『虐待したことを否定する親たち』書影株式会社 PHP 研究所(京都市南区・代表取締役社長瀬津要)は、2022年12月19日に『虐待したことを否定する親たち——孤立する親と子を再びつなげる』(宮口智恵 著/税込1133円)を発売します。本書は、これまで見過ごされてきた虐待する「親」への支援として、「親子関係再構築プログラム」を提供しているNPO団体「チャイルド・リソース・センターの代表である、宮口智恵氏の初の著書です。宮口氏は、これまで250組以上の親子関係の修復に尽力してきました。 虐待が起こる理由や親の心理、そして虐待を止めるプロセスを、リアルな事例をもとに解説します。子どものために親を支える場所が必要令和3年度中に、全国225か所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数(速報値)は207,659 件で、過去最多を記録しました。これは、前年度比で5.8%増、20年前との比較では、なんと11.5倍以上です。本書の著者である宮口氏は、かつて児童相談所の児童福祉司として15年間勤務していました。そこで出会った「虐待する親」の多くは、誰にも支えてもらえず、たった一人で子どもを育てているという過酷な状況でした。しかし、子どもの安全が最優先となる児童相談所では、親への支援が乏しいのが現状です。支援する側にとっても、「虐待の問題」に一人で立ち向かうのは容易ではありません。親子支援の活動を始めて15年経ても、「親への支援」は未だに市民権を得ていません。この問題に、社会全体で取り組むきっかけになればとの強い思いから、本書を上梓したのです。「子どもを育てるのは一人では無理、親が子どもを支えられるように、誰かが、そして社会が親を支える——。」これが社会の共通認識になってほしいと、切に願うのです。 (「はじめに」より)虐待した親とされた子どもをつなぐプロセスを解説虐待した親の多くは、「これはしつけです」と口をそろえます。自分が手を上げてしまったのにも関わらず、いざわが子が児童相談所に預けられてしまうと、孤独と恐怖に襲われ、「私は虐待していません」と言い張るのです。宮口氏は、この言葉の裏にある親のニーズに意識を向け、子育てをやり直したい、いい親になりたいという思いに寄り添います。宮口氏が立ち上げたNPO団体チャイルド・リソース・センターは、児童相談所では見過ごされてきた虐待する「親」への支援として、「CRC親子プログラムふぁり」を提供しています。このプログラムは、関係が崩壊した親と子の対話と交流を、第三者がサポートするものです。本書では、著者が実際に関わった事例をもとに、新たな親子関係が構築されるプロセスを紹介します。本書で取り上げる虐待のケース・ずっと泣き止まない2歳の男の子を母親が叩き、布団をかぶせる。(背景)夫の激務、親も頼ることができず、ずっと一人で子育てをしてきた。・食事中にふざけていた4歳の女の子を母親が拳で殴り、その勢いで椅子が倒れて額を床にぶつけ、目が開かなくなる。(背景)育児への疲弊、夫や姑からの理解なし。・栄養状態が悪く、皮膚トラブルも多い生後9か月の女の子へのケアができず、育児放棄を繰り返す。(背景)夫が非協力的、母の精神不安定状態。 ほか『虐待したことを否定する親たち』について【著者】宮口智恵(みやぐちともえ)神戸大学大学院総合人間科学研究科前期博士課程修了。児童相談所で勤務後、2007年に(特)チャイルド・リソース・センターを設立。21年より認定NPO法人。同法人は設立時より、児童相談所の委託を受けて、虐待などの育児に困難を抱える親とその子どもに「親子関係再構築プログラム」を提供する活動を開始。日本初の取り組みであり、これまで250組以上の親子にプログラムを提供した。著書に『虐待する親への支援と家族再統合』(共著、明石書店)。【書誌情報】タイトル:虐待したことを否定する親たちサブタイトル:孤立する親と子を再びつなげる著者:宮口智恵定価:1133円(10%税込)発売日:2022年12月19日判型:新書版並製ページ数:264頁ISBN:978-4-569-85366-6発行:株式会社PHP研究所虐待したことを否定する親たち | 宮口 智恵著 | 書籍 | PHP研究所 : : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年12月15日積水ハウス株式会社は、横浜市の小学校における生物多様性の環境教育支援に向けて、横浜市環境教育出前講座に参画します。出前講座では校庭樹木を題材にした積水ハウスの環境教育プログラム「Dr.フォレストからの手紙」を実施します。2022年12月1日から、横浜市の小学校を対象に、横浜市環境教育出前講座のウェブサイトにて申し込み受付を開始します。校庭樹木を活用した環境教育の様子横浜市では、生物多様性保全や地球温暖化対策といった環境問題への理解を深めるため、市内の小中学校や地域の方を対象に、市民団体、企業、国際機関、市役所など専門知識を持った講師が講義を行う「環境教育出前講座」を実施しています。積水ハウスは、2001年から生物多様性保全の取り組みとして、地域の在来樹種を生かした庭づくり・まちづくりの提案である「5本の樹」計画を開始しています。「5本の樹」計画では、お客様のご協力のもと、日本全域で都市の住宅地にネットワーク型の緑地を作り、生物多様性保全を推進しています。2006年には、「5本の樹」計画から得た知見や経験を活かして、生徒向けの環境教育プログラム「Dr.フォレストからの手紙」を開発しました。「Dr.フォレストからの手紙」は、子どもたちが校庭などにある樹木や様々な生き物と触れ合うことを通じて、緑と生き物の関わりを理解し、自らの自然環境への関わりが地域や地球環境全体の保全につながることを考え、行動を促す“体験思考型”環境教育プログラムです。また、積水ハウスは、横浜市がSDGsを推進する企業・団体等の事業者を認証する「横浜市SDGs認証制度“Y-SDGs”」の最上位であるSupreme(スプリーム)に、2022年7月に認証されています。積水ハウスは、これからも横浜市における生物多様性保全の推進を支援していきます。横浜市SDGs認証制度“Y-SDGs”今回積水ハウスが、参画する横浜市環境教育出前講座では、環境教育プログラム「Dr.フォレストからの手紙」を提供します。講師として、樹木医等の植栽や造園の知識・資格を持つ当社社員が、緑の専門家であるDr.フォレストとして学校で出張授業を行います。子どもたちがDr.フォレストから与えられる課題を解決していく中で、生態系や在来種・外来種問題を考え、身近な自然環境に興味をもち、授業や体験を通して得た知識や考え方をこれからの自分たちの行動につなげていくことを目指します。積水ハウスは、生物多様性保全への取り組みの経験を活かし、未来を担う子どもたちの環境教育の推進を支援します。*プログラム受講日は必要となる校庭の樹木の状態次第で、時期をご相談させていただく場合があります。横浜市環境教育出前講座: 横浜市SDGs認証制度“Y-SDGs”: ●積水ハウスの「5本の樹」計画について「5本の樹」計画は、積水ハウスが 2001 年から生物多様性保全の取り組みとして、お客様のご協力のもと、生態系に配慮した造園緑化事業として開始したプロジェクトです。“3 本は鳥のために、2 本は蝶のために、地域の在来樹種を”という思いを込め、日本古来の里山をお手本として、その地域の気候風土・鳥や蝶などと相性のよい在来樹種を中心とした植栽にこだわった庭づくり・まちづくりを提案しています。2021年度の「5本の樹」をはじめとした年間の植栽本数は101万本、2001年の事業開始からの累積植栽本数は1,810万本を達成しました(2022年1月現在)。2019年からは琉球大学久保田研究室・株式会社シンクネイチャーと共同検証を進めており、2021年には、生物多様性保全効果の実効性を、樹木本数・樹種・位置データと生態系に関するビッグデータを用いて、世界で初めて都市の生物多様性の定量評価の仕組みを構築し、「ネイチャー・ポジティブ方法論」として公開しました。●Dr.フォレストからの手紙について積水ハウスでは、「5本の樹」計画から得た知見や経験を活かして、2006年に開発した生徒向けの自然教育プログラム「Dr.フォレストからの手紙」を無償で提供するとともに、小学校への出張授業にも取り組んでいます。「Dr.フォレストからの手紙」は、子どもたちが校庭などにある樹木や生き物などの身近な自然環境での観察(フィールドワーク)や講座を通して、緑と生き物の関係を理解し、自らの自然環境への関わりが地域や地球環境全体の保全に繋がることを考え、行動することを促す“体験思考型”環境教育プログラムです。Dr.フォレストティーチャーズガイド・ワークブック積水ハウス 生物多様性保全の取り組み : 積水ハウス「ネイチャー・ポジティブ方法論」: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月30日幼稚園の先生であり2児のママであるちりさんが、わが子に虐待しそうになって悩んだ実体験をマンガで紹介します。妹のとんちゃんが生まれると、長女のうーちゃんはちりさんに甘えるようになりました。ちりさんは、夜、寝るときのうーちゃんのリクエスト「座ってトントン」に応えていましたが、次第に疲弊していきました。「横になってもいい?」と言っても首を縦に振らないうーちゃん。ある日ちりさんのイライラは爆発し、力任せにトントンしてしまいました。それからしばらくして少しずつうーちゃんのリクエストが緩和され、落ち着いてきました。しかし、ちりさんは、夜は穏やかになってきた反面、日中イライラするようになってしまいます……。「幼稚園の先生なのに?」 夜は穏やかに過ごせるようになったけれど、その分日中イライラが増えてしまったちりさん。 幼稚園の先生であり、子どもの扱いは慣れていると思っていただけに、わが子につらくあたってしまう自分に失望してしまいます。 怒っては後悔と反省をして、うーちゃんにその後愛情を持ってやさしくするのですが、また、同じことを繰り返してしまうのです……。 ◇◇◇イライラして怒ってしまって、後で後悔したことがあるというママは多いのではないでしょうか。ちりさんは毎回後悔と反省をして、その後は愛情を持って接しているとのこと。うーちゃんに、きっとママの気持ちは伝わっていますよね。 著者:マンガ家・イラストレーター ちり2児のママ。幼稚園の先生をしていますが、育児に悩んでいます。
2022年10月25日幼稚園の先生であり2児のママであるちりさんが、わが子に虐待しそうになって悩んだ実体験をマンガで紹介します。妹のとんちゃんが生まれると、長女のうーちゃんはちりさんに甘えるようになりました。夜眠るとき、ちりさんに「座ってトントンして」と言うのです。「上の子を優先した方がよい」と聞いていたちりさんは、うーちゃんのリクエストに応えて、座ってトントンし続けました。しかし、次第に疲弊していきました。そしてある晩、溜まったストレスが爆発して自分をコントロールできなくなりました。「わかったよ!」と大声をあげて、力任せにトントンしてしまったのです。 「まさか自分がこんなことするなんて……」 ちりさんは自分を落ち着かせるために少し1人になりました。そして寝室に戻りました。すると娘のうーちゃんは………。寝室に戻ると… しかし、なかなかうーちゃんの許可はおりませんでした。 自分をコントロールできなくなり、力任せにうーちゃんをトントンしてしまったちりさん。 気持ちを落ち着かせるために1人になりました。 そして落ち着いたあと、寝室に戻るとうーちゃんは起きていて、相変わらず「ママの座ってトントン」を求めてきました。 その後、「ずっと座ってトントンはできない」と言い聞かせたり、少しずつ姿勢を崩したりと工夫したちりさん。やがてうーちゃんは横たわってトントンしてもOKに。 さらにうーちゃんのリクエストが、「座ってトントン10回、座ってぎゅーするのを10回」と、エンドレスではなくなりました。 ちりさんは、だんだんと穏やかな夜を過ごせるようになっていきました。 ◇◇◇ 溜まっていたストレスが爆発してしまい、感情がコントロールできなくなってしまったちりさん。力任せにトントンをしてしまいました。子育てしていると、なかなか思うようにいかなくて、イライラしてしまうということはよくあると思います。ちりさんは、自分の気持ちを落ち着かせるために少し1人の時間を持つようにしました。みなさんだったらどのようにして気持ちを落ち着かせますか? 著者:マンガ家・イラストレーター ちり2児のママ。幼稚園の先生をしていますが、育児に悩んでいます。
2022年10月24日幼稚園の先生であり2児のママであるちりさんが、わが子に虐待しそうになって悩んだ実体験をマンガで紹介します。妹のとんちゃんが生まれると、長女のうーちゃんはちりさんに甘えるようになりました。夜眠るとき、ちりさんに「座ってトントンして」と言うのです。「上の子を優先した方がよい」と聞いていたちりさんは、うーちゃんのリクエストに応えて、座ってトントンし続けました。しかし、次第に疲弊していきました。そしてある日の夜、とうとうちりさんは爆発してしまったのです……。まさか自分がこんなことするなんて… 下の子の授乳もあって、疲れて毎日寝不足だったちりさん。 「横になりたい」「なんでママじゃなきゃダメなの」「パパだっていいじゃん」「寝ながらトントンだっていいじゃん」 そんな思いがふつふつ湧き上がってきました。 そして、イライラの限界に達してしまい、 「わかったよ! 座ってトントンすればいいんでしょ!」 と、力任せにトントンしてしまいました。 大好きな娘のうーちゃんが、いつも我慢してくれているのを知っているのに、眠気、疲れ、苛立ちでどうしようもなくなってしまったのです。 虐待の報道を見ては、「かわいいわが子にありえない」「考えられない」そう思っていたちりさん。 自分がこんなことをしてしまう日がくるとは思ってもみませんでした。 ◇◇◇ SNSではちりさんの投稿に「うちも似た状況です」「上の子優先て難しいですよね」とママたちから共感の声が。下の子を寝かしつけたら上の子が起こしてしまったり、上の子は言葉で要求してきたりして、イライラしてしまうというママが多いようです。そして、「怒って後悔している」、「行政に相談した」などのコメントも。みなさんは子どもへのイライラが爆発してしまいそうなとき、どのように対応していますか? ▼児童相談所全国共通ダイヤル育児や子育てに悩んだときなどの相談窓口です。全国共通ダイヤル「189」に電話をかけると、発信した電話の市内局番等から当該地域を特定し、管轄する児童相談所に電話が転送されます。子どもが虐待されているかもと思ったとき、自分の子育てがつらくて子どもにあたってしまうときなどに、専門家に相談することができます。電話番号:189(いちはやく) 著者:マンガ家・イラストレーター ちり2児のママ。幼稚園の先生をしていますが、育児に悩んでいます。
