子どもが2歳にさしかかったころ、何に対しても「イヤ!」と駄々をこね、言うことを聞かなくなるようになります。これは「魔の2歳児」とか「第1次反抗期」などと呼ばれる現象で、たいていの子どもが示すものです。「反抗期」というと何か悪いことのように捉えがちですが、実際にはこれは子どもにとっては大事な成長のプロセスです。この第1次反抗期をはじめ、反抗的になった子どもにどう接していけばよいかについて見ていきましょう。「魔の2歳児」がやってくる子どもは2歳から3歳ぐらいの時期になると、それまで素直に言うことに従っていたのとは打って変わって、親が言うことに対していちいち反抗するようになります。この時期の子どもには以前よりも知恵がつき、自分のことを自分でしたいという意識、すなわち自我が表れ始めてきています。それによって、このような反抗をするようになるのです。ただでさえ育児や家事で大変なところに駄々をこねられたら、親は疲れてしまうものです。しかし、親からすればただの反抗的態度に見えるものも、子どもにとっては成長していくために欠かせないもの。子どもの反抗を「悪いこと」「やめさせるべきこと」ととらえずに、子どもと同じ次元でやりとりしてしまわないように注意したいものです。子どもの反抗に対して対応する際に注意したい点を3つほどあげてみましょう。反抗期が来たことをむしろ喜ぶ子どもが反抗するのは、覚えた言葉も増えて、知恵がついてきたからです。つまり、すくすくと成長してきた結果なのです。子どもの駄々を悪いものと捉えるのではなく、「無事にここまで成長したんだなあ」という思いを持って見るようにしてみてください。ただし、子どものわがままの言いなりになるような対応は後に禍根(かこん)を残しますので、「子どもがもっと成長していけるように」という点を考えて対応をすることが、大切になってきます。子どもと同じ次元で怒らない子どもの成長をより促すための対応として大事なのは、子どもが反抗した時に、親も一緒に感情的になって怒らないように気をつけることです。それでは子どもの駄々こねと同じ次元で怒っているだけのことになってしまいます。子どもとは違って、親は成熟した大人であるわけですから、子どもの反抗の理由や背景についても冷静に考えることができるはずです。どうして「イヤ!」なのかについてちゃんと理由を尋ね、子どもの主張にも一理あると感じたのであれば、子どもに共感を示してみせることも必要です。守らなければならない社会のルールがあるのであれば、共感を示すのとは別に、教え諭せばいいわけです。親子でよく考え、納得させる子どもがわがままを言い出した時に、頭ごなしに「ダメ!」とやってしまうのではなく、どうしてそういうわがままを言うのかをきちんと聞いた上で対応するというやり方です。たとえば、子どもが店頭でドーナツを食べたがって駄々をこねた時、「とにかくダメなものはダメ!」とはせずに、何故ドーナツを欲しがるのかの理由を尋ねるようにします。「今日は、おうちに帰ってからケーキを食べようって約束したはずだけど、今じゃないとダメなの?」であるとか、「さっきアイス食べたいって言ってたんじゃないの?」といったように、子どもにいろいろと尋ねながら、ドーナツを欲しがる理由を探っていくようにしてみてください。ただし、注意点として、矢継ぎ早に次から次へと質問をしたり、厳しい口調で問い詰めたりしてはいけません。また、何か1つの正しい結論を出すことが目的ではないので、そこそこの答えが見えてきたところで切り上げるようにするといいでしょう。そういったやりとりを通して、場合によって子どもの立場でものを見たり、親の気持ちを子どもに伝えたりすることが大事なのです。(子育ての達人)次回は、子どもの反抗期について、掘り下げていきます。
2015年11月14日不眠が続いた1週間が過ぎ、体調不良のまま実家に戻ることとなった。昨夜に比べれば、熱も38度から37度くらいに下がったし、どうにか治りそう。こどもが産まれて2週間。「母ちゃんになったわたしがこんな状態でどうする!」と、自分に気合いをいれた。実家に帰るなり、まずは病院へ。「その症状だと、急性胃腸炎ですね。流行っているし、薬のんで安静にしてください。一応薬は授乳に影響の少ない物を出しておきますが、心配な場合、授乳は控えてミルクをあげることをお勧めします。一概に赤ちゃんに影響がないとは言えないので」急性胃腸炎か…。やはり。夫の親戚からもらった急性胃腸炎。この時期になるなんて、ついていない。それも産後の体力低下によるものだろう。わたしは買っておいた手動の搾乳機を使って、薬を飲む前に初めての搾乳をしてみることにした。搾乳は簡単なようで実は難しく、手の力も必要だ。なんせ手動の場合、何度も何度もハンドルをプッシュしなくてはならず、1回のプッシュでほんの数滴しか搾ることが出来ない。あぁ、乳を搾ることがこんなにも大変なこととは…涙こんなことなら自動搾乳機にすべきだったか?でもあれは、2万円以上もする高価な品なんだ。うぅ、勇気のないわたしよ…。体調不良の中、もうこれ以上一人で搾乳機でえんやこらやるのはしんどいものがあり、わたしは夫に声をかけ「わたしの乳、搾ってくれないかな…」と、危うくAV業界に足を突っ込みそうなお願いをした。 そしてここからが大変! 夫がわたしの後ろに入り、搾乳機を持って何度もプッシュ。わたしは搾乳機と乳の間に溝が出来ないよう支えに入る。こんな姿、死んでも親にも子にも見せられない! その滑稽な自分の姿に笑いがこみ上げて来た。くくくくっ…!あぁ、なんだこのコントのようなやりとりは!!スヤスヤ眠る我が子の前で、わたしたちは力いっぱい乳搾りをした。その姿はまさに牛と牧場の主。約30分搾り続け、ようやく集まった乳はそれでも100ml。搾乳とはもっと楽なものかと思っていた。こんなにも体力がいるなんて。「ぜえぜえ…」わたしも夫も疲れきってしまった。世のお母さんたちは搾乳して、それを冷凍保存しているとは! わたしは搾乳するたびに、夫と牛と牧場の主の関係を結ばなくてはならない。処方された薬を飲んだ。あぁ、これでしばらくおっぱいはあげられないなぁ。なんだか悲しい気分になり、不安な思いを巡らせていると、息子が泣き始めた。目を覚ましたところに、絞り立てのおっぱいを与えてみる。哺乳瓶に吸い付く、わが息子。その姿を見て「あぁ頑張って搾ったかいがあった」と胸をなで下ろす自分がいた。わたしの体調はいつよくなるんだろう? 今夜は眠れるだろうか? まだまだ続く不安、そして迫り来る産後うつの気配。(Boojil)おかっぱちゃんの子育て奮闘日記。いよいよ次回、おかっぱちゃんがノックダウン!?何があったのか? 乞うご期待!
2015年11月12日こんにちは、風邪をこじらせて副鼻腔炎を患い中のイラストレーター栗生です。副鼻腔炎っていうと「航空飛行隊」みたいな語感でかっこいい雰囲気がありますけど、いわゆる蓄膿症のことなんですってね。服薬中ですがなかなか良くなる気配がなく、QOLが下がる一方です。夜中に咳き込むと家族が起きてしまうので、仕方なく仕事をするという、いいんだかどうだかわからない状況です。早くまともな生活がしたい…。さて、私のどうでもいい体調報告はさておきまして、10月に満9カ月を迎え、つかまり立ちと高這いによる後追いが激しくなってきた我が家の赤子氏。日を追うごとに動きが軽やかになり、ハイハイ中に勢いで軽く宙に浮いているときすらあります。母子手帳を見るとハイハイは7~9ヵ月、つかまり立ちが8~10ヵ月のうちにほとんどの赤ちゃんができるようになるそう。確かに一心不乱になって家中を動き回っています。ほぼこの通りに来ていますが、上の子がこれにまったく当てはまらない子だったため、動き回る乳児というものが非常に新鮮で、「そんなところでも立てるんだ! 赤ちゃんなのに!」「移動めっちゃ速い! 赤ちゃんなのに!」などといちいち騒いでいます。たっちやハイハイなどの動作のほかに、ねんねのころと比べて変わってきたなーと思うのが、親(私)への反応。いや、反応というか仕打ちというかですね。呼ぶとうれしそうに来る、授乳時の甘えっぷりなどは、そりゃあもうキュン死ものなわけですが、同時に痛いことも増えました。とにかく至る所をわし掴みにされ、噛まれるわしゃぶられるわ…。特に指を標的にされることが多いのですが、それがどうもこちらが痛がる様子を見て面白がっているようなのです。「あいたたたー」と叫ぶとニヤニヤしながらさらに噛んでくる乳児。2本のプリティな乳歯が刺さる刺さる…。ちなみに夫はそんなに噛まれていないよう。「この差はなんなのか、ひょっとして愛なのか、それならむしろウェルカムだ!」と今日も噛まれる母でありました。今日のかるた 「噛めばしみ出す親の味」
2015年11月11日「子どもが片付けをしない…」こんなお悩みをもつ人は、決して少なくないはずですが、その実、「片付けをしないのは、うちの子だけなのでは?」という不安を抱えている人もいるでしょう。そんな皆さん、安心してください。この調査の結果を見ると、子どもが片付けをしないのは、どこの家庭も同じようです。約8割の親が、子どもと片付けについて、ストレスを感じている野村不動産アーバンネット株式会社は、子育てと住まいを考える情報サイト「ノムコム with Kids」内で アンケート を実施。「子どものお片付け」について、親自身が感じるストレスや、子どもが片付けられない場所やものなど、年齢別の調査結果を発表しました。「お子さまのお片付けに対して、ストレスを感じたことはありますか」というアンケートによれば、76.4%の人が「強く感じる」「やや感じる」としており、小学生をもつ親が特にストレスを感じていることがわかりました。また、子どもの片付けにおけるストレスは小学校から高校にかけて徐々に減っていくことも判明。親のストレスピークは片付け経験の浅い小学生の頃、と考えられそうです。子どもが片付けにくい「場所」と「もの」子どもが片付けられないで困っている「場所」についてのアンケートでは、小学生までは「おもちゃ収納」という回答が最も多く、中学生以上になると「学習机」であることがわかります。また、片付けられない「もの」については小学生までは場所とひもづく「おもちゃ、子どもの遊び道具」、中学生は「教科書、参考書など」、高校生以上になると「衣類、制服」という結果となりました。中学生になると、それまでのおもちゃから一変して学習に関連する場所やものが片付けられなくなるようです。机周りの整理整頓は、成績や勉強効率にも関係する可能性がありそうですね。子どもの片付けを促す工夫では、子どもに「片付け力」を身につけさせるには、具体的にどんなことをすれば良いのでしょうか。アンケートでは実際に行っている片付けの工夫について「定期的に片付けの見本を見せてあげる」「一緒に捨てるものを分類してあげたことで、自分でも要る・要らないの判断がつくようになった」「種類ごとに入れられる箱を用意し、箱単位に出し入れするようにした」とさまざまな意見が寄せられています。こうした言葉がけは、子どもの年齢に見合ったものを選ぶことが大切です。自分ひとりで片付けできるように、じっくりサポートしていくのが「片付け力」をつける近道かもしれません。片付けができれば、自然と気持ちもすっきりして前向きになるもの。片付けの良い効果を、子ども本人が実感できるようになるといいですね。(すだあゆみ)
