離婚をするときに、弁護士への相談を考えることがあります。離婚裁判になった場合には、弁護士への依頼は必須でしょう。また、離婚協議や離婚調停も、弁護士に依頼した方がよい場合があります。弁護士に相談するとなると、気になるのが弁護士費用です。本記事では、離婚でかかる弁護士費用の種類や相場について説明します。離婚で弁護士に相談する際の参考にしていただければ幸いです。離婚でかかる弁護士費用の種類弁護士に依頼したときにかかる費用のしくみは、わかりにくくなっています。まずは、弁護士費用のかかり方について知っておきましょう。法律相談料の相場は30分5,000円弁護士には、単発の法律相談もできます。離婚を依頼するかどうか迷っている場合には、法律相談を受けてから考えましょう。弁護士事務所(法律事務所)の中には、初回無料で離婚の相談ができるところも多くなっています。ただし、無料相談できるのは、30分から1時間程度になります。弁護士に法律相談する場合の費用の相場は、30分につき5,000円です。相談料を払えば通常何度でも相談できますが、あくまで相談だけで、具体的な手続きをとってもらうことはできません。書類の作成をしてもらう場合にも、別途料金を払う必要があります。弁護士費用は主に着手金と報酬金弁護士に事件を依頼したときに払う費用は、着手金と報酬金に分かれます。着手金依頼時に最初に支払うお金です。弁護士に依頼しても必ず希望どおりの結果になるとは限りませんが、着手金は結果に関係なく払うことになります。報酬金事件終了時に払うお金です。結果の成功の程度に応じて金額が変わります。印紙代などの実費は別途請求される弁護士に調停や裁判など裁判所での手続きをとってもらう場合には、裁判所に支払う印紙代や切手代が発生します。これらの実費は、立替金として、着手金や報酬とは別に請求されます。実費としては、このほかに、通信費や交通費、日当などが発生することがあります。協議離婚を弁護士に依頼した場合の費用の相場弁護士に離婚を依頼できるのは、裁判所に調停や裁判を起こす場合に限りません。協議離婚も弁護士に依頼できます。協議離婚を弁護士に依頼するメリット離婚したいけれど、相手方と直接話し合うのが困難な場合、弁護士に話し合いの代理人を依頼できます。特に、DVやモラハラの場合、自分で話をすれば相手に言われるままの条件で離婚に応じてしまいがちなので、弁護士に代わりに交渉してもらった方がよいでしょう。離婚についての話し合いが困難なときには、弁護士に依頼するのではなく、調停を申し立てる方法もあります。しかし、離婚調停は成立するとは限りません。成立する場合でも何か月も時間がかかってしまうのが通常です。弁護士に協議離婚を依頼すれば、スムーズに離婚条件の合意ができ、早期に協議離婚ができることがあります。弁護士に依頼して協議離婚が成立した場合には、離婚協議書も作成してもらえるので、将来のトラブルにも備えられます。協議離婚の着手金と報酬弁護士に協議離婚の交渉を依頼する場合、着手金の相場は20~30万円程度です。報酬金は、財産分与や慰謝料として獲得できた額によって変わってきますが、20~40万円程度になることが多くなっています。離婚協議書作成のみを依頼した場合の弁護士費用離婚条件について夫婦間で合意ができている場合、弁護士に依頼して離婚協議書を作成してもらうことができます。弁護士に離婚協議書作成のみを依頼する場合には、着手金と報酬という形で費用を払うのではなく、10万円程度の手数料を払うのが一般的です。離婚協議書は、公証役場で公正証書にすることもできます。公正証書を作成するときには、弁護士の手数料とは別に、公証人手数料がかかります。公証人手数料の金額は公正証書の内容によって変わりますが、通常は2~5万円程度です。離婚調停を弁護士に依頼した場合の費用の相場離婚調停は、弁護士に依頼しなくても、自分ですることもできます。しかし、弁護士に依頼すれば、調停が有利に進む可能性が高くなります。離婚調停を弁護士に依頼するメリット離婚調停では、指定された期日に裁判所に行って、これまでの経緯やこちらの言い分を調停委員に説明しなければなりません。弁護士に依頼すれば、論点を整理した主張書面を提出した上で、必要な説明を行ってくれます。自分だけで対処する場合には、調停委員を前にするだけで緊張することもあります。書面を作成するにしても、どのようにまとめれば効果的かがわかりません。自分の言いたいことがきちんと伝わらなければ、調停で不利になってしまうこともあり得ます。特に、相手方に弁護士がついた場合には、相手方のペースでどんどん進められてしまう可能性があります。こちらもできるだけ早く弁護士に依頼した方がよいでしょう。離婚調停でかかる弁護士費用の相場離婚調停を弁護士に依頼する場合には、同時に離婚協議も行ってもらえることが多くなっています。この場合、着手金の相場は20~30万円程度、報酬金は獲得額によって変わりますが、20~40万円程度になるのが一般的です。離婚調停でかかる印紙代・切手代家庭裁判所に離婚調停を申し立てるときには、印紙代として1,200円がかかります。なお、離婚調停中の生活費を請求したい場合、離婚調停と同時に婚姻費用分担請求調停を申し立てることも可能です。婚姻費用分担請求調停を申し立てる場合には、印紙代として追加で1,200円がかかります。切手代は裁判所によって異なりますが、1,000円程度です。離婚審判になるケースとかかる費用離婚審判とは、離婚調停が成立しない場合に、裁判官が職権で離婚を成立させる手続きです。調停不成立になった場合、通常はそのまま終了します。しかし、些細な意見の食い違いで調停が成立しない場合には、審判に移行され、審判で離婚が決まることがあります。なお、婚姻費用分担請求調停が不成立のときは自動的に審判に移行し、審判で婚姻費用の額が決まります。離婚審判は申し立てが必要な手続きではないので、印紙代等もかかりません。弁護士費用についても、審判は調停の延長として、特に区別されていないのが通常です。離婚裁判を弁護士に依頼した場合の費用相場離婚調停が成立しない場合、離婚するには離婚裁判を起こさなければなりません。離婚裁判となると、自分で対処するのは困難です。離婚裁判で弁護士がやってくれること離婚裁判を弁護士に依頼した場合、裁判所に提出する訴状を作成してもらえます。訴訟を提起する前提として、証拠集めを手伝てもらうことも可能です。裁判期日には、弁護士が代理人として法廷に行ってくれますから、自分が毎回出廷する必要はありません。離婚裁判においては、専門知識をもつ弁護士が主張を展開することで、有利な条件で離婚が成立する可能性が高くなります。離婚裁判でかかる弁護士費用の相場離婚裁判から弁護士に依頼した場合、着手金として30~40万円程度がかかります。調停から依頼して裁判になった場合には、裁判の着手金は割引になるのが一般的です。報酬金は獲得額によって変わるのでばらつきがありますが、少なくとも20~30万円程度はかかります。離婚裁判でかかる印紙代・切手代離婚裁判の印紙代は、訴訟で請求する内容によって変わってきます。離婚のみを請求する場合には1万3,000円ですが、財産分与を請求する場合には1,200円、養育費を請求する場合には1人につき1,200円、慰謝料を請求する場合には慰謝料の金額に対応した額(例160万円以下の場合には1万3,000円)が加算されます。切手代は裁判所によって異なりますが、6,000円程度になります。なお、離婚裁判に勝訴した場合には、かかった費用を相手方に請求できますが、弁護士費用については自己負担になります。離婚で弁護士に依頼した場合:まとめ離婚を弁護士に依頼した場合、調停までで解決するなら、実費を含めてもかかる費用は50~70万円程度です。裁判になった場合には、請求する慰謝料や財産の額が高額であれば、100万円以上かかることもあります。離婚については初回無料で相談できる弁護士も多いので、まずは相談してみて、費用も見積もりしてもらいましょう。
2019年01月27日結婚生活10年目を迎えたTさんに、離婚危機が訪れています。昨年福岡に転勤となり、単身赴任していた夫がキャバクラ嬢と「デキて」しまい、不倫したというのです。事実を知ったTさんが現地に怒鳴り込んでみると、「会社の接待でキャバクラに連れて行かれ、そこでハマってしまい交際に発展した」と夫が白状。それまでは幸せな結婚生活を送っていましたが、転勤と接待が運命を変えてしまいました。Tさんとしては浮気を許すことができないので離婚を切り出し、夫も同意しているようなので、別れること自体はできそうです。ただ、怒りに震えるTさんは、夫だけではなく転勤させた会社にも慰謝料を請求できないかと考えています。一体そのようなことは可能なのでしょうか?秋葉原よすが法律事務所の近藤美香弁護士に相談してみました! Q.会社の転勤と接待で浮気をした夫…会社に慰謝料を請求することはできる?A.難しい近藤弁護士:「本件において、会社に対する慰謝料(損害賠償)請求が認められるためには、会社に民法上の使用者責任(注1)が認められることが必要と考えられます。そして、会社の使用者責任が認められるためには、会社の被用者(ex.キャバクラに連れて行った従業員)の行動が不法行為(注2)の要件を満たしていなければなりません。そこで、本件の場合、同僚または上司が夫をキャバクラに連れて行った行為が、不法行為、すなわち他人の権利または法律上保護される利益を侵害する行為、と言えるかどうかが問題となります。が、さすがにキャバクラに連れて行ったこと自体は不法行為とは言えません。夫がキャバ嬢と不倫関係になったのは、二人の自由な意思によるものですので、いくら接待でキャバクラに連れて行かれたことがきっかけであるとしても、連れて行った同僚もしくは上司に責任があるとは言えません。したがって、そもそも被用者の不法行為自体が成立せず、会社も責任を負わないものと考えられます。」Tさんの気持ちは痛いほど理解できますが、転勤やキャバクラ接待で不倫することは夫が原因。会社に責任を負わせるのは無理筋のようですね。 (注1)『ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りではない。』(民法715条1項)(注2)『故意または過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。』(民法709条) *取材協力弁護士:近藤美香(秋葉原よすが法律事務所。家事事件を専門的に取り扱い、500件以上の家事事件を取り扱った経験を持つ。JADP認定の夫婦カウンセラーの資格を保持している。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)接待で連れて行かれたキャバクラで不倫に発展…。会社は慰謝料を支払うべきなの?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。接待で連れて行かれたキャバクラで不倫に発展…。会社は慰謝料を支払うべきなの?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2019年01月18日女性が離婚するとき、いちばん考えておかなければならないのが、生活費の問題ではないでしょうか?離婚後は働いて収入を得るにしても、一人で子供を育てていくのは大変です。離婚前に別居する場合には、別居中の生活費も気になるでしょう。今回は、離婚前や離婚後の生活費を相手にどこまで請求できるかについて説明します。離婚を考えるなら、必要なお金を確保する方法を知っておきましょう。離婚するまでの生活費は当然に請求できる離婚するまでには準備期間も必要です。離婚前に、とりあえず別居期間を設けることも多いでしょう。別居中も夫婦である以上、生活費の請求は可能です。離婚するまでは生活費の支払い義務がある離婚するまでは法律上も夫婦ですから、たとえ別居しても相手に生活費を請求できます。民法には、「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する」(760条)という夫婦の婚姻費用分担義務が定められているからです。婚姻費用とは、夫婦と子供の生活費とされており、衣食住の費用のほか、医療費や子供の教育費なども含まれます。これらの費用は、夫婦が収入に応じて分担するものとされているため、自分一人で負担する必要はないのです。離婚前の生活費の計算方法婚姻費用として請求できる額について、実務では「養育費・婚姻費用算定表」を用いて計算します。養育費・婚姻費用算定表を見れば、夫婦の収入や子供の人数別に生活費の相場がわかります。ただし、生活費の金額は、本来、それぞれの家庭の事情によって異なるものです。算定表に該当しないケースもありますし、算定表の額は一般に少なすぎるとも言われています。婚姻費用としていくら請求したらよいかわからない場合には、弁護士などの専門家に相談するとよいでしょう。離婚前に生活費をもらえないなら調停も可能離婚前に相手に生活費を請求しても払ってもらえないときには、家庭裁判所に婚姻費用分担請求調停を申し立てることができます。調停で話し合っても相手が生活費の支払いに応じないなら、そのまま審判に移行されることになり、裁判官が生活費の額を決定します。調停や審判で婚姻費用が決まった場合には、裁判所で調停調書や審判書が作成されます。裁判所で決まった婚姻費用を払ってもらえないときには、調停調書や審判書にもとづき強制執行も可能です。離婚前の生活費を話し合いで決めるなら公正証書を別居する際に生活費について話し合いをして取り決めした場合、取り決めの内容を公証役場で公正証書にすることもできます。婚姻費用について公正証書にしておけば、調停調書や審判書がある場合と同様、支払いがないときの強制執行が可能になります。離婚後の子供の生活費は養育費として請求可能養育費とは、離婚後子どもにかかる生活費のことです。離婚の理由にかかわらず、子供の生活費については、別居する方の親に対して当然に請求ができます。親は子供の生活費を負担する義務がある民法上、親は未成熟子(経済的に自立していない子供)に対する扶養義務があるとされています(820条、877条1項)。夫婦が離婚しても、子供と親との関係は変わりません。同居していなくても、子供の生活費を負担する義務があるということです。扶養義務には、「生活保持義務」(自分と同水準の生活をさせる義務)と「生活扶助義務」(自分の生活に余裕がある範囲で助ける義務)の2種類があります。親の未成熟子に対する扶養義務は、より強力な「生活保持義務」とされています。「生活に余裕がない」という理由で、養育費の支払い義務を免れることはありません。妻が子供を引き取る場合には、当然夫に対して養育費を請求できます。離婚後子供にかかる生活費の相場養育費として請求できる額は、婚姻費用と同様、裁判所の養育費・婚姻費用算定表で相場を知ることができます。ただし、養育費・婚姻費用算定表の金額をもらえば、十分というわけではありません。子供の習い事や塾費用、私立高校の学費など、算定表ではカバーされていないものも多くあります。養育費を請求するときには、離婚後にかかる子供の生活費をしっかり見積もり、それを夫婦でどう負担するかを話し合うことが大切です。養育費については、こちらの記事をご参照ください。協議離婚なら公正証書で養育費の支払いを確保協議離婚の場合には、養育費についても話し合いで決めることになります。取り決めした証拠を残し、かつ、支払いがなかった場合に強制執行を可能にするために、公正証書を作成しておきましょう。妊娠中の離婚で生活費は請求できる?妊娠中に離婚した場合、出産・育児のためしばらく働けないこともありますから、生活費が不安です。離婚時に相手に請求できるお金は、きちんと請求するようにしましょう。妊娠中の離婚でも養育費は請求可能結婚している間に妊娠した場合、たとえ出産前に離婚したとしても、子供は法律上も別れた夫の子として扱われます(民法772条)。また、子供の親権は原則として母親が持つことになりますから、父親である別れた夫に養育費を請求することが可能です。扶養的財産分与として離婚後の生活費をもらう夫には、別れた妻の離婚後の生活費を負担する義務はありません。ただし、離婚時に扶養的財産分与として夫に当面の間の生活費を支払ってもらう取り決めをすることは可能です。扶養的財産分与を請求できるのは、3年程度になります。協議離婚で扶養的財産分与の取り決めをしたときには、養育費と合わせて公正証書にしておきましょう。慰謝料を請求する浮気など相手が一方的に離婚原因を作った場合には、慰謝料を請求できます。慰謝料請求は証拠がなければ困難なことが多いので、証拠を集めておきましょう。熟年離婚で生活費を確保する方法熟年離婚の場合には、老後の生活費の確保についても考えておかなければなりません。年金や退職金などはもちろん、老後のために準備しているお金があれば、離婚の際にきちんと分けておきましょう。年金分割で老後の年金を確保熟年離婚の場合には、年金分割で老後の年金を増やすことも忘れないようにしましょう。年金分割は、離婚後2年以内に手続きする必要があります。年金分割については、こちらの記事をご参照ください。将来の退職金や私的年金の財産分与を受ける夫が退職間近なら、将来受け取る退職金についても財産分与できます。確定拠出年金、個人年金、国民年金基金などの私的年金に加入して保険料を払っている場合も同様に、受け取り時期が将来であっても、財産分与が受けられる可能性があります。老後の生活費として準備しているお金など、財産分与を受けられるものがないかを確認しておきましょう。離婚時に生活費を請求するときの注意点離婚前や離婚後に相手に生活費を払ってもらうときには、次のような点に注意しておきましょう。過去の生活費を請求することはできない婚姻費用については、原則として、過去の分を遡って請求することはできません。離婚が決まってから離婚までの生活費の支払いを要求しても、相手が任意に応じてくれない限り、支払いを受けるのは困難です。離婚調停をする場合には、調停成立まで時間がかかることが多いので、婚姻費用分担請求も同時に申し立てておきましょう。なお、過去の生活費の支払いを受けていない場合、財産があれば、財産分与で調整することは可能です。離婚後に生活費をもらうと税金がかかる可能性も離婚後は、夫婦は他人になってしまうので、お互いの扶養義務は消滅します。たとえ扶養的財産分与であっても、離婚後に別れた夫から年間110万円を超える生活費を受け取ると、贈与税がかかる可能性があります。なお、養育費については、未成熟子に対する扶養義務にもとづくものですから、贈与税の課税対象にはなりません。離婚の生活費に関するまとめ別居していても、離婚成立までは別れた夫に生活費を払ってもらうことができます。離婚後は原則として生活費の請求はできません。ただし、子供にかかる費用については、養育費として当然に請求できます。離婚時には、慰謝料や財産分与、年金分割などを請求できることもあります。請求できるお金はもれなく請求し、生活費を確保するようにしましょう。
