子どもの感性の赴くままに、自由に想像したり表現できるワークショップ。草花の端材をちりばめて染めるバンドルダイや展示とセットで楽しめるものづくり、ガラスを扱うものなど、子どもの感性を豊かにするワークショップをご紹介。日常では体験できないことにチャレンジすることで、想像力や表現力が培われ、子どもの可能性が広がっていくはず。早速チェックしてみて!CONTENTS■1<ティーチャーマリー>のアートワークショップ■2<THE LITTLE SHOP OF FLOWERS>の草木染め■3<世田谷美術館>の100円ワークショップ■4<chatoy>のパスケースづくり■5<こどもアトリエMIMU>のアートクラフト教室■6<Buriki no Zyoro>のお花や植物を使ったワークショップ■7 誠品生活日本橋<日本橋玻璃工房>のガラス作品づくり■8<w.a.y.s>の素材遊び1レッジョ・エミリア教育×遊び場<ティーチャーマリー>のアートワークショップ“オモチャを使わずに子どもたちをハッピーにする専門家”として全国でアートワークショップを開催している<ティーチャーマリー>。マリー先生が手がけるワークショップのテーマは、子どもたちが自ら「世界を発見する」 こと。さまざまな画材を使って絵を描いたり、廃材を使って工作したり、クリエイティブな思考とみんな違っていい、正解がまったくないアートを通して、世界が美しく楽しい場所であることを伝えている。言語が英語なので、英語に触れるいい機会にもなりそう。CHECK<ティーチャーマリー>のアートワークショップ●場所:東京・神奈川●開催日:月2~3回、週末に開催●対象年齢:2歳~小学生●料金:子ども1名につき¥3,500、きょうだい児追加+¥1,000詳細はInstagramをチェック!2草花の端材を使って染色する<THE LITTLE SHOP OF FLOWERS>のバンドルダイ花屋<THE LITTLE SHOP OF FLOWERS>の店頭でどうしても出てしまう草花の端材。これらをハンカチにふんだんにちりばめて染めるバンドルダイのワークショップ。バンドルダイは、植物を布に巻き込んで蒸し上げ、布に色や形を転写して染める草木染めの技法のひとつで、色ムラや経年優化によって色褪せていく美しさも楽しめる。親子で参加する方も多く、子どもたちが参加することで自由度が増し、“こうじゃなきゃいけない”の定義を考えるとても豊かな時間に。CHECK<THE LITTLE SHOP OF FLOWERS>のバンドルダイ●場所:東京都渋谷区神宮前6-31-10●開催日:年内を持って神宮前アトリエ店が移転するため未定●対象年齢:何歳でも可●料金:¥4,400 〜(値段は変更になる可能性があります)詳細はHP、Instagramをチェック!3展覧会に関連した創作体験ができる<世田谷美術館>の100円ワークショップ<世田谷美術館>の100円ワークショップは、展覧会に関連した創作ができるワークショップ。過去に行われた展覧会「アイノとアルヴァ二人のアアルトフィンランドー建築・デザインの神話」(会期:2021/3/20―6/20)では、アアルトデザインのアイテムを含んだ家具とお部屋のキットを販売したり(現在は終了)、「ミュージアム コレクションⅢアフリカ現代美術コレクションのすべて」(会期:2018/11/3ー4/7)では、アフリカの布やビーズなどの材料をコラージュしてブローチやマグネットがつくれるワークショップを開催。展覧会とセットで楽しむとより感性が磨かれそう。CHECK<世田谷美術館>の100円ワークショップ●場所:東京都世田谷区砧公園1-2(地下創作室)●開催日:展覧会会期中の毎週土曜13:00~15:00●対象年齢:何歳でも可(小さいお子さまは保護者の付き添いが必要)●料金:¥100現在「倉俣史朗のデザインー記憶の中の小宇宙」(~2024/1/28)にて、造花が浮かぶミニボトルのワークショップを開催中。詳細はHPをチェック!4好きなパーツを自由に選ぼう<chatoy>のパスケースづくりクリエイティブな集団<chatoy>が提案する、オモチャのパーツをコラージュしながら自分でデザインするパスケースづくり。好きなオモチャのパーツを決まった数だけ選んで、自分で詰め込みコラージュデザインができる。ストラップも約30 種類の中から選択可。たくさん種類がある中から選ぶのはワクワクしそう! お気に入りのカードを入れたり、交通系ICカードを入れたり、デイリーに活躍してくれるはず。オリジナルのパスケースづくりに挑戦してみて!CHECK<chatoy>のパスケースづくり●場所:各イベントにて出店●開催日:各イベントにて不定期開催●対象年齢:3 歳~(大人参加、保護者が代行でつくることも可)●料金:¥1,650詳細はInstagramをチェック!5美大卒の講師がサポートリーダー!<こどもアトリエMIMU>のアートクラフト教室“ごかんをひらこう”をコンセプトにワークショップを中心としたアートクラフト教室を開催する<こどもアトリエMIMU>。自然素材に触れる、読み聞かせをする、嗅いでみる、などの五感を刺激する要素を盛り込み、できるだけ季節を感じられる自然素材を中心に、幼い子どもも取り組みやすいワークショップを展開している。版画や色づくり、ときには大きな絵を描いたりモビール制作をすることも。季節や材料を変えてさまざまなテーマでクラフト制作ができるから、何回参加しても楽しめるはず。CHECK<こどもアトリエMIMU>のアートクラフト教室●場所:神奈川県川崎市麻生区上麻生3-21-11 (今後は都内でも開催予定)●開催日:不定期開催●対象年齢:2歳半~(7歳以下のお子さまは親子参加)●料金:¥2,500~(施設費、材料費込み)詳細はInstagramをチェック!6年間行事やイベントに合わせて毎月開催<Buriki no Zyoro>のお花や植物を使ったワークショップ年間行事やイベントに合わせて、植物や切り花などを使い、月に一度異なるワークショップを行う<Buriki no Zyoro>。行事の意味や由来などを伝えるカリキュラムで、学びと発見を大事にしている。花材を使って寄せ植えをしたり、生花でティアラをつくったり、廃材になる花びらを使いトートバックの草木染めをしたりテーマもさまざま。花や植物の正しい知識、自然との関わりを楽しく学ぼう。CHECK<Buriki no Zyoro>のお花や植物を使ったワークショップ●場所:自由が丘店(東京都目黒区自由が丘3-6-15)、湘南店(神奈川県藤沢市辻堂元町6-20-1)●開催日:自由が丘店/毎月第二木曜、湘南店/毎月第二金曜●対象年齢:3歳~小学生(保護者の付き添いも可)●料金:¥3,700 (お茶、お菓子付き)詳細はHPをチェック!7ガラスの性質を学びながらつくろう誠品生活日本橋 <日本橋玻璃工房>のガラス作品づくりさまざまなガラス制作ができる、誠品生活日本橋 <日本橋玻璃工房>。色とりどりのガラスの破片を組み合わせてつくるおはし置きや、真っ赤に溶けた硝子に息を吹き込む吹きガラスなどメニューがいろいろあり、つくりたいものを選ぶことができる。本格的な窯を備えているので窯入れの様子を間近で見れるのも嬉しい。都心の商業施設にあるのでアクセスも◎。CHECK誠品生活日本橋<日本橋玻璃工房>のガラス作品づくり●場所:東京都中央区日本橋室町3-2-6 コレド室町テラス2F●開催日:土日●対象年齢:5歳~(切子体験は7歳~)●料金:ワークショップによって異なる詳細はHPをチェック!8制限なく思うままに表現できる<w.a.y.s>の素材遊び子どもたちが制限なく思うままに表現できる場所を提供する<w.a.y.s>。ワークショップを通して楽しく遊びながら「こんなことも出来るんだ」と発見してほしいという願いを込めて開催している。遊びの中ではシンプルに素材そのものを使用。小麦粉から粘土をつくったり、シェービングクリームやウォータービーズなどを使ったり、さまざまなテクスチャーの素材を用いて子どもたちが感じたまま、全身を使い楽しみながら探求していく。CHECK<w.a.y.s>の素材遊び●場所:東京都渋谷区神宮前3-20-3-1F●開催日:ほぼ毎月(日曜)●対象年齢:ひとり座りができる月齢~小学2年生●料金:ひとり¥3,000詳細はInstagramをチェック!想像力や表現力を育て、自分だけのものづくりが楽しめるワークショップ。子どもが興味のあるもの、親子で参加してみたいものなど、さまざまなワークショップを通して、子どもたちの個性を伸ばそう。