2015年11月07日つらいことが、人生にはつきものです。学校では、勉強のこと、スポーツのこと、友だちのこと、と、試練の連続です。社会に出た後も、何度もへこたれそうになったり、ギブアップしたくなる時期があります。受験に失敗したり、部活でレギュラーになれなかったり。就職で失敗したり、結婚する約束をしていた人に急に別れを告げられることもあるかもしれません。多くの人には、20代で大きな試練がきます。そのとき、もうちょっと頑張ろうと思えるのか、それとももうダメだと諦めてしまうのか。その粘りやふんばりができるかできないかで、人生の道は大きく分かれます。お子さんの人生にも、残念ながら、その「つらいこと」はやってきます。大切なのは、「つらいこと」があったときに「立ち直ることができるタフなこころ」を育てていくことです。そのうえで大切なのが、親が愛情を惜しみなく注ぐことです。とくに0~6歳(乳幼児期)は、「心の土台づくり」となる重要な時期です。人生における基本的な安心感、信頼感などが育つ時期です。愛情をたっぷり受けた子どもは、「ぼくは(私は)愛されている。大切にされているんだ」と実感します。すると、「自分は幸せになっていいんだ。なれるんだ」と自分を肯定する気持ちを持つことができるようになります。お子さんに「愛している」と言葉でどんどん伝えてください。心で思っているだけではなく、「愛している」と言葉で言いましょう。だっこしたりタッチしたり、たくさんスキンシップを行ってください。ぎゅっとしたり、ほっぺにチュッとキスしたり、スキンシップをされてください。そうされていると、「ぼくは、わたしは、愛されているんだ!」という感覚が育ちます。この感覚が、将来、お子さんが「つらいこと」を乗り越えていくうえで、基本的な「生きる力」になっていくのです。「心の折れない子」に育っていくのです。ラブとハッピーに満ちた子育てで「立ち直り力」(レジリエンス)が育つラブとハッピーに満ちた時間をすごし、お子さんが「愛されている実感」を持つことができると、それが大きな自信につながります。すると、そのあとの人生で、たとえ失敗しても「大丈夫!」と思えるような大きな自信を持つことができるようになるのです。この「こころの回復力」=「立ち直り力」のことを、心理学では「レジリエンス」といい、いま、子育てでもっとも重要な「育てておきたい力」の一つとして、注目されています。6歳までの、愛に満ちた子育てが、お子さんが20歳以上になったときに、「困難を乗り越える力」となって生きてきます。それは、幼少期に「心の土台づくり」ができているかどうかにかかっているのです。0~6歳の時期に「親から十分に愛された」という経験が少ないと、人間は、心が折れやすくなります。実際、何かにつまずくと「もう頑張れない」となってしまう人のカウンセリングをしていると、「幼いころに、お母さんと楽しく遊んだ思い出が思い出せない」というのです。楽しい思い出をたくさんつくりましょう。そして「あなたなら大丈夫」「きっとできる」と信頼と期待に満ちた言葉をかけていきましょう。(諸富祥彦)
2015年11月05日こんにちは、私イラストレーターの栗生です。こっちで椅子の足をかじっているのはうちの赤子。おもちゃも好きだけど、お母さんの本をちぎって食べたり、つかまり立ちでテーブルの上のものを落としたりするのも大好き。あら、部屋の隅に何かを見つけたみたい。LANケーブル…それはちょっとやめとこう、ね。あらあら、今度は棚に向かって爆走だ(ハイハイで)。角が当たると痛いと思ってつけたコーナーガード、活躍する間もなくむしりとられてかじられてる。これは逆効果…! さらに乳幼児世帯にはおなじみのジョイントマット、これも思いっきり引きはがされてる…! せつない! 親せつない!…という具合に、動き始めた赤ちゃんにとって家の中は気になるものがいっぱい。親はもちろん、口に入れられたり壊されたくないものを赤ちゃんの手の届かないところに上げ、角ばっているところにはクッションガードを施すなどします。しかし、赤ちゃんは日ごとにできることが増えていく生き物。ガードを破り、届かないと思われていたところに手を伸ばすこともあります。我が家の赤子は8カ月に入ってつかまり立ちを頻繁にするようになったのですが、オムツを捨てるプッシュタイプのゴミ箱がつかまるのに絶妙な高さであるらしく、手をかける→ふたが開く→気がついたときには部屋中クッサー!! …ということがしばしばありました。ケガをするわけではないのでいいんですが、親の心が地味にダメージを負う出来事でした。今日のかるた「おもちゃより気になるものがここにある」
2015年11月04日指先を使うと脳の発達に良いと言います。しかし、いったいどんな遊びを子どもたちにさせてあげれば良いのかわからない人も多いのでは。そもそも、子どもの肢体感覚はおへそを中心に外側へと広がっていきます。腹筋がつくと、背筋を自然と鍛え、それと同時に腰まわりと首も自分で使えるようになり、この過程を経てお座りができるようになるのです。お座りができると視界が広がるので、いろいろなものに興味を示し、手を広げつかもうとします。そのため、腕、手首、指先を動かします。それと同時に、少し離れたものをつかむため、股関節、膝、足首、足の指を動かそうとするのです。このような、身体的な発達を利用して0歳の間にできる遊びがあります。その名も「マカロニ落とし」。用意するものは、細いマカロニと空のペットボトルのみ。お座りした赤ちゃんの前でマカロニを散らばせ、一つだけ手にとってペットボトルに落とします。まずは大人がお手本を見せてあげてください。きっと、マカロニが落ちる様子、底にマカロニが当たった音に反応するはずです。もちろん、いきなりペットボトルの口に細長いマカロニを入れることは難しいのですが、何度も繰り返せば少しずつ赤ちゃんでもできるようになります。この「マカロニ落とし」は脳を刺激するための大切なポイントが2つ隠されています。1.「つまむ」指先を使うことは、赤ちゃんにとって非常に困難なことです。手のひらの発達は指先の発達よりも早いので、複数のマカロニをつかむことは簡単ですが、一本のマカロニを指先でつまむのは至難の業。経験のない動作を行うことは脳への大きな刺激になります。2.「集中する」赤ちゃんにとって細いマカロニを1本つまみ、細い飲み口に落とすことは容易なことではありません。途中で落とさないように試行錯誤を繰り返し、頭をフル回転させなければいけません。子どもにはたくさんの初体験が詰まっているマカロニ落とし。何より、マカロニは口に入れても害がないというのも安心ですね。気軽に始められるので、ぜひ試してみてください。(ポセイドン・ヨーコ)
2015年10月28日どうもこんにちは。朝晩冷え込むようになり、掛け布団をはねのける子どもたちの布団を掛け直す仕事に従事していたところ、あっさり風邪をひいた栗生です。そして努力の甲斐なく鼻水をたらしている子どもたち。秋、それは切ない季節でございます。さて、赤ちゃんカルタ第4回は「え」です。赤ちゃんって体がとても柔らかいですよね。我が家の赤子も180°以上開閉脚しながらのアクロバティック飲乳、前後に開脚しながらおもちゃの味くらべをするなど、日々驚きの姿を披露しています。これは日中に限ったことではありません。人々が寝静まった夜間にも行われます。ある夜、寝室で何かうごめいている気配がしたのでそーっとのぞいてみたところ…そこにはうつぶせになりヒップアップに励む赤子の姿が!またある夜、突如鼻に痛みを感じて起きると…上下さかさまの状態から回し蹴りを連続で放ってくる赤子の姿が! 君は格闘家か! 親はサンドバッグか!上の子の乳児期には夜泣きで起こされることが多かったのですが、今はこのヒップアップからの回し蹴りやかかと落としといった足技をくらって目が覚めます。ヒップアップは親を油断させるトラップだったのです…。初めて赤ちゃんのダイナミックな寝相を目撃したときは、あまりの自由さに感激すらしたものですが、暴力に訴えるのはやめていただきたいと切に願う秋の夜長でありました。今日のかるた「エクササイズに余念なし」
2015年10月28日「 子供にとってちょうどいいお小遣いの金額設定 」の続きです。今回は、子どもでもできる、具体的なお小遣いの管理方法を紹介します。3つの空きビンでお金を管理しようお小遣いの金額が決まったら、今度は渡す日時を決めます。土曜日の夕方、日曜日の朝など、具体的に決めて、毎回必ず、その日時を守りましょう。週の途中でお金がなくなっておねだりしてきた場合は、追加であげたり早めにあげたりせずに、次にお小遣いを渡す日まで待たせましょう。「お金は使い果たすとなくなる、限りのあるもの」ということを実感させるためです。そして、お小遣いを渡す時は、3つの空きビンを用意して、「楽しみのためのお金」「勉強のためのお金」「貯金」と書いたラベルを貼り、振り分けさせましょう。出費のたびにお小遣い帳をつけさせることも大切ですが、この方法なら、お小遣い帳をつけるのをつい怠けてしまっても、残金がひと目でわかるので、管理が楽になり、モチベーションも上がります。お小遣いのやりくりには、自分にとって必要なもの、楽しみのものを分けて考えることと、お金を計画的に使うことという目的があります。くれぐれも、お小遣いをあげっぱなしにしないことが大切です。失敗して当たり前! 失敗から正しいお金の使い方が学べます最初のうちは新しいおもちゃと同じで、お金に急に執着するようになって驚くかもしれませんが、多くは一過性なので、あまり気にしなければ、だんだんと落ち着いてきます。お金を必要以上に使わないように貯めたり、お金を大切にしたりするのは、何よりもお金を最大限に利用して幸せになるためです。お金は利用することによってはじめて価値があるものですが、そのことも、こうした経験を通して徐々に理解していくことでしょう。また、買い物に行っても欲しい物が決められず、買ってからもやっぱりあっちがよかったと後悔…なんていう経験も大切です。何を買ったら自分は幸せになれるのか、自分にとって価値のあるものを選ぶ力は、生きていく上で最も大切な力のひとつです。単なる買い物と思うかもしれませんが、「自分が好きなものは何か」「一番やりたいことは何か」など自分にとって大切なことを自問自答する訓練になるので、親としてはできる限り口を出さずに見守りましょう。そして、子どもがお金の使い方に迷った時は、頭ごなしに否定したり指導したりせず、気軽に相談できる環境を作っておくように努めたいものです。お小遣いのやりくりは、失敗して当たり前。失敗から学ぶ環境が大切なので、なるべく子どもと話し合うように心がけましょう。(KANA)