2019年01月16日バツアリ男性と付き合っていると「私と結婚する気あるのかな?」と不安を抱くこともあるかもしれませんね。彼の過去も気になって、モヤモヤしたり。でも、好きになったからには前に進みたい!そんな乙女心を応援すべく、離婚歴のある男性の本音をご紹介します。経験豊富な女性にも、一緒になると苦労しそうなバツイチ男を見分けるポイントを教えてもらいましたよ。■好きな人が離婚歴のある人だったら?同じバツイチでも、再婚向きの人とそうでない人がいるようです。「ここで違いがわかる!」という女性のみなさんに、見分け方を教えてもらいました。「前妻が引き取った子どもがいたけど『一切関わりがない』と言ってたので安心してました。けど、裏を返せば、あっさりわが子を見捨てられるような冷たい人ってことですよね。彼と結婚して自分の子が産まれ、ようやく気がつきました」(32歳/女性/育休中)「前の奥さんに慰謝料を払った人は、有責だったってことなのでナシですよ。不倫でもしたんでしょう。私と一緒になれば変わるなんて幻想」(27歳/女性/事務)「離婚後も一人暮らしできちんと自炊してる男性は、やさぐれてないし家事能力も高い!料理してくれた人に感謝する大切さも心得てる気がします」(28歳/女性/メーカー)子どもがいると、お金のことや再婚後の関わり方など考えることが増える場合も。彼がマメに連絡を取っていても少しヤキモキするし、かといって関係を断絶している人がいいとも限らないようですね。慰謝料のエピソードからも読み取れるように、バツがついた経緯は確認したほうがいいかもしれません。■バツアリ男性が結婚したい相手は?離婚経験のある男性に、次に一緒になるならどんな女性がいいか聞いてみました。「相手が初婚だと引け目を感じます。特に親に挨拶に行くときを想像すると、かなり憂鬱。バツイチ同士のほうが気がラクですね」(29歳/男性/不動産業)「再婚するなら“自立してバリバリ働いてる人”って決めてます。僕が多忙で、前の妻を寂しがらせたのが離婚につながったから。次は、お互い自分の人生を楽しめる相手がいいな」(31歳/男性/コンサル会社)「元嫁と自分を比べて、勝手に落ち込むような子は無理かも。過去は消せないし、こちらも比較とかしないんで割り切ってほしいです。そういう意味では、前向きな人が理想」(35歳/男性/新聞社)お互いに離婚歴があるほうが気をつかわないというのは、なんだか納得。しかし、バツイチじゃなくてもチャンスはあるようです。■再婚に踏み切ったきっかけは?最後に、バツアリ男性に聞いた「もう一度結婚しようと思えた瞬間」をご紹介します。「彼女が妊娠したからです。結婚してもいいとは思ってたけど、俺なんかでいいのか不安でした」(30歳/男性/保険営業)「離婚の経緯について話したとき、元妻のことも俺のことも批判しなかったから。だいたい女性って同性を責めるけど、それ嫌なんですよね。『奥さんもあなたも幸せになれたらいいね』と言ってくれて、いつかプロポーズしようと決意」(33歳/男性/MR)「親に孫の顔を見たいと言われたのが理由かな。先妻との間には子どもがいなかったし、自分も両親にはいろいろ心配かけたので、ずっと安心させたい気持ちがあったんです」(37歳/男性/SE)いつかまた誰かと結婚したいという気持ちはあっても、バツアリ男性は慎重になりがち。妊娠や親からの圧など、何かきっかけがない限り進展はスローペースの可能性もあります。気長に待つ覚悟も必要かもしれません。■ゆっくり彼の心を癒して年齢が上がるにつれて、出会った素敵な独身男性はバツイチだった…というケースも増えるでしょう。たとえつらい別れを経験していたとしても、再婚に消極的な人ばかりでもありません。彼のことを好きになったなら、信じてのんびり構えるのもいいかも。ただし、不倫・借金・DVなどのクセが直らないダメ男にはご注意を!
2019年01月16日不倫をしたとしても、やっぱり家族が優先で、不倫相手は二の次という場合がほとんどでしょう。しかしときに、その状況が逆転することがあります。男性はそのとき、どんな行動を取るようになるのでしょう。“不倫男が本気になった彼女にするコト”について聞いたのでご紹介します!文・塚田牧夫慰謝料を用意「2年ほど付き合っている不倫相手がいます。あるとき別れを切り出されてしまったんですね。こっちは別れたくはない。妻とも別れてもいいと考えているほどでした。でも彼女は、本気に捉えてくれない。そこで、しっかり離婚に向けての計画を立てることにしました。妻と別れる際に必要となりそうな慰謝料を算出して、用意。金額を明示して彼女に見せたら、なんとか納得してくれました」マサオ(仮名)/36歳具体的な金額を明示することで誠意を示したんでしょう。お金の問題は非常に現実的で、明確にすると説得力があります。毎日の連絡「不倫相手の子とは、最初は遊びのつもりでした。でも、会うたびに好きになっていってしまった。もともと好みの女性のタイプは清楚な感じだったんだけど、その子は真逆。おてんばで、夜遊びなんかもする子。こっちは振り回される感じになっていました。そんな彼女の行動がだんだん気になるようになってきて、毎日のように連絡するようになりました。そうしないと心配で……」コウタ(仮名)/33歳不倫相手に連絡をすることは、大きなリスクでもあります。なので連絡の頻度は、本気の度合いと比例すると考えていいでしょう。別れ際にキス「不倫相手がひと回り以上年下なんです。だから普段からけっこう甘えてくる。俺はもともとそういったベタベタした関係は好きじゃなかったんですけどね。だんだん向こうのペースに巻き込まれていくようになりました。別れ際のキスなんて、妻ともしたことなかったけど、彼女とは当たり前のようにしています」ヨウジ(仮名)/38歳別れ際は、相手への気持ちが表れる場面です。名残り惜しいと感じたなら、態度に出てしまう。キスは、最上級の好意の表れと言っていいかもしれません。次の約束をする「不倫相手とはいえ、ヤレればいい……っていう考え方はイヤですね。一緒に過ごす時間を大事にしたい。そのためには、あらかじめ予定を立てて、その時間を確保する必要があります。だから、会っているときに、次にいつ会うか約束をします。そしていろいろ工作をして、時間を作りますね」リョウマ(仮名)/35歳不倫となると、都合のいい関係になりがち。お金などでうやむやにしようとするのではなく、時間を確保することは、誠意の表れとも言えるでしょう。“不倫男が本気になった彼女にするコト”をご紹介しました。密かに不倫を続ける男性はこのようなことを行っています。こうなる前に、何かしら予防線を張っておく必要があるでしょう。(C) Kasiutek / shutterstock(C) Syda Productions / shutterstock(C) Anastasia Grig / shutterstock(C) dekazigzag / shutterstock
2019年01月14日協議離婚するときには、離婚協議書を作成しておくと安心です。養育費など金銭の支払いがある場合には、支払確保のために、離婚協議書を公正証書にしておきましょう。本記事では、離婚協議書を公正証書にする作り方、必要書類、費用などについて詳しく説明します。離婚公正証書を作成した方がよいケースとは?離婚公正証書とは、離婚協議書を公正証書の形で作成したものです。公正証書には、通常の契約書や合意書にはない効力があります。協議離婚するなら離婚協議書を作成離婚協議書とは、協議離婚する際に夫婦間で取り決めした事項を記載した合意書です。調停離婚など裁判所を通じて離婚する場合と違って、協議離婚は離婚届を出すだけでできるので、取り決め事項の書面が残りません。口約束で別れてしまうと後々トラブルになることがあるので、離婚協議書を作って残しておきましょう。公正証書とは?離婚協議書と公正証書の違い離婚協議書は、公正証書にすることもできます。公正証書とは、公証人に依頼して作成してもらう文書です。公証人とは、公証役場で文書の認証などの業務を行っている公務員になります。公正証書を作成するときには、当事者が公証役場に出頭し、公証人に本人確認や意思確認を受けます。契約書や合意書を公正証書の形で作成すれば、偽造などを疑われる可能性もきわめて低くなるということです。離婚公正証書は、離婚協議書に比べて証明力が高くなります。離婚の際に合意した条件を離婚公正証書にしておけば、「そんな約束はしていない」という言い訳ができなくなってしまいますから、相手に約束を守らせる上でも効果的です。養育費の確保には公正証書が有効離婚協議書を公正証書にした方がよいのは、離婚後に養育費などのお金の支払い義務が残るケースです。というのも、公正証書には、強制執行認諾約款を付けることができるからです。強制執行認諾約款とは、「本証書に記載の金銭債務の履行をしないときは、強制執行を受けることを認諾する」といった条項です。公正証書に強制執行認諾約款を入れておけば、裁判などを経ることなく、公正証書にもとづき強制執行ができます。慰謝料などは離婚時に一括払いすることも多いですが、養育費はほとんどの場合、長期間にわたって支払いを続けることになります。途中で支払いがされなくなるリスクも高いですから、公正証書を作成し、強制執行に備えるのが安心です。離婚公正証書作成の流れ協議離婚で公正証書を作成するまでの大まかな流れは、次のようになります。1. 離婚条件の合意夫婦で離婚協議をし、離婚の条件及び公正証書作成について合意をします。2. 公証役場に依頼公証役場は全国に約300か所ありますが、どこに依頼してもかまいません。公証役場がどこにあるかは、日本公証人連合会のホームページで検索できます。3. 事前打ち合わせ・作成日時の決定離婚公正証書に記載する内容について、公証人と事前に打ち合わせをします。また、公証役場に行って公正証書を作成する日時を決定します。4. 公正証書作成あらかじめ予約した日時に夫婦で公証役場に行き、内容を確認の上、公正証書の原本に署名押印します。離婚公正証書の必要書類公証役場で離婚公正証書を作成してもらう際には、次のような必要書類を提出しなければなりません。戸籍謄本離婚前の夫婦は同じ戸籍に入っているので1通でかまいません。離婚届を出した後に公正証書を作成する場合には、戸籍は別になっているため、それぞれの戸籍謄本が必要です。身分証明書・認印公正証書作成時には、本人確認のため、身分証明書の提示が求められます。運転免許証があれば、免許証を出しましょう。免許証がない場合には、顔写真入りのパスポートやマイナンバーカードなどを提示します。身分証明書がなければ、印鑑証明書と実印をセットにして本人確認してもらいます。なお、公正証書作成当日には、認印も持参する必要があります。代理人が出頭する場合の必要書類当事者本人が公証役場に出頭できない場合には、代理人が出頭することも可能です。ただし、1人が夫婦双方の代理人を兼ねることはできません。代理人が出頭する場合には、委任状、本人の印鑑証明書、代理人の身分証明書が必要です。その他の資料公正証書の内容によって、資料の提出を求められることがあります。たとえば、不動産の財産分与がある場合には、登記事項証明書と固定資産評価証明書(または固定資産税納税通知書の課税明細)が必要です。公正証書で年金分割の合意をする場合には、年金分割のための情報通知書や基礎年金番号がわかる書類を提出します。離婚公正証書の作成費用公正証書を作成するには、費用がかかります。公正証書作成費用の目安を知っておきましょう。公証役場で公証人手数料がかかる公証役場で公正証書を作成してもらうときには、公証人手数料を支払う必要があります。公証人手数料の主なものは、公正証書作成手数料です。その他に、正本・謄本作成費用(用紙代)や送達費用(公正証書の送付手続きにかかる費用)などが加算されます。公正証書作成手数料目的物の価額(公正証書に記載した支払金額や財産額など)によって変わります。(以降略)公正証書作成手数料は、養育費、慰謝料、財産分与などの種類別に計算し、合計します。養育費については、10年を超える場合には10年で計算します。離婚公正証書の公証人手数料は2~5万円程度離婚公正証書作成時に支払う公証人手数料は、一般には2~5万円程度です。公正証書作成を行政書士、司法書士、弁護士等の専門家に依頼した場合には、別途専門家の報酬が発生します。離婚公正証書の内容と文例離婚公正証書には、主に、次のような事項を記載します。なお、通常は夫を「甲」、妻を「乙」、子を「丙」「丁」などとします。離婚の合意離婚の合意をすること及び離婚届の提出方法などを記載します。甲及び乙は協議離婚することとし、本証書作成後、甲又は乙において速やかに離婚届を提出する。養育費養育費の金額、支払期間、支払方法を記載します。振込の場合には、振込手数料の負担についても書きます。甲は乙に対し、丙の養育費として、○○年○月から○○年○月まで、毎月末日限り、1か月当たり金○万円ずつを、乙の指定する金融機関口座に振り込む方法により支払う。振込手数料は、甲の負担とする。財産分与財産分与がある場合には、内容を記載します。不動産の名義変更が必要になるケースでは、登記費用の負担についても書いておきます。甲は乙に対し、本件離婚に伴う財産分与として、甲所有の下記土地・建物を分与することとし、財産分与を原因とする所有権移転登記手続きをする。ただし、登記手続費用は甲の負担とする。慰謝料慰謝料の支払いがあるときには、支払方法等を記載します。分割払いの場合には、強制執行に備えるため、期限の利益喪失条項を入れておきます。甲は乙に対し、本件離婚に伴う慰謝料として、金○○円を支払う義務があることを認め、これを下記のとおり分割して支払う。(中略)甲が前項の分割金の支払を怠り、その遅滞額が金○万円に達したときは、甲は乙からの通知催告を要せず、当然に期限の利益を喪失し、直ちに乙に対し、既払金を除く前項給付金全額を一時に支払う。面会交流子供がいる場合には、別居する親との面会交流についても定めておきます。乙は甲に対し、甲が丙と月1回程度面会交流することを認める。面会交流の具体的な日時、場所、方法等については、甲と乙が、丙の意思を尊重し、かつ、丙の福祉に十分配慮して協議決定するものとする。清算条項公正証書に記載した以外の債権・債務がないことを明確にする清算条項を入れておくことができます。清算条項を入れた場合には、双方とも、追加の請求などはできなくなります。甲乙は、本件離婚に関し、以上をもって円満に解決したことを確認し、今後財産分与、慰謝料等名目の如何を問わず相互に財産的請求をしない。また、甲乙は、本証書に定めるほか相互になんらの債権債務がないことを確認する。まとめ:離婚公正証書は必ず作成しよう協議離婚で養育費の支払いがある場合には、公正証書を作成しておきましょう。公正証書作成には手間や費用がかかりますが、支払いを確保するには有効な手段です。公正証書作成は、行政書士等の専門家に依頼できます。専門家に依頼した場合には、公正証書原案の作成や必要書類の取り寄せ、公証人との打ち合わせなどを任せられます。離婚に関する以下記事もおすすめ☆
