育休制度は、男女ともに取得が認められている権利です。しかし、実際に育休制度を利用した男性は、「DeNAトラベル」の調べによるとわずか12.3%。まだまだ男性の利用者は少数というのが現実です。そして、育休を取得しない男性の3人のうち1人が、「会社に育休制度がないから」を理由に挙げています。しかし、実は会社の規則に書かれていなくても育休制度が申請できることをご存知ですか? 1. 3人に1人が勘違いしている「男性の育休」オンライン総合旅行サービス「DeNAトラベル」が10~70代の男女596人に「産休・育休」に関するアンケート調査を行いました。子どもが産まれたあと育休を取得しなかった男性にその理由を尋ねた結果、もっとも多かったのは「仕事が忙しくて休めない」という回答で、39.9%でした。2番目に多かったのは、「職場の代替要員がいない」で32.6%と、仕事に関する理由を挙げて育休を取得しなかった男性が多いことがわかります。そして1位2位と差があまりなく、3番目に多かった理由が、「職場に育休制度がないから」の32.1%。しかし、この認識は実は間違っています。というのも、育休は厚生労働省が法律として定めている労働者の権利なので、男女関係なく職場に申し出れば取得できるものなんです。もともと育休は女性が取ることが一般的であったこともあり、労働者側はもちろん、事業者側も男性の育休制度について知らないケースも多く見られます。「会社に制度がないから」を大きな理由として育休の取得を諦めているかたは、まず自分に育休を取得する権利があるということを知り、必要があれば会社に説明や交渉をしてみても良いのではないでしょうか。 2. 育休の取得の仕方育児休業を取得できるのは、男女を問わず1歳に満たない子を育てている親。取得を希望する場合、休みたい日の1ヶ月前までに、書面で職場に申し出ます。取得できる期間は、原則として子どもが1歳になるまでの連続した一定期間。また、保育園に入れないなどの事情が生じた場合は、1歳半〜2歳までも可能になることがあります。取得は原則ひとりの子どもに対して1回ですが、生後8週間以内に父親が育児休業を取得した場合には、再度育児休業が取得できる「パパ休暇」という制度もあります。パパ休暇の条件子どもが産まれてから8週間以内に育児休業を取得し、8週間以内に休業を終えていることさらに、育児休業の取得期間が1歳から1歳2ヶ月までに延長される「パパ・ママ育休プラス」という制度も。パパ・ママ育休プラスの条件配偶者が、子どもが1歳になるまでに育児休業を取得している本人の育児休業開始予定日が子どもの1歳の誕生日前である本人の育休開始予定日が配偶者の育休の初日以降であるなお、法律で定められている育休取得可能最大日数は産後休業を含め1年間。夫婦が同時に取得することも可能ですし、夫婦がバラバラで育休を取得する場合、ふたりの育休期間が連続していなくても大丈夫です。 育休は申し出れば取れるものとはいえ、まだまだハードルが高いと感じる男性は少なくないでしょう。しかし、申し出る前から諦めてしまうと何も変えることができません。男性も「取得したい」という意思を事業者側に提示することで、「子育ては夫婦でするのが当たり前、育休も夫婦ともに取得するのが当たり前」という社会の変化につながっていくのではないでしょうか。 参考:厚労省資料厚労省資料(p6)プレスリリース「男性の育休取得実績は12.3%! 「育休制度がないから休めない」と 勘違いをしている人も32.1%いることが判明。 育休中の旅行は9割以上の人が後ろめたさを感じないと回答。 ~DeNAトラベルが「産休・育休」に関する調査を実施~」
2018年04月04日年が開けて、仕事復帰までのカウントダウンが始まる方が多いのではないでしょうか?私も去年、経験した1人です。復帰して約1年経ったことで見えてきた、育休中にやっておいて本当によかったこと、復帰してからの忙しい毎日の支えになっていることを紹介します。続けられるアルバム作りの方法を知るかわいい我が子の写真はあっという間に溜まります。気がつけば携帯の保存容量がいっぱいで、応急処置的にアプリを削除する!という経験をしたことがあるママも少なくはないのではないでしょうか?私自身も、数え切れないほどのアプリを削除してきた1人です。そんな写真を家族が気軽に楽しめるようにと、これまでフォトブックを作成したり、携帯アプリで写真集を作成したり、はたまた高いお金を支払ってプロにアルバムを作ってもらったり、いろいろ試行錯誤してきました。どれも満足いく仕上がりで、我が家にとっては大切な宝物になっています。しかしながら、時間がかかりすぎたり、お金がかかりすぎたりと、どれも継続するには至りませんでした。そこで最終的にたどり着いたのが、「ネットプリントでL版へ印刷して、月ごとにアルバムへ入れていく方法」です。ネットプリントにすることで、1枚当たり8円で印刷でき、L版に決めたことでアルバムに入れるだけで統一感あるアルバムが完成します。この方法がどの家庭にもベストとは言い切れませんが、復帰までに続けられるアルバム作りの方法を模索しておくことは、やっておいて良かったことと自信を持ってお伝えできます。平日のタイムスケジュールを作っておく育休中、育児と家事だけでも大変でしたが、復帰しそこへ仕事が入ってくると考えただけでゾッとしていました。悶々と考えているだけでは、負のスパイラルから抜け出せなくなってしまいそうだったので、実際に【朝の時間割】と、帰宅してからの【夜の時間割】を書き出してみました。実際に書き出してみることで、(1)あきらめなければいけないこと、(2)パパに協力してもらえればどうにかなること、(3)あきらめるつもりでいたけれど意外と続けられそうなことを具体的に知ることができました。また復帰してからは、実際に作成したタイムスケジュールをもとに動くよう努力し、できなかったことをパパと話し合い、1年経った今では、改善したタイムスケジュールが完成しています。タイムスケジュールを作成しておくことは、やるべきことの見える化にもつながっています。手が空いた時に「何をすれば良いかわかりやすい」と、パパからも好評です。かかりつけ医を見つけておく育休中は大きな病気ひとつ、いや、それどころか、小さな病気ひとつかからなかった息子でしたが、いざ保育園へ通い始めると、園から呼び出されることが頻繁になりました。もともと、息子のこととなると心配性な私は、小児科だけではなく、乳幼児を診てくれる内科や耳鼻科も開拓しておきました。いつもの病院が休診日でも、他に診てもらえる病院を知っているだけで、急な呼び出しにも冷静に対応できています。今では、症状によって病院を使い分けられるほどになりました。呼び出し電話で息子の症状を確認して、適すると思った病院へすぐに予約してから息子を迎え、そのまま病院で診察という流れができていてスムーズです。予約してから病院へ向かえるので、待ち時間なく診てもらえるのも忙しいママにとってはありがたいポイントです。いかがでしたか?他にも、息子の飛行機代がかからないうちに海外旅行をしたり、興味があった資格を取得したりと、我ながら満足のいく育休を過ごせたと思います。復帰を目前に控えているママみんなが、残りわずかな育休期間が満足のいくものになり、復帰してからの糧となるように願っています!<文・写真:フリーランス記者かつき>
2018年01月20日仕事をするも辞めるも、今までは自分の思いひとつで自由に選択できていたはず。けれど、子どもを持つと環境を替えたいと感じていても、いろいろな絡み合う事情により、一歩を踏み出せる人は多くはないようです。今、ママにとって大きなハードルとなっている「転職」。さまざまなケースのママたちの転職ストーリーを連載で紹介していきます。■信田裕美さんの「転職するとき」信田裕美さん プロフィール大学の海洋生物学部を卒業後、非臨床試験を行う会社に勤務し、前職であるCROに転職。CRAとなった後、出産、復帰、異動を経験し退職。2016年8月からクインタイルズ・トランスナショナル・ジャパン株式会社で働く4歳の女の子、2歳の男の子のママ。 【信田裕美さんの出産後の転職歴】▼1社目製薬会社が新しい薬を開発するために行う治験(臨床試験)を支援する企業(CRO) 正社員2012年11月第1子出産 → 2013年4月復帰2013年10月社内異動 → 2015年5月第2子出産 → 2016年5月復帰2016年8月退職▼2社目 現在2016年9月 クインタイルズ・トランスナショナル・ジャパン株式会社 正社員■好きな仕事を続けたいのに…育休明けに直面したマミートラックCRA(Clinical Research Associate)とは、新しい薬を開発するために行う治験(臨床試験)を「医薬品の臨床試験の実施基準(GCP)」や治験実施計画書にのっとって適切に実施されているかを確認し、正確なデータを収集する専門職で、臨床開発モニターとも呼ばれています。出産前に働いていたのは、そんな新薬開発の中核を担う、いわゆる花形のセクションでした。出産前は、臨床開発モニターとして、治験がGCPや治験実施計画書にのっとって適切に実施されているかを確認するため、毎週飛行機で遠い病院まで出張をするような生活をしていました。結婚はしていましたが、そんな仕事柄だったことと、その職である程度のところまで上り詰めたいと思っていたので、しばらく子どもを持つことは考えていませんでした。けれど、年齢を考えると…と思っていた矢先、運よく長女を授かり、2012年11月末に出産。当初は、子どもが1歳になってから仕事に復帰と考えていましたが、1歳児での保育園入園はとても難しいと言われていたこともあり、出産から5カ月後の翌年4月、出産前から申し込んでいた保育園に娘を0歳児で入園させ、職場復帰をはたしました。私の両親が同じマンションに暮らしていたこともあり、両親のサポートを受けて、復帰後も今まで通りモニターの職に戻り、それまでと変わらない仕事をするつもりでいました。週1回ほどある遠方への出張もすべてやる覚悟をし、復帰をしたのです。そこで、上司から言われた言葉は「ゆっくりしていていいからね」でした。0歳児の子どもを持つワーキングマザーへの配慮から出た言葉でそこまで深い意味はなかったかもしれませんが、自分の気合とは裏腹に、職場でも温度差が感じられ、仕事に対する熱が一気に冷めていくように感じました。同じ部署内で臨床開発モニターをサポートする業務をするのですが、「このまま続けても、これまでの仕事に戻ることはできない。ここにいる意味は?」と悩み、大好きだった臨床開発モニターの仕事を離れることを願い出て、異動をしました。異動した先は、マネジメント部署です。今までは臨床開発モニターとして治験に関することだけをしてきましたが、マネジメントとなると人や仕事の管理になるので、会社全体の業務に携わります。マネジメント業務には広い視野が必要で、働くうちに自分の仕事に対する考え方も次第に変わっていきました。異動してしばらく経ったころ、転職してきた方が上司になったんです。その上司は、他社で培ったノウハウを一つずつ丁寧に教えてくれました。例えば、資料に関することであれば、マトリクスの作り方であったり、プレゼンテーションの表現の仕方であったり。この職種では今の会社しか知らない私にとって、他社の違う視点を見せてもらえたことはとてもいい経験になりました。そんな上司の下で引き続き働いて、もっと仕事の幅を広げたかったのですが、ちょうど2人目を懐妊。はじめはモニターの仕事ができないならと異動した部署でしたが、産休に入る頃には、「今度復帰する時は、マネジメントを極めていきたい!」と思うほどになっていました(笑)。 ■「勉強してきます!」と10年勤めた会社を退職2015年5月、男の子を出産し、翌4月に2回目の育休から復帰しました。もともと子どもは男女1人ずつと願っていたので、次こそ仕事をがんばる番だと思っていました。でも、自宅は最寄り駅までバスで40分、そこから保育園を経由して、電車で通うと、勤務地まで片道で2時間ほどかかっていました。子ども2人を育てるようになって、初めて、今までの生活は子どもが1人だったから何とかなっていたと痛感しました。平日の夜は、かろうじて何とか子どもの世話だけはこなしていましたが、それでも早く寝かせることは難しい毎日でした。きちんと睡眠をとらせることに精いっぱいで、それ以上のことは何も子どもたちにしてあげることはできなくて。そんなところに急遽、異動が決まり…。今まで10年間がんばって勤めてきましたが、問題が2つ重なったことで、環境を変えてもいいのかも、と思うようになりました。そして、現在の会社に転職。運よく駅の近くにいい土地を見つけ、家まで購入し、自ら環境をガラリと変えたのです。退職のときは、「いつか自分を育ててくれた方々に恩返しできるように、もっといろいろな世界を見てみたい!」という気持ちで「もっと勉強してきます」と挨拶をしました。転職先の新しい職場環境で仕事をする中、家まで建てるのは想像以上にハードな毎日でした(苦笑)。でも、私自身「大変なことは効率よくギュッと短期間にまとめたい」と思うタイプで、「家を買うことが、新しい仕事を頑張るモチベーションになるのでは」と、あえて厳しいタイミングで、一度に環境を変えることにチャレンジしました。■仕事もプライベートも「がんばる時期」だった1年前、今は…転職後の仕事内容は、以前と同じくCROになります。通常、臨床開発モニターは、臨床データの収集のほか、治験を始めるための申請等の手続き書類の作成まで、1つの案件の1から10まですべてを、1人の臨床開発モニターが担当します。しかし、新しい会社では1人ですべてを抱えるのではなく、専門性をもった人たちがそれぞれの分野で役割を果たせるようなスタイルになっており、私もまた、子育てしながらでも、新薬開発の一部を担えるかもと思っての転職でした。今は臨床開発モニターの一連の仕事の中でも、申請や手続きの部門を担当しています。申請が通らないと治験が始まらないので、この仕事も責任重大。追及するほどに楽しく、やりがいのある仕事です。人に伝えるという点では以前のマネジメント部で培ったことが生きていると感じることも多く、今はこの分業化された「手続き」についての専門性をもっと深めたいと思うようになりました。ようやく転職をして1年が経ちました。転職当時は当然、今まで作り上げてきたネットワークがなくなり、スキルや地位が通用しない0からのスタート。さらに、本来の業務とは関係のない、システムや手続きなど会社独自のルールでもわからないことが多く、それらを誰に聞けばいいのかさえもわからないという状況でした。なかなか仕事が進まず、転職から半年くらいは終わらない仕事を持ち帰り、夜中の3時まで作業をするなんてこともありました。その一方で、購入した家の設計についても、あれこれ考えなくてはなりません。当時、夫はもちろん両親にも心配をかけるほど疲労困憊の毎日でした。でも、今はようやく仕事にも慣れ、駅から近い家も完成し、子どもたちと一緒にごはんを作ったり、夕食後には遊んだり、勉強をしたりする時間を持つことができるようになりました。週末は、近くの海で大好きなサーフィンを家族で楽しめる。そんな、求めていた生活をようやく送れているといった感じがします。<ママの転職 Q&A>Q:転職をして感じたメリットはなんですか?A:何といっても、1.在宅勤務が月に9回、2.コアタイムが11時からのフレックス制で、子どもの通院などでも午前半休を使わなくてもいい、など人事制度が整っている。3.引っ越したこともあり通勤が1時間に短縮、4.通勤時間短縮で、時短勤務(7時間)からフルタイム勤務(7.5時間)へと変更できた点が大きいですね。Q:転職をして家庭環境は変わりましたか?A:在宅勤務が月に9日あるので、平日でも週2日は自宅勤務が可能という環境です。やりくりすれば正社員として働きながら、平日の子どもの習い事にも対応することもできるんです。今までできていなかった分、子どもたちにたくさんの有意義な時間を与えてあげたいと思っています。Q:転職を考えている人へ一言コメントA:転職は単に働く場所が変わるだけではなく、人間関係もガラッと変わるので、仕事を覚えるまで、環境に慣れるまでの期間を長く見込んでおいたほうがいいと思います。大変な時期はできるだけ家族に頼れる体制、ファミサポ、病児保育を整え、もし大変だったり失敗したかなと思うことがあっても、半年間は自分を信じてがんばってほしいです。「大変なことは一度にすませたい」と子どもをできるだけ近い年齢で計画的に出産したり、転職と家購入を同時期にしたり、仕事だけではなくあらゆることを効率的に考え、進めていく信田さん。それでも2回の産休・育休取得中は会社での評価対象ではなくなるため、同期と比べると昇進ができないというジレンマを感じることもあったそうです。「でも、今は仕事も家庭もとても充実した毎日を送っているから、これ以上を求めてはぜいたくですよね~」と笑って話してくれました。現状が「ぜいたく」といえるほど充実した毎日を送っていると言い切るのは、現状以上にただ憧れるのではなく、どんな時でも常に努力してそれに近づき、近づいたときにはまたその先を目標としているから。そんな信田さんだからこそ、きっとこれからもさらに「ぜいたく」と言われるような環境を目指し、努力を続けて自分の手にしていくことでしょう。
