こんにちは、東京衛生病院小児科の保田典子です。私生活では7歳、5歳、3歳の子育て中です。私も子どもたちが赤ちゃんの時は毎日使っていた抱っこ紐。下の子も幼稚園生になりだいぶ使う日が減りました。日々診療でさまざまな抱っこ紐を「私ならこんな視点で選ぶなぁ」と見ています。その「視点」を今回はご紹介します! 抱っこ紐の種類って?世の中にはさまざまな抱っこ紐があります。自分たちの生活スタイルに合ったものを選びたいものですよね。抱っこ紐の種類としては ベビーキャリー:肩紐、腰ベルト(腰ベルトはないものも)がついているものヒップシート:ウエストポーチの上に赤ちゃんを座らせる感じのものスリング:1枚布の中に赤ちゃんとすっぽりと入れるタイプクロス抱っこ紐:布がクロスに交わっている幅のある「たすき」のようなタイプベビーラップ:これも1枚布ですが、巻き方次第で様々な抱き方ができるタイプと大きく5つに分けられるかなと思います。 抱っこ紐のメリット・デメリット抱っこ紐はそれぞれメリット・デメリットがあります。腰ベルトがあるタイプは抱く人の体がラクになりますし、スリングやクロス抱っこ紐、ベビーラップはコンパクトで使わない時も持ち運びしやすいです。スリングは窒息に気を付けさえすれば、生後半年を過ぎてスリングから首が出るくらいになった赤ちゃんがスリングに抱っこされているのはオシャレで可愛いらしいな、と思います。ヒップシートをはじめ、前向き抱っこができるのは高月齢の赤ちゃんは、視界が広がって楽しく移動ができるかもしれません。 私は、ベビーキャリー、クロス抱っこ紐、ベビーラップと3種類を買って使い分けていました。(ヒップシートはほとんどない時代です)子どもたちが小さいとき、3人とも歩けなくなってしまったら、クロス抱っこ紐で一番下を、その後ベビーキャリーで真ん中をおんぶし、一番上はベビーカーで運ぶ。。。という大技をした事もあります…(周りにびっくりされますが)! 小児科医的視点で選ぶ、抱っこ紐を選ぶPOINT小児科医的には「安全性」と「発達に悪くないか」が最重要視点になります。そこで、抱っこ紐に関しては●首が安定するか●股関節に良いかを一番重視していて、さらに、●「良い姿勢になる抱っこ紐」であれば尚良いな、と思って選びました。詳しく解説します。 首が安定するか生まれたばかり〜首がすわるまでも抱っこ紐は使えますが、一番気をつけたいのは“首が安定するか”です。低月齢時から縦抱きもできる抱っこ紐もありますが、しっかり首がホールドされているものを使いたいものです。 また、首がすわったあとも、“寝ているときに首が曲がりすぎて気道を圧迫しないか”を気をつけたほうがいいです。 スリングは、抱っこ中の窒息を疑わせる事件がいくつかありますが、ほぼ首がすわっている生後3カ月の赤ちゃんでも窒息の報告があります。気道が一番広くなるのは、首を軽く後ろに倒している状態なので、首が前に曲がってしまう抱き方には気をつけましょう。 股関節にいいか赤ちゃんのベストな姿勢というのは「frog position」といって、ガニ股で股関節が曲がっている状態です。この状態だと股関節をきちんと成長させることができ、股関節脱臼を防ぐことができます。1歳すぎてもう歩くようになった子は、この体位はそこまで気にしなくていいですが、0歳のときにはきちんとした体位で抱っこしてあげましょう。 どの抱っこ紐でもこの「frog position」ができていないことがあります。また、抱っこ紐ではないですが、おくるみで包むときも股関節は”曲げて”くるんであげてくださいね。 できれば姿勢も気を付けて0歳の赤ちゃんの自然な姿勢は、ゆるく背中が曲がっている姿勢です。胸に対面抱っこしてあげると、その自然な姿勢を取りやすいと言われています。最近前向き抱っこの赤ちゃんが増えていますが、あまりに小さいと腰が反りすぎてしまうため、私は生後9カ月くらい経ち、腰がしっかりしてからがいいのではないかと思っています。 安心安全で生活がラクになる抱っこ紐を!今回は姿勢をメインに選び方を見てきましたが、抱っこ紐で一番多いのは“落下事故”です。正しい使い方をして、落下を防ぎましょう。抱っこでスキンシップをたくさんすることは、赤ちゃんの精神的発達にもとても良いと思います。ぜひ、抱き方、安全性に気をつけつつ、楽しい抱っこライフを送ってくださいね! 著者:医師 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師 保田典子 先生医療法人アドベンチスト会東京衛生病院小児科医師。株式会社メドイース代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。
2019年09月25日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、寝かしつけがラクになり、家事効率もあがったという方法をママが紹介! 食事の後片づけや翌日の準備など、夜のうちに済ませておきたい家事はたくさんあります。しかし、なかなか思うように寝てくれないわが子を前に、イライラは募りがち。私もそんなママの1人でした。そこで仕事復帰後、思い切って夜の家事を諦めました! 仕事復帰後、毎晩の寝かしつけが苦痛……娘が1歳半のときに、仕事復帰した私。保育園で2時間近くお昼寝して帰ってくるせいか、娘は夜になかなか寝てくれませんでした。布団に入る前に疲れるまで遊んでみても、娘と一緒に布団に入って寝たふりをしてみても、頑なに寝ない娘。 保育園の先生に相談してみると「寝る前に頭を使うパズル遊びをしてみたらいい」「1分ほど、ギュッと布団の中で抱きしめていたら眠たくなる」というアドバイスをもらいましたが、どれも娘には通用せず。ママ友の「部屋を暗くしていたら、いつの間にか寝ているよ」の声に、なぜ娘は寝ないのか……と途方に暮れることもありました。寝かしつけに1時間以上かかることがよくあり、最終的に私のほうが疲れて先に寝落ちしてしまう日々でした。 家事ができない! 寝ない娘にイライラ……寝ない娘を前に、いつもイライラしていました。そのイライラの原因は「娘が寝たあとに家事をしたい」「早く娘を寝かさないと、家事の時間が確保できない」「明日も朝早いのに……」という思いがあったからです。 寝かしつけをしている最中も、シンクに溜まった食器類や、手つかずのまま洗面所に放置されている洗濯物が気がかりで、寝かしつけに集中できなかった私。そんな思いを持っているから、無意識に娘への態度もイライラしたものになっていたのかもしれません。寝かそうと必死になりながらも心ここにあらずなママの本心を、娘は見透かしていたのかなとも思います。 夜の家事を諦めたら、家事の効率もアップ!あまりにも寝ない娘を前に、ついに夜の家事を諦めることに。夜寝る分、それまでよりも早く、朝5時に起きる生活に切り替えることにしました。娘が寝たあとに家事をしなければならないというプレッシャーがなくなったことで、娘が寝なくてもイライラしないでいられるようになった私。寝かしつけにも集中できるようになりました。 1日の疲れが出る夜に家事をするよりも、朝の元気なうちに家事をすると効率がいいことも実感。早朝だと娘と一緒にパパも寝ているので、万が一娘が目を覚ましてもパパが相手をしてくれるというメリットもありました。 育児をしながら家事や仕事をするには、時には諦めたり、大きく方法を変えたりすることも必要です。私の場合、夜の家事はやめてよかったことのうちの1つ。パパやママと子ども自身がストレスフリーでいられる生活を、今後も追及していきたいと思っています。著者:金谷ともみ第2子妊娠中、5歳の娘の母。働きながら結婚、出産、産休育休を経て復帰、マイホーム購入などを経験。よりフレキシブルな働き方を求めて、ライターに転向。
2019年09月24日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、前髪カットがラクになる「変身カットマスク」に注目♪ 子どものヘアカットはお家でパパやママがすることも多いと思います。特に、前髪はお家で簡単に済ませたいですよね。でも実際は、子どもがハサミを怖がったり、動いてしまうことでうまくカットできなかったりと大変なことも。 今回は、そんなお悩みを解決するパパママカット応援団の「変身カットマスク」を紹介します。 「変身カットマスク」ってなに? 「変身カットマスク」は、一般社団法人日本カットコミュニケーション協会が、「親が子の前髪を切ることを通じて、親子間の交流を深めてほしい」という目的から、自宅での前髪カットをサポートするために作ったマスク。動物などの絵柄が描かれた「変身カットマスク」を顔にあてることで、子どもはかわいく&楽しく変身でき、親も安全・簡単・快適に、前髪カットに挑戦できるというアイテムです。 9種類の中から選べて楽しい!「変身カットマスク」には、前髪デザインがストレート・ラウンド・アシンメトリーの3種類、マスクのデザインは9種類の中から選ぶことができます。ライオンやパンダなどのかわいい動物もあれば、レッドヘルメットなど男の子が喜びそうなものまでラインナップ。SNS等でも話題となり、子育て世代のパパ・ママから大きな反響を呼んでいます。 マスクを持つことで、ハサミで子どもの顔を傷つける心配もなく、子どもの顔に髪がついて不快になったり動いたりすることもなくなります。カット中に目を開けていられることも子どもの安心感へと繋がります。そして、もちろんパパやママもガイドラインに沿ってカットするだけで、切りすぎることもなくかわいい前髪が完成します。 すべてのアイテムがそろうアニバーサリーボックス現在、2周年を記念して、全7アイテムがセットになった「アニバーサリーボックス」を限定販売中。ボックスの内容は、「変身カットマスク(全3種/ストレートカット)」とエプロンタイプの「前髪カットクロス」、前髪の切り方を解説した「カットコミュニケーションガイドブック」、そして前髪カットに必要な「カットバサミ」と「すきバサミ」の全7商品が、お片づけ箱にもなるオリジナルボックスに入っています。特におすすめなのが、刃物のまち・岐阜県関市で製造している、純日本製の本格的なヘアカット専用はさみ。刃にはステンレス材を使用し、日本の職人が一丁ずつ手作業で仕上げているため、切れ味が鋭く、耐久性が高いのが特徴です。 今だけのお買い得価格も魅力的!お家でヘアサロンごっこをする感覚で、子どもの前髪カットを楽しんでみてはいかがでしょうか。 商品名:パパママカット応援団 2周年記念「アニバーサリーボックス」セット内容:変身カットマスク(ライオン・仮面・ハートメガネ)、前髪カットクロス、カットコミュニケーションガイドブック、カットバサミ、すきバサミ販売価格:2周年特別価格 5800円(税抜)※通常価格 8200円 著者:ライター サトウヨシコ大学卒業後、大手食品会社に勤務。未経験から編集者を目指し転職。その後、結婚と出産を経て妊娠・育児雑誌のディレクターに。WEBメディアの新規事業立ち上げをし、2017年に株式会社フラミンゴミンゴを設立し、現在は数々のメディアに携わっている。
2019年09月23日筆者は3歳の長男、1歳の長女の育児中、第3子の妊娠判明でうれしい反面、さまざまな不安を感じました。出産が近付くにつれ、不安やイライラが募ることがありましたが、それを吹き飛ばしてくれるようなできごとがあったんです。 第3子の妊娠長女が生後8カ月になったころ、第3子の妊娠が判明しました。「子どもは3人欲しい」という希望があったので、とてもうれしいできごとでしたが、ちょっとした心配もありました。 当時3歳直前の長男はイヤイヤ期の真っただ中で、自分を見てほしいとアピールする日々。そして長女はハイハイとつかまり立ちをマスターし、目が離せない状況だったのです。 長男、長女と妊娠生活3人目の妊娠ということもあり、ある程度気持ちに余裕を持って妊娠生活をスタートさせた私でしたが、おなかのふくらみとともに、子どもたちとの関わり方に変化を感じるようになりました。 子どもの要望にうまく答えられず、ダダをこねる子どもに対して必要以上にイライラしたり、些細な家族からの指摘に対して大きな不安を感じてしまったり。そんなことが増え、気持ちの余裕がどこかへ行ってしまうことが増えていきました。 出産までのカウントダウンと子どもたちの成長産休に入ったころ、ふと子どもたちの様子を見ていると、長男の後ろから長女がおむつを持って走ってきました。長女が私のところまで来て長男を指さし、おむつを渡してきたのです。私が「おむつを替えるの?」と聞くと、長女は首を縦に振りました。そんな些細なできごとでしたが、子どもの成長に感激し、私は涙してしまいました。 それからというもの、私は積極的に子どもたちの成長を見つけられるようになり、出産への気持ちも前向きになっていきました。 さまざまな葛藤のなかで、新しい命の誕生まであとわずかとなったとき、こうした上の子たちの成長と出会う機会が増え、そのことをとてもうれしく感じられるようになりました。出産に向けて、よりいっそう育児を楽しむ気持ちになれたできごとでした。著者:簗田智花4歳の長男、2歳の長女、0歳の次男との育児ライフを楽しむ34歳の母。現在は、仕事と家事、育児に奮闘中。ドライブ、スポーツ、スポーツ観戦が趣味のアクティブママ。