2022年10月22日幼稚園の先生であり2児のママであるちりさんが、わが子に虐待しそうになって悩んだ実体験をマンガで紹介します。下の子が生まれると、上の子はちりさんに甘えるようになりました。上の子を優先した方がよいと聞いていたちりさんは、上の子に寄り添い続けました。しかし、次第に疲弊してきます。 そしてある晩‥…。 「上の子優先にしたほうがいい」周りからそう言われて… 妹のとんちゃんが生まれると、うーちゃんはママに甘えるようになりました。 「上の子を優先した方がいい」 この言葉をこれでもかというくらい聞いていたちりさんは、その言葉のとおり、うーちゃんを優先にして過ごしました。 だんだん落ち着いてきたうーちゃんでしたが、夜だけは不安定になってしまいます。 そして、とんちゃんが2カ月になったころ、強いこだわりが出てきました。それは、 「ママが座ってトントンして」 というものでした。 ちりさんは、日中はとんちゃんの授乳や抱っこで、我慢をさせていると思い、寝る前の「座ってトントン」を心がけました。しかし、ちりさんは産後、まだ体が回復しきっていません。夜中の授乳もあり、座ってトントンがしんどくなってきました。 「横になってもいいかな?」 と聞いても 「だめ! すわってトントン!」 と、うーちゃんは譲りません。 仕方なくちりさんは座ったままトントンを続けました。 そしてある晩、溜まっていたものが爆発してしまったのです……。 ◇◇◇ 子どもの甘えに対応してあげたいと思っていても、状況によってはママたちも疲れてしまいますよね。布団で座ってトントンしていたら、横になりたくなるのもうなずけます。それでも、日中我慢させているからと、ちりさんは頑張っていました。みなさんだったらこういうときは、お子さんにどんな風に対応しますか? 著者:マンガ家・イラストレーター ちり2児のママ。幼稚園の先生をしていますが、育児に悩んでいます。
2022年10月21日虐待のある家庭で育った夫と過去の記憶と向き合う決心をしたものの、過去に虐待していた義父や認知症を患う義母との関わり方などさまざまな葛藤を抱えていたときのお話。待望の子どもが生まれ、日常的に虐待がある環境で育った夫とこれから幸せな時間を築いていきたいと願うものの、過去に虐待していた義父に子どもを触れられることに嫌悪感を抱いてしまうチャト子さん。過去の過ちを悔いていることを祈るものの……!? 過去の過ちを悔い改めていてほしい… 「過去に虐待をしていた義父にわが子を触れられたくない……」という気持ちと、「過去の過ちを悔いているかもしれない」という気持ちの狭間で揺れ動くチャト子さん。そんなとき、夫から「もっと子どもに会わせてやったら?」と提案されます。 思うことは多々あるものの、高齢の義父母を想い、自分から歩み寄る努力をしようと決心。しかし、「本当の家族のように……」という義父の言葉に、つい本音が漏れそうになって……。 みなさんなら、どのように折り合いをつけたらいいと思いますか? 著者:マンガ家・イラストレーター チャト子2人の子どもを育てるアラフォー主婦。元フリーデザイナー・飲食店経営(火災に遭い休業)。リアルでは人に話せないような実体験などを漫画のネタにして昇華しています。
2022年10月18日株式会社東洋経済新報社は、教育に関する深掘りした情報を提供するメディア『東洋経済education×ICT』主催で、教員、各地域教育委員会など教育従事者の皆様を対象としたウェビナー『いま必要なデジタル・シティズンシップ教育 基礎編 -「危険性の強調」から「賢く活用できる力」の育成へ-』を2022年9月3日(土)にオンライン配信で行います。「デジタル・シティズンシップ教育」を取り入れる前に、知っておくべき基礎情報これまで日本では、情報社会の危険性を強調して、ICTを安全に使うための知識やスキルを学ぶ「情報モラル教育」が行われてきました。しかし、GIGAスクール構想が着々と進行している今、これまでの「情報モラル教育」ではカバーしきれないことが明らかになり、世界では一般的になりつつある、自らが善しあしを判断しながら賢くICTを活用できる力を身に付ける「デジタル・シティズンシップ教育」に注目が集まっています。GIGAスクール構想を意味のあるものにするためにも、この教育を取り入れることは教育界全体にとって最重要事項といえます。今回は基礎編として、情報モラル教育との違いは?「デジタル・シティズンシップ教育」を実践する際のポイントは?など、「デジタル・シティズンシップ教育」を取り入れる前に、知っておくべき基礎情報を法政大学キャリアデザイン学部教授の坂本 旬氏を迎えてお伝えします。■セミナー概要セミナー名: いま必要なデジタル・シティズンシップ教育 基礎編-「危険性の強調」から「賢く活用できる力」の育成へ-開催日時: 2022年9月3日(土)14:00~15:30 終了予定開催形式: オンラインライブ配信(Zoom)参加費: 無料(事前登録制)主催: 東洋経済education×ICT申込: (画像はプレスリリースより)【参考】※申し込みURL
2022年08月06日生きる上でなくてはならないお金。だからこそ、子どもには正しい知識を身につけてほしいと願うものです。でも、親である私たちはお金について学校で習う機会が少なかった世代。お金に対して、苦手意識がある方も多いのではないでしょうか。「お金の知識に自信がなくても、大丈夫。お金の教育は “生きる力を育むこと” で、“知識”よりも先に伝えるべき大切なことがあるんです」と話すのは、金融教育ディレクターの橋本長明さん。日本銀行出身でお金についての講演も多数おこなっている橋本さんですが、「じつは私も資産運用は苦手で…」と苦笑い。親しみやすい人柄とポジティブなわかりやすい解説で、2月に上梓された 『すてきな相棒! おかね入門』 (リトルモア 刊)も評判をよんでいます。そんな橋本さんに、家庭でいつからどのようにお金の教育をしたらいいのか、2回に渡ってお話を伺います。前編の今回は、 親が知っておくべきことや4つの基礎教育についてです。橋本長明 プロフィール金融教育ディレクター、ブランディングディレクター、選曲家ほか。東京生まれ。大学卒業後、日本銀行入行。静岡支店、情報サービス局、金融広報中央委員会事務局、調査統計局などに10年在籍し退職。日銀では、学校教育における金融教育の概念作りや「金融教育元年」事業に注力したほか、広報、ブランディング、景気分析などを経験。その間、いろいろな個人活動で人々と出逢い、現在は金融教育やブランディングを軸とした講演・執筆活動、企業や個人のブランディング、銀行の金融教育企画・運営、選曲家/DJ、ISETANの企画など、人や社会が楽しくなり、何かを考えるきっかけを創る活動をしている。文化服装学院特別講師、日本FP協会会員。「お金の教育」とは “生きる力を育むこと”この春から高校の授業で “債券” や “投資信託” が教えられることになった、というニュースはご存知ですか? じつは2020年には小学校、2021年には中学校ですでに新たな金融教育がスタートしています。このタイミングでお金の教育をはじめなきゃと考えるご家庭も多いかもしれません。でも、何からはじめていいのか悩みますよね。「“お金の教育”というと、イメージで投資や資産運用など、金融商品やお金を増やすテクニックの話に偏りがち。でも、そもそもお金自体に価値はありません。だって無人島にお金を持っていってもただの紙切れで、何の役にも立ちませんよね。お金は、使う場所があってこそ機能するもの。あくまでいまの経済社会のなかで役立つ “便利な道具”なんです。まずそこをきちんと理解したうえで、その道具=お金を使ってどんな夢や目標を叶えたいか、どんな暮らしをしていきたいかを考えることが重要です。それを理解していないと、お金だけを追い求めたり詐欺に関与してしまったり、人生が大きく狂ってしまいます。まずはお金とは何か、そのお金を使ってどうなりたいかをお子さんといっしょに考えてみましょう!」選曲家/DJの顔も持つ橋本さんのご自宅兼オフィスには、大切にしているレコードやアートが並ぶ。大好きで集めているという愛らしい鳥モチーフのオブジェも。もともと先進国の中では遅れをとっていた日本の金融教育。しかし、キャッシュレス社会でお金を使う実感が乏しくなるなか、成年年齢が18歳に引き下げられて、高校生のうちからクレジットカードや住宅ローンが組めるようになったことなどから、金融教育の授業が必修化されました。また、少子高齢化が進み、自分たちで資産形成しなくてはならない状況が差し迫ってきていることから、幼い頃から金融リテラシーを身につけて、お金の管理をできるようにしておくことが重要視されるようになってきました。「そういう時代だからこそ、自分の軸をしっかり持って、将来叶えたいことは何なのか、そのためにお金がどれだけ必要なのか、その必要な分をどうやって稼ぐかという思考プロセスを経ることが大切。たとえば、子どもが“大金持ちになりたい!”といったら、“何のために?”と問いかけてみましょう。その答えが、“お菓子がたくさん食べたいから!”でもいいんです。自分がどうなりたいか、そのために何が必要かを考えると、社会の仕組みを知ろうとするし、どういう社会にしていきたいかを考えることにもつながります。また、その過程で決断する力も育まれていくはずです。お金の教育は、広義にいえば“生きる力を育む”こと。日本の金融教育プログラム(金融広報中央委員会<事務局:日本銀行情報サービス局内>)でも掲げられているんです」基礎教育 1:お金の価値観まずは、お金そのものには価値はなく、道具であるという認識を持たせること。つぎに、その道具を使って自分はどうなりたいのか考えること。そしてその過程を経てから、金融教育の基礎教育である4つの分野「お金の価値観」「お金を使う」「金銭管理」「お金を稼ぐ」をマスターするといいそう。「お金の価値観では、お金自体に価値はないと覚えてもらうことです。1万円札の場合、製造費用は約22円。国の信用で1万円となるが、戦争・紛争などで紙屑のようになることも。一方、お金には『価値交換、価値尺度、価値保存』という3つの大変優れた機能を有した、経済社会にはなくてはならない便利な道具。生きるため、夢や目標を叶えるために必要であり、道具であるお金を追い求める人生はおかしいんです」金融広報中央委員会では、小学生から高校生まで年代別に教えるべき金融教育の目標をまとめています(※)。金融広報中央委員会(事務局:日本銀行情報サービス局内)とは、政府や日本銀行、地方公共団体や民間団体等が協力して、中立公正な立場から、暮らしに役立つお金の情報提供や、金融教育の支援をおこなっている団体。橋本さんは日本銀行時代にこの委員会にたずさわり、まだ身近ではなかったお金の教育に親しみを持ってもらえるようブランディングに尽力するなど、いまの金融教育のベース作りに注力しました。※金融広報中央委員会「 金融教育プログラム 学校における金融教育の年齢層別目標 」(2021年3月改訂版)基礎教育 2:お金を使う前出の 金融教育プログラム でも、小学校低学年では“ものやサービスを購入するとき、お金を払う必要があることを理解”とあります。そしてもうひとつあるのが、“実際にものやサービスを購入する”こと。これが基礎教育の「お金を使う」にあたります。「使う」とは、「消費」と「投資」、そして「浪費」の3つに分類できます。くわしくは後編で!「実際にお金を使う経験をさせるときは、現金を使うことがポイントです。実際のお金に触れて人とやりとりしないと、リアルな体験にはなりません。また、お金を使って何かを購入する前に、それは自分にとって必要なもの=ニーズ(needs)なのか? 欲しいもの=ウォンツ(wants)なのか? ニーズ or ウォンツを考えさせるのが大切です。たとえば、鉛筆。勉強に使うために足りない分を買うならニーズ、鉛筆の絵柄が気に入って家にあるのに買うならウォンツになります。それを考えることで無駄づかいを防ぐことができるし、ウォンツなら我慢しようかと問いかけることもできます」基礎教育 3:金銭管理ニーズかウォンツかを考えてお金を使ったり、お小遣いやお年玉でもらったお金を貯金しようなどと自分で決断できるようになったら、「金銭管理」を学ぶチャンスです。金銭管理にはお小遣い帳が最適。ロードマップでは小学校中学年(3~4年生)から実践することが推奨されています。お小遣いの学習では、子どもたちの将来の健全な金銭管理能力を養うほか、「お金は無尽蔵なものではなく、働く対価としてやってくる」、「我慢することの大切さ」、「目標に向かって努力すること」など、道徳的なこと、社会における大切なことを学ぶことができます。「お小遣い帳って大人でも挫折することがありますよね。正確につけようと神経質になるよりも、お金を使ったら記録するという習慣をつけることが大切。スタート時期はいつからでもいいので、1年間を目標につづけてみてください。私が監修した お小遣い帳 には、最初に今月の夢や目標を書く欄があったり、ニーズ・ウォンツの記載もできるようになっているので、お子さんとの対話のきっかけにもなるはずです」基礎教育 4:お金を稼ぐお小遣い帳をつけるようになるとお金の出入りがひと目でわかるようになるので、「お金を稼ぐ」ことについても興味が沸いてくるかもしれません。ここでいうお金を稼ぐとは、お金を得るにはどんな手段があるかを知ったうえで、働き方を考えること。そして働くとは、お金を稼ぐためだけではない。働く時間は、人生の多くを占めることになるから、その多くの時間を使って、単にお金を稼ぐだけではもったいないよね! という話に繋げていきます。(これについては、後編でご紹介します)。実際に子どもがお金を稼ぐことはなかなか難しいのですが、お手伝いのお駄賃(対価)としてお金をあげるというルールを決めているご家庭もあるのではないでしょうか。「アメリカではお手伝いを報酬制にしている家庭も多いですよね。働いた対価としてお金がもらえるということを幼いうちから体現できるのはいいこと。お金をあげないとお手伝いをしなくなるかもと心配される親御さんもいるようですが、子どもって頼りにされたり人の役に立つのがうれしいもの。たとえお金を渡し忘れても続けてやってくれているという声はよく聞きます。もしお手伝いが適当になってしまったり、逆に回数をねだられる不安があるなら、ひと月にこれだけやったらいくらというサブスク制にするのもおすすめです」次回の 後編 では、具体的に子どもにお金に関する質問をされたときにどう答えるべきかや、 親がした方がいい行動・NGな行動 について、Q&A形式でご紹介します。 「すてきな相棒! おかね入門」 橋本長明 著(リトルモア刊) 日本銀行出身・金融教育ディレクターの著者が今こそ伝えたい、「おかね」との付き合い方。おかねの知識やマナーから、経済のしくみ、将来の自分を思い描くヒントまで授業形式でさまざまなワークをこなしながら、楽しくポジティブに学べる本です。今までにない切り口で、子どもも大人もいっしょに考える「おかねってなに?」。取材・文/佐々木彩子 撮影/村上未知(*を除く)
