2人姉妹の母であるヨツバさんは、毒親の実母に長いこと苦しめられてきました。そんなヨツバさんの、結婚から出産までの実体験です。母親が里帰り出産を嫌がったため、妊娠中のヨツバさんは祖父の家に身を寄せていました。しかし、母親は自分が考えた名前やごみ捨て場で拾ってきたチャイルドシートをヨツバさんに押し付けてきます。初産の不安もあるなか、ヨツバさんは母親に「本当に関わってほしくない……」と思うのでした。予定日を1日過ぎたところで、陣痛らしき痛みを感じたヨツバさん。母親が病院まで送ってくれましたが、「待ち時間が暇で嫌だ」「こんなに待たされるなら送るなんて言わなきゃよかったわ」と愚痴を言い捨てます。 約30時間かけて、深夜3時にヨツバさんは女の子を出産。母親はヨツバさんの娘を見るなり「かわいくない」「外孫だからこんなものか」と言ったのです。さすがに見かねたヨツバさんの父がたしなめますが、母親は「思った事言っちゃいけないの?」と逆ギレ。 さらにヨツバさんに言いたいことがあるようで……? 絶句した実母の発言 産まれたばかりのヨツバさんの娘に「かわいくない」と言った母親は、さらに「育児に関しては一切頼るな」「今時の若い親はすぐ両親を頼る」「私も親に頼ったことなんてないし、全部1人でやったんだから」と釘を刺してきました。母親の性格をよく知っているヨツバさんは、「もとから頼るつもりなんてない」と言い返したい気持ちをグッとこらえるのでした。 育児の面で頼るなと言ってきたヨツバさんの母親ですが、なぜか毎日ヨツバさんと娘の面会に来ます。しかし、面会に来ても「私のときは大変だった」「いいわねぇ、優雅な入院生活で」と嫌味ばかり。 夜間、病院側で赤ちゃんの面倒を見てくれることを知った母親から「母親としての自覚がなくなる」と言われたヨツバさんは、さすがに眉をひそめるのでした。 嫌味を言わずにはいられない様子のお母さん……。夜間、病院側が赤ちゃんの面倒を見てくれるのは、産後の疲労した母体にとって素晴らしいシステムですよね。お母さんの言動に惑わされず、わが子と自分のために、病院のサポートを受けながらヨツバさんが体の回復に努められるといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター モグ
2023年10月19日2人姉妹の母であるヨツバさんは、毒親の実母に長いこと苦しめられてきました。そんなヨツバさんの、結婚から出産までの実体験です。彼氏がヨツバさんの苗字にすることを条件に、結婚を認めてもらったヨツバさん夫婦。結婚から1年後、念願の子どもを授かりますが、報告が遅かったことにヨツバさんの母親は不満を持った様子。初産で不安を抱えるヨツバさんに、ネチネチと小言を言い続けています。里帰り出産を母親が嫌がったため、祖父の家にお世話になることにしたヨツバさん。母親が渡してきた、姓名判断の良い名前が載ったリストを無視すると、母親は激怒します。ヨツバさんは感情任せで言葉をぶつけてくる母親に「もう本当に関わってほしくない……」と思うのでした。 それでも、ゴミ捨て場でチャイルドシートを拾い、ヨツバさんに使うように言ってくるなど、ヨツバさんの意に沿わない形で関わってくる母親。ついにヨツバさんは出産予定日を迎えますが――?初孫を見た実母の衝撃のひとこと 予定日を1日過ぎたところで、陣痛らしき痛みを感じたヨツバさん。運転ができない祖父に代わり、母親に病院まで送ってもらいました。 病院に着くと、「待ち時間が暇で嫌だ」と愚痴を言い始めるヨツバさんの母親。ヨツバさんの夫が到着すると、「こんなに待たされるなら送るなんて言わなきゃよかったわ」と言い捨てて、病院を後にするのでした。 約30時間かけて、深夜3時にヨツバさんは女の子を出産しました。ヨツバさんの両親がそろって面会に来ますが、母親は生まれたばかりのヨツバさんの娘を見るなり「かわいくない」「外孫だからこんなものか」と言ったのです。さすがに見かねたヨツバさんの父がたしなめますが、母親は「思ったこと言っちゃいけないの?」とヒステリックに逆ギレするのでした。 外孫であれ、自分の娘の子どもはかわいいものなのではないでしょうか。ましてや出産という一大仕事を終えた娘に、ねぎらいのひと言があってもいいぐらいですよね。ヨツバさんの気持ちを考えると胸が痛みます。産後は睡眠が削られ赤ちゃんのお世話に忙しくなると思いますが、赤ちゃんと向き合うことで、お母さんの言葉が忘れられるといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター モグ
2023年10月18日思い込みと感情の起伏が激しい母親と、家族に関心がない父親のもとで育ったユズさん。大人になって初めて、自分の親が「毒親」なのだと気付きました。そんなユズさんが体験した、幼少期から絶縁するまでの物語です。母親が入院の世話をしていた、父方の祖母が他界。ユズさんは祖母のアパートを売ったお金を学費に充てると言われて勉学に励む中、パチンコにハマる母親と、認知症で老人ホームに入る母方の祖母の世話をする父親が気がかりな毎日でした。両親は不満をお互いには言わず、ユズさんにぶつけます。ユズさんが家事を手伝うと提案しても、偉そうにするなと怒鳴られるばかり。そんな中、母方の祖母が亡くなりますが、家庭内はピリピリしたままで……。ある日、父親が違う8歳上の姉が赤ちゃんを連れて帰省しました。昔の姉は母親と折り合いが悪く、6年前家を出て行ったきりでしたが……。疎遠だった姉が帰ってきた ユズさんは姉のかわいい赤ちゃんを見て、母親にとっての初孫が、姉と母親の距離を取り持ったのだと思います。 しかし頻繁に家に来るようになった姉は、次第に母親にお金を借りるようになり、一緒にパチンコに行くことも増えました。 そんな中、ユズさんは母親が希望した志望校の模試判定が思ったより悪く、友人に誘われて塾の無料体験に参加。 家とは違う塾の静かな環境や、個別指導に魅力を感じ、母親に通えないか相談してみます。母親はお金がないからダメと拒否しますが、その後もパチンコには数万円を使っている様子。 ユズさんはそんな母親にイライラしながらも、働いてないのにお金の使い道に口を出す立場ではないと、自分に言い聞かせるのでした。 数万円は大金だと言って、ユズさんを塾に通わせない母親。遊びや欲しいものが目的ならそう言い聞かせるのもわかりますが、自分から勉強のために塾に行きたいなんて立派ですよね。 仮に本当にお金が足りなくても、パートをしたり節約したりして、工面してあげたいと思うのが親心なのではないでしょうか。 ましてやパチンコに数万円も使っていると聞けば、子どもでも違和感を持つはず。ギャンブルは依存性が高いと言いますが、子どものためにも少しは自制してほしいですね。著者:マンガ家・イラストレーター 北瀬ユズ
2023年10月18日2人姉妹の母であるヨツバさんは、毒親の実母に長いこと苦しめられてきました。そんなヨツバさんの、結婚から出産までの実体験です。過保護な母に育てられ、次第に反抗することも辛くなっていたヨツバさん。当時付き合っていた彼氏との結婚もなかなか許してもらえませんでしたが、彼氏がヨツバさんの姓を名乗ることを条件に、ようやく結婚を認めてもらいます。そして結婚から1年後、ヨツバさん夫妻は念願の子どもを授かります。妊娠4カ月を迎え、ヨツバさんが母親に妊娠を報告すると、母親は喜ぶどころか「のけ者にされた」と怒り出しました。 「里帰りとかやめてちょうだいね」と小言を繰り返していた母親ですが、どうやら初孫に張り切っていたようで――?子どもの名前を提案してきた母 里帰り出産を母親が嫌がったため、祖父の家にお世話になることにしたヨツバさん。しかし、母親は案外孫ができるのを喜んでいたようで、姓名判断の良い名前をリストにしてヨツバさんに渡してきました。 ヨツバさんはそんな母親の無言の圧力に恐怖を感じながらも、最終的に「母親に何を言われてもいい」と思い直し、子どもの名前を夫と決めることに。しかし、それを知った母親は「余計なことして悪かったわね!」「もう関わらないから安心して!」と激怒。感情任せで言葉をぶつけてくる母親に対し、ヨツバさんは「もう本当に関わってほしくない……」と思うのでした。 それでも、ヨツバさんの意に沿わない形で関わって来る母親。ゴミ捨て場からチャイルドシートを拾ってきては、「これを使いなさい」と言って世話を焼いてきます。さすがに捨ててあったものを使うことに抵抗を感じたヨツバさんが、「実家用にしようかな……」と提案すると、母親は「私が用意したものは使いたくないのね」「あっちの親に良いもの買ってもらうんでしょ!」と怒り出してしまうのでした。 ヨツバさんのお母さんはあくまでも「名前の候補を考えた」と言っていますが、ヨツバさんが恐れていたとおり、自分が考えた名前が採用されなかったことに怒ってしまった様子。ヨツバさんがもうお母さんに関わってほしくないと思うのも無理はありませんね。温かい気持ちでわが子を迎えたいのに、お母さんのことで胃の痛い思いをしなければならないなんて……。妊娠中少しでも穏やかに過ごすために、少しお母さんとは距離をとることも必要なのかもしれませんね。 著者:マンガ家・イラストレーター モグ
