完全無添加のヘアオイル美容皮膚科医が手がける無添加コスメブランド「ワイエスラボ」より、髪と頭皮への優しさをとことん追求した、完全無添加のヘアオイルが発売されました。厳しい安全基準をクリア「YSラボ無添加ヘアオイル」(税抜2,100円)に使われる原料は、同ブランドが定める厳しい安全基準をクリアしたものだけ。防腐剤やアルコール、合成ポリマー、シリコンなど、肌へ負担となる成分は徹底的に排除されています。上質なオイルで健やかな髪に同アイテムにはツバキ種子油をベースに、ビタミン豊富なユズ果皮油やオレンジ油をブレンド。ツバキ油が地肌を潤わせ、頭皮環境を正常化。アウトバストリートメントやスタイリング剤として使い続けることで、ハリ・ツヤ・コシのある強く美しい髪を育みます。美容皮膚科医が自信を持っておすすめする無添加ヘアオイルで、健やかな髪と地肌を手に入れてみませんか。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社ナキュアのプレスリリース
2018年12月16日婦人科検診で受けられる検査は?ひとことで、婦人科検診といっても、受ける病院や人間ドックによって検査内容は様々です。なので、検診を申し込む前に、どのような検査内容が含まれているのかを事前にチェックしておく必要があります。一般的には・子宮頸がん検査・内診・子宮体がん検査・乳がん検査が挙げられます。 婦人科検診は何歳から受けられるの? 婦人科検診は、何歳から受けるべきという基準は特にありません。いつでも婦人科を受診することは可能ですし、自治体などでは30歳を過ぎると1年に1回程度、子宮がん、乳がんなどの検診を受けることができます。婦人科の病気と言ってもいろいろあります。内科などと同じく、症状が現れてからの受診でも治る病気がほとんどですが、がんなど、症状が出てからでは遅すぎる病気については、定期的に検査をしておくほうがよいでしょう。 婦人科の選び方と予約方法 どんな病院を選んだらいいの?インターネットで検索して評判の良い病院、家や通勤途中にある病院、一度電話で問い合わせして対応の良い病院、女医さんのいる病院など…。選ぶ基準は人それぞれですね。特に気をつけたいのは、乳房の検査をしたいときです。子宮や卵巣の検査は婦人科ですが、乳房の検査は、基本的に外科だということを覚えておくとよいでしょう。婦人科でも乳がん検診をしてくれるところもあるので、事前に確認することをおすすめします。また、最近では、乳房を専門に見てくれる乳腺外来も増えているので、そちらを探してみるのもおすすめです。 予約の仕方は?受けたい検査をしてくれる病院を見つけたら、まず電話やネットで予約。そのときに気をつけたいのは、月経日です。時期によっては受けられない場合があるので、あらかじめチェックしておきましょう。 婦人科検診当日の準備。必要なもの、服装は? 必要なものは?保険証、費用は忘れないようにしましょう。クレジットカードが使えないところもありますので、予約の段階で、あらかじめ費用などと合わせてチェックしておくとよいですね。 診察費はいくらくらいなの?・STD(性感染症)を疑って受診した場合自己負担額は6,000円~11,000円ほどです。内訳としては、だいたい以下の通り。初診料:保険適用3割負担で800~1000円ほど検査費用:4,000~9,000円ほど薬代:1000円前後自費診療の場合は、総額で15,000~20,000円ぐらいが相場となります。 ・子宮頸がん、子宮体がん検診の費用自治体からの公費検診であれば、無料から、2,000円程度の自己負担が一般的です。また、自費診療の場合は、各機関によって異なりますが、子宮頸がん検査のみで、3,500円~6,000円程度というケースが多いようです。 服装は脱ぎ着しやすいもので検診の当日は脱ぎ着しやすい服装で向かいましょう。診察台では下着を脱ぐ場合もあるので、パンツスタイルより長めのスカートが◎!検査着を用意してくれている病院もあるので、事前に確認してみましょう。 なるべくナチュラルな状態でメイクはせずに、すっぴんに近い方が、顔色の状態が分かりやすく貧血などの症状もわかるのでベターです。 婦人科検診でわかる病気 婦人科にかかわる病気には、以下のものが挙げられます。・乳がん・HPV(ヒトパピローマウイルス)または子宮頸(けい)がん・子宮体がんが挙げられます。それでは、それぞれの検査の内容について解説していきましょう。 乳がんの検査について 乳がんってどんな病気?乳がんとは、乳房組織に発生する悪性腫瘍のこと。妊娠・出産経験のない人の方がなりやすく、30代でも発症する病気です。乳がんは、早期発見し、治療を開始すれば完治が可能な病気。ですので、乳がん検診は定期的に受けることが大切です。 乳がん検査の方法は?乳がん検診は上半身裸で行います。基本的な流れは以下の通り。【視診】↓両側の乳房をくまなく観察します。↓【触診】しこりを探します。↓【医療機器による検査】マンモグラフィーか超音波検査のどちらかを合わせて行います。施設によっては、マンモグラフィーと超音波検査を両方とも行うところもあります。それぞれの方法に一長一短はありますが、一般に、40代より上の年齢ならマンモグラフィー、40代より下の年齢ならエコーが推奨されます。 マンモグラフィーとは?検査って痛いの?マンモグラフィーとは、乳房専用のレントゲン検査を行う装置のこと。マンモグラフィーは乳房を上下に挟んで一枚、さらに挟んだ状態で斜めにねじって一枚撮影する方法が一般的です。欧米人のように乳房にボリュームのある方は挟みやすく、挟まれる痛みもそれほどありませんが、東洋人は比較的乳房のボリュームがなく、特にやせて乳房の小さい方は挟みにくいので、多少挟まれる痛みがあると思います。しかし、個人差はありますが我慢できる程度の痛みですので、さほど心配はないでしょう。 HPV・子宮頸がんの検査について 子宮頸がんってどんな病気?子宮にできる悪性の腫瘍(しゅよう)のうち、子宮の入り口にできるものを子宮頸がんと呼びます。子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)という病原体のうち、高リスク型HPV感染により発症します。このHPV はほとんどが性行為による感染とされていて、約80%の女性が一生のうちに一度はHPVに感染するといわれています。 HPV・子宮頸がん検査の方法と流れ・HPV高リスク型HPV感染を調べます。検査室でおりものを採取し、ウイルスの有無を判定します。子宮頸部の細胞診と同時にHPV検査も行うこともあります。医師にしてもらう他、自己採取で検査する方法もあります。自分で膣の中に綿棒を入れて、おりものを採取する方法です。ただ、自分で綿棒を入れるほうが怖いということであれば、医師に採取してもらいましょう。また、自宅などで自分で採取した子宮頸部の細胞を郵送し、検査してもらうサービスもあります。 ・子宮頸がん一般的に次のような流れで検査します。病院によって異なる場合があります。【問診】↓【視診】下着を取って内診台へと向かい、医師が子宮、おりものなどの状態を目で診ていきます。↓【内診(触診)】医師が直接、膣内に指を入れ、腫れ、しこり、その他の異常がないかを確認します。↓【細胞診】クスコという器具を膣に入れて中を広げ、子宮の入り口をブラシで擦って細胞を採取します。クスコは様々な大きさのものがありますが、一番小さいものだと人差し指くらいです。性行為の経験がなく不安な方は、受診の際に初めて検診を受けることを伝え、一番細いクスコを使ってもらえるよう、あらかじめ相談しておくといいでしょう。細胞診でがんが疑われる場合は、さらに精密検査を行います。 子宮体がんの検査について 子宮体がんってどんな病気?子宮にできる悪性の腫瘍のうち、子宮体部(内膜)にできるものを子宮体がんと呼びます。子宮の入り口に発生する子宮頸がんとは性質が異なります。症状としては不正出血、おりものの増加などがあり、子宮体がんになる前段階から見られることがありますので、月経の不順と簡単に片づける前に疑いを持ってみましょう。逆に子宮体がんになってからも自覚症状が全くない場合もあるので、早期発見には定期的な検診がもっとも重要です。ただし、自治体や会社などで行われる検診は、頸がんの検診だけのことが多く、体がんを発見するのは困難です。また、月経不順は子宮体がんだけでなく、ほかの病気の兆候であることも多いので、繰り返しになります、「体質だから」と簡単にとらえずに、積極的に婦人科の診察を受けることをおすすめします。 触診や機械での内診は、絶対に必要なの?検診には、視診、指での触診の他、「プローブ」という細長い超音波器具を膣に入れる経膣エコーの検査を受けることがあります。ただし、膣内に器具を入れることに抵抗があるようであれば、検査の際に「経膣エコーの代わりに腹部エコーかCT/MRIで検査してほしい」と話してみてください。受診前に問い合わせをしたり、かかりつけのお医者さんに、この点を記載した紹介状を書いてもらったりするのもよいでしょう。 子宮体がんの検査方法と流れ一般的に次のような流れで検査します。病院によって異なる場合があります。【問診】↓【視診】医師が性器周辺、膣内、分泌物のチェックをします。↓【内診(触診)】子宮や卵巣の状態を、腟から指を入れて調べます。肛門から指を入れ、直腸やその周囲に異常がないかを調べることもあります。↓【細胞診】子宮口から細い器具を挿入し細胞を採取し、検査します。分泌物や子宮細胞の検査結果はだいたい一週間後くらいかかります。細胞診でがんが疑われる場合は、さらに精密検査を行います。 わかれば怖くない!婦人科検診に行ってみよう 子宮頚がんと乳がんは一番早期発見しやすいがんであり、早期発見すれば、命を救うことはもちろん、子宮や乳房を温存する治療法も選択できます。また、がん以外でも、子宮筋腫や卵巣のう腫などの病気であれば20代でも多く見られることがあります。様々な婦人科の病気を早期に発見するためにも、若いうちから定期的に検診を受けたり、異常を感じたらすぐに受診することが大切です。怖がらないで、ぜひ検診を受けてくださいね。 wellfyより
2018年12月11日専門家・プロ:野﨑誠さて、前回予告したとおり、今回は軟膏の選び方のお話をしていきましょう。でも、「何を選ぶか」の話ではありません。「どんなものを」選ぶかのお話です。といわれてもピンと来ませんよね。最初に、実際に外来であったお話をいくつかしていきます。実例1赤ちゃんが受診しました。体が真っ赤です。話を聞いて、前の先生が使っていたものと同じ塗り薬を処方しました。しかし○○のみ替えて出しています。次の診察では、赤みは全くなくなっていました。実例2高齢の女性が受診しました。見ると頭皮が真っ赤になっています。そこで前の先生が使っていたものと同じ塗り薬を処方しました。しかし○○のみ替えて出しています。次の診察では、赤みがなくなっていました。実例3小学生が受診しました。見ると全身に乾燥が出ています。特にスネの部分は真っ白に粉を吹いたような状態です。そこで前の先生が使っていたものと同じ塗り薬を処方しました。しかし○○のみ替えて出しています。次に診察したところ、手足のカサカサはほとんどなくなっていました。さて、この○○に入るものは何でしょうか?ちなみに全く同じ成分、全く同じ製品名ですよ。答えは、「基剤」です。基剤とは、薬の形状のことこの基剤、実はいろいろあります。一般的によく処方される保湿剤を例にとって見てみましょう。まずは軟膏基剤。次にクリーム基剤、そしてローション基材、最近ではフォーム剤(つまり泡です)なんていうものも出ています。左から軟膏に近いクリーム、クリーム、ローション、フォーム剤。全く同じ成分の薬剤なのに、基剤がちがうとこれだけちがう!基剤について一番細かく考えて処方しているのは多分皮膚科医でしょう。内科で処方される飲み薬が、体のどこで溶けるのがよいかを考えて剤形(カプセル・錠剤・粉など)が決められているように、皮膚科医は塗り心地や効果など、いろいろなことを考えて「基剤」を検討します。つまり、どの薬剤を使用するかということに加えて、どの基剤を使用するかということも考慮して処方を行なう必要があるのです。では、皮膚科医はどのようなことを考えて基剤を選んでいるのでしょうか?基剤がちがうと薬の吸収力がちがう一般的に軟膏、クリーム、ローションの順番で選択する、と考えると良いかと思います。軟膏基剤最もバランスが取れているのは軟膏基剤といえます。「軟膏」とはベタベタした油っぽい基剤ですね。同じ薬剤であれば軟膏基剤の方が副作用は少ないです。ゆるやかな効果が長く続く傾向があります。塗り心地の悪さが難点です。クリーム基剤油に近いクリームや水っぽいクリームなどがあります。塗り心地はいずれも軟膏よりも良好です。痛み止めなどで使われるゲル化剤は、おおむねクリーム剤に近い傾向があります。ローションサラリとしているためベタつきが少なく塗り心地は良好です。乾燥しやすいので、軟膏よりも効果が長持ちしません。短時間のうちに薬剤が吸収されますから、副作用の出方も効果の強さもローションの方が軟膏よりも強くなるといえます。泡で出るフォーム材もローションに近いと考えて良いでしょう。「どこに?」「だれに?」「いつ塗るの?」いろいろ考えて選んでマスどんな基剤を処方するかについては、「どこに」塗るのか?「だれに」塗るのか?「いつ」塗るのか?ということについても考慮する必要があります。どこにまず「どこに」塗るのかです。汗をかく場所に軟膏は適していません。どうしても汗で軟膏がグチョグチョしてしまいますからね。足の裏に塗る水虫の薬にクリームやローションが多いのはそのような理由からです。また頭皮に軟膏を塗るとどうしてもベタベタしたり、てかってしまいますので、塗りやすいローションを使用することが多くなります。だれに次は「だれに」塗るのかです。これは2つの意味があります。まず年齢です。小さな赤ちゃんは汗っかきです。したがってベタベタする基剤を使用するとどうしてもあせもができてしまいます。赤ちゃんには一般的にサラッとしたローションなどを使用することが多くなります。逆に乾燥傾向があり、弱い肌となっている高齢者には刺激の少ない軟膏基剤を選びます。もう1つは塗ってくれるかどうかです。極端な話ですが、自分では薬を塗ろうとしなかった子どもたちに泡ででるタイプの薬剤を渡したところ、面白がって塗るようになり、軟膏を使ったとき以上に症状が良くなったなどということがありました。いつ最後に「いつ」塗るのかです。塗り薬は、塗る回数に比例して効果の出る薬であるため、きちんと指示通りの回数を塗ってくれるかどうかが大切になります。忙しい人にはあえて塗りやすいローションを選択することもありますし、サラリーマンの方なら朝にはローションをさっと塗り、夜はゆっくりと軟膏を塗るという方法を取ってもらうこともあります。季節要因も大事な点となります。日本では夏は非常に蒸し暑いために汗も多く出ますし、汗疹も発生します。したがってローションのようなさらりとした薬剤にした方がよいですが、冬はとても乾燥するため、ローションは不向きであり、クリームや軟膏を選ぶ必要があります。このように皮膚科医は外来で、非常に多くのことを考えながら基剤を選択し、塗るべき薬を処方しているのだということを知ってもらえたらうれしいです。最後に最初のお話の答え合わせをしていきましょう。実例1は、赤ちゃんに保湿剤として軟膏を出していた例です。赤くなっていたのは軟膏のせいで汗疹ができていただけでしたので、軟膏からローションに切り替えたところきれいになりました。実例2は、患部が頭部でしたのでセオリー通りローションが出されていました。しかしどうも効きが悪く乾燥していましたので、軟膏基剤に切り替えたところ十分な効果が得られ、赤みがなくなりました。患者さんの状況に応じて、必要であればあえてセオリーを外すこともあるというお話でした。実例3は、フォーム剤が処方されていました。ちょうど冬場で乾燥の時期に入っていましたので、クリームに替えたところ乾燥は改善しました。なお、それでも乾燥が良くならない場合はさらに軟膏に近い薬剤に切り替えることも検討していました。野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年12月04日専門家・プロ:野﨑誠秋も深くなってきた今日この頃、こんな時期によく目にする子どもの疾患があります。それはシラミ。有名ではありますが、実際に目にすることが少ない疾患の1つでもあり、いろいろと誤解されることの多い疾患でもあります。今回はそんなシラミのお話をしていきましょう。みなさんはシラミと言われたときに、どんな想像をするでしょうか?わたしは医者になるまでは、まず歴史の教科書を思い浮かべました。太平洋戦争のあと、大人が子どもに白い粉を吹きかけている、あの写真といえばわかるでしょうか。そこで行なわれているのはシラミの治療です。DDTと呼ばれる薬剤を子どもたちの頭に噴霧してシラミの感染を防ごうと努力していたんですね。でも、この写真のイメージが強すぎるのか、シラミは栄養状態が悪く、貧困な子たちに発生する疾患というイメージが根強いように思います。実はこのシラミ、現在、いつでも、どこでも、誰にでも発生しうる疾患となっているのです。外来で診察をしている印象では学童の0.1%以上、1%未満、全校で数名といったレベルで発生しているようです。欧米ではもっと高く5-10%と言われます。つまりクラスに必ず1名はかかったことがあるという計算になります。さらにその感染については、栄養状態や社会環境は全く関係しないということがわかってきました。大事なことなのでもう一度いいますが、「シラミは誰にでも発生しうる病気」なのです。まず敵を知ることが治療の第一歩シラミはいくつかの種類に分けられます。主に頭皮に定着してヒトの血を吸って生活しているのがアタマジラミです。大きさは、米粒よりも小さいくらい。形は手だけが肥大したノミのような形であり、主に髪の毛の中で生活しています。肥大した手をターザンのように上手に使い、髪から髪へ渡り歩いているので、目にすることはほぼありません。しかし、一度髪の毛から引き剥がされてしまうと、ゆっくりと地面を歩くことしかできない虫です。髪の毛の中という環境に特化した虫なんですね。そして卵は髪の毛の根本部分に産み付けられ、約2週間で孵化することになります。孵化したシラミはそのまま頭部にとどまり吸血を続けるか、ほかのヒトの髪の毛がくっついたその瞬間に新天地に飛び移り、生活を続けていくのです。つまり感染は頭髪の直接接触で起こります。そのため、家族内感染が多く、非常に高い確率で兄弟姉妹に感染しています。また、それなりの確率で母親にも感染しますが、父親への感染はほとんどありません。がんばれ、パパさん・・・。なぜかゆみがでるのかではシラミにかかるとなぜ、かゆみが起きるのでしょうか?先ほども述べたようにシラミはヒトの血を吸って生活していきます。そのときに血液がかたまらないように唾液成分を注入して血を吸うのですが、その唾液成分に対するアレルギー反応としてかゆみが出てきます。蚊に刺されるのと同じようなものですね。なお、蚊とは唾液腺の成分が異なりますので、たくさん蚊に刺されたことがあってもシラミに対するアレルギーが早く出現するわけではありませんよ。このアレルギー反応は、出現するまでに、一般的に数週間かかります。つまり感染して数週間が経過してはじめてシラミに対する症状が出てくるんですね。この潜伏期間の長さがシラミの感染予防を厄介にしている点であり、だからこそシラミは今まで絶滅せずに生き延びてこられたともいえます。多くのシラミはかゆみが出ないうちにほかのヒトに移ってしまいますから。このことは、この季節にシラミの患者が多くなる理由でもあります。活発に運動する夏の時期に感染した、あるいは運動会などの秋のイベント時に感染したシラミは、数週間後、ちょうどこの時期にかゆみを発生してヒトに気づかれるというわけです。人間はシラミに負けている?最初に写真のお話をしました。今から70年も昔の話です。だったら、今はさらに治療が進化しているかと言われるのですが、実は退化していたりして……。過去にシラミに対して使用されていた薬剤はDDTと呼ばれていました。その効果は非常に強く、シラミだけでなくほかの病原微生物に対しても非常に強い効果が見られました。そういえば、プロレス技にも同名のものがありますが、これは“非常に強力な技だから、その殺虫剤にちなんで”命名されたという話もありました。しかし、時代が過ぎると、DDTの生態系に対する悪影響が問題視されます。結果としてDDTは使用中止となり、現在はその前に使用されていたフェノトリンというピレスロイド系の殺虫剤が頻用されています。さらに人間にとって、分の悪い話が続いていきます。