2022年07月12日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「世界の女子教育」です。ジェンダー意識に限らず、構造的な問題にも関わる。世界では、6歳から17歳の約1億3200万人の女子が教育を受けられていません。また、非識字人口の約3分の2が女性。発展途上国では約3人に1人の女子が、18歳未満で結婚(児童婚)を強いられています。これらは貧困が大きな原因になっています。女子教育が遅れている地域は主に新興国や発展途上国ですが、「ジェンダー意識が低いから」という単純な理由に限りません。これは産業構造やコミュニティの維持と深く絡んだ問題なんですね。古い慣習のなかでは、女性は家を守り、男性が外に働きに出る暮らしが根付いています。一方では、女子が1年でも長く初等教育を受けると、その子が将来手に入れられる収入が11%アップするという世界銀行の調査結果もあります。つまり、村の豊かさを得るためにも、女子に教育が必要であることを知ってもらう必要があります。カンボジアのある農村部では、男は外へ出稼ぎに行き、女性とお年寄りが留守を守っていました。女性たちは稼ぐ力がないので、病気になっても現金が手元になく亡くなるケースも。そこで日本のNGOが入り、地域に溜め池を作り、家庭菜園で付加価値の高いハーブを作り、それを都市部の自然食品店に売るなどして、女性たちが現金収入を得られるようになりました。このような知恵は、教育を受けることによってより手に入れやすくなります。アフガニスタンのタリバン政権は、3月に女子の高等学校の再開を撤廃しました。ナイジェリアでは過激派組織、ボコ・ハラムが教育を受ける女子をさらい世界を震撼させました。「ボコ=西洋式」「ハラム=禁じる」。イスラム原理主義的な考えでは、女子教育は西洋的だからと禁じられています。日本でも複数の大学の医学部入試で、女子の合格者数を減らすために女子を不利に扱う判定基準があったことが判明しました。それも、女性はキャリアを離れる時期があるとか、深夜勤務をさせられないといった思い込みがあり、男性医師の数を増やそうとする作用が働いているのでしょう。男女平等に教育機会を得ることにより、逆に、男性にとっても生きやすい社会になるという認識が広がるといいなと思います。堀 潤ジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。Z世代と語る、報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX平日7:00~)が放送中。※『anan』2022年7月13日号より。写真・小笠原真紀イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2022年07月08日園長先生から「虐待疑惑の通報があった」と言われたゆうこ。「何かの間違いです!」と否定すると、園長先生は「わかってますよ」と理解してくれました。話が終わり部屋から出ると、そこにはママ友軍団が待ち構えていて……。ボスママまさえを始めとしたママ友軍団に囲まれたゆうこ。「心配したんだよ。一体どうしたの? 何かあった?」と矢継ぎ早に質問され、正直に答えるか迷った末……。変に勘繰られるのも嫌だし、仕方ないか… 「他の人には言わないでね。実は誤解で虐待通報されて……」 ボスママ・まさえさんは「災難だったね。そのご近所さんも暇なのねえ」と言ってくれましたが、ゆうこは「気を付けるよ」としか言えませんでした。 なぜなら……まさえさんたちのことを人として信用できないから。娘のために一緒にいるだけ。 「信頼できる友だちなら、素直に相談できたのかな?」 ママ友たちとの関係に疲れ切ってしまったゆうこ。次のクラス替えでは、先生に相談してママ友軍団の子どもたちと同じクラスにならないよう相談したほうがいい? と頭によぎります。 でも娘は、年中になってもまさえさんの娘、さつきちゃんと一緒のクラスがいいと言っている……。 「私……バカだ」「親の都合で子どもの世界を壊そうとするなんて……」 思い直したゆうこは、子どもの世界を壊さないためにも、なるべくママ友たちに深入りしないで付き合っていくしかないと決意します。 それから数日後、ボスママ・まさえさん宅にて持ち寄りランチ会をすることに。 「もう少しでクラス替えだわね。またみんなで同じクラスだといいね」「もしクラスが違っても今まで通り付き合いしようよ。子ども同士も仲良いしさ」 ゆうこは表面では同調しつつも「それはイヤだ! 早く別のクラスになって距離置きたいよ……」と思ってしまいます。 それなりに和やかに進んでいたランチ会ですが、超絶空気の読めないさえちゃんが微妙な発言をしてしまい、ボスママ・まさえさんの口撃が始まってしまいました。 「ゆりちゃん(さえちゃんの娘)の意地悪落ち着いてよかったね。もうほかの子の持ち物隠したりしてないんでしょ?」 まさえさんは過去の言われたくない事件を持ち出します。 気まずくなったさえちゃんが席を外した途端、その事件を知らなかったとし子さんに詳細を話すまさえさん。 ただでさえ気の進まなかったランチが、もっと楽しくないものになってしまったのです。 ママ友関係はあくまで大人の事情であり、子どもたちの世界を優先するためにも我慢するべき? と悩むことは多いかもしれません。皆さんだったら、どう対応しますか? 著者:マンガ家・イラストレーター 原黒ゆうこ
2022年05月07日「すごく急で言い難いことですが、私は幼少期から父から虐待を受けていました」12月6日、YouTube上の動画でこう告白したのは、チャンネル登録者数34万人を誇る人気YouTuber「お料理の高校生」のねる(16)。サブチャンネルで行ったその衝撃的な告白内容が物議を醸しているのだ。「ねるさんは昨年11月から『お料理の中学生』として、YouTubeチャンネルを開設。父子家庭で育つねるさんが家族のために作る料理動画は、たちまち人気コンテンツに。高校生になってからもYouTuber活動を続けていたねるさんですが、今年9月ごろから突如としてSNSや動画の更新をストップ。10月23日にアップした動画では、『お金や数字に目を眩ませた大人たちが寄ってたかって全てをぐちゃぐちゃにして何処かへ去って行ってしまいました』と打ち明けていました」(ITジャーナリスト)現在、メインチャンネルの動画はほぼ削除され、Twitterやインスタグラムのアカウントも非公開となっている。すでに心配の声が寄せられていたなかで、冒頭のように父からの虐待をカミングアウトしたねる。本動画では“仲の良い父子家庭”を演じていたことを謝罪するとともに、父から虐待を受けた経緯について次のように語っている。「今回YouTubeを始めて収益化ができるようになり、父と喧嘩・口論になることがものすごく多くなりました。再生数が伸びていないことを理由にバスタオルを口に詰められ殴られ蹴られました」父からの暴力はさらに続いたといい、「踏ん張りもがいて、喉の奥から『やめて』と叫び、『ごめんなさい』と言い続けましたが、止まることはなく、それは長時間にわたって続きました」と告白。そして、ねるは次のように視聴者に問いかけている。「自分のどこが悪かったのか、パパを怒らせないために何かできることはなかったのか。考えても考えても私にはわかりません。バスタオルを口の中に詰めて殴ることは、普通のことなのでしょうか?私は普通がわからないので、それを教えてください」「ねるさんは『YouTubeを辞めたい』と父に伝えたそうですが、納得してもらえなかったそうです。耐えられず児童相談所にも相談したというねるさんは、現在は家を出て2カ月が経つことも明かしていました」(前出・ITジャーナリスト)概要欄には、《今は、何が正解かわからず、ただただ苦しくて怖くて、でも前に進まなければいけない状況です。耐えて耐えて頑張ります》と綴ったねる。あまりにも衝撃的な告白に《え、あんなに仲良さそうだったのに?》《物凄くショッキング》との声が上がる一方で、彼女の安全な暮らしを願う声が広がっている。《ひとまずは最悪な環境から逃げ出せて本当によかった。当面の生活のこととか不安はあるだろうけど、ねるちゃんが安心して生きていけることを願います》《無事で良かった。これに尽きる。安全に生活を送れますように》《ほんとの話なら、通報しなきゃいけないんだが。とにかく身の安全優先で気を付けてください》
2021年12月09日こんにちは! えみです。長女・みいちゃん、長男・とうくん、次女・あーちゃんを育てる母です。今回は、子どもの金銭感覚を培うためにはじめた“お金の教育”について紹介します。参考になる書籍を探していたところ、「お金のこと、子どもにきちんと教えられますか?(青春出版社)/母学アカデミー河村京子」を見つけ購入。長女がもうすぐ小学生! というタイミングで、子どもの金銭教育はじめました。次回に続く 「お金の教育」(全19話)は17時更新!参考:「お金のこと、子どもにきちんと教えられますか?」(青春出版社)/母学アカデミー河村京子
2021年11月09日米フロリダ州デュバル郡で、優れた教師に贈られる「ティーチャー・オブ・ザ・イヤー」に選出された教師が、受賞した2日後に児童虐待の容疑で逮捕されたと、地元メディアのThe Florida Times-Unionなどが報じている。逮捕されたダーネル=クックマン・ミドル/ハイスクールの英語教師キャロライン・メラニー・リー(60)は、女子生徒を呼び出し、顔を殴った児童虐待の罪に問われているという。事件の発端は、デュバル郡の公立学校区(DCPS)が、Instagramにリーの「ティーチャー・オブ・ザ・イヤー」受賞を祝福するメッセージを投稿したことだと、The Florida Times-Unionは伝えている。この投稿は現在削除されているが、生徒からと見られるコメントが相次いで書き込まれていたとされる。The Florida Times-Unionによれば、投稿には彼女への賛辞ではなく、リーは授業中に「N」ワード(黒人に対する差別用語)を使っていたことや、彼女の言葉の端々にマイクロアグレッション(無意識の偏見や差別)が感じられたと指摘するコメントが書き込まれていたという。リーに殴られた被害者の女子生徒は、投稿にコメントした生徒の一人だったと、地元テレビ局のWKMGは報じている。リーに「話を聞きたい」と言われ、教室に呼び出された女子生徒は、彼女から複数回顔を殴られ、鼻から出血。校内に設置された防犯カメラ映像には、かなり怒った様子で歩くリーが教室に入り、その約4分後に女子生徒が顔を押さえながら教室から出てくる様子が収められていたのだ。前出のWKMGは、デュバル郡公立学校区の責任者ダイアナ・グリーンが「今回のような疑惑は、教育の現場では特にあってはならないものです。信頼されるべき立場にありながら子どもに危害を加える大人を、私は決して容赦しません」と強い言葉で発表した声明を紹介している。
2021年11月01日この漫画は書籍『おうち性教育はじめます』(フクチマミ著、村瀬幸浩著)の内容から一部を掲載しています(全12話)。 ■前回のあらすじ子どもとテレビを見ていたらベッドシーンに…、子どもがあやしいサイトを見ていた…など対応に悩む親たち。村瀬先生のアドバイスは…。■性教育Q&A パートナーが性教育に無理解、非協力的なときは?■初公開! エピローグ最初は戸惑いばかりだった親たちも「性教育」のイメージがガラッと変化し、その大切さを改めて感じたようです。続きは本書で! 『おうち性教育はじめます』 フクチマミ著、村瀬幸浩著(KADOKAWA) ¥1,430(税込) \ この後どうなる!? /書籍「おうち性教育はじめます」はこちら 「うちにも赤ちゃんはくる?」といった、突然やってくる素朴な質問への答え方から、性犯罪の被害者・加害者にならないための日々の言葉かけ、思春期に訪れる男女の心と体の変化まで、親子で一緒に学ぶことができるパパママの必読本。毎日の家族の会話で子どもを守り、これからの時代を生き抜くための力を養うための「おうち性教育」のはじめ方をわかりやすく学べる一冊。
