■前回のあらすじ陣痛間隔が短くなり産院へ向かうも、子宮口は全然開いていない…。経産婦は急にお産が進むこともあり怖いのでそのまま入院させてもらうことに…。■立ち合いは断念! 陣痛が少し増してきたけれど…■諦めてくつろいでいると…ちなみに、陣痛が起こっていない臨月の経産婦でも子宮口3cmくらい開いている人はざらにいるそうなので、本当に大したことないのです…。しかし、ひょんなことから突然の激痛が…!次回に続く「お産ウォーズ」(全17話)連載は12時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年10月03日こんにちは!あん子です。我が家の娘は長女と三女でひとまわり歳が離れているのですが、今回は、年の差がある3人目を妊娠した時の心境と、9年ぶりの経産婦の出産はどんなものだったのかを書きたいと思います。■9年ぶりに妊娠! これからの育児に不安私は20代で長女と次女を出産しました。夫と相談して若いうちに子育てをして、40代は2人で旅行や好きなことをしようと話しをしていました。長女11歳、次女8歳、2人とも小学生になり自分の時間ができたと思った矢先、9年ぶりに妊娠!驚きはしましたが嬉しい気持ちも…。小さい頃、「子どもは3人は欲しい」という憧れがあったことを思い出しました。しかしマタニティブルーのせいか「子育てがひと段落して、また一からやり直す感じなのか~…」「体力的に大丈夫か、私」という気持ちも。長女とは12歳差になるけれど、どんな生活になるのかな…3人の子どもの教育費も考えないとな…と不安が頭をよぎりました。ですが授かった大切な命。たくさんの愛情を注いで育てようと改めて決意したあとは、まだ起きていないことを、今不安に思うことはやめようと考えることにしました。■子どもたちの反応は…安定期にはいり、長女と次女に妊娠したことを話したら、と予想以上にすごく驚いていました。その後、子どもたちは、「男の子かな? 女の子かな?」「楽しみだな~!」と喜んでくれて安心したのを覚えています。妊娠中は、娘が積極的にお皿洗いや夜ご飯を作ってくれたり、むくみがひどかった私の足を夫と娘でリンパマッサージしてくれました。■いよいよ出産へ次女の出産の際、お世話になった助産師さんからは、と言われたことがありました。上の子の出産から長く間があいたら陣痛の時間はどうなるのかな…。知り合いで3人お子さんを出産した方に聞くと「3人目だからと言ってそんなに早くは生まれなかったよ~。」と言っていました。そして、いざ陣痛が始まると、私の場合破水から始まったのが要因だったと思いますが、めちゃくちゃ早く出産しました。陣痛から2時間で出産、2時間といっても最初の1時間くらいはちょっとおなかがはるな~ぐらいでした。これが陣痛の始まりだったとは知る由もなく、まだ病院に行くほどの痛みもないし…、とゆったりとしていたのですが、破水したあとは急激な痛みで歩くことさえできませんでした。分娩台まで辿り着けず、病院に着いてストレッチャーの上で出産しました。しかし、三女は産声をあげませんでした。すぐに酸素マスクをはめて別室に連れて行かれましたが、産まれてきてくれてすごく嬉しいはずなのに当時の私は、心配で生きた心地はしませんでした。今は何事もなく元気な三女ですが、妊娠中に問題はなくても、産まれるまでは何が起こるか分からない。無事に出産するということは、当たり前のことではないんだと痛感した出来事でもありました。家庭の形はそれぞれで、何歳差がいいかは個々の家庭で考え方が違うと思います。「案ずるより産むがやすし」という言葉の通り夫も娘も、もちろん私も三女が生まれて毎日デレデレです。三女が生まれて家族がますます明るくなったように感じ、「家族が増えて本当によかった!」と家族みんなで思っています。