2015年10月27日子どもにお小遣いを渡すと、すぐに使ってしまったり、お小遣いがあるのにそれを使わずにおねだりしたり、子どもにお金を管理させることは、難しいものです。それに、お小遣いの金額をいくらにすればいいのかも、悩ましい問題です。そこで今回は、お小遣い制を始めてみようかなと思った時に役立つ、ちょうどいい金額設定の仕方について紹介します。定期的にもらえるお小遣いは、生きた「教材」お小遣いというと、「楽しみのためのお金」というイメージが強いもの。ですが、ちょっと見方を変えると、お金の価値を実感し、お金との付き合い方を学ぶための「教材」でもあるのです。最近は、無駄遣いさせないためや、トラブルに巻き込まれないために、必要な時にその都度渡すという家庭が増えています。この方法だと、親の目が届くので安心感はありますが、子どもがお金を計画的に使うことや、無駄遣いして失敗するといった経験ができません。お財布をなくさずに持ち歩けるようになってきたら、定期的に渡すことを考えてみましょう。ちょうどいいお小遣いの金額ってどのくらい?最初は、子どもが管理しやすいよう、週単位でお小遣いを渡すのがおすすめです。具体的な金額は、以下のステップで決めてみましょう。<お小遣いの額の決め方例>1.まずは、1ヵ月で子どもに使っているお金を書き出してみましょう。2.その中で、スーパーで買うカプセルトイやおもちゃ付きのお菓子、漫画や雑誌など、必ずしも必要ではないと思うものを、「楽しみのためのお金」として合計します。3.具体的な金額を計算します。たとえば、「楽しみのためのお金」の合計が月に1,000円だったとしたら、4で割って週に250円は「楽しみのためのお金」が使えることにします。4.3で出した金額に、ノートや文房具などを買う「勉強のためのお金」をプラスします。たとえば、月200円とすると、4で割って週に50円です。5.さらに、ゲーム機や自転車などの少し高額な物を買うためのお金として、毎回少しずつ貯金できるように50円プラスします。「楽しみのためお金」250円+「勉強のためのお金」50円+「貯金」50円=350円これが1週間のお小遣い額を決めるひとつの例です。ちょっと多めに感じるかもしれませんが、あまりギリギリの額にしてしまうと、コツコツ貯めて欲しいものを買う楽しみがなくなり、続きません。しかし、あまり多く設定しすぎても無駄使いしてしまう危険があります。目的はあくまで、普段子どものために使っているお金を、子ども自身に一部管理させるということ。年齢が上がるにつれて必要額も増えるので、金額は少しずつ上げていき、「塾への交通費」や「洋服代」など、管理する範囲も徐々に増やしていきましょう。(KANA)
2015年10月26日産後1週間目の息子。実家へ帰った夜、初めての沐浴はわたしが担当することになった。新生児は、想像していたよりはるかに小さい。手足は細く、柔らかで頼りない。頭も小さく、人形のようだ。強く握りしめたら壊れてしまいそうなほど、生まれたての身体は華奢でやさしく、丁寧に扱わないと死んでしまうんじゃないかと思う。産前用意しておいたベビーバスに、息子の頭を左手で支えながら入れる。自由に使えるのは右手だけ。シャワーを扱うのも、身体を洗うのも片手だけで行わなくてはならない。赤ちゃんの肌は絹のように滑らかで、わたしの肌のようにホクロも、痣もついていない。石けんひとつとっても、低刺激のものでないと肌荒れしてしまうのではないかと少々心配もした。息子は、ベビーバスの中で目を開いてなんとも言えぬ気持ちのよい顔をしていた。まるで仏様のように穏やかな顔つき。「あぁ、なんて可愛いのだろう」。以前友人が「他人の子も可愛いけれど、自分の子は世界で一番可愛いよ。」と、話していたことを思い出す。やっぱりこの気持ちは特別だ。こればっかりは、産まれてみないと分からなかったこと。わたしもすっかり“親バカ”のようだ。 いろんな想いを巡らせていたら、息子の頭を支えていた左手が思いの外、疲れてきてしまった。身体のサイズとは裏腹に、想像以上に頭は重い。左の手首がもげそうだ。手を離したら湯船にどぶんと沈んでしまうし、洗うこっちは必死だ。産後の体力低下で力が出ない。中腰のせいで腰痛もひどい。手はブルブルするものだから、頭がぐらぐらして、シャワーの水が顔にざぶんとかかってしまった。「おぎゃーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」泣かれた瞬間から、わたしはパニック!!「ちゃんと助けてよおおおおおおお!」と、夫に責任転換し、シャウト!!大慌てでバスタオルを用意し、おむつを履かせようとするもアタフタ。終いに、息子は手をバタバタ動かして、伸びていた爪でシャッと自分の顔を傷つけてしまった。「わーーーーーーーーーーー!」ますますどうしてあげたら良いのか我を忘れて、号泣。「ごめんねえ、ごめんねえ」。沐浴デビュー戦は失敗に終わった。まだ言葉も分からない息子を抱き上げ謝り続け「はぁ、こんなにも弱虫だったっけ? わたしは…」産後、メンタル面がずいぶん変わったな。と不思議に感じていた。じわじわと迫り来る産後鬱の気配に気づかずに・・・つづく(Boojil)
2015年10月22日おむつをはずしたあとに待ち構えるおおきな壁は「着脱」ではないでしょうか?さらっとできるようになりそうで、そうでもないこの「着脱」、実は簡単にマスターする方法があるのです。まずは着脱に触れさせる機会を作りズボンからスタート実は、着脱とはトイレトレーニングと同じ。まずはズボンからはじめてみましょう。「 乳児から始めたいトイレトレーニング方法 」では、首がすわったらトイトレをはじめましょう、と書きましたが、実は着脱も同じタイミングできっかけを作ってあげることが大切です。普段、乳児を着替えさせる場合は仰向けに寝かせて着替えさせると思いますが、ある程度月齢があがるとそう簡単に着させてくれないことありませんか?足をジタバタさせたりゴロゴロ転がってみたり。「何すんだこのやろー!!!」とでも言っているように感じませんか? そうとなればこっちもの。さらっと抱えて足の間に座らせて自分の身に何が起こっているか教えてあげましょう。また、立ち上がった状態ならば、「穴のなかに右足から通すよ」「ママの肩に捕まって」と履かせてあげてみてください。きっとキラキラし目で見てくれるはず。以前「 子供のやる気と自信を引き出す方法 」でも書きましたが、月齢が低ければ低いほど大人のやること周りの動きをよく見ていて「いつかやってやろう」という気持ちでいっぱいです。手とり足取り教えるのではなく、このように自然な流れから教えてあげることで、苦もなくズボンは履けるようになります。ちょっと難しいけどじっくり挑戦したいTシャツまず、自分がどういう方法がTシャツを着ているか分かりやすく着せてあげましょう。Tシャツに頭を入れて首元から顔が出てきたとき、一緒に大げさに喜んであげましょう。「おおきな穴からお顔だして~」なんて声がけがあればバッチリ。鏡の前で着替えさせてあげるのも一つの手です。前後を間違えてしまっていたとしても本人は「やってやったぜ!」という真向きな気持ちでいるので、まず褒めてあげることが大切です。どうしても気になってしまうママは「おやおや~」と濁しながら両腕を外し首のところで一回転させてあげてください、2歳後半には自分で首のところで回転させ直せるようになります。トップスはブラウスやカーディガンなど、ズボンと違っていろいろな種類がありますよね。「この前はTシャツでできたのに、なんでこれはできないの…?」なんて思わずに、じっくりと取り組んであげることが大切です。着脱マスターに大切なこと工夫してあげた分だけ子どものモチベーションは上がっていきます。例えば、1歳前後の子どもにズボンの履き方を教えるとき。足の甲にペンでアンパンマンを書き、「ズボンのトンネルくぐったらまたアンパンマンに会えるよ!一回バイバイしようね」と足を通すよう促します。出てきたら「ほら!アンパンマン出てきた!」というのを繰り返したり、靴下の練習では靴下の足の甲の部分(指のところ)に名前を書いてあげるだけでも、前後の感覚がつかめスムーズに靴下を履けるようになります。育児は乗り越える壁がたくさんあります。「めんどくさいな」と思うことでもちょっとした工夫で子どもから興味関心を持って取り組んでくれることがよくあるんですよ。みなさんも楽しんで育児をしてみてくださいね。(ポセイドン・ヨーコ)
2015年10月21日赤ちゃんカルタ、第3回は「う」。赤子との生活において、「う」のつくものと言えば思い浮かぶものはただひとつ(ですよね?)。そう、うんちです(断言)。赤ちゃんのお世話、それはうんちとの戦い。…は言い過ぎですが、人生でこれほどうんちと向き合うことってなかなかないんじゃないかと思います。赤ちゃん会などで出会うきれいなママたちも毎日うんちと戦っているのだと思うと、つい熱いものがこみ上げてきて「同志よ!」と固い抱擁を交わしたくなるのですが、どうでしょうか。…私だけでしょうか。我々うんちオムツを替える者は、便秘や変色といった赤ちゃんの健康に関わることから、健康には差し支えないけれど起こると精神的にダメージの大きい「うんち漏洩」などの問題に日々直面しています。特に離乳食前の赤ちゃんのうんちは柔らかく、大人ではあり得ないくらいカジュアルに漏れ出てしまうこともしばしば。先日、買い物中に抱っこひもの底から振動とただならぬ芳香が漂ってきたことがありました。一刻も早くお店を離れたかったのですが、店員さんが話し好きだったのが運の尽き。しばらくしてベビールームに移動した時にはすでに遅く、服と抱っこひもにまで被害が及んでおりました。…とツイッターでつぶやいたところ「うちは入浴中に爆発が起きました」というコメントをいただいて、漏洩どころではない悲劇に涙したのでした。今日のかるた「うんちの数だけドラマあり」
2015年10月21日平日の夕方から子どもが寝るまでの時間って、本当にバタバタしますよね。夕食の準備や後片付け、お風呂や歯みがきの仕上げなど、やることがいっぱい。疲れていると、ついイライラしたり、ちょっとしたことで子どもを叱ったりしてしまいませんか? 私自身、本当によくやってしまって後で自己嫌悪に陥ることも多いのですが、そういうママって思っていた以上に多いみたいです。子どもを叱りすぎているママは81%も!先ごろ花王メリットでは、第一子が5~6歳の未就学児で、毎日の暮らしが忙しいと感じているママ600名を対象に意識調査を実施しました。それによると、忙しいママの81%が「子どもを叱りすぎている」と回答。ママたちが理想とする「ほめる/叱る」のバランスは「ほめる:叱る=7:3」なのですが、現実は「ほめる:叱る=4:6」で、叱る割合のほうがやや高いという結果に。やっぱり理想と現実には差がありますね。よくほめたり、叱ったりするのはどんなとき?ママたちは、どんなときにほめたり、叱ったりしているのでしょうか。「ほめる/叱る」が多い場/少ない場を調査したところ、以下のような結果となりました。「ほめる」ことが多いのは、就寝前と支度や着替えのシーン。逆に「叱る」ことが多いのも、着替えや食事のシーンでした。これは思い当たる人も多いのでは? 一方、「ほめる/叱る」が少ない場は、共通してお風呂! こちらはちょっと意外かもしれません。子どもの成長につれ、お風呂に入れる大変さは減り、親子で会話を楽しんだり、リラックスできるようになります。5~6歳児のママを対象にした今回の調査でも、71.2%のママが子どもとお風呂に入ることを楽しいと感じ、94%のママがお風呂の時間を親子の絆を深める貴重な時間だと感じていることがわかりました。それにも関わらず、ほめたり叱ったりすることが少ないということは、いわば親子のコミュニケーションの穴場! お風呂タイムは子どもをほめながらコミュニケーションがとれる“ホメニケーション”の絶好の機会といえそうです。お風呂タイムに実践したい! 