2019年01月11日夫婦生活が長くなると、お互いに「ありがたみ」がわからなくなるものですよね。いつまでも仲睦まじい男女もいますが、相手を考えず好きなことを始める人もいるようです。20代女性Sさんの夫もその1人。当初は優しい男性でそこに惹かれ結婚しましたが、3年目の今では別人。休みの日は趣味のスロットに興じ、Sさんのことはほったらかし。家では黙々とご飯を食べ、掃除など家のことももちろんしません。ところが体だけは求めてくるそうで、Sさんは「都合のいいメイドじゃないか」と憤慨。離婚を考えています。実際ところ離婚は可能なのか?秋葉原よすが法律事務所の近藤美香弁護士に疑問を解決していただきました!Q.趣味に没頭し家庭を顧みない夫…離婚することは可能?A.認められる可能性もあります近藤弁護士:「離婚する方法としては、話し合いで離婚するか(離婚協議・離婚調停)、離婚訴訟を提起して裁判官に離婚を認めてもらうかのどちらかしかありません。では、夫が離婚に応じてくれず、話し合いでは離婚ができない場合、離婚訴訟で離婚が認められるでしょうか。裁判離婚が認められるためには、民法の定める離婚原因が必要です。スロットに投じる金額が夫の小遣いの範囲内である場合や、多少小遣いを超えて使ってしまったとしても生活費に困る状況ではない場合は、離婚原因には該当しないと判断される可能性が大きいでしょう。また、夫が休日にスロットに興じる以外には、夫婦間に特筆すべき問題がないような場合も、『まずは夫婦間で休日の過ごし方などを話し合えば修復の可能性がある』というような理由で、離婚が認められない可能性が大きいと考えられます。しかし、夫がスロットに興じる程度がかなりひどい場合は、法律で定められている離婚原因の一つである『その他婚姻を継続し難い重大な事由』に該当し得るとして、離婚が認められる可能性もゼロではありません。」 別居して婚姻費用を迫る方法も近藤弁護士:「Sさんよりも夫のほうが高収入の場合であれば、まず別居した上で夫に対して婚姻費用を請求するのも一つの手です。別居という手段は、Sさんが本気で離婚したいことを夫に伝える手段となりますし、また、婚姻費用は、婚姻関係がある間は原則支払わなければならないものです。そうすれば、夫は、離婚に応じないで婚姻費用を支払い続けるか、離婚するかを選ばざるを得ない立場となるのです。夫は、Sさんが家に帰ってくるつもりがないことを知れば、婚姻費用を支払い続けるよりも離婚に応じる選択肢を取る可能性が大きくなります。したがって、別居して婚姻費用を請求することによって、夫が協議離婚に応じてくる可能性があるのです。また、仮に夫が離婚に応じてくれない場合でも、別居期間が長期間に及ぶと、そのこと自体が『その他婚姻を継続し難い重大な事由』に該当するとして、裁判で離婚が認められる可能性も出てきます。」 慰謝料請求は認められる?近藤弁護士:「慰謝料については、認められない可能性が大きいと考えられますが、夫が生活費どころか妻の特有財産までスロットに費やしてしまったような場合は、費消した金額に応じて認められる可能性もあります。」 パートナーへの配慮が欠かせない趣味に興じることは悪いことではありませんが、結婚している場合は相手への配慮が必要です。あまりにも相手の感情を無視すると、離婚に至ることもあるということを認識しておきましょう。 *取材協力弁護士: 近藤美香(秋葉原よすが法律事務所。家事事件を専門的に取り扱い、500件以上の家事事件を取り扱った経験を持つ。JADP認定の夫婦カウンセラーの資格を保持している。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)自分の趣味と「メシ・フロ・カラダ」にしか興味がない旦那。離婚する方法を弁護士が解説!はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。自分の趣味と「メシ・フロ・カラダ」にしか興味がない旦那。離婚する方法を弁護士が解説!はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年12月26日社会保険は毎月決まった保険料を支払わなけれなばりません(基本的には、会社との折半負担となります)が、妊娠・出産の時期や、育児休業中などのように、支払うことが困難な状況もあります。そんな場合には、保険料を免除する規定があります。毎月給料等から控除されている保険料の額は、1月づつでは大きな金額ではないのですが、年間にすると大きな金額になってきます。そう考えたときに、保険料が免除される規定があるのであれば、賢く利用したいと思う人が多いと思います。今回は、保険料が免除される代表的な時期である「産前産後休業」と「育児休業」のそれぞれの期間における保険料の免除等に関する仕組みなどについて解説していきます。産前産後休業期間中は保険料の負担が免除されます産前産後休業期間中は、事業主が保険者等に対して、申し出を行うことで保険料の負担が免除とされます。なお、産前産後休業を開始したあとからでも、申し出を行うことで、保険料については期間をさかのぼって免除することが出来ます。産前産後休業期間中の取り扱い産前産後休業期間中の保険料については、産前産後休業をしている被保険者が使用される事業所の事業主が、保険者等(協会けんぽ・健康保険組合などのことです。以下同じ)に申し出をすれば、その被保険者が「産前産後休業を開始した日の属する月からその産前産後休業を終了した日の翌日の属する月の前月までの期間」について、保険料が免除されます。つまり、産前産後休業期間中の健康保険の保険料免除については、被保険者本人が直接保険者等に保険料免除についての申し出を行うのではなく、会社が保険料免除についての申出を行うことになり、その上で、被保険者が「産前産後休業を始めた日の属する月」から「産前産後休業が終わった日の翌日の属する月の前月までの期間」の保険料について免除される仕組みとなります。【具体例】7月1日から産前産後休業を開始し、10月31日に終了した場合産前産後休業を開始した7月1日の属する月である「7月分」から、産前産後休業が終了となる10月31日の翌日である11月1日の属する月の前月(つまり「10月分」)までの「7月・8月・9月・10月」の4か月分については、保険料が免除されるという仕組みとなります。産前産後休業期間中の保険料免除の注意点産前産後休業期間中の保険料免除に関する規定については、基本的に健康保険・厚生年金保険共通ですが、以下の点については注意が必要です。健康保険については、任意継続被保険者(会社等を退職して、健康保険の被保険者ではなくなったが、その後も継続して健康保険に任意で加入している人のこと。以下同じ)等である人は、保険料免除はされない。事業主の申出が産前産後休業開始よりも遅くなったとしても、産前産後休業開始日の属する月から保険料免除が適用される。保険料免除を受ける場合、被保険者の支払う分だけでなく、事業主の負担する分も免除となる。育児休業中の世帯であれば、最長で3歳になるまでの期間の保険料が免除となります育児休業等を取得している場合は、その育児休業等をしている期間の保険料が免除されます。法令では、「育児休業等をしている被保険者が使用される事業所の事業主が保険者等に申し出をすることで、育児休業をしている期間中の保険料は免除される」と規定されています。つまり、産前産後休業の保険料免除の規定と同様に、お勤めの会社から保険者等に申し出をする事で、その対象となっている被保険者期間に係る保険料が免除されます。育児休業中の保険料が免除される期間については、育児休業を開始した日の属する月から、育児休業を修了した日の翌日が属する月の前月までの期間とされています。【育児休業期間中の保険料免除の規定に関する注意点】保険料免除対象となる「育児休業等」とは、育児・介護休業法に規定する育児休業、育児休業に準ずる休業等をいい、子が3歳に達するまでの育児のための休業を言います。任意継続被保険者等については、育児休業期間中の保険料免除の規定は適用されません。(健康保険のみ)事業主の申出が遅れた場合であっても、実際に育児休業を開始した時点から保険料免除に関する規定は適用されます【具体例】平成28年6月5日から育児休業等を開始し、平成29年6月30日まで育児休業等を修了した場合育児休業等が開始した日が6月5日となるため、6月5日の属する月である「平成28年6月」から、育児休業等の終了日である平成29年6月30日の翌日である平成29年7月1日が属する月の前月である「平成29年6月」までの期間が育児休業期間中の保険料免除期間となります。具体的に免除されている保険料の目安はどれくらい?産前産後休業期間、育児休業期間のそれぞれの期間における保険料免除の規定の適用要件や内容について確認しましたが、実際にはどれくらいの保険料が免除されることになるのでしょうか?産前産後休業の場合【前提条件】標準報酬月額:30万円産前産後休業の期間:平成28年12月5日~平成29年3月31日保険料率:(健康保険)10%・(厚生年金保険)18.3%保険料免除対象期間:平成28年12月分~平成29年3月までの4か月分健康保険の保険料免除額(給料等から控除される分):30万円×10%×1/2=15,000円/月厚生年金保険の保険料免除額(給料等から控除される分):30万円×18.3%×1/2=27,450円/月1月当たりの保険料免除総額:15,000円+27,450円=42,450円/月産前産後休業の保険料免除総額:42,450円×4ヶ月分(平成28年12月~平成30年3月の4か月分)=169,800円育児休業等の休業期間の場合【前提条件】標準報酬月額:30万円育児休業期間:平成28年9月15日~平成30年8月31日保険料率:(健康保険)10%・(厚生年金保険)18.3%保険料免除対象期間:平成28年9月分~平成29年8月分までの12月分健康保険の保険料免除額(給料等から控除される分):30万円×10%×1/2=15,000円/月厚生年金保険の保険料免除額(給料等から控除される分):30万円×18.3%×1/2=27,450円/月1月当たりの保険料免除総額:15,000円+27,450円=42,450円/月産前産後休業の保険料免除総額:42,450円×12ヶ月分(平成28年9月~平成29年8月の12か月分)=509,400円まとめ産前産後休業期間中や育児休業期間中のように、保険料の支払いが困難になる状況においては、保険料を免除する規定はあります。しかし、実際に免除の規定の適用を受けようとする場合、被保険者本人が保険料免除の規定の手続きをするのではなく、会社から申し出を行わなければならないという点で、他の制度とは異なります。また、実際に申出をした時期が休業開始時期を過ぎてから行った場合(いわゆる、「事後報告」)となっても、期間をさかのぼって、保険料免除が受けられますので、出産予定日が早まったことで、産前産後休業を開始した時期が早まってしまった場合であっても、育児休業を開始した時期よりも会社が育児休業期間の保険料免除の申請の申出を行った時期が遅かった場合であっても、問題ないということです。実際のところ、会社もその期間分の保険料を負担しなくてもよいという意味では、メリットが大きいため、産前産後休業や育児休業の取得をしようとする場合には、早めに連絡するように言われることが多いと考えられます。言い換えてみると、これらの申出を行うことで得られる双方のメリットはかなり大きいので、忘れずに手続きをすることが望まれます。
2018年12月24日離婚したいのに相手が応じてくれない場合、裁判になったら費用がかかるのが心配でしょう。ここでは、離婚裁判でかかる費用の相場や費用が用意できない場合の対処法について説明します。裁判費用が払えないという理由だけで離婚をあきらめることのないよう、知識を持っておきましょう。離婚で裁判になるケースはどれくらい?日本では、話し合いによる協議離婚が大半で、裁判になるケースはかなり少なくなっています。離婚で裁判になるのは3%未満厚生労働省の人口動態統計によると、平成29年度の離婚件数の総数は21万2,262件で、離婚の種類別の内訳は次のとおりです。上記の表からわかるように、日本では離婚の約9割は協議離婚です。また、裁判する前に調停を経なければならない「調停前置主義」が採用されているため、調停までで離婚が決まるケースが多く、協議離婚と調停離婚で全体の97%を占めます。なお、審判離婚とは調停で合意できない場合に、裁判所が職権で離婚を決める手続きです。離婚に合意しているものの一部の条件で折り合いがつかないようなケースでは、調停から審判に移行され審判離婚となることがあります。離婚裁判になるのは、協議離婚が不可能で、調停や審判でも決着がつかなかった場合ですから、全体の3%にも満たないということです。ほとんどの場合、調停をすれば離婚問題は決着します。裁判になっても和解離婚となるケースが多い離婚裁判になった場合でも、判決まで行くケースはむしろ少数で、裁判上の和解により離婚が成立するケースが多くなっています。平成29年度のデータでも、判決離婚は1%であるのに対し、和解離婚は1.6%となっています。ちなみに、認諾離婚とは、裁判になった後、被告が原告の要求を全面的に受け入れて離婚が成立することですが、まれなケースです。離婚裁判でかかる費用の種類とは?離婚裁判でかかる費用は、大きく分けると、裁判所に払う費用と弁護士費用の2つになります。そのうち大半を占めるのが、弁護士費用です。裁判所に払う費用裁判所に訴状を提出するときに、次のような費用がかかります。収入印紙代裁判所に訴えを提起するときには、法律で定められた手数料を収めなければなりません。手数料の額は訴訟で争う内容や請求する金額によって変わります。離婚裁判では、離婚のみを請求する場合には、手数料の額は1万3,000円です。財産分与を請求する場合には1,200円、養育費を請求する場合には1人につき1,200円が加算されます。離婚と同時に慰謝料を請求する場合には、慰謝料の金額に対応する手数料と離婚の手数料(1万3,000円)のうち多い方に、財産分与や養育費の分を加算する扱いになります。手数料は、収入印紙を訴状に貼って納付します。郵便切手代訴状と一緒に、裁判所からの連絡用の郵便切手(予納郵券)も提出する必要があります。予納郵券の切手の種類や組み合わせ、枚数は裁判所ごとに決まっており、金額も多少違いますが、概ね6,000円程度です。弁護士費用離婚裁判を進めるためには専門的な知識が欠かせませんから、弁護士に依頼した方がよいでしょう。弁護士に払う弁護士費用は、着手金と報酬金の2つに分かれます。現在、離婚の弁護士費用に統一基準はなく、依頼する弁護士によって費用は変わります。着手金弁護士に事件を依頼したときに払う費用です。裁判で敗訴になった場合でも、着手金は返金されません。日弁連が2008年に行ったアンケートによると、弁護士に離婚訴訟から依頼した場合に払った着手金は30万円前後という回答が52.7%、20万円前後が26.4%となっています。報酬金成功報酬とも呼ばれるもので、事件終了時に、成功の程度によって支払う費用です。報酬金は、固定された金額に、慰謝料や財産分与で獲得した金額に応じた額を上乗せした形で請求されるのが一般的です。日弁連のアンケートでは、離婚訴訟からの依頼で払った報酬金は、30万円前後が37.1%、20万円前後が20.1%、50万円前後が17.1%、40万円前後が16.5%と、ばらつきがあります。その他の費用交通費や通信費などの実費を負担しなければなりません。弁護士に遠方の裁判所などに出張してもらう場合には、交通費とは別に日当を請求されることもあります。裁判所に払う費用も、通常は弁護士に立て替えてもらうことになるため、請求されたら払う必要があります。離婚裁判でかかる費用の総額たとえば、離婚裁判で、離婚と財産分与、子2人分の養育費を請求する場合の収入印紙代は、次のようになります。1万3,000円(離婚請求)+1,200円(財産分与)+1,200円×2(養育費)=1万6,600円これに予納郵券代約6,000円を足すと、裁判所に払う費用は約2万3,000円です。弁護士費用として、着手金30万円、報酬金30万円を払うとすると、かかる費用の総額は約63万円となります。離婚裁判の費用はどっちが負担する?裁判費用というのは安くはありませんから、相手のせいで離婚になった場合には、裁判費用も相手に請求したいでしょう。離婚の裁判費用の負担については、次のようなルールがあります。裁判に勝てば訴訟費用は相手に請求できる一般に、弁護士が訴訟を提起するときには、被告に対して、本来の請求に加え、訴訟費用の請求もします。これを受けて、原告が勝訴した場合には、「訴訟費用は被告の負担とする」という判決が出るのが通常です。訴訟を提起する時点では勝ち負けはわかりませんから、訴訟費用も一旦は自分で払わなければなりません。裁判に勝った場合には、後で相手に訴訟費用を請求できます。弁護士費用は自己負担裁判で相手方に請求できる「訴訟費用」には、弁護士費用は含まれません。相手方に請求できるのは、裁判所に払った収入印紙代や郵便切手代などにとどまります。裁判で勝っても、自分が依頼した弁護士に払う弁護士費用は自己負担です。離婚裁判の費用が払えないならどうする?お金がないからと言って、裁判をあきらめる必要はありません。まとまった費用が用意できなくても、離婚裁判をすることは可能です。弁護士費用は分割払いできることも離婚裁判で、裁判所に払う手数料は、分割払いできません。一方、弁護士費用については、少数ですが、分割払いに応じてもらえる事務所もあります。弁護士費用の分割払いの可否については、ホームページに記載されていないこともありますから、直接問い合わせてみましょう。法テラスで弁護士費用を立て替えしてもらえる法テラス(日本司法支援センター)は、経済的に余裕がない人のために、弁護士費用の立て替えを行っています。収入や資産などの要件をみたしていれば、着手金、報酬金、必要な実費を法テラスに立て替えてもらえます。法テラスに立て替えてもらったお金を返すときには、月5,000円から1万円程度の分割払いが可能で、利息や手数料はかかりません。離婚事件の場合には、配偶者の収入や資産が加算されないので、要件をみたすケースが多くなります。弁護士費用が用意できない場合には、法テラスに相談してみましょう。なお、法テラスの立て替え制度が利用できるのは、法テラスと契約している弁護士に依頼した場合のみです。どの弁護士でも立て替えてもらえるわけではありませんので注意しておきましょう。まとめ離婚裁判をすれば、高額の費用がかかります。離婚するときには、早めに弁護士などの専門家に相談し、裁判になる前の解決を目指しましょう。離婚裁判になった場合、弁護士費用の支払いが困難なら、法テラスの立て替え制度を利用する方法もあります。弁護士費用を払っても、裁判をした方が慰謝料や財産分与で受け取れる金額が多くなることもありますから、あきらめないようにしましょう。