2017年10月28日初めての妊娠・出産のときには、「バタバタと終わってしまった」という人も多い産休・育休。でも第2子以降の場合には、ママも少し余裕が持てるかもと思いがち。でも「育休になったら、上の子が保育園を退園になってしまった」「子どもが2人になったら、思っていたより世話が大変」など、2人目ならではの悩みもあるようです。「何もしないうちに職場復帰になってしまった」ということのないように、2人目の産休・育休中だからこそやっておきたいことをおさえておきましょう。■きょうだいの保育園問題。保育園を再検討する可能性も!働くママにとっては切っても切れない保育園問題。まず考えなければならないのが「上の子がこのまま保育園に通えるか」ということです。2人目育休中、上の子の在園に関するルールは、自治体によって異なります。育休が一定の期間を超えると退園となってしまうケースもあるので、しっかりと自治体や園に確認しましょう。また、通園についても注意が必要。職場近くの保育園に電車で通園しているなどの場合には、「産まれたばかりの下の子を連れて通えるか」ということも考えておかなければなりません。これら上の子の保育園問題や現在の保育園問題を洗い出してから、下の子の保育園探しをスタートします。すでに上の子が保育園に通っている場合でも、下の子は再度入園申込みが必要です。もちろんきょうだいで同じ園に入ることができればベストですが、希望どおりにはいかないことも。別々の園に通うことになった場合には、送り迎えをどうやって対応するか、年間行事の対策など、事前に家族で話し合っておく必要があります。上の子の年齢によっては、転園しやすい場合もあるので、そこまで視野に入れて考えましょう。■予防接種を受け忘れた! とならないためには子どもが小さいうちに受けた方がよい予防接種、受けなければいけない予防接種がたくさんあります。でも平日の日中に病院に行く時間を取ることは難しく、「まだ大丈夫だろう」と、つい後回しにしてしまいがち。ただ、子どもが2人になると、仕事復帰後はそれまで以上に忙しくなります。赤ちゃんだけでなく上の子も、予防接種でまだ受けていないものがあれば、できるだけ休み期間中に済ませてしまいましょう。■上の子のフォローは、いつすればよい?弟や妹の誕生は、上の子にとっても大きな環境の変化になります。大好きなママを赤ちゃんに取られたように思い、ストレスを感じてしまうことも。「2人目が産まれて、上の子が赤ちゃん返りした」という話は、とてもよく聞く話です。育休中のママは、赤ちゃんの世話で大変ですが、上の子のフォローも忘れずに。たまにはパパに下の子を預けて、上の子と2人で散歩や買い物に出掛けるのもよいですね。赤ちゃんが寝ているときに読み聞かせをしてあげるのもおすすめです。ポイントは、赤ちゃんのお世話をしながらではなく、短くてもいいので上の子と1対1で向き合う時間をつくること。仕事に復帰するとどうしても毎日バタバタしてしまうので、今のうちにしっかりコミュニケーションを取っておきたいですね。■育休中にできるスキルアップまとまった休みが取得できる育休期間。「1人目のときにもっと自分の勉強をしておけばよかった」と思っているママもいるかもしれません。仕事に復帰すると、自分の時間を取ることはさらに難しくなってしまいます。赤ちゃんの世話もコツがある程度つかめている2人目ママだからこそ、スキマ時間をスキルアップのための勉強にあててみてはいかがでしょうか。仕事に役立ちそうな資格の勉強などのほか、時短料理の腕を磨いたりするのもよいですね。子どもが2人になると、子育てと家事、仕事の両立はそれまで以上に大変になります。家事や育児の分担について、パパとしっかり話し合っておくことも大切。仕事復帰してからママがパンクしてしまわないように、育休中にあらためて分担ルールを決めておきたいですね。
2017年10月03日仕事をするも辞めるも、今までは自分の思いひとつで自由に選択できていたはず。けれど、子どもを持つと環境を替えたいと感じていても、いろいろな絡み合う事情により、一歩を踏み出せる人は多くはないようです。今、ママにとって大きなハードルとなっている「転職」。さまざまなケースのママたちの転職ストーリーを連載で紹介していきます。■熊谷花名さんの「転職するとき」熊谷花名さん プロフィール不動産投資業、広告代理店、ITベンチャーを経て2017年1月株式会社スタディストに入社する。ママでの転職は2回目で、10月に4歳になる女の子のママ。 【熊谷花名さんの出産後の転職歴】▼1社目広告代理店 正社員2013年10月第1子出産 → 2015年4月仕事復帰 → 2015年12月に退職▼2社目 外資系ITベンチャー企業 正社員2016年1月転職 → 2016年12月退職▼3社目 現在2017年1月 株式会社スタディストに正社員として転職■広告代理店でママ1号に! でも…2013年に結婚後、子どもを授かり、産休・育休をとったのは広告代理店にいたときでした。社員の多くが外国人やクリエイターという小さいながらもとてもグローバルで勢いのある会社。私はそこでアカウントマネージャー(法人営業)をしていました。産休・育休の制度こそあるものの、利用したのは私が初めて。そういった会社の中でママ1号となるため、休みに入るまではお腹が大きくなってもハードに働いていました。そのためか切迫早産になりかけてしまったんです。それで半ばドクターストップのような形で産休に入りました。子どもを無事に出産し、その後は育休をとって、子どもが1歳半になった4月に復帰しました。復帰後の仕事は時短で再開できましたが、広告代理店という仕事柄、なかなか早く帰ることもできず、忙しい毎日を送っていました。さらに案件によっては休日のイベント対応や、深夜のサイト公開などに立ち会いが求められることも。その対応をしてしまうとどんどん家庭に影響が出るため、手がけてきた案件の最後の瞬間である成果物を見られないジレンマが大きくなっていきました。家庭も仕事もどちらに対しても中途半端なスタンスでいるような感覚になり、こんな気持ちで続けていても、もう会社に貢献できることがないかもしれないと思い始めるようになりました。「今ここを動かない理由もないし、進まない理由もないよね!」と強く感じ、復帰後半年で退職する決断をしました。 ■ママとして初の転職、いきなり2週間の海外出張!?転職するため大手の就職サイトに登録。いくつか良さそうなところを紹介していただきましたが、今度はちゃんと家庭を優先できる仕事に就きたかったので、「社員で、時短で」と条件を出すとなかなかやりたい仕事、入りたい会社までたどり着くことはできませんでした。そんなとき、知り合いから「外資系のITベンチャー企業で、英語のできる人を探しているけど話を聞いてみない?」と声をかけてもらったんです。事務系の仕事と聞いていたのですが、面談で経歴やその他いろいろと話し込んでいくうちに、その後上司となる人から「熊谷さんはこういうアシスタント業務じゃ満足しないよね?」と言われたんです。そんなことはなかったのですが(笑)、ITに関してまったく知識も経験もない私の“これまで”をすごく買ってくれ、話を進めていくうちに法人営業をすることになりました。入社してまもなく、日本支社長からアメリカの本社に2週間行ってほしいと出張命令が。2歳の子どもを置いて2週間…とても悩みましたが、断れるような状況ではなく、夫もサポートしてくれるとのことだったので思い切って行ってきました。しかし、帰国後家に戻ったときのすさんだ部屋を見たとき、「やっぱりこれはちょっと違う」と思いました。時短勤務だったはずが、実際は常に仕事に追われる生活になってしまっこともあり、入社後1年で退職を決めました。けれど、この会社を経験したおかげで、IT知識ゼロだった私がその後もIT業界に身を置くきっかけになりました。それがあったから今の会社にもつながったと考えると、どの経験も自分にとっては必要だったと思っています。 ■ママとして働く罪悪感に疲れ、次の転職へこれまでの経歴をお話しすると、高校卒業後は、アメリカの大学に進学。卒業後、現地のホテルで働き、1年後にビザが切れて日本に帰ることになりました。タイミング的に日本の新卒採用時期を逃していたので、中途採用のような形で外資系の不動産投資会社へ入社することになりました。そこは金融業だったので、当時、男性は夜中まで働き、女性もキャリア志向の方が多かったです。そこで、いわゆる「社会人たるもの」、「大人としての社会の歩き方」のようなことを教えてもらいました。仕事は4年目まで続けていましたが、アメリカでも学んだホスピタリティマネジメントというか、人を楽しませるという、もともと自分が好きだった仕事に就きたいという思いが芽生えて退職しました。その後、しばらくは旅をしたり、展示会やTV取材などの通訳や英会話講師などフリーランスのような生活をして、わりとのんびり「自分探し」をしていましたね(笑)。その中で、展示会の通訳で知り合った方の経営する会社に誘われて社員となったのが、最初にお話しした広告代理店だったんです。次の外資系ITベンチャー企業への転職も知り合いからの誘いでした。どれも来てほしいと言っていただき、思った以上の待遇で迎え入れてもらえたので、とてもありがたい話ではあったけれど、自分で懸命に転職活動をしてつかみ取った仕事ではありませんでした。それが原因なのか、また転職を考えることに…。自分のやってきたことを否定するつもりはないけれど、子どもに対しては時間をかけてのんびり育ててあげられないこと、会社に対しては「時短で“働かせてもらう”」という引け目を感じ、次第にいろいろなことに罪悪感を抱くようになっていました。そんな時、スマホで何かのニュースを読んでいたら、なんとなく目に留まったのが女性の転職支援を謳っている エスキャリア でした。登録をするとコンサルタントの方がメールをくれるのですが、「私も子どもがいるのでわかります!」なんて言ってくれて、それだけですごく親しみがわきました。■「もっとわがままになっていいんですよ!」のひとことが救ってくれた「紹介したい会社があります」とエスキャリアから連絡をいただいたのですが、いざ面談というときにタイミングが合わず、一度は断りました。それにもかかわらず、また連絡をくださったので会うことになりました。エスキャリアとの面談では、自分のリクエストを聞いてもらえるのですが、最初は「時短であればどんなところでも」とか「やらせてもらえる仕事があれば」などと消極的なことを言ってしました。でも一つ一つ聞き取ってもらっていくうちに、「本当はもっとこうしたい」「本当はこういうことをやりたいと思っている」と、どんどん閉じ込めていた思いを話せるようになりました。するとコンサルタントの方が「もっとわがままになっていいんですよ!」と言ってくださったんです。それを聞いて、今までぎゅっと固くなっていたものが柔らかくほどけていくような感覚になっていきました。そんな時に、紹介してもらった会社が、今働いている スタディスト です。仕事の紹介を受けて、「自分のリクエストが叶っているここで働きたい!」という思いを持つようになりました。でも、前職のようにあまり内容を知らずに入社することは、自分にとっても会社にとってもマイナスになるので、私と同じような時短勤務で働く人に会わせてもらい、仕事の内容をうかがったり、その方が担当しているセミナーにお邪魔してお仕事をのぞいたりと、本当に納得ができるところまで協力していただきました。そして知るほどに「ここでしか働きたくない!」と思うようになり、入社にいたったわけです。現在の仕事は、マニュアル作成・共有プラットフォーム 「Teachme Biz」 という仕事の伝達、情報共有に必要なマニュアルが簡単に作成・共有でき、働き方の効率化を図るクラウドサービスの法人営業をしています。会社のミッションは「伝えることを、もっと簡単に」で、そこに私自身とても共感しています。私も前回の転職では弱気になる自分もいましたし、それは働くママの陥りやすい悩みだと思うんです。でも、非効率ゆえに感じる必要のないネガティブな思いは、こういった当社のサービスのようなものでいくらでも軽減できると思っています。今は、会社のミッションが私個人のミッションでもあり、会社のやっていることと自分のやりたいことが繋がっている心地よさがあります。私が効率よく働くことが自分の時間を作ることになり、家族の笑顔につながります。そしてそんな私の姿が、自社の製品の宣伝になり、娘が将来働く環境にも繋がっていると良いなと思っています。<ママの転職 Q&A>Q:転職をして家庭環境は変わりましたか?A:時短やリモート勤務がOKで、職場自体も前のところより近くなりました。いろいろな希望が叶っている今の職場に変わり、時間にゆとりができましたね。今は保育園の送りは夫が、迎えは私がしています。夫婦の家事分担なんてものはあまりありませんが、4歳になる娘と夫婦で4年かけて作り上げた生活は、「お互いできることをやる」という“ゆとり”ルールででうまく回っています。Q:転職をする際に大切だと思うことは何ですか?A:リクエストは、きちんとあらかじめ伝えることですね。「これを言ったら断られるかも…」と思って言いたいことを言わないまま入社してしまうと、結果それが原因で長く続けられなくなってしまうと思います。周りに迷惑をかけていいというのではなく、子どもがいても欲しいものは手に入れていいという意味で、自分のやりたいことに対しては「わがままになっていいんですよ!」ですね(笑)。Q:仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?A:今は時短ですが、仕事の量が少ないわけではありません。だから仕事が終わらないときは時短で帰ったとしても、リモートできっちり仕事は終わらせています。家庭があるので夜中のチャットには参加できないけど、業務時間内にきっちりコミットする「私」、というブランディングをするようにしています。Q:これから転職をしようとする人へ、アドバイスをお願いします!A:転職する理由がないなら、する必要はないと思います。でも、もし今がしんどいなら転職は早めがいいのでは。今が転職のタイミングじゃないとしても、アンテナを張って情報収集したり、転職サイトをのぞいたりといった活動は継続していて損はないと思います。自身の経験からたくさんの思いを語ってくれた熊谷さん。とてもハキハキ、サバサバとしていて、自分のできること、進むべき方向はもうすでにわかってると言い切るような潔さとまっすぐな心意気を随所に感じます。でもその一方で、「仕事を通して以前の私のような働き方をしているママたちを少しでも助けられたら……というのが裏ミッションなんです」という弱い立場を知るからこそ出るそういった言葉が、どんな立場の人も自然に許容している熊谷さんのボーダーレスな人柄そのもので、いままでの多くの引き抜きや採用に繋がっていたのだろうと思わされました。