2021年10月29日この漫画は書籍『おうち性教育はじめます』(フクチマミ著、村瀬幸浩著)の内容から一部を掲載しています(全12話)。 ■前回のあらすじ性教育は幼児期からがベストという村瀬先生。幼少期から学ぶことで子どもにどんな影響があるのでしょうか。■勝手に触らない・触らせないプライベートパーツ「プライベートパーツ」は、お世話や看護で必要な場合以外は親でも勝手に触らない。日常生活の中で何度も伝えていくことで防犯になり、またエチケットやマナーにも繋がるのです。次回に続く(全12話)「おうち性教育はじめます」連載は6時更新! 『おうち性教育はじめます』 フクチマミ著、村瀬幸浩著(KADOKAWA) ¥1,430(税込) \ この後どうなる!? /書籍「おうち性教育はじめます」はこちら 「うちにも赤ちゃんはくる?」といった、突然やってくる素朴な質問への答え方から、性犯罪の被害者・加害者にならないための日々の言葉かけ、思春期に訪れる男女の心と体の変化まで、親子で一緒に学ぶことができるパパママの必読本。毎日の家族の会話で子どもを守り、これからの時代を生き抜くための力を養うための「おうち性教育」のはじめ方をわかりやすく学べる一冊。
2021年10月21日この漫画は書籍『おうち性教育はじめます』(フクチマミ著、村瀬幸浩著)の内容から一部を掲載しています(全12話)。 ■前回のあらすじ学校では詳しく教えてくれない「性教育」。子どもを守るためにきちんと教えてあげたいけど、いったいどうやって? 困惑する親の前に現れたのは…。■学校では学べない? 親が教えるメリット親世代も子どもの頃に学校・家庭でしっかり教わる機会の少なかった性教育。実は「いのち・からだ・健康」の学問であり、これからの世の中を生きていく人格を育てるのに必須の「教養・知性」だったのです。さらに、性教育が「自己肯定感の向上」につながるとは、いったいどういうことなのでしょうか。次回に続く(全12話)「おうち性教育はじめます」連載は6時更新! 『おうち性教育はじめます』 フクチマミ著、村瀬幸浩著(KADOKAWA) ¥1,430(税込) \ この後どうなる!? /書籍「おうち性教育はじめます」はこちら 「うちにも赤ちゃんはくる?」といった、突然やってくる素朴な質問への答え方から、性犯罪の被害者・加害者にならないための日々の言葉かけ、思春期に訪れる男女の心と体の変化まで、親子で一緒に学ぶことができるパパママの必読本。毎日の家族の会話で子どもを守り、これからの時代を生き抜くための力を養うための「おうち性教育」のはじめ方をわかりやすく学べる一冊。
2021年10月19日2021年9月、アメリカのフロリダ州の路上でゴミを食べていた子犬が、通りかかった親切な人によって保護されました。動物保護施設に連れて来られた時、子犬の首には鎖がきつく巻き付けられていて、食い込んだ鎖によってひどい傷を負っていたのです。メスの子犬は生後3か月ほどで、『セージ』と名付けられました。※見た人が不快に感じるおそれがある画像(傷口など)が含まれています。画像は左右にスライドしてご確認ください。 View this post on Instagram A post shared by Humane Society of Tampa Bay (@humanesocietytampabay) 施設では、すぐにセージの鎖を外すための手術を行いました。セージはとても人懐っこくて、ひどい痛みに耐えているはずにもかかわらず、診察台の上で医師たちにしっぽを振っていたといいます。手術は無事に終わり、セージのケガは順調に回復。保護されてから数日後には、里親の募集が始まりました。 View this post on Instagram A post shared by Humane Society of Tampa Bay (@humanesocietytampabay) 施設のInstagramに、セージについての投稿が載せられたことで、里親希望者が続々と寄せられたのだそう。その中で厳しい審査を経て、セージの里親になったのは、犬好きで知られる映画俳優のデイヴ・バウティスタ!2匹の元保護犬と暮らしているデイヴは、セージのことを知って心を痛め、里親になりたいと申し出たのです。こうしてセージは『ペニー』という新しい名前をもらい、ハリウッドスターの家族の一員になりました。 View this post on Instagram A post shared by Super Duper Fly (@davebautista) デイヴは、Instagramに投稿した動画でペニーを腕に抱いて、こう語っています。ペニーはバウティスタ家の一員になった。これからの一生のうち、再び虐待されることは絶対にない。もうすぐペニーは、最高の子犬ライフを過ごすことになるんだ。davebautistaーより引用(和訳) View this post on Instagram A post shared by Super Duper Fly (@davebautista) また、デイヴはペニーを虐待した人物の逮捕につながる有力な情報を提供した人に5千ドル(約55万円)を出すことを約束。この件については、すでにペニーを最初に保護した施設が1500ドル(約16万円)を出すことを表明しており、容疑者の特定が急がれています。デイヴがペニーの里親に決まったことを知らせる投稿には「これ以上パーフェクトな家族はいないでしょ」「嬉しくて涙が出た」「ペニーの最高のドッグライフが始まるね」など祝福の声が殺到しています。心ない人によって、つらい経験をしてしまったペニー。これからはデイヴの家族として、たくさんの愛情を受けながら幸せな毎日が送れることでしょう![文・構成/grape編集部]
2021年10月04日中山優馬が主演、児童虐待から“いちはやく”子どもを助けることができるよう設けられた児童相談所虐待対応ダイヤルをタイトルにした映画『189(イチハチキュウ)』。この度、その公開日が12月3日(金)に決定し、予告編・ポスターが解禁された。解禁となる予告編では、児童相談所虐待対応ダイヤル“189(いちはやく)”の解説から、不条理な暴力にさらされる子どもたちの現状とともに「パパにたたかれたのはうそです」「ぜんぶじぶんでやりました。」「ごめんなさい。」という、少女のセリフが続く。虐待を受けている少女・増田星羅(太田結乃)の泣き顔と、彼女の心の痛みを代弁するかのように怒りを爆発させた児童福祉司・大河(中山優馬)の「子供に寄り添う心すらないやつが子供の命を預かるな!」と熱くまっすぐなセリフが飛び出し、「どんなことがあっても必ず守るよ」と強い決意を秘め約束するセリフが切り取られた。5年振り2度目となる映画主演・中山さんの熱演とともに、名匠・加門幾生監督の元にダイヤル“189”を広めたいと集まったキャスト陣の熱量が感じ取れる予告編となっている。併せて解禁となったポスターには、「“いちはやく”救い出すために――」のコピーとともに、現実を突きつけられたかのような面持ちの中山さんが写し出され、実在事件から着想を得て、現実から目を背けずに映像化した本作で小さな命へと手を差し伸べる希望を込めたものに。また、主題歌は、声優としての活躍のみならず、TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」Aqoursのメンバーとしても活動し、9月29日に1st Single「ハネムーン」をリリースしたばかりの降幡愛が歌う「東から西へ」(Purple One Star)。予告編にて、その優しい歌声が一部解禁されている。挿入歌は、増田典子役を演じる灯敦生の「指先のミライ」。本作のために書き下ろされた楽曲となり、近日、監督に俳優・須賀健太を迎えたミュージックビデオが公開予定となっている。『189(イチハチキュウ)』は12月3日(金)よりグランドシネマサンシャイン池袋、イオンシネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:189 2021年冬、イオンシネマほか全国にて公開予定©映画「189」製作委員会 ヴァンズピクチャーズ
2021年09月30日『子ども虐待防止のためのCBT(認知行動療法)』講師大河内美和先生(headspace:オーストラリアの青少年向けメンタルヘルスサービス)大河内美和先生は、クイーンズランド州政府保健局で勤務された経験がおありで、世界25ヵ国で導入されWHOでも効果が認定されているTriple P(前向き子育てプログラム)の認定トレーナーとしてご活躍をされていました。日時、場所日時:2021年10月16日 (土)場所:オンライン※当日、オーストラリアからZOOMにてオンラインセミナーを行います。内容・ オーストラリアにおける子どものメンタルヘルスや虐待防止に関わる事情・子ども虐待防止に効果のあるCBTプログラム・オーストラリアで、エビデンスのあるCBTプログラムをどう実施しているか(システム)・個別のセラピーで子ども虐待に関する問題をどう展開するか・通常のCBTで対応できる子ども虐待の防止の仕方認知行動療法は、子どもの心理的支援に関わる専門職としては、知っておくべき知識・技法となり、子ども虐待防止の技法としても注目されています。などの内容を、このオンラインセミナーでは含んでおります。資料はこちらのサイトで、後日1000円(チケット代と別料金)で販売しております。必要な方だけ、ご購入ください。 チケット購入はこちらから : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年09月11日米インディアナ州カーメルで8月2日、ベビーシッターとして働くステファニー・L・ブラッドショー(47)が10代の少年に対する性的虐待で逮捕されたと、地元ニュースサイト・CURRENTなどが報じた。少年は発語がなく、自閉症の診断を受けていた。両親はシッターに少年を預けている時、家の複数箇所に設置した防犯カメラを作動させていたとCURRENTは伝えている。両親が当初警察に提出したカメラの映像には、ブラッドショーが少年を寝かしつける時にズボンを脱ぐ様子が収められていた。しかし、脱いだ直後にカメラの存在に気付いたブラッドショーは、自分たちが映らないようにカメラの向きを変えていたという。警察が過去の映像を遡って調べると、ブラッドショーと少年が性行為に及んでいる映像が見つかり、ブラッドショーは1件のレイプ、2件の性的虐待で逮捕、起訴された。地元テレビ局WISHが報じた裁判資料には、「ブラッドショーは、被害者の少年が性的な出会いを求めていたなどと供述した」と記載されていた。またブラッドショーは、「被害者の少年に性的な感情を抱いていたわけではないが、少年に性的な出会いを経験させたかった」と供述していたという。
2021年08月06日ブラジルで、虐待されている動物などを救う活動をしているマテウス・ライオラさん。彼は野良犬や飼い主がいない動物だけでなく、適切に世話をされていないペットたちを保護し、その活動の様子をSNSでシェアしています。1年中鎖につながれたままの犬が…マテウスさんは、「家の敷地内にいつも鎖でつながれている犬がいる」という情報を入手しました。その犬は屋外で鎖につながれたまま、寒い日も、暑い日も、雨の日も、晴れの日も、その場所で過ごしていたのです。彼は、その犬を助け出すことにします。家に着くと、住人が留守だったため、門のカギを壊して中に入りました。いきなり見知らぬ人が入って来たことで怖がらないように、慎重に犬に近付くマテウスさん。すると彼を見た犬は…感動の救出の瞬間をご覧ください。@delegado.matheuslaiolaVEJA O DESESPERO DESTA RESGATADA QUANDO ME VIU. Vida nova para ela ##fy ##fyp ##tiktok ##tiktokbrasil ##parana♬ som original - Matheus Laiolaマテウスさんを見るなり、大興奮で飛びつく犬。しっぽをブンブン振って、まるで大好きな人にやっと会えたかのような喜びぶりです。この犬は彼が自分を助けに来てくれたことが分かったのでしょう。そして犬は、彼らが鎖を切ろうとすると「早く!早く!その鎖を切って!」というように見つめていました。この動画にはTikTokだけで66万件を超える『いいね』が集まり、たくさんのコメントが寄せられています。・この犬の喜び方を見て涙が出た。・犬たちは、そこに愛があるかどうかで、いい人かどうかを判断しているよね。・このかわいそうな子を助け出してくれてありがとう。この犬の飼い主は動物を虐待したとして、調査が行われているということ。ウェブメディア『The Dodo』によると、助け出された犬は動物病院で診察を受けた後、まもなく新しい里親が決まったそうです。たとえ食事だけは与えていても、ずっと鎖につながれたまま自由に歩き回ることもできず、雨が降っても家に入れてもらえないなんて、犬にとって幸せであるはずがありません。新しい家族ができた犬が、これからは好きなだけ走り回り、たっぷりの愛情をもらって過ごせるといいですね。[文・構成/grape編集部]
2021年07月09日■前回のあらすじ叱られて育った妻と叱られずに育った夫。生育環境の違いやその後の人生経験から、夫婦の価値観はすれ違うことに。■ママ仲間が語る子育ての“ヤバイ話”■ついに子どもを叩いてしまい…■私って虐待してるの? 『子どもを叱りつける親は失格ですか?』 アベナオミ著 小川大介(監修)(KADOKAWA)1,200円(税抜) \ この後どうなる!? /書籍「子どもを叱りつける親は失格ですか?」はこちら 子どもを大切に思っているのに自分の気持ちをコントロールできず、さらに叱った自分を責めて落ち込む日々を過ごすママ・パパのためのコミックエッセイ。読んですぐに実践し、親子で変われるヒントが満載です!