2018年12月23日サラリーマンは年末調整書類の「給与所得者の保険料控除申請書」を毎年記入し、保険会社から送られてくる「生命保険料控除証明書」を添付して提出している方が多くいらっしゃいますが、その書類を提出するとどういう効果があっていくら得するのか正確にご存じの方は少ないのではないかと思います。これから、「生命保険料控除」がどういう制度で、どのような効果があるのかをご紹介します。長期間積み重ねると数十万単位で税金の負担が軽減される生命保険料控除のことをよく知り、税制上の優遇制度をしっかり利用しましょう。生命保険料控除ってどういうもの?生命保険料控除とは、払い込んだ保険料に対して一定の金額が生命保険契約者の所得から差し引かれる制度です。所得が低くなることで、所得税、住民税の負担が軽減されます。生命保険料控除は国税庁が定める所得控除の一つです。他には、医療費控除、社会保険料控除、配偶者控除など全部で20項目があります。新制度と旧制度生命保険料控除には新制度と旧制度があり、対象となる保険契約が違っています。生命保険料控除の新制度は「平成24年1月1日以後に契約した生命保険等」が対象になり、旧制度は平成23年12月31日以前の契約が対象です。以下は対象となる保険の区分です。生命保険料控除の対象区分は、新制度には一般生命保険料控除、個人年金保険料控除、介護医療保険料控除、旧制度には一般生命保険料控除、個人年金保険料控除があります。新制度では介護医療保険料控除が新たに加わっています。社会的に介護のニーズが高まり、社会保障に頼らず介護に備えて保険料を負担する方に対して税制上の優遇が受けられるようになりました。その他にも控除額が変更になっているので、次項で新制度と旧制度の控除額をご紹介します。新制度と旧制度の所得税控除額生命保険料控除の控除額は、その年の1月1日から12月31日までに払い込んだ年間払込保険料で決まります。新制度の所得税控除額は以下の式で計算します。新制度(平成24年1月1日以降)の契約で、毎月1万円の保険料を支払っている場合は、年間の支払保険料が12万円です。年間の支払保険料は8万円を超えているので、所得から4万円控除されます。その4万円に所得に応じた税率(5~45%)をかけた金額分の税金が軽減されます。旧制度の所得税控除額は以下の式で計算します。旧契約(平成23年12月31日以前の契約)で、毎月1万円の保険料を支払っている場合は、年間の保険料が12万です。年間の保険料は10万円を超えているので、所得から5万円控除されます。その5万円に所得に応じた税率(5~45%)をかけた金額分の税金が軽減されます。新契約と旧契約の双方について生命保険料控除を適用する場合は、新契約と旧契約の控除額を合計(最高4万円)した金額が控除額です。また、新制度には3つの控除(一般生命保険料控除、個人年金保険料控除、介護医療保険料控除)、旧制度には2つの控除(一般生命保険料控除、個人年金保険料控除)がありますが、それぞれで控除が受けられます。一般生命保険だけでなく、個人年金や介護保険に加入している方は税金の負担がより軽減されます。新制度で3つの控除を受けた場合の所得税の限度額は12万円、2つの控除を受けた場合の所得税の限度額は8万円、1つの控除を受けた場合の所得税の限度額は4万円です。旧制度で2つの控除を受けた場合の所得税の限度額は10万円、1つの控除を受けた場合の所得税の限度額は5万円です。毎年戻ってくるお金は微々たるものかもしれませんが、生命保険は10年以上の長期契約がほとんどです。生命保険に加入されているのであれば、年末調整時や確定申告時に生命保険料控除を申請することで、長期的に考えて数十万のお金が戻って来る場合があります。面倒でも生命保険料控除の申告は行ってください。新制度と旧制度の住民税控除額生命保険料控除は住民税でも利用できます。下表は新制度での住民税の控除額です。下表は旧制度での住民税の控除額です。これらの税率に住民税の税率10%(一律)をかけた金額が実際に負担が軽減される税金の金額です。例えば、新制度で年間10万円の保険料を支払っている方は控除額が2.8万円です。この金額に住民税の税率10%をかけた金額である2,800円の税金の負担が軽減されます。新制度で3つの控除を受けた場合の住民税の限度額は7万円、2つの控除を受けた場合の限度額は5.6万円、1つの控除を受けた場合の限度額は2.8万円です。旧制度で2つの控除を受けた場合の住民税の限度額は7万円、1つの控除を受けた場合の所得税の限度額は3.5万円です。生命保険料控除手続きここからは、生命保険料控除の手続きをご紹介します。生命保険料控除の手続きはサラリーマンと自営業で異なっています。サラリーマンサラリーマンの生命保険料控除は、年末調整の時に「給与所得者の保険料控除申告書」に毎年10月~11月に保険会社から送られてくる「生命保険料控除証明書」を付けて提出することで手続きが完了します。年末調整で生命保険料控除手続きができなかった場合は、確定申告で手続きができます。5年間さかのぼって還付の申告ができるので5年以内の手続きが済んでいない方はまだ間に合いますので申告されてください。自営業自営業の生命保険料控除は確定申告(毎年2月16日~3月15日)で手続きできます。サラリーマン同様、毎年10月~11月に保険会社から送られてくる「生命保険料控除証明書」を添付して確定申告します。平成28年から確定申告にはマイナンバーが必要ですので、確定申告を行う際にはマイナンバーをご用意ください。生命保険料控除でどれくらい負担が軽減されるの?ここでは生命保険料控除で実際どれくらい税金の負担が軽減されるのかをご紹介します。実際軽減される所得税所得税の税率は5~45%と所得により異なっています。生命保険料控除額に下表の税率をかけた金額が生命保険料控除で軽減される所得税です。例えば、新制度で年間10万円の保険料を支払っている方は控除額が4万円です(前項「新制度と旧制度の控除額」表参照)。この4万円に対してご自身の所得が「330万円を超え695万円以下」の場合は税率20%をかけた金額である「8,000円」が生命保険料控除で軽減される所得税です。サラリーマンは年末調整後にこの金額が還付されます。ご注意いただきたいのは、年末調整では還付されるだけでなく、扶養家族が減った場合や賞与が高額になった場合に「不足金額の徴収」が行われる点です。実際軽減される住民税住民税の税率は一律10%です。前項「新制度と旧制度の住民税控除額」で紹介した住民税の控除額に10%をかけた金額が実際に負担が軽減される税金の金額です。例えば、新制度で年間10万円の保険料を支払っている方は控除額が2.8万円です。この金額に住民税の税率10%をかけた金額である2,800円の税金の負担が軽減されます。生命保険料控除で軽減される実際の金額年収が330万円~695万円以下の方が新制度で年間10万円の保険料を支払っている場合は、所得税で8,000円、住民税で2,800円、一年間で合計10,800円の税金負担が軽減されます。これが30年続くと32.4万円です。生命保険は長期間契約が続きます。生命保険料控除は面倒でも毎年申請し、税制上の優遇を受けてください。まとめこれまで「生命保険料控除ってどういうもの?」「生命保険料控除手続き」「生命保険料控除でどれくらい負担が軽減されるの?」をみてきました。一年間の節税効果は少ない金額であっても、長期間生命保険に加入することで小さな金額が積み重なり、数十万円になることがわかりました。生命保険料控除の手続きは難しくないので、サラリーマンの方は年末調整で、自営業の方は確定申告で忘れずに生命保険料控除を申請してください。
2018年12月22日子供がいる人なら、離婚するとなると最も気になるのが養育費ではないでしょうか?離婚しても親子関係は変わりませんから、養育費は当然請求できます。本記事では、離婚後に母親(妻)が子供を引き取る場合を想定し、養育費の支払方法や金額の相場、父親(夫)が払ってくれない場合の対処法などを説明します。離婚したら必ず養育費を請求できる養育費とは、子供を扶養するためのお金、すなわち子供の生活費のことです。離婚しても子供の父親には養育費を請求できます。離婚した夫にも子供を扶養する義務がある親子間には、民法上扶養の義務があります(877条1項)。離婚すれば夫婦は他人になりますが、子供と双方の親との関係は変わりません。離婚して子供と別居することになった父親にも、子供の扶養義務はあります。子供と同居する母親は、子供のために父親に養育費を請求できるということです。離婚の理由は養育費とは関係がない養育費は、離婚の理由に関係なく、当然に請求できます。養育費は親子間の問題で、夫婦間の問題とは関係ないからです。たとえば、妻の浮気で離婚になった場合、夫は妻に慰謝料を請求できます。この場合、「慰謝料を請求しない代わりに、養育費を払わない」というのは認められません。養育費は子供のために必ず確保されるべきお金であって、慰謝料などと相殺できるものではないのです。養育費は離婚後でも請求可能離婚時に養育費の取り決めをしていなくても、離婚後に養育費を請求できます。養育費は親子の関係から当然に発生する義務ですから、子供の親に対しては、いつでも支払いを請求できます。養育費の支払方法と支払期間養育費について話し合うときには、支払方法や支払期間について決めておきましょう。養育費は毎月払いが基本養育費は、月額いくらという形で決めるのが一般的です。養育費は日常的にかかる生活費ですから、毎月払いでその都度支払うのが望ましいと言えます。大学進学した場合の支払期間は22歳まで親が子供に対して扶養義務を負うのは子供が成人するまでなので、養育費も子供が成人するまで請求可能です。成人年齢は現状20歳ですが、民法改正により2022年4月以降は18歳に引き下げられる予定です。なお、子供が大学に進学した場合には、大学在学中は働いて自立できないため、親に扶養義務があると考えられています。そのため、子供が大学在学中の場合や、大学に進学する見込みの場合には、22歳の3月までの養育費の支払いを取り決めするのが一般的です。養育費は一括払いでもかまわない養育費は、当事者双方が納得すれば、一括払いにすることも可能です。養育費を一括払いにすれば、母親側は、離婚時に将来の分まで養育費を確保できます。父親側にとっても、長期間にわたって養育費を払い続けなければならない煩わしさから解放されるのは、メリットといえるでしょう。なお、養育費の一括払いでは金額が大きくなってしまうため、贈与税の課税が心配になるかもしれません。養育費は基本的に非課税ですが、養育費であることを明確にするため、離婚協議書を残しておいた方がよいでしょう。養育費の相場は?養育費の金額は話し合いで自由に決められますが、相場が気になるでしょう。一般に、養育費の相場というと、養育費算定表の金額を指します。養育費算定表とは、双方の親の年収、子供の年齢、子供の数から、平均的な養育費を知ることができる早見表です。裁判所の実務においては、養育費を決めるときに、養育費算定表の金額を参考にします。養育費算定表はこちら養育費算定表の金額では十分でないことが多い現行の養育費算定表の金額はかなり低めになっており、裁判所でも見直しが進められています。日弁連では裁判所基準よりも高額の新養育費算定表を作っており、現状でも弁護士は新算定表にもとづき交渉を行っているのが実情です。また、養育費算定表の金額は、小・中・高を公立に通わせる場合を想定した金額になっており、私立に通わせる場合に余分にかかる費用は含まれていません。塾費用や大学進学費用も養育費算定表ではカバーされない費用です。つまり、養育費算定表の金額では、養育費としては十分でないケースが多くなります。養育費算定表は、養育費の相場を知る上では便利です。しかし、養育費算定表があるせいで、「算定表を超える金額は一切払いたくない」という人も多いように思います。相手から提示された養育費に納得がいかない場合には、弁護士に相談するのがおすすめです。子供に実際にかかる費用から考えることが大事養育費を決めるときには、一般的な相場よりも、現実にいくらかかるかを基準に考えるべきです。算定表を見て機械的に決めるのではなく、現実にかかる費用を考えて納得のいく額を請求するようにしましょう。子供にかかる費用は、双方の親が分担するのが原則です。たとえば、病気や障害があったり、特殊な習い事をしていたりで、子供に普通よりもお金がかかるケースはあるでしょう。その場合には、父親が負担しなければならない養育費も当然多くなります。まずはそれぞれの家庭の事情に合わせて子供にかかる費用を見積もり、双方の親でどう分担するかを話し合うようにしましょう。養育費は増額や減額も可能養育費は、離婚後の双方の親の状況の変化(事情変更)により、増額または減額できるものとされています。事情変更の代表的なものは、どちらかの親の再婚です。たとえば、父親が再婚した場合、養育費の支払義務が当然になくなるわけではありません。しかし、再婚後の家族についても扶養義務が発生するため、養育費の減額が認められる可能性はあります。母親が再婚し、再婚相手と子供が養子縁組をした場合にも、再婚相手に子供の扶養義務が発生しますから、養育費の減額が認められるでしょう。また、事情変更により養育費を増額する場合としては、当初の取り決めで大学進学費用を考慮しておらず、養育費が足りなくなった場合などが考えられます。養育費の減額や増額についても、話し合いで合意できるのであれば、話し合いで決めてかまいません。話し合いで決まらない場合には、家庭裁判所に養育費増額調停や養育費減額調停を申し立てましょう。養育費を払ってもらうためにできること離婚するときには、養育費の取り決めをしておきましょう。養育費について話し合いができない場合でも、裁判所を利用して決めることができます。養育費の取り決めは公正証書にしておく養育費について話し合いで決めて協議離婚する場合には、離婚協議書を作成しておきましょう。離婚協議書は、公証役場で公正証書にしておくと安心です。公正証書は、公証役場で公証人に作成してもらう契約書です。養育費の取り決めを公正証書にしておけば、相手が約束どおり払わなかった場合に、すぐに強制執行の手続きをとることができます。話し合いで決まらない場合には調停を養育費について、夫婦間の話し合いで決まらない場合には、家庭裁判所に調停を申し立てましょう。離婚成立前は離婚調停(夫婦関係調整調停)を申し立てますが、離婚後は養育費請求調停を申し立てることになります。養育費のみで争っている場合には、調停が不成立になるとそのまま審判に移行し、審判で裁判所に養育費を決めてもらえるのが通常です。相手が話し合いに応じてくれそうにない場合でも、あきらめずに調停を申し立てましょう。なお、調停や審判で養育費について決まった場合には、裁判所で調停調書や審判書が作られます。約束どおり払ってもらえない場合には、調停調書や審判書にもとづき強制執行することも可能です。まとめ離婚後に母親が1人で子供を育てていくには、お金がかかります。離婚するときには養育費の取り決めをし、子供のためのお金を確保できるようにしておきましょう。養育費の金額を決めるときには、養育費算定表が参考になります。ただし、養育費については、相場を意識するよりも、現実にかかる費用を考えて決めることが大切です。養育費について取り決めしたら、支払いを確保するため、公正証書を作成しておきましょう。