2017年09月13日子どもが生まれて1歳に達するまでの間、取得可能な育児休業。保育園の入園時期など、さまざまな事情によって1年未満で復職するママも少なくありません。育休明けをスムーズにスタートするために準備すべきこと、また利用すべきサービスやグッズなど、経験者ママに教えてもらいました。育休復帰後に利用した家電やサービスは?・生協などの宅配サービス小さな赤ちゃんを連れて買い物に出るのが大変なママにとって、宅配サービスは基本中の基本。パルシステム、コープデリ、らでぃっしゅぼーやなどを使い分けているのはRAさん(40歳)。おむつの値段や安心食材、野菜のおいしさなどで使い分け。3人の子どもを育てるハムさん(43歳)は、大変なときは夕食食材の宅配も利用しています。・家事負担の軽減につながる便利家電帰宅してからも時間に追われるママ、家事の時短は最大のテーマでもあります!衣類を入れてボタンを押せば乾燥までしてくれる全自動洗濯乾燥機、RAさんはこれを導入して洗濯が劇的にラクになったと言います。その他、ルンバなどのロボット掃除機とハンディ掃除機・コードレス掃除機の両使いで、ちょこちょこ掃除しておくのも時短テクニック。出産前から食洗機と全自動洗濯乾燥機を使っていたうなぎいぬさん(44歳)は、これらの便利な家電を導入することで家事のハードルが下がり、夫がすんなり家事をやってくれるように。便利な家電に任せることは家事負担が減るだけでなく、夫の参加にもつながり一石二鳥のようです!・ファミサポや一時保育子どもの習い事の送迎や急な用事のとき、また自分ひとりの時間をもちたいときは、自治体のファミリーサポートや認可保育園の一時保育、ベビーシッターが便利。自分の資格取得の勉強時間にベビーシッターを利用したRAさんは、復職後も継続して利用しています。同じく育休中から子どもの習い事の送迎をファミサポさんにお願いしているのはうなぎいぬさん。信頼できるシッターさんやファミサポさんに出会えるよう、育休中から登録したり利用しておくのがオススメです。・家事代行サービス風呂場やキッチンなど、手のかかる場所の掃除は大きな負担となります。定期的に家事代行サービスを使うとよいかもしれません。RAさんは隔週で家事代行サービスに掃除を任せています。これも育休中にお試しとしてでも、利用しておくとよいでしょう。・ママ友作り子どもが生まれる前はなかなか近所に知り合いができませんが、子どもの成長とともに育児や地域の情報などを交換できるママ友が必要となってきます。「自治体の広報誌に載っている講座やママ向けの講座に参加すると、近所の参加者と知り合うことができ、復職後も心強いです」とスーチーさん(38歳)。いざというときに近所の人と助け合える関係になっておくのも、忘れてはならないポイントですね。共働き、夫の協力はどうやって得た?生協や家電、便利なサービスを利用したとしても、復職後にママ1人で日常を回すことはかなりハード。一番身近にいる夫の協力は不可欠です。ではどのようにして夫を巻き込むことができたのでしょうか?まず“夫婦での話し合い”は必須。家事と育児の分担だけではなく、互いの仕事について話し合うことも必要なようです。うなぎいぬさんは第1子と第2子のときでは夫婦の仕事のバランスが逆転。第2子のときは夫の仕事の負担が軽くなっていたので、夫の全面的な協力を得られたのだとか。「これまで夫がほとんど家事をしたことがなかったので、連休や週末で練習をしてもらった」のはひろみんさん(40歳)。復職後はママが朝ごはんを作ってから出社、その後の子どもの世話と保育園への登園は夫に任せています。ハムさんは家での仕事をすべて箇条書きにし、夫に「できそうなものはある?」と提示してみました。家事・育児の視覚化で仕事の多さに気づいてもらうことができ、また内容が明確になることで逆に夫への分担も自然に促せたようです。復職後もトータルで70%を目標に、余力を残して!最後に育休中に“育休カフェ”という復職後のワークライフバランス講座のファシリテーターをしていたうなぎいぬさんのメッセージを紹介します。「仕事、家事、子育てそれぞれで100%を目指すのは無理。トータルで70%くらいを目標にし、あとは余力として残せるくらいの気持ちでいましょう。キャリアに関しては目先のことに流されず、10年後を見すえて長い目で考えること。一時的に低空飛行となっても、飛び続けることでいつか報われる日が来ます」と、管理職でもある彼女からの心強いアドバイス。育休中にいろいろと悩んでも、実際に復職してみると、想像と違うことも多くあるのだそう。準備できることは準備をし、それ以外はあまり悩まず育休という限られた時間を満喫する!そういう心がけも大切なのかもしれませんね。<文:フリーランス記者林未香>
2017年05月23日仕事をするも辞めるも、今までは自分の思いひとつで自由に選択できていたはず。けれど、子どもを持つと環境を替えたいと感じていても、いろいろな絡み合う事情により、一歩を踏み出せる人は多くはないようです。今、ママにとって大きなハードルとなっている「転職」。さまざまなケースのママたちの転職ストーリーを連載で紹介していきます。■吉田奈津美さんの「転職するとき」吉田奈津美さん プロフィール6歳、3歳の二児の母/株式会社メデラ 社員 産後何度かの転職を経て、メデラで働く知人から誘いを受け入社。母親であることはマイナスではなく、メリットと捉えてくれることに共感している。 【吉田奈津美さんの出産後の転職歴】▼1社目 映画配給会社 契約社員2010年5月第1子出産 → 2010年7月仕事復帰 → 2010年8月に退職▼2社目 派遣会社へ登録(派遣先は2社)2011年5月派遣社員として転職2012年4月第2子出産のため産休・育休へ → 2013年7月出産 → 2014年4月仕事復帰 → 2015年1月退職▼3社目 現在2015年2月株式会社メデラへ正社員として転職■産後2ヶ月で復帰→翌月退職が、理想の子育てを考えるきっかけに子どもを産む前から働いていた会社には、制度として産休はありましたが、育休はなかったんです。そこで2010年5月に出産した2か月後の7月には、仕事復帰をすることになりました。復帰早々、体調もまだ完全でない体で、真夏の強い日差しと気温の中での通勤が始まりました。私自身フラフラになりながら会社にたどり着く日々です。それだけでなく、生まれて間もない息子も預けてすぐに体調を崩してしまい、その月は保育園に2週間も行くことができませんでした。そのときに「これはちょっと違う」と感じ、復帰したばかりでしたが会社を辞めることを決めました。退職はしましたが、その会社から在宅でできる仕事を請け、少しの間はフリーランスのような形で仕事をしていました。けれどこの状態を長く続けるつもりはなく、新しい仕事と保育園を探して早く仕事に復帰しようと考えていました。でもそれと同時に前社を辞めたときのように、子どもに負担をかける仕事はしたくない、子どもとの時間をしっかり持ちたいと思うようになり、働き方を模索していました。■「自分を成長させたい」 派遣社員から正社員へ転職そうしているうちに認証保育園が先に決まり、入園の条件として翌月には働き始めなくてはいけなかったので、予め登録していた派遣会社に条件の合う仕事先を紹介してもらい、2011年5月から新たに働き始めました。そこで約2年働いた2013年5月、二人目の出産のため産休に入り、7月に長女を出産しました。派遣会社には育休制度もあったので、それを利用して翌年4月に復帰し、半年近くたった頃メデラに転職し、現在に至ります。一人目の子どもを再び認証保育園に預け、そこからメデラに転職するまでの2年半の間は、派遣会社から紹介される会社に勤めていました。ですが、実はその間もずっと一つの会社で働いていたわけでなく、いくつか仕事先を変えているんです。だから子どもが生まれてから会社が変わった回数で言うともっと多くて、実際はこの6年で4社になります。仕事先を変えるたびに出社時間や勤務形態も変わったりして、それに慣れるまで子どもにも少しは影響があったかもしれません。でも派遣会社から紹介されていたので、仕事をしながらの転職活動をしたわけでもなく、待遇など自分の条件を満たしたところに行くことができたので、精神的な負担で言うと、通常の転職とは違った、守られている感じはありました。小さな子どもを育てながら働くのは大変なことなので、産休育休制度もあり、時短などの条件を満たす会社をすぐに紹介してくれる派遣会社は、当時の自分には合っていて、助かると感じることも多かったです。けれど仕事をしていくうちに、もっと会社の一員として中に入って、責任のある仕事をしたい。自分自身も成長していきたいという思いが大きくなっていました。そんなとき、以前一緒に働いていた友人にメデラに来ることを誘われたんです。■「母でいること」がメリットだった!今までは子どもや家庭を守るため、時短や残業なしなどの条件を優先して仕事選びをしてきました。そうやって仕事と家庭を切り離して二つをうまく両立させるということばかり考えていましたが、そのとき友人に「メデラはママを探している」と言われたんです。子どもがいることは転職においてハンデになるとばかり思っていたのですが、そう言われたときに「そんな考え方、そんな仕事があるのか」というような気付きがあり、今の自分自身の環境を生かせるこの会社で働きたいと思うようになりました。それに、幸いなことに自宅から会社への距離は近くなり、通勤時間も短くなりました。たまに終わらない仕事を多少自宅に持ち帰ることもありますが、基本的には時短勤務で、自分の裁量で仕事にかかることができ、仕事をする上で最大の優先事項として決めた「家族との時間を守る」も以前よりクリアできています。今、メデラに入社してから2年が経ち、責任のある仕事も任されるようになりました。子どもたちも仕事に理解をしてくれて、大切なプレゼンの前日には「ママ、大きな声で言えば大丈夫だよ!」なんて勇気づけてくれたりするんです(笑)。自分のやりたいことと、子どもの成長を信じて、これだけはということだけは曲げずにやっていけば、今がどの場所にいたとしても納得のできるその先に繋がっていくと思っています。<ママの転職 Q&A>Q:転職活動中、「子どもがいること」をネガティブに感じたことは?A:転職期間が長引くと退園させられるとか、保育園のしがらみに転職を躊躇させられることはとても多いと思います。でも譲れないいくつかの条件だけは必ず守り、それ以外多少の妥協ができれば、子どもがいてもいい仕事には巡り合えると思います。Q:仕事を選ぶときの基準はなんですか?A:1)手作りの夕飯を用意できる余裕があるかどうか。魚を焼くだけ、野菜を切ってお皿に並べるだけでもいいので、普段の食事の準備をするところから子どもたちに見せてあげたいと考えています。 2)延長保育には入れない。子どもが友だちと一緒に「バイバイ」と言える時間のお迎えができるようにようにと考えていました。Q:もし1社目の会社を辞めなかったとしたら、どうしていたと思いますか?A:どんな選択をしても、後悔はしたくないので、きっとがんばってやりくりしたりして、その生活にある程度納得はしているとは思います。でも以前の会社は残業もバリバリするような職種で、ロールモデルになるような人もいなかったので、タイミングが違ったとしても転職していたと思います。Q:転職に対して、ご家族の理解はありましたか?A:メデラに転職することを夫に相談したら「行きなよ!」の一言でした。実は同じタイミングで夫も転職をすることになっていたので不安も多少あったのですが、その一言に後押しされました。夫も転職後は早く帰れるようになったので、家族にとって私の転職も夫の転職も、いい選択でしたね。Q:これから転職をしようとする人へ、アドバイスをお願いします!A:自分が大切にしたいことが守れることが前提で、あとは出会い! 不安はあるけれど出会ったら迷わずトライしてほしいですね。人によってそれぞれタイミングもあると思いますが、行けそうなときは「エイ!」と気負わず踏み出してみてもいいのかなと思います。子どもを自分の手で育てることを実感しながら、自分の成長も感じていきたいと新たな会社で正社員になることを選んだ吉田さん。母になるとつい自分のことが二の次になることが多いけれど、「子どもたちはきっと働いている母を誇りに思ってくれていると思う」と自分の成長に妥協しないたくましさは、子どもたちにとっての優しい母であることを支える力になっているようでした。
2017年04月10日産休・育休が明け、いよいよ職場復帰をするというママが多い時期。久しぶりに同僚と会える喜びがある反面、また今まで通りの付き合いができるかという不安もあるのではないでしょうか。スムーズに復帰を果たしたママたちに話を聞くと、「事前に職場へ顔を出しておいてよかった」という声も。そのときに感じた注意点や、迎える側の意見から復帰前のあいさつについて考えてみましょう。■「うちの会社」でもアポは必要!女性が多く、産休・育休が当たり前、という職場なら、3月ごろに復帰前のママを集めたミーティングが行われることがあります。そのような会では、子どもを連れて行っても大丈夫。「他部署にママ友ができた」という話もあるので、積極的に参加してみましょう。とくにそのような会がない場合でも、あいさつがてら職場へ顔を出すのは有効です。復帰初日は引継ぎなどでバタバタするので、手土産などはこのときに渡すといいでしょう。アットホームな職場などは、ついフラリと顔を出したくなりますが、同僚たちは仕事の真っ最中。いきなり現れると迷惑をかけることがあるので、必ず事前にアポを取ってから訪問するようにしましょう。忙しい時間も避けたほうがいいですね。懐かしい顔ぶれに迎えられると話が弾むこともありますが、長居は禁物です。産休・育休中の様子を簡単に報告し、いつから復帰するのか、必要なものはあるかなどの業務連絡を済ませたら、早めにおいとまするのがスマートです。■子どもは連れて行くべき?産休・育休の取得状況にもよりますが、ほとんどの場合は1歳前後だと思います。あいさつへ行くときに悩むのが、子どもを連れて行くべきかどうか。先輩ママたちはどうしていたのでしょうか。・「うちの子は2歳になっていたけど、人見知りが激しいから迷惑をかけると思って連れて行かなかった。預ける人もいなかったので、一時保育を利用。保育園の予行練習にもなってよかったと思う」(40歳・小学6年生のママ)・「子連れであいさつに行ったからか、子どもが熱を出して早退するときにも理解してもらいやすいような気がする。『お大事にね』と声をかけてもらうことも」(38歳・5歳児のママ)・「うちの会社では、子どもを連れて行くことは歓迎されない。先輩が連れてきたときに『幸せを見せつけられた』と言われていたので、私は連れて行かなかった」(28歳・2歳児のママ)・「子連れで行ったら、『休み中だから気楽だよな』『(子どもが寝ていたのに)うるさいのを連れてきやがって』と陰口をたたかれた。悲しい気持ちになったけど、温かく迎えてくれる人もいたし、復帰後の味方を見つけられた気がする」(39歳・3歳児のママ)一方、迎える側としては、子連れでのあいさつをどのように感じているのでしょうか。 ・「まだ保育園が始まってないだろうし、連れてくるのは仕方ないこと。騒がなければ迷惑だと思うことはない」(35歳男性)・「首の座っていない子を連れてきたときには、こっちがヒヤヒヤした。その上、『抱っこしてください』と言われても…。こういうときは無理しないで、メールや電話であいさつを済ませてもいいのでは?」(53歳女性)・「子ども嫌いだから歓迎はしない。でも、別に悪いことをしているわけじゃないんだから、私に子どもを近付かせないならOK」(39歳女性)職場の風土にもよりますし、これはケースバイケースで考えたほうがいいかもしれません。子どもを見た同僚から「かわいいわね~」なんていわれるとうれしくなってしまいますが、子連れを歓迎しない人は少なからずいるもの。そこで盛り上がりすぎずに低姿勢を忘れないようにしたいものです。また、休み中だからといって、ラフすぎる格好もNG。「遊びに来ている」と反感を買うおそれがあります。スーツとまではいかなくても、きちんと感を演出できる服装を選びましょう。職場へ復帰するまでには何かと準備が必要で、ママたちの心労はつきません。でも、それが顔に出てしまえば、子どもは新生活に対して不安を抱いてしまうことも。働き出してしまえばどうにでもなるものですから、ひとつずつこなしていきましょう!