2023年10月17日2人姉妹の母であるヨツバさんは、毒親の実母に長いこと苦しめられてきました。そんなヨツバさんの、結婚から出産までの実体験です。過保護な母に育てられ、昔から寂しさを抱えていたヨツバさん。当時付き合っていた彼との結婚もなかなか許しをもらえませんでした。自分の思い通りにならないと手が付けられなくなる母に育てられたヨツバさんは、次第に反抗することもつらくなり、ただただ母親に従うようになっていました。 当時付き合っていた彼氏との結婚を考えていたヨツバさんでしたが、母親は彼氏の職業や、結婚後に住む予定の場所を聞いて結婚に猛反対。結婚を認めてもらえるよう説得しに来た彼氏に対し、ヨツバさんの母親は「うちの苗字にしなさい」と言い出して――? 実母に妊娠を報告すると… ヨツバさんの母親は、彼氏に「うちの苗字にしなさい」という結婚の条件を突きつけます。ヨツバさんは母を止めようとしますが、彼氏はその条件をのみ、ようやく2人の結婚は母親に認められたのでした。 結婚から1年――。実家から距離を置いたヨツバさんと母親の関係も、以前よりは良好になっていました。 そして、念願の子どもを授かったヨツバさん夫妻。妊娠4カ月に入ったところで、ヨツバさんが母親に妊娠の報告をすると、母親は喜ぶどころか「のけ者にされた」と怒り出す始末。 さらに、母親は「里帰りとかやめてちょうだいね」と続けます。昔からおじいちゃん子だったヨツバさんは、病院からも近い祖父の家にお世話になることを伝えますが、母親の小言はおさまらないのでした。 待望の子どもを授かったのに、「何で黙ってたのよ!!」と母親に怒られてしまったヨツバさん。家族なので、すぐに報告する方もいると思いますが、ある程度体調が安定してから報告したいというヨツバさんの気持ちもわかりますよね。祝福どころか怒られてしまい、とてもショックだったのではないでしょうか。みなさんはどんなタイミングで、自分の親に妊娠の報告をしましたか? 著者:マンガ家・イラストレーター モグ
2023年10月16日思い込みと感情の起伏が激しい母親と、家族に関心がない父親のもとで育ったユズさん。大人になって初めて、自分の親が「毒親」なのだと気付きました。そんなユズさんが体験した、幼少期から絶縁するまでの物語です。末期ガンで入院する父方の祖母と、認知症になった母方の祖母の世話をひとりでするユズさんの母親。ある日母親は認知症の祖母を蹴り倒し、それをユズさんが止めました。その後、母親が過呼吸症候群で倒れ、ユズさんはさらに勉強や家事に励みます。父親は飲酒するばかりで頼れず、「あんたがいてくれて良かった」と呟く母親。ユズさんは心をつかまれ、共依存になっていきます。ある日ユズさんは、県の作文コンクールで賞をとり……。自慢の娘でありたい 県の作文コンクールで賞をとり、新聞に名前が載ったユズさん。すぐに母親に電話すると、「あんたは自慢の娘よ!」とほめられます。 同じ時期、認知症の祖母も老人ホームに入居でき、母親は過呼吸の症状が緩和。再び趣味のパチンコへ通うようになり、末期ガンの祖母の世話の頻度が少なくなりました。 そしてそのまま祖母が他界。祖母の住んでいたアパートは父親によって売却され、ユズさんは母親から学費に充てると120万円が入った通帳を渡されます。 その後母親は今まで介護に費やしていた時間をパチンコにすべて使い、認知症の母方祖母の洗濯などは毎日父親がおこなうように。 ユズさんはひたすら勉強に励む一方で、家庭の空気がピリピリしていることを感じるのでした。 自分の母親の世話を、お互いに任せっきりにするユズさんの両親。父親の目線で見れば、自分が毎日の仕事と帰宅後に洗濯をしている間、妻はパチンコに行っているなんていい気がしないでしょう。 しかしユズさんの母親は、これまでずっと父方の祖母の世話をしてきた経緯があります。父親に対して、「次はあなたの番」という気持ちがあったのかもしれませんね。 ただ、ピリピリした空気のままでは家族全員の居心地が悪くなるだけ。話し合って役割分担するなど、なんとか良い方向にもっていけないものか悩ましいところですね。著者:マンガ家・イラストレーター 北瀬ユズ
2023年10月16日夫・毒太と子ども3人の家族5人で幸せに暮らしていた瓜田チャリさん。毒太が花屋を経営している中川ゆりと不倫していることを知った瓜田チャリさんでしたが、話し合った結果、再構築で頑張ることに。それから1年後。瓜田チャリさんのお父さんに初期のガンが見つかり、手術したものの意識が戻らず、ついに帰らぬ人となってしまいました。瓜田チャリさんのお父さんの葬式で、棺に入れるお花を不倫相手の女が用意するという社長の案を相談してくる毒太。瓜田チャリさんが怒ると、逆ギレ気味に「社長が親切で言ってるだけだからしょうがない」と言って開き直る毒太。「最低。うちのお父さんの棺に汚い花入れるな!」瓜田チャリさんは涙を流しながら毒太へ怒鳴りました。逃げようとする毒太を、なおも責める発言をする瓜田チャリさん。すると毒太は困惑しながら「もうええわ」と言って逃げてしまいました。すると……一部始終を見ていたであろう瓜田チャリさんのお母さんは、心配して話しかけてきました。お母さんに余計な気をつかわせてしまっていることを後悔する瓜田チャリさん。それでも通夜の開式の時刻が近づいてきて……。 滞りなく通夜が進むなか、訪れたのは… 通夜が始まり、気持ちを切り替えた瓜田チャリさん。 すると……通夜へ毒太の会社の社長が、夫婦で参列してくれました。人情あるやさしい社長は、さりげなく奥さんに気配りできる愛妻家。瓜田チャリさん自身、お花の気づかいもありがたいと思いながら……それでもお父さんの通夜に社長の顔を見たくなかったのです……。 毒太の不倫のことを知らない社長は、部下を想い、気づかってくれただけ。しかし、瓜田チャリさんは社長の顔を見るたび、社長の親戚であり毒太の不倫相手である中川ゆりのことを思い出してしまいます……。頭では社長に悪気がないと理解できても……来てほしくないと言う瓜田チャリさんの気持ち、よくわかりますね。 >>次の話著者:マンガ家・イラストレーター 瓜田チャリ
2023年10月15日2人姉妹の母であるヨツバさんは、毒親の実母に長いこと苦しめられてきました。それは、子どものころだけでなくヨツバさんの結婚、出産のときにまで及びました……。過保護な母に育てられ、昔から寂しさを抱えていたヨツバさん。当時付き合っていた彼と結婚したいことを母親に伝えますが――。 母がつきつけた結婚の条件とは 過保護で、思い通りにならないと手が付けられなくなる母親に育てられたヨツバさん。次第に反抗することもしんどくなり、ただただ母親に従うようになっていました。多趣味な父親は家に寄り付かず、頼ることもできません。 当時付き合っていた彼氏と結婚したいことを、電話で母親に伝えたヨツバさん。母親は彼氏の職業にも、結婚後住む予定のところにも納得がいかない様子。もっと近くで、まともな人と結婚しろと言い出します。 彼氏がヨツバさんの母親を説得し、ようやく結婚自体は認めてもらえますが、母親は彼氏に「うちの苗字にしなさい」と条件を提示します。ヨツバさんが彼氏の苗字にすると姓名判断的に悪いと言って聞かないのでした。 彼氏の説得のおかげで、結婚まではこぎつけたヨツバさん。しかし、お母さんは姓名判断的に悪いと言って、ヨツバさんが苗字を変えることを許しません。本当に姓名判断を信じているのかもしれませんが、反対していた結婚に渋々折れたお母さんの様子から、条件をつけなければ気が済まないようにも思えてしまいます。せめて、お母さんが一方的に決めるのではなく、相手の意向も汲んだ話し合いができるといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター モグ