2020年07月01日こんにちは! 助産師のREIKOです。前回、初産婦さんと経産婦さんの違いについてお話しさせていただきました。今回はもう少し、経産婦さんについてお話ししたいと思います。 経産婦とは?経産婦とは、“妊娠22週以降の分娩経験をもつ女性”を指します。お産の方法は関係ありません。赤ちゃんがママの産道を通って生まれてくる経腟分娩でも帝王切開でも、お産を経験したことのある方は経産婦さんです。 高齢妊娠に関しては、日本産婦人科学会で「35歳以上の初産婦」を「高“年”妊婦」と定義づけています。高齢妊婦には経産婦さんは含まれていないんですよ。ですが、やはり年齢ともに合併症のリスクは上がってくるので、注意は必要です。 経産婦さんのお産の経過個人差はあれど、初産婦さんに比べて経産婦さんのお産の経過は早い方が多いです。全体的な経過が早い方もいらっしゃいますし、一気に進む方もいらっしゃいます。ですので、すぐお産になっても大丈夫なように、常に準備万端にしてお産の経過をみています。 私が病院で働いていたころも、子宮口がまだ3cm開大で経過を見ていた方が破水した途端に子宮口が8cmとなってお産になったり、ちょっとおなかが張るけれど、ごはんは食べられそうということで、お食事を召し上がっている途中、急におなかの張りが強くなって、一気に子宮口が開き、お産になった……など、一気にお産が進んだケースに立ち会ったことが多々あります。 経産婦さんは早め早めの対応で経産婦さんは初産婦さんに比べて、お産の経過が早いので、陣痛が来たときの入院のタイミングも初産婦さんより早めです。初産婦さんの場合は、陣痛の間隔が10分おきになったら、経産婦さんの場合は、おなかの張りが15分おきになったら産院に連絡を……と指導されることが多いと思います。 入院のタイミングと同じように、分娩室に移動するタイミングも早めです。お産の経過にもよりますが、初産婦さんは子宮口が全開大したら、経産婦さんの場合は7~8cm開大が分娩室に移動する目安です。 経験者だからこそ……経産婦さんは、過去にお産を経験しているので、不安が少ないといわれることがあります。たしかに上のお子さんのときの経験が、今回の妊娠に生かせることもあると思います。ですが、その反面、前回の経験がマイナスに働いてしまうこともあります。 経験者だから大丈夫、と思われてしまうこともあると思います。経産婦さんの沐浴指導がない産院って多くありませんか? これもその1つと言えるでしょう。逆に、経験者だから大丈夫と自分で思ってしまうケースも。 一度も妊婦健診を受けていない経産婦さんが、いきなり来院してお産になったケースも多々あります。そのようなとき、皆同じように「今まで問題なかったから、今回も大丈夫だと思っていた」と話されます。 やはりサポート体制が重要初産婦さんと経産婦さんとの大きな違いは、やはり上のお子さんがいるということ。つわりがつらくても上のお子さんのお世話をしなくてはいけないという状況もありますよね。妊娠中は、上のお子さんのお世話で無理をしがち。お子さんを抱っこするときなどには、なるべく負担のかからないようにできるといいですね。 産後も生まれたばかりの赤ちゃんのお世話が加わり、時には上のお子さんのイヤイヤ期や赤ちゃん返りが加わり……。ママひとりではどうにもならない状況もあり得ます。ご主人を始め、おうちの方のサポートだけでなく、活用できる社会資源を最大限活用できるように、妊娠中から情報収集しておくと安心です。 妊娠・出産の経験がある経産婦さん。経験があるがゆえのメリット・デメリットがあると思います。これまでの妊娠・出産と違うことも経験するかもしれません。同じママでも、お産は十人十色。あのときはこうだったなーって思い出してみたり、今回はここが違うなって思ってみたりするものよいですね。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2020年01月04日こんにちは! 助産師のREIKOです。初めての出産を控えている初産婦さん、2人目以降の経産婦さん。呼び名の違いは知っていても、ほかに違いがあるということをご存知でしょうか? そこで今回は、初産婦さんと経産婦さんの違いについてお話ししたいと思います。 妊娠線の違いおなかが大きくなるスピードに皮膚の伸展が追い付かず生じてしまう妊娠線。初産婦さんの妊娠線は、赤みがかっていることが多いです。一度できてしまった妊娠線は消えず、妊娠が終わると徐々に色が薄くなっていきます。 ですので、初めての妊娠のときに妊娠線ができてしまった経産婦さんのおなかには、うすくなった妊娠線のあとがあります。