2021年06月30日日本でも注目を集めるようになったオルタナティブ教育。オルタナティブ教育とは、「学校教育法によらない教育(機関)」という意味ですが、最近は「従来の教育法とはまったく別のアプローチに基づいた教育法」として使われることが多いようです。そしてその代表格が「モンテッソーリ教育」。Microsoft創設者のビル・ゲイツ氏をはじめとした、世界のリーダーたちが学んだ教育法としても知られています。モンテッソーリ教育の何が結果を生んでいるのか、知りたくありませんか?今回はモンテッソーリ教育のメリットにフォーカスします。モンテッソーリ教育を受けたリーダーは多い!モンテッソーリ教育は、20世紀初頭にイタリア初の女性医師、マリア・モンテッソーリ博士により開発されました。モンテッソーリ博士は、精神に障害をもつ子どもたちの治療に携わったことで、子どもの発達に法則性を見いだしたのです。モンテッソーリ教育を受けたとされる著名人は、Microsoft創設者ビル・ゲイツ氏、Amazon共同創設者ジェフ・ベソス氏、Goolgle共同創設者ラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏、Facebook共同創設者マーク・ザッカーバーグ氏など、いまの時代を牽引するリーダーばかり!日本でも、藤井聡太棋聖がモンテッソーリの幼稚園で学んでいたことが話題になりましたね。モンテッソーリ教育の何が、彼らの才能をぐんと伸ばしたのでしょうか。次は、その理由を探ってみます。モンテッソーリ教育には、「3つの重要なキーワード」があるようです。<キーワード1>発達の4段階モンテッソーリ博士は、「人間の成長には4つの段階がある」ととらえました。人は、「幼児期」「児童期」「思春期」「青年期」を経て、考え方などが安定し、自立すると考えたのです。【幼児期(変容期):0~6歳】環境(言語や文化を含む)から、いいものも悪いものもすべて吸収する成長期【児童期(一定安定期):6~12歳】道徳心が育まれ、想像力が豊かになり、探究心が旺盛になる時期【思春期(変容期):12~18歳】人としてあるべき姿や社会貢献について学び、人間としての基礎を築く時期【成熟期(安定期):18~24歳】自分の好きな分野や得意な分野で強みを活かし、自分の居場所を見つける時期<キーワード2>敏感期子どもは「やりたいこと」が発達に沿って現れてきます。たとえば、自分で服を着たい、数字を並べたい、道路脇にある縁石の上を歩きたいなどです。このタイミングのことをモンテッソーリ教育では「敏感期」と呼びます。敏感期は大きく6つのカテゴリーに分けることができます。【言語の敏感期】胎児期~3歳頃胎児期~3歳頃は「話し言葉の敏感期」、3歳半~5歳半頃は「文字に対する敏感期」。【秩序の敏感期】0歳半~2歳半頃物の位置や順番、物事の順序などにこだわりをもつように。「いつもと違う道から帰るのを嫌がる」「人形の置き場所が違うと癇癪を起こす」など。【感覚の敏感期】0歳~6歳頃五感を鍛える時期。目、耳、皮膚、鼻、舌を刺激するものに対して強い興味をもつ。「食べ物を手でぐちゃぐちゃにする」など。【運動の敏感期】0歳~6歳頃0~3歳頃に運動機能が発達し、3~6歳頃から洗練された細かい動作の敏感期に移る。「ティッシュペーパーを引き出す」「道路脇の縁石の上を歩く」など。【数の敏感期】3歳半~5歳頃年齢や日づけ、ものの数、順番、量など、生活のなかにある「数」に興味を示す時期。「おもちゃの車の数を数える」など。【文化の敏感期】6歳~9歳頃虫、恐竜、花、食べ物、世界、宇宙など、「世界のすべて」を知りたいと思う時期。インターネットの発達の影響で時期が早まっているとも言われている。学校法人天野学園「愛珠幼稚園」理事長・園長として、モンテッソーリ教育を30年以上にわたって実践してきた、故・天野珠子氏は、敏感期の子どもへの対応について「子どもが夢中になっている何かを、満足するまでやらせてあげることが大切」だと話しています。その経験により「子どもの欲求が満たされ、心の余裕が生じ、周囲に対して思いやりや温かい関わりができる人へと成長する」のだそうですよ。<キーワード3>おしごとモンテッソーリ教育では、子どもの発達・成長にとって必要な活動を「おしごと」と呼びます。ボタンを留める、小さなものをつまむ、お財布の中身を全部出す、水道の水を出しっぱなしにする、道路脇の縁石の上を歩くなど、子どもは自分が伸びるタイミングで、自分を伸ばすための「おしごと」をしています。そして、すべての子どもは「自分を伸ばす力」をもっていて、「いま自分の伸ばすべきところ」を知っています。その “いま” のタイミングこそが、前述した「敏感期」です。ですから、本人の発達に合わせたタイミングで「おしごと」を行なうということが最も大切になります。「次はこれを教えよう」だとか「〇〇ちゃんはもう数を数えられるみたいだから、うちの子も……」という大人の都合で、子どもに何かをさせるのはやめましょう。モンテッソーリ教育を掲げる「吉祥寺こどもの家」園長・百枝義雄氏は、その子の本当のタイミングである半年後であれば「私は数字が大好き」になったかもしれないのに、親が焦って先取りしてしまったがために「私は数字が苦手なんだ」と思い込んでしまうのは、とても残念なことだと言っています。子どもが子どものタイミングで「おしごと」に集中できるよう、親は見守り、環境を整えることが重要です。ひとりでできることが増えるほど自己肯定感が育つのですから。モンテッソーリ教育、5つのメリットでは次に、今回の本題である「モンテッソーリ教育のメリット」について考えてみます。モンテッソーリ教育を受けることで、子どもたちはどんな能力を身につけていくのでしょうか。メリット1:自主性が育まれるモンテッソーリ教育では、たとえば包丁や針、アイロンであっても、「危ないからダメ」とは言わず、丁寧に扱い方を紹介します。なぜならば、3~6歳の子どもたちは手先を細かく動かしたい欲求をもっているから。この適切な時期を逃してしまうと、次の成長につながらず自主性も育ちません。また、モンテッソーリ教育では、全員一斉に指導したり、子どもの発達を無視した指導をしたりといったことはしません。子どもに何かを聞かれたときも、「あなたはどうしたい?」「どうしたらいいと思う?」と子どもに問うのだそう。自分で考え、答えを出すからこそ自主性が育つのです。メリット2:集中力がアップするモンテッソーリ教育では、「子どもがやりたいことである『おしごと』に夢中になって没頭する『集中現象』によって、さまざまな能力が伸びる」とされています。この集中現象について、前出の天野氏は以下のように話しています。敏感期に適切な環境に出合うと子どもは集中現象を起こします。ほかの事は耳に入らないしお腹が空いたのも忘れるほど夢中になる状態です。集中現象が次々に満たされていくと、非常に心が満足します。(引用元:STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもたちが自ら育つ力を応援する「モンテッソーリ教育」のメソッド【愛珠幼稚園園長 天野珠子先生】)モンテッソーリ教育では、自分の「おしごと」を自分で決めることができます。しかも、それを気がすむまで続けていいのです。好きなことを好きなだけやれるのですから、集中力が増すのも当然ですね。メリット3:意欲的になる国際モンテッソーリ協会認定モンテッソーリ教師であるシモーン・デイヴィス氏は、モンテッソーリ教育における子どもの成長について、次のように述べています。モンテッソーリ博士は、子ども自身が学びたがり、成長したがっていると大人が信じることが大切だと言っています。子どもは、自分はどう成長すればいいか、そのために何をしなくてはいけないかが本能的にわかっています。(引用元:シモーン・デイヴィス 著, 宮垣明子 訳(2020), 『おうちモンテッソーリはじめます 「生き抜く力」の伸ばし方』, 永岡書店.)子どもの「できない」には、いくつかの要因が重なっているのだそう。たとえば、「手が届かない」「大きすぎて使いこなせない」など。モンテッソーリ教育では、踏み台を置いたり、子どもサイズの包丁を用意したりと、そのできない要因を取り除きます。大人の役割は、信じて、安全な環境を整え、見守ること。すると、子どもたちは安心して、自分のやりたいことにどんどんチャレンジできるのです。メリット4:責任感と思いやりの心が生まれる「好きなことを自由にやる」という面だけがクローズアップされることも多く、「わがままになるのでは」と誤解されることもあるようですが、モンテッソーリ教育では「ルールのなかの自由」が基本となっています。ルールは、「子どもどうしで尊重しあう」「自分で学ぶ」「まわりを大切にする」という3つ。また、モンテッソーリ教育は縦割りクラスですから、年齢が上の子どもは、下の子のお手本になるために頑張ります。モンテッソーリ教育で育った子どもは、自分の役割を見いだすことができるので、思いやりの心と責任感が芽生えていくのです。メリット5:自己肯定感が育まれるモンテッソーリ教育では、子どもを「独立した市民」ととらえます。つまり、子どもも “ひとりの人間” として尊重されるのです。「ダメ!」「やめなさい」などの言葉は、モンテッソーリ教育では使いません。大人は子どもたちに、「あなたの気持ちを受け入れますよ」という姿勢で接します。子どもたちは、あるがままに受け入れてもらえる安心感に包まれるので、自己肯定感が育まれるというわけです。「自主性」「集中力」「意欲」「思いやりの心」「責任感」「自己肯定感」が育まれるモンテッソーリ教育――多くの著名人を輩出したのも納得です。“おうちモンテッソーリ” におすすめの本4選「子どもにモンテッソーリ教育を受けさせたい!」と思っている親御さんは少なくないのではないでしょうか。でも、モンテッソーリ教育が受けられる保育園や幼稚園が近くにあるとは限りません。そこで “おうちモンテッソーリ” を取り入れてみるのはいかがでしょう。じつは家庭で実践できるモンテッソーリ教育はたくさんあるのです。参考になるおすすめの4冊をご紹介します。『おうちモンテッソーリはじめます』世界20ヵ国以上でベストセラーとなっている、国際モンテッソーリ協会認定教師のシモーン・デイヴィス氏の著書で、初めてモンテッソーリ教育を学ぶ方でも理解しやすい1冊。モンテッソーリ教育の考え方を日常生活に落とし込んだアドバイスが満載で、特に「言葉が遅い」「スマホに夢中」「手先が不器用」「癇癪を起こす」「片づけられない」といったお子さまへの言葉かけがためになります。また「おうちのなかの準備」の章では、オーストリアの幼稚園を参考にした「部屋の整え方」が写真つきで紹介されています。『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』オルタナティブ教育のなかでも特に人気な「モンテッソーリ教育」と「レッジョ・エミリア教育」に精通する島村華子氏の人気著書。子どもを「独立した市民」として尊重するという考え方や「無条件子育て」のメリットなど、モンテッソーリ教育を知るうえで大切なことが書かれています。また、「〇〇なときはどうすればいいの?」というシチュエーションごとの問いに、実践的な答えがあるのも嬉しいかぎり。日常でなにげなく投げかける子どもへの言葉がこんなに大切だったとは――。すぐに使ってみたくなる「声かけ」が詰まった1冊です。『「集中」すれば子どもは伸びる! モンテッソーリ園』モンテッソーリ教育とはどういう教育法なのか、実際の園ではどんな活動をしているのか、ということがわかりやすくまとまった1冊です。モンテッソーリ教育特有の「おしごと」と「教具」(おしごとに使う道具)が写真つきで詳しく紹介されているので、「おうちモンテッソーリ」の参考にもなりますよ。教具に使う材料は、100円ショップなどで代用品を購入しましょう。また、モンテッソーリ教育を実践する園に子どもを通わせていたママたちの座談会も掲載されています。モンテッソーリ教育の保育園や幼稚園を検討している親御さんは、ぜひ手にとってみてくださいね。『モンテッソーリ子育てグッズー子どもたちに作りたい贈り物―』著者は「ひづきの森」「モンテッソーリ教育つばめの家」を主宰する藤原愉美氏で、モンテッソーリ教育に欠かせない「教具」や日常生活で使う小物などを子どもと一緒に手作りする内容となっています。