2019年09月23日里帰り出産をした私は、産後は両親のもとで生活していました。そして生後1カ月を過ぎたころ、息子に出始めた乳児湿疹。両親は湿疹を見るたびに、「こんなになってかわいそうねぇ」と特に深い意味もなく言うので、その言葉を聞くたびに悲しい気持ちになりました。子どものことについて言われる何気ない言葉で、こんなに悲しい気持ちになるのかと自分でもびっくりした体験談です。 乳児湿疹ができた息子息子も無事生まれ、特にトラブルもなく1カ月健診を終えたころでした。息子の顔に赤くプツプツとニキビのような湿疹が出始め、あっという間におでこ全体から頭皮、頬にも広がっていったのです。念のため小児科で見てもらいましたが、乳児湿疹ということで塗り薬をもらって様子をみることになりました。育児書にもよくあることだと書いてあったし、おそらく一時期的なものだろうと思い、小児科で聞いたケアをしっかりしながらなるべく気にしないように息子に接していました。 「かわいそう」という両親の言葉がつらい息子の乳児湿疹はなかなかよくなりません。両親は「こんなになっちゃってかわいそうねぇ」「かわいそうに。早くよくなったらいいのにねぇ」と何気なく息子に声をかけます。それを毎日聞いていると、私はだんだん気持ちが沈んでいき……。別に深い意味もないし、つい言ってしまうんだろうとわかっていました。確かに湿疹が出てかわいそうと感じる気持ちは自然なのかもしれません。それはわかっているのですが、私の気持ちはどんどん悲しくなっていきました。そしてついに「かわいそうって言わないで!」と両親に怒鳴ってしまったのです。 息子への言葉は何十倍もつらく感じた両親は「ごめんね。もう言わないようにするね」と気をつけて言葉を選んでくれるようになりました。「かわいそう」という言葉を聞かなくなると、私のつらく沈んだ心もだんだん軽くなり、乳児湿疹をひどく気にすることはないなという気持ちになっていったのです。息子に向けられる「かわいそう」という言葉は、私にとって本当に悲しくつらい言葉でした。自分に直接向けられる言葉よりも、何十倍も心にグサッと刺さったのです。何気ない言葉だと理解していても、こんなに悲しい気持ちになるのかと自分でもびっくりしました。 初めての育児で手探り状態だったなか、乳児湿疹が出て困惑していたところに、息子に向けられた「かわいそう」というネガティブな言葉。それがこんなにも心を乱して悲しくなるなんて思いもしませんでした。子どもに向けられる言葉によって、これほど親が動揺するなんて……と初めて知ったできごとでした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:山下 ひいこ一児の母。看護師・鍼灸師の資格を持ち、逆子治療やマタニティケアなどを行っている。自身の経験を生かし、不妊や妊娠・育児に関する体験談を中心に執筆活動を行う。
2019年09月23日両親も近くに住んでいない、夫は仕事で忙しい……。授乳やおむつ替えなど、お世話はいろいろとあるけれど、正直赤ちゃんとの1日を持て余してしまうというママもいらっしゃるのではないでしょうか? そんなときに何をしたら有意義に過ごせるのか、私の経験をもとに紹介します。 子育て支援センターや児童館で過ごす! もともと仲がいい友人もママになっていて、近所に住んでいれば言うことなしですが、なかなかそんな恵まれた環境はないですよね。 そんなときは、住んでいる自治体が運営している子育て支援センターや児童館に行くと、同じように時間を持て余し、なおかつ同じような育児の悩みを抱えたママさんたちと交流することができます。私のときは、さらにそこで知り合ったママさんから、親子で参加できるイベントに誘ってもらうこともありました。 ショッピングモールをぶらり 赤ちゃんがお外に慣れてきたら、ショッピングモールに行ってみるのはいかがでしょうか? 最近ではモール内に赤ちゃんがハイハイできるスペースがあるなど、赤ちゃん連れの外出で重宝しています。また、授乳室やおむつ替えスペースが完備されている点もうれしいですね。 ベビーカーの貸し出しもありますが、最初はいつも使っているベビーカーを持っていくことをおすすめします。うちの子はいつも対面式でベビーカーに乗せていたせいか、貸出用のベビーカーが対面式にできず、ギャン泣きしたことがありました。 たまには一緒にテレビも♪ テレビに興味が出てきたら、赤ちゃん向けの番組を一緒に見るのもいいですね。そうすると、ある特定のキャラクターを覚えることができて、そのキャラクターが書いてあるグッズにも興味を示すようになってくれます。 うちの子はアンパンマンを見ていたからか、初めてちゃんと発した言葉が「パンマン」でした。テレビはずっとつけっぱなしにせず、時間を決めてコミュニケーションをとりながら見るようにしています。 赤ちゃんとの毎日、楽しいけれどちょっとマンネリなときもありますよね。ちょっと外に出かけるだけでも、意外と新しい情報が得られたり、赤ちゃんの新たな一面が見られたりすることも。今しかない赤ちゃんとの時間を満喫できるといいですね。著者:青谷まるか一児の母。機械メーカーに勤務するワーキングママ。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味はフラダンスと語学。
2019年09月21日息子が1歳のとき、気に入らないことがあると近くにある物を投げてしまうことが増えてきました。自己主張は成長過程の1つですが、できるだけ「物を投げる」ことは阻止したいところ。物を投げる息子にどう対応すべきか、私が試行錯誤したエピソードをお伝えします。 怒ると物を投げてしまう息子に困惑私の息子は、1歳になったころから怒ると物を投げることが増えてきました。特に多かったのが食事中です。嫌いな食べ物が目の前にあるだけで、お皿ごとガシャーンと投げていました。 私は「せっかく作ったのに!」と頭に血が上り、思わず息子の頭をたたいてしまったことも。でも、それでは解決の糸口が見つかりません。そこでどうして物を投げてしまうのか、息子の気持ちを考えてみることにしました。 息子の気持ちになって考えてみた1歳ごろは言葉がまだ未発達。もし私がうまく言葉を発せられなかったら、どんな気持ちになるだろう。伝えたいのに伝えられない気持ちを考えると、息子が物を投げてしまう気持ちもわかるような気がしました。 息子は言葉でうまく表現できないから、物を投げるといった行動で私に気持ちを表現していたのかも……。そう思うと、物を投げてしまったことをしかる前にすることがあると感じました。 しかる前に気持ちを代弁!息子が物を投げてしまったとき、まずはしかる前に「食べにくいよね」など、息子の気持ちを想像して、私が代弁してあげるように心がけました。しかるときは息子の目を見て「お皿が痛いって泣いてるよ。投げないでね」と、ダラダラと長くならないよう、短く端的に伝えます。 また、言葉で理解することが難しい年齢でもあるので、しかるときは真剣な顔をするなど、しかる側の態度にも気を付けました。 そのほか、息子が物を投げてしまう前に、未然に防ぐ対策も。物を投げそうな場面に出くわしたとき、周りの物を片付けるだけでも、物を投げてしまうことが減ったように思います。著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。
2019年09月20日少し前に「イクメン」という言葉が一世を風靡しました。でも今現在では、「イクメン」はもはや過去の考え方になっています。なぜ、「イクメン」は過去のものとなったのか、そのことについてお話ししたいと思います。 子育ての主体としての親になりきれていなかった「イクメン」 「イクメン」が過去のものになったのは、単に「育児する男性」というだけで、育児することをアピールするのは、子育ての主体としての親になりきれていない態度だったと言えるからです。だって、育児する女性のことを「育ウーマン」とか「育母」とか言わないですよね。これまで社会的文化的に、子育ては女性のものという感覚がとても強くありました。 しかし、男女が平等と考える現代社会になり、このような意識のままでいることはもはや男性にとってもプラスになるものではなくなっています。「イクメン」は、男性が子育てにほとんどノータッチのころからの過渡期として現れたもの、すでにその時期はもう終わっています。 現代では、子どもを持つ男性に対して、子育てに参加してかっこいい「イクメン」ではなく、子育ての当事者としての父親になることが求められています。 子育てには当事者意識が必要僕はこのことをこれからお子さんが産まれる方、産まれてまもなくのお子さんをお持ちのお父さんに、ぜひ知っておいてもらいたいと思います。 それは男性を責めようと思って言うのではありません。むしろ、男性の人生の自己実現のためにどうしても理解しておいてほしいことだからです。 このこと。つまり男親の子育ての当事者意識のあるなしは、これから家庭、家族を営んでいくうえで大変大きな意味を持ちます。 たとえばこんなケースがありました。夫婦共働きで10カ月のお子さんがいます。あるとき、お子さんが発熱して体調を崩しました。普段は保育園に預けていますが、熱があるのでお休みします。偶然にも翌日は、父親がお休みで特に用事もなく家にいる予定でした。母親は仕事です。 「明日は子どものことをお願いね」。そう母親が伝えると、父親は「見てるだけでいいなら見ていてあげるけど、ほかには何もできないよ」と答えました。仕方なく母親は、子どものごはんや父親のお昼ごはんまで、当日いつもよりさらに早起きをして作ってから仕事に行ったのでした。 さて、ここにあるのが男女の子育てにおける当事者意識のギャップです。 男性の「悪気はなかった」は言い訳にはならない 結婚して子どもができるまでは仲むつまじかった夫婦でも子育ての当事者意識のギャップがあれば、女性の側からすれば百年の恋も冷めるということになりかねません。 このとき、男性の側の「悪気はなかった」「疲れていた」「毎日仕事で頑張っている」というこうしたお気持ちの問題は意味がありません。 また、もしこれが仮に母親が専業主婦だとしても理由になりません。母親が専業主婦であるからといって、父親が父親の座を降りていいことにはならないからです。 子どもを育てるというのは、何があろうとやらなければならないことの連続です。子どもがおなかを空かせていれば、疲れているとか、普段仕事で頑張っているということなど関係なしに、食事を与えなければなりません。また、清潔にし、健康や安全に配慮し日々を過ごさせねばなりません。 今まで女性はそれをやってきました。まるで男性だけがそれを免責されているかのような態度や言動だったとしたら、女性からすると「この人は本当にこれからの人生をともに歩んでいける存在なのだろうか」という、大きな疑問符がついてしまうことは避けられません。 子育てをきっかけに人生の価値観の違いを認識することも夫婦間で、こうした子育てを契機に人生の価値観の違いを認識するケースは多いです。これらは時間が経とうとも、忘れようとしてもなかなか忘れられるものではありません。 熟年離婚のケースなどでも、何年も昔の子育てのことが理由として挙がってくることなども決してまれなことではありません。 男性からすると、「え、そんなことで」と思うといった場合もあります。しかし、母親が本気で悩んでいた子育ての問題を「そんなこと」と思えてしまうこと自体が、まさに子育ての当事者意識が欠如していたことを如実に表わしています。子育ての当事者意識のあるなしの差は、パートナーにそのような疑問符をたくさんつけてしまいかねません。男親であっても、子育ての当事者であるという意識が欠かせなくなっています。 男性は妊娠がわかったときから子育て当事者意識を持とう「男親の出番は子どもが大きくなってから」といった感覚は、もはやかつてのものでしかありません。 「男なんだから、なかなか親としての認識ができないのも仕方がない」。こうした、昔ながらの使い古された意見によって、自身の親としての責任を免責しようとしてしまえば、それは男性にとって自分で自分の首をしめるようなものです。 女性の妊娠がわかったとき、子どもが0歳の今から父親として子育て当事者の意識を持つもつことで、男性も家庭における自己実現、子育てにおける自己実現をして家族とともに幸せになることを模索する、そういう時代になっています。 著者:保育士 子育てアドバイザー・保育士 須賀義一子育てアドバイザー/保育士。大学時代はドイツ哲学を専攻。人間に携わる仕事を志し保育士になる。子育てのポイントや育児相談。保育士としての知識、主夫として子育てした経験を綴ったブログ『保育士おとーちゃんの子育て日記』が人気を博す。著書に『保育士おとーちゃんの「叱らなくていい子育て」』『保育士おとーちゃんの「心がラクになる子育て」』(PHP研究所)がある。現在は子育て講演や座談会、保育研修・監修、コラム執筆などをしている。個別の育児相談や講演依頼はブログ内リンク先のホームページより受付。 ブログ:「保育士おとーちゃんの子育て日記」