妊娠線の色の違いも、初産婦さんと経産婦さんの違いの1つです。 おっぱいの違いおっぱいも、初産婦さんと経産婦さんには違いがあります。個人差はもちろんありますが、初産婦さんの乳頭や乳輪は経産婦さんに比べて小さく、妊娠初期の着色も薄いといわれています。 そして、上のお子さんを母乳で育てた経産婦さんの乳頭は、やわらかく、乳首の付け根が少し細くなっている方が多い印象があります。 産道の違い初産婦さんと経産婦さんでは、子宮口のかたちや腟壁の状態、外陰部の見た目にも違いがあります。また、初産婦さんの子宮口は閉鎖しているのが一般的ですが、経産婦さんの場合は、指1本分程度開大していることもあります。 これらの違いは、やはりお産をしているか、していないかの違いによって生じるものです。 お産の経過の違い初産婦さんと経産婦さんでは、お産が始まる前の兆候の違いはほとんどありません。ですが、お産に向けて赤ちゃんが骨盤の中に固定される時期は、初産婦さんの方が早いようです。 陣痛が始まって胎盤が出るまでの時間は、初産婦さんが12~15時間、経産婦さんが5~8時間が平均です。また、会陰の伸びも経産婦さんのほうがいいので、会陰切開をするケースも初産婦さんより少ないのではないでしょうか。会陰切開をする場合も、大きく切開せずにすむことがあります。とはいえ、初産婦さんでも経産婦さん並みの経過の方もいらっしゃいますし、その逆もあります。 産後の経過の違い妊娠によって大きくなった子宮をもとの大きさに戻すために生じる後陣痛。初産婦さんに比べて経産婦さんのほうが強くなることが多いです。それは、初産婦さんより経産婦さんのほうが子宮が大きくなっていることと、子宮筋の疲労が大きいので、より強い子宮収縮が必要になるからなんですよ。 やはり強い後陣痛が必要になる経産婦さん。産後、子宮収縮がスムーズにおこなわれず、弛緩出血を起こしてしまうケースも少なくありません。産科スタッフは、出産回数が多い方ほど、産後の弛緩出血の可能性を頭に入れて対応しています。 初産婦さんと経産婦さんとの違いをいくつか紹介してきましたが、これらのことがすべて当てはまるというわけではありません。やはり個人差もありますし、経産婦さんの場合は、前回のお産からどのくらい期間があいているかということも影響してきます。初産婦さんと経産婦さん、それぞれに、このような傾向があるということを知っておくと少し安心できるのではないでしょうか。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2020年01月02日出産してから下腹部や外陰部に不快感があったり、尿が出にくくなるなどの症状は出ていませんか?出産という大仕事をはたし、体も急激に元の状態に戻ろうとしているのですから、いろいろな症状が出て当たり前、と簡単に考えている人もいるでしょう。しかし、この不調をそのままにしておくと将来、発症する可能性がある病気が…。正しい知識と迅速な行動が必要かもしれません。このような症状が出ている場合、お母さんの体の中でどんなことが起こっているのか、将来どんな影響があるのかを説明しましょう。【監修】成城松村クリニック院長 松村圭子先生婦人科専門医。1995年広島大学医学部卒業、同年広島大学付属病院産婦人科学教室入局。2010年、成城松村クリニックを開院。女性の「体の健康」「心の健康」のために、一般の婦人科診療だけではなく女性のあらゆる面をトータルにケア。講演、執筆、TV出演など幅広く活動。著書に、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)など多数。■子宮脱って何?出産後から下腹部に違和感がある、尿意はあるもののいざトイレへ行くと出にくい、逆に頻尿みたい…。このような症状をそのまま放置した場合、加齢に伴って「子宮脱」へと進行する可能性があります。聞き慣れない言葉だと思いますが、この子宮脱、出産時の体の変化の影響で、将来発症する可能性がある病気の一つです。子宮脱とは子宮脱とは、骨盤の下のほうにある骨盤底筋という筋肉が弱くなり、子宮の位置が通常よりも下がって、外陰部から子宮の一部、またはすべてが出てしまう状態をいいます。