2023年11月30日株式会社ラヴォア(所在地:東京都渋谷区)が手がける、繊細な日本の感覚と洗練されたフランスの感性が出会って生まれたブランド「yayoi」から、2023年9月18日(月)にボディオイルが新たにデビューいたします。目を閉じて香気を吸い込めば、どこか懐かしくも新しい。そんな“和”の香りを纏ったボディオイルです。5つ星ホテルのスパ用に開発されたトリートメントオイルをホームケア用にアレンジ。濃密で厚みのあるテクスチャーはそのままに、肌なじみを向上させました。オイルマッサージ後も、すぐに服を着用できるような仕上がりに整えています。ホテルのスパトリートメント帰りの満足感を、ご自宅でお楽しみください。yayoi ボディオイル ユズ & ハニー・グリーンフォレストyayoi Body Oil yuzu & honey(ヤヨイ ボディ オイル ユズ & ハニー) 150mlyayoi Body Oil green forest(ヤヨイ ボディ オイル グリーン フォレスト) 150mlともに5,940円(税込)/ラヴォア2023年9月18日(月)発売予定〈製品説明〉天然成分を99%以上採用。肌にとって有用な植物の効能を計算し尽くし、ベストな割合で組み合わせました。トリートメント用オイルとして開発されたため、肌に寄り添うように浸透しつつも、肌表面につやとうるおいがとどまり、しっとりとした肌へと整えます。また、マッサージを施すことにより、全身のめぐりがアップ。肌本来の輝きを引き出します。ボディのほか、髪や頭皮にも使えるマルチユースタイプのため、入浴後はこの1本で全身を保湿できます。2種用意した香りは、日本人はもちろん、世界中の人の心の琴線に触れるリラックス感の溢れる香りです。日中にお使いになればデイスパを受けた気分に、就寝前に使えば、スパ帰りのようなリラックス感をご堪能いただけます。〈製品特長〉抗酸化作用や保湿効果の高いホホバオイルや、肌の上で膜となり、水分の蒸散を防ぐ効果が期待できる、米ぬか由来のライスオイル。ビタミンAとEが豊富なコーン油など、厳選した植物オイルをカクテル配合。さらに、ビタミンE(トコフェロール)が肌のターンオーバーを促しつつ、紫外線や乾燥からお肌を守ります。〈香り〉yayoi Body Oil yuzu & honey(ヤヨイ ボディ オイル ユズ & ハニー)yayoiのアイコニックな香り、「yuzu & honey」をマルチオイルに。和を代表する香りである柚子と、フローラルのエッセンスをとりいれたハニーをブレンド。その2つがハーモナイズした優しい香りに包まれ、安眠へといざないます。yayoi Body Oil green forest(ヤヨイ ボディ オイル グリーン フォレスト)yayoiシリーズに新たな香り「green forest」が加わりました。森林浴をしているような爽やかなシダーウッドの香りに思わず深呼吸。やがて、ジャスミン、バニラ、ムスクの優しく深みのある香りが顔を出し、心が解きほぐされるよう。性別や世代を超えて、万人に好まれる爽やかな香りでエネルギーを与えてくれます。エタノールフリー、鉱物油フリー、パラベンフリー、シリコンフリー、タール色素フリー。容器には環境にやさしいバイオマスを採用しています。〈使用方法〉適量を手に取り、身体や髪などに塗布し、優しくマッサージして浸透させます。■ベースは日本、香りはフランス。2つの国が出合い、あでやかさが花開く「yayoi」は、日本で古くから親しまれている天然成分を厳選して配合しつつ、香りはフランスの高名な調香師によるラグジュアリースパブランドです。2つの国の感性が交わって生まれた「yayoi」。日本人はもちろん、世界中のかたに“和”の世界観をお届けるグローバルブランドです。■「yayoi」ネーミングの由来ロゴの最初の文字、「y」は着物の袷(あわせ)のイメージ。たおやかさがありながら、自らの意志で凛と立つ、新しい時代の日本女性像を表現しています。また、「yayoi」は活発な海外交流の中で生まれた、弥生文化を想起させます。上質な“和”を提案し続けるという意思を、ブランド名に込めました。〈その他の製品〉yayoi スキンケアシリーズ○スキンケアケアシリーズyayoi クレンジングミルク 150ml 6,600円yayoi プレシャスローション 120ml 9,680円yayoi モイスチャライジンプレシャスクリーム 50g 15,400円yayoi プレシャスビューティオイル 30ml 11,770円○ヘア&ボディケアシリーズyayoi シャンプー S 300ml 3,630円yayoi コンディショナー S 300ml 3,850円yayoi ボディソープ S 300ml 3,850円yayoi ボディローション S 150ml 8,470円(価格はすべて税込み)■LAVOIE(ラヴォア)社について2008年 オムニサンス・パリの日本支社として設立。百貨店、パレスホテル東京内エビアン スパ 東京、ホテルニューオータニなどで販売。2018年 社名をオムニサンス株式会社から株式会社ラヴォアに変更(別法人)。オムニサンス・パリの製品に加え、ジャパンメイドの新ブランド「marie・the(マリ・テ)」、「yayoi(ヤヨイ)」の企画製造をスタート。2019年 「marie・the」がホテルニューオータニ東京「新江戸ルーム」アメニティとして採用される。2020年 ホームケアとしてラグジュアリースパブランド「yayoi」を発売。2021年 5つ星ホテルのカリスマトレーナーの監修のもと、yayoiスキンケアシリーズを完成させる(プロフェッショナル用、ホームケア用)。上記は、パレスホテル東京内スパ、コンラッド東京内スパ等に採用される。2023年3月 「yayoi」ブランドがFashion Week Paris(通称パリコレ)協会の目に留まり、協会の要請を受け、2023年3月開催パリコレ公式スポンサーとして参加。「和の世界ブランド」として世界デビューを果たす。〈販売店舗〉パレスホテル東京内エビアン スパ 東京、コンラッド東京 水月スパ&フィットネス、ホテルニューオータニ大阪ショップ、バーニーズ・ニューヨーク銀座本店〈オンラインショップ〉マルシェ・ラ・ココット 【お客様からのお問い合わせ先】株式会社ラヴォアTEL:03-6453-7688ラヴォア 公式サイト: yayoi 公式サイト : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月28日夏休み、子どもたちの心を豊かに育む「子どもの感性を育てるクラシック名曲コンサート」が東京と大阪で開催される。女優・杏さんが司会、脳科学者・茂木健一郎さんが解説を務め、親子で楽しめるオーケストラ・コンサート。今年2月に東京・Bunkamuraオーチャードホールで開催された第1弾は大反響、2回公演・約4,000席が完売したという人気企画のアンコール上演だ。公演に出演する指揮者・飯森範親さん、ヴァイオリニスト宮本笑里さん、音楽監修の構成作家・新井鷗子さんの三人に、このコンサートの見どころ聴きどころについて、子どもたちと音楽について語ってもらった。新井音楽にはロックやポップスなどいろいろなジャンルがありますけれども、子どもの感性を育てるコンサートになぜクラシックの名曲を持ってくるのか。クラシックの名曲って、200年という単位の、桁違いのロングラン・ヒット曲なんですね。何かしらの意味があるからこそ、人間の歴史に残ってきたわけです。それは人間の生活に、そしてお子さんの感性を育てることにも良い作用があると思います。飯森前回、満員のオーチャードホールで、親御さんたちがみなさん口を揃えておっしゃっていたのが、子どもたちが退屈するかなと心配していたけれども、寝たりせずに、みんな真剣に聴いていたという意見でした。実際、じつに盛りだくさんなので飽きずに楽しんでもらえると思います。杏さんの司会や茂木さんの解説はもちろんですけど、映像がとても凝っていて、いろんな映像を音楽と同時に楽しめるのがいいという感想もたくさん聞きました。新井いろいろな方面から感性を刺激したいですからね。