子どもを伸ばすほめ方子育て支援士の田宮由美さんも、「子どもをほめることは、子どもに自信をつけさせることになり、それはワンステップ上へのことにチャレンジする意欲へと繋がります」と話し、お風呂タイムを有効に使うことを勧めています。「お風呂での親子の関わりは、短時間で濃いものとなります。なぜなら、お部屋より狭い空間で、気を散らすものもありませんので、必然的に相手への注目度は高まり、ひとつの言葉もより深く響くことが多いからです」と田宮さん。今回の調査では、お風呂で一番大変なことは? という質問に半数近くのママが、“シャンプーをすること”と答えました。子どもにとって、ひとりでシャンプーをするのは、かなり難易度が高いもの。だからこそ、“ひとり洗い”に挑戦しているときや“ひとり洗い”ができたときには、たっぷりほめてあげたいですね。子どもをほめるときは、以下の3つのポイントを意識するとよいそうです。1.結果ではなく、努力した過程をほめる。2.具体的なことを指してほめる。 3.兄弟やお友達と比べるのではなく、過去の本人と比較してほめる。 具体的にお風呂タイムに当てはめると、次のようになります。1.「一人でシャンプーよく、頑張ったね!」 2.「シャンプーを使って、髪の毛をキレイに洗えたね!」3.「今までは、お母さんが手伝っていたのに一人で洗えるようになったね!」子どもを伸ばすほめ方のすべてが自然な形で伝えられますね。 “ひとり洗い”が楽しくなるシャンプーが登場そうはいっても“髪のひとり洗い”は、なかなか上手にできない子も多いはず。私も5歳の娘を見ていると、表面をなでるようにしているだけで、きちんと洗えていません。そんな子どもの“ひとり洗い”を応援してくれるシャンプーが登場しました。子どもでも上手に洗える泡タイプのシャンプー「メリット 泡で出てくるシャンプー キッズ」です。ポンプは子どもの力でもラクに押すことができ、泡で出てくるので泡立てる手間いらず。頭全体に泡が広がり、子どもの指でもすいすい洗えます。細かい泡が汚れを浮かせて落としてくれるので、汗のニオイや汚れもすっきり。それでいて泡切れがよいので、すすぎも簡単。これならすぐに“ひとり洗い”ができるようになってくれそう!忙しいママにとって、日々のお風呂タイムは親子の絆を深める大切な時間。上手にホメニケーションをしながら、楽しい時間を過ごしたいですね! メリット 泡で出てくるシャンプー キッズ 公式HP
2015年10月20日そろそろ巷では幼稚園の願書配布がスタートしたころだと思います。今回は何を基準に幼稚園を選んだほうが良いか少しお話したいと思います。自由保育と一斉保育ってなにが違うの?よく幼稚園を探す中で「自由保育」「一斉保育」なんて言葉を聞くと思います。複合している園も多いのですが、基本となっているのはこの2つの保育形態です。■自由保育クラスとしてまとまりはあるものの、園庭での自由遊びや制作など子ども一人ひとりのやる気を尊重することを重視している幼稚園。■一斉保育小学校のように、30人前後を一つのまとまりとして考えクラス運営をしていく保育。集団社会での人との関わりなどを重視し、英語や体操などのカリキュラムを組んで「授業」のような保育を行っている幼稚園。■複合型保育午前中は自由保育・午後はカリキュラムなど、自由な時間と集団で行動する時間を両方持ちメリハリをもつことを大切に保育を行っている幼稚園。近年では、個性を尊重することと集団社会で生きていくことを二本の柱とした「複合型保育」を行っている幼稚園がほとんどだと思います。しかし、「自由保育」「一斉保育」どちらに重き置いているか、一日にどれだけの時間一斉での活動をして自由な時間を設定しているかなどは幼稚園それぞれです。そのため、保育形態を含め行事などをよく見て、子どもの性格などを配慮することをおすすめします。 どんな子どもになってほしいかはいったん置いておこう「こんな子になってほしい」「やっぱり運動させて集団行動できるようにさせたい!」など親として子どもへの希望ってありますよね? 幼稚園選びで必要なことは、その希望をいったん心の奥にしまうことです。幼稚園に在園する2年間・3年間というのは自尊心や自己肯定感が一番はぐくまれる時期です。「できた!」「嬉しい!」「楽しい!」という気持ちから「やってみよう!」「頑張ってみよう!」という未来への希望や目の前にある障害を乗り越えようという強い精神力が芽生えます。たとえば、「我が子の個性を伸ばしたい」という親の希望で入れた幼稚園。でも、子どもにとっては毎日さまざまなことに挑戦したいがために、幼稚園の保育では満たされず、フラストレーション発散のために周りのお友達に手を上げてしまうこともあります。幼稚園の先生から暴力が原因で叱られることを繰り返し「悪い子」「凶暴な子」などレッテルを貼られてしまう場合もあります。一方で、「やっぱりビシバシやってほしい!」と体育会系の幼稚園に入れてみたものの、実はマイペースな性格で周りのスピードについていけず、気づけば「早くしないと置いて行っちゃうよ」なんて周りのお友達に声をかけられてしまう場合もあります。精神的に大きく成長していく時間をどこで過ごすかはとても大切なことです。お父さん、お母さんが通園するわけでは決してありません。親としての子どもへの希望や期待はとても大切ですが、お子さんの性格を見極めて「ぼくはなんでもできる!」という輝く未来へ駆け出すきっかけを作ってあげてくださいね。(ポセイドン・ヨーコ)
2015年10月20日年長児ママにとっては、子どもの保育園ライフもあと半年。小学校のことを意識する機会が増えてきたのではないでしょうか?中でも働くママにとって気になるのが「学童」のこと。一般的に公立の学童保育は保育園に比べて預かり時間が短めだったり、そろそろママの時短勤務が終わったり、働きづらくなることも少なくないようです。わが家にもちょうど年長の娘がいますが、来春からどうするか、なんとなく方針が決まりました。学童保育にはどんな種類がある?学童保育は大きく「公立学童」(学童クラブなどと呼ばれる)と「民間学童」とに分けられます。「公立学童」は小学校や児童館に併設されていることが多く、親が働いている子どもなどが放課後や長期の休みに利用できる施設です。定員や利用条件があり、利用料金は月額数千円程度が一般的。運営時間は午後6:00頃までのところが多いです。これまで公立学童は小1~小3の児童が対象でしたが、平成27年度から国の指針で小6にまで拡大されました(※ただし、あくまで指針であり、実際の対応は地域によって違います)。また、最近では学童保育と全児童対策事業の一体化も進んでいます。私が住む神奈川県川崎市もそうで、市内のすべての小学校の敷地内に「わくわくプラザ」という施設があります。親の就労状況などに関わらず、その学校の小1~小6の全児童が誰でも利用でき、定員もありません。定期的な利用の申し込みもできますが、当日の朝にその日どうするか決めるスポット的な利用もOK。宿題をしたり、校庭などで遊んだりして過ごします。わくわくプラザの場合、運営時間は月曜~金曜は授業終了時から午後6:00まで。土曜日や夏休みは午前8:30~午後6:00まで。お弁当は持参です。利用料は無料で、希望すればおやつ(※有料)も用意してもらえます。また、仕事などの理由で午後6:00までに迎えに来るのが難しい家庭のために、月額2,500円(※何回利用しても同額)で午後7:00まで預かってもらえる制度もあります。この施設のメリットはなんといっても無料なこと、そして、定員がないので待機児童になる心配がないこと。また、学校内なので移動の不安もありません。反面、利用者が多くなると、どうしてもきめ細やかな対応は難しくなってしまうでしょう。実際に通わせていないので、あくまでイメージですが、保育というよりは、放課後の居場所・遊び場という感じが強いような気がしています。プログラムは充実、でもお金はかかる民間学童私自身、ずっとわくわくプラザを利用するつもりでしたが、今年に入ってから同じクラスのママたちが続々と民間学童の見学をしているので、「あれ、ほかも検討したほうがいいのかな?」という気になり、誘われるようにいくつか見学しました。民間学童は多彩です。趣向を凝らしたプログラムが組まれていたり、スポーツや英語など特定の分野に力を入れていたり…。季節ごとのイベントも多く、さまざまな体験ができるので、習い事感覚で通わせる人もいます。食事やおやつの用意もお願いでき、送迎サービスや入退室をメールで報告してくれるなど親に嬉しいサービスも充実。預かり時間も長めで、なかには21:00や22:00まで預かってくれるところもあります。ただ、そのぶん、価格はぐっとあがります。私が見学にいった中で最も良心的な価格だったローカルな民間学童でも月額約30,000円。それ以外の施設は、だいたい月額50,000円前後でした(送迎や食事、延長保育の有無などでだいぶ料金は変わります)。しかし、それほど高くても民間学童は人気があり、なかには数年前から予約が埋まってしまう施設もあるとか。気になるところがあれば、早めのリサーチがよさそうです。とりあえず予約完了、あとは子どもの様子を見て私自身はどうしたかというと、ちょうどこの夏、近所に英語に力を入れている民間学童が新設されたので、娘の仲良しのお友だちと一緒に仮申し込みをしました。体験レッスンも楽しそうでしたし、できれば英語は話せるようになってほしいという勝手な私の思いもあり。ただ、さすがに毎日通わせるのは金額的にも、子どもの体力的にも負担になりそうなので、週2~3回の利用を予定。わくわくプラザと併用するつもりです。そうはいっても実際に小学校に通いはじめると、新しいお友だちもできて、「行きたい」「行きたくない」など本人の意思も出てくるのでしょう。環境の変化に応じて、都度、見直しは必要なのかなと思っています。(古屋江美子)
2015年10月20日社会人になってからも、集中力があるのとないのとでは仕事のはかどり方、そして仕事の出来栄えにも大きな差が出てきますよね。世界で活躍するビジネスパーソンの多くは「集中力が大切なキーポイントの1つ」と話しています。大人になってから集中力を一気に養うことは、なかなか難しいですが、好奇心が旺盛な幼児期であれば、集中力をゆっくりと、無理なく高めることができます。今回は、日々の生活の中で子どもの集中力を伸ばすヒントをご紹介します。子供の集中力を伸ばすために習慣づけたいこと(1)深呼吸をさせるリラックス効果もある深呼吸。知人のカウンセラーは、セッション前には必ずクライアントに、目をつぶって鼻から息を吸い、口から長く息を吐く深呼吸を何度かさせます。深い呼吸は緊張している人の心と体をほぐす作用があるのです。よく「子どもの落ち着きがない」ということがママたちの会話で話題になりますが、深呼吸はそういった心のざわめきを沈める効果をもたらすテクニックの1つです。子どものテンションが高くなったかなと思ったら、まずは深い呼吸を3~4回させてみせてください。そうすることによって、心の落ち着きを取り戻し、次第に集中力もアップしていくことでしょう。子供の集中力を伸ばすために習慣づけたいこと(2)興味がある遊びを飽きるまで続けさせる集中力を養う教育として知られているモンテッソーリーの幼児クラスでは、1日のカリキュラムがあり、それによって子どもが使用する教具が変わりますが、子どもが同じ教具を使っていたいようであれば、その子が飽きるまでその教具を使わせます。それと同じようにご家庭でも、子どもが同じ遊びを繰り返ししたいのであれば、それを中断させずに温かく見守っていてあげましょう。子供の集中力を伸ばすために習慣づけたいこと(3)寝る前に読み聞かせをしよう集中力を高める遊びに「サイレントゲーム」というものがあります。これは、子どもたちに目をつぶってもらい、先生が「風が吹いてきました。そこに1枚の葉っぱが落ちてきます…」といったお話をしてもらい、それぞれの子どもが頭の中でその場面を想像するというゲームです。想像することに意識を集める=集中力を高めている状態を作り出すというのがこのゲームのねらいですが、小さな子どもにこれをやってもらうのは難しいかもしれません。しかし、このゲームと同じ環境をご家庭で簡単に作ることができます。それが、おやすみ前の読み聞かせです。リラックスした状態での読み聞かせは、子どもの想像力を一層高めてくれることでしょう。頭と心がつながった状態で考えて行動する小さな子どもは、何事においても純粋であり、頭だけで物を考える大人よりも、何十倍も柔軟に集中力を養う事が可能です。今回ご紹介した習慣を日々の生活の中で継続的に取り入れ、子どもの集中力を無理なく高めてみてください。(徳武加奈子)
