2020年9月24日に放送の情報番組『バイキング』(フジテレビ系)で、ペットの飼育放棄が急増している問題が取り上げられました。番組内では、タレントの坂上忍さんが飼い主の身勝手な行動に対してコメントし、反響を呼んでいます。坂上忍「悪魔はあなたのほうだ」外出自粛やテレワークの影響で家にいる時間が増え、ペットブームが到来。一方で、身勝手な理由からペットを飼育放棄してしまうケースが急増しています。番組では、飼育放棄の理由として「出勤することが多くなったため」や「ペットショップでは天使だと思ったが、吠えるしトイレを覚えず悪魔だと思った」などを紹介。番組MCで愛犬家の坂上さんは、飼育放棄をする飼い主に対しこう言及しました。悪魔はあなたでしょう。本人にとってはいろいろいい訳があるかもしれない。でも、そこには命があるわけで。命の扱い方を、なぜここまで雑にできるんだろうと。結局、全部人間の都合じゃないですか。バイキングーより引用坂上さんは、ペットの命を軽んじているような飼い主の行動に対し、「命をなぜこんなに雑に扱えるのか」と憤りを隠せない様子で語りました。ネット上では、坂上さんのコメントに対し共感の声が寄せられています。・坂上さんの発言に納得です。身勝手すぎる。・命をお迎えするなら、最期まで責任を持たなければいけませんね。・ペットはもちろん天使だけど、そうじゃない時もある。生き物だからそれは当たり前で、それもまた愛おしいものだと思う。動物保護団体によると、飼い始めて間もないペットの持ち込みが増えているそうです。保護施設へ入る犬や猫たちにとって、環境の変化は相当なストレスでしょう。ペットを飼う時は、「最期まで大切に世話をする」という責任感を持ち、家族として迎えてあげたいものですね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月25日東京・上野の観光スポットの1つ、不忍池。春は桜が、夏場の朝方には蓮の花が池を飾り、池の周囲は街の喧騒がウソかのような、穏やかな時間が流れています。そんな不忍池で、夢のような光景が目撃され話題に。ミサンザイ(@katsunomisanzai)さんは「ほぼ極楽浄土だった」というコメントともに、その時の写真を公開しました。こないだの霧雨の夜に不忍池いったらほぼほぼ極楽浄土だった pic.twitter.com/nIxCbS6Hkg — 同人誌 「天皇を旅する本」 「まんが東京ご縁起めぐり」 ミサンザイ (@katsunomisanzai) July 17, 2020 黄金色に光り輝く弁天堂と、周囲の蓮の葉が相まって、まさにそこは極楽浄土…!いつのまにか三途の川を渡ってきたのかと勘違いしてしまいそうになるほど、普段の弁天堂よりありがたみが増しています。【ネットの声】・爆発寸前のようにも見える。・蓮が花盛りで、極楽感が極まってますね。・神々しい…!撮影当日は霧雨だったこともあり、そうした気象現象も相まって今回の奇跡のような光景が見られたのでしょう。上野の夜に突如現れた極楽浄土…この日、実際にその目で黄金色に輝く弁天堂を見ることができた人がうらやましいですね![文・構成/grape編集部]
2020年07月20日俳優の岡江久美子さんが、新型コロナウイルス感染症による肺炎で亡くなったことを受け、ある動画がネット上で物議をかもしています。それは、岡江さんの息子を名乗る人物が投稿している動画。岡江さんが亡くなった2020年4月23日以降、動画投稿サイトには『岡江久美子の息子です』というタイトルで数多くの動画が公開されていました。なお、動画の説明文にはフィクションであることや、「エンタメとして観てほしい」との記述があるものの、再生しなければその説明は確認できません。ネット上では、こうした動画に「不謹慎」「再生回数を稼ぐ方法として、間違っている」といった批判の声も目立ちます。同月27日放送の情報番組『バイキング』(フジテレビ系)では、岡江さんの息子を名乗る動画投稿に触れ、番組MCを務める俳優の坂上忍さんは強い不快感をあらわにしました。『バイキング』やり始めて、だんとつで頭にきているかも、これ。バイキングーより引用また番組では、公開されている動画にモザイク処理をかけた上で放送しており、坂上さんは続けてこうも語ります。いつも思うんですけど、なんでこんな連中のためにスタッフさんが手間暇かけてモザイクを施してやんないといけないのか、さっぱり分かんないんだけど。バイキングーより引用強い口調で苦言を呈した坂上さんに、ネット上では共感の声も。・坂上さんの意見に同意。・岡江さんとご家族の心中を察するに、あまりにも不謹慎すぎる。・あんな動画を配信して、お金が稼げるっていうシステムが問題。一方で、番組で取り上げたことにより、さらに動画の注目度が増すことを危惧し「そもそも番組で紹介すべきではない」「こうやって紹介する時点で、投稿者の思うつぼ」といった指摘も。さまざまな意見が寄せられているものの、再生回数を増やすために、人の死を利用するという姿勢には、多くの人が疑問を抱かずにはいられない様子。岡江さんだけでなく、大和田獏さんをはじめ遺族のためにも、同様の動画がこれ以上増えないことを願うばかりです。[文・構成/grape編集部]
2020年04月27日2月28日公開の映画『野性の呼び声』の公開記念イベントが27日、都内で行われ、坂上忍、IMALUが出席した。アメリカを代表する作家、ジャック・ロンドンの冒険小説をもとに、地図にない地を目指して旅する男ソーントンと奇跡の名犬バックが出会い、言葉を超えた絆と冒険を描いた本作。ハリソン・フォードが、主人公のソーントンを熱演している。公開初日を前日に控えたこの日は、人と犬の物語ということで愛犬家の坂上忍とIMALUがそれぞれ飼っている犬とともに登場。ステージから逃げようとするパグゾウ(坂上が飼っている犬)に坂上は「もう仕事したくない感じですね(笑)」と苦笑いを浮かべつつ、落ち着いているIMALUの愛犬・バルーに「すごくしっかりしていますよ」と絶賛。一足先に鑑賞したという本作について坂上が「全編自分と重なりました。始まってから10分ぐらいで泣いてしまいましたよ。僕は今14匹のワンちゃんと3匹のネコちゃんと暮らしていますが、躾で悩んだり中々懐いてくれないワンちゃんもいたりして、ハリソン・フォードさんみたいに接すれば信頼を得られるのかと思いました」と刺激を受けた様子。一方のIMALUも「犬って表情がいっぱいあるんですが、それをすごく細かく描かれていました。そこは犬好きとしては可愛いポイントだし、見ていて共感できる映画でしたね」とアピールした。人間と犬の絆を描いた本作にちなみ、「犬と日々生活している中で自身に変化は?」という質問に、坂上は「僕は性格的にせっかちで穏やかな性格でもないんですが、犬と生活することで我慢を覚えました。僕を知っている人はまだまだと言うかもしれませんが、ここまで犬と家族になると我慢しかないので、ワンちゃんに大人にさせていただいたかもしれないです」自己分析。IMALUは「犬ってすごく前向きなんですよ。人を恨んだりネチネチ人のことを言ったりしません。以前にも同じコーギーを飼っていたんですが、脚が悪くなって後ろ足が動かなくなっても元気に引きずりながら走っていました。その姿勢を見ると人間にはない前向きさがあって、勉強になります」と回答していた。映画『野性の呼び声』は、2月28日より全国公開。
2020年02月28日俳優の坂上忍が31日、都内で行われた映画『アングリーバード2』初日舞台挨拶に、声優の竹達彩奈とともに登壇した。怒りんぼうで仲間のバードたちと打ち解けられないレッドが、ピッグたちに奪われた仲間のタマゴを取り戻すために大奮闘した前作。第2弾となる本作では、バード・アイランドとピギー・アイランドの2つの島を揺るがす大ピンチに、トリとブタがついにタッグを組む。前作に引き続き、主人公レッドの日本語吹替を担当する坂上は「いち観客として見てもパート2はかなりパワーアップしていると思いました。(収録も)さすがに2回目なので、1回目よりは順調に進んだと思います」と胸を張り、早朝からアフレコの自主練を行う努力も行ったそうで「犬の散歩に出るのが5時くらいなので、だいたい4時頃に起きて1時間くらい練習していました」と告白。加えて坂上は「本当に早口なので練習しないとできないんですよ。細かいし、ディレクターの人がしつこいし…。何回も録るんです」とぼやいて会場を沸かせた。新キャラクター・シルヴァー役の日本語吹替を担当する竹達は、本作が初の洋画吹替だったそうで「実際にやられている役者さんの息づかいに合わせてお芝居をしなきゃいけないので、普通にお芝居をしていたら自分のやりやすい息づかいでやりたくなっちゃうんですけど、もともとある音に合わせてお芝居をしないといけないので、その難しさは感じましたね」と苦労を明かした。また、作品の内容にちなみ、昔は敵と感じていたが、今は最高の仲間になった人はいるか質問された坂上は「ヤックン(薬丸裕英)です」とためらいもなく実名を挙げて笑いを誘い、「お互いに若いときはイケイケというか、盛りですよ。そういうときに"なんで俺、いつもメンチ切られなきゃいけないのかな"っていうくらいバチバチだったんですが、今や毎週お世話になって、再来週にはご飯に連れて行ってもらいます。おじさんになると過去はなくなってくるんです」と語った。さらに、イベント後の囲み取材に応じた2人は、最近怒ったことを尋ねられると、坂上は「基本的に怒っていないときがあるのかって思うんですけど(笑)、何がパワハラになるかわかりませんので、異常に気をつけています。逆にいうと、それが生放送や収録のときに反動で出ちゃってます(笑)」と笑い、竹達は「納豆に付いているタレが全然開かなくてすごくイラってするくらいですかね。開かなくないですか、あれ。ものによってはちょっとベタベタして"んんっ!!"ってなりながら毎朝、納豆を食べていますね」とコメント。これに坂上は「平和な生活を送っていらっしゃるということですよ」と笑顔で語った。
2020年02月01日俳優の坂上忍(51)が20日、都内で行われたBS10 スターチャンネル『ゲーム・オブ・スローンズ 最終章』最終回特別上映「GOTファイナルナイト」にスペシャルゲストとして登壇。イベント後の囲み取材で、近いうちに交際中の彼女にもう一度プロポーズすると宣言した。令和での目標を聞かれた坂上は、「お付き合いしている人もいる。なんやかんやで10年近くになるようなんですよね。だから、どうしたらいいのかなっていう感じですかね」と彼女との今後について自ら切り出した。昨年10月に明石家さんまがMCを務める『ホンマでっか!?TVスペシャル』(フジテレビ)に出演した際、「『もういい加減、籍入れる?』って言ったんですよ」とプロポーズしたことを明かし、「そしたら『なんで?』って言われたんですよ。俺はどうすればいいんですか?」と相談していた坂上。「さんまさんに相談させていただいて、本心は違うんじゃないかっておっしゃるので、そんなもんなのかなって思いながらそのままになっている」と言い、報道陣からも彼女の真意を聞かないとダメだと言われると「マジか! 本当!?」と驚いた表情を見せた。そして、「近いうちに」と再度プロポーズを宣言し、6月1日に坂上が52歳の誕生日を迎えることから「誕生日婚」を提案されると、「誕生日婚!? 誕生日は早いにしても、年内とか、オリンピックまでとか…」と坂上。あらためて「令和の目標は結婚ということで?」と言われると、「わかりました。頑張ります」と気合いを入れた。『ゲーム・オブ・スローンズ』ファンであり、作品で象徴的な意味をもつ玉座に座って取材に応じた坂上。「1回失敗しているので、次もしも結婚することがあるならば奥さんに玉座に座っていただいて、僕は隣で控えるみたいな。ちゃんと尻に敷かれるっていうのは、僕の失敗した経験から得たことです。次はひれ伏します」と話した。イベントには、同じく同作のファンであるお笑いコンビ・セブンbyセブンの玉城泰拙と宮平享奈緒も登壇した。
2019年05月20日新年がスタートし、ホームパーティをするという人も多いのではないでしょうか。そんな時に悩むのがお料理。おいしくて、見栄えがして、手軽に人数分のお料理を作れたらいいですよね。そこでおすすめなのが、自宅で焼きたてパンが簡単に味わえる〔Pasco〕の冷凍パン《L’Oven(ル・オーブン)》です。いろいろな焼きたてパンをテーブルの主役に、ホームパーティーを楽しんでみては?シンプルな味わいのバゲットで憧れのバゲットサンド厳選した国産小麦の小麦粉を使用し、低温で時間をかけてゆっくり発酵。パン職人がていねいに焼き上げた風味豊かな冷凍パン《L’Oven(ル・オーブン)》。レンガ色のかわいいボックスに詰まって届いた冷凍のバゲット、カンパーニュ、プチブールを使って、ホームパーティ用のおもてなし料理をつくります。今回、おもてなし料理を作ってくれたのは都内でパン教室《pain-terakoya》を主宰するNaomi先生です。Naomi先生は120余年の歴史をもつ料理教室《ル・コルドン・ブルー》パンディプロムを取得。そこではフランス人シェフからパン作りの基礎を徹底的に学び、さらに《日本パン技術研究所》へも通い、パン作りを研究。自他共に認める“パンオタク”な先生です。《はじめてセット》のなかから、バゲット、トマトのバゲット、カンパーニュスライス、オリーブのプチブール、豆乳のプチブールを使って料理を作ります。まずは、バゲットから。《はじめてセット》に付いているトースタープレートに玉ねぎ、オイルサーディン、プチトマト、ふきのとうを並べ、最後にオイルサーディンのオイルをまわしかけ、黒胡椒をかけてオーブントースターへ。焼き加減を確認しながら、20分ほど焼きます。焼きあがったら、バゲットをベイクアップしていきます。アルミホイルをバゲットの上にそっとかけます。バゲットはオーブントースター(1000W)で4分焼いた後、扉を閉めたまま余熱で6分温めます。パンによって、アルミホイルを下にも敷いたり、焼き時間が異なります。パッケージの裏の「L’Ovenのおいしいお召し上がり方」をチェックすると良いでしょう。6分温め、ベイクアップ!皮は薄くパリパリで、中身はやわらかみがあり、しっとりとしています。中身にできているたくさんの気泡は、製パンの工程で左右されます。食感の良いおいしいバゲットの特徴です。カットするやいなや漂ってくる香ばしいかおりに、思わずバゲットに鼻を寄せてしまいます。バゲットを添えたら1品、完成です。次は、バゲットサンドです。トマトのバゲットは、アルミホイルを下に敷き、上からもアルミホイルをかけてベイクアップします。「バゲットサンドは見た目も楽しく、テーブルの上にインパクトを与えます。パン屋さんで購入したら、その日のうちにサンドにしないとなりませんし、リベイクしようとしても、長さがトースターに入らないサイズです。でも《L’Oven》のバゲットなら、カットせずに長いままご家庭のトースターに入ってしまいます。お弁当にも使えてよいですね」とNaomi先生。こちらもたくさんの気泡が入っていて、食べ心地のよいバゲットです。外はパリっと、中はもっちりふんわり。食べているうちにどんどんトマトの旨味が重なっていく味わい深いしっかりとしたバゲットなので、このまま食べてももちろん美味しいのですが、ここではパストラミとルッコラ、パルメザンチーズをサンドします。このトマトバゲットは、味の濃い食材と合わせても負けずに相乗効果が生まれます。バゲットの真ん中に切り込みを入れ、具をはさみ、仕上げに黒胡椒をゴリゴリとしたら完成です!「《L’Oven》のバゲットも味わい深いにも拘わらず、具材を選ばないパンなので、いろいろなものを合わせてみるとおもしろいと思います」とNaomi先生。バゲットにクリームチーズを塗り、スモークサーモンをのせたりトマトのバゲットにイカスミパスタをサンドして、イタリア風焼きそばパンにしてみたりと、アレンジが楽しいバゲットです。オリーブのプチブールとカンパーニュはタルティーヌにスペイン産のグリーンオリーブの塩漬けを練りこんだプチサイズのブール。「塩味のしっかりきいたオトナな味わいのパンなので、ワインがお好きな方はチーズなどと一緒にいただいても良いと思います。お酒を飲まれない方には、オリーブと相性の良い白身魚のディップとあわせて味を少し優しくしてみてはいかがでしょう」(Naomi先生)鱈(たら)の切り身とカブをニンニクで炒め、フードプロセッサーでペースト状にします。ベイクアップしたオリーブのプチブールに挟みマイクロトマトを載せたらできあがりです。続いてカンパーニュです。「《L’Oven》のカンパーニュは、オリーブオイルが入っていてソフトなのが特徴的です。モチっとしていて、インドのナンのようなイメージで、エスニック風にアレンジしてみます」(Naomi先生)ほうれん草をバターとクミン、コリアンダー、ターメリックで炒め、炒ったクルミを合わせてフードプロセッサーにかけます。そして、カンパーニュの上にのせ、うずらの卵を並べ、カッテージチーズをちらし、パプリカパウダーをアクセントにひとふり。ソフトでありながらもパンの風味もしっかりしているカンパーニュは、具材を選ばず、エスニックなものとも相性バグツンです。やさしい味わいの豆乳のブールはスウィーツにアレンジ豆乳を練りこんだプチサイズのブールは、もっちり感としっとり感を楽しめ、ほんのり甘いやさしい味わいが特徴です。ベイクアップした豆乳のプチブールを切り、無糖の水切りヨーグルトを塗り、スライスしたオレンジとバナナをのせます。「フルーツの自然な甘さを味わうために無糖にしてみましたが、お好みではちみつをかけてもよいでしょう。朝食にもオススメです」(Naomi先生)イチジクものせてみました。季節の果物をのせて、色とりどりにアレンジすればテーブルもより一層、華やぎます。《L’Oven》のパンは、1つひとつがとても個性的。ベイクアップしてそのまま味わうのはもちろんのこと、パンの個性に合わせて、さまざまにアレンジする楽しさがあります。冷凍庫に備えておけば、袋から出してトースターでベイクアップするだけ。「急なお客さまにも対応することができますし、わざわざパン屋さんに買いに行く手間もなく、アレンジしてしっかりした一品ができます」とNaomi先生。きっとホームパーティに新たな彩りを添えてくれることでしょう。取材協力●パン教室pain-terakoya●敷島製パン(Pasco)/L’Oven(ル・オーブン)オンライン通販サイト●写真・文/忍章子オーブンで焼きあげるだけ!Pasco発、本格派焼きたてパンをいつでも家庭で味わえる《L’Oven》
2019年03月20日2月22日、お笑いコンビ・サンドウィッチマンの伊達みきお(44)が自身のブログを更新。番組で共演している俳優の坂上忍(51)について言及した。伊達は、『坂上どうぶつ王国』と『バイキング』(ともにフジテレビ系)で坂上と共演。この日は『坂上どうぶつ王国』の収録だったと報告し、坂上の愛犬であるパグゾウとの2ショットを公開した。伊達はブログで、「パグゾウくん、めっちゃくちゃ可愛い!!!収録中も、吠える事もなくずーっとおりこうさんにしてる最近、収録が終わると10分くらいパグゾウくんを抱っこしてから楽屋に戻る」と坂上の愛犬であるパクゾウとのエピソードを披露。続いて「動物と接してる坂上さんは、バイキングの時とは別人の顔。(笑)こっちの坂上さんが本当の坂上さん」と明かし、「ただ、バイキングで動物虐待のニュースとかを扱った時の怒りモードも本当の坂上さん」と伝えた。また、「『坂上どうぶつ王国』の収録は、たまに『バイキング』の生放送終了15分後から、違うスタジオで収録が始まる場合もある」と明かし、「ついさっきまで、世間のニュースや意見に対してプンプンしてたばっかりなのに…15分後の『坂上どうぶつ王国』の収録になると、パグゾウくんを抱っこしてニコニコしている」と坂上の豹変ぶりを暴露した。コメント欄には「どうぶつ王国の坂上さんが本当の坂上さんなんですよね」「色々な顔を持つ坂上さんいつも温厚なパグゾウさんいつもカロリーゼロな伊達さんみんな大好き!」などのコメントが寄せられている。
2019年02月22日焼きたての香ばしいかおり、噛みしめるごとに口いっぱいに広がる小麦の芳醇な味わいーー。パン好きな人にとって焼きたてパンを口にした瞬間は、とってもしあわせな気持ちになりますよね。〔Pasco(パスコ)〕の《L’Oven(ル・オーブン)》は、そんな本格派の焼きたてパンが冷凍で届き、自宅のオーブントースタで焼くだけで食べられるのだそう。パン好きの人なら気になる《L’Oven》について調べてみました。独自の技術で急速冷凍!冷凍の状態で届く《L’Oven》のパン〔Pasco(パスコ)〕と聞くと、食パンや《超熟》シリーズを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?今回〔Pasco〕から発売された《L’Oven(ル・オーブン)》は、パン職人が石窯でていねいに焼き上げた風味豊かなパンを、〔Pasco〕独自の技術で急速冷凍し、おいしさを保ったまま、静かに眠らせた状態で自宅までお届けするというもの。《L’Oven》の通販サイトから購入すると自宅に箱詰めされた冷凍パンが届くので、あとはオーブントースターでベイクアップ(解凍・温め)するだけ。※「はじめてセット」のみ会員限定のため、会員登録が必要です。その他の商品は、会員登録がなくても購入いただけます。通販サイト以外からはFAXでの注文が可能です。Pascoの通販お客さまセンター(TEL0120-835-280受付時間平日9:00~17:00)へ連絡の上、FAX注文用紙を取り寄せ注文。冷凍パンというと、解凍して発酵して、オーブンで焼かないといけないのでは?と思う人もいるかもしれませんが、冷凍パンには2種類あります。解凍して発酵してから焼くのは「冷凍パン生地」で、《L’Oven》のパンは「焼成後冷凍パン」といい、焼き上げたパンを冷凍したもので、解凍すれば食べられる冷凍パンです。そんな《L’Oven》について〔敷島製パン(Pasco)〕の栗田さんに詳しくお話をうかがいました。———《L’Oven》はどのような想いから誕生したのでしょうか?栗田さん:当社は約100年にわたり製パンを行ってきましたが「日本の食卓においしいパンをお届けしたい」という想いは、100年前も、今も変わりません。その歴史の中、原料から発酵、焼成、冷凍まで様々な〔Pasco〕の知見と冷凍技術の進化が、最高においしいパンを、最良の状態でお届けすることを可能にし、私たちが考える”理想のパン”である《L’Oven》が生まれました。———原材料や製法などでこだわったところは?栗田さん:《L’Oven》のパンは国産小麦の小麦粉を使用しています。日本の小麦自給率が15%にも満たない状況のなかで、国産にこだわっています。また、小麦の配合や挽き方にも細やかに配慮して使用しています。パンに香りや風味を与える発酵種は、《L’Oven》開発担当者がフランスで研究し、本場フランスのパンの味を再現すべく研究開発した独自のものを使用しています。イーストフードも乳化剤も使用せず、小麦本来の味と香りをまっすぐ引き出しています。———原材料や製法などでこだわったところは?栗田さん:《L’Oven》のパンは国産小麦の小麦粉を使用しています。日本の小麦自給率が15%にも満たない状況のなかで、国産にこだわっています。また、小麦の配合や挽き方にも細やかに配慮して使用しています。パンに香りや風味を与える発酵種は、《L’Oven》開発担当者がフランスで研究し、本場フランスのパンの味を再現すべく研究開発した独自のものを使用しています。イーストフードも乳化剤も使用せず、小麦本来の味と香りをまっすぐ引き出しています。栗田さん:生地づくりの際は低温でじっくり長時間発酵させています。生地は低温で長時間発酵させることによって、パン酵母はゆっくりと活動し、生地のなかに糖が多く残ります。そうすることで、焼成時にパンの色づきがよくなり、風味豊かで味わい深いバゲットになります。また、当社での焼成は石窯と呼ばれる石板炉床の特別なオーブンで行いますが、石窯は金属より蓄熱量が多く、安定的にパン生地に熱を伝えることができます。生地内部への火の通りがよく、中はふっくら、外はパリッと香ばしいバゲットに仕上がります。ベイクアップの基本工程は3つ———冷凍パンを自宅で使う良さはどのようなところにありますか?栗田さん:でんぷんは、焼き上げた瞬間から硬くなりはじめ、おいしさが損なわれていきます。ですから、焼き上げてから、なるべく早く召し上がっていただくことが、パンをよりおいしく食べる秘訣です。それを叶えるべく、当社独自の技術でいち早く冷凍し、おいしさを眠らせたままお届けします。そうすることにより、ご自宅の冷凍庫においしいパンがいつでも眠っている、いつでもおいしいパンを食べることができる生活を送ることができます。買ってきたパンをご自宅で冷凍すると緩慢冷凍になり、冷凍されるまでにおいしさが損なわれてしまいますが、当社で急速冷凍することによって、よりフレッシュな状態を保つことができ、より良い状態のパンをお届けできます。ステップ1:冷凍庫からパンを取り出し、凍ったままの状態でオーブントースタへステップ2:アルミホイルをそっとかけるステップ3:オーブントースター(100W)で焼き、扉を閉めたまま余熱で温める※ベイクアップ方法は商品により異なります。各商品の個包装に記載されている表示をご覧ください。自然解凍(約2時間)でも食べることができ、自然解凍の場合は、食べる前にオーブントースターで軽く焼くとさらに美味になるそうです。まずはオススメのベイクアップ方法で、慣れてきたら好みに応じて自分流にベイクアップしてみると、よりいっそう楽しむことができるでしょう。気になるパンのラインナップは2セット●セット内容:はじめてセット 3,000円(税・送料別)バゲット/トマトのバゲット/カンパーニュ スライス3枚入/オリーブのプチブール2個入/フィグのプチブール2個入/豆乳のプチブール2個入/トースタープレート———《L’Oven》にどのような種類のパンがあるのでしょうか?栗田さん:《はじめてセット》と《ル・オーブンのパンセット》の2種類があります。《はじめてセット》は、はじめて焼成後冷凍パンをお使いになる方にも使いやすい、シンプルな味わいで食べやすく、お料理にも合わせやすいパンをアソートしたセットで、美濃焼のトースタープレートを付属しています。トースタープレートはアヒージョなど簡単な調理がトースターでできるもので、トースターが1台あれば、1品とパンを食卓に用意できます。●セット内容:ル・オーブンのパンセット 4,000円(税・送料別)バゲット/トマトのバゲット/くるみとレーズンのカンパーニュ/カンパーニュ スライス3枚入/トマトとバジルのケークサレ/オリーブのプチブール2個入/フィグのプチブール2個入/豆乳のプチブール2個入栗田さん:《ル・オーブンのパンセット》は、石窯でていねいに焼き上げた、風味豊かで本格的な欧風パンを存分に楽しんでいただける、バラエティ豊かなセットです。洋食やワインのおともにもぴったりです。特にケークサレはフランスのお惣菜ケーキで、前菜にもメインにもおつまみにもなる万能な一品です。———パン以外にも《L’Oven》のパンと相性のよいものも紹介されていますね栗田さん:フランスにはテロワールという言葉があります。これは土地という言葉から派生したもので、土地の性質を意味します。同じ土地、気候で育ったもの、とれたものは食材として相性の良いものであるという食べ合わせについて言及したものです。〔Pasco〕は長年にわたり、国産小麦の自給率向上、国産小麦のおいしさの普及に尽力してまいりました。《L’Oven》のパンは北海道産小麦にこだわって作っています。そこで、北海道の生産者との繋がりを活かし、さらにパンとの相性を追求した食材の取り扱いをしたく、産直セットをラインナップに導入いたしました。パンによく合うお肉のセットと、乳製品のセットを現在取り扱っておりますが、今後も増やしていく予定です。さっそく、《L’Oven》から届いたバゲットをオーブントースターで焼いてみました。外側はパリパリで、内側はしっとり、ふんわりとしています。そしてカットするやいなや漂ってくる香ばしいかおりに、思わずバゲットに鼻を寄せてしまいます。日々の食卓に、温かくて香ばしい焼きたてパンを出せらたきっと、みんな笑顔になることでしょう。また、数分焼くだけで楽しめ、ハード系パンが好きな人も、ふんわり系のパンが好きな人も一緒に楽しめるので、おうちでパーティする時などにもピッタリ。冷凍庫に常備しておけば、なにかと便利に使えそうです。次回は、そんなおうちでパーティにぴったりなレシピをご紹介します!《L’Oven》オンライン通販サイト《L’Oven》Instagram《L’Oven》twitter取材協力●敷島製パン(Pasco)/L’Oven(ル・オーブン)●パン教室pain-terakoya●文・忍章子