このコンサートを聴いて、音楽に興味を持つ子もいれば、映像に興味を持って、将来映像作家になってみたいと思う子がいてもいいですよね。飯森とくに幼稚園ぐらいの子どもって、何に興味を示すかってわからないですよね。音に反応する子、動きに反応する子、人の笑い声に反応する子もいる。いろんな感性があるじゃないですか。それが2時間のコンサートの中で全部体験できて、タイトルどおり、感性をくすぐってくれる。とても貴重だなと思いましたね。そして今回は、ご自身も子育て中の笑里さんも出演して、非常に楽しみです。うちの下の子と笑里さんのお子さんが同い年の小学生なんです。だから舞台上のわれわれも、客席の親御さんの気持ちがいろいろわかるかなと思っています。宮本大人から子どもまで、全員が一緒にクラシック音楽を楽しめる空間って特別ですよね。素晴らしいコンサートに参加させていただけて光栄です。子供って集中力を保つのがけっこう難しい。このコンサートは、一曲一曲が比較的短めの楽曲で構成されていて、そこはすごく大事だと思います。私自身も幼い頃によく聴いていたのは、やはり短い楽曲でした。そこからだんだん興味が深くなると、交響曲とか、大きな曲を聴いてみようと探していくんですけれども、一気にそこだと、やっぱり体力的にも、集中して最後まで聴くのって難しいですよね。こういうコンサートできっかけをどんどんつなげていけるのは、ほんとうに素晴らしいことだと思います。新井選曲は全部、直球ど真ん中の名曲です。構成作家の仕事としては、何も考えていないと言われてしまうかもしれないんですけど(笑)……。飯森大丈夫!言わない言わない。新井でも長年やっていて、名曲の力というものをすごく信じているんです。やはり名曲と言われるには理由があって、ほんとうに魅力が詰まっているからこそ残っている。お子さんに最初に聴かせるのはまずこれだというものを、臆せずに選びました。飯森大人が「あ、この曲知ってる!」とリラックスして聴ける曲は、やっぱり子どもたちにも体験してほしいし、それがきっかけとなって次のステップに行けるような可能性を見つけたいですね。●温かく愛情に満ちた司会は女優・杏さん新井そしてこのコンサートでは、脳科学者の茂木健一郎さんが、名曲を聴く新しい視点を提供してくれます。ありきたりな楽曲解説ではなく、この曲をこんなふうに聴くと、脳のここが刺激されますよみたいな。すごく新しい視点です。飯森茂木さんの感覚って面白いよね。新井前回は、脳の模型を持ってきて。パカッと中を開いて見せるんですよ。リアルな模型で、ちょっと気持ち悪かったんですけど(笑)。飯森平気でやるからね。大丈夫かなと見ていました(笑)。新井茂木さんはサービス精神満点。東京と大阪で4公演、絶対に全部違うことをしゃべってくれますから、何が出るかはお楽しみです。飯森僕は前回とくに素晴らしいなと思ったのが杏さんの司会でした。子どもたちにしっかりと伝わるような口調で。自分のお子さんたちにしゃべっているような感覚なのかな。それがとても好印象で、すごい方だなと思っていました。新井そうなんですよね。子どもコンサートの司会というと、元気よく、「みなさーん!こーんにーちはー!」という感じが多いんですけれども、杏さんはものすごく品が良くて、なおかつ温かみがあって愛情があって。飯森小さなお子さんたちにとっても、自分のお母さんが話しかけているような感覚で、彼女の言葉がすうっと入ってきてるんじゃないかなと感じさせるトークですよね。新井そう思います。茂木さんが暴走しても、クールに「別に?」みたいな感じだし(笑)。飯森動じない。すごいよね。こっちのほうが焦っちゃう。それと前回忘れられないのが、指揮体験コーナーで出てきた子どもが、本番で「やっぱりイヤだ!」と泣き出しちゃったのを、杏さんが抱きかかえて指揮させてあげたこと。手を取って一緒に振ってあげるぐらいならわかるけど……。新井ほんと、びっくり!ひょいっと片手で抱きかかえて。飯森あれはみんな、うらやましかったと思うなあ。新井司会って、もちろんすごく大事なんですけど、やはりテレビとかで見て知っている人が出ているということは、とても大きいと思うんです。何をしゃべるかではなくて、誰がしゃべるかということも大事ですからね。その意味でも、得がたい人材をキャスティングしてくれました。●僕が指揮者を目指すきっかけになったのが《ボレロ》飯森今回笑里さんが弾く2曲、モンティの《チャールダーシュ》とエルガーの《愛のあいさつ》って、みんなが弾く名曲だけど、どちらもヴァイオリンのいろんな可能性を表現できる曲だと思うんですね。《チャールダーシュ》なんて、こんなにシンプルな和音の中で、よくこんな面白い曲を書いたなって。だからこそ名曲として残っているわけで。宮本そうですね。《愛のあいさつ》も、タイトルどおり愛情を感じられて、心がすごく穏やかになります。私は幼い頃から五嶋みどりさんの演奏でよく聴いていて、こういう曲を演奏できるお姉さんになりたいと思っていたんです。ですから、それを今度は自分が子どもたちのために弾けるというのは、すごく思いがあふれるものがあります。新井飯森マエストロも、今回指揮するラヴェルの《ボレロ》には思い出があるそうですね。飯森僕は《ボレロ》を聴いて指揮者になりたいと思ったんです。僕の祖父はずっとチェロを弾いていて、ほんとはチェリストになりたかったそうなんです。京都大学のオーケストラでは朝比奈隆先生と同期で、一緒にカルテットをやっていた写真もあるんですよ。3歳の僕は、その祖父のSPレコードでアルトゥール・ルービンシュタインが弾いているチャイコフスキーのピアノ協奏曲を聴いて、ピアノを弾きたいと言い出したそうです。そして10歳の頃。今度はユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の《ボレロ》に衝撃を受けて、こういう曲を指揮してみたいと思ったんですね。15分間ずっと同じリズムで、2つのメロディが交互に出てくる。これだけでなんでこんなに感動して興奮するんだろうって思って。こういう曲を作曲したい、ではなく、指揮したいと思ったんですね。新井今回の客席の中にも、《ボレロ》を聴いて指揮者を目指す子どもがいるかもしれませんよ。飯森そうですね。なにかに感動してくれたらいいですね。演奏は僕が音楽監督を務めているパシフィックフィルハーモニア東京。去年から楽団名も変わって一新、今どんどん新しい優秀なメンバーが入ってきているんです。その彼らの共通の意識なのですが、大人の真剣な姿を子どもたちに見せよう、聴かせようと取り組んでくれる。このコンサートに限らず、とにかくつねに最高のパフォーマンスをするんだという思いが、この1年でかなり強くなっているのを感じます。それは裏を返すと、ひとつひとつを成功させていかないと次のコンサートにつながらない、東京にたくさんあるオーケストラの中で生き残っていけないという意識なんですね。オーケストラってそういうことを意外と忘れがちなですけど、それがみんなの中に芽生えてきている。2月のこのコンサートでもすごくいい演奏をしてくれましたけれども、またすごく面白い演奏をしてくれるんじゃないかなと期待しています。新井この「子どもの感性を育てるクラシック名曲コンサート」は、ものすごく丁寧に、全スタッフで曲の順番を考え、お話の内容を話し合いながら作っているんですね。オーケストラのメンバー一人一人も、コンサートの意図をわかって演奏してくれる。ですからコンサート全体で、お客さまにまるっとコンセプトが伝わるようにできているんです。●とにかく種をまいておくことは必要新井笑里さんは、お子さんに楽器を習わせるにあたって、どんなことを考えましたか?宮本私自身はヴァイオリンを始めたのが遅かったんですね。7歳からでした。ヴァイオリンはだいたい、3歳頃から始める場合が多いのです。早い年齢から楽器を触らせることによって、指の動きや脳の反応に良い影響を与えてくれるんだと思うんです。だから私も娘に、3歳でヴァイオリンを弾かせてみたのですが、残念ながら相性が合わず続きませんでした。子どもによって合う合わないがあると思うんですね。でも時間が経って、私が真剣にステージに立つ姿なども見て、すごく興味を示してくるようになって、自分からチェロをやりたいと言って弾き始めました。飯森それはすごい!宮本本人がやりたくないのに、無理矢理やらせてしまうのはどうかなと思っていたので、すごく良かったと思っています。