2015年10月19日今は、現金がなくてもクレジットカードや電子マネーで買い物ができ、ATMで簡単にお金を借りられ、インターネットでいつでも好きな物が買えてしまう時代です。ゲームアプリの課金で高額請求されるといったトラブルも起きており、金銭教育の必要性が見直されています。大量消費、お金の流れが見えにくい時代に金銭教育を子どもの周りひとつとっても、おもちゃやゲーム、子供服、文具類など、新しいものが次々と発売され、激しい販売競争が繰り広げられています。物があふれ、お金がなくても買えてしまう時代、お金や物を大切に、と言われても、ピンとこないもの。こうした中で、お金との付き合い方をじっくり考えていく必要があるといえるでしょう。といっても、何か特別なものをするということではありません。たとえば、子どもの服が必要になった時、新品を買うか、リサイクルショップで買うか、おさがりをもらうのか、手作りするのか、リメイクして使うのかなど、さまざまな選択肢がありますが、そこでどういう選択をするか、ということも大切な金銭教育です。「おねだりを我慢したら旅行に行けるよ!」作戦で無駄遣いを減らそうまた、子どもが「おねだりを我慢できるようにすること」も立派な金銭教育のひとつです。子どもにねだられて買ってしまったものの、「無駄遣いだなぁ」と感じることも少なくないのでは? 無駄遣いが多いと思ったら、事前に買うものリストを作ったり、使う金額の上限を決めてから買い物に出かけたりすると、無駄買いを防止する効果があります。また、予定外の欲しいものを見つけた時は、すぐにカゴに入れずに一度その場を離れて、本当に買うべきか考えましょう。店内を1周して、それでも欲しかったら買うと決めます。これは、小さな子どものおねだりにも有効です2~3歳ぐらいだと欲しいものを我慢するのは大変ですが、買い物に行く前に「○○できたら1つ買ってあげるね」など約束をして、守れたら思い切りほめてあげましょう。欲しいものを買わずにすんだら、買わなかった物の金額、または500円など定額を貯金します。ある程度お金が貯まったら、家族で話し合って旅行や外食など、好きなことに使うのです。この方法だと、子どもも一緒に我慢と貯金の両方を楽しむことができるでしょう。「買う前にできることを考える」DIYも有効おもちゃやアクセサリーなど、欲しい物があったら、すぐに買うのではなく、家にあるもので工夫して作れないか考えてみましょう。ゼロから作ろうと思うと大変かもしれませんが、100円ショップにあるものなどを使って、ちょっとしたアイデアで乗り切れないか試すのは、おもしろいものです。厚紙や色画用紙、ペットボトルなどを使って船や車、ロボットなど、普段から作っていれば夏休みの自由研究のテーマにも困りません。女の子も、かわいい端切れをヘアアクセサリーにしたり、ストローやモールを使って魔法のステッキを作ったり、難しいところは手伝ってあげましょう。時にはキッチンセットや本棚などをママやパパが手作りして、子どもにプレゼントしてみてはいかがでしょうか。裁縫が得意なら、ドレスやコスチュームも喜ばれるでしょう。普段から身の回りにあるものは作れるのだと教えることは、物を大切にしたり、工夫する力につながります。とはいえ、どうしても欲しいおもちゃの変わりに、「手作りしよう!」といっても、「売っている方がいい」、となることもあるかと思います。手作りのほうがいいと押し付けず、日常的に手作りの楽しさがわかれば、新しいおもちゃだけに執着しなくなっていくことでしょう。お金の使い方には、「うちのルール」があることを教えよう5~6歳ぐらいになると、「自動販売機のジュースはすぐ飲めるのにどうしてお店で買わないとダメなの?」など、質問されることもあるかもしれません。親としては、同じジュースでも、自動販売機で買うよりお店で買うほうが安いという理由があるのに、目の前にジュースが売っていたら我慢できないのが子ども心です。こんな時は、「うちのルール」を伝えるチャンスです。「自動販売機もいいけれど、お店で買うほうが同じお金で、もっとたくさんジュースが買えるよ」など、わかりやすく説明してみましょう。そして、「自動販売機は、お店が閉まっていて、どうしても買わなければいけない時だけにしよう」というルールにします。このように、「うちのルール」を決め、親の価値観を明確に伝えましょう。たとえば、「お友達の○○ちゃんがゲームを持っているから、私も買って」といわれた時も、「うちでは○歳までは買わない」などときっぱり示すことが大切です。子どもが小学校の高学年になると、「うちのルール」を守らせるのも一筋縄ではいかなくなってくるかもしれませんが、それまでに親の価値観をしっかり伝えておけば、ある程度安心して本人の判断に任せられます。物にあふれている時代、つい子どもに与えすぎていないか、しっかり見直すことも大切なことといえるでしょう。(KANA)
2015年10月16日息子が生まれ、実家での暮らしがスタートしたのはいいけれど、育児の中で一番心配していたこと、それは沐浴である。病院に入院中、助産師さんから「明日は沐浴の仕方を教えますね」と声をかけられまず最初に連想したこと、それはインドのガンジス川だった。以前ひとり旅で行ったインド。濁ったガンジス川で沐浴をする人々を真似て、自分もこの神聖な川で体を清めようと挑戦してみたけれど、水に当たるのを恐れてくるぶしまでしか浸かることが出来なかった。「沐浴ね…」。遠い目をしながら、あの時のことを思い出した。…へたれだった。当時のわたしはインドまで出かけたというのに、完全なへたれだった…。しかし、そんなわたしも今は母親になったのか。あぁ、感慨深い。翌日、わたしは助産師さんから沐浴の指導を受けた。簡単な挨拶から始まり、用意するものの説明を聞く。「必要なものは、ベビーバス、ガーゼタオル、そしてバスタオル、ベビー石けん、おしめ、肌着が2枚です。おしめと、肌着は事前にすぐ着せてあげられるように、バスタオルの下にご準備くださいね。今の季節は暖かいので、まずはお湯の温度を38度に設定します。赤ちゃんの耳を抑えて、ガーゼタオルを用意し、顔から洗っていきます。Sという字を描くようにクルクルと…。あーしてこーして………最後に背中を洗って、おしまいです」あぁ~、用意する物はたくさんあるし、沐浴とはこんなにも色んな行程を経る必要があるのか。沐浴の説明は30分程度で終了し、助産師さんの指導のもと、手取り足取り、実際にやってみた。息子の首元から頭をぐっと片手で支え、体を洗ってやるとびっくりしたのか「おぎゃぁっおぎゃぁ!」と、ビービー泣いてしまった!入院中のプレ沐浴を済ませただけで、実家でもすぐに本番を迎えなくてはならないなんて…!あぁ、助産師さんが家に来てくれればいいのに、と何度も思った。母に「沐浴ってどうやったらいいんだっけ~」と助けを求めると「え、もう30年も前だから、お母さん忘れちゃったわよ」と残念な答えが返って来た。一方、夫は「沐浴の仕方、教えてよ~」と、焦る私をよそにワクワクしているではないか。仕方あるまい、わたしが夫に教えるしかないではないか。ん~それにしても赤ちゃんの沐浴はなかなか簡単ではない。果たして、初めての沐浴はうまくいくのであろうか?つづく(Boojil)
2015年10月15日赤ちゃんと一緒にいると、生きているのかどうか心配になってしまうことがあります。子育てを経験しているママたちは、きっと同じような思いをされたこともあるのでは?特に新生児はその繊細さにドキドキすることこの上ありません。下の子の時はだいぶ余裕がありましたが、初めての出産時は母子同室でのマンツーマンかつ赤子がそばにいる興奮と緊張でろくに寝付けず、起きて泣いているときは「早く寝てくれ~!」と思っているものの、寝ているときあまりにも無音で、生きてるかどうか何度も確かめてしまっていました。それ以外にもよくあるのが、抱っこひもで寝てしまった時。首をがくりと折ってこちらの胸に突っ伏してくるので、息をしているか周りの人から心配されます。寝ているときもたまにヒヤヒヤすることがあります。枕代わりに頭の下にひいたタオルがなぜか顔の上にあったり、寝返りができるようになるとうつぶせになったまま寝てしまったり。発見時かなりビクッとします。それから、添い寝をしていてうっかりこちらも寝落ちてしまったときは「つぶした!?」とめちゃくちゃ焦ります。そんなことがありつつも、ずっと同じ布団で寝てきた赤子と私ですが、最近は寝ぼけた赤子が助走をつけてかかと落としを放ってきたり、授乳時にもたえず脇腹や二の腕などを捻りつぶしに来るので、くっついて寝てしまうことはなくなりました。親につぶされないための赤子の防衛策なのでしょうか。今日のかるた「いきているのか気になります…」