とても簡単なので、手芸好きな方もそうでない方にもおすすめです。たとえば、お茶碗やお皿の絵を縫いつけたランチョンマットは、子どもが自分で配膳できるようになる「教具」なのですが、北欧風のデザインがとてもかわいい!子どもと一緒につくることを楽しみながら、子どものチャレンジと成長を見守れる1冊です。***『おうちモンテッソーリはじめます』の著者 シモーン・デイヴィス氏は、自身がモンテッソーリ教育と出会ったときのことを、こう記しています。モンテッソーリの子どもとの接し方について、学ぶことばかりでした。幼児は少し難しいことがあると伸びるということ。子どもは理解されたがっていて、スポンジが水を吸い込むようにまわりからなんでも吸収するということ。わかってくると、幼児とうまく関わることができるようになり、幼児の考え方を知ったうえで、その学ぶ様子を見ているのが楽しかったのです。(引用元:シモーン・デイヴィス 著, 宮垣明子 訳(2020), 『おうちモンテッソーリはじめます』, 永岡書店.)ちょっとした知識を知ることと、見方を少し変えるだけで、目に映る子どもの姿が違って見えてきそうです。モンテッソーリ教育を取り入れることで、まず親の考え方が変わります。いままではイライラしていた子どもの行動も、「そうかそうか、キミはいま敏感期なのね」と思えるかもしれません。(参考)おおたとしまさ(2019),『世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方』, 大和書房.シモーン・デイヴィス 著, 宮垣明子 訳(2020), 『おうちモンテッソーリはじめます』, 永岡書店.島村華子(2020),『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』, ディスカヴァー・トゥエンティワン.東京書籍編集部 編集, 新浦安モンテッソーリ子どもの家 協力(2012),『「集中」すれば子どもは伸びる! モンテッソーリ園』, 東京書籍.藤原愉美(2019),『モンテッソーリ子育てグッズ』, 文化出版局.STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもの自主性を尊重し、集中力と柔軟な対応力を育む「モンテッソーリ教育」【愛珠幼稚園園長 天野珠子先生】STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもたちが自ら育つ力を応援する「モンテッソーリ教育」のメソッド【愛珠幼稚園園長 天野珠子先生】STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「おしごと」と「集中現象」とは?“親にしかできない”もっとも重要なことベネッセ教育サイト|モンテッソーリ教育とはどんなもの?教育の特徴と5つの分野を解説!スタスタ|【徹底解説】モンテッソーリ教育とは?特徴、オススメの教具や有名人などダイヤモンドオンライン|藤井聡太にビル・ゲイツ、ビヨンセも…オルタナティブ教育は日本で浸透するか学校法人 広島信望愛学園|モンテッソーリ教育ってなあに?
2021年05月25日2016年8月、ブラジルに住むシルビア・レイッサさんは、1匹のメスのハスキーと出会いました。名前はマヤ。マヤは悪質なブリーダーのもとで繰り返し出産をさせられた後、瀕死の状態で放置されていたのです。海外メディア『Bored Panda』によると、健康状態の悪化で子供が産めなくなったマヤを、ブリーダーは毒殺するつもりだったといいます。その情報を聞いたシルビアさんはブリーダーに連絡を取り、マヤを引き取りに行きました。すると、そこには目を覆いたくなるほど痛々しい姿のマヤが横たわっていたのだそう。マヤは歩くことができず、飢えから自分の尿を飲み、フンを食べていたのだとか。その姿を見たシルビアさんは、「私がこの犬に新しい一生をスタートさせてあげる」と心に決めたのです。生きる希望を持ち続けたハスキー保護された時のマヤはガリガリにやせ細り、暴力を受けていたせいで後ろ脚はマヒしていました。また重度の貧血で、腎臓と肝臓にも問題がありました。シルビアさんは最初の48時間、付きっきりでマヤの看病をしたのだそう。彼女はマヤの健康状態の悪さから、「マヤが力尽きてしまうかもしれない」と、怖くてそばを離れられなかったのです。しかしそんな心配は不要でした。マヤは決して生きることを諦めず、少しずつ回復していったのです。 この投稿をInstagramで見る Maya & Família (@maya_especial)がシェアした投稿 生まれてからずっと、一度も愛されたことがなかったマヤは、シルビアさんに対して少しおどおどしていたのだそう。しかし1年半かけて体と心の健康を取り戻した後は、車いすで歩けるほどに回復。2021年現在は、ほかの犬たちに負けない速さで車いすで全力疾走できるほど元気になりました。※動画には見た人が不快に感じるおそれがある画像(傷口など)が含まれています。ご注意ください。 この投稿をInstagramで見る Maya & Família (@maya_especial)がシェアした投稿 この投稿をInstagramで見る Maya & Família (@maya_especial)がシェアした投稿 この投稿をInstagramで見る Maya & Família (@maya_especial)がシェアした投稿 シルビアさんは「マヤは私の人生を変えてくれました。愛に癒せない傷はないのです!」と語っています。人間によって生死をさまようほどつらい経験をしたにもかかわらず、シルビアさんに出会って、人を信じる勇気を見せてくれたマヤ。彼女が奇跡的に回復したのは、「この犬を幸せにしたい」というシルビアさんの祈りが通じたからかもしれません。シルビアさんとマヤの、愛と喜びにあふれた生活が1日でも長く続いていくといいですね。[文・構成/grape編集部]
2021年05月24日女優のエヴァン・レイチェル・ウッド(33)が、元婚約者でミュージシャンのマリリン・マンソン(52)から激しい虐待を受けていたことをInstagramで告白した。「私を虐待していた人間の名はブライアン・ワーナー。マリリン・マンソンとして知られています。彼は私が10代の頃から調教を始め、その後何年にもわたり恐ろしい虐待を加えてきました。私は洗脳され、服従するよう操られていたのです」ウッドは19歳だった’07年から、当時38歳のマンソンと交際をスタート。‘10年に婚約を発表したが、後日破局している。交際期間中、ウッドは髪の毛を黒く染めたり、メイクやファッションがゴシック寄りになったりとマンソンの影響を色濃く受けていた。それも、全てマンソンによる洗脳によるものだったのだ。告白はこう続く。「報復や誹謗中傷、脅迫を恐れて生きるのはもう終わりにします。私は、彼がこれ以上、他の人の人生を台無しにする前にこの男の危険性を暴き、この男に可能性を与えてきた数多の産業に目を覚ましてもらうためにここにいます。今後、沈黙を破るであろうたくさんの犠牲者の皆さんと共に、私はいます」2016年、ウッドは『Rolling Stone』誌のインタビューで、レイプやDVのサバイバーであることを明かし、これらの問題に焦点をあてた活動を続けてきた。’19年には、DVの時効を3年から5年に延長する法案を作成、カリフォルニア州のギャヴィン・ニューサム知事がこれに署名し、昨年1月に施行された。これまで、ウッドの加害者がマンソンであることは誰もが予想していたが、彼女は一貫して名前は伏せてきた。今回、彼女自身が勇気を持ってその名を告発したことで、音楽業界には激震が走っている。マンソンのアルバム3作を作ってきたレコード会社Loma Vista Recordingsが契約の打ち切りを発表したのだ。「エヴァン・レイチェル・ウッドと複数の女性によるマリリン・マンソンが虐待者であるとする告発を受け、Loma Vistaはマンソンの現行アルバムのプロモーションを中止します。我々は今後、マリリン・マンソンとの一切のプロジェクトから撤退します」同社のWebサイトから、マンソンの名は既に抹消されている。
2021年02月02日性教育アドバイザーとして活躍し、とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会代表理事や『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)の著書を出版されている、のじまなみさんが性教育について教えてくれました。 我が子が性のトラブルに悩まないためにできることって?「あっちに可愛い子犬がいるよ」「道がわからなくて困っているんだ、一緒についてきてくれない?」「ねえ、君の体、触らせて」 もしあなたのお子さんが、こんな風に知らない人から声を掛けられたら……考えただけでもぞっとしますよね。その時に我が子がどんな風に答えるか、想像したことはありますか? 「やめてください」「ついて行ってはいけないと言われています」 そんな風に言える子であってほしい。親ならそう信じたいですが、残念ながら、実際にはそんな返事ができる子は多くありません。 「楽しそうだからついて行こう!」「困っているなら……」「触らせてもいいんじゃない?」 と、子どもたちはいとも簡単にその人について行ってしまうものなのです。一体、なぜなのでしょうか?それは、子どもたちが性教育を受けていないからです。ついて行った先に何があるのか、自分の体を触らせたあとに一体何が起こるのか、性教育を受けていない子どもたちは、想像することができないのです。 日本は世界の中でも驚くほど性教育後進国ユネスコが2009年に発表した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」では「性教育の開始年齢」が設定されています。さて、いくつだと思いますか?答えはなんと「5歳」です。このガイダンスは強制力を伴うものではありませんが、世界各国の教育現場に影響を与えています。では日本はどうでしょうか?実は、世界から見ると、日本は驚くほどの「性教育後進国」です。「寝た子は起こすな」という性教育に対する拒否反応は根強く、長くタブー視されています。その一方で日本は「性産業先進国」という、なんとも恥ずかしい汚名をいただいています。コンビニでは子どもの目の高さに、堂々とアダルト向けの本が陳列されています。インターネットは子どもと誤った性の情報を簡単につなぎ、子どもが性の対象になった事件を伝えるニュースは毎日のように聞こえてきます。保護者のみなさんも一度はヒヤッとした経験があるのではないでしょうか?親はみな、愛する我が子を性犯罪の被害者にしたくありません。もちろん加害者にもしたくありません。では親としてできることは何でしょうか?それは、「性教育」です。 性教育は3歳からスタートすると○生まれながらにインターネットがある世界に生まれた子どもたち。ちょっとクリックすれば、3歳でも卑猥な画像や映像が見られるのが今の時代です。性に関する情報に触れることは、避けようと思っても難しいのが現状です。しかもその情報は決して正しいものばかりではありません。だからこそ、子どもが間違った性情報にアクセスする前に、親の言葉で本当の「性」を伝えたいところです。私は、性の話も親の愛情も素直に受け入れる「3歳から10歳まで」が性教育の適齢期と考えています。 この年齢はズバリ、「うんこ・ちんちん・おっぱい」などの下ネタワードが大好きな年齢です。そして、3歳から5歳までの多くの子どもが「命のスタート」に関する質問、つまり「赤ちゃんはどうやってできるの?」というストレートな質問をしてくるとも言われています。一方、10歳を過ぎると子どもたちは思春期にさしかかり、性の話をするのには親子ともども抵抗が出てきてしまいます。そのため、性について話しておきたいと思っても、親から性の話をするチャンスはほとんどないと思っておいたほうがよいでしょう。だからこそ、3歳~10歳の「下ネタワード全盛期」を逆手にとって性の話をすることが重要なのです。嬉々として「おしり!」「おっぱい!」などと連呼する子どもには、「それは体の大切な部分のことだから、お外で大きな声では言わないよ。嫌な気持ちになる人がいるからね」と教えてあげましょう。「赤ちゃんはどこから出てくるの?」「赤ちゃんはどうやってできるの?」という質問にも、真摯に答えたいものです。