近年フェノトリンに耐性をもつシラミの増加が見られるようになりました。耐性を持っているシラミが半分弱という国もあるようです。日本でも沖縄に多いとか。人間、シラミに負けてるじゃんと思っても口にしてはいけませんよ。わたしもそのように思っていますが。あと1つ注意すべき点があります。それは薬剤は卵に対して効果がないということです。シラミの卵はシラミつぶしに見つけるしかない薬剤は卵に対して効果がありません。したがって、シラミに対する治療は薬剤を使用して成虫をたたくと同時に卵に対しても薬剤以外のアプローチで対応していく必要があります。それは卵を物理的に除去することです。先に述べたようにシラミの卵は髪の毛の根本に植え付けられます。そこで、一度何らかの方法で髪の毛の中のシラミの卵をゼロにしてしまえば、〈卵が新しく出ている=シラミの成虫が残っている〉ということがわかるのです。まず髪の毛を一房一房かきわけて、シラミの卵がいないか、逐一チェックしていきます。シラミつぶしという言葉がありますが、まさにその語源となった作業を行ない、シラミの卵を見つけていきます。そしてその卵の付着した髪の毛を根本から切り取って、トイレにでも捨ててしまいましょう。くしを使えばという話もありますが、シラミの卵はしっかりと髪の毛にくっついているために、少ししごいたくらいでは取り除くことができません。卵をこそげ落とすよりも、髪の毛を切ってしまったほうが早く治療が行なえるでしょう。え、髪の毛を全部切ってしまえばいいじゃない?まさにそのとおりです。男の子ならば丸坊主にしてしまえば、その瞬間にシラミは頭から全くいなくなります。実は一番早く確実な治療法は丸刈りだったりしますし、一番の予防法でもあるのです。だから、昔の男の子はみんな丸刈りだったんですね。アタマジラミの成虫と卵(右)。卵はのりのようなもので髪の毛にしっかりとくっついている〈コラム〉ヘアーキャスト?実はわたし、小学校のときに学校検診でシラミと診断されてしまったことがありました。そこで「皮膚科に行け」と言われまして、仕方がないので家に帰って父に見てもらいました。なにせ、その時代その町にはウチしか皮膚科がありませんでしたからね!父に髪の毛を見てもらい診断の時間です。「ヘアーキャストだね、これ」と。シラミではなかったことにホッとしつつ、ヘアーキャストについて話を聞くことにしました。ヘアーキャストとは特殊な形をしたフケの一種です。一般にフケの形は不定形で、固形の小さな塊となっています。しかしヘアーキャストは髪の毛に巻き付いた形のフケなんですね。ちくわ、バウムクーヘン、マカロニなどを想像してもらうと良いかもしれません。シラミの卵とヘアーキャストの違いはまずその形です。卵は髪の毛のある部分に楕円形に付着します。木の枝についたサナギのイメージでしょうか。対してヘアーキャストは円筒状。またシラミの卵はのりでしっかりと髪の毛に付着しているので指で取ることは大変です。一方、ヘアーキャストは髪の毛を包むようにあるだけですので、簡単に動かすことができます。よく見ると異なりますが、遠目ではけっこう区別が難しいようですね。そういえば検診の先生はかなり高齢だったような……。髪の毛についている白い筒状のものがヘアーキャスト。シラミの卵と形が似ている今回はシラミの話をしてみました。けっこう怖い印象がありますが、くわしい話を知ってしまうとそんなに怖いものではないということが理解いただけたかと思います。シラミの虫もよく見てみるとド○キーコ○グのようなユーモラスな形もしていますしね。次回は病気の話を離れて薬の話をしましょうかねえ。野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年11月15日専門家・プロ:野﨑誠今回は秋によく見られる水いぼの話をしていきましょう。この時期にいまさら?と思われるかもしれませんが、水いぼの新規患者さんが多いのは実は秋だったりするのです。原因は多分プールですね。プールで水いぼに感染した友だちに接触して感染する、プールサイドの床やプールの水の中にいるであろう水いぼから感染するというように、夏に裸になったときに皮膚から直接感染した水いぼが、潜伏期を経て秋に出現するという仕組みです。ちなみにプールのビート板はもちろん感染源となりますが、ほかのプールの品物にたいしては極端に神経質になる必要はありません。空気感染することもありませんので、その点はご心配なく。感染した水いぼが体に広がる原因はひっかくことです。水いぼの部分を気にしてひっかくことで指先に水いぼが移り、そこからさらに別の皮膚に感染するという形で広がっていきます。また肘や膝、男の子のおちんちんなど擦れやすい部分の水いぼは反対側の皮膚に感染を広げることが多く見られます。水いぼの正体はなにか水いぼの正体はウイルスです。「水いぼウイルス」、正式名称は「伝染性軟属腫ウイルス」といいます。このウイルスは、実はより細かく4種類に分けることができます。つまり水いぼウイルス1型から4型まで分けることができるんですね。このことは感染を考えるうえでは非常に重要なお話になってきます。次の項目で詳しく説明していきましょう。水いぼはどうして子どものみにうつるのか毎日外来で診療をしていると、水いぼに感染するのはほとんどが子どもだということに気が付きます。大人で受診する方はほとんどいませんし、いたとしてもその大部分はお母さんです。最近は少しお父さんも見かけますが、高齢者で水いぼの方はまず見ることがありません。その理由は免疫ができているから。大人はすでに子どものときに水いぼのウイルスに感染しています。そしてそのときに免疫が成立します。免疫は一度感染したウイルスに二度と感染しないという体の防御反応ですから、子どものときに水いぼに感染していると、その後、自分の子が水いぼを持って帰ってきても免疫機能がうまく働いて感染を起こさないで済むわけです。大人で水いぼになってしまった場合は、体の中の免疫がうまく動いてくれない状態なのか、過去にかかった水いぼとは別のタイプの水いぼウイルスに感染してしまったか、どちらかの可能性が考えられます。お父さん・お母さんの場合は後者の可能性がほとんどなのですが、もしも高齢者が水いぼに感染した場合は、白血病やガンなど免疫力を落とす病気が体の中に隠れていないかしっかりと検査をしなければいけません。〈コラム〉イクメンだからうつるんだ。水いぼのウイルスは接触で移ります。子どもがもらってくることでお母さんに感染することもあります。その理由は簡単ですね。子どもと直接接触しているからです。外来ではお母さんが子どもから水いぼをうつされる確率は年ごとに見ていても大きな変化はないように見えます。面白いのはお父さんです。昔といっても少し前の話ですが、お父さんが水いぼに感染したという話は全く聞きませんでした。しかし、ここ数年、お父さんの水いぼを時々見かけるようになりました。もちろんお母さんほどではありませんが確実に増えているようです。その理由はお父さんも子どものお世話をしっかりとするようになったからかもしれませんね。今後お母さんとお父さんの水いぼの発生確率がどうなるのか、少し気にして診察している今日この頃です。水いぼはどんな形をしているのか水いぼの診断は簡単です。特徴のある発疹が広がっていることを確認すれば良いからです。発疹の形は1つだけ。中心部が少し白っぽく見える、小さな盛り上がりです。大きさはいろいろですが大きなものは中心部が少しくぼんでいるように見えることもあります。そしてゆっくりと、しかし着実に大きくなっていることも大きな判断材料となります。自覚症状は基本的にありません。最初は痛くも痒くもありません。周囲に湿疹ができることも最初はなく、見た目の変化のみで現れます。そして水いぼの最後は少しずつ枯れて小さくなってなくなっていきます。それまでおおむねね2~3カ月かかります。消えるまでのバリエーションが大きいのも水いぼの特徴です。大きくなった水いぼに細菌が感染すれば赤く腫れ、痛みが出ることもありますし、水いぼに対する免疫ができれば赤く、痒くなることがあります(もっともこの現象は自分の体が水いぼに対して免疫が現れてきた証明でもありますので、治りかけの最後の時期に見られることも多いのですが)。厄介なのは極端な場合です。水いぼは数多く現れるのが一般的ですが、これが1個だけの場合は非常に診断が難しくなります。数センチまで巨大化した水いぼが1個だけ見られるなどということもあります。巨大化した水いぼが皮膚のできものと間違えられて手術されてしまったというお話もある程です。治療はどうすればよいのか。取るべきか取らざるべきか、それが問題だじつは水いぼで結構問題になるのが治療です。診断は比較的簡単ですからね。その問題は取るべきか否か。先程から説明しているように水いぼは時間が経過すれば自然と消えていきます。そして免疫がついてしまえば今後感染を起こす可能性はありません。そのために自然に治るのを待つべきだという考え方も一理あります。しかし待つことによるデメリットもあります。それは今後の経過が読めないこと。どこまでこの水いぼがふえるのか?いつ最後の水いぼが消えるのか?それは診察のときには全く分かりません(赤く痒くなった水いぼは消えかけなので、そういう水いぼであれば判断がつきますが)。その予後の読めなさが問題になってくるのが社会生活との兼ね合いです。特に幼稚園・小学校のプール問題。幼稚園・小学校のプールはかなりの確率で水いぼの子は拒絶されます。水いぼがあるだけでプールの時間に1人で別のことをしているか、見学しているかという状態に追い込まれてしまうのです。皮膚科医小児科医はあまりプールの制限が感染予防につながっているとは考えていませんが、園側・学校側がダメというのであればしたがうしかありません。それが水いぼを巡る問題の中でも一番やっかいなものだと考えています。もう1つ、水いぼのとり方にも問題があります。現状では最も簡単で有効な治療方法はピンセットでつまんで取ることです。こちらは痛みもありますし、出血することもあります(もちろん血液を介した感染症の問題もあります)。当然子どもたちは嫌がりますし、評判の良い治療法ではありません。だから医療者側も無条件に取りましょうとは言えず、最終的は保護者および本人の判断に委ねざるを得ないのです。取るべきか取らざるべきか。この問題にはいつまでたっても答えは出そうにありません。〈コラム〉えっ、取ってくれないんですか?先程のお話の逆のケースとして、プールに行きたい子が水いぼを取ってほしいといって受診することがあります。よくよく話を聞いてみると、近所の先生では水いぼを取ってくれないとのこと。実は水いぼを取るか否かについては医師側の考え方も反映されます。一般的に小児科は取らない先生が多く、皮膚科は取る先生が多いようです。小児科の先生が取りたがらないのはある意味当然かと思います。子どもたちに痛い思いをさせてしまい、今後別の病気の治療のときに差し障る可能性がありますからね。では皮膚科医は水いぼを取る先生が多いのかと思いきや、取らない先生も増えているようです。結果として、水いぼを取ってくれる先生のところに水いぼ治療を希望する患者さんが殺到することになっています。当院では水いぼを取ること自体は別に構わないのですが、最近新たな問題が発生しました。それは医師の目と腰問題です。近頃どうも老眼が出てきたようで、小さな水いぼを取るのが徐々に大変になってきました。また中腰で水いぼを取っていますので、腰の痛みもだんだん出てきたみたいです。これもまた職業病でしょうか・・・。水いぼはいつ治るのか?この問題も結構難しいですね。先ほどお話したように、免疫が成立すれば完治するのですが、免疫の成立は目で確認できません。したがって水いぼの完治を知ることは非常に難しいのです。一般的には水いぼが数カ月間見られなかったら治癒と判断します。潜伏期を考えると数週間で判断するのは早すぎます。2~3カ月後に水いぼが再発する子を何人も目にしていますから。ある日、別の型を持つ水いぼウイルスが感染を起こすこともありますしね。なので、水いぼについては完治をめざすというよりもほかの人へ感染するリスクを最小限に抑えるというのが現実的な対策になると思います。つまり見た目に水いぼがなければ大丈夫だという考え方ですね。社会問題として完治が必要になる状況は合宿などの集団生活とプールです。いずれの場合も他者に感染するリスクがなければ問題は生じませんので、水いぼの症状がなくなることを実際のゴールと考えてよろしいかと思います。そしてしばらく経過を見て、新しい水いぼができたらすぐにそれを取ってしまい、症状がない状態をキープしていくということでよいのではないかと思いますよ。さて水いぼのお話はいかがでしたか?見た目は大したことがないのですが、実は奥が深い病気です。治療の大変さもおわかりいただけたのではないでしょうか。社会を反映する病気の1つともいえるかもしれませんね。野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年11月07日専門家・プロ:野﨑誠第3回社会に出ると湿疹ができるの法則秋の湿疹のお話3回目は、「社会生活と湿疹」についてです。社会生活が関係するのは学童期以降であって、それ以前の年齢は関係ない?いえいえ、そうとも言い切れないのです。皮膚科外来をのぞけば湿疹の予測ができる秋になぜ湿疹が悪化するのか?その答えは9月上旬の皮膚科外来にヒントがあったりします。その時期の皮膚科では、一部の年齢層の子の来院が一時的にガタッと減ります。そして、9月下旬から10月にかけて戻ってくるんですね。さて、どの年齢の子たちでしょうか?答えは幼稚園児から小学生にかけてです。とくに小学生にその傾向があります。原因は学校。夏休みが終わると急に慌ただしくなります。通学という生活習慣に慣れるまで、どうしても病院に行く時間が取れなくなってしまうんですね。とくに湿疹の治療は緊急性はあまりありませんので、どうしてもあと回しにされてしまいます。え、夏休みの宿題が終わっていない子もいるのか?さすがにそういう子は耳にしませんが・・・幼稚園児に比較的その傾向が少ないのも同様の理由から。小学生に比べて自発的に生活を組み立てているわけではなく、家族に連れられての受診になりますので、9月になったからといって小学生ほど大きな生活の変化はないようです。ただしお母さんがバテてしまい受診できない子はいるようですね。つまり、夏休みが明けてすぐの時期には皮膚科の受診は減り、その間に湿疹が悪化してしまうパターンが結構多く見られることになります。子どもだってストレスフルなんだ子どもの側から見ていきましょう。夏休みが終わると、どうしてもバタバタします。程度の差はあるでしょうが、夏休みのマイペースな生活習慣を学校生活に合わせて修正していかなければなりません。そしてまた、学校の社会関係の中で長い時間を過ごしていくという、非常に大きなストレスを抱えることになります。ときには眠れない夜を過ごす子もいるでしょう。これは小学生だけではなく幼稚園児にもその傾向はあります。家族と離れて生活する時間が増えるのですから。この生活の変化がストレスとなり、結果として湿疹を悪化させてしまうということも十分に起こりうるのです。いや、子どもたちも大変です。学校行事も湿疹を悪くする秋の学校行事も9月末ごろから続々と入ってきます。その筆頭となるのは運動会でしょうか。最近は春に行なうところも多いようですが、2学期が始まってから運動会の練習がスタートするところも多いようです。運動会の練習は湿疹に対してはくせものです。大汗をかき、泥だらけになります。この時期だけは他の科目の時間まで体育の時間にあてて運動会の準備や練習に取り組んでいる小学校も多いようです。こうした環境は湿疹を治療する立場からすると非常に憂慮すべき状態です。先に述べた行為はすべて湿疹を悪化させる要因となるからです。だからといって練習をやめなさいとは言えないですし・・・皮膚科医にとって悩ましい時期となるのです。また、遠足だったり、おいも堀りだったりといったイベントも汗と汚れから湿疹を悪化させます。とくに指先の湿疹ですね。やっと治ったと思った翌週に遠足に行って指の湿疹を悪化させた子も数多くいます。はあ。治療はすごく大変なのです実は最も治療に苦労するのが、この社会的活動からくる湿疹です。まず厄介なことは、予防がほとんどできないこと。今までのお話のように汗にはシャワーで対抗し、乾燥には保湿剤で対抗するというような単純な対策が取れません。湿疹を治すためだけに運動会に出るなとは言えませんしね。なので、皮膚科医としてはできるだけこのようなイベントで皮膚が悪化しないように願う限りだったりするのです。練習のとき、暑くなりすぎないように、さりとて乾燥しすぎないように。太陽にも程々に隠れてもらって、かといって雨に降られても困ります(スケジュールが遅れてしわ寄せがきて、湿疹も悪化するのです)。ヤキモキする毎日です。と、このように社会活動がダイレクトに影響してくるのが湿疹の特徴ともいえるでしょう。皮膚科医って、実はこんなところにも目配りをしているんです。というお話でもありました。ここ3回は体の外の原因についてお話をしてきました。最終回となる4回目は、体の中の原因について触れていくことにしましょう。ではでは。おまけ気象・社会生活と皮膚についてちょっとだけこぼれ話をしましょう。「手湿疹」という病気があります。子どもたちも結構な頻度で手先や指先が剥けたり割れたりする病気です。この原因はいろいろありますが、その1つが汚れること、力がかかることです。実はこの手湿疹、今年の7月から8月にかけて、比較的良くなる子が多かったです。例年は悪くなる子のほうが多いにもかかわらずです。なぜでしょうか?答えは熱波です。熱波が直接湿疹に作用したわけではありませんよ。気温があまりにも高くなりすぎたので、みんな外で遊ぶことを止めたんですね。子どもの手湿疹の原因は想像の通り、砂遊びからの汚れなので、外遊びに行けなくなったことが湿疹を良くしたのでしょう。また、あまりの暑さのためにうんていや鉄棒で遊べなくなり、結果的に湿疹が良くなったと言っている子もいました。気象条件って、これだけ皮膚に影響してくるんですね。勉強になった今年の熱波でした。関連記事秋 -季節の変わり目‐ になぜ湿疹が悪化するのか第1回夏の戻りが湿疹を呼ぶ第2回冬の始まりが湿疹を招く野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年10月16日皮膚科専門医・小林智子氏の新刊9月25日、美しい肌を手に入れるためのエイジングケアを記した『皮膚科専門医が教える 40代からはじめる正しい美肌レッスン』が発売された。著者は皮膚科専門医で医学博士の小林智子(こばやしともこ)氏である。価格は1,300円(税別)で、彩図社(さいずしゃ)より発売中である。肌に違いが出る生活習慣とは日本医科大学を卒業した小林智子氏は名古屋大学医学部皮膚科に入局。同大学大学院やアメリカの大学にて、アトピー性皮膚炎などを研究している。現在の専門は一般皮膚科、アレルギー、抗加齢、美容皮膚科で、著作では『皮膚科医が実践している 極上肌のつくり方』を発表している。小林氏は医学的根拠に基づく健康のためのレシピを掲載している「Dr.recipe(ドクターレシピ)」を監修。発売された新刊では40代だからこそはじめるべき正しい肌のケアを掲載している。同書によれば、脂肪や靭帯、骨など、皮膚以外も見た目の老化に関わっているとされており、食習慣や食後の家事などの生活習慣についても紹介している。また、美容のための糖質制限についての注意点、美容医療の活用法についても触れられている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※皮膚科専門医が教える 40代からはじめる正しい美肌レッスン