2017年04月01日ちょうど1年ほど前に話題になった、国会議員夫婦の育児休暇。男性が国会議員で初めての育児休暇を取得したのですが、その後、その男性は育児休暇中の女性問題が週刊誌等で取り上げられ、議員辞職するという結末に。改めて国会議員の育児休暇についてどう思いますか?Q.国会議員夫婦の育児休暇、どう思う?1.賛成 25.2%2.どちらかと言えば賛成 23.0%3.どちらかと言えば反対 19.4%4.反対 19.3%5.わからない・どちらとも言えない 13.1%賛成派の合計が48.2%、反対派の合計は38.7%。その差は約10%とわずかながら賛成派が多いという結果になりました。他メディアのアンケートでは圧倒的反対派が多いものもあることを考えると、子育て世代のパパとママはやや温かい目で見ているのかも。■育児休暇を取るなら国会議員を辞めて!反対派の多くが、国会議員は任期中の仕事は全うすべし、育児休暇を取るならやべるべきという意見でした。一般的な会社員と国会議員は、仕事の内容や性質も違うため同じように育児休暇を取るのはおかしいという人も。「そのつもりがあるなら、立候補しなきゃよかったのでは? 子育てしながらできるような仕事ではないし、短い任期なのだから、当選したその間には休まず働いてもらいたい」(神奈川県 40代女性)「自ら国民代表を立候補し、選ばれた限り、任期を全うするのが筋。育休取るなら一度離職すべし」(神奈川県 40代女性)「任期のある国会議員が育休とは…。ハッキリ言ってありえません。もし本気で問題提起したいなら『育児をするために辞任します! また復帰するときには清き一票を!』くらい言ってみてください」(千葉県 40代女性)■国会議員なら休んだ分は減給や無給に育児休暇を取ること自体は賛成という人も、休んでいる間の給与は減給や無給にしてほしいという意見がたくさんありました。国会議員の給料は国民の税金ですから、働いていない人には給料を渡してほしくないというのが本音。「育休取るのはいいが、給料はもらわないでほしい。血税です。月100万もらって育休って」(東京都 40代女性)「育休取るのはいいと思うけど、無給にすればいいと思う。会社員と違って国民の代表でしょ」(神奈川県 40代女性)「男性が育児休暇を取ることは大賛成です。ただ国会議員の場合には、育休中も給料が100%支給されるとのこと。一般企業や普通の公務員は減額されます。国会議員にも相当の基準を設ける必要があるのではないかと思います」(静岡県 50代女性)■育児休暇の普及にはならない!厚生労働省の調査によると男性の育児休暇取得率は2.65%とかなりの低さ。育児休暇が充実していると言われるスウェーデンでは、男性の90%が育児休暇を取得しているというからさすが。日本でも男性がもっと育児休暇を取りやすい環境になるといいですね。「育児休暇制度を広めるためとかいうなら大間違い。自分が育児休暇を取るより、任期の間に育児休暇が取れる環境作りのために精一杯のことをしてください」(神奈川県 40代女性)Q.国会議員夫婦の育児休暇、どう思う?アンケート回答数:3979件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年03月28日仕事と育児の両立を目指すなら、ママもパパも知っておきたいのが育休のこと。特にこの数年は、女性の社会進出やワークライフバランスなどの流れを受けて、育休制度がどんどん変わってきています。ぜひ最新の情報をチェックしましょう。育休中のお金のこと、基本の期間や延長の条件などについて、2017年の最新情報をまとめました。育休ってどんな制度?育休の正式名称は【育児休業】といいます。育児・介護休業法という法律に定められた休業で、「1歳までの子どもを育てる労働者は、男女問わず希望する期間休業できる」という制度です。「男女問わず」なので、産休とちがってパパもママもお休みを取ることができます。また、法律で決まっていることなので、もし勤務先に育休の規定がなくても、申請すれば取得することが可能です。▼よく混同しがちな【産休】との違い【1】育休はパパも取得できる(産休はママのみ)【2】育休は取得できる人の条件がある(産休は出産する女性ならだれでもOK)【3】育休は条件を満たせば延長もできる(産休は延長できない)【2】【3】については、後ほど詳しくご説明しますね。育休はいつからいつまで?育休の期間は、男女でちがいます。ママは産後休業(出産の翌日から8週間)終了の翌日から、お子さんの1歳の誕生日の前日まで。パパは出産予定日から、お子さんの1歳の誕生日の前日までというのが基本です。また、後でご説明するように、一定の条件を満たせば1歳6ヶ月まで延長することもできます。パートや派遣でも育休は取れる? 取得の条件をチェック!産休とちがって、育休は取得できる人の条件があります。特にパートや派遣などの【有期契約労働者】については、2017年1月1日から条件が緩和されて取りやすくなったので、以下の内容をしっかりチェックしてくださいね!▼パートや派遣で育休を取得できる条件【条件1】同一の事業主に1年以上続けて雇用されていること【条件2】子が1歳6ヶ月になるまでの間に、雇用契約が更新されないことが明らかでないこと以上の条件は「育休の申請をした時点」を基準にしています。これだけではちょっとわかりにくいので、補足しましょう。【1】は正社員にも有期契約の方にも当てはまる条件です。ここで気になるのが「正社員として採用されて3ヶ月で妊娠が発覚したら、育休は取れるの?」といったケース。以前、ネット掲示板などでも相談があり、話題になりました。このケースは正社員でも【1】の条件を満たしていないので、事業主(会社側)は育休を拒否できる権利があります。労使協定という、労働組合と事業主のあいだの取り決めに「【1】を満たさない場合は育休の申し出を拒否できる」と定めてあると、育休は認められません。勤務先の労使協定を確認しておきましょう。【2】は要するに、パートや契約社員などはお子さんが1歳半になるまでに「契約終了することが決まっている」場合は取得できないけれど、そうでなければOKということです。以前はもっと厳しい条件でしたが、2017年1月からこのように緩和されました。 ※参考:改正育児・介護休業法及び改正男女雇用機会均等法の概要|厚生労働省 育休中の給料はどうなる? もらえる手当は?育休中は、産休と同じく、基本的に給料がもらえません。そのかわり、【育児休業給付金】という制度があります。育児休業給付金とは、育休中に給料が支払われない、もしくは給料が大幅に減ってしまう場合に、加入している雇用保険から支払われる給付金です。支払われる金額は、原則として休業前の賃金の67%です。ただし育休開始から6カ月以降は、50%となります。また、育休中も勤務先から80%以上の賃金が支払われる場合は給付対象になりません。なお、つぎにご説明する【育休の延長】をした場合、条件を満たしていれば延長期間中も給付金を支給してもらえます。育児休業給付金の申請先はハローワークです。基本の給付の場合も延長手続きの場合も、必要書類をそろえれば勤務先が代行してくれることが多いですが、自分でハローワークに出向かないといけない会社もあるので、事前に確認しておきましょう。育休を延長したい! 必要な条件は?育休は基本的にお子さんが1歳になるまでですが、以下のような場合には1歳6ヶ月まで延長することができます。▼育休延長の条件【1】市区町村に対して保育所の入所を申し込んでいるが、1歳までに入所できる見込みがない【2】配偶者の死亡、疾病、負傷、離婚などによって子どもの養育が困難になった▼育休を延長を希望する際の注意するポイント注意していただきたいのが、【1】は認可保育施設への入園申込をおこなっていないとダメという点です。たとえば、役所の担当窓口で「待機児童が多くて、あなたの条件では認可園に入るのはむずかしい」と言われたので認可に申込をせず、認証保育所などの認可外保育施設にだけ申し込んでいるケースなどは、育休延長の対象にはなりません。【パパママ育休プラス】ってどんな制度?育休を延長するにはもう1つ、【パパママ育休プラス】という方法があります。【パパママ育休プラス】とは、両親がともに育休を取る場合、パパとママの育休期間をずらすことで最大1歳2か月まで休業できるという制度です。パパとママがそれぞれ1年間まで育休を取ることができ、通常は1回限りの育休を、期間内に分割して取ることもできます。▼パパママ育休プラスの期間ただし、ママは産後休業(8週間)と育休を合わせて1年間が上限です。パパは、お子さんの誕生から8週間の間に育休を取得していれば、その後は特別な条件がなくても再度育休をとることができます。▼パパママ育休プラスのメリット◎出産直後の育児が大変な時期に、両親が一緒に子育てしやすくなる◎ママが職場復帰直後の大変な時期に、パパが育休をとってサポートできる◎パパが育休を取りやすくなり、育児や家事をすることで仕事にもプラスの影響が出る▼パパが育休を取得する、メリット出産という大仕事を終えたママの体は、いわば満身創痍の状態です。ホルモンバランスも不安定になり、肉体的にも精神的にも、回復には早くても半年近い時間が必要になります。その間のママをパパがいかにサポートしてくれたかは、その後の夫婦関係にも大きく影響します。産休・育休中に気づいた信頼関係は、きっとご夫婦にとって大きなプラスとなるでしょう。また、ママの職場復帰後の生活も大変です。さらにお子さんの慣らし保育や本格的な通園がスタートすると、発熱や夜泣きといったトラブルが必ずといっていいほど起こるもの。この時期にパパが育休を取れると、ママも安心して職場復帰できます。▼パパママ育休プラスの具体的な取得パターン【パパママ育休プラス】の具体的な取得パターンを挙げてみましょう。【1】ママの産休中にパパも育休を取り、その後ママの育休が終わってから、パパが再度2ヶ月休業する【2】ママの産休後すぐにパパが育休をスタートし、ママは2ヶ月だけ職場に復帰。その後、パパの育休中もしくは終了後に、ママが再び1歳2カ月まで休業する。【3】ママの産休中にパパも育休を取り、産休明けに一度両親で職場復帰。その後、再び両親もしくはどちらかが育休を取る制度を導入した厚生労働省は、【1】のパターンをメインに想定しているようです。【3】はちょっとイレギュラーな感じがしますが、本格的な職場復帰後の生活を短期間でシミュレーションして、体制を整えられるというメリットがあります。ご夫婦で働き方や育児への関わり方をよく検討して、うまく制度を利用してくださいね。産後に慌てないよう、事前にしっかり確認を!育休は、取得の1ヶ月前までには勤務先に申請しなければなりません。延長する場合は、2週間前までに申請が必要です。それぞれ必要な書類がありますし、会社によっては給付金の手続きなどを自分でハローワークに行っておこなわなければならないことも。出産が近づくと、業務の引き継ぎなどで何かと慌ただしくなるものです。直前になって慌てることがないよう、早めに手続きなどの流れを勤務先で確認しておきましょう。育休をうまく活用して、ママもパパも安心の育児&仕事の体制を今回は、育休の期間や取得できる条件、延長の方法などについて、最新情報をもとに詳しくご紹介しました。いかがでしたか?ママもパパも安心して育児と仕事に取り組めるよう、ワークスタイルやライフスタイルに合わせて、上手に育休を取ってくださいね。【主要参照URL】 働きながらお母さんになるあなたへ(平成28年9月)|厚生労働省 改正育児・介護休業法及び改正男女雇用機会均等法の概要|厚生労働省 雇用継続給付|ハローワークインターネットサービス 育児休業給付金の支給対象期間の延長について|東京ハローワーク 育児・介護休業等に関する労使協定の例|東京労働局 (ライター/本間佳苗)
2017年02月05日■育児休業給付金とは?仕事を続けるママやパパが育休でお給料が出ないときに、雇用保険から生活をサポートする目的でもらえるお金。■育児休業給付金でもらえる金額は、いくら?もらえる金額は、下記の表の通りで2ヶ月分の金額がまとめて振り込まれる。ただし上限があり、それを超えた分は支給されない。基本的には子が1歳(法律的には誕生日の前日)までの支給だが、特別な事情があり育休を延長した場合は1歳6ヶ月まで支給される。●育児休業給付金給付額一覧表(エキサイト編集部で作成)■育児休業給付金をもらえる人は、どんな人?雇用保険に加入していて、育児休業開始日前2年間に、11日以上働いた月が12ヶ月以上ある人。さらに「育児休業期間中、育児休業前のお給料の8割以上のお金を会社からもらっていない」「育児休業期間中、1ヶ月に就労したと認められる日が80時間以下」という条件もある。■育児休業給付金の手続きの概要①産休に入る前に、勤務先に育休期間の目安を伝えて用紙をもらう産休に入る前に、会社に育児休業期間の目安を伝えて「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書」の用紙を受け取る。②必要事項を記入して勤務先に提出会社の就業規則で決められたときまでに、申請書に必要事項を記入して会社に提出。このときに、振込先の金融機関の銀行印と通帳の表紙のコピーも必要。③振込み・2ヶ月ごとに追加申請産休明けに会社からハローワークに各種書類を提出し、2ヶ月ごとに給付金が振り込まれる。給付金の追加申請は2ヶ月ごとに必要。多くの場合は会社でやってくれるが、自分で申請する場合は申請期限をチェックしておこう。■コラム:育児休業給付金はパパでもOK!育児休業はパパでもとれるし、条件を満たしていればパパでも育児給付金を受け取ることができる。たとえば、ひとりの子に対して、前半はママ、後半はパパというふうに育休をとり、それぞれ給付金を受け取ることも制度の上では可能だ。もちろん職場の理解があってこそ! という部分も大きいのが現実。まずは職場の担当者などに事前に相談してみよう。■育児休業給付金 DATA※この記事は2016年11月末現在の法令・情報に基づいて書いています。(監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2017年01月10日キャリアコンサルタントの上田晶美です。育児休暇を経て仕事に復帰してがんばる女性たちのために、さまざな情報をお届けしてまいりました。今回は、育児休業明けの職場で「連帯感のありがたさ」を実感したという、先輩ママNさんのケースをご紹介しましょう。■一人目と二人目は違う?NさんはIT企業に勤めている二人のお子さんを育てながら働くママ。運よく、二人は同じ保育園に入ることができ、順調に働き続けています。そんなNさんですが、第二子の育児休業を終えて復帰したとき、第一子の時と大きな違いがあったことに驚いたそうです。「一人目の復帰のときは、ミーティングで『よくかえってきたねー』、とみんなに拍手で迎えられた。なんだか晴れがましくて、がんばろーという気持ちになりました。ところが、二人目の復帰ではミーティングもなく、あっさりとスタート。意気込んで復帰したのに肩すかしという感じで。たまたま取引先の担当者が変わっていたこともあり、たった1年の休みなのに、浦島太郎になった気分でした。まるで新人扱いで、あいさつするだけでひと苦労。関係構築に時間がかかって、それは疲れました」二人目の育児休業は周囲から冷たい目で見られるのか? と、勘ぐったりしたそうです。一回どころか、二回も育児休業をとった人と思われて。なんでも滑り出しというのは大事なものですね。上司としての配慮ははじめこそ、肝心ということです。 ■マミーの会で救われるそれでも続けてこれたのは「2か月に一回のマミーの会のおかげです」と言います。IT企業ではまだまだママは少なく、300人の会社に10人足らず。悩みを共有しようと、はじまったランチミーティングの会が「マミーの会」です。子供がいると、夜、飲みに行くというわけにもいきません。せいぜいゆっくりお昼を食べる時間がとれればいい方。みんなで会議室を借りておいて、お弁当をとって食べるのです。先輩ママにちょっとした悩みを話して、「あるある!」と共感してもらうだけで、「あー私だけじゃないんだー」と気持ちが落ち着くとか。子育てには地元の情報、半年後の情報がとても貴重です。先が見えない不安というのが、常につきまとうからです。子供が風邪ばかりひいて病院通いで困っている、というと、「どこそこの病院には託児室がついていて、助かるわよ」とか。予防接種はどうするか、と聞くと「これとこれは先に打った方がいい」など。 ■二人目のママとしてそこでは二人の子供がいるママは少なく、Nさんはまだ二人目。みんなが「お子さん二人はどうですか?」と聞いてくるそうです。Nさんは自身の年齢としては、マミーの会の中で、真ん中くらいだそうですが、なんだか先輩のように扱われ、がんばらなきゃと思ったとか。転職してきた途中入社組や新卒組など、経歴、年齢はさまざまだけど、マミーの会でのつながりはとても貴重な存在だと思ったそうです。ママだからこその連帯感に支えられ、働いている毎日。いつでも相談相手がいる安心感は嬉しいものですね。応援していますよ!