2019年09月17日こんにちは、保育士の中田 馨です。1~2歳児ごろになると、おもちゃをボールのように投げる子がいます。誰もいなければいいけれど、大きくて硬いおもちゃを投げたときにお友だちがいたら大変! 保育所にもそんなおもちゃを投げてしまう子どもがいます。そんなとき、保育現場ではどう対応しているのかをお話ししますね。 どうしておもちゃを投げてしまうの?どうしておもちゃを投げてしまうのでしょうか。赤ちゃんの様子をよく観察してみましょう。 ・ママの気を引きたいのかもしれない「ママ遊ぼうよ!」とママの気を引きたいのかもしれませんね。保育所でも保育士と遊びたくて投げる子がいます。 ・お友だちとのトラブルかも保育所でよくあるのはこちら。お友だちとのやり取りのなかで何かトラブルが起き、感情のままおもちゃを投げてしまうこともあります。 怒ったり注意したりしたほうがいい?もちろん、おもちゃを投げることはしてほしくないことですので、「ダメなこと」と強く注意することも大切です。ですが、怒ると逆効果になることもあります。 赤ちゃんや子どもは自分がしたことにママが喜んだり、怒ったりなど、大きな反応をすると「ママがこちらを向いてくれた! 相手をしてくれた!」と思い、その後も繰り返しその行動をすることがあります。 おもちゃを投げた直後の対応とは怒らないほうがいいなら、どうすればいいのでしょうか? 保育士たちが実践している対応例をご紹介します。 1.普段と変わらない態度で子どもが投げたおもちゃを拾う2.投げたら危ないことを伝える3.別の遊びに誘う このように冷静に対応するのがポイントですね。 きちんとできたら大げさにほめる先日、保育所で2歳児がおもちゃを投げました。私が普段と変わらない態度で子どもが投げたおもちゃを拾うと、その時点で「かおり先生、怒ってる?」と子どもが聞いてきました。「投げたら危ないし、おもちゃがかわいそうだね」と言うと、「うん」と子どもはすぐにわかってくれました。 わかったときには大げさにほめてあげてください。その子どもは、私とハグハグして次の遊びを落ち着いて始めることができました。その日、おもちゃを投げることはありませんでした。 1回で改善されることは、なかなか難しいかもしれません。何度も繰り返し伝えていくことで子どもに伝わっていきますので、冷静に落ち着いて、できたら大げさにほめてあげてくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。
2019年09月15日息子は低出生体重児(2,500g未満)ギリギリの2,590gで生まれました。私が出産した産院の助産師さんによると、出生時の体重が3,000gくらいと2,500gくらいの子では、育てやすさに差があるそうです。今回は、母乳で育てたかった私がじょうずに飲めなかった息子と奮闘した、母乳育児の様子についてお伝えします。 入院中は助産師さんにおんぶに抱っこ母乳自体は助産師さんから褒められるほどよく出ていたのに、息子はじょうずに吸うことができませんでした。深くくわえることができず、何とかくわえさせてもすぐに眠ってしまいます。 退院するまでの5日間は、助産師さんに何度も母子同室の部屋まで来てもらい、さまざまな授乳の体勢、搾乳方法、添い乳の方法、飲めた母乳の量を測ってもらう、授乳中に寝たときの起こし方など、手取り足取り教えてもらう日々でした。 無我夢中だった新生児期結局入院中、自分ひとりで飲ませられたのは1回だけという状態での退院となりました。母乳が飲ませられないことを危惧して、退院したその足で育児用ミルクと、産院で使っていたものと同じ搾乳器を買って帰り、不安でいっぱいのまま息子との生活が始まりました。 はじめの1カ月は自分でもいつ寝ていたのかわからないくらい無我夢中でした。母乳を吸わせる→搾乳した母乳をあげる→息子を寝かせる→哺乳瓶等を洗って搾乳する、という流れを毎日毎日ただひたすら続けました。 気がついたら軌道に乗っていた母乳育児助産師さんからも心配され、母乳外来をすすめられていたので、産院の母乳外来にも2回通いました。でも、実際に母乳外来に行ってみて、助産師さんに相談をしようとしたら、話すことがあまり浮かんでこない自分に気が付きました。 体重の増えもまったく問題なし。自分でも気が付かないうちに、母乳育児が軌道に乗っていたのでした。 結局購入した育児用ミルクは、生後9カ月で夜泣き対策として飲ませるまで使うことなく、完全母乳で育てました。「母乳をよく飲むのね」と周りから言われるほど、すくすくと成長していった息子。今振り返ると、あのとき母乳育児を諦めずに、頑張ってよかったと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:谷口菜穂一男の母。保育士資格、幼稚園教員免許、小学校教員免許を取得。出産後、仕事を退職。日に日にできることが増えていく子どもの成長におどろく毎日。妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2019年09月15日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、心に余裕ができてラクに感じたという海外の子育て体験談です。 インドネシアで第1子を出産し、現地人の夫と初めての子育てをしている私が、海外でラクだと感じたことや驚いたことなどを紹介します。育児用ミルクの作り方をはじめ、日本のやり方がすべてではないと知ることで、うまく手を抜くなど、工夫する余裕ができました。 時短!裏技的「育児用ミルク」の作り方一般的な育児用ミルクの作り方は、粉ミルクを熱湯で溶かしてから人肌に冷ますので、時間がかかります。一方、海外式を取り入れた私は、まず少量のお湯でミルクを溶かし、そこに常温の軟水ミネラルウォーター(※)を足して、人肌の温かさにして飲ませます。 そうすることで、泣いている赤ちゃんにもすぐに飲ませることができ、特に夜の授乳の際に助かりました。フランスでは常に常温で与えるらしく、日本ではどうして人肌に温めるのか不思議だという話もあるようです。 (※)心配な方は、湯冷ましや赤ちゃんのミルクの調乳用として市販されている水をご使用ください。 産後の赤ちゃんは疲れている?! インドネシアでは、産後多くの人から「赤ちゃんも大仕事を終えて疲れているのだから、早くマッサージをしなさい」と言われて驚きました。 ベビーマッサージと言うと、日本ではママとの触れ合いを重視したものが多いですが、こちらではベビースパと呼ばれる場所があり、専門家が本格的なオイルマッサージをしてくれます。わが子の場合は、生後2週間で1時間弱のマッサージを受け、個人差があるとは思いますが、寝つきや機嫌がよくなった気がします。 後悔……新生児期に多用すればよかった「布おむつ」 もともと布おむつ育児に興味があったのですが、産後は無理をしないようにと生後2カ月のころから、紙おむつも併用して布おむつ育児をスタートしました。しかし、今思えば新生児のときこそ布おむつを多用すればよかった……と思うのです。 新生児は排泄回数が多いためにおむつ代がかさみ、その割に量は少ないので、布おむつでも簡単に洗濯できたと思います。また、布おむつを使い始めたら、いつ排泄したか親がすぐに気付くのでトイレのタイミングがわかるようになりました。 海外での子育ては「~しなければならない」ということが少ないと感じています。「洋服を絶対汚したくない」ではなくて、「洗えばいいか」と開き直ったり、肩の力を抜いて子育ができるのです。「大事に至るわけではないから」と言って、子どもの興味を優先して大らかに子育てしているママ友もいます。私自身も「まぁ、いいか」と許容範囲を広げることでストレスが軽減し、心の余裕ができて笑顔が増えました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。※調乳する際にミネラルウォーターを使用する場合は、パッケージに記載されている成分や硬度を確認し、できるだけ硬度の低い軟水を使用してください。 著者:小倉そらインドネシアで第一子の娘を出産。現地人夫と、日本とは違った子育てを体験中。海外での子育てを紹介、執筆している。
2019年09月12日1歳半ごろから始まったわが子のイヤイヤ期を振り返ってみると、「自分でしたいのにじょうずにできない」ときに、特に泣きわめいたり、怒って地団駄を踏んだりしていたように思います。気持ちや時間に余裕があるときは、「待つ」「代弁する」「笑わせる」という主に3つの方法でイヤイヤを鎮めていました。 本人が納得いくまで待つよく覚えているのは、靴を履くときに、つい私が手出しをしてしまって、怒らせてしまったことです。子どもが自分で履きたいことはわかっているのに、見ているとまどろっこしくなって手伝ってしまう……。何度これで失敗したことか……。 育児書には「手を出さずに見守る」よう書いてありましたが、私は見ているとどうしても手が出てしまうので、なるべく見ずに、隣に座って「待つ」ようにしていました。じっと見ていなくても隣にいれば様子がなんとなくわかりますし、見ないほうがイライラしなくて気持ちがラクでした。 気持ちを代弁する「1~2歳の子どもはまだ自分の気持ちを言葉でうまく表現できないので、なぜ自分が「イヤ」なのかを伝えられなくて怒っている。気持ちを代弁してあげると落ち着くことがある」と知り合いの保育士さんから聞き、原因がわかるときは「足がうまく入らないんだね」とか「ブロックがなかなかはまらないね」とか、具体的に言葉にしていました。 それで急に泣き止むわけではないのですが、言葉にすることで私自身が「そうか、この子はこれでイライラしているんだ」と納得でき、少し寛容になれました。 笑わせて気をそらせる何が嫌なのか原因がよくわからないときは、笑わせて気をそらせるようにしていました。 具体的には、おなかを指でツンツンつついたり、くすぐったりします。笑うと気持ちが切り替わるようです。ますます怒らせてしまうこともあるので、ギャンブル的要素もありましたが……。子どもが笑ってくれるとこちらの気持ちもほぐれ、私も笑うことができ、お互いにいい影響があったと思います。 こういったイヤイヤ対処法を知っていたからといって、いつもうまくイヤイヤを鎮めたりかわしたりできたわけではなく、まともに向き合って母親の私も怒って怒鳴ったり泣いたりすることがありました。しかし、「この方法でうまくいった」という経験が自信になり、少しずつわが子の扱いがうまくなっていったように思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 銀鏡あゆみ二児の母。生まれ育った町で、自身の父母・祖母・夫・子ども2人との大家族で暮らす。地元を中心に取材・撮影・執筆を行うライター。