2018年10月02日専門家・プロ:野﨑誠あせもってなんだ?今回の「あせも」の話もハワイから始めていきましょう。ハワイに行くといろいろなものが日本と異なるので、非常に興味深くついつい眺めてしまいます。どうしても皮膚の状態に目が行ってしまうのはまあ、職業病なのでしょう。そこで気がついたこと。ハワイではあせもができません。おや不思議です。なぜなんでしょう。汗疹と“あせも”汗疹。「あせも」と呼びます。この病気は当然ながら世界共通のもの。英語でも簡単な名前がついています。Heat rashです。Heatは熱。Rashは赤みで湿疹全般のこと。つまり、熱による発疹。言い得て妙です。この汗疹、専門的な本を読むと2つに分けられています。紅色汗疹と、水晶様汗疹です。紅色汗疹は読んで字の如く、赤いポツポツとした発疹が体の特に汗をかく部分にできること。水晶様汗疹はクリスタルのように透明でキラキラした発疹が、同様に体の汗をかいた部分にできることをいいます。全然違う見た目をしている2つの発疹ですが、原因は同一です。汗の排出口がふさがってしまうために汗の成分が皮膚の中に入る。そのためにアレルギーの反応が起こると考えられています。ただし汗の溜まる部分が浅いと赤い発疹となり、深い部分で汗が水たまりのように溜まると水疱のような発疹になるとされています。言われてみるとそういうものかと思われるかもしれませんが、“あせも”といってみなさんがイメージするものはそのような発疹ではないはずです。多分、暑い日に首や肘などの関節の内側にできる赤いぶつぶつとした発疹で、ときに痒くなるもの。そしていつの間にかなくなってしまうものではないでしょうか。そのような発疹については専門書には書かれていなかったりするんです。つまり、汗疹と“あせも”が同一ではなさそうなんですね。なんと。汗疹は、誰にどんなときにできるのか?しかし、専門書に書かれている汗疹も当然できることがあります。それはどんな場合か?このような汗疹は一般に乳児期によく見かけるものです。場所は関節の内側に限りません。汗をかくところ、そして蒸れる・こすれるところであればどこにでも発生する可能性があるのです。最も多いのはおなか、次いで腰からお尻にかけて、最後に背中です。手足にはあまり発生しませんね。特に乳児に多く発生し、幼児期以降ではよっぽど汗をかいたとき、もしくは高熱を出したあとくらいにしか見かけることはありません。それから、この汗疹はあまり痒くはないようです。ひどい汗疹が広い範囲に出ていても本人はけろりとしています。これが専門書に書かれた汗疹のでき方です。“あせも”は誰にどんなときにできるのか?対して“あせも”はもう少し上の年齢の子にできるようです。多くは幼児期から小学生の時期にかけて。なぜかそれ以上の子にできることはなく、成人にもあまりできることはありません。しかし成人でも“あせも”ができる人もいて、そのような人はどうもアトピー性皮膚炎を思わせる肌質の人が多いようです。よく発生するのは3カ所。首の前面、肘の内側、膝の裏側です。腰などにできることもありますが、皮膚の広い面に発生することがなく、多くは関節の内側のみに線状・帯状に出現するのが特徴です。そして、痒い。特に赤いぶつぶつの時期には痒みが強く、かきむしってそこからとびひになったり、湿疹をつくったりしている子もいます。ぶつぶつは時間とともに乾燥してかさぶたのようになり、最終的には剥がれ落ちてしまいます。これがいわゆる“あせも”の自然経過です。汗疹と“あせも”はなぜ起きる?では、汗疹や“あせも”の原因は何でしょうか。実は「不明」です。なぜ発生するのかよくわかっていないのが正直なところ。研究もあまり進んでいないようですし、専門家と言われる人もいなさそうです。まあ、生命に危険を及ぼすこともありませんし、自然に消える病気だからと言われればその通りなのですが。それでもいくつかの文献や資料、研究成果を確認していくと、ある程度、的外れではないように思われる原因が見えてきます。まず汗疹の原因です。あるメーカーの研究によると、汗疹のきっかけとなるものは表皮ブドウ球菌と呼ばれる皮膚表面に住みついている細菌です。その細菌がグリコカリックスと呼ばれるムチン質の物質、つまりゼリーのようなものを作り、そのゼリーに対するアレルギー反応によって赤みが出現するということのようです。これに対して“あせも”の原因は、どうもマラセチアという、これまた皮膚表面に住みついている真菌(カビ)に対するアレルギーの反応のようです。特にアトピーっけのある子が関節部分に汗によって悪化する湿疹があり、その湿疹の部分を詳しく調査するとマラセチアのアレルギーが見つかることもその証拠として考えられるようです。これらのことから汗疹も“あせも”も汗の影響、熱の影響により、本来はバランスを保って存在しているはずの一部の細菌や真菌が異常に増殖し、結果としてアレルギーの反応が出てくるために発生すると考えられるようです。あくまでも仮説ですが。汗疹と“あせも”予防の第一は汗をかかないことでは、予防のお話をしていきましょう。第一の予防は汗をかかないことです。つまり気温環境のコントロールですから、とにかくエアコンをしっかりと使用すること。その一言に尽きます。外来を受診される患者さんの数を見ていると、日本の湿度では最高気温25度を超えると“あせも”の発生が一気に増える印象があります。汗疹は、抱っこや洋服の影響によっても発生するため、そこまで厳密に気温が関係しているわけではありません。けれども温度が上がるにつれて発生率も上がる印象がありますので、温度の管理をしておくに越したことはありません。室温を25度以下に保つだけでもずいぶん発生を減らすことができるでしょう。次に汗を流すことです。いくらエアコンをしっかりとつけていても汗は必ず出ています。不感蒸散といい、汗の出がゼロになることはないのです。子どもはもともと多くの汗をかきますので、その汗をとにかく流せば汗疹の発生を予防することができるのです。まず朝起きて学校や幼稚園・保育園に行く前にシャワーで流すこと。これだけでもかなり汗疹を予防できます。また小さな子であればお昼寝のあと、大きな子であれば幼稚園・学校から帰ったあとにもシャワーをしたほうが良いですし、外出・お散歩から帰ったあともシャワーをするとそれだけで汗疹の予防になります。シャワーの話をするときに問題になるのが石鹸の使用の有無についてです。こちらも外来での印象ですが、一般の汗疹と“あせも”については石鹸までは必要ないでしょう。石鹸の使いすぎは乾燥肌やアトピーを悪化させる可能性もあるので、通常は使用せずにいても十分発生を抑えることができるようです。ただし、べたべたした“あせも”についてはどうも石鹸を使用しないとなかなか発生を抑えることはできないようです。その理由として考えられるのは“あせも”によって作られるゼリー物質は石鹸を使用することで溶かすことができるようなのです。だから、首、肘、膝の関節の内側など、べたべたした“あせも”ができそうな場所については石鹸を積極的に使用したほうが良さそうです。汗疹と“あせも”の治療法最後は残念ながら汗疹や“あせも”ができてしまったときの治療法のお話です。前にも述べたとおり、原因は皮膚表面でのアレルギー反応になりますので、ステロイドの塗り薬を使用して反応を抑えていくことが1つの治療となります。ちなみにステロイドの強さはそこまで強いものは必要ありません。むしろベタッとした軟膏性のものよりもサラッとしたクリームや乳液剤の方が症状を抑えられますので、種類よりも塗りやすさに注目した薬をもらう必要があります。また、ほかの皮膚炎に使用される薬剤でも有効なものがあります。それは皮膚を乾燥させる作用がある、細菌や真菌を抑える作用がある、ゼリー物質を抑える作用があるなど、いくつかの理由が考えられます。ニキビや水虫の薬がよく効いたという話もありますので、病院によっていろいろな薬が処方されるかもしれませんね。意外に(と言っては失礼かもしれませんが)民間療法にも効果が見られるものがあります。海水をかける、お酢をかける、熱めのお湯をかけ続けるなど、個性的な民間療法のお話を外来で聞いたことがあります。発生原因とその対策という考えからすると、細菌や真菌を減らす、ゼリー物質を溶かすなどの作用が予想され、ある意味納得するものもあります。まあ、いずれの治療法も病変部分に刺激を起こすことがあるので積極的にはおすすめしませんが・・・。汗疹や“あせも”の治療でけっこう難しいのは止めどきです。とくにステロイドはアレルギーの反応を抑える反面、副作用として細菌や真菌を増やしてしまいます。使いすぎると今度は細菌や真菌が増えてしまい、その症状が出てしまうことになり、治療に余計に時間がかかってしまいます。特に“あせも”で問題になるのですが、ポイントはかさぶたになったら治療を中断することです。かさぶたになっても薬を塗り続けていると今度は真菌そのものによるトラブルが発生しますので、「赤いとき、かゆいときには塗ること。かさぶたになったらやめること」と症状に応じて塗り方を調整すると上手に治療することができますよ。さあ、最後の最後にハワイのお話の答え合わせです。向こうの子どもに“あせも”が少ない理由。その1は湿度です。湿度が低いと明らかに“あせも”の発生が減ります。それは8月下旬に日本の湿度が一時的に下がったときにも同様の現象が起こりました。もう1つの理由は、海水浴やプールで汗を流せているからでしょう。つまり汗の発生を温度管理で抑え、かいた汗を上手に流してあげれば汗疹、“あせも”の発症を抑えることができるというわけです。野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年09月21日子どもたちの肌に関する知っておきたいマジメなことから、皮膚科の先生にはなんとなく聞きにくいキッズビューティに関することまで。女性誌やTVなどでも大活躍の美容皮膚科医、髙瀬聡子先生が回答してくれます!答えてくれたのは……髙瀬聡子先生ウォブクリニック中目黒総院長。皮膚科医、美容皮膚科医。自身もふたりのお子さんを育てる先輩ママとしての経験も踏まえ、皮膚科学会での見解なども盛り込みつつ、回答してくれました。Q. 幼稚園児や保育園児のスキンケアって意外とわからない。どうすればいいの?0歳からのエイジングケアという発想で誕生。敏感なキッズにもOKの精油を慎重に選び天然由来成分99%以上で、完成。キッズたちの心にまでアプローチ。左から)ベビー&キッズ スキン ピュアソープ 80g ¥2800、同 ミルキーエマルジョン 150ml ¥3500、同 UVミルク SPF30・ PA+++ 50g ¥3500(11/7発売)/THREE(0120-898-003)A. 繊細だからこそUVケアはマスト。落とすケアも忘れずに。夏はプール、秋には運動会に向けての練習が毎日あったり。そもそも天気がよければ毎日外遊びが基本。日光を浴びることはカラダにとってメリットも多いですが、強い紫外線は肌にダメージを与える可能性大。とくにまだ皮脂腺が発達しておらず、バリア機能が弱いキッズたちには刺激になりやすいのです。だから、日差しの強い季節はとくにUVケアはマストです。子どもには、ノンケミカルなど刺激の少ないUVケアが◎。ベビー&キッズ用が安心です。また、ぜひ意識して欲しいのが、毎日、きちんと洗って落とすということ。オフがおろそかだと、またそれが刺激になって新たなトラブルに繋がります。ちなみに、顔やカラダを洗う洗浄料は、皮脂腺が発達し、バリア機能がオトナの状態に近づく小学校の中学年ぐらいまでは、ベビー&キッズ用がオススメです。そして、保湿もぜひ。実は顔は皮脂腺が発達しているので、顔の保湿必要がないお子さんもいますが、カラダは皮脂腺が少ないため、保湿をしてあげたほうがベター。シンプル処方で刺激の少ない保湿ミルクなどを選びましょう。Q. レジャーやリゾート、運動会などで赤くほてるほど日焼けしてます。どうしてあげればいい?左)赤ちゃんの肌や敏感肌にもOKの温泉水100%スプレー。ほてった肌を鎮める効果も。アベンヌ ウオーター 150g ¥1500(編集部調べ)/ピエール ファーブル ジャポン(0120-171-760)右)赤ちゃんの肌に使える安全性が認められた綿100%コットン。肌あたりがふわふわとやさしい。フェイシャルコットン L(ソフト) 120枚 ¥380/アルビオン(0120-114-225)A. まずはオトナと同じで冷やすこと。水コットンパックもオススメです。赤くほてっているのは軽いヤケド状態。ここできちんと鎮めておかないと炎症がひどくなり、さまざまなトラブルを引き起こすことに。子どもはなかなかじっとしていないので難しいですが、冷水を含ませて絞ったタオルなどをあてて、熱がとれるまでしっかりとクーリングするのが◎。腕や脚などであれば、冷たいシャワーをやさしくかけてあげるのもありです。注意したいのが保冷剤や氷を使って冷やすとき。クーリング効果は高いのですが、直接あてると肌にくっついてしまい、はがすときに皮がむけてしまうなんてことも。必ずタオルなどでくるんであてるようにしましょう。また、赤くほてっているときは、肌はもちろん、カラダも脱水している可能性あり。水やスポーツドリンクなどでこまめに水分を補給するようにしましょう。ちなみに赤みやほてりがひどい場合は、本格的にヤケドしている可能性も。この場合は、皮膚科を受診するようにしてください。ほてりや赤みがおさまったら、今度は肌にも水分補給を。オススメはコットンがひたひたになるぐらい温泉水ミストなどをたっぷりと含ませて、肌にぺたっとはりつけてパック。水分を補いながら、やさしくクーリングする効果も狙えます。もし温泉水ミストがなければ、ミネラルウォーターでもOK。無添加や低刺激性の化粧水を含ませるのもありです。では、シートマスクでもいいのでは?と思うかもしれませんが、あまりオススメはできません。保存料などが含まれている可能性があり、それが子どもの肌にとっては刺激になることがあるからです。いろいろ入っていないシンプルな処方のもので水分を補い、その後、普段、使っているマイルドなミルクを重ねてあげればOKです。Q. 3歳ぐらいから口紅を塗りたがるオシャマガールたち。どんな口紅ならOK?100%天然由来原料を使用。唇を潤しながら保護し、荒れも予防。ほんのり淡く発色し、つるぷるの唇に。左から)ナチュラグラッセ トリートメント リップオイル 01、同02 各¥2300/ネイチャーズウェイ(ナチュラグラッセ)(0120-060802)A. なめることも想定して、ナチュラルでオフしやすいものを。ママのメイクを見て“私もやりたい!”ってなりますよね。実際、キッズ用のコスメも今は充実していますが、キッズ用かどうかというより、もしなめたり、食べてしまっても安心なもの、という基準でセレクトを。そういう意味では顔料が少ない方が◎。オフするときの刺激を考えても、ナチュラル系で薄づきのものを選ぶのがいいでしょう。また、七五三や結婚式へのお呼ばれなどで濃いめのリップを使ったときは、クレンジングミルクなどをたっぷりと使い、唇をこすらないようにクルクルしてやさしくオフしましょう。Q. 鼻下の産毛が濃くてヒゲみたいに見えて……。剃ってもOKなものですか?1秒間に約100回という高速の音波振動で、剃るときの抵抗を少なくした顔用カミソリ。キッズのやわらかな産毛もしっかりキャッチ。bi-hada ompa(ビハダ オンパ)ホルダー 替刃1個付き オープン価格/貝印(0120-016-410)A. 剃ってもOKですが、毛流れにそって。アフターケアの保湿もマストです。ひげや産毛が濃いという悩みもよく聞きますが、おとなしくしていられるなら、剃るのもありです。そるときは、ミルクなどをぬってすべりをよくしてあげて、毛流れに沿って剃るようにしましょう。剃ったら濃くなるかも、と心配する方もいらっしゃいますが、濃くはなりません。ただし、産毛と一緒に顔の表面の潤いもとられてしまうので、きちんと保湿をする必要があります。また、剃るとしても1~2週間に1度ぐらいを目安に。皮膚科学会でも話題になるのが、子どものレーザー脱毛。小学校低学年の症例も報告されています。究極をいえばありですが、まだ成長期の途中なので、永久に生えてこない状態にするのはムリ。効率は悪いといえます。ただ、やはり子どもでもレーザー脱毛は痛いので、怖い思いをする子も。肌に対するダメージも少なからずあるので、その点を考えても、剃ってあげるほうがいいと思います。もし、レーザー脱毛をやるなら、効率面、子どもの負担、どちらを考えても、成長期が終わった後のほうがいいでしょう。Photos:Yasuhiro ItoLettering:Saori Kasai(Instagram : @_lil.something_)Composition&Text:Hiromi Narasaki
2018年09月09日専門家・プロ:野﨑誠さあ、今回は日焼けの話をしていきましょう。まずは少し個人的なお話をしましょうか。実は、先日旅行でハワイに行ってきました。行ってみて驚いたことは、現地の人はあまり日焼け対策をしていないことです。日焼け対策をしっかりとしているのはみな旅行者、特にアジア系の旅行者ばかり。現地に住んでいると思しき人は一切何もせずに家の外を歩いているんですね。これにはびっくりました。特に白人の方は日光に弱い皮膚をしているのに・・・。案の定、現地に住んでいる高齢の白人の方のお肌は明らかに紫外線が原因と思われる皮膚のダメージがいっぱい刻み込まれていました。腕の先端部にいくに従って明らかにダメージが強くなっているわけですから、そのような人を見るたびに、皮膚科医としてアドバイスしたい気になってしまいました。休暇のはずなんですけどね。これもまあ職業病でしょう。紫外線の影響の最たるものは発ガン性!では紫外線の影響についてお話をしていきましょう。まず問題です。紫外線は体の細胞のどこに影響を及ぼすのでしょうか?正解は体の遺伝子。DNAと呼ばれるタンパク質です。紫外線の影響は化学的にはDNAの損傷と皮膚組織の障害の2点にあります。1点目。紫外線はDNAの構成成分を壊し、おかしな形にしてしまいます。ほとんどの異常はもとに戻すことができるのですが、極めてまれに、おかしなDNAがそのままになってしまい、ときにはおかしなタンパク質を異常なほど大量に作ってしまうことがあります。これを何と呼んでいるか?はい、ガンです。紫外線の影響の最たるものは発ガン性なのです。もちろん良性の腫瘍も作りやすくなることが知られていますが、皮膚がんの発生は紫外線により明らかに増加することが知られています。ただしガンになるのは紫外線を浴びてから数十年後の話なので、昨日、日に当たりすぎたからといって明日ガンができるわけではありません。2点目、数十年経過しながら徐々に進んでいるのはコラーゲンをはじめとする皮膚の劣化です。一般的にはシワが深くなる。シミができてくる。なんとなく皮膚が汚らしくなっていくという変化が見られます。残念ながらこの変化を回復させることは非常に難しいです。今回お話しするのは、紫外線の影響による直接的、短期的な皮膚の劣化、そうです。日焼けです。日焼けの種類は大きく分けて2種類ある日焼けは大きくSunburnとSuntanの2つに分けることができます。Sunburnは読んで字のごとくSun[日光]によるBurn[やけど]です。日に当たった直後から翌日くらいまでに発生し、紫外線の当たった部分が赤くなって腫れてひりひりするという、ちょうどやけどのような症状が生じます。原因は紫外線によってできた皮膚の炎症で、そのためにやけどと同じようなヒリヒリとした症状を示すのです。まさに熱いお湯がかかったときのやけどのようになりますので、長時間冷やすなど、対策もそれに順じて行なったほうが良いでしょう。Sunburnに対してSuntanはいわゆる通常の日焼けです。一般的に日焼けと言った場合はこのSuntanを指すことが多いでしょう。こちらはSunburnよりも少し遅れて出現します。皮膚の色が赤くならずに黒くなっていく変化ですね。こちらは特に痛みはありません。これらSunburnとSuntanは個人差があることが知られています。どちらかのみ強く出る人、両方ともそれなりに出る人がいます。この反応の出方は遺伝する傾向がありますから、両親の日焼けの経過を知ることで子どもたちの日焼けの傾向を知ることができます。また、この日焼けによる反応は人種差がとてもあります。紫外線に最も弱いのは白色人種、最も強いのは黒色人種で黄色人種はその中間くらいです。なのでハワイで白人の方が日焼け止めをしないで街を歩くなんて「見ちゃいらんない」わけです。皮膚科医としてはですね。紫外線対策の基本は「時間」と「天気」と「場所」さて、紫外線の話を今までしてきました。それを踏まえて紫外線の対策についてお話をしていきましょう。対策の基本は、まず時間と天気と場所です。次に洋服・帽子と日焼け止めとなります。これ、大事ですよ。まず紫外線に当たる時間、つまり紫外線そのものの量に目を向ける必要があります。日が出ていない時間は屋外に出ても紫外線をあびることはありません。太陽高度が上がるにつれて紫外線を吸収するオゾン層を通過する距離が短くなりますので、紫外線の量は増加することになります。次に天候です。晴れた日は当然紫外線の量が多く、それに比較すれば曇りの日や雨の日は少なくなります。それでも紫外線はゼロではありませんので、ある程度の対処はした方が良いでしょう。場所も大事ですね。そもそも緯度によってその日の太陽の上がり方が決まりますので、そこにも注意をはらいましょう。つまり東京よりも緯度の低い沖縄のほうが太陽の光がたくさん降り注ぐことになるので、紫外線対策はより重要になるのです。