症状が進むと膀胱(ぼうこう)や直腸などの臓器も一緒に下がってしまい、腟(ちつ)が裏返ってしまうこともあります。骨盤の中で周囲の臓器が下がってしまうことからこの状態を、骨盤内臓脱ともいいます。参考サイト:日本女性心身医学会 「子宮脱」 子宮下垂との違い子宮下垂は子宮脱とは違い、子宮は外陰部より出ていない状態で、子宮の位置が通常位置よりも下がった位置にある状態を指します。子宮下垂が悪化すると子宮脱に進行します。ごくまれにですが、妊娠中に子宮下垂が起こり、尿が出にくい、便が出にくい、または頻尿や尿もれなどの症状が出ることがあります。このような症状がある場合は病院を受診しましょう。子宮脱の症状子宮下垂の状態は、痛みを伴わないため、婦人科検診などで指摘されるまで気づかない人もいます。しかし、症状が進むと、子どもを抱っこしたり、重い物を持ったり、しゃがんだりなど腹筋に力を入れることで違和感を覚えるようになります。悪化すると丸くて硬いものが外陰部から出てくるようになるので、そこで気づく人が増えます。膀胱や直腸などの内臓も子宮と一緒に下がってくると、下腹部がひきつれた感覚になり、太ももの間に何かが挟まっているような症状も出ます。下がった子宮が下着に擦れて、出血することもあります。■子宮脱の原因は? 経産婦がなりやすいの?子宮脱はどうして起こるのでしょうか?原因1:経腟分娩による出産子宮脱の発症の原因で一番多いのが経腟分娩です。子宮脱は女性の約10%が経験し、そのうち95%が経腟分娩経験者だそうです。出産時、赤ちゃんが骨盤内を通過するとき、おなかや内臓を支える骨盤底筋が損傷したり伸びたりすることが原因と考えられます。しかし、分娩後すぐに子宮脱になるのはまれで、大抵、閉経を迎える50歳頃から多くなり、60歳代が発症のピークとなるようです。原因2:加齢先に解説したように、出産時に骨盤底筋が傷ついても、すぐに子宮脱になることはほとんどありません。しかし、加齢で筋力が衰えるとおなかや内臓を支えきれなくなり、腟から子宮が出るのです。ひどくなると膀胱や直腸などの内臓も一緒に下がってくる骨盤臓器脱になります。原因3:重いものを持つなど腹圧がかかった子宮脱の原因となる骨盤底筋のゆるみは、加齢以外にも起こります。それは重いものを持つ、せきやくしゃみの頻発など腹圧がかかった場合です。妊婦はホルモンによる骨盤のゆるみと子宮の重量の増大のため、骨盤底筋に負担がかかりやすいといわれています。重量物の取り扱い業務が原因で有害な健康状態を生じる恐れがあることを厚生労働省でも注意喚起をしています。参考サイト:厚生労働省 「母性保護に係る専門家会合報告書」 原因4:外傷トラブルケガや事故で骨盤底筋を損傷することで、子宮脱が起こる場合があります。非常にまれなケースではありますが、骨盤底筋を傷つけることで、機能をはたせなくなり、子宮下垂を引き起こします。この状態を放置すると、症状が進行し、子宮脱の状態に移行します。■自分でできる子宮脱の予防対策子宮脱の予防には体重管理が大事です。太っていると骨盤底筋に負担がかかるため子宮脱だけではなく内臓下垂にもなりやすくなります。また、体重過多の人ほど、症状の進行が早くなる傾向もありますので、栄養バランスのとれた食事と適度な運動、ストレス発散で適正な体重を維持することが大事です。子宮脱を防ぐ体操をしようごく簡単な体操で子宮脱は予防が可能です。出産でゆるんだ骨盤周りの筋肉を取り戻すことで、下垂した子宮を元の位置に戻すことができます。簡単なので、すぐに試してみてください。やり方は簡単! 肛門や腟をぎゅっと閉めたりゆるめたりするだけ。これを朝晩10回ずつ試してみてください。慣れてきたらゆっくり時間をかけて閉めたりゆるめたりを繰り返します。3~5秒閉めたらゆっくりゆるませるくらいの時間がちょうど良いでしょう。これがどこででもできるおすすめの骨盤底筋を鍛えるトレーニングです。骨盤ベルトは効果的?出産でゆるんだりゆがんだりした骨盤を、正常な位置に戻す骨盤ベルトも効果が期待できます。下着の上からベルトで骨盤を締めて支えることで、子宮や内臓下垂を防ぎます。産院で購入できるところもありますが、市販のものもあります。