2019年09月12日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、保育士の中田馨さんからメッセージです。 こんにちは、保育士の中田馨です。1歳を過ぎると、少しずつお着替えができるようになってきます。足をズボンに入れるときに自分から足をピンとのばしてくれたり、Tシャツを頭からかぶろうとしたり。そんな様子が見られたら、お着替えの練習スタートの目安です。 今回はステップアップを踏むことでラクに、ひとりでお着替えができるようになる方法を話します。 着替えの時間を楽しくする大人にとって着替えは、生活するうえで必要な行動の一つです。朝、パジャマから服に着替えるのは1分もかからないでしょう。でも、赤ちゃんはそうではありません。赤ちゃんにとっても着替えは「遊び」です。「どうして余計なことばかりしているの?」と思うかもしれませんが、それは「遊び」だからなのです。大人目線で「サッと着替えてほしい」という気持ちは少し横に置いて、赤ちゃん目線で楽しく進めてみましょう。着替えに最初からとても興味のある子どももいれば、そうでない子もいます。着替えに興味を持たない場合は、着替えるたびに「はい、手をここに入れてね」「ズボンに足を入れると足が出てくるよ~。いないいないばあ!」など、赤ちゃんが興味を引くよう、楽しい雰囲気の中で着替えをします。 まずは脱ぐことからスタートこれまでママと一緒に着替えをしてきた赤ちゃんが、徐々に自分から着替えしたいというサインを出し始めます。まず簡単なのが脱ぐこと。靴下を脱ぐことからスタートをおすすめします。最初は靴下がほとんど脱げている状態にして、最後にひと引っ張りすればスポンと脱げるところからスタート。自分で脱げたら「どうだ!」と自信になります。 次に、ズボンにチャレンジです。私の娘は、1歳前から服を脱ぐのがとても好きでした。とても速いスピードでおむつまで脱いで、気づけばすっぽんぽんになって、ハイハイしていました。服を着せようとすると、のけぞって嫌がります。夏だったので飽きるまで付き合おう決心しました。そんなすっぽんぽん娘の時期が2週間ほど続き、ある日ピタッと止みました。 きっと脱ぐことに満足したのでしょうね。「服を脱ぐ」ことは、子どもにとって遊びのひとつ。最初は一つ一つの動きに時間がかかるかもしれませんが、子どもが満足するまで付き合うと、どんどん上達して結果的にラクになります。 ママは手伝いすぎず、絶妙なサポートを子どもがモタモタと服の着脱をしていると「もう、見てられない!」と、思わず助けの手が出てしまいそうになりますね。予定などがあり、時間が差し迫っているときはなおのことです。でも、ここでママがしてしまうと、子どもは「私が全部するのにー!」と怒ってしまうでしょう。では、助けないほうがいいのでしょうか? こんなときは、さりげなく「絶妙なサポート」をしてあげましょう。ズボンを履くときに、最後のおしりへの引き上げがうまくいかなかったら、気づかれないように子どもがズボンを上げるタイミングに合わせて、おしり側をサッと上げる。Tシャツから頭が出なければ、子どもにばれないくらいの力でスーッと引っ張る。この「絶妙なサポート」で、子どもは「自分でできた!」という自信になります。そして、徐々に「絶妙なサポート」を減らしていきましょう。 お着替えを急にしなくなったら?ある日突然、自分で着替えることをボイコットするときがあります。「昨日までできていたのにどうして?」と、ママはビックリするかもしれませんが、慌てないでください。自分で着替えをしたくなければ、ママが着替えさせてあげましょう。「じゃあ、今日はママが手伝うね!」と言って十分に甘えさせてあげるのです。一度できるようになったことも、ときにはママにしてほしいこともあります。1回だけでなく続くようなら、何度かママが着替えさせて、ころあいを見て「じゃあ、靴下は〇〇ちゃんよろしくね」と、少しずつ声掛けをしていきます。 着替えに限らず、子どもは行きつ戻りつしながら成長しています。前へ進まず心配になることもあるかと思いますが、ときに後ろに戻ることが前へ進むことへつながります。 着替えは、練習すればすぐにできるようになるものではありません。いずれできるようになりますので、焦らず、できたら「ほめる」を繰り返し、子どものペースで進めていきましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。
2019年09月11日育児は楽しいことばかりではなく、子どもに対して怒ってしまうことやつらいこともたくさんあります。毎日が充実していると感じる反面、子どもに接することすら苦痛を感じてしまう瞬間も。初めての子育てのなかで、私が子どもに申し訳ないと思っている体験談をご紹介します。 夜寝なくてストレスMAX!初めての出産は里帰り出産だったため、退院後は親が身の回りのことをやってくれて、私は赤ちゃんのことに集中できる環境でした。それにもかかわらず、赤ちゃんが夜眠れずに泣いてしまう日々が続き、徐々に私自身が疲弊していきました。 3日に1回は夜中ずっと起きている状態で、私もヘトヘト。心身ともに限界でした。眠れずに泣きわめく赤ちゃんに、「いい加減に寝てよ!」と怒鳴ってしまったことがありました。 後追いがひどくてイライラ!子どもが生後10カ月のときに、私は仕事復帰をしました。朝は洗濯やお弁当の用意、保育園の準備と慌ただしくて、子どもに構っている余裕がありません。そんななか、後追いがひどくなり、少し離れるだけでも大泣きするように! 「なぜ、忙しいときに限って甘えてくるんだろう……」とイライラしてしまい、子どもが泣き叫んでいても、それを無視して家事を続けてしまうこともありました。 目を離したすきに口から流血!子どもがハイハイからつかまり立ちができるようになり、いろいろな物に興味を持ち始めていた生後11カ月ころ。テーブルの上には、私たち夫婦の本や書類を常に出しっぱなしにしており、子どもが触っても大丈夫だろうと思っていました。 そんなある日、目を離したすきに子どもが口から流血。テーブルの上にうっかり鉛筆も出していて、口の中を切ってしまいました。幸い大ケガにはならずに済みましたが、親の気の緩みが子どものケガに繋がってしまいました。 怒鳴ったり、無視したり、ケガをさせたり……。ダメな母親だなあと、自己嫌悪に陥ってしまうこともありました。「あのときはごめんね」と子どもに謝りたい気持ちでいっぱいです。 今もまだ、イライラした態度を出してしまうこともありますが、時間があるときには子どもと遊ぶ、子どもの安全を確保することに努めています。これから子どもとの時間を楽しめるように、気持ちの切り替えが大切だと実感しています。著者:山野楓男児の母。2018年4月に仕事復帰したばかりで育児との両立に悪戦苦闘中。不妊治療や妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年09月11日息子のイヤイヤ期は1歳半くらいから。とにかく自己主張が強くて、できないことでも自分でしたがり、興味が湧くことしかしたがりませんでした。気分が乗らないことをさせようとするとギャン泣き、していることを中断させるとギャン泣き……。泣かせると大変だと気づき、この時期は、命の危険があること以外はなるべく息子のしたいようにさせていました。 イヤイヤが激しくてつらい「2歳くらいからイヤイヤ期が始まる」と育児書などに書いてあったので覚悟していましたが、息子の場合は1歳半ごろから、気に入らないことがあるとギャンギャン泣きわめくことが多くなりました。 「そんなことでこんなに泣く?」と戸惑うくらい泣き叫ぶので、行動を制限するのが怖くなってしまうほど。周りの目も気になり、精神的につらかったです。パパと相談して、息子のイヤイヤが落ち着くまで「なるべく予定を詰め込まないようにする」「命の危険があること以外は好きにさせる」と決めました。 自動車が大好き息子のイヤイヤ期は、ちょうど自動車に夢中になりだしたころと重なっていました。あるとき散歩に行こうと家を出て、目の前にあるドラッグストアの駐車場の横を通ろうとすると、駐車場に停まっている自動車のナンバーを指差して見つめ、満足すると隣の自動車のナンバーを指差して……ということをし始めました。 なかなか終わらないのでじれったくなり、「早くお散歩に行こうよ」と手を引いても踏ん張って動きません。強く手を引くとワーッと泣き出したので、観念して息子に付き合いました。たしか10台ほど停まっていたのですが、全部のナンバーを確認すると気が済んだのか、「行こう」と促すと素直についてきてくれました。 全部確認しないと気が済まないそれ以来、散歩の前は必ず、その駐車場に停まっているすべての車のナンバーを指差し確認することが習慣になりました。普段は多くても10台くらいなのですが、ポイントが倍の日は30台以上停まっていることもあり、ナンバーの確認に30分以上かかることも。 動く車もあり危ないので、ずっと手をつないでナンバー確認に付き添いました。正直なところ「早く終わらないかなあ」とばかり考えていたのですが、それを済ませたら息子の機嫌がいいので、我慢しました。そのうちに梅雨がきて散歩の回数が減り、夏になってまた散歩の回数が減り……いつのまにか、ナンバー確認をしなくなりました。 じれったくてイライラしてしまうこともあったのですが、ナンバー確認が続いた3~4カ月間、頑張って付き合いました。あのときの、徹底的に子どもと付き合った経験は自分のなかでイヤイヤ期を乗り切った成功体験として残っていて、子育てに悩んだときの励みになっています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。駐車場に立ち入る際にはお子様の手を必ずつなぐ、または抱っこして、離れていかないようにしましょう。また、駐車場を利用していない場合にはできる限り立ち入らないようにしましょう。 著者:ライター 銀鏡あゆみ二児の母。生まれ育った町で、自身の父母・祖母・夫・子ども2人との大家族で暮らす。地元を中心に取材・撮影・執筆を行うライター。
2019年09月10日長男を出産し、育休をもらっていたときの話です。住んでいる場所が保育園激戦区で育休を延長し、ようやく入園可能の通知が来たときは本当に安心しました。しかし、義母に保育園への入園が決まったことを報告したところ、思ってもいなかった義母の本音を知ることに……。そのときの私の心境をお伝えします。 激戦区での保育園探し会社には「なるべく早く復帰を」と言われていたので、4月に保育園へ入れなければ退職も覚悟していました。10園以上を見学に回り、申請書にも通える園をすべて書き込んで提出。保活を頑張った結果、なんとか「入園通知書」が無事に届いたのです。すぐに会社の上司へ連絡し、復帰できることを伝えると、とても喜んでくれて一安心でした。会社と実家がとても近かったので、両親にも伝えると「何かあったときには力になるから」とありがたい言葉をもらえました。 そして義母にも保育園が決まったことを伝えたのですが、なんと予想もしていなかった言葉を言われたのです。 義母に退職をすすめられる当時の私は退職も覚悟していただけに、保育園に入れたことがうれしくて少し浮かれていたと思います。そのときは義母との関係も良好で、子育てや料理のことについても電話で話せる関係でした。そして、「保育園が決まったので、もしかしたら迷惑を掛けることがあるかも知れない」と伝えると、義母は最初は快く「力になるから」と言ってくれました。ところが、私が「子どもと離れるのは少し寂しいですけどね」と言った途端、「会社を退職して、保育園に通わせるのをやめてはどうか?」と言われたのです。 実は保育園に反対だった義母びっくりして言葉に詰まると、「実は保育園に通わせるのは反対だった」「親が責任をもってするべき育児を保育園に押し付けるのか」「子どもは手元で愛情深く育てるべきだ」などと、矢継ぎ早に言われたのです。最後には「私(義母)が病気になったことにして退職すれば良い」とまで言われ……。思い返せば、義母はずっと専業主婦だったため、私とは考え方が違ったのかもしれません。しかし、まさか反対していたとは思いもよらず、保育園に預けることをあれほど非難されたことは、今でも思い出すと心が痛みます。 結局、退職はせず、そのまま長男を保育園に通わせることにしました。保育園に通わせたことに後悔はありません。私と義母でどちらが正くて、どちらが悪いということではなく、子育ての考え方の違いだと感じます。以降、夫とも話して、育児に関しての話を義母にするのは最低限のことだけにしようと決めました。あえて相談をしないことで、義母との関係はまた以前のように良好に戻ったので、これでよいと思っています。 著者:竹内優実5歳と2歳の男児を育児中。時短と節約が大好きなアラフォー母。簿記2級・MOSマスター・初級シスアド取得。パソコンを活かした育児グッズの作成が得意。夫は激務の為、ほぼ一人育児中。