また場所といってもそんなに大きな話でもなく、日陰を歩けばそれだけで紫外線の量は減らすことができるのです。紫外線対策に有効な「洋服」と「帽子」次に対策として考えるべきは洋服、帽子などによる紫外線の防護策です。帽子や洋服は物理的に紫外線をストップさせますので、上手に使いましょう。最近は日焼けを抑える効果が明示されている洋服もありますので、心配な方は使ってみても良いでしょう。UPFという数字が洋服のタグに付いていることがありますので確認してみてください(数字の読み方は日焼け止めのところでお話します)。サングラスも紫外線予防には使用されますが、こちらもただ濃ければよいというものでもありません。可視光線※も遮ってしまうと瞳孔(どうこう)が開いてしまい、かえって紫外線が目の中にたくさん入ってしまうことにもなりかねません。目とサングラスの隙き間から入る紫外線にも要注意です。可視光線を防ぎすぎず、広い範囲を覆うこともできるサングラスを選んだほうが良いです。※可視光線……太陽光線の種類の1つ。太陽光線は紫外線・可視光線・赤外線などに分けられる。「日焼け止め」選びのキーワードは「SPA・PA」と「紫外線吸収剤」次に日焼け止めの話をしましょう。お店に行くとたくさんの日焼け止めがありますね。その選び方からお話をしていきましょう。キーワードはSPF・PAと紫外線吸収剤です。SPFとは何を意味しているのでしょうか。これはSunProtectionFactorの略で、使用することで日焼けして赤くなるまでの時間を「何倍に」伸ばすことができるかという数字です。SPF・PAのあとにくる数字は、紫外線をさえぎる単純な強さではなく、時間の長さを表しているんですね。では日焼けで赤くなるまでの時間はというと、真夏の正午の快晴のときでおおむね20-~30分です。ですので、この時間(個人差があるので紫外線に弱い人は短めに見積もってみてください)にSPFの数字をかけるとよいのです。ちなみにSPFは紫外線Bに対しての日焼け止め効果。PAは紫外線Aに対する効果です。洋服においては「SPF・PA」ではなく「UPF」で示されます。数値の見方は「SPF・PA」と同じです。さて、このSPFもしくはPAの高い製品はどのようにして作られるのでしょうか。日焼け止めの成分は大きく分けて紫外線散乱剤と紫外線吸収剤に分けることができます。紫外線散乱剤は微小の金属粒子などで、紫外線を皮膚に届く前に跳ね返す成分。吸収剤は紫外線そのものからエネルギーを吸い取ってしまう成分です。つまりSPFやPAが高くなるにつれて多くの散乱剤や吸収剤が使用されることになりますが、「多く使用する」という部分が逆に欠点にもなってしまいます。紫外線散乱剤は可視光線も乱反射させますから多く使うことで白浮きするという欠点があります。また吸収剤はときにアレルギー性のかぶれを起こしてしまうことがあります。従ってSPFやPAはむやみに高ければ良いというものでもありません。アレルギーやかぶれが心配な方は、あえて数値が低めの製品や紫外線吸収剤の入っていない製品を選んだほうがトラブルになる確率は低いでしょう。「日焼け止め」は2時間に一度、塗り足すことさて、少し話を戻していきます。自分が今使っているSPFの製品はどのくらいの時間、紫外線を予防できることになっているか計算してみてください。びっくりするくらい長い時間が出ませんでしたか?日焼け止めを塗ってからもっと短い時間しか経っていないのに、日に焼けて赤くなったことはありませんでした?その理由は塗り方と汗にあります。みなさん、普通は日焼け止めを手に取って薄く塗りますよね。その塗り方はダメです。SPFの計測のときの塗りかたは決まっていて、一般的に考えられている塗り方よりも非常に厚塗りです。カノジョにその塗り方をしたら白浮きすると怒られるくらい。つまり、本来塗るべき量よりも薄く塗っていることで、SPFの数字どおりの結果にならないのです。もう1つは汗の影響です。いくら落ちにくい日焼け止めだったとしても、汗をかけばどんどんその成分は流されていきます。特に子どもは大汗を書きますから、さらに流れていく。一説には2時間でその日焼け止め成分の大半が流されるとか。そのためにSPFの本来の数字以下の性能になってしまうのです。ではどうすれば良いでしょうか。厚く塗ることができないのであれば頻繁に塗り足してください。2時間以内が1つの目安です。汗を拭くことができれば良いですが、それが難しい場合でもしっかりと塗り足すようにしてくださいね。最後に実際に使用するべき基準についてお話をしていきましょう。普段、街なかで数時間使用するくらいでしたらSPFは20~30程度もあれば十分です。そして適宜塗り足してください。なお、肌のトラブルが心配な方は紫外線吸収剤を含まないものの方が良いでしょう。そして、外出する時間帯を選ぶこと。正午前後は太陽も高いために紫外線量も多く、影も少ないので、外出は控えたほうが良いでしょう。逆に1日海に出かけたり、シンガポールなどの紫外線が強い地域に旅行したりする場合はSPF50以上のものを使用します。こちらもこまめに塗り足すことを忘れないようにしてください。またサングラスや帽子・衣類などでも紫外線予防をしっかりと行なうことをおすすめします。「日焼け止め」の扱い、ここに気をつけて!最後の最後のお話を2つさせてください。まず0歳の赤ちゃんですが、実は日焼け止めのトラブルが最も起こりやすい年代です。というのもビタミンが不足する問題が発生しています。食事で栄養を十分に取れない0歳児の場合、紫外線を浴びることで、あるビタミンを生成する必要があります。これは本当に少しだけ、それこそ日陰に数十分程度いてもある程度の量が作られるので、あえて紫外線に当たりに行く必要はありませんが、日焼け止めを使いすぎるとビタミン不足から成長に影響が出てしまうので、要注意です。なお、先程も述べましたがビタミンは日陰を少し歩くだけでも作られますので、日光浴の必要はありません(母子手帳に「外気浴」と書かれているのはそのためです)。もう1つは最後の処分方法です。残った日焼け止めはもったいないと思わずにその年のうちに捨てて下さい。日焼け止め成分の特に紫外線吸収剤は時間とともに劣化する可能性があります。劣化することでかぶれるリスクが上がりますし、日焼け止めでかぶれる人の一部は実は古い日焼け止めを使用したからだったりもするので、翌年まで保管しておいてもあまり良いことはありません。捨てちゃいましょう。秋になっても天気の良いときには紫外線はたくさん地面に降り注ぎます。そして意外に秋も日焼けトラブルの多い季節です。そう、運動会です。なので、もうしばらくは日焼け止めをしっかりと使ってあげたほうが良さそうです。そのときにはこの記事に書かれていることを参考にしてみてくださいね。野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年09月06日2つの有効成分でまつ毛の成長をサポート株式会社スリーズが、新商品「eyelaceed(アイラシード)」(8480円)を2018年7月13日(金)に発売しました。「eyelaceed(アイラシード)」は、美容皮膚科医の笠井美貴子氏と共同開発したまつ毛美容液。まつ毛の伸長を助け、新たな発毛を促進する「キャピキシル」と、まつ毛の厚み・量・増強効果がある「ワイドラッシュ」という2つの有効成分が配合されています。使用方法は洗顔後、上下のまつ毛の生えぎわにそって塗るだけ。上まつ毛には、根元から毛先にかけて1塗り、下まつ毛は目頭側から目尻にかけて1塗りしてください。トップ人気のまつ毛ケアは「美容液」株式会社スリーズは、2018年6月22日(金曜日)から2018年6月25日(月曜日)にかけて、20代から30代の男女600人を対象に「まつ毛に関する意識調査」を実施。調査の結果、女性300人のうち86.7パーセントが「地まつ毛派」ですが、普段まつ毛のケアをいている人は10.7パーセントにとどまっていることがわかりました。また、女性回答者のうち「容姿がよい方だといわれる」人がしているまつ毛ケアの方法は「まつ毛美容液」が75.7パーセントでダントツの1位という結果となっています。「魅力的なまつ毛とはどんなまつ毛か」という質問に対しては女性が「長いまつ毛が」と回答した人が60.3パーセントで1位。男性(容姿がよい方だといわれると回答している人)は「艶のあるまつ毛」が1位(37.2パーセント)となりました。※価格は税別です。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社スリーズのプレスリリース/PR TIMES※株式会社スリーズ
2018年07月22日プールなど、他人との接触が多くなる夏。前回の「水いぼ」に続いて、今回は「とびひ」の話です。≫ 「子どもの「水いぼ」治療は痛いのか!? ママのNG行動に反省…」 生まれたころからアレルギーがあり、なにかとお肌の荒れやすい息子。冬は乾燥からくるかゆみに、夏はあせもに悩まされ、一年中、皮膚科通いと日常のお肌のケアが欠かせません。去年の7月ごろのことでしょうか。翌日にかかりつけの皮膚科に診てもらうと… 普通のあせもだと思い、「まぁそのうち治るでしょ」と気軽に考えていましたが、そうではなかったようでした。ひざの裏が一番ひどく、赤くただれたようになっていましたが、その予備軍みたいにジュクジュクしかけの部分が、腕や首にも多数点在していました。患部を綿棒のようなものでこすり取って検査に出してもらい(結果は1週間後)、保湿剤と抗菌の塗り薬、かゆみ止めの飲み薬を処方してもらいました。でも、半月後にまたかかってしまったので、夏は要注意ですね。そして、早めの皮膚科の受診がキモだとも思いました。自然に任せて放置していると、うちのパターンのように、どんどんひどくなる場合もあるとのことなので。先生からは、「あせもからとびひになることもありますよ。適度なクーラーやこまめなシャワーもしっかり行うように」と言われました。当時(去年)は、未就園児だったためそこまで弊害は感じなかったですが、とびひがあるとプール禁止の園も多いので、今年はならないといいなぁ。(みんながプールに入ってるのに自分だけ入れないのは、かわいそうなので)楽しいこといっぱいの夏、すてきな思い出がたくさんできるといいな。※この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。※「とびひ」にかかった場合の登校・登園・プールの許可についても各園によって方針が異なりますので、必要な場合にはお子様が通われている園にご確認いただけますようお願いいたします。
2018年07月20日赤ちゃんが発症しやすいアトピー性皮膚炎は、食物アレルギーと密接な関係があり、アトピー性皮膚炎を発症した場合、食物アレルギーによってアトピーの症状が悪化することがあります。アトピー性皮膚炎の適切なケアをするためにも、食物アレルギーによる影響について理解していきましょう。赤ちゃんのアトピー性皮膚炎と食物アレルギーの関係アトピー性皮膚炎は個々で異なる原因を避けながら、適切な治療、スキンケアをすることで、日常に支障がでない程度に症状をコントロールすることを治療目標にします。アトピー性皮膚炎を発症した赤ちゃんは、その他のアレルギー疾患を発症している場合が多く、そのひとつである食物アレルギーにも注意をはらいながら治療を進めていく必要があります。アトピー性皮膚炎が食物アレルギーを招くこともある食物アレルギーは乳児に多いアレルギーですが、湿疹があったりアトピー性皮膚炎を発症している場合、食物アレルギーを発症する可能性が高くなることも考えられています。アトピー性皮膚炎を発症し、乾燥やかゆみによる皮膚のかき壊しによりバリア機能が低下した肌は、アレルゲンが侵入しやすくなり、またIgE抗体が作られやすくなってしまう原因となります。IgE抗体が作られた状態では、再びアレルゲンが体内に侵入した際、 アレルギー反応を引き起こしてしまいます。。アトピー性皮膚炎は肌からの食物アレルゲン侵入にも注意これは食物アレルギーを持つお子さんにも言えることですが、アレルゲンとなる食物が肌に接触しないように注意することも必要です。食物アレルギーは口から食べた食物だけに反応するわけではなく、皮膚の接触や吸い込みによっても反応を起こすためです。特に湿疹やアトピー性皮膚炎のお子さんは、皮膚が荒れているためアレルゲンによる影響を受けやすい状態です。食物アレルギーの反応によるかゆみや湿疹などの皮膚症状は、アトピー性皮膚炎の症状を悪化させてしまいます。離乳食の開始は肌の状況をみて医師と相談のうえ決める離乳食は食物アレルギーになりにくいものからはじめることが基本ですが、アトピー性皮膚炎を持っている赤ちゃんの場合、医師から避けるよう指示された食物を外すようにしましょう。また、離乳食をはじめるタイミングであっても、アトピー性皮膚炎による症状や状態によっては、開始を遅らせる必要も出てきます。そのため、アトピー性皮膚炎のお子さんの離乳食を始めるタイミングは、医師と相談したうえで開始するようにしましょう。赤ちゃんの食物アレルギーは治らないの?食物アレルギーは、消化機能が未熟な赤ちゃんの時期に多く起こるアレルギーです。成長と共に消化機能が整っていくのと同時に耐性化されていく食物があれば、反応を起こす食物によっては成人してからも避けなくてはいけない場合も一部あります。悪化要因となる食物アレルギーとの関係を把握して、じっくりとコントロールしていきましょう。アトピー性皮膚炎の治療において、食物アレルギーにも注意することは重要なことです。もちろん、食物だけでなくダニなどのハウスダストなど、環境全体からコントロールしてあげることが、アトピー性皮膚炎の改善に大きく貢献します。焦らずに、必ず医師と相談をしながらお子さんに合った対策をとっていきましょう。<参考文献>・食物アレルギー診療ガイドライン 2016ダイジェスト版(日本小児アレルギー学会)・厚生労働科学研究班による食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2017(国立病院機構 相模原病院 臨床研究センター)・授乳・離乳の支援ガイド(厚生労働省)・小児アトピー性皮膚炎 大矢幸弘(J-Stage)・アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2016年版(日本皮膚科学会)・日本アレルギー学会アトピー性皮膚炎診療ガイドライン監修:小暮裕之
2018年06月29日歪みを整える「皮膚ねじりダイエット」6月7日、皮膚の歪みを整えて痩せようという「皮膚ねじりダイエット」が発売された。A5版ソフトカバーで、96ページ、フルカラー、価格は1,100円(税別)でサンクチュアリ出版より刊行中である。著者はミスワールドビューティーアドバイザーで、株式会社マッコイ代表取締役の新居理恵氏。日本美容再生医療学会代表理事の山口修司氏が監修を務めている。血液やリンパの流れを悪くする皮膚の歪み人体を主に支えているのは骨格だが、筋肉の働きがなければ人は立っていることもできない。その筋肉を包み込んでいる膜が筋膜である。近年、この筋膜を柔らかくして歪みを整え、関節や筋肉の痛み、こりを解消しようという「筋膜リリース」が話題となっている。著者の新居理恵氏は、皮膚も骨格や筋肉同様歪むことがあり、その歪みが皮膚の直下にある浅層筋膜も歪ませ、血液やリンパの流れを悪くし、その結果、代謝が上がらず、運動しても痩せにくい体になるとしている。約2万人が痩せた「軟部組織リリース」初公開新居氏は「筋膜リリース」を広めたエステ界の実力者で、新刊「皮膚ねじりダイエット」では、医師やスポーツトレーナーと共に開発した皮膚ねじりによるダイエット法を解説している。皮膚の歪みをなおすことで、柔らかい肌になり、肩こり、むくみ、冷え、胃腸の不調、頭痛なども改善されるという。同書ではエステ業界の秘技とされ、約2万人が効果を実感したとされる「軟部組織リリース」を初公開。歪みのセルフチェック、なぜ皮膚ねじりで痩せるのか、1日10分から始められるというメソッドなどが掲載されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※皮膚ねじりダイエット※皮膚ねじりダイエット (Sanctuary books)
2018年06月13日今や物凄いスピードで数多くのコスメブランドから次々と新商品が発売される美容大国、韓国コスメ業界。また美容皮膚科も多く存在し、クリニック専売商品も多く見られます。今回は、ドクターズコスメ初心者さんにも、いつも使っている方にもおすすめ人気3商品のご紹介です。何が良いのか分からないという方は是非参考にしてください。ドクターズコスメとは?셀블룸 CellBloomさん(@cellbloom.official)がシェアした投稿 – 2018年 2月月21日午後4時44分PSTドクターズコスメとは、化粧品開発に医師が関わったものや、院内で使っていたものを製品化したもののことです。要するに、美容医療のプロフェッショナルたちが肌にいいものを研究し、製品化したという事です。美容皮膚科のスペシャリストが研究を重ねたスキンケア用品だなんて、夢のような話ですよね? 今回はその中でも特に人気の3商品を、使った感想と共に紹介します。まるで森の中にいる気分?超優秀ミストスプレーREPAIR CONTROL MOISTURE ESSENTIAL MISTEasydew EX超微粒の、まさに霧のような状態で出るこのミストは、ささっとお顔に吹きかけるだけで一瞬にしてお肌が柔らかくなります。世界各国で特許された「DW-EGF」という成分が入っており、日頃の生活で敏感になった肌の表面の角質をマイルドに管理すると同時に、肌のキメを整えて、次のステップの製品の浸透力を高めてくれます。メイク直しの際に、さっとミストするだけで、メイクの上なのにお肌がもっちり潤いが満ちていくことが瞬時に体感できました。また、お風呂上がりの一番お肌の乾燥した時、スキンケアの前行程としてミストするのもおすすめです。そして何と言ってもリーズナブルなお値段。韓国の美容皮膚科で購入した際は、日本円で約1,800円ほどでした。このクオリティで、このお値段だなんてお得感に優れていますよね。どんな時でも万能に使えるこのスプレーは、一度使ったら手放せません。近年話題の再生クリーム!これ一本で肌を深層部から再生REPAIE CONTROL REPAIR EGF Easydew EX皆さんは、近年美容マニアの中で話題になっている“再生クリーム”をご存知ですか?その名の通り、修復したい箇所や、または敏感になった肌を再生してくれるクリーム。元々は韓国の美容皮膚科などで、施術後に一時的に乾燥したり敏感になった肌、または傷口の修復用のクリームとして使用されていました。今回紹介をしている“リペアコントロール”のシリーズは、特にトラブルを繰り返す肌にフォーカスしたシリーズですが、その他にも、敏感肌用やニキビ肌に特化したシリーズも発売されています。スキンケアの最後に塗って寝るのが効果があるようですが、より浸透を深めたい時は化粧水をたっぷりつけたあとに顔全体にこの再生クリームを塗り、その上からナイトクリームを塗布するのがおすすめです。特に保湿力にも優れており、肌のキメを整える作用もあるので、翌朝の肌は乾燥知らずで塗りたてのようなみずみずしさ。さらに肌のトーンもワントーン上がっており、使い続けていくうちに、くすみやクマにもアプローチしてくれるので、忙しい現代人にとってまさに肌改善の特効薬になるのではないでしょうか?塗った翌朝の肌が変わる?魔法のナイトクリームドラゴンリナリッシュ・ナイトクリームCELL BLOOM셀블룸 CellBloomさん(@cellbloom.official)がシェアした投稿 – 2018年 4月月3日午前1時32分PDT先ほど紹介した再生クリームとかなり相性がいいのが、こちらのナイトクリーム。主な成分としては2つの自然成分のみで、レオパードフラワー抽出物には美白、鎮静成分、抗酸化作用があり、炎症や肌荒れに効果があり、ドラゴンフルーツ抽出物は保湿やシワの改善やリフトアップに働きかけてくれます。寝ている間に肌の中に溜まっている老廃物を除去し、足りないものを補います。朝起きたら効果を実感し、ツヤ感、ハリが持続します。またこちらのCELL BLOOMでは、ナイトクリームと同じラインでデイクリームも出ているので、合わせて使って24時間完璧な集中ケアも可能です。いかがでしたでしょうか?これから春から夏に変わる時期は、1年で最も肌がダメージを受けやすく、また疲れが肌に出やすい時期だと言われています。皆さんも自分の肌質を知り、夏に負けない強い肌に変えていきませんか?