出産から半年も着用すると、骨盤が元の位置に戻り、下垂が治る場合もあります。■子宮脱の治療法を知っておこう子宮脱の治療は、症状や状態により違ってきます。年齢が若く、体力もあり、症状が比較的軽い場合は筋力をつけることで回復することもありますが、そうではない場合は外科手術が必要になることもあります。治療法1:ペッサリー療法症状や状態にもよりますが、比較的軽症の場合は手術ではなく、リングペッサリーを腟内に挿入して子宮を正しい位置に戻す療法がとられます。ただし、ペッサリーはある一定期間で交換する必要があるため、定期的な通院が必要です。治療法2:TVM手術子宮脱の治療はゆるんだ筋肉やじん帯を補強する手術が基本となります。しかし、効果は100%ではないため、再発した例もこれまでにあります。以前は腟から子宮を摘出したり、ゆるんだところを縫い縮める手術が主流でしたが、現在は腟壁と臓器の間にメッシュを取り付け、それでハンモックのように内臓を支える手術が主流になっています。術後の痛みや体への負担も少なく、再発率が低いことで今後も期待されている手術です。合併症は起きないの?手術の合併症もまれに起こる場合があります。症状としては出血やうずきが挙げられます。これらの症状が出たとしても術後数日から数週間で消失しますし、問題がないことがほとんどです。しかし、術後3~6カ月して、腟部びらんが起こることがあります。こちらも発症率は1%前後と以前に比べるとかなり低くはなっています。症状はメッシュが腟壁から露出するケースや出血です。たいていは内服薬や軟こうで完治しますが、感染症が発生した場合は摘出する必要があります。■まとめ出産時、お母さんの体の中では赤ちゃんの頭を通すために、ホルモンの働きで骨盤周りの筋肉やじん帯がゆるみます。その状態が元に戻らないままで骨盤底筋も傷ついていると20年、30年後、10人に1人が子宮脱になるリスクがあることがわかりました。しかし、将来の子宮脱は落ちた筋力を産後に回復することで、自力で予防できることでもあります。腟やお尻の穴を閉めるトレーニングで骨盤底筋の衰えを防ぎましょう。みなさんもぜひ試してみてください。参考資料:・千葉市医師会 「中高年の女性に多い『子宮脱』」 ・NHK 「子宮脱・直腸瘤骨盤臓器脱の症状や治療、改善できる体操を解説」 ・ 日本女性心身医学会 ・ 厚生労働省
2019年11月27日生まれてくる子どもによって、お産の進み方は違うもの。だからこそ、経産婦でも出産は緊張するものでしょう。また、経験したからこそ気がかりが増えるという人もいるかもしれません。「案ずるより生むがやすし」とはいっても、できることなら不安を払拭(ふっしょく)して出産に臨みたいもの。ここでは経産婦のお産についてご紹介します。【監修】成城松村クリニック院長 松村圭子先生婦人科専門医。1995年広島大学医学部卒業、同年広島大学付属病院産婦人科学教室入局。2010年、成城松村クリニックを開院。女性の「体の健康」「心の健康」のために、一般の婦人科診療だけではなく女性のあらゆる面をトータルにケア。講演、執筆、TV出演など幅広く活動。著書に、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)など多数。■経産婦と初産婦の違い経産婦とは過去に出産を経験したことのある妊婦さんのことを経産婦(けいさんぷ)といいます。しかし、妊娠22週未満での出産であった場合は経産婦とは扱われません。お産の方法にきまりはなく、経ちつ分娩でも帝王切開でも、妊娠22週以降の出産をした人は経産婦となります。陣痛が始まってから出産にいたるまでの時間は、初産婦よりも経産婦のほうが短いといわれています。・初産婦初めてのお産のことを初産といいます。「しょさん」といったり「ういざん」と読んだりしますが、初めてのお産に臨む女性のことは「初産婦(しょさんぷ)」と呼ぶことがほとんど。文字通り、初めての出産をする女性のことです。35歳以上で初めての出産をすることを「高齢出産」や「高年出産」といいます。同じ35歳以上でも経産婦であれば高齢出産とはいいませんが、加齢による影響がないわけではありません。経産婦と初産婦の違い1:出産の経験があるお産の経験があることで、経産婦さんは胎動を感じるタイミングやお産の進み方が早いといわれています。