2018年12月18日離婚するときにはお金の問題が発生しますが、そのうちの1つが慰謝料です。「離婚の際には必ず慰謝料をもらえるの?」「慰謝料の相場はいくらくらい?」など、離婚の慰謝料に関してはさまざまな疑問があると思います。本記事では、離婚の慰謝料について説明しますので、離婚を考える際の参考にしていただければ幸いです。離婚の際に慰謝料がもらえるケースとは?離婚の際には、慰謝料の受け渡しをすることがあります。離婚するときには、必ず慰謝料が発生するわけではありません。離婚で慰謝料がもらえるケースについて知っておきましょう。慰謝料は離婚原因を作った側に請求できるお金慰謝料とは、精神的苦痛に対する賠償金のことを言います。離婚で慰謝料が発生するのは、夫婦のどちらか一方が離婚原因を作った場合です。相手の行為により離婚やむなしとなってしまった場合には、離婚による精神的苦痛を被ったことになりますから、慰謝料を請求できます。慰謝料は、民法上は不法行為にもとづく損害賠償金です。慰謝料を請求するためには、相手の行為が違法であることが前提になります。精神的苦痛を受けていても、相手の行為が違法とまでいえない場合には、原則的には慰謝料は発生しません。慰謝料が発生するのは浮気やDVの場合が多い慰謝料が発生する典型的なケースは、一方の浮気(不貞行為)により離婚する場合です。ただし、夫婦の両方が浮気したダブル不倫の場合には、違法行為が相殺されることになり、通常は慰謝料は発生しません。また、暴力(DV)も違法行為ですから、暴力を受けた側は慰謝料請求が可能です。モラハラも言葉の暴力と言えますから、慰謝料請求が認められる余地はあります。そのほかに、裁判で離婚の慰謝料が認められた例としては、性的不能、性交渉拒否、一方的な別居などがあります。慰謝料の支払義務がなくても慰謝料を払うことはある一方が離婚原因を作ったというわけでなくても、離婚の際に慰謝料の受け渡しが行われることはよくあります。たとえば、離婚したい側が、慰謝料を払う代わりに相手の了承を得るようなケースです。この場合には、離婚すること自体の慰謝料と考えることもできるでしょう。また、妻が離婚後すぐに自立できない場合に、夫から扶養の意味でお金を払うこともあります。このような場合を扶養的財産分与と呼ぶこともありますが、慰謝料名目で支払いを行うこともあります。離婚の慰謝料の相場はどれくらい?離婚で慰謝料は、お金に換算して払う必要があります。精神的苦痛は目に見えませんから、慰謝料の算定は簡単ではありません。離婚の慰謝料の金額はケースバイケース慰謝料は精神的苦痛に対する賠償金ですから、精神的苦痛が大きいほど慰謝料の金額は高くなるはずです。と言っても、精神的苦痛の程度をはかるのは実際には困難ですから、過去の裁判例を参考にして金額を考えることになります。裁判では、違法行為の程度、婚姻期間、支払う側の資力、請求する側の自立の程度、夫婦の年齢、子供の有無などさまざまな要素から慰謝料が算定されます。離婚の慰謝料は、金額がいくらと決まっているものではなく、あくまでケースバイケースです。離婚の慰謝料の相場は200~300万円程度離婚の際に、慰謝料としてどれくらいの金額払われているかという近年の統計データはありません。一般には、離婚の際には、200~300万円程度を慰謝料として受け渡すケースが多いと言われています。しかし、上にも書いたとおり、慰謝料の金額は簡単に算定できるものではありません。慰謝料の金額を決める際には、弁護士などの専門家に相談するようにしましょう。離婚の際に慰謝料をもらう方法は?離婚の際に慰謝料を請求できるケースでも、実際どのようにして払ってもらったらよいかがわからないという人もいると思います。離婚の際に慰謝料をもらう方法を知っておきましょう。離婚の慰謝料は話し合いで決めてもいい夫婦間の話し合いにより離婚の合意ができれば、離婚届を出すだけで協議離婚ができます。協議離婚では、慰謝料の金額や支払方法についても、自由に決められます。慰謝料の金額が一般的な相場より高くても低くても、基本的には問題ありません。慰謝料の一括払いが困難な場合には、分割払いの取り決めも可能です。話し合いで慰謝料を決めたら離婚協議書や公正証書を作っておく協議離婚の場合、慰謝料については、離婚届に書くわけではありません。慰謝料などの離婚の条件は、後日のトラブル防止のために、離婚協議書にして残しておくようにしましょう。慰謝料を分割払いにする場合には、約束どおり払ってもらえない可能性がありますから、公正証書にしておくのがおすすめです。お金の支払いについて公正証書にしておけば、支払いがなかった場合に、強制執行の手続きをとることもできます。話し合いで決められないなら離婚調停をする話し合いで慰謝料を払ってもらえない場合には、家庭裁判所に離婚調停を申し立てる方法があります。離婚自体には合意しているけれど、条件面で折り合いがつかない場合にも、離婚調停の申し立ては可能です。離婚調停で慰謝料の支払いについて同意が得られれば、慰謝料を払ってもらえます。調停で決まった内容は、裁判所で調停調書にしてくれますから、調停調書にもとづき強制執行も可能です。慰謝料請求には証拠が必要離婚調停でも慰謝料の支払いについて同意が得られない場合、最終的に裁判を起こすことができます。ただし、裁判で慰謝料を払わせるには、証拠が欠かせません。相手が慰謝料の支払いを拒否しているなら、証拠をとっておかなければ、払わせるのは難しくなってしまいます。たとえば、相手の不貞行為が原因の離婚で慰謝料を請求したい場合、不貞行為の証拠をとっておく必要があります。離婚が決まってからでは証拠もとりにくいですから、早い段階で証拠をとっておき、慰謝料請求に備えましょう。離婚の慰謝料請求の時効とは?離婚の慰謝料は、離婚が成立した後でも請求可能です。ただし、慰謝料には時効があるので注意しておきましょう。不法行為の慰謝料の時効慰謝料は、不法行為にもとづく損害賠償金です。民法では、不法行為による損害賠償請求権を行使できる期間について、次の①②のいずれか先に到来する方と定められています(724条)。損害及び加害者を知ったときから3年不法行為のときから20年離婚成立から3年以内なら慰謝料請求が可能離婚の際の慰謝料については、通常、具体的な不法行為があった時点ではなく、離婚成立時が時効の起算点になります。なお、離婚の場合は相手(配偶者)がわかっていますから、20年(上記②)というのは関係なく、離婚成立から3年(上記①)で時効になります。たとえば、不貞行為が原因で離婚に至った場合、不貞の事実や相手を知ったときから4年経っていても、離婚から2年しか経っていなければ、元配偶者に慰謝料請求することは可能です。不貞相手への慰謝料請求の時効不貞行為の場合には、配偶者の不貞の相手にも慰謝料請求ができます。不貞相手に慰謝料請求する場合には、離婚成立の時期に関係なく、不貞の事実や相手を知ったときから3年が時効となります。なお、不貞行為のあったときから20年経過した後で相手がわかった場合には、慰謝料請求はできません。離婚の慰謝料に税金はかかる?離婚で慰謝料を受け取った場合には、税金がかかるかどうかが気になると思います。慰謝料への課税の有無は、基本的には次のようになります。離婚の慰謝料は原則的に非課税慰謝料をもらっても、無償で財産をもらったわけではありませんから、贈与税はかかりません。また、慰謝料のような損害賠償金は、所得税も非課税となっています。離婚の際に慰謝料をもらっても、原則的に税金はかかりません。現金以外で慰謝料を払った場合には課税されることがある離婚の際の慰謝料を現金で払うかわりに、不動産を譲渡したようなケースでは、次のような税金の課税対象になることがあります。譲渡所得税不動産が購入時より値上がりしていれば、譲渡した側は譲渡所得があったものとみなされ、譲渡所得税が課税されます。なお、譲渡所得税では3000万円の特別控除が受けられるため、実際には税金が発生しないこともあります。不動産取得税不動産の所有権を取得したときには、不動産取得税の課税対象です。離婚の際の清算的な財産分与では不動産取得税は課税されませんが、慰謝料がわりの不動産の譲渡は課税される可能性があります。まとめ離婚するとき、相手が一方的に離婚原因を作った場合には、慰謝料請求ができます。どちらが悪いというわけではない離婚の場合には、慰謝料請求して強制的に払わせることはできません。ただし、夫婦間の話し合いによって慰謝料の取り決めをするのは自由です。相手が任意に慰謝料を払ってくれるという場合には、受け取ってかまいません。慰謝料が発生するケースでも、金額の算定は難しいところがあります。離婚の際に慰謝料の受け渡しをしたい場合には、弁護士などに相談するのがおすすめです。
2018年12月12日Aさん(50歳男性)は、現在怒りに震えています。ある日、家に帰ってみると妻が3歳の子供を放置し、「出ていきます」と書き置きを残して去ってしまったのです。突然子供と2人の生活を強いられたAさんは、母の協力を仰ぎ、必死に子育てと仕事を両立させます。子供は母親がいないことに戸惑いを見せることも多く、申し訳ない気持ちでいっぱいだったそう。 妻が別の男と暮らしていた子供の手がかからなくなってきたある日、知人から「妻が別の男とある場所で暮らしている」と情報が入りました。見に行ってみると、そこにはまるで夫婦のように振る舞う妻の姿が。自分と子供を捨て、別の男に走った妻に未練はありませんが、苦労を強いられたこと、子供に寂しい思いをさせたことについては腹立たしく思っており、慰謝料を請求したいと考えています。このような場合、夫から妻に慰謝料を請求することは可能なのでしょうか?高島総合法律事務所の理崎智英弁護士に見解を伺いました。 慰謝料の請求は可能なのか?理崎弁護士:「夫が妻に対して慰謝料を請求する理由としては、夫婦の同居義務違反が考えられます。法律上、夫婦は同居して生活しなければならない義務を負っています(民法752条)。妻がこの義務に違反して、正当な理由もなく長期間別居している場合には、夫婦の同居義務違反として、慰謝料の対象となる可能性があります。正当な理由とは、単身赴任による別居や、配偶者の暴力から逃れるための別居などですが、本件では、妻は子どもを置いて突然蒸発したということなので、別居には正当な理由はないと思います。」 長時間の別居は離婚事由にもなる理崎弁護士:「また、正当な理由がない長期間の別居は、「悪意の遺棄」(民法770条1項2号)あるいは「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)として、離婚理由にもなり得ますので、妻の別居が理由で夫婦が離婚することになった場合、妻は離婚による慰謝料を支払う義務も負うことになります。さらに、夫婦の収入にもよりますが、妻の別居中、夫が子の養育監護をしていますので、原則として、夫は、妻に対して婚姻費用の請求をすることができます。もし夫婦が離婚して、夫が子の親権者になった場合には、夫は、妻に対して子の養育費を請求することができます。」 迷わず行動を慰謝料と聞くと妻から夫に請求するものというイメージがあり、男性は尻込みするケースもあるようですが、Aさんのように相手の蒸発という自分勝手な行動に耐え頑張ってきたのなら、やはりもらうものはもらうべきでしょう!もちろん女性もですが、結婚相手が蒸発してしまった場合は、弁護士のアドバイスなどを聞きながら、行動に出ましょう。 *取材対応弁護士: 理崎智英(高島総合法律事務所。弁護士登録以来、離婚や不倫問題を中心に取り扱っており、多数の解決実績がある)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)自分と子供を捨て蒸発した妻が別の男と暮らしていた! 慰謝料を請求することは可能?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。自分と子供を捨て蒸発した妻が別の男と暮らしていた! 慰謝料を請求することは可能?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年11月20日不倫関係であっても、相手への執着が強ければ嫉妬の感情を抱くようです。魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、不倫中の女性から届いた「男が困惑したジェラシーLINE」を3つご紹介します。文・並木まき「奥さんに電話して文句言おうか?」「5ヶ月ほどそういう関係にある職場の女の子が、最近は僕と妻との仲に嫉妬するようになりました。その子には『家庭は冷え切ってる』って話をしてあるんですが、ぶっちゃけそこまで冷えてる状態でもないので、休日は妻との時間を過ごしています。でもその子は、僕の言葉を信じているみたいで、週末に会えないのは、妻が僕を外出させないからだと思い込んでいるみたい。ついに、週末の話をしていたときのLINEで、妻への嫉妬から『奥さんに電話して、夫を自由にさせるよう、私が文句言おうか?』と言い出しました。不倫相手が妻に文句だなんて、非常識にもほどがあるけど……。本人は本気でそう思っているみたいなので、困っています」ユタカ(仮名)39歳週末は会えない関係にある不倫も多いものです。男性が自らの意思で浮気相手に会わないだけでも、それを知らない女性が妻に嫉妬してしまうこともある模様。「会社にぶちまけて離婚する!」「W不倫中の職場の同僚女性が、いよいよ僕に本気になってしまったようで、嫉妬が激しくなりました。職場で、別の女性と談笑しているだけでも、その姿を見れば怒り狂う始末。『あなたに近寄ってくる女は、許さない』なんて言い出していて『私たちの関係がオープンになれば、職場の女性たちだって遠慮してくれるはず』と、怖い話をしてきます。ついこの前は『会社に関係をぶちまけて、私は離婚しようかな』とLINEしてきました。本気でそうされたら、僕の人生もめちゃくちゃになるし、そろそろ別れ時かなって思いますが、さらなる嫉妬を招きそうで、切り出せていません……」ケイジロウ(仮名)33歳社内恋愛ならともかく、社内不倫ともなると、会社から処分されてしまうかも。周囲に絶対にバラしたくない男性も少なくありません。こんなことを言われれば、自業自得とは言え、男性も気が気ではないでしょう。「慰謝料を払うだけの貯金ができたよ」「不倫してもうすぐ2年になる浮気相手の女性がいますが、妻とどうしても離婚してほしいらしく、最近では妻に嫉妬するようになりました。妻と会話するのもダメだと言うし、一緒に出かけるなんて知ってしまえば、数日は怒りが収まらないほどです。ウチはまだ子供がいないので、その子からは、努力次第で離婚に持ち込めるんじゃないかって思っているようなフシが見受けられます。最近では、会えば『いつ離婚してくれるの?』が口癖になっているんですが、ついにこの前『慰謝料を払うだけの貯金ができた』とLINEを送ってきました。付き合う前には浪費家っぽい感じの子だったので、貯金を始めたのは悪いことではないけれど、妻への嫉妬が原動力になっていたのかと思ったら、思わずゾッとしましたし、簡単には別れてくれないだろうなって思うので、困っています」ダイジ(仮名)37歳相手の家庭を壊す前提で貯金に励んだとなれば、嫉妬心もかなりのものになっていそう。こちらも男性の自業自得ではありますが、ひとりで勝手に覚悟を決められても、男性の心は離れていくばかり。ジェラシーまみれになってしまった女性は、不倫の関係であっても容赦なく感情をぶつけるLINEを送りつけることもあるよう。みなさんの周囲にいる不倫カップルも、こんなLINEをしているかもしれません。(C) fizkes / shutterstock(C) Marcos Mesa Sam Wordley / shutterstock(C) Dean Drobot / shutterstock
2018年11月18日不倫中の女性への相手男性からのLINEは、優しいのように見えて、単なる自己防衛にすぎないものも。彼らは家庭を大切にしながら、火遊びを楽しんでいるのでしょう。魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、女性たちに届いた不倫男からのそんな陳腐なLINEをご紹介します。文・並木まき1:「バレて慰謝料払うことになったら、君が可哀想だから」「昔の職場で不倫をしていたとき、相手の男性と週末デートの約束をしていたんです。ただ、当日の朝になってドタキャンされて、その理由が『妻が不審がっているから』というものでした。何週間も前から予定していただけに、いきなりのキャンセルにムッとした私が『なんなの、それ』と送ると、彼から『バレて慰謝料を払うことになったら、君が可哀想だからさ』と返信がありました。奥さんに不倫がバレて、一番困るのは彼。“君が可哀想”という逃げの言葉に呆れましたね」ハルコ(仮名)37歳女性「慰謝料を払う君が可哀想」だなんて、ズルいセリフ!不倫の是非はともかくとして、こんなことを言われてもちっとも嬉しくないですし、白けてしまいますよね。2:「君の名誉に傷がつくから…」「3年ほど不倫していた彼がいました。いよいよ奥さんか私を選んでもらおうと勝負に出たんです。それまで、彼の口からは何度も“離婚”という言葉が出ていたので、私も覚悟を決めてLINEしたんです。すると、彼からは『今すぐに離婚する準備もできているし、覚悟もあるけど、それをしてしまうと君の名誉に傷がつく。結局、僕と一緒になっても、過去に不倫して略奪した女というレッテルを貼られ続けるだろうから、それでは君に申し訳ないよ……』と返信が。正直、単に『離婚はしない』という意味だと思うんですけど、わざわざ“君の名誉が”とか“君に申し訳ない”とか言って、いい人ぶるところにかなりウンザリしましたね。このLINEのやり取りがきっかけで不倫から足を洗うことができたので、今となってはよかったとは思っていますが……」マリカ(仮名)34歳女性「離婚する」と言ってなかなかしないのは、不倫男あるある。最後の選択を迫られたときに、相手を思いやるような口ぶりをする男には強烈なズルさを感じますね。3:「君の犬がこれ以上なついたら、申し訳ないから」「取引先の男性と1年ほど不倫をしていたのですが、いつもデートは私の家でした。私は犬を飼っていて、その男性にもそれなりに懐いている様子で、彼自身もいつも可愛がってくれていたんです。でも、そうこうしているうちに奥さんに私との関係を疑われ始め、うちにいても奥さんから電話がかかってくるなどして、なかなか会えない状況に。ところが、彼は私に本当のことを言わずに『俺たちは結ばれない運命だし、なによりこれ以上、犬が懐いたら犬にも申し訳ないから、君の家に行くのはやめておくよ』とLINEしてきました。以前から“動物を可愛がっている俺”をアピールするタイプではありましたが、最後の言い訳がコレかよ……と唖然としました。せめて、本当のことを言って別れてほしかった」ミユキ(仮名)31歳女性不倫する男に“誠実さ”を求めること自体、おかしなことかもしれないけれど、別れ際くらい男らしさを見せて欲しいですよね。女性が大事にしているペットを引き合いに出してお茶を濁すあたり、情けないですよね…。不倫男は奥さんにバレる危険と隣り合わせな状態だからこそ、自己防衛に必死になりがち。うまくごまかそうとしても、バレバレです。(C) Dmytro Zinkevych / shutterstock(C) 4 PM production / shutterstock(C) gpointstudio / shutterstock