2019年02月02日もうすぐ迎えるクリスマス。この時期になると、ツリーに飾り付けをしたり、オーナメントをお部屋に散りばめたりして、クリスマスムードを盛り上げる人も多いと思います。最近では、クリスマスリースを玄関に飾るお家も増えていますよね。「クリスマスリースを作ってみたい!」と思っている人もいるのではないでしょうか?そこで今回、フワラーデザイナーさんにクリスマスリースの作り方を教えていただきました。まずはリースの材料の準備をしましょう1級フラワーデザイナー、フラワーアレンジメントの講師資格を持つ草柳江美さんに、クリスマスリースの作り方を教えていただきました。「フレッシュリースを手作りすると、時間は少しかかると思います。でも慌ただしい年の瀬を前に、針葉樹の澄んだ香りに包まれて、ゆったり、じっくりと作業をしていると、自然と心も穏やかになっていくのではないでしょうか」と草柳さん。今回作るリースは、直径約25cm、材料費はおおよそ3,000〜4,000円です(※花材の入手先・使用量などで上限します)。リースを彩るオーナメントは100均で入手できるアイテムでそろえました。「オーナメントは、ご自身のお好みで、手芸屋さんや雑貨屋さんなどで探してみるのも楽しいと思います。落ちている木の枝などを使うのもおもしろいですよ」(草柳さん)それでは、まず材料から見てみましょう。●使用するもの(土台部分)・リース台・モミ1本、ヒムロスギ1本、クジャクヒバ2本・リースワイヤー(太さは「#23」を使用)●道具・剪定はさみ・ニッパー(ワイヤーカット用)・木工用ボンドワイヤー(写真・右)は、リース台にグリーンをつけていくのに使います。糸巻き状になっているものが作業しやすいのでオススメです。リース台(写真・左)は今回は100均で購入した直径25cmのものを使用します。他にもいろいろなサイズのものがありますが、初めてのリースづくりでは、グリーンを巻きつけて作業していく際に作業がしやすいので25cmがオススメです。左からモミ、ヒムロスギ、クジャクヒバ。こちらはフラワーショップや花問屋などで購入することができます。ひと枝のボリュームによって本数は調整します。今回は、モミにプラスして3種類のグリーンで作ります。ヒムロスギは加工がしやすく、柑橘系ハーブのような芳香。クジャクヒバは、葉先が黄色く色づき、グラデーションの色合いを見せてくれるのが魅力です。準備ができたら、ハサミで根元から枝を落として、バラしていきます。バラしたクジャクヒバです。切ったらひとまとめにしておきます。ヒムロスギもバラしていきます。こちらも同様に根元からバシバシと切っていきます。モミも根元から切り、バラしていきます。モミは切り口からヤニが出てきて手がベタベタとします。気になる人は、薄手のゴム手袋をすると良いでしょう。洋服などにつくとなかなか落ちないので汚れてもよい服装あるいはエプロンなどをすることをオススメします。ヤニはサラダオイルやオリーブオイルで浮かせ、石鹸で洗えば落とせます。次はリースの土台を作っていきます葉をバラし終えたら、次はリース台に葉をつけ、土台をつくる作業へ進みます。リースの形には、始まりと終わりがないことから、終わりのないもの“永遠”を象徴するものと言われています。また、リースの葉は、先端が時計回りなるように配されています。これは葉の先端が時を刻む方向に向くことで「永遠」を表します。とくにクリスマスリースは、キリストの「終わりのない永遠の命」を意味しているのだそうです。葉を並べるときは葉先が時を刻む方向=時計回りになるように意識して作るようにしましょう。リース台にワイヤーを通し、はずれないように結びつけ、固定します。ココが、葉をつけていく上でのスタート地点になります。ワイヤーを1回巻きつけ、ワイヤーは切らず、そのまま垂らしておきます。リース台を左手で持ち、左手の中に葉を入れていきます。葉の中心あたりを握るようにして、3種の葉をバランスよく重ねます。その際、必ず、葉の向きは同じ方向にします。方向を逆にしてしまうと、リースの表面に、枝から切り落とした時の切り目が出てしまいます。また葉を並べる時、リース台の側面と内側にも葉が来るように、リース台が見えないよう180度をグリーンで覆うようにして重ねていきます。側面が薄くなりがちなので、リースの外側→真ん中→内側の順で葉をつけていくと、全体のボリュームが均一になりバランス良く並べることができます。葉を並べたら、葉の1/4あたりのところに、ワイヤーを内側から外側へ1回巻きつけます。この時、ワイヤーを強く引っ張り、きつくしめます。ワイヤーを1回巻きつけました。そうしたら左手を少し下へずらし、再び、ワイヤーを1回巻きつけ、先ほどと同様に手の中に葉を並べます。葉を並べたら、ワイヤーを1回巻きつけ、ギュっとしめます。2回目の葉を置く位置は、1回目の葉の1/2くらいのところが良いです。葉と葉が半分くらい重なるようにすることで、リースを吊るした際に広がってしまったり、リース台が見えてしまったりすることがなくなります。3回目も同じ手順で葉をリース台に巻きつけていきます。ワイヤーを1回巻きつけ、2回目の葉と3回目が半分くらい重なるところに葉を置き、ワイヤーを1回巻きつけます。手の中に葉をバランスよく並べてワイヤーを強く引っ張り、巻き、しめる。リース台にワイヤーを1回巻きつけ、葉をのせたまま1回巻きつける。この作業を繰り返し、リース台を1周したら完成です。だんだんと終わりが見えてきました。ときどきこうして持ち上げて、全体のバランスをチェックします。気になるところがあれば、ワイヤーをほどいて、気になるところまで戻り、葉のバランスを整えるなどして、やり直します。あと2回ほどで終わりのところまで来ました。最後までいったら、巻き始めの葉を少し持ち上げながら、下に隠し込むようにして葉を挿し込んでいき、リース台を完全に覆い隠します。そしてワイヤーで巻き始めの葉をつぶしてしまわないように間をぬってワイヤーを巻き、しめます。土台ができあがりました。ワイヤーが見えてしまっているところや、ボリュームが足りないところには、葉を挿し込み整えます。最後はワイヤーを折り曲げて二重にし、1回巻いたところでねじり留めます。これで土台の完成です。葉を巻きつけたリースの幅と真ん中の穴の太さが均等になるようにすると、リースが美しく見えるそうです。バランスを整えながら、作業をしていきましょう。オーナメントはひと手間加えて!「オーナメントは、ご自身のお好みで、手芸屋さんや雑貨屋さんなどで探してみるのも楽しいと思います。落ちている木の枝などを使うのもおもしろいですよ。お子さんとワイワイしながらオーナメント付けを楽しむのもおもしろいと思います」と草柳さん。今回は、100均で手に入れることができるアイテムを使ってオーナメントも作ってみました。使ったものはこちらです。松ぼっくりを3種類、ミラーボール(クリスマスツリー用の飾り)、工作用水性ペイント、ビーズ類、リボン、枝、オーナメントワイヤー。「買ってきたものをそのまま使うより、ひと手間を加えてあげることで、よりいっそう楽しく、キラキラとしたゴージャス感を出すことができます」(草柳さん)松ぼっくりには、水性ペイントで色付けし、インクが乾く前にビーズを散りばめました。ビーズのほかに、ネイル用のラメも使っています。ペイントはアイボリー、白、赤の3色を使用。白色を彩色した松ぼっくりはよく見かけますが、赤やアイボリーはめずらしいのではないでしょうか。赤はクリスマスカラーでもあり、グリーンのなかでとても映え、アクセントになります。近所の公園で拾った枝。白で色付けしました。リボンは、ゴールドと赤の2種類を使います。赤色のリボンの裏に両面テープを貼り、ゴールドのリボンと貼り合わせ、ツートンのリボンにします。輪を作って重ね、ワイヤーでとめて整形。松ぼっくりの鱗片のいちばん下の部分にワイヤーを巻きつけます。長さはだいたいこのくらいでOK。これは土台に挿して固定するためにつけます。オーナメントがそろったら、リースのてっぺん(吊るしフックをつける場所になります)を決め、オーナメントをどのように置くか考え、それぞれを置いていきます。すべてのオーナメントの配置が決まったら、ワイヤーに木工用ボンドをつけてリースに挿します。オーナメントはリースの上部だけでなく、側面にも挿すようにします。そうすることで、いろいろな角度から見て楽しめ、あらゆる角度から見ても美しい仕上がりになります。ミラーボールを入れることで、松ぼっくりにつけたビーズやラメが光に反射し、キラキラと輝き、とてもキレイです。側面にもバランスを見ながら挿していきます。枝にも木工用ボンドをつけて、このように挿します。枝は、リースの丸みに沿わせすぎないように、端が少し外に飛び出すくらいの感じでつけると、枝のしなり加減がナチュラル感を演出します。いろいろな角度から眺め、バランスを整えます。完成しました。最後に、リースを引っ掛けるフックをつくります。アルミ針金(今回、使ったのはブラウン、直径約2mm)の先端を丸めます。これをリースのトップに挿し、ワイヤーが見えないように葉をかきわけ1周まわし固定します。これで完成です。もし葉が余った時は、新聞紙を丸めてテープで留めてリース台をつくり、ミニリースを作ってみるのもオススメです。小さいリースは、輪っかが小さいので少し手が動かしにくいかもしれませんが、要領は同じです。ぜひトライしてみてください。キリスト教圏の国では、クリスマス前の4週間を「アドヴェント」とし、キリストの降誕を待ち望む期間とされます。この時期に、人々は、新年の幸福を願いながら、リースを家のドアに掛けたり、キャンドルと共にテーブルに置いたり、天井から水平に吊るしたりして飾るそうです。今年のクリスマスは、リースづくりも楽しんで特別なクリスマスを迎えてみてはいかがでしょう。●取材協力:草柳江美instagram●花材協力:ふーあんフラワーデザインスクール「ふーあん」●写真・文/忍章子
2018年12月05日自ら栽培した綿花で布ナプキンなど小物を製作するコットンクリエイター・桑名聖子さん。栽培から収穫、種をとり、紡いでいく……と工程の多いお仕事だけに、専用の工房をお持ちかと思いきや「生活のなかで仕事をしたいから」と、作業は専ら自宅でするのだそう。そんな桑名さんのご自宅におじゃましてきました。手探りで始めた綿花の栽培富山市新庄町に暮らす桑名さんは、種から無農薬で育てて糸を紡ぎ、布に織り、縫製まですべてを手作業で行なっています。桑名さんが綿花の栽培を始めたのは2012年のこと。友人たちと畑を共同で借りることになり、自分はなにを植えるかを考えたとき、ふと思いついたのが“綿花”だったのだそう。もともと手芸など手仕事が大好きだったという桑名さん。「最初は、綿花から布になる工程を知りたいと思ったのがきっかけでした。ちょうどそのときが4月で、綿花の時期で『綿を植えよう!』と思い立ち、種を買って植えました」綿花を育てるのは初めてだったという桑名さん。当時は、綿花の育てかたに関する本も少なく、ネットで検索しても情報を得ることができなかったため手探りでスタート。その年は、多くの綿花が虫にやられてしまい、実がひとつ、ふたつ育っただけでうまくいかなかったのだそう。2年目に向けて古い文献をあさり、育たなかった原因を調べて試行錯誤を繰り返した結果、綿花を育てることに成功。たくさんの綿を収穫することができたのだそうです。そして翌年も、たくさんの綿花を育てることができました。たくさん育った綿花。桑名さんは、これだけの量をひとりで収穫するのは大変だと思い、綿摘みのイベントを企画。綿摘みを手伝ってくれた人のなかに、染物と織物をやっている方がいて、その方から糸車を借りたのだそうです。桑名さんはそこから綿糸を紡ぐことも覚えていきました。綿花の栽培にのめりこんでいくなかで、桑名さんは布についての知識も深めていきました。そのなかで、布が体に害を与えるケースがあることを知り、食べ物にこだわるように、衣類も安全にこだわりたいと、本格的に布作りをスタート。現在は、春に種を撒き、秋に収穫。綿花から種を取り除き、糸車で紡いで糸にして、織りは知人が手がけますが、縫製は桑名さんが行っています。無農薬、無化学肥料で綿を育てて自分の手で紡ぎ、織り上げられた布。桑名さんはこれを生理用布ナプキンへと仕立てていきます。リビングと“ミシン部屋”がワークスペース桑名さんのワークスペースは自宅に2ヶ所。リビングの一角と、桑名さんが“ミシン部屋”と呼ぶ2階の部屋です。「いただきものの足踏みミシンは重くて動かせないのでリビングに置いています」と桑名さん。ふだんは、電動ミシンやロックミシン、道具箱などは別の部屋のクローゼットにしまっているそうです。足踏みミシンで縫製をする桑名さん。この日は、明日からのイベント出店に向けて布ナプキンづくりをしています。ミシン台の脇にある棚は、桑名さんの手作り。ネットでいろいろ調べ、どんな棚がいいのか考え、長さもビシッと測ってつくったというだけあって、ぴったりフィットしています。使い勝手もとても良さそうです。ミシンを使う際は、すぐ後ろにあるダイニングテーブルに道具一式を移動させ、ワークスペースを確保します。「手を伸ばせばものがとれるので便利です。夕飯はここで食べるので、そのとき道具はいったん、片付けます」収穫した綿から紡ぐ作業もここで行います。紡ぎ車を使い、ひたすら紡いでいくのだそう。「チマチマとする作業がとても好きです。一度始めると止まらなくて、気づくとすごい肩が凝っていたりします(笑)」と桑名さん。完成した布ナプキンやマスクなどは(市販の布も使います)、パッケージし、カゴにまとめていきます。「こうしておくと、イベントなどに出店するときはこのまま持って行けるし、店先に並べるときもこのまま置いて販売できるので便利なんです」かさばるものは2階のミシン部屋へ2階の寝室の奥にある部屋が、桑名さんのもうひとつのワークスペース“ミシン部屋”です。もともとここは、洗濯を干すランドリー部屋でしたが、桑名さんがゆくゆくはこの部屋をもの作りする場所として使えるように確保していたそうです。部屋に入ると左手に作業台があります。ここで作業をすることもあるのだそう。「ものすごく集中して作業をしたいときはここでやることもありますが、小さい犬がいるので、目の届くところで作業をしないといけないので、だいたいの作業はリビングですることが多いです」と桑名さん。部屋のコーナーを上手に利用して、道具の収納スペースをつくっています。古い裁縫箱を解体して壁に取り付け、糸を並べたり、L型受け金具の上に板をのせ、縫製道具を置いています。パッケージするときなどによく使うマスキングテープ。散らばらないように、そしてカットしやすいようにと、空き箱に穴を開けて棒を通し、マスキングテープがくるくる回るようにして“テープカッター”を自作。カッターの部分は、サランランプの箱についているカッターを剥がし、ここに貼り付けています。作業台の下には縫製道具や書類などをしまっています。カラーボックスを横置きにし、ファイルや本などを整理。作業台になにか付いている、と思い桑名さんに聞いたところ「これは、メジャーを貼り付けています。ここに貼っておくと、布を裁断するときなどに便利なんですよ」とのこと。なるほど!これはぜひ取り入れたいアイデアですね。たくさんの布は、このミシン部屋で管理しています。棚に並べ、カバーをかけて窓からの日差しで焼けないようにします。この棚も桑名さんの自作。スノコを組み合わせてつくったそうです。壁が珪藻土なので、擦れて粉で布が汚れるのを防ぐために、スノコに布を貼って対策をしています。棚の下段には、むかし着物などを入れていたのではないかという、いただきものの衣装箱を置き、そこに道具や布などを収納しています。部屋の奥から、布団屋さんで綿打ちしてもらったという綿布を出して来て見せてくれました。「いい香りがしますよ」と桑名さん。かがせてもらうと、青い草木の香りがほんのりしました。それにしても……これだけ綿や布、道具がたくさんあると、家で作業をするには少々しんどいのではないかと思い、桑名さんに「どこかに工房をつくって、そこに通って作業をするということは考えないのですか?」と尋ねてみました。すると桑名さんからこんな答えが返ってきました。「日常の延長というか、家のことをしながら隙間の時間で、家族をどこかに感じながら作業をするのが自分には合っているのだと思います」と。桑名さんは以前に生死をさまようほどの大きなケガをしたことがあり、そのときを境に、自分のなかで大切にすべきことの優先順位が大きく変わったのだそうです。工房を構え、もっと大きく仕事をしたいという想いがないわけではないけれど、桑名さんにとっていちばん大切なのは“家族”。「家の人たちには『ミシンがじゃまだ』って言われていますけどね」と微笑みながら糸を紡ぐ桑名さんの視線の先には、リビングで思い思いにくつろいでいる家族の姿がありました。綿工房Sentoko●取材協力綿工房Sentoko●写真・文忍章子
2018年11月28日広い作業台に、道具や資材を収納するスペース……。ハンドメイドを楽しむとき、ワークスペースをいかに確保するか、その悩みは尽きないはず。今回は、漫画家&イラストレーター・おぐらなおみさんのお宅を訪ねて、仕事場を見せていただきました。リビングが仕事場。部屋のコーナーを上手に使って閑静な住宅街に佇む3階建ての一軒家。おぐらさんは、ここで2人のお子さん、そして2匹の愛猫と暮らしています(編集部注:旦那様は現在海外赴任中とのこと)。一軒家の間取りは、1階が駐車スペースとご夫婦の寝室、2階にキッチンやリビングと水回りがあり、3階はお子さんたちの部屋。以前はマンションに住んでいたというおぐらさんが、ここに越してきたのは2018年の3月。家族のライフスタイルの変化に合わせて家探しをし、引っ越してきたのだそうです。「子どもたちが大きくなって、それぞれ生活の時間帯が変わってきたし、プライバシーを分けたいなと思って一戸建てにしました。私はリビングの一角に作業できる場所を作って、ここで仕事をしています」とおぐらさん。おぐらさんがパソコンで仕事をするときは、この窓際の机で行います。机は同じものをI字型に2台並べ、壁に沿わせるように配置。机がカクカクとしていて、角が丸くないところが気に入っているのだそう。「シンプルですっきりとした机なので、掃除がしやすくていいですよ」このように、部屋に沿わせて家具を置くと、空きスペースを広くとることができます。「I字型に机を横にならべると横の移動もスムーズなので、この配置は気に入っています」。空いたスペースにはもう1台、おぐらさんの作業机が置かれています。描く作業をする時は、この広々とした机で。この机は、朝と夜の食事時になると、ダイニングテーブルへと変わるのだそうです。漫画家さんのお仕事というと、自分の部屋にこもって、描くことに没頭するというイメージがあるのですが……。「私は、仕事と家を完全に分けるよりも、生活に属した感じで仕事をするのが好きです」「没頭したい、集中したい、というよりも、描くという作業を持続させたい」とおぐらさんは言います。「集中し続けるということが私には難しいので。たとえば、鍋に火をかけている合間に絵を描いたり、洗濯機をまわしている間にネームを書いたりして作業を続けています。感覚的には“自分専用のワークスペース”というより、リビングで仕事をしているという感じですね」目に入るところに好きなものを置くおぐらさんが“一軍”と呼ぶデスク脇の棚には、本や小物、植物などが置かれています。「仕事をしているとき、目に入るところに自分の好きなものがあると気分が良いんですよね。ここは私の“聖域”みたいな感じで(笑)。この棚だけは、私の好きなものを置かせてもらっています」置いてあるものは、どれもおぐらさんの好きな本ばかり。棚の上段には生活雑貨や暮らしに関する本や、写真を眺めて楽しめる本が置いてあります。雑貨好きというおぐらさん。猫の置物をブックエンドにしているところにキラリとセンスが光っています。下段には、ぬいぐるみやリフレッシュグッズ、そして漫画本が並んでいます。「デスクワークは肩がこるのでコレでほぐしています。娘がお友達からプレゼントされたものですが、ときどき使わせてもらってます。それと、仕事の合間などに好きな作家さんの作品をパラパラと眺めて『うーっ、うまい!くやしい!こういうのが描きたい!』って思ったりします(笑)」黙々とひとりで仕事をし続ける漫画家さんのお仕事。この棚には、おぐらさん流の気分転換と、モチベーションアップのワザが詰まっています。一軍の棚の隣にはオリーブの木と、もうひとつ棚が置かれています。リビングに時折やって来るという愛猫の食事場所や爪とぎもここに。「猫たちは気ままに、好きな場所でお昼寝していますよ。仕事中は外にほとんど出ることがないので、グリーンが少しあるだけで癒されるんですよね」モニターの脇にはスピーカーを置いて、お気に入りのラジオや音楽を聴きながら仕事をするそうです。「仕事をする時は必ず、ラジオをつけるか、音楽を流しています。何か音が鳴っていないと集中することができないんですよね」とおぐらさん。モニターから目線を上にずらすと、インテリアのアクセントにもなっている黄色い時計とカレンダーが掛けられています。カレンダーには、おぐらさんの手書きで黒い文字と赤い文字が。聞けば、仕事の予定を赤色、家族の予定は黒字なのだそう。仕事と家事と、おぐらさんに関わる予定がひと目でわかるように工夫がされています。デスクの脇のサイドボードにも、近所のお花屋さんで見つけたというグリーンが飾られていました。カゴでまとめる収納術おぐらさんのワークスペースには、たくさんの“カゴ”が置かれています。「カゴが大好きで、雑貨屋さんで見つけては買ってしまいます」というおぐらさん。電子機器が並ぶと無機質な印象になりがちなワークスペースですが、一つひとつ、それぞれに表情の異なるカゴがあることによって、温かみのある心地よい空間になっています。1軍の棚に置かれたカゴをのぞくと、中にはメモ帳が入っていました。“あっ!もしかしてこのオレンジのメモ帳は!?”と思い尋ねると、やはりそうでした。おぐらさんの絵日記ブログ『中身はつぶあん。』()で、おぐらさんが日々のことを書き綴る際に使っているメモ帳でした。こちらのカゴには、ポシェットやポーチなど、おぐらさんのおでかけグッズが収納されていました。ゴチャゴチャとしがちな小物類をカゴに入れてひとまとめにし、上手に隠してしまうおぐらさんの収納術。カゴを用いることで、自然の持つ温かい色合いが目にも優しく、ホッとする安らぎをもたらせてくれます。おぐらさんが描きものをしている脇にもカゴが置かれています。中には紙の束が入っているようです。おぐらさんは、このカゴに、進行中の仕事を入れ、まとめています。「今日はあの仕事をしよう、というときにここから取り出して作業をしています」とおぐらさん。ここに1ヶ月分程の仕事を入れ、終わったものは別の場所へ移動して整理をしているのだそうです。「机に紙をワーっと広げちゃうと、ごはんのときにパッと片付けられないんですよね。でも、こうやってカゴにまとめておけば、ササっとカゴを移動して片付けることができます。サイドボードには、ティッシュや布巾などを入れた食事時用のカゴがあって、ごはんの時間になったら、この仕事用カゴと食事用カゴを入れ替えるんですよ」カゴにまとめ、パッと瞬間移動させるおぐら流片付け術。明日からでもマネしたいですね。ダラダラしない。おぐら流仕事モード切り替え術おぐらさんが“仕事の時間”と決めているのは10時から16時までの時間なのだそう。仕事が立て込み、忙しい時などは夕飯が終わってから再び机に向かうこともあるそうですが、無理をしても次の日に響いてしまうので、昼型にするよう心がけているのだとか。「自宅で仕事をしているとダラダラし放題ですからね(笑)。仕事と普段の生活とをしっかり分けるために、朝、子どもたちを送り出したら8時から9時の間に、家の掃除と洗濯をします。それが終わったら着替えてお化粧をして、身支度をする。これで気持ちを切り替えています。私にとってこの一連のことが“通勤”になっているんだなと思います」おぐらさんの仕事モード切り替え術はもうひとつありました。“指輪をつける”というのもあるそうです。「仕事をするときは指輪をつけます。仕事が終わったら、料理をしたり家事をするので指輪をはずします。指輪をしていないとなんとなく手元が寂しいというのもあるのですが、指輪をしていると『私は今、仕事中だぞ!』っていう意識になります」そういえば、気になっていた液晶モニターの下に鎮座する鳥の置物。ペーパーウエイトかなと思い聞いてみると、おぐらさんが仕事モードに切り替えるための大切なアイテムでした。「仕事が終わったら、指輪をはずして、ここにしまいます」なるほど!雑貨好きのおぐらさんが、お友達が営むアンティークショップで見つけたというこの鳥は、アクセサリーケースでした。連載に執筆、イラストの仕事、育児に家事と、たくさんの“仕事”を掛けもつおぐらさん。さぞや忙しい日々を過ごされているのだろうと想像しますが、まったくそのような慌ただしさを感じさせない、穏やかでゆったりとした雰囲気がとても印象的でした。自宅にアトリエを作り、家のなかで黙々と作業をしなければならないときなど、好きなものや癒し効果のあるものを置いて、リラックスできる環境を作ることがとても大切なのかもしれませんね。最後に、おぐらさんにとってのいちばんのリラックス方法をお聞きしてみました。おぐらさんの著書やブログ、ツイッターなどを読んだことがある方なら、きっとピンと来ると思います。「泡がしゅわしゅわするお酒が大好きです。仕事が終わったら飲みますよー」●取材協力:漫画家・イラストレーター/おぐらなおみレタスクラブ『私の穴がうまらない』、サンキュ!『働きママンビギナーズ』、読売新聞『オヤコ、だもの…』など連載中。著書に『こんな息子に母がした』『育児バビデブー』(辰巳出版)、『働きママン1年生』『新働きママン谷のぞみ(32)ワーママデビューします!』(小社刊)。最新刊は、『母娘問題オトナの親子』(中央公論新社)など多数。Twitterブログ●写真・文忍章子