2018年05月06日精神科は行きにくい場所?出典 : 自分や家族が精神的なつらさを感じている、悩みや困りごとをずっと抱えているという方に精神科の受診をすすめると、「病院に行くほどではないから」と断られることがしばしばあります。精神科はもっと深刻な悩みや症状を抱えた人が行く場所ととらえている方や、子供が行く場所ではないのでは…と考えている方も多いのかもしれません。しかし、もしも何らかの病気や障害だった場合、早めに治療を始めれば症状が軽くなったり、対処法を知ることで生きやすくなったりします。自分や家族だけで悩んでいるだけだと、対応策が見つけられないことも多いものです。専門家の診察があってはじめて、状況を理解して良い方向へ進むことができるようになった人もたくさんいます。そこで今回は、どんな病気の人が精神科にかかっているのか、診察はどのように行うのかなどが理解できる本をご紹介します。これらの本を通して、精神科がどんなところかイメージできるようになると、受診しやすくなるかもしれません。「精神科ではどんな病気をみるの?」が分かる本出典 : 冊目にご紹介するのは、精神科医である斎藤環先生・山登敬之先生の共著である『世界一やさしい精神科の本』。「14歳の世渡り術」シリーズとして出版された単行本の文庫版になります。この本は、発達障害やひきこもり、摂食障害、うつ病、統合失調症といった精神科で診療を行うメジャーな病気や障害、症状について解説されたものです。もともと14歳の子どもたちを対象に書かれた本なので、難しい言葉が使われておらず、とても分かりやすい内容になっています。「発達障害って、そもそもどんな特性があるの?」「ADHDやアスペルガー症候群などと言われるけれど、どう違うの?」といった疑問の解決にも役立つ1冊となりそうです。「精神科医は何を考えながら診察をしているのか」が分かる本出典 : 精神科が対象としている病気や障害について理解ができたら、次に読んでみたいのが『精神科医はどのように話を聴くのか』という本です。精神科医である藤本修先生の著書で、「精神科医はどのようなことを考えながら診察をしているのか」について書かれています。精神科医というと、ただ話を聴いて薬を処方する、というイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし、その行為の裏にはさまざまな思慮が隠されています。同じ病気であっても、詳しく話を聴かないほうがいい場合もあれば、適切な治療をするためにしっかりと聞いたほうがいい場合もあります。また、病気によっては話を聴き過ぎると逆効果になってしまうこともあり、精神科医は場面ごとに見極めながら対応をしているのです。診察中の医師の考えがわかると、受診したときに何を話せばいいのか、医師がなぜそのような対応をするのかなどが理解しやすくなると思います。そうすると、精神科を受診することへのハードルが低くなるかもしれません。巻末には、藤本先生が提案する「聴き上手になるための10箇条」も掲載されています。子供が悩んでいるときにどう接したら良いのかなど、家族と会話をする上での参考書にもなる1冊です。「精神科って行きにくい…」と感じる人に読んで欲しい本出典 : 最後にご紹介するのは、『ラブという薬』。タレントや作家として活躍するいとうせいこうさんと、精神科医でありながらミュージシャンとしても活動している星野概念さんの対談を本にまとめたものです。帯に書かれている、「つらいことを無理に我慢するのではなく、つらいときはもっと気軽に精神科に行こうよ」というメッセージ。精神科ってすごく困っている状況じゃないと受診してはいけないのでは…と思われがちですが、そんなことはありません。実際にいとうさんは、仕事ができなくなるほど深刻な状態ではなかったけれど、診察を受けるようになって楽になったと本書の中で話しています。風邪をひいたら内科へ行くように、怪我をしたら外科へ行くように、心がつらいときは精神科を頼っていい。そのことが腑に落ちると、我慢しすぎていた「きつい現実」が、誰かを頼ってもいいんだという「少しゆるい現実」に変わっていきます。読み物としても非常に面白いので、精神科の本と難しく捉えずに、ぜひ気軽に読んでいただきたい1冊です。まとめ出典 : 「なんだかつらいけれど、これくらいのことで受診していいの?」「病院に行っても、大したことないって言われたらどうしよう…」そんなふうに悩んでいる方もおられるかもしれません。ですが、悩んでいるうちに問題がより深刻になってしまうことも少なくありません。精神科は、こわいところではありません。もし、受診しようかどうか悩んでいるのであれば、今回ご紹介したような本を少し読んでみてください。精神科を受診するためのハードルが、少し低く感じられるのではないかと思います。
2018年04月14日心療内科とは出典 : 心療内科とは、何かしらのストレスが招いた体の不調を診ることを専門とする診療科です。「内科」とついているところからも分かるように、頭痛やめまいなど体に表れた症状を主に診ます。精神疾患の中には、症状として頭痛や吐き気、めまいなどの体調不良が現れるものがあります。しかしその不調の原因が精神的なものと分からないまま対処しても、なかなか症状が改善しないことがあります。そんなとき、症状の原因となる精神的なストレスに、カウンセリングなどを通してケアも同時に行うのが心療内科です。そのため、本来は精神科の領域のものでも程度が軽いものは心療内科でも診てもらえます。心と体の関係を考えながら、体の不調をケアしてくれるのが心療内科なのです。精神科・内科と心療内科の違い出典 : 心療内科は1996年に政令で表示を許された、比較的新しい名称の診療科です。名前のイメージから、精神科や内科と混同する人も多いようです。それぞれの科によって、診療できる疾患や得意とする診断領域、治療のアプローチが異なることもあります。心療内科ともっとも混同しやすいのは精神科ではないでしょうか。心療内科は大きなくくりで言うと内科です。体に表れた症状を治す診療科ですが、原因がストレスにあるため、カウンセリングなどで精神的なケアも行います。体と心の両方にアプローチして治療をするのが心療内科なのです。一方、精神科は不安や落ち込み、イライラなど心に現れた症状に向き合います。対象となる病気は躁うつ病、アルコール依存症、統合失調症などです。とはいえ厳密にはっきりと線引きされているわけではなく、両方の看板を掲げる病院も少なくありません。うつ病など、本来は精神科の範囲にある病気でも症状や程度によっては心療内科で診ることもあり、心療内科で相談したら精神科を紹介されたというケースもあります。心療内科も内科も、体の不調を治療するという点では同じです。違うのは、心療内科は体だけでなく心も含めて治療をするということです。内科はさまざまな症状に対応してくれるイメージもあるため、原因のよく分からない不調はとりあえず内科へ行く人も多いでしょう。そのため内科の検査では異常が見つからず、心療内科を紹介されたというケースもあります。心療内科や精神科ではなく、「メンタルクリニック」「メンタルヘルス科」という看板を掲げる病院も多くあります。これらは病院によって診療内容のとらえ方が違います。「精神科」という名前に抵抗のある人が多いと考え、精神科でありながらあえて名前を変えているケースもあります。また心療内科と精神科の両方の診療をするため、メンタル全般を診るという意味合いで看板を掲げるケースもあります。【参考】みんなのメンタルヘルス|厚生労働省心療内科の専門領域は、ストレスが招く体の不調出典 : ストレスが招く体の不調には以下のようなものがあります。・頭痛・倦怠感・めまい・不眠・過呼吸・食欲減退、過食・吐き気・腹痛、胃痛・動悸・発汗・抜毛頭痛や吐き気など、身近な症状が多く並びます。このような不調の背景には、以下のような疾患が隠れている可能性があるのです。心療内科の対象となる病気や障害など出典 : 心療内科の対象になる病気をいくつか挙げました。症状の程度や原因によっては精神科など、他の診療科を勧められる可能性もあります。何らかの理由で学校や会社にいけない、あるいは行きたくても行けないのが不登校・出社拒否です。登校や出社をしたい気持ちはあるのに、体がそれを拒否して腹痛や頭痛といった症状が表れるというケースもあります。休んで家にいれば症状が落ち着くこともあり、休むための嘘だと思われてしまうこともあります。ですが、子どもの不登校や配偶者の出社拒否から、本人だけでなく周りの人までストレスで体調を崩してしまうことも少なくありません。そのため、早めのケアが重要となります。主な症状は吐き気や腹痛、倦怠感、動悸などです。うつ病の中でも、心の不調が体の不調に隠れてしまっているものが「仮面うつ病」と呼ばれています。うつ病によくある気分の落ち込んだ状態が見られず、頭痛やめまい、不眠といった症状が目立つため、内科で診断を受けても異常は見つからず、単に調子が悪いだけだと思い込んでしまうことも多くあります。腹痛や下痢、便秘といった腸の不調が見られる病気です。日常生活への支障は痛みによる不快感だけではありません。急におなかが痛くなってトイレへ駆け込む、出勤前にトイレから出られなくなる日が多いなど、学校や仕事に影響が出ることもあります。症状を訴える人は男性と比べると女性が約1.6倍多く、年齢では30代までの比較的若い人に多く見られます。【参考】機能性消化管疾患心療ガイドライン2014|日本消化器病学会自律神経とは、体のバランスを整える神経です。その自律神経のバランスが崩れているというのが自律神経失調症ですが、自律神経の働きは検査ではなかなか正確に測れません。そのため、何となく体調が悪いのに検査では異常の見つからない状態が長く続いているものを自律神経失調症と呼んでいます。症状は倦怠感、不眠、めまい、頭痛、動悸、食欲不振などさまざまです。寝込んで起き上がれないほどの症状になることは少なく、多くの人は「なんだか調子が悪い」という状態がずっと続きます。片頭痛は名前の通り頭の片側に起こる頭痛ですが、両側に起こることもあります。ストレスなどにより頭部の血管が収縮、その反動で血管が広がったときにズキンズキンという痛みが起こります。主な症状は頭痛ですが、ひどくなると吐き気をともなうこともあります。頭や体を動かすと痛みが増すこともあるので、光や音の刺激を避けて安静にすると症状が緩和されます。発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達のアンバランスさ・凸凹(でこぼこ)と、その人が過ごす環境や周囲の人とのかかわりのミスマッチから、社会生活に困難が発生する障害のことです。広汎性発達障害、学習障害、ADHD(注意欠陥・多動性障害)など、症状や特徴でいくつかの種類に分類されます。不登校やうつ(気分が落ち込んでいる)状態をきっかけに心療内科へ行ったところ、発達障害が判明したというケースもあります。発達障害の場合、環境とのミスマッチや人間関係がストレスとなったりすることも多く、発達障害の二次的な障害として、睡眠障害やうつ、不安障害などが併存するケースもあります。甲状腺の機能異常により起こるのがバセドウ病で、動悸や疲労感、発汗が主な症状です。脈拍も早くなり精神的にも落ち着かないため、「体が常に全力疾走をしている」と形容されることもあります。まぶたの筋肉が緊張することで常に目を見開いているように見えたり、眼球の周りの筋肉が肥大して眼球が突出することもありますが、バセドウ病が必ずしも眼球への変化をきたすとは限りません。突然息苦しさを感じ、呼吸が乱れ、息が入ってこないように感じるのが過換気症候群の特徴です。動悸や胸の圧迫感のほか、手足のしびれや筋肉のけいれんを感じることもあります。発症した場合、呼吸を遅くしたり止めたりすると症状は改善しますが、本人が呼吸をコントロールするのは難しいものです。紙袋などを口に当てて呼吸をするという対処法もありますが、医師の指示を仰ぐのが良いでしょう。【参考】過換気症候群|日本呼吸器学会突然息苦しさや動悸、冷や汗、恐怖感などを感じてパニック状態になり、そのせいで社会生活に支障の出ている状態をパニック障害と言います。電車やエレベーターなど閉鎖された空間では「逃げられない」と感じるため、外出ができず、学校や会社へ行くことができなくなることもあります。状況によってはだれもがパニック状態に陥る可能性はありますが、自宅でテレビを見ているときに突然、寝ているときに突然など、予期しないところで発作が起きるのが特徴です。食事をうけつけなくなる「拒食症」と、無謀な食べ方を繰り返す「過食症」。この両方を合わせて摂食障害と呼びます。食べては吐く、を繰り返すこともあり、その場合は体内のカリウムが下がって不整脈を起こすこともあります。拒食により栄養状態が悪くなり、月経が止まることもあります。拒食と過食、行動は正反対ですが根っこは同じです。拒食から過食へ、過食から拒食へと症状が変化することも少なくありません。「やせたい」という思いから治療を拒むケースもあるため、まずは治療の必要性を理解するところから始まります。生活習慣病と言われる糖尿病ですが、ストレスがホルモンバランスに影響して血糖値を上げることもあります。倦怠感やのどの渇きなどが症状として挙げられます。治療は一般の糖尿病と変わりませんが、運動や食事などの生活コントロールがうまくいかずにストレスをためることにならないよう、注意が必要です。40代以降に見られる、様々な体調不良や情緒面での不安定な状態を更年期障害と呼びます。ホルモンの影響を受けやすい女性に多いのですが、男性にも症状が表れます。症状は自律神経失調症に似ていて、動悸やめまい、疲労感、イライラ、不眠など様々です。ちょうど子どもが就職や結婚で親元を離れる時期と重なることも多く、環境の変化に心がついていけずにうつ状態となることもあります。皮膚に病気や傷がないのに円形に毛が抜けてしまうのが円形脱毛症です。痛みはなく、社会生活に直接の支障はありません。自覚症状がないのが特徴で、美容院で髪を切ってもらうときに指摘され気が付くということもあります。しかし容姿が変わることでショックを受けて、他人の視線が怖くなり外出を拒むなど、間接的に影響が出ることはあります。皮膚に症状が現れるため皮膚科を受診するのが一般的ではありますが、背景にはストレスがかかわっている場合もあります。その点から考えると心療内科で治療を受ける選択肢もあります。心療内科における治療の流れ出典 : 心療内科ではカウンセリングを含めた診察、検査を経てそれぞれの症状に合わせた治療を行います。まずは医師に現状を伝えます。病歴や症状、薬を飲んでいるかなどはもちろん、原因になりそうなストレスや家族との関係、生育歴などを話します。もし同じ病状で他の病院にかかっていた場合はそれも話しておくと良いでしょう。うまくまとめて話せないことも多いため、受診前に簡単に話す内容をまとめてメモしておくとスムーズです。話しているうちに人間関係や仕事の相談をしたくなる気持ちも出てくるかもしれません。ですが、心療内科の医師は体の不調の原因を探るために話を聞いています。悩みを聞いて答えを探してほしいという場合は、カウンセリングルームを利用するという方法もあります。じっくりと話を聞いてもらえますが、保険が適用されないため、1時間で1万円くらいの費用がかかることもあります。問診の後は体の不調の原因や程度を探るため、必要に応じて血液検査、心電図、MRIなどが行われます。心理状態や性格を知るために、心理検査(心理テスト)をすることもあります。簡単な質問に答える検査のほか、カードに描かれた模様を見て何に見えるかを答えるロールシャッハテストなど、あいまいな質問で深層心理を見る検査が行われることもあります。心療内科の対象となる病気は、原因にストレスなどがあると考えられます。そのため、生活習慣や考え方を変えることにより、症状が改善することもあります。内科的な治療としては薬物療法があります。病気やその症状に合わせて抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬、自律神経調整薬といった薬が使われます。最終的には薬物を使わなくても安定して社会生活を送れるように、徐々に薬を減らしていきます。ほかには患者の無意識を探りストレスの原因をあぶり出す精神分析療法、行動を変えて不安を減らす行動療法、認知のゆがみ(思い込み)を正して心を軽くする認知療法といった心理療法が用いられることもあります。診療にはどのくらい費用がかかる?出典 : 心療内科へ行こうと思ったとき、気になるのは費用ではないでしょうか。内科と違って問診(カウンセリング)の分の時間もかかるので、高額なイメージはあるかもしれません。しかしカウンセリングルームとは違って保険が適用されますし、カウンセリングと言っても何十分も時間をとれるわけではないため、驚くような額にはなりません。保険適用で3割負担のため、初診で払う費用の目安は2500円~5000円程度です。症状によっては薬や検査代が別途かかることもあります。臨床心理士によるカウンセリングを行っている場合など、別途予約料が必要なところもあります。予約の要不要を含めて、行く前に病院のシステムを調べておくと安心です。心療内科では、子どもが不登校の場合など、本人以外だけで話を聞きたいという要望にも応えてくれます。ただし本人不在の場合は自費診療となるため、費用も高額になってしまいます。パニック障害など、心療内科の対象となる病気には、自己負担が1割となる「自立支援医療制度」が適用されるものもあります。利用には医師の診断書と市町村での申請が必要で、市町村や都市に指定された「指定自立支援医療機関」でなければ適用されません。治療に時間と費用がかかる場合は、制度の適用について医師に相談してみると良いでしょう。【参考】自立支援医療制度|厚生労働省まとめ出典 : 心療内科は、ストレスが原因と考えられる多様な症状に対応してくれます。費用もほかの診療科とそれほど変わらず、特に高額ではありません。症状の中には自覚しづらいものも多くあるので、気になる症状があれば、一人で抱え込まずに一度心療内科へ行ってみるのも良いでしょう。ストレスの内容や症状について話すことで、客観的に自分を見つめることもできます。あわせて普段からストレスをためないような生活を送ることも重要です。ストレスは多くの病気の引き金になります。学校や仕事、人間関係など、ストレスと無縁に生きることはできませんが、できる限りため込まず上手に発散できると良いですね。