私の父も、どちらかと言うと、私にはずっと「やめなさい」と言い続けていたんです。甘い世界じゃないから絶対にやめたほうがいいと(*宮本笑里さんの父親は、世界的オーボエ奏者で指揮者の宮本文昭さん。現在は引退)。でも私は自分が興味を持ったのだから、徹底的にやりたいと思っていたので。飯森それは大事ですね。宮本やっぱり興味があるかないかで、続くかどうかが変わってくると思います。私はそれで何とか長いこと続けられたので、このコンサートがそんなきっかけになったらすごく素敵だなと思っています。飯森親や先生が嫌いにさせてしまうこともありますよね。それは悲劇なので、絶対にそうなってほしくない。とくに学校の先生は、音楽の面白さを感じさせる授業をしてほしいと、僕は声を大にして言いたいです。学習指導要領があったりして仕方ないとも思うけれど、工夫していろんなことをやっている先生もいるんですよ。新井まず嫌いにさせないっていうのは重要ですよね。飯森僕の上の子は今16歳ですけれども、じつは5歳の時にオーケストラの指揮をさせたりしちゃったんですよ。僕が音楽監督だった山形交響楽団の演奏会でカルメンの《前奏曲》を。本番ですよ。主催者がそうさせてほしいと言ったからなんですが、それで一気にクラシック音楽が嫌いになっちゃった。ピアノ弾くのも辛くなっちゃったみたいで。でも小学校5年生ぐらいの時、お風呂場から、ショスタコーヴィチの交響曲第5番が聴こえてきた。どうしたの?と聞いたら、「これ、かっこいいでしょ」って。やがてそれがショスタコーヴィチの交響曲第11番になったり。難しい曲ですね。そんなのが聴こえてくるようになって。そしたら今度は自分で作曲するようになって。「一度は大嫌いになったけど、最近いい曲に出会って、お父さんの演奏会も聴けるようになった。あの時、お父さんに無理矢理やらされたことも、今は役立ってるからよかったよ。父親としては最低だけど、音楽家として最高だよ」とか(笑)。生意気なこと言うわけですよ。新井本人がそう言ってくれるんですね。素晴らしい。どこで目が出るかわからないけれども、とにかく種をまいておくことが必要だと思います。笑里さんも、お嬢様にご自身のコンサートを聴かせてあげたり、一緒に音楽に触れる機会はありましたか?宮本そうですね。普段から私や父が真剣に音楽をやっている姿を見てきたので、すごく刺激を受けるみたいです。だからぜひ、子どもをコンサートに連れて行って音楽に触れさせてあげて欲しいですね。小さな子のお母さんの立場だと、どうしても周りに迷惑をかけてはいけないという気持ちが働いて、ちょっとでも泣きそうになったりするとドキドキしちゃう。それがいやでコンサートに行くのを躊躇してしまう方も多いと思うんです。でも勇気を出して、そこをちょっと頑張って前に進んでみると、良い音楽に触れることは子どもにきっといろんな影響与えてくれるし、自分自身にも新しい出会いがあると思うんですね。飯森勇気を持って踏み出してくれるといいですね。このコンサートは4歳から入場可能。幼稚園の子どもが客席でちょっとぐらいおしゃべりしたりしても、僕らは全然気にならないですよ。それに、大人が真剣に音楽をやっている姿を見て、しかも演奏がいいと、意外と静かに聴いてくれるんです。今日は泣く子を黙らすような演奏ができたなって(笑)。宮本私自身も客席に座って聴きたいようなプログラム。子どもたちが笑顔で、クラシックがそんなに難しくないんだって感じてもらえたらいいですね。どうしても、どこか緊張して聴かなきゃいけないと考えがちなんですけれど、親子で肩の力を抜いて、気楽な気持ちで。でも演奏は真剣。そのバランスもちゃんと考えて制作されているコンサートだと思います。私も今回初めて参加させていただくので、皆さんと一緒に楽しみながら過ごしたいなと思っています。子どもの感性を育てるクラシック名曲コンサート■チケット情報月5日(土)12時30分開演、16時15分開演※2回公演東京オペラシティ コンサートホール8月12日(土)13時00分開演、16時30分開演※2回公演フェスティバルホール【MC】女優 杏【解説】脳科学者 茂木健一郎【ソリスト】宮本笑里(ヴァイオリン)【演奏】指揮 飯森範親/パシフィックフィルハーモニア東京【音楽監修】新井鷗子撮影:源賀津己文:宮本明
2023年07月26日今や日々の暮らしに必要不可欠な存在となっている、メッセージアプリ『LINE』。気軽に文章でやり取りできることから、多くの人が毎日のように利用しているでしょう。ある暑い日、woru(@_worururu)さんの友人は、また別の友人と2人で出かける予定がありました。熱中症などを心配したworuさんは、友人に「昨日の天気がウソみたいに暑いね。2人ともこまめに水分を取ってね」とLINEを送ります。すると、友人からは次のような返信が…!「お天道様って、この時期に産まれるのかな。なんか産まれたての赤ちゃんみたいに、コロコロ天気が変わるよね。それも楽しい。よし!ガストのドリンクバーをなくしてくるね!」友人は暑くなったり雨が降ったりと、天気が頻繁に変わることを、赤ちゃんの機嫌に例えます。さらに、「ファミリーレストランの『ガスト』のドリンクバーをすべて飲み干す」という独特な表現を用いて、水分補給をすることを宣言しました。woruさんは「友人の感性が好きすぎる」という文章とともに、やり取りをTwitterに投稿。それを見た多くの人から「めちゃくちゃかわいい」「最高すぎる」「素敵なご友人」と絶賛の声が多数寄せられていました。これからも素敵なやり取りをし続けてほしいですね…![文・構成/grape編集部]
2023年07月05日アトリエ倉庫と音楽スタジオを希望サウンドデザイナーの甘糟亮さんと美術装飾家のユリさんが昨年新築した家は、シルバーの細長い箱型の建物から三角形に突き出たテラスが印象的。そのユニークな外観に足を止める人も多く、「何屋さんですか?」と訊かれることもあるという。お2人が求めたのは、“窓のない倉庫のような家”。映像制作の現場を中心に活躍するユリさんは、大量の物を収納できるスペースが必要不可欠だったと話す。「フリーランスで仕事をしているので、例えば、“女の子の部屋”“オフィス”“病院”といったさまざまなシチュエーションで使用する基本的なアイテムは常に用意してあり、作品によってさらに加えたりアレンジしたりしています。そのため、その膨大なアイテムたちを収納できる倉庫が必要でした。また、撮影に使用する物をトンカチやドリルを使って製作したり、塗装したりすることもあります。近所の目を気にせず、深夜でもいつでも作業ができる場が欲しかったのです」。一方、音楽や効果音を作る仕事の亮さんは、ときに大きな音を出すこともあるという。そのため、音がもれない“窓のない家”を望んだ。1階はアトリエ倉庫と音楽スタジオ、そしてバスルームを配置。バスルーム以外には窓はない。玄関も設けず、大きな扉で開閉する“搬出入口”を設置。ユリさんのもうひとつのこだわりが、「搬出入口にハイエースを横付けできること」だった。「撮影用のアイテムを搬出する際、ハイエースにスムーズに詰め込めるようにしたかったんです。軒の高さをハイエースより高くしてもらい、扉を全開にして、どんどん詰め込む。スリッパのまま動けるため、とても便利で満足しています」。都内の利便性に富んだ住宅街に建つ。シルバーのガルバリウム鋼板の建物に、レッドシダーの三角形のテラスが絶妙にマッチ。カーポートを兼ねているテラスでは、ユリさんが撮影に使用するグリーンを育成中。2台分の駐車スペースを確保し、レンタルしたハイエースを駐車することも。大きな扉をスライドすると、すぐにアトリエ倉庫に。搬出入口が玄関を兼ねる。季節に合わせたディスプレイで彩られた表札。“甘糟”の文字は、設計士の息子さんの作品。柱のみのがらんどうだったアトリエ倉庫。シチュエーションごとのアイテムをそれぞれ収納したコンテナが整然と積まれている。「キャスターを付けてもらったので奥の物もスムーズに出せます」とユリさん。天井にはライティングレールを埋め込み、電動工具がどこでも使えるようにした。『TOTO』の実験用シンクの左奥がバスルーム。アトリエ倉庫の右奥が、亮さんの音楽スタジオ。防音設備も完備。PCを載せているのは組み立て・解体自在のペケ台(簡易作業台)。1階で唯一窓があるバスルーム。坪庭はプロの方たちと相談しながらDIY。