経産婦が胎動を初めて感じるのは、妊娠18週くらいの妊娠5カ月ごろ。初産婦だともう少し遅くなるそう。胎動がどのような動きかわからなかった初産のときとは違い、前に体験しているからこそ胎動に気づきやすいのかもしれませんね。出産の経験があるからこそ気づきが多かったり、マイナートラブルに対応する術を知っていることも。お産の流れを把握しているので、不安も少ないかもしれません。経産婦と初産婦の違い2:上の子がいる2人目、3人目の出産になる経産婦が育てているのは、おなかの赤ちゃんだけではありません。つわりでつらくても、おなかが重くて思うように動けなくても、1人目、2人目の上の子どもの育児に奮闘していることも。お産で入院するときのために、子どもの預け先を確保しておきましょう。また、上の子どもに授乳をしている場合は、乳首を吸われることで子宮が収縮し、流産や早産のおそれがあるので、授乳をやめるように指導されることもあります。■経産婦だと陣痛時間は短くなる?陣痛時間は短くなる傾向にある経産婦は初産婦に比べて、出産のスピードが早いといわれています。分娩時間の平均は、初産婦で12~16時間、経産婦だと5~8時間程度です。「おしるし」と呼ばれる出血があったからといっても、すぐに陣痛が始まるわけではありません。陣痛の間隔が5~10分になったころには、子宮口の開きは2~3センチほど。陣痛が10分間隔になったら連絡をするように産院から指導されますが、経産婦は初産婦に比べて子宮口が開きやすいことから、早めの連絡が勧められることがあります。後陣痛がつらいケースも出産後は子宮がもとの大きさに戻ろうとして収縮を繰り返すため、「後陣痛(こうじんつう)」という痛みが出ることも。個人差もありますが、生理痛よりも少し強い痛みが数日続きます。経産婦のほうが後陣痛を強く感じることが多いのだとか。お産がスムーズだと子宮の戻りが比較的早く、痛みが強いそうですから、初産のときと比べて分娩時間が短い経産婦のほうがつらいと感じるのかもしれません。つらくても、子宮の回復が順調な証拠ですから安心してくださいね。経産婦であっても個人差が大きいお産の進み方はあくまでも人それぞれ。初産婦に比べて経産婦のほうが陣痛の時間が短いと一概にはいえません。でも、お産の流れを知る経産婦なら、「陣痛の感覚が短くなってきたからそろそろかな」とか「いきみたくなったからもう少しで生まれるはず」と、予想でき、その後の流れを想像できることから、お産にかかる時間も短く感じられることはありそうです。■経産婦は予定日超過しやすいって本当?予定日を超過するケースもあるがおなかの子によって変わる出産予定日とは妊婦さんにとって特別な日。赤ちゃんに会えるのを楽しみに待っていることでしょう。しかし、予定日に赤ちゃんが生まれてくる確率はわずか5%なのだとか!予定日はあくまで、妊娠40週0日を迎える日であり、赤ちゃんが生まれてくる予定の日ではありません。予定日超過は経産婦だからというわけではなく、おなかの赤ちゃんしだいのようです。予定日を超過している/しそうな時は予定日を過ぎても、きちんと妊婦健診を受けましょう。予定日超過から日がたつにつれ胎盤の機能が低下するので、こまめにチェックする必要があります。1週間に1度だった妊婦健診は、さらに回数が増えることに。大きなおなかを抱えて何度も病院に行くのは大変ですが、もうひと息です!予定日に生まれそうになかったり、予定日を過ぎた場合は、次のことにチャレンジしてみて。・無理のない範囲で運動する振動で子宮口を刺激するといわれる、ウォーキングやスクワットなどにトライしてみましょう。スクワットで骨盤底筋を鍛えると、産道がスムーズに開くようになります。もしお産につながらなくても、お産に向けての体づくりにもなると割り切って。・おっぱいマッサージをする赤ちゃんが生まれてくるのを待つ間には、出産してからスムーズに授乳ができるように準備をしておきましょう。乳頭のマッサージをすることで、赤ちゃんが吸いつきやすい形になり、赤ちゃんに吸われても痛くならない皮膚になります。また、乳頭への刺激は子宮を収縮させることも。「もう生まれてきていいんだよ」と、赤ちゃんに伝わるといいですね。