2015年10月14日育児に悩んだり、子育てに疲れたりした時は、子育て講座に参加してみるのがおすすめです。主催は自治体だったり民間団体だったり、さまざまですが、講座に参加して話を聞くことで新しい気づきが得られ、子どもと向き合える力も戻ってきます。今回はそんな子育て講座で聞いた話から、子どもの心の育て方をまとめてみました。子育てで最も大切なことは「自信を育てる」こと!子育て講座では、「子どもの自信」や「自己肯定感」「自尊感情」を育てることが、子育てで最も大切だ、と教えられます。「自分には価値がある」「自分ならできる」「自分が好き」という心を育てる、ということです。中には「自信は生きる力の土台」だと言う先生も。自信がないと、「何をしてもうまくいかない ⇒ チャレンジできない」というサイクルになってしまうのに対し、自信が育つと、「きっとうまくいく ⇒ チャレンジできる」と、人生がどんどん良い方向に動き出します。では、子どもの自信を育てるにはどうすればいいのでしょう? ポイントは以下の3つだそうです。<子どもの自信を育てる3つのポイント>ほめるスキンシップ関心をもって話を聞く 加えて、栄養学の先生によると、食事の記憶も「自尊感情」を育てるのに一役を担うのだとか。毎回栄養バランスの整った、手間ひまかけた食事でなくても、「仕事が忙しいのに、おにぎりは必ず作ってくれた」といった、心のこもった食事の記憶は「愛された記憶」として定着し、子どもは生きている価値を感じるというのです。なお、自尊感情が順調に育っているかどうかの指針として参考になるのが、「イヤイヤ期」。「イヤ、イヤ!」と自我を通そうとするのは、自分に自信がついてきた証です。「こんなにすごい自分が、なんで欲しいものを買ってもらえないの?」という気持ちの表れだそうです。つまり、「イヤイヤ期」は、親が子どもを上手に育ててこられた証拠と言えそうです。 穏やかな心を育み、社会に適応できる子どもを育てるために自分に自信があっても、「攻撃性」の高い子どもに育ってしまうと、社会で上手に生きていくことができません。そんな時に参考にしたいのが、子育て講座でよく話題にあがる「セロトニン」の話。「セロトニン神経」は穏やかな心を育むのに大切な神経で、これが不足していると、姿勢や寝起きが悪かったり、ストレスが我慢できなかったり、コミュニケーションを苦手に感じるようになるそうです。セロトニン神経の発達には、見つめるほほ笑む話しかけるほめる触れる、なでてあげる「歩行・呼吸・咀嚼」などのリズム運動太陽の光を浴びる が、効果的。こう見ると、「子どもの自信を育てる」のも、「セロトニン神経の発達を促す」のも、「ほめる」「なでる」など、当たり前のことのように思える愛情表現の積み重ねなのだとわかります。教育よりも「ヒマが大切!?」心と同様に、子どもの脳もどんどん鍛えてあげたいもの。「子どもの教育のため」と、おもちゃを次々に買い与えているご家庭も多いのではないでしょうか。しかし、先生たちの講義を聴いていると、与えることが決して良い結果を導くとは限らないようです。ある先生は、「英才教育より、ヒマが大切」「意欲はヒマと退屈から生まれる」と言います。与えられ過ぎると、子どもは使いこなすことに忙しくなり、自ら学ぶ力や工夫が減るからだそうです。また、「求めているのに与えない」ことも、「求めてもいないのに与えすぎる」ことも良くないそう。与えすぎると、「何事にも受け身」の子どもに育つ危険性が。かわいいわが子に、いろいろと買ってあげたい気持ちを、時にはぐっとこらえて、子どもの様子を観察しながら、本当に必要なものを適切なタイミングで与えるよう、工夫してみては?無関心より、怒ったほうが何倍もいい!子どもは大人の真似をして育ちます。親が幸せでポジティブでないと、子どもだけが前向きに育つことは難しいでしょう。子育て講座の先生たちも、最後にはたいてい「親がまず幸せに!」と発破をかけてくれます。自尊感情の豊かな子どもを育てるために、「私の子どもだから大丈夫」というぐらい自分に自信を持って、と諭してくれた先生もいます。また、子どもが思いやりのある子どもになるには、親が、「怒り」も含めて、さまざまな感情を子どもに見せてあげることも必要だと説く先生も。子どもに「怒ってしまった」と、落ち込むこともあるかと思いますが、「無関心」より何倍もいい!というぐらい、おおらかに考えたほうがよさそうです。まずは自分が、失敗も落ち込みも笑い飛ばして、子どもとたくさん触れ合ってはいかがでしょうか。(滝 亜紀)
2015年10月11日「自分で考える力を養う」ことが教育の目標として掲げられ、欧米の教育が脚光を浴びています。そのための効果的な学習について、フランスやアメリカの例を取って、以下にまとめてみました。他人からの学びこそが、すべての基礎自分で考える力を養うためにまず重要なことは、「他人から学ぶ」こと。自分で考えるためには材料が必要であり、そのほとんどは他人から生み出される知識です。ごくごく一部の天才的なひらめきを除いて、新たなアイデアや発想、イノベーションのほとんどは、先人による知識の蓄積から学んだことが土台にあるといいます。そのため、アメリカの大学では学生に専攻分野で必読書となるものを徹底的に読み込ませ、論文を書かせます。週に1,000ページぐらい読むのは当たり前で、ほぼ毎週、何本も論文を書きます。読んで、書いて、読んで、書いてを繰り返すことで、先人が蓄積した知識を十二分に吸収し、それについて考え抜いた後で、ようやく自分で新たなアイデアを生み出すことができるようになると考えるからです。フランスでも同様に、大学への入学資格となるバカロレアは論述試験となりますが、これまで学んできたことを基にして自分の考えを理論的に展開する力が問われます。特に哲学の試験では、教科書をはじめ、数々の哲学書に書かれている内容を上手く整理し、最後に自分の考えを述べるようにしないと、高得点は得られないといわれています。実際に書いてみることが最良のトレーニング学びを基に自分の考えを深化させる上で最も確実な方法は、「書くこと」。自分の頭の中だけで整理してまとめることができる人も中にはいますが、ほとんどの人は、書いているうちに思考が深まり、考えがまとまるようです。書き始めると、論旨の展開や表現にも配慮するようになります。書くからには自己満足で終わらず、相手に理解して納得してもらいたいもの。特に、試験で高得点を得ようと思うと、学んだことを単に列記するだけではなく、重要な点をしっかりハイライトし、説得的に述べることがマストです。アメリカやフランスをはじめ、欧米の学校の試験は、ほとんどが論述式です。正しい回答を得ることよりも、それに到達するプロセス、つまり思考のプロセスを見ることが重要だと考えるからです。世の中には回答のない問題が山積みです。正しい答えが存在しない中、自分で回答を導き出すには、思考のプロセスが試されます。そして、最終的に正しい考えとして世の中の人々に受け入れられるためには、周囲が納得してくれるよう自分で説得していかねばらないからです。このように見ていくと、読書などを通じて、まずは「他人の考えについて学ぶこと」が重要であり、それを踏まえて、「自分の考えを説得的に述べることができるようになること」こそ、教育の集大成であり、「考える力を養う」ことであるということがわかります。(タベ真美)
2015年10月10日産後、数日が経ち、ようやく迎えた退院の日。入院中に、授乳から、沐浴、産後の赤ちゃんのケアなど、ひととおり教えてもらったし、あとは実践するのみ。あぁ、これからノンストップの育児が始まるのだな。腕の中にすっぽりと収まる生後間もないこの子に、なんて名前をつけようか…。そんなことを考えながら、小さな息子を抱いて、病院の外へ出る。久しぶりに浴びる日差しがじんわりと体に沁み渡る。その日は、とても天気の良い5月10日、ちょうど母の日だった。「お母さんになったんだなぁ」。嬉しくて涙が出た。夫と両親が出迎えてくれ、車で実家へ帰る。里帰り出産だったわたしは、横浜にある実家で夫婦揃って約1カ月程度生活することにしていた。産後1カ月は、体もガタガタだし体力も低下している。周りの友人から「何もしない方が良い。家事なんてもってのほか!」と、言われていた。それもそのはず、この時期にいろいろと頑張りすぎると更年期に響くらしい。ならば、こんな機会めったにないし、両親に甘えようかしら。久しぶりの実家での暮らしは快適だった。母が全ての家事をこなしてくれるし、父も買い物に出てくれたりと何かと協力してくれる。わたしは息子が泣けば、おっぱいをあげて、おしめを替えるくらいでお腹が空けば食べ、眠い時に寝る。2時間置きの授乳で、まだまだ寝不足状態が続いていたけれど、それでもこんなに快適な生活を送れる実家を天国かと思った。「あぁ、母がマザーテレサに見える。じゃあ、父はなんだ、大黒様か」両親は、初孫が可愛くて仕方ないようで、まだ名前のない息子に母は「ちびたん~、ちびたん~」と声をかけて嬉しそう。強面の父も、孫の寝顔を覗き込んでデレデレしていて、「あぁ親孝行が出来てよかった」と思った。それにしても、早く名前をつけてやらないといけないなあ。このままでは、息子は「ちびたん」になってしまう。妊娠中、夫婦で名前の候補をいくつも考えていた。その数なんと50!あーでもない、こうでもない、キラキラネームではなく、読みやすい名前にしたいなど…。顔を見て、候補からしっくり来るものにしようとしていたのだけれど、どれをみてもしっくりこない。改めて名前を考えた時に、出て来た言葉は「かん」という響き。タイミングよく、産まれた日は、こどもの日。家族みんなに歓迎され、わたしたちの歓びとなった息子。仲間と歓声をあげ、歓喜に満ちた人生を送れますように。そんな願いを込めて、息子は「歓」と言う名前にすることにした。こんなにもすっと名前が決まるなんて、思ってもみなかったけれど、息子は、お腹にいたときからみんなに歓迎されていたんだった。何度、お腹に声をかけただろう。「出ておいで~、出ておいで~」と、産まれる日を指折り数えた日がすでに懐かしい。これから始まる息子の人生。命とはなんて尊いのだろう。(Boojil)つづく
2015年10月08日子供が留守番ができないのには理由がある の続きです。子どもが自らやろうとしたらやらせ、褒め、励ます日本の大人に「いい子とはどんな子どもか」というアンケートを取ると、昔も今も変わらず「素直な子」「親の言いつけに従う子」といった答えが上位に上がってきます。しかし、他の人から言われるまま、唯々諾々(いいだくだく)と従うというのは、果たしていいことなのでしょうか。いい大人になっても、「あれをしろ」「これをしなさい」と、誰かに指示命令をされないと何もできないという人が増えてきています。要するに自立心、自主性というものが育っていないわけですが、これは幼い頃から親にあれこれと世話を焼かれ、学校生活では校則や教師の指導にがんじがらめにされた結果ではないのでしょうか。そんな状態では自立しようとする気持ちも自主性も育たなくても当然です。こうした傾向は、現在子育て中の親世代にも見られます。中には、子育ての電話相談などに何度も何度も電話をかけてくるような親もいます。「育児書にはこれこれこういうふうに書いてあるけど、うちの子はその通りにしない。うちの子は大丈夫だろうか?」といったような内容の相談が多く寄せられています。子どもは1人ひとり違っており、育児書に書いてあるのはあくまで平均的な事柄であるという判断ができず、不安に駆られて相談をしてくるのではないかと思われます。核家族化が進み、身近に子育てについてアドバイスをもらうこともできずに不安の中で子育てをしているという事情はあるかと思いますが、そこを考慮に入れても自分で物事を判断したり決めたりする経験が圧倒的に足りないのだろうと思わざるを得ません。概して、親が子どもに求めることといえば、「ちゃんと」「すぐに」「他の人と同じように」ものごとができるようにということでしょう。子どもにそんな行動を求めるため、何度も教えたり一定の枠の中にはめこんだりしてうまくできるように工夫するわけです。そうはいっても子どもはまだまだ考え方も幼く、身体も器用には動かせませんのでうまくいかないことも多いでしょう。子どもが何かをうまくやれないというのは、そうした活動をした経験が乏しいからです。このため、子どもにはとにかく経験をたくさん積ませるということが大切になってきます。経験を積めば、最初はうまくできなかったことでもどんどんとうまくできるようになっていきます。従って、子どもが自ら考えて自分から何かをしようとしたような時には、親はなるべくそれを邪魔しないでやらせてみるようにしましょう。そして、失敗したことを責めたりしないことが大事です。子どもは失敗を重ねることによって成長していくのですから、失敗しても別に構わないのだ、というとらえ方をし、自発的に何かをしようとした点をクローズアップして褒めてあげるようにしましょう。そして次はこうすればうまくいくよと助言をし、次はうまくできるといいねと励ましてあげてください。子育てをする時には親の忍耐力も試されるのです。(子育ての達人)「自立心のある子どもに育てるためのポイントと手助けの仕方」特集をまとめて読む・ その1 ・ その2 ・ その3 ・ その4 ・ その5 ・その6(最終回)