2016年11月24日産休や育休を終えて職場復帰するワーママたちは、職場でさまざまな壁にぶち当たることがあると思います。「こんなはずじゃなかった」と思い悩む前に、産休や育休中からの準備が必要です。今回はワーママの体験談をもとに、スムーズに職場復帰するためにやっておきたいことについてご紹介します。目次(1)休みに入る前に復帰時期を決めておく(2)休み中も職場の状況を把握しておく(3)仕事に必要なスキルは鈍らせない(4)スケジュール管理を1か所で行う(5)意地にならない●(1)休みに入る前に復帰時期を決めておく『まず大前提として、産休や育休に入る前から職場復帰する時期を設定しておいたほうがいいです。復帰時期が明確に決まっていれば、産休や育休中にも復帰に向けて保育園探しや仕事の準備などができますから。「保育園が決まったら復職しよう」とか考えてると、なかなかできませんよ』(30代ママ/会社員)休みに入る前に復帰時期を決めておくことで、復帰への準備を計画的に進められるということです。モチベーションの維持にも役立ちそうですね。●(2)休み中も職場の状況を把握しておく『産休や育休に入る前に、職場で仲の良い人と連絡先を交換しておいて、逐一社内の状況や雰囲気、人事異動、担当変え、自分が担当していた仕事の進捗などを報告してもらうといいと思います。社内の状況がわからないまま復職しても疎外感を味わうことになる し、慣れるまでに時間がかかります』(40代ママ/会社員)これは納得ですね!自分が休んでいるあいだの社内の様子を把握しているのといないのとでは、復帰後に大きな違いがあるでしょう。なお、社内の様子を伝えてもらった人には、お菓子などのちょっとしたプチギフトを用意するなど、きちんとお礼することも忘れずに。●(3)仕事に必要なスキルは鈍らせない『私の場合、営業事務なので、休み中もPCスキルが落ちないように表計算とかの練習はしてました。基本的な業務で躓きたくないので…』(20代ママ/会社員)仕事で必須となるスキルは鈍らないようにしておくというのは、大事なことですね。復帰後に「戦力外」となってしまわないよう、休み中にスキルアップをはかるために勉強する など、できることはやっておいたほうが賢明です。●(4)スケジュール管理を1か所で行う『復職後は、仕事に育児や家事などやることが多くて大変。うっかり子どもの予防接種を忘れてしまったり、仕事の締切を忘れてしまったりなんてことがあったら困るので、1か所で仕事のスケジュールも家庭のスケジュールも管理できるようにしておくといいです。「これさえ見ればOK!」というようなスケジュール管理表を作っておくと、便利でオススメ』(30代ママ/会社員)仕事とプライベートの予定は分けて管理している人も多いと思いますが、1か所で管理したほうが良いとのこと。前日に翌日のタイムテーブルを作っておく、というのもいいかもしれませんね。●(5)意地にならない『久々の仕事復帰で、どうしても業務時間内に仕事が終わらず、残業してやってました。同僚から「手伝うよ」と言われても、頑なに「自分のせいだから」と言って拒否していた時期がありましたが、頑張りすぎて体調を崩し、結局みんなに迷惑をかけました 。だから、サポートしてくれる環境があれば、無理しないで頼った方がいいです。無理だと思ったら早めに「ごめんね、お願い」と頼むことも大切です』(40代ママ/会社員)無理をしすぎて周りに余計な迷惑をかけてしまうより、素直に周りのサポートを受け入れ、頼ることが大切。だからといって、「やってもらって当然」という態度はNG。多くの人から反感を買ってしまいます。「ありがとう」という感謝の気持ちをしっかり伝えましょう。たまにお菓子の差し入れなどをするのも良いでしょう。----------いかがでしたか?ママがスムーズに職場復帰するためには、休みの期間中が勝負と言えそうです。時間に余裕のあるときから、復職に向けてできることをしっかりやっておきましょう!●文章/パピマミ編集部●モデル/倉本麻貴(和くん)
2016年09月30日女性の活躍推進にひもづき男性の子育て参加の重要性がさけばれていても、パパの育休取得率は平成26年度で約2%(※)と、まだまだ低いのが現状です。制度も整ってきているはずなのに、なぜこれほどまでに男性の育休取得率が低いのでしょう。その理由を探るべく、お勤め先で男性として初の育休取得を経験した佐藤さん(仮/42歳)に、育休取得までの道のりから知っておきたい育休中のお金事情、そしてこれから育休をとりたいパパに向けてのアドバイスまでお聞きしました。 ※「平成26年度雇用均等基本調査」の結果概要(27年8月厚生労働省発表)より 「戻ってきたとき、いまのポジションがあるとは限らない」といわれた育休取得結婚後、子どもが生まれても単身赴任や出張で家を空けることが多く、家族との時間がじゅうぶんにとれない生活を送っていた佐藤さん。そんななか、産後も仕事を続けているおくさまがふたり目を妊娠します。「下の子が生まれるのをきっかけに、これまでできなかった妻や上の子のフォローをしたい」と考えた佐藤さんは、育休取得を決意します。しかし、会社には男性の育休制度が整っておらず、会社に制度の整備を打診するところからのスタートだったといいます。このとき、佐藤さんはあえて直属の上司ではなく、より決裁権が高く、理解してもらえそうなもっと上の管理職に直談判しました。男性の育休制度を整える会社としてのメリットや、育休前後の具体的な業務の割り振り、トラブル対応などを用意したうえで説得にあたった結果、制度が整い、社内初の育休取得が認められます。育休期間は、3ヶ月間。長く仕事から離れることへの不安や、周囲の反応が気にならなかったのかお聞きすると、「前例がないことなので、不安がなかったといえばうそになりますし、直属の上司や同僚が快く思っていないことも、伝わってきました。違う部署の人からは、育休明けに同じポジションがあるとは思えない、ともいわれましたし。ただ、何でも初めてのことにはハードルがあるもので、周囲からの風当たりが強くなるのも仕方がないと思うのです。だからこそ、育休前はとりわけ仕事に力を入れ、休んでいる間もスムーズに仕事が回るよう引き継ぎ準備をし、育休明けにはさらによい結果を出すなど、行動で示すしかないと思っていました」と佐藤さん。仕事に取り組む姿勢や具体的な行動で、周囲に認めてもらう。この心構えが、育休を取得したい男性にとって大切なのかもしれません。3ヶ月間収入ゼロに! 育休にまつわる意外な盲点会社でのハードルを乗り越え、おくさまの出産とともに育休に入った佐藤さん。ここでもうひとつの壁に直面します。それが、育休中の収入でした。雇用保険から支給される育休の手当(育児休業給付金)の手続きは、会社がおこなうのが一般的です。佐藤さんの場合、実際の育休期間が確定、つまり「ここまで休みました」という事実ができてから会社が申請する流れだったため、育休期間中に給付されることはなく、おくさまの育休も重なった3ヶ月間は収入がゼロになったのです。佐藤さんは「育休中の生活費を計画的に備えておかないと、キツイかもしれませんね。また、会社によって手続きの方法が違うと思いますので、事前にしっかり把握しておくことも大切だと思います」とおっしゃいます。また、育児休業給付金は、休暇に入る前の6ヶ月の支給額をもとに算出されます(2016年9月現在)。この間の給与が多いほど支給額が増えるケースもあれば、もともと給与が高い人は上限額までしか支給されない場合もあります。もうひとつお金に絡んだ話をすると、会社によっては育休期間が、ボーナスや退職金に影響することも考えられます。育休取得を考えている男性は、これらも頭の片隅においておけるとよさそうです。さまざまな壁はあるけれど…。パパの育休、実際どうだった?佐藤さんへの取材で、手放しでウェルカムとはいかない会社の雰囲気、収入減や退職金への影響といった現実的なお金の話など、男性の育休取得がいまひとつ浸透しない要因がなんとなく見えた気がします。それでも、実際に育休を経験したからこそ得たこと、気づいたことがたくさんあるんです、と佐藤さん。「それまでは単身赴任をしていたこともあり、家族と向き合う時間が本当に少なかったんです。それが3ヶ月間の育休で、妻が日頃してくれていること、そして日に日に成長する子どもの姿を間近でみることで、あらためて家族について考えることができました。自分がどうあったら幸せか、と問うたとき、やはり“中心に家族ありき”の幸せだということが、わかりました。あとは、妻との老後を具体的にイメージすることができたのも大きいです。家族のありかた、夫婦のありかたをじっくり考える貴重な期間でした。男性の育休3ヶ月というと長いと思われますが、人生というロングスパンでみると、たった3ヶ月。そこで濃密な時間を持てたことは、私にとって財産です」最後に、これから育休を取得したいと考えるパパへのアドバイスもいただきました。「どんなに制度が整い会社の後押しがあったとしても、誰にも迷惑をかけず、やっかまれることなく育休をとるのは、不可能だと思うのです。だから、何を言われても自分が決めたことだから、と、ある意味開き直れる胆力の強さと、当たり前かもしれませんが育休後の働きかたを含めて、会社に欠かせない存在だと思ってもらえるよう日頃から仕事に取り組み、土壌づくりをしておくことが大切だと思います」平成26年度から、育児休業給付金の支給率が50%から67%に引き上げられるなど、パパの育休取得のハードルは下がりつつあります。必要なのは、会社や周囲に理解してもらうための日頃の行動と、パパ自身が一歩踏み出す勇気なのかもしれません。
2016年09月24日キャリアコンサルタントの上田晶美です。新米ママが育休から復帰する際に必要な「心構えと準備」を、以前の記事でご紹介しました。今回はいちばんの課題、夫との家事分担をうまーく進める方法をご紹介しましょう。■専業主婦化しがちな育休中 パパは「助っ人」ではない一人目の出産で、育児休業中というのは、ママは専業主婦化しがちです。一日家にいられますからね。超多忙だった仕事漬けの毎日に比べれば、有能なあなたなら、一人分の育児と家事はお茶の子さいさい、というところでしょう。そこが落とし穴です! 夫の巻き込み方は、何よりはじめが肝心です。「おむつを替えてくれない。特にう○○」というのがママの最大の不満で、子供が成人しても覚えているものです。私は息子が24歳になった今でも時々持ち出しますよ。「あなた、今頃偉そうに言っても、この子が赤ちゃんの時、おむつ替えてくれたの?」と「病院に連れて行ってくれたの?」と。育児はママ、家事はパパというような縦割りではなく、どの仕事も二人ともできるようにします。デュアルタスクです。だからこそ、たった1週間でも、パパに育児休業を取ってもらうといいのですが。それがお手伝いでなく、主役として家事育児ができるようになる第一歩ですから。とにかくパパは助っ人ではない。お手伝いではない。サポーターでもない。パパは主役です。あなたの子供でしょ? パパはれっきとした、レギュラー、スタメンなんですよ! その意識を夫婦ともお互いに持ちましょう。 ■仕事量は「数字」で按分するそこでものわかりの悪いパパの説得の仕方です。数字で攻めます。収入によって家事育児の量を按分するのです。ママは普段の3/4の収入になっているとして、元々パパの収入の方が多く、月々パパ30万、ママ20万としたら、収入はパパが3/5、ママが2/5。この逆で家事育児は3/5がママ。2/5はパパ。これでよくないですか?これを突き付けても酷ですから、やんわりと言ってくださいね。物は言いようです。「収入で按分して、私が家事育児の3/5を担当するから、パパが2/5をお願いできる?」 数字で説明すると男性には意外とすっと腹落ちしやすいものです。なぜかというと会社で数字に慣れているから。予算があって、達成率があって、あと何件で目標達成…と。 男性は数字で考えることに慣れています。さあ、次は具体的に何をやるか、です。平日と休日は別に考えるといいでしょうね。それも24時間を朝、昼、晩と分けてやることを書き出します。例えばこのように、朝はパパの出番を増やすことが今後の秘訣です。ママは化粧したり、朝の準備に時間がかかるものですから。こうして書き出すと、やることは整理されてきます。もちろん家庭によって事情は違うとは思いますが、一度、書き出ししてみませんか?
2016年08月19日大人になってから自分の足りない知識やスキルを痛感することがあっても、なかなか勉強する時間はとりにくいもの。もし産休・育休に入ることがあれば、この期間はスキルアップが目指せる絶好のチャンスです。私も育休中に資格勉強に励みましたので、今回はスキルアップの機会について紹介します。■まずは資格の下調べをだいたい出産予定日の約1カ月前から産休に入るかもしれませんね。このときからガツガツ勉強するのではなく、まずは「下調べをするぞ」くらいの気持ちで大丈夫です。まずは次のような情報を調べおきます。大切なのは“育児しながら勉強すること”を念頭において、あまり過密スケジュールにならないようにしましょう。・どんな資格がとりたいか・必要な勉強の期間について・勉強方法(独学、通学、 通信教育など)・試験日■つぎは出産に専念!下調べが終わったら、焦らず出産に専念してください。出産直後は体力がなくなっていて、さらに赤ちゃんの夜泣きや授乳ペースなど、不慣れなことだらけです。くれぐれも無理はせずに、ゆっくり出産の喜びにひたりましょう。もし余裕があるときは、資格の参考書や勉強に必要なものをそろえておくといいですね。■忙しい子育て中の勉強にも役立つスマホアプリ産後3~4カ月過ぎには、ママも育児のペースがつかめてくるころ。私は家族が寝てからの夜中~明け方に集中して勉強し、日中は授乳やオムツ替えをした直後に、少し落ち着ける時間が20~30分、数回とれました。この日中のスキマ時間にはスマホアプリの活用がおすすめ。簿記試験に挑んだときには、「パブロフ3級/2級 仕分け問題」のアプリ(無料)を利用しました。その場で問題が解けるようになっていたので、結構使えます。ほかの勉強系のアプリも出ているようですし、参考書とあわせて、ぜひアプリもチェックをしてみましょう。■見逃せないYouTubeの講座動画アプリ以外にも、ママの強い味方はYouTube。親切な人たちが、講座動画を作っています。参考書だけではイマイチ理解しきれないときや、読むほどの時間がないときにYouTubeで講座を見ると、楽々勉強がすすめられます。イヤホンを用意しておけば、寝ている子どもの隣でも視聴できて便利かもしれません。スキルアップのためだけでもなく、大人になってからの勉強は、意外と楽しい一面もあったりします。子どもの笑顔の励ましがあれば、ママは百人力! 機会があれば、挑戦してみてはいかがでしょうか。
2016年06月13日ドイツのお隣のフランスは長いバカンスで有名ですが、ドイツ人もフランス人に負けず劣らず働くのが嫌い。定時退社しても文句を言われることはないし、それどころか、お天気のいい金曜日にぐずぐず残っていると、定時前でも「早く帰りなよ」などと言われることもあります。 ■病欠と有休は別物私の前夫はドイツの最大手企業の1つに勤めていましたが、会社から奨励される「長期休暇」は3週間でした(といっても、実際は2週間取る人が多いようですが)。心と体をしっかり休めないと、仕事のためにはプラスにならないとの考えのようです。細かいシステムは会社によって異なるかもしれませんが、この会社の場合、有休1日につき100ユーロ近くの「お小遣い」まで出ていました。とにかく、会社としてはしっかり休んで、遊んで、リフレッシュしてから仕事に戻ってほしいということでしょう。そのせいか、有給休暇と病欠は別扱いで、もし長期休暇中に病気にかかった場合、その分の有休は病欠に振替となり、未消化有休として返還されていました。 ■ドイツの育休は3年?働く女性にとって気になる、産休や育児休暇はどうでしょう。ドイツでは男女かかわらず、法律的には子ども1人につき3年の育児休暇が認められています。2人うまく続けると6年休み、なんてことも(双子の場合は4年)。そして、この育児休暇は自分の子どもだけではなく、養子にも認められるそうです。すごいですね。ただ、どれだけ法律を遵守しなければならないかは、会社の規模や業種によっても変わってくるようです。給料は、数年前に産休を取った日本人ママの場合、出産前後の約3カ月分は全額支給、その後、育児休暇中は保険やいわゆる「ボーナス」などは支給されたそうです。現在は、産休期間は100%、育児休暇中は67%が国から保障されるとか。ドイツも日本と同じ少子化に悩む国。このような手厚い保護もその対策として適用されたようですが、ただし、法律はどうであれ、実際の復帰後はなかなか厳しいよう。たとえば、復帰後の時短などは年々難しくなり、産休取得前と同じ条件(たとえば週40時間以上、長期出張あり、など)をこなせないなら降格されたり、さりげなく退職を促されたり、あるいは復帰さえできないところも。復帰後の待遇がどうであれ、やめるなら休暇中のメリットは使い切ってから、という人が多く、「出産を機に退社」というパターンはあまりないようです。
2016年05月23日働くママたちにとって、育休中は「子どもと一番長く一緒にいられる期間」と言っても過言ではありません。復職後に待つ怒涛の日々を思うと、悔いの残らないよう過ごしたいですよね。しかし実際には、復職してはじめて気づく「やっておけばよかった!」ということがたくさんあるといいます。そこで今回は、育休・復職を経験した働くママたちの「やっておけばよかった!」体験談を紹介します。家事分担、育児のやり方などを 家族でじっくりと話し合っておくまずは、アパレル関連の会社に勤める、Cさんの体験談です。「長女を出産後、育休を終えて復職すると、目がまわるほど忙しい日々が待っていました。仕事・育児・家事に追われ、1日24時間ではまったく足りない! という状態。夫も協力すると言ってはいたのですが、分担などをきちんと話し合わないまま復職してしまったため、うまく回らず。夫が家事を手伝ってくれても、そのやり方にイライラしたり、二度手間になったり。きちんと話し合っておかなかったことを後悔しました」復職後は、毎日をなんとか乗り切ることで精一杯。復職後に夫の協力を得るためには、家事分担や家事・育児のやり方などについて、じっくりと話し合っておいた方が良さそうです。 予防接種を受けておく続いては、まだ復職して間もないという、商社で働くHさんの体験談です。「復職して数週間後に、息子のインフルエンザがうつってしまい、会社を休むハメになってしまいました。しかも、夫にまでうつり、一家全滅。自分も高熱でキツイ中、看病しなくてはならなくて、かなりつらかったです。それに、復職して間もないのに、数日間出勤できなくなったことも申し訳なくて。きちんと予防接種を受けておけば防げたかも…と、反省しています」復職すると生活が一変するため、疲れで体調を崩すことも。復職後に備えて予防接種を受けておくなど、育休の間にしっかりと体のことを考えておきたいですね。子どもの写真や動画はたくさん撮っておく最後は、印刷会社に勤務するKさんの体験談です。「職場復帰初日。自宅で息子を見てくれている母から届いた息子の写真を見て、思わず涙があふれてしまいました。覚悟はしていたものの、やっぱり息子と長い時間離れるのは寂しくて。復職後に息子が寂しい思いをしないよう、せめて育休中は……と思いきりかわいがったつもりでしたが、離れて寂しい思いをするのは親の方でした」子どもとの思い出を写真などの形に残し、それを通勤中や仕事の合間に見て元気をもらっているという先輩ママは多いようです。長く子どもと一緒にいられる育休中に、写真や動画をたくさん撮っておくと、職場復帰後の癒しになるかもしれませんね。育休・復職を経験した働くママたちが揃って口にするのは、「想像の何倍も忙しくて大変だった」ということ。育休中は子どものことだけに集中して過ごしたいところですが、復職後の生活について考えることもお忘れなく!