・ツボ押しをする陣痛を促進するといわれているツボを押してみるのもいいかもしれません。力いっぱい押すのではなく、少し痛いけれど気持ちいい程度の力加減で刺激しましょう。・三陰交(三陰交)…足の内側にある、くるぶしから指4本分上にあるツボ・太衝(たいしょう)…足の甲にある、足の親指と人差し指の間の骨が合流してくぼんでいるところいずれも冷え性や生理痛、更年期障害を緩和するといわれているツボです。覚えておくと、産後も役立ちそうですね。・無理はせずゆっくり待とういつ陣痛が始まるのか、そればかりが気になって落ち着きませんよね。でも、予定日を超過してもきちんと健診を受け、異常がなければ大丈夫! 妊娠41週に入ったら陣痛の誘発や促進をしてお産をするケースがほとんどなので、心配しなくても赤ちゃんは生まれてきます。出産までの時間は、これからお兄ちゃんやお姉ちゃんになるわが子とゆっくり過ごせるいい機会でもあります。赤ちゃんの誕生を待つ時間を子どもといっしょに楽しんで。■まとめおなかの赤ちゃんによって、お産はまったく違うもの。たとえば、お産がおしるしから始まるか、陣痛から始まるか、それとも破水から始まるか…。こればかりは経験があっても予測不可能。経験があるからこそ、前のお産と違うことがあれば不安が大きくなってしまうこともあるかもしれません。しかし、出産というゴールにたどり着くまでの道のりは、おなかの赤ちゃんによって変わるもの。前回のお産とはまた違った風景を楽しみながらゴールを目指してくださいね。参考資料:・ 日本産科婦人科学会 ・『はじめてママの「からだとこころの悩み」お助けBOOK』(世界文化社) 監修 竹内正人・『母乳育児ミルク育児の不安がなくなる本』(主婦の友社) 監修 渡辺とよ子・『35才からの妊娠・出産・育児』(ベネッセコーポレーション)監修 郡山智、郡山純子
2019年11月20日長女を出産して、入院中に沐浴の練習がありました。経産婦は自由参加なので、初めはやめておこうかと思ったのですが「せっかくだしな…」と参加することに。■慣れていたはずの沐浴三人目の赤ちゃん。心の奥底にある記憶がよみがえって勝手に手が動くと思っていたのですが…。それがまあ、全然よみがえらない!! 全然思い出さない!!手順も全て忘れていたし、何より久しぶりの小さい赤ちゃんが怖くて。恥ずかしながら大パニックでした。結局、助産師さんに一通り教えてもらいながら何とかできました。何人産んでも忘れる時は忘れますし、一人目の赤ちゃんの時とは手順や考え方が変わることもあります。経産婦さんでも高をくくらず、参加することをオススメします。
2019年01月24日2歳になったばかりの息子の出産について描こうと思います!上の子のときは長~い前駆陣痛から始まり、本陣痛開始から約14時間かかったのですが…。初産のときにとてもいやな思いをしたので、2人目は別の産院に変えたのですが、まさか序盤から医療機器にお世話になるとは考えもしませんでした。そしてこのバルーンの後にはあの陣痛促進剤が待ち構えているのでした…。陣痛促進剤は、初産のときにも使ったのですが、使用のタイミングが分べん台に乗ってから。このため正直、なにがなんだかわからないまま出産となってしまいました。しかし今回は序盤からの使用。ここからどんな風にお産が進むのか見当もつきませんでした!子宮口が5cmの時点で、それほど陣痛の痛みがなかったことに驚きました。促進剤のパワーってすごい!しかし! ここからどんどん痛みが強くなっていきます。初産のときは激痛になってから生まれるまで8時間ほどかかりました。促進剤のおかげでお産の進みは早かったのですが、まだ何時間も続くと思い込み…。長丁場を覚悟していたので、このとき本当に心が暗くなっていて…。「分べん室に移動」の言葉で、やっと終わりがみえてきたように感じました。しかし! 痛すぎてリアクションをとる余裕はありませんでした。 移動中、陣痛が若干ラクになったのですが、分べん台の手前で急にいきみに変わりました。 うわさには聞いていた「いきみ逃し」のつらさ、あれは本当でした…。初産ではあまりいきみを感じずに出産したので、想像以上のいきみのラッシュを処理しきれなくなり、助産師さんに「いきまないで! 深呼吸! 言うこときいて!!」としたたかに怒られました。怖かった…。しかしこれでわれに返り、ラマーズ法にも助けられ、徐々に冷静さを取り戻していきました。あと、シムスの体位は妊婦のときにやってみたら、逆にすごく苦しくて「ちくしょー」となったので、やはり私の中では幻の技です。次回、息子が生まれる瞬間のエピソードをお届けします。※この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。 ■マンガで読む「みんなの陣痛・出産特集」>>