2018年10月29日テレビアニメ「忍たま乱太郎」とコラボレーションした期間限定カフェ「忍たま乱太郎茶屋(かふぇ)」が東京・大阪にオープン。東京は2018年10月25日(木)から12月2日(日)まで表参道ボックス カフェ アンド スペースにて、大阪は10月12日(金)から11月25日(日)まで北堀江・コンタクトにて。料理対決がコンセプトコンセプトは乱太郎、きり丸、しんべヱの料理対決。「一人前の忍者たるもの、料理の腕もあげるべし!」との学園長先生の突然の思いつきで、それぞれ異なるお茶屋さんで料理修行をすることとなった3人。乱太郎は「ヘルシー茶屋」、きり丸は「パワフル茶屋」、しんべヱは「モダン茶屋」で修業を積むことに。1年生のためならと、4・5・6年生の先輩と先生たちも助っ人として加わった。さらに、「店が繁盛したらとっておきのご褒美をやろう!」という学園長先生の一言で、白熱した料理対決が始まる。サラダうどんや豆腐ハンバーグドリアフードには、伊作と食満特製の野菜たっぷり「同室で協力!グリーンサラダうどん」や、出汁をかけてひつまぶし風にも楽しめる長次、小平太、文次郎のスタミナ丼「いけドンスタミナ丼~ひつまぶし風~」、久々知のバジル香る豆腐ハンバーグドリアと竹谷のフレッシュなサラダをセットにした「竹谷と久々知の友情豆腐ハンバーグドリア」を用意。くずきりやパンケーキスイーツには、たまごをイメージした牛乳&マンゴーゼリーが印象的な鉢屋と尾浜の「黒蜜で変装!?ヘルシーくずきり」、滝夜叉丸と三木ヱ門が競演する「スターとアイドル夢の競演♪学園の人気者はどっちだパンケーキ★」、タカ丸の結ったヘアスタイルを表現したオレンジカスタード風味の「落とし穴に気を付けて!おしゃれに髪結いデザートパスタ」などを揃える。乱太郎・きり丸・しんべヱの抹茶ラテその他、乱太郎、きり丸、しんべヱが登場する「ホッと一息抹茶ラテ~乱太郎のポン菓子おにぎり付き~」「ホッと一息抹茶ラテ~きり丸のミニパフェ付き~」「ホッと一息抹茶ラテ~しんべヱのミニ肉まん付き~」といったドリンクも登場。パフェや肉まんなど、ミニサイズの個性あふれるサイドメニューが楽しい。カフェ限定オリジナルグッズこのカフェでしか手に入らないオリジナルグッズにも注目。クリアファイルやたまご型アクリルキーホルダー、購入特典付きポストカードが展開される。カフェは事前予約制。予約特典として、オリジナル千社札ステッカー、来店特典としてランチョンマット、メニュー注文特典としてコースターが用意される。【詳細】「忍たま乱太郎茶屋(かふぇ)」■東京会期・営業時間:2018年10月25日(木)~12月2日(日) 10:00~21:00場所:表参道ボックス カフェ アンド スペース住所:東京都渋谷区神宮前5-13-2 パインアンダーフラットB1F■大阪会期・営業時間:10月12日(金)~11月25日(日) 11:00~21:20場所:コンタクト住所:大阪府大阪市西区北堀江1-6-24事前予約制:公式WEBサイト(にて受付(650円+税)予約特典:オリジナル千社札ステッカー(全3種ランダム)来店特典:ランチョンマット(全4種ランダム)メニュー注文特典:コースター(全22種ランダム)
2018年09月30日住宅街に佇む一軒の蒸しパン屋さん〔だいちや〕。木戸をガラガラと開け、店内へ一歩足を踏み入れると、木の温もりと、やわらかな陽射しが差し込む開放的な空間が広がります。1年半かけて、ご夫婦が自分たちの手で作り上げたお店を、さっそくのぞいてみましょう。まずはお店を開く場所探しからスタート「ここはもともと、築50年ほどの民家で、7、8年ほど人が住んでいない空き家だったようです。千葉、山梨、茨城、神奈川とあちこち本当によく歩いて探して、ここを見つけた時は即決でした」とご主人の友晃さん。東京に暮らし、整体の仕事をしていた大出夫妻。ふたりには、夢がありました。「休みの日に、よくふたりでパン屋さんめぐりをしていました。その延長線上には“自分たちのお店を持ちたい”という夢がありました。パン屋さんめぐりをしながら、どこか移住できるようなところはないかと、その町を見て歩いていました」と奥さまの香織さん。そして出会ったのが、現在、お店を構える神奈川県の二宮という小さな町でした。ふたりにとって、この町は、縁もゆかりもない土地だったけれど、自分たちの手でお店を作りたいという想いがあったため“セルフリノベーションがOK”というこの古民家に決めました。そして、ふたりはリノベーションをスタート。友晃さんはそれまでやってきた整体の仕事を辞め、メインでお店づくりの作業を。香織さんは整体の仕事を続けながら進めてきたのだそうです。「いつ完成予定?と夫にきいたら『半年くらいかなあ』という答えが返ってきました。でも実際は1年半かかりました」と香織さん。つづけて「僕としては、おそらく1年半くらいかかるだろうなあと、一応、想定内でした(笑)」と友晃さん。2016年2月から作業を始め、〔むしぱんだいちや〕がオープンしたのは2017年7月21日のことでした。解体、基礎工事、内部補強、外壁も自分たちの手で解体がとにかく大変だったと友晃さん。知り合いの大工さんに月に10日ほど手伝いに来てもらい、丁寧に現況を確認しながら、手壊しによる解体作業を行ったそうです。「中身はほぼ新築といえるほど作り直したと思います。床、壁、天井、補強、トイレ、洗面所など全部、作りました」と友晃さん。水道や電気も、通ってはいたものの、配管や分電盤は古く、配線もそのままだったので、すべて交換したそうです。古民家などの古い建物は、実際に解体をしてみると、経年劣化が想像以上に進んでいることがあったり、それまで覆われていた部分があらわになることで、その構造に驚かされたりすることがあるそうです。こちらの建物も、解体したことで衝撃的な発見があったそうです。「木造住宅だと思っていたのですが、解体したら鉄骨が出てきたんです。それまで壁や天井などで覆われていてわからなかったのですが、解体したら出てきました。表に見えていた“柱”も鉄骨で、周囲を木で覆って木の柱のように見せていたんです。当時の流行りだったのか“木造風”だったんですよね」解体したら顔を出した鉄骨。腐敗がひどく、サビを落とすだけで、なんと3ヶ月かかったのだそうです。「この作業がいちばん時間がかかったんじゃないかなあ」と友晃さん。鉄骨にはサビ止めが塗ってあったけれど、上から塗料を塗ったら浮いてきてしまうため、鉄骨の1本1本を、毎日毎日、ガリガリと手作業で削り、とっていったのだそうです。壁をすべて壊して床もはがし、解体を終えると、床下にコンクリートを流し込み、基礎を作る工事に取り掛かりました。友晃さんが「あの作業がいちばん心が折れそうになりました」と振り返るのは“根太(ねだ)”を組んでいく作業です。根太とは、床板を支えるために、その下に渡す木のことで、コンクリートの上に格子状に置き、下地を組んでいきます。腐敗が進んでいた既存の外壁も解体し、下地を作り、透湿防水シートを張り巡らし、窓枠を作ります。友晃さんがその後に行ったのは、杉の板を壁に貼っていく作業です。ここでは杉の木の板を“下見板張り”で張っていきました。ヨーロッパで古くから用いられるこの技法は、上方の板の下端を下方の板の上端に羽重ねにして張っていきます。鎧の錣(しころ)に似ていることから“鎧張り”とよばれることもあります。最初の1枚は水平に測って取り付け、2枚目以降は板と板に一定の重なり部分(2cm程度)を作り、板を張っていきます。この下見板張りは、板を平坦に張るよりも、雨が入りにくく、かつ通気性を保つことができるというメリットがあるそうです。外壁の塗装に使用したのは植物油ベースの自然塗料「オスモカラー」。淡いグリーンに、グレーが入ったような色です。白い部分も、白色にグレーを少し足して調色し、グリーンの色と合うように調整をしたそうです。中の壁も、天井も、鉄骨を残しすべて解体しました。解体した後は、梁と柱を入れて補強し、新たに天井と壁を作り、内装も少しずつ手を入れて作っていきました。入口は、最初はスロープにしようと思っていたという友晃さん。しかし実際に計測してみると、高低差が大きく、スロープにすると急になってしまうため、ウッドデッキを作ることにしました。ウッドデッキを作るにあたっては、一度土を掘り起こし、コンクリートを流し込んで土台を作ったそうです。解体、基礎工事、外壁が終わり内装へ基礎工事などが終わり、内部の壁や床、天井などの仕上げや、装飾および設備の配置へとうつっていきました。「木戸は中古のものをいただきました。木戸を引くと出る“ガタガタガタ”という音を再現したくて、入口はこのようにしました」と友晃さん。子供の頃に、駄菓子屋さんや和菓子屋さんの木戸を引くと聞こえた、あの“ガタガタガタ”という音。友晃さんの心には、この音が残っていました。そのため、入口を作るにあたっては、譲っていただいた木戸の大きさに合わせ、入口を作り上げていったそうです。お客さまを迎え入れる入口は、ファサードといわれる建築物の正面部分にあたるところ。ここは最も目につく場所であり、建物の顔です。木戸にはめるガラスは、解体した際に出たガラスをはめたり、ガラス屋さんでカットしてもらったものをはめこんだそうです。「ガラスや廃材も捨てるのにはお金がかかります。まだ使えるものもたくさんあるのでなるべく使うようにしました」と友晃さん。このブロックガラスも、近所のパン屋さんが古民家をリノベーションし、カフェスペースを作った際に、使われずに転がっていたものを譲っていただいたのだそう。木枠も、もともとキッチンにはまっていたものを磨き、塗装して使っています。照明を吊るしている材木は、知り合いの大工さんに譲っていただいたものを利用しています。上に電気のコードを這わせ、電球をぶら下げました。店内に入り、まず目を引くのが、蒸しパンの並ぶこのカウンターです。こちらも友晃さんお手製。神奈川県産の木材を探していたところ、近所に材木屋さんがあることを知り訪れたそうです。カウンターはその木材屋さんで購入したのだそう。以来、そこへ毎日のように通い、木についていろいろ教えていただいたのだとか。そしてもうひとつ、カウンターと共に目に飛び込んでくるのが、こちらのグリーンの2本の柱です。「これは解体して出てきた鉄骨です。サビをとって塗装をしたのですが、妻がこの柱はこういう色にしたいということで、特別に調色してもらい作りました」と友晃さん。この柱の、このグリーンを基調色にし、店内はこの色に合うように塗装をしていったのだそうです。塗料は、保育園や幼稚園などでも使用されている水彩のものを使用しています。2階へ続く階段。これはもともとあったものをそのまま残し、磨き補強し使用しています。床板部分も一部、残しています。この階段はもともと、水色の壁(写真奥)の裏側にありました。階段の下にはトイレと階段下収納があったそうです。リノベーションするにあたり、もう少しトイレを大きくしたいと思い、壁とトイレは壊し、別のところに設置することにしたのだそうです。壁を取り壊し、トイレをなくした階段下のスペースには、チェアとテーブルを置き、お客さんが座ってくつろげるようにイートインスペースにしました。もちろんこのチェアとサイドテーブルも友晃さんお手製です。廃材を利用しています。向かいのカウンターに置かれた2脚の椅子も、友晃さんが廃材を利用して作ったものです。トイレの移動先は、もともとお風呂場だったところにしました。ここに洗面所とトイレを作りました。洗面台も端材を利用して作っています。「シンクをまず購入して、それに端材を合わせてどうやって作るかが苦労しました。シンクと蛇口の高さを合わせるために、木のブロックを間に挟んで高さ調整をしたり、水道管の位置を合わせたりするのもとても難しかったです」と友晃さん。トイレと手洗い場です。ここはもともとお風呂場でした。壁にはタイルが貼ってあったため、木材をタイル状に加工し、1枚1枚貼り合わせていったのだそう。タイルも処分するのにお金がかかります。それならばと、タイルのサイズに合わせてベニヤ板を切りだし、角をとって貼ってタイルを見えないようにしました。壁も1枚1枚、手作業で塗っていきます。使用したのは「ホタテ漆喰」。ホタテの貝殻を砕いてつくったものです。ホタテの貝殻をブレンドすることによって収縮が少なく、クラックが生じにくいそうです。また貝殻には消臭機能があるほか、貝殻のもつ細微な穴が、室内温度に応じて調湿する効果があるため結露防止や抗カビ機能もあるといわれています。トイレ、洗面所、キッチンは、それぞれ異なる色のホタテ漆喰で塗装しました。小麦、生成り、灰という3色で塗っています。温かみがあり、とても味わいのある表情豊かな壁に仕上がっています。こちらは入口の脇に設けられたイートインコーナーです。ここでは、蒸し立ての蒸しパンや、蒸し直しをしてくれた蒸しパンを食べることができます。ここでひときわ目を引くのが右手の壁の装飾です。大小さまざまな色とりどりの木のブロックが組み合わさり、一枚絵のようになっています。「最初に木を削って色を塗り、壁の幅に合わせて、積み木のように組み合わせて並べました。それをこのまま、壁にボンドに1つ1つ貼り付けていきました」と友晃さん。1つ1つの木片に色を塗って乾かし、また塗り乾かし、削って角をとるという作業をひたすら続け、およそ2週間かかったそうです。お客さんが触ってケガなどしないように角をとる作業はとても大変だったと思います。「大変な作業ではありましたが、装飾なので楽しんでやりました。お子さんたちが興味をもって、楽しそうに触ってくれるのでとても嬉しいです」と香織さん。かわいい装飾を眺め、木の温もりを感じながら蒸しパンをほおばる。やさしい甘みが口いっぱいに広がり、気分もほっこり。新たに壁を作り、蒸しパン屋さんのスペースの隣に作った部屋は、おふたりのもう1つの仕事場、整体の施術室です。施術室の入口にも木のブロックで作った装飾があります。木の温もりがあふれる施術室です。床板も1枚1枚貼り、木のカウンターも友晃さんが作りました。施術室は天然の杉板を使用していて、部屋に入ると無垢材の良い香りがします。靴を脱いでこちらにあがるので、足には木の温もりが伝わって来ます。施術台の脇に置かれていた踏み台も友晃さんの手作り。こちらも廃材を使って作っているそうです。そのほか荷物置きなども廃材を利用して作ったものが置かれていました。木のやさしい風合いを五感で感じるとても心地の良い空間です。解体前の建物は、もともと明かり取りがなく薄暗い印象の室内だったそうです。そのため、天井も一部を抜き、明かり取りにしました。天井を見上げるとこのようになっています。ここから明かりが差し込み、店内はやわらかな日差しに包まれます。お客さんがガラガラと戸を開け「こんにちは」と、ひとり、また、ひとり入って来ます。ご年配の方や、お子さん連れのお母さん、犬の散歩途中の方などなど。みなさん、友晃さんや香織さんと世間話を楽しみ、蒸しパンを2つ、3つと買って行きます。カウンターに並ぶ蒸しパンの数が少なくなってくると、奥のキッチンで作り、蒸しあげていきます。蒸しパンはふたりで作り、整体もふたりで行います。〔だいちや〕さんは、夫婦ふたりで切り盛りしているのです。もっちりムチムチとした独特な食感が印象的な生地は、3日以上時間をかけ、ゆっくりじっくりと発酵させて作っていくのだそうです。今まで食べた蒸しパンのイメージがガラっと変わります。メニューも、甘い系のおやつにぴったりなものから、お惣菜と合わせたおかず系までさまざまで目移りしてしまいます。自分たちらしい暮らしを求め、この町に移り住み、1つひとつ、自分たちの手でお店を作り上げていったふたり。お店に一歩、足を踏み入れた時から感じる心地よさや、心の緊張がするするとほどけていくようなやさしい味わいの蒸しパンは、そんなふたりが作り上げたからこそ、感じるものなのかもしれません。【だいちや】●住所神奈川県中郡二宮町川匂71-6●電話0463-71-7113●営業時間9〜18時(パンは生地がなくなり次第終了)●定休日日・月曜●URL●ライター忍章子
2018年07月08日昨今、注目を集めている“男前インテリア”。アイアンやウッドなどが生み出す無骨な雰囲気や、使い込まれたヴィンテージスチールの無機質なたたずまいは、男性だけでなく女性にも人気のスタイルです。今回、そんな“男前”な部屋づくりをしている、岡部徹郎さんのお宅にお邪魔してきました。空間に個性をプラスしている“ひと手間”や、オブジェにも注目です。基本の色はブラウン、シルバー、ブラックの3色5年ほど前に新築の戸建てを購入し、現在は奥さまと3歳の娘さんと3人で暮らす岡部さん。現在の部屋づくりをはじめたのは2年ほど前。18歳の頃にひとり暮らしを始めたときから、自分の部屋をアレンジして楽しむなど、DIYが好きだったという岡部さん。バンドを本格的にやっていた頃は、部屋中にフライヤーをビッシリ貼って、ライブハウスの楽屋のようにしたりしていたこともあったのだそう。「アメリカンダイナーのような派手なロックテイストの雰囲気が好きで、そういう感じにしていたこともあったのですが、子どもが生まれたのをきっかけに、落ち着いたアメカジテイストにしました。この部屋をどんな風に作っていくか、構想には2年ほど時間がかかっています」と岡部さん。岡部さんの部屋づくりをする際のこだわりは“色”。ブラウン、シルバー、ブラックの3色を基調色にして統一感を出しています。「基本的に使う色は、ブラウン、シルバー、ブラックの3色です。そこにグリーンを差し色にしたり、ところどころに赤を足したりして、あまり無機質にならないようにしています」と岡部さん。岡部さんがこだわっている部分はまだあります。“無骨さ”は男前インテリアの魅力のひとつですが、無骨さを意識しすぎると、どうしても金属的なものを多く取り入れてしまいがちです。岡部さんは、木目やレンガ、植物のグリーン、やわらかい光の照明などをバランスよく取り入れて、部屋全体に“温かみ”が出るようにしています。既製のアイテムには必ずひと手間“サビ”加工を施す。インテリアのひとつひとつを細かく見ていくと、岡部さんの手が入っています。「そのままディスプレイはしません。サビ加工をしたり、擦れた感じのキズや汚れを描いたりして、ひと手間加えています」と岡部さん。棚の上のディスプレイは、空き缶を塗装。サビ加工を施し、ステッカーでヴィンテージ感を出して、多肉植物のグリーンを組み合わせたアレンジが絶妙です。お子さんの名前を文字った「217」のディスプレイもサビ加工を施しています。赤と黒の水彩絵の具で“サビ色”を作り、スポンジでポンポンと叩き、色=サビをつけるのだそうです。フォトフレームもそのまま飾ることはしません。こちらは〔ダイソー〕で購入したというフレームを、銀色で塗装し、黒色の水彩絵の具でダメージ加工を施しています。〔セリア〕のエンボスプレートもこの通り、サビ塗装を施しています。一時期ブームにもなった100均グッズで作るLEDランタン。岡部さんもボウルや空き瓶、ボルトなどを利用してランタンを作りました。ランタンにもサビ塗装し、使いこまれてイイ味が出たランタンに仕上がっています。電球を覆っているのは、工事現場などで使う電球ガードです。ホームセンターで30円ほどで購入し、サビ塗装を施しています。シェードはホームセンターで購入した漏斗(じょうご)を銀色に塗り、こちらもサビ塗装。ヴィンテージ感のあるインダストリアルランプ。こちらも漏斗をシェードに利用して作っています。電球ガードに使われているのは、なんと泡立て器のシャカシャカする部分。これらは電気としては使用していません。インテリアのひとつとして、味のある空間づくりにひと役買っています。雑貨や、電話、時計などのインテリアは、サビ塗装されたものと合うように、レトロでジャンク、ヴィンテージな雰囲気のもので統一しています。照明のスイッチにはマスキングテープを貼り、違和感が出てしまうのを抑えています。「本当はインターフォンもやりたかったんですけど……さすがにモニターが見にくくなってしまいます。奥さんが使いにくくなってしまうといけないで、ここはあきらめました(笑)」と岡部さん。子どものモノも部屋になじませる。3歳の女の子がいる岡部さん。お子さんが使うものも、部屋の雰囲気に溶け込むように、ブラック、ブラウン、シルバーを基調にしています。こちらは、岡部さん作のおままごとセット。「作ったときは、娘がどんな反応するか心配だったんです。でも、すごく喜んでくれて、毎日ここに立って遊んでいます」と岡部さん。カラーボックスを土台にし、その周りに木を貼り付けています。リメイクシートで仕上げ、ヴィンテージ感を出します。シンクには、ボウルを使い、蛇口は塩ビパイプを塗装して作っています。壁面にはタイル柄のリメイクシートが貼られています。コンロは、木のコースターを塗装し、五徳(ごとく)は木片で作っています。ラックに置かれている調味料もヴィンテージ感のあるものが並んでいます。お父さんが作ってくれたキッチンで、お子さんが「おとーさんに、おべんとうをつくってるの!」と、トントントントン、野菜を刻んでいます。お父さんがお子さんのために作ったキッチンなので、サイズ感もバッチリです。ちなみに、奥さまが日々、使われているキッチンも、岡部さんの手によって“男前”に仕上がっています。キッチンの壁はレンガ模様のシートを貼って、もとの白壁から一新、リビングの雰囲気と合わせています。コンロの周りはレンガ模様とコンクリート模様のシートを貼っています。シンク周りは、お子さんのおままごとセットと同じタイル模様のシートを。最初にDIYをしたのはこちらのキッチンで、おままごとセットは、奥さまの台所とイメージを合わせて作りました。これにはお子さんも「ママの台所とおんなじ!」と大喜びだったそうです。キッチンカウンターから見えるリビングの様子です。カウンター越しには、古い倉庫をリノベーションしたインダストリアルスタイルのカフェのような光景が広がります。キッチンカウンターの脇に棚が設置されています。「娘がまだ赤ちゃんだった頃に、オムツをしまっておくために作りました」と岡部さん。小さい子がいると、とっさに使うものなどは、すぐ手の届くところに置いておきたいものです。「子どものアイテムや生活感が出てしまうようなモノはなるべく見せたくなくて。そういう物をオシャレに、カッコよく隠せないかなと思っていろいろ作りました」この棚は、木材を床と天井につっぱらせることで柱を作ることができるアイテムを使い、市販の2×4(ツーバイフォー)材をセットして作っています。木にはリメイクシートを貼り、オイルの染み込んだ木材から漂う独特な風合いを演出しています。扉のガラス部分にはガラスシートを使用。ガラスシートには、バーベキュー網を茶色く塗装し貼り付け、工場などの窓に使われている網入りガラスのように仕上げています。おままごとセットの横に置かれている2つの棚も、お子さんの物を収納するためのもの。奥さまから、幼稚園に持って行く物や洋服などを入れるための棚を作って欲しいというリクエストを受けて作ったそうです。この棚はカラーボックスにリメイクシートを貼り付け作っています。扉部分はセリアの鉄板風シートを用い、ヴィンテージ加工し、無骨な感じを演出。たとえお子さんが使うものであっても、岡部さんのDIYに抜かりはありません。ちなみに奥様は「〔イケア〕のカタログを見せて、こういう棚が欲しいと伝えたんですけど……朝起きたら、この棚ができていました」と苦笑。こちらの棚は、カラーボックスに木を貼り付け、塗装をしています。リメイクシートとはまた違った、ナチュラルな重厚感が出ています。扉部分はバーベキュー用の網とガラスシートで作成。よく見ると、ところどころに赤サビが。「赤に黒を少し混ぜで、スポンジでポンポンと叩いて赤サビ塗装をしました。コーナー金具にも、水彩絵の具で、サビやスレ、キズ塗装しています」と岡部さん。経年変化でくすんだペンキの色味や、使い込むことで剥き出しになった金属の表情が絶妙に再現されています。こちらはカラーボックスで作ったおもちゃ箱です。セリアで購入したというプラスチックのボックスも、現職の赤・青・黄ではなく、少しグレーが入ったような落ち着いたカラーのものにして他との調和を取っています。“スチームパンク”でさらに自分らしく。岡部さんが想い描く世界観をつくるアイテムとして、ひときわ存在感を放っているのが、壁に配されたインダストリアルな配管インテリアです。これは、アートやデザイン、ファッションなどの分野でも人気のある“スチームパンク”の世界観を取り入れたものなのだそうです。産業革命の時代の社会を舞台にした、SFファンタジーな世界観をもつ“スチームパンク”。産業革命の原動力になった蒸気機関車が、代表的なモチーフとして使われます。蒸気機関車の蒸気や配管、真空管、歯車……そういったものがインテリアにも取り入れられています。これは空き箱に鉄板風シートを貼り、蚊取り線香が入った缶のフタや湿度計を組み合わせ、塗装し、サビ塗装を施しています。鈍色を帯び、朽ちた鉄の深い味わいが感じられます。リビング全体に配管を飾っています。ここには、朽ちた鉄のような塗装をした歯車のオブジェも。コンクリート調の壁紙と相まってスチームパンクの雰囲気をさらに醸し出しています。部屋の随所に配されたこの配管。どのようにして作ったのか岡部さんに聞いたところ「ホームセンターで買った塩ビパイプを銀色に塗装して、サビ塗装をして作っています」とのこと。塩ビパイプにはまったく見えず、重厚感があり、どこからどう見ても鉄の配管です。「持ったらすぐわかりますよ」と岡部さん。試しに持たせていただくと、おっしゃる通り、軽い。この軽さは塩ビパイプです。よく見ると、配管を壁に留めているのも、釘ではなく、画びょうのようなものです。「これは《ニンジャピン》というもので、壁にさしてもピン跡が目立たないんです」聞けば、岡部さんのDIYは“現状復帰”できるようにしているのだそう。《ニンジャピン》で留めるのは、あとで外した時に跡が目立たないようにするため。壁一面に貼った壁紙も、壁に直接は貼っていません。幅の広いマスキングテープを壁紙の辺に沿って貼り、壁にも同様にマスキングテープを貼って、そこに両面テープを貼り、壁紙を貼り合わせているのだそうです。ちなみに壁に掛けられている岡部さんの宝物のギターも、固定する際、壁に大きな穴をあけてしまう釘などは使用していません。ホチキスで留めることができる《壁美人》という壁掛けフックを使っています。間接照明を取り入れ温かみを出す。友人を招いて、ここでお酒を飲む時間が最高に楽しいと言う岡部さん。「家にいながらもお店にいるような気分になれ、居るだけで楽しくなりますよ」。落ち着いた雰囲気や温かみを出すために、岡部さんは間接照明を上手に取り入れています。「間接照明であえてぼんやりと照らすようにしています」と岡部さん。ぼんやりと照らすことで、金属的なオブジェや無骨なインテリアに、温かみを加えているのだそうです。棚の上に置かれた球体の照明。この照明を点けると、部屋全体をやわらかな光で包み込みます。天井にも陰影ができ、部屋に立体感が生まれます。岡部さん自作の照明もあえてぼんやり照らし、温かみを作り出しています。「この部屋は8割くらい作れたかなというところです」と岡部さん。これだけのインテリアなので、相当お金がかかっているのではないかと思い、DIYにかけた総額をお聞きしたところ「15万円くらいです」とのこと。いかにお金をかけずに作るかが岡部さんのこだわりでもあるそうです。そんな岡部さんの次の課題は、まだ手をつけていない部屋なのだそう。「どんな風に作ろうか、いろいろと練っています」。●ライター忍章子