2023年10月15日思い込みと感情の起伏が激しい母親と、家族に関心がない父親のもとで育ったユズさん。大人になって初めて、自分の親が「毒親」なのだと気付きました。そんなユズさんが体験した、幼少期から絶縁するまでの物語です。小学生のユズさんは両親の結婚記念日に、サプライズで手料理をつくりました。母親は喜んでくれましたが、父親は「汚いから食わない」と言い捨てられてしまいます。その言葉にユズさんはショックを受けました。中学生になるころ、母親はより教育熱心に。訪問販売の高額な教材を大量に購入し、入学後に学校の副教材費が必要だとわかると激怒。学校にクレームを入れ、担任と副担任のおかげで事態は収拾しますが、それ以降ユズさんはことあるごとに母親から「退学させる」と言われるように……。当時、ユズさんの近所には父方の祖母が住んでいました。母親は祖母と同居していたことがあり、自由やお金を制限されて嫌な思いをしてきたと話しますが……。父方の祖母との思い出 ユズさんは、いつもあたたかく迎えてくれた父方の祖母のことが好きでした。しかしユズさんが中学2年生のころ、祖母が末期ガンに。 母親は入院する祖母の世話で病院に通いますが、父親の弟妹が顔を見せることはなく、自分ひとりが世話をすることに不満を募らせます。家庭がピリピリする中で、今度は同居する母方の祖母に認知症の症状が見られるように……。 徘徊で何度も警察のお世話になるなど認知症の症状は日に日に重くなり、母親は両家の祖母の世話で板挟み状態になるのでした。 長男の妻というだけの理由で、父方の祖母の世話をしなければならなくなった母親。自分の母親も認知症で大変なのに、さすがにひとりで背負うには荷が重すぎますよね。 本来なら、父親や弟妹が率先して世話を行わなければならないはず。できない理由があったとしても、母親だけに世話を押し付けるのは問題でしょう。 学校や勉強があるユズさんに負担をかけるわけにもいきません。周りの理解と協力がない状況では、ストレスが溜まってもおかしくないですよね。著者:マンガ家・イラストレーター 北瀬ユズ
2023年10月14日夫・毒太と子ども3人の家族5人で幸せに暮らしていた瓜田チャリさん。毒太が花屋を経営している中川ゆりと不倫していることを知った瓜田チャリさんでしたが、話し合った結果、再構築で頑張ることに。それから1年後。瓜田チャリさんのお父さんに初期のガンが見つかり、手術したものの意識が戻らず、ついに帰らぬ人となってしまいました。瓜田チャリさんのお父さんの通夜が執りおこなわれている最中、毒太の携帯に社長から「親戚が経営している花屋から、花を無償で提供する」という提案の電話がかかってきました。「社長の親戚の花屋て、どこの誰やねん」瓜田チャリさんにそう言われ、真っ青になりながら「俺知らんやん……」と言う毒太。「知らんわけあるか! 誰かわかるやろ!」瓜田チャリさんにそう言われた毒太は……?「社長が言うてるだけやんけ……」と、社長のせいにして言い訳する毒太。「私がいらんて言うから代わって!」瓜田チャリさんがそう言うと、毒太は困惑しながら社長との電話に戻り、お花の件を断りました。電話を終えた毒太へチクリと言うと、逆ギレ気味に「しょうがない」と言って開き直る毒太。「ほんまに最低。うちのお父さんの棺に……汚い花入れるな!」瓜田チャリさんは涙を流しながら毒太へ怒鳴るのでした……。 「来なかったらよかったのに」逆ギレ夫に後悔… 瓜田チャリさんに責められ、「もう断った」と言って逃げようとする毒太。すると瓜田チャリさんは「社長にお願いしますって言ってみてよ」とまさかの提案。 「(不倫女が)来たらボロカス言って、持ってきた花そのまま持って帰らせるわ」 瓜田チャリさんがそう言うと、「意味わからん。もうええわ」毒太は瓜田チャリさんの元を離れました。 最悪……こんなやつ、来なかったらよかったのに。 すると……一部始終を見ていたであろう瓜田チャリさんのお母さんが、心配して話しかけてきました。 余計な気をつかわせてしまっていることを後悔する瓜田チャリさんなのでした……。 毒太が社長の花の件を相談して来なければ、お父さんの葬儀という悲しみに暮れている瓜田チャリさんがさらに嫌な気分になることも、葬儀中に怒鳴ることも、夫婦喧嘩をしてお母さんを心配させることもなかったのに……。皆さんならパートナーの不倫相手が葬儀の花を持ってくると提案されたら、どう対応しますか? >>次の話著者:マンガ家・イラストレーター 瓜田チャリ
2023年10月14日夫・毒太と子ども3人の家族5人で幸せに暮らしていた瓜田チャリさん。毒太が花屋を経営している中川ゆりと不倫していることを知った瓜田チャリさんでしたが、話し合った結果、再構築で頑張ることに。それから1年後。瓜田チャリさんのお父さんに初期のガンが見つかり、手術したものの意識が戻らず、ついに帰らぬ人となってしまいました。お通夜の当日。お父さんの葬儀プランにケチをつける毒太を注意すると、「俺は血の繋がりない部外者やから、黙っとけってことか」と瓜田チャリさんに逆ギレする毒太。そんななか、毒太のケータイに社長から電話が。すると、社長と電話で話していた毒太が瓜田チャリさんに話しかけてきました。社長の厚意で親戚が経営している花屋から、棺に入れる花を無償で提供すると言うのです。親戚の花屋……毒太と不倫していた中川ゆりのことでした。「社長の親戚の花屋て、どこの誰やねん」瓜田チャリさんにそう言われ、真っ青になりながら「俺知らんやん……」と言う毒太。「知らんわけあるか! 誰かわかるやろ!」瓜田チャリさんにそう言われた毒太は……? 「社長に言われただけ」人のせいにする毒夫に妻は… 「社長が言うてるだけやんけ……」社長のせいにして言い訳する毒太。 「私がいらんて言うから代わって!」瓜田チャリさんがそう言うと、「聞こえるやろ……! 親切で言うてくれてるだけやんけ……なんやねん」 困惑しながら電話に戻り、毒太は社長にお花の件を断りました。 社長との電話を終えた毒太に花の件をチクリと言うと、「しょうがない」と逆ギレ気味に開き直る毒太。 「ほんまに最低。うちのお父さんの棺に……汚い花入れるな!」瓜田チャリさんは涙を流しながら毒太へ怒鳴るのでした……。 毒太の言う通り、社長はただ心づかいとして提案しただけ。ただ、それをむげにしなければならないのは、毒太自身がおかした不倫のせい。最初から断れば良いものをわざわざ相談して瓜田チャリさんを嫌な気持ちにさせた挙句、開き直るなんて……やはり毒夫には人の心がわからないようですね。 >>次の話著者:マンガ家・イラストレーター 瓜田チャリ
2023年10月13日夫・毒太と子ども3人の家族5人で幸せに暮らしていた瓜田チャリさん。毒太が花屋を経営している中川ゆりと不倫していることを知った瓜田チャリさんでしたが、話し合った結果、再構築で頑張ることに。それから1年後。瓜田チャリさんのお父さんに初期のガンが見つかり、手術したものの意識が戻らず、ついに帰らぬ人となってしまいました。お通夜の当日。生前、瓜田チャリさんのお父さんが楽しみにしていた葬儀の有料オプション・湯灌(ゆかん)の儀が始まると「お金がもったいない」と文句を言う毒太。瓜田チャリさんは、「口出ししないで」と毒太に注意したのですが……。「俺は血の繋がりない部外者やから、黙っとけってことか」瓜田チャリさんに逆ギレする毒太。お父さんが湯灌の儀を終えても、瓜田チャリさんと毒太は険悪なムードのまま……。そんななか、毒太のケータイに社長から電話がかかってきました。電話に出た毒太は何か焦った様子で……? 毒夫が社長に言われたありえない提案に妻は… 社長と電話で話す毒太を気づかい、離れてそっとしておく瓜田チャリさん。すると電話をしながら毒太が話しかけてきました。「社長の親戚が花屋やってるから……よかったら棺に入れる花をって……」まさかの相談に不倫女のことがフラッシュバックする瓜田チャリさん。 「社長の親戚の花屋て、どこの誰やねん」瓜田チャリさんにそう言われ、真っ青になりながら「俺知らんやん……」と言い訳する毒太。 「知らんわけあるか! 誰かわかるやろ!」 何もなければ、心やさしい社長の提案はありがたいもの。しかし、その社長の親戚の花屋とは、明らかに毒太と不倫していた中川ゆりのこと。社長には丁重にお断りして、瓜田チャリさんにはこの話を耳に入れないようにすれば誰も傷付かず、嫌な思いをしないのに……わざわざ相談するなんてありえませんね。 >>次の話著者:マンガ家・イラストレーター 瓜田チャリ