2016年04月21日【パパからのご相談】現在、育休中で、転職を検討しています。もともと会社側は育児休業への理解が乏しく、育休取得の希望を告げると、「戻る場所はないかもよ」と宣告されました。それから、育休の取得はできましたが、会社への不信感がぬぐえず、転職を考えています。「育休中に転職なんて……」と気が引けてしまうのですが、実際にはどうなのでしょうか。問題点やアドバイスがありましたらお願いします。●A. 転職市場での扱いは、基本的には他の休職とあまり変わりません。こういったご相談が増えたな、と常々思う、パパライターの矢山ユースケ@育休中です。育休中に復職できなかったケースについて、その理由を比較したとき、ママの場合は“退職”が多く、パパは“転職”が多いです。ママの場合、「子どもが病気がち」「自分の産後の体力の戻りが思わしくない」「どこの保育園にも入れなかった」という理由での退職がある分、退職>転職となっているようです。●パパママ共通している転職の理由では、転職の場合、パパとママで理由に違いがあるのでしょうか。よく耳にするのは、「戻る場所がなかった」「正社員だったのに、復職後はパートだと言われた」という、“会社との間の問題”で、パパママの違いはない ようです。ご相談を受ける中で感じたのは、育休取得社への会社からの冷遇に関して、「どこかでそんな気はしていた」「復職したママや、復職できなかったママを見てきたので、予測ができた」と、諦めの姿勢でいる人が少なくないという印象でした。なんだかやるせない状況ですね。●“育休中の転職”についての、転職エージェントの見解ご相談者さまが「育休中に転職しても大丈夫なのだろうか」「休職は転職に不利と聞くが、育休も同じだろうか」と思われる気持ちも、同じ育休中の身として、とてもよくわかります。そこで今回は、“育休中の転職”について転職エージェント各社の担当者にお伺いしました。●「育休中」と正直に伝えるべき?『必須ではない。こちらとしては別にどうでもいい情報。問題なのは“休み中に仕事のカンが鈍ることなく、転職先できちんと働けるのかどうか”なので』(33歳、経験8年)『源泉徴収票などであとからバレて心象を悪くしたり、最悪は「職歴を偽った」と退職になることもあるので、正直に告げた方が先方企業に対しても親切』(40歳、経験10年)『こちらから言われなければ、バレることはない。言わないほうがいいのでは』(28歳、経験5年)履歴書などに記載しない限り、面接担当者から「休職したことはありますか?」「休職中ですか?」と聞かれることはまずありません 。ですから、“言わない”という選択肢も考えられます。●育休中は勤務年数に含めてもよい?『労務の考え方では、休職期間を勤続年数に通算するかどうかは“企業側の判断”になるので、転職の場合も、面接官や企業側の判断となるかと』(37歳、経験10年)『病気やケガでの休職も同様ですが、「◯◯の経験3年以上必須」などの年数に引っかかりそうな場合、確認した方が良いかも』(42歳、経験8年)休職中も企業に在籍しているので、基本的には勤務年数に含めて良いようですね。ただし、職務経験の年数 については、ボーダーギリギリで不安な場合、前もって確認したほうが無難でしょう。●“育休中の転職活動”はイメージが悪い?『育休にかかわらず、“休職”という単語がすでにイメージが悪い 。そのため、大きな声では言えないが、ダンマリを決め込むことを推奨している』(33歳、経験6年)『字面としては悪いかも。特に女性は、「子どもができたらまた産休取って転職してしまうのでは」と思われる可能性あり』(39歳、経験12年)『傷病での休職中の転職と変わらないと思いますよ。だから、わざわざ告げない人がほとんどじゃないでしょうか』(30歳、経験2年)どうやらイメージという点では、“休職”の時点であまり芳しくないようです。個人的には、休職及び休職中の転職の理由が正当なものであるのならば、面接時に口頭ベースで伝えても良いと思います。その際、在籍中の企業の悪口にならないように気をつけましょう。●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)
2016年03月24日会社員と違って、産休育休の手当てがないフリーランスママが、スムーズに仕事復帰するためにはどうすればいいのか? 自分や周りの体験談を元にまとめてみました。保育園探しはできるだけ早めに残念ながらフリーランスの保活は本当に厳しいです。特にライターやイラストレーターなど、在宅作業が中心の職種は「家で子どもの面倒を見ながらできる」と思われてしまうことが多く、かなり不利なのが現状です。わが家の場合は早々に諦め、一時保育で乗り切る方法を選択しましたが、通常保育を選択したママさんたちは「打ち合わせで日中外出することが多い」「自宅とは別に事務所を借りていて仕事をしている」「個人事業主である」などのポイントをアピールし、かなり早い時期から保活を行っていたようです。一方、一時保育は出産後、復帰の目途が立ってから申し込んでも間に合いますが、直前だと予約が取れないことも多いので、先に何日か予約をいれておき、そこに合わせて打ち合わせを組んでいくのもひとつの手だと思います。万が一、打ち合わせがなかった場合も、その分の時間で自宅作業などをすることができます。仕事量は最小限にし、そこから徐々に増やしていくフリーランスママが一番恐れているのは、産休・育休の間に長く付き合ってきたクライアントを失ってしまうこと。しかし、連絡をきちんと取り続けていれば、多少休みを取っても復帰は十分に可能です。それよりもむしろ怖いのは、無理をして仕事を入れ過ぎて体調を崩し、仕事をドタキャンして、クライアントの信頼を失ってしまうこと。最初は打ち合わせ不要の仕事や締め切りまで余裕がある仕事などから少しずつ始め、そこから徐々に増やしていくとよいでしょう。在宅作業の場合、子どもが寝ている間に仕事をするかたちになりますが、1日にできる仕事量は月齢×0.5時間、つまり生後2ヶ月なら1時間、10ヶ月なら5時間くらいが目安です。6時間を超えると睡眠時間が足りなくなってしまうので、その場合は保育園などを検討したほうがいいかもしれません。(この辺りは個人差があると思うので、あくまでも参考程度に)周りの人の力を借りるフリーランスママが仕事を続ける上で大切なのは、1人で頑張りすぎないこと。たとえば出産のときもギリギリまで自分で仕事をするのではなく、早めに信頼できる仲間に引き継ぎをしておいたほうが、いざという時に周りに迷惑をかけずに済みます。また、子どもが風邪をひいて保育園に預けられなかった時や、一時保育の予約が取れなかったときには、近くに住んでいるおじいちゃん・おばあちゃんの助けを借りるのもよいでしょう。大変な点も多々あるものの、時間の調節が効くなどメリットも多いフリーランス。無理をせず、細く長く続けていくつもりで頑張りましょう。
2016年03月23日【パパからのご相談】育休中のパパです。復職面談時に「元のポジションには戻せない。こちらが指定した部署以外には戻るところがない」と一方的に言い渡されました。産育休に入ったママたちの話を聞いていたので、ある程度は予測していましたが、想像以上でした。転職も視野に入れていますが、一度は会社と戦ってみるべきなのでしょうか。●A. 戦ったところで、その会社で、ストレスなく働き続けられますか?パパライターの矢山ユースケ@育休中です。半年を超えるような長い育休を取得できた場合に顕著なのが、この“復職問題”です。ご相談者さまのように、「元のポジションに戻せないと言われた」「育休前より低い職位や賃金を提示された」「社内待機を命じられた」など、育休取得者に対して不利益な条件を突きつける事業者が、残念ながらまだまだ存在するのです。これは誠に遺憾な状況なのですが、働くママの間では過去より常態化している出来事であり、私たちパパ陣はまたひとつ、「働くママの復職とは、こんなに大変なことだったのか」と身をもって知ることになりました。●育休取得者を元のポジションに戻すことは企業の“努力義務”育児介護休業法では、必ずしも法律で原職での復帰が義務付けられているわけではありません。ただ、育児休業取得後の配置その他の雇用管理等に関し、必要な措置を講ずるように努力義務を課しています。また、育児休業をしたことを理由とする不利益な取扱いを禁止しています。しかし、原職への復帰が義務付けられていない以上、復職後に別の部署や職位への異動を言い渡すことも、違反ではない のです。あくまで“努力義務”なので、「努力したができなかった」ということであれば、“仕方ない”と見ることも可能です。とはいえ、「違法でないから」という理由で、原職復帰を果たせないような会社と戦い居残ることは、長い目で見たときにプラスになるのでしょうか。●従業員満足なくして、顧客満足なし企業はよく“お客様第一”と言い、顧客満足度(CS)に力を入れているとアピールします。私は常々、「従業員がその会社や仕事に満足していなかったら、お客様を満足させることなどできるわけがない」と考えています。つまり、「従業員満足なくして、顧客満足なし」ということです。考えてもみてください。常に不満を内に抱えている人が、他人を幸せな気持ちにできますか?もちろん、「仕事だから」とにこにこしながら接客や交渉もできるでしょう。しかし、心からの笑顔をもって対応ができるでしょうか?不満を抱えつつ、その不満を押し込めて働くことが、メンタル面によい影響を及ぼすとも考え難いです。そんな環境で働き続ることでたまったストレスが、本人の心身をむしばみ、さらにはママやお子さんにも悪い影響を与えてしまう可能性さえ考えられます。そう考えると、従業員のことをきちんと考えられないような会社に、戦ってまで居残ることはないように思えます。●育休から転職・退職をするのは必ずしも“悪”ではないもちろん、会社にも事情はあります。半年以上も不在でいると、よほど密に連絡を取り合っていないと、内情は見えてきません。復職前の事前面談で、原職復帰できないことへの理由や、復職・異動後のサポートなどについての説明がきちんとあり、それが納得できる内容なのであれば、復職しても問題ないでしょう。ここでのポイントは、会社側の説明に対して“納得できるかどうか”ということです。もやもやしたまま復職することなく、すっきりした気持ちで戻れるのかどうか、です。ご相談者さまのように、会社側から一方的に想定外の条件を突きつけられて、納得のいく結果が得られなかった場合は、転職を視野に入れてもよい と思います。会社の制度として、「育休中の給与保障」などのサポート制度があった場合は別ですが(そのような従業員思いの会社であれば、一方的な通告などしてこないと思いますが)、そういった制度がなかったとしたら、育休中の転職や退職は、別に悪いこととは思えません。----------家庭で良いパパとして過ごすためにも、余分なストレスを感じることのない選択を心がけましょう。【参考リンク】・育児・介護休業法のあらまし | 厚生労働省都道府県労働局雇用均等室(PDF)()●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)
2016年03月17日はじめまして、この度ウーマンエキサイトで政治のコラムを担当させていただくことになりました、政治ジャーナリストの細川珠生です。私生活では一児の母として、子育てに悩み、苦しみ、笑いながら毎日を過ごしています。突然ですが「政治」と聞くと、ちょっと戸惑ってしまいますよね。政治のニュースは小耳にははさむけれど、なんだかよくわからない…、なんてついつい縁遠くなってしまっているのではないでしょうか。お金の問題、女性問題、失言でもめてばかりいるし…と、政治の印象って、あんまりよくないですよね。そうはいっても、確か、「国会は国権の最高機関」なんて学生時代に勉強したことを断片的に思い出しては、政治のことがわからないままでいいのかしらとか、突然不安になったりもするでしょう。しかし、子どもを前に「政治のことはよく分からない!」と声を大にしては言うのもちょっと恥ずかしいと感じる人も多いのでは。子どもを育てる環境がどう変化しているのか、政治を通して知っていくことはとても大切です。そういえば、「主権在民」なんていう言葉も習った記憶がありますね。つまり、国会は国権の最高機関ではあるけれど、そこには国民から選ばれた代表者が、国民に代わって議論をし、さまざまなルールや制度をつくっているということ。だから私たち国民がどんな代表者を送り込むのかがとっても大事なんです。特に今年から、選挙権が18歳以上になって、高校では、いわゆる「主権者教育」というものが行われるようになるのに、気がついたら、「ママだけ何にも知らなかった!」なんていうことになったら大変! そうならないためにも少しずつお勉強を重ねていくことをおススメします。この連載では、ママ目線で気になる政治の話題をみなさまにお伝えしていきますね。気が付けば「あなたも政治博士!」となるのを目指して頑張りますので、引き続きこのコラムを読んでいただけたらと思います。育休制度は今後良くなるの?さて、記念すべき第一回目のテーマは、「男性の育休」について。「育休宣言」をした(今となっては“前”となってしまった)国会議員が出てきて、「いよいよ国政も!」風穴が開くことを期待したのも束の間、自身の女性問題で、「男性の育休」「国会議員の育休」ということ自体、すっかり吹っ飛んでしまったかのような感があります。しかし、女性側からは期待大だったのですよね。私は、英国のウイリアム王子が、シャーロット王女の誕生の時に、6週間の育休を取るということで大いに注目をしました。日本で育休というと、何か1年単位の長期間を想定してしまいますが、いえいえ、そんなに長くなくてもいいのです。出産直後に1ヶ月でも良いからお休みをとってくれた方が、出産直後のママには何かとありがたい。初めての子であれば、不安いっぱいの中、長時間眠れないママの大変さをわかってもらえるだろうし、第二子、第三子であれば、上の子たちの育児に大きな助っ人となります。例えば幼稚園や習い事の送迎など、それから買い物にだって行ってもらえます。以前は、実家の母親や、お姑さんがやってくれていたことも、核家族化、出産の高齢化の流れの中では、自分たちで何とかするしかないのに、パパは相変わらず、残業や飲み会三昧では、ママとしては、「いくら仕事だから」と言われてもやり切れない思いがフツフツとつのるものです。ちなみに、現在、日本の男性の育休取得率は2.8%(厚労省調べ、2012年10月~2013年9月までの一年間)。女性の86.6%に比べるとあまりの少なさです。 そこで、政府も「女性の活躍」を掲げる以上、男性の育休取得率向上に本腰を入れています。以前からあった「育児休業・介護休業法」で、ママが専業主婦でも取得できるようになり、男性が産後8週以内に取得しても、再度取得することができるようにするとか(合算して1年以内)、中小零細企業では、代替従業員の確保などで経済的負担が大きかったことから、男性社員が育休を取った場合、最大で120万円の助成を行うなど、4月から雇用保険法施行規則の変更を行う予定です。「育休議員」で注目された国会議員の育児休業については、現在は制度としては男女共にありません。あるのは女性議員の産休制度だけ。産休明けには、委員会や本会議などその都度、欠席届を出さなければなりません。国会議員は、朝の8時ごろからの部会に始まり、夜の会合をはしごするなど、育児との両立はほとんど不可能といってもいい「勤務実態」があります。「女性の活躍」のためには、国会だけでなく、社会全体の長時間労働の是正なども行わない限り、なかなか難しいのではないかと思います。しかし、良い夫婦関係を築くためにも、男性も取得を工夫しながら思い切って「育休」にチャレンジしてほしいですね。