2018年07月06日ハンドメイド好きなら、誰もが一度は訪れたことがある問屋街・浅草橋。その浅草橋に、レジンやプラバン、デコパージュ、レザークラフトなどが楽しく気軽に学べるハンドメイド教室があると聞き、さっそくお邪魔してきました。すべてが2時間、1回完結のワークショップ浅草橋駅から徒歩2分。おしゃれなアトリエのような教室では、レジンやプラバン、デコパージュ、レザークラフト、アクセサリー、雑貨などのワークショップが開催されています。レッスンをしてくれるのは〔みちくさアートラボ〕のオーナー、シイナさんです。シイナさんはもともとグラフィックデザイナーとして活躍、その傍で、写真を撮ることが好きで、ご自身で撮った写真をインテリアや小物にできたらいいなあ、と思ったことがキッカケで、ハンドメイドを始めたのだそうです。シイナさんが初めて作ったのは写真を使ったレジンのアクセサリーでした。おうちのネコちゃんの写真をたくさん撮っていたので、そういった写真を使って、アクセサリーを作りました。自分で撮った写真がアクセサリーになったときの嬉しさは今でも覚えているそうです。それまでまったくアクセサリーづくりをしたことがなかったシイナさんは、浅草橋を訪れ、店員さんが金具の使い方などを教えてくださったそうです。そして、ビーズを繋いだり、丸カンで金具を繋いだりと、ひとつずつ、手を動かし、トライしていくうちに、ハンドメイドの技術が身につき、自分で作れるようになっていったのだそうです。失敗もたくさんあったそうです。でも、どうしたら失敗なくもっと簡単にできるのか、自分のように不器用な人でも楽しめるクラフトはなんだろう?そんなことを考えながら、ひとつひとつできることを増やしていったのだそうです。そうして、8年前に浅草橋に〔みちくさアートラボ〕をオープンしました。この棚はシイナさんが「魔法の棚」と呼んでいる、たくさんのアイデアが並んでいる棚です。シイナさんが自分の手で、ひとつひとつ、カタチになるモノを作り、学び得て来たことがここに並んでいます。「自分でモノを作っていくのはとても楽しいです。ここへは、ほとんどの方が“初めて”“おひとり”で参加されます。どの講座も、初心者の方でも楽しく作れるように工夫をしています」とシイナさん。講座に参加される方の年代も幅広く、ハンドメイドをしてみたいという思いを持って集まって来た方が“作る楽しさ”をここで共有しているようです。講座はドリンクを飲みながら、2時間で行われます。現在は100種類ほど講座があり、1ヶ月で20講座ほど開講しているのだそう。最大8人と少人数制なので、シイナさんの目も細かく行き届きます。〔みちくさアートラボ〕のすべての講座は基本的に初心者の方が作れるように工夫がされています。さらに、これまでアクセサリーをまったく行ったことがないという方や、道具の名前もわからず見たこともない、という方向けには“基本シリーズ”を行なっています。このシリーズには、基本のピンワークや、カシメとテグスワーク、最近人気のUVレジンの基本のキを学ぶ講座などが用意されています。講座では、アクセサリーづくりを趣味で始めてみたい、と思っている方のために、どんな道具をそろえるのか、値段はどのくらいするのか、作品ひとつあたりの原材料費はいくらくらいか、最初に材料を購入する数はどのくらいか、どこのお店で何を買えばいいのか、なども教えてくれるそうです。「たとえば、ピアスをひとつ作るとしても、材料店では、ビーズが1粒ずつで売っているわけではありません。ですから“こんなものを作りたい”と思ったときに、何がどれだけ必要かの計算ができると、初めての方にも最初の一歩を踏み出してもらいやすいのではないかと思います」とシイナさん。これから始めてみたいなと思っている方はぜひ参加してみたい講座ですね。材料使い放題で、好きな材料を選んで作れるバイキング方式〔みちくさアートラボ〕で作るものは、市販のキットなどは使いません。「作る方によってそれぞれデザインは違いますし、みなさん、自分でこんなものが作りたいなと思い描くものがあると思います」とシイナさん。講座では、教室に目一杯、材料を並べるのだそうです。「材料、パーツは何100種類とあるのですが、そのなかから自由に選んで使っていただきます。ぎっしりと並んだ材料は、選びたい放題です。みなさん好きなだけ使ってやっていますよ。選ぶ時間が全体の半分くらいかもしれないですね。みなさんとっても楽しそうに、あれこれと選んでらっしゃいます」とシイナさん。夏に人気の花カゴバックの講座。コンパクトなカゴバッグにシルクフラワーをつけ、夏物バッグを作ります。この講座でも、教室にたくさんのシルクフラワーを並べるのだそう。参加された方たちは、たくさん並んだシルクフラワーのなかから、選んでいきます。「お花も取り放題です。実用を考えると『控えめにしておいたほうがいいですよ』とみなさんにお伝えするのですが、みなさんたくさん盛ります(笑)」とシイナさん。たくさん並んでいるなかから、お花を摘むようにして選び、貼っていく。そんな時間がとても楽しい♪と評判だそうです。シルクフラワーの講座は、カバンを作ったら、今度は帽子を、その次はポシェットを、という感じに、ひとつ作ると、また新たなものを作りに来る方が多いそうです。自分の好きなように、自由に作れるというのは大きな魅力ですね。「講座のあと、ご自宅で再現できるように、講座で使っている材料の仕入先などすべてお伝えしています。来ていただく実感すると思いますが、材料をそろえるって実はとても大変なんです。ここには、いろんな種類の材料がたくさんあります。いろんな種類の材料をたくさん買うって難しいですよね。そのため、ここに来て、たくさん作っていくという方も多くいらっしゃいます」どこにもない、新しい講座。縫わないハンドメイドと珍しい素材コサージュやリボン、スマホケースなど、ネクタイの形状を活かして作るネクタイ雑貨。〔みちくさアートラボ〕を立ち上げた当初、シイナさんは、古着屋さんや家に使わなくなったネクタイがたくさん余っているという声を耳にし、ネクタイで小物やアクセサリーを作り始めました。「裁縫はニガテなんです」というシイナさんが編み出したのは、“縫わないハンドメイド”でした。筒状で裏地のついたネクタイをそのまま生かすのだそうです。縫い目をほどいたり、切ったり縫ったりという作業はほとんど行いません。たとえばスマホケースなら、ネクタイを3つ折りにし、先端の三角部分をフタに。接着はグルーガンを使います。グルーガンを使ったことがない方には最初に使い方を教えます。その他、帽子に巻き付けたり、バッグに貼ったり、2本を組み合わせて付け襟にしたりするというアイデアもあります。こちらは残ったネクタイの切れ端をくるみボタンにしています。ネクタイの裏側のタグもアクセントに利用し、余すところなく使っています。「1本のネクタイで作るバラやダリアなどのコサージュはとくに人気があります」とシイナさん。巻き方やねじり方を変えることで、つぼみになったり、開花した花になったりするのが魅力なのだそう。この“縫わないテク”は、畳のヘリを使ったアクセサリー講座でも応用されています。ネクタイのみならず、畳のヘリという“新素材”をアクセサリーにするという斬新なアイデア。「畳の端のピシッと角が立つような“張り感”は、この畳のヘリならではのもの。普通の布にはない質感なので、仕上がるアクセサリーも独特な雰囲気がありますよ」とシイナさん。講座では、1.5メートルの畳のヘリから、複数のアイテムを作るのだそう。ヘリは100種類くらいの柄を取り揃えています。小さいサイズのネクタイ《ヘリネクタ》が人気。チェーンを通してこのようにネックレスにします。コサージュはジャケット、帽子などにもぴったりです。シイナさんはブレスレットを愛用されています。こちらも縫わずに作り、接着はグルーガンで行います。人気のUVレジンの講座もさまざま紫外線をあてることで硬化する透明の樹脂“UVレジン”を使って作るUVレジンアクセサリー。太陽の光でも硬化し、紫外線を照射するUVライトを使うと数分で硬化することができます。UVライトを使用すると硬化の状態をコントロールでき、マスキングテープやシール、布、和紙、転写シート、ビーズ、ドライフラワー、メタルパーツ、ブリオンなどさまざまな素材をレジンに閉じ込めることができます。セッティング金具(台座)を使ったレジンアクセサリー。台座を使って作るレジンアクセサリーには、基本のキがたくさん詰まっているそうです。こちらは発砲スチロールにデコバージュし、表面をUVレジンでコーティングしたボールビーズです。花びらをレジンでコーティングしています。花びら1枚1枚を自分で開くところからスタートし、レジンでツヤツヤにコーティングした立体レジン。お花のレジンアクセサリーは〔みちくさアートラボ〕でも人気がありますが、このバラのお花の立体レジンアクセサリーはとくに高い人気があるそうです。こちらは友禅和紙で折った鶴をレジンでコーティング。折り紙で扇子を折って、コーティングするとタッセル風のピアスに。ツヤツヤでとても不思議な質感です。〔みちくさアートラボ〕ではUVレジンを使った講座はいろいろと行っています。どの講座も、それぞれ違った切り口でのUVレジンの使い方を学ぶことができます。「それぞれの講座内容はすべて、異なる視点、違ったやり方で構成しています」とシイナさん。同じ材料に違う種類の技法を施したり、新しい手法を従来のやり方にミックスするなど、アレンジしやすくなるように工夫しているとシイナさんは言います。そのため、気になる講座をいくつか受講していくうちに、自然とハンドメイドやクラフトについての体型的な知識が深まるのだそう。「ハンドメイドやクラフトに慣れ親しんでいる方も、何かと何かを掛け合わせてできる科学反応をお楽しみいただけると思います」とシイナさん。今までやってきた手法に何かひとつアイデアを加えたい、自分の表現の幅を広げたい、違った環境で作ってみたいという方もぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。【みちくさアートラボ】●住所東京都台東区浅草橋1-31-4大原第三ビル3階B室●電話080-5687-6730みちくさアートラボ教室の詳細はこちら♪みちくさアートラボのInstagramはこちら♪●ライター忍章子
2018年07月05日他では見たことのないようなおもしろい商品が並ぶ全国に約80店舗を展開する〔北野エース〕。店内を歩いているだけでワクワクしてしまうそのワケを探りに〔北野エースまるい食遊館北千住店〕へ行ってきました。〔北野エース〕にしかない商品でお客さんを魅了する!〔北野エース〕の店内には他社ではなかなかお目にかかれない商品の数々が並んでいます。また店内に一歩足を踏み入れて驚くのが、他社を圧倒するほどの豊富な品ぞろえです。グロッサリーと呼ばれる日用食品を専門にそろえています。その品ぞろえたるや「よくぞここまでそろえました!」と驚かんばかりの数で、レトルトカレーだけでも300種類以上!醤油は140種類、ドレッシングは200種類……と、全国のこだわりの一品が勢ぞろいしています。著者はふだんよく〔北野エースフーズブティックマルイ上野店〕へ行くのですが、こちらはコンパクトな小規模な広さながら、とても充実した品ぞろえ。まさに店内“ところ狭し”という言葉がぴったりで、調味料からお菓子、レトルトカレー、飲料、つまみなどが並んでいます。〔北野エース〕で決まって購入するのが《大人のためのにんじんドレッシング》《大人のための贅沢なごまドレッシング》《大人のための贅沢なゆずポン酢》《有機トマトケチャップ》《からし明太子高菜》《鮭皮チップス》《パンケーキミックス》です。調味料類が切れそうになる頃に、補充をしにお店へ足を運ぶというかたちで利用をしています。でも補充のつもりが、お店へ行くと、前に訪れたときにはなかったモノがたくさんあって、あっちウロウロ、こっちウロウロ。POPに踊る文字についつい引かれ、「私も作ってみよう」と、頭のなかで妄想クッキングがはじまり、気づくとお店を1周、2周、3周……と、1時間くらい店内でショッピングを楽しんでしまっています。こういう方、多いのではないでしょうか?つい手に取ってしまうような、楽しいものがたくさん並んでいる〔北野エース〕。店頭に並べられている「満福どら焼き」を初めて見たときの衝撃たるや……好きは好きだけど、ここまでやりますか!とツッコミを入れてしまったくらいです。この《満福どら焼き》は、全国のおいしいものを味わった北野エースのバイヤーたちのアドバイスによって開発されたものです。パッケージに「KITANOSELECTION」と刻字されるプライベートブランドの商品です。こぶりで、ふっくらとした円盤状のカステラ生地のどら焼きです。こうして見ると、いたって普通のどら焼きですが……。こんなどら焼き、見たことありますか?北海道産小豆を使用したあんこたっぷりのどら焼き、というより、たっぷりのあんこにカステラ生地がのっているどら焼き。カステラ生地はオマケで、ほぼ、あんこなどら焼きです。あんこの厚みを測ったところ、3.5cmもありました。〔北野エース〕の担当者に、どうしてこのようなどら焼きを作ったのかお聞きしたところ「あんこがお好きな方のために、思う存分、楽しんでいただきたい一心でつくりました。あんこでお腹が満腹で幸せになっていただきたいと“満福どら焼き”と名付けました」とのこと。〔北野エース〕には“小売”ではなく“個売”という、お客さま個々の“ほしい気持ち”を満たすためのお店づくりをするという理念があるのだそうです。この満福どら焼きは、その心をまさに具現化したもののひとつと言えるのではないでしょうか。あんこ好きのあんこ欲を満たそうとしてくれる〔北野エース〕の“個売”の心が、あんこ同様にぎっしりと、あふれんばかりに、つまっているように思いました。〔北野エース〕のお店にはこのような商品がたくさん並んでいます。たくさん並んでいる、というよりも、並んでいる商品一つひとつに、この“個売”の心がこめられているのではないでしょうか。お店に並んでいる商品は決して安いものばかりではありませんが、他では見たことのないものに出会えるワクワク感や、アレコレと選ぶ楽しさが〔北野エース〕にはあります。店舗によってまったく異なる品ぞろえ今回〔北野エース〕を取材するにあたって、自分が今まで行ったことのないお店をリクエストしました。そして訪れた〔北野エースまるい食遊館北千住店〕。こちらはマルイの地下、食料品売り場のなかにある店舗です。〔北野エース〕の他には鮮魚、精肉、野菜を販売するお店が同居しています。北千住店を訪れ、まず店内を1周したのですが、著者が普段行っている〔北野エースフーズブティックマルイ上野店〕とはまったく様子が異なり、〔北野エース〕の看板がなければ、北千住店と上野店が同じ〔北野エース〕だということはわからないほどです。菊地店長にお話をうかがったところ「こちらの北千住店は、近所の方々が日々のお買い物をするスーパーのような感覚でご利用いただいています。肉、野菜、魚はお隣のお店にそろっています。ですので、ここはそれ以外のもので、お客さまのニーズに対応できるような品ぞろえをしています」とのこと。調味料やドレッシング、レトルトカレーの品数が豊富なのは上野店も同様ですが、北千住店は牛乳、乳製品、畜産加工品、チルド飲料、豆腐、油揚げ、納豆、練り物、漬物、生麺などが圧倒的に多いです。最初は、比較的ご年配のお客さまが多いように感じましたが、時間帯によってはベビーカーを押した若いお母さんの姿をたくさん見かけました。「品ぞろえは各店舗によって大きく異なります。たとえば、駅の中に出店するお店は、弁当や惣菜を多く取りそろえていたり、ご年配のお客さまが多いお店では和菓子が豊富だったりします」と菊地店長。なるほど、北千住店と上野店が大きく異なる理由に納得です。上野店は、観光地でもあって外国のお客さんも多く、また地下鉄とJRの乗換駅でもあるので、仕事帰りなどに、夕飯の足しになるような買い物して帰る女性、なにかおもしろいものがないかと探しに来ている女性を多く見かける気がします。お店ごとに異なるお客さんに合わせた品ぞろえを各店でしているというわけです。その品ぞろえを決めるのは、各店舗の店長さんなのだそうです。一般的なチェーンのスーパーの多くは、本部が一括で仕入れ、それを各店へ分けて店頭に並べますが、〔北野エース〕では、仕入れは各店に任せているのだとか。たしかに、お客さまの欲しいものをいちばん知っているのはそれぞれのお店です。また取材中、お客さんとスタッフの方が話をしている姿をよく見かけました。思えば〔北野エース〕はスタッフの方の数が多いように感じます。昨今、できる限りスタッフの数を少なくする食品スーパーが多いなかで〔北野エース〕は様子が少々違うようです。聞けば〔北野エース〕では、他社の2倍ほどのスタッフを売り場に配置して、お客さんが楽しんで買い物をできるように気を配っているのだそうです。お客さんとスタッフとのコミュニケーションも大切にしていて、お客さんから出た意見やリクエストなどは、すぐに品ぞろえに反映するよう努めているのだそうです。そういえば、思い出しました。上野店の陳列棚に並んでいた、見たこともない調味料にPOPが添えられていました。そしてそのPOPには「お客さまからのリクエストで仕入れました」と書かれていました。独特な陳列方法〔北野エース〕の代名詞ともいえる「カレーなる本棚Ⓡ」。このコーナーには全国津々浦々から集めたレトルトカレーが、まるで図書館の本棚のようにズラリと並んでいます。その数なんと約300種類を取りそろえているのだそうです。この「カレーなる本棚Ⓡ」が誕生するころ、時代は食事に利便性を求められるようになり、店舗で多くのレトルトカレーを取り扱うようになっていたそうです。そして〔北野エース〕が2009年に東武百貨店に出店する際、多くのレトルトカレーを、限られたスペースにいかにたくさん並べるか、お客さんに見やすく手にとってもらうにはどうすればいいのかを考えた結果、ひらめいたのが「本棚のように並べる」ことだったのだそうです。通常レトルトカレーはパッケージの表面に描かれたデザインを見せるように陳列しますが、この置き方では面積をとられ、より多くの商品を並べることができません。そこで、側面だけを見せるように陳列し、図書館で本が本棚に差し込まれているのと同じようなかたちで陳列したのだそうです。パッケージの側面だけだと、どんな商品かわかりにくいのでは?という声も当初はあがったそうですが、この“本棚”のインパクトは大きく、興味津々で棚の前で足を止める人が多く好評だったのだとか。ちなみに北千住店では、表面を見せて陳列しているカレーもいくつかあります。これはどうしてですか?と菊地店長に聞いたところ「おすすめのカレーです!」と答えが返ってきました。北千住店の店内を歩いていて、もうひとつ陳列方法で気になることがありました。それは、それぞれの陳列台の「角っこ」です。四隅に置かれている商品が高く積まれていて、賑やかな文字が踊ります。甘酒のコーナーでは《八海山麹だけでつくったあまさけ》という甘酒が高く積まれています。生菓子のコーナーでは《嵐山プリン》がにぎやかです。その対面の角にはあんみつ。こちらの角はくず餅が積まれ、むこうの角には北千住店で人気No.1の《俵がんも》が積まれています。これは人気商品だったり、お買い得の品やお店のおすすめ商品をこうして角に置いてお客さんの目に入りやすいようにしているのだそうです。「角っこ」に注目してみてください。上野店では、円筒形の陳列棚が配置されています。そこには調味料やドレッシングが多種並べられていて、限られたスペースが有効に活用されています。店舗のレイアウトは、百貨店、駅ビル、ショッピングセンターによって、また広さや地域特性などから各店ごとにさまざまな工夫をしています。店舗のデザイン開発においては、〔北野エース〕の社内の担当者が担当するのだそうです。例えば、ご高齢の方が多いお店では、店舗内を白で統一して明るくしたり、若い世代が多いお店は黒や赤を基調にしたシックな雰囲気にすることもあるのだそう。いろいろな〔北野エース〕を巡ってみるのも楽しそうですね。わからないことはコンシェルジュに相談新しくて珍しいものがたくさん並ぶ〔北野エース〕では、商品知識を備えたコンシェルジュを一部店舗に配置しています。ここ〔北野エースまるい食遊館北千住店〕でコンシェルジュを務めるのは、元・百貨店マンの綿抜さん。綿抜さんはお客さまからいろいろと相談を受けるそうです。「おいしいお味噌が欲しいんだけどどれが良いですか?」とか「ホームパーティに持っていくのに何かおすすめはありますか?」「九州の甘い醤油が欲しいんだけどありますか?」などなど。「お客さまおひとりおひとり、それぞれにお好みがあります。お客さまの求めに応じて商品をご紹介し、その商品の特性やおいしさをご説明させていただいております」と綿抜さん。せっかくなので綿抜さんに家で飲む用のお茶を一緒に探していただきました。するとなんと、綿抜さんは京都の老舗茶店で働いていた経験もあるそうで、お茶の違いや栽培法、香り、お茶のおいしい淹れ方などを教えてくれました。お茶にまつわるあれこれを交えながら、たくさんあるお茶のなかから、自分の好みや価値観、生活スタイルに合った理想のお茶を選ぶお手伝いをしてくれました。コンシェルジュがいる店舗は限られていますが、〔北野エース〕へ買い物に行き、もしコンシェルジュがいた場合は、いろいろ相談してみると、さらに楽しい買い物ができそうですね。日本酒の試飲カウンター〔ちょっと Bar〕がオープン!お店で日本酒を買うとき、みなさんはどのようにして選びますか?多くの方は、お酒に貼られたラベルから、辛口、甘口、純米、吟醸、アルコール分、原料米の品種などを見て判断されると思います。そうやって選び出したお酒を、購入する前にお店で試飲することができたらいいなあと思うことがありますよね。そんなワガママを叶えてくれる日本酒の有料試飲カウンターが〔北野エース調布パルコ店〕に4月27日オープンしました。〔北野エース調布パルコ店〕はデイリーから高級なものまで200種類以上の和洋リカーを取りそろえるお店です。そのコーナーの一角にオープンした〔ちょっとBar〕。こちらでは日本酒を試飲して、お気に入りの1本を探すことができるのだそうです。試飲できるのは、カウンターに並ぶ純米酒から純米大吟醸クラスが数種類。この中から、気になるお酒を1杯(90ml)400〜1,000円で試飲をすることができます。また3種類試飲ができるお得な利き酒セット(お猪口)600円も用意。スタッフには、日本酒のエキスパート「SAKEディプロマ」を配置し、日本酒に合うおつまみも用意しているので、いろんなお酒と合わせながら存分に試飲が楽しめます。さらに、お酒のコーナーを特に強化し〔北野酒店〕というコーナーを新設し、和洋酒約900種、日本酒は約300種類という品ぞろえ。お酒好きなら、ちょっと、ふらっと、定期的に通ってしまいそうですね。「ここにしかない」全国のこだわりの逸品がそろい、「あそこに行けばきっと何か見つかる」という期待にこたえてくれるフードマーケット〔北野エース〕。今度はどんなものと出会えるかな?〔北野エース〕行くのがますます楽しみになりました。【取材協力】●北野エースまるい食遊館北千住店●住所:東京都足立区千住3-92北千住マルイまるい食遊館B1F●営業:10:30~20:30近くの北野エースをチェックする●ライター忍章子