2018年11月01日既婚者という事実を隠して不倫しようとする、最低な男性が世の中にはたくさん…。そのなかでも、なぜそんな嘘をついたのか不思議に思ってしまうような、作り話の “離婚シチュエーション” を2つご紹介します。文・三谷真美【アンアン総研リサーチ】作り話の離婚設定とは?慰謝料と養育費「『1年半前に離婚して、今は慰謝料も養育費も払ってるんだけど…それでもいい?』と言われ、子どもと会う頻度や支払っている金額まで教えてくれました。あまりにも具体的だったから、すっかり信じてしまった」(36歳・その他)Facebookで検索をしたら発覚したそうで「いやいや、なんですか? その細かい設定。慰謝料も養育費もいいけど、既婚者は無理だよ!」と、すごく怒っていました。騙して不倫をしようとしたうえに、ケチな男性だったのかもしれませんね。離婚直後だから…「『半年前に離婚したばっかだから、書類の関係とかで元嫁と会わなきゃいけなくて。でもだんだん会う頻度が減るだろうし、少しだけ我慢してほしい』と。でも、つじつまが合わないことや細かな嘘が多く、問い詰めたら白状しました」(32歳・事務職)いったいそんな嘘でいつまで引っ張るつもりだったのでしょうか? 週末に会えない理由を必死に考えたのかもしれませんね。どんなに嘘の設定を決めていても、行動に違和感があれば女の勘が働くみたいです。不倫男に気をつけて女の子に結婚していることを隠してだまそうとした、最低な不倫男のバカバカしい嘘エピソードでした。不倫相手を探している男性は、ナンパや合コンだけでなく、結婚式の二次会のような神聖な場でもターゲットを狙っているそうです。変な男に引っかからないように気をつけましょう。©PIKSEL/Gettyimages©filadendron/Gettyimages※2017年7月28日作成
2018年11月01日夫の不倫は妻にとって許せるものではありません。なかには、思いもよらない過激な復讐を行う妻もいます。例えば…実際に賞味期限切れのイカを食べた夫は、会社を早退し病院に駆け込んだそうです。また、夫の使うタオルを少量の洗剤で、足ふきマットと一緒に洗ったり、夫の使うお皿は水でさっと流したりしただけ、なんて復讐話もあります。 ネットで見る分には、ある種、笑い話しともいえますが、友人や身近な人がこんなことをしていたら、正直筆者はドン引きします。 このような夫は何も知らないまま、不衛生な環境で生活していることになります。いつ病気になってもおかしくないですよね。 妻がこのような行為をした場合、夫の不倫が原因であっても、夫からの離婚請求は認められるのでしょうか? このような復讐が行われていた夫婦の離婚について、【虎ノ門法律経済事務所の齋藤弁護士】に聞いてみました。 Q1:夫の不倫が原因とはいえ、故意に不衛生な環境で夫を生活させることは違法ですか?齋藤弁護士違法行為になり得ます。不衛生な環境を積極的に作り出す行為そのものは、「夫婦だから」といって許されるものではありませんよね。 これが継続的であれば、場合によっては、不法行為(故意に他人の権利や利益を違法に侵害する行為)が成立する余地はあるといえるでしょう。 これが進行していくと、民法770条1項5号(婚姻を継続し難い重大な事由があるとき)における離婚原因にもなりえます。 故意にそうした環境を作った場合に限らず、あまりに度が過ぎるのであれば、傷害罪になる可能性があります。ただし、実際に傷害罪として、捜査や起訴に至るとは考えにくいところではあります。 Q2:このような妻の行為は、夫の不倫を理由に妻が慰謝料請求した場合、減額などの影響が出ますか?齋藤弁護士不倫とは不法行為の質、態様が違います。ただし、場合によっては相殺の対象となる可能性があります。とはいえ、そのような行為を証拠に、夫婦関係が破綻していると主張(抗弁)し、慰謝料請求に対する反論の一要素に使うことはできるでしょうね。 Q3:妻のこのような行為に関する証拠を集めるとしたら、どのようなものが有効ですか?齋藤弁護士夫婦関係破綻の抗弁は、慰謝料請求に対する一種の反論ですから、生活の実態を浮き彫りにしていく必要があります。その意味で、日記をつけたり、けんかなどに至った場合には会話内容を録音したり、LINEのやり取りを残したり、日々の痕跡が重要になってきます。 ただ、これらは軽微なものだと思って、捨ててしまう人が多いです。 Q4:妻のこのような行為を理由に、不倫した夫は離婚を切り出せますか?齋藤弁護士ありえるでしょうね。夫婦関係は破綻していると認識できます。もちろん、夫の歯ブラシでの排水溝掃除や賞味期限のイカだけが決定的な理由になることは難しいでしょう。 そうではなくて、イカの例が象徴するように、そのほかにも夫婦の破綻に関するエピソードなど一つひとつの積み重ねが、離婚理由になると考えられます。 弁護士は、それを一つひとつ丹念にヒアリングしています。 まとめ根本的な原因が夫の不倫であっても、感情に任せて復讐をしてしまうと、夫婦関係の修復が不可能になるだけではなく、離婚を決意した場合、妻が損をすることになります。 そもそも、民法の概念として『自力救済の禁止』というものがあります。これは、権利侵害の被害に遭った人が、司法手続きを取らずに自己の力(物理に限らない)で権利を回収することを禁止する概念です。 要するに、『不倫』という権利侵害を受けたからといって、復讐することは根本的に禁止されているのです。不倫をされた場合は、損をしないためにも民法に則り、慰謝料を請求しましょう。 *取材協力弁護士: 虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。) *執筆・取材:アシロ シェア法編集部(シェア法を盛り上げようと日々奮闘中。執筆いただける弁護士先生募集中です。)不倫夫への復讐で腐ったイカを食べさせる妻…「夫が悪い」で許される?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。不倫夫への復讐で腐ったイカを食べさせる妻…「夫が悪い」で許される?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年10月31日【今週の悩めるマダム】夫が一回りも下の女性と浮気していることが発覚しました。SNSを駆使して調べ上げ、職場や人間関係などを把握したうえで夫を問い詰めました。すると、悪びれない様子で「だったら慰謝料を払ってでも離婚する」の一点張り。下の子どもはまだ中学生で、離婚は考えられません。かといって浮気を黙認するのも嫌です。(石川県在住・40代主婦)率直に申しますが、奥様の場合、離婚をされたほうがよろしいのではないでしょうか。まず、誰が読んでもこの男は最低ですし、奥様だけじゃなく、お子さんに対しても愛が一切感じられません。よく考えてみてください。そのような男と添い遂げて誰が幸せになるでしょう?浮気をしておいて「慰謝料を払ってでも離婚する」と言い張るこの人の目にお子さんたちの姿は映ってない。女がいることが発覚した途端開き直って離婚しろというのはあまりに理不尽、身勝手だと思います。奥様が家事や育児で日々頑張っていらっしゃる時にこの人は若い女と浮気をしていたわけですよ。百歩譲ったとして、浮気をするのは双方に問題があるからかもしれない。夫婦のことなので詮索はしません。しかし、ご主人が実際に浮気をしたのは事実。しかも開き直っている。人間であれば多少のうしろめたさがにじむのが普通ではないでしょうか。では、逆に僕からの質問ですが、奥様はこの人のどこが好きなのですか?何を愛しているの?ただ、お子さんの養育面だけが心配で離婚できない?その年齢で離婚をするのが経済的に辛いから?もしくは恥ずかしい?それはどうしてですか?あなたの人生は誰がリスペクトするんです?あなたが生きていることを誰が大切にしてくれるの?あなたはあなたを大切にしてくれる人と一緒にいるべきじゃないですか?死ぬまでこの男のいいなりになって生きていくんですか?お子さんに伝えることをためらっているようですが、中学生であればきちんと説明すれば理解できます。いや、これは小学生だったとしても理解することができる。「親だって人間なんだ」ということを一人間として包み隠さず伝えるべきです。たまには弱い面を見せてもいいんですよ。大事なことは、あなたは逃げないでお子さんを育ててきたということです。浮気をしている人間にはそれができない。ご自分の気持ちに嘘をつくより、正直な現実の中で生きてください。お子さんたちとはさらに強い関係が築けるはず。きっと、彼らが最大の理解者になるでしょう。もし、あなたが我慢をして離婚を選ばなかったとします。そしたらこの男は浮気をやめますか?いいえ、いい気になってもう家に帰ってこなくなるでしょう。あなたはそれを我慢できますか?生活費だけ振り込まれる関係って屈辱的じゃないですか?僕が言いたいことはシンプルです。あなたはあなた自身の人生をまず大事にしなければならない。お子さんたちは100%あなたを支持するでしょう。必ず支えてくれます。そのうえでもう一度、ご主人の顔を見て、ご自分にこう尋ねてください。「この男のどこを愛しているのだろう?」と。いいですか、奥様。あなたには大切にされる権利があるのですよ。【JINSEIの格言】「この男のどこを愛しているんだろう?」と自問自答してみて。そうすれば、おのずと答えは見つかるはず。子どものための泣き寝入りはやめて!自分の気持ちに正直に生きましょう。この連載では辻さんが恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日ごろの悩みにお答えします!お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】@jinseinospice)、またはお便り(〒112-0811 東京都文京区音羽1-16-6「女性自身」編集部宛)にて絶賛募集中。※性別と年齢を明記のうえ、お送りください。以前の連載「ムスコ飯」はこちらで写真付きレシピを毎週更新中!
2018年10月23日とんでもない離婚騒動も、今回でひとまず最終回です。最後に、よし夫に慰謝料を請求した場合、まゆこはどのくらいの慰謝料をもらえそうか、【高島総合法律事務所 理崎弁護士】にお聞きしました! そもそも慰謝料はどうやって決まる?慰謝料は、配偶者から受けた精神的苦痛に対し、償いの意味を込めて支払う金銭です。そのため、実際に受けた被害の状況、夫婦が抱える問題や事情などを考慮して計算されます。 慰謝料計算で考慮されるポイントとして、以下のようなものがあると考えられています。 婚姻期間の長さ被害を受けていた期間被害の状況加害者側の事情夫婦関係が悪化する前の夫婦関係 では、散々な目に遭ったまゆこの慰謝料はいくらになるのでしょうか。 慰謝料に考慮されそうなまゆことよし夫のアレコレまず、まゆことよし夫(元)夫婦の状況を整理してみました。【夫婦の状況】まゆこ:現在42歳で、正社員で働いている。初婚。よし夫:現在45歳で、正社員で働いている。再婚。婚姻期間:10年離婚原因:よし夫が一方的に家を出て行った。よし夫の主張は「まゆこからのDV、家事・育児放棄」だそうです。悪化する前の夫婦関係:良好。直前の休日には、2人で映画を見に行くほど…。 【よし夫が家を出た後の夫婦の状況】まゆこの承諾なしに離婚届を提出した。共同口座の預金をすべてよし夫が持って行ったため、まゆこは今までの生活水準を保てず、苦しい生活を送ることになった(よし夫は高収入なので、十分な資産を持っている)。家を出てから子供に一切会わせてもらえなかった。よし夫は、結婚時に離婚届を書かせたり、家事を放棄していたと証明するための写真(部屋が荒らされている)を撮っていたりしたことから計画的だったと考えられる。 見れば見るほど、よし夫はとんでもない男ですよね。慰謝料はいったいどのくらいになるのでしょうか…。 【高島総合法律事務所 理崎弁護士に聞いた!】まゆこの慰謝料額はいくら?Q.まゆこの慰謝料はいくらになりそうですか? A.理崎弁護士:よし夫に婚姻関係破たんの原因がある場合、判決で認められる慰謝料は200~300万円です。この金額は、よし夫がまゆこに無断で離婚届を提出していること、まゆこが家事を放棄していることなどが考慮されています。 Q.証拠(よし夫が撮影した、家事を放棄していたと証明するための写真など)が偽造でもこの金額ですか? A.理崎弁護士:証拠の偽造と慰謝料の増額はストレートには結び付きませんが、裁判官のよし夫に対する心証が悪化するので、慰謝料増額の判断に傾く可能性はあるかもしれません。 まとめできれば、よし夫からもっと高額な慰謝料を獲得したかったまゆこ。とはいえ、増額判断に傾く可能性もあるので、期待したいところです。 また、理崎弁護士に、まゆこに離婚取消しをできる可能性があるのかを聞いてみたところ、 「離婚届に勝手に手を加えられて提出された場合には、家事を放棄したとか関係なく、それだけで婚姻無効の原因にはなります」 との回答がありました。なんだか希望が見えてきた気がします…。 まゆこの戦いはまだ続いています。今後も何か動きがあれば番外編として、配信していこうと思います!…つづく?*監修弁護士:理崎智英弁護士(高島総合法律事務所。弁護士登録以来、離婚や不倫問題を中心に取り扱っており、多数の解決実績がある。)【最終回!】私の知らぬ間に離婚が成立していた!? 元夫との壮絶法廷記④はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。【最終回!】私の知らぬ間に離婚が成立していた!? 元夫との壮絶法廷記④はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年10月17日離婚裁判中の川崎麻世(55)と妻・カイヤ(56)。スポーツ紙記者は、相容れない夫婦の主張をこう説明する。「麻世さんは親しい関係者に『自分が住んでもいない自宅の家賃を延々と払い続けるのはもう嫌。限界だ』と打ち明けたそうです。カイヤさんの住む一軒家は家賃が約30万円。麻世さんは離婚調停を起こすまで14年間、養育費と家賃を払い続けて来たんです。多い時で総額は月60万円ほどだったとか。一方、カイヤさんの方も、離婚には同意しているものの、これまでの女性関係に目をつぶってきた慰謝料を麻世側に求めているそうです。2人の要求がかけ離れているため、裁判になったのです」芸能リポーターの城下尊之さんは、以前から麻世本人に事情を聞いていた。麻世は彼に調停の推移をこう説明したという。「調停って子どもの使いみたいなもので、調停員を通じて僕の言い分を相手に伝える。その返事をイライラしながら待っていると、やっと向こうからつれない返事が来る。月に1回くらいしかやりませんからね。盆も正月もやらない。だから最大やっても年に10回前後。普通は1年ぐらいで済ますのに、僕だけ延々続けて2年余り。あれ、エネルギー要りますよね」10月中旬の朝、本誌は麻世本人に話を聞くべく都内の別居先のマンションへ向かうと、麻世は取材陣に対応することなく、車で外出してしまった。同日の朝、都内の自宅から出て来たカイヤは長い髪で顔を隠すようにして無言のまま事務所の車へ乗り込み、直接口を開くことはなかった。今回の麻世のように、定年を前に、夫のほうから妻に離婚を申し立てるケースが増えているという。「ほかに女性がいる訳ではなく、“本当の自分の人生を歩みたい”と熟年離婚の相談に来られる男性が出てきています」そう語るのは、年間400件を超える離婚相談を受けている弁護士の中里妃沙子さん。「離婚が定年間近になればなるほど、退職金や年金を奪われる率が高くなります。そのため、男性が離婚するなら、55歳までを勧めているんです」一般的に、離婚時の金銭的な取り決め事項は、大別して(1)財産分与、(2)年金分割、(3)慰謝料、(4)養育費の4点だ。「“55歳まで離婚”を薦める理由はまず、退職金が“婚姻期間分は折半”になるから。また、年金を受け取る権利を夫婦で分ける年金分割も、婚姻期間が長いほど分割分が増えるためです」収入の多い夫から妻に、年金差額の50%を分けるケースが多いという。対象は厚生年金(公務員は共済年金)の報酬比例部分で、婚姻期間のみ。夫が自営業などで厚生年金に入ったことがなければ、分割する年金はないそうだ。麻世は今年55歳。このまま離婚せず還暦を過ぎても家賃を月30万円払い続けたとしたら……。麻世は自らの老後の生活設計に多大なる影響が出ると考えたのだろうか。
2018年10月17日離婚につきものなのが、慰謝料の話題。芸能人の離婚ニュースであれば「慰謝料は●●億円」といった高額慰謝料も注目を集めます。過去には大物歌手が50億円の慰謝料を支払った、なんて話も。そもそもなぜ芸能...