「お風呂に入っていたら、ハクビシンが窓からのぞいて行ったので、ビックリ!」とユリさん。レイアウト自在の大きな箱2階に上がると、大きな開口からたっぷりの日差しが入り、1階とのギャップが楽しい。方杖を施したスギの柱が林立し、木の存在感を目いっぱい感じられる気持ちのよい空間になっている。「手を加えすぎないものが好きなので、素材もそのままで、現しにしています。シンプルな大きな箱を作ってもらい、そのときの用途やライフステージに合わせて自分たちで好きなようにレイアウトできるようになっています。“仮設みたいな家”ですね(笑)」(亮さん)。「人を招くことが好き」というお2人。ダイニングテーブルは、脚に天板を載せただけのペケ台(簡易作業台)を連ねて使用。来客人数や使用目的によって外したり、位置を替えたりと自在に変更できるため都合がよいという。また、3階は、余った角材を並べて釘で固定しているだけの空間。現在は細長い床になっているが、2mの角材を並べれば、いつでも増床可能だ。「子どもができたら床を広げて、奥を子ども部屋にすることも考えています」とユリさん。家族の成長やそのときのライフスタイルによってフレキシブルに対応できる家である。北向きの大きな開口から安定した光が入る2階のダイニングキッチン。向かい側は学校の校庭のため視界が広がる。方杖付きの柱は免震の役割がある。階段の手すりにはブルーに塗った単管パイプを使用。撮影時に持参する“マイハコウマ”は家では椅子としても重宝。3階は角材を置いただけのスペース。細長い空間のため、現在は縦に布団を敷いて寝ているそう。亮さんがDIYした本棚。現在、壁一面を本棚にする企画もあるそう。奥行を生むウォールライトは、照明デザイナー・岡安泉氏の作品。ユリさんがクロスステッチ(刺繍)で作製した、ゴッホの『星月夜』(左)。多肉植物が置かれたベンチは亮さんが作った。奥のドアからは屋根に出ることができ、屋根掃除の際に使用。DIYで仕上げた“みんなの家”「できるだけコストを抑えるために、壁や天井は石膏ボードで引き渡してもらい、自分たちで塗りました」とはユリさん。まずは人目につきにくい天井からスタートしたそう。高所恐怖症の亮さんも「そんなことを言ってられず、必死に取り組みました」と話す。今回設計を依頼したフジワラテッペイアーキテクツラボの皆さんや友人たちにも手伝ってもらい、丸1か月かけて仕上げたという。「仲の良い大道具の友人が2週間くらい通い続け、根気強く塗ってくれました。プロの意地からか、クオリティに妥協ができなくなったようで(笑)。最も目に入る部分の壁をきれいに仕上げてくれました」(ユリさん)。カーテンレールも自分たちで買って取り付け、暮らしているうちに必要になった家具は亮さんが破材で作製。バスルームから見える坪庭は設計事務所のランドスケープ担当の方や造園家の方と一緒に作り上げていった。「DIYはこの家で初めて体験しました。新鮮で、楽しかったですね。この家は自分の家というよりも“みんなの家”という感じ。管理人みたいな気持ちなんです。みんなが来るからきれいに使おうと思いますから」と笑う亮さん。料理好きのユリさんと最近料理に凝り始めたという亮さんのお2人がもてなしてくれる、通称『アマカスハウス』は、仲間が気軽に立ち寄れるサロンのような雰囲気がある。コロナ禍が落ち着いたときには、ますます賑やかになりそうだ。手前の作業台は友人と一緒に作製。キャスターを付け、移動自在にした。ガラスのショーケースに飾られているユニークな小物たちはユリさんの作品。造作の棚。調味料のこだわりから料理好きがうかがえる。カラフルなカゴたちは、造作のカウンターにぴったり収まるようサイズを測り、ユリさんが作製した。軽やかな蛍光色のカーテンが甘糟邸のアクセントに。トイレ内のくぼんだスペースにも、亮さんが余った角材で棚を作製した。ダイニングテーブルとして使用しているペケ台は、ユリさんの作業台としても重宝。知人の装飾会社で大量に収穫してきたオリーブの渋を抜くのが最近の日課。
2021年11月15日子どもの発する擬音・擬態語、かわいくて面白い…だけではなく、ちょっと感動すら覚えました。■遊びに熱中する子どもの口から…どこでどう身につけてくる表現かわかりませんが、圧倒されました。そうです、親バカです。この「ほほえましい光景」が日常ですので、家の中はとっても「にぎやか」です。耳で・目で・肌で感じたことを今は思うがままに表現して、感性を磨いている最中だと思うので(こちらがシンドいときは適度に距離をとりつつ)、見守りたいなと思います。【おまけ】
2019年12月10日エマリーエ(EMarie)の2020年春夏コレクションが、2019年11月25日(月)、みなとみらいの横浜ランドマークホールにて発表された。人工知能×感性──イメージの生成過程2019年秋冬コレクションから続いて、理化学研究所とのコラボレーションのもと、AI(人工知能)と協働したコレクションを発表したエマリーエ。AIが捉える“自然の美”から生まれたイメージを、現実の衣服へと移しかえる“生成過程”をダイナミカルに提示するドレスを披露した。制作は、AIとエマ理永の“協働”によるものだ。AIはエマリーエの過去の作品約500点から“エマ理永の世界観”を学習し、それを画像データとして作りだす。そうして得られた画像を着想源に、エマ理永が具体的に素材の決定や立体化を行う。その意味で、AIは制作プロセスでインスピレーションを与えるいち段階を担う。イメージがどう立体化され、ドレスがどう動くかは、あくまでエマ理永のクリエイティビティによるのだ。色彩─グリッドそうしたAIによる画像生成のステップを印象づけるのは、色彩がグリッド状に散りばめられたドレスだろう。ややウエストを絞り、直線的なラインを描くフォルムのシンプルさと相まり、まさに生成過程にあるようなイメージの揺らぎを強調している。裾もグリッド状に処理され、イメージが布地へと移り変わるその瞬間を切り取ったかのようである。貝殻をモチーフにAIに学習させたのは、エマリーエの作品だけではない。そのひとつが“貝殻”だ。理永が「自然でもっとも美しいもの」と語る“貝殻”を合わせて学習させて生み出したドレスは、ウエストを絞ったボディには丸みを帯びたモチーフが幾多と連なり、ドレスの上で波打つよう。裾には貝殻を連ねたような布がアシンメトリーに配され、螺旋を描くかのようにダイナミカルに揺れる。貝殻とアシンメトリーは、引き続き変奏される。クリノリンよろしく、しかし左右非対称に広がったドレスは、ラバー風の光沢を帯びた表面に数多と突起物が配され、それ自体がひとつの大きな貝殻のようである。また、スカート部分の布地をたっぷり持ち上げ丸めることで、不定形で立体的なフォルムを生み出したドレスも登場。ブラックやグレーのストライプは、ゆったり形成される貝殻の模様を彷彿とさせる。静けさを打ち破る“薔薇の花”そして“貝殻”のモチーフに続くのは“薔薇”である。ウエストを絞り、光を帯びた布地が裾にかけて華やかに広がるウエディングドレス。普通は下に向かって落ちてゆく布地の一部は大胆に持ち上げられ、渦巻き、華麗な薔薇の花をかたちづくる。もともとAIが生み出すのは平面的なイメージである。しかし、薔薇がダイナミックに花開くように、AIが生み出したイメージはエマ理永の“感性”を通して現実のものとなるのである。