2019年09月08日私は、上の子が2歳4カ月のときに下の子を出産しました。想像以上にハードだった2人目の妊娠生活。もう少し頑張ればよかった、やっておけばよかった……と後悔したことがいくつかありました。 完全にタイミングを逃したトイレトレーニング長男が4月で2歳になり、その夏に2人目を出産しました。今思えば、2歳の春~夏と言えば、まさにトイレトレーニングにもってこいの時期。ところが、最近は3歳半ごろがおむつはずれの平均と聞いたこともあり、当時はあまり積極的に進めていませんでした。 その結果、産後は赤ちゃん返りでトイレどころではなく、3歳を過ぎた今もおむつははずれていません。あのときトイレトレーニングしておけば……と、毎日のように後悔しています。 小さな赤ちゃんを長男の病院通いに付き合わせるハメに……妊娠後期、長男の便秘が悪化して、市販の整腸剤を飲むなどしていました。しかし、小児科にかかる直前に下の子を出産。入院中、ママがいないさみしさもあってか、長男はいつも通り食事ができず、さらに便秘の症状が悪化しました。 その結果、産後1カ月を待たずに小児科へ。まだ生活リズムの整わない乳児を連れて通院することになりました。下の子はもちろん、もっと早く行っていれば……という長男への申し訳ない気持ちでいっぱいでした。 産後9カ月経ってやっと2人で外出もう1つ後悔したことは、妊娠後期に切迫早産気味だったということもあって、長男と2人でお出かけができなかったことです。 当時、私は仕事もしていて、休みの日は夫に連れ出してもらっていました。仕方のないことだとは思っても、やっぱりママをひとり占めできる最後の時期にしては、一緒に過ごす時間が少なかったように思います。また、下の子は人見知りが激しい性格でなかなか人に預けられず、産後初めて長男と2人きりで外出したのは、産後から9カ月が経ってからでした。 このように、2人目育児では上の子のケアが大切とわかっていながら、対応できなかったことが産後の後悔に繋がったと思います。著者:小林由希二児の母。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味は漫画や音楽鑑賞にインテリア雑誌を読むこと。
2019年09月07日こんにちは、保育士の中田馨です。仕事をしているママにとって必要不可欠なのが保育園や保育所。閉園時間ギリギリになってしまうママは、特にお迎えのときにとても申し訳ない表情で来られる方もいます。 今回はそんなママへ向けて、実際に保育士の私が現場で感じていることを書きます。 ママが抱える罪悪感とはお迎えの時間に申し訳ないと思うママの気持ちの中は、一番最後になってしまっている保育士さんへの申し訳なさもあるでしょうが、何よりも最後に一人になってしまった自分の子どもに対しての「罪悪感」であることも多いです。他のお家と比べて、子どもを長時間預けている今の自分の職環境に、子どもを付き合わせてしまっていると感じているのかもしれません。 そんな気持ちのときに保育士から「いい子でしたよ」と言われると、さらに子どもへの申し訳なさは大きくなってしまいます。だからこそ「いつも最後ですみません」と言ったり、子どもに対しても「待たせてごめんね」と言った言葉が出てきます。 こんな気持ちを持ってしまっているママに言いたいことは、「罪悪感」は持たないでください、ということ。まずは、保育士には「いつも最後までありがとうございます」、子どもには「待ってくれてありがとう」という言葉に言い換えることからスタートしてみましょう。 お迎えが最後なのは本当にかわいそう?さて、お迎えが最後なのはかわいそうなことなのでしょうか? 子どもはママのお迎えが遅いと悲しい気持ちになってばかりなのでしょうか? もちろん、夕方になると次々と友だちがママと帰っていく姿を見ますので、悲しくなって泣いてしまう場面もあります。でもそれは、最初に帰る子ども以外はみんな感じること。子どもは1歳ごろになると、何となく自分が帰る順番が分かり始めます。「あ、〇〇ちゃんの次は自分だ!」とそわそわし始めたりもします。自分のお迎えがまだだとわかっているときには、遊びに集中している子もいます。 子どもは子どもで、時間の流れを感じながら夕方のお迎えの時間を過ごしています。そこで本題です。「お迎えが最後なのはかわいそうなのか?」ということ。これは保育士の立場から言いますと「NO!」です。その理由は、次の項目で書かせてもらいますね。 保育士さんに任せて大丈夫!私が感じることは3つ。1つ目は、最後の子どもは先生を独り占めできるからです。なんなら、保育園に残っている先生全員を独り占めにできます。先生の注目が、すべてあなたの子どもに集中します。2つ目は、自分が好きな遊びに熱中できます。普段、順番が回ってくるまで待たなくてはいけない人気のあるおもちゃも、ゆっくりじっくり遊ぶことができます。3つ目は少人数だからこその遊びができます。 例えばうちの保育所の場合、0・1・2歳が同じ部屋、同じ空間で過ごしています。0歳児がいるときは、口に入れて困るような小さいおもちゃは出しません。逆に、動きが活発な2歳児がいるときに、0歳児用のベビージムを出したり、床でゴロゴロするなどスペースが必要なことはできません。 普段できない遊びをママが帰ってくるまでの間、じっくりできるのはお迎えが最後の子だからこそできることだと思います。なのでママは保育所に預けている間は「罪悪感」を持つ必要はありません。子どものことは保育士に任せて大丈夫です。 休みの日に親子の時間をたっぷりと「罪悪感を持つ必要はありません」と言われても、やっぱり何だかスッキリしないときは、親子で過ごす時間を今より意識してみてください。お迎えのあと、家まで帰る道での会話でもOK。「今日はどんなことしたの?」「△△ちゃんのおかげでママ仕事がたくさんできたよ!」「今日のごはんはカレーだよ!」など、どんなことでも構いません。 家に帰ってから寝るまでの時間も意識してみましょう。カンタンなお手伝いを頼んでみるのもいいですね。お話しして、食事して、お風呂に入って、一緒に寝て、そしていっぱい抱きしめてあげてください。 休みの日には、親子で過ごす時間が長くなります。どこかに出かけるだけでなく、家の中で過ごすことも親子の時間です。親子でゆっくりとゴロゴロしてもいいですね。休日は意識的に子どもがママやパパに甘える時間をたっぷりと取るようにしてみましょう。 ママは、家事・仕事・子育てと毎日頑張っています。頑張っている自分をまずは認めてみてください。勤務時間などの環境を変えることは難しいと思いますので、今ママができることからチャレンジしてくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。
2019年09月06日私は5歳と1歳を育てる2児の母です。日々の子どもたちの様子や何かができるようになった記念日、そのときに子どもが何を好きかなどをずっと覚えていたいと思い、育児記録をつけています。ズボラな私でも5年半以上続けられている記録の方法をご紹介します。 何をどのように書いているか?私はスマホのメモ帳に月に1回、娘たちの成長を記録しています。2人とも誕生日が25日なので、毎月25日周辺で、その月にできるようになったことや気になったこと、生活リズムなどを振り返りながら書いています。毎月書く内容は細かく決めていませんが、今まで以下のようなことを書いてきました。・できるようになったこと・どのような遊びを好んでいるか・どのようなものを食べているか・言えるようになった言葉・遊んでいるお友だちの名前・起きる時間、寝る時間・その月にあったイベントの様子・大変だと感じること シンプルだからこそ続けやすい長女が生まれた当初は、市販の育児ノートに授乳の時間からその日の様子まで、毎日細かく書き込んでいました。最初は張りきって書いていたのですが、項目が多くて負担を感じ、1カ月ほどで断念。その後、写真と文章で記録できるアプリなども試しましたが続かず……。最終的に今のスタイルに落ち着きました。 1カ月に1回、気になったことを自由に書くという、ゆるい記録の仕方に変えたことで、日記はいつも三日坊主の飽きっぽい私でも5年半以上続けられています。月に1回だと、書くのも読み返すのも大変ではありません。 育児記録を残すメリット育児記録をつけるメリットとして、思い出を残せるということはもちろん、自分が育児をするうえで自信に繋がるということが挙げられます。1カ月に1回振り返りをおこなうことで、子どもが成長していることが実感でき安心します。また、「野菜をなかなか食べない」「お友だちとうまく遊べない」など、育児上の悩みも書いていますが、書いた悩みはいつの間にか解決していることが多く、「そこまで心配しなくても大丈夫、少しずつできるようになる」と思えるようになりました。前の月までできなくて困っていたことができるようになったことに気がつくと、子どももそれを支えた自分も頑張ったなと思えます。 長く続けてきた育児記録は私の財産です。赤ちゃんのころからの記録を読み返すとほっこりとしますし、長女と次女の記録を比べながら見るとそれぞれの個性が垣間見えておもしろいです。この育児記録、少なくとも2人が小学校を卒業するまでは書き続けたいと思っています。 著者:小川恵子5歳と1歳の姉妹の母。育児サークルの幹部や習い事、執筆活動など、精力的に育児を楽しんでいる
2019年09月06日筆者の待望の第一子は男の子。男の子を希望していたのでうれしくてたまりませんでした。なぜなら「男の子はママが大好きで甘えん坊」というイメージを持っていたからです。ところが、現実は甘いものではありませんでした。今回は、子育てを通して感じた、困った男の子あるあるをお伝えします! 何をするにも「ママじゃなきゃ嫌!」当時1歳だった息子は、何をするにも「ママじゃなきゃ嫌!」状態。たとえばお風呂では、夫が一緒に入ろうとすると「ママじゃなきゃ嫌」とばかりにギャン泣きです。さらには、ベビーカーをパパが押すと拒絶します。抱っこや一緒に寝るのもママ限定! なんだか夫がかわいそうになりましたが、私としても息子が放つ愛が大きすぎて、時にはしんどいことも。男の子はママが大好きで甘えん坊というイメージを持っていましたが、息子の場合はぴったり当てはまりました。 抱っこをするとおっぱいにタッチ!息子を抱っこすると、よく私の服の中に手を入れておっぱいを触ってきました。外出中などはやめさせようとするのですが、また手が伸びてきます。おっぱいを触りながらスヤスヤ眠ることも! おっぱいだけでなく、二の腕などの脂肪がついた部位もよく指でつねってきました。つねられたところが赤くなり、周囲に「虫刺され?」なんて言われたことも。娘は息子ほど触ってこなかったので、これも男の子あるあるかなと感じています。 泣き虫で怖がりさん!ひとりでトイレに行けない。おばけが出てきそう。息子は現在6歳ですが、昔から怖がりです。部屋でひとりにされると、「怖いから誰か来て!」と訴えてきます。それに比べて、娘は肝が据わっています。 娘はひとりでトイレに行くうえに、誰かと一緒でなきゃダメということがありません。また、親に叱られてすぐに泣くのは息子です。普段は大きな態度をとっているのに、感情の変化が激しい! これらも男の子の特徴なのかなと感じています。 みなさんのご家庭でも、困った男の子あるあるはありますか? 男女の違いっておもしろいですよね。息子は生まれたときから現在もママ一筋です。私の人生のなかで、ここまで愛してくれる人はいない。そう思うと幸せなことですね。 イラスト:(c)chicchimama著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。