2015年10月07日はじめまして、イラストレーターの栗生ゑゐこと申します。上に3歳、下に今年1月に産まれた赤子を持つ“親ビギナー”でございます。このコラムでは、赤ちゃんのいる生活で発見したことをカルタ形式のイラストでお送りしてまいります。どうぞよろしくお付き合いくださいませ。さて、赤ちゃんがいる生活というのはどのようなものでしょう。我が家では2回目の「赤ちゃんがいる生活」が始まって早7カ月が経とうとしています。私自身妊娠するまで赤ちゃんとは縁のない生活を送っていたため、産後の暮らしがどんなものか全く想像がつきませんでした。ネットや育児雑誌を見ると、膨大な情報の中に産後うつ、孤育て、密室育児、産後クライシス…と何やら不穏なワードがチラっと見え、これは相当ヤバい仕事なのでは? ということがうっすらと見えてきたのです。上の子の赤ちゃん期は授乳や寝かしつけ、病院通いや夜泣き対応などそれなりに大変ではありましたが、産前に覚悟しすぎたためか思っていたよりも楽しい時間を過ごせたように思います。というのは、泣くか寝るかしかしないと思っていた赤ちゃんが「意外と笑う」ことがわかったからです。赤ちゃんの笑いには段階があり、産まれて間もない頃は生理的な笑み(新生児微笑)、その後は大人が笑いかけたりあやしてやると、声を上げて笑うようになるそうです(社会的微笑)。新生児期を過ぎた赤ちゃんを実際あやしてみると、ただ微笑むばかりではありません。ウケすぎて咳き込むほどの大爆笑や、「仕方ないな笑ってやるか、ハハ…」みたいな薄いスマイル、口の端をニヤリと上げる不敵な笑みなど、さまざまな笑い顔を見せてくれます。我が家の赤子が狂喜する鉄板ネタは、「鏡の前で抱っこ&ダンス」です。何の曲でもいいらしく、ときおり「ギュィ~ン」とエアギターのように背中を掻いてやると呼吸困難になるくらい笑いこけています。5カ月ごろまでは、仰向けになった状態で「頭上タオルひらひら」が人気でしたが、ハイハイやおすわりができるようになってからは仰向けにされると泣いてしまうのでやらなくなってしまいました。ネタの旬が短いのは成長の早い赤ちゃんならではと言えるかもしれません。また、あまりにウケてくれるのでこちらが調子に乗って何回もやると、ぴくりとも笑わなくなる…。ということがよくあります。そうだよね、赤ちゃんにも気分ってものがあるよね…。今日のかるた「あかごのツボと秋の空」
2015年10月07日過度な親の干渉が、忘れ物の多い子供を作る の続きです。お留守番小学生になってもまだ1人でお留守番するのを嫌がる子どももいます。それをわがままと断じてしまえばそれまでですが、子どもなりに1人でお留守番するのが嫌な理由があるはずです。そうした理由に目を向けずに、子どもに無理矢理お留守番させたりしても問題の解決にはなりません。まずは、その子どもがなぜ1人でお留守番ができないのかをつかむことから始めましょう。もしかすると、1人でお留守番をしているときに泥棒が来るかもしれなくて怖い、と考えているのかもしれませんし、1人の時に誰かが来たらどうすればいいんだろう、と不安なのかもしれません。そういった子どもの不安に対して、「鍵がかかってるから泥棒は入って来れないし大丈夫よ」であるとか、「誰か来ても出なくていいわよ」などと言ったところであまり意味はありません。そういう子どもは感性が鋭かったり想像力が豊かなことが多く、「そうは言っても相手が窓やドアを壊して入ってくるかもしれない」などとどんどん怖くなってしまいがちだからです。いくら口で「怖くない」と言いきかせてもあまり効果はありません。どうしたって怖いものは怖いからです。こうやって怖がっている子どもを逆に励まして留守番させようとする親もいますが、これも逆効果です。親が期待や信頼をかけてくれているのに、怖くてどうしようもないということで、さらに自信を失ってしまい、自分はダメな子なんだと感じてしまいかねません。では、一体どうすればよいのでしょう。こういったケースの場合、叱ったり励ましたりしないで、まずは子どもが感じている怖さに親が共感してあげることが大切になります。子どもが感じているのは「不安や怖さ」ですから、親がそれに寄り添ってあげるのが一番なのです。「自分の思いを分かってもらえた」と感じることで、安心感を得ることができるからです。子どもの不安や怖さに共感を示したなら、次は「どうやればお留守番ができるのか」ということを、子どもと一緒になって考えるようにします。子どもと一緒に家中を回り、入り口や窓など鍵がかかっているかを全部チェックして回ってもいいかもしれません。その上で、「テレビやラジオを大きめの音でつけておいて、中に大人がいるんだぞということが分かるようにしたら、泥棒もはいってこないんじゃない?」といったふうに、子どもの不安を軽くできるような方法を示してみます。子どもがある程度、怖さを克服してきたら、まずはほんの数分のお留守番からチャレンジしてもらうようにするといいでしょう。たとえば親がゴミ捨てをしに行く数分間だけお留守番をすることから始めて、それができるようになったら今度は近くのお店に買い物に行っているだけお留守番をさせ、というかたちでだんだんと慣らしていくのです。もちろん、帰宅した後は子どもの不安を解消するために抱きしめてあげて、頑張りを褒めて感謝を示してあげるようにすることも必要です。(子育ての達人)「自立心のある子どもに育てるためのポイントと手助けの仕方」特集をまとめて読む・ その1 ・ その2 ・ その3 ・ その4 ・その5・ その6(最終回)
2015年10月06日片付けを身につけさせたい時の手助けのポイント の続きです。忘れ物幼稚園に通い出したり、小学校に上がるようになると増えてくるのが忘れ物です。自分の子どもが、提出すべきプリントを忘れていたり、宿題をやるのを忘れたりすることが頻繁に起きるような場合には、子どもを叱りつける前に今までの子育てを振り返ってみてください。忘れ物が多い子どもがどんな子育てをされてきたかを調べてみると、親に過保護に育てられていたり、親が子どものことに干渉しすぎるきらいがあったりすることが分かってきています。親が子どもの世話をまめに見れば見るほど、子ども本人が自分で何かすることを考えたり、判断したりすることができなくなっていきます。親の言うことに従っていれば、自分が何もしなくても物事が片付き、子ども本人は何の判断もせずやり方に悩んだりすることもないからです。あるいは、子どもが何かをしようとする時に、親がきまって脇から口出ししたり、指図したりしては来なかったでしょうか。朝から晩まで「早く~しなさい」「~しちゃいけません」などと言われつけていれば、いくら子どもであっても嫌な気分になります。細かく言われることをいちいち真剣に考えていたら身が持たないので、適当なところで聞き流すという悪い癖を身につけるようになります。そのようなかたちで他人の話を話半分にしか聞かないような習慣が身についてしまうと、学校に上がってからも教師の話を身を入れて聞けなくなってしまい、成績が伸び悩むことにつながってしまいます。また、忘れ物をしやすくなるような悪い癖や習慣が出来上がっていないかチェックする必要もあります。たとえば、子どもがよく忘れ物をする場合、その日に学校に持っていったものをその日中に整理整頓し、次の日に必要なものをあらかじめ準備するということができているかどうかをチェックしてみましょう。帰宅後に、ランドセルをその辺に投げ出したまま遊びに行ってしまうような癖が付いていると、翌日の準備を忘れることも多くなりがちですし、子どもの代わりに親が時間割を揃えてあげていたら、その子どもはいくつになっても忘れ物をする子どもになってしまうでしょう。自分で揃えてランドセルに入れるのでなければ、どこに物が入っているのかも覚えることができません。他にも、机や本棚、部屋の内部がゴチャゴチャになってはいないでしょうか。必要な物がしまわれているはずのところが整頓されていなければ、次の日必要な物を探すのにも時間がかかりますし、見落としや忘れ物も起こりやすくなってしまいます。子どもが小学校に行くようになったら、自分に関することかたちで構いません。最初のうちはできなくてもあまり叱ったりせず、とにかく自分でやるという習慣をつけさせることが大切です。最初から上手にできなくとも、親が手を貸してくれないということさえ理解できれば、子どもは自分で何とかしなければならないということを理解し始めます。少々時間がかかっても焦らずに、少し離れたところから見守ってあげましょう。(子育ての達人)「自立心のある子どもに育てるためのポイントと手助けの仕方」特集をまとめて読む・ その1 ・ その2 ・ その3 ・その4・ その5 ・ その6(最終回)
2015年10月05日早寝早起きが子供の自立心を育てる の続きです。お片付け自分の玩具や衣服をきちんと片付ける、というのは、性格ではなくて「そういう習慣が身についているかどうか」で、できるかどうかが決まります。幼い頃から・使った玩具はお片付けをする・服は脱いだらたたむ・靴は脱いだらきちんとそろえるといったことについて、きちんとしつけられていれば、大きくなってから部屋をもらった時などに自然とお片付けをすることができるようになります。自分の使ったものを片付けるというしつけは、幼児期に教えないともう間に合わないという性質のものではありません。小学校に入ってからでも大丈夫ですので、しっかり片付けをするというよい習慣をしつけるようにするとよいでしょう。子どもの部屋だからといって、物を収納する空間がまったくない家はないと思います。学習机、本棚、もしかしたら子ども用の服を入れるタンスなども置いてあるかもしれません。このように、子どもに物を片付けさせるにはまず物をしまう場所を用意することが必要です。とはいえ、あまりに細かく、あるいはあまりにたくさんの収納スペースがあっても混乱するだけです。収納とそのルールはシンプル・イズ・ベストと心得ましょう。子どもがまだ小学校に上がっていないような幼い場合には、難しいルールを作ってもまだ無理なもの。まずは一つ大きな箱を準備し、使った物は何でもそこにしまう、というルールを作ってみましょう。ごく簡単なルールですが、それでもこの年齢の子どもにいきなり片付けをやらせようとしてもうまくいきません。まずは親が一緒になってお片付けをし、どんなふうにすればいいのかをやってみせる必要があります。始めたばかりの頃は、子どもよりも親のほうがメインで片付けをすることになるでしょう。子どもができるのはちょっとしたお手伝い、といったところかもしれません。