2018年08月08日こんにちは。コソダテフルな毎日のちゅいママです。長男(小3)、次男(年長)、三男(年少)の3兄弟の母です!■出産を経験したからこそ、陣痛が怖い!私、この間、夢を見たんです。夢の中で、自分の本当の気持ちを知ってしまったんです。夢の中の私はなぜかいきなり妊娠していて、それも4人目。気づいた時には既に臨月というありえない状況の中で、私がどう思ったのかというと…。「またあの出産の痛みを経験しなくちゃいけないの!? 勘弁してよぉぉ!!」でした。これ、かなりリアリティのある正直な気持ちだと思いました。(そこで目が覚めてしまったのでその後どうなったのかは知りません。無事産めたのかな…私)陣痛は産めば忘れるっていう話をよく聞きますが、いいえ、私は忘れませんよ!かわいいわが子とご対面したって、かわいいわが子がすくすくと育ったって、それとこれとは話が別!あの出産の痛みを忘れてなるものかぁぁ!!(熱弁)個人的な意見なのですが、出産を経験したからこそ陣痛が怖いっていう気持ちを抱えてる経産婦さん、 一定数存在するんじゃないかな? と思うんです。■日本の妊婦さんは「陣痛が怖い」となかなか言えないもちろん初産の時にも、未知のものに挑戦するわけですから怖いなと思う気持ちもありましたけれど、私の場合3回目が一番怖かったです。でも「陣痛が怖い」って真面目な日本の妊婦さんはなかなか口にしないんですよね。なんていうか、そんなこと言っちゃ悪いような気がしてくるんです。「陣痛は赤ちゃんが狭い産道を通って一生懸命生まれてこようとしているサイン。」「ママも痛いけど、一番頑張ってるのは赤ちゃんなんだよ。」って教えられるので、陣痛が怖いとか言ったら「いいお母さんじゃない」って思われるかな? って思っちゃうんです。しかも、3回目ともなると一気に、 ベテラン扱いになります。ますます言いづらくなります。検診で先生や看護師さんと話す機会はありますが、陣痛が怖いと打ち明けたところでこのままずっとおなかに入れておくわけにもいかないし、産むしかないのだから、言ったところでどうしようもないんですよね。言ってもしょうがないのだったら黙っておこうっていう気になり、一度も相談したことはありませんでした。(ちなみに住んでいる地域に無痛分娩を受けれる施設が皆無でした)経験者のママたちに話しても「もう忘れた」とか「おぼえてない」とかで、あんまり共感を得られず、結局どうしたかというと…。残るターゲットは夫!!■夫に出産が怖いと泣きつくも… 夫に怖い怖いとすがりつく~~!!!外では平気な顔して、家の中では怖がりまくっていました。夫はひたすら「そんなこと言われてもどうしようもできない」の一言でしたが。(正論)えぇそうです。私が熱望した三人目ですが、それでもやっぱり陣痛が怖かったです。■いざ、助産院へ破水したときには、まだ痛くもかゆくもなかったのですが、今からとうとう産むのかと思うと、ガクガクガクガク体が震えて、歯もガチガチいうほど震えながら、助産院に向かったのでした。そして、いざ山場を迎えた時には、「あぁ~~! これこれ~~! この痛みぃぃぃ!!!!」と数年前に味わったことのある痛みを再経験して、ひたすら乗り切るのでした。おぎゃー。はてさて、さんざん怖がらせるようなことを言いましたが、こんなに超~~痛みに弱い私でも産めましたので大丈夫です!(なにが?)これから出産を控えているみなさま! あのヘタレのちゅいママでさえ産めたんですよ!「あいつで産めたんだから私にできないはずはない!」とパワーに変えて、どうかご無事にご出産できますように! フレーフレー!!!
2017年08月24日