のボーカルbono氏が、iTunesでの最新アルバム無料自動配信について、「すまなかった」と謝罪した。また、bono氏は「ちょっとした誇大妄想、寛大さ、自己プロモーション、そして自分たちの楽曲が聴かれないのではという恐れから行った」と話している。U2は、アルバム「Songs Of Innocence」のCDとレコードでのリリースを記念して、自分たちのFacebookページ上で「U2NoFilter」と題したデジタルイベントを開催。事前にFacebook上で受け付けたファンからの質問に答えた動画を公開した。メンバーに対する好意的な質問や、音楽活動に対する質問に、4人のメンバーは冗談と本気を交えて回答していた。なお、「Songs Of Innocence」は、9月9日よりiTunesを通じて無料配信された。しかし、デバイス上で「新規購入した項目の自動ダウンロード」設定をしていたユーザーには、知らない間に同アルバムがダウンロードされているという事態に。こうした自動ダウンロードに対して苦情も出ていた。Appleは、同アルバムの削除ツールを公開している。そのため、あるファンから「お願いだから、iTunesのプレイリストに自動的にアルバムをリリースするのはやめてくれない? 失礼だと思うんだけど」という質問もあった。これに対しBono氏は、「おっと……。すまなかったよ。いい考えだと思って、つい冷静さを失ってしまった」と謝罪した。また、Bono氏は「アーティストはこんな心境に陥りやすい。ちょっとした誇大妄想、寛大さ、自己プロモーション……(他のメンバーの笑い)それに、僕たちがここ数年かけて作った曲が聴かれないんじゃないかという恐れもあった」と心境を語っている。「U2NoFilter」に対するFacebookのコメントの中には、「すばらしい贈り物をありがとう」「いい考えだと思う」「謝罪する必要はない。iPhoneを持っていないしiTUnesを利用していないからもらえなかったけど」などと感謝のコメントが多数並んでいる。
2014年10月15日