つい焦って「そんなこと聞かなくていいの!」という拒絶の言葉が口を突いて出てしまいそうですが、子どもからの性の質問に「拒絶」はNGです。子どもはいやらしい気持ちではなく、「空はなんで青いの?」と同じ感覚で性の質問をしています。親としてもフラットに「赤ちゃんはお母さんのお股にある膣という穴から出てきたんだよ。それだけではなく、帝王切開といってお腹を手術して生まれてくる赤ちゃんもいるよ。どちらも、お母さんも赤ちゃんもとっても頑張って出てくるんだよ!」「女の人のお腹にある『卵子』と男の人のおちんちんから出る「精子」がくっつくと、赤ちゃんができるんだよ。そのためには女の人の膣に男の人のおちんちんを入れて、精子を送り届けるんだよ」といった具合に教えてあげましょう。もし答えに困ったら「うまく説明できないから、調べて今度答えるね」と言って、後日、心を落ち着けてからでも構いません。ただその場合も、必ず別の機会に説明してあげましょう(ただし、子どものほうがその質問をしたことを忘れている場合もあります)。こうした話を身を乗り出して聞く子もいれば、「ふーん」と言ってすぐ興味が逸れる子もいるでしょう。説明もほとんど理解できないことが多いですが、それでOKです。多少間違っていても構いません。大切なのは、拒絶しないことと、質問を受け止めること、そしてウソをつかないことです。 「3歳からの性教育」が当たり前の時代に私が2018年に『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)を発表してから、この2年でも世の中は大きく変わったように思います。それまでタブーだった「性教育」についてのたくさんの書籍が発行され、新聞や雑誌、ネットニュースやテレビ番組までもが性教育をテーマに取り上げるようになり、家庭での性教育についての議論が活発になりました。「3歳からの性教育」も一つのキーワードとなっており、これからはこの「3歳からの性教育」が当たり前のことになっていくでしょう。家庭での「3歳からの性教育」がスタンダードになることで、学校での性教育も前進していくことを期待します。そして、そのためにはまず、親自身が「性教育」についての認識をアップデートすることが必要です。我が子が性犯罪の被害者にも加害者にもならないように、そして豊かな人生を送れるように、「3歳からの性教育」、ぜひトライしてみてください。 参考書籍『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版) イラスト:おぐらなおみ(『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』より)※本稿は『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)からのじまなみさんに加筆・再編集いただきました。 著者:カウンセラー 性教育アドバイザー のじまなみ性教育アドバイザー。とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会代表理事。著書の『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)は7万部を超える話題作となる。著書『男子は、みんな宇宙人!世界一わかりやすい男の子の性教育』(日本能率協会マネジメントセンター)、『赤ちゃんはどこから来るの?親子で学ぶはじめての性教育』(幻冬舎)、『「赤ちゃんてどうやってできるの?」にきちんと答える親になる!』(日本図書センター)。
2021年01月17日親などからの子どもに対する虐待に関して児童相談所が対応した件数は、2020年1月からの半年間で過去最多のペースとなっています(厚生労働省調べ)。虐待は、子どもを愛せず、憎く思っている家庭にだけ起こるものではありません。なぜ、虐待は起こってしまうのでしょうか。 虐待をしてしまう原因虐待をしてしまう原因としては主に3つに分けられます。 ・自分のイライラや不満を子どもにぶつけてしまう・子どもに対してよかれと思ってやっている・子どもに対して、全くの無関心である もう少し詳しくみていきましょう 自分のイライラや不満をぶつけてしまう場合・親自身が過去に虐待を受けていた・親自身が夫からDVを受けている・親しい友人や親戚がおらず、孤立した生活を送っており、頼れる人がいない・子どもに心理的に依存している(兄弟の世話を任ているなど)・望まない妊娠や育てにくい子どものため、子どもに対して回避感情がある・生活に多くのストレスがあるといったことが考えられます。 子どもに対してよかれと思っている場合・しつけをするために厳しい体罰を与えることが当然であると考えている・親の考える方法が最適だと思っているため、子どもが思う通りに対応しないことに納得がいかない(教育虐待など)などが考えられます。 子どもに対して全くの無関心の理由・望まない子どもである・育てにくいため、子どもに対して回避感情があるなどが考えられます。 虐待はなぜ恐ろしいのか?このように、そもそも、虐待をしようと思って子どもに対し虐待をおこなう親はあまりいません。イライラした自分の気持ちを結果的に子どもにぶつけていたり、よかれと思ってやっているしまったりしていることさえあるのです。 虐待の難しさは、自身が「虐待をしている」という認識がないまま、虐待がエスカレートし、止められないところまでいってしまう可能性があるところです。子どもが虐待で疲弊してしまうだけでなく、親自身の心身もまた疲弊し、最悪親子どちらか、または親子一緒に「死」にいたってしまうこともあります。 虐待を止めるには2020年1月からの半年間で虐待が過去最多のペースとなっていますが、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が出されていた5月は、昨年より減少しているという結果がでています。「学校などからの情報提供が減り、潜在化した可能性がある」との専門家による指摘もあるようです。 つまり、虐待を止めるためには、なるべく早く第三者が気づくことが重要となります。虐待をしていることに自身で気づいたとしても、親が孤立していたり、親が隠そうとしたりすれば、第三者が気づくことはなかなか難しいのが虐待なのです。 虐待は誰にでも起こりうるという認識のもと、他人事ではなく、自分が子どもに虐待をしていないか?と自分自身に問いかけることが虐待を減らす一歩となるかもしれません。 著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年12月29日「家庭での虐待は大丈夫ですか」「コロナに罹った子供たちが、いじめに遭っていませんか」天皇皇后両陛下は心配そうなご表情で、そう問いかけられた。10月1日、小中学校の校長会会長や東京都教育委員会教育長ら4人を赤坂御所に招き、天皇陛下と雅子さまはコロナ禍の教育現場について説明を受けられたのだ。「皇后さまのご質問からは、コロナで生活が一変した子供たちに心から寄り添っていらっしゃることが伝わってきました。午後5時から1時間ほどの予定でしたが、終わったのは午後7時前でした」(東京都教育委員会事務局の担当者)これまで両陛下は、さまざまな分野の専門家から新型コロナに関するご進講を受けられてきたが、約60分間もの“大幅延長”は前例がない。今回のご説明に出席した東京都公立小学校長会会長の喜名朝博さんが、両陛下のご様子を明かす。「学校の行事が中止になり、子供たち同士の関わりやそこで育つ力を得られる機会が減っているとご説明申し上げますと、皇后さまは『運動会などが楽しかったと今でも言っています』と愛子さまのお話をしてくださり、学校行事の大切さについてよくご理解いただいていると感じました。私たちが説明しているときも、質問をされるときも、とても真剣にメモを取られている両陛下のお姿からは、ご関心の高さがうかがえました」雅子さまは今回の懇談の中で「虐待が増えていませんか」と、前出の喜名さんに質問されている。児童虐待は、雅子さまがとくに強い関心を示されてきた問題だ。《最近、国内では、子供の虐待や子供の貧困など、困難な状況に置かれている子供たちについてのニュースが増えているように感じており、胸が痛みます》’18年12月、雅子さまは誕生日に際してのお言葉で児童虐待の増加を憂慮されている。さらに翌’19年にも子供の貧困や虐待の問題に《心が痛みます》と、2年連続で言及されているのだ。厚生労働省によると、子供が親などから虐待を受けたとして児童相談所が対応する件数は年々増加の一途をたどり、今年1月からの半年間では9万8千件余りと過去最多のペース。緊急事態宣言が発令された4~5月は、昨年同期比で2%減っているが、虐待の“潜在化”という事態も危惧されている。つまり学校の休校や外出自粛に伴い、周囲の人が子供の異変に気づく機会が少なくなっているということだ。また、感染の恐れを理由に、児童相談所の職員が家庭訪問を断られるケースもあるという。コロナ禍は、児童虐待の実態把握と対策を困難にしているのだ。雅子さまは愛子さまがお生まれになってから、児童問題にいっそう力を注がれるようになり、児童養護施設を何度も訪れて、保護者がいない子や虐待された子らと交流されている。また聖路加国際病院にもたびたび足を運び、重病の子供たちを励ました。だが、コロナ禍で両陛下の施設訪問は難しい状況となっている。宮内庁関係者が言う。「陛下も雅子さまも、苦境にある子供たちに直接お会いになって激励される形がいちばん望ましいと思われているのは間違いありません。ですが新型コロナの完全な終息が見えない現状では当面、それは不可能です」4月には天皇陛下が“お手元金”から子供の貧困対策に取り組む『子供の未来応援基金』に5千万円を寄付されましたが、法律で寄付の上限が定められているため、1年に何度も行うことはできない。「雅子さまも、5月に日本赤十字社社長からのご進講でのお言葉が宮内庁HPに掲載されて以降、皇后としての公式なメッセージは発信されていません。5カ月に及ぶ“沈黙”には、雅子さま自身のもどかしい思いもおありでしょう。外出を伴う公務が難しい現在、両陛下は“新機軸”となる活動を模索されているのではないでしょうか。そんな中、今回の懇談にも今後の活動への“ヒント”があったように感じます」(前出・宮内庁関係者)今回の教育関係者らとのご面会で、休校期間中に教員が電話やパソコン、タブレット端末などで生徒と関わることで、以前よりむしろ深く話せる機会も生まれたと説明があった。天皇陛下は「コロナを経て見えてきたことをチャンスに変える発想の転換も必要ですね」と述べられたという。実は皇室でも、少しずつではあるがリモートの活用が進み始めている。この8月には両陛下が、新型コロナ流行下での水防災をテーマとした国際オンライン会議をお住まいの赤坂御所で聴講された。9月には、秋篠宮家の次女・佳子さまが、オンラインで開催された「全国高校生手話パフォーマンス甲子園」の開会式に動画で手話によるメッセージを寄せられた。現場に足を運び、直接対面して思いを伝える――。天皇陛下と雅子さまが上皇ご夫妻から引き継がれた皇室のあり方も、コロナ禍の長期化でより柔軟な対応が必要となっているのだ。「雅子さまは“困難な状況にある子供、虐待を受けている子供に希望を与えたい”という強い思いを持っていらっしゃいます。施設への直接の訪問がかなわない今、リモートで励ましの言葉を届けることはできないか――。雅子さまは前例なき試みの実現に向けて、すでに動きだされているのです」(前出・宮内庁関係者)苦しい状況にある子供たちに希望の光を――。子供たちの笑顔を取り戻すため、雅子さまの“慈愛の決断”が揺らぐことはない。「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月16日「教育虐待」という言葉を聞くことが増えました。「虐待」とありますが、子どもを叩いたり、蹴ったりするわけではありません。教育的な虐待です。今回は、「教育虐待とは?」「教育虐待に陥りやすい親」などについて考えていきましょう。「もしかして私、教育虐待をしているかも?」と、不安に感じている人に向けた “教育虐待チェックシート” もありますよ。教育虐待とは教育虐待とは、教育を理由に子どもに無理難題を押しつける心理的虐待のこと。教育虐待は、子どもに度を超えた勉強をさせる行為だけではありません。