2023年10月12日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、以前より穏やかな姿が見られるようになりました。しかし、きちんと服薬できていなかったせいか、病状は不安定に。普通の日もあれば、被害妄想が激しい日もあり、そんな母の姿に、わたしちゃんは疲弊していきます。わたしちゃんが小学生5〜6年生のころ。母が病気であることも、不幸であることも、自分に責任があるかのような罪悪感を抱いていたわたしちゃん。体に大きな穴が空いているような感覚が大人になっても消えず、欠如感を感じていました。 「やさしいお母さんがよかった。我慢ばっかりするのいやー」と苦しんでいたわたしちゃんは……。 悪化する母の病状とわたしの胸にあいた穴 ※訂正:(誤)運動方→(正)運動法 体に穴があいたような感覚のまま、中学生になったわたしちゃん。家のことを必死に隠し、通学していました。 妄想が頻出したり、日常生活が困難になったり、病状は安定せず、入退院を繰り返す母。わたしちゃんは、家族への関心から目を逸らすように趣味に没頭し、学校でも自分の存在感を消すことで自分を守ろうとしていました。 大人になったわたしは、中学生のわたしちゃんに、小学生のころの気持ちに耳を傾けるよう語りかけます。 「私もみんなみたいに大事にされたい!」「私のこと見てほしい!」 自分自身を振り、涙する中学生のわたしちゃん。 「無理なダイエットに夢中になることで、つらい気持ちを忘れたかったの……」 小学生時代のわたしちゃんである、“インナーチャイルド”の声を振り返ることで、生きづらさを抱える過去の自分に寄り添いたいと考えた大人になったわたし。その作業を繰り返していく中で、「本当は母が好きなんだ」ということに気づき、認めることができました。 もし今、亡き母を目の前にしたら、小学生のわたしちゃんが伝えたいことは何か……。 「笑ってよ、お母さん」 わたしちゃんは心から母の幸せや、笑顔を願っていました。 「数少ない母とのいい思い出を大事に握りしめていたんだな」と気づき、純粋で愛情深いやさを持っているわたしちゃんを、愛おしく感じる大人になったわたし。 呪いのように感じていた苦しい気持ちが外れるような感覚を覚えるのでした。 つらかった母との思い出を振り返り、当時感じていたことを深く考えることで、苦しさから開放された大人になったわたし。幼少期のわたしちゃんは、ただただ純粋に、母が大好きで母に愛されたかっただけだったんですよね。 母からの愛情を十分に感じることがなかったわたしちゃん。大人になる過程でも苦しい思いをしたようですが、“現在のわたし”が幸せに暮らしていることを願うばかりです。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月11日息子にこれからお金がかかることも考え、パートに出ることにしたまいこ。しかし自分が家事を分担することに納得いかない夫が、とんでもないヘルプを召喚してしまったのです!なぜ遠方に住んでいたはずの義母がここに!?一般的な家庭で育ち結婚して子どもにも恵まれたまいこ。しかし最近夫との仲は…夫は納得いかない様子ながら仕事を始めたまいこ。保育園も無事見つかり息子のはるとを迎えに行くと…なんと遠方に住んでいるはずの義母がそこにいたのです!過干渉義母との地獄の生活なんでも嫁のせいにしたい義母。耐え難くなったまいこは帰るよう促すと衝撃の発言が!勝手に近所に移り住んできて毎日訪問してはダメ出しする義母。さらに孫に自分を「ママ」と呼ばせようとするトンデモ行動まで! このままでは息子のはるとにも悪影響がある…地獄の日々から逃げる方法はあるの?こちらは2023年8月13日よりウーマンエキサイトで公開された漫画です。漫画に対する読者からのコメントをご紹介します。孫に「ママ」と呼ばせる毒義母は実在する!?自分の時代の価値観を押し付けてくる毒義母。昔と今を比べられても、困ってしまいますよね…・私は2人の子どもがいますが、お義母さんは何か私が「大変」と言うと、「うちは3人居たんだから~」と必ず言います。たまたま下を妊娠した時に双子だったからすごく忙しかったのでしょうけど、よくよく聞くと「近所の人に声掛けて見ててもらって買い物行ってたこともあるわ」とか平気で話してきます。結局1人で全部やってたわけじゃなく周りの協力あってこそで、自分の自慢話にするのはどうかと思います。 空気を読めない発言は困りますね。・実際この義母の様なことを言う人もいますが、ずるいと言われても現代の人たちだって今の時代に好きで生まれてきたわけではない。・義母は「今の人はズルい」「私の頃は…」と言いますが、それが「嫁いびり」をして良いという言い訳にはなりません。・自分が大変だったからこそ次世代の人に優しくするのが人の器だと思いました。孫から「ママ」と呼ばれようとするとんでもない義母。こんな人本当にいるの!? と思いたいところですが…・私の義母も赤ん坊の息子に乳を含ませようとしました。ぞっとしました。・義母や夫の行動や言動がこの記事に描かれる箇所がいくつもあり、当時の自分の心境が蘇り苦しくなりました。・うちの姑も長男長女次女におっぱいをくわえさせてました。 出ないおっぱいを赤ちゃんに吸わせて「お前は役に立たないでていけ、私の出ないおっぱいの方が役に立つんだ」 と何回も言われました。・うちの姑も「ママと呼んで~あの人がお祖母ちゃん!」と。お祖母ちゃんと言われたのは私です。・自分と重なる所がたくさんある。まさか、本当に実在するなんて…恐ろしいですね。ハラスメント、時代錯誤、過干渉…嫌なところを全部詰め込んだような義母。結婚した人の親がこんな人だったら、どうしたらいいのか途方に暮れますね。果たしてまいこは義母の過干渉から逃れることができるのでしょうか。また、夫との関係はどうなっていくのでしょう。▼漫画「義母はもう一度ママになりたいらしい」
2023年10月11日思い込みと感情の起伏が激しい母親と、家族に関心がない父親のもとで育ったユズさん。大人になって初めて、自分の親が「毒親」なのだと気付きました。そんなユズさんが体験した、幼少期から絶縁するまでの物語です。ユズさんは学校でいじめにあいしばらく登校を控えますが、家では些細な意見の食い違いで母親の怒号が響き、無視や食事を出さないなどの罰を与えられます。体調が悪い母親を心配しても突き放され、いつしかユズさんは吃音症の症状が出るように。同居している祖母が入院し、近くにパチンコ店があったのをきっかけに、母親は朝から夕方までパチンコに入り浸る日々が続きます。ユズさんが家族で出かけたいと言うと、「私の自由時間を束縛するな」とまた怒鳴られて……。ユズさんは家族で出かけられない寂しさよりも、母親にとって家族との時間よりパチンコのほうが大事なのだと悲しみます。母の喜ぶ顔が見たいだけ ユズさんが小学5年生のとき、母親が高熱で寝込みます。父親は夜勤で不在のため、「何かあったらすぐ呼んでね」と看病するユズさん。 真夜中、母親から着替えを持ってきてほしいと起こされますが、何を選んでも文句をつけられ焦りが募ります。 「役立たず!!」すると背後からいきなり叩かれ、怒鳴り散らす母親。ユズさんは何度も謝りますが、いつまでも役立たずという言葉が耳から離れないのでした。 それでもユズさんは、誕生日や修学旅行などイベントごとに、母親へのプレゼントを欠かしません。 しかし喜んでほしいと思って選んだものは、母親の趣味に合わなければいらないと言われ、ユズさんの目の前でほかの人にあげるとまで……。 ユズさんの両親へのプレゼントは続きますが、ユズさんの誕生日には今まで一度もプレゼントをもらったことはなかったのでした。 ユズさんの喜んでほしいという気持ちをことごとく否定する母親。 ユズさんがすることに対して文句が多く、その気持ちを汲んで感謝の気持ちを表すことができないのは、悲しいことですね。 親として、子どもへの愛情の注ぎ方はそれぞれ。しかし、とても愛情を持っているとは思えない行動の数々に胸が苦しくなりますね。著者:マンガ家・イラストレーター 北瀬ユズ
2023年10月11日皆さんは、彼氏の周りの人に困った経験はありますか?今回は、マウントをとってくる彼氏の女友達のエピソードを紹介します。彼氏と別れることにマウントをとってくる女友達彼氏をよく知っているアピール一緒にいたくない自分のほうが彼氏のことをよく知っていると彼女にアピールしてくる女友達。彼氏に仲がいい友達がいるのはいいことですが、マウントをとられてばかりだと困ってしまうかもしれません。面倒だと感じてしまう人からは離れて正解かもしれませんね。※この記事はユーザーのエピソードをもとに作成しています。(Grapps編集部)