2016年03月17日前回の連載で紹介した、育休中の母親たちがスムーズな職場復帰に向けて学ぶ「育休プチMBA勉強会」。私は自分の意見をどんどん発する参加者の姿に、衝撃を受けました。というのも、特に乳児と暮らしていると非言語でのコミュニケーション(泣き声から要求を判断する、表情から察する等)が中心になるため、どうしても母親は自分の言葉を失いやすい傾向にあります。そんな状態で、さらには初対面の人どうしが集まって、いきなり議論させるのは実はとてもハードルの高いことだからです。その視点に立つと、育休プチMBA勉強会では、有効なディスカッションを生み出すための精巧な仕組みがきちんと存在していることに気づきます。そこで本編では、代表者の国保祥子さんへのインタビューを通して、この勉強会がどのように母親たちの学びを最大化しているかについて掘り下げていきたいと思います。○初対面の母親たちが議論しあえる理由まずは会の進行役でもある「ファシリテーター」の存在。ファシリテーターは、過去の勉強会参加者の中から立候補し事前にトレーニングを受けた人が、各回1名配置されます。ファシリテーターの育成は、代表者である国保さんが直接担当する形をとっており「Teaching noteと呼んでいる進行計画を各自作成してもらい、それに対するフィードバックを繰り返してブラッシュアップしていきます」とのこと。育休中にその作業をこなすのは容易なことではなさそうですが、「育休中でもファシリテーション手法の勉強や自己研鑚(けんさん)に意欲のある人が、毎回手をあげてくれている」といいます。「ファシリテーターとは別に、勉強会の運営に携わる運営チームのスタッフが3名程度存在することに加えて、ディスカッションをする際に各テーブルでの議論を見るディスカッションリーダーが配置されます」と国保さん。このように比較的小さく明確なミッションを担う人材を適所に置くことで、ファシリテーターを補強する複層的な運営体制となっていることが特徴的です。そしてこのことが、はじめましての母親同士でもきちんと議論し合える環境を作っているのでしょう。○「両立は無理」の諦めムードをなくしたい勉強会で用いられるケースは、その場ですぐに読めるよう作成した国保さんオリジナルの資料が中心。労働時間や場所に制約を抱える制約人材(=参加者)のマネジメント思考をトレーニングすることに特化して編さんされたもので、母親自身にマネジメント視点に立った解決策を考えさせる内容のものが多くなっています。最終的には「あなたはどう行動しますか? と投げかけ議論に落とし込む」ことで、自分自身の足りないものに気づかせることを意識しているとのこと。インタビューの最後では意外にも「この勉強会は、今育休中の人のためにやっているというより、実はこれから出産・育児・復職する人のためにやっている」と語ってくれた国保さん。2つの大学で経営学を教える国保さんにとって最も身近な存在である20代の若者の間に「将来育児と仕事を両立したいけど、無理だろうな」と諦めムードが広がりつつあることに危機感を感じたそうです。そういった意味でも、今子育てをしている世代が育休プチMBAのような場で学ぶことで、また違った背中を後輩たちに見せていくことができるのではないでしょうか。※写真と本文は関係ありません○著者プロフィールここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年にここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年03月16日【パパからのご相談】6か月間の育休を取得し、そのうち半分が過ぎました。そろそろ復帰に向けて動き出そうかと思っています。会社とは定期的に連絡を取り合っていますが、復帰に向けての話し合いをする以外で、必要な準備があるようでしたら教えてください。●A. 育休の後半は、復職後をイメージして日々を過ごすようにしましょう。パパライターの矢山ユースケ@育休中です。育休期間が折り返しに差し掛かると、そろそろ職場復帰後の生活について考え始めるタイミングになりますよね。私もそうでした。ご相談者様はすでに会社側と復帰についての相談を始めているとのことなので、今回は、“家庭での復帰準備”について、先輩パパママのコメントを紹介していきます。●“育休からの復帰準備”のポイント3つ●(1)生活リズムを組み直す『新生児のころよりは減りましたが、夜中に2〜3回は授乳していたので、復帰直後は午前中眠くて大変でした。育休中は、日中に子どもと一緒に眠っていることもあったので』(ママ32歳・生後7か月で復職)『育休中はなんだかんだ夜更かししてしまっていて、寝るのがいつも2、3時だった。復職の少し前から、7時間は眠れるよう、寝る時間を早めた』(パパ30歳・生後3か月で復職)『子どものお風呂を夕方に入れて、お風呂→晩御飯の順番でずっとやってきましたが、復職後はそうもいかないので、事前に晩御飯→お風呂の順番に子どもを慣らしました。大人たちの慣らしにもなっていたかもしれません』(パパ35歳・生後6か月で復職)育休中は、完全に子どものリズムに合わせて日々を送ってあげることができますが、復職後はそうもいかない場合が多いです。食事や睡眠、お風呂のタイミング など、復職後に慌てないように事前の準備をしておいたほうが、パパママとしてもスムーズにいきます。●(2)体力を戻す『デスクワーカーなので、そこまで影響ないだろうと思っていましたが、想像以上に体力が落ちていてびっくりしました』(パパ37歳・生後9か月で復職)『育休中は、ほとんど自宅か自宅の近所で過ごしていたので、復職直後は満員電車 にヤラれましたね……。あれに乗っていられるだけの気力と体力を整えておくと楽かも』(パパ35歳・生後5か月で復職)『産後の回復が思わしくなく、なかなか体調が戻りませんでした。夫の支えでどうにか日々を過ごし、時短で職場復帰しましたが、フルタイム勤務できる体力が戻るのかどうか、今でも不安です』(ママ40歳・生後12か月で復職)体力の減退は、私も感じています。子どもの成長につれて外出も可能になってくるので、一緒に散歩をするなど、少しでも体を動かすよう心がけたほうがよいでしょう。●(3)家事や育児の分担を確認する『僕も妻もほぼ同じタイミングで復職したので、事前に役割分担を決めました。例えば、保育園の送りは僕で、迎えは妻。朝食の支度は僕で、子どもの支度は妻。共働きの場合 は特に、先に決めておいたほうがいいと思います』(パパ34歳・生後10か月で復職)『私の育休中は、パパはほとんど家のことをしてくれませんでしたが、復職のタイミングでいくつかのことをやってもらうようお願いしました。ゴミ捨てとお風呂掃除と、子どものお風呂くらいですけど、それでも助かりますね』(ママ30歳・生後11か月で復職)復職後は、夫婦の役割分担がさらに重要になってきます。うまく連携プレーを行うためにも、事前に分担を確認しておくとよいでしょう。●いきなり戻す荒療治もアリかも?『うちは、なにも準備しませんでしたよ。習うより慣れろですよ。どうにかなりますよ』(ママ36歳・生後12か月で復職)“習うより慣れよ” の精神であれば、それはそれでシンプルでよいかもしれませんね。----------残り3か月、きっと、あっという間に過ぎてしまいます。復職後の準備ももちろん重要ですが、お子さんと長時間触れ合える貴重な時期を、どうか大切に過ごしてくださいね。ある意味では、それが一番の“心の準備”になるのかも……。●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)
2016年03月07日●男性議員の育休に批判が出る「窮屈な国」NPO法人ファザーリングジャパンは1月18日、「どうなる? 議員の育休~永田町が変われば、日本の子育て・WLBが変わる~」と題した緊急フォーラムを東京都・日本橋にて開催した。フォーラムには、育休の取得を宣言している自民党・宮崎謙介衆議院議員をはじめとして、過去に男性として育休を取得してきた成澤廣修・文京区長、青野慶久・サイボウズ代表取締役社長らが出席。国会議員の育休取得が社会にどのような変化をもたらすのかについて議論を交わした。○目立つ人が育休を取得すれば空気が変わる「少子化が進んで、女性の社会進出も進む中で、男性の育児参加をやっていかなくてはいけない。私が目指すものは、日本の風土を変えること、雰囲気を変えること、制度を充実させていきたいということ」。冒頭の宮崎議員のあいさつを皮切りに、この日開かれた緊急フォーラムは始まった。「国会議員の育休の是非を問う会ではない」という今回のフォーラムでは、参加者が、宮崎議員の育休取得宣言とその反響から読み取れる社会の現状や課題について語った。司会者からはじめに意見を求められたのは、2010年に育児休業を2週間取得した経験を持つ成澤廣修・文京区長だ。成澤氏は「育休の取得を宣言したとき、"男は外で仕事、女は家を守るべき"と批判されたことがあり、性別役割分担意識がまだこの国に根付いているのかと思った。宮崎さんの問題提起については大賛成で、子どもとママにしっかり向き合ってほしい」とエールをおくった。一方で、「大事なのは、男性議員の育休を制度化することが目的ではなくて、働き方の見直しをしっかりやって、どうしたら男性も女性も家事に取り組むことができるのか議論をすること」とも提言。子育てしやすい柔軟な働き方を考えることが大事だと訴えた。また、これまでに3度の育休を取得しているサイボウズの青野慶久・代表取締役社長は「目立つ人が育休を取得すれば空気が変わる」と自らの経験をもとに、宮崎議員の育休取得宣言を評価。「3人目の子どもがうまれた去年、半年間16時退社をしていた。社長が最初に帰宅するので、時短で働いている社員も元気良く退社できる。この会社では子育てをしてもいいんだという空気ができる」とその効果を語った。○女性はずっと直面してきた問題だ会場では、野党である民主党の議員も議論に加わった。選挙で落選し、浪人中に育児を経験したという民主党の寺田学衆議院議員は、「宮崎さんが育休を取りたいと言ったことに国会内や世の中から批判が来るのをみて、窮屈な国だなと思った。その根底に何があるのかと思うと、育児に対する社会的な地位がものすごく低くて、男性が取りたいなんていうと、そんなの女性にやらしとけばいいだろうっていう全体の空気があると思う」と分析。その上で「1カ月どっぷり育児に専念してほしいし、歳費は堂々ともらってほしいと思う。歳費をもらわなかったら、育休を取ることに対する後ろめたさの現れになってしまう」と主張した。これらの男性の意見を受けて、女性の立場から発言したのが経済ジャーナリストの治部れんげ氏だ。「日本はこれから人口を増やしたいんでしょ? 子どもを育てることが大事なことだと認められるべき。国会議員という大事な仕事より、自分の子どもの方が大事に決まっている。こんな簡単なことを議論しなければいけないということに腹が立った」と憤りをぶつけた。そして、「女性はずっと直面してきた問題だ。私より少し上の世代は、産むか仕事かの選択を迫られた。仕事を辞めるか、マタハラにあうか、子どもを産まない、家族を持たないという選択をしてきた。その立場に今、男性がさらされるようになってきた。だから男性にがんばっていただきたい。絶対に育休を取ってください」と訴えた。さらに、病児保育サービスなどを運営しているNPO法人フローレンスの駒崎弘樹・代表理事は、「試されているのは宮崎議員だけじゃない。ここで、宮崎議員の苦闘を高みの見物をして面白いねと笑っているだけでは社会はアップデートされない。男性も子育てに参加し、社会で子どもを育むことができる未来がほしいんだということを高らかに言っていきたい」と、この出来事を人ごととして捉えるのではなく、当事者意識を持ってほしいと語った。●議論を受けた宮崎議員の決意とは○育休取得は乗り越えられるリスク議論の中では、男性議員の育休取得に対するバッシングについて、登壇者から多くの意見が寄せられた。経営者としての目線でサイボウズの青野氏は、「今回の問題について批判している経営者がいるが、勘のいい経営者は(育休に理解を示す)方針転換をしている。子育て環境を整備することで人を採用しないと、事業を縮小しないといけないって気づいている。これからは頭の切り替えられなかった会社が沈没していくのをみていくことになると思う。だから今育休を取得することは、乗り越えられるリスクであると確信しています」と理解を示した。またNPO法人マタハラネットの小酒部さやか・代表理事は、「マタハラの被害者として顔や名前を出したときもすごいバッシングがあった。しかしそれ以上に応援メールも届いたし、無言の賛同がたくさんある。黙っているけれど心の中で賛同している人がたくさんいると思うので、バッシングをばねにがんばってほしい」と励ました。同じ衆議院議員である寺田氏は本質的な国会議員の仕事について意見を述べ、「国会議員はそれぞれが抱えた問題意識を解決することが求められていると思う。宮崎さんが育休をとって、育児のつらさや当事者意識を持って、制度を考えていこうと進めていくのが本質的な議員の役割だ」と訴えた。○育休取得は働き方改革の中の1つ最終的に、育休取得の議論は「子育てをしやすい働き方を考えるべき」という方向へと移っていった。少子化ジャーナリストの白河桃子氏は「日本は進撃の巨人の世界のように、3つの壁に囲まれている。性別役割分業、長時間労働、仕事こそが一番尊いという3つがあって、その中で窒息しそうになっている」と指摘。成澤文京区長は「東京都の認証保育所は13時間以上保育。そういう子育てを日本は引き続き求めていくのか。延長保育や早朝保育を使わなければ、結果的に可処分所得も増える。子育てにとって幸せな社会になるように、働き方の見直しが必要だ」と訴えた。これらの議論を受けて、駒崎氏は「男性の育休は、働き方改革のコンテクストの中の1つ。多様な働き方ができる社会を考える上で育休がある。時代時代に合わせた働き方をデザインしていくという発想がすごく必要だし、あるべき働き方は何なのかっていう議論につなげていきたい」と話をまとめた。最後に「育休を取得すると宣言したという中で、知らないこともいっぱいあった。多くの方からいろんな意見をもらい、重たい議席を預かっているということを再確認しつつ、どんな仕事をしなければいけないのかっていうことはしっかり考えてやっていきたい。皆さんと共に日本の未来につながることをやりたい」と話した宮崎議員。今回の問題が1つの騒動として終わるのではなく、子育てしやすい環境づくりにつながる機会になることを切に願う。