2018年05月27日みんな大好き〔コストコ〕。新倉庫店が続々とオープンして、子連れで楽しめるスポットとしても定番化しています。そこで今回、〔コストコ川崎倉庫店〕へおじゃまし、知っているようで知らない、〔コストコ〕お買い物術を探ってきました。ふだんのショッピングをちょっとアレンジして、“コストコライフ”をさらに楽しいものにしましょう。まずは基本の「き」から〔コストコ〕のはじまりは1983年、アメリカ・ワシントン州シアトルに生まれた会員制のウェアハウス(倉庫)です。「私たちはお店が倉庫のようなので“倉庫店”と呼んでいます」と〔コストコ〕さん。※価格は取材時のものです。また写真にのっている商品はない場合があります。〔コストコ〕が日本に初上陸したのは1999年、福岡県に久山倉庫店がオープンしました。次いで2000年に幕張倉庫店(千葉県)、2003年に尼崎倉庫店、2004年に金沢シーサイド倉庫店(神奈川県)、2007年に川崎倉庫店(神奈川県)、2008年に札幌倉庫店(北海道)、入間倉庫店(埼玉県)、2009年に新三郷倉庫店(埼玉県)がオープンし、現在は全国に26(2018年4月現在)の倉庫店があります。天井が高く、商品が積み重なっている風景はまさに倉庫。パレットと呼ばれる、物流に用いる荷物を載せるための荷役台がズラリと並びます。「商品を一括でたくさん仕入れ、パレットに載せたまま商品を売場に並べて販売することで、管理や陳列にかかるコストなどを最大限に抑えています。そのようにしてコストをおさえて、その分を会員のみなさんに還元しています」今回その、ひろーい売場をどうやって回ったらいいのかを、〔コストコ〕さんにお聞きしようと川崎倉庫店へうかがいました。そして〔コストコ〕さんにコツをお聞きしたところ「回り方は、みなさん、それぞれにあると思います。思い思いのスタイルで楽しんでください!」とのこと。聞けば、〔コストコ〕のコンセプトのひとつに“宝探し”というものがあるそうです。会員の皆様が買い物に行くたび、以前とはちがう商品を発見し、新しい買い物空間を体験していただくために〔コストコ〕は日々努力をしているのだとか。「売場には広い倉庫店ならではの、ワクワクするような仕掛けをたくさんご用意しています。宝探しをするような感じで、会員の皆様、おひとりおひとりに、お買い物を楽しんでいただけたらと願っています」なるほど、たしかに、売場を歩いていると、アウトドア用のテントが宙に浮いていたり、大きなゲージのドアから犬のヌイグルミがひょこっと顔を出してお客さんを眺めていたり。高い天井と大きなフロアを活かしたコストコならではのディスプレイは、歩いているだけでワクワクしてきますよね。それではさっそく、売場を歩いてみたいと思います!と、その前に、コストコ常連さんはもうご存知だと思いますが、〔コストコ〕を訪れるにあたり、おさえておきたい基本の「き」をご紹介します。会員カード1枚につき3名まで入店ができる!〔コストコ〕は会員制です。会員カード1枚につき非会員は最大2名までいっしょに入店することができます。また会員有効期限内に「家族会員登録」をすれば、最大6名まで入店可能です。18歳未満の子どもは何名でも同伴OKです。年会費は個人会員4,400円(税抜)、法人会員3,850円(税抜)です。登録は各倉庫店で行います。事前にインターネットから会員登録をしておくと、書類への記入事項が少なくなるのでスムーズに会員証が発行されます。ショッピングバッグはマスト!〔コストコ〕は無料のレジ袋はありません。必ずショッピングバッグを用意しましょう。常連さんたちを見ると、みなさん、保冷バッグやエコバッグを持っています。もし忘れてしまってもレジで保冷バッグ(2個1998円)やエコバッグ(2個328円)を購入することができます。〔コストコ〕の商品は大きいものが多いです。バッグも大きなものを用意すると「買ったものが入らない……」ということがなくなります。冷凍品を購入する際はあらかじめ保冷剤を用意するとよいでしょう。レジの奥にはドライアイスが1袋50円で販売されています。一方通行!基本的に〔コストコ〕は入口と出口は別々です。入口で会員証を見せ、入店し、レジでお会計をしたら出口から出るようになっています。出口からの入店はできません。最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、入口から順番に商品を見て歩くと買い物がスムーズにできます。トイレは1箇所のみ!〔コストコ〕に行くと2時間くらい滞在してしまうという人が多いようです。トイレはレジを越えた、1カ所のみです。駐車場のフロアにトイレがない倉庫店が多いので気をつけましょう。支払いは現金またはマスターカードで!レジでの支払いは現金または、〔コストコ〕提携クレジットカード、マスターカードのみです。JCBやVISAなどのカードは使えません。予定していたよりたくさん買い物をしてしまった、というときも、レジの奥にATMがあるので、いざというときは利用することができます。車は前向きに駐車しておくと積みやすい!ショッピングカートは車まで持って行け、駐車場内にカートを片付ける場所があるので買い物を済ませたらカートごと車まで行くことができます。車で訪れる際は、荷台に商品が積みやすいように前向きに停めると良いでしょう。ショッピングカートは入口に!カートは入口または駐車場の入口のみで、売場には置いてありません。〔コストコ〕の商品は1つ1つが大きいので、カートは事前に持って行くとよいでしょう。水が30円のお得な自動販売機がある!広い売場を歩き回ると喉も乾いてきます。倉庫店の入口には自動販売機があります。ここには30円のお買い得なミネラルウォーターがあります。入店前にここで喉をうるおしたり、帰りに車の中で飲む用などに購入すると便利ですね。デリはダンボールに入れて持ち帰ると便利!人気のデリを買いに行くという方も多いことでしょう。持ち帰りの際に油漏れが気になることがあります。そんな時は、ダンボールに入れて持って帰ると揺れが最小限に抑えられます。ダンボールはレジで声をかければもらうことができます。また売場の通路脇などのケージにダンボールが置いてあります。ここから良さそうなサイズのものを選んで持って行くこともできます。外国のダンボールはカラフルでかわいいので、持って帰って収納に使うという方もいるそうです。プライベートブランドに注目!売場でよく見かける《カークランドシグネチャー》の商品。これは〔コストコ〕のプライベートブランドで、乳製品から缶詰、日用品、飲料、調味料、菓子などさまざまな商品を展開しています。《カークランドシグネチャー》は、オーガニックをはじめ品質にこだわったものが多く、コスパが良いと人気を集めています。ぜひチェックしてみてください。レシートは捨てたらダメ!ついつい捨ててしまいがちなレシートですが、出口では、スタッフがレシートと購入した商品を照合するので捨てずにとっておきましょう。それでは次は、〔コストコ〕でのショッピングをさらに楽しくするための買い物術、応用編をご紹介します。メルマガでお買い得情報をゲット!※価格は取材時のものです。メルマガを受信するにはオフィシャルWebサイトから登録が必要です(コストコ会員のみメルマガに登録可能)。週2〜3回配信されるメルマガには、“HOTBUYS”=お得なクーポンや、“WHAT’SNEW”=新商品の情報がたくさん紹介されています。この日、受信したメルマガは、これから迎える行楽シーズンに備えてでしょうか、バーベキュー用のお肉や、アウトドア用品がピックアップされていました。また各倉庫店には週ごとにさまざまな新商品が入荷します。〔コストコ〕の公式Webサイトの「新商品情報」でそうした情報をまとめてチェックすることができます。〔コストコ〕に行く前にメルマガとWebサイトをぜひチェックしてから行きましょう。〔コストコ〕へ出かける前に冷凍庫をカラにする!?※価格は取材時のものです。コストコの商品はどれも大容量です。買って帰ったはいいものの、冷蔵庫に入りきらない!なんてことにならないためにも、あらかじめ冷蔵庫のスペースを確保して出かけるようにしましょう。※価格は取材時のものです。人気の《プルコギビーフ》は1パック2000g近くあります。みんなでバーベキューなどする際に一度で使い切る場合をのぞいては、保存袋に小分けして冷凍庫で保存するという人が多いそうです。売場のあちこちにお買い得情報が!※価格は取材時のものです。メルマガ以外にもお買い得情報を入手できるところがあります。まず入口です。混雑しているとスルーしてしまいがちですが、入口に設置された掲示板もぜひチェックしてみてください。その日のお買い得品商品が紹介されています。※価格は取材時のものです。陳列している商品の値札もぜひチェックしてみてください。よく見ると「−300」と記載され、マーカーがしてあります。これは《カナディアンピュアメープルシロップ》が300円引きということを表しています。※価格は取材時のものです。お肉の売場ではポップでお買い得情報が出ています。こちらは目立つので気付きやすいですが、このように表示されているのは生鮮食品のコーナーだけなのだそう。くまなくチェックして、お得な情報を見つけてみましょう!コストコカードで現金払いはもったいない!売場でこの赤い看板を見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。ここでは「コストコグローバルカード」を作ることができます。〔コストコ〕で定期的にショッピングをしていて、いつも現金払いにしている、という人にはオススメです。国内の〔コストコ〕で利用すると1.5%還元のポイントが貯まります。年会費は、年1回、買い物などでの支払い時に利用すれば無料になります(1回の利用は〔コストコ〕でなくてもOK。利用なしで年会費1,250円)。キャッシュバックされたポイントは〔コストコ〕で利用することができます。買い物が先か、腹ごしらえが先か!?〔コストコ〕での買い物の楽しさの1つに、フードコートでの食事もあるのではないでしょうか。トッピング自由のビッグなホットドッグは、〔コストコ〕で取り扱う全商品のなかでも大変人気があります。ソーセージがボリューム満点かつジューシーで、さらに飲み放題のドリンクがついて180円!ピザやプルコギベイクなども病み付きになるおいしさですよね。〔コストコ〕常連さんは、〔コストコ〕に着いたらまず腹ごしらえすることから始めるという人も多いようです。いつも大人気のフードコートは、カートを押して並ぶことはできません。またイートコーナーもカートはNGです。それならば、身軽なうちにフードコートで腹ごしらえをして、買い物はそのあとにするという方法です。ドリンクの容器を買い物中も捨てずにとっておけば、レジで精算を終えたあと、ドリンクを注いで帰り道に車で飲むということもできます。コストコの超人気食材のプルコギビーフがパンのなかにたっぷり詰まった《プルコギベイク》も要チェックです。プルコギビーフを食べたことがない!という人は、この《プルコギベイク》で味見がてら食べてみてください。一口かぶりつけば、人気の理由に思わず納得です。60円で飲み放題のドリンク(SODA)に目を奪われがちですが、ホットコーヒーも要チェックです。100円でビッグサイズのホットコーヒーは、〔コストコ〕のプライベートブランド《カークランドシグネチャー》のスターバックスハウスブレンドコーヒーを使用しているそうです。同じく150円のラテも、スターバックスローストエスプレッソブレンドを使用。この2種類の豆は〔コストコ〕でも販売されています。この価格でハイクオリティなコーヒーが飲めるのもうれしいですね。フードコートの周りにはレジを通過してきたカートがズラリと並んでいます。食事する際は、邪魔にならない場所に置くようにしましょう。退店して外のベンチや車のなかでのんびり食べるという人も多いようです。メイン通路2本を軸にしてまわる!〔コストコ〕は「倉庫店」という名前がついていることからもわかるように、スーパーというより大きな倉庫です。フロアはとても広く、何度となく通っても、どこに何が置いてあるか、なかなか把握しきれません。〔コストコ〕さんにお聞きしたところ「基本的なつくりはどこの倉庫店も一緒です。入口付近に季節やオススメの商品が並べられ、家電が並び、幅の広い2本のメイン通路があり、ジャンルごとに商品を配置しています」とのこと。※配置は取材時のものです。こちらは川崎倉庫店のフロアマップです。南北にメイン通路が走り、メイン通路を横に貫くかたちで通路が交差し、各商品がジャンルごとに並んでいることがわかります。「このメイン通路を中心に回られると、迷わずにショッピングすることができるのではないでしょうか」このメイン通路には特別割引商品やお得な商品が並んでいることが多いのもポイントの1つです。また常連さんのなかには、あえて毎回決まったコースをまわり、あちこち寄り道はしない、という人もいるようです。時間がないときは効率的なルートでまわり、時間に余裕があるときは、気の向くままにグルと回ってみると新たな商品の発見ができるのでは?自分なりのルートを見つけてみたいですね。入店したらまずはメガネ・コンタクトのコーナーへ!?意外と見落としてしまいがちなメガネ・コンタクトのコーナー。「フレームがとてもお得なんですよ。補聴器も“びっくりコストコ価格”で購入することができます」と〔コストコ〕さん。奥で無料測定をしてくれ、最短30分で即日、つくったメガネを受け取ることができます。これなら買い物の前にまずメガネコーナーへ行き、視力測定をして、フレームを選びメガネができあがる間にショッピングをする、という回り方も可能です。※レンズの在庫状況などにより即日渡しができないこともあります。著者も取材後にメガネコーナーへ行きメガネを作ってもらいました。中近両用レンズは作るのに1週間ほど時間がかかるということで、後日、取りに行きました。もちろんショッピングをたっぷり楽しんで、レジに行く前にメガネをピックアップしました。メガネを2本つくると、2本目が割引になるなどのキャンペーンもときどきやっているそうです。オーガニック商品にも要注目!※価格は取材時のものです。〔コストコ〕ではここ最近、オーガニック食品にも力を入れていることは知っていますか?オーガニック食品には値札に「オーガニック」「有機」と記載され、マーカーが引かれています。これを目印にすればオーガニック食品が見つけやすくなります。※入荷状況により在庫がない場合があります。意識して見ると、生鮮品をはじめ、調味料や冷凍食品などオーガニック食品がたくさん並んでいます。種類は豊富で、他店で購入するよりもリーズナブルな価格設定がされているようです。パスタやトマト缶、パンケーキの粉などもオーガニックのものがあります。家庭で使う身近なところからオーガニックに変えてみるのもよいかもしれません。プライムビーフがお手頃価格!精肉コーナーにはビッグサイズのお肉がズラリと並んでいます。〔コストコ〕で取り扱っている牛肉はアメリカンビーフが主流で、ひき肉などの一部の例外をのぞき基本的には加工・流通の過程で冷凍されないまま売場に並ぶのだそうです。※価格は取材時のものです。牛肉のなかに「U.S.D.APRIMEBEEF」と記されたステッカーが貼られたものがあります。これはU.S.D.A(米国農務省)により、牛の種類・性別・成熟度・脂の入り方などでランク付けされた等級を示すもので、8等級に分類されるなかでも「PRIME」は最上級です。プライムビーフはアメリカンビーフ全体のなかでもわずかしかとれないもので、ジューシーな味わいで、肉質がやわらかく、日本でいうA5ランクに相当するといわれているそうです。高品質なためお値段は少々張りますがリピーターが後を絶たない人気商品です。ちょっと特別な日のディナーや、バーベキューの目玉料理などに良いかもしれませんね。生花も野菜も隠れた人気商品!野菜売場は全体が巨大な冷蔵室になっています。ここには国内外から集まった旬の野菜や果物が豊富に並びます。大容量かつフレッシュで濃厚な味と評判だそうです。キノコ類も大容量です。キノコは鮮度が落ちやすく日持ちしないので、その日のうちに使い切る場合は生のまま冷蔵保存し、それ以外は冷凍保存するとよいそうです。冷凍してから加熱すると、細胞膜が壊れ、酵素の働きによって旨味が増すのだとか。※価格は取材時のものです。冷蔵室の脇に陳列される生花もぜひチェックしてみてください。季節のアソート花束やブーケなどがリーズナブルです。豊富な品揃えのワインも要チェック!〔コストコ〕はワインの品揃えにも定評があります。「コスパのよいワインがあるので、ぜひ飲み比べてお気に入りの1本を見つけてください」と〔コストコ〕さん。頭上にはワインと食材のマッチングガイドが。シャンパンだと、どのようなチーズが合うのか、シャルドネにはどのようなお肉を合わせたらよいかなどが細かく説明されています。これを見ながら、飲みたいワインと、それに合う食材を買って帰るのも楽しいですね。以上、ざっと駆け足でお買い物術をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。いろいろとご紹介しましたが、基礎知識だけ頭の片隅に入れて、あとは思い思いにショッピングを楽しみましょう!今度のショッピングでどんなものに出会えるかワクワクしますね。【取材店舗:コストコ川崎倉庫店】●住所:神奈川県川崎市川崎区池上新町3-1-4●営業:年中無休(1/1を除く)10時〜20時(12/31の営業時間8時〜18時)コストコ●ライター忍章子
2018年05月12日昨今、ゆったりと暮らしを楽しみたいたい人々に人気の、郊外での平屋住まい。頭上に広がる空の下、庭や縁側が内と外をむすび、フラットな空間には心地よい風が吹き抜けていきます。“ひとつ屋根の下に暮らす”という、家の原型のような平屋は、住まいに、そして暮らしに、本当に必要なものは何かを、そっと語りかけてきました。室内から室内、外庭へと気持ちよく視線が抜ける吾妻山(神奈川県中郡)の麓に咲く梅の花を眺めながらしばらく行くと、住宅街のなかに、緑に囲まれた一軒の平家が現れました。隣家への日照や通風を妨げることもなく、控えめな佇まいの小さな家。建てられた当時の趣を残す、築40年の平屋のお家におじゃまします。「この前、植えたチューリップの芽が出たよ」と2人のお子さんに発芽を知らせる、奥さんの優子さん。「何色を植えたんだっけ?」「ピンクだよ!」「きいろだよ!」など楽しそうな声が花壇から聞こえてきます。駐車場を兼ねた庭先には、優子さんが植えたローズマリーなどの草木が繁茂し、縁側の陽だまりにはカウチが置かれています。「ここは僕のお気に入りの場所です。これからの季節、ここでビールを飲むとうまいんですよ」とご主人の哲さん。藍染めののれんが風にそよぎ、風が通り抜ける気持ちの良い縁側。カウチに寝転び、グラスを傾ける至福の時間。さぞやおいしいことでしょう。カウチが置かれた縁側の先には、薪ストーブが鎮座しています。こちらは哲さんの愛用品で、休日などには庭に出し、近所の山で拾って来た薪をくべて焚くのだそう。縁側は日本の住宅文化において、外と内をつなぐ重要な空間として存在してきたと言われています。庭から家に出入りしたり、近所の方がここに来て、家の人と座って話をしたり、夏の夜には夜風を取り入れ涼をとるなど、その利用法はさまざま。先日、薪ストーブでピザを焼いてみんなで食べたのだそうです。子どもと一緒にピザを作り、それを哲さんが焼いて縁側に座って焼きたてのピザを頬張る。夏場にはテーブルを出して、みんなで素麺をすすることもあるのだとか。想像するだけで、楽しそうな笑顔が浮かんで来ます。工夫して楽しく上手に暮らす縁側から家の中へ上がると、障子を隔てて、10畳と6畳の2間が続き、リビングのような存在になっています。そしてその奥に4.5畳の部屋があり、ここは洋服などをしまう物置きに。窓が大きくとられ、すりガラス越しにやわらかな陽射しが差し込みます。ふたりで住む家を探しているとき、隣町の大磯、茅ヶ崎や辻堂などでもいくつかの家を内見し、数軒の平屋も見てまわったという哲さんと優子さん。どこも素敵だったけれど、なんとなく決め手に欠ける。もう少し探す範囲を広げてみようと、ここ、二宮町まで足を伸ばし、出会ったのがこの物件だったのだそう。「この家の中を見せてもらったら、天井が高くて開放感があって、部屋に差し込む光もきれいだなあと思いました」と優子さん。勝手口に作られていた井戸にも惹かれ、この家に即決したのだそうです。昔ながらの建築が取り入れられた居室。10畳の部屋の天井は「船底天井」になっています。船底天井は天井の中央部分が両端より高く船底のような形に造られており、部屋を広く見せる効果がある伝統的な造り。のびやかに天井高を高く、隣の居間は天井高を抑え落ち着いた雰囲気といった具合に部屋の性格によって変わっています。天井と障子との間には「欄間(らんま)」と呼ばれる開口部があり、これは採光や通風、換気、装飾などを目的に造ります。こちらのお家では彫刻が施された欄間もあります。ふすまや障子、引き戸をはめこむ溝の部分「鴨居(かもい)」の上に取り付けられる「長押(なげし)」は、柱と柱をつなぐ役割を果たすもので、長押と壁の間には隙間があります。哲さんは、ここに大きなカラビナを掛け、ザックを吊るしたり、ディスプレイラックとして物を飾ったりしています。長押に飾られた哲さんのお気に入りの物たち。本や古道具などをこうして飾ると、物としての魅力が引き立てられます。ここでは、コーナーに板を渡してちょっとした物置きスペースを作っていました。日本の伝統建築の造りを利用したグッドアイデアですね。築40年の建物なので、多少の傷みはあったけれど、室内灯のシェードを替えたくらいで、あとは入居したときのまま。もともとあったものは基本的に変えることなく、この家の雰囲気に合わせて、家具などを付け足していったのだそうです。各部屋のコーナーには古道具が並んでいます。これらは哲さんが鎌倉の道具屋さんやアンティークショップなどで見つけてきたものなのだそう。知人の作家さんの作品を、古道具屋さんで見つけてきた鉄カゴに入れ素敵にディスプレイしています。本棚の替わりに使っているのは脚立。道具に刻まれたキズやエイジング感が、部屋の古い趣にしんなりとなじんでいます。「この家の雰囲気、レトロすぎない質感が自分たちにはちょうど良いかなと思っています」と哲さん。「でも隙間風がすごいんですよ、ココ見てください」と、木戸や窓ガラスの隙間を見せてくれました。たしかに……隙間から冬の冷たい風が入ってくるとちょっと寒そう。昨今の家のように断熱材が使われているわけではないので「冬は本当に寒いし夏は暑い」のだそうです。でも、工夫次第でなんとかなる、と力強い。寒さが厳しいときは石油ストーブを点け、しっかり厚着をする。夏場は窓を全部あけて風の通りをよくして、蚊帳を垂らしてみんなで寝る。このアラジン社の石油ストーブは、引っ越しのお祝いにと、哲さんのおばあさまが贈ってくれた大切なものなのだそうです。哲さんと優子さんがこの家で暮らしはじめてから9年目を迎えます。その間に、2人の子が生まれ、現在は4人で暮らしています。お兄ちゃんがもう少し大きくなったら、こども部屋を作ってあげないと、と少し先の将来を考えつつ、いまは10畳の部屋で、家族みんなで雑魚寝をしているのだそう。平屋の良さは「家族間でコミュニケーションしやすいこと」と優子さんは言います。部屋のどこにいても姿が見えたり、声が聞こえたり、家族の気配を感じられる。そんなところが平屋の魅力のひとつなのだそう。哲さんも「家族を感じることができる」ことが魅力であり、なおかつ、家のなかで過ごしているときも、視線が水平方向に抜けて、伸びやかで開放的な空間体験が得られることが心地よいそうです。四季を身近に感じながら季節に応じて暮らす台所をのぞかせてもらうと、テーブルの上に大根が置いてありました。「近くの畑で採れたものです」と優子さん。近所の方から畑を借りて野菜の栽培をしているそうです。畑へ案内してもらいました。こどもたちが走り、「おかあさん、キンカン食べていい?」とお兄ちゃん。畑に1本植えられているキンカンの木から実をもぎって、口に入れます。最初は1区画からスタートし、いまでは、貸主の方がご高齢で畑仕事がきびしくなってきたため、優子さんがお手伝いをしているのだとか。できた野菜や果物はご近所さんや友達におすそ分け。畑からの帰り道、沈む夕陽が町をきれいに黄金色に染めていきます。家々からは生活の気配を伝える明かりがポツリ、ポツリと灯りはじめます。収穫したねぎを抱えて家につくと、磨りガラス越しに明かりが見えました。その明かりはとてもやわらかく、家路につくご近所さんたちにも安らぎを与えてくれることでしょう。家族がひとつ屋根の下に暮らすシンプルな平屋のお家。「砂壁がとこどころ崩れてきているので、今年は漆喰を塗ったりして、少しずつ手を入れていこうかと考えているんです」と優子さん。不都合があれば直して、足りないところは作り、足していく。その空間にいる時間を楽しめるように、豊かに感じられるように整えることが、きっと心地よい空間へとつながっていくのでしょう。家を少しコンパクトにしても、ひとりひとりの個室がなくても、そこから生まれる豊かさがあるのではないか、そんなことを感じさせてくれるお家でした。●ライター忍章子