子どもが望んでいないのにもかかわらず、親が習い事を強要することなども教育虐待にあたります。教育虐待という言葉は、もともと、社会福祉法人カリヨン子どもセンター(さまざまな事情から家に帰ることができない少年少女を受け入れるシェルター)のスタッフ間で使われていた言葉で、「あの親は、教育という名のもとに虐待しているよね」といった文脈で使用されていました。「教育熱心な親の常識の範疇を超えた行為」が虐待にあたるということです。また、校則を全廃し、さまざまなメディアで話題となった、東京都世田谷区立桜丘中学校の前校長・西郷孝彦氏は、トークイベント「桜丘中学校ミライへのバトン~選びたくなる、公立学校とは?~」で、教育虐待について以下のように語っています。「教育虐待というのは、“見えない虐待” です。日本においては“教育熱心”という言葉で虐待の実態が見えなくなっているのです」(引用元:西郷孝彦・尾木直樹・吉原毅(2019),『「過干渉」をやめたら子どもは伸びる』, 小学館.)西郷氏は、明らかに行きすぎた教育であるのにもかかわらず、周囲からは「あの家庭は教育熱心だ」と称賛されるような日本の社会にも問題があると主張しています。教育虐待をする親が増え続けている『ルポ教育虐待 毒親と追いつめられる子どもたち』の著者である、教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏は、「程度の違いこそあっても、以前より多くの親が教育虐待をしている」と話しています。“昔の教育熱心な親” には、「東大をはじめとした高偏差値の難関大学に入学させる」という明確なゴールがありました。しかし、いまは先が見えないと言われる時代。英語やプログラミング、コミュニケーション能力など、子どもに必要とされるスキルが多すぎて、「何が正しい教育なのか?」親自身もわからなくなってきているのです。そして、自らの不安を解消するために、子どもにあれこれとやらせてしまう――。では、どのような親の行動が教育虐待にあたるのでしょうか。教育虐待の例をいくつか挙げてみます。子どもをスケジュール漬けにしている子どもの勉強スケジュールを細かく管理する友だちと遊ぶことを許さない夜遅い時間まで勉強(習い事の練習)をさせる志望校や職業など、子どもの将来を勝手に決める成績が悪いなどの理由から子どもに暴力を振るう机や壁を叩く、怒鳴るなどの行為で子どもを威嚇する子どもの自尊心を傷つけるようなことを言う最後に挙げた、「子どもの自尊心を傷つけるようなことを言う」について、もう少し掘り下げてみましょう。教育虐待にあたるのは、以下のような言葉です。「なぜ15点も間違えたんだ!」「努力が足りないから100点をとれないんじゃないか?」「なぜこんな簡単な問題が解けないの!」「〇〇中学に合格しなければ、うちの子ではありません」「最低でも〇〇大学に行きなさい」「一番になれ!」「親の言うことが聞けないならば出ていけ!」文字にするだけでも胸が痛くなる言葉です。ですが、親は子どもが憎くて言っているわけではありません。最初は、「この子のために」「将来幸せになるために」という思いだったはずです。しかし、その「この子のために」という気持ちがエスカレートすることで、「あなたのために言っているのに……なぜ親の言うことが聞けないの!」という教育虐待になってしまうのです。教育虐待をされて育った子どもは……では、教育虐待を受けて育った子どもたちは、どのように成長していくのでしょう。前出の西郷氏は、「父親が勉強に口うるさいケースは、子どもの自己肯定感も成績も低下する傾向がある」と言っています。一緒に過ごす時間が多い母親ではなく、日常的な関わりが薄い父親からの教育虐待は、子どもの自尊心をガクッと低下させるのだそう。教育虐待は、子どもたちの心の成長に大きく関わっているのです。おおたとしまさ氏は、教育虐待を受けた子どもの傾向について以下を挙げています。自分自身で「やりたいこと」を見つけられない大人になって引きこもりになってしまった万引きなどの非行に走ってしまった過食や拒食などの摂食障害になってしまったぽっきりと心が折れて立ち上がれなくなった自分の子どもにも教育虐待をしてしまった「我が子の将来のために最高の教育を!」と頑張ってきたのに、頑張っているうちに子どもの顔が見えなくなり、結果的に教育虐待によって子どもを壊してしまう――とても残念なことです。教育虐待に陥りやすい親の「7つの特徴」どうやら、教育虐待をしてしまう親にはいくつかの特徴があるようです。『教育虐待・教育ネグレクト 日本の教育システムと親が抱える問題』の著者である、青山学院大学教育人間科学部教授・古荘純一氏は、教育虐待に走りやすい親の特徴を7つ挙げています。特徴1:両親ともに高学歴で、社会的地位が高い「成績がよくて当然、できなければ問題児」という考えが強い。また、「もし我が子がいい大学に入れなかったら……」という不安があるため、子どもに高成績を望み続ける。特徴2:自分の学歴に劣等感をもっている親自身が「学歴のせいで苦労してきた」ので、子どもには同じような苦労をさせたくないと強く思っている。子どもに過度な期待をしがち。自身の満たされない思いを子どもに投影している。特徴3:キャリアを捨てて育児に専念しているやりがいのある仕事についていたが、さまざまな理由から仕事を辞めなければいけなくなってしまった親。いままで仕事にかけていたエネルギーが、子どもの教育に向かうことが多い。特徴4:子どもの成績などの責任をすべて押しつけられている「子どもの成績が悪いのは、いつも世話をしている母親が原因だ」などのプレッシャーがある家。親族や父親からの重圧が大きいので、仕方なく、我が子に教育虐待をしてしまう。特徴5:母親は教育熱心だが、父親は教育に無関心父親は教育について無関心だけど、その一方で母親は異常に教育熱心。しかし「なぜ勉強しなければいけないのか」という哲学がないことが多いため、視野が狭く、情報に踊らされてしまう。特徴6:パートナーの教育虐待行為に反論できないパートナーの教育が「明らかに教育虐待」だとわかっていても、直接反論することができない親。パートナーの考え方に洗脳されてしまっている場合もある。特徴7:親自身が「きょうだい間の成績の差」に劣等感をもっている「お兄ちゃんは算数が得意なのに」などと、きょうだいと比較されて育った親。劣等感をもったまま育っているので、つい子どもの教育に厳しくなってしまう。我が子を教育虐待してしまうのは、親自身のコンプレックスが原因です。たとえば、教育虐待をする「東大に落ちて早慶に進学した親」は、はたから見たら高学歴ですが、当人は「東大に落ちた」というコンプレックスをもち続けています。だから、子どもがどんなに頑張って勉強をしていたとしても、「お父さん(お母さん)は、もっと頑張っていた。だから、お前もいま以上に頑張れ!」などと子どもに発破をかけるのです。頑張っているのに「もっと頑張れ」と言われる――子どもにとって、教育虐待は終わりのない虐待と言えるでしょう。教育虐待をチェックする「4つの問い」「もしかしたら、私も教育虐待しているかも?」そう感じた方は、以下のチェック項目にYES・NOで答えてみてください。じっくり考えてから答えを出してくださいね。□子どもは自分とは別の人間だと思えていますか?(YES・NO)□子どもの人生は子どもが選択するものだと認められていますか?(YES・NO)□子どもの人生を自分の人生と重ね合わせていないですか?(YES・NO)□子どものこと以外の自分の人生を持っていますか?(YES・NO)おおたとしまさ氏は、上記の質問の答えについて以下のように分析しています。◆迷いながらも「自分は大丈夫だ」と思えた人→問題なし◆NOに当てはまることがあるかも……と感じた人→これから改善していけばOK◆一切の迷いなく「YES!」と答えた人→教育虐待をしているかもいっさいの迷いなく「YES!」と答えた人は、「自分の教育は絶対に正しいんだ!」と思い込んでいます。それゆえ、子どもの気持ちに目を向けることができなくなってしまうのです。おおたとしまさ氏は、「教育虐待をしている親の多くは無自覚」だと言っています。教育虐待をしていることに親自身が気づいていないというのが、教育虐待のやっかいなところなのです。教育虐待をしないために気をつけることでは、教育虐待をしないために、親はどうすればよいのでしょうか?教育虐待という言葉を世間一般に広めたとされる、元武蔵大学人文学部教授の武田信子氏によると、教育熱心な親は「子どもの幸せ」を望んでいるのに対し、教育虐待をする親は「親としての成功」を望んでいるのだそう。子どもは親の所有物ではありません。子どもの人権は尊重しなければならないのです。「子どものため」と言いながら、実際は「親としての成功のため」になっていないかどうか、日々、自分自身の言動を確認しましょう。専門家の意見を参考に「教育虐待をしないために親が気をつけること」をまとめました。親は子育て以外の趣味や仕事をもつ子どもをまわりと比較しない子どもをひとりの人間として扱う子どもの意志を尊重する子どもの成果と親の評価は別である結果ではなく「過程」をほめる子どもにぼーっとする時間を与えるおおたとしまさ氏は、正しい家庭教育なんてものはないのだから、親はもっと迷うべきだと言っています。答えが出なくても、迷い続けていいのです。教育について、ああでもないこうでもないと迷う親を見て、子どもはこう思うはずです。「お母さん、お父さんは私のことを考えてくれている、こんなに愛してくれている」と。そして、迷いながらも、「この教育に、我が子は強い興味を示して目を輝かせているか」というアンテナを立て続けてください。子どもをしっかり見ていれば、教育虐待にはならないはずですよ。教育虐待について書かれた本最後に、教育虐待について書かれた書籍を紹介します。このなかの1冊だけでも読んでみてください。「親としての成功」ではなく、「子どもの幸せ」を願える親になれるでしょう。◆『ルポ教育虐待』教育虐待の事例を紹介しながら、親子の問題点に切り込んでいます。「毛根を食べるようになった息子」や「社会人になってから、うつ病を発症」など衝撃的な事例も。親自身の言動を見直すきっかけになるかもしれません。◆『受験で子どもを伸ばす親、つぶす親』著者は、精神科医でもあり、受験アドバイザーでもある和田秀樹氏。子どもの成績が悪いとき、学校や塾の勉強についていけないとき、親はどうするべき?目から鱗のアドバイスばかりが詰まっています。◆『教育虐待・教育ネグレクト』豊富な事例とともに、教育虐待を受けた子どもの心理が丁寧に説明されています。「発達障害だと決めつける親」「野球練習ばかりさせる親」など、勉強以外の教育虐待についても書かれています。***教育虐待は子どもの心に深い傷を負わせてしまいます。子どもの人生は子ども自身が決める!もし子どもが「決めた道」で失敗したとしても、自分で立ち上がり、また目標を見つけて頑張ることができるように、親は見守り続けることが大切です。親も子どもと一緒に “迷いながら” 成長していきましょう!そうすれば、教育虐待など絶対にしないはずですよ。(参考)おおたとしまさ(2019),『ルポ教育虐待 毒親と追いつめられる子どもたち』, ディスカヴァー・トゥエンティワン.西郷孝彦・尾木直樹・吉原毅(2019),『「過干渉」をやめたら子どもは伸びる』, 小学館.古荘純一・磯崎 祐介(2015),『教育虐待・教育ネグレクト 日本の教育システムと親が抱える問題』, 光文社.STUDY HACKERこどもまなび☆ラボ|「教育虐待」のやっかいな実態。今の子どもには“決定的に足りない”時間があるSTUDY HACKERこどもまなび☆ラボ|教育虐待をする親とその学歴。その教育、本当に子どものためですか?STUDY HACKERこどもまなび☆ラボ|教育虐待は教育という大義名分のもとで行う人権侵害。でも親の多くは無自覚であるSTUDY HACKERこどもまなび☆ラボ|心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人note|教育虐待(Educational Maltreatment)VERYオフィシャルサイト|そのひと言が“教育虐待”!?専門家に聞く“教育熱心”との違いとは?弁護士ドットコムニュース|耳元で「東大に行け」と怒鳴り続け、「医者になれ」と娘を暴行…弁護士が見た「教育虐待」エスカレートする親たち
2020年08月05日