2023年10月11日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、以前より穏やかな姿が見られるようになりました。しかし、きちんと服薬できていなかったせいか、病状は不安定に。普通の日もあれば、被害妄想が激しい日もあり、そんな母の姿に、わたしちゃんは疲弊していきます。ある日、突然家に訪ねてきたわたしちゃんの友だちを怒鳴りつけ、追い出した母。わたしちゃんは驚きますが、何よりも自分の友人関係まで壊されてしまうのではと、とても悔しい思いをします。 不安定な母の病状に振り回され、「安心できる場所を一生懸命探すしかなかったのに、自分の世界も壊されたよう……」と感じていたわたしちゃんは……。 大人になっても消えない心の傷 家族で車で出かけることになったある日。車に乗り込む前に、「行かない!」と怒り出した母を置いて行った父。 置いてきぼりの母を車内から見たわたしちゃんは、罪悪感を抱いていました。 大人になったわたしは、「たくさん罪悪感を持っていてつらいよね。大変な家庭だけど、お母さんに愛があるわたしちゃん」と、当時の自分を振り返ります。 「お母さんの病気も、不幸も、わたしちゃんはなーんの責任もないんだよ」 そして、「親が幸せであることって、大事ですね」と、大人になったわたしは感じていました。 このころのわたしちゃんは、自分の体に大きな穴が空いてしまっている感覚がありました。 欠如感を感じ、さまざまなことが“自分軸ではない”という感覚でした。 趣味に没頭しても、友だちと過ごしても、恋人ができても、自分の家庭ができても埋まらない感覚。 何を手に入れても、常に寂しさがつきまとっていました。 「この穴がなければ、もっと幸せで活躍していたかも……」 大人になったわたしが穴を覗いてみると、「やさしいお母さんがよかった。我慢ばっかりするのいやー」という声が聞こえてきます。 「自分の声を大事に拾うといろいろなことに気づけるようになった」 大人になったわたしは、「胸の空洞は、知識や経験で埋まるものではなく、たくさん我慢していた気持ちに気づいて、認知のゆがみを直すことで、ちょっとづつ埋まってきている」と感じているのでした。 母の症状の変化に一喜一憂し、時に罪悪感すら覚えていたわたしちゃん。どんな状況でも、母に対して愛情があったからこそ、わたしちゃんは苦しい思いをしていました。子どもは親の姿を見て育ちます。「親が幸せであることは大事」とありますが、その通りですね。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月10日思い込みと感情の起伏が激しい母親と、家族に関心がない父親のもとで育ったユズさん。大人になって初めて、自分の親が「毒親」なのだと気付きました。そんなユズさんが体験した、幼少期から絶縁するまでの物語です。父親が違う8歳年上の姉も母親の束縛から逃げ出し、ユズさんは母親からいい子であることをさらに強要されるように……。小学2年生になると学校ではいじめられ、母親の勧めもあり登校を控えるように。しかし些細な意見の食い違いで家では母親の怒号が響き、無視や食事を出さないなどの罰をユズさんは与えられます。体調が悪い母親を心配すると「死んで欲しいってこと?」と突き放され、いつしかユズさんは吃音症の症状が出るように……。母親はユズさんの吃音症状を理解せず「イライラする」と怒るばかり。ユズさんは次第に、人と話すことが億劫になっていきました。わが家に新しい家族が ユズさんが小学3年生のころ、新しい家族として犬を迎えることに。母親とペットショップに出かけますが、その前に立ち寄った店が、のちに消費者金融だったとわかります。 小学4年生になると、同居していた母方の祖母が入院。母親はお見舞いついでに病院近くのパチンコ店に通うようになり、祖母が退院してもパチンコ通いが続きます。 ユズさんは家に戻らない母親の代わりに、父親と家事をするように。休日に出かけることはまったくなくなり、小学5年生のときゴールデンウイークは出かけたいと母親に相談しました。 しかし「あんたに私の自由時間を束縛する権利なんてないの!!」と怒鳴られ、ユズさんはよその家の子が普通にしていることが、なぜ自分にはしてもらえないのかと疑問に。なによりも、母親が家族との時間よりパチンコを優先していることが悲しいのでした。 「よそはよそ、うちはうち」と、ゴールデンウイークの外出を拒否する母親。わがままを言う子どもに言い聞かせるために使われがちな言葉ですが、ユズさんの母親の場合、自分の趣味を優先したいだけに思えますよね。 そもそも、いままでユズさんが友だちと遊ぶことや、好きな絵を描くことを禁止してまで、いい子になれと言ってきたはず。 親にももちろん、自分のための時間は必要です。しかしながら家族をないがしろにし、さらには子どもに家事をさせてまで、自分の自由の権利を主張するのは違うように感じます。 ユズさんの母親も周囲とうまく連携をとりながら、子どもと向き合う時間と自分のための時間が作れるようになると良いですね。著者:マンガ家・イラストレーター 北瀬ユズ
2023年10月10日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、以前より穏やかな姿が見られるようになりました。「このままよくなって、普通のお母さんになるかも……?」と期待していたわたしちゃんですが、そんな気持ちもすぐに裏切られてしまいます。服薬をきちんと続けられなかったせいか、被害妄想の症状が再発した母。期待していた分、再び奇行を繰り返す様子にショックが大きかったわたしちゃんは、「自分だけが不幸」という気持ちにさいなまれてしまいます。 不安定な病状の母に振り回されるわたしちゃんは……。 尋ねてきた友だちの母親に対して…!? ※訂正:(誤)気嫌→(正)機嫌 ※訂正:(誤)同志→(正)同士 不安定な母の病状。普通の日、無気力の日、被害妄想が激しい日など、ころころと変わる母の様子に、わたしちゃんは振り回されていました。 「友だちと遊んでくる」と出かけようとするわたしちゃんを普通に見送る日もあれば、泣いて止めてくる日もあり、日によって違う母の態度に疲れてたわたしちゃん。 「どういう反応されるかわからないから、なるべく関わらないように……」 そんな気持ちで過ごしていました。 自分を表現するのが怖くなってしまったわたしちゃんは、大人になってからも、他人の反応に敏感になります。 家庭環境が影響し、人に対して、“苦手なタイプ”と感じることが多くなってしまうのです。 ある日、よく家に遊びに行く間柄のお友だちのお母さんがわたしちゃん宅を尋ねてきました。 お互いの親も含めて出かけたことがあるような関係性でしたが、突然訪れた友人のお母さんに、キレた母。 「私の働くコンビニでクリスマスケーキを予約できるよ! いかがですか?」 「いらないっ!」 キレながら思い切り扉を閉めた母に、「わたしの友だちのお母さんなのに……断るにしてもなんであんな風に……!」と、母を責めるわたしちゃん。 しかし、母は反省する様子は全くありません。 「驚き……不信……悔しい……恥ずかしい……」 さまざまな思いが入り混じるわたしちゃん。大人になったわたしは、「自分の友人関係まで壊されるようで、本当に嫌だったよね」と振り返ります。 家庭環境が複雑な中、一生懸命探した自分の世界を壊されたようで、わたしちゃんはとても嫌な思いをするのでした。 自分の母が友人の母に、感情的にキレているところを目の当たりにしたわたしちゃん。病気の影響で不安定な精神状態にあった母ですが、思春期のわたしちゃんにとって、とてもつらい出来事ですよね。 冷静に過去を振り返れるようになった、大人になったわたし。幼少期につらい思いをしていた分、少しでも穏やかに過ごせていることを願うばかりです。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月09日思い込みと感情の起伏が激しい母親と、家族に関心がない父親のもとで育ったユズさん。大人になって初めて、自分の親が「毒親」なのだと気付きました。そんなユズさんが体験した、幼少期から絶縁するまでの物語です。怒りに任せ、日常的に叩いたり怒鳴ったりするユズさんの母親。突然家からいなくなることもあれば、公園へ友だちとユズさんが遊びに行くことすら許しません。ユズさんは絵が得意になり、母親も珍しくほめますが、将来の夢が漫画家だと聞いて大激怒。そんなとき、8歳上の姉が突然家にやってきます。姉は母親と前夫との子どもで、ユズさんはすぐに親しくなりました。しかしその姉も母親の束縛から逃げ出し、ユズさんはいい子であることをさらに強要されるように……。ユズさんは母親の期待に応えようと、勉強も家事も努力します。いい子でいることが、母親から愛情をもらえる方法だと信じて疑いませんでした。学校ではいじめのターゲットにされて… 小学2年生になったユズさんは、学校で物を隠されたり無視されたりと、いじめられるように。母親に打ち明けると、学校に行かなくていいと言ってくれ、学校に連絡もしてくれました。 しかし家では母親と少しでも意見が違えば怒鳴られ、数日間の無視が続きます。機嫌がなおるまでは食事も出ず、ユズさんは学校にも家にも居場所がないと感じるように。 ある日、体調が悪いと言う母親と夏祭りに出かけたときのこと。心配したユズさんは、「死んじゃったりしないよね……?」と聞きました。 すると母親は「あんたそれ私に死んで欲しいってこと!?」と言い放ち、ユズさんはそれからどう接していいかわからくなります。 いつしか話そうとすると、吃音症の症状が出るように。母親は理解がなく話せないことを怒るばかりで、ユズさんは人と会話することが苦手になっていくのでした。 学校でも家でも、心から安らげる場所がないユズさん。吃音症になったのは学校でのいじめだけでなく、母親からの虐待があったからではないでしょうか。 悲しみや不安を言葉にして伝えるのは、大人でも大変なもの。目に見えないストレスから吃音の症状にまで発展してしまったことを否定されたり突き放されたりしては、どんどん心が壊れてしまうでしょう。 ユズさんは子どもながら葛藤し、ずっと自分を犠牲にしていたのかもしれませんね。>>次の話著者:マンガ家・イラストレーター 北瀬ユズ