2018年04月17日今日はどんなおいしいものに出会えるかな?ワインカラーの赤色の看板を見かけると、つい寄ってしまうスーパーマーケット〔成城石井〕。そんなワクワクがたくさん詰まった店内で、よく見かける"成城石井自家製""成城石井(オリジナル)"という言葉。また手にした商品をひっくり返しラベルを見ると、そこに書かれている"東京ヨーロッパ貿易"という文字。成城石井オリジナルって?自家製って?東京ヨーロッパ貿易って?いったいなんでしょう。〔成城石井東京ドームラクーア店〕へお話を聞きに行ってきました。東京世田谷の成城に創業した〔成城石井〕1号店〔成城石井〕の"おいしい"ワケを探るべく、まずはその歴史から紐解いていきましょう。〔成城石井〕のルーツは1927年に誕生した果物や缶詰、菓子を扱う〔石井食料品店〕にあるのだそうです。当時の成城という土地は都内屈指の高級住宅地。文豪や映画スター、芸術家、時代を切り開いてきた経営者や文化人など海外渡航経験者が多く住んでいました。そのような世界中の良いモノを見てきた目の肥えた人々から「海外で食べたあの味が食べたい」「この商品を置いてほしい」「あの味が忘れられないので探してほしい」など多くのリクエストが寄せられたのだそうです。その要望に1つ1つ応えていくうちに、ワインやチーズ、惣菜や菓子など、品揃えが充実していき、1976年に2代目社長が店舗を一新し、スーパーマーケットとして営業をスタート。充実した品ぞろえでお客さまの期待に応える〔成城石井〕がここに誕生しました。現在、〔成城石井〕は約160店舗を展開するほどになりましたが、1号店を開業当初から、感度の高い食文化をもつお客さまからたくさんのヒントを得ているのだそうです。目の肥えたお客さまの話を聞き、お客さまの要望に応えられるもの、本当にいいものを提供するためにはどうすればいいか。その答えをどこまでも追求し、実現する。成城石井DNAともいえる徹底ぶりを象徴する1つの例がワインです。〔成城石井〕では80年代のはじめ頃にワインの取り扱いをスタートしました。そしてちょうどその頃、お客さまから「ヨーロッパのワインはおいしい」という話を聞き、現地へ足を運び、ワインを口にしたところ、そのおいしさに愕然としたのだそうです。日本で飲んでいる同じ銘柄のワインなのに、ワインの味がまったくちがう。それはどうしてか。当時、〔成城石井〕では輸入を商社に委ねていたのだそうです。ワインは熱や光、振動などによって味が劣化しやすいため輸送中の品質管理がとても難しいといわれています。たとえば、温度管理をしていないコンテナで赤道直下を通ると、高温が原因でワインの品質を著しく落としてしまうということがあるのだそうです。調べてみたら、扱っているワインはヨーロッパから常温による普通のコンテナで運ばれていたのだそうです。そこで〔成城石井〕では「Reefer(リーファー)」コンテナと呼ばれる、ワインを一定の温度で運ぶ方法で、自分たちの手で直接輸入することにしました。ワインを外の光や温度に触れさせることなく運び、産地のおいしさをそのまま店頭に並べるよう、物流環境を整えたのです。〔成城石井〕の自社輸入のワインの裏ラベルには、すべて品質保証として「Reefer」と書かれています。またワインが日本に入ってきてから外気にさらされたのでは意味がないと、倉庫にもこだわりました。24時間、完全定温・定湿で管理し、冷気が全体にまんべんなく自然滞留する仕組みを取り入れた倉庫を建造し、そこにワインを保管。倉庫から店舗へ輸送する際も定温輸送しているのだそうです。お客さまからの言葉をヒントに作り出した物流環境と管理システム。これにより日本でもヨーロッパと同じ品質のワインを楽しんでもらえるようになりました。すると、さらにお客さまから「おいしいワインには、おいしいチーズを合わせたい」とリクエストが入り、ワインに合わせてさまざまなチーズを調達すべく各国へ飛び回ったのだそうです。世界の食品を世界の街角の価格でワインの自社輸入開始と時を同じくして、〔成城石井〕が輸入チーズの取り扱いを始めたのは1980年代のこと。チーズは鮮度がとても重要であるため、飛行機で空輸することになったのだそうです。しかし航空便はコストがかかり、商社から仕入れるにしても、当時まだ日本でチーズの輸入量は少なく、高いマージンを求められたのだそう。コストがかかれば、それだけ販売価格も上げざるを得ない。マージンはお客さまにとっては余分なコストではないか。それならば、自分たちで直接輸入をすればよいのではないかという考えに至り自社輸入を開始しました。※価格は取材時のものです。こうして〔成城石井〕は、商社を介さず、子会社〔東京ヨーロッパ貿易〕を設立し、直接輸入を開始。自分たちのこだわりの輸送を実現し、マージンをカットすることで、リーズナブルな価格でチーズの輸入することに成功しました。この直接輸入の仕組みが確立すると、チョコレートやオリーブ、生ハムなど、さまざまなものに対応することができるようになり、輸入品のカテゴリーが広がっていったのだそうです。※価格は取材時のものです。こちらは大ヒットしているイタリア・フェラリーニ社のパルミジャーノ・レジャーノ24ヶ月熟成。パルミジャーノ・レッジャーノはエミリア・ロマーニャ地方で作られ、DOP認証を受けたチーズだけが名乗ることのできます。なかでもフェラリーニ社では飼育に手間のかかるジャージー牛の牛乳を30%も使用し、贅沢な風味と濃厚で豊かなコクと風味が魅力。草作りからレジャーノの生産まで一貫して行う生産者限定の希少なチーズで、その味わいに魅了されたバイヤーが、足繁く農場へ通い、初めて農場を訪れてから取引にこぎつけるまで2年の月日がかかっているのだそうです。商品のラベルに刻印された〔東京ヨーロッパ貿易〕の文字。これは〔成城石井〕が世界の街角からおいしいものを探し、こだわりの輸送法で運んできた証しなのです。セントラルキッチンで熟練した職人が作る"成城石井自家製"「おいしくて安心できるもの」を提供するためには、原材料にもきちんこだわりたい。合成着色料や保存料などを使っていないものをお店に並べたい。そのようなこだわりをもって、世界中を飛び回り、探してみるも、見つからない。それであれば、自分たちの手で作り上げよう。そんな思いから生まれたのが、1996年に立ち上げた"セントラルキッチン"なのだそうです。※価格は取材時のものです。自社工場「セントラルキッチン」では、惣菜とハム、ソーセージ、パン、スイーツを製造し、熟練した職人などが野菜や肉の下処理から調理、盛り付けや包装にいたるまで、製造工程のほとんどを手作業で行なっているのだそう。※価格は取材時のものです。新商品の《生プレミアムチーズケーキ》は〔成城石井〕で不動の売り上げナンバーワンを誇る《プレミアムチーズケーキ》をカップタイプにしたもの。カスタードクリームにクリームチーズと生クリーム、レーズン、アーモンドを入れて仕上げ、表面にはサクサク食感のシュトロイゼルがふりかけられています。このケーキ、実は1つ1つ手でカップに詰めているのだそうです。それというのも、レーズンをたっぷり入れているため、機械が使えないのだとか。それでも、お客さまにおいしいものを届けるべく、作るのですから驚きです。※価格は取材時のものです。点心職人が作る惣菜の売れ行きで常に上位になる《国産豚のジューシー焼売》。皮からすべて自家製で、化学調味料、保存料、合成着色料は不使用。国産のフレッシュな豚肉を、一度挽きすることで肉のうまさを引き出し、干しエビや干し貝柱、椎茸エキスなどで味にコクと深みを出しているのだそうです。※価格は取材時のものです。国産の新鮮な豚肉を使用したソーセージは30年以上前からドイツの伝統製法にこだわり、セントラルキッチンで製造。ミキシングや成形に使う機械はドイツ製を使用し、燻製用木材もドイツから取り寄せたブナの角材を用い、人気の《ポークウィンナー》は天然の羊腸に詰めて作っているのだそう。自家製スイーツのなかでもロングセラーの《コーヒーゼリー》。コーヒーゼリーにミルクをかけるタイプではなく、ミルクゼリーのなかに、甘さを抑えたほろ苦なキューブ状のコーヒーゼリーが浮かんでいるという、コーヒーゼリーの概念を覆すコーヒーゼリーです。《コーヒーゼリー》に使用しているコーヒーはアラビカ種100%に絞り、深入りで抽出。苦味とコクを存分に引き出したコーヒーを使用しているのだそう。ミルクゼリーには北海道産の牛乳を使用し、キビ糖でまろやかな甘みを加えており、コーヒーの苦味とミルクの甘みが好相性です。※価格は取材時のものです。《有機キヌアの13品目シェフズサラダ》は、〔成城石井〕が展開するワインバー〔LeBaraVin52AZABUTOKYO〕(2013年オープン)で人気のメニューを、スーパーマーケット〔成城石井〕でも販売できるようにLeBaraVinのシェフがアレンジしたのだそうです。※価格は取材時のものです。人気の《ポテトサラダ》は、1日2500個ほどのジャガイモを蒸してから、手で皮を剥いているのだそう。なぜ手で剥くのかというと、その方がおいしいから。機械で剥いてしまうと、ジャガイモの皮の真下のいちばんおいしい部分を削ってしまうのだそうです。※価格は取材時のものです。原材料については企画段階から厳しい検査を行い、パンは小麦粉から、シウマイは皮から、すべてセントラルキッチンで製造するのだそうです。店頭のポップに書かれた成城石井"自家製"という言葉は、文字通り、このセントラルキッチンで作られた自家製というわけです。なければ自分たちで作りだす"成城石井オリジナル"※価格は取材時のものです。〔成城石井〕のバイヤーたちは、世界各国を飛び回り、"お客さまに召し上がっていただきたい"と思う理想の商品を追い求めていますが、満足のいくものがどうしても見つからないということがあるのだそうです。それならば、経験豊かなプロたちと手を組んで、自分たちで作りあげようという考えから生まれたのが"成城石井オリジナル"なのだそう。一般的に市販されているキムチの多くは、先に白菜を切ってから塩を振り、漬け汁などに漬け込み、短時間で味をつけて作っているのだそう。しかし株を落としてしまうと白菜の旨味は逃げてしまいます。成城石井オリジナルの「白菜キムチ」は、株を落とさず、白菜の葉を開き、一枚一枚に塩を振り、一晩寝かせ、余分な水分をじっくりと抜き、塩を洗い流し、ヤンニャムを塗り、ていねいに漬け込み、その後カットし、パック詰めをしているのだそうです。※価格は取材時のものです。果実含有量60パーセント、糖度を低く仕上げた成城石井オリジナルの低糖ジャム。本来ジャムは保存食のため、砂糖を大量に入れてグツグツ煮込んで作ります。しかしジャムの糖度を気にする人も少なくなく、糖度を落としたジャムを求める人もいるのだそう。そこで作りだされたのが《成城石井果実60%オリジナルジャム》。ぜいたくにフルーツを使い、糖度を抑え甘さを保つのはとても難しい技術と非常に大きな手間を要するのだそうです。その難しい技術と手間をかけ、糖度37度の低糖度を実現。フレッシュな果実の味が活きていると高い人気を集めているのだそうです。こちらは成城石井オリジナルの低温殺菌牛乳。一般に流通している牛乳の多くは120〜130℃で2〜3秒加熱するのですが、それではタンパク質が焦げた臭いがついてしまい牛乳本来の味わいを損なってしまう。そこで少数の契約牧場に依頼し、65度で30分かけて殺菌した低温殺菌牛乳を作ってもらっているのだそうです。※価格は取材時のものです。《成城石井北海道産大豆100%納豆大粒》は、大豆本来の旨味や食感を味わえることにこだわり、小粒の納豆が市場を占めるなか、北海道産大粒大豆「ゆきほまれ」を使用した大粒の納豆を開発。発酵時間、化学調味料無添加のタレ・からしなど細部にまでこだわりぬき、約4ヶ月の開発期間を経て、大粒納豆ならでは濃厚な味わいや、ふっくら食感を最大限に引き出すことに成功したのだそう。あえてごはんとは別で食べたい、存在感のある大粒納豆は一度食べると、他の納豆は食べられないと納豆好きを虜にしているのだとか。どの店舗でも高い人気を誇る成城石井オリジナルのコーヒー豆。コーヒー豆は大きくわけてアラビカ種とカネフォラ種の2種に大別されますが、アラビカ種は気候や病害虫の影響を受けやすい神経質な品種ですが、洗練された風味をもっているといわれています。成城石井オリジナルのコーヒーはオールアラビカ種。プロのコーヒー店の方が買いにくることもあるのだそうです。ワインで人気のアッサンブラージュシリーズ。"アッサンブラージュ"とはフランス語で"ブレンド"を意味し、その名を冠した同シリーズは、フランス南西部ガスコーニュ地方の小さなワイナリー・ドメーヌシルレと共同開発した成城石井オリジナルブレンドのワイン。数種類の原種をブレンドしており、ラベルに配されたいくつもの数字は、それぞれの割合を表しています。1%単位で割合を調整し、ベストなブレンドを研究したことが、22、23、18、14……の数字からも見てとることができます。ワイン、チーズ、生ハム、コーヒー、ジャム、醤油、塩、味噌、豆腐、パン、惣菜など、店内に所狭しと並ぶ商品。これらはみんな、バイヤーが日本中、世界中を飛び回り、おいしくて品質のよいものを仕入れ、仕入れた商品は最適な輸送法で店頭まで運ばれ、ベストな状態で棚に並べられたものです。また各地を探し歩き、お客さまに満足してもらえるものが見つからなければ自分たちで作り出す。棚に並ぶ商品1つ1つにストーリーがあり、そこに並べられていることには1つ1つ意味があり、思いがあるのです。〔成城石井〕で「これおいしい!」と出会えるワケは、こういったことにあるのかもしれません。【取材協力成城石井東京ドームラクーア店】●住所東京都文京区春日1-1-1東京ドームシティラクーア1F●営業10:00〜23:00(日曜のみ9:00開店)成城石井●ライター忍章子
2018年03月17日都心から1時間ちょっとで行ける神奈川の大磯。海あり、山ありと豊かな自然に恵まれ、旅気分を味わいながらのんびりと過ごすことができる港町です。その大磯で毎月第3日曜日に港で行われている「大磯市」に出かけてきました。早起きは三文の徳!まずは「さかなの市」から神奈川県の大磯で“とってもおいしい市場”が開かれていることをご存知ですか?海の幸と山の幸をいただける「大磯市」です。写真提供:大磯市写真館朝8時に配られる整理券を求め、前夜から並ぶ人もいるという人気の「さかなの市」。その日の朝、水揚げされたばかりの魚を目当てに多くの人が訪れます。どんな魚が並ぶかはその日のお楽しみ。写真提供:大磯市写真館大磯市実行委員の方に話をうかがったところ、獲れたての魚を販売するこの市は、現在の「大磯市」ができる以前から月に1度、大磯町漁業協同組合が行なっていたのだそうです。そして2010年9月に、この市をもっと盛り上げ、大磯の町を活性させるべく、大磯の町全体を"市"にしようとスタートしたのが「大磯市」なのだそうです。毎月第3日曜日は、メイン会場の大磯港"ミナト"でマーケットが開かれ、大磯の町の店舗やギャラリー、個人宅の"マチナカ"ではイベントやワークショップなどが開催され、大磯の町全体がお祭りムードに。大磯駅からミナトへ向かう途中も「大磯市」と書かれたのぼりをあちこちで見かけ、家の軒先でリサイクルショップを開いているところやお店でワークショップを行なっているところがありました。写真提供:大磯市写真館「大磯市にはもうひとつ目的があります」と大磯市実行委員会の塩谷さん。その目的とは、大磯市を"チャレンジの場にする"ということなのだそう。「大磯市を通じて、地元で商売をはじめるキッカケをつくれたらと思っています。お店を開きたいと思っていてもいきなり店を構えるのはリスクが高いですよね。だからまず大磯市で出店をして、お客さんの反応を見たり、お客さんとコミュニケーションをとったりして、つながって、地元で仕事をするための販路を広げたり知名度を高めたりする場所にしてもらえたらと」"手作り"であることを出店のルールに、プロだけでなく、普段は会社員の方がオリジナルグッズをつくって販売していたり、店舗を持っていない人(※保健所の製造許可は取得している)が焼き菓子やパンを販売したり、実に多彩な出店者が参加しています。この"多様さ"も大磯市のひとつの魅力であり、楽しさかもしれません。「大磯市で人気になった出店者さんが大磯の町でお店をオープンしたという方も何人かいらっしゃいますよ。あちらのパウンドケーキを販売している『三日月』さんがそうです。大磯の町が大好きになって、元はお肉屋さんだったところを改装してお店を営んでいます」と塩谷さん。どれどれさっそく、大磯市を歩いてみましょう。見て楽しいクラフトゾーン大磯町漁業協同組合の建物を中心にL字のようなかたちでお店がずらりと並んでいます。9時の開始前からすでに行列ができているお店も。地元の方や、常連さんはお目当てのものを目指して早めに来場するそうです。こちらがクラフトゾーン。地場産の樹木でつくった器、天然石のアクセサリー、デニムを使ったバッグや雑貨、革細工、リサイクルヤーンで編んだバッグ、手のひらサイズの小さな編みぐるみ、野菜柄の染付陶器、苔玉やミニ盆栽、湘南の石でつくったお守りなどのお店が並び、見ているだけでワクワクしてきます。湯河原町で大正時代から営む〔山室畳店〕さん。畳表や畳ヘリ、襖紙など畳の素材を使ったオリジナルの小物を販売しています。4代目の山室さんはアパレルブランドの店長を経て、現在は畳職人となり、畳を身近に感じていただけたらと、日常使いができるバッグやスマホカバー、ヘアーゴム、小銭入れなどをつくっています。ブースの横では30cm四方ほどの大きさのミニ畳づくりのワークショップも開催。鎌倉市を拠点に手編みのアクセサリーや帽子、バッグ、布小物などを制作している〔ユクリト〕さん。手にとると、すっと自然と手になじむような温かみのある作品が並んでいます。潮風にゆらゆらと揺れるピアスがとってもキュート。ふだんは北鎌倉にある緑に囲まれた古民家シェアアトリエや、秦野市にあるお花屋さんなどで作品を展示しているのだそう。作家さんご自身が販売しているので、ひとつひとつ、どんな想いでつくったのかなどお話を聞ける"距離感"も大磯市ならではですね。ひょうたんランプアーティストのyggpranksさんが作品を展示しています。ひょうたんランプは、工房の近くで育てたひょうたんを乾燥させ、ルーターなどで穴を開け柄を描くのだそう。中にあかりを入れると、描いた柄によって美しい模様が映し出され素敵な空間を演出。ひょうたんに描かれた細かく美しい模様に思わず見入ってしまいます食べて楽しい食べ物ゾーンクラフトゾーンの反対側には大磯の名産や、人気のパン、菓子を販売するお店とキッチンカーが並んでいます。ひと通りお店を見て歩き、気になるものをチェックしてみるとよいでしょう。さつまあげ、お惣菜、和菓子、クラフトビール、みかん、サンドイッチ、お弁当、漁師汁、ビスコッティ、マカロン、ドーナッツ、ポンデケージョ、クッキーなど、目移りしてしまうものばかりです。「キッチンカーの裏手に芝生の広場があるので、みなさんそこにレジャーシートを敷いて、のんびり食事を楽しんでいますよ」と塩谷さん。大磯市は夏の時期7月から9月は開催時間17時から20時30分になります。クラフトビールを販売しているお店もあるので、おつまみを買って、夜風をあびながらの1杯なんて、至福の時間ですよね。大磯駅のすぐ近くの〔ミートハウスささや〕さんが大磯メンチや大磯コロッケ、期間限定の牛すじ煮込みなどを販売しています。からあげにハムカツ、串カツにシュウマイ、どれもとってもおいしそう。大磯町の地元の方に愛される味を楽しんでみるというのもいいですね。たまごや乳製品を使わずにつくる〔きょうのおやつ〕さん。材料ひとつひとつ、自分たちが気に入ったものを使ってつくっているのだそうです。クッキーを見ていたらうしろから「ここのクッキーうまいよ」と地元の方が声をかけてきました。おすすめを教えていただき、ザクザク食感が楽しいオートミールクッキー、あんこを生地に練りこんで焼いたあんクッキー、ごまの香ばしいかおりがたまらない黒ごまクッキーを購入しました。素朴な味がとっても美味でした。大きな壺が4つ並んでいるのは、つぼ焼き芋を販売する〔やきいも日和〕さん。ふだんはフリーランスで店舗設計やデザインなどを請け負うチョウハシさんは11月中旬から3月末まで焼き芋店を開いているのだそう。行列が絶えず、午後にはもう完売となっていました。焼き芋をひっくり返しながら「大磯市で焼き芋を売りはじめて、おもしろい人間関係ができ、仕事の依頼も増えました。おもしろそうだなって思ったことは挑戦してみるといいですね」とチョウハシさん。姉妹でパウンドケーキ店を営む〔三日月〕さん。お昼前に訪れたときはもうほとんど売れていました。小麦本来の味わいを存分に感じてほしいと、全粒粉をたっぷり使い、今しか手に入らない旬の果物や野菜を選んで使っているのだそうです。大磯市で初めてパウンドケーキを販売し、いまでは大磯の町にお店と住居を構えて、地元の方にも愛されるパウンドケーキを作りつづけています。大磯町唯一の自家焙煎スペシャルティコーヒー専門店〔BeansMartOikos〕さん。大磯市へは第1回から参加している常連さんで、大磯市で出会った方がお店へも足を運んでくれることが増えたのだそうです。大磯市ブレンド、アオバトブレンド、妻ブレンド……並んでいるコーヒー豆がとてもリーズナブルです。「私のお店では高級で、もったいなくて飲めない……というようなコーヒーは置いていません。買ったらすぐ、おいしい状態で、肩肘はらずにガブガブ飲んでいただきたいので」と、買いやすい価格の理由を話してくれました。「おいしいからいろいろ食べてみて」と、いろいろなピクルスを試食させてくれた〔大磯野菜工房〕さん。大磯で採れた野菜を中心に、神奈川県産の旬の野菜を使ったピクルスは無添加、無着色。農薬を使わずに育った"原色"の野菜は、食卓を楽しく彩ってくれそうですね。大磯市の名物にもなっているアメリカ人女性リーさんがつくる〔Lee’sBread〕さん。開店前から長蛇の列ができ、毎回わずか1時間半で売り切れてしまい、午後にもう一度、焼きあがったパンを買い求めるために、再度行列ができるという人気ぶり。「自分が食べたいと思うパンをつくっているだけよ」とリーさん。レーズンからつくった自家製酵母を使い、手間ひまかけてじっくりつくるパンは、シンプルで飽きのこないおいしさです。老若男女が行き交い、笑顔と活気があふれる大磯市。さかなの市をのぞいて、ミナトのマーケットで朝ごはんを食べ、ショッピングを楽しんでもまだ11時!まさに早起きは三文の徳。午後は大磯のマチナカを散策し、港町風情を感じたり、気になるお店をのぞいてみたり、ワークショップに参加したりして1日を思う存分、楽しむことができます。今度の第3日曜日は、大磯まで足を運んでみてはいかがでしょう。【大磯市】●開催:毎月第3日曜日●メイン会場:大磯港(神奈川県中郡大磯町大磯1398-18)●時間:9〜14時(7〜9月は夜市17〜20時30分開催)※さかなの市は整理券配布8時〜、販売開始は9時〜。漁の状況によって中止になる場合があります。●ライター忍章子大磯市
2018年03月10日都心から電車に揺られること1時間とちょっと。神奈川県の南部で人気を集めるベーカリーがあります。開店時間の10時前から焼きたてのパンが並べられると、朝いちばんで近所の方たちが訪れます。買ったパンを抱えて出てくるお客さんたちは笑顔で、なんだかみんな嬉しそう。〔ブーランジェリーヤマシタ〕を訪れると、思わず笑顔になってしまう。そのワケを探しに行ってきました。自然豊かな町に佇むベーカリー湘南のなかでも海と山に恵まれた自然豊かな二宮町。山々を望む県道から少し入ると、どこからともなくパンが焼ける香りが漂ってきます。その香りに引き寄せられるままに歩を進めると、生い茂る緑と小さな白壁が見えてきました。9時40分。開店前ですが、軒先に用意された椅子に腰掛け、お客さんたちがのんびりとおしゃべりしながら開店を待っていました。今度の春で4年目をむかえる〔ブーランジェリーヤマシタ〕。二宮町に縁あって、古い美容院だった建物を地元の大工さんたちとみずから工事して、ヨーロッパの街角にあるような夫婦ふたりで営むパン店としてオープンしました。厨房でご主人の雄作さんが焼き上げたパンを、奥さんの房江さんが次々と棚へ並べていきます。10時、開店です。「3名様まで入れますので、こちらで順番にお入りなってご覧ください」と、房江さんがお客さんを迎え入れます。約1坪の小さなお店にバゲットやカンパーニュ、ペストリーのほか、二宮の特産物にちなんだパンなどが毎日30種類ほど並びます。みかんの特産地でもある二宮という土地への愛着と気持ちをこめてつくったというシナモンロール(250円)。オレンジピールを生地に練りこみ、シナモンバターをふんだんに使い焼きあげます。所狭しと並ぶパンと、店内に漂う小麦の香ばしさや濃厚なバターの香りが、ワクワク感と食欲をかきたてます。もっちりとした生地にクルミを練りこんだくるみパン(75円)。パンには一つひとつ手書きのポップがついていて小麦粉、塩、牛乳、三温糖、バター、酵母、はちみつ、くるみと、使用した材料が書かれ、「はちみつ生地にくるみを入れました」と、説明が添えられています。お店の奥にあるイートインができるカフェ〔LatabledeBoulangerieYamashita〕で、購入したパンをほおばってみると、食べた瞬間に思わず「おいしい」という言葉が出てきました。決して華美ではないけれど噛むほどに口の中に小麦の滋味があふれる素朴でやさしい味に、口がほころびます。「できるだけシンプルに。素朴でありたいと思っています」と雄作さん。パンは日々の食卓に並べるものなので、高くて買えないとお客さまが感じてしまうような価格設定にはしたくないと雄作さんは言います。「日常の食にしていただけたらと思っているので、ギリギリのラインで、いい材料を使おうと心がけています」。ふたりで模索し、たどり着いたパン〔ブーランジェリーヤマシタ〕は、その日に焼いたパンはほぼ毎日完売し、夕方にはすべて売り切れてしまうのだそうです。この日も、ひっきりなしにお客さんがやって来て、客足は途絶えることがありませんでした。〔ブーランジェリーヤマシタ〕のパンは、どうしてこうも人を惹きつけるのでしょう。食堂で隣あった常連さんに聞いてみると、こんな答えが返ってきました。「おいしいから。それと、房江さんの笑顔に会いに来ている人も多いと思いますよ」奥の厨房では、ご主人の雄作さんがスタッフと黙々とパンづくりをしています。〔ブーランジェリーヤマシタ〕のパンはこの厨房でつくりだされているのですが、今日、ここに至るまでに、雄作さんと房江さんには紆余曲折があったそうです。「高校卒業後、デンマークへ留学し、帰国後、北欧発の家具メーカーに勤めました」と雄作さん。仕事は順調で、やがて房江さんと出会って結婚し、子供も生まれました。茅ヶ崎の海辺の家に暮らし、順風満帆の生活をしていました。「仕事が終われば飲み歩いて、会社と家を往復するだけの暮らしで、家族といっしょに過ごすという時間もほとんどありませんでした」一方の房江さんは「当時、茅ヶ崎のいわゆる"オシャレ"といわれる海辺の街に住んで、北欧家具でそろえた家で毎晩のようにホームパーティをしたりしていて……周囲に"湘南マダム"と言われて。自分ではそのつもりはなくても、それを演じ続けないといけない。いつしかそんな毎日に生きづらさを感じるようになっていました」そんな生活を10年ほど続けていたご夫妻でしたが、ある日、知人に投げかけられた言葉がズシリと心に響いたのだそうです。「本当はもっとしたいことや大事にしたいものがあるのでは?」「それを見ないふりして生きているのでは?」という知人の言葉。そしてそれがキッカケとなり、雄作さんは仕事を辞めて、それまでの生活をすべて切り捨てたそうです。「それから1年くらい、2人で模索し続けました。どうやって生きていこう。自分にとって何が必要で、何が不要で、自分に対して嘘をつかず、何をし続ければいいのか。そんなことを考えました」と房江さん。そんな模索する日々のなかで、ふと子どもを見ると楽しそうに元気に食べている。その姿に心がハッとしたのだそうです。「自分の手でモノを作りたい。人のためになる日常の食に関わっていこう」。それはなにか。その先にあった答えが"パン"でした。〔ブーランジェリーヤマシタ〕をオープン家具メーカーに勤務していた雄作さんにはパン作りの経験はありませんでした。しかし雄作さんは家族を抱える身であるため、専門学校へ通って学ぶという余裕はなく、ベーカリーでアルバイトして修行を積んだのだそうです。そして2年10ヶ月後に〔ブーランジェリーヤマシタ〕をオープン。「家族を養うためには店を開かなければいけなかったので、パンを焼きながら自分のパンを追求してきました」基本は粉、水、塩、酵母の原材料だけ。余計なものは入れず、シンプルに。自分なりのパンづくりを模索しているときに、デンマークの友人が庭で有機栽培しているリンゴを譲ってくれたのだそうです。「これで酵母を育ててみたら?と、友人がわけてくれました。そのリンゴから酵母をおこし、今も大事に育てながらすべてのパンに添加しています」と雄作さん。「みかんや落花生などの土地ゆかりの素材を入れたくて」と、二宮の名産である落花生が入ったパンも考案。生地には抹茶が練りこまれています。この抹茶は、ご夫婦の大切な友人と縁のあるもので、その抹茶を自分たちのパンに使いたくてこのパンを作っているのだそうです。「パンの製法や技術うんぬんよりも、そういう人のつながりだったり、人の思いと思いがつながっていくことが僕はうれしいです」と雄作さんは言います。そしてその結果、おいしいパンがつくれたらそれでいいのではないかと。ニンジンを練りこんだ生地のシンプルな丸いパンにカボチャの種がたっぷりついたニンジン&カボチャのパンは、併設のカフェ〔LatabledeBoulangerieYamashita〕でハンバーガーのバンズとしても使われています。もともと遠方からわざわざパンを買いに来てくれる人のために、くつろげる場所にしようとお店の奥につくった〔Latable〕。パティは自家製、グリルしたタマネギ、トマト、サラダ菜を挟み、セットのチョップドサラダとスープも野菜がたっぷり。「食堂で食べられるメニューに卵のサンドイッチもありますが、いずれも家庭的な味だと思います。かっこよくておしゃれなものは、他にいくらでもありますから。うちの素朴なパンで作る料理を食堂で食べてもらえたらと思っています」と雄作さん。雄作さんは愛情をこめて、ここを"食堂"と呼んでいます。「この店に来てくださったお客さんがホッとできるようなお店でありたいと思っています。うちのパンを喜んでもらったり、スタッフとおしゃべりをしたりして、少しでも幸せな気持ちを持って帰っていただけたら嬉しいですね」と房江さん。お2人の思いが息づくパン、そしてお店。購入したパンを食堂で頬張るお客さんの姿が印象的で、その誰もがしあわせそうな表情をしていました。【BoulangerieYamashita(ブーランジェリーヤマシタ)】●住所:神奈川県中郡二宮町二宮1330●電話:0463-71-0720●営業:10時〜(パンがなくなり次第閉店。食堂は16時30分LO.)●定休:月・日曜●Hp:●ライター忍章子