2016年01月20日産休・育休中、子育てに専念できるのはうれしいが、その間の家計が心配……という人も少なくないだろう。以前、ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太さんに、出産前に目標としておきたい貯蓄額について解説していただき、「手取り給与の6カ月分~1年分」と教えていただいた。今回は、既に育休に入っている方やこれから育休に入ろうとしている方であまり貯蓄がない場合、また育休中に少しでも節約したいと思われる方向けに、育休中にできる節約術について伊藤さんに教えていただく。○まずは出費の洗い出しを産休前に貯蓄しておきたい額は「手取り給与の6カ月分~1年分」としましたが、すでに産休・育休に入っていて貯蓄額が少ない方は、育休中を何とか乗り切る必要があります。そのためのポイントは大きく2つ。まず、水道光熱費や通信費、生命保険料などの固定費に無駄があれば削ることです。育休中は多少時間に余裕はできると思いますので、こうした毎月かかる固定費に無理がないかどうかを確認してみましょう。まずは一度、1カ月にかかる費用を洗い出すことです。その中で金額の大きいものから、削れないかどうかを見るべきといえます。そしてもう一つのポイントは、仕事をしていなければかからないであろう費用をカットすることです。仕事をしていると、時間もない、面倒だということで、外食費やクリーニング代がかさんだりしていると思います。もしそうした費用がかかっている場合には、月に数万円浮く可能性も十分あるといえます。こうしたコストカットにより、収入が減った分とまではいかないと思いますが、ある程度無駄は削れることでしょう。それでも生活費が足りない場合には、身内から援助してもらう、お金を借りるといった方法があります。例えば、東京都内の中央労働金庫、各信用組合などにおいては、「すくすく・ささえ」という子育てや介護と仕事を両立する人を支援するための融資制度があります。融資限度は100万円、金利も1.5%(平成26年4月1日現在)と低いため、こうした融資を利用するのも場合によってはよいかもしれません。そして最後に、これら以外に重要視していただきたいことは、夫婦で育児を行うことではないでしょうか。育休中に限ったことではありませんが、どちらかがやるのではなく、一緒にやる。当たり前のようでなかなか難しいことだと思いますが、夫婦円満のためにもお互いに役割分担を決め、楽しい家族生活を送ることが何よりも生活をやりくりする大きな手段だと思います。
2014年10月01日産休・育休中の女性は、肉体的にも精神的にも忙しいものですが、職場復帰を考えているママは、この時期に仕事に戻りやすい環境を整えておくのは重要なポイントです。どんなことに気をつけて、産休・育休中を過ごせば、良い感じに職場復帰できるのかを先輩ママとしてピックアップしてみました。■職場の状況をリサーチする育児休暇や産後休暇中でも、同僚や上司とのコミュニケーションはきちんと取っておくことが大切です。企業によっては休暇中に社内報が届いたり、社内の行事のお誘いがある場合もありますが、まずは自分からアクションを起こす事が重要。仕事仲間には時々メールや電話をして、社内の状況を気にしておく必要があります。コミュニケーションを取ることで、職場との繋がりが途切れないので、復帰後も安心して仕事を再スタートすることができます。■「人との付き合いの勘」を鈍らせない赤ちゃんと1対1で過ごす時間が長くなると、人とのコミュニケーションの仕方が変わってしまう傾向があります。オフィスに戻ってみると、頭の回転が遅くなっていてびっくりすることも。仕事人としての勘を忘れないためにも、少しでもいいので育児以外のやり取りも大切に。赤ちゃんが少し大きくなれば外出することもできるので、意識的に外に出ることもオススメ。実際に「コミュニケーション能力が高い人は職場復帰も早い」という声もあるほど。イベントなどに足を運び、家族以外の人との交流を持つことで、人と関わる力を養うことができますよ!■骨盤ケアをする妊娠・出産によって骨盤は大きく開きます。産後1週間~10日で自然に閉じてくるとされていますが、閉じた時にゆがんでしまい、そのまま固まってしまうこともあるので注意。骨盤の歪みは、腰痛や太る原因にもなります。骨盤を矯正するための教室やサロンなどもありますが、まずは骨盤を戻す意識を忘れずに、足を組まないなどの姿勢を意識するだけでも改善します。さらに積極的な骨盤ケアのための体操、骨盤ベルトをなどは、自分の体調に合わせて正しく行ってください。 復職後は肉体的に忙しくなりますので、それを見据えて体調を整えておきましょう。■いろんな先輩ママと話をするこれまで仕事で適用してきた「段取り」は子育てには通用しません。分からないこと、想定外のことに対応する、臨機応変さが重要になるのですが、仕事ができる人は、これまでの成功体験が使えないために焦ってしまう傾向もあります。仕事と育児のストレスを溜めこまないことが、復帰を成功させる秘訣です。世代を問わず、いろんな働くママに話を聞くのもオススメです。考え方が近いママが見つかったり、子どもが中学生で手がかからなくなったママの話を聞いたりなど、気が楽になりますよ。産休に入る前にも、復職前にも意識するべきは「権利を主張しすぎないこと」。「穏便に」をモットーにすることが、戻りやすい環境を整える近道のようですよ! これから産休に入る人は、ぜひ念頭に置いておいてくださいね。
2014年07月24日育児は女性がするというのが、一般的な認識になっていますよね。確かに母親であることや、授乳という点からも仕方のないことかもしれませんが、一方で「イクメン」と呼ばれるパパが増えてきたのも事実です。朝の幼稚園へのお見送りはパパがするという家庭も増えてきたそうですよ。しかし「イクメン」として育児に協力的なパパは増えてきましたが、育休を取得してママの代わりに育児に専念する…というのはあまり聞かないですよね。それもそのはず、現状の男性育休取得率はなんと1.89%に留まっているそうです(※)。※厚生労働省「雇用均等基本調査」(平成24年度)より結婚・出産後の女性の復職を推進するとして、安倍政権では『2020年までに男性の育休取得率を13%にする』という目標を掲げたというニュースは、記憶に新しいですよね。しかし現状の数値を見る限り、あまり男性は育休に対して前向きではないのかもしれませんが、実はメリットもあるって知っていましたか?■男性が育休を取得するメリットって?実際に育休を取得したことのある男性と、取得したことのない男性にアンケートをとったところ、育休を取得したメリットとして「子育てに関われる」のはもちろんのこと、「効率的な時間の使い方に対する意識が上がる」と答えた人が未取得者16.7%に対し、取得したことのある男性は22.2%と上回った答えをしたそうです。男性が育休を取得することにどんなメリットがあると思いますか?(株式会社ユーキャン「男性の育児休暇取得に関するアンケート」)実際、育休中の1日の自由時間は1時間~2時間未満だったという人が多いようですが、その時間を自分磨きとして「資格取得に向けた勉強」にあてたという人が一番多かったという結果でした。育休中の時間を有意義に活用し、仕事に追われている日常ではできなかったスキルアップをするというのも育休を取得するメリットのようですね。育休中の自由時間に自分磨きをするとしたら何がしたいですか? (株式会社ユーキャン「男性の育児休暇取得に関するアンケート」)■本当のところ男性が育休を取得できるの?「メリットがあるのは知っているけど実際は育休を取得することができない」という男性も多いと思います。そもそも会社で男性が育休を取得できるような制度があるのかが疑問なところです。実際、育休の取得経験者に比べて、取得したことがない人が働く会社では育休を取得しづらいという結果もありました。また、制度以外でも様々な障壁があるようで「職場の理解が足りない」「育児休暇中の家計が不安」「出世に響きそう」など、クリアしなければいけない問題があるのも事実のようです。男性の育休の取得率を上げるための現在の障壁として感じるものについてお答えください(株式会社ユーキャン「男性の育児休暇取得に関するアンケート」)■男性が育休を取得するためには?やっぱり男性が育休を取得するのは難しいことなのでしょうか。そんなことはありません。1)企業のイメージアップに繋がる! と会社を説得してみる男性が育休を取得できる企業って素敵な会社だな、という女性目線での意見はよく聞きます。実際に「男性の育休取得率が上がると、社会的に良い影響があると思うものは?」というアンケートに取得経験者の58.4%が「企業・組織・団体のイメージが良くなる」と回答していました。男性の育休取得率が上がると、社会的に良い影響があると思うものは?(株式会社ユーキャン「男性の育児休暇取得に関するアンケート」より)2)各種社会保障制度を利用する社会保険料の免除や、育児休業給付金、パパ・ママ育休プラスなど、国が定めている制度はいくつかあります。育休取得経験者はこれらの制度をうまく取り入れて仕事や家計などへの負担を軽減したようです。3)まずは1週間から始めてみる女性の育休のイメージから長期での育休を想像してしまいますが、36.8%の育休取得経験者の育休期間は「1週間未満」だったそうです。このくらいなら、会社にも言いやすく、ママの仕事復帰の最初の1週間をお手伝いするということもでき、負担なく取得できそうじゃないですか?子どもは欲しい、でも仕事は続けたい・復帰したい、という女性がスムーズに結婚・出産できるように、また、パパ自身も貴重な子どもとの時間をとるよい機会として、男性の育児休暇取得も積極的に考えてみてはいかがでしょうか?参考:
2014年06月13日家にいることが多くなる育休中は、家の掃除が気になる時期。でも、重い腰はなかなか上がらず、「あ~あ、今日も掃除しなかったなぁ」なんて気持ちになることありませんか?■一番パワーを使うのは、スタート時掃除は、「始める時」が一番パワーを使う。例えるならば、スポーツクラブに行く前のようなもの。行ってしまえばそれなりに気持ちいいし、終われば達成感もある。それがわかっていても、なかなか始められないのが掃除なのだ。とりわけ「毎日、家にいる」という育休中は、「後でやろう」という誘惑に打ち勝つのは難しい。■通勤時間分 掃除をするそこで私が考えついたのは、「通勤時間分を掃除しよう」ということ。育休中は、育児が仕事。でも、通勤はない。会社に行っていれば、通勤に使う時間だけは、仕事(育児)をせずに掃除をしようと思ったのだ。ゆえに、出勤する時と同じテンションで、掃除を始める。反対に言えば、「掃除を始める」ということは、「出勤する時」のと同じくらいのテンション、パワーが必要だと自覚した。■1日1回、0(ゼロ)地点に戻すちなみに。「通勤時間分だけ掃除をする」というのは、相当な仕事量だ。そんなの、毎日やっていたら、すぐに挫折する。あくまで気持ちの問題です、そこは。大切なのは、「1日1回、家の中を0(ゼロ)地点に戻す時間(キッカケ)を作る」ということ。乳幼児が家にいると、家の中がゴチャゴチャしているのは常。でも、そこで諦めてしまうと、散らかり&汚れは蓄積していくだけになる。だから、「キレイにする」というプラスの動きはしないまでも、「0(ゼロ)に戻す」という作業だけは続けたい。【これが我が家のゼロ地点】■白木屋傳兵衛の箒はいい!0(ゼロ)地点に戻したら、箒をかけるようにしている。掃除機ではなく、箒なのは掃除機よりも手軽だからだ。柄をサッと手にとれば掃除開始!我が家で使っているのは、白木屋傳兵衛の箒だ。使う場所によって、2本の箒を使い分けている。和室を掃く時は、江戸箒(草のほうき)。草が持つ「コシ」でゴミを掃き出す。フローリングエリアで使っているのは、シュロ箒。シュロ箒は、柔らかいモップのような箒なので、床 をなでるようにして使う。植物性油脂を多く含んでいるので、掃くことによって油脂が床に移り、天然のワックスがけの効果もある。【江戸箒(向かって左)、シュロ箒(右)。真ん中はハタキ】【箒なら、階段掃除も簡単】ひと通り掃き終わるのに15分程度かかるが、軽い運動をしているような感じで心地良い。「掃除=心地良い」というシナプスが脳にできたら、こっちのものだ。毎日の掃除が、「やらなければいけないこと」から、「日常の1コマ」となる。文章/楢戸ひかる
2013年08月21日毎日の食事を自分が作る・・。仕事中心の生活をしてきた人にとっては、かなり高いハードルだ。でも、子どもが生まれて育休中だもの。ごはんくらいは、毎日私が作らなくちゃ! と思って、苦しくなっていませんか? ■主婦歴16年、私の場合まず、私自身のことを言えば、長男の育休の時は、毎日ごはんを作らなかった。今、考えれば、「毎日ごはんを作れない自分」と向き合うのがイヤだったのだろう。理由をつけては、子どもをママチャリの前に乗せ、よく外食に行ったものだ。当時の私に言いたいのは、「毎日、何かしら作ろう。それは“料理”でなくてもいいんだよ」ということだ。そう思うには訳がある。■毎日、何かしら作ってみる今は毎日ごはんを作っているが、そのキッカケを思い出してみると、「料理とは呼べないシロモノを食卓に出していいんだ」と思えたことだった。私が思うに、世の中、素敵な情報が流れすぎている。かわいい子どもがいて、丁寧な生活をしていて・・的な? でも、子どもが生まれたからといって、仕事中心の生活していた私が、すぐに毎日の献立に困らないほどの料理のレパートリーがあるハズもない。加えて、始めての育児で疲労困憊。「毎日、素敵な食卓なんて無理だよな」と、当たり前の現実にやっと気がついたのだ。■献立の“へそ”を決める「でも、何かしらの“何か”も思いつかない」という場合は、献立の“へそ”を、まず決める。私の場合、それは野菜の梅酢あえ。【野菜の梅酢あえ】※作成時間5分強<材料>・キャベツ1/4個・キュウリ1本・人参1/2本・梅酢大さじ1・ゴマ大さじ2<作り方>キャベツは千切りにし、キュウリと人参は食べやすい大きさに切る。野菜をボールに入れ、ゴマと梅酢を上から回しかけ手で混ぜる。全体に混ざったら、浅漬用容器(ジップロックなどでも可)に入れる。すぐ食べても大丈夫だが、2~3時間置くと味が馴染む。これを作っておくと、すごく安心する。あとは肉を焼いたり、魚を焼いたりすればメイン料理は完成。ご飯を炊けば、とりあえず“食卓”ができあがる。余裕があって、味噌汁や小鉢をつけられた時は「あら、素敵!」と自分を褒める。ハードル低すぎですか!?(笑)■“できること”を増やしていくという気持ち家事のハードルをどこに設定するか? は、とても大事なことだと思う。「雑誌で見た素敵な暮らし」に憧れて、無意識に「憧れの暮らし」を「あるべき我が家の暮らし」だと設定してしまうと、苦しくなる。私はそういう失敗をしていたのだと思う。まずは、「今、できること」という地面にきちんと着地しよう! そして、そこから、“できそうなこと”を増やしていく、その積み重ねが我が家の暮らしとなり、自分の人生を作っていく。つまりは、今の私にがっかりしないで、自分で「できたこと」を喜び、自分を励ましてあげる。それが家事上手への第1歩だと思う。文章/楢戸ひかる
2013年08月09日