2023年10月09日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。甘えたい盛りの幼少期、母親とまともに意思疎通できない状況に、つらい思いをしてきたわたしちゃん。クラスメートとの家庭環境の差を実感したり、素直に気持ちを吐き出せない生活に、ストレスが重なります。 小学校高学年のころは、太っていること、歯並びが悪いこと、肌が荒れていること、分厚いメガネをしていること……。見た目に劣等感を持つようになり、「家庭環境も悪い上に、醜いなんて不幸!」と感じ、「世の中は不公平だ」という気持ちが強くなっていったわたしちゃんは……。 少女の淡い期待は… 母が退院後しばらくすると、以前までケンカばかりしていた父と普通に会話し、メソメソはするものの怒鳴ることもなく、家事もするようになります。 穏やかな母の様子に、「もしや……このままよくなって普通のお母さんになるかも……?」とわたしちゃんは、期待していました。 しかし、淡い期待もつかの間。「こうしないと地震が起きるんだ」と、険しい表情でテーブルを叩く母の姿を目にします……。 服薬を続けられなかったせいか、妄想などの症状があらわれ、病状が悪化した母。期待していた分、ショックも大きかったわたしちゃんは、期待すること自体が怖くなってしまいます。 このころわたしちゃんは、人は誰しも、“幸せのコップと不幸のコップ”を持っていると感じていました。 「わたしの不幸のコップは満タンなのに、幸せのコップは空っぽだ。他の人は逆なのに!」 誰かが請け負わなければならない不幸があるとするなら、「他の人の不幸のコップに入ってね」と思い、自分が見舞われた小さな不運に対しても、「他の人の不幸のコップがもう少し増えたっていいじゃない!?」と、考えるように。 大人になったわたしは、「毎日つらい気持ちを我慢してたから、自分だけが不幸で損をしている気分がしちゃうよね」と、当時のわたしちゃんに寄り添います。 「どんなふうに感じる気持ちも、わたしちゃんの気持ちだからね」 やさしいわたしちゃんも、黒い感情を抱くわたしちゃんも、どれもわたしちゃんの気持ち。 「そんなふうに思っちゃダメ!」と思わずに、認めてあげることでラクになったと、大人になったわたしは感じるのでした。 幼少期の経験から、黒い感情にも目を背けず、認めてあげることで気持ちがラクになったと話す、大人になったわたし。過去を振り返ることでさまざまな気づきを得て、自分を責めず、自分らしく生きていく糧を身につけていきます。 皆さんは、幼少期の苦い思い出から学んだことはありますか? ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月08日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。今まで母の異常な姿ばかり見てきたわたしちゃんは、母を信頼することができず、態度が一変した母に、怒りを感じるように。小学5〜6年生のころ、家ではゲームをして現実逃避していたわたしちゃん。夏休みには明け方までゲームをしていたため、急激に視力が落ちてしまいます。 クラスメートが家族との夏休みの思い出を話し合う様子を横目に、「自分だけが不幸」と感じていたわたしちゃん。クラスメートとうらやむ気持ちを我慢したり、諦めたり……。 そして、「自分は悪くない。親のせい」と、母を恨まなければやってられない状況に陥っていました。 醜い姿の自分に… 小学校低学年のころ、唯一覚えている家族で外食した思い出。珍しくわたしちゃんのわがままを聞いてもらい、ファミレスに出かけました。 「私、これがいい!」 「え!? そんな高いもの頼むの!?」 入院する以前に陽性症状があった母は、メニューを見ながら驚き、わたしちゃんが選んだメニューを否定しました。 「自分はお金をかけてもらう価値ないんだって思っちゃうよね」 大人になったわたしは、当時のわたしちゃんの思いを振り返ります。 「いろんな思いを受け止めてほしかったね。自由にわがまま言っていいんだよ」 このころのわたしちゃんは、「他人に不満に思われない程度に、思いを抑えなければならない」と感じるように。 「『自分なんて……』という無価値感が植え付けられた出来事」と大人になってから振り返ります。 小学校高学年のころ、劣等感を抱くことが多くなったわたしちゃん。太っていること、歯並びが悪いこと、荒れている皮膚、分厚いメガネ……さまざまなことが重なり、「私って、すごく醜い……!」と思っていました。 「家庭環境が悪い上に、醜いなんてまさに不幸」 「親が生活や食事に気をつけてくれていたら、大丈夫だったかも」と悔しさを感じていたわたしちゃん。「自分は不幸、世の中は不公平だ」という気持ちが強くなっていくのでした。 「自分は醜い」と感じていた当時のわたしちゃんに、「そんなことないぞー! 絶望しないでー!」と語りかけた大人になったわたし。「どんな姿でも大事なわたしちゃんだよ」と、前向きな言葉をかけました。 大人になったわたしが当時のわたしちゃんを励ましたように、思春期に感じる見た目のコンプレックスは一時的なものなのかもしれません。もし、子どもが自身の容姿で悩むことがあれば、寄り添う気持ちを忘れずに、自分に自信を持てるような言葉をかけてあげたいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月07日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院することに。その後、退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。騒いでいた母とは一変し、やさしく語りかけてくる母に、戸惑いを感じていたわたしちゃん。 涙もろくなっているようで、わたしちゃんが初潮を迎えたことを黙っていたと知り、「教えてよ……」と涙するほど。 今まで母の異常な姿ばかり見てきたわたしちゃんは、母を信頼することができず、態度が一変した母に、怒りを感じるようになっていました。 子どもらしく甘えたいだけ 夏休みのある日、顔が赤くなり、痛みを感じるようになったわたしちゃん。 「お願いだから病院に行って」と涙ぐみながら懇願する母に背中を押され、渋々病院に行くことに。 ひとりで訪れた病院で、医師から病状の説明を受けるも、小学生のわたしちゃんは理解することができませんでした。 「大人に一緒に来てほしかったよねー!! 子どもなんだからもっと大人に頼りたかったよね」 そう振り返る大人になったわたし。 わたしちゃんは、困っているとき、子どもらしく気持ちを出したり、頼ったりしたいと願っていました。 このころ、つらい状況から現実逃避をするため、ひたすらテレビゲームをしていたわたしちゃん。夏休みにいたっては、朝方までゲームをしていることも。 夏休み明けの教室では、「海に行った」「家族で遊園地に行った」など、クラスメートが夏休みの思い出を話し合っていました。 「いいなぁ。みんな夏休み楽しく過ごして……」 ゲームばかりしていたせいか、視力が落ち、黒板が見にくくなっていたわたしちゃん。 「視力が落ちているのもショックだったよね。皆んなの夏休み、うらやましくて、なんかずるいって思っちゃうよね」 大人になったわたしは、「自分だけが不幸な気がしてつらかったよね」と、当時のわたしちゃんに寄り添います。 クラスメートをうらやむ気持ちから、我慢、諦め、そして「自分は悪くない」とわたしちゃんは、周りを恨む気持ちが強くなっていくのでした。 小学生ながらひとりで病院を受診したわたしちゃんは立派ですね。しかし、「子どもらしく周りの大人に頼りたかった」と感じさせてしまう環境は、小学生には酷な現実です。 わたしちゃんがつらい状況で生活している中、家庭の外でサポートできる大人がいなかったのか、考えてしまいます。皆さんは幼少期のころ、家族以外に、心を許せて頼れる大人は周りにいましたか? ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月06日思い込みと感情の起伏が激しい母親と、家族に関心がない父親のもとで育ったユズさん。大人になって初めて、自分の親が「毒親」なのだと気付きました。そんなユズさんが体験した、幼少期から絶縁するまでの物語です。ユズさんの母親は笑っていると思いきや、いきなり怒鳴りだすこともしばしば。物心ついたユズさんは、そのころから母親の顔色を伺い、怒らせないようやり過ごす毎日でした。ある日、まだ幼いユズさんは、何でもないことがきっかけで母親を怒らせてしまい……。