2018年04月05日「ガザガサ肌」「皮膚の硬化」「肌荒れやかゆみ」など、乾燥が原因で発症してしまう皮膚のトラブルは年齢にかかわらず誰にでも起こり得るものです。そんな辛~い乾燥による症状が現れ始めた場合、私ならすぐに「皮膚科」を受診しちゃいます!皮膚科の先生は「皮膚のことを知り尽くしたプロフェッショナル」なので、自分で試行錯誤するよりも、サクっと先生の指示に従った方がいいと私的には思っています◎そこで今回は、辛い乾燥肌さんにおすすめの「皮膚科医が推奨する保湿スプレー」をご紹介。皮膚科で処方してもらうスプレーは保険適応なので、高価な保湿ローションを買うよりもお得になる場合だってあるんですよ~♡えっ!こんな簡単なケアでいいの?敏感肌におすすめの保湿方法とは「極度の敏感肌だ」「アトピー性皮膚炎を患っている」という人は、肌の水分量が低いだけでなく、潤いを閉じ込めるバリア機能も低下しているものです。そんな肌タイプの人は、乾燥や肌荒れで皮膚科に通院しているという人も少なくありませんよね!実際、私の子どもも極度の乾燥肌&アトピー体質なので、季節関係なく真夏でも皮膚科へ通院している状況です……。何年も皮膚科へかよっているうちに、皮膚科によって処方される薬や保湿剤は異なっても「保湿のベースとなる成分」にはある共通点があることが分かってきました◎皮膚科で処方される保湿剤の種類を大まかに分類すると……・ワセリン系・ヘパリン類似物質系・尿素系という3つの異なる成分に分けられます。上記3つの成分のうち最も刺激性の低いものは「ワセリン」ですが、ワセリンの働きは「表面を保護して水分の蒸散を防ぐ」だけ。水分量が不足している乾燥肌さんは、「ワセリンよりも保湿ローションが欲しいんだっ!」と思ってしまいがちですよね?しかし実は、敏感肌の人は「保湿ローションの刺激によって」肌荒れを引き起こしてしまうこともあるのだそう……。肌の炎症がひどいときは、湯船に浸かった後「肌に少し水滴が付いている状態」のまま、ワセリンで肌を保護してあげるといいみたいです◎「ワセリンだけかぁ……絶対カサカサになりそう~」なんて初めは半信半疑だった私ですが、皮膚科の先生の指示通り「お風呂上がりすぐのワセリン」を実行してみると……。なんと1週間ほどで、あれだけガサガサだった子どもの肌が、みるみると肌本来の潤いや活力を取り戻していくではありませんか!これにはさすがに驚いて、「敏感肌の人こそ塗り過ぎないシンプルなケアが大切なのかもしれない……」なんて思うようになった私。ちなみに、ワセリンとひと口にいってもその種類はさまざまです。我が子に処方されたワセリンは「プロぺト」といって、ワセリンのなかでも純度が高く、敏感肌の人におすすめなんだそうですよ!皮膚科医おすすめの優秀保湿スプレー「敏感肌はできるだけシンプルなスキンケアを!」とはいっても、30代以降で化粧水を全く使用しないというのも、正直不安なところです。ということで、ここでは皮膚科医おすすめの保湿力抜群のスプレーをご紹介します◎ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%こちらは我が家で欠かすことのできない保湿スプレーです!この保湿スプレーをシュっとすれば、どんなに粉を噴いていようが、どれだけ乾燥していようがお構いなし◎あっという間に潤ってモチモチのお肌にしてくれるスプレーです。逆さにしても使用できるので、手の届きにくい背中などへもストレスなく塗布することができちゃいます!外用薬なのでもちろん市販では売られておらず、「皮膚科」「医療機関」などで処方箋をもらう必要あります。ヘパリン類似物質外用泡状スプレー0.3%アトピー肌や乾燥肌だけではなく、傷の治癒目的でも処方されることが多い「ヒルドイド」がありますが、こちらのスプレーはヒルドイドのジェネリック医薬品として販売されている「ビーソフテン」という外用薬の新製品です。ビーソフテンは優れた保湿効果が特徴的ですが、このスプレーはなんと「泡タイプ」という新感覚の保湿スプレーで、顔はもちろん体にも使用することができます♪泡ででてくるので伸びがよく、液ダレしないところも使用しやすいですよね!それよりなにより「保湿力が高くてお肌がモチモチになる」と、港では噂になっているほどですよ。やっぱり薬用・医薬品は保湿力が違う!先ほどご紹介した「皮膚科医がおすすめする保湿スプレー」のなかで度々登場してきた「ヘパリン類似物質」という成分ですが、この成分は薬用・医薬品にしか配合することが許されていない、乾燥に効く有効成分なんです◎これこそが「薬用・医薬品の保湿効果は優れている!」といわれる理由でもあり、乾燥が進行している人に皮膚科の受診をすすめることにもつながっているというわけ!ヘパリン類似物質には「血液の凝固を抑制する」という作用の他にも、「肌に含まれている水分が外に逃げないようにしてくれる」という、乾燥肌さんには嬉しい働きが確認されていますよ。ヘパリン独特の「血を固めない」という特性は血行促進作用にもなっていて、傷の回復を早めてきれいな肌にしてくれるんだとか♪皮膚科で処方された保湿スプレーを使用している人のなかからは、「もう普通の化粧水は使えない!」「乳液がいらないくらいに潤う!」という意見も挙がっているほどです。皮膚科で処方してもらえれば「1本1,000円程度」で手に入れることができるので、乾燥でお悩みの人は皮膚科へ受診されてみてはいかがでしょうか?保湿スプレーは手作りできるって知ってた?「余計な成分が入っていると肌荒れを引き起こしてしまう」なんていう超敏感肌さんには、自分で作る「手作り保湿スプレー」もおすすめです◎そもそも保湿化粧水の原料をざっくりご説明すると、「精製水+グリセリン」であることがほとんどです。グリセリンとは保湿成分のことで、肌に必要な潤いが逃げないようにしてくれるもの。そしてこの「精製水」「グリセリン」は、ドラッグストアで気軽に購入することができるってご存知でしたか?精製水とグリセリンを100均などで購入したスプレーボトルに入れれば、あっという間に手作り保湿剤の完成です。「香りも少しは欲しいな…」という人のために、デリケートな肌にも使用できる「エッセンシャルオイルを使用した手作り保湿スプレー」の作り方をお伝えするので、ぜひ作ってみてくださいね◎【カモミールローマン保湿ローション】用意するものカモミールローマン精油2滴、ホホバオイル1ml、精製水49ml作り方1.ビーカーにホホバオイルとカモミールローマン精油を2滴入れ、ガラス棒でよく混ぜる。2.精製水を加えてよく混ぜ、遮光瓶に移す。3.冷暗所で保管し、1ヶ月を目安に使い切る。かゆみや湿疹に効果的な「カモミールローマン」の精油を使用した、香り高い手作り保湿ローションです。使用する際は「瓶をよく振って、コットンにたっぷりとローションを含ませる」ことをお忘れなく◎ここでは保湿効果を与えるためにホホバオイルを加えていますが、もちろんグリセリンに替えてもOKですよ!いかがでしたか?乾燥による症状がお肌に現れている場合は、自力でなんとかしようとせずに、専門家の意見を取り入れることもひとつの方法です◎自分に合った保湿剤が見つかれば、今までの悩みが嘘だったかのように「モチモチ肌」へとつながっていくはずですよ!参考:ドクターシーラボ、「アロマテラピー図鑑」主婦の友社/佐々木薫
2018年03月19日最強の美肌には最少ケア皮膚科医の吉木伸子氏による『スキンケアは「引き算」が正しい 「最少ケアで、最強の美肌」が大人のルール』が発売された。世間には美容情報があふれかえっており、肌に間違ったケアをしている人などのために、この新刊では、皮膚科医の目線で正しいスキンケアを解説している。青春出版社より刊行、価格は1,404円(税込)である。その日のキレイに・明日のキレイに著者の吉木伸子氏は横浜市立大学医学部を卒業後、慶應義塾大学病院皮膚科学教室に入局。その後、国内の皮膚科、レーザークリニックに勤務し、米オハイオ州クリーブランドクリニック形成外科や日本漢方研究財団附属渋谷診療所にて研修。1998年には「よしき皮膚科クリニック銀座」を開業している。また、「eボーテ」のスキンケア商品「ドクターY化粧品」の開発も行っている。吉木氏によるこの新刊では、化粧水とUV下地の引き算を提案。自身日焼け止めを使用しないという著者が下地を省き、パウダーだけのUV対策を提案している。同書にはその日のキレイのために行う朝のスキンケア、外出中のスキンケア、潤いを保つための昼間のスキンケア、夕方のスキンケア、明日のために行う夜のスキンケアの方法などが記されている。(画像は青春出版社のサイトより)【参考】※スキンケアは「引き算」が正しい
2018年03月16日友利新の新刊「本気の肌トレ」2018年2月23日、現役皮膚科医・友利新の新刊「肌老化が怖くなくなる本気の肌トレ 炎症ストップケアで肌悩み全解決」が発売される。友利新曰く、炎症を止めるだけで、肌トラブルは全て解決。6つの「する&しない」で、肌の老化を今日から止めることができるという。単行本の価格は1,512円。アマゾンにて予約を受け付け中。友利新のプロフィール友利新は、沖縄県宮古島出身。準ミス日本の経歴をもつ、現役の皮膚科医。タレント活動も行い、美しく生きるための啓蒙活動を行う。2014年に男児、2016年に女児を出産。2児のママでもある。著書には「美肌暦 28日サイクルできれいになる」、「キレイをつくる朝の習慣」などがある。新刊イベント2018年2月28日、友利新の新刊発売を記念して、ブックファースト新宿店・Fゾーンイベントスペースにおいて、新刊イベントが開催される。開場は18:45。開催時間は19:00から19:50頃まで。2月17日(土)10:00から販売されるイベント参加整理券(サイン入り書籍代 1,512円)購入者のみ参加することができる。先着50名。新刊イベントに関する問い合わせは、ブックファースト新宿店(電話番号:03-5339-7611)まで。(画像は友利新 オフィシャルブログより)【参考】※友利新 オフィシャルブログ※アマゾン
2018年02月22日資生堂ジャパン株式会社は、これまで皮膚科などの医療機関を中心に販売されていたスキンケアブランド「NAVISION(ナビジョン)」の初めてのお客さま向けイベントとなる「NAVISION presents ►美肌カウンセリングスクエア」を2017年11月21日(火)から11月27日(月)まで、表参道ヒルズにある表参道Rスタジオに設置。SNSなどでNAVISIONの口コミが広がり、「使ってみたい」「どこで買えるの」という声を受け、より多くの方に商品に触れ、知っていただく機会として、期間限定でその場で購入もできるポップアップストアをオープンすることとなった。美容医療現場で感じる、利用者の意識変化とスキンケアの重要性オープンに先駆けて行われた内覧会では、NAVISIONの開発にも携わったという皮膚科専門医で南青山皮膚科スキンナビクリニック院長の服部英子先生によるトークショーも開催された。近年では技術の進歩により、美容医療はさまざまな肌悩みを、痛みやダウンタイムが少なく日常生活に支障なく解消できるようになり、身近に感じることも増えてきたという。なりたい肌にはトレンドがなく、“なめらか・透明感・色むらなし”で、メークをしていない時の肌もキレイでいたいという、素肌を美しくする施術がクリニックでも人気。スタンダードになってきたケミカルピーリングやイオン導入がその例だという。しかし、美容医療は回数を重ねないとキレイになりにくいため、施術と施術の間のスキンケアが何より大事で、クリニックでも丁寧にカウンセリングしているとのこと。きちんとしたエビデンスがあり、使用感がよく、治療効果を高めてくれるようなスキンケアが求められているそうだ。美容医療から生まれたスキンケアブランドを体験そんな美容皮膚医療で、施術を受けた方の協力を得ながら研究を重ねて生まれたスキンケアブランドがNAVISION。これまでは医療機関以外では試すことができなかったが、今回のポップアップストアでは商品ラインナップの展示や実際に商品に触れてタッチアンドトライができる「T&Tコーナー」、さらに資生堂の研究所開発のプロフェッショナル機器を用いた「肌測定」などを体験することができる。肌の水分量やバリア機能、明るさやメラニン量、さらには目元のシワまでを測定。その数値の結果をもとに、肌悩みに合わせて商品を提案してくれる。美白からシワのケアまで。毎日使える心地よいテクスチャーが魅力メーク落としからフェースパウダーまで、幅広い商品ラインナップがあるNAVISION。全てのベースとなるスキンケア、TAローション(W)はトラネキサム酸(美白)を配合し、メラニン色素の生成を抑え、シミ・ソバカスを防いでくれる薬用美白化粧水。乳液やクリームと併用することで、さらにハリとうるおいのあるつややかな肌に導いてくれる。使用感はどれもさっぱりしすぎず、べたつかずの心地よいテクスチャー。強い香りなどもなく、クセがないので幅広い年齢に対応してくれそうだ。さまざまな肌の悩みや医師の声に耳を傾けながら生まれた、安心して使うことができるNAVISION。肌がキレイになると、マインドも前向きになれ、自分に自信も生まれる。あなたもその体験、してみてはいかがだろうか。【参考】※NAVISION
2017年11月21日皮膚にブツブツができてしまいたまらなくかゆいといった症状に悩む方も少なくありません。一時的なもので短時間でよくなるものもあれば、何度もくりかえして悩まされることもあります。ここでは、アレルギー性皮膚炎の原因や症状などについて見てみましょう。アレルギー性皮膚炎とは人間の身体には、外から入ってきた異物から身体を守る免疫機能を持っています。細菌やウイルスを防ぎ、攻撃するという免疫反応が正常に働かず、花粉やダニ、食品など、さまざまな物質に対して過剰に反応してしまうことをアレルギーといいます。そして、アレルギーを引き起こす原因となる物質のことを、アレルゲンと呼んでいます。人によってアレルギーの原因物質は違ってきます。さまざまな物質が原因となって皮膚にかゆみやかぶれなどの症状を引きおこします。このようにアレルギー反応によって発症する皮膚炎のことをアレルギー性皮膚炎と呼んでいます。アレルギー性皮膚炎の原因アレルギー性皮膚炎の原因になる物質にはさまざまなものがありますが、毒性のある植物や虫の毒、刺激性のある洗剤や石けんなどがあります。それらのものが皮膚に接触することでアレルギー性皮膚炎を発症してしまいます。アレルギーの原因となるものは人によって違いますが、多いものでは植物があげられます。ウルシや銀杏、マンゴーなどが原因となります。動物の毛もアレルギーの一つの要因です。また、金属アレルギーの原因となるものには、ニッケルやコバルト、クロムなどがあります。指輪やネックレス、ブラジャーのホックなどに使われていて日常生活で長時間触れることが多く、アレルギー反応を引き起こしやすいといわれています。その他に、化粧品やシャンプー、洗剤などの科学的刺激がアレルギー性皮膚炎の原因となることもあります。湿布や軟膏などの外用薬でアレルギー反応が起こることもあり注意が必要です。下着やおむつ、衣服の繊維が刺激となることもあります。アレルギー性皮膚炎の症状アレルゲンによる外的刺激が皮膚に接触すると、触れた箇所に湿疹ができます。赤いブツブツができる紅斑(こうはん)、皮膚が盛り上がる丘疹(きゅうしん)、水ぶくれである水疱(すいほう)などが現れます。このようなアレルギー性皮膚炎を接触性皮膚炎と呼んでいます。接触した箇所と触れていない部分で、はっきりとした境界があるのが特徴です。「かぶれ」とも呼ばれている症状です。原因となるものに接触してから数時間以内に症状が出るといわれています。かゆみや痛みをともなうことがあります。金属アレルギーの場合は、男性よりも女性、特に40代の女性に多く見られるといわれています。症状が重くなると、日常生活で必要な小銭やカギなどに使われている金属にも、アレルギー反応をすることがあります。金属アレルギーが疑われる場合は、早い段階で専門医を受診することをおすすめします。アレルギー性皮膚炎の治療皮膚炎の症状が現れたら、まずは原因物質を特定することが重要です。特定することができれば、対策をとることができ、予防にもつながります。湿疹が出現したら、数時間前までさかのぼり、何と接触したかを考えて原因物質を特定しましょう。アレルギー性皮膚炎の予防対策として、「いつ湿疹ができたか」、「どのようなときに発症したか」、「湿疹ができた場所はどこか」を湿疹ができる毎に記録を残しておくと原因物質を特定しやすくなります。たとえば、口のまわりに湿疹ができる場合は、調味料や果物などの食品が原因の可能性が高いと考えられます。原因物質を特定することと同時に、薬を使用して治療も行います。ステロイド外用薬や塗り薬での治療が一般的ですが、抗ヒスタミン剤を服用することによって強いかゆみの症状を抑えることができます。治療は、皮膚科などの専門病院を受診して、医師の診断を仰ぐとよいでしょう。乾燥肌はアレルギーを悪化させる乾燥肌がアレルギーを悪化させてしまうことがあります。洗いすぎや保湿が足りないと肌の角質層が壊されてしまい、水分が蒸発して肌がかさついてしまいます。肌の角質層は、うろこ状になって閉じているのですが、洗い過ぎなどで乾燥すると肌のバリア機能が壊れてしまい、外部刺激を受けやすくなってしまいます。花粉や化粧品、石けんなどの成分が入り込みやすくなるのでアレルギー性皮膚炎になりやすく症状を悪化させてしまいます。そのため、肌を乾燥した状態にしないように気をつけましょう。清潔に保つことは大切ですが、洗いすぎると肌の乾燥を招き、角質層のバリア機能を壊してしまいます。洗った後はしっかりと保湿をしましょう。口の中を清潔に保つことも大切患部を掻き壊してしまわないように注意して原因物質に触れないようにしましょう。金属アレルギーの場合は、アクセサリーなどに使用してある金属だけではなく、歯科金属が原因となってしまうことがあります。金属が溶け出すことを防ぐために、口の中を清潔にしておくことも大切です。監修:大利昌久