2019年11月28日鉄道系博物館以外は興味なし。駅で電車を見ているほうがいいと言われて…Upload By かなしろにゃんこ。ADHDと軽い広汎性発達障害がある息子リュウ太。小さいころから鉄道が好きだったので、夏休みには必ず鉄道系博物館に連れていきました。鉄道の展示物を見ると興奮して喜ぶので「こんなに夢中になるんだから、科学館や歴史博物館に連れて行ったら、理科や歴史も好きになるかしら?」と考えて連れていくと…、実験できる展示物も、歴史的な展示物も、息子にとってはイマイチなのか?口数も少なくテンションは低め。さらには「博物館はもういいよ、駅で電車を見よう!」と先を急ぎ、平均滞在時間は30分。せっかく連れてきた母としては、残念な気持ちに…。美術館だけは特別!?展示物に夢中になった息子Upload By かなしろにゃんこ。そんな息子ですが、中学生になると絵を描き始めました。そこで、一流の芸術品を自分の目で鑑賞することで、なにかよい刺激になればと、今まで連れて行ったことがなかった美術館に一緒に行ってみることに!本物の芸術に触れると、クリエイティブな脳になるきっかけになったり、脳の血流が良くなったり、癒されたりとさまざまな効果があると耳にしたこともあり、少し期待していたんです。すると!私の予想以上に美術館を楽しんでいるではないですか…!展示物を見て美術の教科書の情報を思い出してみたり、テレビから得た情報を思い出したようで、「この作品、知ってる!」とか「実物はこんなに大きいんだ!」など、いつもは口数の少ない息子が、自分の感動をスルスルと口にするのです。「芸術は自由に楽しんでいい」と教えてみると…Upload By かなしろにゃんこ。でも、大きな美術館では何百点という展示物があり、全て見て回るのは大変です。その上、息子は飽きっぽいという特性があります。そこで、息子が飽きないように「気に入った絵を探して、好きなものだけ見てみよう!」ということにしました。美術鑑賞のポイントを伝えてみると「そういうふうに見ていいんだ、全体を見なくても部分的にじっくり見たりもしていいんだ!」と目からウロコの様子。美術の専門家のように目利きして理解しながら見る必要があるんじゃないかと思っていたようです(笑)教科書で知っている作品が目の前に!Upload By かなしろにゃんこ。それまでは、美術館=堅苦しいイメージがあったようですが、「芸術は、自由に感じたり見たりしていいものだ」と分かると、巨匠の作品を眺めたり、気に入る絵を探して館内を回ったりと、飽きっぽい息子には珍しく2時間くらい集中して鑑賞していました。ピカソやモネなど、「教科書で有名な画家の絵が、目の前にある」というのは、美術鑑賞初心者の息子でも、やはり感動したようです。また、作品のパワーを感じていたのでしょうか?ゴッホなどの力強い作品の正面に立つと、惹きつけられるようで足を止めて見入っていました。今や美術鑑賞が趣味に。好きなものの幅が増えた!Upload By かなしろにゃんこ。ちなみに、「美術館オモシロイ」と言った息子が一番気に入った作品は画家の直筆の手紙でした。紙の端が汚れて茶ばんだ古い紙に、筆記体で書かれた文字が、なんともカッコイイのだそうです。まるで、ゲームに出てきそうな謎の預言書みたいだと感じたようです。「オイオイ、これは絵じゃないだろう!」と心の中でツッコミましたけど、まぁ何にグッとくるかは人それぞれですから、それも良しです。その後、絵画鑑賞がすっかり好きになった息子。好きな画家の展覧会に行くようになったり、息子から美術館に誘ってくれるようになりました。息子の創作に何か反映されているかは分かりませんが、鉄道系以外にハマれるものと出合えたことが、母は嬉しかったのでした。絵が好きな子どもには、美術鑑賞はいい刺激になるはずです。中高生は入場無料という施設も多いし、屋内なので涼しいですし、夏休みに親子で行くのもいいかもしれませんね♡
2018年07月26日■人生の節目を和服で迎える、美しい日本の伝統文化お宮参りや七五三、成人式、結婚式など、日本人なら誰もが経験する大切なライフイベントでは、今でも通過儀礼として和服を着用して人生の節目を祝う文化があります。私も3歳の七五三のときには、仕立てた赤いお着物をいっちょまえに着せられていました。まだ草履がうまく履けなくて、撮影のギリギリまで長靴を履いていたほほえましい写真がアルバムに残っています。私の祖母はよそ行きの格好をするときは、よく和服を着ていました。凛として、品格を感じさせる佇まいは、幼心にも私が日本人として和服にへの憧れを持つきっかけになりました。祖母もまた、日頃から和服を着ていた明治生まれの祖母(私の曽祖母)の姿をみて育ったので、和服が当たり前の環境にあったのです。私自身もお着物が好きで、パーティーや芸術鑑賞のときには和装することもしばしば。今では年に1度、お着物で祖母と歌舞伎を鑑賞しに行くのが楽しみになっています。「着物は3代で着られる」というほどに、着物は親から子へ代々受け継がれていくものでした。親子はさほど背丈が変わらないので、子どもに合わせて裄丈や着丈を調整すれば着ることができたのですね。現代でも、お母さんが成人式で着た振袖を娘が着たというお話を耳にすることがあります。家族や伝統という概念が薄れている現代において、これはいくらお金を積んでも得られない価値のあることだと私は思います。■感性豊かな平安の人々の色彩表現「襲の色目」日本人は大昔から色彩感覚に優れた民族だといわれています。平安時代には、「十二単」のように、衣服を重ね合わることで日本の美しい四季の風景や草花の色合いを表現していました。これを「襲(かさね)の色目」といいます。「若草」「杜若(かきつばた)」「菖蒲」「花薄(はなすすき)」「枯野」「氷襲(こおりがさね)」など、薄い色から濃い色までおよそ200ともいわれる色目の組み合わせは、世界にも例を見ない日本独特のカラーコーディネーションです。当時、色目にはさまざまなルールやマナーがあり、ちょっと違ったカラーコーディネートをすると「センスがない」を評価されてしまったのだそう。平安の女性たちも、おしゃれな装いをするには感性と知識が必要だったのですね。『新古今和歌集』などを読んでいると、自然の移り変わりの情緒を自分と重ね合わせながら、ストレートに、叙情的に歌にして詠みあげた日本人の繊細な感性はすばらしいなと感心してしまいます。それほどに、五感を文章や色で表現することに長けていたのでしょう。現代でも、季節の色や柄の和服を着こなす素敵な女性に出会うと、「一体どんな感性や教養の持ち主なのだろう」「自分もいつかこういう風に素敵に年を重ねたいな」と心が踊ります。スタイルとして、日常に和装がある女性に強く憧れるのです。私の目標は、いつか海外で正装として和服を着ること。そのためにも、そろそろ着付け教室に通おうかな、なんて思い始めています。まだまだ先は長いですね……。
2018年04月17日もし新しい人生を創りたいと思っているなら、精神世界の案内人こと山川紘矢・亜希子夫妻直伝の、自分の感性を豊かにしてくれる“今を感じる”6つのワークを試してみて。五感を使って、目の前のことに集中するたとえば、毎回の食事も五感をフル稼働していただけば、自分の体を駆使したワークになる。美しい彩りや香り、食感などで、季節の移ろいや自分の体調、味覚の変化など、できるだけ多くのことを感じ取ろう。自分が“今この瞬間”を生きていることへの感謝の気持ちも忘れないで。「目の前のことに五感で集中すると、生きている実感が味わえます。大事なのは、習慣だからといって無意識に流してしまわないこと。自分の五感それぞれで、今何を感じ、それをどう思っているか。自分の反応を敏感に感じ取ることは、自分を知ることにもつながります」(亜希子さん)美しいと思ったものを集めてシェアする何かを“美しい”と感じる瞬間の自分は、きっとありのままの自分に戻っている。頭ではなく、自分の心が動いているのだから。このドキドキする感じをしっかり覚えておこう。そして画像として残しておけば、見るたびにその感覚が蘇るはず。みんなとシェアすれば幸せのお裾分けにもなる。「美しさを毎日の暮らしでどれだけ発見できるか。なるべく多く探してみてください。虹のように“呼ばれた人”だけが味わえる美しさもあります。感動できるのは、とても幸せなこと。僕は花の写真をシェアしていますが、あるがままの美しさに神の手を感じます。それは人も同じです」(紘矢さん)自然に触れる疲れたときに、いちばん心と体に効くのは、自然を直接体で感じること。芝生の上を裸足で歩く、公園の木を抱く、海に足を浸すなど、近所にお気に入りの場所を見つけておこう。そして一日に一度は空を見上げて、変幻自在な雲や美しい夕焼けから、自分の住むこの世界の美しさに感謝しよう。「個人的にお勧めなのが、土いじりです。僕は野菜を育てていますが、日々成長する姿は生命力そのもので、とても癒されます。緊張状態が続くと、自分の波動が下がってしまうので、自然と触れ合ってリラックスすることはとても大事。空を眺めるのもぜひ習慣にしてください」(紘矢さん)今の自分が、一番フィットするものを選ぶどの洋服を買うか、どのケーキを選ぶのか。小さな選択でも必ず“今の気分”にぴったりくるものを選ぼう。迷ったら自分の心の“ワクワク”を指針にして。人生は選択の積み重ね。大きな決断が必要なときに、この日々のワークがきっと役に立つ。心が喜ぶことを選ぶのが幸せへの近道だから。