2018年03月04日平日昼の帯番組「バイキング」など民放で7本のレギュラーを抱えるタレントの坂上忍(50)だが、4月からさらに忙しくなる。 まずTBS系で昨年2回にわたり放送されたHKT48の指原莉乃(25)とMCをつとめる「坂上&指原のつぶれない店」、そのレギュラー放送がスタートする。そしてフジでは、3月で終了する「とんねるずのみなさんのおかげでした」の後番組を任されることになったのだ。 「TBSは、何をやっても外れる激戦の日曜午後8時枠の立て直しを坂上さんに託しました。またフジは女性向けの番組で、こちらも坂上さんの手腕にかかっています」(放送担当記者) 今でこそ売れっ子の坂上だが、00年代は本業だった俳優業とキッズプロダクションの運営をしていた。子役の発掘・育成に力を入れていた。 だが、12年に状況は一変。当時放送されていた昼の帯番組「笑っていいとも!」内のコーナーに出演した際、「ブスは嫌い」と毒舌を吐いたことがきっかけでバラエティー番組で引っ張りだこに。その後もバラエティーで顔が売れると、今度はMCの仕事が舞い込んだのだ。 「坂上さんの毒舌を吐くようになったのは、実は01年に映画監督の相米慎二さんの影響なんです。役者を辞めることも考えた時期に相米さんから『お前は宇宙人だ、何を考えているのかわからない』などと言われ、『じゃあ、言いたいこと言えばいいんだ』と吹っ切れたといいます。相米さんはいわば、坂上さんの“恩人”。今では『坂上さんぐらい毒舌を吐ける芸能人はなかなかいない』と重宝されていますよ」(テレビ局関係者) 天国の相米監督も、坂上の大ブレーク喜んでいるはずだ。
2018年03月02日削りたての香り高い鰹節。いつしか鰹節削り器を購入し、自宅で鰹節削りにチャレンジしてみたいという人もいるのではないでしょうか。でも実際、自分でやってみると、粉になってしまう、ヒラヒラに削れない……と、挫折してしまったという声もよく聞きます。そこで東京・築地に店を構える鰹節問屋〔伏高〕へおじゃまし、鰹節の削り方を教えていただきました。背節、腹節、亀節。まずは鰹節を知る生のカツオが鰹節になるまでは「解体、切り分け→煮る→いぶす→整形→天日干し→カビつけ」などいくつもの工程を経てつくられます。いぶす工程までのものを「裸節」、カビつけしたものを「枯節」、さらに天日干しし、カビつけを4回ほど繰り返したものを「本枯節」といいます。家庭で削るときはこの「本枯れ節」を用います。そしてこの鰹節には形のちがいによって異なる呼び方をします。写真の上の2つは「本節」といい、4kg以上のカツオを3枚におろし、半身にし、背の部分と腹の部分でそれぞれ2本、合計4本がとれます。背の部分を「背節」(写真・上)、腹の部分を「腹節」(写真・中央)といいます。※写真・下は「亀節」です。白い部分が脂肪です。腹節は短く丸みをおびていて、背節に比べてやや脂肪が多いのでコクがあり、背節は脂肪分が少ないのであっさりしているといわれています。背節は脂肪分が少ない方がきれいに削れ、脂肪分の多い腹節は削ったときに粉になりやすいのですが、削っていくうちにきれいに削れるのだそうです。一方、亀節は4kg以下のカツオを3枚におろしてつくられます。1尾から2本とれ、亀節は薄くて扱いやすく削る際にあまり力を必要としません。背節や腹節と比べて、大きな削り節はできませんが、味や香りにちがいはありません。また、鰹節には「頭」と「尾」があります。削る際にとても重要になるので見分け方を覚えておきましょう。背節(写真・上)と亀節(写真・下)は頭がくびれているのですぐわかります。腹節(写真・中央)にはくびれがありません。尾側に黒く、ザラザラした皮がついているので、それを目印にします。削る際は頭側から削りはじめます。尾側から削ると粉になってしまうので必ず確認をします。削るときに重要なカンナの調整削り立ての香りと風味を楽しむのには鰹節削り器が必要不可欠です。鰹節削り器はカンナと引き出しがセットになっています。大きくしっかりした箱に、厚みのあるカンナ台がついたものを選びましょう。引き出しの取っ手がある方が「台尻」、反対側を「台頭」といいます。鰹節は押して削るので、削るときは台尻が手前にくるように向きをセットします。鰹節を上手に削るためには、カンナの調整にかかっています。木槌で、カンナの穂頭を軽く叩き、カンナの刃を出します。カンナの刃の出し具合は約0.1mm、新聞紙1枚程度あればよいのだそうです。肉眼で刃が見えるようでは出すぎです。刃が出すぎてしまったら台頭を叩いて刃をひっこめます。刃の調整は見た目ではわからないので、削りながら調整をしていきます。少し削ってみて、引き出しを開け、削れ具合をチェックします。粉っぽかったり、丸っぽくなっていたりするときは刃が出すぎです。台頭を叩いて調整します。刃の出し具合は、最初はなかなか塩梅がわからず戸惑いますが、削って、刃を調整することを繰り返し行うことでコツをつかめるようになるそうです。削るときのポイントは姿勢、持ち方、力の入れ方それでは実際に鰹節を削っていきます。鰹節の持ち方は、尾の部分を前に、頭の部分をカンナに当てます。皮の部分が真横前方になるように持ち、鰹節とカンナとの角度は40度を保ちます。右手(利き手)で鰹節の頭の部分を強く押さえ、左手は鰹節の尾を押さえます。力を入れるのは右手の小指の付け根あたりで、上から鰹節を押すイメージです。カンナを腰より低い位置にセットし、体重を鰹節にかけて上から鰹節を下に押しながら、前方へ削ります。両手で鰹節を抑えた方がより力が入ります。右手でしっかり押さえて力をいれて削り、平らな「面」をつくります。しばらく削ると、このように「面」ができます。面ができたら、左右にぶれると面に角度がついてしまい、削り節がきれいになりません。平らな面を維持するように意識して角度を保ち削ります。ある程度の速さで削ることで摩擦熱が起き、削る面がやわらかくなり削りやすくなるのだそうです。一回、一回、確実に刃が当たっているのを確認しながら削ります。削っていくなかで、ちょうどいいカンナの刃の出具合がみつかると、ひらひらの「花節」ができます。●うまく削れない削り節が粉になったり、丸くなったりするときは刃が出すぎていないかチェックしましょう。削り節にシワがよるのは刃がひっこみすぎです。●大きな花節にならないヒラヒラと薄い削り節ができても大きな花節にならないのは「面」が安定していないからです。上からしっかり鰹節を押さえ、力が左右に傾いて入らないように削るようにしましょう。「面」が平らではなく傾いてしまったら、水平になるように削り、直します。また、刃の向こう側まで行ききらないと、削り面が波うってしまいます。そのときは、刃を引っ込めて、力をいれて削り、「面」を平らにします。最後に鰹節の保存方法を教えてくれました。冷蔵庫保管は避け、鰹節は風通しがよく、湿気の少ないところに置くのがよいのだそうです。春から秋にかけて気温と湿度が高い時期は、2週間に一度、天日干しをします。梅雨の時期も、極力、冷蔵庫は避けたほうが良いのですが、適度な場所がない場合は鰹節をラップにくるみ、冷蔵庫に保管するとよいそうです。「難しそうだから……」と二の足を踏んでいるかたはぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。そしてもし挫折してしまったら、鰹節削り器を持参して「伏高」の講習会へ足を運んでみてください。【鰹節削り講習会】●時間:12時30分〜●定員:1組(2名まで)●申込:電話(03-3541-0918)にて要予約。申込み受付時間(6時〜14時)【伏高】●住所:東京都千代田区築地6-27-2●営業:10時〜18時●電話:03-3541-0918伏高●ライター忍章子冷蔵庫で保管し、削り面が乾燥しすぎてしまった場合は、削り面を軽く火で温めて削ります。その際は、鰹節全体を加熱しないように注意が必要です。加熱すると鰹節は柔らかくなり、削りやすくはなりますが、削り切ってしまわないと悪性のカビが発生したりするのだそうです。
2018年03月01日寒い日が続き、春の訪れが待ち遠しい今日この頃。でも、春は花粉症の人にとってはつらい季節でもあります。みなさんはどんな対策を立てていますか?マスクにメガネ、目薬に鼻炎薬、うがいに手洗い……。今年は、家に空気清浄機を置いてみようかと考えている人もいるのではないでしょうか。そこで、〔ヨドバシカメラ〕の家電製品アドバイザーに空気清浄機の選び方を教えてもらいました。もっとも重要なポイントは「風量」の大きさ空気清浄機コーナーにたくさんの空気清浄機が並んでいます。空気清浄機にいろいろなシールが貼られ、それぞれの特徴や機能、スペックなどが書かれています。でも、正直、それを見たところで“特徴”や“差”はわからない……というのが率直な感想です。〔ヨドバシカメラマルチメディア吉祥寺〕の家電コンシェルジェチームの三宅さんに、空気清浄機を比較するポイントを教えてもらいました。「まずいちばんチェックしていただきたいのが“風量”です」と三宅さん。「空気清浄機は、室内に気流を起こして気流に乗った花粉は空気清浄機に吸い込まれ、フィルターでろ過され、きれいになった空気を部屋に送りだすという仕組みで空気を清浄しています」つまり、フィルターでろ過されないと花粉は部屋の中を漂い、蓄積した状態になってしまうというわけです。「部屋の空気を早くきれいにするためには、短時間でたくさんの空気を吸い込み、花粉が空気清浄機を通過するようにする必要があります。そのためには、できるだけ風量が大きいものを選ぶことが重要なポイントになります」ではその“風量”はどこでチェックをすればよいのでしょう。メーカーが発行する空気清浄機のカタログには、商品仕様一覧に「風量(m3/分)」が記載されています。「10m3/分」という風量であれば、1分間に10m3の空気を吸い込む性能があるということになります。また「8畳/6分」などの洗浄時間も記載されています。これは約6分間で8畳を洗浄する能力があることを表しています。これを機種ごとに見比べれば風量の違いを知ることができるのですが「1分間に10m3の空気を吸い込む」と数値で見ても、それが実際どのくらいの性能なのかはわかりにくいと思います。「当店では、空気清浄機に“16畳相当”“18畳相当”などの表示をしています。これはだいたいどのくらいの広さの部屋で使うのに適しているかを表しています」この数字は“適用床面積”と呼ばれ、日本電気工業会規格に規定されている粉塵濃度の汚れを30分で洗浄できる部屋の広さを表しています。たとえば、適用床面積が16畳であれば、16畳の部屋を30分で一定のきれいさにすることができるということなります。「この数値で気をつけたいのが“16畳相当”=16畳の部屋用ではないということです。これを16畳の部屋でこれを使うと30分以上かかることになります。仮に8畳の部屋でこれを使えば洗浄時間は約半分の15分程度で同様の効果が得られるということになるのです。花粉などは、短時間でいかに吸い込むかが重要なので、使用する部屋の広さと適用床面積を見比べて、効率よく空気洗浄できるものを選ぶとよいでしょう」ただし、適用床面積が大きいほど良いかというと、性能が上がればその分、空気洗浄機自体が大きくなり、価格も上がります。天井の高さなど部屋の状況にもよりますが、適用床面積は、空気清浄機を設置する部屋の面積の2倍程度を目安にするとよいようです。空気清浄機の機種によって異なる吸引方法「メーカーによって吸引方法が違うので、用途や設置場所、家族構成などによって考えてみるとよいと思います」と三宅さん。同店での売れ筋は〔シャープ〕〔ダイキン〕〔パナソニック〕の空気清浄機なのだそうですが、それぞれ吸引方法が異なります。〔シャープ〕は、背面に3層(ホコリを入口でブロックするフィルター、ニオイと有害ガスを低減する脱臭フィルター、微小な粒子を集塵するフィルター)が装備されています。頭の部分の吹き出し口から風を出して気流をつくり、遠くのホコリを引き寄せて背面で吸い込む仕組みになっています。〔ダイキン〕はシャープとは逆に前面で吸引します。前面に3つのフィルターを配し、前面の下部と、両サイドから吸引する仕組みになっています。〔パナソニック〕は〔ダイキン〕と同様に前面で吸引します。上部から2方向に風を吹き出し、両サイドと下部からホコリをかき集めます。下部の吸い込み口が特徴で、床上30cmの汚れを吸い込みます。このように吸い込み方式には前面吸引と背面吸引などがあり、メーカーによって異なります。背面吸引は壁ぎわ約3cm以上で効果を発揮するため、そのような設置を確保できるのであれば選択肢に入れると良いでしょう。また、床上30cmは赤ちゃんやペットの生活ゾーンといわれており、大きく重たい花粉はその床上30cmにたまりやすいといわれています。赤ちゃんやペットのいる家庭では床上に漂うホコリに対しての吸引力の高い〔パナソニック〕を選んでみる、などといった考え方もできるでしょう。イオンによる脱臭や除菌空気清浄の機能として、空気を吸い込んでフィルターでろ過し、きれいな空気を排出するというもの以外にイオンによる除菌や脱臭効果をねらっているものがあります。〔シャープは〕『プラズマクラスター』、〔パナソニック〕は《ナノイーX》、〔ダイキン〕は《アクティブプラズマイオン》という技術を搭載。これは“イオン発生方式”と呼ばれ、空気中にイオンを放出することで、浮遊物質の働きを無力化するという仕組みです。「プラズマクラスターは知名度が高いのでご存知のかたも多いかと思います。イオン発生方式も各社さまざまですので、用途にあわせて選んでみてください」と三宅さん。また、最近の空気洗浄機はさまざまなセンサーが搭載されているのだそうです。たとえば、人の不在を探知すると空気の汚れに合わせて気流を切り替え、パワフルに空気を浄化するなど、消費電力や運転音を抑えた運転に自動で切り替わる“人センサー”。汚れの種類をセンサーが探知して気流を自動で切り替え、汚れに合わせてパネルとルーバの位置が変わり、適切な気流と風量で効果的に吸い込むというものもあります。フィルター交換、加湿機能、お手入れ「空気清浄機を選ぶ時、お手入れのことやフィルター交換についても考えておきたいところだと思います。今回、ご紹介している〔シャープ〕〔ダイキン〕〔パナソニック〕の空気清浄機は、フィルター交換目安は10年です。当店ではそれぞれの空気清浄機に“フィルター交換目安”も表記しているので、こちらも注目してみてください」「それでも、フィルターは定期的に掃除をする必要があります。パネルを取り外し、フィルターを外し、ホコリを掃除機で吸い取ります。〔シャープ〕には自動掃除機能がついているものもあります」と三宅さん。〔シャープ〕の自動掃除機能は、自動掃除パワーユニットがフィルターをきれいに保ち、高い集塵能力を維持するそうです。“加湿機能”のあるなしも気になるところだと思います。「加湿器を使うことで適度に湿度を保つことができるので、部屋の中に舞い散る花粉の量を軽減することができます。また、冬場などの乾燥する時期は湿度が低すぎるとウィルスが活性化したり喉や鼻の粘膜が乾燥したりするので、加湿機能があれば空気清浄と同時に補うことができます」空気清浄機をどの部屋で使うか、それに応じて必要な機能や不要な機能などを取捨選択していくと、最終的にコレという1台にたどりつくはずです。【取材協力】●店名:ヨドバシカメラマルチメディア吉祥寺店●住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-19-1●営業時間:9時30分〜22時●電話番号:0422-29-1010●URL:●ライター忍章子
2018年02月08日日本に暮らす外国人が自宅で家庭料理を教えてくれる料理教室〔Tadaku(タダク)〕。異文化交流を楽しめ、ふだん食べられない家庭料理を味わえ、さらに外国語にも挑戦できる“新しい料理教室”が人気を集めています。今回、その〔Tadaku〕の全国約200カ所ある教室のなかから、SUPRIYAさんのインド料理教室に参加してきました。まずはレッスン選びから。気になる料理を探そう!〔Tadaku〕のWEBサイトでは料理教室を「日程」「国の料理」「開催地域」「言語」「開始時間」「値段」「レッスンの種類」で検索することができます。○月○日が空いているから、その日に参加したいということであれば「日程」をクリック。参加できる日の教室がずらっと出てくるので、そのなかから興味のある国の料理をチョイスします。「言語」というのは、料理を教えてくれるかた(ホスト)が何語でレッスンをするかという分類です。言語は英語、スペイン語、日本語、ドイツ語、フランス語、韓国語、中国語、イタリア語、ロシア語、トルコ語があります。〔Tadaku〕の魅力のひとつが、外国語での会話にチャレンジすることができること。料理を介して取るコミュニケーションのなかで、外国語を自然に使います。「英語を学ぶぞ」という肩肘を張らず、自然と英語でホストとやりとりできるというおもしろさがあります。英語が得意ではないという方でも、ホストは日本に住んでいて、外国語を勉強する大変さを知っているので、わかろうとしてくれます。また、日本語が流暢なホストもたくさんいます。今回はインドの家庭料理を体験してみたいという思いがあったので「国の料理」→「アジア」→「インド料理」で検索しました。国で検索をかけるとアジア、ヨーロッパ、南アメリカ、オーストラリア、アフリカにわかれており、全部で90以上の国と地域の料理がラインナップしています。検索は「○月○日」に「インド料理教室」というふうに、参加したい日にちと料理の種類など、検索条件は組み合わせて検索することができます。「インド料理」で検索をかけたらインド人のホストが教えてくれる料理教室がたくさん出てきました。あれも、これも、どれもとても興味深いメニューが並んでいます。なかには見たことも聞いたこともない名前の料理も。そのなかからひとつ、SUPRIYAさんが教えてくれる「北インドのランチの鉄板:チキンカレーとビリヤニ!」(4,700円)にすることにしました。決め手になったのは、料理数が8種類と多く、言語が英語、そして「野菜ビリヤニ」という料理が気になったから。どんな料理を作るのかは各教室の紹介ページで見ることができます。SUPRIYAさんの自宅でインド料理教室がスタート!〔Tadaku〕のサイトで申し込みを済ませ、レッスン料の支払いを終えると予約が完了です。開催の2日前にメールで最終案内が来ます。メールには、教室の住所と最寄り駅から徒歩何分かなど詳細が書かれています。持ち物についても記載があり、今回参加する教室ではエプロン、お手拭き、筆記用具、持ち帰り用のタッパー(※)と書かれていました。※持ち帰りはホストに可否を確認した上で、自己責任で食事後に残った料理を持ち帰ることができます。ホストの家に到着しました。ピンポンを押すと、鮮やかなオレンジ色のパンジャビドレス(インドの女性の衣装)をまとったSUPRIYAさんが笑顔で登場。「ようこそいらっしゃいました。今日はいっしょにインド料理を楽しみましょう」と、家のなかへと招き入れてくれます。まずはリビングへ。家の中に入った瞬間、スパイスの香りが漂って来て、インド感が一気に高まります。そして「とりあえず座ってください」と、お水を一杯だしてくれました。ひとくち飲むと、ミントのいい香りが鼻にぬけていき、すっきり爽やか。自己紹介をお互いにしながら、しばしおしゃべりタイム。続いてインドのミルクティー「チャイ」を出してくれました。チャイは少量の水で生姜、シナモン、カルダモン、クローブ、紅茶を煮出し、ミルクでさらに煮出し、砂糖をたっぷり加えます。作り方も教えてくれました。とっても甘いのがインド式。初めて訪れるドキドキ感は、ミント水と甘いチャイのおかげで、いつしかなくなっていました。SUPRIYAさんお手製のスナックもチャイといっしょに出してくれました。こちらは、ひよこ豆の粉や小麦粉、じゃがいもを原料にした塩味のスナック菓子です。ポリポリと、食べはじめたら止まらなくなりました。お料理もたくさん食べたいので、伸びてしまいそうな手をグッと戻して、エプロンをつけて準備に入ります。エプロンをつけてSUPRIYAさんといっしょにキッチンへキッチンへ移動し、料理のスタートです。まず、今日つくる料理の説明を受けます。インドスパイスチキン、野菜ビリヤニ、ほうれん草のからあげ、平たいインドのパン、バターミルク、サラダ、ライスプディングのレシピ(英語)をもらいます。玉ねぎ、ニンジン、カリフラワー、などなどたっぷりのお野菜をカットして「野菜ビリヤニ」の具を用意します。ビリヤニとはインド式の炊き込みごはんのことで、細長い米(バスマティライス)と具を、生姜、にんにく、コリアンダー、などなどさまざまなスパイスと一緒に鍋で炊き込みます。炊き込んでいるあいだに、スパイスチキンを作ります。前日からSUPRIYAさんがチキンの胸肉と手羽をスパイスなどで下ごしらえしていただいたものをフライパンで炒めます。「これはインド料理の必需品です」と、にんにくと生姜、青唐辛子をペーストにしたものを見せてくれました。その隣にあるのは、カップが7個セットになったスパイスケース。ひとつひとつフタをあける手間がなく、スプーンでささっとスパイスを鍋に入れていくことができる便利グッズ。インドの家庭には必ずあるのだそうです。チキンに火が通って来たところで、各スパイスを入れていきます。それぞれ、ティースプーンに何杯いれるのか、説明しながら、手元を見せてくれます。奥の鍋ではビリヤニを炊いています。お米の炊ける香ばしいかおりや、にんにく、生姜、スパイスの香りがキッチンに広がり、食欲を刺激します。SUPRIYAさんがキッチンの戸棚を開け、ときおり、調味料や香辛料などを取り出すのですが、その中がとてもきれいに整理されているのに驚きました。「整理整頓の参考に他の棚も見せていただいてもいいですか?」と聞くと、あちこち戸棚を開けて見せてくれました。いろんな種類のスパイスもタッパーにきれいに入れられ、インドでよく使う豆も、ご覧の通り、ビシッときれいに整理されています。こんなふうに台所を見せてもらえるのもすごくおもしろいですね。次は、ほうれん草のからあげを作ります。ほうれん草とじゃがいも、玉ねぎをカットしていきます。ここでふと気づいたのですが、SUPRIYAさんはほとんどカッティングボードを使いません。じゃがいもを手に持って切り込みを入れ、ナイフを手前に引いて小さく刻んでいきます。お鍋の上で玉ねぎを切って、そのまま鍋へ落とし、炒めるという、とても合理的な方法で切っていることもありました。聞けば、大きな包丁もほとんど使わないそうです。カットしたほうれん草、ジャガイモ、玉ねぎにスパイスで香りづけし、卵と水でひよこ豆の粉をとき、からめて揚げていきます。途中でSUPIRIYAさんが「ハーブをとってくるから、揚げていて」と、揚げ物係をバトンタッチ。日本のかき揚げとよく似たパラクパコラ(ほうれん草のからあげ)を次々と揚げていきます。SUPIRIYAさんのあとを追ってベランダへ行くと、そこには鉢がいくつか置いてありました。ミントやコリアンダーなどをこの「自家菜園」で育てているのだそうです。玉ねぎやハーブ類も、外で乾燥させていました。ほうれん草のからあげが揚がったので、次は平たいインドのパンを作ります。小麦粉の全粒粉「アタ」に塩、油、水を入れて混ぜ合わせ、練りながら生地をまとめていきます。そのまま30分ほどおき、生地をなじませます。生地がなじんだら、生地を1個ずつの大きさに分け、丸めていきます。SUPRIYAさんの隣に立って、見よう見まねで手のひらを使ってコロコロし、丸く丸くまとめます。丸くした生地を綿棒で平らに伸ばします。丸く丸く伸ばしていき、折りたたんで油を塗り、たたみ、伸ばして丸く丸く、伸ばしていきます。「タワ」という平べったいフライパンで焼いていきます。焦げ目が全体的についたらお皿にあげます。このあと、トマト、きゅうり、たまねぎ、ニンジンなどを塩と青唐辛子、レモンで和えたサラダ、デザート用にお米と牛乳、砂糖で煮込んだライスプディング、ヨーグルトにミントと青唐辛子、コリアンダー、クミンなどを加えたバターミルクを作り、全7品が完成しました。作った料理をみんなで試食タイム♪SUPRIYAさんが、できあがったほうれん草のからあげ、スパイシーチキン、野菜ビリヤニ、平たいパン、サラダ、バターミルク、ライスプディングをリビングのテーブルに並べてくれました。ここまで約2時間。レッスンは3時間半なので食事の時間はたっぷりあります。みんなでテーブルを囲んで、いただきます♪ほうれん草のからあげ平なパンサラダスパイシーチキン野菜ビリヤニライスプディングバターミルク料理レッスン後の食事の時間は、SUPRIYAさんにインドの話を聞いたり、日本について話したりしながら料理を食べました。料理はどれもおいしく「おいしい!」「これもおいしい!」と大絶賛でしたが、なかでも人気だったのは、ほうれん草のからあげでした。ひよこ豆の粉で揚げているので、豆の香ばしさが後を引き、思わず「ビールが飲みたくなる」なんて言葉が出て来てしまいました。おしゃべりしながら、楽しい食事を終え、残った料理は持参したタッパーに入れて持ち帰ります。どれもとてもおいしかったので、家に帰ってまたゆっくりと味わうのもいいし、家族に味見してもらうのも良いですね。キッチンにみんなで立って、英語でおしゃべりしながら、ワイワイ料理をし、またおしゃべりしながらおいしいお料理に舌鼓。さらにたっぷりのお持ち帰り付きで、とても満足度の高い充実のレッスンでした。今回、いっしょにレッスンを受けた方が、インドに住んでいたことがあったり、インド料理店でアルバイト経験があったりと、インドについて知識のある方でした。ホストの出身国について、少し調べて情報を仕入れておくと、会話がさらにはずんでおもしろいレッスンになるのではないかと思います。英会話に自信がなくても、料理なので、見ることでおおよそ理解することはできるし、料理に関する英単語、「おいしい」や「いい香り」「私はこれが好きです」などを覚えて行くだけでも、ホストとコミュニケーションをとることができます。「英語ができないから……」とあきらめてしまうのはもったいない。レッスンを楽しもう!という気持ちを持って、ぜひ飛び込んでみてください。おいしい料理と楽しいひとときが待っているにちがいありません。【Tadaku】料理教室の検索と申し込みはTadakuサイトへ●ライター忍章子