母親の怒りスイッチを押してしまうと… 激怒した母親はごめんなさいと謝るユズさんを、寒い冬の日に下着姿のまま家から追い出します。ユズさんは偶然近所の人に助けられましたが、「あんたのせいで恥かいたわ!」と頬を叩かれました。 3歳になり、通っていた保育園で作った工作を道に落としたユズさんは、母親からどうせゴミになると見捨てられます。ユズさんが腹痛で病院のお世話になった際はおもしろがって周囲に話し、恥ずかしいからやめてと言っても暴言を並べて聞き入れられませんでした。 5歳になったユズさんはある日頻尿と痛みに苦しみますが、母親に言い出せないまま血尿に。そのときも母親は怒るばかりでまた笑い話にします。 さらに親子遠足で動物園に行ったときも、母親はユズさんを連れて飲食店で時間をつぶし、園内を一緒に見てまわることすらしないのでした。 幼いころから、日常的に暴言や否定される言葉を受け、親の務めを放棄されてきたユズさん。手をあげられた記憶が1回だったとしても、十分深い傷を負っているはずです。 しかし、小さな子どもが母親のおかしい点に気付き、誰かに助けを求めることは難しいでしょう。 どんなに母親が外でいい顔をしていても、子どもが下着姿で外に出されていた事実や、動物園で親子の姿がないなど、よく考えれば「あれ?」と思うサインは意外と近くにあるのかもしれませんね。>>次の話著者:マンガ家・イラストレーター 北瀬ユズ
2023年10月06日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母。ある日、わたしちゃんが家に帰ると、母の姿がありませんでした。父方の祖母に迎えられ、「母が入院した」と伝えられます。「悲しいだろうけど、頑張ろうな」という祖母からの言葉に、複雑な心境のわたしちゃん。母がいない平和な生活をうれしく思ってしまったり、病気がよくなるのか期待したり……。 「『悲しい』のひと言で済ませないでよ!」と祖母に怒りすら覚え、さまざまな感情が渦巻いていました。 そんな気持ちのまま、尋ねた母の入院先で……。 母の変化に戸惑う少女 母の入院先にお見舞いに行ったわたしちゃん。 「早く退院して家に帰りたい。頑張るから待っててね」と母は、人が変わったように涙を流していました。 病状の変化で、不安定な状態の母。「わたしちゃん! 家にいられなくてごめんね……」とわたしちゃんを抱きしめます。 「なんか嫌……驚き……不満……心配……」 わたしちゃんは抱擁してきた母に対し、マイナスな感情を抱きますが、それを隠していました。 「わたしちゃんが抱きしめてほしいときに全然してもらえなかったのに……急にされても素直に喜べないよね」 そして、「母が病気なことに自体に、罪悪感を持っていた」と振り返る、大人になったわたし。 「母親が心身ともに元気でないと、自分を責めるような気持ちになるのでしょうか……」 当時のわたしちゃんは、罪悪を強く持っていました。 退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。 騒いでいた母とは一変し、わたしちゃんにやさしく語りかける母に、戸惑いを感じていたわたしちゃん。 「もう生理はきた?」と母に尋ねられますが、わたしちゃんは初潮を迎えたことを隠していました。 しかしある日、ゴミ箱をあさった母は、わたしちゃんに生理がきていることに気づき、「教えてよ……」と涙を見せたのです。 わたしちゃんは激怒。 「ゴミ箱あさって人のゴミ見んなよ! 信じられない! ほっといてよ」 生理のことを母に話したい気持ちがあったわたしちゃんですが、今まで母の異常な姿ばかり見てきたわたしちゃん。相談できるはずもありませんでした。 「それなのにゴミをあさられて、生理のことが突然バレたら、恥ずかしくて悔しくて、怒っちゃうよ」 大人になったわたしは、冷静に当時を振り返ります。わたしちゃんはこのころから、母に対して怒りばかり感じるようになっていったのでした。 幼いころから積もりに積もった母への負の感情。突然、母を信頼して心を開くようなことは難しかったのではないかと、容易に想像できてしまいます。 子どもは親の反応や、態度にとても敏感ですよね。子どもに真っ直ぐな愛情を注ぐことはもちろんですが、親子だからこそ、信頼関係を積み重ねていくことが大切なのかもしれません。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月05日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母。夏休みに父とふたり、父の実家に帰省すると、静かで普通の生活を“天国”と感じるほどでした。母の病状が悪化していると感じたわたしちゃんは、「病院に行ったほうがいいのでは」と父に相談します。しかし、父は家族と向き合おうとせず、外で女の人を作り、あまり家に帰ってこない状況が続いていました。 夫婦ゲンカも増え、母の異様な絶叫が響くわたしちゃんの家。 「お父さんにどうにかしてほしい。でも信頼できない。母の病気だけではなく、頼れる大人がいないことがつらい」 わたしちゃんが自身の状況に絶望していると……。 突然、状況が一変…!? ある日、家に帰ると母の姿はなく、父方の祖母に迎えられたわたしちゃん。 「お母さんに入院したよ。わたしちゃんも今まで大変だったな。悲しいだろうけど、頑張ろうな」 祖母にイラッとするわたしちゃん。母が入院したと聞き、なんとも言えない複雑な心境でした。 「驚き、心配、安心、喜び、不満、嫌悪……」 母がいない平和な生活をうれしく思ってしまったり、病気がよくなるのか期待したり、さまざまな感情が渦巻きます。 「『悲しい』のひと言で済ませないでよ」 大人になったわたしが振り返るように、複雑な心中のわたしちゃんは、やさしくしてくれる祖母に素直になれずにいました。 小学校高学年になると、積み重なったつらい境遇は、わたしちゃんの考え方に影響を及ぼします。 テレビや友人の家庭での不幸話に、まったく共感できず、「病気だろうが、離婚だろうが、ちゃんと母親と意思疎通できることがうらやましい。かわいそうとか思えない」と、自身の不幸と比べるようになります。 「それくらいずっと我慢してたし、つらかったんだね」 大人になったわたしが、当時のわたしちゃんに寄り添いますが、成長しても他人と比べてしまう気持ちは残っていました。しかし、大人になった今は、その気持ちごと認めるしかないのだと、わかったのです。 周りの不幸話を聞いても、「うちよりマシでしょ」と感じてしまうほど、長くつらい状況が続いていたわたしちゃん。甘えたい盛りの幼い子どもにとって、近くにいる母親と心が通じ合えないというのは、子どもが追い詰められてしまうほど苦しいことですよね。 母の入院や、家を手伝いに来た祖母の助けにより、状況が少しでも改善し、わたしちゃんの心が軽くなることを願うばかりです。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月04日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母。そんな母に、嫌悪感を抱きはじめていたある日、わたしちゃんは友人宅で初めてホットケーキを食べます。夢中で頬張りますが、ホットケーキを初めて食べるのは自分だけだと気がつき……。「恥ずかしい……うらやましい……ずるい……もっと食べたい……うちのお母さんと違う……」「キレイななお家も、やさしそうなお母さんも、全部うらやましい」と、みじめな気持ちにさいなまれていました。友だちの家に行くたびに、友だちの家庭が羨ましくて仕方ない気持ちになっていたわたしちゃんは……。 娘の気持ちに気づかないふりをする父 ※訂正:(誤)わずらわわし→(正)わずらわしい 毎年夏休みには、父と2人、父の田舎に1週間ほど帰っていたわたしちゃん。 生活の中に、突然の大声がなく、奇行をする人がいないとうだけで、天国のように感じていました。 平和な生活は、現実のみじめさを実感する時間でもあり、「家に帰るの嫌だな」とわたしちゃんは、夜な夜な涙を流してしまいます。 「なんでうちは平和じゃないんだ?」 泣いているわたしちゃんに気づく父ですが、無言のまま。わたしちゃんは、父から反応がないことに、がっかりしていました。 「お父さんになんで泣いているかわかってほしかったよね」「ずっと、周りの大人になんとかしてほしかったよね」 大人になったわたしが振り返るように、当時のわたしちゃんは、「わたしが毎日つらい気持ちでいることをわかってほしい」と期待しながら生活していました。 そして、いよいよ母の病状が深刻になっているように思えてきたころ。病院にかかる必要性を感じ、父に相談しますが、「行こうとしないんだよな〜」と父は、のん気に構えていました。 