「私はいちばん残りそうなケーキを自ら選ぶ子どもでした。でも今は違います。自分の心の声を聞き、ワクワクに従って生きるのがいちばん幸せだからです。人の目を気にしてワクワクを封じ込めると、自分が脇役の人生になってしまいます。もっと自分を信頼してあげましょう」(亜希子さん)親への自立を宣言するもし、親との関係に苦しんでいるのなら、これからの自分は違う道を行く、と宣言すると効果的。写真や花瓶など、親に見立てた何かに向けて、口に出すだけでいい。「今までありがとうございます」と感謝の言葉も忘れずに。自分が宣言することで精神的に自立すれば親も自然と変わるはず。「自分を好きになれない原因を探ると、親の言葉や態度がいつのまにか心の傷になっているケースがよくあります。それに気づいただけでも浄化されますが、『アファメーション』で現実の関係性まで好転することも。宣言を済ませたら、もう過去にこだわらず、今を生きましょう」(亜希子さん)ピンときたところへ出かけてみるピンと直感がひらめいたら、とりあえず素直に従って行動してみよう。すると、思わぬ出会いや貴重な体験ができるかもしれない。また直感に従うと、不思議なほどスムーズに物事は進むはず。そんな体験を重ねることで、自分への信頼感も深まっていく。直感は心からのゴーサインだと考えて。「頭で考えるよりも自分の心のサインを信頼した方が、間違いなくおもしろい人生になるでしょう。“こうすべき”より“こうしたい”に従った方がいいことも次第にわかってきます。直感を無視しないでください。想像もしなかった世界がきっと広がります。僕もそうでした」(紘矢さん)山川紘矢・亜希子さん翻訳家。スピリチュアルな名著・ベストセラーを日本に紹介し続けて31年。その累計部数は1000万部にも。「引き寄せの法則」の名付け親でもある。夫妻共著の最新刊は『受け入れの極意』(興陽館)。※『anan』2017年10月4日号より。イラスト・夏目麻衣文・岡崎弥生(by anan編集部)
2017年10月03日独自の感性を育て、人生をより豊かにするきっかけがアートにはあります。感性は個性となり、あなたをより魅力的にみせることでしょう。今回はより「アートを楽しむ」きっかけになるような、日常の中にある”かけら”たちをピックアップしたいと思います。アートってなんだろう・・・?アートってなんだろう、と思ったことはありますか?美しいもの?超絶技巧?なくても困らないけど、あったら面白いもの?気持ちよくなれるもの?はたまた、気持ち悪いもの?アートと一括りにしようとしても、その種類は数えきれないほどあって(それはまるで世界中にいろいろな種類の料理が溢れていることや、スポーツがそれぞれルールも体の使い方も全然違うことに似ているでしょう)、「こういうものだ」と一言で言えるものではありません。さて、「トリエンナーレ」や「ビエンナーレ」といった名前がつくアートのお祭りを、近頃よく聞くようになりました。そうしてアートがより身近になった今、美術館やギャラリーに行くだけがアートに触れる機会ではないことは、言わずもがな、でしょう。そして今回はより「アートを楽しむ」きっかけになるような、日常の中にあるかけらたちをピックアップしたいと思います。1.景色今あなたが見ている景色、その全てがアートのかけらです。美しい夕焼けの色の移り変わりや、キラキラ光る水面はもちろん。食べかけのごはん、みそ汁、身をほぐされた鮭、お醤油がかかって黄身がくずれた目玉焼き、そんな朝食の風景だって、かけらです。電車の中でスマホを眺めている風景、それもかけらです。瞬間瞬間の美しさや面白さは、無意識のうちにどんどん流れ去っていきますが、意識をしたとたんに少なからず何かしらの感情やアイデアを得ることができるでしょう。そういうちょっとした「気づき」を得られる感性を養うことは、アートの役割のひとつだと思います。2.記憶何度も繰り返し思い出す場面。心に残っている言葉。五感(匂いだったり、光の加減だったり、)から思い起こされる臨場感のある記憶。そこから、今のあなたを形成するかけらが見えてくるでしょう。それと共に、あなたが何か選択する時に、何を基準にしているか/何を大切にしているか、が見えてくるはずです。自分の中の基準や、大切にしているものがわかっていると、アンテナが情報をキャッチしやすくなるでしょう。アート作品と対気した時に、ここのこんなところが好き、とか、こんなところが苦手、と、素直な感想から単純に鑑賞を楽しむことができます。そしてそのアンテナは感性という名前で呼ばれ、あなたの日常生活をさらにドラマティックにする力を備えているでしょう。3.選択アーティストは、かけらたちから得るアイデアや、独自の視点を作品にしています。そして何を自分にとって大切な「かけら」と認識するかは、人それぞれ違います。それはまるで日常生活の中で、自分とはまるで意見のかみ合わない人がいるのと同じように、全く理解できない作品たちもあるでしょう。そのかわり、なんだか惹かれてしまう作品というのは、自分の中の何かとその作品がリンクした時かもしれません。人生は毎日、選択の連続です。その決断の裏には、意志や、タイミングや、外部からの影響などがあります。誰もが日々、選択に次ぐ選択の中で生きていますが、「何を選ぶか」は、人それぞれ違います。きっと、「どうしてそれを選ぶのか」というところに、かけらが眠っているのでしょう。独自の感性を育て、人生をより豊かにするきっかけがアートにはあります。感性は個性となり、あなたをより魅力的にみせることでしょう。日常の中にある感性を磨くかけらをみつけて、毎日がもっと楽しくなりますように。
2017年03月06日○人の感性に着目した人工知能「SENSY」ビッグデータの活用は、今後、企業が自社のビジネス展開を検討していく上で、避けられない課題だ。需要分析による在庫の削減、顧客の購買意欲を高める情報提供、プロモーション分析など、ビッグデータの活用例を挙げていくと枚挙にいとまがない。とはいうものの、ビッグデータのシステムの構築・運用は非常にコストが掛かかるため、すぐに導入・運用できるものではない。多くの企業が頭を悩ませている状況だ。こうしたなか、この課題を「人工知能」というアプローチで解決しようとしている企業がある。カラフル・ボードである。「以前、アパレル系企業を中心としたコンサルティング業務を行っていた際、この業界には共通の課題があることに気がつきました。それは、『アパレル業界は"感覚"が非常に大事な業界のため、生産管理や在庫調整など、非効率なことが課題として残っている』ということです」と、カラフル・ボードの代表取締役CEOの渡辺祐樹氏は指摘する。ファッション業界の場合、アイテム数が多いため、それらの商品がどれくらい売れるのかを予測するのは非常に困難だ。経験豊富なスタッフが予測を立てても、その予測が当たらず、在庫を抱えてしまうケースも少なくない。なかには、人知れず廃棄されていく商品もあるという。渡辺氏は、その課題の解決に「人工知能」が使えるのではないかと考えたのだ。そこでカラフル・ボードでは、ユーザーの好みを学習する人工知能「SENSY」を開発。ユーザーごとに個別のSENSYを用意し、ユーザーの好みに合致する情報だけを収集した上で、ユーザーにその情報を提示する。「SENSYは、人の"感性"に着目しています。ファッションの場合、購入を決める要素は「色や柄」「形」「肌触り」「価格帯」などさまざま。これらの要素がそろった時に、初めて購買に結びついていきます。この要素の組み合わせによる反応を、SENSYは学習していきます」と渡辺氏。つまり、SENSYで作られるプラットフォームを使えば、アイテムを販売する前に、高い精度の需要予測が可能となるのだ。その結果、在庫の最適化も図ることができるようになる。人工知能を使うメリットは、ほかにもある。スタッフの経験など属人的なデータではなく、客観的なデータに基づいて戦略を立てられるようになるため、安定した結果が得られるのだ。「Eコマースのみならず、SENSYを実店舗の接客でも使おうという動きもあります。三越伊勢丹ホールディングスさまは、SENSYを使ってお客さまの好みにマッチしたアイテムの提案を行っています。この実例から、対面での接客に対してもSENSYが有効に使えるという結果が出ています」と渡辺氏は語る。SENSYは現在、ファッション業界を中心に展開しているが、ほかの業界に応用して活用することも可能だ。