しかし、使った物は片付けなくちゃいけないんだ、という意識づけが大事なわけですから、最初はそれで十分です。しばらく続けているうちに、だんだんと片付けを上手にできるようになってきます。そうすればしめたもので、小学校に上がるぐらいになるころには自分1人でほとんど片付けられるほどになるはずです。ここで注意したいのは、「あまりしつこく片付けを要求しない」ことです。ちょっと遊ぶたびに神経質に「片付けなさい」とやっていたのでは、子どもは片付けを嫌なことだと認識してしまいかねません。家のスペースなどにもよるとは思いますが、最低でも1日1回、寝る前にはお片付けをする、というところから始め、慣れてきたら頻度を増やしていくようにすると良いでしょう。幼い頃は、子どもは玩具も自分と同じく命を持っていると考えていたりするものです。それを利用すれば、寝る前のお片付けをスムースに習慣づけすることができます。「~ちゃんはおねんねの時間だから、玩具さんたちもおねんねさせましょうね」といった感じでお片付けをさせるようにするわけです。あとは、適当でいいので「お片付けのうた」でも作って子どもといっしょに歌いつつ、用意した箱に玩具を全部入れるようにします。真面目で几帳面な性格の親の場合少々我慢が難しいかもしれませんが、そこはぐっとこらえて「玩具はこの大きな箱に放り込めばそれでお片付け終了」というところから始めるようにしてください。「雑然とした片付けではどうしても気になってしまう」という場合には、子どもが寝てしまってから、もう一度片付け直せば済むことです。これを子どもがまだ見ている時にやってしまうとしつけの効果がなくなってしまいますので注意してください。また、子どもがお片付けを頑張ってお部屋が片付いた後は、きれいに片付けができたということで子どもを褒めてあげることも大切です。子どもが小学校に行くようになれば、玩具以外にも学校で使う教科書やノートその他の道具なども毎日整理をする必要が出てきます。次の日の時間割で必要なものを揃える時に、スムーズにできるように整えておき、忘れ物がないようにするためです。そうした必要性が出てきたなら、今度は物を出したりしまったりしやすいように使いやすい収納スペースを用意する必要があります。いずれにしても、使った物の片付けや整理をする時には、親が指示して子どもにそれをやらせるのではなく、片付け方を子どもと相談しながら進めるようなかたちを取るようにしましょう。というのも、片付け方を自分で考え、自分自身でやってみないことには、いつになっても1人で片付けができるようにはならないからです。なるべく子ども自身に考えさせ、片付けをさせるように工夫してみてください。(子育ての達人)「自立心のある子どもに育てるためのポイントと手助けの仕方」特集をまとめて読む・ その1 ・ その2 ・その3・ その4 ・ その5 ・ その6(最終回)
2015年10月04日自立させたければ、まずは目標を立てよう の続きです。早寝早起き近頃は、1歳ぐらいの幼児であっても遅くまで起きたままでいることが増えてきています。場合によっては、深夜と言えるような時間まで起きている子どももいるというから驚きです。子どもの成長という観点から見ればこれは由々しき事態と言えます。というのも、たとえ10時間の睡眠時間を確保できたとしても、「深夜0時に就寝し、明朝10時に起きるという10時間」と、「夜8時に床に就き、明朝6時に目覚める10時間」とでは、子どもの身体に与える影響、成長に及ぼす影響が大きく違ってくるからです。そして、子どもの身体のためには早寝早起きのほうがよいため、そうした良い生活習慣を身につけられるようにしてあげたいものです。朝、起床してから人間の頭脳がきちんと働き始めるまでには、およそ2~3時間必要であるとされています。つまり、ぎりぎりまで寝ていて、目覚めてすぐに登校したとしても、はじめの1時間目、2時間目ぐらいまでは脳がきちんと働いていない状態で授業を受けることになるのです。それに加えて、朝起きるのが遅いせいで朝食も抜いているようだと、さらに脳が栄養不足の状態でその時間帯を過ごすことになります。これでは集中力も出ませんし、学習効果も上がりません。このような状態にならないように、子どもが小学校に上がるぐらいになったら、自分1人で朝起きられるように頑張らせてみましょう。とはいえ、今朝まで親が起こしてあげていたのに明日からいきなり1人で起きるように、と言ってもうまくいくはずがありません。まずは子どもとの間で「朝1人で起きられるようになる」という目標を立てましょう。その上で、子どもと一緒にどうやったらそれができるようになるかを考えます。この時、子どもが主体となって努力することが大事になってきます。たとえば、まずは目覚まし時計を自分でセットするところからやらせてみてはどうでしょうか。小学校低学年ぐらいの子どもの場合、どうやってセットするのか親がやって見せて教えなければならないかもしれません。目覚まし時計はアラーム音が大きく、1回止めても数分後にまた鳴り出すようなタイプのものを選ぶとよいでしょう。そうやって工夫した上で、実際に1人で起きることができた時には、子どもが成し遂げたことを絶賛してあげてください。一旦早起きができるようになれば、早く眠るほうは割合すんなり身につきます。というのも、朝早く起きれば夜は早く眠くなるようになるからです。ここで注意したいのはお昼寝の習慣がある場合です。まだお昼寝をする必要がある小さい子どもの場合、お昼寝の取り方に一工夫しないといけません。子どもを夜早く寝かせたい場合、お昼寝は午後の早い時間にし、しかも長時間とらせないようにすることが大切です。どれだけ早起きしたとしても、日没近い時間帯に昼寝を取ってしまったら、夜は目がさえてしまいます。また、1日4~5時間も昼寝した場合も同様です。さらには、夜よく眠ることができるように、昼間に身体を動かすことも重要です。毎日1~2時間程度は外で遊ばせるようにしたり、散歩する時間を設けましょう。一昔前よりはましになってきましたが、日本企業の残業偏重の就労慣行が、父親が早く帰宅することを妨げています。このため、サラリーマンの父親が家に帰るのは毎日遅くなりがちで、子どもと父親が遊ぼうとすれば夜しかない、という家庭も多いことかと思います。最近は父親が育児に参加することをよしとする風潮があり、このこと自体はよいことなのですが、だからといって毎日夜遅くなって帰宅してから子どもとの時間を作ることまではしなくても大丈夫です。たまたま早く帰宅できた日であったり、休みの日に子どもとの時間を取れば済むことです。最後に、夜眠る前に子どもを興奮させるようなことをするのも控えましょう。何か良くないことをしでかしたからといって、ひどく叱るのもよくありません。また、子どもが早く寝ようとしないことに親が苛立ち、それを態度に出してしまうのも避けたほうがよいでしょう。子どもが眠る時間になったら、リラックスして床に就くことができるようにしてあげたいものです。(子育ての達人)「自立心のある子どもに育てるためのポイントと手助けの仕方」特集をまとめて読む・ その1 ・その2・ その3 ・ その4 ・ その5 ・ その6(最終回)
2015年10月03日子どものために手間暇をかけていろいろと世話を焼くことこそが親の役割で、子どもに愛情を示す方法だ、というような考え方をしている親は結構たくさんいます。しかし、これはある意味では間違った考え方で、そのようにしていると子どもの自立心の芽を摘んでしまうことになりかねません。子どもの自立心を育んでいくためにはどうすればいいのかについて見ていきましょう。自立させたければまずは目標を立てることから大人である親から見ると、子どもは危なっかしい存在に見えるものです。特に小学生以下の子どもの場合、まだ幼いためにいろいろと心配になってしまうものかと思います。そうすると、いきおい「こうしなさい」「そういうことをしてはだめ」といったように、命令口調になってしまうことが多いものです。しかし、親が何かにとなく手を出し口を出して育ててしまうと、何かをする時には誰かに指図されないと動けない子どもであったり、誰かにいろいろと手伝ってもらわないと自分1人では何もできない子どもになってしまいかねません。たとえば、小学校に入り、次の日の時間割に合わせて教科書やノートを準備するのは子どもの毎日の日課ですが、常に親が手伝ってしまったりすると、何かを忘れていった時に子どもがそれを自分のミスだと考えなくなってしまいます。それが「自分のしなければならないことだ」という考え方が育たないため、忘れ物をしても親のせいにしてしまい、次は気をつけて準備するようにしよう、といった考え方に至らないのです。子どもが死ぬまで親が面倒を見られるのであれば良いのかもしれませんが、普通、子どもより長生きできる親はいません。ですから、自分の子どもが親の手を離れて自立することができるようにしつけをすることが必要なのです。一方で、現代は昔のように子どもの数が多かった時代とは違い、ずっと少なくなった子ども1人ひとりを大事に育てるという子育てに変わってきています。家にいる子どもの数が少ない分、親の目が1人ひとりの子どもに行き届きすぎてしまうのです。そうなると、大人よりも何事もうまくできない子どものやることを見ていると、思わず手助けしたくなってしまうというわけです。小学校などでは、教師が次にすべきことを指示してくれるだけでなく、毎日忙しいカリキュラムをこなさねばなりません。このため子どもたちは次に何をするか、何をしたいかという考えを抱くことなく毎日の学校生活を送ることになります。従って、自分で考えられる子どもに育てたいのであれば、家の中でそうした環境を与えてやる必要があるのです。自分の子どもに自立心を持たせたいのであれば、まずは何か目標を立てるように導きましょう。「あることを、この日までに、1人でできるようになる」というような目標にするとよいでしょう。目標を立てさせたら、最初から「1人でできる」わけもないので、まずは子どもと親が一緒になってプランを立てます。どのようにすればその目標を成し遂げられるかを考えるのです。この時、親が主導するのではなくて、子ども自身に考えさせるようにします。親は「どうやったらできるようになるかな?」という具合に子どもの考えを手助けし、横からヒントを出したりして子どもの自主的な思考を促すようにします。その上で、計画がスタートして子どもがだんだん上手になりはじめたなら、それに反比例して親が手を出す部分を減らすように工夫します。「今できないことをできるようにしよう」というわけですから、最初のうちはできないのが当然です。あまり焦らず、目標の期日までにできればいいのだとゆったり構えて見守るようにしましょう。子育てについてはなんでもそうですが、親に必要なのは我慢することです。親は子どもの傍らに控えて、子どもの成長を信じてじっと我慢して見守るということが必要なのです。どんな事柄について目標を立てたら良いのか、それぞれに親ができる手助けにはどんなものがあるのか、次の回からいくつか例示してみたいと思います。(子育ての達人)「自立心のある子どもに育てるためのポイントと手助けの仕方」特集をまとめて読む・その1・ その2 ・ その3 ・ その4 ・ その5 ・ その6(最終回)
2015年10月02日