2018年10月17日「浮気が原因で離婚した場合、どれくらい慰謝料がもらえるのか」あなたはどれくらいの慰謝料金額をイメージしますか?今回はインターネットリサーチにより、161人に「浮気で離婚した場合の慰謝料相場」のイ...
2018年10月17日一方がセックスレスだと感じる反面、セックスを求めすぎて相手に苦痛を与えていた、慰謝料を請求される・・・なんてこともあるのかもしれません。そのあたり、法律的にはどう判断していくのでしょうか?今回、...
2018年10月17日子供がほしいと考えている人は多いでしょう。しかし、さまざまな事情で妊娠することが難しくなることがあります。そのようなとき、どうしても子供がほしいという人は、別れるという選択肢が浮かぶかもしれません。一方、「別れたくない」という感情から、不妊を抱えている側はそれを隠したいと思うこともあり得ます。 後に不妊が発覚するケースも少なくない事例として、不妊であることを隠し婚約し、後に発覚してしまうケースがあります。こうなると、事実を知った側は少なからずショックを受けてしまい、婚約の破棄を検討することもあるでしょう。さらに「許せない」と感じた場合は、慰謝料の請求なども検討したいところ。そのようなことは可能なのでしょうか? 高島総合法律事務所の理崎智英弁護士に見解を伺いました。 正当な理由があれば婚約破棄は可能理崎弁護士:「一度有効に成立した婚約であっても、その後絶対に破棄することが出来ないということはありません。ただし、婚約解消に「正当な理由」がなければ、相手に対して慰謝料を支払う義務が生じます。正当な理由は、離婚事由(民法770条1項)と同じように考えればよいでしょう。すわなち、婚約者が浮気をしたとか、婚約者に暴力をふるわれたとか、婚約者が回復不能な精神病にかかったなどの事実があれば、婚約破棄の正当な理由として認められると考えます」 不妊は「正当な理由に」該当する?理崎弁護士:「それでは、配偶者の不妊は、婚約破棄の「正当な理由」として認められるのでしょうか。この点、古い裁判例ですが、婚約成立後、男性が性的に不能であることが判明したため、女性のほうから婚約を解消したことに対して、男性が女性に婚約の不当破棄を理由に慰謝料の支払いを求めた事案において、裁判所は、婚約の解消には正当な理由があるとして、男性からの慰謝料請求を認めませんでした(千葉地裁佐倉支部昭和28年1月23日判決)。上記裁判例の判断に従えば、本件でも女性の不妊が判明した以上、男性からの婚約解消には「正当な理由」が認められ、女性の男性に対する慰謝料請求は認められないように思われます。この点、今から自分の子孫を残す、ということは婚姻生活において重要な要素の一つだと考えられますので、婚約相手の不妊が判明した以上、婚約を破棄するだけの正当な理由にはなり得ると思います。ただし、上記裁判例が出たのは今から65年も前のものであり、その後、夫婦の結婚観、子ども観は相当変化しておりますので、上記裁判例の判断が現在でもそのまま通用するとは言えないと思います。また、婚約者が結婚に期待することは人それぞれですので、婚約者の不妊が判明したことだけで、即婚約破棄の正当理由とすることは妥当ではないと考えます」「不妊での婚約破棄」が正当な理由になるか否かについては、判例が少ないだけに意見の分かれるところであるようです。不妊が発覚した場合でも、交際相手を愛するのが「真の愛情」のように思えますが、事情は人それぞれ。悩んでいる場合は弁護士に相談してみるとよいかもしれませんね。 *取材対応弁護士: 理崎智英(高島総合法律事務所。弁護士登録以来、離婚や不倫問題を中心に取り扱っており、多数の解決実績がある)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)婚約後、相手の不妊が発覚!慰謝料の請求は可能?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。婚約後、相手の不妊が発覚!慰謝料の請求は可能?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年10月09日最近多くの反響をいただいている、シェアしたくなる法律相談所の【実録】シリーズ!今回は、私の友人から聞いたトンデモ話をご紹介します! ことのはじまりSさんは結婚して4年目。やり手個人事業主の旦那さん(以下、Aさん)と息子の3人で、何不自由自由無い暮らしをしていました。しかし、とあるきっかけで知人男性(以下Bさん)とダブル不倫の関係に発展してしまいます。 SさんとBさんのダブル不倫は半年以上継続し、しばらくするうちに「お互い今の相手と離婚して結婚しよう」という誓いを立てました。 …その後、ある日SさんはひょんなことからAさんに不倫関係がバレてしまいます。Sさんはその際に離婚話を切り出すととともに家を出て、Bさんのもとへ向かいました。そして、Aさんに不倫を打ち明けたこと、離婚したいと切り出したことを話しました。 ですが、Bさんの回答は、「やっぱり僕には今の家内と離婚して、君と結婚する決断はできない…」と、結婚を断られてしまいます。 かくしてSさんは、旦那のAさんにも不倫相手のBさんにも見捨てられてしまいました。専業主婦だったSさんには手持ちのお金もありません。男も子供もすべてを失い茫然自失。しばらくの間、実家に戻って空虚な生活を送っていましたが…。1週間経ったある日、Aさんから連絡がありました。 「君がやり直す気があるのであれば、戻ってきてほしい、子供もお母さんに会いたがっているよ」 …と。 Aさんのイケメン具合ヤバくないですか!?こんなにいい旦那さんがいるのに、不倫するなんてけしからんですよまったく!! この連絡に、Sさんはもちろん大喜び。急いで家に戻り、今ではまるで新婚さんかのようにAさんとの惚気話をするほどまで関係修復できたようです。 …しかし、話はこれだけで終わらないのです! その後、トンデモ展開が待っていた!!ここで終わってしまったら、「ただただAさんがイケメンだった」で終わってしまう話なんですよ。 本題はここから…。なんとAさんとSさんのふたりは、「Bさんを訴える!」と言いはじめたそうです。「あたしと旦那の仲を引き裂こうとたぶらかしたんだから慰謝料払え!」って、いちゃもんをつけている訳ですね。自分たちが幸せになっただけでは満足いかず、Bさんを訴えようとしているそのお前らの神経なんなんだよ!! …さて、今回のケースで、SさんとAさんは訴訟を起こして果たして勝てるのでしょうか!?そもそも、SさんとAさんは、Bさんを訴えることができるのでしょうか? 高島総合法律事務所の理崎智英弁護士に見解をお伺いしました! 理崎弁護士:まず、Sさんは不貞行為の当事者(加害者)なので、Bさんを訴えることはできません。Aさんは、Bさんに対して不貞行為を理由とする慰謝料請求をすることができます。次に、Sさんとしては、婚約破棄を理由とする慰謝料請求をすることが考えられます。しかし、SさんとBさんが結婚を約束したのは、ダブル不倫中であり、そのような約束は法的には保護されないので(婚約が成立したとは言えない)、婚約破棄を理由とする慰謝料請求をすることも難しいでしょう。 ――やはり、加害者であるSさんは訴えることができないようですね。ただ、被害者であるAさんは訴えることができるみたいです。ただ、Bさんの妻から反撃を食らうのではないかという可能性も浮上してきたので、こちらに関しても聞いてみました。 編集部:訴えることによって、Bさんの妻から、Sさんが不倫慰謝料請求をされてしまうといった状況も考えられるかと思います。その他、訴えることによってどのようなことが起こるのでしょうか。 理崎弁護士:Bさんの妻としても、AさんがBさんに対してするのと同様に、Sさんに対して慰謝料請求をすることができます。AさんがBさんを訴えたことによって、SさんとBさんの不貞行為がBさんの妻に発覚してしまい、不貞の慰謝料請求のきっかけを与えてしまうということは十分にあり得る話です。SさんもBさんも離婚はしないということであれば、AさんがBさんから慰謝料の支払いを受ける一方、Bさんの妻がSさんから慰謝料の支払いを受けるということは、結局、Sさん夫婦が受け取ったお金が、Bさん夫婦に戻るだけなので、夫婦の財布の紐が共通であるということを考慮すると、Aさんとしても、Bさんの妻としても、慰謝料請求の訴訟を起こすことはあまり意味がないかもしれません。 こちらが離婚しないのでは、訴訟の勝敗がどうあれどのみち意味がないように思えますね…。ただ、ここで訴える側のSさんとAさんが手を組み、Bさんの夫婦関係を壊すという名目であれば、負けのないケンカを吹っかけていることになるのでは…?やり手個人事業主のAさんはお金持ち。慰謝料払うだけで復讐できるのなら安いものなのではっ!? 理崎弁護士:なお、SさんとAさんが結託して、Bさんの夫婦関係を壊すという不当な目的で訴訟を提起した場合であって、訴訟上そのような目的が立証された場合には、Bさんとしては、Sさん及びAさんに対して、不当請求を理由とする慰謝料請求が認められる余地があります。 …さすがにそんなことが許されないようになっているようです。 SさんとAさんは、自分たちの仲が修復できたなら過去を見つめずに、未来を見据えて今後の夫婦生活を送っていただきたいものですね。とはいえ、私はSさんがコロコロと態度を変えて自分に都合の良い男になびくその神経が許せませんけどね…。 *執筆・取材:アシロ シェア法編集部(シェア法を盛り上げようと日々奮闘中。執筆いただける弁護士先生募集中です。)*監修弁護士:理崎智英弁護士(高島総合法律事務所。弁護士登録以来、離婚や不倫問題を中心に取り扱っており、多数の解決実績がある。)【実録】元不倫相手に「あたしと旦那の仲をたぶらかした!慰謝料払え!」は認められる?弁護士に見解を聞いた!はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。【実録】元不倫相手に「あたしと旦那の仲をたぶらかした!慰謝料払え!」は認められる?弁護士に見解を聞いた!はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年10月02日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第18回アクマの辞典サ行【サ】▶「サレ妻(夫)」(されつま・されおっと)…彼女らがシタを退治するのが現代の桃太郎今回のテーマは「サレ妻(夫)」である。サレ妻(夫)とは、配偶者に不倫されている者のことを指す。日本は昔から不貞に対する罪が重く、不義密通は重ねて4つだし、切る奴の腕が悪いと1.5ぐらいにされちゃうのである。今でこそ刑事罰はないが、どう見ても社会的には「こいつは不倫したんだから死ぬまで殴って良い」扱いされているとしか思えない。よって、サレが報復し、シタがヒドイ目に遭う勧善懲悪ストーリーは特にネット上では人気である、ジャンルとしては水戸黄門や、暴れん坊将軍と同じだ。つまり、したら最後、バレたら絶対悪として成敗、一件落着大爆笑されてしまうのが不倫である、IQが0.5以上あるなら、しないほうが良いとわかる。しかし、不倫をしている人間は多い、つまり不倫は人のIQを0.4以下というもはや視力ならメガネがいるレベルまで下げるということである。だが、そういうリスクがあるからこそ不倫は燃えるとも言う。つまり、不倫をしている人間は、銃口を口に突き付けられながら「狂気の沙汰ほどおもしろい…」というアカギ状態というわけだ。しかし全員、闇雲に舞い降りた天才、というわけではないので、きっちり不倫のツケを払わせられたりするのだが、そもそも「不倫はツケを払う行為」だと理解しないまま不倫をしている人間が多いと言う。特に独身の者は、自分は独身だからノーダメと思って気軽に既婚者と関係を持ってしまったりするが、もちろん相手の配偶者に訴えられ、慰謝料を払うはめになる場合があり、証拠があれば、戦ってもまず勝てない、何故なら不倫したほうが悪いからだ。さらに、バレた途端、不倫相手が妻や夫側に寝返るケースもある、バレても、された妻や夫が許せばシタ妻(夫)はノーダメだからだ。多額の慰謝料を請求された上、禁断の愛を交わしあっていた相手の、熱い手のひら返しを見ることになるのである。だが一番ハイリスクなのは既婚者同士の不倫、つまりダブル不倫だ、これはバレた場合、最悪、配偶者から離婚&慰謝料請求、さらに不倫相手の配偶者から慰謝料を請求という「慰謝料倍プッシュだ」状態になるのである。このように、金銭的にも社会的にも大きな損失を被る恐れがある不倫だが、残念ながら、不倫によって負うダメージは女のほうが遥かに高い。不倫ニュースを見ても、若い女の不倫は村1つ焼いたのか、というぐらい騒がれ、片や大御所男性芸能人の不倫は「あいつなら愛人の一人や二人いても不思議ではない」とほぼ完スルーだったりするのだ。だがここで「男女差別だ」などと叫んでも誰も聞いてくれない、何故なら不倫してしまったのは事実だからだ。「誰にも話を聞いてもらえなくなる」これが不倫の一番恐ろしいツケかもしれない。【サ】▶「サレ妻(夫)」(されつま・されおっと)…彼女らがシタを退治するのが現代の桃太郎【シ】▶「しまむら」(しまむら)…ユニクロよりセンスが問われてしまうので、ファッションに興味がなくても穏健派は行かない【ス】▶「据え膳」(すえぜん)…据え膳食わねば男の恥という心意気で逮捕者が出る【セ】▶「セクハラ」(せくはら)…「そんなこと言われたら何も話せない」というが、最初から仕事のこと以外何も話す必要はないのだ【そ】▶「ソロ男」(そろお・そろおとこ)…結婚しない男、この理屈で行くとオナニーはソロセックス【プロフィール】カレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2018年09月20日適齢期の男女が「結婚を前提に」交際をスタートすることは多いと聞きます。お互いに早期のゴールインを望んでいる場合、結婚する気がない人とはつきあいたくないものですから、そう考えるのも当然のことでしょう。しかし、すんなり結婚に至るかというと、そうもいかないのが人間関係。突然「ほかに好きな人ができた」と告げられ、別れを突きつけられたという人もいるようです。このような身勝手な理由での別れとなれば、当然慰謝料などを請求したくなるもの。ですが結婚しているわけではないだけに、難しいように思えます。実際のところ、どうなのでしょうか?秋葉原よすが法律事務所の近藤美香弁護士に見解をお伺いしました。 Q.結婚を前提とした交際相手から突然「ほかに好きな人ができた」と別れを切り出された…慰謝料などを取ることはできる? A.交際の内情が内縁あるいは婚約に該当する場合には認められることもあります近藤弁護士:「前提として、慰謝料が法律上認められるためには、民法上の『不法行為』が成立することが必要です。そして不法行為が成立するというためには、①加害行為②権利・法律上保護される利益の侵害③相手方の故意・過失④損害⑤因果関係を主張立証しなければなりません。このケースではさまざまな問題点が考えられるようにも思いますが、特に問題となってくるのは、そもそも②権利・利益の侵害があるといえるかどうかでしょう。『別れを切り出されることで、切り出された側に何らかの権利・法律上保護される利益が侵害されたといえるのか?』ということです。もちろん気持ちは傷ついたでしょうが、裁判所は、それだけでただちに法律上保護される利益が侵害されたものとは考えていません。裁判所の大まかな傾向を見る限り、ご質問のケースで慰謝料が認められるとするならば、それは内縁破棄あるいは婚約破棄に該当するような場合に限られてくるように思われます。簡単に言えば、内縁は『実質上夫婦なのに婚姻届を出していないだけ』の状態であり、婚約は『将来婚姻しようという誠心誠意の男女間の約束』のことです。つまり、ご質問の『結婚を前提とした交際』の内情をみたとき、このような内縁あるいは婚約にあたるといえる場合であれば、権利・法律上保護された利益が侵害されたので慰謝料が認められる、という結論となる可能性もあるでしょう」結婚を前提とした交際ならば、別れるにしても最後まで責任を持って行動するのは当然のこと。別れを突きつけられた側としては、やはりやりきれないものを抱えてしまいます。慰謝料を請求できる場合もありますので、泣き寝入りせず離婚問題の解決実績がある弁護士に相談し、対応を協議してみてはいかがでしょうか。 *取材協力弁護士: 近藤美香(秋葉原よすが法律事務所。家事事件を専門的に取り扱い、500件以上の家事事件を取り扱った経験を持つ。JADP認定の夫婦カウンセラーの資格を保持している。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)結婚前提の交際なのに「ほかに好きな人ができた」と捨てられた…慰謝料を請求することは可能?