2019年09月05日育児は24時間年中無休。そんな毎日のなかで、育児と家事を頑張りすぎて何が1番大切か忘れてしまうほどでした。私の場合、実家が遠く夫は自営業で多忙なので、常にワンオペ状態でとてもつらかったです。今回はそんな状況下での育児体験で気付いたことや私の気持ちの変化をご紹介します。 ワンオペ育児に追われ気づけばボロボロに毎日の育児や家事であっという間に時間が過ぎていて、気づけばもう夕飯の支度をしなきゃいけない時間……。 朝から元気でパワフルな子どもを相手にしていると、自分に使える時間はほとんどないし休める時間もなかなかありません。 そんな毎日のせいか、ちょっとしたことでイライラすることが増えていきました。私の場合、実家や夫に頼ることができない環境なので、子どもが熱を出したとき、入院したとき、どんな状況であってもひとりで全部乗り越えてきました。 イライラが頂点に! ついに爆発!全部をひとりでこなすことは本当に大変で、仕事を頑張ってくれている夫にさえ感謝できないくらい気持ちに余裕はありませんでした。いつしか「なんで私ばっかりこんなに大変なの。逃げ出したい」そう思うようになっていき、私はついに爆発してしまいました。 まだ2歳にもなっていないわが子に怒鳴ってしまったのです。息子はびっくりしたようで号泣してしまい、そんな息子を見て自己嫌悪になり、気づけば私も泣いていました。どうしたら良いのかわからず息子を抱きしめ、そのときはただ泣いて「ごめんね」ということしかできませんでした。 反省、そして思ったこと少し時間が経って冷静になり、そこで初めて「こんなにストレスが溜まって爆発して息子を悲しませるくらいなら、いっそ頑張らなければ良いんだ!」「もっと休んでラクして二度と戻ってこないこの時期を楽しもう!」と思うようになりました。子どもは笑顔のママが一番大好き! ママが笑顔になることがとても大切! まずはママである私が笑顔になれる環境作りをすることが大切なんだと感じました。 その経験から、イライラしそうになったら家事や育児は手を抜いて、ママと子どもが笑顔でいれるようにしようと思いました。少し部屋が散らかっていてもすぐには片付けず寝る前にまとめて片付けたり、食事を1食だけレトルト食品にして家事の負担を減らしただけでだいぶ体力的にもラクになり、イライラする頻度も減りました。 そして、本当に大変なときやつらいときは夫に助けを求めることも必要だと思うようになりました。とにかくひとりで抱え込まないようにしよう! と思います。 著者:八木あかね一男一女の母。二人目出産を機に保険代理店を退職。夫が忙しい為、ワンオペになりがち。1年間専業主婦に徹するも、現在は自身の出産や育児の経験を活かしライターとして活動中。
2019年09月04日産院を退院して自宅での生活が始まると、赤ちゃんが夜なかなか寝なくてつらいと感じるママやパパが多いようです。抱っこしても授乳してもおむつを替えても何をしても一晩中泣き止まないとなると、いつまでこの状態が続くのだろうと頭を悩ませてしまうかもしれません。そこで今回は、生まれて間もない赤ちゃんが夜型といわれる所以や赤ちゃんが1歳になるまでの睡眠のリズムや対処方法についてお話しします。 生まれてすぐの赤ちゃんが夜型なのはなぜ?!妊娠後期の赤ちゃんはとても活発に動きます。夜になると胎動が激しくて眠れない、胎動で肋骨などあちこちが痛いという経験をする妊婦さんは少なくありません。赤ちゃんがおなかの中で活発に動くとき、赤ちゃんはへその緒を通じてママからたくさんの酸素をもらっています。日中ママの活動量が多い時間に赤ちゃんが活発に動くとママの体に負担がかかってしまうので、夜間ママが休息し、活動量が減っている時間に赤ちゃんは活発に動くのです。つまり、ママに負担をかけないためにおなかの中で夜型に活動しているのですね。そんなママ想いの赤ちゃんが中まれて間もない時期は、まだおなかの中にいたときのリズムのまま。外の世界に適応していくには少し時間がかかるのです。*目が開いても脳が寝ていることがある? また、人間の赤ちゃんは脳が未熟なまま生まれてきます。他の動物は脳が成熟してから生まれてくるので、脳が未熟なまま生まれてくるのは人間くらいかもしれません。それは人間が進化の過程において二足歩行になってくるとともに骨盤の形が変化し、出産のときに狭い産道を通ってくるために小さい脳のままでないと通過できなかったからです。そのため、生まれたばかりの赤ちゃんの脳の大きさは大人の3分の1程度しかなく、生まれた後に徐々に脳も成熟していきます。そのため、乳児期の赤ちゃんが目を開けたり、声を出したりしているとき、実は脳は睡眠状態という不思議な現象が起きている場合があります。目を開けたり、声を出したときでもすぐに抱っこしたりせず、本当に起きているのかなと赤ちゃんをよく観察してみましょう。実は寝ているのかもしれませんよ。 赤ちゃんの1歳までの睡眠のリズム赤ちゃんの睡眠のリズムはどのように変化していくのかみていきましょう。●生まれてから生後1カ月ごろまで1日の睡眠時間は15~20時間くらいといわれていて、昼夜の区別はありません。●生後2カ月から3カ月ごろ睡眠時間は14~15時間くらいになり、個人差はあるものの大体生後4カ月くらいまでにはまとまって眠れるようになり、日中よりも夜のほうが長く眠れるようになってきます。●生後4カ月以降体内時計が少しずつ発達し、昼夜の区別がつくようになるのでこのころから起きる時間や寝る時間を意識し始めるといいかもしれません。●生後6カ月からこのころから1歳までの睡眠時間は11~13時間くらいになり、生後6カ月ごろから「暗くなると寝て、明るくなると起きる」という生活リズムが身につき、夜に連続で長い時間眠れるようになります。●生後7カ月ごろ夜泣きや寝ぐずりが目立つようになることもあります。この時期の夜泣きなどの原因は、乳歯が生え始めてきて気持ちが悪いため、脳の発達に伴って赤ちゃんが日中に受けた刺激を夜整理するため、などと言われていますが、はっきりした原因はわかっていません。●生後9カ月から12カ月ごろ日中体を動かして遊ぶこともできるようになるため、日中の活動量が増えます。お昼寝もするようになり、少しずつ大人に近い睡眠リズムが作れるようになってきます。 しかし、赤ちゃんの月齢に応じた睡眠時間にはもちろん個人差はあります。赤ちゃんの個人差による睡眠時間の長さの違いによって発達が妨げられるということはありません。赤ちゃんそれぞれの睡眠リズムに合わせてあげることが大切です。 赤ちゃんの睡眠のリズムを作るための月齢別にできる工夫では、月齢に合わせて赤ちゃんとうまく過ごす方法はあるのでしょうか。 ●生後1カ月まで昼夜の区別がまだなく、どちらかといえば先に触れたように夜のほうが活動的な面もあります。この時期は赤ちゃんの睡眠リズムにできるだけあわせてあげるとよいでしょう。●生後2カ月から3カ月くらいまで日中に窓を開けて外気浴をしたり、抱っこをしたり、たくさん話しかけてスキンシップをとるようにしましょう。●生後4カ月ごろから昼夜の区別がつき始めるので、日中にお散歩をすることを日課にするのも良いでしょう。また、寝返りも始まってくるなど赤ちゃんの活動も増えてきます。赤ちゃんの日中の活動量を増やすようにすると昼夜の区別もつきやすくなってきます。●生後5~6カ月ごろ離乳食がスタートします。赤ちゃんの食事の時間を中心に日中のリズムを作ってあげるといいでしょう。●生後8カ月以降食事の時間、遊ぶ時間、お昼寝の時間を決めて、日中の生活のリズムを作ってあげましょう。また、マットを敷いたり、紙をビリビリやぶる遊びやビニール袋を膨らませて風船にして遊べるようなおもちゃをそろえたりするなど、赤ちゃんがしっかり遊べる環境づくりやお昼寝の時間を15時までにすることもポイントです。 赤ちゃんの月齢が低いうちは睡眠リズムがついていないのでなかなか寝てくれないということもあるかもしれませんが、寝かしつけをスムーズにおこなうために、「寝る前の決まり事」をするのも一つの手かもしれません。例えば、寝る前には赤ちゃんにマッサージをする、ゆったりとした音楽を流す、絵本を読み聞かせるなどです。寝る前の習慣をつけることで赤ちゃんがこれから眠るということを理解し、眠りにつきやすくなるという効果もあるようです。 このように生まれて間もない赤ちゃんが夜寝ないのには理由があるのです。赤ちゃんが夜寝なくてつらいと感じているママは、ママ想いの赤ちゃんなのね、と思うと少し気持ちがラクになるかもしれませんね。 赤ちゃんは月齢が上がるとともに睡眠リズムがついてきて、日中は活動して、やがて夜は眠るようになってきます。はじめのうちはママも睡眠不足で大変かもしれませんが、気分転換をしたり、ご家族に甘えて寝させてもらったりすることも必要です。赤ちゃんの成長を温かく見守っていきましょう。 監修者・著者:助産師 高杉絵理大分県の大学にて看護師・助産師・保健師の資格を取得後、総合周産期母子医療センターにて産科やNICUに勤務。結婚を機に上京してからは、もっと育児が楽しくなるようにママや赤ちゃんにいつも身近に寄りそっていたいとの思いより、地域での助産師活動を開始する。 現在は、世田谷区の行政や病院で働きながら、開業助産師として地域での講座やイベントを開催し子育て支援活動を幅広く行っている。また、ベビーカレンダーにおいても、妊娠・出産・育児を楽しめるように、ママたちが読みやすく分かりやすい記事を心がけ執筆中。
2019年09月02日わが家には3人の子どもがいますが、第三子は9月に生まれました。まだまだ暑い日と、ちょっと涼しい日の差があるこの時期。準備品はちょっぴり悩み、失敗もしました。そんな私の体験談をお話しします。 気候が変わりやすい9月9月は気候や天気が読みにくい時期。初旬は夏の暑さが残り、だんだんと涼しくなってきたかと思ったら、秋雨が続く日もあったりします。暑すぎず寒すぎずちょうどよい時期、といえばそうなのですが、赤ちゃんの着る服は何をどのくらい用意しておくべきなのか悩みました。 わが家の第三子は9月生まれの男の子。上に2人女の子がいたので服がないわけではなかったのですが、やはり男の子らしいものも少しは用意しておきたいと思っていました。 半袖も用意しておいたけれど⋯産後の用意をしている時期は夏真っ盛り。国内でもかなり暑い地域に住んでいることもあり、涼しくなってからのことがまったく想像できないなか、赤ちゃんグッズを用意していました。 「9月ならまだ暑いから半袖も用意しておこう〜」と、夏の終わりのセールに合わせて男の子用の半袖ロンパースを数枚購入。「でもすぐ涼しくなるよね⋯⋯?」と、薄長袖のロンパースも数枚購入。「肌着はお古のものがあるし、とりあえずそれでどうにかなるだろう〜」と思っていました。 9月生まれの誤算9月生まれといっても、わが家の第三子は9月末の誕生でした。生まれたころには嘘のように猛暑が過ぎ去り、涼しくなっていたのです。そのため、半袖ロンパースの出番はまったくありませんでした。仮に9月初旬に生まれていたとしても1カ月は自宅で過ごし、外に出るのはその後。外出するころには、半袖どころか上着が必要な気候になっていました。 わが家の場合、上の子たちが7月生まれと2月生まれで、ちょうどいいサイズの羽織物がなく、結局新たに購入することになりました。「お古があるから大丈夫」と思っていたものの、生まれた季節によってサイズや装いが違うため、意外と使い回せないのが実情でした。 妊娠中は赤ちゃんの準備をするのが楽しいのですが、生まれたときの気候や赤ちゃんの大きさはなかなか読めません。さらに、生まれて1カ月は自宅内で過ごし、外出するのはその後なので、気候も大きく変わっている可能性があります。そのため、服の準備は最低限にしておき、生まれてから確実に必要なものを用意したほうがいいな、と実感しました。さらに、上の子のお下がりもよく確認しておかないと、実際本当に使えるものがない場合もあるので、注意が必要だと感じました。 著者:ライター 岩崎未来三児(女・女・男)の母。出版社・編集プロダクションの勤務を経たのち、第一子出産を機にフリーランスに。現在は会社役員という肩書きを持ちながらも、ライター・編集者としても活動中。