2018年01月29日買ったときは切れ味がよかった包丁。でも料理をしているうちにどんどん切れにくくなってしまったという経験はありませんか。包丁は3ヶ月に1度、研ぐとよいそうです。とはいっても、どうやって研いだらいいかわからないもの。そんな人におすすめしたいのが包丁研ぎ教室。じっくり学んで切れ味を取り戻しましょう。切れない包丁を蘇らせる研ぎ教室入門編日本有数の道具街、東京・合羽橋の包丁専門店〔かまた刃研社〕。1923年に東京・浅草に創業し、90余年に渡り刃物研磨の技術を受け継いで、プロの料理人も足繁く通う専門店として定評があります。その〔かまた刃研社〕で毎月第1・3火曜日に包丁研ぎ教室が開催されています。包丁研ぎ教室は「入門編」と「応用編」にわかれていて、入門編では砥石と包丁の基礎知識を学び、自分の手で“切れない”包丁を研いで蘇らせていきます。応用編は入門編を修了した方が対象となり、入門編で得た技術で自分の包丁を蘇らせます。教室は〔かまた刃研社〕のビル内にあり、机には包丁と砥石、水が入ったバットがセットされています。今日、参加する入門編では、この包丁を研ぎ、切れる包丁へと蘇らせます。生徒さんが集まったところで研ぎ教室がスタートです。講師をつとめるのは〔かまた刃研社〕の3代目店主・鎌田さんです。まずは研ぐための準備、砥石を水に浸し、砥石に水が染み込む間に砥石と包丁についての基礎知識を学んでいきます。「砥石には3種類あります」と鎌田さん。砥石は包丁の傷み具合でそれぞれ使い分け、粒度が粗く、削る力が強い順に「荒砥石(あらといし)」、「中砥石(なかといし)」「仕上げ砥石」と分類されます。一般の家庭では傷みがそれほどでなければ中砥石でよいのだそうです。今日の教室では荒砥石と中砥石がセットになった砥石を使用します。研ぎ教室では、鎌田さんから天然砥石と人造砥石のちがいや、砥石の使う上での注意点などもじっくりと聞くことができます。砥石は使っていくうちに減っていき、平らではなくなっていくのだそうです。「砥石が平でない状態で研いでしまうと、思わぬところに刃があたり、うまく仕上がりません」と鎌田さん。砥石の表面は常に平に。そして、砥石は常に水がある状態で研ぎ、砥石の表面に水を保てるぐらいの量を目安にすると良いのだそうです。続いて包丁の基礎知識。ここでは洋包丁と和包丁のちがいや、使われる鋼材によって包丁にどのような特徴が生まれ、ちがいが出るのかなどを聞きます。包丁を熟知する鎌田さんのお話はとても興味深く、かつ初心者にもわかりやすい説明で、受講している生徒さんもみな一様に熱心に耳を傾けています。基礎知識のあとは実技へ砥石と包丁の基礎知識を聞き、砥石が水を吸ったところで、実技へとうつります。まずは、今日、研ぐ包丁がどのくらい切れないか、紙(コピー用紙)に刃をあて切ってみます。鎌田さんに続いて生徒のみなさんも紙に包丁をあて、切ってみます。包丁の切れ具合を確認したところで、包丁を研いでいきます。「包丁を研ぐときに最も重要なことは、包丁を当てる角度を一定に保ちながら、ぶれずに研ぎ上げることです」と鎌田さん。包丁を砥石に対して、どのくらいの角度で置いて研ぐとよいのか、また、なぜその角度で研ぐのがよいのかを目の前で研ぐのを見せ、解説をしてくれます。よく包丁を寝かす角度は“10円玉1枚分”程度の厚さを目安にする、などと耳にすることがありますが、鎌田さんいわく「その角度を維持するのは難しいので、2枚分を目安にするとよいですよ」とのこと。生徒さんたちも手元に集中し、鎌田さんの教えに沿って研いでいきます。研磨職人の熟練の技を間近に見られ、重要なポイントやコツなどを丁寧に教えてくれるのも教室ならでは。シュッシュ、シュッシュという研ぐ音が教室内に響きわたります。研いでいるとき生徒のひとりから「黒くなった泥はどうすればいいのでしょうか?」と質問があがりました。砥石で研いでいると、表面に泥が浮いてきます。「浮いて来た泥(砥粒)は捨てずに、そのまま研いでください」と鎌田さん。砥石に水を含ませることで、砥石の粒が溶け出て表面に浮き出てきます。その粒と摩擦して、金属が削れるため、その粒を洗い流してしまうと効率が悪くなるのだそうです。「なるほど」という声が生徒さんから聞こえてきました。みなさん一様に、目からうろこが落ちたようです。40分ほど研ぎました。刃の部分を触ってみます。するとザラつきがあることに気づきます。「研いだあとの刃には削れた細かい金属のバリが付着しています。これを刃の『カエリ』と言います」と鎌田さん。このままだと切れないので、カエリをとる作業を行います。包丁を新聞紙にこすりつけ、カエリをとっていきます。本来は「仕上げ砥石」でカエリをとっていくのですが、ない場合は新聞紙で代用します。新聞紙の紙はザラザラとしているので、カエリをとるのにちょうど良いのだそうです。カエリをとり、これで研ぎは完了です。切れ味のほどはどうでしょうか。最初に試した紙と同じ紙で、再び切ってみます。紙にスーっと包丁が入っていきます。自分で研いだ包丁の切れ味の変わりように、生徒のみなさん驚いていました。これにて鎌田さんによる研ぎ教室は終了です。質問タイムではみなさん、日頃の包丁研ぎでの疑問を鎌田さんに聞いていました。包丁研ぎの極意は「寝かせた角度をぶれずに保つこと」と鎌田さんは言います。しっかり研いだ包丁で食材を切ると、断面がきれいで舌触りも変わるのだそうです。これまで、手入れしようにも、研ぎ方がわからずそのまま使っていた包丁がある方は、研ぎ教室に参加して、切れ味のよい包丁に蘇らせてみてはいかがでしょう。お料理がより楽しくなるはずです。【かまた刃研社研ぎ教室】●開催日:毎月第1・第3火曜●時間:11〜12時●定員:10名●受講料:5,000円(税込)※受講当日に支払い。●教材:砥石、タオル、テキストは持ち帰り可●予約:かまた刃研社WEBサイトより事前申し込み●ライター忍章子
2018年01月28日3月で終了するフジテレビ系「とんねるずのみなさんのおかげでした」(木曜午後9時)の後番組として、4月から坂上忍(50)がMCを務める新番組がスタートすると一部スポーツ紙で報じられた。 坂上といえば同局で昼の帯番組「バイキング」のMCをつとめているが、記事によると新番組は女性がターゲット。同番組のスタッフが制作に加わり、芸能人の知られざる姿などをリポートする企画が検討されているというのだ。 「とんねるずの後任については、まったくノープランでした。そこで他局に押されっぱなしだった昼の時間帯で“実績”を残した坂上に、視聴率低迷打開の“起爆剤”となることを期待して抜てきしたようです」(テレビ局関係者) 14年4月1日にスタートした「バイキング」だが、当初は生中継のロケ企画を中心に放送されるもかなり不評。その後リニューアルを重ね、現在はスタジオでゲストと論客が生放送でトークを繰り広げるスタイルに定着した。 「番組の売りはなんといっても、坂上の歯に衣着せぬ物言い。話題の人物や事件をめった斬りにするところです。それが昼の視聴者層である主婦層にウケ、視聴率も格段にアップしました。しかしそのスタイルがゴールデン帯の女性にウケるかどうかは未知数ですが…」(フジ関係者) 高視聴率ゲットのためにも、番組開始まで坂上とスタッフは熟考を重ねることになりそうだ。
2018年01月28日最近よく耳にする「一室多灯照明」という言葉。ひとつの部屋に複数の照明器具を点在させ、心地よい空間をつくりだし、暮らしのなかで灯りを楽しむ人が増えています。そこで今回、お部屋の雰囲気をUPさせる「間接照明」の作り方を聞きに、照明メーカー〔DICLASSE(ディクラッセ)〕のショールームへ行って来ました。光が生み出す癒しの影“光と影”をコンセプトとした照明をメインにインテリア商品を生み出している〔DICLASSE(ディクラッセ)〕。1965年に創業し、現在は日本国内のインテリアショップを中心に、パリ、ロンドン、ニューヨークなど約12カ国でディクラッセの製品を販売しています。2012年にライティングギャラリー&ショップ〔luxdiclasse(ルクスディクラッセ)〕をオープンしました。1階のギャラリーでは照明が生む光のサプライズを体感できる光と影のインスタレーションや、新作照明をシーズン毎に企画展示しています。2階は〔ディクラッセ〕がつくるオリジナルアイテムを実際に見ることができます。フロアの後方にある“フィッティングルーム”では、気になる照明を、実際に部屋で点灯した時の明るさや、雰囲気などを見ることができます。まるで服を試着するように、照明もこのフィッティングルームで灯して試すことができるのです。今回はこちらのフィッティングルームで、間接照明について教えてもらいます。「間接照明は、灯りを壁に反射させてやわらかい光にすることで、ホッとするような落ち着いた空間を演出し、リラックス効果がより期待できます。ホテルやレストランでもよく使われているので、心地良く感じた経験がある人も多いのでないでしょうか」と〔ディクラッセ〕のプレス・福岡さん。福岡さんがおもしろい実験をしてくれました。この写真のような、家庭でよく使われている天井に取り付けられたシーリングライトは、直接部屋を照らすので「直接照明」といわれています。このタイプの照明は光が全体に行き届くため、部屋が全体的に明るいのが特徴です。次に、天井のシーリングライトを消し、別の照明で部屋を照らしてみました。この照明《Mini-forestiペンダントランプ》はシェード部分が折り重なる葉のようにデザインされていて、灯すと葉の影が部屋にできます。影ができることで部屋に奥行きができ、立体感が生まれたのがわかります。「これは間接照明ではないのですが、この灯りとシーリングライトの部屋を比較すると、シーリングライトの部屋は平坦な印象になる事がおわかりいただけるかと思います」と福岡さん。「〔ディクラッセ〕には“影をデザインする”というコンセプトがあります。部屋でくつろげる照明を作り、いかに心地よくその空間で過ごしていただけるかを日々考えています。この照明(〔Mini-forestiペンダントランプ〕)は、葉の影と木漏れ日をデザインしています。例えば木漏れ日が射しこむ大きな公園や森の中、木陰で休んでいるとすごくリラックスできたりしますよね。部屋の中でも葉の影と木漏れ日のような光でリラックスしてほしいという想いでデザインした照明です。間接照明も同じようなことが言えると思います。光と影の対比で落ち着いた空間をつくりだしています」。ではいったいどのような照明を使って間接照明をつくったらよいのでしょう。デスクランプやフロアランプでつくる間接照明〔ディクラッセ〕の「Arles(アルル)」シリーズのフロアランプとデスクランプを使って間接照明をつくってみます。アルルはシェードの角度を調整することができ、ソファ横やデスクの上に置いて手元を照らしたり、壁や天上側に灯りを向けて間接照明としても使うことができます。「間接照明は、照明器具から放射された光の90%以上を天井や壁面に照らして、その反射光で明るくする照明のことを言います。角度はテーブルランプやフロアランプなら下から上方向の壁や天井にむけて照らしたり、スポットライトなら上から下方向の壁に照らすなど、いろいろ角度を変えて試してみるとよいと思います」と福岡さん。まずはフロアランプで角度を変えてみます。フロアランプをソファの後ろに配置します。壁にあてる光の位置で雰囲気が変わるのがわかります。「このフロアランプは、たとえば寝室のベッドのうしろに置いて、本を読みたいというときは手元を照らして使い、睡眠前のリラックスする時間は壁のほうに向けて間接照明として使うことができます。寝る前は煌々とした灯りだと目が覚めてしまうので、間接照明のやわらかい光で副交感神経に働きかけ、リラックスして眠るための使い方もおすすめです」次にデスクランプで同じように角度を変えてみます。デスクランプでも角度を変えることで雰囲気が変わることがわかります。壁にかけた写真など目立たせたい箇所に光をあてたり、活けた花に光をあてて影をつくってみたり、部屋の角に光をあてて奥行きを見せるなど、いろいろ試して雰囲気を作ってみるのもよいでしょう。福岡さんがほかにもおもしろい照明を見せてくれました。石のかたちをした〔LEDSolarstone(ソーラーストーン)〕は太陽光で充電するセンサー式ライト。厚みのあるガラス素材で光源を覆い、あたたかみのあるやわらかな光をつくります。壁際や棚の上にインテリアとして置いたり、玄関や庭に置くと飛び石のように自然に溶け込みます。こちらは夕陽の色を部屋につくりだす間接照明〔LEDTramonto(トラモント)〕付属のオレンジ色のアクリル板をつけると夕陽のオレンジ色を、白色のアクリル板をつけると昼間の自然光のような爽やかな光を演出。横置きでソファやベッドの後ろにセットすると、空間に奥行きが生まれて、まるで家具が浮いているような感覚になる光の効果を楽しむことができます。立てて壁にあてて使うこともでき、部屋の角などにも置くことができます。白色のアクリル板で昼間の光を演出。置く場所を考えてセットするだけなので、手軽に間接照明をたのしむことができそうですね。間接照明をつくることでやわらかな灯りが部屋に広がります。リビングルームや寝室など、くつろぎの空間でぜひためしてみてください。【店舗情報】●店名:〔luxdiclasse〕●住所:東京都台東区入谷1-10-11●電話:03-3876-6634●営業:11時〜19時●定休日:日・月・祝日●店名:〔luxdiclasseLAB.osaka〕●住所:大阪府大阪市西区京町掘1-3-13辰巳ビル1階エコラボ内●電話:06-6444-4545●営業:10時〜19時●定休日:土・日・祝日●ライター忍章子
2018年01月26日ヨーロッパの蚤の市のようなおしゃれなマーケットが、いま都内を中心に盛り上がりをみせています。広場には、日本各地をくまなく歩き、出会った掘り出し物をひろげるお店がいっぱい!フランス、イギリス、ベルギーなどで目利きの個人ディーラーが選んだアンティーク雑貨を並べるお店などが軒を連ね、見ているだけでワクワクしてきます。「行ってみたい!でもアンティーク雑貨は敷居が高くて……」と、二の足を踏んでいるのなら毎週土曜日に開催されている『青山ウィークリーアンティークマーケット』へ足を運んでみてはいかがでしょう。気軽に立ち寄れるアンティークマーケット青山通りにある国連大学本部の広場の一角で開催される『青山ウィークリーアンティークマーケット』。2011年に港区南青山の骨董通りでスタートし、2014年に毎週末に開かれている「ファーマーズ・マーケット」内に移り、毎週土曜日に開催しています。「なじみのない人にもアンティーク雑貨を身近に感じてほしい」と、オーガナイザーの塩見さんは言います。塩見さんは自身もアンティーク雑貨に魅了された一人。ショップを開いていたこともあり、ときどきアンティークマーケットに出店することもあるそうです。生活が豊かになるような、そんなとっておきのものをアンティークマーケットのなかから見出し、古きよき道具を暮らしのなかで実際に使っていただけたらと。都内でも各所で蚤の市や骨董市などが開催されていますが“毎週”開催しているところは、この『青山ウィークリーアンティークマーケット』だけだそうです。毎週開催しているのは「今日はちょっと時間があるから行ってみようとか、ファーマーズ・マーケットに野菜を買いに来たついでにのぞいてみようなど、気軽に立ち寄ってもらえるような場所にしたかったから」と塩見さん。実際、行き交う人を見ていると、野菜の入った袋を手にさげアンティーク雑貨を見ている人や、通りすがりに気になる物を見つけ、吸い込まれるように立ち寄っていくという人を見かけます。アンティークマーケットに出店する店舗も、生活のなかで使いやすい物や雑貨を扱っているお店に絞って出店してもらっているのだそうです。そして、毎週出店するお店もあれば、月に1度だったり、年に1度だったり、月に2、3回出店するお店など、そのときどきによってアンティークマーケットの雰囲気も変わります。わからないことはお店の人に聞いてみる蚤の市や骨董市などに興味があるけれど、どうやって見てまわったらいいのかわからないという人もいると思います。そんな場合はどうしたらいいのでしょう。「まずは気軽に1軒、1軒のぞいてみてください。そのなかで『これなんだろう?』と思う物があったら、お店の人に聞いてみてください」と塩見さんは言います。気になったのはどんな物なのか。どこの国で、何に使われていたのか、何年ごろの物なのか、そういったその物の価値がわかると、興味が湧いてくることでしょう。興味が湧いてくると、いつしか“初心者的な緊張”も解け、きっと次から次に、いろいろと見てみたくなってくると思います。お店の人との会話を楽しめるのも、こういったマーケットの醍醐味かもしれませんね。それではさっそく、アンティークマーケットを歩いてみます。軒先にたくさんのポスターが並んでいます。レトロな色合いの美しいイラストに目を奪われていると「これは1900年代のファッション誌の広告なんです」と〔Eureka(エウレカ)〕の本間さん。〔Eureka〕はフランスの物を中心に扱っており、ヴィンテージファッション誌の広告を額装し、インテリアツールとして提案したり、パリ在住のジュエリーデザイナーから直接買い付けたアクセサリーや雑貨なども並べています。1940年代のフランス製の陶器。粘土泥漿を凸凹とした複雑な形に石膏型などで成型した陶器に錫釉などガラス質の釉薬をたっぷり使って彩色した物なのだそう。色合いがとても特徴的です。白銀の輝きが目を引く〔L’AMITIE(ラミティエ)〕。1900年代前半のフランスのフラットウエアがテーブルに並びます。「この頃のフランスには小さな工房がたくさんあったそうです。フランスでは、テーブルセッテイングは背の部分が見えるようにフォークやスプーンを並べるので、裏側にも美しい装飾が施されています」と〔L’AMITIE〕の熊倉さん。「スプーンをよく見ると、純銀を証明するホールマークと、ひし形のマークが刻まれています」と熊倉さんが刻印を見せてくれました。ひし形のなかに“HS”と彫られています。これはフランス・パリで1884年から1910年頃まであった〔HenriSoufflot(アンリ・スーフロ)〕という銀製品のブランドの刻印なのだそうです。この三日月の形をしたナイフは、丸い満月の形をしたスプーンと合わせて使い、スプーンにのせた物をお皿にサーブする際に使ったりするそうです。フランスやベルギー全土から集めてきた雑貨を並べる〔LaGrasseMatinee(ラグラスマチネ)〕でかわいいスタンプを見つけました。「こちらはフランスの物で、1950、60年代に小学校の授業のなかで使われていたスタンプです」と、赤井さん。フランス語が彫られているスタンプは、綴りを覚えるために使われていたそうです。また、単位が彫られているスタンプもあり、実際にノートに押して見ることができます。赤井さんはフランスに5年住んでいた経験があり、フランス・クリシー市にお店を構え、そこを拠点に1950年代近辺のさまざまなジャンルのブロカントを集めているのだそう。買い付けへ行く際も、フランス語でやりとりができるため、価格交渉もスムーズにでき、その分、日本で比較的リーズナブルに提供することができるのだそうです。木箱に白磁器をずらりと並べているのは〔器たつのこ〕。これらは1950〜60年代に、瀬戸・多治見地方で海外輸出用に生産されたデッドストックなのだそうです。「日本製でクオリティがひじょうに高いから、ふだん使いにぴったりだよ」と掘西さん。きれいな白色の磁器を眺めていると「サウジアラビア航空!」「日本航空!」というポップが目に飛び込んで来ました。器をひっくり返すと、裏には「JAL」の印字が。「これは機内食の器として作られた物です。飛行機マニアの人にもすごく人気がありますよ。重ねて食器棚にしまえるから普段使いにいいでしょ」と、掘西さんのおすすめの一品です。ヨーロッパのミリタリーウエアやワークウエア、シルバー小物を並べる〔otanishop〕。アムステルダムやパリ、ベルリン、チェコ、ポーランド、ポルトガル、ハンガリーなどへ仕入れに出かけ、日常に活用できるウエアを提案しているのだそう。ショップを営む尾谷さんが着るコートもインナーも、スニーカーもミリタリーもの。ふだんのコーデに、どのようにミリタリーウエアを取り入れたらいいのか参考になります。ご主人が描く独特なタッチのイラストをプリントしたTシャツやバッグも人気があるそうです。色とりどりの物が並ぶアンティークマーケット内でもとりわけ異彩を放っていたのが〔蔵フィティ〕の《BORO(ボロ)》。江戸時代から何代にも渡り、布を再生して、つぎ当てを重ねたボロ着物は《BORO》として世界から注目を集めています。これは裂いた布と糸で織る“裂き織り”という手法で作られた東北地方の衣服。これを目当てに海外からもお客さんが来るほどだとか。喜多方市に店を構える〔蔵フィティ〕のブースには東北、会津の古民具や会津木綿の古着、アケビやヤマブドウの蔓で編んだカゴなどが並んでいます。この会津木綿の野良着も外国のお客さんが次々と手にとって見ていました。イギリスやフランスのアンティークを扱う〔C’estlavie!RobinetB.R.Antiques?〕。並べられているアンティークの品々はもとより、それぞれを並べるディスプレイの仕方にも見入ってしまうほど、限られたスペースに見事な世界観を作りあげています。「いまライトをつけるので、ちょっと待っててくださいね。このライトで照らしてあげると、すごくいいんですよ」とオーナーのマツモトさん。マツモトさんが作った温かみのあるライトに照らされると、道具たちの存在感がグッと引き立ちました。1940〜60年代頃のフランスのおもちゃ、ままごとセット。マツモトさんは国内外のマーケットへ足を運び、その道具を手にした人の顔を思い浮かべられる物だけを買い付けるのだそうです。「お金持ちの家のこどもが遊ぶままごとセットです。金持ちしか遊べなかったってちょっとしゃくですよね」とマツモトさん。一つひとつに物語があるような、そんな品々が並んでいました。今回、予備知識ゼロで訪れた『青山ウィークリーアンティークマーケット』でしたが、1軒、1軒どんなものが並んでいるのか見て歩くのがとてもたのしく、また、お店の方々から聞く話はとても興味深く、ついつい長い時間、聞き入ってしまうほどでした。公式サイトには、その日に出店するお店の情報が掲載されています。事前にチェックして行くのもいいかもしれませんね。長い時を経て、いまそこにある古い道具たち。誰かが作り、使ってきた道具には一つひとつ物語を感じます。それをまた次の人が引き継ぎ、使う。アンティークマーケットには、そんな一期一会がたくさんあります。そんな出会いを見つけに足を運んでみてはいかがでしょう。【イベント概要】●イベント名:『青山ウィークリーアンティークマーケット』●開催日:毎週土曜日●時間:10〜16時●会場:青山・国際連合大学前広場「青山ファーマーズ・マーケット」内●ライター忍章子
2018年01月19日