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。結婚前提の交際なのに「ほかに好きな人ができた」と捨てられた…慰謝料を請求することは可能?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年09月20日『泥沼離婚』という言葉を聞いたら、どんな離婚をイメージしますか? 不倫の末、不倫相手の女に子供ができ夫は離婚を決意、それを知った妻が激怒、両親や周囲を巻き込んだ修羅場になり、最後は…。 なんて、映画のような泥沼離婚もあり得るかもしれません。このような場合、当事者や周囲の心情は別として、あくまで法的に考えると、離婚時に問題になるのは大きく分けて『有責配偶者からの離婚請求(※)』『慰謝料請求』『財産分与』『親権』『面会交流』の5つになるかと思います。 これらの問題は、『離婚裁判』という1つの裁判によって問題を解決できるので、当事者やその周囲の人たちの感情(慰謝料ははらわないと主張、離婚を拒否など)によって問題がこじれない限り、裁判も泥沼のような複雑さにはならないでしょう。しかし、今回は弁護士も嫌になるような泥沼離婚。『【実録】そんな男はやめておけ! 結婚を後悔したくなる男トップ3』で紹介した、婚姻届と同時に離婚届を書かせた男とその元妻の、果てしない裁判での争いについて法律的な観点を交えて話そうと思います。※有責配偶者からの離婚請求有責配偶者とは、不法行為(不倫、DVなど)等によって夫婦関係を破綻させる原因をつくった配偶者を指します。原則として、有責配偶者からの離婚の請求は、裁判では認められていません。 ①すべての始まりことの始まりは去年の1月。普段仕事で忙しい夫のよし夫(仮名)はある日、連休を取り「3日間実家に帰るね」と妻のまゆこ(仮名)に言い残し、子供を連れて実家に帰りました。 キャリアウーマンのまゆこは、子供がいない寂しさを感じつつも、家事をしなくていい解放感に浸りながら、3日間を気ままに過ごしていました。しかし、よし夫と子供は3日を過ぎても一向に帰ってきません。電話をかけても、連絡がつかない! 普段ならあり得ないことに慌てふためくまゆこでしたが、一週間後さらに驚くことが起こりました。なんと、よし夫が「離婚したから」と連絡をしてきたのです。要するに、よし夫が勝手に離婚届を提出してしまったのです。 離婚届は一方が勝手に記入し、提出すると『有印私文書偽造罪』などの罪に問われる可能性があります。しかし、この離婚届は、よし夫と結婚する際に口車に乗せられ、まゆこ自身が記入したものでした。(親権などの詳細は、勝手に変更されていました) 後々判明したようですが、よし夫は前妻と離婚したときも、離婚届を勝手に提出して離婚したそう… さらによし夫は、家を出ていった際に、まゆことの共同預貯金をすべて持ち出していたのです。しかし、そんな夫でもまだ愛情が残っていたので、帰ってくるよう必死に懇願したまゆこですが、よし夫の頑なな拒絶や子供に会わせてもらえない現状に、夫婦関係の修復を諦め、自分の主張を通した離婚できるよう、本格的に行動することを決意しました。 よし夫が家を出て1年…。まゆことよし夫による壮絶な争いの火蓋が切って落とされました。 ②よし夫とまゆこの離婚騒動における問題点離婚の話を一切されずに家を出ていかれたため、精神的にも経済的にも大きな損害を受けたまゆこの希望は以下のとおりです。親権を取り戻し、子供の籍を自分の戸籍に入れたいこの日々の精神的苦痛に対する慰謝料を請求したい財産分与で自分の財産を取り戻したい離婚時に一般女性が望むことと大差ありません。しかし、既に離婚届が提出されていることが離婚問題を複雑にしているのです。 ③離婚後に親権は変更できる?親権の変更はまゆこの悲願ともいえるでしょう。離婚後に裁判所をとおして親権を変更する手続きを取ることもできますが、容易ではありません。裁判所は、現状の監護状況や生活環境が子供の発育に問題ないのであれば、無理に変更を加えるのをよしとしません。これは、安定している現状を崩すことが、子供の精神的な負担や人格形成に悪影響をおよぼす可能性を懸念しているからです。 変更が認められる状況の具体例として、親権者が死亡したり、親権者の監護が不十分で子供への悪影響が懸念されたりする場合が挙げられます。よし夫は実家に帰ったため、自身で監護できない場合でも祖父母を頼ることにより十分に監護できている状態で、子供との関係も安定しています。また、経済的にもよし夫の方が安定しています(財産をすべて持って行ったため)ので、変更が難しい状況と言わざるを得ません。 しかし、まゆこの場合、離婚届を書き換えられた上に勝手に出されたという経緯がありますので、親権を変更するのではなく『家庭裁判を通し離婚を白紙に戻し、再度親権を決め直して離婚届を提出する』という方法もあります(実際、まゆこはこの方法でよし夫に挑みました)。 まとめ離婚の事実を一度白紙へと戻す調停に挑むまゆこ(と弁護士)の前に立ちはだかる、頭脳明晰なよし夫(実際に有名大学を出ているらしい…)。まゆこは、離婚を白紙に戻せるのでしょうか? …次回につづく。【次の話を読む】→ 私の知らぬ間に離婚が成立していた!? 元夫との壮絶法廷記② *監修弁護士:理崎智英弁護士(高島総合法律事務所。弁護士登録以来、離婚や不倫問題を中心に取り扱っており、多数の解決実績がある。)私の知らぬ間に離婚が成立していた!? 元夫との壮絶法廷記①はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。私の知らぬ間に離婚が成立していた!? 元夫との壮絶法廷記①はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年09月12日1芸能人の不倫報道連日報道される芸能人の不倫報道と謝罪会見。その結果、引退や長期活動自粛という措置が取られるケースもあります。もしわが社で同じことが起こったら・・・会社はどのような対処をすべきでしょうか。 2ダブル不倫で直ちに解雇ができるわけではない社内恋愛にしても、ダブル不倫にしても、業務上の問題ではなく、あくまで私生活上の問題です。会社の就業規則等のルールは、会社で業務をおこなううえでの規律であり、私生活上のあらゆる行為まで規律するものではありません。したがって、ダブル不倫が発覚したからといって直ちに解雇が認められるわけではないのです。もっとも私生活上の問題でも、それにより会社の信用が損われたり、会社の秩序に悪影響を与えた場合は、懲戒処分を検討することは可能です。例えば鉄道会社の運転手が休日に痴漢をしたり、運送業のドライバーが休日に飲酒運転で事故を起こしたりした場合などは、私生活での出来事だからといって懲戒処分を免れるというわけにはいかないでしょう。ダブル不倫の場合も、例えば、不倫をされた配偶者が会社に怒鳴り込んできたため、会社はその対応に追われ、本来業務が滞るなど会社の業務運営に支障が生じたのであれば、支障が生じたことについて懲戒処分を検討することは可能といえます(ただし懲戒解雇は処分として厳しいので避けるべきです)。 3もしも配偶者が職場に怒鳴り込んできたら上司(既婚男性)と部下(既婚女性)のダブル不倫がばれてしまい、部下(女)の夫が会社に乗り込んできました。「上司を出せ!」、「社長を出せ!」、「どうしてくれるんだ!」、「誠意を見せろ!」、「慰謝料を払え!」などと興奮状態でまくしたて、業務どころではなくなってしまいました。会社はどう対応すべきでしょうか。私生活上の問題であるダブル不倫について、会社は積極的に介入すべき場面ではありません。ただそうはいっても、社内の従業員同士の問題であり、現に怒鳴り込んで社内が騒然としている状況の解消を図る必要があります。私生活の問題だから会社は関係ないといって相手にしないよりも、一応話は聞いて、「最終的には当事者で解決する問題ではあるが、会社も協力できることがあればできる範囲で協力しますよ」というスタンスで対応するのがよいでしょう。慰謝料を払え、誠意を見せろと言われても、会社が直ちに責任を負うわけではありませんので、勢いに押されて会社の責任を認めるような言動はせず、まずは状況の確認につとめましょう。 4セクハラ事案との見極め次のようなケースについては注意が必要です。過去の恋愛関係や不倫関係が解消されたにもかかわらず、当事者の一方が関係の再開を迫ったり、付きまとい行為をするなどしている場合には、私生活の問題ではなく、セクハラの問題です。このような場合、会社が当事者の一方から相談を受けていたにも関わらず、会社が適切な対応をしなかった場合には、会社の安全配慮義務違反が問われる可能性があります。交際関係があった当事者同士で、その後、交際関係が解消されたにもかかわらず、当事者の一方が、「突然別れる理由が解らない」、「明確な説明がない」などとして、当該部署に頻繁にやってきて話しかけたり、近くに居座ったり、自宅を直接訪ねて大声を挙げるなどの付きまとい行為をした事案(名古屋高裁平成28年7月20日判決)において、裁判所は、会社には自ら雇用する労働者に対する雇用契約上の安全配慮義務を負担しているとして、就業環境が害されることのないよう、労働者からの相談に応じたり、雇用管理上必要な措置を講ずる事業主としての措置義務があるとして、会社がセクハラ行為の申し出に対して、真摯に向き合わず、何らの事実確認も行わず、予防措置等を講じなかったことについて安全配慮義務違反があったと認定しました。 このように過去に交際の事実があったとしても、セクハラ問題に発展する可能性があるため、会社は、当事者から相談があったときは、事実関係をきちんと確認し、そのうえで、当事者間で解決すべき私生活上の交際の問題なのか、セクハラの問題であるのかをきちんと見極め、適切に対応することが求められます。職場内でのダブル不倫解雇できるの?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。職場内でのダブル不倫解雇できるの?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年09月11日結婚したい気持ちが強く、相手の欠点に気づいていても「結婚すれば変わるだろ…」と見て見ぬふりをしていませんか?欠点のない人はいませんが、周囲から「結婚するのはやめとけ!」と言われてしまう男性はいます。例えば、こんなケースが考えられます。 ・普段は優しく穏やかな人だけど、怒ると手が出る=DVにつながる可能性が高いそもそもDVは有形力の行使にあたり暴行罪が成立しますし、傷害罪が成立し得る行為です。これは家族だからといって許されるものではありません。 ・明るくて社交的な人だけど、頻繁に女性と2人きりでご飯に行ったり、連絡を取り合ったりしている=不倫につながる可能性がある不貞行為は離婚原因になります。その場合、慰謝料をめぐる問題が発生しやすいですし、子供がいれば成長への悪影響なども視野に入れていかないといけません。一度不貞をする人は、何度もすると指摘もできますね。 せっかく結婚しても、つらい思いばかりして、離婚を考えるようになるのであれば、結婚する意味がないのではないでしょうか。今回は、実際に「結婚をしてもいいかも…」という友人の発言に対し筆者が、「そんな男はやめとけ!」と言ってしまった(思った)男性トップ3と、もし結婚した場合どのようなことが懸念されるのか、トラブルが現実に起きたら法的に対処できるのか、などについてご紹介します。相手との結婚を考えるときの参考にしてください。 そんな男はやめとけ その①|お金の使い方に問題がある男お金に関するルーズさは、結婚したからといって簡単に変わるとは限りません。収入に見合わず高級志向だったり、ギャンブルがやめられなかったりする人が、結婚後もズルズルと使い込んでしまい…という可能性も否定はできないのです。そのような人と、万が一離婚に至った場合、財産分与の問題や、別居をすれば生活費の問題など、法律的な問題が山積みとなって降ってくるかもしれません。また、高額なお金を平気で彼女に借りる男も「やめとけ」と言われる対象になるのは間違いありません。筆者の友人の彼氏は、まさに、このタイプ。 2、3歳年下の彼女から、何万円ものお金を借りても平然としており、最終的に合計60万円ほど借金をした上、音信不通になってしまい自然消滅したようです。もちろん、お金は返ってきませんでした。この場合、裁判所を通して貸したお金を回収する方法もありますが、その際は貸したことを証明する証拠が必要です。お金を貸すたびに、念書などを作成する女の子はかなりの少数派でしょう。 もし、そのような人と結婚したとしても家計は圧迫され、働いても生活は苦しいまま。離婚を決意し、今までの苦労分の慰謝料を請求しようとしても、程度によっては認められない可能性が高いでしょう。そもそも、お金がない相手に慰謝料を請求しても低額でまとまる可能性が高く、最悪の場合、裁判にかかるお金で費用倒れするかもしれません。 興ざめになってしまうかもしれませんが、お金のやり取りをする場合には、万が一に備えて契約書を作成しておくことが、後々のトラブル予防策になります。あるいは、例えば誓約書にする、また、双方の利益になる婚前契約をする、という形にすれば、もう少し前向きかもしれませんね。 そんな男はやめとけ その②|前妻との間に問題を抱えている男自分の年齢が上がるにつれ、相手候補の年齢も高くなるのは当然です。その中に、バツイチ男性がいたっておかしくありません。もちろん、バツイチ男性が悪いわけではありません。しかし、その男性がどんなによい人でも、前妻との間に問題を抱えているのであれば「そんな男はやめとけ」と言わざるを得ないかもしれません。 離婚には、慰謝料・養育費・親権・財産分与など、さまざまな問題がつきまといます。特に養育費など子供に関する問題は、その子が経済的に独立するまで、父親として責任を負うことになります。現在の家計も満足に収入がないのに、前妻の子に養育費を払っていたり、あるいは減額したりしないことが、トラブルの種になりやすいのです。逆に、男性が支払うべき金銭を前妻に支払っていないため、裁判所から強制執行され差し押さえられた、という話も聞いたことがあります…。 バツイチ男性と結婚するのであれば、前妻との離婚時にどういった約束をしたのか、金銭的なトラブルが残っていないかなどについて、事前に確認しておきましょう。なお、金銭面については養育費だけではなく、慰謝料も分割払いにしていないかどうか、絶対に確認してください。慰謝料の分割払いは、長期になることも多くあり得ますので、今後の家計を設計する上で死活問題になり得ます。 そんな男はやめとけ その③|婚姻届と同時に離婚届を書かせる男筆者が聞いた話の中で最も強く「そんな男はやめとけ!」と言ったのは、婚姻届と同時に離婚届を書かせたバツイチ男です。書かせたといっても強要ではなく「離婚届を書いておけば、離婚したくないと思える」などと上手に言いくるめたようです。そして、その数年後、突然子供を連れて家を出ていき、離婚届を勝手に提出されたそうです。 離婚届は、一方が勝手に記入し、相手の印を押して提出した場合、『有印私文書偽造罪』などの罪に問われる可能性があります。また、裁判を行うことによって離婚の取り消しを求めることもできます。しかし、今回のケースは女性側が自分で離婚届を書いたので、勝手に作成したとは言い難く、判断が難しい状況です。詳しくは、次回お話しますが、なんとその男性は前妻と離婚したときも、離婚届を勝手に提出して離婚したそう…。 何を言われても、婚姻届と同時に離婚届を書かせる男との結婚は、今一度考え直した方がよいかもしれません。毎日を離婚の恐怖と闘いながら過ごすのは不健全ですし、別居をした場合でも、婚姻費用という生活費だけで生きていくのは、実際にはかなり厳しいのが現実です。 焦っての結婚は後悔に直結する年齢も年齢で結婚を焦っている人や、もう後がないと思っている人もいるかと思います。しかし、焦って妥協して結婚してしまうと、後悔に直結するでしょう。結婚を後悔しないためにも「そんな男はやめとけ!」という声にも耳を傾けることをおすすめします。また、結婚する場合でも最低限の離婚のルールをあらかじめ知っておくと、今後の婚姻生活の助けになるのではないでしょうか。 *取材協力弁護士: 虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に多く乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)【実録】そんな男はやめておけ! 結婚を後悔したくなる男トップ3はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。【実録】そんな男はやめておけ! 結婚を後悔したくなる男トップ3はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年09月04日