2019年09月01日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、毎日の入眠儀式で寝かしつけがラクになったというママの体験談です。 出産後、体が回復しないまま、育児で慌ただしい生活が始まります。私が一番大変だと感じたのは、夜の寝かしつけでした。根気よく続けることで驚くほどラクになった、私の寝かしつけ方法をご紹介します。 抱っこか添い乳なしでは眠れない息子第1子の息子は、退院後すぐのころから、抱っこしていないとずっと泣いている赤ちゃんでした。 眠ったと思って布団に置くと泣き、また抱っこ。また眠ったから布団に置くと泣き、また抱っこ。と、繰り返しの日々……。 日中はずっと抱っこしていればいいやと諦めがついたのですが、夜は私も体に限界を感じていました。 添い乳をすると2.3時間はまとまって寝たのですが、体勢を変えられないのもつらく、今後のことを考えると、添い乳なしで眠れなくなるのは困るので、なんとか別の方法で寝かせられないかな、と思っていました。 せめて、夜だけは休みたい……添い乳で寝るのが当たり前になってしまう前に、私は毎日夜寝る時間には同じことをするようにしよう! と以下のことを徹底しました。・毎日寝る前に同じ音楽をかけること(わが家ではオルゴールのきらきら星)・部屋をきちんと暗くすること・おっぱいをおなかいっぱい飲ませてあげること よくある入眠儀式かもしれませんが、毎日必ず、なるべく同じ時間におこなうようにしました。 最初息子は、布団に置くと当然のように泣いていましたが、5分ほどは様子を見るように肩をとんとんしました。その後はまず添い寝をし、まだまだ泣いていたら添い乳で寝かせます。寝そうかな? 寝たかな? というタイミングでおっぱいを外し、泣いたら咥えさせ、また外し、というのを繰り返していると、いつのまにか眠っていました。 今ではすんなり眠るように!毎日しつこくきらきら星を流し、部屋を暗くし、寝る前に授乳。泣いていても布団に置いてとんとん。これを繰り返していると、1週間後、添い乳ではなく添い寝で寝るようになりました。 そしてまた1週間後には添い寝をしなくても、布団に置いたらうとうと。 生後2カ月のころには、きらきら星を聴くだけでうとうとするようになりました。産後本当につらかった夜の寝かしつけ。休めなくて苦痛に思っていた夜が、今ではぐっすり眠れて幸せな時間になりました。 入眠儀式を始めたころは、果たして効果があるんだろうか……意味があるんだろうか……と疑問に感じていました。ですが、息子の場合は「きらきら星は寝る時間!」と認識してくれたのか、予想以上の効果があり、続けてよかったと心から思っています。 著者:たつみなお夫と0歳児息子と平和に暮らしている24歳の専業主婦。新米ママとして日々育児に奮闘中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年08月31日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウ ヒロコさんからメッセージです。 最近、気付いたら子どもに発するひとこと目やふたこと目が、「ほら、だからママが言ったでしょう!」「あー、もう、どうしてそうなの!?」というような注意や批判的な言葉だったりしていませんか?一人で着替えをしたり、手を洗ったり、トイレに行ったり……子ども自身でできることが多くなると、ついつい増えてしまうママの小言。でもこれ、どんなママでも少なからずこういった状況に陥ります。「わたしって、どうしてだめな母親なんだろう……」とは思わずに、反省を生かして、小言を抑えるようトライしてみましょう! 多くのお母さんの共通問題悪いところや直してほしいことばかりが目について、つい子どもにガミガミ言ってしまい後悔しているママは、たくさんいます。でも一方で、そういったママたちの多くは、きちんと自分の子どもに良いところがあるのはわかっていて、いつだって、子どもの良いところをみつけられるママになろうと努力しています。きっと、これを読んでくださっているママもそうではないでしょうか? ママ自身がとても真面目で、社会に迷惑をかけない人に育てよう、社会に出て恥ずかしくない人に育てよう、と思っているママほど口うるさくなってしまいがちです。つまり、ガミガミ言ってしまったり、小言を言ってしまったりするのは、とっても普通のことなのです。むしろ、良いママの条件でもあるのかもしれません。 イライラした際にチェックしたい3つのポイントとはいえ、いつもいつもガミガミ言われている子どもの立場になってみたら、たまったものではありません。ずっと続けていると、ママが口を開けば怒られるに違いない、と構えてしまい「言われたことを直さなければならない」と思う前に、「あー、またママの小言が始まった。耐えなければ……」というように、ママの注意が全く頭に入ってこなくなってしまう可能性が高くなります。これでは悪循環です。そこで、口うるさく言いそうになったら、以下の3つのことを考えてみてください。 1.友人の子どもだったら?友だちや、電車の中でなどで見ず知らずの人が自分の子どもを叱っているのを見たとき、「そんなことで叱らなくてもいいのに」「あんな言い方しないでもっと優しく言ってあげればいいのに」と思ったことありませんか?振り返ってみたら、自分の子どもには勢いにまかせて注意してしまい、優しく対応していないママは多いのではないでしょうか。子どもに口うるさく言いそうになったら、“友人の子どもが全く同じことをしていたら、その子どもにどのように言うだろうか” “そもそも叱るだろうか?”ということについて考えてみてください。 2.マストとベターどっち?たとえば、子どもに普段から片付けなさいと言っているのに片付けない、足をぶらぶらしてはいけないと言っているのに座ると足をぶらぶらさせている、といったような場合、ガミガミ言う前に、これは“絶対してはいけないことなのか” “できればしてほしくないことなのか”に分けてみてください。ベターに振り分けられることであれば、マストなことができるまで待ってから注意してみても遅くはないはずです。 3.立て続けに叱らない立て続けに子どもに注意しているなと思ったら、いったんベターに振り分けたことは、叱らずにいてあげてください。立て続けに注意されても、怒られている状況をなんとか回避しようと考えるのが先じてしまいます。さらにいえば、そんなにいっぺんには直せません。分刻みで叱っている、注意していると思ったら、ぐっと我慢してみましょう。 口うるさくしてしまったときは、迷わず「ごめん!」子どもは親をしっかり見ています。親がやっていることは、当然、自分もして良いと思ってしまいます。子どもの態度が良くないと思ったときにイライラや気分に任せて怒ってしまうと、お子さんも多かれ少なかれ親と同じような態度をとる可能性が高くなります。思わず、イライラや怒りに任せて注意してしまった場合には、「イライラしてしまってごめんね。イライラして言ってしまうのはとても悪いこと。でもおしゃべりしながら食べるのはお行儀が悪いからやめようね」とお子さんにイライラしてしまったことをきちんと謝って、直してほしいことを伝えましょう。さて、ちょっと自分自身を振り返ってみましょう。“二日酔いがつらくて、二度とこんなに飲みすぎないぞ” “今月も無駄遣いをしてしまった。来月は無駄遣いしないぞ“と自分自身に誓っても、もう何年、何十年と同じ過ちを繰り返している人も多いでしょう。 子どもも直さなければとは思っています。でも、そんなにすぐには直せないものです。まだまだ小さな子ども。ちょっと長い目で見守りましょう。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年08月29日働く女性が増え、産前産後休業や育児休業をとる女性も多くいます。私もその1人でしたが、育児と仕事の両立には家事や育児を手伝ってくれる存在が必要なのだと心底思いました。そんな私の体験談を紹介します。 復職して大変だった時期1人目の妊娠・出産を経て育児休業をとっていた私は、子どもが1歳3カ月のときに保育所へ預けて職場復帰しました。子どもの体調不良で急に休むことを想定して、専任の事務から引き継ぎのいらない現場作業へ部署を替えてもらい、働く時間も短縮しての復帰。当然ながら給料も半人前です。一番大変だったのは、家事をこなすことでした。仕事で疲れていても大急ぎで子どもをお迎えに行き、家につけば息つく間もなく夕食づくりです。 家事も育児も全部ひとり保育所に行けば、砂場遊びやお絵かきで汚れた洗濯物が毎日何着も出ます。帰り時間や天気を考えて室内に洗濯を干す作業も、乾いた洗濯物をたたむ作業も夜遅くになりました。 私の要領が悪いせいもありますが、お皿洗いや保育園の持ち物準備、連絡帳の記入なども子どもを寝かしつけたあとにやらなければならず、毎日が寝不足で目がまわるような状態。ようやく家事が終わったころにはホッとして、自然と涙が出てくることがよくありました。 私は離職の道を選んだ家の近くに住む両親に頼ることができる、パパの帰りが早くて家事や育児の分担ができるなど、無理なく働けるならよかったのですが、わが家はそうでなかったうえに、2人目ができたときを想像すると「こんな生活では無理がありすぎる……」と感じました。そして、復職から2年で離職し、保育園をやめて幼稚園に変更しました。ただ、保育園での集団生活は子どもの成長にもつながり、何より本人が楽しそうだったので保育園に通わせたこと自体は今も後悔していません。 復職する前は、周りの友人たちがやっていることだから自分にもできるものだと漠然と思っていました。家庭の状況によっては働くことが難しい場合もある、それぞれの家庭にあった選択をすることが大切だと感じました。著者:斉藤あや大人しく内気な娘と楽天的で活発な息子、男女二児の母。ママ・パパに役立つ情報をお届けすべく、これまでの育児経験を生かして、育児の工夫やお役立ちグッズなどの情報を発信中。
2019年08月29日1人目のときは、赤ちゃんが生まれてお世話が始まり、成長していくにつれて「これでいいのかな?」「他の子と違うような気が……」など不安を感じていました。そこで、身内や友だちから聞いたり、本やネットで調べたりしましたが、みんな言うことが違うので、ますますわからなくなって悩んでいました。 ところが、2人目の育児が始まり、1人目とのあまりの違いにむしろ不安がなくなったエピソードを紹介します。 顔立ちはそっくりの兄弟だけど1人目と8歳の年の差で2人目が生まれました。2人は同じ男の子、顔立ちもそっくりなのですが、キャラクターはびっくりするほど違っていました! 現在8歳の長男はあまり寝ない子で、1歳近くなるまで3時間おきに授乳が必要。授乳がなくなってからもお昼寝をしっかりしてしまうと夜12時近くまで寝られず、朝も6時前に起きていたので、私が眠くてしかたないという毎日でした。 次男が生まれたので、また寝られない日々が始まる覚悟をしていましたが、驚いたことに次男は寝る子でした。現在生後3カ月ですが、夜は10時ごろには寝付き、朝6時までぐっすり寝てくれます。私も寝られるし、家事もできます。衝撃的でした。 自己表現の仕方も違うそれだけでなく、2人は自己表現の仕方も異なっていました。長男はパッション爆発型で、赤ちゃんのころは自分の欲望のままに泣き、自分で動けるようになってからは駆け出すタイプ。男の子はこんなものかな、と思っていました。 が、次男は泣く前に「あうー」と声で呼び、こちらが動くまでじっと見ています。自分の要望が通るまでずっと見つめ、ある程度意思が明確な分、少し神経質なタイプ。長男が生後3カ月のころとはまったく違っていました。 それぞれの個性を受け止められるように何歳になっても子どもにはハラハラしっぱなしですが、長男と次男がまったく違う個性を持っていたことで、「他の子と比べてできていないのでは?」という心配をすることはなくなり、おおらかに受け止められるようになりました。 ギャングエイジに突入した長男の予想外の行動にも、少し余裕を持って対応することができるようになったかなと思います。 