ファッション業界のように「属人的な経験」に頼った経営を余儀なくされている企業は、SENSYの仕組みを使って業務改善できる可能性が非常に高い。「例えば、グルメや音楽、旅行、ヘルスケアなどの業界でも有効活用できるポテンシャルを持っているはず。今後、こうしたジャンルの企業にもアプローチし、コンテンツを保持しているパートナー企業を増やしていきたいですね」と、渡辺氏は今後の展望を語った。○B2C/B2Bでの利用が進む人工知能プラットフォームこのように、SENSYをうまく活用すれば、多くの業界の課題が解決できそうだ。ここで気になるのが、導入の障壁だが、SENSYの導入は非常に容易だという。SENSYを導入する際にやるべきことは、Eコマースなどのサイトのソースに数行を加えるだけ。SENSYはサービスとして提供されているため、自社内でシステムを構築・運用する必要がないのだ。これなら、中堅・中小規模企業でも、簡単に導入できる。もちろん、もっと詳細にSENSYを活用したい場合は、APIを使ってシステム事態にSENSYを組み込むことも可能だ。「SENSYを使えば、接客はもちろん、売り場編成、供給の最適化など業務全体の効率化の支援はもちろん、デジタル広告やメールマガジン配信のパーソナル化といったマーケティング活動にも使えます。グローバル展開している企業などでは、国ごとの傾向をリアルタイムに把握するという使い方も可能です」と、渡辺氏は力を込める。接客・MD最適化・マーケティング活動といった一連のプロセスを大きく改善する、SENSY。もしこれを商品開発などに活用できれば、人間が思いつきもしなかった新しい商品や領域を生み出すかもしれない。人工知能が今後、企業にとって有効なツールになる可能性は大きい。
2015年11月06日台湾のクリエイティブ集団「MPX co,.Ltd」は、代官山 蔦屋書店とのコラボレーションにより初の台湾フェア「絆 KIZUNA~台湾の感性と本性~」を開催する。会期は6月27日~7月19日。会場は代官山蔦屋書店 全館。「絆KIZUNA」をテーマにした同フェアでは、台湾の若いデザイナーによるプロダクトや民芸品、雑貨、 食材などの販売のほか、台湾を代表するライフメーカーによるスペシャルイベントなどを予定されている。台湾のカルチャーを代表するキュレーター"Lifemakers"によるスペシャルイベントとして、6月27日 10:30~11:30(受付 10:00~)には蔦屋書店2号館 2Fラウンジ「Anjin」にて、シェフのアンドレ・チャン(江振誠)によるトークイベント「M.MAG x Andre Chiang:台湾味覚新体験」(参加費 6,000円)が開催される。同イベントの申し込み方法および購入方法については、特設ページを参照のこと。また、6月28日 18:30~(受付 18:00~)は3号館2F・音楽エリアにて台湾の大御所ミュージシャン・ジョナサン・リー(李宗盛)と日本の気鋭ギタリスト長岡亮介がトークイベント「ジョナサン・リー×長岡亮介(浮雲)音楽対談」(参加費: 税別1,000円)を繰り広げるほか、同日 19:30~(受付 19:00~)には、1号館2F・イベントスペースにおいて映画監督のマー・ジーシアン(馬志翔)と、日本の俳優・永瀬正敏をはじめとした台湾と日本を行き来するクリエイター4人が集結し、映像作品や日本・台湾両国の今後について語らうトークイベント「マー・ジーシアン×永瀬正敏×永田琴×Ivy Chen 映画対談」(参加費:税別1,500円)を開催するなど、台湾を代表するライフメーカーによるスペシャルイベントが予定されている。上記ふたつのイベントの参加チケットは、代官山蔦屋書店にて購入できる。このほか、2号館1F・建築デザインフロアでは、台湾の民芸品やデザイン小物、文房具などが展示されるほか、3号館1F料理エリアでは、大同電鍋(炊飯ジャー)の展示と、「青木由香×大同電気釜 簡単調理講座」(6月28日 16:00~)が開催される予定だ。なお、同イベント会期中、2号館1Fギャラリースペースには、Ivy Chen / 汪徳範 / 阮璽 / 詹凱 / 鄭弘敬 / 楊雅淳 / 関竜太といった台湾の7名の写真家による、台湾の今を映し出した作品が展示されるということだ。
2015年06月25日2013年も始まって早1か月。さまざまな目標を作った人も少なくないのでは? その中で大人女子として行いたいのが新しい趣味を見つけること。何かに没頭し、感性を磨くのもいいし、今まで体験してこなかったことをするのもいい。その中でオススメなのが、「舞台」だ。舞台と聞くと敷居を高く感じる人もいるだろう。好きなアーティストのコンサートへ行くことはあっても、舞台は見たことがないという人も多いのではないか。しかし、舞台はコンサートでの体験とも異なる、もっと特別な感覚を味わうことができる空間が広がっているのだ。同じ舞台を見てもそこにいる役者の吐息と臨場感は回により異なり、一度その感覚を味わうと同じ公演でも何度も見たくなるのだ。今回筆者がオススメしたいのは、2月7日から16日まで、東京芸術劇場・プレイハウスで行われるPLAY LIVE『 +GOLD FISH 』。PLAY LIVEとは、ミュージカルでも音楽劇でもない、全く新しいスタイルの演劇と音楽の融合。この作品は、出演者の多くがミュージシャンという、音楽好きの人へとっておきの公演となっており、そうそうたるアーティストが名をつらねている。米倉利紀 まず、物語の舞台であるイギリスの片田舎の洋館に休暇を取りにきた考古学者の青年・マーティズを演じる米倉利紀。ブラックミュージックに影響を受けたシンガーソングライターである彼が、この舞台でどんな歌声を聴かせてくれるのか、期待は膨らむ。杏子 そんなマーティズを導く役どころを演じるのは、杏子。ロックバンドBARBEE BOYSのヴォーカルのひとりとして活躍、現在はソロとして活動し、その独特なハスキーボイスで強いインパクトを残している。この個性的なヴォーカリスト二人に加え、他の出演者も実に多彩。ヴィジュアル系ロックバンドSHAZNAで一世を風靡したIZAM、バラエティで活躍する古坂大魔王や、ラッツ&スターのメンバーであり、トランペッターの桑野信義、青春パンク系のメロコアバンド175RのSHOGO、声優としても活躍している本名陽子など、個性豊かな顔ぶれがそろった。そんな彼らが演じるのは、ある作家がミステリの中に仕掛けたヒントを基に古ぼけた洋館に集まる11人と、1人の執事。11人はミステリ好きで、その謎を解き、仮名を名乗る男女。目的を遂げれば誰とも関係することがない。その目的とは、洋館の大きな水槽にゆらゆらと泳ぐ一匹の魚。これは、世界に一匹だけしか存在しない魚・オンリーシルバーフィッシュ。その魚の本当の名を知ることができれば、たった一度だけ、大切な過去を振り返ることができるという。その魚を手に入れようとする11人と執事が繰り広げる室内劇は、コメディの体を成しながら、ミステリへと転化していく。そこに密かに込められているのは、ミステリ作家、アガサ・クリスティによる「空白の11日間」という失踪事件の後、「記憶を失っていた」とだけ語った、彼女の想い。アガサ・クリスティの名前が出ることはないが、「事件」の面白さではなく、人生の断片として「振り返る」ひとつの物語になるというこのストーリーを、素晴らしい歌声と共に楽しめそうだ。そんな意欲的な作品だけに、出演者自身も期待感と熱い意気込みを感じていることは、彼らのコメントから伝わるはず。IZAM「アーティストが多いから、いつもの演劇とはひと味違うものになるんじゃないかな」杏子「ミステリなので多くは話せないんだけど、とっても面白い台本なので、立体化して素敵な舞台になるよう頑張ります」米倉利紀「観に来てくれた方に、楽しんで頂けるように、そして、いろいろ考えて頂けるように、米倉利紀なりのマーティズ役を演じていきたいと思います」出演者の音楽が好きという人はもちろん、ストーリーが気になるという人、PLAY LIVEというスタイルに関心を持った人など、今まで舞台に行ったことがないという人にも、ぜひこれをきっかけに足を運んでみてほしい。初めての体験がそこには待っているかも。・『+GOLD FISH』 公式サイト お問い合わせ:株式会社ダイス tel: 03-6438-9306
2013年01月31日