2017年11月05日肌にかゆみや赤みを引き起こす脂漏性湿疹の原因は、カビの一種である「マラセチア菌」の増殖です。菌の異常増殖の原因である皮脂の過剰分泌を起こさないためのポイントや皮膚科での治療法などについて見てみましょう。脂漏性皮膚炎とは脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)は、脂漏によって引き起こされる皮膚炎です。「脂漏」とは、毛穴から分泌される皮脂が多くなりすぎている状態を指します。脂漏の状態になると、皮脂をエサとするマラセチア菌というカビの一種である真菌が異常増殖します。マラセチア菌自体は、人間の皮膚に生息する常在菌で、正常な状態ではトラブルの原因となるようなことはほとんどありませんが、異常に増殖するとマラセチア菌自身の代謝物によって肌に炎症を引き起こします。脂漏性皮膚炎の原因脂漏性皮膚炎の原因は、皮脂の増加によるマラセチア菌の増殖です。脂漏性皮膚炎の原因と考えられるものについて解説します。ホルモンバランスの乱れ生活習慣の乱れやストレス、睡眠不足などが続くと、ホルモンバランスの乱れが生じます。特に、ストレスや睡眠不足はテストステロンやアンドロゲンといった男性ホルモンの分泌量を増加させます。テストステロンやアンドロゲンには皮脂の分泌量を増加させる働きがあり、脂漏性皮膚炎の原因である脂漏の状態を作ってしまう場合があります。食生活の乱れ食生活の乱れは、皮脂の分泌量にも関係していますが、脂っぽい物や甘い物など脂分が多い食事ばかりをとり続けていると、皮脂の量も増加してしまいます。また、皮脂量を調整してくれるビタミンB2やビタミンB6、ビタミンCが不足すると、皮脂量の調整が不十分になり、肌に脂分が増加する場合があります。不十分な洗髪・洗顔きちんと洗えているつもりでも、洗顔や洗髪が不十分になっている方は意外と多いものです。生え際や後頭部、フェイスラインなどは洗い残しが生じやすく、皮脂汚れをためてしまう原因にもなります。また、反対に頭皮や顔を洗いすぎてしまい乾燥を引き起こすと、皮膚が皮脂の分泌量を増加させようとするのでかえって状況が悪化する場合もあります。脂漏性皮膚炎の症状脂漏性皮膚炎は、皮脂の過剰分泌による真菌の繁殖が原因で起こるため、皮脂の分泌量が多い頭皮や生え際、鼻の横などにできやすい傾向があります。また、顔・頭部以外では背中やわきの下などによくみられます。脂漏性皮膚炎の主な症状は、かゆみや赤み、湿疹です。黄色っぽい垢(鱗屑)などが出る場合もあり、頭皮に脂漏性皮膚炎ができた場合は、大量にフケが出るケースもよく見られます。また、大量の皮脂が酸化して悪臭を放つこともあります。脂漏性皮膚炎の治療脂漏性皮膚炎かもしれないと感じたら、すみやかに皮膚科などで診察を受けましょう。皮膚科で受けることができる脂漏性皮膚炎の治療について解説します。皮膚科での治療皮膚科では、皮膚に起こった炎症を抑えるためのステロイド剤や、原因となるマラセチア菌を殺すための抗真菌薬などが処方されます。これらを使って原因菌や炎症を抑え、症状の改善を目指します。これに加え、補助的にビタミン剤が処方されたり、かゆみ止めとして抗ヒスタミン薬が処方されたりする場合もあります。脂漏性皮膚炎の予防脂漏性皮膚炎の予防には、生活習慣の改善や洗顔・洗髪方法の見直しが効果的です。睡眠不足を解消する前述の通り、睡眠不足は皮脂を増加させる原因になります。睡眠時間をしっかりと確保し、自律神経やホルモンバランスを整えましょう。ストレスを解消する心身が強いストレスを受けると男性ホルモンの分泌量が増加し、皮脂が増加してしまいます。休息の時間を十分に取り、自分が好きなことをする時間を確保するなど、ストレスをためこまないよう注意しましょう。食生活を改善する食生活の乱れは肌のトラブルに直結します。脂っこい食事を避け、肉・魚・野菜をバランスよく食べるようにしましょう。ビタミンB類を多く含むレバーなどの肉類や卵、ビタミンCを多く含む野菜や果物などを選ぶとより効果的です。洗顔・洗髪の方法を見直す洗顔・洗髪時は洗い残しがないようにすすぎをしっかりと行うことが大切です。特に、洗い残しやすすぎ残しを発生させやすいフェイスラインや生え際などは念入りにすすぐようにしましょう。地肌や顔を洗いすぎると皮膚が乾燥し、かえって皮脂の分泌量が増加してしまう場合があります。地肌や顔を洗う際はゴシゴシと肌をこすらず、指の腹でやさしく洗いましょう。洗浄力が高すぎるものは避け、低刺激のシャンプーや洗顔料を選ぶことをおすすめします。また、洗顔・洗髪後は適宜保湿などを行い、肌に水分を与えるとよいでしょう。監修:大利昌久
2017年09月20日赤ちゃんが発症するアトピーは、乳児アトピー性皮膚炎と呼ばれています。海外を含めた皮膚科の統計によると、生後6か月の頃までに発症したアトピー性皮膚炎は、2歳を迎えるあたりでいったんは症状が治まるといわれています。しかし、自然治癒するものと病院に行かずに放っておくと、症状が悪化して時には重症化する場合もあります。ここでは、赤ちゃんのアトピーについて対処法を見てみましょう。赤ちゃんのアトピーの原因赤ちゃんがアトピー性皮膚炎を引き起こす主な原因には、以下のようなものが考えられます。母乳に含まれる食物アレルゲンダニ・ハウスダストなどのアレルゲン入浴時の石けんやボディソープなどに含まれる成分皮膚にもともと付着している細菌空腹やおむつ交換などストレスの影響乾燥肌汗による皮膚の炎症有害化学物質(環境基準に定めれたもの)赤ちゃんのアトピーと乳児湿疹の違いとは赤ちゃんの肌トラブルは、乳児湿疹と呼ばれています。乳幼児の肌は、外気などからの有害物質を寄せつけないバリア機能の働きがまだ未熟であると考えられています。このバリア機能が弱いことで、さまざまな肌トラブルを発症します。機能の未熟さが原因だとされています。生後すぐの赤ちゃんの肌は、しっとりとした肌質ですが、徐々に乾燥していきます。おむつかぶれや、あせもなども乳児湿疹に含まれます。そして、そのような症状が長引くことでひどい湿疹になり、アレルギー検査などを行った結果、アトピー性皮膚炎と診断されることがあります。アトピーが現れる時期についてアトピー性皮膚炎は、症状が現れやすい時期があります。赤ちゃんや子供の年齢により皮脂の分泌量が異なり、症状にも違いがみられます。赤ちゃんの時期ですと、生後2〜3か月頃からアトピー性皮膚炎の症状が確認できます。症状があらわれやすい部位頭部や顔など赤ちゃんの手が触れる範囲耳の付根の部分。ただれてしまうと「耳切れ」と呼ばれる症状になる。足首、ひじなど関節部分季節も関係しているアトピー性皮膚炎は、季節が影響するといわれています。日本の夏は、ジメジメと蒸し暑いのが特徴です。そのような環境では、汗っかきな赤ちゃんにとっては、とても不快な状況といえるでしょう。化膿している患部に汗や蚊にさされるなどの刺激を受けることで、ますます分泌量も増えてジクジクとなり症状が悪化しやすくなります。また、冬場では、空気が乾燥することで、肌も乾燥してカサカサの状態になりやすく、症状が悪化しやすいといわれています。赤ちゃんのアトピーの対処法赤ちゃんに必要なケアを見てみましょう。自宅でできるケアが大切アトピー性皮膚炎の症状が見られる場合には、早めに小児科などを受診しましょう。小児科は、トータルで子供のケアを担当しており、必ずしも皮膚科である必要はありません。病院では、まずは血液検査を行い、食物アレルギーなのか、アレルギー性の炎症なのかを判断します。食物アレルギーが原因であれば、食べ物などの食事制限で、アレルゲンを除去することが必要です。肌も清潔にすることが大切です。汗をかいたらこまめに濡れたタオルなどで拭き取ります。赤ちゃん用のベビーソープなどは安全面でも有効だとされています。大人と同じボディソープや石けんでは、香辛料などが含まれていることが多いため控えましょうまた、身体を洗うときには、柔らかいガーゼや手のひらでやさしく洗ってあげることと、石けんが残らないようにしっかり洗い流すことが大切です。監修:大利昌久
2017年09月19日無添加化粧品ワイエスラボの公式ホームページが刷新美容皮膚科医であり、すがわら皮膚科クリニック副院長でもある菅原由香子医師が代表を務める株式会社ナキュアが展開するのは、本当に肌に必要な成分だけしか用いない無添加化粧品「ワイエスラボ」。この化粧品が試せるのは、菅原氏が勤めているすがわら皮膚科クリニックか直営している店舗と、公式ホームページから申し込んだ場合のみ。この度、6月1日よりその公式ホームページがデザインを刷新。より使いやすいサイトに生まれ変わったことが発表された。サイトの特徴まず、無添加化粧品の各商品ページの内容を詳細に表示したため、サイトを訪れただけで非常に解りやすく商品を把握することが出来るようになった。さらに随所に菅原医師からのアドバイスなどを取り入れたことにより、まるで簡単な診察を受けているかのような錯覚に陥るほど親切さを感じる。それだけではない。「うる肌メンバークラス制度」を導入したことで、肌診断やお手入れアドバイスなどを個人的に受けることが出来るため、本当に診察してもらっているかのようだ。このメンバーになると、続けやすい価格設定の「定期購入サービス」を受けることが出来たり、継続していくことで様々な特典がついたり割引率も上がるという。まさに至れり尽くせり。今や時代は女性ファースト美肌のための化粧品やスキンケア商品の消費は、不景気であったとしても留まることを知らず、日本の景気を底で支えているといっても過言ではないかもしれない。つまり、日本はもともと女性ファーストでなければならないのだ。そんな女性が肌の悩みで苦しんでいるとしたら、それは「肌悩み女性ファースト」を掲げる同サイトを訪れることが手っ取り早い。なぜなら、自身も学生時代から20年も肌荒れに悩み、化粧品やヘアケア製品に含まれる化学物質や添加物にあることを発見した菅原代表自らが指揮を執っているからだ。あなたも、これを機会に是非「ワイエスラボ」の公式ホームページを訪れてみてはいかがだろうか。(画像はプレスリリースより)【参考】※ワイエスラボ オフィシャルサイト※ワイエスラボ プレスリリース(Dream News)
2017年07月21日夏は気がつけば汗ぐっしょり…という状態になりやすい、汗っかきな赤ちゃん。ケアをしてあげないと、あせも・かぶれが出てしまうこともありますよね。赤ちゃんが快適に過ごすためにはどんなことに気をつけてあげるといいのでしょうか。小児皮膚科医として、赤ちゃんの皮膚トラブルも多く診ている 芝浦アイランド皮フ科 の八木葉子先生に詳しくおうかがいしてきました!■芝浦アイランド皮フ科 八木葉子先生平成25年5月芝浦アイランドブルームホームズ2Fに 『芝浦アイランド皮フ科』 を開院。子どもから高齢者の方までの多世代にわたる皮膚科一般疾患に幅広く対応。2人の男の子を育てながら医師として働く経験をもとに、薬を飲んだり塗ったりする回数を調整するなど、働くお母さん、お父さんの負担が少しでも軽くなるような治療提案を心がけている。赤ちゃんはたくさん汗をかく!夏の子育てで一番気を付けたいことは、赤ちゃんの脱水症状を防ぐことです。赤ちゃんは汗をたくさんかきますから、水分補給はこまめに行ってください。また、汗をかいたらこまめに肌着や衣類を変えてあげるようにしましょう。汗そのものもは無味・無臭で悪いモノではないのですが、肌に長時間滞留すると雑菌が繁殖して、赤みやかぶれが出てしまうこともあります。赤ちゃんは新陳代謝も血流もよく汗をたくさんかきますが、それに加えて大人より皮膚が薄く、大人と同じ汗の量でも、子どものほうが肌の症状として現れやすい傾向があります。部屋の室温設定はどのくらいが最適?室温は、大人が心地よい温度設定でいいと思いますが、冷やしすぎない室温がいいのではないでしょうか。汗をかくのは、体温を放出する役割を持つ大事な生理機能です。赤ちゃんは汗腺が発展途上なので、「汗をかく力」を身につけていく必要があります。まったく汗をかかないくらいにまで室温を下げ過ぎる、というのはおすすめしません。また、寝る時は赤ちゃんにエアコンの風が当たらないようにしてあげてください。できるだけ自然な風も活用していきましょう。扇風機やうちわなどの風は肌にいいので、おすすめです。赤ちゃんは「寒い」「暑い」と自分で言えないので、汗の様子を見ながら調整してあげてください。背中にぐっしょりと汗をかいていたら、タオルケットより薄いガーゼケットに取り替えてあげるなどの工夫をしてあげるといいでしょう。背中は、赤ちゃんの汗の量が分かりやすい場所です。べたべたと色んな場所を触るより、背中にパッと手を当てて確かめるのがいいと思います。夏に起こりやすい、赤ちゃんのあせも・おむつかぶれへの対処法は?夏は気温が高い分、雑菌の繁殖も盛んになりますので、汗を長く放置してしまうと、皮膚トラブルが出やすかったりします。さらに、夏のおむつの中は(汗で水分が取られ)普段より濃くなったおしっこやうんちが出て、おしりの皮膚への刺激が強くなってしまう傾向もあります。水分補給はこまめにしながら、オムツ替えの回数を多くしてあげてください。もし、赤くなったりかぶれていたら、水やぬるま湯で洗ってあげること。外出先であれば、濡らしたタオルやガーゼなどで丁寧に拭いてあげるのもいいでしょう。また、衣服は通気性のいい素材のものがおすすめです。スパッツなどもムレやすいので、肌トラブルが出やすいお子さんには控えたほうがいいかもしれません。夏の「おむつ」の中は、熱帯雨林?! おしっこ直後は湿度80%にも。衣類は「通気性のいいものを」というお話も出てきましたが、実はおむつも通気性を考えて選ぶことが大切です。なぜかというと、赤ちゃんが常に身につけている「おむつ」のおしっこ直後の湿度は、なんと80%以上だそうです。そんな熱帯雨林のようなジメジメの状態と考えると、赤ちゃんの不快感は容易に想像できますよね。梅雨時期や夏は湿度が高いので、おむつの中はさらに“ムレ”が発生しやすくなります。赤ちゃんはゆるいうんちもよく出ますが、ムレて肌がふやけるとうんちなどの刺激もうけやすくなり、皮膚にかぶれが出てしまうことも。そのため、できるだけ“ムレ”を逃し、赤ちゃんのお尻を快適な状態に保つためには、「こまめにおむつ替えをしてあげる」「できるだけ肌を乾かしてから新しいおむつに替えてあげる」といったケアはもちろん、“通気性”にこだわったおむつを選ぶのがおすすめです。たっぷりおしっこしても、朝までさらさらの肌の秘密は?『メリーズ』のおむつは、夏の赤ちゃんのための工夫がいっぱいです。独自の3層エアスルー設計により、まるで呼吸するようにムレを何度もはき出し続けます。★3層エアスルー設計って、どんなもの? 1層目は、肌にやさしい素材「ふわぽこエアリーメッシュ」という表面シート。独自の凹凸構造により、肌との接触面積が約半分になる設計がされています。ムレが発生しても、肌とおむつの間をすっと通り抜けていく通気性を備えているだけでなく、おしっこ自体もさっと吸収し、逆戻りを防ぎます。2層目の「吸収体」部分にも空気の通り道が作られており、3層目の「全面通気性シート」も、その名のとおり、おむつの外にムレを逃せる通気性のよい素材です。3層すべてが、おむつ内に発生するムレを追い出す構造になっているので、たっぷりおしっこしした後も、朝までつけたての“さらさら感”が長続き。夏に最適なおむつとなっています。(実験映像はテープタイプを使用)パンツタイプは、どんなに動いても、モレを防いでムレだけ追い出す!あんよバタバタ、寝返り、ハイハイ時期のたくさん動く赤ちゃんには、パンツタイプのおむつがおすすめです。パンツタイプの『メリーズ』には、動いてもモレを防いでムレを追い出す工夫がたくさんあります。パンツタイプはぴったりとフィットする分ムレやすいのでは?と心配な方もいるかもしれませんが、メリーズのパンツタイプはお腹まわりの「空気トンネル」から、汗のムレをどんどん追い出します。さらに、おむつ全体の全面通気性シートからも、おしっこのムレを追い出します。もちろん、ウエストも脚まわりもやさしくフィットするので、モレを防いで安心です。赤ちゃんの“気持ちいい”で選ぶなら、やっぱり「メリーズ」!おむつの性能は年々進化しています! ご存知「メリーズ」は、2007年から10年連続売上ナンバーワン(※1)を獲得している、大人気のブランド。赤ちゃんの“きもちよさ”を追求した高機能おむつとして、多くのママに支持されています。(※1 インテージSRI調べ 2007年1月〜2016年12月ベビー用紙おむつ市場ブランド別(テープ・パンツ計)金額シェア)スキンシップは、子どもの心身の発達に大きな意味と役割をもつと言われています。おむつを頻繁に替えるのは大変ですが、夏場の赤ちゃんの“気持ちいい”の笑顔のためにたっぷりの愛情でお世話してみてください。汗っかきな赤ちゃんが、快適に夏を過ごすために。赤ちゃんの“気持ちいい”のために、通気性にこだわった「メリーズ」に変えてみませんか?花王メリーズ PR:花王 株式会社
2017年06月23日まだまだ子どもだと思っていたのに、半袖の隙間からちらっとみえたわが子の毛にドキッ! 親であれば、そんなシーンがいつかはやってきます。気になる子どものムダ毛は、どんな方法でケアすればいいのでしょう。皮膚科のドクターにお聞きしました。お話をうかがったのは衣原 公美子先生美容外科・皮膚科 レイクリニック院長。肌コンディションに加え、思春期、妊娠出産期、更年期といったライフステージも鑑みて、人それぞれに適した丁寧な診察を心がける。一児のママ。 ■顔の産毛も濃く? 意外と知らない成長期の「毛」のメカニズム体が大人に近づくにつれ、少しずつ生えてくるわき毛や、濃くなりはじめる手足や顔の産毛。自然なことではあるけれど、そんなわが子の変化に戸惑うママも少なくないかもしれません。実際、お話をうかがった衣原先生のクリニックでは、わが子のムダ毛相談が増えているそう。「10歳前後~中学生くらいの子のママから、お子さんの毛に関するお悩みを相談されることが多いです。最近は女の子だけでなく、男の子のママからの相談も増えてきました」10歳前後といえば、第二次性徴期に入る子も増えてくる時期です。この時期にはホルモンの影響などから、体毛にもさまざまな変化があらわれるそう。「毛の生える順番やスピード、毛の質などは個人差が大きいため目安ではありますが、女の子の場合、まずはおでこや口周りといった顔の産毛が増え、少しずつわき、外陰部周辺の毛がはっきりしてきます。顔の産毛はホルモンバランスが安定すれば自然に薄くなりますので、過度に心配しなくても大丈夫です。男の子は、顔の産毛、外陰部周辺、そしてわきの毛が生えそろってきます。濃いヒゲが生えそろうのはゆっくりめで、20代中頃から少しずつ増えてきます」■まだまだ不安定な、成長期の毛周期ちなみに、成長期の毛は生え変わりのサイクル(毛周期)もまだ安定していないとのこと。「毛と毛をつくる毛包と呼ばれる組織構造は、成長期に少しずつ完成していきます。この構造が未熟なうちは、毛の太さがまばらだったり、毛周期が不安定だったりします。わきでいうと、毛周期が安定してくるのは20歳頃です」わきに毛が生えてきたり、顔の産毛が濃くなったりするのは成長の課程で誰もが通る道。そうはわかっていても、親としてはムダ毛をからかわれないか心配になったり、子ども自身が気にしていることもありそうです。「たしかに、第二次性徴期の子は心も揺れやすいものです。もしかすると、大人が思う以上に気にしている可能性もあります。お子さんがムダ毛に悩んでいる様子だったら、毛が生えてきたり、濃くなったりするのは普通のことなんだよと伝えてあげて、そのうえで剃ったりするなどのお手入れ方法を教えてあげましょう。一時的ではあっても毛がなくなることで、心理的な負担は少しやわらぐと思いますよ。また、ムダ毛は治療で減らすこともできます。気がかりがあれば、皮膚科に相談してみてくださいね」■お手入れのコツは? ムダ毛処理方法別、留意ポイント子ども自身の気がかりをやわらげるのはもちろん、身だしなみの意味でも適切なケアをしてあげたいところです。