著者:今居知子8歳と3カ月の男児の母。教育関連会社で営業として勤める。現在育児休業中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年08月29日こんにちは、東京衛生病院小児科の保田典子です。私生活では7歳5歳3歳の子育て中です。暑い日が続き、汗が多いこの季節は湿疹が出やすく悩ましいですね。赤ちゃんの肌の特徴をふまえてスキンケアできると、心がラクになるかなと思います。今回は赤ちゃんのスキンケアについて解説したいと思います。 「湿疹の原因は何ですか?」診療をしていてよくある質問が「この湿疹の原因は何ですか? アレルギーですか?」というものです。 アトピーじゃないか、食物アレルギーじゃないか、というのが気になるところですよね。赤ちゃんの口のまわりにプツプツとできた湿疹の場合、食物アレルギーであることは少ないような印象です。 そして、赤ちゃんの湿疹は「原因はこれ」と断定できないことが多いです。新生児期から乳児期初期ごろの月齢が小さい子どもによくみられる脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)と、あせもと、かぶれが混じっている、ということもよくあります。原因ももちろん大事なのですが、赤ちゃんのお肌をきれいに保つには、基本のスキンケアをきちんと続けることが大事かなと思います。 赤ちゃんの肌の特徴は?赤ちゃんの肌の特徴は「とにかく皮膚が薄い」ことです。生まれたてから生後2~3カ月ごろまでは皮脂分泌が多めですが、それ以降は思春期まで「皮脂欠乏」状態になります。そんな赤ちゃんの皮膚は水分が失われやすく、「脂漏性湿疹だけど乾燥肌」ということもよくあります。 赤ちゃんのスキンケアの基本赤ちゃんの肌は水分が失われやすく、刺激に弱いです。そのため、 ①皮膚をバリアするために保湿をしっかりおこなう②刺激になるものに触れている時間をなるべく短くする③皮脂を落としすぎないというのが基本です。 アレルギー発症率が下がる?!日本の成育医療センターで行われた研究でも、新生児期からしっかり保湿を続けることでアトピーの発症を抑えられる、という結果が出ています。保湿はお風呂あがりにするのが一番有効ですが、1日1回の保湿で丸1日バリア効果が続くわけではありません。お肌が弱い子には、1日何回も保湿してあげるとよいでしょう。ちなみにわが家も乳児湿疹全盛期のときは、1日6-7回保湿をしていました! さまざまな「刺激」から守る!お肌にとって刺激になるものとはうんち、汗、食べ物、ヨダレ、などなどです(ホコリや化粧品とかもですね)。これらがお肌についちゃったときには、なるべく早く取ってあげるとよいです。今の季節はあせもが多いですが、あせもがひどい子はシャワーをして汗の刺激を取り除いてあげるのもいいと思います。 皮脂を落としすぎないためにただ、シャワーをするときはひとつ注意点が。皮脂欠乏の状態の赤ちゃんの肌なので、石鹸を使うと皮脂を落としすぎてしまいます。石鹸を使って汚れをしっかり落とすのは1日1回にしておいて、汗やうんちを流すシャワーのときはさっと流す程度にしましょう。拭くときにゴシゴシこするのも良くありません。やさしく水分を拭き取るようにしましょう。 どんな保湿剤を使えばいい?「保湿剤」と一言で言ってもクリーム、ローション、バーム、オイルなど、いろいろな種類がありますよね。 どれを選べばいいか気になるところですが、私たちの基礎化粧品も化粧水(肌に水分を与える)→クリーム(水分を閉じこめた肌にフタをする)という順番のことが多いですよね。(産後は忙しくて2段階にする暇がないかもしれませんが…!) 赤ちゃんも同じで、肌がカサカサしていたら水分をあげて(化粧水やローション)、そのあとに水分が逃げないようにフタをしてあげると良いです。(クリームやバーム、オイル) あまり肌トラブルのない赤ちゃんであれば、水分も油分も含まれているクリームが手軽で良いと思います! ローションは、クリームよりは保湿力が劣るのですが、夏場はクリームのベタベタを嫌がる子も多いので、そんなときはローションもうまく使ってあげてください。 著者:医師 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師 保田典子 先生医療法人アドベンチスト会東京衛生病院小児科医師。株式会社メドイース代表取締役。2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。
2019年08月28日今回は、抱っこと抱き癖、そして泣き止ませについてお話しします。 「抱っこ」は、ごく自然な行動です親が赤ちゃんの欲求に応じて触れ合うことは、赤ちゃんの体の発育、知能や精神的な発達、心の安定、人格の形成に大きな影響を及ぼすことが、多くの研究によって明らかになっています。親やお世話をしてくれる人との触れ合いが少ないと、赤ちゃんの情緒面に影響するという研究もあるので親子の触れ合いを大切にしていきましょう。赤ちゃんの欲求に応じて触れ合うには「抱っこ」が基本です。遥か昔から、安全のために母親が赤ちゃんを「抱っこ」してきました。赤ちゃんの脳には親に抱っこされたいという欲求があり、母親は赤ちゃんの泣き声に反応するように進化してきました。人間の暮らす環境は変化していますが「抱っこ」することは人間の本能的行動です。 「抱っこ」は自然な行いですが、親には負担になることもあります。生まれて間もないころや赤ちゃんが自分で動き回れるようになるまでは、泣き止ませるために「抱っこ」以外の方法を親が見つけ出すのに苦労することもあります。赤ちゃんの成長と共に、話しかけたり、絵本を読み聞かせたり、おもちゃで遊ぶなど「抱っこ」以外の方法で泣き止むように成長していきます。 赤ちゃんの欲求に応じるには、親やお世話をする人の心身に余裕が必要です。母親だけが悩んだり、家族の誰か一人に無理強いするものでもありません。抱っこひも・スリング・ベビーラップなどを活用する、おすわりできるようになったら抱っこからおんぶへ切り替えるなど赤ちゃんの成長に合わせて方法を変えてみるのも良いでしょう。 抱き癖って何?妊娠・出産・子育てをテーマにした書籍や雑誌、webサイトには、抱き癖に関する情報が数多くあります。「抱き癖がつくのはいつから?」「抱き癖を治す方法は?」という見出しがあふれ、日常的に抱っこすることが悪いことのように印象を与える情報が目につきやすいでしょう。しかしながら、「抱き癖」には医学的根拠はなく、言葉自体も医学用語ではありません。「抱き癖」という言葉は、1946年にアメリカで出版された「スポックマン博士の育児書」に書いてある理論をもとに使われるようになった時代的背景があります。この育児書では、子どもの自立を促すために、泣いても抱っこせずに泣かせたほうがいいとする理論を推奨していました。世界的なベストセラーになりましたが、この育児書にある多くの理論に医学的根拠はなく、子どもの成長発達にとって有害であることが近年の研究でわかっています。 この育児書が和訳され、日本国内で出版された1960年代以降、子どもの自立を促すための育児論が正しい育児方法かつ一般的な育児方法として、子育て世代へ広がりました。そのため、当時の子育て世代から現代の子育て世代へ、抱き癖は悪いものという認識が引き継がれているところがあります。抱っこに奮闘する子育て中の親に対して、祖父母世代から「抱き癖がついたら大変だよ」と言われることもあるかもしれませんが、やさしいおせっかいとして受け取って聞き流しましょう。 抱き癖とサイレントベビーは関係ある?時代は移り変わり、1990年代に入ってから、親子の触れ合いや絆は大切で抱き癖は悪いものではないと認識されるようになりましたが、今度は「赤ちゃんが泣いているのに応じないとサイレントベビーになる」という育児論が国内で浸透し始めました。 しかしながら「サイレントべビー」も「抱き癖」と同様に医学用語ではなく、医学的根拠のない育児論のなかで作られた言葉です。抱き癖やサイレントベビーの責任が母親だけに押し付けられる理論も間違っています。「抱き癖」が子どもの自立が妨げるわけではありませんし、「サイレントベビー」になることを防ぐために「抱き癖」をつける必要があるわけでもありません。 赤ちゃんの抱っこや泣きについて悩んだときは?抱っこしないと泣き止まなくて困っている、泣き止まないことが病気ではないかと感じる、あまり泣いたり笑ったりしないから心配など、赤ちゃんの抱っこや泣きについて思い悩むときは、小児科、居住地の保健所や保健センターの保健師や助産師、子ども家庭支援センターなどの相談窓口へ相談しましょう。 まとめ過去の育児論や医学的根拠のない育児方法を持ち出して、子育ての不安を煽る情報に振り回されないように気をつけましょう。抱っこや赤ちゃんの泣きに関する困りごとや悩みごとは、小児科、居住地の保健所や保健センターの保健師や助産師、子ども家庭支援センターなどの相談窓口へ相談しましょう。 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医著者:助産師 古谷真紀一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。
2019年08月27日赤ちゃんから幼児への成長過程で、多くのママが悩む「イヤイヤ期」。何でも「イヤ」と言う息子に、正面から向き合うことをやめ、笑顔で対応するようになった私の体験談をご紹介します。 「遊ぶのもイヤ」で気づいたイヤイヤ期は、子どもにとっても親にとっても大切で大変な成長過程です。そうとわかってはいるものの、大変すぎてできれば来てほしくないと思うことも……。しかし、私の息子も2歳になる少し前のころにイヤイヤ期がやってきました。 息子のイヤイヤ期は、態度ではなく口がメイン。「着替えようか」「イヤ」「ごはん食べようか」「イヤ」など、何を言ってもひとまず「イヤ」と言う息子。すぐに「イヤ」と言われると、親もストレスが溜まりますよね。 そんなある日、あまりにイヤイヤ言うので、「遊ぼうか」と誘ったところ「イヤ」との返事が。「ん? 楽しいこともイヤなの?」と思った私。息子はただ単に「イヤ」と言いたかっただけなんだと、このときに気づきました。 子どもの「イヤ」に正面から向き合わない「イヤ」と言いたいだけだと気づいてからは、真に受けることもなく、広い心で受け入れられるようになった私。「イヤ」と言われても、ほっぺをツンツンしてみたり、無理やり抱きしめたりと、遊び心で対応するようになりました。 はじめは本気で嫌そうにしている息子も、しつこく絡んでいるうちにニヤニヤ顔に。こっちが笑っていることで、しかめっ面だった息子も自然と笑顔になっていました。やってきてしまったイヤイヤ期。来てしまったものは仕方ありません。どうせなら怒らず笑顔でいることで、イヤイヤ期を乗り越えようと決めました。 怒りたいときこそオーバーリアクション笑顔で対応しようと決めても、親も人。腹が立つこともあります。何度か怒鳴ってしまい、後悔し、反省したことも。「なんとか怒鳴ることは回避しなければ」と思い、考え出したのが舞台女優のように、オーバーリアクションで対応することでした。 「わぁ~イヤなんだ~!え~そんなのママ困っちゃう~!」と、これでもかとオーバーに対応。オーバーにすることで、イライラしていたことがバカらしくなり、怒りも飛んでいってしまいました。 ポイントは、言葉だけでなく動きもオーバーにすること。床に転がってみたり、泣き真似をしてみたり、バリエーション豊かに演じてみると、怒りを吹き飛ばす効果がアップしますよ(笑)! イヤイヤ期に正面から立ち向かうと、ママも子どもも疲れてしまいませんか? とにかく「イヤ」と言いたい子どもには、笑顔で楽しく遊びのように対応することで私は乗り切りました。本当に腹が立ったときはオーバーリアクションで、怒ってしまうことを回避できました。 イラスト:(c)chicchimama著者:田中友奈5歳の長女、2歳の長男、2児の母。妊娠を機に営業職を退職し専業主婦となり育児を満喫し、長女の幼稚園入園を機にライターに転身。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年08月26日