母から「お父さんは女の人のところに行ってるから帰ってこないんだよ」と言われたわたしちゃん。 いつもの妄想なのか、事実なのか、わからずにいるものの、わたしちゃんの心に暗い影を落とす言葉でした。 夫婦ゲンカが増え、母の異様な絶叫を耳にしながら、「お父さんにどうにかしてほしい」と思っていたわたしちゃん。しかし、「他に女の人がいる」と耳にしたわたしちゃんは、お父さんを信頼できず、悲しみに包まれます。 「ちゃんと自分たち家族と向き合ってほしかった」「お父さんには逃げる場所があるけど……ひとりぼっちのような気分で本当につらかった」 わたしちゃんが“つらい”と感じていた原因は、母の病気のせいだけではなく、家族に向き合わない父や、ケンカが絶えない両親、なんとかしてくれる大人がいないこと……さまざまな状況に、絶望していたのです。 精神疾患の母がいる家庭で、「自分や家族と向き合ってほしい」と父に求めるのは当たり前のこと。わたしちゃんと同じように、父もつらい思いをしていたかもしれませんが、大人と違い逃げ場がない子どもをフォローできるのは、周りの大人だけです。最も身近な父親が、子どもからも目を背けているようで、わたしちゃんを思うと胸が痛みますね。 「なんとかしてくれる大人が必要でした」と大人になったわたしが回想していますが、家庭環境に悩みを抱えている子どもに、外の人間が何かできることがないのか、考えさせられます。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月03日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。仕事や不倫もあり、家にいないことが多かった父。母の精神疾患に理解がなく、夫婦は揉めてばかりいました。幼な心に、「両親の仲が良ければ、母の病気ももう少しよくなっていたかも」と感じていたわたしちゃん。小学3〜4年生のころには、ストレスから食に走ってしまい、だんだんと太っていきました。同じく太っていた母から、「太ってるんだから食べるのやめな!」と否定されたことで、悔しい思いをします。 太っている自覚はあったわたしちゃんは、母の言葉を受け、太っていることが“悪い、怖い”という感覚に悩まされてしまい……。 幼心に芽生える劣等感 小学校中学年のころ、母の行動に対して常に嫌悪感を抱くようになったわたしちゃん。 ある日、自分の服をハサミで切り刻む母の姿を見て、兄に愚痴をこぼしました。 「ねーあの人、自分の服をハサミで切りまくってるよ。変なのー」 すると兄からは「あの人とかそういう言い方やめろよ。あと、自分の服切ってても別にいいんじゃね?」と、母に理解を示すような言葉が返ってきました。 「もしかしてお兄ちゃんは、私と同じ気持ちじゃないの!? なんで?」 兄が味方をしてくれないことに驚き、モヤモヤするわたしちゃん。 「自分と同じように、母を責めてくれると思っていたから、お兄ちゃんから責められてショックで悲しかったよね」 大人になったわたしは、「むしろお母さんを悪く言う自分が悪い人間なのかと思い、つらかった」と振り返ります。 わたしちゃんは、同じ境遇で育つ兄に、母に対する気持ちを共感してもらいたかったのです。 また別の日、友人宅での出来事です。 友だちのお母さんからおやつを振る舞ってもらい、実物のホットケーキを初めて見たわたしちゃん。 「おいしい!」 夢中で頬張っている最中、周りの友だちが「ホットケーキ大好きー!」「わたしも! ママありがとう!」と言っている言葉を聞き、わたしちゃんは複雑な心境になります。 「恥ずかしい……うらやましい……ずるい……もっと食べたい……みじめ……うちのお母さんと違う……」 初めて食べるのは自分だけなんだと気づき、みじめな気持ちに……。 「キレイななお家も、やさしそうなお母さんも、全部うらやましかったね」 わたしちゃんは、友だちの家に行くたびに、友だちの家庭がうらやましくて仕方ない気持ちになるのでした。 自分と、友だちの家とのギャップに苦しんだわたしちゃん。大人になったわたしが、「この友だちの家のことは、強烈に覚えている」と語るように、幼いわたしちゃんにとって、とてもショッキングな出来事だったようです。 大人になっても、他者と自分を比べて、落ち込んでしまう瞬間があるかもしれません。皆さんは、幼いころや現在、友だちと自分を比べて「うらやましい」と感じるようなことはありますか? 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月02日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。お隣さんへ「出ていけー!」と叫んだり、ブツブツ言いながら徘徊したり……奇行を続けていた母。ついに、訪ねて来たお隣さんから苦情を言われてしまいます。言い争う大人たちを前に、恐怖を感じていたわたしちゃん。自分の家が周りに迷惑をかけていることに罪悪感を覚え、常に非難されているような感覚におびえていたわたしちゃんは……。 母の精神疾患に理解のない父 わたしちゃんの父は、仕事と不倫でほとんど家にいませんでしが、基本的には穏やかでやさしい人。しかし、母の病気には理解を示さず、揉めてばかりいました。 あるとき、「お金盗まれたりするから、3万円ちょうだい」と父にお願いした母。 父は、「盗まれるわけないだろ。急に言われてもないよ」と断りました。 すると母は、「いいから早く金をよこせと言ってるんだ!」と言って、刃物を持ち出したのです。 母の様子に焦り、手持ちのお金を差し出す父。その様子を見ていたわたしちゃんは、恐怖でおびえていました。 「お母さんが本当に刺しちゃうんじゃないかって、すごく怖かったよね」「お父さんとお母さんが仲良くないこと、とても悲しかったね」 わたしちゃんに語りかける、大人のわたし。言葉はやさしい父でしたが、家族と向き合うことはしてくれませんでした。 小学3〜4年生のころ、ストレスから食べることだけが癒やしになり、太っていったわたしちゃん。満たされない気持ちを食欲に向けていました。 あるとき、家でロールパンを食べようと手を伸ばすと、「だから太るんだよ! やめな!」と母に怒られてしまいます。 太っている母に注意されたことで、モヤモヤを抱えるわたしちゃん。 「本当は自分でも太っていることが嫌だったから、親として太らないように気をつけてほしかったよね」「わかってもらえなくて、食べたいもの食べられなくて、悲しかったね」 太っているという自覚はあったわたしちゃんは、太っていることが“悪い、怖い”という感覚に悩まされることになるのです。 やり場のないストレスから太ってしまったわたしちゃんは、中学生になり、過激なダイエットをしてしまったそう。体形へのコンプレックスは、多かれ少なかれ誰しもが抱くものかもしれませんが、他人からのささいなひと言がコンプレックスを加速させる場合があります。「自分の一番の理解者」であってほしい母からの言葉は、わたしちゃんにとても大きな心の傷を負わせてしまったようです。 子どもが太っていることをコンプレックスに感じているのであれば、一番身近な存在である親が気持ちにが寄り添い、サポートしてあげられるといいですよね。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年09月30日皆さんは、大切な人を失った経験はありますか?今回は「母との授業参観」を紹介します。イラスト:進撃のミカ母と2人暮らし主人公は母と2人暮らしの小学生です。仕事で忙しい母はいつも学校行事に参加できず、そのことで主人公は同級生にからかわれていました。そんなある日、母が授業参観に来ると約束してくれます。母にいいところを見せようと、今まで以上に勉強を頑張る主人公でしたが…。あと1週間出典:進撃のミカ授業参観の1週間前、主人公が帰宅すると深刻な顔をした祖母と叔母が待っていました。そして2人は、主人公に母が事故で亡くなったことを告げたのです。「授業参観来るって約束したのに…」と、悲しみに暮れる主人公。授業参観当日、主人公が学校に行くと…。なんと、亡くなったはずの母が「約束通り来たよ」と授業参観に現れたのです。久しぶりの母との再会に主人公は泣いて喜びます。しかし翌日になると、母は主人公に別れを告げる手紙だけを残していなくなってしまいました。その後、主人公は母が残した手紙を励みに立派な大人に成長します。そして数年ぶりに手紙を開き、あのとき授業参観に来たのは双子の叔母だったと気づいたのでした。叔母の行動が授業参観を目前にして母を失ってしまった主人公。そんな主人公を叔母の機転の利いた行動が救ったエピソードでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。(CoordiSnap編集部)
2023年09月30日