若い女性に人気のモデル益若つばささんの経済効果は100億円、WBCの経済効果は506億円などなど、ニュースで頻繁に聞く「経済効果」という言葉。最近では逆に、「酒井法子さんの経済損失が10億円」というニュースもありました。○億円という現実離れした額を聞くたびに、一庶民の私は「とにかくすごいんだ!」というボヤっとした感慨を抱くのみなのですが、それにしてもこの「経済効果」ってなんでそんな大きな額になるの?どうやって算出しているのでしょうか。(Photo by bhollar, Some rights reserved)経済評論家の平野和之さんに聞きました。そもそも、「経済効果」ってどうやって算出するのでしょう。平野さん「例えば有名人の場合、契約先の売上動向などの推移を元に、メディアへの露出度、アンケートの調査結果などから算出します。学者、アナリストによっても算出方法は違いますね。その有名人がCMに出たとか雑誌で身につけたことで『売上高が○倍になった』という表現もされますが、実際にその有名人の影響なのか、それともほかの要因があったのかなどを市場調査、さらに数値などを多面的に分析し、概算を判別します」WBCのようなイベントの場合はどうでしょう。平野さん「試合を見に行く人の消費や関連グッズの売上など、そのイベントで経済の流れが活性化されたと考えられる数字を基に算出します」それにしても100億円とか506億円とか、すごい額ですよね。平野さん「石川遼選手がプロになったとき、その経済効果は200億とか500億とか、1,000億とも言われました。算出方法や、『どこまでをその人の経済効果』ととらえるかによって額はかなり変わってきますよね」割とあいまいな部分も多いということなのでしょうか。……とすると、経済効果が算出される理由って何なのでしょう。平野さん「う~ん。メディアで経済効果が報じられる場合、実際より下回って報じられることはほぼないと思います。巨額の経済効果が出ることで、さらにその人やイベントの市場価値は高まりますよね。メディアは、その人やイベントが『すごい』ということを表現するために『経済効果』の額を使い、その結果一番得をするのは、その人やその人が契約している取引先でしょうね」もちろん、有名人だったり、人気のイベントだったりするからこそ経済効果が算出され、報じられるわけですが、結果的に報じられることで新たな経済効果が生まれる……ということもあるわけですね。平野さん「ただ、経済損失の場合はこの逆で、実際より上回って伝えられることもあります。酒井法子さんの経済損失は10億円とも50億とも言われていますが、僕は実際には半分程度なのではないかと考えています」うーん、なんと言って良いか……。ともかく、経済効果が算出される金額は人それぞれ違いあくまでも参考指標だということが分かりました。ちなみに、一般庶民の人生を通しての経済効果は2億円と言われているそう。でも、おそらく自分の消費活動が多分に入っているのだから、個人として喜ぶべきなのか否か?いや、景気をよくするためにたくさん消費を……などとぐるぐる考えているうちにすっかりおなかが減ったのでコンビニで納豆巻きを買ってきます。(小川たまか/プレスラボ)【関連リンク】こんな時代に、本当に安心な資産運用って何だろう?巨額な経済効果のある人はちゃんとしてそうオリンピックin東京!「招致しないと承知しない」人は何%こちらの経済効果は2.8兆円と予測されるとか
2009年09月04日