そこで、さまざまなムダ毛ケアの方法と気をつけたいポイントを、衣原先生に教えていただきました。【家庭でのセルフケア】▼カミソリで「剃る」気になったらいつでもお手入れができ、コストも低いため一般的にもよく行われている方法です。上手にケアすれば、肌への負担も少なく毛の処理ができます。ただし、剃ってもすぐに生えるため目立ちやすく、また、カミソリの刃のあて方によっては、皮膚を傷つけてしまうことも。お手入れのポイントは、カミソリの刃を皮膚にできるだけ水平にあて、毛だけを剃るように心がけること。肌を傷つけにくいアイテムを利用するのもよいでしょう。お手入れ後には、低刺激性のローションなどで皮膚を保護するとなお安心です。▼毛抜き・家庭用脱毛器・ワックスなどで「抜く」家で手軽にでき、剃るよりも毛のない状態がキープできます。しかし、毛を抜く際に毛包が傷つくため、毛包の中で炎症や感染が起こりやすくなったり、毛周期が崩れたりします。毛穴のブツブツや黒ずみ、皮膚の中に毛が埋まったままとどまる「埋没毛」になることもあります。ワックスの場合、毛包の炎症に加えて皮膚の表面も薄く剥がされるためバリア機能の低下にもつながります。子どもも大人も、毛を「抜く」方法はおすすめできません。▼除毛クリーム・ジェルで「溶かす」/脱色剤で「脱色する」いずれも、薬剤を使う処置方法です。ここで心配なのが、薬のアレルギーによる接触性皮膚炎です。使用する場合は必ず目立たないところでパッチテストを行いましょう。もし赤みやかゆみなどのトラブルが起こったら使用を中止し、早めに皮膚科に相談しましょう。【エステ・医療機関などでのケア】▼レーザー脱毛毛の黒い部分(メラニン)に熱をあて、毛をつくる毛包を破壊する方法で、専門医のみが施術を行えます。脱毛が完了した後は、剃る、抜くといったケアをしなくてすむので、肌荒れを起こしにくい健康な皮膚を維持しやすくなります。治療にはやや痛みが伴い、脱毛後は毛包部がやけどを起こしている状態になるため、医師によるお薬の処方が必要です。医療機関を選ぶときは、知識と経験が豊富な医師がいるかどうか、事前の診察がじゅうぶんかどうかをチェックするとよいでしょう。▼光脱毛レーザー脱毛と同じようなメカニズムで、熱で毛包を破壊する脱毛方法です。レーザーより熱エネルギーの出力が弱いため、専門医だけでなくエステサロンなどでも受けられます。レーザーに比べると熱の吸収効率が落ちるぶん、脱毛効果はやや不安定で、細い毛は減りにくいことも。また、光は皮膚のメラニンにも吸収されるため、人によってはやけどのリスクがレーザーより高くなる可能性があります。▼ニードル脱毛毛の1本1本に沿って針を刺し、電気で毛包を破壊する方法です。施術に時間がかかることと、針と熱の痛みもともなうため、最近では行う施設が少なくなってきました。レーザーや光は毛の黒い部分に反応しますが、ニードルの場合は毛を目で認識できればよいので、どんな毛にも対応でき、脱毛結果は確実です。▼蓄熱式脱毛法医療脱毛のなかでも新しい治療方法です。痛みが少なく、治療時間が短い特徴がありますが、歴史が浅いのでデータもまだ少なめです。この点をきちんと考慮し、慎重に検討しましょう。■小学生でも脱毛できる? 子どもに安心なムダ毛ケアとはご紹介したように、どんなムダ毛のお手入れも一長一短があります。では、子どものデリケートな肌にも安心な方法は、つまるところどれなのでしょう。「じつは、最も肌にやさしいムダ毛ケアは、専門医によるレーザー脱毛だと考えています。レーザー脱毛以外は肌に負担がどうしてもかかってしまうことと、レーザーで脱毛が完了すればその後は剃ったりせずにすみ、肌への刺激が減ることがその理由です。ただし、先にもお伝えしたとおり、成長期の子どもの毛周期は安定していませんので、大人よりも治療の回数が増えますし、施術からずっと後になって発育が遅い毛が生えてくるケースもあります。また、治療には痛みが伴いますので、お子さんによっては恐怖心が生まれてしまうことも考えられます。これらをふまえると、小学生のうちはやさしく剃る方法でしばらく様子をみてあげるのが安心だと思います。とはいえ、レーザー脱毛治療に年齢制限はありませんので、10代であっても、お子さん本人の強い要望があり、また成長期の治療効果が一定ではないこと、痛みや副反応などが出る可能性もあることなどをご理解いただければ、治療は可能です。いずれにしても、親子でじゅうぶんに話し合ったうえで、きちんとした診察やカウンセリングを受け、慎重に検討していただくことが大切です」ちなみに、「抜く」方法で起こりやすい埋没毛は、ゆくゆくレーザー脱毛を行うときの治療の妨げにもなるそう。からだつきや体毛の変化はもちろん、毛に関する組織といった目にみえない部分も成長していく大切な時期だからこそ、後々のことも考慮しながら安心でやさしいケアを選んであげたいものですね。
2017年06月12日さまざまな原因によるアレルギー反応によって、皮膚に炎症が引き起こされるアレルギー性皮膚炎は、原因物質の特定が難しく、免疫や遺伝が関係することや治療にステロイドを使用することがあるなど、上手くつきあうことが必要な疾患です。ここでは、アレルギー性皮膚炎について詳しく見てみましょう。アレルギー性皮膚炎とは一般に、アレルギー性皮膚炎とは、アレルギー性の炎症によって生じる湿疹皮膚炎と考えられ、代表的な疾患として接触性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などが知られています。アレルギー性皮膚炎の原因ウイルスや細菌など、身体にとって刺激や危険となる異物が体内に侵入した場合に、異物を攻撃する仕組みを免疫反応と呼びます。この免疫反応が、普段は身体にとって無害な物質や、微量の異物に過剰反応を起こし、反対に自分の身体を攻撃してしまう病態のことをアレルギーといいます。本来は、異物とはならない自身の身体の成分や構成細胞などに対して、自己免疫疾患と呼ばれるアレルギー反応を起こすこともあります。アレルギー性皮膚炎の場合には、以下のような物質などが刺激の原因と考えられます。本来は害にならないと考えられる物質化粧品や洗剤、薬品など環境に関する物質植物やハウスダスト、ペットなど長時間肌に触れる物質衣類や金属(ネックレスや指輪)などまた、アレルギー性皮膚炎の中でもアトピー性皮膚炎においては、自身や家族にアレルギーが起きやすい体質を持っていることを「アトピー素因を持っている(ある)」といいます。アレルギー反応は、アレルギーを引き起こす抗原やアレルゲンと呼ばれる異物や物質と、それに対応するヒトの細胞や免疫防御成分などの反応様式により4タイプの型に分類され、アレルギー性皮膚炎に関係する型としては、I型(即時型)やIV型(遅延型)が考えられます。I型(即時型)免疫にかかわるタンパク質のIgEや、免疫反応や炎症などの生体防御機構にとって重要な役割を担う肥満細胞が関係することで、15〜30分ほどで発症すると考えられ、重症型においてはアナフィラキシーショックになることがあります。代表的な疾患として、蕁麻疹や花粉症、喘息、そば・ナッツ・蜂毒アレルギーなどがあります。IV型(遅延型)48時間が反応のピークといわれ、抗原から刺激を受けて分化され、その抗原に対して反応を生じる感作Tリンパ球が主体となるアレルギー反応と考えられます。ツベルクリン反応もこの反応に基づいており、代表的な疾患として、接触性皮膚炎やアトピー性皮膚炎、薬疹などがあります。アレルギー性皮膚炎の症状皮膚にアレルギー性の炎症が起こり、かゆみをともなった紅斑や丘疹、湿潤などが混在すると考えられます。接触性皮膚炎の症状には、原因となる刺激物が接触した部分としなかった部分で、はっきりとした境界が見えるという特徴があります。また、アトピー性皮膚炎の特徴には、皮膚の炎症が左右対称に現れることや、患者の年齢により発症する部位が変わることがあげられます。特に、成人の場合には、顔や首、背中など手が届きやすく、くりかえし掻いてしまう部位に症状が重い皮膚炎が現れやすい傾向があるようです。アレルギー性皮膚炎の治療アレルギー性皮膚炎の治療において、抗原やアレルゲンなど発症原因を特定し、排除や除去に努めることがもっとも大切だといわれます。湿疹が生じた場合は、時間をさかのぼって、原因となる物質を突き止めることに努めましょう。アレルギー性皮膚炎の場合は、いつ、どこに、どのようなときに湿疹が生じたかをその都度メモしておくことで、原因を特定しやすくなると考えられます。しかし、原因を特定できないことも多く、原因が判明したとしても完全に日常生活から取り除くことが難しいケースも多くあります。そのような理由から、アレルギー性皮膚炎の症状を軽減させるために、対症療法が主体になる場合があります。代表的な対症療法には、ステロイド外用薬を塗布する治療法や、内服薬として抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬を使用する方法などがあげられます。また、生活習慣の改善や正しいスキンケアによっても、症状を改善できることが多いとされています。患部を掻き壊すことによって炎症がより悪化し、さらなるかゆみが生じることも考えられます。掻くことによる刺激を与えないようにすることが大切です。アレルギー性皮膚炎の予防アレルギー性皮膚炎を予防するには、原因物質を排除したり、避けたりすることが大切です。どうしても接触しなければならない場合には、手袋をはめるなど肌を守る工夫が必要でしょう。また、皮膚の免疫力をあげることも重要です。バランスのよい食事や規則正しい生活習慣を心がけましょう。乾燥や紫外線も肌の大敵だと考えられるため、保湿をしたり日焼け止めを塗ったり、長袖を着用するなどの対策も有効です。監修:小谷和弘
2017年05月01日酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)とは、顔面に赤みやほてりが現れて赤ら顔になるアトピー性皮膚炎に似た症状を持つ皮膚疾患だといわれ、主にステロイド外用薬を長期間使用することによって発症すると考えられています。また、病名に「酒」の文字が入っていることから、飲酒が原因の病気と間違えられやすいのですが、アルコールが原因で発病する疾患ではありません。酒さ様皮膚炎について詳しく見てみましょう。酒さ様皮膚炎とは酒さ様皮膚炎とは、主にステロイド外用薬を顔面へ使用することによって発症する副作用(医原性)からなる顔面紅斑で、時にタクロリムス外用薬でも生じると考えられます。顔面の表皮が薄くなることや毛細血管の拡張、自覚症状をともなわない丘疹、膿疱が生じることが多いといわれます。ステロイドを外用した場合のすべてに発症するわけではなく、発病する素因を持つ患者に現れるものとされています。アトピー性皮膚炎の症状と似ており、30〜50歳くらいの女性に特に多く見られる疾患といわれます。病名に酒という文字がありますが、アルコールなどが原因の疾患ではありません。酒さ様皮膚炎の原因酒さ様皮膚炎は、ステロイド外用薬を長期で顔面に外用することが原因で発症すると考えられます。ステロイド外用薬を顔面に使用した患者全てに発症するのではなく、思春期から成人期の長期に渡って顔面にステロイド外用を行っている患者や、ステロイド外用薬を中止後、かゆみをともなわないびまん性である浮腫性紅斑などの急激なリバウンド現象として現れる場合が多くあります。その他にも、体質やこするために起きる刺激、紫外線、皮膚の常在微生物などの影響が考えられます。酒さ様皮膚炎の症状顔面に長期にわたってステロイド外用薬を連用した部分に、原因不明の紅斑や丘疹、膿疱、毛細血管拡張などが生じ、ほてりや赤み、熱感をともなうといわれます。かゆみは軽く、血管が細かい糸状に見えて症状が進むとブツブツとしたニキビ様の膿疱が現れることもあります。ステロイドを中止することで、一過性の症状が増悪した後に治るケースが多いとされています。酒さ様皮膚炎の治療酒さ様皮膚炎の治療には、数か月程度の治療期間が必要といわれます。治療開始の前には、他の疾患と区別するために皮膚をわずかに切り、病理検査をすることもあります。検査結果によって、酒さ様皮膚炎だと判明した場合には、基本的にステロイド外用薬の外用を中止します。しかし、ステロイド外用薬などを中止することによって、リバウンド症状である顔全体の熱感や皮疹の悪化、腫脹などが3週間から3か月程度現れ、忍耐が必要になります。リバウンドで悪化が認められたときには、入院治療が効果的だとも考えられています。アトピー性皮膚炎を合併する場合には、ステロイド外用薬を中止することで離脱症状だけではなく湿疹の悪化が見られることもあるため、慎重に離脱治療を行うことが必要です。酒さ様皮膚炎の治療において、ステロイド外用薬の外用の中止とともに、以下のような薬物治療やレーザー治療、または光治療が考えられます。薬物治療薬物での治療として、塩酸ミノサイクリン(薬剤名)やロキシスロマイシン(薬剤名)などの内服薬や、アゼライン酸外用やメトロニダゾール外用などを併用することが考えられます。その他にも、ナジフロキサシンやクリンダマイシンなどの外用薬が処方されることもあります。酒さ様皮膚炎の発症中は、皮膚のつっぱりなどの症状が見られることもあり、白色ワセリンなどが外用として処方される場合もあります。また、ほてりが強く出る場合には冷却することで症状が緩和されるといわれます。レーザー治療、光治療顔面の皮膚に細かい血管が現れる症状は薬での治癒が困難だといわれます。その場合の治療法として、pulsed dye laserやintense pulsed lightなどの治療が効果的と考えられます。酒さ様皮膚炎の予防酒さ様皮膚炎の予防には、顔を刺激しないことが重要です。石けんの使用は医師の判断に従い、洗顔時にはやさしく洗ってそっと拭き、刺激を抑えた方法を心がけましょう。また、長時間入浴することや暖房の効いた暖かい部屋に長時間いると赤みが増すため避けましょう。飲酒やたばこ、刺激物を食べることで血管が拡張し、顔の赤みがさらに強くなることが考えられるため控えましょう。紫外線は有害だといわれるため、普段から日焼け止めの使用を心がけましょう。もしも、ステロイド外用薬の使用中に少しでも異変を感じた場合には、すみやかに医療機関へ受診することが重要です。放っておくことで症状が悪化することもあるため注意しましょう。監修:小谷和弘
2017年05月01日背中ニキビは皮膚科で治すのが最適といえるのですが、保険が適用された治療とそうではない治療というのがあります。皮膚科で行われるその背中ニキビの治療法について、解説していきます。背中ニキビを病院で治すタイミング背中のニキビは他の場所と違って見えにくいところにあるので、背中に違和感を覚えても確認することが困難です。気づいたときにはすでにニキビが大きくなっている、または炎症を引き起こしていることが多いとされています。背中ニキビに気をつけるため、外側だけでなく内側のケアを心がけても、治らない場合は皮膚科への受診が求められます。背中はニキビの発生率が高いです。背中に皮脂腺と呼ばれる皮脂の分泌腺が集中しているので皮脂の分泌量が多く、汗もかきやすく、衣服などで常に覆われているなど、さまざまな要因によってニキビができる環境が整っていると考えられます。上述したように、みえにくいのでケアも遅れがちになるのがほとんどです。ニキビができても、炎症や化膿などの重症化に至っていない場合は、日常的なケアなどで改善が見込めるでしょう。背中ニキビの皮膚科での治療方法と処方薬治療法を説明する前に、健康保険が適用されるかどうかについて、説明していきます。治療ですので基本的に健康保険が効きますので、経済的な負担も少なくて済みます。しかし、治療方法の種類によっては健康保険が効かず自由診療となります。保険適応の治療法と保険適応外の治療を次にあげて、解説していきます。保険適用の治療法毛穴につまっている皮脂などの内容物を取り除くという治療である面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)というのがあります。内容物を取り除くことによって、ニキビの治りを早くします。しかし、保険適用内に限定すると、一度に多くのニキビの面皰圧出ができないことが多く、5〜6個までが一般的とされています。外用薬は抗生物質が一般的に使われています。抗生物質で炎症を起こしたニキビの原因菌とされるアクネ菌を殺菌して治療します。もうひとつ、毛穴のつまりを解消してつまりにくくするという効果を持つ外用薬(アダパレンなど)があり、この外用薬もニキビの治療薬として使われています。内服薬も抗生物質が処方されますが、漢方製剤、また少ないのですが原因がホルモンバランスの乱れであることが判明している場合は、ホルモン治療として低用量ピルや抗男性ホルモン薬などが処方されます。ホルモンバランスの乱れによって、男性ホルモンが過剰に分泌され、男性ホルモンが持つ作用である、皮脂の過剰分泌や角栓の発生や毛穴の縮小などがあります。その作用の働きを抑えるには、ホルモンバランスを整えるなどの治療が求められます。しかし、ほとんどはホルモンバランスが崩れていないことが多いようです。改善のために皮脂のコントロールの意味で、ビタミン剤が処方されます。美容皮膚科などでは保険適用外の治療も一般的な治療法は、イオン導入、ケミカルピーリング、そしてレーザー治療などがあげられます。ほとんどの場合はクリニックで処置されます。イオン導入は微弱な電流を流して、ニキビに有効とされる成分を肌深くまで浸透させます。痛みなどはほとんどありませんが、ペースメーカーを装着している場合は、この治療を受けることができません。ケミカルピーリングは、簡単にいえば古い皮膚をはがして、新しい皮膚を蘇らせるという治療法です。これによって、ニキビやニキビ跡の改善、さらにシワやたるみなどにも効果が期待できるとされています。レーザー治療は、ニキビの原因菌でもあるアクネ菌を殺菌し、ニキビ跡のケアなどを目的とした治療法です。ケミカルピーリングとレーザー治療は肌に負担がかかるので、肌の弱い人はクリニックで事前に申告し、受けられるかどうかを事前に相談するようにしましょう。背中ニキビの予防法食生活を含む生活習慣の乱れなどを改善することによって、背中ニキビの予防につながることに期待が持てますが、背中のケアも心がけることも求められます。入浴時、背中を洗うときにおすすめなのが一般の固形石けんです。抗菌作用のある石けんもありますが大きな効果の違いはありません。消臭効果もあるので、体臭の予防には効果的とされています。入浴後、汗をかかないようにすることが大切です。衣服など、背中に触れるものすべて清潔に保つことも求められます。また、背中の風通しのよい肌着や衣服の着用も心がけましょう。監修:馬野詠子
2017年04月25日